JP6693227B2 - アフタバーナ及び航空機エンジン - Google Patents

アフタバーナ及び航空機エンジン Download PDF

Info

Publication number
JP6693227B2
JP6693227B2 JP2016067939A JP2016067939A JP6693227B2 JP 6693227 B2 JP6693227 B2 JP 6693227B2 JP 2016067939 A JP2016067939 A JP 2016067939A JP 2016067939 A JP2016067939 A JP 2016067939A JP 6693227 B2 JP6693227 B2 JP 6693227B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flame
exhaust duct
holding member
flame holding
afterburner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016067939A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017180938A (ja
Inventor
秀幸 西
秀幸 西
克昌 高橋
克昌 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2016067939A priority Critical patent/JP6693227B2/ja
Publication of JP2017180938A publication Critical patent/JP2017180938A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6693227B2 publication Critical patent/JP6693227B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Incineration Of Waste (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Description

本発明は、航空機エンジンのコア流路から排出される燃焼ガスを再燃焼させるアフタバーナ等に関する。
近年、航空機エンジンの高推力化の要請に伴い、アフタバーナについて種々の研究開発がなされている。一般に、アフタバーナは、航空機エンジンのエンジンケースの出口側(後側)に設けられた排気ダクトと、排気ダクトの内側に設けられかつ排気ダクト内の燃焼領域を形成する筒状のライナとを具備している。また、アフタバーナは、排気ダクトの内側(ライナの内側)に設けられかつ火炎を保持する保炎器と、排気ダクト内の燃焼領域に燃料を噴射する燃料噴射部としての燃料噴射器とを具備している。そして、アフタバーナによく用いられる保炎器としては、次の3つのタイプがある。
第1のタイプの保炎器は、排気ダクト内(ライナ内)に同心状に配置された環状(円環状)の複数のアニュラス保炎部材(アニュラスガッタ)を有しており、各アニュラス保炎部材は、円周方向へ火炎を伝播可能になっている。換言すれば、第1のタイプの保炎器は、火炎を伝播可能な環状(円環状)の保炎部を有している。つまり、第1のタイプの保炎器は、環状タイプの保炎器である。
第2のタイプの保炎器は、排気ダクト内に放射状に配置された複数のラジアル保炎部材(ラジアルガッタ)を有しており、各ラジアル保炎部材は、排気ダクトの径方向(ライナの径方向)へ火炎を伝播可能になっている。また、第2のタイプの保炎器は、複数のラジアル保炎部材を連結する環状(円環状)のアニュラス保炎部材を有しており、アニュラス保炎部材は、円周方向へ火炎を伝播可能になっている。換言すれば、第2のタイプの保炎器は、火炎を伝播可能な環状の保炎部を有している。つまり、第2のタイプの保炎器は、放射状タイプの保炎器と環状タイプの保炎器を合わせた複合タイプの保炎器である(特許文献1及び特許文献2等参照)。
第3のタイプの保炎器は、排気ダクト内に放射状に配置された複数のラジアル保炎部材を有しており、各ラジアル保炎部材は、排気ダクトの径方向へ火炎を伝播可能になっている。また、第3のタイプの保炎器は、各ラジアル保炎部材の一部に設けられた円弧状のアーチ保炎部材(アーチガッタ)を有しており、各アーチ保炎部材は、円弧方向へ火炎を伝播可能になっている。ここで、複数のアーチ保炎部材(複数のアーチ保炎部材の合体)によって、火炎を伝播可能な環状の保炎部を形成している。換言すれば、第3のタイプの保炎器は、火炎を円周方向へ伝播可能な環状の保炎部を有している。つまり、第3のタイプの保炎器は、複合タイプの保炎器を円周方向に沿って分割した分割タイプの保炎器である(特許文献3等参照)。
