JP6602282B2 - ループ故障検知方法、ネットワーク装置及びループ故障検知プログラム - Google Patents

ループ故障検知方法、ネットワーク装置及びループ故障検知プログラム Download PDF

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Description

本開示は、リング型のネットワークにおけるループ故障の検知に関する。
リング型ネットワーク(以下、NWと表記する。)は、NW機器を物理的にはリング状に結線し、論理的にはバス側のトポロジを持つNWである。ループ故障は、本来、論理的にはバス側のトポロジとなっている筈のものが、特殊な故障により、論理的にもリング状のNWとなってしまう故障である。
NW装置は、複数対地向けのフレーム又は宛先不明のフレームが流入すると、全てポートにフレームをコピーして送信する。しかし、条件1又は条件2の場合、NWストーム(ブロードキャストストーム)やNWメルトダウンと呼ばれるネットワークNW状態に陥る。
条件1:ループ故障が発生し、フレームのコピー処理が完了する前に自らコピーしたフレームが戻ってくると、戻ってきたフレームを含めて更にフレームのコピーを行ってしまう。その結果、指数関数的に送信フレームが増幅され、トラヒックが輻輳状態となり、通信が全く行えなくなる状態に陥る。
条件2:リングm個に所属するNW装置が、一度にm個中n個(m≧n)のリングで同時にループ故障が発生すると、コピーしたフレームが2n個戻ってくるので、これを更に2n×(2m−1)個コピーしようとする。その内の、nリング分(2n×(2n−1))が戻ってくるので、これを更にコピー((2m−1)倍)して送信しようとするため、指数関数的に送信フレームが増幅され、トラヒックが輻輳状態となり、通信が全く行えなくなる状態に陥る。
図1に、条件2について同時に2個(n=2)のリングがループ故障した場合を図示する。(1)宛先不明のフレーム1個がNW装置に流入する。(2)NW装置により、フレームが2個にコピーされ、それぞれのリング型NW#1及び#2に所属する左右のポートから送信される。これにより、フレームが1個から2n倍の4個に増える。(3)コピーされた4個のフレームがNW装置に戻ってくる。(4)NW装置により、それぞれコピーされ、再びそれぞれのリングに送信される。このとき、受信ポートを除いたリング型NWの全ポートから送信されるため、(2n−1)のポートから送信される。これにより、4個から(2n−1)倍の12個に増える。(5)コピーされた12個のフレームがNW装置に戻ってくる。このようにして、(4)及び(5)を繰り返すことで、フレームが指数関数的に増殖し、NWの帯域を全て消費し、通信が全く行えなくなる。
ループ故障が単独で発生しても、何も起こらないが、前述の条件1又は条件2が揃うと、即NW全体がメルトダウンしてしまう。このため、NWメルトダウンを未然に防ぐため、単独のループ故障においても早期に発見する事が重要である。
一般的に、データフレームのビット化けを検出するためのチェックコードが設けられている。例えば、イーサネット(登録商標)フレームの末尾に付与されるFCS(CRC32)がある。伝送路から受けるノイズなどでビット化けが生じた際は、このチェックコードでビット化けの有無が検出できる。ところが、このチェックコードが機能しない場合がある。それは、NW装置内部でデータフレームのビット化けが発生した場合である。例えば、あるデータフレームを、NW装置のあるポートAで受信し、その後、別のポートBから出力する場合を考える。
(1)データフレーム(例えばイーサフレーム)をポートAで受信した際に、そのチェックコードを参照・検算し、ビット化けの発生の有無を確認する。
(2)データフレームの形式をNW装置固有の内部表現に変換する。この際にチェックコードを外す。
(3)必要に応じて、優先度識別子や、お客様識別子などの書き換えを行う。
(4)ポートBへ転送する。
(5)転送されたデータをNW装置固有の内部表現から、定められたフレーム形式(例えばイーサフレーム)に変換する。
この時に改めてフレームにチェックコードを計算し付与し、送信する。
この(3)〜(4)の過程において、NW装置の故障によりビット化けが発生すると、図2に示すように、ビット化けが内在した状態のフレームに対して、チェックコードを計算・付与し送信するため、ビット化けが内在しているにも関わらずチェックコードは正しいという事になり、チェックコードによるビット化けの検出ができなくなってしまう。NW装置内部でその都度、チェックコードを付与・検算する機構を設ければよいが、NW装置が複雑(高価)になってしまう。特に、ループ故障はNW装置の内部の故障に起因する事が多いため、チェックコードでは検出が困難なビット化けを検知する対策が必要になってくる。
受信したフレームを検算しチェックコードと合致しなかった場合は、不正フレームとして破棄する。一方、チェックコードを外し、NW装置固有の内部表現に変換する。NW装置の故障によりビット化けが発生した場合、ビット化けが内在した状態で、ポートBへ転送する。このとき、ビット化けが内在した状態でチェックコードを計算し付与する。このため、チェックコードでは、ビット化けを検出できない。チェックコード上では、正しい値のため、ビット化けが内在した状態で転送されていく。受信したフレームを検算するが、チェックコードはビット化けが起こったデータで生成されたものなので、不正フレームとしては扱われず、破棄されない。
NWループ故障の主な検知手法としては、ループ検知用フレームを用いる第1の検知方法、トラヒック量を監視する第2の検知方法、ルーチングテーブル書き換え頻度を監視する第3の検知方法、TTL(HopLimit)を用いる第4の検知方法が例示できる。
