JP6483478B2 - 炭化タングステン系触媒及びその製造方法 - Google Patents

炭化タングステン系触媒及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6483478B2
JP6483478B2 JP2015044825A JP2015044825A JP6483478B2 JP 6483478 B2 JP6483478 B2 JP 6483478B2 JP 2015044825 A JP2015044825 A JP 2015044825A JP 2015044825 A JP2015044825 A JP 2015044825A JP 6483478 B2 JP6483478 B2 JP 6483478B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peak
tungsten
tungsten carbide
less
catalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015044825A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016163861A (ja
Inventor
純一 尾崎
純一 尾崎
啓太 山田
啓太 山田
靖雄 今城
靖雄 今城
紀子 大須賀
紀子 大須賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nisshinbo Holdings Inc
Gunma University NUC
Original Assignee
Nisshinbo Holdings Inc
Gunma University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nisshinbo Holdings Inc, Gunma University NUC filed Critical Nisshinbo Holdings Inc
Priority to JP2015044825A priority Critical patent/JP6483478B2/ja
Publication of JP2016163861A publication Critical patent/JP2016163861A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6483478B2 publication Critical patent/JP6483478B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、炭化タングステン系触媒及びその製造方法に関する。
水素は、実用化が望まれるエネルギーキャリアである。水素を化合物から抽出する方法の一つに水電解法がある。固体高分子型水電解法ではカソード触媒として白金系材料が使用されている。しかしながら、白金系材料は希少であり、且つ高価である。一方、炭化タングステンは白金と同様の触媒活性を示す導電性の物質として知られている(例えば、特許文献1)。
特開2009−123391号公報
しかしながら、従来、炭化タングステンの触媒活性は、十分なものとはいえなかった。
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、優れた触媒活性を示す炭化タングステン系触媒及びその製造方法を提供することをその目的の一つとする。
上記課題を解決するための本発明の一実施形態に係る炭化タングステン系触媒は、粉末X線回折法における、回折角2θが40.0°以上、42.0°以下の範囲内のタングステン由来ピークの強度に対する、回折角2θが38.2°以上、40.0°未満の範囲内の第一ピークの強度の比が6.4以上であることを特徴とする。本発明によれば、優れた触媒活性を示す炭化タングステン系触媒が提供される。
上記課題を解決するための本発明の一実施形態に係る炭化タングステン系触媒は、粉末X線回折法における、回折角2θが40.0°以上、42.0°以下の範囲内のタングステン由来ピークの強度に対する、回折角2θが50.4°以上、53.4°以下の範囲内の第二ピークの強度の比が1.0以上であることを特徴とする。本発明によれば、優れた触媒活性を示す炭化タングステン系触媒が提供される。
上記課題を解決するための本発明の一実施形態に係る炭化タングステン系触媒は、粉末X線回折法における、回折角2θが40.0°以上、42.0°以下の範囲内のタングステン由来ピークの強度に対する、回折角2θが68.0°以上、71.0°以下の範囲内の第三ピークの強度の比が1.2以上であることを特徴とする。本発明によれば、優れた触媒活性を示す炭化タングステン系触媒が提供される。
また、前記第一ピークの強度の比が6.4以上である炭化タングステン系触媒は、さらに前記第二ピークの強度の比が1.0以上であることとしてもよい。また、前記第一ピークの強度の比が6.4以上である炭化タングステン系触媒、前記第二ピークの強度の比が1.0以上である炭化タングステン系触媒、又は前記第一ピークの強度の比が6.4以上であり、且つ前記第二ピークの強度の比が1.0以上である炭化タングステン系触媒は、さらに第三ピークの強度の比が1.2以上であることとしてもよい。
また、前記いずれかの炭化タングステン系触媒は、X線光電子分光法により測定される、炭素原子含有量に対するタングステン原子含有量の比が0.0050以上、0.1000以下であり、且つ炭素原子含有量に対するリン原子含有量の比が0.0110以上、0.0500以下であることとしてもよい。
また前記いずれかの炭化タングステン触媒は、リンタングステン酸及び導電性炭素材料を含み、前記導電性炭素材料に対する、タングステンの重量比が0.2超、4.0未満である原料に、800℃以上の温度で加熱処理を施すことにより得られることとしてもよい。
