以下、発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図36は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1及び図2において、遊技機本体1は、外枠2と、この外枠2の前側に配置された前枠3とを備えている。前枠3は、左右方向一端側、例えば左端側に配置された上下方向の第1ヒンジ4を介して外枠2に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、左右方向における第1ヒンジ4と反対側、例えば右端側に設けられた施錠手段5によって外枠2に対して閉状態で施錠可能となっている。
前枠3は、本体枠6と、その本体枠6の前側に配置されたガラス扉7とを備えている。ガラス扉7は、左右方向一端側、例えば左端側に配置された上下方向の第2ヒンジ8を介して本体枠6に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、施錠手段5によって本体枠6に対して閉状態で施錠可能となっている。なお、第1ヒンジ4と第2ヒンジ8とは例えば同一軸心となるように配置されている。
外枠2は、図2に示すように左右一対の縦枠材2a,2bと上下一対の横枠材2c,2dとで矩形状に形成されている。外枠2の前側下部には、例えば合成樹脂製の前カバー部材9が、下横枠材2dの前縁に沿って左右の縦枠材2a,2bの前側下部を連結するように装着されている。前カバー部材9は、左右の縦枠材2a,2bよりも前側に突出しており、その上側に本体枠6が配置されている。また外枠2には、第1ヒンジ4を構成する外枠上ヒンジ金具11aが例えば左上部に、同じく外枠下ヒンジ金具11bが左下部における前カバー部材9の上側に夫々配置されている。
本体枠6は合成樹脂製で、前カバー部材9の上側で外枠2の前縁側に略当接可能な矩形状の枠部12と、この枠部12内の上部側に設けられた遊技盤装着部13と、枠部12内の下部側に設けられた下部装着部14とを例えば一体に備えている。遊技盤装着部13には、遊技盤15が例えば前側から着脱自在に装着され、下部装着部14には、その前側に発射手段16、下部スピーカ17等が配置されている。また本体枠6には、第1ヒンジ4を構成する本体枠上ヒンジ金具18aと第2ヒンジ8を構成する本体枠上ヒンジ金具18bとが例えば左上部に、第1,第2ヒンジ4,8を構成する本体枠下ヒンジ金具18cが例えば左下部に夫々配置されている。
ガラス扉7は、本体枠6の前面側に対応する矩形状に形成された樹脂製の扉ベース19を備えている。この扉ベース19には、遊技盤15に形成された遊技領域20の前側に対応してガラス窓21の窓孔21aが形成されると共に、例えば窓孔21aの周囲に複数(ここでは4つ)の上部スピーカ22、送風演出手段23等の演出手段が配置され、それら上部スピーカ22等を前側から略覆う上装飾カバー24が装着されている。
また扉ベース19の下部前側には、本体枠6の後側に配置された払い出し手段25から払い出された遊技球を貯留して発射手段16に供給する上皿26、その上皿26が満杯のときの余剰球等を貯留する下皿27、発射手段16を作動させるために操作する発射ハンドル28等が配置され、更に上皿26、下皿27等を前側から略覆う下装飾カバー29が装着されている。下装飾カバー29は、例えば前向きの膨出状に形成されており、例えばその上部側に、遊技者が操作可能な演出ボタン30、十字操作手段31、音量操作手段32、光量操作手段33等の操作手段が設けられている(図3参照)。
演出ボタン30は、遊技者が押下操作可能に構成されており、その押下操作を検知可能な操作検知手段(第2検知手段)30aを備えている。また演出ボタン30内には例えばLED30bが配置されており、例えばこの演出ボタン30の操作が有効となる期間中に点灯(又は点滅)するようになっている。十字操作手段31は、上下左右の4方向への移動等を入力するためのもので、遊技者が押下操作可能な複数、例えば4つの上キー31a、下キー31b、左キー31c、右キー31dで構成されており、それら各キー31a〜31dの押下操作を検知可能な操作検知手段(図示省略)を備えている。
音量操作手段32は、スピーカ17,22からの出力音量を調整するためのもので、遊技者が押下操作可能な上キー32aと下キー32bとで構成されており、それら各キー32a,32bの押下操作を検知可能な操作検知手段(図示省略)を備えている。また光量操作手段33は、電飾手段36の光量を調整するためのもので、遊技者が押下操作可能な上キー33aと下キー33bとで構成されており、それら各キー33a,33bの押下操作を検知可能な操作検知手段(図示省略)を備えている。なお、電飾手段36は、上下の装飾カバー24,29内や遊技盤15等に配置された多数のLED(図示省略)により構成されている。
また、発射ハンドル28は前向き突出状に設けられており、図1に示すように、ハンドル軸廻りに回動可能な回転操作部28a、停止操作レバー28bの他、回転操作部28aの回転角度を検出するための可変抵抗器28c、遊技者が回転操作部28aに触れているか否かを検知するためのタッチセンサ28d、停止操作レバー28bが操作されているか否かを検知するための停止操作スイッチ28e等を備えている。なお、タッチセンサ28dが、遊技者による所定操作(発射ハンドル28へのタッチ操作)を検知する操作検知手段、第1検知手段の一例である。
回転操作部28aは、発射ハンドル28の外周に沿う略円環状で、外周面上に複数の指掛け部が突設されると共に、例えばその外表面全体に導電性メッキが施されてタッチセンサ28dと導通しており、戻しバネ(図示省略)により反操作方向(反時計方向)に付勢されている。そして、予め定められた発射許可条件が満たされた状態で、遊技者によって回転操作部28aが時計方向に回転操作されたとき、その回転角度に対応する発射強度で発射手段16が作動するようになっている。
なお本実施形態では、遊技者が回転操作部28aに触れることによってタッチセンサ28dがOFFからONに切り替わるようになっている。また、タッチセンサ28dがONであることと、停止操作スイッチ28eがOFF(停止操作レバー28bが非操作状態)であることは、共に発射許可条件に含まれている。即ち、回転操作部28aが回転した状態であっても、タッチセンサ28dがONで且つ停止操作スイッチ28eがOFFでなければ発射手段16は作動しない。なお、回転操作部28aが非操作状態のとき、即ち戻しバネの付勢により原点位置に保持されているとき、例えば回転操作部28aの所定部位により停止操作レバー28cが押されて停止操作スイッチ28eがONとなるため、発射許可条件は満たされない。
扉ベース19の背面側には、窓孔21aを後側から略塞ぐようにガラスユニット38が着脱自在に装着されると共に、第1,第2ヒンジ4,8側の縁部に沿って配置される上下方向のヒンジ端側補強板金39aと、開閉端側の縁部に沿って配置される上下方向の開閉端側補強板金39bと、窓孔21aの下側に配置される左右方向の下部補強板金39cとがねじ止め等により着脱自在に固定されている。また扉ベース19には、第2ヒンジ8を構成するガラス扉上ヒンジ金具40が例えば左上部に、同じくガラス扉下ヒンジ金具41が例えば左下部に夫々配置されている。
また、例えば下部補強板金39cの背面側には、球送りユニット42、下皿案内ユニット43等が装着されている。球送りユニット42は、上皿26内の遊技球を1個ずつ発射手段16に供給するためのもので、発射手段16の前側に対応して配置されている。下皿案内ユニット43は、上皿26が満杯となったときの余剰球、及び発射手段16により発射されたにも拘わらず遊技領域20に達することなく戻ってきたファール球を下皿27に案内するためのもので、例えば球送りユニット42に隣接してその第1,第2ヒンジ4,8側に配置されている。
図4に示すように、遊技盤15は例えばベニヤ板等で形成されたベース板45を備え、そのベース板45の前側に、発射手段16から発射された遊技球を案内するガイドレール46が環状に装着されると共に、そのガイドレール46の内側の遊技領域20に、中央表示枠ユニット47、始動入賞ユニット48、普通入賞ユニット49等のユニット部品の他、多数の遊技釘(図示省略)が配置されている。中央表示枠ユニット47は例えば遊技領域20の略中央における上部側に配置されている。始動入賞ユニット48は中央表示枠ユニット47の下側に、普通入賞ユニット49は中央表示枠ユニット47の下側で始動入賞ユニット48の左側に、夫々ガイドレール46の内側に沿って配置されている。
またそれら複数のユニット部品47〜49上には、普通図柄表示手段51、普通保留個数表示手段52、第1特別図柄表示手段53、第2特別図柄表示手段54等の各種表示手段の他、普通図柄始動手段55、第1特別図柄始動手段56、第2特別図柄始動手段57、大入賞手段58、複数の普通入賞手段59等が設けられている。また、ベース板45の後側には、液晶表示手段(画像表示手段)60、複数種類、例えば4種類の可動演出手段61〜64等が裏取付ベース(図示省略)を介して装着されている。本実施形態では、液晶表示手段60は縦長状に配置されている。
中央表示枠ユニット47は、液晶表示手段60の表示枠を構成するもので、その略中央に液晶表示手段60に対応する表示窓70が形成され、ベース板45に形成された装着孔(図示省略)に対して前側から着脱自在に装着されている。この中央表示枠ユニット47は、ベース板45の前面に沿って装着孔の外側に配置され且つその前側を遊技球が通過可能な前面装着板71と、液晶表示手段60の前側における左右両側から上部側にわたる正面視門形状に配置され且つ前面装着板71の内周側で前向きに突設された装飾枠72と、その装飾枠72の左右の下端部間に配置されるステージ73とを備えている。発射手段16により発射され、遊技領域20の上部側に進入した遊技球は、装飾枠72の頂部で左右に振り分けられ、中央表示枠ユニット47の左側の左流下経路74aと右側の右流下経路74bとの何れかを流下する。
中央表示枠ユニット47には、左流下経路74a側と右流下経路74b側との少なくとも一方側、例えば左流下経路74a側に、遊技球が流入可能なワープ入口75が設けられている。ワープ入口75に流入した遊技球は、ステージ73上で左右方向に自由に転動した後、遊技領域20の左右方向中央に対応して設けられた中央落下部76とそれ以外の部分との何れかから前側に落下する。
またステージ73の上側には、跳ね返り等による後側への遊技球の進入を阻止するための進入防止手段77が設けられている。進入防止手段77は、ステージ73の後側に沿って例えばベース板45と平行に立設される第1進入防止板77aと、その第1進入防止板77aの上縁部から前向きに突設される第2進入防止板77bとを例えば一体に備えている。なお、進入防止手段77は例えばその全体が透明であり、前側からその進入防止手段77を介して後側を視認可能となっている。
中央表示枠ユニット47の後側には、図4及び図5に示すように左・右・上・下の4種類の可動演出手段61〜64が夫々配置されている。左可動演出手段61は、図5(a)に示すように、左可動体61aと、この左可動体61aをその一端側で例えば前後方向の軸廻りに揺動自在に支持すると共に上下方向の昇降ガイド61bに沿って上下方向に移動可能な昇降支持体61cと、左可動体61aを昇降支持体61cに対して上揺動位置と下揺動位置との間で揺動駆動する揺動駆動手段61dと、昇降支持体61cを上昇降位置と下昇降位置との間で昇降駆動する昇降駆動手段61eとを備えている。
左可動体61aは任意の立体形状(ここでは人間の手の形状)に形成されており、ステッピングモータ等よりなる揺動駆動手段61dと昇降駆動手段61eとにより、表示窓70の左側の横位置と、同じく左上部側の上位置と、同じく左下部側の下位置とに移動可能となっている。なお、横位置の場合には、昇降支持体61cが上昇降位置で、左可動体61aが昇降支持体61cに対して下揺動位置で夫々停止し、上位置の場合には、昇降支持体61cが上昇降位置で、左可動体61aが昇降支持体61cに対して上揺動位置で夫々停止し、下位置の場合には、昇降支持体61cが下昇降位置で、左可動体61aが昇降支持体61cに対して上揺動位置で夫々停止する。
また左可動演出手段61は、昇降支持体61cが上昇降位置にあることを検出可能な上昇降位置検出手段81aと、昇降支持体61cが下昇降位置にあることを検出可能な下昇降位置検出手段81bと、左可動体61aが昇降支持体61cに対して上揺動位置にあることを検出可能な上揺動位置検出手段81cと、左可動体61aが昇降支持体61cに対して下揺動位置にあることを検出可能な下揺動位置検出手段81dとを備えている。
また右可動演出手段62は、例えば左可動演出手段61と左右略対象に形成されており、図5(a)に示すように、右可動体62aと、この右可動体62aをその一端側で例えば前後方向の軸廻りに揺動自在に支持すると共に上下方向の昇降ガイド62bに沿って上下方向に移動可能な昇降支持体62cと、右可動体62aを昇降支持体62cに対して上揺動位置と下揺動位置との間で揺動駆動する揺動駆動手段62dと、昇降支持体62cを上昇降位置と下昇降位置との間で昇降駆動する昇降駆動手段62eとを備えている。
右可動体62aは任意の立体形状(ここでは人間の手の形状)に形成されており、ステッピングモータ等よりなる揺動駆動手段62dと昇降駆動手段62eとにより、表示窓70の右側の横位置と、同じく右上部側の上位置と、同じく右下部側の下位置とに移動可能となっている。なお、横位置の場合には、昇降支持体62cが上昇降位置で、右可動体62aが昇降支持体62cに対して下揺動位置で夫々停止し、上位置の場合には、昇降支持体62cが上昇降位置で、右可動体62aが昇降支持体62cに対して上揺動位置で夫々停止し、下位置の場合には、昇降支持体62cが下昇降位置で、右可動体62aが昇降支持体62cに対して上揺動位置で夫々停止する。
なお本実施形態では、遊技モードを複数種類、例えば3種類の中から選択可能となっており、それら3種類の遊技モード毎に、左右の可動体61a,62aの位置が異なっている。即ち図6に示すように、左右の可動体61a,62aの位置は、第1モードでは共に横位置に、第2モードでは共に下位置に、第3モードでは共に上位置に設定されている。このように、左右の可動体61a,62aについては、遊技モード毎に原点位置が異なっており、例えば第1モードでは横位置が、第2モードでは下位置が、第3モードでは上位置が夫々原点位置となる。従って、左可動体61aの原点検出手段は、第1モードでは上昇降位置検出手段81aと下揺動位置検出手段81d、第2モードでは下昇降位置検出手段81bと上揺動位置検出手段81c、第3モードでは上昇降位置検出手段81aと上揺動位置検出手段81cであり、右可動体62aの原点検出手段は、第1モードでは上昇降位置検出手段82aと下揺動位置検出手段82d、第2モードでは下昇降位置検出手段82bと上揺動位置検出手段82c、第3モードでは上昇降位置検出手段82aと上揺動位置検出手段82cである。
また上可動演出手段63は、図5(b)に示すように、上可動体63aと、この上可動体63aの左右両端側を夫々上下方向の昇降ガイド63b,63bに沿って上下方向に移動可能に支持する昇降支持体63c,63cと、昇降支持体63cを上昇降位置と下昇降位置との間で昇降駆動する昇降駆動手段63d,63dとを備えている。上可動体63aは、液晶表示手段60の前側に横長状に配置され、前面側には例えば任意の装飾(図示省略)が施されており、ステッピングモータ等よりなる左右の昇降駆動手段63d,63dの駆動により、例えば略水平な状態を保ったまま表示窓70の上端側の上位置と下端側の下位置との間で移動可能となっている。また上可動演出手段63は、上可動体63aが上位置にあることを検出可能な上位置検出手段83aと、同じく下位置にあることを検出可能な下位置検出手段83bとを備えている。なお本実施形態では、上可動体63aについては上位置を原点位置としており、上位置検出手段83aが原点検出手段となる。
また下可動演出手段64は、図5(b)に示すように、下可動体64aと、この下可動体64aを駆動するステッピングモータ等の下駆動手段64bとを備えている。下可動体64aは、液晶表示手段60の前側に横長状に配置され、前面側には例えば任意の装飾が施されており、例えば略水平な状態を保ったまま、下駆動手段64bの駆動により略全体が表示窓70よりも下側に位置する下位置と少なくとも一部が表示窓70内に位置する上位置との間で移動可能となっている。また下可動演出手段64は、下可動体64aが上位置にあることを検出可能な上位置検出手段84aと、同じく下位置にあることを検出可能な下位置検出手段84bとを備えている。なお本実施形態では、下可動体64aについては上位置を原点位置としており、上位置検出手段84aが原点検出手段となる。
以下、下可動演出手段64の駆動機構について図7,図8を参照しつつ詳述する。下可動演出手段64の駆動機構は、下可動体64aを例えば左右両端側で夫々昇降移動可能に支持する左ベース体85及び右ベース体86と、下駆動手段64bと、下駆動手段64bの駆動力を下可動体64aに伝達する駆動力伝達手段87とを備えている。また駆動力伝達手段87は、下可動体64aの昇降移動に連動して揺動する駆動アーム88と、下駆動手段64bの回転動作を駆動アーム88の揺動動作に変換するためのクランクギヤ89とを備えている。
左ベース体85及び右ベース体86は、表示窓70の下側左右に対応して中央表示枠ユニット47の後側に配置され、例えば裏取付ベースに着脱自在に固定されており、図7に示すように夫々上下方向の長孔状に形成されたガイド孔90,91を備えている。また下可動体64aには、左右両端側に各2つのスライド係合部92a,92b,93a,93bを備えており、左側のスライド係合部92a,92bがガイド孔90に、右側のスライド係合部93a,93bがガイド孔91に夫々摺動自在に係合することにより、下可動体64aは略水平な姿勢を保ったまま上下方向にスライド移動可能となっている。
駆動アーム88は、例えば細長板状に形成され、右ベース体86の後側に配置されており、その一端側(右端側)が右ベース体86により前後方向の回転軸88a廻りに回転自在に支持され、他端側(左端側)に形成された長手方向の第1ガイド孔94に下可動体64aのスライド係合部93aが摺動自在に係合している。なお、回転軸88aはスライド係合部93aの可動範囲の略中央に対応する高さ位置に配置されている。
クランクギヤ89は、例えば駆動アーム88の長手方向略中央に対応して右ベース体86とその後側の駆動アーム88との間に配置され、右ベース体86により前後方向の回転軸89a廻りに回転自在に支持されている。なお、回転軸89aは回転軸88aと略同じ高さ位置に配置されている。クランクギヤ89の例えば背面側には、外周部近傍に1つのスライド係合部95が突設されており、このスライド係合部95が、駆動アーム88の中央部付近に形成された長手方向の第2ガイド孔96に摺動自在に係合している。
また、右ベース体86の裏側には、下駆動手段64bと、この下駆動手段64bの駆動軸に固定された駆動ギヤ97と、この駆動ギヤ97とクランクギヤ89とを連動させる中継ギヤ98とが配置されている。これにより、下駆動手段64bが正/逆何れかの方向に作動すると、クランクギヤ89が回転し、それによってスライド係合部95が駆動アーム88の第2ガイド孔96内を摺動しつつ回転軸89a廻りに移動するため、駆動アーム88が揺動し、それによって下可動体64aは上位置(図7(a),図8(a))と下位置(図7(b),図8(b))との間で上下方向に移動する。なお下可動体64aが上位置にあるとき、図7(a)に示すように、クランクギヤ89における回転軸89aからスライド係合部95への向きと、駆動アーム88における第2ガイド孔96の向きとが互いに略直交してメカロック状態となる。下可動体64aが下位置にあるときについても同様である(図7(b))。
また例えばクランクギヤ89の前面側には、図8に示すように突条部99が周方向に沿って所定角度範囲内に設けられている。上位置検出手段84aと下位置検出手段84bとは、例えば透過型フォトセンサにより構成されており、下可動体64aが上位置にあるときには、図8(a)に示すように上位置検出手段84aが突条部99の一端側を検出することによりONとなり、また下可動体64aが下位置にあるときには、図8(b)に示すように下位置検出手段84bが突条部99の他端側を検出することによりONとなるように配置されている。
なお本実施形態では、上位置検出手段84aがONになるのは、下可動体64aが上位置(原点位置)から下位置側に12ステップ分移動するまでの範囲内であるとする(図36参照)。