第1の検知方法は、ループ検知用のフレームを常時疎通させ、フレームが戻ってきたら、ループ故障が発生したと判定する(例えば、特許文献1参照。)。第1の検知方法は、ループ故障に伴うNWストーム(ブロードキャストストーム)が故障と同時に発生しNWが輻輳すると、本来ならば、戻ってくるべきループ故障検知用のフレームが輻輳に負けて、戻ってこなくなり、ループ故障が発生しているにも関わらず、故障検知ができなくなる問題がある。また第1の検知方法は、ループ検知用フレームが故障したNW機器で不正なフレームに書き換わった場合、ループ故障が発生した場合しても、本来ならば、戻ってくるべき、フレームが不正なフレームとして戻ってくるため、ループ故障が発生しているにも関わらず、故障検知ができなくなる場合がある問題がある。
第2の検知方法は、ループ故障が発生すると同時に、NWストームによる輻輳が発生する場合が多いことから、リングに所属しているポートのトラヒック流量を測定し、(ブローキャストフレームなど特定の)トラヒック量が急激に増加した場合、ループ故障が発生したと判定する。第2の検知方法は、NWメルトダウンを伴わないループ故障は検知できない問題がある。また第2の検知方法は、トラヒックの大小のみでループ故障を判定するため、ループ故障の原因(引き金)となったフレームが、網内のどのNW装置から流入したかが判別できない問題がある。
第3の検知方法は、NW機器のルーチングテーブルの書き換え(例えば、L2スイッチにおけるFDB)が、リングに所属しているポートで高頻度に行われた場合、ループ故障が発生したと判定する。第3の検知方法は、ループ故障に伴い、リング中をループするトラヒック量が少量だった場合(NWメルトダウンを伴わない場合)、ルーチングテーブルの書き換えも低頻度となり、ループ故障が発生しているにも関わらず、故障検知ができない場合がある問題がある。また第3の検知方法は、ルーチングテーブルの書き換え頻度のみでループ故障を判定しているため、ループ故障の原因(引き金)となったフレームが、網内のどのNW装置から流入したかが判別できない問題がある。
第4の検知方法は、フレーム中のNW機器を経由した装置数の値(例えばL3のIPペイロード部のTTL(HopLimit))を参照・加減算し、一定の値となったらループが発生したと判定する。第4の検知方法は、IPペイロードのTTL(HopLimit)を使用する場合、フォールドは8ビットのため、経由するNW機器が256台以上である大規模なNWでは、ループ故障が発生していないにも拘わらず、ループ故障が発生している誤検知する場合がある問題がある。また第4の検知方法は、経由する装置数のみで判断しているので、ループ故障の原因(引き金)となったフレームが、網内のどのNW装置から流入したかが判別できない問題がある。また第4の検知方法は、TTL(HopLimit)の値がNW中の、故障したNW機器で不正な値に書き換わった場合、ループ故障が発生した場合、 故障機器を経由する都度、 TTL(HopLimit)値が、不正な値にリセットされてしまい、いつまでも、NW中をフレームが回っている状態に陥り、且つ、ループ故障の発生が検知できない場合がある問題がある。
特開2013−153293号公報
第1の検知方法から第4の検知方法を組み合わせても、ループ故障を検知モレや誤検知を回避できない場合(課題1)や、ループを正しく検知できたとしても、ループ源を特定できない場合(課題2)がある問題がある。そこで、本開示は、ループ故障の発生の検知およびループ源の特定を行うことを目的とする。
本開示に係るループ故障検知方法は、
リング型ネットワーク内のネットワーク装置が、通信フレームを当該リング型ネットワーク外から受信した場合に、該通信フレームをカプセル化することで送信元アドレスおよび送信先アドレスを当該リング型ネットワーク内のネットワーク装置のアドレスに限定した上で送信する第1の転送手順と、
リング型ネットワーク内のネットワーク装置が、通信フレームを当該リング型ネットワーク内の他のネットワーク装置から受信した場合に、送信元アドレスを該送信元アドレスと自装置のアドレスとをXOR演算したXOR合成値に書き換えた上で送信する第2の転送手順とを実行し、
前記第2の転送手順において、受信した通信フレームの送信元アドレスと予め保持している正常値判定用テーブルに記載されたXOR合成値とを比較することにより、当該リング型ネットワークにおけるループ故障の発生の有無を判定する。
本開示に係るネットワーク装置は、
リング型ネットワークに備わるネットワーク装置であって、
前記リング型ネットワーク単位でカプセル化された通信フレームを受信すると、前記通信フレームに含まれる送信元アドレス及び自装置のアドレスを用いてXOR演算を行い、前記送信元アドレスを上書きする、
XOR演算後のXOR合成値と自装置に保持されているXOR合成値とを比較することで、ループ故障又はビット化け発生の有無を判定し、ループ故障の場合はループ源の特定を行う。
本開示に係るループ故障検知プログラムは、本開示に係るループ故障検知方法に備わる各手順をコンピュータに実行させるためのプログラムであり、コンピュータを本開示に係るネットワーク装置として機能させるためのプログラムである。当該プログラムは、記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。
本開示によれば、ループ故障の発生の検知およびループ源の特定を行うことができる。
条件2について同時に2個(n=2)のリングがループ故障した場合の説明図である。 関連技術の問題についての説明図である。 本開示に係るカプセル化の一例を示す。 送信元アドレスにXOR合成値を施さない場合の具体例を示す。 送信元アドレスにXOR合成値を施す場合の具体例を示す。 本開示に係るループ源の特定例を示す説明図である。 本開示に係るXOR演算の具体例を示す。 本開示に係るループ故障検知システムの一例を示す。 本開示に係るNW装置の構成例を示す。 リングポート14Lからフレームが入力された場合のフレーム処理手順の概要の一例を示す。 「正常値判定用テーブル」を用いたリングポート14Lのポート状態監視例を示す。 「送信元NW装置アドレス書き換え用テーブル」の一例を示す。 「正常値判定用テーブル」の一例を示す。 「リング型NW内ルーチング用テーブル」の一例を示す。 リングポート14Rからフレームが入力された場合のフレーム処理手順の概要の一例を示す。 