JP6624533B1 - 材料物性推定プログラム、材料生成機構推定プログラム - Google Patents

材料物性推定プログラム、材料生成機構推定プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】人工知能を活用し、材料開発を行う上で必要な知見やヒントを研究者に提供する。【解決手段】設計対象の材料について物性を推定するための材料物性推定プログラムにおいて、物質情報と、当該物質情報により特定される物質に対する物性値との3段階以上の連関度を予め取得する第1の連関度取得ステップと、新たに設計しようとする材料を構成する物質に関する物質情報が入力される入力ステップと、上記第1の連関度取得ステップにおいて取得した連関度を参照し、上記入力手段を介して入力された物質情報に基づき、設計しようとする材料の物性を推定する推定ステップとをコンピュータに実行させる。【選択図】図3

Description

本発明は、設計対象の材料について物性を推定するための材料物性推定プログラム、並びに2以上の物質を混合することで構成される設計対象の材料について生成機構を推定するための材料生成機構推定プログラムに関する。
従来より、材料の研究開発が広く行われている。この材料の研究開発は、文献的な調査、計算科学やシミュレーション、実験的手法に基づいて行われてきた。しかしながら、これらの手法は何れも時間がかかることから、新素材の発見、新規物質の発見に相当の時間がかかる。今後、この材料開発の開発期間をより短縮化するためには、今まで蓄積された数多くのデータやノウハウ、知見等の情報を有効活用する必要がある。
このような情報に含まれている材料開発に関する手がかりやヒントを研究者に提供するためには、当該情報を分析し、系統立てて整理し、様々な要因との因果関係を定量的に理解する必要がある。従来においても、同様の思想に基づいて新素材を開発するための新規物質探索方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)
特開2017−91526号公報
しかしながら、膨大な情報を分析、処理して材料開発をアシストするためには人工知能の活用が不可欠であるが、上述した特許文献1の開示技術は人工知能を活用することに特化した技術ではない。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、今まで蓄積された数多くのデータやノウハウ、知見等の情報を生かすために人工知能を活用し、材料開発を行う上で必要な知見やヒントを研究者に提供することが可能な材料物性推定プログラム、材料生成機構推定プログラムを提供することにある。
第1発明に係る材料物性推定プログラムは、設計対象の材料について物性を推定するための材料物性推定プログラムにおいて、2以上の物質を混合することで材料を設計する場合において、上記各2以上の物質の混合比率に基づいて分類されてなる上記各2以上の物質の組み合わせと、当該組み合わせに対する物性値との3段階以上の連関度を予め取得する第1の連関度取得ステップと、新たに設計しようとする材料を構成する上記各2以上の物質の混合比率が入力される入力ステップと、上記第1の連関度取得ステップにおいて取得した連関度を参照し、上記入力ステップを介して入力された各2以上の物質の混合比率に基づき、設計しようとする材料の物性を推定する推定ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
第3発明に係る材料物性推定プログラムは、設計対象の材料について物性を推定するための材料物性推定プログラムにおいて、材料を設計する上で期待する様々なメカニズム、思想、作用を含む設計コンセプトと、物質情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する物性値との3段階以上の連関度を予め取得する第1の連関度取得ステップと、新たに設計しようとする材料を構成する物質に関する物質情報と設計コンセプトが入力される入力ステップと、上記第1の連関度取得ステップにおいて取得した連関度を参照し、上記入力ステップを介して入力された物質情報及び設計コンセプトに基づき、設計しようとする材料の物性を推定する推定ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
第4発明に係る材料生成機構推定プログラムは、2以上の物質を混合することで構成される設計対象の材料について生成機構を推定するための材料生成機構推定プログラムにおいて、上記各2以上の物質に関する物質情報間の組み合わせと、当該組み合わせに対する材料について生成機構との3段階以上の連関度を予め取得する第3の連関度取得ステップと、新たに設計しようとする材料を構成する各2以上の物質に関する物質情報がそれぞれ入力される入力ステップと、上記第3の連関度取得ステップにおいて取得した連関度を参照し、上記入力ステップを介して入力された物質情報に基づき、設計しようとする材料の生成機構を推定する推定ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
第5発明に係る材料生成機構推定プログラムは、第4発明において、上記第3の連関度取得ステップでは、材料の製造方法に関する製法情報と、上記物質情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する材料について生成機構との3段階以上の連関度を予め取得し、上記入力ステップでは、更に製法情報が入力され、上記推定ステップでは、上記入力ステップを介して入力された物質情報及び製法情報に基づき、設計しようとする材料の生成機構を推定することを特徴とする。
第6発明に係る材料生成機構推定プログラムは、第4発明において、上記第3の連関度取得ステップでは、材料を設計する上で期待する様々なメカニズム、思想、作用を含む設計コンセプトと、上記物質情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する材料について生成機構との3段階以上の連関度を予め取得し、上記入力ステップでは、更に設計コンセプトが入力され、上記推定ステップでは、上記入力ステップを介して入力された物質情報及び設計コンセプトに基づき、設計しようとする材料の生成機構を推定することを特徴とする。
第7発明に係る材料生成機構推定プログラムは、第4発明において、材料の生成機構と、上記物質情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する材料の物性との3段階以上の連関度を予め取得する第4の連関度取得ステップと、上記入力ステップを介して入力された物質情報及び上記推定ステップにより推定された材料の生成機構に基づき、設計しようとする材料の物性を推定する物性推定ステップを更に有することを特徴とする。
第8発明に係る材料生成機構推定プログラムは、第4発明において、材料の生成機構と、上記物質情報と、上記製法情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する材料の物性との3段階以上の連関度を予め取得する第5の連関度取得ステップと、上記入力ステップを介して入力された物質情報、製法情報及び上記推定ステップにより推定された材料の生成機構に基づき、設計しようとする材料の物性を推定する物性推定ステップを更に有することを特徴とする。
第11発明に係る材料物性推定システムは、設計対象の材料について物性を推定するための材料物性推定システムにおいて、2以上の物質を混合することで材料を設計する場合において、上記各2以上の物質の混合比率に基づいて分類されてなる上記各2以上の物質の組み合わせと、当該組み合わせに対する物性値との3段階以上の連関度を予め取得する第1の連関度取得手段と、新たに設計しようとする材料を構成する上記各2以上の物質の混合比率が入力される入力手段と、上記第1の連関度取得手段において取得した連関度を参照し、上記入力手段を介して入力された各2以上の物質の混合比率に基づき、設計しようとする材料の物性を推定する推定手段とを備えることを特徴とする。
