JP6611029B1 - 高周波超音波多焦点変換器、その製造装置、および製造方法 - Google Patents

高周波超音波多焦点変換器、その製造装置、および製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、配列変換器を適用するか、または別途の深さ方向のスキャンを実行する必要なく、DOFを拡張することができる多焦点超音波変換器を提供する。【解決手段】本発明の多焦点超音波変換器は、第1半径を有する球の一部分として円形投影形状を有する第1領域と、第1領域と連続し、第1半径とは異なる第2半径を有する球の一部分としてリング形状を有する第2領域と、を含む超音波生成フィルム12によって超音波を生成する。第2領域の焦点は、第1領域の中心から第1領域の焦点の延長線上の焦点線に位置する。超音波生成フィルムは、一つの連続したフィルムからなる。【選択図】図5

Description

本発明は、高周波超音波多焦点変換器に関し、より詳細には、別途の深さ方向のスキャンなくてもDOF(Depth of Field)、または深さ方向の焦点領域を拡張することができる多焦点超音波変換器に関する。
最近では、高周波超音波変換器(transducer)が小動物の血管、皮膚、眼の映像など、様々な生体医学分野で広く使用されている。また、変換器は、血管内の超音波光映像撮影方法で、マルチモード光ファイバと結合して、潜在的に動脈硬化巣の識別のための組織の光分布に対する空間及び機能の情報を提供する。高品質の変換器は、DOF方向により深く焦点が当たるほど優れていると知られている。したがって、いくつかの研究チームは、より効果的な装置を作るために、変換器の開発に力を注いてきた。
周波数、焦点の長さ、変換器の前端および被写界深度(DOF、Depth of Field)または焦点領域(focal zone)の長さを含む集中変換器のパラメータは、最高画質を達成するために、適切に設計する必要がある。DOFまたは焦点領域は、最も鮮明に焦点を当てたサウンドビームを持った変換器の一定の領域として定義され、最高画質を提供する。超音波映像を得るためにBスキャンおよびCスキャンモードと呼ばれるスキャン方法が提案された。この場合に、変換器はx−y軸の2つのモータを使用して、対象を横切って移動する。対象領域の最高のイメージを得るためには、対象領域は変換器のDOF内に配置されるべきである。それにもかかわらず、イメージの深さが変換器のDOFより大きい場合、Bスキャンモードには、問題がある恐れがある。また、短いDOFは遠距離フィールドに信号対雑音比SNRを減少させる。
一方、変換器のDOFを増加させる様々な方法がある。例えば、配列変換器に基づいた複雑な映像取得方法を使用することができる。配列変換器は、DOFを最大6mmまで増加させるための理想的な形状を持っていると報告されているが、要素の小さな幅により、複雑な制作過程と、より精巧なシステムを必要とする。また、配列変換器のスキャンで最終の映像を得るためデータは、個々の送信/受信ペアで獲得される。次に、デジタル合成開口アルゴリズムを実行して、イメージを再構成する。
また、他のスキャン方法であるDスキャンまたは“Depth−scan”は、組織または対象の互いに異なる深さで映像を得る。機械的な動きに基づいて変換器は、深さ方向に移動し、短いBスキャンは、複数回実行される。いわゆるスキャンの手順である“B/Dスキャン”の難しい課題は、高品質のイメージを得るために、すべてのスキャンを効果的に構成しなければならない。固定焦点変換器を使用するようになれば、対象が焦点領域の外部に位置する場合に、映像の画質が顕著に低下する。この問題を解決するために、映像の画質の解像度を大きく高めるための適応型SAFT( synthetic−aperture focusing technique ) 法を使用することができる。しかし、この方法では、低信号対雑音比SNRを得るようになる。
本発明は、配列変換器を適用するか、または別途の深さ方向のスキャンを実行する必要なく、DOFを拡張することができる多焦点超音波変換器を提供することを目的とする。
また、本発明は、多焦点超音波変換器を正確、かつ容易に製作することができる多焦点超音波変換器の製造装置及び製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係る多焦点超音波変換器は、第1半径を有する球の一部分として、円形投影形状を有する第1領域と、第1領域と連続し、第1半径と異なる第2半径を有する球の一部分としてリング形状を有する第2領域と、を含む超音波生成フィルムによって超音波を生成し、前記第2領域の焦点が、前記第1領域の中心から前記第1領域の焦点の延長線上の焦点ラインに位置し、前記超音波生成フィルムは一つの連続したフィルムからなることができる。
前記第1領域と前記第2領域の面積の大きさは実質的に同一の面積を有することができる。
前記第1領域の焦点において、前記第1領域によって形成されるエネルギーのレベルと、前記第2領域の焦点において、前記第2領域によって形成されるエネルギーのレベルは実質的に同一のレベルを有することができる。
前記第1領域によって前記第1領域の第1焦点の周りに前記焦点ラインに沿って一定のエネルギーレベルより大きいサイズの領域である第1焦点領域を形成し、前記第2領域によって前記第2領域の第2焦点の周りに前記焦点ラインに沿って一定のエネルギーレベルより大きいサイズの領域である第2焦点領域を形成することができる。
前記第1焦点領域と前記第2焦点領域は、一部重畳、または連続して形成することができる。
前記超音波生成フィルムは、第2領域と連続し、第2半径と異なる第3半径を有する球の一部として、リング形状を有する第3領域をさらに含み、前記第3領域の焦点は、前記第1領域の中心から前記第1領域の焦点の延長線上に位置することができる。
前記第2領域と前記第3領域の面積は実質的に同一の面積を有することができる。
前記第2領域の焦点において、前記第2領域によって形成されるエネルギーのレベルと前記第3領域の焦点において、前記第3領域によって形成されるエネルギーのレベルは実質的に同一のレベルを有することができる。
前記第1領域の第1焦点と前記第2領域の第2焦点との間の距離と、前記第2領域の第2焦点と前記第3領域の第3焦点との間の距離は実質的に同一の距離を有することができる。
