JP6524021B2 - コンパイル用の構文解析済みヘッダ - Google Patents

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Description

実施形態は、コンパイラの分野に関する。
人間が読み取れるコードまたは命令は、コンパイラと称されるプログラムを用いて実行
可能なソフトウエアにしばしば変化する。コンパイラは、コードを取得してそれを翻訳し
て、コンピューティングデバイスによって理解されることができる機械可読形式に変える
。コード自体は、いくつかのコンポーネントに分割され得る。いくつかのプログラム言語
では、コードは、ソースファイルと称される1つ以上の定義コンポーネントおよびヘッダ
ファイルと称される1つ以上の宣言コンポーネントに分割され得る。ソースファイルは、
その宣言を使用するために、ヘッダファイルを参照し得る。とりわけ、複数個のソースフ
ァイルが、その宣言のために、同一のヘッダファイルを参照し得る。コンパイラが遭遇す
るヘッダファイルへのそれぞれの参照について、コンパイラは概して、たとえ以前処理し
た可能性があっても、ヘッダファイルの全体を処理する。ヘッダファイルの数と長さによ
って、コンパイル時間のかなりの部分が、ヘッダファイルの再処理に起因し得る。
本開示の一側面は、ヘッダを構文解析済みにするための方法を提供する。本方法は、コ
ンピューティングデバイス上で1つ以上のヘッダファイルを走査してトークン化された形
式にすることと、次にコンピューティングデバイス上で、トークン化された形式を構文解
析して1つ以上の抽象構文木にすることとを含む。本方法は、次に1つ以上の抽象構文木
をモジュール形式で記憶デバイスにシリアル化することにより、1つ以上のヘッダファイ
ルについて1つ以上の構文解析済みのヘッダを作成することを含む。
その本体上に記憶されたコードを有するコンピュータ可読記憶媒体は、データ処理装置
によって実行されたとき、データ処理装置に上述のヘッダを構文解析済みにするための方
法を実施させる命令を含み得る。
いくつかの例では、本方法は、1つ以上のソースファイル内のディレクティブに基づい
て、記憶デバイスから1つ以上の構文解析済みのヘッダを見つけることと、コンピューテ
ィングデバイス上で、構文解析済みのヘッダからの1つ以上の抽象構文木をデシリアル化
することと、コンピューティングデバイス上で、1つ以上の抽象構文木を使用して1つ以
上のソースファイルをコンパイルすることと、をさらに含む。さらに、またはあるいは、
1つ以上の構文解析済みのヘッダを見つけることは、ソースファイル内の、1つ以上のヘ
ッダファイルを指定するディレクティブである、1つ以上のディレクティブを受け取るこ
とと、ソースファイル内の1つ以上のディレクティブに基づいて、記憶デバイス上で1つ
以上の対応するシリアル化された構文解析済みのヘッダを見つけることとを含み得る。デ
ィレクティブは、ディレクティブを含み得る。いくつかの例では、1つ以上のヘッダファ
イルは、独立してコンパイル可能である。方法は、1つ以上のヘッダファイル内でシンボ
ル結合を凍結することを含み得る。
いくつかの例では、本方法は、コンピューティングデバイス上で、1つ以上のヘッダフ
ァイル内の変更を検出することと、コンピューティングデバイス上で、変更された1つ以
上のヘッダファイルのそれぞれについて1つ以上の新しい抽象構文木を生成することとを
さらに含む。本方法は、1つ以上の新しい抽象構文木をモジュール形式で記憶デバイスに
シリアル化することにより、変更された1つ以上のヘッダファイルのそれぞれについて1
つ以上の新しい構文解析済みのヘッダを作成することを含み得る。本方法はまた、変更さ
れた1つ以上のヘッダファイルのそれぞれについて、記憶デバイスから新しい構文解析済
みのヘッダを見つけることと、コンピューティングデバイス上で、変更された1つ以上の
ヘッダファイルのそれぞれについて、新しい構文解析済みのヘッダから新しい抽象構文木
をデシリアル化することとを含み得る。加えて、本方法は、コンピューティングデバイス
上で、変更された1つ以上のヘッダファイルのそれぞれからの新しい抽象構文木を使用し
て、ソースファイルをコンパイルすることを含み得る。
いくつかの例では、1つ以上のヘッダファイルについて、1つ以上の抽象構文木をモジ
ュール形式で記憶デバイスにシリアル化することは、1つ以上の抽象構文木のそれぞれに
ついてシリアル化されたファイルを作成することを含み得る。本方法は、複数個のヘッダ
が、単一のシリアル化されたファイルの中に含まれる、複数個のヘッダを1つのモジュー
ルにグループ化することをさらに含みうる。
コンピューティングデバイス上で1つ以上のヘッダファイルを走査してトークン化され
た形式にすることは、1つ以上のシンボルについてトークン化された形式を走査すること
と、1つ以上のシンボルに基づいて1つ以上のプリプロセッサシンボルテーブルを作成す
ることとをさらに含みうる。1つ以上のヘッダファイルについて1つ以上の構文解析済み
のヘッダを作成することは、1つ以上の抽象構文木をモジュール形式で記憶デバイスにシ
リアル化することと、トークン化された形式をモジュール形式で記憶デバイスにシリアル
化することと、1つ以上のプリプロセッサシンボルテーブルをモジュール形式で記憶デバ
イスにシリアル化することとを含みうる。さらに、またはあるいは、本方法は、1つ以上
のソースファイル内のディレクティブに基づいて、記憶デバイスから1つ以上の構文解析
済みのヘッダを見つけることと、コンピューティングデバイス上で、構文解析済みのヘッ
ダから1つ以上の抽象構文木をデシリアル化することと、コンピューティングデバイス上
で、構文解析済みのヘッダからトークン化された形式をデシリアル化することと、コンピ
ューティングデバイス上で、構文解析済みのヘッダから1つ以上のプリプロセッサシンボ
ルテーブルをデシリアル化することと、コンピューティングデバイス上で1つ以上の抽象
構文木、1つ以上のプリプロセッサシンボルテーブル、およびトークン化された形式を使
用して、1つ以上のソースファイルをコンパイルすることとを含みうる。
いくつかの例では、コンピューティングデバイス上で1つ以上のヘッダファイルを走査
してトークン化された形式にすることは、1つ以上のヘッダファイルから1つ以上の識別
子の一覧を作成することと、各々の識別子が、トークン化された形式で存在するかに基づ
いて、1つ以上の識別子の一覧の中のそれぞれの識別子を削除することとをさらに含む。
1つ以上のヘッダファイルについて、1つ以上の構文解析済みのヘッダを作成することは
、1つ以上の識別子の一覧をモジュール形式で記憶デバイスにシリアル化することをさら
に含む。さらに、またはあるいは、本方法は、1つ以上の識別子の一覧が1つ以上のプリ
プロセッサシンボルテーブルと一致することを検証することを含む。
いくつかの例では、本方法は、2つ以上の抽象構文木が等しいか検出することと、2つ
以上の抽象構文木が等しいかに基づいて、2つ以上の抽象構文木を単一の抽象構文木にマ
ージすることとをさらに含む。
本開示の別の側面は、スキャナと、構文解析器と、シリアル化モジュールとを有するフ
ロントエンドコンポーネントを含むコンパイルのシステムを提供する。スキャナは、コン
ピューティングデバイス上で、1つ以上のヘッダファイルを走査してトークン化された形
式にするように構成される。構文解析器は、コンピューティングデバイス上で、トークン
化された形式を構文解析して1つ以上の抽象構文木にするように構成される。シリアル化
モジュールは、1つ以上の抽象構文木をモジュール形式で記憶デバイスにシリアル化する
ことによって、1つ以上のヘッダファイルについて、構文解析済みのヘッダを記憶デバイ
ス上に作成するように構成される。システムは、1つ以上の抽象構文木を使用して、1つ
以上のソースファイルをオブジェクトコードに変換するためのバックエンドコンポーネン
トをさらに含む。いくつかの例では、シリアル化モジュールは、1つ以上のソースファイ
ル内のディレクティブに基づいて、記憶デバイスから構文解析済みのヘッダを見つけ、コ
ンピューティングデバイス上で、1つ以上の抽象構文木を構文解析済みのヘッダからデシ
リアル化する。バックエンドコンポーネントは、構文解析済みのヘッダからロードされた
1つ以上の抽象構文木を使用して、1つ以上のソースファイルをオブジェクトコードに変
換するように構成され得る。
いくつかの例では、シリアル化モジュールは、1つ以上のヘッダファイルを指定する、
ソースファイル内の1つ以上の既存のディレクティブであるディレクティブを受け取り、
ソースファイル内の1つ以上の既存のディレクティブに基づいて、1つ以上の対応するシ
リアル化された構文解析済みのヘッダを記憶デバイス上で見つけるように構成される。さ
らに、またはあるいは、ディレクティブはincludeディレクティブを含む。
フロントエンドコンポーネントは、1つ以上のヘッダファイルが独立してコンパイル可
能であるかを決定するように構成される検証器を備え得る。いくつかの例では、フロント
エンドコンポーネントは、1つ以上のヘッダファイル内でシンボル結合を凍結するように
構成される検証器をさらに含む。いくつかの例では、フロントエンドコンポーネントは、
コンピューティングデバイス上で、1つ以上のヘッダファイル内の変化を検出し、変更さ
れた1つ以上のヘッダファイルのそれぞれについて、1つ以上の新しい抽象構文木をコン
ピューティングデバイス上で生成するように構成される修正検出器を含む。フロントエン
ドコンポーネントは、1つ以上の新しい抽象構文木をモジュール形式で記憶デバイスにシ
リアル化することにより、変更された1つ以上のヘッダファイルのそれぞれについて、1
つ以上の新しい構文解析済みのヘッダを作成し得る。
いくつかの例では、シリアル化モジュールは、1つ以上の抽象構文木のそれぞれについ
て、構文解析済みのヘッダを作成する。スキャナは、1つ以上のシンボルについて、トー
クン化された形式を走査し、1つ以上のシンボルに基づいて、1つ以上のプリプロセッサ
