JP6524794B2 - 物体同定装置、物体同定システム、物体同定方法および物体同定プログラム - Google Patents

物体同定装置、物体同定システム、物体同定方法および物体同定プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6524794B2
JP6524794B2 JP2015103510A JP2015103510A JP6524794B2 JP 6524794 B2 JP6524794 B2 JP 6524794B2 JP 2015103510 A JP2015103510 A JP 2015103510A JP 2015103510 A JP2015103510 A JP 2015103510A JP 6524794 B2 JP6524794 B2 JP 6524794B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polarization
information
hyperspectral data
object identification
acquired
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015103510A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016217899A (ja
Inventor
寛道 平田
寛道 平田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP2015103510A priority Critical patent/JP6524794B2/ja
Publication of JP2016217899A publication Critical patent/JP2016217899A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6524794B2 publication Critical patent/JP6524794B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Spectrometry And Color Measurement (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Description

本発明は、物体同定装置、物体同定システム、物体同定方法および物体同定プログラムに関し、特に偏光ハイパースペクトルカメラ装置が用いられた物体同定装置、物体同定システム、物体同定方法および物体同定プログラムに関する。
数十バンド(種類)以上に分光されたスペクトルであるハイパースペクトルの情報を取得できるハイパースペクトルカメラがある。ハイパースペクトルカメラは、ハイパースペクトル情報を1画素ごとに取得することによって、空間情報とハイパースペクトル情報を同時に取得できるカメラである。
一般的なハイパースペクトル情報による照合処理では、1画素ごとに、画素の空間情報に対応する波長の情報が含まれるハイパースペクトル情報が、スペクトルライブラリに記憶されているスペクトルデータと照合される。スペクトルデータと照合されることによって、各画素が示す物体が何の物体であるか同定される。
しかし、1画素ずつハイパースペクトル情報とスペクトルデータを照合する方法は、取得された画素の数だけ照合が行われるため、多くの時間を要する。
上記の問題を解決する方法として、取得されたハイパースペクトルデータをクラスタリングし、クラスタリングされた各クラスタとスペクトルライブラリに記憶されている各スペクトルデータを照合する方法がある。スペクトルデータの照合が取得された全ての画素に対して行われないため、全ての照合処理が完了するまでの時間が短縮される。照合され各クラスタに対応する物体が同定された後、取得されたハイパースペクトルデータの各画素に、画素が対応するクラスタに対応する物体の情報が反映される。
クラスタリングが用いられた同定方法は、地表面の鉱物の分布や森林の樹種の分布などの、おおまかなスペクトルの分布傾向を把握する用途に適している。
クラスタリングが用いられた同定方法以外にも、全ての画素に対して照合処理を行わない物体同定方法が、特許文献1に記載されている。特許文献1には、ハイパースペクトル画像の各画素に記録されたスペクトルデータから複数のエンドメンバのいずれかを除去し、除去後の画素のスペクトルデータと、データベース内のスペクトルデータを照合することによって、画素に記録された物体を特定する画像解析装置が記載されている。
また、画像に示される物体を高精度に認識する、リモートセンシング画像を用いた画像処理装置が特許文献2に記載されている。
特開2010−237865号公報 特開2010−237865号公報
上記のクラスタリングが用いられた同定方法等は、例えばクラスタリングの精度や手法、および照合や同定の手法によって同定結果が異なるという問題がある。また、例えばクラスタリングの処理自体に多くの時間を要するという問題がある。
そこで、本発明は、ハイパースペクトルデータを用いて物体を短時間で同定できる物体同定装置、物体同定システム、物体同定方法および物体同定プログラムを提供することを目的とする。
本発明による物体同定装置は、所定の物体に対応するハイパースペクトルデータと、ハイパースペクトルデータを取得した画像センサが受光した所定の物体からの光の偏光方向を示す偏光情報とを含む物体情報を記憶する記憶部と、同定対象の物体のハイパースペクトルデータ取得時に取得された偏光情報に対応する物体情報を記憶部から抽出し、抽出された物体情報の中から取得されたハイパースペクトルデータに対応する物体情報を抽出する抽出部とを備えることを特徴とする。
本発明による物体同定装置は、所定の物体に対応するハイパースペクトルデータと、ハイパースペクトルデータを取得した画像センサが受光した所定の物体からの光の偏光方向を示す偏光情報とを含む物体情報を記憶する記憶部と、同定対象の物体からの光に基づいて、同定対象の物体のハイパースペクトルデータを取得するカメラ部と、同定対象の物体のハイパースペクトルデータ取得時に取得された偏光情報に対応する物体情報を記憶部から抽出し、抽出された物体情報の中からカメラ部により取得されたハイパースペクトルデータに対応する物体情報を抽出する抽出部とを備えることを特徴とする。
本発明による物体同定システムは、同定対象の物体が反射した反射光が入射する偏光フィルタと、カメラと、物体同定装置と、表示装置とを含む物体同定システムであって、カメラは、偏光フィルタを透過した光に基づいて、同定対象の物体のハイパースペクトルデータを取得するカメラ部を含み、物体同定装置は、所定の物体に対応するハイパースペクトルデータと、ハイパースペクトルデータを取得した画像センサが受光した所定の物体からの光の偏光方向を示す偏光情報とを含む物体情報を記憶する記憶部と、偏光フィルタの回転角度を検知する角度検知部と、検知された回転角度に対応する偏光方向を示す偏光情報に対応する物体情報を記憶部から抽出し、抽出された物体情報の中からカメラ部により取得されたハイパースペクトルデータに対応する物体情報を抽出する抽出部とを含み、表示装置は、抽出された物体情報を表示することを特徴とする。
