JP6530541B2 - 化合物、樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 - Google Patents

化合物、樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、化合物、当該化合物に由来する構造単位を有する樹脂、当該樹脂を含有する
レジスト組成物及び該レジスト組成物を用いるレジストパターンの製造方法等に関する。
特許文献1には、下記構造単位からなる樹脂を含有するレジスト組成物が記載されてい
る。
Figure 0006530541
さらに、特許文献1には、下記構造の化合物が記載されている。
Figure 0006530541
特開2004−269412号公報
上記の樹脂及び上記化合物に由来する構造単位からなる樹脂を含むレジスト組成物では
、フォーカスマージンが必ずしも満足できない場合があった。
本発明は、以下の発明を含む。
〔1〕式(I)で表される化合物。
Figure 0006530541
[式(I)中、
1は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲ
ン原子を表す。
1は、単結合、炭素数1〜6のアルカンジイル基又は−A2−X1−(A3−X2a
(A4b−を表す。*は酸素原子との結合手を表す。
2、A3及びA4は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
1及びX2は、それぞれ独立に、−O−、−CO−O−又は−O−CO−を表す。
aは、0又は1を表す。
bは、0又は1を表す。
2は、置換基を有してもよい炭素数1〜18の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含
まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。]
〔2〕R2が、炭素数5〜18の脂環式炭化水素基を有する基であり、該脂環式炭化水
素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい〔1
〕記載の化合物。
〔3〕R2が、炭素数5〜12の脂環式炭化水素基を有する基又はラクトン環を有する
基である〔1〕又は〔2〕記載の化合物。
〔4〕R2が、ノルボルナンラクトン環を有する基である〔1〕〜〔3〕のいずれかに
記載の化合物。
〔5〕A1が、単結合である〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の化合物。
〔6〕〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の化合物に由来する構造単位を含む樹脂。
〔7〕〔6〕記載の樹脂及び酸発生剤を含有するレジスト組成物。
〔8〕酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い塩をさらに含有する〔7〕記載のレ
ジスト組成物。
〔9〕(1)〔7〕又は〔8〕記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程
を含むレジストパターンの製造方法。
本発明の化合物に由来する構造単位を含む樹脂を含有するレジスト組成物を用いること
により、フォーカスマージンが良好になる。
本明細書では、特に断りのない限り、化合物の構造式の説明において「脂肪族炭化水素
基」は直鎖状又は分岐状の炭化水素基を意味し、「脂環式炭化水素基」は脂環式炭化水素
の環から価数に相当する数の水素原子を取り去った基を意味する。「芳香族炭化水素基」
は芳香環に炭化水素基が結合した基をも包含する。立体異性体が存在する場合は、全ての
立体異性体を包含する。
また、本明細書において「(メタ)アクリレート」とは、それぞれ「アクリレート及び
メタクリレートの少なくとも一種」を意味する。「(メタ)アクリル酸」や「(メタ)ア
クリロイル」等の表記も、同様の意味を有する。また、本明細書中に記載する基において
、直鎖構造と分岐構造の両方をとり得るものについては、そのいずれでもよい。
<化合物(I)>
Figure 0006530541
本発明の化合物は、式(I)で表される化合物(以下、「化合物(I)」という場合が
ある)である。
[式(I)中、
1は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲ
ン原子を表す。
1は、単結合、炭素数1〜6のアルカンジイル基又は−A2−X1−(A3−X2a
(A4b−を表す。*は酸素原子との結合手を表す。
2、A3及びA4は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
1及びX2は、それぞれ独立に、−O−、−CO−O−又は−O−CO−を表す。
aは、0又は1を表す。
bは、0又は1を表す。
2は、置換基を有してもよい炭素数1〜18の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含
まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。]
1のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、
n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基及びn−ヘキシ
ル基等が挙げられ、好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基であり、より好ましくは、メ
チル基及びエチル基である。
1のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げ
られる。
1のハロゲン原子を有するアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオ
ロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチ
ル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロ
ペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルクロロメチル基、ペルブロモメチル基及びペ
ルヨードメチル基等が挙げられる。
1は、水素原子又はメチル基であることが好ましい。
1、A2、A3及びA4の炭素数1〜6のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチ
レン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−
ジイル基及びヘキサン−1,6−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基や、直鎖状アルカ
ンジイル基に、アルキル基(特に、炭素数1〜4のアルキル基、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)の側
鎖を有したもの、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1
,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2
−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基及び2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の
分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
−A2−X1−(A3−X2a−(A4b−としては、−A2−O−、−A2−CO
−O−、−A2−CO−O−A4−、−A2−O−CO−、−A2−CO−O−A3
CO−O−、−A2−CO−O−A3−CO−O−A4−、−A2−O−CO−A3−O
−、−A2−O−A3−CO−O−、−A2−CO−O−A3−O−CO−、−A2
O−CO−A3−O−CO−が挙げられる。なかでも、−A2−O−又は−A2−O−
CO−が好ましい。*は酸素原子との結合手を表す。
1、A2、A3及びA4は、好ましくは炭素数1〜3の2価のアルカンジイル基である。
1は、単結合又は−A2−X1−であることが好ましく、単結合又は−CH2−CO−
O−であることがより好ましく、単結合であることがさらに好ましい。
2の炭化水素基としては、アルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びこ
れらを組み合わせることにより形成される基等が挙げられる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル
基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化
水素基としては、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオク
チル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば
、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基等が挙げられる。
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた基としては、例えば、メチルシクロヘ
キシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基、シクロヘキシルメチル基
、アダマンチルメチル基、ノルボルニルエチル基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェ
ニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キ
シリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチ
ルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
2の炭化水素基としては、炭素数5〜18の脂環式炭化水素基を有する基(該脂環式
炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよ
い。)であることが好ましく、炭素数5〜12の脂環式炭化水素基を有する基又はラクト
ン環を有する基であることがより好ましく、ノルボルナンラクトン環を有する基であるこ
とがさらに好ましい。
2の炭化水素基の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜12のアル
キル基、炭素数3〜16の1価の脂環式炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭
素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4
のアシル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられ
る。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブ
チル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基及びn−ヘキシル基等
が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化
水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シ
クロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては
、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は
結合手を表す。)等が挙げられる。
Figure 0006530541
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチ
ルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基
及びドデシルオキシ基等が挙げられる。
1価の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチ
ルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基;トリル
基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−
ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメ
チル基及びナフチルエチル基等が挙げられる。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられ
る。
2の炭化水素基の置換基としては、水酸基又はシアノ基であるか、又はR2の炭化水素
基は、置換基を有さないことが好ましい。
化合物(I)としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0006530541

