JP6568432B2 - Wader - Google Patents
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Description
本発明は、釣り人等に着用されるウェーダーに関する。詳細には、本発明は、トラウザーとブーツとを備えたウェーダーに関する。 The present invention relates to a wader worn by an angler or the like. Specifically, the present invention relates to a wader having a trouser and a boot.
渓流の釣りでは、下半身が水につかった状態で釣りが行われる。鮎釣りやシーバスフィッシングでも、釣り人は水につかって釣りを行う。これらの釣りでは、釣り人はウェーダーを着用する。ウェーダーは、防水性である。ウェーダーは、釣り人の体や衣服が濡れることを防ぐ。 In mountain stream fishing, fishing is performed with the lower body in water. Anglers use the water to fish even for carp fishing and sea bass fishing. In these fishing, anglers wear waders. The wader is waterproof. The wader prevents the angler's body and clothes from getting wet.
図8は、従来のウェーダー2の一部が示された断面図である。このウェーダー2は、トラウザー4とブーツ6とからなる。図8には、トラウザー4の裾8の近傍及びブーツ6の上縁10の近傍が示されている。裾8の内周面は、接着剤層12によってブーツ6の外周面と接合されている。トラウザー4とブーツ6とは、水密に接合されている。トラウザー4とブーツ6とを備えたウェーダー2が、特開2011−89238公報に開示されている。
FIG. 8 is a cross-sectional view showing a part of a
ブーツ6を有するウェーダー2では、一般に、トラウザー4に非伸縮性の生地が用いられる。このトラウザー4の剛性は、低い。一方、ブーツ6には強度が必要なので、ブーツ6には硬度の高いゴム又は合成樹脂が用いられている。このブーツの剛性は、高い。トラウザー4とブーツ6との剛性差は、大きい。
In the
釣り人は、歩行のとき、膝や足首を曲げる。トラウザー4は形状保持性を有さないので、歩行時に釣り人の脚と共に変形する。一方ブーツ6は、高硬度であるため変形しにくい。この結果、トラウザー4はブーツ6の上縁10の近傍において局部的に折り曲げられ、かつ引っ張られる。上縁10の近傍において、トラウザー4に応力が集中する。応力集中によってトラウザー4に穴が開き、この穴からブーツ6に水が進入してしまう。穴が開いたウェーダー2は、防水機能を発揮しないので、もはや使用に耐えない。
Anglers bend their knees and ankles when walking. Since the
ウェーダー2が着用される釣りでは、釣り人は好ポイントを求めて広範囲を歩き回る。さらに釣り人は、岩に登る、しゃがむ等の動作を繰り返す。これらの動作への追従性の観点から、トラウザー4の股下が十分長く設定される。このトラウザー4がブーツ6の上縁10において折れ曲がり、図9に示されるように、ブーツ6と釣り人の脛14との間に浸入することがある。この浸入で生じたスペースには、水16が溜まる。釣り人が陸に揚がっても、水16が保持される。釣り人は、水16の重みにより、不快を感じる。水16の重みは、釣り人の行動を妨げる。水16が溜まったままでの行動は、釣り人を疲れさせる。釣り人によってトラウザー4が引き上げられれば、水16は排出される。しかし、引き上げの動作を頻繁に行うことは、釣り人にとって煩わしい。
In fishing where the
本発明の目的は、トラウザーに穴が開きにくく、かつブーツの内部に水が溜まりにくいウェーダーの提供にある。 An object of the present invention is to provide a wader in which a hole is not easily formed in a trouser and water is not easily accumulated in a boot.
本発明に係るウェーダーは、裾を有するトラウザーと、ブーツと、その上縁の少なくとも一部がブーツの上縁よりも上方に位置する補強層とを備える。裾の近傍は、ブーツに接合されている。補強層は、裾の近傍においてトラウザーに積層されている。ブーツの周方向に沿って、補強層の上縁の高さは変動する。 The wader according to the present invention includes a trouser having a hem, a boot, and a reinforcing layer in which at least a part of the upper edge thereof is located above the upper edge of the boot. The vicinity of the hem is joined to the boot. The reinforcing layer is laminated on the trouser in the vicinity of the skirt. The height of the upper edge of the reinforcing layer varies along the circumferential direction of the boot.
好ましくは、補強層の上縁の、最も高い部分P1の高さと最も低い部分P2の高さとの差は、10mm以上である。 Preferably, the difference between the height of the highest portion P1 and the height of the lowest portion P2 of the upper edge of the reinforcing layer is 10 mm or more.
好ましくは、補強層の一部は、トラウザーとブーツとに挟まれている。 Preferably, a part of the reinforcing layer is sandwiched between the trouser and the boot.
