JP6683035B2 - レーザ光出力部、レーザ光入力部およびレーザ式ガス分析計 - Google Patents

レーザ光出力部、レーザ光入力部およびレーザ式ガス分析計 Download PDF

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Description

本発明は、レーザ光軸の角度調整機能を有するレーザ光出力部およびレーザ光入力部に関する。また、これらレーザ光出力部およびレーザ光入力部を搭載したレーザ式ガス分析計に関する。
レーザ式ガス分析計は、レーザ光を照射し、レーザ光の光路に存在する分子・原子によりレーザ光を吸収させ、レーザ光の光量変化によりガス分析を行う。レーザ式ガス分析計は、測定空間に向けてレーザ光を照射するレーザ光出力部と、測定空間を透過したレーザ光を受光して検出信号を得るレーザ光入力部と、を備える。演算処理部は、この検出信号に基づいてガス濃度を算出する。
レーザ式ガス分析計は、例えば燃焼排ガスがある燃焼部や煙道に設置されるが、その光路長が1mから10m程度になることがあり、設置する際にレーザ光出力部およびレーザ光入力部が機械的に位置決めされつつ取り付けられ、さらにレーザ光軸の調整が行われる。
この種のレーザ式ガス分析計のレーザ光軸調整機構の従来技術として、例えば、特許文献1(発明の名称「ガス濃度測定装置」)に開示された発明が知られている。この従来技術について、図を参照しつつ説明する。
図7は特許文献1に記載の従来技術であって、ガス濃度測定装置のレーザ光出力部500であり、発光部510、継手520を備える。この継手520では、固定管521と連結管522を備える。固定管521には内側継手部品521aが形成されている。連結管522には、外側継手部品522aが形成されている。連結管522には発光ボックス511も連結されている。
固定管521の内側継手部品521aと、連結管522の外側継手部品522aと、には互いに接触する接触部521b,522bが形成されている。内側継手部品521aの接触部521bには凹状の球冠が形成され、外側継手部品522aの接触部522bは凸状の球冠が形成されている。連結管522は、この球冠に沿って動くため可動域が広くなり、発光部及び受光部の光軸調整範囲を広くする。
内側継手部品521aの接触部521bには溝部523が形成されている。この溝部523にはシール用部材であるOリング524が設けられている。Oリング524が外側継手部品522aの接触部522bと接しており、シール性を確保する。
スプリング525は、外側継手部品522aを内側継手部品521aに押し付けるように付勢しており、テンションボルト526により付勢力を調節できる。また、アジャストボルト528により、連結管522および発光ボックス511を一体として回転させて角度を変更する。連結管522および発光ボックス511は、接触部522bの凸状の球冠の中心と略一致する点Oを回転中心として回転し、半導体レーザ512が煙道600内の空間へ出射するレーザ光の光軸を調整する。そして、同様の調整機構が、図示されていないレーザ光入力部側にも設けられている。
また、図8は同じく特許文献1に記載の他の従来技術としてのガス濃度測定装置のレーザ光出力部500’であり、発光部510、継手530を備える。特に継手530では、内側継手部品531aに形成された溝状のストッパ533にOリング534が嵌め込まれる。そして、このOリング534が外側継手部品532aと当接する。ボルト535やナット536を用いて締結すると、外側継手部品532aが内側継手部品531a側に押しつけられて、Oリング534が外側継手部品532aと密着し、シール性を高めている。また、ボルト535のネジ送りにより角度調節も可能とする。そして、同様の調整機構が、図示されていないレーザ光入力部側にも設けられている。
特開2015−52546号公報(図1,図6)
しかしながら、図7を用いて説明した上記の従来技術においては、球冠形状の凹部である接触部521bや、球冠形状の凸部である接触部522bを形成する必要があり、機械製造コストが大きいという問題があった。さらに、既設である煙道側の内側継手部品521aへの加工が必要になるという問題もあった。