Figure 0006530541
式(I−1)〜式(I−18)でそれぞれ表される化合物において、R1に相当するメ
チル基が水素原子で置き換わった化合物も、式(I)で表されるモノマーの具体例として
挙げることができる。
<化合物(I)の製造方法>
化合物(I)は、例えば以下の反応により製造することができる。
Figure 0006530541
[式中、R1、R2及びA1は、上記と同じ意味を表す。]
式(I−a)で表される化合物と式(I−b)で表される化合物とを、溶媒中、塩基触
媒の存在下で反応させることにより製造することができる。
溶媒としては、テトラヒドロフラン、アセトニトリルなどが挙げられる。
塩基触媒としては、トリエチルアミン、ジメチルアミノピリジンなどが挙げられる。
式(I−b)で表される化合物としては、下記式で表される塩等が挙げられ、市場より
容易に入手することができる他、特開2004−269412号公報より、容易に製造す
ることができる。
Figure 0006530541
<樹脂(A)>
本発明の樹脂は、化合物(I)に由来する構造単位(以下「構造単位(I)」という場
合がある。)を含む樹脂(以下「樹脂(A)」という場合がある。)である。
樹脂(A)は、1種の構造単位(I)を含む単独重合体又は2種以上の構造単位(I)
を含む共重合体であってもよいが、構造単位(I)に加えて、さらに、酸不安定基を有す
る構造単位(以下「構造単位(a1)」という場合がある)及び/又は酸不安定基を有さ
ない構造単位(以下「構造単位(s)」という場合がある)及び/又はその他の構造単位
(t)を含んでいてもよい。
化合物(I)に由来する構造単位を含む樹脂を作製する場合、化合物(I)に含まれる
2つの不飽和反応性基のうちの末端側(つまりR1に隣接する炭素原子)の不飽和反応性
基が反応するものと考えられるが、当該不飽和反応性基とは異なる側の不飽和反応性基が
反応することもあり得る。
樹脂(A)において、構造単位(I)の含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、
1〜100モル%が挙げられ、3〜60モル%が好ましく、5〜50モル%がより好まし
く、8〜40モル%がさらに好ましい。
<構造単位(a1)>
構造単位(a1)は、酸不安定基を有するモノマー(以下「モノマー(a1)」という
場合がある)から導かれる。
ここでの「酸不安定基」は、脱離基を有し、酸との接触により脱離基が脱離して、親水
性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を形成する基を意味する。樹脂(A)に
おいて、構造単位(a1)に含まれる酸不安定基としては、下記の基(1)及び/又は基
(2)が好ましい。
Figure 0006530541
[式(1)中、Ra1〜Ra3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3
〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表すか、Ra1及びRa2は互いに
結合してそれらが結合する炭素原子とともに炭素数3〜20の2価の脂環式炭化水素基を
形成する。
naは、0又は1を表す。
*は結合手を表す。]
Figure 0006530541
[式(2)中、Ra1’及びRa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の
炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’
は互いに結合してそれらが結合する炭素原子及びXとともに炭素数3〜20の2価の複素
環基を形成し、該炭化水素基及び該2価の複素環基に含まれる−CH2−は、−O−又は
−S−で置き換わってもよい。
Xは、酸素原子又は硫黄原子を表す。
*は結合手を表す。]
a1〜Ra3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、
n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が挙げられる。
a1〜Ra3の脂環式炭化水素基としては、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式
の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘ
プチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水
素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下
記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。Ra1〜Ra3の脂環式炭化水素基は、好ま
しくは炭素数3〜16である。
Figure 0006530541
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた基としては、例えば、メチルシクロヘ
キシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基、メチルアダマンチル基、
シクロヘキシルメチル基、メチルシクロヘキシルメチル基、アダマンチルメチル基、ノル
ボルニルメチル基等が挙げられる。
naは、好ましくは0である。
a1及びRa2が互いに結合して2価の脂環式炭化水素基を形成する場合の−C(Ra1
(Ra2)(Ra3)としては、例えば、下記の基が挙げられる。2価の脂環式炭化水素基は
、好ましくは炭素数3〜12の脂環式炭化水素基である。*は−O−との結合手を表す。
Figure 0006530541
式(1)で表される基としては、1,1−ジアルキルアルコキシカルボニル基(式(1
)中においてRa1〜Ra3がアルキル基である基、好ましくはtert−ブトキシカルボニ
ル基)、2−アルキルアダマンタン−2−イルオキシカルボニル基(式(1)中、Ra1
a2及びこれらが結合する炭素原子がアダマンチル基を形成し、Ra3がアルキル基である
基)及び1−(アダマンタン−1−イル)−1−アルキルアルコキシカルボニル基(式(
1)中、Ra1及びRa2がアルキル基であり、Ra3がアダマンチル基である基)等が挙げら
れる。
a1'〜Ra3'の炭化水素基としては、例えば、アルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族
炭化水素基及びこれらを組み合わせることにより形成される基等が挙げられる。
アルキル基及び脂環式炭化水素基は、上記と同様のものが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェ
ニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キ
シリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチ
ルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
a2'及びRa3'が互いに結合してそれらが結合する炭素原子及びXとともに形成する2
価の複素環基としては、下記の基が挙げられる。*は、結合手を表す。
Figure 0006530541
a1'及びRa2'のうち、少なくとも1つは水素原子であることが好ましい。
式(2)で表される基の具体例としては、以下の基が挙げられる。*は結合手を表す。
Figure 0006530541
モノマー(a1)は、好ましくは、酸不安定基とエチレン性不飽和結合とを有するモノ
マー、より好ましくは酸不安定基を有する(メタ)アクリル系モノマーである。
酸不安定基を有する(メタ)アクリル系モノマーのうち、好ましくは、炭素数5〜20
の脂環式炭化水素基を有するものが挙げられる。脂環式炭化水素基のような嵩高い構造を
有するモノマー(a1)に由来する構造単位を有する樹脂(A)をレジスト組成物に使用
すれば、レジストパターンの解像度を向上させることができる。
式(1)で表される基を有する(メタ)アクリル系モノマーに由来する構造単位として
、好ましくは、式(a1−0)で表される構造単位、式(a1−1)で表される構造単位
又は式(a1−2)で表される構造単位が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、
2種以上を併用してもよい。本明細書では、式(a1−0)で表される構造単位、式(a
1−1)で表される構造単位及び式(a1−2)で表される構造単位を、それぞれ構造単
位(a1−0)、構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)と、構造単位(a1−
0)を誘導するモノマー、構造単位(a1−1)を誘導するモノマー及び構造単位(a1
−2)を誘導するモノマーを、それぞれモノマー(a1−0)、モノマー(a1−1)及
びモノマー(a1−2)という場合がある。
Figure 0006530541
[式(a1−0)中、
a01は、酸素原子又は−O−(CH2k01−CO−O−を表し、k01は1〜7の
整数を表し、*はカルボニル基との結合手を表す。
a01は、水素原子又はメチル基を表す。
a02、Ra03及びRa04は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜
18の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表す。]
Figure 0006530541
[式(a1−1)及び式(a1−2)中、
a1及びLa2は、それぞれ独立に、−O−又は−O−(CH2k1−CO−O−を表
し、k1は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。
a4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜18の脂環
式炭化水素基又はこれらを組み合わせることにより形成される基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。
n1は0〜10の整数を表す。
n1’は0〜3の整数を表す。]
a01は、好ましくは、酸素原子又は−O−(CH2k01−CO−O−であり(但し
k01は、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1である。)、より好ましくは酸素
原子である。
a02、Ra03及びRa04のアルキル基、脂環式炭化水素基及びこれらを組み合わせた基
としては、式(1)のRa1〜Ra3で挙げた基と同様の基が挙げられる。
a02、Ra03及びRa04のアルキル基は、好ましくは炭素数6以下である。
a02、Ra03及びRa04の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数8以下、より好まし
くは6以下である。
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた基は、これらアルキル基と脂環式炭化
水素基とを組み合わせた合計炭素数が、18以下であることが好ましい。このような基と
しては、例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボル
ニル基、メチルアダマンチル基、シクロヘキシルメチル基、メチルシクロへキシルメチル
基、アダマンチルメチル基、ノルボルニルメチル基等が挙げられる。
a02及びRa03は、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、より好ましくはメチ
ル基又はエチル基である。
a04は、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数5〜12の脂環式炭化水素
基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、シクロヘキシル基又はアダマンチル基で
ある。
a1及びLa2は、好ましくは、−O−又は−O−(CH2k1’−CO−O−であり
(但し、k1’は、1〜4の整数であり、好ましくは1である)、より好ましくは−O−
である。
a4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
a6及びRa7のアルキル基、脂環式炭化水素基及びこれらを組み合わせることにより形
成される基は、式(1)のRa1〜Ra3で挙げた基と同様の基が挙げられる。
a6及びRa7のアルキル基は、好ましくは炭素数6以下である。
a6及びRa7の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数8以下、より好ましくは6以下
である。
m1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1’は好ましくは0又は1である。
モノマー(a1−0)としては、例えば、式(a1−0−1)〜式(a1−0−12)
のいずれかで表されるモノマーが好ましく、式(a1−0−1)〜式(a1−0−10)
のいずれかで表されるモノマーがより好ましい。
Figure 0006530541
上記の構造単位において、Ra01に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単
位も、構造単位(a1−0)の具体例として挙げることができる。
モノマー(a1−1)としては、例えば、特開2010−204646号公報に記載さ
れたモノマーが挙げられる。中でも、式(a1−1−1)〜式(a1−1−8)のいずれ
かで表されるモノマーが好ましく、式(a1−1−1)〜式(a1−1−4)のいずれか
で表されるモノマーがより好ましい。
Figure 0006530541
モノマー(a1−2)としては、1−メチルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリ
レート、1−エチルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロ
ヘキサン−1−イル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキサン−1−イル(メタ
)アクリレート、1−エチルシクロヘプタン−1−イル(メタ)アクリレート、1−エチ
ルシクロオクタン−1−イル(メタ)アクリレート、1−イソプロピルシクロペンタン−
1−イル(メタ)アクリレート、1−イソプロピルシクロヘキサン−1−イル(メタ)ア
クリレート等が挙げられる。式(a1−2−1)〜式(a1−2−12)のいずれかで表
されるモノマーが好ましく、式(a1−2−3)、式(a1−2−4)、式(a1−2−
9)又は式(a1−2−10)で表されるモノマーがより好ましく、式(a1−2−3)
又は式(a1−2−9)で表されるモノマーがさらに好ましい。
Figure 0006530541
樹脂(A)が構造単位(a1−0)及び/又は構造単位(a1−1)及び/又は構造単
位(a1−2)を含む場合、これらの合計含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、
通常10〜95モル%であり、好ましくは15〜90モル%であり、より好ましくは20
〜85モル%である。
さらに、基(1)を有する構造単位(a1)としては、式(a1−3)で表される構造
単位も挙げられる。式(a1−3)で表される構造単位を、構造単位(a1−3)という
場合がある。また、構造単位(a1−3)を誘導するモノマーを、モノマー(a1−3)
という場合がある。
Figure 0006530541
式(a1−3)中、
a9は、ヒドロキシ基を有していてもよい炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基、カルボキ
シ基、シアノ基、水素原子又は−COORa13を表す。
a13は、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基、又
はこれらを組み合わせることにより形成される基を表し、該脂肪族炭化水素基及び該脂環
式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基で置換されていてもよく、該脂肪族炭
化水素基及び該脂環式炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−に置き換
わっていてもよい。
a10、Ra11及びRa12は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜
20の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせることにより形成される基を表すか、R
a10及びRa11は互いに結合して、それらが結合する炭素原子とともに炭素数3〜20の2
価の脂環式炭化水素基を形成する。
ここで、−COORa13は、例えば、メトキシカルボニル基及びエトキシカルボニル基
等のアルコキシ基にカルボニル基が結合した基が挙げられる。
a9のヒドロキシ基を有していてもよい脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、ヒドロキシメチル基及び2−ヒドロキシエチル基等が挙げられる。
a13の炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基
、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチ
ル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基等が挙
げられる。
a13の炭素数3〜20の脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロプロ
ピル基、アダマンチル基、アダマンチルメチル基、1−アダマンチル−1−メチルエチル
基、2−オキソ−オキソラン−3−イル基及び2−オキソ−オキソラン−4−イル基等が
挙げられる。
a10〜Ra12のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−
ヘキシル基、n−ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基等が挙げられる。
a10〜Ra12の脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環
式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペ
ンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、シ
クロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基等のシクロアル
キル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル
基、アダマンチル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1
−イル)アルカン−1−イル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基及びイソボルニ
ル基等が挙げられる。
a10及びRa11が互いに結合して、それらが結合している炭素原子とともに2価の脂環
式炭化水素基を形成する場合の−C(Ra10)(Ra11)(Ra12)としては、下記の基が
好ましい。
Figure 0006530541
モノマー(a1−3)は、具体的には、5−ノルボルネン−2−カルボン酸−tert
−ブチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−シクロヘキシル−1−メチルエチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−メチルシクロヘキシル、5−ノルボルネン−2−
カルボン酸2−メチル−2−アダマンチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−エチ
ル−2−アダマンチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(4−メチルシクロヘキ
シル)−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(4−ヒドロキシシ
クロヘキシル)−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−メチル−1
−(4−オキソシクロヘキシル)エチル及び5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(1
−アダマンチル)−1−メチルエチル等が挙げられる。
構造単位(a1−3)を含む樹脂(A)は、立体的に嵩高い構造単位が含まれることに
なるため、このような樹脂(A)を含む本発明のレジスト組成物からは、より高解像度で
レジストパターンを得ることができる。また、主鎖に剛直なノルボルナン環が導入される
ため、得られるレジストパターンは、ドライエッチング耐性に優れる傾向がある。
樹脂(A)が構造単位(a1−3)を含む場合、その含有量は、樹脂(A)の全構造単
位に対して、10〜95モル%が好ましく、15〜90モル%がより好ましく、20〜8
5モル%がさらに好ましい。
基(2)で表される基を有する構造単位(a1)としては、式(a1−4)で表される
構造単位(以下、「構造単位(a1−4)」という場合がある。)が挙げられる。
Figure 0006530541
[式(a1−4)中、
a32は、水素原子、ハロゲン原子、又は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6
のアルキル基を表す。
a33は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の
アルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル
オキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
laは0〜4の整数を表す。laが2以上である場合、複数のRa33は互いに同一であ
っても異なってもよい。
a34及びRa35はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、
a36は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra35及びRa36は互いに結合してこれ
らが結合するC−Oとともに炭素数3〜20の2価の複素環基を形成し、該炭化水素基及
び該2価の複素環基に含まれる−CH2−は、−O−又は−S−で置き換わってもよい。
a32及びRa33のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基、ブチル基、ペンチル基及びヘキシル基等が挙げられる。該アルキル基は、炭素数1
〜4のアルキル基が好ましく、メチル基又はエチル基がより好ましく、メチル基がさらに
好ましい。
a32及びRa33のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子等が挙げ
られる。
a34及びRa35としては、式(2)のRa1'及びRa2'と同様の基が挙げられる。
a36としては、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基、
炭素数6〜18の芳香族炭化水素基又はこれらを組み合わせることにより形成される基が
挙げられる。
式(a1−4)において、Ra32は、水素原子が好ましい。
a33は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基がより
好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
laは、0又は1が好ましく、0がより好ましい。
a34は、好ましくは、水素原子である。
a35は、好ましくは、炭素数1〜12の炭化水素基であり、より好ましくはメチル基
又はエチル基である。
a36の炭化水素基は、好ましくは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の
脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基又はこれらを組み合わせることに
より形成される基であり、より好ましくは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜1
8の脂環式脂肪族炭化水素基又は炭素数7〜18のアラルキル基である。Ra36における
アルキル基及び前記脂環式炭化水素基は無置換が好ましい。Ra36における芳香族炭化水
素基が置換基を有する場合、その置換基としては炭素数6〜10のアリールオキシ基が好
ましい。
構造単位(a1−4)を導くモノマーとしては、例えば、特開2010−204646
号公報に記載されたモノマーが挙げられる。中でも、式(a1−4−1)〜式(a1−4
−8)でそれぞれ表されるモノマーが好ましく、式(a1−4−1)〜式(a1−4−5
)及び式(a1−4−8)でそれぞれ表されるモノマーがより好ましい。
Figure 0006530541
樹脂(A)が、構造単位(a1−4)を有する場合、その含有率は、樹脂(A)の全構
造単位に対して、10〜95モル%が好ましく、15〜90モル%がより好ましく、20
〜85モル%がさらに好ましい。
式(2)で表される基を有する(メタ)アクリル系モノマーに由来する構造単位として
は、式(a1−5)で表される構造単位(以下「構造単位(a1−5)」という場合があ
る)も挙げられる。
Figure 0006530541
式(a1−5)中、
a8は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲ
ン原子を表す。
a1は、単結合又は*−(CH2h3−CO−L54−を表し、h3は1〜4の整数を表
し、*は、L51との結合手を表す。
51、L52、L53及びL54は、それぞれ独立に、−O−又は−S−を表す。
s1は、1〜3の整数を表す。
s1’は、0〜3の整数を表す。