第12発明に係る材料物性推定システムは、設計対象の材料について物性を推定するための材料物性推定システムにおいて、材料を設計する上で期待する様々なメカニズム、思想、作用を含む設計コンセプトと、物質情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する物性値との3段階以上の連関度を予め取得する第1の連関度取得手段と、新たに設計しようとする材料を構成する物質に関する物質情報と設計コンセプトが入力される入力手段と、上記第1の連関度取得手段において取得した連関度を参照し、上記入力手段を介して入力された物質情報及び設計コンセプトに基づき、設計しようとする材料の物性を推定する推定手段とを備えることを特徴とする。
第13発明に係る材料生成機構推定システムは、2以上の物質を混合することで構成される設計対象の材料について生成機構を推定するための材料生成機構推定システムにおいて、上記各2以上の物質に関する物質情報間の組み合わせと、当該組み合わせに対する材料について生成機構との3段階以上の連関度を予め取得する第3の連関度取得手段と、新たに設計しようとする材料を構成する各2以上の物質に関する物質情報がそれぞれ入力される入力手段と、上記第3の連関度取得手段において取得した連関度を参照し、上記入力手段を介して入力された物質情報に基づき、設計しようとする材料の生成機構を推定する推定手段とを備えることを特徴とする。
上述した構成からなる本発明によれば、今まで蓄積された数多くのデータやノウハウ、知見等の情報を生かすために人工知能を活用し、材料開発を行う上で必要な知見やヒントを研究者に提供することが可能となる。更に、上述した連関度を人工知能で構成することにより、これを学習させることでその判別精度を更に向上させることが可能となる。
本発明を適用した材料物性推定プログラムが実装される材料物性推定システムの全体構成を示すブロック図である。 推定装置の具体的な構成例を示す図である。 本発明を適用した材料物性推定プログラムによる出力解の探索コンセプトについて説明するための図である。 入力パラメータとして物質情報とし、出力解として物性を出力する連関度の例を示す図である。 入力パラメータとして物質情報の組み合わせとし、出力解として物性を出力する連関度の例を示す図である。 入力パラメータとして物質情報の混合比率とし、出力解として物性を出力する連関度の例を示す図である。 入力パラメータとして物質情報と製造方法との組み合わせとし、出力解として物性を出力する連関度の例を示す図である。 入力パラメータとして2以上の物質情報と製造方法との組み合わせとし、出力解として物性を出力する連関度の例を示す図である。 入力パラメータとして物質情報と設計コンセプトとの組み合わせとし、出力解として物性を出力する連関度の例を示す図である。 入力パラメータとして物質情報と物性との組み合わせとし、出力解として製造方法を出力する連関度の例を示す図である。 入力パラメータとして物質情報とし、出力解として材料の生成機構を出力する連関度の例を示す図である。 入力パラメータとして物質情報の組み合わせとし、出力解として材料の生成機構を出力する連関度の例を示す図である。 入力パラメータとして2以上の物質情報と製造方法との組み合わせとし、出力解として材料の生成機構を出力する連関度の例を示す図である。 入力パラメータとして物質情報と設計コンセプトとの組み合わせとし、出力解として材料の生成機構を出力する連関度の例を示す図である。 入力パラメータとして物質情報と材料の生成機構の組み合わせとし、出力解として物性を出力する連関度の例を示す図である。 材料の生成機構と、物質情報と、製法情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する材料の物性との3段階以上の連関度の例を示す図である。
材料物性推定プログラム
以下、本発明を適用した材料物性推定プログラムついて、図面を参照しながら詳細に説明をする。
図1は、本発明を適用した材料物性推定プログラムが実装される材料物性推定システム1の全体構成を示すブロック図である。材料物性推定システム1は、ユーザインターフェース9と、ユーザインターフェース9に接続された推定装置2と、推定装置2に接続されたデータベース3とを備えている。
ユーザインターフェース9は、材料開発を行うユーザが各種コマンドや情報を入力するためのデバイスであり、具体的にはキーボードやボタン、タッチパネル、マウス、スイッチ等により構成される。ユーザインターフェース9は、テキスト情報を入力するためのデバイスに限定されるものではなく、マイクロフォン等のような音声を検知してこれをテキスト情報に変換可能なデバイスで構成されていてもよい。またユーザインターフェース9は、後述する推定装置2と一体化されていてもよい。ユーザインターフェース9は、検知した情報を推定装置2へと出力する。
データベース3は、材料を構成する物質に関する情報、物性に関する情報、製造方法に関する情報、生成機構、設計コンセプトに関する情報等が蓄積されている。このデータベースは、インターネット上において取得可能な公開情報が記憶されていることが前提となる。しかし、これに限定されるものではなく、必要に応じて自社内の実験や解析を通じて生み出された社内情報を記憶させるようにしてもよい。またデータベース3は、推定装置2からの要求に基づいて、この蓄積した情報を推定装置2へと送信する。
推定装置2は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)等を始めとした電子機器で構成されているが、PC以外に、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末、ウェアラブル端末等、他のあらゆる電子機器で具現化されるものであってもよい。ユーザは、この推定装置2による探索解としての、設計対象の材料について物性の推定結果を得ることにより、これから設計しようとする材料がどのような物性を発現するかを判別することが可能となる。そして、設計しようとする材料の物性が要求性能に達していない場合には、材料の設計変更を行うこととなる。
図2は、推定装置2の具体的な構成例を示している。この推定装置2は、推定装置2全体を制御するための制御部24と、操作ボタンやキーボード等を介して各種制御用の指令を入力するための操作部25と、有線通信又は無線通信を行うための通信部26と、物性の推定を行う推定部27と、ハードディスク等に代表され、実行すべき検索を行うためのプログラムを格納するための記憶部28とが内部バス21にそれぞれ接続されている。さらに、この内部バス21には、実際に情報を表示するモニタとしての表示部23が接続されている。
制御部24は、内部バス21を介して制御信号を送信することにより、推定装置2内に実装された各構成要素を制御するためのいわゆる中央制御ユニットである。また、この制御部24は、操作部25を介した操作に応じて各種制御用の指令を内部バス21を介して伝達する。
操作部25は、キーボードやタッチパネルにより具現化され、プログラムを実行するための実行命令がユーザから入力される。この操作部25は、上記実行命令がユーザから入力された場合には、これを制御部24に通知する。この通知を受けた制御部24は、推定部27を始め、各構成要素と協調させて所望の処理動作を実行していくこととなる。この操作部25は、前述したユーザインターフェース9として具現化されるものであってもよい。
