<第1実施形態>
1.遊技機の構造
本発明の遊技機の第1実施形態であるパチンコ遊技機1について図面を用いて説明する。
なお、以下の説明において、パチンコ遊技機1の各部の左右上下方向は、そのパチンコ遊技機1に対面する遊技者にとっての(正面視の)左右上下方向のことである。また、パチンコ遊技機1の各部の前方向をパチンコ遊技機1から当該に対面する遊技者に近づく方向とし、パチンコ遊技機1の各部の後方向をパチンコ遊技機1に対面する遊技者から当該パチンコ遊技機1に近づく方向として、説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、遊技機枠50を備えている。遊技機枠50は、図示しない遊技店に固定可能な外枠51と、外枠51に回動自在に支持される内枠52と、ヒンジ54を介して内枠52に回転自在に支持される前枠53と、を備える。内枠52と前枠53はそれぞれ開閉が可能である。内枠52には、後述する遊技盤2を嵌め込むための正面視略矩形状の遊技盤用開口部52Aが形成されている(図2参照)。また、前枠53には、正面視略矩形状の透明のガラス板55が取り付けられている。ガラス板55は、前枠53に形成されたガラス板用開口部53Aに取り付けられている。内枠52と前枠53が閉じられているとき、遊技盤用開口部52Aに嵌め込まれた遊技盤2とガラス板55とは対面する。よって、パチンコ遊技機1が遊技店に設置されると、当該パチンコ遊技機1の前方にいる遊技者は、ガラス板55を通して、後述する遊技盤2に形成された遊技領域3を視認することができる。なお、ガラス板55の代わりに透明な合成樹脂板等を用いてもよい。パチンコ遊技機1の前方から遊技領域3を視認可能であればよい。
前枠53の前面の右下部には、遊技球を発射させるための回転操作が可能なハンドル60が設けられている。ハンドル60が操作された量(回転角度)が、遊技球を発射させるために遊技球に与えられる力(後述する発射装置112が発射モータ113に駆動させる量)の大きさ(発射強度)に対応付けられている。よって、遊技球は、ハンドル60の回転操作に応じた発射強度で発射される。また、前枠53の前面の下部中央には、ハンドル60に供給される遊技球を貯留する貯留穴61Aが形成された打球供給皿(所謂「上皿」)61と、打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰穴62Aが形成された余剰球受皿(所謂「下皿」)62と、が設けられている。
打球供給皿61の上面には、押下操作可能な球型ボタン63、および、押下操作可能なセレクトボタン65が設けられている。
また、前枠53の前面上部には上側装飾ユニット200が設けられ、前枠53の前面左部には左側装飾ユニット210が設けられ、前枠53の前面右部には右側装飾ユニット220が設けられている。
右側装飾ユニット220の上部には、音を出力可能なスピーカ67が設けられている。なお、図1において図示されていないが、左側装飾ユニット210の上部にも、右側装飾ユニット220と同様に、音を出力可能なスピーカ67が設けられている。
右側装飾ユニット220の下部には、押下操作可能な剣型ボタン64が設けられている。剣型ボタン64は、剣型ボタン64の押下操作可能な操作部を構成し、剣を模した剣型操作体641を備えている。また、剣型操作体641は振動可能に構成されている。
また、
上側装飾ユニット200の前面には、発光可能な枠ランプ66が設けられている。枠ランプ66は、左側から右側に向かって順番に第1発光部661と第2発光部662と第3発光部663と第4発光部664とを備えている。第1発光部661は正面視で「L」字形状であり、第2発光部662は正面視で「O」字形状であり、第3発光部663は正面視で「G」字形状であり、第4発光部664は正面視で「O」字形状である。
また図3(A)、図3(B)に示すように、上側装飾ユニット200は、上側が開放した箱状の収容部290と、収容部290内に収容された左側枠可動体600Lと右側枠可動体600Rとを備えている。収容部290の左右方向中央には前後方向に略沿った回転軸441が前方に向かって下方に傾斜した状態で取り付けられている。左側枠可動体600Lと右側枠可動体600Rとは、この回転軸441を回転軸として回動可能に取り付けられている。なお、以下において左側枠可動体600Lと右側枠可動体600Rとを併せて「枠可動体600」ともいう。
具体的には、左側枠可動体600Lは、図3(A)に示す回転待機位置(単に「待機位置」ともいう)から時計回りに90度回転することにより図3(B)に示す回転動作位置(単に「動作位置」ともいう)まで変位する。一方、右側枠可動体600Rは、図3(A)に示す待機位置から反時計回りに90度回転することにより図4(B)に示す動作位置まで変位する。両枠可動体600L,600Rが待機位置にあるときに上側装飾ユニット200の上壁面の一部を形成していた面612,612は、両枠可動体600L,600Rが動作位置にあるときには鉛直方向に略沿って互いに係合し、表に現れない状態となる。
左側枠可動体600Lの前面側には犬の顔の左半分が施されており、右側枠可動体600Rの前面側には犬の顔の右半分が施されている。このため、両枠可動体600L,600Rが動作位置にあるときには、両枠可動体600L,600Rによって犬の顔が形成される。なお、各枠可動体600L,600Rには、犬の耳を模った耳部材614,614が設けられている。耳部材614,614は、各枠可動体600L,600Rが動作位置に変位したあとで、各枠可動体600L,600Rの内部に格納された非突出状態から外部へ突出した突出状態に変位する。
ここで、本形態の左側枠可動体600Lと右側枠可動体600Rとは、図3(A)に示すように遊技機枠50(前枠53)の上縁50Uよりも下方に位置する回転待機位置から、図3(B)に示すように遊技機枠50の上縁50Uよりも上方に位置する回転動作位置まで変位(移動)可能となっている。両枠可動体600L,600Rが遊技機枠50の上縁50Uを超えて変位するため、遊技者に驚きや強いインパクトを与えることが可能となっている。
また、図3(A)に示すように、収容部290の左部には、遊技者等が押下操作可能な解除ボタン68が設けられている。解除ボタン68の押下操作により、動作位置に保持された枠可動体600が、待機位置まで移動する(枠可動体600を待機状態に戻すことができる)。すなわち、解除ボタン68の操作によって、出現している枠可動体600が収納される。上述したように、パチンコ遊技機1では、枠可動体600が遊技機枠50の上縁50Uよりも上方に突出するため、遊技店において遊技機の上方に設置された上方設置物(大当たり回数等を表示するデータカウンタ150等)と遊技者との間に、枠可動体600が位置することとなり、遊技者が上方設置物をほとんど視認できなくなるおそれがある(図3(B)参照)。そこで解除ボタン68を設けて、遊技者等による任意の操作に基づいて枠可動体600を待機位置に復帰させ得るようにしている。
次に、遊技盤2などについて説明する。遊技盤2の略中央には大きな開口部(図示なし)が設けられている。そして、その開口部に沿って、図4に示すように、正面視略円形リング状のセンター装飾体10が設けられている。
また、遊技盤2の背面側には、作動可能な盤可動体15が設けられている。盤可動体15のさらに背面側には、液晶表示装置からなる画像表示装置7が設けられている。盤可動体15は、初期位置で待機しているとき、図4に示すように、画像表示装置7の表示部7aがセンター装飾体10の中空部から視認可能である。
また、図4に示すように、遊技盤2の前面にはレール部材4が設けられている。そして、遊技盤2の前面には、レール部材4やセンター装飾体10などで囲まれた遊技領域3が形成されている。すなわち、遊技盤2の前面が、レール部材4やセンター装飾体10によって、遊技領域3とそれ以外の領域とに仕切られている。遊技領域3は、ハンドル60の操作によって発射された遊技球が流下可能な領域であり、パチンコ遊技機1で遊技を行うために設けられている。なお、遊技領域3には、不図示の遊技用くぎが突設されている。遊技用くぎは、遊技領域3に進入して遊技領域3を流下する遊技球を、後述する第1始動口20、第2始動口22、一般入賞口27、ゲート28、第1大入賞口30、第2大入賞口35などに適度に誘導する経路を構成している。
遊技領域3の下部中央には、遊技球の入球し易さが変化せずに一定の、すなわち不変の第1始動口20を備える第1始動入賞装置21が設けられている。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄(以下、「特図1」という)の抽選(後述の特図1関係乱数の取得と判定:以下、「特図1抽選」という)および特図1の可変表示の契機となっている。また、遊技球が第1始動口20へ入賞すると、所定個数(第1実施形態では、4個)の遊技球が賞球として払い出される。なお、センター装飾体10の下部で、第1始動口20の直上には、その上面を転動する遊技球を下方へ誘導するステージ部11が形成されている。よって、ステージ部11の上面を転動した遊技球は第1始動口20に向かって流下し易い。
遊技領域3における第1始動口20の直下には、第2始動口22を備える第2始動入賞装置(所謂「電チュー」)23が設けられている。第2始動口22への遊技球の入賞は、第2特別図柄(以下、「特図2」という)の抽選(後述の特図2関係乱数の取得と判定:以下、「特図2抽選」という)および特図2の可変表示の契機となっている。また、遊技球が第2始動口22へ入賞すると、所定個数(第1実施形態では、4個)の遊技球が賞球として払い出される。
電チュー23は、開閉可能な開閉部材231を備えている。開閉部材231の作動によって第2始動口22が開閉する。開閉部材231は正面視略正方形の平板からなり、通常は第2始動口22を塞いでいる。開閉部材231は下端を中心に、上端が前方へ倒れるように略90度回転することができる。開閉部材231が回転すると、開閉部材231が遊技領域3に垂直に突出した状態になり、流下する遊技球を受け止めて第2始動口22の中に入球させる。このように、開閉部材231が開状態であるときだけ遊技球の第2始動口22への入球が可能となる。
また、遊技領域3における第1始動入賞装置21の左側には、一般入賞口27が設けられている。遊技球が一般入賞口27へ入賞すると、所定個数(第1実施形態では、7個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技領域3における電チュー23の右斜め上方、言い換えれば、正面視で画像表示装置7の右斜め下方には、遊技球が通過可能なゲート28が設けられている。遊技球のゲート28の通過は、電チュー23を開放するか否かを決める普通図柄の抽選(すなわち普通図柄乱数の取得と判定)および普通図柄の可変表示の契機となっている。
また、遊技領域3における第1始動入賞装置21の右斜め上方、言い換えれば、正面視で画像表示装置7の右斜め下方でゲート28の直下には、第1大入賞口30を備えた第1大入賞装置31が設けられている。第1大入賞装置31は、開状態と閉状態とをとる開閉部材311を備える。開閉部材311の作動により第1大入賞口30が開閉する。開閉部材311は正面視略横長矩形状の平板からなり、通常は第1大入賞口30を塞いでいる。開閉部材311は下端を中心に、上端が前方へ倒れるように略90度回転することができる。開閉部材311が回転すると、開閉部材311が遊技領域3に垂直に突出した状態になり、流下する遊技球を受け止めて第1大入賞口30の中に入球させる。このように、開閉部材311が開状態であるときだけ遊技球の第1大入賞口30への入球が可能となる。遊技球が第1大入賞口30へ入賞すると、所定個数(第1実施形態では、14個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技領域3における第1大入賞装置31の直下には、その上面が左斜め下方に形成され、遊技球を第2始動口22へ誘導する誘導ステージ32が設けられている。なお、誘導ステージ32の上面を転動する遊技球は第1始動口20へ入賞することができない。
また、遊技領域3における第1大入賞装置31およびゲート28の右斜め上方には、第2大入賞口35を備えた第2大入賞装置36が設けられている。第2大入賞装置36は、開状態と閉状態とをとる羽根部材361を備える。羽根部材361の作動により第2大入賞口35が開閉する。羽根部材361は正面視で包丁の刃を横から見たような形状を呈している棒状体であり、通常は水平方向に対して略90度の姿勢で保持され、第2大入賞口35を塞いでいる。羽根部材361は下端を中心に、上端が左側へ倒れるように略70度回転することができる。羽根部材361が回転すると、流下する遊技球を受け止めて第2大入賞口35の中に入球させる。このように、羽根部材361が開状態であるときだけ遊技球の第2大入賞口35への入球が可能となる。遊技球が第2大入賞口35へ入賞すると、所定個数(第1実施形態では、14個)の遊技球が賞球として払い出される。
ここで、図5を用いて、第1大入賞装置31および第2大入賞装置36について詳細に説明する。図5に示すように、第1大入賞装置31の内部には、第1大入賞口30に入球した遊技球を検知し、遊技球を下方へ通過させることが可能なゲート状の第1大入賞口センサ30aが設けられている。また、第2大入賞装置36の内部には、第2大入賞口35に入球した遊技球を検知し、遊技球を下方へ通過させることが可能なゲート状の第2大入賞口センサ35aが設けられている。
第1大入賞口センサ30aの下流域には、遊技球が通過(進入)可能な特定領域37と非特定領域38とが設けられている。第1大入賞口センサ30aを通過した遊技球は、振分装置72によって、特定領域37か非特定領域38かに振り分けられる。振分装置72は、略矩形状の平板からなる振分部材721と、振分部材721を駆動する振分ソレノイド722とを備えている。振分部材721は、振分ソレノイド722の駆動により、鉛直方向に保持された状態と水平方向に保持された状態との間を回転可能に構成されている。
図5(A)は、振分ソレノイド722の通電時を示している。図5(A)に示すように、振分ソレノイド722の通電時には、振分部材721は遊技球の特定領域37の通過(進入)を許容する第1状態(通過許容状態)にある。振分部材721が第1状態にあるときは、第1大入賞口30に入賞した遊技球は、第1大入賞口センサ30aを通過したあと特定領域37を通過容易である。この第1大入賞口30から特定領域37まで流下する遊技球のルートを第1のルートという。
図5(B)は、振分ソレノイド722の非通電時を示している。図5(B)に示すように、振分ソレノイド722の非通電時には、振分部材721は特定領域37への遊技球の通過を妨げる第2状態(通過阻止状態)にある。振分部材721が第2状態にあるときは、第1大入賞口30に入賞した遊技球は、第1大入賞口センサ30aを通過したあと、特定領域37を通過することは不可能であり、非特定領域38を通過する。この第1大入賞口30から非特定領域38まで流下する遊技球のルートを第2のルートという。なお、基本的に、振分部材721は第2状態で保持されている。すなわち、第2状態が、振分部材721の通常の状態であるといえる。そして、後述する大当たり遊技の特定のラウンド遊技においてのみ、振分部材721が通電され、第1状態に変化することができる。
特定領域37と非特定領域38には、各領域37,38を通過(進入)した遊技球を検知し、遊技球を下方へ通過させる特定領域センサ37a、非特定領域センサ38aが設けられている。
なお、パチンコ遊技機1では、遊技球の特定領域37の通過(特定領域37への進入)が後述の高確率状態への移行の契機となっている。つまり特定領域37は、高確率状態を発生させる高確率発生口(確変領域)となっている。これに対して非特定領域38は、高確率発生口ではない。これに対して、第2大入賞装置36には、確変作動口は設けられていない。つまり本形態では第1大入賞装置31は所謂Vアタッカーであり、第2大入賞装置36はノーマルアタッカーである。
ここで、遊技盤2の前面側における第1大入賞装置31の周辺および第2大入賞装置36の周辺には、図6に示すように、所定の装飾が施されている。第1大入賞装置31の周辺に施されている装飾を、第1の装飾S1とし、第2大入賞装置36の周辺に施されている装飾を、第2の装飾S2とする。第2の装飾S2は第1の装飾S1よりも遊技者の注意を引くようなデザインとなっている。第2の装飾S2により、見た目上、第1大入賞装置31よりも第2大入賞装置36に特別感が醸し出されている。これは、後述するように、第1大入賞口30へ入賞した遊技球が特定領域37を通過(特定領域37へ進入)することにより、後述の高確率状態が発生するが、第2大入賞口35に入賞した遊技球が特定領域37を通過すると遊技者を錯覚させるためである。
第1の装飾S1は、装飾が施された文字「狼」からなる。また、第2の装飾S2は、装飾が施された文字「CHANCE XX」からなる。なお、後述するように、大当たり遊技における第2大入賞装置36の開放時に「XXチャンス」の文字画像が表示部7aに表示されることがある(図30(A)参照)。これは、遊技者に対して第2の装飾S2を想起させて、第2大入賞装置36への入賞を狙って遊技球を打ち込むべき旨を伝えるためである。
また、遊技盤2の前面の遊技領域3における振分部材721の前方の箇所には、星のマークの装飾S3が施されており、遊技球の特定領域37の通過の可否を切り替える振分部材721の位置を示唆している。
また、遊技領域3の最下部には、遊技領域3へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3の外部へ排出する2つのアウト口29が設けられている。
ところで、各種の入賞口等が配されている遊技領域3は、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bと、に分けることができる。遊技球が左遊技領域3Aを流下するように遊技球を発射させるハンドル60の操作態様を「左打ち」という。一方、遊技球が右遊技領域3Bを流下するように遊技球を発射させるハンドル60の操作態様を「右打ち」という。パチンコ遊技機1において、左打ちにて遊技を発射したときに遊技球が流下する流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技を発射したときに遊技球が流下する流路を、第2流路R2という。第1流路R1および第2流路R2は、不図示の複数の遊技機くぎによっても構成されている。
第1流路R1上には、第1始動口20と、第2始動口22と、一般入賞口27と、が設けられている。よって、遊技者は、左打ちにより第1流路R1を流下するように遊技球を発射させることで、第1始動口20、第2始動口22、または、一般入賞口27への入賞を狙うことができる。一方、第2流路R2上には、第2始動口22と、ゲート28と、第1大入賞口30と、第2大入賞口35とが設けられている。よって、遊技者は、右打ちにより第2流路R2を流下するように遊技球を発射させることで、ゲート28の通過や、第2始動口22、第1大入賞口30、または、第2大入賞口35への入賞を狙うことができる。
また、遊技盤2の前面に形成された遊技領域3の上下方向略中央の右隣(遊技領域3以外の部分)には表示器類40が配置されている。図7に示すように、表示器類40には、特図1を可変表示する特図1表示器41a、特図2を可変表示する特図2表示器41b、及び、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器42が含まれている。また、表示器類40には、後述する特図1保留数(U1:特図1表示器41aによる特図1の可変表示が保留されている数)を表示する特図1保留表示器43a、後述する特図2保留数(U2:特図2表示器41bによる特図2の可変表示が保留されている数)を表示する特図2保留表示器43b、および、後述する普図保留数(G:普通図柄表示器42による普通図柄の可変表示が保留されている数)を表示する普図保留表示器44が含まれている。
特図1の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機に特図1抽選が行われると実行される。また、特図2の可変表示は、第2始動口22への遊技球の入賞を契機に特図2抽選が行われると実行される。なお、以下の説明では、特図1および特図2を総称して特図といい、特図1抽選および特図2抽選を総称して特図抽選という。また、特図1表示器41aおよび特図2表示器41bを総称して特図表示器41という。さらに、特図1保留表示器43aおよび特図2保留表示器43bを総称して特図保留表示器43という。
特図の可変表示は、特図抽選の結果を報知する。特図の可変表示では、特図が変動表示したあと停止表示する。停止表示される特図(停止特図、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特図抽選によって複数種類の特図の中から選択された一つの特図である。停止特図が予め定めた特定の特図(特定の停止態様の特図すなわち大当たり図柄)である場合には、停止表示された特定の特図の種類(つまり当選した大当たりの種別)に応じた開放パターンにて大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口35)を開放させる大当たり遊技が行われる。
特図表示器41は、横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって特図抽選の結果に応じた特図を表示する。例えば特図抽選の結果が大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)である場合には、特図表示器41は、「□□■■□□■■」(□:点灯、■:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDの点灯で構成される大当たり図柄を表示する。また、特図抽選の結果がハズレである場合には、特図表示器41「■■■■■■■□」というように一番右にあるLEDのみの点灯で構成されるハズレ図柄を表示する。なお、特図抽選の結果に対応するLEDの点灯態様は限定されず、適宜に設定することができる。よって、例えば、ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させてもよい。
また、特図の可変表示において、特図が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特図の変動表示がなされる。特図の変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯する態様である。なお、変動表示の態様は、特に限定されず、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど適宜に設定してよい。
ところで、パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口22への遊技球の入賞(入球)があると、特図抽選などを行うための各種乱数(数値情報)が取得されることがある。この各種乱数は、特図保留として特図保留記憶部85(図8参照)に一旦記憶される。なお、以下において、第1始動口20への遊技球の入賞(入球)により取得された各種乱数のことを「特図1関係乱数」といい、第2始動口22への遊技球の入賞(入球)により取得された各種乱数のことを「特図2関係乱数」という。ここで、特図1関係乱数は、特図1保留として、特図保留記憶部85の中の特図1保留記憶部85a(図8参照)に記憶される。一方、特図2関係乱数は、特図2保留として、特図保留記憶部85の中の特図2保留記憶部85b(図8参照)に記憶される。特図1保留記憶部85aに記憶可能な特図1保留の数(特図1保留数)および特図2保留記憶部85bに記憶可能な特図2保留の数(特図2保留数)には上限がある。第1実施形態において、特図1保留数および特図2保留数の上限値はそれぞれ4個に設定されている。なお、以下において、特図1保留と特図2保留を総称して「特図保留」といい、特図1保留数と特図2保留数を総称して「特図保留数」という。また、特図1関係乱数と特図2関係乱数とを総称して「特図関係乱数」という。
パチンコ遊技機1では、遊技球が第1始動口20または第2始動口22へ入賞した後すぐに特図の可変表示を行われない場合、具体的には、特図の可変表示の実行中や大当たり遊技の実行中に入賞があった場合、所定個数を上限として、その入賞に対する特図の可変表示(あるいは、特図抽選の権利)を留保することができる。特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特図の可変表示が可能となったときに消化される。すなわち、特図保留の消化とは、その特図保留に対応する特図関係乱数等を判定して、その判定結果を示すための特図の可変表示を実行することをいう。
そして、特図保留数は、特図保留表示器43に表示される。特図1保留表示器43aと特図2保留表示器43bのそれぞれは、4個のLEDで構成されており、特図保留数の分だけLEDを点灯させることにより特図保留数を表示する。
また、普通図柄の可変表示は、普通図柄抽選の結果を報知する。普通図柄の可変表示では、普通図柄が変動表示したあと停止表示する。停止表示される普通図柄(停止普図、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定の普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口22(電チュー23)を開放させる補助遊技が行われる。
普通図柄表示器42は、例えば2個のLEDから構成されており、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示する。普通図柄抽選の結果が当たりである場合には、普通図柄表示器42は、「□□」(□:点灯、■:消灯)というように両LEDの点灯で構成される当たり図柄を表示する。また普通図柄抽選の結果がハズレである場合には、「■□」というように右のLEDのみの点灯で構成されるハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。なお、普通図柄抽選の結果に対応するLEDの点灯態様は限定されず、適宜に設定することができる。
また、普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示が行われる。普通図柄の変動表示の態様は、第1実施形態では、両LEDが交互に点灯するという態様である。なお、普通図柄の変動表示の態様は、特に限定されず、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなど適宜に設定してもよい。
パチンコ遊技機1では、遊技球がゲート28を通過すると、普通図柄抽選を行うための普通図柄乱数(数値情報)が取得されることがある。この乱数は、普図保留として普図保留記憶部86(図8参照)に一旦記憶される。普図保留記憶部86に記憶可能な普図保留の数(普図保留数)には上限がある。第1実施形態において、普図保留数の上限値は4個に設定されている。なお、以下において、遊技球がゲート28を通過することにより取得された普通図柄乱数のことを「普図関係乱数」ともいう。
また、パチンコ遊技機1では、遊技球がゲート28を通過することに基づく普通図柄の可変表示をその通過後すぐに行えない場合、詳細には、普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に遊技球がゲート28を通過した場合、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄の可変表示(あるいは、普通図柄抽選の権利)を留保することができる。普図保留記憶部86に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。
そして、このような普通保留数は、普図保留表示器44に表示される。具体的には普図保留表示器44はそれぞれ、例えば4個のLEDで構成されており、普図保留数の分だけLEDを点灯させることにより普図保留数を表示する。
2.遊技機の電気的構成
次に、図8および図9に基づいて、パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。図8および図9に示すように、パチンコ遊技機1は、特図抽選、特図の可変表示、大当たり遊技、後述する遊技状態の設定、普図抽選、普図の可変表示、補助遊技などの遊技利益に関する制御(遊技の進行)を行う主制御基板80、主制御基板80による遊技の進行に応じた遊技演出(変動演出、保留演出、大当たり遊技演出)、客待ち演出、球型ボタン63や剣型ボタン64の操作を伴うことが可能なボタン演出などの演出に関する制御を行うサブ制御基板90、および、遊技球の払い出しに関する制御などを行う払出制御基板110等を画像表示装置7よりさらに背面側に備えている。主制御基板80は、遊技の制御を行う遊技制御部と位置づけ、サブ制御基板90は、後述する画像制御基板100、ランプ制御回路107、および音声制御回路106とともに、演出の制御を行う演出制御部と位置づけることができる。なお、演出制御部は、少なくともサブ制御基板90を備え、演出手段(画像表示装置7、盤可動体15、枠ランプ66、スピーカ67、および、枠可動体600等)を用いた遊技演出、客待ち演出、球型ボタン63や剣型ボタン64の操作を伴うことが可能なボタン演出を制御可能であればよい。
また、パチンコ遊技機1は、電源基板160を備えている。電源基板160は、主制御基板80、サブ制御基板90、及び払出制御基板110に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板160には、バックアップ電源回路161が設けられている。バックアップ電源回路161は、パチンコ遊技機1に対して電力が供給されていない場合に、後述する主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に対して電力を供給する。従って、主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に記憶されている情報は、パチンコ遊技機1の電断時であっても保持される。また、電源基板160には、電源スイッチ165が接続されている。電源スイッチ165のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切り換えられる。なお、主制御基板80のRAM84に対するバックアップ電源回路を主制御基板80に設けたり、サブ制御基板90のRAM94に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板90に設けたりしてもよい。
図8に示すように、主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラムやテーブル等を記憶したROM83、ワークメモリとして使用されるRAM84、ROM83に記憶されたプログラムを実行するCPU82、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)88が含まれている。
ROM83には、後述する主制御メイン処理やメイン側タイマ割り込み処理などを行うためのプログラムが格納されている。また、ROM83には、後述する大当たり判定テーブル、大当たり図柄種別判定テーブル、リーチ判定テーブル、特図変動パターン判定テーブル、大当たり遊技制御テーブル、当たり判定テーブル、普図変動パターン判定テーブル、電チュー開放パターンテーブルなどが格納されている。なお、ROM83は外付けであってもよい。また、RAM84には、前述した特図保留記憶部85や普図保留記憶部86などが設けられている。
また、主制御基板80には、RAM84に記憶されている情報をCPU82にクリアさせるためのRAMクリアスイッチ89が実装されている。主制御基板80を含めてパチンコ遊技機1が備えている各種の基板は、パチンコ遊技機1の背面側に配されている。従って、内枠52を開放することが可能な遊技店の店員等でなければ、RAMクリアスイッチ89を操作することはできない。
主制御基板80には、所定の中継基板(図示なし)を介して各種センサ類やソレノイド類が接続されている。そのため、主制御基板80には、各種センサ類が出力した信号が入力する。また、主制御基板80は、各種ソレノイド類に信号を出力する。
主制御基板80に接続されている各種センサ類には、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ22a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、特定領域センサ37a、非特定領域センサ38a、および、一般入賞口センサ27aが含まれている。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20に入賞した遊技球を検知する。第2始動口センサ22aは、第2始動口22に入賞した遊技球を検知する。ゲートセンサ28aは、ゲート28に設けられており、ゲート28を通過した遊技球を検知する。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30に入賞した遊技球を検知する。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35に入賞した遊技球を検知する。特定領域センサ37aは、特定領域37内に設けられており、特定領域37に進入した遊技球を検知する。非特定領域センサ38aは、非特定領域38内に設けられており、非特定領域38に進入した遊技球を検知する。一般入賞口センサ27aは、一般入賞口27に入賞した遊技球を検知する。各センサは、遊技球を検知すると、その検知内容に応じた信号を主制御基板80に出力する。
また、主制御基板80に接続されている各種ソレノイド類には、電チューソレノイド232、第1大入賞口ソレノイド312、第2大入賞口ソレノイド362、および、振分ソレノイド722が含まれている。電チューソレノイド232は、電チュー23の開閉部材231を駆動する。第1大入賞口ソレノイド312は、第1大入賞装置31の開閉部材311を駆動する。第2大入賞口ソレノイド362は、第2大入賞装置36の羽根部材361を駆動する。振分ソレノイド722は、振分装置72の振分部材721を駆動する。
さらに主制御基板80には、表示器類40(特図表示器41、普通図柄表示器42、特図保留表示器43、および普図保留表示器44)が接続されている。これらの表示器類40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120、貸球払出装置130およびカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されているプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。なお、発射装置112には、ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号や、接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球払出装置130の貸球モータ131を駆動して貸球の払い出しを行ったりする。払い出される賞球は、その計数のための賞球センサ122により検知される。また払い出される貸球は、その計数のための貸球センサ132により検知される。
また、ハンドル60には、遊技者などの人のハンドル60への接触を検知可能なタッチスイッチ114が設けられている。遊技者によるハンドル60(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114がハンドル60への接触を検知し、検知信号を払出制御基板110に出力する。また、ハンドル60には、ハンドル60の回転角度(操作量)を検出可能な発射ボリュームつまみ115が接続されている。発射装置112は、発射ボリュームつまみ115が検出したハンドル60の回転角度に応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113を駆動させる。なお、パチンコ遊技機1においては、ハンドル60への回転操作が維持されている状態では、約0.6秒毎に1球の遊技球が発射されるようになっている。