ハロゲン原子としては、フッ素原子及び塩素原子が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、フルオロメ
チル基及びトリフルオロメチル基が挙げられる。
式(a1−5)においては、Ra8は、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基が
好ましい。
51は、酸素原子が好ましい。
52及びL53は、一方が−O−、他方が−S−であることが好ましい。
s1は、1が好ましい。
s1’は、0〜2の整数が好ましい。
a1は、単結合又は*−CH2−CO−O−が好ましい。*はL51との結合手を表す。
構造単位(a1−5)を導くモノマーとしては、例えば、特開2010−61117号
公報に記載されたモノマーが挙げられる。中でも、式(a1−5−1)〜式(a1−5−
4)でそれぞれ表されるモノマーが好ましく、式(a1−5−1)又は式(a1−5−2
)で表されるモノマーがより好ましい。
Figure 0006530541
樹脂(A)が、構造単位(a1−5)を有する場合、その含有率は、樹脂(A)の全構
造単位に対して、1〜50モル%が好ましく、3〜45モル%がより好ましく、5〜40
モル%がさらに好ましい。
樹脂(A)中の酸不安定基を有する構造単位(a)としては、構造単位(a1−0)、
構造単位(a1−1)、構造単位(a1−2)及び構造単位(a1−5)からなる群から
選ばれる少なくとも一種以上が好ましく、少なくとも二種以上がより好ましく、構造単位
(a1−1)及び構造単位(a1−2)の組み合わせ、構造単位(a1−1)及び構造単
位(a1−5)の組み合わせ、構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−0)の組み合
わせ、構造単位(a1−2)及び構造単位(a1−0)の組み合わせ、構造単位(a1−
5)及び構造単位(a1−0)の組み合わせ、構造単位(a1−0)、構造単位(a1−
1)及び構造単位(a1−2)の組み合わせ、構造単位(a1−0)、構造単位(a1−
1)及び構造単位(a1−5)の組み合わせがさらに好ましく、構造単位(a1−1)及
び構造単位(a1−2)の組み合わせ、構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−5)
の組み合わせがさらにより好ましい。
〈構造単位(s)〉
構造単位(s)は、酸不安定基を有さないモノマー(以下「モノマー(s)」という場
合がある)から導かれる。モノマー(s)は、レジスト分野で公知の酸不安定基を有さな
いモノマーを使用できる。
構造単位(s)としては、ヒドロキシ基又はラクトン環を有し、かつ酸不安定基を有さ
ない構造単位が好ましい。ヒドロキシ基を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以
下「構造単位(a2)」という場合がある)及び/又はラクトン環を有し、かつ酸不安定
基を有さない構造単位(以下「構造単位(a3)」という場合がある)を有する樹脂を本
発明のレジスト組成物に使用すれば、レジストパターンの解像度及び基板との密着性を向
上させることができる。
〈構造単位(a2)〉
構造単位(a2)が有するヒドロキシ基は、アルコール性ヒドロキシ基でも、フェノー
ル性ヒドロキシ基でもよい。
本発明のレジスト組成物からレジストパターンを製造するとき、露光光源としてKrF
エキシマレーザ(248nm)、電子線又はEUV(超紫外光)等の高エネルギー線を用
いる場合には、構造単位(a2)として、フェノール性ヒドロキシ基を有する構造単位(
a2)を用いることが好ましい。また、ArFエキシマレーザ(193nm)等を用いる
場合には、構造単位(a2)として、アルコール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2
)が好ましく、構造単位(a2−1)を用いることがより好ましい。構造単位(a2)と
しては、1種を単独で含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。
樹脂(A)が、フェノール性ヒドロキシ基有する構造単位(a2)を有する場合、その
含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、5〜95モル%が好ましく、10〜80モ
ル%がより好ましく、15〜80モル%がさらに好ましい。
フェノール性ヒドロキシ基有する構造単位(a2)としては、式(a2−0)で表され
る構造単位(以下「構造単位(a2−0)」という場合がある。)が挙げられる。
Figure 0006530541
[式(a2−0)中、
a30は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のア
ルキル基を表す。
a31は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の
アルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル
オキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
maは0〜4の整数を表す。maが2以上の整数である場合、複数のRa31は互いに同
一であっても異なってもよい。]
a30のハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基としては、トリフルオ
ロメチル基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,1−トリ
フルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロ
プロピル基、1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオ
ロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペ
ルフルオロペンチル基、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロペンチル基
、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ペルフルオロヘキシル基等が挙げられる。Ra3
0は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基又はエチ
ル基がより好ましく、水素原子又はメチル基がさらに好ましい。
a31のアルコキシ基は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基又はエ
トキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
maは0、1又は2が好ましく、0又は1がより好ましく、0が特に好ましい。
構造単位(a2−0)を誘導するモノマーとしては、例えば、特開2010−2046
34号公報に記載されているモノマーが挙げられる。
中でも、構造単位(a2−0)としては、式(a2−0−1)、式(a2−0−2)、
式(a2−0−3)及び式(a2−0−4)でそれぞれ表されるものが好ましく、式(a
2−0−1)又は式(a2−0−2)で表される構造単位がより好ましい。
Figure 0006530541
構造単位(a2−0)を含む樹脂(A)は、構造単位(a2−0)を誘導するモノマー
が有するフェノール性ヒドロキシ基を保護基で保護したモノマーを用いて重合反応を行い
、その後脱保護処理することにより製造できる。ただし、脱保護処理を行う際には、構造
単位(a1)が有する酸不安定基を著しく損なわないようにして行う必要がある。このよ
うな保護基としては、アセチル基等が挙げられる。
樹脂(A)が、フェノール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2−0)を有する場合
、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、5〜95モル%が好ましく、10〜
80モル%がより好ましく、15〜80モル%がさらに好ましい。
アルコール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)としては、式(a2−1)で表さ
れる構造単位(以下「構造単位(a2−1)」という場合がある。)が挙げられる。
Figure 0006530541
式(a2−1)中、
a3は、−O−又は−O−(CH2k2−CO−O−を表し、
k2は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
a14は、水素原子又はメチル基を表す。
a15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。
式(a2−1)では、La3は、好ましくは、−O−、−O−(CH2f1−CO−O−
であり(前記f1は、1〜4の整数である)、より好ましくは−O−である。
a14は、好ましくはメチル基である。
a15は、好ましくは水素原子である。
a16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
構造単位(a2−1)を誘導するモノマーとしては、例えば、特開2010−2046
46号公報に記載されたモノマーが挙げられる。式(a2−1−1)〜式(a2−1−6
)のいずれかで表されるモノマーが好ましく、式(a2−1−1)〜式(a2−1−4)
のいずれかで表されるモノマーがより好ましく、式(a2−1−1)又は式(a2−1−
3)で表されるモノマーがさらに好ましい。
Figure 0006530541
樹脂(A)が構造単位(a2−1)を含む場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単
位に対して、通常1〜45モル%であり、好ましくは1〜40モル%であり、より好まし
くは1〜35モル%であり、さらに好ましくは2〜20モル%である。
〈構造単位(a3)〉
構造単位(a3)が有するラクトン環は、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクト
ン環、δ−バレロラクトン環のような単環でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮
合環でもよい。好ましくは、γ−ブチロラクトン環、アダマンタンラクトン環、又は、γ
−ブチロラクトン環構造を含む橋かけ環が挙げられる。
構造単位(a3)は、好ましくは、式(a3−1)、式(a3−2)、式(a3−3)
又は式(a3−4)で表される構造単位である。これらの1種を単独で含有してもよく、
2種以上を含有してもよい。
Figure 0006530541
[式(a3−1)中、
a4は、−O−又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。
)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a18は、水素原子又はメチル基を表す。
a21は、炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。p1が2以上のとき、複数のRa21は互いに同一又は相異
なる。
式(a3−2)中、
a5は、−O−又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。
)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a19は、水素原子又はメチル基を表す。
a22は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
q1は、0〜3の整数を表す。q1が2以上のとき、複数のRa22は互いに同一又は相
異なる。
式(a3−3)中、
a6は、−O−又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。
)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a20は、水素原子又はメチル基を表す。
a23は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
r1は、0〜3の整数を表す。r1が2以上のとき、複数のRa23は互いに同一又は相
異なる。
式(a3−4)中、
a24は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロ
ゲン原子を表す。
a7は、単結合、−La8−O−、−La8−CO−O−、−La8−CO−O−La9
−CO−O−又は−La8−O−CO−La9−O−を表す。
*はカルボニル基との結合手を表す。
a8及びLa9は、互いに独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。]
a24のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙
げられる。
a24のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基
、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基及びn−ヘキ
シル基等が挙げられ、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、より好ましくはメチ
ル基又はエチル基である。
a24のハロゲン原子を有するアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフル
オロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブ
チル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオ
ロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基、ト
リヨードメチル基等が挙げられる。
a8及びLa9のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,
3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1
,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチル
プロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,
4−ジイル基及び2−メチルブタン−1,4−ジイル基等が挙げられる。
式(a3−1)〜式(a3−3)において、La4〜La6は、それぞれ独立に、好ましく
は、−O−又は、k3が1〜4の整数である*−O−(CH2k3−CO−O−で表され
る基、より好ましくは−O−及び、*−O−CH2−CO−O−、さらに好ましくは酸素
原子である。
a18〜Ra21は、好ましくはメチル基である。
a22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基
である。
p1、q1及びr1は、それぞれ独立に、好ましくは0〜2の整数であり、より好まし
くは0又は1である。
式(a3−4)において、
a24は、好ましくは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、より好ましく
は、水素原子、メチル基又はエチル基であり、さらに好ましくは、水素原子又はメチル基
である。
a7は、好ましくは、単結合又は−La8−CO−O−であり、より好ましくは、単結
合、−CH2−CO−O−又は−C24−CO−O−である。
構造単位(a3)を導くモノマーとしては、特開2010−204646号公報に記載
されたモノマー、特開2000−122294号公報に記載されたモノマー、特開201
2−41274号公報に記載されたモノマーが挙げられる。構造単位(a3)としては、
式(a3−1−1)〜式(a3−1−4)、式(a3−2−1)〜式(a3−2−4)、
式(a3−3−1)〜式(a3−3−4)及び式(a3−4−1)〜式(a3−4−6)
のいずれかで表される構造単位が好ましく、式(a3−1−1)、式(a3−1−2)、
式(a3−2−3)、式(a3−2−4)、式(a3−4−1)、式(a3−4−2)の
いずれかで表される構造単位がより好ましく、式(a3−1−1)、式(a3−2−3)
又は式(a3−4−2)で表される構造単位がさらに好ましい。
Figure 0006530541
Figure 0006530541
以下の式(a3−4−1)〜式(a3−4−6)で表される構造単位においては、Ra2
4に相当するメチル基が水素原子に置き換わった化合物も、構造単位(a3−4)の具体
例として挙げることができる。
Figure 0006530541
樹脂(A)が構造単位(a3)を含む場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に
対して、通常5〜70モル%であり、好ましくは10〜65モル%であり、より好ましく
は10〜60モル%である。
また、構造単位(a3−1)、構造単位(a3−2)、構造単位(a3−3)及び構造
単位(a3−4)の含有率は、それぞれ、樹脂(A)の全構造単位に対して、5〜60モ
ル%が好ましく、5〜50モル%がより好ましく、10〜50モル%がさらに好ましい。
〈その他の構造単位(t)〉
樹脂(A)は、構造単位(a1)及び構造単位(s)以外の構造単位として、その他の
構造単位(t)を含んでいてもよい。構造単位(t)としては、構造単位(a2)及び構
造単位(a3)以外に上述した構造単位(a4)及び構造単位(a5)などが挙げられる
。樹脂(A)は、上述の構造単位以外の構造単位を有していてもよく、かかる構造単位と
しては、当技術分野で周知の構造単位を挙げられる。
<構造単位(a4)>
構造単位(a4)としては、式(a4−0)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 0006530541
[式(a4−0)中、
5は、水素原子又はメチル基を表す。
5は、炭素数1〜4の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
3は、炭素数1〜8のペルフルオロアルカンジイル基を表す。
6は、水素原子又はフッ素原子を表す。]
5の脂肪族飽和炭化水素基としては、炭素数1〜4のアルカンジイル基が挙げられ、
例えば、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイ
ル基等の直鎖状アルカンジイル基、直鎖状アルカンジイル基に、アルキル基(特に、メチ
ル基、エチル基等)の側鎖を有したもの、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,2
−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基及び2
−メチルプロパン−1,2−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
3のペルフルオロアルカンジイル基としては、ジフルオロメチレン基、ペルフルオロ
エチレン基、ペルフルオロエチルフルオロメチレン基、ペルフルオロプロパン−1,3−
ジイル基、ペルフルオロプロパン−1,2−ジイル基、ペルフルオロブタン−1,4−ジ
イル基、ペルフルオロペンタン−1,5−ジイル基、ペルフルオロヘキサン−1,6−ジ
イル基、ペルフルオロヘプタン−1,7−ジイル基、ペルフルオロオクタン−1,8−ジ
イル基等が挙げられる。
5は、好ましくはメチレン基又はエチレン基であり、より好ましくは、メチレン基で
ある。
3は、好ましくは炭素数1〜6のペルフルオロアルカンジイル基であり、より好まし
くは炭素数1〜3のペルフルオロアルカンジイル基である。
構造単位(a4−0)としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0006530541
Figure 0006530541
上記の構造単位において、R5に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位
も、構造単位(a4−0)の具体例として挙げることができる。
構造単位(a4)としては、式(a4−1)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 0006530541
[式(a4−1)中、
a41は、水素原子又はメチル基を表す。
a42は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を表し、該炭化水素
基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
ただし、Aa41及びRa42のうち少なくとも一方は、置換基としてハロゲン原子を有する
基である。
a41は、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルカンジイル基又は式(a−g
1)で表される基を表す。
Figure 0006530541
〔式(a−g1)中、
sは0又は1を表す。
a42及びAa44は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の脂肪族
炭化水素基を表す。
a43は、単結合又は置換基を有していてもよい炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基を表
す。
a41及びXa42は、それぞれ独立に、−O−、−CO−、−CO−O−又は−O−CO
−を表す。
ただし、Aa42、Aa43、Aa44、Xa41及びXa42の炭素数の合計は7以下である。〕
*で表される2つの結合手のうち、右側の*が−O−CO−Ra42との結合手である。
a41及びRa42のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素
原子が挙げられ、好ましくはフッ素原子である。
a43の脂肪族炭化水素基は、炭素−炭素不飽和結合を有していてもよいが、脂肪族飽
和炭化水素基が好ましい。該脂肪族飽和炭化水素基としては、アルキル基(当該アルキル
基は直鎖でも分岐していてもよい)及び脂環式炭化水素基、並びに、アルキル基及び脂環
式炭化水素基を組み合わせることにより形成される脂肪族炭化水素基等が挙げられる。
a42の炭化水素基としては、鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、
並びにこれらを組み合わせることにより形成される基が挙げられる。鎖式の脂肪族炭化水
素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、
ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、ペンタデシル基、ヘ
キシルデシル基、ヘプタデシル基及びオクタデシル基等が挙げられる。環式の脂肪族炭化
水素基としては、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオク
チル基等のシクロアルキル基;デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基
及び下記の基(*は結合手を表す。)等の多環式の脂環式炭化水素基が挙げられる。
Figure 0006530541
芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェ
ニリル基、フェナントリル基及びフルオレニル基等が挙げられる。
a42の炭化水素基としては、鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基並びにこれらを組み合
わせることにより形成される基が好ましく、炭素−炭素不飽和結合を有していてもよいが
、鎖式及び環式の脂肪族飽和炭化水素基並びにこれらを組み合わせることにより形成され
る基がより好ましい。
a42は、置換基として、ハロゲン原子又は式(a−g3)で表される基が挙げられ、
ハロゲン原子を有してもよい脂肪族炭化水素基が好ましく、ハロゲン原子を有するアルキ
ル基及び/又は式(a−g3)で表される基を有する脂肪族炭化水素基がより好ましい。
Figure 0006530541
[式(a−g3)中、
a43は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表
す。
a45は、少なくとも1つのハロゲン原子を有する炭素数3〜17の脂肪族炭化水素基
を表す。
*はカルボニル基との結合手を表す。]
a45の脂肪族炭化水素基としては、Ra42で例示したものと同様の基が挙げられる。
a42がハロゲン原子を有する脂肪族炭化水素基である場合、好ましくはフッ素原子を
有する脂肪族炭化水素基であり、より好ましくはペルフルオロアルキル基又はペルフルオ
ロシクロアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数が1〜6のペルフルオロアルキル基
であり、特に好ましくは炭素数1〜3のペルフルオロアルキル基である。ペルフルオロア
ルキル基としては、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピ
ル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペル
フルオロヘプチル基及びペルフルオロオクチル基等が挙げられる。ペルフルオロシクロア
ルキル基としては、ペルフルオロシクロヘキシル基等が挙げられる。
a42が、式(a−g3)で表される基を有する脂肪族炭化水素基である場合、式(a
−g3)で表される基に含まれる炭素数を含めて、脂肪族炭化水素基の総炭素数は、15
以下が好ましく、12以下がより好ましい。式(a−g3)で表される基を置換基として
有する場合、その数は1個が好ましい。
式(a−g3)で表される基を有する脂肪族炭化水素は、さらに好ましくは式(a−g
2)で表される基である。
Figure 0006530541
[式(a−g2)中、
a46は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数3〜15の脂肪族炭化水素基を表す