上記課題を解決するための本発明の一実施形態に係る炭化タングステン系触媒の製造方法は、リンタングステン酸及び導電性炭素材料を含み、前記導電性炭素材料に対する、タングステンの重量比が0.2超、4.0未満である原料に、800℃以上の温度で加熱処理を施すことを含むことを特徴とする。本発明によれば、優れた触媒活性を示す炭化タングステン系触媒の製造方法が提供される。
本発明によれば、優れた活性を示す炭化タングステン系触媒及びその製造方法が提供される。
本発明の一実施形態に係る実施例において、炭化タングステン系触媒の粉末X線回折法による分析及び水素発生反応活性の評価の結果を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る実施例において、例1に係る炭化タングステン系触媒を粉末X線回折法で分析した結果を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る実施例において、例2に係る炭化タングステン系触媒を粉末X線回折法で分析した結果を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る実施例において、例3に係る炭化タングステン系触媒を粉末X線回折法で分析した結果を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る実施例において、例4に係る炭化タングステン系触媒を粉末X線回折法で分析した結果を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る実施例において、例5に係る炭化タングステン系触媒を粉末X線回折法で分析した結果を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る実施例において、例6に係る炭化タングステン系触媒を粉末X線回折法で分析した結果を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る実施例において、例7に係る炭化タングステン系触媒を粉末X線回折法で分析した結果を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る実施例において、例8に係る炭化タングステン系触媒を粉末X線回折法で分析した結果を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る実施例において、炭化タングステン系触媒をX線光電子分光法で分析した結果を示す説明図である。
以下に、本発明の一実施形態について説明する。なお、本発明は本実施形態で示す例に限られない。本実施形態に係る炭化タングステン系触媒(以下、「本触媒」という。)は、炭素(C)及びタングステン(W)を含む触媒である。
本実施形態の一側面に係る本触媒は、粉末X線回折法における、回折角2θが40.0°以上、42.0°以下の範囲内のタングステン由来ピークの強度に対する、回折角2θが38.2°以上、40.0°未満の範囲内の第一ピークの強度の比(以下、「第一ピーク強度比」という。)が6.4以上である炭化タングステン系触媒である。すなわち、この場合、本触媒は、粉末X線回折法で測定されたときに、第一ピーク強度比が6.4以上となるタングステン由来ピーク及び第一ピークを示す構造を有する。
第一ピーク強度比は、6.4以上であれば特に限られないが、例えば、6.5以上であってもよく、6.6以上であってもよく、6.7以上であってもよく、6.8以上であってもよく、6.9以上であってもよく、7.0以上であってもよい。
第一ピーク強度比の上限値は特に限られないが、第一ピーク強度比は、その下限値が6.4以上の上記各値である場合において、例えば、100.0以下であってもよく、50.0以下であってもよく、20.0以下であってもよい。また、第一ピーク強度比は、その下限値が6.4以上の上記各値である場合において、例えば、15.3以下であってもよく、13.0以下であってもよい。
タングステン由来ピークは、回折角2θが40.0°以上、42.0°以下の範囲内で観測される、本触媒に含まれるタングステン(W)に由来するピークである。
第一ピークは、回折角2θが38.2°以上、40.0°未満の範囲内(例えば、39.3°)で観測される、本触媒に特徴的な構造に由来するピークである。第一ピークが観測される回折角2θの範囲は、例えば、38.2°以上、39.9°以下であってもよく、38.2°以上、39.8°以下であってもよい。
この第一ピークは、例えば、W0.85に由来するピークとして特定されることとしてもよい。この場合、第一ピーク強度比は、Wに由来するピークの強度に対する、W0.85に由来するピークの強度の比(W0.85/W)であるともいえる。
本実施形態の他の側面に係る本触媒は、粉末X線回折法における、回折角2θが40.0°以上、42.0°以下の範囲内のタングステン由来ピークの強度に対する、回折角2θが50.4°以上、53.4°以下の範囲内の第二ピークの強度の比(以下、「第二ピーク強度比」という。)が1.0以上である炭化タングステン系触媒である。すなわち、この場合、本触媒は、粉末X線回折法で測定されたときに、第二ピーク強度比が1.0以上となるタングステン由来ピーク及び第二ピークを示す構造を有する。
第二ピーク強度比は、1.0以上であれば特に限られないが、例えば、1.1以上であってもよく、1.2以上であってもよい。第二ピーク強度比の上限値は特に限られないが、第二ピーク強度比は、その下限値が1.0以上の上記各値である場合において、例えば、10.0以下であってもよく、5.0以下であってもよく、2.5以下であってもよい。また、第二ピーク強度比は、その下限値が1.0以上の上記各値である場合において、例えば、2.1以下であってもよく、1.9以下であってもよい。
