JP6480887B2 - メトホルミン治療に不適切な患者における糖尿病の治療 - Google Patents

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Description

本発明は、標準のメトホルミン治療が適切でない(メトホルミンに対する不耐性又は禁忌のため)患者において代謝性疾患、特に糖尿病(特に2型糖尿病)及びそれに関連した状態を治療及び/又は予防するある種のDPP-4阻害剤、並びに前記治療及び/又は予防におけるこのDPP-4阻害剤の使用に関する。本明細書に定義されるDPP-4阻害剤を含み、必要により1つ以上の他の活性物質と共に含んでもよいこれらの患者における代謝性疾患(特に糖尿病)を治療及び/又は予防する医薬組成物及び組み合わせもまた企図される。
2型糖尿病は、世界中で罹患率が増加している一般疾患であり、心臓血管疾患のような大血管合併症、及び/又は失明、神経障害及び/又は腎機能障害又は腎不全のような微小血管合併症を伴うことがあり得る。
腎機能障害が糖尿病をもつ人々に起こり得る理由は様々である。糖尿病の典型的な長期合併症の1つは、糖尿病性腎症であり、場合によっては腎不全に進行し得る。
高血糖症の集中治療が慢性損傷の発生率を低下させることができるが、従来の高血糖治療の長期有効性の制限、許容性及び投薬の不便さが部分的にあることから、多くの2型糖尿病患者は依然として治療が不充分なままである。
食事療法や運動療法は、糖尿病の治療にとって不可欠である。これらの治療法が患者の状態(特に血糖値)を充分に制御しない場合、糖尿病の治療に経口又は非経口抗糖尿病薬が更に用いられる。従来の抗糖尿病薬又は高血糖治療薬としては、メトホルミン、スルホニル尿素、チアゾリジンジオン、グリニド、アルファ-グルコシダーゼ遮断薬、GLP-1、GLP-1類似体、インスリン、インスリン類似体が挙げられるが、これらに限定されない。しかしながら、これらの従来の抗糖尿病薬又は高血糖治療薬の使用は、種々の副作用を伴い得る。例えば、メトホルミンは、乳酸アシドーシス又は胃腸の副作用を伴い得る; スルホニル尿素、グリニド、インスリン又はインスリン類似体は、低血糖又は体重増加を伴い得る; チアゾリジンジオンは、浮腫、骨折、体重増加又は心不全/心臓に対する作用を伴い得る; また、アルファ-グルコシダーゼ遮断薬、GLP-1又はGLP-1類似体は、胃腸の副作用(例えば、消化不良、腹の張りもしくは下痢、又は吐き気もしくは嘔吐)を伴い得る。
メトホルミンは、2型糖尿病をもつ患者において耐糖能を改善する高血糖治療薬である。メトホルミンは、単独で用いることができ、メトホルミンに反応する2型糖尿病患者において血糖コントロールを改善する他の高血糖治療薬と組み合わせることもできる。メトホルミンは、また、肥満又は太りすぎの糖尿病患者の治療において又は多嚢胞性卵巣症候群をもつ患者において価値があり得る。しかしながら、メトホルミンによる治療は、副作用の症状、例えば、胃腸の症状又は、時折、重大な副作用として、1つの推定上の危険因子が腎機能の低下である、乳酸アシドーシス(致命的であり得る)を伴い得る。更に、メトホルミンは主に腎糸球体ろ過及び尿細管分泌によって腎臓から変化せずに排泄されるので、腎疾患又は腎機能障害をもつ患者には禁忌である。従って、従来のメトホルミン治療は、例えば、メトホルミンに対する不耐性又は禁忌のために、特定の患者には不適切であり得る。このようにメトホルミンに不適格である患者の数は、非常に多数になり、薬剤から利益を得ることになるかなりの割合の患者が含まれることになる。それ故、メトホルミン治療に不適格なこれらの糖尿病患者に有効で安全で且つ許容できる抗糖尿病治療を提供することが当該技術において依然として求められている。
糖尿病の治療の監視において、HbA1c値、ヘモグロビンB鎖の非酵素的なグリケーションの産物が例外的に重要である。その形成が血糖値及び赤血球の寿命に本質的に左右されるので、HbA1cは“血糖記憶力”の意味で4-12週間前の平均血糖値を反映する。HbA1cレベルがより集中的な糖尿病治療(即ち、試料の合計ヘモグロビン<6.5%)によって長時間にわたって充分に制御された糖尿病患者は、糖尿病性細小血管症から著しく良好に保護される。糖尿病に利用可能な治療は、糖尿病に約1.0 - 1.5%のHbA1cレベルの平均改善を与えることができる。このHbA1Cレベルの低下は、すべての糖尿病患者において<7.0%、好ましくは<6.5%、より好ましくは<6% HbA1cの望ましい目標範囲にするのに充分ではない。
血糖コントロールの範囲内で、HbA1cレベルの改善に加えて、2型糖尿病患者に対する他の推奨された治療目標は、空腹時血漿グルコース(FPG)レベルと食後の血漿グルコース(PPG)レベルを正常に又はできる限り正常近くに改善することである。食前(空腹時)血漿グルコースの推奨された望ましい目標範囲は、90-130mg/dL又は<110mg/dLであり、食後2時間の血漿グルコースが<180mg/dL又は<140mg/dLである。
本発明の意味の範囲内で、不適当な或いは不充分な血糖コントロールは、特に、患者のHbA1cが、6.5%を超える、特に7.0%を超える、更により好ましくは7.5%を超える、特に8%を超える状態を意味する。不適当な或いは不充分な血糖コントロールをもつ患者の実施態様には、HbA1c値が7.5〜10%(又は、他の一実施態様において、7.5〜11%)の患者が含まれるが、これに限定されない。不適当に制御された患者の特別な下位実施態様は、HbA1c値が≧9%の患者を含むがこれに限定されない悪い血糖コントロールをもつ患者に関するものである。
本発明の意味の範囲内のメトホルミン治療に不適格な患者には、
- メトホルミン治療が禁忌である患者、例えば、分類表示に従ってメトホルミン治療に対して1つ以上の禁忌をもつ患者、例えば、以下より選ばれる少なくとも1つの禁忌をもつ患者:
腎疾患、腎機能障害又は腎機能不全(例えば、局所的に認可されたメトホルミンの製品情報によって指定されている)、
脱水症、
不安定又は急性の鬱血性心不全、
急性又は慢性代謝性アシドーシス、及び
遺伝性ガラクトース不耐性; 及び
- メトホルミンが原因の1つ以上の耐え難い副作用、特にメトホルミンと関連している胃腸の副作用を受けている患者、例えば、以下より選ばれる1つ以上の胃腸の副作用を受けている患者:
吐き気、
嘔吐、
下痢、
腸内ガス、
ひどい腹部の不快感。
更に、副作用に対する感受性が高いため、高齢患者(例えば≧60-70歳)の治療には、腎機能の注意深い監視がしばしば随伴されなければならない。クレアチニンクリアランスの測定により腎機能が低下しないことを示さない限り、メトホルミンは、通常、高齢個体、特に≧80歳には推奨されない。従って、メトホルミン治療に不適格な患者には、例えば、≧60-65歳又は特に≧80歳高齢患者が含まれてもよいが、これに限定されない。
本発明の意味の範囲内のメトホルミン治療に不適格な患者の特別な実施態様は、例えば、高血清クレアチニンレベル(例えば、年齢について標準の上限を超える血清クレアチニンレベル、例えば、男性において≧130−150μモル/l、又は≧1.5 mg/dl(≧136μモル/l)及び女性において≧1.4 mg/dl(≧124μmol/l))又は異常なクレアチニンクリアランス(例えば、糸球体ろ過速度(GFR)≦30−60ml/分、例えば、ESRDを含む中等度又は重度の腎障害を含む)によって示されるように、腎疾患、腎障害、又は腎機能不全又は腎機能障害(軽度、中等度及び重度の腎障害を含む)をもつ患者に関するものである。
これに関連して、より詳細な例として、軽度腎障害は、例えば、50-80ml/分のクレアチニンクリアランス(男性において≦1.7mg/dL及び女性において≦1.5 mg/dLの血清クレアチンレベルにほぼ対応する)によって示されてもよく; 中等度腎障害は、例えば、30-50ml/分のクレアチニンクリアランス(男性において>1.7〜≦3.0mg/dL、女性において>1.5〜≦2.5 mg/dLの血清クレアチニンレベルにほぼ対応する)によって示されてもよく; 重度腎臓障害は、例えば、<30ml/分のクレアチニンクリアランス(男性において>3.0mg/dL及び女性において>2.5mg/dLの血清クレアチニンレベルにほぼ対応する)によって示されてもよい。末期腎疾患患者には、透析(例えば、血液透析又は腹膜透析)が必要である。
他のより詳細な例として、腎疾患、腎機能不全又は腎障害をもつ患者には、糸球体ろ過速度(GFR、ml/分/1.73m2)に従って5病期に層別化され得る、慢性腎不全又は障害をもつ患者が含まれる: 1期は正常なGFR≧90と持続的な蛋白尿又は既知の構造的又は遺伝性腎疾患を特徴とし; 2期は軽度腎障害を記載するGFRの弱い低下(GFR 60-89)を特徴とし; 3期は中等度腎障害を記載するGFRの中程度の低下(GFR 30-59)を特徴とし; 4期は重度腎障害を記載するGFRの激しい低下(GFR 15-30)を特徴とし; 末期5は透析を必要とすること又は確立された腎不全(末期腎疾患、ESRD)を記載するGFR<15を特徴とする。
メトホルミンが原因の別の耐え難い(胃腸の)副作用(吐き気、嘔吐、ガス、下痢のような)は、薬剤の投与量に関連することがあり得るので、メトホルミンの投与量を減少させる場合には最小限にすることができる。本発明の患者の範囲内で、メトホルミンを用いるべきでなく或いは用いることができない患者に加えて、メトホルミンが投与量減少においてのみ用いることができる多くの患者がいるので、メトホルミンの投薬は、有効性、安全性及び許容量に基づいて、しばしば有効性と安全性/許容性との間の妥協として、個別に高度に調整されなければならない(例えば用量漸増によって)。それ故、メトホルミンに対する許容性、不耐性又は禁忌の低下のために投与量減少メトホルミン治療を必要とする糖尿病患者により良好な(例えばより有効な)抗糖尿病治療を与えることも当該技術において求められている。
