JP6652825B2 - 毛髪脱色用又は染毛用化粧品 - Google Patents

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Description

本発明は、毛髪脱色用又は染毛用化粧品に関する。
毛髪脱色剤又は染毛剤には、そのまま頭髪に適用される一剤式のもの、混合後に頭髪に適用される二剤式若しくは三剤式のものがある。その多くは、ジェル状、クリーム状等の状態で頭髪に適用され、放置時の垂れ落ち防止のために、使用時の粘度が10,000mPa・s以上になるように比較的高粘度に調整されている。このような高粘度の毛髪脱色剤又は染毛剤は、垂れ落ちが無く、前額部の髪の根元部分や生え際などの特定部分に正確に塗布しやすいものの、その一方で、慣れない人にとってはその高粘度故に、後頭部など自分で確認しづらい箇所の髪には根元から毛先までムラなく塗り伸ばすことが難しい。
そこで、二剤式染毛剤組成物の頭髪への塗り伸ばし易さを良好にする技術として、例えば特許文献1には、第1剤中に特定の直鎖脂肪族アルコール及び特定の非イオン界面活性剤を含有させることが提案されている。
特開2006-76914号公報
しかしながら、従来の毛髪脱色剤又は染毛剤では、頭髪への塗り伸ばし易さを改善しようとして低粘度にすると、毛髪の特に根元部分への密着性が悪くなり、染めムラ、染め残しの原因となる。
そこで本発明は、頭髪への優れた密着性を有し根元部分や生え際に対し正確に塗布しやすい一方で、後頭部など使用者自身が確認しづらい箇所に対しても根元から毛先まで均一に塗り伸ばしやすく、頭髪全体への均染性に優れた毛髪脱色剤又は染毛剤に関する。
また、仮に、毛髪脱色剤又は染毛剤を頭髪全体に塗布できたとしても、頭髪の根元部分や生え際の新生部分は染まりにくく、毛先部分は染まりやすい、といったように、根元部分や生え際と毛先部分とでは脱色又は染毛のし易さが異なるため頭髪の色ムラが発生する原因となる。しかし、従来の毛髪脱色剤又は染毛剤では、根元部分を十分に染めるため、根元部分に塗布後、毛先方向へ塗り伸ばす前に一定時間経過させようとした場合、塗布した剤の水分が髪に吸収されて粘度が高くなり、毛先方向へ塗り伸ばすことが困難となってしまう。
そこで本発明は、毛髪の生え際の新生の脱色/染毛し難い部分に先に塗布して一定時間経過後であっても、その塗布した剤を容易に毛先方向に塗り伸ばすことができ、頭髪全体への均染性に優れた毛髪脱色剤又は染毛剤に関する。
本発明者らは、高粘度の状態で頭髪に適用される毛髪脱色剤又は染毛剤において、特定のカチオン性ポリマーと、特定の2種類のアニオン界面活性剤とを併用し、かつそれらの比率を一定範囲内とすることにより、前記課題が解決されることを見出した。すなわち、頭髪への適用の初期の段階では密着性に優れ毛髪の根元部分や生え際に対し正確に塗布しやすく、かつ、その染まりにくい根元部や生え際を十分に染色するために塗布して一定時間経過させた後であっても、コーム等で毛先方向にシェアをかけることで容易に塗り伸ばしできる状態となり、その結果、慣れない使用者であっても、頭髪全体の均一な脱色/染色が可能となることを見出した。
本発明は、アルカリ剤を含有し、25℃における粘度が20Pa・s以上100Pa・s以下である第1剤、及び過酸化水素を含有し、25℃における粘度が20Pa・s以上100Pa・s以下である第2剤を備え、第1剤と第2剤との混合物中に次の成分(A)〜(C)を含有し、該混合物中における成分(A)に対する成分(B)及び(C)の合計の質量比〔(B)+(C)〕/(A)が1.0以上5.0以下である、毛髪脱色用又は染毛用化粧品を提供するものである。
(A) ジアリル4級アンモニウム塩を構成単位として含み、電荷密度が4.0meq/g以上8.0meq/g以下である重合体
(B) 下記一般式(3)で表される化合物
5 -O-(CH2CH2O)n-[CH2CH(CH3)O]m-SO3 1 (3)
〔式中、 5 は炭素数8〜25の炭化水素基を示し、nは平均付加モル数0〜50を示し、mは平均付加モル数0〜50を示し、 1 はアルカリ金属又はNH4を示す。〕
(C) N-アシルアミノ酸塩、N-アシル-N-アルキルアミノ酸塩、及びアルキルエーテルカルボン酸塩からなる群より選択される少なくとも1種
更に本発明は、次の工程(a)〜(c)を有する、毛髪脱色又は染毛方法を提供するものである。
(a) 上記の毛髪脱色用又は染毛用化粧品の第1剤及び第2剤の各々をトレーに吐出する工程
(b) トレーに吐出した第1剤及び第2剤を染毛用具を用いて混合し、得られた混合物を該染毛用具を用いて毛髪の根元部分に塗布する工程
(c) 混合物を毛髪の根元部分に塗布後0.5〜10分間放置後に、該混合物を毛髪全体に塗り広げる工程
本発明の毛髪脱色用又は染毛用化粧品は、頭髪への適用の初期の段階では密着性に優れ根元部分や生え際に対し正確に塗布しやすく、かつ、その根元部や生え際に塗布して一定時間経過後であってもコーム等で毛先方向にシェアをかけることで容易に塗り伸ばしできる状態となり、そのため、慣れない使用者であっても、頭髪全体の均一な脱色/染色が可能である。
本発明の毛髪脱色用又は染毛用化粧品は、第1剤及び第2剤を混合して用いる二剤式化粧品、又は、第1剤、第2剤に加え、更に過硫酸塩等の造粒物などの第3剤を混合して用いる三剤式化粧品として使用することができる。本発明において、混合物とは、二剤式化粧品の場合には第1剤及び第2剤の混合物を、三剤式化粧品の場合には第1剤、第2剤及び第3剤の混合物を意味する。
〔アルカリ剤〕
第1剤中にはアルカリ剤を含有する。アルカリ剤としては、アンモニア及びその塩(例えば炭酸水素アンモニウム);モノエタノールアミン、イソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチルプロパノール、2-アミノブタノール等のアルカノールアミン及びその塩;1,3-プロパンジアミン等のアルカンジアミン及びその塩;炭酸グアニジン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩等が挙げられる。これらのアルカリ剤は、2種以上を併用してもよい。混合物中におけるアルカリ剤の含有量は、十分な染毛効果の点から、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上であり、また、毛髪損傷や頭皮刺激の低減の点から、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である。
〔過酸化水素〕
第2剤中には過酸化水素を含有する。第2剤中における過酸化水素の含有量は、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上であり、また、好ましくは9質量%以下、より好ましくは6質量%以下である。混合物中における過酸化水素の含有量は、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上であり、また、好ましくは6質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。また、第2剤のpH(25℃)は、過酸化水素の分解抑制の観点から、好ましくは2以上、より好ましくは2.5以上であり、また、好ましくは6以下、より好ましくは4以下である。
〔成分(A):ジアリル4級アンモニウム塩を構成単位として含む重合体〕
本発明の毛髪脱色用又は染毛用化粧品は、混合物中に、ジアリル4級アンモニウム塩を構成単位として含み、電荷密度4.0meq/g以上8.0meq/g以下である重合体を含有する。ここで、本発明において電荷密度とは、ポリマー1g当たりのカチオン性基のモル数×1000(meq/g)をいう。なお、本発明におけるジアリル4級アンモニウム塩を構成単位として含む重合体には、ジアリル4級アンモニウム塩以外のカチオン性基やその他にアニオン性基を更に有するポリマーも含む。このようなポリマーの場合も、カチオン性基の電荷密度のみを考慮するものとする。
成分(A)の電荷密度は、毛髪の根元に塗布された混合物の毛先方向への伸ばし易さの観点から、好ましくは4.3meq/g以上、より好ましくは4.6meq/g以上、更に好ましくは4.9meq/g以上、更に好ましくは5.2meq/g以上、更に好ましくは5.5meq/g以上であり、また、好ましくは7.0meq/g以下、好ましくは6.5meq/g以下である。