ウェーダーが、シームテープをさらに備えてもよい。トラウザーが、裾の近傍において前身頃と後身頃とを有してもよい。この前身頃と後身頃とが、糸によって縫合されてもよい。糸がシームテープで覆われてることで、前身頃と後身頃との水密が達成されうる。好ましくは、補強層の上縁の最も高い部分P1は、シームテープに隣接する。 The wader may further comprise a seam tape. The trouser may have a front body and a back body in the vicinity of the hem. The front body and the back body may be sewn with a thread. By covering the yarn with seam tape, watertightness between the front body and the back body can be achieved. Preferably, the highest portion P1 of the upper edge of the reinforcing layer is adjacent to the seam tape.
本発明に係るウェーダーでは、補強層によって裾近傍の剛性が高められる。ブーツの周方向に沿って補強層の上縁の高さが変動するので、トラウザーに係る応力が分散される。このトラウザーでは、穴が開きにくい。トラウザーがブーツの内部に折れ曲がるときに、ブーツと釣り人の脛との間に生じたスペースは、補強層に沿って傾斜する。この傾斜により、スペースに進入した水が排出される。このウェーダーでは、ブーツの内部に水が溜まりにくい。 In the wader according to the present invention, the rigidity in the vicinity of the skirt is enhanced by the reinforcing layer. Since the height of the upper edge of the reinforcing layer varies along the circumferential direction of the boot, the stress on the trouser is dispersed. With this trouser, it is difficult to make holes. When the trouser bends inside the boot, the space created between the boot and the angler's shin slopes along the reinforcement layer. Due to this inclination, the water that has entered the space is discharged. With this wader, it is difficult for water to collect inside the boot.
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。 Hereinafter, the present invention will be described in detail based on preferred embodiments with appropriate reference to the drawings.
図1は、本発明の一実施形態に係るウェーダー20が示された斜視図である。このウェーダー20は、トラウザー22と、一対のブーツ24とを備えている。トラウザー22はブーツ24と接合されている。トラウザー22とブーツ24とは、一体となっている。
FIG. 1 is a perspective view showing a
図2及び3には、ブーツ24が示されている。このブーツ24は、アウトソール26、ミッドソール28及びアッパー30を有している。図示されていないが、このブーツ24は、インソールも備えている。
2 and 3, the
アウトソール26は、フェルトからなる。フェルトは、濡れた岩場等におけるブーツ24のスリップを防止する。アウトソール26は、面ファスナー(例えば「マジックテープ(登録商標)」)によってミッドソール28に接合されている。アウトソール26は、ミッドソール28に対して着脱自在である。フェルトが摩滅した場合は、アウトソール26が交換されうる。アウトソール26が、ゴム又は合成樹脂からなってもよい。アウトソール26が、スパイクピンを備えてもよい。ブーツ24が、ミッドソール28からの取り外しができないアウトソール26を備えてもよい。
The outsole 26 is made of felt. The felt prevents the
ミッドソール28は、ゴム組成物が架橋されてなる。ミッドソール28には、強度に優れたゴムが用いられる。好ましいゴムとしては、天然ゴム、ポリブタジエン及びスチレン−ブタジエン共重合体が例示される。
The
アッパー30は、ゴム組成物が架橋されることで成形されている。ゴム組成物の典型的な基材ゴムは、天然ゴムである。合成ゴムが、アッパー30に用いられてもよい。アッパー30が、合成樹脂から成形されてもよい。合成樹脂の具体例として、ポリ塩化ビニルが挙げられる。アッパー30は、接着剤によってミッドソール28と接合されている。アッパー30が、加硫接着によってミッドソール28と接合されてもよい。
The upper 30 is formed by crosslinking a rubber composition. A typical base rubber of the rubber composition is natural rubber. Synthetic rubber may be used for the upper 30. The upper 30 may be molded from a synthetic resin. Specific examples of the synthetic resin include polyvinyl chloride. The upper 30 is joined to the
