JP6594881B2 - 締結具移動面を含む発射部材を備える締結具カートリッジ - Google Patents

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Description

本発明は、外科用器具、及び様々な配置において、組織を切断し、締結するために設計される外科用切断及び締結器具、そのための締結具カートリッジ、並びにそれに用いるように設計される外科用締結具に関する。
外科用ステープラーは、多くの場合、例えば特に組織が横切開されているときに、ステープルを軟組織内に展開して、軟組織からの出血を低減又は排除するのに使用される。例えばエンドカッターなどの外科用ステープラーは、細長いシャフトアセンブリに対して移動させる、すなわち関節屈曲させることができる、エンドエフェクタを備えることができる。エンドエフェクタは、多くの場合、第1ジョー部材と第2ジョー部材との間で軟組織を固定するように構成され、第1ジョー部材は、ステープルを取外し可能に格納するように構成されたステープルカートリッジを含む場合が多く、第2ジョー部材はアンビルを含む場合が多い。かかる外科用ステープルは、ステープルカートリッジに対してアンビルを枢動させるための閉鎖システムを含むことができる。
上記で概説したように、外科用ステープラーは、それらの間で軟組織を捕捉するために、ステープルカートリッジに対してエンドエフェクタのアンビルを枢動させるように構成することができる。様々な場合において、アンビルは、アンビルとステープルカートリッジとの間で軟組織をしっかり保持するために、軟組織に対してクランプ力を加えるように構成し得る。しかしながら、外科医がエンドエフェクタの位置に満足していない場合、外科医は一般的に、外科用ステープラーの解放機構を起動して、アンビルを開位置へと枢動させ、次にエンドエフェクタを再配置しなければならない。その後、通常、ステープルはスレッドによってステープルカートリッジから展開されるが、そのスレッドは、ステープルカートリッジ内のチャネルを横断し、ステープルをアンビルに対して変形させ、軟組織の複数層を共に固定する。スレッドは、ステープルとスレッドとの間に位置するドライバと係合して、ステープルカートリッジからステープルを展開し得る。多くの場合、当該技術分野において既知であるように、ステープルは、組織の複数層をより正確に共に固定するために、複数のステープルラインの形、つまり列の形で展開される。ステープルは、通常、エンドエフェクタのアンビルによって「B型」に変形させられる。エンドエフェクタはまた、複数のステープル列の間を前進させて、軟組織の複数層を共にステープル留めした後に軟組織を切除する、例えば、ナイフなど切断部材を含んでもよい。
かかる外科用ステープラー及びエンドエフェクタは、トロカール又は他のアクセス開口部を通って体腔に挿入されるように、サイズ決めされ、構成されてよい。エンドエフェクタは、一般的に、トロカール又は開口部を貫通するようにサイズ決めされた、細長いシャフトに連結されている。細長いシャフトアセンブリは、多くの場合、エンドエフェクタの動作を制御する制御システム及び/又はトリガを支持する、ハンドルに動作可能に連結されている。体内でエンドエフェクタを適切に位置付け方向付けるのを容易にするため、多くの外科用器具は、細長いシャフトの一部分に対するエンドエフェクタの関節屈曲を容易にするように構成されている。
上述の議論は、当時の本発明の分野における関連技術の様々な態様を説明することのみを意図したものであり、特許請求の範囲を否定するものとみなされるべきではない。
本発明の特徴及び利点、並びにそれらを実現する方法は、以下の本発明の実施形態の説明文を添付の図面と併せて参照することで、より明らかとなり、発明自体のより深い理解が得られるであろう。
本開示の様々な実施形態による外科用器具の斜視図である。 本開示の様々な実施形態による、図1の外科用器具のハンドルアセンブリの分解斜視図である。 本開示の様々な実施形態による、図1の外科用器具のエンドエフェクタの分解斜視図である。 本開示の様々な実施形態による、図3のエンドエフェクタのステープルカートリッジの斜視図である。 本開示の様々な実施形態による、図4に示した平面に沿った図4のステープルカートリッジの断面斜視図である。 本開示の様々な実施形態による、図4のステープルカートリッジに示したステープルの斜視図である。 図6のステープルの正面図である。 図6のステープルの背面図である。 図6のステープルの平面図である。 図6のステープルの底面図である。 図6のステープルの右側面図である。 図6のステープルの左側面図である。 図6のステープルの斜視図である。 本開示の様々な実施形態による、ステープルの初期駆動面に接触するスレッドの先端面を示す、図6のステープル及び図3のエンドエフェクタのスレッドの立面図である。 ステープルの初期駆動面に接触するスレッドの先端面を示す、図14のステープル及びスレッドの斜視図である。 本開示の様々な実施形態による、ステープルの2次駆動面に接触するスレッドの後端面を示す、図14のステープル及びスレッドの立面図である。 ステープルの2次駆動面に接触するスレッドの後端面を示す、図14のステープル及びスレッドの斜視図である。 本開示の様々な実施形態による、ステープルカートリッジからのステープルの発射の進行状況を示す、図3のエンドエフェクタの断面立面図である。 本開示の様々な実施形態による、ステープルカートリッジからのステープルの発射の進行状況を示す、図3のエンドエフェクタの断面立面図である。 本開示の様々な実施形態による、ステープルカートリッジからのステープルの発射の進行状況を示す、図3のエンドエフェクタの断面立面図である。 本開示の様々な実施形態による、ステープルカートリッジからのステープルの発射の進行状況を示す、図3のエンドエフェクタの断面立面図である。 本開示の様々な実施形態による、未発射位置にあるステープルを示す、図3のステープルカートリッジ及びスレッドの断面立面図である。 図22に示した未発射位置にあるステープルを示す、図22のカートリッジ及びスレッドの断面斜視図である。 本開示の様々な実施形態による、部分発射位置にある、近位のステープル対及び未発射位置にある残りのステープルを示す、図22のカートリッジ及びスレッドの断面立面図である。 図24に示した、部分発射位置にある、近位のステープル対及び図24に示した、未発射位置にある残りのステープルを示す、図22のカートリッジ及びスレッドの断面斜視図である。 本開示の様々な実施形態による、部分発射位置にある複数のステープル対及び部分変形構成の近位のステープル対を示す、図22のカートリッジ及びスレッドの断面立面図である。 図26の部分発射位置にある複数のステープル対及び図26に示した部分変形構成の近位のステープル対を示す、図22のカートリッジ及びスレッドの断面斜視図である。 本開示の様々な実施形態による、更なる発射位置にある複数のステープル対及び更なる変形構成の近位のステープル対を示す、図22のカートリッジ及びスレッドの断面立面図である。 図28に示した部分発射位置にある複数のステープル対及び図28に示した部分変形構成の近位のステープル対を示す、図22のカートリッジ及びスレッドの断面斜視図である。 本開示の様々な実施形態による、部分発射位置にあり、部分変形構成の複数のステープル対、及び射出位置にあり、完全変形構成の近位のステープル対を示す、図22のカートリッジ及びスレッドの断面立面図である。 図30に示した部分発射位置にあり、部分変形構成の複数のステープル対、及び図30に示した射出位置にあり、完全変形構成の近位のステープル対を示す、図22のカートリッジ及びスレッドの断面斜視図である。 本開示の様々な実施形態による、材料シートからステープルを形成する方法を示す。 本開示の様々な実施形態による、材料シートからステープルを形成する方法を示す。 本開示の様々な実施形態による、材料シートからステープルを形成する方法を示す。 本開示の様々な実施形態による、図32A〜32Cに示した方法から形成されたステープルの斜視図である。 図33のステープルの平面図である。 図33のステープルの正面図である。 図33のステープルの側面図である。 本開示の様々な実施形態によるステープルの斜視図である。 図37のステープルの平面図である。 図37のステープルの正面図である。 図37のステープルの側面図である。 本開示の様々な実施形態によるステープルの斜視図である。 図41のステープルの平面図である。 図41のステープルの正面図である。 図41のステープルの側面図である。 本開示の様々な実施形態によるステープルカートリッジの斜視図である。 図45に示した平面に沿った、図45のステープルカートリッジの断面斜視図である。 図45のステープルカートリッジの平面図である。 本開示の様々な実施形態によるステープルの斜視図である。 図48のステープルの平面図である。 図48のステープルの正面図である。 図48のステープルの側面図である。 本開示の様々な実施形態によるステープルの斜視図である。 図52のステープルの平面図である。 図52のステープルの正面図である。 図52のステープルの側面図である。 本開示の様々な実施形態による、ステープル空洞内の部分発射位置にあるステープルを示す、図4のステープルカートリッジの部分断面立面図である。 図56に示した部分発射位置にあるステープルを示す、図56のステープルカートリッジの部分平面図である。 図56に示した部分発射位置にあるステープルを示す、図56のステープルカートリッジの部分断面立面図である。 本開示の様々な実施形態による、別の部分発射位置にあるステープルを示す、図56のステープルカートリッジの部分断面立面図である。 図59に示した部分発射位置にあるステープルを示す、図56のステープルカートリッジの部分平面図である。 図59に示した部分発射位置にあるステープルを示す、図56のステープルカートリッジの部分断面立面図である。 本開示の様々な実施形態による、射出位置にあり、変形構成のステープルを示す、図56のステープルカートリッジの部分断面立面図である。 図62に示した射出位置にあり、変形構成のステープルを示す、図56のステープルカートリッジの部分平面図である。 図62に示した、射出位置にあり、変形構成のステープルを示す、図56のステープルカートリッジの部分断面立面図である。 本開示の様々な実施形態による、複数の締結具と、エンドエフェクタから締結具を射出するように構成されている発射アクチュエータと、を備えるエンドエフェクタの分解斜視図である。 図65の締結具発射アクチュエータの第1部分の平面図である。 図66の第1部分の立面図である。 図65の締結具発射アクチュエータの第2部分の平面図である。 図68の第2部分の立面図である。 未発射の非伸長状態にある発射アクチュエータを示す、図65のエンドエフェクタの断面図である。 伸長状態にある発射アクチュエータを示す、図65のエンドエフェクタの断面図である。 伸長した、前進状態にある発射アクチュエータを示す、図65のエンドエフェクタの断面図である。 開位置にあるエンドエフェクタのアンビル及び未発射の非伸長状態にある発射アクチュエータを示す、図65のエンドエフェクタの断面図である。 閉位置にあるアンビル及び未発射の非伸長状態にある発射アクチュエータを示す、図65のエンドエフェクタの断面図である。 図73に示した構成に例示される、図65のエンドエフェクタの断面斜視図である。 図74に示した構成に例示される、図65のエンドエフェクタの断面図である。 伸長状態にある発射アクチュエータ及び、それに加えて非前進位置にあるナイフ部材を示す、図65のエンドエフェクタの断面図である。 前進した、伸長状態にある発射アクチュエータ及び前進位置にあるナイフ部材を示す、図65のエンドエフェクタの断面図である。 図78に示した構成に例示される、図65のエンドエフェクタの断面斜視図である。 完全発射状態に例示される、図65のエンドエフェクタの部分断面図である。 図80に示した構成に例示される、図65のエンドエフェクタの断面立面図である。 図80に示した構成に例示される、図65のエンドエフェクタの断面斜視図である。 後退位置にあるナイフ部材を示す、図65のエンドエフェクタの断面立面図である。 図83に示した構成に例示される、図65のエンドエフェクタの断面斜視図である。 図74に示した非伸長構成に例示される、図65のエンドエフェクタの発射部材の斜視図である。 図77に示した伸長構成に例示される、図65のエンドエフェクタの発射部材の斜視図である。 図80に示した完全発射構成の直前の構成に例示される、図65のエンドエフェクタの発射部材の斜視図である。 図80に示した完全発射構成に例示される、図65のエンドエフェクタの発射部材の斜視図である。 未発射位置にある発射アクチュエータに例示される、締結具カートリッジから締結具を射出するように構成されている発射アクチュエータを含むエンドエフェクタの断面図である。 部分発射位置にある発射部材に例示される、図89のエンドエフェクタの断面図である。 図89のエンドエフェクタのステープルカートリッジ本体の平面図である。 図91のカートリッジ本体と共に使用するための発射アクチュエータの斜視図である。 図91のカートリッジ本体の斜視図である。 図93の直線94−94に沿った、図91のカートリッジ本体の断面図である。
本願出願人は、本願と同日に出願され、それぞれの全内容が参照によって本明細書に組み込まれる、以下の特許出願も所有している。
米国特許出願、名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH ARTICULATABLE SHAFT ARRANGEMENTS」、代理人整理番号第END7343USNP/130300号。
米国特許出願、名称「SURGICAL STAPLES AND STAPLE CARTRIDGES」、代理人整理番号第END7341USNP/130301号。
米国特許出願、名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS WITH SEPARATE AND DISTINCT CLOSING AND FIRING SYSTEMS」、代理人整理番号第END7333USNP/130322号。
米国特許出願、名称「SURGICAL CUTTING AND STAPLING INSTRUMENTS WITH INDEPENDENT JAW CONTROL FEATURES」、代理人整理番号第END7336USNP/130303号。
米国特許出願、名称「SURGICAL STAPLES AND STAPLE CARTRIDGES」、代理人整理番号第END7331USNP/130304号。
米国特許出願、名称「SURGICAL STAPLES AND METHODS FOR MAKING THE SAME」、代理人整理番号第END7335USNP/130305号。
米国特許出願、名称「SURGICAL STAPLES,STAPLE CARTRIDGES AND SURGICAL END EFFECTORS」、代理人整理番号第END7332USNP/130306号。
米国特許出願、名称「SURGICAL FASTENER」、代理人整理番号第END7338USDP/130307号。
米国特許出願、名称「FASTENER CARTRIDGE COMPRISING AN EXTENDABLE FIRING MEMBER」、代理人整理番号第END7344USNP/130308号。
米国特許出願、名称「FASTENER CARTRIDGE COMPRISING A FIRING MEMBER CONFIGURED TO DIRECTLY ENGAGE AND EJECT FASTENERS FROM THE FASTENER CARTRIDGE」、代理人整理番号第END7339USNP/130309号。
米国特許出願、名称「MODULAR SURGICAL INSTRUMENTS」、代理人整理番号第END7342USNP/130311号。
米国特許出願、名称「SURGICAL CUTTING AND STAPLING INSTRUMENTS WITH ARTICULATABLE END EFFECTORS」、代理人整理番号第END7334USNP/130312号。
米国特許出願、名称「SURGICAL CUTTING AND STAPLING METHODS」、代理人整理番号第END7330USNP/130313号。
ここで、本明細書に開示する装置及び方法の構造、機能、製造、及び用途の原理が総合的に理解されるように、特定の代表的実施形態について記載する。これらの実施形態の1つ又は2つ以上の実施例が、添付の図面に示されている。当業者は、本明細書で具体的に説明され、添付図面に示される装置及び方法は、非限定的な例示的実施形態であること、並びに、本発明の様々な実施形態の範囲は、特許請求の範囲によってのみ定義されることを理解するであろう。ある例示的実施形態との関連において図示又は記載される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わされてもよい。かかる修正及び変形は本発明の範囲内に含まれるものとする。
