JP6508759B2 - 犬用ベスト - Google Patents

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Description

本発明は、犬用ベストに関する。
本願は、2016年6月20日に、日本に出願された日本国特願2016−121692号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、広範囲にわたる被災地に点在する被災者を迅速に発見するために、災害救助犬(犬)を導入する方法が検討されている。
災害救助犬を導入するためには、災害救助犬の探査の記録と、探査の信頼性を判断する方法と、が必要不可欠である。
例えば非特許文献1のように、災害救助犬の背部に犬用ベストを取付け、この犬用ベストにカメラや、カメラで取得した画像を送信するための無線送信装置等の機器を搭載することが検討されている。災害救助犬が見た被災地の画像は、災害救助犬に指示を与えるハンドラーが所持する携帯型コンピュータ等に送信され、記録される。ハンドラーは、送信された画像を確認し、必要に応じて災害救助犬に指示を与える。
坂口、大野、外2名、「災害救助犬の動作計測」、No.12-3 Proceedings of the 2012 JSME Conference on Robotics and Mechatronics, Hamamatsu, Japan, May 27-29, 2012
しかしながら、犬の皮膚に生えている体毛により、背部に対して犬用ベストが滑りやすい。背部に対して犬用ベストが犬の胴体周りに犬の左右方向にずれると、犬用ベストには元の位置に戻る復元力が作用しないため、災害救助犬に負担がかかる。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、犬の背部に取付けたときに左右方向にずれるのを抑制した犬用ベストを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の第一態様にかかる犬用ベストは、基材と、可撓性を有し、前記基材の第一の主面に取付けられるとともに犬の背部上に配置されるように構成される支持板と、前記支持板における前記基材とは反対の外面に、互いに間隔を空けて並べて取付けられる一対の弾性部材と、前記基材を前記犬の背部に着脱可能に取付ける着脱部と、を備え、前記一対の弾性部材は、前記一対の弾性部材の間に前記犬の背骨を挟んで、前記犬の背部に接触するように構成される。
上記態様にかかる犬用ベストにおいて、前記基材の第二の主面に取付けられた布製の収容部を備え、前記基材は布製であり、前記収容部は、前記支持板の厚さ方向に見たときに、前記基材における前記支持板の外縁の範囲内に配置されてもよい。
上記態様にかかる犬用ベストにおいて、前記基材の前記第一の主面における前記一対の弾性部材の並列方向の中央部に配置された係合部と、前記支持板における前記並列方向の中央部に配置され、前記係合部に着脱可能に取付けられる被係合部と、を備えてもよい。
前記一対の弾性部材は、前記一対の弾性部材の並列方向に交差する方向であって、前記基材の前記外面に沿う方向に延びてもよい。
前記支持板の、ASTM D790の規定に基づいた曲げ強さは、9.81MPa以上78.5MPa以下であってもよい。
前記弾性部材の、JIS K 6767の規定に基づいた25%ひずみ時の圧縮応力は、1kPa以上50kPa以下であってもよい。
前記弾性部材は、スポンジであってもよい。
前記一対の弾性部材は、前記犬の肩甲骨と干渉しないように構成されてもよい。
本発明の第二態様にかかる犬用ベストは、基材と、可撓性を有し、前記基材の第一の主面に取付けられるとともに犬の背部上に配置されるように構成される支持板と、凹部が形成され、前記支持板における前記基材とは反対の外面に取付けられる第二弾性部材と、前記基材を前記犬の背部に着脱可能に取付ける着脱部と、を備え、前記第二弾性部材は、前記第二弾性部材の前記凹部内に前記犬の背骨が入るとともに、前記犬の背部に接触するように構成される。
前記第二弾性部材は、前記犬の肩甲骨と干渉しないように構成されてもよい。
本発明の第三態様にかかる犬用ベストは、基材と、可撓性を有し、前記基材の第一の主面に取付けられるとともに犬の背部上に配置されるように構成される支持板と、前記支持板における前記基材とは反対の外面に、互いに間隔を空けて並べて取付けられる一対の弾性部材と、前記基材を前記犬の背部に着脱可能に取付ける着脱部と、を備え、前記一対の弾性部材は、前記一対の弾性部材の間に前記犬の背部を左右方向に挟むように構成される。
前記一対の弾性部材の間の、前記支持板の前記外面に沿った前記一対の弾性部材の並列方向の距離は、100mm以上140mm以下である。
本発明の上記態様に係る犬用ベストによれば、犬の背部に取付けたときに左右方向にずれるのを抑制することができる。