「正常値判定用テーブル」を用いたリングポート14Rのポート状態監視例を示す。 「送信元NW装置アドレス書き換え用テーブル」の一例を示す。 「正常値判定用テーブル」の一例を示す。 「リング型NW内ルーチング用テーブル」の一例を示す。 加入者ポートから入力された場合のフレーム処理手順のステップS121〜S124の一例を示す。 加入者ポートから入力された場合のフレーム処理手順のステップS125〜S127の一例を示す。 加入者ポートから入力された場合のフレーム処理手順のステップS131〜S133の一例を示す。 「カプセリング用テーブル」を用いた加入者ポートのポート状態監視例を示す。 「カプセリング用テーブル」の一例を示す。 リング内フラッド用転送先ポート決定テーブルの一例を示す。 正常時用のリング内フラッド用テーブルの一例を示す。 経路故障時用のリング内フラッド用テーブルの一例を示す。 リング内フラッド用フレーム破棄テーブルの一例を示す。 NWコントローラの動作における手順1〜手順3の一例を示す。 NWコントローラの動作における手順4〜手順7の一例を示す。 表(T1)の一例を示す。 表(T2)の一例を示す。 表(T3)の一例を示す。 NWコントローラの動作における各手順におけるSQRコードの一例を示す。 ポートリンク状態の変化の通知を受けたときのNWコントローラの処理におけるステップS151〜S154の一例を示す。 ポートリンク状態の変化の通知を受けたときのNWコントローラの処理におけるステップS155〜S159の一例を示す。 ポートリンク状態の変化の通知を受けたときのNWコントローラの処理におけるステップS160〜S162の一例を示す。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本開示は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。これらの実施の例は例示に過ぎず、本開示は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
本開示は、以下の構成を備える。
第1の構成:リング型NW単位で、通常の通信フレームを再度カプセル化し、フレームの送信元アドレス、および送信先アドレスを、リング内のNW機器に限定化する。
第2の構成:その上で、リング内のNW機器を経由する度に、送信元アドレスを自装置のNW装置アドレスをXOR演算で上書きする。
第3の構成:さらに、各NW機器で保持しているXOR合成値の一覧表から、ループ故障の発生やビット化け発生の有無を判定する。
図3に、IEEE802.1ah技術を用いた場合のカプセル化の一例を示す。リング単位でカプセリングする事で、万一ループ故障が発生しても、アドレスがリング内のNW装置のアドレスに限定されるため、NW機器の特定が容易となる。これにより、本開示は、第1の構成を備えることで、課題2を解決する。
第1の構成によってアドレスをリングを構成するNW装置でカプセル化すると、その組み合わせは有限であり、現実的なオーダとなり、テーブル化が可能になる。
一方で、送信元アドレスにXOR合成値を施すと、送信元アドレスと受信ポートから、ループしているフレームか、正常(ループしていない)フレームかどうか区別することができる。そこで、XOR合成値の一覧表を用い、ループ故障の発生やビット化け発生の有無を判定する。これにより、本開示は、第2及び第3の構成を備えることで、課題1を解決する。
図4及び図5に、それぞれ、送信元アドレスにXOR合成値を施さない場合と施す場合の具体例を示す。送信元アドレスにXOR合成値を施さない場合、図4に示すように、届いたフレームの送信元アドレスは、共に「NW装置(A3)」であり、ループしているかどうかの判断が行えない。一方、送信元アドレスにXOR合成値を施すことで、届いたフレームの送信元アドレスは、正常であれば「A3vA4」、ループであれば「A1vA2」と区別できる。
図6に、ループ源の特定例を示す。NW装置(A1)で受信する正常な送信元アドレス(XOR合成値)の組み合わせは、有限かつ、現実的なオーダに収まる。NW装置A1の左側のポートで受信するべきループしていないフレームの送信元アドレス(XOR合成値)の一覧は、リングを構成する装置数から1を減じた数の、A4発の「A4」、A3発の「A3vA4」、A2発の「A2vA3vA4」の3通りである。これら以外は、破棄すればよい。
また、NW装置A1の左側のポートでは、破棄する際に、送信元アドレスからループ発生源や、ビット化け発生を判断できる。例えば、「A1vA2vA3vA4」又は「0(NULL値)」であればループ源がA1であり、「A1vA2vA3」であればループ源がA4であり、「A1vA2」であればループ源がA3であり、「A1」であればループ源がA2であり、それ以外はビットエラーと判断できる。
右側のポートで受信するべきループしていないフレームの送信元アドレス(XOR合成値)の一覧は、リングを構成する装置数から1を減じた数の、A2発の「A2」、A3発の「A3vA4」、A4発の「A4vA3vA2」の3通りである。これら以外は、破棄すればよい。
また、破棄する際に、送信元アドレスからループ発生源や、ビット化け発生を判断できる。「A1vA2vA3vA4」又は「0(NULL値)」であればループ源がA1であり、「A1vA3vA4」であればループ源がA1であり、「A1vA4」であればループ源がA3であり、「A1」であればループ源がA4であり、それ以外であればビットエラーである。
ここで、「送信元アドレス=自装置NW装置アドレス」の場合はループと判定することも考えられる。しかし、ループフレームかどうか判断するのは、リング中に1台(送信元の装置)のみであり、つまりこの装置が故障するとループが発生してしまう問題がある。また、送信元アドレスがビット化けするとループを見逃してしまう問題がある。一方、送信元アドレスにXOR合成値を施すと、ループフレームかどうかの判断を、リングを構成する全装置で行うことが可能であり、送信元アドレスのビット化けにも対応することができる。
