添付の図面を参照しながら、様々な実施形態が詳細に説明される。可能なときには必ず、図面全体を通じて、同一のまたは同様の部分を指すために同一の参照番号が使用され得る。異なる参照番号は、異なる、同一の、または同様の部分を指すために使用され得る。具体的な例および実装形態への言及は説明のためであり、本発明の範囲または特許請求の範囲を限定するものではない。
様々な現代の通信デバイスについて、本明細書で説明する。そのような現代の通信デバイスは、本明細書ではユーザ機器(「UE」)と呼ばれることがある。ただし、そのような現代の通信デバイスは、移動局(「MS」)、ワイヤレスデバイス、通信デバイス、ワイヤレス通信デバイス、モバイルデバイス、モバイルフォン、モバイル電話、セルラーデバイス、セルラー電話と呼ばれること、および他の方法で呼ばれることもある。UEの例には、限定はしないが、モバイルフォン、ラップトップコンピュータ、スマートフォン、および、1つまたは複数のRATに接続するように構成される他のモバイル通信デバイスなどが含まれる。
いくつかのUEは、無線アクセス技術(「RAT」)によってサポートされた、1つまたは複数の別個のモバイルネットワークへのアクセスをUEのユーザに提供する1つまたは複数の加入者識別モジュール(「SIM」)を含み得る。RATの例には、限定はしないが、Global Standard for Mobile(「GSM(登録商標)」)、符号分割多元接続(「CDMA」)、CDMA2000、時分割符号分割多元接続(「TD-CDMA」)、時分割同期符号分割多元接続(「TD-SCDMA」)、広帯域符号分割多元接続(「W-CDMA」)、時分割多元接続(「TDMA」)、周波数分割多元接続(「FDMA」)、Long-Term Evolution(「LTE」)、ワイヤレスフィデリティ(「Wi-Fi」)、様々な3G規格、様々な4G規格などが含まれ得る。
本明細書で説明する実施形態は、シングルSIM UEとマルチSIM UEの両方に関する。複数のSIMを含み、同じセットのRFリソース(たとえば、無線周波数(「RF」)トランシーバ)を使用して2つ以上の別個のRATに接続するUEは、マルチSIMマルチスタンバイ(「MSMS」)通信デバイスである。一例では、MSMS通信デバイスは、デュアルSIMデュアルスタンバイ(「DSDS」)通信デバイスであってよく、DSDS通信デバイスは、スタンバイ時に両方がアクティブであり得る2つのSIMカード/サブスクリプションを含み得るが、他方のSIMカード/サブスクリプションが使用中であるとき、一方のSIMカード/サブスクリプションが非アクティブ化される。別の例では、MSMS通信デバイスは、トリプルSIMトリプルスタンバイ(「TSTS」)通信デバイスであってよく、TSTS通信デバイスは、スタンバイ時にすべてがアクティブであり得る3つのSIMカード/サブスクリプションを含み、その場合、第3のSIMカード/サブスクリプションが使用中であるとき、2つのSIMカード/サブスクリプションが非アクティブ化され得る。他の例では、MSMS通信デバイスは、たとえば、1つのSIMが使用中であるときに他のSIMが非アクティブ化され得るような4つ以上のSIMを伴う、他の好適なマルチSIM通信デバイスであり得る。
さらに、複数のSIMを含み、2つ以上の別個のセットのRFリソースを使用して2つ以上の別個のモバイルネットワークに接続するUEは、マルチSIMマルチアクティブ(「MSMA」)通信デバイスと呼ばれる。例示的なMSMA通信デバイスは、デュアルSIMデュアルアクティブ(「DSDA」)通信デバイスであり、DSDA通信デバイスは、各々が別個のRATに関連付けられた2つのSIMカード/サブスクリプションを含み、その場合、両方のSIMが所与の時間にアクティブのままであり得る。別の例では、MSMAデバイスは、トリプルSIMトリプルアクティブ(「TSTA」)通信デバイスであり得、TSTA通信デバイスは、各々が別個のRATに関連付けられた3つのSIMカード/サブスクリプションを含み、その場合、すべての3つのSIMが所与の時間にアクティブのままであり得る。他の例では、MSMA通信デバイスは、たとえば、すべてのSIMが所与の時間にアクティブであるような4つ以上のSIMを伴う、他の好適なマルチSIM通信デバイスであり得る。
加えて、複数のモードが1つのSIMによって可能にされ、各モードが別個のRATに対応し得るようになる。そのようなSIMは、マルチモードSIMである。UEは、1つまたは複数のマルチモードSIMを含み得る。UEは、MSMS通信デバイス(限定はしないが、DSDSもしくはTSTS通信デバイスなど)、MSMA通信デバイス(たとえば、DSDA、TSTA通信デバイスなど)、またはマルチモードデバイスであり得る。
本明細書で使用するUEは、セルラー電話、スマートフォン、パーソナルまたはモバイルマルチメディアプレーヤ、携帯情報端末、ラップトップコンピュータ、パーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートブック、パームトップコンピュータ、ワイヤレス電子メール受信機、マルチメディアインターネット対応セルラー電話、ワイヤレスゲームコントローラ、および、1つまたは複数のSIMと、プログラマブルプロセッサと、メモリと、1つまたは複数のモバイル通信ネットワークに(同時にまたは連続的に)接続するための回路とを含む同様のパーソナル電子デバイスのうちの1つを指す。様々な実施形態は、スマートフォンなどのモバイル通信デバイスにおいて有用であり得、そのようなデバイスは、様々な実施形態について説明する際に参照される。しかしながら、それらの実施形態は、1つまたは複数の別個のセットのRFリソースを利用する1つまたは複数のサブスクリプションを個々に維持し得る、DSDS、TSTS、DSDA、TSTA通信デバイス(または他の好適なマルチSIM、マルチモードデバイス)など、任意の電子デバイスにおいて有用であり得る。
本明細書で使用する、「SIM」、「SIMカード」、および「加入者識別モジュール」という用語は、集積回路であっても、リムーバブルカードに組み込まれてもよいメモリであって、ネットワーク上のワイヤレスデバイスを識別および/または認証し、ネットワークとの通信サービスを可能にするために使用される国際モバイル加入者識別(IMSI)、関連する鍵、および/または他の情報を記憶するメモリを指すために互換的に使用される。SIM内に記憶された情報は、UEが特定のネットワークとの特定の通信サービスのための通信リンクを確立することを可能にするので、SIMおよび通信ネットワーク、ならびに、そのネットワークによってサポートされるサービスおよびサブスクリプションは、互いに相関するので、「SIM」という用語はまた、本明細書では、特定のSIM内に記憶された(たとえば、様々なパラメータの形態の)情報に関連付けられ、それによって可能にされた通信サービスへの省略参照としても使用され得る。
本明細書で説明する実施形態は、冗長バージョンパケットを利用する環境における情報の復元のための改善された技法を対象とする。特に、いくつかの通信環境は、主にシステマティックビット(すなわち、情報ビットおよび誤り検出ビット)を有する第1の冗長バージョンパケット(「RV0」)の送信を伴う構成を使用する。後続の冗長バージョンパケット(「RV1」、「RV2」など)は、誤り訂正ビットを含む。そのような技法は、基地局またはeNodeBからUEへのダウンリンクリソースを効果的に使用し得る。しかしながら、そのような方式では、eNodeBがダウンリンクにおいてMIMO技法を使用して送信するが、UEが一時的に、UEによってチューンアウェイが実行されているためにMIMO技法を使用して受信しないときに、いくつかの問題が生じる。この状況は、「ランクミスマッチ」と呼ばれ得る。すなわち、UEがチューンアウェイ手順に起因して非MIMOモードに切り替えたときに、UEは、ダウンリンクにおいてUEに到着するいずれの冗長バージョンパケットを完全に失うことがある。この問題は、RV0冗長バージョンパケットにおけるシステマティックビットの相当な集中に起因して、RV0冗長バージョンパケットが失われた場合に特に深刻であり得る。
それでも、本明細書で説明する実施形態は、特にRV0冗長バージョンパケットが失われた場合に、チューンアウェイ手順およびランクミスマッチ状況によってもたらされる問題を効果的に軽減する。特に、本明細書で説明する実施形態は、情報ビットを、それらの情報ビットに基づく1つまたは複数の冗長バージョンパケットを使用して、ただし、RV0冗長バージョンパケットを使用する必要なしに、正常に復元することを可能にし得る。
状況によっては、RV0冗長バージョンパケットなしに冗長バージョンパケットを復号する際の困難は、残差ブロック誤りに関して生じ得る。特に、RV0冗長バージョンパケットなしに冗長バージョンパケットを復号するUEは、情報ビットのブロックに関する誤りの指示なしに、誤り検出ビットを処理し得る。それでも、情報ビットのブロックは、実際には、そのときにUEによって受信された、RV0冗長バージョンパケットを除く冗長バージョンパケットを使用してとても検出できるものではない1つまたは複数の誤りを含み得る。これらの残差ブロック誤りを効果的に回避するために、本明細書で説明する実施形態は、ほぼすべての残差ブロック誤りを回避するために特定の1つまたは複数の冗長バージョンパケット(たとえば、RV1、RV2、およびRV3など)に関して最大許容符号化レートしきい値を定めることができるという観測を組み込む。したがって、本明細書で説明するいくつかの実施形態は、RV0を含まなくてよい冗長バージョンパケットを使用して情報ビットを復元しようと試みるが、そのような実施形態は、冗長バージョンパケットに使用された符号化レートを許容符号化レートしきい値と比較して、デコーダによって出力された情報ビットが信頼できるかどうか、またはデコーダによって出力された情報ビットが残差ブロック誤りを含み得るかどうかを判断することができる。
これらの様々な実施形態に関して説明する技法は、多数の利益をもたらす。第一に、RV0冗長バージョンパケットが失われているか、またはさもなければ破損している場合でも、情報ビットはUEによって復元され得る。これは、情報ビットの迅速な復元を可能にし、それによって、ダウンリンクリソース(たとえば、ダウンリンク帯域幅)をより効率的に使用することができる。第二に、UEは、実際の符号化レートと許容符号化レートしきい値との比較に基づいて、ブロック誤りのリスクなしに、非RV0冗長バージョンパケットの復号に基づいて情報ビットを無事に復元することが可能であり得る。これは、情報ビットのより正確な復号につながり得、ひいては、ダウンリンクリソースのより効率的な使用およびデコーダからの出力として情報ビットを受信するソフトウェアまたはハードウェアモジュールにおける誤りの減少につながり得る。第三に、UEは、不必要なパケット復号に起因するさらなる電力オーバーヘッドを招くことなく、非RV0冗長バージョンパケットの復号に基づいて情報ビットを復元することが可能であり得る。特に、本明細書で説明する技法は、破損したRV0冗長バージョンパケットおよび他の冗長バージョンパケットの復号を回避することに基づく、UEによる電力消費の減少につながり得る。
図1を参照すると、様々な実施形態によるシステム100の概略図が示されている。システム100は、UE110と、第1の基地局120と、第2の基地局130とを含み得る。いくつかの実施形態では、第1の基地局120および第2の基地局130の各々は、GSM(登録商標)、CDMA、CDMA2000、TD-CDMA、TD-SCDMA、W-CDMA、TDMA、FDMA、LTE、WiFi、様々な3G規格、様々な4G規格などの別個のRATを表し得る。言い換えれば、第1の基地局120は第1のRATを表すことができ、第2の基地局は第2のRATを表すことができ、第1のRATおよび第2のRATは異なるRATである。非限定的な例で示すと、第1の基地局120はW-CDMAを送信していることがあり、第2の基地局130はGSM(登録商標)を送信していることがある。いくつかの実施形態では、各RATは、異なる物理的ロケーションにある関連基地局(すなわち、第1の基地局120および第2の基地局130は異なるロケーションにあり得る)によって送信され得る。他の実施形態では、各RATは、同じ物理的ロケーションにある関連基地局(すなわち、第1の基地局120と第2の基地局130とは物理的に結び付けられていることがあり、またはこれらの基地局は同じ基地局である)によって送信され得る。
第1の基地局120および第2の基地局130は、それぞれ、同じまたは異なるエリアに配置された少なくとも1つのアンテナグループまたは送信局を含み得、少なくとも1つのアンテナグループまたは送信局が信号の送信および/または受信に関連付けられ得る。第1の基地局120および第2の基地局130は、それぞれ、本明細書で説明する機能を実行するための、1つまたは複数のプロセッサ、変調器、マルチプレクサ、復調器、デマルチプレクサ、アンテナなどを含み得る。いくつかの実施形態では、第1の基地局120および第2の基地局130は、UE110との通信に利用されてよく、アクセスポイント、Node B、発展型Node B(eNode BまたはeNB)、トランシーバ基地局(BTS)などであり得る。