本発明の第1実施形態の犬用ベストを犬に取付けた状態の側面図である。 同犬用ベストを犬に取付けた状態の底面図である。 同犬用ベストの要部の一部を破断した底面図である。 同犬用ベストを犬に取付けた状態を正面視した断面図である。 同犬用ベストを犬に取付けた状態の正面図である。 本発明の変形例の実施形態における要部の断面図である。 本発明の変形例の実施形態における要部の底面図である。 本発明の第2実施形態における犬用ベストの要部の一部を破断した底面図である。 犬の前半身の骨格の一部を示す側面図である。 犬用ベストを着用したスタンダードプードルを散歩した際の、犬の背部に対する犬用ベストの傾き角の計測結果である。 第2実施形態に係る犬用ベストをスタンダードプードルに着用させて散歩した際のコルチゾール濃度の計測結果である。 第3実施形態に係る犬用ベストの要部の一部を破断した底面図である。 同犬用ベストを犬に取付けた状態を正面視した断面図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態に係る犬用ベストを、図1から図7を参照しながら説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態の犬用ベスト1は、犬Dの背部D1に取付けて用いられる。犬Dは、一定の訓練を受けた災害救助犬であることが好ましい。犬Dは、例えば、体重が30kg程度の大型犬であれば、ゴールデン・レトリバー、ジャーマン・シェパード・ドッグ等である。体重が15kg程度の中型犬であれば、ブリタニー・スパニエル、スタンダードプードル等である。体重が8kg程度の小型犬であれば、ジャック・ラッセル・テリア等である。
なお、犬用ベスト1の重量(質量)は、犬Dの体重の10%程度であることが好ましい。例えば、大型犬用の犬用ベスト1の重量は3kg程度であり、中型犬用の犬用ベスト1の重量は1.3kg程度である。
図3及び図4に示すように、本実施形態の犬用ベスト1は、基材11と、基材11の第一の主面11aに取付けられる支持板12と、支持板12における基材11とは反対の外面12aに取付けられる一対のスポンジ(弾性部材)13と、基材11を犬Dの背部D1に着脱可能に取付ける着脱部14と、を備えている。
なお、図3は、平坦に広がった犬用ベスト1を、基材11及び支持板12の厚さ方向に見た図である。
基材11は、例えば布でシート状に形成されている。基材11に、布に接着芯を付けた生地、布にラミネートした生地、布にビニールコーティングをした生地等、比較的丈夫な生地を用いてもよい。基材11の通気性を向上させるために、基材11にメッシュ層を設けてもよい。
図3に示すように、基材11は、基材11の厚さ方向に見たときに、矩形状である。犬用ベスト1が犬Dに取付けられたときに、基材11において犬Dの前方X1、及び後方X2となる辺には、凹部11c、11dが形成されている。犬用ベスト1が犬Dに取付けられたときに、基材11において犬Dの右方Y1、及び左方Y2となる辺には、後述する長さ調節機構29A、29B、54を取付けやすくするためのフラップ11e、11fが形成されている。フラップ11eは、フラップ11fよりも前方X1に形成されている。
図1及び図4に示すように、基材11の第二の主面11bには、布製の収容部17、18が取付けられている。より詳しくは、収容部17は、基材11の左右方向Yの中央部11hよりも右方Y1に取付けられている。なお、この左右方向Yは、右方Y1及び左方Y2を含む方向であり、一対のスポンジ13が並ぶ並列方向となる。例えば、右方Y1が左右方向Yの第一方となり、左方Y2が左右方向Yの第二方となる。
前後方向Xは、前方X1及び後方X2を含む方向であり、左右方向Yに直交(交差)する方向となる。これら前後方向X及び左右方向Yは、後述する自然状態で平板状となった支持板12の外面12aに沿う方向である。これら前方X1、後方X2、右方Y1、及び左方Y2は、犬用ベスト1が取付けられた犬Dを基準とした方向である。
収容部18は、基材11の中央部11hよりも左方Y2に取付けられている。収容部17、18は、袋状に形成されている。収容部17、18は、基材11の中央部11hを挟んで左右方向Yに対称となるように基材11に取付けられている。
図3に示すように、収容部17、18は、支持板12の厚さ方向に見たときに、基材11における支持板12の外縁12fの範囲内に配置されていることが好ましい。ここで言う支持板12の外縁12fの範囲内は、厚さ方向に見たときに外縁12fの内部であってもよいし、外縁12f上にあってもよいことを意味する。
図1及び図4に示すように、収容部18には公知の線ファスナー18aが取付けられている。線ファスナー18aを開いた状態にすると、使用者は、線ファスナー18aを通して収容部18内にバッテリー等の機器E1、E2を収容することができる。同様に、収容部17内に機器E3、E4を収容することができる。
収容部17、18の内容積をほぼ等しくするとともに、収容部17内に収容される機器E3、E4の全重量と収容部18内に収容される機器E1、E2の全重量とを、ほぼ等しくすることが好ましい。このようにすることで、犬Dの背部D1に犬用ベスト1を取付けたときに、犬Dの背部D1に対して犬用ベスト1が左右方向Yにずれにくくなる。
図1に示すように、基材11における犬Dの前脚D3の付け根の位置には、前方X1及び後方X2が開口した袋状の保持部材19が取付けられている。