また、球冠形状の接触部521b,522bを当接させるため、回転中心Oに対して回転させる調整は可能であるが、例えば光軸を平行に上下左右に移動させるような調整ができないという問題もあった。
また、半導体レーザ512から出射されたレーザ光が固定管521や煙道600の内壁面に到達・反射する条件でも光軸調整ができるため、受光部に直接入射するレーザ光ではなく、例えば壁面により反射したようなレーザ光が到達するおそれがあり、ガス濃度に誤差を生じるおそれがあった。さらに、広い範囲でレーザ光軸の角度調整が可能であるが、却って角度調整に時間を要することもあった。
また、図8を用いて説明した上記の従来技術においても、煙道側の内側継手部品531aへの加工が必要になるという問題があった。また、内側継手部品531aと外側継手部品532aの外縁付近の隙間が大きく、外側継手部品532aの傾斜角度を大きくすることにより、受光部に直接入射するレーザ光ではなく、例えば壁面により反射したようなレーザ光が到達するおそれがあった。また、傾斜角度が大きいとOリング534が外側継手部品532aから離れる箇所が発生してシール性が弱くなるおそれもあった。この従来技術でも、広い範囲で光軸角度調整が可能であるが、却って角度調整に時間を要することもあった。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡易で低コストの構造であるにも拘わらず、必要十分な角度の調整範囲を維持しつつ、かつシール性も担保可能としたレーザ光出力部およびレーザ光入力部を提供することにある。また、これらレーザ光出力部およびレーザ光入力部を備え、汎用のフランジに対し簡便に取り付け可能なレーザ式ガス分析計を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に係るレーザ光出力部は、
発光したレーザ光を出射する発光部と、
前記発光部と連結され、パージガスを導入する発光部側パージ部と、
前記発光部側パージ部に連結される発光部角度調整装置と、
を有し、測定空間と連通する発光部側固定管の先端の発光部固定フランジに対して前記発光部角度調整装置が取り付け角度を変えることで、出射するレーザ光の光軸角度を調整するレーザ光出力部であって、
前記発光部角度調整装置は、
前記発光部側パージ部の開口の周囲に設けられ、前記発光部固定フランジと対向する発光部調整フランジと、
前記発光部調整フランジに設けられ、開口面が前記発光部固定フランジと対向する環状の溝部と、
前記溝部に配設され、前記発光部固定フランジと接する環状のゴム状シール部と、
前記溝部の開口面から傾斜するように形成され、前記発光部調整フランジの面を円錐台形状にするテーパ部と、
前記ゴム状シール部を挟むように前記発光部固定フランジと前記発光部調整フランジとを固定する複数のボルトと、
を備え、前記複数のボルトのネジ送りにより、前記テーパ部が前記発光部固定フランジに接するまでの範囲にて、前記ゴム状シール部を変形させつつ、前記発光部固定フランジに対する前記発光部調整フランジの傾斜角度を変えて光軸を調整することを特徴とする。
請求項2に係るレーザ光出力部は、請求項1に記載のレーザ光出力部において、前記発光部調整フランジと前記発光部固定フランジとの間に断熱用部材を備えることを特徴とする。
請求項3に係るレーザ光出力部は、請求項1に記載のレーザ光出力部において、前記発光部調整フランジと前記発光部固定フランジとの間に、固定用シール材およびフランジを配置したことを特徴とする。
請求項4に係るレーザ光入力部は、
入射したレーザ光を受光する受光部と、
前記受光部と連結され、パージガスを導入する受光部側パージ部と、
前記受光部側パージ部に連結される受光部角度調整装置と、
を有し、測定空間と連通する受光部側固定管の先端の受光部固定フランジに対して前記受光部角度調整装置が取り付け角度を変えることで、入射するレーザ光の光軸角度を調整するレーザ光入力部であって、
前記受光部角度調整装置は、
前記受光部側パージ部の開口の周囲に設けられ、前記受光部固定フランジと対向する受光部調整フランジと、
前記受光部調整フランジに設けられ、開口面が前記受光部固定フランジと対向する環状の溝部と、
