JP6564918B1 - 穿刺トレーニングシミュレータ及び人工透析シミュレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】穿刺の成否を直感的に判断したり、穿刺トレーニングを他のトレーニングシステムと連動させたりできる穿刺トレーニングシミュレータ及び当該穿刺トレーニングシミュレータを用いた人工透析シミュレータを提供する。【解決手段】穿刺トレーニングシミュレータ10は、模擬血管111a,111bと、模擬血管内に配置される導体と、模擬血管の周囲を被覆する模擬生体組織とを有する被穿刺部11と、模擬生体組織を貫通して模擬血管内に穿刺される導電性の穿刺針12a,12bと、穿刺針と導体との導通を検知する検知部とを備える。人工透析シミュレータ20は、検知部における検知に基づき開閉される弁132a,132bを備える穿刺トレーニングシミュレータと、弁の下流側に接続された血液回路22,27と、血液回路と接続されたダイアライザ25とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、穿刺トレーニングシミュレータ及び人工透析シミュレータに関し、特に人工透析の操作技術の習得に好適に用いることのできる穿刺トレーニングシミュレータとこれを用いた人工透析シミュレータに関する。
穿刺という行為は医療を行う上で患者に対して身近な侵襲行為である。このような負担を軽減するには操作者の穿刺のスキル向上が必要である。
そこで、穿刺トレーニングを行うための穿刺トレーニング用モデルが種々提案されている(例えば、特許文献1〜9など参照)。
しかし、これらの従来技術は、生体組織の質感や血管の動きなどを模倣した材料や構造を採用するなど、主として穿刺の感覚をリアルに再現することを目的とするものであり、穿刺の成否を直感的に判断したり、穿刺トレーニングを他のトレーニングシステムと連動させたりすることは意図されていない。
他方、実際の医療現場により近い状況を再現して、シミュレーション効果をより高めた従来技術として、透析用穿刺シミュレータ(特許文献10参照)や看護シミュレータ(特許文献11参照)も提案されている。
特許文献10の透析用穿刺シミュレータでは、脈動の確認、頸部や鼠蹊部に対する穿刺トレーニング、血圧測定、患者の体重低下、患者の姿勢を変えることなどの再現を可能とするため、疑似血液を脈動するように流したり、全身模型に関節部位を設けたり、疑似血液貯留タンクを全身模型に内蔵させたり、穿刺部を頸部や鼠蹊部に設けたりするなどの手段が提案されている。
特許文献11の看護シミュレータは、看護動作のトレーニングに対して実際の看護に近い臨場感を継続して与えることができる看護シミュレータを提供することを目的とするものである。処置評価部及び看護評価部からの評価結果に基づいて生成された表現動作データを感情変動データに基づいて変動させて動作部を制御するようにすることで、動作部で表現される動作がパターン化されることがなくなり、人間がその時々の感情や状況に応じて表現動作が変化するように動作部を制御することが可能となるとされる。
特開2006−189525号公報 特開2013−190578号公報 特開2006−317635号公報 特開2010−243867号公報 特開2012−203153号公報 特開2015−176073号公報 実開平6−4768号公報 特開2007−206379号公報 特許第6172370号公報 特開2017−198938号公報 特開2008−242331号公報
特許文献10の技術では、医療現場に近い状況を再現するために種々の方法が提案されているが、それらの状況の再現は穿刺行為と直接関連づけられているわけではなく、穿刺トレーニングを他のトレーニングシステムと連動させることまでは意図されていない。
特許文献11の技術では、具体的な実施形態として、穿刺深さを検知し、その検知信号に基づいて、処置評価を行い、動作部を制御することが提案されている。この場合、穿刺深さと患者の感情表現の再現が関連づけられているに過ぎない。
そこで、本発明は、穿刺の成否を直感的に判断したり、穿刺トレーニングを他のトレーニングシステムと連動させたりすることのできる穿刺トレーニングシミュレータ及び当該穿刺トレーニングシミュレータを用いた人工透析シミュレータを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の構成を備える。
