JP6508705B2 - チューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタ - Google Patents

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本発明は、チューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタに関し、特に、マイクロ波およびミリ波で使用され、周波数を変化させても帯域幅の変化が少ない特性を有するチューナブル導波管帯域通過フィルタのうち、通過帯域でカットオフとなる導波管サイズを使用したチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタに関する。
共振周波数を任意に可変にすることができるマイクロ波、ミリ波帯フィルタとしては、例えば特許文献1の特許第5187766号公報「チューナブル帯域通過フィルタ」に記載された技術がある。
該特許文献1に記載の技術は、H面(幅広面)中央で2分割された方形導波管によって挟持され、所定の周波数で共振するように設計された薄い金属板から成るフィルタ素子と、前記金属板の長手延長方向に沿うように、前記金属板の上または下の何れかに配置され、連結部が前記方形導波管の外部に突出した該方形導波管に対して可動な構造の誘電体板とから構成されている。而して、前記誘電体板と前記金属板との間の相対位置関係すなわち間隔を外部から変化させることによって、誘電率による波長短縮の効果を利用して、導波管の幅広面の長さを電気的に変化させて、中心周波数の変化すなわち周波数シフトを実現するという技術である。
かくのごとき技術によれば、誘電体板と薄い金属板で構成されたフィルタ素子との間隔を変化させることにより、フィルタの共振周波数を変化させることができ、かつ、誘電体板がフィルタ素子に近づく(共振周波数が下がる)にしたがってフィルタ素子間の結合係数は強くなる方向に変化するという特徴を有していることになる。すなわち、該特許文献1に記載のフィルタにおいては、誘電体板によって共振周波数を広範囲に亘って可変にしても帯域幅の変化が非常に少ないという特徴を有している。一般に、かかるフィルタは、周波数を変化するフィルタとして、「チューナブル帯域通過フィルタ」と称されている。
チューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタの他の従来の技術としては、例えば、非特許文献1の“High-Q RF-MEMS Tunable Evanescent-Mode Cavity Filter”(Microwave Symposium Digest.2009.MTT‘09.IEEE MTT-S International Digital Object Identifier)、非特許文献2の“High Q RF-MEMS 4-6GHz Tunable Evanescent-Mode Cavity Filter”(IEEE Trans. MTT-Vol.58,NO.2,FEBRUARY 2010)に記載された技術がある。
該非特許文献1および非特許文献2においては、導波管エバネセントモード帯域通過フィルタにおいて、導波管内に設けられた容量性ポストに、カンチレバースイッチキャパシタンスネットワークを組み合わせ、カンチレバーの動作によって容量性ポストに接続された容量を切り替えることによって、フィルタの共振周波数可変素子として機能させることにしている。ここで、前記非特許文献1に記載の技術の場合は、周波数4.4GHzから5.5GHzの可変周波数範囲に対して、無負荷Qは約270から510程度となっている。また、前記非特許文献2に記載の技術の場合は、前記非特許文献1の場合と同様な構成であるが、周波数4.1GHzから5.6GHzの可変周波数範囲に対して、無負荷Qは350から400程度である。
特許第5187766号公報(第3−4頁)
"High-Q RF-MEMS Tunable Evanescent-Mode Cavity Filter",Microwave Symposium Digest.2009.MTT‘09.IEEE MTT-S International Digital Object Identifier:10.1109/MWSYM.2009.5165904 Publication Year:2009,Page(s):1145-1148 "High Q RF-MEMS 4-6GHz Tunable Evanescent-Mode Cavity Filter",IEEE Trans. MTT-Vol.58,NO.2,FEBRUARY 2010
前記特許文献1に記載の技術の場合は、フィルタとして、通過帯域の周波数を損失なく通過させるサイズの導波管をH面で2分割し、間にフィルタ素子を形成するための金属板を挟んだ構成となっている。そのため、周波数によっては非常に大きな形状になるという問題がある。導波管サイズの小型化を実現するために、金属板で形成したフィルタ素子の導波管のH面中央部に突起部を設ける、いわゆるリッジ(ridge)導波管を構成するという対策を採ることも考えられる。しかしながら、かくのごときリッジ構成によって或る程度の導波管サイズの減少効果を得ることができるものの、リッジ部分が大きくなると、フィルタを構成する部分が非常に低くなり、現実的な寸法ではなくなってくる。
