JP6516450B2 - 航空機 - Google Patents

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Description

本発明は、航空機の胴体内に滞留した熱を機外に排出させる排熱構造に関する。
航空機の機体に内蔵する装置から発せられる熱により、そして、機体表面への日射により、機体の温度が上昇する。温度上昇した機体内部の上方では、熱を持った空気が滞留する。
特に、航空機が地上に駐機されている間は、外気温の低い上空にいるとき程には十分に機体から外気へと熱が移動しないので、機体内部で熱の滞留が生じ易い。
参考例として、特許文献1には、超音速機において熱を排出させる構造が示されている。特許文献1では、超音速飛行による機体表面と大気との摩擦で生じる熱を主翼内部の燃料により冷却している。その燃料の温度上昇を抑えるため、キャビンの天井部の開口からキャビン内装と外殻との間の経路を通じてキャビン内の空気を下方に送り、主翼近傍のタービンに導入し、タービンにより減圧された空気を主翼下部の中空室に送り込んでいる。
特開平9−169299号公報
胴体の圧力隔壁よりも後方の領域には、補助動力装置(APU;Auxiliary Power Unit)から供給される圧縮空気等のダクトや油圧ポンプ等の高熱を発生させる部材・装置が設けられている。しかも、圧力隔壁よりも後方の領域は、それよりも前方の予圧区域と比べて胴体が細いために放熱面積が小さいので、熱の逃げ場が少なく、熱密度が高くなる。
そのため、機体の中でも特に圧力隔壁よりも後方の領域で熱の滞留が顕著となり、領域内部の上方が高温となる。そうした熱の滞留から機体の構造部材を保護する必要がある。
とりわけ、リージョナルジェット等の小型機の胴体後部は、熱密度が高いため熱の滞留が深刻となる。
ここで、熱が滞留した箇所では、空気の流動が少ないために空気が層をなして安定した状態にある。そのため、熱を持った空気を所定の経路により下方へと送り、機外へと排出させるといったことが難しい。
本発明は、航空機の胴体の圧力隔壁よりも後方に位置する領域の内部に滞留した熱を機外へと容易に排出させることが可能な航空機を提供することを目的とする。
本発明の第1の航空機は、少なくとも駐機時に機内の熱を機外に排出させる排熱構造を備えた航空機であって、圧力隔壁よりも後方に位置する後胴後部の内部において、圧力隔壁と、圧力隔壁よりも補助動力装置に近い後方隔壁との間に区画された領域に対応している、第1開口、第2開口、および第3開口を備える。そして、第2開口、および第2開口よりも上方に位置する第1開口を介して、後胴後部の内部と機外とが連通している。第3開口は、後胴後部の内部と機外とを通気させる。排熱構造は、第1開口、第2開口、および第3開口を含む。排熱構造により、第3開口を通じて機外から後胴後部の内部に吸気しつつ、後胴後部の内部の上方に滞留した熱溜まりから、熱溜まりよりも上方に位置する第2開口を経由して第1開口に至る排熱系統が構成されている。
上記の構成において、第1開口を規定する垂直尾翼と、垂直尾翼により覆われる箇所に第2開口を規定する胴体と、を備えることが好ましい。
上記構成では、胴体の内部と機外との温度差および密度差に基づいて、第2開口、垂直尾翼の内部、および第2開口よりも上方に位置する第1開口を通じて、胴体内部から機外へと向かう空気の流れを生じさせる。その流れに伴って胴体内部の熱を容易に機外へと排出させることができる。それによって胴体内部の熱の滞留を軽減することができるので、高熱から機体を保護することができる。
本発明において、第1開口および第2開口は、各々、最低1つあれば足りる。
本発明の第1の航空機において、垂直尾翼の内部に位置し、第1開口と第2開口とを接続するダクトを備えることが好ましい。
第1開口と第2開口とをダクトで接続することにより、胴体内部の熱を機外へと確実に排出させることができる。
ダクトは垂直尾翼の内部に位置しているので、飛行性能に影響を及ぼさない。
本発明の第1の航空機において、ダクトは、第2開口に接続される基端部から、第1開口に接続される先端部までに亘り上方に向けて延びていることが好ましい。
そうすると、ダクト内の流れも、ダクトの形状に倣って、途中で滞留することなくスムーズに上方へと流れる。そのため、第2開口、ダクト、および第1開口を含んだ排熱系統を通じて排気される流れの流量を確保することができるので、熱の滞留を迅速に軽減することができる。
「上方に向けて延びる」ことには、真上に向けて延びていることの他、漸次上方に向けて斜めに延びていることも含まれる。
本発明の第1の航空機において、垂直尾翼は、当該垂直尾翼の左右の両側で一対の第1開口を規定し、ダクトは、一対のうちの一方の第1開口と第2開口とを接続するとともに、他方の第1開口と第2開口とを接続することが好ましい。
そうすると、一対のうちのいずれか一方の第1開口が目詰りを起こしたとしても、他方の第1開口により排熱を行うことができる。つまり、冗長性が確保される。
本発明の第1の航空機において、第1開口は、一個または複数個あり、垂直尾翼は、第1開口の少なくとも一つを、当該垂直尾翼の強度を受け持つ構造部材である垂直尾翼本体よりも前側、あるいは垂直尾翼本体よりも後側に規定することが好ましい。
そうすると、垂直尾翼の強度に影響を与えずに垂直尾翼に第1開口を形成することができる。
本発明の第1の航空機において、第1開口は、一個または複数個あり、垂直尾翼は、当該垂直尾翼の高さの1/2よりも上方に、少なくとも一つの第1開口を規定することが好ましい。
その場合、垂直尾翼の上記高さの1/2以下に第1開口が形成されている場合と比べて第2開口から第1開口までの距離が大きいので、流量を大きく確保して排熱効率を向上させることができる。
さらに、垂直尾翼の底部またはその近傍には、垂直尾翼の内部から外部へと水を排出させる排水路が配置されていることが好ましい。
機外へと開放された第1開口を通じて垂直尾翼の内部に入り込んだ水を、排水路により機外へと排出させることができる。
本発明の第1の航空機において、胴体は、当該胴体の内部に向けて拡径した第2開口を規定することが好ましい。
そうすると、第2開口を通り胴体の内部から外部に向かう流れの圧力損失を低減することができるので、排熱効率が向上する。
本発明の第2の航空機は、圧力隔壁よりも後方に位置する領域の上部に第1開口を規定する胴体を備え、第1開口を介して、胴体の領域の内部と機外とが連通していることを特徴とする。
上記構成では、第1開口が胴体内の熱の滞留部の上方に位置しており、胴体内部の熱を機外へと排出させる排熱経路として機能する。