普通図柄始動手段55は、普通図柄表示手段51による普通図柄の変動表示を開始させるためのもので、遊技球が通過可能な通過ゲート等により構成され、遊技球の通過を検出する通過検出手段55aを備えている。この普通図柄始動手段55は、図4に示すように例えば中央表示枠ユニット47の右部における前面装着板71の前側に設けられており、右流下経路74bを流下する遊技球が通過可能となっている。
普通図柄表示手段51は、普通図柄を変動表示するためのもので、複数個の普通図柄(例えば「○」「×」の2種類)に対応する複数個の発光体(例えばLED)を備え、例えば中央表示枠ユニット47の装飾枠72に配置されている。この普通図柄表示手段51は、普通図柄始動手段55が遊技球を検出することに基づいて複数の発光体が所定順序で発光するように点滅して、普通図柄始動手段55による遊技球検出時に取得した普通乱数情報に含まれる当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致する場合には当たり態様(所定態様)に対応する例えば「○」側の発光体が点灯し、それ以外の場合には外れ態様に対応する例えば「×」側の発光体が点灯して停止する。普通図柄表示手段51の変動後の停止図柄が当たり態様となった場合には普通利益状態が発生する。
また、普通図柄表示手段51の図柄変動中と普通利益状態中とを含む普通保留期間中に普通図柄始動手段55が遊技球を検出した場合には、それによって取得された普通乱数情報が予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として保留記憶され、普通保留期間が終了する毎に1個ずつ消化されて普通図柄の変動が行われる。普通乱数情報の記憶個数(普通保留個数)は、普通保留個数表示手段52等によって遊技者に報知される。普通保留個数表示手段52は例えば中央表示枠ユニット47の装飾枠72に配置される。
第1特別図柄始動手段(図柄始動手段)56は、第1特別図柄表示手段53による図柄変動を開始させるためのもので、開閉手段を有しない非開閉式入賞手段により構成され、入賞した遊技球を検出する遊技球検出手段56aを備えている。この第1特別図柄始動手段56は、例えば始動入賞ユニット48に設けられ、ステージ73の中央落下部76に対応してその下側に上向き開口状に配置されており、左流下経路74a側のワープ入口75からステージ73を経て入賞するルートが存在すること等により、右流下経路74bを流下してきた遊技球よりも左流下経路74aを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。なお、この第1特別図柄始動手段56に遊技球が入賞すると、1入賞当たり所定個数の遊技球が賞球として払い出される。
第2特別図柄始動手段(図柄始動手段)57は、第2特別図柄表示手段54による図柄変動を開始させるためのもので、開閉部101の作動によって遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能(又は開状態よりも入賞困難)な閉状態とに変化可能な開閉式入賞手段により構成され、入賞した遊技球を検出する遊技球検出手段57aを備えており、普通図柄表示手段51の変動後の停止図柄が当たり態様(所定態様)となって普通利益状態が発生したときに、開閉部101が所定時間閉状態から開状態に変化するようになっている。
この第2特別図柄始動手段57は、例えば中央表示枠ユニット47の右部における前面装着板71上で且つ普通図柄始動手段55の下流側に配置されており、左流下経路74aを流下してきた遊技球よりも右流下経路74bを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。開閉部101は例えば下部側に設けられた左右方向の回転軸廻りに揺動可能であり、閉状態では例えば前面装着板71と略面一となって遊技球が前側を通過可能となり、開状態では前面装着板71の前側で後ろ下がりの傾斜状となって遊技球を後向きに入賞させるようになっている。なお、この第2特別図柄始動手段57に遊技球が入賞すると、1入賞当たり所定個数の遊技球が賞球として払い出される。
第1特別図柄表示手段(図柄表示手段)53は、1個又は複数個、例えば1個の第1特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、第1特別図柄始動手段56が遊技球を検出することを条件に第1特別図柄を所定時間変動表示して、第1特別図柄始動手段56による遊技球検出時に取得された第1特別乱数情報に含まれる大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致する場合には第1大当たり態様で、それ以外の場合には第1外れ態様で夫々停止するようになっている。第1特別図柄表示手段53の変動後の停止図柄が第1大当たり態様となった場合には第1特別利益状態が発生する。
第2特別図柄表示手段(図柄表示手段)54は、1個又は複数個、例えば1個の第2特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、第2特別図柄始動手段57が遊技球を検出することを条件に第2特別図柄を所定時間変動表示して、第2特別図柄始動手段57による遊技球検出時に取得された第2特別乱数情報に含まれる大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致する場合には第2大当たり態様で、それ以外の場合には第2外れ態様で夫々停止するようになっている。第2特別図柄表示手段54の変動後の停止図柄が第2大当たり態様となった場合には第2特別利益状態が発生する。
第1,第2特別図柄表示手段53,54は、例えば中央表示枠ユニット47の装飾枠72に配置されている。第1,第2特別図柄は、例えば数字図柄等ではなく、それ自体としては特別な意味を持たない線と点の組み合わせ等よりなる複数種類の図柄で構成され、それらの図柄のうちの1又は複数が第1,第2大当たり態様、それ以外が第1,第2外れ態様となっている。
また、第1特別図柄表示手段53の図柄変動中、第2特別図柄表示手段54の図柄変動中及び第1,第2特別利益状態中を含む特別保留期間中に第1,第2特別図柄始動手段56,57が遊技球を検出した場合には、そのときに取得した第1,第2特別乱数情報を夫々予め定められた上限保留個数、例えば各4個を限度として保留記憶する。そして、特別保留期間が終了した時点で第2特別図柄側の保留記憶が1以上の場合(第2特別図柄に関する図柄変動開始条件が成立した場合)にはその第2特別図柄の保留記憶を消化することにより第2特別図柄の変動を行い、第1特別図柄側の保留記憶のみが1以上の場合(第1特別図柄に関する図柄変動開始条件が成立した場合)にはその第1特別図柄の保留記憶を消化することにより第1特別図柄の変動を行う。このように本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とが共に変動中になることはなく、また第1特別図柄側と第2特別図柄側との両方に保留記憶がある場合には、第2特別図柄の変動を優先的に行うようになっている。なお、第1,第2特別乱数情報の記憶個数(第1,第2特別保留個数)は、液晶表示手段60等によって遊技者に報知する。
大入賞手段58は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉板102を備えた開閉式入賞手段で、入賞した遊技球を検出する遊技球検出手段58aを備えており、第1,第2特別図柄表示手段53,54の第1,第2特別図柄が変動後に第1,第2大当たり態様で停止した場合に発生する第1,第2特別利益状態中に、開閉板102が所定の大当たり開放パターンに従って前側に開放して、その上に落下した遊技球を内部へと入賞させるようになっている。この大入賞手段58は、例えば中央表示枠ユニット47の右側下部で第2特別図柄始動手段57の下流側に配置されており、左流下経路74aを流下してきた遊技球よりも右流下経路74bを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。この大入賞手段58に遊技球が入賞すると、1入賞当たり所定個数の遊技球が賞球として払い出される。本実施形態では、大入賞手段58への1入賞当たりの賞球数を12個とする。なお以下の説明では、第1特別利益状態と第2特別利益状態とを合わせて「大当たり遊技」という。
本実施形態では図11に示すように、第1特別図柄が第1大当たり態様となった場合に発生する大当たり遊技(第1特別利益状態)がA1〜A4の4種類、第2特別図柄が第2大当たり態様となった場合に発生する大当たり遊技(第2特別利益状態)がB1〜B10の10種類設けられており、それら各大当たり遊技に対して複数種類の大当たり開放パターンの何れかが割り当てられている。
図11に示すように、本実施形態の大当たり開放パターンには15R/15R、10R/15R、6R/15R、4R/15R、10R/10R、6R/10Rの6種類があり、大当たり遊技A1,A2,B1,B2,B4〜B7には15R/15R開放パターンが、大当たり遊技A3,B9には6R/15R開放パターンが、大当たり遊技A4には6R/10R開放パターンが、大当たり遊技B3には10R/10R開放パターンが、大当たり遊技B8には10R/15R開放パターンが、大当たり遊技B10には4R/15R開放パターンが夫々割り当てられている。
ここで「○R/□R」における分母側は総ラウンド数で、これが15R、10Rの場合には夫々大当たりラウンドを15回、10回行うことを示している。なお、大当たりラウンドには例えば「出玉あり」と「出玉なし」の2種類があり、「○R/□R」における分子側は総ラウンド数のうちの出玉ありラウンドの数を示している。
出玉ありラウンドは、大入賞手段58の開放後、入賞個数が所定個数(最大カウント数)に達するか、所定時間経過した時点で大入賞手段58を閉じるようになっており(所定開動作)、遊技者が右流下経路74b側の大入賞手段58を狙って普通に右打ちをすれば最大カウント数の遊技球を容易に入賞させることができ、所定個数の賞球を容易に獲得することができる。なお、本実施形態では最大カウント数を8とする。
一方、出玉なしラウンドは大入賞手段58が極短時間だけ1又は複数回開放するようになっており、遊技者が右打ちをしても遊技球を入賞させることは困難で、遊技者は賞球の獲得を期待できない。従って、例えば4R/15Rと6R/10Rとを比較すると、総ラウンド数は15Rと10Rで前者の方が多いが、出玉ありラウンド数は4Rと6Rで後者の方が多いため、後者の方が遊技者に有利である。
なお、出玉なしラウンドは例えば出玉ありラウンドが全て終了した後に実行される。従って、例えば6R/15R開放パターンの場合には、第1R〜第6Rが出玉ありラウンド、第7R〜第15Rが出玉なしラウンドとなる。
普通入賞手段59は、開閉手段を有しない非開閉式入賞手段で、入賞した遊技球を検出する遊技球検出手段59aを備えており、例えば左流下経路74a側の普通入賞ユニット49に複数個、また右流下経路74b側の例えば大入賞手段58の側方にも例えば1個配置されている。この普通入賞手段59に遊技球が入賞すると、1入賞当たり所定個数の遊技球が賞球として払い出される。
また液晶表示手段60には、例えば第1,第2特別図柄表示手段53,54による第1,第2特別図柄の変動表示と並行して演出図柄80が変動表示される他、第1,第2特別保留個数を示す第1,第2保留表示画像X1〜X4,Y1〜Y4等の各種画像を表示可能となっている。
ここで演出図柄80は、図16等に示すように、例えば1〜8等の数字で構成される数字部80aと、この数字部に付随するキャラクタその他の装飾部80bとの結合で構成され、例えば所定方向に複数列(ここでは左右方向に3列)で夫々変動可能であり、例えば第1,第2特別図柄の変動開始と略同時に所定の変動パターンに従って縦スクロール等による変動を開始すると共に、第1,第2特別図柄の変動停止と略同時に最終停止するように、左、右、中等の所定の順序で停止するようになっている。なお演出図柄80では、例えば全て同じ図柄で揃った場合が大当たり演出態様、それ以外が外れ演出態様となっており、第1,第2特別図柄が第1,第2大当たり態様となる場合には演出図柄80は大当たり演出態様となり、第1,第2特別図柄が第1,第2外れ態様となる場合には演出図柄80は外れ演出態様となる。
図9は本パチンコ遊技機の制御系のブロック図である。図9において、主制御基板103は遊技制御を統括するもので、普通図柄表示手段51、第1,第2特別図柄表示手段53,54等の表示手段の他、普通図柄始動手段55に設けられた通過検出手段55a、各入賞手段56〜59に設けられた遊技球検出手段56a〜59a等が接続されている。
また主制御基板103の下位には、演出制御基板104、液晶制御基板105、払出制御基板106、発射制御基板107等のサブ制御基板が接続されている。演出制御基板104は、主制御基板103からの制御コマンドに基づいて演出制御を行うもので、スピーカ(音声出力手段)17,22、電飾手段36、可動演出手段61〜64、送風演出手段23等の各種演出手段の他、演出ボタン30、十字操作手段31、音量操作手段32、光量操作手段33の各操作検知手段、発射ハンドル28のタッチセンサ28d等が接続されている。
液晶制御基板105は、演出制御基板104からの制御コマンドに基づいて液晶表示手段60を制御するものである。また払出制御基板106は、主制御基板103からの制御コマンドに基づいて払い出し手段25を制御するもので、その下位に発射制御基板107が接続されている。発射制御基板107は、払出制御基板106からの発射制御信号、発射ハンドル28からの信号等に基づいて発射手段16を制御するようになっている。たとえば発射制御基板107は、予め定められた発射許可条件が満たされた状態で、遊技者によって回転操作部28aが時計方向に回転操作されたとき、その回転角度に対応する発射強度で発射手段16を作動させる。ここで、発射許可条件は、例えば主制御基板からのコマンドに基づいて払出制御基板106から発射許可信号を受信し(第1条件)、カードユニットの接続が確認され(第2条件)、タッチセンサ28dがONであり(第3条件)、停止操作スイッチ28eがOFFであること(第4条件)の4条件で構成されている。なお、発射制御基板107は例えば発射手段16の裏側等に配置されている。
主制御基板103は、CPU,ROM,RAM等により構成される普通乱数作成処理手段111、普通始動口チェック処理手段112、普通乱数記憶手段113、普通図柄処理手段114、普通図柄表示制御手段115、普通利益状態発生手段116、特別乱数作成処理手段117、特別始動口チェック処理手段118、特別乱数記憶手段119、特別図柄処理手段120、特別図柄表示制御手段121、大当たり遊技発生手段122、特別遊技状態発生手段123、入賞処理手段124、制御コマンド送信手段125等を備えている。
普通乱数作成処理手段111は、変動後の普通図柄を当たり態様とするか否かの判定に用いる当たり判定乱数等を所定時間毎に繰り返し発生するように構成されている。普通始動口チェック処理手段112は、普通図柄始動手段55による遊技球の検出に基づく処理を行うもので、普通図柄始動手段55が遊技球を検出することに基づいて、普通乱数作成処理手段111で作成された当たり判定乱数値等の普通乱数情報を取得し、その普通乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として先入れ先出し式の普通乱数記憶手段113に記憶させるように構成されている。
普通図柄処理手段114は、普通図柄の変動表示に関する処理を行うもので、普通図柄表示手段51が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段113に1個以上の当たり判定乱数値が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に、普通乱数記憶手段113に記憶されている普通乱数情報の待ち行列の先頭から当たり判定乱数値を取り出し、その当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致するか否かに応じて当たり/外れの判定を行う当たり判定機能、当たり/外れの判定結果に基づいて普通図柄の変動後の停止図柄の種類を選択する普通停止図柄選択機能、普通図柄の変動時間を選択する変動時間選択機能等を備えている。
普通図柄表示制御手段115は、普通図柄処理手段114による普通図柄処理に基づいて普通図柄表示手段51の表示制御を行うもので、普通図柄表示手段51が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段113に1個以上の普通乱数情報が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に普通図柄表示手段51による普通図柄の変動を開始させ、普通図柄処理手段114で選択された変動時間が経過することに基づいて、同じく普通図柄処理手段114で選択された停止図柄で普通図柄の変動を停止させるようになっている。
普通利益状態発生手段116は、普通図柄処理手段114による当たり判定の結果が当たりとなることに基づいて普通図柄表示手段51の変動後の停止図柄が当たり態様となった場合に、第2特別図柄始動手段57が例えば複数種類の開閉パターンの何れかに従って開状態に変化する普通利益状態を発生させるようになっている。本実施形態では、図10に示すように、通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)と、この通常開閉パターンよりも開放時間が大となるように設定された延長開閉パターン(例えば2秒×3回開放)の2種類の開閉パターンが設定されており、後述する開放延長状態中の場合(開放延長あり)には延長開閉パターンが、それ以外の場合(開放延長なし)には通常開閉パターンが夫々選択されるようになっている。
特別乱数作成処理手段117は、大当たり/外れの判定に用いる大当たり判定乱数、特別図柄の変動後の停止図柄等の選択に用いる図柄判定乱数、変動パターンの選択に用いる変動パターン乱数、その他の所定の乱数を繰り返し発生する特別乱数作成処理を行うように構成されている。
特別始動口チェック処理手段118は、第1,第2特別図柄始動手段56,57への遊技球の入賞に基づく処理を行うもので、第1,第2特別図柄始動手段(図柄始動手段)56,57の何れかに遊技球が入賞することに基づいて、特別乱数作成処理手段117で作成された大当たり判定乱数値、大当たり図柄乱数値等の第1,第2特別乱数情報を取得し、その第1,第2特別乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として特別乱数記憶手段119に記憶させると共に、増加後の第1,第2特別保留個数等を指定する第1,第2保留増加コマンドを制御コマンド送信手段125を介して演出制御基板104に送信するように構成されている。
また、特別始動口チェック処理手段118は先読み判定手段118aを備えている。この先読み判定手段118aは、第1,第2特別図柄始動手段56,57に遊技球が入賞したときに取得される第1,第2特別乱数情報について、例えばその取得時に、第1,第2特別乱数情報に含まれる大当たり判定乱数値が第1,第2大当たり判定値と一致するか否か等について先読み判定を行うようになっている。この先読み判定結果は、例えば第1,第2特別図柄始動手段56,57の何れかに遊技球が入賞することに基づいて送信される保留増加コマンドにより演出制御基板104等に伝達される。
特別図柄処理手段120は、第1,第2特別図柄の変動表示に関する処理を行うもので、第1,第2特別図柄表示手段53,54が変動表示可能な状態となったときに、第2特別保留個数が1以上であれば第2特別乱数情報の待ち行列から、第1特別保留個数のみが1以上であれば第1特別乱数情報の待ち行列からその先頭の大当たり判定乱数値を取り出し、その大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致するか否かに応じて大当たり/外れの判定を行う大当たり判定機能、大当たり判定の結果に応じて、第1,第2特別乱数情報に含まれる大当たり図柄乱数値等に基づいて第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄を選択する特別停止図柄選択機能、大当たり判定の結果に応じて、第1,第2特別図柄の変動パターンを複数種類の中から選択する変動パターン選択機能等を備えている。
