JP6680718B2 - 遊技機 - Google Patents

遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP6680718B2
JP6680718B2 JP2017075250A JP2017075250A JP6680718B2 JP 6680718 B2 JP6680718 B2 JP 6680718B2 JP 2017075250 A JP2017075250 A JP 2017075250A JP 2017075250 A JP2017075250 A JP 2017075250A JP 6680718 B2 JP6680718 B2 JP 6680718B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
display
special symbol
big hit
effect
command
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017075250A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018175055A (ja
Inventor
小倉 敏男
敏男 小倉
大蔵 谷藤
大蔵 谷藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sankyo Co Ltd filed Critical Sankyo Co Ltd
Priority to JP2017075250A priority Critical patent/JP6680718B2/ja
Publication of JP2018175055A publication Critical patent/JP2018175055A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6680718B2 publication Critical patent/JP6680718B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能なパチンコ機やスロット機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示装置が設けられ、可変表示装置において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、遊技状態(遊技機の状態。よって、具体的には、遊技機が制御されている状態。)を変更して、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある(いわゆるパチンコ機)。
また、所定の遊技媒体を1ゲームに対して所定数の賭数を設定した後、遊技者がスタートレバーを操作することにより可変表示装置による識別情報の可変表示を開始し、遊技者が各可変表示装置に対応して設けられた停止ボタンを操作することにより、その操作タイミングから予め定められた最大遅延時間の範囲内で識別情報の可変表示を停止し、全ての可変表示装置の可変表示を停止したときに導出された表示結果に従って入賞が発生し、入賞に応じて予め定められた所定の遊技媒体が払い出され、特定入賞が発生した場合に、遊技状態を所定の遊技価値を遊技者に与える状態にするように構成されたものがある(いわゆるスロット機)。
なお、遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置に打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示装置において開始される特別図柄(識別情報)の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定の表示態様が導出表示された場合に、「大当り」が発生する。なお、導出表示とは、図柄(最終停止図柄)を最終的に停止表示させることである。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば、10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば、15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば、29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。また、ラウンドにおける遊技をラウンド遊技ということがある。
また、可変表示装置において、最終停止図柄(例えば、左中右図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定の表示結果と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、可変表示装置に変動表示される図柄の表示結果が特定の表示結果でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
そのような遊技機において、引用文献1には、所定の優先順位で発光手段(例えば、ランプ)の発光制御を行うことが記載されている。
特開2017−333号公報
しかし、特許文献1に記載された発明では、常に特定演出(例えば、BGMなど)よりも予告演出を優先して発光手段を連動させるため、特定演出への関心が低くなり、遊技興趣を低下させてしまうおそれがある。
そこで、本発明は、遊技興趣の低下を防止することができる遊技機を提供することを目的とする。
(1)本発明による遊技機は、可変表示(例えば、特別図柄や演出図柄の変動表示)を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り状態)に制御可能な遊技機であって、可変表示に関連する特定表示(例えば、保留表示やアクティブ表示)を表示可能な特定表示手段と、有利状態に制御される期待度が異なる複数の演出態様により予告演出を実行可能な予告演出実行手段と、発光手段(例えば、ランプ200やランプ200のうちの特別ランプ(発光部材200d))と、を備え、発光手段は、特定演出(例えば、BGM演出など)に対応した発光パターンにより発光するときと、特定表示に対応した発光パターンにより発光するときと、予告演出に対応した発光パターンにより発光するときとがあり、第1状態(例えば、対象変動非実行状態など)において特定演出の実行中である場合に該特定演出に対応した発光パターンにより発光手段の発光制御を行い、第1状態とは異なる第2状態(例えば、対象変動実行状態など)において特定演出の実行中である場合に特定表示に対応した発光パターンにより発光手段の発光制御を行うことが可能であり(図44参照)、予告演出実行手段は、予告演出として、第1予告演出と第2予告演出とを実行可能であり、第1予告演出は、第2予告演出よりも視認性が高く、特定演出の実行中において、第1予告演出の演出態様が有利状態に制御される期待度が特定期待度以上の特定態様である場合に該第1予告演出に対応した発光パターンにより発光手段の発光制御を行い、第1予告演出の演出態様が有利状態に制御される期待度が該特定期待度未満の演出態様である場合に該特定演出に対応した発光パターンにより発光手段の発光制御を行うことが可能であり、特定演出の実行中において、第2予告演出の演出態様が第1予告演出における特定態様と少なくとも一部が共通する演出態様である場合に該特定演出に対応した発光パターンにより発光手段の発光制御を行うことが可能であることを特徴とする。
そのような構成によれば、特定演出と特定表示とのいずれに対応した発光パターンにより発光手段の発光制御を行うかを状態に応じて切り替えられるため、遊技興趣の低下を防止することができる。
(2)上記(1)の遊技機において、特定表示は、有利状態に制御される期待度が異なる複数の表示態様(例えば、図58(1)に示す、通常保留<青色保留<キャラクタB保留<キャラクタA保留<赤色保留の表示態様)のうちのいずれかの表示態様により表示され、可変表示に関連する情報を保留記憶として記憶する保留記憶手段(例えば、保留記憶バッファ)を備え、特定表示手段は、特定表示として保留記憶に対応する保留表示を表示可能であり、発光手段は、保留記憶にもとづいて可変表示が開始されるときに、該保留記憶に対応する保留表示の表示態様による期待度が所定期待度以上である場合(例えば、通常保留<青色保留<赤色保留という段階のうち、青色保留以上の段階である場合)には、該段階に応じた態様により発光可能である(例えば、図43に示す第2制御順序を適用することにより、保留予告演出(青色保留※)に対応して特別ランプを青色で発光(点灯、点滅など)させる制御や、保留予告演出(赤色保留※)に対応して特別ランプを赤色で発光(点灯、点滅など)させる制御を行うことができる)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、特定演出に関連させた発光手段の発光制御が頻繁に中断されないため、遊技興趣の低下を防止することができる。また、保留表示の表示態様による期待度が所定期待度以上である場合には、期待度に応じた態様により発光可能であるため、演出効果を高めることができる。
(3)上記(1)〜(2)のいずれかの遊技機において、特定表示手段は、特定表示として実行中の可変表示に対応する対応表示(例えば、アクティブ表示)を表示可能であり、発光手段は、対応表示の表示態様に応じた態様により発光可能である(図57参照)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、対応表示の表示態様に応じた態様により発光可能であるため、演出効果を高めることができる。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかの遊技機において、可変表示に関連する情報を保留記憶として記憶する保留記憶手段を備え、特定表示手段は、特定表示として、保留記憶に対応する保留表示と、実行中の可変表示に対応する対応表示とを表示可能であり、一の保留記憶に対応して保留表示が表示されているとき(例えば対象変動非実行状態)には特定演出に関連させて発光手段の発光制御を行い、該一の保留記憶にもとづいて実行中の可変表示に対応して対応表示が表示されているとき(例えば対象変動実行状態)には該対応表示に関連させて発光手段の発光制御を行うことが可能である(図44,図57参照。すなわち保留予告演出(青色保留)開始後、対象変動開始前の対象変動非実行状態においては、保留予告演出(青色保留)よりもBGM演出を優先し、対象変動中の対象変動実行状態においては、BGM演出よりも保留予告演出(青色保留)※を優先する)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、特定演出に関連させた発光手段の発光制御が頻繁に中断されないため、遊技興趣の低下を防止することができる。
(5)上記(4)の遊技機において、可変表示に関連する情報を保留記憶として記憶する保留記憶手段を備え、特定表示手段は、特定表示として、保留記憶に対応する保留表示と、実行中の可変表示に対応する対応表示とを表示可能であり、保留表示は、有利状態に制御される期待度が異なる複数の表示態様のうちのいずれかの表示態様により表示され、保留表示の段階が所定段階以上(例えば、赤色保留)である場合には保留表示が表示されているとき(例えば対象変動非実行状態)から対応表示が表示される期間(例えば対象変動実行状態)に亘って発光手段の発光制御を行うことが可能である(図43,図45参照)
ようにしてもよい。
そのような構成によれば、特定演出に関連させた発光手段の発光制御が頻繁に中断されないため、遊技興趣の低下を防止することができるとともに、保留表示の表示態様による期待度が所定期待度以上である場合には保留表示が表示されているときから対応表示が表示される期間に亘って発光手段の発光制御が行われるため、注目度に応じた発光手段の発光制御を実現することができ、演出効果を高めることができる。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかの遊技機において、可変表示に関連する情報を保留記憶として記憶する保留記憶手段を備え、特定表示手段は、特定表示として保留記憶に対応する保留表示を表示可能であり、保留表示は、有利状態に制御される期待度が異なる複数の表示態様のうちのいずれかの表示態様により表示され、保留表示の表示態様による期待度が所定期待度以上である場合(例えば、キャラクタA保留により示唆される期待度以上である場合。図58(1)参照)には保留表示に関連させて発光手段の発光制御を行う(図45,図58(2)参照。すなわち保留予告演出開始後、対象変動開始前の対象変動非実行状態において、BGM演出よりも保留予告演出(赤色保留)を優先する)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、保留表示の表示態様による期待度が所定期待度未満である場合には特定演出に関連させて発光手段の発光制御が行われるため、すなわち中断されないため、遊技興趣の低下を防止することができるとともに、保留表示の表示態様による期待度が所定期待度以上である場合には保留表示に関連させて発光手段の発光制御が行われるため、注目度に応じた発光手段の発光制御を実現することができ、演出効果を高めることができる。
(7)上記(1)〜(6)のいずれかの遊技機において、発光手段は、特定演出に関連して発光するときに、特定表示に関連して発光するときの態様とは異なる態様により発光可能である(例えば、保留予告演出(赤色保留)は赤色で発光(点灯、点滅など)し、保留予告演出(青色保留)に対応するランプ演出では青色で発光(点灯、点滅など)し、BGM演出に対応するランプ演出では白色で発光(点灯、点滅など)する。)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、特定演出と特定表示とのいずれに関連して発光しているかを分かりやすくすることができ、勘違いを防止することができる。
(8)上記(1)〜(7)のいずれかの遊技機において、特定表示に関連して発光可能な第1発光手段(例えば、発光部材200d(特定ランプ))と、特定表示に関連して発光不可能な第2発光手段(例えば、発光部材200a〜200c)とを含む複数の発光手段(例えば、ランプ200)を備え、特定演出の実行中において、特定表示に関連させて第1発光手段の発光制御を行っているときにも、該特定演出に関連させて第2発光手段の発光制御を行うようにしてもよい。
そのような構成によれば、特定表示に関連させた発光手段の発光制御と、特定演出に関連させた発光手段の発光制御とを共存させることができ、遊技興趣の低下を防止することができる。
(9)上記(1)〜(8)のいずれかの遊技機において、第1態様(例えば、特殊保留。通常保留でもよい。)により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を変化させる変化演出(例えば、作用演出を伴う保留予告演出)を実行可能な変化演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS800A,S8004〜S8010,S8106〜S8114を実行する部分)とを備え、特定表示の表示態様には、少なくとも、第1態様と、有利度が高い第2態様(例えば、青色保留、赤色保留)とが含まれ、変化演出実行手段は、変化演出として、第1態様により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を第2態様に変化させる演出を実行可能であり(例えば、図40(D),(E)に示す変化パターン33〜36および図41(G)〜(I)に示す変化パターン405〜414にもとづいて保留予告演出を実行する場合には、特殊保留から青色保留や赤色保留に変化する)、実行された変化演出の実行態様に応じて、該変化演出の後に異なる割合により変化演出を実行可能である(例えば、保留予告演出において作用演出が実行されても特殊保留のまま変化しなかった場合には、その後再び作用演出が実行されて特殊保留から青色保留や赤色保留に変化可能であるが、保留予告演出において作用演出が実行されて特殊保留から青色保留や赤色保留に変化した場合には、その後は作用演出は実行されない)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、変化演出が実行される場合の興趣を向上させることができる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 4msタイマ割込処理を示すフローチャートである。 あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブル、小当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 大当り用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 はずれ用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 当り変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 はずれ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。 変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。 変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 保留記憶バッファの構成例を示す説明図である。 入賞時演出処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 表示結果指定コマンド送信処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 特別図柄表示制御処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 演出制御用CPUが実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 コマンド受信バッファの構成例を示す説明図である。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 保留予告演出設定処理を示すフローチャートである。 最終表示態様決定テーブルの具体例を示す説明図である。 最終表示態様決定テーブルの具体例を示す説明図である。 変化パターン決定テーブルの具体例を示す説明図である。 変化パターン決定テーブルの具体例を示す説明図である。 ランプ制御処理を示すフローチャートである。 ランプ制御の制御順序の具体例を示す説明図である。 ランプ制御の具体例を示すタイムチャートである。 ランプ制御の具体例を示すタイムチャートである。 変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。 作用演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。 作用演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。 プロセスデータの構成例を示す説明図である。 演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 保留予告演出の演出態様の一例を示す説明図である。 保留予告演出の演出態様の一例を示す説明図である。 ランプ演出の演出態様の一例を示す説明図である。 ランプ演出の演出態様の一例を示す説明図である。 演出の種別・態様の違いによる期待度の具体例およびランプ制御の制御順序の具体例を示す説明図である。 演出の種別・態様の違いによる期待度の具体例およびランプ制御の制御順序の具体例を示す説明図である。 ステップアップ演出およびミニキャラ演出の具体例を示す説明図である。
実施の形態1.
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作が可能なトリガボタン121(図3を参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン121に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ125(図3を参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図3を参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図3を参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図3を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。
演出表示装置9の周辺部には、実行される演出に対応した複数種類の発光パターンで発光(複数種類の色や明るさ、方向により点灯、点滅など)可能な発光部材(発光装置)が設けられている。図1に示した一例では、演出表示装置9の上部位置に発光部材200a、演出表示装置9の左右位置に発光部材200b、発光部材200c、演出表示装置9の下部位置に発光部材200bが配置されている。以下、発光部材200a、200b、200c、200dの夫々を特に区別しない場合には、総称してランプ200と称する。また、発光部材200a、200b、200cとは異なる制御が行われる場合がある発光部材200dを特別ランプとも称する。ランプ200は、例えば、1以上のLEDから構成されたものであってもよいし、フラッシュランプから構成されるものであってもよい。また、上記以外にも、例えば、遊技領域における各構造物の周囲などに、種々の発光部材を設置してもよい。
演出表示装置9の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を、遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部9aと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部9bとが設けられている。なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、第1保留記憶表示部9aと第2保留記憶表示部9bとに代えて、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるように構成してもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器10は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLEDなどにかぎらず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態(確変状態)に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行(この実施の形態では、時短状態に移行)する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定のバックアップ期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや、確変フラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、ターミナル基板160を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、演出表示装置9の周辺部に設けられているランプ200や、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
なお、演出制御手段には、後述するように、スティックコントローラ122が備えるトリガセンサ125や傾倒方向センサユニット123、バイブレータ用モータ126、およびプッシュボタン120が備えるプッシュセンサ124にも接続されているのであるが(図3参照)、図2では図示を省略している。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを、フレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて、ランプ200や枠LED28などの発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定の演出期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(通常大当り、確変大当り、突然確変大当り、小当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。なお、ステップS44において、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド(図13参照)も送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−2の変動パターンが用意されている。このうち、非リーチPA1−1は、リーチを伴わず且つ擬似連や滑り演出も伴わない変動パターンであって、短縮変動でない通常変動用の変動パターン(本例では、変動時間12.50秒)である。また、非リーチPA1−2は、リーチを伴わず且つ擬似連や滑り演出も伴わない変動パターンであって、通常変動よりも変動時間が短い短縮変動用の変動パターン(本例では、変動時間2.00秒)である。
なお、この実施の形態では、図6に示すように、非リーチはずれとなる場合には擬似連や滑り演出を伴う変動パターンが含まれない場合を示しているが、非リーチはずれとなる場合にも擬似連や滑り演出を伴う変動パターンを設けるように構成してもよい。
また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図6に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図6において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図6に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態や時短状態(すなわち、確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図8(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図8(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図8(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図8(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図8(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図8(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図8(D),(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図8(D)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図8(E)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して5個の判定値が割り当てられている(40分の5の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して1個の判定値が割り当てられている(40分の1の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別として、「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」がある。なお、この実施の形態では、大当り遊技において実行されるラウンド数が15ラウンドおよび2ラウンドの2種類である場合を示しているが、大当り遊技において実行されるラウンド数は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、10ラウンドの大当り遊技に制御する10R確変大当りや、7ラウンドの大当り遊技に制御する7R確変大当り、5ラウンドの大当り遊技に制御する5R確変大当りが設けられていてもよい。また、この実施の形態では、大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」の3種類である場合を示しているが、3種類にかぎらず、例えば、4種類以上の大当り種別を設けるようにしてもよい。また、逆に、大当り種別が3種類よりも少なくてもよく、例えば、大当り種別として2種類のみ設けられていてもよい。
「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に時短状態のみに移行させる大当りである(後述するステップS167参照)。そして、時短状態に移行した後、変動表示を所定回数(この実施の形態では100回)終了すると時短状態が終了する(ステップS168,S137〜S140参照)。なお、変動表示を所定回数終了する前であっても、次の大当りが発生した場合にも、時短状態を終了する(ステップS132参照)。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するステップS169,S170参照)。そして、次の大当りが発生するまで、確変状態および時短状態が継続する(ステップS132参照)。
また、「突然確変大当り」とは、「通常大当り」や「確変大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。また、「通常大当り」や「確変大当り」では、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が29秒と長いのに対して、「突然確変大当り」では1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が0.1秒と極めて短く、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞することは殆ど期待できない。そして、この実施の形態では、その突然確変大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するステップS169,S170参照)。そして、次の大当りが発生するまで、確変状態および時短状態が継続する(ステップS132参照)。
なお、突然確変大当りの態様は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、大入賞口の開放回数は通常大当りや突然確変大当りと同じ15回(15ラウンド)とし、大入賞口の開放時間のみ0.1秒と極めて短くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。なお、大当り種別が全て確変大当りであるように構成する場合、小当りを設けなくてもよい。また、大当り種別が全て確変大当りである場合に小当りを設けるように構成する場合には、確変状態(高確率状態)に移行されるのみで時短状態(高ベース状態)を伴わない突然確変大当りを設けるようにすること(大入賞口の開放パターンも突然確変大当りと小当りの場合とで同じにすること)が好ましい。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図9(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図9(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図9(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、図9(A),(B)に示すように、この実施の形態では、「通常大当り」または「確変大当り」である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が150〜251であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、スーパーリーチ大当りについて、擬似連を伴う変動パターン種別(スーパーPA3−3、スーパーPA3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)と、擬似連を伴わない変動パターン種別(スーパーPB3−3、スーパーPB3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)とに分けてもよい。この場合、通常大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aおよび確変大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bの両方において、スーパーリーチかつ擬似連を伴う変動パターン種別と、スーパーリーチかつ擬似連を伴わない変動パターン種別とが割り当てられることになる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて突然確変大当り状態に制御する場合には、通常大当りや確変大当りによる大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図9(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図9(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図10(A)〜(C)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。このうち、図10(A)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示している。また、図10(B)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを示している。また、図10(C)は、遊技状態が確変状態や時短状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−2、ノーマルCA2−3〜ノーマルCA2−4、スーパーCA2−5の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、図10(A),(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が230〜251であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、図10(A)、(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1〜89であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともリーチを伴わない(擬似連や滑り演出などの演出も伴わない)通常変動の変動表示が実行されること(非リーチCA2−1の変動パターン種別となることから、後述する図12に示すように非リーチ通常変動の非リーチPA1−1の変動パターンとなること)がわかる。そのようなテーブル構成により、この実施の形態では、判定テーブル(はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A,135B)は、リーチ用可変表示パターン(リーチを伴う変動パターン)以外の可変表示パターンのうちの少なくとも一部に対して、保留記憶手段(第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)が記憶する権利の数(第1保留記憶数や第2保留記憶数、合算保留記憶数)にかかわらず、共通の判定値(図10(A),(B)に示す例では1〜89)が割り当てられるように構成されている。なお、「リーチ用可変表示パターン以外の可変表示パターン」とは、この実施の形態で示したように、例えば、リーチを伴わず、擬似連や滑り演出などの演出も伴わず、可変表示結果が大当りとならない場合に用いられる可変表示パターン(変動パターン)のことである。
図11(A),(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
図12は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図13および図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図13および図14に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001,A002(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。この実施の形態では、大当りの種類に応じて、大当り開始指定コマンドまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンドが用いられる。具体的には、「通常大当り」や「確変大当り」である場合には大当り開始指定コマンド(A001(H))が用いられ、「突然確変大当り」や「小当り」である場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(A002(H))が用いられる。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。また、A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。なお、大当り終了指定コマンド(A301(H))は、「通常大当り」や「確変大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。コマンドA302(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が時短状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
なお、この実施の形態では、保留記憶情報として、第1保留記憶数と第2保留記憶数とについて、それぞれ保留記憶数が増加または減少したことを示す演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド、第2保留記憶数加算指定コマンド、第1保留記憶数減算指定コマンド、第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信する場合を示しているが、保留記憶情報の形態は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、以下のような態様の保留記憶情報を送信するようにしてもよい。
(1)保留記憶情報として、1つのコマンドのみを送信し、その1つのコマンドにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したかを指定するとともに、増加した方の保留記憶数(第1保留記憶数または第2保留記憶数)をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
(2)保留記憶情報として、1つのコマンドのみを送信し、その1つのコマンドにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したかを指定するとともに、合算保留記憶数をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
(3)保留記憶情報として、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したか(第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したか)を指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)を送信するとともに、それとは別に保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信するようにし、その保留記憶数指定コマンドにおいて合算保留記憶数をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
(4)保留記憶情報として、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したか(第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したか)を指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)を送信するとともに、それとは別に保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信するようにし、その保留記憶数指定コマンドにおいて増加した方の保留記憶数(第1保留記憶数または第2保留記憶数)をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)である。また、コマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す演出制御コマンド(変動カテゴリコマンド)である。