また、XOR合成値を使うとXOR演算の性質から何周かすると元に戻り、正常なフレームと同じ値になることが考えられる。この問題に対しては、リングを構成する全装置でループフレームの判定を行う。
図7に、XOR演算の具体例を示す。例えば、NW装置A4では、次のように判定する。
・0周⇒1周目:「A1vA2vA3vA4」(異常値として検知可能)
・1周⇒2周目:「0(NULL値)」(異常値として検知可能)
・2周⇒3周目:「A1vA2vA3vA4」
・3周⇒4周目:「0(NULL値)」
例えば、NW装置A2では、次のように判定する。
・0周目:「A1」(正常値として正しく転送実施)
・1周目:「A2vA3vA4」(異常値としてループ検知可能)
・2周目:「A1」
・3周目:「A2vA3vA4」
このように、2周するまでに、リングを構成するいずれかのNW装置において、検知・破棄することができる。
図8に、本開示に係るループ故障検知システムの一例を示す。ループ故障検知システムは、ネットワーク装置91がリング状に接続されている。各NW装置91は、ポートごとにテーブル処理部11を備える。
各NW装置91にはPCが1台接続されており、各PCが通信を行っているとする。各NW装置91では、フレーム処理方法が記述されているテーブルを保持し、テーブルに基づき、フレームの書き換え・転送処理・破棄などの処理を行う。テーブルに記述のないフレームの処理や、リンク故障発生時などにおいては、各NW装置91は、NWコントローラ92に問い合わせを行い、NWコントローラ92からの応答に基づき、フレームの処理を行う。NWコントローラ92は、各NW装置91からの問い合わせに応じて、NW装置91のテーブルの追記・削除・一括書き換えなどを行う。
図9に、本開示に係るNW装置の構成例を示す。本実施形態に係るNW装置91は、ポートと、ポート毎のテーブル処理部11L、11R、11A、ルーチング部12、NWコントローラ問合せ部13、カプセリング部16及びデカプセリング部17を備える。テーブル処理部11は、各ポートと紐付いている。テーブル処理部11L、11R、11Aは、フレーム処理方法が記述されているテーブルを保持し、テーブルに基づき、フレームの書き換え・転送処理・破棄などの処理を行う。カプセリング部16は、リング型ネットワーク外から受信したフレームのカプセリング処理を行う。デカプセリング部17は、リング型ネットワーク内から受信したカプセル化されたフレームのデカプセリング処理を行う。
テーブルに記述のないフレームの処理について、テーブル処理部11L、11R、11Aは、NWコントローラ問合せ部13を経由してNWコントローラ92に問い合わせを行い、NWコントローラ92からの応答に基づき、フレームの処理を行う。またリンク断などポート状態に変化が生じた際は、NWコントローラ問合せ部13を通じて、NWコントローラ92にポート状態に変化が生じた事がテーブル処理部11L、11R、11Aに通知される。
テーブル処理部11Aは、第1の転送部として機能し、第1の転送手順を実行する。加入者ポート15がリング型ネットワーク外から通信フレームを受信するポートである。テーブル処理部11L、11Rは、第2の転送部として機能し、第2の転送手順を実行する。リングポート14L及び14Rがリング型ネットワーク内の他のネットワーク装置から通信フレームを受信するポートである。
(テーブル処理部11L及び11R)
図10に、リングポート14Lからフレームが入力された場合のフレーム処理手順の概要の一例を示す。テーブル処理部11L及び11Rは、リングポート14Lからフレームが入力されると、「送信元NW装置アドレス書き換え用テーブル」を参照し、送信元NW装置アドレスを書き換える(S111)。そして、「正常値判定用テーブル」を参照し、送信元NW装置アドレスを確認する(S112)。送信元NW装置アドレスが不正値でなく正しい場合、「リング型NW内ルーチング用テーブル」を参照し、転送先ポートを決定する(S114)。送信元NW装置アドレスが不正値の場合、フレームを破棄し、保守者へ通知する(S113)。ここで、「A4vA3vA2vA1」のときは、「宛先不明アドレス」において受信する場合があるのでフレーム破棄のみを行う。
送信先NW装置アドレスが他装置の場合、転送先ポート(リングポート14R)よりフレームを出力する(S115)。送信先NW装置アドレスが自装置の場合、デカプセリング部17がデカプセリング処理を行い(S116)、図24に示すような加入者ポートの「カプセリング用テーブル」の参照処理を行う(S117)。送信先アドレスが「カプセリング用テーブル」に記載されている場合、デカプセリングしたフレームを加入者ポート15から送信する。送信先アドレスが「宛先不明アドレス」の場合、後述するステップS121に移行する。送信先NW装置アドレスが「宛先不明アドレス」の場合、フレームがコピーされ、両処理がそれぞれ実行される。これにより、「転送先ポートよりフレームを出力」、「デカプセリング処理」および「カプセリング用テーブル参照」を実行する。
図11に、「正常値判定用テーブル」を用いたリングポート14Lのポート状態監視例を示す。「リングポート14L」ポートのリンク状態が変化したか否かを判定し、変化した場合、NWコントローラ92に変化したポートとそのポート状態を通知する。
図12に、「送信元NW装置アドレス書き換え用テーブル」の一例を示す。送信元・送信先アドレスが、リング内のNW装置アドレスに限定されるため、その組み合わせも限定され、一覧表中に全ての組み合わせを静的に書き出す事が可能となる。すなわち、組み合わせ爆発が起こらない。備考として、正常値の判定の一例を示す。テーブルのエントリ(ルール)数は、「リングを構成するNW装置数」×2[個]である。通常であれば、次の処理(正常値判定)で破棄されるが、万一テーブルの内容が不正に書き換わった等の故障が発生した際に、ループ源を特定するため、書き換えることが好ましい。
図13に、「正常値判定用テーブル」の一例を示す。テーブルのエントリ(ルール)数は、「リングを構成するNW装置数」×2+1[個]である。送信元・送信先アドレスが、リング内のNW装置アドレスに限定されるため、その組み合わせも限定され、一覧表中に全ての組合わせを静的に書き出す事が可能となる。すなわち、組合わせ爆発が起こらない。