図3及び図4に示すように、基材11の第一の主面11aにおける左右方向Yの中央部11hには、第一面ファスナー(係合部)22が配置されている。第一面ファスナー22には、図示はしないがJ字形のフックが多数設けられている。第一面ファスナー22は、基材11の後方X2の端部に接着剤や縫合糸等により固定されている。
支持板12は、軽く、薄く、柔軟な(可撓性を有する)板材で形成されている。具体的には、支持板12は、例えばポリプロピレン、塩化ビニル、ポリカーボネート、ナイロン等の樹脂製の板材で形成されている。支持板12は、例えば、外力が作用しない自然状態では、厚さ方向に見たときに矩形状となる平板状である。支持板12は、外力を作用させることで犬Dの背部D1に沿って湾曲させることが可能である。なお、支持板12は、繊維状のカーボンを平織り等にしたカーボン素材で形成してもよい。
支持板12の厚さは、0.5mm以上1.0mm以下であることが好ましく、0.75mmであることがより好ましい。支持板12のASTM(米国試験材料協会) D790の規定に基づいた曲げ強さは、100kgf/cm以上800kgf/cm以下(1kgf/cmは98.1kPa(キロパスカル)であるため、9.81MPa以上78.5MPa以下)程度であることが好ましい。
なお、ASTM D790の規定に相当する日本工業規格は、JIS K 7074:1988、炭素繊維強化プラスチックの曲げ試験方法の規定である。
支持板12の前方X1、及び後方X2となる辺には、基材11の凹部11c、11dに対応した凹部12c、12dが形成されている。すなわち、上下方向に見たときに、支持板12の凹部12cは、基材11の凹部11cに重なるように配置されている。支持板12の凹部12dは、基材11の凹部11dに重なるように配置されている。
支持板12は、犬Dの背部D1上に背部D1に沿って湾曲した状態に配置される。
基材11に凹部11cが形成され、支持板12に凹部12cが形成されていることで、犬Dの背部D1に犬用ベスト1を取付けたときに、犬Dが頭部を支障なく動かすことができる。また、基材11に凹部11dが形成され、支持板12に凹部12dが形成されていることで、犬Dの背部D1に犬用ベスト1を取付けたときに、犬Dが背部D1を反らすように曲げやすくなる。
支持板12における外面12aとは反対側の外面の左右方向Yの中央部12hには、第二面ファスナー(被係合部)23が配置されている。なお、第一面ファスナー22及び第二面ファスナー23は、面ファスナーを構成する。
第二面ファスナー23には、図示はしないがU字形のループが多数設けられている。第二面ファスナー23は、支持板12の後方X2の端部に接着剤等により固定されている。第二面ファスナー23のループが第一面ファスナー22のフックに係合したり、この係合が解除したりすることで、第二面ファスナー23は第一面ファスナー22に着脱可能に取付けられる。
このように、基材11の後方X2の端部と支持板12の後方X2の端部とは、基材11及び支持板12の左右方向Yの中央部11h、12hにおいて、面ファスナー22、23により着脱可能である。
本実施形態では、基材11の前方X1の端部と支持板12の前方X1の端部とは、縫合糸等の一対の固定部材24で固定されている。一対の固定部材24は、基材11の右方Y1の端部と支持板12の右方Y1の端部とを固定するとともに、基材11の左方Y2の端部と支持板12の左方Y2の端部とを固定する。
基材11の第一面ファスナー22から支持板12の第二面ファスナー23を取外すことで、使用者は、基材11に対して支持板12を一対の固定部材24周りに回転させることができる。
なお、基材11及び支持板12の前方X1の端部を、一対の固定部材24に代えて面ファスナー22、23等のような部材で着脱可能に取付けてもよい。面ファスナー22、23に代えて、基材11及び支持板12の後方X2の端部を縫合糸等で固定してもよい。
スポンジ13には、公知のゴムスポンジ等が用いられる。各スポンジ13は、直方体状である。一対のスポンジ13は、互いに左右方向Yに間隔を空けて並べた状態で、支持板12に縫合糸や接着剤等で取付けられている。
一対のスポンジ13は、前後方向Xに延びる。例えば、各スポンジ13の厚さは5mm以上40mm以下であることが好ましく、10mm以上30mm以下であることがより好ましく、20mmであることが特に好ましい。
各スポンジ13の、JIS K 6767:1999、発泡プラスチック−ポリエチレン−試験方法の規定に基づいた25%ひずみ時の圧縮応力は、1kPa(キロパスカル)以上50kPa以下が好ましく、2kPa以上10kPa以下がより好ましい。スポンジ13の左右方向Yの長さ及び厚さ、スポンジ13の気泡の組成等の内部構造によっては、前述の圧縮応力は、130kPaでもよい。
各スポンジ13の厚さは、スポンジ13の圧縮応力に応じて変えることが好ましい。
図4に示すように、一対のスポンジ13の間の距離(支持板12の外面12aに沿った距離)は、犬用ベスト1を取付ける犬Dの背骨D6の直径程度であることが好ましい。例えば、この距離は30mmである。
図4に示すように、犬Dの背部D1に犬用ベスト1を取付けたときに、一対のスポンジ13は、一対のスポンジ13の間に犬Dの背骨D6を挟んで、犬Dの背部D1に接触するように配置される。
