JP6528347B1 - タービンエンジン - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、前記空気タービンの空気の排出には、前記圧縮機の吸い込み負圧が利用されるようにしてもよい。空気タービンの出口の空気は圧縮機の吸い込み負圧を利用するため、入口と出口の圧力差を大きくすることができる。よって、空気タービンに供給される空気の温度と圧力を有効に動力転換できる。
本発明の第1の実施形態に係るタービンエンジン100の全体構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係るタービンエンジン100の全体構成を説明するための正面図である。本実施形態のタービンエンジン100は、例えば、民間の中・小型ヘリコプタのローター駆動用主機、陸海空の固定位置配位での動力源などに用いられる。
ガス生成圧縮機タービン部110について、図2を参照しながら詳細に説明する。図2は、ガス生成圧縮機タービン部110を示す図である。ガス生成圧縮機タービン部110は、圧縮機112と、圧縮機タービン114と、タービン116と、燃焼器118と、を備えて構成される。
1)ガス生成圧縮機タービン部110は、コアエンジン部と呼ばれ、取り込まれた空気を圧縮して得られた圧縮空気に燃料を添加し、燃焼させることでパワータービン部120を回す燃焼ガスを生成する部分である。
2)燃焼ガスの生成は、空気圧縮機で生成された高温高圧の空気を燃焼器本体118−1に取り込み燃料弁118−6で霧化した燃料と燃焼器空気入口118−3からの空気を燃焼器本体118−1の燃焼器ライナー118−2内で燃焼させ、得られた高温ガスを燃焼器燃焼ガス出口118−4から噴出する。
3)燃焼器燃焼ガス出口118−4からの高温ガスはガス生成タービンケーシング116−2の静翼で整流しガス生成タービン116−1の動翼に噴き付けてガス生成タービン116−1を回転させる。
4)ガス生成タービン116−1は圧縮機タービン軸114−1で連結され空気圧縮機112−1を駆動。空気圧縮機112−1は大気から空気を圧縮し、高温高圧空気を生成する。
5)燃焼器燃焼ガス出口118−4からの高温ガスはガス生成タービン116−1を通過した後、パワータービン部120を回転させる。
6)エンジン効率は燃料消費のガス生成エネルギーを差し引いた残りの軸出力との比となる。
パワータービン部120の構成について、図3を参照しながら説明する。図3は、再生サイクル構造を説明するための図である。パワータービン部120の構造は、タービン116に同じであるが、回転数が異なり、回転方向が逆回転である。パワータービン部120は、図3に示したように、出力軸121と、出力軸受122と、出力軸受シール123と、出力軸受固定ナット124と、高圧段パワータービン(パワータービン)125と、低圧段パワータービン(パワータービン)126と、パワータービンケーシング127と、パワータービン燃焼ガス出口128と、を備えて構成される。
空気タービン部130の構成について、図3を参照しながら説明する。空気タービン部130は、空気タービン131と、タービン空気入口132と、可変ガイド・ベーン装置133と、タービン空気出口134と、空気タービンケーシング135と、空気加熱器136と、加熱器空気入口137と、加熱器空気出口138と、加熱器ケーシング139と、パワータービン出口コーン140と、圧縮機抽気口/加熱器入口間配管141と、加熱器出口/空気タービン入口間配管142と、燃焼ガス排気口143と、を備えて構成される。
タービン駆動エネルギーQ=G・Cp・(Ti−T0)・ηt・(1−π)^(1−1/κ)
G:作動ガス流量、Cp:ガス定圧比熱比、Ti:タービン入口温度、T0:大気温度、ηt:タービン効率、π=P0/Pi、P0:タービン出口圧力、Pi:タービン入口圧力、κ:空気比熱比
式よりタービン仕事はタービン入口温度が高く、出口圧力が低いほど大きくなる。このような原理で高効率化に適した空気タービン131は輻流式を考える。本実施形態のタービン空気出口134の空気は圧縮機に直接吸い込ませるので、タービン空気出口134の圧力を従来の大気開放式より低くできる。このため、高い圧力差が得易い。空気タービン131は、圧縮途中の一部少量抽気駆動のため、大容量の軸流式より上記式原理より、圧力差、温度差に有利な輻流式がよい。
数式中の(1−1/κ)は(1−圧力比)の指数関数の指数値であり、本数式は空気タービンの動力発生の式である。ガスタービンは一般的に等圧を利用するため、圧力成分は期待できないため、温度差成分が主体となる。従って、従来のガスタービンの再生サイクルは大気へ廃棄する廃ガス熱から熱を回収して燃料消費量を低減することで熱効率を向上させるが、このとき、軸出力は向上しない。
電動発電機部150について、再び図2を参照しながら説明する。電動発電機部150は、電動発電機回転子151と、電動発電機固定子152と、を備えて構成される。電動発電機部150は、図2に示したように、圧縮機タービン軸114−1の内側に電動発電機回転子151、ガイド筒116−3の外側に電動発電機固定子152が配置され電動発電機部を構成する。