米国特許第7600383号明細書 米国特許第8307658号明細書 米国特許第5396763号明細書
ところで、前述のように、第1から第3のタイプの保炎器は、環状の保炎部を有しているため、保炎器の火炎伝播性を十分に確保して、アフタバーナの燃焼安定性を図ることができる。一方、アニュラス保炎部材又はアーチ保炎部材を保炎器の構成要素として用いると、整備員が保炎器に対して排気ダクトの内側からしかアクセスすることができず、保炎器の整備性、換言すれば、アフタバーナの整備性を向上させるには限界がある。つまり、アフタバーナの燃焼安定性を図りつつ、アフタバーナの整備性を十分に向上させることは困難であるという問題がある。
そこで、本発明は、前述の問題を解決することができる、新規な構成のアフタバーナ等を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、航空機エンジンのコア流路から排出される燃焼ガスを再燃焼させるアフタバーナであって、前記航空機エンジンのエンジンケースの出口側(後側)に設けられた排気ダクトと、前記排気ダクトの内側に設けられ、火炎を保持する保炎器と、前記排気ダクト内の燃焼領域に燃料を噴射する燃料噴射部(燃料噴射手段)と、を具備し、前記保炎器は、前記排気ダクト内に円周方向に間隔を置いて配置されかつ火炎を伝播可能な複数の傾斜保炎部材(傾斜ガッタ)を有し、各傾斜保炎部材の先端が円周方向に隣接する前記傾斜保炎部材の基端側と先端側の間の一部に接触するように、各傾斜保炎部材の背面形状(前記排気ダクトの出口側から見た形状)は、前記排気ダクトの接線方向(前記排気ダクトの外周面の接線方向)に対して鋭角に傾斜していることである。
本発明の第1の態様によると、前記航空機エンジンの稼働中に、前記燃料噴射部から前記排気ダクト内の燃焼領域に燃料を噴射して、燃料を含む燃焼ガスに着火する。すると、前記保炎器の下流側(直下流側)に火炎を形成しつつ、前記排気ダクト内の燃焼領域において燃焼ガス(燃焼ガスと空気との混合ガスを含む)を再燃焼させることができる。これにより、前記排気ダクト内の燃焼領域において燃焼ガスに多くの熱エネルギーを注入して、前記航空機エンジンの推力を増大させることができる(前記アフタバーナの通常の作用)。
そして、前述のように、各傾斜保炎部材の先端が円周方向に隣接する前記傾斜保炎部材の基端側と先端側の間の一部に接触するように、各傾斜保炎部材の背面形状前記排気ダクトの接線方向に対して鋭角に傾斜している。これにより、環状(円環状)のアニュラス保炎部材又は円弧状のアーチ保炎部材を前記保炎器の構成要素として用いることなく、複数の前記傾斜保炎部材の先端側部分の合体によって、火炎を伝播可能な環状(角環状)の保炎部を形成することができる(前記アフタバーナの特有の作用)。
本発明の第2の態様は、航空機エンジンにおいて、本発明の第1の態様からなる記載のアフタバーナを具備したことである。
本発明の第2の態様によると、本発明の第1の態様による作用と同様の作用を奏する。
本発明によれば、前述のように、複数の前記傾斜保炎部材の先端側部分の合体によって、火炎を伝播可能な環状の保炎部を形成することができる。そのため、前記保炎器の火炎伝播性を十分に確保して、前記アフタバーナの燃焼安定性を図ることができる。
また、前述のように、環状のアニュラス保炎部材等を前記保炎器の構成要素として用いる必要がない。そのため、本発明によれば、整備員が前記保炎器に対して前記排気ダクトの内側からだけでなく、前記排気ダクトの外側からアクセスすることができ、前記保炎器の整備性、換言すれば、前記アフタバーナの整備性を十分に向上させることができる。
つまり、本発明によれば、前記アフタバーナの燃焼安定性を図りつつ、前記アフタバーナの整備性を十分に向上させることができる。
図1は、本発明の実施形態に係る航空機エンジンの模式的な側断面図である。図1において、説明の便宜上、傾斜保炎部材の周方向位置(円周方向の位置)をずらしている。 図2は、図1における矢視部IIの模式的な拡大図である。 図3は、図1におけるIII-III線に沿った拡大図であって、本発明の実施形態に係るアフタバーナの縦断面図である。 図4は、図3における矢視部IVの拡大図である。 図5は、本発明の実施形態に係る保炎器及びその周辺の斜視図であって、一部破断している。 図6(a)は、図4における矢視部VIAの拡大図、図6(b)は、図4におけるVIB-VIB線に沿った拡大断面図、図6(c)は、図4におけるVIC-VIC線に沿った拡大断面図である。 図7は、本発明の他の実施形態に係るアフタバーナの縦断面図である。 図8は、図7における矢視部VIIIの拡大図である。