着脱部14は、基材11を犬Dの背部D1に着脱可能に取付け可能であれば特に限定されない。本実施形態では、図2及び図5に示すように、着脱部14は、連結具27と、連結具27に対する右方Y1に配置された基材11と連結具27とを接続する第一長さ調節機構28A、29Aと、連結具27に対する左方Y2に配置された基材11と連結具27とを接続する第二長さ調節機構28B、29Bと、を有する。
本実施形態では、第一長さ調節機構28Aと第二長さ調節機構28Bとの構成は同一である。このため、第一長さ調節機構28Aの構成を、数字に英大文字「A」を付加することで示す。第二長さ調節機構28Bのうち第一長さ調節機構28Aと対応する構成を、第一長さ調節機構28Aと同一の数字に英大文字「B」を付加することで示す。これにより、重複する説明を省略する。例えば、第一長さ調節機構28Aの第一ベルト片40Aと第二長さ調節機構28Bの第一ベルト片40Bとは、互いに同一の構成である。
第一長さ調節機構29A、第二長さ調節機構29Bについても、同様である。
連結具27は、例えば連結部材34と、この連結部材34に固定されたベルト送りバックル35と、ベルト送りバックル35から後方X2に延びる中央ベルト36と、を備えている。連結部材34は、金属や樹脂等で六角形の板状に形成されている。ベルト送りバックル35は、金属や樹脂等でリング形に形成されている。中央ベルト36は、ベルト送りバックル35に保持されている。使用者が、ベルト送りバックル35に保持される中央ベルト36の前方X1の端部の位置を変えると、中央ベルト36の後方X2の端部の前後方向Xの位置が調節される。
中央ベルト36の前方X1の端部は、面ファスナー37により中央ベルト36の長手方向の中央部に着脱可能である。面ファスナー37により中央ベルト36の前方X1の端部を取付けるため、中央ベルト36の端部が犬Dの動きの支障になりにくい。
第一長さ調節機構28A及び第二長さ調節機構28Bは、犬Dの首部D8周りに取付けて用いられる。
第一長さ調節機構28Aは、連結部材34から右方Y1に延びる第一ベルト片40Aと、第一ベルト片40Aの端部に固定された差し込みバックル41Aと、差し込みバックル41Aの右方Y1に固定されたベルト送りバックル42Aと、ベルト送りバックル42Aに第一端部が保持された第二ベルト片43Aと、を有している。
差し込みバックル41Aは公知の構成のものであり、互いに着脱可能とされた図示しない凸状部材及び凹状部材を有している。例えば、凹状部材が第一ベルト片40Aの端部に固定され、凸状部材がベルト送りバックル42Aに固定されている。
使用者は、凸状部材と凹状部材とを取付けて差し込みバックル41Aを接続状態にしたり、凸状部材と凹状部材とを分離して差し込みバックル41Aを分離状態にしたりすることで、第一ベルト片40Aと第二ベルト片43Aとを接続したり、この接続を解除したりすることができる。
第二ベルト片43Aの第二端部は、基材11に縫い付けられている。使用者が、ベルト送りバックル42Aに保持される第二ベルト片43Aの第一端部の位置を変えると、第一長さ調節機構28A全体としての長さが調節される。
第二長さ調節機構28Bは、第一長さ調節機構28Aと同様に構成され、第一ベルト片40Bと、差し込みバックル41Bと、ベルト送りバックル42Bと、第二ベルト片43Bと、を有している。
図1に示すように、第二ベルト片43Bの第一端部は、面ファスナー44Bにより基材11に着脱可能である。
図1及び図2に示すように、第一長さ調節機構29A及び第二長さ調節機構29Bは、犬Dの胴体D10の前方X1の部分周りに取付けて用いられる。
第二長さ調節機構29Bは、第一長さ調節機構28Aと同様に構成されている。第二長さ調節機構29Bは、中央ベルト36の後方X2の端部から左方Y2に延びる第一ベルト片47Bと、第一ベルト片47Bの端部に固定された差し込みバックル48Bと、差し込みバックル48Bに固定されたベルト送りバックル49Bと、ベルト送りバックル49Bに第一端部が保持された第二ベルト片50Bと、を有している。第二ベルト片50Bの第二端部は、基材11のフラップ11eに縫い付けられている。使用者が、ベルト送りバックル49Bに保持される第二ベルト片50Bの第一端部の位置を変えると、第二長さ調節機構29B全体としての長さが調節される。
第二ベルト片50Bの第一端部は、面ファスナー51Bにより基材11に着脱可能である。
着脱部14は、基材11の一対のフラップ11fに取付けられた第三長さ調節機構54を有している。
第三長さ調節機構54は、左方Y2のフラップ11fに縫い付けられた第一ベルト片55と、第一ベルト片55に固定された差し込みバックル56と、右方Y1のフラップ11fに縫い付けられた第二ベルト片57と、第二ベルト片57を保持するベルト送りバックル58と、を有する。
第一ベルト片55の端部は、例えば差し込みバックル56の凹状部材に固定されている。第二ベルト片57は、長手方向の中央部が折り返され、この折り返された部分が差し込みバックル56の凸状部材に係止されている。第二ベルト片57が折り返されて重なった部分が、ベルト送りバックル58に保持されている。