a44は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
a47は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数3〜15の脂肪族炭化水素基を表す

ただし、Aa46、Aa47及びXa44の炭素数の合計は18以下であり、Aa46及びAa47
うち、少なくとも一方は、少なくとも1つのハロゲン原子を有する。
*はカルボニル基との結合手を表す。]
a46の脂肪族炭化水素基の炭素数は1〜6が好ましく、1〜3がより好ましい。
a47の脂肪族炭化水素基の炭素数は4〜15が好ましく、5〜12がより好ましく、
a47は、シクロヘキシル基又はアダマンチル基がさらに好ましい。
*−Aa46−Xa44−Aa47で表される部分構造(*はカルボニル基との結合手である)
のより好ましい構造は、以下の構造である。
Figure 0006530541
a41のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジ
イル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−
ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,3−
ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、1−メチルブタン−1,4−ジイル
基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
a41のアルカンジイル基における置換基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1〜6の
アルコキシ基等が挙げられる。
a41は、好ましくは炭素数1〜4のアルカンジイル基であり、より好ましくは炭素数
2〜4のアルカンジイル基であり、さらに好ましくはエチレン基である。
a41の式(a−g1)で表される基(以下、場合により「基(a−g1)」という。
)は、Aa44が−O−CO−Ra42と結合する。
基(a−g1)におけるAa42、Aa43及びAa44の脂肪族炭化水素基としては、メチレ
ン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン
−1,4−ジイル基、1−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1
,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基等が挙げられる。これらの置換
基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。
sは、0が好ましい。
a42が酸素原子である基(a−g1)としては、以下の基等が挙げられる。以下の例
示において、それぞれ*で表される2つの結合手のうち、右側の*が−O−CO−Ra42
との結合手である。
Figure 0006530541
a42がカルボニル基である基(a−g1)としては、以下の基等が挙げられる。
Figure 0006530541
a42がカルボニルオキシ基である基(a−g1)としては、以下の基等が挙げられる

Figure 0006530541
a42がオキシカルボニル基である基(a−g1)としては、以下の基等が挙げられる

Figure 0006530541
式(a4−1)で表される構造単位としては、式(a4−2)又は式(a4−3)で表
される構造単位が好ましい。
Figure 0006530541
[式(a4−2)中、
f1は、水素原子又はメチル基を表す。
f1は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
f2は、フッ素原子を有する炭素数1〜10の炭化水素基を表す。]
f1のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイ
ル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジ
イル基、ヘキサン−1,6−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;1−メチルプロパン
−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1
,2−ジイル基、1−メチルブタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジ
イル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
f2の炭化水素基は、脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基を包含し、脂肪族炭化水
素基は、鎖式、環式及びこれらの組み合わせることにより形成される基を含む。脂肪族炭
化水素基としては、アルキル基、脂環式炭化水素基が好ましい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブ
チル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基
及び2−エチルヘキシル基が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の脂環式炭化
水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロ
オクチル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多
環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、2−アルキ
ルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基、
ノルボルニル基、メチルノルボルニル基及びイソボルニル基が挙げられる。
f2のフッ素原子を有する炭化水素基としては、フッ素原子を有するアルキル基、フッ
素原子を有する脂環式炭化水素基等が挙げられる。
フッ素原子を有するアルキル基としては、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基
、1,1−ジフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオ
ロエチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロプロピル基、1,
1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、ペルフルオロエチルメチル基、1−(
トリフルオロメチル)−1,2,2,2−テトラフルオロエチル基、ペルフルオロプロピ
ル基、1,1,2,2−テトラフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフル
オロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ペルフルオ
ロブチル基、1,1−ビス(トリフルオロ)メチル−2,2,2−トリフルオロエチル基
、2−(ペルフルオロプロピル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフ
ルオロペンチル基、ペルフルオロペンチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5
−デカフルオロペンチル基、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,3,3,3
−ペンタフルオロプロピル基、ペルフルオロペンチル基、2−(ペルフルオロブチル)エ
チル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロヘキシル基、1,1,
2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−ドデカフルオロヘキシル基、ペルフルオロペ
ンチルメチル基及びペルフルオロヘキシル基等のフッ化アルキル基が挙げられる。
フッ素原子を有する脂環式炭化水素基としては、ペルフルオロシクロヘキシル基、ペル
フルオロアダマンチル基等のフッ化シクロアルキル基が挙げられる。
式(a4−2)におけるAf1は、炭素数2〜4のアルカンジイル基が好ましく、エチレ
ン基がより好ましい。
f2としては、炭素数1〜6のフッ化アルキル基が好ましい。
Figure 0006530541
[式(a4−3)中、
f11は、水素原子又はメチル基を表す。
f11は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
f13は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基を表す。
f12は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
f14は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
ただし、Af13及びAf14の少なくとも1つは、フッ素原子を有する脂肪族炭化水素基を
表す。]
f11のアルカンジイル基としては、Af1のアルカンジイル基と同様の基が挙げられる
f13の脂肪族炭化水素基は、鎖式及び環式のいずれか、並びに、これらを組み合わせ
ることにより形成される2価の脂肪族炭化水素基が包含される。この脂肪族炭化水素は、
炭素−炭素不飽和結合を有していてもよいが、好ましくは飽和の脂肪族炭化水素基である

f13のフッ素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基としては、好ましくはフッ素
原子を有していてもよい脂肪族飽和炭化水素基であり、より好ましくはペルフルオロアル
カンジイル基である。
フッ素原子を有していてもよい2価の鎖式の脂肪族炭化水素基としては、メチレン基、
エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基及びペンタンジイル基等のアルカンジイ
ル基;ジフルオロメチレン基、ペルフルオロエチレン基、ペルフルオロプロパンジイル基
、ペルフルオロブタンジイル基及びペルフルオロペンタンジイル基等のペルフルオロアル
カンジイル基等が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい2価の環式の脂肪族炭化水素基は、単環式及び多環式の
いずれでもよい。単環式の2価の脂肪族炭化水素基としては、シクロヘキサンジイル基及
びペルフルオロシクロヘキサンジイル基等が挙げられる。多環式の2価の脂肪族炭化水素
基としては、アダマンタンジイル基、ノルボルナンジイル基、ペルフルオロアダマンタン
ジイル基等が挙げられる。
f14の脂肪族炭化水素基としては、鎖式及び環式のいずれか、並びに、これらが組み
合わせることにより形成される脂肪族炭化水素基が包含される。この脂肪族炭化水素は、
炭素−炭素不飽和結合を有していてもよいが、好ましくは飽和の脂肪族炭化水素基である

f14のフッ素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基としては、好ましくはフッ素
原子を有していてもよい脂肪族飽和炭化水素基である。
フッ素原子を有していてもよい鎖式の脂肪族炭化水素基としては、トリフルオロメチル
基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,1−トリフルオロ
エチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロプロピル
基、1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオロブチル
基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペルフルオ
ロペンチル基、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロペンチル基、ペンチ
ル基、ヘキシル基、ペルフルオロヘキシル基、ヘプチル基、ペルフルオロヘプチル基、オ
クチル基及びペルフルオロオクチル基等が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい環式の脂肪族炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれ
でもよい。単環式の脂肪族炭化水素基を含む基としては、シクロプロピルメチル基、シク
ロプロピル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ペルフル
オロシクロヘキシル基が挙げられる。多環式の脂肪族炭化水素基を含む基としては、アダ
マンチル基、アダマンチルメチル基、ノルボルニル基、ノルボルニルメチル基、ペルフル
オロアダマンチル基、ペルフルオロアダマンチルメチル基等が挙げられる。
式(a4−3)において、Af11は、エチレン基が好ましい。
f13の脂肪族炭化水素基は、炭素数1〜6が好ましく、2〜3がさらに好ましい。
f14の脂肪族炭化水素基は、炭素数3〜12が好ましく、3〜10がさらに好ましい
。なかでも、Af14は、好ましくは炭素数3〜12の脂環式炭化水素基を含む基であり、
より好ましくは、シクロプロピルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノル
ボルニル基及びアダマンチル基である。
式(a4−2)で表される構造単位としては、式(a4−1−1)〜式(a4−1−2
2)でそれぞれ表される構成単位が挙げられる。
Figure 0006530541
Figure 0006530541
式(a4−3)で表される構造単位を誘導するモノマーとしては、式(a4−1’−1
)〜式(a4−1’−22)でそれぞれ表されるモノマーが挙げられる。
Figure 0006530541
Figure 0006530541
構造単位(a4)としては、式(a4−4)で表される構造単位も挙げられる。
Figure 0006530541
[式(a4−4)中、
f21は、水素原子又はメチル基を表す。
f21は、−(CH2j1−、−(CH2j2−O−(CH2j3−又は−(CH2j4
CO−O−(CH2j5−を表す。
j1〜j5は、それぞれ独立に、1〜6の整数を表す。
f22は、フッ素原子を有する炭素数1〜10の炭化水素基を表す。]
f22のフッ素原子を有する炭化水素基としては、式(a4−2)におけるRf2の炭化
水素基と同じものが挙げられる。Rf22は、フッ素原子を有する炭素数1〜10のアルキ
ル基又はフッ素原子を有する炭素数1〜10の脂環式炭化水素基が好ましく、フッ素原子
を有する炭素数1〜10のアルキル基がより好ましく、フッ素原子を有する炭素数1〜6
のアルキル基がさらに好ましい。
式(a4−4)において、Af21としては、−(CH2j1−が好ましく、エチレン基又
はメチレン基がより好ましく、メチレン基がさらに好ましい。
式(a4−4)で表される構造単位を誘導するモノマーとしては、以下のモノマーが挙
げられる。
Figure 0006530541
Figure 0006530541
樹脂(A)が、構造単位(a4)を有する場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単
位に対して、1〜20モル%が好ましく、2〜15モル%がより好ましく、3〜10モル
%がさらに好ましい。
<構造単位(a5)>
構造単位(a5)が有する非脱離炭化水素基としては、直鎖、分岐又は環状の炭化水素
基が挙げられる。なかでも、構造単位(a5)は、脂環式炭化水素基であることが好まし
い。
構造単位(a5)としては、例えば、式(a5−1)で表される構造単位が挙げられる

Figure 0006530541
[式(a5−1)中、
51は、水素原子又はメチル基を表す。
52は、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水
素原子は炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。但
し、L51との結合位置にある炭素原子に結合する水素原子は、炭素数1〜8の脂肪族炭化
水素基で置換されない。
51は、単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基
に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。]
52の脂環式炭化水素基としては、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環
式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基
及びシクロヘキシル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、アダ
マンチル基及びノルボルニル基等が挙げられる。
炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基等のアルキル基が挙げられる。
置換基を有した脂環式炭化水素基としては、3−ヒドロキシアダマンチル基、3−メチ
ルアダマンチル基などが挙げられる。
52は、好ましくは、無置換の炭素数3〜18の脂環式炭化水素基であり、より好まし
くは、アダマンチル基、ノルボルニル基又はシクロヘキシル基である。
51の2価の飽和炭化水素基としては、2価の脂肪族飽和炭化水素基及び2価の脂環式
飽和炭化水素基が挙げられ、好ましくは2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
2価の脂肪族飽和炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロパンジ
イル基、ブタンジイル基及びペンタンジイル基等のアルカンジイル基が挙げられる。
2価の脂環式飽和炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式
飽和炭化水素基としては、シクロペンタンジイル基及びシクロヘキサンジイル基等のシク
ロアルカンジイル基が挙げられる。多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基としては、アダ
マンタンジイル基及びノルボルナンジイル基等が挙げられる。
飽和炭化水素基に含まれるメチレン基が、酸素原子又はカルボニル基で置き換わった基
としては、例えば、式(L1−1)〜式(L1−4)で表される基が挙げられる。下記式
中、*は酸素原子との結合手を表す。
Figure 0006530541
式(L1−1)中、
x1は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
x1は、炭素数1〜16の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
x2は、単結合又は炭素数1〜15の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx1及びLx2の合計炭素数は、16以下である。
式(L1−2)中、
x3は、炭素数1〜17の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
x4は、単結合又は炭素数1〜16の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx3及びLx4の合計炭素数は、17以下である。
式(L1−3)中、
x5は、炭素数1〜15の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
x6及びLx7は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜14の2価の脂肪族飽和炭化
水素基を表す。
ただし、Lx5、Lx6及びLx7の合計炭素数は、15以下である。
式(L1−4)中、
x8及びLx9は、単結合又は炭素数1〜12の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
x1は、炭素数3〜15の2価の脂環式飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx8、Lx9及びWx1の合計炭素数は、15以下である。
x1は、好ましくは、炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、
メチレン基又はエチレン基である。
x2は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好
ましくは、単結合である。
x3は、好ましくは、炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
x4は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
x5は、好ましくは、炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、
メチレン基又はエチレン基である。
x6は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好
ましくは、メチレン基又はエチレン基である。
x7は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
x8は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好
ましくは、単結合又はメチレン基である。
x9は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好
ましくは、単結合又はメチレン基である。
x1は、好ましくは、炭素数3〜10の2価の脂環式飽和炭化水素基、より好ましくは
、シクロヘキサンジイル基又はアダマンタンジイル基である。
式(L1−1)で表される基としては、例えば、以下に示す2価の基が挙げられる。
Figure 0006530541
式(L1−2)で表される基としては、例えば、以下に示す2価の基が挙げられる。
Figure 0006530541
式(L1−3)で表される基としては、例えば、以下に示す2価の基が挙げられる。
Figure 0006530541
式(L1−4)で表される基としては、例えば、以下に示す2価の基が挙げられる。
Figure 0006530541
51は、好ましくは、単結合又は式(L1−1)で表される基である。
構造単位(a5−1)としては、以下のもの等が挙げられる。
Figure 0006530541