また主制御基板80は、遊技の進行に応じて、サブ制御基板90に対し、遊技に関する情報を含んだ各種コマンドを送信する。サブ制御基板90は、主制御基板80から送られる各種コマンドに基づいて、主制御基板80による遊技の進行状況(遊技の制御内容)を把握することができる。なお、主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図9に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)91が実装されている。演出制御用マイコン91には、主制御基板80による遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM93、ワークメモリとして使用されるRAM94、ROM93に記憶されたプログラムを実行するCPU92、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)98が含まれている。
また、ROM93には、後述するサブ制御メイン処理、受信割り込み処理、1msタイマ割り込み処理、および、10msタイマ割り込み処理などを行うためのプログラムが格納されている。また、ROM93には、後述する通常演出モード用の停止演出図柄判定テーブル、オープニング演出パターン判定テーブル、ラウンド演出パターン判定テーブル、および、エンディング演出パターン判定テーブルなどが格納されている。なお、ROM93は外付けであってもよい。
また、サブ制御基板90には、リアルタイムクロック(RTC)99が実装されている。RTC99は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。RTC99は、パチンコ遊技機1に、所定の島電源供給装置(図示なし)から電力が供給されているときにはその電力によって動作し、島電源供給装置から電力が供給されていないときには、電源基板160が備えるバックアップ電源回路161から供給される電力によって動作する。このため、RTC99は、パチンコ遊技機1の電源が投入されていないときにも現在の日時を計測することが可能である。なお、RTC99に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板90に設けてもよい。バックアップ電源回路には、コンデンサや内臓電池(ボタン電池等)を含む回路を採用することができる。
サブ制御基板90には、画像制御基板100が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、すなわち、主制御基板80による遊技の進行に応じて、画像制御基板100のCPU102に画像表示装置7の表示制御を行わせる。なお、サブ制御基板90と画像制御基板100との接続は、サブ制御基板90から画像制御基板100への信号の送信と、画像制御基板100からサブ制御基板90への信号の送信の双方が可能な双方向通信接続となっている。
画像制御基板100は、画像制御のためのプログラム等を記憶した制御用ROM103、ワークメモリとして使用される制御用RAM104、及び、制御用ROM103に記憶されたプログラムを実行するCPU102を備えている。また、画像制御基板100は、画像表示装置7に表示される画像のデータを記憶したCGROM143、CGROM143に記憶されている画像データの展開等に使用されるVRAM144、及び、VDP(Video Display Processor)142を備えている。勿論、これらの電子部品の全部又は一部がワンチップで構成されていてもよい。CGROM143には、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。
VDP142は、演出制御用マイコン91からの指令に基づきCPU102によって作成されるディスプレイリストに従って、CGROM143から画像データを読み出してVRAM144内の展開領域に展開する。そして、展開した画像データを適宜合成してVRAM144内のフレームバッファに画像を描画する。そしてフレームバッファに描画した画像をRGB信号として画像表示装置7に出力する。これにより、種々の演出画像が表示部7aに表示される。
なお、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されている。ディスプレイリストには、描画する画像の種類、画像を描画する位置、表示の優先順位、表示倍率、画像の透過率等の種々のパラメータの情報が含まれている。
また、画像制御基板100には、スピーカ67から出力される音声の音量を調整するための回転つまみ(図示なし)が回転操作されたことを検出する回転つまみ検出SW(スイッチ)105aが接続されている。回転つまみは、遊技盤2の背面側で画像制御基板100に搭載されている。回転つまみ検出SW105aは、回転つまみが回転操作されると、回転つまみの回転操作位置に応じた信号を画像制御基板100に出力する。画像制御基板100が回転つまみの回転操作位置に応じた信号を入力すると、サブ制御基板90にマスターボリューム変更コマンドを送信する。サブ制御基板90は、受信したマスターボリューム変更コマンドを音声制御回路106に送信する。これにより音声制御回路106は、受信したマスターボリューム変更コマンドに基づいてマスターボリューム(音量レベル)を変更するようになっている。音声制御回路106は、後述する音声による変動演出などを行う際には、マスターボリュームに応じた音量で音声による変動演出などを行う。
なお、第1実施形態では、画像制御基板100がサブ制御基板90を介して音声制御回路106にマスターボリューム変更コマンドを送信することによりマスターボリュームが変更されているが、マスターボリュームを変更するために、サブ制御基板90を介さないで音声制御回路106にマスターボリューム変更コマンドを送信するようにしても良い。また、回転つまみ及び回転つまみ検出SW105aをサブ制御基板90に設け、サブ制御基板90が音声制御回路106にマスターボリューム変更コマンドを送信するようにすることも可能である。また、回転つまみ及び回転つまみ検出SW105aを音声制御回路106側に設けて、回転つまみの回転操作位置に応じた信号が音声制御回路106に出力されることにより、マスターボリュームを変更するようにしても良い。なお、マスターボリュームを変更するための操作手段は、回転つまみに限られるものではなく、スライドスイッチやボタン等の他の機構からなるものであっても良い。
演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、すなわち、主制御基板80による遊技の進行に応じて、音声制御回路106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。音声制御回路106は、設定されているマスターボリュームに応じた音量で、音声、楽曲、効果音等をスピーカ67から出力する。後述する音声による変動演出などは、マスターボリュームに応じた音量で行われる。なお、第1実施形態では、マスターボリュームは、最少の「0」から最大の「9」までの10段階で設定されている。すなわち、マスターボリュームの最少は消音(無音)を表す「0」であり、最大は「9」である。また、マスターボリューム「0」が設定されている場合は、音声による演出そのものは実行されるが、消音であるので、出力されないようにすることも、音声による演出そのものが実行されないようにすることもできる。
スピーカ67から出力する音声等の音声データは、サブ制御基板90のROM93に格納されている。なお、音声制御回路106を、基板にしてCPUを実装してもよい。この場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、基板にROMを実装し、そのROMに音声データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100の制御用ROM103に音声データを格納してもよい。
また、サブ制御基板90には、所定の中継基板(図示なし)を介して、入力部となる各種スイッチ類や駆動源となる各種ソレノイド類やモータ類が接続されている。サブ制御基板90には、各種スイッチ類が出力した信号が入力する。また、サブ制御基板90は、各種ソレノイド類やモータ類に信号を出力する。
サブ制御基板90に接続されている各種スイッチ類には、球型ボタン検出スイッチ63a、剣型ボタン検出スイッチ64a、セレクトボタン検出スイッチ65a、および、解除ボタン検出スイッチ68aが含まれている。
球型ボタン検出スイッチ63aは、球型ボタン63が押下操作されたことを検出する。剣型ボタン検出スイッチ64aは、剣型ボタン64が押下操作されたことを検出する。セレクトボタン検出スイッチ65aは、セレクトボタン65が押下操作されたことを検出する。解除ボタン検出スイッチ68aは、解除ボタン68が押下操作されたことを検出する。各検出スイッチは、操作されたことを検出すると、その検出内容に応じた信号をサブ制御基板90に出力する。
サブ制御基板90に接続された各種ソレノイド類やモータ類には、盤可動体ソレノイド15B、左側枠可動体モータ521、および、右側枠可動体モータ522で構成されている。盤可動体ソレノイド15Bは、盤可動体15を駆動して作動させる。左側枠可動体モータ521は、左側枠可動体600Lを回転させる。右側枠可動体モータ522は、右側枠可動体600Rを回転させる。詳細には演出制御用マイコン91は、盤可動体15の動作態様を決める動作パターンデータ、左側枠可動体600Lの回転態様を決める回転パターンデータ、および、右側枠可動体600Rの回転態様を決める回転パターンデータを作成し、ランプ制御回路107を介して、盤可動体15の動作、ならびに、左側枠可動体600Lおよび右側枠可動体600Rの回転を制御する。
また、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドなどに基づいて、ランプ制御回路107を介して枠ランプ66等の点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン91は、枠ランプ66の発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って枠ランプ66の発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。
なお、ランプ制御回路107を基板にしてCPUを実装してもよい。この場合、そのCPUに、枠ランプ66等の点灯制御、盤可動体15の動作制御、および、左側枠可動体600Lおよび右側枠可動体600Rの回転制御を実行させてもよい。さらにこの場合、基板にROMを実装して、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
3.主制御基板80による遊技の説明
次に、主制御基板80により行われる遊技について説明する。発射された遊技球が第1始動口20に入賞すると、特図1保留数(U1)が4未満であることを条件に、特図1抽選を行う。特図1抽選が行われると、特図1表示器41aにおいて、特図1の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行って、特図1抽選の結果を報知する。ここで、停止表示される特図1には、大当たり図柄とハズレ図柄とがある。すなわち、特図1抽選の結果には大当たりとハズレがある。大当たり図柄が停止表示されると大当たり遊技が実行され、新たな遊技状態が設定されて、当該入賞に係る遊技が終了する。一方、ハズレ図柄が停止表示されると大当たり遊技が行われず、当該入賞に係る遊技が終了する。
同様に、発射された遊技球が第2始動口22に入賞すると、特図2保留数(U2)が4未満であることを条件に、特図2抽選を行う。特図2抽選が行われると、特図2表示器41bにおいて、特図2の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行って、特図2抽選の結果を報知する。ここで、停止表示される特図2には、大当たり図柄とハズレ図柄とがある。すなわち、特図2抽選の結果には、大当たりとハズレがある。大当たり図柄が停止表示されると大当たり遊技が実行され、新たな遊技状態が設定されて、当該入賞に係る遊技が終了する。一方、ハズレ図柄が停止表示されると大当たり遊技が行われず、当該入賞に係る遊技が終了する。
なお、以下において、特図1保留数(U1)が4未満であるときに第1始動口20に遊技球が入賞することを「第1始動条件の成立」といい、特図2保留数(U2)が4未満であるときに第2始動口22に遊技球が入賞することを「第2始動条件の成立」という。また、「第1始動条件の成立」と「第2始動条件の成立」をまとめて「始動条件の成立」と総称する。
主制御基板80は、このような一連の遊技(特図抽選、特図の可変表示、大当たり遊技、遊技状態の設定)を行うにあたり、始動条件の成立により、特図関係乱数を取得し、当該乱数について種々の判定を行う。取得する特図関係乱数には、図10(A)に示すように、特別図柄乱数、大当たり図柄種別乱数、リーチ乱数および変動パターン乱数がある。特別図柄乱数は大当たり判定を行うための乱数(数値情報)である。大当たり図柄種別乱数は大当たり図柄種別判定を行うための乱数(数値情報)である。リーチ乱数はリーチ判定を行うための乱数(数値情報)である。変動パターン乱数は特別図柄の変動パターン判定を行うための乱数(数値情報)である。各乱数には、適宜に範囲が設けられている。具体的に、特別図柄乱数の範囲は、0〜65535である。大当たり図柄種別乱数の範囲は、0〜99のである。リーチ乱数の範囲は、0〜255である。変動パターン乱数の範囲は、0〜99である。
次に、特図関係乱数を用いて行われる各判定について説明する。最初に、大当たり判定について説明する。大当たり判定は、図10(B)に示す大当たり判定テーブルを用いて、大当たりか否か(大当たり遊技を実行するか否か)を決定するための判定である。大当たり判定テーブルは、遊技状態(通常確率状態/高確率状態)に関連付けられている。すなわち、大当たり判定テーブルには、通常確率状態のときに用いられる大当たり判定テーブル(通常確率大当たり判定テーブル)と高確率状態のときに用いられる大当たり判定テーブル(高確率大当たり判定テーブル)とがある。通常確率状態と高確率状態についての詳細は後述するが、通常確率状態は大当たり判定で大当たりと判定される確率が相対的に低く設定された遊技状態である。一方、高確率状態は大当たり判定で大当たりと判定される確率が相対的に高く設定された遊技状態である。
各大当たり判定テーブルでは、大当たり判定の結果である大当たりとハズレに、特別図柄乱数の判定値(特別図柄乱数値)が振り分けられている。よって、主制御基板80は、取得した特別図柄乱数を大当たり判定テーブルに照合して、大当たりかハズレかを判定する。図10(B)に示すように、高確率状態で用いられる大当たり判定テーブルの方が、通常確率状態で用いられる大当たり判定テーブルよりも、大当たりと判定される特別図柄乱数値が多く設定されている。大当たり判定の結果が大当たりであると、特別図柄の可変表示で大当たり図柄が停止表示される。一方、大当たり判定の結果がハズレであると、特別図柄の可変表示でハズレ図柄が停止表示される。
次に、大当たり図柄種別判定について説明する。大当たり図柄種別判定は、大当たり判定の結果が大当たりである場合に、図10(C)に示す大当たり図柄種別判定テーブルを用いて大当たり図柄の種別を決定するための判定である。
大当たり図柄種別判定テーブルは、可変表示される特別図柄の種別(特図1/特図2)、言い換えれば、当該大当たり図柄種別判定が起因する(当該大当たり図柄種別判定を発生させた)入賞が行われた始動口の種別(第1始動口20/第2始動口22)に関連付けられている。すなわち、大当たり図柄種別判定テーブルには、特図1の可変表示を行うときに用いられる大当たり図柄種別判定テーブル(第1大当たり図柄種別判定テーブル)と特図2の可変表示を行うときに用いられる大当たり図柄種別判定テーブル(第2大当たり図柄種別判定テーブル)とがある。
各大当たり図柄種別判定テーブルでは、大当たり図柄種別判定の結果である大当たり図柄の種別に、大当たり図柄種別乱数の判定値(大当たり図柄種別乱数値)が振り分けられている。よって、主制御基板80は、取得した大当たり図柄種別乱数を大当たり図柄種別判定テーブルに照合して、大当たり図柄の種別を判定する。図10(C)に示すように、大当たり図柄として、大当たり図柄A〜大当たり図柄Hの8種類の大当たり図柄が設けられている。そして、第1大当たり図柄種別判定テーブルでは、大当たり図柄種別乱数値が、大当たり図柄Aに10%、大当たり図柄Bに25%、大当たり図柄Cに5%、大当たり図柄Dに5%、大当たり図柄Eに5%、大当たり図柄Fに5%、大当たり図柄Gに45%振り分けられている。一方、第2大当たり図柄種別判定テーブルでは、大当たり図柄種別乱数値が大当たり図柄Hに100%振り分けられている。
なお、大当たりの当選確率および大当たり図柄種別の振分率は図10(B)および図10(C)に限られず、適宜に設定することができる。また、大当たり図柄の種別は、図10(C)に示す大当たり図柄A〜大当たり図柄Hの8種類に限らず、適宜に設定することができる。第1大当たり図柄種別判定テーブルにおいて、7種類より多い又は少ない種類の大当たりが大当たり図柄種別乱数値に対応付けられていても良い。また、第2大当たり図柄種別判定テーブルにおいて、2種類以上の大当たりが大当たり図柄種別乱数値に対応付けられていても良い。
次に、リーチ判定について説明する。リーチ判定は、大当たり判定の結果がハズレである場合に、図10(D)に示すリーチ判定テーブルを用いてリーチを発生させるか否かを決定するための判定である。ここで、リーチについて説明するために、リーチの前提となる変動演出について説明する。
特図の可変表示が行われると、当該特図の可変表示に応じて、変動演出が行われる。変動演出は、画像表示装置7、盤可動体15、球型ボタン63、剣型ボタン64、スピーカ67、枠ランプ66、および、枠可動体600などの様々な演出装置を用いて行われる。変動演出として、画像表示装置7の表示部7aでは、当該特図の可変表示に同期した演出図柄の可変表示が行われる。すなわち、特図の変動表示に伴って演出図柄の変動表示が行われ、特図の変動停止(停止表示)に伴って、演出図柄の変動停止(停止表示)が行われる。なお、演出図柄を表示する演出を演出図柄変動演出という。演出図柄変動演出は「変動演出」の一部を構成している。
例えば、表示部7aが「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアに分けられ、左の図柄表示エリアには左演出図柄8Lが表示され、中の図柄表示エリアには中演出図柄8Cが表示され、右の図柄表示エリアには右演出図柄8Rが表示される(図18など参照)。演出図柄8L,8C,8Rはそれぞれ、例えば「1」〜「8」までの数字をあらわした複数の図柄からなる。そして、演出図柄の変動表示においては、演出図柄8L,8C,8Rが上から下にスクロールして、表示部7a内に表示される(視認される)数字が次々に入れ替わる。なお、演出図柄の変動表示の態様としては、上下方向にスクロールする態様に限られず、左右方向(例えば、右から左)にスクロールする態様など他の態様であってもよい。また、演出図柄変動演出では、演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の演出画像も表示される。
そして、特図が停止表示されるときに、左、中、右の演出図柄8L,8C,8Rが所定の配列(組み合わせ)で停止表示される。すなわち、変動表示において表示部7aで次々に入れ替わっていた様々な数字が1つに特定される。このとき、停止表示した(特定された)演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせによって、特図表示器41にて停止表示される特図(可変表示の結果、つまりは特別図柄抽選の結果)が、わかりやすく表示される。これにより、遊技者による遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には特図抽選の結果を特図1表示器41aや特図2表示器41bにより把握するのではなく、画像表示装置7の表示部7aにて把握する。
そして、リーチとは、変動演出(演出図柄変動演出)において、演出図柄8L,8C,8Rを用いて遊技者に大当たりを期待させるための演出である。具体的に、リーチは、演出図柄8L,8C,8Rのうちでスクロール表示されている演出図柄が残り一つとなっている状態であって、スクロール表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば「5↓5」の状態)のことである(図19(D)参照)。なお、リーチにおいてスクロール表示されていない演出図柄は、表示部7a内の所定位置で仮停止している。仮停止とは、所定の演出図柄が略所定位置で留まり(所定の演出図柄が表示部7a内に表示され続け)、すなわち、異なる演出図柄に入れ替わることはないものの、微小な変動(例えば、多少の上下方向の往復運動の繰り返し、また、多少の揺動の繰り返し、また、拡大と縮小の繰り返しなど)のことである。なお、仮停止の態様はこれらに限られない。
リーチ判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けられている。すなわち、リーチ判定テーブルには、非時短状態のときに用いられるリーチ判定テーブル(非時短リーチ判定テーブル)と時短状態のときに用いられるリーチ判定テーブル(時短リーチ判定テーブル)とがある。非時短状態と時短状態についての詳細は後述するが、非時短状態と時短状態は、特別図柄の変動表示に要する時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間:特図変動時間)に関する遊技状態であり、時短状態では、非時短状態よりも特図変動時間が短くなり易い。
各リーチ判定テーブルでは、リーチ判定の結果である「リーチ有り(リーチを発生させる)」と「リーチ無し(リーチを発生させない)」に、リーチ乱数の判定値(リーチ乱数値)が振り分けられている。よって、主制御基板80は、取得したリーチ乱数をリーチ判定テーブルに照合して、リーチ有りかリーチ無しか(リーチを発生させる否か)を判定する。図10(D)に示すように、非時短状態で用いられるリーチ判定テーブルの方が、時短状態で用いられるリーチ判定テーブルよりも、「リーチ有り(リーチを発生させる)」と判定されるリーチ乱数値が多く振り分けられている。リーチ判定の結果が「リーチ有り(リーチを発生させる)」であると、基本的には変動演出でリーチが発生する。一方、リーチ判定の結果が「リーチ無し(リーチを発生させない)」であると、変動演出でリーチが発生しない。すなわち、リーチ判定の結果が「リーチ無し(リーチを発生させない)」であると、変動演出において、演出図柄の変動表示が開始した後、当該変動表示中の演出図柄に特別なアクションが発生することなく演出図柄の変動表示が終了して演出図柄の停止表示が行われる。なお、以下において、大当たり判定の結果が「ハズレ」であることを前提に行われるリーチ判定の結果「リーチ有り(リーチを発生させる)」のことを「リーチ有りハズレ」といい、「リーチ無し(リーチを発生させない)」のことを「リーチ無しハズレ」ということもある。
次に、特別図柄の変動パターン判定について説明する。特別図柄の変動パターン判定(特図変動パターン判定)は、大当たり判定の結果が大当たりおよびハズレの何れの場合にも、図11に示す特別図柄の変動パターン判定テーブル(特図変動パターン判定テーブル)を用いて、特別図柄の変動表示の変動パターン(特図変動パターン)を決定するための判定である。特図変動パターンとは、特図変動時間や変動演出の演出内容などに関する所定事項を識別するための識別情報である。なお、特図変動パターンには、特図変動時間や変動演出の演出フロー(演出内容)の他、大当たり判定の結果とリーチ判定の結果に関する情報も含まれている。
特図変動パターン判定テーブルは、判定対象となる変動表示を行う特別図柄の種別(特図1/特図2)、言い換えれば、当該特図変動パターン判定が起因する入賞が行われた始動口の種別(第1始動口20/第2始動口22)に関連付けられている。すなわち、特図変動パターン判定テーブルには、特図1の変動表示を行うときに用いられる特図変動パターン判定テーブル(特図1変動パターン判定テーブル:図11−1)と、特図2の変動表示を行うときに用いられる特図変動パターン判定テーブル(特図2変動パターン判定テーブル:図11−2)とがある。
そして、各特図変動パターン判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)にも関連付けられている。すなわち、特図1変動パターン判定テーブルおよび特図2変動パターン判定テーブルのそれぞれには、非時短状態のときに用いられる特図変動パターン判定テーブル(非時短状態用の特図変動パターン判定テーブル)と時短状態のときに用いられる特図変動パターン判定テーブル(時短状態用の特図変動パターン判定テーブル)とがある。
また、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けられた各特図変動パターン判定テーブルは、さらに、大当たり判定結果およびリーチ判定結果にも関連付けられている。すなわち、非時短状態用の特図変動パターン判定テーブルには、大当たり用の特図変動パターン判定テーブルと、リーチ有りハズレ用の特図変動パターン判定テーブルと、リーチ無しハズレ用の特図変動パターン判定テーブルと、がある。同様に、時短状態用の特図変動パターン判定テーブルにも、大当たり用の特図変動パターン判定テーブルと、リーチ有りハズレ用の特図変動パターン判定テーブルと、リーチ無しハズレ用の特図変動パターン判定テーブルと、がある。
さらに、各リーチ無しハズレ用の特図変動パターン判定テーブルは、特図保留数にも関連付けられている。具体的には、特図1保留数(U1)が0〜2のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図変動パターン判定テーブルと、特図1保留数(U1)が3〜4のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図変動パターン判定テーブルと、がある。また、特図2保留数(U2)が0〜2のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図変動パターン判定テーブルと、特図2保留数(U2)が3〜4のときに用いられるリーチ無しハズレ用の特図変動パターン判定テーブルと、がある。
以上のように、特別図柄の種別や遊技状態などに関連付けられた各特図変動パターン判定テーブルでは、特図変動パターン判定の結果である特図変動パターンに、変動パターン乱数の判定値(特図変動パターン乱数値)が振り分けられている。よって、主制御基板80は、取得した変動パターン乱数を特図変動パターン判定テーブルに照合して、特図変動パターンを判定する。そして、この判定で決定された特図変動パターンに応じた特図変動時間の特別図柄の変動表示が、特図表示器41で行われる。また、特図変動パターンに基づいた変動演出が行われる。
特図変動パターンには、特図変動時間に基づいた変動演出の演出内容を構成する演出フローに関する情報が含まれている。この変動演出の演出フローは、図11に示す各特図変動パターン判定テーブルの右から3番目の項目の備考に示している。ここで、特図変動パターンに関連づけられた変動演出の演出フローを構成する各演出について説明する。
最初に、変動演出の種類について説明する。変動演出には、演出図柄の変動表示が開始してから変動表示態様が通常の通常態様を維持したまま変動表示が終了する通常変動演出と、演出図柄の変動表示が開始してから変動表示態様が通常とは異なる特別態様になる特別変動演出とがある。ここで、特別態様には、前述したリーチがある。
次に変動演出の演出フローを構成する各種演出について説明する。変動演出の演出フローを構成する演出として、通常A、通常B、短縮A、短縮B、リーチ、ノーマルリーチ(Nリーチ)、発展演出、スペシャルリーチ(SPリーチ)がある。SPリーチには、さらに、弱スペシャルリーチ(弱SPリーチ)と、強スペシャルリーチ(強SPリーチ)とがある。
通常Aと通常Bは、後述する非時短状態における通常変動演出において、演出図柄の変動表示が開始してから終了するまで(演出図柄の停止表示が開始するまで)の部分を構成する演出である。すなわち、通常Aと通常Bは、非時短状態における通常変動演出そのものを構成する。そして、通常Aは特図変動時間が10秒の場合の通常変動演出であり、通常Bは特図変動時間が5秒の場合の通常変動演出である。
短縮Aと短縮Bは、後述する時短状態における通常変動演出において、演出図柄の変動表示が開始してから終了するまで(演出図柄の停止表示が開始するまで)の部分を構成する演出である。すなわち、短縮Aと短縮Bは、時短状態における通常変動演出そのものを構成する。なお、短縮Aは特図変動時間が6秒の場合の通常変動演出であり、短縮Bは特図変動時間が3秒の場合の通常変動演出である。
ノーマルリーチ(Nリーチ)は、リーチになった直後に、当該リーチが所定時間(例えば、8秒)維持された状態、言い換えれば、大当たり報知の停止態様の一部を構成する同一の2つの演出図柄が所定時間仮停止した状態で、残り1つの演出図柄が通常より低速で変動する演出である。Nリーチが示唆する大当たりの期待度は、通常変動演出より高く、後述する発展演出およびSPリーチよりも低い。ノーマルリーチで変動演出が終了する場合、その低速で変動する残りの1つの演出図柄が停止する。大当たりの場合のノーマルリーチあれば、残りの1つの演出図柄は、リーチを構成する演出図柄と同一の演出図柄で停止する。ハズレの場合のノーマルリーチであれば、残りの1つの演出図柄は、リーチを構成する演出図柄とは異なる演出図柄で停止する。ノーマルリーチで変動演出が終了しない場合、残りの1つの演出図柄が再び高速で変動し、リーチが維持されたままノーマルリーチから次の演出(第1実施形態では「発展演出」)に発展する(切り替わる)。
発展演出は、リーチが維持された状態で、SPリーチ(強SPリーチまたは弱SPリーチ)につなぐ演出である。すなわち、発展演出から強SPリーチまたは弱SPリーチに分岐する。よって、発展演出で変動演出が終了することはない。言い換えれば、発展演出まで発展すると、必ず弱SPリーチまたは強SPリーチの何れかが行われる。
SPリーチは、リーチが維持された状態で、Nリーチよりも長い時間行われる演出である。そして、SPリーチの中では、弱SPリーチより強SPリーチの方が長い時間行われる。なお、詳細は後述するが、強SPリーチでは、主に表示部7aにおいて3D画像が表示される。そして、強SPリーチの演出内容としては、所定のキャラクタが敵の基地で敵キャラクタとバトルするシーンが表示される(バトルする映像が表示部7aで流れる)。一方、弱SPリーチでは、主に表示部7aにおいて2D画像が表示される。そして、弱SPリーチの演出内容としては、所定のキャラクタが街中で敵キャラクタとバトルするシーンが表示される(バトルする映像が表示部7aで流れる)。
なお、図11の特図変動パターン判定テーブルの右から2番目の欄に示すように、特図(大当たり判定結果)および変動演出の演出内容に関する情報を含む特図変動パターンについて、特図(大当たり判定結果)および変動演出の演出内容などに関連付けて名称を付すこととする。
以上のように、大当たり判定、大当たり図柄種別判定、リーチ判定および特図変動パターン判定が行われることによって、特図表示器41において特図の可変表示が行われる。そして、特図の可変表示で、表示結果(特別図柄抽選の結果)として、大当たり図柄が停止表示されると、大当たり遊技が実行される。
大当たり遊技は、大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)の開閉を伴うラウンド遊技が複数回行われるラウンド期間と、大当たり遊技が開始してから初回のラウンド遊技が開始されるまでの大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)の開閉を伴わないオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了してから大当たり遊技が終了するまでの大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)の開閉を伴わないエンディング(EDとも表記する)とで構成されている。各ラウンド遊技は、オープニングの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はエンディングの開始によって終了する。なお、以下において、所定回数目(所定の順番)のラウンド遊技を、単に「ラウンド」という。例えば、その大当たり遊技における初回(1回目)のラウンド遊技のことを「1ラウンド(1R)」といい、その大当たり遊技における10回目のラウンド遊技のことを「10ラウンド(10R)」という。また、ラウンド遊技の順番のことを「ラウンド数」という。
そして、大当たり遊技を構成する要素(大当たり遊技構成要素)として、ラウンド遊技の回数、各回のラウンド遊技において大入賞口30,35を開閉させる制御態様および特定領域37を開閉させる制御態様(ラウンド遊技制御態様)、オープニングの時間(オープニング時間)、およびエンディングの時間(エンディング時間)などが含まれている。これらの各要素は、停止表示された大当たり図柄の種別に対応付けられている。主制御基板80は、遊技状態(非時短状態/時短状態)と停止表示された大当たり図柄の種別とに対応付けられた大当たり遊技制御テーブル(図12参照)を用いて大当たり遊技を制御する。各大当たり遊技制御テーブルには、大当たり遊技構成要素が格納されている。よって、主制御基板80は、大当たり図柄が停止表示されると、停止表示された大当たり図柄の種別に応じた大当たり遊技を実行する。
大当たり遊技には、大きく分けて2つの種別の大当たり遊技がある。大当たり遊技の種別として、その大当たり遊技中に遊技球が特定領域37を通過(特定領域37に進入)することが容易な大当たり遊技(以下、「V通過大当たり遊技」という)と、その大当たり遊技中に遊技球が特定領域37を通過(特定領域37に進入)することが困難な大当たり遊技(以下、「V非通過大当たり遊技」という)と、がある。なお、以下において、遊技球が特定領域37を通過(特定領域37に進入)することを「V通過」という。そして、振分部材721が第1状態になり、V通過可能な状態になることを「特定領域37が開放する」という。また、振分部材721が第2状態になり、V通過不可能な状態になることを「特定領域37が閉鎖する」という。また、V通過大当たり遊技を実行させる大当たりのことを「V通過大当たり」といい、V非通過大当たり遊技を実行させる大当たりのことを「V非通過大当たり」という。
V通過大当たりに当選すると、その大当たり遊技中にV通過が容易であり、V通過によって大当たり遊技の終了に伴って高確率状態が発生するので、V通過大当たりは、高確率状態が発生することが想定される大当たりである。一方、V非通過大当たりに当選すると、その大当たり遊技中にV通過が困難であり、V通過できないと高確率状態が発生しないので、V非通過大当たりは、高確率状態が発生しないことが想定される大当たりである。なお、特図1の大当たり図柄種別判定では、55%の割合でV通過大当たりが選択され、45%の割合でV非通過大当たりが選択される。一方、特図2の大当たり図柄種別判定では、100%の割合でV通過大当たりが選択される(図10(C)参照)。よって、第1始動口20への入賞に基づく特図1抽選よりも、第2始動口22への入賞に基づく特図2抽選の方が、遊技者に有利に設定されている。
次に、各回のラウンド遊技において大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)を開閉させる制御(大入賞口制御)ならびに特定領域37を開閉させる制御(特定領域制御)について説明する。なお、以下において、大入賞口制御と特定領域制御を合わせて「ラウンド遊技制御」という。