本発明による物体同定方法は、所定の物体に対応するハイパースペクトルデータと、ハイパースペクトルデータを取得した画像センサが受光した所定の物体からの光の偏光方向を示す偏光情報とを含む物体情報を記憶する記憶部を備える物体同定装置において実行される物体同定方法であって、同定対象の物体のハイパースペクトルデータ取得時に取得された偏光情報に対応する物体情報を記憶部から抽出し、抽出された物体情報の中から取得されたハイパースペクトルデータに対応する物体情報を抽出することを特徴とする。
本発明による物体同定プログラムは、所定の物体に対応するハイパースペクトルデータと、ハイパースペクトルデータを取得した画像センサが受光した所定の物体からの光の偏光方向を示す偏光情報とを含む物体情報を記憶する記憶部を備えるコンピュータにおいて実行される物体同定プログラムであって、コンピュータに、同定対象の物体のハイパースペクトルデータ取得時に取得された偏光情報に対応する物体情報を記憶部から抽出する第1抽出処理、および抽出された物体情報の中から取得されたハイパースペクトルデータに対応する物体情報を抽出する第2抽出処理を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、ハイパースペクトルデータを用いて物体を短時間で同定できる。
本発明による物体同定システムの第1の実施形態の例を示す説明図である。 本発明による物体同定システムの第1の実施形態の構成例を示すブロック図である。 本発明による物体同定装置のハードウェア構成例を示す説明図である。 第1の実施形態における物体同定装置200による偏光情報付スペクトルライブラリ構築処理の動作を示すフローチャートである。 偏光情報付スペクトルライブラリ構築時の物体同定装置200によるデータ処理を示す説明図である。 第1の実施形態における物体同定装置200による物体同定処理の動作を示すフローチャートである。 取得されたハイパースペクトルデータと偏光情報付スペクトルライブラリ204に登録されているデータとの照合時の物体同定装置200によるデータ処理を示す説明図である。 本発明による物体同定システムの第2の実施形態の例を示す説明図である。 本発明による物体同定システムの第2の実施形態の他の例を示す説明図である。 本発明による物体同定システムの第2の実施形態の構成例を示すブロック図である。 本発明による物体同定システムの第3の実施形態の例を示す説明図である。 本発明による物体同定装置の概要を示すブロック図である。 本発明による物体同定装置の他の概要を示すブロック図である。 本発明による物体同定システムの概要を示すブロック図である。
最初に、ハイパースペクトルイメージング技術を以下に説明する。
ハイパースペクトルイメージング技術では、地上設置型カメラ、航空機、または人工衛星などに、ハイパースペクトルイメージング用のカメラが設置される。設置されたカメラが、地上または上空から撮影する。
ハイパースペクトルイメージング用のカメラのレンズ後段には、分光装置が存在する。分光装置は、可視光線、近赤外線、または遠赤外線のいずれかに相当する光を、所定の波長幅ごとに分光する。なお、可視光線、近赤外線、または遠赤外線のいずれかに相当する光の波長の範囲は、例えば、300nm〜1200nmである。
ハイパースペクトルイメージング用のカメラの撮像素子は、分光された光を受光し、受光した光を光信号から電気信号に変換する。撮像素子は、変換した電気信号に基づいて、水平方向に空間軸を、垂直方向に波長軸を取る画像を作成し、作成した画像を出力する。撮像素子が出力する画像がハイパースペクトルイメージに相当する。
所定の空間軸に対応する画像は、一次元の明暗のパターンのみを示す。すなわち、撮像素子は、空間軸方向において線状に一列に配置されたラインセンサに相当する。よって、地上設置型カメラに設置されたハイパースペクトルイメージング用のカメラは、例えば、ミラースキャン式でデータを取得する。また、航空機および人工衛星に設置されたハイパースペクトルイメージング用のカメラは、例えば、プッシュブルーム式でデータを取得する。
ハイパースペクトルイメージの各画素(ピクセル)が表す物質を識別するためには、観測対象領域に分布する物質がスペクトルとしてどのように取得されるか、予め把握することが求められる。スペクトルライブラリには、各物質に対応するスペクトルの情報が蓄積されている。
また、スペクトルライブラリには、実験室や実環境などにおける分光光度計による計測スペクトル、またはハイパースペクトルイメージから得られた端成分(エンドメンバー)スペクトルなどのスペクトル特性や、スペクトル特性以外の情報がまとめられた状態で保存されている。
なお、スペクトル特性以外の情報は、例えば、物質名、観測条件、波長軸、スペクトル分解能、および観測誤差である。スペクトル特性以外の情報は、スペクトルのメタデータとしてスペクトルライブラリに保存される。
既存のスペクトルライブラリには、例えば、USGS(U.S.Geological Survey)、NASA JPL(Jet Propulsion Laboratory)、JHU(Johns−Hopkins University)などの研究機関が配布しているライブラリがある。各研究機関が配布しているライブラリには、各研究機関により計測された数百〜数千のスペクトルがそれぞれ含まれている。
取得されたハイパースペクトルデータとスペクトルライブラリに含まれているスペクトルデータを照合する手法は、主に3つある。
第1の手法は、全画素のハイパースペクトルデータをそれぞれスペクトルライブラリに含まれているスペクトルデータと照合し、一致度の高いスペクトルデータが示すスペクトルを画素のスペクトルに決定する手法である。決定されたスペクトルに対応する物体が、画素が示す物体として同定される。
第1の手法は、画素ごとに照合処理が行われるため、全画素の照合処理を終えるまでに多くの時間を要する。すなわち、第1の手法が利用された場合、水平方向に空間軸を、垂直方向に波長軸を取る2次元画像の各画素のハイパースペクトルデータが、スペクトルライブラリに含まれているスペクトルデータとそれぞれ照合されることによって、各画素が示す物体が同定される。第1の手法では、取得された画素の数だけ照合処理が行われるため、全画素の照合処理を終えるまでに多くの時間を要する。
第2の手法は、取得されたハイパースペクトルデータ全体の中でデータが類似する画素ごとにクラスタリングを行い、各クラスタの代表的なハイパースペクトルデータをそれぞれスペクトルライブラリに含まれているスペクトルデータと照合する手法である。照合された結果、一致度の高いスペクトルデータが示すスペクトルが、クラスタに含まれる全ての画素のスペクトルに決定される。決定されたスペクトルに対応する物体が、クラスタに含まれる全ての画素が示す物体として同定される。
第2の手法は、森林や岩石などの広域に分布する自然物を分類する用途に適している。しかし、自然物の中に隠れた人工物を探知および識別する用途には適していない。また、第2の手法は、クラスタリングに時間がかかるため、即時性に欠ける。
