図1は、二重接続ワイヤレスネットワークのブロック図である。図1のワイヤレスネットワーク130には複数のネットワークノードが示されている。図1を参照すれば、ユーザ装置(UE)とも称されるユーザデバイス132は、エンハンストノードB(eNB)とも称される複数のベースステーション(BS)に接続される(及びそれと通信する)。それ故、規範的実施形態によれば、ネットワークノードは、ユーザデバイス又はUE及び/又はBS又はeNBを含む(又はそれらである)。ベースステーション又は(e)ノードB(eNB)の機能の少なくとも一部分は、リモート無線ヘッドのようなトランシーバに作動的に結合されるノード、サーバー又はホストにより実施されてもよい。
図1を参照すれば、ユーザデバイス(又はUE)132は、マスターBS134(又はマスターeNB又はMeNB)に接続され(及びそれと通信し)、このマスターBS134は、このマスターBSに関連した1つ以上のセル、例えば、一次セル(Pcell)136を含むマスターセルグループ(MCG)内にワイヤレスカバレージを与える。又、ユーザデバイス132は、1つ以上の二次BS、例えば、二次BS138(二次BS又はSeNBとも称される)にも同時に接続され及び/又はそれと通信し、この二次BS138は、この二次BSに関連した1つ以上の二次セル(Scell)、例えば、Scell140を含む二次セルグループ(SCG)内にワイヤレスカバレージを与える。
従って、ユーザ装置とBSとの間にワイヤレス接続が確立される。ワイヤレス接続の確立は、例えば、ユーザ装置がBSと通信するのに必要な情報をユーザ装置が得ることを含む。ここに例示する規範的実施形態では、BSとのワイヤレス接続を確立する一部分として、ユーザ装置は、ユーザ装置がBSと通信できるようにするためにユーザ装置のターミナル/UEアイデンティティ(セル無線ネットワークの一時的識別子又はUEのC−RNTI)及びアップリンク同期情報をBSから得る。又、ワイヤレス接続を確立する一部分として、ワイヤレス接続のためのリソースは、ユーザ装置とBSとの間で通信を行えるようにするためユーザ装置及び/又はBSにより割り当てられ、及び/又はワイヤレス接続のためのコンテキスト(又はコンテキスト情報)は、ユーザ装置及び/又はBSによって記憶される。
ここに例示する1つの(非限定の)規範的実施形態によれば、ユーザ装置は、ランダムアクセスチャンネル(RACH)を経てBSとのランダムアクセス手順、例えば、RACH手順と称される、を遂行することにより、BSとの接続を確立する。規範的なRACH手順の一部分として、ユーザ装置は、BSがユーザ装置のための送信タイミングを推定できるようにするために、ランダムアクセスプリアンブルをBSへ送信する。次いで、BSは、BS又はセルとの通信に使用するためにユーザ装置のユーザ装置/UEアイデンティティ(例えば、C−RNTI)を、そしてユーザ装置がBSへアップリンク信号を送信できるようにするためにタイミング進みオフセット(同期情報)を送信する。1つの規範的実施形態において、ランダムアクセスを遂行することにより、ユーザ装置は、BSに対するアイドル(例えば、RRC_idle)状態から、BSに対する接続(例えば、RRC_connected)状態へ遷移し、RRCは、無線リソース制御を指す。又、例えば、ユーザ装置がセル又はBSに対する同期情報又はタイミング進みオフセット情報を既に有している場合には、ユーザ装置とBSとの間に接続を確立するのにRACHなしの手順も使用される。ランダムアクセス手順は、ユーザ装置とBSとの間に接続を確立するのに使用される技術の単なる一例に過ぎず、接続を確立するのに他の技術又は手順が使用されてもよい。又、ユーザ装置は、複数の(又は多数の)セル又はBSに同時に接続されてもよい。接続は、ユーザ装置とBSとの間にデータを通信するのに1つ以上のワイヤレスリンクを使用してもよい。
従って、図1を参照すれば、ここに例示する規範的実施形態において、ユーザ装置132は、マスターBS(又はMeNB)134に関連したマスターセルグループ(MCG)の1つ以上のセル(例えば、一次セル及びおそらく1つ以上の二次セルを含む)を経て、及び二次BS138(又はSeNB)に関連した1つ以上の二次セル又はScell(例えば、少なくとも一次二次セル又はPscellを含む)を経て、ワイヤレスサービスを受ける。従って、図1に示す規範的なネットワークノードは、SeNB138、MeNB134及びユーザ装置132を含む。BS134は、S1インターフェイス151を経てコアネットワーク150にも接続される。BS138も、コアネットワーク150に接続される。二次BS138は、インターフェイスを経てマスターBS134に接続される。これは、ワイヤレスネットワークの一例に過ぎず、他のものを使用してもよい。
規範的実施形態によれば、ユーザデバイス(ユーザターミナル、ユーザ装置(UE))は、加入者識別モジュール(SIM)を伴ったり伴わなかったりして動作するワイヤレス移動通信装置を含むポータブルコンピューティング装置を指し、これは、例えば、次のタイプの装置、即ち移動ステーション(MS)、移動電話、セルラーホン、スマートホン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ハンドセット、ワイヤレスモデムを使用する装置(アラーム又は測定装置、等)、ラップトップ及び/又はタッチスクリーンコンピュータ、タブレット、ファブレット、ゲームコンソール、ノートブック、及びマルチメディア装置を含むが、これに限定されない。又、ユーザ装置は、ほぼ排他的なアップリンクのみの装置でもよく、その一例は、画像又はビデオクリップをネットワークにロードするカメラ又はビデオカメラであることも理解されたい。
LTEでは(一例として)、コアネットワーク150は、進化型パケットコア(EPC)と称され、これは、BS間でのユーザ装置の移動/ハンドオーバーを取り扱い又はそれを助ける移動管理エンティティ(MME)、BSとパケットデータネットワーク又はインターネットとの間にデータ及び制御信号を転送する1つ以上のゲートウェイ、及び他の制御機能又はブロックを含む。LTEは、1つの例示として述べるが、種々の実施形態は、5Gワイヤレスネットワークを含む広範囲な様々なネットワークに適用できる。
それ故、1つの規範的実施形態によれば、二重接続ワイヤレスネットワークは、ユーザ装置(例えば、ユーザ装置132)を複数のベースステーションに同時に接続できるようにし、例えば、マスターBS(又はMeNB)134及び二次BS(SeNB)138(又は1つ以上のSeNB)の両方に同時に接続できるようにする。二重接続ワイヤレスネットワーク、例えば、図1に示すネットワーク130は、例えば、コアネットワークに向かうシグナリング負荷を減少し、トラフィック/パケット処理を多数のベースステーション間で分担し、そして1つ以上のキャリアをMSと各BSとの間の無線リンクで使用する柔軟なリソース使用、例えば、サイト間キャリアアグリゲーションから利益を得る、等の多数の効果を有する。
同様に、5Gマルチ接続は、ユーザ装置(又はUE)を1つ以上のBS又はeNB/セルに接続できるようにする。マルチ接続の規範的な実施形態によれば、必ずしもマスターBS及び二次/スレーブBSがなく、むしろ、ユーザ装置が接続される複数のBS/セルだけがある。従って、5Gマルチ接続では、ユーザ装置は、BS/セルのセット(又はアクティブなセット)に接続される。図2は、規範的実施形態による二重接続ワイヤレスネットワーク208を詳細に示すブロック図である。図示されていないが、各ベースステーション(BS)及びユーザ装置(又はUE)132は、プロセッサ、メモリ、及び1つ以上のワイヤレストランシーバ(ワイヤレス送信器/受信器)を備えている。マスターBS134(又はMeNB)及び二次BS138(又はSeNB)は、両方向性バックホール接続(ワイヤード又はワイヤレス)を経て接続され、これは、図2には、Xnインターフェイス211として示されている。BS134、138の一方又は両方は、両方向性S1インターフェイスを経てコアネットワーク210に接続される。ユーザ装置132は、例えば、無線リンク212を経てマスターBS134に及び無線リンク214を経て二次BS138に同時に接続される。
ユーザ装置132、BS134及びBS138は、各々、ハードウェア及び/又はソフトウェアで実施される少なくとも1つの無線プロトコルスタックを含む。規範的実施形態によれば、プロトコルスタックは、プロトコルスタックの各エンティティに対する機能又はオペレーションを遂行するためのロジック、及びプロセッサで実行されるコンピュータインストラクションを含む。マスターBS134のための規範的プロトコルスタックは、例えば、少なくとも、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)エンティティ220A、無線リンクコントロール(RLC)エンティティ222A、メディアアクセスコントロール(MAC)エンティティ224、物理的レイヤ(PHY)エンティティ226、及び無線リソースコントロール(RRC)エンティティ228を含む。
PDCPエンティティ220Aは、暗号化(データの暗号及び解読)及びヘッダ圧縮・解凍を遂行する。ユーザ装置に対して構成された無線ベアラごとに1つのPDCPエンティティ222Aがある。RLCエンティティ222Aは、セグメント化/連結化、エラー検出及び修正、データ再送信、複写検出、及び上位レイヤへのインシーケンスデータ配布を遂行する。規範的実施形態によれば、無線ベアラ当たり1つのRLCエンティティがあるか、又はユーザ装置に対して構成された無線ベアラ当たり複数のRLCエンティティがある。1つの規範的実施形態によれば、無線プロトコルスタックは、無線ベアラ当たり2つのRLCエンティティを含む。MACエンティティ224は、論理的チャンネルのマルチプレクシング(無線ベアラ当たり1つ以上の論理的チャンネルがある場合)、ハイブリッドARQ再送信、インバンド制御シグナリングに使用されるMAC制御要素(MAC CE)の挿入、及び他のMAC関連機能を遂行する。BS MACエンティティ224は、アップリンク及びダウンリンクスケジューリング(各BSのMACエンティティに位置された)も遂行する。MACエンティティ224は、論理的チャンネルの形態でRLCエンティティにサービスを提供する。PHYエンティティ226は、コード化/デコード、変調/復調、マルチアンテナマッピング、及び他の物理的レイヤ機能を取り扱い又は遂行する。BS内の複数のRLCエンティティは、例えば、1つのMACエンティティ224及び1つのPHYエンティティ226を共有する。
RRCエンティティ228は、無線アクセスネットワーク(RAN)(例えば、図1ないし2に示す)に関連した多数の機能又は手順を取り扱う役割を果たし、これは、ユーザ装置がセル又はBSと通信できるようにするために必要なシステム情報のブロードキャスト、到来する接続要求に関してユーザ装置に通知するためにコアネットワーク210から発生するページングメッセージの送信、ベアラ及び移動の設定を含む接続管理、サービングセル及びハンドオーバーの変更のような移動機能、及び他の制御関連機能を含む。ここに例示する規範的な実施形態によれば、RRCエンティティは、マスターBS及びユーザ装置に設けられるが、例えば、二次BS(SeNB)には(必ずしも)設けられない(又は動作されない)。
図2に示すように、二次BS138は、マスターBS134と同じ又は同様のプロトコルエンティティを含む少なくとも1つのプロトコルスタックを備えている。例えば、二次BS138(SeNB)は、RLCエンティティ232A(例えば、スプリットベアラ203に関連したデータを受信する)、MACエンティティ234、及びPHYエンティティ236を含む。又、BS138は、例えば、PDCPエンティティ233及びRLCエンティティ232B(例えば、SCGベアラ207のデータを受信する)も含む。規範的実施形態によれば、MACエンティティ234及びPHYエンティティ236は、二次BSの複数のRLCエンティティ(RLCエンティティ232A及び232B)により共有される。