前記溝部に配設され、前記受光部固定フランジと接する環状のゴム状シール部と、
前記溝部の開口面から傾斜するように形成され、前記受光部調整フランジの面を円錐台形状にするテーパ部と、
前記ゴム状シール部を挟むように前記受光部固定フランジと前記受光部調整フランジとを固定する複数のボルトと、
を備え、前記複数のボルトのネジ送りにより、前記テーパ部が前記受光部固定フランジに接するまでの範囲にて、前記ゴム状シール部を変形させつつ、前記受光部固定フランジに対する前記受光部調整フランジの傾斜角度を変えて光軸を調整することを特徴とする。
請求項5に係るレーザ光入力部は、請求項4に記載のレーザ光入力部において、前記受光部調整フランジと前記受光部固定フランジとの間に断熱用部材を備えることを特徴とする。
請求項6に係るレーザ光入力部は、請求項4に記載のレーザ光入力部において、前記受光部調整フランジと前記受光部固定フランジとの間に、固定用シール材およびフランジを配置したことを特徴とする。
請求項7に係るレーザ式ガス分析計は、
測定対象ガスを含むガスが存在する測定空間にレーザ光を照射し、測定対象ガスによるレーザ光の吸収による光量変化からガス濃度を測定するレーザ式ガス分析計において、
測定対象ガスが吸収する波長のレーザ光をガス中に出射する請求項1〜請求項3の何れかに記載した前記レーザ光出力部と、
吸収されたレーザ光を受光して検出信号を得る請求項4〜請求項6の何れかに記載した前記レーザ光入力部と、
を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、煙道側のフランジに加工を加えることなく、汎用のフランジに対して取り付け可能として、簡易で低コストの構造であるにも拘わらず、内壁面に到達することなく必要十分な角度の調整範囲を維持しつつ、かつシール性も担保可能なレーザ光出力部およびレーザ光入力部を提供することができる。また、これらレーザ光出力部およびレーザ光入力部を備え、汎用のフランジに対し簡便に取り付け可能なレーザ式ガス分析計を提供することができる。
本発明を実施するための形態のレーザ式ガス分析計の構造図である。 本発明を実施するための形態のレーザ光出力部の構成図である。 本発明を実施するための形態のレーザ光出力部の拡大図である。 レーザ光出力部の角度調整の説明図であり、図4(a)は調整前のOリングの状態説明図、図4(b)は調整途中のOリングの状態説明図、図4(c)は調整後のOリングの状態説明図である。 本発明を実施するための形態のレーザ光入力部の構成図である。 本発明を実施するための他の形態のレーザ光出力部の構成図である。 従来技術のレーザ光出力部の構成図である。 他の従来技術のレーザ光出力部の構成図である。
続いて、本発明を実施するための形態のレーザ光出力部、レーザ光入力部、および、これらレーザ光出力部とレーザ光入力部とを共に搭載したレーザ式ガス分析計について、図を参照しつつ説明する。
レーザ式ガス分析計1は、図1に示すようにレーザ光出力部100、レーザ光入力部200を備える。レーザ光出力部100とレーザ光入力部200は、煙道300の両側にて対向する状態で、管壁310の発光部側固定管320にレーザ光出力部100が、また、受光部側固定管330にレーザ光入力部200が、それぞれ取り付けられている。なお、本形態では測定空間の一例として煙道300を例示して説明するが、煙道300以外でも測定対象ガスがある箇所(例えば、燃焼部やガスチャンバなど)に設置することが可能である。
レーザ光出力部100は、図1,図2に示すように、発光部110、発光部側パージ部120、発光部角度調整装置130を備えている。
発光部110は、図2に示すように、発光部筐体111、レーザ素子112、ウィンドウ113、発光部光学系(図示せず)、発光部回路(図示せず)を少なくとも備えている。
発光部筐体111内には、レーザ素子112、発光部光学系(図示せず)、発光部回路(図示せず)が収納されている。
レーザ素子112は、測定対象ガスにより吸収される波長を持つレーザ光を出力する。レーザ光の波長は先に説明したように測定対象ガスの分子構造や原子構造により一義的に決定されるものであり、測定対象ガスに応じて適宜選択される。発光部光学系(図示せず)は、例えばコリメートレンズであり、レーザ素子112からのレーザによる出射光を、平行光であって検出に用いるレーザ光400に変換する。
