実施の形態1.
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作が可能なトリガボタン121(図3を参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン121に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ125(図3を参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図3を参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図3を参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図3を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。
演出表示装置9の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)18cが設けられている。この実施の形態では、合計数を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられていることにより、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9の表示画面には、現在実行中の変動表示に対応した所定表示が表示されるアクティブ表示領域9Aが設けられている。この実施の形態では、アクティブ表示領域9Aには、所定表示として、合算保留記憶表示部18cに表示される保留表示と同様の態様の表示が行われる。以下、アクティブ表示領域9Aに表示される保留表示と同様の態様の表示をアクティブ表示ともいう。なお、現在実行中の変動表示に対応した表示であることが認識できるものであれば、必ずしも保留表示と同様の態様の表示である必要はなく、他の図形やキャラクタなどを表示してもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、図1に示すように演出表示装置9の上方には、可動部材用モータ78aの駆動により動作可能は可動部材78が設けられている。この実施の形態では、可動部材78は、例えば、蝶を模した形状に形成され、可動部材用モータ78aの駆動により下方に向かって可動することによって、演出表示装置9の表示画面の一部に被さるような態様で動作可能に構成されている。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器10は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLEDなどにかぎらず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態(確変状態)に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行(この実施の形態では、時短状態に移行)する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定のバックアップ期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや、確変フラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、ターミナル基板160を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
なお、演出制御手段には、後述するように、スティックコントローラ122が備えるトリガセンサ125や傾倒方向センサユニット123、バイブレータ用モータ126、およびプッシュボタン120が備えるプッシュセンサ124にも接続されているのであるが(図3参照)、図2では図示を省略している。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介して可動部材用モータ78aに駆動信号を出力することにより、可動部材78を可動させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定の演出期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(通常大当り、確変大当り、突然確変大当り、小当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(ステップS44)。そして、ステップS14に移行する。なお、ステップS44において、CPU56は、例えば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド(図13参照)も送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことにもとづいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、ステップS44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−3の変動パターンが用意されている。このうち、非リーチPA1−1は、リーチを伴わず且つ擬似連や滑り演出も伴わない変動パターンであって、短縮変動でない通常変動用の変動パターン(本例では、変動時間12.50秒)である。また、非リーチPA1−2は、リーチを伴わず且つ擬似連や滑り演出も伴わない変動パターンであって、短縮変動用の変動パターン(本例では、変動時間8.00秒)である。また、非リーチPA1−3は、リーチを伴わず且つ擬似連や滑り演出も伴わない変動パターンであって、短縮変動よりもさらに変動時間が短い超短縮変動用の変動パターン(本例では、変動時間2.00秒)である。
なお、この実施の形態では、図6に示すように、非リーチはずれとなる場合には擬似連や滑り演出を伴う変動パターンが含まれない場合を示しているが、非リーチはずれとなる場合にも擬似連や滑り演出を伴う変動パターンを設けるように構成してもよい。
また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図6に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図6において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図6に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態や時短状態(すなわち、確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図8(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図8(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図8(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図8(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図8(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図8(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図8(D),(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図8(D)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図8(E)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して5個の判定値が割り当てられている(40分の5の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して1個の判定値が割り当てられている(40分の1の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別として、「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」がある。なお、この実施の形態では、大当り遊技において実行されるラウンド数が15ラウンドおよび2ラウンドの2種類である場合を示しているが、大当り遊技において実行されるラウンド数は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、10ラウンドの大当り遊技に制御する10R確変大当りや、7ラウンドの大当り遊技に制御する7R確変大当り、5ラウンドの大当り遊技に制御する5R確変大当りが設けられていてもよい。また、この実施の形態では、大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」の3種類である場合を示しているが、3種類にかぎらず、例えば、4種類以上の大当り種別を設けるようにしてもよい。また、逆に、大当り種別が3種類よりも少なくてもよく、例えば、大当り種別として2種類のみ設けられていてもよい。
「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に時短状態のみに移行させる大当りである(後述するステップS167参照)。そして、時短状態に移行した後、変動表示を所定回数(この実施の形態では100回)終了すると時短状態が終了する(ステップS168,S137〜S140参照)。なお、変動表示を所定回数終了する前であっても、次の大当りが発生した場合にも、時短状態を終了する(ステップS132参照)。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するステップS169,S170参照)。そして、次の大当りが発生するまで、確変状態および時短状態が継続する(ステップS132参照)。
また、「突然確変大当り」とは、「通常大当り」や「確変大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。また、「通常大当り」や「確変大当り」では、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が29秒と長いのに対して、「突然確変大当り」では1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が0.1秒と極めて短く、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞することは殆ど期待できない。そして、この実施の形態では、その突然確変大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するステップS169,S170参照)。そして、次の大当りが発生するまで、確変状態および時短状態が継続する(ステップS132参照)。
なお、突然確変大当りの態様は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、大入賞口の開放回数は通常大当りや突然確変大当りと同じ15回(15ラウンド)とし、大入賞口の開放時間のみ0.1秒と極めて短くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。なお、大当り種別が全て確変大当りであるように構成する場合、小当りを設けなくてもよい。また、大当り種別が全て確変大当りである場合に小当りを設けるように構成する場合には、確変状態(高確率状態)に移行されるのみで時短状態(高ベース状態)を伴わない突然確変大当りを設けるようにすること(大入賞口の開放パターンも突然確変大当りと小当りの場合とで同じにすること)が好ましい。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図9(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図9(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図9(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、図9(A),(B)に示すように、この実施の形態では、「通常大当り」または「確変大当り」である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が150〜251であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、スーパーリーチ大当りについて、擬似連を伴う変動パターン種別(スーパーPA3−3、スーパーPA3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)と、擬似連を伴わない変動パターン種別(スーパーPB3−3、スーパーPB3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)とに分けてもよい。この場合、通常大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aおよび確変大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bの両方において、スーパーリーチかつ擬似連を伴う変動パターン種別と、スーパーリーチかつ擬似連を伴わない変動パターン種別とが割り当てられることになる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて突然確変大当り状態に制御する場合には、通常大当りや確変大当りによる大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図9(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図9(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図10(A)〜(C)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。このうち、図10(A)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示している。また、図10(B)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを示している。また、図10(C)は、遊技状態が確変状態や時短状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、図10(A),(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が230〜251であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、図10(A)、(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1〜79であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともリーチを伴わない(擬似連や滑り演出などの演出も伴わない)通常変動の変動表示が実行されること(非リーチCA2−1の変動パターン種別となることから、後述する図12に示すように非リーチ通常変動の非リーチPA1−1の変動パターンとなること)がわかる。そのようなテーブル構成により、この実施の形態では、判定テーブル(はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A,135B)は、リーチ用可変表示パターン(リーチを伴う変動パターン)以外の可変表示パターンのうちの少なくとも一部に対して、保留記憶手段(第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)が記憶する権利の数(第1保留記憶数や第2保留記憶数、合算保留記憶数)にかかわらず、共通の判定値(図10(A),(B)に示す例では1〜79)が割り当てられるように構成されている。なお、「リーチ用可変表示パターン以外の可変表示パターン」とは、この実施の形態で示したように、例えば、リーチを伴わず、擬似連や滑り演出などの演出も伴わず、可変表示結果が大当りとならない場合に用いられる可変表示パターン(変動パターン)のことである。
また、図10(A)、(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1〜99であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともリーチを伴わない(擬似連や滑り演出などの演出も伴わない)通常変動、短縮変動または超短縮変動のいずれかの変動表示が実行されること(少なくとも非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3のいずれかの変動パターン種別となることから、後述する図12に示すように非リーチ通常変動の非リーチPA1−1〜非リーチPA1−3のいずれかの変動パターンとなること)がわかる。
なお、この実施の形態では、図10に示すように、確変状態や時短状態(高ベース状態)において非リーチCA2−3の変動パターン種別を選択して非リーチPA1−3の超短縮変動の変動パターンを決定可能であるとともに、通常状態(低ベース状態)であっても合算保留記憶数が3以上であれば非リーチPA1−3の超短縮変動の変動パターンを決定可能である場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、確変状態や時短状態(高ベース状態)である場合にのみ、非リーチCA2−3の変動パターン種別を選択して非リーチPA1−3の超短縮変動の変動パターンを決定可能に構成してもよい。また、例えば、通常状態(低ベース状態)であって合算保留記憶数が3未満であっても低い確率で超短縮変動の変動パターンを決定可能に構成してもよいし、確変状態や時短状態(高ベース状態)である場合に非リーチCA2−1や非リーチCA2−2の変動パターン種別を選択して通常変動や短縮変動の変動パターンを決定可能に構成してもよい。
また、この実施の形態では、非リーチの変動パターンとして、通常変動(変動時間12.5秒)の非リーチPA1−1と、短縮変動(変動時間8.0秒)の非リーチPA1−2と、超短縮変動(変動時間2.0秒)の非リーチPA1−3との3種類の変動パターンを用いる場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、4種類以上の非リーチの変動パターンを設けるように構成してもよい。この場合、例えば、この実施の形態で示した非リーチPA1−1〜PA1−3の変動パターンに加えて、変動時間4.0秒の非リーチの変動パターンを設けるように構成してもよい。
図11(A),(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
図12は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図13および図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図13および図14に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001,A002(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。この実施の形態では、大当りの種類に応じて、大当り開始指定コマンドまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンドが用いられる。具体的には、「通常大当り」や「確変大当り」である場合には大当り開始指定コマンド(A001(H))が用いられ、「突然確変大当り」や「小当り」である場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(A002(H))が用いられる。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。また、A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。なお、大当り終了指定コマンド(A301(H))は、「通常大当り」や「確変大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。コマンドA302(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が時短状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、以下、第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンドC2XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)である。また、コマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す演出制御コマンド(変動カテゴリコマンド)である。
この実施の形態では、後述する入賞時演出処理(図22参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時に、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りや小当りとなることを指定する値や、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄指定コマンドに設定されている値にもとづいて、表示結果が大当りや小当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドにもとづいて、変動パターン種別判定用乱数の値が所定の判定値となる場合には変動パターン種別を認識できる。
図15は、図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図15に示すように、この実施の形態では、大当りや小当りとなるか否かと、大当りの種別とに応じて、EXTデータが設定され、図柄指定コマンドが送信される。
例えば、後述する入賞時演出処理において、「はずれ」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄1指定コマンド)を送信する。また、例えば、「通常大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「01(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄2指定コマンド)を送信する。また、例えば、「確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「02(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄3指定コマンド)を送信する。また、例えば、「突然確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「03(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄4指定コマンド)を送信する。また、例えば、「小当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「04(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄5指定コマンド)を送信する。なお、図柄指定コマンドに設定されるEXTデータと、表示結果指定コマンドに設定されるEXTデータとを共通化してもよい。そのように構成すれば、図柄指定コマンドを設定する際と表示結果指定コマンドを設定する際とで、読み出すデータを共通化することができる。
図16および図17は、変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。図16および図17に示すように、この実施の形態では、いずれの遊技状態であるかと、特別図柄や演出図柄の表示結果がいずれの表示結果となるかと、始動入賞時に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になると判定したとかとに応じて、EXTデータに値が設定され、変動カテゴリコマンドが送信される。
例えば、始動入賞時に、遊技状態が通常状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となる場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した変動カテゴリ1コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値1〜79の範囲には非リーチCA2−1の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ1コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別が非リーチCA2−1となることを認識することができる。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜89となる場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した変動カテゴリ2コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が90〜99となる場合には、EXTデータに「02(H)」を設定した変動カテゴリ3コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が100〜169となる場合には、EXTデータに「03(H)」を設定した変動カテゴリ4コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が170〜199となる場合には、EXTデータに「04(H)」を設定した変動カテゴリ5コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が200〜214となる場合には、EXTデータに「05(H)」を設定した変動カテゴリ6コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が215〜229となる場合には、EXTデータに「06(H)」を設定した変動カテゴリ7コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が230〜251となる場合には、EXTデータに「07(H)」を設定した変動カテゴリ8コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値230〜251の範囲にはスーパーCA2−7の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ8コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がスーパーCA2−7となることを認識することができる。
なお、上記のいずれの変動カテゴリに属するかを判定するために用いられる閾値79、89、99、169、199、214および229は、具体的には、図10(A),(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップして導き出されたものである。このことは、以降の変動カテゴリ9〜10,21〜29についても同様であり、図9(A)〜(D)や図10(C)に示す変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップしてカテゴリ判定のために用いられる閾値が導き出される。
また、例えば、始動入賞時に、遊技状態が確変状態または時短状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となる場合(すなわち、非リーチCA2−3の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「08(H)」を設定した変動カテゴリ9コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が220〜251となる場合(すなわち、スーパーCA2−7の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「09(H)」を設定した変動カテゴリ10コマンドを送信する。
なお、遊技状態が確変状態や時短状態である場合にも、判定値230〜251の範囲にスーパーCA2−7の変動パターン種別を割り当てるようにしてもよい。そのようにすれば、遊技状態にかかわらず、スーパーCA2−7の変動パターン種別に対して共通の判定値が割り当てられるようにすることができる。そのため、後述する入賞時演出の処理のステップS232の処理を実行する際に、はずれであれば、遊技状態にかかわらず共通の判定処理を行えばよくなり、プログラム容量をより低減することができる。また、この場合、ステップS226の遊技状態の判定処理も不要とすることができる。
また、例えば、始動入賞時に、「通常大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「10(H)」を設定した変動カテゴリ21コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が75〜149となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「11(H)」を設定した変動カテゴリ22コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が150〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「12(H)」を設定した変動カテゴリ23コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、「確変大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「13(H)」を設定した変動カテゴリ24コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が39〜79となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「14(H)」を設定した変動カテゴリ25コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「15(H)」を設定した変動カテゴリ26コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、突然確変大当りとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となる場合(すなわち、特殊CA4−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「16(H)」を設定した変動カテゴリ27コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が101〜251場合(すなわち、特殊CA4−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「17(H)」を設定した変動カテゴリ28コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、小当りとなると判定した場合、CPU56は、EXTデータに「18(H)」を設定した変動カテゴリ29コマンドを送信する。
なお、始動入賞時に入賞時判定を行ったときと実際に変動表示を開始するときとでは必ずしも合算保留記憶数が同じであるとは限らないのであるから、入賞時判定結果指定コマンドで示される変動パターン種別が実際に変動表示で用いられる変動パターン種別と一致しない場合も生じうる。しかし、この実施の形態では、少なくとも非リーチCA2−1、スーパーCA2−7およびスーパーCA3−3の変動パターン種別については、合算保留記憶数にかかわらず共通の判定値が割り当てられているのであるから(図9、図10参照)、入賞時判定結果と実際に実行される変動表示の変動パターン種別とで不整合が生じない。そのため、この実施の形態では、このうちスーパーCA2−7またはスーパーCA3−3の変動パターン種別になるとの入賞時判定結果にもとづいて先読み予告演出の一種である保留等予告演出が実行される。なお、非リーチCA2−1の変動パターン種別となる場合にも保留等予告演出を実行可能に構成してもよい。また、非リーチCA2−1、スーパーCA2−7およびスーパーCA3−3の変動パターン種別となると判定した場合にのみ、図16および図17に示す変動カテゴリコマンド(具体的には、変動カテゴリ1コマンド、変動カテゴリ8コマンド、変動カテゴリ23コマンド、変動カテゴリ26コマンドのみ)を送信し、それ以外の変動パターン種別の入賞時判定結果の場合には変動カテゴリコマンドを送信しないようにしてもよい。また、非リーチCA2−1、スーパーCA2−7およびスーパーCA3−3以外となると入賞時判定された場合には、変動パターン種別を特定不能であることを示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。
なお、「先読み予告演出」とは、予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前に実行される予告演出のことである。この実施の形態では、後述するように、始動入賞が発生したときに先読み予告演出の一種である保留等予告演出の実行を決定すると、保留表示やアクティブ表示を通常態様(本例では、白色の丸形表示)とは異なる特殊表示態様(本例では、青色や、緑色、赤色の丸形表示、または宝箱を模した表示)に変化させる保留等予告演出を実行する。なお、この実施の形態では、保留等予告演出を実行する場合、始動入賞が発生したタイミングで通常態様またはいずれかの特殊表示態様で保留表示の表示を開始し、その後の変動表示の各変化タイミング(後述する変動開始時、変動中期、または変動後期)で作用演出が実行されて予告対象の保留表示がいずれかの特殊表示態様に順次変化していく演出が実行される。また、その後、予告対象の変動表示が開始されるタイミングで、予告対象の保留記憶が消化されて、予告対象の保留表示が消去されるとともに、アクティブ表示領域9Aにおいてアクティブ表示が表示され、その予告対象の変動表示でも各変化タイミング(後述する変動開始時、変動中期、または変動後期)で作用演出が実行されてアクティブ表示がいずれかの特殊表示態様に変化可能である(従って、この実施の形態では、保留等予告演出には、少なくとも、作用演出を実行する部分と予告対象の保留表示やアクティブ表示が変化する部分との両方が含まれる)。そして、予告対象の変動表示を終了すると、その特殊表示態様のアクティブ表示が消去される。従って、この実施の形態では、保留等予告演出が実行されると、特殊表示態様の表示(保留表示、アクティブ表示)が予告対象の変動表示を終了するまで継続される。
なお、先読み予告演出の演出態様は、この実施の形態で示したものにかぎらず、保留等予告演出に加えて、例えば、先読み予告演出として、複数変動にわたって連続してチャンス目図柄などの特殊表示結果を停止表示させる演出を実行したり、複数変動にわたってカウントダウンするような態様の演出を実行したり、背景画面が変化するような態様で演出モードを変更する演出を実行したりするなど、様々な態様が考えられる。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図13および図14に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
図18および図19は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。また、CPU56は、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS313,S314)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行い、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図30参照)、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、大入賞口開放中指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。また、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大入賞口開放中処理では、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、大当り中開放後指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全ての開放を終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10)に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図20は、ステップS312,S314の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。このうち、図20(A)は、ステップS312の第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。また、図20(B)は、ステップS314の第2始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
まず、図20(A)を参照して第1始動口スイッチ通過処理について説明する。第1始動口スイッチ13aがオン状態の場合に実行される第1始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップS1211A)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1212A)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213A)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップS1214A)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図21(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図21(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図21(A)には、合算保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図21(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図21(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1215A)。なお、ステップS1215Aの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第1始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図21(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図21(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時演出処理を実行する(ステップS1216A)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1217A)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1218A)。また、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1219A)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1220A)。
なお、ステップS1217A,S1218Aの処理を実行することによって、この実施の形態では、CPU56は、第1始動入賞口13に始動入賞してステップS1216Aの入賞時演出処理を実行するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1217A〜S1220Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞が発生してステップS1216Aの入賞時演出処理を実行したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
次に、図20(B)を参照して第2始動口スイッチ通過処理について説明する。第2始動口スイッチ14aがオン状態の場合に実行される第2始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS1211B)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1212B)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213B)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップS1214B)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図21(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1215B)。なお、ステップS1215Bの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第2始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、入賞時演出処理を実行する(ステップS1216B)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1217B)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1218B)。また、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1219B)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1220B)。
なお、ステップS1217B,S1218Bの処理を実行することによって、この実施の形態では、CPU56は、第2始動入賞口14に始動入賞してステップS1216Bの入賞時演出処理を実行するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1217B〜S1220Bの処理が実行されることによって、第2始動入賞口14への始動入賞が発生してステップS1216Bの入賞時演出処理を実行したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第2始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
図22は、ステップS1216A,S1216Bの入賞時演出処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理では、CPU56は、まず、ステップS1215A,S1215Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS220)。この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時演出処理を実行することによって、あらかじめ大当りや小当りとなるか否かや、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動表示結果や変動パターン種別を予測し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって演出図柄の変動表示中に大当りやスーパーリーチとなることを予告する保留等予告演出を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(ステップS220のN)、CPU56は、遊技状態が高確率状態(確変状態)であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS221)。確変フラグがセットされていれば、CPU56は、ステップS1215A,S1215Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の右欄に示す確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS222)。なお、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS221で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(ステップS222のN)、CPU56は、ステップS1215A,S1215Bで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(B),(C)に示す小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS223)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(ステップS1216Aの入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(ステップS1216Bの入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(ステップS223のN)、CPU56は、「はずれ」となることを示すEXTデータ「00(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS224)。
次いで、CPU56は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(ステップS225)。この実施の形態では、CPU56は、ステップS225において、遊技状態が確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否か(具体的には、確変フラグおよび時短フラグがセットされているか否か)を判定する。なお、始動入賞時にステップS225で確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS225で確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS225で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
そして、CPU56は、ステップS225の判定結果に応じて、はずれ用の各閾値を設定する(ステップS226)。この実施の形態では、あらかじめ閾値判定を行う閾値判定プログラムが組み込まれており、閾値より大きいか否かを判定することにより、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかが判定され、図16および図17に示す変動カテゴリコマンドに設定するEXTデータの値が決定される。
例えば、CPU56は、遊技状態が確変状態または時短状態であると判定した場合には閾値219を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値219以下であるか否かを判定し、閾値219以下である場合(すなわち、1〜219である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「08(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値219以下でない場合(すなわち、220〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「09(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
また、例えば、CPU56は、遊技状態が通常状態であると判定した場合には、合算保留記憶数にかかわらず、閾値79、89、99、169、199、214および229を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値79以下であるか否かを判定し、閾値79以下である場合(すなわち、1〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「00(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値89以下である場合(すなわち、80〜89である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「01(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値99以下である場合(すなわち、90〜99である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「02(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値169以下である場合(すなわち、100〜169である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「03(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値199以下である場合(すなわち、170〜199である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「04(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値214以下である場合(すなわち、200〜214である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「05(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値229以下である場合(すなわち、215〜229である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「06(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値229以下でない場合(すなわち、230〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「07(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
なお、上記に示す閾値判定の例では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していくので、後の順番の閾値で判定されたものが前の順番の閾値以下の範囲内となることはない。すなわち、閾値79以下であるか否かを判定した後に、閾値89以下であるか否かを判定するときには、前の順番の閾値以下の1〜79の範囲内となることはなく、80〜89の範囲であるか否かを判定することになる。また、この実施の形態では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していく場合を示したが、逆に大きい方から順に229、214、199、169、99、89および79と判定していってもよい。このことは、以下に示す他の閾値を用いた判定を行う場合も同様である。
なお、ステップS225の遊技状態の判定を行うことなく、常に通常状態における閾値を設定するようにしてもよい。そのように構成しても、少なくとも「非リーチはずれ」となる変動パターン種別と「スーパーリーチはずれ」となる変動パターン種別とに関しては判定値の範囲が共通化されているのであるから、「非リーチはずれ」や「スーパーリーチはずれ」となるか否かについては判定することができる。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致した場合には(ステップS223のY)、CPU56は、「小当り」となることを示すEXTデータ「04(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS227)。
次いで、CPU56は、小当り用の閾値を設定する(ステップS228)。なお、この実施の形態では、CPU56は、閾値251を設定するものとし、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値251以下である(1〜251である)と判定して、変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「18(H)」を設定すると判定するものとする(図17参照)。なお、小当りである場合には、閾値判定を行うことなく、そのままEXTデータ「18(H)」を設定すると判定するようにしてもよい。
ステップS220またはステップS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU56は、ステップS1215A,S1215Bで抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種別を判定する(ステップS229)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(ステップS1216Aの入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(D)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(ステップS1216Bの入賞時演出処理を実行する場合)には、図8(E)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
次いで、CPU56は、大当り種別の判定結果に応じたEXTデータを図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS230)。この場合、「通常大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「通常大当り」となることを示すEXTデータ「01(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「確変大当り」となることを示すEXTデータ「02(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「突然確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「突然確変大当り」となることを示すEXTデータ「03(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。
そして、CPU56は、ステップS229で判定した大当り種別に応じて、大当り用の各閾値を設定する(ステップS231)。
例えば、CPU56は、「通常大当り」と判定した場合には、閾値74および149を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値74以下であるか否かを判定し、閾値74以下である場合(すなわち、1〜74である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「10(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値149以下である場合(すなわち、75〜149である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「11(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値149以下でない場合(すなわち、150〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「12(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