シンボルテーブルを作成する。シリアル化は、1つ以上の抽象構文木をモジュール形式で
記憶デバイスにシリアル化することと、トークン化された形式をモジュール形式で記憶デ
バイスにシリアル化することと、1つ以上のプリプロセッサシンボルテーブルをモジュー
ル形式で記憶デバイスにシリアル化することと、により、1つ以上のヘッダファイルにつ
いて、構文解析済みのヘッダを記憶デバイス上に作成するように構成され得る。さらに、
またはあるいは、シリアル化モジュールは、1つ以上のソースファイル内のディレクティ
ブに基づいて、記憶デバイスから構文解析済みのヘッダを見つけることと、コンピューテ
ィングデバイス上で、1つ以上の抽象構文木を構文解析済みのヘッダからデシリアル化す
ることと、を行うようにさらに構成され得る。シリアル化モジュールは、コンピューティ
ングデバイス上で、トークン化された形式を構文解析済みのヘッダからさらにデシリアル
化し、コンピューティングデバイス上で、1つ以上のプリプロセッサシンボルテーブルを
、構文解析済みのヘッダからデシリアル化し得る。バックエンドコンポーネントは、1つ
以上の抽象構文木、1つ以上のプリプロセッサシンボルテーブル、および構文解析済みの
ヘッダからトークン化された形式を使用して、1つ以上のソースファイルをオブジェクト
コードに変換するようにさらに構成され得る。
いくつかの例では、本システムは、1つ以上のヘッダファイルから1つ以上の識別子の
一覧を作成することと、各々の識別子がトークン化された形式で存在するかに基づいて、
1つ以上の識別子の一覧の中のそれぞれの識別子を削除することと、を行うように構成さ
れる検証器を含む。シリアライザは、1つ以上の識別子の一覧をモジュール形式で記憶デ
バイスにシリアル化するように構成され得る。さらに、またはあるいは、検証器は、1つ
以上の識別子の一覧が1つ以上のプリプロセッサシンボルテーブルと一致することを検証
するように構成され得る。シリアル化モジュールは、2つ以上の抽象構文木が等しいかを
検出し、2つ以上の抽象構文木が等しいかに基づいて、2つ以上の抽象構文木を単一の抽
象構文木にマージするように構成され得る。
本開示のさらなる実施形態、特性、および利点は、本開示の種々の実施形態の構成およ
び動作とあわせて、添付の図面を参照して以下に詳細に説明される。
本発明の実装は、添付の図面を参照して説明される。図面において、同一の参照番号は
、まったく同一のまたは機能的に類似の要素を示す。要素が最初に出現したときの図面は
、対応する参照番号において概して左端の桁によって示される。
一実施形態に従うコンパイルのシステムのダイアグラムである。 一実施形態に従う構文解析済みのヘッダを使用するコンパイルのシステムのダイアグラムである。 同一のヘッダファイルを参照する2つのソースファイルの典型的なコンパイルのシーケンス図である。 一実施形態に従う同一のヘッダファイルを参照する2つのソースファイルを持つ構文解析済みのヘッダを使用する、コンパイルの例のシーケンス図である。 修正された一連のヘッダファイルの中で構文解析済みのヘッダを使用する、コンパイルの例のシーケンス図である。 一実施形態に従う構文解析済みのヘッダを作成するための方法のフローチャートである。 コンパイル中に使用するために、構文解析済みのヘッダをロードするための方法のフローチャートである。 上述の実施形態、またはその一部分がその中に実装され得る、例示的コンピュータシステムを示す。 上述の実施形態、またはその一部分がその中に実装され得る、例示的コンピューティングデバイスを示す。
本発明は、本明細書において特定の用途について説明的な実施形態を参照して説明され
るが、本発明はそれに限定されないことを理解されたい。本明細書に提供される教示を利
用可能な当業者は、その範囲内における追加的な変形、用途、および実施形態、ならびに
本発明が著しく有用となるであろう追加的な分野を認識するであろう。
以下の実施形態の詳細な説明において、「一実施形態」、「実施形態」、「実施形態の
例」等への言及は、記載の実施形態が特定の特性、構造、または特徴を含み得ることを示
すが、しかし、あらゆる実施形態が、その特定の特性、構造、または特徴を必ずしも含ま
ないことがある。その上、かかる言いまわしは、同一の実施形態を必ずしも指さないこと
がある。さらに、特定の特性、構造、または特徴が、実施形態に関連して説明されるとき
、かかる特性、構造、または特徴を、他の実施形態に関連して達成することは、明確に記
載されているか否かにかかわらず、当業者の知識の範囲内であると考えられる。
1つのソフトウエアは、数千かそれ以上のソースファイルから成ることがある。しばし
ば、1つより多いソースファイルが特定のヘッダファイル内の宣言へのアクセスを要求し
得る。例えば、ヘッダファイルは、ソフトウエアパッケージの全体にわたって一般に使用
される操作を含む関数についての宣言を提供し得る。しかしながら、ヘッダファイルは、
定数、プリプロセッサ命令、およびさまざまな他の宣言等の他の宣言を提供することがで
きる。関数宣言はしばしば、その関数が受け取ることのできる入力と、返す出力とを指定
する。関数または方法は、1つ以上の入力を取り、入力に対していくつかの数の操作を行
い、次に入力に対する操作の結果に基づいて1つ以上の出力を返す、命令のグループ化で
あり得る。関数を実行する行動は、「関数を呼び出す」と呼ばれ得る。関数を呼び出すた
めに、それぞれのソースファイルは、ヘッダファイルへの参照を提供してもよく、これが
関数の宣言を提供する。これは、コンパイラが、この関数が正しく使用されていることを
検証することを可能にする。しかしながら、多くのソースファイルが同一の関数を呼び出
し得る。これは、コンパイラが、同一のヘッダファイルをすでに読み、処理したかにかか
わらず、ヘッダファイルを読み、処理することをもたらす。これは潜在的に仕事の重複を
招く。
コンパイラは、複数個のパーツまたはステージを使用してソースおよびソフトウエアの
ヘッダファイルを処理し得る。これらのパーツは、ソースおよびヘッダファイル上で異な
る操作を行う。これらは、ソースおよびヘッダファイルの中に含まれるテキストを、さま
ざまなデータ構造に変え、これはコンパイルの間に生じる処理を補助することができる。
図1および8は、コンパイルのシステムのダイアグラムおよび例示的コンピューティン
グデバイスを示す。コンパイラ100は、フロントエンドコンポーネント102およびバ
ックエンドコンポーネント112を含む。フロントエンドコンポーネント102は、ソー
スファイル114およびヘッダファイル116内に含まれるテキストの初期処理に関与し
得る。
フロントエンドコンポーネント102は、スキャナ104、構文解析器106、および
引き下げコンポーネント108をさらに含む。ソースファイル114およびヘッダファイ
ル116は、テキストファイルとしてハードディスク等の記憶デバイス802上に格納さ
れ得る。本明細書で使用されるソースファイルという用語は、1つ以上のソースファイル
を指す。同様に、本明細書で使用されるヘッダファイルという用語は、1つ以上のヘッダ
ファイルを指す。ソースファイル114またはヘッダファイル116内に含まれるテキス
トを最初に処理するために、コンパイラ100は、まずソースファイル114およびヘッ
ダファイル116を記憶デバイス802から読み、次にそのテキストをコンパイラ100
によって理解されることができるデータ構造に変換し得る。テキストは、コンパイラによ
ってトークン化された形式216aで読み込まれ得る。トークンは、テキストの単語を表
すデータ構造である。フロントエンドコンポーネント102はまた、ソースファイル11
4およびヘッダファイル116内に含まれるテキストを変換して、トークン化された形式
216aにすることに関与するスキャナ104を含む。例えば、ソースファイル114ま
たはヘッダファイル116内に存在し得るテキストのそれぞれの単語について、スキャナ
104は、これらの単語を個別のトークンに変換し得る。トークンは、つなぎ合わされて
プログラミングコード構文のセンテンスを形成し得る。
スキャナ104は、プリプロセッサシンボルテーブル内でトークンをそれらの定義の代
わりにするようにさらに構成され得る。プリプロセッサシンボルテーブルは、プリプロセ
ッサシンボルおよびそれらの対応する定義を含むテーブルであり得る。プリプロセッサシ
ンボルは、ヘッダファイル内でまたはコンパイラ自体によって定義され得る。プリプロセ
ッサシンボルはまた、特定のコンパイラまたはプログラミングに応じて、マクロ、または
さまざまな他の種類のシンボルであり得る。マクロは、ヘッダファイルまたはソースファ
イル内でマクロシンボルが遭遇するといつでも代用されるテキストを定義するシンボルで
あり得る。例えば、「example」という名のマクロシンボルは、「example
text」というテキストに対応するように定義され得る。コンパイラがシンボル「e
xample」に遭遇するといつでも、コンパイラはこのシンボルをテキスト「exam
ple text」の代わりにし得る。シンボルおよびそれらの定義は次に、プリプロセ
ッサシンボルテーブルと称されるテーブルの中に置かれ得る。これは次に、プリプロセッ
サシンボルテーブルがすべての有効なプリプロセッサシンボルおよびそれらの対応する定
義のテーブルを維持することを可能にし得る。スキャナ104がプリプロセッサシンボル
テーブル内にあるシンボルに遭遇すると、そのシンボルをテーブル内の対応する定義と置
換し得る。上記の例を使用すると、スキャナ104が「example」のトークンに遭
遇するたびに、スキャナ104が「example」のトークンを新しいトークン「ex
ample text」と置換し得る。
しかしながら、スキャナ104がソースファイルおよびヘッダファイルをトークンに変
換し、プリプロセッサシンボルテーブルを作成するために実行し得る処理には、一定の時
間がかかる。ときどき、走査に総コンパイル時間の15%もかかることがある。例えば、
スキャナ104が遭遇し得るソースファイル114内の特定のヘッダファイルへのそれぞ