メトホルミンは、通常、種々の用法を用いて1日約500mg〜2000mg、2500mgまで、約100mg〜500mg又は200mg〜850mg(1日1-3回)、又は約300mg〜1000mgを1日1〜2回の用量で、又は遅延放出メトホルミンは、約100mg〜1000mg又は好ましくは500mg〜1000mgを1日1〜2回又は約500mg〜2000mgを1日1回の用量で投与される。具体的な用量は、250、500、625、750、850及び1000mgのメトホルミン塩酸塩であり得る。
CD26としても知られる酵素DPP-4(ジペプチジルペプチダーゼIV)は、N末端にプロリン又はアラニン残基を有する多くのタンパク質のN末端からジペプチドの切断につながることが知られるセリンプロテアーゼである。この特性のため、DPP-4阻害剤は、ペプチドGLP-1を含む生物活性ペプチドの血漿レベルを妨害し、糖尿病の治療に有望な薬剤であるとみなされている。
例えば、DPP-4阻害剤及びその使用、特に代謝性(特に糖尿病性)疾患における使用は、WO 2002/068420、WO 2004/018467、WO 2004/018468、WO 2004/018469、WO 2004/041820、WO 2004/046148、WO 2005/051950、WO 2005/082906、WO 2005/063750、WO 2005/085246、WO 2006/027204、WO 2006/029769又はWO2007/014886に; 又はWO 2004/050658、WO 2004/111051、WO 2005/058901又はWO 2005/097798に; 又はWO 2006/068163、WO 2007/071738又はWO 2008/017670に; 又はWO 2007/128721又はWO 2007/128761に開示されている。
更にDPP-4阻害剤として、以下の化合物を挙げることができる:
- 以下の構造式Aを有するシタグリプチン(MK-0431)は、(3R)-3-アミノ-1-[3-(トリフルオロメチル)-5,6,7,8-テトラヒドロ-5H-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン-7-イル]-4-(2,4,5-トリフルオロフェニル)ブタン-1-オンであり、(2R)-4-オキソ-4-[3-(トリフルオロメチル)-5,6-ジヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン-7(8H)-イル]-1-(2,4,5-トリフルオロフェニル)ブタン-2-アミンとも呼ばれる、
Figure 0006480887
一実施態様において、シタグリプチンは、リン酸二水素塩、即ち、シタグリプチンリン酸塩の形である。更に実施態様において、シタグリプチンリン酸塩は、結晶性無水物又は一水和物の形である。この実施態様の一種は、シタグリプチンリン酸塩一水和物に関するものである。シタグリプチン遊離塩基及びその医薬的に許容され得る塩は、米国特許第6,699,871号及びWO 03/004498の実施例7に開示されている。結晶性シタグリプチンリン酸塩一水和物は、WO 2005/003135及びWO 2007/050485に開示されている。
詳細には、例えば、この化合物又はその塩を製造、配合又は使用する方法については、これらの引例に述べられている。
シタグリプチンの錠剤配合物は、商品名Januvia(登録商標)として市販されている。シタグリプチン/メトホルミン併用の錠剤配合物は、商品名Janumet(登録商標)として市販されている。
- 以下の構造式Bを有するビルダグリプチン(LAF-237)は、(2S)-{[(3-ヒドロキシアダマンタン-1-イル)アミノ]アセチル}ピロリジン-2-カルボニトリルであり、(S)-1-[(3-ヒドロキシ-1-アダマンチル)アミノ]アセチル-2-シアノ-ピロリジンとも呼ばれる
Figure 0006480887
ビルダグリプチンは、米国特許第6,166,063号及びWO 00/34241の実施例1に詳細に開示されている。ビルダグリプチンの特定の塩は、WO 2007/019255に開示されている。ビルダグリプチン結晶形だけでなくビルダグリプチン錠剤配合物もWO 2006/078593に開示されている。ビルダグリプチンは、WO 00/34241又はWO 2005/067976に記載されるように配合され得る。放出調節ビルダグリプチン製剤は、WO 2006/135723に記載されている。
詳細には、例えば、この化合物又はその塩を製造、配合又は使用する方法については、これらの引例に述べられている。
ビルダグリプチンの錠剤配合物は、商品名Galvus(登録商標)として市販されている。ビルダグリプチン/メトホルミン併用の錠剤配合物は、商品名Eucreas(登録商標)として市販されている。
- 以下の構造式Cを有するサクサグリプチン(BMS-477118)は、(1S,3S,5S)-2-{(2S)-2-アミノ-2-(3-ヒドロキシアダマンタン-1-イル)アセチル}-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボニトリルであり、(S)-3-ヒドロキシアダマンチルグリシン-L-シス-4,5-メタノプロリンニトリルとも呼ばれる、
Figure 0006480887
サクサグリプチンは、米国特許第6,395,767号及びWO 01/68603の実施例60に詳細に開示されている。
一実施態様において、サクサグリプチンは、WO 2004/052850に開示されるように、HCl塩又はモノベンゾエート塩の形である。実施態様において、更に、サクサグリプチンは遊離塩基の形である。実施態様において、なお更に、サクサグリプチンは、WO 2004/052850に開示されるように遊離塩基の一水和物の形である。サクサグリプチンのHCl塩及び遊離塩基の結晶形態は、WO 2008/131149に開示されている。サクサグリプチンの調製方法は、また、WO 2005/106011及びWO 2005/115982にも開示されている。サクサグリプチンは、WO 2005/117841に記載されるように錠剤に配合され得る。
詳細には、例えば、この化合物又はその塩を製造、配合又は使用する方法については、これらの引例に述べられている。
- 以下の構造式Eを有するアログリプチン(SYR-322)は、2-({6-[(3R)-3-アミノピペリジン-1-イル]-3-メチル-2,4-ジオキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリミジン-1-イル}メチル)ベンゾニトリルである
Figure 0006480887
アログリプチンは、US 2005/261271、EP 1586571及びWO 2005/095381に詳細に開示されている。一実施態様において、アログリプチンは、WO 2007/035629に開示されるように、各々安息香酸塩、塩酸塩又はトシル酸塩の形である。この実施態様の一種は、アログリプチン安息香酸塩に関するものである。アログリプチン安息香酸塩の多形は、WO 2007/035372に開示されている。アログリプチンの調製方法は、WO 2007/112368、詳細には、WO 2007/035629に開示されている。アログリプチン(即ち、その安息香酸塩)は、WO 2007/033266に記載されるように、錠剤に配合され、投与され得る。アログリプチンとメトホルミン又はピオグリタゾンとの配合物は、それぞれ、WO 2008/093882又はWO 2009/011451に記載されている。
詳細には、例えば、この化合物又はその塩を製造、配合又は使用する方法については、これらの引例に述べられている。
- (2S)-1-{[2-(5-メチル-2-フェニルオキサゾール-4-イル)エチルアミノ]アセチル}ピロリジン-2-カルボニトリル又はその医薬的に許容され得る塩、好ましくはメシル酸塩、又は(2S)-1-{[1,1,-ジメチル-3-(4-ピリジン-3-イルイミダゾール-1-イル)プロピルアミノ]アセチル}ピロリジン-2-カルボニトリル又はその医薬的に許容され得る塩:
これらの化合物及びその調製方法は、WO 03/037327に開示されている。前者の化合物のメシル酸塩、また、その結晶性多形は、WO 2006/100181に開示されている。後者の化合物フマル酸塩、また、その結晶性多形は、WO 2007/071576に開示されている。これらの化合物は、WO 2007/017423に記載されるように、医薬組成物に配合され得る。
詳細には、例えば、この化合物又はその塩を製造、配合又は使用する方法については、これらの引例に述べられている。
- (S)-1-((2S,3S,11bS)-2-アミノ-9,10-ジメトキシ-1,3,4,6,7,11b-ヘキサヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-イル)-4-フルオロメチルピロリジン-2-オン又はその医薬的に許容され得る塩:
Figure 0006480887
この化合物及びその調製方法は、WO 2005/000848に開示されている。この化合物(詳細にはその二塩酸塩)の調製方法もまた、WO 2008/031749、WO 2008/031750及びWO 2008/055814に開示されている。この化合物は、WO 2007/017423に記載されるように医薬組成物に配合され得る。
詳細には、例えば、この化合物又はその塩を製造、配合又は使用する方法については、これらの引例に述べられている。
- (3,3-ジフルオロピロリジン-1-イル)-((2S,4S)-4-(4-(ピリミジン-2-イル)ピペラジン-1-イル)ピロリジン-2-イル)メタノン(ゴソグリプチンとも呼ばれる)又はその医薬的に許容され得る塩:
この化合物及びその調製方法は、WO 2005/116014及びUS 7291618に開示されている。
詳細には、例えば、この化合物又はその塩を製造、配合又は使用する方法については、これらの引例に述べられている。