成分(A)の重合体は、次の一般式(1)又は(2)で表される骨格を有する重合体である。
Figure 0006652825
〔式中、R1及びR2は同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、アリール基(フェニル基等)、ヒドロキシアルキル基、アミドアルキル基、シアノアルキル基、アルコキシアルキル基又はカルボアルコキシアルキル基を示し、R3及びR4は同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又はフェニル基を示し、X-はアニオン(塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸アニオン、スルホン酸アニオン、メチル硫酸アニオン、リン酸アニオン、硝酸アニオン等)を示す。〕
成分(A)の重合体は、毛髪の根元に塗布された混合物の毛先方向への伸ばし易さの観点から、式(1)又は(2)で表される構成単位を、一分子中に好ましくは85〜100モル%、より好ましくは90〜100モル%、更に好ましくは95〜100モル%含有する。
成分(A)の重合体としては、ジアリル4級アンモニウム塩の単独重合体、ジアリル4級アンモニウム塩とアクリル酸との共重合体が好ましい。
ジアリル4級アンモニウム塩とアクリル酸との共重合体としては、例えば次の一般式(1a)又は(2a)で表されるものが好ましい。
Figure 0006652825
〔各式中、R1、R2、R3、R4及びX-は前記と同じ意味を示す。x及びyはそれぞれ1〜99の数を示し、zは150〜8,000の数を示す。〕
xとyの割合(x:y)は、毛髪の根元に塗布された混合物の毛先方向への伸ばし易さの観点から、好ましくは85:15〜99:1、より好ましくは90:10〜99:1であり、更に好ましくは95:5〜99:1である。
xとyの付加形態はブロックでもランダムでもよい。
成分(A)の重量平均分子量は、毛髪の根元に塗布された混合物の毛先方向への伸ばし易さの観点から、好ましくは10,000以上、より好ましくは50,000以上、更に好ましくは100,000以上であり、また、好ましくは3,000,000以下、より好ましくは1,000,000以下、更に好ましくは200,000以下である。
ここで、重量平均分子量は、例えばゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により、以下の条件にて測定することができる。
移動層:50mM LiBr, 1質量%CH3COOH/エタノール:水=3:7
カラム:TSK gel α-M(2本直列)
標準物質:ポリエチレングリコール
成分(A)の具体例としては、マーコート100(Lubrizol社製、ジアリル4級アンモニウムの単独重合体)、マーコート280,295(Lubrizol社製、ジアリル4級アンモニウム塩とアクリル酸との共重合体)が挙げられる。
成分(A)は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。成分(A)は、本発明の毛髪脱色用又は染毛用化粧品の第1剤、第2剤、第3剤のいずれに含有させてもよいが、毛髪の根元に塗布された混合物の毛先方向への伸ばし易さの観点から、第1剤中に含有させることが好ましい。
混合物中における成分(A)の含有量は、毛髪の根元に塗布された混合物の毛先方向への伸ばし易さの観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.125質量%以上、更に好ましくは0.15質量%以上であり、また、好ましくは5質量%以下、より好ましくは4質量%以下、更に好ましくは3質量%以下、更に好ましくは2質量%以下、更に好ましくは1質量%以下である。
〔成分(B):一般式(3)で表される化合物〕
本発明の毛髪脱色用又は染毛用化粧品は、混合物中に、下記一般式(3)で表される化合物を含有する。
5-O-(CH2CH2O)n-[CH2CH(CH3)O]m-SO31 (3)
〔式中、R5は炭素数8〜25の炭化水素基を示し、nは平均付加モル数0〜50を示し、mは平均付加モル数0〜50を示し、M1はアルカリ金属又はNH4を示す。〕
一般式(3)中のR5の炭素数は、好ましくは8以上、より好ましくは10以上であり、また、好ましくは24以下、より好ましくは22以下、更に好ましくは18以下である。また、R5は、直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、直鎖のアルキル基がより好ましい。
一般式(3)中のnは、毛髪の根元に塗布された混合物の毛先方向への伸ばし易さの観点から、好ましくは0.5以上、より好ましくは1以上であり、また、好ましくは45以下、より好ましくは30以下、更に好ましくは15以下、更に好ましくは10以下、更に好ましくは8以下、更に好ましくは6以下である。
一般式(3)中のmは、毛髪の根元に塗布された混合物の毛先方向への伸ばし易さの観点から、好ましくは30以下、より好ましくは10以下、更に好ましくは5以下、更に好ましくは0である。
一般式(3)中のM1は、塩を形成する陽イオン基であり、アルカリ金属又はNH4である。アルカリ金属としてはナトリウム、カリウム、リチウムが挙げられるが、これらの中でナトリウム、カリウムがより好ましく、ナトリウムが更に好ましい。
成分(B)の(CH2CH2O)及び[CH2CH(CH3)O]の付加形態はブロックでもランダムでもよい。
成分(B)は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。成分(B)は、本発明の毛髪脱色用又は染毛用化粧品の第1剤、第2剤、第3剤のいずれに含有させてもよいが、毛髪の根元に塗布された混合物の毛先方向への伸ばし易さの観点から、第2剤中に含有させることが好ましい。
混合物中における成分(B)の含有量は、毛髪の根元に塗布された混合物の毛先方向への伸ばし易さの観点から、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上であり、また、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは6質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、更に好ましくは4質量%以下、更に好ましくは3質量%以下である。
〔成分(C):N-アシルアミノ酸塩、N-アシル-N-アルキルアミノ酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩〕
本発明の毛髪脱色用又は染毛用化粧品は、混合物中に、N-アシルアミノ酸塩、N-アシル-N-アルキルアミノ酸塩、及びアルキルエーテルカルボン酸塩からなる群より選択される少なくとも1種を含有する。
ここで、N-アシルアミノ酸塩のアミノ酸残基としては、グルタミン酸、アスパラギン酸等が挙げられ、N-アシル-N-アルキルアミノ酸塩のアミノ酸残基としては、グルタミン酸、グリシン、β-アラニン等が挙げられる。また、N-アシル-N-アルキルアミノ酸塩のアルキル基としては、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル基が挙げられる。また、アシル基としては、炭素数12〜18のアシル基が好ましく、ラウロイル、ミリストイル、パルミトイル基等が挙げられ、これらの塩としては、ナトリウム、カリウム、リチウム、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の各塩が挙げられる。これらの好ましい具体例として、N-アシルアミノ酸としては、N-ラウロイルグルタミン酸、N-ミリストイルグルタミン酸、N-ココイルグルタミン酸等が挙げられ、N-アシル-N-アルキルアミノ酸としては、N-ラウロイル-N-イソプロピルグリシン、N-ラウロイルサルコシン、N-ミリストイルサルコシン、N-パルミトイルサルコシン、N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン等が挙げられる。
アルキルエーテルカルボン酸塩としては、次の一般式(4)で表される化合物が挙げられる。
6-Z-(CH2CH2O)q-CH2COOM2 (4)