前記第1領域乃至第3領域のそれぞれの焦点の周りに前記焦点ラインに沿って一定のエネルギーレベルより大きいサイズの領域であるそれぞれの焦点領域が形成され、前記第1焦点領域と前記第2の焦点領域が一部重畳、または連続して形成される。
本発明の一実施形態に係る多焦点超音波変換器は、中空のシリンダ形状の外部ハウジングと、互いに異なるサイズの半径を有する2つ以上の球形領域が接続されて一つの一体型フィルムからなり、前記外部ハウジングの一端の開口部に凹部が外部に向けて設置されて、超音波を生成する前記超音波生成フィルムと、前記超音波生成フィルムの凹面に前記超音波生成フィルムの凹面の形状に沿って形成される第1電極層と、前記超音波生成フィルムの凸面に超音波生成フィルムの凸面の形状に沿って形成される第2電極層と、電源線が前記第2電極層の凸面の凸部の端部から延長されて接続され、前記外部ハウジングの他の一端の開口部に締結されるコネクタと、を含むことができる。
前記外部ハウジングの内面にシリンダ形状で挿入され、前記超音波生成フィルムの端部分を前記外部ハウジングの一端の開口部方向に支持する内部ハウジングをさらに備えることができる。
前記外部ハウジングの内部の前記超音波生成フィルムの内側部分に非伝導性接着剤を満たすことができる。
前記外部ハウジングの一端に前記外部ハウジングの端がシリンダの中心軸方向に延びる仕上げ部が形成され、前記仕上げ部の内面に前記超音波生成フィルムの端部分が接触することができる。
前記仕上げ部の開口部を介して前記超音波生成フィルムの前記2つ以上の球形領域を露出することができる。
本発明の一実施形態に係る多焦点超音波変換器の製造装置は、中央部に円形の貫通ホールまたは凹部が形成されたベースプレートと、前記ベースプレート上に弾性支持され、前記ベースプレート方向に加圧されるスライドプレートと、前記スライドプレートの下面に設けられ、前記スライドプレートと共に移動し、前記貫通ホールまたは凹部に挿入される端部に、前記第1項乃至第10項のうちいずれか一つ項の超音波生成フィルムの互いに異なるサイズの半径を有する2つ以上の球形領域に対応するパターンが形成されるパターンの枠と、前記ベースプレートの四角の角部分のそれぞれに実質的に同じ長さを有し、高さ方向に長く配置される支持ロッドと、前記支持ロッド上に配置されており、前記貫通ホールまたは凹部が前記高さ方向に延びる位置に貫通ホールが形成される支持プレートと、前記支持プレートを貫通するように設置され、端を介して前記スライドプレートに加圧力を提供する加圧スクリューと、を含むことができる。
前記加圧スクリューと前記支持プレートとの間に設けられ、前記パターンの枠は、前記パターンの枠と前記ベースプレートとの間に配置されるフィルムに加える力をセンシングする力センサをさらに含むことができる。
本発明の一実施形態に係る多焦点超音波変換器の製造方法では、前記多焦点超音波変換器の製造装置による製造方法として、前記パターンの枠と前記ベースプレートとの間に、CCP、PVDFフィルム、およびテフロン(登録商標)フィルムを順に積層する段階と、前記加圧スクリューを用いて前記パターンの枠を、前記積層されたフィルムに球状のパターンを形成する段階と、前記多焦点超音波変換器の製造装置を反転させて、テフロン(登録商標)チューブを前記ベースプレートの貫通ホールに挿入し、非伝導性接着剤を前記テフロンチューブに注入する段階と、球状のパターンが形成された積層されたフィルムを設定の温度で設定の時間加熱する段階と、完成された前記超音波生成フィルムを外部ハウジングの内部に設置して組み立てる段階と、を含むことができる。
前記加熱段階が完了した積層されたフィルムを分離した後、前記テフロンフィルムを除去して超音波生成フィルムを得る段階をさらに含むことができる。
前記加熱する段階は、前記多焦点超音波変換器の製造装置から前記フィルムが分離される前に行うことができる。
本発明の多焦点超音波変換器によれば、配列変換器を適用するか、または別途の深さ方向のスキャンを実行する必要なく、DOFを拡張することができる。
また、本発明の多焦点超音波変換器の製造装置及び製造方法によれば、多焦点超音波変換器を正確、かつ容易に製作することができる。
本発明の一実施形態に係る多焦点超音波変換器において、第1領域と残りの領域のそれぞれによる超音波パルス−エコー応答と周波数スペクトルを概略的に示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る5つの球面領域を含む多焦点超音波変換器の端面と、それぞれの球面領域による焦点を概略的に示す図である。 図2の多焦点超音波変換器において、それぞれの焦点分布と焦点領域を概略的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る多焦点超音波変換器の製造装置であるプレスフィットシステムを概略的に示す図である。 図2の多焦点超音波変換器の組み立てられた状態を概略的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る多焦点超音波変換器を用いた測定実験装置を概略的に示す概念図である。 図6の実験装置によって測定した結果を概略的に示す図である。 図6の実験装置によって測定した結果を概略的に示し、時間領域と周波数領域での測定結果を概略的に示す図である。 図6の実験装置によって測定した結果として、Bスキャンのイメージを概略的に示す図である。 図6の実験装置によって測定した結果として、Cスキャンのイメージを概略的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る多焦点超音波変換器で測定された解像度(resolution)を概略的に示す図である。
本明細書に添付される図面は、本発明の好適な実施形態を例示するものであり、発明の詳細な説明と共に本発明の技術的思想をより容易に理解させる役割を果たし、本発明は、このような図面に記載された事項に限定されて解釈されてはならない。
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定せず、本発明の実施形態で説明している構成の全体が、本発明の解決手段として、必須的であるとは言えない。一つの実施形態に適用される構成要素は、特別な言及がなくても、他の実施形態でも適用することができる。