ユーザ装置132は、マスターBS134及び/又は二次BS138におけるピアエンティティと通信するプロトコルエンティティを備えている。ユーザ装置132に対して1つのプロトコルスタック(例えば、RRC、PDCP、RLC、MAC及びPHY)しか示されていないが、ユーザ装置132は、マスターBS134と通信するための少なくとも1つのプロトコルスタック(又はその一部分)、及び二次BS138と通信するための少なくとも1つのプロトコルスタック(又はその一部分)を備え、規範的実施形態によれば、例えば、マスターBS134又は二次BS138における各ピアエンティティに対してユーザ装置132には1つのPDCPエンティティ及び1つのRLCエンティティがあることを理解されたい。それ故、ユーザ装置132は、次の規範的プロトコルエンティティ、即ちPDCPエンティティ240、RLCエンティティ242、MACエンティティ244、PHYエンティティ246及びRRCエンティティ248を含む。ユーザ装置132におけるこれらのプロトコルエンティティは、例えば、マスターBS134又は二次BS138のピアプロトコルエンティティにより遂行される同じ又は同様の機能を遂行し、及び/又は1つ以上のBSにおけるピアエンティティと通信する。
規範的実施形態によれば、BS又はeNBのグループを含む無線アクセスネットワーク(RAN)は、1つ以上の無線ベアラを与える。無線ベアラは、一般的に、2つのポイント間にトランスポートサービスを提供する。例えば、パケットは、それらのQoS(サービスクオリティ)要件及びパケットの行先(IPアドレス又はMS)に基づいてベアラへマップされる。
多数の異なるベアラタイプを使用することができる。第1のベアラタイプは、マスターセルグループ(MCG)ベアラであり、MCGベアラのデータ又はトラフィックは、マスターセルグループ(MCG)及びそれに関連したマスターBS134によって取り扱われ又は処理される。MCGは、少なくともPcell(一次セル)のようなマスターBSにより制御される1つ以上のセルを含む。第2のベアラタイプは、二次セルグループ(SCG)ベアラ、例えば、SCGベアラ207であり、データ又はトラフィックは、二次BS(又はSeNB)138からPDCPエンティティ233及びRLCエンティティ232Bを経て移動ステーションへ処理及び転送される。従って、例えば、SCGベアラ207のデータは、二次セルグループ(SCG)の1つ以上のセルを経て処理又は転送される。第3のベアラタイプは、スプリットベアラ、例えば、スプリットベアラ203であり、スプリットベアラのデータは、転送のためにベースステーションとベースステーションとの間で分裂又は分割される。例えば、スプリットベアラ203に対して、マスターBS134のPDCPエンティティ220B(スプリットベアラ203のデータを受信する)は、マスターBS134のRLCエンティティ222Bと二次BS(SeNB)138のRLCエンティティ232Aとの間でベアラ203に関連したデータ又はトラフィックを分割する。従って、スプリットベアラの例では、PDCPエンティティ220Bは、マスターBS134と二次BS138のRLCエンティティ間でトラフィックを分割し、例えば、あるトラフィックを二次BS138へオフロードできるようにする。
二重接続において、マスターセルグループ(MCG)の少なくとも1つのセル(例えば、Pcell)は、マスターBS134(MeNB)を経てユーザ装置132にサービスし、そして二次セルグループ(SCG)の少なくとも1つのセル(例えば、Scell、及び/又はPcell)は、二次BS138(SeNB)を経てユーザ装置132にサービスする。しかしながら、5Gワイヤレスネットワークでは、ユーザ装置は、複数のセル(又は複数のBS/eNB)によりサービスされてもよい。5Gでは、5Gワイヤレスネットワークの規範的実施形態に基づき、ユーザ装置に接続された各セルに対して一次セル(PCell)又は二次セル(SCell)行き先があってもよいし、なくてもよい。
規範的実施形態によれば、ユーザ装置と通信して、例えば、ユーザ装置に信号を送出(又は送信)するか又はユーザ装置から信号を受信するためにセルのセット(又は複数のセル)に対して1つ以上の協調型マルチセル通信技術が使用される。規範的実施形態によれば、協調型マルチセル通信技術は、複数のセルが協調形態で動作してユーザ装置に信号を送信し及び/又はユーザ装置から信号を受信する通信技術を含む。ここに例示する規範的実施形態では、送信の協調形態は、セルが一緒に(又は同時に)ユーザ装置へ送信すること、或いはセルのサブセット(例えば、1つ)がユーザ装置への送信のために選択されること、又はセルのセットの中で協調を行う他の技術を含む。従って、協調は、例えば、セルが同時に及び/又は同じ時間/周波数リソースを経てユーザ装置へ送信するか、又はセルのセットの1つのセル(例えば、最良又は最強のセル)がユーザ装置へ送信する一方、他のセルが送信を行わず、次いで、最良/最強のセルが変化した場合にセルのセットの異なるセルがユーザ装置へ送信することを含む。ここに例示する別の実施例では、セル間の協調は、セルの1つ以上がセルごとにビームフォーミング重みをコヒレントに使用して送信を行い、ユーザ装置へ信号を送信することも含む。
規範的実施形態において、協調型マルチセル通信技術は、協調型マルチセル通信技術を使用しないセル送信に比して、ユーザ装置に信号利得(例えば、増加又は改善された受信信号クオリティ及び/又は改善された受信信号強度/電力)を与えるように使用される。又、協調型マルチセル通信技術は、例えば、協調型マルチポイント(CoMP)送信/受信又はその変形を含み、これは、例えば、送信がある送信ポイント又はセルから実行されるが、スケジューリング及びリンク適応はセル又は送信ポイント間で協調される構成又は技術、ユーザ装置への送信が異なるセル又は送信ポイントから実行される構成又は技術、及び異なる構成又は通信技術間を切り換える構成又は技術を含む。これらの規範的な協調型マルチセル通信技術は、一例として述べるもので、他のものが使用されてもよい。
ある規範的な協調型マルチセル通信技術は、(ここに例示する規範的実施形態として)高速セル選択(FCS)技術、非コヒレントな共同送信技術、及びコヒレントな共同送信技術を含む。これら技術の1つ以上は、ユーザ装置と通信するためにセル(又は1つ以上のセル)が同じ周波数レイヤにおいて送信を行うこと(送信を行うよう構成されること)を含む。同じ周波数レイヤは、例えば、同じ周波数(例えば、同じ搬送波周波数)を含むか、又はユーザ装置に接続されたセルのアクティブセットにより使用される周波数リソースの同じ/共通セット(例えば、副搬送波又は物理的リソースブロック/PRBのグループ)を含む。
高速セル選択(FCS)技術では、ユーザ装置に接続されたセルのセットからの最良のセル(例えば、ユーザ装置により受信/測定されてセル及びコアネットワークに報告される最良信号クオリティ又は最高受信信号強度をもつセル)が、ユーザ装置との通信(例えば、ユーザ装置へ信号を送信するか又はそこから信号を受信する)のために選択される。FCSでは、ネットワーク又はユーザ装置は、セルのセットからの通信に使用されるべきセルを選択し、この最良のセルは、時間と共に変化し、そしてユーザ装置とセルのセットとの間に通信が生じるたびに変化することもある。従って、この規範的実施形態では、ユーザ装置との通信のために選択されて使用されるセルのセットからの最良のセルに基づきユーザ装置により信号利得(例えば、ユーザ装置により測定/受信される改善された信号電力/強度及び/又は信号クオリティ)が得られる。
コヒレントな共同送信において、複数のセル/送信ポイントは、同じ信号をユーザ装置へ同時に送信し、そして各セル/送信ポイントは、送信信号に送信重み又はビームフォーミング重みを適用して、ユーザ装置により受信される信号を改善する。コヒレントな共同送信技術のここに例示する規範的実施形態によれば、コアネットワーク及び/又はBS/eNB、又は他のノードは、セルとユーザ装置との間の各チャンネルに対する受信チャンネル情報に基づきセルのセットの各セルに対して送信重み又はビームフォーミング重みを決定又は計算する。従って、信号利得は、複数のセル/送信ポイントからの及び各セル/送信ポイントによる送信(又はビームフォーミング)重みの使用からの両信号の同時送信に基づいてユーザ装置により得られる。
非コヒレントな共同送信技術において、複数のセル/送信ポイントは、各セル又は送信ポイントに特定の送信(又はビームフォーミング)重みを適用することなくユーザ装置に同じ信号を同時に送信する。それ故、非コヒレントな共同送信の規範的実施形態によれば、信号利得(例えば、改善された受信信号強度及び/又は信号クオリティ)は、複数のセルからの信号の共同又は同時送信に基づいてユーザ装置により得られる。
ここに例示する1つの規範的な実施形態では、複数のリモート無線ヘッド(RRH)の各々によりセルが設けられ、各リモート無線ヘッドは、共通のベースステーションホテルから受信された信号を送信及び受信する。例えば、リモート無線ヘッドのグループは、光ファイバリンクを経てベースステーションホテルに接続される。それ故、共通のベースステーションホテルに接続されたRRHのグループの場合、それらのRRHは、同じデータ又は制御信号をユーザ装置へ共同又は同時送信するセルのアクティブなセットの一部分であり、又はBSホテルは、例えば、最良/最強のセル/RRHによるユーザ装置へのデータ/信号の送信を協調する。
規範的実施形態によれば、データは、データチャンネルを経てユーザ装置へ送信され、そしてスケジューリンググラントは、グラントチャンネルを経てユーザ装置へ送信される。データチャンネルの一例は、物理的ダウンリンク共有データチャンネル(PDSCH)を含み、一方、グラントチャンネルの一例は、物理的ダウンリンク制御チャンネル(PDCCH)を含む。スケジューリンググラントは、グラントチャンネルを経てユーザ装置へ送信され、そしてスケジューリンググラントは、スケジューリンググラントを記述する情報、例えば、ユーザ装置へのグラント(アップリンクグラント又はダウンリンクグラントのいずれか)に対して割り当てられたサブキャリア及び/又は時間/周波数リソースを含む。
又、規範的実施形態によれば、データ及び/又は制御信号(例えば、スケジューリンググラント)は、協調型マルチセル通信技術、例えば、FCS又は共同送信を使用して送信される。それ故、規範的実施形態によれば、スケジューリンググラント(グラントチャンネルを経て送信される)及び/又はユーザ装置へ送信される(又はユーザ装置により受信される)データ(データチャンネルを経て送信される)は、協調型マルチセル信号利得を有する。即ち、例えば、ユーザ装置によりグラントチャンネルを経て受信したスケジューリンググラント、及びユーザ装置によりデータチャンネルを経て受信したデータは、そのような制御信号及び/又はデータを送信するのに使用される協調型マルチセル通信技術のために信号利得(例えば、増加/改善された信号強度及び/又は信号クオリティ)を含む。
接続(又はリンク)障害検出は、既存の接続をいつ終了すべきか及び/又は新規接続をいつ確立すべきか決定するためにしばしば使用される。協調型マルチセル通信技術の使用で、ユーザ装置に対してセルのアクティブセットが識別され、ユーザ装置は、セルのアクティブセット内の各セルに接続される。次いで、セルのアクティブセットを使用して、協調型マルチセル通信技術を遂行し、ユーザ装置と通信する。例えば、ユーザ装置へ送信し及び/又はユーザ装置から受信するためにセルのアクティブセットのうちの最良のセル(例えば、ユーザ装置において最大の受信信号強度を有する)が選択されてもよいし、又はセルのアクティブセットの全てのセルが同じデータ又は信号をユーザ装置へ共同で(同時に)送信してもよい。このように、ユーザ装置との間にマルチセル通信セッションが確立され、ここで、マルチセル通信セッションは、同じ周波数レイヤ内のユーザ装置と複数のセルの各々との間のワイヤレス接続を含めて複数のワイヤレス接続を含む。ユーザ装置とセルのアクティブセットとの間のマルチセル通信セッションは、協調型マルチセル通信技術を使用してデータを送信及び/又は受信する。