ラウンド遊技制御はラウンド遊技制御態様テーブルを用いて行われる。図12に示すように、ラウンド遊技制御テーブルは、大当たり図柄毎に設定されている。各ラウンド遊技制御テーブルでは、図13(A)に示すように、ラウンド遊技単位で大入賞口制御態様および特定領域制御態様が設定されている。大入賞口制御態様には、第1ロング開放パターン(図13(A)において「第1ロング」)、第1ショート開放パターン(図13(A)において「第1ショート」)、第2ロング開放パターン(図13(A)において「第2ロング」)、および、第2ショート開放パターン(図13(A)において「第2ショート」)の4種類の大入賞口制御態様が設けられている。一方、特定領域制御態様には、非通過パターン(図13(A)において「非通過」)、第1通過パターン(図13(A)において「第1通過」)、および、第2通過パターン(図13(A)において「第2通過」)の3種類の特定領域制御態様が設けられている。
ラウンド遊技は、大入賞口30,35の開閉を伴う動作期間と、動作期間後の大入賞口30,35の閉鎖状態が維持されたインターバルとで構成されている。インターバルは、動作期間における大入賞口30,35の開放が終了する直前に大入賞口30,35へ入球した遊技球を第1大入賞口センサ30aまたは第2大入賞口センサ35aに検出させるための保証期間(大入賞口球ハケ期間)として設けられている。第1実施形態では、1回のラウンド遊技における動作期間において、大入賞口30,35が1回開放する場合と2回開放する場合とがある。1回開放する場合は、この1回の開放が開始してから終了するまでの期間がそのラウンド遊技における動作期間を構成する。一方、2回開放する場合は、1回目の開放が開始してから2回目の開放が終了するまでの期間がそのラウンド遊技における動作期間を構成する。また、大入賞口30,35の開放と閉鎖とが、それぞれ独立した動作として位置づけられている。すなわち、1回開放の場合、1回の開放をもって1回の動作が行われたと考える。一方、2回開放の場合、1回目の開放と2回目の開放との間に大入賞口30,35の閉鎖が行われているので、計3回の動作が行われていると考える。ここで、図13(B)を用いて、大入賞口制御態様について説明する。
第1ロング開放パターンの動作期間では、最初に1回目の動作として第1大入賞口30を27.50秒にわたって開放させ、次に2回目の動作として、第1大入賞口30を1.00秒にわたって閉鎖させ、最後に3回目の動作として第1大入賞口30を1.00秒にわたって開放させる。そして、第1ロング開放パターンの動作期間後のインターバルでは、第1大入賞口30を2.00秒にわたって閉鎖させる。このように、第1ロング開放パターンは、第1大入賞口30の「27.50秒の開放→1.00秒の閉鎖→1.00秒の開放」からなる動作期間と、2.00秒の閉鎖からなるインターバルとで構成される。
第1ショート開放パターンの動作期間では、1回目の動作として第1大入賞口30を0.06秒にわたって開放させる。そして、第1ショート開放パターンの動作期間後のインターバルでは、第1大入賞口30を2.00秒にわたって閉鎖させる。このように、第1ショート開放パターンは、第1大入賞口30の0.06秒の開放からなる動作期間と、2.00秒の閉鎖からなるインターバルとで構成される。なお、0.06秒の開放時に遊技球が第1大入賞口30に入球することは稀である。
第2ロング開放パターンの動作期間では、1回目の動作として第2大入賞口35を28.50秒にわたって開放させる。そして、第2ロング開放パターンの動作期間後のインターバルでは、第2大入賞口35を2.00秒にわたって閉鎖させる。このように、第2ロング開放パターンは、第2大入賞口35の28.50秒の開放からなる動作期間と、2.00秒の閉鎖からなるインターバルとで構成される。
第2ショート開放パターンの動作期間では、1回目の動作として第2大入賞口35を0.06秒にわたって開放させる。そして、第2ショート開放パターンの動作期間後のインターバルでは、第2大入賞口35を2.00秒にわたって閉鎖させる。このように、第2ショート開放パターンは、第2大入賞口35の0.06秒の開放からなる動作期間と、2.00秒の閉鎖からなるインターバルとで構成される。なお、0.06秒の開放時に遊技球が第2大入賞口35に入球することは稀である。
なお、4種類の大入賞口制御態様が設けられており、各大入賞口制御態様により大入賞口30,35が所定時間開放するが、この所定時間開放できない場合がある。第1実施形態では、1回のラウンド遊技において大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)に入賞することができる遊技球の個数(第1実施形態では、9個。以下、「入賞規定個数」という)が規定されており、そのラウンド遊技が開始してから入賞規定個数の遊技球が入賞すると、大入賞口は所定時間開放していなくても、その時点で強制的に閉鎖するからである。
次に、図13(C)を用いて特定領域制御態様について説明する。第1実施形態では、特定領域37が開放(振分部材721が作動)するラウンド遊技と、特定領域37が開放(振分部材721が作動)しないラウンド遊技とが設けられている。そして、2ラウンド、4ラウンド、6ラウンド、および、8ラウンド(ラウンド数=2、4、6、8)が、特定領域37が開放してV通過可能となる(振分部材721が作動する)ラウンド遊技に設定されている。そして、特定領域37が開放してV通過可能となる(振分部材721が作動する)場合の特定領域制御態様は、遊技球の第1大入賞口30への入賞に基づいて行われるように構成されている。
非通過パターンでは、そのラウンド遊技における第1大入賞口30への総入賞球数、詳細には、第1大入賞口センサ30aにより検知された遊技球の総数が1球になると、特定領域37を、0.024秒(通過困難時間)という極めて短い時間、開放させてV通過可能な状態にする(振分部材721を第2状態(通過阻止状態)から第1状態(通過許容状態)にする)。このように、非通過パターンは、特定領域37の開放契機(振分部材721の作動契機)の入賞球数が「1」に設定された特定領域制御態様であるといえる。特定領域37は、開放状態で0.024秒保持された後、再び閉鎖状態に戻される(振分部材721は、第1状態(通過許容状態)で0.024秒保持された後、再び第2状態(通過阻止状態)に戻される)。なお、0.024秒にわたって特定領域37が開放状態に制御されることを「V短開放」という。非通過パターンのラウンド遊技中に第1大入賞口30へ向けて遊技球を発射させ(右打ちし)続けていても、V短開放時に遊技球が特定領域37を通過することは極めて稀であり、基本的にはV通過は生じない。すなわち、非通過パターンは、V通過を想定していない特定領域制御態様である。
また、この非通過用パターンでは、0.024秒の特定領域37の開放期間と、当該開放期間に続く1.000秒間の閉鎖期間との合算期間を、遊技球の特定領域37の通過(V通過)を有効なものとして扱うV有効期間とする。
第1通過パターンでは、そのラウンド遊技における第1大入賞口30への総入賞球数、詳細には、第1大入賞口センサ30aにより検知された遊技球の総数が1球になると、特定領域37を、0.024秒(通過困難時間)という極めて短い時間、開放させてV通過可能な状態にする(振分部材721を第2状態(通過阻止状態)から第1状態(通過許容状態)にする)。特定領域37は、開放状態で0.024秒保持された後、再び閉鎖状態に戻される(振分部材721は、第1状態(通過許容状態)で0.024秒保持された後、再び第2状態(通過阻止状態)に戻される)。そして、その後、そのラウンド遊技における第1大入賞口30への総入賞球数、詳細には、第1大入賞口センサ30aにより検知された遊技球の総数が3球になると、特定領域37を、31.500秒(通過容易時間)という極めて長い時間、開放させてV通過可能な状態にする(振分部材721を第2状態(通過阻止状態)から第1状態(通過許容状態)にする)。特定領域37は、開放状態で31.500秒保持された後、再び閉鎖状態に戻される(振分部材721は、第1状態(通過許容状態)で31.500秒保持された後、再び第2状態(通過阻止状態)に戻される)。このように、第1通過パターンは、特定領域37の開放契機(振分部材721の作動契機)の入賞球数が「1」および「3」に設定された特定領域制御態様であるといえる。なお、31.500秒にわたって特定領域37が開放状態に制御されることを「V長開放」という。第1通過パターンのラウンド遊技中に第1大入賞口30へ向けて遊技球を発射させ(右打ちし)続けていれば、V長開放時に遊技球が特定領域37を通過することは極めて容易であり、基本的にはV通過が生じる。すなわち、第1通過パターンは、V通過を想定している特定領域制御態様である。
また、この第1通過用パターンで特定領域37が最初に0.024秒開放(振分部材721が作動)した場合には、0.024秒の特定領域37の開放期間と、当該開放期間に続く1.000秒の閉鎖期間との合算期間を、特定領域37の1回目の開放についてのV有効期間とする。また、第1通過用パターンで特定領域37が2回目に31.500秒開放(振分部材721が作動)した場合には、31.500秒の特定領域37の開放期間と、当該開放期間に続く1.000秒の閉鎖期間との合算期間を、特定領域37の2回目の開放についてのV有効期間とする。
第2通過パターンでは、そのラウンド遊技における第1大入賞口30への総入賞球数、詳細には、第1大入賞口センサ30aにより検知された遊技球の総数が1球になると、特定領域37を、0.024秒(通過困難時間)という極めて短い時間、開放させてV通過可能な状態にする(振分部材721を第2状態(通過阻止状態)から第1状態(通過許容状態)にさせる)。特定領域37は、開放状態で0.024秒保持された後、再び閉鎖状態に戻される(振分部材721は、第1状態(通過許容状態)で0.024秒保持された後、再び第2状態(通過阻止状態)に戻される)。そして、その後、そのラウンド遊技における第1大入賞口30への総入賞球数、詳細には、第1大入賞口センサ30aにより検知された遊技球の総数が7球になると、特定領域37を、31.500秒(通過容易時間)という極めて長い時間、開放させてV通過可能な状態にする(振分部材721を第2状態(通過阻止状態)から第1状態(通過許容状態)にさせる)。特定領域37は、開放状態で31.500秒保持された後、再び閉鎖状態に戻される(振分部材721は、第1状態(通過許容状態)で31.500秒保持された後、再び第2状態(通過阻止状態)に戻される)。このように、第2通過パターンは、特定領域37の開放契機(振分部材721の作動契機)の入賞球数が「1」および「7」に設定された特定領域制御態様であるといえる。第2通過パターンのラウンド遊技中に第1大入賞口30へ向けて遊技球を発射させ(右打ちし)続けていれば、V長開放時に遊技球が特定領域37を通過することは極めて容易であり、基本的にはV通過が生じる。よって、第2通過パターンも、V通過を想定している特定領域制御態様である。また、第2通過パターンと第1通過パターンの何れでもV長開放が行われるが、第2通過パターンのV長開放は、第1通過パターンのV長開放に比べて、開放契機となる総入賞球数が多い分、遅いタイミングで実行される。すなわち、第1通過パターンは第2通過パターンよりもV通過が容易な特定領域制御態様である。
また、この第2通過用パターンで特定領域37が最初に0.024秒開放(振分部材721が作動)した場合には、0.024秒の特定領域37の開放期間と、当該開放期間に続く1.000秒の閉鎖期間との合算期間を、特定領域37の1回目の開放についてのV有効期間とする。また、第2通過用パターンで特定領域37が2回目に31.500秒開放(振分部材721が作動)した場合には、31.500秒の特定領域37の開放期間と、当該開放期間に続く1.000秒の閉鎖期間との合算期間を、特定領域37の2回目の開放についてのV有効期間とする。
なお、非通過パターン、第1通過パターンおよび第2通過パターンに共通して、特定領域37の開放が終了した後の1.000秒間は、特定領域37が閉鎖しているが、通過を有効とするV有効期間に含まれている。これは、特定領域37の開閉は、振分部材721の作動に起因し、振分部材721から特定領域37(特定領域センサ37a)まで距離があるため、振分部材721の第1状態が終了する直前に振分部材721付近を特定領域37に向けて通過した遊技球を特定領域センサ37aに検出させるための保証期間を設けるためである。以下において、特定領域37の開放が終了した後の1.000秒間の閉鎖期間のことを「特定領域球ハケ期間」という。
次に、各大当たり図柄の種別に応じた大当たり遊技について説明する。
大当たり図柄Aに応じた大当たり遊技(第1大当たり遊技)では、ラウンド遊技が16回行われる。そして、1Rから13Rと15Rでは第1大入賞口30が第1ロング開放パターンで制御され、14Rと16Rでは第2大入賞口35が第2ロング開放パターンで制御される。つまり、第1大当たり遊技については、ラウンド遊技の総数も実質的なラウンド遊技の回数も16回である。なお、実質的なラウンド遊技とは、現実的に、入賞規定個数(第1実施形態では9個)の遊技球が入賞可能なラウンド遊技のことである。また、2Rおよび4Rでは特定領域37が非通過パターンで制御され、6Rおよび8Rでは特定領域37が第1通過パターンで制御される。6Rおよび8Rにおいて、第1大入賞口30が第1ロング開放パターンで制御され、遊技球が入賞容易な時間、第1大入賞口30が開放しているときに、特定領域37が第1通過パターンで制御され、V長開放が行われるので、第1大当たり遊技は、V通過大当たり遊技である。
大当たり図柄Bに応じた大当たり遊技(第2大当たり遊技)では、ラウンド遊技が16回行われ、第1大当たり遊技と同じように、第1大入賞口30および第2大入賞口35が制御され、特定領域37が制御される。
第1大当たり遊技と第2大当たり遊技とは、ラウンド遊技の実行回数、第1大入賞口30および第2大入賞口35の制御態様、ならびに、特定領域37の制御態様について同一(すなわち、遊技球の獲得に関わる遊技利益について同一)であるが、その大当たり遊技に係る演出について相違する。具体的には、その大当たり遊技の実行(大当たり当選)を報知する演出図柄の停止表示における演出図柄の組み合わせと、大当たり遊技における大当たり遊技演出の演出内容とが異なる。詳細は後述するが、大当たり図柄Aに当選すると、V通過大当たりに当選し、大当たり遊技後に高確率状態且つ時短状態で遊技が制御されることを報知する演出図柄の組み合わせで演出図柄の停止表示が行われ、第1大当たり遊技中、V通過大当たり遊技であることを認識容易な演出内容の大当たり遊技演出が行われる。一方、大当たり図柄Bに当選すると、V通過大当たりおよびV非通過大当たりの何れに当選し、大当たり遊技後に高確率状態且つ時短状態で遊技が制御されるか否かを認識困難または不可能な、すなわち、V通過大当たりおよびV非通過大当たりの何れに当選した場合であっても出現可能な演出図柄の組み合わせで演出図柄の停止表示が行われ、第2大当たり遊技の途中まで、何れの大当たりに当選したのか明確でない大当たり遊技演出が行われる。なお、第2大当たり遊技の大当たり遊技演出では、途中(9R)までは、何れの大当たり遊技が行われているのかが明確でない内容の演出が行われるが、途中(10R)からは、V通過大当たりに当選していることを認識容易な内容の演出が行われる。
次に、大当たり図柄Cに応じた大当たり遊技(第3大当たり遊技)では、ラウンド遊技が16回行われる。そして、1Rから9Rと15Rでは第1大入賞口30が第1ロング開放パターンで制御され、10Rから13Rまでは第1大入賞口30が第1ショート開放パターンで制御され、14Rでは第2大入賞口35が第2ショート開放パターンで制御され、16Rでは第2大入賞口35が第2ロング開放パターンで制御される。この第3大当たり遊技の10Rから14Rまでは、大入賞口30,35の開放時間が極めて短く、現実的には大入賞口30,35への入賞が見込めないラウンド遊技となっている。つまり、第3大当たり遊技については、ラウンド遊技の総数が16回であり、実質的なラウンド遊技の回数が11回である。また、2Rおよび4Rでは特定領域37が非通過パターンで制御され、6Rおよび8Rでは特定領域37が第1通過パターンで制御される。6Rおよび8Rにおいて、第1大入賞口30が第1ロング開放パターンで制御され、遊技球が入賞容易な時間、第1大入賞口30が開放しているときに、特定領域37が第1通過パターンで制御され、V長開放が行われるので、第3大当たり遊技は、V通過大当たり遊技である。
次に、大当たり図柄Dに応じた大当たり遊技(第4大当たり遊技)では、ラウンド遊技が16回行われる。そして、1Rから9Rでは第1大入賞口30が第1ロング開放パターンで制御され、10Rから13Rと15Rでは第1大入賞口30が第1ショート開放パターンで制御され、14Rと16Rでは第2大入賞口35が第2ショート開放パターンで制御される。この第4大当たり遊技の10Rから16Rまでは、大入賞口30,35の開放時間が極めて短く、現実的には大入賞口30,35への入賞が見込めないラウンド遊技となっている。つまり、第4大当たり遊技については、ラウンド遊技の総数が16回であり、実質的なラウンド遊技の回数が9回である。また、4Rおよび8Rでは特定領域37が非通過パターンで制御され、2Rでは特定領域37が第2通過パターンで制御され、6Rでは特定領域37が第1通過パターンで制御される。2Rにおいて、第1大入賞口30が第1ロング開放パターンで制御され、遊技球が入賞容易な時間、第1大入賞口30が開放しているときに、特定領域37が第2通過パターンで制御され、V長開放が行われる。また、6Rにおいて、第1大入賞口30が第1ロング開放パターンで制御され、遊技球が入賞容易な時間、第1大入賞口30が開放しているときに、特定領域37が第1通過パターンで制御され、V長開放が行われる。よって、第4大当たり遊技は、V通過大当たり遊技である。
次に、大当たり図柄Eに応じた大当たり遊技(第5大当たり遊技)では、ラウンド遊技が16回行われる。そして、1Rから9Rでは第1大入賞口30が第1ロング開放パターンで制御され、10Rから13Rと15Rでは第1大入賞口30が第1ショート開放パターンで制御され、14Rと16Rでは第2大入賞口35が第2ショート開放パターンで制御される。この第5大当たり遊技の10Rから16Rまでは、大入賞口30,35の開放時間が極めて短く、現実的には大入賞口30,35への入賞が見込めないラウンド遊技となっている。つまり、第5大当たり遊技については、ラウンド遊技の総数が16回であり、実質的なラウンド遊技の回数が9回である。また、2Rおよび6Rでは特定領域37が非通過パターンで制御され、4Rでは特定領域37が第2通過パターンで制御され、8Rでは特定領域37が第1通過パターンで制御される。4Rにおいて、第1大入賞口30が第1ロング開放パターンで制御され、遊技球が入賞容易な時間、第1大入賞口30が開放しているときに、特定領域37が第2通過パターンで制御され、V長開放が行われる。また、8Rにおいて、第1大入賞口30が第1ロング開放パターンで制御され、遊技球が入賞容易な時間、第1大入賞口30が開放しているときに、特定領域37が第1通過パターンで制御され、V長開放が行われる。よって、第5大当たり遊技は、V通過大当たり遊技である。
次に、大当たり図柄Fに応じた大当たり遊技(第6大当たり遊技)では、ラウンド遊技が16回行われる。そして、1Rから9Rでは第1大入賞口30が第1ロング開放パターンで制御され、10Rから13Rと15Rでは第1大入賞口30が第1ショート開放パターンで制御され、14Rと16Rでは第2大入賞口35が第2ショート開放パターンで制御される。この第6大当たり遊技の10Rから16Rまでは、大入賞口30,35の開放時間が極めて短く、現実的には大入賞口30,35への入賞が見込めないラウンド遊技となっている。つまり、第6大当たり遊技については、ラウンド遊技の総数が16回であり、実質的なラウンド遊技の回数が9回である。また、2Rおよび4Rでは特定領域37が非通過パターンで制御され、6Rでは特定領域37が第2通過パターンで制御され、8Rでは特定領域37が第1通過パターンで制御される。6Rにおいて、第1大入賞口30が第1ロング開放パターンで制御され、遊技球が入賞容易な時間、第1大入賞口30が開放しているときに、特定領域37が第2通過パターンで制御され、V長開放が行われる。また、8Rにおいて、第1大入賞口30が第1ロング開放パターンで制御され、遊技球が入賞容易な時間、第1大入賞口30が開放しているときに、特定領域37が第1通過パターンで制御され、V長開放が行われる。よって、第6大当たり遊技は、V通過大当たり遊技である。
次に、大当たり図柄Gに応じた大当たり遊技(第7大当たり遊技)では、ラウンド遊技が16回行われる。そして、1Rから9Rでは第1大入賞口30が第1ロング開放パターンで制御され、10Rから13Rと15Rでは第1大入賞口30が第1ショート開放パターンで制御され、14Rと16Rでは第2大入賞口35が第2ショート開放パターンで制御される。この第6大当たり遊技の10Rから16Rまでは、大入賞口30,35の開放時間が極めて短く、現実的には大入賞口30,35への入賞が見込めないラウンド遊技となっている。つまり、第6大当たり遊技については、ラウンド遊技の総数が16回であり、実質的なラウンド遊技の回数が9回である。また、2R、4R、6Rおよび8Rで特定領域37が非通過パターンで制御されるが、特定領域37が第1通過パターンまたは第2通過パターンで制御されることはない。よって、第7大当たり遊技は、V非通過大当たり遊技である。
第4大当たり遊技〜第7大当たり遊技においては、1Rから9Rで第1大入賞口30が第1ロング開放パターンで制御され、10Rから13Rと15Rで第1大入賞口30が第1ショート開放パターンで制御され、14Rと16Rで第2大入賞口35が第2ショート開放パターンで制御される。すなわち、大入賞口30,35の開閉態様に基づいて、何れの大当たり遊技が実行されているのかを見極めることは困難である。そして、後述するように、第4大当たり遊技〜第7大当たり遊技では、基本的には同じ演出が実行される。具体的には、表示部7aにおいて、1Rが開始してから9Rが終了するまで、バトル演出が行われ、10Rの開始に伴って、後述するイブニングRUSH用エンディング演出が行われる。よって、遊技者は、大当たり遊技中の演出内容からも、何れの大当たり遊技が実行されているのかを見極めることができない。そして、前述のように、第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技はV通過大当たり遊技であり、第7大当たり遊技はV非通過大当たり遊技であるが、大入賞口30,35の開閉態様および大当たり遊技中の演出内容からいずれの大当たり遊技が実行されているのかを見極めることが困難であるので、大当たり遊技終了時点でV通過したのか否かを判断することも困難である。そして、何れの大当たり遊技が終了した後も、基本的には後述するイブニングRUSHに突入し、イブニングRUSHによる変動演出が行われる。よって、遊技者は、第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技においてV通過し、大当たり遊技後に、高確率状態で遊技が進行していても、そのことを認識することが困難である。このように、所謂V確機(特定領域37への通過に基づき高確率状態に制御される遊技機)でありながら高確率状態の潜伏が実現されている。しかしながら、後に詳述するが、大当たり遊技後に高確率状態で遊技が進行している場合は、イブニングRUSHが終了した後に、高確率状態且つ時短状態であることを報知するナイトRUSHに切り替わることで遊技者は第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技が実行されていたことを事後的に認識することができる。
大当たり図柄Hに応じた大当たり遊技(第8大当たり遊技)では、ラウンド遊技が16回行われる。そして、1Rから13Rと15Rでは第1大入賞口30が第1ロング開放パターンで制御され、14Rと16Rでは第2大入賞口35が第2ロング開放パターンで制御される。つまり、第8大当たり遊技については、ラウンド遊技の総数も実質的なラウンド遊技の回数も16回である。また、2Rおよび4Rでは特定領域37が非通過パターンで制御され、6Rおよび8Rでは特定領域37が第1通過パターンで制御される。6Rおよび8Rにおいて、第1大入賞口30が第1ロング開放パターンで制御され、遊技球が入賞容易な時間、第1大入賞口30が開放しているときに、特定領域37が第1通過パターンで制御され、V長開放が行われるので、第8大当たり遊技は、V通過大当たり遊技である。また、大当たり図柄Hに当選すると、大当たり図柄Aに当選した場合と同様に、V通過大当たり遊技が実行される(V通過大当たりに当選した)ことを認識容易な演出図柄の組み合わせで演出図柄の停止表示が行われ、第8大当たり遊技中、V通過大当たり当選し、大当たり遊技後に高確率状態且つ時短状態で遊技が進行することを認識容易な演出内容の大当たり遊技演出が行われる。
このように、V通過が可能となる大当たり遊技であっても、第1通過パターンおよび第2通過パターンで特定領域37が制御されるラウンド遊技と、非通過パターンで特定領域37が制御されるラウンド遊技とが設けられている。また、V通過大当たり遊技であっても、大当たり図柄の種類に応じて、第1通過パターンおよび第2通過パターンで制御されるラウンド数が異なるよう設定されている。
また、全ての大当たり遊技について、2R,4R,6R,および8Rが、特定領域37が開放するラウンドになっている。このように特定領域37が開放するラウンドの実行間隔を1ラウンド以上離しているのは、前のラウンド遊技における特定領域37の開放期間が次のラウンド遊技における特定領域37の開放期間に重ならないようにするためである。
また、開放契機の入賞球数が「1」となったときにV短開放の作動制御を実行するという非通過パターンが設けられている。そのため、入賞規定個数の入賞が見込めるロング開放の開放態様で第1大入賞口30を開放させつつも、V通過は発生させないというラウンドを設けることが可能となっている。
なお、大当たり遊技のオープニング時間、ラウンド遊技の実行回数、ラウンド遊技における大入賞口制御態様および特定領域制御態様、ならびに、エンディング時間からなる大当たり遊技の構成要素は、図12および図13に示す値に限られず適宜に設定することができる。各ラウンド遊技における大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)の開放時間、特定領域37の開放時間およびエンディング時間なども適宜に設定することができる。また、特定領域37が開放するラウンド数も、2、4、6、8に限られず適宜に設定することができる。
主制御基板80は、大当たり遊技の終了に伴って、当該大当たり遊技後の遊技状態を新たに設定する。具体的には、主制御基板80は、大当たり遊技中に遊技球がV通過していれば、大当たり遊技の終了に伴って高確率状態を設定する。これに対して、主制御基板80は、大当たり遊技中に遊技球がV通過していなければ、大当たり遊技の終了に伴って高確率状態を設定しない。従って、上記のV通過大当たり(大当たり図柄A〜大当たり図柄F、および、大当たり図柄H)に当選した場合には、高い確率で、大当たり遊技の終了に伴って、当該大当たり遊技後は高確率状態で遊技が進行することとなる。これに対して、V非通過大当たり(大当たり図柄G)に当選した場合には、高い確率で、当該大当たり遊技後は通常確率状態で遊技が進行することとなる。なお、当該大当たり遊技後に高確率状態で遊技が進行する場合は、当該高確率状態において、大当たりに当選することなく特別図柄の可変表示が160回行われると、当該高確率状態が終了して通常確率状態に移行する。この1度設定された高確率状態において実行可能な特別図柄の可変表示の最大回数(160回)を「高確率回数」という。
また、主制御基板80は、大当たり遊技中にV通過したか否かに関わらず(V通過の有無に関わらず)、その大当たり遊技の終了に伴って、時短状態を設定する。ただし、この場合は、大当たり遊技中に遊技球がV通過したか否かに応じて時短回数が異なる。時短回数とは、1度設定された時短状態において実行可能な特別図柄の可変表示の回数の上限値のことである。すなわち、大当たり遊技後に時短状態で遊技が進行する場合は、当該時短状態において、大当たりに当選することなく特別図柄の可変表示が時短回数行われると、当該時短状態が終了して非時短状態に移行する。なお、大当たり遊技中に遊技球がV通過した場合は時短回数が「160回」となる。一方、大当たり遊技中に遊技球がV通過していない場合は時短回数が「80回」となる。
また、主制御基板80は、遊技球が始動口20,22に入賞して、特図関係乱数を取得すると、一旦、RAM84の特図保留記憶部85とは異なる領域(例えば、バッファ)に記憶し、当該乱数に基づいて始動入賞コマンドを特定してサブ制御基板90に送信する。始動入賞コマンドには、大当たりか否かに関する情報(当否情報)が含まれている。また、始動入賞コマンドには、第1始動口20と第2始動口22とのどちらの始動口に入賞したのかの情報(始動口情報)が含まれている。さらに、始動入賞コマンドには、通常確率状態と高確率状態とのどちらの遊技状態で入賞したのかの情報(遊技状態情報)が含まれている。主制御基板80は、取得した特図関係乱数に基づいて、図14に示す始動入賞コマンド特定テーブルを用いて始動入賞コマンドを特定する。なお、始動入賞コマンドは、少なくとも当否情報を含むものであればよく、始動入賞コマンドにどのような情報を含ませるかは適宜に変更可能である。前述のとおり、特図関係乱数に基づいて特別図柄の可変表示が行われるが、その特図関係乱数に基づいて実行される特別図柄の可変表示よりも前に、当否情報などをサブ制御基板90に送信することで、大当たり期待度を示唆する先読み演出を実行可能にし、遊技興趣を向上させる。
また、主制御基板80は、発射された遊技球がゲート28を通過すると、普図保留数(G)が4未満であることを条件に、普通図柄抽選を行う。普通図柄抽選が行われると、普通図柄表示器42において、普通図柄の可変表示(変動表示を行った後に停止表示)を行う。ここで、停止表示される普通図柄には、当たり図柄とハズレ図柄とがある。当たり図柄が停止表示されると補助遊技が実行されて、当該ゲート28の通過に係る遊技が終了する。一方、ハズレ図柄が停止表示されると、補助遊技は行われず、当該ゲート28の通過に係る遊技が終了する。また、以下において、普図保留数(G)が4未満であるときに遊技球がゲート28を通過することを「普図変動始動条件の成立」という。
主制御基板80は、このような一連の遊技(普通図柄抽選、普通図柄の可変表示、補助遊技)を行うにあたり、普図変動始動条件の成立により、普通図柄乱数を取得し、普通図柄乱数に基づいて当たり判定を行う。普通図柄乱数には、適宜に範囲が設けられている。具体的に、普通図柄乱数の範囲は、0〜65535である(図15(A)参照)。
当たり判定は、図15(B)に示す当たり判定テーブルを用いて、当たりか否か(補助遊技を実行するか否か)を決定するための判定である。当たり判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けられている。すなわち、当たり判定テーブルには、非時短状態のときに用いられる当たり判定テーブル(非時短当たり判定テーブル)と時短状態のときに用いられる当たり判定テーブル(時短当たり判定テーブル)とがある。
各当たり判定テーブルでは、当たり判定の結果である当たりとハズレに、普通図柄乱数の判定値(普通図柄乱数値)が振り分けられている。よって、主制御基板80は、取得した普通図柄乱数を当たり判定テーブルに照合して、当たりかハズレかを判定する。図15(B)に示すように、時短状態で用いられる当たり判定テーブルの方が、非時短状態で用いられる当たり判定テーブルよりも、当たりと判定される普通図柄乱数値が多く振り分けられている。当たり判定の結果が当たりであると、基本的には、普通図柄の可変表示で当たり図柄が停止表示される。一方、当たり判定の結果がハズレであると、基本的には、普通図柄の可変表示でハズレ図柄が停止表示される。
次に、普通図柄の変動パターン判定(普図変動パターン判定)について説明する。普通図柄の変動パターン判定は、図15(C)に示す普図変動パターン判定テーブル(普図変動パターン判定テーブル)を用いて、普図変動パターンを決定するための判定である。普図変動パターンとは、普図変動時間などの普通図柄の可変表示に関する所定事項に関する識別情報である。普図変動パターンには、普図変動時間の他、当たり判定の結果も含まれている。
普図変動パターン判定テーブルは、遊技状態(非時短状態/時短状態)に関連付けられている。すなわち、普図変動パターン判定テーブルには、非時短状態のときに用いられる普図変動パターン判定テーブル(非時短普図変動パターン判定テーブル)と時短状態のときに用いられる普図変動パターン判定テーブル(時短普図変動パターン判定テーブル)とがある。
各普図変動パターン判定テーブルには、普通図柄の変動パターン判定の結果である普図変動パターンが1つ格納されている。すなわち、主制御基板80は、非時短状態であれば普図変動パターンFP1(普図変動時間が15秒)に決定し、時短状態であれば普図変動パターンFP2(普図変動時間が3秒)に決定する。この判定で決定された普通図柄の変動時間に応じた普通図柄の変動表示が、普通図柄表示器42で行われる。
このように、当たり判定、および、普通図柄の変動パターン判定が行われることによって、普通図柄表示器42において普通図柄の可変表示が行われる。そして、普通図柄の可変表示で、表示結果(普通図柄抽選の結果)として、当たり図柄が停止表示されると、補助遊技が実行される。
補助遊技では、電チュー23(第2始動口22)の開閉が行われる。補助遊技を構成する要素(補助遊技構成要素)には、電チュー23が開放する回数、各開放についての開放時間、第2始動口22が複数回開放する場合の開放間の閉鎖時間(いわゆる「インターバル時間」)が含まれている。そして、これらの各要素は、遊技状態(非時短状態/時短状態)に対応付けられている。主制御基板80は、遊技状態(非時短状態/時短状態)に基づいて、図15(D)に示す電チュー開放パターンテーブルを用いて補助遊技を制御する。電チュー開放パターンテーブルには、遊技状態(非時短状態/時短状態)毎に補助遊技構成要素が格納されている。よって、主制御基板80は、当たり図柄が停止表示されると、遊技状態に応じた補助遊技を実行する。ここで、遊技状態に応じた補助遊技について説明する。
非時短状態での補助遊技では、電チュー23は1回開放する。このときの開放時間は0.2秒である。よって、補助遊技が実行されたとしても、遊技球を電チュー23に入賞させるのは困難である。
時短状態での補助遊技では、電チュー23は2回開放する。1回目の開放時間は2.5秒であり、2回目の開放時間は2.5秒である。そして、1回目の開放と2回目の開放とのインターバル(閉鎖)時間は1.0秒である。よって、補助遊技が実行された場合、遊技球を電チュー23に入賞させるのは容易である。
次に、第1実施形態のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機1の特図表示器41および普通図柄表示器42には、それぞれ、確率変動機能と変動時間短縮機能とが設けられている。特図表示器41の確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常確率状態」という。よって、特図表示器41の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特図表示器41による特別図柄の可変表示の表示結果(すなわち停止図柄)が大当たり図柄となる確率が高くなる。