本発明の一実施形態に係る多焦点超音波変換器(transducer)は、高周波超音波アプリケーションのためのポリフッ化ビニリデン(PVDF)フィルムをベースに、新しい多焦点変換器を提供する。つまり、配列変換器(array transducer)を適用するか、またはDスキャンを実行する必要がなく、DOFを拡張することができる多焦点超音波変換器を提供する。既存の変換器とは異なり、提案された多焦点超音波変換器は、音響パルスを受信したとき、軸方向で同時に多焦点を生成することができる。
本発明では、PVDFベースの多焦点の広帯域多焦点超音波変換器の設計、製作および評価が提示される。本発明の一実施形態に係る多焦点超音波変換器の効果を実証するために、単焦点変換器と、多焦点変換器の両方のタイプの変換器をパルスエコー応答方法を使用して、ワイヤーファントム実験を通じてテストし、その結果を比較分析した。
本発明の一実施形態に係る多焦点超音波変換器では、入力された電源によって超音波を発生させる超音波生成フィルムを使用することができる。このとき、超音波生成フィルムは深さ方向に多焦点が形成できる表面の形状を有する。互いに異なるサイズの半径を有する2以上の球形領域が接続されて一つの一体型フィルムからなることができる。
超音波生成フィルムでは、PZT(lead zirconate titanate)、PMN−PT(lead niobiumzine zirconate titanate)、LiNbO3、ZnO、PVDF(polyvinylidene fluoride)フィルムのような、一部のピエゾ電気材料が超音波の用途に応じて広範囲に調べた。このとき、電気機械結合係数、音響インピーダンス、誘電率、圧電係数および音速などの特性が検討された。
多焦点超音波変換器では、超音波生成フィルムの素材として、PVDFを適用することができる。PVDFフィルムの音響インピーダンス(4MRayl以下)は、ピエゾセラミック及びクリスタル材料より低いが、機械的な柔軟性が優れて曲線の形に押すのが一番容易である。PVDFの代表的な特性は、表1に記載されている。PVDFフィルムの挿入の損失が相対的に高いのに対し、その音響インピーダンスはPZT及びLiNbO3材料より人体組織とさらに容易に一致するので、レイヤが一致する必要がない。また、PVDFは、上述の材料の中で最も広い帯域幅を有し、高分解能超音波映像の生成に使用することができる。表1は、本発明の一実施形態に係る超音波生成フィルムのPVDFフィルムの特徴である。
本発明では、測定される対象物の深さ方向に集中した変換器(focused transducer)の焦点領域を拡張するために、焦点領域に影響を与える様々なパラメータを決めることが必要である。PVDFを超音波生成フィルムとして使用する多焦点超音波変換器のパラメータは、KLM(Kritholz−Leedom−Matthaei)モデルベースのシミュレータを使用して設計された。このとき、焦点領域は集中変換器のために設計された。焦点領域の長さは、多焦点変換器のために適切に構成することができる。次に、多焦点変換器のプロファイルが決められる。集中変換器のパラメータは、f#=R/D、 N=(D^2* fc)/4c、SF=R/N、Fz=N*SF^2*2/(1+SF/2)、δL=1.02c*f#/fc、δA=SPL/2の関係式のように決められる。
ここで、Rは変換器の焦点の長さであり、Dは、変換器の前端の直径、f#はf−数、cは、負荷媒体での音速度、fcは変換器の中心周波数であり、δLは変換器の横方向分解能であり、δAは軸方向分解能であり、SPLは、空間波長の長さ、Nは変換器の空間パルスの長さ、Nは変換器のニアフィールド(Near Field)、SFはノーマルライズド焦点の長さ、Fzは変換器の焦点領域である。
本発明の一実施形態に係る多焦点超音波変換器は、超音波を生成する超音波生成フィルムを備え、超音波生成フィルムは、それぞれ互いに異なる半径の球形状が連続した一つのフィルムからなることができる。このとき、超音波生成フィルムは、第1領域と第2領域とを含み、第1領域は、第1半径を有する球の一部分として円形投影形状を有することができる。第2領域は、第1領域と連続し、第1半径と異なる第2半径を有する球の一部分としてリング形状を有することができる。
したがって、1つの連続したフィルムによってなされる超音波生成フィルムによって複数の焦点が形成される。このとき、複数の焦点が測定の対象物の深さ方向に配列されて、焦点領域はその深さ方向への延長が可能になる。
このとき、第2領域の焦点が第1領域の中心から第1領域の焦点の延長線上の焦点ラインに位置することができる。それに応じて、同じ形状の条件下で、焦点領域が測定対象物の深さ方向に深く延長される。
このとき、第1領域と第2領域は、実質的に同一のサイズの面積を有することができる。この場合に、第1領域の焦点で第1領域によって形成されるエネルギーのレベルと第2領域の焦点で第2領域によって形成されるエネルギーのレベルが実質的に同一になるように、様々な設計変数を設計することができる。
この場合に、第1領域によって、第1領域の第1焦点の周りに焦点ラインに沿って一定のエネルギーレベルより大きいサイズの領域である第1焦点領域が形成され、第2領域によって第2領域の第2焦点の周りに焦点ラインに沿って一定のエネルギーレベルより大きいサイズの領域である第2焦点領域が形成される。このとき、第1焦点領域と第2焦点領域は一部重畳、または連続して形成することができる。
このとき、多焦点超音波変換器は、互いに異なる球状の直径を持って、深さ方向に配列される焦点を有する2つの領域を含むことができる。
他の実施形態として、超音波生成フィルムは、第2領域と連続し、第2半径と異なる、またはより大きな第3半径を有する球の一部分として、リング形状を有する第3領域をさらに含むことができる。このとき、第2領域の焦点で第2領域によって形成されるエネルギーのレベルと第3領域の焦点で第3領域によって形成されるエネルギーのレベルは実質的に同一のレベルを有することができる。
第1領域乃至第3領域のそれぞれの焦点の周りに焦点ラインに沿って一定のエネルギーレベルよりサイズが大きい領域である各々の焦点領域が形成され、第1焦点領域と第2焦点領域は一部重畳、または連続して形成することができる。