推定部27は、これから設計しようとする材料の物性を推定する。この推定部27は、推定動作を実行するに当たり、必要な情報として記憶部28に記憶されている各種情報や、データベース3に記憶されている各種情報を読み出す。この推定部27は、人工知能により制御されるものであってもよい。この人工知能はいかなる周知の人工知能技術に基づくものであってもよい。
表示部23は、制御部24による制御に基づいて表示画像を作り出すグラフィックコントローラにより構成されている。この表示部23は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)等によって実現される。
記憶部28は、ハードディスクで構成される場合において、制御部24による制御に基づき、各アドレスに対して所定の情報が書き込まれるとともに、必要に応じてこれが読み出される。また、この記憶部28には、本発明を実行するためのプログラムが格納されている。このプログラムは制御部24により読み出されて実行されることになる。
上述した構成からなる材料物性推定システム1における動作について説明をする。
材料物性推定システム1では、例えば図3に示すように、物質情報A、B、・・・からなる入力パラメータに基づいて、これから設計しようとする材料の物性を出力解として探索する。この探索を行う前において、データベース3は、参照用の入力パラメータ(以下、参照用入力パラメータという。)と、出力解としての物性との判別結果との3段階以上の連関度を予め取得しておく。
ここでいう物質情報とは、これから設計しようとする材料の構成成分を特定するためのあらゆる情報をいう。この物質情報としては、化合物名又は化学構造等のように物質を特定できればよい。ちなみにこの物質は、化合物、元素、分子、有機化合物、合金、金属、セラミックス等、あらゆる有体物の構成材料を含む概念である。
また物質情報はこれに加えて、その物質の性質に関する情報を含むものであってもよい。物質の性質に関する情報の例としては、結晶構造データ、NISTの熱力学データ、状態図データ、C,N.O,Sの組み合わせからなる7原子の分子の基底状態構造と原子価エネルギー、バンド構造、機械的特性(強度、破壊靭性、弾性率、疲労強度、クリープ強度等)、フロンティア軌道のエネルギー、双極子モーメント、励起エネルギー、振動子強度、薬理活性、触媒活性、粘度、酸解離定数pKa、発光強度、原子半径、格子欠陥(点欠陥、転位)の位置や状態、共重合組成、分子量、立体規則性、分子鎖、架橋状態、結晶状態、構成元素の原子位置、量子力学的な計算結果、電気陰性度、空孔濃度、スピン量子数、密度、硬度、表面粗さ、熱膨張係数、誘電率、腐食量、融点、比熱、熱伝導率、外観特性(きめ、外観、感触)、応力ーひずみ曲線データ等である。
物性は、設計対象の材料そのものの物性であり、熱力学データ、状態図データ、基底状態構造と原子価エネルギー、微細組織構造、電気伝導性、イオン電導性、磁場・磁気モーメント、発熱温度、X線構造解析結果、3次元構造、NMR、IRのスペクトルデータ(ピーク位置、強度等)、バンド構造、機械的特性(強度、破壊靭性、弾性率、疲労強度、クリープ強度等)、フロンティア軌道のエネルギー、双極子モーメント、励起エネルギー、振動子強度、薬理活性、触媒活性、粘度、酸解離定数pKa、発光強度、原子半径、格子欠陥(点欠陥、転位)の位置、分子量、立体規則性、結晶状態、AFM(原子間力顕微鏡)による原子間の状態、光学顕微鏡、電子顕微鏡による観察画像、分子の光吸収スペクトル、凝集エネルギー、格子振動、空孔濃度、密度、硬度、表面粗さ、熱膨張係数、腐食量、融点、比熱、熱伝導率、外観特性(きめ、外観、感触)、応力ーひずみ曲線データ等である。
図4は、このデータベース3において予め取得した連関度の例を示している。データベース3には、参照用入力パラメータとしての物質情報A、B、・・・等と、出力解としての物性「ヤング率21000kg/mm2」、「NMRのピーク位置」、「密度5.52g/cm3」、「キュリー温度 585℃」、「固有抵抗10Ω・cm」等との間での3段階以上の連関度を予め記憶させておく。図4の例によれば、参照用入力パラメータが物質情報Aである場合に、密度5.52g/cm3」が連関度80%、「NMRのピーク位置」が連関度60%で設定されている。また参照用入力パラメータが物質情報Bである場合に、「ヤング率21000kg/mm2」が連関度90%、「キュリー温度 585℃」が連関度40%で設定されている。
これらの連関度は、公知の文献に記述されているデータから抽出するようにしてもよい。このデータの抽出は、上述した物質情報と物性のデータセットを電子情報化された文献からテキストマイニング技術を利用して行うようにしてもよい。また連関度はユーザ側又はシステム側が手入力で入力したデータセットに基づいて設定されるものであってもよい。またこれらのデータセットのいずれか一方又は両方が画像データやグラフ等からなるものであれば、これらの画像データ等をスキャニング又はメモリから直接取り込むようにしてもよい。
この連関度は、いわゆるニューラルネットワークにより構成されていてもよい。この連関度は、実際に物質情報が入力され場合に、その物性を推定する上での的確性を示すものである。例えば物質情報Cに対しては、連関度70%の「固有抵抗10Ω・cm」が最も的確な判断に近く、連関度50%の「密度5.52g/cm3」がこれに続く的確な判断ということになる。同様に物質情報Bに対しては、連関度90%で「ヤング率21000kg/mm2」が最も的確な判断に近く、連関度40%の「キュリー温度 585℃」がこれに続く的確な判断ということになる。
このような連関度が、人工知能でいうところの学習済みデータとなる。このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから新たに設計しようとする材料を構成する物質に関する物質情報が入力される。換言すれば、ユーザ自身が新たに設計しようとする材料を構成する物質に関する物質情報を入力する。この入力された物質情報に基づき、設計しようとする材料の物性を推定する。この推定を行う上では、予め取得した図4に示す連関度を参照する。例えば、入力された物質情報が、物質情報Aに該当するものである場合には、上述した連関度を参照した場合、連関度の最も高い「密度5.52g/cm3」を最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められる「NMRのピーク位置」を最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論である。即ち、最適解としての物性の選択は、連関度が高いものから順に選択される場合に限定されるものではなく、ケースに応じて連関度が低いものから順に選択されるものであってもよいし、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。このようにして、入力データを参照用入力パラメータの何れかに割り当てた後、当該参照用入力パラメータに設定された連関度に基づいて出力解としての物性を選択することになる。
なお、出力解の選択方法は、上述した方法に限定されるものではなく、連関度を参照するものであればいかなる方法に基づいて実行するようにしてもよい。また、この物性の探索動作では、人工知能を利用して行うようにしてもよい。
次に選択した最適解としての物性の推定結果を表示部23を介して表示する。これによりユーザは、表示部23を視認することにより、これから設計しようとする材料の物質情報に対応する物性を即座に把握することが可能となる。
図5は、これから新たに設計しようとする材料について、群αにある物質に対して、群βの物質、群γの物質の何れか1以上を混合することで生成する場合における、その設計対象の材料の物性を予測する例を示している。
