JP6593835B1 - Sound absorber - Google Patents
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Abstract
吸音装置は、吸音部材と、吸音部材を設置面に固定する固定部材とを有している。吸音部材は、第1面及び第2面が形成された多孔質部材と、第1面に重なっている膜状体とを有している。膜状体には、複数の貫通孔が形成されている。複数の貫通孔のそれぞれの間の距離は、各貫通孔の内径よりも大きくなっている。固定部材は、複数の貫通孔のそれぞれから離れた押さえ位置で膜状体及び第1面を設置面に向けて窪ませて吸音部材を設置面に固定する。The sound absorbing device includes a sound absorbing member and a fixing member that fixes the sound absorbing member to the installation surface. The sound absorbing member has a porous member on which the first surface and the second surface are formed, and a film-like body overlapping the first surface. A plurality of through holes are formed in the film-like body. The distance between each of the plurality of through holes is larger than the inner diameter of each through hole. The fixing member fixes the sound absorbing member to the installation surface by denting the film-like body and the first surface toward the installation surface at a pressing position apart from each of the plurality of through holes.
Description
この発明は、吸音装置に関するものである。 The present invention relates to a sound absorbing device.
従来、音場内の騒音を低減させるために、音場内の壁に穿孔板を対向させ、音場内の壁と穿孔板との間に存在する空気層を隔壁によって複数の筒状空隙に区画した吸音構造が提案されている(例えば特許文献1参照)。 Conventionally, in order to reduce noise in the sound field, a sound absorbing material in which a perforated plate is opposed to a wall in the sound field and an air layer existing between the wall in the sound field and the perforated plate is partitioned into a plurality of cylindrical gaps by partition walls. A structure has been proposed (see, for example, Patent Document 1).
しかし、特許文献1に示されている従来の吸音構造では、高価な隔壁によって空気層を複数の筒状空隙に区画する必要がある。従って、特許文献1に示されている従来の吸音構造では、コストが高くなってしまう。
However, in the conventional sound absorbing structure shown in
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、吸音性能の向上を図ることができるとともに、コストの低減化を図ることができる吸音装置を得ることを目的とする。 The present invention has been made to solve the above-described problems, and an object of the present invention is to provide a sound absorbing device that can improve the sound absorbing performance and can reduce the cost.
この発明による吸音装置は、第1面及び第2面が形成された多孔質部材と、第1面に重なっている膜状体とを有し、第2面が設置面に重なる吸音部材、及び吸音部材を設置面に固定する固定部材を備え、膜状体には、複数の貫通孔が形成されており、複数の貫通孔のそれぞれの間の距離は、各貫通孔の内径よりも大きくなっており、固定部材は、複数の貫通孔のそれぞれから離れた押さえ位置で膜状体及び第1面を設置面に向けて窪ませて吸音部材を設置面に固定する。 The sound absorbing device according to the present invention includes a porous member in which a first surface and a second surface are formed, a film-like body overlapping the first surface, and a sound absorbing member in which the second surface overlaps the installation surface, and A fixing member for fixing the sound absorbing member to the installation surface is provided, and the film-like body has a plurality of through holes, and the distance between each of the plurality of through holes is larger than the inner diameter of each through hole. The fixing member fixes the sound absorbing member to the installation surface by denting the film-like body and the first surface toward the installation surface at a pressing position away from each of the plurality of through holes.