ウィンドウ113は、発光部筐体111の正面に設けられる。ウィンドウ113は、レーザ光400の光路途中にあり、レーザ光400を透過させつつ、煙道300側からの煙やガスが発光部110の内部に進入しないようにする。これにより、レーザ素子112、発光部光学系、発光部回路は、煙道300内の煙やガスに直接触れないことになり、内部が保護される。
発光部回路(図示せず)は、例えばレーザ素子112が最適な発光波長となるように、電流や温度を制御駆動するものであり、発光部筐体111の外に配置されていても良い。発光部110は、発光部側パージ部120に接続される。
発光部側パージ部120において、円筒状である管体121にパージガス導入口122が形成されている。発光部側パージ部120は、煙道300内の煙やガスの流入を抑えるために設置され、発光部側パージ部120内に設けられたパージガス導入口122から空気等のパージガスを管内に導く。
発光部角度調整装置130は、発光部調整フランジ131、溝部132、Oリング133、断熱用部材134、ボルト135、ナット136を備える。この発光部角度調整装置130は、発光部固定フランジ321に取り付けられる。発光部固定フランジ321は、規格品のフランジ形状を用いることができる。例えば、10K50A規格のフランジ形状を用いる。
発光部調整フランジ131は、図2,図3に示すように、リング状の部材であって、発光部固定フランジ321に対向する面の端部周辺を傾斜角度θにて削り取り、テーパ部131aを形成する。これにより、発光部固定フランジ321に対向する面は円錐台形状の面となる。
図3に示すように、テーパ部131aを形成する面と、レーザ光400の光軸に直交する面との交差位置が溝部132の開口面の中にあるように、テーパ部131aが形成される。そして、Oリング133の中心線は溝部132の溝幅の中心線と一致している。発光部調整フランジ131は、シール機能を満たすならば、標準部品の機械加工品を用いることができる。
溝部132は、発光部調整フランジ131に形成され、正面から視て環状であって、断面は方形状の溝である。
Oリング133は、本発明のゴム状シール部の一具体例であり、溝部132に嵌め込まれ、発光部固定フランジ321と発光部調整フランジ131とのシールを行う。このOリング133の存在により、煙道300内の煙やガスが外へ漏出しないようになり、また、煙道300内へ外気が入り込まないようになる。なお、ゴム状シール部としては楕円状のOリングなども採用することができる。
断熱用部材134は、環状に形成されており、発光部固定フランジ321と発光部調整フランジ131との間であって、Oリング133の内側に配置される。断熱用部材134により、煙道300内のガスや煤じんの熱に影響されてOリング133が劣化する事態が防止される。また、断熱用部材134はシール機能も有する。
ボルト135とナット136は、発光部固定フランジ321と発光部調整フランジ131とによりOリング133を挟み込んだ状態で固定する。これにより、レーザ光出力部100を発光部側固定管320に強固に固定する。ここで、ボルト135およびナット136は、発光部調整フランジ131の周方向に沿って複数、設けられている。
続いて、レーザ光軸の調整について説明する。図1で示されるレーザ光出力部100とレーザ光入力部200は、例えば、数m以上離れた位置に設置される。さらに、発光部側固定管320や受光部側固定管330は煙道300の管壁310に溶接されるものであって、機械的な歪みを含んでいる。さらに、他の箇所でも機械的な誤差が生じている。これらの事情から、レーザ光出力部100とレーザ光入力部200を取り付けた時点では、レーザ光軸が大きくずれている。そこで、レーザ光軸の調整が必要となる。
この光軸調整について、図を参照しつつ説明する。発光部110から出射されるレーザ光400の光軸と発光部側固定管320の中心軸とが一致するように調整される。光軸調整により、平行光であるレーザ光400の光軸角度を変更させる。