また、特図表示器41の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特図変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなり易い。すなわち、時短状態では、特図変動時間の短い特図変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた特図変動パターン判定テーブルを用いて、特別図柄の変動パターン判定が行われる(図11参照)。つまり、特図表示器41の変動時間短縮機能が作動すると、作動していないときに比して、短い特図変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
特図表示器41の確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄表示器42の確率変動機能および変動時間短縮機能は、特図表示器41の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、時短状態では、当たりと判定される普通図柄乱数の値が非時短状態で用いる当たり判定テーブルよりも多い当たり判定テーブルを用いて、当たり判定が行われる(図15(B)参照)。つまり、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄表示器42による普通図柄の可変表示の表示結果が、当たり図柄となる確率が高くなる。
また、時短状態では、普図変動時間が非時短状態よりも短くなっている。第1実施形態では、普図変動時間は、遊技状態に関連付けられた普図変動パターン判定テーブルに基づいて決定される。具体的に、普図変動時間は、非時短状態においては15.0秒に決定され、時短状態においては3.0秒に決定される。
さらに、時短状態では、電チュー23の開放時間延長機能が作動し、補助遊技における電チュー23の開放時間が非時短状態よりも長く設定されている。
普通図柄表示器42の確率変動機能と変動時間短縮機能、および電チュー23の開放時間延長機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー23が頻繁に開放され、第2始動口22へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、所持する遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー23により第2始動口22への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。よって、高ベース状態を電サポ制御状態や入球容易状態ということもできる。これに対して、低ベース状態を非電サポ制御状態や非入球容易状態ということもできる。
高ベース状態は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄表示器42の確率変動機能、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、および電チュー23の開放時間延長機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー23が開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
第1実施形態のパチンコ遊技機1では、V通過大当たりの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、その大当たり遊技中に遊技球が特定領域37を通過すれば、高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「高確高ベース状態」という。高確高ベース状態は、所定回数(第1実施形態では160回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
また、V非通過大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、その大当たり遊技中に遊技球が特定領域37を通過しなければ、通常確率状態(非高確率状態すなわち低確率の状態)かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確高ベース状態」という。低確高ベース状態は、所定回数(第1実施形態では80回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
なお、パチンコ遊技機1で初めて電源投入された後の遊技状態は、通常確率状態かつ非時短状態かつ低ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確低ベース状態」という。低確低ベース状態を「通常遊技状態」と称することもある。また、大当たり遊技の開始に伴って、遊技状態が通常遊技状態に設定される。
4.サブ制御基板90による演出の説明
前述のように、主制御基板80は、遊技球が始動口20,22に入賞することによって、特図抽選、特図の可変表示、大当たり遊技などを行う。そして、サブ制御基板90は、これらの主制御基板80が行う遊技の内容に応じて、種々の演出を実行する。以下に、サブ制御基板90により行われる種々の演出について図16〜図34を用いて説明する。なお、図16〜図34では、各種演出を説明するために、パチンコ遊技機1の表示部7aや枠可動体600などを部分的に簡略化して抽出している。最初に変動演出の演出内容が関連付けられる演出モードについて説明する。
4−1.演出モード
特図の可変表示に応じて変動演出が行われるが、変動演出の演出内容は、演出モードに関連付けられている。すなわち、演出モード毎に特図変動パターンに応じた変動演出の演出内容が設定されている。第1実施形態では、演出モードとして、通常演出モードと、確変演出モードと、時短演出モードと、潜伏演出モードと、が設定されている。要するに、変動演出には、通常演出モードによる変動演出と、確変演出モードによる変動演出と、時短演出モードによる変動演出と、潜伏演出モードによる変動演出と、がある。
通常演出モードは、通常遊技状態において設定可能であり、通常遊技状態であることを示す演出モードである。確変演出モードは、第1大当たり遊技〜第3大当たり遊技および第8大当たり遊技においてV通過した場合の第1大当たり遊技〜第3大当たり遊技および第8大当たり遊技の後の高確率状態且つ時短状態(高確高ベース)において設定可能であり、高確率状態且つ時短状態(高確高ベース)であることを示す演出モードである。また、確変演出モードは、第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技においてV通過した場合の第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技の後の高確率状態且つ時短状態(高確高ベース)において、大当たりに当選することなく特別図柄の可変表示が80回行われた後から160回行われるまでの間でも設定可能である。
時短演出モードは、第7大当たり遊技においてV通過しなかった場合の第7大当たり遊技後の通常確率状態且つ時短状態(低確高ベース)において設定可能であり、通常確率状態且つ時短状態(低確高ベース)である可能性があることを示す演出モードである。一方、潜伏演出モードは、第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技においてV通過した場合の第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技の後の高確率状態且つ時短状態(高確高ベース)において大当たりに当選することなく特別図柄の可変表示が80回行われるまでの間で設定可能であり、あたかも通常確率状態且つ時短状態(低確高ベース)であるかのように遊技者に思わせる(錯覚させる)演出モードである。潜伏演出モードと時短演出モードとは、サブ制御基板90の内部的な状態としては異なるが、視覚や聴覚などの知覚による外部的に遊技者が認識可能な状態としては同一である。以下において、時短演出モードと潜伏演出モードとを合わせて「イブニングRUSH」と総称する。これは後述するように、時短演出モードおよび潜伏演出モードでは、表示部7aに夕方の背景画像が表示されるからである。前述のとおり、第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技はV通過大当たり遊技であり、第7大当たり遊技はV非通過大当たり遊技であるが、これらの大当たり遊技中および大当たり遊技後に同一の演出を行うことで、大当たり遊技後に何れの遊技状態に滞在しているかが認識し難くなっている。これに対して、確変演出モードのことを「ナイトRUSH」とも称する。これは後述するように、確変演出モードでは、表示部7aに夜の背景画像が表示されるからである。また、通常演出モードのことを「通常ステージ」とも称する。
また、変動演出が行われているときに、表示部7aにおいては、演出図柄変動演出に係る画像とは別に、背景画像が表示される。この背景画像は、主に、演出図柄変動演出における発展演出およびSPリーチ以外の演出、言い換えると、通常変動演出における全区間と特別変動演出における発展演出前(変動演出の開始からリーチまでの区間+Nリーチ中)までの区間における背景画像のことである。そして、この背景画像は、演出モードに対応付けられている。すなわち、背景画像には、通常演出モード用の背景画像G100(通常用背景画像G100)と、確変演出モード用の背景画像G101(確変用背景画像G101)と、時短演出モードと潜伏演出モードとに共通する背景画像G102(時短潜伏用背景画像G102)とがある。これらの背景画像の具体的な内容は適宜に設定されているが、第1実施形態では、図16に示すように、通常用背景画像G100は、晴れた日の昼の山の風景からなり(図16(A))、確変用背景画像G101は、晴れた日の夜の山の風景からなり(図16(B))、時短潜伏用背景画像G102は、晴れた日の夕方の山の風景からなる(図16(C))。
4−2.遊技フロー
次に、パチンコ遊技機1による基本的な遊技フローについて説明する。前述の通り、演出モードには、通常演出モード、確変演出モード、時短演出モードおよび潜伏演出モードがある。そして、演出モードが切り替わる契機として、大当たり当選や遊技状態の変化などが設けられている。ここで、遊技状態や演出モードが切り替わる遊技フローについて図17を用いて説明する。
例えば、遊技状態が通常遊技状態であり、演出モードが通常演出モードであるときは、特図1抽選および特図1の可変表示が行われる。そして、特図1の抽選の結果、大当たり図柄に当選したとする。特図1抽選で大当たり図柄に当選すると、大当たり図柄A〜大当たり図柄Gの何れかが選択される。ここで、大当たり図柄Aに当選して第1大当たり遊技が実行されたとする。第1大当たり遊技はV通過大当たり遊技であるので、当該大当たり遊技中にV通過したとする。この場合、第1大当たり遊技の終了に伴って、高確率状態且つ時短状態が設定されると共に、確変演出モードが設定される(ナイトRUSHに突入する)。そして、高確率状態且つ時短状態および確変演出モードは、大当たりに当選しない限りは、160回の特別図柄の可変表示が実行されるまで維持される。高確率状態且つ時短状態において、大当たりに当選することなく160回の特別図柄の可変表示が実行されると、通常遊技状態に戻ると共に、確変演出モードから通常演出モードに切り替わる(通常ステージに戻る)。また、通常遊技状態において特図1抽選で大当たりBおよび大当たり図柄Cに当選した場合、大当たり図柄Aに当選した場合と同様に、遊技状態および演出モードが切り替わる。なお、通常遊技状態において特図2抽選が行われることは基本的には想定されていないが、通常遊技状態において特図2抽選で大当たり図柄Hに当選した場合も、大当たり図柄Aに当選した場合と同様に、遊技状態および演出モードが切り替わる。
また、遊技状態が通常遊技状態であり、演出モードが通常演出モードであるときに、特図1抽選で大当たり図柄D〜大当たり図柄Fに当選し、第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技が実行されたとする。第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技はV通過大当たり遊技であるので、当該大当たり遊技中にV通過したとする。この場合、第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技の終了に伴って、高確率状態且つ時短状態が設定されると共に、潜伏演出モードが設定される(イブニングRUSHに突入する)。ここで、第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技の後の高確率状態且つ時短状態は、大当たりに当選しない限りは、160回の特別図柄の可変表示が実行されるまで維持される。そして、高確率状態且つ時短状態において、大当たりに当選することなく160回の特別図柄の可変表示が実行されると、通常遊技状態に戻る。しかしながら、潜伏演出モードは、大当たりに当選することなく80回の特別図柄の可変表示が実行されると、終了する。そして、潜伏演出モードの終了に伴って、確変演出モードが設定される(ナイトRUSHに突入する)。この確変演出モードは、大当たりに当選することなく80回の特別図柄の可変表示が実行されると、終了する。そして、確変演出モードの終了に伴って、通常演出モードが設定される(通常ステージに戻る)。このように、第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技の後の高確率状態且つ時短状態の前半は潜伏演出モードで制御され、後半は確変演出モードで制御される。
また、遊技状態が通常遊技状態であり、演出モードが通常演出モードであるときに、特図1抽選で、大当たり図柄Gに当選し、第7大当たり遊技が実行されたとする。第7大当たり遊技はV非通過大当たり遊技であるので、当該大当たり遊技中にV通過できなかったとする。この場合、第7大当たり遊技の終了に伴って、通常確率状態且つ時短状態が設定されると共に、時短演出モードが設定される(イブニングRUSHに突入する)。そして、通常確率状態且つ時短状態および時短演出モードは、大当たりに当選しない限りは、80回の特別図柄の可変表示が実行されるまで維持される。通常確率状態且つ時短状態において、大当たりに当選することなく80回の特別図柄の可変表示が実行されると、通常遊技状態に戻ると共に、時短演出モードから通常演出モードに切り替わる(通常ステージに戻る)。
次に、遊技状態が高確率状態且つ時短状態であり、演出モードが確変演出モードである場合、基本的には特図2抽選および特図2の可変表示が行われることが想定されている。特図2抽選で大当たり図柄に当選すると、大当たり図柄Hのみが選択される。そして、特図2の抽選の結果、大当たり図柄Hに当選し、すなわち、連チャンし、第8大当たり遊技が実行されたとする。第8大当たり遊技はV通過大当たり遊技であるので、当該大当たり遊技中にV通過したとする。この場合、第8大当たり遊技の終了に伴って、高確率状態且つ時短状態が再度新たに設定されると共に、確変演出モードが再度新たに設定される(ナイトRUSHが継続する)。また、遊技状態が通常確率状態もしくは高確率状態且つ時短状態であり、演出モードが時短演出モードもしくは潜伏演出モードである場合も、基本的には特図2抽選および特図2の可変表示が行われることが想定されている。そして、特図2の抽選の結果、大当たり図柄Hに当選し、すなわち、連チャンし、第8大当たり遊技が実行され、当該大当たり遊技中にV通過したとする。この場合、第8大当たり遊技の終了に伴って、高確率状態且つ時短状態が新たに設定されると共に、確変演出モードが新たに設定される(ナイトRUSHに突入する)。なお、高確率状態且つ時短状態または通常確率状態且つ時短状態において特図1抽選が行われることは基本的には想定されていないが、高確率状態且つ時短状態または通常確率状態且つ時短状態において特図1抽選で大当たり図柄A〜大当たり図柄Gに当選した場合も、通常遊技状態における特図1抽選で大当たり図柄A〜大当たり図柄Gに当選した場合と同様に、遊技状態および演出モードが切り替わる。
また、第1大当たり遊技〜第6大当たり遊技および第8大当たり遊技はV通過大当たり遊技であるので、基本的には想定されていない事態であるが、当該大当たり遊技中にV通過しなかったとする。この場合、第1大当たり遊技〜第6大当たり遊技および第8大当たり遊技の終了に伴って、通常確率状態且つ時短状態が設定される。そして、通常確率状態且つ時短状態は、大当たりに当選しない限りは、80回の特別図柄の可変表示が実行されるまで維持される。通常確率状態且つ時短状態において、大当たりに当選することなく80回の特別図柄の可変表示が実行されると、通常遊技状態に戻る。そして、第1大当たり遊技〜第3大当たり遊技および第8大当たり遊技の場合は、通常確率状態且つ時短状態が設定される際に時短演出モードが設定される(イブニングRUSHに突入する)。その後、通常確率状態且つ時短状態から通常遊技状態に戻る際に、時短演出モードから通常演出モードに切り替わる(通常ステージに戻る)。一方、第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技の場合は、通常確率状態且つ時短状態が設定される際に潜伏演出モードが設定される(イブニングRUSHに突入する)。そして、通常確率状態且つ時短状態から通常遊技状態に戻る際に、潜伏演出モードから通常演出モードに切り替わる。
また、基本的には想定されていない事態であるが、第7大当たり遊技中にV通過した場合は、大当たり図柄Aに当選した場合と同様に、第7大当たり遊技の終了に伴って、高確率状態且つ時短状態が設定され、確変演出モードが設定される(通常ステージに戻る)。
また、後述するように、大当たり図柄D〜大当たり図柄Fに当選した場合も大当たり図柄Gに当選した場合も、基本的には同一内容の演出が行われる(第7大当たり遊技でV通過していないことが条件)。そして、第7大当たり遊技でV通過していないことを条件として、大当たり図柄D〜大当たり図柄Fに当選した場合も大当たり図柄Gに当選した場合も、大当たり遊技後はイブニングRUSHに突入し、イブニングRUSHによる変動演出が実行される。よって、遊技者は、イブニングRUSH中、高確率状態且つ時短状態であるのか通常確率状態且つ時短状態であるのかを認識することが困難である。このように、遊技状態を判別困難にさせることで遊技の興趣が向上する。
4−3.変動演出
次に、変動演出について説明する。
サブ制御基板90は、特別図柄の可変表示が開始されると、特別図柄の可変表示に係る特別図柄の変動パターンおよび特図抽選結果(大当たり判定結果、大当たり図柄種別判定結果、リーチ判定結果、および、特別図柄の変動パターン判定結果)などに基づいて、変動演出を制御する。変動演出では、表示部7aにおいて、背景画像の上で、演出図柄の可変表示(演出図柄変動演出)が行われる。演出図柄の可変表示では、演出図柄が変動した後に停止する。すなわち、特図変動時間、演出図柄の変動表示が行われた後に、当該変動が停止して、演出図柄の停止表示が行われる。演出図柄の変動表示が行われているときには、大当たりに当選したことの可能性(所謂「大当たり期待度」)が示唆されることがある。そして、演出図柄の停止表示によって特図抽選の結果が報知される。なお、以下においては、通常演出モードによる変動演出について説明する。
例えば、図18(A)に示すように、表示部7aにおいて、通常用背景画像G100の上に、左演出図柄8L、中演出図柄8Cおよび右演出図柄8Rが停止表示されており、特別図柄の変動表示が行われておらず、特別図柄の変動表示を待機している状態から、特別図柄の変動表示が開始されると、図18(B)に示すように、その開始に伴って演出図柄8L,8C,8Rの変動表示が開始される。そして、この新たに開始された特別図柄の変動表示の特図変動パターンがリーチ無しハズレの特図変動パターンであると、リーチが発生することなく、特別図柄の変動表示の終了(特別図柄の停止表示)に伴って、リーチ無しハズレに特有なハズレ目(所謂「バラケ目」)で演出図柄8L,8C,8Rの停止表示が行われる。演出図柄8L,8C,8Rの停止表示に向けて、例えば、最初に図18(C)に示すように、左演出図柄8Lが上下方向略中央位置で仮停止し、次に図18(D)に示すように、右演出図柄8Rが上下方向略中央位置で仮停止し、さらに、図18(E)に示すように、中演出図柄8Cが上下方向略中央位置で仮停止する。そして、最後に、上下方向略中央位置で直線状に並んだ状態で仮停止している演出図柄8L,8C,8Rが、図18(F)に示すように、そのまま一斉に完全に停止し、停止が確定する(演出図柄8L,8C,8Rの停止表示が行われる)。
なお、図18の例では、演出図柄の停止表示が行われる際に、左演出図柄8L→右演出図柄8R→中演出図柄8Cの順で演出図柄が仮停止したが、仮停止する態様はこれに限られず、適宜に設定することができる。例えば、中演出図柄8C→右演出図柄8R→左演出図柄8Lの順で仮停止してもよい。また、最初に、右演出図柄8Rおよび左演出図柄8Lが仮停止し、その後に、中演出図柄8Cが仮停止してもよい。さらには、3つの演出図柄8L,8C,8Rが同時に仮停止してもよい。また、演出図柄の停止表示が行われる際に、仮停止が行われず、いきなり完全に演出図柄を停止させても良い。また、仮停止する位置も上下方向略中央位置に限られない。
次に、リーチが発生する場合の変動演出について説明する。この場合も前述のリーチ無しの場合と同様に、表示部7aにおいて、図19(A)に示すように、左演出図柄8L、中演出図柄8Cおよび右演出図柄8Rが停止表示されている状態から、特別図柄の変動表示が開始されて、図19(B)に示すように、演出図柄8L,8C,8Rの変動表示が開始したとする。そして、例えば図19(C)に示すように、数字「5」からなる左演出図柄8Lが上下方向略中央位置で仮停止し、次に、図19(D)に示すように、同一の数字「5」からなる右演出図柄8Rが上下方向略中央位置で直線状に並んで仮停止して、リーチになる(リーチが発生または成立する)。
なお、図19の例では、リーチが発生する際に、左演出図柄8L→右演出図柄8Rの順で演出図柄が仮停止したが、仮停止する態様はこれに限られず、適宜に設定することができる。例えば、右演出図柄8R→左演出図柄8Lの順で仮停止してもよい。また、右演出図柄8Rおよび左演出図柄8Lが同時に仮停止してもよい。さらに、リーチを構成する演出図柄の組み合わせとして、右演出図柄8Rと中演出図柄8Cとでリーチが発生するようにしてもよい。また、左演出図柄8Lと中演出図柄8Cとでリーチが発生するようにしてもよい。また、リーチを構成する演出図柄の数字も「5」に限らず、適宜に設定することができる。また、仮停止する位置も上下方向略中央位置に限られない。また、リーチを構成する演出図柄が直線状に並ぶ方向も水平方向に限られず斜め方向であってもよい。
次に、リーチが成立した後に、リーチが保持された状態で行われる演出(リーチ演出)について説明する。図19(D)に示すように、リーチが成立すると、その時点からNリーチが開始される。Nリーチでは、図20(A)に示すように、リーチが成立した状態が所定時間(例えば、8秒)維持される。Nリーチが開始されると、通常態様の高速で変動表示(スクロール)をしている中演出図柄8Cが徐々に減速していく。ここで、実行中の変動演出がNリーチで終了する場合は、このNリーチの状態から、中演出図柄8Cが上下方向略中央位置で仮停止して特図抽選の結果に応じた演出図柄の停止表示が行われる。実行中の変動演出が起因する特図抽選の抽選結果が「ハズレ」であると、ハズレを示す演出図柄の停止表示が行われる。この変動演出では、リーチが発生しているので、図20(B)に示すように、リーチを構成する数字とは異なる数字(図20(B)において「4」)からなる中演出図柄8Cが仮停止する。そして、特別図柄の変動表示の終了(特別図柄の停止表示)に伴って、図20(C)に示すように、仮停止状態が完全な停止状態になり、リーチ有りハズレに特有なハズレ目で左演出図柄8L、中演出図柄8Cおよび右演出図柄8Rの停止表示が行われる。なお、図示していないが、特図抽選の抽選結果が「大当たり」であり、変動演出がNリーチで終了する場合は、リーチを構成する数字と同一の数字からなる中演出図柄8Cが上下方向略中央位置で仮停止し、特別図柄の変動表示の終了(特別図柄の停止表示)に伴って、仮停止状態が完全な停止状態になり、大当たりに特有なゾロ目で左演出図柄8L、中演出図柄8Cおよび右演出図柄8Rの停止表示が行われる。
一方、Nリーチで終了しない場合、言い換えれば、発展演出を経由して弱SPリーチまたは強SPリーチまで発展する場合は、例えばNリーチで終了する場合の中演出図柄8Cが仮停止するタイミングと大体同じタイミングで、中演出図柄8Cが再び通常態様の(高速で)変動表示を行い始めて、発展演出へと発展する。なお、ここでは、発展演出の詳細については説明しないが、前述の通り、発展演出が行われると、発展演出後に必ず強SPリーチまたは弱SPリーチが行われる(強SPリーチまたは弱SPリーチ)。発展演出の演出内容は複数設けられており、発展演出の演出内容によって、強SPリーチが行われる期待度、および、弱SPリーチが行われる期待度が異なる。例えば、ある演出内容の発展演出が行われた場合、その演出内容以外の発展演出が行われた場合よりも高い確率で強SPリーチが行われるよう設定されている。また、別の演出内容の発展演出が行われた場合、その別の演出内容以外の発展演出が行われた場合よりも高い確率で弱SPリーチが行われるよう設定されている。
次に、SPリーチについて説明する。前述の通り、SPリーチには、相対的に大当たり期待度が高い強SPリーチと、相対的に大当たり期待度が低い弱SPリーチとがある。ここで、強SPリーチについて説明する。
強SPリーチでは、主に表示部7aにおいて、3D画像で、主人公キャラクタが敵キャラクタの基地で敵キャラクタとバトルを繰り広げる内容の映像が流れる(表示される)。強SPリーチの演出種別として、強SPリーチAと強SPリーチBが設けられている。強SPリーチAは、主人公キャラクタが敵キャラクタAとバトルする内容の演出である。一方、強SPリーチBは、主人公キャラクタが敵キャラクタBとバトルする内容の演出である。強SPリーチAと強SPリーチBとでは、強SPリーチAの方が大当たり期待度が高い。ここでは、強SPリーチAを用いて強SPリーチについて説明する。なお、強SPリーチでは、表示部7aで表示される画像による演出の他に、スピーカ67から出力される音声、および、枠ランプ66による発光の演出なども適宜に行われる。
強SPリーチAが開始されると、図21(A)に示すように、リーチが維持された演出図柄8L,8C,8Rの変動表示が縮小状態で表示部7aの右上で行われると共に、強SPリーチA専用の背景画像G104(SPリーチA背景画像G104)に切り替わる。そして、SPリーチA背景画像G104に切り替わった際に、表示部7aの中央にて、強SPリーチAが開始されたことを表すタイトル画像G2「図21(A)において「敵Aを撃破せよ!」」が大きく表示されて、主人公キャラクタと敵キャラクタAとのバトルが開始される。なお、強SPリーチBであれば、タイトル画像G2の内容が「敵Bを撃破せよ!」となる。
強SPリーチAにおけるバトルがある程度進み、図21(B)に示すように、SPリーチA背景画像G104において敵キャラクタAの基地が表示されると、球型ボタン63の押下操作が有効な期間(球型ボタン操作有効期間)が発生する。このときに、図21(C)に示すように、SPリーチA背景画像G104の上に、球型ボタン63の操作を促す画像(球型ボタン操作促進画像)G3が表示(球型ボタン操作促進演出が実行)される。ここでの球型ボタン操作有効期間は3秒に設定されている。
そして、球型ボタン操作有効期間において(球型ボタン操作促進画像G3が表示されているときに)、球型ボタン63が操作されると、図21(D)〜図21(E)に示すように、球型ボタン操作促進画像G3が消去されると共に、SPリーチA背景画像G104にて、敵キャラクタAの基地が攻撃されてダメージを受けるシーンの映像が流れる。
そして、強SPリーチAにおけるバトルがさらに進み、図22(A)に示すように、SPリーチA背景画像G104にて、主人公キャラクタ(図22(A)において右側のキャラクタ)と敵キャラクタA(図22(A)において左側のキャラクタ)とのバトルに決着がつこうとする場面を迎える。この場面は、バトルで主人公キャラクタが勝利するか敗北するかの分岐点(勝敗分岐点)を構成する。そして、この勝敗分岐点に達すると、剣型ボタン64の押下操作が有効な期間(剣型ボタン操作有効期間)が発生し、剣型ボタン64の操作を促す剣型ボタン操作促進演出が行われる。
剣型ボタン操作促進演出では、図22(B)に示すように、例えば、剣型ボタン64の操作を促す画像(剣型ボタン操作促進画像)G4が表示される。剣型ボタン操作促進画像G4は、剣型ボタン64を表す画像(剣型ボタン画像)G41と、剣型ボタン64の押下操作を表す画像(文字「剣を押し込め」:剣型ボタン操作画像)G42と、剣型ボタン操作有効期間の残り時間を表す画像(有効期間残り時間画像)G43と、を含む。なお、有効期間残り時間画像G43は、遊技者が剣型ボタン操作有効期間の残り時間を容易に理解できるように変化する。
勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作有効期間において、剣型ボタン操作促進画像G4が表示(剣型ボタン操作促進演出が実行)される。よって、剣型ボタン操作有効期間が終了すると、剣型ボタン操作促進画像G4が消去される(剣型ボタン操作促進演出も終了する)。この勝敗分岐点に係る剣型ボタン操作有効期間の時間(剣型ボタン操作有効時間)は5秒に設定されている。剣型ボタン操作有効期間、言い換えれば、剣型ボタン操作促進画像G4の表示(剣型ボタン操作促進演出の実行)の途中で、剣型ボタン64が操作されると、その操作時に剣型ボタン操作有効期間、言い換えれば、剣型ボタン操作促進画像G4の表示(剣型ボタン操作促進演出の実行)が終了する。
ここで、実行中の強SPリーチAに係る特図変動パターンが強SP当たり変動である場合、剣型ボタン操作有効期間において剣型ボタン64が押下操作されると、図23(A)〜図23(B)に示すように、左側枠可動体600Lおよび右側枠可動体600Rが出現して合体(枠可動体600が作動)すると共に、SPリーチA背景画像G104にて、主人公キャラクタがバトルに勝利する映像が流れる。このような枠可動体600の作動と、画像表示装置7の表示部7aにおけるバトルでの勝利の映像の表示とが、大当たりを報知する演出(大当たり報知演出)を構成する。そして、図23(C)に示すように、大当たりを示す態様で演出図柄の仮停止表示が行われ、図23(D)に示すように、そのまま大当たりを示す態様で演出図柄の停止表示が行われる。なお、剣型ボタン64が操作されることなく剣型ボタン操作有効期間が終了した場合は、当該剣型ボタン操作有効期間の終了時に大当たり報知演出が開始される。また、大当たり報知演出の一部として行われた左側枠可動体600Lおよび右側枠可動体600Rの出現・合体は、大当たりを示す態様での演出図柄の仮停止表示中および停止表示中、さらにはこの後に行われる大当たり遊技中も継続して行われる。
一方、実行中の強SPリーチAに係る特図変動パターンが強SPハズレ変動である場合、剣型ボタン操作有効期間において剣型ボタン64が押下操作されると、図24(A)〜図24(B)に示すように、枠可動体600が作動せずに、SPリーチA背景画像G104にて、主人公キャラクタがバトルに敗北する映像が流れる。そして、図24(C)に示すように、ハズレを示す態様で演出図柄の仮停止表示が行われ、図24(D)に示すように、そのままハズレを示す態様で演出図柄の停止表示が行われる。
4−4.大当たり遊技演出
次に、大当たり遊技中に行われる大当たり遊技演出について説明する。サブ制御基板90は、大当たり遊技が開始されると、大当たり遊技演出を開始する。大当たり遊技演出は、ラウンド遊技が開始される前のオープニングにおいて、大当たり遊技が開始されることを報知するオープニング演出と、主としてラウンド遊技中に鑑賞するラウンド遊技演出と、大当たり遊技が終了して、大当たり遊技後にナイトRUSH(確変演出モード)またはイブニングRUSH(時短演出モードもしくは潜伏モード)に突入することや遊技に関する所定事項などを報知するエンディング演出と、を含む。なお、詳細は以下に説明するが、大当たり遊技演出を構成する演出は、これらの演出に限られない。
大当たり遊技演出の演出内容は、基本的には、大当たり図柄の種別、言い換えれば、大当たり遊技の種類に関連付けられている。そして、場合によっては部分的に大当たり遊技演出の演出内容が大当たり遊技中のV通過の有無にも対応付けられている。最初に、大当たり図柄D〜大当たり図柄F(第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技)に対応付けられた大当たり遊技演出について説明する。
第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技が開始されると、最初に、オープニング演出が開始される。オープニング演出は、大当たり遊技が開始してからオープニングが終了するまで行われる。オープニング演出においては、例えば、図25(A)に示すように、表示部7aの略中央にて、V通過大当たり遊技またはV非通過大当たり遊技の何れかが開始された旨を示す通常大当たり遊技開始報知演出として、大当たり遊技開始報知画像G5が表示される。大当たり遊技開始報知画像G5には、「LOGO BONUS」という第3大当たり遊技〜第7大当たり遊技を総称するタイトルが含まれている。なお、第1大当たり遊技および第8大当たり遊技であれば、V通過大当たり遊技が開始された旨を示すV確大当たり遊技開始報知演出として、タイトル「SUPER BONUS」を含む大当たり遊技開始報知画像G5が表示される。また、オープニング演出においては、右打ちを行うことが望ましいことを報知する右打ち報知演出が行われる。右打ち報知演出では、図25(A)に示すように、表示部7aの右上にて、右打ちを行うことが望ましいことを報知する右打ち報知画像G6が表示される。右打ち報知画像G6は、右向きの矢印(図25(A)において、白抜きの右向き矢印)で構成されている。
次に、1ラウンドが開始されると、ラウンド遊技演出が開始される。図25(B)は、1ラウンドにおいて表示部7aで行われているラウンド遊技演出の様子を表す。第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技のラウンド遊技演出において、表示部7aでは、1ラウンドが開始されてから9ラウンドが終了するまで、右打ち報知画像G6などの背景で一連のバトル演出が行われる(表示される)。バトル演出は、主人公キャラクタと敵キャラクタとが対決するムービー(動画)で構成され、ラウンド遊技の切り替わりに関係なくシームレスに行われる。また、ラウンド遊技演出においては、実行中のラウンド遊技のラウンド数を示すラウンド数報知演出として、ラウンド数画像G7(図25(B)において「ROUND 01」)が表示部7aの右打ち報知画像G6の左隣に表示される。ラウンド数画像G7の数字の部分(図25(B)において「01」)がラウンド数を表している。なお、ラウンド数画像G7の数字の部分は、表示されている限り、新たなラウンド遊技の開始に応じて更新される。
また、ラウンド遊技が開始されてからも、オープニングで行われていた右打ち報知演出が継続して行われる。さらに、ラウンド遊技が開始されると、実行中の大当たり遊技を導出した演出図柄の停止表示で表示された当たり目(ゾロ目)を構成する演出図柄(当たり図柄)を示す当たり図柄演出として、当たり図柄画像G8(図25(B)において「5」)が表示部7aのラウンド数画像G7の左隣に表示される。また、ラウンド遊技が開始されると、連チャン回数を示す連チャン回数演出として、連チャン回数画像G9(図25(B)において「BONUS1回」)が、表示部7aの左上に表示される。連チャン回数とは、通常遊技状態において大当たりに当選した後、通常遊技状態に戻ることなく大当たり遊技が実行された回数のことである。なお、「通常遊技状態に戻ることなく」に係る「通常遊技状態」に、大当たり遊技開始直前(後述のステップS1612)で設定される通常遊技状態は含まれない。連チャン回数画像G9の数字の部分(図25(B)において「1」)が連チャン回数を表している。連チャン回数画像G9の数字の部分は、1度大当たり遊技が行われた後に通常遊技状態に戻っていない限り、新たな大当たり遊技の開始に応じて更新される。右打ち報知画像G6、ラウンド数画像G7、当たり図柄画像G8および連チャン回数画像G9の表示は、第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技において、1ラウンドが開始されてから9ラウンドが終了するまで途切れることなく行われる。