- (1((3S,4S)-4-アミノ-1-(4-(3,3-ジフルオロピロリジン-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-5,5-ジフルオロピペリジン-2-オン又はその医薬的に許容され得る塩:
Figure 0006480887
この化合物及び調製方法は、WO 2007/148185及びUS 20070299076に開示されている。
詳細には、例えば、この化合物又はその塩を製造、配合又は使用する方法については、これらの引例に述べられている。
- (2S,4S)-1-{2-[(3S,1R)-3-(1H-1,2,4-トリアゾル-1-イルメチル)シクロペンチルアミノ]アセチル}-4-フルオロピロリジン-2-カルボニトリル(メログリプチンとも呼ばれる)又はその医薬的に許容され得る塩:
Figure 0006480887
この化合物及びその調製方法は、WO 2006/040625及びWO 2008/001195に開示されている。詳細には特許請求された塩には、メタンスルホン酸塩及びp-トルエンスルホン酸塩が含まれる。
詳細には、例えば、この化合物又はその塩を製造、配合又は使用する方法については、これらの引例に述べられている。
- (R)-2-[6-(3-アミノピペリジン-1-イル)-3-メチル-2,4-ジオキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリミジン-1-イルメチル]-4-フルオロベンゾニトリル又はその医薬的に許容され得る塩:
Figure 0006480887
この化合物及びその調製方法及び使用は、WO 2005/095381、US 2007060530、WO 2007/033350、WO 2007/035629、WO 2007/074884、WO 2007/112368、WO 2008/114807、WO 2008/114800及びWO 2008/033851に開示されている。詳細には特許請求された塩は、コハク酸塩(WO 2008/067465)、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、(R)-マンデル酸塩及び塩酸塩が含まれる。詳細には、例えば、この化合物又はその塩を製造、配合又は使用する方法については、これらの引例に述べられている。
- 5-{(S)-2-[2-((S)-2-シアノピロリジン-1-イル)-2-オキソエチルアミノ]プロピル}-5-(1H-テトラゾール-5-イル)-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン-2,8-ジカルボン酸ビスジメチルアミド又はその医薬的に許容され得る塩:
Figure 0006480887
この化合物及び調製方法は、WO 2006/116157及びUS 2006/270701に開示されている。詳細には、例えば、この化合物又はその塩を製造、配合又は使用する方法については、これらの引例に述べられている。
- 3-{(2S,4S)-4-[4-(3-メチル-1-フェニル-1H-ピラゾール-5-イル)ピペラジン-1-イル]ピロリジン-2-イルカルボニル}チアゾリジン(テネリグリプチンとも呼ばれる)又はその医薬的に許容され得る塩:
この化合物及びその調製方法は、WO 02/14271に開示されている。個々の塩は、WO 2006/088129及びWO 2006/118127(特に、塩酸塩、臭化水素酸塩を含む)に開示されている。この化合物を用いた併用療法は、WO 2006/129785に記載されている。詳細には、例えば、この化合物又はその塩を製造、配合又は使用する方法については、これらの引例に述べられている。
- [(2R)-1-{[(3R)-ピロリジン-3-イルアミノ]アセチル}ピロリジン-2-イル]ボロン酸(また、デュトグリプチンとも呼ばれる)又はその医薬的に許容され得る塩:
この化合物及びその調製方法は、WO 2005/047297、WO 2008/109681及びWO 2009/009751に開示されている。個々の塩は、WO 2008/027273(クエン酸塩、酒石酸塩をを含む)に開示されている。この化合物の配合物は、WO 2008/144730に記載されている。詳細には、例えば、この化合物又はその塩を製造、配合又は使用する方法については、これらの引例に述べられている。
- (2S,4S)-1-[2-[(4-エトキシカルボニルビシクロ[2.2.2]オクタ-1-イル)アミノ]アセチル]-4-フルオロピロリジン-2-カルボニトリル又はその医薬的に許容され得る塩:
この化合物及びその調製方法は、WO 2005/075421、US 2008/146818及びWO 2008/114857に開示されている。詳細には、例えば、この化合物又はその塩を製造、配合又は使用する方法については、これらの引例に述べられている。
- 2-({6-[(3R)-3-アミノ-3-メチルピペリジン-1-イル]-1,3-ジメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-5-イル}メチル)-4-フルオロベンゾニトリル又はその医薬的に許容され得る塩、又は6-[(3R)-3-アミノピペリジン-1-イル]-5-(2-クロロ-5-フルオロベンジル)-1,3-ジメチル-1,5-ジヒドロ-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2,4-ジオン又はその医薬的に許容され得る塩:
これらの化合物及びその調製方法は、それぞれ、WO 2009/084497及びWO 2006/068163に開示されている。詳細には、例えば、この化合物又はその塩を製造、配合又は使用する方法については、これらの引例に述べられている。
疑いを避けるために、上で引用した上記の引例の各々の開示内容は、本願明細書に全体として詳細に含まれるものとする。
本発明の範囲内で、驚くべきことに、本明細書に定義されるDPP-4阻害剤が、代謝性疾患、特に糖尿病(特に2型糖尿病)及びそれに関連した状態(例えば糖尿病性合併症)を治療及び/又は予防する(進行を阻止又は遅らせることを含む)のに特に適切にする、驚くべき特性、特に有利な特性を、特にメトホルミン治療がメトホルミンに対して不耐性又は禁忌のために不適切である患者、例えば、メトホルミンに対して不耐性又は禁忌のためにメトホルミン治療法には不適格な患者又はメトホルミン投与量の減少を必要とする患者において有することが見出された。
従って、本発明は、メトホルミンに対する不耐性又は禁忌のためにメトホルミン治療が不適切である患者において、代謝性疾患、特に2型糖尿病の治療及び/又は予防に用いられる本明細書に定義されるDPP-4阻害剤を提供する。
本発明は、更に、メトホルミンに対する不耐性又は禁忌のためにメトホルミン治療が不適切である患者において、代謝性疾患、特に2型糖尿病の治療及び/又は予防用の医薬組成物を製造するための本明細書に定義されるDPP-4阻害剤の使用を提供する。
本発明は、更に、メトホルミンに対する不耐性又は禁忌のためにメトホルミン治療が不適切である患者において、代謝性疾患、特に2型糖尿病の治療及び/又は予防に用いられる医薬組成物であって、本明細書に定義されるDPP-4阻害剤を含み、必要により1つ以上の医薬的に許容され得る担体及び/又は希釈剤を含んでもよい、前記医薬組成物を提供する。
本発明は、更に、メトホルミンに対する不耐性又は禁忌のためにメトホルミン治療が不適切である患者において、代謝性疾患、特に2型糖尿病の治療及び/又は予防に用いられるキットオブパーツを含む一定の又は一定でない組み合わせであって、本明細書に定義されるDPP-4阻害剤を含み、必要により1つ以上の他の活性物質、例えば、本明細書に挙げられるもののいずれかを含んでもよい、前記組み合わせを提供する。
本発明は、更に、メトホルミンに対する不耐性又は禁忌のためにメトホルミン治療が不適切である患者において、代謝性疾患、特に2型糖尿病の治療及び/又は予防用の医薬組成物を製造するための、1つ以上の他の活性物質、例えば、本明細書に挙げられるもののいずれかと組み合わせた本明細書に定義されるDPP-4阻害剤の使用を提供する。
本発明は、更に、メトホルミンに対する不耐性又は禁忌のためにメトホルミン治療が不適切である患者において、代謝性疾患、特に2型糖尿病の治療及び/又は予防に用いられる医薬組成物であって、本明細書に定義されるDPP-4阻害剤を含み、必要により1つ以上の他の活性物質、例えば、本明細書に挙げられるもののいずれかを含んでもよい、例えば、有効成分の個別、連続、同時、平行又は順番に交互の使用のための、前記医薬組成物を提供する。
本発明は、更に、メトホルミンに対する不耐性又は禁忌のためにメトホルミン治療が不適切である患者において、代謝性疾患、特に2型糖尿病を治療及び/又は予防する方法であって、本明細書に定義されるDPP-4阻害剤の有効量を、必要により単独で又は有効量の1つ、2つ以上の他の活性物質、例えば、本明細書に挙げられるもののいずれかと個別に、連続して、同時に、平行して又は順番に交互に組み合わせて、それを必要としている被検者(特にヒト患者)に投与することを含む、前記方法を提供する。
更に、本明細書に定義されるDPP-4阻害剤は、メトホルミンに対する不耐性又は禁忌のためにメトホルミン治療が不適切である患者において、以下の方法の1つ以上に有効であり得る
- 代謝性疾患を予防する、進行を遅らせる、遅延させる又は治療する;
- 血糖コントロールを改善する及び/又は空腹時血漿グルコース、食後の血漿グルコース及び/又はグリコシル化ヘモグロビンHbA1cを低下させる;
- 糖尿病の合併症からなる群より選ばれる状態又は障害を予防する、進行を遅らせる、遅延させる又は治療する;
- 体重を減少させる又は体重の増加を防止する又は体重の減少を促進させる;
- 膵臓ベータ細胞の変性を予防又は治療する及び/又は膵臓ベータ細胞の機能を回復させる及び/又は改善する及び/又は膵臓インスリン分泌の機能を刺激及び/又は回復させる; 及び/又は
- インスリン感受性を維持及び/又は改善する及び/又は高インスリン血症及び/又はインスリン抵抗性を治療又は防止する。