規範的実施形態によれば、マルチセル通信(例えば、少なくとも、ある場合に、協調型マルチセル通信技術を使用する)について、ユーザ装置から各セル(又はアクティブセットの1つ以上のセル)への測定レポートは、ユーザ装置に対するセルのアクティブセットを更新するためにコアネットワーク又は他のノードにより使用される。ユーザ装置は、各セルから受信した信号の1つ以上の特性(例えば、SINR又はエラー率のような信号クオリティ、受信信号強度、又は他の信号特性/信号性能指示子)を頻繁に又は周期的に測定し、次いで、測定レポートをアクティブセットのセル(1つ又は複数)へ送信する。各セルの測定レポートは、ユーザ装置により送信され、そしてユーザ装置によりセルから受信した信号の測定特性、例えば、受信信号の測定信号クオリティ(例えば、SINR又はエラー率)及び/又は測定信号強度を報告する。これらの測定レポート(又はレポート内に示される測定特性)は、セルによりコアネットワーク又は他のノードへ転送され、そこで、セルのアクティブセットが更新され、例えば、コアネットワークは、測定レポートに基づいてユーザ装置に対してアクティブセットにセル(或いは接続又はリンク)を追加するかそこからドロップするかの判断を行い、次いで、セルのアクティブセットに接続又はリンクを追加するかそこからドロップするかユーザ装置に通知する。
規範的実施形態によれば、セルに対する信号クオリティ又は信号強度が第1スレッシュホールドより低いことを測定レポートが指示する場合には、ネットワークは、典型的に、そのユーザ装置に対してセルのアクティブセットからそのセル(或いは接続又はリンク)を除去又はドロップする。同様に、セルに対する信号クオリティ又は信号強度が第2スレッシュホールドより大きい(例えば、信号強度がアクティブセットの最強のセルの6dB未満より大きい)ことを測定レポートが指示する場合には、ネットワークは、典型的に、ユーザ装置に対してセルのアクティブセットにそのセルを追加する。
上述したように、規範的実施形態によれば、マルチセル通信セッションは、セルのアクティブセットのうちの複数のセル各々へのワイヤレス接続を含む。通信セッション障害検出をどのように遂行すべきか、例えば、マルチセル通信セッションの障害をユーザ装置がどんな仕方で決定すべきかについて問題がある。マルチセル通信セッションのこの障害とは、信号及び/又はデータを(例えば、確実に)送信も受信もできず、新規接続を通信セッションに追加できないか又は追加してはならず、及び通信セッションを終了すべきである通信セッションの状態を指す。通信セッション障害検出を遂行するためにユーザ装置によりどのチャンネル及び/又はどの信号を測定すべきかについて問題が生じる。上述したように、質低下する接続又はセルは、典型的に、ユーザ装置に対するセルのアクティブセットからドロップされる(例えば、接続又はセルは、通信セッションからドロップされる)。1つの規範的実施形態によれば、ユーザ装置は、データチャンネルを経て(例えば、物理的ダウンリンク共有データチャンネル/PDSCHを経て)受信したデータの特性(例えば、信号強度又は信号クオリティ)を測定する。協調型マルチセル通信技術を使用してセルのアクティブセットからユーザ装置へデータが送信される場合には、ユーザ装置により受信されるデータの測定特性(例えば、信号強度及び/又は信号クオリティ)は、典型的に、協調型マルチセル信号利得、例えば、協調型マルチセル通信技術を使用してデータを送信することによる受信データ/信号の信号強度及び/又は信号クオリティの増加を含む。それ故、マルチセル通信セッション障害検出は、協調型マルチセル通信技術を使用して送信された受信データに基づいて遂行される。というのは、その受信データが、協調型マルチセル信号利得(例えば、最良のセルがFCS技術を経てデータを送信するか又はアクティブセットの全ての/多数のセルが共同でデータを送信ことによる)を含むからである。例えば、ユーザ装置は、受信データの特性を測定し、そして受信データ/信号の測定特性がスレッシュホールドより低い場合には、ユーザ装置は、マルチセル通信セッションの既存の接続を終了し、そして新たなマルチセル通信セッションに対して1つ以上の新規のワイヤレス接続を設定する。或いは、ユーザ装置は、受信データ(協調型マルチセル利得を含む)の測定特性に基づきセルのアクティブセットから制御信号及び/又はデータを受信できるかどうか決定してもよい。
しかしながら、データがユーザ装置に送信される期間は非常に限定され、例えば、ユーザ装置が協調型マルチセル通信技術を経てダウンリンク送信に対してスケジュールされたときだけである。他の期間中、ユーザ装置がスケジュールされていないとき、ユーザ装置により受信/測定されるデータは、別のユーザ装置へ送信され、それ故、他のユーザ装置に対して構成された協調型マルチセル通信技術を使用して送信され、例えば、ここでは、他のユーザ装置は、一般的に、接続障害検出を遂行している現在ユーザ装置に比して、異なる最良のセル及び/又は異なるアクティブセットのセル、セルごとに異なるビームフォーミング重み、等を有する。それ故、(ユーザ装置がスケジュールされていないときの)非スケジュール期間中に受信するデータの測定特性は、典型的に、協調型マルチセル通信技術に基づきユーザ装置へのデータ又は信号送信中にユーザ装置が典型的に受け取る信号利得を完全に反映するものではない。このミスマッチ(ユーザ装置のスケジュールされた期間中の受信データの信号特性に対する非スケジュール期間中の受信データの信号特性の食い違い又はミスマッチ)の結果として、少なくともあるケースで、ユーザ装置は、それが非スケジュール期間中に受信したデータを使用して接続障害検出を遂行するための信号特性を測定する場合にセルのアクティブセットに対する接続/リンク障害を誤って検出するおそれがある。即ち、規範的実施形態によれば、ユーザ装置は、非スケジュールデータの測定に基づいて接続障害を誤って検出することがある。というのは、スケジュールされたデータの信号利得が、少なくともあるケース又は典型的なケースでは、非スケジュールデータの信号利得より良好/大きいからである。
又、別のユーザ装置へ送信されるスケジューリンググラントを測定するときにも同じミスマッチが生じ得る。それ故、別の規範的実施形態によれば、グラントチャンネル(例えば、PDCCH)を経てユーザ装置へ送信されるスケジューリンググラント(又はグラント情報)は、協調型マルチセル通信技術を使用して送信される。そのようなケースでは、グラントチャンネルは、協調型グラントチャンネルと称される。それ故、そのようなケースでは、ユーザ装置は、グラントチャンネルを経てユーザ装置へ送信されるグラント情報が協調型マルチセル通信技術を使用してユーザ装置へ送信される場合にグラントチャンネル/グラント情報の測定特性に基づいてマルチセル通信セッション障害検出を同様に遂行する。というのは、そのようなグラント情報は、例えば、協調型データチャンネル及び/又は協調型グラントチャンネルにおいてユーザ装置が経験する協調型マルチセル信号利得をおおよそ反映するからである。しかしながら、マルチセル通信セッション障害検出を遂行するために、この構成は、協調型グラントチャンネルの信号特性の測定を使用して接続障害を正確に検出する期間を、グラント情報がユーザ装置へスケジュール/送信される期間に限定する。さもなければ、非スケジュール期間中に、ユーザ装置は、例えば、他のユーザ装置へ送信されたグラントチャンネルを経て送信される信号を受信し及び測定し、これは、信号利得にミスマッチを生じさせて、通信セッション障害の偽の検出を招くことがある。
ある規範的実施形態において、グラント情報又は他の制御信号は、協調型マルチセル通信技術を使用せずにユーザ装置へブロードキャストされ又は送信される。そのようなケースでは、受信した制御信号又はグラント情報は、典型的に、協調型マルチセル信号利得を含み又は反映する。
それ故、規範的実施形態によれば、協調型マルチセル通信技術により与えられる信号利得を考慮に入れて(マルチセル)通信障害検出をユーザ装置により遂行するための種々の技術が説明される。規範的実施形態において、通信セッション障害検出は、複数のセルのうちの1つ以上の個々のセルからの信号の測定に基づいて(セルのアクティブセットの)複数のセルとユーザ装置との間の協調型マルチセル通信セッションの性能の推定値を発生することにより遂行される。このように、アクティブセットの個々のセルからの1つ以上の信号の測定に基づきセルのアクティブセットとユーザ装置との間の協調型マルチセル通信セッションの信号性能の推定値を決定することにより、これは、ユーザ装置が協調型マルチセルデータ又はグラント信号を受信しないとき/受信するようにスケジュールされていないときでも、ユーザ装置が通信セッション障害検出をより正確に遂行できるようにする(例えば、これは、協調型マルチセル信号利得を考慮に入れる)。
図3は、規範的実施形態により協調型マルチセル通信技術によって与えられる信号利得を考慮に入れてユーザ装置がマルチセル通信セッション障害検出を遂行する場合のユーザ装置の動作を示す図である。図3において、ユーザ装置(又はUE)132と複数のセルとの間にマルチセル通信セッションが確立される。通信セッションは、ユーザ装置132と複数のセル(例えば、BS138A、138Bにより形成されるセルを含む)の各々との間のワイヤレス接続(又は無線リンク)を含めて、複数のワイヤレス接続(又は無線リンク)を含む。それ故、通信セッションの一部分として、ユーザ装置132は、複数のセルに接続される。ここに示す規範的実施形態では、第1のBS138A及び第2のBS138Bは、各々、第1セル及び第2セルのためのワイヤレスサービスを提供する。例えば、310において、ユーザ装置132は、BS138A/第1セルとの第1接続を確立する。312において、ユーザ装置132は、BS138B/第2セルとの接続を確立する。従って、ここに示す例では、ユーザ装置132のためのセルのアクティブセットは、2つのセル/2つのBSしか含まない。しかしながら、ユーザ装置のためのセルのアクティブセットは、例えば、いかなる数のセル/BSを含んでもよい。
314及び316において、ユーザ装置132は、ユーザ装置が接続されたセル/BSの各々から信号(例えば、共通基準信号又はセル特有の基準信号)を受信する。例えば、314において、ユーザ装置132は、BS138A/第1セルから共通基準信号を受信する。316において、ユーザ装置132は、BS138B/第2セルから共通基準信号を受信する。
318において、ユーザ装置132は、ユーザ装置に対するセルのアクティブセットのうちの1つ以上の個々のセル各々から受信される信号(例えば、共通基準信号)の特性を測定する。ユーザ装置132により318において測定される規範的な信号特性は、例えば、信号クオリティ(例えば、信号対干渉及び雑音比(SINR)、エラー率、ブロックエラー、等)、信号強度、或いは他の信号クオリティ特性/信号性能指示を含む。これらは、ある規範的特性の例示に過ぎず、他の信号特性が測定されてもよい。
320において、ユーザ装置は、1つ以上の個々のセルからの測定信号に基づいて(例えば、ユーザ装置に対するセルのアクティブセットのメンバーである1つ以上の個々のセルからの測定信号に基づいて)、ユーザ装置132と複数のセル(又はセルのアクティブセット)との間の協調型マルチセル通信セッションの性能又は信号特性(例えば、推定される受信信号強度又は推定される信号クオリティ)を推定する。