第二ピークは、回折角2θが50.4°以上、53.4°以下の範囲内(例えば、52.1°)で観測される、本触媒に特徴的な構造に由来するピークである。第二ピークは、例えば、W0.85に由来するピークとして特定されることとしてもよい。この場合、第二ピーク強度比は、Wに由来するピークの強度に対する、W0.85に由来するピークの強度の比(W0.85/W)であるともいえる。
本実施形態のさらに他の側面に係る本触媒は、粉末X線回折法における、回折角2θが40.0°以上、42.0°以下の範囲内のタングステン由来ピークの強度に対する、回折角2θが68.0°以上、71.0°以下の範囲内の第三ピークの強度の比(以下、「第三ピーク強度比」という。)が1.2以上である炭化タングステン系触媒である。すなわち、この場合、本触媒は、粉末X線回折法で測定されたときに、第三ピーク強度比が1.2以上となるタングステン由来ピーク及び第三ピークを示す構造を有する。第三ピーク強度比の上限は特に限られないが、第三ピーク強度比は、例えば、10.0以下であってもよく、5.0以下であってもよく、2.5以下であってもよい。
また、第三ピーク強度比は、例えば、2.1以下であってもよい。第三ピークは、回折角2θが68.0°以上、71.0°以下の範囲内(例えば、69.5°)で観測される、本触媒に特徴的な構造に由来するピークである。第三ピークは、例えば、W0.85に由来するピークとして特定されることとしてもよい。この場合、第三ピーク強度比は、Wに由来するピークの強度に対する、W0.85に由来するピークの強度の比(W0.85/W)であるともいえる。
本触媒は、粉末X線回折法における第一ピーク強度比が6.4以上であり、第二ピーク強度比が1.0以上であることとしてもよい。すなわち、この場合、本触媒は、粉末X線回折法で測定されたときに、第一ピーク強度比が6.4以上の上記いずれかの下限値以上(すなわち、6.4以上、6.5以上、6.6以上、6.7以上、6.8以上、6.9以上、又は7.0以上)となり、第二ピーク強度比が1.0以上の上記いずれかの下限値以上(すなわち、1.0以上、1.1以上、又は1.2以上)となるタングステン由来ピーク、第一ピーク、及び第二ピークを示す構造を有する。
本触媒は、粉末X線回折法における第一ピーク強度比が6.4以上であり、第三ピーク強度比が1.2以上であることとしてもよい。すなわち、この場合、本触媒は、粉末X線回折法で測定されたときに、第一ピーク強度比が6.4以上の上記いずれかの下限値以上となり、第三ピーク強度比が1.2以上となるタングステン由来ピーク、第一ピーク、及び第三ピークを示す構造を有する。
本触媒は、第二ピーク強度比が1.0以上であり、第三ピーク強度比が1.2以上であることとしてもよい。すなわち、この場合、本触媒は、粉末X線回折法で測定されたときに、第二ピーク強度比が1.0以上の上記いずれかの下限値以上となり、第三ピーク強度比が1.2以上となるタングステン由来ピーク、第二ピーク、及び第三ピークを示す構造を有する。
本触媒は、粉末X線回折法における第一ピーク強度比が6.4以上であり、第二ピーク強度比が1.0以上であり、第三ピーク強度比が1.2以上であることとしてもよい。すなわち、この場合、本触媒は、粉末X線回折法で測定されたときに、第一ピーク強度比が6.4以上の上記いずれかの下限値以上となり、第二ピーク強度比が1.0以上の上記いずれかの下限値以上となり、第三ピーク強度比が1.2以上となるタングステン由来ピーク、第一ピーク、第二ピーク、及び第三ピークを示す構造を有する。
本触媒は、本触媒に特徴的な構造に由来するピークとして、さらに、回折角2θが32.8°以上、34.9°以下の範囲内(例えば、34.3°)のピーク、36.3°以上、38.6°以下の範囲内(例えば、37.9°)のピーク、60.0°以上、63.4°以下の範囲内(例えば、61.5°)のピーク、73.8°以上、75.0°以下の範囲内(例えば、74.6°)のピーク、及び80.8°以上、82.0°以下の範囲内(例えば、81.4°)のピークからなる群より選択される1つ以上のピークを示すこととしてもよく、少なくとも32.8°以上、35.0°以下の範囲内のピーク、36.3°以上、38.6°以下の範囲内のピーク、及び73.7°以上、75.1°以下の範囲内のピークを示すこととしてもよく、当該群の全てのピークを示すこととしてもよい。これら本触媒に特徴的なピークは、例えば、W0.85に由来するピークとして特定されることとしてもよい。
本触媒は、タングステン(W)に由来するピークとして、さらに、56.9°以上、59.8°以下の範囲内(例えば、58.2°)のピーク、72.6°以上、73.7°以下の範囲内(例えば、73.1°)のピーク、及び86.0°以上、89.0°以下の範囲内(例えば、87.0°)のピークからなる群より選択される1つ以上のピークを示すこととしてもよく、当該群の全てのピークを示すこととしてもよい。
本触媒は、炭化タングステン(WC)に由来するピークとして、さらに、30.0°以上、32.7°以下の範囲内(例えば、31.4°)のピーク、35.0°以上、36.2°以下の範囲内(例えば、35.6°)のピーク、46.2°以上、50.0°以下の範囲内(例えば、48.2°)のピーク、63.5°以上、65.8°以下の範囲内(例えば、64.2°)のピーク、75.1°以上、76.5°以下の範囲内(例えば、75.3°)のピーク、76.6°以上、77.7°以下の範囲内(例えば、77.0°)のピーク、及び83.0°以上、85.9°以下の範囲内(例えば、84.6°)のピークからなる群より選択される1つ以上のピークを示すこととしてもよく、当該群の全てのピークを示すこととしてもよい。
本触媒は、X線光電子分光法(XPS)により測定される、炭素原子含有量に対するタングステン原子含有量の比が0.0050以上、0.1000以下であり、且つ炭素原子含有量に対するリン原子含有量の比が0.0110以上、0.0500以下であることとしてもよい。