メトホルミン治療に不適格な患者において本発明の治療が適しているこのような代謝性疾患又は代謝性障害の例には、1型糖尿病、2型糖尿病、耐糖能異常、インスリン抵抗性、高血糖症、高脂血症、高コレステロール血症、異脂肪血症、代謝症候群X、肥満症、高血圧症、慢性全身性炎症、網膜症、神経障害、腎症、アテローム性動脈硬化症、内皮機能不全及び骨粗鬆症が含まれるが、これらに限定されない。
本発明は、更に、特にメトホルミン治療がメトホルミンに対して不耐性又は禁忌のために不適切である患者及び/又は腎疾患、腎機能不全、又は腎機能の不全又は障害(慢性腎不全をもつ患者を含む)をもつ患者において、必要により、1つ以上の他の活性物質、例えば、本明細書に挙げられるもののいずれかと組み合わせて、以下の目的の1つ以上に対する薬剤の製造のための本明細書に定義されるDPP-4阻害剤の使用を提供する:
- 代謝性疾患又は代謝性障害、例えば、1型糖尿病、2型糖尿病、耐糖能障害(IGT)、空腹時血糖異常(IFG)、高血糖症、食後の高血糖症、太りすぎ、肥満症、異脂肪血症、高脂血症、高コレステロール血症、高血圧症、アテローム性動脈硬化症、内皮機能不全、骨粗鬆症、慢性全身性炎症、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、網膜症、神経障害、腎症及び/又は代謝症候群を防止するか、進行を遅らせるか、遅延させるか又は治療する;
- 血糖コントロールを改善し更に/又は空腹時血漿グルコース、食後の血漿グルコース及び/又はグリコシル化ヘモグロビンHbA1cを低下させる;
- 耐糖能障害(IGT)、空腹時血糖異常(IFG)、インスリン抵抗性及び/又は代謝症候群から2型糖尿病までを予防するか、遅らせるか、遅延させるか又は進行を後退させる;
- 糖尿病の合併症、例えば、微小血管疾患や大血管疾患、例えば、腎症、微量アルブミン尿、大量アルブミン尿、タンパク尿、網膜症、白内障、神経障害、学習障害、記憶障害、神経変性障害、認知障害、心血管障害、脳血管障害、組織虚血、糖尿病足、糖尿病潰瘍、アテローム性動脈硬化症、高血圧症、内皮機能不全、心筋梗塞、急性冠状動脈症候群、不安定狭心症、安定狭心症、末梢動脈閉塞性疾患、心筋症、心不全、心拍障害、血管再狭窄、及び/又は卒中予防するか、リスクを減少させるか、進行を遅らせるか、遅延させるか又は治療する;
- 体重を減少させるか又は体重の増加を予防するか又は体重の減少を促進させる;
- 膵臓ベータ細胞の変性及び/又は膵臓ベータ細胞の機能及びの低下を予防するか、遅らせるか、遅延させるか又は治療し更に/又は膵臓ベータ細胞の機能を改善させ更に/又は回復させ更に/又は膵臓インシュリン分泌の機能を刺激し更に/又は回復させる;
- 肝脂肪症、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)及び/又は肝線維症を含む非アルコール脂肪肝疾患(NAFLD)を予防するか、遅らせるか、遅延させるか又は治療する;
- 従来の(経口)抗高血糖単独治療又は併用治療に対して一次無効又は二次無効による2型糖尿病を予防するか、進行を遅らせるか、遅延させるか又は治療する;
- 充分な治療効果に必要とされる従来の抗高血糖薬剤の投与量の減少を達成する;
- 従来の抗高血糖薬剤に伴う副作用のリスクを低下させる; 及び/又は
- インスリン感受性を維持し更に/又は改善させ更に/又は高インスリン血症及び/又はインスリン抵抗性を治療するか又は防止する。
更に、本発明の実施態様によれば、腎疾患、腎機能不全、又は腎機能の不全又は障害(慢性腎不全をもつ患者を含む)をもつ患者において、代謝性障害又は疾患、特に糖尿病(特に2型糖尿病)を治療し更に/又は予防する(発症又は進行のリスクを低下させることを含む)本明細書に定義されるDPP-4阻害剤が、必要により、例えば、本明細書に挙げられるものより選ばれる、1つ以上の他の活性物質と組み合わせて提供される。
本発明の実施態様において、必要により、スルホニル尿素、チアゾリジンジオン、グリニド、アルファ-グルコシダーゼ遮断薬、GLP-1又はGLP-1類似体、及びインスリン又はインスリン類似体より選ばれる1つ又は2つの従来の高血糖治療薬と(追加又は最初に)組み合わせてもよい、本明細書に定義されるDPP-4阻害剤による治療に適している本明細書に記載される患者には、薬剤未投与の糖尿病患者や治療前の糖尿病患者、例えば、従来の抗糖尿病治療にもかかわらず血糖コントロールが不充分な患者(例えば一次又は二次薬剤不全)、例えば、メトホルミン、スルホニル尿素、チアゾリジンジオン、グリニド、アルファ-グルコシダーゼ遮断薬、GLP-1又はGLP-1類似体、及びインスリン又はインスリン類似体より選ばれる1つ、2つ又は3つの従来の高血糖治療薬による薬剤にもかかわらず(適用できる場合には、最大許容された経口投与量による治療にもかかわらず)(例えば、スルホニル尿素、ピオグリタゾン又は(基礎)インスリンによる単独療法にもかかわらず又はスルホニル尿素/ピオグリタゾン、スルホニル尿素/(基礎的)インスリン又はピオグリタゾン/(基礎)インスリンの組み合わせによる二剤併用療法にもかかわらず)血糖コントロールが不充分な患者が含まれてもよいが、これらに限定されない。
本発明の実施態様において、更に、メトホルミン治療が適切でない(メトホルミンに対する不耐性又は禁忌のために)2型糖尿病患者の(第一選択)治療に用いられる、本明細書に定義されるDPP-4阻害剤が、必要により、スルホニル尿素、チアゾリジンジオン(例えばピオグリタゾン)、グリニド、アルファ-グルコシダーゼ遮断薬、GLP-1、GLP-1類似体、インスリン、及びインスリン類似体より選ばれる1つ以上の従来の高血糖治療薬と組み合わせて提供される。
本発明の実施態様において、更に、メトホルミン治療が適切でなく(メトホルミンに対する不耐性又は禁忌のために)、且つ1つ又は複数の従来の前記高血糖治療薬による制御が不充分である2型糖尿病患者の(第二選択又は第三選択)治療に用いられる、本明細書に定義されるDPP-4阻害剤が、必要により、スルホニル尿素、チアゾリジンジオン(例えばピオグリタゾン)、グリニド、アルファ-グルコシダーゼ遮断薬、GLP-1、GLP-1類似体、インスリン、及びインスリン類似体より選ばれる1つ以上の従来の高血糖治療薬と組み合わせて提供される。
本発明の実施態様において、更に、メトホルミン治療が本発明によれば(メトホルミンに対する不耐性又は禁忌のために)適切でない(特に太りすぎである患者)2型糖尿病患者に用いられる本明細書に定義されるDPP-4阻害剤がピオグリタゾンと組み合わせて提供される。
本発明の他の態様は、上記及び以下の所見から、当業者に明らかである。
本発明の意味の範囲内のDPP-4阻害剤には、DPP-4阻害剤が上文及び下文に挙げられるもののいずれか、好ましくは経口的に有効なDPP-4阻害剤が含まれるが、これらに限定されない。
本発明の特別な実施態様は、メトホルミン治療がメトホルミンに対して不耐性又は禁忌のために不適切である、血糖コントロールが不充分な患者における2型糖尿病の治療に用いられるDPP-4阻害剤に関するものである。
本発明の他の特別な実施態様は、メトホルミン治療がメトホルミンに対して不耐性又は禁忌のために不適切である患者における(特に腎疾患、腎機能不全又は腎障害をもつ患者における)代謝性疾患(特に2型糖尿病)の治療及び/又は予防に用いられるDPP-4阻害剤であって、前記DPP-4阻害剤が、低投与量レベルで又は、有利には、正常な腎機能をもつ患者と同じ投与量レベルで前記患者に投与されるので、例えば、前記DPP-4阻害剤が、腎機能の低下のための下方投薬調整を必要としないことを特徴とする、前記DPP-4阻害剤に関するものである。
本発明の特別な実施態様は、メトホルミンに対する不耐性又は禁忌、例えば、上文又は下文に定義された不耐性又は禁忌のいずれかのためにメトホルミン治療には不適格な患者において2型糖尿病の治療に用いられるDPP-4阻害剤に関するものである。
本発明の意味の範囲内で、本発明の治療が関係する患者の特別なサブグループは、(特に中等度、重度又は末期の)慢性腎不全又は障害をもつ患者に関するものである。
腎疾患、腎機能不全又は腎障害をもつ患者は、特に、個々の薬剤の種類と特性(例えば、薬物速度論、薬力学、代謝、排出経路)に及び腎障害の患者のグレードに基づき、薬剤及び投薬法の適切な選択のための注意深い評価を必要とする。
本発明のために(特に腎機能低下をもつ患者に対して)示すことができるDPP-4阻害剤は、活性代謝産物が、好ましくは比較的広い(例えば約>100倍)治療濃度域を有し更に/又は、特に、肝代謝又は胆汁中排泄によって主に排出されるような経口DPP-4阻害剤であってもよい。
更に詳細には、本発明のために(特に腎機能が低下した患者に対して)特に適切なDPP-4阻害剤は、比較的広い(例えば>100倍)治療濃度域を有し且つ/又は以下の薬物速度論的特性(好ましくは治療経口服用レベルで)の1つ以上を満たすような経口投与DPP-4阻害剤であってもよい:
- DPP-4阻害剤は、肝臓を介して実質的に又は大部分が排泄され(例えば、投与された経口量の>80%又は>90%もの)、更に/又は腎排泄は、ほとんどないか、又は非主要の排出経路でしかない(例えば、放射性標識炭素(14C)物質経口投与量の排出を追跡することにより測定された量は、例えば、測定した投与された経口投与量の<10%、好ましくは<7%である);
- DPP-4阻害剤は、親薬剤として大部分は変化せずに排泄され(例えば、放射性標識炭素(14C)物質の経口投薬後の尿及び大便中の排泄された放射能の平均>70%、又は>80%、又は、好ましくは90%による)、更に/又は代謝によってほとんど排出されず又は少量程度のみ除去される(例えば、<30%、又は<20%、又は、好ましくは10%);
- DPP-4阻害剤の1つ又は複数の(主要)代謝産物は、薬理的に不活性である。例えば、主な代謝産物は、標的酵素DPP-4の活性に結合しないか或いはこれを阻止せず、必要により、親化合物と比較して急速に排出される(例えば、消失半減期が15.9時間、≦20時間、又は、好ましくは、≦約16時間)。