トラウザー22は、尻部32と、一対の脚部34と、一対の肩ベルト36とを備えている。トラウザー22は、防水透湿布地からなる。この防水透湿布地により、外部からの水の進入が阻止され、汗の水蒸気が外部へと放出される。この防水透湿布地により、蒸れが抑制される。防水透湿布地の具体例として、シマノ社の「ドライシールド」及びゴアテックス社の「GORE−TEX(登録商標)」が挙げられる。
The
図4に示されるように、トラウザー22は、裾38の近傍(すなわち脚部34)において、前身頃40と後身頃42とを有している。前身頃40と後身頃42とは、糸44によって縫合されている。縫合は、裾38のインサイド及びアウトサイドにおいてなされている。
As shown in FIG. 4, the
図2−5に示されるように、ウェーダー20は、2つのシームテープ46をさらに備えている。それぞれのシームテープ46は、糸44を覆っている。図示されていないが、シームテープ46は、基布と、この基布に塗られたホットメルト接着剤とからなる。このホットメルト接着剤により、基布は、トラウザー22に接着されている。このシームテープ46により、前身頃40と後身頃42との水密が達成されている。
As shown in FIG. 2-5, the
図2−5に示されるように、ウェーダー20は、補強層48をさらに備えている。図3及び4に示されるように、補強層48は、第一シート50と第二シート52とからなる。第一シート50は、トウ側に位置している。第二シート52は、ヒール側に位置している。補強層48が、単一のシートからなってもよい。補強層48が、3以上のシートからなってもよい。補強層48には、織布、不織布、樹脂シート、布と樹脂シートとの積層体、樹脂が含浸された布等が用いられうる。補強層48に、シームテープ46と同等の材質のシートが用いられてもよい。
As shown in FIG. 2-5, the
図3に示されるように、補強層48の下端53の近傍は、アッパー30の上縁54の近傍と積層されている。補強層48とアッパー30とは、接合されている。接合は、接着剤によって達成されている。接合により、アッパー30と補強層48との水密が達成されている。補強層48のうち、アッパー30と積層されていない部分は、アッパー30の上縁54よりも上方に位置している。従って、補強層48の上縁56は、アッパー30の上縁54よりも上方に位置している。
As shown in FIG. 3, the vicinity of the
図5に示されるように、トラウザー22は、裾38の近傍において、補強層48と積層されている。トラウザー22と補強層48とは、接合されている。接合は、接着剤によって達成されている。接合により、トラウザー22と補強層48との水密が達成されている。前述の通り、補強層48は、アッパー30と接合されている。換言すれば、トラウザー22は、補強層48を介してアッパー30と接合されている。補強層48の一部は、トラウザー22とアッパー30とに挟まれている。
As shown in FIG. 5, the
図5において、符号Aで示された領域はトラウザー22、補強層48及びアッパー30が存在する領域であり、符号Bで示された領域はトラウザー22及び補強層48が存在する領域であり、符号Cで示された領域はトラウザー22のみが存在する領域である。領域Aはアッパー30を含むので、この領域Aにおけるウェーダー20の剛性Gaは大きい。領域Cはトラウザー22のみを含むので、この領域Cにおけるウェーダー20の剛性Gcは小さい。領域Bはトラウザー22に加えて補強層48を含むので、この領域Bにおけるウェーダー20の剛性Gbは剛性Gcよりも大きい。一方、領域Bはアッパー30を含まないので、この領域Bにおけるウェーダー20の剛性Gbは剛性Gaよりも小さい。剛性Ga、Gb及びGcの間には、下記数式に示される関係が成り立つ。
Ga > Gb > Gc
適切な剛性Gbが得られるように、補強層48の材質及び厚みが設定される。
In FIG. 5, the region indicated by reference symbol A is a region where the
Ga>Gb> Gc
The material and thickness of the reinforcing
このウェーダー20では、剛性Gbが適度に大きいので、領域Bが倒れにくい。従って、アッパー30の上縁54における、トラウザー22への応力集中が生じにくい。このトラウザー22には、穴が開きにくい。このウェーダー20は、長持ちする。
In this
図6は、図4のウェーダー20の補強層48が示された展開図である。図6において、矢印Xで示された方向(左右方向)はブーツ24の周方向であり、上下方向はブーツ24の高さ方向である。図6から明らかなように、補強層48の上縁56の高さは、周方向Xに沿って変動する。換言すれば、領域B(図5参照)と領域Cとの境界の高さも、周方向Xに沿って変動する。従って、剛性Gcが剛性Gbよりも小さいにもかかわらず、補強層48の上縁56の近傍における、トラウザー22への応力集中が生じにくい。このトラウザー22には、穴が開きにくい。このウェーダー20は、長持ちする。
FIG. 6 is a developed view showing the reinforcing
もし補強層48の上縁56でトラウザー22が折り返されて補強層48の内側に入り込んでも、形成されるスペースの高さは、周方向Xに沿って変動する。従って、高い位置にある水が低い位置へと流れ、スペースから排出される。このウェーダー20では、水が溜まりにくい。
Even if the
図6において符号P1で示されているのは、上縁56の中で最も高い部分である。図6において符号P2で示されているのは、上縁56の中で最も低い部分である。図6において矢印Dで示されているのは、点P1の高さと点P2の高さとの差である。トラウザー22に応力が集中しにくいとの観点、及び水が排出されやすいとの観点から、差Dは10mm以上が好ましく、20mm以上がより好ましく、25mm以上が特に好ましい。差Dは、70mm以下が好ましい。補強層48の上縁56の一部がアッパー30の上縁54(図3参照)よりも下方に位置する場合、最も低い部分の位置は、アッパー30の上縁54の位置と一致する。
In FIG. 6, what is indicated by a symbol P <b> 1 is the highest portion of the
図6から明らかなように、最も高い部分P1は、シームテープ46に隣接している。この隣接により、点P1の高さが大きいにもかかわらず、点P1への応力集中が抑制される。図6において矢印Lで示されているのは、最も高い部分P1とシームテープ46との距離である。距離Lは20mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましく、5mm以下が特に好ましい。