〔式中、R6は炭素数7〜19の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、Zは−O−又は−CONH−を示し、M2は水素原子、アルカリ金属、トリエタノールアミン又はアンモニウムを示し、qは1〜20の数を示す。〕
上記一般式(4)において、R6の炭素数は11〜15が好ましい。また、qは3〜15であることが好ましく、6〜12が特に好ましい。一般式(4)で表される化合物の具体例としては、ポリオキシエチレン(10)ラウリルエーテル酢酸(一般式(4)中、R6=C1225、Z=−O−、q=10)、ポリオキシエチレン(8)ミリスチルエーテル酢酸(一般式(4)中、R6=C1429、Z=−O−、q=8)、ラウリン酸アミドポリオキシエチレン(6)エーテル酢酸(一般式(4)中、R6=C1123、Z=−CONH−、q=6)、ラウリン酸アミドポリオキシエチレン(10)エーテル酢酸(一般式(4)中、R6=C1123、Z=−CONH−、q=10)等が挙げられる。またその中和度は60〜120%であるのが好ましく、M2としては、アルカリ金属、特にカリウムが好ましい。
成分(C)は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。成分(C)は、本発明の毛髪脱色用又は染毛用化粧品の第1剤、第2剤、第3剤のいずれに含有させてもよいが、毛髪の根元に塗布された混合物の毛先方向への伸ばし易さの観点から、第2剤中に含有させることが好ましい。
混合物中における成分(C)の含有量は、毛髪の根元に塗布された混合物の毛先方向への伸ばし易さの観点から、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上であり、また、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは6質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、更に好ましくは4質量%以下、更に好ましくは3質量%以下である。
本発明の毛髪脱色用又は染毛用化粧品の混合物中における成分(B)及び(C)の合計の含有量は、毛髪の根元に塗布された混合物の毛先方向への伸ばし易さの観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.4質量%以上、更に好ましくは0.6質量%以上であり、また、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは8質量%以下、更に好ましくは6質量%以下、更に好ましくは4質量%以下、更に好ましくは2質量%以下である。
本発明の毛髪脱色用又は染毛用化粧品の混合物中における成分(A)に対する成分(B)及び(C)の合計の質量比〔(B)+(C)〕/(A)は、毛髪の根元に塗布された混合物の毛先方向への伸ばし易さの観点から、1.0以上であり、好ましくは1.2以上、より好ましくは1.4以上、更に好ましくは1.6以上、更に好ましくは1.8以上、更に好ましくは2.0以上であり、また、5.0以下であり、好ましくは4.9以下、より好ましくは4.8以下、更に好ましくは4.7以下、更に好ましくは4.6以下である。この質量比にすることで、混合物を根元部や生え際に塗布して一定時間経過後であっても、混合物を毛先方向に向けて容易に塗り伸ばしできる。
〔成分(D):高級アルコール〕
本発明の毛髪脱色用又は染毛用化粧品は、毛髪の根元に塗布された混合物の毛先方向への伸ばし易さの観点から、混合物中に、成分(D)として高級アルコールを含有させることができる。成分(D)としては、下記一般式(5)で表されるものを用いることができる。
7-OH (5)
〔式中、R7は炭素数12〜24の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を示す。〕
一般式(5)中のR7は、毛髪の根元に塗布された混合物の毛先方向への伸ばし易さの観点から、好ましくは炭素数12〜22、より好ましくは14〜22である。また、R7は、直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、直鎖のアルキル基がより好ましい。
高級アルコールの具体例としては、例えば、ミリスチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコール等が挙げられる。
成分(D)は単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、第1剤、第2剤、第3剤のいずれに含有させてもよいが、毛髪の根元に塗布された混合物の毛先方向への伸ばし易さの観点から、第1剤中に含有させることが好ましい。混合物中における成分(D)の含有量は、毛髪の根元に塗布された混合物の毛先方向への伸ばし易さの観点から、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.4質量%以上であり、また、好ましくは5質量%以下、より好ましくは4質量%以下、更に好ましくは3質量%以下である。
〔成分(E):高級脂肪酸又はその塩〕
本発明の毛髪脱色用又は染毛用化粧品は、毛髪の根元に塗布された混合物の毛先方向への伸ばし易さの観点から、混合物中に、成分(E)として高級脂肪酸又はその塩を含有し得る。高級脂肪酸塩としては、例えば炭素数8〜22の脂肪酸の塩基塩が挙げられる。具体的には、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等の単一脂肪酸の塩基塩、ヤシ油脂肪酸、牛脂脂肪酸等の混合脂肪酸の塩基塩を挙げることができる。ここで塩としては、ナトリウム、カリウム等の無機塩基性塩、アンモニウム塩、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、2-アミノ-2-メチルプロパノール、2-アミノ-2-メチルプロパンジオール等のアルカノールアミン塩、リジン、アルギニン等の塩基性アミノ酸等が挙げられる。
成分(E)は単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、第1剤、第2剤、第3剤のいずれに含有させてもよい。混合物中における成分(E)の含有量は、毛髪の根元に塗布された混合物の毛先方向への伸ばし易さの観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上であり、また、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは6質量%以下である。
〔成分(F):カチオン界面活性剤〕
本発明の毛髪脱色用又は染毛用化粧品は、毛髪の根元に塗布された混合物の毛先方向への伸ばし易さの観点から、混合物中に、成分(F)としてカチオン界面活性剤を含有し得る。成分(F)のカチオン界面活性剤としては、次の一般式(6)で表されるものを用いることができる。
Figure 0006652825
〔式中、R8、R9、R10及びR11は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭化水素基を示し、R8、R9、R10及びR11のうち1又は2個が炭素数8〜36であって、かつ残余が炭素数1〜7である。Y-はアニオンを示す。〕
ここで炭化水素基としては、直鎖又は分岐鎖のアルキル基、直鎖又は分岐鎖のアルケニル基、アリール基、アラルキル基が挙げられ、置換基としては、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、エポキシ基、アミノ基、モノ又はジアルキルアミノ基、トリアルキルアンモニウム基、脂肪酸アミド基、脂肪酸エステル基が挙げられる。
8、R9、R10及びR11のうち1又は2個(好ましくは1個)が、直鎖又は分岐鎖の、炭素数8〜30、更には炭素数10〜24、更には炭素数12〜18のアルキル基であることが好ましく、残余が炭素数1〜3、更には炭素数1又は2、更には炭素数1のアルキル基であることが好ましい。
アニオンとしては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン、酢酸イオン、リン酸イオン、硫酸イオン、乳酸イオン、サッカリンイオンが挙げられ、なかでも入手の容易性の観点から塩化物イオン及び臭化物イオンが好ましい。