オペレーション320の例示がオペレーション322として示されている。ここに例示する規範的な実施形態によれば、322において、ユーザ装置132は、1つ以上の個々のセルからの共通基準信号の測定特性に基づいて、協調型マルチセル通信技術を使用して情報(例えば、データ及び/又はグラント情報又は他の信号)の送信に基づく信号利得を含む協調型チャンネル(例えば、協調型グラントチャンネル又は協調型データチャンネル)の特性を推定する。協調型マルチセル通信技術を使用する情報の送信は、例えば、セルのアクティブセットのうちの最良のセルによる/セルからのユーザ装置132への送信(例えば、FCS技術)、或いはセルのアクティブセットのうちの複数のセルによる/セルからのユーザ装置への共同送信(コヒレントな又は非コヒレントな)を含む。例えば、協調型マルチセルデータ信号が送信されるところのデータチャンネルは、協調型データチャンネルと称される。同様に、協調型マルチセル信号送信が行われるところの制御チャンネルは、協調型制御チャンネルと称される。例えば、協調型マルチセルスケジューリンググラントが送信されるところのグラントチャンネルは、協調型グラントチャンネルと称される。というのは、協調型グラントチャンネルは、セルのアクティブセットのうちの1つ以上のセル/BSからの送信を含み、そして協調型マルチセル通信技術、例えば、FCS、共同送信、又は他の協調型マルチセル通信技術の使用に基づいて信号利得(例えば、増加した信号クオリティ及び/又は増加した信号強度)を与え/含むからである。
ここに例示する規範的実施形態によれば、信号強度は、セルのアクティブセットのうちの各セルから受信した信号(例えば、共通の基準信号)に対して測定される。規範的実施形態によれば、協調型チャンネル(例えば、協調型グラントチャンネル又は協調型データチャンネル)の推定値は、アクティブなセルのセットのうちの各セルからの信号の信号強度の和を、そのアクティブセットに入らないセルにより生成される干渉で分割されたものとして決定され又は計算される。例えば、アクティブセットに3つのセルがあり、そして非コヒレントな共同送信が協調型マルチセル通信技術として使用される場合には、協調型チャンネルの推定信号強度が、例えば、次のように決定される。
協調型チャンネルの推定信号強度=SS1+SS2+SS3であり、ここで、SS1、SS2及びSS3は、各々、セル1、セル2及びセル3から受信した共通基準信号の測定信号強度を指す。協調型チャンネルの推定値=(SS1+SS2+SS3)/I_othersであり、ここで、I_othersは、アクティブセットに含まれないセルにより生成される干渉である。別の規範的実施形態では、信号(例えば、共通基準信号)のSINRは、共同送信が使用される場合には、協調型チャンネルの推定SINRを得るために総計され又は一緒に加算される。更に、協調型マルチセル通信技術が使用されるときコヒレントな共同送信が使用される場合には、ビームフォーミングオフセット値(例えば、2dB)が前記和に次のように加算される。
協調型チャンネルの推定信号強度=(SS1+SS2+SS3+BF_Offset)/Iであり、ここで、Iは、アクティブセットに含まれないセルにより生成される干渉であり、そしてBF_Offsetは、ビームフォーミング重みを使用して送信側セルに基づいてユーザ装置/受信器に得られる予想される/おおよその追加信号利得を指す。
同様に、ここに例示する別の規範的実施形態では、セルのアクティブセットのうちの各セルから受信される信号(例えば、共通の基準信号)に対してSINRが測定される。規範的実施形態によれば、ユーザ装置への送信に対して最良のセル(例えば、最大信号クオリティを有する)を選択するFCS(第1セル選択)が使用される。それ故、FCSが協調型マルチセル通信技術として使用されるこの例では、ユーザ装置は、アクティブセット内の各セルからの共通基準信号のSINRを決定し、次いで、ユーザ装置は、協調型チャンネル(例えば、協調型グラントチャンネル又は協調型データチャンネル)の推定SINRを、アクティブセットにおける最良のセル、例えば、最大/最高信号クオリティを有するセルのSINRとして決定する。
これらは、個々のセルから受信した信号の測定特性に基づいて協調型チャンネルの特性の推定値を決定するのに使用される技術の幾つかの例示に過ぎない。このように、ユーザ装置は、それが、例えば、データ又はグラント情報を受信するようにスケジュールされていないときでも、協調型チャンネルの推定特性を得ることができる。
324において、ユーザ装置132は、協調型チャンネル(例えば、協調型グラントチャンネル又は協調型データチャンネル)の推定特性をスレッシュホールドと比較する。例えば、協調型チャンネルの推定特性が第1スレッシュホールドより大きい場合には、これは、ユーザ装置が協調型チャンネルを経て情報を受信できると予想されるに充分な信号強度及び/又は信号クオリティを協調型チャンネルが有すると推定されることを指示する。そのようなケースでは、ユーザ装置は、協調型チャンネルを経て情報(データ又は制御信号)を受信(受信及びデコード)するように進む。
しかしながら、協調型チャンネルの推定特性(例えば、推定信号強度又は推定信号クオリティ)が第2スレッシュホールドより低い場合には、これは、協調型チャンネルを経てユーザ装置が情報を受信するには不充分な信号強度及び/又は信号クオリティを協調型チャンネルが有すると推定されることを指示する。規範的実施形態によれば、協調型チャンネルの推定特性が不充分な場合には、ユーザ装置は、例えば、このケースでは協調型信号を受信し及び/又はそれをデコードするよう試みるように進まず、そしてユーザ装置は、通信セッションを終了する(通信セッションの各接続を終了することを含む)。そのようなケースでは、現在通信セッションが終了すると、ユーザ装置は、新たなマルチセル通信セッションの確立を開始する。或いは又、ユーザ装置は、通信セッション障害の検出に応答して通信セッションから1つ(以上)の接続を単にドロップしてもよい。
1つの規範的実施形態によれば、ユーザ装置132は、例えば、スケジューリンググラント情報が協調型グラントチャンネルを経てユーザ装置へ送信されないとき、ユーザ装置に対するセルのアクティブセットのうちの1つ以上のセルから受信した共通の基準信号の信号対干渉及び雑音比(SINR)を測定する。上述したように、協調型グラントチャンネルは、協調型マルチセル通信技術(例えば、FCS又はJT)を使用してグラントチャンネルを経てユーザ装置へスケジューリンググラント(1つ又は複数)を送信するセルのアクティブセットに基づく信号利得を含むグラントチャンネルを含む。これらの共通基準信号(又は他の信号)は、ユーザ装置がグラントチャンネル(例えば、PDCCH)を経てスケジューリンググラントを受信し/受信するようスケジュールされたときに、及び/又はユーザ装置がデータチャンネル(例えば、PDSCCH)を経てデータを受信し又は受信するようスケジュールされたときに、ユーザ装置により受信され及び測定される。或いは又、共通基準信号(又は他の信号)は、ユーザ装置がグラントチャンネルにわたってグラント情報を又はデータチャンネルにわたってデータを受信しない/受信するようにスケジュールされていないときでも、アクティブセットの各セルから受信されそしてユーザ装置により測定される。
規範的実施形態によれば、アクティブセットの各セルからの共通基準信号のSINRが測定された後に、ユーザ装置は、個々のセルからの共通基準信号の1つ以上の測定SINRに基づいて、協調型マルチセル通信技術を使用して協調型グラントチャンネルを経て情報を送信する複数のセルに基づく信号利得を含む協調型グラントチャンネルのブロックエラー率(BLER)を推定する。
規範的実施形態によれば、ユーザ装置は、協調型チャンネルの測定特性を使用し(例えば、ユーザ装置がスケジュールされそして協調型チャンネルが協調型マルチセル通信技術からの信号利得を反映するときに、協調型データチャンネル又は協調型グラントチャンネルを実際に測定して)、次いで、協調型チャンネルのこの実際の測定を使用して、協調型チャンネルの推定特性の精度を検証し及び/又はそれを調整する。例えば、ユーザ装置は、1)協調型グラントチャンネルの測定特性(実際に測定されたもので、推定ではない)を、協調型グラント又はデータチャンネルの推定特性と比較して、エラー(協調型チャンネルの測定特性と協調型チャンネルの推定特性との差)を決定し、2)そのエラーに基づいて、協調型チャンネルの推定特性に適用されるべき修正技術を決定し(例えば、協調型チャンネルの推定特性の精度を修正及び/又は改善するために)、及び3)その修正技術に基づいて協調型チャンネルの推定特性を修正する。
ここに示す例では、協調型チャンネルの測定SINRが協調型チャンネルの推定SINRより20dB高い場合には、エラーが20dBとなる。例えば、修正技術は、この簡単な例では、協調型チャンネルの推定SINRに20dBを追加する。それ故、この例では、推定チャンネルの精度は、協調型チャンネルの推定SINRに修正技術を適用することにより改善され、例えば、推定SINRに20dBが追加されて、例えば、協調型チャンネルの調整された推定SINRを得る。このように、協調型チャンネルの実際の測定特性は、時々又は周期的に、例えば、ユーザ装置が協調型データチャンネル又は協調型グラントチャンネルを経てデータ又は信号を受信するようにスケジュールされたときに、ユーザ装置により測定され、従って、協調型チャンネルの実際の測定特性は、ユーザ装置に対する協調型チャンネルの1つ以上の推定特性を調整又は修正するためにフィードバックとして使用される。それ故、協調型チャンネルの実際の測定特性(例えば、信号強度又は信号クオリティ)は、協調型チャンネルの推定値又は推定特性の精度又は性能を改善し、例えば、協調型チャンネルに対する接続障害検出を改善するために使用される。
多数の付加的な実施例について以下に述べる。ここに例示する1つの規範的実施形態によれば、ユーザ装置(又はUE)は、1つ以上のセルから受信したセル特有の基準信号(又は共通基準信号)に基づいてダウンリンク無線リンク(又は接続又は通信セッション)のクオリティを監視して、協調型(又はバーチャル)セル又は協調型(又はバーチャル)チャンネルのダウンリンク無線リンククオリティを検出する。例えば、ユーザ装置は、協調型(又はバーチャル)チャンネル又はリンクのダウンリンク無線リンククオリティを推定し、そしてそれ(推定されたチャンネル/リンククオリティ)を、協調型/バーチャルセルのダウンリンク無線リンククオリティを監視する目的で、スレッシュホールドQout及びQinと比較する。協調型/バーチャルセルは、協調型マルチセル通信技術を使用してユーザセルと通信するセルのアクティブセットのうちの1つ以上のセルを含む。例えば、スレッシュホールドQoutは、ダウンリンク無線リンクを確実に受信できないレベルとして定義され、そしてそれがユーザ装置に対するスケジューリンググラントを含むとき及びセルのアクティブセットが協調型マルチセル通信技術を使用してスケジューリンググラントをユーザ装置へ送信するときに協調型/バーチャルグラントチャンネル(例えば、協調型/バーチャルPDCCH)のブロックエラー率(BLER)に対応する。これは、例えば、アクティブセットからの最良のグラントチャンネル/最良のPDCCH(最良のセルから送信される)が、スケジューリンググラントの送信に使用され(例えば、FCSに対して)、或いは全てのセル(又はセルのアクティブセットの全てのグラントチャンネル/PDCCH)に対して、共同で/同時にスケジューリンググラント(1つ又は複数)をユーザ装置に送信する(例えば、コヒレントな又は非コヒレントなJTに対して)のに使用されることを含む。規範的実施形態において、スレッシュホールドQinは、ダウンリンク無線リンククオリティがQoutよりも著しく高い信頼度で受信できるレベルとして定義され、そして例えば、仮説的な協調型/バーチャルグラントチャンネルの2%のブロックエラー率(BLER)に対応する。Qoutは、例えば、10%BLERに対応する(ここに示す例として)。