胴体内部と外気との温度差および密度差に基づいて、第1開口を通る流れが生じる。この流れにより胴体内部の熱が機外へと容易に排出されるので、熱の滞留を軽減することができる。
本発明の第2の航空機において、第1開口に対向する空力覆いを備えることが好ましい。
そうすると、空力覆いの後側において、飛行時の周囲の気流に対して負圧となるので、第1開口を介して胴体内部の空気が機外へと吸い出される。その結果、第1開口を通る流れが促進されるので、効率よく排熱することができる。
その上、空力覆いにより、第1開口を介して胴体内部に水が浸入することを抑制することができる。
本発明の航空機において、後胴後部は、当該後胴後部の内部に向けて拡径した第1開口を規定することが好ましい。
そうすると、第1開口を通り胴体の内部から外部に向かう流れの圧力損失を低減することができるので、排熱効率が向上する。
特に、第1開口がベルマウス状に拡径していると好ましい。
本発明の航空機において、後胴後部には、後胴後部の内部と機外とを通気させる第3開口が設けられる。
胴体内部の熱が機外へと排出されるのに伴い、第3開口を介して胴体の内部へと外気が取り込まれる。このように胴体の内部と外部を空気が出入りすることで、胴体内部の熱を機外へと継続して排出し、熱の滞留を軽減することができる。
また、第3開口が胴体の下部に形成されている場合は、第1開口を通じて機内に水が入り込んだとしても、第3開口を通じて排水することができる。
本発明の第1および第2の航空機において、第1開口には、複数の羽根を有するルーバーが配置されることが好ましい。
ルーバーの羽根により、第1開口を介して機体内部に直接的に水が入り込むのを避けることができる。
本発明の第1および第2の航空機において、第1開口を開閉可能な開閉機構を備えることが好ましい。
開閉機構により必要に応じて第1開口を閉じることにより、機内に水が入り込むのを避けることができる。
開閉機構としては、バルブやシャッタを用いることができる。
当該開閉機構は、第1開口を覆う蓋と、線膨張係数の異なる金属部材からなるバイメタルと、を有し、温度上昇によるバイメタルの変形を蓋に伝達することで第1開口を開放させるものであってもよい。
バイメタルの変形を利用することで、動力を用いずに適時に第1開口を開閉することができる。
胴体内の熱を排出させる経路として、水平尾翼も利用することができる。
本発明の第3の航空機は、第1開口を規定する水平尾翼と、水平尾翼により覆われる箇所に第2開口を規定する垂直尾翼と、垂直尾翼により覆われる箇所に第3開口を規定する胴体と、を備えている。
そして、第3開口、第3開口よりも上方に位置する第2開口、および第2開口よりも上方に位置する第1開口を介して、胴体の内部と機外とが連通している。
垂直尾翼を経由せずに胴体内から水平尾翼を介して機外へと排熱することもできる。
本発明の第4の航空機は、第1開口を規定する水平尾翼と、水平尾翼により覆われる箇所に第2開口を規定する胴体と、を備えている。
そして、第2開口、および第2開口よりも上方に位置する第1開口を介して、胴体の内部と機外とが連通している。
本発明によれば、航空機の胴体の圧力隔壁よりも後方に位置する領域の内部に滞留した熱を機外へと容易に排出させることが可能となる。
第1実施形態に係る航空機の胴体後部および垂直尾翼を示す模式図である。 図1の垂直尾翼の構造および排熱ダクトを示す斜視図である。 第2実施形態に係る航空機の胴体後部および垂直尾翼を示す模式図である。 第2実施形態の変形例を示す図である。 第3実施形態に係る航空機の胴体後部を示す模式図である。 第3実施形態の胴体後部の開口および空力覆いを示す模式図である。 (a)は第4実施形態に係る胴体後部の開口を示す模式図であり、(b)および(c)は変形例を示す図である。 (a)は第5実施形態に係る垂直尾翼の開口を示す模式図であり、(b)は変形例を示す図である。 (a)および(b)のいずれも、第6実施形態に係る垂直尾翼の開口を示す模式図である。 本発明の変形例に係る航空機の胴体後部および垂直・水平尾翼を示す模式図である。(b)は(a)のXb−Xb線断面図である。 本発明の他の変形例に係る航空機の胴体後部および垂直・水平尾翼を示す模式図である。(b)は(a)のXIb−XIb線断面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
〔第1実施形態〕
図1に示す本実施形態の航空機1は、胴体10と、垂直尾翼20と、図示しない主翼および水平尾翼とを備えている。
胴体10の構成部材は、アルミニウム合金等の金属材料、あるいは、炭素繊維強化樹脂等の繊維強化樹脂から形成されている。垂直尾翼20の構成部材も同様である。
胴体10は、機首側に位置する図示しない前胴と、尾翼側に位置する後胴12とを備えている。後胴12の内側には、圧力隔壁13が設けられている。圧力隔壁13は、それよりも前方に位置するキャビン、カーゴ、フライトデッキ等の与圧区域と、それよりも後方の非与圧区域とを区画している。
以下、後胴12において圧力隔壁13よりも後方の領域のことを後胴後部14といい、圧力隔壁13よりも前方の領域のことを後胴前部15というものとする。
後胴後部14の上部146には、垂直尾翼20が設けられている。
後胴後部14は、図2に示すように、円環状の複数のフレーム141と、それらのフレーム141の外周に設けられるスキン142と、スキン142の裏側に設けられる複数のストリンガ143とを備えている。
垂直尾翼20は、図1および図2に示すように、垂直尾翼本体200と、垂直尾翼本体200の前側に設けられる前縁21と、垂直尾翼本体200の後側に設けられる動翼であるラダー22(方向舵)を含む後縁23と、後縁23の後端に位置するストレーキ24(strake)とを備えている。ストレーキ24には図示しないフェアリングが設けられる。
垂直尾翼本体200は、強度を受け持つ構造部材である。
垂直尾翼本体200は、図2に示すように、複数のリブ201と、それらのリブ201により支持される左側のスキン202(図1)および右側のスキン203(図2)と、スキン202,203の裏側に設けられるストリンガ204と、複数のリブ201を前側で連結する前スパー205および後側で連結する後スパー206とを備えている。図2では、スキン202を透視している。
前縁21は、垂直尾翼20の前縁の気流を整える役割を担っている。