すなわち、本発明の穿刺トレーニングシミュレータは、模擬血管と、前記模擬血管内に配置される導体と、前記模擬血管の周囲を被覆して生体組織を模擬した模擬生体組織とを有する被穿刺部と、前記模擬生体組織を貫通して前記模擬血管内に穿刺される導電性の穿刺針と、前記穿刺針と、前記模擬血管内の導体との導通を検知する検知部とを備えるとともに、前記検知部における検知に基づき開閉される弁を備え、前記弁が開放されることにより、前記模擬血管内に、血液を模擬した模擬血液が流れ、前記弁が閉鎖されることにより、前記模擬血液の流れが停止するように構成されている
本発明の人工透析シミュレータは、前記検知部における検知に基づき開閉される弁を備え、前記弁が開放されることにより、前記模擬血管内に、血液を模擬した模擬血液が流れ、前記弁が閉鎖されることにより、前記模擬血液の流れが停止する穿刺トレーニングシミュレータを用いて、前記穿刺トレーニングシミュレータにおける弁の下流側に接続された血液回路と、前記血液回路と接続されたダイアライザとを備える。
本発明によれば、穿刺針と模擬血管内の導体との接触を電気的に検出することができる。これにより、穿刺針と模擬血管内の導体との接触をスイッチとして利用することができ、他のトレーニングシステムと電気的に連動させることが可能となる。
例えば、穿刺が成功した場合に、穿刺針と模擬血管内の導体との通電によりLEDを点灯させたり、電磁弁を開放させて模擬血液を流したりすることができる。これにより、穿刺の成功が直感的に分かり、かつ、透析操作に必要な次の操作の訓練にスムーズに移ることができる。逆に、穿刺が失敗した時には、LEDが点灯せず、模擬血液が流れないので、直感的に失敗と分かる。
また、例えば、穿刺後の抜針や模擬血管の貫通といったアクシデントが生じた場合には、LEDが消灯し、電磁弁が閉鎖する。電磁弁の閉鎖により模擬血液の流れが止まると、穿刺トレーニングシミュレータに接続された透析装置において、「静脈圧低下(脱血不良)」と判断して、警報を鳴らすなどの連動が可能となる。
このように、穿刺の成功・失敗、アクシデントが直感的に分かるだけでなく、透析装置などの他の装置と連動させて、一連の操作としてトレーニングを行なうことができる。
本発明の一実施形態である人工透析シミュレータの概略図である。 本発明の一実施形態である穿刺トレーニングシミュレータの拡大断面図である。 本発明の一実施形態である人工透析シミュレータにおける電気回路図である。 本発明の一実施形態である穿刺トレーニングシミュレータの拡大断面図(適切な穿刺状態)である。 本発明の一実施形態である穿刺トレーニングシミュレータの拡大断面図(深く穿刺し過ぎた状態)である。 人工透析におけるトラブル発生時(動脈圧低下)の対処フローを示す図である。 人工透析におけるトラブル発生時(静脈圧低下)の対処フローを示す図である。 人工透析におけるトラブル発生時(動脈圧上昇)の対処フローを示す図である。
以下、本発明に係る穿刺トレーニングシミュレータ及び人工透析シミュレータについて、図面を参照しつつ詳説するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更実施し得る。
図1は、本発明の一実施形態である穿刺トレーニングシミュレータ10を用いた人工透析シミュレータ20の概略図である。
図2は、穿刺トレーニングシミュレータ10の拡大断面図である。図1に示す電気回路の詳細は、図3に示した。
なお、図1から分かるように、模擬血管111は、脱血用と、返血用の2本あり、それぞれに穿刺針12が穿刺される。脱血用と、返血用とで関連する部材を区別する必要があるときは、符号に「a」(脱血用)、「b」(返血用)の文字を付加して、両者を区別することとする。特に区別していない時は、両者に共通の説明であるということである。
図2,3に示すように、穿刺トレーニングシミュレータ10は、被穿刺部11と穿刺針12と検知部13とを備える。
被穿刺部11は、模擬血管111と、模擬血管111内に配置される第1の導体112と、模擬血管111の周囲を被覆して生体組織を模擬した模擬生体組織113とを有する。
模擬血管111は、血管を模擬した管状を呈している。穿刺トレーニング用に従来用いられていたものと同様のものを用いることができる。
模擬血管111の材料についても特に限定されるものではなく、穿刺トレーニング用に従来用いられていたものを用いることができる。できるだけ血管に近似した弾力性をもたらすものを用いることが好ましい。
例えば、軟質樹脂、エラストマーなどを用いることができる。より具体的には、例えば、シリコーン樹脂、シリコーンゴムや、スチレン系、エステル系、アミド系、ウレタン系などの各種熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
模擬血管111は、その製造に際し、材料として顔料を配合することにより所望の色を付与することもできる。