図14に、「リング型NW内ルーチング用テーブル」の一例を示す。テーブルのエントリ(ルール)数は、3[個]である。このテーブルも静的に書き出す事が可能である。
図15に、リングポート14Rからフレームが入力された場合のフレーム処理手順の概要の一例を示す。リングポート14Lからフレームが入力されたときと同様に、ステップS111〜S117を実行する。ただし、ステップS115における転送先ポートが、リングポート14Lとなる。また、A2vA3vA4vA1」のときは、「宛先不明アドレス」において受信する場合があるのでフレーム破棄のみを行う。
図16に、「正常値判定用テーブル」を用いたリングポート14Rのポート状態監視例を示す。図17に、「送信元NW装置アドレス書き換え用テーブル」の一例を示す。図18に、「正常値判定用テーブル」の一例を示す。図19に、「リング型NW内ルーチング用テーブル」の一例を示す。これらの例において、リングポート14Lからフレームが入力された場合におけるリングポート14Lと同様であるが、リングポート14LとはNW装置の転送順が異なるため、これに伴うXOR合成値もリングポート14Lと異なる。
(テーブル処理部11A)
図20〜図22に、加入者ポート15から入力された場合のフレーム処理手順の概要の一例を示す。加入者ポート15からフレームが入力されると、テーブル処理部11Aが「カプセリング用テーブル」を参照し、カプセリング部16がカプセリング処理を行う(S121)。「カプセリング用テーブル」は、加入者ポート15ごとに、カプセリング前の送信先アドレス、及び、カプセリング後のアドレス及び転送先ポートが記載されている。
送信先アドレスがカプセリング用テーブルに登録されていない場合、又は、転送先ポートが「方路不定」の場合、NWコントローラ問い合せ部13が、NWコントローラ92に対し、カプセリング後のアドレス及び転送先ポートの問い合わせを行う(S122)。テーブル処理部11Aは、問い合せ結果に基づきカプセリング処理を行い、「カプセリング用テーブル」へのエントリ追加を行う。ここで、送信先NW装置アドレスが「宛先不明アドレス」の場合、テーブル処理部11Aは、テーブルへのエントリ追加を行わない。また、入力ポートと転送先ポートが同じ場合、テーブル処理部11Aはフレームを破棄する。
テーブル処理部11Aは、「送信元NW装置アドレス」と「送信先NW装置アドレス」が同じか否かを判定する(S123)。同じ場合、テーブル処理部11Aは、デカプセリング処理を行い(S124)、転送先ポート(加入者ポート15)よりフレームを出力する。
ステップS123において、「送信元NW装置アドレス」と「送信先NW装置アドレス」が異なる場合、テーブル処理部11Aは、「送信先NW装置アドレス」は「宛先不明アドレス」か否かを判定する(S125)。「宛先不明アドレス」の場合、テーブル処理部11Aは、デカプセリング処理を行い(S126)、転送先ポート(加入者ポート15)よりフレームを出力する。
ステップS125において、「宛先不明アドレス」以外の場合、テーブル処理部11Aは、「転送先ポート」は「方路不定」か否かを判定する(S127)。「方路不定」でない場合、テーブル処理部11Aは、転送先ポートよりフレームを出力する。ここで、入力ポートと転送先ポートが同じ場合、テーブル処理部11Aはフレームを破棄する。
ステップS127において「方路不定」である場合、リング内フラッド処理へ移行する。リング内フラッド処理では、テーブル処理部11Aは、図25に示すような「リング内フラッド用転送先ポート決定テーブル」を参照し、転送先となる「リングポート#1」および「リングポート#2」を決定する(S131)。テーブル処理部11Aは、当該リング型NWは故障中(経路故障)か否かを判定する(S132)。ステップS132においてリング型NWは故障中(経路故障)でない場合、テーブル処理部11Aは、図26に示すような「リング内フラッド用送信元NW装置アドレス書き換えテーブル〔正常時〕」を参照し、「送信元NW装置アドレス」を書き換える(S133)。一方、ステップS132においてリング型NWは故障中(経路故障)である場合、テーブル処理部11Aは、図27に示すような「リング内フラッド用送信元NW装置アドレス書き換えテーブル〔経路故障時〕」を参照し、「送信元NW装置アドレス」を書き換える(S134)。
その後、テーブル処理部11Aは、図28に示すような「リング内フラッド用フレーム破棄テーブル」を参照し、入力ポートおよび転送先ポートが自リングであるか否かを判定する(S135)。入力ポートおよび転送先ポートが自リングでない場合、テーブル処理部11Aは、両リングポート(リングポートLおよびリングポートR)からフレームを出力する。一方、入力ポートと転送先ポートが同じ場合、テーブル処理部11Aは、自リングから流入したフレームを破棄する。
図23に、「カプセリング用テーブル」を用いた加入者ポート15のポート状態監視例を示す。「加入者ポート」ポートのリンク状態が変化したか否かを判定し、変化した場合、NWコントローラ92に変化したポートとそのポート状態を通知する。
図24に、「カプセリング用テーブル」の一例を示す。テーブルにないフレーム、又は「転送先ポート」欄が「方路不定」と登録されているフレームの場合、NWコントローラ問い合せ部13が、NWコントローラ92に問い合わせを行う。NWコントローラ92は、問い合わせに応じ、カプセリングする送信先アドレス(NW装置アドレス)を返す。テーブル処理部11Aは、NWコントローラ92からの応答をカプセリング用テーブルに追記する。但し、「送信先NW装置アドレス」が「宛先不明アドレス」の場合、テーブル処理部11Aは、カプセリング用テーブルに追記しない。NWコントローラの動作については後述する。
ここで、NWコントローラ92からの応答が遅く、フレーム処理を高速に行いたい場合、カプセリング部16は、「送信先NW装置アドレス」を「宛先不明アドレス」、「転送先ポート」を「方路不定」としてカプセリングして処理を行い、これと並行してNWコントローラ92に問い合わせを行ってもよい。
