移動通信システムの技術規格を制定する第3世代パートナシッププロジェクト(Third Generation Partnership Project;3GPP)では、第4世代移動通信と関連した多様なフォーラムおよび新しい技術に対応するために、2004年末から、3GPP技術の性能を最適化させて向上させようとする努力の一環として、LTE/SAE(Long Term Evolution/System Architecture Evolution)技術に関する研究を始めた。
3GPP SA WG2を中心に行われたSAEは、3GPP TSG RANのLTE作業と並行してネットワークの構造を決定し、異機種ネットワーク間の移動性(モビリティ(mobility))をサポートすることを目的とするネットワーク技術に関する研究であって、最近の3GPPの重要な標準化問題のうちの一つである。これは、3GPPシステムをIPベースの多様な無線接続技術をサポートするシステムに発展させるための作業であって、より向上したデータ送信能力で送信遅延を最小化する、最適化されたパケットベースのシステムを目標として作業が行われてきた。
3GPP SA WG2で定義されたEPS(Evolved Packet System)上位レベル(水準)(level)参照モデル(reference model)は、非ローミングケース(non-roaming case)および多様なシナリオのローミングケース(roaming case)を含んでおり、詳細内容は、3GPP標準文書TS23.401およびTS23.402で参照することができる。図1のネットワーク構造図は、これを簡略的に再構成したものである。
図1は、発展型(evolved)移動通信ネットワークの構造図である。
EPCは、多様な構成要素を含むことができ、図1は、それらのうちの一部に該当する、S−GW(Serving GateWay)52、PDN GW(Packet Data Network GateWay)53、MME(Mobility Management Entity)51、SGSN(Serving GPRS(General Packet Radio Service) Supporting Node)、ePDG(enhanced Packet Data Gateway)を示す。
S−GW52は、無線アクセスネットワーク(RAN)とコアネットワークとの間の境界点として動作し、eNodeB22とPDN GW53との間のデータ経路を維持する機能を有する要素である。また、端末(または、ユーザ装置(User Equipment:UE))がeNodeB22によりサービスを受ける(serving)領域にわたって移動する場合、S−GW52は、ローカル移動性アンカポイント(anchor point)の役割を遂行する。即ち、E−UTRAN(3GPPリリース8以後で定義されるEvolved−UMTS(Universal Mobile Telecommunications System) Terrestrial Radio Access Network)内での移動性のために、S−GW52を介してパケットがルーティングされることができる。また、S−GW52は、他の3GPPネットワーク(3GPPリリース8以前に定義されるRAN、例えば、UTRANまたはGERAN(GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communication)/EDGE(Enhanced Data rates for Global Evolution) Radio Access Network)との移動性のためのアンカポイントとして機能することもできる。
PDN GW(または、P−GW)53は、パケットデータネットワークに向かうデータインターフェースの終端点(termination point)に該当する。PDN GW53は、ポリシ実行機能(policy enforcement features)、パケットフィルタリング(packet filtering)、課金サポート(charging support)などをサポートすることができる。また、3GPPネットワークおよび非3GPPネットワーク(例えば、I−WLAN(Interworking Wireless Local Area Network)などの信頼されないネットワーク、CDMA(Code Division Multiple Access)ネットワークやWiMaxなどの信頼されるネットワーク)との移動性管理のためのアンカポイントの役割を遂行することができる。
図1のネットワーク構造の例は、S−GW52およびPDN GW53が別個のゲートウェイで構成されるものを示すが、二つのゲートウェイが単一ゲートウェイ構成オプション(Single Gateway Configuration Option)によって具現されることもできる。
MME51は、UEのネットワーク接続(連結)(connection)に対するアクセス、ネットワークリソースの割当、トラッキング(tracking)、ページング(paging)、ローミング(roaming)およびハンドオーバなどをサポートするためのシグナリングおよび制御機能を実行する要素である。MME51は、加入者およびセッション管理に関連した制御プレーン(control plane)の機能を制御する。MME51は、数多くのeNodeB22を管理し、他の2G/3Gネットワークへのハンドオーバのための従来のゲートウェイの選択のためのシグナリングを実行する。また、MME51は、セキュリティ手順(Security Procedures)、端末対ネットワークセッションハンドリング(Terminal-to-network Session Handling)、アイドル端末の位置決定管理(Idle Terminal Location Management)などの機能を遂行する。
SGSNは、異なるアクセス3GPPネットワーク(例えば、GPRSネットワーク、UTRAN/GERAN)に対するユーザの移動性管理および認証(authentication)などの全てのパケットデータをハンドリングする。
ePDGは、信頼されない非3GPPネットワーク(例えば、I−WLAN、WiFiホットスポット(hotspot)など)に対するセキュリティノードとしての役割を遂行する。
図1を参照して説明したように、IP能力を有する端末(または、UE)は、3GPPアクセスはもちろん非3GPPアクセスに基づいても、EPC内の多様な要素を経由して事業者(即ち、オペレータ(operator))が提供するIPサービスネットワーク(例えば、IMS)にアクセスすることができる。
また、図1は、多様なレファレンスポイント(例えば、S1−U、S1−MMEなど)を示す。3GPPシステムでは、E−UTRANおよびEPCの異なる機能エンティティ(functional entity)に存在する2個の機能を連結する概念的なリンクをレファレンスポイント(reference point)として定義する。以下の表1は、図1に示すレファレンスポイントを整理したものである。表1の例以外にもネットワーク構造によって多様なレファレンスポイントが存在できる。
図2は、一般的なE−UTRANおよび一般的なEPCのアーキテクチャの例を示す図である。
図示されたように、eNodeB20は、RRC接続が活性化されている間、ゲートウェイへのルーティング、ページングメッセージのスケジューリングおよび送信、ブロードキャストチャネル(BCH)のスケジューリングおよび送信、アップリンクおよびダウンリンクでのリソースのUEへの動的割当、eNodeB20の測定のための設定および提供、無線ベアラ制御、無線許可制御(radio admission control)、ならびに、接続移動性制御などのための機能を遂行することができる。EPC内では、ページング発生、LTE_IDLE状態管理、ユーザプレーンの暗号化、EPSベアラ制御、NASシグナリングの暗号化および完全性保護機能を遂行することができる。
図3は、UEとeNodeBとの間の制御プレーンにおける無線インターフェースプロトコル(Radio Interface Protocol)の構造の一例を示す図であり、図4は、端末と基地局との間のユーザプレーンにおける無線インターフェースプロトコル(Radio Interface Protocol)の構造の一例を示す他の図である。
上記無線インターフェースプロトコルは、3GPP無線アクセスネットワーク規格を基盤とする。上記無線インターフェースプロトコルは、水平方向には、物理層(レイヤ)(Physical Layer)、データリンク層(Data Link Layer)およびネットワーク層(Network Layer)からなり、垂直方向には、データ情報送信のためのユーザプレーン(User Plane)と、制御信号(Signaling)伝達のための制御プレーン(Control Plane)と、に区分される(divided)。
