本発明の種々の態様は、発明者が、例えば、エンジンを備えた機械のメインポンプなどの機械の既存の構成要素と連動して補助ポンプの機能を活用することができる向上された流体ろ過法、システム、及び技術を開発したことを示している。種々の実施形態では、補助フィルタ装置は、機械の補助ポンプ及び/又はメインポンプに動作上関連しており、機械を流れる流体をろ過できる。ろ過された流体は、次いで、適切な流体接続経路を介して機械の1つ以上の流体リザーバに戻される。さらに、幾つかの実施形態では、補助ポンプ、機械の1つ以上の構成要素、及び/又は、バルブシステム又はバルブ機構と動作上関連して、制御モジュールが使用されてよい。制御モジュールは、例えば、1つ以上の種類のフィルタトリガ状態の存在を検知すると、補助ポンプを作動又は停止するようにプログラムされ得る。そのようなフィルタトリガ状態は、流体の状態(例えば、粘性又は汚染物の存在)、機械の1つ以上の構成要素の動作状態(例えば、エンジン速度又はメインポンプの圧力)、所定のイベントの発生(例えば、定時)、及び/又は種々の他の可能性があるトリガ状態又はイベントに関連してよい。1つ以上のセンサが、制御モジュールに動作上関連して、例えば、機械又は補助ポンプの動作に関連して機械状態又は流体状態を示す信号を検知し、もたらしてよい。種々の実施形態では、補助ポンプの動作は、「キドニーループ(kidney loop)」の配置の機能又は影響をもたらしてよい。用語「キドニーループ」は、重機械を含む機械で流体プロセス又は他のメンテナンスを実行する当業者には理解されるであろう。幾つかの実施形態では、機械のメインポンプは、本明細書に従って詳細に説明するように、独立して及び/又は補助ポンプと共に動作して種々のキドニーループ又は他のろ過動作を実行し得る。種々の実施形態では、補助ポンプは、例えば、プレ潤滑ポンプを含んでよい。他の実施形態では、補助ポンプは、例えば、機械の電気油ポンプなどの電気ポンプを含んでよい。
精密フィルタ媒体がフィルタにわたって非常に高い圧力を必要とするため、ろ過された流体を必要とする機械が、大抵の場合、より小さな粒子サイズを有効にろ過できず、それは過度の寄生動力損失を引き起こす場合があることに、発明者は気が付いた。そのような精密フィルタ媒体は、大抵の場合、機械内で相当な取付スペースを必要とし、それは受け入れ難いほどに高いフィルタ製造費用及び処理費用を引き起こす場合があり、機械設計においては重量及びサイズを増大させる。さらに、機械構成要素を適切に円滑化するために必要とされる流体圧をもたらすのに十分な貫流を、フィルタ媒体が許さない可能性がある。従って、機器設計者は、通常、適切な流れをもたらすが、流体から比較的大きな粒子だけを取り除く粗いフィルタ媒体を用いることによって妥協している。また、特定の機器製造会社は、機械内の大部分の流体が最終的には精密フィルタを通るようにする意図の下で、精密フィルタ媒体を通るように少量の流体流れを向ける機械を設計している。しかし、微粒子は、絶えず生成され、又は流体システムに導入され、粒子は望まれるより高い濃度で典型的に存在している。特定の状況では、精密フィルタ媒体にわたって圧力低下を最大限にするために、機器設計者は、低い圧力ゾーン(例えば、エンジン用サンプ)にフィルタ媒体の流出口を接続している。しかしながら、この流体流れは、潤滑を必要とするシステムに供給されないので、メインポンプは、過剰な流れを生成するために大型にならざるを得ない。本発明の種々の実施形態は、例えば、粒子数の所望のレベルを維持するために必要に応じて、又は、要求される寄生力をより効率的に生成できる場合、そのような過剰な流れを発生するような構造とされてよい。例えば、プレ潤滑(prelubrication)又は補充プロセスから精密フィルタ媒体を介して流体流れを送ることによって、流体をろ過するのに避けられない寄生力(parasitic power)を低減できる。幾つかの実施形態では、流体は、例えば、システムがブレーキ動作によって減速させられる期間に精密フィルタ媒体を通ってよく、本発明の実施形態は、この流体をろ過するのに避けられない寄生力を最小化するような構造にされてよい。さらに、この追加の負荷は、機械の制動力を向上するために有用に適用されてよい。
本明細書における用語「機械」は、本発明の技術、方法及びシステムに従って使用されるのに適した如何なる機器をも含み得る。本明細書における「機械」としては、限定するわけではないが、例えば、潤滑システム、エンジン、ディーゼルエンジン、大型ディーゼルエンジン、モータ、回転機器、ジェネレータ、航空機エンジン、非常用機械、非常用ジェネレータ、コンプレッサ、機械を含む機器(例えば、掘採用機器、建設用機器、海洋機器、飛行機など)、及びその他の多くの機械が挙げられる。本開示の種々の部分で説明するように、「エンジン」の例は、本発明の種々の実施形態及び態様の説明において、開示の便宜上使用される。しかしながら、当該技術分野における通常の知識を有する者には、機械のタイプの一例として、このように「エンジン」が使用されていることは、単に開示の便宜を意図したものであり、発明の範囲を限定することを必ずしも意図するものではないことが理解されるであろうであろう。
機械の他の例は、「流体リザーバシステム」であり、それは、流体リザーバ、バルブ、ポンプなどの流体用構成要素、及び/又は流体リザーバシステムへの組み込みに適切な他の構成要素の如何なる妥当な組合せを含み得る。
本明細書に開示されているシステム及び方法に適用される用語「排出(evacuation)」は、機械、レセプタクル、リザーバ、又は、流体を保持するその他のシステム又は装置における流体の任意の部分の排出を含み得る。同様に、本明細書に開示されているシステム及び方法に適用される用語「補充」は、機械、レセプタクル、リザーバ、又は、流体を保持するその他のシステム又は装置における流体容量の任意の部分の補充を含み得る。
本明細書に開示されているシステム及び方法に適用される用語「バルブシステム」は、バルブ、パイプ、ディスコネクト(disconnect)、アダプタ、及びその他の構造物の構成要素の如何なる組合せを含み得、1つ以上の流体補充プロセス、及び/又は1つ以上の流体排出プロセスを実行するように構成されている。バルブシステム内に含まれるバルブの例としては、限定するわけではないが、シングルポシションバルブ、(例えば、ジャンクションブロックアセンブリや5方制御バルブなどの)マルチポジションバルブ、機械バルブ、電子バルブ、電気機械バルブ、及び/又はその他のタイプのバルブが含まれており、このようなバルブを種々の開/閉位置に駆動する電気制御の有無に拘わらない。
本明細書で説明する本システム及び方法の種々の実施形態に適しており、適用できる場合には、種々の構成要素、構造、要素、及びその他の構成が、特定の機械の動作に対して外部又は内部と見なされる場所に取り付けられてよい、又は設置されてよいことは理解されるであろう。ポンプ及び/又は補助ポンプの使用が開示される本明細書における当該箇所では、例えば、このようなポンプは、機械の内部構成要素として、及び/又は機械の機能を補助する、若しくは、機械の機能と共に動作する機械外部の構成要素として、配置され、設置され、動作されてよい。例えば、幾つかの実施形態では、補助ポンプ又は他のエンジン構成要素は、機械に対して「オンボード(onboard)」とみなされ得る。
本明細書で使用されるように、本明細書で説明する種々の流体に関して使用される用語「タイプ」又は「種類」は、タイプ又は種類が異なる流体を互いに区別することを意図している。例えば、油は、ある「タイプ」の流体と考えられ、トランスミッション流体は、他の異なる「タイプ」の流体と考えられ、油圧油は、さらに他の異なる「タイプ」の流体と考えられる。例えば、ある「タイプ」の流体の使用量は、同じ「タイプ」の清浄な流体又は新しい流体に対して異なるとは考えられないことに留意すべきである(例えば、機械の流体補充又は交換プロセスで使用される清浄な油は、流体排出プロセスで機械から排出される使用された油と異なる「タイプ」の流体とは見なされない)。
図1は、本発明の種々の実施形態に基づいており、補助ポンプ104及び補助フィルタ装置106を含む流体ろ過装置に動作上関連した機械102としての構成例を概略的に示す。示されるように、機械102は、1つ以上の流体リザーバ110(例えば、油圧流体リザーバ110A、トランスミッション流体リザーバ110B、油サンプ110C、又は種々の他の流体リザーバ110D)を含むエンジン108を含み得る。エンジン108は、また、メインポンプ112を含んでよく、メインポンプ112は、例えば、エンジン108を通るポンプ油、空気、又は他の流体などの第1の流体処理を、エンジン108のために実行する。1つ以上のフィルタ114がエンジンに含まれてよく、他のさまざまなエンジン構成要素116も含まれ得る。種々の実施形態では、補助フィルタ装置106及び/又はフィルタ114は、電気フィルタ、磁気フィルタ、遠心フィルタ、紙系フィルタ、又は合成フィルタの1つ以上を含み得る。幾つかの実施形態では、補助ポンプ104は、機械102及び/又はエンジン108に対してオンボードに配置されてよい。
種々の実施形態では、機械102は、1つ以上の流体用構成要素118と共に構成され得る。流体用構成要素118は、限定するわけではないが、例えば以下の流体用構造の1つ以上を含み得る:機械102に対してオフボードであるポンプ、機械102に対してオンボードであるポンプ、例えば、可般式デバイスなどの流量制御手段、ブラケット若しくは排出ブラケット、及び/又はクイックディスコネクト構造。流体用構成要素118は、また、流体用構成要素118に関連する1つ以上の流体流入ポート又は流体流出ポートに正及び/又は負の流体圧を付与するのに適した1つ以上の他のタイプの構成要素、デバイス又はシステムであり得る。例えば、流体用構成要素118は、機械102の、例えば異なる流体リザーバ110に関連して、流体排出プロセス及び/又は流体補充プロセス(例えば、油交換又は他の機械102のメンテナンス動作)の1つ以上のタイプを実行するために使用されてよい。流体用構成要素118は、機械102の流体システム又はバルブシステム内に1つ以上の他の場所に配置されてよいことが理解されるであろう。
種々の実施形態では、制御モジュール122は、機械102に動作上関連して、動作状態、トリガ状態、機械102の状態、構成要素の機能、イベントを示すデータ又は他のデータを収集、処理、及び/又は伝送し得る。例えば、制御モジュール122は、補助ポンプ104を作動又は停止するようにプログラムされており、機械102の1つ以上の構成要素と接続してデータ信号を受信、送信、及び/又は処理でき、及び/又は、機械102の種々の部品に動作上関連し得る1つ以上のセンサ124A〜124Dから伝送されたデータを処理又は分析できる。例えば、センサ124Aは、補助フィルタ装置106を通る流体流れに関連する流体組成物の汚染物又は他の態様を検知するように構成されてよい。制御モジュール122は、ソフトウェア、ファームウェア、又は他のコンピュータ実行可能な命令でプログラムされており、制御モジュール122の種々の機能を実行する1つ以上のプロセッサ又はコンピュータシステムを含んでよい。制御モジュール122は、制御モジュール122によって受信又は処理されたデータを受信及び/又は格納する1つ以上のデータ送信デバイス132に動作上関連し得る。幾つかの実施形態では、制御モジュール122は、制御モジュール122の異なる態様の動作又は機能を示す1つ以上のインジケータ142に信号を伝送してよい。例えば、そのような1つのインジケータ142は、警報灯又は警報グラフディスプレイを含んでよく、機械102が設置される車両のコンソール上に配置される。幾つかの実施形態では、制御モジュール122は、フィルタトリガ状態に関連してバルブシステムを作動又は停止でき、さもなければ、バルブ又はバルブ装置を動作できる。
図1を再び参照すると、図示された例では、機械102は、補助ポンプ104及び補助フィルタ装置106を含む流体ろ過装置を含んでいる。補助ポンプ104は、エンジン108のメインポンプ112との流体接続のために接続され得る。例えば、図1Aは、メインポンプ112との流体接続のために、補助ポンプ104が動作上接続されている構成を説明している。幾つかの実施形態では、補助ポンプ104は、例えば、プレ潤滑ポンプであってよく、又は、機械102と動作上関連するパワーステアリングシステム又はパワーブレーキシステムの構成要素などの既存のポンプであってよい。補助ポンプ104は、流体リザーバ110の1つ以上などの、エンジン108の少なくとも1つの構成要素と流体接続する構造とされてよい。補助フィルタ装置106は、補助ポンプ104と流体直列に配置されてよく、補助ポンプ104から流体流れを受ける流入口と共に構成されてよい。補助フィルタ装置106は、エンジン108の流体リザーバ110又は他の構成要素の1つ以上に流体流れを向ける流出口と共に構成されてよい。補助フィルタ装置106の流出口側又は排出側から、流体は、例えば、エンジン108の第1の油フィルタ114に流れるように向けられてよい。種々の実施形態では、補助フィルタ装置106は、少なくとも1つの精密ろ過媒体を含み得る。幾つかの実施形態では、エンジン108のフィルタ114の1つは、補助フィルタ装置106の流出口とエンジン108の流体リザーバ110の1つ以上との間に配置されてよい。
