JP6523505B1 - アルミニウム合金の成型方法 - Google Patents

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【課題】鋳造成型時に発生する「巣」等の内部欠陥を除去してダイカスト鋳造品の強度の向上を図り、耐磨耗性・耐熱強度性・強靭性等を有するアルミニウム加工製品とする。【解決手段】半凝固材料であるアルミニウム合金を素材としてダイカスト鋳造品を成型するダイカスト鋳造工程A(ステップS1)と、ダイカスト鋳造品を融点温度直前の温度まで加熱する加熱工程B(ステップS2)と、加熱したダイカスト鋳造品を鋳鍛プレスしてダイカスト鋳造品の内部欠陥を除去する加圧工程C(ステップS3)とから成る。ダイカスト鋳造工程A(ステップS1)は、半凝固材料であるアルミニウム合金を別個に且つ互いに複合もしくは嵌合に適した形状に鋳造成型して複数のダイカスト鋳造品となし、これら複数のダイカスト鋳造品を複合もしくは嵌合して一体の成型品とする。【選択図】図1

Description

本発明は、アルミニウム合金によるダイカスト鋳造品から耐磨耗性・耐熱強度性・強靭性等を有するアルミニウム成型品、更にはその複合材の製造をも可能にしたアルミニウム合金の成型方法に関する。
一般的に加熱したアルミニウム合金を鋳鍛プレスして成型する場合において、600℃〜900℃で行なう鍛造を温間鍛造、それ以上の温度の鍛造を熱間鍛造と称している。冷間鍛造は常温で行なう鍛造をいう。冷間鍛造は熱間鍛造に比べて精度の高いものを生産することが可能だが、常温で鍛造するためワーク(被加工物)の硬度が高く、ワークの大きさに比して大きな成型圧力を必要とする。したがって、比較的小さい物の方が適している。またワークと金型との硬度の差が小さく、金型自体の設計が難しい上に、目的の形状を得るために何度も鍛造を繰り返さなければならないが、目的の形状を得るのにどのような途中形状にするべきかは、理論に裏打ちされた高度の技術と経験が必要になる。
ところで、従来のアルミニウム合金の成型方法としては、重力鋳造、ダイカスト鋳造、鋳鍛プレスの3つの成型法が主流となっている。また、従来の深絞り製品は、何度も加圧しながら次第に深く絞る鋳鍛プレスによる成型加工で形成されている。このような深絞り加工においても、例えば底の深い容器等のように目的の形状を得るためには何度も鋳鍛プレスを繰り返さなければならない。
従来の深絞り加工製品の一例としては、例えば特許文献1に開示されているように、水上バイクのウォーターロック装置なるものが提供されている。これはアルミニウム合金製の板金材を深絞り加工により有底筒状に形成してなる2個の胴部素体をそれぞれの開口端側で対向させ、各開口端部をその内周に円板状の隔壁を嵌合させて突き合わせ、該突き合わせ部および隔壁の三者を溶接により一体的に固着し、一方の胴部素体と他方の胴部素体とに排気導入管と排気出口管とを設け、隔壁の内周部に前記各胴部素体の室内同志を連通させる連通管を設けている。
特開平7−309296号公報
しかしながら、上記したように、従来の鋳鍛プレスでは、素材とするアルミニウム合金の鋳鍛プレス成型を何度も繰り返す必要があるため、例えば絞り加工時における材料の延伸や収縮に対する耐久性など、材料に関する品質の十分な確保が要求される。これにより製造時間や製造コストも掛かってしまう。
一方、量産性に富み且つ高精度の製品を成型可能にしたダイカスト鋳造による成型品は内部に空気を巻き込むことによるいわゆる「巣」が発生し易いため、これらを複合材として単に貼り合わせて鋳鍛プレスしただけでは強度が低下する。しかもダイカスト鋳造は、熱処理が非常に困難な成型法である。