第3の手法は、周囲の画素のハイパースペクトルデータと特徴が異なるハイパースペクトルデータを持つ画素(すなわち、異常点の画素)を抽出し、異常点の画素のハイパースペクトルデータをスペクトルライブラリに含まれているスペクトルデータと照合する手法である。照合された結果、一致度の高いスペクトルデータが示すスペクトルが、異常点の画素のスペクトルに決定される。決定されたスペクトルに対応する物体が、異常点の画素が示す物体として同定される。
第3の手法では、スペクトルデータが照合される画素が絞り込まれている。しかし、第3の手法においても、異常点の画素の抽出に時間がかかる。また、異常点の画素のハイパースペクトルデータがスペクトルライブラリに含まれているスペクトルデータ全体と照合されるため、第3の手法も即時性に欠ける。
すなわち、第1〜第3の手法はいずれも多くの時間を要する。多くの時間を要するため、人工物を即時に検知および識別する物体の即時検知処理、または即時に近い状態で検知および識別する物体の検知処理には、上記の手法が適用されないという問題がある。
以下、上記の問題を解決する本発明の各実施形態を説明する。
実施形態1.
[構成の説明]
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明による物体同定システムの第1の実施形態の例を示す説明図である。図1に示す例は、地上設置型ハイパースペクトルカメラに本発明が適用された例に対応する。
物質が反射する光には、少なからず偏光が含まれる。物体、特に人工物は、光を反射する際に、特定の偏光を反射することが多い。
上記の性質を利用した本実施形態における物体同定システム100に含まれる物体同定装置は、「特定の偏光」による絞り込みと、「特定のスペクトル」による絞り込みの2段階の絞り込みを行う検索手法を用いる。2段階の絞り込みを行う検索手法を用いることによって、物体同定装置は、対象のスペクトルが抽出されるまでの時間を短縮する。
物体同定装置は、波長情報と偏光角度情報を併せて保存するスペクトルライブラリを備える。スペクトルライブラリに波長情報と偏光角度情報が併せて保存されると、「特定の偏光を用いて取得されたスペクトル」の照合処理および同定処理の時間が短縮される。すなわち、物体同定装置は、対象のスペクトルを探索するまでの時間、および物体を識別するまでの時間を短縮できる。また、複数の情報が用いられるので、物体同定装置は、照合処理および同定処理の精度を向上できる。
また、ユーザが予め取得された特定の偏光角度情報を有するスペクトルデータの探索および物体の識別を行いたい場合、物体同定装置は、スペクトルライブラリに登録されている任意のスペクトルデータに対応する偏光角度情報を用いて、偏光フィルタを回転させてもよい。
取得された任意の偏光に基づいたハイパースペクトルデータは、偏光フィルタの回転に用いられた偏光角度情報に対応するスペクトルデータに適合する可能性が高い。すなわち、物体同定装置がスペクトルデータに対応する偏光角度情報を用いて偏光フィルタを回転させた場合、容易に対象のスペクトルデータが探索され、対応する物体が識別される。
図2は、本発明による物体同定システムの第1の実施形態の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、物体同定システム100は、物体同定装置200と、偏光フィルタ回転装置300と、角度検知装置301と、偏光フィルタ400と、ハイパースペクトルカメラ500と、スキャンミラー600と、表示装置700とを含む。
物体同定装置200は、偏光角度制御部201と、データ入出力部202と、カメラ制御部203と、偏光情報付スペクトルライブラリ204と、ミラー制御部205とを含む。
偏光角度制御部201は、制御線を介して偏光フィルタ回転装置300による偏光フィルタ400の回転操作を制御する制御信号を出力する機能を有する。また、偏光角度制御部201は、ハイパースペクトルデータ取得時に偏光角度情報を取得し、記録する機能を有する。偏光角度制御部201は、信号線を介して角度検知装置301が取得した偏光角度情報を受信する。
データ入出力部202は、ハイパースペクトルライブラリ構築時に偏光角度情報をハイパースペクトルデータと共に記録することによって、偏光角度と物体のスペクトルという、2つの特徴的な指標を併せて記録する機能を有する。データ入出力部202は、偏光角度制御部201から入力された偏光角度情報と、カメラ制御部203から入力されたハイパースペクトルデータを、偏光情報付スペクトルライブラリ204に併せて登録する。
また、データ入出力部202は、偏光角度と物体のスペクトルの2つの指標を用いて、物体を同定および識別する機能を有する。偏光角度とスペクトルの2つの指標が用いられることによって、物体同定処理の精度が高まる。
データ入出力部202は、偏光角度制御部201から入力された偏光角度情報に対応するスペクトルデータを偏光情報付スペクトルライブラリ204から抽出する。次いで、データ入出力部202は、抽出されたスペクトルデータと、入力されたハイパースペクトルデータを照合することによって、物体を同定および識別する。
また、データ入出力部202は、ユーザが探知および識別したい対象物に対応する、ハイパースペクトルライブラリに蓄積された偏光角度情報を取得する機能を有する。偏光角度制御部201は、取得された偏光角度情報に基づいて、偏光フィルタ回転装置300を介して偏光板である偏光フィルタ400を回転させる。偏光フィルタ400の回転角度が予め所定値に設定された状態でハイパースペクトルデータが取得されることによって、対象物が効率よく検知される。
カメラ制御部203は、制御線を介してカメラ503の撮影に関するパラメータを制御する制御信号、およびカメラ503の撮影信号を出力する機能を有する。また、カメラ制御部203は、撮影されたハイパースペクトルデータを、信号線を介してカメラ503から受信する機能を有する。
偏光情報付スペクトルライブラリ204は、偏光角度情報およびハイパースペクトルデータを記憶する機能を有する。偏光情報付スペクトルライブラリ204が構築される時、ハイパースペクトルデータと偏光フィルタ400の回転角度の情報が取得される。
取得された回転角度に対応する偏光角度情報が、取得されたハイパースペクトルデータと併せて偏光情報付スペクトルライブラリ204に登録される。その結果、偏光情報付スペクトルライブラリ204を備えた物体同定装置200は、偏光角度情報を用いて、ハイパースペクトルデータを識別できる。
本実施形態において、偏光情報付スペクトルライブラリ204に登録される偏光角度情報が示す偏光フィルタ400の回転角度は、対象物からの反射光が偏光フィルタ400を最もよく透過する角度である。なお、偏光角度情報が示す偏光フィルタ400の回転角度は、対象物からの反射光が偏光フィルタ400を最もよく透過する角度以外の角度でもよい。
以上により、偏光角度情報を含むスペクトルライブラリが構築される。本実施形態における偏光角度情報とスペクトルデータとを用いた照合処理および同定処理では、上記のようにデータが蓄積された偏光情報付スペクトルライブラリ204が用いられる。