成分(F)の具体例としては、塩化セチルトリメチルアンモニウム(セトリモニウムクロリド)、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(ステアルトリモニウムクロリド)、塩化イソステアリルトリメチルアンモニウム(イソステアリルトリモニウムクロリド)、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム(ラウリルトリモニウムクロリド)、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム(ベヘントリモニウムクロリド)、塩化ココイルトリメチルアンモニウム(ココトリモニウムクロリド)、臭化セチルトリメチルアンモニウム(セトリモニウムブロミド)、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム(ステアルトリモニウムブロミド)、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム(ラウリルトリモニウムブロミド)、塩化イソステアリルラウリルジメチルアンモニウム(イソステアリルラウリルジモニウムクロリド)、塩化ジセチルジメチルアンモニウム(ジセチルジモニウムクロリド)、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム(ジステアリルジモニウムクロリド)、塩化ジココイルジメチルアンモニウム(ジココジモニウムクロリド)等が挙げられる。
成分(F)としては、塩化モノアルキルトリメチルアンモニウム、臭化モノアルキルトリメチルアンモニウムが好ましく、なかでも塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(ステアルトリモニウムクロリド)、塩化セチルトリメチルアンモニウム(セトリモニウムクロリド)、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム(ラウリルトリモニウムクロリド)がより好ましい。
成分(F)は単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、第1剤、第2剤、第3剤のいずれに含有させてもよい。混合物中における成分(F)の含有量は、毛髪の根元に塗布された混合物の毛先方向への伸ばし易さの観点から、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.4質量%以上であり、また、好ましくは5質量%以下、より好ましくは4質量%以下、更に好ましくは3質量%以下である。
〔非イオン界面活性剤〕
本発明の毛髪脱色用又は染毛用化粧品は、混合物中に、更に非イオン界面活性剤を含有させることができる。非イオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、アルキルアルカノールアミド、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、アルキルポリグルコシド、アルキルグリセリルエーテル等が挙げられる。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、次の一般式(7)で表されるものを用いることができる。
12-O-(AO)r-H (7)
〔式中、R12は炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、Aは炭素数2〜4のアルキレン基を示し、rは平均値で1〜100の数を示す。〕
12の炭素数は、染毛剤に含有される染料の溶解性の観点から、10〜22が好ましく、更には12〜20、更には12〜18が好ましい。
Aとしては、エチレン基、プロピレン基が好ましく、エチレン基がより好ましい。
rは、1〜40が好ましく、更には2〜30、更には4〜23が好ましい。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの具体例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等が挙げられる。
アルキルアルカノールアミドとしては、次の一般式(8)で表されるものを用いることができる。
Figure 0006652825
〔式中、R13は炭素数5〜23の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、R14及びR15は各々独立に水素原子又は炭素数1〜4のアルカノール基を示す。ただし、R14及びR15が同時に水素原子である場合を除く。〕
13の炭素数は、染毛剤に含有される染料の溶解性の観点から、8〜22が好ましく、更には10〜20、更には12〜18が好ましい。
アルキルアルカノールアミドの具体例としては、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸イソプロパノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド等が挙げられる。
ポリオキシアルキレンアルキルアミンとしては、次の一般式(9)で表されるものを用いることができる。
Figure 0006652825
〔式中、R16は炭素数5〜23の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、A1及びA2は各々独立してエチレン基又はプロピレン基を示し、s及びtはそれぞれ平均値であり、両者の合計は5〜50である。〕
16の炭素数は、染毛剤に含有される染料の溶解性の観点から、炭素数8〜22が好ましく、更には10〜20、更には12〜18が好ましい。A1及びA2はエチレン基であることが好ましい。s及びtの合計は8〜30であることが好ましく、10〜20であることがより好ましい。
ポリオキシアルキレンアルキルアミンの具体例としては、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレンセチルアミン、ポリオキシエチレンコカミン等が挙げられる。
アルキルポリグルコシドとしては、炭素数6〜22のアルキル基を有し、グルコシド単位の縮合度が1〜7のものが好ましい。具体例としては、オクチルポリグルコシド、2−エチルヘキシルポリグルコシド、デシルポリグルコシド、ラウリルポリグルコシド、ミリスチルポリグルコシド、パルミチルポリグルコシド、イソステアリルポリグルコシド、ステアリルラウリルポリグルコシド、オレイルポリグルコシド、ベヘニルポリグルコシド等が挙げられる。これらのうち、炭素数8〜18のアルキル基を有し、グルコシド単位の縮合度が1〜7のものがより好ましい。
アルキルグリセリルエーテルとしては、アルキル基が炭素数8〜20、更には14〜18のものが好ましく、また分岐鎖アルキル基であるものが好ましい。具体例としては、イソステアリルグリセリルエーテル、イソステアリルペンタエリスリルグリセリルエーテル等が挙げられる。
これらの非イオン界面活性剤の中でも、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが、染毛剤の安定性と染毛剤に含有される染料の溶解性の観点から好ましい。
非イオン界面活性剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、第1剤、第2剤、第3剤のいずれに含有させてもよい。混合物中における非イオン界面活性剤の含有量は、染毛剤の塗布性の観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは1.5質量%以上、更に好ましくは2質量%以上、更に好ましくは5質量%以上であり、また、好ましくは35質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは25質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である。第1剤中の非イオン界面活性剤の含有量は、染料の良好な溶解性の観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは1.5質量%以上、更に好ましくは5質量%以上であり、また、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である。