1)圧縮機空気入口112−2から大気が吸い込まれ空気圧縮機112−1の軸方向に空気が流れて各段で空気が昇圧される。
2)高温高圧の空気が燃焼器本体118−1に入り燃焼器本体118−1の内側と燃焼器ライナー118−2の外側の間に流れる。
3)燃焼器ライナー118−2には多数の穴が空けられこの穴を介して空気が燃焼器ライナー118−2の容器内に渦を巻いて流入する。
4)燃焼器ライナー118−2の頂部付近に燃料弁118−6が配置され燃料弁118−6から燃料が噴霧される。
5)燃料弁118−6は外部の燃料ポンプから圧送された燃料を霧化し燃焼器ライナー118−2の内で燃料と空気が混合する。
6)最初は外部の電気火花で混合気に点火し、火炎が生成される。
7)一度点火したらその後は圧力一定下で炎が持続し高温(1600℃〜2000℃位)となり、図2に示した燃焼器燃焼ガス出口118−4より噴き出し、ガス生成タービン116−1の動翼に勢いよく噴き付けて(1000〜1400℃位)ガス生成タービン116−1を回転させる。
8)ガス生成タービン116−1は、図2に示した圧縮機タービン軸114−1を介して空気圧縮機112−1を駆動し高温高圧空気を生成する。
9)ガス生成タービン116−1を通過した高温高圧ガスは、図3に示したパワータービン部120へ導かれる。
10)燃焼器本体118−1の内側と燃焼器ライナー118−2の外側の間に流れる空気は一部素通し燃焼器ライナー118−2を冷却するように流れる。
ここで、燃焼器118の動作について、図1に加え、さらに図2を参照しながら説明する。
1)燃焼器本体118−1の上流部では、旋回案内羽根から空燃比(14〜18対1)程度の混合比になるよう、空気流量の25%程度が燃焼器ライナー118−2で囲まれた燃焼領域に取り込まれる。
2)残りの空気流量の75%程度は、燃焼器本体118−1の内部冷却と燃焼ガスの希釈、25%程度で完全燃焼しなかった燃料の二次燃焼に利用される。
3)燃焼器ライナー118−2は、燃焼器本体118−1の直前の空気流速(100〜200m/s程度)から火炎を保護し、部分的に(10〜20m/s程度)に減速された燃焼領域を作り出す。
4)燃焼器ライナー118−2と燃焼器ケーシング118−5の間及び燃焼器ライナー118−2の孔には空気が流れ、燃焼領域に流れる空気量が調節され燃焼器ライナー118−2も冷却される。
5)燃料弁118−6から燃料ポンプ(図示せず)で加圧された燃料がノズルから噴霧され始動時は電気火花で点火される。
6)点火後は以下のことで火炎は自ら燃焼領域内で維持される。
a)旋回渦を形成しながら空気と燃料が混合燃焼することで一次燃焼領域を形成。
b)二次空気が燃焼器ライナー118−2の孔から一次燃焼領域の下流側に流入することで二次燃焼領域を形成。
c)流入する二次空気の流れがその上流である一次燃焼領域内に環状渦を作る。
以上のことにより火炎は持続される。
7)二次燃焼領域内では一次空気で燃焼しきれなかった燃料が燃焼され、共に二次空気による希釈が始まる。
8)燃焼器ライナー118−2内の後部は混合希釈領域となって、一次と二次の空気が混合されて高温ガスが平均化される。
9)燃焼直後の一次燃焼域温度は2000℃程になるが、二次空気と混合希釈(60〜130:1)されてガス生成タービン116−1の入口直前では1000〜1400℃(2000年以降)程まで低下され、動翼の熱応力破損に対応される。
1)ガス生成タービン116−1を通過した燃焼作動ガスは、高圧段パワータービン125へ導かれ高圧段パワータービン125の動翼にガス流を整流して吹き付ける。
2)高圧段パワータービン125の動翼とパワータービンケーシング127の静翼は列をなし一つの段を成し、ガス流整流はパワータービンケーシング127の静翼で行われる。
3)高圧段パワータービン125の動翼は圧縮機から抽気した空気で冷却され高温での耐久性が確保される。
4)高圧段パワータービン125を通過した燃焼作動ガスは低圧段パワータービン126へ導かれ、低圧段パワータービン126の動翼にガス流を整流して吹き付ける。
5)低圧段パワータービン126の動翼とパワータービンケーシング127の静翼は列をなし一つの段を成し、ガス流整流はパワータービンケーシング127の静翼で行われる。
6)低圧段パワータービン126の動翼は圧縮機から抽気した空気で冷却され高温での耐久性が確保される。
7)出力軸121の軸出力回転特性は低圧段パワータービン126の動翼設計値により決まる。
8)高圧段パワータービン125と低圧段パワータービン126の回転により出力軸121の軸端から回転動力が取り出される。
空気タービン部130の動作を、図1に加え、さらに図3を参照しながら説明する。
1)圧縮空気抽気口112−3から高温高圧空気を抽気する。
2)抽気空気は空気タービン131に送り込む前に空気加熱器136で排ガスを再生加熱し、抽気時より高温化する。
3)抽気空気は圧縮機抽気口/加熱器入口間配管141を介して空気加熱器136の加熱器空気入口137へ送り込まれる。
4)空気加熱器136は燃焼ガス排熱で抽気空気を加熱し、排熱ガスと熱交換を行う。
5)加熱された高温高圧空気が加熱器空気出口138から加熱器出口/空気タービン入口間配管142を介して空気タービン131のタービン空気入口132へ送られる。
