JP6669361B2 - 血流解析システム、解析依頼受付システム、血流解析方法及びプログラム - Google Patents

血流解析システム、解析依頼受付システム、血流解析方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、血流解析システム、解析依頼受付システム、血流解析方法及びプログラムに関する。
患者の血流を解析する方法の1つに、解析対象の三次元モデルを用いて解析を行う方法がある。
例えば、特許文献1には、患者の心臓の少なくとも一部を表す三次元モデルを作成し、作成した三次元モデルに基づいて患者の心臓内の冠血流予備量比を特定する手法が記載されている。
特表2013−534154号公報
解析対象の三次元モデルを用いての血流の解析を高精度に行おうとすると、高度な解析技術及び高性能なコンピュータが必要になる。そこで、解析結果を必要とする医師等が他者に解析を依頼することが考えられる。ところが、他者に解析を依頼する場合、患者のプライバシーに対する配慮が問題となり得る。
本発明は、上述の課題を解決することのできる血流解析システム、解析依頼受付システム、血流解析方法及びプログラムを提供することを目的としている。
本発明の第1の態様によれば、血流解析システムは、血流解析対象の二次元断層画像を含む解析依頼を通信ネットワークを介して受信する解析依頼受信部と、前記解析依頼から解析対象者を特定する情報を削除し、解析対象者を識別する管理番号を付与する匿名化処理部と、前記二次元断層画像に基づいて血管形状の三次元モデルを生成するモデル生成部と、前記三次元モデルに基づく血流のシミュレーションのための有限体積法の条件設定を行う条件設定部と、前記三次元モデル及び前記条件設定部が設定した条件と前記管理番号とを含むシミュレーション依頼を生成するシミュレーション依頼処理部と、前記シミュレーション依頼に基づいて有限体積法を用いた流体解析手法によって血流のシミュレーションを行う解析実行部と、前記解析依頼に含まれる情報、前記解析実行部によるシミュレーション結果、及び、前記シミュレーション結果に基づく解析結果に含まれる情報のうち少なくともいずれか一つを、前記管理番号に基づいて解析対象者毎に記憶する経時情報記憶部と、記シミュレーション結果に基づく解析結果であって、前記経時情報記憶部が記憶する情報に基づいて血流の状況の予測を示す情報を含む解析結果を生成する解析結果生成部と、前記解析結果を前記管理番号に基づいて依頼元へ送信する解析結果送信部と、を備える。
本発明の第2の態様によれば、解析依頼受付システムは、血流解析対象の二次元断層画像を含む解析依頼を通信ネットワークを介して受信する解析依頼受信部と、前記解析依頼から解析対象者を特定する情報を削除し、解析対象者を識別する管理番号を付与する匿名化処理部と、前記二次元断層画像に基づいて血管形状の三次元モデルを生成するモデル生成部と、前記三次元モデルに基づく血流のシミュレーションのための有限体積法の条件設定を行う条件設定部と、前記三次元モデル及び前記条件設定部が設定した条件と前記管理番号とを含むシミュレーション依頼を生成するシミュレーション依頼処理部と、前記解析依頼に含まれる情報、前記シミュレーション依頼に基づいて有限体積法を用いた流体解析手法によって行われた血流のシミュレーションの結果、及び、前記シミュレーションの結果に基づく解析結果に含まれる情報のうち少なくともいずれか一つを、前記管理番号に基づいて解析対象者毎に記憶する経時情報記憶部と、前記シミュレーションの結果に基づく解析結果であって、前記経時情報記憶部が記憶する情報に基づいて血流の状況の予測を示す情報を含む解析結果を生成する解析結果生成部と、前記解析結果を前記管理番号に基づいて依頼元へ送信する解析結果送信部と、を備える。
本発明の第3の態様によれば、血流解析方法は、血流解析対象の二次元断層画像を含む解析依頼を通信ネットワークを介して受信する解析依頼受信ステップと、前記解析依頼から解析対象者を特定する情報を削除し、解析対象者を識別する管理番号を付与する連結可能匿名化ステップと、前記二次元断層画像に基づいて血管形状の三次元モデルを生成するモデル生成ステップと、前記三次元モデルに基づく血流のシミュレーションのための有限体積法の条件設定を行う条件設定ステップと、前記三次元モデル及び前記条件設定部が設定した条件と前記管理番号とを含むシミュレーション依頼を生成するシミュレーション依頼処理ステップと、前記シミュレーション依頼に基づいて有限体積法を用いた流体解析手法によって血流のシミュレーションを行う解析実行ステップと、前記解析実行ステップでのシミュレーション結果に基づく解析結果であって、前記解析依頼に含まれる情報、前記シミュレーション結果、及び、前記シミュレーション結果に基づく解析結果に含まれる情報のうち少なくともいずれか一つが、前記管理番号に基づいて解析対象者毎に示される経時情報に基づいて、血流の状況の予測を示す情報を含む解析結果を生成する解析結果生成ステップと、前記解析結果を前記管理番号に基づいて依頼元へ送信する解析結果送信ステップと、を含む。
本発明の第4の態様によれば、プログラムは、コンピュータに、血流解析対象の二次元断層画像を含む解析依頼を通信ネットワークを介して受信する解析依頼受信ステップと、前記解析依頼から解析対象者を特定する情報を削除し、解析対象者を識別する管理番号を付与する連結可能匿名化ステップと、前記二次元断層画像に基づいて血管形状の三次元モデルを生成するモデル生成ステップと、前記三次元モデルに基づく血流のシミュレーションのための有限体積法の条件設定を行う条件設定ステップと、前記三次元モデル及び前記条件設定部が設定した条件と前記管理番号とを含むシミュレーション依頼を生成するシミュレーション依頼処理ステップと、前記シミュレーション依頼に基づいて有限体積法を用いた流体解析手法によって行われた血流のシミュレーションの結果に基づく解析結果であって、前記解析依頼に含まれる情報、前記シミュレーションの結果、及び、前記シミュレーションの結果に基づく解析結果に含まれる情報のうち少なくともいずれか一つが、前記管理番号に基づいて解析対象者毎に示される経時情報に基づいて、血流の状況の予測を示す情報を含む解析結果を生成する解析結果生成ステップと、前記解析結果を前記管理番号に基づいて依頼元へ送信する解析結果送信ステップと、を実行させるためのプログラムである。
この発明によれば、患者のプライバシーに配慮して血流の解析を依頼することができる。
本発明の一実施形態に係る利用者端末装置の機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態に係る受付サーバ装置の機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態に係るアイテム管理サーバ装置の機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態に係る受付サーバ装置が行う処理の手順の例を示すフローチャートである。 同実施形態に係るアイテム管理サーバ装置が行う処理の手順の例を示すフローチャートである。 同実施形態におけるPQループの例を示す説明図である。 同実施形態における大動脈の内圧の例を示す説明図である。 同実施形態で比例定数の値を求めるために設定する境界条件の例を示すグラフである。 同実施形態で図8の入口流量を設定した場合の大動脈の内圧の計算結果の例を示すグラフである。 本発明に係る血流解析システムの最小構成を示す概略ブロック図である。 本発明に係る解析依頼受付システムの最小構成を示す概略ブロック図である。
以下、本発明の実施形態を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の一実施形態に係る利用者端末装置の機能構成を示す概略ブロック図である。同図に示すように、血流解析システム200は、解析依頼受付システム210と、解析サーバ装置240とを備える。解析依頼受付システム210は、受付サーバ装置211と、アイテム管理サーバ装置212と、利用者認証用データベース装置221と、医療データファイルデータベース装置222と、解析用ファイルデータベース装置223と、解析結果ファイルデータベース装置224と、オペレーション端末装置231と、診断レポート作成用端末装置232とを備える。
また、受付サーバ装置211は、通信ネットワーク900を介して1つ以上の利用者端末装置100と通信を行う。
利用者端末装置100は、血流解析システム200に対して血流の解析依頼を送信する。具体的には、利用者端末装置100は、血流の解析を依頼する担当医によるユーザ操作を受けて解析依頼ファイルを生成し、CT(Computed Tomography)又はMRI(Magnetic Resonance Imaging)など、解析対象部分の二次元断層画像を解析依頼に含めて受付サーバ装置211へ送信する。利用者端末装置100が解析依頼に含める二次元断層画像のデータ形式として、DICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)データなど一般的なデータ形式を用いることができる。利用者端末装置100は、例えばコンピュータを用いて実現される。