また、例えば、CPU56は、「確変大当り」と判定した場合には、閾値38および79を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値38以下であるか否かを判定し、閾値38以下である場合(すなわち、1〜38である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「13(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値79以下である場合(すなわち、39〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「14(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値79以下でない場合(すなわち、80〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「15(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
また、例えば、CPU56は、「突然確変大当り」と判定した場合には、閾値100を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値100以下であるか否かを判定し、閾値100以下である場合(すなわち、1〜100である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「16(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値100以下でない場合(すなわち、101〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「17(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
次いで、CPU56は、ステップS226,S228,S231で設定した閾値と、ステップS1215A,S1215Bで抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)とを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する(ステップS232)。
なお、ステップS226,S228,S231において、あらかじめ定められた閾値を設定するのではなく、変動パターン種別判定テーブル(図9、図10参照)を設定するようにし、ステップS232において、設定した変動パターン種別判定テーブルを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲やいずれの変動パターン種別となるかを判定するようにしてもよい。
そして、CPU56は、判定結果に応じたEXTデータを変動カテゴリコマンドに設定する処理を行う(ステップS233)。具体的には、CPU56は、ステップS232でいずれの変動パターン種別になると判定したかに応じて、図16および図17に示すような「00(H)」〜「09(H)」、「10(H)」〜「18(H)」のいずれかの値を変動カテゴリコマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
なお、この実施の形態では、入賞時判定において大当りや小当りとなると判定した場合であっても一律に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの範囲となるかを判定する場合を示したが、大当りや小当りとなると判定した場合には、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲の判定を行わないようにしてもよい。そして、大当りまたは小当りとなると入賞時判定したことを示す図柄指定コマンドを送信するとともに、大当りまたは小当りの変動パターン種別となることを包括的に示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。そして、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、具体的にいずれの変動パターン種別となるかまでは示されていないものの、包括的にいずれかの大当りの変動パターン種別となることが示された変動カテゴリコマンドを受信したことにもとづいて、後述する保留等予告演出を実行するようにしてもよい。
図23および図24は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、保留特定領域(図21(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(ステップS52)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、「第2」を示すデータである)場合(ステップS52のN)、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(ステップS52のY)、CPU56は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される。なお、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成してもよい。この場合、例えば、高ベース状態に移行された場合には可変入賞球装置15が設けられた第2始動入賞口14に始動入賞しやすくなり第2保留記憶が溜まりやすくなるのであるから、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。
なお、上記のように第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成する場合、入賞順を記憶する必要はなくなるのであるから、図21(A)に示した保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)は不要となる。
また、上記のように第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成する場合、遊技状態が確変状態や時短状態(高ベース状態)である場合や大当り遊技状態中である場合には、第2始動入賞口14への始動入賞に対してのみ入賞時判定(先読み判定)を行い、第1始動入賞口13への始動入賞に対しては入賞時判定(先読み判定)を行わないようにし、低ベース状態中のみ第1始動入賞口13への始動入賞に対して入賞時判定(先読み判定)を行うようにすることが望ましい。具体的には、図20(A)に示した第1始動口スイッチ通過処理において、ステップS1215Aを終了すると、時短状態であるか否か(具体的には、時短フラグがセットされているか否か)や、大当り遊技中であるか否か(具体的には、特別図柄プロセスフラグの値が5以上であるか否か)を確認するようにし、時短状態中または大当り遊技中であれば、ステップS1216A〜S1218Bの処理をスキップしてステップS1219Aに移行するようにすればよい。そのようにすれば、時短状態(高ベース状態)中に殆ど第2特別図柄の変動表示しか実行されない状態であるにもかかわらず、第1保留記憶に対する保留等予告演出が実行されてしまう事態を防止し、第1保留記憶に存在する大当りをストックした状態で第2特別図柄の変動表示でも大当りを狙うことを可能とすることを防止することができ、必要以上に射幸心を煽ることを防止することができる。さらに、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成する場合、遊技状態が通常状態(低ベース状態)である場合には、第1始動入賞口13への始動入賞に対してのみ入賞時判定(先読み判定)を行い、第2始動入賞口14の始動入賞に対しては入賞時判定(先読み判定)を行わないようにしてもよい。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、CPU56は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2〜8)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各合算保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各値が抽出された順番は、常に、合算保留記憶数=1〜8の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグのみがセットされ、確変フラグがセットされていない場合には、時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグも時短フラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、合算保留記憶数減算指定コマンドの順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に合算保留記憶数減算指定コマンドが送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS1215Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS1215Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態の場合には、遊技状態が非確変状態(通常状態や時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「確変大当り」または「突然確変大当り」とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。そして、大当り遊技終了後、次の大当りが発生したときにリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図8(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図8(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図8(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS1215Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS1215Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図8(D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図25は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132C(図9(A)〜(C)参照)のいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS100に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132D(図9(D)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS100に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。なお、時短フラグは、遊技状態を確変状態や時短状態に移行するときにセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「通常大当り」とすることに決定された場合には、大当り遊技を終了する処理において時短フラグがセットされる。また、大当り遊技終了後、所定回数(この実施の形態では100回)の変動表示を終了したときにリセットされる。なお、所定回数の変動表示を終了する前であっても、次の大当りが発生した場合にも、時短フラグがリセットされる。また、「確変大当り」または「突然確変大当り」とすることに決定された場合には、大当り遊技を終了する処理において確変フラグがセットされるとともに時短フラグがセットされる。そして、次の大当りが発生した場合に、確変フラグとともに時短フラグがリセットされる。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS95のN)、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS96)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS96のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択する(ステップS97)。そして、ステップS100に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS96のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図10(B)参照)を選択する(ステップS98)。そして、ステップS100に移行する。
時短フラグがセットされている場合(ステップS95のY)には、すなわち、遊技状態が確変状態または時短状態であれば(この実施の形態では、確変状態に移行される場合には必ず時短状態にも移行されるので(ステップS169,S170参照)、ステップS95でYと判定された場合には、確変状態の場合と時短状態のみに制御されている場合とがある)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C(図10(C)参照)を選択する(ステップS99)。そして、ステップS100に移行する。
この実施の形態では、ステップS95〜S99の処理が実行されることによって、遊技状態が通常状態である場合には、図10(A)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aまたは図10(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。この場合、後述するステップS100の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−2が決定される場合があり、非リーチCA2−2の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS102の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図12参照)。従って、この実施の形態では、遊技状態が通常上チアである場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。
また、この実施の形態では、ステップS95〜S99の処理が実行されることによって、遊技状態が通常状態であって合算保留記憶数が3以上である場合には、図10(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。また、遊技状態が確変状態または時短状態である場合には、図10(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが選択される。この場合、後述するステップS100の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS102の処理で変動パターンとして超短縮変動の非リーチPA1−3が決定される(図12参照)。従って、この実施の形態では、遊技状態が確変状態や時短状態である場合または合算保留記憶数が3以上である場合には、超短縮変動の変動表示が行われる場合がある。なお、この実施の形態では、確変状態や時短状態で用いる超短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(C)参照)と、保留記憶数にもとづく超短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(B)参照)とが異なるテーブルである場合を示したが、超短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S94、S97、S98またはS99の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS100)。
次いで、CPU56は、ステップS100の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図11参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図12参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS101)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS101の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS103)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS104)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS105)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS106)。
図26は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図13参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が「通常大当り」であるときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、「通常大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が「確変大当り」であるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、「確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、「通常大当り」および「確変大当り」のいずれでもないときには(すなわち、「突然確変大当り」であるときには)、CPU56は、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS116)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS116のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS119)。
図27は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、合算保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS1121)。なお、合算保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS1122で合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に合算保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す合算保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS1121では、その合算保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした合算保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、合算保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、合算保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1122)。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS1125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS1126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS1128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図28は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS131)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ、時短状態であることを示す時短フラグ、および時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタをリセットし(ステップS132)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS133)。具体的には、大当りの種別が「通常大当り」または「確変大当り」である場合には大当り開始指定コマンド(コマンドA001(H))を送信する。また、大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))を送信する。なお、大当りの種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS134)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、「通常大当り」や「確変大当り」の場合には15回。「突然確変大当り」の場合には2回。)をセットする(ステップS135)。また、大当り遊技における1ラウンドあたりのラウンド時間もセットされる。具体的には、突然確変大当りの場合には、ラウンド時間として0.1秒がセットされ、通常大当りや確変大当りの場合には、ラウンド時間として29秒がセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS136)。
また、ステップS131で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS137)。時短回数カウンタの値が0でなければ、CPU56は、時短回数カウンタの値を−1する(ステップS138)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS139)、時短フラグをリセットする(ステップS140)。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS141)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))を送信する(ステップS142)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS143)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(ステップS144)。また、小当り遊技における大入賞口の1回あたりの開放時間もセットされる。具体的には、突然確変大当りのラウンド時間と同じ0.1秒が、小当り遊技における大入賞口の1回あたりの開放時間としてセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS145)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS141のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS146)。
図29は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、「通常大当り」または「確変大当り」であった場合には大当り終了指定コマンド(コマンドA301(H))を送信し、「突然確変大当り」であった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンド(コマンドA302(H))を送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップS164)。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、今回終了する大当りが通常大当りであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、「通常大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。通常大当りであれば、CPU56は、時短フラグをセットして時短状態に移行させる(ステップS167)。また、CPU56は、時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(ステップS168)。
通常大当りでなければ(すなわち、確変大当りまたは突然確変大当りであれば)、CPU56は、確変フラグをセットして確変状態に移行させる(ステップS169)とともに、時短フラグをセットして時短状態に移行させる(ステップS170)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS171)。
図30は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS32)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図31は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図32は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
図33および図34は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、受信した図柄指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの変動カテゴリコマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1始動入賞指定コマンドであれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、受信した第1始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS626)。
受信した演出制御コマンドが第2始動入賞指定コマンドであれば(ステップS627)、演出制御用CPU101は、受信した第2始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS629)、演出制御用CPU101は、受信した合算保留記憶数指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)が格納されている格納領域に格納する(ステップS630)。また、演出制御用CPU101は、RAMに設けられた合算保留記憶数保存領域に、合算保留記憶数指定コマンドで指定された合算保留記憶数を格納する(ステップS631)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS632)、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数保存領域に格納する合算保留記憶数の値を1減算する(ステップS633)。また、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の合算保留記憶表示部18cにおける保留表示を1つ消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、合算保留記憶表示部18cにおける合算保留記憶数表示を更新する(ステップS634)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS635)。例えば、受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットし、受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする。そして、ステップS611に移行する。
図35は、図31に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、まず、保留等予告演出における保留表示やアクティブ表示の変化パターンを設定する保留等変化パターン設定処理を実行する(ステップS800A)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図36は、保留等変化パターン設定処理(ステップS800A)を示すフローチャートである。この実施の形態では、保留等予告演出を実行する場合、始動入賞の発生時にはステップS800Aの保留等変化パターン設定処理において、まず大まかな保留等変化パターン(始動入賞時、その後の各変動表示時、および予告対象の変動表示時のいずれのタイミングにおいて保留表示やアクティブ表示を変化させるかや、いずれの特殊表示態様に変化させるかのパターン)を決定する。そして、その後、各変動表示や予告対象の変動表示の開始時に具体的にいずれの作用演出等を実行して保留表示やアクティブ表示を変化させるかを決定して、作用演出等を実行するとともに保留表示やアクティブ表示を変化させる制御を行う。
保留等変化パターン設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、1セットの始動入賞時のコマンド(すなわち、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)、および合算保留記憶数指定コマンドのセット)を新たに受信したか否かを確認する(ステップS6001)。具体的には、始動入賞時コマンド格納領域に1セットの図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)、および合算保留記憶数指定コマンドが新たに格納されているか否かを判定することによって確認できる。1セットの始動入賞時のコマンドを新たに受信していなければ、そのまま処理を終了する。
1セットの始動入賞時のコマンドを新たに受信していれば、演出制御用CPU101は、既に保留等予告演出の実行中であることを示す保留等予告演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6002)。保留等予告演出実行中フラグがセットされていれば、ステップS6010に移行する。
ステップS6002の処理が実行されることによって、この実施の形態では、既に保留等予告演出の実行中である場合には、重ねて保留等予告演出を決定しないように制御している。なお、保留等予告演出の実行中であっても新たに保留等予告演出を決定可能に構成し、複数の保留表示を予告対象として同時に複数の保留等予告演出を実行可能に構成してもよい。また、例えば、既に保留等予告演出の実行中である場合に、始動入賞時には保留等変化パターンの決定のみを行い、その後、実行中の保留等予告演出が終了した後に、決定した保留等予告パターンに従って新たな保留等予告演出を実行するように構成してもよい。
保留等予告演出実行中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、今回新たに発生した始動入賞に対する変動カテゴリよりも1つ前までの全ての変動カテゴリが非リーチはずれとなるものであるか否かを確認する(ステップS6003)。具体的には、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている今回新たに受信した変動カテゴリコマンドよりも1つ前までの全ての変動カテゴリコマンドを抽出し、それらの変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリが全ての非リーチはずれとなるものであるか否かを確認する。この実施の形態では、通常状態である場合には、少なくとも変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1〜99であれば非リーチとなるのであるから、変動カテゴリが全て変動カテゴリ1〜3(図13参照)のいずれかであれば全て非リーチはずれであると判定できる。また、確変状態または時短状態である場合には、変動カテゴリが全て変動カテゴリ9(図16参照)であれば全て非リーチはずれであると判定できる。非リーチはずれとならない変動カテゴリ(すなわち、リーチとなる変動カテゴリ)が1つでもあれば、ステップS6010に移行する。
ステップS6003の処理が実行されることによって、この実施の形態では、予告対象よりも1つ前までの全ての変動カテゴリが非リーチはずれとなるものであることを条件として、保留等予告演出を実行可能に構成している。なお、予告対象よりも1つ前までの保留記憶の中にリーチとなるものが含まれている場合であっても、保留等予告演出を決定可能に構成してもよい。
1つ前までの全ての変動カテゴリが非リーチはずれとなるものであれば、演出制御用CPU101は、受信した最新の変動カテゴリコマンドにもとづいて、保留等変化パターンを決定する(ステップS6004)。なお、ステップS6004では、演出制御用CPU101は、保留等変化パターンを決定するための保留等変化パターン決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、保留等変化パターンを決定する。
図37は、保留等変化パターン決定テーブルの具体例を示す説明図である。図37に示すように、この実施の形態では、保留等変化パターン決定テーブルには、合算保留記憶数に応じて、予告演出なし、および各変化パターンに対して、それぞれ判定値が割り振られている。なお、図37では、保留等変化パターンとして多数の変化パターンが存在することから、代表的な変化パターンのみを記載し、その他の変化パターンについては記載を省略している。例えば、図37に示すように、合算保留記憶数が1であれば、予告演出なし、変化パターンP1−1、変化パターンP1−2、・・・に対して、それぞれ判定値が割り振られている。また、例えば、合算保留記憶数が4であれば、予告演出なし、変化パターンP4−1、・・・変化パターンP4−m、・・・変化パターンP4−n、・・・変化パターンP4−s、変化パターンP4−t、変化パターンP4−uに対して、それぞれ判定値が割り振られている。そして、例えば、合算保留記憶数が4であれば、予告演出なし、および各変化パターンに割り振られている判定値の合計が、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれの場合には、K410+K411+・・・+K41m+・・・+K41n+・・・+K41s+K41t+K41u=100%となるように判定値が割り振られている。また、入賞時判定結果がスーパーリーチ大当りの場合には、K420+K421+・・・+K42m+・・・+K42n+・・・+K42s+K42t+K42u=100%となるように判定値が割り振られている。
ステップS6004では、演出制御用CPU101は、例えば、受信した最新の変動カテゴリコマンドにもとづいて、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれ、またはスーパーリーチ大当りであるか否かを判定する。例えば、受信した最新の変動カテゴリコマンドが変動カテゴリ8コマンドまたは変動カテゴリ10コマンドであれば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれであると判定できる(図16参照)。また、例えば、受信した最新の変動カテゴリコマンドが変動カテゴリ23コマンドまたは変動カテゴリ26コマンドであれば、入賞時判定結果がスーパーリーチ大当りであると判定できる(図17参照)。スーパーリーチはずれ、およびスーパーリーチ大当りのいずれでもなければ、演出制御用CPU101は、保留等予告演出を実行しないことに決定する。
入賞時判定結果がスーパーリーチはずれ、またはスーパーリーチ大当りであれば、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数保存領域(ステップS631,S633参照)に格納されている合算保留記憶数を特定し、特定した合算保留記憶数に対応したいずれかの変化パターンを決定する。例えば、合算保留記憶数を4と特定した場合には、合算保留記憶数4に対応して、予告演出なし、変化パターンP4−1、・・・変化パターンP4−m、・・・変化パターンP4−n、・・・変化パターンP4−s、変化パターンP4−t、変化パターンP4−uのいずれとするかを決定する。この場合、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれであれば、スーパーリーチはずれに対応したK410,K411,・・・,K41m,・・・,K41n,・・・,K41s,K41t,K41uの判定値の割り振りに従って変化パターンを決定する。また、入賞時判定結果がスーパーリーチ大当りであれば、スーパーリーチ大当りに対応したK420,K421,・・・,K42m,・・・,K42n,・・・,K42s,K42t,K42uの判定値の割り振りに従って変化パターンを決定する。
上記の場合、合算保留記憶数が4であって、例えば、変化パターンとして予告演出なしに決定した場合には、保留等予告演出を実行しないことに決定した場合を示している。
また、合算保留記憶数が4であって、例えば、変化パターンP4−1に決定した場合には、始動入賞時には通常態様(本例では、白色の丸形表示)で保留表示を表示し、始動入賞後の1変動目〜3変動目では通常態様(本例では、白色の丸形表示)のまま保留表示の表示態様が変化せずに保留表示が消化され、予告対象の変動表示である4変動目でアクティブ表示が特殊表示態様のうちの青色の丸形表示に変化する態様で保留等予告演出が実行される場合を示している。
また、合算保留記憶数が4であって、例えば、変化パターンP4−mに決定した場合には、始動入賞時には通常態様(本例では、白色の丸形表示)で保留表示を表示し、始動入賞後の1変動目で保留表示が特殊表示態様のうちの青色の丸形表示に変化し、2変動目では青色の丸形表示のまま保留表示の表示態様が変化せず、3変動目で保留表示の表示態様が緑色の丸形表示に変化して保留表示が消化され、予告対象の変動表示である4変動目でアクティブ表示が特殊表示態様のうちの赤色の丸形表示に変化する態様で保留等予告演出が実行される場合を示している。このように、保留等予告演出が実行される場合であっても、保留表示の表示態様が毎変動変化するとはかぎらず、例えば、変化パターンP4−mの2変動目のように変化しない場合もある。
また、合算保留記憶数が4であって、例えば、変化パターンP4−nに決定した場合には、始動入賞時には特殊表示態様のうちの青色の丸形表示で保留表示を表示し、始動入賞後の1変動目では青色の丸形表示のまま保留表示の表示態様が変化せず、2変動目で保留表示の表示態様が緑色の丸形表示に変化し、3変動目で保留表示の表示態様が赤色の丸形表示に変化して保留表示が消化され、予告対象の変動表示である4変動目でアクティブ表示が赤色の丸形表示のまま変化しない態様で保留等予告演出が実行される場合を示している。このように、始動入賞時に必ず通常態様(本例では、白色の丸形表示)の保留表示の表示から開始されるとはかぎらず、例えば、変化パターンP4−nのように、保留表示が青色の丸形表示から開始される場合もある。また、予告対象の変動表示において必ずしもアクティブ表示の表示態様が変化するとはかぎらず、例えば、変化パターンP4−nのように、保留表示の赤色の丸形表示を引き継いで予告対象の変動表示においてアクティブ表示を表示した後、その予告対象の変動表示において赤色の丸形表示のままアクティブ表示の表示態様が変化しない場合もある。
なお、この実施の形態では、図37に示す保留等変化パターン決定テーブルにおいて、スーパーリーチ大当りとなる場合には、スーパーリーチはずれとなる場合と比較して、高い割合で保留等予告演出を実行すると決定する(変化パターンとして予告演出なし以外を決定する)ように判定値が割り振られている。また、この実施の形態では、図37に示す保留等変化パターン決定テーブルにおいて、保留表示やアクティブ表示が赤色の丸形表示まで変化する場合にはスーパーリーチ大当りとなる割合が最も高く、緑色の丸形表示まで変化する場合にはスーパーリーチ大当りとなる割合が次に高く、青色の丸形表示まで変化する場合にはスーパーリーチ大当りとなる割合が最も低くなるように判定値が割り振られている。従って、この実施の形態では、特殊表示態様のうち赤色の丸形表示が最も大当りに対する期待度(信頼度)が高く、緑色の丸形表示が次に大当りに対する期待度(信頼度)が高く、青色の丸形表示が最も大当りに対する期待度(信頼度)が低くなっている。
また、この実施の形態では、図37に示す保留等変化パターン決定テーブルにおいて、保留表示やアクティブ表示の最終的な変化態様が同じであっても、いずれの保留等変化パターンに従って変化したかに応じて大当りに対する期待度(信頼度)が異なるように判定値が割り振られている。例えば、最終変化態様が同じ赤色の丸形表示となる場合であっても、早い段階で最終の赤色の丸形表示まで変化する変化パターンP4−n(3変動目で赤色の丸形表示に変化する)の方が、遅い段階で最終の赤色の丸形表示まで変化する変化パターンP4−m(4変動目(すなわち、予告対象の変動表示)で赤色の丸形表示に変化する)よりも大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように判定値が割り振られている。なお、早い段階で最終の赤色の丸形表示まで変化する変化パターンの方が、遅い段階で最終の赤色の丸形表示まで変化する変化パターンよりも大当りに対する期待度(信頼度)が低くなるように判定値が割り振られるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、特殊表示態様として保留表示やアクティブ表示を宝箱を模した態様で表示する場合がある。合算保留記憶数が4であって、例えば、変化パターンP4−s〜P4−uのいずれかに決定した場合には、始動入賞時に保留表示を宝箱を模した態様で表示を開始する。次いで、始動入賞後の1変動目〜3変動目では宝箱を模した態様のまま保留表示の表示態様が変化せずに保留表示が消化され、予告対象の変動表示である4変動目で宝箱を模した態様のアクティブ表示において宝箱が開放されて宝物が飛び出すような態様の保留等予告演出が実行される。なお、この実施の形態では、変化パターンP4−sである場合には予告対象の変動表示において宝箱が開放して宝物として宝A(例えば、「チャンス」などの表示)が飛び出し、変化パターンP4−tである場合には予告対象の変動表示において宝箱が開放して宝物として宝B(例えば、「大チャンス」などの表示)が飛び出し、変化パターンP4−uである場合には予告対象の変動表示において宝箱が開放して宝物として宝C(例えば、「激熱」などの表示)が飛び出す態様の保留等予告演出が実行される。
なお、この実施の形態では、保留表示やアクティブ表示を宝箱を模した態様で表示して保留等予告演出を実行する場合、保留等変化パターンとして変化パターンP4−uに従って保留等予告演出が実行される場合が最も大当りに対する期待度(信頼度)が高く、変化パターンP4−tに従って保留等予告演出が実行される場合が次に大当りに対する期待度(信頼度)が高く、変化パターンP4−sに従って保留等予告演出が実行される場合が最も大当りに対する期待度(信頼度)が低くなるように判定値が割り振られている。
なお、この実施の形態では、ステップS6004で保留等変化パターンが決定されることによって、始動入賞後の各変動表示(予告対象より前の変動表示)における予告対象の保留表示の変化態様だけでなく、予告対象の変動表示におけるアクティブ表示の変化態様も一括して決定する場合を示しているが、そのような処理態様にかぎられない。例えば、ステップS6004では、始動入賞後の各変動表示(予告対象より前の変動表示)における予告対象の保留表示の変化態様を示す変化パターンのみを決定し、アクティブ表示の変化態様に関しては、予告対象の変動表示を開始するときに決定するように構成しても構わない。
そして、保留予告演出の実行を決定した場合には(ステップS6005のY)、演出制御用CPU101は、RAMに設けられた保留等予告演出記憶領域に、決定した保留等変化パターンを記憶するとともに、予告対象の保留記憶に対応する入賞時判定結果(スーパーリーチはずれ、またはスーパーリーチ大当りのいずれであるか)を記憶する(ステップS6006)。次いで、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の合算保留記憶表示部18cにおいて、決定した保留等変化パターンで示される表示態様で保留表示を1つ増加させ、合算保留記憶表示部18cにおける合算保留記憶数表示を更新する(ステップS6007)。例えば、決定した保留等変化パターンが変化パターンP4−mである場合には、通常態様の保留表示(本例では、白色の丸形表示)を1つ増加させる。また、例えば、決定した保留等変化パターンが変化パターンP4−nである場合には、特殊表示態様のうちの青色の丸形表示で保留表示を1つ増加させる。
次いで、演出制御用CPU101は、保留等予告演出実行中フラグをセットする(ステップS6008)。次いで、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数保存領域(ステップS631,S633参照)に格納されている合算保留記憶数を特定し、特定した合算保留記憶数に1を加算した値を、保留等予告演出の実行中の変動回数をカウントするための演出回数カウンタにセットする(ステップS6009)。なお、ステップS6009において、合算保留記憶数に1加算した値をセットするのは、この実施の形態では、予告対象の保留表示が消化された後も、その予告対象の変動表示を終了するまで保留等予告演出が実行されアクティブ表示の表示態様が変化する場合があるからである(すなわち、予告対象の変動表示の分に対応して1を加算している)。
一方、保留等予告演出実行中フラグがセットされていた場合(ステップS6002のY)、非リーチはずれとならない変動カテゴリ(すなわち、リーチとなる変動カテゴリ)が1つでもあった場合(ステップS6003のN)、または保留等予告演出を実行しないことに決定した場合(ステップS6005のN)には、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の合算保留記憶表示部18cにおいて、通常態様の保留表示(本例では、白色の丸形表示)を1つ増加させ、合算保留記憶表示部18cにおける合算保留記憶数表示を更新する(ステップS6010)。
図38は、図35に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図39および図40は、図35に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8000)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8000で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8001)。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8001において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
図41は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図41に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが「通常大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「確変大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。
また、受信した表示結果指定コマンドが「突然確変大当り」や「小当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。そして、「はずれ」の場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。また、確変状態となることを想起させる図柄(この実施の形態では、奇数図柄)を確変図柄ともいい、確変状態とならないことを想起させる図柄(この実施の形態では、偶数図柄)を非確変図柄ともいう。
次いで、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の合算保留記憶表示部18cに表示されている1つ目の保留表示と同様の表示態様で、演出表示装置9のアクティブ表示領域9Aにおいて所定表示(アクティブ表示)を表示する(ステップS8002)。例えば、合算保留記憶表示部18cに表示されている1つ目の保留表示が通常態様(本例では、白色の丸形表示)であった場合には、アクティブ表示領域9Aに所定表示として白色の丸形表示を表示する。また、例えば、合算保留記憶表示部18cに表示されている1つ目の保留表示が青色の丸形表示であった場合には、アクティブ表示領域9Aに所定表示として青色の丸形表示を表示する。また、例えば、合算保留記憶表示部18cに表示されている1つ目の保留表示が緑色の丸形表示であった場合には、アクティブ表示領域9Aに所定表示として緑色の丸形表示を表示する。また、例えば、合算保留記憶表示部18cに表示されている1つ目の保留表示が赤色の丸形表示であった場合には、アクティブ表示領域9Aに所定表示として赤色の丸形表示を表示する。さらに、例えば、合算保留記憶表示部18cに表示されている1つ目の保留表示が宝箱を模した態様の表示であった場合には、アクティブ表示領域9Aに所定表示として宝箱を模した態様の表示を表示する。
なお、この実施の形態では、変動開始時に送信されるコマンドは、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、および合算保留記憶数減算指定コマンドの順にタイマ割込ごとの間隔(4msの間隔)で送信される(図23〜図27参照)。従って、表示結果指定コマンドまでを受信した段階で実行される演出図柄変動開始処理では未だ合算保留記憶数減算指定コマンドを受信しておらず、ステップS8002の段階では、保留表示はまだシフトされず合算保留記憶表示部18cに今回開始する変動表示に対応する保留表示がまだ残っている筈である。そこで、ステップS8002では、合算保留記憶表示部18cに表示されている1つ目の保留表示(今回開始される変動表示に対応する保留表示)を確認して、同様の表示態様でアクティブ表示を表示するように制御している。
なお、ステップS8002でアクティブ表示領域9Aに所定表示(アクティブ表示)を表示した後、次のタイマ割込(4ms後)に合算保留記憶数減算指定コマンドを受信し、合算保留記憶表示部18cから1つ目の保留表示が消去されるのであるから、遊技者から見ると、合算保留記憶表示部18cの1つ目の保留表示がアクティブ表示領域9Aに殆ど同時に移行したように見える。
次いで、演出制御用CPU101は、保留等予告演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8003)。保留等予告演出実行中フラグがセットされていなければ(すなわち、保留等予告演出の実行中でなければ)、ステップS8011に移行する。保留等予告演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、保留等予告演出の実行中であれば)、演出制御用CPU101は、演出回数カウンタの値が1となっているか否かを確認する(ステップS8004)。演出回数カウンタの値が1でなければ(すなあち、予告対象の変動表示よりも前の変動表示を開始する場合であれば)、演出制御用CPU101は、今回開始する変動表示で保留表示の変化があるか否かを確認する(ステップS8005)。なお、今回開始する変動表示で保留表示の変化があるか否かは、具体的には、保留等予告演出記憶領域(ステップS6006参照)に格納されている保留等変化パターンを確認することにより判定できる。例えば、保留等変化パターンが変化パターンP4−mである場合には、始動入賞後1変動目または3変動目であれば保留表示の変化があると判定し、始動入賞後2変動目であれば保留表示の変化がないと判定できる(図37参照)。なお、始動入賞後何変動目であるかは、例えば、演出回数カウンタの値を確認することにより特定できる。また、例えば、保留等変化パターンが変化パターンP4−s〜P4−u(宝箱を模した態様で保留表示を表示するパターン)である場合には、予告対象の変動表示となるまで保留表示が変化することはないのであるから(図37参照)、ステップS8005では保留表示の変化がないと判定する。今回開始する変動表示で保留表示の変化がなければ、ステップS8011に移行する。
今回開始する変動表示で保留表示の変化があれば、演出制御用CPU101は、今回開始する変動表示の変動時間に応じて、作用演出の種類を決定するための作用演出決定テーブルを選択する(ステップS8006)。なお、今回開始する変動表示の変動時間は、具体的には、ステップS8000で読み出した変動パターンコマンドで指定される変動パターンを確認することにより特定できる。また、この実施の形態では、既に説明したように、保留等予告演出が実行される場合には予告対象の変動表示より前の変動表示が全て非リーチはずれとなる場合であり(ステップS6003参照)、非リーチPA1−1〜PA1−3(図6参照)のいずれかの変動パターンとなる場合しかない。従って、ステップS8006では、特定した変動時間が超短縮変動の変動時間(2.0秒。非リーチPA1−3の変動パターンの場合)であれば、超短縮変動用の作用演出決定テーブルを選択する。また、特定した変動時間が短縮変動の変動時間(8.0秒。非リーチPA1−2の変動パターンの場合)であれば、短縮変動用の作用演出決定テーブルを選択する。また、特定した変動時間が通常変動の変動時間(12.5秒。非リーチPA1−1の変動パターンの場合)であれば、通常変動用の作用演出決定テーブルを選択する。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8006で選択した作用演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、作用演出の種類を決定する(ステップS8007)。なお、「作用演出」とは、保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化する際に保留表示やアクティブ表示に何らかの形式で作用するような態様で実行される演出であり、作用演出が実行されることによって保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化することを示唆することができる。
図42は、作用演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図42(A)は、超短縮変動(変動時間2.0秒)用の作用演出決定テーブルの具体例を示している。また、図42(B)は、短縮変動(変動時間8.0秒)用の作用演出決定テーブルの具体例を示している。また、図42(C)は、通常変動(変動時間12.0秒)用の作用演出決定テーブルの具体例を示している。さらに、図42(D)は、後述するステップS8015で用いられるアクティブ表示変化用の作用演出決定テーブルの具体例を示している。なお、アクティブ表示変化用の作用演出決定テーブルについては、後述する。図42に示すように、この実施の形態では、作用演出決定テーブルには、「シフト時変化」や「落雷作用演出」、「役物作用演出」、「キャラクタ作用演出A」、「保留変化図柄作用演出」、「キャラクタ作用演出B」、「リーチ後変化」に対して、それぞれ判定値が割り振られている。
