JP6599171B2 - 溶液中の金の分析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、溶液中の金の分析方法に関し、分離に液体クロマトグラフを用いた溶液中の金の存在形態を分析する方法に関する。
金は非常に価格の高い金属の一つであり、銅製錬事業において遺利なく回収・処理できれば収益向上に貢献する。このことから各工程に含まれる金の存在状態を明らかにすることは重要となる。従来、溶液中の金属成分等を分析する方法として、UV検出器を用いた液体クロマトグラフを活用した分析方法が知られている(特許文献1)。そして、溶液中の金の分析にも、このようなUV検出器を用いた液体クロマトグラフが使用されており、特に、ステップワイズ条件によって金をカラムに吸着させ、移動相を通液し、所定の波長のUV光を用いたUV検出器によって溶液中の金を分析する方法が知られている。
特表2010−502960号公報
従来、UV検出器を用いた液体クロマトグラフによって金を分析する場合には、三価の金のみを捉え、これを溶液中の全金量としていた。これは、溶液中では、一価の金は不安定で、全て三価の金となっていると考えられていたこともあり、また、分析のニーズもなかったので、一価の金が測定されないことに疑問を持たなかったためである。
一方、近年、鉱石などからの金を浸出する方法や回収する方法の研究にあたり、活性炭や樹脂への金の吸着機構において必ずしも三価の金のみの形態では説明できないことが分かってきて、溶液中の金の存在形態を調べるニーズが出てきた。
このような従来の常識や近年のニーズに対して、本発明者らは検討したところ、UV検出器を用いた液体クロマトグラフによって金を分析する場合、紫外線を吸収する成分は全て検出されてしまうことから、これでは所望の金以外の共存物も全て検出されてしまうため、正確な金の分析ができていないことに考え至った。
すなわち、本発明者らは、従来のUV検出器を用いた液体クロマトグラフによって金を分析する方法では、特に一価の金の分析ができていないという問題に気づき、当該問題を解決するための手段を検討した。
本発明者らは上記課題を解決するために研究を重ねたところ、ICP−MSまたはICP−OESを接続した液体クロマトグラフによって、金を含む溶液を分析することで、溶液中の金の存在形態を正確に分析することができることを見出した。
以上の知見を背景にして完成した本発明は一側面において、ICP−MSまたはICP−OESを接続した液体クロマトグラフによって、溶液中の金の存在形態を分析することを特徴とする溶液中の金の分析方法である。
本発明に係る溶液中の金の分析方法は一実施形態において、前記溶液が、強酸性の溶液である。
本発明に係る溶液中の金の分析方法は別の一実施形態において、前記溶液中の金が、塩化金または臭化金として含まれている。
本発明に係る溶液中の金の分析方法は更に別の一実施形態において、前記溶液中の金の濃度が0.01mg/L〜10g/Lである。
本発明に係る溶液中の金の分析方法は更に別の一実施形態において、前記液体クロマトグラフをステップワイズ条件またはイソクラティック条件で行う。
本発明に係る溶液中の金の分析方法は更に別の一実施形態において、前記溶液中の金が、ナノ粒子の形態で分析される。
本発明は別の一側面において、210〜226nmの波長のUV光によるUV検出器を用いた液体クロマトグラフにおいて、前記液体クロマトグラフをステップワイズ条件で行うことで、前記溶液に含まれる一価の金と三価の金を分析することを特徴とする溶液中の金の分析方法である。
本発明によれば、ICP−MSまたはICP−OESを接続した液体クロマトグラフによって、溶液中の金を分析する。このため、従来のUV検出器を用いた液体クロマトグラフによる分析とは異なり、溶液中の定量目的元素を選んで分析することができ、共存物の影響を受けにくいので、溶液中の金の存在形態を正確に分析することができる。
図1(a)及び図1(b)は、それぞれ、試験例1におけるICP−MSを接続した液体クロマトグラフによる分析結果である。図1(c)は、試験例1における金の塩酸溶液(1mg)に塩化鉄(FeCl2)を0.5、1.0、2.0、4.0mg/Lとなるように添加した溶液の各分析結果である。 図2(a)及び図2(b)は、それぞれ、試験例2におけるICP−MSを接続した液体クロマトグラフを用いてイソクラティック条件及びステップワイズ条件で分析した結果を示すグラフである。 図3は、試験例3におけるICP−MSを接続した液体クロマトグラフによる分析結果である。 図4(a)及び図4(b)は、試験例4におけるICP−MSを用いた液体クロマトグラフ(イソクラティック条件)による分析結果である。図4(c)及び図4(d)は、試験例4におけるUV検出器を用いた液体クロマトグラフ(イソクラティック条件)による分析結果である。 図5(a)及び図5(b)は、試験例5におけるICP−MSを用いた液体クロマトグラフ(ステップワイズ条件)による分析結果である。図5(c)及び図5(d)は、試験例5におけるUV検出器を用いた液体クロマトグラフ(ステップワイズ条件)による分析結果である。 図6は、三価の金及び一価の金のUVスペクトルを示した。