群αにおける物質情報A〜Cと、群βにおける物質情報D〜Eと、群γにおける物質情報F〜Gの何れか1以上との組み合わせと当該組み合わせに対する物性の推定結果との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
群βにおける物質情報D〜Eも同様に化合物名や化学構造、更にはこれに加えて物質の性質に関する情報の例が追記されている。群γにおける物質情報F〜Gも同様に化合物名や化学構造、更にはこれに加えて物質の性質に関する情報の例が追記されている。
かかる場合において、連関度は、図5に示すように、群αの物質情報と、群βの物質情報、群γの物質情報の何れか1以上の組み合わせの集合がいわゆる隠れ層のノード61a〜61eとして表現されることとなる。各ノード61a〜61eは、参照用入力パラメータに対する重み付けと、出力解に対する重み付けがそれぞれ設定されている。この重み付けが3段階以上の連関度である。これら各ノード61は、ニューラルネットワークのノードとして構成されるものであってもよい。例えば、ノード61aは、物質情報Aが連関度80%で、また群γにおける物質情報Fが連関度80%で連関している。またノード61cは、物質情報Bが連関度60%で、群βにおける物質情報Eが連関度60%、群γにおける物質情報Gが連関度40%で連関している。
このような連関度が設定されている場合も同様に、学習済みモデルとして記録しておき、2以上の物質(群αの物質に加え、群β、群γの何れか1以上の物質)を混合することで新たに材料を設計する場合に、ユーザは、各2以上の物質(群αの物質に加え、群β、群γの何れか1以上の物質)に関する物質情報をそれぞれ入力する。推定部27は、ユーザから入力された群αの物質情報に加え、群β、群γの何れか1以上の物質情報の連関度に応じた出力解を探索する。推定プログラムは、入力パラメータに基づいて、出力解の中から最適解を1又は2以上に亘り選択する作業を行う。この最適解を選択する上で、予め取得した図5に示す連関度を参照する。例えば、入力パラメータが、物質情報Aであり、かつ物質情報Dである場合、連関度を介してノード61bが関連付けられており、このノード61bは、「密度5.52g/cm3」が連関度60%、「固有抵抗 10Ω・cm」が連関度40%で関連付けられている。探索プログラムは、この探索結果に基づいて同様に解を出力することになる。
その結果、ユーザは、群αから物質Aを、群βから物質Dを混合したとき、得られる材料の物性は、「密度5.52g/cm3」が連関度60%、「固有抵抗 10Ω・cm」が連関度40%の割合で確からしいことを確認することができる。
図6の例では、2以上の物質の混合比率に基づいて分類された上記組み合わせと、当該組み合わせに対する物性値との3段階以上の連関度を形成する例を示している。この例では物質情報Aから特定される物質(Al23)と、物質情報Gから特定される物質(CeO2)とを混合して新たに材料を開発する場合においてその混合比率に基づいてノード61を分類している。図中における物質情報からノード61につながるパーセントの表記は、何れも混合比率を示している。ノード61aは、物質情報Aから特定される物質(Al23)が重量比で80%、物質情報Gから特定される物質(CeO2)が重量比で20%であり、ノード61bは、同じくAl23が重量比で70%、CeO2が重量比で30%であり、ノード61cは、同じくAl23が重量比で60%、CeO2が重量比で40%であり、ノード61dは、同じくAl23が重量比で50%、CeO2が重量比で50%であり、ノード61eは、同じくAl23が重量比で40%、CeO2が重量比で60%である。
このような連関度が設定されている場合も同様に、学習済みモデルとして記録しておき、2以上の物質として物質情報Aの物質、物質情報Gの物質を混合することで新たに材料を設計する場合に、ユーザは、これら物質情報A,Gに加え、これらの混合比率も入力する。推定部27は、ユーザから入力された物質情報A,Gに加え、その混合比率に基づいて、出力解の中から最適解を1又は2以上に亘り選択する作業を行う。この最適解を選択する上で、予め取得した図6に示す連関度を参照する。例えば、入力パラメータが、物質情報A、Gであり、かつ物質情報Aに相当する物質(Al23)の重量比が50%、物質情報Gに相当する物質(CeO2)が重量比で50%である場合には、連関度を介してノード61dが関連付けられており、このノード61dは、「密度5.52g/cm3」が連関度90%、「ヤング率10500kg/mm2」が連関度30%で関連付けられている。探索プログラムは、この探索結果に基づいて同様に解を出力することになる。
図7は、これから新たに設計しようとする材料について、原料物質に対する各種製造方法で製造を行った場合において、得られる材料の物性を推定する例を示している。この図7の例では、物質情報と、材料の製造方法に関する製法情報との組み合わせにより連関度を構成している。
材料の製造方法は、例えば、熱処理条件や加圧条件、各プロセスの時間的な条件、製造に用いる手法(例えば、溶媒抽出、ホットプレス、エピタキシャル成長、連続鋳造、フォトリソグラフィー等)、製造の過程で行わせる化学反応等である。
かかる場合において、連関度は、図7に示すように、物質情報と、製造方法(図7の例においては、熱処理条件、圧力条件)の何れか1以上の組み合わせの集合がいわゆる隠れ層のノード61a〜61eとして表現されることとなる。各ノード61a〜61eは、参照用入力パラメータに対する重み付けと、出力解に対する重み付けがそれぞれ設定されている。この重み付けが3段階以上の連関度である。例えば、ノード61aは、物質情報Aが連関度80%で、また製造方法における圧力条件(200kg/cm2)が連関度80%で連関している。またノード61cは、物質情報Bが連関度60%で、製造方法における熱処理条件(消音速度2℃/s、450℃、1時間保持)が連関度60%、圧力条件(700kg/cm2)が連関度40%で連関している。
このような連関度が設定されている場合も同様に、学習済みモデルとして記録しておき、物質と、製造方法を組み合わせることで新たに材料を製造する場合に、ユーザは、物質情報と、実際に採用を検討している製造方法をそれぞれ入力する。推定部27は、ユーザから入力された物質情報に加え、同じく入力された製造方法との連関度に応じた出力解を探索する。推定プログラムは、入力パラメータに基づいて、出力解の中から最適解を1又は2以上に亘り選択する作業を行う。この最適解を選択する上で、予め取得した図7に示す連関度を参照する。例えば、入力パラメータが、物質情報Aであり、かつ製造方法が熱処理条件として「昇温速度1℃/s、300℃、2時間保持」であれば、連関度を介してノード61bが関連付けられており、このノード61bは、「密度5.52g/cm3」が連関度60%、「固有抵抗 10Ω・cm」が連関度40%で関連付けられている。探索プログラムは、この探索結果に基づいて同様に解を出力することになる。
その結果、ユーザは、物質Aについて「昇温速度1℃/s、300℃、2時間保持」の製造方法を採用したとき、得られる材料の物性は、「密度5.52g/cm3」が連関度60%、「固有抵抗 10Ω・cm」が連関度40%の割合で確からしいことを確認することができる。
図8は、更に2以上の物質(群αの物質に加え、群βの物質)を混合するとともに、これと製造方法とを組み合わせた場合における3段階の連関度を示している。かかる場合も同様に、例えば、入力パラメータが、物質情報B及び物質情報Eであり、かつ製造方法が圧力条件として200kg/cm2の場合には、ノード61eが選択され、当該ノード61eは、「ヤング率10500kg/mm2」が連関度50%で、「固有抵抗 10Ω・cm」が連関度20%で確からしいことを確認することができる。