れの参照について、スキャナ104は、スキャナ104がこの特定のヘッダファイルに以
前遭遇していたとしても、それは異なるソースファイル内で参照されたため、このヘッダ
ファイルを走査してトークンを作成し得る。
一実施形態において、スキャナ104によって作成されたトークンを後で使用するため
に格納することにより、この処理はさらに効率的に行われ得る。ヘッダファイル116は
スキャナ104によって処理されてもよく、トークンが作成され得る。これらのトークン
は次に、ヘッダファイル116からトークンのデータベースかまたはあらかじめトークン
化されたヘッダに追加され得る。後続のコンパイルの際、スキャナ104があらかじめト
ークン化されたヘッダデータベース内にあるヘッダファイルに遭遇すると、スキャナ10
4はヘッダファイルを走査するのではなく、データベースからトークンをロードし得る。
しかしながら、コンパイルを進行させるために、トークンはさらに処理されることをなお
必要とし得る。例えば、これらは抽象構文木216bへと構文解析される必要があり得る
フロントエンドコンポーネント102はまた、構文解析器106を含む。構文解析器1
06は、スキャナ104によって提供されるトークンから抽象構文木216bを作成し得
る。ソースファイル114およびヘッダファイル116のテキストがトークン化された後
、テキストはさらなるコンパイルを可能にするために、さらに整理されることを必要とし
得る。抽象構文木は、ソースファイルまたはヘッダファイルの構文構造のデータ表現であ
る。とりわけ、トークンはテキストの文字列を伝え得るが、しかし、抽象構文木はそのテ
キストへの意味を伝え得る。抽象構文木はまた、そこで検査および最適化等の多くの操作
が行われることを可能にし得る。
フロントエンドコンポーネント102はまた、引き下げコンポーネント106を含む。
引き下げコンポーネント106は、抽象構文木を低レベルの抽象構文木に変換するように
さらに構成され得る。この変換は、最適化等の複数個の操作、またはコンパイラの種類お
よび特定のプログラミング言語に依存し得るさまざまな結合および誤り検査を含み得る。
実施形態は抽象構文木を参照して本明細書に説明されるが、当業者であれば低レベルの抽
象構文木もまた使用され得ることを認識するであろう。
スキャナ104と同様に、構文解析器106は、トークン全体を構文解析して抽象構文
木を生成するのに一定の時間がかかる。さらにとりわけ、ヘッダファイル116の事例で
は、構文解析器106は、このヘッダファイルが構文解析器106によって以前に遭遇さ
れていたとしても、ソースファイル内で参照されるヘッダファイル116のそれぞれにつ
いて抽象構文木216bを作成しなければならない。この重複した取り組みには、ヘッダ
ファイルの数と、ソースファイル114内で参照されるヘッダファイルの長さに応じて、
著しい期間の時間がかかり得る。
コンパイラ100はまた、抽象構文木216bをオブジェクトファイル118に変換す
ることに関与するバックエンドコンポーネント112をも含む。オブジェクトファイル1
18は、コンピューティングデバイス800(図8)によって可読のフォーマットのオブ
ジェクトコードを含み得る。オブジェクトファイルは、リンカープログラムを用いて組み
合わされ、実行可能なプログラムを形成し得る。リンカーとは、オブジェクトファイルを
一体化して単一の実行可能なプログラムまたはライブラリを作成し得るプログラムである
。バックエンドコンポーネント112は、抽象構文木216bを用いて、ヘッダファイル
116およびソースファイル114からオブジェクトコードを生成し得る。
一実施形態によれば、コンパイラ100はさらに効率的になり得る。図2は、一実施形
態に従う構文解析済みのヘッダを使用した、コンパイルのシステムのダイアグラムである
。コンパイラ200は、フロントエンドコンポーネント202およびバックエンドコンポ
ーネント212を含む。フロントエンドコンポーネント202は、スキャナ204、構文
解析器206、および引き下げコンポーネント224を含む。スキャナ204は、ソース
ファイル214およびヘッダファイル216を走査して、トークン化された形式216a
を作成するように構成され得る。構文解析器206は、トークン化された形式216aを
構文解析して、抽象構文木216bを作成するように構成されてもよく、引き下げコンポ
ーネント224は、抽象構文木216bを低レベルの抽象構文木に変換するように構成さ
れ得る。
一実施形態によれば、フロントエンドコンポーネント202はまた、シリアル化モジュ
ール208を含む。シリアル化モジュール208は、コンパイル処理の間に使用するため
の構文解析済みのヘッダ222を作成し得る。本明細書で使用される構文解析済みのヘッ
ダという用語は、1つ以上の構文解析済みのヘッダを指す。構文解析済みのヘッダ222
は、ヘッダファイル216のそれぞれが対応する構文解析済みのヘッダファイルを有する
ように、モジュールで構成され得る。構文解析済みのヘッダ222は次に、スキャナ20
4、構文解析器206、および引き下げコンポーネント224が、対応するヘッダファイ
ル216のそれぞれを再度処理する必要がないように、後続のコンパイル上にロードされ
得る。その上、特定のヘッダファイルのいずれかが修正されると、構文解析済みのヘッダ
のすべてではなく、対応する構文解析済みのヘッダファイル、または修正されたヘッダフ
ァイルを含むいずれかのヘッダファイルのみが更新される必要があり得る。いくつかの事
例では、複数個のヘッダファイルは、単一の構文解析済みのヘッダにグループ化され得る
。例えば、一部のヘッダファイルは、複数個のヘッダファイルがしばしば特定のソースフ
ァイル内で一緒に参照されるように、相互に関係のある宣言を提供し得る。かかる事例に
おいて、複数のヘッダファイルは、単一の構文解析済みのヘッダにグループ化され得る。
別の例では、一部のヘッダファイルのグループは、他のグループよりもより頻繁に修正さ
れ得る。かかる事例において、より頻繁に修正されるヘッダが個別の構文解析済みのヘッ
ダファイルを有し得る一方で、修正される頻度がより低いグループは一緒にグループ化さ
れる。それにもかかわらず、コンパイラ200は、単一のヘッダファイルを表す構文解析
済みのヘッダと組み合わせ、複数個のヘッダファイルを表す両方の構文解析済みのヘッダ
を処理し得る。
シリアル化モジュール208は、ヘッダファイル216の抽象構文木216bのイメー
ジを作成することにより、構文解析済みのヘッダ222を作成し、これらを記憶デバイス
802にシリアル化し得る。シリアル化は、XML等の周知のフォーマット、またはあら
ゆる文字列ベースのまたはバイナリフォーマットを使用し得る。例えば、シリアル化モジ
ュール208は、構文解析済みのヘッダ222のより効率的なロードを可能にするために
、コンパイラの抽象構文木の自らの表現に酷似したフォーマットを使用し得る。一旦抽象
構文木216bのイメージが構文解析済みのヘッダ222にシリアル化されると、イメー
ジは、シリアル化モジュール208によって再読される。シリアル化モジュール208は
次に、フロントエンドコンポーネント202による使用のために、構文解析済みのヘッダ
222をデシリアル化して抽象構文木216bとし得る。
シリアル化モジュール208は、構文解析済みのヘッダ222内にプリプロセッサシン
ボルテーブルのシリアル化されたイメージをさらに含み得る。シリアル化モジュール20
8はまた、構文解析済みのヘッダ222内に、スキャナ204によって作成されたトーク
ンのシリアル化されたイメージを含み得る。上述の抽象構文木216bと同様に、シリア
ル化は、コンパイラのプリプロセッサテーブル、トークン、または両方の自らの表現に酷
似したフォーマットを使用し得る。一旦抽象構文木、プリプロセッサシンボルテーブル、
およびトークンのイメージが構文解析済みのヘッダ222内にシリアル化されると、イメ
ージはシリアル化モジュール208によって再読される。シリアル化モジュール208は
次に、フロントエンドコンポーネント202によって使用されるために、構文解析済みの
ヘッダ222をプリプロセッサシンボルテーブル、トークン、抽象構文木216bにデシ
リアル化し得る。
後続のコンパイル時に、フロントエンドコンポーネント202は、ソースファイル内の
ヘッダファイルへの参照時に、対応する構文解析済みのヘッダファイルを見つけるように
さらに構成され得る。ゆえに、ソースファイルは、ヘッダファイルを参照するために、な
おその通常のコンストラクトを使用することができ、フロントエンドコンポーネント10
2は、対応する構文解析済みのヘッダを見つけるように構成され得る。これは、既存のコ
ードベースがそのコードを不変のまま維持するが、構文解析済みのヘッダをなお使用する
ことを可能にし得る。例えば、C++プログラミング言語において、ヘッダファイルを参
照するためのコンストラクトは、includeディレクティブであり得る。所望される
ヘッダファイルの種類に応じて、コンストラクトは、例えば、
#include“sample.h”の形式を取りうる。
上記の例において、「sample.h」はヘッダファイルであり、対応する構文解析
済みのヘッダファイルである「sample.pph」を有し得る。フロントエンドコン
ポーネント202がヘッダファイルへの参照に遭遇すると、対応する構文解析済みのヘッ
ダファイルを見つけようと試みる。ゆえに、この例において、フロントエンドコンポーネ
ント202が「sample.h」へのincludeディレクティブに遭遇すると、「
sample.pph」を見つけることを試み得る。フロントエンドコンポーネント20
2が「sample.pph」を見つけることに成功すると、シリアル化モジュール20
8は、「sample.pph」をデシリアル化して抽象構文木とし得る。シリアル化モ
ジュール208はまた、「sample.pph」をデシリアル化してプリプロセッサテ
ーブル、またはトークン、または両方とし得る。対応する構文解析済みのヘッダを見つけ
ることができない場合、フロントエンドコンポーネント202は次に、「sample.