種々の実施形態では、制御モジュール122は、種々のフィルタトリガ状態又は他のイベントの存在を検知すると1つ以上の機能を実行するようにプログラムされ得る。さらに、制御モジュール122は、フィルタトリガ状態が、もはや検知されない所定のパラメーター範囲外である(例えば、所定のエンジン速度より10%上又は10%下)場合に、さもなければ、もはやトリガ状態として存在しない場合に、1つ以上の機能を実行するようにプログラムされてよい。例えば、制御モジュール122は、フィルタトリガ状態の存在の検知に関連して補助ポンプ104を作動又は停止するようにプログラムされてよい。可能性があるフィルタトリガ状態の例としては、下記の1つ以上の組合せが挙げられる:しきい値流体温度、しきい値流体圧力、しきい値エンジン速度、しきい値流体汚染物レベル、フィルタ状態、動作のしきい値所要時間、噴射タイミング変数、燃料消費値、所定の日時、機械の動作状態。例えば、補助ろ過は、油状態、エンジン108の時間、マイル距離、燃料消費、及び/又はエンジン108の構成要素の速度(例えば、1分間当たりの回転数(RPM)で測定される)に応じて作動される。幾つかの実施形態では、エンジン108の時間は、2つ以上の定義された時点間の動作時間、又はエンジン108で実行される油交換などの流体動作間の時間などの動作の総時間を意味し得る。
他の例においては、流体状態監視は、粒子数、粒子累積、酸化レベル、及び/又は流体希釈レベルなどのフィルタトリガ状態を検知するように実行され得る。種々の実施形態では、汚染物センサは、例えば、煤レベル、又は機械102を流れる流体中の他の汚染物の存在を検知するように構成され得る。例えば、所望又は最適のエンジン108の動作に許容可能な最大煤レベルに対応するフィルタトリガ状態が使用されてよく、元の機器製造会社、又は他の工業規格によって規定されてよい。制御モジュール122は、所定のエンジン108の仕様の所定の煤レベルに達すると補助フィルタ装置106を作動するようにプログラムされ得る。他の例において、補助フィルタ装置106は、機械102によって使用される油又は燃料から、例えば、水などの希釈剤を取り除くように機能し得る。
種々の実施形態では、フィルタトリガ状態は、例えば、エンジン108のアイドリング速度、ターボ給気圧、燃料消費率、廃棄物ゲート機能、又は噴射率について、所定範囲からの逸脱を含んでよい。さらに、燃料空気比などの計算値は、フィルタトリガ状態の少なくとも一部とみなすことができる。例えば、エンジン108内のエアフィルタの目詰まりは、燃料の煤レベルを増加させる可能性に加えて、燃料空気比の変化を引き起こす可能性がある。燃焼化学と関係する他の因子、又は燃焼の質に影響を及ぼす他の現象は、また、フィルタトリガ状態を定める根拠を構成し得る。
発明者は、図1に図示した構成のような構成によって、機械102について、部分的なバイパス以上をもたらすことができることを確認した。ある実施形態では、流体ろ過装置が使用されて、例えば、エンジン108のリザーバ又は油サンプから流体流れを引き出し、エンジン108のメインポンプ112を使用して、2〜5ミクロンの補助フィルタ装置106を介して、エンジン108を通る15パーセントを超える油流れを迂回させる。種々の実施形態では、フィルタ装置は、補助ポンプ104を用いることによって、補助フィルタ装置106を介してエンジン108から全流量をもたらす。
図2は、本発明の種々の実施形態に基づいて、機械202において動作するように構成された流体ろ過装置の他の例を概略的に示す。流体ろ過装置は、補助フィルタ装置206及びエンジン208の少なくとも1つの構成要素と流体接続するように構成された補助ポンプ204を含んでいる。エンジン208は、異なるタイプの流体(例えば、油圧流体リザーバ210A、トランスミッション流体リザーバ210B、油サンプ210C、又は種々の他の流体リザーバ)を有する多数の流体リザーバ210を含み得る。エンジン208は、また、例えば、エンジン208について、エンジン208を通るポンプ油、空気、又は他の流体などの第1の流体処理を実行するメインポンプ212を含み得る。1つ以上のフィルタ214がエンジン208に含まれてよく、他のさまざまなエンジン構成要素216も含まれる可能性がある。種々の実施形態では、補助フィルタ装置206及び/又はフィルタ214は、電気フィルタ、磁気フィルタ、遠心フィルタ、紙系フィルタ、又は合成フィルタの1つ以上を含み得る。幾つかの実施形態では、補助ポンプ204は、機械202及び/又はエンジン208に対してオンボードに配置されてよい。
図示されているように、補助フィルタ装置206の流入口は、補助ポンプ204の流出口に接続され得る。バルブ装置218は、補助ポンプ204の流出口と補助フィルタ装置206の流入口との間の共通接続で接続された流入口を備え得る。バルブ装置218の流出口は、また、補助フィルタ装置206の流出口と流体リザーバ210A〜210Dの1つ以上などのエンジン108の1つ以上の構成要素との共通接続で接続され得る。種々の実施形態では、バルブ装置218は、例えば、ノーマルオープンバルブを含んでよい。
種々の実施形態では、制御モジュール222は、バルブ装置218においてノーマルオープンバルブの少なくとも1つを作動させるように、又はフィルタトリガ状態(本明細書における他の箇所に記載されたフィルタトリガ状態を含む)を検知すると補助ポンプ204を作動するようにプログラムされ得る。さらに、制御モジュール222は、種々のフィルタトリガ状態に従って、必要に応じて補助ポンプ204を作動又は停止するようにプログラムされ得る。例えば、制御モジュール222は、バルブ装置218においてノーマルオープンバルブの少なくとも1つを作動するように、又は機械202の動作中に所定時間で補助ポンプ204を作動するようにプログラムされてよい。幾つかの実施形態では、制御モジュール222は、補助ポンプ204を作動又は停止し、機械202の1つ以上の構成要素と接続してデータ信号を受信、送信及び/又は処理するように、及び/又は機械202の種々の部品に動作上関連するような1つ以上のセンサ224A〜224Eから伝送されたデータを処理又は分析するように、プログラムされてよい。例えば、センサ224Aは、補助フィルタ装置206を通る流体流れに関連する流体組成物の汚染物又は他の態様を検知するように構成されてよい。
制御モジュール222は、ソフトウェア、ファームウェア、又は他のコンピュータ実行可能な命令でプログラムされて制御モジュール222の種々の機能を実行する1つ以上のプロセッサ又はコンピュータシステムを含んでよい。制御モジュール222は、制御モジュール222によって受信又は処理されたデータを格納及び/又は処理することができる1つ以上のデータ送信デバイス232に動作上関連し得る。幾つかの実施形態では、制御モジュール222は、制御モジュール222の異なる態様の動作又は機能を示す1つ以上のインジケータ242に信号を伝送し得る。例えば、そのような1つのインジケータ242は警報灯又は警報グラフディスプレイを含んでよく、機械202が設置される車両のコンソール上に配置されてよい。幾つかの実施形態では、制御モジュール222は、フィルタトリガ状態に関連してフィルタシステムを作動又は停止してよく、又は、バルブ又はバルブ装置を動作してよい。例えば、制御モジュール222は、バルブ装置218のノーマルオープンバルブを作動させるようにプログラムされてよく、適切な状況下にて、又は検知されたフィルタトリガ状態に関連して、補助フィルタ装置206を用いるか、又はバイパスしてよい。
図2に示した構成は、(補助ポンプ204によって部分的に備わった)プレ潤滑システムと一緒に、(補助フィルタ装置206によって部分的に備わった)ろ過システムとして具現化できることが判るであろう。バルブ装置218のノーマルオープンバルブは、補助ポンプ204を介してエンジン208に戻る流体の通常の一次流れを示し得る。ある動作状態では、バルブ装置218のノーマルオープンバルブは閉じられて、補助フィルタ装置206を通る一次流体流れを方向付けてよい。別の動作状態では、バルブ装置218のノーマルオープンバルブが開けられて、補助フィルタ装置206から離れてエンジン208に戻るように、一次流体流れを向けることができる。例えば、目詰まりしたフィルタに起因するなどして、補助フィルタ装置206に関連する精密フィルタがあまりにも制限的になる場合には、図2のろ過システムは有用になり得ることが判るであろう。一例において、油温度がしきい値温度未満である場合に、及び補助フィルタ装置206を介した流量がしきい値速度未満である場合に、フィルタトリガ状態の結果、バルブ装置218のノーマルオープンバルブが開いてよい。他の例において、バルブ装置218を作動させるフィルタトリガ状態は、機械202内の種々のポイントでしきい値流体圧力を検知し得る。他の例においては、補助フィルタ装置206による補助ろ過は、流体の状態監視に基づいて確保されて補助ポンプ204がいつ、どのくらいの期間作動されるかを調整し得る。
幾つかの実施形態では、フィルタトリガ状態は、補助フィルタ装置206で流体圧が高すぎて、フィルタ媒体が清浄又は変更される必要があることを示す場合のような障害状態として、制御モジュール222によって記録され得る。さらに、フィルタトリガ状態は、フィルタトリガ状態に関連してインジケータ242を作動又は停止することを伴ってよい。例えば、高い流体圧フィルタトリガ状態は、機械208のオペレーター領域においてインジケータ242を作動させて、補助フィルタ装置206のフィルタ媒体が変更される必要があることをオペレーターに伝えてよい。
発明者は、エンジン208のフィルタ214を介して、又は直接に、適切な流体リザーバ210に流体流れを向けるために、補助ポンプ204を用いるかどうかを決定することに利点があることを確認した。例えば、補助フィルタ装置206を通った流体は、エンジン208のフィルタ214でさらにろ過されることを必要としないほど十分に清浄であり得る。別の例では、補助フィルタ装置206からフィルタ214、オイルライフル(oil rifle)、及びエンジン208のベアリングへと補助ポンプ204で流体流れを向けると、油圧が上昇され得る。そのような油圧の上昇は、油圧又は他の流体圧の上昇が必要な場合に、例えば、エンジン208がアイドリング中又は機械202の動作の他の状態である場合に、有用であり得る。この構成が、エンジン208によって必要とされる力を低下させながらエンジン油圧を上昇することができることが判るであろう。言い換えれば、発明者が特定した問題の1つは、通常、エンジン208のアイドリング中に十分な潤滑を伝えるために、エンジン208上の油ポンプは大型でなければならないということである。従って、油ポンプは、そのような油ポンプが、機械202の動作中に達成される比較的高いエンジン208の速度で圧力を伝えるのに必要な大きさより大きい場合であっても、エンジン208のアイドリング速度にて適切な圧力を伝えるために、多くの場合大型である。種々の実施形態では、補助ポンプ204を含むろ過システムの使用は、エンジンポンプ212の流動範囲を低減する方法となり得る。
種々の実施形態では、補助ポンプ204を作動して、フィルタ114に戻るように流体を向けて、より小さなエンジンの第1の油ポンプを用いることを可能にするように、及び/又は特定のエンジン208の構成要素から必要とされる負荷サイクルを低減するように、制御モジュール222はプログラムされてよい。この構成は、エンジン208の製造会社が流量を低減し、従って、メインポンプ212の寄生負荷を低減することを可能にする方法で、低いエンジン速度208で補助流体流れをもたらす可能性を有する。さらに、制御モジュール222は、いつ補助ポンプ204を停止するかを決定するようにプログラムされてよい。例えば、エンジン208の速度(例えば、アイドリング速度、フル速度、又は他の動作速度での許容差範囲内)、エンジンオイルライフル圧力、又は流体温度などの1つ以上の因子の組合せの分析に応じて、補助ポンプ204を停止することが実行されてよい。例えば、油が濃すぎる(つまり、粘性が高い)場合、油調整器は動作しなくてもよく、エンジン208は、次いで補助ポンプ204によって付与される高圧で運転されて、ライフル圧力が上げられてよい。