前縁21は、垂直尾翼本体200の前スパー205に対向し、垂直尾翼20の最前端に位置する支柱21Fと、前縁21の左側面を形成する左パネル21L(図1)と、前縁21の右側面を形成する右パネル21R(図2)と、前スパー205に支柱21Fを支持する複数のサポート21Sとを有している。
支柱21Fは、後胴後部14に図示しないベース部材を介して設けられる基端から、後胴後部14に対して斜め上方に立ち上がっている。
右パネル21Rは、支柱21Fと垂直尾翼本体200の前スパー205との間に設けられている。右パネル21Rの表面は、垂直尾翼本体200の右側のスキン203の表面に滑らかに連続している。左パネル21L(図1)も、同様に、支柱21Fと前スパー205との間に設けられており、表面が左側のスキン202の表面に滑らかに連続している。
後胴後部14は、図1に示すように、後端に向かうにつれて次第に細くなるように形成されている。後胴後部14の内側には、ラダー22やエレベータ等の動翼を作動させるための油圧ポンプ16が設置されている。油圧ポンプ16は、冗長化により信頼性を確保するために複数(ここでは2つ)用意されている。
また、後胴後部14の内側には、主として駐機中における航空機1の動力源として用いる補助動力装置17(APU)が設置されている。補助動力装置17は、後胴後部14の後端付近に隔壁18により区画されたAPU室170に配置されている。
補助動力装置17からの抽気(圧縮空気)は、ダクト17Aを通じて、圧力隔壁13よりも前方に設置された図示しない空調装置やその他の装置へと供給される。ダクト17Aは、隔壁18および圧力隔壁13を貫通し、前方へと取り回される。
油圧ポンプ16や、圧縮空気が流れるダクト17Aの温度は非常に高温となる。ダクト17Aの温度は、例えば200℃程度にまで達する。その高熱は、周囲の空気に伝わり、加熱されることで密度が小さくなった空気はそれよりも密度が大きい空気に対して浮上するので、後胴後部14の内部の上方に熱がこもり易い。図1は、後胴後部14の内部の上方に滞留した熱溜まりHを示している。
空気の流動が少ない熱溜まりHでは、熱を持った空気が層をなしている。
後胴後部14には、換気用の複数の換気開口34,35(第3開口)が形成されている。これらの換気開口34,35を通じて後胴後部14の内部と外部とを空気が出入りする。こうして後胴後部14の内外の圧力をバランスし、内外の圧力差により後胴後部14に過度な応力が作用することを防いでいる。
換気用の換気開口34,35は、後胴後部14の下部147に設けられている。換気開口34,35は、胴体開口よりも下方に位置している。換気開口34,35の形態は、ルーバーやアクセスパネルに限らず任意である。
下部147は、概ね、後胴後部14の横断面における4時位置から8時位置までの範囲をいうものとする。
本実施形態の換気開口34は、ルーバー341が配置されたものである。
本実施形態の換気開口35は、後胴後部14の内部に設置された装置を整備するために設けられたアクセスパネル350に形成されている。
後胴後部14に、ルーバー開口やアクセスパネルの開口等が形成されていない場合でも、例えば、後胴後部14のスキン142の継ぎ目や、構成部材間に存在する隙間を換気開口34や換気開口35と同様に機能させることができる。
航空機1は、熱溜まりHを機外に排出させる排熱構造30を備えている。
排熱構造30は、図1に示すように、第1排熱系統301および第2排熱系統302を備えている。
第1排熱系統301および第2排熱系統302はそれぞれ、垂直尾翼20に形成された尾翼開口31(第1開口)と、後胴後部14において垂直尾翼20により覆われる箇所に形成された胴体開口32(第2開口)と、胴体開口32および尾翼開口31を接続する排熱ダクト33とを備えている。
排熱構造30は、後胴後部14の内部の熱溜まりHを機外へと排出させる。
第1排熱系統301は、後胴後部14の前側に位置しており、尾翼開口31(31A)、胴体開口32(32A)、および排熱ダクト33(33A)を備えている。
第2排熱系統302は、尾翼開口31(31B)、胴体開口32(32B)、および排熱ダクト33(33B)を備えている。
これら2つの排熱系統301,302が用意されていることにより、冗長性が確保されている。つまり、排熱系統301,302のうちの一方が異物や塵埃により目詰りを起こしたとしても、他方により排熱を行うことができる。
まず、第1排熱系統301が備える構成要素について順に説明する。
胴体開口32(32A)は、図2に示すように、後胴後部14の上部146において垂直尾翼本体200により覆われる箇所に、スキン142を厚み方向に貫通するように形成されている。胴体開口32と、垂直尾翼本体200の底部を形成するリブ201の貫通孔とを介して、後胴後部14の内部と垂直尾翼本体200の内部とが連通している。
この胴体開口32は、後胴後部14の上部146に形成されているので、後胴後部14の内部の上方に滞留する熱溜まりHの上方に位置している。
この胴体開口32(32A)と、後述する胴体開口32Bが形成されている状態で、空力荷重に見合う胴体10の強度が十分に確保されている。
尾翼開口31(31A)は、胴体開口32よりも上方で垂直尾翼20の前縁21に形成されている。尾翼開口31は、前縁21の左パネル21L(図1)および右パネル21Rのそれぞれに、パネルの厚み方向に貫通して一対が形成されている。
これら一対の尾翼開口31,31のいずれか一方が目詰りを起こしたとしても、他方により排熱を行うことができる。つまり、冗長性が確保されている。
それらの尾翼開口31が形成されている状態で、空力荷重に見合う垂直尾翼20の強度が十分に確保されている。ここで、強度を受け持つ垂直尾翼本体200ではなく前縁21に尾翼開口31を形成しているので、垂直尾翼20の強度に影響を与えることなく垂直尾翼20に尾翼開口31を形成することができる。後述するように垂直尾翼本体200よりも後方の領域に位置する尾翼開口31Bについても同様である。
排熱ダクト33(33A)は、垂直尾翼20の内部に設けられて胴体開口32と尾翼開口31とを接続している。
排熱ダクト33は、胴体開口32側に位置する基端部331と、尾翼開口31側に位置する先端部332とを有している。
排熱ダクト33は、後胴後部14のフレーム141やスキン142、ストリンガ143、垂直尾翼20のリブ201、前スパー113、およびサポート21S等に、図示しない固定具を用いて固定されている。排熱ダクト33を支持する部材は、上記に列挙した部材から適宜に選定することができる。
本実施形態の排熱ダクト33は、基端部331から前縁21に向けて立ち上がり、前スパー113の貫通孔113Aの内側を通った後、左右に分岐して左側の尾翼開口31と右側の尾翼開口31とに向けて延びている。したがって、排熱ダクト33は、左側先端部332Lと、右側先端部332Rとを有している。