本実施形態の大当たり遊技A1〜A4,B1〜B10(図11)は、第1,第2特別図柄が第1,第2大当たり態様となる場合の停止図柄に対応している。また図11に示すように、大当たり遊技A1〜A4,B1〜B10には、後述する特別遊技状態として確変状態と時短状態との何れか(本実施形態では全て確変状態)が紐付けられている。
また第1,第2特別図柄の変動開始時には、減少後の第1,第2特別保留個数等を指定する第1,第2保留減少コマンド、演出図柄80の変動パターンを指定する変動パターンコマンド、第1,第2特別図柄の停止図柄を指定する図柄指定コマンド等が制御コマンド送信手段125を介して演出制御基板104に送信される。一方、第1,第2特別保留個数が共に0の状態で第1,第2特別図柄の変動が終了する等により第1,第2特別図柄の変動待機状態となった場合には、客待ちデモコマンドが制御コマンド送信手段125を介して演出制御基板104に送信される。
特別図柄表示制御手段121は、第1,第2特別図柄表示手段(図柄表示手段)53,54の表示制御を行うもので、特別図柄処理手段120による特別図柄処理に基づいて、第1特別図柄表示手段53又は第2特別図柄表示手段54による第1,第2特別図柄の変動を開始させると共に、選択された変動パターンに対応する変動時間が経過することに基づいて、選択された停止図柄で第1,第2特別図柄の変動を停止させるようになっている。なお、第1,第2特別図柄の変動終了時には、演出図柄80の変動停止を指示する変動停止コマンドが制御コマンド送信手段125を介して演出制御基板104に送信される。
大当たり遊技発生手段(特別利益状態発生手段)122は、遊技者に有利な大当たり遊技(第1,第2特別利益状態)を実行するもので、特別図柄処理手段120で大当たりの判定結果(特定結果)が得られ、それに基づいて第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄が第1,第2大当たり態様(特定態様)となった場合に、大入賞手段58を所定の開放パターンに従って開放する大当たり遊技(特別利益状態)を発生させるように構成されている。
本実施形態では、図11に示すように第1特別図柄が大当たり態様となった場合にはA1〜A4の4種類の大当たり遊技の何れかを、第2特別図柄が大当たり態様となった場合にはB1〜B10の10種類の大当たり遊技の何れかを実行する。各大当たり遊技に対応する大当たり開放パターンは図11に示すとおりである。例えば大当たり遊技A1では出玉ありラウンドを15ラウンド実行し、大当たり遊技B10では出玉ありラウンドを4ラウンドと出玉なしラウンドを11ラウンド実行する。
特別遊技状態発生手段123は、大当たり遊技の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるものである。特別遊技状態は、高確率状態と開放延長状態との組み合わせにより、例えば高確率状態が発生し開放延長状態が発生しない「潜確状態」、高確率状態と開放延長状態とが共に発生する「確変状態」、高確率状態が発生せず、開放延長状態が発生する「時短状態」の3種類が考えられる。なお、高確率状態と開放延長状態とが共に発生していない状態が通常遊技状態である。
高確率状態中は、それ以外の低確率状態中よりも大当たり判定値の数を多くすることにより、第1,第2特別図柄が大当たり態様となる確率を高確率に設定するようになっている。
また開放延長状態中は、第2特別図柄始動手段57の開閉パターンが通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)から延長開閉パターン(例えば2秒×3回開放)に切り替えられるが(図10)、それ以外にも、第1,第2特別図柄に関して、第1,第2特別図柄表示手段53,54の変動時間が夫々通常変動時間よりも短い短縮変動時間に切り替えられ、普通図柄に関して、当たり確率が通常確率(例えば1/10)から高確率(例えば1/1.3)に、変動時間が通常変動時間(例えば27秒)から短縮変動時間(例えば2.7秒)に、夫々切り替えられる(図10)ようになっている。
なお本実施形態では、図11に示すように全ての大当たり遊技の終了後に確変状態を発生させ、例えばその後の第1,第2特別図柄の変動毎に確変状態を終了させるか否かの転落抽選を行い、次の大当たり遊技が発生するか転落抽選で当選した場合に確変状態を終了するようになっている。
入賞処理手段124は、各入賞手段、即ち第1,第2特別図柄始動手段56,57、大入賞手段58、普通入賞手段59への遊技球の入賞による賞球払い出しに関する処理を行うもので、例えばそれら入賞手段56〜59毎の入賞個数を、遊技球検出手段56a〜59aからの検出信号に基づいてカウントし、その入賞手段毎の入賞個数のカウント値と、各入賞手段毎に設定された賞球個数とに基づいて、例えば一入賞毎に払出個数指定コマンドを制御コマンド送信手段125を介して払出制御基板106に送信するようになっている。
制御コマンド送信手段125は、所定の制御コマンドを演出制御基板104等のサブ制御基板に送信して制御指令を与えるためのものである。主制御基板103から演出制御基板104に送信される制御コマンドとしては、上述したものの他、エラーコマンド、エラー解除コマンド、獲得球数コマンド、大当たり状態指定コマンド(特別遊技コマンド)、大当たり出玉関連情報指定コマンド等がある。
エラーコマンドは、扉開放エラー、磁気検出エラー、電波検出エラー、払い出しエラー、入賞スイッチエラー、不正入賞エラー等のエラーが発生した場合にそのエラーの種類に対応して送信される。また、エラー解除コマンドは、エラーが解除された場合にそのエラーの種類に対応して送信される。
獲得球数コマンド(BExxH)は、大当たり遊技中の賞球獲得数に関するもので、図12に示すように3種類の第1〜第3獲得球数コマンドが設けられている。第1獲得球数コマンド(BE01H〜BE0FH)は、大入賞手段58への入賞時に送信されるもので、大入賞手段58の賞球個数に対応して下位バイトに“01H”(賞球1個)〜“0FH”(賞球15個)の何れかがセットされるようになっている。第2獲得球数コマンド(BE11H〜BE1FH)は、大入賞手段58へのオーバー入賞時に送信されるもので、大入賞手段58の賞球個数に対応して下位バイトに“11H”(賞球1個)〜“1FH”(賞球15個)の何れかがセットされるようになっている。ここでオーバー入賞とは、1ラウンドの最大カウント数を超えた入賞、即ち最大カウント数が8であれば9個目以降の入賞をいい、本実施形態では出玉なしラウンドにおける入賞もこのオーバー入賞とする。
また第3獲得球数コマンド(BE21H〜BE2FH)は、大当たり遊技中における大入賞手段58以外の入賞手段への入賞時に送信されるもので、その入賞手段の賞球個数に対応して下位バイトに“21H”(賞球1個)〜“2FH”(賞球15個)の何れかがセットされるようになっている。本実施形態の場合、右流下経路74b側にも普通入賞手段59が配置されているが、大当たり遊技中にその普通入賞手段59に入賞した場合には、その賞球数が例えば3個であれば第3獲得球数コマンドとして“BE23H”が送信される。
大当たり状態指定コマンド(F4xxH)は、大当たり遊技に関して「スペック情報」、「大当たり前の遊技状態」、「大当たり遊技種別」を指定するもので、図13に示すように、大当たり遊技開始時(大当たり開始インターバル開始時)、各ラウンド開始時、各ラウンド終了時(ラウンド間インターバル開始時)、大当たり遊技終了時(大当たり終了インターバル開始時)等、大当たり遊技における複数のタイミングで送信されるようになっている。
「スペック情報」は、当該機種のスペックが複数種類の何れであるかを示すもので、図14(a)に示すように、大当たり状態指定コマンド(F4xxH)の下位バイトのうちの例えば第1,第2ビットが割り当てられており、その2ビットに例えばLスペックであれば“00”が、Wスペックであれば“11”がセットされるようになっている。本パチンコ機は例えばLスペックに設定されており、図11に示す大当たり遊技の仕様はこのLスペックに対応するものである。
「大当たり前の遊技状態」は、その大当たり遊技を開始する前の遊技状態が複数種類の何れであるかを示すもので、図14(a)に示すように、大当たり状態指定コマンド(F4xxH)の下位バイトのうちの例えば第3,第4ビットが割り当てられており、その2ビットに低確率・開放延長なしであれば“00”が、低確率・開放延長ありであれば“01”が、高確率・開放延長なしであれば“10”が、高確率・開放延長ありであれば“11”がセットされるようになっている。本実施形態では、大当たり遊技の終了後に必ず確変状態(高確率・開放延長あり)が発生し、例えば転落抽選に当選すると確変状態が終了して通常遊技状態(低確率・開放延長なし)となるため、この大当たり前の遊技状態は、高確率・開放延長ありと低確率・開放延長なしの何れかとなる。
「大当たり遊技種別」は、図11に示す大当たり遊技A1〜A4,B1〜B10の何れであるかを示すもので、図14(a)に示すように、大当たり状態指定コマンド(F4xxH)の下位バイトのうちの例えば第5〜第8ビットが割り当てられており、その4ビットに大当たり遊技A1〜A4,B1〜B10に対応して“0001”〜“1110”の何れかがセットされるようになっている。
以上より、例えば低確・開放延長なしの通常遊技状態中に第1特別図柄が大当たり態様となり、大当たり遊技A1が発生する場合には、大当たり状態指定コマンドの下位バイトは“00000001B”、即ち“01H”となる。
大当たり出玉関連情報指定コマンドは、大当たり遊技中に獲得が見込まれる賞球数(以下、獲得予定球数という)に関する各種情報(所定情報)を指定するもので、図14(b)に示すように、ラウンド数指定コマンド(ADxxH)、最大カウント数指定コマンド(AExxH)、大入賞口賞球数指定コマンド(AFxxH)の3種類設けられている。更にラウンド数指定コマンド(ADxxH)は、例えば出玉ありラウンドのラウンド数に対応して最大ラウンド数指定コマンド(AD01H〜AD10H)、中ラウンド数指定コマンド(AD11H〜AD20H)、小ラウンド数指定コマンド(AD21H〜AD30H)、最小ラウンド数指定コマンド(AD31H〜AD40H)の4種類設けられている。
最大ラウンド数指定コマンド(AD01H〜AD10H)は、複数種類の大当たりラウンド数のうちの最大ラウンド数を指定するもので、その最大ラウンド数に対応して下位バイトに“01H”(1R)〜“10H”(16R)の何れかがセットされるようになっている。本実施形態では出玉ありラウンドの最大ラウンド数が15Rであるため(図11)、最大ラウンド数指定コマンドは“AD0FH”となる。
中ラウンド数を指定する中ラウンド数指定コマンド(AD11H〜AD20H)は、複数種類の大当たりラウンド数のうちの中ラウンド数を指定するもので、その中ラウンド数に対応して下位バイトに“11H”(1R)〜“20H”(16R)の何れかがセットされるようになっている。本実施形態では出玉ありラウンドの中ラウンド数が10Rであるため(図11)、中ラウンド数指定コマンドは“AD1AH”となる。
小ラウンド数指定コマンド(AD21H〜AD30H)は、複数種類の大当たりラウンド数のうちの小ラウンド数を指定するもので、その小ラウンド数に対応して下位バイトに“21H”(1R)〜“30H”(16R)の何れかがセットされるようになっている。本実施形態では出玉ありラウンドの小ラウンド数が6Rであるため(図11)、小ラウンド数指定コマンドは“AD26H”となる。
最小ラウンド数指定コマンド(AD31H〜AD40H)は、複数種類の大当たりラウンド数のうちの最小ラウンド数を指定するもので、その最小ラウンド数に対応して下位バイトに“31H”(1R)〜“40H”(16R)の何れかがセットされるようになっている。本実施形態では出玉ありラウンドの最小ラウンド数が4Rであるため(図11)、最小ラウンド数指定コマンドは“AD34H”となる。
なお、出玉ありラウンドの種類が例えば4種類未満であれば4種類のラウンド数指定コマンドを全て送信する必要はない。例えば出玉ありラウンドのラウンド数が2種類の場合には最大ラウンド数指定コマンドと最小ラウンド数指定コマンドのみを送信するようにしてもよい。
最大カウント数指定コマンド(AExxH)は、1ラウンドにおける最大カウント数を指定するもので、その最大カウント数が下位バイトにセットされるようになっている。本実施形態では最大カウント数が8であるため、最大カウント数指定コマンドは“AE08H”となる。また大入賞口賞球数指定コマンド(AFxxH)は、大入賞手段58の賞球数を指定するもので、その賞球数が下位バイトにセットされるようになっている。本実施形態では大入賞手段58の賞球数は12個であるため、大入賞口賞球数指定コマンドは“AF0CH”となる。
以上の大当たり出玉関連情報指定コマンドは、図13に示すように、大当たり遊技開始時(大当たり開始インターバル開始時)、各ラウンド開始時、各ラウンド終了時(ラウンド間インターバル開始時)、大当たり遊技終了時(大当たり終了インターバル開始時)等、大当たり遊技における複数のタイミングで送信される他、電源投入時、電断復帰時、客待ちデモ開始時、第1,第2特別図柄の変動開始時等のタイミングでも送信される。
演出制御基板104は、CPU,ROM,RAM等により構成される特別保留個数表示制御手段131、発射誘導報知制御手段132、エラー報知制御手段133、音量調整手段134、光量調整手段135、メニュー操作制御手段136、節電モード設定手段137、遊技モード設定手段138、獲得球数管理手段139、図柄変動演出制御手段140、大当たり演出制御手段141、客待ち制御手段142、可動体復帰制御手段143等を備えている。
特別保留個数表示制御手段131は、液晶表示手段60への第1,第2特別保留個数の表示制御を行うもので、図16に示すように、第1,第2特別保留個数の増減に対応して、第1特別保留個数分(最大4個)の第1保留表示画像X1〜X4と、第2特別保留個数分(最大4個)の第2保留表示画像Y1〜Y4と、変動中の第1,第2特別図柄に対応する変動中保留画像Zとを液晶制御基板105を介して液晶表示手段60に表示するように構成されている。
本実施形態では、第1特別図柄の保留記憶よりも第2特別図柄の保留記憶を優先的に消化するため、例えば第1保留表示画像X1〜X4の前側に第2保留表示画像Y1〜Y4を夫々一部重ねて表示している。主制御基板103から第1,第2保留増加コマンドを受信した場合には、第1,第2保留表示画像X1〜,Y1〜を待ち行列の最後尾に1個追加表示する。また、主制御基板103から第1,第2保留減少コマンドを受信した場合には、第1,第2保留表示画像X1〜,Y1〜を待ち行列の前側に向けて1個分ずつシフトすると共に、押し出された先頭の第1,第2保留表示画像X1,Y1を例えば所定位置まで移動させて変動中保留画像Zに変化させるようになっている。なお、第1特別図柄よりも第2特別図柄の変動が優先されるため、第2保留表示画像Y1〜が表示されている間は、第1保留表示画像X1〜については増加することはあっても減少することはない。
発射誘導報知制御手段132は、遊技領域20の左右一方側を狙って発射すべき旨の発射誘導画像151の表示その他の発射誘導報知を制御するものである。発射誘導画像151には、例えば左流下経路74a側を狙って発射すべき旨の「←左へ」等の左打ち誘導画像151a(図17(a))と、右流下経路74b側を狙って発射すべき旨の「右へ→」等の右打ち誘導画像151b(図17(b))とがある。
本実施形態では、通常遊技状態中は普通図柄表示手段51で当たり態様となる確率は低く、しかも当たり態様となって普通利益状態が発生しても第2特別図柄始動手段57の開放時間は僅かであるため(図10)、第2特別図柄始動手段57への入賞の可能性は極めて低い。従って通常遊技状態中は、右流下経路74b側の普通図柄始動手段55及び第2特別図柄始動手段57を狙って右打ちをするよりも、左打ちをして左流下経路74a側から第1特別図柄始動手段56への入賞を狙う方が遊技者にとって有利である。従って、例えば特別遊技状態の終了時等の所定のタイミングで左打ち誘導画像151aを表示することが望ましい。
一方、大当たり遊技中は大入賞手段58が開放するため、遊技者は右流下経路74b側の大入賞手段58を狙って右打ちをするべきである。また開放延長状態中は、普通図柄表示手段51で当たり態様となる確率が高くなると共に、当たり態様となって普通利益状態が発生したときの第2特別図柄始動手段57の開放時間が長くなるため(図10)、右流下経路74b側の普通図柄始動手段55及び第2特別図柄始動手段57を狙って右打ちをする方が遊技者にとって有利である。従って、例えば大当たり遊技中及び開放延長状態中は、右打ち誘導画像151bを表示することが望ましい。
なお、左打ち誘導画像151aと右打ち誘導画像151bとの何れか一方、例えば右打ち誘導画像151bの表示のみを行うようにしてもよい。
エラー報知制御手段133は、エラー報知を制御するもので、例えば主制御基板103からエラーコマンドを受信してからエラー解除コマンドを受信するまで、液晶制御基板105を介して液晶表示手段60にエラー報知画像を表示する等のエラー報知を実行するようになっている。例えば扉開放エラーの場合には、主制御基板103から扉開放コマンドを受信してから扉開放解除コマンドを受信するまで、液晶表示手段60に「扉開放中」等のエラー報知画像152が表示される(図18)。
音量調整手段(設定値変更制御手段,設定値変更可能表示制御手段,設定値情報表示制御手段)134は、音量(所定設定値)の調整に関する制御を行うもので、遊技者操作による音量調整が可能な音量調整可能期間中に、音量調整のための操作が可能である旨の音量調整可能報知画像153a(図19(a))を所定のタイミングで液晶表示手段60に表示し(設定値変更可能表示)、音量調整可能期間中に音量調整に関する遊技者操作があった場合に、音量の設定状況を示す音量設定画像153b(図20(a))を液晶表示手段60に表示する(設定値情報表示)ように構成されている。本実施形態では音量調整操作専用の音量操作手段32が設けられており(図3)、音量調整可能期間中に上キー32aを押せば音量が上がり、下キー32bを押せば音量が下がるようになっている。なお、音量調整操作専用の音量操作手段32を設ける代わりに、十字操作手段31等を音量調整操作に利用してもよい。
音量調整可能報知画像153aは、図19(a)に示すように例えば音量調整に用いる音量操作手段32を示すイラストと「で音量調整」の文字とで構成されており、遊技者に音量調整操作の方法を示すものとなっている。また音量設定画像153bは、図20(a)に示すように所定段階(例えば5段階)の音量に対応する複数(5個)の目盛り画像と、音量設定値であることを示すイラスト等とで構成されており、現状の音量設定に対応する数の目盛り画像がその他の目盛り画像と異なる態様(例えば異なる表示色)で表示されるようになっている。
音量調整可能期間中に遊技者が音量操作手段32の上キー32aと下キー32bとの何れかを操作すると、例えば音量調整可能報知画像153a(図19(a))が表示されていた場合には例えばその音量調整可能報知画像153aが液晶表示手段60から消去される。また、その遊技者操作に応じて音量が変更されると共に、その変更後の音量に対応する音量設定画像153b(図20(a))が液晶表示手段60に例えば一定期間表示される。
本実施形態では、後述する客待ち状態中の他、それ以外の遊技状態中も音量調整可能期間に設定されているが、例えば電源投入後等の所定期間を音量調整可能期間から外してもよい。また本実施形態では、音量調整可能期間のうち、客待ち状態中の特定期間のみ音量調整可能報知画像153aを表示するようになっている。音量設定画像153bが表示されていない状態で音量操作手段32が操作された場合、その1回目の操作では音量設定画像153bを表示するが音量変更は行わず、音量設定画像153bが表示された後の2回目以降の操作で音量変更を行うようにしてもよい。
光量調整手段(設定値変更制御手段,設定値変更可能表示制御手段,設定値情報表示制御手段)135は、電飾手段36の光量(所定設定値)の調整に関する制御を行うもので、遊技者操作による光量調整が可能な光量調整可能期間中に、光量調整のための操作が可能である旨の光量調整可能報知画像154a(図19(b))を所定のタイミングで液晶表示手段60に表示し(設定値変更可能表示)、光量調整可能期間中に光量調整に関する遊技者操作があった場合に、光量の設定状況を示す光量設定画像154b(図20(b))を液晶表示手段60に表示する(設定値情報表示)ように構成されている。本実施形態では光量調整操作専用の光量操作手段33が設けられており(図3)、光量調整可能期間中に上キー33aを押せば光量が上がり、下キー33bを押せば光量が下がるようになっている。なお、光量調整操作専用の光量操作手段33を設ける代わりに、十字操作手段31等を光量調整操作に利用してもよい。