この光軸調整は、Oリング133の弾力性により発光部調整フランジ131が移動できることに着目し、ボルト135により、発光部固定フランジ321に対し発光部調整フランジ131を傾けるように移動させ、発光部調整フランジ131に取付けられた発光部側パージ部120および発光部110を傾かせて、光軸の角度調整を行う。
調整方法の一例として、図4(a)のモデル図に示すように、Oリング133を配置した状態で、全てのボルト135により、発光部調整フランジ131と発光部固定フランジ321とが接するまで図4(b)の矢印a,b方向に押圧し、Oリング133を発光部調整フランジ131と発光部固定フランジ321により強固に密着させた状態とする。
そして、傾斜させたい箇所のボルト135のみを緩めると、Oリング133の弾性力により発光部調整フランジ131が図4(c)の矢印c方向に移動し、テーパ部131aと、発光部固定フランジ321とが一部でほぼ密着した状態となり、発光部調整フランジ131が傾斜角度θで傾斜すると共にレーザ光軸も角度θで傾斜した状態となる。
このように同じボルト135のネジ送りにより、角度0°から角度θまでの調整が可能となる。この際、発光部固定フランジ321に対して発光部調整フランジ131が僅かながら上下方向(図2の上下方向)と左右方向(図2の紙面に直交する方向)へ移動することができるため、上下左右方向の調整も可能である。
続いて、テーパ部131aの傾斜角度θ等の決定方法について説明する。テーパ部131aには、Oリング133がシール可能な圧縮率(8〜30%)を満たすような傾斜角度θを持たせる。例えば、図4(b)に示すように、発光部調整フランジ131と発光部固定フランジ321とがほぼ密着したときに、Oリング133の圧縮率が30%以内に収まっている必要がある。ここで、溝部132の深さは、Oリング133の径の0.7倍程度になる。
また、図4(c)に示すように、調整により発光部調整フランジ131が傾斜角度θで傾斜し、テーパ部131aの一部と発光部固定フランジ321とがほぼ密着したときに、隙間が大きくなった逆側のOリング133の圧縮率が8%以上を確保している必要がある。これらの条件を満たすことで、Oリング133のシール条件が担保される。
さらに、発光部110から出射されるレーザ光400が、図5のレーザ光入力部200のウィンドウ213へ直接到達するように、テーパ部131aの傾斜角度θを設定すれば、傾斜角度が0°以上θ以下であれば、レーザ光400がウィンドウ213へ直接到達することになり、換言すれば、レーザ光400が内壁面に到達して反射することによる光量の損失を防ぐことができる。
このOリング133の弾力性を利用する光軸調整では、最大の傾斜角度が数°程度であるが、それでも十分な調整を可能としている。この点について説明する。
仮に光路長が10mと長い場合、レーザ光軸が1°変化したとき、sin(1°)×10m=0.0175×1000cm=約17.5cmであり、光軸調整に十分な移動量を確保できる。また、光軸を平行に上下左右に移動させるような調整も可能であり、両方の調整を併用することにより光軸調整に十分な量が確保できる。
発光部側固定管320が溶接により取付けられているため、基準としては精度が低い発光部固定フランジ321に発光部角度調整装置130が取り付けられているが、それでも十分な調整を可能とする。また、この実施形態では、過大な角度調整ができる訳ではないが、レーザ光400が発光部側固定管320、煙道300、受光部側固定管330の内壁面に到達・反射する事態の発生を防ぐことができる。
続いて、レーザ光入力部200について、図1,図5を参照しつつ説明する。レーザ光入力部200は、図1,図5に示すように、受光部210、受光部側パージ部220、受光部角度調整装置230を備えている。
受光部側パージ部220においては、図5に示すように、円筒状である管体221にパージガス導入口222が形成されている。受光部側パージ部220は、煙道300内の煙やガスの流入を抑えるために設置され、受光部側パージ部220内に設けられたパージガス導入口222から空気等のパージガスを管内に導く。
受光部210は、図5に示すように、受光部筐体211、受光素子212、ウィンドウ213、受光部光学系(図示せず)、受光部回路(図示せず)を少なくとも備えている。受光部210は、管体221に接続される。