この実施の形態では、後述する入賞時演出処理(図22参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時に、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りや小当りとなることを指定する値や、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄指定コマンドに設定されている値にもとづいて、表示結果が大当りや小当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドにもとづいて、変動パターン種別判定用乱数の値が所定の判定値となる場合には変動パターン種別を認識できる。
図15は、図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図15に示すように、この実施の形態では、大当りや小当りとなるか否かと、大当りの種別とに応じて、EXTデータが設定され、図柄指定コマンドが送信される。
例えば、後述する入賞時演出処理において、「はずれ」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄1指定コマンド)を送信する。また、例えば、「通常大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「01(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄2指定コマンド)を送信する。また、例えば、「確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「02(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄3指定コマンド)を送信する。また、例えば、「突然確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「03(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄4指定コマンド)を送信する。また、例えば、「小当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「04(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄5指定コマンド)を送信する。なお、図柄指定コマンドに設定されるEXTデータと、表示結果指定コマンドに設定されるEXTデータとを共通化してもよい。そのように構成すれば、図柄指定コマンドを設定する際と表示結果指定コマンドを設定する際とで、読み出すデータを共通化することができる。
図16および図17は、変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。図16および図17に示すように、この実施の形態では、いずれの遊技状態であるかと、特別図柄や演出図柄の表示結果がいずれの表示結果となるかと、始動入賞時に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になると判定したとかとに応じて、EXTデータに値が設定され、変動カテゴリコマンドが送信される。
例えば、始動入賞時に、遊技状態が通常状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜89となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜89となる場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した変動カテゴリ1コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値1〜89の範囲には非リーチCA2−1の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ1コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別が非リーチCA2−1となることを認識することができる。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が90〜99となる場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した変動カテゴリ2コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が100〜169となる場合には、EXTデータに「02(H)」を設定した変動カテゴリ3コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が170〜199となる場合には、EXTデータに「03(H)」を設定した変動カテゴリ4コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が200〜214となる場合には、EXTデータに「04(H)」を設定した変動カテゴリ5コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が215〜229となる場合には、EXTデータに「05(H)」を設定した変動カテゴリ6コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が230〜251となる場合には、EXTデータに「06(H)」を設定した変動カテゴリ7コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値230〜251の範囲にはスーパーCA2−5の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ7コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がスーパーCA2−5となることを認識することができる。
なお、上記のいずれの変動カテゴリに属するかを判定するために用いられる閾値89、99、169、199、214および229は、具体的には、図10(A),(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップして導き出されたものである。このことは、以降の変動カテゴリ8〜9,21〜29についても同様であり、図9(A)〜(D)や図10(C)に示す変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップしてカテゴリ判定のために用いられる閾値が導き出される。
また、例えば、始動入賞時に、遊技状態が確変状態または時短状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となる場合(すなわち、非リーチCA2−2の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「07(H)」を設定した変動カテゴリ8コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が220〜251となる場合(すなわち、スーパーCA2−5の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「08(H)」を設定した変動カテゴリ9コマンドを送信する。
なお、遊技状態が確変状態や時短状態である場合にも、判定値230〜251の範囲にスーパーCA2−5の変動パターン種別を割り当てるようにしてもよい。そのようにすれば、遊技状態にかかわらず、スーパーCA2−5の変動パターン種別に対して共通の判定値が割り当てられるようにすることができる。そのため、後述する入賞時演出の処理のステップS232の処理を実行する際に、はずれであれば、遊技状態にかかわらず共通の判定処理を行えばよくなり、プログラム容量をより低減することができる。また、この場合、ステップS226の遊技状態の判定処理も不要とすることができる。
また、例えば、始動入賞時に、「通常大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「10(H)」を設定した変動カテゴリ21コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が75〜149となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「11(H)」を設定した変動カテゴリ22コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が150〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「12(H)」を設定した変動カテゴリ23コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、「確変大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「13(H)」を設定した変動カテゴリ24コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が39〜79となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「14(H)」を設定した変動カテゴリ25コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「15(H)」を設定した変動カテゴリ26コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、突然確変大当りとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となる場合(すなわち、特殊CA4−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「16(H)」を設定した変動カテゴリ27コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が101〜251場合(すなわち、特殊CA4−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「17(H)」を設定した変動カテゴリ28コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、小当りとなると判定した場合、CPU56は、EXTデータに「18(H)」を設定した変動カテゴリ29コマンドを送信する。
なお、始動入賞時に入賞時判定を行ったときと実際に変動表示を開始するときとでは必ずしも合算保留記憶数が同じであるとは限らないのであるから、入賞時判定結果指定コマンドで示される変動パターン種別が実際に変動表示で用いられる変動パターン種別と一致しない場合も生じうる。しかし、この実施の形態では、少なくとも非リーチCA2−1、スーパーCA2−5およびスーパーCA3−3の変動パターン種別については、合算保留記憶数にかかわらず共通の判定値が割り当てられているのであるから(図9、図10参照)、入賞時判定結果と実際に実行される変動表示の変動パターン種別とで不整合が生じない。そのため、この実施の形態では、非リーチCA2−1、スーパーCA2−5またはスーパーCA3−3の変動パターン種別になるとの入賞時判定結果にもとづいて先読み予告演出の一種である保留予告演出が実行される。なお、非リーチCA2−1、スーパーCA2−5およびスーパーCA3−3の変動パターン種別となると判定した場合にのみ、図16および図17に示す変動カテゴリコマンド(具体的には、変動カテゴリ1コマンド、変動カテゴリ7コマンド、変動カテゴリ23コマンド、変動カテゴリ26コマンドのみ)を送信し、それ以外の変動パターン種別の入賞時判定結果の場合には変動カテゴリコマンドを送信しないようにしてもよい。また、非リーチCA2−1、スーパーCA2−5およびスーパーCA3−3以外となると入賞時判定された場合には、変動パターン種別を特定不能であることを示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。
なお、「先読み予告演出」とは、予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前に実行される予告演出のことである。この実施の形態では、後述するように、始動入賞が発生したときに先読み予告演出の一種である保留予告演出の実行を決定すると、保留表示を通常態様(本例では、白色の丸形表示)とは異なる特別表示態様(本例では、青色や赤色の丸形表示)に最終的に変化させる保留予告演出を実行する。なお、この実施の形態では、保留予告演出を実行する場合、保留表示が通常態様から特別表示態様に直接変化するのではなく、保留表示が特殊表示態様(本例では、三角形表示や矩形表示)に一旦変化し、その後の保留シフトのタイミングで作用演出が実行されて予告対象の保留表示がいずれかの特別表示態様に変化する演出が実行される場合がある。以下、通常態様により表示された保留表示を「通常保留」(または通常保留表示)ともいい、特殊表示態様により表示された保留表示を「特殊保留」ともいう。また、特別表示態様のうちの青色の表示色により表示された保留表示を「青色保留」ともいい、赤色の表示色により表示された保留表示を「赤色保留」ともいう。通常保留(または通常保留表示)は、通常態様により表示された保留表示であり、保留表示が表示されたときに最も高い割合で表示される態様をである。
なお、先読み予告演出の演出態様は、この実施の形態で示したものにかぎらず、保留予告演出に加えて、例えば、先読み予告演出として、複数変動にわたって連続してチャンス目図柄などの特殊表示結果を停止表示させる演出を実行したり、複数変動にわたってカウントダウンするような態様の演出を実行したり、背景画面が変化するような態様で演出モードを変更する演出を実行したりするなど、様々な態様が考えられる。
また、この実施の形態では、保留表示の表示態様のみを変化可能に保留予告演出を実行する場合を示しているが、例えば、保留表示の表示態様を引き継いだ表示態様により現在実行中の変動表示に対応したアクティブ表示を表示可能に構成されている遊技機において、保留表示が消化されて予告対象の変動表示が実行中となった場合であっても、そのアクティブ表示の表示態様も変更可能に構成してもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図13および図14に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
図18および図19は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。また、CPU56は、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS313,S314)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行い、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図30参照)、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、大入賞口開放中指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理はラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。また、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大入賞口開放中処理では、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、大当り中開放後指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全ての開放を終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10)に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図20は、ステップS312,S314の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。このうち、図20(A)は、ステップS312の第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。また、図20(B)は、ステップS314の第2始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
まず、図20(A)を参照して第1始動口スイッチ通過処理について説明する。第1始動口スイッチ13aがオン状態の場合に実行される第1始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップS1211A)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1212A)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213A)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図21参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1214A)。なお、ステップS1214Aの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第1始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図21は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図21に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、遊技状態が時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1215A)。セットされていれば、そのままステップS1220Aに移行する。時短フラグがセットされていなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が5以上であるか否かを確認する(ステップS1216A)。特別図柄プロセスフラグの値が5以上であれば(すなわち、大当り遊技状態または小当り遊技状態であれば)、CPU56は、そのままステップS1220Aに移行する。
特別図柄プロセスフラグの値が5未満であれば、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時演出処理を実行する(ステップS1217A)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1218A)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1219A)。また、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1220A)。
なお、ステップS1218A,S1219Aの処理を実行することによって、この実施の形態では、CPU56は、第1始動入賞口13に始動入賞してステップS1217Aの入賞時演出処理を実行するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1218A〜S1220Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞が発生してステップS1217Aの入賞時演出処理を実行したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第1保留記憶数加算指定コマンドの3つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
ただし、ステップS1215AまたはステップS1216AでYと判定したことによりステップS1217Aの入賞時演出処理を実行しなかった場合には、CPU56は、ステップS1220Aにおいて、第1保留記憶数加算指定コマンドのみを送信する制御を行い、入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信する制御は行わない。なお、ステップS1217Aの入賞時演出処理を実行しなかった場合に、入賞判定結果を特定不能であることを示す値(例えば、「FF(H)」)をEXTデータとして設定した入賞時判定結果指定コマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、ステップS1215Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、遊技状態が通常状態である場合にのみステップS1217Aの入賞時演出処理が実行される。また、この実施の形態では、ステップS1216Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、大当り遊技状態や小当り遊技状態でない場合にのみステップS1217Aの入賞時演出処理が実行される。なお、大当り遊技状態である場合にのみステップS1217Aに移行しないようにし、小当り遊技状態である場合にはステップS1217Aに移行して入賞時演出処理が実行されるようにしてもよい。
また、この実施の形態において、大当り遊技状態(特定遊技状態)とは、大当りを開始することが報知されてから、所定数のラウンド(例えば、15ラウンド)にわたって大入賞口が開放する制御が行われ、最終ラウンドの大入賞口の開放を終了して大当りを終了することが報知されるまでの状態である。具体的には、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS305参照)から大当り終了処理(ステップS307参照)までの処理が実行されている状態である。
次に、図20(B)を参照して第2始動口スイッチ通過処理について説明する。第2始動口スイッチ14aがオン状態の場合に実行される第2始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS1211B)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1212B)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213B)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図21参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1214B)。なお、ステップS1214Bの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第2始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、入賞時演出処理を実行する(ステップS1217B)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1218B)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1219B)。また、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1220B)。
なお、ステップS1218B,S1219Bの処理を実行することによって、この実施の形態では、CPU56は、第2始動入賞口14に始動入賞してステップS1217Bの入賞時演出処理を実行するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1218B〜S1220Bの処理が実行されることによって、第2始動入賞口14への始動入賞が発生してステップS1217Bの入賞時演出処理を実行したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および第2保留記憶数加算指定コマンドの3つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
なお、第2始動口スイッチ通過処理においても、ステップS1215Aと同様の処理を行い、時短状態(確変状態とともに時短状態に制御されている場合も含む)であればステップS1217Bの入賞時演出処理を実行しないようにしてもよい。すなわち、通常状態である場合にのみステップS1217Bの入賞時演出処理を実行して、図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。なお、この実施の形態では、後述するように、時短状態であるときには第2保留記憶に対してのみ先読み予告演出を実行するのであるから、逆に時短状態である場合にのみステップS1217Bの入賞時演出処理を実行して図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを送信するようにし、通常状態である場合にはステップS1217Bの入賞時演出処理を実行せず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを送信しないようにしてもよい。
また、第2始動口スイッチ通過処理においても、ステップS1216Aと同様の処理を行い、大当り遊技中であればステップS1217Bの入賞時演出処理を実行しないようにしてもよい。また、第2始動口スイッチ通過処理において、ステップS1217Bの入賞時演出処理を実行しないようにしてもよい(すなわち、第2特別図柄に対しては入賞時判定処理を実行しないようにしてもよい)。そのように構成すれば、先読み予告演出がある程度の期間実行される場合に、変動時間が短くて先読み予告演出が途中で途切れてしまうことを確実に防止することができる。
図22は、ステップS1217A,S1217Bの入賞時演出処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理では、CPU56は、まず、ステップS1214A,S1214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS220)。この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時演出処理を実行することによって、あらかじめ大当りや小当りとなるか否かや、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動表示結果や変動パターン種別を予測し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって演出図柄の変動表示中に大当りやスーパーリーチとなることを予告する保留予告演出を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(ステップS220のN)、CPU56は、遊技状態が高確率状態(確変状態)であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS221)。確変フラグがセットされていれば、CPU56は、ステップS1214A,S1214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の右欄に示す確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS222)。なお、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS221で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(ステップS222のN)、CPU56は、ステップS1214A,S1214Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(B),(C)に示す小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS223)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(ステップS1217Aの入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(ステップS1217Bの入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(ステップS223のN)、CPU56は、「はずれ」となることを示すEXTデータ「00(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS224)。
次いで、CPU56は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(ステップS225)。この実施の形態では、CPU56は、ステップS225において、遊技状態が確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否か(具体的には、確変フラグおよび時短フラグがセットされているか否か)を判定する。なお、始動入賞時にステップS225で確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS225で確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS225で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
そして、CPU56は、ステップS225の判定結果に応じて、はずれ用の各閾値を設定する(ステップS226)。この実施の形態では、あらかじめ閾値判定を行う閾値判定プログラムが組み込まれており、閾値より大きいか否かを判定することにより、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかが判定され、図16および図17に示す変動カテゴリコマンドに設定するEXTデータの値が決定される。
例えば、CPU56は、遊技状態が確変状態または時短状態であると判定した場合には閾値219を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値219以下であるか否かを判定し、閾値219以下である場合(すなわち、1〜219である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「07(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値219以下でない場合(すなわち、220〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「08(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
また、例えば、CPU56は、遊技状態が通常状態であると判定した場合には、合算保留記憶数にかかわらず、閾値89、99、169、199、214および229を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値89以下であるか否かを判定し、閾値89以下である場合(すなわち、1〜89である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「00(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値99以下である場合(すなわち、90〜99である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「01(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値169以下である場合(すなわち、100〜169である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「02(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値199以下である場合(すなわち、170〜199である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「03(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値214以下である場合(すなわち、200〜214である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「04(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値229以下である場合(すなわち、215〜229である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「05(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値229以下でない場合(すなわち、230〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「06(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
なお、上記に示す閾値判定の例では、閾値の値が小さい方から順に89、99、169、199、214および229と判定していくので、後の順番の閾値で判定されたものが前の順番の閾値以下の範囲内となることはない。すなわち、閾値89以下であるか否かを判定した後に、閾値99以下であるか否かを判定するときには、前の順番の閾値以下の1〜89の範囲内となることはなく、90〜99の範囲であるか否かを判定することになる。また、この実施の形態では、閾値の値が小さい方から順に89、99、169、199、214および229と判定していく場合を示したが、逆に大きい方から順に229、214、199、169、99および89と判定していってもよい。このことは、以下に示す他の閾値を用いた判定を行う場合も同様である。
なお、ステップS225の遊技状態の判定を行うことなく、常に通常状態における閾値を設定するようにしてもよい。そのように構成しても、少なくとも「非リーチはずれ」となる変動パターン種別と「スーパーリーチはずれ」となる変動パターン種別とに関しては判定値の範囲が共通化されているのであるから、「非リーチはずれ」や「スーパーリーチはずれ」となるか否かについては判定することができる。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致した場合には(ステップS223のY)、CPU56は、「小当り」となることを示すEXTデータ「04(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS227)。
次いで、CPU56は、小当り用の閾値を設定する(ステップS228)。なお、この実施の形態では、CPU56は、閾値251を設定するものとし、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値251以下である(1〜251である)と判定して、変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「18(H)」を設定すると判定するものとする(図17参照)。なお、小当りである場合には、閾値判定を行うことなく、そのままEXTデータ「18(H)」を設定すると判定するようにしてもよい。
ステップS220またはステップS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU56は、ステップS1214A,S1214Bで抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種別を判定する(ステップS229)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(ステップS1217Aの入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(D)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(ステップS1217Bの入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(E)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
次いで、CPU56は、大当り種別の判定結果に応じたEXTデータを図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS230)。この場合、「通常大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「通常大当り」となることを示すEXTデータ「01(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「確変大当り」となることを示すEXTデータ「02(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「突然確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「突然確変大当り」となることを示すEXTデータ「03(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。
そして、CPU56は、ステップS229で判定した大当り種別に応じて、大当り用の各閾値を設定する(ステップS231)。
例えば、CPU56は、「通常大当り」と判定した場合には、閾値74および149を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値74以下であるか否かを判定し、閾値74以下である場合(すなわち、1〜74である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「10(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値149以下である場合(すなわち、75〜149である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「11(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値149以下でない場合(すなわち、150〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「12(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
また、例えば、CPU56は、「確変大当り」と判定した場合には、閾値38および79を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値38以下であるか否かを判定し、閾値38以下である場合(すなわち、1〜38である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「13(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値79以下である場合(すなわち、39〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「14(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値79以下でない場合(すなわち、80〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「15(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
また、例えば、CPU56は、「突然確変大当り」と判定した場合には、閾値100を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値100以下であるか否かを判定し、閾値100以下である場合(すなわち、1〜100である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「16(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値100以下でない場合(すなわち、101〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「17(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