光量調整可能報知画像154aは、図19(b)に示すように例えば光量調整に用いる光量操作手段33を示すイラストと「で光量調整」の文字とで構成されており、遊技者に光量調整操作の方法を示すものとなっている。また光量設定画像154bは、図20(b)に示すように所定段階(例えば3段階)の光量に対応する複数(3個)の目盛り画像と、光量設定値であることを示すイラスト等とで構成されており、現状の光量設定に対応する数の目盛り画像がその他の目盛り画像と異なる態様(例えば異なる表示色)で表示されるようになっている。
光量調整可能期間中に遊技者が光量操作手段33の上キー33aと下キー33bとの何れかを操作すると、例えば光量調整可能報知画像154a(図19(b))が表示されていた場合には例えばその光量調整可能報知画像154aが液晶表示手段60から消去される。また、その遊技者操作に応じて光量が変更されると共に、その変更後の光量に対応する光量設定画像154b(図20(b))が液晶表示手段60に例えば一定期間表示される。
なお本実施形態では、光量調整可能期間と音量調整可能期間とを同じ期間に設定しているが、両期間を異ならせてもよい。また本実施形態では、光量調整可能期間のうち、客待ち状態中の特定期間のみ光量調整可能報知画像154aを表示するようになっている。光量設定画像154bが表示されていない状態で光量操作手段33が操作された場合、その1回目の操作では光量設定画像154bを表示するが光量変更は行わず、光量設定画像154bが表示された後の2回目以降の操作で光量変更を行うようにしてもよい。
メニュー操作制御手段(メニュー画面制御手段,メニュー表示操作可能表示制御手段)136は、メニュー画面の表示及びメニュー操作に関する制御を行うもので、遊技者によるメニュー操作が可能なメニュー操作可能期間中に、メニュー画面の表示操作が可能である旨のメニュー画面操作可能報知画像155(図21)を所定のタイミングで液晶表示手段60に表示し(メニュー表示操作可能表示)、メニュー操作可能期間中にメニュー画面表示に関する遊技者操作があった場合に、液晶表示手段60にメニュー画面156を表示するように構成されている。
本実施形態では、後述する客待ち状態中をメニュー操作可能期間とし、メニュー画面表示用及びメニュー項目の決定用に演出ボタン(操作手段)30を、メニュー項目の選択操作用に十字操作手段31の上下キー31a,31bを夫々割り当てている。
メニュー画面操作可能報知画像155は、図21に示すように例えばメニュー画面の表示操作に用いる演出ボタン30を示すイラストと「でメニュー表示」の文字とで構成されており、遊技者にメニュー画面の表示操作の方法を示すものとなっている。またメニュー画面156は、図22に示すように、例えば複数のメニュー項目156aと、そのメニュー項目の選択操作及び決定操作の方法を示すメニュー操作報知画像156bとを備えている。
節電モード設定手段(節電中表示制御手段)137は、節電モードの設定を行うもので、通常モードよりも消費電力を低くする節電モードが選択されている場合に、例えば客待ち状態中の一部期間で節電モードに設定すると共に、節電モード中であることを示す節電モード報知画像157(図23)を液晶表示手段60に表示する(節電中表示を実行する)ようになっている。節電モード中は、例えば電飾手段36が、通常モード中よりも低い光量に設定された節電中発光態様で発光(消灯でもよい)するように制御される。なお、通常モードと節電モードとの何れかを選択するための切換操作手段を例えば前枠3の裏側等に設け、遊技ホールの担当者等が操作可能としてもよい。また、例えば音量が所定範囲(例えば第1〜第5段階のうちの第1段階)に設定されている場合には節電モードに設定し、それ以外の場合には通常モードに設定する等、その他の設定項目(例えば音量)の設定状況に対応して通常モードと節電モードとを自動的に切り換えるようにしてもよい。
遊技モード設定手段138は、遊技モードの設定に関する制御を行うもので、遊技者操作による遊技モードの変更が可能な遊技モード変更可能期間中に、遊技モード変更操作の方法を報知するための遊技モード変更方法報知画像158(図24)を所定のタイミングで液晶表示手段60に表示し、遊技モード変更可能期間中に遊技モード変更に関する遊技者操作があった場合に、その操作に応じて所定のタイミングで遊技モード変更演出を実行すると共に遊技モードを変更するように構成されている。
本実施形態では、十字操作手段31の左キー31cと右キー31dとが遊技モード選択用に割り当てられており、遊技モード変更可能期間中に左キー31cと右キー31dとの何れかを押下することにより複数種類の遊技モードの何れかを選択可能となっている。また、遊技モードを決定するタイミングは、遊技中は例えば次の図柄変動開始時、客待ち状態中は例えば客待ち状態の終了時となっている。即ち、遊技中に遊技モードの選択操作を行う場合には、例えばその図柄変動が終了して次の図柄変動が開始する時点で、そのときに選択状態となっている遊技モードに自動的に決定され、客待ち状態中に遊技モードの選択操作を行う場合には、その客待ち状態の終了時点で、そのときに選択状態となっている遊技モードに決定されるようになっている。なお、例えば客待ち状態中に遊技モードの選択操作を行う場合には、遊技モード決定用に割り当てられた所定の操作手段を遊技者が操作した時点で、そのときに選択状態となっている遊技モードに決定されるように構成してもよい。
遊技モード変更方法報知画像158は、図24に示すように、例えば遊技モード選択操作に用いる左キー31c及び右キー31dを示すイラストと「で遊技モード選択」の文字とで構成されている。
また、例えば遊技者による遊技モードの選択操作中は、遊技モード選択画像159が液晶表示手段60の上部側等に表示される。遊技モード選択画像159は、図25に示すように、例えば矩形状の選択枠内に「第1モード」〜「第3モード」の何れかの文字列が表示されており、左キー31c又は右キー31dを操作する毎に、選択枠内の遊技モードの表示が1つずつ循環的に変化するようになっている。例えば選択枠内に「第1モード」が表示されている状態(図25(b))で、遊技者が右キー31dを押下した場合には選択枠内の表示が例えば「第2モード」、「第3モード」のように順方向に変化し(図25(c))、逆に遊技者が左キー31cを押下した場合には選択枠内の表示が例えば「第3モード」、「第2モード」のように逆方向に変化する(図25(a))。
獲得球数管理手段139は、大当たり遊技中の賞球獲得に関する各値、例えば「獲得予定球数」、「獲得球数」及び「総獲得球数」の3種類の値を管理するもので、例えば定期割り込み毎に図26に示す獲得球数管理処理を実行するように構成されている。ここで、「獲得予定球数」は当該大当たり遊技中に獲得が見込まれる賞球数、「獲得球数」は当該大当たり遊技中に実際に獲得した(払い出された)賞球数、「総獲得球数」は大当たり遊技の連荘中における獲得賞球数の合計である。
この獲得球数管理処理(図26)では、まず第1,第2特別図柄の何れかについて大当たり態様となる図柄変動が開始されるか否かを判定する(S1,S2)。このS1,S2は、主制御基板103から送信される変動パターンコマンド、図柄指定コマンド等に基づいて判断することが可能である。そして、第1,第2特別図柄の何れかについて大当たり態様となる図柄変動が開始される場合には(S1:Yes→S2:Yes)、大当たり遊技種別に対応する獲得予定球数の計算式と、ラウンド数(最大、中、小、最小の何れか)、最大カウント数、大入賞口賞球数の各値とに基づいて獲得予定球数(獲得予定利益量)を算出する。
ここで、演出制御基板104には図11に示すような大当たり遊技種別A1〜A4,B1〜B10と獲得予定球数の計算式A〜Dとの対応関係が、例えば大当たり前の遊技状態毎に予め記憶されており、変動パターンコマンド等より得られる大当たり遊技種別等の情報に基づいて、獲得予定球数の算出に使用すべき計算式を選択可能である。なお、獲得予定球数の計算式A〜Dは例えば図15のように定義されている。
また、これらの計算式A〜Dを構成する最大、中、小、最小の各ラウンド数、最大カウント数、大入賞口賞球数の各値については、図14(b)に示すように、図柄変動開始時に主制御基板103から送信される複数種類の大当たり出玉関連情報指定コマンド(所定情報コマンド)、即ち最大ラウンド数指定コマンド(ラウンド数コマンド)、中ラウンド数指定コマンド(ラウンド数コマンド)、小ラウンド数指定コマンド(ラウンド数コマンド)、最小ラウンド数指定コマンド(ラウンド数コマンド)、最大カウント数指定コマンド(最大カウント数コマンド)、大入賞口賞球数指定コマンド(賞球数コマンド)より取得可能である。
例えば大当たり遊技種別がA1であれば、獲得予定球数の計算式としてAが選択され、また最大ラウンド数、最大カウント数、大入賞口賞球数は夫々15,8,12であるから、獲得予定球数は1440(=15×8×12)となる。
一方、第1,第2特別図柄の変動開始時でない場合や、第1,第2特別図柄の外れ態様となる変動開始時である場合にはS3の処理は実行されない。以上のように、大当たり出玉関連情報指定コマンドを、第1,第2特別図柄の変動開始時点で演出制御基板104に送信することにより、第1,第2特別図柄の変動開始時に、その図柄変動後の大当たり遊技での獲得予定球数を算出可能であるため、大当たり遊技開始前の第1,第2特別図柄の変動中に獲得予定球数に関する演出を実行可能である。
なお本実施形態では、大当たり状態指定コマンドと大当たり出玉関連情報指定コマンドとを大当たり遊技開始時を含む大当たり遊技中の複数のタイミングで演出制御基板104に送信するようになっているため(図13)、例えばそれらの各タイミングでS3の処理を夫々実行して獲得予定球数を再計算してもよい。或いは、大当たり出玉関連情報指定コマンド等より得られる値が前のタイミングで取得した値と同じであるか否かを判定し、同じでない場合に獲得予定球数の再計算を行うようにしてもよい。このように、大当たり状態指定コマンド、大当たり出玉関連情報指定コマンドを大当たり遊技の開始時だけでなく、それ以外の多くのタイミングで演出制御基板104に送信することにより、ノイズ等の影響で正しい値を伝達できなかった場合でも早い段階で正しい値に修正可能である。
続いて、第1〜第3獲得球数コマンドの何れかを受信したか否かを判定する(S4,S6,S8)。そして、大入賞手段58への入賞時に送信される第1獲得球数コマンドを受信した場合には(S4:Yes)、そのコマンドより得られる賞球数(ここでは12個)を獲得球数と総獲得球数とに夫々加算する(S5)。
また、オーバー入賞時に送信される第2獲得球数コマンドを受信した場合には(S6:Yes)、そのコマンドより得られる賞球数(ここでは12個)を獲得球数と総獲得球数と獲得予定球数とに夫々加算する(S7)。オーバー入賞は、1ラウンドの最大カウント数を超えた入賞、或いは出玉なしラウンドにおける入賞であり、S3で算出した獲得予定球数はオーバー入賞による賞球数が考慮されていないため、このオーバー入賞分の賞球数は獲得球数及び総獲得球数だけでなく獲得予定球数にも加算する必要がある。
また、大入賞手段58以外の入賞手段への入賞時に送信される第3獲得球数コマンドを受信した場合には(S8:Yes)、そのコマンドより得られる賞球数を獲得球数と総獲得球数と獲得予定球数とに夫々加算する(S9)。S3で算出した獲得予定球数は大入賞手段58以外の入賞手段への入賞分は考慮されていないため、大入賞手段58以外の入賞手段への入賞分の賞球数は獲得球数だけでなく獲得予定球数にも加算する必要がある。
そして、大当たり遊技が終了した場合には(S10:Yes)、獲得球数と獲得予定球数とをクリアし(S11)、またいわゆる連荘が終了した場合には(S12:Yes)、総獲得球数をクリアし(S13)、獲得球数管理処理を終了する。
図柄変動演出制御手段140は、演出図柄80の変動表示及びそれに伴う演出を制御するもので、演出図柄制御手段140a、予告演出制御手段140b、獲得予定球数予告演出制御手段140c等を備えている。
演出図柄制御手段140aは、演出図柄80の表示制御及びそれに伴う音声出力、電飾発光等の制御を行うもので、主制御基板103から変動パターンコマンドを受信した場合に、指定された変動パターンに基づいて演出図柄80の変動及びそれに伴う音声出力、電飾発光を開始させると共に、変動停止コマンドを受信したときに、図柄指定コマンドと変動パターンコマンドとに基づいて選択された停止図柄で演出図柄80の変動を停止させ、またそれに伴う音声出力、電飾発光を停止させるようになっている。
予告演出制御手段140bは、第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄が第1,第2大当たり態様となって大当たり遊技が発生するか否か等、第1,第2特別図柄及び演出図柄80の変動に関する予告演出を制御するものである。この予告演出としては、先読み判定手段118aによる先読み判定結果に基づいて行う「先読み予告演出」、特別図柄処理手段120による図柄変動開始時の大当たり判定結果等に基づいて行う「通常予告演出」等がある。
また「先読み予告演出」には、先読み判定結果に基づいて、その先読み判定の対象となった特別乱数情報に対応する図柄変動までの複数回の図柄変動において例えば同一態様の演出を実行する「先読み連続演出」の他、先読み判定結果に基づいて第1,第2保留表示画像X1〜,Y1〜を、第1,第2特別図柄が第1,第2大当たり態様となる信頼度(以下、大当たり信頼度という)等に応じて図16に示すような所定の表示態様で表示する「先読み保留変化演出」等がある。
また「通常予告演出」には、「会話予告演出」、「ステップアップ予告演出」、「ボタン予告演出」、「ミニキャラ予告演出」等がある。「会話予告演出」では、第1,第2特別図柄の変動中に例えばキャラクタの台詞が液晶表示手段60に表示され、例えばその台詞の内容が大当たり信頼度を示唆するようになっている。「ステップアップ予告演出」では、第1,第2特別図柄の変動中に、液晶表示手段60への演出画像の表示を含む所定の演出ステップが、例えば大当たり信頼度に応じて複数段階(例えば5段階)のうちの所定段階まで実行されるようになっている。このステップアップ予告演出では、例えば演出ステップの段階が進むほど大当たり信頼度が高くなるように設定されている。
「ボタン予告演出」では、第1,第2特別図柄の変動中における操作有効期間中に演出ボタン30の操作が所定操作条件を満たした(操作成立)と判定された場合に、例えば大当たり信頼度に応じて所定の操作時演出が実行されるようになっている。「ミニキャラ予告演出」は、1又は複数のミニキャラ画像が液晶表示手段60に表示され、例えば大当たり信頼度を示唆する動作を行うようになっている。
予告演出制御手段140bは、先読み予告演出に関しては、例えば第1,第2保留増加コマンドを受信し且つ先読み連続演出中でないこと等の所定の条件を満たす場合に実行開始の抽選を行い、複数種類の先読み予告演出(先読み連続演出、先読み保留変化演出等)の少なくとも一つに当選した場合にその先読み予告演出の実行を開始し、また通常予告演出に関しては、例えば第1,第2特別図柄の変動開始時、即ち第1,第2保留減少コマンド、変動パターンコマンド及び図柄指定コマンドを例えば一定時間内に受信した場合に抽選を行い、複数種類の通常予告演出(会話予告演出、ステップアップ予告演出等)の少なくとも一つに当選した場合に、演出図柄80の変動中にその通常予告演出を実行するように構成されている。
獲得予定球数予告演出制御手段140cは、当該変動後に発生する大当たり遊技での獲得予定球数に関する獲得予定球数予告演出を制御するもので、演出図柄80が大当たり演出態様となる大当たり変動中に、獲得球数管理手段139より得られる獲得予定球数に基づいて獲得予定球数予告演出を実行可能となっている。
獲得予定球数予告演出としては、例えば図27(b),(c)に示すように、遊技者に演出ボタン30を連打させ、その連打操作に基づいて獲得予定球数の表示をカウントアップするカウントアップ演出等が考えられる。
大当たり演出制御手段(注意喚起表示制御手段)141は、大当たり遊技に関する演出を制御するもので、例えば大当たり開始インターバル中、大当たりラウンド中、ラウンド間インターバル中、大当たり終了インターバル中に液晶表示手段60に各種演出画像を表示可能であり、大当たり遊技中における所定期間中に、獲得球数管理手段139より得られる獲得球数、獲得予定球数、総獲得球数を表示可能であり、更に例えば大当たり終了インターバル中に、遊技へののめり込みに関する第1注意喚起表示と、カード取り忘れに関する第2注意喚起表示とを実行可能となっている。
また本実施形態では、獲得球数及び総獲得球数に関しては獲得球数管理手段139より得られる正しい値を常に表示するが、獲得予定球数に関しては、大当たり遊技の開始当初は実際よりも小さい値(昇格前表示値という)を表示し、大当たり遊技中の所定のタイミング(例えば第3ラウンド中)で獲得予定球数を本来の値まで増加させる昇格演出を実行可能となっている。図11に示すように、本実施形態では大当たり遊技A2,B2,B5〜B7の場合に獲得予定球数の昇格演出を実行するようになっている。例えば大当たり遊技A2の場合には、開始当初は獲得予定球数を昇格前表示値として「576」個と表示し、例えば第3ラウンド中に実行する昇格演出において、獲得予定球数を本来の値である「1440」個に増加させるようになっている。
なお、大当たり演出制御手段141により大当たり遊技中に獲得予定球数の昇格演出を行う場合には、その前の図柄変動中に行われる獲得予定球数予告演出では獲得予定球数として正しい値ではなく昇格前表示値を使用する。
図27及び図28は、大当たり遊技A2(図11参照)が選択された場合の、演出図柄80の大当たり変動の終盤から大当たり遊技を経て次の演出図柄80の変動が開始するまでの液晶表示手段60の画像表示の一例を示したものである。3つの演出図柄80が例えば「1」で揃って大当たり演出態様が成立すると(図27(a))、獲得予定球数予告演出の一例であるカウントアップ演出が開始する(図27(b))。
このカウントアップ演出では、例えば遊技者に演出ボタン30を連打操作させるための操作誘導画像161を液晶表示手段60に表示すると共に、遊技者による演出ボタン30の連打操作に基づいて「+50」等のカウントアップ表示を繰り返し行い(図27(b))、続いて「576GET!」等の結果表示を行う(図27(c))。この結果表示では通常は獲得球数管理手段139で得られる獲得予定球数の値(ここでは1440)を表示するが、大当たり遊技A2の場合には大当たり遊技中に獲得予定球数を昇格前表示値である576から本来の値である1440へ増加させる昇格演出を行うため(図11)、カウントアップ演出の結果表示ではその昇格前表示値である「576」を表示する。
続いて大当たり遊技が開始されると、まず大当たり開始インターバル中に液晶表示手段60に大当たり開始表示を行い、例えばボーナス表示162を表示する(図27(d))。ボーナス表示162は例えば出玉ありラウンド数等に応じて複数種類、例えば第1ボーナス表示162aである「BONUS」と第2ボーナス表示162bである「HYPER BONUS」の2種類設けられており、例えば出玉ありラウンドが15ラウンドの場合で昇格演出を行わない場合は「HYPER BONUS」を、それ以外の場合は「BONUS」を表示するようになっている。また、大当たり開始インターバル中は大当たり開始表示と共に右打ち誘導画像151bを表示する。
大当たり開始インターバルが終了すると、所定回数(ここでは15回)の大当たりラウンドがラウンド間インターバルを挟んで繰り返し行われる。第1ラウンドが開始されると、図27(e)に示すように、液晶表示手段60にキャラクタ等によるラウンド中演出画像163を表示すると共に、大当たり開始表示に対応するボーナスアイコン164を表示し、また総獲得球数を示す総獲得球数表示165、獲得球数を示す獲得球数表示166、獲得予定球数を示す獲得予定球数表示167を表示する。総獲得球数表示165は、例えば「Total○○○○」のように単独で表示され、獲得球数表示166と獲得予定球数表示167とは、例えば「△△△△/□□□□」のように獲得予定球数を分母、獲得球数を分子とする分数の形で表示される。
なお、獲得予定球数表示167で表示される獲得予定球数は、ラウンド開始当初は昇格前表示値である576となる。また右打ち誘導画像151bは第1ラウンド以降も引き続き表示する。