通信ネットワーク900は、利用者端末装置100と受付サーバ装置211との通信を仲介する通信ネットワークである。通信ネットワーク900は、例えばインターネットなど汎用の通信ネットワークであってもよいし、血流解析システム200専用の通信ネットワークであってもよい。以下では、通信ネットワーク900がインターネットである場合を例に説明する。
血流解析システム200は、医師からの解析依頼を受けて患者の血流を解析するシミュレーションを行い、シミュレーション結果に基づく診断レポートを回答する。なお、ここでいう患者は、解析を受ける対象の人であり、必ずしも病状が現れている必要は無い。
ここで、血管等の状態に対するリスクや手術の要否等を把握するためには、血管に付着したプラークの状態や心臓の大きさのみならず、血流の状態も把握することが必要になる場合がある。
これに対し、血流の解析(以下、血流解析と称する)に用いられるCFD(Computational Fluid Dynamics、数値流体力学)は高度な技術を要し、血流の状態を把握したい医師が各々CFDを用いて血流を解析することは現実的でない。また、高性能なCFD用ソフトウェアは一般的にライセンス費用が高額である。なお、ここでいうCFDは、流体の運動を方程式で表現して演算するシミュレーションである。
さらには、CFDでは複雑な演算を行う必要があり、血流解析を迅速に行うためには高性能なコンピュータを要する。例えば、患者が手術の1週間前に入院し、検査を行った場合、2日程度で解析結果を得られれば、得られた結果を参照しながら手術の方法を決定し、患者に説明することができる。これに対し、検査から2週間後に解析結果を得られても手術に間に合わない。
そこで、血流解析システム200が、医師からの診断依頼を受けてCFDによるシミュレーションを行い、解析結果を返信する。特に、血流解析システム200が高性能なコンピュータを用いて1、2日程度の短期間で血流解析を行い解析結果を返信する。これにより、診断依頼元の医師は、CFDの技術習得、CFD用ソフトウェアライセンス取得、及び、高性能なコンピュータの確保等の負担無しに解析結果を得ることができる。
血流解析システム200は、例えば冠動脈(冠状動脈)、大動脈、脳動脈及び心臓など、血流に関するいろいろな部分を対象として血流解析を行う。例えば、血流解析システム200は、狭心症に対して冠動脈の血流解析を行う。また、血流解析システム200は、大動脈瘤及び大動脈解離に対して大動脈の血流解析を行う。また、血流解析システム200は、脳動脈瘤及びくも膜下出血に対して脳動脈の血流解析を行う。また、血流解析システム200は、先天性心疾患などの心奇形に対して心臓を含む血液循環の血流解析を行う。
また、血流解析システム200は、血流の現状評価のための情報、血流の将来の状況を予測するための情報、及び、手術を行う場合の術後の血流の状況を予測するための情報を提供する。
血流の現状評価のための情報として、血流解析システム200は、例えば、血管の狭窄の重症度の評価指標値、及び、瘤の破裂リスクを示す評価指標値など、血流の現状を評価するための色々な評価指標値を算出する。
さらに例えば、血流解析システム200は、血流が血管壁に及ぼす力の強さを示すWSS(Wall Shear Stress、壁面せん断応力)、及び、血流を循環させるエネルギー効率を示す血流エネルギー損失など、血行力学的な評価指標値を算出する。
WSSは、血管の狭窄及び破裂等のリスクを評価するための指標値となる。WSSが大きい部分では、血管に大きな負荷がかかっていることになる。一方、WSSが小さい部分では、プラークが溜まり易い可能性がある。
また、血流エネルギー損失は、心臓の負担を評価するための指標値となる。血流エネルギー損失が大きいほど心臓の負担が大きいと考えられる。
また、血流解析システム200が血流をシミュレーションにて算出することで、実測していない部分についても血圧や血流の情報を得ることができる。これにより、血圧や血流の実測の回数を減らすことができ、この点で患者の負担を軽減させることができる。
以下では、血流の現状評価を術前評価と称する。
また、血流の将来の状況を予測するための情報を提供するために、血流解析システム200は、症例のデータ(血流解析の元になる断層画像、血管等の三次元モデル、及び、解析結果のデータ等)を患者毎に、蓄積しておく。これにより、血流解析システム200は、血流の状況の時間変化について統計データを得ることができる。なお、ここでいう血管等の三次元モデルとは、血管及び心臓など、血流解析の対象となる部分の三次元モデルである。
ここで、例えば血管の狭窄があっても、その程度によっては必ずしも直ちに手術を行う必要は無く、経過観察等の措置が取られる場合がある。例えば、健康診断で冠動脈にプラークが見つかって経過観察となった場合、被健診者がどの程度のリスクがあるのかを知ることができず不安になることが考えられる。これに対し、血管や心臓の形状のみからは、心筋梗塞等のリスクがどの程度あるのかを把握するのが困難な場合がある。例えば、同様の狭窄率であっても、血管の湾曲の内側と外側とでは、シェアストレスの変動のパタンが局在するかばらつくかに違いが出て来る場合がある。これにより、将来のリスクが大きく変わってくることが考えられる。ところが、現状では、血流の状況と将来のリスクとの関係が、あまり詳細に明らかになっていない。
そこで、血流解析システム200は、上記のように、血流の時間変化について統計データを取得する。これにより、血流解析システム200は、血流の現状に対して将来のリスクの予測データを提供することができる。担当医は、血流解析システム200が提供する予測データに基づいて投薬又は手術等の処置の要否を判断し、被健診者に対して将来的なリスクを説明することができる。将来的なリスクの説明を受けることで、被健診者の不安を低減させることができる。
以下では、血流の将来の状況の予測を予測診断と称する。
術後の血流の状況を予測するための情報として、例えば、血流解析システム200は、手術後の血流をシミュレーションにて算出する。これにより、担当医は、予定している手術の適否を事前に確認することができる。また、例えば、冠動脈に狭窄のある患者に対するバイパス方法が複数考えられる場合、各々のバイパス方法について、血流解析システム200は、術後の血流をシミュレーションにて算出する。これにより、担当医は、どの方法がより良いかを術前に検討することができ、いずれかのバイパス方法を選択することができる。また、バイパスする血管の長さについても、血流解析システム200が複数の長さの各々について血流をシミュレーションすることで、担当医は、どの長さがより良いかを術前に検討することができる。
以下では、術後の血流の状況のシミュレーションを仮想手術と称する。
解析依頼受付システム210は、利用者端末装置100からの血流解析の依頼を受け付けてCFD用データ(CFDに用いられるデータ)を生成し、解析サーバ装置240にCFDの演算を依頼する。解析依頼受付システム210の運用者と解析サーバ装置240の運用者は同一であってもよいし異なっていてもよい。
ここで、上述したように血流解析を迅速に行うために、解析サーバ装置240として高性能なコンピュータが必要となる。一方、解析サーバ装置240は、血流解析専用のコンピュータである必要は無く、CFDの演算を行えるものであれば汎用のコンピュータでよい。そこで、解析依頼受付システム210の運用者が、解析サーバ装置240の運用者にCFDの演算を委託する形態が考えられる。これにより、解析依頼受付システム210の運用者自らは高性能なコンピュータを有している必要がなく、また、解析サーバ装置240の運用者は血流解析の専門知識を有している必要がない。この点で、血流解析システム200の実現が比較的容易になる。以下では、解析依頼受付システム210の運用者と解析サーバ装置240の運用者が異なる場合を例に説明する。
受付サーバ装置211は、利用者端末装置100から血流解析の依頼を受信し、解析結果を送信(返信)する。受付サーバ装置211は、例えばコンピュータを用いて構成される。
上記のように通信ネットワーク900はインターネットであり、受付サーバ装置211は、インターネットを介して血流解析の依頼を受け、解析結果を回答する。このように、血流解析システム200は、利用者端末装置100に対して血流解析のクラウドサービスを提供する。
ここで、仮に血流解析の依頼を郵送にて受け付けるようにすると、郵送に時間がかかり短期間での解析結果の回答に支障をきたす可能性がある。また、解析の依頼を送信する郵送料が必要となる。さらに、解析結果も郵送する場合、解析の依頼の送信から解析結果の受信までに要する時間が更に長くなり、郵送料の負担も増大する。
これに対し、血流解析システム200が血流解析のクラウドサービスを提供することで、利用者端末装置100は、受付サーバ装置211と通信して解析依頼を送信し解析結果を受信することができる。これにより、解析依頼及び解析結果の少なくともいずれか一方を郵送にてやり取りする場合と比較して、時間的負担及び金銭的負担(特に、郵送料の負担)を軽減させることができる。