次いで、CPU56は、ステップS226,S228,S231で設定した閾値と、ステップS1214A,S1214Bで抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)とを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する(ステップS232)。
なお、ステップS226,S228,S231において、あらかじめ定められた閾値を設定するのではなく、変動パターン種別判定テーブル(図9、図10参照)を設定するようにし、ステップS232において、設定した変動パターン種別判定テーブルを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲やいずれの変動パターン種別となるかを判定するようにしてもよい。
そして、CPU56は、判定結果に応じたEXTデータを変動カテゴリコマンドに設定する処理を行う(ステップS233)。具体的には、CPU56は、ステップS232でいずれの変動パターン種別になると判定したかに応じて、図16および図17に示すような「00(H)」〜「08(H)」、「10(H)」〜「18(H)」のいずれかの値を変動カテゴリコマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
なお、この実施の形態では、入賞時判定において大当りや小当りとなると判定した場合であっても一律に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの範囲となるかを判定する場合を示したが、大当りや小当りとなると判定した場合には、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲の判定を行わないようにしてもよい。そして、大当りまたは小当りとなると入賞時判定したことを示す図柄指定コマンドを送信するとともに、大当りまたは小当りの変動パターン種別となることを包括的に示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。そして、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、具体的にいずれの変動パターン種別となるかまでは示されていないものの、包括的にいずれかの大当りの変動パターン種別となることが示された変動カテゴリコマンドを受信したことにもとづいて、後述する保留予告演出を実行するようにしてもよい。
図23および図24は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14への入賞順に第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を実行するように構成してもよい。
なお、この実施の形態で示したように第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成する場合、図22に示した入賞時演出処理において、大当り判定用乱数(ランダムR)の値を、低確率状態における大当り判定値と比較する処理のみを実行するようにし、確変状態における大当り判定値とは比較しないようにしてもよい(具体的には、ステップS220の処理のみを実行し、ステップS221,S222の処理は行わないようにしてもよい)。そのように構成すれば、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成する場合に、入賞時判定における大当りの判定結果と実際の変動開始時における大当りの決定結果との間にズレが生じることを防止することができる。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグのみがセットされ、確変フラグがセットされていない場合には、時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグも時短フラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)の順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)が送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS1214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS1214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態の場合には、遊技状態が非確変状態(通常状態や時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「確変大当り」または「突然確変大当り」とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。そして、大当り遊技終了後、次の大当りが発生したときにリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図8(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図8(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図8(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS1214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS1214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図8(D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図25は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132C(図9(A)〜(C)参照)のいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS100に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132D(図9(D)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS100に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。なお、時短フラグは、遊技状態を確変状態や時短状態に移行するときにセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「通常大当り」とすることに決定された場合には、大当り遊技を終了する処理において時短フラグがセットされる。また、大当り遊技終了後、所定回数(この実施の形態では100回)の変動表示を終了したときにリセットされる。なお、所定回数の変動表示を終了する前であっても、次の大当りが発生した場合にも、時短フラグがリセットされる。また、「確変大当り」または「突然確変大当り」とすることに決定された場合には、大当り遊技を終了する処理において確変フラグがセットされるとともに時短フラグがセットされる。そして、次の大当りが発生した場合に、確変フラグとともに時短フラグがリセットされる。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS95のN)、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS96)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS96のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択する(ステップS97)。そして、ステップS100に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS96のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図10(B)参照)を選択する(ステップS98)。そして、ステップS100に移行する。
時短フラグがセットされている場合(ステップS95のY)には、すなわち、遊技状態が確変状態または時短状態であれば(この実施の形態では、確変状態に移行される場合には必ず時短状態にも移行されるので(ステップS169,S170参照)、ステップS95でYと判定された場合には、確変状態の場合と時短状態のみに制御されている場合とがある)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C(図10(C)参照)を選択する(ステップS99)。そして、ステップS100に移行する。
この実施の形態では、ステップS95〜S99の処理が実行されることによって、遊技状態が通常状態であって合算保留記憶数が3以上である場合には、図10(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。また、遊技状態が確変状態または時短状態である場合には、図10(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが選択される。この場合、後述するステップS100の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−2が決定される場合があり、非リーチCA2−2の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS102の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図12参照)。従って、この実施の形態では、遊技状態が確変状態や時短状態である場合または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。なお、この実施の形態では、確変状態や時短状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(C)参照)と、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(B)参照)とが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S94、S97、S98またはS99の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS100)。
次いで、CPU56は、ステップS100の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図11参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図12参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS101)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS101の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS103)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS104)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS105)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS106)。
図26は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図13参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が「通常大当り」であるときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、「通常大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が「確変大当り」であるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、「確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、「通常大当り」および「確変大当り」のいずれでもないときには(すなわち、「突然確変大当り」であるときには)、CPU56は、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS116)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS116のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS119)。
図27は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS1121)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS1122で保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS1121では、その保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1122)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS1125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS1126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS1128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図28は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS131)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ、時短状態であることを示す時短フラグ、および時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタをリセットし(ステップS132)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS133)。具体的には、大当りの種別が「通常大当り」または「確変大当り」である場合には大当り開始指定コマンド(コマンドA001(H))を送信する。また、大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))を送信する。なお、大当りの種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS134)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、「通常大当り」や「確変大当り」の場合には15回。「突然確変大当り」の場合には2回。)をセットする(ステップS135)。また、大当り遊技における1ラウンドあたりのラウンド時間もセットされる。具体的には、突然確変大当りの場合には、ラウンド時間として0.1秒がセットされ、通常大当りや確変大当りの場合には、ラウンド時間として29秒がセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS136)。
また、ステップS131で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS137)。時短回数カウンタの値が0でなければ、CPU56は、時短回数カウンタの値を−1する(ステップS138)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS139)、時短フラグをリセットする(ステップS140)。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS141)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))を送信する(ステップS142)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS143)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS144)。また、小当り遊技における大入賞口の1回あたりの開放時間もセットされる。具体的には、突然確変大当りのラウンド時間と同じ0.1秒が、小当り遊技における大入賞口の1回あたりの開放時間としてセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS145)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS141のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS146)。
図29は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、「通常大当り」または「確変大当り」であった場合には大当り終了指定コマンド(コマンドA301(H))を送信し、「突然確変大当り」であった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンド(コマンドA302(H))を送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップS164)。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、今回終了する大当りが通常大当りであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、「通常大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。通常大当りであれば、CPU56は、時短フラグをセットして時短状態に移行させる(ステップS167)。また、CPU56は、時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(ステップS168)。
通常大当りでなければ(すなわち、確変大当りまたは突然確変大当りであれば)、CPU56は、確変フラグをセットして確変状態に移行させる(ステップS169)とともに、時短フラグをセットして時短状態に移行させる(ステップS170)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS171)。
図30は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS32)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を1加算する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図31は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図32は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
図33〜図35は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を2加算しておく(ステップS613)。2加算するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、受信した図柄指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの変動カテゴリコマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、受信した第1保留記憶数加算指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS626)。ただし、遊技状態が確変状態や時短状態、大当り遊技状態、小当り遊技状態中である場合には、図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが送信されず、第1保留記憶数加算指定コマンドのみが送信される場合もある(ステップS1215A〜S1219A参照)ので、その場合には、演出制御用CPU101は、受信した第1保留記憶数加算指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する。
また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部9aにおいて通常態様(本例では、白色の丸形表示)により保留表示を1つ増加させて、第1保留記憶表示部9aにおける第1保留記憶数表示を更新する(ステップS627)。また、演出制御用CPU101は、RAMに形成されている第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1加算する(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS629)、演出制御用CPU101は、受信した第2保留記憶数加算指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS630)。
また、演出制御用CPU101は、第2保留記憶表示部9bにおいて通常態様(本例では、白色の丸形表示)により保留表示を1つ増加させて、第2保留記憶表示部9bにおける第2保留記憶数表示を更新する(ステップS631)。また、演出制御用CPU101は、RAMに形成されている第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1加算する(ステップS632)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS633)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部9aにおける保留表示を1つ消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、第1保留記憶表示部9aにおける第1保留記憶数表示を更新する(ステップS634)。また、演出制御用CPU101は、RAMに形成されている第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1減算する(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS636)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶表示部9bにおける保留表示を1つ消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、第2保留記憶表示部9bにおける第2保留記憶数表示を更新する(ステップS637)。また、演出制御用CPU101は、RAMに形成されている第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1減算する(ステップS638)。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS639)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS640)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS641)。
受信した演出制御コマンドが時短状態背景指定コマンドであれば(ステップS642)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を時短状態に応じた背景画面(例えば、緑色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS643)。また、演出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(ステップS644)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が確変状態であることを示す確変状態フラグをリセットする(ステップS645)。
受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば(ステップS646)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を確変状態に応じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS647)。また、演出制御用CPU101は、確変状態フラグをセットする(ステップS648)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS649)、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS650)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS652)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS653)。例えば、受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンドであれば大当り開始指定コマンド受信フラグをセットし、受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンドであれば大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする。そして、ステップS611に移行する。
図36は、図31に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、まず、保留予告演出の有無や変化パターンを設定する保留予告演出設定処理を実行する(ステップS800A)。そして、演出制御用CPU101は、特別ランプの制御を行うランプ制御処理を実行する(ステップS800B)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図37は、保留予告演出設定処理(ステップS800A)を示すフローチャートである。保留予告演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、1セットの始動入賞時のコマンド(すなわち、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)のセット)を新たに受信したか否かを確認する(ステップS6001)。具体的には、始動入賞時コマンド格納領域に1セットの図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)が新たに格納されているか否かを判定することによって確認できる。1セットの始動入賞時のコマンドを新たに受信していなければ、そのまま処理を終了する。
1セットの始動入賞時のコマンドを新たに受信していれば、演出制御用CPU101は、確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6002)。確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態または時短状態であれば)、そのまま処理を終了する。
確変状態フラグおよび時短状態フラグのいずれもセットされていなければ(すなわち、通常状態であれば)、演出制御用CPU101は、新たに受信した保留記憶数加算指定コマンド(始動入賞時コマンド格納領域に新たに格納された保留記憶数加算指定コマンド)が第1保留記憶数加算指定コマンドであるか否かを確認する(ステップS6003)。第1保留記憶数加算指定コマンドを新たに受信した場合でなければ(すなわち、第2保留記憶数加算指定コマンドを新たに受信した場合であれば)、そのまま処理を終了する。
ステップS6002,S6003の処理が実行されることによって、この実施の形態では、遊技状態が通常状態に制御されているときに第1始動入賞口13への始動入賞が新たに発生した場合にのみ、ステップS6004以降の処理が実行され、保留予告演出を実行することが可能に構成されている。
なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、確変状態や時短状態に制御されているときに第2始動入賞口14への始動入賞が発生した場合にも保留予告演出を実行可能に構成してもよい。
また、例えば、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14への入賞順に第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を実行するように構成する場合には、遊技状態が通常状態、確変状態または時短状態であるか否かに関係なく、また第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに対しての始動入賞であるかに関係なく、保留予告演出を実行可能に構成してもよい。また、この実施の形態では、複数の保留予告演出を同時に実行可能に構成されているが、同時に実行することを制限するようにしてもよい。例えば、保留予告演出の対象となる変動表示が終了した後に、新たな保留予告演出の実行の有無を決定可能としてもよいし、保留予告演出の対象となる変動表示が終了する前から、新たな保留予告演出の実行の有無を決定可能であるが、実行割合を低くしたり、保留予告演出の対象となる変動表示が終了するまでは表示態様が変化しない変化パターンとしたりすることにより制限してもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数が2以上であるか否かを確認する(ステップS6004)。なお、第1保留記憶数が2以上であるか否かは、例えば、第1保留記憶数保存領域(ステップS628,S635参照)に格納されている第1保留記憶数を確認することにより判定できる。第1保留記憶数が2以上でなければ(すなわち、第1保留記憶数が1であれば)、そのまま処理を終了する。
この実施の形態では、保留予告演出を実行する場合、始動入賞時には通常態様により保留表示の表示を開始し、その後、保留シフトのタイミングで保留表示を特殊保留や青色保留、赤色保留に変化させるのであるが、始動入賞のタイミングで第1保留記憶数が1しかないということは、その後、第1保留記憶の保留シフトが行われた場合に直ちにその保留を消化して変動表示が行われるのであるから、保留予告演出を実行する余地がない。そこで、この実施の形態では、ステップS6004で第1保留記憶数が2以上でなければ、保留予告演出を実行できないと判断して、そのまま処理を終了するように構成している。
なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、始動入賞のタイミングで直ちに青色保留や赤色保留を表示して保留予告演出の実行を開始可能に構成する場合には、第1保留記憶数が1であってもステップS6005以降の処理に移行して保留予告演出を実行可能に構成してもよい。
また、例えば、保留表示の表示態様を引き継いだ表示態様により現在実行中の変動表示に対応したアクティブ表示を表示可能に構成した遊技機である場合には、保留予告演出を実行した後にアクティブ表示の表示態様を変化させることも可能であるので、第1保留記憶数が1であってもステップS6005以降の処理に移行して保留予告演出を実行可能に構成してもよい。
第1保留記憶数が2以上であれば、演出制御用CPU101は、受信した最新の変動カテゴリコマンドおよび第1保留記憶数にもとづいて、最新の保留表示の最終表示態様を決定する(ステップS6005)。ステップS6005では、演出制御用CPU101は、最新の変動カテゴリコマンドおよび第1保留記憶数にもとづいて、最新の保留表示の最終表示態様を決定するための最終表示態様決定テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択した最終表示態様決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、最新の保留表示の最終表示態様を決定する。
図38および図39は、最終表示態様決定テーブルの具体例を示す説明図である。図38および図39に示すように、この実施の形態では、最終表示態様決定テーブルにおいて、保留表示の最終表示態様として、通常保留(特殊保留経由なし)、通常保留(特殊保留経由あり)、青色保留、および赤色保留に対して、それぞれ判定値が割り振られている。なお、このうち、「通常保留(特殊保留経由あり)」とは、始動入賞の後の保留シフトのタイミングにおいて特殊保留に一旦変化した後、さらにその後の保留シフトのタイミングで最終的に通常保留に戻るものであり、最終表示態様自体は通常保留であるが保留予告演出は実行されるものである。一方、「通常保留(特殊保留経由なし)」とは、全く特殊保留にも変化することなく、その保留が消化されて保留表示が消去されるまで通常保留のまま変化しないものであり、保留予告演出自体を実行しないものに相当する。
なお、第1保留記憶数が2である場合には、始動入賞の後の保留シフトのタイミングで保留表示を変化させる機会は1回しかないのであるから、保留表示を特殊保留に一旦変化させる余地がない。そのため、図38(A)〜(C)に示す第1保留記憶数「2」用の最終表示態様決定テーブルには、通常保留(特殊保留経由なし)、青色保留、および赤色保留に対してのみ、それぞれ判定値が割り振られ、通常保留(特殊保留経由あり)に対する判定値の割り振りはない。
なお、1回の変動表示中に保留表示を複数回変化可能に構成したり、アクティブ表示を表示可能に構成したりする場合には、第1保留記憶数が2である場合であっても、特殊保留を表示可能に構成してもよい。
また、図38および図39に示すように、この実施の形態では、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリが非リーチはずれ、スーパーリーチはずれまたはスーパーリーチ大当りである場合に、保留予告演出を実行可能に構成されており、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリがそれ以外の変動カテゴリである場合には、演出制御用CPU101は、そのまま保留表示の最終表示態様を「通常保留(特殊保留経由なし)」に決定し、保留予告演出を実行しないことに決定する。
演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域(ステップS628,S635参照)に格納されている第1保留記憶数が「2」である場合には、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリが非リーチはずれを示すもの(図16に示す変動カテゴリ1)であれば、図38(A)に示す保留2個且つ非リーチはずれ用の最終表示態様決定テーブルを選択し、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリがスーパーリーチはずれを示すもの(図16に示す変動カテゴリ7)であれば、図38(B)に示す保留2個且つスーパーリーチはずれ用の最終表示態様決定テーブルを選択し、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリがスーパーリーチ大当りを示すもの(図17に示す変動カテゴリ23,26)であれば、図38(C)に示す保留2個且つスーパーリーチ大当り用の最終表示態様決定テーブルを選択する。また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域(ステップS628,S635参照)に格納されている第1保留記憶数が「3」または「4」である場合には、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリが非リーチはずれを示すもの(図16に示す変動カテゴリ1)であれば、図39(D)に示す保留3〜4個且つ非リーチはずれ用の最終表示態様決定テーブルを選択し、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリがスーパーリーチはずれを示すもの(図16に示す変動カテゴリ7)であれば、図39(E)に示す保留3〜4個且つスーパーリーチはずれ用の最終表示態様決定テーブルを選択し、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリがスーパーリーチ大当りを示すもの(図17に示す変動カテゴリ23,26)であれば、図39(F)に示す保留3〜4個且つスーパーリーチ大当り用の最終表示態様決定テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択した最終表示態様決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、最新の保留表示の最終表示態様を決定する。
図38および図39に示すように、この実施の形態では、スーパーリーチはずれやスーパーリーチ大当りとなる場合には、非リーチはずれとなる場合と比較して、最終的に通常保留よりも青色保留や赤色保留に変化する割合が高くなっている。従って、この実施の形態では、保留表示が最終的に青色保留や赤色保留に変化する場合には、最終的に通常保留となる場合と比較して、スーパーリーチに対する期待度(リーチ信頼度)が高くなっている。
また、図38および図39に示すように、この実施の形態では、スーパーリーチ大当りとなる場合には、非リーチはずれやスーパーリーチはずれとなる場合と比較して、最終的に通常保留よりも青色保留や赤色保留に変化する割合が高くなっている。また、図38および図39に示すように、この実施の形態では、スーパーリーチ大当りとなる場合には、非リーチはずれやスーパーリーチはずれとなる場合と比較して、最終的に青色保留よりも赤色保留に変化する割合がさらに高くなっている。従って、この実施の形態では、予告対象の保留表示が最終的に赤色保留に変化した場合が最も大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高く、最終的に青色保留に変化した場合が次に大当りに対する期待度(大当り信頼度)が高く、最終的に通常保留であった場合が最も大当りに対する期待度(大当り信頼度)が低くなっている。
なお、この実施の形態では、図38および図39に示すように、入賞時判定結果が非リーチはずれ、スーパーリーチはずれ、およびスーパーリーチ大当りとなる場合に保留予告演出を実行可能に構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、ノーマルリーチとなることが特定可能な変動カテゴリがある場合に、入賞時判定結果がノーマルリーチはずれやノーマルリーチ大当りとなることにもとづいて保留予告演出を実行可能に構成してもよい。また、この実施の形態では、入賞時判定結果が非リーチはずれの場合には、赤色保留に変化しないように構成されているが、すなわち赤色保留に変化するとスーパーリーチ確定となるように構成されているが、非リーチはずれの場合にも、赤色保留に変化可能としてもよい。
保留予告演出を実行しないことに決定した場合(ステップS6006のN)、すなわち、最終表示態様として通常保留(特殊保留経由なし)に決定した場合や、変動カテゴリがスーパーリーチはずれやスーパーリーチ大当りを示すものでなかった場合には、そのまま処理を終了する。保留予告演出を実行することに決定した場合(ステップS6006のY)、演出制御用CPU101は、受信した最新の変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数および最終表示態様にもとづいて、予告対象の保留表示の変化パターンを決定する(ステップS6007)。ステップS6007では、演出制御用CPU101は、最新の変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数および最終表示態様にもとづいて、予告対象の保留表示の変化パターンを決定するための変化パターン決定テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択した変化パターン決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、予告対象の保留表示の変化パターンを決定する。
図40および図41は、変化パターン決定テーブルの具体例を示す説明図である。なお、図40および図41において、特殊△とは三角形表示の特殊保留を示しており、特殊□とは矩形表示の特殊保留を示している。