また、上記した特許文献1に開示されている水上バイクのウォーターロック装置においても、アルミニウム合金製の板金材を深絞り加工するため、成型用の金型の硬度を板金材よりも大きくしなければならず、金型自体の設計が難しい上に、目的の形状を得るために何度も鍛造を繰り返さなければならない。
そこで、本発明は叙上のような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、鋳造成型時に発生する「巣」等の内部欠陥を除去してダイカスト鋳造品の強度の向上を図ると共に、耐磨耗性・耐熱強度性・強靭性等を有する種々のアルミニウム加工製品を低価格で容易に製造可能にしたアルミニウム合金の成型方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明にあっては、半凝固材料であるアルミニウム合金を素材としてダイカスト鋳造品Qを成型するダイカスト鋳造工程A(ステップS1)と、ダイカスト鋳造品Qを融点温度直前の温度まで加熱する加熱工程B(ステップS2)と、加熱したダイカスト鋳造品Qを鋳鍛プレスしてダイカスト鋳造品Qの内部欠陥を除去する加圧工程C(ステップS3)とを有することを特徴とする。
ダイカスト鋳造工程A(ステップS1)は、半凝固材料であるアルミニウム合金を別個に且つ互いに複合もしくは嵌合に適した形状に鋳造成型して複数のダイカスト鋳造品Q1,Q2となし、これら複数のダイカスト鋳造品Q1,Q2を複合もしくは嵌合して一体の成型品とするものとできる。
ダイカスト鋳造工程A(ステップS1)は、複数のダイカスト鋳造品Q1,Q2が内外で重ねられる器状の成型品とするものとできる。
加圧工程C(ステップS3)は、複合もしくは嵌合される前記ダイカスト鋳造品Q1,Q2を鋳鍛プレスした鋳鍛プレス品P同士の重ね合せ領域を過共晶合金となして一体化するものとできる。
加圧工程C(ステップS3)は、前記ダイカスト鋳造品Q,Q1,Q2を鋳鍛プレスによって深底状に深絞り加工してなる鋳鍛プレス品Rとするものとできる。
複数のダイカスト鋳造品Q1,Q2は、互いにアルミニウム含有率が異なる半凝固材料であるアルミニウム合金によって個別に成型されたものとすることができる。
以上のように構成された本発明に係るアルミニウム合金の成型方法にあって、ダイカスト鋳造工程A(ステップS1)は、例えば金型等を使ってのダイカスト鋳造によって、半凝固材料であるアルミニウム合金を素材としたダイカスト鋳造品Qを成型させる。
加熱工程B(ステップS2)では、ダイカスト鋳造品Qの融点温度直前の温度まで加熱させる。
加圧工程C(ステップS3)では、加熱工程B(ステップS2)後の鋳鍛プレスによってダイカスト鋳造品Qの内部欠陥を除去させた鋳鍛プレス品Pを成型させる。
また、ダイカスト鋳造工程A(ステップS1)において、半凝固材料であるアルミニウム合金を別個に且つ互いに複合もしくは嵌合に適した形状に鋳造成型してなる複数のダイカスト鋳造品Q1,Q2とすることで、これらのダイカスト鋳造品Q1,Q2を複合もしくは嵌合して一体の成型品を形成させ、さらに複数のダイカスト鋳造品Q1,Q2が例えば内外で重ねられる器状の成型品を形成させる。
加圧工程C(ステップS3)は、ダイカスト鋳造品Qの深絞り加工を可能にし、また、複数のダイカスト鋳造品Q1,Q2を鋳鍛プレスによって深底状に深絞り加工してなる複数の鋳鍛プレス品R同士の重ね合せ領域を過共晶合金となして一体化した複合材を形成させる。