本発明の実施形態及び他の実施形態について図面を参照して説明する。なお、本願の明細書及び特許請求の範囲において、「設けられる」とは、直接的に設けられることの他に、別部材を介して間接的に設けられることを含む意であって、「備えられる」と同義である。「備える」とは、直接的に備えることの他に、別部材を介して間接的に備えることを含む意であって、「設ける」と同義である。「円周方向」とは、排気ダクトの内周面又は外周面に沿う方向のことをいう。図面中、「F」は、前方向(上流方向)、「R」は、後方向(下流方向)、「CD」は、円周方向、「TD」は、接線方向をそれぞれ指している。
(実施形態)
図1に示すように、本発明の実施形態に係る航空機エンジン1は、燃焼ガス(高温ガス)G及び空気(低温空気)Aを後方向へ排出することにより、推力(エンジン推力)を発生させる装置である。また、航空機エンジン1は、筒状のコアケース(エンジン内筒)3と、コアケース3の外側にコアケース3と同心状に設けられたエンジンケース(エンジン外筒)5とを具備している。そして、コアケース3の内側には、環状のコア流路(主流路)7が形成されている。エンジンケース5の内周面とコアケース3の外周面との間には、環状のファン流路(バイパス流路)9が形成されている。
エンジンケース5は、その内側(エンジンケース5の内側)の前部に、コア流路7及びファン流路9に空気Aを取り入れるファン11を備えている。ファン11は、その前側(ファン11の前側)の中央部に、空気Aを後方向へ案内するインレットコーン13を備えている。また、エンジンケース5は、ファン11の後側に、コア流路7に取り入れた空気Aを圧縮する圧縮機15を備えている。更に、エンジンケース5は、圧縮機15の後側に、圧縮した空気Aを燃焼させる燃焼器17を備えている。
エンジンケース5は、燃焼器17の後側に、圧縮機15を駆動させる高圧タービン19を備えており、高圧タービン19は、燃焼器17から排出される燃焼ガスGの膨張によって駆動するようになっている。また、エンジンケース5は、高圧タービン19の後側に、ファン11を駆動させる低圧タービン21を備えており、低圧タービン21は、燃焼ガスGの膨張によって駆動するようになっている。更に、コアケース3は、その内側(コアケース3の内側)の後部に、燃焼ガスGを後方向へ案内するテールコーン23を備えている。テールコーン23は、コアケース3と同心状に位置しかつコアケース3から後方向へ突出している。
エンジンケース5は、その後側(エンジンケース5の後側)に、コア流路7から排出される燃焼ガスGとファン流路9から排出される空気(低温空気)Aとの混合ガスを再燃焼させるアフタバーナ25を備えている。また、アフタバーナ25は、その後側(アフタバーナ25の後側)に、燃焼ガスG及び空気Aを排出する排気ノズル27を備えている。
続いて、本発明の実施形態に係るアフタバーナ25の具体的な構成について説明する。
図1及び図2に示すように、エンジンケース5は、その出口側(エンジンケース5の出口側)に、排気ダクト29を備えており、排気ダクト29は、エンジンケース5と同心状に位置している。また、排気ダクト29は、その内側(排気ダクト29の内側)に、排気ダクト29内の燃焼領域BFを形成する筒状のライナ31を複数の支柱33を介して備えており、ライナ31は、排気ダクト29と同心状に位置している。更に、排気ダクト29の内周面とライナ31の外周面との間には、ファン流路9から排出された空気Aの一部を冷却空気CAとして流通させるための環状の冷却流路35が形成されている。ライナ31は、その全域(ライナ31の全域)に、冷却空気CAを吹き出し可能な複数のフィルム冷却孔37を有しており、各フィルム冷却孔37は、ライナ31を貫通している。
コアケース3は、その後部(コアケース3の後部)に、コア流路7から排出される燃焼ガスGとファン流路9から排出される空気Aとを混合するミキサ(図示省略)を備えてもよい。ミキサは、例えば、特開2013−181473号公報、特開2012−132630号公報等に示すような公知の構成からなるものである。
排気ダクト29は、その内側(排気ダクト29の内側)に、火炎を保持する保炎器(フレームホルダ)39を備えている。換言すれば、ライナ31は、その内側(ライナ31の内側)に、保炎器39を備えている。また、排気ダクト29は、保炎器39の直下流側に、燃料を含む混合ガスに着火(点火)する点火プラグ(点火器)41を備えており、点火プラグ41の先端部は、ライナ31を貫通している。そして、本発明の実施形態に係る保炎器39及びその周辺の具体的な構成は、次の通りである。