h」等のヘッダファイルを読み、次にスキャナ202を使用してヘッダのトークン化へと
進み、プリプロセッサシンボルテーブルを作成し、構文解析器206を使用して抽象構文
木を生成し得る。
フロントエンドコンポーネント202は、検証器220をさらに含む。検証器220は
、特定のプロパティについて、構文解析済みのヘッダの作成に先立って抽象構文木または
プリプロセッサシンボルテーブルを確認するように構成され得る。例えば、ソースファイ
ル214は、そこでヘッダファイル216が特定の宣言を利用するために、コンパイラ2
00によって検査される特定のオーダーに依存し得る。これもまた、ヘッダファイルのi
ncludeオーダーと呼ばれ得る。
ヘッダファイルは、宣言について他のヘッダファイルを参照し得る。多くのヘッダファ
イルが、その内部で宣言の使用を要求するときに、他のヘッダファイルを参照し、ゆえに
、独立してコンパイル可能であると考えられ得る。しかしながら、いくつかのコンパイラ
またはプログラム言語は、他のヘッダファイルを参照することなく、これらの宣言の使用
を可能にし得る。代わりに、これらはまずコンパイラによって処理されている宣言を含む
他のヘッダファイルに依存し得る。これは、非常にソフトウエア特有であり得る。例えば
、開発者は、「declarations.h」において定義される、ある特定の「a.
h」において宣言を使用し得る。開発者は、includeオーダーに基づいて、「de
clarations.h」が「a.h」に先立ってコンパイラによって検査されること
をさらに知り得る。ゆえに、この特定の事例において、開発者は、「a.h」において「
declarations.h」を参照する必要がないことがある。しかしながら、別の
ソフトウエアプログラムにおいて、異なるincludeオーダーに基づき、「decl
arations.h」は、「a.h」の後にコンパイラによって検査され得る。その場
合、「a.h」は、その宣言を使用するために、「declarations.h」を参
照しなければならないことがある。
一実施形態によれば、検証器220は、ヘッダファイル内で参照された宣言を確認する
ことにより、ヘッダファイルが独立してコンパイル可能であるかを確認するように構成さ
れ得る。宣言がヘッダファイル内またはこのヘッダファイルによって参照された一連のヘ
ッダファイル内で定義されると、これは独立してコンパイル可能であると考えられ得る。
ヘッダファイルが独立してコンパイル可能であると考えられない場合、シリアル化モジュ
ール208は、そのヘッダファイルについて構文解析済みのヘッダを作成しないように構
成され得る。
前述のとおり、ある特定の種類の宣言は関数宣言であり得る。関数宣言は、関数の入力
および出力を記述する。時折、同一の名を持つ関数について複数個の宣言があり得る。典
型的に、同一の名を持つ複数個の関数が宣言されたとき、これらは異なる入力および出力
を要求し得る。これは関数多重定義と称される。これらの多重定義された関数のうちの1
つを特定の関数呼び出し表現と関連付ける行動は、結合と称される。概して、関数は、こ
れらが同一のヘッダファイル内、または同一のヘッダファイルの中で参照される一連のヘ
ッダファイルの中に存在するとき、同一の名の他の関数と結合され得る。しかしながら、
いくつかのコンパイラおよびプログラム言語は、関数が、同一のヘッダファイルの中にも
同一のヘッダファイルの中で参照される一連のヘッダファイルの中にもなく、別のヘッダ
ファイルと結合することを可能にし得る。これは、ヘッダファイルがコンパイラによって
試験されるオーダーに基づいて生じ得る。上記で述べた宣言と同様に、これはinclu
deオーダーに基づいてコンパイルされる特定のソフトウエアに依存し得る。一実施形態
において、構文解析器206は、これらがその中で定義されるヘッダファイルの範囲に、
またはそのヘッダファイル内の参照される一連のヘッダファイルに結合するように、関数
の結合を凍結させ得る。シンボルはまた、類似の手法で関数に結合され得る。一実施形態
において、構文解析器206はまた、これらがその中で定義されるヘッダファイルの範囲
に、またはそのヘッダファイル内の参照される一連のヘッダファイルに結合するように、
シンボルの結合を凍結し得る。
ヘッダファイルはまた、それらの内部にプリプロセッサシンボルを含み得る。しばしば
、しかしながら、プリプロセッサシンボルの定義を条件が囲み得る。例えば、条件は、シ
ンボル、「X」、が定義されているか、またはこれが特定の値と等しいかを確認し得る。
「X」が定義されている場合、コンパイラはシンボル「TRUE」を定義する等の真の動
作を行い得る。「X」が定義されていない場合、コンパイラはシンボル「FALSE」を
定義する等の偽の動作を行い得る。
多くのコンパイラは、条件がこれらを囲んでいるかにかかわらず、ヘッダファイル内の
すべてのプリプロセッサシンボルを解決する。前述の例において、偽の動作はシンボル「
X」が定義されていない場合、一部のシンボルを「FALSE」と定義し得る。しかし、
「X」が実際には定義されている場合、条件が決して偽の動作に達しないため、「FAL
SE」は関連がないことがある。しかしながら、いくつかのコンパイラは、どのみち「F
ALSE」シンボルをなお処理し得る。一実施形態によれば、検証器220は、シンボル
が使用されているかを検証するように構成される。シンボルが使用されていない場合、検
証器220は、構文解析済みのヘッダファイル内に含まれず、処理される必要がないよう
に、このシンボルをその組のプリプロセッサシンボルテーブルから削除し得る。
ヘッダファイル内のトークンまたは識別子の処理は、コンパイルのコンテキストに応じ
てさまざまであり得る。例えば、ヘッダファイルはそのテキスト内に識別子「X」を含み
得る。1つのコンパイルにおいて、「X」は実際には「X」を意味する。しかしながら、
別のコンパイルにおいて、「X」は、プリプロセッサシンボルとして以前に宣言された可
能性がある。かかる事例において、同一のヘッダファイルが再び処理されたとき、「X」
は、「Y」またはなんらかの他の宣言を意味するように置換され得る。プリプロセッサシ
ンボルは、includeオーダーがあるために、またはコンパイラ自体によって宣言さ
れ得るとはいえ、プリプロセッサシンボルは、ヘッダファイルが別のヘッダファイルを参
照するため宣言され得る。ゆえに、同一のヘッダファイルは、1回より多く処理された後
では、その識別子のうちのいくつかが置換されている可能性があるため、別のコンテキス
ト内では異なる意味を有し得る。
構文解析済みのヘッダは、しかしながら、それが作成されたコンテキストに基づいて、
プリプロセッサシンボルテーブルおよびその対応するヘッダファイルの識別子の状態のみ
を表し得る。その結果、構文解析済みのヘッダは、異なるコンテキストにおいて、その識
別子またはプリプロセッサシンボルのうちのいずれかが、別のヘッダまたは構文解析済み
のヘッダ内ですでにプリプロセッサシンボルとして宣言されているとき、他のヘッダまた
は構文解析済みのヘッダとコンフリクトを有し得る。一実施形態において、検証器220
は、これらのコンフリクトを検出するようにさらに構成され得る。検証器220は、ヘッ
ダファイル216のそれぞれについて、これら自体はプリプロセッサシンボルでない識別
子の一覧を作成し得る。識別子の一覧は次に、後続のコンパイルの間に使用するために、
構文解析済みのヘッダ222のそれぞれの中に保存され得る。しかしながら、特定のヘッ
ダファイル内にあるすべての識別子がトークン化された形式216aで生成されたトーク
ンに対応し得るわけではない。これは、識別子上の条件があるからであることがある。例
えば、識別子は、特定のシンボルが定義されている場合、またはシンボルが特定の値と等
しい場合のみに使用され得る。検証器220は、トークン化された形式216aで生成さ
れたトークンに対応しないいずれかの特定の識別子を削除することにより、識別子の一覧
を減少させるようにさらに構成され得る。
構文解析済みのヘッダ222を使用する後続のコンパイルにおいて、検証器220は、
構文解析済みのヘッダ222のそれぞれから識別子の一覧をロードし、識別子のそれぞれ
が他のどのプリプロセッサシンボルともコンフリクトしないことを検証するように構成さ
れ得る。加えて、検証器220はまた、構文解析済みのヘッダ222内で宣言されたいか
なるプリプロセッサシンボルも、他のどのプリプロセッサシンボルとコンフリクトしない
ことを確認し得る。コンフリクトを有することが確定したあらゆる構文解析済みのヘッダ
について、検証器220は、スキャナ204、構文解析器206、および引き下げコンポ
ーネント224に、コンパイルの間に使用するために、構文解析済みのヘッダの対応する
テキストベースのヘッダファイルを再処理させ得る。
いくつかの事例では、例えば検証器220の結果に基づき、または選択により、構文解
析済みのヘッダファイルは、特定のヘッダファイルについて作成されないことがある。こ
の対応する構文解析済みのヘッダのないそのヘッダファイルは、無効となったヘッダファ
イルと呼ばれ得る。かかる事例において、コンパイラ200は、コンパイルの間に使用す
るために、無効となったヘッダファイルの内部のテキストに依存し得る。しかしながら、
対応する構文解析済みのヘッダを有する2つ以上のヘッダは、その内部の無効となったヘ
ッダファイルをなお参照し得る。かかる事例において、無効となったヘッダが構文解析済
みのヘッダと併せてコンパイラによって2回処理された場合、予期されない結果が生じ得
る。とりわけ、同一の抽象構文木の数個の同等の複製が作成され得る。しかしながら、同
一の抽象構文木の同等の複製が作成され得る他の事例もあり得る。例えば、無効となった
ヘッダは、無効となったヘッダが1回より多く処理されることを妨げる適切な制限なしに
複数個のソースファイルによって参照され得る。一実施形態において、シリアル化モジュ
ール208は、2つ以上の抽象構文木216bが等しいかを確定するように構成され得る
。抽象構文木216bが等しい場合、シリアル化モジュール208は、これらの同等の抽
象構文木216bを単一の抽象構文木にマージするようにさらに構成され得る。単一の抽
象構文木は次に、コンパイラ200によるさらなるコンパイルのために、構文解析済みの
ヘッダと併せて使用され得る。
フロントエンドコンポーネント202は、修正検出器210をさらに含む。しかしなが
ら、一実施形態において、修正検出器210は、コンパイラ200の外部処理であり得る
。修正検出器210は、ヘッダファイル216内の変更を検出し得る。特定のヘッダファ
イル内で変更が検出されると、修正検出器210は、変更された特定のヘッダファイルに
ついて構文解析済みのヘッダを使用しないように、フロントエンドコンポーネント202
に通知し得る。代わりに、フロントエンドコンポーネント202は、スキャナ204と併
せて構文解析器206を使用して、変更されたヘッダファイルのテキストから、新しい抽
象構文木216cを生成し得る。ゆえに、修正検出器210、シリアル化モジュール20
8、またはスキャナ204および構文解析器206は、抽象構文木216bをロードし得
る。抽象構文木216bは次に、オブジェクトコードへと処理され得る。
コンパイラ200はまた、抽象構文木216bをオブジェクトファイル218に変換す
ることに関与するバックエンドコンポーネント212をも含む。本明細書で使用されるオ
ブジェクトファイルという用語は、1つ以上のオブジェクトファイルを指す。オブジェク