また、アルミニウム含有率の互いに異なる半凝固材料による複数のダイカスト鋳造品Q1,Q2は、加熱工程B(ステップS2)、加圧工程C(ステップS3)の一連の工程を経ることにより、ダイカスト鋳造品Q1,Q2同士の重ね合せ領域を半凝固スラリの微細化された過共晶合金となして一体化させた鋳鍛プレス品Rを形成させる。
なお、上記した初晶シリコンの析出は共晶点以上の過共晶合金の組織である。
本発明によれば、鋳造成型時に発生する「巣」等の内部欠陥を除去してダイカスト鋳造品Q,Q1,Q2の強度の向上を図ると共に、耐磨耗性・耐熱強度性・強靭性等を有する種々のアルミニウム加工製品を低価格で容易に製造可能にする。
すなわち、これは本発明に係るアルミニウム合金の成型方法が、半凝固材料であるアルミニウム合金を素材としてダイカスト鋳造品Qを成型するダイカスト鋳造工程A(ステップS1)と、ダイカスト鋳造品Qを融点温度直前の温度まで加熱する加熱工程B(ステップS2)と、加熱したダイカスト鋳造品Qを鋳鍛プレスしてダイカスト鋳造品Qの内部欠陥を除去する加圧工程C(ステップS3)とを有するからであり、これによりダイカスト鋳造工程Aにおいて、内部に空気を巻き込むことによる内部欠陥としての「巣」が発生しても、所定の加熱条件下で鋳鍛プレスすることでダイカスト鋳造品Qの内部欠陥を容易に除去することができ、ダイカスト鋳造品Qの強度の向上が図れる。
ダイカスト鋳造工程A(ステップS1)において、半凝固材料であるアルミニウム合金を別個に且つ互いに複合もしくは嵌合に適した形状に鋳造成型して複数のダイカスト鋳造品Q1,Q2となし、これら複数のダイカスト鋳造品Q1,Q2を複合もしくは嵌合して一体の成型品とすることで、耐磨耗性・耐熱強度性・強靭性等がさらに向上したアルミニウム加工製品を低価格で容易に製造可能にする。
ダイカスト鋳造工程A(ステップS1)は、複数のダイカスト鋳造品Q1,Q2が内外で重ねられる器状の成型品とすることで、器状の内外で二重に強度アップされた種々のアルミニウム加工製品を低価格で容易に製造可能にする。
加圧工程C(ステップS3)は、複合もしくは嵌合される前記ダイカスト鋳造品Q1,Q2を鋳鍛プレスした鋳鍛プレス品P同士の重ね合せ領域を過共晶合金となして一体化することで、融点温度直前の温度に加熱した後に加圧工程C(ステップS3)で単に鋳鍛プレスすることで容易に複数のアルミニウム合金による複合材とすることができ、成型に要する時間が飛躍的に短縮可能となる。
加圧工程C(ステップS3)は、前記ダイカスト鋳造品Q,Q1,Q2を鋳鍛プレスによって深底状に深絞り加工してなる鋳鍛プレス品Rとすることで、従来の深絞り製品の如く何度もプレスしながら次第に深く絞る加工によって形成されるのに対し、本発明では、ダイカスト成型したものをアルミニウム合金それぞれの融点温度直前の温度まで加熱してから単に鋳鍛プレスすることで、例えば略1回のプレスによって深絞り加工が可能となる。しかも、アルミニウム含有率の互いに異なる複数のアルミニウム合金による複数のダイカスト鋳造品Q1,Q2の場合においては、ダイカスト鋳造品Q1,Q2同士の迅速で且つ確実な接着効果が発揮できる。
複数のダイカスト鋳造品Q1,Q2は、互いにアルミニウム含有率が異なる半凝固材料であるアルミニウム合金によって個別に成型されたものとすることで、複数のダイカスト鋳造品Q1,Q2から複合成型した高耐圧性を有するアルミニウム成型品を低価格で容易に製造することができる。このように成型されたアルミニウム成型品は、例えば水素自動車における内圧が約700気圧にもなる高圧の水素タンクとして利用しても、ダイカスト鋳造品Q1,Q2が加圧工程Cによって内外圧で強固に接着されるため剥離しない。