受付サーバ装置211は、利用者端末装置100から受信した解析依頼から、患者の氏名など個人を特定可能な情報を削除する(ステップS111)。以下では、個人を特定可能な情報を個人特定情報と称する。また、個人特定情報を削除する処理を匿名化と称する。受付サーバ装置211が、解析依頼を匿名化することで、万一、病状の情報など解析依頼に含まれる情報が流出した場合でも、流出した情報が個人に結び付けられない。
この点で、プライバシー侵害を回避することができる。また、このように情報流出時のプライバシー侵害を回避できることで、解析依頼に含まれる情報、及び、血流解析システム200による解析結果の情報を上記のように統計的使用のために蓄積する場合に情報管理が比較的容易になる。なお、以下では、解析依頼や解析結果の情報など、患者個人毎の情報を患者情報と称する。
また、受付サーバ装置211は、匿名化された解析依頼に管理番号を付与する。ここでいう管理番号は、患者を識別するための識別番号である。この管理番号は、解析依頼、及び、解析結果の情報を連結可能匿名化するために用いられる。
ここで、受付サーバ装置211が情報を単に匿名化したのみでは、血流解析システム200(医療データファイルデータベース装置222)が解析依頼や解析結果の情報を蓄積しても、蓄積された情報を患者毎に分類することはできない。従って、同一の患者の病状が時間経過につれてどのように変化したか追跡することはできない。
そこで、受付サーバ装置211が患者毎に管理番号を発行し、血流解析システム200は、患者情報を管理番号にて患者毎に分類して蓄積する。これにより、血流解析システム200では、同一の患者の病状が時間経過につれてどのように変化したか追跡可能になる。このように、血流解析システム200では、時間経過による病状の変化を示す統計データを得られる。
また、血流解析システム200は、解析依頼と解析結果をと同一の管理番号で対応付けるなど、管理情報を用いて複数種類の情報の関連付けを行うことができる。
アイテム管理サーバ装置212は、受付サーバ装置211が連結可能匿名化した解析依頼に基づいて、CFD用データを生成し、解析サーバ装置240にCFDの演算を依頼する。アイテム管理サーバ装置212は、例えばコンピュータを用いて構成される。
特に、アイテム管理サーバ装置212は、解析依頼に含まれる二次元断層画像から血管等の三次元モデルを生成する。また、アイテム管理サーバ装置212は、有限体積法にてCFDの演算を行うための境界条件など、有限体積法のための設定条件情報を生成する。そして、アイテム管理サーバ装置212は、生成した三次元モデル及び設定条件情報を含むCFD演算依頼(有限体積法の演算依頼)を解析サーバ装置240に送信する。受付サーバ装置211が行った解析依頼の連結可能匿名化(匿名化および管理番号の付与)に基づいて、アイテム管理サーバ装置212は、連結可能匿名化されたCFD用データを生成する。
ここで、医療機関同士の間では、医療情報の共有、セカンドオピニオン、あるいは患者の照会など個人特定情報を含む情報のやり取りが行われる場合がある。従って、個人特定情報を含む情報を医療機関に送信することは比較的容易である。
これに対し、解析サーバ装置240の運用者はIT(Information Technology)系の企業など、医療機関以外の機関であることが考えられる。この場合でも、アイテム管理サーバ装置212が匿名化されたCFD用データを生成することで、個人のプライバシーに関する障壁が比較的低く、受付サーバ装置211は、解析サーバ装置240にCFD用データを送信してCFDの演算を依頼することができる。
利用者認証用データベース装置221は、受付サーバ装置211がユーザ認証を行うための利用者認証用情報を記憶する。例えば、血流解析システム200に血流解析を依頼するユーザ(例えば、解析対象の患者の担当医)は、血流解析を依頼するために、血流解析システム200にログインする。そのために、受付サーバ装置211は、パスワード認証によるユーザ認証を行う。この場合、利用者認証用データベース装置221は、ユーザ名とパスワードとが対応付けられた利用者認証情報を記憶する。あるいは、利用者端末装置100がユーザ名とパスワードなど認証用の情報を含む解析依頼を電子メールにて送信するようにしてもよい、この場合、利用者端末装置100は、電子メールから認証用の情報を読み出してユーザ認証を行い、ユーザ認証に成功した場合に、依頼された解析を行う。
医療データファイルデータベース装置222は、解析依頼に含まれる二次元断層画像など、解析依頼に含まれる患者の状態に関する情報をアイテム管理サーバ装置212の制御に従って記憶(蓄積)する。特に、医療データファイルデータベース装置222は、患者の状態に関する情報を連結可能匿名化された情報にて記憶する。医療データファイルデータベース装置222が解析依頼そのものを記憶するようにしてもよいし、解析依頼の一部のみを記憶するようにしてもよい。
解析用ファイルデータベース装置223は、アイテム管理サーバ装置212が生成するCFD用データをアイテム管理サーバ装置212の制御に従って記憶(蓄積)する。特に解析用ファイルデータベース装置223は、アイテム管理サーバ装置212が生成するCFD用データを連結可能匿名化された情報にて記憶する。解析用ファイルデータベース装置223が解析サーバ装置240へのCFDの演算依頼そのものを記憶するようにしてもよいし、演算依頼の一部のみを記憶するようにしてもよい。
解析結果ファイルデータベース装置224は、解析サーバ装置240による解析結果をアイテム管理サーバ装置212の制御に従って記憶(蓄積)する。特に解析結果ファイルデータベース装置224は、解析結果を連結可能匿名化された情報にて記憶する。解析結果ファイルデータベース装置224が解析結果そのものを記憶するようにしてもよいし、解析結果の一部のみを記憶するようにしてもよい。
オペレーション端末装置231は、アイテム管理サーバ装置212による解析サーバ装置240へのCFDの演算依頼の生成を補助するオペレータの端末装置である。
例えば、オペレータはオペレーション端末装置231を操作して、アイテム管理サーバ装置212が生成する血管等の三次元モデルから、解析に必要のない枝葉の血管をカット(削除)する。これにより、解析サーバ装置240の演算量を低減させることができる。
また、アイテム管理サーバ装置212が生成する血管等の三次元モデルには、元の断層画像の解像度等の影響により本来存在しないはずの凸部が生じるなど、モデルの形状が不正確になる場合がある。そこで、オペレータがオペレーション端末装置231を操作して、三次元モデルを整形(スムージング)する。これにより、三次元モデルの精度が向上し、血流解析の精度が向上する。
また、二次元断層画像からの血管や心臓などの抽出を、オペレータがオペレーション端末装置231を用いて行うようにしてもよい。あるいは、アイテム管理サーバ装置212が、二次元断層画像からの血管や心臓などの抽出を自動で行うようにしてもよい。
診断レポート作成用端末装置232は、解析サーバ装置240によるシミュレーション結果(CFDの演算結果)に基づいて、解析依頼受付システム210の専属医が診断レポートを作成するための端末装置である。解析依頼受付システム210の専属医は、シミュレーション結果を見ての所見など、シミュレーション結果に付加的な情報を加えて診断レポートに纏める。
但し、診断レポート作成用端末装置232は、解析依頼受付システム210にとって必須ではない。すなわち、解析依頼受付システム210が診断レポート作成用端末装置232を備えない構成になっていてもよい。
解析サーバ装置240は、コンピュータを用いて構成され、アイテム管理サーバ装置212からの依頼に応じてCFDの演算を行い、演算結果をアイテム管理サーバ装置212に送信(返信)する。
例えば、アイテム管理サーバ装置212と解析サーバ装置240とがインターネットを介して通信接続され、解析サーバ装置240はアイテム管理サーバ装置212に対して高性能コンピュータによる演算をクラウドサービスにて提供する。
解析サーバ装置240は、解析実行部の例に該当する。
有限体積法によるCFDでは、血管の空間が、例えば四面体のメッシュで、例えば100万個〜200万個程度の領域に細かく分割されている。また、三次元モデル入口には血圧が設定され、出口には血流に対する抵抗値が設定されている。ここでいう入口、出口は、それぞれ三次元モデルにおける血流の入口、出口である。入口、出口のいずれも、三次元モデルの境界に該当する。また、有限体積法によるCFDでは、流量保存則や運動量保存則等の物理法則に基づく方程式が設定される。血流解析システム200では、アイテム管理サーバ装置212が、血液の空間のメッシュ分割を行い、これら方程式及び条件を設定する。
解析サーバ装置240は、設定された方程式及び設定された条件を満たす血流を算出する。例えば、解析サーバ装置240は、メッシュ毎の血流の流速及び血圧の演算を、与えられた条件に対する誤差が所定の誤差以下になるまで繰り返す。
これにより、各メッシュでの血流のパタンが求まる。その結果、例えば、血流がどこで加速していて、血管の各枝にどれぐらいの流量が流れているか、あるいは、狭窄の前後で血圧の差がどれぐらいあるかなど、血流の状況を精密に把握することが可能になる。