6)タービン空気入口132からの作動空気は、可変ガイド・ベーン装置133のノズルで絞られ空気タービン131の動翼に吹き付けられ空気タービン131を回転させる。
7)空気タービン131の回転は、出力軸121の回転に加勢され出力軸121の軸出力を増大する。
8)タービン駆動の抽気量は、タービン空気入口132に配置した可変ガイド・ベーン装置133のノズルベーンの開度面積調整で行う。
9)空気タービン131の作動空気温度は、抽気時より高くする必要(低いと再生にならない)がある。
10)軸出力調整などでタービン燃焼温度が低く排ガスから十分な温度上昇が得られない場合は、開度を閉じるよう調整し抽気を止めるよう制御する。
11)本サイクルの可変ガイド・ベーン装置133の開閉制御の要点は以下の通りである。
a)再生空気温度が抽気時温度より高くなること。
b)抽気時より低くなる場合は可変ガイド・ベーン装置133のベーンを閉じで抽気を止める。
c)空気加熱器136の効率を高く且つ流動損失を小さくすること。
12)可変ガイド・ベーン装置133で調節された作動空気はタービン空気入口132から空気タービン131の回転後軸流に沿ってタービン空気出口134から圧縮機ケーシング112−5内側を介して圧縮機空気入口112−2へ流れる。
13)作動空気が圧縮機空気入口112−2へ流れるとき空気圧縮機112−1が空気を吸込むのでタービン空気出口134での作動空気は負圧状態になる。
14)本構造では空気タービン131単独でタービン空気出口134から大気放出する場合(2気圧位大気より高い)に比しタービン効率が大きく向上するメリットを有する。
エンジン負荷が変動し、特に小負荷領域などで排気ガス温度が圧縮抽気温度より、低くなると、熱交換温度が低下し、加熱上昇とは逆に冷却されるようなことがある。このような場合は、可変ガイド・ベーン装置133によりガイド・ベーンを閉じ方向に絞り、抽気量を調整する。可変ガイド・ベーン装置133のガイド・ベーンは負荷変動に直ぐ対応できるよう完全に閉じず、少し開いて、空気タービン131を常に作動状態にする。
電動発電機部150の動作を、図1に加え、さらに図2を参照しながら説明する。
1)エンジン始動は外部バッテリ電力で電動発電機回転子151を回転させ圧縮機タービン軸114−1を稼動させる。
2)エンジン始動後は電動発電機回転子151と電動発電機固定子152の間で発電し電動発電機固定子152から電力を取り出す。
3)生成電力は燃料や潤滑油ポンプ駆動電動機その他へ電力を供給する。
More Electric Engine=MEE化はエンジン構成要素の合理化へ大きく寄与する。
4)エンジン軽量化は下記3つの従来部品の撤去により実施される。
a)高圧段軸に設けた動力取出歯車
b)高圧段軸歯車から動力を取出すタワーシャフト
c)補機駆動用アクセサリー・ギヤ・ボックス
以上説明したように、本実施形態によれば、高圧段パワータービン125及び低圧段パワータービン126を出力軸121で空気タービン131と連結し、高圧段パワータービン125及び低圧段パワータービン126で排出された作動ガスの熱でコアエンジン部110から一部抽気した圧縮空気を加熱し、この作動空気で空気タービン131を回転して出力軸121を加勢する。よって、出力を増大させることの可能なタービンエンジン100を提供することができる。また、タービンエンジン100は、広範囲に負荷変動に強く且つ高い熱効率となる。
第2の実施形態のタービンエンジン200について、図4及び図5を参照しながら説明する。図4は、本実施形態に係るタービンエンジン200の全体構成を説明するための図である。図5は、再燃サイクル構造を説明するための図である。本実施形態のタービンエンジン200は、再熱サイクル構造であり、第1の実施形態の再生サイクル構成に代えて再燃サイクルを備えた点が第1の実施形態と相違するものであり、その他の構成は第1の実施形態と同様である。以下、第1の実施形態と異なる作動空気加熱部210を中心に説明する。実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。本実施形態のタービンエンジン200は、例えば、軍用ヘリコプタ、民間大型ヘリコプタのローター駆動用主機、陸海空の固定位置配位での動力源などに用いられる。
2)圧縮空気抽気口217から圧縮機圧縮途中の高圧空気が抽気され、再熱熱交換器215で再熱加熱昇温する。
3)エンジン高負荷時:
燃料添加の燃焼ガスで作動空気を加熱後、可変ガイド・ベーン装置133の開度を大きくして空気タービン131の出力を増大する。エンジン出力が大きくなり、可変ガイド・ベーン装置133の開度が小さくなる。可変ガイド・ベーン装置133の開度を小さくする理由について説明する。抽気量を抑え、燃焼空気を増やしてパワータービン部120の軸出力を増大させる。抽気量を抑えた分、燃料添加燃焼ガスで作動空気が過熱され、空気タービン部130の軸出力が増大する。
4)エンジン小負荷時:
燃料添加が無く、排ガス熱で作動空気を加熱後、空気タービン131を回す。エンジン出力が小さくなり、可変ガイド・ベーン装置133の開度が大きくなる。可変ガイド・ベーン装置133の開度を大きくする理由について説明する。前方段空気流量(軸流速度を高めて)を増やして、サージングを防止するためである。