トファイル218は、コンピューティングデバイスによって可読のフォーマットのオブジ
ェクトコードを含み得る。オブジェクトファイルは、リンカープログラムを用いて組み合
わされ、実行可能なプログラムを形成し得る。リンカーとは、オブジェクトファイルを一
体化して単一の実行可能なプログラムまたはライブラリを作成するプログラムである。
バックエンドコンポーネント212は、抽象構文木216bを用いて、ヘッダファイル
216およびソースファイル214からオブジェクトコードを生成し得る。ヘッダファイ
ル216からの抽象構文木216bは、構文解析済みのヘッダ222と、スキャナ204
と併せて構文解析器206によって作成されたヘッダとの組み合わせを通じて、すでにロ
ードされた場合がある。それにもかかわらず、抽象構文木216bが一旦ロードされると
、バックエンドコンポーネント212は次にオブジェクトファイル218を生成し得る。
図3Aは、同一のヘッダファイルを参照する2つのソースファイルの典型的なコンパイ
ル300のシーケンス図である。コンパイル300は、両方がヘッダファイル304を参
照するソースファイル302とソースファイル306を含む。とりわけ、コンパイル30
0は、コンパイラの異なるステージによって処理され得るため、ソースファイル302、
ソースファイル306、およびヘッダファイル304を表す。オブジェクトファイル31
0のコンパイルの間、走査ステージ314は、ソースファイル306およびヘッダファイ
ル304を走査して、トークン化された形式216aにし得る。走査ステージ314はま
た、プリプロセッサシンボルテーブルを作成し得る。走査ステージ314は、スキャナ、
例えば図2のスキャナ204によって実装され得る。構文解析ステージ316は、ヘッダ
ファイル304、ソースファイル306を構文解析して、抽象構文木216bにし得る。
構文解析ステージ316は、構文解析器、例えば図2の構文解析器206で実装され得る
。引き下げステージ318は、引き下げコンポーネント、例えば図2の引き下げコンポー
ネント224を使用して、高レベルの抽象構文木216bを低レベルの抽象構文木216
bに変換し得る。バックエンドステージ320は次に、抽象構文木216bと、走査ステ
ージ314および引き下げステージ318から生じたトークンとからオブジェクトファイ
ル310を作成し得る。バックエンドステージは、バックエンドコンポーネント、例えば
図2のバックエンドコンポーネント212によって実装され得る。同じく、オブジェクト
ファイル312のコンパイルの間、上記に記載したすべてのステージが、ヘッダファイル
304とソースファイル302の両方を処理し得る。ゆえに、ヘッダファイル304の処
理は、オブジェクトファイル310とオブジェクトファイル312の両方のコンパイルに
おいて生じることがあり、これはより多くの処理資源の使用を招き得る。
本明細書に記載されるように、構文解析済みのヘッダを使用すると、コンパイルはより
効率的になり得る。図3Bは、一実施形態に従う、同一のヘッダファイルを参照する2つ
のソースファイルを持つ、構文解析済みのヘッダを使用したコンパイル350の例のシー
ケンス図である。コンパイル300と同様に、コンパイル350は、ソースファイル30
2、ヘッダファイル304、ソースファイル306、オブジェクトファイル310、およ
びオブジェクトファイル312を表す。さらに、コンパイル350は、走査ステージ31
4、構文解析ステージ316、引き下げステージ318、および生成ステージ320を含
む。コンパイル300と同様に、ソースファイル302およびソースファイル306は、
それぞれのステージによって処理されなければならない。しかしながら、コンパイル35
0はまた、コンパイルの間に使用するための構文解析済みのヘッダ308をも含む。その
結果、ヘッダファイル304は、走査ステージ314、構文解析ステージ316、および
引き下げステージ318によって、1回だけ処理される必要がある。バックエンドステー
ジ320は次に、構文解析済みのヘッダ308をオブジェクトファイル310およびオブ
ジェクトファイル312に組み込むために、構文解析済みのヘッダ308のコンテンツを
2回処理し得る。これは、コンパイル300と比較して、コンパイル350が減少した総
コンパイル時間を有するようにし得る。構文解析済みのヘッダ308はコンパイル350
に関連して使用されるが、当業者であれば構文解析済みのヘッダ308はヘッダファイル
304を使用するあらゆるコンパイルにおいて使用され得ることを認識するであろう。
図4は、修正された一連のヘッダファイル内の構文解析済みのヘッダを使用したコンパ
イル400の例のシーケンス図である。コンパイル400は、ソースファイル402、ヘ
ッダファイル404、修正されたヘッダファイル406、およびヘッダファイル408を
表す。修正されたヘッダファイル406は、対応する構文解析済みのヘッダファイル41
2を有し得る。同様に、ヘッダファイル404は、対応する構文解析済みのヘッダファイ
ル410を有することがあり、ヘッダファイル408もまた、対応する構文解析済みのヘ
ッダ414を有し得る。ソースファイル402は、修正されたヘッダファイル406をさ
らに参照し得るヘッダファイル404を参照し得る。修正されたヘッダファイル406も
また、ヘッダファイル408を参照し得る。ゆえに、ヘッダファイル404は、修正され
たヘッダファイル406およびヘッダファイル408に従属し得る。しかしながら、修正
されたヘッダファイル414は、構文解析済みのヘッダファイル412が最後に作成され
てから、修正された可能性がある。かかる事例において、構文解析済みのヘッダファイル
412が修正されたヘッダファイル406への最新の変更を反映しない場合があるため、
構文解析済みのヘッダファイル412は無効となり得る。
コンパイルの間、親ヘッダファイルが子ヘッダファイルを含むとき、親ヘッダファイル
は、子ヘッダファイル内に含まれる宣言を組み込む。ゆえに、子の中に任意の修正が生じ
ると、子の中の宣言が変更された可能性があるため、コンパイルの間に親に影響を与え得
る。その結果、ヘッダファイル404が修正されたヘッダ406を参照し得るため、構文
解析済みのヘッダ410もまた無効となり得る。ゆえに、修正されたヘッダファイル40
6が修正された可能性があるため、構文解析済みのヘッダ410と構文解析済みのヘッダ
412の両方が再作成される必要があり得る。
コンパイル400は、ヘッダファイルが修正された可能性があるときの処理の数個のス
テージを表す。走査ステージ418は、ソースファイルおよびヘッダファイルを走査して
トークンとするように構成され得る。構文解析ステージ420は、トークンを構文解析し
て抽象構文木216bとするように構成され得る。引き下げステージ422は、抽象構文
木216bを低レベルの抽象構文木216bに変換してもよく、バックエンドステージ4
24は、低レベルの抽象構文木216bおよびトークンからオブジェクトファイル416
を作成し得る。構文解析済みのヘッダ410および構文解析済みのヘッダ412が無効化
された可能性があるため、修正されたヘッダファイル406およびヘッダファイル404
は、すべてのステージによって処理される必要があり得る。しかしながら、ヘッダファイ
ル408は修正されたヘッダファイル406に従属せず、よって再処理される必要がない
。したがって、構文解析済みのヘッダファイル414は無効となっていない場合があり、
オブジェクトファイル416を作成するためにバックエンドステージ422の間にまだ使
用されることができる。その結果、ヘッダファイルが修正された可能性がある場合でも、
すべてのヘッダがコンパイル400によって再処理される必要があるわけではない。
図5は、一実施形態に従う構文解析済みのヘッダを作成するための、方法500のフロ
ーチャートである。方法500のブロック510で、コンピューティングデバイス800
上の1つ以上のヘッダファイルが走査され、トークン化された形式216aとなる。トー
クン化された形式216aは、1つ以上のヘッダファイルのテキストの中に単語を表す、
一連のトークンであり得る。これは、スキャナ、例えば図2のスキャナ204によってな
され得る。これらのトークンは次に、コンピューティングデバイス800上の、例えばラ
ンダムアクセスメモリ内に、または、上述の通り、データベース内に格納され得る。トー
クンはまた、プリプロセッサシンボルテーブルを作成する際に使用され得る。
ブロック520で、コンピューティングデバイス800上のトークン化された形式21
6aが構文解析され、抽象構文木216bになり得る。それぞれのヘッダファイルが、対
応する抽象構文木を有し得る。これは、構文解析器、例えば図2の構文解析器206によ
ってなされ得る。
ブロック530で、構文解析済みのヘッダが、ブロック520で作成された抽象構文木
216bから作成され得る。構文解析済みのヘッダは、抽象構文木216bをモジュール
形式で記憶デバイス802にシリアル化することによって作成され得る。構文解析済みの
ヘッダはまた、抽象構文木216b、プリプロセッサシンボルテーブル、トークン、また
はヘッダファイルを処理させないようにするために適切であり得る他のかかる情報の組み
合わせをシリアル化することによって作成され得る。記憶デバイス802は、例えば、ハ
ードディスクまたはメモリ等のあらゆる種類の永続的または非永続的記憶装置であり得る
。シリアル化は、シリアル化モジュール、例えば図2のシリアル化モジュール208によ
って生じ得る。シリアル化は、XMLファイル、またはあらゆる他の文字列またはバイナ
リベースのファイルの形式をとり得る。とりわけ、シリアル化は、抽象構文木216bの
コンパイラの内部表現に酷似したデータ表現の形式をとり得る。これは、抽象構文木21
6b、プリプロセッサシンボルテーブル、またはトークンのより高速なロードを可能にし
得る。
構文解析済みのヘッダファイルのそれぞれが、個別のヘッダファイルに対応し得る。し
かしながら、一実施形態において、構文解析済みのヘッダファイルは、グループ化された
複数個のヘッダファイルに対応し得る。しかし、特定のソフトウエアにおいて構文解析済
みのヘッダが複数個のヘッダファイルを表したとしても、異なる構文解析済みのヘッダフ
ァイルによってそれぞれ表されるさらなるヘッダファイルがなおある場合がある。
方法500はまた、検証ステージをもさらに含み得る。検証ステージは、構文解析済み
のヘッダに対応するヘッダファイルのそれぞれが、独立してコンパイル可能であるかを確
認し得る。これはまた、これらがその中で定義されるヘッダか、またはこれらのヘッダ内
で参照される一連のヘッダに宣言が結合するように、機能結合、シンボル結合、または両
方を凍結し得る。検証ステージはまた、ヘッダファイルのそれぞれについて識別子の一覧
を作成し得る。識別子はヘッダファイルのテキスト内に出現し得るが、しかし、それら自
体はプリプロセッサシンボルではない。識別子の一覧は、トークンを生成するために使用
されない識別子を除外するようにさらにリファインされ得る。識別子の一覧は次に、構文
解析済みのヘッダファイル内にシリアル化され得る。これは、シリアル化モジュール、例
えば、図2のシリアル化モジュール208によって行われ得る。構文解析済みのヘッダが
一旦作成されると、これはさらにコンパイラによってコンパイルのために使用されること
ができる。
図6は、コンパイル中に使用するための、構文解析済みのヘッダをロードするための方