テーブル処理部11Aは、加入者ポート15から入力されたフレームそのものをカプセル化する。図3に、通信データフレームの一例を示す。これにより、送信先NW装置アドレス、送信元NW装置アドレス、送信先アドレス、送信元アドレス、送信元データを含む通信データフレームが、リング型NW内を疎通する。リング型NW単位でカプセリングすることで、万一ループ故障が発生しても、アドレスが限定されるため、NW装置の特定が容易となる。
図26に、正常時用のリング内フラッド用テーブルの一例を示す。リング内フラッド用テーブルは、静的に予め用意され、送信元NW装置アドレス書き換えテーブル〔正常時〕を含む。送信元NW装置アドレス書き換えテーブルは、送信元NW装置アドレス及び送信先NW装置アドレスの組み合わせに対する条件一致時のアクションを格納する。「リングポートL送信用送信元NW装置アドレス」は、リングポート14Lから送信されるフレームの送信元NW装置アドレスであり、「リングポート14L」から送出されるフレームの「送信元NWアドレス」を「NW装置(A3)」から送信されたフレームと同じXOR合成値に書き換え、NW装置(A4)から先にフレームが転送されない様にし、ループにならないようする。「リングポートR送信用送信元NW装置アドレス」は、リングポート14Rから送信されるフレームの送信元NW装置アドレスであり、「リングポート14R」から送出されるフレームの「送信元NWアドレス」を「NW装置(A4)」から送信されたフレームと同じXOR合成値に書き換え、NW装置(A3)から先にフレームが転送されない様にし、ループにならないようにする。
図27に、経路故障時用のリング内フラッド用テーブルの一例を示す。故障時は、リングポート14L及び14Rのいずれの送信用に対しても、「送信元NW装置アドレス」の書き換えは行わない。これにより、リング型NWの中の故障箇所に因らず、リング型NW全体にフレームが届く様にする。
(NWコントローラ92)
本実施形態に係るループ故障検知システムは、NWコントローラ92を備えることで、カプセリング時の送信先NW装置アドレスを解決する。各NW装置91のカプセリング部16は、加入者ポート15からフレームを受信時にカプセリングを行うが、カプセリングする際の送信先アドレスをNWコントローラ92に問い合わせて決定する。図29及び図30に、大まかなフローの一例を示す。
「表(T1)」と「表(T2)」からカプセリングする送信先NW装置アドレスを検索する(S141−1)。検索に失敗した場合、すなわち検索結果なしの場合、「表(T2)」に自NW装置として登録があるかを検索し、自装置内通信か判断する(S141−2)。検索に失敗した場合、すなわち検索結果なしの場合、「送信先NWアドレス」を「宛先不明アドレス」とし、「転送先ポート」を「方路不定」とする(S142)。
ステップS141−1において検索に成功した場合、「表(T3)」から転送先ポートを検索する(S143)。検索に失敗した場合、すなわち検索結果なし、又は「方路不定」の場合、「表(T2)」から転送先ポートを検索する(S144)。そして、「表(T3)」に検索結果をレコード追記し、更新する(S145)。
そして、NWコントローラ92は、検索結果を問い合わせたNW装置91に返し(S147)、問い合わせの内容を「表(T2)」にレコード追記・更新し(S148)、エージングタイムを経過した「表(T2)」のレコードを削除する(S149)。
各NW装置91のカプセリング部16は、加入者ポート15からフレームを受信時にカプセリングを行うが、カプセリングする際の送信先アドレスをNWコントローラ92に問い合わせて決定する。このときに、NWコントローラ92側で所持しているDB表について記す。図29、図30、図33に、表(T1)、表(T2)、表(T3)の一例を示す。表(T1)は、どのリング型NWにどのNW装置が所属しているかの対応表であり、予めレコードは静的に準備しておく。「リングポート#1のリンク状態」および「リングポート#2のリンク状態」の欄は動的に変化する。表(T2)は、NW装置91の各ポート(加入者ポート、リングポート)にどんなアドレス(登録アドレス)を持つ装置が接続されているかの対応表であり、NW装置91からの問い合わせに応じて動的に変化する。表(T3)は、カプセリングしたフレームをリング型NWのどのポートに転送するかの対応表であり、NW装置91からの問い合わせに応じて動的に変化する。
NWコントローラ92側での処理フローの詳細について記す。
ステップS141の前に、手順1を実行する。手順1では、各NW装置91は受信したフレームをカプセリングする際に、「カプセリング用テーブル」に登録されていない場合は、送信先NW装置アドレスを宛先不明アドレスとして処理すると共に、受信したフレームをNWコントローラに転送し、カプセリングする「送信先NW装置アドレス」および「転送先ポート」の問い合わせを行う。問い合わせに用いるパラメータは、下記の通りである。
・「自NW装置アドレス」
・「(カプセリングする前の)送信元アドレス」
・「(カプセリングする前の)送信先アドレス」
・「入力ポート」
以下、NWコントローラ92側の処理を記す。図34に、各手順におけるSQRコードの一例を示す。
ステップS141−1:「表(T2)」および「表(T1)」から、カプセリングする際の送信先NW装置アドレスを検索する。具体的には、
手順2−1:まず、「表(T1)」から、「問い合せたNW装置91(自NW装置アドレス)」が所属している「リング型NW−ID」の一覧を抽出する。このとき、複数のリング型NWを跨いで通信する際に、元のリング型NWに戻る事を防止するため、「入力ポート」が「リングポート#1」または「リングポート#2」である「リング型NW−ID」は除外する。
手順2−2:「表(T1)」から、「手順2−1」で抽出した「リング型NWーID」に所属する、「NW装置アドレス」の一覧を抽出する。一方、自装置内折り返し通信に対応するため「自NW装置アドレス」を含めておく。