このとき、第1領域の第1焦点と第2領域の第2焦点との間の距離と、第2領域の第2焦点と第3領域の第3焦点との間の距離は、実質的に同一の距離を有することができる。
ただし、本発明はこれに限定されず、超音波生成フィルムが延長される同じ焦点ライン上に存在する各々の焦点を持つ3つ、またはそれ以上の、例えば、5つまたは7つの球形領域を有し、深さ方向に延長された焦点領域を有することができる。一方、図2及び図3に示された実施形態では、5つの球形領域S1〜S5の共通の焦点ライン上に一定の間隔bに離隔された5つの焦点A1〜A5によって拡張された焦点領域Fzを有する。
このとき、第1領域S1は、第1半径R1を有する球の一部分として、円形投影形状を持つ領域になり、第2領域S2と、次に配置される領域S3〜S5は、それぞれ、ますます大きくなる半径R2〜R5は球の一部分として、リング形状を有することができる。また、第2領域乃至第5領域S2〜S5の面積は実質的に同一であり、それぞれの焦点A1〜A5の間の距離が一定になるように設計することができる。このとき、それぞれの焦点A1〜A5で形成される焦点領域Fzは一部重畳するように設計して、焦点ライン上でエネルギーレベルの大きさの偏差を減らすことができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る多焦点超音波変換器における第1領域と残りの領域のそれぞれによる超音波パルス−エコー応答と周波数スペクトルを概略的に示すグラフである。図示されたグラフは、PVDF超音波生成フィルムを使用して、50MHzの超音波によるパルス−エコー応答(実線)と、それらの周波数スペクトル(点線)のシミュレーション結果として、(a)は、単焦点変換器によるものであり、(b)は、本発明の一実施形態に係る多焦点変換器による第2領域のシミュレーション結果である。第1領域の場合は、図面の単焦点変換器によるシミュレーション結果と類似しており、第3領域以上の領域では、第2領域のシミュレーション結果と類似の結果を示す。
この時、図1は、BioSonoKLM(Krimholtz−Leedom−Matthaei)シミュレーション結果を示す。単焦点変換器の中心周波数と−6dB帯域幅は、それぞれ50MHzと66%に予想され、多焦点変換器の周波数は50MHzと68%に設計された。集中変換器のパラメータ関係式では、50MHzの中心周波数で単焦点変換器の焦点長さは10mm、間隙直径は9mm、水での拡散速度は1540m/sである。焦点領域は0.41mmであり、側面分解能は47μmである。この焦点領域を効果的に拡張するために、様々な焦点領域を有する多焦点変換器が適用された。このような焦点領域は少し重畳して続けて焦点の深さを生成することができる。
焦点領域を4.3mmまで拡張するために、本発明の一実施形態に係る超音波生成フィルムは、5つの焦点の多焦点変換器が設計された。このような焦点は、軸方向に1mm(b=1mm)の間隔で分布された。多焦点変換器の前面は、同じ面積の5つの部分に分かれた。各部分は、それぞれ半径Riと高さHiの球面の表面で構成された。図2は、多球面プロファイルの構造を示す。
図2は、本発明の一実施形態によって、同じ面積を有する5つの異なる球面領域を含む多焦点超音波変換器の端面と、それぞれの球面領域による焦点の分布を概略的に示す図である。図3は、図2の多焦点超音波変換器におけるそれぞれの焦点の分布と焦点領域を概略的に示す図である。
それぞれの焦点領域内に位置している点P(xi、zi)では、所望する品質のイメージを得ることができるようになる。このとき、xiはX軸上の距離を示し、ziは点PのZ軸上の深さを示す。
多焦点変換器の表面のパラメータは、次のように定義することができる。
各領域の球の半径(焦点距離):R=A=A、R=A=A、R=A=A、R=A=A、R=A=A
各領域の開口直径:Di=2NiKi=2RiSinαi、i=1to5。
それぞれの球形部分の高さ:hi=NiNi−1、where、i=1to5。
それぞれの焦点の間の距離:AiAi+1=b、i=1to4。
パラメータの値は、次のように選択することができる。
=10mm、b=1mm、D=4mm、R=10mm、R=10.98mm、R=11.95mm、R=19.91mm、R=13.86mm、D=4mm、D=5.62mm、D=6.88mm、D=7.92mm、D=8.84mm、h=0.2mm、h=0.18mm、h=0.16mm、h=0.15mm、h=0.14mm、α1=11.53°、α2=14.86°、α3=16.73°、α4=17.87°、α5=18.59°
多焦点変換器の焦点の長さは、接続された多数の焦点領域によって拡張される。この焦点は、焦点の周りの多くの他の球によって生成された。各球面の形状は、図3の(a)のように一つの焦点に寄与する。多焦点変換器は、X軸に沿って移動してデータを得ることができる。P(xi、zi)地点がSi球の音響フィールドに位置する場合(Siはpart i、i=1〜5という)、検出された信号は、Ai焦点に寄与しなければならない。Siの焦点距離はRiである。多焦点球の各部分は、各焦点領域で信号を検出することができ、これは、図3の(b)に示されている。例えば、領域iは焦点領域Fziで信号を感知することができる。焦点領域FziのAi地点の周辺に位置する個体が、最高のイメージを取得する。焦点領域の外部に位置する対象に、相対的にぼんやりしたイメージが表示される。
第1領域S1は、zi>R1がある地点Pでは良好なイメージのキャプチャが困難であることがある。その結果、他の球は、画像の長い深さに対する良いイメージを得るために、互いに異なる焦点の深さに設計された。この変換器の総焦点距離Fzは、すべての個別焦点領域の構成要素Fziの合計になることができる。隣接焦点間の間隔を避けるために、各焦点領域と二焦点の間の距離を慎重に計算した。
図3の(b)の各焦点のパラメータは、集中変換器のパラメータ関係式を使用して計算され、表2に示したとおりである。したがって、多焦点変換器の総フィールドの深さは焦点領域4.3mmの合計となる。この値は、4.3mmより小さいか、または同じ深さの対象を配置すれば、変換器が、この物体から長い深さの良好なイメージを得ることができることを示す。
表2は、5つの焦点、2つの焦点の間の距離がb=1mm、各部分の中心周波数はfc=50MHzであるMFP変換器の推定パラメータである。