上記プロトコル階層は、通信システムで広く知られた開放型システム間相互接続(Open System Interconnection;OSI)基準モデルの下位3層に基づいてL1(第1の層)、L2(第2の層)、L3(第3の層)に分類される(classified)ことができる。
以下、上記図3に示す制御プレーンにおける無線プロトコルと、図4に示すユーザプレーンにおける無線プロトコルと、の各層を説明する。
第1の層である物理(PHY)層は、物理チャネル(Physical Channel)を利用して情報転送サービス(Information Transfer Service)を提供する。上記物理層は、上位にある媒体アクセス制御(Medium Access Control;MAC)層とはトランスポートチャネル(Transport Channel)を介して接続されており、上記トランスポートチャネルを介して媒体アクセス制御層と物理層との間のデータが伝達される。そして、互いに異なる物理層間、即ち、送信側と受信側との物理層間は、物理チャネルを介してデータが伝達される。
物理チャネル(Physical Channel)は、時間軸上にある複数個のサブフレームと、周波数軸上にある複数個のサブキャリア(Sub-carrier)と、で構成される。ここで、一つのサブフレーム(Sub-frame)は、時間軸上に複数のシンボル(Symbol)と複数のサブキャリアとで構成される。一つのサブフレームは、複数のリソースブロック(Resource Block)で構成され、一つのリソースブロックは、複数のシンボル(Symbol)と複数のサブキャリアとで構成される。データが送信される単位時間であるTTI(Transmission Time Interval)は、1個のサブフレームに該当する1msである。
上記送信側および受信側の物理層に存在する物理チャネルは、3GPP LTEによると、データチャネルであるPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)およびPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)と、制御チャネルであるPDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel)およびPUCCH(Physical Uplink Control Channel)と、に分けられる。
サブフレームの1番目のOFDMシンボルで送信されるPCFICHは、サブフレーム内で制御チャネルの送信に使われるOFDMシンボルの数(即ち、制御領域の大きさ)に関するCFI(control format indicator)を伝送する。無線機器は、まず、PCFICH上でCFIを受信した後、PDCCHをモニタリングする。
PDCCHと違って、PCFICHは、ブラインドデコーディングを使用せずに、サブフレームの固定されたPCFICHリソースを介して送信される。
PHICHは、UL HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)のためのACK(positive-ACKnowledgement)/NACK(Negative-ACKnowledgement)信号を伝送する。無線機器により送信されるPUSCH上のUL(uplink)データに対するACK/NACK信号は、PHICH上で送信される。
PBCH(Physical Broadcast CHannel)は、無線フレームの1番目のサブフレームの第2のスロットの前方部の4個のOFDMシンボルで送信される。PBCHは、無線機器が基地局と通信するときに必須であるシステム情報を伝送し、PBCHを介して送信されるシステム情報をMIB(Master Information Block)という。これと比較して、PDCCHにより指示されるPDSCH上で送信されるシステム情報をSIB(System Information Block)という。
PDCCHは、DL−SCH(DownLink-Shared CHannel)のリソース割当および送信フォーマット、UL−SCH(UpLink Shared CHannel)のリソース割当情報、PCH上のページング情報、DL−SCH上のシステム情報、PDSCH上で送信されるランダムアクセス応答などの上位層制御メッセージのリソース割当、任意のUEグループ内の個別UEに対する送信パワー制御命令のセットならびにVoIP(Voice over Internet Protocol)の活性化などを伝送することができる。複数のPDCCHが制御領域内で送信されることができ、端末は、複数のPDCCHをモニタリングすることができる。PDCCHは、一つまたは複数個の連続的なCCE(Control Channel Elements)のアグリゲーション(aggregation)上で送信される。CCEは、無線チャネルの状態による符号化率をPDCCHに提供するために使われる論理的割当単位である。CCEは、複数のリソース要素グループ(resource element group)に対応される。CCEの数とCCEにより提供される符号化率との関係によってPDCCHのフォーマットおよび可能なPDCCHのビット数が決定される。
PDCCHを介して送信される制御情報をダウンリンク制御情報(Downlink Control Information;DCI)という。DCIは、PDSCHのリソース割当(これをDLグラント(DownLink Grant)ともいう)、PUSCHのリソース割当(これをULグラント(UpLink Grant)ともいう)、任意のUEグループ内の個別UEに対する送信パワー制御命令のセットおよび/またはVoIP(Voice over Internet Protocol)の活性化を含むことができる。
第2の層にはさまざまな層が存在する。まず、媒体アクセス制御(Medium Access Control;MAC)層は、多様な論理チャネル(Logical Channel)を多様なトランスポートチャネルにマッピングさせる役割を遂行し、また、複数の論理チャネルを一つのトランスポートチャネルにマッピングさせる論理チャネル多重化(Multiplexing)の役割を遂行する。MAC層は、上位層であるRLC層とは論理チャネル(Logical Channel)を介して接続されており、論理チャネルは、基本的に(basically)、送信される情報の種類によって、制御プレーン(Control Plane)の情報を送信する制御チャネル(Control Channel)と、ユーザプレーン(User Plane)の情報を送信するトラフィックチャネル(Traffic Channel)と、に分けられる。
第2の層の無線リンク制御(Radio Link Control;RLC)層は、上位層から受信したデータをセグメンテーション(分割)(Segmentation)およびコンカチネーション(連結)(Concatenation)して下位層が無線区間へのデータの送信に適合するようにデータの大きさを調節する役割を遂行する。また、各々の無線ベアラ(Radio Bearer;RB)が要求する多様なQoSを保証(guarantee)可能にするために、TM(Transparent Mode、透明モード)、UM(Un-acknowledged Mode、非確認モード)およびAM(Acknowledged Mode、確認モード)の三つの動作モードを提供している。特に、AM RLCは、信頼性のあるデータ送信のために、自動再送要求(Automatic Repeat and reQuest;ARQ)機能を介した再送信機能を遂行している。
第2の層のパケットデータコンバージェンス(収束)プロトコル(Packet Data Convergence Protocol;PDCP)層は、IPv4やIPv6などのIPパケット送信時、帯域幅が小さい無線区間で効率的に送信するために相対的に大きさが大きくて不要な制御情報を含んでいるIPパケットヘッダのサイズを減らすヘッダ圧縮(Header Compression)機能を遂行する。これは、データのヘッダ(Header)部分で必ず必要な情報のみを送信するようにすることによって、無線区間の送信効率を増加させる役割を遂行する。また、LTEシステムでは、PDCP層がセキュリティ(Security)機能も実行し、これは、第3者のデータ盗聴を防止する暗号化(Ciphering)と第3者のデータ操作を防止する完全性保護(Integrity protection)とで構成される。