すなわち、この場合、本触媒は、XPSで測定されたときに、炭素原子の含有量に対するタングステン原子の含有量の比として0.0050以上、0.1000以下の値を示し、且つ炭素原子の含有量に対するリン原子の含有量の比として0.0110以上、0.0500以下の値を示す表面を含む構造を有する。
本触媒は、触媒活性を示す。本触媒が示す触媒活性は、特に限られないが、本触媒は、例えば、水素発生反応(HER)活性を示すこととしてもよい。すなわち、この場合、本触媒は、水電解における水素発生反応を触媒する活性を示す。
本触媒は、タングステン以外の金属触媒(例えば、貴金属触媒)を含むことなく、触媒活性を示す。このため、本触媒は、タングステン以外の金属触媒(例えば、貴金属触媒)を含まないこととしてもよい。
本実施形態に係る炭化タングステン系触媒の製造方法(以下、「本製造方法」という。)は、リンタングステン酸及び導電性炭素材料を含み、当該導電性炭素材料に対する、タングステンの重量比が0.2超、4.0未満である原料に、800℃以上の温度で加熱処理を施すことを含む。
すなわち、上述した本触媒は、リンタングステン酸及び導電性炭素材料を含む原料に、800℃以上の温度で加熱処理を施すことにより得られる。
リンタングステン酸は、一般式H[PW1240]・nHO(nは0〜50の整数。)で表される。導電性炭素材料は、導電性を有する炭素材料であれば特に限られないが、例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンファイバー、カーボンフィブリル及び黒鉛粉末からなる群より選択される1種以上であることとしてもよい。
原料は、リンタングステン酸と導電性炭素材料とを混合して調製する。すなわち、例えば、リンタングステン酸と導電性炭素材料と水性溶媒(例えば、水を0.5体積%以上含む溶媒)とを混合する。
より具体的に、例えば、まずリンタングステン酸と水性溶媒とを混合して混合液を調製し、次いで、当該混合液に導電性炭素材料を添加することにより、当該水性溶媒中で当該リンタングステン酸と当該導電性炭素材料とを混合する。
ここで、本製造方法は、タングステン源としてリンタングステン酸を使用するため、操作性に優れている。すなわち、リンタングステン酸は、例えば、5〜80℃の温度において、pHが0〜14の範囲内の水性溶媒に容易に溶解する。
このため、タングステン源としてリンタングステン酸を使用する本製造方法においては、例えば、三酸化タングステン(WO)を2Mアンモニア水溶液等のpHが10〜14の溶媒に溶解して使用する場合に比べて、安全性等の操作上を効果的に高めることができる。
原料に含まれるリンタングステン酸の量、及び導電性炭素材料の量は、当該原料における当該導電性炭素材料に対するタングステンの重量比が0.2超、4.0未満となる範囲であれば特に限られないが、例えば、当該原料は、リンタングステン酸を40〜85重量%、及び導電性炭素材料を15〜60重量%含むこととしてもよい。
原料に含まれるタングステンの量、及び導電性炭素材料の量は、当該原料における当該導電性炭素材料に対するタングステンの重量比(すなわち、原料に含まれる導電性炭素材料の重量に対する、当該原料に含まれるタングステンの重量の比)(以下、「W/C比」という。)が0.2超、4.0未満となる範囲であれば特に限られない。
原料におけるW/C比は、例えば、0.3以上、3.9以下であることとしてもよい。さらに、W/C比が0.3以上である場合、当該W/C比は、例えば、3.8以下であってもよく、3.7以下であってもよく、3.6以下であってもよく、3.5以下であってもよい。また、W/C比の上限値が上記各値である場合において、当該W/C比は、例えば、0.4以上であってもよい。
原料において、タングステンに対する、リンタングステン酸に由来するタングステンの重量比は、例えば、0.1以上であることとしてもよく、0.8以上であることとしてもよい。原料は、タングステン源としてリンタングステン酸のみを含む(原料において、タングステンに対する、リンタングステン酸に由来するタングステンの重量比が1.0である)こととしてもよい。
本製造方法においては、上述のようなリンタングステン酸及び導電性炭素材料を含み、当該導電性炭素材料に対するタングステンの重量比が、上述した0.2超、4.0未満の範囲のいずれかである原料に、800℃以上の温度で加熱処理を施して、炭化タングステン系触媒を製造する。加熱処理は、原料を800℃以上の温度で保持することにより行う。加熱処理の温度は、800℃以上であれば特に限られないが、例えば、800℃以上、3000℃以下であることとしてもよい。
加熱処理は、原料を800℃以上の温度で加熱する処理であれば特に限られないが、例えば、上述のようにリンタングステン酸と導電性炭素材料と水性溶媒とを混合して混合液を調製する場合、当該混合液の溶媒を除去して得られた組成物を800℃以上の温度で加熱することにより行う。
加熱処理の際の昇温速度は、特に限られないが、例えば、1℃/分〜500℃/分であることとしてもよい。加熱処理の時間(原料を800℃以上の温度で保持する時間)は、特に限られないが、例えば、20分以上、10時間以下であることとしてもよい。加熱処理は、窒素等の不活性ガスの流通下又は真空条件下で行うことが好ましい。
本製造方法においては、原料の加熱処理により得られた組成物を、そのまま炭化タングステン系触媒として得ることとしてもよい。また、原料の加熱処理により得られた組成物を粉砕し、粉末状の炭化タングステン系触媒として使用することとしてもよい。
次に、本実施形態に係る具体的な実施例について説明する。
[例1]
タングステン源としては、一般式H[PW1240]・nHO(nは約30。)で表される市販のリンタングステン酸(リンタングステン酸、日本無機化学工業株式会社製)のみを使用した。導電性炭素材料としては、市販のカーボンブラック(Vulcan XC−72R、Cabot社製)を使用した。
