JP6552893B2 - ハイブリッド太陽電池モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、太陽光を利用した発電と太陽熱を利用した温水供給を同時に実現するハイブリッド太陽電池モジュールに関する。
太陽光発電は、自然エネルギーを活用する有効な発電システムとして広く浸透している。しかし、太陽光発電を実施するためには、広い受光面を必要とするため、その広い面積をさらに有効活用するために、太陽光発電に付加価値を設けることが検討されている。そのような付加価値の一つとして、太陽光発電システムに、温水供給システムを付加することが提案されている(特許文献1及び2参照)。
図6は、特許文献1に示された従来のソーラーシステムの取付断面図である。ここで、特許文献1に記載のソーラーシステムは、屋根R等の上に並べられた太陽光パネル100の中から一部のパネルを選択し、その下側のみに集熱管120や断熱材130を有するソーラー温水パネル110を設置するもので、ソーラー温水パネル110を最適な位置にレイアウトすることができるという効果を奏している。しかし、太陽光パネル100とソーラー温水パネル110は別々に製造されるため、既存の太陽光パネル100のフレーム150をそのまま用いることができない。つまり、ソーラー温水パネル110の台座160を別途設けることになるため、パネルの設置作業が煩雑である。
図7は、特許文献2に示された一体形成される太陽光熱電温水パネルの組立図である。特許文献2に記載の太陽光熱発電温水パネルでは、太陽光パネル100と集熱管120及び断熱材130を一体の構造としているため、従来のフレームに二つの機能を有するパネルを設置することができるという効果を奏している。
しかし、特許文献2ではほとんど検討されていないが、集熱管120には相当の耐水圧性能や長期間の耐久性が要求され、また、蓄熱性やパネル全体の強度などを十分に検討しなければ、一年中を通して、十分な温水を供給することは難しい。
特開2013−2709号公報 特開2000−241030号公報
このような実情に鑑み、本発明では、太陽光パネルと液体が通過する樹脂製パイプとを一体的に結合し、軽量かつ安価で、さらに長期間の使用に耐えられ、また、一年中を通して温水を高効率で供給することができるハイブリッド太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための第1発明のハイブリッド太陽電池モジュールは、以下の特徴を有する。
太陽光の受光面側に設けられる太陽光パネルと、液体が通過する樹脂製パイプと、ゴム素材と、裏面側に設けられる裏面ガラスと、を一体的に結合してなり、
前記樹脂製パイプは前記太陽光パネルの裏面及び前記裏面ガラスに接触しつつ、スパイラル状に配置されて前記ゴム素材によって包囲され、
太陽光を利用した発電と、太陽熱を利用して前記樹脂製パイプ内を通過する液体の温度上昇とを同時に実現する。
第1発明のハイブリッド太陽電池モジュールは、太陽電池パネルの下部にゴム素材層を設け、その内部に樹脂製パイプが設けられたものであり、その樹脂製パイプに水等の液体を流通させ、太陽光により発電するとともに、太陽熱により温水等を製造する。温水等は樹脂製パイプを流通するので、従来の金属パイプを使用した場合に比べ腐食することがまったく無い。また従来の太陽電池パネルに樹脂製パイプを接着したものに比べ、樹脂製パイプがゴム素材層で覆われていて集熱性・熱伝導性・保温性に優れており、効率よく太陽熱により温水を製造することができる。
更にゴム素材層内に樹脂製パイプがスパイラル状に配置されているので樹脂製パイプが太陽電池パネルと接触している部分の長さが長くなり、太陽電池パネルからの受熱量が格段に増加する。従って樹脂製パイプ内を流れる液体の温度を格段に短時間で昇温することができる。
第2発明のハイブリッド太陽電池モジュールは、第1発明において以下の特徴を有する。
前記太陽光パネルは、表面ガラスと、太陽電池セルを内包する封止材と、セル割れ防止シートとを積層したものである。
第2発明によれば、太陽電池パネルとゴム素材層の間にセル割れ防止シートが挿入されている。従って第2発明のハイブリッド太陽電池モジュールを製造する際に真空加圧によるラミネ−ト加工により製造するが、その際に太陽電池パネルのセル割れを防止することができる。シートがクッション性を有しており衝撃力やプレス力が付加されても太陽電池パネルの太陽電池セルの割れを防止することができる。