第3層の最も上部に位置する無線リソース制御(Radio Resource Control;以下、RRCと略称する)層は、制御プレーンでのみ定義され、無線ベアラ(Radio Bearer;以下、RBと略称する)の設定(Configuration)、再設定(Re-configuration)および解放(解除)(Release)と関連して論理チャネル、トランスポートチャネル、および物理チャネルの制御を担当する。このとき、RBは、端末とE−UTRANとの間のデータ伝達のために、第2の層により提供されるサービスを意味する。
上記端末のRRC層と無線ネットワークのRRC層との間にRRC接続(RRC connection)がある場合、端末は、RRC接続状態(Connected Mode)であり、そうでない場合、RRCアイドル状態(Idle Mode)である。
以下、端末のRRC状態(RRC state)とRRC接続方法に関して説明する。RRC状態とは、端末のRRCがE−UTRANのRRCと論理的接続(logical connection)されているか否かを意味し、接続されている場合はRRC_CONNECTED状態(state)といい、接続されていない場合はRRC_IDLE状態という。RRC_CONNECTED状態の端末は、RRC接続が存在するため、E−UTRANは、該当端末の存在をセル単位で把握することができ、したがって、端末を効果的に制御することができる。これに対し、RRC_IDLE状態の端末は、E−UTRANが端末の存在を把握することはできず、セルより大きい地域単位であるTA(Tracking Area)単位でコア(core)ネットワークが管理する。即ち、RRC_IDLE状態の端末は、セルに比べて大きい地域単位で該当端末の存在の有無のみが把握され、音声やデータなどの通常の移動通信サービスを受けるためには、該当端末がRRC_CONNECTED状態に移動しなければならない。各TAは、TAI(Tracking Area Identity)を介して分類される(classified)。端末は、セルで放送(broadcasting)される情報であるTAC(Tracking Area Code)を介してTAIを構成することができる。
ユーザが端末の電源を最初にオンにしたとき、端末は、まず、適切なセルを探索した後、該当セルでRRC接続を確立し、コアネットワークに端末の情報を登録する。この後、端末は、RRC_IDLE状態にとどまる。RRC_IDLE状態にとどまる端末は、必要によって、セルを(再)選択し、システム情報(System information)やページング情報を確認する。これをセルにキャンプオン(Camp on)するという。RRC_IDLE状態にとどまっていた端末は、RRC接続を確立する必要がある場合はじめてRRC接続手順(RRC connection procedure)を介してE−UTRANのRRCとRRC接続を確立し、RRC_CONNECTED状態に移動する。RRC_IDLE状態にあった端末がRRC接続を確立する必要がある場合は多様であり、例えば、ユーザの通話の試み(call attempt)などの理由でアップリンクデータ送信が必要な場合、または、E−UTRANからページングメッセージを受信した場合、これに対する応答メッセージ送信などを挙げることができる。
上記RRC層の上位に位置するNAS(Non-Access Stratum)層は、セッション管理(Session Management)および移動性管理(Mobility Management)などの機能を遂行する。
以下、図3に示すNAS層に関して詳細に説明する。
NAS層に属するESM(Evolved Session Management)は、Default Bearer管理およびDedicated Bearer管理などの機能を遂行し、端末がネットワークからPSサービスを利用するための制御を担当する。Default Bearerリソースは、特定のPacket Data Network(PDN)に最初に接続するときまたはネットワークに接続されるとき、ネットワークから割当を受けるという特徴を有する。このとき、ネットワークは、端末がデータサービスを使用することができるように端末が使用可能なIPアドレスを割り当て、また、default bearerのQoSを割り当てる。LTEでは、データ送受信のための特定の帯域幅を保証するGBR(Guaranteed Bit Rate)QoS特性を有するbearerと、帯域幅を保証せずにBest effort QoS特性を有するNon−GBR bearerと、の2種類をサポートする。Default bearerの場合、Non−GBR bearerの割当を受ける。Dedicated bearerの場合、GBRまたはNon−GBRのQoS特性を有するbearerの割当を受けることができる。
ネットワークから端末に割り当てたbearerをEPS(Evolved Packet Service)bearerといい、EPS bearerを割り当てる時、ネットワークは、一つのIDを割り当てる。これをEPS Bearer IDという。一つのEPS bearerは、MBR(Maximum Bit Rate)およびGBR(Guaranteed Bit Rate)またはAMBR(Aggregated Maximum Bit Rate)のQoS特性を有する。
図5aは、3GPP LTEにおけるランダムアクセス手順を示す流れ図である。
ランダムアクセス手順は、UE10が、基地局、即ち、eNodeB20とUL同期を得たり、UL無線リソースの割当を受けるために使われる。
UE10は、ルートインデックス(root index)およびPRACH(Physical Random Access CHannel)設定インデックス(configuration index)をeNodeB20から受信する。各セル毎にZC(Zadoff-Chu)シーケンスにより定義される64個の候補ランダムアクセスプリアンブル(candidate random access preambles)(ランダムアクセスプリアンブルの候補)があり、ルートインデックスは、端末が64個の候補ランダムアクセスプリアンブルを生成するための論理的インデックスである。
ランダムアクセスプリアンブルの送信は、各セル毎に特定の時間および周波数リソースに限定される。PRACH設定インデックスは、ランダムアクセスプリアンブルの送信が可能な特定のサブフレームおよびプリアンブルフォーマットを指示する。
UE10は、任意に選択されたランダムアクセスプリアンブルをeNodeB20に送信する。UE10は、64個の候補ランダムアクセスプリアンブルの中から一つを選択する。そして、PRACH設定インデックスにより該当するサブフレームを選択する。UE10は、選択されたランダムアクセスプリアンブルを選択されたサブフレームで送信する。
上記ランダムアクセスプリアンブルを受信したeNodeB20は、ランダムアクセス応答(Random Access Response;RAR)をUE10に送る。ランダムアクセス応答は、2ステップにより検出される。まず、UE10は、RA−RNTI(Random Access-RNTI)でマスクされたPDCCHを検出する。UE10は、検出されたPDCCHにより指示されるPDSCH上で、MAC(Medium Access Control)PDU(Protocol Data Unit)内のランダムアクセス応答を受信する。
図5bは、無線リソース制御(RRC)層での接続手順を示す。
図5bに示すように、RRC接続の有無によるRRC状態が示されている。上記RRC状態とは、UE10のRRC層のエンティティ(entity)がeNodeB20のRRC層のエンティティと論理的に接続されている(in logical connection)か否かを意味し、接続されている場合をRRC接続状態(connected state)といい、接続されていない状態をRRCアイドル状態(idle state)という。
上記接続状態(Connected state)のUE10は、RRC接続(connection)が存在するため、E−UTRANは、該当端末の存在をセル単位で把握することができ、したがって、UE10を効果的に制御することができる。これに対し、アイドル状態(idle state)のUE10は、eNodeB20が把握することはできず、セルより大きい地域単位であるトラッキングエリア(Tracking Area)単位でコアネットワーク(Core Network)が管理する。上記トラッキングエリア(Tracking Area)は、セルの集合単位である。即ち、アイドル状態(idle state)のUE10は、大きな地域単位で存在の有無のみが把握され、音声やデータなどの通常の移動通信サービスを受けるためには、端末は、接続状態(connected state)に切り替えなければならない。