本明細書の全体を通じて、「様々な実施形態」、「いくつかの実施形態」、「一実施形態」、又は「実施形態」などと言う場合、その実施形態との関連において説明される特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の全体を通じた各所で、「様々な実施形態において」、「いくつかの実施形態において」、「1つの実施形態において」、又は「ある実施形態において」などの語句が出現するが、これらは必ずしも全てが同じ実施形態を指すわけではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性が、1つ又は2つ以上の実施形態において任意の適切な方法で組み合わされてもよい。したがって、一実施形態に関して例示又は説明される特定の特徴、構造、又は特性は、1つ又は2つ以上の他の実施形態の特徴、構造、又は特性と、全体として又は部分的に、制限なしに組み合わせられてもよい。かかる修正及び変形は本発明の範囲内に含まれるものとする。
「近位」及び「遠位」という用語は、本明細書において、手術器具のハンドル部分を操作する臨床医を基準にして用いられる。「近位」という用語は、臨床医に最も近い部分を指し、「遠位」という用語は、臨床医から離れた位置にある部分を指す。便宜上及び明確性のために、「垂直」、「水平」、「上」、「下」など空間的用語は、本明細書において図面に対して使用される場合があることは更に理解されるであろう。しかしながら、外科用器具は、多くの方向及び位置で使用されるものであり、これらの用語は、限定的及び/又は絶対的であることを意図するものではない。
腹腔鏡下及び低侵襲性の外科的処置を行うための、様々な例示的な装置及び方法が提供される。しかしながら、当業者は、本明細書に開示される様々な方法及び装置が、例えば、開腹外科手術含めて、多数の外科手術及び用途で用いられ得ることを容易に理解するであろう。本明細書の「発明を実施するための形態」を読むにつれ、本明細書に開示される様々な器具を、例えば、天然のオリフィスから、又は組織に形成された切開口部若しくは穿刺穴から、といったように任意の方法で体内に挿入することが可能である点は当業者には更に認識されるところであろう。これらの器具の作動部分すなわちエンドエフェクタ部分は、患者の体内に直接に挿入されてもよく、又は、外科用器具のエンドエフェクタ及び長尺状シャフトを進めることが可能な作業通路を有するアクセス装置を介して挿入されてもよい。
図1〜3に示した例示的実施形態を参照すると、外科用器具100は、ハンドルアセンブリ104と、ハンドルアセンブリ104から延出するシャフト114と、シャフト114から延出するエンドエフェクタ120と、を含み得る。図3を参照すると、ステープルカートリッジ140は、エンドエフェクタ120の第1ジョー123の細長いチャネル122に装着され得る。特定の実施形態において、ステープルカートリッジ140は、例えば、使い捨て及び/又は交換式であり得る。加えて、又はその代わりに、ステープルカートリッジ140は、例えば、エンドエフェクタ120に組み込まれ得、並びに/又はエンドエフェクタ120は、使い捨て及び/若しくは交換式であり得る。様々な実施形態において、外科用器具100はモーター駆動式であり得る。例えば、主として図2を参照すると、モーター106は、ハンドルアセンブリ104内に位置し得る。外科用器具100のハンドルアセンブリ104はまた、トリガ108を含み得る。トリガ108の作動は、例えば、エンドエフェクタ120のジョー123、124の閉鎖、ステープルカートリッジ140からのステープル160の発射、並びに/又はエンドエフェクタ120を通っての発射バー156及び切断要素158の移動に影響し得る。
主として図3を参照すると、ステープル160は、ステープルカートリッジ140内に射出可能に位置し得る。例えば、少なくとも1つのスレッド190は、ステープルカートリッジ140を通って移動して、ステープルカートリッジ140からステープル160を射出し得る。切断要素、つまりナイフ158を有する発射バー156はまた、例えば、ステープルカートリッジ140を通って移動して、エンドエフェクタジョー123、124の間で捕捉された組織を切断し得る。図3に示すように、発射バー156及び切断要素158は、第1ジョー123の近位位置から第1ジョー123の遠位位置まで移動し得る。様々な実施形態において、ステープルカートリッジ140及びアンビル124の中間に位置する組織は、例えば、ステープル160によってステープル留めされてから、切断要素158によって切断され得る。主として図4及び5を参照すると、ステープルカートリッジ140は、カートリッジ本体142と、カートリッジ本体142内に画定されたステープル空洞144と、を含み得る。例えば、ステープル160などステープルは、ステープル空洞144内に取り外し可能に位置し得る。特定の実施形態において、各ステープル空洞144は、1つのステープル160を取り外し可能に格納し得る。各ステープル空洞144は、例えば、近位端146と、遠位端148と、を有し得、長手方向側壁150は、各ステープル空洞144の近位端146と遠位端148との間に延在し得る。本明細書において更に詳述するように、ステープル空洞144の近位端146、遠位端148、及び/又は長手方向側壁150は、ステープル空洞144からの展開中にステープル160を誘導し得る、及び/又は支持し得る。
ここで図6〜13を参照すると、ステープル160は、基部162と、基部162から延出する第1ステープル脚部164と、基部162から延出するステープル脚部166と、を含み得る。基部162は、例えば、近位部168と、遠位部170と、を有し得、基部162の中間部172は、例えば、近位部168と遠位部170との間に位置し得る。図6〜13に示すように、第1ステープル脚部164は、基部162の近位部168から延出し得、第2ステープル脚部166は、基部162の遠位部170から延出し得る。ステープル脚部164、166は、例えば、鋭い、又は実質的に鋭い端部を有し得る先端部174を含み得る。様々な実施形態において、先端部174は、例えば組織への穿入及び/又は組織の貫通を促進し得る。特定の実施形態において、ステープル脚部164、166は、例えば、鋭い、又は実質的に鋭いものであり得、例えば、組織への穿入及び/又は組織の貫通を促進し得る端縁部176を含み得る。他の実施形態において、ステープル脚部164、166は、丸い端縁部を含み得る。
更に図6〜13を参照すると、斜面184、186は、ステープル脚部164、166と基部162との間に位置し得る。例えば、上側斜面184は、ステープル脚部164、166と基部162との間に延在し得る、及び/又は下側斜面186は、ステープル脚部164、166と基部162との間に延在し得る。ステープル160によって組織を捕捉すると、この組織は、基部162と変形したステープル脚部164、166との間で圧縮され得、斜面184、186は圧縮された組織に接触してよい。様々な実施形態において、斜面184、186は、例えば、捕捉した組織を圧縮し得、例えば、基部162が捕捉した組織を意図せずに貫通する、及び/又は切断することを防止してよい。
様々な実施形態において、ステープル160の基部162は、ステープル脚部174、176に対して非対称であってよい。例えば、主として図10を参照すると、第1軸Aは、第1ステープル脚部174と第2ステープル脚部176との間に画定されてよく、基部162は、第1軸Aに対して非対称であり得る。基部162は、例えば、非線形であり得、軸Aから離れる方向に屈曲する又は湾曲する、少なくとも1つの横方向起伏部178を含み得る。基部162、又は基部162の少なくとも一部は、第2軸Bによって画定され得る。起伏部分178は、直線領域及び/又は湾曲領域を含み得、例えば、概して第1軸A及び第2軸Bと非平行であってよい。例えば、起伏部178は、第1軸Aから離れる方向に屈曲するか、湾曲し、直線部分、又は実質的に直線の部分を含み、第2軸B(図10)に向かって屈曲するか、湾曲し得る。
更に図10を参照すると、ステープル160の質量中心(COM)は、第1軸Aからオフセットし得る。様々な実施形態において、基部162の一部は、例えば、第1軸Aと平行又は実質的に平行であり得る、第2軸Bに沿って延在し得る。例えば、基部162の中間部172は、第1軸Aと平行又は実質的に平行であり得る。起伏部178は、例えば、近位部168と中間部172との間に位置し得、別の起伏部178は、例えば、遠位部170と中間部172との間に位置し得る。起伏部178は、例えば、基部162の中間部172をステープル脚部164、166から、及び第1軸Aから横方向にオフセットし得る。特定の実施形態において、ステープル脚部164、166は、例えば、第1軸Aによって画定される第1面に位置し得、基部162の中間部172は、第2軸Bによって画定される第2面に位置し得る。第2面は、例えば、第1面と平行であるか、実質的に平行であり得、ステープル160の質量中心(COM)は、第1面と第2面との間に位置し得る。かかる実施形態において、ステープル160は、脚部形成面、例えば、ステープル160のCOMからオフセットされ得る、第1軸Aによって画定された面を含み得る。例えば、ステープル160が変形すると、例えば、修正「B型」を形成し得、ステープル脚部164、166は、非同一平面上にあってよい、及び/又はステープル基部162の中間部172から横方向にオフセットしてよい。様々な場合において、修正「B型」ステープルの形成により、例えば、より大きい体積の組織に対する係合、捕捉、圧縮、及び/又は影響の付与を実行し得る。加えて、特定の場合において、修正「B型」ステープルの形成により、例えば、異方向、及び/又は分岐方向にある係合した組織に力を及ぼし得る。修正「B型」は、3つの異なる方向に延在する、組織捕集領域を画定し得る。例えば、組織捕集領域の一部は、脚部164及び166によって2方向で画定され得、組織捕集領域の別の一部は、基部162と脚部164、166との間の第3方向で画定され得る。
様々な実施形態において、ステープル基部162の中間部172は、長手方向ガイド面173を含み得る。例えば、本明細書において更に詳述するように、長手方向ガイド面173は、例えば、カートリッジ本体142(図4及び5)からステープル160が発射される、及び/又は射出されるときに、ステープル空洞144(図4及び5)内のガイド面50に接触して滑動し得る、及び/又は移動し得る。かかる実施形態において、長手方向ガイド面173は、展開中にステープル160を均衡させ得る、及び/又は安定化させ得る。更に、ステープル基部162の中間部172は、例えば、平坦又は実質的に平坦であり得る、組織接触面175(図9)を含み得る。様々な場合において、基部162の組織接触面175は、捕捉した、及び/又は圧縮した組織に圧力を印加する、及び/又は分散させるための広い、及び/又は平滑な表面をもたらし得る、捕捉した組織に接触するための平坦面を形成し得る。かかる実施形態において、ステープル160内での組織の破裂及び/又は外傷は、例えば、低減されてよい、及び/又は最小限に抑えられてよい。
様々な実施形態において、ステープル160の基部162は、1つ、又は2つ以上の駆動面を含み得る。例えば、基部162は、初期駆動面180と、2次駆動面182と、を含み得る。更に図6〜13を参照すると、基部162の近位部168は、例えば、初期駆動面180を含み得る、及び/又は基部172の中間部172は、2次駆動面182を含み得る。例えば、近位部168は、第1駆動面180を有する突起部を含み得る。第1駆動面180の突起部は、例えば、曲面、及び/又は傾斜面を含み得る。2次駆動面182は、基部162の中間部172に斜面を備え得る。例えば、2次駆動面182は、例えば、初期駆動面180より遠位に、及び/又は基部162の近位部168と遠位部170との間に位置し得る。2次駆動面182は、例えば、傾斜面又は平面を含み得、遠位部170の方向に下向きに傾斜し得る(図7及び8を参照)。
主として図7及び8を参照すると、ステープルの正中線Mは、第1ステープル脚部164及び第2ステープル脚部166の中間に画定され得る。ステープルの正中線Mは、例えば、ステープル160を2等分し得、ステープル160の質量中心(COM)を貫通し得る。様々な実施形態において、2次駆動面182は、正中線Mをまたいで延在し得る。例えば、2次駆動面182は、基部162の中間部172に沿って延在し得、正中線Mの近位側から正中線Mの遠位側まで横断し得る。かかる実施形態において、本明細書において更に詳述するように、スレッド190を介したステープル160の展開中に、スレッド190の斜面192は、一部のステープルの展開中に、ステープル160の正中線Mにある、及び/又はその付近にあるステープル160を駆動し得る。様々な実施形態において、2次駆動面182の遠位端はまた、本明細書において更に詳述する、ステープルオーバードライブ188を含み得る。主として図7を参照すると、ステープルオーバードライブ188は、基部162の中間部172の最下点を含み得、いくつかの実施形態においては、例えば、基部162の近位部168及び/又は遠位部170の最下点と垂直方向に揃い得る。他の実施形態において、ステープルオーバードライブ188は、基部162の近位部168及び/又は遠位部170の最下点の垂直方向下方又は上方に位置してよい。
様々な実施形態において、ステープル160の駆動面180、182は、分離し、別個であり得る。例えば、駆動面180、182は、駆動面180、182が分離するように、及び/又は隣接しないように、横方向及び/又は長手方向にオフセットし得る。各駆動面は、例えば、個別であり得る。初期駆動面180は、例えば、第1面(図10の軸Aを参照)と重複し得、2次駆動面182は、例えば、第2面(図10の軸Bを参照)と重複し得る。特定の実施形態において、駆動面180、182は平行であり得る。例えば、初期駆動面180は、第1軸A(図10)に沿って延在し得、2次駆動面180は、第2軸B(図10)に沿って延在し得る。様々な実施形態において、幅xを有する横方向間隙(図10及び11)は、例えば、初期駆動面180と2次駆動面182との間に画定され得る。いくつかの実施形態において、幅yを有する長手方向間隙(図10)は、例えば、初期駆動面180と2次駆動面182との間に画定され得る。初期駆動面180は、例えば、2次駆動面182の近位であり得る。更に、例えば、近位部168と中間部172との間の起伏部178の下側斜面186など基部の非駆動部は、例えば、初期駆動面180と2次駆動面182とを分離し得る。様々な実施形態において、起伏部178は、例えば、軸Aによって画定される第1面と、軸Bによって画定される第2面との間を横断し得る。
更に図6〜13を参照すると、ステープル160の駆動面180、182のうちの少なくとも1つは、ステープル160と一体形成され得る。例えば、駆動面180、182は、ステープル160の基部162内に画定され得る。ステープル160は、例えば、駆動面180、182を一体的に含んでよい、単一片を備え得る。駆動面180、182は、例えば、単一片の境界面、つまり外周面を備え得る。様々な場合において、ステープル160は、例えば、継目なしであり得、例えば、いずれの接着及び/又はオーバーモールド特徴部を含まなくてよい。更に、基部162及びステープル脚部164、166は隣接部分であり得、基部162は、例えば、駆動面180、182を一体的に画定し得る。特定の場合において、本明細書において更に詳述するように、ステープル160は、例えば、打ち抜かれる、ないしは別の方法で単一シート材料から形成され得、例えば、単一材料片のままであり得る。様々な場合において、駆動面180、182は、形成片の表面又は平面を備え得る。
ここで図14〜17を参照すると、スレッド190は、カートリッジ本体142(図3)内の空洞144からステープル160を駆動し得る。様々な場合において、スレッド190は、ステープル160に直接接触し得る、及び/又はステープル160を直接駆動し得る。例えば、スレッド190は、ステープル160の少なくとも1つの駆動面180、182に接触し得る、斜面、つまり傾斜面192を含み得る。スレッド190がステープル160に対して移動するとき、斜面192は、駆動面180、182を押して、ステープル160を持ち上げ得る。様々な実施形態において、斜面192の傾斜度は、その長さに沿って変化し得る。例えば、斜面192は、少なくとも一部のステープルの展開中に、ステープル160をより早く、及び/又はより遅く持ち上げるように設計され得る。更に、斜面192の傾斜度は、ステープル駆動面180、182の傾斜度に基づいて設計され得る、及び/又は選択され得る。例えば、斜面192は、初期駆動面180及び/又は2次駆動面182の傾斜よりも大きい、小さい、及び/又はそれと等しい傾斜を画定し得る。斜面192の傾斜と駆動面180、182の傾斜との関係は、例えば、ステープルの展開速度に影響し得る。