この発明による吸音装置によれば、吸音性能の向上を図ることができるとともに、コストの低減化を図ることができる。 According to the sound absorbing device of the present invention, the sound absorbing performance can be improved and the cost can be reduced.
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による吸音装置を示す斜視図である。また、図2は、図1のII−II線に沿った断面図である。吸音装置1は、空調機器のファン、エレベータの巻上機など、騒音源となる機器の筐体2に設けられる。騒音源となる機器で生じる音は、吸音装置1によって吸音される。Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
FIG. 1 is a perspective view showing a sound absorbing device according to
筐体2は、底板21と、底板21の外周部に沿って設けられた側板22とを有している。筐体2には、開口部23が側板22の縁部によって形成されている。底板21には、筐体2の内部の空間に露出する設置面24が形成されている。
The
吸音装置1は、設置面24に固定される。また、吸音装置1は、吸音部材3と、吸音部材3を設置面24に固定する複数の固定部材としての複数のピン4とを有している。
The
吸音部材3は、多孔質部材5と、多孔質部材5に重なっている穿孔板(MPP:Micro Perforated Panel)6とを有している。この例では、吸音部材3の形状が板状になっている。また、この例では、吸音部材3の厚み方向Zが、設置面24に直交する方向と一致している。
The
多孔質部材5には、図2に示すように、互いに対向する第1面51及び第2面52が形成されている。この例では、多孔質部材5の厚み方向Zに第1面51及び第2面52が互いに対向している。穿孔板6は、第1面51に重なっている。設置面24には、第2面52が重なっている。
As shown in FIG. 2, the
多孔質部材5の内部には、互いに連続する複数の細孔が形成されている。これにより、多孔質部材5は、通気性のある部材となっている。また、多孔質部材5は、弾性材料によって構成されている。これにより、多孔質部材5は、外力を受けることにより弾性変形可能になっている。
A plurality of continuous pores are formed inside the
多孔質部材5としては、発泡体、繊維集合体などが用いられている。発泡体は、ゴム又は樹脂にガスを細かく分散させて発泡状に成形した部材である。発泡体としては、発泡ウレタンなどが挙げられる。繊維集合体は、互いに絡み合った繊維で構成された部材である。繊維集合体では、互いに絡み合った繊維の間に細孔としての隙間が生じている。繊維集合体としては、グラスウール、ロックウール、不織布などが挙げられる。
As the
穿孔板6は、複数の微細孔61が複数の貫通孔として形成された膜状体である。この例では、膜状体としてフィルムが用いられている。従って、この例では、複数の微細孔61が形成されたフィルムが穿孔板6として用いられている。
The
穿孔板6に用いられているフィルムの材質としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などが挙げられる。また、この例では、穿孔板6の厚みが数十μmとされている。さらに、この例では、穿孔板6の面積に対する複数の微細孔61の合計面積の比、即ち微細孔61の開口率が0.05%〜16%程度とされている。この例では、各微細孔61の断面形状が円形となっている。
Examples of the film material used for the
複数の微細孔61は、フィルムに互いに間隔をあけて形成されている。この例では、N個の微細孔61が吸音部材3の幅方向Xへ等間隔に位置し、M個の微細孔61が吸音部材3の奥行き方向Yへ等間隔に位置している。ただし、吸音部材3の幅方向X及び吸音部材3の奥行き方向Yは、いずれも吸音部材3の厚み方向Zに直交する方向である。吸音部材3の幅方向Xは、吸音部材3の奥行き方向Yに直交する方向である。また、N及びMは、いずれも1以上の整数である。
The plurality of
複数の微細孔61のそれぞれの間の距離は、各微細孔61の内径よりも大きくなっている。従って、吸音部材3の幅方向X及び奥行き方向Yのいずれの方向においても、各微細孔61の間の距離が各微細孔61の内径よりも大きくなっている。なお、互いに隣り合う2個の微細孔61の間の距離は、2個の微細孔61の間に介在する膜状体の寸法である。
The distance between each of the plurality of
各微細孔61の周縁部には、膜状体から突出する突起部62がそれぞれ形成されている。各突起部62は、多孔質部材5側とは反対側へ膜状体から突出している。また、各突起部62は、微細孔61の全周にわたって配置されている。これにより、突起部62は、微細孔61の内部の空間を囲んでいる。この例では、フィルムに針を刺すことにより微細孔61がフィルムに形成されている。また、この例では、フィルムに刺した針によってフィルムの一部が押し出されて変形したバリが突起部62としてフィルムに形成されている。
ここで、図1に示すように、吸音部材3の幅方向Xにおける各微細孔61の中心間距離を、幅方向Xの微細孔間距離aとする。この場合、穿孔板6の幅寸法W1は、N×aで表される。また、吸音部材3の奥行き方向Yにおける各微細孔61の中心間距離を、奥行き方向Yの微細孔間距離bとする。この場合、穿孔板6の奥行き寸法W2は、M×bで表される。さらに、多孔質部材5の厚さを多孔質部材厚さcとする。また、穿孔板6及び突起部62を合わせた厚さを微細孔形成厚さtとする。
Here, as shown in FIG. 1, the distance between the centers of the fine holes 61 in the width direction X of the