受光部筐体211内には、受光素子212、受光部光学系、受光部回路が収納されている。
ウィンドウ213は、受光部筐体211の側面に設けられる。ウィンドウ213は、レーザ光400の光路途中にあり、レーザ光400を透過させつつ、煙道300側からの煙やガスが受光部210の内部に進入しないようにする。これにより、受光素子212、受光部光学系、受光部回路は、煙道300内の煙やガスに直接触れないことになり、内部が保護される。
受光部光学系は、例えば集光レンズであり、レーザ光400を集束し、レーザビームスポットを受光素子212へ入射させる。
受光素子212は、測定対象ガスにより吸収される波長のレーザ光に対して感度を有する素子である。受光素子212は、レーザビームスポットを受光して光強度に比例した検出信号を出力する。受光部回路は、例えば受光素子212からの検出信号に基づいてガス濃度を算出する。なお、受光部回路は、受光部筐体211の外に配置しても良い。
受光部角度調整装置230は、受光部調整フランジ231、溝部232、Oリング233、断熱用部材234、ボルト235、ナット236を備える。この受光部角度調整装置230は、受光部固定フランジ331に取り付けられる。受光部固定フランジ331は、規格品のフランジ形状を用いることができ、例えば、10K50A規格のフランジ形状を用いる。
受光部調整フランジ231は、リング状の部材であって、受光部固定フランジ331に対向する面の端部周辺を傾斜角度θにて削り取り、テーパ部231aを形成する。これにより、受光部固定フランジ331と対向する面は円錐台形状の面となる。
テーパ部231aを形成する面とレーザ光400の光軸に直交する面との交差位置が溝部232の開口面の中にあるように、テーパ部231aが形成される。また、Oリング233の中心線と溝部232の溝幅の中心線とが一致している。
受光部調整フランジ231は、シール機能を満たすことができれば良く、標準部品の機械加工品を用いることもできる。
溝部232は、受光部調整フランジ231に形成され、正面から視て環状であって、断面は方形状の溝である。
Oリング233は、本発明のゴム状シール部の一具体例であり、溝部232に嵌め込まれ、受光部固定フランジ331と受光部調整フランジ231とのシールを行う。このOリング233の存在により、煙道300内の煙やガスが外へ漏出しないようになり、また、煙道300内へ外気が入り込まないようになる。なお、ゴム状シール部としては楕円状のOリングなども採用することができる。
断熱用部材234は、環状に形成されており、受光部固定フランジ331と受光部調整フランジ231との間であって、Oリング233の内側に配置される。断熱用部材234により、煙道300内のガスや煤じんの熱に影響されてOリング233が劣化する事態が防止される。また、断熱用部材234はシール機能も有する。
ボルト235とナット236は、受光部固定フランジ331と受光部調整フランジ231とでOリング233を挟み込んだ状態で固定する。これによりレーザ光入力部200を受光部側固定管330に強固に固定する。ボルト235およびナット236は、発光部側と同様に、受光部調整フランジ231の周方向に沿って複数、設けられている。
受光部角度調整装置230は、名称は異なるが、発光部角度調整装置130と同じ構成・機能を有する装置であり、調整方法については先に説明した発光部角度調整装置130と同じであるため、重複する説明を省略する。
受光部角度調整装置230を搭載したレーザ光入力部200は、光軸角度の調整に十分な移動量を確保すると共に、光軸を平行に上下左右に移動させるような調整も可能であり、両方の調整を併用することにより光軸調整に十分な量を確保することができる。
続いて、レーザ式ガス分析計1としての動作について説明する。レーザ光出力部100から出射されたレーザ光400が、レーザ光入力部200へ到達し、最終的に受光素子212へ入射する。
この計測は、光路上のガスに含まれる測定対象ガスによりレーザ光400が吸収され、この吸収量が測定対象ガスの濃度と関連することを利用してその濃度を検出するものである。図示しない受光部回路に含まれる演算処理装置は、受光素子212の出力信号に基づいて検出データを取得する。この検出データからガス濃度を算出する。検出結果は図示しない出力部(ディスプレイ・プリンタ等)により出力される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、各種の改良形態の採用が可能である。