種々の実施形態では、機械202は、1つ以上の流体用構成要素220と共に構成され得る。流体用構成要素220は、限定するわけではないが、例えば以下の流体用構造の1つ以上を含み得る:機械202に対してオフボードであるポンプ、機械202についてオンボードであるポンプ、例えば、可般式デバイスなどの流量制御手段、ブラケット若しくは排出ブラケット、及び/又はクイックディスコネクト構造。流体用構成要素220は、また、流体用構成要素220に関連する1つ以上の流体入口又は流体出口に正及び/又は負の流体圧を付与するのに適切な1つ以上の他のタイプの構成要素、デバイス、又はシステムであり得る。例えば、流体用構成要素220は、例えば、機械202の異なる流体リザーバ210に関連して、流体排出プロセス及び/又は流体補充プロセス(例えば、油交換又は他の機械202のメンテナンス動作)の1つ以上のタイプを実行するために使用されてよい。流体用構成要素220は、機械202の流体システム又はバルブシステム内の1つ以上の他の場所に配置し得ることが理解されるであろう。
図3Aは、本発明の種々の実施形態に基づいた、補助ポンプ304及び補助フィルタ装置306に動作上関連する機械302の構成例を概略的に説明する。図示されているように、機械302は、1つ以上の流体リザーバ310(例えば、油圧流体リザーバ310A、トランスミッション流体リザーバ310B、油サンプ310C、又は種々の他の流体リザーバ310D)を含むエンジン308を含み得る。エンジン308は、また、例えば、エンジン308について、エンジン308を通るポンプ油、空気、又は他の流体などの第1の流体処理を実行するメインポンプ312を含み得る。1つ以上のフィルタ314は、エンジンに含まれ得、他のさまざまなエンジン構成要素316も含まれる可能性がある。種々の実施形態では、流体ろ過装置は、補助ポンプ304の流出口と、第1のバルブ318Aの流入口との共通接続で接続された流入口を有する補助フィルタ装置306を含み得る。第1のバルブ318Aは、流体圧のしきい値レベルでエンジン308への流体流れを促進するように接続され得る。第2のバルブ318Bは、補助フィルタ装置306の流出口と、エンジン308の少なくとも1つの構成要素の流入口との間に配置し得る。幾つかの実施形態では、補助ポンプ304は、機械302及び/又はエンジン308に対してオンボードに配置し得る。
幾つかの実施形態では、フィルタトリガ状態の存在を検知すると、第1のバルブ318A、第2のバルブ318B、又は補助ポンプ304の少なくとも1つを作動させるように、制御モジュール322はプログラムされ得る。例えば、補助ポンプ304を作動及び/又は停止することは、エンジン308の速度(例えば、アイドリング速度、フル速度、又は他の動作速度での許容差範囲内)、エンジンオイルライフル圧力、又は流体温度などの1つ以上の因子の組合せの分析に応じて実行されてよい。例えば、油が濃すぎる(つまり、粘性が高い)場合には、油調整器は動作しなくてよく、エンジン308は、次いで補助ポンプ304によって付与される高圧で運転し、ライフル圧力が上げられてよい。さらに、制御モジュール322は、種々のフィルタトリガ状態に従って必要に応じて補助ポンプ304を停止するようにプログラムされ得る。制御モジュール322は、ソフトウェア、ファームウェア、又は他のコンピュータ実行可能な命令でプログラムされて制御モジュール322の種々の機能を実行する1つ以上のプロセッサ又はコンピュータシステムを含んでよい。制御モジュール322は、制御モジュール322によって受信又は処理されたデータを格納及び/又は処理することができる1つ以上のデータ送信デバイス332に動作上関連してよい。制御モジュール322は、補助ポンプ304を作動又は停止するようにプログラムされて、機械302の1つ以上の構成要素と接続してデータ信号を受信、送信、及び/又は処理し、及び/又は、機械202の種々の部品に動作上関連する1つ以上のセンサ324A〜324Eから伝送されたデータを処理又は分析し得る。幾つかの実施形態では、制御モジュール322は、制御モジュール322の異なる態様の動作又は機能を示す1つ以上のインジケータ342に信号を伝送し得る。例えば、そのような1つのインジケータ342は警報灯又は警報グラフディスプレイを含んでよく、機械302が設置される車両のコンソール上に位置する。幾つかの実施形態では、制御モジュール322は、フィルタシステムを作動又は停止してよく、又は、フィルタトリガ状態に接続されてバルブ又はバルブ装置を動作してよい。
図3Aに示された流体ろ過装置の例では、第2のバルブ318Bは、ノーマルクローズバルブを含み、第1の動作モードにて、補助フィルタ装置306を通る流体流れを阻止し得る。この第1の動作モードでは、流体は、補助ポンプ304を通り、第1のバルブ318Aを通って流れて、その後エンジン308の構成要素に戻る。種々の実施形態では、第1のバルブ318Aは、例えば、エンジン308のフィルタヘッド314に接続されたチェックバルブを含み得る。幾つかの実施形態では、第2のバルブ318Bは、エンジン308のサンプに接続され得る。第2のバルブ318Bが閉じられた場合の第1の動作モードでは、流体は、例えばプレ潤滑流体プロセス中などのように、補助ポンプ304を介してフィルタ314に流れ得る。第2の動作モードでは、第2のバルブ318Bは開かれて、補助フィルタ装置306を通る流体流れのバイパスろ過を可能にし、エンジン308のサンプ310C、又は他の流体リザーバ310に戻ることを可能にする。エンジン動作中にフィルタ314を介した背圧は、流体が第1のバルブ318Aを通って流れることを阻止できることが判るであろう。補助フィルタ装置306の制限による流体流れの制限が、受け入れ難いほど高圧をもたらす場合には、第1のバルブ318Aが作動されて、フィルタ314を介してエンジン308を通る流体流れを可能にする。言い換えれば、第2のバルブ318Bが開いている場合には、第1のバルブ318A及びフィルタヘッド314を介してエンジン308に通じる流体径路の一部も開いている。例えば、補助フィルタ装置306が2ミクロンのフィルタ媒体を含んでおり、フィルタ媒体が使用中に目詰まりする場合には、フィルタ314での圧力よりも大きな圧力が、流体がフィルタ314に流れることを可能にし、それによって、補助フィルタ装置306での圧力を、フィルタ314でのエンジン308の流体圧をわずかに超えるように制限する可能性があるだろう。
種々の実施形態では、機械302は、1つ以上の流体用構成要素320と共に構成され得る。流体用構成要素320は、限定するわけではないが、例えば以下の流体用構造の1つ以上を含み得る:機械302に対してオフボードであるポンプ、機械302についてオンボードであるポンプ、例えば、可般式デバイスなどの流量制御手段、ブラケット若しくは排出ブラケット、及び/又はクイックディスコネクト構造。流体用構成要素320は、また、流体用構成要素320に関連する1つ以上の流体流入ポート又は流体流出ポートに正及び/又は負の流体圧を付与するのに適した1つ以上の他のタイプの構成要素、デバイス又はシステムであり得る。例えば、流体用構成要素320は、機械302の、例えば異なる流体リザーバ310に関連して、1つ以上のタイプの流体排出プロセス及び/又は流体補充プロセス(例えば、油交換又は他の機械302メンテナンス動作)を実行するように使用されてよい。流体用構成要素320は、機械302の流体又はバルブシステム内にて1つ以上の他の場所に配置されてよいことが理解されるであろう。
図3Bは、図3Aで示された流体ろ過装置の代替的な実施形態を説明する。この実施形態では、マルチポジションバルブ352は、以下の共通接続に配置し得る:補助フィルタ装置306の流入口、補助ポンプ304の流出口、及びエンジン308に動作上関連する第2のバルブ354の流入口。さらに、補助フィルタ装置306の流出口は、流体リザーバ310又はエンジン308の他の構成要素と流体接続し得る。マルチポジションバルブ352は、補助ポンプ304の流出口から第2のバルブ354の流入口まで流体径路が確立された第1の動作状態で、或いは、補助ポンプ304の流出口から補助フィルタ装置306の流入口を通って、流体リザーバ310又はエンジン308の他の構成要素までに流体径路が確立された第2の動作状態で、選択的に位置するように構造されてよい。制御モジュール322は、マルチポジションバルブ352及び/又はマルチポジションバルブ352に動作上関連するセンサ324Cの動作に関連して信号を処理又は伝送するように構成され得る。
図4は、本発明の種々の実施形態に基づいた、流体リザーバポンプ404及び補助フィルタ装置406を含む流体ろ過装置に動作上関連する機械402の構成例を概略的に示す。示されるように、流体リザーバポンプ404は、エンジン408の少なくとも1つの流体リザーバ410に接続され得る。機械402は、1つ以上の流体リザーバ410(例えば、油圧流体リザーバ410A、トランスミッション流体リザーバ410B、油サンプ410C、又は種々の他の流体リザーバ410D)を含むエンジン408を含み得る。エンジン408は、また、例えば、エンジン408について、エンジン408を通るポンプ油、空気、又は他の流体などの第1の流体処理を実行するメインポンプ412を含み得る。1つ以上のフィルタ414がエンジンに含まれてよく、他のさまざまなエンジン構成要素416も含まれる可能性がある。種々の実施形態では、補助フィルタ装置406及び/又はフィルタ414は、電気フィルタ、磁気フィルタ、遠心フィルタ、紙系フィルタ又は合成フィルタの1つ以上を含んでよい。幾つかの実施形態では、流体リザーバポンプ404は、機械402及び/又はエンジン408に対してオンボードに配置されてよい。
幾つかの実施形態では、流体リザーバポンプ404は、例えば、プレ潤滑ポンプでありってよく、又は、機械402と動作上関連するパワーステアリングシステム又はパワーブレーキシステムの構成要素である既存のポンプであってよい。補助ポンプ404は、流体リザーバ410の1つ以上などのエンジン408の少なくとも1つの構成要素との流体接続のために構成され得る。補助フィルタ装置406は、補助ポンプ404と流体直列に配置され、補助ポンプ404から流体流れを受けるための流入口と共に構成され得る。補助フィルタ装置406は、エンジン408の流体リザーバ410の1つ以上に流体流れを向けるために流出口と共に構成されてよい。補助フィルタ装置406の流出口又は排出側から、流体は、例えば、エンジン408の第1の油フィルタ414に流れるように向けられてよい。種々の実施形態では、補助フィルタ装置406は、少なくとも1つの精密ろ過媒体を含んでよい。幾つかの実施形態では、エンジン408のフィルタ414の1つは、補助フィルタ装置406の流出口とエンジン408の流体リザーバ410の1つ以上との間に配置されてよい。
種々の実施形態では、補助フィルタ装置406は、流体リザーバポンプ404に接続されてよく、それは、例えば、油サンプ410Cに動作上関連するポンプであってよい。幾つかの実施形態では、安全弁418は、補助フィルタ装置406と流体リザーバポンプ404との間の流体接続のために接続され得る。安全弁418は、例えば、安全弁418に関連するフィルタトリガ状態と関連して流体リザーバポンプ404から補助フィルタ装置406に流体流れを向けるような構造とされてよい。種々の実施形態では、安全弁418は、エンジン408が過剰な流れを受けるまで、例えば、オイルライフル及びエンジン408のベアリングからの流れの転換を阻止するような構造とされてよい。幾つかの実施形態では、安全弁418は、圧力、温度、流体粘性、流体リザーバポンプ404(例えば、エンジン油ポンプ)の流れ、及び/又は他の条件によって調整され得る。ある実施形態では、エンジン408が所定のレベルの動作で実行することが必要な量の流れを越えて、過剰な流れが存在する場合、安全弁418が作動される。図4に示されるように、過剰な流れは、精密ろ過を実行するためのバイパスとして、補助フィルタ装置406へと安全弁418を通過する。
種々の実施形態において、エンジン408によって必要とされる正確な量の流体を実質的に用いるためにエンジン408の動作を最適化でき、過剰な流れは、バイパス又はろ過プロセスに向けることができることは判るであろう。例えば、エンジン408におけるオイルライフル圧力が23psiであり、エンジン408の速度が900rpmであると、エンジン408は、油調整器を介してその過剰な油の少なくとも一部を取り除き始めてよい。エンジン408の速度がrpm曲線を増加させるとともに、必要より多くの流れがシステムに加えられ得る。このステージでは、例えば、エンジン408が過剰な油を取り除き始めるときに、ライフル圧力は32psiであってよい。次に、この例において、エンジン408は、ライフル圧力が32psiから35psiに上昇する間に1800〜2100rpmの定格回転数を達成する一方で、油調整器を介して23ガロン/分を取り除く可能性がある場合を考える。この例では、取り除かれた油の少なくとも一部を、浪費する代わりに、補助フィルタ装置406を介して方向付けできることは判るであろう。幾つかの実施形態では、安全弁418の作動又は動作の停止に関連するフィルタトリガ状態は、エンジン408内のライフル圧力の減少をもたらすレベルに設定されてよく、又はされなくてもよい。