演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域(ステップS628,S635参照)に格納されている第1保留記憶数が「2」である場合には、ステップS6005で決定した最終表示態様が青色保留であれば、図40(A)に示す保留2個且つ青色保留用の変化パターン決定テーブルを選択し、ステップS6005で決定した最終表示態様が赤色保留であれば、図40(B)に示す保留2個且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブルを選択する。
図40(A)に示すように、保留2個且つ青色保留用の変化パターン決定テーブルには、変化パターン21が100%の確率で決定されるように判定値が割り振られている。また、図40(B)に示すように、保留2個且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブルには、変化パターン22が100%の確率で決定されるように判定値が割り振られている。変化パターン21は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を青色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン22は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を赤色保留に変化させる変化パターンである。すなわち、第1保留記憶数が「2」であるということは、保留シフトのタイミングが1回しかないので、特殊保留を経由することなく、保留シフトのタイミングでそのまま最終表示態様の青色保留や赤色保留に変化させる。
また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域(ステップS628,S635参照)に格納されている第1保留記憶数が「3」である場合には、ステップS6005で決定した最終表示態様が通常保留(特殊保留経由あり)であれば、図40(C)に示す保留3個且つ通常保留用の変化パターン決定テーブルを選択し、ステップS6005で決定した最終表示態様が青色保留であれば、図40(D)に示す保留3個且つ青色保留用の変化パターン決定テーブルを選択し、ステップS6005で決定した最終表示態様が赤色保留であれば、図40(E)に示す保留3個且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブルを選択する。
図40(C)に示すように、保留3個且つ通常保留用の変化パターン決定テーブルには、変化パターン31および変化パターン32に対して、それぞれ判定値が割り振られている。変化パターン31は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を再び通常保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン32は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を再び通常保留に変化させる変化パターンである。
また、図40(D)に示すように、保留3個且つ青色保留用の変化パターン決定テーブルには、変化パターン33および変化パターン34に対して、それぞれ判定値が割り振られている。変化パターン33は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を青色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン34は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を青色保留に変化させる変化パターンである。
また、図40(E)に示すように、保留3個且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブルには、変化パターン35および変化パターン36に対して、それぞれ判定値が割り振られている。変化パターン35は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を赤色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン36は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を赤色保留に変化させる変化パターンである。
また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域(ステップS628,S635参照)に格納されている第1保留記憶数が「4」である場合には、ステップS6005で決定した最終表示態様が通常保留(特殊保留経由あり)であれば、図41(F)に示す保留4個且つ通常保留用の変化パターン決定テーブルを選択し、ステップS6005で決定した最終表示態様が青色保留であれば、図41(G)に示す保留4個且つ青色保留用の変化パターン決定テーブルを選択する。また、ステップS6005で決定した最終表示態様が赤色保留であれば、さらに、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリが非リーチはずれまたはスーパーリーチはずれを示すもの(図16に示す変動カテゴリ1または変動カテゴリ7)であれば、図41(H)に示す保留4個且つ非リーチはずれ/スーパーリーチはずれ且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブルを選択し、変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリがスーパーリーチ大当りを示すもの(図17に示す変動カテゴリ23,26)であれば、図41(I)に示す保留4個且つスーパーリーチ大当り且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブルを選択する。
図41(F)に示すように、保留4個且つ通常保留用の変化パターン決定テーブルには、変化パターン401、変化パターン402、変化パターン403および変化パターン404に対して、それぞれ判定値が割り振られている。変化パターン401は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を再び通常保留に変化させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示をそのまま通常保留で表示させる変化パターンである。また、変化パターン402は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示をそのまま三角形表示の特殊保留で表示させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を再び通常保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン403は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を再び通常保留に変化させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示をそのまま通常保留で表示させる変化パターンである。また、変化パターン404は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示をそのまま矩形表示の特殊保留で表示させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を再び通常保留に変化させる変化パターンである。
また、図41(G)に示すように、保留4個且つ青色保留用の変化パターン決定テーブルには、変化パターン405、変化パターン406、変化パターン407および変化パターン408に対して、それぞれ判定値が割り振られている。変化パターン405は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を青色保留に変化させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示をそのまま青色保留で表示させる変化パターンである。また、変化パターン406は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示をそのまま三角形表示の特殊保留で表示させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を青色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン407は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を青色保留に変化させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示をそのまま青色保留で表示させる変化パターンである。また、変化パターン408は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示をそのまま矩形表示の特殊保留で表示させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を青色保留に変化させる変化パターンである。
また、図41(H),(I)に示すように、保留4個且つ非リーチはずれ/スーパーリーチはずれ且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブル、および保留4個且つスーパーリーチ大当り且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブルには、変化パターン409、変化パターン410、変化パターン411、変化パターン412、変化パターン413および変化パターン414に対して、それぞれ判定値が割り振られている。
変化パターン409は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を赤色保留に変化させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示をそのまま赤色保留で表示させる変化パターンである。また、変化パターン410は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示をそのまま三角形表示の特殊保留で表示させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を赤色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン411は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を三角形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を再び通常保留で表示させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を赤色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン412は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を赤色保留に変化させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示をそのまま赤色保留で表示させる変化パターンである。また、変化パターン413は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示をそのまま矩形表示の特殊保留で表示させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を赤色保留に変化させる変化パターンである。また、変化パターン414は、始動入賞時に予告対象の保留表示を通常保留で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を矩形表示の特殊保留に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を再び通常保留で表示させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の保留表示を赤色保留に変化させる変化パターンである。
図41に示すように、この実施の形態では、第1保留記憶数が「4」である場合には、始動入賞時には予告対象の保留表示を通常保留で表示し、1回目の保留シフトのタイミングで特殊保留に変化させ、3回目以降の保留シフトのタイミングで通常保留や青色保留、赤色保留に変化可能に構成されている。従って、この実施の形態では、第1保留記憶表示部9aにおいて予告対象の保留表示が4つ目の位置に表示されているとき(始動入賞後の状態)と3つ目の位置に表示されているとき(1回目の保留シフト後の状態)には、予告対象の保留表示が特殊保留から通常保留や青色保留、赤色保留に変化することはない。また、図40(C)〜(E)に示すように、この実施の形態では、第1保留記憶数が「3」である場合にも、始動入賞時には予告対象の保留表示を通常保留で表示するので、第1保留記憶表示部9aにおいて予告対象の保留表示が3つ目の位置に表示されているとき(始動入賞後の状態)には、予告対象の保留表示が特殊保留から通常保留や青色保留、赤色保留に変化することはない。従って、この実施の形態では、予告対象の保留表示が4つ目および3つ目の位置に表示されている期間においては、予告対象の保留表示が特殊保留から通常保留に変化しにくくなっている。そのため、予告対象の保留表示が早い段階で特殊保留から通常保留に変化して遊技者が落胆することを防止し、保留予告演出を実行する場合の演出効果の低下を防止できるものとなっている。
なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、始動入賞時に直ちに特殊保留や青色保留、赤色保留を表示可能に構成したり、特殊保留を表示した後に次の保留シフトまで待つことなく直ちに後述する作用演出を実行して特殊保留から通常保留や青色保留、赤色保留に変化可能に構成したりすることにより、予告対象の保留表示が4つ目や3つ目の位置に表示されている期間であっても、予告対象の保留表示が特殊保留から通常保留や青色保留、赤色保留に変化可能となるように構成してもよい。ただし、このように構成する場合であっても、予告対象の保留表示が4つ目や3つ目の位置に表示されている期間においては、少なくとも予告対象の保留表示が特殊保留から通常保留に変化する割合が低くなるように構成することが好ましい。
また、この実施の形態では、特殊保留が表示された後の保留シフトのタイミングで後述する作用演出が実行可能となり、作用演出が実行されても予告対象の保留表示が特殊保留のまま変化しなかったり、通常保留や青色保留、赤色保留に変化したりする場合がある。例えば、図41(F)に示す変化パターン401,403では、1つ目の保留シフトのタイミングで特殊保留が表示された後、2回目の保留シフトのタイミングで作用演出が実行されて特殊保留から通常保留に変化可能である。また、例えば、図41(F)に示す変化パターン402,404では、1つ目の保留シフトのタイミングで特殊保留が表示された後、2回目の保留シフトのタイミングでは作用演出が実行されるものの特殊保留のまま変化せず、3回目の保留シフトのタイミングで作用演出が実行されて特殊保留から通常保留に変化可能である。そのように、この実施の形態では、1回の作用演出で特殊保留から通常保留に戻ってしまう場合だけでなく、複数の作用演出が実行されて特殊保留から通常保留に戻る場合もあるので、保留予告演出を実行する場合の演出効果を向上できるものとなっている。
また、図40(C)〜(E)および図41(F)〜(I)に示すように、この実施の形態では、特殊保留として三角形表示の特殊保留と矩形表示の特殊保留との2種類があるのであるが、矩形表示の特殊保留が表示された場合には、三角形表示の特殊保留が表示された場合と比較して、最終表示態様として赤色保留が表示される割合が高くなっている。また、逆に、三角形表示の特殊保留が表示された場合には、矩形表示の特殊保留が表示された場合と比較して、最終表示態様として通常保留に戻る割合が高くなっている。
また、図41(H),(I)に示すように、この実施の形態では、特殊保留から通常保留に戻っても最終的に赤色保留が表示される(すなわち、一旦通常保留に戻ったと落胆させてから赤色保留が復活して表示されたように見せる)変化パターン(変化パターン411,414)が設けられており、スーパーリーチ大当りとなる場合にのみ、この復活パターンの変化パターン411,414を決定可能に判定値が割り振られている。従って、この実施の形態では、特殊保留から一旦通常保留に戻った後に最終的に赤色保留となった場合には、大当りが確定することになり、単に特殊保留から赤色保留となった場合よりも、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている。
なお、復活パターンの変化パターン411,414となる場合に大当りが確定するものにかぎらず、スーパーリーチはずれとなる場合であっても低い確率で復活パターンの変化パターン411,414を決定可能に構成してもよい。少なくとも、そのように構成する場合であっても、特殊保留から一旦通常保留に戻った後に最終的に赤色保留となった場合には、単に特殊保留から赤色保留となった場合よりも、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっているものであればよい。
また、この実施の形態では、最終表示態様が赤色保留となる場合にのみ復活パターンの変化パターン411,414を設ける場合を示したが、最終表示態様が青色保留となる場合にも、同様の復活パターンの変化パターンを設けるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、図41(H),(I)に示すように、保留4個且つ赤色保留に変化する場合のみ、入賞時判定結果が非リーチはずれ/スーパーリーチはずれまたはスーパーリーチ大当りであるかに応じて異なる変化パターン決定テーブルを用いる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、図40(A)〜(E)に示す保留2個や保留3個用の変化パターン決定テーブルや、図41(F),(G)に示す保留4個且つ通常保留または青色保留用の変化パターン決定テーブルも、入賞時判定結果に応じて異なる変化パターン決定テーブルを用いるように構成してもよい。この場合、例えば、上記のように最終表示態様が青色保留となる場合にも復活パターンの変化パターンを設ける場合には、図41(H),(I)と類似の態様により非リーチはずれ/スーパーリーチはずれ用の変化パターン決定テーブルとスーパーリーチ大当り用の変化パターン決定テーブルとを設けるように構成し、特殊保留から一旦通常保留に戻った後に最終的に青色保留となった場合には、大当りとなることが確定するか、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように構成してもよい。
また、さらに細分化して、非リーチはずれ用の変化パターン決定テーブルとスーパーリーチはずれ用の変化パターン決定テーブルとを別々に設けるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、図41(H)に示すように、保留4個且つ赤色保留用の変化パターン決定テーブルとして、非リーチはずれとなる場合とスーパーリーチはずれとなる場合とで共通のテーブルを用いる場合を示したが、非リーチはずれとなる場合とスーパーリーチはずれとなる場合とで異なる変化パターン決定テーブルを用いるように構成してもよい。
また、図40および図41に示した変化パターンの例を一例であり、様々な変化パターンを設けるように構成してもよい。例えば、図40および図41に示す例では、1回目の保留シフトのタイミングで通常保留から特殊保留に変化させる場合を示したが、始動入賞のタイミングから特殊保留を表示したり、2回目以降の保留シフトのタイミングで通常保留から特殊保留に変化させる変化パターンも設けるように構成してもよい。また、例えば、青色保留に変化した後さらに赤色保留に変化する変化パターンを設けるように構成してもよい。
また、図40および図41では、三角形表示または矩形表示のいずれかの特殊保留が表示される変化パターンのみを設ける場合を示したが、例えば、三角形表示の特殊保留から矩形表示の特殊保留に変化したり、矩形表示の特殊保留から三角形表示の特殊保留に変化したりする変化パターンも設けるように構成してもよい。
そして、演出制御用CPU101は、ステップS6005,S6007で決定した最終表示態様および変化パターンを、予告対象の保留記憶に対応付けて、RAMに設けられた保留予告演出設定情報格納領域に記憶させる(ステップS6008)。なお、この実施の形態では、第1保留記憶表示部9aに表示されている複数の保留表示に対して並行して保留予告演出を実行可能であり、第1保留記憶表示部9aには最大で4つの保留表示を表示可能であることから、保留予告演出設定情報格納領域には4つの格納領域が設けられており、それぞれの保留記憶に対応付けて、最終表示態様および変化パターンが格納される。
ここで、ランプの制御について説明する。上述したように特別ランプは、実行される演出に対応した複数種類の発光パターンで発光(複数種類の色や明るさ、方向により点灯、点滅など)可能となっている。この実施の形態では、特別ランプのうち、発光部材200dからなる特別ランプを他の発光部材とは独立させて発光(点灯、点滅など)させるように制御可能となっている。具体的には、演出制御用CPU101は、RAMに設けられたランプ制御データ領域にランプ制御データが設定されている場合に特別ランプを所定の発光パターンにより発光(点灯、点滅など)させるように制御可能となっている。
ランプ制御データ領域に設定されるランプ制御データは、ランプドライバ基板35が発光(点灯、点滅など)制御を行うためのデータである。具体的に、各々の発光パターンには、それらを一意に識別するための識別子が割り当てられており、上述したランプ制御データは、この識別子を示すデータである。演出制御用CPU101は、ランプ制御データ領域にランプ制御データが設定されている場合には、このランプ制御データを読み取り、ランプドライバ基板35に出力する。ランプドライバ基板35は、ランプ制御データが示す識別子で識別された発光パターンで発光するようにランプドライバ回路など制御することで、特別ランプが点灯/消灯駆動される。一方、ランプ制御データ領域がNULLの場合は、当該ランプ制御データ領域にランプ制御データは設定されていないと判定する。また、ランプ制御データが設定されるタイミングは、当該ランプ制御データにより制御を開始するタイミング、又は当該ランプ制御データにより制御を開始するタイミングよりも前のタイミングである。以下の説明では、特別ランプによる演出を説明する場合には、単にランプ演出と表現することがある。
図43は、ランプ制御データ領域の一例を示す図である。この実施の形態では、ランプ制御データ領域は、レイヤ1、レイヤ2、レイヤ3、レイヤ4、レイヤ5の5つの領域を含む。
また、レイヤ1、レイヤ2、レイヤ3、レイヤ4、レイヤ5は優先順位が設定されており、優先順位が低い順に、レイヤ1、レイヤ2、レイヤ3、レイヤ4、レイヤ5となっている。ここで、「優先順位が設定されている」とは、具体的に、演出制御用CPU101が特別ランプを制御する場合には、レイヤ5、レイヤ4、レイヤ3、レイヤ2、レイヤ1の順にランプ制御データが設定されているか否かを判定し、設定されていると判定されたランプ制御データ領域に設定されているランプ制御データをランプドライバ基板35に出力するという制御を行うため、レイヤ5、レイヤ4、レイヤ3、レイヤ2、レイヤ1の順に優先されることを示している。なお、優先順位の設定を実現する例は、これに限るものではなく、例えば、各レイヤに優先順位を示す値を割り当てるようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU101は、まずランプ制御データが設定されている全てのレイヤに割り当てられた値を参照し、その中で優先順位が最も高い値(例えば最大値)が割り当てられているレイヤに設定されたランプ制御データをランプドライバ基板35に出力することとなる。
このように、レイヤには優先順位が設定されているため、ランプ演出では1つのランプ演出のみが行われ、複数のランプ演出が同時に行われることはないが、ランプ演出に対応する演出は同時に行われることがある。例えば、レイヤ1のランプ制御データ領域にBGM演出のランプ制御データが設定され、レイヤ1より優先順位が高いレイヤのランプ制御データ領域に他の演出のランプ制御データが設定されていない場合は、BGM演出が行われるとともに、BGM演出に対応するランプ演出が行われる。この状態で、例えばレイヤ3のランプ制御データ領域に他の演出のランプ制御データが設定されると、BGM演出に対応するランプ演出が終了して、他の演出に対応するランプ演出が行われるが、音出力演出としては、BGM演出と他の演出とが同時に行われる。
演出制御用CPU101は、いずれかのランプ制御データ領域にランプ制御データが設定される場合は、ランプ制御データが設定されているランプ制御データ領域に対応した発光パターンにより特別ランプを発光(点灯、点滅など)させるように制御する。
また、この実施の形態では、保留予告演出の予告対象の変動表示(以下、対象変動ともいう)が実行されていない状態である対象変動非実行状態と、保留予告演出の予告対象の変動表示(対象変動)が実行されている状態である対象変動実行状態とで、ランプ制御に関する制御順序が切り替えられ、異なる制御順序によりランプ制御データ領域にランプ制御データが設定される。
具体的には、対象変動非実行状態においては、第1制御順序に従って、図43に示されるように、レイヤ1にランプ制御データが設定されている場合には、レイヤ1の保留予告演出(青色保留)に対応した発光パターンにより特別ランプを発光(点灯、点滅など)させるように制御する。また、レイヤ2にランプ制御データが設定されている場合には、レイヤ2のBGM演出に対応した発光パターンにより特別ランプを発光(点灯、点滅など)させるように制御する。また、レイヤ3にランプ制御データが設定されている場合には、レイヤ3の保留予告演出(赤色保留)に対応した発光パターンにより特別ランプを発光(点灯、点滅など)させるように制御する。また、レイヤ4にランプ制御データが設定されている場合には、レイヤ4の確定報知演出(例えば、大当り確定となることを報知する演出)に対応した発光パターンにより特別ランプを発光(点灯、点滅など)させるように制御する。また、レイヤ5にランプ制御データが設定されている場合には、レイヤ5のエラー演出(例えば、エラーが発生したことを報知する演出)に対応した発光パターンにより特別ランプを発光(点灯、点滅など)させるように制御する。
また、対象変動実行状態においては、第2制御順序に従って、図43に示されるように、レイヤ1にランプ制御データが設定されている場合には、レイヤ1のBGM演出に対応した発光パターンにより特別ランプを発光(点灯、点滅など)させるように制御する。また、レイヤ2にランプ制御データが設定されている場合には、レイヤ2の保留予告演出(青色保留※)に対応した発光パターンにより特別ランプを発光(点灯、点滅など)させるように制御する。また、レイヤ3にランプ制御データが設定されている場合には、レイヤ3の保留予告演出(赤色保留※)に対応した発光パターンにより特別ランプを発光(点灯、点滅など)させるように制御する。また、レイヤ4にランプ制御データが設定されている場合には、レイヤ4の確定報知演出に対応した発光パターンにより特別ランプを発光(点灯、点滅など)させるように制御する。また、レイヤ5にランプ制御データが設定されている場合には、レイヤ5のエラー演出に対応した発光パターンにより特別ランプを発光(点灯、点滅など)させるように制御する。
なお、対象変動実行状態においては、保留予告演出の対象となる変動表示が実行されているものの、保留予告演出により表示された青色保留や赤色保留は変動開始時に消去されている。そのため、対象変動実行状態においては、保留予告演出に対応した発光パターンにより特別ランプを発光(点灯、点滅など)させると表現しているが、青色保留や赤色保留の表示と同時に特別ランプを発光(点灯、点滅など)させるわけではない。厳密には、実行中の変動表示を対象として当該変動表示前に実行された保留予告演出(すなわち実行が終了した保留予告演出)に対応した発光パターンにより特別ランプを発光(点灯、点滅など)させる。例えば、後述する図56(A3)〜(A4)に示すように、保留予告演出により表示された青色保留は消去されるが、保留予告演出により青色保留が表示されたことに対応して発光部材200dが青色に発光する。これらを区別するときには、例えば、実行中の赤色保留の保留予告演出を「保留予告演出(赤色保留)」と記載し、実行が終了した赤色保留の保留予告演出を「保留予告演出(赤色保留※)」と記載する。
演出制御用CPU101は、複数のランプ制御データ領域にランプ制御データが設定されている場合は、優先順位が高く設定されるランプ制御データ領域に対応した発光パターンにより特別ランプを発光(点灯、点滅など)させるように制御可能である。具体的には、レイヤ2とレイヤ3との両方のランプ制御データ領域にランプ制御データが設定されている場合は、優先順位が高く設定されるランプ制御データ領域であるレイヤ3に対応した発光パターンにより特別ランプを発光(点灯、点滅など)させるように制御可能である。さらに、レイヤ2、レイヤ3、レイヤ4のランプ制御データ領域にランプ制御データが設定されている場合は、優先順位が高く設定されるランプ制御データ領域であるレイヤ4に対応した発光パターンにより特別ランプを発光(点灯、点滅など)させるように制御可能である。以下、演出Aよりも演出Bを優先するとの表現をすることがあるが、演出Aに対応するランプ演出よりも演出Bに対応するランプ演出を優先することを意味する。
図43に示されるランプ制御データ領域への設定は、原則として一の遊技が終了するたびにリセットされる。「一の遊技」とは、非大当り状態の場合は、可変表示の開始に始まり、変動表示の停止表示により終了するまでの遊技を示し、大当り状態の場合は、大当り状態の開始から終了までの遊技を示している。
従って、非大当り状態の場合、ランプ制御データは、変動表示の開始タイミングまたは変動表示中の演出の開始タイミングで設定され、変動表示の停止表示または演出ごとに定められた時間が経過したタイミングにおいてリセットされる。なお、演出ごとに定められた時間が経過したタイミングが到来しない場合でも、変動表示が停止表示した場合にはリセットされる。
この実施の形態では、特別ランプを構成する発光部材200dは、エラー演出に対応するランプ演出では赤色と黄色で交互に発光(点灯、点滅など)し、確定報知演出に対応するランプ演出では虹色で発光(点灯、点滅など)し、保留予告演出(赤色保留)に対応するランプ演出では赤色で発光(点灯、点滅など)し、保留予告演出(青色保留)に対応するランプ演出では青色で発光(点灯、点滅など)し、BGM演出に対応するランプ演出では白色で発光(点灯、点滅など)する。なお、この実施の形態では、発光部材200dは、BGM演出に対応するランプ演出では白色で発光(点灯、点滅など)するが、消灯するように制御してもよい。また、このような色を異ならせる構成に限らず、例えば、発光間隔が異なる点滅パターンなどを用いるようにしてもよい。
ランプ200のうち、発光部材200d(特別ランプ)は、BGM演出、保留予告演出、確定報知演出およびエラー演出に対応した発光パターンで発光(点灯、点滅など)可能であるが、発光部材200d(特別ランプ)以外の、発光部材200a〜200cは、BGM演出、確定報知演出およびエラー演出に対応した複数種類の発光パターンで発光(複数種類の色や明るさ、方向により点灯、点滅など)可能である。そのため、例えば、確定報知演出およびエラー演出が実行されておらず、保留予告演出(赤色保留)およびBGM演出が実行されているときには、発光部材200d(特別ランプ)は、保留予告演出(赤色保留)に対応した発光パターンにより発光(点灯、点滅など)する制御が行われ、発光部材200a〜200cは、BGM演出に対応した発光パターンにより発光(点灯、点滅など)する制御が行われる。このような構成により、保留予告演出に対応したランプの発光制御と、BGM演出に対応させたランプの発光制御とを共存させることができ、遊技興趣の低下を防止することができる。なお、このような構成に限らず、全ての発光部材200a〜200dが、保留予告演出に対応した発光パターンにより発光(点灯、点滅など)可能としてもよい。
図42は、ランプ制御処理(ステップS800B)を示すフローチャートである。ランプ制御処理において、演出制御用CPU101は、対象変動実行状態であることを示す対象変動中フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS6101)、セットされていない場合(すなわち保留予告演出の予告対象の変動表示が実行されていない場合)、保留予告演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS6102)。
保留予告演出の実行中である場合(ステップS6102のY)には、演出制御用CPU101は、保留予告演出の予告対象の変動開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS6103)。保留予告演出の予告対象の変動開始タイミングであるか否かは、例えば、演出制御プロセスフラグの値が演出図柄変動開始処理に対応した値であるか否かと、開始する変動表示に対応する保留表示の表示態様(または保留予告演出設定情報格納領域に格納されたデータ)とにより、判定することができる。
保留予告演出の予告対象の変動開始タイミングである場合(ステップS6103のY)には、演出制御用CPU101は、第2制御順序に従って、特別ランプの発光制御を行う(ステップS6104)とともに、対象変動中フラグをセットする(ステップS6105)。
ステップS6104(および後述するステップS6110)では、例えば、演出制御用CPU101は、図51に示すプロセスデーブルのランプ制御実行データにもとづいて、第2制御順序に従って、BGM演出のランプ制御データをレイヤ1のランプ制御データ領域に設定し、保留予告演出(青色保留※)が実行されている場合には、保留予告演出(青色保留※)のランプ制御データをレイヤ2のランプ制御データ領域に設定し、保留予告演出(赤色保留※)が実行されている場合には、保留予告演出(赤色保留※)のランプ制御データをレイヤ3のランプ制御データ領域に設定し、確定報知演出が実行されている場合には、確定報知演出のランプ制御データをレイヤ4のランプ制御データ領域に設定し、エラー演出が実行されている場合には、エラー演出のランプ制御データをレイヤ5のランプ制御データ領域に設定する。
なお、この実施の形態に限らず、ステップS6104のタイミングにおいて、保留予告演出の期待度が所定期待度以上であるか否かを判断し、保留予告演出の期待度が所定期待度未満の場合(例えば、通常保留や青色保留の場合)には、第1制御順序に従って、特別ランプの発光制御を行うようにしてもよい。
保留予告演出の実行中ではない場合(ステップS6102のN)、および保留予告演出の予告対象の変動開始タイミングではない場合(ステップS6103のN)には、演出制御用CPU101は、第1制御順序に従って、特別ランプの発光制御を行う(ステップS6106)。
ステップS6106(および後述するステップS6108)では、例えば、演出制御用CPU101は、図51に示すプロセスデーブルのランプ制御実行データにもとづいて、第1制御順序に従って、保留予告演出(青色保留)が実行されている場合には、保留予告演出(青色保留)のランプ制御データをレイヤ1のランプ制御データ領域に設定し、BGM演出のランプ制御データをレイヤ2のランプ制御データ領域に設定し、保留予告演出(赤色保留)が実行されている場合には、保留予告演出(赤色保留)のランプ制御データをレイヤ3のランプ制御データ領域に設定し、確定報知演出が実行されている場合には、確定報知演出のランプ制御データをレイヤ4のランプ制御データ領域に設定し、エラー演出が実行されている場合には、エラー演出のランプ制御データをレイヤ5のランプ制御データ領域に設定する。
なお、BGM演出は、ほぼ常時実行されているため、保留予告演出(青色保留)のランプ制御データをレイヤ1のランプ制御データ領域に設定しても、レイヤ1の保留予告演出(青色保留)に対応した発光パターンにより特別ランプを発光(点灯、点滅など)させるように制御することはないといえる。そのため、第1制御順序が適用される場合には、保留予告演出(青色保留)のランプ制御データをレイヤ1のランプ制御データ領域に設定する処理を省略するようにしてもよい。このように省略する場合には、BGM演出に対応した発光パターンにより特別ランプを発光(点灯、点滅など)させる制御が行われる。この実施の形態では、BGM演出に対応するランプ演出として、特別ランプを白色で発光(点灯、点滅など)させる制御を行うため、青色保留が表示されていても特別ランプは白色で発光(点灯、点滅など)するが、BGM演出に対応するランプ演出として、特別ランプを消灯させる制御を行うように構成する場合には、BGM演出を優先させた結果、青色保留が表示されていても特別ランプは消灯状態となる。
対象変動中フラグがセットされている場合(ステップS6101のY。すなわち保留予告演出の予告対象の変動表示中である場合)には、演出制御用CPU101は、変動停止タイミングであるか否かを判定する(ステップS6107)。変動停止タイミングであるか否かは、例えば、演出制御プロセスフラグの値が演出図柄変動停止処理に対応した値であるか否かにより、判定することができる。
変動停止タイミングである場合には(ステップS6107のY)、演出制御用CPU101は、第1制御順序に従って、特別ランプの発光制御を行う(ステップS6108)とともに、対象変動中フラグをリセットする(ステップS6109)。
変動停止タイミングではない場合には(ステップS6107のN)、演出制御用CPU101は、第2制御順序に従って、特別ランプの発光制御を行う(ステップS6110)。
ここで、図42に示すランプ制御処理を実行したときのランプ制御の具体例について説明する。図44,図45は、ランプ制御の具体例を示すタイムチャートである。なお、図44,図45に示す期間において、BGM演出は常に実行されているものとする。
図44に示すランプ制御例では、T11のタイミングにおいて、予告対象の変動表示(対象変動)の直前の変動表示(以下、直前変動ともいう)が開始される。また、このとき対象変動に対応する保留表示が保留予告演出により青色保留に変化する(例えば、後述するステップS8108やS8112の処理に対応する)。
次いで、T12のタイミングにおいて、直前変動が終了し、対象変動が開始される。また、このとき対象変動に対応して表示されていた青色保留が消去される(例えば、ステップS634の処理に対応する)。その後、T13のタイミングにおいて、対象変動が終了する。
図44に示すように、T11からT12までの期間は、保留予告演出の予告対象の変動表示が実行されていない状態である対象変動非実行状態となり、T12からT13までの期間は、保留予告演出の予告対象の変動表示が実行されている状態である対象変動実行状態となる。また、T11以前およびT13以降の期間は、対象変動非実行状態となる。
そのため、T11からT12までの対象変動非実行状態においては、第1制御順序に従って、特別ランプの発光制御が行われ(例えば、ステップS6106の処理に対応する)、T12からT13までの対象変動実行状態においては、第2制御順序に従って、特別ランプの発光制御が行われる(例えば、ステップS6104,S6110の処理に対応する)。また、T11以前およびT13以降の対象変動非実行状態においては、第1制御順序に従って、特別ランプの発光制御が行われる(例えば、ステップS6106,S6108の処理に対応する)。
具体的には、T11のタイミングにおいて、第1制御順序に従って、レイヤ1のランプ制御データ領域に保留予告演出(青色保留)のランプ制御データが設定される。なお、T11以前からレイヤ2のランプ制御データ領域には、BGM演出のランプ制御データが設定されている。そして、T12のタイミングにおいて、各ランプ制御データ領域への設定はリセットされ、第2制御順序に従って、レイヤ1のランプ制御データ領域にBGM演出のランプ制御データが設定され、レイヤ2のランプ制御データ領域に保留予告演出(青色保留)のランプ制御データが設定される。その後、T13のタイミングにおいて、各ランプ制御データ領域への設定はリセットされ、第1制御順序に従って、レイヤ2のランプ制御データ領域にBGM演出のランプ制御データが設定される。
すると、図44に示すように、T11からT12までの期間(およびT13以降の期間)においては、演出制御用CPU101は、レイヤ2に設定されたランプ制御データにもとづいて、BGM演出に対応した発光パターンにより特別ランプを発光(点灯、点滅など)させるように制御する。そして、T12からT13まで期間においては、レイヤ2に設定されたランプ制御データにもとづいて、保留予告演出(青色保留※)に対応した発光パターンにより特別ランプを発光(点灯、点滅など)させるように制御する。