更に図14〜17を参照すると、スレッド190は、少なくとも1つの外側部191a、191bを含み得る。例えば、スレッド190は、単一の外側部、一対の外側部、及び/又は2つ以上の外側部を含み得る。様々な場合において、各外側部191a、191bは、カートリッジ本体142に取り外し可能に位置するステープル160の列に対応し得る。図14〜17に更に示すように、外側部191a、191bは長手方向にずれ得る。例えば、特定の実施形態において、第1外側部191aは、距離Lの長さの差で第2外側部191bに後れを取る、つまりその後に続く(図14及び16)。他の実施形態において、外側部191a、191bは、例えば、長手方向に揃い得る、及び/又は第2外側部191bは第1外側部191aに後れを取る、つまりその後に続き得る。スレッド190が複数の外側部191a、191bを備える実施形態において、中間部193は、例えば、外側部191a、191bを接続し得る、及び/又は橋渡しし得る。
主として図14〜17を参照すると、スレッド190は、ステープル160の駆動面180、182の間を移動し得る。換言すると、スレッド190は、例えば、ステープル160の初期駆動面180に駆動力を及ぼし得、次いで、ステープル160の第2、つまり2次駆動面182に移動して駆動力を及ぼし得る。特定の実施形態において、スレッド斜面192は、先端面194と、後端面196と、を備え得る。先端面194は、例えば、後端面196に隣接し得る、及び/又は後端面196に接続し得、ステープル160は、先端面194と後端面196との間を平滑に移動し得る。例えば、先端面194は、ステープル160に接触し、ステープル160の持ち上げを開始し得、後端面196はステープル160に接触し、引き続きステープル160を持ち上げ得る。特定の場合において、後端面196は、例えば、ステープル160を平滑に持ち上げて、先端面194との係合から解除し得る、及び/又は係合から離し得る。
更に図14〜17を参照すると、例えば、先端面194は、初期駆動面180と揃い得、後端面196は2次駆動面182と揃い得る。操作時には、斜面192の先端面194は、最初にステープル160に接触し得る。例えば、図14及び15を参照すると、スレッド190が移動するとき、先端面194は、ステープル160の初期駆動面180に接触し得る。傾斜した先端面194は、初期駆動面180に駆動力を及ぼし得る。これにより、ステープル160の基部162の持ち上げが開始され得る。例えば、ステープル160は、先端面194によって第1距離、つまり高さを持ち上げられ得るスレッド190が移動し続けるとき、ここで図16及び17を参照すると、後端面196は、例えば、ステープル160の2次駆動面182に接触係合し得る。傾斜した先端面196は、2次駆動面182に駆動力を及ぼし得る。これにより、ステープル160の基部162の持ち上げを続行し得る。例えば、ステープル160は、後端面196によって第2距離、つまり高さを持ち上げられ得る。
様々な場合において、後端面196は、例えば、初期駆動面180を持ち上げて、斜面192の先端面194との接触から離し得る、及び/又は解除し得る。例えば、後端面196は2次駆動面182に接触し、1次駆動面180が先端面194との駆動接触から解除されるように、ステープル160を直ちに持ち上げ得る。他の実施形態において、先端面194は初期駆動面180を駆動し得、後端面196は、少なくとも一部のステープルを展開するために、2次駆動面を同時に駆動し得る。スレッド190が移動し続けるとき、後端面196は、ステープル空洞144(図4及び5)から基部162を持ち上げて外に出し得る、及び/又はカートリッジ140(図4及び5)からステープル160を射出し得る。例えば、後端面196の近位部は、スレッドオーバードライブ198を含み得る。様々な実施形態において、スレッドオーバードライブ198は、ステープル空洞144から延出し得、ステープルオーバードライブ188、すなわち、基部162の中間部172の最下部(図7を参照)をステープル空洞144から持ち上げて外に出し得る。
本開示の例示的適用による複数のステープル160の展開を図18〜21に示す。特定の実施形態において、複数列のステープル空洞144は、カートリッジ本体142に画定され得る。例えば、複数列のステープル空洞144は、カートリッジスロット143(図3)の第1側部に画定され得、複数列のステープル空洞144は、カートリッジスロット143の第2側部に画定され得る。図18〜21は、カートリッジ本体142の2列のステープル空洞144内に位置する、2列のステープル160を示す。更に図18〜21を参照すると、ステープル160a、160c、及び160eは、例えば、ステープル空洞144のより内側の列に位置し得、ステープル160b、160d、及び160fは、例えば、ステープル空洞144のより外側の列に位置し得る。様々な実施形態において、第1内側ステープル160aは、第1外側ステープル160bよりもカートリッジスロット143の近くに位置し得る。例えば、第1内側ステープル160aは、カートリッジスロット143に隣接し得、第1外側ステープル160bは、例えば、第1内側ステープル160a及びカートリッジ本体142の側部の中間にあり得る。様々な実施形態において、ステープル160の追加列は、カートリッジ本体142内に画定され得る。例えば、少なくとも1列のステープルは、第1ステープル160a及びカートリッジスロット143の中間に位置し得る、及び/又は少なくとも1列のステープル160は、例えば、第1外側ステープル160b及びカートリッジ本体142の中間に位置し得る。
主として図18を参照すると、スレッド190が遠位に移動するとき、第2外側部191bは第1内側ステープル160aに接触し得る。第2外側部191bの先端面194(図14〜17)は、例えば、第1内側ステープル160aの持ち上げを開始し得る。ここで図19を参照すると、スレッド190が遠位に移動し続けるとき、例えば、第2外側部191bの後端面196(図14〜17)は、第1内側ステープル160aを持ち上げ続け得、第1内側ステープル160aを移動させて、エンドエフェクタ120のアンビル152に接触させ得る。加えて、第2外側部191bの先端面194は、例えば、移動して第2内側ステープル160cと接触し得る。様々な場合において、第1外側部191aは、例えば、第2外側部191bが移動して第2内側ステープル160cと接触するのと同時に、第1外側ステープル160bと接触し得る。特定の実施形態において、第1外側部191aと第2外側部191bとの間の長手方向の遅れ、つまりオフセットは、第1外側ステープル160bと第2内側ステープル160cとの間の長手方向距離に対応し得る。例えば、第1外側部191aは、長さL(図14及び16)の差で第2外側部191bに遅れを取り得、第1外側ステープル160bは、長さLの差で第2内側ステープル160cから長手方向にオフセットし得る。かかる実施形態において、第1外側ステープル160b及び第2内側ステープル160cの展開は、例えば同時であり得る、及び/又は同期し得る。
ここで図20を参照すると、スレッド190が引き続き進行するとき、第2外側部191bの後端面196は、アンビル152に向けて第1内側ステープル160aを持ち上げ続け得る。アンビル152内に画定されるステープル形成ポケット154は、ステープル脚部164、166を捕捉し得、第1内側ステープル160aを変形させ得る。更に、例えば、第2外側部191bは第2内側ステープル160cを持ち上げ続け得、第1外側部191aは、第1外側ステープル160bを持ち上げ続け得る。ここで図21を参照すると、スレッド190が遠位に移動し続けるとき、第2外側部191bは、ステープル空洞144から第1内側ステープル160を射出し得る。様々な場合において、スレッドオーバードライブ198(図14〜17)は、例えば、ステープルオーバードライブ188を持ち上げて、カートリッジ本体142の上にステープル基部162を除去する。アンビル124のステープル形成ポケット154が第1内側ステープル160aを形成し続けるとき、第2外側部191bは、例えば、第2内側ステープル160cを持ち上げ続け得、第1外側部191aは第1外側ステープル160bを持ち上げ続け得る。加えて、第2外側部191bは、例えば、移動して内側ステープル160eと接触し得、例えば、第1外側部191aは、例えば、第2外側ステープル160dと接触し得る。様々な場合において、上記と同様に、第2外側ステープル160dは、長さL(図14及び16)の差で第3内側ステープル160eから長手方向にオフセットし得る。
本明細書に記載するように、ステープル160は、カートリッジ140から連続的に発射され得る。例えば、スレッド190が遠位に移動するとき、スレッド190は、カートリッジ本体142の近位部からカートリッジ本体142の遠位部に向けてステープル160を連続的に発射し得る。本明細書に記載するように、スレッド190は、第2の、より遠位の内側ステープル160cを発射する前に、第1の、より近位の内側ステープル160aを発射し得る。他の実施形態において、スレッド190は近位に移動して、ステープルカートリッジからステープル160を発射してよい。かかる実施形態において、スレッド190は、ステープルカートリッジ140の遠位部からステープルカートリッジ140の近位部に向けてステープル160を連続的に発射し得る。更に、ステープルカートリッジ140からのステープル160の発射は、一定であり得るか、同期し得る。例えば、第1外側ステープル160b及び第2内側ステープル160cは同時に発射され得る、並びに/又は、例えば、第2外側ステープル160d及び第3内側ステープル160eは同時に発射され得る。例えば、スレッド190の第1外側部191aとスレッド190の第2外側部191bとの間の長手方向オフセットは、第1列のステープル空洞内のステープル160と第2の、異なる列のステープル空洞内のステープル160との長手方向距離に対応し得る。かかる実施形態において、ステープル160の展開は、第1列のステープル空洞内のステープル160が、第2列のステープル空洞内のステープル160と同時に発射されるように、時期調節され得る。ステープル展開の時期調節又は一定化により、発射中の組織の位置決め及び/又は配置が向上し得る。例えば、組織の部分がエンドエフェクタジョー123、124(図3)によって所定の位置に保持され得、この部分は、同時にステープル留めされ得る。しかしながら他の場合において、191aと191bとの間のオフセットは、ステープル列内のステープル間のオフセットと同一でなくてよい。
図22〜31に、ステープル展開の例示的実施形態を更に示す。例えば、ステープル160a、160b、160c、及び160dは、カートリッジスロット140の両側に位置し得、カートリッジ本体142に画定されたステープル空洞144内に射出可能に位置し得る。主として図22及び23を参照すると、ステープル160a、160b、160c、及び160dは未発射であり得、スレッド190は、カートリッジ本体142の近位に位置し得る。スレッド190は、カートリッジ本体142のステープル空洞144の列と揃い得る。例えば、第1スレッド190は、ステープル空洞144の第1内側列のステープル160a、160c及びステープル空洞144の第1外側列のステープル160b、160dと揃い得、第2スレッド190は、ステープル空洞144の第2内側列のステープル160a、160c及びステープル空洞144の第2外側列のステープル160b、160dと揃い得る。例えば、各スレッド190の第1外側部191は、外側ステープル160b、160dと揃い得、各スレッド190の第2外側部191bは、内側ステープル160a、160cと揃い得る。
主として図24及び25を参照すると、第1内側ステープル160aは、カートリッジ本体142に対して部分発射位置に移動され得るか、持ち上げられ得る。例えば、各スレッド190の第2外側部191bは、移動して第1内側ステープル160aと係合し得る。第2外側部191bの先端面194は、第1内側ステープル160aを第1距離だけ持ち上げ得る。続いて、後端面196は、移動して第1内側ステープル160aと係合して、第1内側ステープル160aを更に持ち上げ得る。様々な実施形態において、例えば、スレッド190の遠位移動が調整され得、スロット143の両側の第1内側ステープル160aは同時に発射され得る。第1内側ステープル160aが持ち上げられるとき、各ステープル160aの一部は、ステープル空洞144の長手方向ガイド面150に接触して滑動するか、移動し得、長手方向ガイド面150は、本明細書において更に詳述するように、スレッド190によって生成されたトルクを支持し得る、及び/又は均衡させ得る。
ここで図26及び27を参照すると、スレッド190がカートリッジ140に対して移動し続けるとき、スレッド190は、移動して、第1外側ステープル160b及び第2内側ステープル160cと係合し得る。様々な場合において、スレッド190は、第1外側ステープル160b及び第2内側ステープル160cに同時に接触し得る。例えば、スレッド190の第1外側部191aは、例えば、スレッド190の第2外側部191bが第2内側ステープル160cに接触するときに、第1外側ステープル160bに接触し得る。主として図27を参照すると、第1外側部191aの先端面194及びスレッド190の第2外側部191bは、ステープル160b、160cの初期駆動面180に係合し得、カートリッジ本体142に対してステープル160b、160cを持ち上げ得る。加えて、スレッド190の第2外側部191bの後端面196は、例えば、第1内側ステープル160aを持ち上げ続け得る。第1内側ステープル160aがステープル空洞144から外へと移動し続けるとき、アンビル152(図18〜21)は、第1内側ステープル160aの変形を開始し得る。例えば、ステープル形成ポケット154(図18〜21)は、第1内側ステープル160aの脚部164、166を捕捉、回転、及び/又は屈曲させ得る。本明細書に記載するように、アンビル152は、例えば、ステープル160aを修正「B型」に変形し得る。
ここで図28及び29を参照すると、スレッド190がステープルカートリッジ140に対して移動し続けるとき、スレッド190の第2外側部191bは、例えば、第1内側ステープル160aを持ち上げ続け得、例えば、アンビル152(図18〜21)は、第1内側ステープル160aを変形させ続け得る。様々な場合において、スレッド190はまた、第1外側ステープル160b及び第2内側ステープル160cを持ち上げ続け得る。例えば、スレッド190の後端面196は、移動して第1外側ステープル160b及び第2内側ステープル160cの2次駆動面182と係合し得、例えば、ステープル脚部164、166がカートリッジ本体142から外へと移動し続けるように、ステープル基部162を上方に持ち上げ得る。
ここで図30及び31を参照すると、スレッド190がカートリッジ140に対して移動し続けるとき、スレッド190の第2外側部191bは、第1内側ステープル160aを同時に持ち上げ続け得る。例えば、スレッドオーバードライブ198(図16及び17)は、第1内側ステープル160aがステープルカートリッジ140から完全に射出されるように、第1内側ステープル160aを持ち上げて、カートリッジ本体142の外に完全に出し得る。様々な場合において、アンビル152(図18〜21)は、例えば、第1内側ステープル160aを変形し続け得、第1内側ステープル160aは、持ち上げられてカートリッジ本体142の外に完全に出されるとき、完全に変形し得る。加えて、スレッド190の後端面196はまた、第1外側ステープル160b及び第2内側ステープル160cを同時に持ち上げ続け得る。例えば、第1外側部191aの後端面196は、第1外側ステープル160bを持ち上げ得るか、駆動させ得、第2外側部191bの後端面196は、例えば、第2内側ステープル160cを持ち上げ得るか、駆動させ得る。更に、第1外側ステープル160b及び第2内側ステープル160cがステープル空洞144から外へと移動し続けるとき、アンビル152(図18〜21)は、第1外側ステープル160b及び第2内側ステープル160cの変形を開始し得る。例えば、ステープル形成ポケット154(図18〜21)は、第1外側ステープル160b及び第2内側ステープル160cの脚部164、166を捕捉、回転、及び/又は屈曲させ得る。様々な場合において、スレッド190は、カートリッジ本体142に対して移動し続け得、スレッド190の第1外側部191a及び第2外側部191bは、隣接する、及び/又は周辺のステープル列からのステープル160の展開を引き続き一定にし得る、及び/又は時期調節し得る。スレッド190は、ステープルカートリッジ140の近位部からステープルカートリッジ140の遠位部へとステープル160を連続的に発射し得る。他の実施形態において、スレッド190は、例えば、近位に移動し得、ステープルカートリッジ140の遠位部からステープルカートリッジ140の近位部に向けてステープル160を連続的に発射し得る。更に、特定の場合において、ステープルと外側スレッド部との間隙は、例えば、ステープルの非同期展開に影響し得る。