使用者が、第二ベルト片57を折り返す位置を変えると、第三長さ調節機構54全体としての長さが調節される。
このように構成された犬用ベスト1には、各種の機器が搭載される。具体的には、図1に示すように、保持部材19内にカメラE6が保持され、基材11の前方X1に無線送信装置用のアンテナE7が取付けられる。図4に示す機器E1〜E4として、バッテリー、画像処理基板、無線送信装置等がある。機器E1〜E4は、金属やプラスチック等の比較的硬い材料で形成されていたり、角部を有していたりする場合がある。
各機器同士は、符号を省略したケーブルで接続されている。
次に、このように構成された犬用ベスト1を犬Dに取付ける手順について説明する。
予め、使用者は、着脱部14の差し込みバックル41A、41B、48A、48B、56を適宜分離状態にしたり、長さ調節機構28A、28B、29A、29Bを長くしたりしておく。
使用者は、基材11と長さ調節機構28A、28Bとの間に、犬Dの首部D8を通す。必要に応じて、差し込みバックル41A、41Bを接続状態にする。第二ベルト片43A、43Bの第一端部を左右の手で把持し、これらの第一端部を連結具27の連結部材34から離間するように引く。長さ調節機構28A、28Bの長さが左右均等に短くなり、長さ調節機構28A、28Bが首部D8に取付けられる。
長さ調節機構29A、29Bと中央ベルト36との間に、各前脚D3を通す。一対のスポンジ13が、犬Dの背部D1に接触するように配置する。このとき、図4に示すように各スポンジ13が、前後方向Xに延びるとともに、一対のスポンジ13の間に犬Dの背骨D6を挟むように配置する。前後方向Xに延びたスポンジ13が、犬Dの背骨D6に沿って取付けられる。
必要に応じて、差し込みバックル48A、48Bを接続状態にする。第二ベルト片50A、50Bの第一端部を左右の手で把持し、これらの第一端部を連結具27の中央ベルト36から離間するように引く。長さ調節機構29A、29Bの長さが左右均等に短くなり、長さ調節機構29A、29Bが胴体D10の前方X1の部分に取付けられる。
第三長さ調節機構54のベルト片55、57を胴体D10の後方X2の部分に巻き付け、差し込みバックル56を接続状態にする。第二ベルト片57の端部を差し込みバックル56から離間するように引くと、第三長さ調節機構54の長さが短くなる。第三長さ調節機構54が、胴体D10の後方X2の部分に取付けられる。
以上の手順で、着脱部14により犬Dの背部D1に基材11を介して犬用ベスト1が取付けられる。
犬Dの背部D1に犬用ベスト1を取付ける際に、一対のスポンジ13が厚さ方向に圧縮される。
一対のスポンジ13が犬Dの背骨D6を挟んだ状態で、着脱部14により犬Dの背部D1に基材11が取り付けられる。犬Dの背骨D6に対して犬用ベスト1が一対のスポンジ13が並ぶ左右方向Yに移動しようとすると、犬Dの背骨D6に一対のスポンジ13が係止される。
前後方向Xに延びたスポンジ13が犬Dの背骨D6に沿って取付けられるため、スポンジ13は犬Dの背骨D6に対して斜めになりにくい。
収容部17、18は、基材11における支持板12の外縁12fの範囲内に配置されている。これにより、収容部17、18内に収容された機器E1〜E4は、布製の収容部17、18、基材11に比べて硬い支持板12を介して犬Dの背部D1に接触する。
なお、使用者が犬Dの背部D1から犬用ベスト1を取外すには、差し込みバックル41A、41B、48A、48B、56を分離状態にする。長さ調節機構28A、28Bを首部D8から取外す。長さ調節機構29A、29B、54を胴体D10から取外す。
以上の手順で、犬Dの背部D1から犬用ベスト1が取外される。
以上説明したように、本実施形態の犬用ベスト1によれば、一対のスポンジ13が犬Dの背骨D6を挟んだ状態で、着脱部14により犬Dの背部D1に基材11が取り付けられる。犬Dの背骨D6に対して犬用ベスト1が一対のスポンジ13が並ぶ方向に移動しようとすると、犬Dの背骨D6に一対のスポンジ13が係止される。一対のスポンジ13が並ぶ方向は犬Dの左右方向Yとなるため、犬Dに取付けた犬用ベスト1が犬Dの胴体D10周りに左右方向Yにずれるのを抑制することができる。
前述の非特許文献1において、犬用ベストに搭載した機器が比較的硬い場合には、犬用ベストを災害救助犬の背部に取付けたときに機器が背部に当たり、災害救助犬が違和感を覚える恐れがある。
これに対して本実施形態の犬用ベスト1では、収容部17、18は基材11における支持板12の外縁12fの範囲内に配置されている。このため、収容部17、18内に収容された機器E1〜E4は、支持板12を介して犬Dの背部D1に接触する。機器E1〜E4が支持板12を介さずに犬Dの背部D1に接触する場合に比べて犬Dの背部D1に作用する応力が分散され、犬用ベスト1を取付けたときに犬Dが感じる違和感を低減させることができる。
犬用ベスト1が支持板12を備えることで、犬Dの背部D1が圧迫されにくくなり、機器E1〜E4の位置が変わることを防ぐことができる。なお、センサ等の機器の位置が変わると、犬Dの動きが妨げられるだけでなく、センサによるデータにノイズが載る。