この実施の形態では、図42に示すように、作用演出が実行される期間は大きく変動開始時と変動中期と変動後期とに区別され、いずれの期間であるかによって実行可能な作用演出の種類が異なっている。この実施の形態では、図42に示すように、変動開始時に実行可能な作用演出として「シフト時変化」および「落雷作用演出」があり、変動中期に実行可能な作用演出として「役物作用演出」および「キャラクタ作用演出A」があり、変動後期に実行可能な作用演出として「保留変化図柄作用演出」、「キャラクタ作用演出B」および「リーチ後変化」がある(ただし、「リーチ後変化」は、後述するように、アクティブ表示の表示態様を変化する場合にのみ実行可能である)。
なお、「変動開始時」とは、例えば、変動表示を開始してから所定時間(例えば、5秒)経過後)までの期間や、変動表示を開始してから高速変動に移行するまでの期間など、何らかの形式で変動表示の開始から直後までの期間であることを認識できるものであればよい。また、「変動中期」とは、変動開始時の期間を終了してから、例えば、変動終了所定期間(例えば、10秒)前までの期間や、1つ目の演出図柄(例えば、左図柄)が停止表示されるまでの期間、リーチが発生するまでの期間など、何らかの形式で変動表示の中段の期間であることを認識できるものであればよい。また、「変動後期」とは、例えば、変動終了所定期間(例えば、10秒)前から変動表示を終了するまでの期間や、1つ目の演出図柄(例えば、左図柄)が停止表示されてから変動表示を終了するまでの期間、リーチが発生してから変動表示を終了するまでの期間など、何らかの形式で変動表示の後段の期間であることまたは終了直前の期間であることを認識できるものであればよい。
また、この実施の形態では、予告対象の保留表示を宝箱を模した態様で表示する保留等変化パターン(例えば、図37に示す変化パターンP4−s〜P4−u)を用いる場合には、そのまま予告対象の変動表示において「宝箱開放作用演出」が実行されてアクティブ表示の表示態様が変化されることから(後述するステップS8013参照)、図42に示す作用演出決定テーブルには含まれていないが、「宝箱開放作用演出」は変動開始時に実行される作用演出に分類される。
「シフト時変化」とは、作用演出の実行を伴うことなく、保留表示のシフト(変動表示の開始)のタイミングで直ちに予告対象の保留表示やアクティブ表示の表示態様を変化させるものである(従って、「シフト時変化」は厳密には作用演出には含まれない)。また、「落雷作用演出」とは、演出表示装置9において予告対象の保留表示やアクティブ表示に落雷したような態様の作用演出を実行して、予告対象の保留表示やアクティブ表示の表示態様を変化させるものである。また、「役物作用演出」とは、可動部材78が可動するような態様の作用演出を実行して、予告対象の保留表示やアクティブ表示の表示態様を変化させるものである。また、「キャラクタ作用演出A」とは、演出表示装置9においてキャラクタAが予告対象の保留表示に作用するような態様の作用演出を実行して、予告対象の保留表示の表示態様を変化させるものである。また、「保留変化図柄作用演出」とは、演出表示装置9において予告対象の保留表示が変化することを示唆する保留変化図柄を仮停止表示させるような態様の作用演出を実行して、予告対象の保留表示の表示態様を変化させるものである。また、「キャラクタ作用演出B」とは、演出表示装置9においてキャラクタBが予告対象の保留表示に作用するような態様の作用演出を実行して、予告対象の保留表示の表示態様を変化させるものである。さらに、「リーチ後変化」とは、作用演出の実行を伴うことなく、リーチ発生後の所定のタイミングで(例えば、リーチ発生から5秒経過後)アクティブ表示の表示態様を変化させるものである(従って、「リーチ後変化」も厳密には作用演出には含まれない)。
ステップS8007では、演出制御用CPU101は、保留等予告演出記憶領域(ステップS6006参照)に格納されている入賞時判定結果がスーパーリーチはずれ、またはスーパーリーチ大当りのいずれであるかを特定し、ステップS8006で選択した作用演出決定テーブルを用いて、特定した入賞時判定結果に応じて割り振られている判定値にもとづいて作用演出の種類を決定する。
図42(A)に示すように、超短縮変動(変動時間2.0秒)用の作用演出決定テーブルを用いる場合には、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれであるかスーパーリーチ大当りであるかにかかわらず、100%の確率で変動開始時の「シフト時変化」に決定される。すなわち、超短縮変動の変動表示では変動時間が極めて短く作用演出の演出期間を殆ど確保できないので、保留表示のシフトのタイミングで直ちに予告対象の保留表示の表示態様を変化させるように制御される。
また、図42(B),(C)に示すように、短縮変動(変動時間8.0秒)用の作用演出決定テーブルや通常変動(変動時間12.5秒)用の作用演出決定テーブルを用いる場合には、変動開始時の「シフト時変化」および「落雷作用演出」、変動中期の「役物作用演出」および「キャラクタ作用演出A」、変動後期の「保留変化図柄作用演出」および「キャラクタ作用演出B」のいずれかに決定される。この実施の形態では、図42(B),(C)に示すように、スーパーリーチ大当りとなる場合には、スーパーリーチはずれとなる場合と比較して、変動後期の「保留変化図柄作用演出」および「キャラクタ作用演出B」が決定される割合が高くなっている。また、逆に、スーパーリーチ大当りとなる場合には、スーパーリーチはずれとなる場合と比較して、変動開始時の「シフト時変化」および「落雷作用演出」が決定される割合が低くなっている。従って、この実施の形態では、作用演出が実行されて保留表示が変化するのが変動表示の後半になるに従って、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように、作用演出決定テーブルに判定値が割り振られている。なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、変動開始時や変動中期に作用演出が実行されて保留表示が変化した場合に、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、図42(C)に示す通常変動(変動時間12.5秒)用の作用演出決定テーブルでは、図42(B)に示す短縮変動(変動時間8.0秒)用の作用演出決定テーブルと比較して、変動後期の「保留変化図柄作用演出」および「キャラクタ作用演出B」が決定される割合が高くなっている。また、逆に、図42(C)に示す通常変動(変動時間12.5秒)用の作用演出決定テーブルでは、図42(B)に示す短縮変動(変動時間8.0秒)用の作用演出決定テーブルと比較して、変動開始時の「シフト時変化」および「落雷作用演出」が決定される割合が低くなっている。従って、この実施の形態では、変動時間が長くなるに従って、変動表示の後半に作用演出が実行されて保留表示が変化される割合が高くなるようにしている。なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、変動時間が長くなるに従って、変動開始時や変動中期に作用演出が実行されて保留表示が変化される割合が高くなるようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8007で「シフト時変化」に決定したか否かを確認する(ステップS8008)。「シフト時変化」に決定した場合であれば、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の合算保留記憶表示部18cにおいて、保留等予告演出記憶領域(ステップS6006参照)に格納されている保留等変化パターンで示される表示態様に予告対象の保留表示を変化させ、合算保留記憶表示部18cにおける合算保留記憶数表示を更新する(ステップS8009)。例えば、保留等変化パターンが変化パターンP4−mであり、今回開始する変動表示が始動入賞後1変動目である場合には、予告対象の保留表示を白色の丸形表示から青色の丸形表示に変化させる。また、例えば、保留等変化パターンが変化パターンP4−mであり、今回開始する変動表示が始動入賞後3変動目である場合には、予告対象の保留表示を青色の丸形表示から緑色の丸形表示に変化させる。そして、ステップS8011に移行する。
「シフト時変化」以外の作用演出の種類に決定した場合であれば(ステップS8008のN)、演出制御用CPU101は、変動パターン、およびステップS8007で決定した作用演出の種類に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8010)。そして、ステップS8020に移行する。
一方、保留等予告演出実行中フラグがセットされていなかった場合(ステップS8003のN)、保留表示の変化がない場合(ステップS8005のN)、または「シフト時変化」に決定した場合(ステップS8009を実行した場合)には、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じた通常のプロセステーブル(作用演出を伴わないプロセステーブル)を選択する(ステップS8011)。そして、ステップS8020に移行する。
ステップS8004で演出回数カウンタの値が1となっていた場合には(ステップS8004のY)、今回開始する変動表示が保留等予告演出の予告対象の変動表示である場合である。この場合、演出制御用CPU101は、アクティブ表示領域9Aに表示されているアクティブ表示が宝箱を模した表示であるか否かを確認する(ステップS8012)。アクティブ表示が宝箱を模した表示であれば、演出制御用CPU101は、変動パターン、および「宝箱開放作用演出」に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8013)。この場合、例えば、保留等変化パターンが変化パターンP4−sである場合には、宝物として宝A(例えば、「チャンス」などの表示)が飛び出す態様の作用演出に応じたプロセステーブルを選択する。また、例えば、保留等変化パターンが変化パターンP4−tである場合には、宝物として宝B(例えば、「大チャンス」などの表示)が飛び出す態様の作用演出に応じたプロセステーブルを選択する。また、例えば、保留等変化パターンが変化パターンP4−uである場合には、宝物として宝C(例えば、「激熱」などの表示)が飛び出す態様の作用演出に応じたプロセステーブルを選択する。そして、ステップS8020に移行する。
アクティブ表示が宝箱を模した表示以外の表示であれば(ステップS8012のN)、演出制御用CPU101は、今回開始する変動表示でアクティブ表示の変化があるか否かを確認する(ステップS8014)。なお、今回開始する変動表示でアクティブ表示の変化があるか否かは、具体的には、保留等予告演出記憶領域(ステップS6006参照)に格納されている保留等変化パターンを確認することにより判定できる。例えば、保留等変化パターンが変化パターンP4−mである場合にはアクティブ表示の変化があると判定し、変化パターンP4−nである場合にはアクティブ表示の変化がないと判定できる(図37参照)。今回開始する変動表示でアクティブ表示の変化がなければ、ステップS8019に移行する。
今回開始する変動表示でアクティブ表示の変化があれば、演出制御用CPU101は、アクティブ表示変化用の作用演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、作用演出の種類を決定する(ステップS8015)。ステップS8015では、演出制御用CPU101は、表示結果コマンド格納領域(ステップS618参照)に格納されている表示結果指定コマンドにもとづいて、表示結果がはずれであるか大当りであるかを特定し、アクティブ表示変化用の作用演出決定テーブルを用いて、特定した表示結果に応じて割り振られている判定値にもとづいて作用演出の種類を決定する。
また、図42(D)に示すように、アクティブ表示変化用の作用演出決定テーブルを用いる場合には、変動開始時の「シフト時変化」および「落雷作用演出」、変動中期の「役物作用演出」、変動後期の「リーチ後変化」のいずれかに決定される。この実施の形態では、図42(D)に示すように、大当りとなる場合には、はずれとなる場合と比較して、変動中期の「役物作用演出」や変動後期の「リーチ後変化」が決定される割合が高くなっている。また、逆に、大当りとなる場合には、はずれとなる場合と比較して、変動開始時の「シフト時変化」および「落雷作用演出」が決定される割合が低くなっている。従って、この実施の形態では、作用演出が実行されてアクティブ表示が変化するのが変動表示の後半になるに従って、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように、作用演出決定テーブルに判定値が割り振られている。なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、変動開始時や変動中期に作用演出が実行されてアクティブ表示が変化した場合に、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、図42(D)に示すように、アクティブ表示変化用の作用演出決定テーブルを用いる場合には、変動開始時の「シフト時変化」および「落雷作用演出」に決定される割合の合計がはずれの場合で30%+30%=60%、大当りの場合でも20%+20%=40%と比較的高くなっている。これは、この実施の形態では、保留等予告演出の予告対象の変動表示ではスーパーリーチはずれまたはスーパーリーチ大当りとなることから、リーチ発生後やスーパーリーチ演出の実行中に作用演出を実行してしまうと演出が却って煩わしくなる。そのため、この実施の形態では、予告対象の変動表示に関しては変動開始時に作用演出を実行してアクティブ表示を変化させる割合を高めている。また、変動中期や変動後期にアクティブ表示を変化させる場合であっても、演出表示装置9における演出を伴わない「役物作用演出」や、厳密には作用演出なしでそのままアクティブ表示を変化させる「リーチ後変化」のみを実行可能としている。
なお、この実施の形態では、図42に示すように、変動開始時の「シフト時変化」や「落雷作用演出」および変動中期の「役物作用演出」のように、予告対象の保留表示の表示態様を変化させる場合とアクティブ表示の表示態様を変化させる場合とで共通に実行可能な変化態様がある。また、変動中期の「キャラクタ作用演出A」および変動後期の「保留変化図柄作用演出」や「キャラクタ作用演出B」のように、予告対象の保留表示の表示態様を変化させる場合にのみ実行可能な変化態様がある。また、変動後期の「リーチ後変化」のように、アクティブ表示の表示態様を変化させる場合にのみ実行可能な変化態様もある。
また、この実施の形態では、図42(A)〜(C)に示す保留表示を変化させる際の作用演出を決定するための作用演出決定テーブル、および図42(D)に示すアクティブ表示を変化させる際の作用演出を決定するための作用演出決定テーブルにおいて、入賞時判定結果や表示結果に応じて判定値の割り振りを異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、保留等予告演出を通して保留表示やアクティブ表示が何段階にわたって変化したかによって異なる判定値の割り振りにより作用演出を決定するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、作用演出が実行されれば必ず保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、作用演出が実行されても保留表示やアクティブ表示が変化しない場合(いわゆるガセの作用演出を実行する場合)があるように構成してもよい。いわゆるガセの作用演出を実行可能に構成する場合、具体的には、ステップS8005の判定処理やステップS8014の判定処理が不要となり、保留表示やアクティブ表示の変化の有無に関係なく、ステップS8007やステップS8015の作用演出の種類の決定を行うようにすればよい。
また、上記のように、いわゆるガセの作用演出を実行可能に構成する場合、作用演出の種類によって保留表示やアクティブ表示が変化する期待度が異なる(言い換えれば、ガセの作用演出である割合が異なる)ように構成してもよい。この場合、例えば、役物作用演出が実行される場合には、キャラクタ作用演出Aが実行される場合よりも、保留表示が変化する期待度が高い(言い換えれば、キャラクタ作用演出Aの方が役物作用演出よりもガセの作用演出の割合が高い)ようにしてもよい。また、例えば、変動後期の作用演出が実行される場合の方が、変動開始時や変動中期の作用演出が実行される場合と比較して、保留表示やアクティブ表示が変化する期待度が高い(言い換えれば、変動後期の作用演出の方がガセの作用演出の割合が低い)ように構成してもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8015で「シフト時変化」に決定したか否かを確認する(ステップS8016)。「シフト時変化」に決定した場合であれば、演出制御用CPU101は、演出表示装置9のアクティブ表示領域9Aにおいて、保留等予告演出記憶領域(ステップS6006参照)に格納されている保留等変化パターンで示される表示態様にアクティブ表示を変化させる(ステップS8017)。例えば、保留等変化パターンが変化パターンP4−1である場合には、アクティブ表示を白色の丸形表示から青色の丸形表示に変化させる。また、例えば、保留等変化パターンが変化パターンP4−mである場合には、アクティブ表示を緑色の丸形表示から赤色の丸形表示に変化させる。そして、ステップS8019に移行する。
「シフト時変化」以外の作用演出の種類に決定した場合であれば(ステップS8016のN)、演出制御用CPU101は、変動パターン、およびステップS8015で決定した作用演出の種類に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8018)。そして、ステップS8020に移行する。
一方、アクティブ表示の変化がない場合(ステップS8014のN)、または「シフト時変化」に決定した場合(ステップS8017を実行した場合)には、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じた通常のプロセステーブル(作用演出を伴わないプロセステーブル)を選択する(ステップS8019)。そして、ステップS8020に移行する。
そして、演出制御用CPU101は、ステップS8010,S8011,S8013,S8018,S8019で選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8020)。
図43は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。
図43に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出図柄の変動表示中に先読み予告演出(本例では、保留等予告演出)以外の予告演出(いわゆる当該変動に対する予告演出)を実行可能に構成してもよく、その場合、変動開始時に予告演出を実行することに決定した場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8010,S8011,S8013,S8018,S8019において、決定した予告演出に対応したプロセステーブルを選択する。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8021)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8022)。
次いで、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域の格納領域に格納されている始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)、および合算保留記憶数指定コマンド)のうち、1つ目の格納領域に格納されている始動入賞時のコマンドを1つ削除し、始動入賞時コマンド格納領域の内容をシフトする(ステップS8023)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8024)。
図44は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、まず、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS8105)。
次いで、演出制御用CPU101は、作用演出の実行タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS8106)。なお、作用演出の実行タイミングとなっているか否かは、具体的には、ステップS8022でセットされた変動時間タイマの値を確認することにより判定できる。作用演出の実行タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の合算保留記憶表示部18cやアクティブ表示領域9Aにおいて、保留等予告演出記憶領域(ステップS6006参照)に格納されている保留等変化パターンで示される表示態様に予告対象の保留表示やアクティブ表示を変化させる制御を行う(ステップS8107)。
ステップS8107では、例えば、予告対象の保留表示を変化させる場合であって、保留等変化パターンが変化パターンP4−mであり、実行中の変動表示が始動入賞後1変動目である場合には、予告対象の保留表示を白色の丸形表示から青色の丸形表示に変化させる。また、例えば、保留等変化パターンが変化パターンP4−mであり、実行中の変動表示が始動入賞後3変動目である場合には、予告対象の保留表示を青色の丸形表示から緑色の丸形表示に変化させる。
また、例えば、アクティブ表示を変化させる場合であって、保留等変化パターンが変化パターンP4−1である場合には、アクティブ表示を白色の丸形表示から青色の丸形表示に変化させる。また、例えば、保留等変化パターンが変化パターンP4−mである場合には、アクティブ表示を緑色の丸形表示から赤色の丸形表示に変化させる。また、例えば、保留等変化パターンが変化パターンP4−sである場合には、アクティブ表示を宝箱を模した表示から宝物として宝A(例えば、「チャンス」などの表示)が飛び出すような態様の表示に変化させる。また、例えば、保留等変化パターンが変化パターンP4−tである場合には、アクティブ表示を宝箱を模した表示から宝物として宝B(例えば、「大チャンス」などの表示)が飛び出すような態様の表示に変化させる。また、例えば、保留等変化パターンが変化パターンP4−uである場合には、アクティブ表示を宝箱を模した表示から宝物として宝C(例えば、「激熱」などの表示)が飛び出すような態様の表示に変化させる。
なお、ステップS8107において、予告対象の保留表示やアクティブ表示の表示態様を変化させる具体的なタイミングは、作用演出の終了タイミングであってもよいし、作用演出の実行中のタイミングであってもよいし、作用演出の開始とともに変化させるものであってもよい(作用演出の種類に応じて、これらのタイミングを使い分けてもよい)。
また、演出図柄変動開始処理のステップS8015において「リーチ後変化」を決定した場合には、厳密には作用演出の実行を伴うことなくアクティブ表示を変化させるものであることから、ステップS8106でリーチ発生後の所定のタイミング(例えば、リーチ発生から5秒経過後)となったか否かを判定し、リーチ発生後の所定のタイミングとなったと判定したことにもとづいてアクティブ表示の表示態様を変化させるようにすればよい。なお、この場合、リーチ発生と同時にアクティブ表示の表示態様を変化させるように構成しても構わない。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8108)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8109)。
図45は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、まず、アクティブ表示領域9Aに表示されているアクティブ表示を消去する制御を行う(ステップS8300)。なお、この実施の形態では、変動表示を終了するごとにアクティブ表示を毎回消去する場合を示しているが、変動表示を終了するときに合算保留記憶表示部18cに1つでも保留表示が表示されていれば、アクティブ表示領域9Aにおいてアクティブ表示を継続して表示するように構成してもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8301)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS8306に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS8304で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS8302の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS8306に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、決定されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS8302)。
次いで、ステップS8302の処理で大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、ステップS8312に移行する。
ステップS8302の処理で大当り図柄または小当り図柄を停止表示した場合には(ステップS8303のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットする(ステップS8304)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、保留等予告演出実行中フラグや演出回数カウンタをリセットする(ステップS8305)。
次いで、演出制御用CPU101は、いずれかの大当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップS8306)。なお、いずれかの大当り開始指定コマンドを受信したか否かは、具体的には、コマンド解析処理においてセットされる大当り開始指定コマンドを受信したことを示すフラグ(大当り開始指定コマンド受信フラグ)や、小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示すフラグ(小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認することにより判定できる。いずれかの大当り開始指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS8307)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8308)。なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS8309)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8310)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8311)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、保留等予告演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8312)。保留等予告演出実行中フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、演出回数カウンタの値を1減算し(ステップS8313)、減算後の演出回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS8314)。減算後の演出回数カウンタの値が0となっていれば、演出制御用CPU101は、保留等予告演出実行中フラグをリセットする(ステップS8315)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS8316)。
次に、保留等予告演出の演出態様の具体例について説明する。図46および図47は、保留等予告演出の演出態様の一例を示す説明図である。なお、図46および図47において、(1)(2)(3)の順に演出画面の態様が遷移する。
まず、図46(1)に示すように、演出表示装置9において左中右の演出図柄の変動表示を実行しているときに新たに始動入賞が発生したものとする。本例では、合算保留記憶数が3である状態で新たに始動入賞が発生して合算保留記憶数が4に増加したものとする。また、本例では、1つ前までの保留記憶が全て非リーチはずれとなるものであったものとし、合算保留記憶数が4であることにもとづいて保留等変化パターンとして変化パターンP4−mを決定したものとする(ステップS6003,S6004参照)。また、保留等変化パターンとして変化パターンP4−mを決定したことにもとづいて、新たに増加した保留記憶に対する4つ目の保留表示として通常態様(本例では、白色の丸形表示)の保留表示を1つ増加させたものとする(ステップS6007参照。図37参照。)。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図46(2)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留表示を1つ消化し、図46(3)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図46(3)に示す例では、変動表示を開始するときに、保留等変化パターンとして変化パターンP4−mが決定されていることから保留表示の変化ありと判定し(ステップS8005参照。図37参照。)、作用演出の種類として「落雷作用演出」を決定したものとする(ステップS8007参照)。そして、「落雷作用演出」は変動開始時の作用演出であることから、図46(3)に示すように、変動開始時の期間に、演出表示装置9において、予告対象の保留表示に対して雷200が落ちたような態様の演出を行い(ステップS8010,S8021,S8105参照)、予告対象の保留表示を白色の丸形表示から青色の丸形表示に変更する(ステップS8107参照)。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図46(4)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留表示を1つ消化し、図46(5)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図46(5)に示す例では、変動表示を開始するときに、保留等変化パターンとして変化パターンP4−mが決定されていることから保留表示の変化なしと判定し(ステップS8005参照。図37参照。)、作用演出および保留表示の表示態様の変化を伴わずに演出図柄の変動表示が実行される。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図46(6)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留表示を1つ消化し、図46(7)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図46(7)に示す例では、変動表示を開始するときに、保留等変化パターンとして変化パターンP4−mが決定されていることから保留表示の変化ありと判定し(ステップS8005参照。図37参照。)、作用演出の種類として「役物作用演出」を決定したものとする(ステップS8007参照)。そして、「役物作用演出」は変動中期の作用演出であることから、図46(8)に示すように、変動中期の期間に、可動部材78が演出表示装置9の表示画面の一部に被るような態様で可動するような態様の演出を行い(ステップS8010,S8021,S8105参照)、予告対象の保留表示を青色の丸形表示から緑色の丸形表示に変更する(ステップS8107参照)。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図46(9)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留表示を1つ消化し、図46(10)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。この場合、今回開始される変動表示が保留等予告演出の予告対象の変動表示であることから、合算保留記憶表示部18cで保留表示として表示されていたときの表示態様を引き継いで、アクティブ表示領域9Aにおいてアクティブ表示として緑色の丸形表示が表示される(ステップS8002参照)。
また、図46(10)に示す例では、変動表示を開始するときに、保留等変化パターンとして変化パターンP4−mが決定されていることからアクティブ表示の変化ありと判定し(ステップS8014参照。図37参照。)、作用演出の種類として「リーチ後変化」を決定したものとする(ステップS8015参照)。そして、「リーチ後変化」は厳密には作用演出の実行を伴わず変動後期に行われるものであることから、図47(11)に示すように、変動後期の期間に、リーチ発生後の所定のタイミング(例えば、リーチ発生から5秒経過後)となると、そのままアクティブ表示を緑色の丸形表示から赤色の丸形表示に変更する(ステップS8107参照)。そして、その後、スーパーリーチ演出に発展し、変動表示時間が終了すると、図47(12)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。なお、図47(12)に示す例では、スーパーリーチ大当りとなる変動表示であることにもとづいて、演出図柄の停止図柄として大当り図柄(本例では、「777」の図柄の組み合わせ)が停止表示される場合が示されている。
図48および図49は、保留等予告演出の演出態様の他の例を示す説明図である。なお、図48および図49において、(1)(2)(3)の順に演出画面の態様が遷移する。
まず、図48(1)に示すように、演出表示装置9において左中右の演出図柄の変動表示を実行しているときに新たに始動入賞が発生したものとする。本例では、合算保留記憶数が3である状態で新たに始動入賞が発生して合算保留記憶数が4に増加したものとする。また、本例では、1つ前までの保留記憶が全て非リーチはずれとなるものであったものとし、合算保留記憶数が4であることにもとづいて保留等変化パターンとして変化パターンP4−mを決定したものとする(ステップS6003,S6004参照)。また、保留等変化パターンとして変化パターンP4−mを決定したことにもとづいて、新たに増加した保留記憶に対する4つ目の保留表示として通常態様(本例では、白色の丸形表示)の保留表示を1つ増加させたものとする(ステップS6007参照。図37参照。)。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図48(2)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留表示を1つ消化し、図48(3)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図48(3)に示す例では、変動表示を開始するときに、保留等変化パターンとして変化パターンP4−mが決定されていることから保留表示の変化ありと判定し(ステップS8005参照。図37参照。)、作用演出の種類として「キャラクタ作用演出A」を決定したものとする(ステップS8007参照)。そして、「キャラクタ作用演出A」は変動中期の作用演出であることから、図48(4)に示すように、変動中期の期間に、演出表示装置9において、キャラクタA201が予告対象の保留表示を指さすような態様の演出を行い(ステップS8010,S8021,S8105参照)、予告対象の保留表示を白色の丸形表示から青色の丸形表示に変更する(ステップS8107参照)。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図48(5)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留表示を1つ消化し、図48(6)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図48(6)に示す例では、変動表示を開始するときに、保留等変化パターンとして変化パターンP4−mが決定されていることから保留表示の変化なしと判定し(ステップS8005参照。図37参照。)、作用演出および保留表示の表示態様の変化を伴わずに演出図柄の変動表示が実行される。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図48(7)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留表示を1つ消化し、図48(8)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図48(8)に示す例では、変動表示を開始するときに、保留等変化パターンとして変化パターンP4−mが決定されていることから保留表示の変化ありと判定し(ステップS8005参照。図37参照。)、作用演出の種類として「保留変化図柄作用演出」を決定したものとする(ステップS8007参照)。そして、「保留変化図柄作用演出」は変動後期の作用演出であることから、図48(9)に示すように、変動後期の期間に、左および右の演出図柄を仮停止表示させた後に、中の演出図柄として保留変化図柄202を仮停止表示させるような態様の演出を行い(ステップS8010,S8021,S8105参照)、予告対象の保留表示を青色の丸形表示から緑色の丸形表示に変更する(ステップS8107参照)。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図48(10)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留表示を1つ消化し、図49(11)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。この場合、今回開始される変動表示が保留等予告演出の予告対象の変動表示であることから、合算保留記憶表示部18cで保留表示として表示されていたときの表示態様を引き継いで、アクティブ表示領域9Aにおいてアクティブ表示として緑色の丸形表示が表示される(ステップS8002参照)。
また、図49(11)に示す例では、変動表示を開始するときに、保留等変化パターンとして変化パターンP4−mが決定されていることからアクティブ表示の変化ありと判定し(ステップS8014参照。図37参照。)、作用演出の種類として「役物作用演出」を決定したものとする(ステップS8015参照)。そして、「役物作用演出」は変動中期の作用演出であることから、図49(12)に示すように、変動中期の期間に、可動部材78が演出表示装置9の表示画面の一部に被るような態様で可動するような態様の演出を行い(ステップS8018,S8021,S8105参照)、アクティブ表示を緑色の丸形表示から赤色の丸形表示に変更する(ステップS8107参照)。このように、この実施の形態では、図46(8)および図49(12)に示すように、予告対象の保留表示の表示態様を変化させる場合とアクティブ表示の表示態様を変化させる場合とで共通に実行可能な種類の作用演出(本例では、「役物作用演出」)がある。そして、その後、スーパーリーチ演出に発展し、変動表示時間が終了すると、図49(13)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。なお、図49(13)に示す例では、スーパーリーチ大当りとなる変動表示であることにもとづいて、演出図柄の停止図柄として大当り図柄(本例では、「777」の図柄の組み合わせ)が停止表示される場合が示されている。
図50は、保留等予告演出の演出態様のさらに他の例を示す説明図である。なお、図50において、(1)(2)(3)の順に演出画面の態様が遷移する。
まず、図50(1)に示すように、演出表示装置9において左中右の演出図柄の変動表示を実行しているときに新たに始動入賞が発生したものとする。本例では、合算保留記憶数が3である状態で新たに始動入賞が発生して合算保留記憶数が4に増加したものとする。また、本例では、1つ前までの保留記憶が全て非リーチはずれとなるものであったものとし、合算保留記憶数が4であることにもとづいて保留等変化パターンとして変化パターンP4−uを決定したものとする(ステップS6003,S6004参照)。また、保留等変化パターンとして変化パターンP4−uを決定したことにもとづいて、新たに増加した保留記憶に対する4つ目の保留表示として宝箱を模した表示203を1つ増加させたものとする(ステップS6007参照。図37参照。)。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図50(2)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。
次いで、保留表示を1つ消化し、図50(3)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。図50(3)に示す例では、変動表示を開始するときに、保留等変化パターンとして変化パターンP4−uが決定されていることから保留表示の変化なしと判定し(ステップS8005参照。図37参照。)、作用演出および保留表示の表示態様の変化を伴わずに演出図柄の変動表示が実行される。以降、保留表示として宝箱を模した表示203を表示する変化パターンP4−uに従って保留等予告演出が実行される場合には、予告対象の変動表示まで保留表示の表示態様は変化しないことから、図50(4)に示すように、予告対象の保留表示として宝箱を模した表示203を表示したままの状態で予告対象の変動表示の1つ前までの変動表示が終了する。
次いで、保留表示を1つ消化し、図50(5)に示すように、演出表示装置9において次の変動表示を開始する。この場合、今回開始される変動表示が保留等予告演出の予告対象の変動表示であることから、合算保留記憶表示部18cで保留表示として表示されていたときの表示態様を引き継いで、アクティブ表示領域9Aにおいてアクティブ表示として宝箱を模した表示が表示される(ステップS8002参照)。そして、アクティブ表示として宝箱を模した表示が表示されていることから、そのまま変動開始時の作用演出である「宝箱開放作用演出」が実行され(ステップS8013,S8021,S8105参照)、アクティブ表示が宝箱を模した表示から、宝箱が開放して宝物として宝C(本例では、「激熱」などの表示)が飛び出すような態様の表示に変更する(ステップS8107参照)。そして、その後、スーパーリーチ演出に発展し、変動表示時間が終了すると、図50(6)に示すように、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を終了する。なお、図50(6)に示す例では、スーパーリーチ大当りとなる変動表示であることにもとづいて、演出図柄の停止図柄として大当り図柄(本例では、「777」の図柄の組み合わせ)が停止表示される場合が示されている。
なお、この実施の形態では、保留表示やアクティブ表示を宝箱を模した態様で表示する保留等変化パターンとして、「宝箱開放作用演出」が実行されて宝箱が開放して宝物として「チャンス」や「大チャンス」、「激熱」などの表示が飛び出すような態様の演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、宝物としてコインや宝石などを模した複数種類の画像が表示されるような演出を実行してもよいし、宝箱が開放して宝物が飛び出すのではなくアクティブ表示の表示態様が青色や緑色、赤色など複数種類のいずれかの表示態様に変化するように構成してもよい。この場合、例えば、この実施の形態で示した宝物として「チャンス」の表示が飛び出すような態様の演出を、アクティブ表示の表示態様を青色の丸形表示に変化させる演出に置き換え、宝物として「大チャンス」の表示が飛び出すような態様の演出を、アクティブ表示の表示態様を緑色の丸形表示に変化させる演出に置き換え、宝物として「激熱」の表示が飛び出すような態様の演出を、アクティブ表示の表示態様を赤色の丸形表示に変化させる演出に置き換えるようにしてもよい。
また、図46〜図50に示す例では、「シフト時変化」および「キャラクタ作用演出B」の例を省略したが、「シフト時変化」の場合には、作用演出の実行を伴うことなく、保留表示のシフト(変動表示の開始)のタイミングで直ちに予告対象の保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化される。また、「キャラクタ作用演出B」の場合には、例えば、図48(4)と同様または類似の態様で、変動中期の期間に、演出表示装置9において、キャラクタBが予告対象の保留表示を指さすような態様の演出を行い、予告対象の保留表示の表示態様が変化される。
次に、保留等予告演出における作用演出の実行タイミングについて説明する。図51および図52は、保留等予告演出における作用演出の実行タイミングを説明するための説明図である。このうち、図51は、保留等予告演出の予告対象の変動表示よりも前の変動表示において実行される作用演出の実行タイミングを示している。また、図52は、保留等予告演出の予告対象の変動表示において実行される作用演出の実行タイミングを示している。
図51に示すように、予告対象の変動表示よりも前の変動表示においては、「シフト時変化」、「落雷作用演出」、「役物作用演出」、「キャラクタ作用演出A」、「保留変化図柄作用演出」または「キャラクタ作用演出B」を実行して、予告対象の保留表示の表示態様を変化可能である。図51に示すように、「シフト時変化」の場合には、厳密には作用演出の実行を伴うことなく、保留表示のシフト(変動表示の開始)のタイミングで直ちに予告対象の保留表示の表示態様が変化する(変動開始時に分類される)。また、「落雷作用演出」の場合には、変動開始時の期間に落雷作用演出が実行されて、予告対象の保留表示の表示態様が変化する。
また、「役物作用演出」の場合には、変動中期の期間に役物作用演出が実行されて、予告対象の保留表示の表示態様が変化する。また、「キャラクタ作用演出A」の場合には、変動中期の期間にキャラクタ作用演出Aが実行されて、予告対象の保留表示の表示態様が変化する。この実施の形態では、図51に示すように、同じ変動中期の期間に実行される作用演出であっても、「役物作用演出」の方が「キャラクタ作用演出A」よりも早いタイミングで実行される作用演出である。なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、同じ変動中期の期間に実行される作用演出であれば、例えば、「役物作用演出」と「キャラクタ作用演出A」とで全く演出期間や演出タイミングが同じであるように構成してもよいし、演出期間が一部共通するように構成しても構わない。
また、「保留変化図柄作用演出」の場合には、変動後期の期間に保留変化図柄作用演出が実行されて、予告対象の保留表示の表示態様が変化する。また、「キャラクタ作用演出B」の場合には、変動後期の期間にキャラクタ作用演出Bが実行されて、予告対象の保留表示の表示態様が変化する。この実施の形態では、図51に示すように、同じ変動後期の期間に実行される作用演出であっても、「キャラクタ作用演出B」の方が「保留変化図柄作用演出」よりも早いタイミングで実行される作用演出である。なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、同じ変動後期の期間に実行される作用演出であれば、例えば、「保留変化図柄作用演出」と「キャラクタ作用演出B」とで全く演出期間や演出タイミングが同じであるように構成してもよいし、演出期間が一部共通するように構成しても構わない。
図52に示すように、予告対象の変動表示においては、「シフト時変化」、「落雷作用演出」、「宝箱開放作用演出」、「役物作用演出」、または「リーチ後変化」を実行して、アクティブ表示の表示態様を変化可能である。図52に示すように、「シフト時変化」の場合には、厳密には作用演出の実行を伴うことなく、保留表示のシフト(変動表示の開始)のタイミングで直ちにアクティブ表示の表示態様が変化する(変動開始時に分類される)。また、「落雷作用演出」の場合には、変動開始時の期間に落雷作用演出が実行されて、アクティブ表示の表示態様が変化する。また、「宝箱開放作用演出」の場合には、変動開始時の期間に宝箱作用演出が実行されて、アクティブ表示の表示態様が変化する。この実施の形態では、図52に示すように、「宝箱開放作用演出」の演出期間は、「落雷作用演出」の演出期間に包含されているものとする。なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、同じ変動開始時の期間に実行される作用演出であれば、「落雷作用演出」と「宝箱開放作用演出」とで演出期間や演出タイミングが異なっていてもよいし、逆に全く演出期間や演出タイミングが同じであるように構成してもよい。
また、「役物作用演出」の場合には、変動中期の期間に役物作用演出が実行されて、アクティブ表示の表示態様が変化する。また、「リーチ後変化」の場合には、変動後期の期間において、厳密には作用演出を伴うことなく、リーチ発生後の所定のタイミングで(例えば、リーチ発生から5秒経過後)アクティブ表示の表示態様が変化する。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、複数種類の可変表示時間(本例では、非リーチの変動時間として、通常変動の変動時間12.5秒と、短縮変動の変動時間8.0秒と、超短縮変動の変動時間2.0秒とがある)のうちのいずれかの可変表示時間にわたって可変表示を実行する。また、入賞時判定の判定結果にもとづいて、保留表示の表示態様を変化させる変化演出(本例では、保留等予告演出における作用演出)を実行可能である。そして、複数種類の可変表示時間のうちの短い可変表示時間にわたって可変表示が実行されるときと、複数種類の可変表示時間のうちの長い可変表示時間にわたって可変表示が実行されるときとで、変化演出を実行可能なタイミングの数が異なる(本例では、図42(A)に示すように、超短縮変動の変動表示では変動開始時の「シフト時変化」のみ実行可能であり、図42(B),(C)に示すように、短縮変動と通常変動の変動表示では変動開始時に加えて変動中期や変動後期の作用演出を実行可能である)。そのため、可変表示時間に応じて変化演出が実行されるタイミングが変化するので、変化演出の演出効果を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、複数種類の可変表示時間のうちの長い可変表示時間にわたって可変表示が実行されるときには、複数種類の可変表示時間のうちの短い可変表示時間にわたって可変表示が実行されるときと比較して、変化演出を実行可能なタイミングの数が多い(本例では、図42(A)に示すように、超短縮変動の変動表示では変動開始時の「シフト時変化」のみ実行可能であり、図42(B),(C)に示すように、短縮変動と通常変動の変動表示では変動開始時に加えて変動中期や変動後期の作用演出を実行可能である)。そのため、可変表示時間が長ければ変化演出が実行されるタイミングが多くなるので、変化演出の演出効果を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、超短縮変動の可変表示時間である場合のみ変化演出を実行可能なタイミングが少ない(本例では、変動開始時の「シフト時変化」のみ実行可能である)場合を示したが、そのような対応にかぎれられない。例えば、可変表示時間が通常変動(12.5秒)→短縮変動(8.0秒)→超短縮変動(2.0秒)と短くなるに従って、変化演出を実行可能なタイミングの数が段階的に少なくなっていくように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、可変表示時間に応じて、可変表示の実行中における特定の期間に実行可能な変化演出の種類が異なる(本例では、図42(A)に示すように、超短縮変動の変動表示では変動開始時に「シフト時変化」のみ実行可能であり、図42(B),(C)に示すように、短縮変動と通常変動の変動表示では変動開始時に「シフト時変化」に加えて「落雷作用演出」を実行可能である)。そのため、可変表示時間に応じて変化演出の種類が変化するので、変化演出の演出効果を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、入賞時判定の判定結果にもとづいて、保留表示の表示態様の変化パターン(本例では、図37に示す保留等変化パターン)を決定し、可変表示を開始するときに、決定された変化パターンに従って変化演出を決定し、その決定結果にもとづいて変化演出を実行可能である(本例では、始動入賞時に保留等変化パターンを決定し、その後、変動開始時に図42に示す作用演出決定テーブルを用いて作用演出を決定して、作用演出を実行して予告対象の保留表示の表示態様を変化可能である)。すなわち、この実施の形態では、始動入賞発生時に大まかな保留等変化パターンを決定し、その後、各変動表示の開始時に具体的にどのような作用演出を実行するかなどの変化態様を決定している。そのため、状況に応じた変化演出を実行可能とすることができる。例えば、その変動表示における変動時間が長いか短いかに応じて、その変動表示時間に応じた作用演出などを実行して保留表示の表示態様を変化させることができる。
また、この実施の形態によれば、可変表示に対応して特定表示(本例では、保留表示、アクティブ表示)を表示可能であり、入賞時判定の判定結果にもとづいて、特定表示の表示態様を変化させる変化演出(本例では、保留等予告演出における作用演出)を実行可能である。また、入賞時判定の判定対象となった可変表示が実行されるときと、入賞時判定の判定対象となった可変表示より前の可変表示が実行されるときとで、異なる種類の変化演出を実行可能である(本例では、図42(D)に示すように、アクティブ表示の表示態様を変化させる場合には、変動開始時の「シフト時変化」や「落雷作用演出、変動中期の「役物作用演出」、および変動後期の「リーチ後変化」を実行可能であるのに対して、図42(A)〜(C)に示すように、予告対象の保留表示の表示態様を変化させる場合には、変動開始時の「シフト時変化」や「落雷作用演出」、変動中期の「役物作用演出」や「キャラクタ作用演出A」、変動後期の「保留変化図柄作用演出」や「キャラクタ作用演出B」を実行可能である)。そのため、判定対象となった可変表示が実行されるときと、判定対象となった可変表示より前の可変表示が実行されるときとで、変化演出の種類が異なるので、変化演出の演出効果を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、入賞時判定の判定対象となった可変表示が実行されるときと、入賞時判定の判定対象となった可変表示より前の可変表示が実行されるときとで、共通に実行可能な変化演出がある(本例では、図42に示すように、アクティブ表示の表示態様を変化させる場合と予告対象の保留表示の表示態様を変化させる場合とで、「シフト時変化」、「落雷作用演出」および「役物作用演出」を共通に実行可能である)。そのため、変化演出をわかりやすくすることができる。
また、この実施の形態によれば、入賞時判定の判定対象となった可変表示が実行されるときにのみ実行可能な変化演出と、入賞時判定の判定対象となった可変表示より前の可変表示が実行されるときにのみ実行可能な変化演出とがある(本例では、図42に示すように、アクティブ表示の表示態様を変化させる場合にのみ実行可能な「リーチ後変化」があり、予告対象の保留表示の表示態様を変化させる場合にのみ実行可能な「キャラクタ作用演出A」、「保留変化図柄作用演出」および「キャラクタ作用演出B」がある)。そのため、変化演出の演出効果をさらに向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、有利度が異なる複数種類の変化演出を実行可能である(本例では、図42に示すように、変動後期の「保留変化図柄作用演出」や「キャラクタ作用演出B」、「リーチ後変化」の場合には大当りに対する期待度(信頼度)が高く、変動開始時の「シフト時変化」や「落雷作用演出」の場合には大当りに対する期待度(信頼度)が低くなっている)。そのため、変化演出の種類に対する期待感を高めることができる。
なお、この実施の形態では、大当りに対する期待度(信頼度)を異ならせることによって有利度が異なる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、予告対象の変動表示におけるリーチに対する期待度(リーチ信頼度)を異ならせることによって有利度が異なるようにしてもよいし、確変大当り対する期待度(確変信頼度)を異ならせることによって有利度が異なるようにしてもよい。
実施の形態2.
