JP6604379B2 - 空中風力発電ステーションのための電気エネルギー伝達テザー - Google Patents

空中風力発電ステーションのための電気エネルギー伝達テザー Download PDF

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Description

本発明は、空中風力発電ステーションのための電気エネルギー伝達テザーに関する。該電気エネルギー伝達テザーは、空中風力発電ステーションから地上ステーションへ電気エネルギーを伝達し、かつ稼働時に空中風力発電ステーションにより生じる張力を吸収する役目をする。また本発明は、そのような電気エネルギー伝達テザーと、該テザーを巻き取るためのドラムとを含むテザーユニットに関し、本発明はさらに、空中風力発電ステーションと、地上ステーションと、風力発電ステーションを地上ステーションに接続するためのそのような電気エネルギー伝達テザーとを備える発電ユニットに関する。
風力エネルギーを電気エネルギーに変換するための空中風力発電ステーションが知られており開発が進んでいる。空中風力発電ステーションは、通常飛行機のような構造を有する飛行物体の上に装着された一つ以上の発電機を含む。プロペラを装備した発電機は、風と特殊な飛行操作とにより駆動されて電気エネルギーを生成する。この電気エネルギーは、空中風力発電ステーションを地上拠点ステーションに接続するテザーにより地上に運ばれる。このようにテザーは、空中風力発電ステーションの飛行運動を制御したり、発電機から地上へ電気エネルギーを伝達したりする役目をする。空中風力発電ステーションを地上ステーションから空中のエネルギー生成に最適な位置に運び、これを空中のある位置から回収して地上ステーションに戻すために、発電機を電動機として使用することができる。よって、これらの始動段階及び回収段階の操作において、一本以上のテザーにより電気エネルギーが地上ステーションから空中風力発電ステーションに供給される。
強風やしばしば変化する風のために、またある種の飛行操作の際には、テザーは、振幅が変動する大きな機械的引張応力に晒される。高負荷条件下では、テザーは、元の長さの1%より大きな著しい伸長を示し得る。しかしながら、テザー内に存在する銅等の導体の材料は、約0.1%の非常に低い弾性範囲を示す。従って、比較的伸長が小さい場合でも、従来の導体は、塑性的にかつ不可逆的に変形する。テザーの軸方向の張力がやがて減少した後、変形した導体は、座屈及び破断しがちである。
テザーは、回収段階時に地上ステーションでドラムに巻き取られる際にも機械的応力に晒される。ドラムの外周面にテザーを曲げることにより、テザーのドラムの中心に面する部分は圧縮され、径方向外方に面する部分は引っ張られる。結果として、テザーをドラム上に巻き取ることにより生じる機械的応力もまた、テザー内に設けられる導体の塑性変形につながることがある。
空中風力発電ステーションを地上に物理的かつ電気的に連結するためのテザーが特許文献1に示される。該テザーは、導体がらせん状に巻回される高強度コアを含む。しかしながら、この構成ではテザーが比較的厚く重くなってしまう。結果として、テザーの重量及び風圧抵抗が、空中風力発電ステーションの飛行特性に影響を与える可能性が高く、従って特に全体的発電効率を減じる。さらに、テザーの厚く重い構造は、テザードラムにかかるより大きな重量につながり、慣性が増大するために張力の調整に時間がかかることになる。さらなる欠点としては、輸送費の増大や、よりコストが掛かりより場所をとる地上ステーションの構造である。さらに、ドラムに巻き付ける際に、高強度コアの外側にある導体が、径方向の圧縮力に対する保護が不十分であることにより、塑性変形及び破壊につながる。コアとドラムの表面との間の大きな径方向圧縮力は、ドラムの回りにテザーを曲げることだけでなく、強風状態又は特殊な飛行操作のためにテザーに作用する高張力によっても生じ得る。
特許文献2には、二つの相互に絶縁された導体の層のまわりに化学繊維ロープが編まれたケーブルが開示される。化学繊維ロープは、張力及び径方向圧縮力からケーブルを保護する役目をする。しかしながら、それでも、ドラムに巻き取られる際、強い径方向力によりケーブルの断面積が楕円形に大きく変形する。さらに、空中風力発電ステーションの用途において軸方向の負荷の変化数が多いため、ケーブルの寿命が著しく短くなる。これらの理由のため、十分な疲労寿命を実現するために、径方向圧縮力に対するさらなる対策の実現が必要とされている。
弾力性があり、かつある程度張力に耐え得る電気エネルギー伝達ケーブルがさらに特許文献3、特許文献4、特許文献5及び特許文献6に開示される。
米国特許出願公開2012/0070122A1 国際公開2009/049616A2 米国特許4,116,153 米国特許4,975,543 米国特許2,759,990 米国特許4,514,058
本発明の目的は、高張力に耐えることができ、軽量の構造を有するだけでなく、外部の径方向力から十分に保護された、空中風力発電ステーションのための電気エネルギー伝達テザーを提供することである。この目的は、請求項1に記載の電気エネルギー伝達テザーにより解決される。請求項14において、そのような電気エネルギー伝達テザーとドラムとを含むテザーユニットが示される。さらに、請求項16は、空中風力発電ステーションと、地上ステーションと、そのような電気エネルギー伝達テザーとを有する発電ユニットを提供する。本発明のさらなる実施形態は、従属請求項2〜13及び15に提供される。
本発明は、弾性コアと、上記弾性コアにらせん状に巻回された一つ以上の導体の第1層と、上記導体の第1層を取り囲む電気絶縁層と、上記電気絶縁層にらせん状に巻回された一つ以上の導体の第2層と、上記導体の第2層を取り囲み、テザーに作用する張力と径方向圧縮力とを吸収するための耐荷重層とを含む、空中風力発電ステーションのための電気エネルギー伝達テザーを提供する。
上記テザーは、物理的かつ電気的に空中風力発電ステーションを地上に連結する役目をする。換言すれば、上記テザーは、空中風力発電ステーションに作用する風により生じる張力に耐えるだけでなく、電気エネルギーを風力発電ステーションから地上に、好ましくはその逆向きにも、伝達するのに適している。
上記耐荷重層は、テザーに作用する張力を吸収する役目をし、その引張剛性により、強風及び風力発電ステーションの特殊な飛行操作により誘発されるテザーの軸方向伸長を制限する。このように、耐荷重層は、最大予想引張負荷下のテザーの最大の軸方向伸長を規定する。テザーのできる限り径方向外側に、特に導体の径方向外側に耐荷重層を配置することにより、その周方向長さが長いために、耐荷重層の断面積が最大化される。言い換えれば、テザーの一定の引張強度を実現するために、耐荷重層が占めるテザーの半径は、提案するような配置により最小化することができる。さらに、導体の層及び絶縁の層は、これらの層の周方向長さが最小化されるようにテザーの縦中心軸の近くに配置されてもよく、これによりテザーの重量がさらに低減される。よって、導体の径方向外側に耐荷重層を配置することにより、テザーの全重量及び直径を最適化することができる。導体及び絶縁層を縦中心軸の近くに配置することにより、テザーを曲げた場合にこれらに作用する張力及び圧縮力が低減される。有利には、上記耐荷重層はテザーの最外層でもあるが、ただし付加的な耐摩耗層が存在することがある。導電体層及び絶縁層より径方向外側の配置により、上記耐荷重層はまた、例えばテザーがドラムに巻き取られ、強風のため軸方向に張力がかかる際に、外部の径方向圧縮からこれらの層を保護する。
上記空中風力発電ステーションは通常、一つ以上の発電機が装着された翼を備える飛行機のような飛行物体として設計される。上記発電機は、電気エネルギーを生成するためにプロペラにより駆動される。発電機により生成される電気エネルギーは、低電圧域(最大で1kV)又は中電圧域(1kV〜52kV)の低い部分である。しかしながら、重量を抑えかつテザーの半径を小さくするために、特に1MWを超える伝達電力に関しては、電圧レベルは中(1kV〜52kV)又は高電圧(52kV〜300kV)範囲まで変圧することができる。よって、テザーは、ある実施形態では、これらの電圧に適することができる。飛行機のような構成の代わりに、上記風力発電ステーションは、当然、係留気球、飛行船、又はその他の飛行物体として設計することができる。