また、前記非特許文献1と前記非特許文献2とに記載の技術は、同じ構成によるものであり、何れも、導波管エバネセントモード帯域通過フィルタにおいて、導波管内に設けられた容量性ポストに、カンチレバースイッチキャパシタンスネットワークを組み合わせて、カンチレバーの動作によって容量性ポストに直接接続されている容量を切り替えることによって、フィルタの共振周波数可変素子として動作させている。そのため、チューナブル方式の構成上、周波数可変に関わる構成が複雑になり、また、通過損失の増加を避けることができないという問題がある。
(本発明の目的)
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、サイズを大幅に小さくし、かつ、周波数を変化させても帯域幅の変化が少なく、通過損失の少ないチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタを提供することを、その目的としている。
前述の課題を解決するため、本発明によるチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタは、主に、次のような特徴的な構成を採用している。
本発明によるチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタは、周波数を変化させても帯域幅の変化が少ない特性を有するチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタであって、カットオフ導波管を幅広面となるH面で2分割し、2分割された前記カットオフ導波管の間に、該カットオフ導波管の長手方向に薄い金属板で形成した複数の容量性フィンを挟んで構成し、かつ、2分割された前記カットオフ導波管の少なくとも片側の内部に前記金属板に沿って誘電体板を配置し、該誘電体板の位置を前記カットオフ導波管のH面方向に可動するように設置したことを特徴とする。
本発明のチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタによれば、以下のような効果を奏することができる。
本発明によるチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタは、H面で2分割したカットオフ導波管の間に薄い金属板で形成した複数の容量性フィンを挟んだ構成とし、さらに、隣接する容量性フィン間にさらなる電気的な容量性を付与するシリーズ容量性フィンを形成する構造としているので、小型の導波管を使用して、周波数が低い場合であっても、通過ロスが少なく、かつ、周波数を広範囲に変化させても、結合係数の変化を少なくしたチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタを提供することができるので、サイズを大幅に小さくし、かつ、周波数を変化させても帯域幅の変化が少なく、かつ、通過損失の少ないフィルタを実現することができる。
本発明によるチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタの一構造例を示す斜視図である。 図1に例示したチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタの内部構造の一例を示す分解斜視図である。 図1に例示したチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタに具備したシリーズ容量性フィンの構造の一例を説明するための分解斜視図である。 図1に例示したチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタにシリーズ容量性フィンを具備した場合の容量性フィンとシリーズ容量性フィンとの配置構造の一例を示す透視平面図である。 本発明によるチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタの図1とは異なる他の構造例を示す斜視図である。 本発明の一実施形態として図1〜図3に示すチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタの等価回路を説明するための回路図である。 図1に示すチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタにおいて周波数を変化させた場合の容量性フィン有無における共振器間の結合係数の変化の様子を示す特性グラフである。
以下、本発明によるチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタの好適な実施形態について添付図を参照して説明する。なお、以下の各図面に付した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではないことも言うまでもない。