一実施態様において、3-アミノピペリジン-1-イル置換基を有するDPP-4阻害剤の(薬理的に不活性であり得る)(主要)代謝産物は、3-アミノピペリジン-1-イル部分のアミノ基がヒドロキシル基によって置き換えられて、3-ヒドロキシピペリジン-1-イル部分を形成するような誘導体である。
本発明のために魅力的であり得るDPP-4阻害剤の特性は、更に、以下の1つ以上であってもよい: 定常状態の急速な達成(例えば、治療経口服用レベルによる治療の2日目と5日目の間に定常状態血漿レベル(定常血漿濃度の>90%)に達する)、少量の蓄積(例えば、治療経口服用レベルによる平均蓄積比RA,AUCが≦1.4)、及び/又は好ましくは1日1回用いた場合に、DPP-4阻止に対して長時間効果を維持すること(例えば、治療経口服用レベルにおいてDPP-4阻止がほぼ完全(>90%)、治療経口薬剤投与量の1日1回の摂取後の24時間の間隔にわたって>80%阻止)、治療服用レベルにおいて食後2時間の血中グルコース可動域の著しい低下が(治療の1日目にすでに)>80 %、及び1日目に尿に排泄される変化していない親化合物の累積量が投与量の1%未満であり、定常状態で約3-6%以下まで増加すること。
従って、本発明は、また、代謝性疾患(特に、メトホルミン治療がメトホルミンに対して不耐性又は禁忌のために不適切である患者における、特に腎疾患、腎機能不全又は腎障害をもつ患者における2型糖尿病)の治療及び/又は予防に用いられるDPP-4阻害剤であって、前記DPP-4阻害剤がほとんど排泄されないか或いは腎臓を介して少量程度のみ(例えば、投与経口量の<10%、好ましくは<7%)排出される(例えば、放射性標識炭素(14C)物質経口投与量の排出を追跡することにより測定された)ことを特徴とする、前記DPP-4阻害剤に関する。
更に、本発明は、代謝性疾患(特に、メトホルミン治療がメトホルミンに対して不耐性又は禁忌のために不適切である患者における、特に腎疾患、腎機能不全又は腎障害をもつ患者における2型糖尿病)の治療及び/又は予防に用いられるDPP-4阻害剤であって、前記DPP-4阻害剤が実質的に又は大部分は肝臓を介して排泄される(例えば、放射性標識炭素(14C)物質経口投与量の排出を追跡することによって測定された)ことを特徴とする、前記DPP-4阻害剤に関する。
更に、本発明は、代謝性疾患(特に、メトホルミン治療がメトホルミンに対して不耐性又は禁忌のために不適切である患者における、特に腎疾患、腎機能不全又は腎障害をもつ患者における2型糖尿病)の治療及び/又は予防に用いられるDPP-4阻害剤であって、
前記DPP-4阻害剤が親薬剤として大部分は変化せずに排泄され(例えば、放射性標識炭素(14C)物質の経口投薬後の尿及び大便中に排泄された放射能が平均>70%、又は>80%、又は、好ましくは90%)、前記DPP-4阻害剤がほとんど除去されず或いは代謝によって少量程度のみ排出され、更に/又は前記DPP-4阻害剤の主要代謝産物が薬理的に不活性であるか又は比較的広い治療濃度域を有することを特徴とする、前記DPP-4阻害剤に関する。
第1の実施態様(実施態様A)において、本発明の関連においてDPP-4阻害剤は、下記式のDPP-4阻害剤である
下記式(I)
Figure 0006480887
又は下記式(II)
Figure 0006480887
又は式(III)
Figure 0006480887
又は式(IV)
Figure 0006480887
(式中、R1は、([1,5]ナフチリジン-2-イル)メチル、(キナゾリン-2-イル)メチル、(キノキサリン-6-イル)メチル、(4-メチルキナゾリン-2-イル)メチル、2-シアノベンジル、(3-シアノキノリン-2-イル)メチル、(3-シアノピリジン-2-イル)メチル、(4-メチルピリミジン-2-イル)メチル又は(4,6-ジメチルピリミジン-2-イル)メチルを示し、R2は、3-(R)-アミノピペリジン-1-イル、(2-アミノ-2-メチルプロピル)メチルアミノ又は(2-(S)-アミノプロピル)メチルアミノ)、又は医薬的に許容され得る塩を示す)。
第2の実施態様(実施態様B)において、本発明の関連においてDPP-4阻害剤は、以下からなる群より選ばれるDPP-4阻害剤である
シタグリプチン、ビルダグリプチン、サキサグリプチン、アログリプチン、
(2S)-1-{[2-(5-メチル-2-フェニルオキサゾール-4-イル)エチルアミノ]アセチル}ピロリジン-2-カルボニトリル、
(2S)-1-{[1,1,-ジメチル-3-(4-ピリジン-3-イルイミダゾール-1-イル)プロピルアミノ]アセチル}ピロリジン-2-カルボニトリル、
(S)-1-((2S,3S,11bS)-2-アミノ-9,10-ジメトキシ-1,3,4,6,7,11b-ヘキサヒドロ-2H-ピリド[2,1-a]イソキノリン-3-イル)-4-フルオロメチルピロリジン-2-オン、
(3,3-ジフルオロピロリジン-1-イル)-((2S,4S)-4-(4-(ピリミジン-2-イル)ピペラジン-1-イル)ピロリジン-2-イル)メタノン、
(1((3S,4S)-4-アミノ-1-(4-(3,3-ジフルオロピロリジン-1-イル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-5,5-ジフルオロピペリジン-2-オン、
(2S,4S)-1-{2-[(3S,1R)-3-(1H-1,2,4-トリアゾル-1-イルメチル)シクロペンチルアミノ]アセチル}-4-フルオロピロリジン-2-カルボニトリル、
(R)-2-[6-(3-アミノピペリジン-1-イル)-3-メチル-2,4-ジオキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ピリミジン-1-イルメチル]-4-フルオロベンゾニトリル、
5-{(S)-2-[2-((S)-2-シアノピロリジン-1-イル)-2-オキソ-エチルアミノ]プロピル}-5-(1H-テトラゾール-5-イル)-10,11-ジヒドロ-5H-ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン-2,8-ジカルボン酸ビスジメチルアミド、
3-{(2S,4S)-4-[4-(3-メチル-1-フェニル-1H-ピラゾール-5-イル)ピペラジン-1-イル]ピロリジン-2-イルカルボニル}チアゾリジン、
[(2R)-1-{[(3R)-ピロリジン-3-イルアミノ]アセチル}ピロリジン-2-イル]ボロン酸、
(2S,4S)-1-[2-[(4-エトキシカルボニルビシクロ[2.2.2]オクタ-1-イル)アミノ]アセチル]-4-フルオロピロリジン-2-カルボニトリル、
2-({6-[(3R)-3-アミノ-3-メチルピペリジン-1-イル]-1,3-ジメチル-2,4-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロ-5H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-5-イル}メチル)-4-フルオロベンゾニトリル、及び
6-[(3R)-3-アミノピペリジン-1-イル]-5-(2-クロロ-5-フルオロベンジル)-1,3-ジメチル-1,5-ジヒドロ-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-2,4-ジオン、又は
その医薬的に許容され得る塩。
第1の実施態様(実施態様A)に関して、好ましいDPP-4阻害剤は、以下の化合物及びその医薬的に許容され得る塩の一部又は全部である:
・1-[(4-メチルキナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-(R)-アミノピペリジン-1-イル)キサンチン(WO 2004/018468、実施例2(142)に匹敵する):
Figure 0006480887
・1-[([1,5]ナフチリジン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノピペリジン-1-イル)キサンチン(WO 2004/018468、実施例2(252)に匹敵する):
Figure 0006480887
・1-[(キナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノピペリジン-1-イル)キサンチン(WO 2004/018468、実施例2(80)に匹敵する):
Figure 0006480887
・2-((R)-3-アミノピペリジン-1-イル)-3-(ブタ-2-イニル)-5-(4-メチルキナゾリン-2-イルメチル)-3,5-ジヒドロ-イミダゾ[4,5-d]ピリダジン-4-オン(WO 2004/050658、実施例136に匹敵する):
Figure 0006480887
・1-[(4-メチルキナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(2-アミノ-2-メチルプロピル)メチルアミノ]キサンチン(WO 2006/029769、実施例2(1)に匹敵する):
Figure 0006480887
・1-[(3-シアノキノリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノピペリジン-1-イル)キサンチン(WO 2005/085246、実施例1(30)に匹敵する):
Figure 0006480887
・1-(2-シアノベンジル)-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノピペリジン-1-イル)キサンチン(WO 2005/085246、実施例1(39)に匹敵する):
Figure 0006480887
・1-[(4-メチルキナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-[(S)-(2-アミノプロピル)メチルアミノ]キサンチン(WO 2006/029769、実施例2(4)に匹敵する):