なお、解析サーバ装置240が血流解析のシミュレーションをリアルタイムで実行し、利用者端末装置100がシミュレーション結果の動画像をリアルタイムで表示するようにしてもよい。
図2は、受付サーバ装置211の機能構成を示す概略ブロック図である。同図に示すように、受付サーバ装置211は、第1通信部310と、第1記憶部380と、第1制御部390とを備える。第1制御部390は、ユーザ認証部391と、匿名化処理部392とを備える。
第1通信部310は、他機器と通信を行う。特に、第1通信部310は通信ネットワーク900を介して利用者端末装置100と通信し、利用者端末装置100から解析依頼(血流解析の依頼)を受信する。第1通信部310は、解析依頼受信部の例に該当する。
また、第1通信部310は、解析依頼に対する回答の診断レポートを依頼元の利用者端末装置100へ送信する。また、第1通信部310は、利用者認証用データベース装置221と通信して、ユーザ認証のための情報の登録及び読出を行う。また、第1通信部310は、アイテム管理サーバ装置212と通信し、連結可能匿名化した解析依頼をアイテム管理サーバ装置212に送信する。また、第1通信部310は、解析依頼に対する回答の診断レポートをアイテム管理サーバ装置212から受信する。
第1記憶部380は、受付サーバ装置211が備える記憶デバイスを用いて構成され、各種情報を記憶する。例えば、第1記憶部380は、患者特定情報と管理番号とを対応付けて記憶する。これにより、血流解析システム200が過去に解析を行ったことがある患者の解析依頼を第1通信部310が受信した場合に、受付サーバ装置211(匿名化処理部392)は、過去の解析の際と同一の管理番号を付与することができる。これにより、受付サーバ装置211は連結可能匿名化を実現することができる。
第1制御部390は、受付サーバ装置211の各部を制御して各種機能を実行する。第1制御部390は、例えば受付サーバ装置211が備えるCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)が、第1記憶部380からプログラムを読み出して実行することで実現される。
ユーザ認証部391は、利用者端末装置100から血流解析の依頼を受ける際のユーザ認証を行う。例えば、ユーザ認証部391は解析依頼(血流解析の依頼)に含まれるユーザ名及びパスワードと、利用者認証用データベース装置221が記憶している利用者認証用情報とに基づいて、パスワード認証によるユーザ認証を行う。
匿名化処理部392は、第1通信部310が受信した解析依頼を匿名化する。具体的には、匿名化処理部392は、解析依頼から個人特定情報を削除する。
また、匿名化処理部392は、匿名化した解析依頼に対し、上述した管理番号を付与する。これにより、受付サーバ装置211は、解析依頼を連結可能匿名化することができる。
図3は、アイテム管理サーバ装置212の機能構成を示す概略ブロック図である。同図に示すように、アイテム管理サーバ装置212は、第2通信部410と、第2記憶部480と、第2制御部490とを備える。第2制御部490は、モデル生成部491と、プリプロセッシング部492と、シミュレーション依頼処理部493と、診断レポート処理部494とを備える。
第2通信部410は、他機器と通信を行う。特に、第2通信部410は、受付サーバ装置211と通信し、連結可能匿名化された解析依頼を受付サーバ装置211から受信する。また、第2通信部410は、解析依頼に対する回答の診断レポートを受付サーバ装置211へ送信する。
また、第2通信部410は医療データファイルデータベース装置222と通信を行い、利用者端末装置100からの解析依頼を医療データファイルデータベース装置222に記憶(蓄積)させる。また、第2通信部410は解析用ファイルデータベース装置223と通信を行い、CFD用データを解析用ファイルデータベース装置223に記憶(蓄積)させる。また、第2通信部410は解析結果ファイルデータベース装置224と通信を行い、解析サーバ装置240による解析結果を記憶(蓄積)させる。
また、第2通信部410は、オペレーション端末装置231と通信を行い、血管等の三次元モデルの生成の補助など、CFDの演算依頼の生成の補助のユーザ操作(オペレータによる操作)を示す情報を受信する。
第2記憶部480は、アイテム管理サーバ装置212が備える記憶デバイスを用いて構成され、各種情報を記憶する。例えば、第2記憶部480は、第2制御部490のワーキングメモリとして機能し、解析依頼に含まれる二次元断層画像や、血管等の三次元モデルを一時的に記憶する。
第2制御部490は、アイテム管理サーバ装置212の各部を制御して各種機能を実現する。第2制御部490は、例えばアイテム管理サーバ装置212が備えるCPUが、第2記憶部480からプログラムを読み出して実行することで実現される。
モデル生成部491は、血管等の三次元モデルを生成する。上述したように、モデル生成部491が自動で三次元モデルを生成するようにしてもよいし、オペレーション端末装置231を操作するオペレータによる二次元断層画像からの血管等の抽出結果に基づいて、三次元モデルを生成するようにしてもよい。
また、モデル生成部491は、オペレーション端末装置231でのオペレータの操作に従って、三次元モデルを修正する。例えば、モデル生成部491は、上述した解析に必要のない枝葉の血管のカットを行う。また、モデル生成部491は、上述した三次元モデルの整形(スムージング)を行う。
プリプロセッシング部492は、有限体積法によるCFDのための各種設定を行う。プリプロセッシング部492は、条件設定部の例に該当する。
特に、プリプロセッシング部492は、三次元モデルの入口及び出口(の血管)を伸ばす。モデルの入口及び出口における血流の影響を低減させ、流量比を安定させるためである。
ここで、三次元モデルの入口及び出口を伸ばす量によって流量比が変化する。また、入口及び出口を長くするほど有限体積法におけるメッシュの数が増えて演算量が増加する。
これに対し、実験の結果、血管の直径の50倍程度延長すると実測データに近いシミュレーション結果を得られるとの知見を得られた。そこで、プリプロセッシング部492は、三次元モデルの入口及び出口の血管を、その血管の直径の50倍分だけ延長する。但し、プリプロセッシング部492が行う血管の延長は厳密に血管の直径の50倍である必要は無い。例えば、プリプロセッシング部492が、血管の直径の40倍〜60倍の範囲で血管の延長を行うようにしてもよい。
なお、以下では、三次元モデルの入口及び出口を伸ばすことをメッシュの延長と称する。
また、プリプロセッシング部492は、有限体積法における境界条件を設定する。プリプロセッシング部492が設定する境界条件については後述する。
シミュレーション依頼処理部493は、解析サーバ装置240への血流のシミュレーション(有限体積法を用いたCFDによる血流解析)の依頼を行う。具体的には、シミュレーション依頼処理部493は、モデル生成部491が生成した血管等の三次元モデルと、プリプロセッシング部492が設定した条件を示す情報とを含む解析依頼(シミュレーション依頼)を生成し、第2通信部410を介して解析サーバ装置240へ送信する。
診断レポート処理部494は、診断レポートを作成する。具体的には、診断レポート処理部494は、診断レポート作成用端末装置232での専門医の操作に基づいて診断レポートを作成する。
診断レポート処理部494が作成する診断レポートには、利用者端末装置100からの解析依頼に応じていろいろな情報が含まれる。例えば、診断レポート処理部494が、WSSまたは血流エネルギー損失など、血行力学的な評価指標値を含む診断レポートを作成するようにしてもよい。あるいは、診断レポート処理部494が、血流の状況の時間変化に関する統計データを含む診断レポートを作成するようにしてもよい。あるいは、診断レポート処理部494が、仮想手術の結果を含む診断レポートを作成するようにしてもよい。
例えば、利用者端末装置100が、解析結果として必要な項目を示す情報を含む解析依頼を送信する。そして、診断レポート処理部494は、解析依頼で必要とされた項目の情報を含む診断レポートを生成する。
診断レポート処理部494は、解析結果生成部の例に該当する。診断レポートは、解析結果の例に該当する。また、診断レポートを利用者端末装置100へ送信する受付サーバ装置211の第1通信部310は、解析結果送信部の例に該当する。
次に、図4〜図5を参照して血流解析システム200の動作について説明する。
図4は、受付サーバ装置211が行う処理の手順の例を示すフローチャートである。受付サーバ装置211は、利用者端末装置100からの解析依頼を受信すると図4の処理を開始する。
図4の処理で、ユーザ認証部391は、第1通信部310が利用者端末装置100から受信した利用者情報に基づいてユーザ認証を行う(ステップS101)。例えば、第1通信部310は、ユーザ名とパスワードとを含む利用者情報を利用者端末装置100から受信する。そして、ユーザ認証部391は、第1通信部310が受信したユーザ名とパスワードとを用いてパスワード認証を行う。
そして、ユーザ認証部391は、ステップS101でユーザ認証に成功したか否かを判定する(ステップS102)。