吸音部材3によって吸音する周波数は、幅方向Xの微細孔間距離a、奥行き方向Yの微細孔間距離b、多孔質部材厚さc、微細孔61の内径d及び微細孔形成厚さtの少なくともいずれかが変化することにより変わる。即ち、幅方向Xの微細孔間距離a、奥行き方向Yの微細孔間距離b、多孔質部材厚さc、微細孔61の内径d及び微細孔形成厚さtの少なくともいずれかを小さくすると、吸音部材3によって吸音する周波数が高周波側へ変化する。また、幅方向Xの微細孔間距離a、奥行き方向Yの微細孔間距離b、多孔質部材厚さc、微細孔61の内径d及び微細孔形成厚さtの少なくともいずれかを大きくすると、吸音部材3によって吸音する周波数が低周波側へ変化する。
The frequency of sound absorption by the
従って、狭帯域で高い吸音性能を吸音部材3の吸音性能として確保する場合には、幅方向Xの微細孔間距離aを各微細孔61間で一定にし、かつ奥行き方向Yの微細孔間距離bを各微細孔61間で一定にするのがよい。これに対して、吸音性能が低下しても広帯域での吸音性能を穿孔板6の吸音性能として確保する場合には、幅方向Xの微細孔間距離a及び奥行き方向Yの微細孔間距離bの少なくともいずれかが吸音部材3ごとに異なるように複数の吸音部材3を並べて設置面24に固定するのがよい。なお、幅方向Xの微細孔間距離aは、奥行き方向Yの微細孔間距離bと同じであってもよいし、奥行き方向Yの微細孔間距離bと異なっていてもよい。
Therefore, when ensuring high sound absorption performance in a narrow band as the sound absorption performance of the
図3は、図2の吸音部材3を示す模式的な拡大断面図である。また、図4は、図3の吸音部材3を複数の要素にモデル化して示すモデル図である。吸音部材3は、質量201がばね202及びダンパ203を介して設置面24に接続された1自由度系の振動モデルで表される。即ち、吸音部材3の振動モデルでは、微細孔61の内部の空気が質量201とされる。また、吸音部材3の振動モデルでは、多孔質部材5が配置される空気層がばね202と役割をし、微細孔61及び多孔質部材5を空気が通過するときの粘性抵抗、即ち空気の流れ抵抗がダンパ203の役割をする。
FIG. 3 is a schematic enlarged sectional view showing the
従って、吸音部材3の吸音率αは、ダンパ203の粘性抵抗の値の調整によって高めることができる。ダンパ203の粘性抵抗の値は、多孔質部材5によって調整可能である。従って、多孔質部材5における空気の流れ抵抗は、吸音率αを高める重要なパラメータとなる。
Therefore, the sound absorption coefficient α of the
吸音部材3の吸音率αは、各微細孔61から入射する音の周波数が穿孔板6の共鳴周波数と一致するときに最大になる。また、吸音部材3の吸音率αは、各微細孔61から入射する音の周波数が穿孔板6の共鳴周波数から離れるにつれて低下する。吸音部材3の吸音率αは、以下の式(1)で表される。
The sound absorption coefficient α of the
ただし、Ztotalは、穿孔板6及び多孔質部材5による合計インピーダンスである。However, Z total is the total impedance due to the
各微細孔61から多孔質部材5に音が入射した場合、音波が微細孔61から設置面24に向けて多孔質部材5の内部を放射状に広がる。これにより、各微細孔61のそれぞれから多孔質部材5の内部に入射した音波同士は、実際には存在しない複数の仮想壁の位置で干渉する。吸音部材3では、音波同士が各仮想壁の位置で干渉することにより、仮想壁の位置に実際の隔壁が存在するのと同様の吸音性能が得られる。
When sound enters the
図5は、図1の吸音部材3における複数の仮想壁を表した吸音装置1を示す斜視図である。吸音部材3には、吸音部材3の奥行き方向Yに直交する複数の第1仮想壁71と、吸音部材3の幅方向Xに直交する複数の第2仮想壁72とが複数の仮想壁7として表される。第1仮想壁71と第2仮想壁72とは、各微細孔61の位置から外れた位置で互いに交差している。
FIG. 5 is a perspective view showing the
各仮想壁7は、互いに隣り合う2個の微細孔61の間に位置している。具体的には、吸音部材3の奥行き方向Yに隣り合う2個の微細孔61の間に各第1仮想壁71が位置し、吸音部材3の幅方向Xに隣り合う2個の微細孔61の間に各第2仮想壁72が位置している。
Each virtual wall 7 is located between two
また、互いに隣り合う2個の微細孔61のそれぞれから仮想壁7までの距離は、互いに等しくなっている。具体的には、吸音部材3の奥行き方向Yに隣り合う2個の微細孔61のそれぞれから第1仮想壁71までの距離が互いに等しくなっており、吸音部材3の幅方向Xに隣り合う2個の微細孔61のそれぞれから第2仮想壁72までの距離が互いに等しくなっている。
Further, the distances from the two adjacent
穿孔板6には、複数の第1仮想中心線71aと、複数の第2仮想中心線72aとが複数の仮想中心線7aとして設定されている。
In the
各第1仮想中心線71aは、穿孔板6と各第1仮想壁71とが交差する位置に設定されている。各第2仮想中心線72aは、穿孔板6と各第2仮想壁72とが交差する位置に設定されている。
Each first
これにより、各仮想中心線7aは、互いに隣り合う2個の微細孔61の間に位置している。即ち、吸音部材3の奥行き方向Yに隣り合う2個の微細孔61の間に各第1仮想中心線71aが位置し、吸音部材3の幅方向Xに隣り合う2個の微細孔61の間に各第2仮想中心線72aが位置している。
Thereby, each
また、互いに隣り合う2個の微細孔61のそれぞれから仮想中心線7aまでの距離は、互いに等しくなっている。即ち、吸音部材3の奥行き方向Yに隣り合う2個の微細孔61のそれぞれから第1仮想中心線71aまでの距離が互いに等しくなっており、吸音部材3の幅方向Xに隣り合う2個の微細孔61のそれぞれから第2仮想中心線72aまでの距離が互いに等しくなっている。
Further, the distances from the two adjacent
複数のピン4は、複数の微細孔61のそれぞれから離れた押さえ位置で吸音部材3を設置面24に向けて押さえている。各ピン4の押さえ位置は、仮想中心線7a上に設定されている。この例では、第1仮想中心線71aと第2仮想中心線72aとの交点の位置に各ピン4の押さえ位置が設定されている。従って、この例では、図1に示すように、微細孔61の中心から吸音部材3の奥行き方向Yへ微細孔間距離aの1/2の距離P1だけ離れ、かつ微細孔61の中心から吸音部材3の幅方向Xへ微細孔間距離bの1/2の距離P2だけ離れた位置にピン4の押さえ位置が設定されている。