そして、例えば、大当たり遊技が9ラウンドまで進むと、図25(C)に示すように、表示部7aにおいて、バトルが引き続き行われている。また、ラウンド数画像G7の数字の部分も「09」まで増えている。
次に、10ラウンドが開始されると、イブニングRUSH用エンディング演出が開始される。イブニングRUSH用エンディング演出は、エンディングが終了するまで行われる。イブニングRUSH用エンディング演出では、最初にイブニングRUSH突入報知演出が行われ、次に枠可動体収納操作報知演出が行われ、最後に、プリペイドカード注意喚起演出が行われる。なお、イブニングRUSH用エンディング演出が開始されると、言い換えると、10ラウンドが開始されると、右打ち報知画像G6、ラウンド数画像G7、当たり図柄画像G8および連チャン回数画像G9が消去される。第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技の大当たり遊技演出においては、この先、右打ち報知画像G6、ラウンド数画像G7、当たり図柄画像G8および連チャン回数画像G9が表示されることはない。
イブニングRUSH突入報知演出は、イブニングRUSHに突入することを報知する演出であり、10ラウンドが開始してから14ラウンドの第2大入賞口35の開放が終了するまでの間の約8秒間行われる。イブニングRUSH突入報知演出が開始されると、表示部7aにて、ラウンド遊技演出のバトルに係る画像から、イブニングRUSH突入報知演出に係る画像に切り替わる。イブニングRUSH突入報知演出では、表示部7aにて、最初に図26(A)に示すように、主人公キャラクタが登場し、次に図26(B)に示すように、主人公キャラクタの上から、大当たり遊技が終了し、イブニングRUSHに突入することを報知する画像(イブニングRUSH突入報知画像、図26(B)において「イブニングRUSH突入」)G10が表示される。
枠可動体収納操作報知演出は、出現した枠可動体600を元の位置に戻して収納する操作方法を報知する演出であり、14ラウンドの第2大入賞口35の開放が終了してから16ラウンドが終了するまでの約6秒間行われる。枠可動体収納操作報知演出を行うのは、前述の通り、大当たり遊技が行われる前の強SPリーチA中に枠可動体600(左側枠可動体600Lおよび右側枠可動体600R)が作動して出現したままであるので、枠可動体600を元に戻して収納させるためである。枠可動体収納操作報知演出が開始されると、表示部7aにて、イブニングRUSH突入報知演出に係る画像から、枠可動体収納操作報知演出に係る画像に切り替わる。枠可動体収納操作報知演出では、表示部7aにて、最初に図26(C)に示すように、出現した枠可動体600を含むパチンコ遊技機1の略上部を簡略化した画像(枠可動体画像)G20と、出現した枠可動体600を収納する方法の説明文からなる画像(収納操作説明画像、図26(C)において「「解除ボタン」を押すと出現したロガを収納することが出来ます。」)G21が表示される。次に、図26(D)に示すように、枠可動体画像G20の上から、枠可動体画像G20における解除ボタン68の部分を強調する波紋のような画像(解除ボタン強調画像)G22が表示される。最後に、図26(E)に示すように、解除ボタン強調画像G22が消えると共に、解除ボタン68を押下操作する画像(解除ボタン操作画像)G23が表示される。なお、図26(E)に示すように、解除ボタン操作画像G23が表示されると、枠可動体画像G20では、枠可動体600の部分が作動して収納される様子が表示される。
枠可動体収納操作報知演出では、図26(C)〜図26(E)に示すように、演出内容が大きく分けて3段階で展開する。そこで、図26(C)に示すように、枠可動体画像G20と収納操作説明画像G21が表示されている段階を枠可動体収納操作報知演出の「序盤」とし、図26(D)に示すように、枠可動体画像G20と収納操作説明画像G21と解除ボタン強調画像G22が表示されている段階を枠可動体収納操作報知演出の「中盤」とし、図26(E)に示すように、枠可動体画像G20と収納操作説明画像G21と解除ボタン操作画像G23が表示されている段階を枠可動体収納操作報知演出の「終盤」とする。
このように、10ラウンドから16ラウンドにおいて、第1大入賞口30が第1ショート開放パターンで開放し、第2大入賞口35第2ショート開放パターンで開放し、遊技者が遊技球を発射させても実質的には第1大入賞口30および第2大入賞口35に入球させることができない期間に、エンディング演出の一部(略前半)を行うことにより、エンディング演出の演出効果を高めることができる。
プリペイドカード注意喚起演出は、カードユニット135に挿入されているプリペイドカードの取り忘れおよび盗難に対する注意を喚起する演出であり、エンディングが開始されてから終了するまでの約5秒間行われる。プリペイドカード注意喚起演出を行うのは、大当たり遊技後から時短遊状態にて遊技が進行するため、球貸しを行うことなく遊技を行える可能性が高く、プリペイドカードをカードユニット135から抜き取る方が遊技者の被る不利益が少なく、そのことを遊技者に知らせるためある。プリペイドカード注意喚起演出が開始されると、表示部7aにて、枠可動体収納操作報知演出に係る画像から、プリペイドカード注意喚起演出に係る画像に切り替わる。プリペイドカード注意喚起演出では、図27(A)に示すように表示部7aにて、プリペイドカードに関する注意喚起の説明を表す画像(プリペイドカード注意喚起説明画像、図27(A)において「プリペイドカードの取り忘れや盗難にご注意ください。」)G30とプリペイドカードが取り出される様子を表す画像(プリペイドカード取出画像)G31とが表示される。
そして、エンディングの終了に伴い大当たり遊技演出が終了して、イブニングRUSHに突入する。イブニングRUSHが開始されると、図27(B)に示すように、表示部7aにて、プリペイドカード注意喚起演出に係る画像から、イブニングRUSHに係る時短潜伏用背景画像G102に切り替わると共に、実行中の大当たり遊技が開始される直前に行われていた演出図柄の停止表示が行われ、演出図柄の変動表示が開始可能となる。なお、イブニングRUSHでは、イブニングRUSHにより実行可能な特図可変表示の残り回数を表す画像(イブニングRUSH残り回数画像)G32と、右打ち報知画像G6と、が表示される。
なお、前述の通り、第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技において、右打ちを行い続けていると、高確率でV有効期間にV通過し、大当たり遊技後に高確率状態且つ時短状態で制御されることとなるが、高確率状態且つ時短状態にて遊技が開始される際には、イブニングRUSHに突入し、潜伏演出モードによる演出が進行する。ここで、仮に、第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技においてV有効期間にV通過することができなかった場合でも、V通過した場合と同一の内容のエンディング演出が行われ、イブニングRUSHに突入する。
次に、大当たり図柄C(第3大当たり遊技)に対応付けられた大当たり遊技演出について説明する。第3大当たり遊技が開始されると、9ラウンドが終了するまでは、第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技の大当たり遊技演出と同様に、オープニング演出およびラウンド遊技演出などが行われる(図25参照)。そして、前述の通り、第3大当たり遊技においては、右打ちを行っているとV有効期間にV通過し、大当たり遊技後に高確率状態且つ時短状態で制御されることとなる。しかしながら、V有効期間にV通過しない場合、大当たり遊技後に通常確率状態且つ時短状態で制御されることとなる。そこで、9ラウンドが終了するまでに、V通過した場合とV通過しなかった場合とで、10ラウンド以降の演出内容が異なる。最初に、V通過した場合の大当たり遊技演出の演出内容について説明する。
第3大当たり遊技において、9ラウンドが終了するまでにV通過した場合、大当たり遊技後は高確率状態且つ時短状態で制御され、ナイトRUSHに突入することとなるが、10ラウンドが開始されると、あたかも大当たり遊技が終了してイブニングRUSHに突入するかのように遊技者に思わせる疑似イブニングRUSH用エンディング演出が行われる。疑似イブニングRUSH用エンディング演出は、14ラウンドが終了するまで行われる。
疑似イブニングRUSH用エンディング演出が開始されると、表示部7aにて、ラウンド遊技演出のバトルに係る画像から、疑似イブニングRUSH用エンディング演出に係る画像に切り替わる。疑似イブニングRUSH用エンディング演出では、最初に、第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技の場合と同一のイブニングRUSH突入報知演出が行われる。次に、第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技の場合と同一の枠可動体収納操作報知演出の序盤が行われる。具体的には、疑似イブニングRUSH用エンディング演出が開始されると、10ラウンドが開始してから14ラウンドの第2大入賞口35の開放が終了するまでの間の約8秒間で、図28(A)に示すように、主人公キャラクタが登場し、次に図28(B)に示すように主人公キャラクタの上から、イブニングRUSH突入報知画像G10が表示される。次に、14ラウンドの第2大入賞口35の開放が終了してから14ラウンドが終了するまでの間の約2秒間で、図28(C)に示すように、枠可動体画像G20と、収納操作説明画像G21が表示される。
ここで、第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技の場合であると、15ラウンド遊技が開始するときに枠可動体収納操作報知演出の中盤が開始するが、第3大当たり遊技の場合は、15ラウンド遊技の開始時に、疑似イブニングRUSH用エンディング演出(枠可動体収納操作報知演出の序盤部分)から、復活演出に切り替わる。復活演出は、ラウンド遊技が終了せずに継続することを示唆する演出であり、15ラウンドが開始されてから3秒間行われる。復活演出が開始されると、表示部7aにて、枠可動体収納操作報知演出に係る画像から、復活演出に係る画像に切り替わる。図29(A)に示すように、復活演出に係る画像には、所定のヒロインキャラクタが含まれている。
なお、疑似イブニングRUSH用エンディング演出が開始されると、イブニングRUSH用エンディング演出の場合と同様に、右打ち報知画像G6、ラウンド数画像G7、当たり図柄画像G8および連チャン回数画像G9が消去される。そして、疑似イブニングRUSH用エンディング演出が行われている間、右打ち報知画像G6、ラウンド数画像G7、当たり図柄画像G8および連チャン回数画像G9は消去され続ける。そして、復活演出が開始されると共に、右打ち報知画像G6、当たり図柄画像G8および連チャン回数画像G9が再び表示される。右打ち報知画像G6、当たり図柄画像G8および連チャン回数画像G9は、16ラウンドが終了するまで表示され続ける。
そして、15ラウンドにおいて、復活演出の次に、XXチャンス演出が開始される。XXチャンス演出は、第2大入賞口35が第2ロング開放パターンで開放することを事前に暗示する演出であり、5秒間行われる。XXチャンス演出が開始されると、表示部7aにて、復活演出に係る画像から、XXチャンス演出に係る画像に切り替わる。図29(B)に示すように、XXチャンス演出に係る画像には、第2大入賞口35が第2ロング開放パターンで開放することを暗示する画像(第2ATロング開放暗示画像)G11(図29(B)において「XX CHANCE」)が表示される。
15ラウンドにおいて、XXチャンス演出の次に、第2AT発射予告演出が開始される。第2AT発射予告演出は、次のラウンド遊技で第2大入賞口35が第2ロング開放パターンで開放するので、第2大入賞口35へ向けて遊技球を発射させることが望ましいことを報知する演出であり、15ラウンドが終了するまで行われる。第2AT発射予告演出が開始されると、表示部7aにて、XXチャンス演出に係る画像から、第2AT発射予告演出に係る画像に切り替わる。図29(C)に示すように、第2AT発射予告演出に係る画像には、次のラウンド遊技で第2大入賞口35へ向けて遊技球を発射させることが望ましいことを表す画像(第2AT発射予告画像)G12(図29(C)において「次のラウンドでXXチャンスアタッカーを狙え!」)が表示される。
そして、16ラウンドが開始すると、第2AT発射報知演出が開始される。第2AT発射報知演出は、第2大入賞口35が第2ロング開放パターンで開放しているので、第2大入賞口35へ向けて遊技球を発射させることが望ましいことを報知する演出であり、16ラウンドにおいて遊技球が第2大入賞口35に5個入賞するまで行われる。第2AT発射報知演出が開始されると、表示部7aにて、第2AT発射予告演出に係る画像から、第2AT発射報知演出に係る画像に切り替わる。図30(A)に示すように、第2AT発射報知演出に係る画像には、第2大入賞口35へ向けて遊技球を発射させることが望ましいことを表す画像(第2AT発射報知画像)G13(図30(A)において「XXチャンスアタッカーを狙え!」)が表示される。また、表示部7aの右側で、第2大入賞口35の方向を指し示す矢印からなる画像(第2AT方向指示画像)G14が表示される。
16ラウンドにおいて遊技球が第2大入賞口35に5個入賞すると、第2AT発射報知演出から、ナイトRUSHに突入すること暗示するナイトRUSH突入暗示演出に切り替わる。ナイトRUSH突入暗示演出は、16ラウンドが終了するまで行われる。ナイトRUSH突入暗示演出が開始されると、表示部7aにて、第2AT発射報知演出に係る画像から、ナイトRUSH突入暗示演出に係る画像に切り替わる。図30(B)に示すように、ナイトRUSH突入暗示演出に係る画像には、文字「ナイトRUSH」を含む装飾された画像(ナイトRUSH突入暗示画像)G15が表示される。なお、ナイトRUSH突入暗示演出が開始されると、第2AT発射報知画像G13および第2AT方向指示画像G14が消去される。
そして、エンディングが開始されると、ナイトRUSH用エンディング演出が開始される。ナイトRUSH用エンディング演出は、エンディングが終了するまでの約24秒間、行われる。ナイトRUSH用エンディング演出では、最初にナイトRUSH突入報知演出が行われ、次にCI演出が行われ、さらに枠可動体収納操作報知演出が行われ、最後に、プリペイドカード注意喚起演出が行われる。枠可動体収納操作報知演出およびプリペイドカード注意喚起演出は、第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技において行われる枠可動体収納操作報知演出およびプリペイドカード注意喚起演出と同じ演出内容である。なお、この「同じ演出内容」とは、具体的な演出態様および演出時間の双方を含む。
なお、ナイトRUSH突入報知演出用エンディング演出が開始されると、右打ち報知画像G6、当たり図柄画像G8および連チャン回数画像G9が消去される。
ナイトRUSH突入報知演出は、大当たり遊技が終了し、ナイトRUSHに突入することを報知する演出であり、エンディングが開始してから8秒間行われる。ナイトRUSH突入報知演出が開始されると、表示部7aにて、ナイトRUSH突入暗示演出に係る画像から、ナイトRUSH突入報知演出に係る画像に切り替わる。ナイトRUSH突入報知演出では、表示部7aにて、最初に図31(A)に示すように、変身してパワーアップした主人公キャラクタが登場し、次に図31(B)に示すように、ナイトRUSHに突入することを報知する画像(ナイトRUSH突入報知画像、図31(B)において「ナイトRUSH突入」)G16が表示される。
CI演出は、パチンコ遊技機1の製造メーカーのCIを表す演出であり、ナイトRUSH突入報知演出が終了してから5秒間行われる。CI演出が開始されると、表示部7aにて、ナイトRUSH突入報知演出に係る画像から、CI演出に係る画像に切り替わる。CI演出では、表示部7aにて、パチンコ遊技機1の製造メーカーのロゴやキャッチコピーなどを含む所定の画像が表示される(図31(C)参照)。
CI演出が終了すると、図32(A)〜図32(D)に示すように、第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技の場合と同様に、枠可動体収納操作報知演出およびプリペイドカード注意喚起演出が順次行われる。
そして、エンディングが終了すると、ナイトRUSHに突入する。ナイトRUSHが開始されると、図32(E)に示すように、表示部7aにて、プリペイドカード注意喚起演出に係る画像から、ナイトRUSHに係る確変用背景画像G101に切り替わると共に、実行中の大当たり遊技が開始される直前に行われていた演出図柄の停止表示が行われ、演出図柄の変動表示が開始可能となる。なお、ナイトRUSHでは、ナイトRUSHにより実行可能な特図可変表示の残り回数を表す画像(ナイトRUSH残り回数画像)G33と、右打ち報知画像G6とが表示される。
次に、第3大当たり遊技において9ラウンドまでにV通過できなかった場合の大当たり遊技演出の演出内容について説明する。この場合、16ラウンドが開始するまでは、V通過した場合と同じ内容で大当たり遊技演出が進行する。そして、V通過できなかった場合は、16ラウンドにおいて第2大入賞口35に遊技球が何個入賞しても、ナイトRUSH突入暗示演出が実行されない。すなわち、16ラウンドが開始してから終了するまで、第2AT発射報知演出が行われる。そして、エンディングが開始されると、第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技の場合と同一の演出内容のエンディング演出が実行される。すなわち、第3大当たり遊技のエンディングが開始されると、第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技のときに行われるイブニングRUSH突入報知演出、枠可動体収納操作報知演出、および、プリペイド注意喚起演出が順次行われる。なお、図12に示すとおり、第3大当たり遊技において、エンディングが開始するまでにV通過できなかった場合のエンディング時間は、V通過できた場合のエンディング時間より短く、イブニングRUSH突入報知演出の演出時間(約8秒)、枠可動体収納操作報知演出の演出時間(約6秒)、および、プリペイド注意喚起演出の演出時間(約5秒)の合計時間に略一致している。
次に、大当たり図柄G(第7大当たり遊技)に対応付けられた大当たり遊技演出について説明する。第7大当たり遊技に対応付けられた大当たり遊技演出は、9ラウンドが終了するまでにV通過できたかV通過できなかったかで、10ラウンド以降の演出内容が異なる。前述の通り、第7大当たり遊技は、V非通過大当たり遊技であるので、第7大当たり遊技でV通過することは想定されていない。そして、9ラウンドが終了するまでにV通過しなかった場合、10ラウンドが開始されてからエンディングが終了するまで、第4大当たり遊技〜第6大当たり遊技の場合と同様に、エンディング演出が行われて、イブニングRUSHに突入する。
一方、想定外にも9ラウンドが終了するまでにV通過した場合、10ラウンドが開始してからエンディングが終了するまでの間で、第3大当たり遊技でV通過した場合のエンディングで行うナイトRUSH用エンディング演出を行う。具体的には、10ラウンドが開始してから14ラウンドの第2大入賞口35の開放が終了するまでの約8秒間で、ナイトRUSH突入報知演出が行われる。次に、14ラウンドの第2大入賞口35の開放が終了してから16ラウンドが終了するまでの約6秒間で、枠可動体収納操作報知演出が行われる。そして、エンディングで、CI演出およびプリペイド注意喚起演出が順次行われる。なお、図12に示すとおり、第7大当たり遊技において、エンディングが開始するまでにV通過できた場合のエンディング時間は、V通過できなかった場合のエンディング時間より長く、CI演出の演出時間(約5秒)、および、プリペイド注意喚起演出の演出時間(約5秒)の合計時間に略一致している。
そして、以上説明した大当たり図柄Cに対応付けられた大当たり遊技演出の演出内容および大当たり図柄Hに対応付けられた大当たり遊技演出の演出内容を図33〜図34のタイムチャートに示す。
また、図示はしないが、大当たり図柄Aおよび大当たり図柄Hに対応付けられた大当たり遊技演出のラウンド遊技では、大当たり図柄B〜大当たり図柄Gに対応付けられた大当たり遊技演出におけるバトル演出とは異なり、V通過大当たり遊技でしか行われない内容のラウンド遊技演出が行われる。よって、遊技者は、V通過大当たり遊技演出が行われていることを認識することができる。このラウンド遊技演出の演出内容は適宜に設定されるが、第1実施形態では、パチンコ遊技機1における変動演出などで登場する様々なキャラクタを紹介する内容の画像が表示部7aに表示される。そして、キャラクタを紹介する内容の画像は12ラウンドが終了するまで行われ、13ラウンドの開始と共に、第2AT発射予告演出が行われ、14ラウンドの開始と共に、第2AT発射報知演出が行われる。そして、14ラウンドまでにV通過していた場合、14ラウンドで第2大入賞口35に遊技球が5個入賞すると、ナイトRUSH突入暗示演出が行われる。ナイトRUSH突入暗示演出は、16ラウンドが終了するまで行われる。なお、14ラウンドで第2大入賞口35に遊技球が5個入賞できなかった場合、16ラウンドで第2大入賞口35に遊技球が5個入賞すると、ナイトRUSH突入暗示演出が行われる。エンディングにおいては、第3大当たり遊技でV通過した場合と同じナイトRUSH用エンディング演出が行われる。一方、想定外に、14ラウンドまでにV通過しなかった場合、ナイトRUSH突入暗示演出が行われることなく、エンディングにおいて前述のイブニングRUSH用エンディング演出が行われる。また、大当たり図柄Bに対応付けられた大当たり遊技演出のラウンド遊技では、9ラウンドが終了するまで、大当たり図柄C〜大当たり図柄Gの場合と同様にバトル演出が行われた後、10ラウンドが開始してから12ラウンドが終了するまで、バトルに勝利する演出が行われる。14ラウンド以降の大当たり遊技演出の内容は、大当たり図柄Aおよび大当たり図柄Hと同様である。
また、図25〜図34では、通常遊技状態において大当たり当選した場合(所謂「初当たり」)の大当たり遊技演出について説明した。初当たりということは、大当たり遊技後に初めて高確率状態且つ時短状態にて遊技が進行し、ナイトRUSHに突入するので、ナイトRUSH用エンディング演出において、ナイトRUSH突入報知演出が行われた。これに対して、ナイトRUSHにおいて大当たり当選し(連チャンし)、再度ナイトRUSHに突入する場合は、ナイトRUSHが継続するということであるので、ナイトRUSH用エンディング演出において、ナイトRUSHが継続することを報知するナイトRUSH継続報知演出が行われる。この場合、ナイトRUSH突入報知画像G16に代えて、「ナイトRUSH継続」という文字からなるナイトRUSH継続報知画像が表示される。このように、ナイトRUSH突入報知画像G16が表示されるナイトRUSH用エンディング演出を「ナイトRUSH突入用エンディング演出」と称し、ナイトRUSH継続報知画像が表示されるナイトRUSH用エンディング演出を「ナイトRUSH継続用エンディング演出」と称することもある。
また、時短状態にて大当たり当選した場合(連チャンした場合)の大当たり遊技におけるエンディング演出では、CI演出、枠可動体収納操作報知演出およびプリペイドカード注意喚起演出は実行されず、イブニングRUSH突入報知演出もしくはナイトRUSH突入報知演出またはナイトRUSH継続報知演出のみが実行される。この場合、CI演出、枠可動体収納操作報知演出およびプリペイドカード注意喚起演出が実行されないことに応じてエンディング時間も短くなる。このように、時短状態にて大当たり当選した場合(連チャンした場合)の大当たり遊技におけるエンディング演出で、CI演出、枠可動体収納操作報知演出およびプリペイドカード注意喚起演出を実行しないのは、一度遊技者に与えた情報を再度与えると遊技者にとってはかえって煩わしくなり、演出効果が低下するおそれがあると共に、大当たり遊技の時間を短縮することにより連チャン中のスピード感を向上させるためである。なお、以下において、枠可動体収納操作報知演出などが行われるエンディング演出をエンディング演出(フルヴァージョン)と称し、枠可動体収納操作報知演出などが行われないエンディング演出をエンディング演出(ショートヴァージョン)と称することもある。また、通常遊技状態において大当たり図柄D〜大当たり図柄Gに当選し、第4大当たり遊技〜第7大当たり遊技の後にイブニングRUSHに突入する場合、エンディングにおいてプリペイドカード注意喚起演出が行われるが、時短状態において大当たり図柄D〜大当たり図柄Gに当選し、第4大当たり遊技〜第7大当たり遊技の後にイブニングRUSHに突入する場合、エンディングにおいてはエンディング演出が実行されず、そのままイブニングRUSHに突入することとなる。
5.遊技制御用マイコン81による遊技の制御
[主制御メイン処理]
次に図35〜図52に基づいて遊技制御用マイコン81による遊技の制御について説明する。なお、以下において説明する遊技制御用マイコン81による遊技の制御において登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM84に設けられている。また、カウンタの初期値は「0」であり、フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」である。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1が電源投入されると、ROM83から図35に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず、電源投入時処理(S001)を行う。電源投入時処理では、RAM84へのアクセスの許可設定、CPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定等が行われる。
電源投入時処理に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図10(A)および図15(A)に示した種々の乱数のカウンタ値を1加算して更新する。各乱数のカウンタ値は上限値に達すると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数のカウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数のうちの少なくとも一部は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期でCPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、メイン側タイマ割り込み処理(S005)は4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による種々の乱数のカウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときにCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[メイン側タイマ割り込み処理]
次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図36に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAM84に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、下皿62の満杯を検出する下皿満杯スイッチからの検出信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAM84の出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図35の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。即ち、図10(A)および図15(A)に示した各種乱数のカウンタ値の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理(S005)の終了後、次のメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、センサ検出処理(S104)を行い、続いて普通動作処理(S105)を行い、特別動作処理(S106)を行う。センサ検出処理、普通動作処理および特別動作処理については後述する。
次に、遊技制御用マイコン81は、その他の処理(S107)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。その他の処理(S107)としては、電源が断たれる際の電源断監視処理、RAM84に設けられているタイマの更新などが行われる。また、その他の処理(S107)として、遊技者に賞球を払い出す払出制御処理が行われる。払出制御処理では、第1始動口20用の賞球カウンタ、第2始動口22用の賞球カウンタ、第1大入賞口30用の賞球カウンタ、第2大入賞口35用の賞球カウンタ、及び、一般入賞口27用の賞球カウンタが「0」を超えているか否かのチェックを行い、「0」を超えていると、賞球要求信号を払出制御基板110に送信する。そして、賞球信号を送信するとき、その信号に係る賞球カウンタを「1」減算する更新処理を行う。
そして、遊技制御用マイコン81は、次にCPU82に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002〜S004の処理を繰り返し実行し(図35参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)を実行する。遊技制御用マイコン81は、再び実行されたメイン側タイマ割り込み処理(S005)の出力処理(S101)において、前回のメイン側タイマ割り込み処理(S005)にてRAM84の出力バッファにセットされたコマンド等を出力する。
[センサ検出処理]
次に、図37〜図39を用いてセンサ検出処理について説明する。センサ検出処理(S104)ではまず、一般入賞口27に遊技球が入賞したか否か、即ち、一般入賞口センサ27aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S201)。一般入賞口27に遊技球が入賞していない場合(S201でNO)にはステップS203に進み、一般入賞口27に遊技球が入賞した場合には(S201でYES)、遊技球に所定個数の賞球を払い出すための一般入賞口賞球処理を行う(S202)。一般入賞口賞球処理では、一般入賞口27用の賞球カウンタに、一般入賞口27への入賞に応じた賞球個数(第1実施形態において「7」)を加算する。
ステップS203では、遊技球がゲート28を通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検出されたか否か判定する。遊技球がゲート28を通過していなければ(S203でNO)、ステップS208に進む。一方、遊技球がゲート28を通過していれば(S203でYES)、普図保留数(具体的にはRAM84に設けた普図保留数をカウントするカウンタ(普図保留数カウンタ)の数値)が「4」(上限記憶数)以上であるか否か判定する(S204)。普図保留数が「4」以上である場合(S204でYES)には、ステップS208に進むが、普図保留数が「4」以上でない(「4」未満である)場合には(S204でNO)、普図保留数加算処理を行う(S205)。普図保留数加算処理では、普図保留数カウンタを「1」加算し、普図保留表示器44が示す普図保留数を「1」増加させる。
続いて、普通図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−F)のカウンタ値が示す普通図柄乱数を取得し(S206)、取得した普通図柄乱数を普図保留記憶部86のうち現在の普図保留数に応じた普図保留記憶部86の記憶領域に格納する(S207)。
ステップS208では、第2始動口22に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ22aによって遊技球が検出されたか否か判定する。第2始動口22に遊技球が入賞していない場合(S208でNO)にはステップS215に進み、第2始動口22に遊技球が入賞した場合には(S208でYES)、遊技球に所定個数の賞球を払い出すための第2始動口賞球処理を行う(S209)。第2始動口賞球処理では、第2始動口22用の賞球カウンタに、第2始動口22への入賞に応じた賞球個数(第1実施形態において「4」)を加算する。
次に、特図2保留数(具体的にはRAM84に設けた特図2保留の数をカウントするカウンタ(特図2保留数カウンタ)の数値)が「4」(上限記憶数)以上であるか否か判定する(S210)。特図2保留数が「4」以上である場合(S210でYES)には、ステップS215に進むが、特図2保留数が「4」以上でない(「4」未満である)場合には(S210でNO)、特図2保留数加算処理を行う(S211)。特図2保留数加算処理では、特図2保留数カウンタを「1」加算し、特図2保留表示器43bが示す特図2保留数を「1」増加させる。
続いて、特別図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T)、大当たり図柄種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−HP)からなる特図2関係乱数を取得し、RAM84に設けられた特図関係乱数用バッファに記憶する(S212)。
次に、第2始動入賞コマンド特定処理を行う(S213)。第2始動入賞コマンド特定処理では、図14に示す第2始動口用の始動入賞コマンド特定テーブルに、現在の遊技状態とステップS212で取得した特図2関係乱数とを照合して第2始動入賞コマンドを特定し、特定した第2始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットする。第2始動入賞コマンド特定処理においては、現在の遊技状態が通常確率状態であり、特別図柄乱数が「1」であれば、図14の第2始動入賞コマンド特定テーブルにおける通常確率状態の箇所を参照して、第2始動入賞コマンドとして「E2H11H」というコマンドが特定される。なお、第2始動入賞コマンドは、2バイトの情報(1バイトの上位コマンド(例えばE2H)と1バイトの下位コマンド(例えば11H))からなっている。
続いて、遊技制御用マイコン81は、ステップS212で取得した特図2関係乱数を特図2保留記憶部85bのうち現在の特図2保留数に応じた記憶領域に記憶する(S214)。
続いて、ステップS215では、第1始動口20に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検出されたか否か判定する。第1始動口20に遊技球が入賞していない場合(S215でNO)にはステップS222に進み、第1始動口20に遊技球が入賞した場合には(S215でYES)、遊技球に所定個数の賞球を払い出すための第1始動口賞球処理を行う(S216)。第1始動口賞球処理では、第1始動口20用の賞球カウンタに、第1始動口20への入賞に応じた賞球個数(第1実施形態において「4」)を加算する。