認証に成功したと判定した場合(ステップS102:YES)、匿名化処理部392は、患者の情報から個人特定情報(氏名など個人を特定可能な情報)を削除する匿名化を行う(ステップS111)。
次に、匿名化処理部392は、匿名化された患者の情報に管理番号を付与する(ステップS112)。ここでいう管理番号は、患者を識別するための識別番号である。この管理番号は、患者の情報を連結可能匿名化するために用いられる。
ここで、患者の情報を単に匿名化したのみでは、医療データファイルデータベース装置222が患者の情報を蓄積しても、蓄積された患者の情報を患者毎に分類することはできない。従って、同一の患者の病状が時間経過につれてどのように変化したか追跡することはできない。
一方、医療データファイルデータベース装置222が患者の情報と管理番号とを対応付けて記憶(蓄積)することで、蓄積された患者の情報を患者毎に分類可能になる。従って、同一の患者の病状が時間経過につれてどのように変化したか追跡可能になる。このように、管理番号生成部393が患者の情報に管理番号を付与して連結可能匿名化することで、時間経過による病状の変化を示す統計データを得られるようになる。
また、医療データファイルデータベース装置222が記憶する患者情報と、解析用ファイルデータベース装置223が記憶する血管の三次元モデルの情報と、解析結果ファイルデータベース装置224が記憶する解析結果の情報とを患者毎に対応付けることができる。このように、管理情報を用いて複数種類の情報の関連付けを行うことができる。
医療データファイルデータベース装置222、解析用ファイルデータベース装置223及び解析結果ファイルデータベース装置224は、いずれも、解析依頼に含まれる情報、シミュレーション結果、及び、シミュレーション結果に基づく解析結果に含まれる情報のうち少なくともいずれか一つを、管理番号に基づいて解析対象者毎に記憶する。医療データファイルデータベース装置222、解析用ファイルデータベース装置223及び解析結果ファイルデータベース装置224は、いずれも、経時情報記憶部の例に該当する。
診断レポート処理部494は、例えば解析結果ファイルデータベース装置224が時系列的に記憶(蓄積)している解析結果に基づいて、瘤の破裂の将来的危険性など血流の状況の予測を示す情報を含む診断レポートを生成する。
患者の情報を連結可能匿名化するために、匿名化処理部392は、患者毎に管理番号を付与する。具体的には、第1通信部310が患者の情報を受信すると、匿名化処理部392は、第1通信部310が過去に同一患者の患者の情報を受信したことがあるか否かを判定する。過去に同一患者の患者の情報を受信したことがあると判定した場合、匿名化処理部392は、この患者に発行した管理番号と同じ管理番号を今回の患者の情報(第1通信部310が今回受信した患者の情報)に付与する。
一方、過去に同一患者の患者の情報を受信したことがないと判定した場合、匿名化処理部392は、新たな管理番号を発行し、発行した新たな管理番号を今回の患者の情報に付与する。
第1通信部310が過去に同一患者の患者の情報を受信したことがあるか否かの判定のために、解析依頼受付システム210(例えば、第1記憶部380)が、患者特定情報と管理番号とを対応付けて記憶しておくようにしてもよい。例えば、匿名化処理部392がステップS112で新たな管理番号を発行する際、発行した管理番号とステップS111で削除した個人特定情報とを対応付けて第1記憶部380に記憶させる。そして、第1通信部310が患者の情報を受信すると、匿名化処理部392は、ステップS111で患者の情報から個人特定情報を抽出し、また、抽出した個人特定情報を患者の情報から削除する。そして、匿名化処理部392は、ステップS111で抽出した個人特定情報が管理番号と対応付けられて既に記憶されているか否かを判定することで、第1通信部310が過去に同一患者の患者の情報を受信したことがあるか否かを判定する。
ステップS112の後、第1制御部390は、ステップS112で連結可能匿名化された患者の情報を第1通信部310を介してアイテム管理サーバ装置212へ送信する(ステップS113)。
一方、ステップS102でユーザ認証に失敗したと判定した場合(ステップS102:NO)、ユーザ認証部391は、ユーザ認証に失敗した旨の通知を、第1通信部310を介して依頼元の利用者端末装置100へ送信する(ステップS121)。
ステップS121の後、図4の処理を終了する。
図5は、アイテム管理サーバ装置212が行う処理の手順の例を示すフローチャートである。アイテム管理サーバ装置212は、図4のステップS113で受付サーバ装置211が送信した患者の情報を第2通信部410が受信すると図5の処理を開始する。
図5の処理で、第2制御部490は、第2通信部410が受信した患者の情報を医療データファイルデータベース装置222に格納する(ステップS201)。具体的には、第2制御部490は、患者の情報を記憶させる指示と記憶させる患者の情報(第2通信部410が受信した患者の情報)とを第2通信部410を介して医療データファイルデータベース装置222へ送信する。
次に、モデル生成部491は、患者の情報に含まれる断層画像(CT画像でもよいし、MRI画像でもよい)に基づいて血管の三次元モデルを生成する(ステップS202)。
次に、プリプロセッシング部492は、解析条件の設定などの事前処理を行う(ステップS203)。
また、モデル生成部491は、ステップS202で生成した血管の三次元モデルを解析用ファイルデータベース装置223に格納する(ステップS204)。具体的には、モデル生成部491は、三次元モデルを記憶させる指示と記憶させる三次元モデルのファイル(ステップS202で生成した血管の三次元モデルを示すデータファイル)とを第2通信部410を介して解析用ファイルデータベース装置223へ送信する。
次に、シミュレーション依頼処理部493は、血流解析の依頼を解析サーバ装置240へ送信する(ステップS205)。具体的には、シミュレーション依頼処理部493は、ステップS202でモデル生成部491が生成した血管の三次元モデルと、ステップS203で設定された解析条件を示すファイルと、送信した情報に基づく血流解析の依頼とを第2通信部410を介して解析サーバ装置240へ送信する。
解析サーバ装置240では、得られた情報に基づいて有限体積法を用いて血流解析(血流のシミュレーション)を行う。
具体的には、空間を正四面体のメッシュに分割する。そして、流量保存則等の法則を用いてメッシュ間の関係を示す方程式を立て、与えられた境界条件に整合するまで(誤差の大きさが所定の許容値以下となるまで)演算を繰り返す。上記のように、アイテム管理サーバ装置212が空間のメッシュ分割と連立方程式及び境界条件の設定とを行う。そして、解析サーバ装置240が演算を実行する。
解析サーバ装置240からの解析結果を第2通信部410が受信すると(ステップS206)、シミュレーション依頼処理部493は、解析結果を解析用ファイルデータベース装置223に格納する(ステップS207)。具体的には、シミュレーション依頼処理部493は、解析結果を記憶させる指示と記憶させる解析結果(ステップS206で第2通信部410が受信した解析結果)とを第2通信部410を介して解析用ファイルデータベース装置223に送信する。
また、シミュレーション依頼処理部493は、診断レポート作成用端末装置232でのユーザ操作に基づいて診断レポートを作成する(ステップS208)。
そして、シミュレーション依頼処理部493は、作成した診断レポートを依頼元の利用者端末装置100へ送信する(ステップS209)。具体的には、シミュレーション依頼処理部493は、ステップS208で作成した診断レポートを第2通信部410を介して受付サーバ装置211へ送信する。そして、受付サーバ装置211は、受信した診断レポートを依頼元の利用者端末装置100へ送信(転送)する。
ステップS209の後、図5の処理を終了する。
次に、プリプロセッシング部492による境界条件の設定について説明する。
上述したように三次元モデルの出入口における血管を延長すると、元の出入口における測定値を延長後の出入口にそのまま適用することはできない。
そこで、例えば冠動脈など解析対象の血管に狭窄が無い場合、プリプロセッシング部492は、反射波に基づく境界条件を設定する。
ここで、式(1)のように血圧を入射波と反射波とに分類する。
Figure 0006669361
ここで、Pは血圧の計測値(計測圧)を示す。Pforは入射波を示す。Prefは反射波を示す。入射波Pforにより、拍出のエネルギーによる圧力を模擬する。一方、反射波Prefが末梢の血管等からの圧力の戻り(反射)を模擬する。
ここで、Pforを式(2)のように定義する。
Figure 0006669361
ここで、Qは血流量を示す。また、Zは、インピーダンスを示す。ここでいうインピーダンスとは、血圧を血流量で除算した値である。インピーダンスは、血流の流れにくさ(血流に対する抵抗の大きさ)を定量的に示す。
またPrefを式(3)のように定義する。
Figure 0006669361
インピーダンスZはPQループから求められる。
図6は、PQループの例を示す説明図である。同図に示すグラフの横軸は、大動脈を通過する血流量を示す。また、縦軸は、その部分での圧力を示す。