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、幅広面となるH面で2分割したカットオフ導波管の間に薄い金属板で形成した複数の容量性フィンを挟んで構成し、かつ、2分割された前記カットオフ導波管の少なくとも片側の内部に金属板に沿って誘電体板を配置し、該誘電体板の位置を導波管のH面方向に可動するように設置することを主要な特徴としている。かくのごとき構成により、本発明によるチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタは、誘電体板をH面方向に移動させることにより、その共振周波数を変化させることが可能となる。
さらに、周波数を変化させても、フィルタの帯域幅の変化を少なくする手段として、金属板上の少なくとも一つの容量性フィンの少なくとも一つの任意の高さ方向から隣接する容量性フィンに向かって形成され、隣接する容量性フィンとの間で電気的な容量性をさらに付与するフィン(すなわち「シリーズ容量性フィン」)を設けること、さらに、2分割された前記カットオフ導波管の少なくとも片側においては、金属板に対向し、かつ、隣接する容量性フィンの間の位置に導波管のH面方向の突起部を設けることも特徴としている。
以上のような構成により、容量性フィンおよびシリーズ容量性フィンが形成された金属フィンと導波管内に金属板と並行に配置された誘電体板をH面方向に移動させることにより、フィルタの共振周波数を変化させるとともに、該共振周波数変化とは逆方向に結合係数を変化させることによって、広い範囲の共振周波数の変化があったとしても、帯域幅の変化が少ないチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタを実現することを可能にしている。
ここで、フィルタの共振周波数の変化は、チューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタを構成するフィルタ素子に対して、誘電正接(tanδ)の小さい誘電体板を空間的に電気的結合させているだけで実現しているので、通過損失に大きな影響を与えることもない。
(実施の形態)
次に、本発明によるチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタの実施の形態について、その一例を、図1〜図3を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明によるチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタの一構造例を示す斜視図であり、本発明を利用した一例として、7段のチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタを構成した場合を例示している。
また、図2Aは、図1に例示したチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタの内部構造の一例を示す分解斜視図である。図2Bは、図1に例示したチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタに具備したシリーズ容量性フィンの構造の一例を説明するための分解斜視図である。図2Cは、図1に例示したチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタにシリーズ容量性フィンを具備した場合の容量性フィンとシリーズ容量性フィンとの配置構造の一例を示す透視平面図である。
図3は、本発明によるチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタの図1とは異なる他の構造例を示す斜視図であり、図2Bの場合とは異なり、金属フィン上で隣接する容量性フィンのそれぞれの任意の複数の高さ方向(図3の場合は二つの高さ方向)からシリーズ容量性フィンを向い合わせるように形成した構造を示している。
以下に、図1〜図3の構造図を用いて、本発明によるチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタの実施の形態についてさらに詳細に説明する。図1〜図3に示すように、本発明の一実施形態であるチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタは、カットオフ導波管1、カットオフ導波管2、金属板3、容量性フィン4、シリーズ容量性フィン5、入出力端子6、誘電体板7、支持棒8、金属製天板9、金属製ガイド10、モーターユニット11、および、突起部12を少なくとも備えた構造から成っている。
すなわち、図1〜図3に示すチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタは、導波管の幅広面となるH面(水平面:磁界面)で上下に2分割したカットオフ導波管1とカットオフ導波管2との間に薄い金属板3を挟持した構造であり、金属板3上には、カットオフ導波管1およびカットオフ導波管2との間で容量性を有する形状の容量性フィン4がカットオフ導波管1およびカットオフ導波管2の長手方向に複数形成されるとともに、各容量性フィン4の少なくとも一つの任意の高さ方向から隣接する容量性フィン4に向かって、隣接する容量性フィン4との間で電気的な容量性を付与するフィンすなわちシリーズ容量性フィン5が形成された構造になっている。また、入出力端子6として、各容量性フィン4のうち両端の容量性フィン4に沿って、一端を短絡した同軸線路が設けられており、外部とのインターフェイスとなっている。