尚、上記の課題を解決するための手段、発明の効果の項それぞれにおいて付記した符号は、図面中に記載した構成各部を示す部分との参照を容易にするために付したもので、図面中の符号によって示された構造・形状に本発明が限定されるものではない。
本発明を実施するための一形態におけるアルミニウム合金のダイカスト鋳造からプレス成型までの工程を示すフロー図である。 アルミニウム成型品の製造の実施例を模式的に示すもので、(a)はダイカスト鋳造品を鋳鍛プレスして強度アップを図った鋳鍛プレス品を造る場合の工程の概要図、(b)はダイカスト鋳造品を加熱してから鋳鍛プレスすることで内部欠陥を除去して強度アップを図った鋳鍛プレス品を造る場合の工程の概要図、(c)はダイカスト鋳造品と鋳鍛プレス品とを重ね合わせて加熱した後に鋳鍛プレスすることで複合材とする場合の工程の概要図である。 複合成型したダイカスト鋳造品同士を重ね合せて加熱した後に深絞り加工する場合の製造工程の実施例を模式的に示すもので、(a)は内外で二重に重ね合わされるダイカスト鋳造品の断面図、(b)はダイカスト鋳造品を重ね合わせた状態の断面図、(c)はダイカスト鋳造品を融点直前の温度に加熱する状態の断面図、(d)は加熱後に加圧して深絞りした状態の断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の一形態を詳細に説明すると、本発明に係る成型方法は、例えば半凝固材料である単一のアルミニウム合金をダイカスト鋳造によって例えば有底筒状等の所定形状のダイカスト鋳造品Qを一旦成型しておき、このダイカスト鋳造品Qを融点直前の温度に加熱し、その後に鋳鍛プレスすることで「巣」等の内部欠陥を除去した耐磨耗性・耐熱強度性・強靭性等を有する成型品とする技術であり、また従来の深絞り加工において繰り返しプレスすることで次第に深く絞る加工に代わり、略1回の鋳鍛プレスによって容易に深絞り製品Rの製造を可能にしたものである。本実施形態では、例えばアルミニウム含有率の互いに異なる複数のダイカスト鋳造品Q1,Q2を重ねて鋳鍛プレスにより複合材とした鋳鍛プレス品P、さらには例えば複合材に対する深絞り加工により深絞り製品Rとすることも可能にしている
以下に、半凝固材料であるアルミニウム合金のダイカスト鋳造からプレス成型までの工程について、図1に示すフロー図に基づき詳細に説明する。
本実施形態では、ダイカスト鋳造により半凝固材料であるアルミニウム合金を素材としてダイカスト鋳造品Qを成型するダイカスト鋳造工程A(ステップS1)と、ダイカスト鋳造品Qを取り出し、ダイカスト鋳造品Qの融点温度直前の温度まで加熱する加熱工程B(ステップS2)と、加熱工程B(ステップS2)後のダイカスト鋳造品Qを鋳鍛プレスする加圧工程C(ステップS3)とから成る。
ダイカスト鋳造工程A(ステップS1)では、互いに嵌め合わされる固定金型および可動金型(図示せず)を備えたダイカストマシン1により、半凝固材料であるアルミニウム合金を素材としたダイカスト鋳造品Qを成型する。
具体的にはダイカストマシン1は、図2(a)に示すように、可動金型(図示せず)を備えた可動ダイプレート4と、固定金型(図示せず)を備えた固定ダイプレート3とを有し、両ダイプレート3,4が閉じた状態で、固定ダイプレート3側から固定金型に貫入した投入射出スリーブ2の投入口2Aから、溶融されたアルミニウム合金が投入される。