リンタングステン酸(分子量:3421)0.0155gを蒸留水100mLに溶解した。得られた水溶液に、原料におけるW/C比が0.1となる量の導電性炭素材料0.1gを添加し、ガラス棒で撹拌した。次いで、超音波撹拌を1時間行い、その後、60℃還流下1時間マグネチックスターラーで撹拌することにより、リンタングステン酸と導電性炭素材料とを混合した。
次いで、ロータリーエバポレータ―(湯浴温度:70〜80℃)により混合液の溶媒を除去し、さらに80℃で12時間減圧乾燥を行うことにより、リンタングステン酸と導電性炭素材料との混合物を含む固形の組成物を原料として得た。さらに、この組成物を、窒素流通下、昇温速度50℃/分で加熱し、1000℃で1時間保持することにより加熱処理を行った。そして、加熱処理後の組成物を例1に係る炭化タングステン系触媒「PWVB0.1」として得た。
[例2]
リンタングステン酸0.1240g、蒸留水400mL、導電性炭素材料0.4gを使用して、W/C比が0.2である原料を使用した以外は、上述の例1と同様にして、例2に係る炭化タングステン系触媒「PWVB0.2」を得た。
[例3]
リンタングステン酸0.3121gを使用して、W/C比が0.5である原料を使用した以外は、上述の例2と同様にして、例3に係る炭化タングステン系触媒「PWVB0.5」を得た。
[例4]
リンタングステン酸0.155gを使用して、W/C比が1.0である原料を使用した以外は、上述の例1と同様にして、例4に係る炭化タングステン系触媒「PWVB1」を得た。
[例5]
リンタングステン酸0.4653g、蒸留水200mLを使用して、W/C比が3.0である原料を使用した以外は、上述の例1と同様にして、例5に係る炭化タングステン系触媒「PWVB3」を得た。
[例6]
リンタングステン酸0.9306g、蒸留水300mL、導電性炭素材料0.15gを使用して、W/C比が4.0である原料を使用した以外は、上述の例1と同様にして、例6に係る炭化タングステン系触媒「PWVB4」を得た。
[例7]
リンタングステン酸0.7755gを使用して、W/C比が5.0である原料を使用した以外は、上述の例5と同様にして、例7に係る炭化タングステン系触媒「PWVB5」を得た。
[例8]
また、比較のため、リンタングステン酸に代えて、タングステン源として、市販の三酸化タングステン(WO(IV))(純度99.5%、和光純薬工業株式会社製)のみを使用して、炭化タングステン系触媒を製造した。
すなわち、まず三酸化タングステン1.8915gを2Mアンモニア水溶液(pHは約14)300mLに溶解した。得られた水溶液に、W/C比が1.0となる量の導電性炭素材料1.5gを添加し、60℃還流下1時間マグネチックスターラーで撹拌した。次いで、得られた水溶液をガラス棒で撹拌し、5分間超音波にかけ、その後、90℃で1時間還流を行うことにより、三酸化タングステンと導電性炭素材料とを混合した。
次いで、ロータリーエバポレータ―(湯浴温度:70〜80℃)により混合液の溶媒を除去し、さらに減圧乾燥を行うことにより、三酸化タングステンと導電性炭素材料との混合物を含む固形の組成物を得た。さらに、この組成物を、窒素流通下、昇温速度50℃/分で加熱し、1000℃で1時間保持することにより加熱処理を行った。そして、加熱処理後の組成物を例8に係る炭化タングステン系触媒「WO3VB1」として得た。
[粉末X線回折法]
上述のようにして得られた炭化タングステン系触媒を粉末X線回折法(XRD)により分析した。すなわち、粉末状の炭化タングステン系触媒からなる試料を、ガラス試料板の凹部(2cm×2cm×厚さ0.2mm)に入れるとともにスライドガラスで押さえ、当該試料をその表面と基準面とが一致するように当該凹部に均一に充填した。次いで、この充填された試料の形態が崩れないように、ガラス試料板を広角X線回折試料台に固定した。
そして、X線回折装置(Shimazu XRD−6100、株式会社島津製作所)を用いてX線回折測定を行った。X線管球への印加電圧及び電流はそれぞれ32kV及び20mAとした。サンプリング間隔は0.01°、走査速度は1°/分、測定角度範囲(2θ)は5〜90°とした。入射X線としてはCuKαを用いた。得られたX線回折図形に基づき、観測されたピークの強度を求めた。すなわち、X軸を角度(2θ/°)とし、Y軸を強度(Intensity)として得られたX線回折図形において、各ピークの頂点のY座標の値を、当該各ピークの強度として求めた。
[水素発生反応活性]
また、上述のようにして得られた炭化タングステン系触媒の触媒活性の一つとして、水素発生反応(HER)活性を評価した。すなわち、炭化タングステン系触媒のHER活性を、0.5mоl/L HSO水溶液中、走査範囲を0.2V〜−0.5(V vs. RHE)とし、走査速度1mV/sで回転ディスク電極を用いたリニアスイープボルタンメトリーにより評価した。具体的に、各炭化タングステン系触媒のHER活性の指標として、電流密度1mA/cmを与える電位をEH2(V vs. RHE)として測定した。
[X線光電子分光法]
また、上述のようにして得られた炭化タングステン系触媒をX線光電子分光法(XPS)により分析した。すなわち、X線光電子分光装置(Kratos AXIS NOVA、株式会社島津製作所製)(X線:AlKα線、出力:10mA×15kV)を使用して、炭化タングステン系触媒の表面元素を分析した。
具体的に、XPS測定により得られたスペクトルの各ピークの面積と検出感度係数とから、タングステン原子、炭素原子、酸素原子及びリン原子の表面元素濃度(atоm%)を求めた。定量計算の際のバックグラウンドはShirley法により決定した。
[結果]
図1には、例1〜例8のそれぞれで得られた炭化タングステン系触媒について、粉末X線回折法により得られたピーク強度(「XRDピーク強度」)、第一ピーク強度比(「XRDピーク強度比」の「39.3°/40.2°」)、第二ピーク強度比(「XRDピーク強度比」の「52.1°/40.2°」)及び第三ピーク強度比(「XRDピーク強度比」の「69.5°/40.2°」)と、HER活性の指標であるEH2(V)とを評価した結果を示す。