The plurality of
図6は、図1のVI−VI線に沿った断面図である。各ピン4は、吸音部材3を貫通する棒状の貫通部41と、貫通部41の一端部に設けられた接続部42と、貫通部41の他端部に設けられた押さえ部43とを有している。
6 is a cross-sectional view taken along line VI-VI in FIG. Each
貫通部41は、吸音部材3の厚み方向Zに沿って配置されている。この例では、第1仮想壁71と第2仮想壁72との交線上に貫通部41が配置されている。これにより、各微細孔61から多孔質部材5の内部に入射する音波に対するピン4の影響が小さくなる。
The through
接続部42は、設置面24に接続されている。この例では、接続部42の形状が、貫通部41の一端部から径方向へ広がるフランジ状になっている。これにより、設置面24に対するピン4の接続状態が安定する。
The
押さえ部43は、吸音部材3から外部に露出している。また、押さえ部43は、貫通部41の他端部から貫通部41の側方へ突出する棒状部である。各ピン4は、押さえ部43によって吸音部材3を設置面24に押さえている。この例では、図5に示すように、吸音部材3の厚み方向Zに沿ってピン4を見たとき、各押さえ部43が第1仮想中心線71a上に配置されている。
The
穿孔板6及び第1面51は、押さえ部43によって押さえられることにより設置面24に向けて窪んでいる。即ち、各ピン4は、押さえ部43で吸音部材3を押さえることにより、穿孔板6及び第1面51を設置面24に向けて窪ませている。多孔質部材5は、第1面51が窪んで弾性変形することにより、穿孔板6に向けて弾性復元力を発生している。穿孔板6は、多孔質部材5の弾性復元力を受けることにより、穿孔板6の厚み方向に直交する図6の矢印の方向へ張力を発生している。
The
次に、吸音装置1の製造方法について説明する。図7は、図1の複数のピン4が設置面24に固定された状態を示す斜視図である。吸音装置1を製造するときには、多孔質部材5の第1面51に穿孔板6を重ねることにより吸音部材3を予め作製しておく。複数の微細孔61は、フィルムに針を刺すことにより形成する。これにより、フィルムの一部が押し出されて生じる突起部62が各微細孔61の周縁部に形成される。
Next, a method for manufacturing the
突起部62を多孔質部材5に向けた状態で穿孔板6を多孔質部材5に重ねると、多孔質部材5と穿孔板6との間に突起部62の高さ分だけ隙間が生じてしまう。従って、吸音部材3を作製するときには、多孔質部材5と穿孔板6との間に隙間が生じないようにするために、各突起部62を多孔質部材5側とは反対側に向けて穿孔板6を多孔質部材5の第1面51に重ねる。
When the
吸音装置1を製造するときには、まず複数のピン4を設置面24に固定する。このとき、フランジ状の接続部42を設置面24に接続する。また、このとき、各ピン4では、貫通部41及び押さえ部43を曲げていない状態の直線棒状部を形成しておく。各ピン4の直線棒状部の長さは、多孔質部材5の厚みと、穿孔板6の厚みとを合計した長さよりも長くされている。
When manufacturing the
この後、吸音部材3を設置面24に重ねる。このとき、多孔質部材5及び穿孔板6の順に各ピン4の直線棒状部を刺し込みながら、吸音部材3を設置面24に押し込む。これにより、各ピン4の直線棒状部が吸音部材3を貫通して、各ピン4の直線棒状部の一部が吸音部材3から突出する。このとき、各ピン4の直線棒状部は、穿孔板6のフィルムを押し破る。これにより、各ピン4の直線棒状部の外周面に密着するバリがフィルムに形成される。従って、穿孔板6と各ピン4との接触面積が大きくなり、各ピン4に対して穿孔板6が滑ることが抑制されている。
Thereafter, the
この後、各ピン4の一部が吸音部材3から突出する位置で、吸音部材3を設置面24に向けて押し込んで穿孔板6及び第1面51を窪ませる。このとき、多孔質部材5は、各ピン4の周囲で弾性変形する。
Thereafter, at a position where a part of each
この後、穿孔板6及び第1面51を設置面24に向けて窪ませた状態で、各ピン4の直線棒状部の吸音部材3から突出した部分を折り曲げる。これにより、各ピン4の直線棒状部のうち、吸音部材3を貫通する部分が貫通部41となり、吸音部材3から外部に露出して折れ曲がった部分が押さえ部43となる。これにより、吸音部材3は、設置面24に固定される。穿孔板6及び第1面51が設置面24に向けて窪んだ状態は、吸音部材3が押さえ部43で押さえられることにより維持される。このようにして、吸音装置1が製造される。
Thereafter, in a state where the
このような吸音装置1では、各ピン4が、各微細孔61から離れた押さえ位置で穿孔板6及び第1面51を設置面24に向けて窪ませて吸音部材3を設置面24に固定する。このため、穿孔板6に張力を生じさせることができ、多孔質部材5に穿孔板6をより確実に密着させることができる。これにより、吸音部材3の吸音率αの向上を図ることができ、吸音装置1の吸音性能の向上を図ることができる。また、多孔質部材5を高価な隔壁とする必要もなくなる。従って、吸音装置1のコストの低減化を図ることもできる。
In such a
ここで、吸音率αと音の周波数F[Hz]との関係を実施例と比較例とで比較した。実施例では、実施の形態1のように、各ピン4によって吸音部材3を設置面24に固定し、各ピン4によって穿孔板6及び第1面51を設置面24に向けて窪ませている。これに対して、比較例では、穿孔板6と多孔質部材5との間に隙間がある状態で各ピン4を用いずに吸音部材3を設置面24に固定している。実施例及び比較例では、音響管によって測定した垂直入射吸音率を吸音率αとした。
Here, the relationship between the sound absorption coefficient α and the sound frequency F [Hz] was compared between the example and the comparative example. In the example, as in the first embodiment, the
図8は、吸音率αと音の周波数Fとの関係を実施例と比較例とで比較したグラフである。なお、図8では、実施例を実線で示し、比較例を破線で示している。図8に示すように、実施例では、比較例に比べて、吸音率αが大きくなることが分かる。従って、各ピン4によって穿孔板6及び第1面51を設置面24に向けて窪ませる構成が、吸音装置1の吸音性能の向上に寄与していることが分かる。
