JP6527112B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関し、特に、変動表示の表示結果が特定表示結果となったときに遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機に関する。
この種の遊技機として一般的に知られているものとしては、変動表示(以下、可変表示ともいう)の表示結果が特定表示結果(大当り表示結果)となったときに遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態)に制御可能なものがあった。
このような遊技機においては、変動表示の開始時に保留表示が、実行される当該変動表示に対応した特定表示へと表示態様を変更するものがあった(特許文献1)。
特開2010−51442号公報
前述した特許文献1では、実行される当該変動表示に対して演出が行なわれるのみであったので、演出効果を十分に高めることができなかった。
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、演出効果を高め、遊技の興趣を向上することのできる遊技機を提供することである。
(1) 変動表示(可変表示等)の表示結果が特定表示結果(大当り表示結果等)となったときに遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態等)に制御可能な遊技機(パチンコ遊技機1等)であって、
未だ開始されていない変動表示について保留情報を記憶する保留記憶手段(図8の第1,第2保留記憶バッファ等)と、
前記保留記憶手段に記憶された保留情報に対応する保留表示を表示する保留表示手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、演出表示装置9における合算保留記憶表示部18c等)と、
前記保留表示に基づく変動表示の実行開始に伴い、前記保留表示に関連する特定表示(アクティブ保留AH等)を表示する特定表示手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、演出表示装置9におけるアクティブ保留AH等)とを備え、
前記保留表示手段は、前記保留記憶手段に一の保留情報と当該一の保留情報とは異なる他の保留情報(ターゲットの保留情報等)とが記憶される場合に、前記一の保留情報に対応する保留表示(ターゲット保留TH以外の保留表示等)を、前記他の保留情報に対応する未だ開始されていない変動表示(ターゲット保留THで示されているターゲットの変動表示等)が前記特定表示結果となるか否かを示唆する特定保留態様で表示可能(図20に示すように、ターゲット保留TH以外の保留表示を「変」で表示する、図16(f)等)であり、
前記特定表示手段は、
保留情報に対応する未だ開始されていない変動表示(ターゲットの変動表示等)が前記特定表示結果となるか否かを示唆する複数種類の第1態様のうち、いずれかの前記第1態様(図20に示すようにアクティブ保留AHを「変」で表示する、図16(c)等)と、実行中の変動表示が前記特定表示結果となるか否かを示唆する第2態様(図20に示すように、アクティブ保留AHを青色や赤色で表示する、図16(b)等)とで特定表示を表示可能であり、
前記第1態様による示唆の対象となった変動表示が開始される前に実行される複数回の変動表示に亘って、前記第1態様からなる特定表示を表示可能であり、
前記第1態様は、変動表示の実行中に段階的に変化可能であり、
前記第1態様の種類が、第1の種類のときと第2の種類のときとで、保留情報に対応する未だ開始されていない変動表示が前記特定表示結果となる割合が異なる。
このような構成によれば、保留表示を特定保留態様で表示可能であり、特定表示を第1態様と第2態様とで表示可能であるので、複数の表示態様により演出効果を高め、遊技の興趣を向上することができる。
(2) 前記(1)の遊技機において、
前記特定表示手段は、保留情報に対応する未だ開始されていない変動表示が実行される前の複数回の変動表示中に前記第1態様により特定表示を表示する(図20に示すように、ターゲットの変動表示が開始される前の複数回の変動表示中にアクティブ保留AHを「変」で表示する、図16(c)〜(e)等)ことで、保留情報に対応する未だ開始されていない変動表示が前記特定表示結果となるか否かを示唆する。
このような構成によれば、複数回第1態様で特定表示が行なわれることにより、未だ開始されていない変動表示に対しての期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上することができる。
(3) 前記(1)または前記(2)の遊技機において、
前記保留表示手段は、保留情報に対応する保留表示を、当該保留情報に対応する変動表示中に前記第1態様で特定表示が表示されるか否かを示唆する第1示唆保留態様で表示可能である(図20に示すように、アクティブ保留AHが「変」となることを示唆する「変?」で保留表示を行なう、図16(i)等)。
このような構成によれば、第1態様で特定表示が表示されることへの期待感を高め、遊技の興趣を向上することができる。
(4) 前記(1)から前記(3)のいずれかの遊技機において、
前記特定表示手段は、複数種類の前記第1態様のうち、いずれかの前記第1態様を表示可能であり(演出制御用マイクロコンピュータ100は、図20に示すように「変(○)」または「変(◎)」でアクティブ保留AHを表示することが可能等)、
前記第1態様の種類が、第1の種類(「変(○)」等)のときと第2の種類(「変(◎)」等)のときとで、保留情報に対応する未だ開始されていない変動表示(ターゲットの変動表示等)が前記特定表示結果となる割合が異なる(図19、図20に示すように、「変(○)」よりも「変(◎)」でアクティブ保留AHが表示されるときの方が、ターゲットの保留表示が大当り期待度の高い赤色となる割合が高い(「変(○)」では、赤色にはならない)等)。
このような構成によれば、第1態様の種類が第1の種類のときと第2の種類のときとで未だ開始されていない変動表示が特定表示結果となる割合が異なるので、第1態様の種類に注目させることができ、演出効果を高め、遊技の興趣を向上することができる。
(5) 前記(1)から前記(4)のいずれかの遊技機において、
前記特定表示手段は、変動表示の実行中に前記第2態様から前記第1態様に特定表示を変化可能である(演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動表示の実行中に、青色で表示されていたアクティブ保留AHを「変(○)」に変化させる等)。
このような構成によれば、変動表示の実行中に第2態様から第1態様に特定表示を変化させることで特定表示による演出効果を高め、遊技の興趣を向上することができる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 当り種別表を示す図である。 主基板(遊技制御基板)における回路構成の一例を示すブロック図である。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 変動パターンを決定するために用いる変動パターンテーブルを表形式で示す図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 遊技制御用マイクロコンピュータにおける保留記憶バッファの構成例を示す説明図である。 タイマ割込処理を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 入賞時演出処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 演出表示装置における演出の表示例を示す表示画面図である。 演出制御用データ保持エリアの構成例、始動入賞時受信コマンドバッファデータと演出用バッファとの内容を示す図である。 始動入賞時受信コマンドバッファデータと演出用バッファとのシフトデータ内の構成例を示す図である。 ターゲット保留最終態様決定テーブルと非リーチはずれ保留態様決定テーブルとを表形式で示す図である。 保留数2用変化パターン決定テーブル、保留数3以上赤用変化パターン決定テーブル、および、保留数3以上青用変化パターン決定テーブルを表形式で示す図である。 先読み予告処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 変化演出設定処理を示すフローチャートである。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2は当り種別表である。
パチンコ遊技機1は、遊技媒体としての遊技球を遊技領域7に打込んで遊技が行なわれる遊技機であり、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。パチンコ遊技機1では、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に打込んで遊技が行なわれる。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球(遊技媒体)を貯留する余剰球受皿4、および、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5等が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打込まれた遊技球(遊技媒体)が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、たとえば下皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえば下皿の中央部分)等に、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒する操作が可能なスティックコントローラ122が取付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(たとえば左手等)で把持した状態において、所定の操作指(たとえば人差し指等)で押引操作すること等により所定の指示操作が可能なトリガボタン125(図3参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン125に対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサ121(図3参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図3参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図3参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、たとえば上皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえばスティックコントローラ122の上方)等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図3参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、たとえば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
なお、遊技者が操作可能な操作手段として、スティックコントローラを設けた例を示したが、これに限らず、操作手段としては、単なるプッシュボタン、レバースイッチ、および、ジョグダイヤル等のその他の操作手段を設けてもよい。
遊技領域7の中央付近には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄を変動表示(可変表示ともいう)可能な変動表示部としての演出表示装置9が設けられている。遊技領域7における演出表示装置9の右側方には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8aと、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器8bとが設けられている。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、数字および文字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で構成されている。演出表示装置9は、液晶表示装置(LCD)で構成されており、表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示を行なう演出図柄表示領域が設けられる。演出図柄表示領域には、たとえば左,中,右の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示エリアが形成される。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、主基板(遊技制御基板)に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置9で演出表示が実行され、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴なって演出表示装置9で演出表示が実行されるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
第1特別図柄表示器8aに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、または、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときには、演出表示装置9においても、特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄の組合せ)が導出表示される。このように変動表示の表示結果として特定表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値(有利価値)が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(たとえば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(たとえば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組合せ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動表示したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これら状態をリーチ状態という。)で行なわれる演出をリーチ演出という。
ここで、リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動表示が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動表示している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動表示領域が変動表示中である状態をいう。この実施形態において、リーチ状態は、たとえば、左,右の図柄表示エリアで同じ図柄が停止し、中の図柄表示エリアで図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左,右の図柄表示エリアで停止された図柄は、リーチ形成図柄、または、リーチ図柄と呼ばれる。
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置9の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別のリーチをスーパーリーチという。
演出表示装置9の右方には、各々を識別可能な識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示部)8aが設けられている。第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字等の特別図柄を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、各々を識別可能な識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字等の特別図柄を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(変動表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(たとえば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、変動表示の開始条件(たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲート等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。したがって、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の変動表示を行なう。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数(合算保留記憶数)を表示する保留記憶表示部(合算保留記憶表示部)が設けられる。これにより、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18a、および、演出表示装置9のそれぞれにおいて、保留記憶数を示すための発光表示および画像表示は、保留表示、または、保留記憶表示と呼ばれる。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置20が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。これにより、繰返し継続制御は、ラウンド制御とも呼ばれる。本実施の形態では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。
演出表示装置9の左方には、各々を識別可能な普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。また、小型の表示器は、たとえば方形状に形成されている。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。たとえば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ遊技者にとって不利な閉状態から遊技者にとって有利な開状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示せず)。
図2の当り種別表においては、大当りにおける当りの種別ごとに、大当り遊技状態の終了後の大当り確率、大当り遊技状態の終了後のベース、大当り遊技状態終了後の変動表示時間、大当りにおける開放回数(ラウンド数)、および、各ラウンドの開放時間が示されている。
具体的に、大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(たとえば29秒間)が経過したこと、または、所定個数(たとえば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる15ラウンド(最終ラウンド)に達するまで繰返される。
「大当り」のうち、大当り遊技状態に制御された後、特別遊技状態として、通常状態(確変状態でない通常の遊技状態)に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(確率変動状態の略語であり、高確率状態ともいう)に移行する大当りの種類(種別)は、「確変大当り」と呼ばれる。また、本実施の形態では、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が非時短状態よりも短縮される時短状態に制御される場合がある。なお、特別遊技状態としては、確変状態とは独立して時短状態に制御される場合があるようにしてもよい。
このように、時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動表示時間が短縮されるので、時短状態となったときには、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。
なお、「大当り」のうち、15ラウンドの大当り遊技状態に制御された後、確変状態に移行しない大当りの種類(種別)は、「通常大当り」と呼ばれる。
また、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、可変入賞球装置15が開状態になる頻度を高くすることにより可変入賞球装置15に遊技球が進入する頻度を高くして可変入賞球装置15への入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する電チューサポート制御状態に制御される場合がある。
ここで、電チューサポート制御について説明する。電チューサポート制御としては、普通図柄の変動表示時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御(普通図柄短縮制御)、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率を高める制御(普通図柄確変制御)、可変入賞球装置15の開放時間を長くする制御(開放時間延長制御)、および、可変入賞球装置15の開放回数を増加させる制御(開放回数増加制御)が行なわれる。このような制御が行なわれると、当該制御が行なわれていないときと比べて、可変入賞球装置15が開状態となっている時間比率が高くなるので、第2始動入賞口14への入賞頻度が高まり、遊技球が始動入賞しやすくなる(特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における変動表示の実行条件が成立しやすくなる)。また、このような制御によって第2始動入賞口14への入賞頻度が高まることにより、第2始動条件の成立頻度および/または第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高まる遊技状態となる。
このような電チューサポート制御により第2始動入賞口14への入賞頻度が高められた状態(高頻度状態)は、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である「ベース」が、当該制御が行なわれないときと比べて、高い状態であるので、「高ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御が行なわれないときは、「低ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御は、可変入賞球装置15、すなわち、電動チューリップにより入賞をサポートすることにより可変入賞球装置15への入賞を容易化する制御であり、「電チューサポート制御」と呼ばれる。
この実施の形態においては、大当り確率の状態を示す用語として、「高確率状態(確変状態)」と、「低確率状態(非確変状態)」とを用い、ベースの状態の組合せを示す用語として、「高ベース状態(電チューサポート制御状態)」と、「低ベース状態(非電チューサポート制御状態)」とを用いる。
また、この実施の形態においては、大当り確率の状態およびベースの状態の組合せを示す用語として、「低確低ベース状態」、「低確高ベース状態」、および、「高確高ベース状態」を用いる。「低確低ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が低ベース状態であることを示す状態である。「低確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。「高確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が高確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。
図2に示すように、15ラウンドの大当りとしては、通常大当りと、確変大当りとの複数種類の大当りが設けられている。