図2A〜図2Hには、例1〜例8に係る炭化タングステン系触媒について得られたX線回折図形を示す。図2Aは、例1(PWVB0.1)の結果を示し、図2Bは、例2(PWVB0.2)の結果を示し、図2Cは、例3(PWVB0.5)の結果を示し、図2Dは、例4(PWVB1)の結果を示し、図2Eは、例5(PWVB3)の結果を示し、図2Fは、例6(PWVB4)の結果を示し、図2Gは、例7(PWVB5)の結果を示し、図2Hは、例8(WO3VB1)の結果を示す。
図1、図2A〜図2Hに示すように、粉末X線回折法において、炭素(C)由来のピークとして、回折角2θが24.7°のピークが観測され、タングステン(W)由来のピークとして、回折角2θが40.2°のピーク、回折角2θが58.2°のピーク、回折角2θが73.1°のピーク、及び回折角2θが87.0°のピークが観測され、炭化タングステン(WC)由来のピークとして、回折角2θが31.4°のピーク、回折角2θが35.6°のピーク、回折角2θが48.2°のピーク、回折角2θが64.2°のピーク、回折角2θが75.3°のピーク、回折角2θが77.0°のピーク、及び回折角2θが84.6°のピークが観測された。
また、タングステン源としてリンタングステン酸を使用して製造された炭化タングステン系触媒に特徴的なピークとして、回折角2θが34.3°のピーク、回折角2θが37.9°のピーク、回折角2θが39.3°のピーク、回折角2θが52.1°のピーク、回折角2θが61.5°のピーク、回折角2θが69.5°のピーク、回折角2θが74.6°のピーク、及び回折角2θが81.4°のピークが観測された。
これらリンタングステン酸を使用して製造された炭化タングステン系触媒に特徴的な8つのピークは、XRDのデータベース「JCPDS(Joint Committee on Powder Diffraction Standards)」と照合することにより、W0.85に由来するピークであると特定された。
一方、炭化タングステン系触媒のHER活性については、図1に示されるように、W/Cが1.0で三酸化タングステンを使用して製造された例8に係る炭化タングステン系触媒(WO3VB1)のEH2が−0.16(V vs. RHE)であったのに対し、W/C比が0.2超、4.0未満(少なくとも0.5以上、3.0以下)でリンタングステン酸を使用して製造された例3〜例5に係る炭化タングステン系触媒(PWVB0.5、PWVB1及びPWVB3)のEH2は、−0.15(V vs. RHE)〜−0.10(V vs. RHE)であった。
すなわち、例3〜例5に係る炭化タングステン系触媒のHER活性は、例8に係る炭化タングステン系触媒のそれより高かった。特に、例4及び例5に係る炭化タングステン系触媒のHER活性は、例3に係る炭化タングステン系触媒のそれより高かった。さらに、例5に係る炭化タングステン系触媒のHER活性は、例3及び例4に係る炭化タングステン系触媒のそれより高く、そのEH2は平衡電位に近い−0.10(V vs. RHE)であった。
ここで、図1に示されるXRDピーク強度に着目すると、例3〜例5に係る炭化タングステン系触媒について、回折角2θが34.3°、37.9°、39.3°、52.1°、61.5°、及び69.5°で観測されたピークの強度は、他の例に係る炭化タングステン系触媒のそれに比べて顕著に大きかった。
また、図1に示されるXRDピーク強度比に着目すると、例3〜例5に係る炭化タングステン系触媒の第一ピーク強度比(図1の「39.3°/40.2°」)は、他の例に係る炭化タングステン系触媒のそれ(0.0〜6.3)より高かった。すなわち、高い触媒活性を示す例3〜例5に係る炭化タングステン系触媒は、第一ピーク強度比が6.4以上を示す構造を有する点で特徴づけられた。
また、例3〜例5に係る炭化タングステン系触媒の第二ピーク強度比(図1の「52.1°/40.2°」)は、他の例に係る炭化タングステン系触媒のそれ(0.0〜0.9)より高かった。すなわち、高い触媒活性を示す例3〜例5に係る炭化タングステン系触媒は、第二ピーク強度比が1.0以上を示す構造を有する点で特徴づけられた。
また、例3〜例5に係る炭化タングステン系触媒の第三ピーク強度比(図1の「69.5°/40.2°」)は、他の例に係る炭化タングステン系触媒のそれ(0.0〜1.1)より高かった。すなわち、高い触媒活性を示す例3〜例5に係る炭化タングステン系触媒は、第三ピーク強度比が1.2以上を示す構造を有する点で特徴づけられた。
図3には、例1〜例8で得られた炭化タングステン系触媒について、XPSにより表面元素組成を分析した結果を示す。すなわち、図3には、各炭化タングステン系触媒について、タングステン(W)、炭素(C)、酸素(O)、及びリン(P)の表面元素組成(atоm%)と、炭素原子の含有量に対するリン原子の含有量の比(P/C)及び炭素原子の含有量に対するタングステン原子の含有量の比(W/C)とを示す。
図3に示すように、上述のように高い触媒活性を示す例3〜例5に係る炭化タングステン系触媒は、XPSにより測定される炭素原子含有量に対するタングステン原子含有量の比(図3の「W/C」)が0.0050以上、0.1000以下であり、且つXPSにより測定される炭素原子含有量に対するリン原子含有量の比(図3の「P/C」)が0.0110以上、0.0500以下である構造を有する点で特徴づけられた。

Claims (7)

  1. 粉末X線回折法における、回折角2θが40.0°以上、42.0°以下の範囲内のタングステン由来ピークの強度に対する、回折角2θが38.2°以上、40.0°未満の範囲内の第一ピークの強度の比が6.4以上である
    ことを特徴とする水素発生用炭化タングステン系触媒。