Figure 0006530541

Figure 0006530541

式(a5−1−19)〜式(a5−1−27)において、R51に相当するメチル基が水
素原子に置き換わった構造単位も、構造単位(a5−1)の具体例として挙げることがで
きる。
樹脂(A)が、構造単位(a5)を有する場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単
位に対して、1〜30モル%が好ましく、2〜20モル%がより好ましく、3〜15モル
%がさらに好ましい。
樹脂(A)は、上述の構造単位以外の構造単位を有していてもよく、かかる構造単位と
しては、当技術分野で周知の構造単位を挙げられる。
樹脂(A)は、好ましくは、構造単位(I)と構造単位(a1)と構造単位(s)とか
らなる樹脂、すなわち、化合物(I)とモノマー(a1)とモノマー(s)との共重合体
である。
構造単位(a1)は、好ましくは、構造単位(a1−0)、構造単位(a1−1)、構
造単位(a1−2)(好ましくはシクロヘキシル基、シクロペンチル基を有する該構造単
位)及び構造単位(a1−5)の少なくとも一種、より好ましくは構造単位(a1−1)
又は構造単位(a1−2)(好ましくはシクロヘキシル基、シクロペンチル基を有する該
構造単位)である。
構造単位(s)は、好ましくは構造単位(a2)及び構造単位(a3)の少なくとも一
種である。構造単位(a2)は、好ましくは式(a2−1)で表される構造単位である。
構造単位(a3)は、好ましくは式(a3−1)で表される構造単位、式(a3−2)で
表される構造単位及び式(a3−4)で表される構造単位から選ばれる少なくとも一種で
あり、より好ましくはγ−ブチロラクトン環、γ−ブチロラクトン環構造を含む橋かけ環
又はアダマンタンラクトン環で表される構造単位の少なくとも一種である。
樹脂(A)は、アダマンチル基を有するモノマーに由来する構造単位(特に、構造単位
(a1−1))を、構造単位(a1)の含有量に対して15モル%以上含有していること
が好ましい。アダマンチル基を有する構造単位の含有量が増えると、レジストパターンの
ドライエッチング耐性が向上する。
樹脂(A)を構成する各構造単位は、1種のみ又は2種以上を組み合わせて用いてもよ
く、これら構造単位を誘導するモノマーを用いて、公知の重合法(例えばラジカル重合法
)によって製造することができる。樹脂(A)が有する各構造単位の含有率は、重合に用
いるモノマーの使用量で調整できる。
樹脂(A)の重量平均分子量は、好ましくは、2,000以上(より好ましくは2,5
00以上、さらに好ましくは3,000以上)、50,000以下(より好ましくは30
,000以下、さらに好ましくは15,000以下)である。
<レジスト組成物>
本発明のレジスト組成物は、樹脂(A)を含有し、さらにレジスト分野で公知の酸発生
剤(以下「酸発生剤(B)」という場合がある)を含有することが好ましい。。
本発明のレジスト組成物は、さらに、樹脂(A)以外の樹脂、溶剤(E)及び/又はク
エンチャー(C)を含有することが好ましく、溶剤(E)及びクエンチャー(C)を含有
することがより好ましい。
本発明のレジスト組成物は、さらに、弱酸分子内塩(以下「弱酸分子内塩(D)」とい
う場合がある)等の酸性度の弱い塩を含有していることが好ましい。
〈樹脂(A)〉
本発明のレジスト組成物において、樹脂(A)の含有率は、好ましくは、レジスト組成
物の固形分中80質量%以上99.9質量%以下である。本明細書において「組成物の固
形分」とは、本発明のレジスト組成物から後述する溶剤(E)を除いたレジスト組成物の
成分の合計を意味する。固形分及びこれに対する樹脂(A)の含有量は、液体クロマトグ
ラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定することができる。
<樹脂(A)以外の樹脂>
本発明のレジスト組成物は、樹脂(A)以外の樹脂を含んでもよい。このような樹脂と
しては、構造単位(I)を含まない樹脂であればよく、例えば、上述した酸不安定モノマ
ー(a1)に由来する構造単位、酸安定基を有するモノマーに由来する構造単位、当該分
野で用いられる公知のモノマーに由来する構造単位から選択される少なくとも一種を有す
る樹脂を含有していてもよいし、構造単位(a)と構造単位(s)とのみからなる樹脂、
構造単位(a4)を有する樹脂(以下「樹脂(X)」という場合がある。)、構造単位(
s)のみからなる樹脂を含有してもよい。
樹脂(A)以外の樹脂としては、樹脂(X)が好ましい。樹脂(X)において、構造単
位(a4)の含有率は、樹脂(X)の全構造単位に対して、40モル%以上が好ましく、
45モル%以上がより好ましく、50モル%以上がさらに好ましい。
樹脂(X)がさらに有していてもよい構造単位としては、構造単位(a1)、構造単位
(a2)、構造単位(a3)、構造単位(a5)及びその他の公知のモノマーに由来する
構造単位が挙げられる。構造単位(a4)と構造単位(a5)からなる樹脂であることが
好ましい。
樹脂(X)の重量平均分子量は、好ましくは、8,000以上(より好ましくは10,
000以上)、80,000以下(より好ましくは60,000以下)である。かかる樹
脂(X)の重量平均分子量の測定手段は、樹脂(A)の場合と同様である。
レジスト組成物が樹脂(X)を含む場合、その含有量は、樹脂(A)100質量部に対
して、好ましくは1〜60質量部であり、より好ましくは2〜50質量部であり、さらに
好ましくは2〜40質量部であり、特に好ましくは3〜30質量部である。
樹脂(A)と樹脂(A)以外の樹脂との合計含有率は、レジスト組成物の固形分に対し
て、80質量%以上99質量%以下が好ましい。本明細書において、「レジスト組成物の
固形分」とは、レジスト組成物の総量から、後述する溶剤(E)を除いた成分の合計を意
味する。レジスト組成物の固形分及びこれに対する樹脂の含有率は、液体クロマトグラフ
ィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定することができる。
<酸発生剤(B)>
酸発生剤(B)としては、非イオン系とイオン系とに分類されるが、本発明のレジスト
組成物の酸発生剤(B)においては、いずれを用いてもよい。非イオン系酸発生剤として
は、有機ハロゲン化物、スルホネートエステル類(例えば2−ニトロベンジルエステル、
芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N−スルホニルオキシイミド、N−スルホ
ニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、ジアゾナフトキノン 4−スルホネート)
、スルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)等が挙げら
れる。イオン系酸発生剤としては、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニ
ウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)が代表的である。オニウム
塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメ
チドアニオン等が挙げられる。
酸発生剤(B)としては、特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、
特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号
、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号、米国特許第3,779,
778号、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、欧州特許第
126,712号等に記載の放射線によって酸を発生する化合物を使用することができる
。また、公知の方法で製造した化合物を使用してもよい。酸発生剤(B)は、1種を単独
で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
酸発生剤(B)は、有機スルホン酸塩等が挙げられ、好ましくはフッ素含有酸発生剤で
あり、より好ましくは式(B1)で表される塩(以下「酸発生剤(B1)」という場合が
ある)である。
Figure 0006530541
[式(B1)中、
1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル
基を表す。
b1は、炭素数1〜24の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含
まれる−CH2−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよく、該2価の飽和炭化
水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよい炭素数1〜18のアルキル基又は置換基を有していて
もよい炭素数3〜18の1価の脂環式炭化水素基を表し、該アルキル基及び該1価の脂環
式炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−SO2−又は−CO−に置き換わってい
てもよい。
+は、有機カチオンを表す。]
1及びQ2のペルフルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロ
エチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル
基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペ
ンチル基及びペルフルオロヘキシル基等が挙げられる。
1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又はトリフルオロメチル基が好ましく、Q
1及びQ2はともにフッ素原子がより好ましい。
b1の2価の飽和炭化水素基としては、直鎖状アルカンジイル基、分岐状アルカンジイ
ル基、単環式又は多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基が挙げられ、これらの基のうち2
種以上を組み合わせることにより形成される基でもよい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4
−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1
,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1
,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、
トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−
1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基及びヘプタデカン−1,17−
ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル
基、プロパン−2,2−ジイル基、ペンタン−2,4−ジイル基、2−メチルプロパン−
1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル
基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサ
ン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基
である単環式の2価の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−
1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の多環式の2価の脂環式飽和炭化
水素基等が挙げられる。
b1の2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH2−が−O−又は−CO−で置き換わっ
た基としては、例えば、式(b1−1)〜式(b1−3)のいずれかで表される基が挙げ
られる。なお、式(b1−1)〜式(b1−3)及び下記の具体例において、*は−Yと
の結合手を表す。
Figure 0006530541
式(b1−1)中、
b2は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基
に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b3は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基
に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭
化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい

ただし、Lb2とLb3との炭素数合計は、22以下である。
式(b1−2)中、
b4は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基
に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b5は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基
に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭
化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい

ただし、Lb4とLb5との炭素数合計は、22以下である。
式(b1−3)中、
b6は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基
に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
b7は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基
に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭
化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい

ただし、Lb6とLb7との炭素数合計は、23以下である。
なお、式(b1−1)〜式(b1−3)においては、飽和炭化水素基に含まれるメチレ
ン基が酸素原子又はカルボニル基に置き換わっている場合、置き換わる前の炭素数を該飽
和炭化水素基の炭素数とする。
2価の飽和炭化水素基としては、Lb1の2価の飽和炭化水素基と同様のものが挙げられ
る。
b2は、好ましくは単結合である。
b3は、好ましくは炭素数1〜4の飽和炭化水素基である。
b4は、好ましくは、炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基であり、該2価の飽和炭化
水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b5は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
b6は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜4の2価の飽和炭化水素基であり、該飽和
炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b7は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基であり、該飽
和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよ
く、該2価の飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き
換わっていてもよい。
中でも、式(b1−1)又は式(b1−3)で表される基が好ましい。
式(b1−1)としては、式(b1−4)〜式(b1−8)でそれぞれ表される基が挙
げられる。
Figure 0006530541
式(b1−4)中、
b8は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基
に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
式(b1−5)中、
b9は、炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表す。
b10は、単結合又は炭素数1〜19の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭
化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb9及びLb10の合計炭素数は20以下である。
式(b1−6)中、
b11は、炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表す。
b12は、単結合又は炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭
化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb11及びLb12の合計炭素数は21以下である。
式(b1−7)中、
b13は、炭素数1〜19の2価の飽和炭化水素基を表す。
b14は、単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表す。
b15は、単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭
化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb13、Lb14及びLb15の合計炭素数は19以下である。
式(b1−8)中、
b16は、炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表す。
b17は、炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表す。
b18は、単結合又は炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭
化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb16、Lb17及びLb18の合計炭素数は19以下である。
b8は、好ましくは炭素数1〜4の飽和炭化水素基である。
b9は、好ましくは、炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
b10は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜19の2価の飽和炭化水素基であり、よ
り好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
b11は、好ましくは、炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
b12は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
b13は、好ましくは、炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基である。
b14は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜6の2価の飽和炭化水素基である。
b15は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基であり、よ
り好ましくは、単結合又は炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
b16は、好ましくは、炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基を表す。
b17は、好ましくは、炭素数1〜6の2価の飽和炭化水素基を表す。
b18は、好ましくは、単結合又は炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基であり、よ
り好ましくは、単結合又は炭素数1〜4の2価の飽和炭化水素基を表す。
式(b1−3)としては、式(b1−9)〜式(b1−11)でそれぞれ表される基が
挙げられる。
Figure 0006530541
式(b1−9)中、
b19は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭
化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b20は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭
化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子、ヒドロキシ基又はアシルオキシ基に置換さ
れていてもよい。該アシルオキシ基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基
に置き換わっていてもよく、該アシルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置
換されていてもよい。
ただし、Lb19及びLb20の合計炭素数は23以下である。
式(b1−10)中、
b21は、単結合又は炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭
化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b22は、単結合又は炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表す。
b23は、単結合又は炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭
化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子、ヒドロキシ基又はアシルオキシ基に置換さ
れていてもよい。該アシルオキシ基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基
に置き換わっていてもよく、該アシルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置
換されていてもよい。
ただし、Lb21、Lb22及びLb23の合計炭素数は21以下である。
式(b1−11)中、
b24は、単結合又は炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭
化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b25は、炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表す。
b26は、単結合又は炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭
化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子、ヒドロキシ基又はアシルオキシ基に置換さ
れていてもよい。該アシルオキシ基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基
に置き換わっていてもよく、該アシルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置
換されていてもよい。
ただし、Lb24、Lb25及びLb26の合計炭素数は21以下である。
なお、式(b1−10)及び式(b1−11)においては、2価の飽和炭化水素基に含
まれる水素原子がアシルオキシ基に置換されている場合、アシルオキシ基の炭素数、エス
テル結合中のCO及びOの数をも含めて、該2価の飽和炭化水素基の炭素数とする。
アシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ
基、シクロヘキシルカルボニルオキシ基、アダマンチルカルボニルオキシ基等が挙げられ
る。
置換基を有するアシルオキシ基としては、オキソアダマンチルカルボニルオキシ基、ヒ
ドロキシアダマンチルカルボニルオキシ基、オキソシクロヘキシルカルボニルオキシ基、
ヒドロキシシクロヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
式(b1−1)で表される基のうち、式(b1−4)で表される基としては、以下のも
のが挙げられる。
Figure 0006530541
式(b1−1)で表される基のうち、式(b1−5)で表される基としては、以下のも
のが挙げられる。
Figure 0006530541
式(b1−1)で表される基のうち、式(b1−6)で表される基としては、以下のも
のが挙げられる。
Figure 0006530541
式(b1−1)で表される基のうち、式(b1−7)で表される基としては、以下のも
のが挙げられる。
Figure 0006530541
式(b1−1)で表される基のうち、式(b1−8)で表される基としては、以下のも
のが挙げられる。
Figure 0006530541
式(b1−2)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0006530541
式(b1−3)で表される基のうち、式(b1−9)で表される基としては、以下のも
のが挙げられる。
Figure 0006530541
式(b1−3)で表される基のうち、式(b1−10)で表される基としては、以下の
ものが挙げられる。
Figure 0006530541
式(b1−3)で表される基のうち、式(b1−11)で表される基としては、以下の
ものが挙げられる。
Figure 0006530541
Yで表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘ
キシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウン
デシル基、ドデシル基等のアルキル基が挙げられ、好ましくは、炭素数1〜6のアルキル
基が挙げられる。
Yで表される1価の脂環式炭化水素基としては、式(Y1)〜式(Y11)で表される
基が挙げられる。
Yで表される1価の脂環式炭化水素基に含まれる−CH2−が−O−、−SO2−又は−
CO−で置き換わった基としては、式(Y12)〜式(Y26)で表される基が挙げられ
る。
Figure 0006530541
なかでも、好ましくは式(Y1)〜式(Y19)のいずれかで表される基であり、より
好ましくは式(Y11)、式(Y14)、式(Y15)又は式(Y19)で表される基で
あり、さらに好ましくは式(Y11)又は式(Y14)で表される基である。
Yで表されるアルキル基の置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数3〜
16の1価のn脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基、グリシジ
ルオキシ基又は−(CH2ja−O−CO−Rb1基(式中、Rb1は、炭素数1〜16のア
ルキル基、炭素数3〜16の1価の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の1価の芳香族
炭化水素基を表す。jaは、0〜4の整数を表す)等が挙げられる。
Yで表される1価の脂環式炭化水素基の置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基
、炭素数1〜12のアルキル基、ヒドロキシ基含有炭素数1〜12のアルキル基、炭素数
3〜16の1価の脂環式炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜18の
1価の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4のアシル基、グ
リシジルオキシ基又は−(CH2ja−O−CO−Rb1基(式中、Rb1は、炭素数1〜1
6のアルキル基、炭素数3〜16の1価の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の1価の
芳香族炭化水素基を表す。jaは、0〜4の整数を表す)等が挙げられる。
ヒドロキシ基含有アルキル基としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等が
挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチ
ルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基
及びドデシルオキシ基等が挙げられる。
1価の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチ
ルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基;トリル
基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−
ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメ
チル基及びナフチルエチル基等が挙げられる。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられ
る。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられ
る。
Yとしては、以下のものが挙げられる。以下の基において、*はLb1との結合手である