それ故、規範的な実施形態によれば、ユーザ装置がスケジュールされる(例えば、ダウンリンクデータを受け取るようにスケジュールされる)とき、ユーザ装置へのスケジューリンググラントを含むグラントチャンネル(PDCCH)は、セルのアクティブセットからユーザ装置へデータを送信するのに使用されるものと同じ協調型マルチセル通信技術を使用して(JTに対するアクティブセットの全てのセルを経て、又はFCSのセットのうちの最良のセルを経て)送信されると仮定する(少なくともあるケースでは)。従って、規範的な実施形態によれば、データチャンネルにわたりデータを送信するのに使用されるものと同じ協調型マルチセル通信技術を使用してグラントチャンネル(例えば、PDCCH)にわたりスケジューリンググラントを送信することにより、これは、例えば、(例えば、ユーザ装置の移動又は動きにより生じる)無線状態に挑戦するときでもスケジューリンググラントが受信されるように、データチャンネルを経て与えられるものと同じ信号/チャンネル利得をグラントチャンネルに与える。
規範的実施形態によれば、個々のグラントチャンネル(例えば、個々のセルからのグラントチャンネル)を使用してマルチセル通信セッション障害を検出するのではなく、障害は、協調型又はバーチャルグラントチャンネルに基づき決定される。例えば、協調型又はバーチャルグラントチャンネルは、例えば、ユーザ装置へ送信されるセル又はチャンネルのアクティブセットにより使用される協調型マルチセル通信技術に従って個々のグラントチャンネルのユーザ特有の組み合せを仮定すれば、有効なチャンネルである。ユーザ装置は、ネットワーク構成時に無線リンク(又は接続)障害を決定する。例えば、ユーザ装置は、それが使用する協調型マルチセル通信技術の通知を受け取るとき又はそれが動作するように構成されるとき、ここに述べる1つ以上の技術を使用して無線リンク(又は接続)障害を決定する。或いは又、ユーザ装置が通信セッション障害を検出できるようにするために新たな又は特定の指示がネットワークから送信されてもよい。
ここに示す例によれば、通信セッション障害は、ユーザ装置がアクティブセットの個々のセルからの基準信号の信号クオリティ(例えば、SINR)を検出し、次いで、個々のセル信号のSINRに基づき、ブロックエラー率(BLER)、協調型又はバーチャルグラント(例えば、PDCCH)チャンネルのブロックエラー率(BLER)を推定することに基づいて検出され、ここで、協調型/バーチャルグラントチャンネルは、協調型マルチセル通信技術(例えば、FCS又は共同送信)を使用して送信されることによる信号利得を含む。例えば、協調型マルチセル通信技術としてFCSが使用される場合には、ユーザ装置は、アクティブセットの最良セルがグラント(例えば、PDCCH)チャンネルを経てスケジューリンググラントを送信すると仮定する(例えば、協調型グラントチャンネルのBLERを推定する際に)。同様に、例えば、協調型マルチセル通信技術として共同送信が使用される場合には、ユーザ装置は、アクティブセットの全てのセルがグラントチャンネルを経てスケジューリンググラントを送信すると仮定する(例えば、協調型グラントチャンネルのBLERを推定する際に)。ここに示す幾つかの例を以下に説明する。
ここに示す例によれば、高速セル切り換え(FCS)を協調型マルチセル通信技術として使用して、例えば、協調型データチャンネルを経てユーザにデータを送信し、そしてユーザにスケジューリンググラント(1つ又は複数)を送信すると仮定する。ここに示す例では、アクティブセットは、セル1、2及び3を含む。最強/最良セルのシーケンスは、1、1、1、2、2、1、1、3、3、3(10個の連続送信時間インターバル(TTI)において)であると仮定する。例えば、ユーザ装置は、例えば、セルのアクティブセットのうちの1つ以上の又は全てのセルからユーザ装置により受信されるチャンネルクオリティ指示(CQI)に基づいて、最良のセルを測定又は決定する。例えば、TTItにおけるセルxのSINRは、SINR_x(t)と表わされる。前記定義の結果として、ユーザ装置は、障害検出のため次のSINRシーケンスを仮定する。SINR_1(1)、SINR_1(2)、SINR_1(3)、SINR_2(4)、SINR_2(5)、SINR_1(6)、SINR_1(7)、SINR_3(8)、SINR_3(9)、SINR_3(10)。最も簡単なケースでは、ユーザ装置は、SINRのこのシーケンスにQout/Qinスレッシュホールドのようなスレッシュホールドを適用して、障害を決定する。例えば、SINRがQoutより低い場合には、マルチセル通信セッションが障害と考えられ、そして障害の通信セッションが終了される。
或いは又、ユーザ装置は、Qout/Qinスレッシュホールドを適用する前にSINR(例えば、平均5個の最新のSINR)に平均化を適用する。
同様に、ここに示す別の例では、共同送信(例えば、アクティブセット内の全てのセルからの)が協調型マルチセル通信技術として使用され、そして接続障害又は無線リンク障害は、協調型/バーチャルグランドチャンネルの推定BLER、例えば、グラントチャンネルがアクティブセットの全てのセル/全ての個々のグラントチャンネルから送信されるユーザ装置のスケジューリンググラントを含むときは協調型グラントチャンネルの推定BLER、を使用して定義され又は決定される。
図4は、規範的実施形態により3つのセルがユーザ装置/UEへ送信するところを示す図である。この例では、アクティブセットに3つのセルがあり、そして全てのセルは、ユーザ装置により−60dBmの強度で受信される。この例は、協調型マルチセル送信技術を使用して、例えば、ユーザ装置によって受信されるグラントチャンネル/PDCCHの信号クオリティ/SINRをどのように改善するか示している。−90dBmのバックグランド干渉を仮定する。各セルは、−60dBmの強度でユーザ装置/UEにより受信される。個々のPDCCHのSINRは、〜−3dBである(というのは、各グラントチャンネルが他のセルから−60dBm信号を2回受信し、協調を行わないと、これが干渉として解釈されるからである)。
図4を参照する第1の規範的実施形態において、接続/リンク障害を決定するのに1つのセルが使用され、そして協調型マルチセル通信技術は、グラントチャンネル/PDCCHを送信するのに使用されず且つ障害検出にも使用されない。このようなケースでは、一次セル(セルの1つ)からの信号を測定する際に、そのセルの信号は、−60dBmであり、そして他のセルは、干渉と考えられる。
信号:−60dBm
干渉:db21(−60dBm)+db21(−60dBm)+db21(−60dBm)=−60dBm+4.8dB〜−55dBm、ここで、db21は、指示された電力レベルが対数dBmドメインから総計前に線型電力ドメインへと換算されることを意味する。
SINR=−3dB
しかしながら、図4のシステムの別の実施形態では、協調型マルチセル通信技術を使用してデータ(データチャンネルを経て)及びスケジューリンググラント(グラントチャンネル/PDCCHを経て)の両方をユーザ装置へ送信する。しかしながら、データ及びスケジューリンググラントは、ユーザ装置に対する接続/リンク障害を決定するために常に使用することはできない。従って、協調型グラントチャンネルのBLER(又は他の信号特性)の推定値は、アクティブセットの各セルからの個々の共通基準信号のSINRに基づいて決定される。例えば、各個々のセルのSINR又は信号強度(共同送信/SFNのための)は、電力線型ドメインにおいて加算又は総計され、次いで、協調型グラントチャンネルのためのBLERを推定するのに使用されて、ユーザ装置が協調型マルチセル通信技術を経てデータ/信号を受信する接続/障害検出をより正確に遂行する。
それ故、図4を参照すれば、協調型マルチセル通信技術(例えば、共同送信)を使用してデータ及びスケジューリンググラントを送信する場合には、付加的な信号利得(例えば、協調型マルチセル通信技術の使用による信号利得)がユーザ装置により受け取られる。
信号:db21(−60dBm)+db21(−60dBm)+db21(−60dBm)〜−55dBm
干渉:−90dBm
SINR=35dB。又、データチャンネルのSINRは、35dBである。アクティブセット内の他のセルが干渉することによるアクティブセット内の干渉は、省かれ/回避され、それに代って5dBのSFN/協調型マルチセル利得が得られる。この例は、個々のPDCCHと、協調型グラントチャンネル/PDCCHの使用、例えば、グラントチャンネル/PDCCHに対する協調型マルチセル通信技術の使用との間に、38dBのSINR差がある(SFN/JT信号利得を含めて)ことを示している。
図5は、規範的実施形態による4つのセル及びユーザ装置/UEを示す図である。図5の例では、データ(協調型データチャンネルを経て)及びスケジューリンググラント(協調型グラント/PDCCHチャンネルを経て)をユーザ装置へ送信するために4つのセルのうちの3つにより共同送信が使用される。図5に示す例では、第4のセルが−50dBmにあり、これは、アクティブセットに追加できない(例えば、このセルは、別のベースステーションのホテルに属する)。更に、ターミナルが高速であり及び/又は大きな陰影変動があるので、ハンドオーバーがまだ実行されていないと仮定する。この例では、アクティブセットにおける個々のPDCCH/グラントチャンネルのSINRは、−11dBとなり(これは、おそらく障害検出を終了させる)、一方、データチャンネルのSINRは、−5dBである。又、協調型/バーチャルグラント(PDCCH)チャンネルのSINRも、−5dBとなる。
従って、図5を参照すれば、セル特有の基準信号のクオリティ(即ち、ユーザ装置/UEがスケジュールされていないときでも直接測定できる)は、次の通りである。
信号:−60dBm
干渉:db21(−60dBm)+db21(−60dBm)+db21(−50dBm)〜−49dBm
SINR:−11dB
しかしながら、協調型グラントチャンネルのSINRは、次の通りである。
信号:db21(−60dBm)+db21(−60dBm)+db21(−60dBm)〜−55dBm
干渉:−50dBm
SINR=−5dB
図5における最後の例は、障害検出が不必要に終了し、即ちユーザ装置が、再確立が生じる時間中(おそらく、少なくとも50ms)サービス停止となることを示している。完全を期すために、SINRが−8dB以下である場合には(アクティブセットのサイズが小さい場合に)障害検出を終了しなければならないケースも存在する。
規範的実施形態によれば、ユーザ装置/UEは、当該グラントチャンネルがスケジューリング時にアクティブセット内のセルから協調型マルチセル(例えば、FSC/JT/SFN)利得を受け取ることが通知され又はそれに気付く。スケジュールされないときは、ユーザ装置は、例えば、1)全てのリンクの信号強度、又は2)個々のグラントチャンネルのSINRを測定することができる。従って、ユーザ装置/UEは、協調型グラントチャンネルに対するSINRを依然近似し、従って、障害の検出に通じる協調型グラントチャンネルのBLER、例えば、10%BLERを予想/推定することができる。
従って、例えば、2つの技術を例示する。既知の信号強度を使用して、−5dBのSINRを容易に近似することができる。非常に大まかな近似は、個々のリンクのSINRを測定し、そしてバーチャル/協調型グラントチャンネルの合計SINRを個々のSINRの線型の和として計算することである。あるケースでは、この近似は、非常に正確ではないが、目標/目的が、BLERが障害を決定するためのスレッシュホールドQoutである約10%以上かどうか決定することである場合には、充分である。ここに例示する幾つかの例は、一例として与えられたものである。しかしながら、BLERを推定するためにユーザ装置により使用される特定のアルゴリズム又は技術、或いは個々のセル信号に基づく協調型チャンネルの他の特性は、異なる実施形態及び/又は異なるユーザ装置に対して変化する。又、データ又は信号をユーザ装置へ送信するためにアクティブセットにより異なる協調型マルチセル通信技術が使用されるときには障害検出及び/又は障害の定義に使用される技術も変化する。従って、ユーザ装置は、ユーザ装置と通信するためのセルのアクティブセットにより使用される協調型マルチセル通信技術が通知される。