例えば、発光部角度調整装置130が断熱用部材134を、また、受光部角度調整装置230が断熱用部材234を、それぞれ備えるものとして説明したが、煙道300を通過するガスが高温でない場合やOリング133,233が十分な耐熱性能を有する場合には、断熱用部材134,234を省略しても良い。このようにしても、本発明の実施は可能である。
また、図示しないが、発光部角度調整装置130では、発光部調整フランジ131の平面部分に雌ねじを形成し、この雌ねじに押し付けボルトを押し込むことにより、発光部固定フランジ321に発光部調整フランジ131を強固に固定するようにしても良い。同様に、受光部角度調整装置230でも、受光部調整フランジ231の平面部分に雌ねじを形成し、この雌ねじに押し付けボルトを押し込むことにより、受光部固定フランジ331に受光部調整フランジ231を強固に固定するようにしても良い。
次に、図6は本発明の他の実施形態を示す発光部角度調整装置130の構成図である。
図6に示すように、発光部角度調整装置130では、発光部調整フランジ131と発光部固定フランジ321との間に、環状のフランジ137及び圧着面が平面である固定用シール材(ガスケット)138を挟み込むことにより、発光部固定フランジ321の平面度が担保されていない場合のガス漏れを防いでも良い。この場合、図2における断熱用部材134はあってもなくても良い。
Oリング133によるシール面は、高い平面度を必要とするため、図6のように構成することによって既設の発光部固定フランジ321の汚損に起因する圧着面の平面度の低下に対応することができる。但し、圧着機能を満たすことができるシール材であれば、圧着面が平面である固定用シール材138以外のシール材を用いても良い。
また、図5に示したレーザ光入力部200の受光部角度調整装置230においても、受光部調整フランジ231と受光部固定フランジ331との間に、環状のフランジ及び圧着面が平面である固定用シール材(何れも図示せず)を挟み込むことにより、受光部固定フランジ331の平面度が担保されていない場合のガス漏れを防いでも良い。この場合も、図5における断熱用部材234はあってもなくても良い。
本発明によれば、簡易な構成で必要十分な光軸調整範囲としたレーザ光出力部およびレーザ光入力部を提供することができる。さらに、これらのレーザ光出力部およびレーザ光入力部を搭載して計測精度を向上させたレーザ式ガス分析計を提供することが可能となる。
本発明は、例えば、船舶排ガス測定用として最適である。その他、鉄鋼用ガス分析[高炉、転炉、熱処理炉、焼結(ペレット設備)、コークス炉]、青果貯蔵及び熟成、生化学(微生物)[発酵]、大気汚染[焼却炉、排煙脱硫・脱硝]、自動車排ガス(除テスタ)、防災[爆発性ガス検知、有毒ガス検知、新建築材燃焼ガス分析]、植物育成用、化学用分析[石油精製プラント、石油化学プラント、ガス発生プラント]、環境用[着地濃度、トンネル内濃度、駐車場、ビル管理]、理化学各種実験用などの分析計としても有用である。
1:レーザ式ガス分析計
100:レーザ光出力部
110:発光部
111:発光部筐体
112:レーザ素子
113:ウィンドウ
120:発光部側パージ部
121:管体
122:パージガス導入口
130:発光部角度調整装置
131:発光部調整フランジ
131a:テーパ部
132:溝部
133:Oリング
134:断熱用部材
135:ボルト
136:ナット
137:フランジ
138:固定用シール材
200:レーザ光入力部
210:受光部
211:受光部筐体
212:受光素子
213:ウィンドウ
220:受光部側パージ部
221:管体
222:パージガス導入口
230:受光部角度調整装置
231:受光部調整フランジ
231a:テーパ部
232:溝部
233:Oリング
234:断熱用部材
235:ボルト
236:ナット
300:煙道
310:管壁
320:発光部側固定管
321:発光部固定フランジ
330:受光部側固定管
331:受光部固定フランジ
400:レーザ光