次に、特図1保留数(具体的にはRAM84に設けた特図1保留の数をカウントするカウンタ(特図1保留数カウンタ)の数値)が「4」(上限記憶数)以上であるか否か判定する(S217)。特図1保留数が「4」以上である場合(S217でYES)には、ステップS222に進むが、特図1保留数が「4」以上でない(未満である)場合には(S217でNO)、特図1保留数加算処理を行う(S218)。特図1保留数加算処理では、特図1保留数カウンタを「1」加算し、特図1保留表示器43aが示す特図1保留数を「1」増加させる。
続いて、特別図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T)、大当たり図柄種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−HP)からなる特図1関係乱数を取得し、RAM84に設けられた特図関係乱数用バッファに記憶する(S219)。
次に、第1始動入賞コマンド特定処理を行う(S220)。第1始動入賞コマンド特定処理では、図14に示す第1始動口用の始動入賞コマンド特定テーブルに、現在の遊技状態とステップS219で取得した特図1関係乱数とを照合して第1始動入賞コマンドを特定し、特定した第1始動入賞コマンドをRAM84の出力バッファにセットする。第1始動入賞コマンド特定処理においては、現在の遊技状態が通常確率状態であり、特別図柄乱数が「1」であれば、図14の第1始動入賞コマンド特定テーブルにおける通常確率状態の箇所を参照して、第1始動入賞コマンドとして「E1H11H」というコマンドが特定される。なお、第1始動入賞コマンドは、2バイトの情報(1バイトの上位コマンド(例えばE1H)と1バイトの下位コマンド(例えば11H))からなっている。
続いて、遊技制御用マイコン81は、ステップS219で取得した特図1関係乱数を特図1保留記憶部85aのうち現在の特図1保留数に応じた記憶領域に記憶する(S221)。
なお、第1実施形態の始動入賞コマンド(第1始動入賞コマンドおよび第2始動入賞指定コマンド)では、16進数で二桁の上位コマンドのうち上の桁の値は、コマンドの種類(始動入賞コマンドであること)を指定する情報である。また、上位コマンドのうち下の桁の値は、始動口の種類(第1始動口20への入賞か第2始動口22への入賞か)を指定する始動口情報である。また、16進数で二桁の下位コマンドのうち、上の桁の値は、遊技状態(通常確率状態か高確率状態か)を指定する遊技状態情報である。また、下位コマンドのうち下の桁の値は、大当たりの当否を示す当否情報である。なお、このような始動入賞コマンドの生成に関する取り決めは、一例であり、任意に変更可能である。
ステップS222では、第1大入賞口30に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1大入賞口センサ30aによって遊技球が検出されたか否か判定する。第1大入賞口30に遊技球が入賞していない場合(S222でNO)にはステップS227に進み、第1大入賞口30に遊技球が入賞した場合には(S222でYES)、RAM84に設けられた大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「9」以上であるか否かを判定する(S223)。大入賞口入賞カウンタは、大当たり遊技の1回のラウンド遊技において大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)に入賞した個数を計数するためのカウンタである。第1実施形態では、1回のラウンド遊技において大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)に入賞できる個数(入賞規定個数)は「9」に設定されている。よって、ステップS223の処理が行われる。
大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「9」以上であると(S223でYES)、ステップS227に進み、大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「9」以上でない、すなわち、「9」未満であると(S223でNO)、大入賞口入賞カウンタのカウンタ値を「1」加算し(S224)、遊技者に所定個数の賞球を払い出すための第1大入賞口賞球処理を行い(S225)、第1大入賞口30への有効な入賞があったことを示す第1大入賞口入賞フラグをONし(S226)、ステップS227に進む。なお、第1大入賞口賞球処理では、第1大入賞口30用の賞球カウンタに、第1大入賞口30への入賞に応じた賞球個数(第1実施形態において「14」)を加算する。
ステップS227では、第2大入賞口35に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2大入賞口センサ35aによって遊技球が検出されたか否か判定する。第2大入賞口35に遊技球が入賞していない場合(S227でNO)にはステップS232に進み、第2大入賞口35に遊技球が入賞した場合には(S227でYES)、RAM84に設けられた大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「9」以上であるか否かを判定する(S228)。大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「9」以上であると(S228でYES)、ステップS232に進み、大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「9」以上でないと(S228でNO)、大入賞口入賞カウンタのカウンタ値を「1」加算し(S229)、遊技者に所定個数の賞球を払い出すための第2大入賞口賞球処理を行い(S230)、第2大入賞口35への有効な入賞があったことを示す第2大入賞口入賞フラグをONし(S231)、ステップS232に進む。なお、第2大入賞口賞球処理では、第2大入賞口35用の賞球カウンタに、第2大入賞口35への入賞に応じた賞球個数(第1実施形態において「14」)を加算する。
ステップS232では、遊技球が特定領域37を通過(特定領域37に進入)したか否か、即ち、特定領域センサ37aによって遊技球が検出されたか否か判定する。遊技球が特定領域37を通過していない場合(S232でNO)にはセンサ検出処理を終了し、遊技球が特定領域37を通過した場合には(S232でYES)、V有効期間中であるか否かを判定する(S233)。V有効期間は、後述する第1大入賞口入賞処理(図49参照)におけるステップS1828で設定される期間である。V有効期間中でなければ(S233でNO)、センサ検出処理を終了し、V有効期間中であれば(S233でYES)、V有効期間中に遊技球が特定領域37を通過(特定領域37に進入)したことを示すVフラグをONにし(S234)、V通過コマンドを出力バッファにセットし(S235)、センサ検出処理を終了する。
[普通動作処理]
図40に示すように、普図保留表示器44および電チュー23に関する処理が4つのステータス(段階)に分けられている。そして、それらの各ステータスに「普通動作ステータス=1,2,3,4」が割り当てられている。遊技制御用マイコン81は、普通動作処理(S105)において、最初に、「普通動作ステータス」を確認する(S1101)。「普通動作ステータス」が「1」である場合には、普通図柄待機処理(S1102)を行い、「普通動作ステータス」が「2」である場合には、普通図柄変動中処理(S1103)を行い、「普通動作ステータス」が「3」である場合には、普通図柄確定処理(S1104)を行い、「普通動作ステータス」が「4」である場合には、普通電動役物処理(S1105)を行う。なお「普通動作ステータス」は初期設定で「1」に設定される。
普通図柄待機処理(S1102)は、普通図柄の可変表示および補助遊技が行われていない待機中に行われる処理である。普通図柄待機処理(S1102)では、普図保留記憶部86に記憶された普通図柄乱数の中で最も先に記憶された普通図柄乱数に基づいて当たり判定を行う。さらに、現在の遊技状態に基づいて普図変動パターン判定を行って普図変動パターンを決定し、決定した普図変動パターンに応じた普図変動時間の普通図柄の変動表示を普通図柄表示器42に開始させて、普通動作ステータスを「2」に変更する。
普通図柄変動中処理(S1103)は、普通図柄が変動表示しているときに行われる処理である。普通図柄変動中処理(S1103)では、実行中の普通図柄の変動表示が開始してから普図変動時間が経過したか否か(普通図柄の変動表示を終了させるか否か)を判定し、普図変動時間が経過したと判定されれば、当たり判定結果に基づいて普通図柄の停止表示を行って、普通動作ステータスを「3」に変更する。
普通図柄確定処理(S1104)は、普通図柄が停止表示しているときに行われる処理である。普通図柄確定処理(S1104)では、実行中の普通図柄の停止表示が開始してから所定の停止時間(例えば、0.8秒)が経過したか否か(普通図柄の停止表示を終了させるか否か)を判定し、所定の停止時間が経過したと判定されれば、停止表示している普通図柄が当たり図柄であるか否かを判定する。当たり図柄でなければ(停止表示している普通図柄がハズレ図柄であれば)、普通動作ステータスを「1」に変更する。一方、当たり図柄が停止表示していれば、普通動作ステータスを「4」に変更して、現在の遊技状態および電チュー開放パターンテーブルに基づいて補助遊技を開始させる。
普通電動役物処理(S1105)は、補助遊技が行われているときに行われる処理である。普通電動役物処理(S1105)では、現在の遊技状態および電チュー23の開放パターンテーブルに基づいて補助遊技を制御する。そして、補助遊技が終了すれば、普通動作ステータスを「1」に変更する。
[特別動作処理]
次に、特図保留表示器43および大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する特別動作処理について説明する。図41に示すように、遊技制御用マイコン81は、特別動作処理(S106)において、最初に、第1大入賞装置31の第1大入賞口30に入賞した遊技球が通過可能な特定領域37に関する特定領域処理を行う(S1201)。特定領域処理については後述する。
また、図41に示すように、特定領域処理を除き、特図保留表示器43および大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する処理は、7つのステータス(段階)に分けられている。そして、それらの各ステータスに「特別動作ステータス=1,2,3,4,5,6,7」が割り当てられている。遊技制御用マイコン81は、特定領域処理(S1201)の後、「特別動作ステータス」を確認する(S1202)。遊技制御用マイコン81は、「特別動作ステータス」が「1」である場合には、特別図柄待機処理(S1203)を行い、「特別動作ステータス」が「2」である場合には、特別図柄変動中処理(S1204)を行い、「特別動作ステータス」が「3」である場合には、特別図柄確定処理(S1205)を行い、「特別動作ステータス」が「4」である場合には、オープニング処理(S1206)を行い、「特別動作ステータス」が「5」である場合には、大入賞口動作処理(S1207)を行い、「特別動作ステータス」が「6」である場合には、インターバル処理(S1208)を行い、「特別動作ステータス」が「7」である場合には、エンディング処理(S1209)を行う。なお「特別動作ステータス」は初期設定で「1」に設定される。
特別図柄待機処理(S1203)は、特別図柄の可変表示および大当たり遊技が行われていない待機中に行われる処理である。特別図柄待機処理については後に詳述する。
特別図柄中変動処理(S1204)は、特別図柄が変動表示しているときに行われる処理である。特別図柄中変動処理については後に詳述する。
特別図柄確定処理(S1205)は、特別図柄が停止表示しているときに行われる処理である。特別図柄確定処理については後に詳述する。
オープニング処理(S1206)は、大当たり遊技のオープニングにおいて行われる処理である。オープニング処理については後に詳述する。
大入賞口動作処理(S1207)は、大当たり遊技のラウンド遊技における大入賞口(第1大入賞口30または第2大入賞口35)の動作期間に行われる処理である。大入賞口動作処理については後に詳述する。
インターバル処理(S1208)は、大当たり遊技のラウンド遊技におけるインターバル中に行われる処理である。インターバル処理については後に詳述する。
エンディング処理(S1209)は、大当たり遊技のエンディングにおいて行われる処理である。エンディング処理については後に詳述する。
[特定領域処理]
次に図42を用いて特定領域処理について説明する。特定領域処理(S1201)ではまず、V通過可能な状態である(振分部材721が第1状態(通過許可状態)に制御されている)か否か、すなわち、後述する特定領域開放フラグがONしているか否かを判定する(S1301)。V通過可能な状態でない場合(S1301でNO)、ステップS1307に進む。一方、V通過可能な状態である場合(S1301でYES)、RAM84に設けられた特定領域タイマ=0であるか否かを判定する(S1302)。特定領域タイマは、V通過可能な状態にする(特定領域37を開放する)期間および特定領域球ハケ期間を計測するため、すなわち、V有効期間を管理するためのカウンタである。よって、ステップS1302で特定領域タイマ=0であるということは、V通過可能な状態に制御する期間が終了することを意味する。なお、特定領域タイマは図36のその他の処理(S107)において、4ms分、更新される。
特定領域タイマ=0でない場合(S1302でNO)、特定領域処理を終了する。一方、特定領域タイマ=0である場合(S1302でYES)、V非通過状態にする(特定領域37を閉鎖する)ために振分ソレノイド722を駆動させ(S1303)、特定領域開放フラグをOFFし(S1304)、特定領域タイマに特定領域ハケ期間の時間(特定領域ハケ時間:1000ms)をセットし(S1305)、RAM84の所定領域に特定領域球ハケ期間フラグをONし(S1306)、特定領域処理を終了する。特定領域球ハケ期間フラグのONは、特定領域球ハケ期間中であることを表す。
遊技制御用マイコン81は、ステップS1307において、特定領域球ハケ期間フラグがON、すなわち、特定領域球ハケ期間中であるか否かを判定する。特定領域球ハケ期間フラグがONでない場合(S1307でNO)、特定領域処理を終了する。一方、特定領域球ハケ期間フラグがONである場合(S1307でYES)、特定領域タイマ=0であるか否か、すなわち、特定領域ハケ期間が設定されてから特定領域ハケ時間が経過したか否かを判定する(S1308)。
特定領域タイマ=0でない場合(S1308でNO)、特定領域ハケ期間が終了しないということであるので、特定領域処理を終了する。一方、特定領域タイマ=0である場合(S1308でYES)、特定領域ハケ期間フラグをOFFし(S1309)、V有効期間フラグをOFFし(S1310)、特定領域処理を終了する。なお、後述するように、V有効期間フラグは、特定領域37が開放する際にONされている(図49のS1828参照)。
[特別図柄待機処理]
次に図43を用いて特別図柄待機処理について説明する。特別図柄待機処理(S1203)ではまず、特図2保留数が「0」であるか否かを判定する(S1401)。特図2保留数が「0」である場合(S1401でYES)、即ち、第2始動口22への入賞に起因して取得した特図2関係乱数の記憶がない場合には、特図1保留数が「0」であるか否かを判定する(S1408)。そして、特図1保留数も「0」である場合(S1408でYES)、即ち、第1始動口20への入賞に起因して取得した特図1関係乱数の記憶もない場合には、客待ちフラグがONか否かを判定する(S1418)。ここで、客待ちフラグがONであれば(S1418でYES)、特別図柄待機処理を終え、客待ちフラグがONでなければ(S1418でNO)、客待ちコマンドを出力バッファにセットし(S1419)、客待ちフラグをONにし(S1420)、特別図柄待機処理を終える。
ステップS1401において特図2保留数が「0」でない場合(S1401でNO)、即ち、第2始動口22への入賞に起因して取得した特図2関係乱数の記憶が1つ以上ある場合には、特図2判定処理(S1402)及び特図2変動パターン判定処理(S1403)を行う。
特図2判定処理(S1402)では、特図2保留記憶部85bに記憶されている特別図柄乱数の中で最も先に記憶されたものを読み出して、現在の遊技状態に応じた大当たり判定テーブル(図10(B)参照)に基づいて、大当たりの当否の判定(大当たり判定)を行う。大当たり判定の結果が大当たりであれば、大当たり図柄種別乱数を読み出して、第2大当たり図柄種別判定テーブル(図10(C)参照)に基づいて大当たり図柄種別の判定(大当たり図柄種別判定)を行う。そして、大当たり図柄種別を表す大当たり図柄データをRAM84に設けられた特図バッファにセットすると共に、大当たり図柄種別を表す図柄指定コマンドをRAM84に設けられた出力バッファにセットする。一方、大当たり判定の結果が「ハズレ」であれば、ハズレを表すハズレ図柄データを特図バッファにセットすると共に、ハズレを表す図柄指定コマンドを出力バッファにセットする。
特図2変動パターン判定処理(S1403)では、まず、前述した大当たり判定の結果が「ハズレ」であった場合には、リーチ乱数を読み出してリーチ判定テーブル(図10(D)参照)に基づいて、リーチ有りハズレの特図変動パターンにするのか、リーチ無しハズレの特図変動パターンにするのかを決定するリーチ判定を行う。そして、特図2保留記憶部85bに記憶されている変動パターン乱数の中で最も先に記憶されたものを読み出して、遊技状態、大当たり判定結果、リーチ判定結果、および第2特図保留数などに関連付けられた特図2変動パターン判定テーブル(図11−2参照)に基づいて、特別図柄の変動パターンの判定(特図変動パターン判定)を行う。そして、決定された特図変動パターンに応じた特図2変動開始コマンドを出力バッファにセットし、決定された特図変動パターンに応じた特図変動時間を特別動作用タイマにセットする。なお、特別動作用タイマは図36のその他の処理(S107)において、4ms分、更新される。また、セットされる特図2変動開始コマンドには、特別図柄の種別(特図2であるということ)に関する情報、特図2判定処理(S1402)で行われた大当たり判定の結果に関する情報や特図2変動パターン判定処理(S1403)で行われた特図変動パターン判定の結果に関する情報(リーチの有無や特図変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
続いて、遊技制御用マイコン81は、ステップS1403で決定された特図変動パターンに応じた特図変動時間に基づいて特図2表示器41bに特図2の変動表示を開始させる(S1404)。
次に、遊技制御用マイコン81は、特図2保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、特図2保留記憶部85bにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする特図2保留記憶部シフト処理を行う(S1405)。このようにして、特図2保留が保留された順に消化される。
次に、遊技制御用マイコン81は、特図2保留数カウンタを「1」減算し(S1406)、特図2保留表示器43bが示す特図2保留数を「1」減少させて変更し(S1407)、特別動作ステータスを「2」に変更する(S1415)。
その後、遊技制御用マイコン81は、客待ちフラグがONか否かを判定し(S1416)、ONであれば(S1416でYES)、客待ちフラグをOFFして(S1417)、特別図柄待機処理を終え、ONでなければ(S1416でNO)、ステップS1417を実行することなく特別図柄待機処理を終える。
また、特図2保留数が「0」であるが特図1保留数が「0」でない場合(S1401でYES且つS1408でNO)、即ち、特図2の保留情報はないが、第1始動口20への入賞に起因して取得した特図1関係乱数の記憶(特図1の保留情報)が1つ以上ある場合には、特図1判定処理(S1409)及び特図1変動パターン判定処理(S1410)を行う。特図1判定処理(S1409)は、特図2判定処理(S1402)と同様の処理であるため説明を省略する。また、特図1変動パターン判定処理(S1410)は、特図2変動パターン判定処理(S1403)と同様の処理であるため説明を省略する。
次に、遊技制御用マイコン81は、ステップS1410で決定された特図変動パターンに応じた特図変動時間に基づいて特図1表示器41aに特図1の変動表示を開始させる(S1411)。
次に、遊技制御用マイコン81は、特図1保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、特図1保留記憶部85aにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする特図1保留記憶部シフト処理を行う(S1412)。このようにして、特図1保留が保留された順に消化される。
続いて遊技制御用マイコン81は、特図1保留数カウンタを「1」減算し(S1413)、特図1保留表示器43aが示す特図1保留数を「1」減少させて変更し(S1414)、特別動作ステータスを「2」に変更し(S1415)、ステップS1416に進む。
上記のように第1実施形態では、特図1保留に基づく特別図柄の変動表示は、特図2保留が「0」の場合(S1401でYESの場合)に限って行われる。すなわち特図2保留の消化は、特図1保留の消化に優先して実行される。そして第1実施形態では、特図2保留に基づく抽選の方が、特図1保留に基づく抽選よりも、遊技者にとって利益の大きい大当たり図柄(V通過大当たり)に当選しやすくなっている(図10(C)参照)。
[特別図柄変動中処理]
次に図44を用いて特別図柄変動中処理について説明する。特別図柄変動中処理(S1204)ではまず、特別図柄の変動表示を終了させるか否か、即ち、ステップS1403又はステップS1410で特別動作用タイマにセットした特図変動時間が経過した(特別動作カウンタ=0)か否かを判定する(S1501)。特別図柄の変動表示を終了させない場合(S1501でNO)、特別図柄変動中処理を終了し、特別図柄の変動表示を終了させる場合(S1501でYES)、特図表示器41に、特別図柄の変動表示を終了させるとともに、ステップS1402又はステップS1409で特図バッファにセットした図柄データ(大当たり図柄データまたはハズレ図柄データ)に応じた特別図柄の停止表示をさせる(S1502)。
続いて、特別図柄の停止表示に要する時間(特図確定時間:第1実施形態では0.8秒)を特別動作用タイマにセットし(S1503)、特別図柄の変動表示が終了することを示す変動停止コマンドを出力バッファにセットし(S1504)、特別動作ステータスを「3」に変更し(S1505)、特別図柄変動中処理を終了する。
[特別図柄確定処理]
次に図45を用いて特別図柄確定処理について説明する。特別図柄確定処理(S1205)ではまず、特別図柄の停止表示を終了させるか否か、即ち、ステップS1503で特別動作用タイマにセットした特図確定時間が経過した(特別動作カウンタ=0)か否かを判定する(S1601)。特別図柄の停止表示を終了させない場合(S1601でNO)、特別図柄確定処理を終了し、特別図柄の停止表示を終了させる場合(S1601でYES)、時短状態(つまりは高ベース状態)を管理するために、現在時短状態(時短フラグがON)であるか否かを判定する(S1602)。
現在時短状態でなければ(S1602でNO)、ステップS1606に進み、現在時短状態であれば(S1602でYES)、時短状態で実行可能な特別図柄の可変表示の残りの回数(時短残り回数)を計測する時短残り回数カウンタの値を「1」ディクリメントし(S1603)、時短残り回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1604)。時短残り回数カウンタの値が「0」でなければ(S1604でNO)、ステップS1606に進み、時短残り回数カウンタの値が「0」であれば(S1604でYES)、時短状態から非時短状態に移行(時短フラグをOFF)する(S1605)。
次に、ステップS1606において、高確率状態を管理するために、現在高確率状態(高確率フラグがON)であるか否かを判定する。現在高確率状態でなければ(S1606でNO)、ステップS1610に進み、現在高確率状態であれば(S1606でYES)、高確率状態で実行可能な特別図柄の可変表示の残りの回数(高確率残り回数)を計測する高確率残り回数カウンタの値を「1」ディクリメントし(S1607)、高確率残り回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1608)。高確率残り回数カウンタの値が「0」でなければ(S1608でNO)、ステップS1610に進み、高確率残り回数カウンタの値が「0」であれば(S1608でYES)、高確率状態から通常確率状態に移行(高確率フラグをOFF)する(S1609)。
次に、現在の遊技状態を示した遊技状態コマンドを出力バッファにセットし(S1610)、現在停止表示している特別図柄が大当たり図柄か否かを判定する(S1611)。大当たり図柄でなければ(S1611でNO)、特別動作ステータスを「1」に変更し(S1615)、特別図柄確定処理を終了する。一方、大当たり図柄であれば(S1611でYES)、遊技状態をリセットする(通常遊技状態を設定する。具体的には、時短フラグをOFFし、時短残り回数カウンタの値を「0」にし、高確率フラグをOFFし、高確率残り回数カウンタの値を「0」にする)(S1612)。
続いて、大当たり遊技準備処理を行い(S1613)、特別動作ステータスを「4」に変更し(S1614)、特別図柄確定処理を終了する。大当たり遊技準備処理では、遊技状態(非時短状態/時短状態)および大当たり図柄の種別に応じた大当たり遊技制御テーブル(TBLNo.5−1〜5−8、5−11〜5−18)をRAM84の所定領域にセットし、遊技状態および大当たり図柄の種別に応じて、所定のオープニング時間(大当たり遊技が開始されてから1ラウンドを開始するまでの時間)を特別動作用タイマにセットし、ラウンド遊技の実行回数を、RAM84に設けられたラウンド遊技残り回数カウンタにセットする。
[オープニング処理]
次に図46〜図47を用いてオープニング処理について説明する。オープニング処理(S1206)ではまず、オープニングを終了させるか否か、即ち、ステップS1613で特別動作用タイマにセットしたオープニング時間が経過した(特別動作カウンタ=0)か否かを判定する(S1701)。オープニングを終了させない場合(S1701でNO)、オープニング処理を終了し、オープニングを終了させる場合(S1701でYES)、ラウンド遊技における大入賞口(第1大入賞口30または第2大入賞口35)の制御および特定領域37の制御を行うためにラウンド遊技制御態様を決定するラウンド遊技制御態様決定処理を行う(S1702)。ここで、図47を用いてラウンド遊技制御態様設定処理について説明する。なお、後述するように、ラウンド遊技制御態様設定処理はオープニングが終了したとき以外に、インターバルが終了したときにも行われ得る。すなわち、ラウンド遊技制御態様設定処理は、新たなラウンド遊技の開始に伴って行われる。
[ラウンド遊技制御態様設定処理]
図47に示すように、ラウンド遊技制御態様設定処理(S1702)ではまず、これから開始されるラウンド遊技の1回分の大入賞口制御態様を設定する(S1751)。具体的には、大当たり遊技準備処理(S1613)でセットされた大当たり遊技制御テーブルに含まれるラウンド遊技制御テーブル(図13参照)に基づいて、これから開始されるラウンド遊技における大入賞口制御態様(第1ロング開放パターン、第1ショート開放パターン、第2ロング開放パターン、または、第2ショート開放パターン)に応じた動作回数をRAM84に設けられた大入賞口動作カウンタにセットし、当該ラウンド遊技における1回目の動作(開放)の動作時間(開放時間)をRAM84に設けられた大入賞口動作タイマにセットする。なお、ラウンド遊技が開始されて1回目に行われる動作は大入賞口の開放であるので、ここでの動作時間は大入賞口の開放時間となる。また、大入賞口動作タイマは図36のその他の処理(S107)において、4ms分、更新される。
次に、遊技制御用マイコン81は、ステップS1751でセットされた動作時間、大入賞口(第1大入賞口30または第2大入賞口35)を開放させるために、第1大入賞口ソレノイド312または第2大入賞口ソレノイド362を駆動し(S1752)、ラウンド遊技残り回数カウンタを「1」減算し(S1753)、これから開始するラウンド遊技の回数を示すラウンド指定コマンドをRAM84に設けられた出力バッファにセットする(S1754)。
次に、遊技制御用マイコン81は、これから開始されるラウンド遊技の特定領域制御態様(振分部材721の作動態様)を設定する(S1755)。具体的には、大当たり遊技準備処理(S1613)でセットされた大当たり遊技制御テーブルに含まれるラウンド遊技制御テーブル(図13参照)に基づいて、特定領域37が開放しない(振分部材721が作動しない)ことに対応する動作フラグ「0」、特定領域37が非通過パターンで開放することに対応する動作フラグ「1」、特定領域37が第1通過パターンで開放することに対応する動作フラグ「2」、特定領域37が第2通過パターンで開放することに対応する動作フラグ「3」の何れかを、RAM84の所定領域にセットする。
最後に、遊技制御用マイコン81は、特別動作ステータスを「5」に設定し(S1756)、ラウンド遊技制御態様設定処理を終了してオープニング処理に戻る。
[大入賞口動作処理]
次に図48〜図50を用いて大入賞口動作処理について説明する。遊技制御用マイコン81は、大入賞口動作処理(S1207)ではまず、第1大入賞口30への入賞があったか否か、すなわち、ステップS226で第1大入賞口入賞フラグがONしたか否かを判定する(S1801)。第1大入賞口30への入賞があった場合(S1801でYES)、第1大入賞口入賞処理を行い(S1802)、第1大入賞口30への入賞がなかった場合(S1801でNO)、第2大入賞口35への入賞があったか否か、すなわち、ステップS231で第2大入賞口入賞フラグがONしたか否かを判定する(S1803)。第2大入賞口35への入賞がなかった場合(S1803でNO)、ステップS1805に進み、第2大入賞口35への入賞があった場合(S1803でYES)、第2大入賞口入賞処理を行う(S1804)。
ここで、第1大入賞口入賞処理(S1802)と第2大入賞口入賞処理(S1804)とについて説明する。最初に、第1大入賞口入賞処理(S1802)について説明する。
図49に示すように、第1大入賞口入賞処理では、遊技制御用マイコン81は、最初に、第1大入賞口入賞フラグをOFFし(S1821)、現在実行中のラウンド遊技が、特定領域37が開放(振分部材721が作動)するラウンド遊技であるか否か、言い換えれば、特定領域37の動作フラグ「1」〜動作フラグ「3」の何れかがセットされているか否かを判定する(S1822)。特定領域37が開放するラウンド遊技ではない場合(S1822でNO)、第1大入賞口入賞処理を終了して大入賞口動作処理に戻り、特定領域37が開放するラウンド遊技である場合(S1822でYES)、大入賞口入賞カウンタのカウンタ値、すなわち、今回の第1大入賞口30への入賞を含めて、現在実行中のラウンド遊技が開始してから第1大入賞口30へ入賞した個数(ラウンド入賞個数)と、セットされている動作フラグとに基づいて、特定領域37を開放させるか否かを確認する(S1823)。
ここで、動作フラグ「1」であり、大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「1」である場合、動作フラグ「2」であり、大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「1」もしくは「3」である場合、または、動作フラグ「3」であり、大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「1」もしくは「7」である場合、特定領域37を開放させると判断される。
遊技制御用マイコン81は、ステップS1823での確認処理の結果、特定領域37を開放(振分部材721を作動)させるか否かを判定する(S1824)。特定領域37を開放させない場合(S1824でNO)、第1大入賞口入賞処理を終了して大入賞口動作処理に戻り、特定領域37を開放させる場合(S1824でYES)、セットされている動作フラグに対応付けられた特定領域37の制御態様とラウンド入賞個数に基づいて、特定領域37を開放させる時間(特定領域開放時間)を特定領域タイマにセットし(S1825)、その特定領域開放時間、特定領域37を開放させる(V通過可能な状態にする)ために振分ソレノイド722を駆動し(S1826)、RAM84の所定領域に特定領域開放フラグをONし(S1827)、RAM84の所定領域にV有効期間フラグをONしてV有効期間を設定し(S1828)、第1大入賞口入賞処理を終了し、ステップS1207の大入賞口動作処理に戻る。
次に、第2大入賞口入賞処理(S1804)について説明する。図50に示すように、第2大入賞口入賞処理では、遊技制御用マイコン81は、第2大入賞口入賞フラグをOFFし(S1841)、第2大入賞口入賞コマンドを出力バッファにセットし(S1842)、第2大入賞口入賞処理を終了し、ステップS1207の大入賞口動作処理に戻る。
説明を図48の大入賞口動作処理に戻す。ステップS1805において、遊技制御用マイコン81は、大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「9」以上であるか否かを判定する。大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「9」以上である場合(S1805でYES)、ステップS1811に処理を進め、大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「9」以上でない場合(S1805でNO)、大入賞口動作タイマが「0」であるか否かを判定する(S1806)。
大入賞口動作タイマが「0」でない場合(S1806でNO)、大入賞口動作処理を終了し、大入賞口動作タイマが「0」である場合(S1806でYES)、大入賞口動作カウンタのカウンタ値を「1」減算し(S1807)、大入賞口動作カウンタが「0」であるか否かを判定する(S1808)。大入賞口動作カウンタが「0」である場合(S1808でYES)、ステップS1811に処理を進め、大入賞口動作カウンタが「0」でない場合(S1808でNO)、大入賞口の次の動作設定を行う(S1809)。具体的に、ステップS1809では、大入賞口動作カウンタが示す現在実行中のラウンド遊技における次の動作の順番と、現在のラウンド遊技の大入賞口制御態様とに基づいて、次の動作に係る時間(開放時間または閉鎖時間)をセットする。
次に、遊技制御用マイコン81は、大入賞口動作カウンタが示す現在実行中のラウンド遊技における次の動作の順番と、現在実行中のラウンド遊技の大入賞口制御態様と、に基づいて、次の動作制御を行い(S1810)、大入賞口動作処理を終了する。なお、次の動作が閉鎖であれば、現在開放中であるということなので、大入賞口(第1大入賞口30または第2大入賞口35)を閉鎖するために、第1大入賞口ソレノイド312または第2大入賞口ソレノイド362を通電する。一方、次の動作が開放であれば、現在閉鎖中であるということなので、大入賞口(第1大入賞口30または第2大入賞口35)を開放するために、第1大入賞口ソレノイド312または第2大入賞口ソレノイド362を通電する。
ステップS1811において、遊技制御用マイコン81は、現在大入賞口(第1大入賞口30または第2大入賞口35)が開放中であれば、大入賞口(第1大入賞口30または第2大入賞口35)を閉鎖するために第1大入賞口ソレノイド312または第2大入賞口ソレノイド362を通電する。これは、ステップS1811に処理が進んでいるということは、1回のラウンド遊技における大入賞口への入賞個数が入賞規定個数に達した、または、1回のラウンド遊技において大入賞口が開放可能時間、開放したということであり、1回のラウンド遊技の終了条件が成立したとして、当該ラウンド遊技を終了するからである。