右打ち誘導画像151b、ボーナスアイコン164、総獲得球数表示165、獲得球数表示166、獲得予定球数表示167は、ラウンド間インターバル及びそれに続く第2ラウンド以降も引き続き表示する。
そして例えば第3ラウンドでは、獲得予定球数の昇格演出が行われる。この昇格演出では、図27(f)に示すように、液晶表示手段60に当該大当たり遊技の正しいラウンド数及び獲得予定球数に対応して第2ボーナス表示162bである「HYPER BONUS」を表示すると共に、獲得予定球数表示167の値を、昇格前表示値である576から本来の値である1440に変更する。これにより、遊技者に得をしたという感覚を持たせて満足度を高めることができる。
全ての大当たりラウンドが終了すると、大当たり終了インターバル中には、例えば終了インターバル演出(図28(g))、注意喚起表示(図28(h))、企業ロゴ表示(図28(i))、通常図柄表示(図28(j))を順次実行する。
注意喚起表示(図28(h))では、液晶表示手段60に、遊技へののめり込みに関する第1注意喚起画像168aと、カード取り忘れに関する第2注意喚起画像168bとを並行して、即ち同じ期間中に表示する。なお、それら注意喚起画像168a,168bは、フェードイン、フェードアウト等の時間を除き、遊技者が表示内容を認識するのに十分な時間(例えば4秒以上)継続して表示することが望ましい。また注意喚起表示中についても、例えば注意喚起画像168a,168bと重ならない位置に発射誘導画像151(ここでは右打ち誘導画像151b)を表示することが望ましい。なお、大当たり終了インターバル中の演出は、その大当たり終了インターバル中に遊技者が発射ハンドル28を操作するか否か、或いは第1,第2特別図柄始動手段56,57に遊技球が入賞するか否か等によって変化することはない。従って、大当たり終了インターバル中に実行されるのめり込みに関する注意喚起画像168aの表示が中断又は中止されることはない。
大当たり終了インターバルが終了すると、通常図柄表示(図28(j))の状態から演出図柄80による次の図柄変動が開始される。
客待ち制御手段(デモ演出制御手段,音声演出制御手段,第2演出制御手段,注意喚起表示制御手段)142は、客待ち状態中の演出等を制御するもので、その演出制御の内容は例えば図29に示すように設定されている。本実施形態では、客待ち状態中の全期間を、図29に示すA〜Dの4種類の期間に区分し、またD期間については更にD1〜D4の4種類の期間に区分している。またそれらA〜Dの4種類の期間のうち、A期間が客待ち状態の初期状態となっている。即ち、客待ち状態はA期間から開始される。
本実施形態の客待ち状態(非遊技期間)は、図29にA期間の開始条件として記載しているように、主制御基板103から客待ちデモコマンドを受信し且つ発射ハンドル28のタッチセンサ28dがOFFであること(又はOFFになること)を条件に開始する(非遊技条件,非操作条件の一例)。また、客待ちデモコマンドの受信以降、タッチセンサ28dがONの状態が長時間継続する場合には、その継続時間が所定時間(例えば60s)に達することを条件に客待ち状態(即ちA期間)を開始する(非遊技条件の一例)。また客待ち状態は、第1,第2特別図柄の変動が開始すること、即ち例えば主制御基板103から変動パターンコマンドを受信することを条件に終了する(但しこの終了条件は図29では省略している)。
なお客待ちデモコマンドは、第1,第2特別保留個数が共に0の状態で第1,第2特別図柄の変動待機状態となった場合の他、例えば客待ち状態からのバックアップ復帰時、RAMクリア時等に主制御基板103から演出制御基板104に対して送信される。
A期間の開始時には、第1タイマと第2タイマとに夫々初期値をセットすると共に例えばカウントダウンによる計時を開始する。第1タイマは、D期間の開始時期の判定に用いるもので、初期値として例えば180sに対応する値をセットする。また第2タイマは、A期間の終了時期(B期間の開始時期)の判定に用いるもので、初期値として例えば30sに対応する値をセットする。例えばタイマ値を4ms毎に更新する場合には、第1タイマの初期値は45000(=250×180)、第2タイマの初期値は7500(=250×30)となる。なお図30では便宜上、第1,第2タイマの値を、更新頻度(例えば4ms)に応じた実際の値ではなく秒数で示している。第2,第3の実施形態に係る図38,図40についても同様である。
A期間中は客待ち前演出を実行する。この客待ち前演出では、例えば液晶表示手段60にその前の図柄変動で停止した状態の演出図柄80の画像を引き続き表示し、電飾手段36は所定の客待ち発光態様で発光し、スピーカ17,22からは所定のBGMを引き続き出力する。
またA期間(第1期間)中は、音量操作手段32による音量調整操作、光量操作手段33による光量調整操作、演出ボタン30によるメニュー画面表示操作、十字操作手段31の左右キー31c,31dによる遊技モード変更操作が全て有効となっているが、液晶表示手段60には音量調整可能報知画像153a、光量調整可能報知画像154a、メニュー画面操作可能報知画像155、遊技モード変更方法報知画像158は表示しない。但し、演出ボタン(操作手段)30のLED(報知手段)30bは、メニュー画面操作可能報知画像155が表示されているか否かに拘わらず、メニュー画面の表示操作が有効なメニュー操作可能期間中は点灯(又は点滅)することにより、演出ボタン30の操作が有効であることを報知するようになっている。
A期間中に音量操作手段32又は光量操作手段33が操作された場合には、その遊技者操作に応じて音量又は光量を変更すると共に、その変更後の音量又は光量に対応する音量設定画像153b(図20(a))又は光量設定画像154b(図20(b))を液晶表示手段60に例えば一定期間表示する。またA期間中に演出ボタン30が操作された場合には、液晶表示手段60にメニュー画面156(図22)を表示する。またA期間中に十字操作手段31の左右キー31c,31dが操作された場合には、例えば遊技モード選択画像159(図25)を液晶表示手段60の上部側等に表示すると共にその選択枠内の「第1モード」〜「第3モード」の表示を操作回数に応じて変更する。選択された遊技モードへは例えば客待ち状態の終了時点で変更される。
A期間は、その開始からの経過時間が例えば30s(第2時間)となって第2タイマが0となった時点(第2時点)で終了し、B期間に移行する(図30(a)参照)。B期間中は引き続き客待ち前演出を実行するが、スピーカ(第1演出手段)17,22から出力されるBGMに関してはフェードアウトにより徐々に消音する(第2演出)。
またB期間(第2期間)中は、音量操作手段32による音量調整操作、光量操作手段33による光量調整操作、演出ボタン30によるメニュー画面表示操作、十字操作手段31の左右キー31c,31dによる遊技モード変更操作は引き続き有効であり、更にA期間中は非表示であった音量調整可能報知画像153a、光量調整可能報知画像154a、メニュー画面操作可能報知画像155、遊技モード変更方法報知画像158を液晶表示手段60に表示する。
B期間中に音量操作手段32又は光量操作手段33が操作された場合には、例えば音量調整可能報知画像153a、光量調整可能報知画像154aを消去し、その遊技者操作に応じて音量又は光量を変更すると共に、その変更後の音量又は光量に対応する音量設定画像153b(図20(a))又は光量設定画像154b(図20(b))を液晶表示手段60に例えば一定期間表示する。またB期間中に演出ボタン30が操作された場合には、例えばメニュー画面操作可能報知画像155を消去すると共にメニュー画面156(図22)を表示する。またA期間中に十字操作手段31の左右キー31c,31dが操作された場合には、例えば遊技モード変更方法報知画像158を消去し、遊技モード選択画像159の選択枠内の「第1モード」〜「第3モード」の表示を操作回数に応じて変更する。
B期間は、BGMのフェードアウトが終了した時点で終了し、C期間に移行する(図30(a)参照)。C期間中は引き続き客待ち前演出を実行するが、BGMに関してはフェードアウト後の消音状態を維持する。なお、この消音状態中もBGMの進行は停止せず、後に消音状態を終了する際にはその時点、即ちBGMの途中から出力を再開することが望ましい。
またC期間(第2期間)中は、音量操作手段32による音量調整操作、光量操作手段33による光量調整操作、演出ボタン30によるメニュー画面表示操作、十字操作手段31の左右キー31c,31dによる遊技モード変更操作は引き続き有効で、音量調整可能報知画像153a、光量調整可能報知画像154a、メニュー画面操作可能報知画像155、遊技モード変更方法報知画像158も引き続き液晶表示手段60に表示する。音量操作手段32、光量操作手段33、演出ボタン30、十字操作手段31の左右キー31c,31dが操作された場合の処理はB期間中と同様である。
C期間は、第1タイマが0となった時点、即ち第1タイマの初期化後の計時時間が例えば180s(第1時間)に達した時点(第1時点)で終了し、D期間に移行する(図30(a)参照)。なお、特別遊技状態(確変状態)中でないこと等をC期間の終了条件(即ちD期間の開始条件)に加えてもよい。
D期間中は、それまでの客待ち前演出に代えて客待ちデモ演出(デモ演出)を実行する。この客待ちデモ演出では、図31に示すように、最初のD1期間中は機種イメージデモ画像171を、次のD2期間中は企業ロゴ画像172を、その次のD3期間中は遊技へののめり込みに関する注意喚起画像173を(注意喚起表示,第1注意喚起表示)、更にその次のD4期間中は例えば客待ち前演出中とは異なる図柄停止画像174を、夫々液晶表示手段(第2演出手段)60に表示するようになっている。なお、D3期間中に表示されるのめり込みに関する注意喚起画像173(図31)は、大当たり遊技の終了後に表示されるのめり込みに関する注意喚起画像168a(図28)とは、表示される文言の内容は共通であるものの表示態様が異なっている。
またD期間中、BGMについては消音状態を維持し、電飾手段36については、節電モード中であれば節電中発光態様(例えば消灯)で、通常モード中であれば所定のデモ発光態様で発光する。また節電モード中は、液晶表示手段60に節電モード報知画像157をD1,D4期間中に限り表示する。従って、節電モード中であっても、D2,D3期間中は節電モード報知画像157は表示しないが、D3期間終了後のD4期間では再び節電モード報知画像157を表示する。このように節電モード報知画像157は、のめり込みに関する注意喚起画像173と重ねて表示されることはない。なお、D期間中は例えばD1→D2→D3→D4→D1→…の順序で循環的に移行する(図30(a)等)。
また本実施形態では、客待ちデモ演出中に可動演出手段61〜64の可動体61a〜64aの少なくとも一部を所定のパターンで動作させるようになっている。図32に、客待ちデモ演出における各可動体61a〜64aの動作パターンを示している。下可動体64aは、客待ちデモ演出(D期間)の開始と同時に原点位置である上位置から下位置に移動してその位置を維持するようになっている。左右の可動体61a,62aは、第1モード中の場合には客待ちデモ演出の開始から所定時間(例えば5s)経過後に左可動体61aが原点位置である横位置から下位置に移動してその位置を維持し、第2モード中の場合には同じく客待ちデモ演出の開始から所定時間(例えば5s)経過後に右可動体62aが原点位置である下位置から横位置に移動してその位置を維持し、第3モード中の場合には同じく客待ちデモ演出の開始から所定時間(例えば5s)経過後に左可動体61aが原点位置である上位置から下位置に、右可動体62aが原点位置である上位置から横位置に夫々移動してその位置を維持するようになっている。上可動体63aは客待ちデモ演出中は動作せず、原点位置である上位置で待機する。なお、D期間中に客待ち状態が終了する場合には、可動体61a〜64aは、後述する可動体復帰処理の実行により夫々原点位置に復帰する(図33)。
またD期間中は、十字操作手段31の左右キー31c,31dによる遊技モード変更操作については例えばD1〜D4期間の全てにおいて無効となっている。従って、D期間中は遊技モード変更方法報知画像158は表示されない。なお、D期間中の少なくとも一部期間、例えばD4期間中については十字操作手段31の左右キー31c,31dによる遊技モード変更操作を有効としてもよい。
一方、音量操作手段32による音量調整操作、光量操作手段33による光量調整操作、演出ボタン30によるメニュー画面表示操作についてはD1〜D4期間の全てにおいて有効となっているが、音量調整可能報知画像153a、光量調整可能報知画像154a、メニュー画面操作可能報知画像155については、企業ロゴ画像172及びのめり込みに関する注意喚起画像173を表示するD2,D3期間では非表示とし、それ以外のD1,D4期間では表示するようになっている。このように、音量調整可能報知画像153a、光量調整可能報知画像154a及びメニュー画面操作可能報知画像155は、のめり込みに関する注意喚起画像173と重ねて表示されることはない。
なお、D1,D4期間中に音量操作手段32、光量操作手段33、演出ボタン30が操作された場合の処理はB,C期間中と同様であり、D2,D3期間中に音量操作手段32、光量操作手段33、演出ボタン30が操作された場合の処理はA期間中と同様である。即ち、例えばD3期間中に音量操作手段32が操作された場合には、その遊技者操作に応じて音量を変更すると共に、その変更後の音量に対応する音量設定画像153b(図20(a))を、のめり込み防止に関する注意喚起画像173が表示されている液晶表示手段60に例えば一定期間表示する。この場合、音量設定画像153b等(設定値情報表示)はのめり込み防止に関する注意喚起画像173と重ならないように表示することが望ましい。また例えばD3期間中に演出ボタン30が操作された場合には、のめり込み防止に関する注意喚起画像173の表示を終了してメニュー画面156(図22)を表示する。
また客待ち制御手段142は、客待ち状態中は発射ハンドル28のタッチセンサ28dからの信号を監視しており、タッチセンサ28dのONエッジを検出したときには、それがA〜D期間の何れであるかに応じて次のような処理を実行するようになっている。
即ち、A〜C期間中にタッチセンサ28dのONエッジを検出した場合には、第1タイマと第2タイマとのうち、第1タイマのみを初期化(例えば180sに再設定)する。例えば、客待ち状態の開始から12s後(A期間中)、或いは85s後(C期間中)にタッチセンサ28dのONエッジを検出した場合には、図30(b),(c)に示すように、その時点で第1タイマが初期化されるため、客待ちデモ演出(D期間)の開始タイミングは、タッチセンサ28dのONエッジが検出されない場合(図30(a))と比べて夫々12s、85s遅くなる。なお、タッチセンサ28dのONエッジが検出されても第2タイマは初期化されないため、B期間の開始タイミングは客待ち状態の開始から例えば30s後のまま変化しない。
また、D期間中にタッチセンサ28dのONエッジを検出した場合には、D期間を終了してC期間を開始すると共に、第1タイマを初期化して計時を開始する。例えばD3期間中にタッチセンサ28dのONエッジを検出した場合には、図30(d)に示すように、その時点で客待ちデモ演出(D期間)を終了してC期間を開始すると共に、第1タイマを初期化して計時を開始するため、例えばその後180s経過時点で再びD期間に移行する。このように、客待ちデモ演出中にタッチセンサ28dのONエッジを検出した場合には、それがのめり込みに関する注意喚起画像173の表示中(D3期間)であればその注意喚起画像173を中断して、また注意喚起画像173の表示前のD1,D2期間中であれば注意喚起画像173の表示を行うことなく、夫々C期間に移行する。
なお客待ち状態は、第1,第2特別図柄始動手段56,57が遊技球を検出することに基づいて第1,第2特別図柄の変動が開始することを条件に終了するから、例えば客待ちデモ演出中に第1,第2特別図柄始動手段56,57が遊技球を検出した場合には、それがのめり込みに関する注意喚起画像173の表示中(D3期間)であればその注意喚起画像173を中断して、また注意喚起画像173の表示前のD1,D2期間中であれば注意喚起画像173の表示を行うことなく、客待ちデモ演出は終了する。
可動体復帰制御手段143は、可動体61a〜64aを夫々の原点位置に復帰させるもので、例えば第1,第2特別図柄の変動開始時(原点復帰条件が成立した場合)に、図34に示す可動体復帰処理を実行するようになっている。
図34に示す可動体復帰処理では、まず各可動体61a〜64aに対して例えば所定の順序で原点復帰処理を実行する(S41)。この原点復帰処理(S41)は、対象とする可動体に対応する原点検出手段がONでない場合に、駆動手段を原点側に駆動することにより可動体を原点位置まで移動させる処理である。
一例として下可動体64aの原点復帰処理(図35)について説明すると、まず下可動体64aの原点検出手段である上位置検出手段84aがONであるか否かを判定し(S51)、ONであれば(S51:Yes)そのまま原点復帰処理を終了する。
上位置検出手段84aがONでなければ(S51:No)、上位置検出手段84aがONになるまで(S53:Yes)、下可動体64aを原点位置である上位置に移動させる方向に下駆動手段64bを作動させる(S52)。そして上位置検出手段84aがONになった場合には(S53:Yes)、更に下駆動手段64bを同方向に所定ステップ作動させることにより、下可動体64aを原点位置まで移動させ(S54)、原点復帰処理を終了する。この場合のステップ数は、図36に示すように下可動体64aの場合には12ステップとなっている。
一方、原点位置側への駆動(S52)開始後、所定時間が経過しても上位置検出手段84aがONにならない場合には(S55:Yes)、エラーと判定し(S56)、上可動体63aを強制退避位置に強制退避させ(S57)、原点復帰処理を終了する。この強制退避位置は、例えば原点位置以外の何れかの停止位置(例えば下可動体64aであれば下位置)に設定されるが、液晶表示手段60に表示される画像のうち、遊技者から見て少なくとも特定画像の視認性が確保できる位置、即ち例えば正面視で特定画像の前側に被らない位置とすることが望ましい。この場合の特定画像は、例えば演出図柄80の数字部80a、保留表示画像X1〜,Y1〜、左打ち誘導画像151a、右打ち誘導画像151b、エラー報知画像152、音量設定画像153b、光量設定画像154b等が考えられる。なお、通常の演出中には停止しない停止位置を強制退避位置として別途設けてもよい。
図33は、客待ちデモ演出中(D期間中)に遊技球が第1特別図柄始動手段56に入賞することにより第1特別図柄の変動が開始される場合の、各可動体61a〜64aの原点復帰動作の一例を示している。本実施形態の客待ちデモ演出において原点位置から移動するのは下可動体64a、左可動体61a及び右可動体62aであるが、図33の例では、まず下可動体64aを下位置から原点位置である上位置に復帰させた後、第1モードの場合には左可動体61aを下位置から横位置に、第2モードの場合には右可動体62aを横位置から下位置に、第3モードの場合には左可動体61aを下位置から上位置に、右可動体62aを横位置から上位置に夫々移動させるようになっている。このように各可動体の原点復帰動作を順番に行うのは互いの干渉を防止するためである。従って、例えば下可動体64aと左右の可動体61a,62aとが互いに干渉する可能性のない場合には並行して原点復帰動作を実行してもよい。
なお、例えば左可動体61aは、駆動手段として揺動駆動手段61dと昇降駆動手段61eとを備え、また原点検出手段としてモード毎に2つの位置検出手段(例えば第1モードの場合には上昇降位置検出手段81aと下揺動位置検出手段81d)が存在する。従って、例えば第1モード中における左可動体61aの原点復帰処理では、図35におけるS51で上昇降位置検出手段81aと下揺動位置検出手段81dとが共にONであるか否かを判定し、少なくとも一方がONでない場合には(S51:No)、S52においてそのONでない位置検出手段に対応する駆動手段(例えば上昇降位置検出手段81aがONでない場合には昇降駆動手段61e、下揺動位置検出手段81dがONでない場合には揺動駆動手段61d)を原点側に駆動し、その位置検出手段がONになった場合(S53:Yes)には更にその駆動手段を所定ステップ駆動すればよい(S54)。右可動体62aについても同様である。