  2. 粉末X線回折法における、回折角2θが40.0°以上、42.0°以下の範囲内のタングステン由来ピークの強度に対する、回折角2θが50.4°以上、53.4°以下の範囲内の第二ピークの強度の比が1.0以上である
    ことを特徴とする水素発生用炭化タングステン系触媒。
  3. 粉末X線回折法における、回折角2θが40.0°以上、42.0°以下の範囲内のタングステン由来ピークの強度に対する、回折角2θが68.0°以上、71.0°以下の範囲内の第三ピークの強度の比が1.2以上である
    ことを特徴とする水素発生用炭化タングステン系触媒。
  4. 粉末X線回折法における、前記タングステン由来ピークの強度に対する、回折角2θが50.4°以上、53.4°以下の範囲内の第二ピークの強度の比が1.0以上である
    ことを特徴とする請求項1に記載の水素発生用炭化タングステン系触媒。
  5. 粉末X線回折法における、前記タングステン由来ピークの強度に対する、回折角2θが68.0°以上、71.0°以下の範囲内の第三ピークの強度の比が1.2以上である
    ことを特徴とする請求項1、2又は4に記載の水素発生用炭化タングステン系触媒。
  6. X線光電子分光法により測定される、炭素原子含有量に対するタングステン原子含有量の比が0.0050以上、0.1000以下であり、且つ炭素原子含有量に対するリン原子含有量の比が0.0110以上、0.0500以下である
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の水素発生用炭化タングステン系触媒。
  7. リンタングステン酸及び導電性炭素材料を含み、前記導電性炭素材料に対する、タングステンの重量比が0.4以上3.9以下である原料に、800℃以上の温度で加熱処理を施すことを含む
    ことを特徴とする炭化タングステン系触媒の製造方法。
JP2015044825A 2015-03-06 2015-03-06 炭化タングステン系触媒及びその製造方法 Active JP6483478B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015044825A JP6483478B2 (ja) 2015-03-06 2015-03-06 炭化タングステン系触媒及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015044825A JP6483478B2 (ja) 2015-03-06 2015-03-06 炭化タングステン系触媒及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016163861A JP2016163861A (ja) 2016-09-08
JP6483478B2 true JP6483478B2 (ja) 2019-03-13

Family

ID=56875814

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015044825A Active JP6483478B2 (ja) 2015-03-06 2015-03-06 炭化タングステン系触媒及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6483478B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6836828B2 (ja) * 2015-03-06 2021-03-03 日清紡ホールディングス株式会社 ヘテロポリ酸系触媒及びその製造方法並びにこれを用いた電極及び電池
CN115094466B (zh) * 2022-06-06 2023-04-28 哈尔滨工业大学(深圳) 一种空心碳十二面体封装wc、w2c或双相wc/w2c纳米颗粒电催化剂的制备方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6936565B2 (en) * 1999-01-12 2005-08-30 Hyperion Catalysis International, Inc. Modified carbide and oxycarbide containing catalysts and methods of making and using thereof
CN102049273B (zh) * 2009-10-27 2013-05-01 中国科学院大连化学物理研究所 一种介孔炭担载的碳化钨催化剂及其制备和应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016163861A (ja) 2016-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Yang et al. Intermediates adsorption engineering of CO2 electroreduction reaction in highly selective heterostructure Cu‐based electrocatalysts for CO production
Pawar et al. Self-assembled two-dimensional copper oxide nanosheet bundles as an efficient oxygen evolution reaction (OER) electrocatalyst for water splitting applications
Jiang et al. Highly active and durable electrocatalytic water oxidation by a NiB0. 45/NiOx core-shell heterostructured nanoparticulate film