1)タービンエンジン200の燃焼室は1次燃焼領域と2次燃焼領域に分けられる。
2)1次の空燃比は空気:燃料割合で14〜18:1、燃焼温度は1600〜2000℃とされる。
2次は60〜130:1、燃焼温度700〜1200℃。21世紀では1000〜1400℃とされる。
燃焼器出口=タービン入口温度は高温連続使用でのタービン動翼の耐熱限界値で決まる。
3)燃焼必要空気より多めに空気を吸入し、その一部の空気を使い高温部のガス生成タービン116−1、高圧段パワータービン125、低圧段パワータービン126の動翼と燃焼器本体118−1、及び燃焼器ライナー118−2を冷却し燃焼ガス排気口143の排気口をこれら空気が取り巻くようにして排気される。
4)ガス生成タービン116−1、燃焼器本体118−1、燃焼器ライナー118−2、高圧段パワータービン125、及び低圧段パワータービン126を通過してきた排気には、吸気時の約75%の酸素が残る。
5)十分酸素を残した高温排気ガスに再度燃料を投入すると高温燃焼ガスが生成可能となる。
6)再燃焼は、パイロット・バーナー211のバーナー炎で火種を形成し、このバーナー炎と排ガスと混合して行う。なお、火が消えないよう火炎保持器212で保炎し、連続燃焼させる。パイロット・バーナー211は常時点火されてもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、作動空気加熱部210を備えたことにより、負荷が変動しても、一時的に大きなパワーが必要な都度、短時間に要求パワーに対応できる。また、圧縮後の高圧側に抽気口と、可変ガイド・ベーン装置133を備えると、従来と同様の出力機に比し、負荷に応じた燃料投入調整領域が拡大し、全負荷域で燃費の低減が可能である。
第3の実施形態のタービンエンジン300について、図6及び図7を参照しながら説明する。図6は、本実施形態に係るタービンエンジン300の全体構成を説明するための図である。図7は、再燃再生サイクル構造を説明するための図である。本実施形態のタービンエンジン300は、再熱再生サイクル構造であり、第2の実施形態のタービンエンジン200に、作動媒体加熱部310、二相流ノズル部320、二相流タービン部330、作動媒体凝縮器部340、媒体ポンプ部350からなる再燃再生サイクルを備えた点が第2の実施形態と相違するものであり、その他の構成は第2の実施形態と同様である。以下、第2の実施形態と異なる点を中心に説明する。実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。本実施形態のタービンエンジン300は、例えば、高速艇、鉄道車両(発電後モータ駆動含む)、陸海空の固定位置配位での動力源などの動力源などに用いられる。
1)タービンエンジンはディーゼルに比し熱効率が低い。しかし、排熱温度は高い。
ディーゼル熱効率=40%〜50%程度であり、タービン熱効率=30%〜35%程度である。
ディーゼル排熱温度=250℃〜300℃程度であり、タービン排熱温度=500℃〜600℃程度である。
2)第2の実施形態のタービンエンジン200の再熱サイクルは、主燃焼とは別に更に燃料を投入するため排熱エネルギーから熱回収を行い、最終熱効率を向上させることが可能である。
3)タービンエンジン200の再熱サイクルで使用した燃焼ガスは作動空気を十分加熱後、大気へ放出される。そのため、作動空気昇温加熱に使用後の排熱温度は低い。
4)排熱温度が70℃〜250℃位から動力回収するには、この熱源との熱交換に低沸点の作動媒体を介在させる必要がある。
5)低沸点媒体としては例えば代替フロンであるR134a、R245fa等の利用が可能である。
6)動力回収方法は低温媒体を加熱後、二相流ノズル部320を介して熱エネルギーを運動エネルギーに変換し、二相流タービン331(衝動タービン)の羽根に吹き付け、出力軸121を加勢することで行う。
7)二相流ノズル321の上流での作動媒体は液体で、液体は二相流ノズル321を介して二相流に変換される。
8)二相流タービン331は蒸気ではなく二相流を二相流タービン331の動翼に直接吹き付け回転させ出力軸121を加勢後、作動媒体凝縮器部340にて凝縮・冷却され、媒体ポンプ部350により作動媒体加熱部310へ送られることで熱サイクルが形成される。
作動媒体加熱部310は、高圧の媒体を燃焼ガス排熱と熱交換し媒体を加熱するものである。作動媒体加熱部310は、図7に示したように、媒体加熱器311と、加熱器媒体入口312と、加熱器媒体出口313と、媒体加熱器ケーシング314と、燃焼ガス排気口315と、媒体加熱器出口/二相流ノズル入口間配管316と、を備えて構成される。媒体加熱器311の加熱器媒体入口312に二相流タービン出口/凝縮器入口間配管345より高圧の媒体が圧送され媒体加熱器ケーシング314内で燃焼ガス排熱と熱交換し媒体を加熱する。加熱器媒体出口313から媒体加熱器出口/二相流ノズル入口間配管316を介して二相流ノズル部320へ媒体が送られる。