全ての可動体61a〜64aについて原点復帰処理(S41)が終了すると、客待ち状態の終了時であることを条件に(S42:Yes)、例えば全ての可動体61a〜64aについて、駆動手段により原点位置側に駆動する押し込み動作を実行する(S43)。なお、特別遊技状態中でない場合にのみ客待ちデモ演出を実行するように構成されている場合には、客待ち状態の終了時で且つ特別遊技状態中でないことを条件に押し込み動作を実行するように構成してもよい。
この押し込み動作における駆動手段の駆動ステップ数は、原点検出手段がONになってから可動体が原点位置に達するまでに要するステップ数以上とする。下可動体64aの場合には、図36に示すように押し込み動作として駆動手段を原点位置側に12ステップ以上駆動すればよい。また例えば左可動体61aに対する押し込み動作は、揺動駆動手段61dと昇降駆動手段61eとの両方について実行すればよい。右可動体62aについても同様である。
この押し込み動作(S43)を実行することにより、原点検出手段はONであるが(即ち図35のS51ではYesと判定されるが)、原点位置からは僅かに外れている可動体を原点位置まで確実に移動させることができる。なお本実施形態では、このような状態(原点検出手段はONで可動体が原点位置から僅かに外れている状態)は、客待ち状態中に可動体が動作を開始した直後(図32におけるD期間開始直後又はその後5s経過直後)に客待ち状態が終了した場合に発生し得る。よって本実施形態では、客待ち状態の終了時でない場合(S42:No)については押し込み動作(図34のS43)を実行しないようになっている。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機では、遊技者による発射ハンドル28のタッチ操作(所定操作)を検知するタッチセンサ(操作検知手段)28dを備え、そのタッチセンサ28dがタッチ操作を検知した場合に第1タイマの計時をリセットすることにより、客待ちデモ演出(デモ演出)の開始タイミング(第1時点)を遅らせるように構成しているため、客待ちデモ演出(デモ演出)をより適切なタイミングで実行することが可能である。
また、客待ち状態中(非遊技期間中)に遊技者操作に基づいて音量,光量(所定設定値)を変更可能な音量,光量調整手段(設定値変更制御手段)134,135と、音量、光量の調整操作(所定設定値の変更操作)が可能である旨の音量,光量調整可能報知画像153a,154aを表示可能(設定値変更可能表示を実行可能)な音量,光量調整手段(設定値変更可能表示制御手段)134,135とを備え、音量,光量調整手段134,135は、客待ち状態の開始後に第2タイマによる計時が30s(第2時間)となった場合に音量,光量調整可能報知画像153a,154aの表示を開始し、タッチセンサ28dがタッチ操作を検知した場合でも第2タイマの計時はリセットせず、従ってBGMの出力を抑制するタイミング(第2時点)を遅らせることなく実行するように構成している。また、第2タイマの計時が30sに達する前から遊技者操作に基づいて音量,光量を調整可能となっている。
また、客待ち状態中(非遊技期間中)に、タッチセンサ28dが遊技者による発射ハンドル28のタッチ操作を検知している状態が続いている場合には、第1タイマの計時を行わず、更にその状態が所定時間以上続いた場合には、第1タイマの計時を開始するようになっている。
また、客待ち状態は、音量,光量(所定設定値)の変更操作及びメニュー画面156の表示操作が有効で且つ音量,光量調整可能報知画像153a,154a、メニュー画面操作可能報知画像155を表示しないA期間(第1期間)と、音量,光量の変更操作及びメニュー画面156の表示操作が有効で且つ音量,光量調整可能報知画像153a,154a、メニュー画面操作可能報知画像155を表示するB,C期間(第2期間)とで少なくとも構成され、客待ちデモ演出中にタッチセンサ28dが遊技者による発射ハンドル28のタッチ操作を検知した場合には、客待ちデモ演出を終了してC期間(第2期間)を開始するようになっている。
また、客待ち状態(非遊技期間)中に、遊技へののめり込みに関する注意喚起画像173を表示可能(注意喚起表示を実行可能)な客待ち制御手段142を備え、のめり込みに関する注意喚起画像173の表示中は、音量,光量(所定設定値)の変更操作及びメニュー画面156の表示操作は有効であるが音量,光量調整可能報知画像153a,154a、メニュー画面操作可能報知画像155を表示しないことにより、音量,光量調整可能報知画像153a,154a、メニュー画面操作可能報知画像155を少なくとものめり込みに関する注意喚起画像173と重ねた状態では実行しないようになっている。
また、遊技へののめり込みに関する注意喚起画像173の表示中に遊技者により音量,光量(所定設定値)の変更操作が行われた場合には、のめり込みに関する注意喚起画像173と重ならない位置(少なくともそれぞれの文字や情報同士が重ならない位置)に音量,光量設定画像153b,154bを表示(設定値情報表示)するようになっている。
また、のめり込みに関する注意喚起画像173の表示中に、遊技者によりメニュー画面156の表示操作が実行された場合には、のめり込みに関する注意喚起画像173の表示を終了してメニュー画面156を表示するようになっている。
また、演出ボタン(操作手段)30は、その操作が有効であることを報知するLED(報知手段)30bを有し、のめり込みに関する注意喚起画像173の表示中はメニュー画面操作可能報知画像155を表示しない一方、LED30bによる報知を実行するようになっている。
またのめり込みに関する注意喚起画像173の表示中は、節電モード中であっても節電モード報知画像157を表示しない(節電中表示を実行しない)ことにより、節電モード報知画像157を少なくとものめり込みに関する注意喚起画像173と重ねた状態では実行しないようになっている。また、のめり込みに関する注意喚起画像173の表示が終了した場合には節電モード報知画像157を表示する(節電中表示を実行する)。
また、客待ち状態(非遊技期間)中にのめり込みに関する注意喚起画像173を実行する場合には、タッチセンサ28dが遊技者による発射ハンドル28のタッチ操作を検知することによりのめり込みに関する注意喚起画像173の表示を中断するが、大当たり遊技の終了後にのめり込みに関する注意喚起画像168aを実行する場合には、タッチセンサ28dが遊技者による発射ハンドル28のタッチ操作を検知してものめり込みに関する注意喚起画像173の表示を中断しないようになっている。
また、客待ち状態(非遊技期間)中にのめり込みに関する注意喚起画像173を実行する場合には、第1,第2特別図柄始動手段56,57が遊技球を検出することによりのめり込みに関する注意喚起画像173の表示を中断するが、大当たり遊技の終了後にのめり込みに関する注意喚起画像168aを実行する場合には、第1,第2特別図柄始動手段56,57が遊技球を検出してものめり込みに関する注意喚起画像173の表示を中断しないようになっている。
また、大当たり遊技の終了後はのめり込みに関する注意喚起画像168aとカード取り忘れに関する注意喚起画像168bとを表示し、客待ち状態(非遊技期間)中はカード取り忘れに関する注意喚起画像は表示せず、のめり込みに関する注意喚起画像173を表示するようになっている。また、大当たり遊技の終了後と客待ち状態中とでのめり込みに関する注意喚起画像168a,173の表示態様が異なっている。
また、主制御基板(主制御手段)103から演出制御基板(サブ制御手段)104に対して、大当たり遊技(特別遊技)の種類に対応する大当たり状態指定コマンド(特別遊技コマンド)と、獲得予定球数(獲得予定利益量)に関する大当たり出玉関連情報指定コマンド(所定情報コマンド)、即ち最大ラウンド数を指定する最大ラウンド数指定コマンド、中ラウンド数を指定する中ラウンド数指定コマンド、小ラウンド数を指定する小ラウンド数指定コマンド、最小ラウンド数を指定する最小ラウンド数指定コマンド、最大カウント数を指定する最大カウント数指定コマンド、大入賞口賞球数を指定する大入賞口賞球数指定コマンドを送信可能であり、演出制御基板104は、それら大当たり状態指定コマンドと大当たり出玉関連情報指定コマンドとに基づいて獲得予定球数を算出するように構成されているため、例えば大当たり遊技のラウンド数、最大カウント数、大入賞手段58の賞球数等を変更する場合であっても、獲得予定球数に関しては主制御基板103側から送信する大当たり出玉関連情報指定コマンドを変更するだけでよく、演出制御基板104側については何ら設定を変更する必要がない。
また、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な大入賞手段(特別入賞手段)58を備え、大当たり遊技(特別遊技)では、大入賞手段58が所定開動作を1又は複数種類のラウンド数の何れかを上限として繰り返すように構成し、大当たり出玉関連情報指定コマンド(所定情報コマンド)は、一又は複数種類のラウンド数に対応する1又は複数種類のラウンド数指定コマンド(ラウンド数コマンド)を含むものとしている。また大当たり出玉関連情報指定コマンドは、1ラウンドの所定開動作で大入賞手段58に入賞可能な遊技球の最大数に対応する最大カウント数指定コマンド(最大カウント数コマンド)を含んでいる。また大当たり出玉関連情報指定コマンドは、大入賞手段58への1入賞当たりの賞球数に対応する大入賞口賞球数指定コマンド(賞球数コマンド)を含んでいる。
また大当たり出玉関連情報指定コマンド(所定情報コマンド)を、大当たり遊技の開始時を含む大当たり遊技中の複数のタイミングで主制御基板(主制御手段)103から演出制御基板(サブ制御手段)104に送信するように構成している。また、抽選の結果に基づいて図柄を変動表示可能な図柄表示手段53,54を備え、抽選の結果が特定結果となることに基づいて図柄表示手段53,54の変動後の停止図柄態様が特定態様となった場合に大当たり遊技を実行するように構成し、図柄の変動開始時に、大当たり出玉関連情報指定コマンド(所定情報コマンド)を主制御基板(主制御手段)103から演出制御基板(サブ制御手段)104に送信するように構成している。
また、原点復帰条件が成立した場合に、原点検出手段81a〜81c,82a〜82c,83a,84aが検出状態であっても、駆動手段61b〜64bにより可動体61a〜64aを前記原置側に駆動する押し込み動作を実行可能であるため、可動体を確実に原点位置に保持することが可能である。
また、原点復帰条件が成立した場合に、原点検出手段81a〜81c,82a〜82c,83a,84aが検出状態でないことを条件に可動体61a〜64aを原点位置に移動させる原点復帰処理を実行した後、押し込み動作を実行可能としている。
また、図柄始動手段56,57が遊技球を検出した場合に取得される乱数値に基づいて図柄を変動表示する図柄表示手段53,54と、乱数値を図柄表示手段53,54による図柄変動に供されるまで記憶する乱数記憶手段119と、図柄表示手段53,54による変動後の停止図柄が特定態様となった場合に利益状態を発生させる大当たり遊技発生手段(利益状態発生手段)122とを備え、乱数値が記憶されていない状態で、図柄始動手段56,57が遊技球を検出することに基づく図柄の変動が開始した場合に押し込み動作を実行するように構成している。
また、図柄の変動表示が行われていない客待ち状態(非遊技状態)中において、可動体61a〜64aによる動作を実行可能としている。また、遊技者にとって有利な特別遊技状態で客待ち状態(非遊技状態)となった場合には、可動体61a〜64aによる動作を実行しないように構成している。また、押し込み動作における駆動手段のステップ数を、原点検出手段81a〜81c,82a〜82c,83a,84aが検出状態となってから可動体61a〜64aが原点位置に達するまでに要するステップ数以上としている。
図37及び図38は本発明の第2の実施形態を例示し、第1の実施形態を元に、客待ち状態中におけるC期間の終了条件(即ちD期間の開始条件)を変更した例を示している。図37は第1の実施形態の図29に対応するもので、図29からの変更箇所は網掛け部分のみである。以下の説明ではこの第1の実施形態からの変更箇所を中心に説明する。
本実施形態では、第1の実施形態と同様、客待ち状態中の全期間を、図37に示すA〜Dの4種類の期間に区分し、またD期間については更にD1〜D4の4種類の期間に区分している。そして、A〜D期間で夫々実行する演出の内容等については、図37に示すように基本的に第1の実施形態と同様である。
また、A期間の終了時期(B期間の開始時期)の判定に用いる第2タイマについては、第1の実施形態と同様、A期間の開始時に初期値として例えば30sに対応する値をセットして計時を開始するようになっているが、D期間の開始時期の判定に用いる第1タイマについては、電源投入時から所定時間(ここでは120s)周期で繰り返し計時を行うようになっている(図38の最上部参照)。
またこれに伴い、C期間の終了条件は、所定時点から所定時間(ここでは35s)以上経過し且つ第1タイマの周期に到達したとき(第1時点)となっている。ここで、「所定時点」は、客待ち前演出の開始時点とするが、客待ち前演出中にタッチセンサ28dのONエッジが検出された場合には、その後にOFFエッジが検出されるか、ON状態が所定時間(ここでは60s)継続した時点まで繰り下がるようになっている。なお、本実施形態ではA期間を30s、B期間を5s以下としているため、「所定時点」から所定時間(35s)経過した時点は必ずC期間中となる。
また本実施形態では、客待ち状態中に遊技者が発射ハンドル28に触れてタッチセンサ28dがONになっても、第1の実施形態のような第1タイマの初期化等は行われないが、D期間中にタッチセンサ28dがONになった場合には、第1の実施形態と同様、D期間(客待ちデモ演出)を終了してC期間(客待ち前演出)に移行する。なお、図37ではA〜C期間中についてはタッチセンサ28dを無効と記載したが、発射制御における発射許可条件の1つとしてはA〜C期間中についてもタッチセンサ28dが有効であることは言うまでもない。
図38(a),(b)は、第1タイマの周期到達時点から夫々20s後、86s後に客待ち状態(A期間)を開始した場合の例を示している。図38(a)の場合、客待ち状態の開始後における最初の第1タイマの周期到達時は、A期間(客待ち前演出)の開始時からの経過時間が100s(>35s)であるから、その時点でC期間を終了してD期間(客待ちデモ演出)を開始する。一方、図38(b)の場合、客待ち状態の開始後における最初の第1タイマの周期到達時は、A期間(客待ち前演出)の開始時からの経過時間が34s(<35s)であるから、その時点ではC期間を継続し、次の第1タイマの周期到達時にC期間を終了してD期間(客待ちデモ演出)を開始する。
また図38(c)は、第1タイマの周期到達時点から20s後に客待ち状態(A期間)を開始し、その60s後にタッチセンサ28dのONエッジを検出し、更にその10s後にタッチセンサ28dのOFFエッジを検出した場合の例を示している。この場合、客待ち状態の開始後における最初の第1タイマの周期到達時は、タッチセンサ28dのOFFエッジ検出後の経過時間が30s(<35s)であるから、その時点ではC期間を継続し、次の第1タイマの周期到達時にC期間を終了してD期間(客待ちデモ演出)を開始する。
また図38(d)は、D期間の開始後40sの時点でタッチセンサ28dのONエッジを検出し、そのままON状態が長時間継続した場合の例を示している。この場合、タッチセンサ28dのONエッジ検出時点でD期間を終了してC期間に移行するが、更にタッチセンサ28dのON状態が60s継続した時点で例えば故障と判断し、その時点でタッチセンサ28dがOFFになったものと見做してC期間の終了時期を判断する。その後の最初の第1タイマの周期到達時は、タッチセンサ28dがOFFになったと見做してからの経過時間が20s(<35s)であるから、その時点ではC期間を継続し、次の第1タイマの周期到達時にC期間を終了してD期間(客待ちデモ演出)を開始する。
以上のように、客待ちデモ演出の開始時期の判定に用いる第1タイマを電源投入時から所定時間周期で計時し、その周期到達タイミングに合わせて客待ちデモ演出を開始することにより、同時に電源を投入した複数の遊技機で客待ちデモ演出の開始タイミングを一致させることが可能である。
図39及び図40は本発明の第3の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、D期間中に、可動体61a〜64aをデモパターンで動作させる可動体デモ演出を行うD5期間を設けると共に、そのD5期間の前に、企業ロゴ画像172を表示するD2期間と、遊技へののめり込みに関する注意喚起画像173を表示するD3期間とを設けた例を示している。図39は第1の実施形態の図29に対応するもので、網掛け部分が図29からの主な変更箇所である。以下の説明ではこの第1の実施形態からの変更箇所を中心に説明する。
本実施形態では、第1の実施形態と同様、客待ち状態中の全期間を、図37に示すA〜Dの4種類の期間に区分しているが、D期間については第1の実施形態と異なり、D2,D3,D5,D6の4種類の期間を設け、C期間からD期間への移行後はD2→D3→D5→D2→…の順に循環的に移行する(図40(a)参照)と共に、図39におけるD5期間の終了条件及びD6期間の開始条件に記載したように、D5期間中にタッチセンサ28dのONエッジが検出されたときにD6期間に移行する(図40(b)参照)ように構成されている。なお、図39におけるA期間の開始条件に記載したように、D6期間の終了後は例えばA期間に移行する(図40(b)参照)。
A〜C,D2,D3の各期間で夫々実行する演出の内容等については、図39に示すように第1の実施形態と同様である。D5期間については、可動体61a〜64aが所定のデモパターンで動作すると共に、液晶表示手段60にはその可動体61a〜64aの動作に対応する可動体デモ画像を表示する。またD5期間中の電飾手段36は、節電モード中であれば節電中発光態様(例えば消灯)で、通常モード中であればデモ発光態様で発光するが、デモ発光態様は可動体デモ演出専用の発光態様としてもよい。なお、D5期間中はBGMについては消音状態を維持するようになっている。またD6期間については、可動体61a〜64aを原点位置に戻すと共に、液晶表示手段60には専用デモ画像を表示し、電飾手段36は例えば節電モード中であっても専用デモ発光態様で発光し、スピーカ17,22からは専用デモBGMを出力する。また節電モード中は、D5期間については液晶表示手段60に節電モード報知画像157を表示するが、D6期間についてはD2,D3期間と同様、節電モード中であっても節電モード報知画像157は表示しない。
またD5,D6期間中は、D2,D3期間と同様、十字操作手段31の左右キー31c,31dによる遊技モード変更操作については無効となっている。従って、D5,D6期間中はD2,D3期間と同様に遊技モード変更方法報知画像158は表示されない。
一方、音量操作手段32による音量調整操作、光量操作手段33による光量調整操作、演出ボタン30によるメニュー画面表示操作については、D2,D3,D5,D6期間の全てにおいて有効となっているが、音量調整可能報知画像153a、光量調整可能報知画像154a、メニュー画面操作可能報知画像155については、企業ロゴ画像172及びのめり込みに関する注意喚起画像173を表示するD2,D3期間では非表示とし、それ以外のD5,D6期間では表示するようになっている。なお、D5,D6期間中に音量操作手段32、光量操作手段33、演出ボタン30が操作された場合の処理はB,C期間中と同様である。
また本実施形態では、第1の実施形態と同様、D期間の開始時期の判定に用いる第1タイマと、A期間の終了時期(B期間の開始時期)の判定に用いる第2タイマとによる計時をA期間の開始時に開始するようになっているが、第1の実施形態とは異なり、タッチセンサ28dのONエッジを検出しても第1タイマの初期化は行われない。従って本実施形態では、D期間(客待ちデモ演出)はA期間(客待ち前演出)の開始から所定時間(ここでは180s)経過時に開始し、それよりも遅れることはない。一方、タッチセンサ28dのONエッジをD5期間中に検出した場合には、その時点でD5期間を終了し、D6期間に移行する。