セル140は、第1の基地局120および第2の基地局130に関連するエリアであってよく、それによりUE110は、セル140内に位置するときに、それぞれ第1の基地局120および第2の基地局130によってサポートされる、第1のRATと第2のRATの両方に接続すること、またはさもなければアクセスすること(たとえば、第1の基地局120および第2の基地局130から信号を受信し、第1の基地局120および第2の基地局130に信号を送信すること)ができる。セル140は、画定されたエリアであってよく、または基地局120、130によってサポートされるRATにUE110がアクセスすることができる未画定エリアを指すことがある。
様々な実施形態では、UE110は、第1の基地局120および/または第2の基地局130からのRATにアクセスする(たとえば、第1の基地局120および/または第2の基地局130との間で第1および/または第2のRATの信号を受信/送信する)ように構成され得る。UE110は、説明したようにUE110のマルチSIMおよび/またはマルチモードSIM構成によってRATにアクセスするように構成され得、その結果、RATに対応するSIMが受け取られたとき、UE110は、関連基地局によって提供されるそのRATにアクセスすることを認められ得る。
一般に、RATの獲得プロセスは、RATをブロードキャストしているターゲットベースノードとの通信またはトラフィックを獲得し確立するために、UE110がRATの様々な通信プロトコルを探索し獲得するプロセスを指す。いくつかの通信プロトコルは、限定はしないが、1次同期チャネル(「P-SCH」)、2次同期チャネル(「S-SCH」)、共通パイロットチャネル(「CPICH」)などの同期チャネルを含む。ターゲットベースノードは、獲得される特定のRATを送信、ブロードキャスト、またはさもなければサポートするノードである。いくつかの実施形態では、説明したように第1の基地局120によって第1のRATが送信され得ることから、第1の基地局120は、第1のRATのためのターゲットベースノードであり得る。したがって、UE110が(第1の基地局120によってサポートされる)第1のRATの獲得プロセスを開始したとき、UE110と第1の基地局120との間の将来の通信およびトラフィックのために通信チャネルが設定される。同様に、第2の基地局130は、説明したように第2の基地局130によって送信される第2のRATのためのターゲットベースノードであり得る。したがって、UE110が第2のRATの獲得プロセスを開始したとき、UE110と第2の基地局130との間の将来の通信およびトラフィックのために通信チャネルが設定される。ハンドオーバのための候補ターゲットRAT(最初のRATではない)を識別するために、UE110がRATに最初にアクセスすることを求めたとき、または最初のRATに結び付いた後、獲得プロセスが開始され得る。
図1およびそれの対応する開示は説明のためのものであり、システム100が3つ以上の基地局を含み得ることを、当業者は諒解されたい。いくつかの実施形態では、3つ以上の基地局が存在することがあり、3つ以上の基地局の各々が、限定はしないが、本明細書で説明するような方法で、1つまたは複数の別個のRATを表す(すなわち、そのための信号を送信する)ことができる。
図2は、様々な実施形態を実装するのに好適なUE200の機能ブロック図である。様々な実施形態によれば、UE200は、図1を参照して説明したUE110と同一または同様であり得る。図1〜図2を参照すると、UE200は、少なくとも1つのプロセッサ201、プロセッサ201に結合されたメモリ202、ユーザインターフェース203、RFリソース204、および(SIM A 206およびSIM B 207と示される)1つまたは複数のSIMを含み得る。
プロセッサ201は、汎用プロセッサ(たとえば、マイクロプロセッサ)などの任意の好適なデータ処理デバイスを含み得るが、代替としてプロセッサ201は、任意の好適な電子プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサ201はまた、コンピューティングデバイスの組合せ(たとえば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する少なくとも1つのマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成)として実装され得る。メモリ202は、プロセッサ201に動作可能に結合されてよく、限定はしないが、ランダムアクセスメモリRAM、読取り専用ROM、フロッピーディスク、ハードディスク、ドングル、またはメモリデバイスに接続された他のUSBなどを含む、本明細書で説明する動作および機能を実行するためにプロセッサ201によって制御および使用するためのソフトウェアおよびデータを記憶するための任意の好適な内部または外部デバイスを含み得る。メモリ202は、オペレーティングシステム(「OS」)、ならびにユーザアプリケーションソフトウェアおよび実行可能命令を記憶することができる。メモリ202は、アレイデータ構造など、アプリケーションデータを記憶することもできる。
ユーザインターフェース203は、ディスプレイおよびユーザ入力デバイスを含み得る。いくつかの実施形態では、ディスプレイは、限定はしないが、タッチスクリーン、LCD、LED、CRT、プラズマ、または他の好適なディスプレイスクリーン、オーディオスピーカーまたは他のオーディオ生成デバイス、それらの組合せなどを含む、人間が知覚できる可視信号、可聴信号、触覚信号、またはそれらの任意の組合せを提供する任意の好適なデバイスを含み得る。様々な実施形態では、ユーザ入力デバイスは、ユーザから入力を受信する任意の好適なデバイスを含むことができ、ユーザ入力デバイスは、限定はしないが、1つまたは複数の手動オペレータ(限定はしないが、スイッチ、ボタン、タッチスクリーン、ノブ、スライダーなど)、マイクロフォン、カメラ、画像センサーなどを含む。
プロセッサ201およびメモリ202は、RFリソース204に結合され得る。いくつかの実施形態では、RFリソース204は、所与の時間に1つのセットのRFリソースによって1つのRATのみがサポートされ得るような1つのセットのRFリソースであり得る。他の実施形態では、RFリソースは、所与の時間に各セットが1つのRATをサポートし得るような複数のセットのRFリソースであってよく、それによりUE200が同時に複数のRATをサポートすることが可能になる(たとえば、MSMAの場合)。RFリソース204は、(UE200における各SIM、たとえば、SIM A 206およびSIM B 207が関連付けられ得る)少なくとも1つのベースバンドRFリソースチェーンを含み得る。ベースバンドRFリソースチェーンは、ベースバンドモデムプロセッサ205を含んでもよく、ベースバンドモデムプロセッサ205は、少なくとも1つのSIM上の通信のためのベースバンド/モデム機能を実行してもよく、1つまたは複数の増幅器および無線装置を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ベースバンドRFリソースチェーンは、ベースバンドモデムプロセッサ205(すなわち、UE200上のすべてのSIM用のベースバンド/モデム機能を実行する単一のデバイス)を共有し得る。他の実施形態では、各ベースバンドRFリソースチェーンは、物理的または論理的に別個のベースバンドプロセッサ205を含むことができる。
RFリソース204は、UE200の関連SIM用の送信/受信機能を実行するトランシーバを含み得る。RFリソース204は、別個の送信機および受信機など、別個の送信回路および受信回路を含み得るか、または送信機機能および受信機機能を組み合わせるトランシーバを含み得る。RFリソース204は、それぞれワイヤレスアンテナに結合される場合がある。
いくつかの実施形態では、プロセッサ201、メモリ202、およびRFリソース204は、システムオンチップとしてUE200に含まれ得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のSIM(たとえば、SIM A 206およびSIM B 207)およびそれらの対応するインターフェースは、システムオンチップの外部にあり得る。さらに、様々な入力デバイスおよび出力デバイスが、インターフェースまたはコントローラなど、システムオンチップ上の構成要素に結合され得る。
UE110は、1つまたは複数のSIM(たとえば、SIM A 206およびSIM B 207)を受け取るように構成され、その一例について本明細書で説明する。様々な実施形態におけるSIMは、説明したように様々なRATネットワークへのアクセスを可能にする、SIMアプリケーションおよび/またはUSIMアプリケーションで構成されるユニバーサル集積回路カード(UICC)であってもよい。UICCは、電話帳および他のアプリケーション用のストレージを提供することもできる。代替的に、CDMAネットワーク内で、SIMは、カード上のUICCリムーバブルユーザ識別情報モジュール(R-UIM:removable user identity module)またはCDMA加入者識別モジュール(CSIM:CDMA subscriber identity module)であってよい。SIMカードは、CPU、ROM、RAM、EEPROM、およびI/O回路を有してもよい。集積回路カード識別子(ICCID:Integrated Circuit Card Identity) SIMシリアル番号が、識別のためにSIMカード上に印刷され得る。しかしながら、SIMは、UE200のメモリの一部の中で実装可能であり、したがって、別個であるかまたは取外し可能な回路、チップ、またはカードである必要はない。
様々な実施形態で使用されるSIMは、ユーザアカウント情報、IMSI、SIMアプリケーションツールキット(SAT:SIM application toolkit)コマンドのセット、および他のネットワークプロビジョニング情報を記憶してもよく、同時に、ユーザの連絡先の電話帳データベース用の記憶空間を提供してもよい。ネットワークプロビジョニング情報の一部として、SIMは、SIMカードネットワークオペレータプロバイダを示すためのホーム識別子(たとえば、システム識別番号(SID)/ネットワーク識別番号(NID)のペア、ホームPLMN(HPLMN)コードなど)をさらに記憶することができる。
いくつかの実施形態では、UE200は、1つまたは複数のRATに関連付けられ得る、第1のSIM(たとえば、SIM A 206)を受け取り得る第1のSIMインターフェース(図示せず)を含み得る。加えて、UE200は、SIM A 206に関連付けられる1つまたは複数のRATとは異なる(または場合によっては同じである)ことがある1つまたは複数のRATに関連付けられ得る、第2のSIM(たとえば、SIM B 207)を受け取り得る第2のSIMインターフェース(図示せず)を含み得る。各SIMは、本明細書で説明するようにマルチモードSIMとして構成されることによって、複数のRATを使用可能にし得る。いくつかの実施形態では、使用可能にされた第1のRATは、第2のRATと同じまたは異なるRATであってよく(たとえば、DSDSデバイスは、2つのRATを使用可能にし得る)、それらの両方がGSM(登録商標)であってよく、またはそれらの一方がGSM(登録商標)であってよく、他方がW-CDMAであってよい。加えて、2つのRAT(同じであること、または異なることがある)はそれぞれ、別個のサブスクリプションに関連付けられてよく、またはそれらの両方は同じサブスクリプションに関連付けられてよい。たとえば、DSDSデバイスは、LTEおよびGSM(登録商標)を使用可能にすることができ、使用可能にされたRATの両方が同じサブスクリプションに関連付けられてよく、または他の場合には、LTEが第1のサブスクリプションに関連付けられてよく、GSM(登録商標)が第1のサブスクリプションとは異なる第2のサブスクリプションに関連付けられてよい。
UE200がスマートフォンなどを含む実施形態では、UE200は、電話および他の一般的なワイヤレス電話動作のための既存のハードウェアおよびソフトウェア、ならびに本明細書で説明する機能を提供するための追加のハードウェアおよびソフトウェアを有し得る。そのような既存のハードウェアおよびソフトウェアは、たとえば、1つまたは複数の入力デバイス(限定はしないが、キーボード、ボタン、タッチスクリーン、カメラ、マイクロフォン、環境パラメータまたは状況センサーなど)、ディスプレイデバイス(限定はしないが、電子ディスプレイスクリーン、ランプまたは他の発光デバイス、スピーカーまたは他のオーディオ出力デバイスなど)、電話ならびに他のネットワーク通信電子回路およびソフトウェア、処理電子回路、電子記憶デバイスならびに様々なRATを受信するための1つまたは複数のアンテナおよび受信電子回路を含む。そのような実施形態では、上記の既存の電子回路ハードウェアおよびソフトウェアの一部はまた、本明細書で説明するような機能のためのシステムおよびプロセスにおいて使用され得る。
したがって、そのような実施形態は、最小限の追加のハードウェアコストで実装可能である。ただし、他の実施形態は、本明細書で説明する動作を実行するように特に構成された専用デバイスハードウェア(UE200)により実装されるシステムおよびプロセスに関係する。機能のためのハードウェアおよび/またはソフトウェアは、たとえば、UE200の相手先商標製造会社(「OEM」)構成の一部として、製造中にUE200に組み込まれ得る。さらなる実施形態では、そのようなハードウェアおよび/またはソフトウェアは、限定はしないが、UE200に1つまたは複数のソフトウェアアプリケーションをインストールするなどによって、UE200の製造後にUE200に追加され得る。