ユーザがUE10の電源を最初にオンにしたとき、上記UE10は、まず、適切なセルを探索した後、該当セルでアイドル状態(idle state)にとどまる。上記アイドル状態(idle state)のUE10は、RRC接続を確立する必要があるときになって初めて、RRC接続手順(RRC connection procedure)を介してeNodeB20のRRC層とRRC接続を確立することによって、RRC接続状態(connected state)に切り替わる。
上記アイドル状態(Idle state)の端末がRRC接続を確立する必要がある場合は多様であり、例えば、ユーザが通話を試みる場合もしくはアップリンクデータ送信などが必要な場合、またはEUTRANからページングメッセージを受信して、これに対する応答メッセージを送信する場合などを挙げることができる。
アイドル状態(idle state)のUE10が上記eNodeB20とRRC接続を確立するためには、上記したように、RRC接続手順(RRC connection procedure)を実行しなければならない。RRC接続手順は、概して(generally)、UE10がeNodeB20にRRC接続要求(RRC connection request)メッセージ送信する手順、eNodeB20がUE10にRRC接続設定(RRC connection setup)メッセージを送信する手順、そしてUE10がeNodeB20にRRC接続設定完了(RRC connection setup complete)メッセージを送信する手順を含む。これらの手順に関して図4bを参照してより詳細に説明すると、下記の通りである。
1)アイドル状態(Idle state)のUE10は、通話の試み、データ送信の試み、またはeNodeB20のページングに対する応答などの理由でRRC接続を確立しようとする場合、まず、上記UE10は、RRC接続要求(RRC connection request)メッセージをeNodeB20に送信する。
2)上記UE10からRRC接続要求メッセージを受信すると、上記eNB10は、無線リソースが十分な場合、上記UE10のRRC接続要求を受諾し、応答メッセージであるRRC接続設定(RRC connection setup)メッセージを上記UE10に送信する。
3)上記UE10が上記RRC接続設定メッセージを受信すると、上記eNodeB20にRRC接続設定完了(RRC connection setup complete)メッセージを送信する。上記UE10がRRC接続設定メッセージの送信に成功すると、そのとき、上記UE10は、eNodeB20とのRRC接続を確立してRRC接続モードに切り替わる。
一方、最近、データの爆発的な増加のため、移動通信事業者のコアネットワークの混雑が加重され(増加し、加速し)ている。これを緩和するための方法として、ユーザ端末のデータを事業者のコアネットワークを経由せずに、一般データ通信ネットワークにオフロード(offload)させようとする動きがある。このような動きによって、多重無線アクセス(Multiple radio access)をサポートするためのIFOM(IP Flow Mobility and Seamless Offload)、MAPCON(Multi Access PDN CONnectivity)などの技術が提案された。MAPCON技術は、3GPPアクセスおよびWi−Fiアクセスを各々のPDN接続(connection)としてデータを送信することであり、IFOM技術は、3GPPアクセスおよびWi−Fiアクセスを一つのPDNやP−GWに束ねてデータを送信することである。
図6aは、IFOM技術の一例を示す図である。
図6aを参照すると、IFOMは、同じPDN接続を同時に他の多様なアクセスを介して提供する。このようなIFOMは、シームレス(Seamless)無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Network;WLAN)へのオフロードを提供する。
また、IFOMは、同じ一つのPDN接続のIPフロー(flow)を一つのアクセスから他のアクセスに伝達するものを提供する。
図6bは、MAPCON技術の一例を示す図である。
図6bを参照して分かるように、MAPCON技術は、複数のPDN接続、簡単にいうと(easily)、複数のIPフロー(flow)を他のアクセスシステムを介して他のAPNに接続させることである。
このようなMAPCON技術によって、UE10は、以前に使われていないアクセス上で新しいPDN接続を生成することができる。または、UE10は、以前に使われた多様なアクセスの中から選択した一つに新しいPDN接続を生成することができる。または、UE10は、既に接続されている全てのPDN接続のうち全部または一部を他のアクセスに移転させることもできる。
以上のように、UEのトラフィックを無線LAN(Wireless LAN)にオフロードさせることができる技術のため、移動通信事業者のコアネットワークの混雑を減らすことができるようになった。
トラフィックを一般的なデータ通信ネットワークにオフロードさせるために、事業者は、ポリシを端末に提供し、上記端末は、上記ポリシによって自分のデータを無線LAN(Wireless LAN)にオフロードさせることができる。
このようなポリシを端末にプロビジョニング(provisioning)するために、3GPPに基づいているANDSF(Access Network Discovery and Selection Function)が、無線LAN(Wireless LAN)と関連したポリシを提供することができるように改善された。
図7aおよび図7bは、アクセスネットワークの選択のためのネットワーク制御エンティティを示す。
図7aを参照して分かるように、ANDSFは、UE10のホームネットワーク(Home Public Land Mobile Network:以下‘HPLMN’という)において存在できる。また、図7bを参照して分かるように、ANDSFは、UE10の訪問ネットワーク(Visited Public Land Mobile Network:以下‘VPLMN’という)においても存在できる。このようにホームネットワークに位置する場合はH−ANDSF61といい、訪問ネットワークに位置する場合はV−ANDSF62という。以下、ANDSF60は、H−ANDSF61またはV−ANDSF62の通称である。
上記ANDSFは、システム間(inter-system)移動ポリシに関する情報、アクセスネットワーク探索のための情報、そしてシステム間(inter-system)ルーティングに関する情報、例えば、Routing Ruleを提供することができる。
ところが、UE10がホームネットワークから訪問ネットワークにローミングする状況を仮定する。このとき、上記UE10は、ホームネットワークではH−ANDSFからポリシ情報を受信し、訪問ネットワーク内ではV−ANDSFからポリシ情報をさらに受信したと仮定する。このような状況で、UE10は、いずれのポリシ情報を使用すべきかが問題となる。
本発明は、UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)およびEPC(Evolved Packet Core)を基準にして説明するが、これらの通信システムにのみ限定されるものではなく、本発明の技術的思想が適用されることができる全ての通信システムおよび方法にも適用されることができる。
本明細書で使われる技術用語は、単に特定の実施例を説明するために使われたものであり、本発明を限定するものではないことに留意しなければならない。また、本明細書で使われる技術用語は、本明細書で特別に他の意味で定義されない限り、本発明が属する技術分野において、通常の知識を有する者により一般的に理解される意味で解釈されなければならず、過度に包括的な意味または過度に縮小された意味で解釈されてはならない。また、本明細書で使われる技術用語が本発明の思想を正確に表現することができない技術用語である場合、当業者が正確に理解することができる技術用語に変えて理解しなければならない。また、本発明で使われる一般的な用語は、事前の定義によってまたは前後の文脈によって解釈されなければならず、過度に縮小された意味で解釈されてはならない。
また、本明細書で使われる単数の表現は、文脈上、明白に異なる意味ではない限り、複数の表現を含む。本出願において、“構成される”または“有する”などの用語は、明細書上に記載された多様な構成要素、または多様なステップを必ず全部含むと解釈されてはならず、そのうち一部の構成要素または一部のステップは含まれない場合もあり、または追加の構成要素またはステップをさらに含む場合もあると解釈されなければならない。
また、本明細書で使われる第1および第2などのように序数を含む用語は、多様な構成要素の説明に使われることができるが、上記構成要素は、上記用語により限定されてはならない。上記用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的としてのみ使われる。例えば、本発明の権利範囲を外れない限り、第1の構成要素は第2の構成要素と命名することができ、同様に、第2の構成要素も第1の構成要素と命名することができる。