排熱ダクト33の分岐点33Cは、支柱21Fと、前スパー205と、最も下方に位置するサポート21Sとで囲まれた空間S1に位置している。排熱ダクト33の2つの先端部332L,332Rの位置も、この空間S1に対応している。
排熱ダクト33の基端部331は、垂直尾翼本体200の底部を形成するリブ201の貫通孔201Aを介して胴体開口32の内側またはその近傍に位置している。基端部331と胴体開口32とは同等の径に設定することができる。
胴体開口32が形成されたスキン142と基端部331との間には、必要に応じてシール部材や結合部材が介装される。
尾翼開口31が形成された前縁21の左パネル21Lおよび右パネル21Rと先端部332L,332Rとについても、必要に応じてシール部材や結合部材が介装される。
排熱ダクト33は、基端部331から左側の先端部332Lまでに亘り、途中で下ることなく、上方に向けて延びている。排熱ダクト33の基端部331から右側の先端部332Rまでに関しても同様に、途中で下ることなく上方に向けて延びている。
後胴後部14の後側に位置する第2排熱系統302を構成する胴体開口32(32B)、尾翼開口31(31B)、および排熱ダクト33(33B)も、上述した第1排熱系統301の胴体開口32(32A)、尾翼開口31(31A)、および排熱ダクト33(33A)とそれぞれ同様の特徴を有している。
以下、第1排熱系統301の構成要素と相違する点のみ説明する。
第2排熱系統302の胴体開口32(32B)の位置は、後縁23の後端に位置するストレーキ24の位置に対応している。
ストレーキ24は、後縁23と後胴後部14とがなす角部に配置されており、後胴後部14に固定されている。
ストレーキ24は、側面視三角形状の箱形に形成された骨組と、骨組の外側に設けられるパネルとを有している。
胴体開口32(32B)は、ストレーキ24の直下で後胴後部14のスキン142を貫通している。この胴体開口32と、ストレーキ24のパネルに形成された開口とを介して、後胴後部14の内部とストレーキ24の内部とが連通している。
尾翼開口31(31B)は、ストレーキ24の左側の側面と、右側の側面とにそれぞれ、パネルを厚み方向に貫通して形成されている。
上記のように、第2排熱系統302は、胴体開口32Bおよび尾翼開口31Bの位置が第1排熱系統301とは異なるものの、胴体開口32Bと尾翼開口31Bとを接続する排熱ダクト33Bは、第1排熱系統301の排熱ダクト33Aと同様に、胴体開口32Bに対応する基端部331から立ち上がり、途中で分岐して左右の尾翼開口31Bに対応する先端部332,332までそれぞれ延びている。そして、基端部331から先端部332,332までに亘り、途中で下り勾配となることなく漸次上方に向けて延びている。
以上で説明した航空機1の排熱構造30により、後胴後部14の内部に滞留した熱溜まりHを機外へと排出させる機構について図1を参照して説明する。
第1排熱系統301および第2排熱系統302による排熱機構は同様であるため、以下では、第1排熱系統301と第2排熱系統302との開口を区別せずに、単に、胴体開口32、尾翼開口31、および排熱ダクト33と称して説明する。
上述したように、後胴後部14の内部の上方に熱がこもって熱溜まりHが形成される。熱溜まりHの温度は、例えば、100℃以上に到達する可能性がある。この熱溜まりHの高熱により、胴体10を構成する部材がダメージを受けるのを防ぐ必要がある。
以下、航空機1が地上に駐機されている間に、熱溜まりHを機外へと排出させることを考える。駐機中は、航空機1の動力源として補助動力装置17を作動させるため、後胴後部14の内部で発せられる熱量が大きい。そのため、後胴後部14の内部に熱がこもって滞留し易い。
排熱構造30は、空気の温度差つまり密度差に基づいて、胴体開口32、排熱ダクト33、および尾翼開口31を通じて後胴後部14の内部から機外へと流れる空気の流れF1を生じさせる。そして、流れF1により後胴後部14の内部の熱を機外へと排出させることによって熱溜まりHを軽減する。
ここで、空気の温度差は、機外の大気の温度と、熱溜まりHの温度との差であり、空気の密度差は、機外の大気の密度と、熱溜まりHの密度との差である。外気温度が非常に高温となる地域や時季であっても、熱溜まりHの温度の方が外気温度よりも高い。
機外の大気に対して、熱溜まりHの方が温度が高く、密度が小さいことから、熱溜まりHから機外へと向けて空気が上昇し、流れF1を生じさせる。
流れF1により後胴後部14の内部の空気が機外へと排出されるのに伴って、後胴後部14の下部147にある換気開口34および換気開口35のいずれか一方あるいは双方より外気が取り込まれる。その流れをF2で示す。
駐機中、補助動力装置17および油圧ポンプ16から発せられる熱が、空気の流れF1およびF2により、機外へと継続して排出されることにより、熱溜まりHが軽減される。
以上で説明した作用は、煙突効果として知られている。つまり、後胴後部14内の熱溜まりHが煙突内の高温の空気に相当し、換気開口34,35が煙突下部の吸気部に相当し、胴体開口32、排熱ダクト33、および尾翼開口31を含む排熱路が煙突上部の排気部に相当するので、換気開口34,35から尾翼開口31までの高さ分の気圧差により換気開口34,35で生じる開口内外の圧力差により、換気開口34,35を通じて外気を取り入れつつ(流れF2)、胴体開口32、排熱ダクト33、および尾翼開口31を通じて高温の空気を排出させることができる(流れF1)。
ところで、日射により機体の温度が上昇すると、後胴後部14の内部と、後胴後部14のスキン142や垂直尾翼本体200との温度差が小さくなる。そのため、両者の間の熱伝達率が低下するので、後胴後部14の内部の熱をスキン142や垂直尾翼本体200へと十分に放熱させ、さらに外気へと放熱させることが難しい。
そのような場合であっても、排熱構造30によれば、胴体開口32、排熱ダクト33、および尾翼開口31から構成された排熱経路を通じた空気の流れF1と、後胴後部14の内部へと取り込まれる空気の流れF2とにより、後胴後部14の内部の熱を確実かつ容易に機外へと排出させ、熱溜まりHを軽減させることができる。
上空を飛行中も、作動中の油圧ポンプ16により、後胴後部14の内部で高熱が発生する。また、一部のエンジンが停止した際には補助動力装置17が起動されるので、補助動力装置17によっても後胴後部14の内部で高熱が発生する。