いくつかの実施形態では、UE200は、とりわけ、追加のSIM、SIMインターフェース、追加のSIMに関連する追加のRFリソース(すなわち、セットのRFリソース)、および追加のSIMによってサポートされる追加のRATに接続するための追加のアンテナを含み得る。
実施形態は、チューンアウェイまたは複数のRATとの通信をサポートするための他の同様の手順を実行するUEにおいて実装され得る。特に、実施形態は、単一のRFチェーン(すなわち、単一の受信機/送信機モジュール)上で2つ以上のRATと同時に通信することが可能なUEにおいて実装され得る。たとえば、UEは、AT&T W-CDMAネットワークとVerizon CDMA2000ネットワークの両方と通信するように構成され得る。
図3は、様々な実施形態によるUE300の一例を示す概略図である。図1〜図3を参照すると、UE300は、UE110、200に対応し得る。いくつかの実施形態によれば、UE300は、SIM 1 312、SIM 2 314、システムオンチップ320、デコーダ322、トランシーバ330、1次送信機332、1次受信機334、ダイバーシティ受信機336、アンテナ340、第1のアンテナ342、第2のアンテナ344、接続352、接続354、および接続356を含み得る。
いくつかの実施形態では、SIM 1 312およびSIM 2 314は、複数のRATに関するサブスクリプションを提供する加入者識別モジュールであり得る。SIM 1 312およびSIM 2 314は、SIM A 206およびSIM B 207と同様に提供され得る。
いくつかの実施形態では、システムオンチップ320は、プロセッサ、メモリ、およびいくつかのRFリソースなど、UE300の動作に使用される様々な構成要素を含み得る。システムオンチップ320は、プロセッサ201、メモリ202、およびRFリソース204の部分の組合せとして提供され得る。RFリソースに関して、システムオンチップ320は、トランシーバ機能に関係する構成要素ではなくモデム機能に関係する構成要素を含むように構成され得る。たとえば、システムオンチップ320は、変調および復調構成要素を含み得る。システムオンチップ320は、接続352、354、356によってトランシーバ330に結合され得る。
いくつかの実施形態によれば、システムオンチップ320は、デコーダ322を有し得る。デコーダ322は、1次受信機334および/またはダイバーシティ受信機336によって受信されたパケットなど、UE300によって受信されたパケット(たとえば、冗長バージョンパケット)を復号するように構成され得る。
いくつかの実施形態では、トランシーバ330は、2つ以上のRATを使用する通信のための1次送信機332、1次受信機334、およびダイバーシティ受信機336を含み得る。複数のRATを使用する通信をサポートするために、トランシーバ330は、第2のRATでのアイドル接続のためにダイバーシティ受信機336の使用を時々切り替える一方で、第1のRATでのアクティブな接続のために1次送信機332、1次受信機334、およびダイバーシティ受信機336のアクティブな使用をサポートし得る。
いくつかの実施形態によれば、UE300は、トランシーバ330を使用する多入力多出力(「MIMO」)通信をサポートし得る。そのような実施形態では、第1のアンテナ342および第2のアンテナ344を含むアンテナ340は、アンテナのMIMOペアであり得る。さらに、1次受信機334およびダイバーシティ受信機336は、受信機のMIMOペアであり得る。たとえば、UE300は、(たとえば、発展型ノードB(「eNodeB」)、基地局120、130から)ダウンリンク送信において2つのMIMOレイヤを受信するように構成され得る。2つのMIMOレイヤを受信するために、UE300は、アンテナ342を使用して1次受信機334上で通信を受信するように構成されてよく、UEは、アンテナ344を使用してダイバーシティ受信機336上で通信を受信するように構成されてよい。トランシーバ330は、1次受信機334およびダイバーシティ受信機336上で受信された信号を(たとえば、接続354、356を使用して)入力としてデコーダ322に提供し得る。次いでデコーダ322は、1次受信機334およびダイバーシティ受信機336上で受信された信号を復号することによって、2つのMIMOレイヤにおける情報ビットを復元し得る。UE300は、様々な実施形態では他のMIMO構成および非MIMO構成をサポートし得る。
いくつかの実施形態によれば、「ランク」は、UE300へのダウンリンク送信の構成を示し得る。特に、UE300が複数のダウンリンク送信/受信構成をサポートするように構成される実施形態では、ランクは、どの構成が送信機(たとえば、基地局120)および/またはUE300によって使用されているかを示し得る。送信機がUE300へのダウンリンクにおいて2つのMIMOレイヤにより信号を送信しているとき、送信機は、ランク2を使用していると言われ得る。送信機が1つのシンボルまたはレイヤにより、したがってMIMOを使用せずに信号を送信しているとき、送信機は、ランク1を使用していると言われ得る。UE300が1次受信機334とダイバーシティ受信機336の両方を使用してダウンリンク信号を受信しているとき、UE300は、ランク2を使用していると言われ得る。UE300が1つの受信機のみ(たとえば、1次受信機334)を使用してダウンリンク信号を受信しているとき、UE300は、ランク1を使用していると言われ得る。一般に、UE300は、送信機(たとえば、基地局120)が送信するために使用しているのと同じランクを使用して受信するように構成され得る。UE300は、様々な実施形態では他のランクおよびダウンリンクチャネル構成をサポートし得る。
図4は、様々な実施形態による情報符号化の一例を示す図400である。図1〜図4を参照すると、図400の情報符号化は、UE(たとえば、UE110、200、300)へのダウンリンクにおいて送信機(たとえば、eNodeB、基地局120、130)におけるエンコーダ420および循環バッファ450により実施され得る。
いくつかの実施形態によれば、図400の情報符号化は、システマティックビット410を入力として使用し得る。システマティックビット410は、情報ビット412および誤り検出ビット414を含み得る。情報ビット412は、UEが復元しようと試みることになる情報の実際の基礎的ビットを表し得る。すなわち、情報ビット412は、使用される誤り検出および/または誤り訂正方式のいずれかとは別にUEに通信される実際の情報であり得る。誤り検出ビット414は、情報ビット412および誤り検出ビット414を受信したUEが、情報ビット412のいずれかが誤って受信されたかどうかを判断できるように設計された、情報ビット412に追加されるビットであり得る。いくつかの実施形態では、誤り検出ビット414は、巡回冗長検査(「CRC」)誤り検出方式に従って生成されたチェックビットであり得る。情報ビット412および誤り検出ビット414は合わせて、図400に示すような誤り訂正符号化の文脈において「システマティックビット」と呼ばれ得る。図400は、情報ビット412に関する6つのユニットおよび誤り検出ビット414に関する2つのユニットを示すが、これは単に例示的なものであり、情報ビット412および誤り検出ビット414には、示されているよりもはるかに多くのビットが含まれてよい。
エンコーダ420は、システマティックビット410を入力として受信し、システマティックビット410ならびに誤り訂正ビット430を含む出力を生成することができる。誤り訂正ビット430は、第1のパリティビット432および第2のパリティビット434を含み得る。第1のパリティビット432および第2のパリティビット434は、システマティックビット410に関する誤り訂正情報を提供する固有のシーケンスのパリティビットであり得る。エンコーダ420は、それの出力の一部としてシステマティックビット410を含むので、エンコーダ420は、「システマティックエンコーダ」と呼ばれることがあり、または「システマティック符号化」を実施することであり得る。同様に、エンコーダ420の出力は、「システマティックコード」と呼ばれ得る。いくつかの実施形態では、エンコーダ420は、様々な前方誤り訂正(「FEC」)エンコーダのいずれかを使用して実装され得る。いくつかの実施形態では、エンコーダ420は、ターボエンコーダ使用して実装され得る。図400は、第1のパリティビット432に関する10個のユニットおよび第2のパリティビット434に関する10個のユニットを示すが、これは単に例示的なものであり、第1のパリティビット432および第2のパリティビット434には、示されているよりもはるかに多くのビットが含まれてよい。
いくつかの実施形態によれば、誤り訂正ビット430は、誤り訂正ビット440を生成するためにインターリーブされ得る。誤り訂正ビット440を生成するために誤り訂正ビット430をインターリーブすることは、第2のパリティビット434の個々のビットの間で第1のパリティビット432の個々のビットをインターリーブすることを含み得る。したがって、誤り訂正ビット440は、第1のパリティビット432および第2のパリティビット434の混合を表し得る。誤り訂正ビット440は、前方誤り訂正符号化からのパリティビットであり得る。
いくつかの実施形態によれば、情報ビット412、誤り検出ビット414、および誤り訂正ビット440は、循環バッファ450への入力として提供され得る。循環バッファ450は、情報ビット412が循環バッファ450の前部または頭部に位置し、誤り検出ビット414が後に続き、誤り訂正ビット440が後に続くように構成され得る。情報ビット412で始まり、誤り検出ビット414が後に続き、誤り訂正ビット440が後に続き、次いで情報ビット412に戻る形で、ビットが循環バッファ450から読み出され得る。このようにして、循環バッファ450は、バッファの端部または尾部まですべてのビットが読み取られるとバッファの前部または頭部に戻ることに基づいて、「サーキュラー」と呼ばれ得る。
いくつかの実施形態によれば、送信機(たとえば、基地局120)は、循環バッファ450におけるビットの配列に基づいて、UE(たとえば、UE300)へのダウンリンクにおいてRV0 472、RV1 474、RV2 476、およびRV3 478を含む冗長バージョンパケット470を送信し得る。いくつかの実施形態では、冗長バージョンパケットRV0 472、RV1 474、RV2 476、およびRV3 478の送信は、タイプIIハイブリッド自動再送要求(「タイプII HARQ」)方式に合わせて実行され得る。図400は、冗長バージョンパケットRV0 472、RV1 474、RV2 476、およびRV3 478の各々に関する8個のユニットを示すが、これは単に例示的なものであり、冗長バージョンパケットRV0 472、RV1 474、RV2 476、およびRV3 478には、示されているよりもはるかに多くのビットが含まれてよい。
送信機は、冗長バージョンパケットRV0 472を生成するために、循環バッファ450から最初の8個のユニットを読み取り得る。情報ビット412および誤り検出ビット414は循環バッファ450の頭部に位置していたので、冗長バージョンパケットRV0 472は、完全にシステマティックビット(すなわち、システマティックビット410)を含み得る。送信機(たとえば、基地局120)は、UE(たとえば、UE300)へのダウンリンクにおいて冗長バージョンパケットRV0 472を送信し得る。UEは、情報ビット412を復元するために(たとえば、デコーダ322を使用して)冗長バージョンパケットRV0 472を復号しようと試み得る。UEは、情報ビット412が正しく復号されたかどうかを判断するために誤り検出ビット414を使用し得る。情報ビット412が正しく復号されたことを誤り検出ビット414が示す場合、UEは情報ビット412を正常に復元したと見なされ得る。UEが情報ビット412を正常に復元した場合、UEは、さらなる冗長バージョンパケット(すなわち、RV1 474、RV2 476、またはRV3 478)を要求またはさもなければ処理しなくてよい。
UE(たとえば、UE300)が情報ビット412を正常に復元することができなかった場合、送信機(たとえば、基地局120)は、冗長バージョンパケットRV1 474を生成するために、循環バッファ450から次の8個のユニットを読み取り得る。情報ビット412および誤り検出ビット414は循環バッファ450からすでに読み取られているので、冗長バージョンパケットRV1 474は、完全に誤り訂正ビット462(すなわち、誤り訂正ビット440の最初の8個のユニット)を含み得る。送信機(たとえば、基地局120)は、UE(たとえば、UE300)へのダウンリンクにおいて冗長バージョンパケットRV1 474を送信し得る。UEは、冗長バージョンパケットRV0 472と冗長バージョンパケットRV1 474の両方を使用して情報ビット412を復元しようと試み得る。UEは、冗長バージョンパケットRV0 472と冗長バージョンパケットRV1 474の両方を入力としてデコーダ(たとえば、デコーダ322)に提供することによって、この手順を実行し得る。復号中に一緒に複数の冗長バージョンパケットを使用するこの手法は、「ソフト合成」と呼ばれ得る。冗長バージョンパケットRV0 472と冗長バージョンパケットRV1 474の両方を復号した後、UEは再び、誤り検出ビット414を使用して情報ビット412が正しく復号されたかどうかを判断しようと試み得る。UEが情報ビット412を正常に復元した場合、UEは、さらなる冗長バージョンパケット(すなわち、RV2 476またはRV3 478)を要求またはさもなければ処理しなくてよい。