本発明の溶液中の金の分析方法は、ICP−MSまたはICP−OESを接続した液体クロマトグラフによって、溶液中の金の存在形態を分析する。
ICP−MS(ICP−Mass Spectrometry:ICP質量分析)は、ICPによってイオン化された原子を質量分析計に導入することで、元素の同定・定量を行う。一度に何種類もの元素の分析が可能であり、また質量分析計を用いるため、pptレベルの超高感度分析が可能である。
ICP−OES(ICP−Optical Emission Spectrometry:ICP発光分光分析)は、ICPによってサンプルを原子化・熱励起し、これが基底状態に戻る際の発光スペクトルから元素の同定・定量を行う方法である。一度に何種類もの元素の分析が可能である。
本発明によれば、ICP−MSまたはICP−OESを接続した液体クロマトグラフによって、溶液中の金を分析するためには、従来のUV検出器を用いた液体クロマトグラフによる分析とは異なり、溶液中の定量目的元素を選んで分析することができ、共存物の影響を受けにくいので、溶液中の金の存在形態を正確に分析することができる。
ICP−MSを接続した液体クロマトグラフを用いて溶液中の金の分析を行うと、0.1g/L以下の金の存在形態を正確に分析する点でより好ましい。
また、ICP−OESを接続した液体クロマトグラフを用いて溶液中の金の分析を行うと、0.1g/Lを超え且つ10g/L以下の金の存在形態を正確に分析する点でより好ましい。
本発明において、金を含む溶液は、強酸性の溶液であってもよい。この場合、強酸性下の浸出液によって浸出された金を含む溶液の存在状態を、そのまま分析することができる点で好ましい。強酸性の溶液としては、例えば、pH2以下の塩酸溶液、硫酸溶液、臭素酸溶液、よう素酸溶液等が挙げられる。
本発明において、溶液中の金は、塩化金または臭化金として含まれていてもよい。この場合、塩酸または臭素酸の浸出液によって塩化金または臭化金として錯化された金の存在状態を含む溶液を、そのまま分析することができる点で好ましい。また、塩化金と臭化金とは、クロマトグラムのパターンが異なるため、クロマトグラムのパターンを確認することで、塩化金であるのか、臭化金として存在しているのかという溶液中の金の存在形態が容易に判別できる。
本発明において、溶液中の金の濃度は、0.01mg/L〜10g/Lであってもよい。本発明によれば、ICP−MSまたはICP−OESを接続した液体クロマトグラフによって、金を含む溶液を分析するため、このように濃度が0.01mg/L〜10g/Lという広い範囲で含まれる金について、存在形態を正確に分析することができる。
本発明において、液体クロマトグラフをイソクラティック条件(一種類の移動相を連続して通液する方法)で行ってもよく、ステップワイズ条件(組成の異なる移動相を段階的に通液する方法)で行ってもよい。特に、液体クロマトグラフをステップワイズ条件で行うと、金の存在形態によって適切な移動相の種類、流速等のステップ条件を調節することができるため、ICP−MSまたはICP−OESで検出される各クロマトグラムがよりシャープで明確となり、金の存在形態が正確に分析できる。また、本発明によれば溶液中の金をナノ粒子の形態で分析することができる。金のナノ粒子は一価の金(Au(I))とAuメタルの中間形態である。
本発明の溶液中の金の分析方法は別の一側面において、210〜226nmの波長のUV光によるUV検出器を用いた液体クロマトグラフにおいて、液体クロマトグラフをステップワイズ条件で行うことで、溶液に含まれる一価の金と三価の金を分析できる。本発明によれば、従来の215nmの波長のUV光によるUV検出器を用いた液体クロマトグラフのイソクラティック条件による分析とは異なり、溶液に含まれる一価の金と三価の金を、簡易な方法で且つ正確に分析することが可能となる。より詳細には、本発明では、210〜226nmの波長のUV光によるUV検出器を用いた液体クロマトグラフにおいて、液体クロマトグラフを、ステップワイズ条件で行うため、金の存在形態によって適切な移動相の種類、流速等のステップ条件を調節することができ、検出される各クロマトグラムがよりシャープで明確となり、金の存在形態を正確に分析できる。本発明において、金を含む溶液は、強酸性の溶液であってもよい。この場合、強酸性の浸出液によって浸出された金の存在状態を含む溶液を、そのまま分析することができる点で好ましい。