法600のフローチャートである。方法600のブロック610で、1つ以上のソースフ
ァイル内のディレクティブに基づいて、1つ以上の構文解析済みのヘッダが見つけられる
。この位置は、シリアル化モジュール、例えば、図2のシリアル化モジュール208によ
って発見され得る。ソースファイルは、includeディレクティブ等のディレクティ
ブを用いてヘッダファイルを参照し得る。ヘッダファイルへの参照に基づいて、構文解析
済みのヘッダは、コンピューティングデバイス800上で見つけられ得る。これは、ソー
スファイルをなんら修正する必要もなく、ソースファイルが構文解析済みのヘッダを使用
することを可能にし得る。とりわけ、ソースファイルが、例えば、ヘッダファイル「ex
ample.h」を参照すると、構文解析済みのヘッダ「example.pph」がそ
の参照に基づいて見つけられ、次にデシリアル化され得る。ゆえに、ソースファイルが「
example.h」への参照をなお維持してもよく、また代替的に構文解析済みのヘッ
ダを参照し得る。
ブロック620で、1つ以上の抽象構文木216bがデシリアル化されるか、またはコ
ンピューティングデバイス800上に格納された構文解析済みのヘッダからロードされ得
る。1つ以上のトークン、1つ以上のプリプロセッサシンボルテーブル、1つ以上の識別
子一覧、またはそれらの任意の組み合わせもまた、コンピューティングデバイス800上
に格納された構文解析済みのヘッダからロードされ得る。方法500について述べたよう
に、構文解析済みのヘッダは、抽象構文木216bのシリアル化されたバージョンであり
得る。しかしながら、構文解析済みのヘッダはまた、プリプロセッサシンボルテーブル、
識別子一覧、およびトークンのシリアル化されたバージョンを含み得る。これは、XML
、テキスト、またはバイナリデータ等のフォーマットであり得る。ゆえに、構文解析済み
のヘッダは、デシリアル化され、直接抽象構文木216b、プリプロセッサシンボルテー
ブル、識別子一覧、トークン、またはそれらの任意の組み合わせになり得る。抽象構文木
216b、識別子一覧、プリプロセッサシンボルテーブル、およびトークンは次に、コン
ピューティングデバイス800上にロードされ得る。例えば、抽象構文木216bは、抽
象構文木216bのコンパイラの内部データ表現内にロードされ得る。同様に、プリプロ
セッサシンボルテーブルおよびトークンはまた、それらの各々のデータ構造のそれぞれの
中にロードされ得る。これは、コンパイラが、ロードされた抽象構文木216b、プリプ
ロセッサシンボルテーブル、および構文解析済みのヘッダからのトークンを使用してソー
スファイルをコンパイルすることを可能にし得る。
方法600は、現在のコンテキスト内の一貫性について、識別子の一覧およびそれぞれ
の構文解析済みのヘッダのプリプロセッサシンボルテーブルを確認する検証ステージをさ
らに含み得る。例えば、識別子の一覧内の識別子のそれぞれが、そのコンテキスト内で識
別子が置換され得るように、他のいずれかのプリプロセッサシンボルテーブル内の定義さ
れたシンボルであるかを確定するために確認され得る。プリプロセッサシンボルテーブル
もまた、現在のコンテキスト内において、シンボルが置換され得るように、他のいずれか
のプリプロセッサシンボルテーブル内で定義されているシンボルについて確認され得る。
検証ステージは、検証器、例えば、図2の検証器220によって行われ得る。特定の構文
解析済みのヘッダについてのコンフリクトが存在することが確定すると、コンパイルの間
に構文解析済みのヘッダの代わりに対応するテクスチャヘッダファイルが使用され得る。
方法600において、2つ以上の構文解析済みのヘッダファイルが、対応する構文解析
済みのヘッダを有しない共有のヘッダファイルを参照するという状況もまた検出され得る
。かかる事例において、共有のヘッダファイルは、2つ以上の抽象構文木216bが作成
され得るように、コンパイルの間に2回処理され得る。かかる事例が生じたことが検出さ
れると、抽象構文木216bはマージされてコンパイルの間に使用するための単一の抽象
構文木を形成し得る。
ブロック630で、コンピューティングデバイス800上の1つ以上の抽象構文木21
6bを使用して、1つ以上のソースファイルがコンパイルされる。コンパイルはまた、プ
リプロセッサシンボルテーブル、トークン、または両方の使用をも含み得る。コンパイル
は、ソフトウエアの必要性に基づいて、構文解析済みのヘッダとヘッダファイルとの組み
合わせを使用し得る。例えば、特定のヘッダファイルが頻繁に修正されている場合、開発
者は構文解析済みのヘッダファイルを使用しないことを決定してもよく、または、構文解
析済みのヘッダファイルを見つけることができない場合、コンパイラは、構文解析済みの
ヘッダファイルの代わりにヘッダファイルを使用してもよい。コンパイルは、例えば、図
2のコンパイラ200によって行われ得る。
図7は、上述の実施形態、またはその一部分が実装され得る、コンピュータシステム7
00の例を示す。例えば、その一部分を含むコンパイラ200は、ハードウエア、ソフト
ウエア、ファームウエア、本体上に命令を格納した有形のコンピュータ可読媒体、または
その組み合わせを使用したコンピュータシステム700において実装されてもよく、また
1つ以上のコンピュータシステムまたは他の処理システム内に実装され得る。ハードウエ
ア、ソフトウエア、またはそれらのいずれかの組み合わせは、モジュール、手順、および
図1〜図6のコンポーネントのいずれをも体現し得る。
当業者は、開示される主題の実施形態は、マルチコアのマルチプロセッサシステム、ミ
ニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、分散機能とリンクまたはクラスタ化され
たコンピュータ、ならびに実質的にあらゆるデバイスの中に埋め込まれ得る普及型または
小型コンピュータを含む種々のコンピュータシステム構成とともに実践されることができ
ることを理解し得る。
例えば、少なくとも1つのプロセッサデバイスおよびメモリを有するコンピューティン
グデバイス800が、上述の実施形態を実装するために使用され得る。プロセッサデバイ
スは、単一のプロセッサ、複数個のプロセッサ、またはその組み合わせでありうる。プロ
セッサデバイスは、1つ以上のプロセッサ「コア」を有し得る。
本発明の種々の実施形態は、このコンピュータシステム700の例について説明される
。本説明を閲読した後、他のコンピュータシステムおよび/またはコンピュータアーキテ
クチャを使用して、実施形態をどのように実装するかが当業者には明らかとなろう。操作
は連続的な処理として説明され得るが、操作のうちのいくつかは、実際には並行して、一
斉に、および/または分散型の環境においては、単一のまたはマルチプロセッサマシンに
よってアクセスされるために、ローカルでまたはリモートで格納されたプログラムコード
とともに行われ得る。加えて、いくつかの実施形態では、操作の順番は、開示される主題
の精神を逸脱することなく再設定され得る。
当業者によって認識されるように、プロセッサデバイス704はまた、単独で動作する
マルチコア/マルチプロセッサシステム内の、またはクラスタでまたはサーバーファーム
内で動作するコンピューティングデバイス800のクラスタ内の単一のプロセッサであり
得る。プロセッサデバイス704は、通信インフラストラクチャ706、例えば、バス、
メッセージ待ち行列、ネットワーク、またはマルチコアメッセージ受け渡しスキームに接
続される。
コンピュータシステム700はまた、メインメモリ708、例えば、ランダムアクセス
メモリ(RAM)をも含んでもよく、また二次メモリ710を含み得る。二次メモリ71
0は、例えば、ハードディスクドライブ712および取り外し可能な記憶ドライブ714
を含み得る。取り外し可能な記憶ドライブ714は、フロッピーディスクドライブ、磁気
テープドライブ、光ディスクドライブ、フラッシュメモリ、または同様のものを含み得る
。取り外し可能な記憶ドライブ714は、周知の手法で取り外し可能な記憶ユニット71
8から読み出し、および/またはこれに書き込む。取り外し可能な記憶ユニット718は
、取り外し可能な記憶ドライブ714によって読み出しおよび書き込みされるフロッピー
ディスク、磁気テープ、光ディスク等を含み得る。当業者によって認識されるように、取
り外し可能な記憶ユニット718は、そこにコンピュータソフトウエアおよび/またはデ
ータを格納したコンピュータ可読記憶媒体を含む。
コンピュータシステム700(任意選択)は、グラフィック、テキスト、および通信イ
ンフラストラクチャ706からの(または図示されていないフレームバッファからの)他
のデータを、表示ユニット730上に表示するために送る表示インターフェース702(
キーボード、マウス等の入力および出力デバイスを含むことができる)を含む。
代替的な実装において、二次メモリ710は、コンピュータプログラムまたは他の命令
がコンピュータシステム700上にロードされることを可能にする他の類似の手段を含み
得る。かかる手段は、例えば、取り外し可能な記憶ユニット722およびインターフェー
ス720を含み得る。かかる手段の例は、プログラムカートリッジおよびカートリッジイ
ンターフェース(ビデオゲーム機器において見られるもの等)、取り外し可能なメモリチ
ップ(EPROM、またはPROM等)および関連するソケット、および他の取り外し可
能な記憶ユニット722およびソフトウエアおよびデータが取り外し可能な記憶ユニット
722からコンピュータシステム700へと転送されることを可能にするインターフェー
ス720を含み得る。
コンピュータシステム700はまた、通信インターフェース724を含み得る。通信イ
ンターフェース724は、ソフトウエアおよびデータが、コンピュータシステム700と
外部デバイスとの間で転送されることを可能にする。通信インターフェース724は、モ
デム、ネットワークインターフェース(イーサネットカード等)、COMポート、PCM
CIAスロットおよびカード、または同様のものを含み得る。通信インターフェース72
4を経由して転送されるソフトウエアおよびデータは、信号の形式であってもよく、これ
は通信インターフェース724によって受信されることのできる電子、電磁、光、または
他の信号であり得る。これらの信号は、通信パス726を経由して通信インターフェース
724へと提供され得る。通信パス726は信号を運び、ワイヤまたはケーブル、光ファ
イバ、電話回線、携帯電話のリンク、RFリンクまたは他の通信チャネルを使用して実装
され得る。
いくつかの実施形態は、あらゆるコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるソフトウエ
アを含むコンピュータ製品向けであり得る。かかるソフトウエアは、1つ以上のデータ処
理デバイス内で実行されるとき、データ処理デバイス(複数を含む)を本明細書に記載の
とおり動作させる。
一部の実施形態は、ハードウエア、ソフトウエア、ファームウエア、またはその組み合
わせにおいて実装され得る。いくつかの実施形態は、複数個のマシン上で並行して走る1
組のプログラムを介して実装され得る。
概要および要約は、発明者(複数を含む)によって企図されるように、本発明の1つ以
上であるがすべてではない例示的実施形態を説明するものであり、ゆえに、本発明および
添付の請求項をなんら制限するように意図されない。
本発明の実施形態は、指定の機能およびその関係の実装を示す機能ビルディングブロッ