このセル割れ防止シートは、出願人が平成26年2月25日に特願2014−34580として出願したものであり、概略以下の構成である。太陽電池モジュール内の太陽電池セルの割れを防止するためにセル割れ防止シートを、太陽電池用バックシートとオレフィンゴム組成物が一体となったセル割れ防止シートとし、300μm以上の厚みでゴム組成物を前記バックシート上に一体にシート化し、前記ゴム組成物は、オレフィンゴム(A)100重量部に対して、オレフィン系樹脂(B)が10から30重量部配合し、加熱成形後のゴム組成物のゴム硬度(JISA)が45から70で、ゴム伸びが100%以上500%以下とした。このセル割れ防止シートは、太陽電池モジュールを降雪地にて設置する場合に、太陽電池モジュールの上に堆積した雪の荷重により太陽電池モジュール内のセル割れを防止する目的で研究開発されたものである。発明者らは、本願のハイブリッド太陽電池を実現するために、このセル割れ防止シートが有効に作用することを見出し、ハイブリッド太陽電池の構成要件として付加した。このセル割れ防止シートをハイブリッド太陽電池モジュールに使用することにより、ハイブリッド太陽電池モジュールの使用中に外的要因により衝撃力が加えられても太陽電池セルが割れることながなく発電機能を維持しながら温水等の製造をすることができる。
第3発明のハイブリッド太陽電池モジュールは、第1発明または第2発明において以下の特徴を有する。
前記太陽光パネルのセル割れ防止シートと前記ゴム素材の間に高熱伝導性シートを積層配置したことを特徴とする。
第3発明のハイブリッド太陽電池モジュールを用いれば、太陽電池パネルのセル割れ防止シートとゴム層の間に高熱伝導シートを積層配置しているので、太陽電池パネルの受熱は速やかに樹脂製パイプに伝達される。これにより樹脂製パイプ内の液体の温度を迅速に温度上昇させることができ、温水の製造効率を格段に向上させることができる。高熱伝導シートとしてはカーボンナノチューブを使用した高熱伝導性シートを採用することができる。また接着性を有する高熱伝導性シートを裏面ガラスとゴム層に内包した樹脂パイプとの間に設けた構成とすることが望ましい。
第4発明のハイブリッド太陽電池モジュールは、第1発明から第3発明のいずれかにおいて以下の特徴を有する。
前記樹脂製パイプが、架橋ポリエチレン樹脂或いはポリブテン樹脂からなる。
第4発明によれば、温水等が流通する樹脂製パイプを架橋ポリエチレン樹脂或いはポリブテン樹脂で構成しているので、耐圧性に優れ樹脂製パイプの破損・破裂等による温水等の漏れが発生する事のないハイブリッド太陽電池モジュールを実現することができる。
第5発明のハイブリッド太陽電池モジュールは、第1発明から第4発明のいずれかにおいて以下の特徴を有する。
前記樹脂製パイプ内の耐水圧性能が、0.2MPa以上である。
第5発明によれば、第4発明と同様の効果が発現する。
第6発明のハイブリッド太陽電池モジュールは、第1発明から第5発明のいずれかにおいて以下の特徴を有する。
前記ハイブリッド太陽電池モジュール1枚に対し、太陽電池セルの合計面積(A)と前記樹脂製パイプの占有面積(B)の比(B/A)が75/25〜40/60である。
第6発明によれば、太陽電池モジュール1枚に対する、太陽電池セルの合計面積(A)と前記樹脂製パイプの占有面積(B)の比(B/A)が75/25〜40/60としている。比(B/A)が75/25を上回るとガラスとガラスに挟まれた樹脂管を挟み、接着しているゴム素材の接着面積が低下し、ガラスとの全接着強度低下により、太陽電池モジュールが破損する虞がある。他方比(B/A)が40/60を下回ると集熱性能が低下し、目的の温水が得られないこと、モジュールの重量が重くなり、設置作業性が著しく低下するため好ましくない。
第7発明のハイブリッド太陽電池モジュールは、第2発明から第6発明のいずれかにおいて以下の特徴を有する。
前記封止材は、オレフィン系封止材又はエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる。
第7発明によれば、封止材としてエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)を封止材とし