次いで、投入射出スリーブ2内を前後にスライド移動する射出チップ(図示せず)によって、溶融したアルミニウム合金が加圧押出されて、互いに突合わされている固定金型、可動金型それぞれの中に供給され、両金型の内部形状、例えばカップ型に応じた形態に溶融したアルミニウム合金が型締め成型される。
加熱工程B(ステップS2)では、固定金型、可動金型それぞれを開放し、成型後のダイカスト鋳造品Qを例えば取出温度200℃前後にて取り出してから、例えば加熱ヒータ付きの溶融炉(図示せず)等でダイカスト鋳造品Qをアルミニウム合金の融点温度である577℃直前の所定の温度、例えばアルミニウム合金が溶融し始める融点577℃よりも僅かに低い例えば温度560〜570℃まで加熱する。
加圧工程C(ステップS3)では、上記加熱工程B(ステップS2)後のダイカスト鋳造品Qを鋳鍛プレスすることで「巣」等の内部欠陥を除去した耐磨耗性・耐熱強度性・強靭性等を有する成型品とする。なお、加圧工程C(ステップS3)においては、加熱後の鋳鍛プレスによってダイカスト鋳造品Qを深絞り加工することも可能である。
以下において、例えばカップ状およびプレート状の鋳鍛プレス品Pそれぞれを別個に成型する場合の実施例について説明する。
カップ状の鋳鍛プレス品Pを成型する場合、先ず、半凝固材料であるアルミニウム合金を例えば加熱ヒータ付きの溶融炉(図示せず)等で溶融状態になるまで加熱し、ダイカストマシン1によってアルミニウム合金を投入することで鋳造成型し、カップ状のダイカスト鋳造品Qとする。
そして、例えば取出温度200℃で取出したダイカスト鋳造品Qを加熱工程B(ステップS2)による加熱後に、プレス装置5の円穴状の雌型5A内に投入し、プレス装置5の円柱状の雄型5Bを円穴状の雌型5A内に挿入することでダイカスト鋳造品Qの筒内部を鋳鍛プレスする(加圧工程C(ステップS3))。これにより強度の高い有底筒状のカップ型の鋳鍛プレス品Pとなる。
次に、プレート状の鋳鍛プレス品Pを成型する場合は、先ず、上記したダイカストマシン1によりアルミニウム合金を鋳造成型してダイカスト鋳造品Qとし、例えば取出温度200℃で取出したダイカスト鋳造品Qを、図2(b)に示すように、ダイカスト鋳造品Qを前記加熱工程B(ステップS2)による加熱後に、プレス装置6の角穴状の雌型6A内に投入し、プレス装置6の角柱状の雄型6Bを角穴状の雌型6A内に挿入することで、上記加熱後のダイカスト鋳造品Qを鋳鍛プレスする(加圧工程C(ステップS3))。これにより、内部に発生した「巣」等の内部欠陥が除去された状態の強度の更に高いプレート型の鋳鍛プレス品Pとなる。
次に、上記したダイカスト鋳造品Q、鋳鍛プレス品Pによる複合材を成型する実施例について説明する。
先ず、上記した鋳鍛プレス品P同士を互いに重ね合わさるように複合もしくは嵌合する。例えば、図2(c)に示すように、上記カップ状の鋳鍛プレス品Pとして、開口側に幅広なリング状のフランジ部Fを有する有底筒状に成型された容器Sの胴部側を加熱プレス用の他のプレス装置7の円穴状の雌型7A内に挿入する。さらにプレート状の鋳鍛プレス品Pの中心部である強度に必要なアルマイトし易い材料をディスク状のブロックに成型し、これを容器Sのフランジ部Fの内側に複合もしくは嵌合するように重ね合せ、プレス装置7の円柱状の雄型7Bを円穴状の雌型7A内に挿入する。
そして、前記加熱工程B(ステップS2)により加熱した後に、例えば200kgf/平方m以下の10kgf/平方m程度の低圧力で上記プレス装置7によって鋳鍛プレス品Pの中心部を鋳鍛プレスし、鋳鍛プレス品P同士の重ね合せ領域を過共晶合金となして一体化する(加圧工程C(ステップS3))。