図2から図5、及び図6(a)に示すように、保炎器39は、排気ダクト29内(ライナ31内)に円周方向に等しい間隔を置いて配置された6つの中空状の傾斜保炎部材(傾斜ガッタ)43を有している。各傾斜保炎部材43は、その長手方向(各傾斜保炎部材43の長手方向)へ火炎を伝播可能になっている。また、各傾斜保炎部材43の断面形状は、下流側(後側)に向かって拡がりかつ下流側を閉じた(封鎖した)V字形状になっている。更に、各傾斜保炎部材43の背面形状(排気ダクト29の出口側から見た形状)は、排気ダクト29の外周面の接線方向に対して直線状に鋭角に傾斜している。各傾斜保炎部材43の背面形状の傾斜角(排気ダクト29の外周面の接線方向に対する)θaは、同じ角度に設定されている。
なお、傾斜保炎部材43の個数は、6つに限定されるものではなく、3つ、4つ、5つ又は7つ以上であってもよい。傾斜保炎部材43の断面形状は、下流側を閉じる代わりに、下流側を開放してもよく、V字形状以外の例えばU字形状等にしてもよい。各傾斜保炎部材43の背面形状の傾斜角θaを同じ角度に設定しなくてもよい。各傾斜保炎部材43の背面形状が直線状に鋭角に傾斜する代わりに、湾曲状に鋭角に傾斜してもよい。各傾斜保炎部材43の側面視形状(縦断面に沿う方向から見た形状)は、下流側又は上流側に向かって湾曲した形状であってもよい。各傾斜保炎部材43は、その基端側又は先端側(各傾斜保炎部材43の基端側又は先端側)に湾曲部を有してもよい。
排気ダクト29は、傾斜保炎部材43を挿通させるための複数の第1挿通穴45を円周方向に等しい間隔を置いて有しており、各第1挿通穴45は、排気ダクト29を貫通している。ライナ31は、各第1挿通穴45に整合する位置に、傾斜保炎部材43を挿通させるための複数の第2挿通穴47を有しており、各第2挿通穴47は、ライナ31を貫通している。そして、各傾斜保炎部材43は、その基端側(各傾斜保炎部材43の基端側)に、締結フランジ49を備えている。締結フランジ49は、排気ダクト29の外周面における対応する第1挿通穴45の周縁部に複数のボルト(締結具の一例)51を介して締結可能になっている。換言すれば、各傾斜保炎部材43は、排気ダクト29の外周面に対して排気ダクト29の外側から着脱可能に構成されている。なお、ライナ31は、複数の第2挿通穴47の代わりに、傾斜保炎部材43を挿通させるための複数の切欠(図示省略)を有してもよい。
図3及び図4に示すように、各傾斜保炎部材43は、その先端(各傾斜保炎部材43の先端)に、係止部として例えばL型の係止フック53を備えている。また、各傾斜保炎部材43に円周方向に隣接する傾斜保炎部材43は、その一部に、係止フック53に係止される被係止部として例えば被係止穴55を備えている。換言すれば、各傾斜保炎部材43の先端は、円周方向に隣接する傾斜保炎部材43の一部に接触した状態で係止している。なお、各傾斜保炎部材43の先端が円周方向に隣接する傾斜保炎部材43の一部に接触する代わりに、近接してもよい。
図2、図4、及び図6(b)(c)に示すように、各傾斜保炎部材43は、その内部(各傾斜保炎部材43の内部)に、ライナ31内に液状の燃料を噴射する燃料噴射部としての燃料噴射管57を備えている。各燃料噴射管57は、燃料を供給するための燃料供給源(図示省略)に接続されており、燃料を噴射可能な複数の燃料噴射孔59をその長手方向(各燃料噴射管57の長手方向)に間隔を置いて有している。また、各傾斜保炎部材43は、複数の燃料噴射孔59にそれぞれ整合する位置に、燃料通孔61を有している。換言すれば、各傾斜保炎部材43は、複数の燃料噴射孔59にそれぞれ連通した複数の燃料通孔61を有している。各燃料噴射孔59の開口面積は、燃料噴射孔59の開口面積よりも大きくなっている。なお、燃料噴射部として燃料噴射管57を用いる代わりに、排気ダクト29内(ライナ31内)に傾斜保炎部材43と独立して設けられた燃料噴射器(図示量略)を用いてもよい。
各傾斜保炎部材43は、その内側(各傾斜保炎部材43の内側)に、内部通路63を有しており、内部通路63は、傾斜保炎部材43の基端側に形成した切欠部(開口部)65を介して冷却流路35に連通している。また、各傾斜保炎部材43は、その内側(内部通路63内)に、パイプ状のインサート67を備えている。各インサート67は、傾斜保炎部材43の内壁面(内部通路63の壁面)に向かって冷却空気CAを噴出可能な複数のインピンジ冷却孔69を有しており、各インピンジ冷却孔69は、インサート67を貫通している。更に、各傾斜保炎部材43は、その後縁側(各傾斜保炎部材43の後縁側)に、内部通路63に連通した空気通孔71を有している。なお、各傾斜保炎部材43の内側に設けられたインサート67を省略してもよい。