強酸性の溶液としては、例えば、pH2以下の塩酸溶液、硫酸溶液、臭素酸溶液、よう素酸溶液等が挙げられる。また、本発明において、溶液中の金は、塩化金または臭化金として含まれていてもよい。この場合、塩酸または臭素酸の浸出液によって塩化金または臭化金として錯化された金の存在状態を含む溶液を、そのまま分析することができる点で好ましい。また、塩化金と臭化金とは、クロマトグラムのパターンが異なるため、クロマトグラムのパターンを確認することで、塩化金であるのか、臭化金として存在しているのかという溶液中の金の存在形態が容易に判別できる。本発明において、金を含む溶液中の金の濃度は、0.01〜50mg/Lであってもよい。本発明によれば、UV検出器を用いた液体クロマトグラフにおいて、液体クロマトグラフをステップワイズ条件で行うことで、溶液に含まれる一価の金と三価の金を分析するため、このように濃度が0.01〜50mg/Lという広い範囲で含まれる金について、存在形態を正確に分析することができる。また、UV検出器を用いた液体クロマトグラフにおいて、液体クロマトグラフをステップワイズ条件で行うことで溶液に含まれる一価の金と三価の金を分析する方法は、簡易な装置で実施することができ、採掘現場等でのサイト分析にも適用が期待できる。
表1に、UV、ICP−MS、ICP−OESを用いた液体クロマトグラフによる溶液中の金の分析方法の特徴を整理する。また、UV検出器を用いた液体クロマトグラフによる溶液中の金の分析では、従来技術として波長215nmのUV光を用いた例があるが、吸収感度が波長210nmまたは226nmを用いたものに対して低く、また、一価の金を検出したという報告はされていない。なお、図6のUVスペクトルに示すように、一価の金は、三価金に比べて吸収感度が非常に低い。
以下に本発明の実施例を示すが、これらの実施例は本発明及びその利点をよりよく理解するために提供するものであり、発明が限定されることを意図するものではない。
(試験例1)
分析対象の金を含む溶液として、金の塩酸溶液(市販の原子吸光標準溶液)に塩化鉄(FeCl2)を加えた溶液を準備した。次に、ICP−MSを接続した液体クロマトグラフを用い、且つ、液体クロマトグラフを、表2に示すイソクラティック条件で行うことで、当該溶液中の金の変化を分析した。
図1(a)は、分析対象の溶液として、上記金の塩酸溶液(市販の原子吸光標準溶液)(1mg)に塩化鉄(FeCl2)を0.5mg/Lとなるように添加した溶液の分析結果であり、図1(b)は、分析対象の溶液として、上記金の塩酸溶液(市販の原子吸光標準溶液)(1mg)に塩化鉄(FeCl2)を1mg/Lとなるように添加した溶液の分析結果である。それぞれ、横軸は保持時間(サンプルが液体クロマトグラフ(またはカラム)に注入されてから検出器に到達する時間)を示し、縦軸はICP/MS cps(count per sec):ICP/MSの検出強度(金の質量m/z197における強度)を示す。これらのグラフからわかるように、ICP−MSを接続した液体クロマトグラフにより、溶液中の金の存在形態(一価の金及び三価の金)を確認することができた。また、図1(c)では、分析対象の溶液として、上記金の塩酸溶液(市販の原子吸光標準溶液)(1mg)に塩化鉄(FeCl2)を0.5、1.0、2.0、4.0mg/Lとなるように添加した溶液の各分析結果を、横軸:塩化鉄(FeCl2)濃度、縦軸:一価の金及び三価の金の濃度のグラフで示した。図1(c)によれば、塩化鉄(FeCl2)の濃度を増加させていくと、元の三価の金は還元され一価の金が増加して、元の三価の金が減少してくことがわかる。さらに塩化鉄(FeCl2)の濃度を2〜4mg/Lに増加すると、一価の金も更に還元され減少していくことがわかる。
(試験例2)
分析対象の金を含む溶液として、金の塩酸溶液(市販の原子吸光標準溶液)に臭化ナトリウム(NaBr)を加えた溶液(Au:1mg/L+Br:80g/L)を準備した。次に、ICP−MSを接続した液体クロマトグラフを用い、且つ、移動相の液体クロマトグラフへの通液を、表2に示すイソクラティック条件及びステップワイズ条件で行うことで、当該溶液中の金の変化を分析した。分析結果を図2に示す。
図2(a)及び(b)ともに、金のナノ粒子、一価の金、及び、三価の金という各存在形態が確認された。なお、ここでは、三価の金がBrで還元されて、一価の金及び金のナノ粒子が生成していると考えられる。
(試験例3)
また、金がナノ粒子の形態で確認されていることをより明らかにするために、分析対象の金を含む溶液として、5%クエン酸一水和物に、金の塩酸溶液(市販の原子吸光標準溶液)を加えて、AuCl4(黄色)が透明になるまで加熱した溶液を準備した。次に、ICP−MSを接続した液体クロマトグラフを用い、且つ、液体クロマトグラフを、表2に示すイソクラティック条件で行うことで、当該溶液中の金のナノ粒子への形態変化を分析した。分析結果を図3に示す。図3に示すように、保持時間1分におけるピークが金のナノ粒子として存在していることが確認された。