二相流ノズル部320は、作動媒体加熱部310からの媒体から平衡均質二相流を生成するものである。二相流ノズル部320は、図7に示したように、二相流ノズル321と、ノズル媒体入口322と、ノズル媒体出口323と、を備えて構成される。媒体加熱器311を出た媒体は圧液状態のままで二相流ノズル321へ導かれ二相流ノズル321内で膨張し二相流ジェットを形成し二相流タービン331を駆動する。二相流ノズル321は十分な質量流量を確保した上で気液速度差の少ない平衡均質二相流を生成する。二相流ノズル321での二相流生成は加圧・加熱した媒体を気化させずに液体のまま管状ノズルで膨張させ一部を気化させて行う。
二相流タービン部330は、二相流タービン331と、タービン媒体入口332と、タービン媒体出口333と、二相流タービンケーシング334と、タービンケーシングシール335と、二相流ノズル出口/二相流タービン入口間配管336と、タービン遮断弁337と、タービン調整弁338と、を備えて構成される。
作動媒体凝縮器部340は、媒体凝縮器341と、凝縮器媒体入口342と、凝縮器媒体出口343と、媒体タンク344と、二相流タービン出口/凝縮器入口間配管345と、凝縮器出口/媒体タンク入口間配管346と、を備えて構成される。
媒体ポンプ部350は、媒体ポンプ351と、ポンプ媒体入口352と、ポンプ媒体出口353と、媒体タンク出口/媒体ポンプ入口間配管354と、媒体ポンプ出口/媒体加熱器入口間配管355と、ポンプ/タービン間軸受356と、ポンプ/タービン間軸受シール357と、を備えて構成される。
媒体ポンプ351が二相流タービン出口/凝縮器入口間配管345から媒体を吸い込み媒体加熱器311内で媒体の蒸発が起きないよう熱媒体の圧力を保持するよう媒体ポンプ351の回転数を監視し、タービン遮断弁337を全閉し、タービン調整弁338を全開してタービンバイパス運転を行う。
例えば媒体温度が90℃以上を起動条件としタービン遮断弁337が全閉しタービン調整弁338が全開する。
媒体の流量及び圧力の調節はタービン調整弁338の開度を調節して行う。
タービン調整弁338からタービン遮断弁337への流量切替が徐々に行われ、タービンバイパス運転モードに移行する。
出力軸121の回転(エンジン)停止と同時にタービン遮断弁337が閉じる。
1)二相流タービン331の衝動タービンは、タービン翼に吹き付けられた二相流中の液相成分が遠心力によって翼の覆面に層を作って流れる。
2)Wgの流体について、F=W/g*(C1*cosα−C2*cosδ)で羽根を周速Uで回転させる。
Fは固定角度α(15〜20°位)で取付けられ二相流の流速Cがタービン羽根に作用する力
3)二相流の液体=1、気体=圧縮機空気入口112−2の質量流量M、流速VからC=(M1*V1+M2*V2)/(M1+M2)
ただし、C2の角度δはδ=90−α°
4)二相流タービン331は出力軸121に直結であるため二相流タービン331の周速Uは低圧段パワータービン126と回転特性が同期できるよう作動流体の流速及び流量をタービン調整弁338で調整する。
タービンエンジン300の性能指標には比出力と熱効率がある。
1)比出力とはエンジンに流入する気体の単位流量当り取り出せる動力を言う。
2)比出力が大きいと同じ動力をより少ない作動流体で発生できるため小型大出力機関になる。
3)比出力を大きくするにはタービン入口燃焼ガス温度と大気温の比を大きくする。
4)作動ガスの高温化はタービン材料の融点で決まるので動翼の空冷化、耐熱コーティングなどにより材料融点を超えた温度で作動できるよう対策される。
5)熱効率とは燃料が持つ熱エネルギーから取り出せる動力の割合を言う。
6)熱効率=[取り出した動力]/[燃料が持つ熱エネルギー]で算出する。
以上説明したように、本実施形態によれば、作動空気加熱部210による再熱燃焼での空気加熱後の排ガスには、まだエネルギーが残っており、大気放出は不経済であるが、この排ガス熱は既に温度成分を吸収して残ったガスであるため、ガス温度が70〜250℃位と低い。本発明は、R134a、R245faのような低沸点熱交換媒体を利用して低温排ガス熱加熱媒体を二相流ノズル321で液相と気相に分離し、その液相分で液体タービンを回し、タービンエンジンの出力軸121を加勢してエンジン出力増大を図ることができる。
第4の実施形態のタービンエンジン400は、航空機用推進力発生原動機の特にファンによる推力を発生するターボ・ファンと呼ばれるタービンエンジン(以下、ターボ・ファン=従来図を図10に示す)である。本実施形態のタービンエンジンは、コアエンジンからの燃焼ガスで推進用ファンを駆動し、駆動後の排気ガスに再度、燃料を添加して更に設けたファン駆動タービンを回すことを特徴とするファンエンジンである。タービンエンジン400は、2組の推力発生用ファンで構成され、各組の軸が同軸上を互いに反対方向に回転する。これは、本実施形態により成し遂げられるものであり、二重反転ファンと呼ぶ。従来、航空機用推力発生装置について、2組のプロペラを同軸上でお互いに反対方向に回転させ推進力を得る装置が知られており、これは2重反転プロペラと呼ばれる。二重反転のファン推力発生によるターボ・ファンは、現在(2018年)見受けられない。