UE(たとえば、UE300)が情報ビット412を正常に復元することができなかった場合、送信機(たとえば、基地局120)は、冗長バージョンパケットRV2 476を生成するために、循環バッファ450から次の8個のユニットを読み取り得る。冗長バージョンパケットRV2 476は、完全に誤り訂正ビット464(すなわち、誤り訂正ビット440の2番目の8個のユニット)を含み得る。送信機(たとえば、基地局120)は、UE(たとえば、UE300)へのダウンリンクにおいて冗長バージョンパケットRV2 476を送信し得る。UEは、冗長バージョンパケットRV0 472、冗長バージョンパケットRV1 474、および冗長バージョンパケットRV2 476のすべてを使用して情報ビット412を復元しようと試み得る。UEは、冗長バージョンパケットRV0 472、冗長バージョンパケットRV1 474、および冗長バージョンパケットRV2 476のすべてを入力としてデコーダ(たとえば、デコーダ322)に提供することによって、この手順を実行し得る。冗長バージョンパケットRV0 472、冗長バージョンパケットRV1 474、および冗長バージョンパケットRV2 476のすべてを復号した後、UEは再び、誤り検出ビット414を使用して情報ビット412が正しく復号されたかどうかを判断しようと試み得る。UEが情報ビット412を正常に復元した場合、UEは、さらなる冗長バージョンパケット(すなわち、RV3 478)を要求またはさもなければ処理しなくてよい。
UE(たとえば、UE300)が情報ビット412を正常に復元することができなかった場合、送信機(たとえば、基地局120)は、冗長バージョンパケットRV3 478を生成するために、循環バッファ450から次の8個のユニットを読み取り得る。誤り訂正ビットの4個のユニットのみが循環バッファ450から読み取られていないので、冗長バージョンパケットRV3 478は、誤り訂正ビット466(すなわち、誤り訂正ビット440の最後の4個のユニット)ならびに情報ビット468(すなわち、情報ビット412の最初の4個のユニット)を含み得る。送信機(たとえば、基地局120)は、UE(たとえば、UE300)へのダウンリンクにおいて冗長バージョンパケットRV3 478を送信し得る。UEは、冗長バージョンパケットRV0 472、冗長バージョンパケットRV1 474、冗長バージョンパケットRV2 476、および冗長バージョンパケットRV3 478のすべてを使用して情報ビット412を復元しようと試み得る。UEは、冗長バージョンパケットRV0 472、冗長バージョンパケットRV1 474、冗長バージョンパケットRV2 476、および冗長バージョンパケットRV3 478のすべてを入力としてデコーダ(たとえば、デコーダ322)に提供することによって、この手順を実行し得る。冗長バージョンパケットRV0 472、冗長バージョンパケットRV1 474、冗長バージョンパケットRV2 476、および冗長バージョンパケットRV3 478のすべてを復号した後、UEは再び、誤り検出ビット414を使用して情報ビット412が正しく復号されたかどうかを判断しようと試み得る。UEが情報ビット412を正常に復元した場合、UEは、さらなる冗長バージョンパケットを要求またはさもなければ処理しなくてよい。UEが情報ビット412を正常に復元しなかった場合、UEは、さらなる冗長バージョンパケット(すなわち、RV0 472または循環バッファ450の次の8個のユニットを有する「RV4」)を要求またはさもなければ処理することができる。代替的に、UEが情報ビット412を正常に復元しなかった場合でも、UEまたは送信機は、(たとえば、許容される冗長バージョンパケット送信の最大回数に基づいて)情報ビット412を送信しようとする試みを終了させることができる。
いくつかの実施形態によれば、送信機(たとえば、基地局120)は、たった今説明した順序とは異なる順序で冗長バージョンパケット470を送信し得る。たとえば、送信機は、時間的に第1の冗長バージョンパケットの送信の前に循環バッファ450に対する冗長バージョンパケット470の相対位置を判断し得る。送信機は、任意の順序で冗長バージョンパケット470を送信し得る。たとえば、送信機は、1番目に冗長バージョンパケットRV0 472、2番目に冗長バージョンパケットRV2 476、3番目に冗長バージョンパケットRV3 478、および4番目に冗長バージョンパケットRV1 474のシーケンスで冗長バージョンパケット470を送信し得る。
図400に関して説明した情報符号化技法は、異なる冗長バージョンパケットに含まれるビットに起因して、いくつかの実施形態では有利であり得る。特に、冗長バージョンパケットRV0 472、RV1 474、RV2 476、RV3 478の各々は、異なるシーケンスのビットを含み得る。第1の冗長バージョンパケットRV0 472は、復元されるべきグループのビット(すなわち、情報ビット412)を、他の冗長バージョンパケットよりも多く含み得る。特に、冗長バージョンパケットRV0 472は、完全にまたは少なくとも主としてシステマティックビット(すなわち、システマティックビット410)を含み得る。さらに、冗長バージョンパケットRV0 472は、誤り訂正ビット(すなわち、誤り訂正ビット440からのビット)をまったく含まないように生成され得る。後続の冗長バージョンパケットRV1 474、RV2 476、RV3 478は、誤り訂正ビット(すなわち、誤り訂正ビット440からのビット)を含み得る。加えて、後続の冗長バージョンパケットのうちのいくつか(たとえば、RV1 474、RV2 476)は、完全に誤り訂正ビット(すなわち、誤り訂正ビット440からのビット)を含み得る。異なるシーケンスのビットを含むにもかかわらず、冗長バージョンパケットRV0 472、RV1 474、RV2 476、RV3 478の各々は、同じ元のグループの情報ビット(すなわち、情報ビット412)に基づく。加えて、冗長バージョンパケットRV0 472、RV1 474、RV2 476、RV3 478の各々は、同じ元のグループのシステマティックビット(すなわち、システマティックビット410)に基づく。このようにして、異なるシーケンスのビットを含むものの、冗長バージョンパケットRV0 472、RV1 474、RV2 476、RV3 478の各々は、情報ビット412の復元を支援し得る情報を提供する。
図400に関して説明した情報符号化技法は、ダウンリンクリソースの効果的な使用に起因して、いくつかの実施形態では有利であり得る。特に、ダウンリンクの品質が変化しても、図400の情報符号化技法は、ダウンリンクリソースを効果的に使用し得る。ダウンリンク品質が良好である(たとえば、高い信号対干渉プラス雑音比(「SINR」))とき、送信機(たとえば、基地局120)は、UE(たとえば、UE300)へのダウンリンクにおいて冗長バージョンパケットRV0 472のみを送信する必要があり得る。これは、UEが冗長バージョンパケットRV0 472のみを復号することに基づいて情報ビット412を正常に復元することに起因する場合であり得る。冗長バージョンパケットRV0 472は、完全にシステマティックビットを含み、したがって、誤り訂正ビットを含まないので、ダウンリンクリソースは、不要な誤り訂正ビットで浪費されない。それでも、ダウンリンク品質が芳しくない(たとえば、低いSINR)とき、送信機(たとえば、基地局120)は、UEが情報ビット412を正常に復元するまで、RV0 472の送信後に追加の冗長バージョンパケット(たとえば、RV1 474、RV2 476、RV3 478)を送信し得る。このようにして、冗長バージョンパケットRV0 472において不必要な誤り訂正ビットを送らない一方で、送信機は、後続の冗長バージョンパケットRV1 474、RV2 476、RV3 478において必要な誤り訂正ビットを送ることが可能である。したがって、図400に関して説明した情報符号化技法は、良好なリンク品質と芳しくないリンク品質の両方の状況において、ダウンリンクリソースを効果的に使用することができる。
図5は、様々な実施形態によるチューンアウェイ手順の一例を示す図500である。図1〜図5を参照すると、1次受信機334およびダイバーシティ受信機336は、第1のRAT(「RAT1」)および第2のRAT(「RAT2」)での通信をサポートするために使用され得る。1次受信機334およびダイバーシティ受信機336は両方とも、時間502においてRAT1での通信に使用中であり得る。特に、1次受信機334がRAT1受信512の動作を実行していることがある一方、ダイバーシティ受信機336がRAT1受信514の動作を実行していることがある。そのような実施形態では、RAT1用の送信機が、2つのMIMOレイヤ(すなわち、ランク2)を使用してUE300へのダウンリンクにおいて信号を送信していることがある。この送信構成に従って、UE300は、RAT1での受信のための1次受信機334およびダイバーシティ受信機336の同時使用に基づいてランク2を使用してダウンリンク信号を受信していることがある。
しかしながら、時間504では、UE300は、RAT2での通信のためにダイバーシティ受信機336を瞬間的に使用する必要があり得る。これは、RAT1でアクティブな通信が続いていても当てはまり得る。一例として、UE300は、物理ダウンリンク共有チャネル(「PDSCH」)上でパケットを受信するなど、LTE RAT(すなわち、RAT1)でのアクティブな通信を実行していることがあるが、UE300は、時間504に始まるGSM(登録商標) RAT(すなわち、RAT2)用のページングチャネルを監視する必要もあり得る。この例は、単に例示的なものであり、様々な実施形態ではRAT1およびRAT2の他の構成も可能である。
時間504にRAT2での通信をサポートするために、UE300は、時間504から時間506にチューンアウェイ手順を実行し得る。特に、UE300は、時間504にダイバーシティ受信機336を使用するRAT1通信の受信を停止し、時間504またはその後の時間にダイバーシティ受信機336を使用するRAT2通信の受信を始めることができる。したがって、RAT1受信514の動作が時間504に終了してよく、RAT2受信522の動作が時間504またはその後の時間に開始されてよい。それでも、RAT1受信512の動作は、1次受信機334上で中断なく継続し得る。RAT2用の通信が完了したとき、UEは、時間506にRAT2受信522の動作を終了させ、時間506またはその後の時間にRAT1受信516の動作を開始することができる。したがって、UE300は、同時にRAT1とRAT2の両方での同時通信をサポートするように構成され得る。
図1〜図5に関して説明したチューンアウェイ手順は、RAT1とRAT2の両方での同時通信をサポートするために効果的であり得るが、チューンアウェイ手順はまた、RAT1用のダウンリンク信号の受信に関する問題を引き起こし得る。特に、時間504から時間506の間に、ダイバーシティ受信機336はRAT1用の信号を受信しないことがある。したがって、ダイバーシティ受信機336によって受信されるはずだったRAT1ダウンリンク用の送信機(たとえば、基地局120)によって送信された信号は失われ得る。
チューンアウェイ手順中のダイバーシティ受信機336における信号損失の問題は、送信機(たとえば、基地局120)が時間504から時間506の間にダウンリンクにおいてMIMO構成に基づいて送信している状況において悪化し得る。これは、UEが送信機による協調または送信機への通知なしにチューンアウェイ手順を実行する場合に発生し得る。特に、時間504から時間506の間にRAT1用のダイバーシティ受信機336によって失われた信号は、時間504から時間506の間にRAT1用の1次受信機334によって受信される信号の破損につながり得る。一例として、送信機(たとえば、基地局120)が時間502から時間504に2つのMIMOレイヤ(すなわち、ランク2送信)を送信した場合、UE300は、RAT1での受信のための1次受信機334(すなわち、RAT1受信512)とダイバーシティ受信機336(すなわち、RAT1受信514)の両方の使用に基づいて(すなわち、ランク2受信)、MIMOレイヤの両方を正常に復号し得る。しかしながら、送信機(たとえば、基地局120)が時間504から時間506に2つのMIMOレイヤ(すなわち、ランク2送信)を引き続き送信した場合、UE300は、RAT1での受信のための1次受信機334(すなわち、RAT1受信512)のみの使用に基づいて(すなわち、ランク1受信)、MIMOレイヤのいずれかを正常に復号することができないことがある。これは、送信機(たとえば、基地局120)およびUE300の構成に基づいて生じ得る。すなわち、ランク2ダウンリンク送信に対してランク1受信を使用することにより、UE300が2つのMIMOレイヤのいずれかを復号することができないように、UE300は構成され得る。UE300の受信構成(たとえば、ランク1受信)と送信機(たとえば、基地局120)の送信構成(たとえば、ランク2送信)との間のこの対立は、「ランクミスマッチ」状況と呼ばれ得る。