て使用することができる。この場合、封止材は公知の封止材であり入手が容易である。ま
たオレフィン系封止材は、出願人が2014年2月25日において特願2014−344
05として出願したものである。このオレフィン系封止材を使用することにより、封止材
としてEVAを使用した場合に比べて太陽電池パネルの発電中に酢酸の発生が非常に少な
く、太陽電池パネル内の電極が腐食することがない。更にこのオレフィン系封止材と太陽
電池パネルの表面側ガラスとの間にEVA封止材を設ける構成とすることも可能である。
第8発明のハイブリッド太陽電池モジュールは、第2発明から第7発明のいずれかにおいて以下の特徴を有する。
前記セル割れ防止シートは、太陽電池用バックシートとオレフィン系ゴム組成物とを一体化したものである。
第8発明によれば、太陽電池パネルに使用するバックシートにオレフィンゴム組成物を
一体化したセル割れ防止シートを使用している。このオレフィン系ゴム組成物は、本願の第2発明において使用しているものと同一のものである。このオレフィン系ゴム組成物をセル割れ防止シートとして使用することにより、第2発明と同様の効果が発現する。
第9発明のハイブリッド太陽電池モジュールは、第8発明において以下の特徴を有する。
前記オレフィン系ゴム組成物のシート厚みが250μm以上で800μm以下である。
第9発明によれば、太陽電池パネルとゴム素材層との間に設けられたオレフィン系ゴム組成物の厚みが250μm以上で800μm以下であり、ハイブリッド太陽電池モジュールを製造する際のラミネート加工におけるプレス力により太陽電池パネル内の太陽電池セルが割れることは無い。
このオレフィン系ゴム組成物の厚みが250μm未満においては、ハイブリッド太陽電池モジュールを製造する際のラミネート加工時のプレス力により太陽電池セルが割れてしまう虞がある。また、このオレフィン系ゴム組成物の厚みが800μmを超えると結晶系セル表面にゴム組成物が回り込み、発電の阻害となることがあるため、好ましくない。
第10発明のハイブリッド太陽電池モジュールは、第1発明から第9発明のいずれかにおいて以下の特徴を有する。
前記樹脂製パイプは前記ハイブリッド太陽電池モジュールから露出部分を有し、前記露出部分同士を接続し前記ハイブリッド太陽電池モジュールの液体の通過する流路を接続し、さらに前記樹脂製パイプの接続部を前記ハイブリッド太陽電池モジュールを設置した下方に収納することができる。
第10発明によれば、樹脂製パイプが太陽電池パネルから露出した部分があり、その露出部分同士を従来の手段で容易に接続することができる。またその露出部分の接続部を太陽電池モジュールの下方に収納することができる。従って本発明の太陽電池モジュールであれば複数枚の太陽電池モジュールを設置する場合に隙間なく敷き詰めて設置することが可能になる。よって省スペース化を実現することができる。
本発明のハイブリッド太陽電池モジュールの斜視図である。 本発明のハイブリッド太陽電池モジュールの断面図である。 本発明のハイブリッド太陽電池モジュールの樹脂製パイプの配置の説明図である。 本発明のハイブリッド太陽電池モジュールの接続方法の説明図である。 本発明のハイブリッド太陽電池モジュールの太陽電池セルの配設状態の説明図である。 従来のソーラーシステムの取付断面図である。 従来の一体形成される太陽光熱電温水パネルの組立図である。
以下、本発明の実施形態を、添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明のハイブリッド太陽電池モジュールの斜視図であり、図2は本発明のハイブリッド太陽電池モジュールの断面図である。また図3は本発明のハイブリッド太陽電池モジュールの直線MNを含む太陽電池モジュール10に平行な平面の平面図であり、本発明のハイブリッド太陽電池モジュールの樹脂製パイプの配置の説明図である。このハイブリッド太陽電池モジュール10は、発電素子である太陽電池セル21を備えた太陽光パネル20と、その太陽光パネル20の裏側に樹脂製パイプ31を有しており、これらをゴム素材50によって接着して一体的に結合したものである。そして、この樹脂製パイプ31に水や不凍液などの液体を流し込み、太陽光パネル20が取り込んだ太陽熱を利用して、樹脂製パイプ内部30に流し込まれた液体の温度を上昇させることを目的とするものである。