通常大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、非確変状態、時短状態、および、電チューサポート制御状態(低確高ベース状態)に制御される大当りである。確変大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、確変状態、時短状態、および、電チューサポート制御状態(高確高ベース状態)に移行する制御が行なわれる大当りである。確変大当りにおいては、確変状態、時短状態、および、電チューサポート制御状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。このように時短状態が継続する変動表示の回数は、時短回数とも呼ばれる。
また、通常大当りにおいては、時短状態、および、電チューサポート制御状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。なお、通常大当りは、非確変状態、非時短状態、および、非電チューサポート制御状態(低確低ベース状態)に制御される大当りとなるように制御するものであってもよい。
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54およびRAM55が内蔵された1チップマイクロコンピュータである。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう。
演出制御基板80は、演出制御用マイクロコンピュータ100、ROM102、RAM103、VDP109、および、I/Oポート部105等を搭載している。ROM102は、表示制御等の演出制御用のプログラムおよびデータ等を記憶する。RAM103は、ワークメモリとして使用される。ROM102およびRAM103は、演出制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されてもよい。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行なう。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、主基板31から演出制御基板80の方向への一方向にのみ信号を通過させる中継基板77を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出表示装置9の変動表示制御を行なう他、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行なうとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行なう等、各種の演出制御を行なう。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン125に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ121から、I/Oポート部105の入力ポートを介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、I/Oポート部105の入力ポートを介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、I/Oポート部105の入力ポートを介して入力する。また、演出制御用CPU101は、I/Oポート部105の出力ポートを介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
図4は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダムR:大当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダムRは、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である65535まで加算更新された後再度0から加算更新される。(2)ランダム1(MR1):大当りの種類(種別、通常大当り、および、確変大当りのいずれかの種別)および大当り図柄を決定する(大当り種別判定用、大当り図柄決定用)。(3)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)。(4)ランダム3(MR3):変動パターン(変動表示時間)を決定する(変動パターン判定用)。(5)ランダム4(MR4):普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)。(6)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)。
この実施の形態では、特定遊技状態である大当りとして、通常大当り、および、確変大当りという複数の種別が含まれている。したがって、大当りとする決定がされたときには、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当りの種別が、これらいずれかの大当り種別に決定される。さらに、大当りの種別が決定されるときに、同時に大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当り図柄も決定される。したがって、ランダム1は、大当り図柄決定用乱数でもある。
また、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴にしたがってグループ化したものである。変動パターン種別には、1または複数の変動パターンが属している。
この実施の形態では、通常大当り、および、確変大当りである場合には、変動パターンが、ノーマルリーチを伴うノーマルリーチ変動パターン種別と、スーパーリーチを伴うスーパーリーチ変動パターン種別とに種別分けされている。このような変動パターン種別は、予め定められた割合で選択される。また、はずれである場合には、リーチを伴わない変動パターン種別である通常変動パターン種別と、ノーマルリーチ変動パターン種別と、スーパーリーチ変動パターン種別とに種別分けされている。
このような変動パターン種別は、表示結果がはずれとなる場合に、時短状態であるときと、時短状態でないときとで、変動パターン種別の選択割合が異なる(時短状態では、時短状態でないときと比べて、通常変動パターン種別のような変動表示時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高く設定されている)ように設定されていることにより、時短状態であるときには、時短状態でないときと比べて、変動表示時間が短縮される。
なお、このような変動パターン種別は、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときと、所定数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されることにより、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定数以上であるときには、各特別図柄の保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、変動表示時間が短縮される保留数短縮制御を実行するようにしてもよい。たとえば、保留数短縮制御状態では、保留数短縮制御状態でないときと比べて、通常変動パターン種別のような変動表示時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高くなるように設定されることで、保留数短縮制御状態でないときと比べて、変動表示時間の平均時間が短くなるようにしてもよい。また、保留数短縮制御では、保留数短縮制御状態でないときと比べて、同じ変動パターン種別が選択される場合でも、その変動パターン種別の変動表示時間自体を短くしてもよい。
また、変動パターンは、変動パターン種別を決定してから変動パターンを決定する2段階の決定方法ではなく、1回の乱数抽選により変動パターンが決定される1段階の決定方法としてもよい。
図5は、大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図5(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態、すなわち非確変状態)において用いられる通常時(非確変時)大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。
通常時大当り判定テーブルには、図5(A)の左欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定され、確変時大当り判定テーブルには、図5(A)の右欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定されている。確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値は、通常時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値と共通の大当り判定値(通常時大当り判定値または第1大当り判定値という)に、確変時固有の大当り判定値が加えられたことにより、確変時大当り判定テーブルよりも多い個数(10倍の個数)の大当り判定値(確変時大当り判定値または第2大当り判定値という)が設定されている。これにより、確変状態には、通常状態よりも高い確率で大当りとする判定がなされる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値と比較するのであるが、大当り判定用乱数値が図5(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(通常大当り、または、確変大当り)にすることに決定する。なお、図5(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。
図5(B),(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図5(B)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことに基づく保留記憶(第1保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第1特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第1特別図柄大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)である。図5(C)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことに基づく保留記憶(第2保留記憶ともいう)を用いて大当り種別を決定する場合(第2特別図柄の変動表示が行なわれるとき)に用いる第2特別図柄大当り種別判定テーブルである。
図5(B)、および、図5(C)特別図柄大当り種別判定テーブルのそれぞれは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)に基づいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」のうちのいずれかに決定するとともに、大当り図柄を決定するために参照される。
図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。
また、図5(B),(C)に示すように、大当り種別判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄を決定する判定値(大当り図柄判定値)としても用いられる。「通常大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「3」に対応した判定値としても設定されている。「確変大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「7」に対応した判定値としても設定されている。
このような大当り種別判定テーブルを用いて、CPU56は、大当り種別として、ランダム1の値が一致した大当り種別判定値に対応する種別を決定するとともに、大当り図柄として、ランダム1の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種別と、大当り種別に対応する大当り図柄とが同時に決定される。
なお、図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルと図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルとは、確変大当りに決定される割合が同じである。このような場合には、第1特別図柄と第2特別図柄とで大当り種別判定テーブルを分けなくてもよい。また、大当り種別の割振りを異ならせてもよい。たとえば、図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合を高くしてもよい。そうすることにより、第2特別図柄の変動表示の方が、第1特別図柄の変動表示よりも、確変大当りとなる割合を高くすることができる。また、第1特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、第2特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、確変大当りに決定される割合が高くなるようにしてもよい。
次に、図6を用いて、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、特別図柄および演出図柄の変動パターンを選択決定するために用いる変動パターンテーブルについて説明する。図6は、変動パターンを決定するために用いる変動パターンテーブルを表形式で示す図である。
図6に示す判定テーブルは、ランダム2と変動パターン種別との関係を示す変動パターン種別判定テーブルと、各変動パターン種別についてランダム3と各種別に属する変動パターンとの関係を示す変動パターン判定テーブルとを含む。
図6の各テーブルでの「変動パターン種別」または「変動パターン」の欄において、「通常」または「通常変動」は、リーチとならない通常変動パターンを示している。
また、図6の各テーブルでの「ノーマルリーチ」は、リーチ状態となったときに特に派手な演出を実行しないノーマルリーチの変動パターンを示している。「スーパーリーチ」は、リーチ状態となったときに特別な演出画像を表示するリーチ演出を行なう変動パターンを示している。
また、前述したように、「スーパーリーチ」は、「ノーマルリーチ」と比べて大当りとなるときに選択される割合が高く、大当りとなる信頼度が高い変動パターンである。さらに、「スーパーリーチ」は、「ノーマルリーチ」と比べて変動時間が長い(たとえば、ノーマルリーチ10秒、スーパーリーチ30秒)変動パターンである。なお、ノーマルリーチのA,Bの符号、および、スーパーリーチのA,Bの符号はリーチ演出の種類を示しており、ノーマルリーチA<ノーマルリーチB<スーパーリーチA<スーパーリーチBとなるような関係で大当り期待度が高いことを示している。
なお、“期待度”とは、大当りに対する期待度、確変に対する期待度等を含む概念である。具体的には、大当りに対する期待度(信頼度ともいう)とは、各リーチ変動パターンが選択された場合に大当りとなる期待度(大当りとなる割合)であり、たとえば、リーチ変動が100回行なわれた場合に60回大当りとなるのであれば、大当りに対する期待度が60%(大当りが出現する出現率(確率)が60%)となる。また、確変に対する期待度とは、確変状態に移行する期待度(確変となる割合)のことをいう。
「はずれ」は、変動表示の最終的な表示結果が「はずれ」の表示結果となる変動パターンである。「通常大当り」は、変動表示の最終的な表示結果が「通常大当り」の表示結果となる変動パターンである。「確変大当り」は、変動表示の最終的な表示結果が「確変大当り」の表示結果となる変動パターンである。
これらの情報に基づいて、たとえば、「変動パターン」の欄に示された「スーパーリーチA はずれ (30秒)」という変動パターンは、「はずれ表示結果となる変動時間が30秒のスーパーリーチAの変動パターン」であることが示される。
図6のテーブルで「ランダム2範囲」および「変動パターン種別」という記載がされた欄は、「ランダム2範囲」と「変動パターン種別」との関係を示す変動パターン種別判定テーブル部としての機能を示す欄である。たとえば、図6(a)を例にとれば、「通常」、「ノーマルリーチ」、「スーパーリーチ」というような複数の変動パターン種別のそれぞれに、ランダム2(1〜251)のすべての値が複数の数値範囲に分けて割振られている。たとえば、図6(a)を例にとれば、所定のタイミングで抽出したランダム2の値が1〜251の乱数値のうち、140〜229に割振られた判定値のいずれかの数値と合致すると、変動パターン種別として「ノーマルリーチ」とすることが決定される。
また、図6のテーブルで「ランダム3範囲」および「変動パターン」という記載がされた欄は、「ランダム3範囲」と「変動パターン」との関係を示す変動パターン判定テーブル部としての機能を示す欄である。変動パターン種別判定テーブルの各種別に対応して示されている変動パターンが、各種別に属する変動パターンである。たとえば、図6(a)を例にとれば、「ノーマルリーチ」の種別に属する変動パターンは、「ノーマルリーチA
はずれ」および「ノーマルリーチB はずれ」である。
各変動パターン種別に対応する複数の変動パターンのそれぞれに、ランダム3(1〜220)のすべての値が、複数の数値範囲に分けて割振られている。たとえば、図6(a)を例にとれば、「ノーマルリーチ」の変動パターン種別とすることが決定されたときに、所定のタイミングで抽出したランダム3が1〜220の乱数値のうち、1〜140に割振られた判定値のいずれかの数値と合致すると、変動パターンとして、「ノーマルリーチA
はずれ (10秒)」の変動パターンとすることが決定される。
第1特別図柄または第2特別図柄について変動表示結果がはずれとなるときには、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。非時短状態において、変動表示結果がはずれとなるときには、図6(a)の通常状態はずれ時判定テーブルを選択する。一方、時短状態において、変動表示結果がはずれとなるときには、図6(b)の時短状態はずれ時判定テーブルを選択する。なお、図6(a),図6(b)の判定テーブルを用いることで、保留数に関わらず、通常状態はずれ時、時短状態はずれ時でのリーチ割合を一定にしている。
また、時短状態であるか否かにかかわらず第1特別図柄または第2特別図柄について変動表示結果が大当りとなるときには、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。変動表示結果が通常大当りとなるときには、図6(c)の通常大当り時判定テーブルを選択する。時短状態であるか否かにかかわらず変動表示結果が確変大当りとなるときには、図6(d)の確変大当り時判定テーブルを選択する。
図6(b)の時短状態はずれ時判定テーブルでは、図6(a)の通常状態はずれ時判定テーブルと比べて、リーチ変動(ノーマルリーチ変動およびスーパーリーチ変動を含む)よりも変動時間が短い通常変動(非リーチはずれ変動(リーチとならずにはずれ表示結果となる変動))に決定される割合が高く、通常変動よりも変動時間が長いリーチ変動に決定される割合が低くなるように、データが設定されている。さらに、通常変動の変動パターンとして、図6(b)の時短状態はずれ時判定テーブルでは、図6(a)の通常状態はずれ時判定テーブルと比べて、変動時間が短い変動パターンが設定されている。
これにより、非時短状態(通常状態)のときと比べて、時短状態のときの方が、変動時間が短い変動パターンが選択される割合が高いので、時短状態のときの方が、非時短状態のときよりも平均的に短い変動時間で変動表示が行なわれることとなる。このように判定テーブルを選択することにより時短状態を実現することができる。また、通常変動を非時短状態よりも時短状態のときの方が変動時間が短くなるように設定することで、時短状態中の保留消化を短縮することができる。
また、はずれとなるときに選択される図6(a)および図6(b)の判定テーブルでは、リーチの種別の選択割合がノーマルリーチ>スーパーリーチとなるような高低関係で選択されるようにデータが設定されている。一方、大当りとなるときに選択される図6(c)および図6(d)の判定テーブルでは、リーチの種別の選択割合がノーマルリーチ<スーパーリーチというような割合の高低関係で選択されるようにデータが設定されている。これにより、大当りとなるときには、はずれとなるときと比べて、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれる割合(リーチが選択されるときにおけるスーパーリーチのリーチ演出が占める割合)が高くなるので、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれることにより、遊技者の期待感を高めることができる。
また、大当りのうち確変大当りとなるときに選択される図6(d)の判定テーブルでは、大当りのうち通常大当りとなるときに選択される図6(c)の判定テーブルと比べて、ノーマルリーチに対してスーパーリーチ演出の種別が選択される割合が高くなるようにデータが設定されている。これにより、確変大当りとなるときには、通常大当りとなるときと比べて、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれる割合(リーチが選択されるときにおけるスーパーリーチのリーチ演出が占める割合)が高くなるので、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれることにより、遊技者の確変大当りへの期待感を高めることができる。
なお、このような変動パターンは、変動表示をする第1特別図柄および第2特別図柄の合算保留記憶数(合計値)が所定数以上であるとき(たとえば、合算保留記憶数が3以上)と、所定数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されることにより、合算保留記憶数が所定数以上であるときには、合算保留記憶数が所定数未満であるときと比べて、変動時間が短縮される保留数短縮制御を実行するようにしてもよい。ただし、保留数短縮制御が実行される条件下でも(たとえば、合算保留記憶数が3以上)リーチ(ノーマルリーチ、スーパーリーチ含む)の割合を一定にすることで、リーチに対する期待感が保たれる。また、リーチの中でもスーパーリーチBのみ変動時間が短縮されないようにして、保留数時短制御を実行するようにしてもよい。さらに、保留数時短制御は変動時間が短い通常変動が高い割合で選択されるようにすることで実行可能としてもよく、各変動パターン自体の変動時間を短くすることで実行可能としてもよいし、その組合せでもよい。
図7は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。遊技制御用マイクロコンピュータ560においては、図7に示すように、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100へ送信する。
図7のうち、主なコマンドを説明する。コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置9において変動表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示すような使用され得る変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。したがって、演出制御用CPU101は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C03(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別を示す表示結果指定コマンドである。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動表示を開始することを示す第1図柄変動指定コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動表示を開始することを示す第2図柄変動指定コマンドである。コマンド8F00(H)は、第1,第2特別図柄の変動を終了することを指定するコマンド(図柄確定指定コマンド)である。