Figure 0006530541
なお、Yがアルキル基であり、かつLb1が炭素数1〜17の2価の直鎖状又は分岐状飽
和炭化水素基である場合、Yとの結合位置にある該2価の飽和炭化水素基の−CH2−は
、−O−又は−CO−に置き換わっていることが好ましい。この場合、Yのアルキル基に
含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−に置き換わらない。Yのアルキル基及び/又
はLb1の2価の直鎖状又は分岐状飽和炭化水素基に含まれる水素原子が置換基で置換され
ている場合も同様である。
Yは、好ましくは置換基を有していてもよい炭素数3〜18の1価の脂環式炭化水素基
であり、より好ましく置換基を有していてもよいアダマンチル基であり、これらの基を構
成するメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよ
い。Yは、さら特に好ましくはアダマンチル基、ヒドロキシアダマンチル基又はオキソア
ダマンチル基である。
式(B1)で表される塩におけるスルホン酸アニオンとしては、式(B1−A−1)〜
式(B1−A−33)で表されるアニオン〔以下、式番号に応じて「アニオン(B1−A
−1)」等という場合がある。〕が好ましく、式(B1−A−1)〜式(B1−A−4)
、式(B1−A−9)、式(B1−A−10)、式(B1−A−24)〜式(B1−A−
33)のいずれかで表されるアニオンがより好ましい。また、式(BI−A−5)、式(
BI−A−7)、式(BI−A−24)、式(BI−A−30)〜式(BI−A−33)
において、Ri2〜Ri7は、例えば、炭素数1〜4のアルキル基、好ましくはメチル基又は
エチル基である。式(BI−A−32)及び式(BI−A−33)において、Ri8は、例
えば、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素
数5〜12の1価の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせることにより形成される基
、より好ましくはメチル基、エチル基、シクロヘキシル基又はアダマンチル基である。L
4は、単結合又は炭素数1〜4のアルカンジイル基である。
式(B1)で表される塩におけるスルホン酸アニオンとしては、具体的には、特開20
10−204646号公報に記載されたアニオンが挙げられる。
Figure 0006530541

Figure 0006530541

Figure 0006530541

Figure 0006530541

Figure 0006530541

Figure 0006530541
中でも、好ましい式(B1)で表される塩におけるスルホン酸アニオンとしては、式(
B1a−1)〜式(B1a−15)でそれぞれ表されるアニオンが挙げられる。
Figure 0006530541
中でも、好ましい式(B1)で表される塩におけるスルホン酸アニオンとしては、式(
B1a−1)〜式(B1a−3)及び式(B1a−7)〜式(B1a−15)のいずれか
で表されるアニオンが好ましい。
+の有機カチオンは、有機オニウムカチオン、例えば、有機スルホニウムカチオン、
有機ヨードニウムカチオン、有機アンモニウムカチオン、ベンゾチアゾリウムカチオン、
有機ホスホニウムカチオン等が挙げられ、好ましくは、有機スルホニウムカチオン又は有
機ヨードニウムカチオンであり、より好ましくは、アリールスルホニウムカチオンである

式(B1)中のZ+は、好ましくは式(b2−1)〜式(b2−4)のいずれかで表さ
れるカチオン〔以下、式番号に応じて「カチオン(b2−1)」等という場合がある。〕
である。
Figure 0006530541
式(b2−1)〜式(b2−4)において、
b4〜Rb6は、それぞれ独立に、炭素数1〜30の1価の脂肪族炭化水素基、炭素数3
〜36の1価の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜36の1価の芳香族炭化水素基を表し、
該1価の脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアル
コキシ基、炭素数3〜12の1価の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の1価の芳香族
炭化水素基で置換されていてもよく、該1価の脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、
ハロゲン原子、炭素数1〜18の1価の脂肪族炭化水素基、炭素数2〜4のアシル基又は
グリシジルオキシ基で置換されていてもよく、該1価の芳香族炭化水素基に含まれる水素
原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又は炭素数1〜12のアルコキシ基で置換されてい
てもよい。
b4とRb5とは、それらが結合する硫黄原子とともに環を形成してもよく、該環に含ま
れる−CH2−は、−O−、−SO−又は−CO−に置き換わってもよい。
b7及びRb8は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の1価の脂肪族炭化
水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
m2及びn2は、それぞれ独立に0〜5の整数を表す。
m2が2以上のとき、複数のRb7は同一でも異なってもよく、n2が2以上のとき、複
数のRb8は同一でも異なってもよい。
b9及びRb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜36の1価の脂肪族炭化水素基又は炭
素数3〜36の1価の脂環式炭化水素基を表す。
b9とRb10とは、それらが結合する硫黄原子とともに環を形成してもよく、該環に含
まれる−CH2−は、−O−、−SO−又は−CO−に置き換わってもよい。
b11は、水素原子、炭素数1〜36の1価の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜36の1
価の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基を表す。
b12は、炭素数1〜12の1価の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の1価の脂環式
炭化水素基又は炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基を表し、該1価の脂肪族炭化水
素に含まれる水素原子は、炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基で置換されていても
よく、該1価の芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜12のアルコキシ基
又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
b11とRb12とは、一緒になってそれらが結合する−CH−CO−を含む環を形成して
いてもよく、該環に含まれる−CH2−は、−O−、−SO−又は−CO−に置き換わっ
てもよい。
b13〜Rb18は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の1価の脂肪族炭化
水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
b31は、−S−又は−O−を表す。
o2、p2、s2、及びt2は、それぞれ独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上のとき、複数のRb13は同一又は相異なり、p2が2以上のとき、複数の
b14は同一又は相異なり、q2が2以上のとき、複数のRb15は同一又は相異なり、r2
が2以上のとき、複数のRb16は同一又は相異なり、s2が2以上のとき、複数のRb17
同一又は相異なり、t2が2以上のとき、複数のRb18は同一又は相異なる。
1価の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基
、オクチル基及び2−エチルヘキシル基のアルキル基が挙げられる。特に、Rb9〜Rb12
の1価の脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜12である。
1価の脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の1価
の脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、
シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基等のシクロア
ルキル基が挙げられる。多環式の1価の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル
基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基等が挙げられる。
Figure 0006530541
特に、Rb9〜Rb12の1価の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜18、より好
ましくは炭素数4〜12である。
水素原子が脂肪族炭化水素基で置換された1価の脂環式炭化水素基としては、例えば、
メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、2−アルキルアダマンタン−2−
イル基、メチルノルボルニル基、イソボルニル基等が挙げられる。水素原子が1価の脂肪
族炭化水素基で置換された1価の脂環式炭化水素基においては、1価の脂環式炭化水素基
と1価の脂肪族炭化水素基との合計炭素数が好ましくは20以下である。
1価の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、
メシチル基、p−エチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−シクロへキ
シルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基、フェナン
トリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル基等のアリー
ル基が挙げられる。
なお、1価の芳香族炭化水素基に、1価の脂肪族炭化水素基又は1価の脂環式炭化水素
基が含まれる場合は、炭素数1〜18の1価の脂肪族炭化水素基及び炭素数3〜18の1
価の脂環式炭化水素基が好ましい。
水素原子がアルコキシ基で置換された1価の芳香族炭化水素基としては、p−メトキシ
フェニル基等が挙げられる。
水素原子が芳香族炭化水素基で置換された1価の脂肪族炭化水素基としては、ベンジル
基、フェネチル基、フェニルプロピル基、トリチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチ
ル基等のアラルキル基が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチ
ルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基
及びドデシルオキシ基等が挙げられる。
アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられ
る。
アルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニル
オキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブ
チルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボ
ニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカ
ルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
b4とRb5とがそれらが結合している硫黄原子とともに形成してもよい環は、単環式、
多環式、芳香族性、非芳香族性、飽和及び不飽和のいずれの環であってもよい。この環は
、炭素数3〜18の環が挙げられ、好ましくは炭素数4〜18の環である。また、硫黄原
子を含む環は、3員環〜12員環が挙げられ、好ましくは3員環〜7員環である。例えば
、下記の環が挙げられる。
Figure 0006530541
b9とRb10とがそれらが結合している硫黄原子とともに形成する環は、単環式、多環
式、芳香族性、非芳香族性、飽和及び不飽和のいずれの環であってもよい。この環は、3
員環〜12員環が挙げられ、好ましくは3員環〜7員環である。例えば、チオラン−1−
イウム環(テトラヒドロチオフェニウム環)、チアン−1−イウム環、1,4−オキサチ
アン−4−イウム環等が挙げられる。
b11とRb12とが一緒になって形成する環は、単環式、多環式、芳香族性、非芳香族性
、飽和及び不飽和のいずれの環であってもよい。この環は、3員環〜12員環が挙げられ
、好ましくは3員環〜7員環である。例えば、オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘ
キサン環、オキソノルボルナン環、オキソアダマンタン環等が挙げられる。
カチオン(b2−1)〜カチオン(b2−4)の中でも、好ましくは、カチオン(b2
−1)であり、より好ましくは、式(b2−1−1)で表されるカチオン(以下「カチオ
ン(b2−1−1)」という場合がある。)であり、さらに好ましくは、トリフェニルス
ルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=x2=0)、ジフェニルトリ
ルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=0、x2=1であり、R
b21がメチル基である。)又はトリトリルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中
、v2=w2=x2=1であり、Rb19、Rb20及びRb21がいずれもメチル基である。)
である。
Figure 0006530541
式(b2−1−1)中、
b19、Rb20及びRb21は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1
〜18の1価の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜18の
1価の脂環式炭化水素基を表す。また、Rb19〜Rb21から選ばれる2つが一緒になって硫
黄原子を含む環を形成してもよい。
v2、w2及びx2は、それぞれ独立に0〜5の整数を表す。
v2が2以上のとき、複数のRb19は同一又は相異なり、w2が2以上のとき、複数の
b20は同一又は相異なり、x2が2以上のとき、複数のRb21は同一又は相異なる。
b19〜Rb21から選ばれる2つが一緒になって形成する環としては、単環式、多環式、
芳香族性、非芳香族性のいずれの環であってもよく、硫黄原子を1以上含むものであれば
、さらに1以上の酸素原子を含んでいてもよい。
b19〜Rb21の1価の脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜12であり、脂環式
炭化水素基は、好ましくは炭素数4〜18である。
なかでも、Rb19、Rb20及びRb21は、それぞれ独立に、好ましくは、ハロゲン原子(
より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の1価の脂肪族炭化水素基
又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表すか、Rb19〜Rb21から選ばれる2つが一緒にな
って酸素原子と硫黄原子とを含む環を形成することが好ましい。
v2、w2及びx2は、それぞれ独立に、好ましくは0又は1である。
カチオン(b2−1−1)としては、具体的には、特開2010−204646号公報
に記載されたカチオンが挙げられる。
酸発生剤(B1)は、上述のスルホン酸アニオン及び上述の有機カチオンの組合せであ
り、これらは任意に組み合わせることができる。酸発生剤(B1)としては、好ましくは
、式(B1a−1)〜式(B1a−3)及び式(B1a−7)〜式(B1a−15)のい
ずれかで表されるアニオンと式(b2−1−1)又は(b2−3)で表されるカチオンと
の組合せが挙げられる。
酸発生剤(B1)としては、好ましくは、式(B1−1)〜式(B1−28)でそれぞ
れ表されるものが挙げられる、中でもアリールスルホニウムカチオンを含む式(B1−1
)、式(B1−2)、式(B1−3)、式(B1−5)、式(B1−6)、式(B1−7
)、式(B1−11)、式(B1−12)、式(B1−13)、式(B1−14)、式(
B1−17)、式(B1−20)、式(B1−21)、式(B1−23)、式(B1−2
4)、式(B1−25)又は式(B1−26)でそれぞれ表されるものがとりわけ好まし
い。
Figure 0006530541
Figure 0006530541
Figure 0006530541
Figure 0006530541
Figure 0006530541