液体の種類としては、シリコーンチューブやフッ素チューブに置き換えれば、油等も考えられるが、通常は、水の場合には、温水を供給することになるので、浴場施設のような温水を大量に必要とする施設だけで利用するのではなく、一般家庭でも利用することができる。不凍液を使用する場合は、熱交換機にて、上水道系の水を温水とする。希望の温度に満たない場合は、ボイラーで追い炊きするシステムで、快適に、経済的に温水を製造できる。また本発明のハイブリッド太陽電池モジュールが受けた受熱が迅速に樹脂製パイプ31に伝わるので、発電部分である太陽電池セル21の温度上昇が抑制され、ハイブリッド太陽電池の発電効率が向上するという効果も発現する。
このハイブリッド太陽電池モジュール10は、受光面側には太陽電池パネル20の表面ガラス22、裏面側に裏面ガラス51を備えて、樹脂製パイプ31はゴム素材層50により内包した構成となっている。ゴム素材層50としては、好ましくはオレフィン系ゴムを用いるのがよい。オレフィン系ゴムに接着機能を有する素材を含有させ、後述するラミネート加工において受ける熱により樹脂製パイプ31とゴム素材50を一体的に接着することができる。尚構造的には、樹脂製パイプ31の頂点部分は太陽電池パネル20のセル割れ防止シート(バックシート)24の下に積層した高熱伝導性シート25及び裏面側ガラス51と接触している。樹脂パイプ31が高熱伝導性シートと接触しているので、太陽電池パネル20側からの太陽熱が高効率で樹脂パイプ31内の水等に伝わる。またこのように表面側ガラス22と裏面側ガラス51で内包する構成にすることで、蓄熱効果を高め、さらにハイブリッド太陽電池モジュール10全体の強度を高めることができる。なお、太陽光パネル20の表面ガラス22と太陽電池セル21及びセル割れ防止シート24の接着及び封止には封止材23が用いられている。この封止材23としては、EVA(エチレン―酢酸ビニル共重合体)を用いるのがよい。またこの封止材としては、出願人が2014年2月25日において特願2014−34405として出願したオレフィン系封止材を使用することができる。またこの高熱伝導性シート25は接着性を有するものとし、裏面ガラスとゴム素材層及びゴム素材層に内包した樹脂パイプとの間に設けた構成とすることが望ましい。
従来、このような太陽熱を吸収する集熱管としては、銅製のものが用いられてきた。しかし、太陽光パネル20と一体化する場合には、長期間の使用に耐えられなければならないことと、銅製の場合には放熱が早いため、特に温水を必要とする冬場には十分な蓄熱ができず、温水を供給するという効果を果たすことが難しくなる。そこで、本発明では、耐蝕性に優れ、かつ、放熱しにくいという特徴を持つ樹脂製パイプ31を採用することとしている。樹脂製パイプ31の素材としては、ポリエチレン、シリコーン、フッ素系、塩ビ等を用いることができるが、好ましくはエチレン系で、特に架橋ポリエチレンパイプ及びポリブテン樹脂パイプを用いるのが最適である。
なお、樹脂製パイプ31の耐水圧性能としては、25℃で、0.2MPa以上が必要となる。これだけの耐水圧性能がなければ、ハイブリッド太陽電池モジュール10は面外方向に膨らみ、ハイブリッド太陽電池モジュール10を破壊する恐れがあるためである。
また、図3に示すように、1枚のハイブリッド太陽電池モジュール10に対し、樹脂製パイプ31は、スパイラル状に配設されている。図3では、1本の樹脂パイプ31をスパイラル状に配設しているが、2本または3本を並列にしてスパイラル状に配設する構成も可能である。このような形態で樹脂パイプ31を配設することにより、太陽熱の樹脂パイプ31への吸熱量を増やすことができ、高効率で温水を製造することができる。また図3では本発明のハイブリッド太陽電池モジュールの面内に水等の流入口32と流出口33を設けている。これを太陽電池モジュールの樹脂パイプ31の流入口と流出口の近傍にゴム層のない露出部を設けることにより裏面ガラス側にほぼ直角に樹脂パイプ31を引き出し流入口32と流出口33とすることも可能である。