上空を飛行中においても、駐機中と同様に、空気の流れF1,F2により、後胴後部14の内部の熱が機外へと排出される。
地上と比べて上空では日射が強いものの、外気温度が大幅に低いので、後胴後部14の内部の熱を外気温との温度差に基づいてスキン142や垂直尾翼本体200へと十分に放熱させることによっても、熱溜まりHが軽減される。
本実施形態の排熱構造30は、熱溜まりHから機外に向けて上方へと延びている第1排熱系統301および第2排熱系統302を備えていることにより、これらの排熱系統301,302を通る上昇流F1を利用して、上述したように、確実かつ容易に後胴後部14内部の熱を機外へと排出させることができる。そのことにより、熱溜まりHを軽減することができるので、熱溜まりHによる構造部材のダメージを防ぐことができる。
本実施形態は、後胴後部14内部の熱密度が高くなりがちな小型機において特に有用である。
ここで、排熱ダクト33は、胴体開口32から尾翼開口31に向けて上昇するように延びているので、排熱ダクト33内の流れF1も、排熱ダクト33の形状に倣って、途中で滞留することなくスムーズに上方へと流れる。そのため、第1排熱系統301および第2排熱系統302を通じて排気される流れF1の流量を確保することができるので、熱溜まりHを迅速に軽減することができる。
本実施形態の排熱構造30は、2つの開口31,32および排熱ダクト33で構成されており、可動部がないため信頼性をより十分に確保することができる。また、排熱構造30を具備するにあたり、胴体開口32および尾翼開口31を形成して排熱ダクト33を設ければ足りるので、熱溜まりHを冷却する冷却器等の装置を設置する場合と比べて航空機1の重量を抑えることができる。
その上、本実施形態によれば、圧力隔壁13が破損した緊急時に、圧力差に基づいて予圧区域から後胴後部14の内部へと流入した空気を、第1排熱系統301および第2排熱系統302を通じて機外へと排気可能である。第1排熱系統301および第2排熱系統302による排気と、換気開口34,35による排気とにより、圧力隔壁13の破損時に後胴後部14の内部の圧力が急激に高まることを避けられるので、飛行の安全を確保することができる。
本実施形態において、胴体開口32付近での熱溜まりHの空気密度および圧力をそれぞれ、ρi、Piとし、熱溜まりHと、機外の大気の温度と同等の温度である後胴後部14内の空気との境界層付近(熱溜まりHの下端)の空気密度および圧力をそれぞれ、ρo、Poとし、重力加速度をgとする。
温度が相対的に高い熱溜まりHにおけるρiは温度が相対的に低い境界層付近のρoよりも小さく、
浮力により生じる圧力差をΔPとおくと、
ΔP=Po−Pi=gρo(h+Δh)−gρi(h+Δh)=g(h+Δh)(ρo−ρi)・・・(1)
となる。ここで、hは尾翼開口31と胴体開口32との高さの差、Δhは熱溜まりH層の厚さである。
そして、胴体開口32から排熱ダクト33に流入する空気の体積をVo、質量をmo、流速をuoとすると、エネルギー保存の法則から、
ΔP・Vo=1/2・mo・uo2・・・(2)
となる。
ここで、ρo=mo/Voであるから、
(1)式より、
uo=√(2g・(h+Δh)・(ρo−ρi)/ρo)・・・(3)
となり、
胴体開口32と尾翼開口31との高さの差hが大きいほど、胴体開口32から排熱ダクト33に流入する空気の流速u1が大きくなり、所謂、煙突効果が得られる。
従って、流れF1の流量を大きくする効果が得られるので、排熱効率の向上の観点より好ましい。この観点からは、尾翼開口31を垂直尾翼20のより高い位置に形成し、排熱ダクト33もより高い位置にまで立ち上げるとよい。
但し、胴体開口32と尾翼開口31とを結ぶ排熱ダクト33の内壁との摩擦による圧力損失や、排熱ダクト33の長さに応じた重量増加をも考慮して、胴体開口32と尾翼開口31との距離を定めることが好ましい。
機外へと開放された尾翼開口31を通じて、雨水や、機体の洗浄に用いた水が排熱ダクト33の内部に流入し、さらに、胴体開口32を通じて後胴後部14の内部へと流入した場合、その水は、後胴後部14の下部147に形成された換気開口34,35から排水される。
換気開口34,35とは別に、排水用の開口が後胴後部14の下部147に形成されている場合は、換気開口34,35が下部147に形成されている必要はない。その場合は、換気開口34,35を後胴後部14の任意の箇所に形成することができる。
後胴後部14の内部と外部とを換気するためには、後胴後部14の内部への入口と、後胴後部14の内部からの出口との2つの開口があれば足りる。そのため、後胴後部14に形成される胴体開口32を換気にも使用すれば、胴体開口32の他に、最低1つの開口があれば足りる。したがって、換気開口34,35のいずれか一方のみが設けられていれば足りる。その場合でも、流れF1および流れF2を確保し、胴体開口32および尾翼開口31を介して機外へと十分に排熱することができる。
〔第2実施形態〕
次に、図3を参照し、本発明の第2実施形態について説明する。
以降の各実施形態では、第1実施形態とは相違する構成を中心に説明する。第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付している。
第2実施形態に係る航空機2は、上述した胴体開口32を備えるとともに、垂直尾翼20に形成された尾翼開口36を備えている。
図3に示す垂直尾翼20の左側の側面には、複数の尾翼開口36が配列されている。各尾翼開口36は、垂直尾翼本体200のスキン202に形成されている。
それらの尾翼開口36は、垂直尾翼20の後胴後部14から立ち上がる高さ20Tの1/2よりも上方に位置している。
垂直尾翼20の右側の側面にも、同様に複数の尾翼開口36が形成されている。
本実施形態における排熱構造40は、上述の排熱ダクト33を備えておらず、胴体開口32と、複数の尾翼開口36とから構成されている。胴体開口32は、後胴後部14が垂直尾翼本体200により覆われる箇所に複数が形成されていてもよい。
後胴後部14の内部は、胴体開口32、垂直尾翼20の内部、および各尾翼開口36を介して機外へと連通している。
排熱ダクト33を備えていなくても、後胴後部14の内部から上方に向けて延び機外へと至る排熱経路が形成される点で、排熱構造40は第1実施形態の排熱構造30と同様である。そのため、本実施形態においても、後胴後部14の内部と外気との温度差および密度差に基づいて、胴体開口32から各尾翼開口36へと向かう流れF1が生じ、それに伴って流れF2も生じる。そして、後胴後部14の内部の熱が流れF1により機外へと排出されるので、熱溜まりHを軽減することができる。