チューンアウェイ手順およびランクミスマッチ状況によって引き起こされた信号損失は、少なくとも部分的に、UE300において時間504から時間506の間に冗長バージョンパケットRV0 472が受信される状況において特に不利であり得る。冗長バージョンパケットRV0 472は他の冗長バージョンパケット470のいずれよりも多くのシステマティックビットを含むので、冗長バージョンパケットRV0 472の正しい受信は、情報ビット412の最終的な復元にとって特に重要であり得る。たとえば、UE300が復元するように構成される実際のビット(すなわち、情報ビット412)を冗長バージョンパケットRV0 472が含むことから、冗長バージョンパケットRV0 472のために受信されたビットを、他の冗長バージョンパケット470のために受信されたビットとは反対に、より大きい値で重み付けするように、デコーダ322は構成され得る。さらなる例として、UE300は、冗長バージョンパケットRV0 472が最初に受信され、デコーダ322に提供された場合のみ、冗長バージョンパケット470の復号に進むように構成され得る。
しかしながら、時間504から時間506の間にUE300によって冗長バージョンパケットRV0 472が受信された場合、UE300は、かなり破損した形態で冗長バージョンパケットRV0 472を受信し得る。それでも、UE300は、受信されたかなり破損した冗長バージョンパケットRV0 472をデコーダ322に提供するように構成され得る。第1の問題として、デコーダ322がかなり破損した冗長バージョンパケットRV0 472から情報ビット412を正常に復元できる可能性が低い。第2の問題として、かなり破損した冗長バージョンパケットRV0 472とその後に受信された冗長バージョンパケット470(たとえば、RV1 474、RV2 476、RV3 478)とのソフト合成は、情報ビット412を復元するデコーダ322の能力を低下させ得る。たとえば、デコーダ322が特定のシステマティックビットに関する様々なビット値の尤度を判断するために尤度計算(たとえば、対数尤度比の計算)を使用する場合、デコーダは、尤度計算を始めるためにかなり破損した冗長バージョンパケットRV0 472が使用される場合に、正しいビット値を判断するために、より多くの誤り訂正ビット(したがって、より多くの冗長バージョンパケット)を必要とし得る。したがって、チューンアウェイ手順中またはランクミスマッチ状況中の冗長バージョンパケットRV0 472の受信は、冗長バージョンパケットRV0 472に含まれる情報ビット412の復元を遅らせること、または完全に妨げることがある。
いくつかの実施形態によれば、一般にチューンアウェイおよびランクミスマッチによって、より詳細にはチューンアウェイおよびランクミスマッチ中のRV0の受信によってもたらされる問題を軽減する技法が使用され得る。図6は、様々な実施形態によるプロセス600のフローチャートである。図1〜図6を参照すると、プロセス600は、UE(たとえば、UE110、200、300)によって実行され得る。
ブロック602において、より多くの情報ビットを有する第1の冗長バージョンパケットを含む冗長バージョンパケットが受信される。ブロック602は、UE(たとえば、UE300)が同じグループの情報ビット(たとえば、情報ビット412)に基づく複数の冗長バージョンパケット(たとえば、RV0 472、RV1 474、RV2 476、RV3 478)を受信することを含み得る。第1の冗長バージョンパケットは、他の受信された冗長バージョンパケットよりも多くの情報ビットを有する冗長バージョンパケット(たとえば、RV0 472)であり得る。いくつかの実施形態では、第1の冗長バージョンパケットは、受信された冗長バージョンパケットが基づく情報ビットであるビットをより高い割合で有し得る。いくつかの実施形態では、第1の冗長バージョンパケットは、同じグループの情報ビットに基づく他の受信された冗長バージョンパケットと比較して時間的に最初に受信され得る。いくつかの実施形態では、第1の冗長バージョンパケットは、第1の冗長バージョンパケットを正常に復号することができない場合でも、UEによって受信され得る。たとえば、第1の冗長バージョンパケットを構成している情報で符号化された電磁信号が、電磁信号において符号化された情報をUEが正常に復元しない場合でもUEのアンテナに到着し得るので、第1の冗長バージョンパケットはUEにおいて受信され得る。
ブロック604において、受信された冗長バージョンパケットのうちのいくつかを使用して、ただし、第1の冗長バージョンパケットを使用せずに、情報ビットが復元される。したがって、ブロック604は、受信された冗長バージョンパケットが基づくグループの情報ビットを、ただし情報ビットを他の冗長バージョンパケットよりも多く含む冗長バージョンパケットを使用せずに、復元することを含む。たとえば、受信された冗長バージョンパケットがRV0 472、RV1 474、RV2 476、およびRV3 478を含む場合、ブロック604は、冗長バージョンパケットの以下の組合せのいずれかを使用して情報ビット412を復元することを含み得る。RV1 474のみ、RV2 476のみ、RV3 478のみ、RV1 474とRV2 476、RV1 474とRV3 478、RV2 476とRV3 478、RV1 474とRV2 476とRV3 478。ただし、この例では、ブロック604は、冗長バージョンパケットRV0 472を使用して情報ビット412を復元することを含まない。
説明したプロセス600は、少なくとも、システマティックビットを最も高い割合で含む冗長バージョンパケットを使用せずに情報復元が試みられるので、従来の技法から離れている。冗長バージョンパケットに基づいて復号する従来の手法は、復号プロセスのためのベースラインとして完全にまたはほぼ完全にシステマティックビットである第1の冗長バージョンパケットを常に使用することである。従来の手法は、主としてシステマティックビットを有する第1の冗長バージョンパケットを使用した情報ビットの復元の失敗によって必要とされる場合のみ、情報ビットの復元のために後続の冗長バージョンパケットを使用することに基づく。したがって、プロセス600は、完全にまたはほぼ完全にシステマティックビットを有する第1の冗長バージョンパケットとともに冗長バージョンパケットが使用されるときに、どのように復号が実行されるべきかに関する従来の知識および予想に反する。
図7は、様々な実施形態によるプロセス700のフローチャートである。図1〜図7を参照すると、プロセス700は、UE(たとえば、UE110、200、300)によって実行され得る。
ブロック702において、1次受信機およびダイバーシティ受信機を使用してRAT1に関して受信が開始される。ブロック702は、UE(たとえば、UE300)がRAT1用のダウンリンクにおける信号を受信するために(たとえば、LTE RAT用のPDSCHパケットを受信するために)1次受信機(たとえば、1次受信機334)の使用を開始し、ダイバーシティ受信機(たとえば、ダイバーシティ受信機336)の使用を開始することを含み得る。ブロック702は、UE(たとえば、UE300)がランク2受信構成を使用してダウンリンク信号を受信することを含み得る。同様に、ダウンリンク用の送信機(たとえば、基地局120)は、ランク2送信構成を使用してダウンリンク信号を送信することを開始または継続することができる。
ブロック704において、ダイバーシティ受信機上でRAT1に関して受信が停止される。ブロック704は、UE(たとえば、UE300)がRAT1(たとえば、LTE RAT)用にダイバーシティ受信機(たとえば、ダイバーシティ受信機336)を使用する受信を終了させることを含み得る。ブロック704は、スケジュールされたチューンアウェイ手順に従って実行され得る。ブロック704は、チューンアウェイ手順またはチューンアウェイ期間を開始することができる。ブロック704は、RAT1に関するランクミスマッチ状況を開始または創出し得る。
ブロック706において、ダイバーシティ受信機上でRAT2に関して受信が開始される。ブロック706は、UE(たとえば、UE300)がRAT2用のアイドルモード受信(たとえば、GSM(登録商標) RAT用のページングメッセージを受信すること)を実行するためにRAT2(たとえば、GSM(登録商標) RAT)用にダイバーシティ受信機(たとえば、ダイバーシティ受信機336)を使用する受信を開始することを含み得る。
ブロック708において、RAT1用に冗長バージョンパケットRV0が受信される。ブロック708は、UE(たとえば、UE300)が1次受信機(たとえば、1次受信機334)のみを使用して冗長バージョンパケットRV0(たとえば、RV0 472)を受信することを含み得る。冗長バージョンパケットRV0は、完全にシステマティックビットを含み得る。しかしながら、ランク2送信構成を使用して送信機(たとえば、基地局120)によってダウンリンクにおいて冗長バージョンパケットRV0が送信された場合、冗長バージョンパケットRV0は、UEがランク1受信構成を使用して(たとえば、1次受信機334のみを使用して)受信したことに基づいて、受信されたときに破損していることがある。
ブロック710において、RAT1用の冗長バージョンパケットRV0が処分される。ブロック710は、UE(たとえば、UE300)がブロック708において受信された冗長バージョンパケットRV0(たとえば、RV0 472)を処分することを含み得る。ブロック710は、UE(たとえば、UE300)がブロック708において受信された冗長バージョンパケットRV0を、冗長バージョンパケットRV0を入力としてデコーダ(たとえば、デコーダ322)に提供することなく処分することを含み得る。したがって、ブロック708の結果、UEは冗長バージョンパケットRV0を使用せずに、冗長バージョンパケットRV0が基づく情報ビットを復元するか、または復元しようと試み得る。ブロック710は、チューンアウェイ手順中にブロック708において冗長バージョンパケットRV0が受信されたとの判断に基づいて実行され得る。ブロック710は、ランクミスマッチ状況中にブロック708において冗長バージョンパケットRV0が受信されたとの判断に基づいて実行され得る。
ブロック712において、デコーダがリセットされる。ブロック712は、UE(たとえば、UE300)がそれの中に含まれているデコーダ(たとえば、デコーダ322)をリセットすることを含み得る。ブロック712は、UE(たとえば、UE300)がデコーダ(たとえば、ターボデコーダ)の中に含まれているバッファ(たとえば、対数尤度比バッファ(「LLRバッファ」))をリセットすること(たとえば、尤度値をゼロにセットすること)を含み得る。ブロック712は、チューンアウェイ手順またはランクミスマッチ状況中に受信された冗長バージョンパケットを復号手順への入力として一切使用しないために実行され得る。
ブロック714において、ダイバーシティ受信機上でRAT2に関して受信が停止される。ブロック714は、UE(たとえば、UE300)がRAT2(たとえば、GSM(登録商標) RAT)用にダイバーシティ受信機(たとえば、ダイバーシティ受信機336)を使用する受信を終了させることを含み得る。ブロック714は、チューンアウェイ手順の終了に従って実行され得る。
ブロック716において、ダイバーシティ受信機上でRAT1に関して受信が開始される。ブロック716は、UE(たとえば、UE300)がRAT1用のアクティブモード受信(たとえば、LTE RAT用のPDSCHパケットを受信すること)を実行するためにRAT1(たとえば、LTE RAT)用にダイバーシティ受信機(たとえば、ダイバーシティ受信機336)を使用する受信を開始することを含み得る。ブロック716は、チューンアウェイ手順またはチューンアウェイ期間を終了させることができる。ブロック716は、RAT1に関するランクミスマッチ状況を終了させ得る。
ブロック718において、RAT1用に冗長バージョンパケットRV1が受信される。ブロック718は、UE(たとえば、UE300)が1次受信機(たとえば、1次受信機334)とダイバーシティ受信機(たとえば、ダイバーシティ受信機336)の両方を使用して冗長バージョンパケットRV1(たとえば、RV1 474)を受信することを含み得る。特に、ランク2送信構成を使用して送信機(たとえば、基地局120)によってダウンリンクにおいて冗長バージョンパケットRV1が送信された場合、冗長バージョンパケットRV1は、UEがランク2受信構成を使用して(たとえば、1次受信機334とダイバーシティ受信機336の両方を使用して)受信することに基づいて、破損していない形態で受信され得る。
ブロック720において、冗長バージョンパケットRV1が入力としてデコーダに提供される。ブロック720は、UE(たとえば、UE300)が受信された破損していない冗長バージョンパケットRV1(たとえば、RV1 474)を復号演算用の入力としてデコーダ(たとえば、デコーダ322)に提供することを含み得る。特に、ブロック710およびブロック712に基づいて、冗長バージョンパケットRV1は、冗長バージョンパケットRV0およびRV1が基づく情報ビットを復元するために復号演算用にデコーダに提供される最初の入力であり得る。冗長バージョンパケットRV1を復号したことに基づいて情報ビットが正常に復元された場合、プロセス700は終了し得る。