模擬血管111は、また、その製造に際し、可塑剤を配合することにより、硬度を調整することもできる。
可塑剤としては、特に限定するわけではないが、ゴムや樹脂用の可塑剤として従来公知のものを使用することができ、例えば、パラフィン系鉱物油、ナフテン系鉱物油、芳香族系鉱物油などの鉱物油系、ひまし油、綿実油、亜麻仁油、菜種油、大豆油、パーム油、椰子油、落花生油、木蝋、パインオイル、オリーブ油などの植物油系、ポリブテン、水添ポリブテン、ポリαオレフィン等などの合成油系などが挙げられる。樹脂やエラストマーとの相溶性等を考慮して適宜決定すれば良い。
模擬血管111の硬度は、リアル感向上の観点から、例えば、A硬度50以下とすることが好ましく、C硬度5〜30とすることがより好ましい。
模擬血管111の厚みや直径は、実際の血管と同程度の厚みとすれば良く、トレーニングの目的等に応じて適宜設定すれば良い。例えば、厚みは0.5〜1mm程度、直径は3〜10mm程度とすることができる。
人の血管において、動脈と静脈とでは、以下のとおり、血管の太さや血管壁の厚みに差があることから、いずれを想定するかに応じて、模擬血管の直径や厚みを適宜決定すれば良い。
静脈:
・血管の太さ:5〜10mm
・血管壁:0.5mm
動脈:
・血管の太さ:3〜5mm
・血管壁:1mm
模擬血管111内には、第1の導体112として、針金が挿入されている。この第1の導体112(針金)は、後述するように、電気回路と接続される。
模擬生体組織113は、生体組織を模擬したものであり、模擬血管111の周囲を被覆している。
模擬生体組織113の材料としては、例えば、軟質樹脂、エラストマーなどを用いることができる。より具体的には、例えば、シリコーン樹脂、シリコーンゴムや、スチレン系、エステル系、アミド系、ウレタン系などの各種熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
穿刺針12は、導電性の材料からなり、模擬生体組織113を貫通して模擬血管111内に穿刺される。
穿刺針12には、後述するように、電気回路と接続できるように針金121が接続されている。
穿刺針12は、注射器本体122に取り付けられており、この注射器本体122は、動脈側血液回路22や静脈側血液回路27と接続されている(図1参照。)。
図3は、被穿刺部11における穿刺針12、第1の導体112、第2の導体114、電磁弁132の電気的接続について記述した電気回路図である。
符号xで表される部分は、図2に示されるように、穿刺針12と接続されている。同様に、符号yで表される部分は、第1の導体112と接続されている。符号zで表される部分は、第2の導体114と接続されている。
検知部13は、LED131と電磁弁132を備える。
LED131は、電流が流れている状態では発光し、電流が流れていない状態では発光しない。
電磁弁132は、電流が流れている状態では弁が開き、電流が流れていない状態では弁が閉じる。
なお、符号133は抵抗を表している。
穿刺状態と電気回路図との関係について説明するため、さらに、図4,5を参照する。
図4に示す状態では、穿刺針12が模擬生体組織113を貫通し、模擬血管111内の第1の導体112に接触している。
この場合、図3の回路図から分かるように、穿刺針12と第1の導体112が導通して、検知部13に電流が流れる。
図5に示す状態では、穿刺針12と第1の導体112の接触後、穿刺針12がさらに深く穿刺され、模擬血管111を貫通している。そして、その貫通部分が、電導布からなる第2の導体114に接触している。
この場合、図3の回路図から分かるように、穿刺針12と第2の導体114が導通する。第2の導体114は、接地されており、穿刺針12から第1の導体112への電気の流れよりも、穿刺針12と第2の導体114への電気の流れの方が、抵抗が少なく回路的に優先される結果、検知部13への電流の流れは止まる。
以上のように、穿刺針12と第1の導体112との接触の有無、穿刺針12と第2の導体114との接触の有無によって、LED131の発光・消光、電磁弁132の開閉が制御されている。
上記説明を踏まえて、再度、図1に示す人工透析シミュレータ20の説明に戻る。
模擬血液は、模擬血液バッグ21から模擬血管111aに流入する。そして、その流入は、電磁弁132aの開閉によって制御されている。さらに、図4,5を参照して説明したとおり、電磁弁132aの開閉は、穿刺針12aの穿刺状態によって制御されている。
従って、被穿刺部11において、穿刺針12aが模擬血管111a内に適切に穿刺された状態であるとき、模擬血液が模擬血管111aに流入し、穿刺針12aに接続された動脈側血液回路22への模擬血液の脱血が可能となる。脱血は、血液ポンプ23によって行われ、ダイアライザ25へと模擬血液が送られる。