更に、ユーザ装置は、検証を実行し、即ち1)例えば、UEがスケジュールされないときに、アクティブセット内の各セルからの信号の個々のSINRに基づく協調型チャンネルの推定SINRを、2)例えば、ユーザ装置がスケジュールされるか或いはスケジューリンググラント又はデータを受信するときに、協調型チャンネルの実際に測定されたSINRと比較する。この比較を使用して、例えば、近似/SINR推定値に修正ファクタを適応し、精度を改善する。
そして、更に別の規範的な実施形態によれば、障害検出のためにグラントチャンネルを使用するのとは別に、障害検出のために特別のダウンリンクチャンネルが定義される。この特別のダウンリンクチャンネルは、普通の又は周期的な専用基準信号を、各々の接続されたユーザ装置へ、それらがスケジュールされていなくても、送信することができる。ユーザ装置特有の専用基準信号(例えば、各ユーザ装置に特有の信号)は、データ送信(例えば、FCS、SFN、JT)及び/又はスケジューリンググラント送信と同じ協調型マルチセル通信技術を使用して送信される。これは、LTEアップリンクに使用されるサウンディング基準信号(SRS)と同様に設計される。そのような基準信号のコストも、SRSと同様である。
図6は、規範的実施形態によるユーザ装置のオペレーションを示すフローチャートである。オペレーション610は、ユーザ装置のためのマルチセル通信セッションを確立することを含み、このマルチセル通信セッションは、ユーザ装置と、同じ周波数レイヤ内の複数のセルの各々との間のワイヤレス接続を含む複数のワイヤレス接続を含むものであり、その複数のセルは、協調型マルチセル通信技術を使用してユーザ装置へデータを送信するか又はユーザ装置からデータを受信するのに使用され;そしてオペレーション620は、協調型マルチセル通信技術により与えられる信号利得を考慮に入れてマルチセル通信セッションのための通信セッション障害検出をユーザ装置により遂行することを含む。
図6の方法の規範的実施形態によれば、前記遂行することは、複数のセルの個々のセルからの信号の測定値に基づいて複数のセルとユーザ装置との間のマルチセル通信セッションの性能の推定値を発生することにより通信セッション障害検出をユーザ装置により遂行することを含む。
図6の方法の規範的実施形態によれば、前記複数のセルは、協調型マルチセル通信技術を使用して協調型グラントチャンネルを経てユーザ装置へスケジューリンググラント情報を送信するのにも使用される。
図6の方法の規範的実施形態によれば、前記遂行することは、前記複数のセルのうちの1つ以上の各々から受信した共通基準信号の特性をユーザ装置により測定し;前記協調型マルチセル通信技術を使用して前記協調型グラントチャンネルを経て情報を送信する前記複数のセルに基づく信号利得を含む前記協調型グラントチャンネルの特性を、1つ以上のセルからの共通基準信号の前記測定された特性に基づいてユーザ装置により推定し;及び前記協調型グラントチャンネルの前記推定された特性をスレッシュホールドに対して比較する;ことを含む。
図6の方法の規範的実施形態によれば、前記測定することは、前記協調型グラントチャンネルを経てユーザ装置へスケジューリンググラント情報が送信されないときに前記複数のセルの1つ以上から受信した共通基準信号の信号対干渉及び雑音比(SINR)をユーザ装置により測定することを含み;及び前記推定することは、前記協調型マルチセル通信技術を使用して前記協調型グラントチャンネルを経て情報を送信する複数のセルに基づく信号利得を含む前記協調型グラントチャンネルのブロックエラー率(BLER)を、前記共通基準信号の1つ以上の測定されたSINRに基づいてユーザ装置により推定することを含む。
図6の方法の規範的実施形態によれば、前記方法は、更に、前記協調型マルチセル通信技術を使用して情報を送信する複数のセルに基づく信号利得を含む前記協調型グラントチャンネル又は協調型データチャンネルから受信した信号の1つ以上の特性をユーザ装置により測定して、前記協調型グラントチャンネルの推定特性の精度を検証することを含む。
図6の方法の規範的実施形態によれば、前記方法は、更に、前記協調型グラントチャンネル又は協調型データチャンネルから受信した信号の1つ以上の測定された特性を、前記協調型グラントチャンネルの推定特性とユーザ装置により比較して、エラーを決定し;このエラーに基づいてユーザ装置により、前記協調型グラントチャンネルの推定特性を修正するための修正技術を決定し;及びその修正技術に基づいて前記協調型グラントチャンネルの推定特性を修正する;ことを含む。
図6の方法の規範的実施形態によれば、前記測定される特性は、次のもの、即ち、信号クオリティ;信号対干渉及び雑音比(SINR);信号強度又は電力;エラー率;及びブロックエラー率(BLER);のうちの1つ以上を含む。
図6の方法の規範的実施形態によれば、前記方法は、更に、前記協調型マルチセル通信技術の指示をユーザ装置により受け取ることを含む。
図6の方法の規範的実施形態によれば、前記協調型マルチセル通信技術は、高速セル選択(FCS)通信技術;非コヒレントな共同送信通信技術;及びコヒレントな共同送信通信技術;のうちの少なくとも1つを含む。
図6の方法の規範的実施形態によれば、前記複数のセルは、前記協調型マルチセル通信技術を使用してユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号を送信するのに使用され、前記遂行することは、前記複数のセルのうちの1つ以上から受信した前記ユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号の1つ以上の特性をユーザ装置により測定し;及び前記協調型マルチセル通信技術を使用して送信された前記複数のセルのうちの1つ以上からの前記ユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号の1つ以上の測定された特性に基づいて通信セッション障害検出をユーザ装置により遂行する;ことを含む。
図6の方法の規範的実施形態によれば、前記協調型グラントチャンネルは、前記協調型マルチセル通信技術を使用してグラント情報がユーザ装置へ送信されるときに通る協調型物理的ダウンリンク制御チャンネル(PDCCH)を含む。
規範的実施形態によれば、装置は、少なくとも1つのプロセッサ、及びコンピュータインストラクションを含む少なくとも1つのメモリを備え、そのコンピュータインストラクションは、少なくとも1つのプロセッサにより実行されたときに、装置が、ユーザ装置のためのマルチセル通信セッションを確立するようにさせ、このマルチセル通信セッションは、ユーザ装置と、同じ周波数レイヤ内の複数のセルの各々との間のワイヤレス接続を含む複数のワイヤレス接続を含むものであり、その複数のセルは、協調型マルチセル通信技術を使用してユーザ装置へデータを送信するか又はユーザ装置からデータを受信するのに使用され;及び協調型マルチセル通信技術により与えられる信号利得を考慮に入れてマルチセル通信セッションのための通信セッション障害検出をユーザ装置により遂行する;ようにさせるものである。
装置の規範的実施形態によれば、前記装置が遂行するようにさせることは、前記装置が、前記複数のセルの個々のセルからの信号の測定値に基づいて複数のセルとユーザ装置との間のマルチセル通信セッションの性能の推定値を発生することによって通信セッション障害検出をユーザ装置により遂行するようにさせることを含む。
装置の規範的実施形態によれば、前記複数のセルは、前記協調型マルチセル通信技術を使用して協調型グラントチャンネルを経てユーザ装置へスケジューリンググラント情報を送信するのに使用される。
装置の規範的実施形態によれば、前記装置が遂行するようにさせることは、前記装置が、前記複数のセルのうちの1つ以上の各々から受信した共通基準信号の特性をユーザ装置により測定し;前記協調型マルチセル通信技術を使用して前記協調型グラントチャンネルを経て情報を送信する前記複数のセルに基づく信号利得を含む前記協調型グラントチャンネルの特性を、前記1つ以上のセルからの共通基準信号の前記測定された特性に基づいてユーザ装置により推定し;及び前記協調型グラントチャンネルの前記推定された特性をスレッシュホールドに対して比較する;ようにさせることを含む。
装置の規範的実施形態によれば、前記装置が測定するようにさせることは、前記装置が、前記協調型グラントチャンネルを経てユーザ装置へスケジューリンググラント情報が送信されないときに前記複数のセルの1つ以上から受信した共通基準信号の信号対干渉及び雑音比(SINR)をユーザ装置により測定するようにさせることを含み、及び前記装置が推定するようにさせることは、前記装置が、前記協調型マルチセル通信技術を使用して前記協調型グラントチャンネルを経て情報を送信する複数のセルに基づく信号利得を含む前記協調型グラントチャンネルのブロックエラー率(BLER)を、前記共通基準信号の1つ以上の測定されたSINRに基づいてユーザ装置により推定するようにさせることを含む。
装置の規範的実施形態によれば、前記装置は、更に、前記協調型マルチセル通信技術を使用して情報を送信する複数のセルに基づく信号利得を含む前記協調型グラントチャンネル又は協調型データチャンネルから受信した信号の1つ以上の特性をユーザ装置によって測定して、前記協調型グラントチャンネルの推定特性の精度を検証するようにさせる。
装置の規範的実施形態によれば、更に、前記装置が、前記協調型グラントチャンネル又は協調型データチャンネルから受信した信号の1つ以上の測定された特性を、前記協調型グラントチャンネルの推定特性とユーザ装置により比較して、エラーを決定するようにさせ;前記装置が、前記エラーに基づいてユーザ装置により、前記協調型グラントチャンネルの推定特性を修正するための修正技術を決定するようにさせ;及び前記装置が、前記修正技術に基づいて前記協調型グラントチャンネルの推定特性を修正するようにさせる;ことを含む。
装置の規範的実施形態によれば、前記複数のセルは、前記協調型マルチセル通信技術を使用してユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号を送信するのに使用され、前記装置が遂行するようにさせることは、前記装置が、前記複数のセルのうちの1つ以上から受信した前記ユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号の1つ以上の特性をユーザ装置により測定するようにさせ;及び前記装置が、前記協調型マルチセル通信技術を使用して送信された前記複数のセルのうちの1つ以上からの前記ユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号の1つ以上の測定された特性に基づいて通信セッション障害検出をユーザ装置により遂行するようにさせる;ことを含む。
規範的実施形態によれば、コンピュータプログラム製品は、実行可能なコードを記憶する非一時的コンピュータ読み取り可能なストレージ媒体を含み、その実行可能なコードは、少なくとも1つのデータ処理装置により実行されたときに、その少なくとも1つのデータ処理装置が、ユーザ装置のためのマルチセル通信セッションを確立し、このマルチセル通信セッションは、ユーザ装置と、同じ周波数レイヤ内の複数のセルの各々との間のワイヤレス接続を含む複数のワイヤレス接続を含むものであり、その複数のセルは、協調型マルチセル通信技術を使用してユーザ装置へデータを送信するか又はユーザ装置からデータを受信するのに使用されるものであり;及び協調型マルチセル通信技術により与えられる信号利得を考慮に入れてマルチセル通信セッションのための通信セッション障害検出をユーザ装置により遂行する;ことを含む方法を遂行するようにさせる。