コマンドA001〜A002(H)は、大当りの種別(通常大当り、または、確変大当り)ごとに大当り遊技状態の開始を指定する大当り開始指定コマンドである。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す大入賞口開放中指定コマンドである。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放後(閉鎖)を示す大入賞口開放後指定コマンドである。
コマンドA301〜A302(H)は、大当りの種別(通常大当り、または、確変大当り)ごとに大当り遊技状態の終了を指定する大当り終了指定コマンドである。
コマンドA401(H)は、第1始動入賞があったことを指定する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドA402(H)は、第2始動入賞があったことを指定する第2始動入賞指定コマンドである。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態(低確率状態)であることを指定する通常状態指定コマンドである。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(高ベース状態)であることを指定する時短状態指定コマンドである。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態(高確率状態)であることを指定する確変状態指定コマンドである。
コマンドC0XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数(合算保留記憶数)を指定する合算保留記憶数指定コマンドである。コマンドC0XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC100(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、保留記憶数を指定するコマンドとして、合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信する場合を示しているが、第1保留記憶と第2保留記憶とのうち増加した方の保留記憶数を指定するコマンドを送信するように構成してもよい。具体的には、第1保留記憶が増加した場合に第1保留記憶数を指定する第1保留記憶数指定コマンドを送信し、第2保留記憶が増加した場合に第2保留記憶数を指定する第2保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
コマンドC2XX(H)およびコマンドC3XX(H)は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞時における大当り判定、大当り種別判定、変動パターン種別判定等の入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンドC2XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、および、大当りの種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC3XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動種別コマンドである。
この実施の形態では、後述する入賞時演出処理(図12参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、始動入賞時に、大当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りとなることを指定する値、および、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう。また、変動種別コマンドのEXTデータに変動パターン種別の判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、表示結果が大当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動種別コマンドに基づいて、変動パターン種別を認識できる。
図8は、遊技制御用マイクロコンピュータ560における保留記憶バッファの構成例を示す説明図である。
図8(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。保留特定領域は、RAM55に形成(RAM55内の領域である)され、図8(A)に示すように、合算保留記憶数を計数する合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。図8(A)には、合計保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。
図8(A)に示すように、保留特定領域には、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞に基づいて入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。したがって、保留特定領域には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を特定可能なデータが記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
図8(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する保存領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図8(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数である大当り判定用乱数(ランダムR)、および、ソフトウェア乱数である大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。
第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞に基づいて、CPU56は、乱数回路503およびソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタからこのような乱数値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。具体的に、第1始動入賞口13への入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第1保留記憶バッファに保存される。また、第2始動入賞口14への入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第2保留記憶バッファに保存される。
このように第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに前述のような始動入賞に関する情報が記憶されることを「保留記憶される」と示す場合がある。なお、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)は、始動入賞時において抽出して保存領域に予め格納しておくのではなく、後述する変動パターン設定処理(特別図柄の変動開始時)に抽出するようにしてもよい。
このように保留特定領域および保存領域に記憶されたデータは、変動表示開始時に読出されて変動表示のために用いられる。なお、保留特定領域および保存領域に記憶されたデータを始動入賞時に読出して、可変表示結果が「大当り」となる可能性などが予告される対象となる可変表示を開始するより前に、特別図柄の変動表示の保留情報などに基づいて実行可能となる先読み予告演出に用いてもよい。
第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞があったときには、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、合算保留記憶数指定コマンド等のコマンドが主基板31から演出制御基板80へと送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100のRAM103に設けられた始動入賞時受信コマンドバッファには、受信した図柄指定コマンド、変動種別コマンド、合算保留記憶数指定コマンド等の各種コマンドを対応付けて格納できるように、受信したコマンドを特定可能なデータを記憶する記憶領域が確保されている。
この実施の形態において、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示に対応して行なわれる演出図柄の演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、演出図柄の変動表示動作、リーチ演出等における演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出動作というような、様々な演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。また、予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。パチンコ遊技機1においては、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の遊技制御が実行可能となる。
メイン処理においては、たとえば、必要な初期設定処理、通常時の初期化処理、通常時以外の遊技状態復旧処理、乱数回路設定処理(乱数回路503を初期設定)、表示用乱数更新処理(変動パターンの種別決定、変動パターン決定等の各種乱数の更新処理)、および、初期値用乱数更新処理(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタのカウント値の初期値の更新処理)等が実行される。
図9は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込が発生すると、CPU56は、図9に示すステップS(以下、単に「S」と示す)20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S20)。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう表示制御処理を実行する(S22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、S32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数および大当り種別判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行なう(判定用乱数更新処理:S23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:S24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行なう(S26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行なう(S27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行なう(演出制御コマンド制御処理:S28)。さらに、CPU56は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行なう(S29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(S30)。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(S31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行なうための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行なう(S32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行なうための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行なう(S33)。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(S34)、処理を終了する。以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は所定時間毎に起動されることになる。
図10は、特別図柄プロセス処理(S26)を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理においては、始動口スイッチ通過処理を実行する(S312)。そして、内部状態に応じて、S300〜S307のうちのいずれかの処理を行なう。
S300〜S307の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(S300)は、変動表示の表示結果を大当りとするか否かの決定、および、大当りとする場合の大当り種別の決定等を行なう処理である。変動パターン設定処理(S301)は、変動パターンの決定および変動表示時間タイマの計時開始等の制御を行なう処理である。
表示結果指定コマンド送信処理(S302)は、演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行なう処理である。特別図柄変動中処理(S303)は、変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動表示時間が経過すると、特別図柄停止処理にプロセスを進める処理である。特別図柄停止処理(S304)は、決定された変動パターンに対応する変動表示時間の経過が変動表示時間タイマにより計時されたときに第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる処理である。
大入賞口開放前処理(S305)は、大当りの種別に応じて、特別可変入賞球装置20において大入賞口を開放する制御等を行なう処理である。大入賞口開放中処理(S306)は、大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう処理である。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、大当り終了処理に移行する。大当り終了処理(S307)は、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御等を行なう処理である。
図11は、S312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態であるか否かを確認する(S1211)。第1始動口スイッチ13aがオン状態でなければ、S1222に移行する。第1始動口スイッチ13aがオン状態であれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(S1212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、S1222に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1214)。また、CPU56は、図8で説明した第1始動入賞口13、または、第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(S1215)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。たとえば、CPU56は、図8に示す保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図8(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13、または、第2始動入賞口14への入賞に基づき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。したがって、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13、または、第2始動入賞口14への入賞順番が記憶される。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図8(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(S1216)。S1216の処理では、大当り判定用乱数(ランダムR)、大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。
次いで、CPU56は、検出した始動入賞に基づく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時に予め判定する入賞時演出処理を実行する(S1217)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果に基づいて、図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1218)とともに、変動種別コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1219)。また、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1220)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1221)。
S1218,S1219の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態、低確率状態、高ベース状態、低ベース状態、大当り遊技状態等の遊技状態)にかかわらず、第1始動入賞口13に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動種別コマンドの両方が、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
また、この実施の形態では、S1218〜S1221の処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する(S1222)。第2始動口スイッチ14aがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオン状態であれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(S1223)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1224)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1225)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(S1226)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図8(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(S1227)。なお、S1227の処理では、大当り判定用乱数(ランダムR)、大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。
次いで、CPU56は、入賞時演出処理を実行する(S1228)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果に基づいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1229)とともに、変動種別コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1230)。また、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1231)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1232)。
S1229,S1230の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態、低確率状態、高ベース状態、低ベース状態、大当り遊技状態等の遊技状態)にかかわらず、第2始動入賞口14に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動種別コマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、S1229〜S1232の処理が実行されることによって、第2始動入賞口14への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第2始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
図12は、S1217,S1228の入賞時演出処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理では、CPU56は、まず、S1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図5(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(S220)。この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、特別図柄通常処理において大当りとするか否か、および大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターン(変動パターン種別の決定も含む)を決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞に基づく変動表示が開始される前に、入賞時演出処理を実行することによって、予め大当りとなるか否か、および、大当りの種別、変動パターン種別を先読み判定する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前に予め変動表示結果を予測し、後述するように、入賞時の判定結果に基づいて、演出制御用CPU101によって演出図柄の変動表示中に大当りとなること(大当りとなる可能性)を予告する先読み予告を実行する。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示および第2特別図柄の変動表示の両方を対象として先読み予告を実行する例を説明するが、低ベース状態中は第1特別図柄のみを対象として先読み予告を実行可能とし、高ベース状態中は第2特別図柄のみを対象として先読み予告を実行可能とするようにしてもよい。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(S220のN)、CPU56は、遊技状態が確変状態(高確率状態)であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(S221)。確変フラグがセットされていれば、CPU56は、S1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図5(A)の右欄に示す確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(S222)。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(S222のN)、CPU56は、「はずれ」となることを示すEXTデータを図柄指定コマンドに設定する処理を行なう(S223)。これにより、「はずれ」となることを示す図柄指定コマンドが始動入賞時に出力されることとなる。