図4は、本発明の一実施形態に係る多焦点超音波変換器の製造装置であるプレスフィットシステムを示す図である。(a)は、多焦点変換器の超音波生成フィルムを製造するためのプレスフィットシステムの斜視図であり、(b)は、(a)に基づいて製作されて使用された実際のプレスフィットシステムの写真である。(c)は、プレスフィットシステムの各構成要素を示す分離斜視図として、それぞれの構成要素は、ベースプレートBP/支持ロッドRd1/スクリューSC1と、テフロン(登録商標)T/PVDFフィルムPVDF/CCP( copper−clad polyimide )と、加圧プレートPP/スクリューSC2と、弾性部材としてのスプリングESPと、多焦点パターンの枠MSPと、スライドプレートSP/ロッドRd2と、力センサSF/支持プレートSTPと、トッププレートTP/スクリューSC3と、加圧スクリューFSと、を示す。(d)は、端部に超音波生成フィルムの形成のために、5つの球面領域を含む多焦点パターンの枠MSPを示す。(e)は、多焦点パターンの枠MSPの写真である。
このように、多焦点超音波変換器の製造装置は、ベースプレートBPと、スライドプレートSPと、多焦点パターンの枠MSPと、支持ロッドRd1と、支持プレートSTPと、加圧スクリューFSと、を含むことができる。
ベースプレートBPは、中央部に多焦点パターンの枠MSPの端部、すなわちパターン部が収容される円形の貫通ホールまたは凹部が形成されている。スライドプレートSPは、ベースプレートBP上に弾性支持されてベースプレートBP方向に加圧することができる。多焦点パターンの枠MSPは、スライドプレートSPの下面に設置されてスライドプレートSPと共に移動し、ベースプレートBPの貫通ホールまたは凹部に挿入される端部に超音波生成フィルム12の互いに異なるサイズの半径を有する2つ以上の球形領域に対応するパターンを形成することができる。
支持ロッドRd1はベースプレートBPの四角の角部分のそれぞれに4つが実質的に同じ長さを有し、高さ方向に長く配置することができる。支持プレートSTPは、支持ロッドRd1上に配置され、貫通ホールまたは凹部が高さ方向に延びる位置に貫通ホールを形成することができる。加圧スクリューFSは、支持プレートSTPを貫通するように設置され、端を介してスライドプレートSPに押圧力を提供することができる。
このとき、スライドプレートSPは、ベースプレートBP上に4つのロッドRd2によって支持され、ロッドRd2とベースプレートBPとの間には、スプリングESPによって弾性支持される。
力センサSFは、加圧スクリューFSと支持プレートSTPとの間に設置され、パターンの枠MSPがパターンの枠MSPとベースプレートBPとの間に配置されるフィルムに加える力をセンシングすることができる。
一方、支持プレートSTP上にはトッププレートTPがスクリューSC3で支持ロッドRd1上に設置されて、全体的なプレスフィットシステムを支持することができる。
図5は、図4の製造装置によって製造された超音波生成フィルムを含む多焦点超音波変換器の組み立て状態を概略的に示す図である。(a)は、多焦点変換器を長さ方向に切った図面を示し、その一部が拡大されている。(b)は、(a)の超音波変換器の写真を示している。
本発明の一実施形態に係る多焦点超音波変換器は、ハウジング11と、超音波生成フィルム12と、第1電極層13と、第2電極層14と、コネクタ18と、を含むことができる。
ハウジング11は、中空のシリンダー形状を有し、かつ超音波生成フィルム12を含む他の構成要素を支持している。超音波生成フィルム12は、互いに異なるサイズの半径を有する2つ以上の球形領域が接続されて一つの一体型フィルムからなり、ハウジング11の一端の開口部に凹部が外部に向けて設置されて超音波を生成する。
第1電極層13は、超音波生成フィルム12の凹面に超音波生成フィルム12の凹面の形状に沿って形成される。第2電極層14は、超音波生成フィルム12の凸面に超音波生成フィルム12の凸面の形状に沿って形成される。コネクタ18は、電源線16が第2電極層14の凸面の凸部の端部から延長されて接続され、ハウジング11の他の一端の開口部に締結される。
第1電極層13と第2電極層14は、電源線16を介して供給される電源を超音波生成フィルム12に印加して、超音波が生成されるようにし、対象物から戻ってくるエネルギーが超音波生成フィルム12を介して入力されて、電源線16を介して外部に出力し、その信号からイメージを認識するようになる。
ハウジング11は、外部ハウジングと内部ハウジングとを含み、外部ハウジングは、中空のシリンダー形状を有し、超音波生成フィルム12を含む他の構成要素を支持している。内部ハウジングは、外部ハウジングの内面にシリンダー形状に挿入され、前記超音波生成フィルム12の端部分を外部ハウジングの一端の開口部方向に支持している。
第1電極層13は、金および/またはクロムを含んで形成され、第2電極層14は、銅クラッドポリイミドを含んで形成される。超音波生成フィルム12は、PVDFを含んで形成されるPVDFフィルムになることができる。
また、外部ハウジングの内部の超音波生成フィルム12の内側の部分に非伝導性接着剤を満たすことができる。このとき、非伝導性接着剤は、エポキシを含む。
外部ハウジングの一端に外部ハウジングの端がシリンダの中心軸方向に延在する仕上げ部が形成され、仕上げ部の内面に超音波生成フィルムの端部が接触して支持されている。このとき、仕上げ部の開口部を介して超音波生成フィルム12の球形領域が露出される。このとき、超音波生成フィルム12の超音波が出力される球形領域のみ仕上げ部の開口部を介して外部に露出され、残りの部分は、仕上げ部によって覆われる。また、仕上げ部の外側にはパリルレン(parylene)のような成分が塗布されて、超音波ロスを低減するインピーダンスマッチング部が形成される。
多焦点変換器の利点を実証するために、単焦点変換器と多焦点変換器の両方のタイプの9μmPVDF焦点変換器がプレスフィット装置を使用して設計及び製造された。このとき、単焦点変換器は、活性要素の単一球面形状に対して半径10mmを形成する鋼ボールベアリングを使用してプレスフィット装置を用いて製作された。
一方、本発明の一実施形態に係る多焦点超音波変換器の製造方法は、製造装置(図4)によって変換器を製造する方法として、積層段階と、フィルムパターン形成段階と、接着剤の注入工程と、加熱段階と、組み立て段階とを含むことができる。