図9は、これから新たに設計しようとする材料について、原料物質に対する設計コンセプトを入力したときに、得られる材料の物性を推定する例を示している。この図9の例では、物質情報と、設計コンセプトとの組み合わせにより連関度を構成している。
ここでいう設計コンセプトは、材料の物性を向上させる上で導入した設計コンセプトであり、例えば固溶強化、析出強化、転位強化、分散強化、応力誘起相変態強化、応力誘起マイクロクラック強化、弾性ブリッジング強化、界面すべりによるエネルギー散逸機構、複合化等、材料を設計する上で期待する様々なメカニズム、思想、作用を含むものである。
かかる場合において、連関度は、図9に示すように、物質情報と、設計思想の何れか1以上の組み合わせの集合がいわゆる隠れ層のノード61a〜61eとして表現されることとなる。各ノード61a〜61eは、参照用入力パラメータに対する重み付けと、出力解に対する重み付けがそれぞれ設定されている。この重み付けが3段階以上の連関度である。例えば、ノード61aは、物質情報Aが連関度80%で、また設計思想における「応力誘起相変態強化」が連関度80%で連関している。またノード61cは、物質情報Bが連関度60%で、「析出強化」が連関度60%、「弾性ブリッジング強化」が連関度40%で連関している。
このような連関度が設定されている場合も同様に、学習済みモデルとして記録しておき、物質と、設計コンセプトを組み合わせることで新たに材料を設計する場合に、ユーザは、物質情報と、実際に採用を検討している設計コンセプトをそれぞれ入力する。推定部27は、ユーザから入力された物質情報に加え、同じく入力された設計コンセプトとの連関度に応じた出力解を探索する。推定プログラムは、入力パラメータに基づいて、出力解の中から最適解を1又は2以上に亘り選択する作業を行う。この最適解を選択する上で、予め取得した図9に示す連関度を参照する。例えば、入力パラメータが、物質情報Aであり、かつ設計コンセプトが「固溶強化」であれば、連関度を介してノード61bが関連付けられており、このノード61bは、「密度5.52g/cm3」が連関度60%、「固有抵抗 10Ω・cm」が連関度40%で関連付けられている。探索プログラムは、この探索結果に基づいて同様に解を出力することになる。
その結果、ユーザは、物質Aについて「固溶強化」の設計コンセプトを採用したとき、得られる材料の物性は、「密度5.52g/cm3」が連関度60%、「固有抵抗 10Ω・cm」が連関度40%の割合で確からしいことを確認することができる。
なお、この設計コンセプトを介した連関度が形成されている場合においても同様に、2以上の物質を混合する場合においては、その混合する2以上の物質情報と、設計コンセプトとを組み合わせた3段階の連関度を形成しておくことで、同様に物性を探索することができる。
図10は、これから新たに設計しようとする材料の製造方法を探索解として出力するケースである。入力パラメータとしては、物質情報と物性の組み合わせであり、これらが入力したときに、その材料の製造する上でより適した製造方法を提案する例を示している。この図10の例では、物質情報と、その材料に期待している物性の組み合わせにより連関度を構成している。
かかる場合において、連関度は、図10に示すように、物質情報と、物性との組み合わせの集合がいわゆる隠れ層のノード61a〜61eとして表現されることとなる。各ノード61a〜61eは、参照用入力パラメータに対する重み付けと、出力解に対する重み付けがそれぞれ設定されている。この重み付けが3段階以上の連関度である。例えば、ノード61aは、物質情報Aが連関度80%で、また物性として「密度5.52g/cm3」が連関度80%で連関している。またノード61cは、物質情報Bが連関度60%で、「NMRのピーク位置」が連関度60%、「ヤング率10500kg/cm2」が連関度40%で連関している。
このような連関度が設定されている場合も同様に、学習済みモデルとして記録しておき、物質と、物性を組み合わせることで新たに材料の製造方法を探索する場合に、ユーザは、物質情報と、その材料に期待している物性をそれぞれ入力する。推定部27は、ユーザから入力された物質情報に加え、同じく入力された物性との連関度に応じた出力解を探索する。推定プログラムは、入力パラメータに基づいて、出力解の中から最適解を1又は2以上に亘り選択する作業を行う。この最適解を選択する上で、予め取得した図10に示す連関度を参照する。例えば、入力パラメータが、物質情報Aであり、かつ物性が「ヤング率21000kg/cm2」であれば、連関度を介してノード61bが関連付けられており、このノード61bは、「200℃に達したら触媒Wを添加」が連関度60%、「圧力条件700kg/cm2」が連関度40%で関連付けられている。探索プログラムは、この探索結果に基づいて同様に解を出力することになる。
その結果、ユーザは、物質Aについて「ヤング率21000kg/cm2」の物性を採用したとき、提案された材料の製造方法としては、「200℃に達したら触媒Wを添加」が連関度60%、「圧力条件700kg/cm2」が連関度40%の割合で確からしいことを確認することができる。
なお、この入力パラメータとしての物性は、ユーザにより入力されたものに基づいて探索する場合に限定されるものではなく、例えば、図5等に示す連関度を通じて出力解として探索された物性をそのまま入力パラメータとして利用してもよい。同様にこの図5等に示す連関度を利用する際に入力された物質情報を、この図10における入力パラメータとしてそのまま用いてもよい。
また、図3〜図10における入力パラメータ(物質情報等)から各連関度のノード61につながるパーセンテージは、各入力パラメータから各ノード61につながる重みづけを示すものであるが、これについて重みづけを設けることなく、何れも同一の重みづけ(例えば全て50%にする等)としてもよい。
なお、上述した図3〜図9の例では、入力パラメータにとして物質情報を入力し、探索解として物性を出力する場合を例にとり説明をしたが、これに限定されるものではない。同じ連関度(ニューラルネットワーク)を形成しておくことにより、入力パラメータとして物性を入力し、探索解として物質情報を出力するものであってもよい。つまり連関度61を中心にして逆方向から探索解を探索させるようにしてもよい。
また、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。出力解として物性を推定する代わりに、以下に説明するように材料の生成機構を推定するものであってもよい。
材料物性推定システム1では、例えば図11に示すように、物質情報A、B、・・・からなる入力パラメータに基づいて、これから設計しようとする材料の生成機構を推定する。この探索を行う前において、データベース3は、参照用の入力パラメータ(以下、参照用入力パラメータという。)と、出力解としての生成機構との判別結果との3段階以上の連関度を予め取得しておく。
ここでいう生成機構とは、設計対象の材料がどのような機構を経て生成されるかを示すものであり、各種化学反応(アシロイン縮合、ウィッティヒ反応、エルブス過硫酸酸化、塩素化、オゾン酸化、環化付加反応、グリニャール反応、クルチウス転位、酸化還元反応、重合反応、ディールス・アルダー反応、ニコラス反応、ヒドロホウ素化、付加重合、ホフマン脱離、マクマリー反応等)や、材料の各種生成メカニズム(粒径の微細化、マルテンサイト変態、再結晶化、共析等)、更には「水の混入」、「温度上昇」、「圧力上昇」といったメカニズムに関するものであればいかなる概念も含まれる。
このような生成機構を物質情報から探索する場合には、図11に示すように、データベース3には、参照用入力パラメータとしての物質情報A、B、・・・等と、出力解としての生成機構「カニッツァーロ反応」、「マルテンサイト変態」、「アシロイン縮合」、「水の混入と温度上昇」、「粒径の微細化」等との間での3段階以上の連関度を予め記憶させておく。図11の例によれば、参照用入力パラメータが物質情報Aである場合に、「アシロイン縮合」が連関度80%、「マルテンサイト変態」が連関度60%で設定されている。また参照用入力パラメータが物質情報Bである場合に、「カニッツァーロ反応」が連関度90%、「水の混入と温度上昇」が連関度40%で設定されている。