面ファスナー22、23により基材11及び支持板12の左右方向Yの中央部11hが互いに接続されているため、基材11及び支持板12の左右方向Yの端部が接続されている場合に比べて、基材11の中央部11hに対して支持板12の中央部12hが左右方向Yにずれるのを抑えることができる。
収容部17、18は、基材11の中央部11hを挟んで左右方向Yに対称となるように基材11に取付けられている。このため、収容部17、18内に収容された機器E1〜E4の自重により犬用ベスト1が左右方向Yにずれにくくすることができる。
各スポンジ13が前後方向Xに延び、一対のスポンジ13が犬Dの背骨D6に沿って取付けられる。これにより、一対のスポンジ13が犬Dの背骨D6に対して斜めになるのを抑えることができる。
弾性部材がスポンジ13であるため、犬Dの背部D1に犬用ベスト1を取付ける際に一対のスポンジ13が確実に圧縮され、背骨D6の形状に倣ってスポンジ13を確実に変形させることができる。
着脱部14が連結具27と、第一長さ調節機構28Aと、第二長さ調節機構28Bと、を有することで、犬Dの背部D1に着脱部14を左右均等に締め付けることができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る犬用ベストについて、図8及び図9を参照しながら説明する。図8は、上記第1実施形態に係る犬用ベストの図3に対応する図であり、犬用ベストの要部の一部を破断した底面図である。また、図9は、犬の前半身の骨格の一部を示す側面図である。
なお、第1実施形態と同一の構成については、第1実施形態と同一の符号を付してそれらの説明は省略する。
図8は、平坦に広がった犬用ベスト3を、基材11及び支持板12の厚さ方向に見た図である。図8からわかるように本実施形態の犬用ベスト3は、スポンジ(弾性部材)13Aが、犬Dの背部D1のうちの肩甲骨D7が配置される位置に相当する部分を避けるように形成される点で、第1の実施形態の犬用ベスト1と異なる。
図9に示すように、例えばスタンダードプードルなどの、肩甲骨D7の形状が体表面に浮き出るような骨格を有する犬種では、スポンジが肩甲骨D7上に配置されると犬用ベストが装着された際に肩甲骨D7がスポンジを押し上げる。そのため、肩甲骨D7の近傍を除く背部D1とスポンジとが十分に接触しないおそれがある。その結果、犬Dの歩行の際に、肩甲骨D7の動きによって、犬用ベストが背部D1上の所定の位置から左右方向Yにずれてしまうおそれがある。
一方、本実施形態では図8に示すように、犬Dの頭部側である前方X1にはスポンジ13Aが配置されない肩甲骨回避部15が形成される。つまり、スポンジ13Aが、背部D1のうちの肩甲骨D7が配置される位置を避けるように形成される。なお、一対のスポンジ13Aは、背骨D6の一部である胸椎を囲むとともに、胸椎を上方から押さえるように配置されることが好ましい。
これにより、肩甲骨D7の形状が体表面に浮き出るような骨格を有する犬Dが歩行して肩甲骨D7が動いている際にも、スポンジ13Aと背部D1とを十分に接触させることができるため、犬用ベスト3が左右方向Yにずれてしまうことを確実に抑制できる。
なお、本実施形態では、図6に示す犬用ベスト3Aのように、一対のスポンジ13Aを、スポンジで形成された連結材66で連結してもよい。連結材66には、犬Dの背骨D6に対応した凹部66aが形成されている。一対のスポンジ13A及び連結材66で、第二弾性部材67Aを構成する。第二弾性部材67Aは、凹部66a内に犬Dの背骨D6が入るとともに、犬Dの背部D1に接触する。このため、犬Dの背骨D6に対して第二弾性部材67Aが左右方向Yに係止され、犬Dの背部D1に犬用ベスト3Aを取付けたときに、犬用ベスト3Aが左右方向Yにずれるのを抑制することができる。
また、図7に示すように、本実施形態では、各スポンジ13Aを前後方向Xに複数備えてもよい。各スポンジ13Aの前後方向Xの長さは、短くてもよい。
弾性部材はスポンジ13Aであるとしたが、弾性部材はスポンジ13A以外にも、発泡ウレタン等を用いることができる。
また、図8では、スポンジ13の前方部分が取り除かれてスポンジ13Aとなることで肩甲骨回避部15が形成されているが、肩甲骨回避部の構成はこれに限定されない。例えば、スポンジ13の前方部分の厚さを薄くする、又は肩甲骨D7の形状に沿った凹部を形成すること等で、肩甲骨回避部15を形成してもよい。つまり、スポンジが肩甲骨D7と干渉しないように構成されていれば、肩甲骨回避部15の構成は限定されない。
(実施例)
実施例として、上記第2実施形態と同じ構成の犬用ベストをスタンダードプードルに着用させて、犬用ベストのずれやすさ及び犬のストレス度を検証した。なお、スタンダードプードルは、上述のように肩甲骨の形状が体表面に浮き出るような骨格を有する犬種である。
今回の実施例で犬用ベストを着用したスタンダードプードルは、首の付け根から肩甲骨までの距離が約8cmであった。そのため、基材の前側の端部から10cmまでは弾性部材を形成しないことで肩甲骨回避部を構成した。弾性部材には、スポンジを使用した。
図10に、本実施例に係る犬用ベストを着用したスタンダードプードルを散歩した際の、犬の背部に対する犬用ベストの傾きの経時変化を示す。傾き(Roll角)の測定には、慣性計測装置(IMU)を用いた。