As is clear from FIG. 6, the highest portion P <b> 1 is adjacent to the
図7は、本発明の他の実施形態に係るウェーダーの補強層60が示された展開図である。このウェーダーの、補強層60以外の部材の構成は、図1−6に示されたウェーダーのそれらと同じである。補強層60は、第一シート62及び第二シート64からなる。第一シート62は、トウ側に位置している。第二シート64は、ヒール側に位置している。補強層60が、単一のシートからなってもよい。補強層60が、3以上のシートからなってもよい。補強層60の材質は、図6に示された補強層48の材質と同等である。
FIG. 7 is a developed view showing a reinforcing
図7において、矢印Xで示された方向(左右方向)はブーツの周方向であり、上下方向はブーツの高さ方向である。図7から明らかなように、補強層60の上縁66の高さは、周方向Xに沿って変動する。従ってこのウェーダーでも、補強層60の上縁66の近傍における、トラウザーへの応力集中が生じにくい。このトラウザーには、穴が開きにくい。このウェーダーは、長持ちする。
In FIG. 7, the direction (left-right direction) indicated by the arrow X is the circumferential direction of the boot, and the vertical direction is the height direction of the boot. As is clear from FIG. 7, the height of the
もし補強層60の上縁66でトラウザーが折り返されて補強層60の内側に入り込んでも、形成されるスペースの高さは、周方向Xに沿って変動する。従って、高い位置にある水が低い位置へと流れ、スペースから排出される。このウェーダーでは、水が溜まりにくい。
Even if the trouser is folded back at the
図7において符号P1で示されているのは、上縁66の中で最も高い部分である。図7において符号P2で示されているのは、上縁66の中で最も低い部分である。図7において矢印Dで示されているのは、点P1の高さと点P2の高さとの差である。トラウザーに応力が集中しにくいとの観点、及び水が排出されやすいとの観点から、差Dは10mm以上が好ましく、20mm以上がより好ましく、25mm以上が特に好ましい。差Dは、70mm以下が好ましい。補強層60の上縁66の一部がアッパーの上縁よりも下方に位置する場合、最も低い部分の位置は、アッパーの上縁の位置と一致する。
In FIG. 7, what is indicated by reference sign P <b> 1 is the highest portion of the
本発明に係るウェーダーは、種々の釣り場において利用されうる。このウェーダーは、釣り以外の用途にも用いられうる。 The wader according to the present invention can be used in various fishing grounds. This wader can also be used for applications other than fishing.
20・・・ウェーダー
22・・・トラウザー
24・・・ブーツ
30・・・アッパー
34・・・脚部
40・・・前身頃
42・・・後身頃
44・・・糸
46・・・シームテープ
48、60・・・補強層
50、62・・・第一シート
52、64・・・第二シート
54・・・ブーツの上縁
56、66・・・補強層の上縁
20 ...
Claims (3)
上記裾の近傍が、上記ブーツに接合されており、
上記補強層が、上記裾の近傍において上記トラウザーに積層され、かつ上記ブーツに積層されており、
上記ブーツの周方向に沿って、上記補強層の上縁の高さが変動しており、
上記トラウザーが、上記裾の近傍において前身頃と後身頃とを有しており、
上記前身頃と上記後身頃とが、糸によって縫合されており、
上記糸が上記シームテープで覆われていることで、上記前身頃と上記後身頃との水密が達成されており、
上記補強層の上縁の最も高い部分P1と、上記シームテープとの距離が20mm以下であるウェーダー。 A trouser having a hem, a boot, a reinforcing layer in which at least a part of the upper edge is positioned above the upper edge of the boot, and a seam tape ,
The vicinity of the hem is joined to the boot,
The reinforcing layer is laminated to the trouser in the vicinity of the hem , and laminated to the boot ;
The height of the upper edge of the reinforcing layer varies along the circumferential direction of the boot ,
The trouser has a front body and a back body in the vicinity of the hem,
The front body and the back body are stitched with a thread,
By the yarn being covered with the seam tape, watertightness between the front body and the back body is achieved,
A wader in which the distance between the highest portion P1 of the upper edge of the reinforcing layer and the seam tape is 20 mm or less .
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