クを活用して、上記に記載されている。これらの機能ビルディングブロックの境界は、本
願において説明の便宜のために適宜定義されている。指定の機能およびその関係が適切に
実施される限りにおいて、代替の境界が定義されることができる。
特定の実施形態の先述の説明は、過度の実験を行うことなく、本発明の全体の概念を逸
脱することなく、当該技術の範囲内の知識を適用することにより、かかる特定の実施形態
に種々の用途のために当業者が容易に変形および/または適合を行うことができるように
、本発明の全体の本質を完全に明らかにするものである。したがって、かかる適合および
変形は、本願に記載の教示および指導に基づき、開示される実施形態の同等物の意味およ
び範囲内であることが意図される。本願に記載の表現または専門用語は、本明細書に記載
の表現または専門用語が、教示および指導に照らして当業者によって解釈されるように、
説明を目的するものであって限定のためではないということが理解されるものとする。
本発明の広さおよび範囲は、上述の例示的実施形態のいずれによっても限定されないも
のとする。

Claims (27)

  1. コンピューティングデバイス(800)上で1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)を走査してトークン化された形式(216a)にするように構成されるスキャナ(104、204)と、
    前記コンピューティングデバイス(800)上で前記トークン化された形式(216a)を構文解析して1つ以上の抽象構文木(216b)にするように構成される構文解析器(106、206)と、
    前記1つ以上の抽象構文木(216b)をモジュール形式で記憶デバイス(802)にシリアル化することによって、前記1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)について、構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)を前記記憶デバイス(802)上に作成するように構成されるシリアル化モジュール(208)と、を備える、フロントエンドコンポーネントと、
    前記1つ以上の抽象構文木(216b)を使用して、1つ以上のソースファイル(114、214、302、306)をオブジェクトコード(118a、218a)に変換するように構成されるバックエンドコンポーネント(112、212)と、を備え、
    前記シリアル化モジュール(208)は、
    2つ以上の抽象構文木(216b)が等しいかを検出することと、
    前記2つ以上の抽象構文木(216b)が等しいことに基づいて、前記2つ以上の抽象構文木(216b)を単一の抽象構文木にマージすることと、を行うようにさらに構成され、
    前記等しいかを検出することは、2つ以上のヘッダファイルにより共有されて参照される共有ヘッダファイルから作成される2つ以上の抽象構文木は等しいと検出することを含み、
    前記マージすることは、前記共有ヘッダファイルから作成される前記2つ以上の等しい抽象構文木を単一の抽象構文木にマージすることを含む、コンパイルのシステム(205)。
  2. 前記シリアル化モジュール(208)は、
    1つ以上のソースファイル(114、214、302、306)内のディレクティブ(114a、214a)に基づいて、前記記憶デバイス(802)から前記構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)を見つけることと、
    前記コンピューティングデバイス(800)上で、前記1つ以上の抽象構文木(216b)を前記構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)からデシリアル化することと、を行うようにさらに構成され、
    前記バックエンドコンポーネント(112、212)は、前記構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)からロードされた前記1つ以上の抽象構文木(216b)を使用して、1つ以上のソースファイル(114、214、302、306)をオブジェクトコード(118a、218a)に変換するようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記シリアル化モジュール(208)は、
    1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)を指定する、ソースファイル(114、214、302、306)内の1つ以上の既存のディレクティブ(114a、214a)を受け取ることと、
    前記ソースファイル(114、214、302、306)内の前記1つ以上の既存のディレクティブ(114a、214a)に基づいて、前記記憶デバイス(802)上で1つ以上の対応するシリアル化された構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)を見つけることと、を行うようにさらに構成される、請求項2に記載のシステム。
  4. 前記ディレクティブ(114a、214a)は、includeディレクティブを含む、請求項3に記載のシステム。
  5. 前記フロントエンドコンポーネント(102、202)は、前記1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)が独立してコンパイル可能であるかを決定するように構成される検証器をさらに備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシステム。
  6. 前記フロントエンドコンポーネント(102、202)は、前記1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)内でシンボル結合を凍結するように構成される検証器をさらに備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載のシステム。
  7. 前記フロントエンドコンポーネント(102、202)は、
    前記コンピューティングデバイス(800)上で、前記1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)内の変更を検出することと、
    変更された前記1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)のそれぞれについて、1つ以上の新しい抽象構文木(216c)を前記コンピューティングデバイス(800)上で生成することと、
    前記1つ以上の新しい抽象構文木(216c)をモジュール形式で記憶デバイス(802)にシリアル化することにより、変更された前記1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)のそれぞれについて、1つ以上の新しい構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)を作成することと、を行うように構成される修正検出器をさらに備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載のシステム。
  8. 前記シリアル化モジュール(208)は、前記1つ以上の抽象構文木(216b)のそれぞれについて、構文解析済みのヘッダを作成する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のシステム。
  9. 前記スキャナ(104、204)は、1つ以上のシンボルについて、前記トークン化された形式(216a)を走査することと、前記1つ以上のシンボルに基づいて、1つ以上のプリプロセッサシンボルテーブルを作成することと、を行うようにさらに構成され、
    前記シリアル化モジュール(208)は、
    前記1つ以上の抽象構文木(216b)をモジュール形式で前記記憶デバイス(802)にシリアル化することと、
    前記トークン化された形式(216a)をモジュール形式で前記記憶デバイス(802)にシリアル化することと、
    前記1つ以上のプリプロセッサシンボルテーブルをモジュール形式で前記記憶デバイス(802)にシリアル化することと、により、前記1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)について、構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)を記憶デバイス(802)上に作成するように構成される、請求項1〜8のいずれか一項に記載のシステム。
  10. 前記シリアル化モジュール(208)は、
    1つ以上のソースファイル(114、214、302、306)内のディレクティブ(114a、214a)に基づいて、前記記憶デバイス(802)から前記構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)を見つけることと、
    前記コンピューティングデバイス(800)上で、前記1つ以上の抽象構文木(216b)を前記構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)からデシリアル化することと、
    前記コンピューティングデバイス(800)上で、前記トークン化された形式(216a)を前記構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)からデシリアル化することと、
    前記コンピューティングデバイス(800)上で、前記1つ以上のプリプロセッサシンボルテーブルを、前記構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)からデシリアル化することと、を行うようにさらに構成され、
    前記バックエンドコンポーネント(112、212)は、前記1つ以上の抽象構文木(216b)、前記1つ以上のプリプロセッサシンボルテーブル、および前記構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)から前記トークン化された形式(216a)を使用して、1つ以上のソースファイル(114、214、302、306)をオブジェクトコード(118a、218a)に変換するようにさらに構成される、請求項9に記載のシステム。
  11. 前記1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)から、1つ以上の識別子の一覧を作成することと、
    前記各々の識別子が前記トークン化された形式(216a)で存在するかに基づいて、前記1つ以上の識別子の一覧の中のそれぞれの識別子を削除することと、を行うように構成される検証器(220)をさらに含む、請求項9又は10に記載のシステム。
  12. シリアル化モジュール(208)は、前記1つ以上の識別子の一覧をモジュール形式で記憶デバイス(802)にシリアル化するようにさらに構成される、請求項11に記載のシステム。
  13. 前記検証器(220)は、前記1つ以上の識別子の一覧が1つ以上のプリプロセッサシンボルテーブルと一致することを検証するようにさらに構成される、請求項11に記載のシステム。