比較例1は、基材の前側の端部までスポンジを形成して、肩甲骨回避部を有さない犬用ベストである。また、比較例2は、スポンジ自体を有さない犬用ベストである。
なお、本実施例では犬がスタンダードプードルであるため、肩甲骨回避部を有さない犬用ベストを便宜的に比較例1とした。しかしながら、肩甲骨の形状が体表面に浮き出ない骨格を有する犬種においては、比較例1の犬用ベストは、実施例の犬用ベストとなる。
図10からわかるように実施例では、犬を散歩させて400s経過しても傾きは0°に近い状態を保っているのに対し、比較例1では継時的に傾きが増加していった。また、比較例2でも実施例と比べて明らかに傾きが大きくなった。
さらに、今回の散歩の開始から終了までの犬用ベストの傾きを30点ランダムサンプリングして、犬用ベストの傾きの平均及び標準偏差を算出した。平均は、実施例が−7.4°、比較例1が−39.7°、比較例2が−21.2°であり、標準偏差は、実施例が6.0°、比較例1が14.1°、比較例2が11.2°であった。
これらの結果からも、スタンダードプードルに犬用ベストを着用させた場合、上述の第2実施形態の構成を有することで犬用ベストが左右方向にずれてしまうことを確実に抑制できることがわかった。
続いて、犬用ベストの着用による犬のストレス度を検証するため、第2実施形態の構成を有する本実施例に係る犬用ベストを着用させた2匹のスタンダードプードルのコルチゾール濃度を計測した。計測は、犬用ベストを着用させる前、犬用ベストを着用させた後、犬用ベストを着用さえたまま散歩した後の3条件の唾液を採取して行った。なお、一般に犬がストレスを感じてから唾液のコルチゾール濃度に反映されるまでは10分程度かかるといわれているため、それぞれの状態で15分待機した後に唾液を採取した。その計測結果を図11に示す。なお、比較を容易にするため、図11では犬用ベストを着用させる前の唾液のコルチゾール濃度との差分(変化量)を示す。
本実施例に係る犬用ベストを着用させた後、及び散歩した後の変化量は、どちらのスタンダードプードルでも−3〜5ng/ml(ナノグラム毎ミリリットル)であった。この範囲の変化量は非常に微量であると判断され、どちらのスタンダードプードルも本実施例に係る犬用ベストの着用によるストレスはほとんど感じていないと考えることができる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態に係る犬用ベストについて図12及び図13を参照しながら説明する。図12は、上記第1実施形態に係る犬用ベストの図3に対応する図であり、第3実施形態に係る犬用ベストの要部の一部を破断した底面図である。また、図13は、同犬用ベストを犬に取付けた状態の正面視した断面図である。
なお、第1実施形態及び第2実施形態と同一の構成については、第1実施形態と同一の符号を付してそれらの説明は省略する。
図12及び図13に示すように、本実施形態の犬用ベスト4は、第1実施形態に係る犬用ベスト1に対して、基材11及び支持板12が左右方向Yに短く形成されていることが異なる。さらに、図12に示すように、支持板12の外面12aに沿った一対のスポンジ13の間の左右方向Yにおける距離L1は、100mm以上140mm以下である。
距離L1は、100mm以上120mm以下であることがより好ましい。
このように構成された犬用ベスト4は、図13に示す、いわゆる細身の犬D16(以下、単に犬D16と言う)に取付けて用いられる。犬D16は、胴体D10等の全身が痩せた犬のことを意味する。犬D16は、細身のラブラドールや、スタンダードプードル等である。
このような犬D16は、例えば、前述の犬Dに対して、両手及び両足を地や床につけて這う姿勢である四つんばいの姿勢において、胴体D10の上下方向の長さに対する胴体D10の左右方向Yの長さの比が短くなる。すなわち、胴体D10が、より縦長の形状になる。
このような犬D16に犬用ベスト4を取付けると、図13に示すように、一対のスポンジ13は、一対のスポンジ13の間に犬D16の背部D1全体を左右方向Yに挟む。各スポンジ13は、犬D16の背部D1における左右方向Yの端部にそれぞれ配置される。言い換えれば、四つんばいの姿勢の犬D16において、一対のスポンジ13が、犬D16の胴体D10における上下方向の中間部を左右方向Yに挟む。さらに言い換えれば、一対のスポンジ13が、犬D16の肋骨D12における上下方向の中間部を左右方向Yに挟む。
すなわち、一対のスポンジ13は、一対のスポンジ13の間に犬D16の背骨D6のみを挟むのではなく、一対のスポンジ13の間に犬D16のより広い範囲である背部D1全体を左右方向Yに挟む。
なお、上記の説明では、犬D16に犬用ベスト4を取付けるときの一対のスポンジ13の位置が明確になるように、四つんばいの姿勢の犬D16における向きを基準にして説明している場合がある。しかし、本実施形態の犬用ベスト4を犬D16に取付けた後では、犬D16が立ち上がった姿勢、四つんばいの姿勢等のいずれの姿勢であっても、犬用ベスト4が有効に用いられることは明らかである。
第1実施形態では、スポンジ13における犬Dの背部D1接触する面は下方を向いている(図4参照)。これに対して、本実施形態の犬用ベスト4では、各スポンジ13における犬D16の背部D1に接触する面は、下方、かつ左右方向Yの内側を向く、斜め下方を向くいている。