Figure 0006480887
・1-[(3-シアノ-ピリジン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノピペリジン-1-イル)キサンチン(WO 2005/085246、実施例1(52)に匹敵する):
Figure 0006480887
・1-[(4-メチル-ピリミジン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノピペリジン-1-イル)キサンチン(WO 2005/085246、実施例1(81)に匹敵する):
Figure 0006480887
・1-[(4,6-ジメチル-ピリミジン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノピペリジン-1-イル)キサンチン(WO 2005/085246、実施例1(82)に匹敵する):
Figure 0006480887
・1-[(キノキサリン-6-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-((R)-3-アミノピペリジン-1-イル)キサンチン(WO 2005/085246、実施例1(83)に匹敵する):
Figure 0006480887
これらのDPP-4阻害剤は、例外的な効力及び長期にわたる作用と有利な薬理学的特性、受容体選択性及び有利な副作用プロファイルとを組み合わせるか又は他の医薬活性物質と組み合わせた場合に予想外の治療上の利点又は改善をもたらすので、構造的に匹敵するDPP-4阻害剤から区別される。これらの調製は、言及した引例に開示されている。
本発明の実施態様Aの上述のDPP-4阻害剤の中でより好ましいDPP-4阻害剤は、1-[(4-メチルキナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-(R)-アミノピペリジン-1-イル)キサンチン、特にその遊離塩基である(BI 1356としても知られる)。
特に明記しない限り、本発明によれば、上文及び下文に言及される活性化合物(DPP-4阻害剤を含む)の定義がその医薬的に許容され得る塩並びに水和物、溶媒和物及び多形体も含むことは理解されるべきである。その塩、水和物及び多形体に関して、特に本明細書に示されるものに述べられている。
実施態様Aに関して、本発明の実施態様AのDPP-4阻害剤のための合成法は、当業者に既知である。有利には、本発明の実施態様AのDPP-4阻害剤は、文献に記載される合成法を用いて調製され得る。従って、例えば、式(I)のプリン誘導体は、WO 2002/068420、WO 2004/018468、WO 2005/085246、WO 2006/029769又はWO 2006/048427に記載されるように得ることができ、これらの開示内容は本願明細書に含まれるものとする。式(II)のプリン誘導体は、例えば、WO 2004/050658又はWO 2005/110999に記載されるように得ることができ、これらの開示内容は本願明細書に含まれるものとする。式(III)及び(IV)のプリン誘導体は、例えば、WO 2006/068163、WO 2007/071738又はWO 2008/017670に記載されるように得ることができ、これらの開示内容は本願明細書に含まれるものとする。これらのDPP-4阻害剤の調製は、上文に詳細に挙げられており、それに関連して挙げられた引例に開示されている。具体的なDPP-4阻害剤の多形結晶変形例及び製剤は、それぞれ、WO 2007/128721及びWO 2007/128724に開示され、これらの開示内容は本願明細書に組み込まれる含まれるものとする。具体的なDPP-4阻害剤とメトホルミン又は他の組み合わせパートナーとの製剤は、PCT/EP2009053978に記載され、この開示内容は全体として本願明細書に含まれるものとする。BI 1356/メトホルミンの二剤併用の典型的な用量は、2.5/500mg、2.5/850mg及び2.5/1000mgである。
実施態様Bに関して、実施態様BのDPP-4阻害剤のための合成法は科学文献及び/又公開された特許文献、特に本明細書に引用したものに記載されている。
温血脊椎動物、特にヒトの医薬適用には、本発明の化合物は、通常は0.001〜100mg/kg体重、好ましくは0.1-15mg/kgの用量で、いずれの場合においても1〜4回/日用いられる。このための化合物は、必要により他の活性物質と組み合わせられてもよく、素錠、被覆錠剤、カプセル剤、散剤、懸濁液剤又は坐剤のような従来のガレヌス製剤に1つ以上の従来の不活性の担体及び/又は希釈剤、例えば、コーンスターチ、ラクトース、グルコース、ミクロクリスタリンセルロース、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、クエン酸、酒石酸、水、水/エタノール、水/グリセロール、水/ソルビトール、水/ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、セチルステアリルアルコール、カルボキシメチルセルロース又は脂肪物質、例えば固い脂肪又はその適切な混合物と一緒に組み込まれてもよい。
従って、本明細書に定義されるDPP-4阻害剤を含む本発明の医薬組成物は、当該技術において記載される医薬的に許容され得る配合賦形剤を用いて当業者によって調製される。このような賦形剤の例としては、希釈剤、結合剤、担体、充填剤、滑沢剤、流動促進剤、結晶化遅延剤、崩壊剤、可溶化剤、着色剤、pH調節剤、界面活性剤及び乳化剤が挙げられるがこれらに限定されない。
実施態様Aの化合物に適切な希釈剤の例としては、セルロース粉末、リン酸水素カルシウム、エリトリトール、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、アルファ化でんぷん又はキシリトールが挙げられる。これらの希釈剤の中で、マンニトール、低置換ヒドロキシプロピルセルロース及びアルファ化でんぷんが強調されるべきである。
実施態様Aの化合物に適切な滑沢剤の例としては、タルク、ポリエチレングリコール、ベヘン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、硬化ヒマシ油又はステアリン酸マグネシウムが挙げられる。これらの滑沢剤の中で、ステアリン酸マグネシウムが強調されるべきである。
実施態様Aの化合物に適切な結合剤の例としては、コポビドン(ビニルピロリドンと他のビニル誘導体の共重合体)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ポリビニルピロリドン(ポビドン)、アルファ化でんぷん、又は低置換ヒドロキシプロピルセルロース(L-HPC)が挙げられる。これらの結合剤の中で、コポビドン及びアルファ化でんぷんが強調されるべきである。
実施態様Aの化合物に適切な崩壊剤の例としては、コーンスターチ又はクロスポビドンが挙げられる。これらの崩壊剤の中で、コーンスターチが強調されるべきである。
本発明の実施態様AのDPP-4阻害剤の医薬製剤を調製する適切な方法は、
・適切な打錠用賦形剤を有する粉末混合物中の活性物質を直接打錠するか;
・適切な賦形剤と造粒し、次に適切な賦形剤と混合し、次に打錠及びフィルムコーティングするか; 又は
・粉末混合物又は顆粒をカプセルに装填する。
適切な造粒法は、
・インテンシブミキサにおいて湿式造粒し、続いて流動床乾燥するか;
・ワンポット造粒するか;
・流動床造粒するか; 又は
・適切な賦形剤と乾燥造粒(例えば、ローラー圧縮)し、次に打錠するか又はカプセルに装填する。
本発明の実施態様AのDPP-4阻害剤の例示的な組成物は、第1の希釈剤マンニトール、追加の結合剤特性を有する第2の希釈剤としてのアルファ化でんぷん、結合剤コポビドン、崩壊剤コーンスターチ、及び滑沢剤としてのステアリン酸マグネシウムを含み; ここで、コポビドン及び/又はコーンスターチは、選択的であってもよい。
本発明のDPP-4阻害剤の剤形、製剤及び投与の詳細については、科学文献及び/又は公開された特許文献に、特に本明細書に引用されたものに述べられている。
第1の実施態様(実施態様A)に関して、実施態様Aにおいて本明細書に挙げられたDPP-4阻害剤に典型的に必要とされる用量は、静脈内投与される場合、0.1mg〜10mg、好ましくは0.25mg〜5mgであり、経口投与される場合、0.5mg〜100mg、好ましくは2.5mg〜50mg又は0.5mg〜10mg、より好ましくは2.5mg〜10mg又は1mg〜5mgであり、いずれの場合においても1日1〜4回である。従って、例えば、1-[(4-メチルキナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-(R)-アミノピペリジン-1-イル)キサンチンの用量は、経口投与される場合、0.5mg〜10mg/患者/日、好ましくは2.5mg〜10mg又は1mg〜5mg/患者/日である。
実施態様Aにおいて本明細書に挙げられるDPP-4阻害剤を含む医薬組成物で調製される剤形は、有効成分を0.1-100mgの用量範囲で含有する。従って、例えば、1-[(4-メチルキナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-(R)-アミノピペリジン-1-イル)キサンチンの具体的な用量は、0.5mg、1mg、2.5mg、5mg及び10mgである。
第2の実施態様(実施態様B)に関して、例えば、約70kgの体重の哺乳動物、例えばヒトに投与される実施態様Bにおいて本明細書に挙げられるDPP-4阻害剤の用量は、一般的には約0.5mg〜約350mg、例えば約10mg〜約250mg、好ましくは20-200mg、より好ましくは20-100mgの活性部分/人/日、又は約0.5mg〜約20mg、好ましくは2.5-10mg/人/日であってもよく、例えば、同じサイズであってもよい、好ましくは1〜4回の単回投与に分けられる。単回用量は、例えば、10、25、40、50、75、100、150及び200mgのDPP-4阻害剤活性部分を含む。