動脈側血液回路22には、ダイアライザ25の前に動脈チャンバ24が配置されている。
動脈チャンバ24では、空気の混入を防いだり、血栓を取り除いたり、圧力測定が行われる。
次に、ダイアライザ25では、透析膜を通じて、血液中の老廃物や余分な水分が透析液側へ移されることにより、血液が浄化される。
ダイアライザ25で浄化された血液は、ダイアライザ25に接続された静脈側血液回路27へと流れる。
静脈側血液回路27にも、静脈チャンバ26が配置され、空気の混入を防いだり、血栓を取り除いたり、圧力測定が行われる。
静脈側血液回路27の下流側は、返血用の穿刺針12bと接続されている。
従って、模擬血液は、静脈側血液回路27から模擬血管111bに流入し、最終的には、模擬血管111bから模擬血液バッグ21に返血される。そして、模擬血管111bから模擬血液バッグ21への返血は、電磁弁132bの開閉によって制御されている。さらに、図4,5を参照して説明したとおり、電磁弁132bの開閉は、穿刺針12bの穿刺状態によって制御されている。
従って、返血用の穿刺針12bが模擬血管111b内に適切に穿刺された状態であるとき、返血が適切に行われる。
以上が、人工透析シミュレータ20の全体構造である。
続いて、人工透析シミュレータ20を用いることで、トラブルやエラーが再現できることを、いくつかの例を示して説明する。
穿刺におけるミスやトラブルとしては、穿刺針が血管内に十分に穿刺されていない、穿刺針が血管を突き抜けている、穿刺針が透析中に抜ける、穿刺針が閉塞するなどの状況が想定される。これらは、脱血用の穿刺針(以下、「脱血針」ともいう)、返血用の穿刺針(以下、「返血針」ともいう)のいずれでも起こり得る。
人工透析シミュレータ20では、以下のように、上記の状況を再現することができる。
(1)脱血針が血管内に十分に穿刺されていない場合
(1−1)実際の現場で起こること
脱血針から血液を体外へ送ることができない、すなわち、脱血が不能である。
(1−2)人工透析シミュレータ20で起こること
脱血針12aが模擬血管111a内の第1の導体112と接触しておらず(図2の状態)、電磁弁132aが閉じた状態のままとなるので、擬似血液バッグ21から模擬血液が被穿刺部11まで供給されず、脱血が不能である。
(2)脱血針が血管を突き抜けた場合
(2−1)実際の現場で起こること
脱血針から血液を体外へ送ることができない、すなわち、脱血が不能である。
(2−2)人工透析シミュレータ20で起こること
脱血針12aが模擬血管111aを貫通して第2の導体112と接触し(図5の状態)、電磁弁132aが閉じた状態のままとなるので、擬似血液バッグ21から模擬血液が被穿刺部11まで供給されず、脱血が不能である。
(3)返血針が血管内に十分に穿刺されていない場合
(3−1)実際の現場で起こること
血液が人体へ返血されない結果、静脈圧が上昇する。
(3−2)人工透析シミュレータ20で起こること
返血針12bが模擬血管111b内の第1の導体112と接触しておらず(図2の状態)、電磁弁132bが閉じた状態のままとなるので、擬似血液バッグ21に模擬血液が戻らず、静脈圧が上昇する。
(4)返血針が血管を突き抜けた場合
(4−1)実際の現場で起こること
血液が人体へ返血されない結果、静脈圧が上昇する。
(4−2)人工透析シミュレータ20で起こること
返血針12bが模擬血管111bを貫通して第2の導体112と接触し(図5の状態)、電磁弁132bが閉じた状態のままとなるので、擬似血液バッグ21に模擬血液が戻らず、静脈圧が上昇する。
(5)脱血針が血管から抜けた場合
(5−1)実際の現場で起こること
脱血が停止し、動脈圧が低下する。
(5−2)人工透析シミュレータ20で起こること
脱血針12aが模擬血管111a内の第1の導体112と接触しておらず(図2の状態)、電磁弁132aが閉じた状態となるので、擬似血液バッグ21から模擬血液が被穿刺部11まで供給されなくなって、脱血が停止し、動脈圧が低下する。
(6)返血針が血管から抜けた場合
(6−1)実際の現場で起こること
返血がなされず、血液が人体外へ流出するから、静脈圧が低下する。
(6−2)人工透析シミュレータ20で起こること
返血がなされず、模擬血液が被穿刺部11の外へ流出するから、静脈圧が低下する。
(7)脱血針が閉塞した場合
(7−1)実際の現場で起こること
脱血針から体外へ送ることのできる血液量が減少し、動脈圧が低下する。
(7−2)人工透析シミュレータ20で起こること
脱血針12aから体外へ送ることのできる模擬血液量が減少し、動脈圧が低下する。
(8)返血針が閉塞した場合
(8−1)実際の現場で起こること