本実施形態では、尾翼開口36が垂直尾翼20の高い位置にあり、胴体開口32から尾翼開口36までの距離が第1実施形態における胴体開口32から尾翼開口31までの間の距離と比べて大きい。そのため、流れF1の流量を大きく確保することができるので、効率よく排熱することができる。
本実施形態では、一個または複数個の胴体開口32を設けることができる。尾翼開口36も同様である。
胴体開口32および尾翼開口36は、各々、数が多いほど排熱経路における圧力損失が少ないので好ましい。
尾翼開口36は、垂直尾翼20の立ち上がり高さ20Tの1/2以下の下部領域にも設けることができ、下部の尾翼開口36からも排熱することができる。
胴体開口32および尾翼開口36の各々の数や位置、径は、圧力損失や飛行時の空気抵抗等を考慮して適宜に定めることができる。
機外へと開放された尾翼開口31を通じて垂直尾翼20の内部に雨水や洗浄水が流入した場合は、垂直尾翼20と後胴後部14との間に設定されたクリアランス相当の隙間S2から後胴後部14の表面を伝って水が流れ出る。
また、垂直尾翼20の内部から胴体開口32を通じて後胴後部14の内部へと流入した水は、後胴後部14の下部147の換気開口34,35から排水される。
本実施形態では、図4に示すように、垂直尾翼20の底部またはその近傍に、垂直尾翼20の内部から後胴後部14の機外側の表面に向けて水を排出させる排水路370の一部を構成する水ガイド37を配置することが好ましい。
排水路370は、水ガイド37と、垂直尾翼20と後胴後部14との間の隙間S2とを含んで構成されている。
水ガイド37は、水が流れ落ちる勾配が付けられており、この水ガイド37により、尾翼開口36を通じて垂直尾翼20の内部に流入した水を矢印で示すように隙間S2に導いて機外へと排出させることができる。
垂直尾翼20の内部の水は、図4の紙面に交差する向きにも流れて後胴後部14の外側へと排出される。
図4に示すように、水ガイド37が胴体開口32の周縁部から隙間S2に向けて下るように形成されていると、胴体開口32を介して後胴後部14の内部へと水を流入させることなく機外へと排水することができる。
〔第3実施形態〕
次に、図5を参照し、本発明の第3実施形態について説明する。
第3実施形態に係る航空機3は、後胴後部14の上部146の垂直尾翼20により覆われていない箇所に形成された胴体開口38(第1開口)を備えている。
胴体開口38は、圧力隔壁13よりも後方に位置する後胴後部14の上部146に形成されている。
上部146は、概ね、後胴後部14の横断面における10時位置から2時位置までの範囲をいうものとする。
胴体開口38は、後胴後部14のスキン142を厚み方向に貫通している。胴体開口38を介して後胴後部14の内部と機外とが連通している。
この胴体開口38は、熱溜まりHの上方に位置しており、後胴後部14の内部の熱を機外へと排出させる排熱経路として機能する。
後胴後部14の内部と外気との温度差および密度差に基づいて、胴体開口38を通り抜ける流れF1が生じる。そして、後胴後部14の内部の熱が流れF1により機外へと排出されるので、熱溜まりHを軽減することができる。
本実施形態によれば、後胴後部14の内部と機外とを直接連通させる胴体開口38だけを備えるシンプルな構造により、後胴後部14の内部の熱を確実に排出させることができる。
また、本実施形態によれば、第1実施形態で述べたのと同様に、圧力隔壁13が破損した緊急時に、圧力差に基づいて予圧区域から後胴後部14の内部へと流入した空気を胴体開口38を通じて機外へと排気可能である。胴体開口38による排気と、換気開口34,35による排気とにより、圧力隔壁13の破損時に後胴後部14の内部の圧力が急激に高まることを避けられるので、飛行の安全を確保することができる。
本実施形態では、一つあるいは複数個の胴体開口38を設けることができる。
第3実施形態において、図6に示すように、胴体開口38に対向する空力覆い39を設けることもできる。空力覆い39は、胴体開口38を前方から覆っている。胴体開口38の通気は担保されている。
飛行時、空力覆い39により、後胴後部14に沿った気流を整えることができる。
しかも、空力覆い39の後側において、飛行時の周囲の気流に対して負圧となるので、胴体開口38を介して後胴後部14の内部の空気が機外へと吸い出される。その結果、胴体開口38を通る流れF1が促進されるので、効率よく排熱することができる。
その上、空力覆い39により、胴体開口38からの水の浸入を抑制することができる。
〔第4実施形態〕
次に、図7を参照し、本発明の第4実施形態について説明する。
第4実施形態では、後胴後部14に形成された胴体開口の形状について説明する。
図7(a)に示す胴体開口41は、後胴後部14の内部に向けてベルマウス状に拡径している。それにより、胴体開口41を通る流れF1の圧力損失が小さくなるので、流れF1の流量を大きく確保することができる。
ベルマウス状の胴体開口41は、図7(a)に示すように、後胴後部14のスキン142に形成することもできるし、図7(b)に示すように、スキン142の裏側に貼り合わせたパネル144とスキン142とに連続して形成することもできる。
あるいは、図7(c)に示すように、スキン142の裏側に、胴体開口41の周囲に環状に設けられる断面円弧状の部材145を設け、胴体開口41の周縁と部材145の内周とによってベルマウス状の形態を実現することもできる。
その場合、部材145とスキン142とがなす角部の近傍で、部材145に複数の貫通孔145Aあるいはスリットを形成することが好ましい。そうすると、部材145とスキン142との間に高温の空気が滞留せずに、貫通孔145Aから胴体開口41を通じて熱気を逃がすことができる。
図7(a)〜(c)に示す胴体開口41は、第1実施形態および第2実施形態の胴体開口32としても、第3実施形態の胴体開口38としても採用することができる。
あるいは、第2実施形態の尾翼開口36としても採用することができる。
〔第5実施形態〕
次に、図8を参照し、本発明の第5実施形態について説明する。
第5実施形態では、機外に開放されている開口に好ましく適用することができる構成について説明する。
図8(a)に示す尾翼開口42は、第1実施形態の尾翼開口31(図1)あるいは第2実施形態の尾翼開口36(図3)と同様に垂直尾翼20に形成されており、尾翼開口42の内側にはルーバー43が配置されている。
ルーバー43は、水平方向に延びた複数の羽根431を有している。