手順2−3:「表(T2)」から、「手順2−2」で抽出した「NW装置アドレス」中に、「送信先アドレス」が登録されている一覧を抽出
手順2−4:「表(T2)」から、「手順2−3」で抽出した「NW装置アドレス」一覧から、エージングタイムを経過しておらず、且つ「更新時間」が最新のものを1件のみ抽出する。この検索結果が、カプセリングするべき「送信先NW装置アドレス」となり、手順3へ進む。「検索結果なし」の場合は、手順2−A(S141−2)に進む。
手順2−A:「表(T2)」を用いて問い合わせたNW装置(自NW装置)内通信か判断する(S141−2)。具体的には、
・「NW装置アドレス」=「自NW装置アドレス」
・「登録アドレス」=「(カプセリング前の)送信先アドレス」
・エージングタイムを経過しておらず、「更新時間」が最新のもの
の全て条件を満たす1件のエントリの「登録ポート」を抽出検索する。
検索結果があれば、
・「送信先NWアドレス」を「問い合せたNW装置(自NW装置アドレス) 」、
・「転送先ポート」を検索結果
として、手順4(S147)に進む。
なお、「検索結果なし」の場合は、「送信先NWアドレス」を「宛先不明アドレス」、「転送先ポート」を「方路不定」として、手順4(S147)に進む。
手順3:カプセリングしたフレームの「転送先ポート」を検索する(S143〜S145)。
手順3−1:「表(T3)」から検索する(S143)。
具体的には、
・「送信元NW装置アドレス」=「自NW装置アドレス」
・「送信先NW装置アドレス」=「手順2の検索結果(NW装置アドレス)」
の全て条件を満たす1件のエントリの「転送先ポート」を抽出検索した結果を「転送先ポート」とし、手順4に進む。一方、「検索結果なし」の場合は手順3−2に進む。
手順3−2−1:「表(T2)」から検索する。
具体的には、
・「NW装置アドレス」=「自NW装置アドレス」
・「登録アドレス」=「(カプセリング前の)送信先アドレス」
・エージングタイムを経過しておらず、「更新時間」が最新のもの
の全て条件を満たす1件のエントリの「登録ポート」を抽出検索した結果を「転送先ポート」とし、手順3−2−2に進む。「検索結果なし」の場合は、「転送先ポート」を「方路不定」として、手順4に進む(S146)。
手順3−2−2:「表(T3)」に手順3−2−1の検索結果を追記する(S145)。
具体的には、
・「送信元NW装置アドレス」=「自NW装置アドレス」
・「送信先NW装置アドレス」=「手順2の検索結果(カプセリングする送信先NW装置アドレス)」
・「転送先ポート」=「手順3−2−1の検索結果(登録ポート)」
を新たなレコードとして、「表(T3)」に追記する
登録されている場合は、当該レコードの
・「転送先ポート」=「手順3−2−1の検索結果(登録ポート)」
で更新する。
手順4:「手順2」で検索した「送信先NW装置アドレス」と、「手順3」で検索した「転送先ポート」を、問い合わせたNW装置91へ結果を返す。
手順6:問い合わせた「送信元アドレス」と「自NW装置アドレス」が「表(T2)」に登録されていない場合は、
・「登録アドレス」=「送信元アドレス」
・「NW装置アドレス」=「自NW装置アドレス」
・「登録ポート」=「入力ポート」
・「更新時刻」=「現在時刻」
として、レコードを追記する。
登録されている場合は、当該レコードの
・「登録ポート」=「入力ポート」
・「更新時間」=「現在時刻」
で更新する。
手順7:「表(T2)」から、エージングタイム(現在時刻−更新時間)>エージングタイムを経過したレコードを削除する。
(NWコントローラ92側の動作)
ポートリンク状態の変化の通知を受けたときのNWコントローラ92の処理について説明する。各NW装置91は、各ポートのリンク状態が変化すると、NWコントローラ92に通知を行う。これを用いて、NWコントローラ92は、リング型NWの故障・復旧を検知し、経路の切替えを行う。図35〜図37に、大まかな処理フローについて記す。
NW装置からポートのリンク状態の変化の通知を受信すると、通知ポートがリングポートかどうか、すなわち「表(T1)」に登録されているポートかどうかを判定する(S151)。加入者ポートである、すなわち「表(T1)」に登録されていない場合、通知内容は「リンクダウン」か否かを判定する(S152)。「リンクダウン」である場合、表「(T2)」から、当該ポートのレコードを削除し(S153)、通知したNW装置に対して「加入者ポートカプセリング用テーブル」の当該ポートのエントリ削除を依頼する(S154)。
「表(T1)」において、「リングポート#1」もしくは「リングポート#2」が「通知ポート」であるレコードについて「ポート状態」を更新する(S155)。
「表(T2)」において、「登録ポート」が「通知ポート」であるレコードについて、「登録ポート」を「方路不定」に更新する(S156)。
「表(T3)」において、通知ポートが所属するリング型NW−IDのNW装置アドレスを「送信先NWアドレス」に持つレコードの「転送先ポート」を「方路不定」に更新する(S157)。具体的には以下の通りである。
(1)「表(T1)」より、通知ポートから「リング型NW−ID」を1件検索する。
(2)「表(T1)」より、検索した「リング型NW−ID」を持つ「NW装置アドレス」一覧を取得する。
(3)「表(T3)」において、(2)で取得した「NW装置アドレス」一覧を「送信先NW装置アドレス」に持つレコードの「転送先ポート」を「方路不定」に更新する。
通知内容は「リンクアップ」か否かを判定する(S158)。「リンクダウン」である場合、通知ポートが所属するリング型NW−IDのNW装置について、故障が発生した事を通知する(S159)。具体的には以下の通り
(1)「表(T1)」より、通知ポートから「リング型NW−ID」を1件検索する。
(2)「表(T1)」より、検索した「リング型NW−ID」を持つ「NW装置アドレス」一覧を取得する。
(3) (2)で取得した「NW装置アドレス」一覧から、該当するNW装置に故障発生を通知すると共に、当該NW装置の「加入者ポートカプセリング用テーブル」の「送信先NW装置アドレス」が(2)で取得した一覧であるエントリについて「転送先ポート」を「方路不定」にする事を依頼する。