次に、遊技制御用マイコン81は、特別動作用タイマに所定のインターバル時間(第1実施形態では、2秒)をセットし(S1812)、特別動作ステータスに「6」を設定し(S1813)、大入賞口動作処理を終了する。
[インターバル処理]
次に図51を用いてインターバル処理について説明する。遊技制御用マイコン81は、インターバル処理(S1208)ではまず、第1大入賞口30への入賞があったか否か、すなわち、ステップS226で第1大入賞口入賞フラグがONしたか否かを判定する(S1901)。第1大入賞口30への入賞があった場合(S1901でYES)、第1大入賞口入賞処理を行い(S1902)、第1大入賞口30への入賞がなかった場合(S1901でNO)、第2大入賞口35への入賞があったか否か、すなわち、ステップS231で第2大入賞口入賞フラグがONしたか否かを判定する(S1903)。第2大入賞口35への入賞がなかった場合(S1903でNO)、ステップS1905に進み、第2大入賞口35への入賞があった場合(S1903でYES)、第2大入賞口入賞処理を行う(S1904)。ここで、第1大入賞口入賞処理(S1902)は、図49の第1大入賞口入賞処理と同一であり、第2大入賞口入賞処理(S1804)は、図50の第2大入賞口入賞処理と同一であるので、これらの入賞処理の説明は省略する。
次に、ステップS1905において、遊技制御用マイコン81は、インターバル時間が経過したか否か、すなわち、ステップS1812でインターバル時間がセットされた特別動作用タイマが「0」であるか否かを判定する。インターバル時間が経過していない場合(S1905でNO)、インターバル処理を終了し、インターバル時間が経過した場合(S1905でYES)、現在、特定領域37が開放中である(振分部材721が第1状態で保持されている)か否かを判定する(S1906)。特定領域37が開放中である場合(S1906でYES)、特定領域37を閉鎖させるために特定領域タイマを「0」にして(S1907)、ステップS1908に進み、特定領域37が開放中でない場合(S1906でNO)、ステップS1907を行わずにステップS1908に進む。特定領域タイマが「0」になると、ステップS1201の特定領域処理によって特定領域37が閉鎖されて、特定領域球ハケ期間が設定される。
遊技制御用マイコン81は、1回のラウンド遊技が終了するので、大入賞口入賞カウンタをクリアし(S1908)、ラウンド遊技残り回数カウンタが「0」であるか否かを判定する(S1909)。ラウンド遊技残り回数カウンタが「0」ではない場合(S1909でNO)、ラウンド遊技制御態様決定処理を行い(S1910)、インターバル処理を終了する。なお、S1910のラウンド遊技制御態様決定処理の処理内容は、図47に示すラウンド遊技制御態様決定処理と同一であるので、当該処理の説明は省略する。一方、ラウンド遊技残り回数カウンタが「0」である場合(S1909でYES)、エンディングを開始させるために、大当たり図柄に応じたエンディングコマンドを出力バッファにセットし(S1911)、大当たり図柄および実行中の大当たり遊技におけるV通過の有無に応じたエンディング時間を特別動作用タイマにセットし(S1912)、特別動作ステータスを「7」に設定し(S1913)、インターバル処理を終了する。
[エンディング処理]
次に図52を用いてエンディング処理について説明する。遊技制御用マイコン81は、エンディング処理(S1209)ではまず、エンディング時間が経過したか否か、すなわち、ステップS1912でエンディング時間がセットされた特別動作用タイマが「0」であるか否かをか否かを判定する(S1951)。エンディング時間が経過していない場合(S1951でNO)、エンディング処理を終える。一方、エンディング時間が経過している場合(S1951でYES)、VフラグがONしているか否かを判定する(S1952)。VフラグがONしている場合(S1952でYES)、高確率状態且つ時短状態を設定するために、高確率フラグ及び時短フラグをONし(S1953)、高確率残り回数カウンタに高確率回数(160回)をセットし(S1954)、時短残り回数カウンタに時短回数(160回)をセットし(S1955)、VフラグをOFFする(S1956)。
VフラグがONしていない場合(S1952でNO)、通常確率状態且つ時短状態を設定するために、時短フラグをONし(S1957)、時短残り回数カウンタに時短回数(80回)をセットする(S1958)。
そして、遊技制御用マイコン81は、現在の遊技状態を示す遊技状態コマンドを出力バッファにセットし(S1959)、特別動作ステータスを「1」に設定し(S1960)、エンディング処理を終える。
6.演出制御用マイコン91による演出の制御
[サブ制御メイン処理]
次に図53〜図71を用いて、演出制御用マイコン91による演出の制御について説明する。なお、以下の演出制御用マイコン91による演出の制御の説明において登場するカウンタ、タイマ、フラグ、バッファ等は、RAM94に設けられている。サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1が電源投入されると、図53に示したサブ制御メイン処理のプログラムをROM93から読み出して実行する。
同図に示すように、サブ制御メイン処理では、最初に、電源投入に応じた電源投入時処理を行う(S4001)。電源投入時処理では、例えば、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。
次に、割り込みを禁止し(S4002)、乱数シード更新処理を実行する(S4003)。乱数シード更新処理(S4003)では、種々の演出に関する判定を行うための種々の演出判定用乱数カウンタの値を更新する。なお、演出判定用乱数には、停止表示させる演出図柄を判定するための停止演出図柄判定用乱数、変動演出の演出内容を判定するための変動演出パターン判定用乱数等の演出内容を決定するための様々な乱数がある。種々の演出についての判定用乱数カウンタの更新方法は、一例として、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数シード更新処理が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4004)。コマンド送信処理では、サブ制御基板90のRAM94内の出力バッファに格納されている各種のコマンド(例えば、後述する変動演出開始コマンド、客待ち開始コマンド、オープニング演出開始コマンド、ラウンド演出開始コマンド、右打ち報知演出開始コマンド、当たり図柄演出開始コマンド、連チャン回数演出開始コマンド、ラウンド数報知演出開始コマンド、ナイトRUSH突入暗示演出開始コマンド、エンディング時演出開始コマンドなど)を、画像制御基板100に送信する。コマンドを受信した画像制御基板100は、受信したコマンドに従って、表示部7aに画像を表示する(画像による種々の演出を実行する)。また、サブ制御基板90は、画像制御基板100によって行われる種々の演出とともに、音声制御回路106を介してスピーカ67から音声を出力させたり(音声による種々の演出を実行したり)、ランプ制御回路107を介して枠ランプ66を発光させたり(発光による種々の演出を実行したり)、盤可動体15および枠可動体600を作動させたり(動作による種々の演出を実行したり)する。なお、種々の演出としては、変動演出や、大当たり遊技演出(オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出)、ボタン演出、客待ち演出等がある。
演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4005)。以降、ステップS4002〜ステップS4005をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4010)、1msタイマ割り込み処理(S4011)、および10msタイマ割り込み処理(S4012)の実行が可能となる。
[受信割り込み処理]
次に図54を用いて受信割り込み処理について説明する。受信割り込み処理(S4010)は、STB信号(ストローブ信号)、すなわち、主制御基板80から送られた各種のコマンドが演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力される度に実行される。受信割り込み処理(S4010)では、演出制御用マイコン91は主制御基板80の出力処理(S101)により送信されてきて受信した各種のコマンドをRAM94の受信バッファに格納する(S4101)。この受信割り込み処理は、他の割り込み処理(S4011、S4012)に優先して実行される。
[1msタイマ割り込み処理]
次に図55を用いて1msタイマ割り込み処理について説明する。1msタイマ割り込み処理(S4011)は、サブ制御基板90に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。演出制御用マイコン91は、1msタイマ割り込み処理(S4011)ではまず、入力処理を行う(S4151)。入力処理では、演出制御用マイコン91は、球型ボタン検出スイッチ63aからの検出信号に基づいて球型ボタンスイッチデータを作成する。また、入力処理では、演出制御用マイコン91は、剣型ボタン検出スイッチ64aからの検出信号に基づいて剣型ボタンスイッチデータを作成する。また、演出制御用マイコン91は、セレクトボタン検出スイッチ65aからの検出信号に基づいてセレクトボタンスイッチデータを作成する。また、演出制御用マイコン91は、解除ボタン検出スイッチ68aからの検出信号に基づいて解除ボタンスイッチデータを作成する。
続いて、演出制御用マイコン91は、ランプデータ出力処理を行う(S4152)。ランプデータ出力処理では、演出制御用マイコン91は、画像による演出等に合うタイミングなどで枠ランプ66を発光させるべく、後述の10msタイマ割り込み処理におけるその他の処理(S4206)で作成されたランプデータをランプ制御回路107に出力する。つまり、演出制御用マイコン91は、ランプデータに従って枠ランプ66を所定の発光態様で発光させる。
次いで、演出制御用マイコン91は、駆動制御処理を行う(S4153)。駆動制御処理では、演出制御用マイコン91は、所定のタイミングで盤可動体15や枠可動体600を駆動させるべく、駆動データ(盤可動体15や枠可動体600の駆動のためのデータ)を作成し、または、出力する。後述の10msタイマ割り込み処理における各処理でセットされた駆動データもこの処理で出力される。つまり、演出制御用マイコン91は、駆動データに従って、盤可動体15や枠可動体600を所定の動作態様で駆動させる。
そして、演出制御用マイコン91は、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理を行って(S4154)、1msタイマ割り込み処理を終える。
[10msタイマ割り込み処理]
次に図56を用いて10msタイマ割り込み処理について説明する。10msタイマ割り込み処理(S4012)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。演出制御用マイコン91は、10msタイマ割り込み処理ではまず、ステップS4101で受信バッファに格納したコマンドなどを解析する受信コマンド解析処理を行う(S4201)。続いて、演出制御用マイコン91は、変動演出、ボタン演出、客待ち演出、および、大当たり遊技演出などの各演出に関する時間を計測するためのタイマを更新する演出タイマ更新処理を行う(S4202)。さらに、客待ち演出を開始させるための客待ち演出実行処理(S4203)を行う。
次いで、演出制御用マイコン91は、1msタイマ割り込み処理で作成した球型ボタンスイッチデータ、剣型ボタンスイッチデータ、セレクトボタンスイッチデータ、および、解除ボタンスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用の球型ボタンスイッチデータ、剣型ボタンスイッチデータ、セレクトボタンスイッチデータ、および、解除ボタンスイッチデータとしてRAM94に格納するスイッチ状態取得処理を行う(S4204)。演出制御用マイコン91は、スイッチ状態取得処理によって、球型ボタン63(球型操作体631)の操作の有無、剣型ボタン64(剣型操作体641)の操作の有無、セレクトボタン65の操作の有無、および、解除ボタン68の操作の有無を認識することができる。
次いで、演出制御用マイコン91は、球型ボタン63や剣型ボタン64の操作が可能なボタン演出を行うためのボタン演出制御処理を行う(S4205)。
その後、演出制御用マイコン91は、その他の処理として、後述するように、出力バッファにセットされ、画像制御基板100に送信される変動演出開始コマンド、客待ち開始コマンド、オープニング演出開始コマンド、ラウンド演出開始コマンド、右打ち報知演出開始コマンド、当たり図柄演出開始コマンド、連チャン回数演出開始コマンド、ラウンド数報知演出開始コマンド、ナイトRUSH突入暗示演出開始コマンド、エンディング時演出開始コマンドが示す演出内容などに基づいて、ランプデータ(枠ランプ66の点灯を制御するデータ)の作成、および、音声データ(スピーカ67からの音声の出力を制御するデータ)の作成と音声制御回路106への出力などを行う(S4206)。
[受信コマンド解析処理]
次に図57〜図58を用いて受信コマンド解析処理について説明する。演出制御用マイコン91は、受信コマンド解析処理ではまず、主制御基板80から始動入賞コマンド(第1始動入賞コマンド又は第2始動入賞コマンド)を受信したか否か、言い換えれば、始動入賞コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する(S4301)。始動入賞コマンドを受信していれば(S4301でYES)、ステップS4302に進む一方、始動入賞コマンドを受信していなければ(S4301でNO)、ステップS4303に進む。
ステップS4302において、演出制御用マイコン91は、先読み演出判定処理を行う。演出制御用マイコン91は、先読み演出判定処理ではまず、受信した始動入賞コマンドをRAM94にある始動入賞コマンド保留記憶部95に記憶する。ここで、演出制御用マイコン91は、第1始動入賞コマンドであれば始動入賞コマンド保留記憶部95の中の第1始動入賞コマンド保留記憶部95aに記憶する。一方、演出制御用マイコン91は、第2始動入賞コマンドであれば始動入賞コマンド保留記憶部95の中の第2始動入賞コマンド保留記憶部95bに記憶する。なお、第1始動入賞コマンド保留記憶部95aおよび第2始動入賞コマンド保留記憶部95bは、RAM84の特図1保留記憶部85aおよび特図2保留記憶部85bと同様に構成されている。次に、演出制御用マイコン91は、その記憶した始動入賞コマンドを解析して、大当たり期待度を示す先読み演出を実行するか否かの抽選を行う。先読み演出には、特図保留数を特別態様で表示する保留演出の他に、連続する複数回の特別図柄の変動表示にわたって相互に関連する連続予告演出等がある。これらの先読み演出を実行すると決定した場合には、決定した演出を実行するための先読み演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
ステップS4303において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から図柄指定コマンドを受信したか否か、言い換えれば、図柄指定コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン91は、図柄指定コマンドを受信していなければ(S4303でNO)、ステップS4305に進む一方、図柄指定コマンドを受信していれば(S4303でYES)、図柄指定コマンドを解析して、図柄指定コマンドが表す特図判定結果(大当たり図柄種別またはハズレ図柄)を特定し、特定した特図(特図解析結果)をRAM94にある特図解析結果記憶部96に記憶する(S4304)。なお、ここで演出制御用マイコン91が取得した情報(特図解析結果)は、これ以降に実行する処理においても適宜利用可能なものとする。
ステップS4305において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否か、言い換えれば、変動開始コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。変動開始コマンドを受信していなければ(S4305でNO)、ステップS4307に進む一方、変動開始コマンドを受信していれば(S4305でYES)、変動演出開始処理を行う(S4306)。変動演出開始処理では、変動開始コマンドを解析し、その解析結果に基づいて変動演出の演出内容を決定する。変動演出開始処理については後述する。
ステップS4307において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否か、言い換えれば、変動停止コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン91は、変動停止コマンドを受信していなければ(S4307でNO)、ステップS4309に進む一方、変動停止コマンドを受信していれば(S4307でYES)、演出モード判定処理を行う(S4308)。演出モード判定処理では、確変演出モード、時短演出モードまたは潜伏演出モードを終了させるか否かの判定を行う。演出モード判定処理については後述する。
ステップS4309において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から客待ちコマンドを受信したか否か、言い換えれば、客待ちコマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン91は、客待ちコマンドを受信していなければ(S4309でNO)、ステップS4311に進む一方、客待ちコマンドを受信していれば(S4309でYES)、客待ち演出待機処理を行う(S4310)。演出制御用マイコン91は、客待ち演出待機処理では、演出図柄の停止表示が行われてから客待ち演出を開始させるまでの待機時間(例えば、20秒)を客待ち演出タイマにセットする。なお、この待機時間が経過したか否かはステップS4203の客待ち演出実行処理で監視される。演出制御用マイコン91は、ステップS4203の客待ち演出実行処理で、待機時間が経過したと判定すると、客待ち演出を開始させるための客待ち演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
ステップS4311において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から遊技状態コマンドを受信したか否か、言い換えれば、遊技状態コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン91は、遊技状態コマンドを受信していなければ(S4311でNO)、ステップS4313に進む一方、遊技状態コマンドを受信していれば(S4311でYES)、遊技状態コマンドを解析して、遊技状態コマンドが表す遊技状態を特定する遊技状態設定処理を行う(S4312)。遊技状態設定処理については後述する。
ステップS4313において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からオープニングコマンドを受信したか否か、言い換えれば、オープニングコマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。演出制御用マイコン91は、オープニングコマンドを受信していなければ(S4313でNO)、ステップS4315に進む一方、オープニングコマンドを受信していれば(S4313でYES)、オープニングの開始に伴うオープニング開始時処理を行う(S4314)。オープニング開始時処理については後述する。
ステップS4315において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からラウンド指定コマンドを受信したか否か、言い換えれば、ラウンド指定コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。ラウンド指定コマンドを受信していなければ(S4315でNO)、ステップS4317に進む一方、ラウンド指定コマンドを受信していれば(S4315でYES)、ラウンド遊技の開始に伴うラウンド開始時処理を行う(S4316)。ラウンド開始時処理については後述する。
ステップS4317において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からV通過コマンドを受信したか否か、言い換えれば、V通過コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。V通過コマンドを受信していなければ(S4317でNO)、ステップS4319に進む一方、V通過コマンドを受信していれば(S4317でYES)、V通過が行われたことを示すV通過フラグをRAM94の所定領域にONする(S4318)。
ステップS4319において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から第2大入賞口入賞コマンドを受信したか否か、言い換えれば、第2大入賞口入賞コマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。第2大入賞口入賞コマンドを受信していなければ(S4319でNO)、ステップS4321に進む一方、第2大入賞口入賞コマンドを受信していれば(S4319でYES)、ナイトRUSH突入暗示演出を実行するか否かを判定するナイトRUSH突入暗示演出判定処理を行う(S4320)。ナイトRUSH突入暗示演出判定処理については後述する。
ステップS4321において、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からエンディングコマンドを受信したか否か、言い換えれば、エンディングコマンドを受信バッファに格納したか否かを判定する。エンディングコマンドを受信していなければ(S4321でNO)、受信コマンド解析処理を終える一方、エンディングコマンドを受信していれば(S4321でYES)、エンディングの開始に伴うエンディング開始時処理を行って(S4322)、受信コマンド解析処理を終える。エンディング開始時処理については後述する。
[変動演出開始処理]
次に図59を用いて変動演出開始処理について説明する。演出制御用マイコン91は、変動演出開始処理ではまず、変動開始コマンドを解析し、変動開始コマンドが表す特図変動パターンを特定し、特定した特図変動パターン(特図変動パターン解析結果)をRAM94の中にある特図変動パターン解析結果記憶部97に記憶する(S4401)。なお、取得した情報(特図変動パターン解析結果)はこれ以降に実行する処理においても適宜利用可能なものとする。
次に、演出制御用マイコン91は、最終的に停止表示させる演出図柄8L,8C,8Rの組み合わせ(以下において、「停止演出図柄」という)を決定する停止演出図柄決定処理を行う(S4402)。ここで、図60を用いて停止演出図柄決定処理について説明する。
図60に示すように、停止演出図柄決定処理では、まず、演出モード、特図解析結果および特図変動パターン解析結果に基づいて、停止演出図柄を判定する停止演出図柄判定を行うための停止演出図柄パターン判定テーブルを選択する(S4501)。図68に示すように、停止演出図柄パターン判定テーブルは、演出モード、特図および特図変動パターンに対応付けられて複数設けられている。なお、図68では、通常演出モード用の停止演出図柄パターン判定テーブルのみ図示している。よって、演出制御用マイコン91は、現在の演出モード、特図解析結果および特図変動パターン解析結果に対応付けられた停止演出図柄パターン判定テーブルを1つ選択する。各停止演出図柄パターン判定テーブルには、所定の(図68に記載の)振分率(%)となるように、複数の停止演出図柄に停止演出図柄パターン判定用乱数の値(停止演出図柄パターン判定用乱数値)が振り分けられている。
次に、演出制御用マイコン91は、停止演出図柄パターン判定用乱数カウンタが示す値を停止演出図柄パターン判定用乱数として取得し(S4502)、取得した停止演出図柄パターン判定用乱数に基づいて停止演出図柄判定を行い(S4503)、変動演出開始処理に戻る。
演出制御用マイコン91は、停止演出図柄判定において、ステップS4501で選択したテーブルに、ステップS4502で取得した停止演出図柄パターン判定用乱数を照合し、停止演出図柄を決定して、決定した停止演出図柄を表すデータをRAM94の所定領域にセットする。図68に示すように、大当たりの場合の停止演出図柄には、赤色の当たり目(ゾロ目)からなる停止演出図柄(赤図柄)と、青色の当たり目(ゾロ目)からなる停止演出図柄(青図柄)とがある。そして、大当たり遊技の開始時からV通過大当たり遊技であることが報知される大当たり図柄Aおよび大当たり図柄Hに係る停止演出図柄は赤図柄であり、大当たり遊技の開始時からV通過大当たり遊技であるかV非通過大当たり遊技であるか報知されない大当たり図柄B〜大当たり図柄Gに係る停止演出図柄は青図柄である。
次に、演出制御用マイコン91は、変動演出の演出内容(変動演出パターン)を決定する変動演出パターン決定処理を行う(S4403)。変動演出パターン決定処理では、変動演出パターン決定用乱数を取得するとともに、演出モード、特図および特図変動パターンに対応付けられて複数設けられている変動演出パターン判定テーブルの中から、現在の演出モード、特図解析結果および特図変動パターン解析結果に基づいて一つのテーブルを選択し、その選択したテーブルを用いて、取得した変動演出パターン決定用乱数を判定することにより、変動演出パターンを決定する。変動演出パターンが決定されれば、変動演出の時間、演出図柄の変動表示態様、リーチ演出の有無、リーチ演出の内容、SW演出(ボタン演出)の有無、SW演出の内容、演出展開構成などの種類等からなる変動演出の演出内容が決まることとなる。
続いて演出制御用マイコン91は、予告演出の有無および演出内容を決定する予告演出決定処理を行う(S4404)。予告演出決定処理では、予告演出決定用乱数を取得するとともに、演出モード、特図および特図変動パターンに対応付けられて複数設けられている予告演出判定テーブルの中から、現在の演出モード、特図解析結果および特図変動パターン解析結果に基づいて一つのテーブルを選択し、その選択したテーブルを用いて、取得した予告演出決定用乱数を判定することにより、予告演出の有無および演出内容を選択する。これにより、いわゆるステップアップ予告演出やチャンスアップ予告演出などの予告演出の内容が決定される。
次に、演出制御用マイコン91は、決定した停止演出図柄、変動演出パターン、予告演出の有無および演出内容などからなる変動演出の演出内容(変動演出内容)を示す変動演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S4406)。変動演出開始コマンドには、画像表示装置7で行われる画像による変動演出の他に、スピーカ67から出力される音声による変動演出、枠ランプ66で行われる発光による変動演出の演出内容、ならびに、盤可動体15および枠可動体600で行われる動作による変動演出の演出内容が含まれている。ステップS4406でセットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4004)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、制御用ROM103から所定の演出画像を読み出して、画像表示装置7の表示部7aにて画像による変動演出を行う。また、演出制御用マイコン91は、画像制御基板100によって行われる画像による変動演出が行われている間、画像制御基板100に送信された変動演出開始コマンドが示す変動演出内容に応じて、音声制御回路106を介してスピーカ67から音声を出力させ(音声による変動演出を実行し)、また、ランプ制御回路107を介して枠ランプ66を発光させ(発光による変動演出を実行し)、盤可動体15および枠可動体600を作動させる(動作による変動演出を実行する)。
続いて、演出制御用マイコン91は、特図変動パターン解析結果に基づく特図変動時間を変動演出の時間(変動演出時間)として、変動演出タイマにセットして変動演出が開始されてから経過する時間(変動演出経過時間)の計測を開始する(S4407)。変動演出タイマにセットされた変動演出時間は、ステップS4202の演出タイマ更新処理によって、10msおきに、10ms分、更新される。演出制御用マイコン91は、変動演出タイマによって、変動演出経過時間を認識することができる。
次に、演出制御用マイコン91は、現在、通常演出モードであるか否かを判定する(S4408)。演出制御用マイコン91は、通常演出モードである場合(S4408でYES)、ステップS4410に進み、通常演出モードでない場合(S4408でNO)、演出モード残り回数画像(イブニングRUSH残り回数画像およびナイトRUSH残り回数画像)が表す演出モード残り回数を「1」減算させるための演出モード残り回数減算コマンドを出力バッファにセットする(S4409)。ステップS4409でセットされた演出モード残り回数減算コマンドが、コマンド送信処理(S4004)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、演出モード残り回数画像が表す残り回数を「1」減算させる。
次に、演出制御用マイコン91は、これから開始する変動演出に係る特図抽選結果が大当たりであるか否かを判定する(S4410)。演出制御用マイコン91は、大当たりである場合(S4410でYES)、RAM94の所定領域に現在の演出モードを記憶し(S4411)、変動演出開始処理を終え、大当たりでない場合(S4410でNO)、そのまま変動演出開始処理を終える。
[演出モード判定処理]
次に、図61を用いて演出モード判定処理について説明する。演出制御用マイコン91は、演出モード判定処理において、最初に、現在、確変演出モード中であるか否かを判定する(S4601)。演出制御用マイコン91は、確変演出モード中でない場合(S4601でNO)、ステップS4605に進み、確変演出モード中である場合(S4601でYES)、RAM94に設けられた演出モード残り回数カウンタのカウンタ値を「1」減算し(S4602)、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値が「0」であるか否かを判定する(S4603)。演出モード残り回数カウンタは、確変演出モード、時短演出モード、および、潜伏演出モードといったその演出モードで実行可能な特図変動の回数が規定されている演出モードにおいて実行可能な特図変動表示の残りの回数(演出モード残り回数)を計数するカウンタである。演出制御用マイコン91は、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値が「0」でない場合(S4603でNO)、演出モード判定処理を終え、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値が「0」である場合(S4603でYES)、通常演出モードを設定する通常演出モード設定処理を行い(S4604)、ステップS4613に処理を移す。
通常演出モード設定処理では、演出モードフラグを確変演出モードフラグから通常演出モードフラグに変更すると共に、通常演出モードを開始させることを示す通常演出モード開始コマンドを出力バッファにセットする。セットされた通常演出モード開始コマンドが、コマンド送信処理(S4004)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、当該送信された時から、演出図柄の停止表示(特別図柄の停止表示)に要する時間(0.8秒)が経過した時に、通常用背景画像を表示する。また、演出制御用マイコン91は、通常背景画像が表示されるタイミングで、通常演出モード用のBGMをスピーカ67から出力させる。
なお、演出モードフラグは、現在設定されている演出モードを示すフラグであり、RAM94の演出モードフラグ領域にONされる。演出モードフラグには、通常演出モードが設定されていることを示す通常演出モードと、確変演出モードが設定されていることを示す確変演出モードと、時短演出モードが設定されていることを示す時短演出モードと、潜伏演出モードが設定されていることを示す潜伏演出モードとがある。
次に、演出制御用マイコン91は、時短演出モード中であるか否かを判定する(S4605)。時短演出モード中でない場合(S4605でNO)、ステップS4609に進み、時短演出モード中である場合(S4605でYES)、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値を「1」減算し(S4606)、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値が「0」であるか否かを判定する(S4607)。演出制御用マイコン91は、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値が「0」でない場合(S4607でNO)、演出モード判定処理を終え、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値が「0」である場合(S4607でYES)、S4604と同様に通常演出モードを設定する通常演出モード設定処理を行い(S4608)、ステップS4613に処理を移す。
次に、演出制御用マイコン91は、潜伏演出モード中であるか否かを判定する(S4609)。潜伏演出モード中でない場合(S4609でNO)、演出モード判定処理を終え、潜伏演出モード中である場合(S4609でYES)、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値を「1」減算し(S4610)、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値が「0」であるか否かを判定する(S4611)。演出制御用マイコン91は、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値が「0」でない場合(S4611でNO)、演出モード判定処理を終え、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値が「0」である場合(S4611でYES)、確変演出モードを設定する確変演出モード設定処理を行い(S4612)、演出モード判定処理を終える。
確変演出モード設定処理では、演出モードフラグを潜伏演出モードフラグから確変演出モードフラグに変更し、演出モード残り回数カウンタに「80」をセットすると共に、確変演出モードを開始させることを示す確変演出モード開始コマンドを出力バッファにセットする。セットされた確変演出モード開始コマンドが、コマンド送信処理(S4004)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、当該送信された時から、演出図柄の停止表示(特別図柄の停止表示)に要する時間(0.8秒)が経過した時に、確変用背景画像を表示する。また、演出制御用マイコン91は、確変用背景画像が表示されるタイミングで、確変演出モード用のBGMをスピーカ67から出力させる。
ステップS4613に処理が進んでいるということは、高確率状態且つ時短状態または通常確率状態且つ時短状態において、それぞれの規定回数の特別図柄の変動表示が実行されたことにより通常遊技状態が設定され、連チャンが終了したということである。よって、演出制御用マイコン91は、連チャン回数カウンタをクリアし(S4613)、演出モード判定処理を終了する。連チャン回数カウンタは、連チャン回数を計数するカウンタであり、RAM94に設けられている。