各羽根431は、羽根431の機外側の端縁431Aよりも機内側(垂直尾翼20の内側)の端縁431Bの方が上方に位置するように傾斜している。
雨水や、機体洗浄に用いる水が機外側から尾翼開口42に降り注がれたとしても、ルーバー43の傾斜した羽根431により、水を機外へと流すことができるので、機内への水の浸入を避けることができる。
尾翼開口42には、図8(b)に示すように鉛直方向に延びた複数の羽根441を有するルーバー44を配置することもできる。このルーバー44の羽根441により、尾翼開口42を介して機体内部にダイレクトに水が入り込むのを避けることができる。その上、羽根441と羽根441の間で鉛直方向に延びる間隙S3より、熱を含んで上方へと浮上する気流を少ない圧力損失でスムーズに排出させることができる。
尾翼開口42の内側に複数の羽根が並んでいることにより、尾翼開口42を介して機体内部にダイレクトに水が入り込むのを避けることができるので、ルーバーの羽根は上記の向きに限らず任意の向きに設定することができる。
そして、複数の羽根を有するルーバーは、機外に開放されている第3実施形態の胴体開口38(図5)にも好ましく適用することができる。
〔第6実施形態〕
次に、図9を参照し、本発明の第6実施形態について説明する。
第6実施形態でも、機外に開放されている開口に好ましく適用することができる構成について説明する。
図9(a)に一点鎖線で示す尾翼開口45は、第1実施形態の尾翼開口31(図1)あるいは第2実施形態の尾翼開口36(図3)と同様に垂直尾翼20に形成されている。
尾翼開口45が形成された垂直尾翼20の部材29には、尾翼開口45を開閉可能な開閉機構46が設けられている。
開閉機構46は、蓋47と、バイメタル48と、ロッド49とを備えている。
蓋47は、尾翼開口45を機外側から覆っている。蓋47の上端部471は垂直尾翼20の部材29に設けられている。
バイメタル48は、線膨張係数の異なる2種類の金属製の部材を重ねあわせたもので、線膨張係数の大きい第1層481と、線膨張係数の小さい第2層482とを有している。バイメタル48の一端部は、尾翼開口45の下端側で部材29に固定された固定端48Aであり、バイメタル48の他端部は、自由端48Bである。
ロッド49は、温度変化によるバイメタル48の変形を蓋47に伝達する。ロッド49の下端部491はバイメタル48の自由端48B側により支持されている。ロッド49の上端部492は、蓋47の裏側に突き当てられる。
蓋47を開けることに関し、バイメタル48の変形に追従するロッド49の上端部492が力点P1に相当し、部材29に固定されている蓋47の上端部471が支点P2に相当する。そして、蓋47の下端部472側に作用点P3がある。
尾翼開口45から排出される熱によりバイメタル48の温度が上昇すると、図9(b)に示すように、バイメタル48において支点P2から遠い側に配置された第1層481が第2層482よりも伸長して自由端48Bが図中上向きに変位する。この変位に連動したロッド49の上端部492により蓋47の下端部472側が押し上げられて開かれる。上記の支点P2、力点P1、および作用点P3の位置関係により、バイメタル48の変位量に対して蓋47の変位量は大きい。
その後、温度が下がり、バイメタル48が復元すると、蓋47は自重により閉じる(図9(a))。
バイメタル48を利用した開閉機構46は、尾翼開口45から熱が排出されない時には、図9(a)に示すように蓋47を閉じている。この状態では、雨水や洗浄水が尾翼開口45から機体内部に浸入することを避けることができる。
また、上述したように、地上と比べて上空では日射が強いものの、外気温度が大幅に低いので、後胴後部14の内部の熱を外気温との温度差に基づいてスキン142や垂直尾翼本体200へと十分に放熱させることができる。これに鑑みると、上記構造の開閉機構46によれば、後胴後部14の内部に熱溜まりHがあり、排熱の必要がある時にだけ蓋47を開いて排熱することができ、排熱の必要のない場合には蓋47を閉じて水の浸入を避けることができる。
開閉機構46はバイメタル48の変形を利用しているため、動力を用いずに適時に開口を開閉することができる。
開閉機構46は、機外に開放されている第3実施形態の胴体開口38(図5)にも好適である。
なお、第6実施形態の開閉機構46は、機外に開放されていない開口、すなわち、後胴後部14において垂直尾翼20により覆われる箇所に形成される胴体開口32にも適用することができる。第5実施形態のルーバー43,44も同様である。
上記以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
後胴後部14内から機外への排熱経路は、水平尾翼を含んで構成されていてもよい。
図10(a)および(b)に示す航空機の水平尾翼20Hは、垂直尾翼20Vの左右の側面の一部を覆うように設けられている。
この航空機では、水平尾翼20Hに水平尾翼開口51(第1開口)が形成されており、垂直尾翼20Vにおいて水平尾翼20Hにより覆われる箇所に、垂直尾翼開口52(第2開口)が形成されている。
水平尾翼開口51は、左右の水平尾翼20Hのそれぞれに形成されている。
垂直尾翼開口52も、垂直尾翼20Vの左右の側面のそれぞれに形成されている。左に位置する開口51,52同士が対応し、右に位置する開口51,52同士が対応している。
各水平尾翼開口51は、機外に開放されており、垂直尾翼開口52よりも上方に位置している。対応する水平尾翼開口51と垂直尾翼開口52とは、ダクトにより接続されることが好ましい。
第1実施形態と同様に、後胴後部14において垂直尾翼20Vにより覆われる箇所には胴体開口32が形成されている。各垂直尾翼開口52は、胴体開口32よりも上方に位置している。
胴体開口32と垂直尾翼開口52との間は、排熱ダクト33(図2)と同様のダクトにより接続されることが好ましい。そのダクトを、垂直尾翼開口52と水平尾翼開口51を接続するダクトに接続することができる。
上記構成によれば、胴体開口32、垂直尾翼開口52、および水平尾翼開口51を介して、後胴後部14の内部と機外とを連通させる排熱経路が形成されるので、第1実施形態と同様に、後胴後部14内の熱溜まりHを機外へと容易に排熱させることができる。
排熱経路を構成するダクトは、途中で下ることのない上り勾配に形成されることが好ましい。そうすると、経路の途中で滞留することなく、後胴後部14内の熱溜まりHを機外へとスムーズに排熱させることができる。
図11(a)および(b)に示す航空機の水平尾翼20Hは、後胴後部14の上部において後胴後部14の左右の側壁の一部を覆うように設けられている。