このような学習済みデータを作った後に、実際にこれから新たに設計しようとする材料を構成する物質に関する物質情報が入力される。換言すれば、ユーザ自身が新たに設計しようとする材料を構成する物質に関する物質情報を入力する。この入力された物質情報に基づき、実際に起こりえる生成機構を推定する。この推定を行う上では、予め取得した図11に示す連関度を参照する。例えば、入力された物質情報が、物質情報Aに該当するものである場合には、上述した連関度を参照した場合、連関度の最も高い「アシロイン縮合」を最適解として選択する。但し、最も連関度の高いものを最適解として選択することは必須ではなく、連関度は低いものの連関性そのものは認められる「マルテンサイト変態」を最適解として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない出力解を選択してもよいことは勿論である。即ち、最適解としての物性の選択は、連関度が高いものから順に選択される場合に限定されるものではなく、ケースに応じて連関度が低いものから順に選択されるものであってもよいし、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。このようにして、入力データを参照用入力パラメータの何れかに割り当てた後、当該参照用入力パラメータに設定された連関度に基づいて出力解としての物性を選択することになる。
なお、出力解の選択方法は、上述した方法に限定されるものではなく、連関度を参照するものであればいかなる方法に基づいて実行するようにしてもよい。また、この物性の探索動作では、人工知能を利用して行うようにしてもよい。また上述した生成機構の探索も上述した推定部27が実行することとなる。
図12は、これから新たに設計しようとする材料について、群αにある物質に対して、群βの物質、群γの物質の何れか1以上を混合することで生成する場合における、混合時の生成機構を推定する例を示している。
群αにおける物質情報A〜Cと、群βにおける物質情報D〜Eと、群γにおける物質情報F〜Gの何れか1以上との組み合わせと当該組み合わせに対する生成機構の推定結果との3段階以上の連関度が設定されている例を示している。
かかる場合において、連関度は、図12に示すように、群αの物質情報と、群βの物質情報、群γの物質情報の何れか1以上の組み合わせの集合がいわゆる隠れ層のノード61a〜61eとして表現されることとなる。各ノード61a〜61eは、参照用入力パラメータに対する重み付けと、出力解に対する重み付けがそれぞれ設定されている。この重み付けが3段階以上の連関度である。例えば、ノード61aは、物質情報Aが連関度80%で、また群γにおける物質情報Fが連関度80%で連関している。またノード61cは、物質情報Bが連関度60%で、群βにおける物質情報Eが連関度60%、群γにおける物質情報Gが連関度40%で連関している。
このような連関度が設定されている場合も同様に、学習済みモデルとして記録しておき、2以上の物質(群αの物質に加え、群β、群γの何れか1以上の物質)を混合することで新たに材料を設計する場合に、ユーザは、各2以上の物質(群αの物質に加え、群β、群γの何れか1以上の物質)に関する物質情報をそれぞれ入力する。推定部27は、ユーザから入力された群αの物質情報に加え、群β、群γの何れか1以上の物質情報の連関度に応じた出力解を探索する。推定プログラムは、入力パラメータに基づいて、出力解の中から最適解を1又は2以上に亘り選択する作業を行う。この最適解を選択する上で、予め取得した図12に示す連関度を参照する。例えば、入力パラメータが、物質情報Aであり、かつ物質情報Dである場合、連関度を介してノード61bが関連付けられており、このノード61bは、「アシロイン縮合」が連関度60%、「粒径の微細化」が連関度40%で関連付けられている。探索プログラムは、この探索結果に基づいて同様に解を出力することになる。
図13は、更に2以上の物質(群αの物質に加え、群βの物質)を混合するとともに、これと製造方法とを組み合わせた場合における3段階の連関度を示している。かかる場合も同様に、入力パラメータが、物質情報B及び物質情報Eであり、かつ製造方法が圧力条件として200kg/cm2の場合には、ノード61eが選択され、当該ノード61eは、「水の混入と温度上昇」が連関度50%で、「粒径の微細化」が連関度20%で確からしいことを確認することができる。
図14は、これから新たに設計しようとする材料について、原料物質に対する設計コンセプトを入力したときに、起こりえる生成機構を推定する例を示している。この図14の例では、物質情報と、設計コンセプトとの組み合わせにより連関度を構成している。
かかる場合において、連関度は、図14に示すように、物質情報と、設計思想の何れか1以上の組み合わせの集合がいわゆる隠れ層のノード61a〜61eとして表現されることとなる。
このような連関度が設定されている場合も同様に、学習済みモデルとして記録しておき、物質と、設計コンセプトを組み合わせることで新たに材料を設計する場合に、ユーザは、物質情報と、実際に採用を検討している設計コンセプトをそれぞれ入力する。推定部27は、ユーザから入力された物質情報に加え、同じく入力された設計コンセプトとの連関度に応じた出力解を探索する。推定プログラムは、入力パラメータに基づいて、出力解の中から最適解を1又は2以上に亘り選択する作業を行う。この最適解を選択する上で、予め取得した図14に示す連関度を参照する。例えば、入力パラメータが、物質情報Aであり、かつ設計コンセプトが「固溶強化」であれば、連関度を介してノード61bが関連付けられており、このノード61bは、「アシロイン縮合」が連関度60%、「粒径の微細化」が連関度40%で関連付けられている。探索プログラムは、この探索結果に基づいて同様に解を出力することになる。
その結果、ユーザは、物質Aについて「固溶強化」の設計コンセプトを採用したとき、得られる材料の物性は、「アシロイン縮合」が連関度60%、「粒径の微細化」が連関度40%の割合で確からしいことを確認することができる。
なお、この設計コンセプトを介した連関度が形成されている場合においても同様に、2以上の物質を混合する場合においては、その混合する2以上の物質情報と、設計コンセプトとを組み合わせた3段階の連関度を形成しておくことで、同様に物性を探索することができる。
図15は、これから新たに設計しようとする材料の物性を探索解として出力するケースである。入力パラメータとしては、物質情報と生成機構の組み合わせであり、これらが入力したときに、その材料の物性を推定する例を示している。この図15の例では、物質情報と、その生成機構の組み合わせにより連関度を構成している。
かかる場合において、連関度は、図15に示すように、物質情報と、生成機構との組み合わせの集合がいわゆる隠れ層のノード61a〜61eとして表現されることとなる。各ノード61a〜61eは、参照用入力パラメータに対する重み付けと、出力解に対する重み付けがそれぞれ設定されている。この重み付けが3段階以上の連関度である。例えば、ノード61aは、物質情報Aが連関度80%で、また生成機構として「アシロイン縮合」が連関度80%で連関している。またノード61cは、物質情報Bが連関度60%で、これと混合する物性情報Eが連関度60%、「粒径の微細化」が連関度40%で連関している。