ブロック722において、RAT1用に冗長バージョンパケットRV2が受信される。ブロック722は、UE(たとえば、UE300)が1次受信機(たとえば、1次受信機334)とダイバーシティ受信機(たとえば、ダイバーシティ受信機336)の両方を使用して冗長バージョンパケットRV2(たとえば、RV2 476)を受信することを含み得る。特に、ランク2送信構成を使用して送信機(たとえば、基地局120)によってダウンリンクにおいて冗長バージョンパケットRV2が送信された場合、冗長バージョンパケットRV2は、UEがランク2受信構成を使用して(たとえば、1次受信機334とダイバーシティ受信機336の両方を使用して)受信することに基づいて、破損していない形態で受信され得る。
ブロック724において、冗長バージョンパケットRV2が入力としてデコーダに提供される。ブロック724は、UE(たとえば、UE300)が受信された破損していない冗長バージョンパケットRV2(たとえば、RV2 476)を復号演算用の入力としてデコーダ(たとえば、デコーダ322)に提供することを含み得る。冗長バージョンパケットRV1およびRV2を復号したことに基づいて情報ビットが正常に復元された場合、プロセス700は終了し得る。
ブロック726において、RAT1用に冗長バージョンパケットRV3が受信される。ブロック726は、UE(たとえば、UE300)が1次受信機(たとえば、1次受信機334)とダイバーシティ受信機(たとえば、ダイバーシティ受信機336)の両方を使用して冗長バージョンパケットRV3(たとえば、RV3 478)を受信することを含み得る。特に、ランク2送信構成を使用して送信機(たとえば、基地局120)によってダウンリンクにおいて冗長バージョンパケットRV3が送信された場合、冗長バージョンパケットRV3は、UEがランク2受信構成を使用して(たとえば、1次受信機334とダイバーシティ受信機336の両方を使用して)受信することに基づいて、破損していない形態で受信され得る。
ブロック728において、冗長バージョンパケットRV3が入力としてデコーダに提供される。ブロック728は、UE(たとえば、UE300)が受信された破損していない冗長バージョンパケットRV3(たとえば、RV3 478)を復号演算用の入力としてデコーダ(たとえば、デコーダ322)に提供することを含み得る。冗長バージョンパケットRV1、RV2、およびRV3を復号したことに基づいて情報ビットが正常に復元された場合、プロセス700は終了し得る。そうでない場合、プロセス700は、さらなる冗長バージョンパケットの受信および復号を続けることができる。代替的に、プロセス700は、単一のグループの情報ビットのための冗長バージョン送信の最大許容回数に基づいて終了し得る。
いくつかの実施形態によれば、プロセス700のブロックは異なる順序で実行されてよく、様々なブロックが省略されてよい。一例として、いくつかの実施形態では、ブロック710において冗長バージョンパケットRV0が処分される場合でも、ブロック712におけるデコーダのリセットは省略され得る。
図8は、様々な実施形態によるプロセス800のフローチャートである。図1〜図8を参照すると、プロセス800は、UE(たとえば、UE110、200、300)によって実行され得る。
ブロック802において、1次受信機およびダイバーシティ受信機を使用してRAT1に関して受信が開始される。ブロック802は、UE(たとえば、UE300)がRAT1用のダウンリンクにおける信号を受信するために(たとえば、LTE RAT用のPDSCHパケットを受信するために)1次受信機(たとえば、1次受信機334)の使用を開始し、ダイバーシティ受信機(たとえば、ダイバーシティ受信機336)の使用を開始することを含み得る。ブロック802は、UE(たとえば、UE300)がランク2受信構成を使用してダウンリンク信号を受信することを含み得る。同様に、ダウンリンク用の送信機(たとえば、基地局120)は、ランク2送信構成を使用してダウンリンク信号を送信することを開始または継続することができる。ブロック802の後の任意のポイントにおいて、チューンアウェイ手順が始まり、かつ/または終了し得る。ブロック802の後の任意のポイントにおいて、ランクミスマッチ状況が発生し得る。
ブロック804において、RAT1用に冗長バージョンパケットが受信される。ブロック804は、UE(たとえば、UE300)が単一のグループの情報ビット(たとえば、情報ビット412)のための任意の冗長バージョンパケット(たとえば、RV0 472、RV1 474、RV2 476、またはRV3 478)を受信することを含み得る。RAT1用の冗長バージョンパケットは、チューンアウェイ手順中またはチューンアウェイ手順中以外に受信され得る。RAT1用の冗長バージョンパケットは、ランクミスマッチ状況中またはランクミスマッチ状況中以外に受信され得る。
ブロック806において、チューンアウェイ手順またはランクミスマッチ状況が発生しているかどうかについて判断が行われる。ブロック806は、UE(たとえば、UE300)がチューンアウェイ手順が発生しているかどうかを判断することを含み得る。たとえば、UEは、RAT1通信に使用される受信機(たとえば、ダイバーシティ受信機336)のためにチューンアウェイ手順がスケジュールされているかどうかを判断し得る。別の例として、UEは、受信機(たとえば、1次受信機334およびダイバーシティ受信機336)が両方とも実際にRAT1通信に現在使用されているかどうかを判断し得る。ブロック806は、UE(たとえば、UE300)がランクミスマッチ状況が発生しているかどうかを判断することを含み得る。たとえば、UEは、現在のダウンリンク送信ランク(たとえば、基地局120によるランク2送信)を判断し得る。これは、物理ダウンリンク制御チャネル(「PDCCH」)において受信されたデータに基づいて、またはUE上に記憶された情報に基づいて実行され得る。この例を続けると、UEは、現在のダウンリンク受信ランク(たとえば、UE300によるランク1受信)を判断し得る。これは、チューンアウェイ手順が発生しているかどうかの判断に基づいて、またはUE上に記憶された情報に基づいて実行され得る。この例を続けると、現在のダウンリンク送信ランクが現在のダウンリンク受信ランクとは異なる場合、UEは、ランクミスマッチ状況が発生していると判断し得る。ブロック806においてチューンアウェイ手順またはランクミスマッチ状況が発生していると判断された場合、プロセス800はブロック808において継続する。ブロック806においてチューンアウェイ手順またはランクミスマッチ状況が発生していると判断されなかった場合、プロセス800はブロック812において継続する。
ブロック808において、ブロック804において受信された冗長バージョンパケットが処分される。ブロック808は、UE(たとえば、UE300)が受信された冗長バージョンパケット(たとえば、冗長バージョンパケット470のいずれか)を、受信された冗長バージョンパケットがチューンアウェイ手順またはランクミスマッチ状況中にUEによって受信されたとの判断に基づいて処分することを含み得る。冗長バージョンパケットがチューンアウェイ手順またはランクミスマッチ状況中に受信されたと判断されたので、冗長バージョンパケットは、破損しており、したがって受信された冗長バージョンパケットが基づく情報ビットを復元するために復号するのに有用ではないと予想され得る。
ブロック810において、デコーダがリセットされる。ブロック810は、UE(たとえば、UE300)がそれの中に含まれているデコーダ(たとえば、デコーダ322)をリセットすることを含み得る。ブロック810は、UE(たとえば、UE300)がデコーダ(たとえば、ターボデコーダ)の中に含まれているバッファ(たとえば、対数尤度比バッファ(「LLRバッファ」))をリセットすること(たとえば、尤度値をゼロにセットすること)を含み得る。ブロック810は、チューンアウェイ手順またはランクミスマッチ状況中に受信された冗長バージョンパケットを復号手順への入力として一切使用しないために実行され得る。ブロック810の実行後、プロセス800はブロック804で継続し、同じグループの情報ビットに基づいてさらなる冗長バージョンパケットが受信され得る。
ブロック812において、ブロック804において受信された冗長バージョンパケットが入力としてデコーダに提供される。ブロック812は、UE(たとえば、UE300)が受信された冗長バージョンパケット(たとえば、冗長バージョンパケット470のいずれか)を復号演算用の入力としてデコーダ(たとえば、デコーダ322)に提供することを含み得る。冗長バージョンパケットがチューンアウェイ手順またはランクミスマッチ状況中に受信されたと判断されなかったので、冗長バージョンパケットは、破損しておらず、したがって受信された冗長バージョンパケットが基づく情報ビットを復元するために復号するのに有用であると予想され得る。
ブロック814において、デコーダの出力が分析される。ブロック814は、UE(たとえば、UE300)がデコーダ(たとえば、デコーダ322)を使用して復号演算を実行することに基づいて実行され得る。復号演算は、ブロック804(およびブロック804の以前の繰返し)において受信された冗長バージョンパケットに基づいて実行され得る。復号演算は、受信された冗長バージョンパケット(たとえば、冗長バージョンパケット470)が基づくグループの情報ビット(たとえば、情報ビット412)ならびにグループの誤り検出ビット(たとえば、誤り検出ビット414)を含むグループのシステマティックビット(たとえば、システマティックビット410)に関する最も可能性が高い値を判断するために実行され得る。ブロック814は、プロセッサ(たとえば、システムオンチップ320に含まれるプロセッサ、プロセッサ201、ベースバンドモデムプロセッサ205)が、デコーダによって出力されたグループの誤り検出ビットに関する最も可能性が高い値とともにグループの情報ビットに関する最も可能性が高い値が何らかの誤りを示すかどうかを判断することを含み得る。誤りが示されなかった場合、UEは、情報ビットが正常に復元されていると判断し得る。誤りが示された場合、UEは、情報ビットが正常に復元されていないと判断し得る。
ブロック816において、冗長バージョンパケットが基づく情報ビットが正常に復元されているかどうかについて判断が行われる。ブロック814におけるデコーダ出力の分析が、情報ビットが正常に復元されたと判断した場合、プロセス800はブロック818において継続する。ブロック814におけるデコーダ出力の分析が、情報ビットが正常に復元されなかったと判断した場合、プロセス800はブロック804において継続し、同じグループの情報ビットに基づいてさらなる冗長バージョンパケットが受信され得る。
ブロック818において、情報ビットが出力として提供される。ブロック818は、UE(たとえば、UE300)がブロック812における入力の結果として正常に復号され、ブロック814において正常に復号されたと判断された情報ビット(たとえば、情報ビット412)を出力として提供することを含み得る。ブロック818は、UEがさらなる処理のためにUEの別のハードウェアまたはソフトウェアモジュールに情報ビットを提供することを含み得る。
いくつかの実施形態によれば、プロセス800のブロックは異なる順序で実行されてよく、様々なブロックが省略されてよい。一例として、いくつかの実施形態では、ブロック808において冗長バージョンパケットが処分される場合でも、ブロック810におけるデコーダのリセットは省略され得る。
図9は、様々な実施形態によるプロセス900のフローチャートである。図1〜図9を参照すると、プロセス900は、UE(たとえば、UE110、200、300)によって実行され得る。
ブロック902において、1次受信機およびダイバーシティ受信機を使用してRAT1に関して受信が開始される。ブロック902は、UE(たとえば、UE300)がRAT1用のダウンリンクにおける信号を受信するために(たとえば、LTE RAT用のPDSCHパケットを受信するために)1次受信機(たとえば、1次受信機334)の使用を開始し、ダイバーシティ受信機(たとえば、ダイバーシティ受信機336)の使用を開始することを含み得る。ブロック902は、UE(たとえば、UE300)がランク2受信構成を使用してダウンリンク信号を受信することを含み得る。同様に、ダウンリンク用の送信機(たとえば、基地局120)は、ランク2送信構成を使用してダウンリンク信号を送信することを開始または継続することができる。ブロック902の後の任意のポイントにおいて、チューンアウェイ手順が始まり、かつ/または終了し得る。ブロック902の後の任意のポイントにおいて、ランクミスマッチ状況が発生し得る。
ブロック904において、RAT1用に冗長バージョンパケットが受信される。ブロック904は、UE(たとえば、UE300)が単一のグループの情報ビット(たとえば、情報ビット412)のための任意の冗長バージョンパケット(たとえば、RV0 472、RV1 474、RV2 476、またはRV3 478)を受信することを含み得る。RAT1用の冗長バージョンパケットは、チューンアウェイ手順中またはチューンアウェイ手順中以外に受信され得る。RAT1用の冗長バージョンパケットは、ランクミスマッチ状況中またはランクミスマッチ状況中以外に受信され得る。