第1の実施の形態で示した遊技機において、さらに、複数の変化タイミングにおいて演出態様を変化させることを決定可能とし、所定演出を開始するときの演出態様と最終的な演出態様を決定した後、その決定された開始時の演出態様と最終的な演出態様にもとづいて演出態様の変化態様を決定するように構成してもよい。以下、開始時の演出態様と最終的な演出態様にもとづいて演出態様の変化態様を決定する第2の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
また、この実施の形態では、コマンド受信バッファに代えて、第1始動入賞時コマンドバッファおよび第2始動入賞時コマンドバッファを備える。また、合算保留記憶数表示部18cに代えて、第1始動入賞記憶表示エリア5HLおよび第2始動入賞記憶表示エリア5HRを備える。
また、この実施の形態において、始動入賞時コマンドバッファは、第1の実施の形態で示した始動入賞時コマンド格納領域に相当する。また、第1始動口入賞指定コマンドおよび第2始動口入賞指定コマンドは、それぞれ第1の実施の形態で示した第1始動入賞指定コマンドおよび第2始動入賞指定コマンドに相当する。また、アクティブ表示エリアAHAは、第1の実施の形態で示したアクティブ表示領域9Aに相当する。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、演出制御プロセス処理において、入賞時演出決定処理を実行する。図53は、第2の実施の形態における入賞時演出決定処理の一例を示すフローチャートである。この入賞時演出決定処理は、所定演出(表示色変化演出)の演出態様を決定する処理である。
図53に示す入賞時演出決定処理において、演出制御用CPU101は、まず、第1始動入賞時コマンドバッファおよび第2始動入賞時コマンドバッファの記憶内容をチェックし(ステップS901)、新たな受信コマンド(始動入賞時コマンド)が始動入賞時コマンドバッファに新たに格納されているか否かを判定する(ステップS902)。
新たな受信コマンドがない場合(ステップS902;NO)、演出制御用CPU101は、入賞時演出決定処理を終了する。一方、新たな受信コマンドがある場合(ステップS902;YES)、演出制御用CPU101は、新たな受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドか否かを判定する(ステップS903)。
新たな受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドである場合(ステップS903;YES)、演出制御用CPU101は、特図1での入賞時・アクティブ時表示色決定処理を行う(ステップS904)。この入賞時・アクティブ時表示色決定処理は、所定演出(表示色変化演出)を開始するとき(入賞時)の演出態様(入賞時に表示される保留位置での表示色での表示)と最終的(アクティブ時)な演出態様(アクティブ表示エリアAHAでの表示色での表示)を決定する処理である。以下の説明では、入賞時に表示される保留位置での表示色を入賞時表示色と表現し、アクティブ表示エリアAHAでの表示色のアクティブ時表示色と表現する。
次いで、演出制御用CPU101は、特図1での変化態様決定処理を行う(ステップS905)。この変化態様決定処理は、決定された開始時の演出態様と最終的な演出態様にもとづいて、演出態様の変化態様を決定する処理である。
次いで、演出制御用CPU101は、入賞時・アクティブ時表示色決定処理で決定された入賞時表示色で保留表示を第1始動入賞記憶表示エリア5HLに表示する保留追加処理を行い(ステップS906)、入賞時演出決定処理を終了する。
ステップS903に戻り、新たな受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドではない場合(ステップS903;NO)、新たな受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドか否かを判定する(ステップS907)。新たな受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドではない場合(ステップS907;NO)、処理を終了する。
新たな受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドの場合(ステップS907;YES)、演出制御用CPU101は、特図2での入賞時・アクティブ時表示色決定処理を行う(ステップS908)。
次いで、演出制御用CPU101は、特図2での変化態様決定処理を行う(ステップS909)。そして、演出制御用CPU101は、入賞時・アクティブ時表示色決定処理で決定された入賞時表示色で保留表示を第2始動入賞記憶表示エリア5HRに表示する保留追加処理を行い(ステップS906)、入賞時演出決定処理を終了する。
図54は、図53のステップS904、908にて実行される入賞時・アクティブ時表示色決定処理の一例を示すフローチャートである。入賞時・アクティブ時表示色決定処理において、演出制御用CPU101は、変動カテゴリコマンドにおけるEXTデータにもとづき色決定テーブルを参照して処理を行う。色決定テーブルの詳細については、このフローチャートの説明後に説明する。
まず、演出制御用CPU101は、変動カテゴリコマンドにおけるEXTデータが非リーチ(ハズレ)を示しているか否かを判定する(ステップS521)。変動カテゴリコマンドにおけるEXTデータが非リーチ(ハズレ)を示している場合(ステップS521;YES)、演出制御用CPU101は、色決定テーブルTBL−HAを、表示色を判定するための色決定テーブルとしてセットして(ステップS522)、ステップS532に進む。
変動カテゴリコマンドにおけるEXTデータが非リーチ(ハズレ)を示していない場合(ステップS521;NO)、演出制御用CPU101は、変動カテゴリコマンドにおけるEXTデータがノーマルリーチ(ハズレ)を示しているか否かを判定する(ステップS523)。変動カテゴリコマンドにおけるEXTデータがノーマルリーチ(ハズレ)を示している場合(ステップS523;YES)、演出制御用CPU101は、色決定テーブルTBL−HBを、表示色を判定するための色決定テーブルとしてセットして(ステップS524)、ステップS532に進む。
変動カテゴリコマンドにおけるEXTデータがノーマルリーチ(ハズレ)を示していない場合(ステップS523;NO)、演出制御用CPU101は、変動カテゴリコマンドにおけるEXTデータがスーパーリーチ(ハズレ)を示しているか否かを判定する(ステップS525)。変動カテゴリコマンドにおけるEXTデータがスーパーリーチ(ハズレ)を示している場合(ステップS525;YES)、演出制御用CPU101は、色決定テーブルTBL−HCを、表示色を判定するための色決定テーブルとしてセットして(ステップS526)、ステップS532に進む。
変動カテゴリコマンドにおけるEXTデータがスーパーリーチ(ハズレ)を示していない場合(ステップS525;NO)、演出制御用CPU101は、変動カテゴリコマンドにおけるEXTデータがノーマルリーチ(大当り)を示しているか否かを判定する(ステップS527)。変動カテゴリコマンドにおけるEXTデータがノーマルリーチ(大当り)を示している場合(ステップS527;YES)、演出制御用CPU101は、色決定テーブルTBL−AAを、表示色を判定するための色決定テーブルとしてセットして(ステップS528)、ステップS532に進む。
変動カテゴリコマンドにおけるEXTデータがノーマルリーチ(大当り)を示していない場合(ステップS527;NO)、演出制御用CPU101は、変動カテゴリコマンドにおけるEXTデータがノーマルリーチ(大当り、擬似連あり)を示しているか否かを判定する(ステップS529)。変動カテゴリコマンドにおけるEXTデータがノーマルリーチ(大当り、擬似連あり)を示している場合(ステップS529;YES)、演出制御用CPU101は、色決定テーブルTBL−ABを、表示色を判定するための色決定テーブルとしてセットして(ステップS530)、ステップS532に進む。
変動カテゴリコマンドにおけるEXTデータがノーマルリーチ(大当り、擬似連あり)を示していない場合(ステップS529;NO)、変動カテゴリコマンドにおけるEXTデータは、スーパーリーチ(大当り)、またはスーパーリーチ(大当り、擬似連あり)を示していることとなるため、演出制御用CPU101は、色決定テーブルTBL−ACを、表示色を判定するための色決定テーブルとしてセットして(ステップS531)、ステップS532に進む。
こうして各変動パターン種別に応じて色決定テーブルをセットすると、演出制御用CPU101は、入賞時表示色およびアクティブ時表示色を決定するための乱数値(非図示)を用いて判定する(ステップS532)。そして、演出制御用CPU101は、判定された入賞時表示色およびアクティブ時表示色を始動入賞変化態様バッファに記憶して(ステップS533)、入賞時・アクティブ時表示色決定処理を終了する。
以上説明した入賞時・アクティブ時表示色決定処理は、入賞時演出決定処理におけるステップS904(特図1)、ステップS908(特図2)で共通して行われる処理であることから、特図1および特図2のいずれも入賞時・アクティブ時表示色決定処理でセットされる色決定テーブルは同じ色決定テーブルとなるが、特図1と特図2とで異なる色決定テーブルがセットされるようにしてもよい。この場合、例えば特図2のときにセットされる色決定テーブルは、特図1のときにセットされる色決定テーブルと比較して、色変化が行われやすい色決定テーブルとしてもよい。なお、「色変化が行われやすい」とは、例えば入賞時表示色の値と、アクティブ時表示色の値との差が大きいことを意味する。一般的に、特図2保留の保留消化は特図1保留の保留消化と比較して早く行われるため、色変化が行われやすい色決定テーブルとすることにより、遊技者は、次々とテンポ良く色の変化(すなわち期待度の変化)を楽しむことができるため、興趣を向上することができる。
さらに、セットされる色決定テーブルを遊技者が設定できるようにしてもよい。具体的には、遊技者は例えば「色変化なし」、「色変化が行われにくい」、および「色変化が行われやすい」の3つのうち、いずれかの演出態様を設定可能とする。このように遊技者が設定可能とすることにより、遊技者の世代や趣向により異なる多様な好みに合わせることができるため、多くの遊技者の興趣を向上することができる。なお、「色変化なし」とは、入賞時表示色とアクティブ時表示色とが同じ表示色となることを意味する。「色変化なし」の設定の1つとして、表示色を白(すなわち通常の表示色)のみとする設定を設けるようにしてもよい。また、「色変化が行われにくい」とは、例えば入賞時表示色の値と、アクティブ時表示色の値との差が小さいことを意味する。
図55、図56は、図54の入賞時・アクティブ時表示色決定処理で用いられる色決定テーブルによる決定割合の一例を示す図である。
図55、図56に示される色決定テーブルによる決定割合は、入賞時表示色と、アクティブ時表示色との組み合わせを決定するための決定割合を示す。色決定テーブルはROM121に記憶されている。また、図55に示される色決定テーブルは、ハズレ時に用いられる色決定テーブルであり、図56に示される色決定テーブルは、大当り時に用いられる色決定テーブルである。
図55(A)は、色決定テーブルTBL−HAによる決定割合を示す図である。TBL−HAは、変動カテゴリコマンドが非リーチ(擬似連なし)と非リーチ(擬似連あり)とを含む変動パターン種別を示す場合にセットされる色決定テーブルである。
色決定テーブルTBL−HAにおいて、入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が白となる決定割合は70%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が青となる決定割合は5%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が黄となる決定割合は4%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が緑となる決定割合は3%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は1%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は0%である。
色決定テーブルTBL−HAにおいて、入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が青となる決定割合は4%である。入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が黄となる決定割合は3%である。入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が緑となる決定割合は2%である。入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は1%である。入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は0%である。
色決定テーブルTBL−HAにおいて、入賞時表示色が黄で、アクティブ時表示色が黄となる決定割合は2%である。入賞時表示色が黄で、アクティブ時表示色が緑となる決定割合は1%である。入賞時表示色が黄で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は1%である。入賞時表示色が黄で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は0%である。
色決定テーブルTBL−HAにおいて、入賞時表示色が緑で、アクティブ時表示色が緑となる決定割合は1%である。入賞時表示色が緑で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は1%である。入賞時表示色が緑で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は0%である。
色決定テーブルTBL−HAにおいて、入賞時表示色が赤で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は1%である。入賞時表示色が赤で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は0%である。そして、入賞時表示色が虹で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は0%である。
図55(B)は、色決定テーブルTBL−HBによる決定割合を示す図である。TBL−HBは、変動カテゴリコマンドがノーマルリーチ(擬似連なし)とノーマルリーチ(擬似連あり)とを含む変動パターン種別を示す場合にセットされる色決定テーブルである。
色決定テーブルTBL−HBにおいて、入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が白となる決定割合は30%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が青となる決定割合は15%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が黄となる決定割合は10%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が緑となる決定割合は6%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は1%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は0%である。
色決定テーブルTBL−HBにおいて、入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が青となる決定割合は10%である。入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が黄となる決定割合は7%である。入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が緑となる決定割合は4%である。入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は1%である。入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は0%である。
色決定テーブルTBL−HBにおいて、入賞時表示色が黄で、アクティブ時表示色が黄となる決定割合は5%である。入賞時表示色が黄で、アクティブ時表示色が緑となる決定割合は3%である。入賞時表示色が黄で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は1%である。入賞時表示色が黄で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は0%である。
色決定テーブルTBL−HBにおいて、入賞時表示色が緑で、アクティブ時表示色が緑となる決定割合は2%である。入賞時表示色が緑で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は1%である。入賞時表示色が緑で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は0%である。
色決定テーブルTBL−HBにおいて、入賞時表示色が赤で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は1%である。入賞時表示色が赤で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は0%である。そして、入賞時表示色が虹で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は0%である。
図55(C)は、色決定テーブルTBL−HCによる決定割合を示す図である。TBL−HCは、変動カテゴリコマンドがスーパーリーチ(擬似連なし)とスーパーリーチ(擬似連あり)とを含む変動パターン種別を示す場合にセットされる色決定テーブルである。
色決定テーブルTBL−HCにおいて、入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が白となる決定割合は2%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が青となる決定割合は3%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が黄となる決定割合は9%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が緑となる決定割合は9%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は10%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は0%である。
色決定テーブルTBL−HCにおいて、入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が青となる決定割合は1%である。入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が黄となる決定割合は8%である。入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が緑となる決定割合は8%である。入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は9%である。入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は0%である。
色決定テーブルTBL−HCにおいて、入賞時表示色が黄で、アクティブ時表示色が黄となる決定割合は7%である。入賞時表示色が黄で、アクティブ時表示色が緑となる決定割合は7%である。入賞時表示色が黄で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は8%である。入賞時表示色が黄で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は0%である。
色決定テーブルTBL−HCにおいて、入賞時表示色が緑で、アクティブ時表示色が緑となる決定割合は6%である。入賞時表示色が緑で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は7%である。入賞時表示色が緑で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は0%である。
色決定テーブルTBL−HCにおいて、入賞時表示色が赤で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は6%である。入賞時表示色が赤で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は0%である。そして、入賞時表示色が虹で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は0%である。
このように、ハズレの場合には、入賞時およびアクティブ時のいずれも表示色が虹となることはない。また、全体として期待度が低い表示色で表示されるが、リーチ態様に応じて、期待度が高めの表示色で表示することで、興趣を向上させるようになっている。
図56(A)は、色決定テーブルTBL−AAによる決定割合を示す図である。TBL−AAは、変動カテゴリコマンドがノーマルリーチ(大当り)を含む変動パターン種別を示す場合にセットされる色決定テーブルである。
色決定テーブルTBL−AAにおいて、入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が白となる決定割合は1%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が青となる決定割合は1%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が黄となる決定割合は1%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が緑となる決定割合は2%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は5%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は4%である。
色決定テーブルTBL−AAにおいて、入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が青となる決定割合は1%である。入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が黄となる決定割合は2%である。入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が緑となる決定割合は4%である。入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は6%である。入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は5%である。
色決定テーブルTBL−AAにおいて、入賞時表示色が黄で、アクティブ時表示色が黄となる決定割合は3%である。入賞時表示色が黄で、アクティブ時表示色が緑となる決定割合は5%である。入賞時表示色が黄で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は7%である。入賞時表示色が黄で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は6%である。
色決定テーブルTBL−AAにおいて、入賞時表示色が緑で、アクティブ時表示色が緑となる決定割合は7%である。入賞時表示色が緑で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は8%である。入賞時表示色が緑で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は7%である。
色決定テーブルTBL−AAにおいて、入賞時表示色が赤で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は8%である。入賞時表示色が赤で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は8%である。そして、入賞時表示色が虹で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は9%である。
なお、色決定テーブルTBL−AAは、ノーマルリーチで大当りとなる場合にセットされる色決定テーブルであるが、意外性を高めるために、色決定テーブルTBL−AAに代えて、図55(A)の色決定テーブルTBL−HAをセットするようにしてもよい。一般的に遊技者は、表示色に従った期待度で演出を楽しむところ、ほぼ期待度が持てない表示色での大当り(さらにノーマルリーチ)は遊技者とって非常にインパクトが大きいものとなる。こうした期待度が低い演出でも大当りの可能性があることを遊技者に示すことにより、期待度の低い演出でも遊技者の興趣を維持することが可能となる。
図56(B)は、色決定テーブルTBL−ABによる決定割合を示す図である。TBL−ABは、変動カテゴリコマンドがノーマルリーチ(大当り、擬似連あり)を含む変動パターン種別を示す場合にセットされる色決定テーブルである。
色決定テーブルTBL−ABにおいて、入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が白となる決定割合は1%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が青となる決定割合は1%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が黄となる決定割合は1%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が緑となる決定割合は3%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は4%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は5%である。
色決定テーブルTBL−HAにおいて、入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が青となる決定割合は1%である。入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が黄となる決定割合は1%である。入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が緑となる決定割合は4%である。入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は5%である。入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は6%である。
色決定テーブルTBL−HAにおいて、入賞時表示色が黄で、アクティブ時表示色が黄となる決定割合は2%である。入賞時表示色が黄で、アクティブ時表示色が緑となる決定割合は5%である。入賞時表示色が黄で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は6%である。入賞時表示色が黄で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は7%である。
色決定テーブルTBL−HAにおいて、入賞時表示色が緑で、アクティブ時表示色が緑となる決定割合は6%である。入賞時表示色が緑で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は7%である。入賞時表示色が緑で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は8%である。
色決定テーブルTBL−HAにおいて、入賞時表示色が赤で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は8%である。入賞時表示色が赤で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は9%である。そして、入賞時表示色が虹で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は10%である。
図56(C)は、色決定テーブルTBL−ACによる決定割合を示す図である。TBL−ACは、変動カテゴリコマンドがスーパーリーチ(大当り)とスーパーリーチ(大当り、擬似連あり)とを含む変動パターン種別を示す場合にセットされる色決定テーブルである。
色決定テーブルTBL−ACにおいて、入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が白となる決定割合は1%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が青となる決定割合は1%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が黄となる決定割合は1%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が緑となる決定割合は1%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は3%である。入賞時表示色が白で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は4%である。
色決定テーブルTBL−ACにおいて、入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が青となる決定割合は1%である。入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が黄となる決定割合は1%である。入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が緑となる決定割合は2%である。入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は6%である。入賞時表示色が青で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は7%である。
色決定テーブルTBL−ACにおいて、入賞時表示色が黄で、アクティブ時表示色が黄となる決定割合は1%である。入賞時表示色が黄で、アクティブ時表示色が緑となる決定割合は3%である。入賞時表示色が黄で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は7%である。入賞時表示色が黄で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は8%である。
色決定テーブルTBL−HCにおいて、入賞時表示色が緑で、アクティブ時表示色が緑となる決定割合は4%である。入賞時表示色が緑で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は8%である。入賞時表示色が緑で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は9%である。
色決定テーブルTBL−HCにおいて、入賞時表示色が赤で、アクティブ時表示色が赤となる決定割合は9%である。入賞時表示色が赤で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は11%である。そして、入賞時表示色が虹で、アクティブ時表示色が虹となる決定割合は12%である。
このように、大当りの場合には、入賞時やアクティブ時表示色が虹となることがある。また、全体として期待度が高い表示色で表示されるが、リーチ態様に応じて、より期待度が高めの表示色で表示することで、興趣を向上させるようになっている。
上述のそれぞれの色決定テーブルには、入賞時表示色とアクティブ時表示色のそれぞれが、図55、図56の割合で決定されるように、表示色のそれぞれに、入賞時表示色とアクティブ時表示色を決定するための乱数値と比較される数値(判定値)が割り当てられていればよい。
上述した各色決定テーブルの他に、例えば、入賞時表示色が緑の場合には、リーチ確定とする色決定テーブルや、入賞時表示色が赤の場合には、スーパーリーチ確定とする色決定テーブルを用いるようにしてもよい。このように表示色とリーチ演出など他の演出態様(例えば役物演出等)とを関連付けておくことで、当該保留がアクティブ表示エリアにシフトするまでの興趣を向上することができる。
次に、図53のステップS905、909にて実行される変化態様決定処理の説明に先立ち、変化態様の決定方法の概要について説明する。図57は、第2の実施の形態における保留の個数が0〜3個の各パターンで入賞した場合の変化態様の決定方法を説明するための図である。なお、図57では、特図1を例にしているが、特図2の場合も同じである。また、本実施形態では、後述するレベルアップテーブル(抽選データ)を参照して保留がシフトしたときの表示色を決定する。なお、図57に示される「決」は、表示色が既に決定されていることを示している。
まず、保留0個で入賞した場合について、図57(A)を用いて説明する。保留0個で入賞した場合は、入賞時・アクティブ時表示色決定処理により既に表示色は決定しているため、変化態様決定処理で変化態様を決定する必要はない。なお、本実施形態では、保留0個で入賞した場合、まず保1にて入賞時表示色で一旦表示した後に、アクティブ表示エリアAHAにシフトし、アクティブ時表示色で表示する。従って、例えば入賞時表示色が青でアクティブ時表示色が緑の場合には、保1にて一旦青で表示した後に、アクティブ表示エリアAHAにて緑で表示される。
保留1個で入賞した場合について、図57(B)を用いて説明する。保留1個で入賞した場合は、入賞時・アクティブ時表示色決定処理により、保2での表示色は、入賞時表示色として決定しており、アクティブ表示エリアAHAでの表示色は、アクティブ時表示色として決定しているため、保1での表示色を決定する必要がある。従って、矢印に示されるように、保2での表示色から保1での表示色を変化させるためにレベルアップテーブルを1回参照することで、全ての保留位置での表示色が決定する。
保留2個で入賞した場合について、図57(C)を用いて説明する。保留2個で入賞した場合は、入賞時・アクティブ時表示色決定処理により、保3での表示色は、入賞時表示色として決定しており、アクティブ表示エリアAHAでの表示色は、アクティブ時表示色として決定しているため、保2と保1での表示色を決定する必要がある。従って、矢印に示されるように、保3での表示色から保2での表示色を変化させるために、レベルアップテーブルを参照し、次いで保2での表示色から保1での表示色を変化させるために、レベルアップテーブルを再び参照することで(計2回)、全ての保留位置での表示色が決定する。