種々の実施形態では、機械402は、安全弁418と動作上関連した1つ以上の流体用構成要素と共に構成され得る。流体用構成要素は、限定するわけではないが、例えば以下の流体用構造の1つ以上を含み得る:機械402に対してオフボードであるポンプ、機械402に対してオンボードであるポンプ、例えば、可般式デバイスなどの流量制御手段、ブラケット若しくは排出ブラケット、及び/又はクイックディスコネクト構造。流体用構成要素はまた、流体用構成要素と関連した1つ以上の流体流入ポート又は流体流出ポートに正及び/又は負の流体圧を付与するのに適した1つ以上の他のタイプの構成要素、デバイス又はシステムであってよい。例えば、流体用構成要素は、機械402の、例えば、異なる流体リザーバ410に関連して、流体排出プロセス及び/又は流体補充プロセス(例えば、油交換又は他の機械402のメンテナンス動作)の1つ以上のタイプを実行するために使用されてよい。流体用構成要素は、機械402の流体又はバルブシステム内の1つ以上の他の場所に配置し得ることが理解されるであろう。
種々の実施形態では、制御モジュール422は機械402に動作上関連して、動作状態、トリガ状態、機械402の状態、構成要素機能、イベントを示すデータ又は他のデータを収集、処理、及び/又は伝送し得る。例えば、制御モジュール422は、流体リザーバポンプ404を作動又は停止するようにプログラムされて、機械402の1つ以上の構成要素と接続してデータ信号を受信、送信、及び/又は処理してよく、及び/又は機械402の種々の部品に動作上関連し得る1つ以上のセンサ424A〜424Dから伝送されたデータを処理又は分析してよい。例えば、センサ424Aは、補助フィルタ装置406を通る流体流れに関連する流体組成物の汚染物又は他の態様を検知するように構成されてよい。制御モジュール422は、ソフトウェア、ファームウェア、又は他のコンピュータ実行可能な命令でプログラムされて制御モジュール422の種々の機能を実行する1つ以上のプロセッサ又はコンピュータシステムを含み得る。制御モジュール422は、制御モジュール422によって受信又は処理されたデータを格納及び/又は処理できる1つ以上のデータ送信デバイス132に動作上関連し得る。幾つかの実施形態では、制御モジュール422は、制御モジュール422の異なる態様の動作又は機能を示す1つ以上のインジケータ442に信号を伝送し得る。例えば、そのような1つのインジケータ442は警報灯又は警報グラフディスプレイを含んでよく、機械402が設置される車両のコンソール上に配置される。幾つかの実施形態では、制御モジュール422は、例えば、フィルタトリガ状態に関連してバルブシステムを作動又は停止してよく、又は、バルブ又はバルブ装置を動作してよい。
種々の実施形態では、制御モジュール422は、種々のフィルタトリガ状態又は他のイベントの存在を検知すると1つ以上の機能を実行するようにプログラムされ得る。さらに、フィルタトリガ状態が、もはや検知されない、所定のパラメーター範囲外である(例えば、所定のエンジン速度の10%上又は10%下)場合に、さもなければ、もはやトリガ状態として存在しない場合に、1つ以上の機能を実行するように、制御モジュール422は、プログラムされ得る。例えば、制御モジュール422は、フィルタトリガ状態の存在の検知に関連して流体リザーバポンプ404を作動するようにプログラムされてよい。可能性があるフィルタトリガ状態の例としては、下記の1つ以上の組合せが挙げられる:しきい値流体温度、しきい値流体圧力、しきい値エンジン速度、しきい値の流体汚染物レベル、フィルタ状態、動作のしきい値所要時間、噴射タイミング変数、燃料消費値、所定の日時、機械の動作状態。例えば、補助ろ過は、油状態、エンジン408の時間、又はRPM又は他の適切な測定で測定されるようなエンジン408の構成要素の速度に応じて作動することができる。幾つかの実施形態では、エンジン408の時間は、2つ以上の定義された時点間の動作時間、又はエンジン408で実行される油交換などの流体動作間の時間などの動作の総時間を意味し得る。
別の実施例において、流体状態監視は、粒子数、粒子累積、及び/又は流体希釈レベルなどのフィルタトリガ状態を検知するように実行され得る。種々の実施形態では、汚染物センサは、例えば、煤レベル、又は機械402を流れる流体中の他の汚染物の存在を検知するように構成されてよい。例えば、所望又は最適のエンジン408の動作に許容可能な最大煤レベルに対応するフィルタトリガ状態が使用されてよく、それは、元の機器製造会社、又は他の工業規格によって規定され得る。制御モジュール422は、所定のエンジン408の仕様についての所定の煤レベルに達すると補助フィルタ装置406を作動するようにプログラムされ得る。他の例においては、補助フィルタ装置406は、機械402によって使用された油又は燃料から、例えば、水などの希釈剤を取り除くように機能し得る。
種々の実施形態では、フィルタトリガ状態は、例えば、エンジン408のアイドリング速度、ターボ給気圧、燃料消費率、廃棄物ゲート機能、又は噴射率についての所定範囲からの逸脱を含んでよい。さらに、燃料空気比などの計算値は、フィルタトリガ状態の少なくとも一部とみなすことができる。例えば、エンジン408内のエアフィルタの目詰まりは、燃料の煤レベルを増加させる可能性に加えて、燃料空気比の変化を引き起こす場合がある。燃焼化学と関係する他の因子、又は燃焼の質に影響を及ぼす他の現象は、また、フィルタトリガ状態を定める根拠を構成し得る。
図5は、本発明の種々の実施形態に基づいて、フィルタトリガ状態を検知し、特定する態様を示す処理フロー例を含んでいる。ステップ502では、流体状態又はエンジンの構成要素の状態は、例えば、本明細書で説明した制御モジュール又はセンサの1つ以上の機能などによって検知され得る。図示されているように、流体及び構成要素の状態504の例としては、流体圧504A、流体温度504B、汚染物レベル504C、噴射タイミング504D、エンジン速度504E、動作又はサービスの時間504F、燃料消費率504G、又は他の多くの状態504H(本明細書で説明した種々のフィルタトリガ状態を含む)が挙げられる。ステップ506では、制御モジュール又は他のデバイスは、フィルタトリガしきい値に到達しているかどうか(例えば、流体温度が所定のしきい値より低くなる、又は高くなるかどうか)を決定し得る。所定のしきい値に到達している場合には、システムは、バルブ508Aを作動する、補助ポンプ508B又は機械のメインポンプを作動又は停止する、補助フィルタ508Cをバイパスするなどの動作508を実行し、及び/又は例えば、キドニーループ又は流体ろ過プロセスを実行するなどの状況下で適切な他の動作を取り得る。一例において、補助ポンプは、機械のブレーキ又は減速の間、又は、機械のエンジン速度504Eが低減される場合には、キドニーループ動作を実行するために作動され得る。
種々の実施形態では、本明細書で説明した制御モジュールは、流体システムを制御及び監視することに加えて、本明細書で説明した種々の流体システム及び方法に関連するデータを監視、収集及び分析する種々の構成要素を含んでよい。制御モジュールは、制御モジュールの種々の構成要素内にてそれらの動作を示す種々のコマンドを実行するプロセッサを含み得る。1つ以上のセンサ入力が制御モジュールに設けられて、流体システム内に配置された1つ以上のセンサから伝送されるデータを受信及び処理する。機械の動作に適用できるセンサとしては、限定するわけではないが、温度検知センサ、圧力検知センサ、電圧検知センサ、電流検知センサ、汚染物検知センサ、サイクル時間検知センサ、流量センサ、及び/又は機械の動作の種々のステージの間に機械が体験する種々の状態を検知するのに適したその他のセンサが挙げられる。さらに、1つ以上のインジケータは、制御モジュールと動作上関連して設けられてよく、検知されて、制御モジュールに伝送された状態の警告や通知がなされる。このようなインジケータは、流体システム内で検知された状態を、従来のオーディオ、ビジュアル又はオーディオビジュアル的に表示するものとすることができる。制御モジュールは、1つ以上の動作上関連するデータ送信デバイス又はデータ記録媒体を含んでよく、制御モジュールに伝送されるデータを格納、検索及び/又は報告する。データ記録媒体に格納されたデータは、流体システムの状態から収集された種々のデータを含み、限定するわけではないが、例えば、油状態、汚染物の粒子数、所定のリザーバを空にする時刻又は補充する時刻に関するサイクル時間のデータ、及び/又は流体容器若しくは流体記憶データを含んでよい。
制御モジュールは、1つ以上の制御部を含み、流体システムの種々の要素の操作をし、及び/又は流体システムから伝送されたデータを受信、処理し得る。機械制御部が設けられて、点火、プレ潤滑動作、流体排出プロセスの初期化、流体補充プロセスの開始、キドニーループ又はろ過プロセスの開始、及びその他の種々の機械動作などのエンジンの種々の態様を制御する。ポンプ制御部が設けられて、例えば機械の流体システムなどの、流体システムと動作上関連するポンプ又は補助ポンプの動作を制御することができる。1つ以上のバルブ制御部が設けられてよく、流体システムに含まれる1つ以上のバルブの位置(例えば、開、閉、又はその他の位置)を作動できる。さらに、1つ以上のマルチポジションバルブ制御部が設けられてよく、マルチウェイバルブ又はマルチポジションバルブ装置若しくはシステムを動作する。さらに、排出ブラケット制御部が設けられてよく、流体構成要素として流体システムに含まれた、又は設置された1つ以上の排出ブラケットの特有の機能をもたらす。さらに、本明細書で説明する種々の実施形態では、例えば、同じサービスパネル内に含まれるなど、同じ場所に、又はその他の集中化された場所に、制御部が置かれる必要がないことが理解されるであろう。さらには、制御部は、1つ以上の有線及び/又は無線通信方法若しくはシステムによって、機械、流体システム、バルブシステム、又はその他の構成要素と動作上関連し得ることが理解されるであろう。
データは、種々の方法及びシステム又は技術を用いて制御モジュールから流体システムに伝送でき、及び/又は流体システムから制御モジュールに伝送できる。種々の実施形態では、データは、類似のタイプの通信方法及びシステムのうち、例えば、無線接続で伝送され、衛星通信や携帯通信で伝送され、赤外線で伝送され、及び/又は、IEEE802.11やその他の無線若しくはラジオ周波数通信プロトコルなどのプロトコルによって伝送されてよい。図6に示すように、1つ以上のデータ送信デバイス602は、データを受信、処理、入力及び/又は格納するために、及び/又は制御モジュール604と協働して、流体システム内に含まれる1つ以上の構成要素を制御、監視若しくは操作するために、制御モジュール604と動作上関連して使用できる。データ送信デバイス602の例としては、限定するわけではないが、例えば、コンピュータ602A、ラップトップ602B、携帯電話602C、タブレット602D、及び携帯情報端末(PDA)602E、及び/又は1つ以上のコンピュータ可読媒体上の命令を実行するのに適した他のデータデバイス602が挙げられる。制御モジュール604はまた、例えば、機械の位置を決定するようにプログラムされることができる全地球測位システム(「GPS」)602Fを含んでよく、又は全地球測位システム602Fと動作上関連してよい。幾つかの実施形態では、データ送信デバイス602は、データ信号を受信及び/又はデータを格納するのに適切なデータ記録媒体602Gの1つ以上のタイプを含み得る。一例において、高い流体圧フィルタトリガ状態は、変更される必要がある補助フィルタ装置のフィルタ媒体を表す信号を発生し得る。そのような信号は、例えば、本明細書で説明した種々の媒体又はデバイスを使用することでモバイル機器に無線伝送することができる。