上記テザーは、導体の第1層と電気絶縁層との間に配置される第1半導体層と、好ましくは電気絶縁層と導体の第2層との間に配置される第2半導体層とをさらに含む。例えば半導体ポリエチレンから作られてもよい上記半導体層は、明確に規定された滑らかな表面を絶縁層に与え、二層の導体間で均一な電場を実現する役目をする。よって、上記半導体層は、特に中及び高電圧機器の絶縁の問題を克服するのに役立つ。通常これらの用途では、導体上の半導体層と、電気絶縁層と、電気絶縁層上の半導体層とを含む絶縁系全体が、接近して配置された三段の共押出工程において付与される。当然、半導体層が全くない、中又は高電圧伝達テザーの構成も可能である。しかしながら、そのような半導体層がない場合に十分に均一な電界を実現するために、通常は比較的厚い絶縁層を設ける必要がある。このように、半導体層を設けることはテザーの直径及び重量全体を減らすことにも役立つ。
上記耐荷重層は、径方向圧縮力を吸収するための耐圧縮層と、張力を吸収するための伸縮外装層とを含む。よって、上記耐荷重層は、二つの部分層を含み、これらのうち一方が特に径方向圧縮力を吸収するのに適し、他方が特に張力を吸収するのに適する。
弾性コアと、導体の第1層及び第2層と、絶縁層と、耐荷重層とは、好ましくは、断面が円形で、通常はテザーの全長にわたって断面が一定の形状及び面積を有する。好ましくは、上記層の各々は、本質的に円筒形状を有し、テザーの縦中心軸の回りに同心状に配置される。有利には、上記層の各々は、テザーの径方向に沿って一定の明確に規定された径方向の範囲を占める。上記導体は、通常は、金属ワイヤ、特に銅線又はアルミニウム線により実現される。
高引張剛性と径方向剛性とを実現するために、上記耐荷重層は、好ましくは最も外側、即ち通常は第2の導体の層にらせん状に巻回された繊維等の伸長要素で補強され得る。上記耐荷重層は、好ましくは繊維強化材料、特に高分子マトリクス複合材料(PMC)等の繊維強化プラスチック材料、又は例えばエポキシ樹脂マトリクス素材を備える繊維強化熱硬化性ポリマーから作られる。また、繊維複合材料の可撓性を向上させるために、ゴム添加エポキシ樹脂、例えばカルボキシル基末端ブタジエン‐アクリロニトリルランダム共重合体(CTBN)修飾エポキシ樹脂マトリクス材料を使用することもできる。上記繊維は、例えば炭素繊維、ガラス繊維又はアラミド繊維であってよく、エポキシ樹脂又は熱可塑性マトリクス材料を備えてもよく、テザーの縦中心軸に平行に配置されても、最も外側即ち通常は第2の導体の層にらせん状に巻回されてもよい。テザーの縦中心軸に対して繊維の傾斜した配置、特にらせん状の巻回は、耐荷重層の径方向剛性に寄与する。重量の制約がより大きい重量を許すのであれば、耐荷重層の伸長要素として、例えば高強度鋼を例えばエラストマーマトリクスと組み合わせて使用することもできる。上記耐荷重層は、用途の具体的な要件に応じて種々の方法で設計可能である。
例えば、径方向圧縮に対して良い抵抗がある耐荷重層の軽量で比較的堅い設計は、特に小径のテザーに好適であるが、繊維が最も外側、通常は第2の導体の層にらせん状に巻回される方法で実現可能である。各層内のらせんピッチ角が同じであるが反対方向に巻かれる一方向性繊維配向の二つ以上の層があってもよい。引張剛性の増加のためには、これらは例えば編まれてもよい。繊維の編み方は二軸でも三軸でもよい。繊維のらせんピッチ角の異なる編み目を以降の層に付与することで耐荷重層の機械的特性を最適化することができる。縦中心軸に対して傾斜する場合、特にらせん状に巻かれる場合、十分な径方向圧縮保護を達成するためには、縦中心軸に対する繊維のピッチ角は、好ましくは35°〜90°、より好ましくは45°〜75°(及び/又は反対方向に巻かれる層の場合には−35°〜−90°、より好ましくは−45°〜−75°)である。当然、これらの積層技術の組み合わせ及び/又はピッチ角の異なるいくつかの繊維層を付与してもよい。上記マトリクス材料は、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)であってよく、もちろんエポキシ樹脂をマトリクス材料として使用してもよい。重量を抑えるために、上記耐荷重層は、有利には、非金属である。
例えばより小さいドラム直径を可能にする上記のものより低い曲げ剛性を備える耐荷重層を実現するためには、上記耐荷重層は、円形に配置された伸縮外装要素の二つの同心層の形で実現することも可能である。これらの伸縮外装要素は、好ましくは、テザーの縦中心軸の回りに、ピッチ角+/−65°〜+/−85°の範囲でらせん状に配置される。これらは、例えばエポキシ樹脂又は熱可塑性マトリクス材料を備える引き抜き成形された炭素繊維ワイヤの、又は重量の制約が重量の増加を許すのであれば、例えば高強度鋼等の複合材料から作られてもよい。前記伸縮外装要素の代わりに、伸縮外装要素よりも充填率の高い伸縮外装形材を使用してもよい。上記伸縮外装形材も、好ましくは、テザーの縦中心軸の回りに、ピッチ角+/−65°〜+/−85°の範囲でらせん状に配置される。
テザーの軸方向歪み下では、らせん状に付与された伸縮外装要素は通常は、テザーの内側部分に圧縮力を誘発する。従って、最も外側の導体層に作用する径方向圧縮力を均一化するために、柔らかい素材、例えばシリコンエラストマー、解重合ゴム又はポリウレタンからなる弾性バッファ層を設けてもよい。これは、塑性変形並びに導体層における電線の座屈及び破断の危険性を回避するのに役立つ。
上記耐荷重層は、二層の伸縮外装複合層として実装してもよい。伸縮外装複合層は、有利には、一方向性繊維配向の複合材料から作られる。上記繊維は、好ましくは、テザーの縦軸の回りに、ピッチ角+/−65°〜+/−85°の範囲でらせん状に配置される。巻く方向をある層と他の層とで変更することで、例えば、ある層の繊維を時計回りに巻き他の層の繊維を反時計回りに巻くことで、軸方向歪み下のテザーのねじれ挙動のバランスを機械的にとることに役立つ。これらの二層の伸縮外装層間に、滑り/減摩層を設けてもよい。当然、テザーの軸方向負荷要件に応じて、複数層の伸縮外装要素若しくは伸縮外装形材又は伸縮外装複合層を設けることができる。
非常に大型の空中風力発電ステーションの場合に十分な送電能力を実現するために、大径のテザーが必要となる。上述の方策では、径方向圧縮力の増大を生じる、テザーに作用する軸方向力の増大により、導体の破壊が増すことがある。大きい径方向圧縮力に対する電気系の保護とともに、高引張り負荷要件に対して曲げ半径の限界を最適化するために、耐荷重層には、滑り/減摩層及び伸縮外装層と組み合わせて耐圧縮層が設けられてもよい。
上記耐圧縮層は、電気系の追加部分として電流を運び、かつ/又は避雷層として動作するために、金属等の導電性材料から作られてもよい。当然、上記耐圧縮層は、非導電性材料から作られてもよい。
上記耐圧縮層は、S字型係合耐圧縮性骨格の形で実装されてもよい。S字型係合耐圧縮層に使用されるS字型断面の個々の伸長要素は、好ましくは、テザー3の縦軸にピッチ角1°〜20°の範囲で、より好ましくは5°〜10°の範囲でらせん状に配置される。上記耐圧縮層は、例えば、Z字型、T字型、傾斜又は平坦な、軸方向に伸長され、らせん状にまかれた要素でできていてもよい。これらは、例えば、引き抜き成形された炭素繊維の、又は重量の制約が重量の増加を許すのであれば、例えば高強度鋼等の複合材料から作られてもよい。上記耐圧縮層は、一方向性繊維配向の複合材料から作られてもよい。上記繊維は好ましくは、テザー3の縦軸の回りに、ピッチ角1°〜20°の範囲で、より好ましくは5°〜10°でらせん状に配置される。上記複合耐圧縮層は、例えば、エポキシ樹脂又は熱可塑性マトリクス中の炭素、ガラス、又はアラミド繊維から作られてもよい。
耐荷重層と電気系との間に、好ましくは、滑り/減摩層が設けられる。耐荷重層と耐摩耗層との間にも、滑り/減摩層が設けられてもよい。これらの滑り/減摩層は、種々の層が非接着状態であるためテザー3全体の曲げ半径を小さくするのに役立つ。上記滑り/減摩層は、例えば、ナイロン11(PA11)等の熱可塑性材料又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂からなる。
上記伸縮外装層は、滑り/減摩層により互いに隔てられた、二層のらせん状に配置された伸縮外装要素の形で実装可能である。これらの伸縮外装要素は、好ましくは、テザー3の縦軸の回りに、ピッチ角+/−35〜+/−65°の範囲でらせん状に配置される。これらは、例えば引き抜き成形された炭素繊維ワイヤの、又は重量の制約が重量の増加を許すのであれば、例えば高強度鋼等の複合材料から作られてもよい。
ある層と他の層とで巻く方向を変えることにより、例えば、ある層の繊維を時計回りに巻き、他の層の繊維を反時計回りに巻くことは、軸方向歪み下のテザーのねじれ挙動の機械的にバランスをとることに役立つ。二層の伸縮外装層間に、滑り/減摩層を実装してもよい。テザーの引張強度要件に応じて、伸縮外装要素のさらなる部分層を設けてもよい。