保留3個で入賞した場合について、図57(D)を用いて説明する。保留3個で入賞した場合は、入賞時・アクティブ時表示色決定処理により、保4での表示色は、入賞時表示色として決定しており、アクティブ表示エリアAHAでの表示色は、アクティブ時表示色として決定しているため、保3と保2と保1での表示色を決定する必要がある。従って、矢印に示されるように、保4での表示色から保3での表示色を変化させるために、レベルアップテーブルを参照し、保3での表示色から保2での表示色を変化させるために、レベルアップテーブルを参照し、次いで保2での表示色から保1での表示色を変化させるために、レベルアップテーブルを再び参照することで(計3回)、全ての保留位置での表示色が決定する。
以上説明したように、変化態様の決定対象となる保留記憶が何個目の保留記憶かに応じて、レベルアップテーブルを参照する回数が異なる。具体的には、4個目の保留記憶の場合、レベルアップテーブルを参照する回数は3回であり、3個目の保留記憶の場合、レベルアップテーブルを参照する回数は2回であり、2個目の保留記憶の場合、レベルアップテーブルを参照する回数は1回であり、1個目の保留記憶の場合、レベルアップテーブルを参照する回数は0回である。
また、図57に示されるように、保2でレベルアップテーブルを参照して保1での表示色が決定された時点で、全ての保留位置における表示色が決定する。
図58は、図53のステップS905、909にて実行される変化態様決定処理の一例を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、入賞時・アクティブ時表示色決定処理で決定された入賞時表示色の値をxに代入し、アクティブ時表示色の値をyに代入する(ステップS541)。
次いで、演出制御用CPU101は、レベル差(段階差)を得るために、dにyからxを減算した値を代入する(ステップS542)。次いで、sに入賞時の保留位置を代入する(ステップS543)。例えば、入賞時に保留が3個表示されており、入賞時の保留位置が保4になる場合には、「4」が代入される。
次いで、演出制御用CPU101は、s=1か否かを判定する(ステップS544)。s=1の場合(ステップS544;YES)、変化態様決定処理を終了する。これは、s=1であれば、図57(A)に示されるように、入賞時・アクティブ時表示色決定処理において既に表示色が決定されているためである。
s=1ではない場合(ステップS544;NO)、演出制御用CPU101は、ループカウンタkにs−1を代入する(ステップS545)。このループカウンタkは、保留位置kに対応するものであり、kを減少させることにより、入賞時表示色からアクティブ時表示色へ表示色が決定される。次いで、演出制御用CPU101は、大当りか否かを判定する(ステップS546)。大当りか否かは、変動カテゴリコマンドのEXTデータにより判定できる。大当りと判定された場合(ステップS546;YES)、演出制御用CPU101は、レベルアップテーブル(大当り)を、変化態様を決定するためのテーブルとしてセットして(ステップS547)、ステップS549に進む。
ハズレと判定された場合(ステップS546;NO)、演出制御用CPU101は、レベルアップテーブル(ハズレ)を変化態様を決定するためのテーブルとしてセットして(ステップS548)、ステップS549に進む。レベルアップテーブルは、大当りとハズレで異なるものが設けられているが、いずれもレベル差d、ループカウンタk(保留位置k)、およびアップ数を判定するための乱数値(非図示)から、アップ数Uを決定するためのテーブルである。
演出制御用CPU101は、レベル差d、ループカウンタk(保留位置k)、および乱数値から、セットされたレベルアップテーブルを用いてアップ数Uを判定し(ステップS549)、判定結果にもとづきアップ数Uを決定する(ステップS550)。このアップ数Uは、保留位置k+1における表示色から、シフト後の保留位置kにおける表示色へのアップ数である。
次いで、演出制御用CPU101は、xにx+Uを代入し、レベル差dにy−xを代入する(ステップS551)。x+Uが代入されたxは、保留位置kでの表示色の値を示しており、RAMに設けられた変化態様バッファに保持される。また、y−xが代入されたレベル差dは、保留位置kでの表示色とアクティブ時表示色でのレベル差を示している。
演出制御用CPU101は、kから1を減算する(ステップS552)。これにより、シフト後の保留位置をkにセットしている。また、kを減少させていくことから、入賞時からアクティブ時に向けて表示色を決定していることが分かる。
次いで、演出制御用CPU101は、k=0か否かを判定する(ステップS553)。k=0ではない場合(ステップS553;NO)、ステップS549に戻る。k=0の場合(ステップS553;YES)、変化態様決定処理を終了する。上述したように、ループカウンタkは、保留位置kでの表示色を決定するためのカウンタであるので、kが0であることは、保留位置0、すなわちアクティブ表示エリアAHAでの表示色を示すこととなるが、アクティブ時表示色は既に決定されているために処理を終了している。 なお、上記ステップS551において、d=0(すなわち、レベル差が0)となった場合には、表示色が決定されていない全ての保留位置kでの表示色の値をxとして、ステップS550〜ステップS553の処理を省略してもよい。
このように、図58の変化態様決定処理では、入賞時・アクティブ時表示色決定処理により決定された入賞時表示色とアクティブ時表示色とにもとづいて、抽選データを参照して第1タイミングにおける変化を決定した後に、該抽選データを参照して第2タイミングにおける変化を決定する。
ここで、第1タイミングと第2タイミングとは、保留がシフトするタイミングであり、第1と第2は、表示色が決定された順に定められる。図58の場合、入賞時表示色からアクティブ時表示色へと表示色が決定されるため、保留が消化される順番としては、第1タイミングは第2タイミングよりも前に到来するタイミングである。
また、図58に示される変化態様決定処理では、所定条件が成立したか否かに応じて演出態様の変化態様を決定可能となっている。具体的には、所定条件として「大当りであるか否か」という条件が成立した場合には、レベルアップテーブル(大当り)がセットされ、上記条件が成立しなかった場合には、レベルアップテーブル(ハズレ)がセットされるので、所定条件が成立したか否かに応じて演出態様の変化態様を決定可能となっている。 さらに、ステップS549に示されるように、レベル差、保留位置、および乱数値からアップ数が定まるため、レベル差のみを用いた場合や、保留位置のみを用いた場合と比較して、よりバリエーションに富んだ演出を実行することができる。
次に、図59、図60を用いてレベルアップテーブルについて説明する。図59、図60に示されるレベルアップテーブルによる決定割合は、レベル差、保留位置、および乱数値からアップ数を決定するための決定割合を示す。このレベルアップテーブルはROM121に記憶されている。また、図59に示されるレベルアップテーブルは、大当り時に用いられるレベルアップテーブルであり、図60に示されるレベルアップテーブルは、ハズレ時に用いられるレベルアップテーブルである。
図59、図60に示されるように、レベルアップテーブルは、レベル差、保留位置、アップ数で構成される。レベル差は、アクティブ時表示色とのレベル差である。本実施形態では、表示色は白から虹の6つあるので、レベル差は最大で5であり、レベル差は最小で0である。また、保留位置は、その保留位置での表示色を決定するためのアップ数であるので、例えば保留位置3の場合には、保留位置4からの(4→3)、アップ数を示している。
レベルアップテーブル(大当り)において、レベル差が5で保留位置が1の場合に、アップ数が0となる決定割合は2%である。レベル差が5で保留位置が1の場合に、アップ数が1となる決定割合は4%である。レベル差が5で保留位置が1の場合に、アップ数が2となる決定割合は7%である。レベル差が5で保留位置が1の場合に、アップ数が3となる決定割合は13%である。レベル差が5で保留位置が1の場合に、アップ数が4となる決定割合は25%である。レベル差が5で保留位置が1の場合に、アップ数が5となる決定割合は49%である。
また、レベル差が5で保留位置が2の場合に、アップ数が0となる決定割合は16%である。レベル差が5で保留位置が2の場合に、アップ数が1となる決定割合は16%である。レベル差が5で保留位置が2の場合に、アップ数が2となる決定割合は17%である。レベル差が5で保留位置が2の場合に、アップ数が3となる決定割合は17%である。レベル差が5で保留位置が2の場合に、アップ数が4となる決定割合は17%である。レベル差が5で保留位置が2の場合に、アップ数が5となる決定割合は17%である。
また、レベル差が5で保留位置が3の場合に、アップ数が0となる決定割合は45%である。レベル差が5で保留位置が3の場合に、アップ数が1となる決定割合は25%である。レベル差が5で保留位置が3の場合に、アップ数が2となる決定割合は13%である。レベル差が5で保留位置が3の場合に、アップ数が3となる決定割合は7%である。レベル差が5で保留位置が3の場合に、アップ数が4となる決定割合は4%である。レベル差が5で保留位置が3の場合に、アップ数が5となる決定割合は2%である。
また、レベル差が4で保留位置が1の場合に、アップ数が0となる決定割合は2%である。レベル差が4で保留位置が1の場合に、アップ数が1となる決定割合は5%である。レベル差が4で保留位置が1の場合に、アップ数が2となる決定割合は12%である。レベル差が4で保留位置が1の場合に、アップ数が3となる決定割合は25%である。レベル差が4で保留位置が1の場合に、アップ数が4となる決定割合は56%である。
また、レベル差が4で保留位置が2の場合に、アップ数が0となる決定割合は20%である。レベル差が4で保留位置が2の場合に、アップ数が1となる決定割合は20%である。レベル差が4で保留位置が2の場合に、アップ数が2となる決定割合は20%である。レベル差が4で保留位置が2の場合に、アップ数が3となる決定割合は20%である。レベル差が4で保留位置が2の場合に、アップ数が4となる決定割合は20%である。
また、レベル差が4で保留位置が3の場合に、アップ数が0となる決定割合は56%である。レベル差が4で保留位置が3の場合に、アップ数が1となる決定割合は25%である。レベル差が4で保留位置が3の場合に、アップ数が2となる決定割合は12%である。レベル差が4で保留位置が3の場合に、アップ数が3となる決定割合は5%である。レベル差が4で保留位置が3の場合に、アップ数が4となる決定割合は2%である。
また、レベル差が3で保留位置が1の場合に、アップ数が0となる決定割合は3%である。レベル差が3で保留位置が1の場合に、アップ数が1となる決定割合は8%である。レベル差が3で保留位置が1の場合に、アップ数が2となる決定割合は23%である。レベル差が3で保留位置が1の場合に、アップ数が3となる決定割合は66%である。
また、レベル差が3で保留位置が2の場合に、アップ数が0となる決定割合は25%である。レベル差が3で保留位置が2の場合に、アップ数が1となる決定割合は25%である。レベル差が3で保留位置が2の場合に、アップ数が2となる決定割合は25%である。レベル差が3で保留位置が2の場合に、アップ数が3となる決定割合は25%である。
また、レベル差が3で保留位置が3の場合に、アップ数が0となる決定割合は66%である。レベル差が3で保留位置が3の場合に、アップ数が1となる決定割合は23%である。レベル差が3で保留位置が3の場合に、アップ数が2となる決定割合は8%である。レベル差が3で保留位置が3の場合に、アップ数が3となる決定割合は3%である。
また、レベル差が2で保留位置が1の場合に、アップ数が0となる決定割合は4%である。レベル差が2で保留位置が1の場合に、アップ数が1となる決定割合は18%である。レベル差が2で保留位置が1の場合に、アップ数が2となる決定割合は78%である。
また、レベル差が2で保留位置が2の場合に、アップ数が0となる決定割合は33%である。レベル差が2で保留位置が2の場合に、アップ数が1となる決定割合は33%である。レベル差が2で保留位置が2の場合に、アップ数が2となる決定割合は34%である。
また、レベル差が2で保留位置が3の場合に、アップ数が0となる決定割合は78%である。レベル差が2で保留位置が3の場合に、アップ数が1となる決定割合は18%である。レベル差が2で保留位置が3の場合に、アップ数が2となる決定割合は4%である。
また、レベル差が1で保留位置が1の場合に、アップ数が0となる決定割合は10%である。レベル差が1で保留位置が1の場合に、アップ数が1となる決定割合は90%である。また、レベル差が1で保留位置が2の場合に、アップ数が0となる決定割合は50%である。レベル差が1で保留位置が2の場合に、アップ数が1となる決定割合は50%である。また、レベル差が1で保留位置が3の場合に、アップ数が0となる決定割合は90%である。レベル差が1で保留位置が3の場合に、アップ数が1となる決定割合は10%である。
また、レベル差が0の場合は、いずれの保留位置であっても、アップ数が0となる決定割合は100%である。なお、図58の説明で、レベル差が0となった場合には、ステップS550〜ステップS553の処理を省略してもよいことを記載したが、この場合、レベルアップテーブル(大当り)における「レベル差」が「0」のテーブルは不要となるので、さらに容量の圧迫を低減することができる。
このように、レベルアップテーブル(大当り)による決定割合では、アクティブ表示エリアAHAに保留位置が近づくほど、大きいアップ数が決定される割合が大きくなるようになっている。すなわち、アクティブ表示エリアAHAに保留位置が近づくほど、大きくレベル数がアップし、さらに大当りとなる。このように、当該保留による飾り図柄の変動の直前に遊技者の期待度を急激に高めた上に大当りとなることから、本実施形態による表示色変化演出は遊技者に与えるインパクトが大きい演出となっている。
次に、レベルアップテーブル(ハズレ)についてであるが、レベルアップテーブル(ハズレ)おいては、レベル差が5で保留位置が1の場合に、アップ数が0となる決定割合は49%である。レベル差が5で保留位置が1の場合に、アップ数が1となる決定割合は25%である。レベル差が5で保留位置が1の場合に、アップ数が2となる決定割合は13%である。レベル差が5で保留位置が1の場合に、アップ数が3となる決定割合は7%である。レベル差が5で保留位置が1の場合に、アップ数が4となる決定割合は4%である。レベル差が5で保留位置が1の場合に、アップ数が5となる決定割合は2%である。
また、レベル差が5で保留位置が2の場合に、アップ数が0となる決定割合は17%である。レベル差が5で保留位置が2の場合に、アップ数が1となる決定割合は17%である。レベル差が5で保留位置が2の場合に、アップ数が2となる決定割合は17%である。レベル差が5で保留位置が2の場合に、アップ数が3となる決定割合は17%である。レベル差が5で保留位置が2の場合に、アップ数が4となる決定割合は16%である。レベル差が5で保留位置が2の場合に、アップ数が5となる決定割合は16%である。
また、レベル差が5で保留位置が3の場合に、アップ数が0となる決定割合は2%である。レベル差が5で保留位置が3の場合に、アップ数が1となる決定割合は4%である。レベル差が5で保留位置が3の場合に、アップ数が2となる決定割合は7%である。レベル差が5で保留位置が3の場合に、アップ数が3となる決定割合は13%である。レベル差が5で保留位置が3の場合に、アップ数が4となる決定割合は25%である。レベル差が5で保留位置が3の場合に、アップ数が5となる決定割合は45%である。
また、レベル差が4で保留位置が1の場合に、アップ数が0となる決定割合は56%である。レベル差が4で保留位置が1の場合に、アップ数が1となる決定割合は25%である。レベル差が4で保留位置が1の場合に、アップ数が2となる決定割合は12%である。レベル差が4で保留位置が1の場合に、アップ数が3となる決定割合は5%である。レベル差が4で保留位置が1の場合に、アップ数が4となる決定割合は2%である。
また、レベル差が4で保留位置が2の場合に、アップ数が0となる決定割合は20%である。レベル差が4で保留位置が2の場合に、アップ数が1となる決定割合は20%である。レベル差が4で保留位置が2の場合に、アップ数が2となる決定割合は20%である。レベル差が4で保留位置が2の場合に、アップ数が3となる決定割合は20%である。レベル差が4で保留位置が2の場合に、アップ数が4となる決定割合は20%である。
また、レベル差が4で保留位置が3の場合に、アップ数が0となる決定割合は2%である。レベル差が4で保留位置が3の場合に、アップ数が1となる決定割合は5%である。レベル差が4で保留位置が3の場合に、アップ数が2となる決定割合は12%である。レベル差が4で保留位置が3の場合に、アップ数が3となる決定割合は25%である。レベル差が4で保留位置が3の場合に、アップ数が4となる決定割合は56%である。
また、レベル差が3で保留位置が1の場合に、アップ数が0となる決定割合は66%である。レベル差が3で保留位置が1の場合に、アップ数が1となる決定割合は23%である。レベル差が3で保留位置が1の場合に、アップ数が2となる決定割合は8%である。レベル差が3で保留位置が1の場合に、アップ数が3となる決定割合は3%である。
また、レベル差が3で保留位置が2の場合に、アップ数が0となる決定割合は25%である。レベル差が3で保留位置が2の場合に、アップ数が1となる決定割合は25%である。レベル差が3で保留位置が2の場合に、アップ数が2となる決定割合は25%である。レベル差が3で保留位置が2の場合に、アップ数が3となる決定割合は25%である。
また、レベル差が3で保留位置が3の場合に、アップ数が0となる決定割合は3%である。レベル差が3で保留位置が3の場合に、アップ数が1となる決定割合は8%である。レベル差が3で保留位置が3の場合に、アップ数が2となる決定割合は23%である。レベル差が3で保留位置が3の場合に、アップ数が3となる決定割合は66%である。
また、レベル差が2で保留位置が1の場合に、アップ数が0となる決定割合は78%である。レベル差が2で保留位置が1の場合に、アップ数が1となる決定割合は18%である。レベル差が2で保留位置が1の場合に、アップ数が2となる決定割合は4%である。
また、レベル差が2で保留位置が2の場合に、アップ数が0となる決定割合は34%である。レベル差が2で保留位置が2の場合に、アップ数が1となる決定割合は33%である。レベル差が2で保留位置が2の場合に、アップ数が2となる決定割合は33%である。
また、レベル差が2で保留位置が3の場合に、アップ数が0となる決定割合は4%である。レベル差が2で保留位置が3の場合に、アップ数が1となる決定割合は18%である。レベル差が2で保留位置が3の場合に、アップ数が2となる決定割合は78%である。
また、レベル差が1で保留位置が1の場合に、アップ数が0となる決定割合は90%である。レベル差が1で保留位置が1の場合に、アップ数が1となる決定割合は10%である。また、レベル差が1で保留位置が2の場合に、アップ数が0となる決定割合は50%である。レベル差が1で保留位置が2の場合に、アップ数が1となる決定割合は50%である。また、レベル差が1で保留位置が3の場合に、アップ数が0となる決定割合は10%である。レベル差が1で保留位置が3の場合に、アップ数が1となる決定割合は90%である。
また、レベル差が0の場合は、いずれの保留位置であっても、アップ数が0となる決定割合は100%である。なお、図58の説明で、レベル差が0となった場合には、ステップS550〜ステップS553の処理を省略してもよいことを記載したが、この場合、レベルアップテーブル(ハズレ)における「レベル差」が「0」のテーブルは不要となるので、さらに容量の圧迫を低減することができる。
このように、レベルアップテーブル(ハズレ)による決定割合では、入賞時の保留位置に近いほど大きいアップ数が決定される割合が大きくなるようになっている。すなわち、入賞後、すぐにレベル数がアップするようになっている。このように、早めに遊技者の期待度を高めておくことで、間を持たせることができるので、遊技者の興趣を向上させることができる。
以上説明したレベルアップテーブル(大当り)およびレベルアップテーブル(ハズレ)による決定割合に示されるように、入賞時表示色とアクティブ時表示色の段階数の差(レベル差)が同じ場合でも保留記憶の個数に応じて、演出態様の変化態様が異なる。これは、レベルアップテーブルに、各レベル差ごとに保留位置が1〜3まで設けられており、保留位置が1〜3の各々でのアップ数が異なるためである。
上述のそれぞれのレベルアップテーブルには、アップ数が、図59、図60の割合で決定されるように、レベル差と保留位置のそれぞれに、アップ数を決定するための乱数値と比較される数値(判定値)が割り当てられていればよい。
なお、演出制御用CPU101は、入賞時演出決定処理において決定した所定演出(例えば、表示色変化演出等)や変化態様に応じたプロセステーブルを選択して演出図柄変動開始処理(ステップS801)〜演出図柄変動停止処理(ステップS803)を実行することにより、所定演出(例えば、表示色変化演出等)を実行することになる。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、所定演出(本例では、表示色変化演出等)の演出態様を決定し、所定演出を実行可能であり、少なくとも第1タイミング(本例では、保留がシフトするタイミング等)と第2タイミング(本例では、保留がシフトするタイミングであって第1タイミングとは異なるタイミング等)とを含む複数の変化タイミングにおいて演出態様を変化させることを決定可能である。また、所定演出を開始するときの演出態様と最終的な演出態様を決定(本例では、図54の入賞時・アクティブ時表示色決定処理等による決定)した後、該決定された開始時の演出態様と最終的な演出態様にもとづいて、演出態様の変化態様を決定(本例では、図58の変化態様決定処理等による決定)する。そのため、データ容量の圧迫を低減可能となる。
実施の形態3.
第1の実施の形態で示した遊技機において、さらに、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部と、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶数表示部とを備え、第1状態(例えば、低ベース状態)に制御されているときには、第1保留表示を表示する一方、第2保留表示を表示せず、第2状態(例えば、高ベース状態)に制御されているときには、第2保留表示を表示する一方、第1保留表示を表示しないように構成してもよい。以下、第1状態(例えば、低ベース状態)に制御されているときには、第1保留表示を表示する一方、第2保留表示を表示せず、第2状態(例えば、高ベース状態)に制御されているときには、第2保留表示を表示する一方、第1保留表示を表示しない第3の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
また、この実施の形態では、合算保留記憶表示部18cに代えて、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部9aと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部9bとを備える。
また、この実施の形態では、第1の実施の形態で示した構成に加えて、演出表示装置9の表示画面の下部左側には、第1保留記憶数および第2保留記憶数を認識可能に表示する第4保留表示部9eが設けられている。第4保留表示部9eには、上下に2つの数値が表示され、上側の数値は第1保留記憶数に対応し、下側の数値は第2保留記憶数に対応する。この実施の形態では、遊技状態に応じて第1保留表示と第2保留表示とのいずれかが表示されなくなるが、第4保留表示部9eの表示を確認することによって、いずれの遊技状態であっても、第1保留記憶数および第2保留記憶数を確認することができる。
図61は、第3の実施の形態におけるコマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。この実施の形態において、コマンド解析処理におけるステップS611〜ステップS634およびステップS635の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。この実施の形態では、ステップS632でNと判定すると、図61に示すステップS634Aに移行する。
この実施の形態では、コマンド解析処理において、受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS634A)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9における背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の背景色の背景画面)に変更する(ステップS634B)。従って、この実施の形態では、遊技状態が通常状態(低確率/低ベース状態)である場合には、通常状態に応じた背景画面が表示されることによって通常状態に応じた演出モード(以下、通常演出モードともいう)に制御される。次いで、演出制御用CPU101は、第2保留記憶表示部9bの第2保留表示を非表示とし、第1保留記憶表示部9aの第1保留表示を表示する制御を行う(ステップS634C)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS634D)。
受信した演出制御コマンドが時短状態背景指定コマンドであれば(ステップS634E)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9における背景画面を時短状態に応じた背景画面(例えば、緑色の斜線が描かれた背景画面)に変更する(ステップS634F)。従って、この実施の形態では、遊技状態が時短状態(低確率/高ベース状態)である場合には、時短状態に応じた背景画面が表示されることによって時短状態に応じた演出モード(以下、時短演出モードともいう)に制御される。次いで、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部9aの第1保留表示を非表示とし、第2保留記憶表示部9bの第2保留表示を表示する制御を行う(ステップS634G)。また、演出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(ステップS634H)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変状態フラグをリセットする(ステップS634I)。
受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば(ステップS634J)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9における背景画面を確変状態に応じた背景画面(例えば、赤色の斜線が描かれた背景画面)に変更する(ステップS634K)。従って、この実施の形態では、遊技状態が確変状態(高確率/高ベース状態)である場合には、確変状態に応じた背景画面が表示されることによって確変状態に応じた演出モード(以下、確変演出モードともいう)に制御される。次いで、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部9aの第1保留表示を非表示とし、第2保留記憶表示部9bの第2保留表示を表示する制御を行う(ステップS634L)。また、演出制御用CPU101は、確変状態フラグをセットする(ステップS634M)。
そして、受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンドでもなければ、ステップS635に移行する。
この実施の形態では、遊技状態が低ベース状態(通常状態)のときには、第1始動入賞口13への入賞数に比べて、第2始動入賞口14への入賞数は極めて少ない。そのため、低ベース状態(通常状態)のときには、第1始動入賞口13への入賞にもとづく第1保留記憶数の方が、第2始動入賞口14への入賞にもとづく第2保留記憶数に比べて、優先度が高い情報となる。そこで、この実施の形態では、低ベース状態(通常状態)のときには、第2始動入賞口14への入賞にもとづく第2保留表示を表示せず、第1始動入賞口13への入賞にもとづく第1保留表示のみを表示するように制御する(図62(A)参照)。一方、遊技状態が高ベース状態(時短状態または確変状態)のときには、第2始動入賞口14への入賞数に比べて、第1始動入賞口13への入賞数は極めて少ない。そのため、高ベース状態(時短状態または確変状態)のときには、第2始動入賞口14への入賞にもとづく第2保留記憶数の方が、第1始動入賞口13への入賞にもとづく第1保留記憶数に比べて、優先度が高い情報となる。そこで、高ベース状態(時短状態または確変状態)のときには、第1始動入賞口13への入賞にもとづく第1保留表示を表示せず、第2始動入賞口14への入賞にもとづく第2保留表示のみを表示するように制御する(図62(B)参照)。このように制御することによって、遊技状態に応じて優先度が高い情報を認識しやすくすることができる。
次に、遊技状態に応じた保留表示およびアクティブ表示の具体例について説明する。図62は、遊技状態に応じた保留表示およびアクティブ表示の具体例を示す説明図である。
図62(A)は、遊技状態が低ベース状態(通常状態)であって、第1保留記憶数が3、第2保留記憶数が1である場合の保留表示およびアクティブ表示の具体例を示す説明図である。また、図62(B)は、遊技状態が高ベース状態(時短状態または確変状態)であって、第1保留記憶数が1、第2保留記憶数が3である場合の保留表示およびアクティブ表示の具体例を示す説明図である。
図62(A),(B)に示すように、この実施の形態では、低ベース状態(通常状態)のときには、第2保留記憶表示部9bの第2保留表示を表示せず、第1保留記憶表示部9aの第1保留表示のみを表示するように制御する(図62(A)参照)。一方、遊技状態が高ベース状態(時短状態または確変状態)のときには、第1保留記憶表示部9aの第1保留表示を表示せず、第2保留記憶表示部9bの第2保留表示のみを表示するように制御する(図62(B)参照)。
また、図62(A),(B)に示すように、この実施の形態では、第1保留表示は、円形の内部に三角形が含まれる態様で表示され(図62(A)の第1保留記憶表示部9a)、第2保留表示は、円形の内部に四角形が含まれる態様で表示される(図62(B)の第2保留記憶表示部9b)。なお、厳密には、図62(A)には通常第1保留表示が図示され、図62(B)には通常第2保留表示が図示されている。
また、図62(A),(B)に示すように、この実施の形態では、低ベース状態(通常状態)のときには、低ベース状態(通常状態)のときに表示される第1保留表示と同じ態様でアクティブ表示が表示され(図62(A)のアクティブ表示領域9A)、高ベース状態(時短状態または確変状態)のときには、高ベース状態(時短状態または確変状態)のときに表示される第2保留表示と同じ態様でアクティブ表示が表示される(図62(B)のアクティブ表示領域9A)。なお、図62に示す例では、第1保留表示または第2保留表示と同じ態様でアクティブ表示を表示しているが、第1保留表示または第2保留表示と一部が共通する態様でアクティブ表示を表示するようにしてもよい。例えば、第1保留表示または第2保留表示と形状や一部の模様が同じで、色やサイズが異なる態様でアクティブ表示を表示したり、第1保留表示または第2保留表示と形状や色が同じで、動作が異なる態様でアクティブ表示を表示したりするようにしてもよい。
また、図62(A),(B)に示すように、この実施の形態では、低ベース状態(通常状態)のときには、単一色の背景画面が表示され(図62(A))、高ベース状態(時短状態または確変状態)のときには、緑色の斜線が描かれた背景画面が表示される(図62(B))。
また、図62(A),(B)に示すように、この実施の形態では、遊技状態に関わらず、第1保留記憶数と第2保留記憶数とが認識可能に表示される(図62(A),(B)の第4保留表示部9e)。なお、第4保留表示部9eには、上下に2つの数値が表示され、上側の数値は第1保留記憶数に対応し、下側の数値は第2保留記憶数に対応する。
次に、低ベース状態における保留表示およびアクティブ表示の具体例について説明する。図63は、低ベース状態における保留表示およびアクティブ表示の具体例を示す説明図である。
図63(A)は、遊技状態が低ベース状態(通常状態)であって、第1保留記憶数が3、第2保留記憶数が1であり、変動表示が終了し、停止図柄が導出表示された状態を示す説明図である。この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示が、第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行されるため、次に第2保留記憶にもとづいて変動表示が開始される。
すると、図63(B)に示すように、第2保留記憶にもとづいて開始される変動表示に対応するアクティブ表示が、第1保留記憶表示部9aに表示された第1保留表示と同じ態様でアクティブ表示領域9Aに表示される。なお、図63(B)において、第2保留記憶にもとづいて開始される変動表示に対応するアクティブ表示として、第2保留記憶表示部9bに表示された第2保留表示と同じ態様の表示がアクティブ表示領域9Aに表示されるようにしてもよい。
図63に示すように、この実施の形態では、遊技状態と一致しない変動表示が行われる場合であっても、アクティブ表示が表示される。したがって、遊技者を混乱させてしまうことを防止することができる。
また、図62に示すように、この実施の形態では、第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれにもとづく変動表示であるかに関わらず、遊技状態に応じた態様でアクティブ表示が表示される。したがって、遊技者を混乱させてしまうことを防止することができる。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、第1保留記憶に応じて第1保留表示を表示可能であるとともに、第2保留記憶に応じて第2保留表示を表示可能である保留表示手段(本例では、第1保留記憶表示部9aおよび第2保留記憶表示部9b)と、実行中の第1識別情報(本例では、第1特別図柄)の可変表示または第2識別情報(本例では、第2特別図柄)の可変表示に対応して可変表示対応表示(本例では、アクティブ表示)を表示可能である可変表示対応表示手段(本例では、アクティブ表示領域9A)とを備えている。そして、保留表示手段は、第1状態(本例では、低ベース状態(通常状態))に制御されているときには、第1保留表示を表示する一方、第2保留表示を表示せず、第2状態(本例では、高ベース状態(時短状態または確変状態))に制御されているときには、第2保留表示を表示する一方、第1保留表示を表示しないように構成されている(図62参照)。
(1)また、この実施の形態によれば、可変表示対応表示手段は、第1状態に制御されているときにも、実行中の第2識別情報の可変表示に対応して可変表示対応表示を表示するように構成されている(図63参照)。そのように構成されることによって、遊技者を混乱させてしまうことを防ぐことができる。すなわち、第1状態に制御されているときには、第2保留記憶に応じた第2保留表示が表示されないが、第2保留記憶にもとづいて第2識別情報の可変表示が開始されるときに可変表示対応表示が表示されなければ、遊技者を混乱させてしまうおそれがある。そこで、第1状態に制御されているときにも、実行中の第2識別情報の可変表示に対応して可変表示対応表示を表示するように構成することにより、遊技者を混乱させてしまうことを防ぐことができる。
(2)また、この実施の形態によれば、第1保留表示と第2保留表示とを異なる態様で表示するように構成されている(図62参照)。そのように構成されることによって、保留記憶の種類を認識しやすくすることができるとともに、遊技状態を認識しやすくすることができる。
実施の形態4.