ミラー制御部205は、スキャンミラー600の撮影角度を制御する制御信号を、制御線を介してスキャンミラー600に出力する機能を有する。スキャンミラー600は、出力された制御信号に基づいて回転する。
ハイパースペクトルカメラ500は、レンズ501と、分光器502と、カメラ503とを含む。レンズ501は分光器502に接続されており、また分光器502はカメラ503に接続されている。レンズ501、分光器502、およびカメラ503は、一体として動作する。
カメラ503は、カメラ制御部203と制御線および信号線を介して通信可能に接続する。また、カメラ503は、撮影されたハイパースペクトルデータを、信号線を介してカメラ制御部203に送信する。
カメラ503には、二次元イメージセンサであるCCD(Charge−Coupled Device)イメージセンサ、またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサが搭載されている。図2に示す受光センサ504が、搭載されているイメージセンサに相当する。
カメラ503に搭載されているイメージセンサは、横軸に空間軸を、縦軸に波長軸を取る画像を出力する。すなわち、イメージセンサは、所定の空間軸に対してラインセンサに相当する。イメージセンサが出力する画像が1次元空間情報のみを有する場合であっても、スキャンミラー600が使用されることによって、ハイパースペクトルカメラ500は、2次元空間情報を取得できる。
ハイパースペクトルカメラ500のレンズ501の前端に、偏光フィルタ400、偏光フィルタ回転装置300、および角度検知装置301がそれぞれ取り付けられる。
偏光フィルタ400は、レンズ501に固定される面と、回転可能な面とで構成される。すなわち、偏光フィルタ400は、二重構造をとる。
偏光フィルタ回転装置300は、偏光フィルタ400の回転可能な面を回転させる機能を有する。偏光フィルタ回転装置300は、偏光角度制御部201と制御線を介して通信可能に接続する。偏光フィルタ回転装置300は、制御線を介して偏光角度制御部201から受信した制御信号に基づいて、偏光フィルタ400の回転可能な面を回転させる。
角度検知装置301は、偏光フィルタ400の回転可能な面の、基準角からの回転角を検知する機能を有する。角度検知装置301は、偏光角度制御部201と信号線を介して通信可能に接続する。角度検知装置301は、検知した回転角度の情報を、信号線を介して偏光角度制御部201に送信する。
スキャンミラー600は、ミラー制御部205と制御線を介して通信可能に接続する。スキャンミラー600は、予め設定された撮影角度の範囲で回転する。なお、スペクトルライブラリに登録されるデータが作成される場合、スキャンミラー600は、使用されなくてもよい。
ミラー制御部205は、スキャンミラー600を、中心を軸として回転させることができる。スキャンミラー600を回転させることによって、物体同定装置200は、2次元空間情報を取得できる。すなわち、スキャンミラー600を使用すれば、固定設置されたハイパースペクトルカメラ500が、2次元の空間軸と、1次元の波長軸を有する3次元スペクトルデータを取得できる。3次元スペクトルデータは、ハイパースペクトルキューブとも呼ばれる。
表示装置700は、物体同定装置200による物体同定処理の結果等を表示する機能を有する。
以下、本実施形態における物体同定装置200のハードウェア構成の具体例を説明する。図3は、本発明による物体同定装置のハードウェア構成例を示す説明図である。
図3に示す物体同定装置200は、CPU(Central Processing Unit)211と、主記憶部212と、通信部213と、補助記憶部214とを備える。また、人が操作するための入力部215や、人に処理結果または処理内容の経過を提示するための出力部216を備えてもよい。
主記憶部212は、データの作業領域やデータの一時退避領域として用いられる。主記憶部212は、例えばRAM(Random Access Memory)である。
通信部213は、有線または無線のネットワーク(情報通信ネットワーク)を介して、周辺機器との間でデータを入力および出力する機能を有する。
補助記憶部214は、ハードディスク装置などの記憶装置である。補助記憶部214は、例えばROM(Read Only Memory)である。
入力部215は、データや処理命令を入力する機能を有する。入力部215は、例えばキーボードやマウスである。
出力部216は、データを出力する機能を有する。出力部216は、例えば液晶ディスプレイ装置等の表示装置、またはプリンタ等の印刷装置である。
また、図3に示すように、物体同定装置200において、各構成要素は、システムバス217に接続されている。
補助記憶部214は、例えば、図2に示す偏光角度制御部201、データ入出力部202、カメラ制御部203、およびミラー制御部205をそれぞれ実現するためのプログラムを記憶している。
また、主記憶部212は、例えば、偏光情報付スペクトルライブラリ204の記憶領域として利用される。
偏光角度制御部201、カメラ制御部203、およびミラー制御部205は、通信部213を介して、制御信号を送信する。また、偏光角度制御部201、およびカメラ制御部203は、通信部213を介して、データを受信する。
なお、物体同定装置200は、ハードウェアにより実現されてもよい。例えば、物体同定装置200は、内部に図2に示すような機能を実現するプログラムが組み込まれたLSI(Large Scale Integration)等のハードウェア部品が含まれる回路が実装されてもよい。
また、物体同定装置200は、図3に示すCPU211が図2に示す各構成要素が有する機能を提供するプログラムを実行することによって、ソフトウェアにより実現されてもよい。
ソフトウェアにより実現される場合、CPU211が補助記憶部214に格納されているプログラムを、主記憶部212にロードして実行し、物体同定装置200の動作を制御することによって、各機能がソフトウェアにより実現される。
[動作の説明]
以下、本実施形態の物体同定装置200の動作を図4〜図7を参照して説明する。
最初に、偏光情報付スペクトルライブラリ204を構築する時の物体同定装置200の動作を、図4〜図5を参照して説明する。図4は、第1の実施形態における物体同定装置200による偏光情報付スペクトルライブラリ構築処理の動作を示すフローチャートである。また、図5は、偏光情報付スペクトルライブラリ構築時の物体同定装置200によるデータ処理を示す説明図である。
図5に示す光源からの光を、対象の試料が反射する(ステップS101)。光源が発する光は、ハロゲン灯が発する光などの、波長が均一な光である。試料が反射した光には、偏光が含まれる。
試料から反射された光は、偏光フィルタ400に入射する(ステップS102)。偏光フィルタ400は、入射した光のうち、偏光フィルタ400の偏光方向と異なる偏光方向に振動する偏光成分を除去する。
偏光フィルタ400は、偏光フィルタ回転装置300により回転させられる。偏光フィルタ回転装置300は、試料からの反射光が偏光フィルタ400を最もよく透過するように、偏光フィルタ400の回転角度を設定する。