FIG. 8 is a graph comparing the relationship between the sound absorption rate α and the sound frequency F between the example and the comparative example. In FIG. 8, the example is indicated by a solid line, and the comparative example is indicated by a broken line. As shown in FIG. 8, it can be seen that the sound absorption coefficient α is higher in the example than in the comparative example. Therefore, it can be seen that the configuration in which the
また、吸音部材3は、吸音部材3を貫通する複数のピン4によって設置面24に固定される。このため、設置面24に吸音部材3を容易に固定することができる。
The
また、ピン4によって吸音部材3を押さえる押さえ位置は、互いに隣り合う2個の微細孔61のそれぞれからの距離が等しい仮想中心線7a上に設定されている。このため、吸音装置1の吸音率αの向上をより確実に図ることができる。
Further, the pressing position for pressing the
ここで、ピン4の押さえ位置が仮想中心線7a上にある実施例1Aと、ピン4の押さえ位置が仮想中心線7a上の位置よりも微細孔61に近い位置にある実施例1Bとで、吸音率αと音の周波数F[Hz]との関係を比較した。
Here, in Example 1A in which the pressing position of the
図9は、吸音率αと音の周波数Fとの関係を実施例1Aと実施例1Bとで比較したグラフである。図9に示すように、実施例1Aの吸音率αが実施例1Bの吸音率αよりも高いことが分かる。これにより、ピン4の押さえ位置が仮想中心線7a上にある構成が、吸音装置1の吸音性能の向上に寄与していることが分かる。ピン4の押さえ位置が仮想中心線7aから外れて微細孔61に近い位置にある場合、多孔質部材5の内部のインピーダンスが変化することにより、ピン4の周囲での吸音性能が低下しやすくなる。
FIG. 9 is a graph comparing the relationship between the sound absorption rate α and the sound frequency F between Example 1A and Example 1B. As shown in FIG. 9, it can be seen that the sound absorption rate α of Example 1A is higher than the sound absorption rate α of Example 1B. Thereby, it can be seen that the configuration in which the pressing position of the
また、各微細孔61の周縁部には、多孔質部材5側とは反対側へ膜状体から突出する突起部62が形成されている。このため、穿孔板6と多孔質部材5との間に突起部62が介在することを回避することができる。これにより、多孔質部材5に穿孔板6をさらに確実に密着させることができる。
In addition, a
ここで、穿孔板6に突起部62がない実施例1Cと、突起部62の高さが0.1[mm]である実施例1Dと、突起部62の高さが0.2[mm]である実施例1Eとで、吸音率αと音の周波数F[Hz]との関係を比較した。
Here, Example 1C in which the
図10は、吸音率αと音の周波数Fとの関係を実施例1Cと、実施例1Dと、実施例1Eとで比較したグラフである。図10に示すように、吸音部材3では、最大吸音率となる音の周波数が突起部62の高さが高くなるにつれて低周波側へシフトすることが分かる。また、吸音部材3では、突起部62の高さが高くなるにつれて吸音部材3の最大吸音率が向上することが分かる。
FIG. 10 is a graph comparing the relationship between the sound absorption rate α and the sound frequency F in Example 1C, Example 1D, and Example 1E. As shown in FIG. 10, in the
このように、突起部62によって微細孔61の深さを長くすることにより、最大吸音率となる音の周波数を吸音の困難な低周波側へシフトさせることができる。また、微細孔61を通過する空気と微細孔61の内面との間の摩擦のエネルギが増え、音の振動エネルギを熱エネルギに変換しやすくすることができる。これにより、吸音部材3の最大吸音率を向上させることができる。このようなことから、各微細孔61の周縁部に突起部62が設けられていることにより、吸音装置1の吸音性能の向上をさらに確実に図ることができる。
In this way, by increasing the depth of the
なお、実施の形態1では、共通の仮想中心線7a上で互いに隣り合う2個のピン4のそれぞれの押さえ部43が互いに離れている。しかし、図11に示すように、共通の仮想中心線7a上で互いに隣り合う2個のピン4のそれぞれの押さえ部43が互いに重なる部分を有していてもよい。この場合、共通の仮想中心線7a上で互いに隣り合う2個のピン4の貫通部41の間の距離をdとすると、2個のピン4のそれぞれの押さえ部43の長さがd/2よりも長くなる。このようにすれば、吸音部材3を各ピン4で押さえる範囲を広げることができ、吸音装置1の吸音性能の向上をさらに確実に図ることができる。
In the first embodiment, the
図11では、各ピン4の押さえ部43が幅方向Xに沿って配置されている。しかし、各ピン4の押さえ部43を奥行き方向Yに沿って配置してもよい。
In FIG. 11, the
また、実施の形態1では、複数の微細孔61が、幅方向Xに沿った直線上に位置し、かつ奥行き方向Yに沿った直線上に位置している。しかし、奥行き方向Yに沿った直線から幅方向Xへ交互にずれた千鳥状に複数の微細孔61の位置を設定してもよい。また、幅方向Xに沿った直線から奥行き方向Yへ交互にずれた千鳥状に複数の微細孔61の位置を設定してもよい。
Further, in the first embodiment, the plurality of
実施の形態2.