一構成要素が他の構成要素に“連結されている”または“接続されている”と言及された場合は、該当他の構成要素に直接的に連結されており、または接続されていることもあるが、中間に他の構成要素が存在することもある。これに対し、一構成要素が他の構成要素に“直接連結されている”または“直接接続されている”と言及された場合は、中間に他の構成要素が存在しないと理解しなげればならない。
以下、添付図面を参照して本発明による好ましい実施例を詳細に説明し、図面の番号に関係なく(すべての図面を通して(throughout the drawings))同じまたは類似の構成要素は同じ参照符号を付与し、これに関して重複する説明は省略する。また、本発明を説明するにあたって、関連した公知技術に関する具体的な説明が本発明の要旨を不明確にすると判断される場合、その詳細な説明を省略する。また、添付図面は、本発明の思想を容易に理解することができるようにするためのものであり、添付図面により本発明の思想が制限されると解釈されてはならないことに留意しなければならない。本発明の思想は、添付図面以外に全ての変更、均等物乃至代替物にまで拡張されると解釈されなければならない。
添付図面には例示としてUE(User Equipment)が示されているが、図示された上記UEは、端末(Terminal)、ME(Mobile Equipment)などの用語で呼ばれる場合もある。また、上記UEは、ノートブック、携帯電話、PDA、スマートフォン(Smart Phone)、マルチメディア機器などのように携帯可能な機器であるか、または、PCおよび車両搭載装置などのように携帯不能な機器である。
用語の定義
以下、図面を参照して説明する前に、本発明の理解を容易にするために、本明細書で使われる用語を簡単に定義する。
GERAN:GSM EDGE Radio Access Networkの略字であって、GSM/EDGEによるコアネットワークと端末とを接続する無線接続区間を意味する。
UTRAN:Universal Terrestrial Radio Access Networkの略字であって、第3世代移動通信のコアネットワークと端末とを接続する無線接続区間を意味する。
E−UTRAN:Evolved Universal Terrestrial Radio Access Networkの略字であって、第4世代移動通信、即ち、LTEのコアネットワークと端末とを接続する無線接続区間を意味する。
UMTS:Universal Mobile Telecommunication Systemの略字であって、第3世代移動通信のコアネットワークを意味する。
UE/MS:User Equipment/Mobile Station、端末装置を意味する。
EPS:Evolved Packet Systemの略字であって、LTE(Long Term Evolution)ネットワークをサポートするコアネットワークを意味する。UMTSが発展した形態のネットワーク。
PDN(Public Data Network):サービスを提供するサーバが位置する独立ネットワーク。
PDN connection:端末からPDNへの接続、即ち、ipアドレスで表現される端末とAPNで表現されるPDNとの関連付け(association)(または接続(connection))。
PDN−GW(Packet Data Network Gateway):UE IP address allocation、Packet screening&filtering、Charging data collection機能を遂行するEPSネットワークのネットワークノード。
Serving GW(Serving GateWay):モビリティ(移動性)アンカ(Mobility anchor)、パケットルーティング(Packet routing)、アイドルモードパケットバッファリング(Idle mode packet buffering)、Triggering MME to page UE機能を遂行するEPSネットワークのネットワークノード。
PCRF(Policy and Charging Rule Function):サービスフロー(flow)別に異なる(different)QoSおよび課金ポリシを動的(dynamic)に適用するためのポリシ決定(Policy decision)を実行するEPSネットワークのノード。
アクセスポイント名(Access Point Name;APN):ネットワークで管理する接続ポイントの名称であって、UEに提供される。即ち、PDNを示したり(denotes)識別する(identifies)文字列。要求したサービスやネットワーク(PDN)に接続するためには該当するP−GWを経由するようになり、このP−GWをさがすことができるようにネットワーク内で予め定義した名称(文字列)。例えば、internet.mnc012.mcc345.gprs。
TEID(Tunnel Endpoint IDentifier):ネットワーク内のノード間で設定されたトンネルのEnd point ID、各UEのbearer単位に区間別に設定される。
NodeB:UMTSネットワークの基地局であって、屋外に設置され、セルカバレッジの規模はマクロセルに対応(該当)する(corresponds)。
eNodeB:EPS(Evolved Packet System)の基地局であって、屋外に設置され、セルカバレッジの規模はマクロセルに対応する。
(e)NodeB:NodeBおよびeNodeBを示す用語である。
MME:Mobility Management Entityの略字であって、UEに関するセッションおよび移動性を提供するためにEPS内で各エンティティを制御する役割を遂行する。
セッション(Session):セッションは、データ送信のための通信路であって、その単位は、PDN、Bearer、IP flow単位などになる。各単位は、3GPPで定義したようにターゲットネットワーク全体の単位(APNまたはPDN単位)、このターゲットネットワーク全体内におけるQoSに基づいて分類される単位(Bearer単位)、宛先IPアドレス単位に分類されることができる。
PDN接続(connection):端末からPDNへの接続、即ち、IPアドレスで表現される端末とAPNで表現されるPDNとの関連付け(または接続)を示す。これはセッションが形成されることができるコアネットワーク内のエンティティ間接続(端末−PDN GW)を意味する。
UE Context:ネックワークでUEを管理するために使われるUEの状況(situation)情報、即ち、UE id、移動性(現在位置など)、セッションの属性(QoS、優先順位など)を有する状況情報。
NAS(Non-Access-Stratum):UEとMMEとの間の制御プレーン(control plane)の上位stratum。UEとネットワークとの間の移動性管理(Mobility management)およびセッション管理(Session management)、IPアドレス管理(IP address maintenance)などをサポート。
RAT:Radio Access Technologyの略字であって、GERAN、UTRAN、E−UTRANなどを意味する。
ANDSF(Access Network Discovery and Selection Function):一つのネットワークentityであって、事業者単位に端末が使用可能なaccessを発見して選択するようにするPolicyを提供。
一方、以下では図面を参照して説明する。
図8aおよび図8bは、UEがホームネットワークから訪問ネットワークにローミングした状況における問題の一例を示す図である。
図8aおよび図8bを参照して分かるように、UE100がホームネットワーク(HPLMN)でH−ANDSF610からポリシ情報を受信した後、訪問ネットワーク(VPLMN)にローミングする場合、V−ANDSF620からポリシ情報をさらに受信する。
ここで、上記ポリシ情報は、システム間移動性ポリシ(Inter-System Mobility Policy:ISMP)、システム間ルーティングポリシ(Inter-System Routing Policy:ISRP)、APN間ルーティングポリシ(Inter APN Routing Policy:IARP)、無線LAN選択ポリシ(WLAN Selection Policy:WLANSP)を含むことができる。
このようにUE100が2個のネットワーク(PLMN)からポリシ情報を受信した場合、上記UE100がいずれのポリシ情報を優先的に使用しなければならないかが技術的に不明であるという問題点がある。