角度検知装置301は、試料からの反射光が偏光フィルタ400を最もよく透過する時の偏光フィルタ400の回転角度を検知する。次いで、角度検知装置301は、検知した回転角度を角度信号に変換する。角度検知装置301は、変換した角度信号を、信号線を介して偏光角度制御部201に送信する(ステップS103)。
偏光フィルタ400の偏光方向と異なる偏光方向に振動する偏光成分が除去された試料からの反射光は、レンズ501に入射する(ステップS104)。レンズ501で集光された光は、分光器502に到達する。
反射光は、分光器502で分光される(ステップS105)。分光された各光は、受光センサ504に到達する(ステップS106)。
受光センサ504は、受光した各光を、光信号から電気信号に変換する。次いで、受光センサ504は、変換した電気信号に基づいて、ハイパースペクトルデータを作成する。カメラ503は、作成されたハイパースペクトルデータをカメラ制御部203に送信する(ステップS107)。
図5に示すように、ステップS103において送信された角度信号が示す回転角度の情報と、ステップS107において送信されたハイパースペクトルデータはマージ(併合)され、偏光情報付スペクトルライブラリ204に登録される。
すなわち、データ入出力部202は、角度信号が示す回転角度に対応する偏光角度情報を、対応するハイパースペクトルデータのメタデータとして、偏光情報付スペクトルライブラリ204に登録する(ステップS108)。
物体同定装置200は、ステップS101〜ステップS108の処理を、対象の試料ごとに繰り返し実施する。図4に示す処理が繰り返し実施されることによって、偏光角度情報を含むハイパースペクトルライブラリが構築される。対象の試料のハイパースペクトルデータを全て登録した後、物体同定装置200は、偏光情報付スペクトルライブラリ構築処理を終了する。
なお、表示装置700は、偏光情報付スペクトルライブラリ構築処理において、データが正しく登録されたことや、何らかの原因によりデータが正しく登録されなかったこと、または処理が終了したことをユーザに向けて表示してもよい。
次に、取得されたハイパースペクトルデータと偏光情報付スペクトルライブラリ204に登録されているデータを照合することによって物体を同定する時の物体同定装置200の動作を、図6〜図7を参照して説明する。
図6は、第1の実施形態における物体同定装置200による物体同定処理の動作を示すフローチャートである。また、図7は、取得されたハイパースペクトルデータと偏光情報付スペクトルライブラリ204に登録されているデータの照合時の物体同定装置200によるデータ処理を示す説明図である。
図7に示す光源からの光を、図7に示す被写体が反射する(ステップS201)。なお、光源は、例えば太陽やハロゲン灯である。被写体が反射した光には、偏光が含まれる。
被写体から反射された偏光を含む光は、スキャンミラー600で反射される(ステップS202)。スキャンミラー600で反射された光は、偏光フィルタ400に入射する(ステップS203)。
光源からの光が偏光フィルタ400に入射する時に、偏光角度制御部201は、偏光フィルタ回転装置300に回転角度の情報が含まれる制御信号を送信する。制御信号を受信した偏光フィルタ回転装置300は、偏光フィルタ400を適切な角度に回転させる。適切な角度は、所定の幅を有する値である。
角度検知装置301は、偏光フィルタ400の回転角度を計測する。次いで、角度検知装置301は、計測した回転角度を角度信号に変換する。角度検知装置301は、変換した角度信号を、信号線を介して偏光角度制御部201に送信する(ステップS204)。
偏光フィルタ400は、入射した光のうち、偏光フィルタ400の偏光方向と異なる偏光方向に振動する偏光成分を除去する。すなわち、偏光フィルタ400の偏光方向と同じ偏光方向に振動する偏光成分のみを有する光がレンズ501に入射し、集光される(ステップS205)。
レンズ501で集光された光は、分光器502に入射する。反射光は、分光器502で分光される(ステップS206)。分光された各光は、受光センサ504に到達する(ステップS207)。
受光センサ504は、受光した各光を、光信号から電気信号に変換する。次いで、受光センサ504は、変換した電気信号に基づいて、ハイパースペクトルデータを作成する。カメラ503は、作成されたハイパースペクトルデータをカメラ制御部203に送信する(ステップS208)。
次いで、データ入出力部202は、角度検知装置301から送信された偏光フィルタ400の偏光角度情報、およびカメラ503から送信されたハイパースペクトルデータを用いて、被写体を特定するための照合処理および同定処理を行う。
図7に示すように、データ入出力部202は、送信された偏光フィルタ400の偏光角度情報と、偏光情報付スペクトルライブリ204に登録されている偏光角度情報とを照合する。照合した結果、データ入出力部202は、偏光角度情報が示す偏光フィルタ400の偏光方向に、対応付けられている偏光角度情報が示す偏光方向が対応するスペクトルデータのみを抽出する(ステップS209)。
次いで、図7に示すように、データ入出力部202は、抽出されたスペクトルデータと、送信されたハイパースペクトルデータをピクセルごとに照合する。照合した結果、データ入出力部202は、抽出されたスペクトルデータのうち、一致度の高いスペクトルデータが示すスペクトルを照合されたピクセルのスペクトルとする(ステップS210)。すなわち、データ入出力部202は、ピクセルが示す物質が、一致度の高いスペクトルに対応する物質であるとする。
データ入出力部202は、全てのピクセルに対して、抽出されたスペクトルデータと、送信されたハイパースペクトルデータとの照合処理および同定処理を行う。全てのピクセルに対して照合処理および同定処理を終えた後、物体同定装置200は、物体同定処理を終了する。
なお、表示装置700は、物体同定処理の結果や、物体同定処理が終了したことをユーザに向けて表示してもよい。
[効果の説明]
本実施形態の物体同定装置は、データ入出力部202が偏光フィルタの回転角度を示す偏光情報を用いてフィルタリングすることによって、例えばハイパースペクトルキューブと照合される対象になる、スペクトルライブラリから抽出されるスペクトルデータを減らすことができる。すなわち、物体同定装置は、照合処理および同定処理をより高速に実施できる。
また、本実施形態の物体同定システムは、偏光情報付ハイパースペクトルライブラリから、抽出したいスペクトルデータの偏光情報を用いて偏光フィルタ回転装置300が予め偏光フィルタの回転角度を設定することによって、容易に対象のスペクトルデータを抽出し、対象の物体を同定できる。
実施形態2.
[構成の説明]
次に、本発明の第2の実施形態を、図面を参照して説明する。図8は、本発明による物体同定システムの第2の実施形態の例を示す説明図である。
図8に示すように、物体同定システム100は、飛行体に搭載されている。本実施形態における物体同定装置200は、飛行体に搭載されているハイパースペクトルセンサに接続されている。なお、図8に示す飛行体は、例えば、航空機やヘリコプタである。
図9は、本発明による物体同定システムの第2の実施形態の他の例を示す説明図である。図9には、航空機に搭載されている物体同定システム100が示されている。