第1の実施の形態で示した遊技機において、さらに、演出表示装置9(メイン表示装置)とは別に副表示装置(サブ表示装置)を備え、演出表示装置9と副表示装置とを連動した態様で先読み予告演出を実行可能に構成してもよい。以下、演出表示装置9と副表示装置とを連動した態様で先読み予告演出を実行可能に構成する第4の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
この実施の形態では、第1の実施の形態で示した構成に加えて、演出表示装置9の下方には、演出表示装置9を構成する液晶表示装置(LCD)よりも小さいサイズの液晶表示装置(LCD)で構成された副表示装置9Sが設けられている。また、第1の実施の形態では、演出表示装置9の表示画面に合算保留記憶表示部18cおよびアクティブ表示領域9Aが設けられていたが、この実施の形態では、副表示装置9Sの表示画面に合算保留記憶表示部18cおよびアクティブ表示領域9Aが設けられている。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9と副表示装置9Sとの2つの液晶表示装置を備えているのであるが、演出表示装置9をメイン表示装置ともいい、副表示装置9Sをサブ表示装置ともいう。また、この実施の形態において、メイン表示装置とは、演出図柄の変動表示などの主要な各種の演出表示を行うために用いられる液晶表示装置をいう。なお、メイン表示装置とサブ表示装置とで実行される表示は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、一部の予告演出や大当り中の表示などをサブ表示装置で表示するように構成してもよい。そのように、少なくとも、演出図柄の変動表示などの主要な演出をメイン表示装置で行い、保留表示やアクティブ表示をサブ表示装置で表示するように構成したものであればよい。なお、副表示装置9(サブ表示装置)でも変動表示を行うように構成してもよい。
また、この実施の形態では、先読み予告演出の一種である保留変化予告演出を実行する。この実施の形態では、保留変化予告演出を実行する場合、始動入賞が発生したタイミングで通常態様で保留表示の表示を開始し、その後、保留表示のシフトのタイミングで作用演出(後述する作用演出Aや作用演出B)が実行されて予告対象の保留表示がいずれかの特殊表示態様に変化する演出が実行される(従って、この実施の形態では、保留変化予告演出には、少なくとも、作用演出を実行する部分と予告対象の保留表示が変化する部分との両方が含まれる)。なお、保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化すると、その後、予告対象の変動表示が開始されるタイミングで、予告対象の保留記憶が消化されて、予告対象の特殊表示態様の保留表示が消去されるとともに、アクティブ表示領域9Aにおいて特殊表示態様のアクティブ表示が表示される。そして、予告対象の変動表示を終了すると、その特殊表示態様のアクティブ表示が消去される。従って、この実施の形態では、保留変化予告演出が実行されると、特殊表示態様の表示(保留表示、アクティブ表示)が予告対象の変動表示を終了するまで継続される。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、演出制御プロセス処理において、保留変化予告演出を決定する保留変化予告演出決定処理を実行する。
図64は、保留変化予告演出決定処理において保留変化予告演出の決定に用いられる保留変化予告演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図64に示すように、この実施の形態では、保留変化予告演出決定テーブルには、保留変化予告演出なし、保留変化予告演出1〜6に対して、それぞれ判定値が割り振られている。また、図64に示すように、この実施の形態では、保留変化予告演出として、保留変化予告演出1〜6の6種類がある。
保留変化予告演出1は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出Aを実行するだけで、保留表示の表示態様を通常態様(本例では、白色の丸形表示)のまま変化させない保留変化予告演出である。また、保留変化予告演出2は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出Bを実行するだけで、保留表示の表示態様を通常態様(本例では、白色の丸形表示)のまま変化させない保留変化予告演出である。従って、この実施の形態では、保留変化予告演出1または保留変化予告演出2が実行される場合には、作用演出(作用演出Aまたは作用演出B)が実行されるだけで保留表示の表示態様は変化しないことから、いわゆるガセの保留変化予告演出に該当する。
保留変化予告演出3は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出Aを実行するとともに、保留表示の表示態様を青色の丸形表示に変化させる保留変化予告演出である。また、保留変化予告演出4は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出Bを実行するとともに、保留表示の表示態様を青色の丸形表示に変化させる保留変化予告演出である。また、保留変化予告演出5は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出Aを実行するとともに、保留表示の表示態様を赤色の丸形表示に変化させる保留変化予告演出である。また、保留変化予告演出6は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出Bを実行するとともに、保留表示の表示態様を赤色の丸形表示に変化させる保留変化予告演出である。
また、図64に示すように、この実施の形態では、保留変化予告演出において実行される作用演出として、作用演出Aおよび作用演出Bの2種類がある。作用演出Aは、副表示装置9S(サブ表示装置)のみを用いて行われる作用演出である。また、作用演出Bは、演出表示装置9(メイン表示装置)および副表示装置9S(サブ表示装置)を用いて行われる作用演出である。なお、作用演出を行う際に液晶表示装置のみを用いて行うのではなく、例えば、保留表示やアクティブ表示が変化するタイミングでスピーカから所定の変化音を出力したり、ランプやLEDなどを発光させたりするなど、他の演出装置による演出を伴うようにしてもよい。
図64に示すように、この実施の形態では、変動カテゴリコマンドで示される判定結果が非リーチはずれである場合(非リーチCA2−1の変動パターン種別との判定結果であることを示す変動カテゴリ1指定コマンドを受信した場合)や、スーパーリーチはずれである場合(スーパーCA2−7の変動パターン種別との判定結果であることを示す変動カテゴリ8指定コマンドを受信した場合)、変動カテゴリコマンドで示される判定結果がスーパーリーチ大当りである場合(スーパーCA3−3の変動パターン種別との判定結果であることを示す変動カテゴリ23指定コマンドまたは変動カテゴリ26コマンドを受信した場合)に、保留変化予告演出の実行が決定される場合がある。
この実施の形態では、保留変化予告演出は、副表示装置9Sを用いて保留表示の表示態様を変化可能な演出(本例では、作用演出Aを伴う保留変化予告演出1、保留変化予告演出3、および保留変化予告演出5。以下、第1保留変化予告演出ともいう)と、演出表示装置9と副表示装置9Sとを連動させた態様により保留表示の表示態様を変化可能な演出(本例では、作用演出Bを伴う保留変化予告演出2、保留変化予告演出4、および保留変化予告演出6。以下、第2保留変化予告演出ともいう)とに大別されるのであるが、図64に示すように、スーパーリーチ大当りとなる場合には、相対的に第2保留変化予告演出が実行される割合が第1保留変化予告演出が実行される割合よりも高くなっている。また、図64に示すように、非リーチはずれやスーパーリーチはずれとなる場合には、相対的に第2保留変化予告演出が実行される割合が第1保留変化予告演出が実行される割合よりも低くなっている。従って、この実施の形態では、第2保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合には、第1保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている。
また、この実施の形態では、保留表示の表示態様の変化態様には、予告対象の保留表示が青色の丸形表示に変化する場合と赤色の丸形表示に変化する場合とがあるのであるが、図64に示すように、第1保留変化予告演出が実行された場合には、相対的に青色の丸形表示に変化する割合が赤色の丸形表示に変化する割合よりも高くなっている。また、図64に示すように、第2保留変化予告演出が実行された場合には、相対的に赤色の丸形表示に変化する割合が青色の丸形表示に変化する割合よりも高くなっている。従って、この実施の形態では、第1保留変化予告演出または第2保留変化予告演出のいずれが実行されて保留表示の表示態様が変化したかに応じて、予告対象の保留表示が青色の丸形表示と赤色の丸形表示とのいずれの表示態様に変化するかの割合が異なる。
また、この実施の形態では、保留変化予告演出が実行されても保留表示の表示態様が変化しない場合(すなわち、ガセの保留変化予告演出(保留変化予告演出1、保留変化予告演出2)を実行する場合)がある。また、図64に示すように、ガセの第1保留変化予告演出(本例では、保留変化予告演出1)が実行される割合の方が、ガセの第2保留変化予告演出(本例では、保留変化予告演出2)が実行される割合よりも高くなっている。従って、この実施の形態では、第1保留変化予告演出または第2保留変化予告演出のいずれが実行されるかに応じて、予告対象の保留表示の表示態様が変化する割合が異なる。具体的には、この実施の形態では、ガセの第2保留変化予告演出(本例では、保留変化予告演出2)の方がガセの第1保留変化予告演出(本例では、保留変化予告演出1)よりも実行割合が低いので、相対的に第2保留変化予告演出が実行された場合の方が第1保留変化予告演出が実行された場合よりも、予告対象の保留表示が変化する割合が高い。なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、逆に第1保留変化予告演出が実行された場合の方が第2保留変化予告演出が実行された場合よりも、相対的に予告対象の保留表示が変化する割合が高くなるように構成してもよい。
なお、保留変化予告演出の決定の割り振りの仕方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、保留表示が変化する前の段階で合算保留記憶表示部18cにおけるいずれの保留表示が予告対象であるかを認識できる場合と認識できない場合とがあるように構成されている場合、予告対象の保留表示を認識できる場合と認識できない場合とで、異なる割合で第1保留変化予告演出または第2保留変化予告演出の実行を決定するようにしてもよい。この場合、例えば、保留変化予告演出における最終変化態様(本例では、青色または赤色の丸形表示)とは異なるが、通常態様とは異なる表示態様(例えば、白色の丸形表示)の保留表示であって、さらに表示態様が変化することを示唆する保留表示(いわゆる白保留表示)を表示可能に構成した場合には、白保留表示が表示されているか否かによって、いずれの保留表示が予告対象となりうるかを類推できる。従って、白保留表示が表示されているか否かによって、異なる割合で第1保留変化予告演出または第2保留変化予告演出の実行を決定するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、保留変化予告演出において保留表示の表示態様を1回のみ変化させる場合を示しているが、保留表示の表示態様を複数回変化可能に構成してもよい(さらに、アクティブ表示となった後も含めて複数回変化可能に構成してもよい)。この場合、保留変化予告演出決定処理において、変化回数や、それぞれいずれのタイミングで変化させるか、それぞれいずれの表示態様(色など)に変化させるかの変化パターンを一括して決定するように構成してもよい。また、例えば、アクティブ表示となった後も含めて複数回変化可能に構成する場合には、保留変化予告演出決定処理において、アクティブ表示となった後の変化も含む変化パターンを一括して決定してもよいし、保留変化予告演出決定処理では保留表示の変化パターンのみを決定するようにし、アクティブ表示となった後の変化パターンについては変動開始時の演出図柄変動開始処理で決定するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、保留変化予告演出において必ず作用演出が実行される場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、作用演出を行わずに保留表示の表示態様が変化する場合があるように構成してもよい。また、そのような作用演出を伴わない保留変化予告演出を実行する場合であって、上記のように保留表示(アクティブ表示も含めてよい)の表示態様を複数回変化可能に構成する場合、その複数回の変化タイミングのうちのいずれのタイミングで作用演出を実行するかや、作用演出の実行回数も決定するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、作用演出Bが実行される場合の方が、作用演出Aが実行される場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高かったり、いわゆるガセの保留変化予告演出となる割合が少ないなど、有利度合いが高くなる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、逆に、作用演出Bが実行される場合の方が、作用演出Aが実行される場合と比較して、有利度合いが低くなるように構成してもよい。
次に、保留変化予告演出の演出態様の具体例について説明する。図65および図66は、第4の実施の形態における保留変化予告演出の演出態様の具体例を示す説明図である。このうち、図65は、第1保留変化予告演出(保留変化予告演出1、保留変化予告演出3、保留変化予告演出5)の演出態様の具体例を示している。また、図66は、第2保留変化予告演出(保留変化予告演出2、保留変化予告演出4、保留変化予告演出6)の演出態様の具体例を示している。なお、図65および図66において、(1)(2)(3)の順に演出画面の態様が遷移する。
まず、図65を用いて、第1保留変化予告演出の演出態様について説明する。図65(1)に示す例では、演出表示装置9(メイン表示装置)において左中右の演出図柄の変動表示を実行しているものとし、副表示装置9S(サブ表示装置)では、アクティブ表示領域9Aに現在実行中に変動表示に対応して所定表示(アクティブ表示)が表示されているとともに、合算保留記憶表示部18cに2つの保留表示が表示されている(すなわち、保留記憶が2つ溜まっている)ものとする。次いで、図65(2)に示すように、新たな始動入賞が発生し、合算保留記憶表示部18cにおいて保留表示が1つ増加して3つになったものとする。また、新たな始動入賞が発生したことにもとづいて、第1保留変化予告演出を実行することに決定したものとする(ステップS6004参照)。なお、図65に示す例では、保留変化予告演出3または保留変化予告演出5を実行することに決定したものとする。そして、図65(3)に示すように変動表示を終了し、保留記憶を1つ消化して、図65(4)に示すように次の変動表示を開始したものとする。また、図65(4)に示すように、保留記憶を1つ消化したことにより、合算保留記憶表示部18cにおいて保留表示が1つ減少して2つになったものとする。
次いで、作用演出Aの開始タイミング(例えば、変動開始1秒後)となると、図65(4)に示すように、副表示装置9S(サブ表示装置)において作用演出Aが開始される(ステップS8107参照)。本例では、図65(4)に示すように、作用演出Aとして、副表示装置9S(サブ表示装置)においてアクティブ表示領域9Aおよび合算保留記憶表示部18cの方向に向かって矢200が飛んでいくような態様の演出が実行される。そして、図65(5)に示すように、合算保留記憶表示部18cにおいて、予告対象の保留表示に矢200が命中したような態様の演出が実行される。
そして、作用演出Aの終了タイミング(例えば、変動開始6秒後)となると、図65(6)に示すように、副表示装置9S(サブ表示装置)において作用演出Aが終了され(ステップS8109参照)、予告対象の保留表示の表示態様が変更される(ステップS8111参照)。例えば、保留変化予告演出3を実行した場合であれば、図65(6)において予告対象の保留表示が青色の丸形表示に変更され、保留変化予告演出5を実行した場合であれば、図65(6)において予告対象の保留表示が赤色の丸形表示に変更される。
なお、図65に示す例では、第1保留変化予告演出として保留変化予告演出3または保留変化予告演出5を実行する場合が示されているが、保留変化予告演出1が実行される場合には、図65(4)(5)と同様の態様で作用演出Aが実行されるのみで、図65(6)では、保留表示は通常態様(本例では、白色の丸形表示)のまま変化しない(いわゆるガセの第1保留変化予告演出となる)ことになる。この場合、例えば、図65と同様の態様で矢が飛んでいくような演出を行うものの保留表示を反れて矢が命中しないような演出を実行してもよい。
次に、図66を用いて、第2保留変化予告演出の演出態様について説明する。図66(1)に示す例では、演出表示装置9(メイン表示装置)において左中右の演出図柄の変動表示を実行しているものとし、副表示装置9S(サブ表示装置)では、アクティブ表示領域9Aに現在実行中に変動表示に対応して所定表示(アクティブ表示)が表示されているとともに、合算保留記憶表示部18cに2つの保留表示が表示されている(すなわち、保留記憶が2つ溜まっている)ものとする。次いで、図66(2)に示すように、新たな始動入賞が発生し、合算保留記憶表示部18cにおいて保留表示が1つ増加して3つになったものとする。また、新たな始動入賞が発生したことにもとづいて、第2保留変化予告演出を実行することに決定したものとする(ステップS6004参照)。なお、図66に示す例では、保留変化予告演出4または保留変化予告演出6を実行することに決定したものとする。そして、図66(3)に示すように変動表示を終了し、保留記憶を1つ消化して、図66(4)に示すように次の変動表示を開始したものとする。また、図66(4)に示すように、保留記憶を1つ消化したことにより、合算保留記憶表示部18cにおいて保留表示が1つ減少して2つになったものとする。
次いで、作用演出Bの開始タイミング(例えば、変動開始1秒後)となると、図66(4)に示すように、演出表示装置9(メイン表示装置)および副表示装置9S(サブ表示装置)を用いた作用演出Bが開始される(ステップS8113参照)。本例では、図66(4)に示すように、作用演出Bとして、恰も、副表示装置9S(サブ表示装置)のアクティブ表示領域9Aおよび合算保留記憶表示部18cの方向に向かって、演出表示装置9(メイン表示装置)において矢201が飛んでいくような態様の演出が実行される。そして、図66(5)に示すように、恰も矢201が演出表示装置9(メン表示装置)から副表示装置9S(サブ表示装置)まで跨って飛んで行って、副表示装置9S(サブ表示装置)の合算保留記憶表示部18cにおいて、予告対象の保留表示に矢201が命中したような態様の演出が実行される。
そして、作用演出Bの終了タイミング(例えば、変動開始6秒後)となると、図66(6)に示すように、演出表示装置9(メイン表示装置)および副表示装置9S(サブ表示装置)を用いた作用演出Bが終了され(ステップS8115参照)、予告対象の保留表示の表示態様が変更される(ステップS8117参照)。例えば、保留変化予告演出4を実行した場合であれば、図66(6)において予告対象の保留表示が青色の丸形表示に変更され、保留変化予告演出6を実行した場合であれば、図66(6)において予告対象の保留表示が赤色の丸形表示に変更される。
なお、図66に示す例では、第2保留変化予告演出として保留変化予告演出4または保留変化予告演出6を実行する場合が示されているが、保留変化予告演出2が実行される場合には、図66(4)(5)と同様の態様で作用演出Bが実行されるのみで、図66(6)では、保留表示は通常態様(本例では、白色の丸形表示)のまま変化しない(いわゆるガセの第2保留変化予告演出となる)ことになる。この場合、例えば、図66と同様の態様で矢が飛んでいくような演出を行うものの保留表示を反れて矢が命中しないような演出を実行してもよい。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、第1演出装置(本例では、副表示装置9S(サブ表示装置))および第2演出装置(本例では、演出表示装置9(メイン表示装置))を備え、保留記憶に対応して第1演出装置を用いて保留表示を表示可能であり(本例では、副表示装置9Sに合算保留記憶表示部18cがある)、保留表示の表示態様を変化可能な変化演出(本例では、保留変化予告演出)を実行可能である。この場合、第1演出装置を用いて保留表示の表示態様を変化可能な第1変化演出(本例では、第1保留変化予告演出(作用演出Aを伴う保留変化予告演出1、保留変化予告演出3、保留変化予告演出5))と、第1演出装置と第2演出装置とを連動させた態様により保留表示の表示態様を変化可能な第2変化演出(本例では、第2保留変化予告演出(作用演出Bを伴う保留変化予告演出2、保留変化予告演出4、保留変化予告演出6))とを実行可能である。そして、第1変化演出または第2変化演出のいずれが実行されて保留表示の表示態様が変化したかに応じて期待度が異なる(本例では、図64に示すように、第2保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合には、第1保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が変化した場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高い)。そのため、複数種類の変化演出を実行可能とすることにより、変化演出の演出効果を向上させることができる。また、いずれの変化演出が実行されるかによって期待度が異なるので、いずれの変化演出が実行されるかに対して遊技者に関心をもたせることができる。
なお、この実施の形態では、保留変化予告演出を実行可能に構成する場合を示したが、保留変化予告演出に加えて、または保留変化予告演出に代えて、アクティブ表示を通常態様(本例では、白色の丸形表示)とは異なる特殊表示態様(本例では、青色や赤色の丸形表示)に変化させるアクティブ表示変化予告演出を実行可能に構成してもよい。この場合、図65と同様の演出態様により、副表示装置9Sを用いてアクティブ表示の表示態様を変化可能な第1アクティブ表示変化予告演出と、図66と同様の態様により、演出表示装置9と副表示装置9Sとを連動させた態様により保留表示の表示態様を変化可能な第2アクティブ表示変化予告演出とを実行可能に構成してもよい。そして、図64と同様または類似の割り振りを行うことにより、第1アクティブ表示変化予告演出または第2アクティブ表示変化予告演出のいずれが実行されて対応表示の表示態様が変化したかに応じて期待度が異なるように構成してもよい。そのように構成すれば、アクティブ表示変化予告演出を実行する場合であっても、複数種類の変化演出(本例では、第1アクティブ表示変化予告演出、第2アクティブ表示変化予告演出)を実行可能とすることにより、変化演出の演出効果を向上させることができる。また、いずれの変化演出が実行されるかによって期待度が異なるので、いずれの変化演出が実行されるかに対して遊技者に関心をもたせることができる。
また、この実施の形態では、第1演出装置が副表示装置9S(サブ表示装置)であり、第2演出装置が演出表示装置9(メイン表示装置)である場合を示したが、第1演出装置および第2演出装置は、そのような液晶表示装置である場合にかぎられない。第1演出装置と第2演出装置とを、液晶表示装置と、液晶表示装置以外の演出装置との組み合わせで実現してもよく、例えば、第1演出装置や第2演出装置を動作可能な可動部材(演出用役物)で構成してもよい。また、例えば、液晶表示装置を動作可能に構成し、その動作可能に構成した液晶表示装置によって第1演出装置や第2演出装置を構成してもよい。さらに、演出装置として、液晶表示装置や可動部材(演出用役物)だけでなく、ランプやLEDなどの発光体や、スピーカなどの音出力装置を用いてもよい。
実施の形態5.
第1の実施の形態で示した遊技機において、さらにアクティブ表示や保留表示を変化可能な変化演出(アクティブ表示変化予告演出や保留変化予告演出)を実行可能に構成し、変化演出が複数の表示により構成された態様により実行可能に構成してもよい。以下、複数の表示により構成された態様により変化演出を実行可能な第5の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
また、この実施の形態では、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順に第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示とが実行されるものとする。なお、例えば、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示を優先して実行する遊技機にこの実施の形態で示した構成を適用することも可能である。
また、この実施の形態では、例えば、図35に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU101は、まず、保留変化予告演出を決定する保留変化予告演出決定処理を実行する。
図67は、第5の実施の形態における保留変化予告演出決定処理を示すフローチャートである。保留変化予告演出決定処理において、演出制御用CPU101は、まず、1セットの始動入賞時のコマンド(すなわち、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)、および合算保留記憶数指定コマンドのセット)を新たに受信したか否かを確認する(ステップS6501)。具体的には、始動入賞時のコマンドを格納する始動入賞時コマンド格納領域に1セットの図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)、および合算保留記憶数指定コマンドが新たに格納されているか否かを判定することによって確認できる。1セットの始動入賞時のコマンドを新たに受信していなければ、そのまま処理を終了する。
1セットの始動入賞時のコマンドを新たに受信していれば、演出制御用CPU101は、既に保留変化予告演出を決定済みであることを示す保留変化予告演出決定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6502)。保留変化予告演出決定フラグがセットされていれば、そのまま処理を終了する。
ステップS6502の処理が実行されることによって、新たな始動入賞の発生にもとづいて保留変化予告演出の実行を決定した後、まだ次の変動表示が開始されておらず予告対象の保留表示の表示態様がまだ変化していない期間に、さらに新たな始動入賞が発生したような場合には、重ねて保留変化予告演出を決定しないように制御している。
保留変化予告演出決定フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、現在の合算保留記憶数が2以上であるか否かを確認する(ステップS6503)。なお、現在の合算保留記憶数が2以上であるか否かは、具体的には、合算保留記憶数指定コマンドで指定された合算保留記憶数を格納する合算保留記憶数保存領域に格納されている値を確認することにより判定できる。合算保留記憶数が2以上でなければ、そのまま処理を終了する。
この実施の形態では、保留変化予告演出を実行する場合、始動入賞の後、1回目〜3回目の保留表示のシフトのタイミングで保留表示の表示態様を変化させる。この場合、始動入賞のタイミングで合算保留記憶が最低でも2つ溜まっていなければ、保留表示のシフトのタイミングで保留表示の表示態様を変化させることはできない。そこで、この実施の形態では、ステップS6503の判定処理を実行することによって、合算保留記憶数が2以上である場合に保留変化予告演出を実行可能とし、保留変化予告演出を決定したにもかかわらず、保留表示のシフトのタイミングでは既に予告対象の保留表示が消化されて表示態様を変化させることができない事態を防止している。
なお、合算保留記憶数が1である場合であっても、何らかの変化予告演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、始動入賞が発生した後、予告対象の保留表示がシフトされて消去された後であっても、アクティブ表示領域9Aに表示されているアクティブ表示の表示態様を変化させる演出を実行するように構成してもよい。また、この実施の形態では、保留表示をシフトして変動表示を開始するときに作用演出を伴う保留変化予告演出を実行する場合を示しているが、例えば、変動表示開始後の所定秒後(例えば、10秒後や15秒後)など、変動表示中に作用演出を伴う保留変化予告演出を実行するように構成してもよい。そして、この場合、合算保留記憶数が1であっても、現在実行中の変動表示の残り時間に保留変化予告演出の実行タイミングが残っていれば、保留変化予告演出を実行するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14への入賞順に第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示を実行するのであるが、例えば、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成した遊技機では、高ベース状態では殆ど第2特別図柄の変動表示が実行され、低ベース状態では第1特別図柄の変動表示の実行割合が高くなると思われることから、低ベース状態中では第1保留記憶に対する先読み判定のみを実行し、高ベース状態中では第2保留記憶に対する先読み判定のみを実行するように構成してもよい。この場合、ステップS6503では、低ベース状態である場合には先読み判定の対象となる第1保留記憶数が2以上であるか否かを判定するようにし、高ベース状態である場合には先読み判定の対象となる第2保留記憶数が2以上であるか否かを判定するように構成してもよい。
合算保留記憶数が2以上であれば、演出制御用CPU101は、受信した最新の変動カテゴリコマンドにもとづいて、保留変化予告演出の有無および種類を決定する(ステップS6504)。なお、ステップS6504では、演出制御用CPU101は、保留変化予告演出の有無および種類を決定するための保留変化予告演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、保留変化予告演出の有無および種類を決定する。
「保留変化予告演出」とは、保留表示を通常態様(本例では、白色の丸形表示)とは異なる特殊表示態様(本例では、青色、緑色または赤色の丸形表示や、星を含む丸形表示)に変化させる演出である。なお、この実施の形態では、保留変化予告演出を実行する場合、保留表示のシフトのタイミングで作用演出が実行されて保留表示がいずれかの特殊表示態様に変化する演出が実行される。
図68(A)は、第5の実施の形態における保留変化予告演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図68(A)に示すように、この実施の形態では、保留変化予告演出決定テーブルには、保留変化予告演出なし、保留変化予告演出1〜5に対して、それぞれ判定値が割り振られている。また、図68(A)に示すように、この実施の形態では、保留変化予告演出として、保留変化予告演出1〜5の5種類がある。
保留変化予告演出1は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出を実行するだけで、保留表示の表示態様を通常態様(本例では、白色の丸形表示)のまま変化させない保留変化予告演出である。従って、この実施の形態では、保留変化予告演出1が実行される場合には、作用演出が実行されるだけで保留表示の表示態様は変化しないことから、いわゆるガセの保留変化予告演出に該当する。
保留変化予告演出2は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出を実行するとともに、保留表示の表示態様を青色の丸形表示に変化させる保留変化予告演出である。また、保留変化予告演出3は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出を実行するとともに、保留表示の表示態様を緑色の丸形表示に変化させる保留変化予告演出である。また、保留変化予告演出4は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出を実行するとともに、保留表示の表示態様を赤色の丸形表示に変化させる保留変化予告演出である。また、保留変化予告演出5は、保留表示のシフトのタイミングで作用演出を実行するとともに、保留表示の表示態様を星を含む丸形表示に変化させる保留変化予告演出である。
図68(A)に示すように、この実施の形態では、変動カテゴリコマンドで示される判定結果が非リーチはずれである場合や、スーパーリーチはずれである場合、変動カテゴリコマンドで示される判定結果がスーパーリーチ大当りである場合に、保留変化予告演出の実行が決定される場合がある。
また、図68(A)に示すように、この実施の形態では、保留変化予告演出5が実行される場合(保留表示の表示態様が星を含む丸形表示に変化する場合)が最も大当り(本例では、スーパーリーチ大当り)に対する期待度(信頼度)が高く、保留変化予告演出4が実行される場合(保留表示の表示態様が赤色の丸形表示に変化する場合)が次に大当りに対する期待度(信頼度)が高く、保留変化予告演出3が実行される場合(保留表示の表示態様が緑色の丸形表示に変化する場合)がさらに次に大当りに対する期待度(信頼度)が高く、保留変化予告演出2が実行される場合(保留表示の表示態様が青色の丸形表示に変化する場合)がさらに次に大当りに対する期待度(信頼度)が高く、保留変化予告演出1が実行される場合(ガセの保留変化予告演出が実行される場合)が最も大当りに対する期待度(信頼度)が低くなっている。
また、図68(A)に示すように、この実施の形態では、保留変化予告演出が実行されて保留表示の表示態様が少なくとも緑色の丸形表示や赤色の丸形表示、星を含む丸形表示に変化すればスーパーリーチとなることが確定するようになっている。
なお、図68(A)に示した保留変化予告演出決定テーブルは一例であり、様々な保留変化予告演出決定テーブルの構成が考えられる。例えば、この実施の形態では、保留変化予告演出1〜5の5種類の保留変化予告演出を実行可能に構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、6種類以上の保留変化予告演出を実行可能に構成してもよいし、4種類以下の保留変化予告演出を実行可能に構成してもよい。また、例えば、保留変化予告演出5が実行されれば(保留表示の表示態様が星を含む丸形表示に変化すれば)、大当りとなることが確定となるように構成してもよい。また、例えば、保留変化予告演出が実行されれば必ず保留表示の表示態様が変化するようにし、ガセの保留変化予告演出は実行されないように構成しても構わない。
また、保留表示を複数回変化させる変化パターンがあるように構成してもよい。例えば、予告対象の変動表示までに2回以上の変動表示がある場合には、1回目の変動表示で保留表示を通常態様(白色の丸形表示)から青色の丸形表示に変化させ、2回目の変動表示で保留表示をさらに青色の丸形表示から赤色の丸形表示に変化させる変化パターンがあるように構成してもよい。
そして、保留予告演出の実行を決定した場合には(ステップS6505のY)、演出制御用CPU101は、ステップS6504で決定した保留表示の変化態様にもとづいてキャラクタ画像を決定する(ステップS6506)。この実施の形態では、保留変化予告演出を実行する場合、第1画像(本例では、キャラクタ画像)と第2画像(本例では、ボール画像)との2つの画像の表示を含む態様により作用演出が実行されて保留変化予告演出が実行される。ステップS6506では、演出制御用CPU101は、キャラクタ画像を決定するためのキャラクタ画像決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、保留変化予告演出において表示するキャラクタ画像を決定する。
なお、この実施の形態では、第2画像(本例では、ボール画像)については保留表示の変化態様と一対一に対応しており、ステップS6504の処理で保留変化予告演出の種類(保留表示の変化態様)が決定されることによって、保留変化予告演出において表示されるボール画像も決定される。具体的には、保留変化予告演出5に決定された場合(保留表示の表示態様が星を含む丸形表示に変化する場合)には星を含む丸形表示のボール画像が表示され、保留変化予告演出4に決定された場合(保留表示の表示態様が赤色の丸形表示に変化する場合)には赤色の丸形表示のボール画像が表示され、保留変化予告演出3に決定された場合(保留表示の表示態様が緑色の丸形表示に変化する場合)には緑色の丸形表示のボール画像が表示され、保留変化予告演出2に決定された場合(保留表示の表示態様が青色の丸形表示に変化する場合)には青色の丸形表示のボール画像が表示される。
ただし、保留変化予告演出1に決定された場合(ガセの保留変化予告演出が実行される場合)には保留表示の表示態様が変化しないので、この実施の形態では、一律に青色の丸形表示のボール画像が表示されるものとする。
なお、保留変化予告演出1に決定された場合(ガセの保留変化予告演出が実行される場合)に一律に青色の丸形表示のボール画像を表示するのではなく、乱数にもとづく抽選処理によりいずれのボール画像を表示するかを決定するようにして、緑色や赤色の丸形表示や星を含む丸形表示のボール画像が表示される場合があるように構成してもよい。ただし、このように構成する場合であっても、ガセの保留変化予告演出が実行される場合には、星を含む丸形表示のボール画像が表示される割合が最も少なく、赤色の丸形表示のボール画像が表示される割合が次に少なく、緑色の丸形表示のボール画像が表示される割合がさらに次に少なく、青色の丸形表示のボール画像が表示される割合が最も多くなるように構成することが望ましい。また、例えば、ガセの保留変化予告演出が実行される場合には、少なくとも星を含む丸形表示のボール画像が表示される場合はないように構成してもよい。
また、この実施の形態では、第2画像(本例では、ボール画像)が保留表示の変化態様と一対一に対応している場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、保留変化予告演出2〜5に決定された場合(保留表示の表示態様が変化する場合)であっても、乱数にもとづく抽選処理によりいずれのボール画像を表示するかを決定するようにしてもよい。この場合、例えば、保留表示の表示態様が星を含む丸形表示に変化する場合であっても、少なくとも星を含む丸形表示のボール画像が表示される割合が最も高いものの、低い割合で青色や緑色、赤色の丸形表示のボール画像が表示される場合があるように構成してもよい。
なお、この実施の形態では、保留表示の変化態様や後述するアクティブ表示の変化態様とボール画像とは一対一に対応しているので、見た目上は同様の表示となるものであるが、保留表示やアクティブ表示の変化態様は保留表示やアクティブ表示の表示態様の一態様であり、ボール画像とは異なる概念のものである。
図68(B)は、第5の実施の形態におけるキャラクタ画像決定テーブルの具体例を示す説明図である。図68(B)に示すように、この実施の形態では、キャラクタ画像決定テーブルには、キャラクタ画像A〜Cに対して、それぞれ判定値が割り振られている。また、図68(B)に示すように、この実施の形態では、キャラクタ画像として、キャラクタ画像A〜Cの3種類がある。
図68(B)に示すように、この実施の形態では、キャラクタ画像Cが表示された場合に大当りに対する期待度(信頼度)が高い星を含む丸形表示や赤色の丸形表示に保留表示の表示態様が変化する割合が最も高く、キャラクタ画像Bが表示された場合に大当りに対する期待度(信頼度)が高い星を含む丸形表示や赤色の丸形表示に保留表示の表示態様が変化する割合が次に高く、キャラクタ画像Aが表示された場合に大当りに対する期待度(信頼度)が高い星を含む丸形表示や赤色の丸形表示に保留表示の表示態様が変化する割合が最も低い。