線L11に示されるように、心臓の収縮期の早期は圧力が上がるとともに流量も増えていく。この収縮期の早期の部分では、また反射波が戻って来てない。この心臓の収縮期の早期における傾きdP/dQをインピーダンスZとして用いる。この傾きは、線L12の傾きによって示されている。
この反射波を用いることで、心拍に伴う血圧の変動を模擬することが可能になり、血管を延長した三次元モデルの出口における血圧を、より高精度に設定することができる。特に、患者固有の血管の弾性及び末梢抵抗を再現した境界条件を設定することができる。
なお、ここで得られたインピーダンスを、血流を電気回路で模擬するランプドパラメータの手法における抵抗値として用いるようにしてもよい。
一方、血管の狭窄がある場合、上述したような反射波は返らなくなる。そこで、冠動脈の解析で血管の狭窄がある場合、プリプロセッシング部492は、実測に基づく変動インピーダンスを設定する。ここでいう変動インピーダンスとは、値が時間変動するインピーダンス(具体的には、心拍の位相に応じて値が変動するインピーダンス)である。
具体的には、プリプロセッシング部492は、式(4)によるインピーダンスZ(t)を設定する。
Figure 0006669361
ここで、P(t)は、測定された圧力波形(時刻毎の血圧)を示す。Q(t)は、流量波形(時刻毎の血流量)を示す。また、定常静脈圧は、静脈部分での血圧である。式(4)では、毛細血管の圧較差を正確に求めるために、圧力波形から定常静脈圧を減算した圧較差を用いている。
ここで、P(t)−定常静脈圧は、毛細血管の部分にかかっている圧を示す。毛細血管に血流を流すためには、このP(t)−定常静脈圧の圧力が必要となる。式(4)では、P(t)−定常静脈圧を流量で除算して毛細血管での抵抗を求めている。
この変動インピーダンス(インピーダンスZ(t))を用いることで、患者固有の変動インピーダンスを設定することができる。
また、プリプロセッシング部492は、心筋のバイアビリティ及び心筋灌流量を考慮した変動インピーダンスを設定する。ここでいう心筋のバイアビリティとは、心筋の細胞が生存している割合である。心筋細胞が死ぬとその分、毛細血管の通路が少なくなり血流の抵抗値が変化する。そこで、プリプロセッシング部492は、冠動脈ごとの心筋の灌流域、及び、灌流域における心筋のバイアビリティに基づいて、変動インピーダンスを求める。
具体的には、プリプロセッシング部492は、CT画像から灌流域を推定する。プリプロセッシング部492は、心筋の領域を最も近い冠動脈毎の灌流域に分割する。そして、プリプロセッシング部492は、灌流域における心筋の体積を算出し、得られた体積と心筋のバイアビリティとに基づいて血流に対するインピーダンスを求める。例えば、プリプロセッシング部492は、変動インピーダンスの変動幅及び平均値を心筋の体積及びバイアビリティに基づいて修正し、冠動脈の枝ごとにインピーダンスを求める。
これにより、心筋ごとの血流の配分を求めることができ、血流の配分に応じたインピーダンスを設定することができる。
プリプロセッシング部492は、三次元モデル内の血管の狭窄の有無及び血流に対する狭窄の影響に応じて、出口境界条件の設定を行う。
具体的には、プリプロセッシング部492又はオペレータ(オペレーション端末装置231のユーザ)が、狭窄の有無、及び、狭窄がある場合は血流に対する狭窄の影響を無視し得るか否かを判定する。
プリプロセッシング部492が上記の判定を自動的に行う場合、例えば、血流解析対象の二次元断層画像に対する画像解析により判定を行う。
具体的には、プリプロセッシング部492は、血管中に所定の長さ以下(例えば、1センチメートル以下)の領域、かつ、最狭部分の径が領域のいずれの端部の径に対しても所定の第一割合以下(例えば9割以下)の領域を検出した場合、検出した領域に狭窄ありと判定する。
また、プリプロセッシング部492は、例えば、狭窄ありと判定した領域について局所的に血流のフロー解析を行い、狭窄の後ろの圧力が狭窄の前の圧力に対して所定の第二割合以下(例えば8割以下)であると算出した場合、血流に対する狭窄の影響を無視できないと判定する。
プリプロセッシング部492又はオペレータが、狭窄無しと判定した場合、プリプロセッシング部492は、反射波を含む出口圧力を上記の方法で算出し、出口境界条件として設定する。プリプロセッシング部492又はオペレータが、狭窄の影響を無視し得ると判定した場合も同様である。
一方、プリプロセッシング部492又はオペレータが、狭窄の影響を無視できないと判定した場合、プリプロセッシング部492は、出口境界から見たモデルの外部側の変動インピーダンスを上記の方法で算出し、出口境界条件として設定する。
また、大動脈の解析の場合、プリプロセッシング部492は、血圧の急激な変動に対する補正を行う。
ここで、出口圧を0でCFDの演算を行った場合、大動脈の内圧に生体では起こりえない血圧の急激な上昇及び降下(オーバーシュート及びアンダーシュート)が見られた。
図7は、大動脈の内圧の例を示す説明図である。同図に示すグラフの横軸は時刻を示し、縦軸は圧力を示す。また、領域A11では圧力がオーバーシュートしている。一方、領域A12では圧力がアンダーシュートしている。
この血圧の大きな変動は、これは弾性体である血管壁を剛体壁で模擬することによるシミュレーション誤差と考えられる。
ここで、入口流量を微分すると、この圧力の急変と同様の波形を得られた。この入口流量の微分に基づいて、入口流量から圧力の急変を予測して逆位相の波形を重ねることができれば異常な圧力の変化を打ち消すことができる。
但し、入口流量の波形から圧力の波形を推定することはできるが、入口流量の大きさと圧力の大きさとの関係は分からない。そこで、式(5)のように仮定し、実験にて比例定数を求める。
Figure 0006669361
ここで、kは比例定数を示す。また、Pは圧を示す。
比例定数kの値を求めるために、線形的に流量が上昇して線形的に流量が下がるという境界条件を設定する。
図8は、比例定数kの値を求めるために設定する境界条件の例を示すグラフである。同図に示すグラフの横軸は時刻を示し、縦軸は流量を示す。図8の線L21では、流量が一定の割合で増加した後、一定の割合で減少している。
図9は、図8の入口流量を設定した場合の大動脈の内圧の計算結果の例を示すグラフである。同図に示すグラフの横軸は時刻を示し、縦軸は圧力を示す。
図9に示すグラフでは、入口流量の増加時に圧力P11のオフセットが生じている。この圧力P11がdQ/dtによる圧力と考えられる。一方、圧力P12は、流量Qによる圧力と考えられる。そこで、圧力P12を式(4)のPに代入し、流量Qの傾きを式(4)のdQ/dtに代入する。これにより、比例定数kの値を求めることができる。
プリプロセッシング部492は、得られた比例定数kを用いて出口圧力を式(6)のように設定する。
Figure 0006669361
ここで、Poutは出口圧力を示す。Prefは、式(3)に示される反射波の項である。また、−k×(dQ/dt)は、上述した血圧の急激な上昇及び降下を打ち消すための項である。k×(dQ/dt)は、血液の入口流量の微分に比例する値の例に該当する。
この出口圧力を用いることで、出口圧力に実際の血圧に近い血圧を設定することができる。
また、プリプロセッシング部492は、自律神経による血流の調整に対応する境界条件を設定する。
ここで上半身及び下半身に流れる血流量は自律神経で調整されている。例えば、自律神経は、下半身に血流が流れ過ぎないよう血管の筋肉を閉めて流量を制御することで頭の方に血流が行くようにする。
これに対しプリプロセッシング部492は、自律神経による血流の調整を模擬するため、式(7)に示される出口圧力を設定する。
Figure 0006669361
ここで、Poutは出口圧力を示す。また、Pinerには、式(6)のPoutを代入する。またHはヘビサイト関数を示す。Qout−Qinの値がプラスの場合、ヘビサイト関数H(Qout−Qin)の値は「1」になる。Qout−Qinの値がゼロの場合、ヘビサイト関数H(Qout−Qin)の値は「1/2」になる。また、Qout−Qinの値がマイナスの場合、ヘビサイト関数H(Qout−Qin)の値は「0」になる。
また、Qout、Qinは、それぞれ出口流量、入口流量を示す。また、Kは定数である。このKの値は例えば経験的に設定される。
式(7)で、Qout−Qinの値がプラスの場合、Qoutの方がQinよりも大きいということで、血流が逆流していることを意味する。そこで、式(7)により逆流している分だけ圧力を上げてやる。これにより、自律神経による血流の調整を模擬する。なお、ヘビサイト関数Hにオフセットを持たせるようにしてもよい。
CFDにおける条件設定を容易にするために、受付サーバ装置211は、利用者端末装置100に入力画面を提供する。例えば、メッシュのサイズや境界領域の長さをユーザ(解析を依頼する担当医)が適切に設定することは現実的ではない。そこで、受付サーバ装置211(第1制御部390)は、これらの入力項目にデフォルト値の入った入力画面を提供する。ユーザは、このデフォルト値をそのまま使うことで、複雑な数値の設定を行う必要無しに、血流解析を依頼することができる。