別の規範的実施形態によれば、装置は、ユーザ装置のためのマルチセル通信セッションを確立する手段(802A/802B及び/又は804)を備え、このマルチセル通信セッションは、ユーザ装置と、同じ周波数レイヤ内の複数のセルの各々との間のワイヤレス接続を含む複数のワイヤレス接続を含むものであり、その複数のセルは、協調型マルチセル通信技術を使用してユーザ装置へデータを送信するか又はユーザ装置からデータを受信するのに使用され;及び協調型マルチセル通信技術により与えられる信号利得を考慮に入れてマルチセル通信セッションに対する通信セッション障害検出をユーザ装置により遂行する手段(802A/802B及び/又は804)を備えている。
装置の規範的実施形態によれば、前記遂行する手段は、複数のセルのうちの個々のセルからの信号の測定値に基づいて複数のセルとユーザ装置との間のマルチセル通信セッションの性能の推定値を発生することにより通信セッション障害検出をユーザ装置により遂行する手段(802A/802B及び/又は804)を含む。
装置の規範的実施形態によれば、複数のセルは、協調型マルチセル通信技術を使用して協調型グラントチャンネルを経てユーザ装置へスケジューリンググラント情報を送信するのに使用される。
装置の規範的実施形態によれば、前記遂行する手段は、複数のセルのうちの1つ以上の各々から受信した共通基準信号の特性をユーザ装置により測定する手段(802A/802B及び/又は804);協調型マルチセル通信技術を使用して協調型グラントチャンネルを経て情報を送信する複数のセルに基づく信号利得を含む協調型グラントチャンネルの特性を、1つ以上のセルからの共通基準信号の前記測定された特性に基づいてユーザ装置により推定し、及び協調型グラントチャンネルの前記推定された特性をスレッシュホールドに対して比較する手段(802A/802B及び/又は804);を含む。
装置の規範的実施形態によれば、前記測定する手段は、協調型グラントチャンネルを経てユーザ装置へスケジューリンググラント情報が送信されないときに複数のセルの1つ以上から受信した共通基準信号の信号対干渉及び雑音比(SINR)をユーザ装置により測定する手段(802A/802B及び/又は804)を含み、及び前記推定する手段は、協調型マルチセル通信技術を使用して協調型グラントチャンネルを経て情報を送信する複数のセルに基づく信号利得を含む協調型グラントチャンネルのブロックエラー率(BLER)を、共通基準信号の1つ以上の測定されたSINRに基づいてユーザ装置により推定する手段(802A/802B及び/又は804)を含む。
装置の規範的実施形態によれば、前記装置は、更に、協調型マルチセル通信技術を使用して情報を送信する複数のセルに基づく信号利得を含む協調型グラントチャンネル又は協調型データチャンネルから受信した信号の1つ以上の特性をユーザ装置により測定して、協調型グラントチャンネルの推定特性の精度を検証する手段(802A/802B及び/又は804)を含む。
装置の規範的実施形態によれば、前記装置は、更に、協調型グラントチャンネル又は協調型データチャンネルから受信した信号の1つ以上の測定された特性を、協調型グラントチャンネルの推定特性とユーザ装置により比較して、エラーを決定する手段(802A/802B及び/又は804);そのエラーに基づいてユーザ装置により、協調型グラントチャンネルの推定特性を修正するための修正技術を決定する手段(802A/802B及び/又は804);及びその修正技術に基づいて協調型グラントチャンネルの推定特性を修正する手段;を含む。
装置の規範的実施形態によれば、前記測定される特性は、次のもの、即ち、信号クオリティ;信号対干渉及び雑音比(SINR);信号強度又は電力;エラー率;及びブロックエラー率(BLER);のうちの1つ以上を含む。
装置の規範的実施形態によれば、前記装置は、更に、協調型マルチセル通信技術の指示をユーザ装置により受け取る手段(802A/802B及び/又は804)を含む。
装置の規範的実施形態によれば、前記協調型マルチセル通信技術は、高速セル選択(FCS)通信技術;非コヒレントな共同送信通信技術;及びコヒレントな共同送信通信技術;のうちの少なくとも1つを含む。
装置の規範的実施形態によれば、複数のセルは、協調型マルチセル通信技術を使用してユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号を送信するのに使用され、前記遂行する手段は、複数のセルのうちの1つ以上から受信したユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号の1つ以上の特性をユーザ装置により測定する手段(802A/802B及び/又は804);及び協調型マルチセル通信技術を使用して送信された複数のセルのうちの1つ以上からのユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号の1つ以上の測定された特性に基づいて通信セッション障害検出をユーザ装置により遂行する手段(802A/802B及び/又は804);を含む。
装置の規範的実施形態によれば、協調型グラントチャンネルは、協調型マルチセル通信技術を使用してグラント情報がユーザ装置へ送信されるときに通る協調型物理的ダウンリンク制御チャンネル(PDCCH)を含む。
図7は、別の規範的実施形態によるユーザ装置のオペレーションを示すフローチャートである。オペレーション710は、ユーザ装置のためのマルチセル通信セッションを確立することを含み、このマルチセル通信セッションは、ユーザ装置と、同じ周波数レイヤ内の複数のセルの各々との間のワイヤレス接続を含む複数のワイヤレス接続を含むものであり、その複数のセルは、協調型マルチセル通信技術を使用してユーザ装置へデータを送信するか又はユーザ装置からデータを受信するのに使用され;オペレーション720は、協調型マルチセル通信技術を使用して複数のセルによりユーザ装置へ送信されるユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号を複数のセルからユーザ装置により受信することを含み、そのユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号は、協調型マルチセル通信技術による信号利得を反映するものであり;オペレーション730は、その受信したユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号の特性をユーザ装置により測定することを含み;及びオペレーション740は、その受信したユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号の特性に基づきマルチセル通信セッションのための通信セッション障害検出をユーザ装置により遂行することを含む。
図7のフローチャートに示す方法の規範的実施形態によれば、前記受信することは、ユーザ装置が複数のセルからスケジューリンググラント又はデータを受信しない時間中に、協調型マルチセル通信技術を使用して複数のセルによってユーザ装置へ送信されるユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号を複数のセルからユーザ装置により受信することを含む。
別の規範的実施形態によれば、装置は、ユーザ装置のためのマルチセル通信セッションを確立する手段(802A/802B及び/又は804)を備え、このマルチセル通信セッションは、ユーザ装置と、同じ周波数レイヤ内の複数のセルの各々との間のワイヤレス接続を含む複数のワイヤレス接続を含むものであり、その複数のセルは、協調型マルチセル通信技術を使用してユーザ装置へデータを送信するか又はユーザ装置からデータを受信するのに使用され;更に、協調型マルチセル通信技術を使用して複数のセルによりユーザ装置へ送信されるユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号を複数のセルからユーザ装置により受信する手段(802A/802B及び/又は804)を備え、そのユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号は、協調型マルチセル通信技術による信号利得を反映するものであり;更に、その受信したユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号の特性をユーザ装置により測定する手段(802A/802B及び/又は804)を備え;及び更に、その受信したユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号の特性に基づきマルチセル通信セッションのための通信セッション障害検出をユーザ装置により遂行する手段(802A/802B及び/又は804)を備えている。
装置の規範的実施形態によれば、前記受信する手段は、ユーザ装置が複数のセルからスケジューリンググラント又はデータを受信しない時間中に、協調型マルチセル通信技術を使用して複数のセルによってユーザ装置へ送信されるユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号を複数のセルからユーザ装置により受信する手段(802A/802B及び/又は804)を備えている。
別の規範的実施形態によれば、装置は、少なくとも1つのプロセッサ、及びコンピュータインストラクションを含む少なくとも1つのメモリを備え、該コンピュータインストラクションは、少なくとも1つのプロセッサにより実行されたときに、装置が、ユーザ装置のためのマルチセル通信セッションを確立するようにさせ、このマルチセル通信セッションは、ユーザ装置と、同じ周波数レイヤ内の複数のセルの各々との間のワイヤレス接続を含む複数のワイヤレス接続を含むものであり、その複数のセルは、協調型マルチセル通信技術を使用してユーザ装置へデータを送信するか又はユーザ装置からデータを受信するのに使用され;協調型マルチセル通信技術を使用して複数のセルによりユーザ装置へ送信されるユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号を複数のセルからユーザ装置により受信し、そのユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号は、協調型マルチセル通信技術による信号利得を反映するものであり;その受信したユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号の特性をユーザ装置により測定し;及びその受信したユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号の特性に基づきマルチセル通信セッションのための通信セッション障害検出をユーザ装置により遂行する;ようにさせるものである。
別の規範的な実施形態によれば、コンピュータプログラム製品は、実行可能なコードを記憶する非一時的なコンピュータ読み取り可能なストレージ媒体を備え、その実行可能なコードは、少なくとも1つのデータ処理装置により実行されたとき、その少なくとも1つのデータ処理装置が、ユーザ装置のためのマルチセル通信セッションを確立し、このマルチセル通信セッションは、ユーザ装置と、同じ周波数レイヤ内の複数のセルの各々との間のワイヤレス接続を含む複数のワイヤレス接続を含むものであり、その複数のセルは、協調型マルチセル通信技術を使用してユーザ装置へデータを送信するか又はユーザ装置からデータを受信するのに使用され;協調型マルチセル通信技術を使用して複数のセルによりユーザ装置へ送信されるユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号を複数のセルからユーザ装置により受信し、そのユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号は、協調型マルチセル通信技術による信号利得を反映するものであり;その受信したユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号の特性をユーザ装置により測定し;及びその受信したユーザ装置特有の協調型マルチセル基準信号の特性に基づきマルチセル通信セッションのための通信セッション障害検出をユーザ装置により遂行する;ことを含む方法を遂行するようにさせるものである。