1枚のハイブリッド太陽電池モジュール10に対する、太陽電池セルの合計面積(A)とスパイラル状に配設された前記樹脂製パイプの占有面積(B)の比(B/A)が75/25〜40/60としている。太陽電池セル21の合計面積(A)は、図5に示すように太陽電池パネル内の太陽電池セル21の1枚当りの面積(a)にセル枚数(N)を掛けたものであり、A=a×Nで算出すれば良い。また樹脂パイプの占有面積(B)は、樹脂パイプ31の外径(d)に樹脂パイプ31の長さ(L)を掛けたものであり、B=d×Lで算出すれば良い。
ゴム素材50としては、前述のとおり、好ましくはオレフィン系ゴムを用いるのがよい。オレフィン系ゴムに接着機能を有する素材を含有させ、後述するラミネート加工において受ける熱により樹脂製パイプ31とゴム素材50を一体的に接着することができる。
図4は、本発明のハイブリッド太陽電池モジュールを実際に設置した状態を示したものである。4枚の太陽電池モジュール10(1)・10(2)・10(3)・10(4)が設置される場合で説明する。流入口32と流出口33を上述のように裏面ガラス51側にほぼ直角に引き出すことができる。これにより本発明の太陽電池モジュールを図4のように隙間なく敷き詰めることができる。太陽電池モジュール10(1)の流入口32(1)と太陽電池モジュール10(2)の流出口33(2)を接続用パイプ34で接続する。以下同様に、太陽電池モジュール10(2)と太陽電池モジュール10(3)、太陽電池モジュール10(3)と太陽電池モジュール10(4)を接続用パイプ34で接続する。接続用パイプ34は、各太陽電池モジュールの流入口32と流出口33で、接続部35を有する。以上、図4に示すように各太陽電池モジュールの流入口32と流出口33が接続される。従って接続部の配管は太陽電池モジュールの底部に配置されることになる。従来の公知技術により接続作業は可能となり、設置作業も容易である。また隙間なく太陽電池モジュールを設置することが可能であり省スペース化が可能である。
以下に本発明のハイブリッド太陽電池モジュールの製造方法について簡単に説明する。 本発明に係るハイブリッド太陽電池モジュール10は、ラミネート装置により真空雰囲気において加圧プレスして製造される。太陽電池パネル20の構成部材(表面ガラス22・封止材23・太陽電池セル21・セル割れ防止シート24)、高伝熱性シート25、ゴム素材50、樹脂製パイプ31、高伝熱性シート25、及び裏面ガラス51を積層配置し、ラミネート装置の真空引工程及び加圧工程により製造される。従って、加圧工程において、樹脂製パイプ31の占有面積が少なくなると潰れてしまう恐れがある。このため樹脂製パイプ31は、所定の面積が必要である。
[実施例1]
日清紡メカトロニクス株式会社製PVL-1537を用いて、真空時間(8分)、ピン立て(8分)、プレス温度160℃、プレス時間30分の成型条件で、素材(1)から素材(9)の順番でレイアップし、通常の当業者が行う太陽電池モジュール生産の手順で成型した。なお、樹脂管が潰れないように高さ22mmのアルミバーを四隅に置いて、プレスした。電極は、表面ガラスと裏面ガラスの間から取り出し、電極部は、素材(5)で挟んで、同時成型した。以上のように太陽電池モジュールを成型後、オーナンバ社製ジャンクションボックスとはんだ接合した。アルミフレームを取り付け、通常の製品と同様の外観の製品が得られた。
(1)表面ガラス:強化ガラス(2.5t)
(2)三井化学社製EVA(エバフレックス)
(3)オレフィンゴム(300μm)/COC樹脂フィルム(75μm):日清紡メカトロニクス株式会社製
(4)6インチ単結晶セルストリング 36直
(5)EPDM(450μm)封止材/バックシート(リンテック社製)
日清紡メカトロニクス株式会社製
(6)高熱伝導シート1000μm 熱伝導率0.5(W/(m・K))
(7)イノアック社製7A架橋ポリエチレン樹脂管(樹脂製パイプ)及びオレフィンゴムコンパウンド(ゴム素材層)
樹脂管は、7A管30mを2本官併せて60m円形状(スパイラル状)に巻いたものをレイアップした。
(8)高熱伝導シート1000μm 熱伝導率0.5(W/(m・K))
(9)裏面ガラス:強化ガラス(2.5t)
[実施例2]
樹脂管は、5A管40mを2本官併せて80m円形状に巻いたものをレイアップした。これ以外は、実施例1と同様に太陽電池モジュールを作製した。
[実施例3]
樹脂管は、10A管30mを40m円形状に巻いたものをレイアップした。これ以外は、実施例1と同様に太陽電池モジュールを作製した。