続いて、本発明の実施形態の作用及び効果について説明する。
適宜のスタータ装置(図示省略)の作動によってファン11及び圧縮機15を駆動させると、コア流路7及びファン流路9に空気Aを取り込むことができ、コア流路7に取り込んだ空気Aを圧縮することができる。そして、燃焼器17によって燃料を含む空気Aを燃焼させて、高圧の燃焼ガスを生成する。すると、燃焼ガスの膨張によって高圧タービン19及び低圧タービン21が駆動して、圧縮機15及びファン11を駆動させることができる。
前述のように、ファン11の駆動、圧縮機15の駆動、燃焼器17による燃焼、高圧タービン19の駆動、及び低圧タービン21の駆動が連続して行われることにより、航空機エンジン1を稼動させることができる。これにより、コア流路7を経由した燃焼ガスG及びファン流路9を経由した空気Aが排気ノズル27から後方向へ排出され、航空機エンジン1の推力(エンジン推力)を発生させることができる。なお、排気ノズル27から排出される空気Aは、排気ノズル27から排出される燃焼ガスGを覆っている(航空機エンジン1の通常の作用)。
航空機エンジン1の稼働中に、各燃料噴射管57の複数の燃料噴射孔59から燃料通孔61を経由して排気ダクト29内の燃焼領域BFに液状の燃料を噴射する。そして、点火プラグ41によって燃料を含む混合ガスに着火する。すると、保炎器39の下流側(直下流側)に火炎を形成しつつ、排気ダクト29内の燃焼領域BFにおいて燃料を含む混合ガスを再燃焼させることができる。これにより、排気ダクト29内の燃焼領域BFにおいて燃焼ガスGに多くの熱エネルギーを注入して、航空機エンジン1の推力を増大させることができる(アフタバーナ25の通常の作用)。
一方、航空機エンジン1の稼働中に、ファン流路9から排出された空気Aの一部が冷却空気CAとして冷却流路35を流通することにより、ライナ31の対流冷却を行うことができる。また、冷却空気CAが複数のフィルム冷却孔37から吹き出されることにより、ライナ31の内周面を覆うフィルム冷却層(図示省略)を形成して、ライナ31のフィルム冷却を行うことができる。更に、冷却流路35から各インサート67内に流入した冷却空気CAが複数のインピンジ冷却孔69から各傾斜保炎部材43の内壁面に向かって噴出されることにより、各傾斜保炎部材43のインピンジ冷却(内部冷却)を行うことができる。なお、各傾斜保炎部材43のインピンジ冷却に寄与した冷却空気CAは、複数の空気通孔71から排気ダクト29内の燃焼領域BFに排出される。
そして、前述のように、各傾斜保炎部材43の背面形状が排気ダクト29の外周面の接線方向に対して鋭角に傾斜し、各傾斜保炎部材43の先端が円周方向に隣接する傾斜保炎部材43の一部に接触した状態で係止している。これにより、環状(円環状)のアニュラス保炎部材又は円弧状のアーチ保炎部材を保炎器39の構成要素として用いることなく、複数の傾斜保炎部材43の先端側部分の合体によって、火炎を伝播可能な環状(角環状)の保炎部を形成することができる(アフタバーナ25の特有の作用)。
従って、本発明の実施形態によれば、複数の傾斜保炎部材43の先端側部分の合体によって前記環状の保炎部を形成できるため、保炎器39の火炎伝播性を十分に確保して、アフタバーナ25の燃焼安定性を図ることができる。
また、前述のように、環状のアニュラス保炎部材等を保炎器の構成要素として用いる必要がなく、各傾斜保炎部材43が排気ダクト29の外周面に対して排気ダクト29の外側から着脱可能に構成されている。そのため、整備員が保炎器39に対して排気ダクト29の内側からだけでなく、排気ダクト29の外側からアクセスすることができ、保炎器39の整備性、換言すれば、アフタバーナ25の整備性を十分に向上させることができる。
つまり、本発明の実施形態によれば、アフタバーナ25の燃焼安定性を図りつつ、アフタバーナ25の整備性を十分に向上させることができる。
また、前述のように、各傾斜保炎部材43、換言すれば、保炎器39全体に対してインピンジ冷却(内部冷却)を行うことができる。そのため、本発明の実施形態によれば、保炎器39の耐久性、換言すれば、アフタバーナ25の耐久性を十分に向上させることができる。
更に、前述のように、各傾斜保炎部材43の内部に燃料噴射管57が設けられている。そのため、本発明の実施形態によれば、排気ダクト29内の燃焼領域BFの縦断面における燃料分布を均一な分布に近づけることができ、アフタバーナ25の燃焼効率を十分に高めることができる。
(本発明の他の実施形態)