すなわち、ディスク状の鋳鍛プレス品Pの中央部分にプレス装置7の円柱状の雄型7Bが挿入されることによって中央部分が外径方向に押し込まれると同時に、カップ状の鋳鍛プレス品Pのフランジ部Fの内周面にディスク状の鋳鍛プレス品Pの外周面が圧着され、この圧着領域が半凝固スラリの微細化された過共晶合金となって一体化する。これにより、鋳鍛プレス品Pの内部の「巣」が完全になくなり、強度の高い複合材が形成される。
次に、半凝固状態における異種のアルミニウム合金を素材としたダイカスト鋳造品Q1,Q2の複合材による深絞り製品Rを製造する場合の実施例を図3に基づき説明する。
図3(a)に示したように、先ず、前記ダイカストマシン1によって例えばカップ状の大小2つのダイカスト鋳造品Q1,Q2を形成する。この場合、図3(a)および図3(b)に示すように、一方のダイカスト鋳造品Q1に、外周面を加工した他方のダイカスト鋳造品Q2が内嵌合される。そして、図3(c)に示すように、ダイカスト鋳造品Q1,Q2それぞれの融点温度直前の例えば560℃の温度に加熱し、その後、図3(d)に示すように、ダイカスト鋳造品Q2の内底部を低圧力で鋳鍛プレスすることで、異種のアルミニウム合金を素材としたダイカスト鋳造品Q1,Q2の複合材による深絞り製品Rが形成される。
このようにダイカスト鋳造品Q1,Q2それぞれは、半凝固材料であるアルミニウム合金を別個に且つ互いに複合もしくは嵌合に適した形状、例えば大小2つのカップ状等の形状に予め鋳造成型されたものであるため、従来の深絞り製品の如く何度もプレスしながら次第に深く絞る加工を要せず、鋳鍛プレスは略1回で済むこととなる。なお、このように成型された複合材による深絞り製品Rは、ダイカスト鋳造品Q1,Q2が互いに剥離せずに強固に接着された複合材であるため、例えば水素自動車における内圧が約700気圧にもなる高圧の水素タンクとして利用できる。
なお、深絞り加工は、複合もしくは嵌合された複数のダイカスト鋳造品Q1,Q2による場合に限らず、単独のダイカスト鋳造品Qに対しても同様に実施可能である。
A…ダイカスト鋳造工程 B…加熱工程
C…加圧工程 S…容器
F…フランジ部 Q,Q1,Q2…ダイカスト鋳造品
P…鋳鍛プレス品 R…深絞り製品
1…ダイカストマシン 2…投入射出スリーブ
2A…投入口 3…固定ダイプレート
4…可動ダイプレート 5,6,7…プレス装置
5A,6A,7A…雌型 5B,6B,7B…雄型

Claims (3)

  1. 半凝固材料であるアルミニウム合金を素材としてダイカスト鋳造品を成型するダイカスト鋳造工程と、ダイカスト鋳造品を融点温度直前の温度まで加熱する加熱工程と、加熱したダイカスト鋳造品を鋳鍛プレスしてダイカスト鋳造品の内部欠陥を除去する加圧工程とを有し、ダイカスト鋳造工程は、互いにアルミニウム含有率が異なる半凝固材料であるアルミニウム合金を別個に且つ互いに複合もしくは嵌合に適した個別に成型された形状に鋳造成型して複数のダイカスト鋳造品となし、加圧工程は、複合もしくは嵌合される前記ダイカスト鋳造品を鋳鍛プレスした鋳鍛プレス品同士の重ね合せ領域を過共晶合金となして一体の成型品として一体化することを特徴としたアルミニウム合金の成型方法。
  2. ダイカスト鋳造工程は、複数のダイカスト鋳造品が内外で重ねられる器状の成型品とする請求項1記載のアルミニウム合金の成型方法。
  3. 加圧工程は、前記ダイカスト鋳造品を鋳鍛プレスによって深底状に深絞り加工してなる鋳鍛プレス品とする請求項1または2記載のアルミニウム合金の成型方法。
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