また、染毛剤の塗布性の観点から、混合物における非イオン界面活性剤のカチオン界面活性剤に対する質量比(非イオン界面活性剤の含有量/カチオン界面活性剤の含有量)は、好ましくは2以上、より好ましくは3以上、更に好ましくは5以上、更に好ましくは7以上であり、また、好ましくは50以下、より好ましくは30以下、更に好ましくは20以下、更に好ましくは12以下である。
〔両性界面活性剤〕
本発明の毛髪脱色用又は染毛用化粧品は、混合物中に、更に両性界面活性剤を含有することができる。
両性界面活性剤としては、炭素数8〜24のアルキル基、アルケニル基又はアシル基を有するカルボベタイン系、アミドベタイン系、スルホベタイン系、ヒドロキシスルホベタイン系、アミドスルホベタイン系、ホスホベタイン系、イミダゾリニウム系、アミンオキサイド系の界面活性剤が挙げられ、なかでもカルボベタイン系界面活性剤、スルホベタイン系界面活性剤が好ましい。好ましい両性界面活性剤としては、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン等が挙げられる。
両性界面活性剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、第1剤、第2剤、第3剤のいずれに含有させてもよい。第1剤と第2剤の混合物中における両性界面活性剤の含有量は、染毛剤の塗布性の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である。
〔染料〕
本発明の毛髪脱色用又は染毛用化粧品が、染毛用化粧品である場合、第1剤中に酸化染料中間体又は直接染料を含有する。
(酸化染料中間体)
酸化染料中間体としては、通常染毛剤に使用されている公知のプレカーサー及びカプラーを用いることができる。プレカーサーとしては、例えばパラフェニレンジアミン、トルエン-2,5-ジアミン、オルトクロルパラフェニレンジアミン、N-フェニルパラフェニレンジアミン、N,N-ビス(ヒドロキシエチル)パラフェニレンジアミン、3-メチル-4-アミノフェノール、2-ヒドロキシエチルパラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、パラメチルアミノフェノール、4-アミノ-メタクレゾール、オルトアミノフェノール、及びこれらの塩等が挙げられる。
また、カプラーとしては、例えばレゾルシン、2-メチルレゾルシン、1-ナフトール、1,5-ジヒドロキシナフタレン、5-アミノオルトクレゾール、メタフェニレンジアミン、オルトアミノフェノール、メタアミノフェノール、パラアミノフェノール、2,4-ジアミノフェノキシエタノール、2,6-ジアミノピリジン、2-メチル-5-ヒドロキシエチルアミノフェノール、2-アミノ-3-ヒドロキシピリジン、及びこれらの塩等が挙げられる。
プレカーサーとカプラーはそれぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、第1剤中におけるプレカーサーとカプラーそれぞれの含有量は、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上であり、また、好ましくは5質量%以下、より好ましくは4質量%以下である。
(直接染料)
直接染料としては、酸性染料、ニトロ染料、分散染料、塩基性染料等が挙げられる。より具体的には、酸性染料としては、青色1号、紫色401号、黒色401号、だいだい色205号、赤色227号、赤色106号、黄色203号、酸性橙3等が挙げられ、ニトロ染料としては、2-ニトロ-p-フェニレンジアミン、2-アミノ-6-クロロ-4-ニトロフェノール、3-ニトロ-p-ヒドロキシエチルアミノフェノール、4-ニトロ-o-フェニレンジアミン、4-アミノ-3-ニトロフェノール、4-ヒドロキシプロピルアミノ-3-ニトロフェノール、HC青2、HC橙1、HC赤1、HC黄2、HC黄4、HC黄5、HC赤3、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2-ニトロ-p-フェニレンジアミン等が挙げられ、分散染料としては、分散紫1、分散青1、分散黒9等が挙げられ、塩基性染料としては、塩基性青99、塩基性茶16、塩基性茶17、塩基性赤76、塩基性黄76、塩基性橙31、塩基性赤51等が挙げられる。
直接染料は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、酸化染料中間体と併用してもよい。第1剤中における直接染料の含有量は、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上であり、また、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下である。
〔その他任意成分〕
本発明の毛髪脱色用又は染毛用化粧品には、上記成分のほかに通常化粧品原料として用いられる他の成分を加えることができる。このような任意成分としては、油剤、シリコーン類、不揮発性親水性溶剤、動植物油脂、天然又は合成の高分子、エーテル類、蛋白誘導体、加水分解蛋白、アミノ酸類、防腐剤、キレート剤、安定化剤、酸化防止剤、植物性抽出物、生薬抽出物、ビタミン類、香料、紫外線吸収剤等が挙げられる。
〔pH〕
本発明の毛髪脱色用又は染毛用化粧品は、混合物のpH(25℃)が、染毛効果と皮膚刺激性の点から、好ましくは8以上、より好ましくは9以上であり、また、好ましくは12以下、より好ましくは11以下、更に好ましくは10.5以下である。pH調整剤としては、前記のアルカリ剤のほか、塩酸、リン酸等の無機酸;クエン酸、グリコール酸、乳酸等の有機酸;リン酸二水素一カリウム、リン酸一水素二ナトリウム等のリン酸塩等が挙げられる。
〔粘度〕
25℃における第1剤、第2剤、及び混合物の粘度は、ヘリカルスタンド付きB形粘度計(東機産業株式会社製,モデルTVB-10R、T-BAR STAGE TS-10)を用い、スピンドルNo.T-C、回転数10rpmの条件下に30℃で1分間回転させた後の値とする。
第1剤の25℃における粘度は、処方安定性の観点から、20Pa・s以上、好ましくは25Pa・s以上、より好ましくは30Pa・s以上、更に好ましくは35Pa・s以上であり、また100Pa・s以下、好ましくは95Pa・s以下、より好ましくは90Pa・s以下、更に好ましくは85Pa・s以下である。
第2剤の25℃における粘度は、処方安定性の観点から、20Pa・s以上、好ましくは21Pa・s以上、より好ましくは22Pa・s以上、更に好ましくは23Pa・s以上であり、また100Pa・s以下、好ましくは90Pa・s以下、より好ましくは80Pa・s以下、更に好ましくは70Pa・s以下である。
混合物の25℃における粘度は、頭髪への塗布中における液ダレ抑制、かつ、塗布具による操作性の観点から、好ましくは20Pa・s以上、より好ましくは21Pa・s以上、更に好ましくは23Pa・s以上、更に好ましくは25Pa・s以上であり、また、好ましくは100Pa・s以下、より好ましくは90Pa・s以下、更に好ましくは80Pa・s以下、更に好ましくは70Pa・s以下である。
混合物の粘度が上記範囲となるように調整することにより、毛髪の根元に塗布された混合物の毛先方向への伸ばし易さを実現することができ、かつ毛髪に塗布された混合物の垂れ落ちを抑制することができる。混合物の粘度を前述の範囲に調整するためには、水溶性溶剤を添加したり、あるいは界面活性剤、ポリオール類、高級アルコール等の含有量や種類を適宜調整したりすればよい。
〔複素弾性率G*(Pa)〕
第1剤と第2剤の混合物の複素弾性率G*が、混合物を弱撹拌した場合の値に比べ、強撹拌した場合の値が低くなるように調整することにより、毛髪の根元に塗布された混合物の毛先方向への伸ばし易さを実現することができる。ここで、「弱撹拌」は、剤にかかるシェアの点で、容器から吐出した第1剤と第2剤とをトレー上で混合する操作に相当し、「強撹拌」は、剤にかかるシェアの点で、毛髪上に塗布した混合物を塗り伸ばす操作に相当する。
30℃において、第1剤と第2剤とを下記の条件下で弱撹拌した後の混合物の複素弾性率G*は、好ましくは2300Pa以上、より好ましくは2400Pa以上、更に好ましくは2500Pa以上であり、また好ましくは7000Pa以下、より好ましくは6000Pa以下、更に好ましくは5000Pa以下である。
・弱撹拌の条件:外径55mmの100mLビーカーに第1剤及び第2剤をそれぞれ16gずつ投入し、その中で全長40mmのラボラン回転子を200rpmの速度で回転させることによって1分間撹拌する。