図7及び図8に示すように、本発明の他の実施形態においては、アフタバーナ25の構成要素として保炎器39(図3及び図4参照)に代えて、他の保炎器73を用いている。本発明の他の実施形態に係る保炎器73の構成のうち、保炎器39の構成と異なる点についてのみ説明する。なお、保炎器73における複数の構成要素のうち、保炎器39における構成要素と対応するものについては、図面中に同一符号を付してある。
保炎器73は、6つの傾斜保炎部材43の他に、排気ダクト29内(ライナ31内)に円周方向に等しい間隔を置いて配置された中空状の6つの補助保炎部材(補助ガッタ)75を有している。また、各補助保炎部材75は、その長手方向(各補助保炎部材75の長手方向)へ火炎を伝播可能になっている。各補助保炎部材75の断面形状は、傾斜保炎部材43の断面形状と同様に、V字形状になっている。更に、各補助保炎部材75の背面形状は、排気ダクト29の外周面の接線方向に対して鋭角に傾斜している。各補助保炎部材75の背面形状の傾斜角(排気ダクト29の外周面の接線方向に対する傾斜角)θbは、同じ角度に設定されている。なお、各補助保炎部材75の背面形状の傾斜角θbを同じ角度に設定しなくてもよい。
排気ダクト29は、補助保炎部材75を挿通させるための複数の第1補助挿通穴77を円周方向に等しい間隔を置いて有しており、各第1補助挿通穴77は、排気ダクト29を貫通している。ライナ31は、各第1補助挿通穴77に整合する位置に、補助保炎部材75を挿通させるための複数の第2補助挿通穴79を有しており、各第2補助挿通穴79は、ライナ31を貫通している。そして、各補助保炎部材75は、その基端側(各補助保炎部材75の基端側)に、締結フランジ81を備えている。締結フランジ81は、排気ダクト29の外周面における対応する第1補助挿通穴77の周縁部に複数のボルト83を介して締結可能になっている。換言すれば、各補助保炎部材75は、各傾斜保炎部材43と同様に、排気ダクト29の外周面に対して排気ダクト29の外側から着脱可能に構成されている。
各補助保炎部材75は、その先端(各補助保炎部材75の先端)に、係止部として例えばL型の係止フック85を備えている。また、円周方向に隣接する一対の傾斜保炎部材43のうち一方の傾斜保炎部材(第1の傾斜保炎部材)43は、その一部に、係止フック85に係止される被係止部として例えば被係止穴87を備えている。換言すれば、各補助保炎部材75の先端は、第1の傾斜保炎部材43の一部に接触した状態で係止している。なお、各補助保炎部材75の先端が第1の傾斜保炎部材43の一部に接触する代わりに、近接してもよい。
各補助保炎部材75及びその周辺は、各傾斜保炎部材43及びその周辺と同様の構成を有している。具体的には、各補助保炎部材75は、その内部(各補助保炎部材75の内部)に、ライナ31内に液状の燃料を噴射する燃料噴射管57を備えている。各補助保炎部材75は、燃料噴射管57の各燃料噴射孔59に整合する位置に、燃料通孔(図示省略)を有している。 各補助保炎部材75は、その内側(各補助保炎部材75の内側)に、冷却流路35に連通した内部通路(図示省略)を有している。また、補助保炎部材75は、その内側(補助内部通路75内)に、インサート67を備えている。各補助保炎部材75は、その後縁側(各補助保炎部材75の後縁側)に、内部通路に連通した複数の空気通孔71を有している。
本発明の他の実施形態においては、前述の本発明の実施形態の作用及び効果を奏する他に、次のような作用及び効果を奏する。
航空機エンジン1の稼働中に、冷却流路35から各インサート67内に流入した冷却空気CAが複数のインピンジ冷却孔69から各補助保炎部材75の内壁面に向かって噴出されることにより、各傾斜保炎部材43だけでなく、各補助保炎部材75のインピンジ冷却を行うことができる。換言すれば、保炎器39全体に対してインピンジ冷却を行うことができる。そのため、本発明の他の実施形態によれば、保炎器39の耐久性、換言すれば、アフタバーナ25の耐久性を十分に向上させることができる。
各傾斜保炎部材43の内部だけでなく、各補助保炎部材75の内部に燃料噴射管57が設けられている。そのため、本発明の他の実施形態によれば、排気ダクト29内の燃焼領域BFの縦断面における燃料分布を均一な分布により近づけることができ、アフタバーナ25の燃焼効率をより十分に高めることができる。
なお、本発明は、前述の実施形態の説明に限られるものでなく、適宜の変更を行うことにより、種々の態様で実施可能である。そして、本発明に包含される権利範囲は、前述の実施形態に限定されないものである。
A 空気
BF 燃焼領域
CA 冷却空気
G 燃焼ガス
1 航空機エンジン
3 コアケース