よって、図44に示す例では、T11からT12までの期間(およびT13以降の期間)においては、BGM演出に対応したランプ演出が実行され、T12からT12まで期間においては、保留予告演出(青色保留※)に対応したランプ演出が実行されることになる。
図45に示すランプ制御例では、T21のタイミングにおいて、直前変動が開始される。また、このとき対象変動に対応する保留表示が保留予告演出により赤色保留に変化する(例えば、後述するステップS8108やS8112の処理に対応する)。
次いで、T22のタイミングにおいて、直前変動が終了し、対象変動が開始される。また、このとき対象変動に対応して表示されていた赤色保留が消去される(例えば、ステップS634の処理に対応する)。その後、T23のタイミングにおいて、対象変動が終了する。
図45に示すように、T21からT22までの期間は、対象変動非実行状態となり、T22からT23までの期間は、対象変動実行状態となる。また、T21以前およびT23以降の期間は、対象変動非実行状態となる。
そのため、T21からT22までの対象変動非実行状態においては、第1制御順序に従って、特別ランプの発光制御が行われ(例えば、ステップS6106の処理に対応する)、T22からT23までの対象変動実行状態においては、第2制御順序に従って、特別ランプの発光制御が行われる(例えば、ステップS6104,S6110の処理に対応する)。また、T21以前およびT23以降の対象変動非実行状態においては、第1制御順序に従って、特別ランプの発光制御が行われる(例えば、ステップS6106,S6108の処理に対応する)。
具体的には、T21のタイミングにおいて、第1制御順序に従って、レイヤ3のランプ制御データ領域に保留予告演出(赤色保留)のランプ制御データが設定される。なお、T21以前からレイヤ2のランプ制御データ領域には、BGM演出のランプ制御データが設定されている。そして、T22のタイミングにおいて、各ランプ制御データ領域への設定はリセットされ、第2制御順序に従って、レイヤ1のランプ制御データ領域にBGM演出のランプ制御データが設定され、レイヤ3のランプ制御データ領域に保留予告演出(赤色保留)のランプ制御データが設定される。その後、T33のタイミングにおいて、各ランプ制御データ領域への設定はリセットされ、第1制御順序に従って、レイヤ2のランプ制御データ領域にBGM演出のランプ制御データが設定される。
すると、図45に示すように、T21からT22までの期間(およびT13以降の期間)においては、演出制御用CPU101は、レイヤ3に設定されたランプ制御データにもとづいて、保留予告演出(赤色保留)に対応した発光パターンにより特別ランプを発光(点灯、点滅など)させるように制御する。また、T22からT23まで期間において、レイヤ3に設定されたランプ制御データにもとづいて、保留予告演出(赤色保留※)に対応した発光パターンにより特別ランプを発光(点灯、点滅など)させるように制御する。
よって、図45に示す例では、T21からT23までの期間においては、保留予告演出(赤色保留)および保留予告演出(赤色保留)※に対応したランプ演出が実行され、T21以前およびT23以降の期間においては、BGM演出に対応したランプ演出が実行されることになる。なお、図45の例では、直前変動開始時に赤色保留が表示されるが、例えば、直前変動開始時には特殊保留であり、直前変動中に特殊保留から赤色保留に変化した場合には、赤色保留に変化したときから、保留予告演出(赤色保留)に対応したランプ演出が実行されることになる。
この実施の形態では、BGM演出や保留予告演出等の複数の演出に連動させてランプ演出を実行可能である。また、ランプ演出が連動可能な演出のうち、BGM演出は、その性質上、他の演出よりも優先順位が低く設定されている。しかし、保留予告演出が実行される度にBGM演出に連動したランプ演出が中断されると、遊技興趣を低下させてしまうおそれがある。特に、期待度が低い(すなわち注目度が低い)保留予告演出が実行されたときに、BGM演出に連動したランプ演出が中断されると、却って遊技興趣を低下させてしまうおそれがある。
そこで、この実施の形態では、BGM演出の実行中において、保留予告演出による保留表示の段階が所定段階以上である場合(具体的には、通常保留<青色保留<赤色保留という段階のうち、赤色保留という段階である場合)には保留表示に対応させて特別ランプの発光制御を行い、所定段階未満である場合にはBGM演出に対応させて特別ランプの発光制御を行うように構成されている。例えば、図43の第1制御順序に示されるように、保留予告演出が実行された場合でも、赤色保留未満である場合(例えば青色保留や特殊保留である場合)には、BGM演出が優先される。
そのような構成により、保留予告演出による保留表示の段階が所定段階未満である場合(換言すれば、実行されている保留予告演出の期待度が低い場合)には、BGM演出に対応させて特別ランプの発光制御が行われるため、すなわち中断されないため、却って遊技興趣を低下させてしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態では、BGM演出の実行中において、保留予告演出による保留表示が表示されてから所定タイミング(例えば、対象変動の開始タイミング(すなわちアクティブ表示が表示されるタイミング)や、赤色保留に変化するタイミング(すなわちスーパーリーチ確定となるタイミング))となるまでは、BGM演出に対応して特別ランプの発光制御を行い、所定タイミング以降は保留予告演出に対応して特別ランプの発光制御を行うように構成されている。そのため、BGM演出に対応した特別ランプの発光制御が頻繁に中断されず、遊技興趣の低下を防止することができる。
また、この実施の形態では、対象変動非実行状態においてBGM演出の実行中である場合にはBGM演出に対応して特別ランプの発光制御を行い、対象変動実行状態においてBGM演出の実行中である場合には保留予告演出に対応して特別ランプの発光制御を行うように構成されている。常にBGM演出よりも保留予告演出を優先して特別ランプを連動させていると、BGM演出への関心が低くなり、遊技興趣を低下させてしまうおそれがあるが、このような構成により、BGM演出と保留予告演出とのいずれに対応して特別ランプの発光制御を行うかを状態に応じて切り替えられるため、遊技興趣の低下を防止することができる。
また、この実施の形態では、保留記憶にもとづいて変動表示が開始されるときに、保留記憶に対応する保留表示の段階が所定段階以上である場合(具体的には、通常保留<青色保留<赤色保留という段階のうち、青色保留以上の段階である場合)には、当該段階に応じた態様により特別ランプの発光制御を行うことが可能である。例えば、保留予告演出(青色保留※)に対応して特別ランプを青色で発光(点灯、点滅など)させる制御や、保留予告演出(赤色保留※)に対応して特別ランプを赤色で発光(点灯、点滅など)させる制御を行うことができる。そのような構成により、演出効果を高めることができる。なお、この実施の形態では、保留予告演出による保留表示の色と同じ色により特別ランプを発光させる制御を行うが、異なる色や態様により特別ランプを発光させる制御を行うようにしてもよい。
また、この実施の形態では、保留予告演出による保留表示の段階が所定段階未満(例えば、青色保留)である場合には、当該保留表示が表示されているとき(本例では対象変動非実行状態)には、BGM演出に対応させて特別ランプの発光制御を行うが、保留予告演出の対象となる変動表示が実行されているとき(本例では対象変動実行状態)には、実行されていた保留予告演出に対応して特別ランプの発光制御を行うことが可能である。例えば、図43,図44に示すように、対象変動非実行状態と対象変動実行状態とで、異なる制御順序に従って特別ランプの発光制御を行うことにより実現される。
そのような構成により、BGM演出に対応する特別ランプの発光制御が頻繁に中断されないため、遊技興趣の低下を防止することができるとともに、保留予告演出の対象となる変動表示に注目させることができる。
一方で、この実施の形態では、保留予告演出による保留表示の段階が所定段階以上(例えば、赤色保留)である場合には、保留表示が表示されているとき(本例では対象変動非実行状態)から、保留予告演出に対応して特別ランプの発光制御を行うことが可能である。例えば、図43,図45に示すように、対象変動非実行状態において適用される第1制御順序でも、期待度が高い保留予告演出(赤色保留)の場合には、BGM演出よりも優先することにより実現される。
そのような構成により、保留予告演出の注目度に応じた特別ランプの発光制御を実現することができ、演出効果を高めることができる。
図46は、図36に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図47は、図36に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8000)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8000で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8001)。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8001において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
図48は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図48に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが「通常大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「確変大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。
また、受信した表示結果指定コマンドが「突然確変大当り」や「小当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。そして、「はずれ」の場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。また、確変状態となることを想起させる図柄(この実施の形態では、奇数図柄)を確変図柄ともいい、確変状態とならないことを想起させる図柄(この実施の形態では、偶数図柄)を非確変図柄ともいう。
次いで、演出制御用CPU101は、確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8002)。確変状態フラグおよび時短状態フラグのいずれもセットされていなければ(すなわち、通常状態であれば)、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8003)。第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、第1特別図柄の変動表示を開始する場合であれば)、ステップS8004に移行する。すなわち、この実施の形態では、既に説明したように、遊技状態が通常状態である場合に第1保留記憶を対象として保留予告演出が実行されるのであるから、ステップS8002,S8003の処理を実行することによって、遊技状態が通常状態である場合に第1特別図柄の変動表示を実行する場合にのみ、ステップS8004〜S8010の処理を実行して、予告対象の保留表示と特殊保留に変化させたり、作用演出を実行可能に構成したりしている。
次いで、演出制御用CPU101は、第1保留記憶の中に特殊保留の表示タイミングとなっているものがあるか否かを確認する(ステップS8004)。なお、特殊保留の表示タイミングとなっているものがあるか否かは、例えば、保留予告演出設定情報格納領域(ステップS6008参照)に格納されている変化パターンを確認し、今回の変動開始(保留シフト)のタイミングで通常保留→特殊△または特殊□となっているものがあるか否かを確認することにより判定できる。特殊保留の表示タイミングとなっているものがあれば、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部9aにおいて、特殊保留の表示タイミングとなっている保留表示を特殊保留に変更する(ステップS8005)。この場合、変化パターンにおいて通常保留→特殊△となっている場合には三角形表示の特殊保留に変更し、通常保留→特殊□となっている場合には矩形表示の特殊保留に変更する。
次いで、演出制御用CPU101は、第1保留記憶の中に作用演出(保留表示に作用するような態様により実行され、保留表示の表示態様が変化することを示唆する演出)の実行可能タイミングとなっているものがあるか否かを確認する(ステップS8006)。なお、作用演出の実行可能タイミングとなっているか否かは、例えば、保留予告演出設定情報格納領域(ステップS6008参照)に格納されている変化パターンを確認し、今回の変動開始(保留シフト)のタイミングで特殊△→特殊△や、特殊△→通常保留、特殊△→青色保留、特殊△→赤色保留、特殊□→特殊□、特殊□→通常保留、特殊□→青色保留、特殊□→赤色保留となっているものがあるか否かを確認することにより判定できる。
なお、作用演出の実行可能タイミングは、この実施の形態で示したものにかぎらず、他のタイミングでも作用演出を実行可能に構成してもよい。例えば、通常保留から特殊保留に変化する場合にも作用演出を実行可能なタイミングと判断してステップS8007以降の処理を実行して作用演出を実行可能に構成してもよい。また、例えば、通常保留から特殊保留に変化する場合の専用の作用演出を設けるように構成してもよく、この専用の作用演出が実行されても特殊保留に変化しない場合(ガセの作用演出)があるように構成してもよい。
第1保留記憶の中に作用演出を実行可能なタイミングとなっているものがあれば、演出制御用CPU101は、作用演出の有無および種類を決定するための作用演出決定テーブルとして、保留表示の変化態様に応じたテーブルを選択する(ステップS8007)。そして、演出制御用CPU101は、選択した作用演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、作用演出の有無および種類を決定する(ステップS8008)。
なお、この実施の形態では、第1保留記憶表示部9aに表示される複数の保留表示について並行して保留予告演出を実行可能に構成されているので、第1保留記憶の中に作用演出を実行可能となっているものが同時に複数存在する場合も生じる。この場合には、演出制御用CPU101は、作用演出を実行可能なタイミングとなっている第1保留記憶のうち、先に変動表示が開始されるものから優先して作用演出の有無および種類を決定するようにし、1回の変動表示中に作用演出を1回のみ実行するように制御する。例えば、第1保留記憶表示部9aに表示されている1つ目と3つ目の保留表示が作用演出の実行可能タイミングとなっている場合には、まず1つ目の保留表示に対して作用演出の有無および種類を決定し、作用演出を実行することに決定した場合には、その1つ目の保留表示に対してのみ作用演出を実行する。
なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、時間をずらして作用演出を実行することにより1回の変動表示中に複数回の作用演出を実行可能に構成してもよい。また、1回の変動表示中に作用演出を1回のみ実行するものの、その1回の作用演出が同時に複数の保留表示に対して作用するような態様で作用演出を実行するように構成してもよい。
図49および図50は、作用演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。演出制御用CPU101は、変化パターンにもとづいて三角形表示の特殊保留から通常保留に変化するタイミングであれば、図49(A)に示す特殊△→通常保留用の作用演出決定テーブルを選択する。また、矩形表示の特殊保留から通常保留に変化するタイミングであれば、図49(B)に示す特殊□→通常保留用の作用演出決定テーブルを選択する。また、三角形表示の特殊保留からそのまま三角形表示の特殊保留のまま変化しないタイミングであれば、図49(C)に示す特殊△→特殊△用の作用演出決定テーブルを選択する。また、矩形表示の特殊保留からそのまま矩形表示の特殊保留のまま変化しないタイミングであれば、図49(D)に示す特殊□→特殊□用の作用演出決定テーブルを選択する。また、三角形表示の特殊保留から青色保留に変化するタイミングであれば、図50(E)に示す特殊△→青色保留用の作用演出決定テーブルを選択する。また、矩形表示の特殊保留から青色保留に変化するタイミングであれば、図50(F)に示す特殊□→青色保留用の作用演出決定テーブルを選択する。また、三角形表示の特殊保留から赤色保留に変化するタイミングであれば、図50(G)に示す特殊△→赤色保留用の作用演出決定テーブルを選択する。また、矩形表示の特殊保留から赤色保留に変化するタイミングであれば、図50(H)に示す特殊□→赤色保留用の作用演出決定テーブルを選択する。
図49および図50に示すように、作用演出決定テーブルには、作用演出なし、作用演出A、作用演出Bおよび作用演出Cに対して、それぞれ判定値が割り振られている。なお、この実施の形態では、作用演出の種類として作用演出A〜Cの3種類がある場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、例えば、2種類のみの作用演出を用いるように構成したり、4種類以上の作用演出を用いるように構成したりしてもよい。
図49および図50に示すように、この実施の形態では、作用演出Aが実行された場合には、特殊保留から通常保留に変化する割合が高くなるように判定値が割り振られている。また、作用演出Bが実行された場合には、特殊保留のまま変化しない割合が高くなるように判定値が割り振られている。また、作用演出Cが実行された場合には、特殊保留から青色保留や赤色保留に変化する割合が高くなるように判定値が割り振られている。
なお、図49(A),(B)に示す作用演出決定テーブルは、特殊保留から通常保留に変化する場合に用いられるテーブルであり、保留表示の表示態様を期待度が低いものに成り下げるパターンを選択するためのテーブルであるといえ、特に作用演出Aの選択割合が高くなっていることから作用演出Aは保留表示の表示態様を期待度が低いものに成り下げるパターンの作用演出であるといえる(パターン1)。また、図49(C),(D)に示す作用演出決定テーブルは、特殊保留のまま変化しない場合に用いられるテーブルであり、保留表示の表示態様を現状維持するパターンを選択するためのテーブルであるといえ、特に作用演出Bの選択割合が高くなっていることから作用演出Bは保留表示の表示態様を現状維持するパターンの作用演出であるといえる(パターン2)。また、図50(E)〜(H)に示す作用演出決定テーブルは、特殊保留から青色保留や赤色保留に変化する場合に用いられるテーブルであり、保留表示の表示態様を期待度が高いものに成り上げるパターンを選択するためのテーブルであるといえ、特に作用演出Cの選択割合が高くなっていることから作用演出Cは保留表示の表示態様を期待度が高いものに成り上げるパターンの作用演出であるといえる(パターン3)。
そして、上記のパターン1およびパターン2は保留表示の表示態様を成り下げるか現状維持するものであるので、作用演出としては変化失敗に見せるためのパターンであり、上記のパターン3は保留表示の表示態様を成り上げるものであるので、作用演出としては変化成功に見せるためのパターンである。なお、同じ変化失敗に見せるためのパターンであっても、上記のパターン1とパターン2とで作用演出の見せ方を異ならせてもよい。例えば、上記のパターン1に応じた作用演出を実行する場合には「大失敗」などの文字表示を行うとともに、上記のパターン2に応じた作用演出を実行する場合には「失敗」などの文字表示を行って異ならせてもよい。
また、この実施の形態では、図49および図50に示すように、今回の変動表示において保留表示がいずれの表示態様に変化するかに応じて作用演出の有無や種類の決定割合を異ならせる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、今回の変動表示の変化態様に関係なく、保留表示がいずれの最終表示態様に変化するかに応じて作用演出の有無や種類の決定割合を異ならせるように構成してもよい。
また、例えば、予告対象の変動表示の表示結果(例えば、大当りとなるか否か)や変動カテゴリ(例えば、リーチの有無や種類)に応じて作用演出の有無や種類の決定割合を異ならせるように構成してもよい。
また、例えば、保留表示の表示態様が青色保留からさらに赤色保留に変化する場合があるように構成する場合に、今回の変動表示で青色保留のまま変化しない場合にも作用演出を実行可能に構成してもよい。
また、上記のように保留表示の表示態様が青色保留からさらに赤色保留に変化する場合があるように構成する場合に、今回の変動表示で同じ特殊保留から青色保留に変化する場合であっても、最終表示態様が青色保留であるか赤色保留であるかに応じて作用演出の実行割合や種類を異ならせてもよい。例えば、最終表示態様が赤色保留である方が高い割合で作用演出を実行したり、期待度が高い作用演出(例えば、作用演出C)を実行したりするように構成してもよい。または、逆に、最終表示態様が青色保留である方が高い割合で作用演出を実行したり、期待度が高い作用演出(例えば、作用演出C)を実行したりするように構成してもよい。そのように構成すれば、今回実行される変動表示で保留表示の表示態様が変化するか否かに期待感をもたせるだけでなく、その後も保留表示の表示態様が変化する可能性があるかに対して期待感をもたせることができる。
作用演出を実行することに決定した場合には(ステップS8009のY)、演出制御用CPU101は、変動パターン、およびステップS8008で決定した作用演出の種類に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8010)。そして、ステップS8012に移行する。
一方、確変状態フラグまたは時短状態フラグがセットされていた場合(ステップS8002のY)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていなかった場合(ステップS8003のN)、第1保留記憶の中に作用演出の実行可能タイミングとなっているものがなかった場合(ステップS8006のN)、または作用演出を実行しないことに決定した場合には(ステップS8009のN)、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じた通常のプロセステーブル(作用演出を伴わないプロセステーブル)を選択する(ステップS8011)。そして、ステップS8012に移行する。
そして、演出制御用CPU101は、ステップS8010,S8011で選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8012)。
図51は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。
図51に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出図柄の変動表示中に先読み予告演出(本例では、保留予告演出)以外の予告演出(いわゆる当該変動に対する予告演出)を実行可能に構成してもよく、その場合、変動開始時に予告演出を実行することに決定した場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8010,S8011において、決定した予告演出に対応したプロセステーブルを選択する。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8013)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8014)。
次いで、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域の格納領域に格納されている始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド))のうち、1つ目の格納領域に格納されている始動入賞時のコマンドを1つ削除し、始動入賞時コマンド格納領域の内容をシフトする(ステップS8015)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8016)。
図52は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、まず、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS8105)。
次いで、演出制御用CPU101は、作用演出の実行中であって作用演出の終了タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS8106)。なお、作用演出の終了タイミングとなっているか否かは、具体的には、ステップS8014でセットされた変動時間タイマの値を確認することにより判定できる。作用演出の終了タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、保留予告演出設定情報格納領域(ステップS6008参照)に記憶されている変化パターンにもとづいて、その予告対象の保留表示が青色保留または赤色保留への変更タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS8107)。青色保留または赤色保留への変更タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部9aにおいて、その予告対象の保留表示の表示態様を青色保留または赤色保留に変更する制御を行う(ステップS8108)。
青色保留または赤色保留への変更タイミングとなっていなければ、演出制御用CPU101は、保留予告演出設定情報格納領域(ステップS6008参照)に記憶されている変化パターンにもとづいて、その予告対象の保留表示が通常保留への変更タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS8109)。通常保留への変更タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部9aにおいて、その予告対象の保留表示の表示態様を通常保留に変更する制御を行う(ステップS8110)。
次いで、演出制御用CPU101は、作用演出の終了タイミングとなっていなくても、保留予告演出設定情報格納領域(ステップS6008参照)に記憶されている変化パターンにもとづいて、その他の保留記憶の中に青色保留または赤色保留への変更タイミングとなっているものがあるか否かを確認する(ステップS8111)。そして、青色保留または赤色保留への変更タイミングとなっているものがあれば(ステップS8111のY)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部9aにおいて、その予告対象の保留表示の表示態様を青色保留または赤色保留に変更する制御を行う(ステップS8112)。すなわち、この実施の形態では、特殊保留から青色保留や赤色保留への変更タイミングとなっている変動表示であっても作用演出を実行しないと決定される場合があることから(ステップS8008,S8009参照)、作用演出を実行しない場合であっても、特殊保留から青色保留や赤色保留への変更タイミングとなっている保留表示について青色保留または赤色保留に変更する制御を行う。
次いで、演出制御用CPU101は、作用演出の終了タイミングとなっていなくても、保留予告演出設定情報格納領域(ステップS6008参照)に記憶されている変化パターンにもとづいて、その他の保留記憶の中に通常保留への変更タイミングとなっているものがあるか否かを確認する(ステップS8113)。そして、通常保留への変更タイミングとなっているものがあれば(ステップS8113のY)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部9aにおいて、その予告対象の保留表示の表示態様を通常保留に変更する制御を行う(ステップS8114)。すなわち、この実施の形態では、特殊保留から通常保留への変更タイミングとなっている変動表示であっても作用演出を実行しないと決定される場合があることから(ステップS8008,S8009参照)、作用演出を実行しない場合であっても、特殊保留から通常保留への変更タイミングとなっている保留表示について通常保留に変更する制御を行う。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8115)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8116)。
図53は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、まず、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8301)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS8305に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS8304で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS8302の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS8305に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、決定されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS8302)。
次いで、ステップS8302の処理で大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、ステップS8311に移行する。
ステップS8302の処理で大当り図柄または小当り図柄を停止表示した場合には(ステップS8303のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットする(ステップS8304)。
次いで、演出制御用CPU101は、いずれかの大当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップS8305)。なお、いずれかの大当り開始指定コマンドを受信したか否かは、具体的には、コマンド解析処理においてセットされる大当り開始指定コマンドを受信したことを示すフラグ(大当り開始指定コマンド受信フラグ)や、小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示すフラグ(小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認することにより判定できる。いずれかの大当り開始指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS8306)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8307)。なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS8308)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8309)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8310)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS8311)。
次に、保留予告演出の演出態様の具体例について説明する。図54および図55は、保留予告演出の演出態様の一例を示す説明図である。このうち、図54は、予告対象の保留表示が最終的に赤色保留に変化する場合の保留予告演出の演出態様を示している。また、図55は、予告対象の保留表示が最終的に通常保留に戻る場合の保留予告演出の演出態様を示している。なお、図54および図55において、(1)(2)(3)の順に演出画面の態様が遷移する。
まず、図54を用いて、予告対象の保留表示が最終的に赤色保留に変化する場合の保留予告演出の演出態様について説明する。図54(1)に示すように、演出表示装置9において左中右の演出図柄の変動表示を実行しているときに新たに第1始動入賞口13への始動入賞が発生したものとする。本例では、第1保留記憶数が3である状態で新たに始動入賞が発生して第1保留記憶数が4に増加したものとし、第1保留記憶表示部9aにおいて通常保留を1つ増加させたものとする。また、本例では、新たな保留表示の最終表示態様を赤色保留に決定したものとし、変化パターンとして変化パターン410を決定したものとする。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図54(2)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留表示を1つずつシフト表示して、図54(3)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図54(3)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン410にもとづいて、その予告対象の保留表示を通常保留から三角形表示の特殊保留に変化させる(ステップS8005参照)。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図54(4)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留表示を1つずつシフト表示して、図54(5)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図54(5)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン410にもとづいて作用演出の実行可能タイミングであると判断し、作用演出を実行することに決定するとともに、作用演出の種類を作用演出Bに決定したものとする(ステップS8008参照)。また、その決定結果にもとづいて、図54(5)に示すように、その演出図柄の変動表示において作用演出Bを実行する(ステップS8010,S8013,S8105参照)。図54(5)に示す例では、作用演出Bとして、キャラクタBが登場し、そのキャラクタBが特殊保留に向かってボールを投げるような態様の演出が実行される場合を示している。また、図54(5)に示す例では、作用演出の実行中は演出図柄の変動表示が演出表示装置9の表示画面の端部に縮小表示される場合が示されている。次いで、本例では、図54(6)に示すように、作用演出Bの終了タイミングとなっても、変化パターン410にもとづいて予告対象の保留表示が特殊保留のまま変化しない。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図54(7)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留表示を1つずつシフト表示して、図54(8)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図54(8)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン410にもとづいて作用演出の実行可能タイミングであると判断し、作用演出を実行することに決定するとともに、作用演出の種類を作用演出Cに決定したものとする(ステップS8008参照)。また、その決定結果にもとづいて、図54(8)に示すように、その演出図柄の変動表示において作用演出Cを実行する(ステップS8010,S8013,S8105参照)。図54(8)に示す例では、作用演出Cとして、キャラクタCが登場し、そのキャラクタCが特殊保留に向かってボールを投げるような態様の演出が実行される場合を示している。また、図54(8)に示す例では、作用演出の実行中は演出図柄の変動表示が演出表示装置9の表示画面の端部に縮小表示される場合が示されている。次いで、本例では、図54(9)に示すように、作用演出Cの終了タイミングとなると、変化パターン410にもとづいて予告対象の保留表示が特殊保留から赤色保留に変化する(ステップS8107,S8108参照)。
なお、図54に示す例では、特殊保留として三角形表示の特殊保留を表示する場合が示されているが、矩形表示の特殊保留を表示する変化パターンに決定されている場合には、図54(3)〜(8)において矩形表示の特殊保留が表示される。また、図54に示す例では、最終表示態様として赤色保留が表示される場合が示されているが、最終表示態様として青色保留を表示する変化パターンに決定されている場合には、図54(9)において特殊保留から青色保留に変化する。
次に、図55を用いて、予告対象の保留表示が最終的に通常保留に戻る場合の保留予告演出の演出態様について説明する。図55(1)に示すように、演出表示装置9において左中右の演出図柄の変動表示を実行しているときに新たに第1始動入賞口13への始動入賞が発生したものとする。本例では、第1保留記憶数が3である状態で新たに始動入賞が発生して第1保留記憶数が4に増加したものとし、第1保留記憶表示部9aにおいて通常保留を1つ増加させたものとする。また、本例では、新たな保留表示の最終表示態様を通常保留(特殊保留経由あり)に決定したものとし、変化パターンとして変化パターン402を決定したものとする。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図55(2)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留表示を1つずつシフト表示して、図55(3)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図55(3)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン402にもとづいて、その予告対象の保留表示を通常保留から三角形表示の特殊保留に変化させる(ステップS8005参照)。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図55(4)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留表示を1つずつシフト表示して、図55(5)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図55(5)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン402にもとづいて作用演出の実行可能タイミングであると判断し、作用演出を実行することに決定するとともに、作用演出の種類を作用演出Bに決定したものとする(ステップS8008参照)。また、その決定結果にもとづいて、図55(5)に示すように、その演出図柄の変動表示において作用演出Bを実行する(ステップS8010,S8013,S8105参照)。図55(5)に示す例では、作用演出Bとして、キャラクタBが登場し、そのキャラクタBが特殊保留に向かってボールを投げるような態様の演出が実行される場合を示している。また、図55(5)に示す例では、作用演出の実行中は演出図柄の変動表示が演出表示装置9の表示画面の端部に縮小表示される場合が示されている。次いで、本例では、図55(6)に示すように、作用演出Bの終了タイミングとなっても、変化パターン402にもとづいて予告対象の保留表示が特殊保留のまま変化しない。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図55(7)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留記憶を1つ消化し保留表示を1つずつシフト表示して、図55(8)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図55(8)に示す例では、変動表示を開始するときに、変化パターン402にもとづいて作用演出の実行可能タイミングであると判断し、作用演出を実行することに決定するとともに、作用演出の種類を作用演出Aに決定したものとする(ステップS8008参照)。また、その決定結果にもとづいて、図55(8)に示すように、その演出図柄の変動表示において作用演出Aを実行する(ステップS8010,S8013,S8105参照)。図55(8)に示す例では、作用演出Aとして、キャラクタAが登場し、そのキャラクタAが特殊保留に向かってボールを投げるような態様の演出が実行される場合を示している。また、図55(8)に示す例では、作用演出の実行中は演出図柄の変動表示が演出表示装置9の表示画面の端部に縮小表示される場合が示されている。次いで、本例では、図55(9)に示すように、作用演出Aの終了タイミングとなると、変化パターン402にもとづいて予告対象の保留表示が特殊保留から通常保留に変化する(ステップS8109,S8110参照)。