現在(2018年)、航空機推進動力装置のジェットエンジンと呼ばれるエンジンは、民間、軍事を問わず、ターボ・ファンが多用されていることは周知の通りである。ファンによる推進量と燃焼ガスによる推進量の比率はバイパス比と呼ばれる。バイパス比率が5〜10以上は高バイパス比と呼ばれ、中・大型旅客機などで多用される。また、バイパス比が1以下は低バイパス比と呼ばれ、軍用戦闘機などで多用される。最近(2018年以降)のターボ・ファンを使用した航空機は、以下のような傾向にある。
また、従来の航空用二重反転プロペラは、変速機に逆転機を内蔵して右回り左回りの各回転軸を同軸上に構成する必要があり、以下のような問題がある。
1)2組のプロペラの回転軸の中心を一致させないと、猛烈な振動が発生する。
2)猛烈な振動を受けることにより、本体耐久性が大きく低下する。変速機のギヤボックスは二重反転機構の無い装置に比し、同じ装置容積で2倍近いギヤ機構を組み込むため、機構的な必然性から航空機用では致命的な重量が増大する。
(1)直接海外移動が可能な飛行距離は2000kmから4000km位と設定する。
理由:各国首都間移動に必要な飛行距離を算出した場合を示す。
(2)移動に要する時間の大幅短縮が必要であり運航速度1200km/hと設定する。
理由:燃料搭載量は従来と同等以下とし、現行国際線速度800×1.5倍とした場合。前記(1)4000km、(2)1200km/hに対応可能なバイパス比は3〜4位が効果的と考えられる。
1)前段低圧ファン411と前段高圧段パワータービン419、前段低圧段パワータービン420は前段ファン駆動軸(中実軸)412で結合される。前段高圧段パワータービン419及び前段低圧段パワータービン420は前段ファン駆動軸412を介して前段低圧ファン411を駆動する。前段ファン駆動軸412は、後述する連結軸433の内部を同軸に貫通している。
2)前段ファン駆動軸412の前段ファン軸受414、前段ファン軸受シール415が前段ファン軸受固定ケース418を介して前段ファン固定座金416、前段ファン固定ボルト417で固定される。
3)前段低圧ファン411先端に前段ファン先端キャップ413が取り付けられる。
4)前段高圧段パワータービン419、前段低圧段パワータービン420は前段パワータービン軸受421、前段パワータービン軸受シール422が前段パワータービン軸受固定ケース424を介して前段パワータービン軸受固定ナット423で固定される。
5)前段低圧ファン411は前段高圧段パワータービン419、前段低圧段パワータービン420と前段ファン駆動軸412によって連結され、前段高圧段パワータービン419、前段低圧段パワータービン420により駆動される。前段低圧ファン411の回転方向は正回転(例えば右回転)である。
6)前段低圧段パワータービン420後端に前段パワータービンテールコーン425が取り付けられる。
1)後段低圧ファン431、後段中圧ファン432と後段パワータービン438は後段ファン駆動軸(連結軸)433で結合される。後段パワータービン438は後段ファン駆動軸433を介して後段低圧ファン431及び後段中圧ファン432を駆動する。後段ファン駆動軸433の内部には、前述の前段ファン駆動軸412が同軸に貫通している。
2)後段ファン軸受435、後段ファン軸受シール436が後段ファン軸受固定ケース437を介して後段ファン固定ナット434で固定される。
3)後段パワータービン438は後段パワータービン軸439、後段パワータービン軸受シール440が後段ファン軸受固定ケース437を介して後段パワータービン軸受固定ナット441で固定される。
4)後段低圧ファン431、後段中圧ファン432は後段パワータービン438により駆動され、回転方向は逆回転(例えば左回転)である。
前段ファン部410の前段低圧ファン411と後段ファン部430の後段低圧ファン431及び後段中圧ファン432をガイドするため、前段低圧ファン411、後段低圧ファン431及び後段中圧ファン432はファンケース450で覆われる。
1)後部ケーシング461にバイパス流混合ガイド462が配置され、前段低圧ファン411、後段低圧ファン431、後段中圧ファン432で発生した風流が排ガスとバイパス流混合ガイド462で合流する。
2)後部ケーシング461の後方に全噴流絞りダクト463が配置され、合流した作動流体は全噴流絞りダクト463で絞られ、全推力が生成される。全噴流絞りダクト463の絞りで噴流の流速を上げて、推力としてエンジン外部に取り出す。
絞りが大きいと再熱生成の燃焼ガスの圧力でコアエンジンが破損するおそれがある。このため、戦闘機のアフターバーナーでは必ず絞り量を可変化する必要がある。戦闘機のアフターバーナーの燃焼ガスは全量推力として使用するため必ず可変が必需である。
本実施形態では、アフターバーナーは戦闘機と違い燃焼ガスの全量は前段高圧段パワータービン419及び前段低圧段パワータービン420の駆動に使われる。このため、強力な推力が出せるので、再度燃料を添加しても航空機の到着時間の短縮することができ、費用対効果を高くすることができる。なお、パワータービン駆動後の排気ガスは一部推力として利用可能である。前段高圧段パワータービン419及び前段低圧段パワータービン420の出口の排気ガス流を推力に変換するには全噴流絞りダクト463の絞りで行う。