ここで図56〜64を参照すると、様々な場合において、発射の進行中にスレッド190がステープル160を移動させるとき、ステープル空洞144は、ステープル160を誘導し得る。例えば、様々な場合において、スレッド190の先端面194は、ステープル160の初期駆動面180に接触し得、初期駆動面180(図56〜58)を介してステープル160に駆動力D(図58)を及ぼし得る。先端面194は、軸E(図57)及び軸F(図58)によって画定された平面に沿って、ステープル160を上方に持ち上げ得る。図57及び58に示すように、ステープルの質量中心(COM)は、軸E及びFからオフセットし得、かかる実施形態において、軸E及びFによって画定された平面にある初期駆動面180に及ぼされる駆動力D(図58)は、トルクT(図58)を生成し得る。本明細書において更に詳述するように、ステープル空洞144は、ステープル空洞144の近位端146と遠位端148との間に長手方向側壁150を含み得る。特定の実施形態において、ステープル空洞144は、第1側壁150aと、第2側壁150bと、を含み得る。更に、本明細書に記載するように、側壁150a、150bは、発射中のステープル160のねじれに抵抗し得る。例えば、スレッド190の先端面194が、軸E及びFによって画定された平面に沿ってステープル160の初期駆動面180を駆動させるとき、第2側壁150bは、スレッド190によって生成された駆動力Dに対応する、反時計回りのトルクT(図58)に抵抗し得る。ステープル160が、スレッド190の先端面194によって第1距離を持ち上げられるとき、第2側壁150bは、ステープル基部162の中間部172を誘導し、支持し得る。例えば、ステープル基部162の中間部172の平坦面173は、第2側壁150bに沿って滑動し得る、及び/又はこれに接触して移動し得る。
ここで図59〜61を参照すると、スレッド190が初期駆動面180と2次駆動面182との間を移動するとき、本明細書に記載するように、スレッド190の後端面196は、2次駆動面182を介してステープル160に駆動力D(図61)を及ぼし得る。様々な場合において、スレッド190の後端面196は、軸I(図60)及び軸J(図61)によって画定された平面に沿ってステープル160の基部162を上方に持ち上げ得る。図60及び61に示すように、ステープルの質量中心(COM)は、軸I及びJによって画定された平面からオフセットし得、かかる実施形態において、スレッド190の後端面196が2次駆動面182に及ぼす駆動力D(図61)は、トルクT(図61)を生成し得る。図58及び61を比較すると、駆動力DはCOMの第1側でステープル160に印加され、駆動力DはCOMの反対側で印加されると言える。様々な場合において、例えば、トルクTは第1方向であり得、Tは第2方向であり得、第2方向は第1方向の反対であり得る。後端面196が軸I及びJによって画定された平面に沿ってステープル160の2次駆動面182を駆動させるとき、第1側壁150aは時計回りのトルクT(図61)に抵抗し得る。ステープル160が後端面194によって第2距離を持ち上げられるとき、第1側壁150aは、ステープル基部162の近位端168及び遠位端170を誘導し、支持し得る。例えば、基部162の近位端168及び遠位端170は、第1側壁150aに沿って滑動し得る、及び/又はこれに接触して移動し得る。
読者は、特定の実施形態において、ステープルのCOMに関して本明細書に記載する様々なステープル及び/又はその特徴部は、ステープルの形状中心にも同様に適用できることを認識するであろう。様々な場合において、例えば、ステープル160などステープルは、単一材料で構成され得る、及び/又は単一組成を有し得る。かかる実施形態において、ステープルのCOMは、ステープルの形状中心に対応し得る。他の実施形態において、ステープルは、複数材料及び/又は非均一組成で構成され得る。例えば、ステープルは、溶接された、及び/又は他の方法で接合された複数片及び/又は複数材料で形成され得る。特定の実施形態において、少なくとも2つの異なる複数の材料シートは、例えば、溶接され、ステープルは、複数の材料で構成される溶接シートの一部から切断され得る。他の実施形態において、少なくとも2つの異なる複数の材料シートは、例えば、層状に重ねられ得る、圧延され得る、及び/又は封着され得る。ステープルは、複数の材料で構成されるシートの一部から切断され得る。かかる実施形態において、ステープルのCOMは、ステープルの形状中心からオフセットし得る。例えば、ステープルのCOMは、ステープルの形状中心から横方向及び/又は長手方向にオフセットし得る。
図58及び61に図示するように、スレッド190は、展開中に垂直の駆動力D、Dをステープル160に及ぼし得る。読者は、スレッド190によって生成される駆動力はまた、水平成分を含み得ることを認識するであろう。様々な実施形態において、ステープル160がスレッド190によって持ち上げられるときに、ステープル空洞144の近位端146及び/又は遠位端148は、ステープル脚部164、166を誘導し、支持し得る。様々な実施形態において、ステープル空洞144の近位端146及び/又は遠位端148は、駆動力の水平成分によって生成されたトルクを均衡させ得る。例えば、スレッド190が遠位に移動するとき、ステープル空洞144の遠位端148は、展開中のステープル160の回転及び/又はトルクに抵抗し得る。ここで図62〜64を参照すると、後端面196は、ステープル空洞144のステープル160を持ち上げて外に出し続け得る。例えば、スレッドオーバードライブ198は、ステープルオーバードライブ188に接触して、ステープル160の基部162を持ち上げて、カートリッジ本体140から外に出し得る。
ここで図45〜47を参照すると、例えば、ステープルカートリッジ240などステープルカートリッジは、エンドエフェクタ120の細長いチャネル122(図3)に装着され得る。例えば、ステープル160などステープルは、ステープルカートリッジ240に射出可能に位置し得る。例えば、スレッド190(図14〜17)は、ステープルカートリッジ240を通って移動して、そこからステープル160を射出し得る。様々な場合において、ステープルカートリッジ240は、カートリッジ本体242と、カートリッジ本体242に画定されたステープル空洞244と、を含み得る。ステープル160は、例えば、ステープル空洞244内に取り外し可能に位置し得る。例えば、各ステープル空洞244は、1つのステープル160を取り外し可能に格納し得る。更に、各ステープル空洞244は、例えば、近位端246と、遠位端248と、を有し得、長手方向側壁250は、ステープル空洞244の近位端246と遠位端248との間に延在し得る。本明細書に記載する空洞144と同様に、近位端246、遠位端248、及び/又は長手方向側壁250は、発射中のステープル160を誘導し得る、及び/又は支持し得る。例えば、長手方向側壁250は、スレッド190の移動によってステープル160に及ぼされるトルクを均衡させ得る。様々な場合において、空洞244はまた、側壁250間に対角ガイド面251を含み得る。例えば、近位対角ガイド面251aは、空洞244の近位端246と空洞244の側壁250との間に延在し得る。加えて、又はその代わりに、遠位対角ガイド面251bは、空洞244の遠位端248と空洞244の側壁250との間に延在し得る。対角ガイド面251a、251bは、ステープル160がステープル空洞244内で持ち上げられるときに、例えば、ステープル160の起伏部178(図6〜13)を誘導し得る、及び/又は指示し得る。例えば、起伏部178の一部は、対角ガイド面251a、251bに沿って枢動し得る、及び/又はこれらに接触して移動し得る。かかる配置において、対角ガイド面251a、251bは、例えば、ステープル160に及ぼされるトルクを均衡させ得る。
ここで図32A〜32Cを参照すると、例えば、ステープル160などステープルは、例えば、材料シート130など材料シートから切断、形成、及び/又は打ち抜きされ得る。材料シート130は、例えば金属であり得、例えば、ステンレス鋼及び/又はチタンを含み得る。様々な場合において、材料シート130は、実質的に平坦及び/又は平滑であり得る。更に、特定の場合において、材料シート130は、例えば、第1領域134及び第2領域136など様々な領域において屈曲、折り畳み、起伏付け、及び/又は波状形成が行われ得る。材料シート130は、例えば、パンチ及び/又は押し型を使用して屈曲され得る。材料シート130の平坦又は実質的に平坦な部分135a、135b、及び135cは、例えば、領域134、136の中間に位置し得る。第1領域134は、例えば、平坦部135a及び135bの中間にあり得、第2領域136は、例えば、平坦部135b及び135cの中間にあり得る。様々な場合において、例えば、平坦部135a及び135cは同一平面上にあり得る、並びに/又は、例えば、平坦部135bは平坦部135a及び/又は135cと平行であり得、及び/又は実質的に平行であり得る。主として図32Aを参照すると、複数の平坦シート130a、130b、130c、130d、130e、130fは、積層され、次いで、領域134、136において同時に屈曲され得る。他の実施形態において、シート130a、130b、130c、130d、130e、130fは、例えば、個別に屈曲され、次いで積層され得る。
様々な場合において、ステープル160は、屈曲シート130から切断、形成、及び/又は打ち抜きされ得る。例えば、主として図32Bを参照すると、屈曲シート130にステープル輪郭132のトレース、エッチング、及び/又は切り込みが行われ得る。屈曲シート130において、ステープル輪郭132が、例えば、機械加工及び/又はレーザー切断され得る。様々な場合において、放電加工機(EDM)用ワイヤ138を使用して、ステープル輪郭132を切断し得る。更に、特定の場合において、複数の積層シート130は、同時に切断され得る。特定の実施形態において、主として図32Cを参照すると、ステープル輪郭132は、ステープル160の境界、つまり外周を形成し得る。例えば、ステープル輪郭132はステープル160(図6〜13及び33〜36)を形成し得る、及び/又は、例えば、ステープル160に似た様々な特徴を有するステープルを形成し得る。様々な場合において、複数のステープル輪郭132は材料シート130に切り込まれ得、複数のステープル160は、単一の材料シート130から形成され得る。図32B及び32Cに示すように、EDM用ワイヤ138は、一度に複数の材料シート130を貫通して、一度に複数のステープル160を切断し得る。6枚のシート130がEDM用ワイヤ138によって同時に切断されるが、任意の好適な数のシート130が同時に切断され得る。例えば、ワイヤ138は、6枚未満のシート130を同時に、又は6枚超のシート130を同時に切断し得る。
例えば、図32C及び33〜36を参照すると、ステープル輪郭132は、例えば、基部162及び/又はステープル脚部164、166を形成し得る。更に、ステープル輪郭132は、少なくとも1つの一体形成されたステープル駆動面を含み得る。例えば、ステープル輪郭132は、初期駆動面180及び/又は2次駆動面182を含み得る。換言すると、初期駆動面180及び/又は2次駆動面182は、ステープル160が材料シート130から切断されるのと同時に機械加工され得る、及び/又は形成され得る。特定の場合において、シート130の屈曲、つまり起伏領域134、136(図32A及び32B)は、ステープル160の起伏部178を形成し得る。更に、シート130の外側平坦部135a及び135c(図32A及び32B)は、ステープル脚部164及び166に対応し得、シート130の中間平坦部135b(図32A及び32B)は、例えば、基部162の中間部172に対応し得る。
様々な場合において、ステープル160の奥行D(図34及び36)は、材料シート130の奥行によって決定され得る。例えば、材料シート130は、その奥行に基づいて選択され得、材料シート130から形成されるステープル160は、材料シート130と同一の奥行を有し得る。更に、基部162及びステープル脚部164、166の高さH(図35)及び幅W(図35)は、ステープル輪郭132によって決定され得る。様々な場合において、ステープル輪郭132は、各ステープル要素の長さに沿って、ステープル要素の高さ及び/又は幅に変化をもたらし得る。例えば、基部162の高さH及び/又はステープル脚部164、166の幅Wは、その長さに沿って変化し得る。更に、ステープル輪郭132によって、テーパー、段、及び/又は他の変化が画定され得る。したがって、ステープル160の形状は、ステープル160及び/又はステープル160を使用し得るエンドエフェクタ120の目的、用途、及び/又は設計に基づいて選択され得る、及び/又は操作され得る。
主として図33〜36を参照すると、様々な場合において、ステープル160は、基部162の高さHがステープル脚部164、166の奥行Dと無関係である、及び/又はこれと異なるように切断され得る。例えば、ステープル脚部164、166の奥行Dは、材料シート130の奥行に対応し得、基部162は、例えば、材料シート130の奥行及び/又は対応する脚部の奥行Dと無関係であり得る適切な高さHに切断され得る。適切な高さHは、例えば、ステープル160及び/又はステープル160を使用し得るエンドエフェクタ120(図3)の目的、用途、及び/又は設計に基づき得る。更に、基部162の高さHはまた、その長さに沿って変化し得る。例えば、高さHは、例えば、ステープル160の駆動面において、及び/若しくはその付近で、並びに/又はステープル脚部164、166のうちの1つと基部162との間のガセットにおいて変化し得る。ステープル輪郭132は、例えば、基部162の長さに沿って少なくとも1つのテーパー及び/又は段を設け得る。ステープル輪郭132は、例えば、基部162の2次駆動面182を形成し得るテーパー又は斜面を備え得る。2次駆動面182の傾斜度は、ステープル輪郭132を介して選択、設計、及び実行され得る。特定の実施形態において、基部162の高さHは、ステープル脚部164、166の奥行Dよりも大きくてよい。他の実施形態において、基部162の高さHは、ステープル脚部164、166の奥行D以下であり得る。比較してみると、屈曲ワイヤから形成されるステープルの形状は、初期ワイヤの寸法に基づいて制約され得る、及び/又は限定され得る。例えば、ワイヤで形成されたステープルでは、ステープル基部の高さは、通常、ステープル脚部の幅に対応し、ステープル脚部の幅は、通常、ワイヤの直径に対応する。例えば、ワイヤの直径は延伸及び/又は圧延によって修正され得るが、許容される修正は、材料の体積によって制限及び/又は制約される。
様々な場合において、ステープル脚部164、166の幅Wはまた、例えば、ステープル脚部164、166の奥行D及び基部162の高さHと無関係であり得る。ステープル脚部164、166は、例えば、ステープル160及び/又はステープル160を使用し得るエンドエフェクタ120(図3)の用途、目的、及び/又は設計に基づいて、適切な幅Wに切断され得る。特定の実施形態において、ステープル脚部164、166は、例えば、異なる幅を備え得る、及び/又はステープル脚部164、166の幅は、先細であり得る、段付きであり得る、又は他の方法でその長さに沿って変化し得る。例えば、ステープル脚部164、166は、先端174において先細であって、貫通端又は貫通点を形成し得る。
ここで図37〜40を参照すると、材料シート130(図32A及び32B)へのステープル輪郭232のトレース、切り込み、エッチング、及び/又は機械加工が行われ、例えば、ステープル160(図33〜36)に類似のステープル260が材料シート130から形成され得る。例えば、ステープル260は、基部262と、基部262から延出するステープル脚部264、266と、を含み得る。様々な実施形態において、ステープル260は、起伏部278を含み得、起伏部278は、ステープル260が形成された材料シート130の屈曲及び/又は起伏領域134、136(図32A及び32B)に対応し得る。特定の実施形態において、ステープル260は、例えば、起伏部278間に中間部272を含み得る。更に、少なくとも1つの駆動面280、282は、ステープル輪郭232を介してステープル260の外周に沿って形成され得る。
ステープル160と同様に、ステープル脚部264の奥行Dは、材料シート130の奥行に対応し得る。更に、様々な場合において、ステープル基部262の高さHは、ステープル脚部264、266の奥行Dと無関係であり得る、及び/又は材料シート130の奥行と無関係であり得る。例えば、図37〜40に示すように、ステープル基部262の高さHは、ステープル基部162(図33〜36)の高さH未満であり、ステープル脚部264、266の奥行Dは、例えば、ステープル脚部164、166の奥行Dに等しい。様々な場合において、ステープル脚部264、266の幅Wはまた、ステープル脚部264、266の奥行Dと無関係であり得る。ステープル基部262の高さH及びステープル脚部264、266の幅Wは、例えば、ステープル260及び/又はエンドエフェクタ120(図3)の目的、用途、及び/又は設計に基づいて選択され得る。
ここで図41〜44を参照すると、材料シート130(図32A及び32B)へのステープル輪郭332のトレース、切り込み、エッチング、及び/又は機械加工が行われ、例えば、ステープル160及び260(図33〜40)に類似のステープル360が材料シート130から形成され得る。例えば、ステープル360は、基部362と、基部362から延出するステープル脚部364、366と、を含み得る。様々な実施形態において、ステープル360は、起伏部378を含み得、起伏部378は、ステープル360が形成された材料シート130の屈曲及び/又は起伏領域134、136(図32A及び32B)に対応し得る。特定の実施形態において、ステープル360は、例えば、起伏部378間に中間部372を含み得る。更に、少なくとも1つの駆動面380及び382は、ステープル輪郭332を介してステープル360の外周に沿って形成され得る。