上記伸縮外装層は、滑り/減摩層により互いに隔てられてもよい、二層の伸縮外装複合層として設けてもよい。上記伸縮外装複合層は、好ましくは、一方向性繊維配向の複合材料から作られる。上記繊維は、好ましくは、テザーの縦軸の回りに、ピッチ角+/−35°〜+/−65°の範囲でらせん状に配置される。テザー3の対称的に等しい機械的特性を得るために、伸縮外装要素と同じそれぞれ時計回り反時計回りの配向に関する配置上の検討事項が、伸縮外装複合層にも適用できる。上記伸縮外装複合層は、例えばエポキシ樹脂又は熱可塑性マトリクス中の炭素、ガラス、又はアラミド繊維から作られてもよい。上記滑り/減摩層は、例えばナイロン11(PA11)等の熱可塑性材料又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂から作られてもよい。
径方向において上記二層の導体間に配置される電気絶縁層は、有利には、押出工程で付与される。好適な材料としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、又はポリフッ化ビニリデン(PVDF)若しくはテトラフルオロエチレン‐ヘキサフルオロプロピレン共重合体(テフロン(登録商標)FEP)等のフッ素樹脂の群からなる耐高温材料がある。用途によっては、例えばPVDF又はテフロン(登録商標)FEPから作られてもよい箔として電気絶縁層を設けてもよい。
好ましくは、上記導体の第1層の導体及び/又は上記導体の第2層の導体は、テザーの縦中心軸に、らせんピッチ角が25°〜45°の範囲で、より好ましくは30°〜40°、最も好ましくは約35°で巻回される。この範囲のらせんピッチ角により、導体、絶縁層、及び弾性コアに作用する機械的応力を最小限にすることができる。何故なら、テザーが軸方向に伸長されているか曲げられている場合、らせん状に巻かれた導体及び弾性コアが電気絶縁層と共に、本質的に同じように径方向に収縮/拡張するからである。
第1層の個々の導体及び/又は第2層の個々の導体は各々、すべて互いに平行に整列するようにらせん状に巻かれてもよい。しかしながら、導体の第1層及び/又は導体の第2層が編んだワイヤにより形成される実施形態が好ましい。よって、この場合の導体は、規則的に撚りあわされた構造を形成する。
第1層の導体は、第2層の導体と比べると、テザーの縦中心軸の周りに反対方向に巻回されてもよい。導体の第1層及び/又は導体の第2層は各々、らせん状に巻かれたワイヤのいくつかの隣接する部分層を含んでもよい。隣接する部分層のワイヤは、有利には、反対方向に巻かれる。よって、隣接する部分層のワイヤのピッチ角は、この場合、互いに符号が異なっている。第1層、第2層及び/又は隣接する部分層のワイヤを反対方向に巻くことにより、テザーの機械的特性を対称的に等しくすることができる。
テザーの縦方向に関し、上記耐荷重層は通常は、弾性コアと、導体の第1層及び第2層と、電気絶縁層とを合わせた全有効引張剛性よりも大きい引張剛性を有する。ここでは、テザー又は層等の伸長した要素の引張剛性は、該要素の縦方向に沿った要素の材料の弾性率又はヤング率と該要素の断面積との積として定義される。よって、上記引張剛性は、引張負荷による弾性変形に対するそれぞれの要素の抵抗を示す。テザーの残りの層を合わせた全引張剛性よりも大きい引張剛性を有することにより、上記耐荷重層は、他の層が曝される最大の歪みを制限する。引張力を受けたとき、又は例えばドラムの回りに曲げられたとき、弾性伸長、曲げ及び捩りによる機械的応力は、耐荷重層により大きく吸収される。導体、弾性コア及び絶縁層は、基本的に、危機的な機械的応力を受けることなく耐荷重層とともに動くだけである。
実施形態によっては、上記テザーは、有利には弾性コア内に配置される少なくとも一本のデータ伝送ケーブルをさらに含む。この場合弾性コアは、好ましくは、中空又は円筒状の設計を有する。上記データ伝送ケーブルは好ましくは光ファイバケーブルである。
実施形態によっては、最も外側、即ち通常は第2の導体の層と耐荷重層との間に防湿及び/又は滑り層が設けられる。滑りと防湿との二つの機能は、特にある種の素材については、滑動特性を与え防湿層を形成する単一の層により達成することができ、例えばポリアミド11(PA11)又は特定のフッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又はポリフッ化ビニリデン(PVDF)等)がある。これらの目的のために二つの層、即ち導体の最外層上に付与される防湿層、及び防湿層と耐荷重層との間に付与される滑層を有してもよい。前記導体層に対する十分な連結を得るために、防湿層/防湿滑り複合層を前記導体層上に押出成形してもよい。代替的又は追加的に、導体の最外層と耐荷重層との間に接着層及び/又はバッファ層を設けてもよい。
例えば摩擦又は日光から耐荷重層を保護するために、上記耐荷重層を取り囲む耐摩耗層が設けられてもよい。テザーの風の抵抗を低減するために、上記耐摩耗層は、構造化された外面、例えばゴルフボール表面に似た、ミリメートル範囲の大きさであってもよい小さい球状の窪みを備えた外面を有してもよい。
また、本発明は、上述したようなテザーと、該テザーを巻き取るためのドラムとを含むテザーユニットを提供する。上記ドラムは、例えば風力発電ステーションが稼働状態にない場合にテザーを保管するために使用してもよく、又は風力発電ステーションの稼働時にテザーを完全に繰り出していない場合にテザー長の一部を収容するために使用してもよい。上記ドラムは、空中風力発電ステーションと上述したテザーとをさらに含む発電ユニットの地上ステーションの一部であってもよい。上記テザーユニットは、同じテザーに対して大きさの異なる二つの別々のドラムを有してもよい。第1のドラムは、道路輸送に用いることができ、橋又はトンネル等の寸法制限のある通路を通過する際に交通上の問題を回避するために、テザーの曲げ半径の制約に応じた最小直径を有する。第2のドラムは、空中風力発電ステーション及び地上ステーションとともにテザーの運転作業に使用することができ、テザー材料の疲労を低くするために最適化された、より大きい直径を有する。
上記テザーが第1の外径を有し、上記ドラムが、第2の外径を有するテザーを収容するための周面を含む場合、ドラム周面の第2の外径に対するテザーの第1の外径の比率は、一方向性繊維配向を有する二つ以上の複合層から作られる耐荷重層については、又は一つ以上の編んだ複合層から作られる耐荷重層については、好ましくは0.3%以上で2%以下、より好ましくは0.5%以上で1.5%以下である。円形に配置された伸縮外装要素又は伸縮外装形材又は伸縮外装複合層の同心状の層から作られる耐荷重層については、又は滑り/減摩層と伸縮外装層とともに耐圧縮層から作られる耐荷重層については、ドラム周面の第2の外径に対するテザーの第1の外径の比率は、好ましくは、0.3%以上で5%以下、より好ましくは0.5%以上で3%以下である。ドラムの外径に対するテザーの外径のそのような比率では、一方ではテザーがドラムに巻き取られる際に受ける機械的応力がそれほど高くならないように、他方ではドラムの寸法ができるだけ小さくなるように、ドラムは寸法決めされる。
さらに、本発明は、空中風力発電ステーションと、地上ステーションと、少なくとも一本の上述したテザーとを含む発電ユニットを提供する。上記テザーは、物理的かつ電気的に空中風力発電ステーションを地上ステーションに接続する役目をする。
以下図面を参照し本発明の好ましい実施形態を記載するが、これらの実施形態はあくまでも例示のためであり限定する効果を有するものでない。
本発明に従う空中風力発電ステーションと、地上ステーションと、電気エネルギー伝達テザーとを備える発電ユニットの概略図である。 本発明の電気エネルギー伝達テザーの第1の実施形態の構成の斜視図である。 本発明の電気エネルギー伝達テザーの第2の実施形態の構成の斜視図である。 図2又は図3に示すテザーの弾性コア及びらせん状に巻かれた導体の側面図である。 図2又は図3に示すテザーの弾性コア及び複数個のらせん状に巻かれた導体の側面図である。 図2又は図3に示すテザーの弾性コア及び複数個のらせん状に巻かれ編まれた導体の側面図である。 テザー全体の+1.5%の軸方向伸長率εに対する、ワイヤのらせんピッチ角αに対するらせん状ワイヤと弾性コアとの径方向収縮差(Δρradial)を示す図である。 耐荷重層の種々の実施可能な実施形態をa1)、b1)及びc1)に示す、本発明の電気エネルギー伝達テザーの第3の実施形態の断面図である。 a2)、b2)、c2)、d2)、e2)、f2)、g2)に示すような内側耐圧縮層と、滑り/減摩層と、a3)、b3)に示すような種々の実施可能な実施形態の外側引張外装層とを含む耐荷重層の種々の実施可能な実施形態を示すとともに、本発明の電気エネルギー伝達テザーの第4の実施形態を示す軸断面図である。 a4)、b4)、c4)、d4)、e4)に示すような内側耐圧縮層と外側伸縮外装層とを含み、導体保護層及び/又は一つ以上のバッファ層を備える電気系を含む耐荷重層の種々の実施可能な実施形態を示すとともに、本発明の電気エネルギー伝達テザーの第5の実施形態を示す軸断面図である。 導体保護層及びバッファ層の種々の実施可能な実施形態をa5)、b5)及びc5)に示す、図10のテザーの断面図である。 二層の導体の各々が二つの部分層を含み、各部分層の間に滑り/減摩層が設けられる、本発明の電気エネルギー伝達テザーの第6の実施形態の軸断面図である。 導体の層の種々の実施可能な実施形態をa6)及びb6)に示す、本発明の電気エネルギー伝達テザーの第7の実施形態の構成の斜視図である。