なお、図55に示す例では、特殊保留として三角形表示の特殊保留を表示する場合が示されているが、矩形表示の特殊保留を表示する変化パターンに決定されている場合には、図55(3)〜(8)において矩形表示の特殊保留が表示される。
なお、図54および図55に示した保留予告演出において、保留表示がいずれの表示態様に変化するのか(または変化しないのか)に応じて作用演出の見せ方を異ならせてもよい。例えば、保留表示が特殊保留のまま変化しない場合には「失敗」などの文字表示を行ったり、保留表示が特殊保留から通常保留に成り下がる場合には「大失敗」などの文字表示を行ったり、保留表示が特殊保留から青色保留や赤色保留に成り上がる場合には「成功」などの文字表示を行ったりしてもよい。
また、例えば、保留表示の表示態様が青色保留からさらに赤色保留に変化する場合があるように構成する場合に、保留表示が青色保留から赤色保留に成り上がる場合には「成功」などの文字表示を行い、保留表示が特殊保留から一気に赤色保留に成り上がる場合には「大成功」などの文字表示を行ったりしてもよい。
次に、ランプ演出の演出態様について説明する。図56,図57は、ランプ演出の演出態様の一例を示す説明図である。なお、図56,図57に示す期間において、BGM演出は常に実行されているものとする。
図56の例では、図56(A1),(A2)に示すように、演出表示装置9において、予告対象の変動表示(対象変動)の直前の変動表示(直前変動)が開始され、対象変動に対応する保留表示9aが保留予告演出により青色保留9aに変化する(例えば、図44のT11のタイミングに相当する。また、ステップS8108やS8112の処理により実現される)。このとき、図56(B1),(B2)に示すように、特別ランプを構成する発光部材200dは、BGM演出に対応した発光パターンにより発光(点灯、点滅など)するように制御される(例えば、ステップS6106の処理により実現される)。なお、図56(A2)の例では、横縞模様により青色保留9aが表現されている。
次いで、図56(A3),(A4)に示すように、直前変動が終了し、対象変動が開始されると、対象変動に対応して表示されていた青色保留9aが消去される(例えば、T12のタイミングに相当する。また、ステップS634の処理により実現される)。このとき、図56(B3),(B4)に示すように、発光部材200dは、保留予告演出(青色保留※)に対応した発光パターンにより発光(点灯、点滅など)するように制御される(例えば、ステップS6104の処理により実現される)。
この実施の形態では、現在実行中の変動表示に対応したアクティブ表示を表示するようには構成されていないが、例えば、保留表示の表示態様を引き継いだ表示態様によりアクティブ表示を表示可能に構成するようにしてもよい。図57には、アクティブ表示を表示可能な構成におけるランプ演出の演出態様の一例を示す説明図である。
図57の例では、図57(A1),(A2)に示すように、演出表示装置9において、予告対象の変動表示(対象変動)の直前の変動表示(直前変動)が開始され、対象変動に対応する保留表示9aが保留予告演出により青色保留9aに変化する(例えば、図44のT11のタイミングに相当する。また、ステップS8108やS8112の処理により実現される)。このとき、図57(B1),(B2)に示すように、演特別ランプを構成する発光部材200dは、BGM演出に対応した発光パターンにより発光(点灯、点滅など)するように制御される(例えば、ステップS6106の処理により実現される)。また、演出表示装置9の表示領域の左下領域において、現在実行中の変動表示に対応したアクティブ表示領域18にアクティブ表示が表示されている。なお、図57(A2)の例では、横縞模様により青色保留9aが表現されている。
次いで、図57(A3),(A4)に示すように、直前変動が終了すると、アクティブ表示が消去され、対象変動が開始されると、対象変動に対応して表示されていた青色保留9aの表示態様を引き継いだ表示態様によりアクティブ表示が表示される(例えば、T12のタイミングに相当する。また、ステップS634の処理により実現される)。このとき、図57(B3),(B4)に示すように、発光部材200dは、保留予告演出(青色保留※)に対応した発光パターンにより発光(点灯、点滅など)するように制御される(例えば、ステップS6104の処理により実現される)。
図57に示す例では、保留表示の表示態様を引き継いだ表示態様によりアクティブ表示が表示されるため、アクティブ表示の表示態様に応じた態様により特別ランプを発光させることができる。このような構成により、演出効果を相乗的に高めることができる。
また、図57に示す例では、一の保留記憶に対応して保留表示が表示されているときにはBGM演出に対応させて特別ランプの発光制御を行い、該一の保留記憶にもとづいて実行中の変動表示に対応してアクティブ表示が表示されているときにはアクティブ表示に対応させて特別ランプの発光制御を行うことができる。このような構成により、BGM演出に対応させた特別ランプの発光制御が頻繁に中断されないため、遊技興趣の低下を防止することができる。
特に、保留予告演出による保留表示の段階が所定段階未満(例えば、青色保留)である場合や、保留表示の表示態様による期待度が所定期待度未満である場合(例えば、後述するキャラクタB保留により示唆される期待度未満である場合)には、当該保留表示が表示されているとき(本例では対象変動非実行状態)には、BGM演出に対応させて特別ランプの発光制御を行うが、保留予告演出の対象となる変動表示が実行されているとき(本例では対象変動実行状態)には、保留表示の表示態様を引き継いだアクティブ表示に対応して特別ランプの発光制御を行うことが可能である。例えば、図43,図44に示すように、対象変動非実行状態と対象変動実行状態とで、異なる制御順序に従って特別ランプの発光制御を行うことにより実現される。
一方で、保留表示の段階が所定段階以上である場合(例えば、赤色保留である場合)や、保留表示の表示態様による期待度が所定期待度以上である場合(例えば、後述するキャラクタA保留により示唆される期待度以上である場合)には、保留表示が表示されているときからアクティブ表示が表示される期間に亘って、保留表示およびアクティブ表示の表示態様に対応して特別ランプの発光制御を行うことができる。このような構成により、注目度に応じた特別ランプの発光制御を実現することができ、演出効果を高めることができる。
なお、この実施の形態では、保留予告演出による保留表示の表示態様は、通常保留<青色保留<赤色保留のように、色の違いにより段階的に大当り期待度が高くなるように構成されているが、このような構成に加えて、保留予告演出によって保留表示が異なる形状に変化することにより、大当り期待度が示唆されるようにしてもよい。例えば、保留表示がキャラクタAやキャラクタBに変化することによっても大当り期待度が示唆され、各表示態様の期待度は、図58(1)に示すように、通常保留<青色保留<キャラクタB保留<キャラクタA保留<赤色保留となるようにしてもよい。また、例えば、保留予告演出(キャラクタA保留)に対応するランプ演出では緑色で発光(点灯、点滅など)し、保留予告演出(キャラクタB保留)に対応するランプ演出では黄色で発光(点灯、点滅など)するようにしてもよい。そして、この場合には、BGM演出の実行中において、保留表示の表示態様による期待度が所定期待度以上(例えば、キャラクタA保留により示唆される大当り期待度以上)である場合には保留表示に対応させて特別ランプの発光制御を行い、所定期待度未満である場合にはBGM演出に対応させて特別ランプの発光制御を行うようにしてもよい。例えば、図58(2)の第1制御順序に示されるように、保留予告演出が実行された場合でも、保留表示の表示態様による期待度がキャラクタA保留のときの期待度未満である場合(例えば、キャラクタB保留や青色保留の場合)には、BGM演出が優先される。
そのような構成により、保留予告演出による保留表示の表示態様による期待度が所定期待度未満である場合にはBGM演出に対応させて特別ランプの発光制御が行われるため、すなわち中断されないため、却って遊技興趣を低下させてしまうことを防止することができる。
また、期待度が異なる複数の表示態様のいずれかにより保留表示が表示される構成(すなわち、キャラクタAやキャラクタB等の態様によっても表示され、通常保留<青色保留<赤色保留のように色の違いにより段階的に期待度が変化するものに限られない構成)において、図58(2)の第2制御順序に示されるように、保留記憶にもとづいて変動表示が開始されるときに、当該保留記憶に対応する保留表示の表示態様による期待度が所定期待度以上(例えば、キャラクタB保留により示唆される期待度)である場合には、保留表示の表示態様による期待度に応じた態様により特別ランプの発光制御を行うことが可能であるようにしてもよい。
また、期待度が異なる複数の表示態様のいずれかにより保留表示が表示される構成(すなわち、キャラクタAやキャラクタB等の態様によっても表示され、通常保留<青色保留<赤色保留のように色の違いにより段階的に期待度が変化するものに限られない構成)において、保留表示の表示態様による期待度が所定期待度未満(例えば、キャラクタB保留により示唆される期待度未満)である場合には、当該保留表示が表示されているとき(本例では対象変動非実行状態)には、BGM演出に対応させて特別ランプの発光制御を行うが、保留予告演出の対象となる変動表示が実行されているとき(本例では対象変動実行状態)には、実行されていた保留予告演出に対応して特別ランプの発光制御を行うようにしてもよい。例えば、図58(2)に示すように、対象変動非実行状態と対象変動実行状態とで、異なる制御順序に従って特別ランプの発光制御を行うことにより実現される。
そのような構成により、BGM演出に対応する特別ランプの発光制御が頻繁に中断されないため、遊技興趣の低下を防止することができるとともに、保留予告演出の対象となる変動表示に注目させることができる。
一方で、保留表示の表示態様による期待度が所定期待度以上(例えば、キャラクタA保留により示唆される期待度以上)である場合には、保留表示が表示されているとき(本例では対象変動非実行状態)から、保留予告演出に対応して特別ランプの発光制御を行うようにしてもよい。例えば、図58(2)に示すように、対象変動非実行状態において適用される第1制御順序でも、期待度が高い保留予告演出(赤色保留やキャラクタA保留)の場合には、BGM演出よりも優先することにより実現される。
そのような構成により、保留予告演出の注目度に応じた特別ランプの発光制御を実現することができ、演出効果を高めることができる。
この実施の形態では、保留予告演出等の演出を実行可能としているが、このような構成に加えて、または代えて、実行中の変動表示が大当りとなることを予告する予告演出を、期待度に応じて複数段階のうちのいずれかの段階により実行可能とし、これらの予告演出に対応して特別ランプの発光制御が行われるようにしてもよい。予告演出として、図59(1)に示すような、ステップ1〜3のいずれかの段階まで段階的に実行されるステップアップ演出と、ミニキャラA〜Cが段階的に登場するミニキャラ演出とを実行可能としてもよい。また、段階的に実行される態様に限らず、期待度が異なる複数の演出態様により実行可能な予告演出(例えば、カットイン表示される画像の種類により期待度が異なるカットイン演出など)を実行可能としてもよい。
このような構成においても、BGM演出の実行中において、予告演出の段階が所定段階以上である場合(すなわち演出態様による期待度が所定期待度以上である場合)には予告演出に対応して特別ランプの発光制御を行い、予告演出の段階が所定段階未満(すなわち演出態様による期待度が所定期待度未満である場合)である場合にはBGM演出に対応して特別ランプの発光制御を行うようにしてもよい。例えば、図59(2)の制御順序に示されるように、ステップアップ演出が実行された場合でも、ステップ1の段階ではBGM演出が優先され、ステップ2,3の段階ではステップアップ演出が優先される。
そのような構成により、予告演出の段階が所定段階未満である場合(換言すれば、実行されている予告演出の期待度が低い場合)には、BGM演出に対応させて特別ランプの発光制御が行われるため、すなわち中断されないため、却って遊技興趣を低下させてしまうことを防止することができる。
また、図60(A1)に示すステップアップ演出では、演出表示装置9の表示領域の中央において、ステップアップ画像201が表示され、図60(A2)に示すミニキャラ演出では、演出表示装置9の表示領域の右下において、スミニキャラ画像201が表示され、ステップアップ画像201は、ミニキャラ画像201に比べて演出表示装置9の表示領域全体に占める割合が高い。つまり、ステップアップ演出は、ミニキャラ演出よりも遊技者に認識されやすい派手な演出である。この場合、ステップアップ演出においては演出態様による期待度が所定期待度以上である場合(例えば、ステップアップ2の場合)にはステップアップ演出に対応して特別ランプの発光制御を行う一方、ミニキャラ演出においては期待度が所定期待度以上である場合(例えば、最も期待度が高いミニキャラCの場合)にもBGM演出に対応して特別ランプの発光制御を行うようにしてもよい。
具体的には、図60に示すように、ステップアップ演出の場合には、ステップアップ2に対応するステップアップ画像201の態様に応じた態様(図60(A1)(B1)では横縞模様により表現されている)により特別ランプ(発光部材200d)を発光させる制御が行われるが、ミニキャラ演出の場合には、ミニキャラに対応するミニキャラ画像202が表示されても、ミニキャラ演出に対応して特別ランプ(発光部材200d)を発光させる制御が行われないようにする。このような構成により、予告演出の種類や特徴に応じて特別ランプの発光制御を行うことができ、演出効果を高めることができる。
また、予告演出(例えば、ステップアップ演出やカットイン演出)に対応して特別ランプの発光制御を行う際に、予告演出の段階(または演出態様による期待度)に応じた態様により特別ランプの発光制御を行うようにしてもよい。例えば、ステップアップ演出がステップ2のときには、特別ランプを青色で発光(点灯や点滅など)させる制御を行い、ステップ3のときには、特別ランプを赤色で発光(点灯や点滅など)させる制御を行うようにしてもよい。
予告演出(例えば、ステップアップ演出やカットイン演出)に対応して特別ランプの発光制御を行うときには、BGM演出に対応して特別ランプの発光制御を行うときとは異なる態様により発光させるようにしてもよい。例えば、BGM演出に対応して特別ランプを白色に発光(点灯や点滅など)させる制御を行う構成においては、予告演出(例えば、ステップアップ演出やカットイン演出)に対応して特別ランプを白色以外の色で発光(点灯や点滅など)させる制御を行うようにし、BGM演出に対応して特別ランプを白色と青色と黄色とに発光(点灯や点滅など)させる制御を行う構成においては、予告演出(例えば、ステップアップ演出やカットイン演出)に対応して特別ランプを白色と青色と黄色以外の色で発光(点灯や点滅など)させる制御を行うようにしてもよい。
また、ランプ200のうち発光部材200d(特定ランプ)は予告演出(例えば、ステップアップ演出やカットイン演出)に対応して発光可能とし、発光部材200a〜200cはBGM演出、確定報知演出およびエラー演出に対応して発光可能であるが、予告演出(例えば、ステップアップ演出やカットイン演出)に対応して発光しないようにしてもよい。このような構成により、予告演出に関連させたランプ演出と、BGM演出に関連させたランプ演出とを共存させることができ、遊技興趣の低下を防止することができる。
また、実行中の変動表示に対する予告演出と、先読み予告演出(保留予告演出など)とに対応して特定ランプを発光させる制御をできる構成とした場合には、常に先読み予告演出よりも予告演出を優先してランプ演出を実行するようにしてもよいし、原則的に先読み予告演出よりも予告演出を優先してランプ演出を実行するが、先読み予告演出の期待度が所定期待度以上である場合、または(もしくは加えて)予告演出の期待度が所定期待度未満である場合に、先読み予告演出を優先してランプ演出を実行するようにしてもよい。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、可変表示に関連する特定表示(例えば、保留表示やアクティブ表示)を表示可能な特定表示手段と、発光手段(例えば、ランプ200やランプ200のうちの特別ランプ(発光部材200d))とを備えている。
そして、特定表示は、有利状態に制御される期待度に応じて複数段階(例えば、通常保留<青色保留<赤色保留という段階)のうちのいずれかの段階により表示され、発光手段は、特定演出(例えば、BGM演出など)に関連して発光するときと、特定表示に関連して発光するときとがあり、特定演出の実行中において、特定表示の段階が所定段階以上である場合(例えば、通常保留<青色保留<赤色保留という段階のうち、赤色保留という段階である場合)には該特定表示に関連させて発光手段の発光制御を行い、特定表示の段階が該所定段階未満である場合には該特定演出に関連させて発光手段の発光制御を行う(例えば、図43の第1制御順序に示されるように、保留予告演出が実行された場合でも、赤色保留未満である場合(例えば青色保留や特殊保留である場合)には、BGM演出が優先される)。そのため、特定表示の段階が所定段階未満である場合には特定演出に関連させて発光手段の発光制御が行われるため、すなわち中断されないため、遊技興趣の低下を防止することができる。
なお、特定演出の例として、大当りに対する期待度とは関係性がないBGM演出について説明したが、これに限らず、大当りに対数期待度を示唆する演出(例えば、大当りに対数期待度を示唆するBGM演出など)であってもよい。また、特定演出の例として、音を出力するBGM演出について説明したが、これに限らず、発光手段の発光制御と対応付けて実行可能な画像を表示する演出(例えば、先読み予告時に演出表示装置9の背景画面においてキャラクタが動作する表示が行われる表示演出(キャラクタの動作とランプ演出によるランプの発光とを連動させて実行可能))など、複数の変動に亘って実行される演出)であってもよい。すなわち、特定演出は、複数の変動に亘って実行され、発光手段の発光制御と対応付けて実行可能な演出であればよい。
また、「特定表示に関連して発光する」とは、現在表示されている特定表示に対応して発光することのみならず、過去に表示されていた特定表示に対応して発光することを含む概念である。具体的には、保留予告演出により赤色保留として現在表示されている保留表示に対応して発光することのみならず、保留予告演出により赤色保留で表示されていた保留表示(現在は消去され予告対象の変動表示が実行されている、または表示態様を引き継いでアクティブ表示として表示され予告対象の変動表示が実行されている)に対応して発光することを含むものである。
また、この実施の形態によれば、特定表示は、有利状態に制御される期待度が異なる複数の表示態様(例えば、図58(1)に示す、通常保留<青色保留<キャラクタB保留<キャラクタA保留<赤色保留の表示態様)のうちのいずれかの表示態様により表示され、発光手段は、特定演出に関連して発光するときと、特定表示に関連して発光するときとがあり、特定演出の実行中において、特定表示の表示態様による期待度が所定期待度以上である場合には該特定表示に関連させて発光手段の発光制御を行い、特定表示の表示態様による期待度が該所定期待度未満である場合には該特定演出に関連させて発光手段の発光制御を行う(例えば、図58(2)の第1制御順序に示されるように、保留予告演出が実行された場合でも、保留表示の表示態様による期待度がキャラクタA保留のときの期待度未満である場合(例えば、キャラクタB保留や青色保留の場合)には、BGM演出が優先される)。そのため、特定表示の表示態様による期待度が所定期待度未満である場合には特定演出に関連させて発光手段の発光制御が行われるため、すなわち中断されないため、遊技興趣の低下を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、特定演出の実行中において、特定表示が表示されてから所定タイミング(例えば、対象変動の開始タイミング(すなわちアクティブ表示が表示されるタイミング)や、赤色保留に変化するタイミング(すなわちスーパーリーチ確定となるタイミング))となるまでは該特定演出に関連させて発光手段の発光制御を行い、該所定タイミング以降は該特定表示に関連させて発光手段の発光制御を行う(図44,図45参照)。そのため、特定演出に関連させた発光手段の発光制御が頻繁に中断されないため、遊技興趣の低下を防止することができる。なお、この実施の形態では、対象変動の開始時を上記の所定タイミングとしているが、このような構成に限らず、対象変動開始前の特定のシフトタイミング等の任意のタイミングであってもよいし、対象変動中の特定の演出が実行されるタイミング等の任意のタイミングであってもよい。
また、この実施の形態によれば、第1状態(例えば、対象変動非実行状態など)において特定演出の実行中である場合には該特定演出に関連させて発光手段の発光制御を行い、第1状態とは異なる第2状態(例えば、対象変動実行状態など)において特定演出の実行中である場合には特定表示に関連させて発光手段の発光制御を行う(図44参照)。そのため、特定演出と特定表示とのいずれに関連させて発光手段の発光制御を行うかを状態に応じて切り替えられるため、遊技興趣の低下を防止することができる。なお、この実施の形態では、対象変動非実行状態と対象変動実行状態とで、適用する制御順序を切り替えているが、このような構成に限らず例えば、高ベース状態と低ベース状態、確変状態と非確変状態といった遊技状態で適用する制御順序を切り替えてもよいし、複数種類の演出モード(例えば、背景画面や実行される演出の種類が異なる状態)のいずれに制御されているかに応じて適用する制御順序を切り替えてもよい。
例えば、第1状態(低ベース状態や、非確変状態、第1演出モードなど)では第1制御順序を適用し、第2状態(高ベース状態や、確変状態、第2演出モードなど)では第2制御順序を適用すると、第1状態(低ベース状態や、非確変状態、第1演出モードなど)では保留予告演出(青色保留)よりもBGM演出に対応するランプ演出が優先され、第2状態(高ベース状態や、確変状態、第2演出モードなど)ではBGM演出よりも保留予告演出(青色保留)に対応するランプ演出が優先されることになる。第2状態(高ベース状態や、確変状態、第2演出モードなど)において実行されるBGM演出が、第1状態(低ベース状態や、非確変状態、第1演出モードなど)において実行されるBGM演出よりも派手である場合(例えば、音量が大きかったり、テンポが速かったり、曲に対応する歌詞があったりする場合など)には、第1状態においては、BGM演出に対応するランプ演出が中断されると盛り上がりに欠けてしまうおそれがあるが、第2状態においては、BGM演出に対応するランプ演出が中断されても、盛り上がりに欠けてしまうことはないと考えられる。このように、状態に応じて適用する制御順を切り替えることにより、好適なランプ演出を実行することができる。
また、この実施の形態によれば、特定表示手段は、特定表示として保留記憶に対応する保留表示を表示可能であり、発光手段は、保留記憶にもとづいて可変表示が開始されるときに、該保留記憶に対応する保留表示の段階が所定段階以上である場合(例えば、通常保留<青色保留<赤色保留という段階のうち、青色保留以上の段階である場合)には、該段階に応じた態様により発光可能である(例えば、図43に示す第2制御順序を適用することにより、保留予告演出(青色保留※)に対応して特別ランプを青色で発光(点灯、点滅など)させる制御や、保留予告演出(赤色保留※)に対応して特別ランプを赤色で発光(点灯、点滅など)させる制御を行うことができる)。そのため、保留表示の段階が所定段階未満である場合には特定演出に関連させて発光手段の発光制御が行われるため、すなわち中断されないため、遊技興趣の低下を防止することができる。また、保留表示の段階が所定段階以上である場合には、段階に応じた態様により発光可能であるため、演出効果を高めることができる。
また、この実施の形態によれば、発光手段は、保留記憶にもとづいて可変表示が開始されるときに、該保留記憶に対応する保留表示の表示態様による期待度が所定期待度以上(例えば、キャラクタB保留により示唆される期待度。図58(1)参照)である場合には、該期待度に応じた態様により発光可能である(例えば、図58(2)に示す第2制御順序を適用することにより、保留予告演出(キャラクタB保留)に対応して特別ランプを発光(点灯、点滅など)させる制御を行うことができる)。そのため、保留表示の表示態様による期待度が所定期待度未満である場合には特定演出に関連させて発光手段の発光制御が行われるため、すなわち中断されないため、遊技興趣の低下を防止することができる。また、保留表示の表示態様による期待度が所定期待度以上である場合には、期待度に応じた態様により発光可能であるため、演出効果を高めることができる。
また、この実施の形態によれば、特定表示手段は、特定表示として実行中の可変表示に対応する対応表示(例えば、アクティブ表示)を表示可能であり、発光手段は、対応表示の表示態様に応じた態様により発光可能である(図57参照)。そのため、対応表示の表示態様に応じた態様により発光可能であるため、演出効果を高めることができる。
また、この実施の形態によれば、特定表示手段は、特定表示として、保留記憶に対応する保留表示と、実行中の可変表示に対応する対応表示(例えば、アクティブ表示)とを表示可能であり、一の保留記憶に対応して保留表示が表示されているとき(例えば対象変動非実行状態)には特定演出に関連させて発光手段の発光制御を行い、該一の保留記憶にもとづいて実行中の可変表示に対応して対応表示が表示されているとき(例えば対象変動実行状態)には該対応表示に関連させて発光手段の発光制御を行うことが可能である(図44,図57参照。すなわち保留予告演出(青色保留)開始後、対象変動開始前の対象変動非実行状態においては、保留予告演出(青色保留)よりもBGM演出を優先し、対象変動中の対象変動実行状態においては、BGM演出よりも保留予告演出(青色保留)※を優先する)。そのため、特定演出に関連させた発光手段の発光制御が頻繁に中断されないため、遊技興趣の低下を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、保留表示の段階が所定段階以上(例えば、赤色保留)である場合には保留表示が表示されているとき(例えば対象変動非実行状態)から対応表示が表示される期間(例えば対象変動実行状態)に亘って発光手段の発光制御を行うことが可能である(図43,図45参照)。そのため、保留表示の段階が所定段階未満である場合には特定演出に関連させて発光手段の発光制御が行われるため、すなわち中断されないため、遊技興趣の低下を防止することができるとともに、保留表示の段階が所定段階以上である場合には保留表示が表示されているときから対応表示が表示される期間に亘って発光手段の発光制御が行われるため、注目度に応じた発光手段の発光制御を実現することができ、演出効果を高めることができる。
また、この実施の形態によれば、保留表示の表示態様による期待度が所定期待度以上である場合(例えば、キャラクタA保留により示唆される期待度以上である場合。図58(1)参照)には保留表示に関連させて発光手段の発光制御を行う(図45,図58(2)参照。すなわち保留予告演出開始後、対象変動開始前の対象変動非実行状態において、BGM演出よりも保留予告演出(赤色保留)を優先する)ようにしてもよい。そのため、保留表示の表示態様による期待度が所定期待度未満である場合には特定演出に関連させて発光手段の発光制御が行われるため、すなわち中断されないため、遊技興趣の低下を防止することができるとともに、保留表示の表示態様による期待度が所定期待度以上である場合には保留表示に関連させて発光手段の発光制御が行われるため、注目度に応じた発光手段の発光制御を実現することができ、演出効果を高めることができる。
また、この実施の形態によれば、発光手段は、特定演出に関連して発光するときに、特定表示に関連して発光するときの態様とは異なる態様により発光可能である。例えば、BGM演出に対応して特別ランプを白色に発光(点灯や点滅など)させる制御を行う構成においては、保留予告演出に対応して特別ランプを白色以外の色で発光(点灯や点滅など)させる制御を行うようにし、BGM演出に対応して特別ランプを白色と青色と黄色とに発光(点灯や点滅など)させる制御を行う構成においては、保留予告演出に対応して特別ランプを白色と青色と黄色以外の色で発光(点灯や点滅など)させる制御を行うようにする。そのため、特定演出と特定表示とのいずれに関連して発光しているかを分かりやすくすることができ、勘違いを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、特定表示に関連して発光可能な第1発光手段(例えば、発光部材200d(特定ランプ))と、特定表示に関連して発光不可能な第2発光手段(例えば、発光部材200a〜200c)とを含む複数の発光手段(例えば、ランプ200)を備え、特定演出の実行中において、特定表示に関連させて第1発光手段の発光制御を行っているときにも、該特定演出に関連させて第2発光手段の発光制御を行うようにしてもよい。そのため、特定表示に関連させた発光手段の発光制御と、特定演出に関連させた発光手段の発光制御とを共存させることができ、遊技興趣の低下を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、有利状態に制御される期待度に応じて複数段階のうちのいずれかの段階により予告演出(例えば、ステップアップ演出やミニキャラ演出)を実行可能な予告演出実行手段を備え、発光手段は、特定演出(例えば、BGM演出など)に関連して発光するときと、予告演出に関連して発光するときとがあり、特定演出の実行中において、予告演出の段階が所定段階以上である場合には該予告演出に関連させて発光手段の発光制御を行い、予告演出の段階が該所定段階未満である場合には該特定演出に関連させて発光手段の発光制御を行う(図59(2)参照)ように構成できる。そのため、予告演出の段階が所定段階未満である場合には特定演出に関連させて発光手段の発光制御が行われるため、すなわち中断されないため、遊技興趣の低下を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、有利状態に制御される期待度が異なる複数の演出態様により予告演出(例えば、ステップアップ演出やミニキャラ演出、カットイン演出など)を実行可能な予告演出実行手段を備え、発光手段は、特定演出に関連して発光するときと、予告演出に関連して発光するときとがあり、特定演出の実行中において、予告演出の演出態様による期待度が所定期待度以上である場合には該予告演出に関連させて発光手段の発光制御を行い、予告演出の演出態様による期待度が該所定期待度未満である場合には該特定演出に関連させて発光手段の発光制御を行う(図59(2)参照)ように構成できる。そのため、予告演出の演出態様による期待度が所定期待度未満である場合には特定演出に関連させて発光手段の発光制御が行われるため、すなわち中断されないため、遊技興趣の低下を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、予告演出実行手段は、第1予告演出(例えば、ステップアップ演出)と第2予告演出(例えば、ミニキャラ演出)とを実行可能であり、第1予告演出においては演出態様による期待度が所定期待度以上(例えば、ステップアップ2以上)である場合には該第1予告演出に関連させて発光手段の発光制御を行う一方、第2予告演出においては演出態様による期待度が該所定期待度以上である場合にも特定演出に関連させて発光手段の発光制御を行う(図59(2),図60参照)ように構成できる。そのため、予告演出の種類に応じて発光手段の発光制御を行うことができ、演出効果を高めることができる。
また、この実施の形態によれば、第1予告演出は、第2予告演出に比べて、演出による表示が表示手段の表示領域全体に占める割合が高い(図60参照)ようにしてもよい。この場合には、予告演出の特徴に応じて発光手段の発光制御を好適に行うことができ、演出効果を高めることができる。
また、この実施の形態によれば、発光手段は、予告演出の段階が所定段階以上である場合には、該段階に応じた態様により発光可能である(図59(2)参照)ように構成できる。そのため、予告演出の段階が所定段階未満である場合には特定演出に関連させて発光手段の発光制御が行われるため、すなわち中断されないため、遊技興趣の低下を防止することができる。また、予告演出の段階が所定段階以上である場合には、段階に応じた態様により発光可能であるため、演出効果を高めることができる。
また、この実施の形態によれば、発光手段は、予告演出の演出態様による期待度が所定期待度以上である場合には、該期待度に応じた態様により発光可能である(図59(2)参照)ように構成できる。そのため、予告演出の演出態様による期待度が所定期待度未満である場合には特定演出に関連させて発光手段の発光制御が行われるため、すなわち中断されないため、遊技興趣の低下を防止することができる。また、予告演出の演出態様による期待度が所定期待度以上である場合には、期待度に応じた態様により発光可能であるため、演出効果を高めることができる。
また、この実施の形態によれば、発光手段は、特定演出に関連して発光するときに、予告演出に関連して発光するときの態様とは異なる態様により発光可能である(例えば、ステップアップ演出(ステップアップ3)は赤色で発光(点灯、点滅など)し、ステップアップ演出(ステップアップ2)に対応するランプ演出では青色で発光(点灯、点滅など)し、BGM演出に対応するランプ演出では白色で発光(点灯、点滅など)する。)ように構成できる。そのため、特定演出と特定表示とのいずれに関連して発光しているかを分かりやすくすることができ、勘違いを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、予告演出に関連して発光可能な第1発光手段(例えば、発光部材200d(特定ランプ))と、予告演出に関連して発光不可能な第2発光手段(例えば、発光部材200a〜200c)とを含む複数の発光手段(例えば、ランプ200)を備え、特定演出の実行中において、予告演出に関連させて第1発光手段の発光制御を行っているときにも、該特定演出に関連させて第2発光手段の発光制御を行うように構成できる。そのため、特定表示に関連させた発光手段の発光制御と、特定演出に関連させた発光手段の発光制御とを共存させることができ、遊技興趣の低下を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、可変表示に対応する特定表示(本例では、保留表示)を表示可能であり、第1態様(本例では、特殊保留)により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を変化させる変化演出(本例では、作用演出を伴う保留予告演出)を実行可能である。また、変化演出として、第1態様により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を有利度が高い第2態様(本例では、青色保留や赤色保留)に変化させる演出を実行可能であるとともに、変化演出として、第1態様により特定表示を表示した後に、該特定表示の表示態様を第2態様に変化させない場合に、該特定表示の表示態様を第3態様(本例では、通常保留)に変化させる演出を実行可能である。そして、第3態様により表示される特定表示は、第1態様により表示される特定表示よりも第2態様に変化する割合が低い(本例では、図40および図41に示すように、特殊保留から通常保留に変化した後にさらに赤色保留に変化する変化パターンは、始動入賞時に第1保留記憶数が4個でスーパーリーチ大当りの場合にのみ選択可能な変化パターン411,414しかなく、判定値の割り振りが極めて少なく、通常保留のまま変化しない変化パターン31,32,401〜404の方が判定値の割り振りが多い。なお、特殊保留から通常保留に変化した後は赤色保留に変化する場合がないものであってもよい。)。そのため、変化演出を実行する場合の演出効果の低下を防止することができる。
なお、上記の実施の形態では、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連(1回の可変表示中に1回以上の図柄の仮停止と再変動とが実行される演出)の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例が示されたが、2つ以上のコマンドで変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドで通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドとして擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチになる前(リーチにならない場合にはいわゆる第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドとしてリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチになったとき以降(リーチにならない場合にはいわゆる第2停止以後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。その場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示(可変表示)における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、2つのコマンドのそれぞれで変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ100で選択するようにしてもよい。2つのコマンドを送信する場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定の期間が経過してから(例えば、次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はそのような例に限定されず、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ以上のコマンドで変動パターンを通知するようにすることによって、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の実施の形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄、普通図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様にかぎられない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要ななく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
また、上記の実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことにもとづいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置(1つだけ設けられた特別可変入賞球装置内に確変領域が設けられていてもよいし、複数設けられた特別可変入賞球装置のうちの一部に確変領域が設けられていてもよい)を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことにもとづいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の各実施の形態で示した構成を適用することもできる。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当りとなるか否かや、変動パターン種別の入賞時判定(先読み判定)を行い、その入賞時判定結果を示すコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、その入賞時判定結果を示すコマンドにもとづいて保留予告演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100側で入賞時判定(先読み判定)を行うように構成してもよい。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞の発生時に抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)や変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値のみを指定するコマンドを送信するようにし、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、それらのコマンドで指定される乱数の値にもとづいて入賞時判定(先読み判定)を行うように構成してもよい。
本発明は、遊技者が所定の遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機等の遊技機に好適に適用される。
1 パチンコ遊技機
8a 第1特別図柄表示器
8b 第2特別図柄表示器
9 演出表示装置(メイン表示装置)
9a 第1保留記憶表示部
9b 第2保留記憶表示部
13 第1始動入賞口
14 第2始動入賞口
20 特別可変入賞球装置
31 遊技制御基板(主基板)
56 CPU
560 遊技制御用マイクロコンピュータ
80 演出制御基板
100 演出制御用マイクロコンピュータ
101 演出制御用CPU
109 VDP