この航空機では、水平尾翼20Hに水平尾翼開口51(第1開口)が形成されており、後胴後部14において水平尾翼20Hにより覆われる箇所に、胴体開口32(第2開口)が形成されている。
水平尾翼開口51は、左右の水平尾翼20Hのそれぞれに形成されている。
胴体開口32も、後胴後部14の左右の側壁のそれぞれに形成されている。左に位置する開口51,32同士が対応し、右に位置する開口51,32同士が対応している。
水平尾翼開口51は、機外に開放されており、胴体開口32よりも上方に位置している。水平尾翼開口51と胴体開口32とは、ダクトにより接続されることが好ましい。
上記構成によれば、胴体開口32および水平尾翼開口51を介して、後胴後部14の内部と機外とを連通させる排熱経路が形成されるので、第1実施形態と同様に、後胴後部14内の熱溜まりHを機外へと容易に排熱させることができる。
1〜3 航空機
10 胴体
12 後胴
13 圧力隔壁
14 後胴後部(胴体)
15 後胴前部
16 油圧ポンプ
17 補助動力装置
17A ダクト
18 隔壁
20 垂直尾翼
21 前縁
21F 支柱
21L 左パネル
21R 右パネル
21S サポート
22 ラダー
23 後縁
24 ストレーキ
29 部材
30 排熱構造
31 尾翼開口(第1開口)
31A 尾翼開口
31B 尾翼開口
32 胴体開口(第2開口)
32A 胴体開口
32B 胴体開口
33 排熱ダクト(ダクト)
33A 排熱ダクト
33B 排熱ダクト
33C 分岐点
34,35 換気開口(第3開口)
36 尾翼開口(第1開口)
37 水ガイド
38 胴体開口(第1開口)
40 排熱構造
41 胴体開口
42 尾翼開口
43 ルーバー
44 ルーバー
45 尾翼開口
46 開閉機構
47 蓋
48 バイメタル
48A 固定端
48B 自由端
49 ロッド
113 前スパー
113A 貫通孔
141 フレーム
142 スキン
143 ストリンガ
144 パネル
145 部材
145A 貫通孔
146 上部
147 下部
170 APU室
200 垂直尾翼本体
201 リブ
202 スキン
203 スキン
204 ストリンガ
205 前スパー
206 後スパー
301 第1排熱系統
302 第2排熱系統
331 基端部
332 先端部
332L 左側先端部
332R 右側先端部
341 ルーバー
350 アクセスパネル
370 排水路
431 羽根
431A 端縁
431B 端縁
441 羽根
471 上端部
481 第1層
482 第2層
491 下端部
492 上端部
F1 流れ
F2 流れ
P1 力点
P2 支点
P3 作用点
S1 空間
S2 隙間
S3 間隙

Claims (12)

  1. 少なくとも駐機時に機内の熱を機外に排出させる排熱構造を備えた航空機であって、
    圧力隔壁よりも後方に位置する後胴後部の内部において、前記圧力隔壁と、前記圧力隔壁よりも補助動力装置に近い後方隔壁との間に区画された領域に対応している、第1開口、第2開口、および第3開口を備え、
    記第2開口、および前記第2開口よりも上方に位置する前記第1開口を介して、前記後胴後部の内部と機外とが連通し
    前記第3開口は、前記後胴後部の内部と機外とを通気させ、
    前記排熱構造は、前記第1開口、前記第2開口、および前記第3開口を含み、
    前記排熱構造により、前記第3開口を通じて機外から前記後胴後部の内部に吸気しつつ、前記後胴後部の内部の上方に滞留した熱溜まりから、前記熱溜まりよりも上方に位置する前記第2開口を経由して前記第1開口に至る排熱系統が構成されている、
    ことを特徴とする航空機。
  2. 前記第1開口を規定する垂直尾翼と、
    前記垂直尾翼により覆われる箇所に前記第2開口を規定する胴体と、を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の航空機。
  3. 前記垂直尾翼の内部に位置し、前記第1開口と前記第2開口とを接続するダクトを備える、
    ことを特徴とする請求項に記載の航空機。
  4. 前記ダクトは、
    前記第2開口に接続される基端部から、前記第1開口に接続される先端部までに亘り上方に向けて延びている、
    ことを特徴とする請求項に記載の航空機。
  5. 前記垂直尾翼は、
    当該垂直尾翼の左右の両側で一対の前記第1開口を規定し、
    前記ダクトは、
    前記一対のうちの一方の前記第1開口と前記第2開口とを接続するとともに、他方の前記第1開口と前記第2開口とを接続する、
    ことを特徴とする請求項またはに記載の航空機。
  6. 前記第1開口は、一個または複数個あり、
    前記垂直尾翼は、
    前記第1開口の少なくとも一つを、当該垂直尾翼の強度を受け持つ構造部材である垂直尾翼本体よりも前側、あるいは前記垂直尾翼本体よりも後側に規定する、
    ことを特徴とする請求項からのいずれか一項に記載の航空機。
  7. 前記第1開口は、一個または複数個あり、
    前記垂直尾翼は、
    当該垂直尾翼の高さの1/2よりも上方に、少なくとも一つの前記第1開口を規定する、
    ことを特徴とする請求項に記載の航空機。
  8. 前記垂直尾翼の底部またはその近傍には、
    前記垂直尾翼の内部から外部へと水を排出させる排水路が配置されている、
    ことを特徴とする請求項に記載の航空機。
  9. 前記後胴後部は、
    当該後胴後部の内部に向けて拡径した前記第2開口を規定する、
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の航空機。
  10. 複数の羽根を有し、前記第1開口に配置されるルーバーを備える、
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の航空機。
  11. 前記第1開口を開閉可能な開閉機構を備える、
    ことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の航空機。
  12. 前記開閉機構は、
    前記第1開口を覆う蓋と、
    線膨張係数の異なる金属部材からなるバイメタルと、を有し、
    温度上昇による前記バイメタルの変形を前記蓋に伝達することで前記第1開口を開放させる、
    ことを特徴とする請求項11に記載の航空機。
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