このような連関度が設定されている場合も同様に、学習済みモデルとして記録しておき、物質と、生成機構を組み合わせることで新たに材料の物性を推定する場合に、ユーザは、物質情報と、生成機構をそれぞれ入力する。推定部27は、ユーザから入力された物質情報に加え、同じく入力された物性との連関度に応じた出力解を探索する。推定プログラムは、入力パラメータに基づいて、出力解の中から最適解を1又は2以上に亘り選択する作業を行う。
なお、この入力パラメータとしての物性は、ユーザにより入力されたものに基づいて探索する場合に限定されるものではなく、例えば、図11〜14等に示す連関度を通じて出力解として探索された物性をそのまま入力パラメータとして利用してもよい。同様にこの図11〜14等に示す連関度を利用する際に入力された物質情報を、この図10における入力パラメータとしてそのまま用いてもよい。
図16の例は、材料の生成機構と、物質情報と、製法情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する材料の物性との3段階以上の連関度を予め取得する例を示している。かかる場合も同様に物性を推定することができる。なお、この入力パラメータとしての物性は、ユーザにより入力されたものに基づいて探索する場合に限定されるものではなく、例えば、図11〜14等に示す連関度を通じて出力解として探索された物性をそのまま入力パラメータとして利用してもよい。同様にこの図11〜14等に示す連関度を利用する際に入力された物質情報を、この図10における入力パラメータとしてそのまま用いてもよい。
本発明によれば、物性や生成機構の推定を、特段の熟練を要することなく容易に行うことが可能となる。また本発明によれば、物性や生成機構の推定をより高精度に行うことが可能となる。更に、上述した連関度を人工知能で構成することにより、これを学習させることでその判別精度を更に向上させることが可能となる。
また、本発明によれば、3段階以上に設定されている連関度を介して最適な物性や生成機構の探索を行う点に特徴がある。連関度は、例えば0〜100%までの数値で記述することができるが、これに限定されるものではなく3段階以上の数値で記述できるものであればいかなる段階で構成されていてもよい。
このような3段階以上の数値で表される連関度に基づいて探索することで、複数の物性や生成機構が解の候補として選ばれる状況下において、当該連関度の高い順に探索して表示することも可能となる。このように連関度の高い順にユーザに表示できれば、より可能性の高い物性や生成機構を優先的に選択することを促すこともできる。一方、連関度の低い物性や生成機構の判別結果であってもセカンドオピニオンという意味で表示することができ、ファーストオピニオンで上手く分析ができない場合において有用性を発揮することができる。
これに加えて、本発明によれば、連関度が1%のような極めて低い物性や生成機構の判別結果も見逃すことなく判断することができる。連関度が極めて低いグラウトの充填状況の判別結果であっても僅かな兆候として繋がっているものであり、何十回、何百回に一度は、物性や生成機構の判別結果として役に立つ場合もあることをユーザに対して注意喚起することができる。
更に本発明によれば、このような3段階以上の連関度に基づいて探索を行うことにより、閾値の設定の仕方で、探索方針を決めることができるメリットがある。閾値を低くすれば、上述した連関度が1%のものであっても漏れなく拾うことができる反面、物性や生成機構の推定結果を好適に検出できる可能性が低く、ノイズを沢山拾ってしまう場合もある。一方、閾値を高くすれば、最適な物性や生成機構の判別結果を高確率で検出できる可能性が高い反面、通常は連関度は低くてスルーされるものの何十回、何百回に一度は出てくる好適な解を見落としてしまう場合もある。いずれに重きを置くかは、ユーザ側、システム側の考え方に基づいて決めることが可能となるが、このような重点を置くポイントを選ぶ自由度を高くすることが可能となる。
更に本発明では、上述した連関度を更新させるようにしてもよい。この更新は、例えばインターネットを始めとした公衆通信網を介して提供された情報を反映させるようにしてもよい。公衆通信網から取得可能なサイト情報や書き込み等を通じて、入力パラメータと、出力解(物性や生成機構の判別結果)との関係性について新たな知見が発見された場合には、当該知見に応じて連関度を上昇させ、或いは下降させる。
この連関度の更新は、公衆通信網から取得可能な情報に基づく場合以外に、専門家による研究データや論文、学会発表や、新聞記事、書籍等の内容に基づいてシステム側又はユーザ側が人為的に、又は自動的に更新するようにしてもよい。これらの更新処理においては人工知能を活用するようにしてもよい。
1 材料物性推定システム
2 推定装置
3 データベース
9 ユーザインターフェース
21 内部バス
23 表示部
24 制御部
25 操作部
26 通信部
27 推定部
28 記憶部
61 ノード

Claims (15)

  1. 設計対象の材料について物性を推定するための材料物性推定プログラムにおいて、
    2以上の物質を混合することで材料を設計する場合において、上記各2以上の物質の混合比率に基づいて分類されてなる上記各2以上の物質の組み合わせと、当該組み合わせに対する物性値との3段階以上の連関度を予め取得する第1の連関度取得ステップと、
    新たに設計しようとする材料を構成する上記各2以上の物質の混合比率が入力される入力ステップと、
    上記第1の連関度取得ステップにおいて取得した連関度を参照し、上記入力ステップを介して入力された各2以上の物質の混合比率に基づき、設計しようとする材料の物性を推定する推定ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする材料物性推定プログラム。
  2. 上記第1の連関度取得ステップでは、材料の製造方法に関する製法情報と、上記各2以上の物質との組み合わせと、当該組み合わせに対する物性値との3段階以上の連関度を予め取得し、
    上記入力ステップでは、更に製法情報が入力され、
    上記推定ステップでは、更に上記入力ステップを介して入力された製法情報に基づき、設計しようとする材料の物性を推定すること
    を特徴とする請求項1記載の材料物性推定プログラム。
  3. 設計対象の材料について物性を推定するための材料物性推定プログラムにおいて、
    材料を設計する上で期待する様々なメカニズム、思想、作用を含む設計コンセプトと、物質情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する物性値との3段階以上の連関度を予め取得する第1の連関度取得ステップと、
    新たに設計しようとする材料を構成する物質に関する物質情報と設計コンセプトが入力される入力ステップと、
    上記第1の連関度取得ステップにおいて取得した連関度を参照し、上記入力ステップを介して入力された物質情報及び設計コンセプトに基づき、設計しようとする材料の物性を推定する推定ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする材料物性推定プログラム。
  4. 2以上の物質を混合することで構成される設計対象の材料について生成機構を推定するための材料生成機構推定プログラムにおいて、
    上記各2以上の物質に関する物質情報間の組み合わせと、当該組み合わせに対する材料について生成機構との3段階以上の連関度を予め取得する第3の連関度取得ステップと、
    新たに設計しようとする材料を構成する各2以上の物質に関する物質情報がそれぞれ入力される入力ステップと、
    上記第3の連関度取得ステップにおいて取得した連関度を参照し、上記入力ステップを介して入力された物質情報に基づき、設計しようとする材料の生成機構を推定する推定ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする材料生成機構推定プログラム。