図40(a)は、客待ち状態(A期間)の開始後、タッチセンサ28dのONエッジを検出しない場合の例を示している。この場合、A期間の開始後30sでB期間に移行し、BGMをフェードアウトしてC期間に移行した後、180s経過時点でD期間に移行する。D期間に移行すると、企業ロゴ画像172を表示するD2期間と、のめり込みに関する注意喚起画像173を表示するD3期間とを経て、可動体デモ演出を実行するD5期間に移行する。このように、可動体デモ演出の前に企業ロゴ画像172、のめり込みに関する注意喚起画像173を表示するように構成することにより、例えば原点復帰動作中の可動体61a〜64aが企業ロゴ画像172やのめり込みに関する注意喚起画像173の前側を通過してそれらの画像の視認の妨げになることを防止できる。D期間中は、例えばD2→D3→D5→D2→…の順に循環的に移行する。
また図40(b)は、D5期間中にタッチセンサ28dのONエッジを検出した場合の例を示している。D5期間中にタッチセンサ28dのONエッジを検出すると、その時点でD5期間を終了し、D6期間に移行する。即ち、デモパターンで動作中であった可動体61a〜64aは原点位置に復帰し、液晶表示手段60では可動体デモ画像が専用デモ画像に切り替わり、電飾手段36は専用デモ発光態様で発光し、専用デモBGMの出力を開始する。そして、D6期間の専用デモ演出が終了するとA期間に移行し、B期間、C期間と移行した後、180s後に再びD期間に移行する。
また図40(c)は、客待ち状態の開始前からタッチセンサ28dのON状態が長時間継続する場合の例を示している。この場合、客待ちデモコマンド受信後にタッチセンサ28dのON状態が所定時間(例えば60s)継続した時点で客待ち状態(即ちA期間)を開始するが、D5期間中を含めてタッチセンサ28dのONエッジは検出されないため、図40(a)の場合と同様、D6期間に移行することはない。
また図40(d)は、C期間中にタッチセンサ28dがONとなり、そのままON状態が長時間継続する場合の例を示している。本実施形態ではタッチセンサ28dのONエッジを検出しても第1タイマは初期化されないため、D期間は客待ち状態開始から180s後に開始する。また、D5期間中にはタッチセンサ28dのONエッジは検出されないため、図40(a),(c)の場合と同様、D6期間に移行することはない。
図41は本発明の第4の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、客待ち状態中に遊技者によるメニュー操作があった場合には第1タイマを初期化するように構成した例を示している。図41は第1の実施形態の図29に対応するもので、網掛け部分が図29からの変更箇所である。以下の説明ではこの第1の実施形態からの変更箇所を中心に説明する。
本実施形態では、図41に示すように、客待ち状態中に遊技者がメニュー画面156の表示操作を行った場合、即ち演出ボタン30を押下し、その押下操作を操作検知手段(第2検知手段)30aが検知した場合には、遊技者が発射ハンドル28に触れた場合と同様、それがA〜C期間中であれば第1タイマを初期化し、またD期間中であれば第1タイマを初期化して計時を開始すると共にD期間を終了してC期間に移行するようになっている。これにより、例えばD3期間中に遊技者がメニュー画面156の表示操作を行うと、表示中ののめり込みに関する注意喚起画像173の表示を終了し、C期間に移行して客待ち前演出を開始する。
また、図41では省略したが、メニュー画面156の表示操作だけでなく、メニュー画面156の表示中にメニュー操作があった場合も同様に第1タイマの初期化等を行うようにしてもよい。また本実施形態において、遊技者が発射ハンドル28に触れた場合には第1タイマの初期化等を行わないようにしてもよい。
なお、本実施形態では客待ち状態中をメニュー操作可能期間としているため、遊技中のメニュー操作は無効である。従って、例えば大当たり終了インターバル中に表示されるのめり込みに関する第1注意喚起画像168aについては、遊技者によるメニュー操作によって中断することはない。
図42は本発明の第5の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、大当たり終了インターバル中における画像表示演出の内容を、その後の遊技状態等に応じて異ならせた例を示している。
図42の例では、確変状態中以外のときに確変大当たりが発生した場合(確変状態突入時)と、確変状態中に確変大当たりが発生した場合(確変状態継続時)と、時短大当たりが発生した場合(時短状態突入時)とで、大当たり終了インターバル中における液晶表示手段60への画像表示演出の内容が異なっている。なお、第1の実施形態では全ての大当たり遊技の終了後に確変状態が発生するものとしたが(図11)、本実施形態では大当たり遊技の終了後には確変状態と時短状態との何れかが発生するものとする。
確変状態突入時(初回)の大当たり終了インターバル中は、図42(a)に示すように、第1の実施形態(図28)と同様、「○○モード突入」等と表示する終了インターバル演出、注意喚起表示、企業ロゴ表示、通常図柄表示を順次実行し、また注意喚起表示では、遊技へののめり込みに関する第1注意喚起画像168aと、カード取り忘れに関する第2注意喚起画像168bとを並行して表示するようになっている。
一方、確変状態継続時(2回目以降)の大当たり終了インターバル中は、図42(b)に示すように、「○○モード継続」等と表示する終了インターバル演出、通常図柄表示を順次実行し、注意喚起表示及び企業ロゴ表示は実行しないようになっている。時短状態突入時の大当たり終了インターバル中についても、図42(c)に示すように、「△△モード突入 時短100回」等と表示する終了インターバル演出、通常図柄表示を順次実行し、注意喚起表示及び企業ロゴ表示は実行しないようになっている。
このように、遊技へののめり込みに関する第1注意喚起画像168a、カード取り忘れに関する第2注意喚起画像168bは、確変状態突入時(初回)の大当たり遊技終了後には表示するが、確変状態継続時及び時短状態突入時の大当たり遊技終了後には表示しないようにしてもよい。
図43は本発明の第6の実施形態を例示し、第1〜第5の実施形態を一部変更して、のめり込みに関する注意喚起表示とカード取り忘れに関する注意喚起表示とを時間をずらして実行するようにした例を示している。
図43の例では、大当たり終了インターバル中に、終了インターバル演出、注意喚起表示、企業ロゴ表示、通常図柄表示を順次実行し、また注意喚起表示では、まず遊技へののめり込みに関する第1注意喚起画像168aを所定時間(2s)表示した後、カード取り忘れに関する第2注意喚起画像168bを所定時間(2s)表示するようになっている。
このように、大当たり終了インターバル中に、遊技へののめり込みに関する第1注意喚起画像168aと、カード取り忘れに関する第2注意喚起画像168bとを表示する場合、それらを時間をずらして、即ち異なる期間に表示するようにしてもよい。なお、両注意喚起画像168a,168bの表示順序は任意であり、また両注意喚起画像168a,168bの表示期間は連続していなくてもよい。
図44は本発明の第7の実施形態を例示し、第1〜第6の実施形態を一部変更して、のめり込み及びカード取り忘れに関する注意喚起表示を、ラウンド間インターバル中に実行するようにした例を示している。
本実施形態では、図44に示すように、大当たり遊技中におけるラウンド間インターバル毎に、遊技へののめり込みに関する第1注意喚起画像168aと、カード取り忘れに関する第2注意喚起画像168bとを交互に表示するようになっている。なお図44の例では、大当たり終了インターバル中には遊技へののめり込みに関する第1注意喚起画像168aと、カード取り忘れに関する第2注意喚起画像168bとを共に表示していないが、大当たり終了インターバル中についても第1,第5,第6の実施形態のように大当たり終了インターバル中には遊技へののめり込みに関する第1注意喚起画像168aと、カード取り忘れに関する第2注意喚起画像168bとを表示してもよい。
図45は本発明の第8の実施形態を例示し、第1〜第7の実施形態を一部変更して、のめり込み及びカード取り忘れに関する注意喚起表示を、終了インターバル演出中に実行するようにした例を示している。
本実施形態では、大当たり終了インターバル中に、「○○モード突入」等と表示する終了インターバル演出、企業ロゴ表示、通常図柄表示を順次実行し、注意喚起表示については、終了インターバル演出における少なくとも一部、例えば終了前所定時間(例えば4s)の期間中に実行するようになっている。
のめり込みに関する第1注意喚起画像168aと、カード取り忘れに関する第2注意喚起画像168bとは、図45に示すように、液晶表示手段60の上部側等に例えば終了インターバル演出の画像の前側に重ねて表示するようになっている。両注意喚起画像168a,168bは、後側の終了インターバル演出の画像が視認可能となるように所定の透過率(例えば50%)に設定することが望ましい。
なおこの場合も、遊技へののめり込みに関する第1注意喚起画像168aと、カード取り忘れに関する第2注意喚起画像168bとを時間をずらして表示してもよい。
図46は本発明の第9の実施形態を例示し、第1の実施形態の可動体復帰処理(図34)を一部変更して、客待ち状態の開始から180s経過した後の客待ち状態終了時であることを条件に(S42:Yes)、押し込み動作を実行するように構成した例を示している。本実施形態が第1の実施形態と相違するのは可動体復帰処理のS42のみである。図46に示すように、本実施形態では客待ち状態中に可動体が動作するのは客待ち状態の開始から180sが経過した後の客待ちデモ演出(第1客待ち演出)中のみであるから、可動体復帰処理を図46のように構成することにより、第1の実施形態と比較して無駄な押し込み動作を少なくできる。
このように、客待ち状態(非遊技状態)は、可動体61a〜64aによる動作が行われる第1非遊技期間と可動体61a〜64aによる動作が行われない第2非遊技期間とを含み、第1非遊技期間中に非遊技状態が終了した場合に押し込み動作を実行可能としてもよい。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、実施形態では発射ハンドル28へのタッチ操作或いはメニュー操作があった場合に第1タイマの初期化(リセット)を行うように構成したが、その他の遊技者操作、例えば音量調整操作、光量調整操作等があった場合に第1タイマの初期化を行うようにしてもよい。
実施形態では、第2タイマの計時が30sとなったときに音量,光量調整可能報知画像153a,154a、メニュー画面操作可能報知画像155の表示を開始し且つBGMフェードアウトを開始するように構成したが、音量,光量調整可能報知画像153a,154a等の表示開始タイミングと、BGMフェードアウトの開始タイミングとを異ならせてもよい。例えばBGMにフェードアウトを開始すべきフェードアウト開始箇所を例えば複数設け、音量,光量調整可能報知画像153a,154a等の表示は第2タイマの計時が30sとなった時点で開始し、BGMフェードアウトは第2タイマが30sとなり且つBGMがフェードアウト開始箇所に達した時点で開始するようにしてもよい。もちろん、音量,光量調整可能報知画像153a,154a等の表示開始タイミングを判定するための第2タイマと、BGMフェードアウトの開始タイミングを判定するための第3タイマとを設け、第2タイマの計時が所定時間(例えば30s)に達したときに音量,光量調整可能報知画像153a,154a等の表示を開始し、第3タイマの計時が所定時間(例えば35s)に達したときにBGMフェードアウトを開始してもよい。
このように、第1タイマと第2タイマに限らず、さらにそれ以上の数のタイマを設けるようにしてもよい。またその場合、例えばBGMフェードアウトや、音量/光量調整可能表示など、第2タイマを使用することで所定処理を実行していたものに対して、個別のタイマを用いるようにしてもよい。
第5の実施形態(図42)では、遊技へののめり込みに関する第1注意喚起画像168a、カード取り忘れに関する第2注意喚起画像168bを、確変状態突入時(初回)の大当たり遊技終了後には表示するが、確変状態継続時及び時短状態突入時の大当たり遊技終了後には表示しないようにした例を示したが、確変状態継続時、時短状態突入時であってものめり込みに関する第1注意喚起画像168a、カード取り忘れに関する第2注意喚起画像168bを表示してもよい。またこの場合、確変状態突入時と、確変状態継続時と、時短状態突入時とでのめり込みに関する第1注意喚起画像168a、カード取り忘れに関する第2注意喚起画像168bの表示態様(表示サイズ、表示時間の長さ等)を異ならせてもよい。そして複数の表示態様の中から、確変状態突入時と、確変状態継続時と、時短状態突入時とに最適なものを選択して表示するように構成してもよい。
また、めり込みに関する第1注意喚起画像168aと、カード取り忘れに関する第2注意喚起画像168bとで表示サイズ、表示時間の長さ等を異ならせてもよい。
また、のめり込み、カード取り忘れに関する注意喚起表示の実行タイミングは実施形態で示したものに限られない。例えば時短状態終了後、通常遊技状態に戻るタイミングで、のめり込みに関する注意喚起表示を実行するようにしてもよいし、所謂ST機の場合には、ST終了後、通常遊技状態に戻るタイミングで、のめり込みに関する注意喚起表示を実行するようにしてもよい。
第3の実施形態では、発射ハンドル28へのタッチ操作を検知しても第1タイマの初期化は行わないように構成したが、第1,第4の実施形態のように、A〜C期間中に発射ハンドル28へのタッチ操作、メニュー操作等があった場合には第1タイマを初期化し、例えばD2,D3期間中に発射ハンドル28へのタッチ操作、メニュー操作等があった場合には第1タイマを初期化して計時を開始すると共にC期間に移行するように構成してもよい。
実施形態では、企業ロゴ画像172を表示するD2期間の後にのめり込みに関する注意喚起画像173を表示するD3期間に移行するように構成したが、D3期間の後にD2期間に移行してもよい。
実施形態では、D期間中(客待ちデモ演出中)に発射ハンドル28へのタッチ操作等を検知した場合にはC期間に移行するように構成したが、例えばA期間に移行するように構成してもよい。
D3期間中に発射ハンドル28へのタッチ操作等を検知した場合、のめり込みに関する注意喚起画像173の表示時間が所定時間(例えば2s)に達した時点、或いはD3期間が終了する時点でC期間等に移行するように構成してもよい。
のめり込みに関する注意喚起画像、カード取り忘れに関する注意喚起画像については、注意を喚起するための文字情報の他は、各種イラストを配置する等、任意のデザインを採用可能である。
実施形態では、音量,光量調整可能報知画像153a,154aには音量,光量の設定状況に関する情報は含まれていないが、例えば音量,光量調整可能報知画像153a,154aに音量,光量設定画像153b,154bの少なくとも一部を結合することにより、音量,光量調整可能報知画像153a,154aを見ればその時点での音量,光量の設定状況が分かるようにしてもよい。また実施形態では、音量,光量設定画像153b,154bには音量,光量の調整操作方法に関する情報は含まれていないが、例えば音量,光量設定画像153b,154bに音量,光量調整可能報知画像153a,154aの少なくとも一部を結合することにより、音量,光量設定画像153b,154bを見れば音量,光量の調整操作方法が分かるようにしてもよい。
実施形態では第1タイマと第2タイマとを設けることとしたが、これに限らず、例えば第1タイマのみで計時を行うようにしてもよい。この場合、第2タイマが所定時間計時した場合に実行する処理を、第1タイマが所定時間計時した第1タイミングを契機として実行するようにすることが望ましい。また、本来は第1タイマのリセットを行う処理に関しては、第1タイマのリセットを行わない場合とリセットを行う場合とで使い分けるようにしてもよい。
主に大当り遊技終了後の大当たり終了インターバルや非遊技期間中において、のめり込みに関する注意喚起表示を実行することとしたが、注意喚起表示を実行するタイミングはこれに限定されず、例えば図柄変動中の予告演出や、所定演出の一部として、のめり込みに関する注意喚起の表示内容を使用するようにしてもよい。また、図柄変動中にのめり込みに関する注意喚起表示を実行する際には、その他の表示物と重なる可能性のある位置に表示してもよいし、その他の表示物と重ねて(どちらが上位レイヤーかは問わない)表示するようにしてもよい。また、図柄変動中であっても必要に応じて、その他の表示物とは重ならないように表示するようにしてもよい。
のめり込みに関する注意喚起表示の表示時間は任意に設定するようにしてもよい。例えば大当たり終了インターバル時に実行する場合と、非遊技期間中に実行する場合とで、のめり込みに関する注意喚起表示の表示時間を異ならせるようにしてもよい。また、のめり込みに関する注意喚起表示中に実行される発光演出の有無/パターン、音声演出の有無/パターンをそれぞれ異ならせるようにしてもよい。
客待ち状態中に、メニュー画面表示操作が実行された場合にはメニュー画面の表示を実行することとなるが、メニュー画面の表示中においても、第1タイマの計時を実行するようにしてもよい。具体的には、客待ち状態中に、メニュー画面表示操作が実行された場合には、第1タイマの計時をリセットして再度180sを設定する。そしてメニュー画面の表示と略同時のタイミングで計時をスタートし、メニュー画面表示中も計時を継続して実行する。仮に、メニュー画面表示中に遊技者によりメニューに関する操作(十字操作手段31によるカーソルを移動させる操作や、何かしらの選択項目を演出ボタン30により決定するような操作)が実行された場合には、再度第1タイマをリセットする。そして仮にメニュー画面に関する操作が実行されなかった場合には、第1タイマが0sになったタイミングでメニュー画面の表示を終了し、デモ演出を開始するようにする。このように構成することで、非操作の場合にメニュー画面が表示しっぱなしになってしまうのを防止することができる。また、前述のように第1タイマを使用することが望ましいが、これに限らず別のタイマを使用するようにしてもよい。例えば、メニュー画面の表示時間を計時するためのメニュー表示中タイマを別途設けるようにしてもよい。
また、客待ちデモ演出中の変動開始であることを条件に押し込み動作を実行するように構成してもよい。
実施形態では図34,図42に示す可動体復帰処理を第1,第2特別図柄の変動開始時に実行するように構成したが、遊技者が発射ハンドル28に触れた場合にも可動体復帰処理を実行するようにしてもよい。
可動体の原点復帰処理を実行した後は必ず押し込み動作を実行するようにしてもよい。
可動体復帰処理において押し込み動作を行う対象となる可動体は、全ての可動体を対象としてもよいし、客待ち状態(非遊技状態)中に動作させた可動体のみを対象としてもよい。
遊技者によりメニュー操作が行われた場合にも可動体復帰処理を実行するようにしてもよい。この場合には客待ち状態は終了しないが、遊技者による表示画面上の操作が実行されていることが予測されるためである。
実施形態では客待ち状態(非遊技状態)中に可動体を動作させることとしたが、可動体の動作を開始させるタイミングや動作期間は客待ち状態(非遊技状態)であれは特に限定されず、任意に設定可能である。ただし、客待ち状態(非遊技状態)の開始と略同時に可動体の動作を開始するようにすると、図柄変動が途切れる度に可動体が動作することにより、遊技者に対してスランプ(前回の図柄変動から次回の図柄変動までの非変動期間)を感じさせやすくなってしまうため、客待ち状態(非遊技状態)の開始後、所定時間経過後に可動体を動作させることが望ましい。
また、実施形態のように客待ち状態(非遊技状態)の開始から所定時間後にBGMをフェードアウトするような場合には、BGMのフェードアウト終了時又はそれよりも後のタイミングで可動体の動作を開始させるようにしてもよい。また実施形態の通り、客待ち前演出(停止図柄を表示している画面)が終了し、客待ちデモ演出(デモムービー画面)を開始させるタイミングで可動体の動作を開始するようにしてもよい。
客待ち状態(非遊技状態)中に、遊技機に関する情報としてスペック情報やタイトル情報、版権に関する情報、遊技に関する情報等を表示する場合には、それらの情報を表示している期間は可動体の動作を開始させず、それ以外の期間に可動体の動作を開始させることが望ましい。また、一旦開始させた可動体の動作中には、上記のような遊技機に関する情報を表示しないようにすることが望ましい。
また、可動体を原点位置から所定位置に移動させた場合には、遊技機の正面視又は遊技者目線から、可動体と液晶表示とが重なる(被る)領域が変化することになる。そのため、可動体が原点位置又は所定位置のいずれに位置している場合にも可動体と重ならない(被らない)表示領域に、上記のような遊技機に関する情報を表示することが望ましい。