ステープル160及び260と同様に、ステープル脚部364の奥行Dは、材料シート130の奥行に対応し得る。更に、様々な場合において、ステープル基部362の高さHは、ステープル脚部364、366の奥行Dと無関係であり得る、及び/又は材料シート130の奥行と無関係であり得る。例えば、図41〜44に示すように、ステープル基部362の高さHは、ステープル基部162(図33〜36)の高さHよりも大きく、ステープル基部262(図37〜40)の高さHよりも大きく、ステープル脚部364、366の奥行Dは、例えば、ステープル脚部164、166の奥行Dに等しく、ステープル脚部264、266の奥行Dに等しい。様々な場合において、ステープル脚部364、366の幅Wはまた、ステープル脚部364、366の奥行Dと無関係であり得る。ステープル基部362の高さH及びステープル脚部364、366の幅Wは、例えば、ステープル360及び/又はエンドエフェクタ120(図3)の目的、用途、及び/又は設計に基づいて選択され得る。
ここで図48〜51を参照すると、例えば、ステープル460などステープルは、例えば、ステープルカートリッジ140(図3〜5)及び/又はステープルカートリッジ240(図45〜47)などステープルカートリッジで使用され得る。ステープル460は、近位部468と、遠位部470と、を有する基部462を含み得る。中間基部472は、例えば、近位部468と遠位部470との間に位置し得る。図48〜51に示すように、第1ステープル脚部464は、基部462の近位部468から延出し得、第2ステープル脚部466は、基部の遠位部470から延出し得る。様々な場合において、ステープル脚部464、466は、例えば、円柱状又は実質的に円柱状であり得、例えば、組織を貫通するために先細であり得る、及び/又は鋭縁部若しくは鋭点部を含み得る、ステープル先端部474を含み得る。他の実施形態において、ステープル脚部464、466は、例えば、丸い、及び/又は多角形の外周を含み得る。ステープル基部462の中間部472は、例えば、平坦又は実質的に平坦であり得る、組織接触面473を含み得る。様々な場合において、ステープル460は、例えば、ワイヤから形成され得、このワイヤは、屈曲される、捩られる、及び/又は他の方法で操作されて、例えば、ステープル脚部464、466及び/又はステープル基部462を形成し得る。様々な実施形態において、ワイヤの直径は、例えば、ステープル脚部464、466の幅及び奥行を規定し得る。いくつかの実施形態において、ワイヤは、延伸及び/又は圧延されて、ステープル460の寸法を修正し得る。特定の場合において、ワイヤ基部462の中間部462は、形成及び/又は平坦化されて、組織接触面473を形成し得る。様々な場合において、基部462は、例えば、基部462の組織接触面473及び底面475が平坦若しくは実質的に平坦である、及び/又は平行若しくは実質的に平行であるように、2枚の平行又は実質的に平行である板の間で平坦化され得る。基部162に対する修正は、例えば、ワイヤ材料の体積によって制約及び/又は限定され得る。
更に図48〜51を参照すると、ステープル460は、斜面及び/又はガセットを含み得る。例えば、斜面484は、第1ステープル脚部464と基部462との間に延在し得る、及び/又は斜面484は、第2ステープル脚部466と基部462との間に延在し得る。特定の実施形態において、斜面484は、例えば、第1ステープル脚部464と第2ステープル脚部466との間に延在する長手方向軸G(図49)に対して、及び/又はステープル脚部464、466の長さに沿って延在する垂直軸H(図51)に対して非対称であり得る。斜面484は、例えば、軸G及び/又は軸Hから離れる方向に延在し得る。したがって、特定の実施形態において、基部462の中間部472は、軸G及び/又は軸Hからオフセットし得る。例えば、基部462の質量中心は、軸G及び軸Hによって画定される平面からオフセットし得る。様々な場合において、基部462のオフセット中間部472は、捕捉した組織に圧力を印加する、及び/又は分散させるための広い、及び/又は平滑な表面をもたらし得る、捕捉した組織に接触するための広い、及び/又は平坦な面を形成し得る。かかる実施形態において、ステープル460内での組織の破裂及び/又は外傷は、低減されてよい、及び/又は最小限に抑えられてよい。更に、本明細書に記載するステープル160、260及び/又は360と同様に、ステープル460は、脚部形成面、例えば、軸G及び軸Hによって画定された面を含み得、この平面は、例えば、ステープル460の基部462の質量中心からオフセットし得る。
ここで図52〜55を参照すると、例えば、ステープル560などステープルは、例えば、ステープルカートリッジ140(図3〜5)及び/又はステープルカートリッジ240(図45〜47)などステープルカートリッジで使用され得る。ステープル560は、近位部568と、遠位部570と、を有する基部562を含み得る。中間基部572は、例えば、近位部568と遠位部570との間に位置し得る。図52〜55に示すように、第1ステープル脚部564は、基部562の近位部568から延出し得、第2ステープル脚部566は、基部562の遠位部570から延出し得る。特定の実施形態において、基部560の中間部572は、例えば、第1ステープル脚部564と第2ステープル脚部566との間に画定された軸C(図53)と平行及び/又は実質的に平行であり得る、軸D(図53)に沿って延在し得る。
様々な場合において、ステープル脚部564、566は、例えば、円柱状又は実質的に円柱状であり得、例えば、組織を貫通するために先細であり得る、及び/又は鋭縁部若しくは鋭点部を含み得る、ステープル先端部574を含み得る。様々な場合において、ステープル560は、ワイヤから形成され得る。例えば、ワイヤは、屈曲される、捩られる、及び/又は他の方法で操作されて、ステープル560を形成し得る。更に図52〜55を参照すると、ワイヤは、湾曲部579a、579b、579c、及び/又は579dにおいて操作され得る。例えば、ステープル基部562は角部578を含み得、この角部は、例えば、ステープル基部562の中間部572に対して、及び/又は第1ステープル脚部564と第2ステープル脚部566との間に画定された軸Cに対して角度をなすように方向付けられ得る。様々な実施形態において、ステープル560を形成するワイヤは、例えば、第1ステープル脚部564と角部578aとの間の579aにおいて湾曲し得る、角部578aと中間部572との間の579bにおいて湾曲し得る、中間部572と角部578bとの間の579cにおいて湾曲し得る、及び/又は角部578bと第2ステープル脚部566との間の579dにおいて湾曲し得る。例えば、基部562の中間部572は、第1ステープル脚部564と第2ステープル脚部566との間に延在する軸C(図53)から横方向にオフセットし得る。
様々な実施形態において、ワイヤの直径は、例えば、ステープル脚部564、562及び/又はステープル基部562の幅及び奥行を規定し得る。いくつかの実施形態において、ワイヤ及び/又はその一部は、延伸及び/又は圧延されて、ステープル560及び/又はステープル560の要素の寸法を修正し得る。更に、ワイヤは、丸い、及び/又は多角形の外周を含み得る。特定の実施形態において、ワイヤは、例えば、ある角度をなして切断されて、ステープル先端574を形成し得る。本明細書に記載するステープル160、260及び/又は460と同様に、ステープル560は、脚部形成面、例えば、軸Cによって画定された面を含み得、この平面は、例えば、ステープル560の基部562の質量中心からオフセットし得る。
上記に加えて、ここで図65を参照すると、例えば、エンドエフェクタ120などエンドエフェクタは、細長いチャネル122内に位置するステープルカートリッジ240と、これに加えて、ステープルカートリッジ240の反対側に位置付け可能なアンビル124と、を含み得る。様々な場合において、カートリッジ240は、複数のステープル空洞244と、各ステープル空洞244内に位置する、例えば、ステープル460など締結具と、内部にナイフ158を摺動可能に受け入れるように構成されている長手方向スロット243と、を含み得る。図65に示した実施形態に関連してステープル460を示したが、この実施形態では、任意の好適なステープル、つまり締結具、例えば、ステープル160を使用できる。概して図73及び74を参照すると、エンドエフェクタ120は、閉鎖管115を含み得るシャフト114から延出し得る。閉鎖管115が遠位に前進するとき、閉鎖管115はアンビル124に接触し、開位置(図73)と閉位置(図74)との間でアンビル124を回転させ得る。アンビル124が閉鎖されると、ナイフ158が遠位に前進して、アンビル124とカートリッジ240との間に捕捉した組織を横切開し得る。本明細書に開示する特定のエンドエフェクタにおいて、エンドエフェクタ120内に位置するカートリッジは、例えば、スレッド190など締結具発射アクチュエータを更に含み得、このアクチュエータは、ナイフ158によって遠位に押されて、ナイフ158が組織を横切開するのと同時に、カートリッジからステープルを展開する。図65に示した実施形態に関して、ステープルカートリッジは、例えば、スレッドアセンブリ790など締結具発射アクチュエータを含み得、このアクチュエータは、ナイフ158と共に、又はこれと並列して遠位に前進して、カートリッジ240からステープル460を射出し得る。例えば、ステープラーのシャフト114は、ナイフ158を前進させるように構成されている発射バー157と、それに加えて、スレッドアセンブリ790を前進させるように構成されているプッシャーバー159と、を含み得る。発射バー157及びプッシャーバー159は同時に前進してよいが、様々な場合において、これらの操作は、以下で更に詳述するように、初期遠位移動が互いに対して重なり得ないように時期調節され得る。発射バー157とプッシャーバー159との間での初期相対移動に加えて、スレッドアセンブリ790は、こちらも以下で更に詳述するように、互いに対して移動し得る、2つ以上の部分を含み得る。
主として図66〜69を参照すると、スレッドアセンブリ790は、第1スレッド部792と、第2スレッド部793と、を含み得る。第1スレッド部792は、内側斜面部791aと、外側斜面部791bと、を含み得る。図66及び67に示すように、外側斜面部791bは、内側斜面部791aに対して外側に位置する。外側斜面部791bはまた、内側斜面部791aに対して遠位に延在する。同様に、第2スレッド部793は、内側斜面部794aと、外側斜面部794bと、を含み得る。図68及び69に示すように、外側斜面部794bは、内側斜面部794aに対して外側に位置する。外側斜面部794bはまた、内側斜面部794aに対して遠位に延在する。様々な場合において、内側斜面部791aは、内側ステープル列を持ち上げる、又は少なくとも部分的に持ち上げるように構成され得るが、一方では、外側斜面部791bは、外側ステープル列を持ち上げる、又は少なくとも部分的に持ち上げるように構成され得る。主として図67に示すように、内側斜面部791a及び外側斜面部791bは、それぞれ斜面795a及び795など斜面をそれぞれ含み得、これらは、それぞれ内側ステープル列及び外側ステープル列内のステープル下で摺動し得る。内側斜面部791a及び外側斜面部791bの斜面795a及び795bは、未発射位置から少なくとも部分発射位置までステープルを持ち上げるように構成され得る。様々な場合において、内側斜面部791a及び外側斜面部791bの斜面795a及び795bは、例えば、少なくとも1つの傾斜面、曲面、作動面、及び/又は凸面をそれぞれ備え得る。
上記に加えて、第2スレッド部793の内側斜面部794aは内側斜面796aを含み得、同様に、第2スレッド部793の外側斜面部794bは外側斜面796bを含み得る。様々な場合において、第1スレッド部792の内側斜面795aは、第2スレッド部793の内側斜面796aと協働して、内側ステープル列内のステープルを未発射位置から完全発射位置まで持ち上げるように構成され得る。より具体的には、内側斜面部791aは、内側ステープル列内のステープルを未発射位置から部分発射位置まで持ち上げ得、例えば、次いで、内側斜面部794aは、その部分発射位置から完全発射位置までステープルを持ち上げ得る。かかる状況において、内側ステープル列内のステープルの持ち上げ動作は、第1スレッド部792の内側斜面部791aによって開始され、第2斜面部793の内側斜面796aへと移動し、次いで、第2斜面部793によって完了し得る。同様に、第1スレッド部792の内側斜面795bは、第2スレッド部793の内側斜面796bと協働して、外側ステープル列内のステープルを未発射位置から完全発射位置まで持ち上げるように構成され得る。より具体的には、外側斜面部791bは、外側ステープル列内のステープルを未発射位置から部分発射位置まで持ち上げ得、例えば、次いで、外側斜面部794bは、その部分発射位置から完全発射位置までステープルを持ち上げ得る。かかる状況において、外側ステープル列内のステープルの持ち上げ動作は、第1スレッド部792の内側斜面部791bによって開始され、第2斜面部793の外側斜面796bへと移動し、次いで、第2斜面部793によって完了し得る。内側ステープル列内のステープルの発射又は持ち上げ動作は、内側斜面部794aの頂部798がステープルの下を通過すると、完了し得る。同様に、外側ステープル列内のステープルの発射又は持ち上げ動作は、外側斜面部794bの頂部798がステープルの下を通過すると、完了し得る。
再び図65参照すると、スレッドアセンブリ790は、複数の第1スレッド部792及び/又は複数の第2スレッド部793と、を含み得る。様々な場合において、スレッドアセンブリ790は、第1スレッド部792及び第2スレッド部793を備える第1組のスレッド部と、第1スレッド部792及びa第2スレッド部793を備える第2組のスレッド部と、を備え得る。特定の場合において、第2組のスレッド部は、第1組の鏡像を構成し得る。本明細書におけるスレッドアセンブリ790の説明を簡略化するために、1組のスレッド部のみに言及する。しかしながら、読者は、1組のスレッド部の操作に関連する説明はまた、任意の好適な組数のスレッド部の同時操作に適用し得ることを認識するべきである。
上記に加えて、カートリッジ240の外側ステープル列、すなわち、チャネル243から最も離れた列は、内側ステープル列、すなわち、チャネル243に最も近い列を誘導し得る。換言すると、外側列内のステープルの変形は、内側列内の、横方向に隣接するステープルの変形よりも前、又は少なくともやや前に開始し得る。他の場合において、カートリッジ240の外側ステープル列、すなわち、チャネル243から最も離れた列は、内側ステープル列、すなわち、チャネル243に最も近い列に後れを取り得る。換言すると、内側列内のステープルの変形は、外側列内の、横方向に隣接するステープルの変形よりも前、又は少なくともやや前に開始し得る。更に、カートリッジ240内に画定されたチャネル243の両側で2つのステープル列が開示されるが、他の実施形態は、例えば、3つのステープル列など、2つを超えるステープル列が、チャネル243の両側に存在することを想到する。かかる実施形態において、スレッドアセンブリは、内側ステープル列と同時に、外側ステープル列と同時に、並びに/又は内側ステープル列及び外側ステープル列に対して連続的に段階的な時点でステープルの追加列を展開するように構成され得る。
上記のように、第1スレッド部792は、スレッドアセンブリ790の第2スレッド部793に対して移動可能である。ここで図70〜72を参照すると、スレッドアセンブリ790は、初期の未発射構成(図70)と第2の、伸長構成(図71及び72)との間を移動可能である。主として図70を参照すると、スレッドアセンブリ790の初期の未発射構成では、第1スレッド部792は、第2部分793内で折り畳まれている、つまりこれに対して後退している。少なくとも1つのかかる場合において、第1スレッド部792の遠位端は、第2スレッド部793の遠位端を超えて延在しないでよい。図示されていないが、他の場合において、第1スレッド部792の遠位端は、第1スレッド部792が第2部分793内で折り畳まれているとき、第2スレッド部793の遠位端を超えて延在してよい。図70を更に参照すると、読者は、ステープル460がアンビル124に向けてまだ持ち上げられていないとき、ステープル460は未発射位置にあることを更に認識するであろう。図70及び71を比較すると、読者は、第1スレッド部792が、第2スレッド部793に対して伸長していることに気付くであろう。かかる状況において、第1スレッド部792の遠位端は、第2スレッド部793の遠位端に対して遠位に位置する。その初期の、未発射位置からその伸長位置までの第1スレッド部792の移動は、第1スレッド部792の内側斜面部791a及び/又は外側斜面部791bを1つ、又は2つ以上のステープル460の下に位置付け得る。他の構成において、その初期の、未発射位置からその伸長位置までの第1スレッド部792の移動は、内側斜面部791a及び/又は外側斜面部791bを1つ、又は2つ以上のステープル460の下に位置付け得る。いずれにしても、図71に示すように、第1スレッド部792の伸長は、少なくとも1つのステープル460をアンビル124に向けて少なくとも部分的に持ち上げ得る、及び/又は少なくとも1つのステープル460をアンビル124に接触させて少なくとも部分的に変形させ得る。特定の場合において、第1スレッド部792の伸長は、少なくとも1つのステープル460をアンビル124に接触させて完全に持ち上げ得るか、完全に変形させ得る。様々な場合において、第2スレッド部793は、第1スレッド部792がその伸長位置へと移動するときに遠位に前進しないでよいが、特定の状況において、第1スレッド部792がその伸長位置へと移動するときに、少なくとも多少の第2スレッド部793の遠位移動が発生してよい。