リング型NWが完全に回復した事を確認する(S160)。例えば、経路故障がリング型NW中に一箇所も発生していないことを確認する。条件としては、通知ポートが所属するリング型NW−IDの全てのリングポートが「リンクアップ」かどうかで判定する。具体的には以下の通りである。
(1)「表(T1)」より、通知ポートから「リング型NW−ID」を1件検索する。
(2)「表(T1)」より、検索した「リング型NW−ID」を持つ「ポート状態」が「リンクダウン」である数を集計する。
(3)集計した数が「0」であれば、全リングポートが「リンクアップ」である。
リング型NWが完全に経路故障から回復した、すなわち全て「リンクアップ」である場合、通知ポートが所属するリング型NW−IDのNW装置について、故障が回復した事を通知する(S161)。具体的には以下の通りである。
(1)「表(T1)」より、通知ポートから「リング型NW−ID」を1件検索する。
(2)「表(T1)」より、検索した「リング型NW−ID」を持つ「NW装置アドレス」一覧を取得する。
(3)(2)で取得した「NW装置アドレス」一覧から、該当するNW装置に故障回復を通知すると共に、当該NW装置の「加入者ポートカプセリング用テーブル」の「送信先NW装置アドレス」が(2)で取得した一覧であるエントリについて「転送先ポート」を「方路不定」にする事を依頼する。
リング型NWは完全には経路故障から回復していない(ステップS160においてNo)場合、通知ポートが所属するリング型NW−IDのNW装置について、故障が一部回復した事を通知する(S162)。具体的には以下の通りである。
(1)「表(T1)」より、通知ポートから「リング型NW−ID」を1件検索する。
(2)「表(T1)」より、検索した「リング型NW−ID」を持つ「NW装置アドレス」一覧を取得する。
(3)(2)で取得した「NW装置アドレス」一覧から、該当するNW装置に故障の一部回復を「故障発生」として通知すると共に、当該NW装置の「加入者ポートカプセリング用テーブル」の「送信先NW装置アドレス」が(2)で取得した一覧であるエントリについて「転送先ポート」を「方路不定」にする事を依頼する。
これは、リング型NWにて経路故障が多重発生している場合において、一部の経路故障が回復したときの処理である。本処理を行う事で、通信孤立が発生しているNW装置の通信回復を試みる。
(発明のポイント)
(1) リング型NW単位で、通常の通信フレームを再度カプセル化し(例えば、IEEE802.1ah 技術を用いる)。フレームの送信元アドレス、および送信先アドレスを、リング内のNW機器に限定する。
(2) その上で、リング内でフレーム転送を行う際に、リング内のNW機器を経由する度に、送信元アドレスを自装置のNW装置アドレスをXOR演算で上書きする。
(3) 各NW機器で保持しているXOR合成値の一覧表から、ループ故障の発生やビット化け発生の有無を判定する。
これらを実施することで、
・ループ発生検知とループ源特定を、通常のデータフレームで実現する。
・ループ検知にXOR合成値を用いる事により、NWストームの有無に無関係で判定が可能になる。
・一覧表と演算したXOR合成値を比較する事により、ビット化け発生有無の検出が可能となり、ビット化けによるループ故障の検知モレが回避可能になる。
本開示のネットワーク装置は、コンピュータとプログラムによっても実現でき、プログラムを記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。
本開示は情報通信産業に適用することができる。
11L、11R、11A:テーブル処理部
12:ルーチング部
13:NWコントローラ問合せ部
14L、14R:リングポート
15:加入者ポート
16:カプセリング部
17:デカプセリング部
81:リング型NW
82:ネットワーク
91:ネットワーク装置
92:ネットワークコントローラ
93:データベース

Claims (3)

  1. リング型ネットワーク内のネットワーク装置が、通信フレームを当該リング型ネットワーク外から受信した場合に、該通信フレームをカプセル化することで送信元アドレスおよび送信先アドレスを当該リング型ネットワーク内のネットワーク装置のアドレスに限定した上で送信する第1の転送手順と、
    リング型ネットワーク内のネットワーク装置が、通信フレームを当該リング型ネットワーク内の他のネットワーク装置から受信した場合に、送信元アドレスを該送信元アドレスと自装置のアドレスとをXOR演算したXOR合成値に書き換えた上で送信する第2の転送手順とを実行し、
    前記第2の転送手順において、受信した通信フレームの送信元アドレスと予め保持している正常値判定用テーブルに記載されたXOR合成値とを比較することにより、当該リング型ネットワークにおけるループ故障の発生の有無を判定するループ故障検知方法。
  2. リング型ネットワークに備わるネットワーク装置であって、
    通信フレームを当該リング型ネットワーク外から受信し、該通信フレームをカプセル化することで送信元アドレスおよび送信先アドレスを当該リング型ネットワーク内のネットワーク装置のアドレスに限定した上で送信する第1の転送部と、
    通信フレームを当該リング型ネットワーク内の他のネットワーク装置から受信し、送信元アドレスを該送信元アドレスと自装置のアドレスとをXOR演算したXOR合成値に書き換えた上で送信する第2の転送部と、を備え、
    前記第2の転送部は、受信した通信フレームの送信元アドレスと予め保持している正常値判定用テーブルに記載されたXOR合成値とを比較することにより、当該リング型ネットワークにおけるループ故障の発生の有無を判定するネットワーク装置。
  3. コンピュータに、請求項1に記載の各手順を実行させるためのループ故障検知プログラム。
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