S220またはS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU56は、S1216,S1227で抽出した大当り種別決定用乱数(ランダム1)に基づいて大当りの種別を判定する(S224)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(S1217の入賞時演出処理を実行する場合)には、図5(B)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて大当り種別が「通常大当り」、または、「確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(S1228の入賞時演出処理を実行する場合)には、図5(C)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて大当り種別が「通常大当り」、または、「確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
次に、CPU56は、大当り種別の判定結果に応じたEXTデータを図柄指定コマンドに設定する処理を行なう(S225)。たとえば、「通常大当り」となると判定した場合に、CPU56は、「通常大当り」となることを示すEXTデータを図柄指定コマンドに設定する処理を行なう。また、「確変大当り」となると判定した場合に、CPU56は、「確変大当り」となることを示すEXTデータを図柄指定コマンドに設定する処理を行なう。これにより、大当りとなるときは、始動入賞時に、「通常大当り」、または、「確変大当り」となることを示す図柄指定コマンドが出力されることとなる。
次に、CPU56は、S1216,S1227で抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて、S223、S225で設定された各表示結果、および、遊技状態に応じた変動パターン種別を判定する(S226)。たとえば、この実施形態では、大当りとなるか否か、および、時短状態であるか否かに応じて、変動パターン種別を決定するために用いるテーブルが異なっているので、S226では、変動パターンの判定対象となる保留記憶データについて、時短フラグ(時短状態に制御されるときにセットされるフラグ)のような遊技状態を示すデータに基づいて、当該保留記憶データに基づく変動表示が実行されるときの遊技状態を認識し、当該保留記憶データに基づく変動表示の表示結果等に基づいて、前記した変動パターンの決定に用いるテーブルを選択し、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターンを判定する。
そして、CPU56は、決定結果に応じたEXTデータを変動種別コマンドに設定する処理を行なう(S227)。これにより、始動入賞時には、変動種別を示す変動種別コマンドが出力されることとなる。
なお、始動入賞時にS221により確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞に基づく変動表示が開始されるまでの間には、複数回の変動表示が実行される可能性がある。そのため、S221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞に基づく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(たとえば、変動回数により遊技状態が変わる場合に、変動回数が100回までと100回より後とで確変状態から通常状態へと遊技状態が変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にS222で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態とは、必ずしも一致するとは限らない。そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態に基づいて始動入賞時の判定を行なうようにしてもよい。また、大当りの判定対象となる保留記憶データについて、確変回数カウンタ、および、時短回数カウンタのような遊技状態を示すデータに基づいて、当該保留記憶データに基づく変動表示が実行されるときの遊技状態を認識して、当該保留記憶データに基づく変動表示の表示結果等に基づいて、前記した変動パターンの決定に用いるテーブルを選択し、大当り種別判定用乱数(ランダムR)を用いて大当り判定をするようにしてもよい。
また、始動入賞時に時短状態であるか否かを確認してもよい。このような場合には、実際にその始動入賞に基づく変動表示が開始されるまでの間には、複数回の変動表示が実行される可能性がある。よって、時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞に基づく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(たとえば、変動回数により遊技状態が変わる場合に、変動回数が100回までと100回より後とで時短状態から通常状態へと遊技状態が変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時に判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態とは、必ずしも一致するとは限らない。そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態に基づいて始動入賞時の判定を行なうようにしてもよい。また、変動パターンの判定対象となる保留記憶データについて、時短回数カウンタのような遊技状態を示すデータに基づいて、当該保留記憶データに基づく変動表示が実行されるときの遊技状態を認識して、当該保留記憶データに基づく変動表示の表示結果等に基づいて、前記した変動パターンの決定に用いるテーブルを選択し、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を判定するようにしてもよい。
図13は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるかどうかを確認する(S51)。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファのどちらにも保留記憶データがない場合には、処理を終了する。
第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるときには、CPU56は、保留特定領域(図8(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(S52)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、「第2」を示すデータである)場合(S52のN)、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(S53)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(S52のY)、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(S54)。
この実施の形態では、以下、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたか「第2」を示すデータが設定されたかに応じて、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示とを、共通の処理ルーチンを用いて実行する。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたときには、第1保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示が行なわれる。一方、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されたときには、第2保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示が行なわれる。
S52〜S54の処理が実行されることによって、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順にしたがって、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される。なお、第2保留記憶バッファ内に第2保留記憶のデータが1つでも存在すれば、その第2保留記憶のデータに基づいた第2特別図柄表示器8bの変動表示が、第1保留記憶のデータに基づいた第1特別図柄表示器8aの変動表示に優先して実行されるようにしてもよい。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の保留記憶バッファに格納する(S55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の保留記憶バッファに格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の保留記憶バッファに格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、CPU56は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2〜8)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各合算保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各値が抽出された順番は、常に、合算保留記憶数=1〜8の順番と一致するようになっている。
RAM55に形成され合算保留記憶数を計数する合計保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(S57)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、S300〜S307の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、保留記憶バッファからランダムR(大当り判定用乱数)を読出し、大当り判定モジュールを実行する(S61)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のS1216や始動口スイッチ通過処理のS1227で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り判定用乱数を読出し、大当り判定を行なう。大当り判定モジュールは、予め決められている大当り判定値(図5参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、予め大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図5(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図5(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当り判定の処理を行ない、遊技状態が通常遊態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当り判定の処理を行なう。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図5(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(S61のY)、S71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行なわれる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的に、確変フラグは、確変大当りとなったときに、大当り終了処理(図10のS307)においてセットされ、その後、次回の大当りが決定されたという条件、または、はずれ表示結果となる変動表示が所定回数(たとえば100回)が実行されたという条件が成立したときに、特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(S61のN)、後述するS75に進む。
S61において大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれかの大当り判定値に一致すればCPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(S71)。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図5(B)の第1特別図柄大当り種別判定用テーブルおよび図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定用テーブルのうち、いずれかのテーブルを選択する(S72)。具体的に、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図5(B)に示す第1特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合において、図5(C)の第2特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。
次いで、CPU56は、始動口スイッチ通過処理で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り種別判定用乱数を読出し、S72で選択した大当り種別判定テーブルを用いて、保留記憶バッファに格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した大当り種別および大当り図柄を決定する(S73)。
図5(B),(C)に示すように、第1特別図柄および第2特別図柄については、大当り種別ごとに大当り図柄が異なるように大当り種別と大当り図柄との関係が設定されており、大当り種別と大当り図柄とが同時に決定されるので、大当り図柄と、大当り種別に応じた遊技制御との対応関係が単純化するため、遊技制御の複雑化を防ぐことができる。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示す大当り種別データをRAM55における大当り種別バッファに設定する(S74)。たとえば、大当り種別が「通常大当り」の場合には、大当り種別データとして「01」が設定される。大当り種別が「確変大当り」の場合には、大当り種別データとして「02」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を設定する(S75)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄として設定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、S73により決定された大当り図柄を特別図柄の停止図柄に設定する。すなわち、大当り種別が「確変大当り」に決定されたときには「7」を特別図柄の停止図柄に設定する。大当り種別が「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S301)に対応した値に更新する(S76)。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100の動作を説明する。図14は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
演出制御用CPU101は、電源が投入されると、演出制御メイン処理の実行を開始する。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。演出制御メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドがどのようなことを指示するコマンドであるかを特定可能なフラグ等のデータをセットする処理(たとえば、RAM103に設けられた各種コマンド格納領域に受信したコマンドを特定可能なデータを格納する処理等)等を行なう(コマンド解析処理:S704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行なう(S705)。演出制御プロセス処理では、S704で解析した演出制御コマンドの内容にしたがって演出表示装置9での演出図柄の変動表示等の各種演出を行なうために、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出制御を実行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数(演出図柄の左停止図柄決定用のSR1−1、演出図柄の中停止図柄決定用のSR1−2、演出図柄の右停止図柄決定用のSR1−3、ターゲット保留最終態様決定用のSR2、非リーチはずれ保留態様決定用のSR3を含む各種乱数)を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S706)。このような乱数SR1−1〜SR3のそれぞれは、ソフトウェアによりカウント値を更新するランダムカウンタのカウントにより生成されるものであり、それぞれについて予め定められた範囲内でそれぞれ巡回更新され、それぞれについて定められたタイミングで抽出されることにより乱数として用いられる。また、合算保留記憶表示部の表示状態の制御を行なう保留記憶表示制御処理を実行する(S707)。その後、S702に移行する。
このような演出制御メイン処理が実行されることにより、演出制御用マイクロコンピュータ100では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信され、受信した演出制御コマンドに応じて、演出表示装置9、各種ランプ、および、スピーカ27等の演出装置を制御することにより、遊技状態に応じた各種の演出制御が行なわれる。
たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100においては、受信した変動パターンコマンドを受信したときに、演出図柄の変動表示を開始させ、図柄確定指定コマンドを受信したときに、演出図柄の変動表示を停止させる。変動パターンコマンドは、変動表示時間の長さ、リーチ演出の有無、リーチ演出を実行するときのリーチ種別(ノーマルリーチ、スーパーリーチ等の種別)、および、変動表示結果(大当り、はずれ、大当りの種別)等の変動表示態様を指定するために必要な情報が特定なデータよりなるコマンドである。変動表示は、各変動パターンコマンドに対応する変動表示時間で実行されるように制御される。また、演出図柄の停止図柄は、表示結果指定コマンドに基づいて、はずれとなるか、大当りとなるかの判別、および、大当りとなるときの大当り種別の判別を行なうことに基づいて決定する。
図15は、図14に示された演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、S500の先読み予告処理を行なった後、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S807のうちのいずれかの処理を行なう。各処理においては、以下のような処理を実行する。演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の変動表示が実現されるが、第1特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
先読み予告処理(S500):先読み予告を実行するか否か等の先読み判定、および、先読み予告を実行するときの演出態様の決定等の処理を行なう。S500の具体的な処理内容については、図21を用いて後述する。ここで、先読み予告とは、ある保留情報(保留記憶)に基づいた特別図柄の変動表示(図柄変動)の順番が到来する前に、その保留情報を先読みしてその保留情報に基づいた特別図柄の変動表示の内容を判定して、将来の特別図柄の変動表示がどのようになるものであるのかをそれよりも前の段階で予告する技術である。たとえば、4番目に消化される保留情報が大当りであるときに、1〜3番目に消化される保留情報に基づいた各々の特別図柄の変動表示において、後に大当りが発生する可能性のあることを所定の演出態様で予告するといった類の演出が先読み予告として行なわれる。以下では、先読み予告の対象とした保留情報に基づいた変動表示を“ターゲットの変動表示”と称する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S801):演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始されるように制御する。また、演出図柄の停止図柄(表示結果)を演出図柄の停止図柄決定用の乱数に基づいて決定する。受信した変動パターンコマンドに対応して、演出図柄の変動表示時の演出パターンを選択し、実行する変動表示の変動表示時間を計時する変動時間タイマの計時をスタートさせる。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替えタイミング等を制御するとともに、変動時間タイマにより計時される変動表示時間が終了したか否かを監視する。そして、変動表示時間が終了したか、または、全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことに基づいて、変動表示を終了させるために、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S803):演出図柄(飾り図柄)の変動表示を停止し、変動表示の表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S804):変動表示時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための大当り表示等の演出としてのファンファーレ演出を行なう制御等の表示制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(S805):ラウンド中の表示制御を行なう。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(S806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(S807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(S806):ラウンド間の表示制御を行なう。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
演出制御用CPU101は、たとえば、受信した変動パターンコマンド、および、表示結果指定コマンドに基づいて、実行される変動表示について、指定された変動パターン、および、表示結果を認識し、次のように演出図柄の停止図柄を決定する。演出図柄変動開始処理(S801)においては、表示結果に応じて、演出図柄の停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3のうちから各種表示結果を決定するために必要な種類の乱数値を抽出し、これらと、演出図柄を示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルとを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。この実施の形態では、演出制御基板80の側において、左演出図柄(左図柄)決定用の乱数値SR1−1、中演出図柄(中図柄)決定用の乱数値SR1−2、右演出図柄(右図柄)決定用の乱数値SR1−3等のそれぞれを示す数値データがカウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。