なお、図68(B)に示したキャラクタ画像決定テーブルは一例であり、様々なキャラクタ画像決定テーブルの構成が考えられる。例えば、この実施の形態では、キャラクタ画像A〜Cの3種類のキャラクタ画像を表示可能に構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、4種類以上のキャラクタ画像を表示可能に構成してもよいし、1種類や2種類のみのキャラクタ画像を表示可能に構成してもよい。また、例えば、特定の種類のキャラクタ画像が表示されたら大当りに対する期待度(信頼度)が高い星を含む丸形表示や赤色の丸形表示に保留表示の表示態様が変化するように構成してもよいし、逆に、特定の種類のキャラクタ画像が表示されたら保留表示の表示態様が変化しないことが確定するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、キャラクタ画像決定テーブルにおいて、予告対象の保留表示の変化態様に応じてキャラクタ画像A〜Cの決定割合が異なる場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、入賞時判定結果が非リーチはずれ、スーパーリーチはずれ、またはスーパーリーチ大当りのいずれであるかに応じてキャラクタ画像A〜Cの決定割合が異なるように構成してもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、保留表示の表示態様の変化の有無にもとづいてボール画像の拡大の有無を決定する(ステップS6507)。この実施の形態では、保留変化予告演出を実行する場合、第2画像(本例では、ボール画像)を通常のサイズよりも拡大したサイズにより表示して保留変化予告演出を実行することが可能である。ステップS6507では、演出制御用CPU101は、ボール画像の拡大の有無を決定するためのボール画像拡大決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、保留変化予告演出においてボール画像を拡大して表示するか否かを決定する。
図68(C)は、第5の実施の形態におけるボール画像拡大決定テーブルの具体例を示す説明図である。図68(C)に示すように、この実施の形態では、ボール画像拡大決定テーブルには、ボール画像の拡大なしおよび拡大ありに対して、それぞれ判定値が割り振られている。
図68(C)に示すように、この実施の形態では、保留表示の表示態様が変化する場合(青色、緑色または赤色の丸形表示や星を含む丸形表示に変化する場合)には、保留表示の表示態様が変化しない場合と比較して、高い割合でボール画像が拡大表示される。
なお、図68(C)に示したボール画像拡大決定テーブルは一例であり、様々なボール画像拡大決定テーブルの構成が考えられる。例えば、この実施の形態では、保留表示の表示態様が変化する場合には、一律に30%の割合でボール画像が拡大表示される場合を示しているが、青色、緑色または赤色の丸形表示や星を含む丸形表示のいずれの表示態様に保留表示が変化するかに応じて、異なる割合によりボール画像が拡大表示されるように構成してもよい。この場合、例えば、星を含む丸形表示に変化する場合が最も高い割合でボール画像が拡大表示され、赤色の丸形表示に変化する場合が次に高い割合でボール画像が拡大表示され、緑色の丸形表示に変化する場合がさらに次に高い割合でボール画像が拡大表示され、青色の丸形表示に変化する場合が最も低い割合でボール画像が拡大表示されるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、ボール画像拡大決定テーブルにおいて、予告対象の保留表示の変化態様に応じてボール画像の拡大の有無の割合が異なる場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、入賞時判定結果が非リーチはずれ、スーパーリーチはずれ、またはスーパーリーチ大当りのいずれであるかに応じてボール画像の拡大の有無の割合が異なるように構成してもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、保留表示の表示態様を変化させる保留変化タイミングを決定する(ステップS6508)。ステップS6508では、演出制御用CPU101は、保留変化タイミングを決定するための保留変化タイミング決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、保留変化タイミングを決定する。
図69は、第5の実施の形態における保留変化タイミング決定テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図69(A)は、合算保留記憶数が2である場合に用いられる保留変化タイミング決定テーブル(合算保留記憶数2用)の具体例を示している。また、図69(B)は、合算保留記憶数が3である場合に用いられる保留変化タイミング決定テーブル(合算保留記憶数3用)の具体例を示している。図69(C)は、合算保留記憶数が4以上である場合に用いられる保留変化タイミング決定テーブル(合算保留記憶数4以上用)の具体例を示している。
ステップS6508では、演出制御用CPU101は、まず、現在の合算保留記憶数を確認し、合算保留記憶数が2であれば図69(A)に示す保留変化タイミング決定テーブル(合算保留記憶数2用)を選択し、選択した保留変化タイミング決定テーブル(合算保留記憶数2用)を用いて乱数にもとづく抽選処理を行い、保留変化タイミングを決定する。また、合算保留記憶数が3であれば図69(B)に示す保留変化タイミング決定テーブル(合算保留記憶数3用)を選択し、選択した保留変化タイミング決定テーブル(合算保留記憶数3用)を用いて乱数にもとづく抽選処理を行い、保留変化タイミングを決定する。また、合算保留記憶数が4以上であれば図69(C)に示す保留変化タイミング決定テーブル(合算保留記憶数4以上用)を選択し、選択した保留変化タイミング決定テーブル(合算保留記憶数4以上用)を用いて乱数にもとづく抽選処理を行い、保留変化タイミングを決定する。
合算保留記憶数が2である場合には、始動入賞の後、保留表示のシフトのタイミングは1回しかないので、図69(A)に示すように、非リーチはずれ、スーパーリーチはずれ、およびスーパーリーチ大当りのいずれとなる場合であっても、100%の割合で1回目の保留表示のシフトのタイミングを保留変化タイミングとして決定する。
また、合算保留記憶数が3である場合には、始動入賞の後、保留表示のシフトのタイミングは2回あるので、1回目または2回目の保留表示のシフトのタイミングを保留変化タイミングとして決定する。この実施の形態では、図69(B)に示すように、スーパーリーチ大当りとなる場合には、スーパーリーチはずれや非リーチはずれとなる場合と比較して、高い割合で2回目の保留表示のシフトのタイミングを保留変化タイミングとして決定する。また、図69(B)に示すように、スーパーリーチはずれとなる場合には、非リーチはずれとなる場合と比較して、高い割合で2回目の保留表示のシフトのタイミングを保留変化タイミングとして決定する。従って、この実施の形態では、保留表示の表示態様が変化するタイミングが遅くなるに従って、大当りやスーパーリーチに対する期待度(信頼度)が高くなる。
また、合算保留記憶数が4以上である場合には、始動入賞の後、保留表示のシフトのタイミングは3回あるので、1回目〜3回目の保留表示のシフトのタイミングを保留変化タイミングとして決定する。この実施の形態では、図69(C)に示すように、スーパーリーチ大当りとなる場合には、スーパーリーチはずれや非リーチはずれとなる場合と比較して、高い割合で3回目の保留表示のシフトのタイミングを保留変化タイミングとして決定する。また、図69(C)に示すように、スーパーリーチはずれとなる場合には、非リーチはずれとなる場合と比較して、高い割合で2回目や3回目の保留表示のシフトのタイミングを保留変化タイミングとして決定する。従って、この実施の形態では、保留表示の表示態様が変化するタイミングが遅くなるに従って、大当りやスーパーリーチに対する期待度(信頼度)が高くなる。
なお、図69に示した保留変化タイミング決定テーブルは一例であり、様々な保留変化タイミング決定テーブルの構成が考えられる。例えば、この実施の形態では、合算保留記憶数が4以上であれば、一律に図69(C)に示す保留変化タイミング決定テーブル(合算保留記憶数4以上用)を用いて保留変化タイミングを決定する場合を示したが、さらに合算保留記憶数5用の保留変化タイミング決定テーブルや合算保留記憶数6用の保留変化タイミング決定テーブルなどを設けたりしてもよい。また、この場合、例えば、4回目以降の保留表示のシフトのタイミングを保留変化タイミングとして決定可能に構成してもよい。
また、この実施の形態では、保留表示の表示態様が変化するタイミングが遅くなるに従って、大当りやスーパーリーチに対する期待度(信頼度)が高くなる場合を示したが、逆に、保留表示の表示態様が変化するタイミングが早くなるに従って、大当りやスーパーリーチに対する期待度(信頼度)が高くなるように構成してもよい。また、例えば、ある特定のタイミングで保留表示の表示態様が変化した場合に、大当りやスーパーリーチとなることが確定するように構成してもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、保留変化予告演出決定フラグをセットする(ステップS6509)。また、演出制御用CPU101は、ステップS6504で決定した保留変化予告演出の種類(本例では、保留変化予告演出1〜5)、ステップS6506で決定したキャラクタ画像の種類、ステップS6507で決定したボール画像の拡大の有無、およびステップS6508で決定した保留変化タイミングを、RAMに設けられた保留変化予告演出記憶領域に記憶する(ステップS6510)。なお、ステップS6510において、演出制御用CPU101は、例えば、ステップS6508で決定した保留変化タイミングの到来を計測するためのカウンタをセットするようにしてもよい。
図70は、第5の実施の形態における演出図柄変動開始処理(ステップS801)の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、ステップS8000,S8001の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
次いで、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の合算保留記憶表示部18cに表示されている1つ目の保留表示と同様の表示態様で、演出表示装置9のアクティブ表示領域9Aにおいて所定表示(アクティブ表示)を表示する(ステップS8002)。例えば、合算保留記憶表示部18cに表示されている1つ目の保留表示が通常態様(本例では、白色の丸形表示)であった場合には、アクティブ表示領域9Aに所定表示として白色の丸形表示を表示する。また、例えば、合算保留記憶表示部18cに表示されている1つ目の保留表示が青色の丸形表示であった場合には、アクティブ表示領域9Aに所定表示として青色の丸形表示を表示する。また、例えば、合算保留記憶表示部18cに表示されている1つ目の保留表示が緑色の丸形表示であった場合には、アクティブ表示領域9Aに所定表示として緑色の丸形表示を表示する。また、例えば、合算保留記憶表示部18cに表示されている1つ目の保留表示が赤色の丸形表示であった場合には、アクティブ表示領域9Aに所定表示として赤色の丸形表示を表示する。また、例えば、合算保留記憶表示部18cに表示されている1つ目の保留表示が星を含む丸形表示であった場合には、アクティブ表示領域9Aに所定表示として星を含む丸形表示を表示する。
なお、この実施の形態では、変動開始時に送信されるコマンドは、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、および合算保留記憶数減算指定コマンドの順にタイマ割込ごとの間隔(4msの間隔)で送信される(図23〜図27参照)。従って、表示結果指定コマンドまでを受信した段階で実行される演出図柄変動開始処理では未だ合算保留記憶数減算指定コマンドを受信しておらず、ステップS8002の段階では、保留表示はまだシフトされず合算保留記憶表示部18cに今回開始する変動表示に対応する保留表示がまだ残っている筈である。そこで、ステップS8002では、合算保留記憶表示部18cに表示されている1つ目の保留表示(今回開始される変動表示に対応する保留表示)を確認して、同様の表示態様でアクティブ表示を表示するように制御している。
なお、ステップS8002でアクティブ表示領域9Aに所定表示(アクティブ表示)を表示した後、次のタイマ割込(4ms後)に合算保留記憶数減算指定コマンドを受信し、合算保留記憶表示部18cから1つ目の保留表示が消去されるのであるから、遊技者から見ると、合算保留記憶表示部18cの1つ目の保留表示がアクティブ表示領域9Aに殆ど同時に移行したように見える。
次いで、演出制御用CPU101は、保留変化予告演出決定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8501)。保留変化予告演出決定フラグがセットされていれば、保留変化タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS8502)。
なお、保留変化タイミングとなっているか否かは、例えば、保留変化予告演出決定処理のステップS6508で決定した保留変化タイミングに応じた値をカウンタにセットし、変動表示を開始するごと(終了するごとでもよい)にそのカウンタの値を1減算していき、ステップS8502でそのカウンタの値が0となっているか否かを確認することにより判定できる。例えば、保留変化タイミングを1回目の保留表示のシフトのタイミングと決定した場合には、カウンタに1をセットし、その後1回目の変動表示を開始するタイミングでカウンタの値が1減算されて0となるので、1回目の保留表示のシフトのタイミングで保留変化タイミングが到来したと判定できる。また、例えば、保留変化タイミングを2回目の保留表示のシフトのタイミングと決定した場合には、カウンタに2をセットし、その後変動表示の開始ごとにカウンタが1ずつ減算され、2回目の変動表示を開始するタイミングでカウンタの値が0となるので、2回目の保留表示のシフトのタイミングで保留変化タイミングが到来したと判定できる。さらに、例えば、保留変化タイミングを3回目の保留表示のシフトのタイミングと決定した場合には、カウンタに3をセットし、その後変動表示の開始ごとにカウンタが1ずつ減算され、3回目の変動表示を開始するタイミングでカウンタの値が0となるので、3回目の保留表示のシフトのタイミングで保留変化タイミングが到来したと判定できる。
保留変化タイミングとなっていなければ(ステップS8502のN)、ステップS8019に移行する。保留変化タイミングとなっていれば(ステップS8502のY)、演出制御用CPU101は、保留変化予告演出決定フラグをリセットする(ステップS8503)。また、演出制御用CPU101は、RAMに設けられた保留変化予告演出記憶領域(ステップS6510参照)に記憶されている保留変化予告演出の種類、キャラクタ画像の種類、およびボール画像の拡大の有無を確認し、変動パターンおよび保留変化予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8504)。そして、ステップS8020に移行する。
保留変化予告演出決定フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、ステップS8002で表示したアクティブ表示の表示態様が通常態様であるか否かを確認する(ステップS8505)。通常態様でなければ、ステップS8019に移行する。すなわち、アクティブ表示の表示態様が通常態様でない(すなわち、青色、緑色または赤色の丸形表示や星を含む丸形表示である)ということは、今回開始する変動表示を対象として既に保留変化予告演出を実行した場合であるので、後述するステップS8506〜S8511の処理を実行しないようにし、後述するアクティブ表示変化予告演出を重ねて実行しないように制御している。
なお、例えば、保留表示を複数回変化可能(例えば、通常態様の白色の丸形表示から、1回目に青色の丸形表示に変化させ、2回目に赤色の丸形表示に変化可能)に構成するような場合には、ステップS8505で通常態様でなかった場合であっても、最終表示態様でなかった場合(例えば、青色の丸形表示)には、さらに変化可能な表示態様が残っているのであるから、ステップS8506以降の処理に移行してアクティブ表示変化予告演出を実行可能に構成してもよい。
アクティブ表示の表示態様が通常態様(すなわち、白色の丸形表示)であれば、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて、アクティブ表示変化予告演出の有無および種類を決定する(ステップS8506)。なお、ステップS8506では、演出制御用CPU101は、アクティブ表示変化予告演出の有無および種類を決定するためのアクティブ表示変化予告演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、アクティブ表示変化予告演出の有無および種類を決定する。
「アクティブ表示変化予告演出」とは、アクティブ表示を通常態様(本例では、白色の丸形表示)とは異なる特殊表示態様(本例では、青色、緑色または赤色の丸形表示や星を含む丸形表示)に変化させる演出である。なお、この実施の形態では、アクティブ表示変化予告演出を実行する場合、変動開始時には通常態様でアクティブ表示の表示を開始し、その後、その変動表示中に作用演出が実行されてアクティブ表示がいずれかの特殊表示態様に変化する演出が実行される。
図71(A)は、第5の実施の形態におけるアクティブ表示変化予告演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図71(A)に示すように、この実施の形態では、アクティブ表示変化予告演出決定テーブルには、アクティブ表示変化予告演出なし、アクティブ表示変化予告演出1〜5に対して、それぞれ判定値が割り振られている。また、図71(A)に示すように、この実施の形態では、アクティブ表示変化予告演出として、アクティブ表示変化予告演出1〜5の5種類がある。
アクティブ表示変化予告演出1は、作用演出を実行するだけで、アクティブ表示の表示態様を通常態様(本例では、白色の丸形表示)のまま変化させないアクティブ表示変化予告演出である。従って、この実施の形態では、アクティブ表示変化予告演出1が実行される場合には、作用演出が実行されるだけでアクティブ表示の表示態様は変化しないことから、いわゆるガセのアクティブ表示変化予告演出に該当する。
アクティブ表示変化予告演出2は、作用演出を実行するとともに、アクティブ表示の表示態様を青色の丸形表示に変化させるアクティブ表示変化予告演出である。また、アクティブ表示変化予告演出3は、作用演出を実行するとともに、アクティブ表示の表示態様を緑色の丸形表示に変化させるアクティブ表示変化予告演出である。また、アクティブ表示変化予告演出4は、作用演出を実行するとともに、アクティブ表示の表示態様を赤色の丸形表示に変化させるアクティブ表示変化予告演出である。また、アクティブ表示変化予告演出5は、作用演出を実行するとともに、アクティブ表示の表示態様を星を含む丸形表示に変化させるアクティブ表示変化予告演出である。
図71(A)に示すように、この実施の形態では、変動パターンコマンドで示される変動パターンが非リーチはずれの変動パターンである場合や、リーチはずれの変動パターンである場合、大当りの変動パターンである場合に、アクティブ表示変化予告演出の実行が決定される場合がある。
また、図71(A)に示すように、この実施の形態では、アクティブ表示変化予告演出5が実行される場合(アクティブ表示の表示態様が星を含む丸形表示に変化する場合)が最も大当りに対する期待度(信頼度)が高く、アクティブ表示変化予告演出4が実行される場合(アクティブ表示の表示態様が赤色の丸形表示に変化する場合)が次に大当りに対する期待度(信頼度)が高く、アクティブ表示変化予告演出3が実行される場合(アクティブ表示の表示態様が緑色の丸形表示に変化する場合)がさらに次に大当りに対する期待度(信頼度)が高く、アクティブ表示変化予告演出2が実行される場合(アクティブ表示の表示態様が青色の丸形表示に変化する場合)がさらに次に大当りに対する期待度(信頼度)が高く、アクティブ表示変化予告演出1が実行される場合(ガセのアクティブ表示変化予告演出が実行される場合)が最も大当りに対する期待度(信頼度)が低くなっている。
また、図71(A)に示すように、この実施の形態では、アクティブ表示変化予告演出が実行されてアクティブ表示の表示態様が少なくとも緑色の丸形表示や赤色の丸形表示、星を含む丸形表示に変化すればリーチとなることが確定するようになっている。
なお、図71(A)に示したアクティブ表示変化予告演出決定テーブルは一例であり、様々なアクティブ表示変化予告演出決定テーブルの構成が考えられる。例えば、この実施の形態では、アクティブ表示変化予告演出1〜5の5種類のアクティブ表示変化予告演出を実行可能に構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、6種類以上のアクティブ表示変化予告演出を実行可能に構成してもよいし、4種類以下のアクティブ表示変化予告演出を実行可能に構成してもよい。また、例えば、アクティブ表示変化予告演出5が実行されれば(アクティブ表示の表示態様が星を含む丸形表示に変化すれば)、大当りとなることが確定となるように構成してもよい。また、例えば、アクティブ表示変化予告演出が実行されれば必ずアクティブ表示の表示態様が変化するようにし、ガセのアクティブ表示変化予告演出は実行されないように構成しても構わない。
また、アクティブ表示を複数回変化させる変化パターンがあるように構成してもよい。例えば、アクティブ表示変化予告演出を実行する変動表示が擬似連を伴う変動表示である場合には、1回目の再変動でアクティブ表示を通常態様(白色の丸形表示)から青色の丸形表示に変化させ、2回目の再変動でアクティブ表示をさらに青色の丸形表示から赤色の丸形表示に変化させる変化パターンがあるように構成してもよい。
そして、アクティブ表示変化予告演出の実行を決定した場合には(ステップS8507のY)、演出制御用CPU101は、ステップS8506で決定したアクティブ表示の変化態様にもとづいてキャラクタ画像を決定する(ステップS8508)。この実施の形態では、アクティブ表示変化予告演出を実行する場合、第1画像(本例では、キャラクタ画像)と第2画像(本例では、ボール画像)との2つの画像の表示を含む態様により作用演出が実行されてアクティブ表示変化予告演出が実行される。ステップS8508では、演出制御用CPU101は、キャラクタ画像を決定するためのキャラクタ画像決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、アクティブ表示変化予告演出において表示するキャラクタ画像を決定する。
なお、この実施の形態では、第2画像(本例では、ボール画像)についてはアクティブ表示の変化態様と一対一に対応しており、ステップS8506の処理でアクティブ表示変化予告演出の種類(アクティブ表示の変化態様)が決定されることによって、アクティブ表示変化予告演出において表示されるボール画像も決定される。具体的には、アクティブ表示変化予告演出5に決定された場合(アクティブ表示の表示態様が星を含む丸形表示に変化する場合)には星を含む丸形表示のボール画像が表示され、アクティブ表示変化予告演出4に決定された場合(アクティブ表示の表示態様が赤色の丸形表示に変化する場合)には赤色の丸形表示のボール画像が表示され、アクティブ表示変化予告演出3に決定された場合(アクティブ表示の表示態様が緑色の丸形表示に変化する場合)には緑色の丸形表示のボール画像が表示され、アクティブ表示変化予告演出2に決定された場合(アクティブ表示の表示態様が青色の丸形表示に変化する場合)には青色の丸形表示のボール画像が表示される。
ただし、アクティブ表示変化予告演出1に決定された場合(ガセのアクティブ表示変化予告演出が実行される場合)にはアクティブ表示の表示態様が変化しないので、この実施の形態では、一律に青色の丸形表示のボール画像が表示されるものとする。
なお、アクティブ表示変化予告演出1に決定された場合(ガセのアクティブ表示変化予告演出が実行される場合)に一律に青色の丸形表示のボール画像を表示するのではなく、乱数にもとづく抽選処理によりいずれのボール画像を表示するかを決定するようにして、緑色や赤色の丸形表示や星を含む丸形表示のボール画像が表示される場合があるように構成してもよい。ただし、このように構成する場合であっても、ガセのアクティブ表示変化予告演出が実行される場合には、星を含む丸形表示のボール画像が表示される割合が最も少なく、赤色の丸形表示のボール画像が表示される割合が次に少なく、緑色の丸形表示のボール画像が表示される割合がさらに次に少なく、青色の丸形表示のボール画像が表示される割合が最も多くなるように構成することが望ましい。また、例えば、ガセのアクティブ表示変化予告演出が実行される場合には、少なくとも星を含む丸形表示のボール画像が表示される場合はないように構成してもよい。
また、この実施の形態では、第2画像(本例では、ボール画像)がアクティブ表示の変化態様と一対一に対応している場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、アクティブ表示変化予告演出2〜5に決定された場合(アクティブ表示の表示態様が変化する場合)であっても、乱数にもとづく抽選処理によりいずれのボール画像を表示するかを決定するようにしてもよい。この場合、例えば、アクティブ表示の表示態様が星を含む丸形表示に変化する場合であっても、少なくとも星を含む丸形表示のボール画像が表示される割合が最も高いものの、低い割合で青色や緑色、赤色の丸形表示のボール画像が表示される場合があるように構成してもよい。
図71(B)は、第5の実施の形態におけるキャラクタ画像決定テーブルの具体例を示す説明図である。図71(B)に示すように、この実施の形態では、キャラクタ画像決定テーブルには、キャラクタ画像A〜Cに対して、それぞれ判定値が割り振られている。また、図71(B)に示すように、この実施の形態では、キャラクタ画像として、キャラクタ画像A〜Cの3種類がある。
図71(B)に示すように、この実施の形態では、キャラクタ画像Cが表示された場合に大当りに対する期待度(信頼度)が高い星を含む丸形表示や赤色の丸形表示にアクティブ表示の表示態様が変化する割合が最も高く、キャラクタ画像Bが表示された場合に大当りに対する期待度(信頼度)が高い星を含む丸形表示や赤色の丸形表示にアクティブ表示の表示態様が変化する割合が次に高く、キャラクタ画像Aが表示された場合に大当りに対する期待度(信頼度)が高い星を含む丸形表示や赤色の丸形表示にアクティブ表示の表示態様が変化する割合が最も低い。
なお、図71(B)に示したキャラクタ画像決定テーブルは一例であり、様々なキャラクタ画像決定テーブルの構成が考えられる。例えば、この実施の形態では、キャラクタ画像A〜Cの3種類のキャラクタ画像を表示可能に構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、4種類以上のキャラクタ画像を表示可能に構成してもよいし、1種類や2種類のみのキャラクタ画像を表示可能に構成してもよい。また、例えば、特定の種類のキャラクタ画像が表示されたら大当りに対する期待度(信頼度)が高い星を含む丸形表示や赤色の丸形表示にアクティブ表示の表示態様が変化するように構成してもよいし、逆に、特定の種類のキャラクタ画像が表示されたらアクティブ表示の表示態様が変化しないことが確定するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、キャラクタ画像決定テーブルにおいて、アクティブ表示の変化態様に応じてキャラクタ画像A〜Cの決定割合が異なる場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、変動パターンコマンドで示される変動パターンが非リーチはずれ、リーチはずれ、または大当りのいずれの変動パターンであるかに応じてキャラクタ画像A〜Cの決定割合が異なるように構成してもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、アクティブ表示の表示態様の変化の有無にもとづいてボール画像の拡大の有無を決定する(ステップS8509)。この実施の形態では、アクティブ表示変化予告演出を実行する場合、第2画像(本例では、ボール画像)を通常のサイズよりも拡大したサイズにより表示してアクティブ表示変化予告演出を実行することが可能である。ステップS8509では、演出制御用CPU101は、ボール画像の拡大の有無を決定するためのボール画像拡大決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、アクティブ表示変化予告演出においてボール画像を拡大して表示するか否かを決定する。
図71(C)は、第5の実施の形態におけるボール画像拡大決定テーブルの具体例を示す説明図である。図71(C)に示すように、この実施の形態では、ボール画像拡大決定テーブルには、ボール画像の拡大なしおよび拡大ありに対して、それぞれ判定値が割り振られている。
図71(C)に示すように、この実施の形態では、アクティブ表示の表示態様が変化する場合(青色、緑色または赤色の丸形表示や星を含む丸形表示に変化する場合)には、アクティブ表示の表示態様が変化しない場合と比較して、高い割合でボール画像が拡大表示される。
なお、図71(C)に示したボール画像拡大決定テーブルは一例であり、様々なボール画像拡大決定テーブルの構成が考えられる。例えば、この実施の形態では、アクティブ表示の表示態様が変化する場合には、一律に30%の割合でボール画像が拡大表示される場合を示しているが、青色、緑色または赤色の丸形表示や星を含む丸形表示のいずれの表示態様にアクティブ表示が変化するかに応じて、異なる割合によりボール画像が拡大表示されるように構成してもよい。この場合、例えば、星を含む丸形表示に変化する場合が最も高い割合でボール画像が拡大表示され、赤色の丸形表示に変化する場合が次に高い割合でボール画像が拡大表示され、緑色の丸形表示に変化する場合がさらに次に高い割合でボール画像が拡大表示され、青色の丸形表示に変化する場合が最も低い割合でボール画像が拡大表示されるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、ボール画像拡大決定テーブルにおいて、アクティブ表示の変化態様に応じてボール画像の拡大の有無の割合が異なる場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、変動パターンコマンドで示される変動パターンが非リーチはずれ、リーチはずれ、または大当りのいずれの変動パターンであるかに応じてボール画像の拡大の有無の割合が異なるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、図68に示した保留変化予告演出用の各決定テーブルと図71に示したアクティブ表示変化予告演出用の各決定テーブルとで判定値の割り振りが同様である(特に、図68(B),(C)および図71(B),(C)に示すキャラクタ画像決定テーブルとボール画像拡大決定テーブルとは判定値の割り振りが全く同じである)場合を示したが、判定値の割り振りを異ならせてもよい。例えば、保留変化予告演出が実行されて予告対象の保留表示の表示態様が変化する割合の方が、アクティブ表示変化予告演出が実行されてアクティブ表示の表示態様が変化する割合よりも高く(または、逆に低くてもよい)したり、保留変化予告演出が実行される場合の方がアクティブ表示変化予告演出が実行される場合よりも、特定のキャラクタ画像の決定割合やボール画像を拡大表示すると決定する割合を高く(または、逆に低くてもよい)したりしてもよい。
また、この実施の形態では、保留表示の変化態様とアクティブ表示の変化態様の種類が同一(本例では、青色、緑色または赤色の丸形表示、星を含む丸形表示)である場合を示しているが、異なっていてもよい。例えば、保留表示の変化態様にのみ存在する変化態様や、アクティブ表示の変化態様にのみ存在する変化態様が存在していてもよい(例えば、アクティブ表示の表示態様を変化させる場合のみ、星を含む丸形表示に変化する場合があるようにしてもよい)。
また、キャラクタ画像に関しても、保留変化予告演出でのみ登場するキャラクタ画像やアクティブ表示変化予告演出でのみ登場するキャラクタ画像が存在するように構成してもよい。例えば、保留変化予告演出でのみ登場可能なキャラクタDを設けたり、アクティブ表示変化予告演出でのみ登場可能なキャラクタEを設けたりしてもよい。
また、アクティブ表示を変化させるタイミングを複数種類設けるようにし(例えば、変動開始時や、リーチ成立時、スーパーリーチ発展時)、いずれのタイミングでアクティブ表示の表示態様を変化させるかを乱数にもとづく抽選処理により決定するように構成してもよい。そのように構成すれば、アクティブ表示が変化するタイミングにバリエーションを設けることができ、アクティブ表示変化予告演出の演出効果を高めることができる。
また、上記のようにアクティブ表示を変化させるタイミングを複数種類設けるように構成する場合、それら複数種類の変化タイミングの1つのタイミングが保留変化予告演出における保留表示の表示態様の変化タイミングと共通のタイミングであることが望ましい。そのように構成すれば、保留表示の表示態様が変化するのかアクティブ表示の表示態様が変化するのか直ちには認識しにくくすることができ、保留変化予告演出やアクティブ表示変化予告演出の演出効果を高めることができる。
また、この実施の形態では、図68および図71に示したように、保留変化予告演出を決定する場合とアクティブ表示変化予告演出を決定する場合とで、別々のテーブルを用いて別々の決定処理により保留変化予告演出やアクティブ表示変化予告演出の有無や種類、キャラクタ画像の種類、およびボール画像拡大の有無を決定する場合を示した場、そのような処理態様にかぎられない。例えば、始動入賞時に実行される図67の保留変化予告演出決定処理において、共通のテーブルを用いて1の決定処理により保留変化予告演出やアクティブ表示変化予告演出の有無や種類、キャラクタ画像の種類、およびボール画像拡大の有無を一括して決定するように構成してもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8506で決定したアクティブ表示変化予告演出の種類(本例では、アクティブ表示変化予告演出1〜5)、ステップS8508で決定したキャラクタ画像の種類、およびステップS8509で決定したボール画像の拡大の有無を、RAMに設けられたアクティブ表示変化予告演出記憶領域に記憶する(ステップS8510)。また、演出制御用CPU101は、変動パターンおよびアクティブ表示変化予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8511)。そして、ステップS8020に移行する。
アクティブ表示の表示態様が通常態様でなかった場合(ステップS8505のN)、アクティブ表示変化予告演出を実行しないことに決定した場合(ステップS8507のN)、または保留変化タイミングでなかった場合(ステップS8502のN)には、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じた通常のプロセステーブルを選択する(ステップS8019)。そして、ステップS8020に移行する。
なお、ステップS8020〜S8024の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
また、この実施の形態では、演出図柄変動開始処理において、第1の実施の形態で示したステップS8003〜S8018の処理を省略しているが、この実施の形態でも同様にステップS8003〜S8018の処理を実行して複数段階で保留表示やアクティブ表示を変化可能に構成してもよい。
図72は、第5の実施の形態における演出図柄変動中処理(ステップS802)の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、ステップS8101〜S8105の処理は、第1の実施の形態で示した処理と同様である。
次いで、演出制御用CPU101は、保留変化予告演出やアクティブ表示変化予告演出を実行する場合であって、キャラクタ画像の表示開始タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS8601)。なお、キャラクタ画像の表示開始タイミングは、例えば、演出制御パターンなどによりあらかじめ定められていればよい。キャラクタ画像の表示開始タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、実行中の変動表示が短縮変動の変動表示であるか否かを確認する(ステップS8602)。なお、短縮変動の変動表示であるか否かは、例えば、受信した変動パターンコマンドで指定される変動パターンが短縮変動の変動パターンであるか否かを確認することにより判定できる。
短縮変動の変動表示でなければ(ステップS8602のN)、演出制御用CPU101は、通常のキャラクタ登場演出(キャラクタ画像の表示を開始する演出)を実行する。(ステップS8603)。短縮変動の変動表示であれば(ステップS8602のY)、演出制御用CPU101は、短縮用のキャラクタ登場演出を実行する(ステップS8604)。なお、この実施の形態では、通常のキャラクタ登場演出を実行する場合には、キャラクタ画像が登場した後、キャラクタ画像のキャラクタがその場で回転して踊るような態様の演出が実行されるのであるが、短縮用のキャラクタ登場演出を実行する場合には、キャラクタ画像が登場するのみで、キャラクタ画像のキャラクタがその場で回転して踊るような態様の演出が省略される。
なお、ステップS8603,S8604では、キャラクタ画像の種類としてキャラクタ画像Aが決定されている場合であればキャラクタ画像Aを登場させるキャラクタ登場演出が実行され、キャラクタ画像の種類としてキャラクタ画像Bが決定されている場合であればキャラクタ画像Bを登場させるキャラクタ登場演出が実行され、キャラクタ画像の種類としてキャラクタ画像Cが決定されている場合であればキャラクタ画像Cを登場させるキャラクタ登場演出が実行される。
また、演出制御用CPU101は、キャラクタ登場用の演出音をスピーカ27から出力する(ステップS8605)。なお、この実施の形態では、キャラクタ画像にはキャラクタ画像A〜Cの3種類があるのであるが、キャラクタ画像の種類ごとに異なる演出音を出力してもよいし、いずれのキャラクタ画像が表示される場合であっても共通の演出音を出力するように構成してもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、ボール画像の表示開始タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS8606)。なお、ボール画像の表示開始タイミングは、例えば、演出制御パターンなどによりあらかじめ定められていればよい。ただし、この実施の形態では、ボール画像の表示開始タイミングは、キャラクタ画像の表示開始タイミングの後に到来するものとする。ボール画像の表示開始タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、ボール画像の表示を開始する(ステップS8607)。
なお、ステップS8607では、保留表示やアクティブ表示の表示態様が星を含む丸形表示に変化する場合であれば星を含む丸形表示のボール画像の表示が開始され、保留表示やアクティブ表示の表示態様が赤色の丸形表示に変化する場合であれば赤色の丸形表示のボール画像の表示が開始され、保留表示やアクティブ表示の表示態様が緑色の丸形表示に変化する場合であれば緑色の丸形表示のボール画像の表示が開始され、保留表示やアクティブ表示の表示態様が青色の丸形表示に変化する場合であれば青色の丸形表示のボール画像の表示が開始される。また、保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化しない場合(ガセの保留変化予告演出やアクティブ変化予告演出が実行される場合)にも、青色の丸形表示のボール画像の表示が開始される。
また、ステップS8607では、ボール画像の拡大表示が決定されている場合であれば、通常のサイズよりも拡大したサイズにより青色、緑色または赤色の丸形表示や星を含む丸形表示のボール画像の表示が開始される。