図9は、図8aおよび図8bに示す問題点を解決するための方法の一例を示す図である。
図9を参照すると、まず、UEは、VPLMNがHPLMNより選好される(優先する、好適である)(preferred)か否かを判断する。VPLMNが選好される場合、V−ANDSFからのポリシ情報を適用する。
VPLMNが選好されない場合、H−ANDSFからのポリシ情報が適用可能か否かを判断する。
ただし、VPLMNが選好されるが、V−ANDSFからのポリシ情報が適用可能でない場合は、UEは、H−ANDSFからのポリシ情報を適用することができる。
図10aは、ANDSFポリシ以外に新しく定義されたRAN規則(RANサポート情報)がUEに提供される例を示す。
図10aに示すように、UE100がANDSF600からポリシ情報を受信することもできるが、E−UTRAN(または、UTRAN)の基地局200からRAN(Radio Access Network)サポート情報を受信することもができる。
上記RANサポート情報は、下記のような閾値およびパラメータを含むことができる。
−3GPPアクセス閾値
−WLANアクセス閾値
−オフロード選好インジケータ(Offload Preference Indication;OPI)値
上記3GPPアクセス閾値は、UTRAおよび/またはE−UTRA無線パラメータの一部、例えば、E−UTRAに関する下限(low)/上限(high)RSRP閾値、UTRAに関する下限(low)/上限(high)CPICH Ec/No閾値を定義する。WLANアクセス閾値は、WLANアクセスパラメータの一部に関する下限(low)/上限(high)、例えば、下限(low)/上限(high)ビーコン(Beacon)RSSI閾値、下限(low)/上限(high)UL/DLバックホールデータレート閾値、および下限(low)/上限(high)チャネル利用率(utilization)閾値を定義する。上記UL/DLバックホールデータレートは、hotspot2.0で定義される。チャネル利用率およびビーコンRSSIは、IEEE802.11で定義される。
RANにより提供されるOPI値は、ビットマップ形式(即ち、1次ビット配列)であって、UEが特定のトラフィック(例えば、特定のIP flow)をWLANアクセスまたは3GPPアクセスにいつ移動させる(move)かについての決定を可能にする。
UTRANまたはE−UTRANセルでUEに提供される閾値およびパラメータは、ADNSF規則に関する有効性(validity)に影響を及ぼし、与えられたセルにおいてRANにより設定された条件に関する規則である。
WLANネットワーク選択およびトラフィックルーティングに関するユーザ選好度(優先度、好適度)(preferences)は、ANDSF規則およびRAN規則より優先されることができる。
RANサポート情報に含まれている3GPPアクセス閾値、IP値、一部のWLANアクセス値は、下記のANDSF規則により利用されることができる。
−ISRP規則、即ち、IFOMに関するISRP規則、MAPCONに関するISRP規則、NSWOに関するISRP規則。
−IARP規則、即ち、APNに関するIARP規則、NSWOに関するIARP規則。
ANDSF規則は、上記RANサポート情報内にある上記下限/上限のビーコンRSSI閾値、上記下限/上限のWLANチャネル利用率および上記下限/上限のUL/DL WLANバックホールデータレート閾値を利用することができる。これらの閾値は、“RAN提供WLANアクセス閾値”とも呼ばれる。
図10bは、ANDSFからのポリシ情報およびRAN規則(RANサポート情報)の両方ともがUEに提供される場合の問題点を示す。
図10bを参照して分かるように、UE100がANDSFからのポリシ情報とRAN規則の両方ともを有するようになった場合、上記UE100は、いずれを優先的に使用しなければならないかといったような技術的に不明な問題点がある。
即ち、RAN規則とANDSFポリシとが同時にUEに提供される場合に問題がある。
さらに、このような問題は、UEがホームネットワーク(HPLMN)から訪問ネットワーク(VPLMN)にローミングした場合にさらに悪化(加重)される(aggravated)。例えば、ホームネットワーク(HPLMN)内のH−ANDSFから提供されたポリシ、訪問ネットワーク(VPLMN)内のH−ANDSFから提供されたポリシ、訪問ネットワーク(VPLMN)内の基地局から提供されたRAN規則が存在するようになり、UEは、いずれを優先して使用しなければならないかが分からないという問題点がある。
<本明細書の開示>
本明細書の開示によると、UEは、RAN規則およびRANパラメータを適用することができ、ANDSFポリシも適用することができるように設定されていると仮定する。
以下、UEが訪問ネットワークにローミングせずに、ホームネットワークにとどまっている場合と、訪問ネットワークにローミングした場合と、に分けて説明する。
(A)まず、UEが訪問ネットワークにローミングしない状況に関して説明する。
UEは、ローミング状態であるか否かを判断する。
そして、UEは、現在PLMNで提供されるものがANDSFポリシおよびRAN規則のうちどちらに該当するかを判断し、現在PLMNで提供されているものを適用する。
現在PLMNで提供されているポリシが多数の場合、RAN規則またはANDSFポリシのうちいずれのポリシを選好するかを示すフラグ(flag)に基づいていずれか一つのポリシを適用する。
上記フラグは、本明細書が開示する一実施形態によって、ANDSFポリシ、RAN規則またはRANパラメータ内に追加して含まれることができる。
(B)次に、UEが訪問ネットワークにローミングした状況に関して説明する。
本明細書が開示する一実施形態は、UEが訪問ネットワークにローミングした状況での問題点を解決するために、既にUEに設定されている情報、例えば“(not) prefer WLAN selection rules provided by the HPLMN”を拡張(拡大)する(extend)ことを提案する。即ち、既にUEに設定されている情報がVPLMNで提供されるポリシを選好する場合、H−ANDSFで提供されるポリシと比較して、VANDSFで提供されたポリシを選好すると解釈されたが、これを拡張してVANDSFポリシだけでなく、VPLMNで提供されたRAN規則まで含んで、全てのVPLMNのポリシを選好するという意味で解釈できる。
その代案として、VPLMNでのVANDSFのポリシ情報だけでなく、RAN規則も選好されることを意味する専用(別途)の(dedicated)シグナルをUEに提供するか、または、VPLMNのRAN規則のみを選好するという意味の専用のシグナルをUEに提供することができる。
UEの動作を説明すると、以下の通りである。
UEは、ローミング状態であるか否かを判断する。
そして、UEは、現在PLMNで提供されるものがANDSFポリシおよびRAN規則のうちいずれに該当するかを判断する。
次に、UEは、VPLMNに対する選好度に関する設定を確認する。VPLMNのポリシが選好される場合、UEは、VPLMNで提供しているポリシを適用する。
しかし、現在VPLMNで提供しているポリシが複数(多数)(multiple)である場合、RAN規則またはANDSFポリシのうちいずれのポリシを適用することを選好するかを示すフラグに基づいて、いずれか一つを選択して適用する。
これに対し、VPLMNのポリシが選好されない場合、HPLMNで提供しているポリシを適用する。
HPLMNで提供されるポリシがRAN規則のみの場合、UEは、HPLMNで提供したRAN規則がVPLMNでは意味がないため、適用するポリシがないと判断する。
図11は、図10aおよび図10bに示す問題点を解決するための第1の方法を示す。
図11を参照すると、UEは、VPLMNにおけるANDSFポリシまたはRAN規則が、HPLMNにおけるANDSFポリシまたはRAN規則より選好されるか否かを判断する(S1101)。
VPLMNが選好される場合(S1101)、UEは、V−ANDSFのポリシ情報が利用可能か否かを判断する(S1102)。VPLMNでのV−ANDSFのポリシ情報が利用可能ではなく(S1102)、VPLMNではRAN規則のみが利用可能な場合、該当するRAN規則を適用する(S1104)。
VPLMNが選好され(S1101)、V−ANDSFのポリシ情報のみが利用可能な場合(S1102)、UEは、V−ANDSFのポリシ情報を適用することができるか否かを判断する(S1105)。適用可能な場合(S1105)、UEは、V−ANDSFのポリシ情報を適用する(S1106)。しかし、適用できない場合(S1105)、HPLMNで受信したH−ANDSFのポリシ情報を適用する(S1110)。
VPLMNが選好され(S1101)、V−ANDSFのポリシ情報とRAN規則の両方とも利用可能な場合、UEは、フラグによっていずれか一つを選択する。