ここで、2分割されたカットオフ導波管1とカットオフ導波管2との何れか一方のカットオフ導波管(図1〜図3においては、上側のカットオフ導波管1)の内部には、金属板3に沿って、誘電体板7を配置するとともに、該誘電体板7の位置をカットオフ導波管1およびカットオフ導波管2のH面方向に可動するような構造として設置している。
誘電体板7の可動方法の一例として、図1〜図3に示す実施形態においては、誘電体板7に取り付けられた支持棒8(支持棒8の材料は誘電体もしくは金属)から金属製天板9を介し、さらに金属製ガイド10を介して、モーターユニット11に誘電体板7が取り付けられた構造として、モーターユニット11のモーターをH面方向に可動させることによって、誘電体板7をH面方向に可動させることを可能にしている。
また、図2Bおよび図3に示すように、金属板3上の各容量性フィン4の少なくとも一つの任意の高さ方向から隣接する容量性フィン4に向かって、隣接する容量性フィン4との間でさらに容量を持たせるシリーズ容量性フィン5が形成されている。なお、シリーズ容量性フィン5に関しては、図2B、図3には、金属板3上の容量性フィン4全てについて、隣接して互いに対向する二つの容量性フィン4のそれぞれから対向する相手側の容量性フィン4に向かって、シリーズ容量性フィン5がそれぞれ形成されている場合を示しているが、金属板3上の各容量性フィン4の全てではなく、金属板3上の少なくとも一つの容量性フィン4にシリーズ容量性フィン5を形成するようにしても良い。
さらに、2分割されたカットオフ導波管1とカットオフ導波管2との少なくとも片側(図1〜図3においては、下側のカットオフ導波管2)には、金属板3に対向し、かつ、隣接する容量性フィン4の間の位置において、カットオフ導波管1およびカットオフ導波管2のH面方向に突起した突起部12を設けている。
本発明の一実施形態として図1〜図3に示すチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタの等価回路を、図4に示す。図4の等価回路に示すように、図1〜図3に示すチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタの導波管(カットオフ導波管1およびカットオフ導波管2)は、破線で囲って示すインダクタンスL1〜L5で表され、導波管(カットオフ導波管1およびカットオフ導波管2)との共振周波数を形成する容量性フィン4は、コンダクタンスC1〜C2で表されている。
ここで、モーターユニット11に取り付けられた誘電体板7をH面方向に可動させることによって、コンダクタンスC1〜C2の容量を可変させて、チューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタの共振周波数を調整することができる。つまり、本発明によるエバネセントモード帯域通過フィルタは、誘電体板7の位置によってフィルタに影響を与え、結果として、該フィルタの共振周波数を変化させることができる。
なお、一般に、フィルタの共振周波数が変化する際に、同時に、該フィルタを構成する各共振器間の結合係数にも影響を与えることになり、フィルタの帯域幅を変化させることとなる。前記特許文献1等に記載の従来のエバネセントモード帯域通過フィルタにおいては、共振周波数が下がると、フィルタの共振器間の結合量が少なくなり、結果として、フィルタの帯域幅が減少することとなる。逆に、共振周波数が上がると、フィルタの共振器間の結合量が多くなり、結果として、フィルタの帯域幅が増加することとなる。
そこで、本発明によるエバネセントモード帯域通過フィルタにおいては、シリーズ容量性フィン5と、カットオフ導波管1およびカットオフ導波管2の少なくとも片側例えばカットオフ導波管2の内部において、金属板3に対向し、かつ、隣接する容量性フィン4の間の位置にカットオフ導波管2(またはカットオフ導波管1)のH面方向に突起するように設けられた突起部12とを配置することにより、共振周波数の変化とは逆方向に結合係数を変化させることによって、共振周波数の変化に対する各共振器間の影響を少なくする動作を行うことを可能にし、共振周波数が変化しても、フィルタの帯域幅の変化を極力抑えることを可能にしている。
図5は、図1に示すチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタにおいて周波数を変化させた場合の容量性フィン4有無における共振器間の結合係数の変化の様子を示す特性グラフであり、誘電体板7の位置の移動によって共振周波数を変化させた際の、隣接する共振器間の結合係数を計算した結果を示している。なお、図5において容量性フィン4が有る場合としては、金属板3上の少なくとも一つの容量性フィン4の少なくとも一つの任意の高さ方向から隣接する容量性フィン4に向かって形成され、隣接する容量性フィン4との間でさらに容量を持たせるシリーズ容量性フィン5を設けた場合について示している。また、図5には、チューナブル動作を行った場合においても、帯域幅を一定に維持するために必要な計算上の結合係数を点線によって同時に示している。