このような乱数SR1−1〜SR1−3等のそれぞれは、演出制御用マイクロコンピュータ100においてソフトウェアによりカウント値を更新するランダムカウンタのカウントにより生成されるものであり、所定の数値範囲内でそれぞれ巡回更新され、それぞれについて定められたタイミングで抽出されることにより乱数として用いられる。すなわち、抽出した乱数値と同じ数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。そして、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示を停止するときに、このように決定された停止図柄で演出図柄を停止させる。演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
具体的に、演出図柄の停止図柄は、たとえば、次のように決定する。非リーチはずれの図柄の組合せを決定する場合においては、所定のタイミングでSR1−1〜SR1−3のそれぞれから数値データ(乱数)を抽出し、ROM102に記憶されたはずれ図柄決定用データテーブル(乱数値とはずれ図柄になる左,中,右の演出図柄との関係を示すデータテーブル)を用い、抽出した乱数に対応する図柄がそれぞれ左,中,右の演出図柄の変動表示結果となる停止図柄の組合せとして決定される。また、このように非リーチはずれの図柄の組合せを決定する場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然大当り図柄の組合せと一致する場合には、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。また、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然リーチ図柄となってしまう場合には、非リーチはずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。このように決定された非リーチはずれ図柄の組合せが、変動表示結果である最終停止図柄として用いられる。
また、リーチはずれの図柄の組合せを決定する場合においては、所定のタイミングでSR1−1〜SR1−3のそれぞれから数値データ(乱数)を抽出し、ROM102に記憶されたはずれ図柄決定用データテーブルを用い、SR1−1から抽出された乱数に対応する図柄が、リーチ状態を形成する各演出図柄(左,右演出図柄)の停止図柄として決定され、SR1−2から抽出された乱数に対応する図柄が、最後に停止する演出図柄(中演出図柄)の停止図柄として決定される。このように決定されたリーチはずれ図柄の組合せが、変動表示結果である最終停止図柄として用いられる。
また、大当りの図柄の組合せを決定する場合においては、大当りの種別に応じて大当り図柄の組合せを決定する。たとえば、確変大当りとなるときには、確変大当りを想起させるような確変大当り図柄の組合せ(たとえば、左,中,右演出図柄が「7,7,7」というようないずれかの奇数図柄が揃った図柄の組合せ)を選択決定する。また、通常大当りとなるときには、通常大当りを想起させるような通常大当り図柄の組合せ(たとえば、左,中,右演出図柄が「2,2,2」というようないずれかの偶数図柄が揃った図柄の組合せ)を選択決定する。
確変大当りにすることに決定されているときには、ROM102に記憶された確変大当り図柄決定用テーブル(乱数値と確変大当り図柄になる左,中,右の演出図柄との関係を示すデータテーブル)を用いて、左,中,右演出図柄がいずれかの奇数図柄で揃った組合せを選択決定する。確変大当り図柄決定用テーブルは、予め定められた複数種類の奇数図柄のそれぞれに、SR1−1のそれぞれの数値データが対応付けられている。確変大当り図柄の組合せを決定するときには、所定のタイミングでSR1−1から数値データ(乱数)を抽出し、確変大当り図柄決定用テーブルを用い、抽出した乱数に対応する図柄が、確変大当り図柄の組合せを構成する左,中,右演出図柄の停止図柄の組合せとして決定される。このように決定された確変大当り図柄の組合せが、変動表示結果である最終停止図柄として用いられる。
また、通常大当りにすることに決定されているときには、ROM102に記憶された通常大当り図柄決定用テーブル(乱数値と通常大当り図柄になる左,中,右の演出図柄との関係を示すデータテーブル)を用いて、左,中,右演出図柄がいずれかの偶数図柄で揃った組合せを選択決定する。通常大当り図柄決定用テーブルは、予め定められた複数種類の偶数図柄のそれぞれに、SR1−1のそれぞれの数値データが対応付けられている。通常大当り図柄の組合せを決定するときには、所定のタイミングでSR1−1から数値データ(乱数)を抽出し、通常大当り図柄決定用テーブルを用い、抽出した乱数に対応する図柄が、通常大当り図柄の組合せを構成する左,中,右演出図柄の停止図柄の組合せとして決定される。このように決定された通常大当り図柄の組合せが変動表示結果である最終停止図柄として用いられる。
また、変動パターンコマンドにおいてノーマルリーチが指定されたときには、各ノーマルリーチの種類に対応したリーチ演出が行なわれる。さらに、変動パターンコマンドにおいてスーパーリーチが指定されたときには、各スーパーリーチの種類に対応したリーチ演出が行なわれる。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100においては、確変状態指定コマンドに基づいて確変状態であることを認識でき、時短状態指定コマンドに基づいて時短状態であることを認識できるので、演出表示装置9等の演出装置により、確変状態および時短状態に応じて特有の演出を行なうことができる。
たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100においては、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信されてくる通常状態指定コマンド、時短状態指定コマンド、確変状態指定コマンド等に基づいて、遊技状態がどのような状態にあるかを特定するデータを記憶し、その記憶データに基づいて、遊技状態を常に認識する。そして、このように認識している遊技状態と、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信されてくる変動パターンコマンドとに基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた演出態様で演出図柄の変動表示を実行させることが可能である。
なお、変動パターンコマンドにより、変動パターンに加えて、大当りとするか否か、および、大当りの種別を特定可能とする場合には、変動パターンコマンドにより特定される大当りとするか否かの情報、および、大当りの種別の情報に基づいて、演出図柄の停止図柄の組合せを決定するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、変動表示の開始時から変動表示の停止時まで、および、大当り遊技状態の開始時から大当り遊技状態の終了時までの予め定められた演出制御期間中において、ROM102に格納されたプロセステーブルに設定されているプロセスデータにしたがって演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行なう。
プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と、表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組合せが複数集まったデータとで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄(飾り図柄)の変動表示の変動表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動表示の態様での変動表示時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動表示の態様で演出図柄を表示させる制御を行なう。このようなプロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
次に、本実施の形態で実行される各種の演出について説明する。パチンコ遊技機1では、演出表示装置9の表示領域中における下端部において、発生した保留情報(保留記憶情報)に対応する画像の表示(以下、保留表示と呼ぶ)が行なわれる。具体的に、これらの保留表示は、保留情報の数に対応して表示される保留表示エリア18c(図16参照)に表示される。保留表示エリア18cでは、第1保留記憶数および第2保留記憶数を合算(合計)した形式で、保留記憶情報が表示される。このような合算保留記憶表示により、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数とは、後述する図16示すように合算保留記憶表示部である保留表示エリア18cに並べて表示するのではなく、区別した表示態様で表示してもよい。たとえば、第1保留記憶数と第2保留記憶数とで、別々の位置に表示するようにしてもよい。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数とで色や態様を異ならせることで、いずれの保留表示であるかが分かるようにしてもよい。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを示す保留表示とは別の領域に、各保留記憶数を数字で表示するようにしてもよい。このようにすれば、各種の演出表示が実行される際に、保留表示を消去したとしても数字により現在の保留記憶数を認識することができる。
また、後述する図16に示すように、アクティブ保留エリアAHAが保留表示エリア18cの左側に隣接して形成されている。アクティブ保留エリアとは、アクティブ保留を表示する領域のことである。また、“アクティブ保留”とは、変動表示中に当該変動表示に対応して、変動表示が開始されてから終了するまでの間、保留表示エリアとは別の領域で当該変動表示の実行を特定するための特定表示として表示される表示である。アクティブ保留は、保留表示エリアに表示される保留表示と同じ形状と大きさで表示される。しかし、アクティブ保留と保留表示エリアに表示される保留表示とは、形状が異なっていてもよいし、大きさが異なってもよく、全く別の態様で表示してもよい。たとえば、アクティブ保留と保留表示とは形や色の一部が近似した態様で表示することが望ましい。
保留記憶に基づく変動表示が開始される際は、保留表示エリア18cに表示される保留表示のうち開始される変動表示に対応した保留表示(一番左側の保留表示)が1つ消去され、アクティブ保留エリアAHAにシフトされる(移動される)ような態様でアクティブ保留エリアAHAにおいてアクティブ保留(変動対応表示、特定表示)AHとして表示される。残りの保留表示は、1つずつ左側に向かってシフトされる(移動される)。なお、アクティブ保留エリアAHAは、演出表示装置9における表示領域のうちの何れの位置に配置されてもよい。また、保留表示やアクティブ保留は、シフトされるのではなく、一度表示が消去され、保留表示や別の位置に表示(点灯)されるようにしてもよい。
また、パチンコ遊技機1では、前述したような先読み予告が実行される。パチンコ遊技機1では、保留情報(保留記憶)に対応する保留表示の表示態様を変化させることにより、先読み予告を実行する。以下では、先読み予告の対象となる保留情報(保留記憶)を“ターゲット”と称する。また、先読み予告の対象となる保留表示を“ターゲットの保留表示(ターゲット保留)”と称する。ターゲット保留は、所定条件の成立により、通常表示である白色の保留表示から特殊表示である青色や赤色の保留表示に変化する。また、ターゲット保留に基づいて実行される変動表示を“ターゲットの変動表示”と称する。
また、パチンコ遊技機1では、アクティブ保留エリアAHAにおいて、保留表示(保留情報に対応する未だ開始されていない変動表示)のうち、ターゲット保留の変動表示が大当り表示結果となるか否かを示唆する第1態様として表示されることがある。具体的には、アクティブ保留エリアAHAにおいて、アクティブ保留AHを「変」の文字で表示することにより、保留表示されているターゲット保留が変化することを示唆する。また、パチンコ遊技機1では、アクティブ保留エリアAHAにおいて、実行中の変動表示が大当り表示結果となるか否かを示唆する(大当り期待度を示唆する)第2態様として表示されることがある。具体的には、アクティブ保留エリアAHAにおいて、アクティブ保留AHを青色や赤色で表示することにより、実行中の変動表示の大当り期待度を示唆する。
ここで、「なるか否かを示唆する」とは、なる可能性が100%のもの、なる可能性が100%ないもの、なる可能性があるもの(100%ではない)、および、なる可能性がないもの(100%ではない)を示唆することを含む概念である。つまり、なることを示唆してもよいし(可能性はいくらでもよい)、ならないことを示唆してもよい(可能性はいくらでもよい)。なお、第1態様では、ターゲット保留の変動表示が大当り表示結果となることを示唆するのではなく、ターゲット保留において、大当り期待度の高いスーパーリーチや予告等が実行されることを示唆するようにしてもよい。
また、パチンコ遊技機1では、保留表示エリア18cにおいて、ターゲット保留以外の保留表示とターゲット保留とが表示されている場合に、ターゲット保留以外の保留表示を未だ開始されていないターゲットの変動表示が大当り表示結果となるか否かを示唆する特定保留態様で表示することがある。具体的には、前述したようなアクティブ保留AHを「変」の文字で表示する予定のときに、保留表示エリア18cにおいて、そのアクティブ保留AHとなる予定の保留表示(ターゲット保留以外の保留表示)を「変」の文字で表示することにより、ターゲット保留が変化することを示唆することがある。
また、アクティブ保留AHの「変」の文字は、保留表示されているターゲット保留が必ず変化することを示唆するものでなくてもよい。つまり、アクティブ保留AHが「変」と表示されていてもターゲット保留が変化しない場合があってもよい。また、保留表示エリア18cの保留表示に示される「変」の文字は、アクティブ保留AHにおいて必ず「変」の文字とならなくてもよい。つまり、保留表示が「変」と表示されていてもアクティブ保留AHにシフトした際に「変」に変化しないようにしてもよい。
保留表示エリア18cでは、始動入賞が発生した際に、保留表示が1つ表示される。保留表示は、最初に表示される際には、白色の丸で表示される。このような、白色の丸の表示は、大当り等の有利状態となることが他の表示態様と比べて低い可能性を示唆する(示唆しないものでもよい)態様であり、通常の遊技状態において多く発生する。このように、始動入賞が発生した場合に最初に多く表示され、有利状態となる期待度が低い保留表示の態様を通常の態様(通常態様)と称する。また、アクティブ保留エリアAHAに表示されるアクティブ保留AHについても、保留表示がシフトしてアクティブ保留エリアAHAに表示される際に白色の丸で表示されることがある。このように、アクティブ保留AHの白色の丸の表示も通常の態様(通常態様)と称する。
上述したように、保留表示エリア18cに表示される保留表示やアクティブ保留エリアAHAに表示されるアクティブ保留AHは、通常の態様とは異なる態様に変化することがある。また、通常の態様から通常の態様とは異なる態様に変化するタイミングは、変化することが決定され、通常の態様で表示された保留表示がシフトされた後のタイミングである。このように、保留表示やアクティブ保留が通常表示される画像とは異なる画像に変化する演出のことを以下では変化演出と称する。また、保留表示やアクティブ保留AHの変化パターンは複数設けられている。
以下に、パチンコ遊技機1で実行される演出の一例を説明する。図16は、演出表示装置9における演出の表示例を示す表示画面図である。図16においては、図16(a)の停止状態から保留表示がシフトされるときの演出パターンとして、図16(b)のパターンが実行される場合と、図16(c)〜(e)のパターンが実行される場合と、図16(f)〜(h)のパターンが実行される場合と、図16(i)〜(k)のパターンが実行される場合とが示されている。
図16(a)は、左,中,右の演出図柄91,92,93が変動表示を停止した場合を示している。演出図柄91〜93は、はずれ表示結果を示す図柄組合せで変動表示を停止している。また、演出表示装置9の表示領域中における下端部には保留表示エリア18cが設けられるとともに、保留表示エリア18cの左側に隣接してアクティブ保留エリアAHAが設けられている。
保留表示エリア18cには、保留情報の数に対応して3つの保留表示が表示されている。始動入賞が発生した順に保留表示エリア18cの左側から1番目の保留表示H1、2番目の保留表示H2、3番目の保留表示H3が表示される。この例では、3番目の保留表示は、先読み予告の対象となるターゲット保留THでもある。保留表示は、アクティブ保留エリアAHAに近い保留表示から新たな変動表示が開始される毎に左側にシフトされる。また、アクティブ保留エリアAHAでは、変動表示が開始されるときに、アクティブ保留エリアAHAの直近の保留表示がシフトされ、アクティブ保留AHとして表示される。アクティブ保留AHは、現在実行されている変動表示を特定するための特定表示として表示される。なお、アクティブ保留AHは、現在の変動表示が開始されてから表示され、変動表示が終了する前の所定の段階(たとえば、スーパーリーチに発展したとき等)に消去するようにしてもよい。
図16(b),(c),(f),(i)は、図16(a)の保留表示H1に対応する変動表示が実行されたときの演出表示装置9における表示画面が示されている。図16(b)では、アクティブ保留エリアAHAにおいて、アクティブ保留AHの表示態様が、図16(a)に示す通常の表示態様である白色の丸とは異なる、図16(b)中の斜線で示す青色の丸で示す表示となる。アクティブ保留AHが、青色で表示されることにより、遊技者は今回の変動表示が通常の変動表示よりも大当り期待度が高いことを認識できる。このように白色よりも青色で表示されることに期待を持てるのは、後述する図19に示すように、変動表示の表示結果が大当りの場合には、はずれの場合よりも高い割合で白色よりも青色に表示されることに決定されやすいからである。
図16(c)では、アクティブ保留エリアAHAにおいて、アクティブ保留AHの表示態様が、図16(a)に示す通常の表示態様である白色の丸とは異なる、図16(c)中の「変」の丸(変(○))で示す表示となる。この「変」のアクティブ保留AHは、ターゲット保留THが変化することを示唆する態様である。そして、変動表示の実行中の所定タイミングで、図16(c)から図16(d)に示すように、ターゲット保留THが通常の白色の丸の表示から斜線で示す青色の丸の表示へと変化する。なお、「変」のアクティブ保留AHが表示されてもターゲット保留THが変化しないようにするものがあってもよい。
さらに、図16(d)での変動表示が終了した後は、図16(e)に示す新たな保留情報に対応する変動表示が開始される。このとき、図16(d)において表示されていた保留表示H1は、図16(e)に示すように、アクティブ保留エリアAHAにおいて、「変」の二重丸(変(◎))で示す表示となる。そして、変動表示の実行中の所定タイミングでターゲット保留THが図16(e)中の黒丸で示す赤色の丸の表示へと変化する。なお、図16(e)のアクティブ保留エリアAHAの表示を「変」の二重丸(変(◎))ではなく、「変」の丸(変(○))で示す表示としてもよい。図16(e)の段階でのアクティブ保留エリアAHAの表示を通常の表示態様である白色の丸にしてもよい。また、通常の表示態様で表示された場合には、ターゲット保留THが赤色の丸の表示へ変化しないようにしてもよい。
また、図16(f)では、保留表示エリア18cおいて、保留表示H1の表示態様が、図16(a)に示す通常の表示態様である白色の丸とは異なる、「変」の表示となる。この「変」の保留表示H1は、ターゲット保留THが変化することを示唆する態様である。そして、図16(g)に示すように、「変」の保留表示H1に対応する変動表示が開始されるときに、「変」の保留表示H1は、アクティブ保留エリアAHAにシフトされ、「変」の丸としてアクティブ保留AHされる。さらに、図16(h)示すように変動表示の実行中の所定タイミングでターゲット保留THが通常の白色の丸の表示から斜線で示す青色の丸の表示へと変化する。なお、「変」のアクティブ保留AHが表示されてもターゲット保留THが変化しないようにするものがあってもよい。また、「変」の保留表示H1は、アクティブ保留エリアAHAにシフトされた際に同様の態様で表示されるのではなく、形や色等の態様が変化するものでもよい。
また、図16(i)では、保留表示エリア18cおいて、保留表示H1の表示態様が、図16(a)に示す通常の表示態様である白色の丸とは異なる、「変?」表示となる。この「変?」の保留表示H1は、「変?」の保留表示H1がアクティブ保留エリアAHAにシフトされたときに、「変」の丸としてアクティブ保留AHされることを示唆する表示である。「変?」で表示された保留表示は、アクティブ保留エリアAHAにシフトされたときに、「変?」のままで表示される場合と「変」に変化して表示される場合とがある。「変?」で表示された場合には、ターゲット保留THは変化しないが、「変」で表示された場合にはターゲット保留THが変化する。なお、「変?」の保留表示H1がアクティブ保留エリアAHAにシフトされたときに、通常表示態様である白色の丸で表示されるようにしてもよい。また、青色や赤色の丸で表示されるようにしてもよい。
図16(j)では、「変?」で表示された保留表示H1がアクティブ保留エリアAHAにシフトされたときに「変」に変化している。さらに、図16(k)に示すように、変動表示の実行中の所定タイミングでターゲット保留THが通常の白色の丸の表示から斜線で示す青色の丸の表示へと変化する。
このように、アクティブ保留AHの表示態様は、図16(c)に示すように、ターゲット保留THが大当り表示結果となるか否かを示唆する「変」で表示される場合がある。また、アクティブ保留AHの表示態様は、図16(b)に示すように、実行中の変動表示が大当り表示結果となるか否かを示唆する青色で表示される場合がある。また、保留表示の表示態様は、図16(f)に示すように、未だ開始されていない変動表示を示すターゲット保留THが大当り表示結果となるか否かを示唆する「変」で表示される場合がある。このようにすれば、アクティブ保留AHと保留表示とで表示される表示態様が複数あるので、演出効果を高め、遊技の興趣を向上することができる。
また、図16(c)〜(e)に示すように、ターゲット保留THに基づいた変動表示の実行前の複数回の変動表示中にターゲット保留THが大当り表示結果となるか否かを示唆する「変」で表示される場合がある。たとえば、図16(c)において、アクティブ保留AHが「変」の丸で表示でされ、変動表示の実行中に図16(d)のようにターゲット保留THが青色に変化し、さらに、図16(e)において、アクティブ保留AHが「変」の二重丸で表示でされ、変動表示の実行中にターゲット保留THが赤色に変化する場合がある。このようにすれば、アクティブ保留AHが複数回変化し、ターゲット保留THに対しての期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上することができる。
また、図16(i)に示すように、保留表示エリア18cおいて、ターゲット保留TH以外とターゲット保留THとが表示されている場合に、ターゲット保留TH以外の保留表示に「変?」を表示する場合がある。「変?」の保留表示は、ターゲット保留TH以外の変動表示の実行中において、アクティブ保留AHが「変」の丸で表示でされるか否かを示唆する表示態様である。このようにすれば、保留表示の演出が増加するとともに、「変?」の保留表示が「変」の丸で表示でされることへの期待感を高め、アクティブ保留AHの態様にも遊技者を注目させることができ、演出効果を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、「変?」の保留表示以外の保留表示がアクティブ保留エリアAHAにシフトされたときに、「変?」で表示されるようにしてもよい。たとえば、通常態様の白色の丸の保留表示や「変」の保留表示、青色の保留表示等がアクティブ保留エリアAHAにシフトされたときに、「変?」で表示されるようにしてもよい。