30℃において、第1剤と第2剤とを下記の条件下で強撹拌した後の混合物の複素弾性率G*は、好ましくは1000Pa以上、より好ましくは1100Pa以上、更に好ましくは1200Pa以上であり、また好ましくは2299Pa以下、より好ましくは2100Pa以下、更に好ましくは2000Pa以下である。
・強撹拌の条件:外径55mmの100mLビーカーに第1剤及び第2剤をそれぞれ16gずつ投入し、その中で全長40mmのラボラン回転子を400rpmの速度で回転させることによって5分間撹拌する。
弱撹拌後の複素弾性率(X)に対する強撹拌後の複素弾性率(Y)の減粘度合〔Y/X〕は、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上であり、また好ましくは0.8以下、より好ましくは0.7以下、更に好ましくは0.6以下である。
混合物の30℃における複素弾性率G*は、レオメーターはアントンパール社製MCR300で、ジオメトリーは直径50mm、ステンレス製パラレルプレートを使用した。測定手順としては、スパチュラで混合物をレオメーターの台座部分に4.5〜5.5cm3取り、ギャップを2mmに調整し、台座の間から溢れた混合物は丁寧に取り除いた後、30秒間保持して混合物を測定部温度になじませ、周波数を2Hzに固定して、1×10-3〜1×103%の動的ひずみ掃引評価を行った。得られたデータから、ひずみに対して線形領域となる値をG*とした。
〔染毛用具〕
本発明の毛髪脱色用又は染毛用化粧品は、染毛用具を具備させることもできる。染毛用具としては、特開平10-71020号公報に記載されるような刷毛部及び櫛部を有する染毛用具を用いることができる。
〔剤形〕
本発明の第1剤及び第2剤の剤形は、クリーム状、ゲル状、ペースト状などとすることができる。
本発明の毛髪脱色用又は染毛用化粧品における第1剤と第2剤との混合比は、質量比で1:4〜4:1であることが好ましく、1:3〜1:2が更に好ましい。
〔毛髪脱色又は染毛方法〕
・前処理工程
本発明の毛髪脱色又は染毛方法は、本発明の毛髪脱色用又は染毛用化粧品を用い、次の工程(a)〜(c)を含むものであるが、前処理工程として、予め毛髪を梳かしておく工程を有してもよい。これにより、混合物を毛髪の根元に塗布した後、一定時間放置後、該混合物を毛先方向に伸ばす際に毛髪が絡まりにくくなるので、混合物が飛び散るおそれがなくなる。
・工程(a)
工程(a)は、第1剤及び第2剤の各々をトレーに吐出する工程である。これにより、第1剤と第2剤の吐出量を目視で確認することができるので、安心して毛髪脱色又は染毛処理を進めることができる。
・工程(b)
工程(b)は、トレーに吐出した第1剤及び第2剤を染毛用具を用いて混合し、得られた混合物を該染毛用具を用いて毛髪の根元部分に塗布する工程である。混合により得られた混合物の複素弾性率G*(30℃)を好ましくは2300Pa以上、より好ましくは2400Pa以上、更に好ましくは2500Pa以上であり、また好ましくは7000Pa以下、より好ましくは6000Pa以下、更に好ましくは5000Pa以下とすることで、該混合物を毛髪の根元部分に確実に塗布することができる。
・工程(c)
工程(c)は、毛髪の根元部分に塗布された混合物を0.5〜10分間放置後に、毛髪全体に塗り広げる工程である。この工程により、染まりにくい、新たに生えてきた毛髪の根元部分をより確実に脱色又は染毛することができる。また、この塗り広げる操作によって毛髪上の混合物に前記強撹拌に相当するシェアがかかり、混合物の複素弾性率G*(30℃)を好ましくは1000Pa以上、より好ましくは1100Pa以上、更に好ましくは1200Pa以上であり、また好ましくは2299Pa以下、より好ましくは2100Pa以下、更に好ましくは2000Pa以下とすることで、その後、毛髪の根元に存在する混合物を毛髪全体に塗り広げることができる。その結果、毛髪の根元部分から先端部分まで均一に脱色又は染毛することができる。
・工程(d)
更に、工程(d)として、3〜60分放置する工程を有することが好ましい。この際、放置の間の液ダレを一層防止する観点から、手を用いて毛髪上で揉みこむことが好ましい。
これらの工程(a)〜(c)の後、好ましくは工程(a)〜(d)の後、混合物を洗い流し、その後、適宜シャンプーやリンスをした後水洗して、髪を乾燥させることができる。
以上述べた実施形態に関し、以下に本発明の好ましい態様を更に開示する。
<1> アルカリ剤を含有し、25℃における粘度が20Pa・s以上100Pa・s以下である第1剤、及び過酸化水素を含有し、25℃における粘度が20Pa・s以上100Pa・s以下である第2剤を備え、第1剤と第2剤との混合物中に次の成分(A)〜(C)を含有し、該混合物中における成分(A)に対する成分(B)及び(C)の合計の質量比〔(B)+(C)〕/(A)が1.0以上5.0以下である、毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
(A) ジアリル4級アンモニウム塩を構成単位として含み、電荷密度が4.0meq/g以上8.0meq/g以下である重合体
(B) 下記一般式(3)で表される化合物
R-O-(CH2CH2O)n-[CH2CH(CH3)O]m-SO3M (3)
〔式中、Rは炭素数8〜25の炭化水素基を示し、nは平均付加モル数0〜50を示し、mは平均付加モル数0〜50を示し、Mはアルカリ金属又はNH4を示す。〕
(C) N-アシルアミノ酸塩、N-アシル-N-アルキルアミノ酸塩、及びアルキルエーテルカルボン酸塩からなる群より選択される少なくとも1種
<2> 好ましくは、更に、染毛用具を備える<1>に記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
<3> 成分(A)の電荷密度が、好ましくは4.3meq/g以上、より好ましくは4.6meq/g以上、更に好ましくは4.9meq/g以上、更に好ましくは5.2meq/g以上、更に好ましくは5.5meq/g以上であり、また、好ましくは7.0meq/g以下、好ましくは6.5meq/g以下である、<1>又は<2>に記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
<4> 成分(A)が、好ましくは次の一般式(1)又は(2)で表される骨格を有する重合体である、<1>〜<3>のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
Figure 0006652825
〔式中、R1及びR2は同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、アリール基(フェニル基等)、ヒドロキシアルキル基、アミドアルキル基、シアノアルキル基、アルコキシアルキル基又はカルボアルコキシアルキル基を示し、R3及びR4は同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又はフェニル基を示し、X-はアニオン(塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸アニオン、スルホン酸アニオン、メチル硫酸アニオン、リン酸アニオン、硝酸アニオン等)を示す。〕
<5> 成分(A)が、好ましくはジアリル4級アンモニウム塩の単独重合体及びジアリル4級アンモニウム塩とアクリル酸との共重合体からなる群より選択される少なくとも1種である、<1>〜<4>のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
<6> 成分(B)が、一般式(3)において、R5の炭素数が、好ましくは8以上、より好ましくは10以上であり、また、好ましくは24以下、より好ましくは22以下、更に好ましくは18以下であって、nが、好ましくは0.5以上、より好ましくは1以上であり、また、好ましくは45以下、より好ましくは30以下、更に好ましくは15以下、更に好ましくは10以下、更に好ましくは8以下、更に好ましくは6以下であって、mが、好ましくは30以下、より好ましくは10以下、更に好ましくは5以下、更に好ましくは0である化合物である、<1>〜<5>のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