積層段階では、多焦点パターンの枠MSPとベースプレートBPとの間に、CCP、PVDFフィルム、およびテフロンフィルムTを順に積層することができる。フィルムパターン形成段階では、加圧スクリューFSを利用して、多焦点パターンの枠MSPに積層されたフィルムに球状のパターンを形成する。
接着剤注入段階では、多焦点超音波変換器の製造装置(図4参照)を反転させて、テフロンチューブをベースプレートBPの貫通ホールに挿入し、非伝導性接着剤をテフロンチューブに注入して、シリンダチューブ状に接着剤を挿入して超音波生成フィルム12をハウジング11の内部で支持するようにする。このとき、外部ハウジングの内部に挿入されるシリンダチューブ形状の内部ハウジングが形成されることもある。
加熱段階では、球状のパターンが形成された積層されたフィルムを設定の温度で設定の時間加熱することができる。組み立て段階では、完成された超音波生成フィルム12を外部ハウジングの内部に設置して組み立てることができる。
このとき、加熱段階は、完了した積層されたフィルムを分離した後、テフロンフィルムを除去して、超音波生成フィルムを得る段階をさらに含むことができる。また、加熱段階は、多焦点超音波変換器の製造装置からフィルムが分離される前に行われ、製造装置内で共に行うことができる。
多焦点変換器の製作過程は、二段階に分けた。最初の段階では、プレスフィットシステムを使用して、活性要素の多球形を形成する。CCP、PVDFフィルム、およびテフロン(Teflon)(登録商標)はそれぞれ4X4cmの大きさに製作することができる。PVDFフィルムとCCPは一滴のエポキシ(例えば、EPO TEK 301)によって結合された。テフロンフィルムをPVDFフィルムの表面に配置して、表面を保護すると共に、プレスフィットシステムの球形パターンを押して、膜が破れないようにすることができる。3つのフィルムで構成されたグループが中央ホールのベースプレートの表面に配置される。ベースプレートは、標準アセンブリを形成するために、4つのロッドが付着された。
加圧プレートSTPは、4つのロッドを介してこのようなフィルムに配置され、4つのネジでベースプレートに固定することができる。マルチ球形パターン(図4の(e))に取り付けられたスライドプレートSPは、この4つのロッドに接続されて、これらのプレートの穴の集中度を確保することができる。このようなスプリングは、焦点を押している間、振動を減らすのに役立つことができる。
力センサからの力の値を最適化するために、活性要素の表面張力を管理することができる。トッププレートは、ネジで下のプレートに固定することができる。力センサは、ディスプレイ装置とコントロールユニットの電源供給装置に接続することができる。六角バーレンチは力ネジを回すために使用することができる。力センサと多球面のパターンが下に移動して、フィルムのグループに均一な圧力がかかって、フィルムのグループが平面形状から球状に変化することができる。
このようなフィルムを押した後、プレスフィットシステムを反転させてテフロンチューブをベースプレートの中央の穴に挿入した後、非伝導性エポキシをテフロンチューブに注入して球状膜形状を維持することができる。プレスフィットシステムは3時間の間65℃の熱いオーブンに入れて硬化することができる。
硬化時間の後、前記プレスフィットシステムは、CCP及びPVDFフィルムが接合されたエポキシプラグ(内部ハウジングになることができる)を含む音響スタックをとるために分解することができる。次に、テフロンフィルムは音響スタックから除去することができる。
第二段階は、変換器ハウジングに音響スタックを組み立てることができる。CCP及びPVDFフィルムは、エポキシプラグとできる限り近く整えことができる。次に、電源線16をUHFコネクタの中央ピンに接続することができる。音響スタックは、変換器ハウジングと集中的に配置することができ、地面の経路を形成するために、銀エポキシを通じてPVDFフィルムの面積の一部分をハウジングと接続することができる。変換器が長く電気的、機械的に安定性を維持するために、ハウジングの内部のオープンスペースに非伝導性エポキシ17を接着剤として満たすことができる。エポキシが硬化した後、活性要素の電極がハウジングの変換器を介してUHFコネクタに接続することができる。
このとき、超音波の損失を最小限にするために、別途の電気インピーダンスマッチング部がハウジングの内部に挿入された後、非伝導性エポキシで満たすことができる。4分の1パリルレン厚のパリルリンが、表面と一致する層として機能するように、変換器の前面でスパッタリングされ、ピエゾ電気と負荷媒体との間の音響エネルギー伝達を確保するようにできる。図5の(a)には、製作構成要素が含まれた多焦点変換器の断面が示されている。完成された多焦点変換器の写真は、図5の(b)に示されている。
図6は、本発明の一実施形態に係る多焦点超音波変換器を使用したワイヤファントム測定実験装置を概略的に示した図である。図7は、図6の実験装置によって測定したワイヤファントムテストを概略的に示した図である。
多焦点変換器は、コンピュータ制御遠隔パルス/受信器に接続することができ、50Ωの減衰および3μJエネルギーあたり200Hzの電気的刺激によって作動することができる。多焦点変換器のパルスエコーと周波数スペクトルと、を測定するために、焦点の地点にターゲットとしてガラス板/ワイヤファントムを配置することができる。反射された波形は、5MHzの高域通過フィルタと500MHzの低域通過フィルタと、を備えた500MHzの帯域幅受信器によって受信され、500メガのサンプルのサンプリング周波数にデジタル化された。
また、8ビットのデジタイザによってデジタル化された。多焦点変換器の動きは、ステッピングモータによって制御され、汎用モーションコントローラ/ドライバによって駆動された。LabViewプログラムが上述のすべてのプロセスを管理するために開発された。PCによって制御されるスキャンの段階は、x軸に沿って移動してBスキャン及びCスキャンのイメージを獲得した。
実験対象となるファントムの7つのワイヤが軸方向では1mm、側方向では1mmの同じ距離で斜めに配列されている(図7の(a))。電線は、水に浸して側面にスキャンされた。ワイヤで反射されたエコー信号は、ビームプロファイルを構成して、水平方向にビームのサイズの決定に使用された。データは、イメージの処理のためにMATLABベースのソフトウェアにインポートして処理された。