スポンジ13における犬D16の背部D1に接触する面は、接触する背部D1の外面に対してほぼ直交する方向に力Fを作用させる。力Fは、上下方向に沿う分力F1と、左右方向Yに沿う分力F2と、に分けられる。スポンジ13における背部D1に接触する面が斜め下方を向くことで、第1実施形態に比べて力Fに対する分力F2の割合が大きくなる。このため、犬用ベスト4は、一対のスポンジ13により、背部D1全体を左右方向Yに挟む力を作用させやすい。
以上説明したように、本実施形態の犬用ベスト4によれば、一対のスポンジ13により犬D16の背部D1全体を左右方向Yにより確実に挟むことができるため、犬D16の背部D1に犬用ベスト4を取付けたときに左右方向Yにずれるのを抑制することができる。
以上、本発明の第1実施形態から第3実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更、組み合わせ、削除等も含まれる。さらに、各実施形態で示した構成のそれぞれを適宜組み合わせて利用できることは、言うまでもない。
本発明の犬用ベストは、犬にかかる負担を抑えて犬の背部に機器を搭載するためのベストとして用いることができる。
1、2、3、3A、4 犬用ベスト
11 基材
11a 第一の主面
11b 第二の主面
11h、12h 中央部
12 支持板
12a 外面
12f 外縁
13、13A スポンジ(弾性部材)
14 着脱部
17、18 収容部
22 第一面ファスナー(係合部)
23 第二面ファスナー(被係合部)
66a 凹部
67、67A 第二弾性部材
D、D16 犬
D1 背部
D6 背骨
D7 肩甲骨
L1 距離
Y 左右方向(並列方向)

Claims (12)

  1. 基材と、
    可撓性を有し、前記基材の第一の主面に取付けられるとともに犬の背部上に配置されるように構成される支持板と、
    前記支持板における前記基材とは反対の外面に、互いに間隔を空けて並べて取付けられる一対の弾性部材と、
    前記基材を前記犬の背部に着脱可能に取付ける着脱部と、
    を備え、
    前記一対の弾性部材は、前記一対の弾性部材の間に前記犬の背骨を挟んで、前記犬の背部に接触するように構成される犬用ベスト。
  2. 前記基材の第二の主面に取付けられた布製の収容部を備え、
    前記基材は布製であり、
    前記収容部は、前記支持板の厚さ方向に見たときに、前記基材における前記支持板の外縁の範囲内に配置されている請求項1に記載の犬用ベスト。
  3. 前記基材の前記第一の主面における前記一対の弾性部材の並列方向の中央部に配置された係合部と、
    前記支持板における前記並列方向の中央部に配置され、前記係合部に着脱可能に取付けられる被係合部と、
    を備える請求項1又は2に記載の犬用ベスト。
  4. 前記一対の弾性部材は、前記一対の弾性部材の並列方向に交差する方向であって、前記基材の前記外面に沿う方向に延びる請求項1から3のいずれか一項に記載の犬用ベスト。
  5. 前記支持板の、ASTM D790の規定に基づいた曲げ強さは、9.81MPa以上78.5MPa以下である請求項1から4のいずれか一項に記載の犬用ベスト。
  6. 前記弾性部材の、JIS K 6767の規定に基づいた25%ひずみ時の圧縮応力は、1kPa以上50kPa以下である請求項1から5のいずれか一項に記載の犬用ベスト。
  7. 前記弾性部材は、スポンジである請求項1から6のいずれか一項に記載の犬用ベスト。
  8. 前記一対の弾性部材は、前記犬の肩甲骨と干渉しないように構成される、請求項1から7のいずれか一項に記載の犬用ベスト。
  9. 基材と、
    可撓性を有し、前記基材の第一の主面に取付けられるとともに犬の背部上に配置されるように構成される支持板と、
    凹部が形成され、前記支持板における前記基材とは反対の外面に取付けられる第二弾性部材と、
    前記基材を前記犬の背部に着脱可能に取付ける着脱部と、
    を備え、
    前記第二弾性部材は、前記第二弾性部材の前記凹部内に前記犬の背骨が入るとともに、前記犬の背部に接触するように構成される犬用ベスト。
  10. 前記第二弾性部材は、前記犬の肩甲骨と干渉しないように構成される、請求項9に記載の犬用ベスト。
  11. 基材と、
    可撓性を有し、前記基材の第一の主面に取付けられるとともに犬の背部上に配置されるように構成される支持板と、
    前記支持板における前記基材とは反対の外面に、互いに間隔を空けて並べて取付けられる一対の弾性部材と、
    前記基材を前記犬の背部に着脱可能に取付ける着脱部と、
    を備え、
    前記一対の弾性部材は、前記一対の弾性部材の間に前記犬の背部を左右方向に挟むように構成される犬用ベスト。
  12. 前記一対の弾性部材の間の、前記支持板の前記外面に沿った前記一対の弾性部材の並列方向における距離は、100mm以上140mm以下である請求項11に記載の犬用ベスト。
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