図1は、空中風力発電ステーション1が一本の電気エネルギー伝達テザー3により地上ステーション2に接続される発電ユニットを示す。当然、空中風力発電ステーション1を地上ステーション2に接続するための電気エネルギー伝達テザー3を複数設けることも可能である。
電気エネルギー伝達テザー3は、空中風力発電ステーション1を物理的かつ電気的に地上に接続する役目をする。よって、テザー3は、空中風力発電ステーション1に作用する風により、また特殊な飛行操作のために空中風力発電ステーション1の方向変換により生じる張力に耐え得る必要がある。この張力は、短時間で大きく変動することが多いが、負荷がかかっていない状態に比べて、テザー3を縦方向に引き伸ばし結果として径方向に収縮させてしまう。
地上ステーション2では、図1に示すように、風力発電ステーション1の稼働状態時にはテザー3の一部がドラム15上に巻かれている。ドラム15は、空中風力発電ステーション1の始動段階と回収段階時、及び通常稼働状態時にテザー3の最大長が利用されていない場合に、テザー3の一部を収容するために使用される。ドラム15は輸送目的でも使用され得る。テザー3の製造場所から設置場所への輸送ルートにより小さいドラム径が必要である場合、テザー3の最小曲げ半径の要求を満たすより小さいドラムを適用することができる。
ドラム15の外周面に沿ってテザー3を曲げることにより、テザー3のうちドラム15の中心に面する部分の一定の圧縮や、ドラム15から径方向に遠ざかる部分の一定の張力が生じる。ドラム15の外周面に沿ってテザー3を曲げることにより、ドラム15の径方向にもテザー3の圧縮が生じ、テザー3のうちドラム15に巻かれた部分が通常わずかに楕円形の断面になる。
空中風力発電ステーション1は、一つ以上の発電機16が装着された翼を含む。各発電機16は、電気エネルギーを生成するためにプロペラによって駆動される。好ましくは、発電機16は、例えば空中風力発電ステーション1の始動段階及び回収段階時にプロペラを駆動するために電動機として使用することも可能である。風力発電ステーション1の通常稼働状態において発電機16により生成された電気エネルギーと、電動機として使用される際に発電機16により消費される電気エネルギーとは、テザー3により、風力発電ステーション1から地上ステーション2へ、またその逆向きに転送される。さらに、空中風力発電ステーション1の飛行運動は、ドラム15の駆動系により調節されるテザー3の牽引により制御され得る。
例えばプロペラ又は舵の対応する動作による風力発電ステーション1の飛行運動の制御は、風力発電ステーション1及び地上ステーション2に対応の無線信号伝送部を設けることにより無線で、又は風力発電ステーション1と地上ステーション2との間の有線信号接続により達成される。有線信号接続の場合、この目的のためにテザー3内に、金属の信号配線又は好ましくは光ファイバケーブルを設けてもよい。
図2は、本発明の電気エネルギー伝達テザー3の第1の実施形態の内部構造を示す。テザー3は、いくつかの層4〜10を備える多層構成を有し、各層は円形断面を有する。各層4〜10は、テザー3の縦方向の長さ全体に沿って断面が一定で延在する。
テザー3の中心には、エチレンプロピレンターポリマーゴム(EPDM)、ニトリルゴム(NBR)又はシリコーンエラストマー等の、典型的にはエラストマーである弾性非金属材料から作られる弾性コア4が設けられる。また、例えば3%以上の範囲の好適な弾性率を有するポリエチレン(PE)等の熱可塑性材料を適用してもよい。弾性コア4は、エラストマーについては1N/mmから100N/mmの範囲、熱可塑性材料については最大で約4000N/mmのヤング率を有する。
テザー3は空中風力発電ステーション1から地上への唯一の接続であるので、電気エネルギーの地電位フリーの伝達がテザー3により達成される必要がある。結果として、テザー3は、電気絶縁層7により互いに隔てられる少なくとも二層の導体5、9を含む。電気エネルギーを風力発電ステーション1から地上ステーション2へ(またその逆向きに)伝達するために、二層の導体5と9との間には電磁場が確立され得る。
金属ワイヤ5の形の導体の第1層は、弾性コア4上に直接巻回され、金属ワイヤ9の形での導体の第2層は電気絶縁層7に巻回される。ここでは層5、7及び9により形成される電送系のある弾力性を達成するために、金属ワイヤ5及び9の各々は、それぞれ弾性コア4又は電気絶縁層7の縦方向に沿って、らせん状又は渦巻き状に巻かれる。テザー3のうち同じ層5又は9に配置される個々の金属ワイヤ5及び9は通常、互いに電気的に絶縁されない。金属ワイヤ5及び9は好ましくは銅製である。
導体の二層5と9との間に径方向に配置される電気絶縁層7は、有利には、押出工程で付与される。好適な材料としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、又はポリフッ化ビニリデン(PVDF)若しくはテトラフルオロエチレン‐ヘキサフルオロプロピレン共重合体(テフロン(登録商標)FEP)等のフッ素樹脂の群からなる耐高温材料がある。電気系電圧がほんの数キロボルトである用途では、電気絶縁層7は、例えばPVDF又はテフロン(登録商標)FEP製であってもよい箔を巻き付けて設けてもよい。
テザー3の径方向に沿った絶縁層7の両側には、半導体層6、8が設けられる。第1半導体層6は、金属ワイヤ5の第1層と絶縁層7との間に配置され、第2半導体層8は、絶縁層7と金属ワイヤ9の第2層との間に配置される。例えば半導性のポリエチレンから作られてもよい、できる限り小さい表面粗さを特徴とする半導体層6及び8により、形状が明確に規定された均一な電場が達成可能である。
空中風力発電ステーション1の稼働時にテザー3に作用する張力を吸収するために、耐荷重層10が設けられる。高引張剛性及び径方向剛性を達成するために、耐荷重層10は、導体9の最外層にらせん状に巻回される繊維等の伸長要素を有し得る。耐荷重層10は、金属ワイヤ9の第2層を取り囲むので、テザー3の径方向最外層となる。耐荷重層10は、内側の層5、6、7、8、9を軸方向負荷及び非軸方向負荷から保護し、これらの層が最大の歪みに曝されることを制限する。耐荷重層10の選択された特定の実施形態に応じて、耐荷重層10は、テザー3の軸方向において20000N/mm〜200000N/mmの範囲、好ましくは60000N/mm〜160000N/mmの範囲のヤング率を有する。耐荷重層10は好ましくは、高分子マトリクス複合材料(PMC)又は例えばエポキシ樹脂マトリクス材料を備える繊維強化熱硬化性ポリマー等の繊維強化材料、特に繊維強化プラスチック材料から作られる。また、繊維複合材料の可撓性を向上させるために、例えばカルボキシル基末端ブタジエン‐アクリロニトリルランダム共重合体(CTBN)修飾エポキシ樹脂マトリクス材料等の、ゴム添加エポキシ樹脂を用いてもよい。上記繊維は、例えば炭素繊維、ガラス繊維又はアラミド繊維であってよく、エポキシ樹脂又は熱可塑性マトリクス材料と共に用いてもよく、テザー3の縦中心軸と平行に配置されるか、又は、ここでは導体9の第2層である導体の最外層にらせん状に巻回されてもよい。テザー3の縦中心軸に対して繊維が傾斜した配置であると、特にらせん状に巻回されると、耐荷重層10の径方向剛性に寄与する。重量の制約が重量の増加を許すのであれば、例えば高強度鋼を耐荷重層10の伸長要素として用いることも可能である。
特に耐荷重層10が鋼等の金属材料から作られる場合、金属ワイヤ9と耐荷重層10との間に耐摩耗層を設けることも可能である。しかしながら、重量を抑えるために、耐荷重層としては非金属材料の使用が好ましい。