(試験例4)
溶液中の三価の金と一価の金を、ICP−MS及びUV検出器(UV波長226nm)を用いた液体クロマトグラフ(イソクラティック条件)によってそれぞれ分析するための試験を行った。
まず、金の塩酸溶液(市販の原子吸光標準溶液)を準備した(Au:1mg/L)。当該溶液を、表2に記載のイソクラティック条件によって、ICP−MS及びUV検出器を用いた液体クロマトグラフでそれぞれ分析した。分析結果を図4(図4(a):ICP−MS分析結果、図4(c):UV分析結果)に示す。当該図4(a)及び(c)から明らかなように、ICP−MS及びUV検出器(UV波長226nm)を用いた液体クロマトグラフ(イソクラティック条件)では、いずれも三価の金が明確に確認できた。
次に、一価の金が分析可能かを検討した。ここで、一価の金は不安定であるため、分析対象となる溶液を以下の通り調製した。すなわち、まず、金の塩酸溶液(市販の原子吸光標準溶液:三価の金を含有)をFeCl2で還元し、続いてFeCl3で酸化することで、溶液中において還元と酸化の両方の作用から一価の金を安定化させた。当該溶液(Au:1mg/L)を用いて、表2に記載のイソクラティック条件によって、ICP−MS及びUV検出器を用いた液体クロマトグラフでそれぞれ分析した。分析結果を図4(図4(b):ICP−MS分析結果、図4(d):UV分析結果)に示す。当該図4(b)及び(d)から明らかなように、ICP−MSを用いた液体クロマトグラフ(イソクラティック条件)では、一価の金が明確に確認できたのに対し、UV検出器(UV波長210nm)を用いた液体クロマトグラフ(イソクラティック条件)では、一価の金を確認することが困難であった。
(試験例5)
溶液中の三価の金と一価の金を、ICP−MS及びUV検出器(UV波長226nm)を用いた液体クロマトグラフ(ステップワイズ条件)によってそれぞれ分析するための試験を行った。
まず、金の塩酸溶液(市販の原子吸光標準溶液)を準備した(Au:1mg/L)。当該溶液を、表2に記載のステップワイズ条件によって、ICP−MS及びUV検出器を用いた液体クロマトグラフでそれぞれ分析した。分析結果を図5(図5(a):ICP−MS分析結果、図5(c):UV分析結果)に示す。当該図5(a)及び(c)から明らかなように、ICP−MS及びUV検出器(UV波長226nm)を用いた液体クロマトグラフ(ステップワイズ条件)では、いずれも三価の金が明確に確認できた。
次に、一価の金が分析可能かを検討した。ここで、一価の金は不安定であるため、分析対象となる溶液を以下の通り調整した。すなわち、まず、金の塩酸溶液(市販の原子吸光標準溶液:三価の金を含有)をFeCl2で還元し、続いてFeCl3で酸化することで、溶液中において還元と酸化の両方の作用から一価の金を安定化させた。当該溶液(Au:1mg/L)を用いて、表2に記載のステップワイズ条件によって、ICP−MS及びUV検出器を用いた液体クロマトグラフでそれぞれ分析した。分析結果を図5(図5(b):ICP−MS分析結果、図5(d):UV分析結果)に示す。当該図5(b)及び(d)から明らかなように、ICP−MSを用いた液体クロマトグラフ(ステップワイズ条件)では、一価の金が明確に確認できたのに対し、UV検出器(UV波長210nm)を用いた液体クロマトグラフ(ステップワイズ条件)では、一価の金を確認することが困難であった。

Claims (5)

  1. ICP−MSまたはICP−OESを接続し、210〜226nmの波長のUV光によるUV検出器を用いた液体クロマトグラフによって、溶液中の金の存在形態を分析する溶液中の金の分析方法であり、
    前記液体クロマトグラフをステップワイズ条件で行うことで、前記溶液に含まれる一価の金と三価の金を分析することを特徴とする溶液中の金の分析方法。
  2. 前記溶液が、強酸性の溶液であることを特徴とする請求項1に記載の溶液中の金の分析方法。
  3. 前記溶液中の金が、塩化金または臭化金として含まれていることを特徴とする請求項1または2に記載の溶液中の金の分析方法。
  4. 前記溶液中の金の濃度が0.01mg/L〜10g/Lであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の溶液中の金の分析方法。
  5. 前記溶液中の金が、ナノ粒子の形態で分析されることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の溶液中の金の分析方法。
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