従来のチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタのように、容量性フィン4を備えていない構成の場合には、チューナブル動作としては問題ないが、図5のグラフの破線によって示すように、共振周波数の変化に伴って、結合係数が大きく変化してしまい、それに伴って、帯域幅も大きく変化してしまうという難点がある。一方、本発明の一例として図1に示したチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタのように、容量性フィン4およびシリーズ容量性フィン5を備えた構成においては、シリーズ容量性フィン5と容量性フィン4および突起部12の寸法をそれぞれ最適にすることにより、図5のグラフの実線に示すように、共振周波数が変化しても、共振器間の結合係数の変化を抑えるように制御することが可能である。すなわち、シリーズ容量性フィン5と容量性フィン4および突起部12とにより、容量性フィン4を備えていない構成におけるフィルタの結合係数の変化を補正するように設定することが可能となる。このことは、従来のチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタのように容量性フィン4を備えていない構成の場合に比して、共振周波数が変化しても、フィルタの通過帯域幅の変化量を大幅に改善することができることを意味している。
したがって、本発明の一実施形態として図1〜図3に示したチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタにおいては、使用する状況に応じて通過周波数を変化させた場合に、それぞれの帯域幅の変化の動作を最適な状態に設定することが可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態の構成を説明した。しかし、かかる実施形態は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。
1 カットオフ導波管
2 カットオフ導波管
3 金属板
4 容量性フィン
5 シリーズ容量性フィン
6 入出力端子
7 誘電体板
8 支持棒
9 金属製天板
10 金属製ガイド
11 モーターユニット
12 突起部

Claims (6)

  1. 周波数を変化させても帯域幅の変化が少ない特性を有するチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタであって、カットオフ導波管を幅広面となるH面で2分割し、2分割された前記カットオフ導波管の間に、該カットオフ導波管の長手方向に薄い金属板で形成した複数の容量性フィンを挟んで構成し、かつ、2分割された前記カットオフ導波管の少なくとも片側の内部に前記金属板に沿って誘電体板を配置し、該誘電体板の位置を前記カットオフ導波管のH面方向に可動するように設置し、少なくとも一つの前記容量性フィンの少なくとも一つの任意の高さ方向から、隣接する前記容量性フィンに向かって形成されて、隣接する前記容量性フィンとの間で電気的な容量性を付与するシリーズ容量性フィンを配置することを特徴とするチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタ。
  2. 前記金属板において、前記シリーズ容量性フィンを少なくとも一つの前記容量性フィン上に複数形成することを特徴とする請求項1に記載のチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタ。
  3. 前記金属板において、前記シリーズ容量性フィンを、隣接して互いに対向する二つの前記容量性フィンのそれぞれから、対向する相手側の前記容量性フィンに向かって形成することを特徴とする請求項2に記載のチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタ。
  4. 前記金属板に形成された全ての前記容量性フィンのそれぞれに、前記シリーズ容量性フィンを配置することを特徴とする請求項2または3のいずれかに記載のチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタ。
  5. 2分割された前記カットオフ導波管の少なくとも片側において、前記金属板に対向し、かつ、隣接する前記容量性フィンの間の位置に、前記カットオフ導波管のH面方向の突起部を設けていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタ。
  6. 前記誘電体板に支持棒を取り付け、該支持棒を介してモーターユニットに接続する構成とし、該モーターユニットのモーターを前記カットオフ導波管のH面方向に可動させることにより、前記誘電体板を前記カットオフ導波管のH面方向に可動させることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のチューナブルエバネセントモード帯域通過フィルタ。
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