図12は、この発明の実施の形態2による吸音装置を示す斜視図である。また、図13は、図12のXIII−XIII線に沿った断面図である。吸音部材3は、穿孔板6と多孔質部材5との間に介在する接着層8を有している。接着層8は、穿孔板6を多孔質部材5の第1面51に接着している。また、接着層8は、穿孔板6及び多孔質部材5が重なる方向に沿って吸音部材3を見たとき、各微細孔61を避けて配置されている。これにより、各微細孔61での通気抵抗が過剰に大きくなることが回避され、吸音部材3の吸音性能の低下が抑制される。接着層8としては、両面粘着テープ、樹脂系接着剤などが用いられる。他の構成は、実施の形態1と同様である。
FIG. 12 is a perspective view showing a sound absorbing device according to
このような吸音装置1では、穿孔板6と多孔質部材5の第1面51との間に接着層8が介在している。このため、穿孔板6と第1面51との間に隙間を生じにくくすることができる。これにより、吸音装置1の吸音性能の向上をさらに確実に図ることができる。
In such a
ここで、各微細孔61に対する接着層8の位置関係を互いに異ならせた条件1〜条件3の吸音部材3のサンプルと、穿孔板6と多孔質部材5との間に接着層8を介在させない条件4の吸音部材3のサンプルとを作製し、条件1〜条件4のそれぞれのサンプルでの吸音率αを測定した。
Here, the
図14は、条件1のサンプルにおける微細孔61に対する接着層8の位置関係を示す拡大上面図である。接着層8は、奥行き方向Yに沿って配置された複数の接着部81を有している。条件1のサンプルでは、微細孔61と接着部81とが幅方向Xへ交互に配置されている。これにより、条件1のサンプルでは、穿孔板6が多孔質部材5に重なる方向に沿って吸音部材3を見たとき、幅方向Xについて微細孔61を両側から挟む位置に複数の接着部81が配置されている。条件1のサンプルでは、微細孔61の周縁部が両側の接着部81に接している。また、条件1のサンプルでは、各ピン4を用いずに吸音部材3を設置面24に固定している。他の構成は、実施の形態1と同様である。
FIG. 14 is an enlarged top view showing the positional relationship of the
図15は、条件2のサンプルにおける微細孔61に対する接着層8の位置関係を示す拡大上面図である。条件2のサンプルにおける各接着部81の幅は、条件1のサンプルにおける各接着部81の幅の1/2となっている。条件2のサンプルでは、各微細孔61が各接着部81に接していない。他の構成は、条件1のサンプルと同様である。
FIG. 15 is an enlarged top view showing the positional relationship of the
図16は、条件3のサンプルにおける微細孔61に対する接着層8の位置関係を示す拡大上面図である。条件3のサンプルでは、条件1のサンプルにおける幅方向Xへ並ぶ複数の接着部81の位置のうち、1列おきに特定した位置にのみ接着部81が配置されている。これにより、条件3のサンプルでは、穿孔板6が多孔質部材5に重なる方向に沿って吸音部材3を見たとき、幅方向Xにおける各微細孔61の両側のうちの一方側にのみ接着部81が配置されている。また、条件3のサンプルでは、微細孔61の周縁部が隣の接着部81に接している。他の構成は、条件1のサンプルと同様である。
FIG. 16 is an enlarged top view showing the positional relationship of the
図17は、条件4のサンプルにおける微細孔61の位置を示す拡大上面図である。条件4のサンプルでは、穿孔板6と多孔質部材5との間に接着層8が介在していない。他の構成は、条件1のサンプルと同様である。
FIG. 17 is an enlarged top view showing the positions of the
図18は、吸音率αと音の周波数Fとの関係を条件1〜条件4のそれぞれのサンプルで比較したグラフである。図18に示すように、条件1〜条件4のそれぞれのサンプルのうち、最大吸音率が得られるサンプルは、条件1のサンプルであることが分かる。条件2のサンプルの最大吸音率は、条件1のサンプルよりも低くなっている。しかし、条件2のサンプルでは、吸音率αが条件1のサンプルよりも少し広帯域化している。これに対して、条件3及び条件4のサンプルでは、条件1及び条件2のサンプルよりも吸音率αが大きく低下している。
FIG. 18 is a graph comparing the relationship between the sound absorption coefficient α and the sound frequency F in each of the samples of
条件2のサンプルと条件3のサンプルとを比べると、接着層8に含まれる各接着部81の合計面積は、条件2及び条件3のサンプルでほぼ同じである。しかし、吸音率αは、条件2のサンプルのほうが条件3のサンプルよりも高くなっている。このことから、微細孔61を挟む位置に複数の接着部81が位置している構成が、吸音装置1の吸音性能の向上に寄与することが分かる。また、最大吸音率は、条件1のサンプルのほうが条件2のサンプルよりも高くなっている。このことから、微細孔61の周縁部に接する位置に接着部81が位置している構成も、吸音装置1の吸音性能の向上に寄与することが分かる。
When the sample of
このように、穿孔板6が多孔質部材5に重なる方向へ吸音部材3を見たとき、微細孔61を挟む位置に複数の接着部81を配置することにより、吸音装置1の吸音性能をさらに確実に向上させることができる。
In this way, when the
また、穿孔板6が多孔質部材5に重なる方向へ吸音部材3を見たときに各微細孔61の周縁部に接する位置に接着部81を配置することにより、吸音装置1の吸音性能をさらに確実に向上させることができる。
Moreover, when the
なお、条件1〜条件3のそれぞれのサンプルの吸音率αは、いずれも条件4のサンプルよりも向上している。従って、条件1〜条件3のそれぞれのサンプルに実施の形態1の各ピン4による固定の構成を適用することにより、吸音装置1の吸音性能をさらに確実に向上させることができる。即ち、各ピン4によって穿孔板6及び第1面51を設置面24に向けて窪ませて条件1〜条件3のそれぞれの吸音部材3のサンプルを設置面24に固定することにより、吸音装置1の吸音性能をさらに確実に向上させることができる。
Note that the sound absorption coefficient α of each of the
なお、複数の接着部81の配置は、条件1〜条件3のサンプルにおける配置に限定されず、各微細孔61を避けて複数の接着部81が配置されていれば、各接着部81の位置をどのようにしてもよい。
In addition, arrangement | positioning of the some
実施の形態3.