次いで、演出制御用CPU101は、作用開始タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS8608)。なお、作用開始タイミングは、例えば、演出制御パターンなどによりあらかじめ定められていればよい。ただし、この実施の形態では、作用開始タイミングは、ボール画像の表示開始タイミングよりもさらに後に到来するものとする。作用開始タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、作用演出を開始する(ステップS8609)。この実施の形態では、作用演出として、キャラクタ画像のキャラクタがボール画像を保留表示やアクティブ表示に向かって投げるような態様の演出が実行され、予告対象の保留表示やアクティブ表示に命中して爆発するような態様の演出が実行される。
また、演出制御用CPU101は、ボール画像に応じた作用音をスピーカ27から出力する(ステップS8610)。この実施の形態では、ボール画像が予告対象の保留表示やアクティブ表示に命中して爆発するような態様の表示が行われるタイミングで爆発音のような作用音が出力される。なお、ステップS8610で出力される作用音として、少なくともステップS8605で出力されるキャラクタ登場用の演出音とは異なる音が出力される。
ステップS8610では、ボール画像の種類に応じて異なる作用音が出力される。この実施の形態では、ボール画像の種類に応じて作用音の音量が異なり、星を含む丸形表示のボール画像が表示される場合が最も作用音の音量が大きく、赤色の丸形表示のボール画像が表示される場合が次に作用音の音量が大きく、緑色の丸形表示のボール画像が表示される場合がさらに次に作用音の音量が大きく、青色の丸形表示のボール画像が表示される場合が作用音の音量が小さい。
なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、ボール画像の種類に応じて異なる音階の作用音を出力したり、全く異なるメロディーの作用音を出力したりしてもよい。また、例えば、ボール画像の種類に関係なく一律に同じ作用音を出力するように構成してもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、作用終了タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS8611)。なお、作用終了タイミングは、例えば、演出制御パターンなどによりあらかじめ定められていればよい。ただし、この実施の形態では、作用終了タイミングは、作用開始タイミングよりもさらに後に到来するものとする。作用終了タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、保留表示またはアクティブ表示の表示態様が変化する場合(すなわち、ガセの保留変化予告演出1以外の保留変化予告演出2〜5、またはガセのアクティブ表示変化予告演出1以外のアクティブ表示変化予告演出2〜5を実行する場合)であるか否かを確認する(ステップS8612)。
保留表示またはアクティブ表示の表示態様が変化する場合であれば(ステップS8612のY)、演出制御用CPU101は、予告対象の保留表示またはアクティブ表示を決定した表示態様に変更する制御を行う(ステップSS8613)。
ステップS8613では、具体的には、保留変化予告演出2を実行する場合であれば予告対象の保留表示の表示態様を青色の丸形表示に変化させ、保留変化予告演出3を実行する場合であれば予告対象の保留表示の表示態様を緑色の丸形表示に変化させ、保留変化予告演出4を実行する場合であれば予告対象の保留表示の表示態様を赤色の丸形表示に変化させ、保留変化予告演出5を実行する場合であれば予告対象の保留表示の表示態様を星を含む丸形表示に変化させる。また、アクティブ表示変化予告演出2を実行する場合であればアクティブ表示の表示態様を青色の丸形表示に変化させ、アクティブ表示変化予告演出3を実行する場合であればアクティブ表示の表示態様を緑色の丸形表示に変化させ、アクティブ表示変化予告演出4を実行する場合であればアクティブ表示の表示態様を赤色の丸形表示に変化させ、アクティブ表示変化予告演出5を実行する場合であればアクティブ表示の表示態様を星を含む丸形表示に変化させる。
そして、演出制御用CPU101は、表示中のキャラクタ画像を成功時のキャラクタ画像に変更する制御を行う(ステップS8614)。この実施の形態では、キャラクタが万歳をしているような態様のキャラクタ画像に変化させる。
一方、保留表示およびアクティブ表示のいずれの表示態様も変化しない場合、すなわちガセの保留変化予告演出1またはガセのアクティブ表示変化演出を実行する場合であれば(ステップS8612のN)、演出制御用CPU101は、表示中のキャラクタ画像を失敗時のキャラクタ画像に変更する制御を行う(ステップS8615)。この実施の形態では、キャラクタが落ち込んでいるような態様のキャラクタ画像に変化させる。
なお、ステップS8108〜S8109の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
また、この実施の形態では、演出図柄変動中処理において、第1の実施の形態で示したステップS8106,S8107の処理を省略しているが、この実施の形態でも同様にステップS8106,S8107の処理を実行して複数段階で保留表示やアクティブ表示を変化可能に構成してもよい。
図73は、第5の実施の形態におけるキャラクタ画像およびボール画像の具体例を示す説明図である。このうち、図73(A)はキャラクタ画像の具体例を示しており、図73(B)はボール画像の具体例を示している。
図73(A)に示すように、この実施の形態では、保留変化予告演出またはアクティブ変化予告演出が実行される場合には、まず、図73(A1)に示すように、キャラクタが正面を向いているような態様のキャラクタ画像の表示が開始される。次いで、図73(A2)に示すように、キャラクタがその場で回転して踊っているような態様にキャラクタ画像が変化し、次いで、図73(A3)および図73(A4)に示すように、キャラクタが物を投げるような態様にキャラクタ画像が変化する。そして、保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化した場合には、図73(A5−1)に示すように、キャラクタが万歳をしているような態様にキャラクタ画像(成功時のキャラクタ画像)に変化し、保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化しなかった場合には、図73(A5−2)に示すように、キャラクタが落ち込んでいるような態様にキャラクタ画像(失敗時のキャラクタ画像)に変化する。
なお、この実施の形態では、保留変化予告演出やアクティブ変化予告演出が実行される変動表示が短縮変動の変動表示である場合には、保留変化予告演出やアクティブ変化予告演出の演出期間が短縮されるのであるが、具体的には、図73(A2)に示すキャラクタがその場で回転して踊っているような態様のキャラクタ画像の表示が省略されることによって演出期間が短縮される。
また、図73(B)に示すように、ボール画像には、青色の丸形表示、緑色の丸形表示、赤色の丸形表示、および星を含む丸形表示の4種類がある。この実施の形態では、ボール画像は保留表示やアクティブ表示の変化態様と一対一に対応しており、保留表示やアクティブ表示が青色の丸形表示に変化する場合には青色の丸形表示のボール画像が表示され、保留表示やアクティブ表示が緑色の丸形表示に変化する場合には緑色の丸形表示のボール画像が表示され、保留表示やアクティブ表示が赤色の丸形表示に変化する場合には赤色の丸形表示のボール画像が表示され、保留表示やアクティブ表示が星を含む丸形表示に変化する場合には星を含む丸形表示のボール画像が表示される。また、保留表示やアクティブ表示が変化しない場合(ガセの保留変化予告演出やガセのアクティブ変化予告演出が実行される場合には青色の丸形表示のボール画像が表示される。
次に、保留変化予告演出の演出態様について説明する。図74〜図76は、第5の実施の形態における保留変化予告演出の演出態様を説明するための説明図である。なお、図74〜図76では、(A),(B),(C)の順に表示画面が遷移する。また、図74〜図76に示す例では、合算保留記憶表示部18cに表示されている2つ目の保留表示が予告対象の保留表示であるものとする。
図74(A)に示すように、アクティブ表示領域9Aにおいてアクティブ表示が表示され、合算保留記憶表示部18cにおいて3つの保留表示が表示されている状態において、キャラクタ画像の表示開始タイミングが到来したものとする。この場合、図74(B)に示すように、キャラクタが正面を向いているような態様の画像が表示され、キャラクタ画像の表示が開始される(ステップS8601〜S8604参照)。また、キャラクタ登場用の演出音がスピーカ27から出力される(ステップS8605参照)。また、図74(C)に示すように、キャラクタがその場で回転して踊っているような態様にキャラクタ画像が変化する。ただし、この実施の形態では、短縮変動の変動表示を実行している場合に保留変化予告演出を実行する場合には、図74(C)に示すキャラクタがその場で回転して踊っているような態様のキャラクタ画像の表示は省略される。
次いで、ボール画像の表示開始タイミングが到来すると、図74(D)に示すように、ボール画像の表示が開始される(ステップS8606〜S8607参照)。なお、図74〜図76に示す例では、一例として赤色の丸形表示のボール画像が表示される場合が示されているが、青色または緑色の丸形表示のボール画像や星を含む丸形画像のボール画像が表示される場合も同様である。
図74(D)に示すように、この実施の形態では、ボール画像がキャラクタ画像のキャラクタの手の部分に重複して表示されることによって、恰もキャラクタがボールを手に持っているかのような表示が行われる。なお、図74(D)に示すように、この実施の形態では、キャラクタ画像とボール画像とが重複する部分については、キャラクタ画像の手の部分の方がボール画像に隠れるように表示され、ボール画像の方がキャラクタ画像よりも優先して表示される。
次いで、作用開始タイミングとなると、キャラクタ画像の態様およびボール画像の位置が変化することによって、図75(E)および図76(E)に示すように、キャラクタがボールを投げるような態様の表示が行われ、図75(F)および図76(F)に示すように、ボール画像が予告対象の保留表示と重複して表示されることによって、ボールが予告対象の保留表示に命中するような表示が行われる(ステップS8608,S8609参照)。なお、図75(F)および図76(F)に示すように、この実施の形態では、ボール画像と予告対象の保留表示とが重複する部分については、予告対象の保留表示がボール画像に隠れるように表示され、ボール画像が予告対象の保留表示よりも優先して表示される。
そして、図75(G)および図76(G)に示すように、ボールが予告対象の保留表示に命中した後爆発したかのような表示が行われ、ボール画像の種類に応じた作用音(本例では、爆発音のような作用音)がスピーカ27から出力される(ステップS8610参照)。なお、この実施の形態では、ボール画像の種類に応じて作用音の音量が異なり、星を含む丸形表示のボール画像が表示される場合が最も作用音の音量が大きく、赤色の丸形表示のボール画像が表示される場合が次に作用音の音量が大きく、緑色の丸形表示のボール画像が表示される場合がさらに次に作用音の音量が大きく、青色の丸形表示のボール画像が表示される場合が最も作用音の音量が小さい。本例では、図75(G)および図76(G)において、赤色の丸形表示のボール画像に応じた音量の作用音が出力される。
なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、図75(G)および図76(G)において、例えば、ボール画像の種類に応じて爆煙の種類(爆煙の大きさや、色、形状など)を異ならせたり、爆発音を複数回出力可能に構成し、ボール画像の種類に応じて爆発音の出力回数を異ならせたりしてもよい。また、例えば、爆煙の種類や、爆発音の出力回数、爆発音の音量に応じて保留表示が変化するか否か(成功/失敗)の割合が異なるように構成してもよい。
次いで、作用終了タイミングとなると、保留表示の表示態様を変化させる場合であれば、図75(H1)に示すように、ボール画像の表示は終了し、予告対象の保留表示の表示態様が変化する(ステップS8611〜S8613参照)。本例では、図75(H1)に示すように、予告対象の保留表示の表示態様が赤色の丸形表示に変化する場合が示されている。そして、図75(H1)に示すように、キャラクタが万歳をしているような態様にキャラクタ画像(成功時のキャラクタ画像)が変化する(ステップS8614参照)。一方、予告対象の保留表示の表示態様を変化させない場合(ガセの保留変化予告演出を実行する場合)であれば、図76(H2)に示すように、予告対象の保留表示の表示態様は変化せず、キャラクタが落ち込んでいるような態様にキャラクタ画像(失敗時のキャラクタ画像)が変化する(ステップS8615参照)。そして、その後、保留変化予告演出の演出期間が終了すると、キャラクタ画像が消去される。
なお、図74〜図76に示す例では、一例として合算保留記憶表示部18cに表示されている2つ目の保留表示が予告対象の保留表示である場合を示したが、他の保留表示(例えば、1つ目や3つ目の保留表示)が予告対象の保留表示である場合も同様の演出が実行される。ただし、キャラクタ画像に関しては、いずれの保留表示が予告対象の保留表示であるかに関係なく、図74〜図76と全く同様の位置にキャラクタ画像が表示されるのに対して、ボール画像に関しては、予告対象の保留表示に応じた位置にボール画像が表示されることになる。例えば、予告対象の保留表示が1つ目や3つ目の保留表示である場合には、図75(E),(F)および図76(E),(F)において1つめや3つ目の保留表示に向かってボール画像が移動するような表示が行われる点で、いずれの保留表示が予告対象の保留表示であるかに応じてボール画像の表示位置が異なることになる。
次に、アクティブ表示変化予告演出の演出態様について説明する。図77および図78は、第5の実施の形態におけるアクティブ表示変化予告演出の演出態様を説明するための説明図である。なお、図77および図78では、(E),(F),(G)の順に表示画面が遷移する。
アクティブ表示変化演出が実行される場合も、まず、図74(A)〜(D)と同様の態様により、キャラクタ画像の表示が開始され、ボール画像の表示が開始される。
次いで、作用開始タイミングとなると、キャラクタ画像の態様およびボール画像の位置が変化することによって、図77(E)および図78(E)に示すように、キャラクタがボールを投げるような態様の表示が行われ、図77(F)および図78(F)に示すように、ボール画像がアクティブ表示と重複して表示されることによって、ボールがアクティブ表示に命中するような表示が行われる(ステップS8608,S8609参照)。なお、図77(F)および図78(F)に示すように、この実施の形態では、ボール画像とアクティブ表示とが重複する部分については、アクティブ表示がボール画像に隠れるように表示され、ボール画像がアクティブ表示よりも優先して表示される。
そして、図77(G)および図78(G)に示すように、ボールがアクティブ表示に命中した後爆発したかのような表示が行われ、ボール画像の種類に応じた作用音(本例では、爆発音のような作用音)がスピーカ27から出力される(ステップS8610参照)。なお、この実施の形態では、ボール画像の種類に応じて作用音の音量が異なり、星を含む丸形表示のボール画像が表示される場合が最も作用音の音量が大きく、赤色の丸形表示のボール画像が表示される場合が次に作用音の音量が大きく、緑色の丸形表示のボール画像が表示される場合がさらに次に作用音の音量が大きく、青色の丸形表示のボール画像が表示される場合が最も作用音の音量が小さい。本例では、図77(G)および図78(G)において、赤色の丸形表示のボール画像に応じた音量の作用音が出力される。
なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、図77(G)および図78(G)において、例えば、ボール画像の種類に応じて爆煙の種類(爆煙の大きさや、色、形状など)を異ならせたり、爆発音を複数回出力可能に構成し、ボール画像の種類に応じて爆発音の出力回数を異ならせたりしてもよい。また、例えば、爆煙の種類や、爆発音の出力回数、爆発音の音量に応じてアクティブ表示が変化するか否か(成功/失敗)の割合が異なるように構成してもよい。
次いで、作用終了タイミングとなると、アクティブ表示の表示態様を変化させる場合であれば、図77(H1)に示すように、ボール画像の表示は終了し、アクティブ表示の表示態様が変化する(ステップS8611〜S8613参照)。本例では、図77(H1)に示すように、アクティブ表示の表示態様が赤色の丸形表示に変化する場合が示されている。そして、図77(H1)に示すように、キャラクタが万歳をしているような態様にキャラクタ画像(成功時のキャラクタ画像)が変化する(ステップS8614参照)。一方、アクティブ表示の表示態様を変化させない場合(ガセのアクティブ表示変化予告演出を実行する場合)であれば、図78(H2)に示すように、アクティブ表示の表示態様は変化せず、キャラクタが落ち込んでいるような態様にキャラクタ画像(失敗時のキャラクタ画像)が変化する(ステップS8615参照)。そして、その後、アクティブ表示変化予告演出の演出期間が終了すると、キャラクタ画像が消去される。
なお、図74〜図76に示す保留変化予告演出と図77および図78に示すアクティブ表示変化予告演出とを比較すると、キャラクタ画像に関しては、保留表示とアクティブ表示とのいずれが予告対象であるかに関係なく、全く同様の位置にキャラクタ画像が表示されるのに対して、ボール画像に関しては、保留表示またはアクティブ表示に応じた位置にボール画像が表示されることになる。例えば、予告対象が保留表示である場合には、図75(E),(F)および図76(E),(F)に示すように予告対象の保留表示に向かってボール画像が移動するような表示が行われるのに対して、予告対象がアクティブ表示である場合には、図77(E),(F)および図78(E),(F)に示すようにアクティブ表示に向かってボール画像が移動するような表示が行われる点で、ボール画像の表示位置が異なることになる。
また、図75(E),(F)、図76(E),(F)、図77(E),(F)および図78(E),(F)、に示したボール画像が保留表示やアクティブ表示に作用する作用演出の態様は一例であり、様々な態様が考えられる。例えば、いずれの保留表示が予告対象の保留表示であるかや、予告対象が保留表示であるかアクティブ表示であるかに関係なく、ボール画像が移動する軌道も途中まで共通であるように構成し、命中する所定期間前に軌道が変化して予告対象の保留表示やアクティブ表示に命中するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、ボール画像が拡大表示される場合がある。図79は、第5の実施の形態におけるボール画像が拡大表示される場合の演出態様を説明するための説明図である。なお、図79では、(A),(B),(C)の順に表示画面が遷移する。また、図79に示す例では、保留変化予告演出決定処理のステップS6507または可変表示開始設定処理のステップS8509においてボール画像の拡大が決定されているものとする。
図79(A)〜(C)の演出態様は、図74(A)〜(C)に示した演出態様と同様である。ボール画像の表示開始タイミングが到来すると、図79(D)に示すように、ボール画像の表示が開始される(ステップS8606〜S8607参照)のであるが、本例では、ボール画像の拡大が決定されていることにもとづいて、通常のサイズよりも拡大したサイズによりボール画像の表示が開始される。なお、以降の演出態様は、ボール画像が通常のサイズよりも拡大したサイズにより表示される点が異なるのみで、図75〜図78と同様の演出態様により保留変化予告演出やアクティブ表示変化予告演出が実行される。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、第1の実施の形態で示した構成に加えて、特定表示(本例では、保留表示、アクティブ表示)の表示態様を変化可能な変化演出(本例では、保留変化予告演出、アクティブ表示変化予告演出)を実行可能に構成されている。また、複数の表示(本例では、キャラクタ画像、ボール画像)により構成された変化演出を実行可能である。そのため、第1の実施の形態と同様に、演出態様の多様化により遊技興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、第1画像(本例では、キャラクタ画像)の表示と第2画像(本例では、ボール画像)の表示とを含む変化演出を実行可能である。また、第2画像の表示位置は、表示態様を変化させる対象となる特定表示の位置に応じて異なり、第1画像の表示位置は、表示態様を変化させる対象となる特定表示の位置にかかわらず共通である(本例では、図74〜図78に示すように、キャラクタ画像に関しては、保留表示とアクティブ表示とのいずれが予告対象であるかに関係なく、全く同様の位置にキャラクタ画像が表示されるのに対して、ボール画像に関しては、保留表示またはアクティブ表示に応じた位置にボール画像が表示される。また、キャラクタ画像に関しては、いずれの保留表示が予告対象の保留表示であるかに関係なく、全く同様の位置にキャラクタ画像が表示されるのに対して、ボール画像に関しては、予告対象の保留表示に応じた位置にボール画像が表示される)。そのため、第1画像の表示位置は共通とすることによって制御負担を抑えつつ、第2画像の表示位置に注目させることができる。
なお、この実施の形態では、第1画像がキャラクタ画像である場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1画像として建築物やモニュメントの画像を表示するようにしてもよく、何らかの形式で予告対象の保留表示やアクティブ表示に関係なく共通の位置に表示されるものであればよい。
また、この実施の形態では、第2画像がボール画像である場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2画像として星形表示やハート形表示などボール以外の形状の画像を表示するようにしてもよいし、文字を含む画像を表示するようにしてもよく、何らかの形式で予告対象の保留表示やアクティブ表示に応じて表示位置が異なったり、表示位置が移動したりするものであればよい。
また、この実施の形態によれば、第2画像を特定表示よりも優先して表示し、且つ第2画像を第1画像よりも優先して表示する(本例では、図74(D)に示すように、キャラクタ画像の手の部分の方がボール画像に隠れるように表示され、ボール画像の方がキャラクタ画像よりも優先して表示される。また、図75(F)、図76(F)、図77(F)および図78(F)に示すように、予告対象の保留表示やアクティブ表示がボール画像に隠れるように表示され、ボール画像が予告対象の保留表示やアクティブ表示よりも優先して表示される。)。そのため、実際に保留表示やアクティブ表示に作用する第2画像は視認できるので、好適に変化演出を実行することができる。
なお、この実施の形態では、第1画像(本例では、キャラクタ画像)と特定表示(本例では、保留表示やアクティブ表示)との優先関係については特に言及していないが、いずれを優先して表示してもよい。例えば、キャラクタ画像と保留表示やアクティブ表示が重複して表示されることがある場合、キャラクタ画像の方を優先して表示してもよいし、保留表示やアクティブ表示の方を優先して表示してもよい。
また、この実施の形態では、優先表示の態様として、非優先側の画像(本例では、キャラクタ画像、保留表示、アクティブ表示)が優先側の画像(本例では、ボール画像)に隠れる態様で重畳表示されることによって、優先側の画像が優先表示される場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、非優先側の画像の全部または一部を消去することによって優先側の画像を優先表示するようにしてもよいし、非優先側の画像を透明または半透明とすることによって優先側の画像を優先表示するようにしてもよい。そのように何らかの形式で優先側の画像を優先表示できるものであればよい。
また、この実施の形態によれば、第1画像および第2画像に対応する音を出力する。また、第1画像に対応する音と第2画像に対応する音とで異なる音を出力可能である(本例では、キャラクタ画像の表示を開始するときにキャラクタ登場用の演出音を出力し、作用タイミングでボール画像に応じた作用音(爆発音)を出力する)。そのため、音の出力により演出効果を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、第1画像に対応する音としてキャラクタ画像の登場時の演出音を出力し、第2画像に対応する音として作用音(爆発音)を出力する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1画像に対応する音としてキャラクタが動作する際の動作音を出力したり、第2画像に対する音として第2画像が登場するときの登場時の演出音を出力したりしてもよい。そのように何らかの形式で第1画像に対応する音と第2画像に対応する音とで異なる音を出力するものであればよい。
また、例えば、ボール画像(第2画像)に対する音の出力タイミングとして、ボール画像の登場時(表示開始時)と作用時(保留表示やアクティブ表示の変化時)との両方のタイミングで音出力可能に構成してもよい。また、この場合、ボール画像の種類によって出力音の音階や種類を異ならせ音出力タイミングによって出力音の音量を異ならせたり、逆にボール画像の種類によって出力音の音量を異ならせ音出力タイミングによって出力音の音階や種類を異ならせたりしてもよい。例えば、ボール画像の登場時に青色の丸形表示に変化させる場合には音階Aで小音量の音を出力し、ボール画像の登場時に緑色の丸形表示に変化させる場合には音階Bで小音量の音を出力し、ボール画像の登場時に赤色の丸形表示に変化させる場合には音階Cで小音量の音を出力し、ボール画像の登場時に星を含む丸形表示に変化させる場合には特殊音で小音量の音を出力し、ボール画像の作用時に青色の丸形表示に変化させる場合には音階Aで大音量の音を出力し、ボール画像の作用時に緑色の丸形表示に変化させる場合には音階Bで大音量の音を出力し、ボール画像の作用時に赤色の丸形表示に変化させる場合には音階Cで大音量の音を出力し、ボール画像の作用時に星を含む丸形表示に変化させる場合には特殊音で大音量の音を出力するように構成してもよい。
また、この実施の形態によれば、第1画像を表示した後に第2画像を表示するとともに(本例では、図74(B),(D)に示すように、キャラクタ画像の表示が開始された後にボール画像の表示が開始される)、複数種類の第2画像を表示可能である(本例では、図73(B)に示すように、青色、緑色または赤色の丸形表示のボール画像や、星を含む丸形表示のボール画像を表示可能である)。また、共通の第1画像を表示した後に、複数種類のうちのいずれかの第2画像を表示可能である(本例では、図68(B)および図71(B)に示すように、同じキャラクタ画像が表示された場合であっても、予告対象の保留表示やアクティブ表示が青色、緑色または赤色の丸形表示や星を含む丸形表示に変化する場合があり、青色、緑色または赤色の丸形表示のボール画像や、星を含む丸形表示のボール画像が表示される場合がある)。そのため、演出効果を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、複数種類の第1画像を表示可能であるとともに(本例では、図68(B)および図71(B)に示すように、キャラクタ画像A〜Cを表示可能である)、複数種類の第2画像を表示可能である(本例では、図73(B)に示すように、青色、緑色または赤色の丸形表示のボール画像や、星を含む丸形表示のボール画像を表示可能である)。また、複数種類のうちのいずれの第1画像が表示されるかに応じて、異なる割合により複数種類のうちのいずれかの第2画像を表示可能である(本例では、図68(B)および図71(B)に示すように、キャラクタ画像A〜Cのいずれが表示されるかに応じて、予告対象の保留表示やアクティブ表示が青色、緑色または赤色の丸形表示や星を含む丸形表示に変化する割合が異なり、青色、緑色または赤色の丸形表示のボール画像や、星を含む丸形表示のボール画像が表示される割合が異なる)。そのため、いずれの第1画像が表示されるかに注目させることができる。
また、この実施の形態によれば、第2画像を消去した後に第1画像を消去するとともに(本例では、図75(H1)、図76(H2)、図77(H1)および図78(H2)に示すように、ボール画像の表示を終了して予告対象の保留表示やアクティブ表示が変化または無変化の表示が行われ、その後、保留変化予告演出やアクティブ表示変化予告演出の演出期間が終了すると、キャラクタ画像が消去される)、第2画像を特定表示に作用させることにより該特定表示の表示態様を変化させることが可能である(本例では、図75(E)〜(G)、図76(E)〜(G)、図77(E)〜(G)および図78(E)〜(G)に示すように、キャラクタがボールを投げて予告対象の保留表示やアクティブ表示に命中し爆発するような態様の表示を行う)。そして、第2画像の作用態様に応じて第1画像を異なる表示態様に変化させることが可能である(本例では、図75(H1)および図77(H1)に示すように、予告対象の保留表示やアクティブ表示が変化した場合には、キャラクタが万歳をしているような態様にキャラクタ画像(成功時のキャラクタ画像)が変化し、図76(H2)および図78(H2)に示すように、予告対象の保留表示やアクティブ表示が変化しなかった場合には、キャラクタが落ち込んでいるような態様にキャラクタ画像(失敗時のキャラクタ画像)が変化する)。そのため、演出効果を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、第1画像の表示期間を変化させることにより、変化演出の演出期間を変化させることが可能である(本例では、短縮変動の変動表示である場合には、図73(A2)および図74(C)に示すキャラクタがその場で回転して踊っているような態様のキャラクタ画像の表示を省略する)。そのため、実際に保留表示やアクティブ表示に作用する第2画像はそのままで第1画像の表示期間により時間調整を行うので、第2画像が保留表示やアクティブ表示に作用する作用演出の部分を重点的に見せることができ、演出効果を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、キャラクタ登場演出の部分を短縮する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、例えば、キャラクタ登場演出の部分と作用演出の部分との両方を短縮することによって、保留変化予告演出やアクティブ表示変化予告演出の演出期間を変化させるように構成してもよい。ただし、そのように構成する場合であっても、作用演出の部分の短縮度合いよりもキャラクタ登場演出の部分の短縮度合いを大きくするように構成すれば、作用演出の部分を重点的に見せることができ、同様の効果を得ることができる。
また、この実施の形態では、一部の演出や動画像を省略することによってキャラクタ登場演出の部分を短縮する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、一部の動画像を早送りして表示することによってキャラクタ登場演出の部分を短縮するように構成してもよく、何らかの方法によりキャラクタ画像の表示期間を短縮できるものであればよい。
また、この実施の形態では、短縮変動の変動表示である場合にキャラクタ画像の表示期間を短縮することによって保留変化予告演出やアクティブ表示変化予告演出の演出期間を変化させる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、リーチ演出の有無によってキャラクタ画像の表示期間を異ならせたりしてもよく、スーパーリーチ演出を伴う変動表示など変動時間が長い変動表示である場合に、逆にキャラクタ画像の表示期間を長くして保留変化予告演出やアクティブ表示変化予告演出の演出期間を変化させてもよい。
また、この実施の形態によれば、第2画像を加工して表示することが可能である(本例では、図79(D)に示すように、通常のサイズよりも拡大したサイズによりボール画像を表示可能である)。また、第2画像を加工して表示したか否かに応じて有利度が異なる(本例では、図68(C)および図71(C)に示すように、ボール画像が拡大表示された場合には、拡大表示されない場合と比較して、予告対象の保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化する割合が高い)。そのため、第2画像の加工の有無に注目させることができ、演出効果を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、第2画像の加工の態様として、第2画像(本例では、ボール画像)を拡大表示する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、逆に第2画像を縮小表示したり、第2画像を透過表示したりするなど、何らかの形式で元の第2画像を加工して表示するものであればよい。
また、この実施の形態では、第2画像が青色、緑色または赤色の丸形表示や、星を含む丸形表示のいずれであるかに関係なく、一律に拡大表示可能である場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2画像の色や形状によって加工して表示(例えば、拡大、縮小、透過)される場合がないように構成してもよい。この場合、例えば、第2画像が文字を含む画像である場合には下降して表示される場合がないように構成してもよい。そのように構成すれば、第2画像が加工されて文字が認識しにくくなる事態を防止することができる。
また、この実施の形態では、保留変化予告演出とアクティブ表示変化予告演出との両方を実行可能に構成し、保留表示とアクティブ表示との両方の表示態様を変化可能に構成する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、保留変化予告演出またはアクティブ表示変化予告演出のいずれか一方のみを実行可能に構成し、保留表示またはアクティブ表示のいずれか一方の表示態様のみを変化可能に構成するようにしてもよい。
また、この実施の形態で示した保留変化予告演出やアクティブ表示変化予告演出を実行する構成は、適宜第1の実施の形態で示した構成に適用して遊技機を構成することが可能である。例えば、第1の実施の形態で示した保留等予告演出を実行して複数段階で保留表示やアクティブ表示を変化可能とする構成において、この実施の形態で示した保留変化予告演出やアクティブ表示変化予告演出を適用し、第1画像(本例では、キャラクタ画像)と第2画像(本例では、ボール画像)とを表示して保留表示やアクティブ表示を変化させるように構成してもよい。
なお、上記に示した第1の実施の形態〜第5の実施の形態で示した構成を適宜組み合わせて遊技機を構成することも可能である。すなわち、上記に示した第1の実施の形態〜第5の実施の形態のうちのいずれか複数の実施の形態で示した構成を適宜組み合わせたり、全ての実施の形態で示した構成を組み合わせて遊技機を構成するようにしてもよい。
なお、上記の各実施の形態では、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連(1回の可変表示中に1回以上の図柄の仮停止と再変動とが実行される演出)の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例が示されたが、2つ以上のコマンドで変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドで通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドとして擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチになる前(リーチにならない場合にはいわゆる第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドとしてリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチになったとき以降(リーチにならない場合にはいわゆる第2停止以後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。その場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示(可変表示)における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、2つのコマンドのそれぞれで変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ100で選択するようにしてもよい。2つのコマンドを送信する場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定の期間が経過してから(例えば、次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はそのような例に限定されず、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ以上のコマンドで変動パターンを通知するようにすることによって、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の各実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の各実施の形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や演出図柄、普通図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様にかぎられない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要ななく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、上記の各実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
また、上記の各実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことにもとづいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置(1つだけ設けられた特別可変入賞球装置内に確変領域が設けられていてもよいし、複数設けられた特別可変入賞球装置のうちの一部に確変領域が設けられていてもよい)を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことにもとづいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の各実施の形態で示した構成を適用することもできる。
また、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当りとなるか否かや変動パターン種別の入賞時判定(先読み判定)を行い、その入賞時判定結果を示すコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド)を送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、その入賞時判定結果を示すコマンドにもとづいて保留等予告演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100側で入賞時判定(先読み判定)を行うように構成してもよい。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞の発生時に抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)や変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値のみを指定するコマンドを送信するようにし、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、それらのコマンドで指定される乱数の値にもとづいて入賞時判定(先読み判定)を行うように構成してもよい。