耐荷重層10の設計は、用途の具体的な要件によって様々な態様で選択可能である。例えば、特に小径のテザー3に好適である、径方向圧縮の耐性に優れた耐荷重層10の軽く比較的堅い実施形態は、繊維が最外層の導体9にらせん状に巻回される方法を選択することができる。同じらせんピッチ角で一方向性繊維配向であるが反対方向に巻かれた二つ以上の層があってもよい。引張剛性を増加するために、それらは、例えば編まれてもよい。繊維の編み方は二軸であっても三軸であってもよい。耐荷重層10の機械的特性の最適化のために、繊維のらせんピッチ角が異なる編組を以降の層に適用してもよい。縦中心軸に対して傾斜している場合、特にらせん状に巻かれている場合、良好な径方向圧縮保護を達成するために、繊維のピッチ角は好ましくは+/−35°〜+/−90°、より好ましくは+/−45°〜+/−75°である。当然、これらの積層技術の組み合わせ及び/又はピッチ角の異なるいくつかの繊維層を付与してもよい。上記マトリクス材料は、例えばポリエチレン(PE)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)であってよく、もちろんエポキシ樹脂をマトリクス材料として使用することも可能である。重量を抑えるために、耐荷重層10は有利には非金属である。
耐荷重層10のさらなる実施可能な実施形態を図8〜図11に示す。
図3は、空中風力発電ステーション1のための本発明の電気エネルギー伝達テザー3の第2の実施形態を示す。図1〜図13において同一又は同様の機能を備える要素には同じ参照番号を付す。
特に図3に示す実施形態は、光ファイバケーブル11を含む点で図2の実施形態と異なる。光ファイバケーブル11は、弾性コア4内にテザー3の縦方向長さ全体に沿って延在し、地上ステーション2と風力発電ステーション1との間のデータ通信に使われる。例えば、風力発電ステーション1の飛行運動を制御するための制御信号又は状態信号若しくはセンサー信号が光ファイバケーブル11により送信され得る。民間用途又は軍事用途の電磁無線信号の送信のためのステーションとしての空中風力発電ステーション1の使用は、光ファイバケーブル11並びに空中風力発電ステーション1上に位置する好適な受信アンテナ及び送信アンテナの支援により実現されてもよい。局地風の状況によっては、このシステムは、完全又は一部自給用として実現可能である。光ファイバケーブル11は、ここでは中空又は円筒状に設計された弾性コア4の中心に配置されるため、テザー3の縦中心軸と一致する。
図3の実施形態では、二つの隣接する部分層が金属ワイヤ5及び金属ワイヤ9として設けられる。金属ワイヤ5及び9各々の二つの部分層は、例えば、それぞれ金属ワイヤ5又は9がテザー3の縦中心軸に巻回される方向を特徴とし得る。例えば、テザー3の機械的特性を対称的に等しくするために、第1の内側の部分層の金属ワイヤ5は時計回りに弾性コア4に巻回され得、隣接する第2の外側の部分層の金属ワイヤ5は、反対方向即ち反時計回りに巻回され得る。一般的に、金属ワイヤ5及び9の層に対して、さらなる部分層を設けてもよい。
弾性コア4内には、弾性又は非弾性ストランド12をテザー3の縦方向に沿って設けることができる。ストランドが非弾性の場合、それらは製造上の目的でのみ設けられ、テザー3の初回使用時に破断するように意図される。
図3に示す実施形態では、第2の金属ワイヤ9の外層と耐荷重層10との間に滑り層13が設けられる。滑り層13は、耐荷重層10と金属ワイヤ9の外層との間に低摩擦滑り性を与えるように機能する。この実施形態では、金属ワイヤ5及び9、特に湿気のために電気的絶縁能力が低下し得る電気絶縁層7に湿気が届かないようにするために、滑り層13は防湿層としての機能も有する。当然、滑り層13は透湿性を有してもよく、滑り層13と金属ワイヤ9の外層との間にさらなる防湿層を設けてもよい。金属ワイヤ9の上で耐荷重層10の低摩擦滑りが必要ない場合は、層13は、滑り機能を持たない防湿層であってもよい。
図3の実施形態では、例えばドラム15に巻き取られるときの機械的摩擦から、又は湿気、太陽光若しくは空気中に存在するある種の酸から耐荷重層10を保護するために、耐荷重層10の外側に最外層として耐摩耗層14が配置される。テザー3の風の抵抗を低減するために、耐摩耗層14は、ゴルフボールの表面に似た、ミリメートル範囲の大きさの小さい球状の窪みで覆われた表面を備えるように実装することができる。耐摩耗層14は、+/−40°〜+/−60°の範囲のらせんピッチ角を有し、例えばアラミド製の例えば高張力ストランドの編組をさらに含むことで、耐摩耗層14を補強し局所的に劣化した際に耐摩耗層14の剥離を防ぐことができる。
図4は、図2及び図3に示す実施形態において導体の第1層の金属ワイヤ5が弾性コア4にらせん状に巻回される様子を示す。導体の第2層の金属ワイヤ9はこれに応じて絶縁層7に巻回され得る。金属ワイヤ5(又は9)はらせんピッチ角αのらせんを形成する。図2及び図3に示す実施形態では、金属ワイヤ5及び9のらせんピッチ角αは好ましくは、25°〜45°の範囲、特に30°〜40°の範囲である。金属ワイヤ5及び9にそのようならせんピッチ角αを使用することで、高張力負荷又はテザー3の巻取操作により誘発される軸方向の伸長又は圧縮下で、金属ワイヤ5及び9並びに弾性コア4及び絶縁層7が実質的に等しく径方向に収縮することになる。
好ましくは、図5に示すように、複数の密に巻かれた金属ワイヤが金属ワイヤ5の第1層と金属ワイヤ9の第2層との両方に設けられる。
特に好ましい実施形態では、導体5の第1層も導体9の第2層も、互いに編みあわされた電線として設けられる。図6から分かるように、導体5の第1層の(及び導体9の第2層の)金属ワイヤ5(又は9)すべてが、25°〜45°(−25°〜−45°)、特に30°〜40°(−30°〜−40°)の範囲の同じらせんピッチ角αで弾性コア4にらせん状に巻回される。
銅等の極めて弾性のない導体材料の塑性変形を防ぐために、金属ワイヤ5及び9は、テザー3の縦中心軸に巻回される。しかしながら、例えば高張力負荷下又はドラム15の回りに曲げられたときにテザー3の損傷を回避するために、金属ワイヤ5及び9により形成されるらせんのピッチ角は重要であることが認められている。従って、金属ワイヤ5が弾性コア4にらせん状に巻回される場合(図4に示す状態)、らせんピッチ角αを最適化するために以下の通り計算する。
弾性コア4の長さの相対的変化εは径方向収縮を引き起こす。弾性コア4の径方向収縮係数ρは以下の通り計算される。
Figure 0006604379
らせんの長さの相対的変化εは、ピッチ角αに依存する金属ワイヤ5の径方向収縮を引き起こす。らせんの径方向収縮係数ρは以下の通り計算することができる。
Figure 0006604379
軸方向に歪んだ弾性コア4に関連して金属ワイヤ5により形成されるらせんの挙動は、以下の場合に分類することができる。
I. ρ<ρ:ワイヤ5により形成されるらせんが弾性コア4から浮き上がる。
II. ρ=ρ:ワイヤ5により形成されるらせんが弾性コア4に同期して動く。
III. ρ>ρ:ワイヤ5により形成されるらせんが弾性コア4に圧入する。
Iの場合、絶縁層7等の金属ワイヤ5より径方向外側に配置される層が、弾性コア4からのらせんの浮き上がりを制限する。よって、金属ワイヤ5は圧縮歪みに曝され、金属ワイヤ5が座屈する可能性が非常に高く、やがてはテザー3の電気エネルギー伝達能力の不良を引き起こす。
IIIの場合、弾性コア4が最初のアプローチとして圧縮不能であるものとしてモデル化されたならば、金属ワイヤ5のらせんが弾性コア4の表面に食い込む可能性はない。その結果、金属ワイヤ5の塑性変形とともに伸長が生じることになる。軸方向の張力がない場合(ε=0)、中立位置に強制的に戻すと、伸びた金属ワイヤ5は座屈する。
IIの場合、等しい径方向収縮により、金属ワイヤ5及び弾性コア4の機械的応力は最小となる。
IIの場合を満足する最適ピッチ角αは以下の通り計算することができる。
Figure 0006604379
最適ピッチ角αを求めるための式のグラフ図は、軸方向伸長ε=1.5%の状態では図7に示す通りである。
この最適ピッチ角αの計算により以下が得られる。
Figure 0006604379
このように、テザー3全体の+1.5%の軸方向伸長εについて、金属ワイヤ5により形成されるらせんの最適ピッチ角αとして34.96°が得られる。テザー3をドラム15に巻き取る場合、テザー3のうちドラム15の中心に面する部分が圧縮する。例えば金属ワイヤ5の−1.5%の収縮εについては、35.57°の最適ピッチ角αが得られる。両方の負荷の場合(伸長及び圧縮)について(α+α)/2=αoptの平均値即ち35.265°を当てはめ、35.3°に丸めると、α及びαの正確な値に対する約0.3°の差が製造許容差内に入る。尚、絶縁層7に巻回される金属ワイヤ9が形成するらせんについても上記計算が当てはまる。