Claims (1)

  1. 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    可変表示に関連する特定表示を表示可能な特定表示手段と、
    前記有利状態に制御される期待度が異なる複数の演出態様により予告演出を実行可能な予告演出実行手段と、
    発光手段と、を備え、
    前記発光手段は、特定演出に対応した発光パターンにより発光するときと、特定表示に対応した発光パターンにより発光するときと、予告演出に対応した発光パターンにより発光するときとがあり、
    第1状態において特定演出の実行中である場合に該特定演出に対応した発光パターンにより前記発光手段の発光制御を行い、前記第1状態とは異なる第2状態において特定演出の実行中である場合に特定表示に対応した発光パターンにより前記発光手段の発光制御を行うことが可能であり、
    前記予告演出実行手段は、予告演出として、第1予告演出と第2予告演出とを実行可能であり、
    第1予告演出は、第2予告演出よりも視認性が高く、
    特定演出の実行中において、第1予告演出の演出態様が前記有利状態に制御される期待度が特定期待度以上の特定態様である場合に該第1予告演出に対応した発光パターンにより前記発光手段の発光制御を行い、第1予告演出の演出態様が前記有利状態に制御される期待度が該特定期待度未満の演出態様である場合に該特定演出に対応した発光パターンにより前記発光手段の発光制御を行うことが可能であり、
    特定演出の実行中において、第2予告演出の演出態様が第1予告演出における前記特定態様と少なくとも一部が共通する演出態様である場合に該特定演出に対応した発光パターンにより前記発光手段の発光制御を行うことが可能である
    ことを特徴とする遊技機。
JP2017075250A 2017-04-05 2017-04-05 遊技機 Active JP6680718B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017075250A JP6680718B2 (ja) 2017-04-05 2017-04-05 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017075250A JP6680718B2 (ja) 2017-04-05 2017-04-05 遊技機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018175055A JP2018175055A (ja) 2018-11-15
JP6680718B2 true JP6680718B2 (ja) 2020-04-15