<7> 成分(C)におけるN-アシルアミノ酸が、好ましくはN-ラウロイルグルタミン酸、N-ミリストイルグルタミン酸及びN-ココイルグルタミン酸からなる群より選択される1種以上である、<1>〜<6>のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
<8> 成分(C)におけるN-アシル-N-アルキルアミノ酸が、好ましくはN-ラウロイル-N-イソプロピルグリシン、N-ラウロイルサルコシン、N-ミリストイルサルコシン、N-パルミトイルサルコシン及びN-ラウロイル-N-メチル-β-アラニンからなる群より選択される1種以上である、<1>〜<6>のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
<9> 成分(C)におけるアルキルエーテルカルボン酸塩が、次の一般式(4)で表される化合物からなる群より選択される1種以上である、<1>〜<6>のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
6-Z-(CH2CH2O)q-CH2COOM2 (4)
〔式中、R6は炭素数7〜19の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、Zは−O−又は−CONH−を示し、M2は水素原子、アルカリ金属、トリエタノールアミン又はアンモニウムを示し、qは1〜20の数を示す。〕
<10> 好ましくは、更に、第1剤と第2剤との混合物中に成分(D)として高級アルコールを含有する、<1>〜<9>のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
<11> 成分(D)が、好ましくは下記一般式(5)で表される化合物である、<10>に記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
7-OH (5)
〔式中、R7は炭素数12〜24の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を示す。〕
<12> 好ましくは、更に、第1剤と第2剤との混合物中に成分(E)として高級脂肪酸塩を含有する、<1>〜<11>のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
<13> 成分(E)が、炭素数8〜22の脂肪酸の塩基塩である、<12>に記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
<14> 好ましくは、更に、第1剤と第2剤との混合物中に成分(F)としてカチオン界面活性剤を含有する、<1>〜<13>のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
<15> 成分(F)が、好ましくは次の一般式(6)で表される化合物である、<14>に記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
Figure 0006652825
〔式中、R8、R9、R10及びR11は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭化水素基を示し、R8、R9、R10及びR11のうち1又は2個が炭素数8〜36であって、かつ残余が炭素数1〜7である。Y-はアニオンを示す。〕
<16> 第1剤と第2剤との混合物中における成分(A)の含有量が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.125質量%以上、更に好ましくは0.15質量%以上であり、また、好ましくは5質量%以下、より好ましくは4質量%以下、更に好ましくは3質量%以下、更に好ましくは2質量%以下、更に好ましくは1質量%以下である、<1>〜<15>のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
<17> 第1剤と第2剤との混合物中における成分(B)の含有量が、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上であり、また、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは6質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、更に好ましくは4質量%以下、更に好ましくは3質量%以下である、<1>〜<16>のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
<18> 第1剤と第2剤との混合物中における成分(C)の含有量が、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上であり、また、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは6質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、更に好ましくは4質量%以下、更に好ましくは3質量%以下である、<1>〜<17>のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
<19> 好ましくは、第1剤中に成分(A)を含有し、第2剤中に成分(B)及び(C)を含有する、<1>〜<18>のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
<20> 好ましくは、第1剤中に成分(D)を含有する、<10>〜<19>のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
<21> 好ましくは、第2剤中に成分(E)を含有する、<12>〜<20>のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
<22> 第1剤と第2剤との混合物の25℃における粘度が、好ましくは20Pa・s以上、より好ましくは21Pa・s以上、更に好ましくは23Pa・s以上、更に好ましくは25Pa・s以上であり、また、好ましくは100Pa・s以下、より好ましくは90Pa・s以下、更に好ましくは80Pa・s以下、更に好ましくは70Pa・s以下である、<1>〜<21>のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
<23> 30℃において、第1剤と第2剤とを下記の条件下で弱撹拌した後の混合物の複素弾性率G*が、好ましくは2300Pa以上、より好ましくは2400Pa以上、更に好ましくは2500Pa以上であり、また好ましくは7000Pa以下、より好ましくは6000Pa以下、更に好ましくは5000Pa以下である、<1>〜<22>のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
・弱撹拌の条件:外径55mmの100mLビーカーに第1剤及び第2剤をそれぞれ16gずつ投入し、その中で全長40mmのラボラン回転子を200rpmの速度で回転させることによって1分間撹拌する。
<24> 30℃において、第1剤と第2剤とを下記の条件下で強撹拌した後の混合物の複素弾性率G*が、好ましくは1000Pa以上、より好ましくは1100Pa以上、更に好ましくは1200Pa以上であり、また好ましくは2299Pa以下、より好ましくは2100Pa以下、更に好ましくは2000Pa以下である、<1>〜<23>のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
・強撹拌の条件:外径55mmの100mLビーカーに第1剤及び第2剤をそれぞれ16gずつ投入し、その中で全長40mmのラボラン回転子を400rpmの速度で回転させることによって5分間撹拌する。
<25> 次の工程(a)〜(c)を有する、毛髪脱色又は染毛方法。
(a) <1>〜<24>のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品の第1剤及び第2剤の各々をトレーに吐出する工程
(b) トレーに吐出した第1剤及び第2剤を染毛用具を用いて混合し、得られた混合物を該染毛用具を用いて毛髪の根元部分に塗布する工程
(c) 混合物を毛髪の根元部分に塗布後0.5〜10分間放置後に、該混合物を毛髪全体に塗り広げる工程