アフターバーナー非作動のときは、コアエンジンが生成する燃焼ガスによる後段低圧ファン431と後段中圧ファン432の駆動の後段パワータービン438を通過後の排ガスで、前段高圧段パワータービン419と前段低圧段パワータービン420を駆動して排気ガスとして大気へ放出される。
エンジン先端に配置した前段低圧ファン411、後段低圧ファン431及び後段中圧ファン432で生成した風流はエンジン主ケース470の内側とコアエンジン外側の通路を通り、バイパス流混合ガイド462で排ガス流と合流し、エンジン推力となり外部へ仕事する。ここで、全エンジン推力の本願の目標バイパス比は3〜4位を見込んでいる。
以上説明したように、本実施形態によれば、前段の前段低圧ファン411と後段の後段低圧ファン431及び後段中圧ファン432を同軸に配置し、各組を相互に逆方向に回転させることで、以下の利点が得られる。
1)前段低圧ファン411、後段低圧ファン431及び後段中圧ファン432の後流の偏向を正逆回転の組み合わせで相殺するのでエンジン本体にかかるカウンタートルクを相殺できる。
2)1組のファンでは流れのねじれとして損失となるエネルギーが、相殺により無くなることで推力発生効率が向上する。
<発明1>
圧縮機で圧縮された空気を燃焼器で燃焼して生成した燃焼ガスで、パワータービンを回して排出するタービンエンジンにおいて、
前記パワータービンは出力軸で空気タービンと連結されており、
前記空気タービンは、前記パワータービンからの排気によって加熱された圧縮空気によって回転し、前記出力軸を加勢することを特徴とする、タービンエンジン。
<発明2>
前記パワータービンから排出された排気ガスに燃料を添加して燃焼し、燃焼ガスを生成する作動空気加熱部を備え、
前記空気タービンは、前記作動空気加熱部で生成された燃焼ガスにより加熱された圧縮空気によって回転し、前記出力軸を加勢することを特徴とする、<発明1>のタービンエンジン。
110 ガス生成圧縮機タービン部(コアエンジン部)
112 圧縮機
112−1 空気圧縮機
112−2 圧縮機空気入口
112−3 圧縮空気抽気口
112−4 圧縮機空気出口
112−5 圧縮機ケーシング
114 圧縮機タービン
114−1 圧縮機タービン軸
114−2 圧縮機タービン軸受
114−3 圧縮機タービン軸受シール
114−4 圧縮機タービン軸受固定ナット
116 タービン
116−1 ガス生成タービン
116−2 ガス生成タービンケーシング
116−3 ガイド筒
118 燃焼器
118−1 燃焼器本体
118−2 燃焼器ライナー
118−3 燃焼器空気入口
118−4 燃焼器燃焼ガス出口
118−5 燃焼器ケーシング
118−6 燃料弁
120 パワータービン部
121 出力軸
122 出力軸受
123 出力軸受シール
124 出力軸受固定ナット
125 高圧段パワータービン
126 低圧段パワータービン
127 パワータービンケーシング
128 パワータービン燃焼ガス出口
130 空気タービン部
131 空気タービン
132 タービン空気入口
133 可変ガイド・ベーン装置
134 タービン空気出口
135 空気タービンケーシング
136 空気加熱器
137 加熱器空気入口
138 加熱器空気出口
139 加熱器ケーシング
140 パワータービン出口コーン
141 圧縮機抽気口/加熱器入口間配管
142 加熱器出口/空気タービン入口間配管
143 燃焼ガス排気口
150 電動発電機部
151 電動発電機回転子
152 電動発電機固定子
210 作動空気加熱部
211 パイロット・バーナー
212 火炎保持器
213 再熱燃焼器
214 再熱燃焼器ケーシング
215 再熱熱交換器
216 燃焼ガス排気口
217 圧縮空気抽気口
310 作動媒体加熱部
311 媒体加熱器
312 加熱器媒体入口
313 加熱器媒体出口
314 媒体加熱器ケーシング
315 燃焼ガス排気口
316 媒体加熱器出口/二相流ノズル入口間配管
320 二相流ノズル部
321 二相流ノズル
322 ノズル媒体入口
323 ノズル媒体出口
330二相流タービン部
331 二相流タービン
332 タービン媒体入口
333 タービン媒体出口
334 二相流タービンケーシング
335 タービンケーシングシール
336 二相流ノズル出口/二相流タービン入口間配管
337 タービン遮断弁
338 タービン調整弁
340 作動媒体凝縮器部
341 媒体凝縮器
342 凝縮器媒体入口
343 凝縮器媒体出口
344 媒体タンク
345 二相流タービン出口/凝縮器入口間配管
346 凝縮器出口/媒体タンク入口間配管
350 媒体ポンプ部
351 媒体ポンプ
352 ポンプ媒体入口
353 ポンプ媒体出口
354 媒体タンク出口/媒体ポンプ入口間配管
355 媒体ポンプ出口/媒体加熱器入口間配管
356 ポンプ/タービン間軸受
357 ポンプ/タービン間軸受シール
410 前段ファン部
411 前段低圧ファン
412 前段ファン駆動軸(中実軸)
413 前段ファン先端キャップ
414 前段ファン軸受
415 前段ファン軸受シール
416 前段ファン固定座金
417 前段ファン固定ボルト
418 前段ファン軸受固定ケース
419 前段高圧段パワータービン