図17は、演出制御用データ保持エリアの構成例、始動入賞時受信コマンドバッファデータと演出用バッファとの内容を示す図である。図3に示す演出制御基板80に搭載されたRAM103には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、たとえば図17(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図17(A)に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、たとえば演出表示装置9の画面上における演出画像の表示状態等というような演出動作状態や主基板31から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。たとえば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグのそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、たとえば演出表示装置9の画面上における演出画像の表示動作等というような各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。たとえば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、たとえば前述したSR1−1〜SR4のような、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。たとえば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。たとえば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファのそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
次に、図17(B)に示すように始動入賞時受信コマンドバッファデータと演出用バッファとの内容について説明する。第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞があったときには、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、始動入賞指定コマンド(第1または第2始動入賞指定コマンド)、および、合算保留記憶数指定コマンドというコマンドが、主基板31から演出制御基板80へと送信される。演出制御用CPU101は、始動入賞時に受信した順番でコマンドを特定するデータを始動入賞時受信コマンドバッファの空き領域における先頭から格納していく。これにより、始動入賞があったときには、図中の「図柄指定」、「変動種別」、「始動入賞指定」、および、「合計保留記憶数指定」のそれぞれの領域に、受信したコマンドが格納される。
図17(B)に示すように、「図柄指定」コマンドの領域において、「C200(H)」は、はずれ表示結果指定を示し、「C201(H)」は大当り表示結果指定を示す。「変動種別」コマンドの領域において、「C300(H)」は通常変動の種別を示し、「C301(H)」はノーマルリーチ変動の種別を示し、「C302(H)」はスーパーリーチ変動の種別を示す。「始動入賞指定」コマンドの領域において、「A401(H)」は第1始動入賞指定を示し、「A402(H)」は第2始動入賞指定を示す。「合計保留記憶数指定」の領域においては、「C001(H)」〜「C008(H)」により合算保留記憶数「0」〜「8」を示す。
また、始動入賞時受信コマンドバッファに格納された図柄指定情報等の所定のデータに基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ100により、後述する先読み予告処理において、変化演出の判定がされたか否か(有無)を示すデータ(「変化演出判定有無」のデータ)と、ターゲット保留であるか否かを示すデータ(「ターゲット保留指定」のデータ)と、アクティブ保留をどのように変化させるかを示すデータ(「アクティブ保留変化指定」のデータ)と、保留表示をどのように変化させるかを示すデータ(「保留表示変化指定」のデータ)と、アクティブ保留変化を実行する変動であるか否かを示すデータ(「アクティブ保留変化実行変動指定」のデータ)と、保留表示変化を実行する保留であるか否かを示すデータ(「保留表示変化実行保留指定」のデータ)とが、始動入賞時受信コマンドバッファにおける保留記憶情報に対応するバッファ番号「1」〜「8」のデータに対応して、演出用バッファに格納される。
「変化演出判定有無」の格納領域には、後述する図19に示されるターゲット保留最終態様決定テーブルと非リーチはずれ保留態様決定テーブルとに基づいて変化演出を実行するか否かの判定がされたときには、「1001(H)」がデータとして記憶され、当該判定が未だされていないときには、「1000(H)」がデータとして記憶される。
「ターゲット保留指定」の格納領域には、後述する図19に示されるターゲット保留最終態様決定テーブルと非リーチはずれ保留態様決定テーブルとに基づいて変化演出を実行すると判定された保留情報をターゲット保留THであるとし、ターゲット保留THであると判定されたときには、「2001(H)」がデータとして記憶され、ターゲット保留THでないと判定されたときには、「2000(H)」がデータとして記憶される。
「アクティブ保留変化指定」の格納領域には、後述する図20に示される変化パターン決定テーブルに基づいて、アクティブ保留をどのように変化させるかを決定し、アクティブ保留変化無しに決定されたときは、「3000(H)」がデータとして記憶され、アクティブ保留を青色に変化すると決定されたときは、「3001(H)」がデータとして記憶され、アクティブ保留を赤色に変化すると決定されたときは、「3002(H)」がデータとして記憶され、アクティブ保留を青色に変化させた後に赤色に変化すると決定されたときは、「3003(H)」がデータとして記憶され、アクティブ保留を変(○)(「変」の丸)に変化すると決定されたときは、「3004(H)」がデータとして記憶され、アクティブ保留を変(◎)(「変」の二重丸)に変化すると決定されたときは、「3005(H)」がデータとして記憶される。
「保留表示変化指定」の格納領域には、後述する図20に示される変化パターン決定テーブルに基づいて、保留表示をどのように変化させるかを決定し、保留表示変化無しに決定されたときは、「4000(H)」がデータとして記憶され、保留表示を青色に変化すると決定されたときは、「4001(H)」がデータとして記憶され、保留表示を赤色に変化すると決定されたときは、「4002(H)」がデータとして記憶され、保留表示を変(?)(「変?」の表示)に変化すると決定されたときは、「4003(H)」がデータとして記憶され、保留表示を変(〇)(「変」の丸)に変化すると決定されたときは、「4004(H)」がデータとして記憶される。
「アクティブ保留変化実行変動指定」の格納領域には後述する図20に示される変化パターン決定テーブルに基づいて、バッファ番号に対応した保留記憶情報の変動表示において、アクティブ保留の変化を実行する変動であると判定されたときには、「5001(H)」がデータとして記憶され、バッファ番号に対応した保留記憶情報の変動表示において、アクティブ保留の変化を実行する変動でないと判定されたときには、「5000(H)」がデータとして記憶される。
「保留表示変化実行保留指定」の格納領域には後述する図20に示される変化パターン決定テーブルに基づいて、保留表示の変化を実行する変動であると判定されたときには、「6001(H)」がデータとして記憶され、保留表示の変化を実行する変動でないと判定されたときには、「6000(H)」がデータとして記憶される。
図18は、始動入賞時受信コマンドバッファデータと演出用バッファとのシフトデータ内の構成例を示す図である。この実施の形態では、図18に示すような始動入賞時受信コマンドバッファおよび演出用バッファを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファは、図18に示されたバッファのうちの図柄指定、変動種別、始動入賞指定、および、合算保留記憶数という欄に相当し、各保留記憶の発生時に受信した受信コマンドをする記憶バッファである。始動入賞時受信コマンドバッファにおいては、合計保留記憶数の最大値(たとえば「8」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「8」に対応した領域)が設けられている。このような始動入賞時受信コマンドバッファには、図18に示された変化演出判定有無、ターゲット保留指定、アクティブ保留指定、保留表示変化指定、アクティブ変化実行変動指定、および、保留表示変化実行保留指定という欄に相当する記憶領域を含む演出用バッファが、各保留記憶に対応付けられた態様で付加されている。
始動入賞時受信コマンドバッファについては、始動入賞時に受信したコマンドを格納する領域として、図柄指定コマンドを格納する領域(図中「図柄指定」)、変動種別コマンドを格納する領域(図中「変動種別」)、始動入賞指定コマンドを格納する領域(図中「始動入賞指定」)、および、合計保留記憶数指定コマンドを格納する領域(図中「合計保留記憶数指定」)が設けられている。
始動入賞時受信コマンドバッファおよび演出用バッファの空き領域、すなわち、データが格納されていない領域のデータは、「0000(H)」である。始動入賞時には、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、始動入賞指定コマンド(第1,第2)、および、合算保留記憶数指定コマンドの順にコマンド送信が行なわれる。したがって、コマンド受信が正常に行なわれれば、図18に示すように、バッファ番号「1」〜「8」のそれぞれに対応する格納領域に、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、始動入賞指定コマンド、および、合算保留記憶数指定コマンドが格納される。図18では、バッファ番号「1」〜「4」に対応する格納領域においてコマンドが格納されている例が示されている。
演出制御バッファ設定部194においては、始動入賞時受信コマンドバッファにおけるバッファ番号「1」〜「8」のデータに対応して、次に示すような演出用の情報を格納するための記憶領域としての演出用バッファが設けられている。始動入賞が発生した際に、その保留情報がターゲット保留THと判定されことにより、保留記憶されている保留情報およびターゲット保留THの演出用の情報が決定され、演出用バッファに保存される。
図18において、バッファ番号「1」に対応する保留記憶は、はずれ表示結果の図柄指定であり、かつ、変動種別が通常変動の変動パターン種別である(図柄指定のデータが「C200」かつ変動種別のデータが「C300(H)」である)。また、バッファ番号「1」に対応する保留記憶は、変化演出を実行するか否かの判定がされたことに応じて、バッファ番号「1」に対応する「変化演出判定有無」のデータに「1001(H)」が記憶される。また、ターゲット保留THではないので、「ターゲット保留指定」のデータに「2000(H)」が記憶される。また、アクティブ保留変化無しに決定されているので、「アクティブ保留変化指定」のデータに「3000(H)」が記憶される。また、保留表示変化無しに決定されているので、「保留表示変化指定」のデータに「4000(H)」が記憶される。また、アクティブ保留の変化を実行する変動でないと判定されているので、「アクティブ保留変化実行変動指定」のデータに「5000(H)」が記憶される。また、保留表示の変化を実行する変動でないと判定されているので、「保留表示変化実行保留指定」のデータに「6000(H)」がデータとして記憶される。
また、図18において、バッファ番号「2」に対応する保留記憶は、はずれ表示結果の図柄指定であり、かつ、変動種別がノーマルリーチの変動パターン種別である(図柄指定のデータが「C200」かつ変動種別のデータが「C301(H)」である)。また、変化演出を実行するか否かの判定がされたことに応じて、バッファ番号「2」に対応する「変化演出判定有無」のデータに「1001(H)」が記憶される。また、ターゲット保留THではないので、「ターゲット保留指定」のデータに「2000(H)」が記憶される。また、アクティブ保留を変(◎)(「変」の二重丸)に変化すると決定されているので、「アクティブ保留変化指定」のデータに「3004(H)」が記憶される。また、保留表示を変(○)(「変」の丸)に変化すると決定されているので、「保留表示変化指定」のデータに「4004(H)」が記憶される。また、アクティブ保留の変化を実行する変動であると判定されているので、「アクティブ保留変化実行変動指定」のデータに「5001(H)」が記憶される。また、保留表示の変化を実行する変動であると判定されているので、「保留表示変化実行保留指定」のデータに「6001(H)」がデータとして記憶される。
また、図18において、バッファ番号「3」に対応する保留記憶は、大当り表示結果の図柄指定であり、かつ、変動種別がスーパーリーチの変動パターン種別である(図柄指定のデータが「C201」かつ変動種別のデータが「C302(H)」である)。また、バッファ番号「4」に対応する保留記憶は、変化演出を実行するか否かの判定がされたことに応じて、バッファ番号「4」に対応する「変化演出判定有無」のデータに「1001(H)」が記憶される。また、ターゲット保留THであるので、「ターゲット保留指定」のデータに「2001(H)」が記憶される。また、アクティブ保留を赤色に変化すると決定されているので、「アクティブ保留変化指定」のデータに「3002(H)」が記憶される。また、保留表示を赤色に変化すると決定されているので、「保留表示変化指定」のデータに「4002(H)」が記憶される。また、アクティブ保留の変化を実行する変動であると判定されているので、「アクティブ保留変化実行変動指定」のデータに「5001(H)」が記憶される。また、保留表示の変化を実行する変動であると判定されているので、「保留表示変化実行保留指定」のデータに「6001(H)」がデータとして記憶される。
各保留記憶情報について、先読み予告処理に基づいて、演出用バッファの格納領域にデータが記憶されると、変動表示を実行するときに、演出用バッファに記憶されているすべての保留記憶に対応する演出用バッファのデータを確認する処理が実行される。このように、演出用バッファデータを確認することにより、当該変動表示において、アクティブ保留をどのように変化するかや保留表示をどのように変化するかを演出制御用マイクロコンピュータ100が、認識することができ、演出用バッファでのデータに基づきアクティブ保留変化と保留表示変化による変化演出を実行することができる。
図18に示す始動入賞時受信コマンドバッファおよび対応する演出用バッファに格納されている各種データは、演出図柄の変動表示を開始する毎に、1つ目の格納領域(バッファ番号「1」に対応した領域)に格納されているものが、変動表示の演出に用いるために読出された後、削除され、以降の記憶内容がシフトされる。たとえば、図18に示す格納状態において次に演出図柄の変動表示が開始される場合には、バッファ番号「1」に格納されている各データが読出された後削除され、バッファ番号「2」に対応した領域において格納されている各データがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされる。
図18に示す演出が実行される場合には、バッファ番号「1」に対応する保留記憶の変動が開始される際(1回目のシフトが実行される際)、アクティブ保留は、通常の態様である白色で表示される。また、バッファ番号「2」に対応する保留表示が変(〇)で表示される。また、バッファ番号「3」に対応する保留表示は通常の態様である白色で表示される。さらに、シフトされたバッファ番号「1」に対応する保留記憶の変動が開始される際(2回目のシフトが実行される際)、アクティブ保留は、変(◎)で表示され、変動表示の実行中にバッファ番号「2」に対応する保留表示が赤色に変化する。
なお、図18に示す演出用バッファは、始動入賞時受信コマンドバッファと連結(従属)したようなアドレスの対応関係で記憶領域を設けてもよく、始動入賞時受信コマンドバッファとは独立したアドレスの記憶領域に、各始動入賞記憶に対応して記憶領域を設けてもよい。
図19は、ターゲット保留最終態様決定テーブルと非リーチはずれ保留態様決定テーブルとを表形式で示す図である。図19(A)に示すターゲット保留最終態様決定テーブルは、S500の先読み予告処理において、ターゲット保留の最終態様を決定するためのテーブルである。また、図19(B)に示す非リーチはずれ保留態様決定テーブルは、S500の先読み予告処理において、非リーチはずれ保留の態様を決定するためのテーブルである。これらのテーブルは、演出制御基板80に設けられたROM102に記憶されている。
図19(A)に示すターゲット保留最終態様決定テーブルにおいて、変動パターン種別がノーマルリーチはずれ、スーパーリーチはずれ、ノーマルリーチ大当り、スーパーリーチ大当りのいずれになるかによって、異なる割合で、ターゲット保留最終態様決定用の乱数SR2(1〜90個の範囲)の値が割振られている。SR2については、説明を明確化するために割振られた乱数値の個数が示されている。
演出制御用CPU101は、所定のタイミングでSR2の値を抽出し、ターゲット保留最終態様決定テーブルにおいて、その抽出値が「通常保留(図中の通常)」と「青色保留(図中の青)」と「赤色保留(図中の赤)」とのうち、どの割振りに属するかに基づいて、ターゲット保留の最終態様を決定する。ここで、SR2を抽出する所定のタイミングとは、後述する図21の先読み予告処理が実行される始動入賞時のタイミングである。始動入賞時に遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信される変動パターン指定コマンドに基づいて判定される変動パターン種別と、SR2の抽出値とにより、ターゲット保留の保留表示の段階またはアクティブ表示の段階のいずれかの段階における最終態様を決定する。
図19(A)に示すように、変動パターン種別がノーマルリーチはずれの場合には、所定のタイミングで抽出したSR2の値によって、「通常」に45個の乱数値が割振られており、「青」に40個の乱数値が割振られており、「赤」に5個の乱数値が割振られている。つまり、ノーマルリーチはずれの場合には、「赤」<「青」<「通常」となる関係でターゲット保留の最終態様が決定されやすい。
また、図19(A)に示すように、変動パターン種別がスーパーリーチはずれの場合には、所定のタイミングで抽出したSR2の値によって、「通常」に25個の乱数値が割振られており、「青」に30個の乱数値が割振られており、「赤」に35個の乱数値が割振られている。つまり、スーパーリーチはずれの場合には、「通常」<「青」<「赤」となる関係でターゲット保留の最終態様が決定されやすい。
また、図19(A)に示すように、変動パターン種別がノーマルリーチ大当りの場合には、所定のタイミングで抽出したSR2の値によって、「通常」に20個の乱数値が割振られており、「青」に40個の乱数値が割振られており、「赤」に30個の乱数値が割振られている。つまり、スーパーリーチはずれの場合には、「通常」<「赤」<「青」となる関係でターゲット保留の最終態様が決定されやすい。
また、図19(A)に示すように、変動パターン種別がスーパーリーチ大当りの場合には、所定のタイミングで抽出したSR2の値によって、「通常」に10個の乱数値が割振られており、「青」に20個の乱数値が割振られており、「赤」に30個の乱数値が割振られている。つまり、スーパーリーチはずれの場合には、「通常」<「青」<「赤」となる関係でターゲット保留の最終態様が決定されやすい。
また、図19(B)に示すように、変動パターン種別が非リーチはずれの場合には、所定のタイミングで抽出したSR3の値によって、「通常」に65個の乱数値が割振られており、「青」に10個の乱数値が割振られており、「変?」に30個の乱数値が割振られている。つまり、非リーチはずれの場合には、「変?」<「青」<「通常」となる関係で非リーチはずれの場合の保留態様が決定されやすい。
図19(A)のテーブルにより決められたターゲット保留の最終態様は、後述する図20に示す変化パターンにより、ターゲット保留の保留表示がシフトするいずれかのタイミングにおいて変化する。また、図19(B)のテーブルにより決められた非リーチはずれの保留態様は、始動入賞が発生し、始動入賞に基づいた通常態様が表示された後の最初のシフトタイミングにおいて変化する。また、始動入賞が発生した際の保留記憶が現在始動入賞した保留記憶のみ(現在の保留記憶数が1)である場合には、シフトする段階がないので、アクティブ保留において図19(A),(B)で決定された態様が表示される。なお、現在の保留記憶数が1である場合に、アクティブ保留を通常態様で表示してから、変動表示の実行中に別の態様へと変化させるようにしてもよい。また、現在の保留記憶数が1である場合に、非リーチはずれの「変?」が選択された場合には、その保留記憶よりも後ろに保留記憶が存在していない。よって、このような場合には、「変?」ではなく通常の態様でアクティブ表示するようにしてもよい。
なお、変動表示の表示結果が大当り表示結果となる場合には、「通常」<「青」<「赤」となり、変動表示の表示結果がはずれ表示結果となる場合には、「通常」>「青」>「赤」となる割合で、大当りかはずれかにより一律にターゲット保留の最終態様が決定されるようにしてもよい。
図20は、保留数2用変化パターン決定テーブル、保留数3以上赤用変化パターン決定テーブル、および、保留数3以上青用変化パターン決定テーブルを表形式で示す図である。図20(A)に示す保留数2用変化パターン決定テーブルは、S500の先読み予告処理において、先読み予告のターゲットとなる始動入賞が発生したときにターゲット保留を含む保留記憶数が2個の場合に使用されるテーブルである。また、図20(B)に示す保留数3以上赤用変化パターン決定テーブルは、S500の先読み予告処理において、先読み予告のターゲットとなる始動入賞が発生したときにターゲット保留を含む保留記憶数が3個以上であり、ターゲット保留が赤色に変化する場合に使用されるテーブルである。また、図20(C)に示す保留数3以上青用変化パターン決定テーブルは、S500の先読み予告処理において、先読み予告のターゲットとなる始動入賞が発生したときにターゲット保留を含む保留記憶数が3個以上であり、ターゲット保留が青色に変化する場合に使用されるテーブルである。これらのテーブルは、演出制御基板80に設けられたROM102に記憶されている。また、ターゲット保留は、始動入賞が発生した際に先読み予告処理で通常態様以外のいずれかの態様に変化すると判定された保留記憶である。
図20(A)に示す保留数2用変化パターン決定テーブルにおいて、演出の変化パターンがパターンAかパターンBかによって、異なる割合で保留数2用変化パターン決定用の乱数値SR4(1〜100個の範囲)の値が割振られている。SR4については、説明を明確化するために割振られた乱数値の個数が示されている。
演出制御用CPU101は、ターゲットを含めた保留記憶数が2となっている場合に、所定のタイミングでSR4の値を抽出し、保留数2用変化パターン決定テーブルにおいて、その抽出値がパターンAとパターンBとのうち、どの割振りに属するかに基づいて、演出の変化パターンを決定する。パターンA,Bでは、始動入賞時はアクティブ保留と保留表示とは、通常態様で表示される。パターンAは、1回目シフト後にアクティブ保留を「変」で表示し、(ターゲットが青色に変化するならば「変(〇)」、赤色に変化するならば「変(◎)」にする)図19のテーブルにおいて決定した態様(色)にターゲットの色を変化させるパターンである。また、パターンBは、1回目のシフト時には、アクティブ保留と保留表示とを通常態様で表示させ、2回目のシフト時にアクティブ保留を図19のテーブルにおいて決定した態様(色)にターゲットの色に変化させるパターンである。
なお、パターンAにおいて、1回目シフト後にアクティブ保留を「変(◎)」で表示し、ターゲットを青色に変化させてもよい。また、1回目シフト後にアクティブ保留を「変(〇)」で表示し、ターゲットを赤色に変化させてもよい。また、1回目シフト後にアクティブ保留を「変(◎)」や「変(〇)」で表示しても、ターゲットを通常態様のままで変化しないように表示してもよい。また、アクティブ保留が「変(◎)」で表示された場合には、ターゲットが青色よりも赤色に変化しやすくしてもよい。また、アクティブ保留が「変(〇)」や「変(◎)」で表示された場合には、ターゲットが通常態様で表示されるよりも青色や赤色に変化しやすいようにしてもよい。