図9に示す例において、航空機に搭載されているハイパースペクトルセンサは、航空機の進行方向へのプッシュブルームセンサとして動作する。プッシュブルームセンサは、1ライン分の光検知素子を並べて、1方向(進行方向)にのみ走査を行うセンサである。走査は像面上で行われるため、プッシュブルームセンサにおいて走査光学系は不要である。
図10は、本発明による物体同定システムの第2の実施形態の構成例を示すブロック図である。進行方向にのみ走査が行われるため、本実施形態の物体同定システム100は、図10に示すようにスキャンミラーを含まない。
実施形態3.
[構成の説明]
次に、本発明の第3の実施形態を、図面を参照して説明する。図11は、本発明による物体同定システムの第3の実施形態の例を示す説明図である。
図11に示すように、物体同定システム100〜101は、船舶に搭載されている。本実施形態の物体同定装置200は、船舶に搭載されているハイパースペクトルセンサに接続されている。
本実施形態の物体同定装置200は、第1の実施形態における地上設置型の物体同定装置200と比較して、動揺補正部を含む点が異なる。動揺補正部は、センサ全体に対する船舶の揺れを吸収する機能を有する。
次に、本発明の概要を説明する。図12は、本発明による物体同定装置の概要を示すブロック図である。本発明による物体同定装置10は、所定の物体に対応するハイパースペクトルデータと、ハイパースペクトルデータを取得した画像センサが受光した所定の物体からの光の偏光方向を示す偏光情報とを含む物体情報を記憶する記憶部11(例えば、偏光情報付スペクトルライブラリ204)と、同定対象の物体のハイパースペクトルデータ取得時に取得された偏光情報に対応する物体情報を記憶部11から抽出し、抽出された物体情報の中から取得されたハイパースペクトルデータに対応する物体情報を抽出する抽出部12(例えば、データ入出力部202)とを備える。
そのような構成により、物体同定装置は、ハイパースペクトルデータを用いて物体を短時間で同定できる。
また、物体同定装置10は、ハイパースペクトルデータを取得する画像センサが受光する同定対象の物体からの光が画像センサに受光される前に入射する偏光フィルタを、物体情報に含まれる偏光情報を用いて制御する制御部(例えば、偏光角度制御部201)を備えてもよい。
そのような構成により、物体同定装置は、対象の物体を効率よく同定できる。
また、物体同定装置10は、所定の物体に対応するハイパースペクトルデータと、ハイパースペクトルデータ取得時に取得された偏光情報とを含む物体情報を記憶部11に保存するデータ保存部(例えば、データ入出力部202)を備えてもよい。
そのような構成により、物体同定装置は、偏光情報が含まれるハイパースペクトルライブラリを構築できる。
図13は、本発明による物体同定装置の他の概要を示すブロック図である。本発明による物体同定装置20は、所定の物体に対応するハイパースペクトルデータと、ハイパースペクトルデータを取得した画像センサが受光した所定の物体からの光の偏光方向を示す偏光情報とを含む物体情報を記憶する記憶部21(例えば、偏光情報付スペクトルライブラリ204)と、同定対象の物体からの光に基づいて、同定対象の物体のハイパースペクトルデータを取得するカメラ部22(例えば、カメラ503)と、同定対象の物体のハイパースペクトルデータ取得時に取得された偏光情報に対応する物体情報を記憶部21から抽出し、抽出された物体情報の中からカメラ部22により取得されたハイパースペクトルデータに対応する物体情報を抽出する抽出部23(例えば、データ入出力部202)とを備える。
そのような構成により、物体同定装置は、ハイパースペクトルデータを用いて物体を短時間で同定できる。
また、物体同定装置20は、カメラ部22が受光する同定対象の物体からの光がカメラ部22に受光される前に入射する偏光フィルタを、物体情報に含まれる偏光情報を用いて制御する制御部を(例えば、偏光角度制御部201)を備えてもよい。
そのような構成により、物体同定装置は、対象の物体を効率よく同定できる。
また、物体同定装置20は、所定の物体に対応するハイパースペクトルデータと、ハイパースペクトルデータ取得時に取得された偏光情報とを含む物体情報を記憶部21に保存するデータ保存部(例えば、データ入出力部202)を備えてもよい。
そのような構成により、物体同定装置は、偏光情報が含まれるハイパースペクトルライブラリを構築できる。
図14は、本発明による物体同定システムの概要を示すブロック図である。本発明による物体同定システム30は、同定対象の物体が反射した反射光が入射する偏光フィルタ40と、カメラ50と、物体同定装置60と、表示装置70とを含む物体同定システムであって、カメラ50は、偏光フィルタ40を透過した光に基づいて、同定対象の物体のハイパースペクトルデータを取得するカメラ部51(例えば、カメラ503)を含み、物体同定装置60は、所定の物体に対応するハイパースペクトルデータと、ハイパースペクトルデータを取得した画像センサが受光した所定の物体からの光の偏光方向を示す偏光情報とを含む物体情報を記憶する記憶部61(例えば、偏光情報付スペクトルライブラリ204)と、偏光フィルタ40の回転角度を検知する角度検知部62(例えば、角度検知装置301)と、検知された回転角度に対応する偏光方向を示す偏光情報に対応する物体情報を記憶部61から抽出し、抽出された物体情報の中からカメラ部51により取得されたハイパースペクトルデータに対応する物体情報を抽出する抽出部63(例えば、データ入出力部202)とを含み、表示装置70(例えば、表示装置700)は、抽出された物体情報を表示する。
そのような構成により、物体同定システムは、ハイパースペクトルデータを用いて物体を短時間で同定できる。
また、物体同定装置60は、物体情報に含まれる偏光情報を用いて偏光フィルタ40を制御する制御部(例えば、偏光角度制御部201)を含んでもよい。
そのような構成により、物体同定装置は、対象の物体を効率よく同定できる。
本発明は、防衛分野における草や雪に偽装した車両や人物の検知および識別の用途、フェイスマスクをかぶって変装した人物の検知の用途に好適に適用可能である。また、本発明は、洋上に遭難した人物や洋上の浮き輪の抽出などの洋上浮遊物の検知および識別の用途、災害時などの目視で人物を発見することが困難な状況での人物の探知および識別の用途に好適に適用可能である。また、本発明は、偽装された食品の識別や、食品中の異物の検知の用途に好適に適用可能である。
10、20、60、200 物体同定装置
11、21、61 記憶部
12、23、63 抽出部
62 角度検知部
22、51 カメラ部
30、100〜101 物体同定システム
40、400 偏光フィルタ
50、503 カメラ
70、700 表示装置
201 偏光角度制御部
202 データ入出力部
203 カメラ制御部
204 偏光情報付スペクトルライブラリ
205 ミラー制御部
211 CPU
212 主記憶部
213 通信部
214 補助記憶部
215 入力部
216 出力部
217 システムバス
300 偏光フィルタ回転装置
301 角度検知装置
500 ハイパースペクトルカメラ
501 レンズ
502 分光器
504 受光センサ
600 スキャンミラー