420 前段低圧段パワータービン
421 前段パワータービン軸受
422 前段パワータービン軸受シール
423 前段パワータービン軸受固定ナット
424 前段パワータービン軸受固定ケース
425 前段パワータービンテールコーン
430 後段ファン部
431 後段低圧ファン
432 後段中圧ファン
433 後段ファン駆動軸(連結軸)
434 後段ファン固定ナット
435 後段ファン軸受
436 後段ファン軸受シール
437 後段ファン軸受固定ケース
438 後段パワータービン
439 後段パワータービン軸
440 後段パワータービン軸受シール
441 後段パワータービン軸受固定ナット
450 ファンケース
460 後部ケーシング部
461 後部ケーシング
462 バイパス流混合ガイド
463 全噴流絞りダクト
470 エンジン主ケース
Claims (12)
- 圧縮機で圧縮された空気を燃焼器で燃焼して生成した燃焼ガスで、パワータービンを回して排出するタービンエンジンにおいて、
出力を取り出す前記パワータービンは出力軸で空気タービンと連結されており、
前記空気タービンは、前記圧縮機で圧縮される圧縮途中で一部抽気した圧縮空気を前記パワータービンの排気で加熱し、高温高圧となった空気で駆動されて、前記出力軸を加勢することを特徴とする、タービンエンジン。 - 前記空気タービンの空気の排出には、前記圧縮機の吸い込み負圧が利用されることを特徴とする、請求項1に記載のタービンエンジン。
- 前記空気タービンを駆動する作動空気量と前記圧縮機に供給される燃焼用空気量との配分を、ベーン開き角度による角度面積で調整する可変ガイド・ベーン装置を備えていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のタービンエンジン。
- 前記圧縮機を支持する圧縮機タービン軸と、前記圧縮機を駆動するガス生成タービンを支持するガイド筒との間に電動発電機部が設置されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のタービンエンジン。
- 前記パワータービンで排出された排気ガスの排熱の回収により、前記空気タービンの入り口温度を昇温することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のタービンエンジン。
- 前記パワータービンから排出された排気ガスに燃料を添加して燃焼し、燃焼ガスを生成する前記燃焼器と空気タービンの作動空気を加熱する作動空気加熱部を備え、
前記空気タービンは、前記作動空気加熱部で加熱された圧縮空気で回転し、前記出力軸を加勢することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のタービンエンジン。 - 前記作動空気加熱部からの燃焼ガスによって前記圧縮機で圧縮された空気を加熱し、前記空気タービンに供給することを特徴とする、請求項6に記載のタービンエンジン。
- 前記パワータービンから排出された排気ガスは、前記作動空気加熱部が備える再熱燃焼器の入口に供給されることを特徴とする、請求項6又は7に記載のタービンエンジン。
- 前記出力軸に連結される二相流タービンと、
前記作動空気加熱部からの燃焼ガスで媒体を加熱し、加熱された媒体を液相と気相に分離する二相流ノズルと、
を備え、
前記液相分で前記二相流タービンを回転させて、前記出力軸を加勢することを特徴とする、請求項6〜8のいずれかに記載のタービンエンジン。 - 前記空気タービンの出口と前記圧縮機の吸い込み口の間に配置され、前記液相と前記気相を凝縮する凝縮器を備え、
前記凝縮器は、通過する空気によって冷却されることを特徴とする、請求項9に記載のタービンエンジン。 - 前記圧縮機を駆動するガス生成タービンと前記圧縮機を連結する圧縮機タービン軸と、前記圧縮機タービン軸を支持するガイド筒と、二重反転機構とをさらに備え、
前記ガイド筒は、前記圧縮機、前記燃焼器を備えたコアエンジン部と、前記二重反転機構とを隔離し、
前記二重反転機構は、コアエンジン部で生成された燃焼ガスが供給される後段パワータービンと前記後段パワータービンが駆動する後段ファンとを連結する連結軸が中空軸であり、前記連結軸の内部に前記後段パワータービンからの作動ガスが供給される前段パワータービンと前記前段パワータービンが駆動する前段ファンとを連結する中実軸が同軸に貫通しており、前記後段パワータービンと前段パワータービンの回転方向を相互に逆方向に回転させることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のタービンエンジン。 - 前記後段ファンの出口の空気流は下流に行くにしたがって先細りとなった絞りダクトにより推力として取り出されることと、
アフターバーナーで生成した燃焼ガスの全量が前記前段ファンを駆動する前記前段パワータービンで使われ、前記前段パワータービンの出口の排気ガスは下流に行くにしたがって先細りとなった絞りダクトにより推力として取り出されることと、を特徴とする、請求項11に記載のタービンエンジン。
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