実施例1から実施例3の太陽電池モジュールを、通常の太陽電池モジュールの設置角度にて図4のように4枚接続して設置した。太陽電池モジュールを太陽光照射下において発電と温水製造の検証実験を行った。常温の水道水を流すことにより80L/hの流量で40℃以上の温水が得られることを確認した。
10 ハイブリッド太陽電池モジュール
20 太陽光パネル
21 太陽電池セル
22 表面ガラス
23 封止材
24 セル割れ防止シート
25 高熱伝導性シート
30 パイプ内部
31 樹脂製パイプ
32 流入口
33 流出口
34 接続用パイプ
35 接続部
50 ゴム素材
51 裏面ガラス


Claims (9)

  1. 太陽光の受光面側に設けられ、受光面側から順に表面ガラスと、太陽電池セルを内包する封止材と、セル割れ防止シートと、を積層した太陽光パネルと、液体が通過する樹脂製パイプと、ゴム素材と、裏面側に設けられる裏面ガラスと、前記セル割れ防止シートと前記ゴム素材との間に積層配置した高熱伝導性シートと、を一体的に結合してなり、
    前記樹脂製パイプは、前記セル割れ防止シートと前記ゴム素材との間に積層配置した高熱伝導性シート及び前記裏面ガラスに接触しつつ、スパイラル状に配置されて前記ゴム素材によって包囲され、
    太陽光を利用した発電と、太陽熱を利用して前記樹脂製パイプ内を通過する液体の温度上昇とを同時に実現することを特徴とするハイブリッド太陽電池モジュール。
  2. 太陽光の受光面側に設けられ、受光面側から順に表面ガラスと、太陽電池セルを内包する封止材と、セル割れ防止シートと、を積層した太陽光パネルと、液体が通過する樹脂製パイプと、ゴム素材と、裏面側に設けられる裏面ガラスと、前記セル割れ防止シートと前記ゴム素材との間に積層配置した高熱伝導性シートと、前記裏面ガラスと前記ゴム素材との間に積層配置した高熱伝導性シートと、を一体的に結合してなり、
    前記樹脂製パイプは、前記セル割れ防止シートと前記ゴム素材との間に積層配置した高熱伝導性シート及び前記裏面ガラスと前記ゴム素材との間に積層配置した高熱伝導性シートに接触しつつ、スパイラル状に配置されて前記ゴム素材によって包囲され、
    太陽光を利用した発電と、太陽熱を利用して前記樹脂製パイプ内を通過する液体の温度上昇とを同時に実現することを特徴とするハイブリッド太陽電池モジュール。
  3. 前記樹脂製パイプが、架橋ポリエチレン樹脂或いはポリブテン樹脂からなることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載のハイブリッド太陽電池モジュール。
  4. 前記樹脂製パイプ内の耐水圧性能が、0.2MPa以上であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載のハイブリッド太陽電池モジュール。
  5. 前記ハイブリッド太陽電池モジュール1枚に対し、太陽電池セルの合計面積(A)と前記樹脂製パイプの占有面積(B)の比(B/A)が75/25〜40/60であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載のハイブリッド太陽電池モジュール。
  6. 前記封止材は、オレフィン系封止材又はエチレン−酢酸ビニル共重合体からなることを特徴とする請求項から請求項のいずれかに記載のハイブリッド太陽電池モジュール。
  7. 前記セル割れ防止シートは、太陽電池用バックシートとオレフィン系ゴム組成物とを一体化したものであることを特徴とする請求項から請求項のいずれかに記載のハイブリッド太陽電池モジュール。
  8. 前記オレフィン系ゴム組成物のシート厚みが250μm以上で800μm以下であることを特徴とする請求項に記載のハイブリッド太陽電池モジュール。
  9. 前記樹脂製パイプは前記ハイブリッド太陽電池モジュールから露出部分を有し、前記露出部分同士を接続し前記ハイブリッド太陽電池モジュールの液体の通過する流路を接続し、さらに前記樹脂製パイプの接続部を前記ハイブリッド太陽電池モジュールを設置した下方に収納することができることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載のハイブリッド太陽電池モジュール。
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