実験により、空中風力発電ステーション1のためのテザー3は、予想される最大引張負荷に対して、縦方向に沿った伸長εが5%未満、より好ましくは3%未満となるように、選択すべきことが分かった。テザー3に作用する張力をより吸収するためにはある程度の弾性が必要である。しかしながら、テザー3が3%を超えて、さらには5%を超えて伸長されると、絶縁層7が劣化する危険性がある。典型的な絶縁材料であるポリエチレンでの実験によれば、5%を超える繰り返し歪み率で絶縁材料の劣化により電気的絶縁能力が低下し始めることが分かった。テザー3の伸長可能性εの範囲に対し、わずか+/−0.3°の導体の変動を伴う理論上の最適ピッチ角αとして35.3°が確認できる。らせん状に巻かれた金属ワイヤ5及び9の実際の実装例について、とりわけ最適化すべき部分は、所与の歪み及び疲労サイクル率に基づいた軸方向の導電率である。結果として、最適ピッチ角はより広い変動範囲を有する。よって、金属ワイヤ5及び9は、好ましくは、25°〜45°、より好ましくは30°〜40°、最も好ましくは約35°のピッチ角でテザー3の縦中心軸に巻回される。
図8は、テザー3の断面図を示し、引張負荷下で耐荷重層10の径方向収縮により生じる送電系4、5、6、7、8、9の実施可能な実施形態に対する径方向圧縮力の均等化のために弾性バッファ層17と組み合わされる耐荷重層10の種々の実施可能な構成例を示す。
副図a1)に示すように、耐荷重層10を二層の、円形に配置された伸縮外装要素18、19の形で実装してもよい。これらの伸縮外装要素は、+/−65°〜+/−85°の範囲のピッチ角でテザー3の縦軸の回りにらせん状に配置される。これらは、例えば引き抜き成形された炭素繊維ワイヤの、又は重量の制約が重量の増加を許すのであれば、例えば高強度鋼の複合材料から作られてもよい。二層の伸縮外装要素18、19は各々、例えば、それぞれの伸縮外装要素がテザー3の縦中心軸に巻回される方向によって特徴づけられ得る。テザー3の機械的特性を対称的に等しくするために、例えば、第1の内側部分層の伸縮外装要素18は弾性バッファ層17に時計回りに巻回、隣接する第2の外側部分層の伸縮外装要素19は反対方向の反時計回りに巻回され得る。テザー3の引張強度要件に従って、伸縮外装要素のさらなる部分層が設けられてもよい。
テザー3の軸方向歪み下では、らせん状に付与された伸縮外装要素18、19はテザー3の内側部分に圧縮力を誘発する。従って、最も外側の導体層9に対する径方向圧縮力を均一化するために、例えばシリコンエラストマー、解重合ゴム又はポリウレタン等の柔らかい素材からなる弾性バッファ層17を付与することができる。これは、塑性変形並びに導体層9中の電線の座屈及び破断の危険性を回避するのに役立つ。
副図b1)に示すように、二層の、円形に配置された伸縮外装形材20、21として耐荷重層10を実装してもよい。伸縮外装形材20、21の配置に関して、伸縮外装要素18、19と同じ検討事項が当てはまる。伸縮外装形材は、例えば引き抜き成形された炭素繊維ワイヤの、又は重量の制約が重量の増加を許すのであれば、例えば高強度鋼等の複合材料から作られてもよい。
副図c1)に示すように、二層の伸縮外装複合層22、23の形で耐荷重層10を実装することもできる。伸縮外装複合層22、23は、一方向性繊維配向の複合材料から作られる。該繊維は、ピッチ角が+/−65°〜+/−85°の範囲でテザー3の縦軸の回りにらせん状に配置される。テザー3の対称的に等しい機械的特性を得るために、伸縮外装複合層の時計回り又は反時計回りの配向の配置に関し、伸縮外装要素18、19と同じ検討事項が適用できる。伸縮外装複合層22、23は、エポキシ樹脂又は熱可塑性マトリクス中の炭素、ガラス又はアラミド繊維から作ることができる。ドラム15に巻き取る際にテザー3全体の曲げ半径を小さくするために、伸縮外装複合層22と23は追加の滑り/減摩層により隔てられてもよい。
極めて大型の空中風力発電ステーション1の場合に十分な送電能力を実現するために、大径のテザー3が必要となる。図8に従う方策では、テザー3に作用する軸方向の力が増大することにより、径方向の圧縮力が増大し、導体の劣化が増大する可能性がある。
図9において、追加の滑り/減摩層24、26、28、37、40とともに耐圧縮層25を追加することにより高張力負荷要件に対して曲げ半径の制約を最適化し、これにより電気系4、5、6、7、8、9の保護を向上することを特徴とする、本発明の電気エネルギー伝達テザー3のさらなる実装例を示す。
耐荷重層10は、耐圧縮層25と滑り/減摩層26と伸縮外装層27とに細分される。耐荷重層10と電気系4、5、6、7、8、9との間には、好ましくは滑り/減摩層24が実装される。また、耐荷重層10と耐摩耗層14との間に、滑り/減摩層28を実装してもよい。これらの滑り/減摩層24、26、28は、異なった複数の層の非接着状態によりテザー3全体の曲げ半径を小さくするのに役立つ。滑り/減摩層24、26、28は、例えば、ナイロン11(PA11)等の熱可塑性材料又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂からなってよい。
副図a2)に示すように、骨格とも呼ばれる、S字型係合耐圧縮層29の形で耐圧縮層25を実装してもよい。S字型係合耐圧縮層29に用いられるS字断面の個々の伸長要素がテザー3の縦軸の回りに、ピッチ角1°〜20°の範囲、より好ましくは5°〜10°の範囲でらせん状に配置される。S字型係合耐圧縮層29のらせんピッチ角及びS字型係合耐圧縮層29のS字形材の幅に応じて、耐圧縮層25は、S字型係合耐圧縮層29の複数個のらせん状に設けられるS字形材を含み得る。これらは、例えば引き抜き成形された炭素繊維の、又は重量の制約が重量の増加を許すのであれば、例えば高強度鋼等の複合材料から作られてもよい。
耐圧縮層25のさらなる実施形態を、フープ強度層とも呼ばれるZ字型係合耐圧縮層30の形でb2)に示す。S字型係合耐圧縮層29と同じ配置上の検討事項をZ字型係合耐圧縮層30にも適用できる。Z字型係合耐圧縮層30は、例えば引き抜き成形された炭素繊維の、又は重量の制約が重量の増加を許すのであれば、例えば高強度鋼等の複合材料からなってもよい。
耐圧縮層25の実施形態のさらなる形状は、c2)ではZ字型耐圧縮層31、d2)ではT字型耐圧縮層32、e2)では傾斜耐圧縮層33、f2)では平坦状耐圧縮層34として示す。耐圧縮層29及び30とは異なり、これらの層は連結されていないが、より簡素な断面形状を特徴とし製造が容易である。S字型係合耐圧縮層29と同じ配置上の検討事項を耐圧縮層25の実施形態31、32、33、34にも適用できる。耐圧縮層25の実施形態31、32、33、34は、例えば引き抜き成形された炭素繊維、又は重量の制約が重量の増加を許すのであれば、例えば高強度鋼等の複合材料から作られてもよい。
耐圧縮層25の実施形態のさらなる可能例は、g2)では一方向性繊維配向の複合材料から作られる複合耐圧縮層35として示す。該繊維はテザー3の縦軸の回りに、ピッチ角1°〜20°の範囲、より好ましくは5°〜10°の範囲でらせん状に配置される。複合耐圧縮層35は、例えばエポキシ樹脂又は熱可塑性マトリクス中の炭素、ガラス又はアラミド繊維から作られてもよい。
副図a3)に示すように、滑り/減摩層37により互いに隔てられた、二層のらせん状に配置された伸縮外装要素36、38の形で伸縮外装層27を実装してもよい。これらの伸縮外装要素36、38はテザー3の縦軸の回りに、ピッチ角+/−35〜+/−65°の範囲でらせん状に配置される。これらは、例えば引き抜き成形された炭素繊維ワイヤの、又は重量の制約が重量の増加を許すのであれば、例えば高強度鋼等の複合材料から作られてもよい。二層の伸縮外装要素36、38は各々、例えば、それぞれの伸縮外装要素がテザー3の縦中心軸に巻回される方向によって特徴づけられ得る。テザー3の機械的特性を対称的に等しくするために、例えば、第1の内側部分層の伸縮外装要素36は滑り/減摩層26に時計回りに巻回され得、隣接する第2の外側部分層の伸縮外装要素38は滑り/減摩層37に反対方向の反時計回りに巻回され得る。テザーの引張強度要件に応じて、伸縮外装要素のさらなる部分層が設けられてもよい。滑り/減摩層37は、例えばナイロン11(PA11)等の熱可塑性材料又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素ポリマーから作られてもよい。