また、特定画像である、例えば演出図柄80の数字部80a、保留表示画像X1〜,Y1〜、左打ち誘導画像136a、右打ち誘導画像136b、エラー報知画像137、音量設定画像138b、光量設定画像139b等に関しても、可動体が原点位置又は所定位置のいずれに位置している場合にも可動体と重ならない(被らない)表示領域に表示することが望ましい。
客待ち状態(非遊技状態)中に可動体を動作させる場合に、可動体の動作に合わせてランプや音声による演出を実行してもよい。また、これらランプや音声による演出の実行中に、第1,第2特別図柄の変動開始や、遊技者が発射ハンドル28に触れたことによる客待ち状態終了条件が成立した場合には、これらランプや音声による演出を中断することが望ましい。また、可動体の動作中は、ランプや音声の演出を継続して行うようにしてもよいし、動作の開始時や終了時にのみランプや音声の演出を実行するようにしてもよい。
実施形態では、遊技者が選択した遊技モードによって客待ち状態(非遊技状態)中に動作させる可動体を異ならせるようにしたが、遊技モードに拘わらず同じ可動体を動作させるようにしてもよい。またその場合、同じ動作を行うようにしてもよいし、異なる動作を行うようにしてもよい。また、可動体の動作に合わせてランプや音声による演出を異ならせるようにしてもよいし、同じとしてもよい。
客待ち状態(非遊技状態)中に、可動体を動作させ、第1,第2特別図柄の変動開始による客待ち状態終了条件が成立した場合には、その変動開始と略同じタイミングでは、可動体を動作させる可動体演出を実行しないようにしてもよい。
客待ち状態(非遊技状態)中の可動体の動作としては、原点位置から所定位置に動作させることに限らず、原点位置で可動体を微動(ガタガタ)させる動作でもよいし、原点位置と所定位置とを繰り返し往復するような動作であってもよい。
また、客待ちデモ演出(デモムービー画面)が終了するタイミングで、可動体が所定位置に位置している場合には、所定位置から原点位置に向けて動作させるようにしてもよい。即ち、客待ちデモ演出(デモムービー画面)が終了し、再度客待ち前演出(停止図柄を表示している画面)が実行されることに備えて、可動体を原点位置に復帰させるようにしてもよい。
遊技者によりメニュー画面の操作が行われている際に、メニュー画面での非操作時間が所定時間(例:180秒)経過した場合には、メニュー画面を終了するようにしてもよい。遊技者により操作が行われた場合には所定時間(例:180秒)をクリアすることで、メニュー画面が終了しないようにしてもよい。この時、所定時間を計測するタイマをサブ制御部に備えるようにしてもよい。またこの時、メニュー画面終了後の表示画面を、客待ち前演出(停止図柄を表示している画面)としてもよいし、客待ちデモ演出(デモムービー画面)としてもよい。そして、客待ちデモ演出(デモムービー画面)を表示する場合には、これに合わせて可動体を動作させるようにしてもよい。
客待ち状態(非遊技状態)中に可動体を動作させ、遊技者が発射ハンドル28に触れた場合には、可動体と連動した演出を実行するようにしてもよい。例えば、その時点で可動体の動作を変更したり、可動体の動作を止めたり、ランプや音声による特定演出を実行したりしてもよい。また、可動体と連動した演出とは、同期した演出態様に限らず、可動体の動作中に遊技者が発射ハンドル28に触れた場合にのみ実行される演出であればどのような演出態様であってもよい。また、可動体の動作中に限らず、可動体が所定位置に移動した状態で遊技者が発射ハンドル28に触れた場合に、このような演出を実行するようにしてもよい。
押し込み動作については、可動体により押し込みステップ数を異ならせてもよいし、同一のステップ数としてもよい。
客待ち状態(非遊技状態)中に、可動体を動作させ、第1,第2特別図柄の変動開始による客待ち状態終了条件が成立した場合の、可動体復帰動作(押し込み動作を含む)は、当該図柄変動中に行うようにしてもよいし、可動体復帰動作(押し込み動作を含む)が終了してから当該図柄変動を開始するようにしてもよい。
客待ち状態(非遊技状態)中に、可動体を動作させ、遊技者が発射ハンドル28に触れた場合に、ランプや音声、液晶表示によりハンドルタッチに関する演出を行う場合には、可動体復帰動作(押し込み動作を含む)は、その演出中に行うようにしてもよいし、可動体復帰動作(押し込み動作を含む)が終了してからその演出を開始するようにしてもよい。
実施形態ではスペック情報、大当たり前の遊技状態、大当たり遊技種別の3種類の情報を1つの大当たり状態指定コマンドで送信するように構成したが、それらの情報を個別のコマンドで送信するように構成してもよい。
実施形態では、獲得予定球数の昇格演出を行うか否かを大当たり遊技の種別毎に設定したが、昇格演出を実行するか否かを抽選等により決定するように構成してもよい。
総獲得球数、獲得球数、獲得予定球数の値は、大当たり遊技中の所定期間のみ表示し、それ以外は表示しないようにしてもよい。
総獲得球数が予め定めた値に達する毎に、その値に応じた報知演出を実行するようにしてもよい。例えば、総獲得球数が2500個に達したときに「まだまだ行くよ」、5000個に達したときに「私ならもっと行けるよ」、7500個に達したときに「あなたならやれると思ってた」、10000個に達したときに「私はあなたを誇りに思う」などの表示を行うようにしてもよい。また、この報知演出の内容を、選択されているキャラクタ等に応じて変更してもよい。例えば総獲得球数が2500個に達したときの台詞を、第1キャラクタが選択されている場合には「まだまだ行くよ」とし、第2キャラクタが選択されている場合には「まだまだ行くでござる」としてもよい。
実施形態では全ての大当たりで確変(所謂STや転落抽選の仕様)が発生するものとしたが、大当たりの種類によって特別遊技状態の発生/非発生や特別遊技状態の種類を異ならせてもよい。
大当たり中に、獲得球数、獲得予定球数、総獲得球数を表示するようにしたが、大当たり終了後の大当たり終了インターバル中や、その後の確変状態中においても、総獲得球数に関しては表示しておくようにしてもよい。大当たり中とは違い確変状態中に関しては、大入賞手段への入賞が発生しないため、第1獲得球数コマンドや第2獲得球数コマンドが送信されることはないが、第3獲得球数コマンドについては送信される可能性がある。そのため、確変遊技中に第3獲得球数コマンドを受信した場合には総獲得球数を増加させるようにしてもよいし、増加させないようにしてもよい。また、第1獲得球数コマンドや第2獲得球数コマンドについては前述の通り確変状態中には送信されることがないが、ノイズやゴト行為など何等かの要因でこれらのコマンドを受信した場合であっても、総獲得球数の表示を増加させないようにしてもよい。また、総獲得球数の表示を変化させずに、エラー報知を実行するようにしてもよい。
大当たり中に、大入賞手段への入賞や、オーバー入賞、大入賞手段以外の入賞が発生した際に、獲得球数と獲得予定球数に加算して表示を更新することとしたが、それぞれの獲得球数コマンドによって、表示を更新する際の態様を異ならせるようにしてもよい。また、獲得球数と獲得予定球数とによって、表示を更新する際の態様を異ならせるようにしてもよい。例えば、獲得球数を更新する場合には、更新時に数字がロールアップするような態様としてもよいし、獲得予定球数を更新する場合には、更新時に数字をロールアップせずに更新するようにしてもよい。また、大入賞手段への入賞があった場合には、獲得球数をロールアップして更新し、オーバー入賞があった場合には、獲得球数と獲得予定球数とを同時又はいずれかから順にロールアップして更新し、大入賞手段以外の入賞があった場合には、獲得球数と獲得予定球数とを同時又はいずれかから順にロールアップせずに更新するようにしてもよい。また、オーバー入賞や大入賞手段以外の入賞があった場合には総獲得球数を更新する必要があるが、このように遊技者にとってより有益な状態である総獲得球数の更新時には、獲得球数のみの表示を更新する時とは異なる更新の態様としてもよい。
スペック情報により、本パチンコ機のスペック情報を設定する場合に、設定された情報に基づいて、液晶上に「本機はライトスペックです」や「本機はミドルスペックです」などの表示を行うようにしてもよい。また、これらの表示は図柄の変動中ではなく、客待ち状態中などの図柄の非変動中に表示されることが望ましい。これにより、遊技前に遊技者が本機のスペック情報を把握することが可能となる。
大当たりが終了した場合に、獲得球数と獲得予定球数をクリアしないようにしてもよい。大当たり終了後4回転以内の保留に大当たり変動が存在する場合には、見た目上大当たりが連続したかのような演出表現を行うようにしてもよく、このような場合には、獲得球数と獲得予定球数をクリアせずに、次の大当たりの獲得予定球数を上乗せして表示するようにしてもよい。また、次の大当たり中においては、入賞毎に獲得球数を上乗せして表示するようにしてもよい。
連荘が終了した場合でも、総獲得球数をクリアしないようにしてもよい。実施形態では全ての大当たりが確変当たりとしたが、確変/非確変の大当たりを有する場合には、非確変大当たりに当選後、例えば100回転の時短遊技に突入する。この期間に再度確変大当たりに当選した場合には、前回の総獲得球数を引き継ぐ形で表示するようにしてもよい。
獲得球数、獲得予定球数、総獲得球数は、大当たりのラウンド間インターバル中にも表示するようにしてもよい。ラウンド間インターバル中に所定の入賞口に遊技球の入賞があった場合には、ラウンド間インターバル中であっても球数の増加表示を行うようにしてもよい。
また、ラウンド間インターバル中には、獲得球数、獲得予定球数、総獲得球数を表示しないようにしてもよい。この場合には、ラウンド間インターバル中の遊技球の入賞時には、球数の増加表示を行わないこととしてもよい。そして、次のラウンド遊技が開始した場合に、増加結果を反映した形で球数表示を行うようにしてもよい。また、全てのラウンド間インターバルにおいて表示しないようにするわけではなく、特定のラウンド間インターバルにおいてのみ表示を行わないようにしてもよい。
獲得球数、獲得予定球数、総獲得球数は、大当たり中の昇格演出中にも表示するようにしてもよい。昇格演出時には、獲得予定球数が増加するため、表示中の獲得予定球数を増加表示することが望ましい。また、ラウンド遊技中に昇格演出を行う場合には、昇格演出中であっても大入賞手段への遊技球の入賞が見込まれるため、獲得球数、総獲得球数を表示しておくことが望ましい。このように構成しておくことで、昇格演出中の大入賞手段への遊技球の入賞時であっても、増加した獲得球数、総獲得球数の球数を適切に表示することができる。
また、大当たり中の昇格演出中には獲得球数、獲得予定球数、総獲得球数を表示しないようにしてもよい。昇格演出時には、獲得予定球数が増加するという遊技者にとって有利な演出が実行されるため、演出の内容により集中させるために、獲得球数、獲得予定球数、総獲得球数を含む、昇格演出以外の表示物については一旦表示を中断するようにしてもよい。また、この時に大入賞手段への遊技球の入賞があった場合には、昇格演出終了後、獲得球数、獲得予定球数、総獲得球数の表示を再開する際に、増加した球数を反映した表示を行うようにしてもよい。また、大入賞手段への遊技球の入賞が見込まれないラウンド間インターバルの時間を利用して昇格演出を実行するようにしてもよい。
大当たり開始前インターバル中に獲得球数、獲得予定球数、総獲得球数を表示するようにしてもよい。また、図柄変動中のカウントアップ演出の結果表示を大当り開始前インターバル中も表示するようにしてもよい。また、大当たり開始前インターバル中にカウントアップ演出を行うようにしてもよいし、昇格演出を行うようにしてもよい。
確変状態中に総獲得球数を表示する場合には、大当たり終了インターバル中に選択したキャラクタ等(実施形態はキャラクタだが、これに限定されず、大当たり後確変状態中の遊技演出モードを選択するものであればどのようなものでもよい)によって、総獲得球数の表示形態を異ならせるようにしてもよい。また、片方のキャラクタでは総獲得球数を表示するようにして、もう一方のキャラクタでは総獲得球数を表示しないようにしてもよい。
総獲得球数の表示に関しては、「TOTAL〇〇獲得」や、「当選した大当り数×5」や、「当選した〇〇発大当り×2、△△発大当り×3」など、遊技者に対して総獲得球数を想起させる表示であれば、どのような表示態様でもよい。特定の大当たり中には、獲得球数、獲得予定球数、総獲得球数を表示しないようにしてもよい。
大入賞手段への入賞時に第1獲得球数コマンドを受信した場合に獲得球数に加算する処理を行うこととしたが、加算表示を行うタイミングはコマンド受信時に限定されない。例えば、所定回数の第1獲得球数コマンドを受信した後に、所定回数分の加算表示を実行するようにしてもよい。また、第1獲得球数コマンドを受信する度に+〇〇発のような表示を行い、第1獲得球数コマンドを所定回数受信した後に、+〇〇発の表示を獲得球数に加算表示させるようにしてもよい。また、第1獲得球数コマンドを所定回数受信した場合の所定回数を、1ラウンドで入賞可能な入賞数と同数としてもよく、この場合には、1ラウンドの終了時点で、所定回数の第1獲得球数コマンド分の獲得球数が加算表示されることとなる。また、第1獲得球数コマンドを所定回数受信した場合の所定回数を、1回の大当たりで入賞可能な入賞数と同数としてもよい。この場合には大当たりラウンドの終了時点で所定回数の第1獲得球数コマンド分の獲得球数が加算表示されることとなる。
また上述の内容は、第1獲得球数コマンドに限らず、第2獲得球数コマンドや第3獲得球数コマンドを受信した場合も同様の構成としてもよい。また、第2獲得球数コマンドと第3獲得球数コマンドに関しては、獲得球数だけでなく、獲得予定球数にも加算する処理を行うこととしているが、獲得予定球数を加算表示することに関しても同様の構成としてもよい。
獲得予定球数を増加させる場合として、第2獲得球数コマンドを受信した場合や、第3獲得球数コマンドを受信した場合、さらに、特定の大当たり遊技中に行われる獲得予定球数の昇格演出が実行される場合などがあるが、第2獲得球数コマンドと第3獲得球数コマンドを受信した場合の加算演出と、昇格演出による加算演出とを異なるものとしてもよいし、同様の加算演出としてもよい。また、第2獲得球数コマンドと第3獲得球数コマンドを受信した場合に加算される球数に比べて、昇格演出時に加算される球数の方が多い為、昇格演出時の方が加算演出を華やかでインパクトのあるものとしてもよい。
ラウンド数指定コマンドと最大カウント数指定コマンドと大入賞口賞球数指定コマンドとに基づいて獲得予定球数を算出することとしたが、これらのコマンドのいずれか1つが欠落した場合には、獲得予定球数の表示を実行しないようにしてもよい。この場合、獲得予定球数の表示としては、何も表示を行わないようにしてもよいし、「????」など、通常時とは異なる表示を行うようにしてもよい。また、その後の所定のタイミングにおいてラウンド数指定コマンドと最大カウント数指定コマンドと大入賞口賞球数指定コマンドとを欠落することなく受信できた場合には、新たに獲得予定球数の表示をしてもよいし、「????」等に代えて、獲得予定球数の表示を行うようにしてもよい。
また、前述の様な不具合により獲得予定球数を表示できていない場合や、本来の表示に代えて「????」等を表示している場合に、第2獲得球数コマンドや第3獲得球数コマンドを受信した場合には、獲得予定球数を表示しないままとしてもよいし、「????」等の表示を変化させることなく表示しておくようにしてもよい。また逆に、第2獲得球数コマンドや第3獲得球数コマンドを受信した場合には、獲得予定球数が増加したことを示唆する表示として「+〇〇発」などを表示するようにしてもよいし、「????」等の表示を「????+〇〇発」等のように変更して表示するようにしてもよい。さらに、その後の所定のタイミングにおいてラウンド数指定コマンドと最大カウント数指定コマンドと大入賞口賞球数指定コマンドを欠落することなく受信できた場合には、これまで増加した獲得予定球数と本来の獲得予定球数とを加算した獲得予定球数を表示するようにしてもよいし、「????+〇〇発」等の表示を行っている場合には、「????」等に代えて本来の獲得予定球数を表示して「獲得予定球数+〇〇発」等と表示してもよいし、それらを加算した獲得予定球数を表示する様にしてもよい。
また、獲得予定球数を表示できていない場合や、本来の表示に代えて「????」等を表示している際に、昇格演出を実行する場合には、昇格演出により表示される昇格後の獲得予定球数に関しても表示を行わないようにしてもよいし、「????」等と表示するようにしてもよいし、「????+〇〇〇発」の様な表示にしてもよい。そして、その後の所定のタイミングにおいてラウンド数指定コマンドと最大カウント数指定コマンドと大入賞口賞球数指定コマンドを欠落することなく受信できた場合には、昇格後の獲得予定球数を表示することが望ましい。
一度、ラウンド数指定コマンドと最大カウント数指定コマンドと大入賞口賞球数指定コマンドを正常に受信できた場合には、その後の所定のタイミングでラウンド数指定コマンドと最大カウント数指定コマンドと大入賞口賞球数指定コマンドのいずれか1つが欠落した場合であっても、その時点で獲得予定球数の表示を中止したり、「????」等の表示に変更するなどは行わないことが望ましい。そのため、一度正常に各コマンドを受信できた場合には、その後、獲得予定球数が不明な状態となることはない。
カウントアップ演出において、遊技者による連打操作等が行われなかった場合には、結果表示として「???」GETなど、獲得予定球数がわからない表示態様としてもよい。また、連打操作等が行われなかった場合であっても、本来の獲得予定球数を表示するようにしてもよい。また、連打操作等が行われたが、予定された回数よりも少ない回数の操作であった場合には、本来の獲得予定球数まで到達しない可能性があるが、結果表示時には本来の獲得予定球数を表示するようにしてもよいし、実際に行われた操作回数に応じた結果表示「〇〇〇」GETと表示するようにしてもよい。その場合には、その後の大当りが終了するまでの所定のタイミングで、本来の獲得予定球数を表示することが望ましい。
変動開始時にラウンド数指定コマンドと最大カウント数指定コマンドと大入賞口賞球数指定コマンドを正常に受信できなかった場合には、カウントアップ演出を実行しないようにしてもよいし、カウントアップ演出を実行したとしてもカウントごとに「+??」等と表示したり、結果表示を行わないようにしてもよい。
大当たり出玉関連情報指定コマンド(所定情報コマンド)は、大当たり状態指定コマンド(特別遊技コマンド)と異なるものであればよく、本件に記載した出玉に関連する情報以外であっても、大当たりの出玉を算出するのに必要な情報であれば何でもよい。
出玉なしラウンドにおいて、大入賞手段が極短時間(例:1.8秒など)1又は複数回開放している際に、第1獲得球数コマンド、第2獲得球数コマンド、第3獲得球数コマンドなどを受信した際には、獲得球数や獲得予定球数の表示を増加させることが望ましいが、増加させないようにしてもよい。また、出玉なしラウンドにおいては獲得球数や獲得予定球数の表示を行わないようにしてもよい。出玉なしラウンドにおいて獲得球数や獲得予定球数の表示を行わない場合に、第1獲得球数コマンド、第2獲得球数コマンド、第3獲得球数コマンドなどを受信した際には、獲得球数や獲得予定球数を内部的に増加させておくことが望ましいが、増加させないようにしてもよい。内部的に増加とは、獲得球数や獲得予定球数を管理するカウンタを増加処理することである。そして、その後のタイミングで獲得球数や獲得予定球数、総獲得球数を表示する際には、出玉なしラウンドにおいて入賞した結果を反映した状態で表示することが望ましい。
ラウンド数指定コマンドは、主制御基板からサブ制御基板に対して大当たり遊技のラウンド数を教えるためだけのコマンドであってもよいし、大当たり遊技のラウンド数を指定してサブ制御基板側にそれに合わせた何かしらの演出や表示を実行させるためのコマンドであってもよい。
最大カウント数指定コマンドは、主制御基板からサブ制御基板に対して大当たり遊技のカウント数を教えるためだけのコマンドであってもよいし、大当たり遊技のカウント数を指定してサブ制御基板側にそれに合わせた何かしらの演出や表示を実行させるためのコマンドであってもよい。
大入賞口賞球数指定コマンドは、主制御基板からサブ制御基板に対して大当たり遊技の賞球数を教えるためだけのコマンドであってもよいし、大当たり遊技の賞球数を指定してサブ制御基板側にそれに合わせた何かしらの演出や表示を実行させるためのコマンドであってもよい。
また本発明は、パチンコ機に限らず、アレンジボール機、雀球遊技機、スロットマシン等の各種遊技機において同様に実施することが可能である。