Chen et al. Modulating oxygen vacancies of TiO2 nanospheres by Mn-doping to boost electrocatalytic N2 reduction
Zhang et al. Rapidly catalysis of oxygen evolution through sequential engineering of vertically layered FeNi structure
Hosseini et al. Highly active nickel nanoparticles supported on TiO2 nanotube electrodes for methanol electrooxidation
Zhang et al. Electrodeposition of amorphous molybdenum sulfide thin film for electrochemical hydrogen evolution reaction
Xie et al. Co3O4–MnO2–CNT hybrids synthesized by HNO3 vapor oxidation of catalytically grown CNTs as OER electrocatalysts
Yi et al. Electrochemical Activity of Novel Titanium‐Supported Porous Binary Pd‐Ru Particles for Ethanol Oxidation in Alkaline Media
Nodehi et al. Palladium-silver polyaniline composite as an efficient catalyst for ethanol oxidation
EP2953195B1 (en) Catalyst for polymer fuel cell and method for manufacturing the same
Wang et al. Au–Cu–Pt ternary catalyst fabricated by electrodeposition and galvanic replacement with superior methanol electrooxidation activity
Lu et al. Microwave synthesis and properties of nanodiamond supported PtRu electrocatalyst for methanol oxidation
Li et al. Novel neuron-network-like Cu–MoO2/C composite derived from bimetallic organic framework for highly efficient detection of hydrogen peroxide
Jia et al. A hybrid of titanium nitride and nitrogen-doped amorphous carbon supported on SiC as a noble metal-free electrocatalyst for oxygen reduction reaction
Rajagopal et al. Porous organic polymer derived metal-free carbon composite as an electrocatalyst for CO2 reduction and water splitting
JP6483478B2 (ja) 炭化タングステン系触媒及びその製造方法
Gutić et al. Electrochemical tuning of capacitive response of graphene oxide
Zhao et al. Interfacial N–Cu–S coordination mode of CuSCN/C 3 N 4 with enhanced electrocatalytic activity for hydrogen evolution
Song et al. New binary Mn and Cr mixed oxide electrocatalysts for the oxygen evolution reaction
KR101932612B1 (ko) 산소환원반응을 위한 질소와 철이 도핑된 다공성 카본 나노입자 촉매 제조방법
JP2018528141A (ja) 電解水素生成のための電極材料
JP2000273351A (ja) 黒鉛化カーボンブラックの製造方法
TWI549346B (zh) 燃料電池用的觸媒及其製造方法
JP7401115B2 (ja) 電極触媒およびアミン化合物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180219

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180925

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180928

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181109

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190214

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6483478

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250