副図b3)に示すように、滑り/減摩層40により互いに隔てられてもよい二層の伸縮外装複合層39、41の形で伸縮外装層27を実装してもよい。伸縮外装複合層39、41は一方向性繊維配向の複合材料から作られる。該繊維は、テザーの縦軸の回りに、ピッチ角+/−35°〜+/−65°の範囲でらせん状に配置される。テザー3の対称的に等しい機械的特性を得るために、それぞれ時計回り、反時計回りの配向に関し、伸縮外装要素36、38と同じ配置上の検討事項を伸縮外装複合層39、41にも適用できる。伸縮外装複合層39、41は、例えばエポキシ樹脂又は熱可塑性マトリクス中の炭素、ガラス、又はアラミド繊維から作られてもよい。滑り/減摩層40は、例えばナイロン11(PA11)等の熱可塑性材料又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂から作られてもよい。
さらなる実施形態では、伸縮外装層27は、化学繊維ロープにより実現されてもよい。該化学繊維ロープは、例えばアラミド、ダイニーマ(登録商標)、ベクトラン(登録商標)又はザイロン(登録商標)製でもよく、典型的には渦巻状に編まれる。化学繊維ロープは、例えば耐圧縮層25上に付与されると不可逆的に伸びることができる。
図10及び図11において、本発明による電気エネルギー伝達テザー3のさらなる実施可能な実施形態を示す。これらの実施形態は、図1〜図9に示す実施形態と組み合わせてももちろんよく、テザー3の電気系は、導体保護層44及び/又は一つ以上のバッファ層45、46を含む。耐荷重層10は、内側耐圧縮層25と、外側伸縮外装層27と、耐圧縮層25と伸縮外装層27との間に介在する滑り/減摩層26とを含む。
耐圧縮層25は、例えば環状耐圧縮要素42により副図a4)に示す形で実現してもよい。環状耐圧縮要素42は、内層4〜9、及び層44〜46が設けられていればその回りに配置される。環状圧縮要素42は好ましくは、セラミック、金属、又は繊維強化材料から作られる。繊維強化材料から作られる場合、マトリクスは、例えば熱硬化性又は熱可塑性材料であってよい。
副図b4)に示す実施形態において、環状耐圧縮要素42の各々は、被覆47を含む。好ましくは環状耐圧縮要素42の表面を完全に被覆する被覆47は、雷からのテザー3の保護を向上させるために、例えば金属製であってよい。代替的に、被覆47は、テザー3の寿命を延ばすために、特に耐摩耗性材料から作られてもよい。
副図c4)に示す実施形態において、環状軸方向バッファ要素43が二つの隣接する環状耐圧縮要素42各々の間に配置される。例えばポリウレタン又はシリコーンエラストマー製でもよい環状軸方向バッファ要素43は、環状耐圧縮要素42に作用する局所的応力を低減する役目をする。環状耐圧縮要素42に作用する局所的応力は特に、図1に示すドラム15等のドラム上にテザー3を曲げる際に生じることがある。この実施形態の環状耐圧縮要素42は、被覆47を含んでもよいし含まなくてもよい。テザー3を雷及び静電帯電から保護するために金属製の被覆47が存在する場合、環状軸方向バッファ要素43も、例えば導電性エラストマー等の導電性の材料から作られてもよい。
耐圧縮層25は、環状階段状耐圧縮要素54により副図d4)に示す形で実現してもよい。環状階段状耐圧縮要素54は、内層4〜9、及び層44〜46が設けられる場合はその周りに設けられる。環状階段状耐圧縮要素54は好ましくは、金属、セラミック、又は繊維強化材料から作られる。繊維強化材料から作られる場合、マトリクスは例えば、熱硬化性又は熱可塑性材料であってよい。非導電性の材料から作られる場合、金属被覆を付与してもよい。金属材料から作られる場合、例えば高強度鋼又はチタン合金を使用してもよい。避雷のための追加的な導電層を有するために、あるいは導体9又は導体ワイヤの最外層を流れる電流の一部を運ぶために、ベリリウム銅等の高導電率の高強度金属合金を用いてもよい。
副図e4)に示すような実施形態において、二つの隣接する環状階段状耐圧縮要素54各々の間に、環状階段状軸方向バッファ/接触要素55が配置される。例えばポリウレタン又はシリコーンエラストマー製でもよい環状階段状軸方向バッファ/接触要素55は、副図c4)に示す実施形態の環状軸方向バッファ要素43と同様に、環状階段状耐圧縮要素54に作用する局所的応力を低減する役目をする。耐圧縮層25が導電性とされる場合、環状階段状軸方向バッファ/接触要素55は、隣接する導電性の環状階段状耐圧縮要素54間の電気的接触を実現するために、ベリリウム銅又は半導性熱可塑性樹脂若しくはエラストマー等の導電性材料から作られてもよい。
導体保護層44は、電気系、即ち導体5及び9の金属ワイヤと、絶縁層7と、半導体層6及び9とを湿気、圧縮、摩擦及び/又は摩耗から保護する役目をする。導体保護層44は、単に隣接する層間の空隙空間として設けても設けなくてもよい。
副図a5)に表す実施形態に示すように、導体保護層44はバッファ層45、46なしに存在してもよい。この場合、導体保護層44は、導体保護層44と耐圧縮層25との間の相対的滑りを防ぐために、高静止摩擦を与えることに適していてもよい。導体保護層44と耐圧縮層25との間には、テザー3に負荷がかかっていない状態のときに導体保護層44が耐圧縮層25に対して緩んだ状態になるように、環状の間隙を設けることができる。そのような間隙を設けることは、特に導体保護層44が非圧縮性の場合、テザー3の製造時に層4〜9及び44上に耐圧縮層25を付与するために重要である。
副図b5)に示す実施形態では、単一のバッファ層45が導体保護層44と耐圧縮層25との間に設けられる。導体保護層44と耐圧縮層25との間の空間を充填するバッファ層45は、発泡性エラストマー又は高弾性率を有する熱可塑性材料から作られてもよい。テザー3に張力がかかり、結果として径方向に圧縮されるときに導体保護層44と耐圧縮層25との間の空間を充填するために、バッファ層45は、テザー3の製造時にあらかじめ押込まれてもよい。付加的に又は代替的に、特にテザー3の上端部において導体保護層44と耐圧縮層25との間の相対的滑りを防止し、これにより電気系への局所的軸方向応力を防ぐために、バッファ層45は高静止摩擦を与えることに適していてもよい。
副図c5)に示す実施形態においては、グリップ面を含む単一のバッファ層46が設けられる。耐圧縮層25の方へ径方向外側に向けられるグリップ面は、テザー3の縦方向全体に沿って延在する軸方向リブにより実現される。そのグリップ面によって、バッファ層46は、耐圧縮層25内で導体保護層44とともに電気系5〜9を弾性的に中心に置く。軸方向に伸びたときの電気系の直径の減少を補償するために、バッファ層46にはこれに対応してあらかじめ張力をかけておいてもよい。グリップ面のリブ間に周方向に設けられる空隙空間によって、バッファ層46の弾性材料は、膨張及び収縮可能とされる。ここで、リブ間の空隙空間は、断面図で半円形状を有するが、これらの空隙空間以外の形状も当然考えられる。バッファ層46は、エラストマー、シリコーンエラストマー、又は高弾性率を有するゴム材料から作られてもよい。
図12では、本発明による電気エネルギー伝達テザー3のさらなる実施形態が示される。簡単にするために、テザー3の導体9の層までの内側の層のみを図12に示す。耐荷重層10の形で少なくともさらなる層が存在する。バッファ層45又は46、導体保護層44、防湿層13、耐摩耗層14及び/又は滑り/減摩層26、28等の他の層を追加して設けてもよい。
図12に従う実施形態では、導体5、9の層の各々が、金属ワイヤの二つの部分層を含む。隣接する部分層の金属ワイヤ間の摩耗及びフレッチングを低減し、かつ高疲労サイクルに鑑みてテザー3の寿命を長くするために、二つの部分層各々の間には、滑り/減摩層48、49が設けられる。滑り/減摩層48、49は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ナイロン、熱可塑性材料又はマイラー(登録商標)から作られてもよい。
図13は、本発明の電気エネルギー伝達テザー3の実施形態を示し、導体5及び9の設置及び配置のさらなる可能性が提示される。前述の実施形態と同様に、導体5及び9の層が、弾性コア4と半導体層6との間、半導体層8と耐荷重層10との間にそれぞれ配置される。
副図a6)によれば、導体5及び9の各々は、単一の、又は副図a6)に示すように複数の弾性コア51に、ピッチ角βが15°〜60°でらせん状に巻回される金属ワイヤ50を含んでもよい。弾性コア51自体が30°〜60°のピッチ角γで中心弾性コア4にらせん状に巻回される。副図a6)に示すように導体5、9の金属ワイヤ50の配置では、金属ワイヤ50に作用する応力を低減してテザー3の長寿命化を達成することができる。