Family

ID=64279816

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017075250A Active JP6680718B2 (ja) 2017-04-05 2017-04-05 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6680718B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018198898A (ja) * 2017-05-30 2018-12-20 株式会社三共 遊技機

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5385440B1 (ja) * 2012-08-21 2014-01-08 京楽産業.株式会社 遊技機
JP2015136510A (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 株式会社ソフイア 遊技機
JP2015173721A (ja) * 2014-03-13 2015-10-05 株式会社三共 遊技機
JP6499402B2 (ja) * 2014-05-01 2019-04-10 株式会社三共 遊技機
JP6127351B2 (ja) * 2014-12-22 2017-05-17 株式会社サンセイアールアンドディ 遊技機
JP6299979B2 (ja) * 2015-06-08 2018-03-28 株式会社三共 遊技機
JP6872310B2 (ja) * 2015-08-27 2021-05-19 株式会社三共 遊技機

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018198898A (ja) * 2017-05-30 2018-12-20 株式会社三共 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018175055A (ja) 2018-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6680716B2 (ja) 遊技機
JP6739410B2 (ja) 遊技機
JP6898896B2 (ja) 遊技機
JP6739409B2 (ja) 遊技機
JP7034959B2 (ja) 遊技機
JP6680717B2 (ja) 遊技機
JP6996870B2 (ja) 遊技機
JP6867880B2 (ja) 遊技機
JP6680718B2 (ja) 遊技機
JP6674412B2 (ja) 遊技機
JP6680719B2 (ja) 遊技機
JP6709191B2 (ja) 遊技機
JP6734224B2 (ja) 遊技機
JP6700218B2 (ja) 遊技機
JP2021010836A (ja) 遊技機
JP6679544B2 (ja) 遊技機
JP2019076149A (ja) 遊技機
JP6793537B2 (ja) 遊技機
JP6886387B2 (ja) 遊技機
JP6695372B2 (ja) 遊技機
JP6722260B2 (ja) 遊技機
JP6722259B2 (ja) 遊技機
JP6722257B2 (ja) 遊技機
JP6722258B2 (ja) 遊技機
JP6682479B2 (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180516

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190326

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190524

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191008

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191203

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200317

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200319

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6680718

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250