また、パターンA,Bでは、始動入賞時はアクティブ保留と保留表示とは、通常態様で表示されるようにした。しかし始動入賞時の段階で、アクティブ保留や保留表示の表示態様を「変」や色を変化させた態様で表示するようにしてもよい。
また、図20(B)に示す保留数3以上赤用変化パターン決定テーブルにおいて、演出の変化パターンがパターンC〜Gのいずれに決定されるかによって、異なる割合で保留数3以上赤用変化パターン決定用の乱数値SR4(1〜100個の範囲)の値が割振られている。SR4については、説明を明確化するために割振られた乱数値の個数が示されている。本実施の形態では、保留数が3個以上であって、ターゲットが赤色に変化される場合は、図20(B)のテーブルを用いて、変化演出のパターンが決定される。また、パターンG以外は、保留数が3個以上であれば、ターゲットの変動表示が開始されるまでの残りシフト回数が2回の場合と1回の場合とにおいてのみ変化演出が実行される。
演出制御用CPU101は、ターゲットを含めた保留記憶数が3以上でターゲットを赤色に変化させる場合に、所定のタイミングでSR4の値を抽出し、保留数3以上赤用変化パターン決定テーブルにおいて、その抽出値がパターンC〜Gのうち、どの割振りに属するかに基づいて、演出の変化パターンを決定する。パターンCは、ターゲットまでの残りシフト回数が2回のときにアクティブ保留を変(〇)にするとともにターゲット保留を青色に変化させ、ターゲットまでの残りシフト回数が1回のときにアクティブ保留を変(◎)にするとともにターゲット保留を赤色に変化させるパターンである。パターンDは、ターゲットまでの残りシフト回数が2回のときにターゲット保留以外の保留表示を変(〇)にし、ターゲットまでの残りシフト回数が1回のときにアクティブ保留を変(◎)にするとともにターゲット保留を赤色に変化させるパターンである。
また、パターンEは、ターゲットまでの残りシフト回数が2回のときにターゲット保留以外の保留表示を変(?)にし、ターゲットまでの残りシフト回数が1回のときにアクティブ保留を変(◎)にするとともにターゲット保留を赤色に変化させるパターンである。パターンFは、ターゲットまでの残りシフト回数が2回のときは変化演出を実行せず、ターゲットまでの残りシフト回数が1回のときにアクティブ保留を変(◎)にするとともにターゲット保留を赤色に変化させるパターンである。パターンGは、ターゲット保留がアクティブ保留へシフト後にアクティブ保留を赤色に変化させるパターンである。
また、図20(c)に示す保留数3以上青用変化パターン決定テーブルにおいて、演出の変化パターンがパターンH〜Kのいずれに決定されるかによって、異なる割合で保留数3以上青用変化パターン決定用の乱数値SR4(1〜100個の範囲)の値が割振られている。SR4については、説明を明確化するために割振られた乱数値の個数が示されている。本実施の形態では、保留数が3個以上であって、ターゲットが青色に変化される場合は、図20(C)のテーブルを用いて、変化演出のパターンが決定される。また、パターンK以外は、保留数が3個以上であれば、ターゲットの変動表示が開始されるまでの残りシフト回数が2回の場合と1回の場合とにおいてのみ変化演出が実行される。
演出制御用CPU101は、ターゲットを含めた保留記憶数が3以上でターゲットを青色に変化させる場合に、所定のタイミングでSR4の値を抽出し、保留数3以上青用変化パターン決定テーブルにおいて、その抽出値がパターンH〜Kのうち、どの割振りに属するかに基づいて、演出の変化パターンを決定する。パターンHは、ターゲットまでの残りシフト回数が2回のときにターゲット保留以外の保留表示を変(〇)にし、ターゲットまでの残りシフト回数が1回のときにアクティブ保留を変(○)にするとともにターゲット保留を青色に変化させるパターンである。
また、パターンIは、ターゲットまでの残りシフト回数が2回のときにターゲット保留以外の保留表示を変(?)にし、ターゲットまでの残りシフト回数が1回のときにアクティブ保留を変(○)にするとともにターゲット保留を青色に変化させるパターンである。パターンJは、ターゲットまでの残りシフト回数が2回のときは変化演出を実行せず、ターゲットまでの残りシフト回数が1回のときにアクティブ保留を変(○)にするとともにターゲット保留を青色に変化させるパターンである。パターンKは、ターゲット保留がアクティブ保留へシフト後にアクティブ保留を青色に変化させるパターンである。
ここで、図19に示すように、表示結果が大当りとなるとき、ターゲット保留の最終態様は、青色よりも赤色となりやすい。また、図20に示すように、アクティブ保留エリアAHAにおいて、保留情報に対応する未だ開始されていないターゲットの変動表示が大当り表示結果となるか否かを示唆する第1態様は、「変」の丸(変(○))で示す第1の種類となる場合と、「変」の二重丸(変(◎))で示す第2の種類となる場合とがある。そして、「変」の丸(変(○))で示す第1の種類がアクティブ保留に表示される場合は、ターゲット保留THは青色となり、「変」の二重丸(変(◎))で示す第2の種類がアクティブ保留に表示される場合は、ターゲット保留THは赤色となる。よって、第2の種類でアクティブ保留に表示される方が、第1の種類でアクティブ保留に表示されるよりも大当り表示結果となる割合が高い。よって、アクティブ保留の種類に遊技者を注目させることができ、演出効果を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、アクティブ保留に表示される表示態様が変動表示中に変更されるようなパターンを設けてもよい。具体的には、変動表示の実行中に、青色で表示されていたアクティブ保留を「変(○)」に変化させてもよい。そして、アクティブ保留を「変(○)」に変化させた後に、ターゲット保留THを青色に変化させてもよい。このようにすれば、大当り期待度のあまり高くない青色でアクティブ保留が表示されていても、アクティブ保留が「変(○)」に変更される場合があり、アクティブ保留における演出のバリエーションが増え、演出効果を高め、遊技の興趣を向上することができる。なお、赤色で表示されていたアクティブ保留を「変(○)」や「変(◎)」に変化させてもよい。また、「変(○)」で表示されていたアクティブ保留を青色や赤色に変化させてもよい。
また、図19および図20に示すように、ターゲットの最終態様が決定された後に変化演出のパターンが決定されるようになっていたが、大当り表示結果となる期待度に基づいてターゲットの最終態様を含めた変化演出のパターンが一括して決定されるようにしてもよい。
また、保留数が3以上の場合は、シフト回数が残り2回と残り1回とで変化演出が実行されるパターンを示したが、保留数に応じて変化パターンが複数種類設けられていてもよい。たとえば、保留数が4のときに用いられる変化パターン決定テーブル、保留数が5のときに用いられる変化パターン決定テーブル等、保留数に応じて選択されるテーブルが異なるようにしてもよい。そして、保留数に応じた変化パターン決定テーブルにより、シフト回数の残り回数によって、複数の変化パターンが設定されていてもよい。
また、ターゲット保留以外の保留が「変」や「変?」に変化する場合に、保留数が複数あれば、保留記憶されているいずれの保留表示を「変」や「変?」に変化させることを抽選で決定するようにしてもよい。
また、図19で決定される変化演出の実行タイミングは、始動入賞が発生して保留表示が行なわれるタイミングで実行されるようにしてもよい。また、図20において「変」や「変?」等に保留表示が変化するタイミングが始動入賞が発生したタイミングであってもよい。
図21は前述の先読み予告処理(S500)を示すフローチャートである。先読み予告処理において、演出制御用CPU101は、まず、演出制御基板80のRAM103に設けられた保留記憶バッファ内に変化演出未判定の保留情報があるか否かを判定する(S501)。S501において、未判定の保留情報がなければ、処理を終了する。S501において、未判定の保留情報があれば、先読み予告制限フラグがセットされているか否かを判定する(S502)。先読み予告制限フラグは、当該フラグの設定以降先読み予告を制限するためのフラグであって、後述するS509の処理においてセットされるフラグである。先読み予告制限フラグがセットされている場合は、S515の処理へ移行する。
S502において、先読み予告制限フラグがセットされていない場合には、変動種別コマンドのデータにより、ターゲットの保留記憶は、リーチ以上の変動種別であるか否かを判定する(S503)。S503において、ターゲットの保留記憶がリーチ以上の変動種別でなければ、図19(B)の非リーチはずれ保留態様決定テーブルにより、ターゲットの保留態様を決定し(S514)、S515の処理へ移行する。S503において、ターゲットの保留記憶がリーチ以上の変動種別であれば、図19(A)のターゲット保留最終態様決定テーブルにより、ターゲットの最終の保留色を決定する(S504)。
次いで、S504において決定されたターゲットの最終の保留色は、青色または赤色であるか否かを判定する(S505)。S505において、ターゲットの最終の保留色が青色または赤色でなければ、S515の処理へ移行する。S505において、ターゲットの最終の保留色が青色または赤色であれば、現在の保留記憶数が1であるか否かを判定する(S506)。S506において現在の保留記憶数が1であれば、保留記憶バッファにはターゲットの保留記憶のみが存在する状態となるので、ターゲットの変動開始時にアクティブ保留をターゲットの最終態様の保留色とすることに決定する(S510)。次いでS509の処理へ移行する。
S506において現在の保留記憶数が1でなければ、現在の保留記憶数が2であるか否かを判定する(S507)。現在の保留記憶数が2であれば、図20(A)に示す保留数2用変化パターン決定テーブルにより、変化演出のパターンを決定する(S508)。次いでS509の処理へ移行する。S507において、現在の保留記憶数が2でなければ、ターゲットの最終の保留色は、赤色であるか否かを判定する(S511)。
S511において、ターゲットの最終の保留色が赤色であれば、図20(B)に示す保留数3以上赤用変化パターン決定テーブルにより、変化演出のパターンを決定する(S512)。次いでS509の処理へ移行する。S511において、ターゲットの最終の保留色が赤色でなければ、図20(C)に示す保留数3以上青用変化パターン決定テーブルにより、変化演出のパターンを決定する(S513)。次いでS509の処理へ移行する。S509では、先読み予告の実行を制限する先読み予告制限フラグをセットする。次いで、S515の処理において、保留記憶1以外の今回始動入賞した保留記憶を通常態様で表示することに決定し、処理を終了する。
具体的にS515の処理では、S508、S512、S513で決定された変化パターンにおいて、始動入賞が発生した場合の最初に表示される保留表示を通常態様で表示するように決定する。そして、前述した図14のS707の保留記憶表示制御処理において、通常態様の保留表示が表示される。アクティブ保留での変化や、保留表示の変化は、後述する図22の演出図柄変動開始処理において各処理が設定される。
また、S515の処理において、S514の処理で決定された非リーチはずれの保留態様は、始動入賞が発生した場合に保留記憶数が2以上であれば、最初に表示される保留表示を通常態様で表示させる。そして、通常態様で表示されてから最初のシフトのときに決定された保留態様に変更される。また、S514の処理において、始動入賞が発生した場合に保留記憶数が1であれば、アクティブ保留において、決定された保留態様で表示される。この場合は、図22の演出図柄変動開始処理において、決定された保留態様でアクティブ保留が表示される。なお、通常態様で表示されてから次の次のシフト以降のタイミングで保留態様を変化させてもよく、入賞時に保留を変化させてもよい。また、変化させるタイミングを抽選で決定するようにしてもよい。
また、S515の処理において、S510の処理で決定されたアクティブ保留をターゲットの最終態様の保留色とすることに決定された場合は、図22の演出図柄変動開始処理において、決定された保留態様でアクティブ保留が表示される。なお、始動入賞が発生した際の保留記憶数が1である場合に、一度保留表示を通常態様で表示させてから、直ぐに表示された保留をシフトさせ(消去し)アクティブ保留に決定された態様で表示してもよい。また、始動入賞が発生した際の保留記憶数が1である場合に、保留表示を決定された態様で表示させた後、保留をシフトさせ(消去し)、アクティブ保留に決定された態様で表示してもよい。
なお、先読み予告処理においては、ターゲット保留の始動入賞があった際に、ターゲット保留よりも手前に入賞した保留記憶の変化パターンをS508、S512、S513のテーブルにより決定していた。しかし、ターゲット保留となる始動入賞が発生した場合であっても、手前に入賞した保留記憶がすでに青色や「変」や「変?」に変化することが決定されている場合は、ターゲット保留を通常態様で表示するように制限をかけるようにしてもよい。このような場合には、S509のような先読み予告制限フラグをセットしてもよい。なお、手前に入賞した保留記憶がすでに変化することが決定されている場合とは、アクティブ保留または保留表示の少なくとも一方が変化すると決定されている場合であればよい。また、アクティブ保留で変化することが決定されている場合には、制限をかけず変化演出が実行されるようにしてもよい。
図22は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、次のような処理を行なう。
演出図柄変動開始処理においては、変動表示結果をはずれとすることに決定されているか否か確認する(S601)。はずれとすることに決定されているか否かは、たとえば、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果1指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。はずれとすることに決定されている場合には、変動パターンコマンドとして、非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(S602)。非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、たとえば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。
非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合、ROM102に格納されたはずれ図柄決定用データテーブルを用いて、リーチにならないはずれの表示結果を演出図柄の最終停止として決定し(S604)、S616へ進む。はずれ図柄決定用データテーブルでは、複数種類の演出図柄のそれぞれに、SR1−1〜SR1−3のそれぞれの数値データが対応付けられている。
S604の処理では、所定のタイミングでSR1−1〜SR1−3のそれぞれから数値データ(乱数)を抽出し、はずれ図柄決定用データテーブルを用い、抽出した数値データに対応する図柄がそれぞれ左,中,右の演出図柄の変動表示結果となる停止図柄の組合せとして決定される。このように非リーチはずれの図柄の組合せを決定する場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然大当り図柄の組合せと一致する場合には、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。また、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然リーチ図柄となってしまう場合には、非リーチはずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
S602の処理で非リーチ変動パターンではないと判定した場合(リーチ変動パターンであると判定した場合)は、リーチ図柄の組合せを構成する演出図柄の停止図柄を決定し(S605)、S616へ進む。S605の処理では、所定のタイミングでSR1−1〜SR1−3のそれぞれから数値データ(乱数)を抽出し、はずれ図柄決定用データテーブルを用い、SR1−1から抽出された乱数に対応する図柄がリーチ状態を形成する左,右の各演出図柄の停止図柄として決定され、SR1−2から抽出されたカウンタの値と合致する乱数に対応する図柄が中図柄の停止図柄として決定される。また、この場合も、偶然大当り図柄の組合せとなってしまうときには、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、中図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
また、S601の処理ではずれとすることに決定されていない場合(大当りとすることが決定された場合)に(S601のN)、演出制御用CPU101は、大当りの種別に応じて、大当り図柄の組合せを構成する演出図柄の停止図柄を決定し(S603)、S616へ進む。
S603では、次のように大当りの種別に応じて当り図柄の組合せを決定する。表示結果2指定コマンドと表示結果3指定コマンドとのうちのどの表示結果指定コマンドが表示結果特定コマンド格納領域に格納されているかに基づいて、確変大当りと、通常大当りとのうちから、大当りの種別を判定し、確変大当りにすることに決定されていると判定したときには、所定のタイミングでSR1−1から数値データ(乱数)を抽出し、SR1−1と確変大当り図柄の組合せ(たとえば、左,中,右が「7,7,7」等の奇数のゾロ目の組合せ)との関係が設定されたデータテーブル(確変大当り図柄決定用テーブル)を用いて、抽出値からいずれかの確変大当り図柄の組合せを選択決定する。また、通常大当りにすることに決定されていると判定したときには、所定のタイミングでSR1−1から数値データ(乱数)を抽出し、SR1−1と通常大当り図柄の組合せ(たとえば、左,中,右が「4,4,4」等の偶数のゾロ目の組合せ)との関係が設定されたデータテーブル(通常大当り図柄決定用テーブル)を用いて、抽出値からいずれかの通常大当り図柄の組合せを選択決定する。このように決定された図柄が大当り遊技状態に制御される前の変動表示結果である最終停止図柄として用いられる。
次に、変動表示における各種演出を設定するための処理を行なう演出設定処理(S616)を実行した後、S617に進む。演出設定処理の処理内容については、図23を用いて後述する。
S617では、演出制御パターンを複数種類の演出制御パターンのうちのいずれかに決定する。S617においては、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターン、および、S616の処理で決定した演出の演出制御パターン等により指定された各種演出制御(演出動作)パターンに応じて、図柄変動制御パターンテーブルに格納されている複数種類の図柄変動制御パターンのうち、指定された各種演出動作パターンに対応するいずれかの演出制御パターンを使用パターンとして選択決定する。
ROM102に記憶されている図柄変動制御パターンテーブルには、たとえば、演出図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでの期間における、演出表示装置9の表示領域における演出図柄の変動表示動作、リーチ演出における演出表示動作、および、予告演出における演出表示動作といった各種の演出動作の制御内容を示すデータが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されている。
また、各図柄変動制御パターンは、たとえば、演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、および、終了コードといった、演出図柄の変動表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データを含み、時系列的に、各種の演出制御の内容、および、演出制御の切替えタイミング等が設定されている。
次いで、S617で選択した演出制御パターンに応じたプロセステーブルを選択する(S618)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマ(演出設定プロセスタイマ)をスタートさせる(S619)。
S619の処理を実行したら、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)にしたがって演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および、演出用部品としてのスピーカ27)の制御を開始する(S620)。たとえば、表示制御実行データにしたがって、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種LED等の発光体を点灯/消灯制御を行なわせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行なわせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動表示時間に相当する値を設定し(S621)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値にし、演出図柄変動開始処理を実行する(S622)。そして、演出図柄変動開始処理が終了する。
図23は、演出図柄変動開始処理における演出設定処理(S616)の一部を構成する処理である変化演出設定処理を示すフローチャートである。演出設定処理には各種設定処理のサブルーチンがあるが、そのうちの変化演出に関する設定処理を、前述の演出設定処理(S616)の一部の処理として説明する。変化演出設定処理において、演出制御用CPU101は、次のような処理を行なう。まず、今回の実行される変動表示は、ターゲットの変動表示であるか否かを判定する(S901)。今回の実行される変動がターゲットの変動表示でなければ、S903の処理へ移行する。今回の実行される変動がターゲットの変動表示であれば、先読み予告制限フラグをリセットする(S902)。
次いで、S903の処理において、今回の変動は、先読み予告処理でアクティブ保留を変化させると決定された保留記憶であるか否かを判定する(S903)。今回の変動が先読み予告処理でアクティブ保留を変化させると決定された保留記憶でなければ、S905の処理へ移行する。今回の変動が先読み予告処理でアクティブ保留を変化させると決定された保留記憶であれば、保留記憶の内容に基づいて、アクティブ保留の表示態様を変更するように設定する(S904)。
次いで、S905の処理において、今回の変動は、先読み予告処理で保留表示を変化させると決定された保留記憶であるか否かを判定する(S905)。今回の変動が先読み予告処理で保留表示を変化させると決定された保留記憶でなければ、処理を終了する。今回の変動が先読み予告処理で保留表示を変化させると決定された保留記憶であれば、保留記憶の内容に基づいて、保留表示の表示態様を変更するように設定する(S906)。そして、処理を終了する。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) アクティブ保留AHの表示態様は、図16(c)に示すように、未だ開始されていないターゲット保留THが大当り表示結果となるか否かを示唆する「変」で表示される場合がある。また、アクティブ保留AHの表示態様は、図16(b)に示すように、実行中の変動表示が大当り表示結果となるか否かを示唆する青色で表示される場合がある。また、保留表示の表示態様は、図16(f)に示すように、未だ開始されていない変動表示を示すターゲット保留THが大当り表示結果となるか否かを示唆する「変」で表示される場合がある。このようにすれば、アクティブ保留AHと保留表示とで表示される表示態様が複数あるので、演出効果を高め、遊技の興趣を向上することができる。
(2) 図16(c)において、アクティブ保留AHが「変」の丸で表示でされ、変動表示の実行中に図16(d)のようにターゲット保留THが青色に変化し、さらに、図16(e)において、アクティブ保留AHが「変」の二重丸で表示でされ、変動表示の実行中にターゲット保留THが赤色に変化する場合がある。このように、ターゲット保留THに基づいた変動表示の実行前の複数回の変動表示中にターゲット保留THが大当り表示結果となるか否かを示唆する「変」で表示される。よって、アクティブ保留AHが複数回変化することで、ターゲット保留THに対しての期待感を高め、遊技の興趣を向上することができる。