図19は、この発明の実施の形態3による吸音装置を示す斜視図である。吸音部材3は、固定部材としての複数の帯状のフレーム9によって設置面24に固定されている。この例では、各フレーム9が吸音部材3の奥行き方向Yへ互いに間隔をあけて配置されている。
FIG. 19 is a perspective view showing a sound absorbing device according to
各フレーム9は、吸音部材3の幅方向Xの両側で設置面24に接続される一対の接続部91と、設置面24に向けて吸音部材3を押さえる帯状の押さえ部92と、一対の接続部91のそれぞれを押さえ部92に繋ぐ一対の連結部93とを有している。
Each frame 9 includes a pair of
各連結部93は、吸音部材3の側面の外側に配置されている。押さえ部92の一端部は、一方の連結部93を介して一方の接続部91に繋がっている。押さえ部92の他端部は、他方の連結部93を介して他方の接続部91に繋がっている。
Each connecting
押さえ部92は、吸音部材3の幅方向Xに沿って配置されている。また、押さえ部92は、各微細孔61のそれぞれから離れた押さえ位置で設置面24に向けて吸音部材3を押さえている。この例では、奥行き方向Yへ隣り合う2個の微細孔61のそれぞれからの距離が等しい仮想中心線71a上に押さえ部92の押さえ位置が設定されている。これにより、この例では、各微細孔61の中心から押さえ部92の押さえ位置までの距離が各微細孔61の内径よりも大きくなっている。
The
各フレーム9は、押さえ位置で吸音部材3を押さえ部92によって押さえることにより、穿孔板6及び第1面51を設置面24に窪ませている。多孔質部材5は、第1面51が窪んで弾性変形することにより、穿孔板6に向けて弾性復元力を発生している。穿孔板6が多孔質部材5の弾性復元力を受けることにより、穿孔板6に張力が発生する。
Each frame 9 has the perforated
各フレーム9は、たわみにくい材料によって構成されている。これにより、押さえ部92の全体にわたる押さえ位置で穿孔板6に張力を発生させることができる。各フレーム9を構成する材料としては、金属、樹脂などが用いられている。各フレーム9の材料として用いられる金属としては、アルミニウム、ステンレスなどが挙げられる。他の構成は、実施の形態1と同様である。
Each frame 9 is made of a material that is difficult to bend. Thereby, tension can be generated in the
フレーム9の高さは、接続部91から押さえ部92までの連結部93の寸法で決まっている。フレーム9の高さは、設置面24に固定されていないときの吸音部材3の厚み方向の寸法よりも低くしておく。吸音部材3を設置面24に固定するときには、一対の連結部93の間に吸音部材3を嵌めて設置面24に向けてフレーム9を押し込む。フレーム9を設置面24に向けて押し込むと、穿孔板6及び第1面51が押さえ部92によって設置面24に向けて窪みながら、多孔質部材5が弾性変形する。この後、各接続部91を設置面24に接続することにより、吸音部材3を設置面24に固定する。
The height of the frame 9 is determined by the dimensions of the connecting
このような吸音装置1では、帯状の押さえ部92によって穿孔板6及び第1面51を設置面24に向けて窪ませている。このため、穿孔板6及び第1面51を窪ませる範囲をピン4に比べて広げることができる。これにより、穿孔板6に張力を発生させる範囲を広げることができ、多孔質部材5に穿孔板6を密着させる範囲を広げることができる。従って、吸音部材3の吸音率αの向上をさらに確実に図ることができ、吸音装置1の吸音性能の向上をさらに確実に図ることができる。
In such a
なお、実施の形態3では、帯状の押さえ部92が仮想中心線71a上に配置されている。しかし、帯状の押さえ部92の押さえ位置は、各微細孔61を避けた位置であれば、仮想中心線71a上の位置に限定されない。
In the third embodiment, the belt-like
また、実施の形態3では、実施の形態1による吸音部材3がフレーム9によって設置面24に固定されている。しかし、接着層8を用いた実施の形態2による吸音部材3をフレーム9によって設置面24に固定するようにしてもよい。
In the third embodiment, the
実施の形態4.