  14. コンピュータ可読記憶媒体上に記憶されたコードを有するコンピュータ可読プログラムであって、1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、前記1つ以上のプロセッサに、
    コンピューティングデバイス(800)上の1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)を走査(510)して、トークン化された形式(216a)にすることと、
    前記コンピューティングデバイス(800)上の前記トークン化された形式(216a)を構文解析(520)して、1つ以上の抽象構文木(216b)にすることと、
    前記1つ以上の抽象構文木(216b)をモジュール形式で記憶デバイス(802)にシリアル化することにより、前記1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)について、1つ以上の構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)を作成(530)することと、
    2つ以上の抽象構文木(216b)が等しいかを検出することと、
    前記2つ以上の抽象構文木(216b)が等しいことに基づいて、前記2つ以上の抽象構文木(216b)を単一の抽象構文木にマージすることと、を含む操作を行わせ、
    前記等しいかを検出することは、2つ以上のヘッダファイルにより共有されて参照される共有ヘッダファイルから作成される2つ以上の抽象構文木は等しいと検出することを含み、
    前記マージすることは、前記共有ヘッダファイルから作成される前記2つ以上の等しい抽象構文木を単一の抽象構文木にマージすることを含むコンピュータ可読プログラム。
  15. 前記操作は、
    1つ以上のソースファイル(114、214、302、306)内のディレクティブ(114a、214a)に基づいて、前記記憶デバイス(802)から前記1つ以上の構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)を見つけることと、
    前記コンピューティングデバイス(800)上の前記1つ以上の抽象構文木(216b)を、前記構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)からデシリアル化することと、
    前記コンピューティングデバイス(800)上の前記1つ以上の抽象構文木(216b)を使用して、前記1つ以上のソースファイル(114、214、302、306)をコンパイルすることと、をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ可読プログラム。
  16. 前記1つ以上の構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)を見つけることは、
    ソースファイル(114、214、302、306)内の1つ以上の既存のディレクティブ(114a、214a)であって、1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)を指定する、前記ディレクティブ(114a、214a)を受け取ることと、
    前記ソースファイル(114、214、302、306)内の前記1つ以上の既存のディレクティブ(114a、214a)に基づいて、前記記憶デバイス(802)上で1つ以上の対応するシリアル化された構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)を見つけることと、を含む、請求項1に記載のコンピュータ可読プログラム。
  17. 前記ディレクティブ(114a、214a)は、「includeディレクティブ」を含む、請求項1に記載のコンピュータ可読プログラム。
  18. 前記1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)は、独立してコンパイル可能である、請求項1〜1のいずれか一項に記載のコンピュータ可読プログラム。
  19. 前記操作は、前記1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)内でシンボル結合を凍結することをさらに含む、請求項1〜1のいずれか一項に記載のコンピュータ可読プログラム。
  20. 前記操作は、
    前記コンピューティングデバイス(800)上で、前記1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)内の変更を検出することと、
    前記コンピューティングデバイス(800)上で、変更された前記1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)のそれぞれについて、1つ以上の新しい抽象構文木(216c)を生成することと、
    前記1つ以上の新しい抽象構文木(216c)をモジュール形式で記憶デバイス(802)にシリアル化することにより、変更された前記1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)のそれぞれについて、1つ以上の新しい構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)を作成することと、をさらに含む、請求項119のいずれか一項に記載のコンピュータ可読プログラム。
  21. 前記操作は、
    変更された前記1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)のそれぞれについて、前記記憶デバイス(802)から前記新しい構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)を見つけることと、
    前記コンピューティングデバイス(800)上で、変更された前記1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)のそれぞれについて、前記新しい構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)から、前記新しい抽象構文木(216c)をデシリアル化することと、
    前記コンピューティングデバイス(800)上で、変更された前記1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)のそれぞれからの、前記新しい抽象構文木(216c)を使用して、ソースファイル(114、214、302、306)をコンパイルすることと、をさらに含む、請求項2に記載のコンピュータ可読プログラム。
  22. 前記1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)について、前記1つ以上の抽象構文木(216b)をモジュール形式で記憶デバイス(802)にシリアル化することは、前記1つ以上の抽象構文木(216b)のそれぞれについてシリアル化されたファイルを作成することを含む、請求項1〜2のいずれか一項に記載のコンピュータ可読プログラム。
  23. 前記操作は、複数個のヘッダをモジュールにグループ化することをさらに含み、前記複数のヘッダが、単一のシリアル化されたファイルの中に含まれる、請求項2に記載のコンピュータ可読プログラム。
  24. コンピューティングデバイス(800)上で、前記1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)を走査してトークン化された形式(216a)にすることは、1つ以上のシンボルについて前記トークン化された形式(216a)を走査することと、前記1つ以上のシンボルに基づいて1つ以上のプリプロセッサシンボルテーブルを作成することと、をさらに含み、
    前記1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)について前記1つ以上の構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)を作成することは、
    前記1つ以上の抽象構文木(216b)をモジュール形式で記憶デバイス(802)にシリアル化することと、
    前記トークン化された形式(216a)をモジュール形式で前記記憶デバイス(802)にシリアル化することと、
    前記1つ以上のプリプロセッサシンボルテーブルをモジュール形式で前記記憶デバイス(802)にシリアル化することと、を含む、請求項1〜2のいずれか一項に記載のコンピュータ可読プログラム。
  25. 前記操作は、1つ以上のソースファイル(114、214、302、306)内のディレクティブ(114a、214a)に基づいて、前記記憶デバイス(802)から前記1つ以上の構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)を見つけることと、
    前記コンピューティングデバイス(800)上で、前記構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)から前記1つ以上の抽象構文木(216b)をデシリアル化することと、
    前記コンピューティングデバイス(800)上で、前記構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)から前記トークン化された形式(216a)をデシリアル化することと、
    前記コンピューティングデバイス(800)上で、前記構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)から前記1つ以上のプリプロセッサシンボルテーブルをデシリアル化することと、
    前記コンピューティングデバイス(800)上で、前記1つ以上の抽象構文木(216b)、前記1つ以上のプリプロセッサシンボルテーブル、および前記トークン化された形式(216a)を使用して、前記1つ以上のソースファイル(114、214、302、306)をコンパイルすることと、をさらに含む、請求項2に記載のコンピュータ可読プログラム。
  26. コンピューティングデバイス(800)上で、1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)を走査してトークン化された形式(216a)にすることは、
    前記1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)から1つ以上の識別子の一覧を作成することと、
    前記各々の識別子が、前記トークン化された形式(216a)で存在するかに基づいて、前記1つ以上の識別子の一覧の中のそれぞれの識別子を削除することと、をさらに含み、
    前記1つ以上のヘッダファイル(116、216、304、404、408)について、前記1つ以上の構文解析済みのヘッダ(222、308、410、412、414)を作成することは、前記1つ以上の識別子の一覧をモジュール形式で記憶デバイス(802)にシリアル化することをさらに含む、請求項2又は2に記載のコンピュータ可読プログラム。
  27. 前記操作は、前記1つ以上の識別子の一覧が1つ以上のプリプロセッサシンボルテーブルと一致することを検証することをさらに含む、請求項2に記載のコンピュータ可読プログラム。
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