Claims (7)

  1. 発光したレーザ光を出射する発光部と、
    前記発光部と連結され、パージガスを導入する発光部側パージ部と、
    前記発光部側パージ部に連結される発光部角度調整装置と、
    を有し、測定空間と連通する発光部側固定管の先端の発光部固定フランジに対して前記発光部角度調整装置が取り付け角度を変えることで、出射するレーザ光の光軸角度を調整するレーザ光出力部であって、
    前記発光部角度調整装置は、
    前記発光部側パージ部の開口の周囲に設けられ、前記発光部固定フランジと対向する発光部調整フランジと、
    前記発光部調整フランジに設けられ、開口面が前記発光部固定フランジと対向する環状の溝部と、
    前記溝部に配設され、前記発光部固定フランジと接する環状のゴム状シール部と、
    前記溝部の開口面から傾斜するように形成され、前記発光部調整フランジの面を円錐台形状にするテーパ部と、
    前記ゴム状シール部を挟むように前記発光部固定フランジと前記発光部調整フランジとを固定する複数のボルトと、
    を備え、
    前記複数のボルトのネジ送りにより、前記テーパ部が前記発光部固定フランジに接するまでの範囲にて、前記ゴム状シール部を変形させつつ、前記発光部固定フランジに対する前記発光部調整フランジの傾斜角度を変えて光軸を調整することを特徴とするレーザ光出力部。
  2. 請求項1に記載のレーザ光出力部において、
    前記発光部調整フランジと前記発光部固定フランジとの間に断熱用部材を備えることを特徴とするレーザ光出力部。
  3. 請求項1に記載のレーザ光出力部において、
    前記発光部調整フランジと前記発光部固定フランジとの間に、固定用シール材およびフランジを配置したことを特徴とするレーザ光出力部。
  4. 入射したレーザ光を受光する受光部と、
    前記受光部と連結され、パージガスを導入する受光部側パージ部と、
    前記受光部側パージ部に連結される受光部角度調整装置と、
    を有し、測定空間と連通する受光部側固定管の先端の受光部固定フランジに対して前記受光部角度調整装置が取り付け角度を変えることで、入射するレーザ光の光軸角度を調整するレーザ光入力部であって、
    前記受光部角度調整装置は、
    前記受光部側パージ部の開口の周囲に設けられ、前記受光部固定フランジと対向する受光部調整フランジと、
    前記受光部調整フランジに設けられ、開口面が前記受光部固定フランジと対向する環状の溝部と、
    前記溝部に配設され、前記受光部固定フランジと接する環状のゴム状シール部と、
    前記溝部の開口面から傾斜するように形成され、前記受光部調整フランジの面を円錐台形状にするテーパ部と、
    前記ゴム状シール部を挟むように前記受光部固定フランジと前記受光部調整フランジとを固定する複数のボルトと、
    を備え、
    前記複数のボルトのネジ送りにより、前記テーパ部が前記受光部固定フランジに接するまでの範囲にて、前記ゴム状シール部を変形させつつ、前記受光部固定フランジに対する前記受光部調整フランジの傾斜角度を変えて光軸を調整することを特徴とするレーザ光入力部。
  5. 請求項4に記載のレーザ光入力部において、
    前記受光部調整フランジと前記受光部固定フランジとの間に断熱用部材を備えることを特徴とするレーザ光入力部。
  6. 請求項4に記載のレーザ光入力部において、
    前記受光部調整フランジと前記受光部固定フランジとの間に、固定用シール材およびフランジを配置したことを特徴とするレーザ光入力部。
  7. 測定対象ガスを含むガスが存在する測定空間にレーザ光を照射し、測定対象ガスによるレーザ光の吸収による光量変化からガス濃度を測定するレーザ式ガス分析計において、
    測定対象ガスが吸収する波長のレーザ光をガス中に出射する請求項1〜請求項3の何れかに記載した前記レーザ光出力部と、
    吸収されたレーザ光を受光して検出信号を得る請求項4〜請求項6の何れかに記載した前記レーザ光入力部と、
    を備えたことを特徴とするレーザ式ガス分析計。
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