ブロック906において、チューンアウェイ手順またはランクミスマッチ状況が発生しているかどうかについて判断が行われる。ブロック906は、UE(たとえば、UE300)がチューンアウェイ手順が発生しているかどうかを判断することを含み得る。たとえば、UEは、RAT1通信に使用される受信機(たとえば、ダイバーシティ受信機336)のためにチューンアウェイ手順がスケジュールされているかどうかを判断し得る。別の例として、UEは、受信機(たとえば、1次受信機334およびダイバーシティ受信機336)が両方とも実際にRAT1通信に現在使用されているかどうかを判断し得る。ブロック906は、UE(たとえば、UE300)がランクミスマッチ状況が発生しているかどうかを判断することを含み得る。たとえば、UEは、現在のダウンリンク送信ランク(たとえば、基地局120によるランク2送信)を判断し得る。これは、物理ダウンリンク制御チャネル(「PDCCH」)において受信されたデータに基づいて、またはUE上に記憶された情報に基づいて実行され得る。この例を続けると、UEは、現在のダウンリンク受信ランク(たとえば、UE300によるランク1受信)を判断し得る。これは、チューンアウェイ手順が発生しているかどうかの判断に基づいて、またはUE上に記憶された情報に基づいて実行され得る。この例を続けると、現在のダウンリンク送信ランクが現在のダウンリンク受信ランクとは異なる場合、UEは、ランクミスマッチ状況が発生していると判断し得る。ブロック906においてチューンアウェイ手順またはランクミスマッチ状況が発生していると判断された場合、プロセス900はブロック908において継続する。ブロック906においてチューンアウェイ手順またはランクミスマッチ状況が発生していると判断されなかった場合、プロセス900はブロック912において継続する。
ブロック908において、ブロック904において受信された冗長バージョンパケットが処分される。ブロック908は、UE(たとえば、UE300)が受信された冗長バージョンパケット(たとえば、冗長バージョンパケット470のいずれか)を、受信された冗長バージョンパケットがチューンアウェイ手順またはランクミスマッチ状況中にUEによって受信されたとの判断に基づいて処分することを含み得る。冗長バージョンパケットがチューンアウェイ手順またはランクミスマッチ状況中に受信されたと判断されたので、冗長バージョンパケットは、破損しており、したがって受信された冗長バージョンパケットが基づく情報ビットを復元するために復号するのに有用ではないと予想され得る。
ブロック910において、デコーダがリセットされる。ブロック910は、UE(たとえば、UE300)がそれの中に含まれているデコーダ(たとえば、デコーダ322)をリセットすることを含み得る。ブロック910は、UE(たとえば、UE300)がデコーダ(たとえば、ターボデコーダ)の中に含まれているバッファ(たとえば、対数尤度比バッファ(「LLRバッファ」))をリセットすること(たとえば、尤度値をゼロにセットすること)を含み得る。ブロック910は、チューンアウェイ手順またはランクミスマッチ状況中に受信された冗長バージョンパケットを復号手順への入力として一切使用しないために実行され得る。ブロック910の実行後、プロセス900はブロック904で継続し、同じグループの情報ビットに基づいてさらなる冗長バージョンパケットが受信され得る。
ブロック912において、ブロック904において受信された冗長バージョンパケットが入力としてデコーダに提供される。ブロック912は、UE(たとえば、UE300)が受信された冗長バージョンパケット(たとえば、冗長バージョンパケット470のいずれか)を復号演算用の入力としてデコーダ(たとえば、デコーダ322)に提供することを含み得る。冗長バージョンパケットがチューンアウェイ手順またはランクミスマッチ状況中に受信されたと判断されなかったので、冗長バージョンパケットは、破損しておらず、したがって受信された冗長バージョンパケットが基づく情報ビットを復元するために復号するのに有用であると予想され得る。
ブロック914において、1つまたは複数の冗長バージョンパケットが識別される。いくつかの実施形態では、ブロック914は、UE(たとえば、UE300)がブロック904において受信された冗長バージョンパケットを、冗長バージョンパケットのシーケンスにおける特定の冗長バージョンパケットとして(たとえば、RV0 472かRV1 474かRV2 476かRV3 478か)識別することを含み得る。一例として、ブロック914は、UEが冗長バージョンパケットを、完全にシステマティックビットを含む第1の冗長バージョンパケット(たとえば、RV0 472)として識別することを含み得る。別の例として、ブロック914は、UEが冗長バージョンパケットを、同じ情報ビットに基づく他の冗長バージョンパケットよりも多くのシステマティックビットを含む第1の冗長バージョンパケット(たとえば、RV0 472)として識別することを含み得る。別の例として、ブロック914は、UEが冗長バージョンパケットを、同じ情報ビットに基づく他の冗長バージョンパケットよりも多くの情報ビットを含む第1の冗長バージョンパケット(たとえば、RV0 472)として識別することを含み得る。
いくつかの実施形態では、ブロック914は、UE(たとえば、UE300)が冗長バージョンパケットの特定の組合せを識別することを含み得る。たとえば、ブロック914において、UEは、同じグループの情報ビットに基づく、(ブロック906において判断されたように)チューンアウェイ手順中またはランクミスマッチ状況中に受信されたと判断されなかった(ブロック904の以前の繰返しを含む)ブロック904において受信されたすべての冗長バージョンパケットを識別することを含み得る。したがって、ブロック914は、UEがブロック912の様々な繰返しにおいて入力としてデコーダに提供されている同じグループの情報ビットに基づいて、冗長バージョンパケットの組合せを識別することを含み得る。たとえば、ブロック904および906の繰返しが、冗長バージョンパケットRV0 472の処分につながったが、冗長バージョンパケットRV1 474およびRV2 476の処分につながらなかった場合、(現在の繰返しにおける)ブロック914は、復号に利用可能な冗長バージョンパケットの組合せを冗長バージョンパケットRV1 474およびRV2 476として識別することを含み得る。別の例として、ブロック904および906の繰返しが、冗長バージョンパケットRV0 472およびRV1 474の処分につながったが、冗長バージョンパケットRV2 476およびRV3 478の処分につながらなかった場合、(現在の繰返しにおける)ブロック914は、復号に利用可能な冗長バージョンパケットの組合せを冗長バージョンパケットRV2 476およびRV3 478として識別することを含み得る。
冗長バージョンパケット470に基づいて、特定の繰返しにおいて実行されるブロック914は、冗長バージョンパケットの以下の組合せの識別を伴い得る。RV0 472;RV1 474;RV2 476;RV3 478;RV0 472およびRV1 474;RV0 472およびRV2 476;RV0 472およびRV3 478;RV0 472、RV1 474、およびRV2 476;RV0 472、RV1 474、およびRV3 478;RV0 472、RV2 476、およびRV3 478;RV0 472、RV1 474、RV2 476、およびRV3 478;RV1 474およびRV2 476;RV1 474およびRV3 478;RV1 474、RV2 476、およびRV3 478;RV2 476およびRV3 478。
ブロック916において、1つまたは複数の冗長バージョンパケットに使用された実際の符号化レートが判断される。符号化レートは、すべてのビットのうちの有用なビットである割合によって定められた比率である。誤り訂正符号化の文脈では、符号化レートは、エンコーダによって出力されたすべてのビットのうちのシステマティックビットである部分を指定し得る。ブロック916は、UE(たとえば、UE300)がブロック904において受信された冗長バージョンパケットの符号化に使用された実際の符号化レートを判断することを含み得る。符号化レートは、物理ダウンリンク制御チャネル(「PDCCH」)において受信されたデータに基づいて、またはUE上に記憶された情報に基づいて判断され得る。ブロック916は、UE(たとえば、UE300)がブロック914において識別された冗長バージョンパケットの組合せに使用された実際の符号化レートを判断することを含み得る。たとえば、ブロック914が2つ以上の冗長バージョンパケットの組合せを識別することにつながったが、2つ以上の冗長バージョンパケットの各々に同じ符号化レートが使用された場合、ブロック916において、2つ以上の冗長バージョンパケットの各々に使用された共有符号化レートが実際の符号化レートとして判断され得る。別の例として、ブロック914が2つ以上の冗長バージョンパケットの組合せを識別することにつながっており、2つ以上の冗長バージョンパケットの各々に異なる符号化レートが使用された場合、ブロック916において、2つ以上の冗長バージョンパケットの各々に使用された符号化レートの平均が実際の符号化レートとして判断され得る。実際の符号化レートは、様々な実施形態では他の方法で判断され得る。
ブロック918において、既定の符号化レートしきい値が選択される。ブロック918は、UE(たとえば、UE300)がブロック914における冗長バージョンパケットの識別に基づいて既定の符号化レートしきい値を選択することを含み得る。たとえば、UE(たとえば、UE300)がブロック914において識別され得る冗長バージョンパケットの様々な組合せに対応する既定の符号化レートしきい値のリストをUE上に(たとえば、システムオンチップ320に含まれるメモリに)記憶している場合がある。ブロック914における冗長バージョンパケットの組合せの識別に基づいて、UEは、対応する既定の符号化レートしきい値を選択し得る。いくつかの実施形態では、既定の符号化レートしきい値は、冗長バージョンパケットの可能性のある組合せのうちのいくつかに関してのみ定められ得る。たとえば、{冗長バージョンパケットの組合せ-既定の符号化レートしきい値}の以下のペアが定められ得る。{RV0 472-1.0}、{RV1-0.6}、{RV2-0.6}、{RV3-0.8}、{RV1およびRV2-1.0}、{RV2およびRV3-1.0}、{RV1、RV2、およびRV3-1.0}。既定の符号化レートしきい値が冗長バージョンパケットの特定の組合せに関して指定されていない場合、デフォルト値が使用され得る(たとえば、1.0)。
既定の符号化レートしきい値は、ダウンリンクチャネルの実験またはモデリングに基づいて、冗長バージョンパケットの受信前に定められ得る。特に、冗長バージョンパケットの識別された組合せを復号することで、一般に残差ブロック誤りがまったくまたはほとんどない(たとえば、5%以下)結果となるように、既定の符号化レートしきい値は選択され得る。残差ブロック誤りは、誤り検出ビットの一部または全部を用いてもデコーダが識別することができない情報ビットにおける誤りである。特に、主にまたは完全にシステマティックビットを含む冗長バージョンパケット(たとえば、冗長バージョンパケットRV0 472)の欠如の可能性に基づくと、デコーダが残差ブロック誤りを含む出力を生成する可能性が高い。ただし、実際の符号化レートが何らかの特定のレベルを下回る限り、冗長バージョンパケットの所与の組合せが、残差ブロック誤りをほとんどまたはまったく伴わずに無事に復号され得る。したがって、チューンアウェイ手順の外およびランクミスマッチ状況の外で受信された任意の冗長バージョンパケットは、情報ビットの復元を支援するためにデコーダに提供され得るが、実際の符号化レートが、デコーダに入力として提供されている冗長バージョンパケットの組合せに対応するものとして事前に定められた既定の符号化レートしきい値のレベル以下ではない場合、デコーダの出力はUEによって、情報ビットの信頼できる推定値として読み取られないことがある。
既定の符号化レートしきい値は、ダウンリンクチャネルの仮定または状況に応じて変わり得るが、いくつかの例を与えることができる。以下の例は、以下に基づき得る。8x2 MIMO送信を使用するLTE RAT用の歩行者または車両モデル(たとえば、拡張歩行者(Extended Pedestrian)Aモデル5(「EPA5」)または拡張車両(Extended Vehicular)Aモデル5(「EPV5」))、2に設定された制御フォーマットインジケータを使用すること、20MHz、4RBの割当てを使用すること、SU-2レイヤ送信を使用すること、13dBの電力ターゲットおよび5msのフィードバック遅延とともに広帯域SRS(96RB)に基づいてEigenビームフォーミングを使用すること、4つの冗長バージョンパケットとともにタイプII HARQを使用すること、ならびに20-0.54、23-0.7、24-0.76、25-0.8、および27-0.89の変調および制御方式(「MCS」)と符号化レートとのペアを使用すること。ダウンリンクチャネルモデルのためのこれらのパラメータに基づいて、0.6の既定の符号化レートしきい値が、冗長バージョンパケットRV1 474のみの復号または冗長バージョンパケットRV2 476のみの復号のために設定され得る。この0.6の値は、信号対干渉プラス雑音比が10dBから40dBの間で変化しても、実際の符号化レートが0.6以下であるときにRV1 474のみまたはRV2 476のみのいずれかを復号したときに、復元された情報ビットに残差ブロック誤りがまったくまたはほとんど存在しないという観測を反映し得る。上記で説明したダウンリンクチャネルモデルのためのパラメータに基づいて、0.8の既定の符号化レートしきい値が、冗長バージョンパケットRV3 478のみの復号のために設定され得る。この0.8の値は、信号対干渉プラス雑音比が10dBから40dBの間で変化しても、実際の符号化レートが0.8以下であるときにRV3 478のみを復号したときに、復元された情報ビットに残差ブロック誤りがまったくまたはほとんど存在しないという観測を反映し得る。同様の符号化レートしきい値が、同じまたは異なるダウンリンクチャネル仮定に基づいて冗長バージョンパケットの他の組合せのために定められ得る。