種々のタイプのセンサが、種々の実施形態に使用されて、流体システムで使用される流体システム、異なる流体又は構成要素の1つ以上の状態、様子、又は他の特性を検知することができる。例えば、センサは、以下に述べる流体システム内の状態の1つ以上を検出できる:エンジン油圧、エンジン内の油温度、プレ潤滑回路で流される流量、エンジン内の(例えば、油汚染物などの)汚染物の存在、プレ潤滑動作、流体排出動作、流体補充動作などの種々のエンジン動作の1つ以上のサイクルの実行にて経過した時間量(つまり、サイクル時間)、流体の流量やその他。本システム及び方法の種々の実施形態によって使用され得るセンサの一例には、「LUBRIGARD」の商号(ルブリガードリミテッド)で市販される汚染物センサがある。汚染物センサは、酸化生成物、水、グリコール、金属摩耗粒子、及び/又は、エンジン油、油圧油、ギアボックス油、トランスミッション油、コンプレッサ油及び/又は種々の機械に使用されるその他の流体に存在し得るその他の汚染物質に関する情報を与える。本方法及びシステムの種々の態様では、汚染物センサは、例えば、流体排出プロセス又は流体補充プロセスなどの1つ以上の流体プロセスの間に使用されてよい。
制御モジュールは、流体システムの種々の構成要素の作動及び停止、ならびに、流体システムに含まれる、例えばエンジンなどの機械の動作に関連するデータを受信及び格納できることが理解されるであろう。例えば、収集されたデータを分析してサイクル時間が計算されて、排出及び/又は補充動作を完了するために要する経過時間が示される。所定の油温度又は温度範囲(例えば、温度センサで検知及び伝送できる)について、例えば、平均サイクル時間が、収集された2つ以上のサイクル時間を分析して計算できる。ある態様では、本方法及びシステムは、所定の油温度又は温度範囲について、最も近い時間に経過したサイクル時間が、基準の平均サイクル時間又はサイクル時間範囲から外れているかどうかを決定できる。さらに、機械の動作に関連して使用される流体(例えば、油)のタイプ及び粘性などの因子が知られ得る。基準のサイクル時間又は時間範囲からの受け入れ難い逸脱は、制御モジュールに動作上関連するデータ記録媒体に障害として記録できる。その他のタイプの多数の障害状態が、本発明のシステム及び方法の実行に関連して、検知、分析及び記録され得ると理解されるであろう。他の説明例では、例えば、バッテリ電圧、電流、及び/又は機械の汚染物の存在に関連する状態が、検知、分析されて、1つ以上の障害状態が、制御モジュールに記録されてよい。
種々の実施形態では、流体システムの動作から収集されたデータは、例えば、機械に又はその近くに設置された内部データモジュール117、217、317、417に格納できる。内部データモジュール117、217、317、417は、動作上関連するメモリを備えたプロセッサを含んでよい。ある態様では、内部データモジュール117、217、317、417は、当業者によって知られるような「ワンショット(one-shot)」回路とすることができる。内部データモジュール117、217、317、417は、流体システム、機械、バルブ、ポンプ又は流体システムのその他の構成要素の種々の状態に関するデータを受信及び格納するように構成できる。ある実施形態では、内部データモジュール117、217、317、417は、エンジン点火の前にメモリにデータを格納し、その後、一旦エンジン点火が開始されると、格納されたデータを、例えば、制御モジュールや他のコンピュータシステムに転送できる。他の実施形態では、内部データモジュール117、217、317、417は、制御モジュール又は他の適当なコンピュータシステムへのその後のダウンロードのために状態データを格納できる。種々の実施形態では、制御モジュールが(例えば、種々の機械サービス動作の間において)動作していない場合にデータ収集及び蓄積機能の実行に用いるために、内部データモジュール117、217、317、417は構成され得る。この方法では、例えば油交換、又は、他のタイプの流体排出若しくは補充手順に関連する電気的イベントに対応したデータを格納するために、内部データモジュール117、217、317、417が使用されて、制御モジュールにその手順に関するデータを転送できる。種々の実施形態では、内部データモジュール117、217、317、417は、スタンドアロンの別個のモジュールであるか、制御モジュールの動作に完全又は部分的に集積されるように構成できる。
収集及び分析されたデータは、記録された障害イベントと共に、制御モジュール、内部データモジュール117、217、317、417に関連して格納され、及び/又は、遠隔の場所に格納できる。種々の実施形態では、制御モジュール及び/又は内部データモジュール117、217、317、417は、機械に一体化された構成要素として、又は、機械に局所的に設置されない遠隔の構成要素として動作するように構成できる。収集及び分析された情報は、制御モジュールと動作上関連するデータ送信デバイスの1つ以上及び/又はデータ記録媒体に、又は、制御モジュールと接続して用いるのに適した従来の他の記録装置に格納できる。情報はまた、機械及びその構成要素の外部に格納できる。データは、(本明細書で説明したように)制御モジュールから1つ以上のデータデバイスに、ラジオ周波数通信による無線で、又は有線接続で送信できる。携帯電話602Cは、例えば、コンピュータシステムとして構成及び使用されて、流体排出及び補充プロセスの間に制御モジュールから収集されたデータを受信、処理し得る。
種々の実施形態では、機械に接続された、又は機械と動作上関連する複数のリザーバについて、データが収集、格納及び/又は分析され得る。制御モジュール又はその他のデータデバイスは、例えば、図5に示すプロセスステップの1つ以上に従って、機械の流体動作及び/又は管理に関連して実行されるその他の機能に関連して、データを収集、格納、及び/又は分析できる。一例において、制御モジュールが使用されて、例えば、油用リザーバに関連して実行される排出/補充プロセスなどのイベントに関連するタイムスタンプ情報を収集及び分析できる。例えば、現在のバルブ位置、バルブのタイプ、及び/又はリザーバのタイプなどのデータは、例えば、流体リザーバの排出/補充手順の実行に関連して収集できる。データ送信デバイス及び/又はデータ記録媒体に格納されたデータは、流体システムの状態から収集された種々のデータを含んでおり、限定するわけではないが、例えば、油状態、汚染物の粒子数、所定のリザーバの排出に要する時間のサイクル時間データ、所定のリザーバの補充に要する時間のサイクル時間データ、リザーバごとのタイムスタンプデータ、構成要素ごとのタイムスタンプデータ、システムごとのタイムスタンプデータ、及び/又は流体容器又は他の流体記憶媒体に関連するデータを含んでいる。
図7は、本発明の種々の実施形態に関連して使用され得る流体リザーバ及びポンプの組合せの種々の例を概略的に示す。図示されているように、各流体リザーバ702A、704A、706A、708Aは、ポンプ又は補助ポンプ702B、704B、706B、708Bに動作上関連し得る。例えば、流体リザーバ702A、704A、706A、708Aの1つ以上は、機械のパワーステアリングシステム又はパワーブレーキシステムの構成要素であってよい。図示された例では、補助ポンプ702B、704B、706B、708Bの1つ以上は、1つ以上の補助フィルタ装置702C、704C、706C、708Cに動作上関連し得る。幾つかの実施形態では、2つ以上の流体リザーバは、共通のポンプ及び/又は共通の補助フィルタ装置を共有し得る。動作上適用可能な場合には、図7に説明する複数の補助ポンプ及び/又は複数の補助フィルタ装置の実施形態が、本明細書で説明した機械及び流体ろ過装置の種々の実施形態に関連して使用され得ることが理解されるであろう。一例において、機械のエンジン油などの流体は、補助フィルタ装置によってろ過され、次いで燃料として使用される機械の燃料タンクに戻され得る。
次に、図8を参照すると、本発明の幾つかの実施形態についての動作環境の図示の目的のため、ディーゼルエンジン810は、エンジン810の潤滑システムの図示の便宜上、部分的に省かれて、及び/又は、一部が破断されて図示されている。ディーゼルエンジン810は、本明細書で単に開示と図示の目的のために記載されており、本発明のシステム及び方法の種々の実施形態に従って、本明細書で規定される他の多くの機械も使用され得ることは理解されるであろう。潤滑システムは、エンジン810のクランクシャフト822から機械的に駆動されるメイン油ポンプ820を含み得る。クランクシャフト822の回転によって作動されると、メイン油ポンプ820は、スクリーニング要素(screening element)826を介してサンプ824から油を引き出し、油に圧力を掛けて複数の配管828を通して分配する。加圧された油は、フィルタセンブリ838を介して、エンジン810のクランクシャフトのベアリング830、ターボチャージャユニット832、バルブ列アセンブリ834、ピストン836に運ばれ、及び注油を要求する他のエンジン構成要素に運ばれる。1つ以上のバルブ及び/又は通路(図示せず)は、エンジン810の潤滑システム内に含まれて、種々のエンジン構成要素にもたらされる油流れを制御し得ることが理解されるであろう。
次に、図8及び図9を参照すると、エンジン810の動作中、メイン油ポンプ820は、電子機械式スタータアセンブリ840の動作によって、クランクシャフト822が回転し始めるまでは作動しない。スタータアセンブリ840は、従来からの構成であって、内部を通って延在するアーマチュアシャフト852を有する直流モータアセンブリ850を含み得る。アーマチュアシャフト852は、スタータアセンブリ840の一端部に隣接したスタータギア854を支持する。スタータギア854はフライホイール823に係合して、作動時にクランクシャフト822を回転駆動する。ベンディックス(bendix)駆動機構856は、スタータギア854の軸方向の動きを制御して、スタータギア854をフライホイール823に対して係脱する(engage and disengage)。潤滑システムにおいて、メイン油ポンプ820が通常の動作油圧に達するのにかなりの時間が掛かるので、エンジン810の必須の構成要素は、潤滑圧が殆ど無い又は無い状態で、数サイクルだけ動き、相互作用し得る。これは、望ましくないことに、エンジン構成要素の過度の消耗及び早期の故障をもたらす可能性がある。
種々の実施形態では、プレ潤滑電子機械式システムは、エンジン810が燃焼してクランクシャフト822が回転する前に、作動できる。プレ潤滑システムは、エンジン810の構成要素が最初に動き及び相互作用する前に、少なくとも多少の潤滑油圧に用いられ得る。エンジン810の構成要素に注油するために、プレ潤滑システムは、スタータアセンブリ840に動作上接続された補助油ポンプ842を含んでよい。ある態様では、補助油ポンプ842は、長く延びた駆動シャフト843及びギア844、845を有する機械的に駆動されるギアタイプの油ポンプを含み得る。補助油ポンプ842は、油流入口ライン846、油出力ライン847、及びチェックバルブ848を介してエンジン810の潤滑システムに繋がることは判るであろう。補助油ポンプ842の駆動シャフト843は、便宜的な任意の方法で、スタータギア854に対向したスタータモータ840の電極子シャフト852に接続されてよく、2つのシャフト843、852は一緒に回できる。補助油ポンプ842及びスタータモータ840は、1つのハウジング内にて便宜的に組み合わされて、集積ユニットを形成し得る。幾つかの実施形態では、補助油ポンプ842はエンジン810のオンボード構成要素として、又は外部ポンプから離れて配置されるものとして取り付けできる。
幾つかの実施形態では、チェックバルブ848は、出力ライン847に隣接してエンジン810上に取り付けられて、補助油ポンプ842が作動しない間は油の逆流を阻止する。このチェックバルブ848はまた、エンジン810の通常動作中、油流れに従って引き起こされるスタータアセンブリ840の回転も阻止できる。補助油ポンプ842が故障してもエンジン810は動作不能にならず、それによって、エンジン810及び関連する機器において、損害の大きな休止時間及びメンテナンスが避けられる可能性があることが判るであろう。同様に補助油ポンプ842は、油がエンジン810に入る前に、フィルタセンブリ838を通して油を注入するので、補助油ポンプ842が故障しても、おそらく、エンジン810内に損傷を生じさせる粒子は入らないであろう。
種々の実施形態では、発明者は、問題の中でもとりわけ、エンジンのアイドリング必要条件から生じる問題に対応して、機械の流体システムでポスト潤滑流体動作を実行するシステム及びプロセスを開発した。特定の法的又は規制環境では、大型ディーゼル車は、所定の連続的な期間にわたって所定時間を越えたアイドリングが制限される(例えば、如何なる連続1時間にわたっても、5分間を超えてアイドリングすることができない)。しかしながら、機械の流体システムが適切に冷える機会を得る前に機械の出力を下げると、機械の構成要素、性能、及び耐用年数に悪影響がもたらされる可能性がある。