Figure 0006530541
酸発生剤(B1)の含有率は、酸発生剤(B)の総量に対して、30質量%以上100
質量%以下が好ましく、50質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に酸発
生剤(B1)のみであることがさらに好ましい。
酸発生剤(B)の含有量は、樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは1質量部以
上(より好ましくは3質量部以上)、好ましくは30質量部以下(より好ましくは25質
量部以下)である。
〈溶剤(E)〉
溶剤(E)の含有率は、通常、レジスト組成物中90質量%以上、好ましくは92質量
%以上、より好ましくは94質量%以上であり、99.9質量%以下、好ましくは99質
量%以下である。溶剤(E)の含有率は、例えば液体クロマトグラフィー又はガスクロマ
トグラフィー等の公知の分析手段で測定できる。
溶剤(E)としては、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及び
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル類
;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;乳酸エチル、酢
酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチル等のエステル類;アセトン、メチルイソブチ
ルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノン等のケトン類;γ−ブチロラクトン等の
環状エステル類;等を挙げることができる。溶剤(E)の1種を単独で含有してもよく、
2種以上を含有してもよい。
〈クエンチャー(C)〉
本発明のレジスト組成物は、クエンチャー(C)を含有していてもよい。クエンチャー
(C)は、塩基性の含窒素有機化合物又は酸発生剤(B)よりも酸性度の弱い塩が挙げら
れる。
〈塩基性の含窒素有機化合物〉
塩基性の含窒素有機化合物としては、アミン及びアンモニウム塩が挙げられる。アミン
としては、脂肪族アミン及び芳香族アミンが挙げられる。脂肪族アミンとしては、第一級
アミン、第二級アミン及び第三級アミンが挙げられる。
クエンチャー(C)としては、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、アニリン、
ジイソプロピルアニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、N
−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミン、ヘキシルアミン、ヘ
プチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ジブチルアミン、ジペン
チルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン
、ジデシルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブ
チルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオク
チルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペ
ンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプ
チルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、
エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘ
プチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン
、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミ
ン、トリイソプロパノールアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサ
メチレンジアミン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4’−ジアミ
ノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジ
フェニルメタン、2,2’−メチレンビスアニリン、イミダゾール、4−メチルイミダゾ
ール、ピリジン、4−メチルピリジン、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ
(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジ
ル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)
エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピ
リジルジスルフィド、2,2’−ジピリジルアミン、2,2’−ジピコリルアミン、ビピ
リジン等が挙げられ、好ましくはジイソプロピルアニリンが挙げられ、特に好ましくは2
,6−ジイソプロピルアニリンが挙げられる。
アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピ
ルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラヘキシル
アンモニウムヒドロキシド、テトラオクチルアンモニウムヒドロキシド、フェニルトリメ
チルアンモニウムヒドロキシド、3−(トリフルオロメチル)フェニルトリメチルアンモ
ニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムサリチラート及びコリン等が挙げ
られる。
〈酸性度の弱い塩〉
酸発生剤(B)から発生する酸よりも酸性度の弱い塩における酸性度は酸解離定数(p
Ka)で示される。酸発生剤(B)から発生する酸よりも酸性度の弱い塩は、該塩から発
生する酸のpKaが、通常−3<pKaの塩であり、好ましくは−1<pKa<7の塩で
あり、より好ましくは0<pKa<5の塩である。酸発生剤(B)から発生する酸よりも
弱い塩としては、下記式で表される塩、式(D)で表される弱酸分子内塩、並びに特開2
012−229206号公報、特開2012−6908号公報、特開2012−7210
9号公報、特開2011−39502号公報及び特開2011−191745号公報記載
の塩が挙げられる。
Figure 0006530541