Claims (10)

  1. 所定の物体に対応するハイパースペクトルデータと、前記ハイパースペクトルデータを取得した画像センサが受光した前記所定の物体からの光の偏光方向を示す偏光情報とを含む物体情報を記憶する記憶部と、
    同定対象の物体のハイパースペクトルデータ取得時に取得された偏光情報に対応する前記物体情報を前記記憶部から抽出し、抽出された前記物体情報の中から取得された前記ハイパースペクトルデータに対応する前記物体情報を抽出する抽出部とを備える
    ことを特徴とする物体同定装置。
  2. ハイパースペクトルデータを取得する画像センサが受光する同定対象の物体からの光が前記画像センサに受光される前に入射する偏光フィルタを、物体情報に含まれる偏光情報を用いて制御する制御部を備える
    請求項1記載の物体同定装置。
  3. 所定の物体に対応するハイパースペクトルデータと、前記ハイパースペクトルデータ取得時に取得された偏光情報とを含む物体情報を記憶部に保存するデータ保存部を備える
    請求項1または請求項2記載の物体同定装置。
  4. 所定の物体に対応するハイパースペクトルデータと、前記ハイパースペクトルデータを取得した画像センサが受光した前記所定の物体からの光の偏光方向を示す偏光情報とを含む物体情報を記憶する記憶部と、
    同定対象の物体からの光に基づいて、前記同定対象の物体のハイパースペクトルデータを取得するカメラ部と、
    前記同定対象の物体のハイパースペクトルデータ取得時に取得された偏光情報に対応する前記物体情報を前記記憶部から抽出し、抽出された前記物体情報の中から前記カメラ部により取得された前記ハイパースペクトルデータに対応する前記物体情報を抽出する抽出部とを備える
    ことを特徴とする物体同定装置。
  5. カメラ部が受光する同定対象の物体からの光が前記カメラ部に受光される前に入射する偏光フィルタを、物体情報に含まれる偏光情報を用いて制御する制御部を備える
    請求項4記載の物体同定装置。
  6. 所定の物体に対応するハイパースペクトルデータと、前記ハイパースペクトルデータ取得時に取得された偏光情報とを含む物体情報を記憶部に保存するデータ保存部を備える
    請求項4または請求項5記載の物体同定装置。
  7. 同定対象の物体が反射した反射光が入射する偏光フィルタと、カメラと、物体同定装置と、表示装置とを含む物体同定システムであって、
    前記カメラは、
    前記偏光フィルタを透過した光に基づいて、前記同定対象の物体のハイパースペクトルデータを取得するカメラ部を含み、
    前記物体同定装置は、
    所定の物体に対応するハイパースペクトルデータと、前記ハイパースペクトルデータを取得した画像センサが受光した前記所定の物体からの光の偏光方向を示す偏光情報とを含む物体情報を記憶する記憶部と、
    前記偏光フィルタの回転角度を検知する角度検知部と、
    検知された回転角度に対応する偏光方向を示す前記偏光情報に対応する前記物体情報を前記記憶部から抽出し、抽出された前記物体情報の中から前記カメラ部により取得された前記ハイパースペクトルデータに対応する前記物体情報を抽出する抽出部とを含み、
    前記表示装置は、
    抽出された前記物体情報を表示する
    ことを特徴とする物体同定システム。
  8. 物体同定装置は、物体情報に含まれる偏光情報を用いて偏光フィルタを制御する制御部を含む
    請求項7記載の物体同定システム。
  9. 所定の物体に対応するハイパースペクトルデータと、前記ハイパースペクトルデータを取得した画像センサが受光した前記所定の物体からの光の偏光方向を示す偏光情報とを含む物体情報を記憶する記憶部を備える物体同定装置において実行される物体同定方法であって、
    同定対象の物体のハイパースペクトルデータ取得時に取得された偏光情報に対応する前記物体情報を前記記憶部から抽出し、
    抽出された前記物体情報の中から取得された前記ハイパースペクトルデータに対応する前記物体情報を抽出する
    ことを特徴とする物体同定方法。
  10. 所定の物体に対応するハイパースペクトルデータと、前記ハイパースペクトルデータを取得した画像センサが受光した前記所定の物体からの光の偏光方向を示す偏光情報とを含む物体情報を記憶する記憶部を備えるコンピュータにおいて実行される物体同定プログラムであって、
    前記コンピュータに、
    同定対象の物体のハイパースペクトルデータ取得時に取得された偏光情報に対応する前記物体情報を前記記憶部から抽出する第1抽出処理、および
    抽出された前記物体情報の中から取得された前記ハイパースペクトルデータに対応する前記物体情報を抽出する第2抽出処理
    を実行させるための物体同定プログラム。
JP2015103510A 2015-05-21 2015-05-21 物体同定装置、物体同定システム、物体同定方法および物体同定プログラム Active JP6524794B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015103510A JP6524794B2 (ja) 2015-05-21 2015-05-21 物体同定装置、物体同定システム、物体同定方法および物体同定プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015103510A JP6524794B2 (ja) 2015-05-21 2015-05-21 物体同定装置、物体同定システム、物体同定方法および物体同定プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016217899A JP2016217899A (ja) 2016-12-22
JP6524794B2 true JP6524794B2 (ja) 2019-06-05