副図b6)は、導体5、9の層の各々が、テザー3の縦軸にピッチ角αでらせん状に巻回され、減摩/絶縁被覆53で被覆された金属ワイヤ52を含む実施形態を示す。導体5、9の各層の金属ワイヤ52のうち、一本、数本又は全部が被覆され得る。被覆53の減摩特性は、通常繰り返し摩擦に曝される導体5、9の寿命を長くする役目をする。減摩特性の代わりに又は加えて存在し得る電気絶縁性が、ワイヤの破断を検出する役目をし、テザー3の運転寿命の終わりを判断しやすくする。ワイヤの破断は、絶縁されたワイヤ52のうちの一本の電気抵抗を測定することにより検出可能である。ワイヤ52のうちの一本が破断すると、それぞれのワイヤの電気抵抗が著しく増大する。導体5、9のうちある層のワイヤが互いに絶縁されていない場合、ワイヤ間の導電性により、ワイヤの抵抗の変化を検出しにくくなる。しかしながら、こういった場合、テザー3に作用する高張力負荷により、テザー3の縦方向に沿った導体5、9の層のうちの一つにおいて部分的又は完全に停電が起きやすくなる。この場合、電気的脆弱部分で電気アーク又は温度の急上昇が発生しテザー3を展開し、破壊することがある。減摩/絶縁被覆53の材料は、例えばPTFE、熱可塑性材料、フッ素化エチレンプロピレン(テフロン(登録商標)FEP)、マイラー(登録商標)又はワニスであってよい。
本発明は当然上記実施形態に限られるものではなく、複数の変形例が可能である。例えば、テザー3はここでは述べなかった追加の層を有してもよい。光ファイバケーブル11又はその他のデータ通信ケーブルを、例えば弾性コア4内に設ける代わりに、データ通信専用のさらなる層に配置してもよい。光ファイバケーブルは、25°〜45°の最適ピッチ角で、より好ましくは30°〜40°の範囲のピッチ角でらせん状に配置されてもよい。金属ワイヤを有する追加の導電層を有してもよい。例えば、金属ワイヤの第3の導電層を設けて、デルタ構成の三相電力をテザーで伝達できるようにしてもよいし、金属ワイヤの第3及び第4の導電層を設けてY構成の三相電力をテザーで伝達できるようにしてもよい。径方向に最も外側の導電層は、避雷のために適していてもよい。当然、金属ワイヤ5及び9の第1及び第2の導電層に加えて、特に避雷に適した別個の導電層を設けることも考えられ、この場合、この別個の導電層は、好ましくは第1及び第2の導電層の外側に配置され、有利にはテフロン(登録商標)等の高温熱可塑性材料によりこれらの層から絶縁されている。しかしながら、重量の制約から、テザー3が追加の層なしにこれらの図に示す層のみを含む、図2及び図3に示す実施形態が好ましい。風力発電ステーション1により生じる引張負荷がドラム15に作用するのを回避するために、地上ステーション2は、ドラム15に巻き取られる前にテザー3の張力を吸収するための装置を含んでもよい。さらに、テザー3を損なうことなく、耐荷重層10及び第2層の金属ワイヤ9の異なった径方向収縮を可能にするために、第2層の金属ワイヤ9と滑り層13との間にさらなるバッファ層を設けてもよい。例えば、該バッファ層は、例えばネオプレン、ブチルゴム、ニトリルゴム又はシリコーンゴム製の発泡ゴム等の発泡材を含み得る。複数のさらなる変形例が可能である。
1 風力発電ステーション
2 地上ステーション
3 テザー
4 弾性コア
5 導体
6 半導体層
7 絶縁層
8 半導体層
9 導体
10 耐荷重層
11 光ファイバケーブル
12 ストランド
13 防湿層/滑り層
14 耐摩耗層
15 ドラム
16 発電機
17 弾性バッファ層
18 伸縮外装要素
19 伸縮外装要素
20 伸縮外装形材
21 伸縮外装形材
22 伸縮外装複合層
23 伸縮外装複合層
24 滑り/減摩層
25 耐圧縮層
26 滑り/減摩層
27 伸縮外装層
28 滑り/減摩層
29 S字型係合耐圧縮層
30 Z字型係合耐圧縮層
31 Z字型耐圧縮層
32 T字型耐圧縮層
33 傾斜耐圧縮層
34 平坦耐圧縮層
35 複合耐圧縮層
36 伸縮外装要素
37 滑り/減摩層
38 伸縮外装要素
39 伸縮外装複合層
40 滑り/減摩層
41 伸縮外装複合層
42 環状耐圧縮要素
43 環状軸方向バッファ要素
44 導体保護層
45 電気系のバッファ層
46 グリップ面を有する電気系のバッファ層
47 環状耐圧縮要素上の被覆
48 滑り/減摩層
49 滑り/減摩層
50 金属ワイヤ
51 弾性コア
52 金属ワイヤ
53 減摩/絶縁被覆
54 環状階段状耐圧縮要素
55 環状階段状軸方向バッファ/接触要素

Claims (16)

  1. 弾性コア(4)と、
    前記弾性コア(4)にらせん状に巻回された一つ以上の導体(5)の第1層と、
    前記導体(5)の第1層を取り囲む電気絶縁層(7)と、
    前記電気絶縁層(7)にらせん状に巻回された一つ以上の導体(9)の第2層と、
    テザー(3)に作用する張力と径方向圧縮力とを吸収するための耐荷重層(10)とを含み、前記耐荷重層(10)は、前記導体(9)の第2層を取り囲み、最大予想引張負荷下における前記テザー(3)の最大軸方向伸長を規定する、空中風力発電ステーション(1)のための電気エネルギー伝達テザー(3)であって、
    前記テザー(3)は、前記導体(5)の第1層と前記電気絶縁層(7)との間に配置される第1半導体層(6)をさらに含み、前記耐荷重層(10)は、径方向圧縮力を吸収するための耐圧縮層(25)と、張力を吸収するための伸縮外装層(27)とを含むことを特徴とする、テザー。
  2. 前記耐荷重層(10)は、伸長要素、特に繊維で補強されている、請求項1に記載のテザー。
  3. 前記伸長要素は前記導体(9)の第2層にらせん状に巻回されている、請求項2に記載のテザー。
  4. 前記耐荷重層(10)は、前記耐圧縮層(25)と前記伸縮外装層(27)との間に配置される滑り/減摩層(26)を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のテザー。
  5. 前記導体(5)の第1層の導体及び/又は前記導体(9)の第2層の導体は、25°〜45°、特に30°〜40°の範囲のらせんピッチ角で巻かれている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のテザー。
  6. 前記導体(5)の第1層及び/又は前記導体(9)の第2層は、編んだワイヤにより形成されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載のテザー。
  7. 前記導体(5)の第1層及び/又は前記導体(9)の第2層の各々が、らせん状に巻かれたワイヤのいくつかの隣接する部分層を含み、前記隣接する部分層のワイヤが反対方向に巻かれている、請求項1〜6のいずれか一項に記載のテザー。
  8. 前記テザー(3)の縦方向に関して、前記耐荷重層(10)は、前記弾性コア(4)と、前記導体(5、9)の第1層及び第2層と、前記電気絶縁層(7)とを合わせた全有効引張剛性よりも大きい引張剛性を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のテザー。
  9. 前記テザー(3)は、前記弾性コア(4)内に配置される少なくとも一本のデータ伝送ケーブル(11)、特に光ファイバケーブル(11)をさらに含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載のテザー。
  10. 前記テザー(3)は、前記電気絶縁層(7)と前記導体(9)の第2層との間に配置される第2半導体層(8)をさらに含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載のテザー。
  11. 前記導体(9)の第2層と前記耐荷重層(10)との間に防湿及び/又は滑り層(13)が設けられている、請求項1〜10のいずれか一項に記載のテザー。
  12. 前記耐荷重層(10)を取り囲む耐摩耗層(14)が設けられている、請求項1〜11のいずれか一項に記載のテザー。
  13. 前記耐荷重層(10)が非金属である、請求項1〜12のいずれか一項に記載のテザー。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載のテザーと、前記テザーを巻き取るためのドラムとを含む、テザーユニット。
  15. 前記テザーは、第1の外径を有し、前記ドラムは、前記テザー(3)を収容するための第2の外径を有する周面を含み、前記第2の外径に対する前記第1の外径の比率は、0.3%以上で5%以下、特に0.5%以上で3%以下である、請求項14に記載のテザーユニット。
  16. 空中風力発電ステーション(1)と、地上ステーション(2)と、前記空中風力発電ステーション(1)を前記地上ステーション(2)に物理的かつ電気的に接続するための、請求項1〜13のいずれか1項に記載の少なくとも一本のテザーとを含む発電ユニット。
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