Figure 0006530541

Figure 0006530541
Figure 0006530541
〈弱酸分子内塩(D)〉
弱酸分子内塩(D)は式(D)で表される化合物である。
Figure 0006530541
[式(D)中、
D1及びRD2は、それぞれ独立に、炭素数1〜12の1価の炭化水素基、炭素数1〜6
のアルコキシ基、炭素数2〜7のアシル基、炭素数2〜7のアシルオキシ基、炭素数2〜
7のアルコキシカルボニル基、ニトロ基又はハロゲン原子を表す。
m’及びn’は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表し、m’が2以上の場合、複数の
D1は同一又は相異なり、n’が2以上の場合、複数のRD2は同一又は相異なる。]
式(D)で表される化合物におけるRD1及びRD2の炭化水素基としては、1価の脂肪族
炭化水素基、1価の脂環式炭化水素基、1価の芳香族炭化水素基及びこれらの組み合わせ
ることにより形成される基等が挙げられる。
1価の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基
、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ノニル基等
のアルキル基が挙げられる。
1価の脂環式炭化水素基としては、単環式及び多環式のいずれでもよく、飽和及び不飽
和のいずれでもよい。シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへ
キシル基、シクロノニル基、シクロドデシル基等のシクロアルキル基、ノルボニル基、ア
ダマンチル基等が挙げられる。
1価の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2
−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニ
ル基、4−プロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−ブチルフェニル基、
4−t−ブチルフェニル基、4−ヘキシルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、
アントリル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシ
チル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−
6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
これらを組み合わせることにより形成される基としては、アルキル−シクロアルキル基
、シクロアルキル−アルキル基、アラルキル基(例えば、フェニルメチル基、1−フェニ
ルエチル基、2−フェニルエチル基、1−フェニル−1−プロピル基、1−フェニル−2
−プロピル基、2−フェニル−2−プロピル基、3−フェニル−1−プロピル基、4−フ
ェニル−1−ブチル基、5−フェニル−1−ペンチル基、6−フェニル−1−ヘキシル基
等)等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基等が挙げられる。
アシル基としては、アセチル基、プロパノイル基、ベンゾイル基、シクロヘキサンカル
ボニル基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、上記アシル基にオキシ基(−O−)が結合した基等が挙げら
れる。
アルコキシカルボニル基としては、上記アルコキシ基にカルボニル基(−CO−)が結
合した基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
式(D)においては、RD1及びRD2は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、
炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシ
ル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、炭素数2〜4のアルコキシカルボニル基、ニトロ
基又はハロゲン原子が好ましい。
m’及びn’は、それぞれ独立に、0〜2の整数が好ましく、0がより好ましい。m’
が2以上の場合、複数のRD1は同一又は相異なり、n’が2以上の場合、複数のRD2は同
一又は相異なる。
弱酸分子内塩(D)としては、以下の化合物が挙げられる。
Figure 0006530541
Figure 0006530541
弱酸分子内塩(D)は、「Tetrahedron Vol. 45, No. 19, p6281-6296」に記載の方法
で製造することができる。また、弱酸分子内塩(D)は、市販されている化合物を用いる
ことができる。
クエンチャー(C)の含有率は、レジスト組成物の固形分中、好ましくは、0.01〜
5質量%であり、より好ましく0.01〜3質量%であり、特に好ましく0.01〜1質
量%である。
〈その他の成分〉
本発明のレジスト組成物は、必要に応じて、上述の成分以外の成分(以下「その他の成
分(F)」という場合がある。)を含有していてもよい。その他の成分(F)に特に限定
はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定
剤、染料等を利用できる。
〈レジスト組成物の調製〉
本発明のレジスト組成物は、本発明の樹脂(A)及び酸発生剤(B)、並びに、必要に
応じて用いられるクエンチャー(C)、溶剤(E)及びその他の成分(F)を混合するこ
とにより調製することができる。混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混
合する際の温度は、10〜40℃から、樹脂等の種類や樹脂等の溶剤(E)に対する溶解
度等に応じて適切な温度を選ぶことができる。混合時間は、混合温度に応じて、0.5〜
24時間の中から適切な時間を選ぶことができる。なお、混合手段も特に制限はなく、攪
拌混合等を用いることができる。
各成分を混合した後は、孔径0.003〜0.2μm程度のフィルターを用いてろ過す
ることが好ましい。
〈レジストパターンの製造方法〉
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含む。
レジスト組成物を基板上に塗布するには、スピンコーター等、通常、用いられる装置に
よって行うことができる。基板としては、シリコンウェハ等の無機基板が挙げられる。レ
ジスト組成物を塗布する前に、基板を洗浄したり、基板上に反射防止膜等が形成されてい
てもよい。
塗布後の組成物を乾燥することにより、溶剤を除去し、組成物層を形成する。乾燥は、
例えば、ホットプレート等の加熱装置を用いて溶剤を蒸発させること(いわゆるプリベー
ク)により行うか、あるいは減圧装置を用いて行う。加熱温度は50〜200℃が好まし
く、加熱時間は10〜180秒間が好ましい。また、減圧乾燥する際の圧力は、1〜1.
0×105Pa程度が好ましい。
得られた組成物層に、通常、露光機を用いて露光する。露光機は、液浸露光機であって
もよい。露光光源としては、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマ
レーザ(波長193nm)、F2エキシマレーザ(波長157nm)のような紫外域のレ
ーザ光を放射するもの、固体レーザ光源(YAG又は半導体レーザ等)からのレーザ光を
波長変換して遠紫外域または真空紫外域の高調波レーザ光を放射するもの、電子線や、超
紫外光(EUV)を照射するもの等、種々のものを用いることができる。尚、本明細書に
おいて、これらの放射線を照射することを総称して「露光」という場合がある。露光の際
、通常、求められるパターンに相当するマスクを介して露光が行われる。露光光源が電子
線の場合は、マスクを用いずに直接描画により露光してもよい。
露光後の組成物層を、酸不安定基における脱保護反応を促進するために加熱処理(いわ
ゆるポストエキスポジャーベーク)を行う。加熱温度は、通常50〜200℃程度、好ま
しくは70〜150℃程度である。
加熱後の組成物層を、通常、現像装置を用いて、現像液を利用して現像する。現像方法
としては、ディップ法、パドル法、スプレー法、ダイナミックディスペンス法等が挙げら
れる。現像温度は5〜60℃が好ましく、現像時間は5〜300秒間が好ましい。現像液
の種類を以下のとおりに選択することにより、ポジ型レジストパターン又はネガ型レジス
トパターンを製造できる。
本発明のレジスト組成物からポジ型レジストパターンを製造する場合は、現像液として
アルカリ現像液を用いる。アルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水
溶液であればよい。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシ
エチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液等が挙げられる。
アルカリ現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。
現像後レジストパターンを超純水で洗浄し、次いで、基板及びパターン上に残った水を
除去することが好ましい。
本発明のレジスト組成物からネガ型レジストパターンを製造する場合は、現像液として
有機溶剤を含む現像液(以下「有機系現像液」という場合がある)を用いる。
有機系現像液に含まれる有機溶剤としては、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン等のケト
ン溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエ
ステル溶剤;酢酸ブチル等のエステル溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテル等
のグリコールエーテル溶剤;N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド溶剤;アニソール
等の芳香族炭化水素溶剤等が挙げられる。
有機系現像液中、有機溶剤の含有率は、90質量%以上100質量%以下が好ましく、
95質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に有機溶剤のみであることがさ
らに好ましい。
中でも、有機系現像液としては、酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンを含む現像液が
好ましい。有機系現像液中、酢酸ブチル及び2−ヘプタノンの合計含有率は、50質量%
以上100質量%以下が好ましく、90質量%以上100質量%以下がより好ましく、実
質的に酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンのみであることがさらに好ましい。
有機系現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。また、有機系現像液には、微量
の水分が含まれていてもよい。
現像の際、有機系現像液とは異なる種類の溶剤に置換することにより、現像を停止して
もよい。
現像後のレジストパターンをリンス液で洗浄することが好ましい。リンス液としては、
レジストパターンを溶解しないものであれば特に制限はなく、一般的な有機溶剤を含む溶
液を使用することができ、好ましくはアルコール溶剤又はエステル溶剤である。
洗浄後は、基板及びパターン上に残ったリンス液を除去することが好ましい。
〈用途〉
本発明のレジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエ
キシマレーザ露光用のレジスト組成物、電子線(EB)露光用のレジスト組成物又はEU
V露光用のレジスト組成物、特に電子線(EB)露光用のレジスト組成物又はEUV露光
用のレジスト組成物として好適であり、半導体の微細加工に有用である。
実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。例中、含有量ないし使用量を表す
「%」及び「部」は、特記しないかぎり質量基準である。
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで下記条件により求めた
値である。
装置:HLC−8120GPC型(東ソー社製)
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3 + guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
また、化合物の構造は、質量分析(LCはAgilent製1100型、MASSはA
gilent製LC/MSD型)を用い、分子ピークを測定することで確認した。以下の
実施例ではこの分子ピークの値を「MASS」で示す。
実施例1〔式(I−1A)で表される化合物の合成〕
Figure 0006530541
式(I−1A−b)で表される化合物13.0部、テトラヒドロフラン52部及びトリ
エチルアミン11.0部を仕込み、23℃で30分間攪拌した後、60℃まで昇温した。
得られた混合物に、60℃で、式(I−1A−a)で表される化合物7.4部を添加した
後、さらに、60℃で3時間撹拌した。得られた反応混合物に、1N塩酸104部及びテ
トラヒドロフラン208部を加えた後、23℃で30分間攪拌した。静置、分液すること
により有機層を回収した。回収された有機層に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液104部
を加えた後、23℃で30分間攪拌した。静置、分液することにより有機層を回収した。
回収された有機層に、イオン交換水104部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、静置、
分液することにより有機層を水洗した。このような水洗操作を3回繰り返した。回収され
た有機層を濃縮した後、濃縮マスをカラム(関東化学 シリカゲル60N(球状、中性)
100−210μm 展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/2)分取することにより、
式(I−1A)で表される化合物3.54部を得た。
MS(質量分析):292.1(分子イオンピーク)
実施例2〔式(I−1)で表される化合物の合成〕
Figure 0006530541
式(I−1−b)で表される化合物13.0部、テトラヒドロフラン52部及びトリエ
チルアミン11.0部を仕込み、23℃で30分間攪拌した後、60℃まで昇温した。得
られた混合物に、60℃で、式(I−1−a)で表される化合物8.5部を添加した後、
さらに、60℃で3時間撹拌した。得られた反応混合物に、1N塩酸104部及びテトラ
ヒドロフラン208部を加えた後、23℃で30分間攪拌した。静置、分液することによ
り有機層を回収した。回収された有機層に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液104部を加
えた後、23℃で30分間攪拌した。静置、分液することにより有機層を回収した。回収
された有機層に、イオン交換水104部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、静置、分液
することにより有機層を水洗した。このような水洗操作を3回繰り返した。回収された有
機層を濃縮した後、濃縮マスをカラム(関東化学 シリカゲル60N(球状、中性)10
0−210μm 展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/2)分取することにより、式(
I−1)で表される化合物3.66部を得た。
MS(質量分析):306.1(分子イオンピーク)
実施例3〔式(I−11)で表される化合物の合成〕
Figure 0006530541
式(I−11−b)で表される化合物10.8部、テトラヒドロフラン50部及びトリ
エチルアミン11.0部を仕込み、23℃で30分間攪拌した後、60℃まで昇温した。
得られた混合物に、60℃で、式(I−11−a)で表される化合物8.5部を添加した
後、さらに、60℃で3時間撹拌した。得られた反応混合物に、1N塩酸104部及びテ
トラヒドロフラン208部を加えた後、23℃で30分間攪拌した。静置、分液すること
により有機層を回収した。回収された有機層に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液104部
を加えた後、23℃で30分間攪拌した。静置、分液することにより有機層を回収した。
回収された有機層に、イオン交換水104部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、静置、
分液することにより有機層を水洗した。このような水洗操作を3回繰り返した。回収され
た有機層を濃縮した後、濃縮マスをカラム(関東化学 シリカゲル60N(球状、中性)
100−210μm 展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/2)分取することにより、
式(I−11)で表される化合物2.42部を得た。
MS(質量分析):266.2(分子イオンピーク)
合成例1〔式(B1−5)で表される塩の合成〕
Figure 0006530541
式(B1−5−a)で表される塩50.49部及びクロロホルム252.44部を反応
器に仕込み、23℃で30分間攪拌し、式(B1−5−b)で表される化合物16.27
部を滴下し、23℃で1時間攪拌することにより、式(B1−5−c)で表される塩を含
む溶液を得た。得られた式(B1−5−c)で表される塩を含む溶液に、式(B1−5−
d)で表される塩48.80部及びイオン交換水84.15部を添加し、23℃で12時
間攪拌した。得られた反応液が2層に分離していたので、クロロホルム層を分液して取り
出し、さらに、該クロロホルム層にイオン交換水84.15部を添加し、水洗した。この
操作を5回繰り返した。得られたクロロホルム層に、活性炭3.88部を添加攪拌した後
、ろ過した。回収されたろ液を濃縮し、得られた残渣に、アセトニトリル125.87部
を添加攪拌し、濃縮した。得られた残渣に、アセトニトリル20.62部及びtert−
ブチルメチルエーテル309.30部を加えて23℃で30分間攪拌し、上澄み液を除去
し、濃縮した。得られた残渣に、n−ヘプタン200部を添加、23℃で30分間攪拌し
、ろ過することにより、式(B1−5)で表される塩61.54部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 375.2
MASS(ESI(−)Spectrum):M 339.1
合成例2[式(B1−21)で表される塩の合成]
Figure 0006530541
特開2008−209917号公報に記載された方法によって得られた式(B1−21
−b)で表される化合物30.00部、式(B1−21−a)で表される塩35.50部
、クロロホルム100部及びイオン交換水50部を仕込み、23℃で15時間攪拌した。
得られた反応液が2層に分離していたので、クロロホルム層を分液して取り出し、更に、
該クロロホルム層にイオン交換水30部を添加し、水洗した。この操作を5回繰り返した
。クロロホルム層を濃縮し、得られた残渣に、tert−ブチルメチルエーテル100部
を加えて23℃で30分間攪拌した後、ろ過することにより、式(B1−21−c)で表
される塩48.57部を得た。
Figure 0006530541
式(B1−21−c)で表される塩20.00部、式(B1−21−d)で表される化
合物2.84部及びモノクロロベンゼン250部を仕込み、23℃で30分間攪拌した。
得られた混合液に、二安息香酸銅(II)0.21部を添加した後、更に、100℃で1
時間攪拌した。得られた反応溶液を濃縮した後、得られた残渣に、クロロホルム200部
及びイオン交換水50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機層を取り出
した。回収された有機層にイオン交換水50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分
液して有機層を取り出した。この水洗操作を5回繰り返した。得られた有機層を濃縮した
後、得られた残渣に、アセトニトリル53.51部に溶解し、濃縮した後、tert−ブ
チルメチルエーテル113.05部を加えて攪拌した後、ろ過することにより、式(B1
−21)で表される塩10.47部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 237.1
MASS(ESI(−)Spectrum):M 339.1
合成例3[式(B1−22)で表される塩の合成]
Figure 0006530541
式(B1−22−a)で表される塩11.26部、式(B1−22−b)で表される化
合物10.00部、クロロホルム50部及びイオン交換水25部を仕込み、23℃で15
時間攪拌した。得られた反応液が2層に分離していたので、クロロホルム層を分液して取
り出し、更に、該クロロホルム層にイオン交換水15部を添加し、水洗した。この操作を
5回繰り返した。クロロホルム層を濃縮し、得られた残渣に、tert−ブチルメチルエ
ーテル50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、ろ過することにより、式(B1−2
2−c)で表される塩11.75部を得た。
Figure 0006530541
式(B1−22−c)で表される塩11.71部、式(B1−22−d)で表される化
合物1.70部及びモノクロロベンゼン46.84部を仕込み、23℃で30分間攪拌し
た。得られた混合液に、二安息香酸銅(II)0.12部を添加した後、更に、100℃
で30分間攪拌した。得られた反応溶液を濃縮した後、得られた残渣に、クロロホルム5
0部及びイオン交換水12.50部を加えて23℃で30分間攪拌した後、分液して有機
層を取り出した。回収された有機層にイオン交換水12.50部を加えて23℃で30分
間攪拌した後、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を8回繰り返した。得られた
有機層を濃縮した後、得られた残渣に、tert−ブチルメチルエーテル50部を加えて
攪拌した後、ろ過することにより、式(B1−22)で表される塩6.84部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 237.1
MASS(ESI(−)Spectrum):M 323.0
樹脂の合成
樹脂の合成において使用した化合物(モノマー)を下記に示す。
Figure 0006530541
以下、これらのモノマーを式番号に応じて「モノマー(a1−1−3)」等という。
実施例4〔樹脂A1の合成〕
モノマーとして、モノマー(I―1A)、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1
−2−9)、モノマー(a2−1−3)及びモノマー(a3−4−2)を用い、そのモル
比〔モノマー(I―1A):モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モ
ノマー(a2−1−3):モノマー(a3−4−2)〕が10:45:14:2.5:2
8.5となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブ
チロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して
各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた
反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過
した。得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解
させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ
過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量9.2×103の樹脂A1(共重合
体)を収率62%で得た。
実施例5〔樹脂A2の合成〕
モノマーとして、モノマー(I―1)、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−
2−9)、モノマー(a2−1−3)及びモノマー(a3−4−2)を用い、そのモル比
〔モノマー(I―1):モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマ
ー(a2−1−3):モノマー(a3−4−2)〕が10:45:14:2.5:28.
5となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロ
ニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々
、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応
混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した
。得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解させ
て得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過す
るという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量9.4×103の樹脂A2(共重合体)
を収率63%で得た。
実施例6〔樹脂A3の合成〕
モノマーとして、モノマー(I―11)、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1
−2−9)、モノマー(a2−1−3)及びモノマー(a3−4−2)を用い、そのモル
比〔モノマー(I―11):モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モ
ノマー(a2−1−3):モノマー(a3−4−2)〕が10:45:4:2.5:38
.5となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチ
ロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各
々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反
応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過し
た。得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解さ
せて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過
するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.8×103の樹脂A3(共重合体
)を収率62%で得た。
実施例7〔樹脂A4の合成〕
モノマーとして、モノマー(I―11)、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a2
−1−3)及びモノマー(a3−4−2)を用い、そのモル比〔モノマー(I―11):
モノマー(a1−1−3):モノマー(a2−1−3):モノマー(a3−4−2)〕が
14:45:2.5:38.5となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始
剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5
時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈
殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテートに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を
沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量9.2×1
3の樹脂A3(共重合体)を収率60%で得た。
合成例4〔樹脂AX1の合成〕
モノマーとして、モノマー(IX―1)、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1
−2−9)、モノマー(a2−1−3)及びモノマー(a3−4−2)を用い、そのモル
比〔モノマー(IX―1):モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モ
ノマー(a2−1−3):モノマー(a3−4−2)〕が10:45:14:2.5:2
8.5となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブ
チロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して
各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた
反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過
した。得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解
させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ
過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.0×103の樹脂AX1(共重
合体)を収率62%で得た。
合成例5〔樹脂AX2の合成〕
モノマーとして、モノマー(IX―2)、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1
−2−9)、モノマー(a2−1−3)及びモノマー(a3−4−2)を用い、そのモル
比〔モノマー(IX―2):モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モ
ノマー(a2−1−3):モノマー(a3−4−2)〕が10:45:14:2.5:2
8.5となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブ
チロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して
各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた
反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過
した。得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解
させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ
過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.0×103の樹脂AX2(共重
合体)を収率62%で得た。
合成例6〔樹脂X1の合成〕
モノマーとして、モノマー(a4−1−7)を用い、全モノマー量の1.5質量倍のジ
オキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及
びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、0.7m
ol%及び2.1mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混
合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。
かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水
混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重
量平均分子量1.8×104の樹脂X1を収率77%で得た。この樹脂X1は、以下の構
造単位を有するものである。
Figure 0006530541
合成例7〔樹脂X2の合成〕
モノマーとして、モノマー(a5−1−1)及びモノマー(a4−0−1)を用い、そ
のモル比(モノマー(a5−1−1):モノマー(a4−0−1))が75:25となる
ように混合し、全モノマー量の1.2質量倍のメチルイソブチルケトンを加えて溶液とし
た。この溶液に、開始剤としてアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマ
ー量に対して2mol%添加し、70℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大
量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過し、重量平均分子
量1.7×104の樹脂X2(共重合体)を収率87%で得た。この樹脂X2は、以下の
構造単位を有するものである。
Figure 0006530541
合成例8〔樹脂X3の合成〕
モノマーとして、モノマー(a5−1−1)及びモノマー(a4−0−12)を用い、
そのモル比〔モノマー(a5−1−1):モノマー(a4−0−12)〕が50:50と
なるように混合し、全モノマー量の1.2質量倍のメチルイソブチルケトンを加えて溶液
とした。この溶液に、開始剤としてアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モ
ノマー量に対して3mol%添加し、70℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を
、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過し、重量平均
分子量1.0×104の樹脂X3(共重合体)を収率91%で得た。この樹脂X3は、以
下の構造単位を有するものである。
Figure 0006530541
<レジスト組成物の調製>
以下に示す成分の各々を表1に示す質量部で溶剤に溶解し、さらに孔径0.2μmのフ
ッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト組成物を調製した。調整したレジスト組成物
を30℃で3週間保存した後、レジスト特性評価を行った。
Figure 0006530541
<樹脂>
A1〜A4、AX1、AX2、X1〜X3:樹脂A1〜樹脂A4、樹脂AX1、樹脂AX2、
樹脂X1〜樹脂X3
<酸発生剤>
B1−5:式(B1−5)で表される塩
B1−21:式(B1−21)で表される塩
B1−22:式(B1−22)で表される塩
<弱酸分子内塩(D)>
D1:(東京化成工業(株)製)
Figure 0006530541
<溶剤>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 265部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20部
2−ヘプタノン 20部
γ−ブチロラクトン 3.5部
<レジストパターンの製造及びその評価>
12インチのシリコンウェハ上に、有機反射防止膜用組成物[ARC−29;日産化学
(株)製]を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ78n
mの有機反射防止膜を形成した。次いで、前記の有機反射防止膜の上に、上記のレジスト
組成物を乾燥(プリベーク)後の組成物層の膜厚が85nmとなるようにスピンコートし
た。レジスト組成物が塗布されたシリコンウェハをダイレクトホットプレート上にて、表
1の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベークして、シリコンウェハ上に組成物
層を形成した。
シリコンウェハ上に形成された組成物層に、液浸露光用ArFエキシマレーザステッパ
ー[XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、Dipole0.900/0
.700 Y−pol.照明]で、トレンチパターン(ピッチ120nm/トレンチ40
nm)を形成するためのマスクを用いて、露光量を段階的に変化させて露光した。なお、
液浸媒体としては超純水を使用した。露光後、ホットプレート上にて、表1の「PEB」
欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行った。次いで、加熱後の
組成物層を、現像液として酢酸ブチル(東京化成工業(株)製)を用いて、23℃で20
秒間ダイナミックディスペンス法によって現像を行うことにより、ネガ型レジストパター
ンを製造した。
得られたレジストパターンにおいて、トレンチパターンの線幅が40nmとなる露光量
を実効感度とした。
<フォーカスマージン評価(DOF)>
実効感度において、フォーカスを段階的に変化させて露光する以外は上記と同様の操作
を行ってネガ型レジストパターンを製造した。得られたレジストパターンにおいて、トレ
ンチパターンの幅が40nm±5%(38〜42nm)となるフォーカス範囲をDOF(
nm)とした。結果を表2に示す。
Figure 0006530541
上記の結果から、本発明のレジスト組成物によれば、フォーカスマージンが良好である
ことがわかる。
本発明のレジスト組成物は、フォーカスマージンが良好であり、半導体の微細加工に有
用である。

Claims (6)

  1. 式(I)で表される化合物。
    Figure 0006530541
    [式(I)中、
    1は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
    1は、単結合、炭素数1〜6のアルカンジイル基又は−A2−X1−(A3−X2a−(A4b−を表す。*は酸素原子との結合手を表す。
    2、A3及びA4は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
    1及びX2は、それぞれ独立に、−O−、−CO−O−又は−O−CO−を表す。
    aは、0又は1を表す。
    bは、0又は1を表す。
    2は、炭素数5〜12の脂環式炭化水素基を有する基(該脂環式炭化水素基は炭素数1〜12のアルキル基を有する)を表す。]
  2. 1が、単結合である請求項1記載の化合物。
  3. 請求項1又は2に記載の化合物に由来する構造単位を含む樹脂。
  4. 請求項3記載の樹脂及び酸発生剤を含有するレジスト組成物。
  5. 酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い塩をさらに含有する請求項4記載のレジスト組成物。
  6. (1)請求項4又は5記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
    (2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
    (3)組成物層に露光する工程、
    (4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
    (5)加熱後の組成物層を現像する工程を含むレジストパターンの製造方法。
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