一方、VPLMNが選好されない場合(S1101)、UEは、H−ANDSFのポリシ情報が利用可能か否かを判断する(S1107)。HPLMNにおけるH−ANDSFのポリシ情報が利用可能ではなく(S1107)、VPLMNではRAN規則のみが利用可能な場合、該当するRAN規則を適用する(S1108)。
VPLMNが選好されず(S1101)、H−ANDSFのポリシ情報のみが利用可能な場合(S1107)、UEは、HPLMNで受信したH−ANDSFのポリシ情報を適用する(S1110)。
VPLMNが選好されず(S1101)、H−ANDSFのポリシ情報とRAN規則の両方とも利用可能な場合、UEは、フラグによっていずれか一つを選択する。
図12は、図10aおよび図10bに示す問題点を解決するための第2の方法を示す。
図12を参照すると、図11に示すものにRAN規則適用フラグによる動作が追加されている。具体的に説明すると、下記の通りである。
UEは、VPLMNにおけるANDSFポリシまたはRAN規則が、HPLMNにおけるANDSFポリシまたはRAN規則より選好されるか否かを判断する(S1201)。
VPLMNが選好される場合(S1201)、UEは、V−ANDSFのポリシ情報が有効であるか否かを判断する(S1202)。VPLMNにおけるV−ANDSFのポリシ情報が有効でない場合(S1202)、RAN規則適用に対するフラグが設定されているか否かを判断する(S1203)。
上記フラグが設定されている場合、該当するRAN規則を適用する(S1204)。これに対し、上記フラグが設定されていない場合、V−ANDSFのポリシを適用する(S1206)。
これに対し、VPLMNが選好され(S1201)、V−ANDSFのポリシ情報が有効な場合(S1202)、UEは、V−ANDSFのポリシ情報を適用することができるか否かを判断する(S1205)。適用可能な場合(S1205)、UEは、V−ANDSFのポリシ情報を適用する(S1206)。しかし、適用できない場合(S1205)、HPLMNで受信したH−ANDSFのポリシ情報を適用する(S1210)。
一方、VPLMNが選好されない場合(S1201)、UEは、H−ANDSFのポリシ情報が有効であるか否かを判断する(S1207)。HPLMNでのH−ANDSFのポリシ情報が有効でない場合(S1207)、RAN規則の適用に関するフラグが設定されているか否かを判断する(S1208)。
上記フラグが設定されている場合、該当するRAN規則を適用する(S1209)。これに対し、上記フラグが設定されていない場合、V−ANDSFのポリシを適用する(S1210)。
以上の説明は、下記のように整理することができる。
PLMN(例えば、HPLMNまたはVPLMN)内ではANDSFポリシのみが提供されるか、RAN規則のみが提供されるか、または、両方とも提供されることができる。
UEは、RAN規則およびANDSFポリシの両方とも受信することができ、ネットワーク選択およびトラフィックルーティングのために適用できる。
1.UEは、ANDSFポリシおよびRAN規則のうちいずれか一つのみを使用することができ、両方ともを同時に使用することはできない。即ち、UEは、ネットワーク選択およびトラフィックルーティングのためにRAN規則のみを使用するか、または、ネットワーク選択およびトラフィックルーティングのためにANDSFポリシのみを使用することができる。ANDSFポリシがUEに提供された場合、ANDSFポリシは、RAN規則より優先する。
2.HPLMNにおけるポリシとVPLMNにおけるポリシとの間の優先順位に関して、UEは、活性(アクティブ)(active)ANDSF規則を選択することと類似する方式を使用するように設定されることができる。即ち、UEは、HPLMNで提供されたネットワーク選択およびトラフィックルーティング規則を優先してもよく、優先しなくてもよい。“HPLMNで提供されたネットワーク選択およびトラフィックルーティング規則を優先しない”とは、“ネットワーク選択およびトラフィックルーティングのためにVPLMNの全てのポリシを尊重する”に拡張することができる。即ち、VPLMNにおけるRAN規則だけでなく、VPLMNにおけるANDSF規則がHPLMNにおけるANDSF規則より優先する。
本明細書が開示する一実施形態によると、UEがローミング状況でない場合、ANDSFポリシがUEに提供されると、UEは、ANDSFポリシを適用する。
このとき、UEがRANサポート情報を基地局またはRNCから受信する場合、上記RANサポート情報を、ANDSFポリシを評価するときに考慮することができる。そして、ANDSF MO(Management Object)は、上記RANサポート情報に基づいて更新されることができる。
しかし、ANDSFポリシがUEに提供されなかったが、RANサポート情報がUEに提供された場合、UEは、RANサポート情報を適用することができる。
次に、UEがローミング状況である場合に関して説明する。
図13は、UEのローミング状況の一例を示す。
図13を参照すると、UEは、ホームネットワーク(HPLMN)においてANDSFポリシおよびRAN規則(RANサポート情報)を受信した後、訪問ネットワーク(VPLMN)にローミングした場合、上記訪問ネットワーク(VPLMN)においてANDSFポリシおよびRAN規則(RANサポート情報)をさらに受信する例が示されている。
まず、ここで注目する点は、HPLMNで提供されたRAN規則をVPLMNで適用されることができない点である。
次に、UEが“ネットワーク選択およびトラフィックルーティングのためにHPLMNにより提供されたネットワーク選択およびトラフィックルーティング規則を選好する”に設定された場合、そして、HPLMNでANDSFポリシがUEに提供された場合、UEは、HPLMNにおけるANDSFポリシを適用する。ただし、HPLMNでANDSFポリシがUEに提供されない場合、ネットワーク選択およびトラフィックルーティングのためにUEが利用可能な規則はないと見なされる。
UEが“ネットワーク選択およびトラフィックルーティングのためにHPLMNにより提供されたネットワーク選択およびトラフィックルーティング規則を選好しない”に設定された場合、そして、VPLMNでANDSFポリシがUEに提供された場合、UEは、VPLMNにおけるANDSFポリシを適用する。
UEが訪問ネットワーク(VPLMN)においてRANサポート情報を基地局またはRNCから受信する場合、上記RANサポート情報を、ANDSFポリシを評価するときに考慮することができる。そして、ANDSF MO(Management Object)は、上記RANサポート情報に基づいて更新されることができる。
一方、VPLMNでANDSFポリシがUEに提供されず、UEが訪問ネットワークの基地局またはRNCからRANサポート情報を受信する場合、UEは、VPLMN内でのRAN規則を適用することができる。
また、前述した説明は、下記のように整理することができる。
UEが3GPPアクセスおよびWLANアクセスの両方ともを利用することができる状況で、(ANDSFポリシは)適用されることができる(The ANDSF policy may be applied)。
ANDSFポリシがUEに提供される場合、UEは、ネットワーク選択およびトラフィックルーティングのためにANDSFポリシを利用することができる。
UEが基地局またはRNCからRANサポート情報を受信した場合、上記UEは、上記RANサポート情報を、ANDSFポリシを評価するときに考慮することができ、上記RANサポート情報を利用してANDSF MOを更新することができる。
ANDSFポリシがUEに提供されなかったが、RANサポート情報は提供される場合、上記UEは、RAN規則を利用することができる。
一方、UEが“ネットワーク選択およびトラフィックルーティングのためにHPLMNで提供されたネットワーク選択およびトラフィックルーティング規則を選好する”に設定された場合、そして、UEがHPLMNでANDSFポリシを受信する場合、上記UEは、ネットワーク選択およびトラフィックルーティングのためにHPLMNで提供されたANDSFポリシを利用することができる。
しかしながら、UEが“ネットワーク選択およびトラフィックルーティングのためにHPLMNで提供されたネットワーク選択およびトラフィックルーティング規則を選好しない”に設定された場合、そして、UEがVPLMNでANDSFポリシを受信する場合、上記UEは、ネットワーク選択およびトラフィックルーティングのためにVPLMNで提供されたANDSFポリシを利用することができる。
このとき、UEがVPLMNにおいてRANサポート情報を基地局またはRNCから受信する場合、上記RANサポート情報を、ANDSFポリシを評価するときに考慮することができ、上記RANサポート情報を利用して、VPLMNで提供されるANDSF MOを更新することができる。