ブロック920において、実際の符号化レートが選択された既定の符号化レートしきい値以下であるかどうかについて判断が行われる。ブロック920は、UE(たとえば、UE300)がブロック916において判断された実際の符号化レートを、ブロック918において選択された既定の符号化レートしきい値と比較することを含み得る。ブロック920において、実際の符号化レートが選択された既定の符号化レートしきい値以下ではないと判断された場合、プロセス900はブロック904において継続し、同じグループの情報ビットに基づいてさらなる冗長バージョンパケットが受信され得る。ブロック920において、実際の符号化レートが選択された既定の符号化レートしきい値以下であると判断された場合、プロセス900はブロック922において継続する。
ブロック922において、デコーダの出力が分析される。ブロック922は、UE(たとえば、UE300)がデコーダ(たとえば、デコーダ322)を使用して復号演算を実行することに基づいて実行され得る。復号演算は、ブロック904(およびブロック904の以前の繰返し)において受信された1つまたは複数の冗長バージョンパケットに基づいて実行され得る。復号演算は、受信された冗長バージョンパケット(たとえば、冗長バージョンパケット470)が基づくグループの情報ビット(たとえば、情報ビット412)ならびにグループの誤り検出ビット(たとえば、誤り検出ビット414)を含むグループのシステマティックビット(たとえば、システマティックビット410)に関する最も可能性が高い値を判断するために実行され得る。ブロック922は、プロセッサ(たとえば、システムオンチップ320に含まれるプロセッサ、プロセッサ201、ベースバンドモデムプロセッサ205)が、デコーダによって出力されたグループの誤り検出ビットに関する最も可能性が高い値とともにグループの情報ビットに関する最も可能性が高い値が何らかの誤りを示すかどうかを判断することを含み得る。誤りが示されなかった場合、UEは、情報ビットが正常に復元されていると判断し得る。誤りが示された場合、UEは、情報ビットが正常に復元されていないと判断し得る。
ブロック924において、冗長バージョンパケットが基づく情報ビットが正常に復元されているかどうかについて判断が行われる。ブロック922におけるデコーダ出力の分析が、情報ビットが正常に復元されたと判断した場合、プロセス900はブロック926において継続する。ブロック922におけるデコーダ出力の分析が、情報ビットが正常に復元されなかったと判断した場合、プロセス900はブロック904において継続し、同じグループの情報ビットに基づいてさらなる冗長バージョンパケットが受信され得る。
ブロック926において、情報ビットが出力として提供される。ブロック926は、UE(たとえば、UE300)がブロック912における入力の結果として正常に復号され、ブロック922において正常に復号されたと判断された情報ビット(たとえば、情報ビット412)を出力として提供することを含み得る。ブロック926は、UEがさらなる処理のためにUEの別のハードウェアまたはソフトウェアモジュールに情報ビットを提供することを含み得る。
いくつかの実施形態によれば、プロセス900のブロックは異なる順序で実行されてよく、様々なブロックが省略されてよい。一例として、いくつかの実施形態では、ブロック908において冗長バージョンパケットが処分される場合でも、ブロック910におけるデコーダのリセットは省略され得る。
図10は、図1〜図3におけるUE110、200、300に対応し得るUE1000の一例を示す。図1〜図10を参照すると、UE1000は、タッチスクリーンコントローラ1004および内部メモリ1006に結合されたプロセッサ1002を含み得る。プロセッサ1002は、プロセッサ201に対応し得る。プロセッサ1002は、全般的な処理タスクまたは特定の処理タスクのために指定された1つまたは複数のマルチコア集積回路であり得る。内部メモリ1006は、メモリ202に対応し得る。メモリ1006は、揮発性メモリまたは不揮発性メモリであってよく、また、セキュアメモリおよび/もしくは暗号化メモリ、または非セキュアメモリおよび/もしくは非暗号化メモリ、またはそれらの任意の組合せであってもよい。タッチスクリーンコントローラ1004およびプロセッサ1002は、抵抗感知タッチスクリーン、容量感知タッチスクリーン、赤外線感知タッチスクリーンなどの、タッチスクリーンパネル1012に結合される場合もある。加えて、UE1000のディスプレイは、タッチスクリーン機能を有する必要はない。タッチスクリーンコントローラ1004、タッチスクリーンパネル1012は、ユーザインターフェース203に対応し得る。
UE1000は、プロセッサ1002と2つ以上のアンテナ1010とに結合され、セルラー通信を送信および受信するために構成された1つまたは複数のセルラーネットワークトランシーバ1008a、1008bを有し得る。トランシーバ1008およびアンテナ1010a、1010bは、様々な実施形態の方法を実施するために、上述した回路とともに使用され得る。UE1000は、トランシーバ1008a、1008b、および/またはプロセッサ1002に結合され、上記で説明したように構成された、SIM A 206およびSIM B 207に対応する、2つ以上のSIMカード1016a、1016bを含み得る。UE1000は、セルラーネットワークを介した通信を可能にし、プロセッサに結合されたセルラーネットワークワイヤレスモデムチップ1011を含み得る。1つまたは複数のセルラーネットワークトランシーバ1008a、1008b、セルラーネットワークワイヤレスモデムチップ1011、および2つ以上のアンテナ1010は、RFリソース204に対応し得る。
UE1000は、プロセッサ1002に結合された周辺デバイス接続インターフェース1018を含み得る。周辺デバイス接続インターフェース1018は、1つのタイプの接続を受け入れるように単独で構成されてよく、または、USB、FireWire、Thunderbolt、もしくはPCIeなどの、一般的な、もしくは独自の様々なタイプの物理的接続および通信接続を受け入れるように多様に構成され得る。周辺デバイス接続インターフェース1018は、単独で構成された周辺デバイス接続ポート(図示せず)に結合される場合もある。
UE1000はまた、オーディオ出力を提供するためのスピーカー1014を含み得る。UE1000はまた、本明細書で説明する構成要素の全部または一部を含むための、プラスチック、金属、または材料の組合せから構成されたハウジング1020を含み得る。UE1000は、使い捨てバッテリーまたは充電式バッテリーなど、プロセッサ1002に結合された電源1022を含み得る。充電式バッテリーはまた、UE1000の外部のソースから充電電流を受け取るために、周辺デバイス接続ポート(図示せず)に結合され得る。UE1000はまた、ユーザ入力を受け取るための物理ボタン1024を含み得る。UE1000はまた、UE1000をオンおよびオフするための電源ボタン1026を含み得る。
上記の方法の説明およびプロセスフロー図は、単に説明のための例として提供され、様々な実施形態のステップが提示された順序で実行されなければならないことを必要とするまたは暗示するものではない。当業者によって諒解されるように、上記の実施形態におけるステップの順序は、任意の順序で実行され得る。「その後」、「次いで」、「次に」などの語は、ステップの順序を限定するものではなく、これらの語は単に、方法の説明を通じて読者を導くために使用される。さらに、たとえば、冠詞「a」、「an」または「the」を使用する、単数形での請求項の要素へのいかなる言及も、要素を単数形に限定するものとして解釈されるべきではない。
本明細書で開示した実施形態に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはその両方の組合せとして実装される場合がある。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップを、一般にそれらの機能性に関して上述した。そのような機能性がハードウェアとして実装されるか、ソフトウェアとして実装されるかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約によって決まる。当業者は、説明した機能性を特定のアプリケーションごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装決定は本発明の範囲からの逸脱を引き起こすものと解釈されるべきではない。
本明細書で開示した実施形態に関して説明した様々な例示的な論理、論理ブロック、モジュール、および回路を実装するために使用されるハードウェアは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、または本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行されてもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であってもよい。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ(たとえば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成)として実装される場合もある。代替的に、いくつかのステップまたは方法は、所与の機能に固有の回路によって実行されてもよい。
いくつかの例示的な実施形態では、説明した機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せにおいて実装され得る。ソフトウェアにおいて実装される場合、機能は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体または非一時的プロセッサ可読記憶媒体上に1つまたは複数の命令またはコードとして記憶され得る。本明細書で開示した方法またはアルゴリズムのステップは、非一時的コンピュータ可読記憶媒体または非一時的プロセッサ可読記憶媒体上に存在する場合があるプロセッサ実行可能ソフトウェアモジュールにおいて具現化されてもよい。非一時的コンピュータ可読記憶媒体または非一時的プロセッサ可読記憶媒体は、コンピュータまたはプロセッサによってアクセスされる場合がある任意の記憶媒体であってもよい。例として、限定はしないが、そのような非一時的コンピュータ可読記憶媒体または非一時的プロセッサ可読記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、CD-ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気記憶デバイス、または、命令もしくはデータ構造の形態において所望のプログラムコードを記憶するために使用される場合があり、またコンピュータによってアクセスされる場合がある任意の他の媒体を含んでもよい。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピーディスクおよびブルーレイディスクを含み、ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、レーザーを用いてデータを光学的に再生する。上記の組合せも、非一時的コンピュータ可読媒体および非一時的プロセッサ可読媒体の範囲内に含まれる。さらに、方法またはアルゴリズムの動作は、コンピュータプログラム製品内に組み込まれ得る、非一時的プロセッサ可読記憶媒体および/または非一時的コンピュータ可読記憶媒体上のコードおよび/または命令の1つまたは任意の組合せもしくはセットとして存在することができる。
開示した実施形態の前述の説明は、いかなる当業者も本発明を作成または使用することができるように記載されている。これらの実施形態に対する様々な修正が当業者には容易に明らかであり、本明細書において定義された一般的原理は、本発明の趣旨または範囲から逸脱することなく、いくつかの実施形態に適用される場合がある。したがって、本発明は、本明細書において示された実施形態に限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲、ならびに本明細書において開示された原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲が与えられるべきである。