また、受付サーバ装置211(第1制御部390)は、例えば冠動脈、あるいは、大動脈の狭窄など、血流解析のパタン毎に入力画面を提供する。これにより、受付サーバ装置211は、血流解析のパタン毎に適切なデフォルト値を提供することができる。また、ユーザは、血流解析のパタンに応じて必要な入力項目を把握することができる。
また、プリプロセッシング部492は、入口流量を既知か否かに基づいて入口流量又は入口圧力のいずれかを入口境界条件として設定する。入口流量を既知か否かの判定をプリプロセッシング部492が自動で行うようにしてもよいし、オペレータ(オペレーション端末装置231のユーザ)が行うようにしてもよい。
入口流量を既知か否かの判定を自動で行う場合、プリプロセッシング部492は、例えば、利用者端末装置100からの解析依頼に入口流量に相当する血流量の情報が含まれているか否かを判定することで、入口流量を既知か否かを判定する。入口流量を既知であると判定した場合(すなわち、入口流量に相当する血流量の情報が解析依頼に含まれていると判定した場合)、プリプロセッシング部492は、この血流量を入口流量として設定する。
一方、入口流量を未知であると判定した場合(すなわち、入口流量に相当する血流量の情報が解析依頼に含まれていないと判定した場合)、プリプロセッシング部492は、入口圧力に相当する血圧の情報を解析依頼から読み出し、入口圧力として設定する。
このように、プリプロセッシング部492は、入口流量を既知の場合は入口流量を入口境界条件として設定する。一方、入口流量を未知の場合、プリプロセッシング部492は、入口圧力を入口境界条件として設定する。
これにより、血流解析システム200は、入口流量を未知の場合でも血流解析を行うことができる。従って、血流解析システム200によれば、入口流量を求めるための追加的な検査が行われていない場合でも、血流解析を行うことができる。
以上のように、受付サーバ装置211の第1通信部310は、血流解析対象の二次元断層画像を含む解析依頼を、通信ネットワーク900を介して利用者端末装置100から受信する。そして、匿名化処理部392は、解析依頼から解析対象者を特定する情報を削除し、解析対象者を識別する管理番号を付与する。解析サーバ装置240は、二次元断層画像に基づいて血管形状の三次元モデルを生成する。そして、プリプロセッシング部492は、三次元モデルに基づく血流のシミュレーションのための有限体積法の条件設定を行う。シミュレーション依頼処理部493は、三次元モデル及びプリプロセッシング部492が設定した条件と管理番号とを含むシミュレーション依頼(血流解析の依頼)を生成する。解析サーバ装置240は、シミュレーション依頼に基づいて有限体積法を用いた流体解析手法によって血流のシミュレーションを行う。診断レポート処理部494は、シミュレーション依頼処理部493によるシミュレーション結果に基づく解析結果を生成する。そして、第1通信部310は、解析結果を管理番号に基づいて依頼元へ送信する。
このように、匿名化処理部392が解析依頼から解析対象者を特定する情報を削除し、解析対処毎の管理番号を付与することで、万一、病状の情報など解析依頼に含まれる情報が流出した場合でも、流出した情報が個人に結び付けられない。
この点で、血流解析システム200によれば、患者のプライバシーに配慮して血流の解析を依頼することができる。
また、医療データファイルデータベース装置222、解析用ファイルデータベース装置223及び解析結果ファイルデータベース装置224のデータベース群は、解析依頼に含まれる情報、シミュレーション結果、及び、シミュレーション結果に基づく解析結果に含まれる情報のうち少なくともいずれか一つを、管理番号に基づいて解析対象者毎に記憶する。そして、診断レポート処理部494は、データベース群が記憶する情報に基づいて、血流の状況の予測を示す情報を含む解析結果を生成する。
このように、データベース群が管理番号に基づいて解析対象者毎に情報を記憶することで、血流の状況の時間変化について統計データを得ることができる。
また、第1通信部310は、血流に関する手術の内容を示す情報を含む解析依頼を受信する。そして、診断レポート処理部494は、手術の内容で手術を行った場合の血流の状況を示す情報を含む解析結果を生成する。
これにより、ユーザ(例えば、手術を行う担当医)は、予定している手術の適否を事前に確認することができる。
また、プリプロセッシング部492は、三次元モデルにおける入口及び出口の血管のうち少なくともいずれか一方を延長する。
これにより、三次元モデルの入口及び出口における血流の影響を低減させることができ、血流解析の精度を向上させることができる。
また、プリプロセッシング部492は、血圧の反射波を含む出口圧力を設定する。
これにより、三次元モデルにおける入口及び出口の血管のうち少なくともいずれか一方を延長した場合でも、プリプロセッシング部492は、適切な境界条件を設定することができる。この点で、血流解析の精度を向上させることができる。
また、プリプロセッシング部492は、冠動脈の解析で三次元モデル内の血管に狭窄が無いと判定した場合、及び、血流に対する狭窄の影響を無視できると判定した場合、血圧の反射波を含む出口圧力を設定する。一方、血流に対する狭窄の影響を無視できないと判定した場合、プリプロセッシング部492は、三次元モデルの出口境界に変動インピーダンス(値が時間変動するインピーダンス)を設定する。
これにより、プリプロセッシング部492は、血管の狭窄の有無にかかわらず、血流解析をより精度に行うことができる。
また、プリプロセッシング部492は、血流の入口流量の微分に比例する値を出口圧力から減算する修正を行う。
これにより、血管壁の弾性を模擬することができ、この点で、血流解析の精度を向上させることができる。
また、プリプロセッシング部492は、ヘビサイト関数を用いて自律神経による血流の調整を模擬した出口圧力を設定する。自律神経による血流の調整を模擬することで、血流解析の精度を向上させることができる。
また、プリプロセッシング部492は、三次元モデルの入口境界における流量が既知であると判定した場合、入口境界条件として血流の入口流量を設定する。一方、入口境界における流量が未知であると判定した場合、プリプロセッシング部492は、入口境界条件として血流の入口圧力を設定する。
これにより、プリプロセッシング部492は、入口境界における流量が既知か否かにかかわらず、血流解析をより精度に行うことができる。
次に、図10及び図11を参照して本発明の最小構成について説明する。
図10は、本発明に係る血流解析システムの最小構成を示す概略ブロック図である。同図に示すように、血流解析システム10は、解析依頼受信部11と、匿名化処理部12と、モデル生成部13と、条件設定部14と、シミュレーション依頼処理部15と、解析実行部16と、解析結果生成部17と、解析結果送信部18とを備える。
かかる構成にて、解析依頼受信部11は、血流解析対象の二次元断層画像を含む解析依頼を通信ネットワークを介して受信する。匿名化処理部12は、解析依頼から解析対象者を特定する情報を削除し、解析対象者を識別する管理番号を付与する。モデル生成部13は、二次元断層画像に基づいて血管形状の三次元モデルを生成する。条件設定部14は、三次元モデルに基づく血流のシミュレーションのための有限体積法の条件設定を行う。シミュレーション依頼処理部15は、三次元モデル及び条件設定部14が設定した条件と管理番号とを含むシミュレーション依頼を生成する。解析実行部16は、シミュレーション依頼に基づいて有限体積法を用いた流体解析手法によって血流のシミュレーションを行う。解析結果生成部17は、解析実行部16によるシミュレーション結果に基づく解析結果を生成する。解析結果送信部18は、解析結果を管理番号に基づいて依頼元へ送信する。
このように、匿名化処理部12が解析依頼から解析対象者を特定する情報を削除し、解析対処毎の管理番号を付与することで、万一、病状の情報など解析依頼に含まれる情報が流出した場合でも、流出した情報が個人に結び付けられない。
この点で、血流解析システム10によれば、患者のプライバシーに配慮して血流の解析を依頼することができる。
図11は、本発明に係る解析依頼受付システムの最小構成を示す概略ブロック図である。同図に示すように、解析依頼受付システム20は、解析依頼受信部21と、匿名化処理部22と、モデル生成部23と、条件設定部24と、シミュレーション依頼処理部25と、解析結果生成部26と、解析結果送信部27とを備える。
かかる構成にて、解析依頼受信部21は、血流解析対象の二次元断層画像を含む解析依頼を通信ネットワークを介して受信する。匿名化処理部22は、解析依頼から解析対象者を特定する情報を削除し、解析対象者を識別する管理番号を付与する。モデル生成部23は、二次元断層画像に基づいて血管形状の三次元モデルを生成する。条件設定部24は、三次元モデルに基づく血流のシミュレーションのための有限体積法の条件設定を行う。シミュレーション依頼処理部25は、三次元モデル及び条件設定部24が設定した条件と管理番号とを含むシミュレーション依頼を生成する。解析結果生成部26は、シミュレーション依頼に基づいて有限体積法を用いた流体解析手法によって行われた血流のシミュレーションの結果に基づく解析結果を生成する。解析結果送信部27は、解析結果を管理番号に基づいて依頼元へ送信する。