図71及び72を比較すると、第1スレッド部792及び第2スレッド部793が遠位に前進して、アンビル124に向けてステープル460を持ち上げていることに気付き得る。次いで、第1スレッド部792及び第2スレッド部793は、エンドエフェクタ120の遠位端へと前進して、以下で更に詳述する、エンドエフェクタ120の発射ストロークを完了し得る。いずれにしても、エンドエフェクタ120の発射ストローク中のスレッドアセンブリ790の初期の進行状況を図70〜72に示す。図70は、後退した、未発射位置にあるスレッドアセンブリ790を示す。図71は、伸長した、部分発射位置にあるスレッドアセンブリ790を示す。図72は、伸長した、発射位置にあるスレッドアセンブリ790を示す。上記で概説したように、プッシャーバー159は、図70〜72に示した進行状況を経てスレッドアセンブリ790を前進させるために、遠位に移動し得る。図70を参照すると、プッシャーバー159は、初期の、未発射位置で示されており、第1スレッド部792の近位端と接触している。様々な実施形態において、プッシャーバー159は、第1スレッド部792を係合し得る、その遠位端から延在する接触フランジ155を含み得る。図70を更に参照すると、プッシャーバー159がその初期の、未発射位置にあるとき、プッシャーバー159は、第2スレッド部793と接触しなくてよい。プッシャーバー159が遠位に前進するとき、プッシャーバー159は、図71に示すように、接触フランジ155が第2スレッド部793の近位端と接触するまで第1スレッド部792を遠位に移動させ得る。上記のように、スレッドアセンブリ790を伸長させるのは、第1スレッド部792と第2スレッド部793との間でのこの相対運動である。この後、プッシャーバー159は、図72に示すように、第1スレッド部792及び第2スレッド部793を同時に遠位に前進させるために、遠位に移動し得る。
上記のように、エンドエフェクタ120は、組織のステープル留めと横切開を同時に行うように構成され得る。図65を再び参照すると、エンドエフェクタ120は、ナイフバー156が遠位に前進するとき、組織を横切開するように構成されているナイフ刃158を備える発射部材、つまりナイフバー156を含み得る。図70及び71を再び参照すると、プッシュバー159の初期遠位移動は、ナイフバー156に伝達されなくてよい。換言すると、スレッドアセンブリ790がその後退位置(図70)とその伸長位置(図71)との間を移動するとき、ナイフバー156は動かないままであるか、実質的に動かなくてよい。かかる状況において、プッシャーバー159とナイフバー156との間の相対運動は、少なくともエンドエフェクタ発射ストロークの初期部分中に生じ得る。図74及び77を比較すると、第1に、プッシャーバー159が遠位に前進して、スレッドアセンブリ790を伸長させ、第2に、ナイフバー156は遠位に前進していないと言える。特にナイフバー156の近位端及びプッシャーバー159に注意されたい。より具体的には、プッシャーバー159は、その間に延在する駆動ピン759を含み得、これは、ナイフバー156から近位に延在する駆動バー157内に画定された駆動スロット757を通って延在する。図74に示すように、プッシャーバー159がその近位の未発射位置にあるとき、駆動ピン759は、駆動スロット757の近位端に位置する。図77に示すように、プッシャーバー159が遠位に前進するとき、駆動ピン759は、駆動ピン759が駆動スロット757の遠位端に達するまで、駆動スロット757内を遠位に摺動し得る。かかる位置では、スレッド790は完全に伸長しており、ナイフバー156は、まだプッシャーバー159と共に遠位に前進していない。図78及び79に示すように、駆動ピン759が駆動スロット757の遠位端と接触すると、プッシャーバー156及びナイフバー159は、共に遠位に移動し得る。
上記に加えて、ナイフバー156は、アンビル124及びステープルカートリッジチャネル123とそれぞれ係合するように構成され得る、フランジ153及び155を含み得る。図77に示すように、ナイフバー156が近位の、非前進位置にあるとき、フランジ153は、アンビル124内に画定されたスロット121に対して近位に位置し得る。ナイフバー156のかかる位置では、フランジ155は、カートリッジチャネル123内及び/又はその外側に画定されたスロット内に位置しても、位置しなくてもよい。ナイフバー156が遠位に前進するとき、フランジ153はアンビルスロット121に入り得、フランジ155はカートリッジチャネルスロット内に位置し得る。かかる状況において、ナイフバー156は、アンビル124とカートリッジチャネル123内に位置するステープルカートリッジとの間に、間隙、つまり組織間隙距離を設定し得る。様々な場合において、ナイフバー156は、ナイフバー156が遠位に前進するとき、エンドエフェクタ120内の組織の形成高さ及び/又は圧縮を制御し得る。
プッシャーバー159がナイフ158を前進させる前に、プッシャーバー159がスレッドアセンブリ790を移動させるという上記の配置は、多くの状況において有利であり得る。例えば、組織は、切開前にステープル留めをすることが望ましいことが多い。したがって、ステープルの形成は、ナイフバー156による組織の横切開をもたらすか、実質的にもたらす。スレッド790及びナイフバー156の時差展開は、ステープル形成と組織切開との間でのかかる相対的な進行を促進し得る。更に、スレッド790は、エンドエフェクタ120の近位−遠位間長さ、つまり長手方向長さを短くできるようにするために、後退した、未発射構成にあるエンドエフェクタ120内にコンパクトに格納され得る。換言すると、少なくとも部分折り畳み状態で発射ストロークを開始し得る、スレッドアセンブリには、より小さい長手方向余地が必要であってよい。更に、スレッドアセンブリ790の長手方向伸長性のおかげで、スレッドアセンブリ790のステープル持ち上げ面はより長くてよく、例えば、単一スレッドよりも浅い、つまり鋭角ではない斜面角を含み得る。換言すると、スレッドアセンブリ790の斜面に使用可能な長手方向長さがより長いために、スレッドアセンブリ790の機械的利点が向上し得る。
ここで図80〜82を参照すると、スレッドアセンブリ790及びナイフバー156は、エンドエフェクタ120の遠位端に向けて遠位に前進して、エンドエフェクタ120の発射ストロークを完了し得る。スレッド790がエンドエフェクタ120の遠位端に近づくとき、様々な場合において、第1スレッド部792はステープルカートリッジの遠位端245に接触し、第2スレッド部793に対して、及び/又は第2スレッド部793内で後退し得る。より具体的には、遠位端245は、第1スレッド部792の遠位移動を阻止し得、一方、第2スレッド部793は、発射ストロークを完了させるために、第1スレッド部792に対して遠位に移動する。様々な場合において、第2スレッド部793は、ステープルカートリッジの遠位端245に接触するまで遠位に前進し得、一方、他の場合では、発射ストロークは、第2スレッド部793が遠位端245に接触する前に完了し得る。いずれにしても、プッシャーバー159の遠位フランジ155が、第1スレッド部792及び第2スレッド部793をエンドエフェクタ120の遠位端に向けて押す実施形態においては、第1スレッド部792は、第1スレッド部792が遠位端に達するときにプッシャーバー159との係合を解除して、プッシャーバー159が第1スレッド部792に対して第2スレッド部793を押すことができるようにしてよい。少なくとも1つのかかる場合において、主として図77を参照すると、ステープルカートリッジの遠位端は、プッシャーバー159が第1スレッド部792の下を摺動し得るように、第1スレッド部792をアンビル124に向けて上方に持ち上げるように構成され得るボス241を含み得る。かかる状況において、第1スレッド部792は、動作可能なように第2スレッド部793及びプッシャーバー159との係合を解除し得る。様々な場合において、上記のように、ボス241は、ステープルカートリッジの全ステープルの展開及び/又は第2スレッド部793への移動後に第1スレッド部792が上方に持ち上げられるように位置し、配置され得る。更に、上記に加えて、ステープルカートリッジの遠位端は、第1スレッド部792を持ち上げるように構成されている第1ボス241と、更なる第1スレッド部792を持ち上げるように構成されている第2ボス241と、を含み得る。様々な場合において、ボス241は、第1スレッド部792を同時に、同期して持ち上げるように構成され得る。いくつかの場合において、ボス241は、第1スレッド部792を連続的に持ち上げるように構成され得る。
ここで図85〜88を参照すると、図85は、初期の、未発射構成にあるスレッドアセンブリ790を示す。上記に加えて、プッシャーバー159は、第1スレッド部792の近位端789に接触し、図86に示すように、第1スレッド部792の近位端789が第2スレッド部793の近位端787と同一平面になるまで、第1スレッド部792を遠位に押し得る。かかる時点において、第1スレッド部792は、第2スレッド部793に対して、完全に伸長し得る。その後、プッシャーバー156は、近位端787及び近位端789を同時に押して、スレッドアセンブリ790を遠位に前進させ得る。上記でも述べたように、ここで図87を参照すると、第1スレッド部792は、例えば、ステープルカートリッジの遠位端245によって停止させられ、ステープルカートリッジのボス241によって上方に持ち上げられ得る。かかる時点において、図88に示すように、第1スレッド部792は、第2スレッド部793及び遠位フランジ155に対して高くされ得、したがって、第2スレッド部793は、スレッドアセンブリ790を折り畳むために、第1スレッド部792に対して、少なくとも部分的にその下で摺動し得る。図87及び88を比較すると、第2スレッド部793は、第1スレッド部792の底面に画定されたレッジ788に近づくように移動し、第1スレッド部792の遠位端789は、第2スレッド部793の遠位端787ともはや揃っていないと言える。
発射ストロークの完了後、ここで図83及び84を参照すると、ナイフバー156及びプッシャーバー159は近位に後退し得る。様々な場合において、ナイフバー156は、プッシャーバー159によって近位に引き寄せられ得る。より具体的には、プッシャーバー159は、駆動ピン759が駆動スロット759の近位端に接触するまで、ナイフバー159に対して近位に後退し得る。かかる時点において、プッシャーバー159は、ナイフバー156のフランジ153がアンビル124のスロット121内に位置しなくなるまで、ナイフバー156を近位に引き寄せ得る。その後、アンビル124は、閉鎖管115が近位に引き寄せられると、開位置へと移動し得る。特定の場合において、ステープルカートリッジは、交換式ステープルカートリッジを備え得る。かかる場合において、使用済みステープルカートリッジは、カートリッジチャネル122から取り外すことができ、必要に応じて、未使用のステープルカートリッジをカートリッジチャネル122内に位置付けて、外科用器具を再利用可能にすることができる。
図83及び84に示すように、ナイフバー156及びプッシャーバー159が後退したときには、折り畳まれたスレッドアセンブリ790は、エンドエフェクタ120の遠位端に残され得る。カートリッジチャネル122から使用済みステープルカートリッジを取り外す場合には、折り畳まれたスレッドアセンブリ790をカートリッジと共にエンドエフェクタ120から取り外し得る。特定の場合において、ステープルカートリッジは、プッシャーバー159及びナイフバー156が後退する前に、すべて使用されなくてよい。かかる場合において、スレッドアセンブリ790は、ステープルカートリッジ内で部分的に前進するのみであってよく、折り畳まれて非伸長構成に戻らなくてよい。次いで、ステープルカートリッジがカートリッジチャネル123から取り外されると、一部のステープルは、まだステープル空洞内に位置している。
本明細書に記載するように、ステープルカートリッジの発射アクチュエータ、つまりスレッド及び/又はステープル留め器具は、未発射位置と発射位置との間でステープルを持ち上げる又は展開するように構成されている、1つ、又は2つ以上の傾斜面を含み得る。例えば、スレッドは、第1ステープル列を展開するように構成されている第1傾斜面、及び第2ステープル列を展開するように構成されている第2傾斜面などを含み得る。各傾斜面は、対応するステープル列内の各ステープルと係合し、ステープルカートリッジの反対側に位置するアンビルに接触して完全に変形するまでステープルを持ち上げるように構成されている、隣接面を備え得る。各傾斜面を画定する隣接面は、例えば、1つ、又は2つ以上の直線面及び/又は1つ、又は2つ以上の曲面など、任意の好適な数の起伏部を含み得る。様々な場合において、隣接面は、対応するステープル列内の各ステープルと直接係合し得、その未発射位置から完全発射位置へと移動するときには、引き続きその列内のステープルと係合したままであり得る。ステープルがその完全発射位置に到達した後、傾斜面はそのステープルとの係合を解除してよい。この配置は、例えば、スレッドアセンブリ790など相対移動可能な要素を有するスレッド、及び/又は例えば、単一材料片で構成されたスレッドなど相対移動可能な要素で構成されないスレッドで可能であり得る。
様々な場合において、発射アクチュエータ、つまりスレッドは、1つ、又は2つ以上の傾斜面を備え得、各傾斜面は、2つ以上の協働駆動面を備える。例えば、ここで図92を参照すると、スレッド890は、初期、つまり第1駆動面895aと、第2、つまり最終駆動面896aと、を備える第1傾斜面891aを含み得る。第1傾斜面891aの初期駆動面895a及び最終駆動面896aは、未発射位置と発射位置との間で第1ステープル列内のステープルを協働して持ち上げるように構成され得る。スレッド890がステープルカートリッジを通って遠位に移動するとき、図89〜92を参照すると、初期駆動面895aは、例えば、ステープル160に接触し、ステープル160をその未発射位置(図89)から部分発射位置(図90)へと持ち上げ得る。その後、スレッド890は、最終駆動面896aが、ステープル160をその部分発射位置とその完全発射位置との間で持ち上げ得るように、遠位に前進し得る。様々な場合において、初期駆動面895aは、ステープル160の初期駆動面180に接触して、ステープル160をその部分発射位置へと持ち上げ得、最終駆動面896aは、ステープル160の第2駆動面182に接触して、ステープル160をその最終発射位置へと持ち上げ得る。かかる場合において、ステープル160は、初期駆動面895aから最終駆動面896aへと移動して、その展開、つまり発射を完了させ得る。図92を参照すると、ステープル160の展開、つまり発射は、第1傾斜面891aの頂部898がステープル160の第2駆動面182の下を通過したら、完了し得る。
上記に加えて、図92を再び参照すると、第1傾斜面891の初期駆動面895a及び最終駆動面896aは、第1ステープル列内のステープルを協働して展開するように構成され得る。スレッド890は、追加ステープル列を展開するために追加傾斜面を含み得る。例えば、スレッド890は、第2ステープル列内のステープルを協働して展開するように構成され得る、初期駆動面895b及び最終駆動面896bを備える第2傾斜面891bを含み得る。様々な場合において、スレッド890は、例えば、第3ステープル列内のステープルを展開するように構成されている、第1傾斜面891aに類似の第3傾斜面及び第4ステープル列内のステープルを展開するように構成されている、第2傾斜面891bに類似の第4傾斜面など、任意の好適な数の傾斜面を更に含み得る。いずれにしても、例えば、駆動面895a、895b、896a、及び896bなど傾斜駆動面の駆動面は、例えば、線形プロファイル及び/又は曲線プロファイルなど任意の好適な構成を含み得る。図92を更に参照すると、第1傾斜面891aは、初期駆動面895a及び最終駆動面896aの中間に転移駆動面897aを含み得る。同様に、第2傾斜面891bは、初期駆動面895b及び最終駆動面896bの中間に転移駆動面897bを含み得る。様々な場合において、転移駆動面は、ある駆動面と別の駆動面との間に転移部を含み得る。いくつかの場合において、転移駆動面は、例えば、ステープル160の初期駆動面180及び第2駆動面182を同時に駆動させる面を備え得る。様々な場合において、傾斜面は、任意の好適な数の駆動面を含み得る。