返血される血液量が減少し、静脈圧が増加する。
(8−2)人工透析シミュレータ20で起こること
返血される模擬血液量が減少し、静脈圧が増加する。
以上のように、人工透析シミュレータ20では、各種のミスやトラブルを再現することができ、それらの状況の再現が、穿刺行為と直接関連付けられていることで、臨場感のあるシミュレーションを実現することができる。
なお、LED131は、指導者が穿刺の成否をすぐに判断するための手段として用いることを想定している。そのため、訓練者からは見えないように配置しておくことが望ましい。
図6〜8に、各種エラーにおける対処フローを示す。
図6の破線Aで囲む部分、図7の破線Bで囲む部分、図8の破線Cで囲む部分において、人工透析シミュレータ20を応用することができることが分かる。
具体的には、人工透析シミュレータ20を用いて人工透析の訓練を行う訓練者は、動脈圧低下の警報が発生した時、警報を消音したのち、図6の破線Aで囲む部分に基づき、脱血針のチェックを行う。脱血針が閉塞されている場合はフラッシュや再穿刺を行い、脱血針が抜けている場合は再穿刺を行う。それ以外の場合は、他の原因を検討することになる。
静脈圧低下の警報が発生した時は、訓練者は、警報を消音したのち、図7の破線Bで囲む部分に基づき、返血針のチェックを行う。返血針が抜けている場合は再穿刺を行う。それ以外の場合は、他の原因を検討することになる。
静脈圧上昇の警報が発生した時は、訓練者は、警報を消音したのち、図8の破線Cで囲む部分に基づき、返血針のチェックを行う。返血針が閉塞している場合はフラッシュや再穿刺を行う。それ以外の場合は、他の原因を検討することになる。
以上、一実施形態を例にして、本発明について詳述したが、本発明は、上で例示した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更実施し得る。
例えば、上記の実施形態では、検知部として、LED及び電磁弁を例示したが、LED以外の発光素子を用いることもできるし、検知部における検知に基づき音を発するブザーなどを用いることもできる。また、電磁弁のほかに電動弁などを用いることもできる。このように、本発明は、検知部における検知に基づき電気的に制御可能なあらゆる部材や装置への応用が可能である。
また、上記の実施形態では、穿刺針12に針金121を接続し、第1の導体112として針金を用い、第2の導体114として電導布を用いるようにした。しかし、いずれの部材も、導電性を有し、電気回路を構成し得るものであれば良く、上記の実施形態で用いた導体に限定されるものではない。例えば、アルミニウム箔などの金属箔や、金属板などを用いても良く、材質や形状を問わず、導電性を有する種々の導体を用いることができる。
10 穿刺トレーニングシミュレータ
11 被穿刺部
111(111a,111b) 模擬血管
112 第1の導体(針金)
113 模擬生体組織
114 第2の導体(電導布)
12(12a,12b) 穿刺針
121 針金
122 注射器本体
13 検知部
131(131a,131b) LED
132(132a,132b) 電磁弁
133 抵抗
20 人工透析シミュレータ
21 模擬血液バッグ
22 動脈側血液回路
23 血液ポンプ
24 動脈チャンバ
25 ダイアライザ
26 静脈チャンバ
27 静脈側血液回路

Claims (4)

  1. 模擬血管と、前記模擬血管内に配置される導体と、前記模擬血管の周囲を被覆して生体組織を模擬した模擬生体組織とを有する被穿刺部と、
    前記模擬生体組織を貫通して前記模擬血管内に穿刺される導電性の穿刺針と、
    前記穿刺針と、前記模擬血管内の導体との導通を検知する検知部と
    を備えるとともに、
    前記検知部における検知に基づき開閉される弁を備え、前記弁が開放されることにより、前記模擬血管内に、血液を模擬した模擬血液が流れ、前記弁が閉鎖されることにより、前記模擬血液の流れが停止する
    穿刺トレーニングシミュレータ。
  2. 前記穿刺針が前記模擬血管を貫通した場合に前記穿刺針の貫通部分が接触する位置に、接地された第2の導体を有する、請求項1に記載の穿刺トレーニングシミュレータ。
  3. 前記検知部における検知に基づき発光又は消光する発光素子を備える、請求項1又は2に記載の穿刺トレーニングシミュレータ。
  4. 請求項1から3までのいずれかに記載の穿刺トレーニングシミュレータと、前記穿刺トレーニングシミュレータにおける弁の下流側に接続された血液回路と、前記血液回路と接続されたダイアライザとを備える、人工透析シミュレータ。
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