機械エンジンのコンテクストでは、例えば、ターボチャージャが十分な冷却期間を備えていない場合には、ベアリング周りの油が、エンジンが停止した直後に流れることを停止し得る。この加熱された油は揮発し、例えば、ターボチャージャのホイールの故障をもたらす可能性がある摩耗性堆積物を形成し得る。このプロセスは「コーキング(coking)」と呼ばれ、「コークス(coke)」は、油が極端なエンジン温度で過酷な酸化及び熱ブレークダウンを受ける場合に残る固体残留物である。温度が高いほど、残留物はより硬く、より黒く、より脆い可能性があり、機械流体システムにおける局部的な金属接触が225℃を超えると、コークス形成イベントが劇的に増加する可能性があることが示されている。温度及び油残留時間の両方が使用中の油の安定性限界より高いので、多くのコークスイベントが生じる。ターボチャージャベアリングジャーナルに残る潤滑油は加熱され、摩耗性カーボン堆積物を残す可能性がある。次にエンジンがかけられると、コークス堆積物はベアリングに傷をつけ、流体ポートを詰まらせる可能性があり、これに従って、ターボチャージャ、他のエンジン構成要素、さらにエンジン自体の寿命を劇的に短くする可能性がある。
例えば、ターボチャージャに供給された油は、ベアリングくさびをもたらすだけでなく、ヒートシンクとして働いてベアリング筐体内の許容範囲にある流体温度を維持することに役立つ。ターボチャージのディーゼルエンジンが、長期間重負荷下で動作される場合には、その出力を下げる前にアイドリングすることによって冷却させるべきである。しかしながら、妥当な冷却プロトコルが適切に守られない場合には、炭化又はコーキングが一般的に生じてしまう。エンジンが最大パワー又は高トルクで運転する場合、ターボチャージャは非常に高い温度及び速度で動作している。そのような温度及び速度に到達した後の「高温」停止は、耐用年数の短縮を引き起こす可能性がある。高速動作後、エンジンが止められて、流体システムの油圧が0まで落ちた後、ターボチャージャは、回転し続けるので、高温停止はターボチャージャを故障させる可能性がある。これらの問題は、エンジンをアイドリングさせて有効な冷却期間を設けることに従って直ちに対処され得る。しかしながら、前述の法的及び規制要件は、エンジンをアイドリングし、停止前に適切に冷却すること典型的なプロトコルと対立している。
発明者は、油及び他の機械流体が、例えば、ターボチャージャの回転シャフト及びベアリングを滑りやすくするだけでなく、流体が熱を取り除きヒートシンクの形態として機能を果たすことを見出した。しかしながら、油の流れが停止する又は低減される場合、熱は高温タービンホイールからベアリングに直ちに伝えられ、油の不足に従って増大した摩擦のために温度が上昇している。この因子の組合せは、ターボチャージャのシャフトの温度を急速に上昇させる。このプロセスがあまりにも長く続く場合、ベアリング又は他の重要なエンジン構成要素が故障し、それは、シール、シャフト、タービン、コンプレッサシェル、及び他のエンジン構成要素の損傷をもたらす可能性がある。
図10乃至12は、機械の1つ以上の流体システムに関連して、例えば、ポスト潤滑流体動作を含む流体メンテナンスサービス動作を行うプロセス及びシステムの例を含んでいる。図10乃至12に説明する実施形態は、既に上述したポンプ、制御モジュール、バルブアセンブリ、流体用構成要素、及びセンサに関連して容易に適用され得ることは理解されるであろう。
図示されているように、制御モジュール1002は、メイン機械ポンプ1004、補助ポンプ1006、及び/又は、1つ以上の流体リザーバポンプ1008の1つ以上に動作上関連し得る。各ポンプ1004、1006、1008を制御する単一制御モジュール1002が描かれているが、複数の制御モジュールが、代りに設けられて1つ以上の異なるタイプのポンプの機能を制御し得ることは理解されるであろう。種々の実施形態では、制御モジュール1002は、制御回路1010A、1010B、1010C(例えば、電子制御)に動作上関連して、種々のポンプ1004、1006、1008の機能を作動又は停止するようにプログラム又は構成され得る。制御回路1010A、1010B、1010Cは、種々のエンジン状態を代表するデータをもたらす1つ以上のタイプのセンサ1012A、1012B、1012Cから伝送された信号を受信し得る。
種々の実施形態では、制御モジュール1002は、流体メンテナンスシステム1022に動作上関連してよく、それは、種々の時間にて、及び/又は種々の状態下で、制御モジュール1002にポンプ1004、1006、1008の機能を作動又は停止することを命令するようにプログラムされる。流体メンテナンスシステム1022は、種々の機械データ1022Bを含む1つ以上の記憶媒体にアクセスする、及び/又は、流体サービス動作スケジュール1022Cを生成するようにプログラムされたプロセッサ1022Aを含んでよい。例えば、機械データ1022Bは、機械が最後に作動された時に又は機械の動作停止の期間に関するデータを含んでよい。この動作停止の期間が、例えば特定の所定レベルを超える場合、流体循環イベントは、流体サービス動作スケジュール1022Cに設定され得る。この例において、制御モジュール1002は、ステップ1102で流体メンテナンスシステム1022と通信する。制御モジュール1002は、ステップ1104で流体サービス動作スケジュール1022Cにアクセスして、潤滑サービス動作が流体サービス動作スケジュール1022Cに格納され、動作停止の期間が所定のレベルを超えることを決定する。ステップ1106では、指定のポンプ1004、1006、1008が作動されて、流体動作の所望の量、継続時間及び/又はタイプによって流体動作を実行してよく、及び/又は、機械流体システムの少なくとも一部を潤滑してよい。ステップ1108では、制御モジュール1002は、ポンプ1004、1006、1008を停止し、潤滑プロセス又は他の流体動作を中止し得る。制御モジュール1002は、指定のポンプ1004、1006、1008を作動するために、必要に応じて機械の1つ以上の動力システムを作動又は起動するようにさらにプログラムされてよい。また、そのような流体メンテナンス動作又は潤滑プロセスの性能に関連するデータ(時間、日付、サイクル時間、エンジン状態、又は他の多くのもの)は、1つ以上のデータ記録媒体1024に記録され得る。
種々の実施形態では、特定タイプの機械データ1022Bは、流体メンテナンス動作を実行する際に、流体メンテナンスシステム1022及び/又は制御モジュール1002によって使用され得る。機械データ1022Bの例としては、図11に示される種々のタイプのデータが挙げられる。他の例においては、機械データ1022Bは、過去のデータ(例えば、油交換の履歴−頻繁に油交換を行った機械は、流体メンテナンスをあまり必要としない)を含み得る。また、トレンディング(trending)機械データ1022Bは、いつ流体メンテナンス動作を実行することを決定するように分析され得る。例えば、機械の燃料消費率が受け入れ難い方向に向かっている場合、流体メンテナンス動作が、流体サービス動作スケジュール1022Cに予定されて、トレンディング燃料消費率の悪い傾向に作用することが試みられてよい。
幾つかの実施形態では、流体メンテナンス動作を実行するためのシステム1001の動作は、既に上記したように1つ以上のトリガ状態を分析することによって支援又は駆動され得る。例えば、制御モジュール1002は、流体汚染物レベルが、機械が最後に作動された時点で受け入れ難いほど高かったことを決定するようにプログラムされてよい。アルゴリズム又は他のコンピュータロジックが、メンテナンス潤滑システム1022に設けられてよく、機械が受け入れ難いほど高いレベルの流体汚染物を伴って最後に作動された後に時間のしきい値期間が経過する場合に、流体排出を予定に入れる。言い換えれば、例えば、実例として、汚染された流体が、機械が最後に作動された時から1か月以内に排出される場合、流体メンテナンス動作を、流体サービス動作スケジュール1022Cに加える必要はない。しかしながら、汚染された流体が、機械が最後に作動された時から3か月のしきい値期間内に排出されない場合、適切な流体メンテナンス動作を、流体サービス動作スケジュール1022Cに加えてよい。流体メンテナンス動作の例としては、機械の流体システムの種々の部分と関係する潤滑、プレ潤滑、ポスト潤滑、排出、補充、浄化、リサイクル流体、循環流体、及び/又は他に多くのものが挙げられ得る。幾つかの実施形態では、定期的流体メンテナンス動作は、機械データ1022Bに関連して又は無関係に、流体サービス動作スケジュール1022Cに加えられ得る。
流体メンテナンス動作は、緊急又は危機的状況にだけ作動される補助ジェネレータなどの機械にとっては、特に重要であり得ることが理解されるであろう。従って、本明細書で説明した実施形態は、頻繁に作動されなくてもよいが、稼働される場合に適切に作動する必要のある多くのタイプの機械に適用することができる。
図12は、本発明の種々の実施形態に従って構成された流体制御システムの例の電気的動作の態様を説明する電気的概略図を含んでいる。種々の実施形態では、流体制御システムは、流体動作のタイプのうち、とりわけ1つ以上のタイプのポスト潤滑流体動作を実行するために使用され得る。
図示した例において、流体制御システム1201は、機械の流体システム(例えば、プレ潤滑流体システム)に動作上関連する1つ以上の流体制御回路1204、1206(例えば、この例において、これらはプレ潤滑制御回路である)と動作的に相互作用するように構成された制御モジュール1202(この例において、ポスト潤滑シーケンサと称する)を含み得る。制御モジュール1202は、(機械内に設置された1つ以上のセンサ又は他のセンサ手段からなどの)特定のトリガ状態又は他のエンジン状態を示す信号を受信するようにプログラムされ得る。トリガ状態、機械状態、又はエンジン状態が、機械エンジン又はその構成要素(例えば、ターボチャージャ)と関連する流体システムなどの機械の一部で感知されると、制御モジュール1202は、流体制御回路1204、1206の1つ以上にコマンド命令を伝送して、例えば、流体システムに機械に対して循環又はリサイクル流体動作を実行するなどのポスト潤滑流体動作を開始できる。幾つかの実施形態では、流体メンテナンスシステム1201は、例えば、12V又は24VのDC電気システムにおいて動作するように構成され得る。
一例において、制御モジュール1202は、温度が特定のしきい値を越えることを示す信号及び/又は機械のエンジンの出力が下げられたことを示す信号を受信する。この状況では、制御モジュール1202は、流体制御回路1204、1206の1つ以上に信号を伝送するようにプログラムされて、循環又はリサイクル流体動作を開始することができる。そのようなポスト潤滑流体動作が実行されて、高温でターボチャージャ(又は他のエンジン又は機械構成要素)を介して流体を循環させておくことができ、その結果、流体が化学変化し、油通路内にワニス又はコークスを形成し始める温度に加熱される流体システム内において、同じ位置に長い間残らないことが判るであろう。幾つかの実施形態では、ターボチャージャ(又は他のエンジン又は機械の構成要素)が所定の許容レベルに十分に冷却できるまで、ポスト潤滑流体動作は、機械の1つ以上のポンプを作動して流体を流し続けるように構成され得る。幾つかの実施形態では、1つ以上のポスト潤滑流体プロセスの作動が、例えば、制御モジュール1202の指示の下で自動的に行われて、機械オペレーターの役割に如何なる積極的行動をも必要としない。
幾つかの実施形態では、及び、許容レベルに流体を冷却するのに必要なポンプ運転時間に応じて、制御モジュール1202は、ポンプに対して所定のアクティブサイクル時間(例えば、10秒)運転し、一時的な期間(例えば、50秒)停止し、及び/又は他の所定のアクティブサイクル時間(例えば、さらに10秒)運転を再開することをポンプに命令するように構成され得る。ポンプを運転するためにアクティブサイクル時間及び一時的サイクル期間を交互にすることは、例えば、ポンプモータ又は他のポンプ構成要素の過熱を回避し得ることが判るであろう。そのような交互に繰り返されるポスト潤滑流体プロセスの別の利点は、機械の1つ以上の電源又はバッテリと関連するパワードレインを制限することである。
幾つかの実施形態では、機械が、停止に先立って十分に長い期間アクティブでないならば、ポスト潤滑流体動作が行われないように構成されてよい。これは、例えば、エンジンのターボチャージャが、十分な高温を達成しない場合に、流体をリサイクル又は循環させる必要を阻止する。幾つかの実施形態では、熱スイッチ又は他のセンサは、ポスト潤滑流体動作のサイクル時間を決定するためのトリガ状態として、機械構成要素温度(例えば、ターボチャージャ温度)を決定するために使用され得る。