DPP-4阻害剤シタグリプチンの用量は、通常は、25〜200mgの活性部分である。シタグリプチンの推奨された投与量は、1日1回活性部分(遊離塩基無水物)のために算出された100mgである。シタグリプチン遊離塩基無水物(活性成分)の単位用量は、25、50、75、100、150及び200mgである。シタグリプチン(例えば、1錠につき)の具体的な単位用量は、25、50及び100mgである。シタグリプチン遊離塩基無水物に対して等価量のシタグリプチンリン酸塩一水和物、即ち、それぞれ、32.13、64.25、96.38、128.5、192.75及び257mg)が医薬組成物中に用いられる。25及び50mgのシタグリプチンの調整された用量が腎不全を有する患者に用いられる。シタグリプチン/メトホルミンの二剤併用の典型的な用量は、50/500mg及び50/1000mgである。
DPP-4阻害剤ビルダグリプチンの用量範囲は、通常は1日10〜150mg、特に1日25〜150mg、25〜100mg又は25〜50mg又は50〜100mgである。1日の経口用量の具体的な例は、25、30、35、45、50、55、60、80、100又は150mgである。より具体的な態様において、ビルダグリプチンの1日の投与は、25〜150mg又は50〜100mgであってもよい。他のより具体的な態様において、ビルダグリプチンの1日の投与は、50又は100mgであってもよい。有効成分の適用は、1日3回まで、好ましくは1日1又は2回行うことができる。具体的な用量は、50mg又は100mgのビルダグリプチンである。ビルダグリプチン/メトホルミンの二剤併用の典型的な用量は、50/850mg及び50/1000mgである。
アログリプチンは、5mg/日〜250mg/日、必要により10mg〜200mg、必要により10mg及び150mg、必要により10mg及び100mgのアログリプチンの一日量で患者に投与されてもよい(各場合においてアログリプチン遊離塩基系の分子量に基づく)。従って、用いることができる個々の投薬量は、10mg、12.5mg、20mg、25mg、50mg、75mg及び100mg/日のアログリプチンが挙げられるが、これらに限定されない。アログリプチンは、遊離塩基系において又は医薬的に許容され得る塩で投与されてもよい。
サクサグリプチンは、2.5mg/日〜100mg/日、必要により2.5mg〜50mgでもよい一日量で患者に投与されてもよい。用いることができる個々の投薬量は、2.5mg、5mg、10mg、15mg、20mg、30mg、40mg、50mg及び100mgのサクサグリプチンが挙げられるが、これらに限定されない。サクサグリプチン/メトホルミンの二剤併用の典型的な用量は、2.5/500mg及び2.5/1000mgである。
本発明のDPP-4阻害剤の特別な実施態様は、食物の有無にかかわらず投与される、優先的には経口的に1日1回、より優先的には日中のいつでも投与される、低用量レベルで、例えば、投与量レベル<100mg又は<70mg/患者/日、好ましくは<50mg、より好ましくは<30mg又は<20mg、更により好ましくは1mg〜10mg/患者/日(必要であれば、1〜4回の単回投与、特に1又は2回の単回投与に分けられる、同一サイズであってもよい)、特に1mg〜5mg(より詳しくは5mg)で、治療的に有効であるこれらの経口投与DPP-4阻害剤に関するものである。
本発明の意味の範囲内で強調される特に好ましいDPP-4阻害剤は、(BI 1356としても知られる)1-[(4-メチルキナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-(R)-アミノピペリジン-1-イル)キサンチンである。BI 1356は、効力が高く、作用の持続が24時間であり、また、治療濃度域が広い。1、2.5、5又は10mgのBI 1356を1日1回12日間反復経口投与を受ける2型糖尿病患者において、BI 1356は、定常状態の達成が急速であること(例えば、すべての投与グループにおいて治療の2日〜15日目に定常血漿レベル(13日目に投与前血漿濃度の>90%)に達する)、蓄積がほとんどないこと(例えば、1mgを超える用量で平均蓄積比がRA,AUC≦1.4)及びDPP-4阻止に対する長期にわたる作用が維持すること(例えば、5mg及び10mg投与量レベルでほぼ完全な(>90%)DPP-4阻止、即ち、それぞれ、定常状態で92.3及び97.3%阻止し、薬剤摂取後の24時間にわたって>80%阻止する)、並びに用量≧2.5mgで≧80 %(すでに1日目に)だけ食後2時間の血中グルコース可動域が著しく低下すること、また、1日目の尿中に排泄される変化していない親化合物の累積量が投薬量の1%未満であり、12日目に約3-6%以下に増加すること(腎クリアランスCLR,ssは経口投薬量について約14〜約70mL/分であり、例えば、5mg投与量については腎クリアランスは約70ml/分である)による有利な薬力学的及び薬物動態学的なプロファイル(例えば、以下の表1を参照のこと)を示す。2型糖尿病をもつ人々において、BI 1356は、プラセボのような安全性及び許容性を示す。≧約5mgの低用量において、BI 1356は、24時間の全持続時間のDPP-4阻止で真の1日1回の経口薬剤として作用する。治療経口服用レベルで、BI 1356は、大部分は肝臓を経て、少量程度(投与経口投与量の約<7%)だけ腎臓を経て排泄される。BI 1356は、主に、胆汁を経て変化せずに排泄される。腎臓を経て排出されるBI 1356の画分は、経時及び増加投与量で非常にわずかしか増加しないので、おそらく患者の腎機能に基づいてBI 1356の投与量を変更する必要がない。低蓄積可能性及び広い安全域と組み合わせたBI 1356の非腎排出は、腎不全及び糖尿病性腎障害の高罹患率を有する患者集団において著しく有利になり得る。
表1:
定常状態(12日目)におけるBI 1356の薬物動態学的パラメーターの幾何平均(gMean)及び幾何変動係数(gCV)
Figure 0006480887
異なる代謝性機能障害がしばしば同時に生じるので、相互に多くの異なる活性成分を組み合わせことがかなり頻繁に必要とされる。従って、診断される機能障害によっては、DPP-4阻害剤がそれぞれの障害に通例の活性物質、例えば、他の抗糖尿病物質、特に、血中の血糖値又は脂質レベルを低下させるか、血中のHDLレベルを上げるか、血圧を低下させるか又はアテローム性動脈硬化症又は肥満症の治療に必要とされる活性物質の中より選ばれる1つ以上の活性物質と組み合わせられる場合に改善された治療結果を得ることができる。
上述したDPP-4阻害剤は -単独療法における使用の他に- 他の活性物質と共に用いることもでき、それによって改善された治療結果を得ることができる。このような組み合わせた治療は、物質の自由な組み合わせとして又は一定の組み合わせの形で、例えば、錠剤又はカプセルで投与されてもよい。これに必要とされる1つ又は複数の組み合わせパートナーの医薬製剤は、医薬組成物として商業的に得ることができ或いは従来法を用いて当業者が配合することもできる。医薬組成物として商業的に得ることができる活性物質は、先行技術の非常に多くの場所において、例えば、毎年記載される薬剤のリスト、連邦薬業協会の“Rote Liste(登録商標)”に又は“医師用卓上参考書”として知られる処方薬に関する製造業者の情報の毎年更新された編集物に記載されている。
抗糖尿病組み合わせパートナーの例は、スルホニル尿素、例えば、グリベンクラミド、トルブタミド、グリメピリド、グリピジド、グリキドン、グリボルヌリド、グリクラジド; ナテグリニド; レパグリニド; チアゾリジンジオン、例えば、ロシグリタゾン、ピオグルタゾン; PPARガンマモジュレーター、例えば、メタグリダーゼ; PPARガンマ作動薬、例えば、GI 262570; PPARガンマ拮抗薬; PPARガンマ/アルファモジュレーター、例えば、テサグリタザル、ムラグリタザル、アレグリタザル、インデグルタザル(indeglitazar)、AVE0897、KRP297; PPARガンマ/アルファ/デルタモジュレーター; AMPK活性化剤、例えば、AICAR; アセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC1やACC2)阻害剤; ジアシルグリセロール-アセチルトランスフェラーゼ(DGAT)阻害剤; 膵臓ベータ細胞GCRP作動薬、例えば、SMT3-受容体-作動薬、GPR119; 11β-HSD阻害剤; FGF19作動薬又は類似体; アルファ-グルコシダーゼ遮断薬、例えば、アカルボース、ボグリボース、ミグリトール; alpha2-拮抗薬; インスリンやインスリン類似体、例えば、ヒトインスリン、インスリンリスプロ、インスリングルシリン、r-DNA-インスリンアスパルト、NPHインスリン、インスリンデテミル、インスリン亜鉛懸濁液、インスリングラルギン; 胃抑制ペプチド(GIP); プラムリンチド、ダバリンチド; アミリンやアミリン類似体又はGLP-1やGLP-1類似体、例えば、エキセンジン-4、例えば、エクセナチド、エクセナチドLAR、リラグルチド、タスポグルチド、AVE-0010、LY-2428757、LY-2189265、セマグルチド(semaglutide)又はアルビグルチド; SGLT2阻害剤、例えば、KGT-1251; タンパク質チロシンホスファターゼ阻害剤(例えばトロダスクエミン); グルコース-6-ホスファターゼ阻害剤; フルクトース-1,6-ビスホスファターゼモジュレーター; グリコーゲンホスホリラーゼモジュレーター; グルカゴン受容体拮抗薬; ホスホエノールピルベートカルボキシキナーゼ(PEPCK)阻害剤; ピルベートデヒドロゲナーゼキナーゼ(PDK)阻害剤; チロシンキナーゼ阻害剤(50mg〜600mg)、例えば、PDGF受容体キナーゼ(EP-A-564409、WO 98/35958、US 5093330、WO 2004/005281及びWO 2006/041976を参照のこと); グルコキナーゼ/グルコキナーゼ活性化剤を含む調節タンパク質モジュレーター; グリコーゲンシンターゼキナーゼ阻害剤; SH2-ドメイン含有イノシトール5-ホスファターゼタイプ2(SHIP2)阻害剤; IKK阻害剤、例えば、高用量サリシレート; JNK1阻害剤; プロテインキナーゼC-θ阻害剤; β3作動薬、例えば、リトベグロン、YM 178、ソラベグロン、タリベグロン、N-5984、GRC-1087、ラファベグロン、FMP825; アルドースレダクターゼ阻害剤、例えば、AS 3201、ゼナレスタット、フィダレスタット、エパルレスタット、ラニレスタット、NZ-314、CP-744809、CT-112; SGLT-1又はSGLT-2阻害剤、例えば、ダパグリフロジン、セルグリフロジン、アチグリフロジン(atigliflozin)、ラルナグリフロジン(larnagliflozin)又はカナグリフロジン(又はWO 2009/035969から式(IS)又は(I-K)の化合物); KV 1.3チャネル阻害薬; GPR40モジュレーター; SCD-1阻害薬; CCR-2拮抗薬; ドーパミン受容体作用薬(メシル酸ブロモクリプチン[Cycloset]); 又は他のDPP IV阻害薬である。