パルスエコー実験は音響焦点に配置されたガラス板を使用して水タンクに適用された。変換器のパルス−エコー応答及び周波数スペクトルは、図8に示した。
図8は、図6の実験装置によって測定した結果を概略的に示した図であり、時間領域と周波数領域での測定結果を概略的に示している。ここで、(a)は、単焦点変換器T1に関するものであり、(b)は、3つの焦点P1〜P3を有する多焦点変換器T2に関するものであり、(c)は、5つの焦点P1〜P5を有する多焦点変換器T3に関するものである。表3は、3つの操作された変換器のシミュレーション及び測定の特性比較を要約する。単焦点変換器T1は、単一焦点変換器であり、T2−Pi(MFP)は、多焦点変換器T2のi(i=1〜3)部分、T3−Pj(MFP)は、多焦点変換器T3のi(i=1〜5)である。一般的に、実験測定は、シミュレーション結果とほぼ一致した。測定された中心周波数fc側面で、単一焦点変換器T1は、最も高い値を算出し、二つの多焦点変換器T2、T3の変換器は、シミュレーションより若干低かった。−6dBで測定した帯域幅の場合に、変換器T3は、シミュレーションに比べて帯域幅が狭くなったのに対し、二変換器T1とT2の帯域幅は、シミュレーションより広かった。
図9は、図6の実験装置によって測定した結果として、Bスキャンのイメージが示されている。(a)は、単焦点変換器T1に関するものであり、(b)は、3つの焦点P1〜P3を有する多焦点変換器T2に関するものであり、(c)は、5つの焦点P1〜P5を有する多焦点変換器T3に関するものである。
ワイヤファントムの映像は、単一および多焦点変換器を使用して取得された。それらの深さを評価して比較した。単焦点変換器のBスキャンとCスキャンの映像は、多焦点変換器の性能を評価するための参照として使用された。図9は、3つの変換器T1、T2及びT3のBモードスキャンの映像を示している。変換器の焦点領域に配置されたワイヤは、映像の明るい点を獲得した。それでなければ、映像にぼやけた点が表示される。ここで多焦点変換器T3だけが十分な7つの明るい点を示し、これはより深いイメージのための長い焦点地域を示す。
図10は、図6の実験装置によって測定した結果として、Cスキャンのイメージが示されている。(a)は、単焦点変換器T1に関するものであり、(b)は、3つの焦点P1〜P3を有する多焦点変換器T2に関するものであり、(c)は、5つの焦点P1〜P5を有する多焦点変換器T3に関するものである。
図10の(a)では、単焦点変換器T1の焦点領域は、0.41mmであり、2つのワイヤの距離は1mmであるため、取得された映像は、焦点にのみワイヤが示された。(b)のイメージは、ワイヤファントムモデルの中央に3つのワイヤだけが表示された。多焦点変換器T2の焦点領域が3mmであるため、焦点領域外の他の電線は、イメージングすることができなかった。しかし、(c)に示したように、5つの焦点を持つ多焦点変換器T3が中央に明らか5つのワイヤのあるイメージを生成した。二番目のワイヤから6番目のワイヤまでの距離が4mmであり、多焦点変換器T3の焦点領域が4.3mmということに注意しなければならない。したがって、焦点領域に配置された5つの中心線は、焦点領域の外部にある2つのワイヤより明るくイメージングされた。
図11は、本発明の一実施形態に係る多焦点超音波変換器で測定された解像度(resolution)を示す図である。(a)には、横方向の明るさのプロファイルが示されており、(b)には、軸方向の明るさのプロファイルが示されている。
図11に示したように、5つの焦点を持つ多焦点変換器T3の分解能を測定し、分解能は変換器の焦点の深さで、Bスキャンモードで測定された。ワイヤターゲットでパルス強度PIIを計算した。5つの焦点を持つ多焦点変換器の側面解像度は、該当断面のプロファイルおよびワイヤの直径の半値全幅(FWHM、−6dB)に測定された。前記側面分解能はそれぞれ156μm、108μm、113μm、135μm、および130μmに測定された。5つの焦点を持つ多焦点変換器の軸分解能はそれぞれ66μm、61μm、65μm、66μmの半値全幅(FWHM、−6dB)に検出された。測定された軸方向の分解能は、ワイヤの背後で影として観察された尾がある。多焦点変換器の製作技術もパルスエコー応答の周波数、ノイズ、分解能、および振幅のような変換器の品質に影響を与えることができる。
本発明によれば、多焦点変換器は、BスキャンおよびCスキャンモードで映像の長い深さを得ることが立証された。また、深さのスキャンや複雑なSAFT技法を適用することなく、より大きな深さの映像の焦点領域を拡張する機能も示している。特に提案された5つの多焦点変換器は、軸方向に5つの焦点領域を同時に生成することができる。
本発明によれば、多焦点変換器の新しい設計、製作、および特性化は、単焦点変換器によって生成されたものと比較すれば、焦点領域を大幅に増加させた。提案された多焦点変換器の焦点領域は4.3mmであり、ワイヤファントムのイメージングで証明された。本発明によって開発された方法は、変換器の焦点数を増加させて、より大きな焦点領域の拡張に使用することができる。多重球面パターンのプロファイルは、CNCマシンによって容易に、かつ正確に実現することができる。したがって、多焦点変換器は、広範なフィールドアプリケーションで映像を撮影することができる可能性が大きい。
以上で、本発明の実施形態を参照して説明したが、本発明はこれに限定されず、様々な変形や応用が可能である。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲で多くの変形が可能であることを当業者は容易に理解できる。

Claims (19)

  1. 第1半径を有する球の一部分として円形投影形状を有する第1領域と、
    第1領域と連続し、第1半径とは異なる第2半径を有する球の一部分として、リング形状を有する第2領域と、を含む超音波生成フィルムによって超音波を生成し、
    前記第2領域の焦点は前記第1領域の中心から前記第1領域の焦点の延長線上の焦点ラインに位置し、
    超音波生成フィルムは一つの連続したフィルムからなることを特徴とする多焦点超音波変換器。