[遊技状態設定処理]
次に、図62を用いて遊技状態設定処理について説明する。演出制御用マイコン91は、遊技状態処理において、最初に、送信されてきた遊技状態コマンドを解析して、新たに設定された遊技状態を特定する(S4701)。次に、演出制御用マイコン91は、ステップS4701で特定した遊技状態が高確率状態且つ時短状態であるか否かを判定する(S4702)。演出制御用マイコン91は、高確率状態且つ時短状態でない場合(S4702でNO)、ステップS4704に進み、高確率状態且つ時短状態である場合(S4702でYES)、RAM94の遊技状態フラグ領域に、高確率状態且つ時短状態であることを示す遊技状態フラグ「1」をセットし(S4703)、遊技状態設定処理を終了する。
演出制御用マイコン91は、ステップS4704において、ステップS4701で特定した遊技状態が通常確率状態且つ時短状態であるか否かを判定する。演出制御用マイコン91は、通常確率状態且つ時短状態である場合(S4704でYES)、RAM94の遊技状態フラグ領域に、通常確率状態且つ時短状態であることを示す遊技状態フラグ「2」をセットし(S4705)、遊技状態設定処理を終了する。一方、演出制御用マイコン91は、通常確率状態且つ時短状態でない場合(S4704でNO)、RAM94の遊技状態フラグ領域に、通常遊技状態であることを示す遊技状態フラグ「0」をセットし(S4706)、遊技状態設定処理を終了する。
[オープニング開始時処理]
次に、図63を用いてオープニング開始時処理について説明する。演出制御用マイコン91は、オープニング開始時処理において、最初に、連チャン回数カウンタのカウンタ値を「1」加算する(S4801)。次に、演出制御用マイコン91は、受信したオープニングコマンドを解析し、これから開始される大当たり遊技が起因する大当たり図柄の種別を特定する(S4802)。これは、オープニング演出の演出内容(オープニング演出パターン)は、大当たり図柄に対応付けられているからである。
次に、演出制御用マイコン91は、オープニング演出パターン判定を行う(S4803)。演出制御用マイコン91は、オープニング演出パターン判定において、ステップS4802で特定した大当たり図柄をオープニング演出パターン判定テーブルに照合し、オープニング演出パターンを決定してRAM94の所定領域にセットする。図69に示すように、オープニング演出パターン判定テーブルには、オープニング演出パターンが大当たり図柄に対応付けられて格納されている。
そして、演出制御用マイコン91は、ステップS4803で決定されたオープニング演出パターンを示すオープニング演出開始コマンドを出力バッファにセットし(S4804)、右打ち報知演出を開始させるための右打ち報知演出開始コマンドを出力バッファにセットし(S4805)、オープニング開始時処理を終了する。セットされたオープニング演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4004)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、オープニング演出開始コマンドが示す演出内容のオープニング演出の画像を表示部7aに表示する。また、演出制御用マイコン91は、オープニング演出の画像が表示されるタイミングで、オープニング演出用の音声をスピーカ67から出力させる。また、セットされた右打ち報知演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4004)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、右打ち報知演出として、右打ち報知演出開始コマンドが示す右打ち報知画像を表示部7aに表示する。
[ラウンド開始時処理]
次に、図64を用いてラウンド開始時処理について説明する。演出制御用マイコン91は、ラウンド開始時処理ではまず、特図解析結果またはオープニングコマンドに基づいて大当たり図柄を確認し(S4851)、ラウンド指定コマンドを解析してラウンド指定コマンドが表すラウンド数を特定し(S4852)、これから開始されるラウンド遊技におけるラウンド演出の演出内容(ラウンド演出パターン)を判定するラウンド演出パターン判定を行う(S4853)。
ラウンド演出パターン判定は、ラウンド演出パターン判定テーブルを用いて行われる。図70に示すように、ラウンド演出パターン判定テーブルは、大当たり図柄に関連づけられて複数設けられている。ラウンド演出パターン判定テーブルには、ラウンド演出パターンがラウンド数に対応付けられて格納されている。演出制御用マイコン91は、ラウンド演出パターン判定において、まずは、ステップS4802で特定した大当たり図柄に関連づけられたラウンド演出パターン判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、ステップS4852で特定したラウンド数を照合し、ラウンド演出パターンを決定してRAM94の所定領域にセットする。
そして、演出制御用マイコン91は、ステップS4853で決定されたラウンド演出パターンを示すラウンド演出開始コマンドを出力バッファにセットする(S4854)。セットされたラウンド演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4004)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、ラウンド演出開始コマンドが示す演出内容のラウンド演出の画像(例えば、図27(B))を表示部7aに表示する。なお、前述の通り、大当たり遊技中のラウンド演出として表示部7aに表示されるバトルは1ラウンドから9ラウンドまでシームレスに行われる。このようにラウンド遊技を縦断的にシームレスに行われるラウンド遊技演出は、その演出が開始されるラウンド数のラウンド指定コマンドを受信したことにより行われる。
次に、演出制御用マイコン91は、ステップS4852で特定したラウンド数に基づいて、これから1ラウンドが開始するか否かを判定する(S4855)。演出制御用マイコン91は、1ラウンドの開始でない場合(S4855でNO)ステップS4857に進み、1ラウンドの開始である場合(S4855でYES)、連チャン回数カウンタが示す連チャン回数を表す連チャン回数演出を開始させるための連チャン回数演出開始コマンドと、実行中の大当たり遊技に係る当たり図柄を示す当たり図柄演出を開始させるため当たり図柄演出開始コマンドを出力バッファにセットし(S4856)、ラウンド開始時処理を終了する。セットされた連チャン回数演出開始コマンドおよび当たり図柄演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4004)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、連チャン回数演出開始コマンド示す連チャン回数の連チャン回数画像G9(例えば、図27(B))と、当たり図柄演出開始コマンドが示す当たり図柄画像G8(例えば、図27(B))と、を表示部7aに表示することで、連チャン回数演出および当たり図柄演出を実行する。
次に、演出制御用マイコン91は、ステップS4851で特定した大当たり図柄およびステップS4852で特定したラウンド数に基づいて、これから、大当たり図柄C〜大当たり図柄Gの大当たり遊技の10ラウンドが開始するか否かを判定する(S4857)。演出制御用マイコン91は、大当たり図柄C〜大当たり図柄Gの大当たり遊技の10ラウンドの開始でない場合(S4857でNO)ステップS4859に進み、大当たり図柄C〜大当たり図柄Gの大当たり遊技の10ラウンドの開始である場合(S4857でYES)、実行中の右打ち報知演出、連チャン回数演出、当たり図柄演出およびラウンド数報知演出を終了させるための終了コマンドを出力バッファにセットし(S4858)、ラウンド開始時処理を終了する。セットされた終了コマンドが、コマンド送信処理(S4004)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、右打ち報知画像G6、連チャン回数画像G9、当たり図柄画像G8、ラウンド数画像G7を消すことで、右打ち報知演出、連チャン回数演出、当たり図柄演出およびラウンド数報知演出を終了する。
次に、演出制御用マイコン91は、ステップS4851で特定した大当たり図柄およびステップS4852で特定したラウンド数に基づいて、これから、大当たり図柄Cの大当たり遊技の15ラウンドが開始するか否かを判定する(S4859)。演出制御用マイコン91は、大当たり図柄Cの大当たり遊技の15ラウンドの開始でない場合(S4859でNO)ステップS4861に進み、大当たり図柄Cの大当たり遊技の15ラウンドの開始である場合(S4859でYES)、右打ち報知演出を再開させるための右打ち報知演出開始コマンドと、連チャン回数カウンタが示す連チャン回数を表す連チャン回数演出を再開させるための連チャン回数演出開始コマンドと、実行中の大当たり遊技に係る当たり図柄を表す当たり図柄演出を再開させるための当たり図柄演出開始コマンドを出力バッファにセットし(S4860)、ラウンド開始時処理を終了する。セットされた右打ち報知演出開始コマンド、連チャン回数演出開始コマンドおよび当たり図柄演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4004)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、右打ち報知画像G6、連チャン回数演出開始コマンド示す連チャン回数の連チャン回数画像G9と、当たり図柄演出開始コマンドが示す当たり図柄画像G8と、を表示部7aに表示することで、右打ち報知演出、連チャン回数演出および当たり図柄演出を再開させる。
次に、演出制御用マイコン91は、ステップS4851で特定した大当たり図柄およびステップS4852で特定したラウンド数に基づいて、これから、大当たり図柄A、B、Hの大当たり遊技の15ラウンドが開始するか否かを判定する(S4861)。演出制御用マイコン91は、大当たり図柄A、B、Hの大当たり遊技の15ラウンドの開始でない場合(S4861でNO)ラウンド開始時処理を終了し、大当たり図柄A、B、Hの大当たり遊技の15ラウンドの開始である場合(S4861でYES)、第2大入賞口入賞カウンタをクリアし(S4862)、ラウンド開始時処理を終了する。
[ナイトRUSH突入暗示演出判定処理]
図65〜図66を用いてナイトRUSH突入暗示演出判定処理について説明する。演出制御用マイコン91は、ナイトRUSH突入暗示演出判定処理ではまず、特図解析結果またはオープニングコマンドに基づいて、現在、大当たり図柄A、大当たり図柄B、または、大当たり図柄Hの当選に基づく大当たり遊技中であるか否かを判定する(S4901)。演出制御用マイコン91は、大当たり図柄A、大当たり図柄B、または、大当たり図柄Hの当選に基づく大当たり遊技中ではない場合(S4901でNO)、ステップS4916に進み、大当たり図柄A、大当たり図柄B、または、大当たり図柄Hの当選に基づく大当たり遊技中である場合(S4901でYES)、ラウンド指定コマンドに基づいて、現在、14ラウンドの実行中であるか否かを判定する(S4902)。
演出制御用マイコン91は、14ラウンドの実行中ではない場合(S4902でNO)、ステップS4909に進み、14ラウンドの実行中である場合(S4902でYES)、V通過フラグがONであるか否かを判定する(S4903)。これは、たとえ、大当たり図柄A、B、Hの当選に基づく大当たり遊技であっても、14ラウンド開始前にV通過していない場合、当該大当たり遊技後にナイトRUSHに突入しないため、ナイトRUSH突入暗示演出の実行を規制する(ナイトRUSH突入暗示演出を実行させない)からである。演出制御用マイコン91は、V通過フラグがONでない場合(S4903でNO)、ナイトRUSH突入暗示演出判定処理を終了し、V通過フラグがONである場合(S4903でYES)、第2大入賞口入賞カウンタのカウンタ値を「1」加算し(S4904)、第2大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「5」であるか否か、すなわち、14ラウンドにおいて、遊技球の5回目の入賞があったか否かを判定する(S4905)。
演出制御用マイコン91は、第2大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「5」ではない場合(S4905でNO)、ナイトRUSH突入暗示演出判定処理を終了し、第2大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「5」である場合(S4905でYES)、ナイトRUSH突入暗示演出の演出内容を示すナイトRUSH突入暗示演出開始コマンドを出力バッファにセットし(S4906)、第2大入賞口入賞カウンタをクリアし(S4907)、ナイトRUSH突入暗示演出が実行済みであることを示すナイトRUSH突入暗示演出実行フラグをONし(S4908)、ナイトRUSH突入暗示演出判定処理を終了する。
ステップS4909において、演出制御用マイコン91は、ラウンド指定コマンドに基づいて、現在、16ラウンドの実行中であるか否かを判定する。演出制御用マイコン91は、16ラウンドの実行中ではない場合(S4909でNO)、ナイトRUSH突入暗示演出判定処理を終了し、16ラウンドの実行中である場合(S4909でYES)、V通過フラグがONであるか否かを判定する(S4910)。これも、たとえ、大当たり図柄A、B、Hの当選に基づく大当たり遊技であっても、16ラウンド開始前にV通過していない場合、当該大当たり遊技後にナイトRUSHに突入しないため、ナイトRUSH突入暗示演出の実行を規制する(ナイトRUSH突入暗示演出を実行させない)からである。演出制御用マイコン91は、V通過フラグがONでない場合(S4910でNO)、ナイトRUSH突入暗示演出判定処理を終了し、V通過フラグがONである場合(S4910でYES)、ナイトRUSH突入暗示演出実行フラグがONであるか否か、すなわち、ナイトRUSH突入暗示演出が既に実行されているか否かを判定する(S4911)。これは、ナイトRUSH突入暗示演出が複数回実行されることを防ぐためである。
演出制御用マイコン91は、ナイトRUSH突入暗示演出実行フラグがONである場合(S4911でYES)、ナイトRUSH突入暗示演出判定処理を終了し、ナイトRUSH突入暗示演出実行フラグがONでない場合(S4911でNO)、第2大入賞口入賞カウンタのカウンタ値を「1」加算し(S4912)、第2大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「5」であるか否かを判定する(S4913)。
演出制御用マイコン91は、第2大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「5」ではない場合(S4913でNO)、ナイトRUSH突入暗示演出判定処理を終了し、第2大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「5」である場合(S4913でYES)、ナイトRUSH突入暗示演出の演出内容を示すナイトRUSH突入暗示演出開始コマンドを出力バッファにセットし(S4914)、第2大入賞口入賞カウンタをクリアし(S4915)、ナイトRUSH突入暗示演出判定処理を終了する。
ステップS4916において、演出制御用マイコン91は、特図解析結果またはオープニングコマンドに基づいて、現在、大当たり図柄Cの当選に基づく大当たり遊技中であるか否かを判定する(S4916)。演出制御用マイコン91は、大当たり図柄Cの当選に基づく大当たり遊技中ではない場合(S4916でNO)、ナイトRUSH突入暗示演出判定処理を終了し、大当たり図柄Cの当選に基づく大当たり遊技中である場合(S4916でYES)、ラウンド指定コマンドに基づいて、現在、16ラウンドの実行中であるか否かを判定する(S4917)。
演出制御用マイコン91は、16ラウンドの実行中ではない場合(S4917でNO)、ナイトRUSH突入暗示演出判定処理を終了し、16ラウンドの実行中である場合(S4917でYES)、V通過フラグがONであるか否かを判定する(S4918)。これは、たとえ、大当たり図柄Cの当選に基づく大当たり遊技であっても、16ラウンド開始前にV通過していない場合、当該大当たり遊技後にナイトRUSHに突入しないため、ナイトRUSH突入暗示演出の実行を規制する(ナイトRUSH突入暗示演出を実行させない)からである。演出制御用マイコン91は、V通過フラグがONでない場合(S4918でNO)、ナイトRUSH突入暗示演出判定処理を終了し、V通過フラグがONである場合(S4918でYES)、第2大入賞口入賞カウンタのカウンタ値を「1」加算し(S4919)、第2大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「5」であるか否かを判定する(S4920)。
演出制御用マイコン91は、第2大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「5」ではない場合(S4920でNO)、ナイトRUSH突入暗示演出判定処理を終了し、第2大入賞口入賞カウンタのカウンタ値が「5」である場合(S4920でYES)、ナイトRUSH突入暗示演出の演出内容を示すナイトRUSH突入暗示演出開始コマンドを出力バッファにセットし(S4921)、第2大入賞口入賞カウンタをクリアし(S4922)、ナイトRUSH突入暗示演出判定処理を終了する。
[エンディング開始時処理]
図66に示すように、演出制御用マイコン91は、エンディング開始時処理ではまず、エンディングを迎えた大当たり遊技に係る大当たり当選のときの演出モードを確認し(S4951)、受信したエンディングコマンドを解析してエンディングを迎えた大当たり遊技が起因する大当たり図柄の種別を特定し(S4952)、V通過フラグのON/OFF(V通過しかた否か)を確認し(S4953)、エンディングの開始と共に行う演出の演出内容を判定するエンディング時演出パターン判定を行う(S4954)。なお、エンディングの開始と共に行う演出としては、前述の通り、ナイトRUSH演出、イブニングRUSH演出、および、イブニングRUSHにおける枠可動体収納操作報知演出などがある。
エンディング時演出パターン判定は、エンディング時演出パターン判定テーブルを用いて行われる。図71に示すように、エンディング時演出パターン判定テーブルは、大当たり当選時の演出モードと大当たり図柄に関連づけられて複数設けられている。各エンディング時演出パターン判定テーブルには、エンディング時演出パターンがV通過フラグのON/OFFに対応付けられて格納されている。演出制御用マイコン91は、エンディング時演出パターン判定において、まずは、ステップS4951で確認した演出モードとステップS4952で特定した大当たり図柄に関連づけられたエンディング時演出パターン判定テーブルを1つ選択し、選択したテーブルに、V通過フラグのONまたはOFFを照合し、エンディング時演出パターンを決定してRAM94の所定領域にセットする。
そして、演出制御用マイコン91は、ステップS4953で決定されたエンディング時演出パターンを示すエンディング時演出開始コマンドを出力バッファにセットし(S4955)、エンディング開始時処理を終了する。セットされたエンディング時演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4004)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、エンディング時演出開始コマンドが示す演出内容の演出の画像(図27(A)および図31(A)参照)を表示部7aに表示する。
以上のように、パチンコ遊技機1によれば、大当たり図柄C当選に基づくV通過大当たり遊技において、大当たり図柄G当選に基づくV非通過大当たり遊技でも実行可能なラウンド演出としてのバトル演出の終了に伴って、V非通過大当たり遊技が終了すると認識可能なイブニングRUSH突入用エンディング演出が開始され、その後に復活演出が行われてラウンド遊技が継続する。イブニングRUSH突入用エンディング演出が開始されることにより、遊技者は、実行していた大当たり遊技がV通過大当たり遊技に比べて遊技者に不利なV非通過大当たり遊技であり、そのV非通過大当たり遊技が終了したと思い込み、落胆している状態で、ラウンド遊技が継続し、より一層遊技者に有利なV通過大当たり遊技であったことを示唆する復活演出が行われるので、イブニングRUSH突入用エンディング演出が行われずにラウンド遊技が継続する場合よりも、ラウンド遊技の継続についての喜びを感じることができ、遊技の興趣が向上する。
ここで、バトル演出を第1ロング開放パターンの1ラウンド〜9ラウンドで実行し、イブニングRUSH用エンディング演出を第1ショート開放パターンの10ラウンド〜14ラウンドで実行し、復活演出を第1ロング開放パターンの15ラウンドで実行している。このように、遊技者を惑わすためのイブニングRUSH用エンディング演出を、実質的に遊技者が賞球を得ることが困難な第1ショート開放パターンのラウンド遊技において行うことで、遊技者が不利益を被ることを防止し、遊技者を惑わすためのイブニングRUSH用エンディング演出の演出効果の低下を抑えることができる。
さらに、大当たり図柄Gに基づく大当たり遊技における第1ショート開放パターンの10ラウンド〜16ラウンドとエンディングとにおいて、イブニングRUSH用エンディング演出を行っているので、遊技に要する時間の効率化を図ることができる。
また、パチンコ遊技機1によれば、大当たり図柄C当選に基づくV通過大当たり遊技において、V非通過大当たり遊技が終了すると認識可能なイブニングRUSH用エンディング演出の一部が行われた後、その後ラウンド演出としての復活演出が行われてラウンド遊技が継続し、最終的に、エンディングにおいて、V通過大当たり遊技が終了することを認識可能なナイトRUSH用エンディング演出が最初から全部行われる。このように、大当たり遊技の終了を告げるエンディング演出の序盤を含む一部が行われた後に復活演出が行われ、エンディング演出が最初から全部行われるので、遊技者にエンディング演出の途中で復活演出が発生したと思わせ、遊技者に驚きを与えることができる。そのため、復活演出の演出効果が高まる。また、復活演出前に、エンディング演出の序盤を含む一部のみを行うことによって、遊技者に、本当のエンディング演出ではないことを理解させることができるので、遊技者が混乱してかえって演出効果が低下することを防ぐことができる。さらには、最後にエンディング演出を最初から最後まで行うことで、大当たり遊技が終了することが明確になるので、演出効果が低下することを防ぐことができる。
また、パチンコ遊技機1によれば、疑似イブニングRUSH用エンディングとして、イブニングRUSH突入報知演出の後に、枠可動体収納操作報知演出の序盤(途中)までが行われ、そこで復活演出が行われるので、遊技者に対して、復活演出がイブニングRUSH用エンディング演出の途中で割り込んだように、より強く思わせることができる。そのため遊技興趣が向上する。
7.その他の変更例
以下、本発明の遊技機について、第1実施形態で説明した構成の変更例について説明する。
第1実施形態では、第3大当たり遊技において、疑似イブニングRUSH用エンディング演出は、10R〜14Rの5回のラウンド遊技にまたがって行われているが、疑似イブニングRUSH用エンディング演出を行うラウンド数および回数はこれに限られない。例えば、疑似イブニングRUSH用エンディング演出を10R〜13Rで行い、14Rの開始に伴って、復活演出を開始させてもよい。この場合、疑似イブニングRUSH用エンディング演出が行われる時間が短くなったことに伴い、疑似イブニングRUSH用エンディング演出として、イブニングRUSH突入報知演出のみを実行するようにしてもよい。また、第1実施形態では、疑似イブニングRUSH用エンディング演出の開始および終了は、ラウンド遊技の開始および終了に同期しているが、疑似イブニングRUSH用エンディング演出の開始および終了の何れもまたは何れか一方は、ラウンド遊技の途中で行われても良い。例えば、疑似イブニングRUSH用エンディング演出の開始および終了の何れもまたは何れか一方を、大入賞口の開放が終了するタイミングにしてもよい。また、疑似イブニングRUSH用エンディング演出の開始および終了の何れもまたは何れか一方を、大入賞口の開放中または閉鎖中にしてもよい。
また、第1実施形態では、第3大当たり遊技〜第7大当たり遊技において、第1ショート開放パターンのラウンド遊技が10ラウンドから開始されるが、この開始するラウンド数も10に限られず適宜に設定してもよい。例えば、第1ショート開放パターンのラウンド遊技が8ラウンドから開始するようにしてもよい。この場合、8ラウンドの開始に伴って疑似イブニングRUSH用エンディング演出が開始されるようにすると、第3大当たり遊技では、疑似イブニングRUSH用エンディング演出が行われる時間が長くなったことに伴い、疑似イブニングRUSH用エンディング演出として、イブニングRUSH突入報知演出と枠可動体収納操作報知演出を最後まで実行するようにしてもよい。
また、第1実施形態では、疑似イブニングRUSH用エンディング演出は、イブニングRUSH突入報知演出と、枠可動体収納操作報知演出の序盤とからなるイブニングRUSH用エンディング演出の序盤を含む一部からなっているが、疑似イブニングRUSH用エンディング演出の演出内容はこれに限られない。例えば、疑似イブニングRUSH用エンディング演出を、イブニングRUSH突入報知演出のみで構成させてもよい。この場合、疑似イブニングRUSH用エンディング演出を、イブニングRUSH突入報知演出の途中までで構成させてもよく、また最後までで構成させてもよい。また、疑似イブニングRUSH用エンディング演出を、イブニングRUSH突入報知演出と枠可動体収納操作報知演出の中盤までまたは最後までとで構成させてもよい。また、疑似イブニングRUSH用エンディング演出を、イブニングRUSH突入報知演出と枠可動体収納操作報知演出とプリペイドカード注意喚起演出の途中までとで構成させてもよい。さらには、疑似イブニングRUSH用エンディング演出を、イブニングRUSH用エンディング演出の全てで構成してもよい。
また、イブニングRUSH用エンディング演出の演出内容も第1実施形態に限られない。第1実施形態のイブニングRUSH用エンディング演出を構成する演出の順番を入れ替えても良い。また、例えば、イブニングRUSH用エンディング演出は、イブニングRUSH突入報知演出と、プリペイドカード注意喚起演出とで構成されていてもよい。この場合、疑似イブニングRUSH用エンディング演出を、イブニングRUSH突入報知演出とプリペイドカード注意喚起演出の途中までとで構成させてもよい。さらに、イブニングRUSH用エンディング演出は、イブニングRUSH突入報知演出と、CI演出と、プリペイドカード注意喚起演出とで構成されていてもよい。この場合、疑似イブニングRUSH用エンディング演出を、イブニングRUSH突入報知演出とCI演出の途中まで又は最後までとで構成させてもよい。
また、ナイトRUSH用エンディング演出の演出内容も第1実施形態に限られない。第1実施形態のナイトRUSH用エンディング演出を構成する演出の順番を入れ替えても良い。例えば、ナイトRUSH突入報知演出→枠可動体収納操作報知演出→プリペイドカード注意喚起演出→CI演出の順序でナイトRUSH用エンディング演出を行っても良い。また、例えば、ナイトRUSH用エンディング演出は、ナイトRUSH突入報知演出と、プリペイドカード注意喚起演出とで構成されていてもよい。さらに、ナイトRUSH用エンディング演出は、ナイトRUSH突入報知演出と、CI演出と、プリペイドカード注意喚起演出とで構成されていてもよい。
また、第1実施形態では、初当たり時のイブニングRUSH用エンディング演出において、CI演出が行われていないが、行われるようにしてもよい。この場合、ナイトRUSH用エンディングと同様に枠可動体収納操作報知演出の前に行ってもよく、またナイトRUSH用エンディングとは異なって枠可動体収納操作報知演出の後(例えば、枠可動体収納操作報知演出とプリペイドカード注意喚起演出との間やプリペイドカード注意喚起演出の後)に行っても良い。例えば、大当たり図柄D〜大当たり図柄Gで初当たりであれば、枠可動体収納操作報知演出の前にCI演出を行う場合は、14ラウンドの第2大入賞口35の開放が終了してから16ラウンドが終了するまでCI演出を行い、エンディングが開始すると枠可動体収納操作報知演出を行い、その後にプリペイドカード注意喚起演出を行う。この場合、疑似イブニングRUSH用エンディング演出として、イブニングRUSH突入報知演出を最初から最後まで行った後、CI演出を途中まで実行してもよい。また、大当たり図柄D〜大当たり図柄Gで初当たりであり、枠可動体収納操作報知演出の後にCI演出を行う場合は、14ラウンドの第2大入賞口35の開放が終了してから16ラウンドが終了するまで枠可動体収納操作報知演出を行い、エンディングが開始するとCI演出を行い、その後にプリペイドカード注意喚起演出を行ってもよい。なお、何れの場合も、第1実施形態においてはエンディングで行われていなかった枠可動体収納操作報知演出やCI演出を行う分、エンディング時間が長くなる。
また、第1実施形態では、第3大当たり遊技においてV通過できなかった場合、16ラウンドでナイトRUSH突入暗示演出が実行されないが、V通過できた場合と同様に実行されてもよい。また、V通過できた場合より厳しい条件(例えば、16ラウンドにおいて第2大入賞口35に入賞した個数が9個になったときに)実行するようにしてもよい。
また、ナイトRUSH用エンディング演出、イブニングRUSH用エンディング演出、疑似イブニングRUSH用エンディング演出、復活演出、XXチャンス演出、第2AT発射予告演出、第2AT発射報知演出、右打ち報知演出、ラウンド数演出、連チャン回数演出、当たり図柄演出などの演出の具体的な演出内容は第1実施形態に限定されず適宜に設定することができる。
また、第1実施形態では、通常遊技状態において大当たり図柄Cに当選した場合と、時短状態で大当たり図柄Cに当選した場合とで、同一の疑似イブニングRUSH用エンディング演出が実行されるが、通常遊技状態において大当たり図柄Cに当選した場合と、時短状態で大当たり図柄Cに当選した場合とで、異なる演出内容の疑似イブニングRUSH用エンディング演出を行うようにしても良い。例えば、時短状態で大当たり図柄Cに当選した場合の疑似イブニングRUSH用エンディング演出を、イブニングRUSH突入報知演出のみで構成させ、疑似イブニングRUSH用エンディング演出では、枠可動体収納操作報知演出の序盤を実行しないようにすることができる。
また、第1実施形態では、時短状態において大当たり図柄D〜大当たり図柄Fに当選した場合または通常遊技状態において大当たり図柄Gに当選してV通過しなかった場合、イブニングRUSH用エンディング演出として、枠可動体収納操作報知演出の序盤を実行しているが、枠可動体収納操作報知演出の序盤を実行しないようにすることもできる。
また、第1実施形態では、大当たり当選の変動演出において枠可動体600が作動しているが、大当たり当選の場合に枠可動体600が作動しない演出内容の変動演出が設けられていても良い。この場合、エンディング演出および疑似イブニングRUSH用エンディング演出で、枠可動体収納操作報知演出を行わないようにすることができる。枠可動体収納操作報知演出を行わない場合、その演出時間分エンディング時間を短くしてもよく、また、その演出時間分ナイトRUSH突入報知演出やイブニングRUSH突入報知演出の演出時間を長くするようにしても良い。
また、第1実施形態では、ナイトRUSH用エンディング演出が行われる前に、イブニングRUSH用エンディング演出の序盤を含む一部からなる疑似イブニングRUSH用エンディング演出が実行されるが、疑似イブニングRUSH用エンディング演出が行われるタイミングで、ナイトRUSH用エンディング演出の序盤を含む一部からなる疑似ナイトRUSH用エンディング演出を行うようにしてもよい。この場合、疑似ナイトRUSH用エンディング演出は、ナイトRUSH突入報知演出の途中までもしくは最後までで構成されてもよい。また、疑似ナイトRUSH用エンディング演出は、CI演出の途中までもしくは最後までで構成されてもよい。また、疑似ナイトRUSH用エンディング演出は、枠可動体収納操作報知演出の途中までもしくは最後までで構成されてもよい。また、疑似ナイトRUSH用エンディング演出は、プリペイドカード注意喚起演出の途中までもしくは最後までで構成されてもよい。
また、第1実施形態などでは、第1大入賞装置31に特定領域37が設けられており、大当たり遊技においてV通過しないと高確率状態に移行しないが、V通過せずとも、特別図柄抽選で特定の種類の大当たり図柄に当選して、特定の種類の大当たり図柄の停止表示が行われると、その大当たり遊技の終了に伴って高確率状態に移行するようにすることができる。この場合、V通過大当たり遊技を発生させる大当たり図柄と、特定の種類の大当たり図柄とが当選可能であるようにしてもよい。また、例えば、第1大入賞装置31が設けられておらず、高確率状態に移行するための条件として、特定の種類の大当たり図柄に当選し、特定の種類の大当たり図柄の停止表示が行われることのみが設定されているようにすることもできる。また、大入賞口制御態様は第1実施形態の内容であるが、特定領域37が第2大入賞装置36に設けられており、第2大入賞口35に入球した遊技球が特定領域37を通過可能であり、第1大当たり遊技〜第3大当たり遊技および第8大当たり遊技の16ラウンドで、特定領域37がV長開放し、第4大当たり遊技〜第7大当たり遊技の16ラウンドで、特定領域37がV短開放するようにしてもよい。この場合、潜伏演出モードを時短演出モードに統合してもよい。
また、第1実施形態などでは、大当たり判定において大当たりに当選することによって、大入賞口(第1大入賞口30または第2大入賞口35)の開閉を伴う大当たり遊技が実行されるが、大入賞口(第1大入賞口30または第2大入賞口35)の開閉を伴う遊技として所謂「小当たり遊技」を設けても良い。小当たり遊技は、大当たり判定において、大当たりおよびハズレとは異なる「小当たり」に当選することによって実行される。そして、小当たり遊技における大入賞口(第1大入賞口30または第2大入賞口35)の最大開放時間は1.8秒以下であることが望ましい。また、小当たり遊技の終了に伴い、遊技状態は変化しない。すなわち、小当たり遊技の実行中および実行後は、当該実行前の遊技状態が継続し、小当たり遊技の実行が遊技状態に影響を及ぼさない。すなわち、小当たりに当選すると、大入賞口(第1大入賞口30または第2大入賞口35)の開閉を伴う小当たり遊技が実行されるだけである。
また、第1実施形態では、高確率回数が160回に設定され、時短回数が160回(V通過した場合)と80回(V非通過の場合)に設定されているが、これらの通常遊技状態より遊技者に有利な遊技状態に対する特別図柄の変動表示の規定回数は限定されず適宜に設定することができる。例えば、高確率回数を100回に設定し、時短回数をV通過の有無に関わらず100回に設定してもよい。また、大当たり遊技後の経過時間や遊技球の発射個数などの特別図柄の変動表示の実行回数ではない他の要素に基づいて、通常遊技状態より遊技者に有利な遊技状態に対する継続期間を設定してもよい。また、大当たり遊技の後に高確率状態にて遊技が制御される場合に高確率回数が設けられていないが、特図2抽選でも所定の確率(例えば、30%)でV非通過大当たりに当選する可能性があるようにしてもよい。
また、第1実施形態では、大当たり当選すると必ず大当たり遊技後に時短状態にて遊技が制御されるが、大当たり遊技後に時短状態にて遊技が制御されない(非時短状態にて遊技が制御される)場合を設けても良い。そして、例えば、第1実施形態のナイトRUSHおよびイブニングRUSHの双方において非時短状態にて遊技が制御されるようにしても良い。
また、本発明の遊技機を、スロットマシンや、アレンジボール機、雀球遊技機等の他の弾球遊技機などに適用することも可能である。