5 エンジンケース
7 コア流路
9 ファン流路
25 アフタバーナ
27 排気ノズル
29 排気ダクト
31 ライナ
35 冷却流路
39 保炎器
41 点火プラグ
43 傾斜保炎部材
45 第1挿通穴
47 第2挿通穴
49 締結フランジ
53 係止フック(係止部)
55 被係止穴(被係止部)
57 燃料噴射管(燃料噴射部)
59 燃料噴射孔
61 燃料通孔
63 内部通路
65 切欠部
67 インサート
69 インピンジ冷却孔
71 空気通孔
73 保炎器
75 補助保炎部材
77 第1補助挿通穴
79 第2補助挿通穴
81 締結フランジ
85 係止フック(係止部)
87 被係止穴(被係止部)

Claims (8)

  1. 航空機エンジンのコア流路から排出される燃焼ガスを再燃焼させるアフタバーナであって、
    前記航空機エンジンのエンジンケースの出口側に設けられた排気ダクトと、
    前記排気ダクトの内側に設けられ、火炎を保持する保炎器と、
    前記排気ダクト内の燃焼領域に燃料を噴射する燃料噴射部と、を具備し、
    前記保炎器は、前記排気ダクト内に円周方向に間隔を置いて配置されかつ火炎を伝播可能な複数の傾斜保炎部材を有し、各傾斜保炎部材の先端が円周方向に隣接する前記傾斜保炎部材の基端側と先端側の間の一部に接触するように、各傾斜保炎部材の背面形状は、前記排気ダクトの接線方向に対して鋭角に傾斜している、アフタバーナ。
  2. 各傾斜保炎部材は、前記排気ダクトの外周面に対して前記排気ダクトの外側から着脱可能に構成されている、請求項1に記載のアフタバーナ。
  3. 前記排気ダクトは、前記傾斜保炎部材を挿通させるための複数の挿通穴を円周方向に間隔を置いて有し、各傾斜保炎部材の基端側に、前記排気ダクトの外周面における対応する前記挿通穴の周縁部に締結可能な締結フランジが設けられている、請求項2に記載のアフタバーナ。
  4. 航空機エンジンのコア流路から排出される燃焼ガスを再燃焼させるアフタバーナであって、
    記航空機エンジンのエンジンケースの出口側に設けられた排気ダクトと、
    前記排気ダクトの内側に設けられ、火炎を保持する保炎器と、
    前記排気ダクト内の燃焼領域に燃料を噴射する燃料噴射部と、を具備し、
    前記保炎器は、前記排気ダクト内に円周方向に間隔を置いて配置されかつ火炎を伝播可能な複数の傾斜保炎部材を有し、各傾斜保炎部材の背面形状は、前記排気ダクトの接線方向に対して鋭角に傾斜しており、各傾斜保炎部材の先端に係止部が設けられ、前記円周方向に隣接する傾斜保炎部材の一部に前記係止部に係止される被係止部が設けられ、各傾斜保炎部材の先端は、円周方向に隣接する前記傾斜保炎部材の一部に接触しているアフタバーナ。
  5. 前記燃料噴射部は、各傾斜保炎部材の内部に設けられかつ燃料を噴射可能な燃料噴射孔を有した燃料噴射管であり、
    各傾斜保炎部材は、前記燃料噴射孔に連通した燃料通孔を有している、請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載のアフタバーナ。
  6. 前記排気ダクトの内側に設けられ、前記排気ダクト内の燃焼領域を形成する筒状のライナを具備し、
    前記排気ダクトの内周面と前記ライナの外周面との間に、前記航空機エンジンのファン流路から排出される空気の一部を冷却空気として流通させるための環状の冷却流路が形成され、
    各傾斜保炎部材は、中空状であり、内側に前記冷却流路に連通した内部通路を有し、各傾斜保炎部材は、前記内部通路に連通した空気通孔を有している、請求項1から請求項5のうちのいずれか1項に記載のアフタバーナ。
  7. 前記保炎器は、前記排気ダクト内に円周方向に間隔を置いて配置されかつ火炎を伝播可能な複数の補助保炎部材を有し、各補助保炎部材の先端が円周方向に隣接する一対の前記傾斜保炎部材のうちの一方の前記傾斜保炎部材の基端側と先端側の間の一部に接触するように、各補助保炎部材の背面形状は、前記傾斜保炎部材に対して鋭角に傾斜している、請求項1から請求項6のうちのいずれか1項に記載のアフタバーナ。
  8. 請求項1から請求項7のうちのいずれか1項に記載のアフタバーナを具備した、航空機エンジン。