一方、ANDSFポリシおよびRAN規則のうちいずれか一つを選択することに関する前述した説明を表で整理すると、下記の通りである。以下の表2は、UEがローミングしない状況に関するものであり、表3は、UEがローミングした状況に関するものである。
また、以上の説明を別に(differently)表現して示すと、以下の表4の通りである。
他方、前述した説明を別に整理すると、下記の通りである。
UEが有効なANDSFポリシを有している場合、UEは、ネットワーク選択およびトラフィックルーティングのためにANDSFポリシを利用することができる。
UEが基地局またはRNCからRANサポート情報を受信する場合、上記UEは、上記RANサポート情報を、ANDSFポリシを評価するときに考慮することができ、上記RANサポート情報を利用してANDSF MOを更新することができる。
UEが有効なANDSFポリシを有しておらず、UEは、RAN規則選好フラグが設定されている場合、ネットワーク選択およびトラフィックルーティングのために該当PLMNで提供されたRAN規則を利用することができる。
UEが“ネットワーク選択およびトラフィックルーティングのためにHPLMNで提供されたネットワーク選択およびトラフィックルーティング規則を選好する”に設定された場合、そして、HPLMNで提供されたANDSFポリシが有効な場合、上記UEは、ネットワーク選択およびトラフィックルーティングのためにHPLMNで提供されたANDSFポリシを適用することができる。
しかし、UEが“ネットワーク選択およびトラフィックルーティングのためにHPLMNで提供されたネットワーク選択およびトラフィックルーティング規則を選好しない”に設定された場合、そして、VPLMNで提供されたANDSFポリシが有効な場合、上記UEは、ネットワーク選択およびトラフィックルーティングのためにVPLMNで提供されたANDSFポリシを適用することができる。
このとき、上記UEがVPLMN内の基地局またはRNCからRANサポート情報を受信する場合、上記UEは、上記RANサポート情報を、ANDSFポリシを評価するときに考慮することができ、上記RANサポート情報を利用してANDSF MOを更新することができる。
図14は、RAN規則(RANサポート情報)とRAN規則(RANサポート情報)に関するRAN有効性条件とを含むように改善されたANDSFポリシを受信する例を示す。
図13を参照して分かるように、RAN規則は、3GPPアクセス閾値、RANが提供したWLANアクセス閾値、OPI値を含むことができる。
そして、ANDSFポリシ情報内のIARPまたはISRPは、RAN有効性条件を含むように改善されることができる。
上記有効性条件は、閾値条件およびOPI条件、RAN有効性条件インジケータおよびRAN選好インジケータを含むことができる。
図15aは、ISRPがRAN規則に関するRAN有効性条件を含むように改善された例を示し、図15bは、図15aに示すRAN有効性条件を詳細に示す例示図である。
ISRP規則(または、IARP規則)は、上記RANサポート情報に含まれている上記3GPPアクセス閾値、RAN提供WLANアクセス閾値およびOPI値、そしてANDSF提供WLANアクセス閾値を利用することができる。上記規則がこれらの閾値および/またはOPI値のうち一つを利用する場合、下記のように構成されることができる。
1.図14aを参照して分かるように、IARP/ISRP規則は、上記RANサポート情報に基づいて、いつ上記規則が有効であるかまたは有効でないかを示すRAN有効性条件(RAN validity condition)を含むことができる。
2.図14bに示すように、上記RAN有効性条件は、一つまたは複数の閾値(臨界)(threshold)条件と一つのOPI条件とを含むことができる。
3.各閾値条件は、(i)RANにより提供された3GPPアクセス閾値、または(ii)ANDSFにより提供されたWLANアクセス閾値、または両方ともと関連している。閾値条件に対して評価が実行され、その評価結果は、真または偽である。
4.上記OPI条件は、ANDSFにより決められたビットマップ形式で表現される。上記OPI条件に関しては、提供されたOPIおよびRANにより提供されたOPI値により評価が実行され、その評価結果は、真または偽である。
5.RAN有効性条件は、(a)全ての閾値条件が真のとき、または(b)いずれか一つの閾値条件が真のとき、上記規則が有効であるか否かを示すインジケータを含む。
図16は、図14に示す状況におけるUEの動作を例示する図である。
図16を参照して分かるように、UEのNAS層は、RAN有効性条件を含むADNSFポリシ情報をANDSF600から受信する。そして、UEのAS層は、基地局200からRANサポート情報を受信する。その後、上記AS層は、上記RANサポート情報を上記NAS層に伝達する。
上記UEのNAS層は、上記RANサポート情報に基づいてANDSFポリシを評価する。上記評価によって、上記NAS層は、上記AS層に3GPPアクセスおよびWLANアクセスのうちいずれか一つを選択することを指示する。
上記RANサポート情報に基づいている上記ANDSFポリシの評価に関してより詳細に説明すると、下記の通りである。
−RAN有効性条件を含むIARP/ISRPを上記UEが有している場合、上記UEは、下記のように全ての閾値条件およびOPI条件を評価する。OPI条件が真の状態で、全ての閾値条件が真であるかもしくは少なくともいずれか一つの閾値条件が真である場合、上記UEは、上記RAN有効性条件が有効であると見なす。
−ある閾値条件が3GPPアクセス閾値と関連している場合、上記UEは、上記RANにより提供された3GPPアクセス閾値と測定値とを比較することによって、上記閾値条件を評価する。例えば、上記閾値条件が下限RSRP閾値と関連している場合、測定されたRSRP値が上記下限RSRP値より小さい場合、上記UEは、上記条件が真であるという評価結果を導き出すことができる。
−任意の閾値条件がRAN提供WLANアクセス閾値と関連している場合、上記UEは、上記RAN提供WLANアクセス閾値とWLANから受信される値とを比較することによって、上記閾値条件を評価する。例えば、閾値条件が下限チャネル利用率閾値と関連している場合、選択されたWLANのチャネル利用率が上記下限チャネル利用率閾値より小さい場合、上記UEは、上記条件が真であるという評価結果を導き出すことができる。
−任意の閾値条件がANDSF提供WLANアクセス閾値と関連している場合、上記UEは、ANDSF提供WLANアクセス閾値と上記選択されたWLANから受信される値とを比較することによって、上記閾値条件を評価することができる。例えば、上記閾値条件が上限DL/ULバックホールデータレート閾値と関連がある場合、上記UEは、上記選択されたWLANのDL/ULバックホールデータ利用率が上記上限閾値より大きい場合、上記条件が真であるという評価結果を導き出すことができる。
−任意の閾値条件がRAN提供WLANアクセス閾値およびANDSF提供WLANアクセス閾値の両方ともと関連している場合、上記条件は、RAN提供WLANアクセス閾値のみを使用して評価されることもできる。ただし、このとき、RAN提供WLANアクセス閾値が利用可能でない場合、その代わりにANDSF提供WLANアクセス閾値が使われることもできる。
−上記UEは、上記RANで提供したOPI値と上記規則内に含まれているOPI値との間にANDビット演算を実行することによって、OPI条件を評価することができる。上記ANDビット演算の結果が0でない場合、上記UEは、OPI条件が真であると見なすことができる。
以上説明した内容は、ハードウェアで具現されることができる。これについて図17を参照して説明する。
図17は、本発明の実施例に係るUE100および基地局200の構成ブロック図である。
図17に示すように、上記UE100は、格納(記憶)手段101、コントローラ(プロセッサ)102、および送受信部103を含む。そして、上記基地局200は、格納手段201、コントローラ202、および送受信部203を含む。
上記格納手段101、201は、前述した方法を格納する。
上記コントローラ102、202は、上記格納手段101、201および上記送受信部103、203を制御する。具体的に、上記コントローラ102、202は、上記格納手段101、201に格納された上記方法を各々実行する。そして、上記コントローラ102、202は、上記送受信部103、203を介して前述した信号を送信する。
以上、本発明の好ましい実施例を例示的に説明したが、本発明の範囲は、このような特定の実施例にのみ限定されるものではないため、本発明は、本発明の思想および特許請求の範囲に記載された範ちゅう内で多様な形態に修正、変更、または改善されることができる。