幾つかの実施形態では、ポスト潤滑流体動作が用いられて、機械の停止中に構成要素がそれらの回転を遅くする際に、機械又はエンジンの構成要素(例えば、ターボチャージャのシャフト)を潤滑する。幾つかのエンジン動作では、ターボチャージャは、エンジンがアイドリング状態から出力を低下する場合に回転を停止するのに、例えば、6〜7秒要することがある。しかしながら、ポスト潤滑流体プロセスを使用すると、ターボチャージャは、流体の存在下でアイドリング状態から回転を停止するために約20秒かかり、又は負荷状態でより速いアイドリング状態から又はフル速度から回転を停止するのに約60秒かかり得る。ポスト潤滑流体プロセスは、機械又はエンジンの構成要素の潤滑の向上のために有利な状況をもたらすことが判るだろう。
種々の実施形態では、本明細書で説明されている1つ以上のトリガ状態又は機械状態は、ポスト潤滑流体動作のためのサイクル時間を決定するために使用されてよい。ポスト潤滑サイクル時間に影響し得る因子又は状態の例としては、限定するわけではないが、特に、エンジン油温度、冷却剤温度、スロットル位置、及び/又はブーストレベルが挙げられる。
例えば、従来の手段を用いることで、ポスト潤滑流体動作が、機械をアイドリングするのではなく、熱交換の形態として油を循環させるための方法をもたらすことは理解されるであろう。例えば、エンジンをアイドリングすると、燃料を不必要に消費し、排気又は汚染物を環境にもたらし、機械構成要素の磨耗を増大させてそれらの耐用年数を低減してしまう。これは、さらに、メンテナンスコスト、及び摩耗又は損傷した構成要素の交換に関連するコストを低減する。ポスト潤滑流体動作は、長期にわたる機械アイドリングの代替となり、例えば、エンジン構成要素の冷却を支援することができる。本明細書で説明される種々のポスト潤滑流体プロセスは、本明細書で説明される他の機械、流体システム、バルブアセンブリ、センサ、又は制御モジュールの種々の実施形態に適用可能であることが判るであろう。
以下の開示の種々の態様は、本明細書で説明される種々のシステム及び方法に関する動作例を含んでいる。このような動作例は、単に、開示の簡略化のためのものであり、これらの動作例の特定の1つ又は複数の態様は、本システム及び方法の適用範囲を限定することを意図していないことが理解されるであろう。
本明細書で説明されたバルブアセンブリ及びシステムの種々な実施形態のコンテクストにおいて、適切かつ動作可能な場合、1つ以上のバルブは、特定の流体動作の実行の前、その間、又は後に、ノーマルクローズ又はノーマルオープン位置にされてよい。さらに、1つ以上のタイプのバルブが、本システム及び方法の幾つかの実施形態にて使用されてよい(例えば、チェックバルブ及び/又は電子バルブの妥当な組合せが使用されてよい)。
本明細書で説明されたバルブアセンブリ及びシステムの様々な実施形態のコンテクストにおいて、適切かつ動作できる場合、流体システムのプレフィルタ部に補充流体動作を実行することで、補充流体のろ過が改善されることは理解されるであろう。種々の実施形態において、補充流体は、流体システムの他の種々の動作構成要素に遭遇する前に、例えば、少なくとも1つのフィルタに遭遇する。
データは、種々の方法及びシステムを通じて、制御モジュールに従って流体システムへと、及び/又は流体システムから伝送できる。本明細書に開示される種々の実施形態において、データは、他の類似のタイプの通信方法及びシステムのうち、例えば、有線接続で伝送され、衛星通信や携帯通信で伝送され、赤外線で伝送され、及び/又は無線又はラジオ周波数通信プロトコルによって伝送されてよい。1つ以上のデータデバイスは、制御モジュールと動作上関連して使用されて、データを受信、処理、入力及び/又は格納でき、及び/又は、制御モジュールと協働して、流体システム内に含まれる1つ以上の構成要素を制御、監視又は操作できる。
ある説明例では、例えば、フィルタ浄化の日時、又はフィルタ浄化のサイクル時間などのオイルフィルタ浄化動作、及び/又はその他の機械状態に関する情報は、制御モジュールの動作に関連して記録及び処理できる。さらに、種々のバルブの流入口及び流出口の状態(例えば、開閉)、及びそれらが動作した日/時が、種々の流体動作について検知、記録及び/又は分析され得る。本明細書に開示されたシステム及び方法に従って、例えば機械が稼働されると、リザーバごとに及び/又は流体システムごとに、データが収集及び記録される。
全ての図は、説明を目的として示されており、組立図ではないことを理解すべきである。省略された詳細及び変更、又は代替の実施形態は、本技術分野の通常の知識を有する者の視野の範囲内である。さらに、本発明の幾つかの実施形態は、本発明を制限する目的ではなく説明する目的で、本明細書にて説明されているが、当業者には、部品の詳細、材料及び配置について多数の変更が、添付された特許請求の範囲に記載された本発明から逸脱することなく、本発明の原理及び範囲内でなされ得ることが理解されるであろう。
本明細書に示された例は、可能性があって具体的な本発明の実施の説明を意図している。具体例は、当業者に対する本発明の説明を主たる目的としていることは理解されるであろう。具体例の1つ又は複数の特定の態様は、本発明の範囲を制限することを必ずしも意図していない。
特定機能を実行するための手段として本明細書に表された如何なる要素も、例えば、その機能を実行する要素の組合せを含めて、その機能を実行する如何なる方法をも包含することが意図されている。さらに、本発明は、そのようなミーンズプラスファンクションクレームによって定義され得るように、種々の列記された手段によってもたらされる機能性が、添付の特許請求の範囲によって定義されるように組み合せられ、及び1つにまとめられることにある。従って、そのような機能性をもたらすことができる如何なる手段も本明細書に示される手段の均等物とみなされ得る。
種々の実施形態では、モジュール又はソフトウェアを、本発明の特定の態様を実施するために用いることができる。例えば、サービス型ソフトウェア(SaaS)モデル又はアプリケーションサービスプロバイダ(ASP)モデルは、ソフトウェアアプリケーション配布モデルとして使用されて、クライアント又は他のユーザにソフトウェアアプリケーションを伝送し得る。そのようなソフトウェアアプリケーションは、例えば、インターネット接続を介してダウンロードでき、独立して(例えば、ラップトップ又はデスクトップコンピュータシステムにダウンロードされる)又はサードパーティーサービスプロバイダ(例えば、サードパーティーのウェブサイトを介してアクセスされる)を介して動作できる。さらに、クラウドコンピューティング技術は、本発明の種々の実施形態に関連して使用され得る。幾つかの実施形態では、「モジュール」は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はその如何なる妥当な組合せを含み得る。
さらに、本実施形態に関連するプロセスは、コンピュータなどのプログラム可能な機器によって実行され得る。プログラム可能な機器にプロセスを実行させるために使用され得るソフトウェア又は他の命令セットは、例えば、コンピュータシステム(不揮発性)メモリ、光ディスク、磁気テープ、又は磁気ディスクなどの任意の記憶装置に格納されてよい。さらに、プロセスの幾つかは、コンピュータシステムが製造される時点でプログラムされており、又はコンピュータ可読記憶媒体を経由してプログラムされ得る。
本明細書で説明した特定のプロセス態様が、コンピュータ又はコンピュータシステムにプロセスステップを実行するように命令する1つ又は複数のコンピュータ可読記憶媒体に格納された命令を使用して実行されてよいことも理解されるであろう。コンピュータ可読媒体は、例えば、ディスケット、読み出し専用及び読み/書き用のコンパクトディスク、光ディスクドライブ、及びハードディスクドライブなどのメモリデバイスを含む。コンピュータ可読媒体は、また、物理的、仮想的、永久的、一時的、半永久的及び/又は半一時的である記憶装置を含む。
「コンピュータ」、「コンピュータシステム」又は「プロセッサ」は、限定なしで、例えば、ネットワークを通してデータを送信及び/又は受信するように構成されるプロセッサ、マイクロコンピュータ、ミニコンピュータ、サーバー、メインフレーム、ラップトップ、個人データアシスタント(PDA)、ワイヤレス電子メールデバイス、携帯電話、ポケベル、プロセッサ、ファックス、スキャナ、又は他の如何なるプログラム可能デバイスであってよい。本明細書に開示されているコンピュータシステム及びコンピュータベースのデバイスは、情報を得て、処理して、伝送する際に使用される特定のソフトウェアアプリケーションを格納するためのメモリを含み得る。そのようなメモリは、開示された実施形態の動作に関連して内部又は外部に設けられてよいことが理解されるであろう。メモリは、ハードディスク、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、ROM(読出し専用メモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、PROM(プログラム可能なROM)、EEPROM(電気的に消去可能なPROM)及び/又は他のコンピュータ可読記憶媒体を含むソフトウェアを格納するための任意の手段も含み得る。種々の実施形態では、「ホスト」、「エンジン」、「アップデータ」、「ローダー」、「フィルタ」、「プラットフォーム」又は「構成要素」は、種々のコンピュータ又はコンピュータシステムを含んでよく、又はソフトウェア、ファームウェア及び/又はハードウェアの妥当な組合せを含んでよい。
本発明の種々の実施形態では、単一の構成要素は複数の構成要素と取り替えられ、複数の構成要素は単一の構成要素と取り替えられて、所定の一つ又は複数の機能を実行する。そのような代用が本発明の実施形態を実行するために動作していない場合を除いて、そのような代用は本発明の範囲内である。例えば、本明細書で説明される如何なるサーバーでも、協働機能のために配置して、構成されているネットワーク化されたサーバーの「サーバーファーム」又は他のグループ(例えば、サーバブレードのグループ)と取り替えられてよい。サーバーファームがファームの個々の構成要素間の作業負荷を分配するのに役立ち、複数のサーバーの総体的な協働力を利用することによってコンピューティングプロセスを促進し得ることは理解されるであろう。そのようなサーバーファームは、ロードバランシングソフトウェアを使用してよく、ロードバランシングソフトウェアは、例えば、異なる機械からのパワー処理する要求を追跡し、ネットワーク需要に基づいて優先順位を決定し、タスクを予定に入れ、及び/又は、構成要素の故障又は運用の低下の場合には不測時のバックアップを提供するタスクを達成する。
一般に、本明細書で説明された種々の実施形態、構成要素、又はその部品が、ソフトウェア、ファームウェア、及び/又はハードウェア、又はそれらのモジュールの多くの異なる実施形態で実行され得ることは、当該技術分野における通常の知識を有する者に明らかである。本実施形態の一部を実行するのに使用されるソフトウェアコード又は専門制御ハードウェアは、本発明を限定しない。例えば、上記された実施形態は、例えば、従来又はオブジェクト指向技術を使用して、.NET、SQL、MySQL又はHTMLなどの如何なる適切なコンピュータプログラミング言語を使用してコンピュータソフトウェアで実行されてよい。コンピュータソフトウェア及び他のコンピュータ実行命令用プログラミング言語が、実行前にコンパイラ又はアセンブラによって機械言語に翻訳され、及び/又はインタープリタによって運転時に直接翻訳されてよい。アセンブリ言語の例としては、ARM、MIPS及びx86が挙げられ、高水準言語の例としては、Ada、BASIC、C、C++、C#、COBOL、Fortran、Java(登録商標)、Lisp、Pascal、Object Pascalが挙げられ、スクリプト言語の例としては、Bourne script、JavaScript(登録商標)、Python、Ruby、PHP、及びPerlが挙げられる。種々の実施形態は、例えば、ロータスノーツ環境で使用されてよい。そのようなソフトウェアは、例えば、磁気媒体又は光記憶媒体などの如何なるタイプの適切な1つ又は複数のコンピュータ可読媒体に格納されてよい。このように、実施形態の動作及び挙動は、実際のソフトウェアコード又は専門ハードウェア構成要素に特定のリファレンスなしで記載されている。そのような特定のリファレンスの欠如はもっともであって、当該技術分野における通常の知識を有する者が、過度の実験なく、妥当な努力のみで本明細書の説明に基づいてソフトウェアを設計し、ハードウェアを制御して本発明の実施形態を実行できることは明らかに理解されるであろう。