(3) 図16(i)に示すように、保留表示エリア18cおいて、ターゲット保留TH以外とターゲット保留THとが表示されている場合に、ターゲット保留TH以外の保留表示が「変?」で表示される。「変?」の保留表示は、ターゲット保留TH以外の変動表示の実行中において、アクティブ保留AHが「変」の丸で表示でされるか否かを示唆する表示態様である。このようにすれば、保留表示の演出が増加するとともに、アクティブ保留AHが「変」の丸で表示でされることへの期待感を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
(4) 図19に示すように、表示結果が大当りとなるとき、ターゲット保留の最終態様は、青色よりも赤色となりやすい。また、図20に示すように、アクティブ保留エリアAHAにおいて、未だ開始されていないターゲットの変動表示が大当り表示結果となるか否かを示唆する第1態様は、「変」の丸(変(○))で示す第1の種類となる場合と、「変」の二重丸(変(◎))で示す第2の種類となる場合とがある。そして、「変」の丸(変(○))で示す第1の種類がアクティブ保留に表示される場合は、ターゲット保留THは青色となり、「変」の二重丸(変(◎))で示す第2の種類がアクティブ保留に表示される場合は、ターゲット保留THは赤色となる。よって、第2の種類でアクティブ保留に表示される方が、第1の種類でアクティブ保留に表示されるよりも大当り表示結果となる割合が高い。よって、アクティブ保留の種類に遊技者を注目させることができ、演出効果を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
(5) アクティブ保留に表示される表示態様が変動表示中に変更されるようなパターンを設けてもよい。具体的には、変動表示の実行中に、青色で表示されていたアクティブ保留を「変(○)」を変化させてもよい。そして、アクティブ保留を「変(○)」に変化させた後に、ターゲット保留THを青色に変化させてもよい。このようにすれば、大当り期待度のあまり高くない青色でアクティブ保留が表示されていても、アクティブ保留が「変(○)」に変更される場合があり、演出のバリエーションが増え、アクティブ保留による演出効果を高め、遊技の興趣を向上することができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 前述した実施の形態においては、始動入賞が発生したときの先読み予告処理によって変化演出としてのアクティブ保留での変化と保留表示での変化とが両方決定されていた。そして、変動開始時の演出設定処理として先読み予告処理で決定された演出が実行されるように設定されていた。しかし、変動開始時の演出設定処理において変化演出としてのアクティブ保留での変化と保留表示での変化とを決定してもよい。たとえば、先読み予告処理において変化演出を実行しないように決定された場合(通常態様で表示すると決定された場合)であっても、変動開始時に保留記憶バッファ内のデータを参照し、今回実行される変動表示が大当り期待度が低いものであって、今回実行される変動より後ろで実行される保留記憶が大当り期待度が高いものである場合には、今回実行される変動のアクティブ保留を「変」で表示し、今回実行される変動より後ろで実行される保留記憶の保留表示の表示態様を青色に変化させるようにしてもよい。
(2) 前述した実施の形態においては、アクティブ保留での変化演出と保留表示での変化演出とを独立して異なる処理で決定するようにしてもよい。たとえば、先読み予告処理において、保留表示の態様を変化させることを決定し、変動開始時の演出設定処理において、アクティブ保留の態様を変化させることを決定してもよい。
(3) 前述した実施の形態においては、ターゲット保留よりも後に始動入賞した保留記憶に対して変化演出を実行するようにしてもよい。たとえば、ターゲット保留を青色に変化することが決定されていた場合には、ターゲット保留よりも後に始動入賞した保留表示を「変」に変更してターゲット保留の大当り期待度を示唆する態様に変化するようにしてもよい。
(4) 前述した実施の形態においては、当該変動表示の実行を特定するための特定表示としてアクティブ保留が表示される場合を示した。しかし、特定表示は、アクティブ保留表示以外の表示であってもよい。たとえば、当該変動表示が開始される際に、背景の表示が変化したり、キャラクタが表示されることで特定表示が表示されていることを示してもよい。
(5) 前述した実施の形態においては、「変」や「変?」に変化させる保留表示を抽選により決定してもよい。たとえば、保留表示が4個表示されている場合に、4個目のターゲット保留の手前のいずれの保留表示を「変」や「変?」に変化させるかを抽選により決定してもよい。このような場合は、ターゲット保留の大当り期待度により、「変」や「変?」に変化させる保留表示がいずれになるかの割合が異なるようにしてもよい。
(6) 前述した実施の形態においては、保留表示エリア18cにおいて「変?」で表示されていた保留表示がアクティブ保留AHで通常態様の白色で表示されるようにしてもよい。また、保留表示エリア18cにおいて「変?」で表示されていた保留表示がアクティブ保留AHで「変?」で表示された場合であっても所定の割合で保留表示エリア18cの保留表示が変化するようにしてもよい。
(7) 前述した実施の形態においては、アクティブ保留AHが「変」と表示される場合には、変動表示の実行中の所定タイミングでターゲット保留THが通常の白色の丸の表示から通常の態様とは異なる青色や赤色に変化していた。このような場合において、ターゲット保留が大当りとなる期待度により、ターゲット保留が通常態様から通常態様と異なる青色や赤色の態様に変化するタイミングが異なるようにしてもよい。
(8) 前述した実施の形態においては、アクティブ保留AHが「変」と表示される場合には、変動表示の実行中の所定タイミングでターゲット保留THが通常の白色の丸の表示から通常の態様とは異なる青色や赤色に変化していた。このような場合に、ターゲット保留THが変化するタイミングでターゲット保留に作用する作用演出が実行されるようにしてもよい。たとえば、アクティブ保留AHの「変」からターゲット保留に対しビームや矢印が出てターゲット保留が変化するようにしてもよい。また、アクティブ保留AHの「変」とは別にキャラクタを表示し、そのキャラクタがターゲット保留に作用し、保留表示が変化するようにしてもよい。
(9) 前述した実施の形態においては、アクティブ保留AHにおいて、未だ開始されていない変動表示を示すターゲット保留THが大当り表示結果となるか否かを示唆する「変」の表示が複数種類設けられていた。しかし、保留表示の段階で「変」の表示が複数種類設けられていてもよい。たとえば、保留表示エリア18cにおいて、「変」の丸(変(○))の表示と「変」の二重丸(変(◎))の表示とのうちいずれかが表示されるようにしてもよい。また、「変」の表示は、丸と二重丸というような形が異なるものではなく、色が異なるようなものであってもよい。
(10) 前述した実施の形態においては、アクティブ保留AHや保留表示を「変」とし、変化を直接的に示唆するような表示態様で表示していた。しかし、アクティブ保留AHや保留表示の表示態様は、変化を直接的に示唆するものでなくてもよい。たとえば、所定のキャラクタがアクティブ保留AHとして表示されていれば、保留表示内に表示態様が変化するターゲット保留があることが示唆されるようにしてもよい。
(11) 前述した実施の形態においては、アクティブ保留に表示された態様により、保留表示エリア18cに表示されている保留表示にターゲットの保留があることを示すようにしてもよい。たとえば、アクティブ保留に特定表示としてキャラクタが表示された場合には、実行されている変動表示よりも後ろで開始される保留記憶に大当り期待度が高い保留記憶があることが示唆されるようにすればよい。そして、そのような表示がされたときは、ターゲットの保留を変化させずに通常の態様のままで表示するようにしてもよい。また、実行されている変動表示よりも後ろで開始される保留記憶が複数ある場合に、複数の中にターゲット保留があることのみを示してもよいし、複数の中のいずれの保留表示がターゲット保留かを明確に示す態様でアクティブ保留が表示されるようにしてもよい。たとえば、アクティブ保留にターゲット保留までの保留数を表示し、ターゲット保留がシフトする毎とに数字がカウントダウンされるようにしてもよい。
(12) 前述した実施の形態においては、アクティブ保留AHの表示態様を未だ開始されていない変動表示を示すターゲット保留THが大当り表示結果となるか否かを示唆する「変」で表示するとともに、保留表示の表示態様を未だ開始されていない変動表示を示すターゲット保留THが大当り表示結果となるか否かを示唆する「変」で表示するようにしてもよい。そして、「変」のアクティブ保留AHと「変」の保留表示との間に表示されるターゲット保留THの表示態様が変化するようにしてもよい。このようにするには、ターゲット保留THの始動入賞後の変動表示の開始時に変化演出の抽選を行ない、アクティブ保留とターゲット保留THよりも後ろのタイミングで始動入賞した保留記憶に対応する保留表示とを変化するようにすればよい。
(13) 前述した実施の形態においては、アクティブ保留AHの表示態様を未だ開始されていない変動表示を示すターゲット保留THが大当り表示結果となるか否かを示唆する「変」で表示する表示態様が複数種類設けられていてもよい。そして、アクティブ保留AHの表示態様により、保留表示エリア18cに表示されている保留表示のいずれが変化するかが示されるようにしてもよい。たとえば、アクティブ保留AHが「1変」と表示された場合には、アクティブ保留エリアAHAのすぐ隣の保留表示が変化し、アクティブ保留AHが「2変」と表示された場合には、アクティブ保留エリアAHAの2つ隣の保留表示が変化するようにしてもよい。
(14) 前述した実施の形態においては、アクティブ保留AHが段階的に変化するようにしてもよい。たとえば、変動表示の実行中にアクティブ保留AHを「変」の丸(変(○))で表示から「変」の二重丸(変(◎))の表示へと変化するようにしてもよい。また、変動表示の実行中にアクティブ保留AHを青色の表示から赤色の表示へと変化するようにしてもよい。また、変動表示の実行中にアクティブ保留AHを「変」の丸(変(○))の表示から赤色の表示へと変化すようにしてもよい。また、変動表示の実行中にアクティブ保留AHを「1変」と表示から「2変」と表示へと変化するようにしてもよい。
(15) 前述した実施の形態においては、アクティブ保留AHにおいて、未だ開始されていない変動表示を示すターゲット保留THが大当り表示結果となるか否かを示唆する態様として複数のキャラクタのうち、いずれかのキャラクタが表示されるようにしてもよい。たとえば、アクティブ保留AHとしてキャラクタAが表示された場合には、ターゲット保留THが青色となり、アクティブ保留AHとしてキャラクタBが表示された場合には、ターゲット保留THが赤色となるようにしてもよい。また、キャラクタAが表示された場合にもターゲット保留THが赤色となるようにしてもよく、アクティブ保留AHとターゲット保留THとの変化の対応関係が1対1でなくてもよい。
(16) 前述した実施の形態においては、変動表示の実行中にアクティブ保留AHを「変」に変化するタイミングを複数設けてもよい。「変」に変化するタイミングによりターゲット保留THが変化する割合が異なってもよい。また、遊技者にとって不利な演出が実行された後に、アクティブ保留AHが「変」に変化するようにしてもよい。たとえば、リーチとなるか否かを示唆する演出を実行し、リーチとならなかった後にアクティブ保留AHを「変」に変化させてもよい。このようにすれば、実行中の変動表示がリーチとならなかったとしても、将来実行される変動表示に対して期待を持つことができる。
(17) 前述した実施の形態においては、変動表示の実行中にアクティブ保留AHの表示態様が青色から赤色へと変化する変化タイミングを複数設けてもよい。たとえば、リーチとなるか否かを示唆する演出を実行し、リーチとなった後にアクティブ保留AHを赤色に変化させてもよい。このようにすれば、実行中の変動表示に期待を持つことができる。
(18) 前述した実施の形態においては、アクティブ保留AHに作用する作用演出が実行された場合に、アクティブ保留AHが変化するようにしてもよい。たとえば、アクティブ保留AHに対し矢印が刺さったときにアクティブ保留AHを変動中の期待度を示す青色やターゲット保留THが変化することを示す「変」に変化するようにしてもよい。また、作用演出が実行する態様を複数設け作用演出の種類により、アクティブ保留AHの表示態様の変化割合が異なるようにしてもよい。たとえば、キャラクタAによりアクティブ保留AHが変化した場合よりもキャラクタBによりアクティブ保留AHが変化した場合の方が、大当り期待度の高い態様に変化するようにしてもよい。
(19) 前述した実施の形態においては、アクティブ保留AHと保留表示エリア18cに表示される保留表示とについて同様の色に変化した場合、アクティブ保留AHと保留表示との大当り期待度が同じになるようにしてもよいし、アクティブ保留AHと保留表示との大当り期待度が異なるようにしてもよい。
(20) 前述した実施の形態においては、有利状態として大当り遊技状態を示したが、遊技者にとって有利な有利状態としては、大当り遊技状態の他に、高確率状態(確変状態)、時短状態、および、高ベース状態等のその他の有利状態が含まれてもよい。
(21) 前述した実施の形態では、変動表示において実行する演出として、擬似連の演出を実行するようにしてもよい。擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。また、変動表示において実行する演出としては、滑り演出を実行するようにしてもよい。滑りとは、変動表示において図柄の停止直前に図柄を停止予測位置から滑らせる演出表示をいう。
(22) 前述した実施の形態では、変動表示時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御マイクロコンピュータは、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動表示時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動表示時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータは2つのコマンドの組合せから導かれる変動表示時間に基づいて変動表示における演出制御を行なうようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータの方では2つのコマンドのそれぞれにより変動表示時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータの方で選択を行なう様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(たとえば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。このように2つのコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知する構成においては、1つ目のコマンドを送信した後の2つ目のコマンドにおいて、入賞時演出処理による表示結果の判定結果、および、変動パターン種別のような先読み判定情報を送信し、その2つ目のコマンドを受信したことに基づいて、先読み予告の演出を実行するようにしてもよい。
(23) 前述の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27R,27L等)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
(24) 前述の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(たとえば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35等、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、またはたとえば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行なうのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行なうことができる。このような構成の場合には、前述した実施の形態で演出制御用マイクロコンピュータ100が行なっていた各種決定については、同様に演出制御用マイクロコンピュータ100が行なうようにしてもよく、または、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、または、音/ランプ基板に搭載したマイクロコンピュータ等の制御手段が行なうようにしてもよい。
(25) 前述した実施の形態では、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出す遊技機を説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式の遊技機を採用してもよい。封入式の遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の玉を遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、玉貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、玉の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算される。また、遊技機は、発射装置および玉払出装置を備えた遊技枠に遊技球が打ち込まれる遊技領域を形成する遊技盤を取付けた構成としたが、これに限らず、発射装置は玉払出装置などの基本的な機能を共通化し、遊技の特長的構成である遊技盤のみを流通させるようにしてもよい。この場合、遊技の特長的構成であるところの遊技盤を遊技機と称する。
(26) 前述した実施の形態は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などの装置にも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実施形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(27) 前述の実施形態では、大当り種別として、15ラウンドの通常大当りと15ラウンドの確変大当りとを設けた例を示した。しかし、これに限らず、たとえば、15ラウンドの大当り、10ラウンドの大当り、5ラウンドの大当り、および、2ラウンドの大当りを設ける場合のように、3種類以上のラウンド数の大当り種別を設けてもよい。その場合には、たとえば、大当りの種別を、賞球が得られやすい大当り種別グループ(たとえば、15ラウンドの大当り、10ラウンドの大当り)と、賞球が得られにくい大当り種別グループ(たとえば、5ラウンドの大当り、2ラウンドの大当り)とに分類し、第2特別図柄の方が第1特別図柄よりも、賞球が得られやすい大当り種別グループの大当り種別が選択される割合が高くなるように設定してもよい。
(28) 前述した実施の形態では、変動表示の表示結果を確変大当りとすることが決定されたときの変動表示結果が導出表示された後、大当り遊技状態の終了後に、無条件で確変状態に制御される確変状態制御例を示した。しかし、これに限らず、特別可変入賞球装置20における大入賞口内に設けられた特定領域を遊技球が通過したことが検出手段により検出されたときに、確変状態に制御される、確変判定装置タイプの確変状態制御が実行されてもよい。
(29) 前述した実施の形態では、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号、あるいは数字や記号に限定されない各セグメントの点灯パターン等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示(変動表示)する例を示した。しかし、第1特別図柄表示器8a第2特別図柄表示器8bにおいて表示される可変表示結果(変動表示結果)や可変表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されない。たとえば、特別図柄の可変表示中の点灯パターンには、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよく、全て消灯したパターンと少なくとも一部のLEDを点灯させた1つのパターン(たとえば、ハズレ図柄)とを交互に繰返すものも特別図柄の可変表示に含まれる(この場合、前記1つのパターン(たとえばハズレ図柄)が点滅して見える)。また、可変表示中に表示される特別図柄と、可変表示結果として表示される特別図柄とは、異なるものであってもよい。特別図柄の可変表示として、たとえば「−」を点滅させる表示を行ない、可変表示結果として、それ以外の特別図柄(「大当り」であれば「7」、「ハズレ」であれば「1」等)を表示することも特別図柄の可変表示に含まれる。また、一種類の飾り図柄を点滅表示又はスクロール表示すること等も飾り図柄の可変表示に含まれる。普通図柄の可変表示中の点灯パターンには、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよく、全て消灯したパターンと少なくとも一部のLEDを点灯させた1つのパターン(たとえば、ハズレ図柄)とを交互に繰返すこと等も普通図柄の可変表示に含まれる。また、可変表示中に表示される飾り図柄や普通図柄と、可変表示結果として表示される飾り図柄や普通図柄とは、異なるものであってもよい。
(30) 前述した実施の形態では、「割合(比率、確率)」として、0%を越える所定の値を具体例に挙げて説明した。しかしながら、「割合(比率、確率)」としては、0%であってもよい。たとえば、所定の遊技期間における所定の遊技状態1の発生割合と他の遊技状態2との発生割合とを比較して、「一方の発生割合が他方の発生割合よりも高い」とした場合には、一方の遊技状態の発生割合が0%の場合も含んでいる。
(31) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 パチンコ遊技機、8a 第1特別図柄表示器、8b 第2特別図柄表示器、9 演出表示装置、18c 保留表示エリア、100 演出制御用マイクロコンピュータ、560 遊技制御用マイクロコンピュータ、AH アクティブ保留、AHA アクティブ保留エリア、TH ターゲット保留。

Claims (1)

  1. 変動表示の表示結果が特定表示結果となったときに遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    未だ開始されていない変動表示に関する情報を保留情報として記憶する保留記憶手段と、
    前記保留記憶手段に記憶された保留情報に対応する保留表示を表示する保留表示手段と、
    前記保留表示に基づく変動表示の実行開始に伴い、前記保留表示に関連する特定表示を表示する特定表示手段と、を備え、
    前記保留表示手段は、前記保留記憶手段に一の保留情報と当該一の保留情報とは異なる他の保留情報とが記憶される場合に、前記一の保留情報に対応する保留表示を、前記他の保留情報に対応する未だ開始されていない変動表示が前記特定表示結果となるか否かを示唆する特定保留態様で表示可能であり、
    前記特定表示手段は、
    保留情報に対応する未だ開始されていない変動表示が前記特定表示結果となるか否かを示唆する複数種類の第1態様のうち、いずれかの前記第1態様と、実行中の変動表示が前記特定表示結果となるか否かを示唆する第2態様と、で特定表示を表示可能であり、
    前記第1態様による示唆の対象となった変動表示が開始される前に実行される複数回の変動表示に亘って、前記第1態様からなる特定表示を表示可能であり、
    前記第1態様は、変動表示の実行中に段階的に変化可能であり、
    前記第1態様の種類が、第1の種類のときと第2の種類のときとで、保留情報に対応する未だ開始されていない変動表示が前記特定表示結果となる割合が異なる、遊技機。
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