様々な場合において、上記に加えて、初期駆動面895aは、最終駆動面896aに対して外側に位置し得る。特定の場合において、初期駆動面895a及び最終駆動面896aは互いに接続し得る。他の場合において、初期駆動面895a及び最終駆動面896aは互いに接続していなくてよい。様々な場合において、初期駆動面895aは、第1高さによって画定され得、最終駆動面896aは、第1高さよりも高い、第2高さによって画定され得る。特定の場合において、初期駆動面895aは、第1長手方向軸に沿って画定され得、最終駆動面896aは、第2長手方向軸に沿って画定され得る。特定の場合において、第1長手方向軸及び第2長手方向軸は平行であり得る。いくつかの場合において、初期駆動面895aは、第1平面によって画定され得、最終駆動面896aは、第1平面と平行の第2平面によって画定され得る。他の場合において、第1長手方向軸及び第2長手方向軸は非平行であり得る。いくつかの場合において、第1長手方向軸及び第2長手方向軸は、収束する方向に延在し得る。他の場合において、第1長手方向軸及び第2長手方向軸は、収束しない方向に延在し得る。様々な場合において、上記に加えて、第1傾斜面891aの転移駆動面897aは、第1長手方向軸及び/又は第2長手方向軸と平行である軸に沿って画定され得る。特定の場合において、転移駆動面897aは、第1長手方向軸及び/又は第2長手方向軸と平行ではない軸に沿って画定され得る。様々な場合において、上記に加えて、第1傾斜面891aの転移駆動面897aは、第1面及び/又は第2面と平行である平面に沿って画定され得る。いくつかの場合において、転移駆動面897aは、初期駆動面895a及び/又は最終駆動面896aと同一平面上にあり得る。特定の場合において、転移駆動面897aは、第1面及び/又は第2面とは異なる平面内に画定され得る。様々な場合において、上記に加えて、転移駆動面897aは、初期駆動面895aを最終駆動面896aに接続し得る。
傾斜面891a、初期駆動面895a、最終駆動面896a、及び転移駆動面897aに関連した上記の考察は、例えば、傾斜面891b、初期駆動面895b、最終駆動面896b、及び転移駆動面897bにも同様に当てはまり得る。
様々な場合において、上記に加えて、第1傾斜面891aは、第2傾斜面891bと平行であり得る。他の場合において、第1傾斜面891aは、第2傾斜面891bと平行ではなくてよい。様々な場合において、第1傾斜面891aは、第1高さによって画定され得、第2傾斜面891bは、第2高さによって画定され得る。いくつかの場合において、第1高さは第2高さと同じであり得る。かかる場合において、第1傾斜面891aによって形成された第1ステープル列及び第2傾斜面891bによって形成された第2ステープル列は、同一の高さに形成され得る。他の場合において、第1高さは、第2高さとは異なり得る。かかる場合において、第1傾斜面891aによって形成された第1ステープル列及び第2傾斜面891bによって形成された第2ステープル列は、異なる高さに形成され得る。2012年11月27日に発行された米国特許第8,317,070号、名称「SURGICAL STAPLING DEVICES THAT PRODUCE FORMED STAPLES HAVING DIFFERENT LENGTHS」のすべての開示内容が参照によって本明細書に組み込まれる。
上記のように、スレッドは、ステープル及び/又はカートリッジ内に格納された任意の他の好適な締結具を直接駆動させ、展開し得る。換言すると、スレッドは、ステープルに直接接触し得、駆動部は、スレッド及びステープルの中間には存在しない。かかる配置は、ステープルを支持する複数の駆動部を含む配置とは異なる。かかる配置において、スレッドは、駆動部を係合して、ステープルを持ち上げる。これらの配置において、駆動部は、格納されているステープル空洞からステープルを完全に射出するように構成されていることが多い。より具体的には、駆動部は、ステープルが完全発射位置にあるとき、ステープルがステープルカートリッジの上面、つまりデッキの上方に完全に位置するように、ステープルを持ち上げるように構成されている。ステープルカートリッジのデッキの上方にステープルを完全に持ち上げるためには、駆動部はまた、少なくとも部分的にデッキの上方に持ち上げられてよい。かかる配置は、ステープルのオーバードライブとして特徴付けられ得る。本明細書に記載する多くの教示は、ステープルを直接駆動する1つ、又は2つ以上のスレッドを含む実施形態、これに加えて、ステープルを駆動するために1つ、又は2つ以上のスレッドによって駆動される複数の駆動部を含む実施形態に適用され得る。例えば、スレッド890は、ステープル160を直接駆動する実施形態に関連して記載されているが、スレッド890はまた、ステープル空洞からステープルを展開するように構成されている駆動部を含む実施形態で使用され得る。かかる実施形態において、各駆動部は、例えば、初期駆動面895aによって係合されるように構成されている、第1駆動面180に類似の第1駆動面及び、例えば、最終駆動面896aによって係合されるように構成されている、第2駆動面182に類似の第2駆動面を含み得る。
ステープルがスレッドによって直接、すなわち、駆動部を使用せずに駆動する本明細書に開示する実施形態において、上記に加えて、ステープルはスレッド自体によって、デッキの上方に完全に持ち上げられ得る、つまりオーバードライブされ得る。ここで図91〜94を参照すると、スレッド890は、カートリッジ142のデッキ面141の上方に部分的に延在するように構成されている。より具体的には、傾斜面891a及び891bが空洞144内、及び/又はその間を通過して、例えば、ステープル空洞144からステープル160を射出するとき、第1傾斜面891aの頂部898及び第2傾斜面891bの頂部898は、デッキ面141の上方に延在し得る。かかる状況において、スレッド890は、デッキ面141内に画定されたステープル空洞開口部の上方に部分的に延在するように構成されている。様々な場合において、カートリッジ142は、ステープル空洞144の列内に位置する、及び/又はこれらに揃って位置する複数のカバー145を更に備え得る。例えば、カバー145は、ステープル空洞列内の隣接するステープル空洞144の中間に位置し得る。特定の場合において、カバー145は、ステープル空洞144に対して近位及び/又は遠位に位置し得る。様々な場合において、主として図94を参照すると、傾斜面891の頂部898は、カバー145の下を通過し得る。かかる場合において、各カバー145は、傾斜面891がその下を通ることができるように構成されている、例えば、アーチ状底面147など底面を含み得る。図94を更に参照すると、カートリッジ142は、例えば、その中に第1傾斜面891aを摺動可能に受け入れるように構成されている第1長手方向スロット149と、第2傾斜面891bを受け入れるように構成されている第2長手方向スロット149と、を含み得る。様々な場合において、カートリッジ142は、スレッド890の傾斜面を受け入れるように構成されている複数の長手方向スロット149を含み得る。特定の場合において、長手方向スロット149は、カバー145及びステープル空洞144によって画定され得る。いくつかの状況において、各長手方向スロット149は、ステープル空洞144の長手方向列に対応し得、長手方向スロット149は、長手方向スロット149を通過する傾斜面が、上記で概説したように、ステープル空洞144を通過できるように、互いに連通しているステープル空洞列内にステープル空洞144を配置し得る。
様々な場合において、カートリッジのデッキは、締結される組織に直接接触するように、及び/又は締結される組織を支持するように構成され得る。特定の状況において、カートリッジアセンブリは、米国特許出願第12/894,369号、名称「IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE COMPRISING A SUPPORT RETAINER」(現在の米国特許出願公開第2012/0080344号、2010年9月30日出願)、米国特許出願第13/097,856号、名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING STAPLES POSITIONED WITHIN A COMPRESSIBLE PORTION THEREOF」(現在の米国特許出願公開第2012/0080336号、2011年4月29日出願)、及び米国特許出願第13/242,066号、名称「CURVED END EFFECTOR FOR A STAPLING INSTRUMENT」(現在の米国特許出願公開第2012/0080498号、2011年9月23日出願)に開示されている、例えば、組織厚さコンペンセータなどデッキに位置する層を含み得る。米国特許出願第12/894,369号、名称「IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE COMPRISING A SUPPORT RETAINER」(現在の米国特許出願公開第2012/0080344号、2010年9月30日出願)、米国特許出願第13/097,856号、名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING STAPLES POSITIONED WITHIN A COMPRESSIBLE PORTION THEREOF」(現在の米国特許出願公開第2012/0080336号、2011年4月29日出願)、及び米国特許出願第13/242,066号、名称「CURVED END EFFECTOR FOR A STAPLING INSTRUMENT」(現在の米国特許出願公開第2012/0080498号、2011年9月23日出願)の開示全体は、参照によって本明細書に組み込まれる。様々な場合において、図93を再び参照すると、デッキ141及びカバー145は、組織に直接接触するように構成され得る。かかる状況において、カバー145は、デッキ141の上方に延在し得、その結果、デッキ141及びカバー145は、不均一な支持面を備え得る。様々な場合において、カバー145は、ステープルの各長手方向列の真上及び/又はこれに隣接して位置する組織に更なる圧力を加え得る。この更なる圧力は、ステープル形成プロセスの前、その間、及び/又はその後に、組織内に存在する流体をステープルラインから遠ざけ得る。その結果、より良好なステープル形成、及び/又は組織内でのステープル保持を促進し得る。カバー145はまた、ステープルカートリッジとアンビルとの間、特に、ステープル形成が生じるステープルラインに沿って位置する組織を把持するように構成され得る。カバーはまた、ステープルがステープルポケットから射出されるときにステープルを支持して、ステープル形成プロセスを局部的に制御するように構成され得る。米国特許出願第12/893,461号、名称「STAPLE CARTRIDGE」(現在の米国特許出願公開第2012/0074198号、2010年9月29日出願)及び2013年3月27日出願の米国特許出願第13/851,676号、名称「TISSUE THICKNESS COMPENSATOR COMPRISING A CUTTING MEMBER PATH」の開示全体は、参照することによって本明細書に組み込まれる。
上記のように、主として図58、61、及び64を参照すると、例えば、ステープル空洞144などステープル空洞は、未発射位置と発射位置との間で持ち上げられるときに、例えば、ステープル160などステープルを誘導するように構成され得る、第1側壁150a及び第2側壁150bを含み得る。様々な場合において、側壁150a、150bは、ステープル160がその未発射位置にあるとき、ステープル160の全体が側壁150a、150bの中間に位置するように構成され、配置され得る。他の状況においては、主として図22〜31を参照すると、ステープル空洞144の側壁150は、ステープル160がその未発射位置にあるとき、ステープル160の全体よりも少ない部分が側壁150の中間に位置するように構成されてよい。例えば、カートリッジ本体142内に画定されるステープル空洞144の最外列にあるステープル160の基部162は、ステープル160がその未発射位置にあるとき、側壁150のうちの少なくとも1つによって支持されなくてよい。しかしながら、ステープル160が上方に持ち上げられるときには、ステープル160の基部162は、側壁150の両方によって支持されてよい。ここで図93及び94を参照すると、例えば、空洞144aなどカートリッジ142のステープル空洞144の一部は、持ち上げ動作の最後において基部162の両側を支持するのみであり得る。いずれにしても、カートリッジ本体142内に画定されたステープル空洞144の側壁は、その未発射位置にあるステープル160を完全には支持しなくてよいが、図3及び65を再び参照すると、ジョー122のカートリッジチャネル123は、少なくとも部分的にステープル160を支持してよい。換言すると、カートリッジ本体142及びカートリッジチャネル123は、ステープル160の持ち上げ動作を通してステープル160を支持する、及び/又は取り囲むために、協働してステープル空洞144を画定してよい。例えば、カートリッジ本体142及びカートリッジチャネル123は、ステープル160がその非持ち上げ位置にあるとき、協働してステープル160を支持してよい、及び/又は取り囲んでよい。いくつかの状況において、ステープル160の持ち上げ動作中のある時点において、カートリッジチャネル123は、ステープル160を支持しなくなる、及び/又は取り囲まなくなる。かかる状況において、カートリッジ本体142は、残りの持ち上げ動作中、ステープル160を完全に支持してよい。少なくとも1つの実施形態において、カートリッジチャネル123及びカートリッジ本体142は、持ち上げ動作の半分、又は約半分の間、協働してステープル160を支持してよい。他の実施形態において、カートリッジチャネル123及びカートリッジ本体142は、持ち上げ動作の半分よりも短い又は長い間、協働してステープル160を支持してよい。いくつかの場合において、カートリッジ本体142及びカートリッジチャネル123は、ステープル160の持ち上げ動作全体を通じて、協働してステープル160を支持してよい、及び/又は取り囲んでよい。
本明細書で説明した各種の実施形態は、線形エンドエフェクタ及び/又は線形締結具カートリッジとの関連で説明されている。かかる実施形態及びその教示は、例えば、円形の及び/又は起伏のあるエンドエフェクタなど、非線形エンドエフェクタ及び/又は非線形締結具カートリッジに適用され得る。例えば、非線形エンドエフェクタを含む様々なエンドエフェクタは、2011年2月28日出願の米国特許出願第13/036,647号、名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT」(現在の米国特許出願公開第2011/0226837号)に開示されており、参照することによってその全体が本明細書に組み込まれる。加えて、2012年9月29日出願の米国特許出願第12/893,461号、名称「ステープルカートリッジ(STAPLE CARTRIDGE)」、現在の米国特許出願公開第2012/0074198号は、参照することによってその全体が本明細書に組み込まれる。2008年2月15日出願の米国特許出願第12/031,873号、名称「手術用切断及びステープル留め器具用のエンドエフェクタ(END EFFECTORS FOR A SURGICAL CUTTING AND STAPLING INSTRUMENT)」、現在の米国特許第7,980,443号はまた、参照することによってその全体が本明細書に組み込まれる。2010年12月7日発行の米国特許第7,845,537号、名称「SURGICAL INSTRUMENT HAVING RECORDING CAPABILITIES」の全開示は、参照することによって本明細書に組み込まれる。米国特許出願第13/118,241号、名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」(現在の米国特許出願公開第2012/0298719、2011年5月27日出願)の全開示は、参照することによって本明細書に組み込まれる。
本明細書に開示した装置は、1回の使用後に廃棄されるように設計され得るか、複数回使用されるように設計され得る。しかしながら、いずれの場合も、本装置は、少なくとも1回の使用後に再使用するために再調整され得る。かかる再調整には、装置の分解工程、それに続く洗浄工程又は特定の部品の交換工程、及びその後の再組み立て工程の任意の組み合わせを含み得る。具体的には、装置は分解可能であり、装置の任意の数の特定の部品又は部分を、任意の組み合わせで選択的に交換又は取り外し得る。特定の部分を洗浄及び/又は交換した後、装置は、後で使用するために、再調整施設において、又は外科処置の直前に外科チームによって再組み立てされ得る。当業者であれば、装置の再調整が、分解、洗浄/交換、及び再組み立ての様々な技術を利用できることを理解するであろう。かかる技術、及び結果として得られる再調整された装置の使用は、全て本発明の範囲内にある。