本明細書で説明されたシステム及び方法の種々の実施形態は、異なる構成要素間の通信を促進し、データを転送し、又は資源及び情報を共有するために、1つ以上の電子コンピューターネットワークを使用してよい。このようなコンピューターネットワークは、ネットワーク内のデバイスを相互に接続するために用いられるハードウェア及びソフトウェア技術によって、光ファイバー、イーサネット(登録商標)、無線LAN、HomePNA、電力線通信又はG.hnなどに分類できる。コンピューターネットワークは、また、以下のタイプのネットワークの1つ以上として具現化されてよい:ローカルエリアネットワーク(LAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、広域ネットワーク(WAN)、仮想プライベートネットワーク(VPN)、記憶域ネットワーク(SAN)、又は他のネットワーク種類間のグローバルエリアネットワーク(GAN)。
例えば、WANコンピューターネットワークは、都市、地方又は国境を横断して通信をリンクすることで広域をカバーしている。ネットワークは、ルーター及び/又は公共通信リンクを用いている。あるタイプのデータ通信ネットワークは、電話サービスプロバイダなどのコモンキャリアによって提供される送信設備を使用する、比較的広い地理的区域(例えば、都市から都市、又は国から国)をカバーする。他の例では、GANコンピューターネットワークは、複数の無線LAN又は衛星ネットワークを横断してモバイル通信をサポートする。他の例において、VPNコンピューターネットワークは、オープン接続によって担われるノード又は他のネットワーク(例えば、インターネット)内の物理的なワイヤーによるものの代わりの仮想回路間のリンクを含む。VPNのリンク層プロトコルは、他のネットワークを介してトンネリングすることができる。あるVPNアプリケーションは、インターネットを介した安全な通信を促進することができる。VPNはまた、基礎をなすネットワーク上で異なるユーザーコミュニティーのトラフィックを個別かつ安全に導くために用いることができる。VPNは、ネットワークにアクセスデバイスを接続する現実のIPアドレス以外のIPアドレスロケーションを介してネットワークにアクセスする仮想経験をユーザに提供する。
コンピューターネットワークは、アクティブネットワーキング、クライアントサーバ、又はピア・ツー・ピア機能的アーキテクチャなどのネットワークの要素又は構成要素間の機能的関係に基づいて特徴づけられ得る。コンピューターネットワークは、例えば、バスネットワーク、スターネットワーク、リングネットワーク、メッシュネットワーク、スターバスネットワーク、又は階層トポロジーネットワークなどのネットワークトポロジーによって分類され得る。コンピューターネットワークは、また、デジタル及びアナログネットワークなどのデータ通信に使用される方法に基づいて分類され得る。
本明細書で説明された実施形態は、共通ルーティング技術によって2つ以上の別個の電子計算機ネットワーク又はネットワークセグメントを接続するためのインターネットワーキングを使用してよい。使用されるインターネットワークの種類は、インターネットワークでの管理及び/又は参加に依存し得る。インターネットワークの限定されない例としては、イントラネット、エクストラネット、及びインターネットが挙げられる。イントラネット及びエクストラネットは、インターネットに接続してよく、又は接続しなくてもよい。イントラネット又はエクストラネットは、インターネットに接続される場合、適切な認証技術又は他のセキュリティ対策で保護されてよい。本明細書で適用されるように、イントラネットは、管理エンティティによる共通制御下で、インターネットプロトコル、ウェブブラウザ、及び/又はファイル転送アプリケーションを用いるネットワークのグループとすることができる。そのような管理エンティティは、例えば、イントラネット、又は組織又は商用エンティティの他の内部ネットワークへのアクセスを認定ユーザのみに制限できる。本明細書にて適用されるように、エクストラネットは、主要の組織又はエンティティに一般に限定されるネットワーク又はインターネットワークを含み得るが、それは、また、1つ以上の他の信頼された組織又はエンティティのネットワークに限定された接続を有する(例えば、エンティティの顧客は、エンティティのイントラネットにアクセスでき、エクストラネットを生成してよい)。
コンピューターネットワークは、ネットワークインターフェースカード(NIC)又はイーサネットカード、リピーター、ブリッジ、ハブ、スイッチ、ルーター、及び他の構成要素など、ネットワークノード間を相互に接続するハードウェア要素を含んでよい。このような要素は、通信のために物理的に配線されてよく、及び/又はデータ接続は、例えば、マイクロ波リンク(例えば、IEEE802.12)又はファイバー光学機器に従って提供されてよい。ネットワークカード、ネットワークアダプタ、又はNICは、例えば、ネットワークへの物理的なアクセスと、MACアドレスの使用を通じたアドレス指定方式とを提供することで、コンピューターネットワークを通じてコンピュータが通信することを可能にするように設計できる。リピーターは、信号が劣化を抑えて通信距離をカバーすることを可能にするため、通信された信号を受信しブーストされた電力レベルで再送信する電子デバイスとして具現化することができる。ネットワークブリッジは、コンピューターネットワークのデータリンク層で多数のネットワークセグメントを接続し、一方、ネットワークのどの特定のポートを介してどのアドレスに到達することができるかを学習するように構成できる。ネットワークにおいて、ブリッジは、アドレスにポートを対応付けて、このアドレスのトラフィックはこのポートにのみ送ってよい。種々の実施形態では、ローカルブリッジは、ローカルエリアネットワーク(LAN)を直接に接続するために用いてよい。リモートブリッジは、LANの間の広域ネットワーク(WAN)リンクを作成するために用いることができる。及び/又は無線ブリッジは、LANを、及び/又はLANと遠隔ステーションとを接続するために用いることができる。
種々の実施形態では、多数のポートを含むハブが使用されてよい。例えば、データパケットがハブの1つのポートに到着する場合には、パケットは、未変更で送信用ハブのすべてのポートへコピーすることができる。データパケット中のMACアドレスに基づき、ポート間でOSI第2層データグラムを転送しフィルタリングするネットワークスイッチ又は他のデバイスも、使用することができる。スイッチは、ほとんどのネットワークがこのスイッチに直接接続され、又はスイッチに順次に接続する他のスイッチに接続されるように、多数のポートを有することができる。用語「スイッチ」は、また、ルーター及びブリッジを含むことができ、アプリケーションコンテンツ(例えば、ウェブURL特定情報)に従ってデータトラフィックを分配する他のデバイスを含む。スイッチは、物理層、データリンク層、ネットワーク層、又はトランスポート層(すなわち、端から端まで)を含む1つ以上のOSIモデル層で動作し得る。これらの層の2つ以上で同時に動作するデバイスは、マルチレイヤースイッチとみなされる。幾つかの実施形態では、ルーター又は他の類似のネットワーキングデバイスは、ヘッダーを用いてデータパケットをネットワーク間で転送し、このパケットを送信する最適経路を決定するためのテーブルを送信するために使用されてよい。
本明細書で使用されるように、アプリケーションサーバーは、他のアプリケーションによる使用のために、業務ロジック及び業務プロセスを公開するためAPIをホストするサーバーであってよい。アプリケーションサーバーの例としては、WebSphereアプリケーションサーバーを含むJ2EE又はJavaEE5アプリケーションサーバーが挙げられる。他の例としては、WebSphereアプリケーションサーバーコミュニティー版(IBM)、Sybaseエンタープライズアプリケーションサーバー(Sybase社)、WebLogicサーバー(BEA)、JBoss(Red Hat)、JRun(アドビシステムズ)、Apache Geronimo(Apacheソフトウェア財団)、Oracle OC4J(オラクル社)、Sun Javaシステムアプリケーションサーバー(サンマイクロシステムズ)、及びSAP Netweaver AS(ABAP/Java)が挙げられる。また、アプリケーションサーバーは、他のいくつかの構成要素のうちWindows(登録商標) Communication Foundation、.NET Remoting、ADO.NET、及びASP.NETを含む、.NETフレームワークによって提供されてよい。例えば、Javaサーバーページ(JSP)は、CGIスクリプトと機能的に等価なウェブコンテナー内で実行するサーブレットである。JSPは、ページ内にサーバーロジックへの参照を埋め込むことで、HTMLページを作成するために使用できる。アプリケーションサーバーは、主としてウェブ基盤のアプリケーションに供されてよく、一方、他のサーバーは、例えば、セッション開始プロトコルサーバーとして実行し、又は電話通信ネットワークと共に作動してよい。エンタープライズアプリケーション統合とサービス指向アーキテクチャ用の仕様は、多くの異なるコンピューターネットワーク要素を接続するよう設計することができる。このような仕様は、ビジネスアプリケーションプログラミングインターフェース、ウェブサービスインターオペラビリティ、及びJavaEEコネクターアーキテクチャを含んでいる。
種々の実施形態では、本明細書で説明されたコンピュータ及びコンピュータシステムは、次のメイン構成要素を有してよい:算術論理演算ユニット(ALU)、制御ユニット、メモリ、及び入出力デバイス(I/Oデバイス)。これらの構成要素は、バスによって相互接続することができ、大抵の場合ワイヤー又はケーブルの複数のグループを含んでいる。制御ユニット、ALU、レジスタ、及びベーシックI/O(及び大抵の場合、これらのセクションと緊密にリンクされた他のハードウェア)は、コンピュータシステムのための中央演算処理装置(CPU)としてまとめてみなすことができる。CPUは単一集積回路又はマイクロプロセッサに構成される。制御ユニット(制御システム又は中央コントローラ)は、コンピュータシステムの種々の構成要素に命令する。制御システムは、コンピュータプログラム中の各命令をデコードし、それをコンピュータシステムの他の構成要素を動作する一連の制御信号に変える。動作の性能又は効率を向上するために、制御システムは、命令の順序を変更し得る。制御ユニットの1つの構成要素は、プログラムカウンタ、次の命令が読み取られるメモリ中の位置を追跡するメモリレジスタである。
ALUは、算術演算及び論理演算を実行できる。特定のALUがサポートする算術演算セットは、加算及び減算に限定されてよく、又は乗算又は除算、三角関数(正弦、余弦など)、及び平方根を含んでよい。幾つかは、整数で動作するようにプログラムされてよく、一方、他のものは、例えば、実数を表すために浮動小数点を使用する。ALUは、また数を比較して、ブール真理値(例えば、虚実)を戻してよい。スーパースカラーコンピュータは、多数の命令を同時に処理することを促進するために多数のALUを含んでよい。例えば、SIMD及びMIMD特性を備えたグラフィックスプロセッサ及びコンピュータは、大抵の場合、ベクトル及びマトリックス上で算術演算を実行することができるALUを有する。幾つかのコンピュータシステムは、より頻繁に必要とされるデータを自動的にキャッシュに移動させるように構成された1つ以上のRAMキャッシュメモリを含む。
本明細書で説明された実施形態は、別個のCPU間で機能を分割し、多重処理構成を生成してよい。例えば、共同処理能力を備えたマルチプロセッサ及びマルチコア(単一集積回路上の多数のCPU)コンピュータシステムが使用されてよい。また、多数のコンピュータプログラムの同時の実行を処理するために、マルチタスクがコンピュータ処理技術として使用されてよい。
種々の実施形態では、本明細書で説明されたコンピュータシステム、データ送信デバイス、データ記録媒体、又はモジュールは、上記電子コンピュータ系要素及び構成要素、又はコンピュータアーキテクチャの1つ以上を含むように構成及び/又はプログラムされてよい。さらに、これらの要素及び構成要素は、本明細書で説明された種々の規則、アルゴリズム、プログラム、プロセス、及び方法ステップを実行するように特に構成されてよい。
本実施形態は、主として、エンジンについて説明されたが、本発明は、その他の幅広いタイプの機械にも有用であることが理解されるであろう。例えば、自動車エンジンに関連したものなどの自動車用途での異なる実施形態の使用が期待される。従って、本発明の幾つかの実施形態は、本発明を限定するのではなく説明する目的で、本明細書で説明されているが、当業者には、部品の詳細、材料及び配置の多数の変更が、添付された特許請求の範囲に記載された本発明から逸脱することなく、本発明の原理及び範囲内でなされ得ることが理解されるであろう。