Family

ID=57580673

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015103510A Active JP6524794B2 (ja) 2015-05-21 2015-05-21 物体同定装置、物体同定システム、物体同定方法および物体同定プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6524794B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3924719A4 (en) * 2019-02-14 2023-03-22 ChemImage Corporation EXTENDED PARTICLE SWING BAND SELECTION
WO2022264644A1 (ja) * 2021-06-18 2022-12-22 パナソニックIpマネジメント株式会社 検査システム、検査方法、モデル生成システム、判定システム、モデル生成方法、及び、プログラム

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB0717967D0 (en) * 2007-09-14 2007-10-24 Cascade Technologies Ltd Polarimetric hyperspectral imager
FR2945348B1 (fr) * 2009-05-07 2011-05-13 Thales Sa Procede d'identification d'une scene a partir d'images polarisees multi longueurs d'onde
AU2011242408B2 (en) * 2010-04-21 2016-12-15 Commonwealth Scientific And Industrial Research Organisation Shape and photometric invariants recovery from polarisation images
FR2994264B1 (fr) * 2012-08-02 2014-09-12 Centre Nat Rech Scient Procede d'analyse de la structure cristalline d'un materiau semi-conducteur poly-cristallin

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016217899A (ja) 2016-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Horstrand et al. A UAV platform based on a hyperspectral sensor for image capturing and on-board processing
Eismann et al. Automated hyperspectral cueing for civilian search and rescue
Bareth et al. low-weight and UAV-based hyperspectral full-frame cameras for monitor-ing crops: spectral comparison with portable spectroradiometer measure-ments
Kruse Mineral mapping with AVIRIS and EO-1 Hyperion
EP3049776B1 (en) Hyperspectral detector systems and methods using context-image fusion
Jurado et al. Remote sensing image fusion on 3D scenarios: A review of applications for agriculture and forestry
Paredes et al. Multispectral imaging system with UAV integration capabilities for crop analysis
Coffey Hyperspectral imaging for safety and security
Oliveira et al. Generating a hyperspectral digital surface model using a hyperspectral 2D frame camera
JP2022160400A (ja) 画像および他のリモートセンシングデータを使用したターゲットからのデータ取得
de Oliveira et al. Geometric calibration of a hyperspectral frame camera
Mäkeläinen et al. 2D hyperspectral frame imager camera data in photogrammetric mosaicking
Sudharsan et al. A survey on hyperspectral imaging for mineral exploration using machine learning algorithms
De Biasio et al. UAV-based environmental monitoring using multi-spectral imaging
Bokolonga et al. A compact multispectral image capture unit for deployment on drones
JP6524794B2 (ja) 物体同定装置、物体同定システム、物体同定方法および物体同定プログラム
US10395134B2 (en) Extraction of spectral information
CN109405972A (zh) 一种高光谱偏振成像系统
Pölönen et al. UAV-based hyperspectral monitoring of small freshwater area
Wolfe et al. Hyperspectral analytics in envi target detection and spectral mapping methods
JP6060377B2 (ja) 画像クラスタ分析装置
Silva et al. UAV trials for multi-spectral imaging target detection and recognition in maritime environment
Tommaselli et al. Orientation and calibration requirements for hyperpectral imaging using UAVs: A case study
Kaufman et al. Bobcat 2013: a hyperspectral data collection supporting the development and evaluation of spatial-spectral algorithms
Jusoff Precision forestry using airborne hyperspectral imaging sensor

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180409

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190327

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190409

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190422

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6524794

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150