このように、匿名化処理部22が解析依頼から解析対象者を特定する情報を削除し、解析対処毎の管理番号を付与することで、万一、病状の情報など解析依頼に含まれる情報が流出した場合でも、流出した情報が個人に結び付けられない。
この点で、解析依頼受付システム20によれば、患者のプライバシーに配慮して血流の解析を依頼することができる。
なお、血流解析システム10、200及び解析依頼受付システム20の全部又は一部の機能を、CPUがプログラムを読み出して実行することで実現することができる。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
100 利用者端末装置
10、200 血流解析システム
11、21 解析依頼受信部
12、22、392 匿名化処理部
13、23、491 モデル生成部
14、24 条件設定部
15、25、493 シミュレーション依頼処理部
16 解析実行部
17、26 解析結果生成部
18、27 解析結果送信部
20、210 解析依頼受付システム
211 受付サーバ装置
310 第1通信部
380 第1記憶部
390 第1制御部
391 ユーザ認証部
212 アイテム管理サーバ装置
410 第2通信部
480 第2記憶部
490 第2制御部
492 プリプロセッシング部
494 診断レポート処理部
221 利用者認証用データベース装置
222 医療データファイルデータベース装置
223 解析用ファイルデータベース装置
224 解析結果ファイルデータベース装置
231 オペレーション端末装置
232 診断レポート作成用端末装置
240 解析サーバ装置
900 通信ネットワーク

Claims (11)

  1. 血流解析対象の二次元断層画像を含む解析依頼を通信ネットワークを介して受信する解析依頼受信部と、
    前記解析依頼から解析対象者を特定する情報を削除し、解析対象者を識別する管理番号を付与する匿名化処理部と、
    前記二次元断層画像に基づいて血管形状の三次元モデルを生成するモデル生成部と、
    前記三次元モデルに基づく血流のシミュレーションのための有限体積法の条件設定を行う条件設定部と、
    前記三次元モデル及び前記条件設定部が設定した条件と前記管理番号とを含むシミュレーション依頼を生成するシミュレーション依頼処理部と、
    前記シミュレーション依頼に基づいて有限体積法を用いた流体解析手法によって血流のシミュレーションを行う解析実行部と、
    前記解析依頼に含まれる情報、前記解析実行部によるシミュレーション結果、及び、前記シミュレーション結果に基づく解析結果に含まれる情報のうち少なくともいずれか一つを、前記管理番号に基づいて解析対象者毎に記憶する経時情報記憶部と、
    記シミュレーション結果に基づく解析結果であって、前記経時情報記憶部が記憶する情報に基づいて血流の状況の予測を示す情報を含む解析結果を生成する解析結果生成部と、
    前記解析結果を前記管理番号に基づいて依頼元へ送信する解析結果送信部と、
    を備える血流解析システム。
  2. 前記解析依頼受信部は、血流に関する手術の内容を示す情報を含む前記解析依頼を受信し、
    前記解析結果生成部は、前記手術の内容で手術を行った場合の血流の状況を示す情報を含む解析結果を生成する、
    請求項に記載の血流解析システム。
  3. 前記条件設定部は、前記三次元モデルにおける入口及び出口の血管のうち少なくともいずれか一方を延長する、
    請求項1または請求項2に記載の血流解析システム。
  4. 前記条件設定部は、血圧の反射波を含む出口圧力を設定する、
    請求項1からのいずれか1項に記載の血流解析システム。
  5. 前記条件設定部は、冠動脈の解析で前記三次元モデル内の血管に狭窄が無いと判定した場合、及び、血流に対する狭窄の影響を無視できると判定した場合、血圧の反射波を含む出口圧力を設定し、血流に対する狭窄の影響を無視できないと判定した場合、前記三次元モデルの出口境界に値が時間変動するインピーダンスを設定する、
    請求項1からのいずれか一項に記載の血流解析システム。
  6. 前記条件設定部は、血流の入口流量の微分に比例する値を出口圧力から減算する修正を行う、請求項1からのいずれか1項に記載の血流解析システム。
  7. 前記条件設定部は、ヘビサイト関数を用いて自律神経による血流の調整を模擬した出口圧力を設定する、請求項1からのいずれか1項に記載の血流解析システム。
  8. 前記条件設定部は、前記三次元モデルの入口境界における流量が既知であると判定した場合、入口境界条件として血流の入口流量を設定し、前記入口境界における流量が未知であると判定した場合、入口境界条件として血流の入口圧力を設定する、
    請求項1からのいずれか一項に記載の血流解析システム。
  9. 血流解析対象の二次元断層画像を含む解析依頼を通信ネットワークを介して受信する解析依頼受信部と、
    前記解析依頼から解析対象者を特定する情報を削除し、解析対象者を識別する管理番号を付与する匿名化処理部と、
    前記二次元断層画像に基づいて血管形状の三次元モデルを生成するモデル生成部と、
    前記三次元モデルに基づく血流のシミュレーションのための有限体積法の条件設定を行う条件設定部と、
    前記三次元モデル及び前記条件設定部が設定した条件と前記管理番号とを含むシミュレーション依頼を生成するシミュレーション依頼処理部と、
    前記解析依頼に含まれる情報、前記シミュレーション依頼に基づいて有限体積法を用いた流体解析手法によって行われた血流のシミュレーションの結果、及び、前記シミュレーションの結果に基づく解析結果に含まれる情報のうち少なくともいずれか一つを、前記管理番号に基づいて解析対象者毎に記憶する経時情報記憶部と、
    前記シミュレーションの結果に基づく解析結果であって、前記経時情報記憶部が記憶する情報に基づいて血流の状況の予測を示す情報を含む解析結果を生成する解析結果生成部と、
    前記解析結果を前記管理番号に基づいて依頼元へ送信する解析結果送信部と、
    を備える解析依頼受付システム。
  10. 血流解析対象の二次元断層画像を含む解析依頼を通信ネットワークを介して受信する解析依頼受信ステップと、
    前記解析依頼から解析対象者を特定する情報を削除し、解析対象者を識別する管理番号を付与する連結可能匿名化ステップと、
    前記二次元断層画像に基づいて血管形状の三次元モデルを生成するモデル生成ステップと、
    前記三次元モデルに基づく血流のシミュレーションのための有限体積法の条件設定を行う条件設定ステップと、
    前記三次元モデル及び前記条件設定ステップで設定した条件と前記管理番号とを含むシミュレーション依頼を生成するシミュレーション依頼処理ステップと、
    前記シミュレーション依頼に基づいて有限体積法を用いた流体解析手法によって血流のシミュレーションを行う解析実行ステップと、
    前記解析実行ステップでのシミュレーション結果に基づく解析結果であって、前記解析依頼に含まれる情報、前記シミュレーション結果、及び、前記シミュレーション結果に基づく解析結果に含まれる情報のうち少なくともいずれか一つが、前記管理番号に基づいて解析対象者毎に示される経時情報に基づいて、血流の状況の予測を示す情報を含む解析結果を生成する解析結果生成ステップと、
    前記解析結果を前記管理番号に基づいて依頼元へ送信する解析結果送信ステップと、
    を含む血流解析方法。
  11. コンピュータに、
    血流解析対象の二次元断層画像を含む解析依頼を通信ネットワークを介して受信する解析依頼受信ステップと、
    前記解析依頼から解析対象者を特定する情報を削除し、解析対象者を識別する管理番号を付与する連結可能匿名化ステップと、
    前記二次元断層画像に基づいて血管形状の三次元モデルを生成するモデル生成ステップと、
    前記三次元モデルに基づく血流のシミュレーションのための有限体積法の条件設定を行う条件設定ステップと、
    前記三次元モデル及び前記条件設定ステップで設定した条件と前記管理番号とを含むシミュレーション依頼を生成するシミュレーション依頼処理ステップと、
    前記シミュレーション依頼に基づいて有限体積法を用いた流体解析手法によって行われた血流のシミュレーションの結果に基づく解析結果であって、前記解析依頼に含まれる情報、前記シミュレーションの結果、及び、前記シミュレーションの結果に基づく解析結果に含まれる情報のうち少なくともいずれか一つが、前記管理番号に基づいて解析対象者毎に示される経時情報に基づいて、血流の状況の予測を示す情報を含む解析結果を生成する解析結果生成ステップと、
    前記解析結果を前記管理番号に基づいて依頼元へ送信する解析結果送信ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
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