図8は、規範的実施形態によるネットワークノード(例えば、BS又はユーザ装置)800のブロック図である。このネットワークノード(又はワイヤレスステーション)800は、例えば、2つのRF(高周波)又はワイヤレストランシーバ802A、802Bを備え、各ワイヤレストランシーバは、信号を送信するための送信器、及び信号を受信するための受信器を備えている。又、ワイヤレスステーションは、インストラクション又はソフトウェア並びに信号の制御送信及び受信を実行するためのプロセッサ804、及びデータ及び/又はインストラクションを記憶するためのメモリ806も備えている。
又、プロセッサ804は、判断又は決定を行い、送信のためのフレーム、パケット又はメッセージを発生し、受信したフレーム又はメッセージを更なる処理のためにデコードし、更に、ここに述べる他のタスク又は機能を遂行する。例えば、基本帯域プロセッサであるプロセッサ804は、ワイヤレストランシーバ802を経て送信するためにメッセージ、パケット、フレーム又は他の信号を発生する。プロセッサ804は、ワイヤレスネットワークを経ての信号又はメッセージの送信を制御し、そしてワイヤレスネットワークを経て信号又はメッセージ等を受信する(例えば、ワイヤレストランシーバ802によりダウン変換された後に)。プロセッサ804は、プログラム可能であり、そしてメモリ又は他のコンピュータ媒体に記憶されたソフトウェア又は他のインストラクションを実行して、上述した種々のタスク及び機能、例えば、上述したタスク又は方法の1つ以上を遂行することができる。プロセッサ804は、例えば、ハードウェア、プログラマブルロジック、ソフトウェア又はファームウェアを実行するプログラマブルプロセッサ、及び/又はそれらの組み合せである(又はそれらを含む)。他の用語を使用すると、プロセッサ804及びトランシーバ802は、共に、例えば、ワイヤレス送信/受信システムと考えられる。
更に、図8を参照すると、コントローラ(又はプロセッサ)808は、ソフトウェア及びインストラクションを実行し、ネットワークノード800のための全体的制御を与え、図8に示されない他のシステムのための制御、例えば、入力/出力装置(例えば、ディスプレイ、キーパッド)の制御を与え、及び/又はネットワークノード800に与えられる1つ以上のアプリケーションのためのソフトウェア、例えば、e−メールプログラム、オーディオ/ビデオアプリケーション、ワードプロセッサ、ボイスオーバーIPアプリケーション、或いは他のアプリケーション又はソフトウェアを実行する。
更に、コントローラ又はプロセッサにより実行されたときに、プロセッサ804或いは他のコントローラ又はプロセッサに上述した機能又はタスクの1つ以上を遂行させるインストラクションが記憶されたストレージ媒体も設けられる。
しかしながら、これら実施形態は、一例として示されたシステムに限定されず、当業者であれば、他の通信システムに解決策を適用することができよう。適当な通信システムの別の例は、5Gの概念である。5Gのネットワークアーキテクチャーは、LTEアドバンストにかなり類似していると仮定する。5Gは、おそらく、多入力・多出力(MIMO)アンテナ、LTE(いわゆる小セル概念)より非常に多数のベースステーション又はノードを使用するもので、これは、小さなステーションと共同するマクロサイトを含みそしておそらく良好なカバレージ及びデータレート向上のために種々の無線技術も使用する。
将来のネットワークは、ネットワークノードの機能を、動作的に接続及び一緒にリンクしてサービスを提供する「ビルディングブロック」又はエンティティへとバーチャル化することを提案するネットワークアーキテクチャー概念であるネットワーク機能バーチャル化(NFV)をおそらく利用するであろうことが明らかである。バーチャル化ネットワーク機能(VNF)は、カスタマイズされたハードウェアではなく標準的又は一般的タイプのサーバーを使用してコンピュータプログラムコードを実行する1つ以上のバーチャルマシンを含む。クラウドコンピューティング又はデータストレージも利用される。無線通信において、これは、ノードのオペレーションが、リモート無線ヘッドに作動的に結合されたサーバー、ホスト又はノードで少なくとも一部分実行されることを意味する。又、ノードのオペレーションが複数のサーバー、ノード又はホストの間に分散されることも考えられる。又、コアネットワークのオペレーションとベースステーションのオペレーションとの間の労力の分散は、LTEの場合とは異なり、又は存在しないこともあることを理解されたい。
ここに述べる種々の技術の実施形態は、デジタル電子回路、或いはコンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの組み合せで具現化される。これらの実施形態は、コンピュータプログラム製品として具現化され、即ち、データ処理装置、例えば、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ又は多数のコンピュータにより、又はその動作を制御するべく、実行するために、情報キャリア、例えば、マシン読み取り可能なストレージ装置又は伝播信号において有形に実施されるコンピュータプログラムとして具現化される。又、それらの具現化は、非一時的媒体であるコンピュータ読み取り可能な媒体又はコンピュータ読み取り可能なストレージ媒体で行われてもよい。又、種々の技術の具現化は、一時的信号又は媒体を経て行われる具現化も含み、及び/又はインターネット、或いはワイヤードネットワーク及び/又はワイヤレスネットワークのいずれかである他のネットワーク(1つ又は複数)を経てダウンロード可能なプログラム及び/又はソフトウェア具現化も含む。加えて、具現化は、マシンタイプ通信(MTC)を経て及びモノのインターネット(IOT)も経て行われてもよい。
コンピュータプログラムは、ソースコード形態、オブジェクトコード形態又はある中間形態であり、そしてプログラムを搬送できるエンティティ又は装置であるある種のキャリア、配布媒体、又はコンピュータ読み取り可能な媒体に記憶される。そのようなキャリアは、例えば、記録媒体、コンピュータメモリ、リードオンリメモリ、光電及び/又は電気的キャリア信号、テレコミュニケーション信号、及びソフトウェア配布パッケージを含む。必要とされる処理能力に基づいて、コンピュータプログラムは、単一の電子的デジタルコンピュータで実施されてもよいし、又は多数のコンピュータ間に分散されてもよい。
更に、ここに述べる種々の技術の具現化は、サイバーフィジカルシステム(CPS)(物理的エンティティを制御する協働計算要素のシステム)を使用する。CPSは、物理的オブジェクトの異なる位置に埋設された大量の相互接続ICT装置(センサ、アクチュエータ、プロセッサ、マイクロコントローラ、・・・)の具現化及び利用を可能にする。当該物理的システムが固有の移動性をもつような移動サイバーフィジカルシステムは、サイバーフィジカルシステムのサブカテゴリーである。移動フィジカルシステムは、例えば、人間又は動物によって搬送される移動ロボット及び電子装置を含む。スマートホンの人気上昇で、移動サイバーフィジカルシステムの分野の関心が増加した。それ故、ここに述べる技術の種々の具現化は、これら技術の1つ以上を経て行われる。
上述したコンピュータプログラムのようなコンピュータプログラムは、編集型又は解釈型言語を含む任意の形態のプログラミング言語で書くことができ、そしてスタンドアローンプログラム、或いは計算環境に使用するのに適したモジュール、コンポーネント、サブルーチン、又は他のユニット又はその一部分を含む任意の形態で配備することができる。コンピュータプログラムは、あるサイトで1つのコンピュータ又は複数のコンピュータで実行されるように配備することもできるし、或いは複数のサイトにわたって分散して通信ネットワークにより相互接続することもできる。
方法ステップは、入力データに対して動作を行って出力を発生することで機能を遂行するためにコンピュータプログラム又はコンピュータプログラム部分を実行する1つ以上のプログラマブルプロセッサにより遂行される。又、方法ステップは、特殊目的のロジック回路、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)により遂行され、そして装置は、そのように具現化される。
コンピュータプログラムの実行に適したプロセッサは、例えば、汎用及び特殊目的の両マイクロプロセッサ、並びに何らかの種類のデジタルコンピュータ、チップ又はチップセットの1つ以上のプロセッサを含む。一般的に、プロセッサは、リードオンリメモリ又はランダムアクセスメモリ又はその両方からインストラクション及びデータを受信する。コンピュータの要素は、インストラクションを実行するための少なくとも1つのプロセッサ、及びインストラクション及びデータを記憶するための1つ以上のメモリを含む。一般的に、コンピュータは、データを記憶するための1つ以上の大量記憶装置、例えば、磁気、磁気・光学ディスク、又は光学ディスクを含むか、或いはそれらからデータを受け取り又はそれらにデータを転送し又はその両方であるように作動的に結合される。コンピュータプログラムインストラクション及びデータを実施するのに適した情報キャリアは、例えば、半導体メモリデバイス、例えば、EPROM、EEPROM及びフラッシュメモリ装置;磁気ディスク、例えば、内部ハードディスク又は取り外し可能なディスク;磁気・光学ディスク;及びCD−ROM及びDVD−ROMディスクを含めて、全ての形式の不揮発性メモリを含む。プロセッサ及びメモリは、特殊目的のロジック回路により補足されてもよいし又はそれに合体されてもよい。
ユーザとの相互作用を与えるため、それら実施形態は、ユーザに情報を表示するためのディスプレイ装置、例えば、陰極線管(CRT)又は液晶ディスプレイ(LCD)モニタを有するコンピュータ、及びユーザがコンピュータに入力を与えられるようにするユーザインターフェイス、例えば、キーボードや、マウス又はトラックボールのようなポインティング装置において具現化される。ユーザとの相互作用を与えるために他の種類の装置を使用することもでき、例えば、ユーザに与えられるフィードバックは、任意の形式の知覚フィードバック、例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック又は触覚フィードバックであり、そしてユーザからの入力は、音響、スピーチ又は触覚入力を含めて、任意の形態で受け取ることができる。
それら実施形態は、例えば、データサーバーのようなバックエンドコンポーネントを備えるか、例えば、アプリケーションサーバーのようなミドルウェアコンポーネントを備えるか、例えば、ユーザが具現化と相互作用できるようにするグラフィックユーザインターフェイス又はウェブブラウザを有するクライアントコンピュータのようなフロントエンドコンポーネントを備えるか、或いはそのようなバックエンド、ミドルウェア又はフロントエンドコンポーネントの組み合わせを備えたコンピューティングシステムにおいて具現化される。それらのコンポーネントは、デジタルデータ通信の任意の形式の媒体、例えば、通信ネットワークにより相互接続される。通信ネットワークは、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、及びワイドエリアネットワーク(WAN)、例えば、インターネットを含む。
以上、実施形態の幾つかの特徴を図示して説明したが、ここで、多数の修正、置き換え、変更及び等効物が当業者に明らかであろう。それ故、種々の実施形態の真の精神に包含される全てのそのような修正及び変更は特許請求の範囲内に網羅されることを理解されたい。