図20は、この発明の実施の形態4による吸音装置を示す斜視図である。吸音部材3は、吸音部材3を覆う固定部材としてのカバー10によって設置面24に固定されている。
FIG. 20 is a perspective view showing a sound absorbing device according to
カバー10は、吸音部材3の奥行き方向Yの両側で設置面24に接続される一対の接続部101と、設置面24に向けて吸音部材3を押さえる板状の押さえ部102と、一対の接続部101のそれぞれを押さえ部102に繋ぐ一対の連結部103とを有している。
The
各連結部103は、吸音部材3の側面の外側に配置されている。押さえ部102の一端部は、一方の連結部103を介して一方の接続部101に繋がっている。押さえ部102の他端部は、他方の連結部103を介して他方の接続部101に繋がっている。
Each connecting
押さえ部102には、開口部104が形成されている。押さえ部102は、開口部104を通して複数の微細孔61を露出させた状態で押さえ位置に配置される。これにより、複数の微細孔61の周囲を囲む枠状の範囲が押さえ部102の押さえ位置となっている。押さえ部102は、各微細孔61のそれぞれから離れた押さえ位置で設置面24に向けて吸音部材3を押さえている。この例では、各微細孔61の中心から押さえ部102の押さえ位置までの距離、即ち各微細孔61の中心から開口部104の内周部までの距離が、各微細孔61の内径よりも大きくなっている。
An
カバー10は、押さえ位置で吸音部材3を押さえ部102によって押さえることにより、穿孔板6及び第1面51を設置面24に向けて窪ませている。多孔質部材5は、第1面51が窪んで弾性変形することにより、穿孔板6に向けて弾性復元力を発生している。穿孔板6が多孔質部材5の弾性復元力を受けることにより、穿孔板6に張力が発生する。カバー10を構成する材料は、実施の形態2のフレーム9を構成する材料と同様である。他の構成は、実施の形態1と同様である。
In the
カバー10の高さは、接続部101から押さえ部102までの連結部103の寸法で決まっている。カバー10の高さは、設置面24に固定されていないときの吸音部材3の厚み方向の寸法よりも低くしておく。吸音部材3を設置面24に固定するときには、一対の連結部93の間に吸音部材3を嵌めて設置面24に向けてカバー10を押し込む。このとき、複数の微細孔61が開口部104を通して露出される。カバー10を設置面24に向けて押し込むと、穿孔板6及び第1面51が押さえ部102によって設置面24に向けて窪みながら多孔質部材5が弾性変形する。この後、各接続部101を設置面24に接続することにより、吸音部材3を設置面24に固定する。
The height of the
このような吸音装置1では、開口部104が形成された板状の押さえ部102を有している。また、押さえ部102は、開口部104を通して複数の微細孔61を露出させた状態で押さえ位置に配置される。このため、穿孔板6及び第1面51を窪ませる範囲をさらに広げることができる。これにより、穿孔板6に張力を発生させる範囲を広げることができ、多孔質部材5に穿孔板6を密着させる範囲を広げることができる。従って、吸音部材3の吸音率αの向上をさらに確実に図ることができ、吸音装置1の吸音性能の向上をさらに確実に図ることができる。また、押さえ部102によって吸音部材3を押さえる範囲を広げることができることから、吸音部材3のアスペクト比が大きい場合であっても、設置面24に吸音部材3を容易にかつより確実に固定することができる。
Such a
なお、実施の形態4では、実施の形態1による吸音部材3がカバー10によって設置面24に固定されている。しかし、接着層8を用いた実施の形態2による吸音部材3をカバー10によって設置面24に固定するようにしてもよい。
In the fourth embodiment, the
1 吸音装置、3 吸音部材、4 ピン(固定部材)、5 多孔質部材、6 穿孔板(膜状体)、7a 仮想中心線、8 接着層、9 フレーム(固定部材)、10 カバー(固定部材)、24 設置面、41 貫通部、43 押さえ部、51 第1面、52 第2面、61 微細孔(貫通孔)、62 突起部、71a 第1仮想中心線、72a 第2仮想中心線、81 接着部、92 押さえ部、102 押さえ部、104 開口部。
DESCRIPTION OF
Claims (10)
前記吸音部材を前記設置面に固定する固定部材
を備え、
前記膜状体には、複数の貫通孔が形成されており、
前記複数の貫通孔のそれぞれの間の距離は、各前記貫通孔の内径よりも大きくなっており、
前記固定部材は、前記複数の貫通孔のそれぞれから離れた押さえ位置で前記膜状体及び前記第1面を前記設置面に向けて窪ませて前記吸音部材を前記設置面に固定する吸音装置。A sound absorbing member having a porous member having a first surface and a second surface; and a film-like body overlapping the first surface; wherein the second surface overlaps an installation surface; and It has a fixing member that fixes to the installation surface,
A plurality of through holes are formed in the film-like body,
The distance between each of the plurality of through holes is larger than the inner diameter of each through hole,
The fixing member is a sound absorbing device for fixing the sound absorbing member to the installation surface by recessing the film-like body and the first surface toward the installation surface at a pressing position apart from each of the plurality of through holes.
各前記固定部材は、前記吸音部材を貫通する貫通部と、前記貫通部から側方へ突出し、前記押さえ位置で前記膜状体を押さえる押さえ部とを有するピンであり、
互いに隣り合う2個の前記ピンのそれぞれの前記押さえ部の長さは、前記2個のピンの前記貫通部の間の距離の1/2よりも長くなっている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の吸音装置。A plurality of the fixing members;
Each of the fixing members is a pin having a penetrating portion that penetrates the sound absorbing member, and a pressing portion that protrudes laterally from the penetrating portion and presses the film-like body at the pressing position.
The length of each said pressing part of two said adjacent pins is longer than 1/2 of the distance between the said penetration parts of said two pins. The sound absorbing device according to any one of the above.
前記押さえ部は、前記開口部を通して前記複数の貫通孔を露出させた状態で前記押さえ位置に配置される請求項1又は請求項2に記載の吸音装置。The fixing member has a pressing portion in which an opening is formed,
The sound absorbing device according to claim 1, wherein the pressing portion is disposed at the pressing position in a state where the plurality of through holes are exposed through the opening.
を備えている請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の吸音装置。The adhesive layer which is interposed between the film-like body and the first surface while avoiding the positions of the plurality of through holes, and bonds the film-like body to the first surface. The sound absorbing device according to any one of claims 1 to 7.
前記複数の接着部は、前記膜状体が前記多孔質部材に重なる方向に沿って前記吸音部材を見たとき、各前記貫通孔を挟む位置に位置している請求項8に記載の吸音装置。The adhesive layer has a plurality of adhesive portions,
The sound absorbing device according to claim 8, wherein the plurality of adhesive portions are located at positions sandwiching the through holes when the sound absorbing member is viewed along a direction in which the film-like body overlaps the porous member. .
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