好ましくは、本明細書に記載する発明は、手術の前に処理されるであろう。まず、新しい又は使用済みの器具を入手し、必要に応じて洗浄する。次いで器具を滅菌し得る。1つの滅菌技術では、器具は、プラスチックバッグ又はTYVEKバッグなど、閉鎖され封止される容器に入れる。次に、γ線、X線、及び高エネルギー電子線など、容器を透過することができる放射線照射施設に容器及び器具を入れる。放射線は、器具上又は容器内の細菌を死滅させる。次に、滅菌された器具を滅菌容器に格納することができる。封止された容器は、医療設備において開封されるまで器具を滅菌状態に保つ。
全体又は部分において、参照により本明細書に組み込まれるとされるいずれの特許公報又は他の開示物も、援用される内容が現行の定義、記載、又は本開示に記載されている他の開示物と矛盾しない範囲でのみ本明細書に組み込まれるものとする。したがって、必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載されている開示は、参照により本明細書に援用される任意の矛盾する文献に取って代わるものとする。参照することにより本明細書に組み込まれるものとするが、既存の定義、記載、又は本明細書に記載される他の開示文献と矛盾する任意の文献、又はそれらの部分は、援用文献と既存の開示内容との間に矛盾が生じない範囲においてのみ組み込まれるものとする。
例示の設計を有するものとして本発明について記載してきたが、本発明は、本開示の趣旨及び範囲内で更に修正されてもよい。したがって、本出願は、その一般的原理を使用する本発明のあらゆる変形、使用法、又は適応を包含するものとする。更に、本出願は、本開示からのかかる逸脱を、本発明が関連する分野において知られてきているか又は慣例になってきているものとして包含するものとする。
〔実施の態様〕
(1) 外科用締結器具と共に使用するための締結具カートリッジであって、前記締結器具がアンビルを備え、前記締結具カートリッジが、
カートリッジ本体であって、
組織支持面を含むデッキと、
複数の締結具空洞であって、それぞれの前記締結具空洞が前記組織支持面に開口部を含む、複数の締結具空洞と、を備える、カートリッジ本体と、
締結具の長手方向列と、
未発射位置と発射位置との間で移動可能であって、前記締結具を前記アンビルに向けて持ち上げるスレッドであって、前記スレッドが、非持ち上げ位置と部分持ち上げ位置との間でそれぞれの前記締結具を持ち上げるように構成されている第1斜面部を備え、前記スレッドが、前記部分持ち上げ位置と完全持ち上げ位置との間でそれぞれの前記締結具を持ち上げるように構成されている第2斜面部を備え、前記第2斜面部が前記第1斜面部に対して横方向かつ平行に位置する、スレッドと、を備える、締結具カートリッジ。
(2) 前記締結具が前記スレッドによって直接係合されている、実施態様1に記載の締結具カートリッジ。
(3) 複数の締結具駆動部を更に備え、前記締結具が前記締結具駆動部によって支持され、前記スレッドが、前記締結具駆動部及び前記締結具を前記アンビルに向けて持ち上げるように構成されている、実施態様1に記載の締結具カートリッジ。
(4) 前記第1斜面部が第1斜面軸に沿って延在し、前記第2斜面部が第2斜面軸に沿って延在し、前記第1斜面軸及び前記第2斜面軸が前記締結具の長手方向列と揃っている、実施態様1に記載の締結具カートリッジ。
(5) 前記組織支持面に対して位置付けられる層を更に備える、実施態様1に記載の締結具カートリッジ。
(6) 前記層が、組織厚さコンペンセータを備える、実施態様5に記載の締結具カートリッジ。
(7) 前記締結具が前記非持ち上げ位置にあるとき、前記締結具が、少なくとも部分的に前記層に埋め込まれている、実施態様5に記載の締結具カートリッジ。
(8) 前記第1斜面部が、第1近位端と、第1遠位端と、を備え、前記第2斜面部が、第2近位端と、第2遠位端と、を備え、前記第1遠位端が、前記第2遠位端に対して遠位に位置する、実施態様1に記載の締結具カートリッジ。
(9) 前記第1斜面部が、第1近位端と、第1遠位端と、を備え、前記第2斜面部が、第2近位端と、第2遠位端と、を備え、前記第1遠位端が、前記第2遠位端に対して移動可能である、実施態様1に記載の締結具カートリッジ。
(10) 前記第1斜面部が第1高さを備え、前記第2斜面部が第2高さを備え、前記第2高さが前記第1高さよりも高い、実施態様1に記載の締結具カートリッジ。
(11) 前記アンビルを更に備える、実施態様1に記載の締結具カートリッジ。
(12) 外科用締結器具と共に使用するための締結具カートリッジであって、前記締結器具がアンビルを備え、前記締結具カートリッジが、
カートリッジ本体であって、
組織支持面を含むデッキと、
複数の締結具空洞であって、それぞれの前記締結具空洞が前記組織支持面に開口部を含む、複数の締結具空洞と、を備える、カートリッジ本体と、
締結具の長手方向列と、
未発射位置と発射位置との間で移動可能であって、前記締結具を前記アンビルに向けて持ち上げるスレッドであって、前記スレッドが、非持ち上げ位置と部分持ち上げ位置との間でそれぞれの前記締結具を持ち上げるように構成されている第1斜面部を備え、前記スレッドが、前記部分持ち上げ位置と完全持ち上げ位置との間でそれぞれの前記締結具を持ち上げるように構成されている第2斜面部を備え、前記第1斜面部が第1斜面高さを備え、前記第2斜面部が第2斜面高さを備え、前記第2斜面高さが前記第1斜面高さよりも高い、スレッドと、を備える、締結具カートリッジ。
(13) 前記締結具が前記スレッドによって直接係合されている、実施態様12に記載の締結具カートリッジ。
(14) 複数の締結具駆動部を更に備え、前記締結具が前記締結具駆動部によって支持され、前記スレッドが、前記締結具駆動部及び前記締結具を前記アンビルに向けて持ち上げるように構成されている、実施態様12に記載の締結具カートリッジ。
(15) 前記第1斜面部が第1斜面軸に沿って延在し、前記第2斜面部が第2斜面軸に沿って延在し、前記第1斜面軸及び前記第2斜面軸が前記締結具の長手方向列と揃っている、実施態様12に記載の締結具カートリッジ。
(16) 前記組織支持面に対して位置する層を更に備える、実施態様12に記載の締結具カートリッジ。
(17) 前記層が、組織厚さコンペンセータを備える、実施態様16に記載の締結具カートリッジ。
(18) 前記締結具が前記非持ち上げ位置にあるとき、前記締結具が、少なくとも部分的に前記層に埋め込まれている、実施態様16に記載の締結具カートリッジ。
(19) 前記第1斜面部が、第1近位端と、第1遠位端と、を備え、前記第2斜面部が、第2近位端と、第2遠位端と、を備え、前記第1遠位端が前記第2遠位端に対して横方向かつ遠位に位置する、実施態様12に記載の締結具カートリッジ。
(20) 前記第1斜面部が、第1近位端と、第1遠位端と、を備え、前記第2斜面部が、第2近位端と、第2遠位端と、を備え、前記第1遠位端が、前記第2遠位端に対して移動可能である、実施態様12に記載の締結具カートリッジ。
(21) 前記アンビルを更に備える、実施態様12に記載の締結具カートリッジ。
(22) 締結具カートリッジであって、
カートリッジ本体であって、
組織支持面を含むデッキと、
複数の締結具空洞であって、それぞれの前記締結具空洞が前記組織支持面に開口部を含む、複数の締結具空洞と、を備える、カートリッジ本体と、
複数の締結具と、
未発射位置と発射位置との間で移動可能であって、前記締結具を前記締結具空洞から射出する発射部材であって、前記発射部材が、第1位置と部分持ち上げ位置との間でそれぞれの前記締結具を持ち上げるように構成されている第1斜面部を備え、前記発射部材が、前記部分持ち上げ位置と発射位置との間でそれぞれの前記締結具を持ち上げるように構成されている第2斜面部を備え、前記第2斜面部が前記第1斜面部に対して横方向かつ平行に位置する、発射部材と、を備える、締結具カートリッジ。
(23) アンビルを更に備える、実施態様22に記載の締結具カートリッジ。

Claims (16)

  1. 外科用締結器具と共に使用するための締結具カートリッジであって、前記外科用締結器具がアンビルを備え、前記締結具カートリッジが、
    カートリッジ本体であって、
    組織支持面を含むデッキと、
    複数の締結具空洞であって、それぞれの前記締結具空洞が前記組織支持面に開口部を含む、複数の締結具空洞と、を備える、カートリッジ本体と、
    締結具の第1の長手方向列、及び、締結具の第2の長手方向列と、
    未発射位置と発射位置との間で移動可能であって、前記締結具を前記アンビルに向けて持ち上げる第1のスレッドであって、前記第1のスレッドが、非持ち上げ位置と部分持ち上げ位置との間で、前記締結具の第1の長手方向列のそれぞれの前記締結具を持ち上げるように構成されている第1斜面部、及び、非持ち上げ位置と部分持ち上げ位置との間で、前記締結具の第2の長手方向列のそれぞれの前記締結具を持ち上げるように構成されている第2斜面部を備える第1のスレッドと
    未発射位置と発射位置との間で移動可能であって、前記締結具を前記アンビルに向けて持ち上げる第2のスレッドであって、前記第2のスレッドが、前記部分持ち上げ位置と完全持ち上げ位置との間で、前記締結具の第1の長手方向列のそれぞれの前記締結具を持ち上げるように構成されている第3斜面部、及び、前記部分持ち上げ位置と完全持ち上げ位置との間で、前記締結具の第2の長手方向列のそれぞれの前記締結具を持ち上げるように構成されている第4斜面部を備える第2のスレッドと、を備え、
    長手方向と垂直方向における前記第2のスレッドの前記第3斜面部および前記第4斜面部間を前記第1のスレッドが通り抜けることができ、
    前記第1斜面部が、第1近位端と、第1遠位端と、を備え、前記第2斜面部が、第2近位端と、第2遠位端と、を備え、前記第3斜面部が、第3近位端と、第3遠位端と、を備え、前記第4斜面部が、第4近位端と、第4遠位端と、を備え、
    前記第1遠位端が、前記第遠位端に対して移動可能であり、前記第2遠位端が、前記第4遠位端に対して移動可能である、締結具カートリッジ。
  2. 前記締結具が前記第1のスレッドおよび前記第2のスレッドによって直接係合されている、請求項1に記載の締結具カートリッジ。
  3. 複数の締結具駆動部を更に備え、前記締結具が前記締結具駆動部によって支持され、前記第1のスレッドおよび前記第2のスレッドが、前記締結具駆動部及び前記締結具を前記アンビルに向けて持ち上げるように構成されている、請求項1に記載の締結具カートリッジ。
  4. 前記第1斜面部が第1斜面軸に沿って延在し、前記第斜面部が第斜面軸に沿って延在し、前記第1斜面軸及び前記第斜面軸が前記締結具の第1の長手方向列と揃っており、前記第2斜面部が第2斜面軸に沿って延在し、前記第4斜面部が第4斜面軸に沿って延在し、前記第2斜面軸及び前記第4斜面軸が前記締結具の第2の長手方向列と揃っている、請求項1に記載の締結具カートリッジ。
  5. 前記組織支持面に対して位置付けられる層を更に備える、請求項1に記載の締結具カートリッジ。
  6. 前記層が、組織厚さコンペンセータを備える、請求項5に記載の締結具カートリッジ。
  7. 前記締結具が前記非持ち上げ位置にあるとき、前記締結具が、少なくとも部分的に前記層に埋め込まれている、請求項5に記載の締結具カートリッジ。
  8. 前記第1斜面部が第1高さを備え、前記第斜面部が第高さを備え、前記第高さが前記第1高さよりも高く、前記第2斜面部が第2高さを備え、前記第4斜面部が第4高さを備え、前記第4高さが前記第2高さよりも高い、請求項1に記載の締結具カートリッジ。
  9. 外科用締結器具と共に使用するための締結具カートリッジであって、前記外科用締結器具がアンビルを備え、前記締結具カートリッジが、
    カートリッジ本体であって、
    組織支持面を含むデッキと、
    複数の締結具空洞であって、それぞれの前記締結具空洞が前記組織支持面に開口部を含む、複数の締結具空洞と、を備える、カートリッジ本体と、
    締結具の第1の長手方向列、及び、締結具の第2の長手方向列と、
    未発射位置と発射位置との間で移動可能であって、前記締結具を前記アンビルに向けて持ち上げる第1のスレッドであって、前記第1のスレッドが、非持ち上げ位置と部分持ち上げ位置との間で、前記締結具の第1の長手方向列のそれぞれの前記締結具を持ち上げるように構成されている第1斜面部、及び、非持ち上げ位置と部分持ち上げ位置との間で、前記締結具の第2の長手方向列のそれぞれの前記締結具を持ち上げるように構成されている第2斜面部を備える第1のスレッドと
    未発射位置と発射位置との間で移動可能であって、前記締結具を前記アンビルに向けて持ち上げる第2のスレッドであって、前記第2のスレッドが、前記部分持ち上げ位置と完全持ち上げ位置との間で、前記締結具の第1の長手方向列のそれぞれの前記締結具を持ち上げるように構成されている第3斜面部、及び、前記部分持ち上げ位置と完全持ち上げ位置との間で、前記締結具の第2の長手方向列のそれぞれの前記締結具を持ち上げるように構成されている第4斜面部を備える第2のスレッドと、を備え、
    前記第1斜面部が第1高さを備え、前記第3斜面部が第3高さを備え、前記第3高さが前記第1高さよりも高く、前記第2斜面部が第2高さを備え、前記第4斜面部が第4高さを備え、前記第4高さが前記第2高さよりも高く、
    長手方向と垂直方向における前記第2のスレッドの前記第3斜面部および前記第4斜面部間を前記第1のスレッドが通り抜けることができ、
    前記第1斜面部が、第1近位端と、第1遠位端と、を備え、前記第2斜面部が、第2近位端と、第2遠位端と、を備え、前記第3斜面部が、第3近位端と、第3遠位端と、を備え、前記第4斜面部が、第4近位端と、第4遠位端と、を備え、
    前記第1遠位端が、前記第遠位端に対して移動可能であり、前記第2遠位端が、前記第4遠位端に対して移動可能である、締結具カートリッジ。
  10. 前記締結具が前記第1のスレッドおよび前記第2のスレッドによって直接係合されている、請求項9に記載の締結具カートリッジ。
  11. 複数の締結具駆動部を更に備え、前記締結具が前記締結具駆動部によって支持され、前記第1のスレッドおよび前記第2のスレッドが、前記締結具駆動部及び前記締結具を前記アンビルに向けて持ち上げるように構成されている、請求項9に記載の締結具カートリッジ。
  12. 前記第1斜面部が第1斜面軸に沿って延在し、前記第斜面部が第斜面軸に沿って延在し、前記第1斜面軸及び前記第斜面軸が前記締結具の第1の長手方向列と揃っており、前記第2斜面部が第2斜面軸に沿って延在し、前記第4斜面部が第4斜面軸に沿って延在し、前記第2斜面軸及び前記第4斜面軸が前記締結具の第2の長手方向列と揃っている、請求項9に記載の締結具カートリッジ。
  13. 前記組織支持面に対して位置する層を更に備える、請求項9に記載の締結具カートリッジ。
  14. 前記層が、組織厚さコンペンセータを備える、請求項13に記載の締結具カートリッジ。
  15. 前記締結具が前記非持ち上げ位置にあるとき、前記締結具が、少なくとも部分的に前記層に埋め込まれている、請求項13に記載の締結具カートリッジ。
  16. 締結具カートリッジであって、
    カートリッジ本体であって、
    組織支持面を含むデッキと、
    複数の締結具空洞であって、それぞれの前記締結具空洞が前記組織支持面に開口部を含む、複数の締結具空洞と、を備える、カートリッジ本体と、
    締結具の第1の長手方向列、及び、締結具の第2の長手方向列と、
    未発射位置と発射位置との間で移動可能であって、前記締結具を前記締結具空洞から射出する第1の発射部材であって、前記第1の発射部材が、非持ち上げ位置と部分持ち上げ位置との間で、前記締結具の第1の長手方向列のそれぞれの前記締結具を持ち上げるように構成されている第1斜面部、及び、非持ち上げ位置と部分持ち上げ位置との間で、前記締結具の第2の長手方向列のそれぞれの前記締結具を持ち上げるように構成されている第2斜面部を備える第1の発射部材
    未発射位置と発射位置との間で移動可能であって、前記締結具を前記締結具空洞から射出する第2の発射部材であって、前記第2の発射部材が、前記部分持ち上げ位置と完全持ち上げ位置との間で、前記締結具の第1の長手方向列のそれぞれの前記締結具を持ち上げるように構成されている第3斜面部、及び、前記部分持ち上げ位置と完全持ち上げ位置との間で、前記締結具の第2の長手方向列のそれぞれの前記締結具を持ち上げるように構成されている第4斜面部を備える第2の発射部材と、を備え、
    長手方向と垂直方向における前記第2の発射部材の前記第3斜面部および前記第4斜面部間を前記第1の発射部材が通り抜けることができ、
    前記第1斜面部が、第1近位端と、第1遠位端と、を備え、前記第2斜面部が、第2近位端と、第2遠位端と、を備え、前記第3斜面部が、第3近位端と、第3遠位端と、を備え、前記第4斜面部が、第4近位端と、第4遠位端と、を備え、
    前記第1遠位端が、前記第遠位端に対して移動可能であり、前記第2遠位端が、前記第4遠位端に対して移動可能である、締結具カートリッジ。
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