  5. 上記第3の連関度取得ステップでは、材料の製造方法に関する製法情報と、上記物質情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する材料について生成機構との3段階以上の連関度を予め取得し、
    上記入力ステップでは、更に製法情報が入力され、
    上記推定ステップでは、上記入力ステップを介して入力された物質情報及び製法情報に基づき、設計しようとする材料の生成機構を推定すること
    を特徴とする請求項4記載の材料生成機構推定プログラム。
  6. 上記第3の連関度取得ステップでは、材料を設計する上で期待する様々なメカニズム、思想、作用を含む設計コンセプトと、上記物質情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する材料について生成機構との3段階以上の連関度を予め取得し、
    上記入力ステップでは、更に設計コンセプトが入力され、
    上記推定ステップでは、上記入力ステップを介して入力された物質情報及び設計コンセプトに基づき、設計しようとする材料の生成機構を推定すること
    を特徴とする請求項4記載の材料生成機構推定プログラム。
  7. 材料の生成機構と、上記物質情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する材料の物性との3段階以上の連関度を予め取得する第4の連関度取得ステップと、
    上記入力ステップを介して入力された物質情報及び上記推定ステップにより推定された材料の生成機構に基づき、設計しようとする材料の物性を推定する物性推定ステップを更に有すること
    を特徴とする請求項4記載の材料生成機構推定プログラム。
  8. 材料の生成機構と、上記物質情報と、上記製法情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する材料の物性との3段階以上の連関度を予め取得する第5の連関度取得ステップと、
    上記入力ステップを介して入力された物質情報、製法情報及び上記推定ステップにより推定された材料の生成機構に基づき、設計しようとする材料の物性を推定する物性推定ステップを更に有すること
    を特徴とする請求項5記載の材料生成機構推定プログラム。
  9. 設計対象の材料を構成する物質を推定するための物質推定プログラムにおいて、
    2以上の物質を混合することで材料を設計する場合において、上記各2以上の物質の混合比率に基づいて分類されてなる上記各2以上の物質の組み合わせと、当該組み合わせに対する物性値との3段階以上の連関度を予め取得する第1の連関度取得ステップと、
    新たに設計しようとする材料の物性値が入力される入力ステップと、
    上記第1の連関度取得ステップにおいて取得した連関度を参照し、上記入力ステップを介して入力された物性値に基づき、設計しようとする材料の上記各2以上の物質とその混合比率を推定する推定ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする物質推定プログラム。
  10. 設計対象の材料を構成する物質を推定するための物質推定プログラムにおいて、
    材料を設計する上で期待する様々なメカニズム、思想、作用を含む設計コンセプトと、物質情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する物性値との3段階以上の連関度を予め取得する第1の連関度取得ステップと、
    新たに設計しようとする材料の物性値が入力される入力ステップと、
    上記第1の連関度取得ステップにおいて取得した連関度を参照し、上記入力ステップを介して入力された物性値に基づき、設計しようとする材料を構成する物質の物質情報及び設計コンセプトを推定する推定ステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする物質推定プログラム。
  11. 設計対象の材料について物性を推定するための材料物性推定システムにおいて、
    2以上の物質を混合することで材料を設計する場合において、上記各2以上の物質の混合比率に基づいて分類されてなる上記各2以上の物質の組み合わせと、当該組み合わせに対する物性値との3段階以上の連関度を予め取得する第1の連関度取得手段と、
    新たに設計しようとする材料を構成する上記各2以上の物質の混合比率が入力される入力手段と、
    上記第1の連関度取得手段において取得した連関度を参照し、上記入力手段を介して入力された各2以上の物質の混合比率に基づき、設計しようとする材料の物性を推定する推定手段とを備えること
    を特徴とする材料物性推定システム。
  12. 設計対象の材料について物性を推定するための材料物性推定システムにおいて、
    材料を設計する上で期待する様々なメカニズム、思想、作用を含む設計コンセプトと、物質情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する物性値との3段階以上の連関度を予め取得する第1の連関度取得手段と、
    新たに設計しようとする材料を構成する物質に関する物質情報と設計コンセプトが入力される入力手段と、
    上記第1の連関度取得手段において取得した連関度を参照し、上記入力手段を介して入力された物質情報及び設計コンセプトに基づき、設計しようとする材料の物性を推定する推定手段とを備えること
    を特徴とする材料物性推定システム。
  13. 2以上の物質を混合することで構成される設計対象の材料について生成機構を推定するための材料生成機構推定システムにおいて、
    上記各2以上の物質に関する物質情報間の組み合わせと、当該組み合わせに対する材料について生成機構との3段階以上の連関度を予め取得する第3の連関度取得手段と、
    新たに設計しようとする材料を構成する各2以上の物質に関する物質情報がそれぞれ入力される入力手段と、
    上記第3の連関度取得手段において取得した連関度を参照し、上記入力手段を介して入力された物質情報に基づき、設計しようとする材料の生成機構を推定する推定手段とを備えること
    を特徴とする材料生成機構推定システム。
  14. 設計対象の材料を構成する物質を推定するための物質推定システムにおいて、
    2以上の物質を混合することで材料を設計する場合において、上記各2以上の物質の混合比率に基づいて分類されてなる上記各2以上の物質の組み合わせと、当該組み合わせに対する物性値との3段階以上の連関度を予め取得する第1の連関度取得手段と、
    新たに設計しようとする材料の物性値が入力される入力手段と、
    上記第1の連関度取得手段において取得した連関度を参照し、上記入力手段を介して入力された物性値に基づき、設計しようとする材料の上記各2以上の物質とその混合比率を推定する推定手段とを備えること
    を特徴とする物質推定システム。
  15. 設計対象の材料を構成する物質を推定するための物質推定システムにおいて、
    材料を設計する上で期待する様々なメカニズム、思想、作用を含む設計コンセプトと、物質情報との組み合わせと、当該組み合わせに対する物性値との3段階以上の連関度を予め取得する第1の連関度取得手段と、
    新たに設計しようとする材料の物性値が入力される入力手段と、
    上記第1の連関度取得手段において取得した連関度を参照し、上記入力手段を介して入力された物性値に基づき、設計しようとする材料を構成する物質の物質情報及び設計コンセプトを推定する推定手段とを備えること
    を特徴とする物質推定システム。
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