JP2016067939A 2016-03-30 2016-03-30 アフタバーナ及び航空機エンジン Active JP6693227B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016067939A JP6693227B2 (ja) 2016-03-30 2016-03-30 アフタバーナ及び航空機エンジン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016067939A JP6693227B2 (ja) 2016-03-30 2016-03-30 アフタバーナ及び航空機エンジン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017180938A JP2017180938A (ja) 2017-10-05
JP6693227B2 true JP6693227B2 (ja) 2020-05-13

Family

ID=60004170

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016067939A Active JP6693227B2 (ja) 2016-03-30 2016-03-30 アフタバーナ及び航空機エンジン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6693227B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3121974B1 (fr) * 2021-04-19 2024-01-19 Safran Aircraft Engines Dispositif accroche-flammes pour postcombustion de turboréacteur comprenant des bras à trois branches
CN113898973B (zh) * 2021-09-15 2022-10-21 南京航空航天大学 一种油气复合冷却式火焰稳定器及燃烧室

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017180938A (ja) 2017-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8281595B2 (en) Fuse for flame holding abatement in premixer of combustion chamber of gas turbine and associated method
JP5985191B2 (ja) ガスタービンエンジンのミキサーアッセンブリ
JP4406126B2 (ja) トラップ渦空洞を有するガスタービンエンジン燃焼器における濃−急冷−希薄(rql)概念のための装置と方法
JP3944478B2 (ja) ハイブリッド型スワーラ
KR960005768B1 (ko) 가스 냉각 화염 호울더 장치
CA2935810C (en) Afterburner and aircraft engine
EP2821627B1 (en) Afterburner and aircraft engine
CN107270328B (zh) 用于燃气涡轮发动机增大器的闭合驻涡腔引燃器
JP4930921B2 (ja) ガスタービンエンジンの燃焼室のための燃料インジェクタ
JP2010091258A (ja) 予混合直接噴射ノズル
JP2012088036A (ja) 燃焼器のための燃料ノズル
US5471840A (en) Bluffbody flameholders for low emission gas turbine combustors
JP6693227B2 (ja) アフタバーナ及び航空機エンジン
JP6245057B2 (ja) アフタバーナ及び航空機エンジン
JP2002206743A (ja) 予混合燃焼器
KR100858964B1 (ko) 토치를 응용한 소형 제트엔진 후기 연소기
JP3894681B2 (ja) バーナ装置
BR102017006418A2 (pt) Closed rebound vessel apparatus and a pilot ignition supply method for a gas turbine engine rider
JPH1026351A (ja) ガスタービンの予混合燃焼器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200317

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200330

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6693227

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151