<26> 工程(b)において、第1剤と第2剤を混合して得られた混合物の複素弾性率G*(30℃)を、好ましくは2300Pa以上、より好ましくは2400Pa以上、更に好ましくは2500Pa以上であり、また好ましくは7000Pa以下、より好ましくは6000Pa以下、更に好ましくは5000Pa以下とする、<25>に記載の毛髪脱色又は染毛方法。
<27> 工程(c)において、混合物を毛髪全体に塗り広げる操作によって、混合物の複素弾性率G*(30℃)を、好ましくは1000Pa以上、より好ましくは1100Pa以上、更に好ましくは1200Pa以上であり、また好ましくは2299Pa以下、より好ましくは2100Pa以下、更に好ましくは2000Pa以下とする、<25>又は<26>に記載の毛髪脱色又は染毛方法。
実施例1〜8、比較例1〜4
表1に示す配合処方の第1剤と表2に示す配合処方の第2剤を調製し、1:1の質量比率で混合して混合物を調製した。
<混合物の複素弾性率G*(30℃)の評価>
下記の条件で調製した弱撹拌混合物と強撹拌混合物の複素弾性率G*(30℃)を、上記アントンパール社製のレオメーターMCR300を用いて測定した。測定手順としては、スパチュラで混合物をレオメーターの台座部分に4.5〜5.5cm3取り、ギャップを2mmに調整し、台座の間から溢れた混合物は丁寧に取り除いた後、30秒間保持して混合物を測定部温度になじませ、周波数を2Hzに固定して、1×10-3〜1×103%の動的ひずみ掃引評価を行った。得られたデータから、ひずみに対して線形領域となる値をG*とした。これらの評価結果を表3に示す。
弱撹拌混合物:AGCテクノグラス株式会社製100mLビーカー(外径55mm)に、第1剤及び第2剤をそれぞれ16gずつ投入し、松浦製作所製ラボラン回転子(全長40mm)を200rpmの速度で1分間撹拌することで、弱撹拌の混合物とした。
強撹拌混合物:AGCテクノグラス株式会社製100mLビーカー(外径55mm)に、第1剤及び第2剤をそれぞれ16gずつ投入し、松浦製作所製ラボラン回転子(全長40mm)を400rpmの速度で5分間撹拌することで、強撹拌の混合物とした。
<毛髪に混合物を塗布した後の伸ばし易さの評価>
上記弱撹拌混合物7gを、27cm、8gのトレスに対し一端から4cm以内の部分に塗布し、5分間放置した。その後、特開平10-71020号に記載の染毛用具の刷毛部を用いて、トレスの他端方向への混合物の伸ばし易さを評価した。これらの評価結果を表3に示す。
4:トレスの一端から25cm以上伸ばすことができる。
3:トレスの一端からほぼ20cmまで伸ばすことができる。
2:トレスの一端からほぼ15cmまで伸ばすことができる。
1:トレスの一端からほぼ10cmまで伸ばすことができる。
上記評価により混合物を長い距離まで伸ばすことができるトレスは、色ムラを生ずることなく染色することができる。
<毛髪に混合物を塗布した後の密着性の評価>
専門のスタイリストによる施術により、上記弱撹拌混合物10gをビューラックス社製ウィッグの顔回りの生え際の毛髪に対して塗布し、5分間放置した。その後、毛髪に塗布した混合物の密着性を評価した。これらの評価結果を表4に示す。
3:生え際の毛髪の浮き上がりをほぼ1cmまでに抑えることができる。
2:生え際の毛髪の浮き上がりをほぼ2cmまでに抑えることができる。
1:生え際の毛髪の浮き上がりをほぼ3cmまでに抑えることができる。
上記評価により混合物によって毛髪を密着することのできるウィッグは、染め残しなく染色することができる。
表1中に示す*1〜*4は、以下のとおりである。
*1:Lubrizol Advanced Materials, Inc.製,マーコート295,電荷密度6.0meq/g(アクティブ量)
*2:Lubrizol Advanced Materials, Inc.製,マーコート100,電荷密度6.2meq/g(アクティブ量)
*3:Lubrizol Advanced Materials, Inc.製,マーコート280,電荷密度5.0meq/g(アクティブ量)
*4:Lubrizol Advanced Materials, Inc.製,マーコート550,電荷密度3.1meq/g(アクティブ量)
Figure 0006652825
Figure 0006652825
Figure 0006652825

Claims (12)

  1. アルカリ剤を含有し、25℃における粘度が20Pa・s以上100Pa・s以下である第1剤、及び過酸化水素を含有し、25℃における粘度が20Pa・s以上100Pa・s以下である第2剤を備え、第1剤と第2剤との混合物中に次の成分(A)〜(C)を含有し、該混合物中における成分(A)に対する成分(B)及び(C)の合計の質量比〔(B)+(C)〕/(A)が1.0以上5.0以下である、毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
    (A) ジアリル4級アンモニウム塩を構成単位として含み、電荷密度が4.0meq/g以上8.0meq/g以下である重合体
    (B) 下記一般式(3)で表される化合物
    5 -O-(CH2CH2O)n-[CH2CH(CH3)O]m-SO3 1 (3)
    〔式中、 5 は炭素数8〜25の炭化水素基を示し、nは平均付加モル数0〜50を示し、mは平均付加モル数0〜50を示し、 1 はアルカリ金属又はNH4を示す。〕
    (C) N-アシルアミノ酸塩、N-アシル-N-アルキルアミノ酸塩、及びアルキルエーテルカルボン酸塩からなる群より選択される少なくとも1種
  2. 更に、染毛用具を備える、請求項1に記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
  3. 更に、第1剤と第2剤との混合物中に成分(D)として高級アルコールを含有する、請求項1又は2に記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
  4. 更に、第1剤と第2剤との混合物中に成分(E)として高級脂肪酸塩を含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
  5. 更に、第1剤と第2剤との混合物中に成分(F)としてカチオン界面活性剤を含有する、請求項1〜4のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
  6. 第1剤と第2剤との混合物中における成分(A)の含有量が、0.1質量%以上5質量%以下である、請求項1〜5のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
  7. 第1剤と第2剤との混合物中における成分(B)の含有量が、0.05質量%以上10質量%以下である、請求項1〜6のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
  8. 第1剤と第2剤との混合物中における成分(C)の含有量が、0.05質量%以上10質量%以下である、請求項1〜7のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
  9. 第1剤中に成分(A)を含有し、第2剤中に成分(B)及び(C)を含有する、請求項1〜8のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
  10. 第1剤中に成分(D)を含有する、請求項3〜9のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
  11. 第2剤中に成分(E)を含有する、請求項4〜10のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品。
  12. 次の工程(a)〜(c)を有する、毛髪脱色又は染毛方法。
    (a) 請求項1〜11のいずれかに記載の毛髪脱色用又は染毛用化粧品の第1剤及び第2剤の各々をトレーに吐出する工程
    (b) トレーに吐出した第1剤及び第2剤を染毛用具を用いて混合し、得られた混合物を該染毛用具を用いて毛髪の根元部分に塗布する工程
    (c) 混合物を毛髪の根元部分に塗布後0.5〜10分間放置後に、該混合物を毛髪全体に塗り広げる工程
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