  2. 前記第1領域と前記第2領域の面積の大きさは実質的に同一であることを特徴とする請求項1に記載の焦点超音波変換器。
  3. 前記第1領域の焦点において、前記第1領域によって形成されるエネルギーレベルと、前記第2領域の焦点において、前記第2領域によって形成されるエネルギーレベルは、実質的に同一であることを特徴とする請求項1に記載の多焦点超音波変換器。
  4. 前記第1領域によって前記第1領域の第1焦点の周りに前記焦点ラインに沿って一定のエネルギーレベルよりサイズが大きい領域である第1焦点領域が形成され、
    前記第2領域によって前記第2領域の第2焦点の周りに前記焦点ラインに沿って一定のエネルギーレベルよりサイズが大きい領域である第2焦点領域が形成されることを特徴とする請求項1に記載の多焦点超音波変換器。
  5. 前記第1焦点領域と前記第2焦点領域は、一部重畳または連続して形成されることを特徴とする請求項4に記載の多焦点超音波変換器。
  6. 前記超音波生成フィルムは、
    第2領域と連続し、第2半径と異なる第3半径を有する球の一部分としてリング形状を有する第3領域をさらに含み、
    前記第3領域の焦点は、前記第1領域の中心から前記第1領域の焦点の延長線上に位置することを特徴とする請求項1に記載の多焦点超音波変換器。
  7. 前記第2領域と前記第3領域の面積は、実質的に同一であることを特徴とする請求項6に記載の多焦点超音波変換器。
  8. 前記第2領域の焦点において、前記第2領域によって形成されるエネルギーレベルと、前記第3領域の焦点において、前記第3領域によって形成されるエネルギーレベルは、実質的に同一であることを特徴とする請求項6に記載の多焦点超音波変換器。
  9. 前記第1領域の第1焦点と前記第2領域の第2焦点との間の距離と、
    前記第2領域の第2焦点と前記第3領域の第3焦点との間の距離は、実質的に同一であることを特徴とする請求項6に記載の焦点超音波変換器。
  10. 中空のシリンダ形状の外部ハウジングと、
    互いに異なるサイズの半径を有する2つ以上の球形領域が接続されて一つの一体型フィルムからなり、前記外部ハウジングの一端の開口部に凹部が外部に向けて設置されて、超音波を生成する前記請求項1乃至9のうちのいずれか一項の超音波生成フィルムと、
    前記超音波生成フィルムの凹面に超音波生成フィルムの凹面の形状に沿って形成される第1電極層と、
    前記超音波生成フィルムの凸面に超音波生成フィルムの凸面の形状に沿って形成される第2電極層と、
    電源線は前記第2電極層の凸面の凸部の端部から延長されて接続され、前記外部ハウジングの他の一端の開口部に締結されるコネクタと、を具備することを特徴とする多焦点超音波変換器。
  11. 前記外部ハウジングの内面にシリンダ形状で挿入され、前記超音波生成フィルムの端部分を前記外部ハウジングの一端の開口部方向に支持する内部ハウジングをさらに具備することを特徴とする請求項10に記載の多焦点超音波変換器。
  12. 前記外部ハウジングの内部の前記超音波生成フィルムの内側部分に非伝導性接着剤が満たされることを特徴とする請求項10に記載の多焦点超音波変換器。
  13. 前記外部ハウジングの一端に前記外部ハウジングの端がシリンダの中心軸方向に延長さる仕上げ部が形成され、
    前記仕上げ部の内面に前記超音波生成フィルムの端部が接触することを特徴とする請求項10に記載の多焦点超音波変換器。
  14. 前記仕上げ部の開口部を介して前記超音波生成フィルムの前記2つ以上の球形領域が露出されることを特徴とする請求項13に記載の多焦点超音波変換器。
  15. 中央部に円形の貫通ホールまたは凹部が形成されたベースプレートと、
    前記ベースプレート上に弾性支持され、前記ベースプレート方向に加圧されるスライドプレートと、
    前記スライドプレートの下面に設けられ、前記スライドプレートと共に移動され、前記貫通ホールまたは凹部に挿入される端部に前記請求項1乃至9のうちのいずれか一項の超音波生成フィルムの互いに異なるサイズの半径を有する2つ以上の球形領域に対応するパターンが形成されるパターンの枠と、
    前記ベースプレートの四角の角部分のそれぞれに実質的に同じ長さを有し、且つ高さ方向に長く配置される支持ロッドと、
    前記支持ロッド上に配置され、前記貫通ホールまたは凹部が前記高さ方向に延長される位置に貫通ホールが形成される支持プレートと、
    前記支持プレートを貫通するように設置され、端を介して前記スライドプレートに加圧力を提供する加圧スクリューと、を具備することを特徴とする多焦点超音波変換器の製造装置。
  16. 前記加圧スクリューと前記支持プレートとの間に設置され、
    前記パターンの枠が、前記パターンの枠と、前記ベースプレートとの間に配置されるフィルムに加える力をセンシングする力センサをさらに具備することを特徴とする請求項15に記載の多焦点超音波変換器の製造装置。
  17. 16項の多焦点超音波変換器の製造装置による製造方法として、
    前記パターンの枠と、前記ベースプレートとの間に、銅クラッドポリイミドフィルム、PVDFフィルム、およびテフロン(登録商標)フィルムを順に積層する段階と、
    前記加圧スクリューを用いて前記パターンの枠を、前記積層されたフィルムに球状のパターンを形成する段階と、
    前記多焦点超音波変換器の製造装置を反転させて、テフロン(登録商標)チューブを前記ベースプレートの貫通ホールに挿入し、非伝導性接着剤を前記テフロンチューブに注入する段階と、
    球状のパターンが形成された積層されたフィルムを設定の温度で設定された時間加熱する段階と、
    完成された前記超音波生成フィルムを外部ハウジングの内部に設置して組み立てる段階と、を具備することを特徴とする多焦点超音波変換器の製造方法。
  18. 前記加熱する段階が完了した積層されたフィルムを分離した後、前記テフロンフィルムを除去して、超音波生成フィルムを得る段階をさらに具備することを特徴とする請求項17に記載の多焦点超音波変換器の製造方法。
  19. 前記加熱する段階は、前記多焦点超音波変換器の製造装置から前記フィルムが分離される前に行われることを特徴とする請求項17に記載の多焦点超音波変換器の製造方法。
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