パートナー薬剤ピオグリタゾンの用量は、通常は約1-10mg、15mg、30mg又は45mg1日1回である。
ロシグリタゾンは、通常は4〜8mg1日1回(又は2回に分けられる)の用量で投与される(典型的な用量は、2、4及び8mgである)。
グリベンクラミド(グリブリド)は、通常は、2.5-5〜20mg1日1回(又は2回に分けられる)の用量で(典型的な用量は、1.25、2.5及び5mgである)、又は微粉化グリベンクラミドは、0.75-3〜12mg1日1回(又は2回に分けられる)の用量で投与される(典型的な用量は、1.5、3、4.5及び6mgである)。
グリピジドは、通常は、2.5〜10-20mg1日1回(40mgまで2回に分けられる)の用量で(典型的な用量は、5〜10mgである)、又は徐放性グリピジドは、5〜10mg(20mgまで)1日1回の用量で投与される(典型的な用量は、2.5、5及び10mgである)。
グリメピリドは、通常は1-2〜4mg(8mgまで)1日1回の用量で投与される(典型的な用量は、1、2及び4mgである)。
グリベンクラミド/メトホルミンの二剤併用は、通常は1.25/250mg1日1回〜10/1000mg1日2回の用量で投与される(典型的な用量は、1.25/250、2.5/500及び5/500mgである)。
グリピジド/メトホルミンの二剤併用は、通常は2.5/250〜10/1000mg1日2回の用量で投与される(典型的な用量は、2.5/250、2.5/500及び5/500mgである)。
グリメピリド/メトホルミンの二剤併用は、通常は1/250〜4/1000mg1日2回の用量で投与される。
ロシグリタゾン/グリメピリドの二剤併用は、通常は4/1mg1日1又は2回〜4/2mg1日2回の用量で投与される(典型的な用量は、4/1、4/2、4/4、8/2及び8/4mgである)。
ピオグリタゾン/グリメピリドの二剤併用は、通常は30/2〜30/4mg1日1回の用量で投与される(典型的な用量は、30/4及び45/4mgである)。
ロシグリタゾン/メトホルミンの二剤併用は、通常は1/500〜4/1000mg1日2回の用量で投与される(典型的な用量は、1/500、2/500、4/500、2/1000及び4/1000mgである)。
ピオグリタゾン/メトホルミンの二剤併用は、通常は15/500mg1日1又は2回〜15/850mg1日3回の用量で投与される(典型的な用量は、15/500及び15/850mgである)。
非スルホニル尿素インスリン分泌促進物質ナテグリニドは、通常は60〜120mgの用量で食事時に投与され(360mg/日まで、典型的な用量は、60〜120mgである); レパグリニドは、通常は0.5〜4mgの用量で食事時に投与される(16mg/日まで、典型的な用量は、0.5、1及び2mgである)。レパグリニド/メトホルミンの二剤併用は、1/500及び2/850mgの用量で利用可能である。
アカルボースは、通常は25〜100mgの用量で食事時に投与される(300mg/日まで、典型的な用量は、25、50及び100mgである)。ミグリトールは、通常は25〜100mgの用量で食事時に投与される(300mg/日まで、典型的な用量は、25、50及び100mgである)。
単一の又は二剤或いは三剤(追加又は最初の)併用療法に典型的に用いられる従来の抗糖尿病薬や高血糖治療薬には、メトホルミン、スルホニル尿素、チアゾリジンジオン、グリニド、アルファ-グルコシダーゼ遮断薬、GLP-1、GLP-1類似体、インスリン、及びインスリン類似体、例えば、一例として本明細書に示される薬剤、その組み合わせを含むものが挙げられてもよいが、これらに限定されない。
本発明のために、本発明のDPP-4阻害剤と合わせて用いられる具体的な抗糖尿病性パートナー薬剤には、特に中等度の腎障害をもつ患者に対して、グリベンクラミド(低投与量)、グリメピリド(低投与量)、グリキドン(低投与量)、グリピジド、レパグリニド、アカルボース、ミグリトール、ロシグリタゾン及びピオグリタゾン; 特に重度の腎障害をもつ患者に対して、レパグリニド(低投与量)、ピオグリタゾン、インスリン及びインスリン類似体が含まれてもよいが、これらに限定されない。
血中の脂質レベルを低下させる組み合わせパートナーの例は、シムバスタチン、アトルバスタチン、ロバスタチン、フルバスタチン、プラバスタチン、ピタバスタチン及びロスバスタチン; フィブレート、例えば、ベザフィブレート、フェノフィブレート、クロフィブレート、ゲムフィブロジル、エトフィブレート及びエトフィリンクロフィブレート; ニコチン酸及びその誘導体、例えば、アシピモックス; PPARアルファ作動薬; PPARデルタ作動薬; アシル補酵素 A阻害剤:コレステロールトランスフェラーゼ(ACAT; EC 2.3.1.26)、例えば、アバシミベ; コレステロール吸収阻害剤、例えば、エゼチミブ; 胆汁酸に結合する物質、例えば、コレスチラミン、コレスチポール、コレセベラム; 胆汁酸輸送阻害剤; HDLモジュレーティング活性物質、例えば、D4F、リバースD4F、LXRモジュレーティング活性物質、FXRモジュレーティング活性物質; CETP阻害剤、例えば、トルセトラピブ、JTT-705(ダルセトラピブ)又はWO 2007/005572からの化合物12(アナセトラピブ); LDL受容体モジュレーター; ApoB100アンチセンスRNAである。
パートナー薬剤アトルバスタチンの用量は、通常は1mg〜40mg又は10mg〜80mg1を日1回である。
典型的な脂質低下パートナー薬剤には、スタチン(例えば、アトルバスタチン、シムバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン又はロスバスタチン)、エゼチミベ、フィブレート(例えば、フェノフィブレート又はゲムフィブロジル)、CETP阻害剤、胆汁酸隔離剤(例えば、コレスチラミン又はコレセベラム)、及びニコチン酸又はニコチン酸誘導体(血中のHDLレベルを増加させる)、並びにこれらの組み合わせ(例えば、スタチン/エゼチミベ又はスタチン/フィブレートの組み合わせ)が含まれてもよいが、これらに限定されない。特に中等度又は重度の腎障害をもつ患者のための典型的な脂質低下薬剤には、アトルバスタチン、フルバスタチン、ゲムフィブロジル、エゼテミベ及びフェノフィブレート、並びにこれらの組み合わせ(例えば、アトルバスタチン/エゼテミベ; フラバスタチン/エゼテミベ; スタチン/フェノフィブレート又はフラバスタチン/ゲムフィブロジル、必要により各々エゼテミベを加えてもよい; これらの組み合わせ)が含まれてもよいが、これらに限定されない。特にESRDをもつ患者のために典型的な脂質低下薬剤には、アトルバスタチン、フルバスタチン、ゲムフィブロジル、及びエゼテミベ、並びにこれらの組み合わせ(例えば、アトルバスタチン/エゼテミベ又はフルバスタチン/エゼテミベの組み合わせ)が含まれてもよいが、これらに限定されない。
血圧を低下させる組み合わせパートナーの例は、ベータ遮断薬、例えば、アテノロール、ビソプロロール、セリプロロール、メトプロロール、カルベジロール; 利尿剤、例えば、ヒドロクロロチアジド、クロルタリドン、キシパミド、フロセミド、ピレタニド、トラセミド、スピロノラクトン、エプレレノン、アミロリド、トリアムテレン; カルシウムチャネル遮断薬(例えば、アムロジピン、ニフェジピン、ニトレンジピン、ニソルジピン、ニカルジピン、フェロジピン、ラシジピン、レルカニピジン、マニジピン、イスラジピン、ニルバジピン、ベラパミル、ガロパミル、ジルチアゼム; ACE阻害薬、例えば、ラミプリル、リシノプリル、シラザプリル、キナプリル、カプトプリル、エナラプリル、ベナゼプリル、ペリンドプリル、フォシノプリル、トランドラプリル; また、アンギオテンシンII受容体遮断薬(ARB)、例えば、テルミサルタン、カンデサルタン、バルサルタン、ロサルタン、イルベサルタン、オルメサルタン、エプロサルタンである。
パートナー薬剤テルミサルタンの用量は、通常は20mg〜320mg又は40mg〜160mg/日である。
典型的な血圧低下パートナー薬剤には、ACE阻害薬(ACEi)(例えば、ラミプリル、リシノプリル、キナプリル、カプトプリル、エナラプリル、ベナゼプリル、ペリンドプリル、トランドラプリル、フォシノプリル又はモエキシプリル)、ARB(例えば、テルミサルタン、カンデサルタン、バルサルタン、ロサルタン、イルベサルタン、オルメサルタン又はエポロサルタン)、カルシウムチャネル遮断薬(CCB)(例えば、非ジヒドロピリジンCCB、例えば、ジルチアゼム又はベラパミル、又はジヒドロピリジンCCB、例えば、アムロジピン、フェロジピン、ニソルジピン又はニフェジピン)、チアジド型利尿剤(例えば、ヒドロクロロチアジド又はクロルチアリドン)、アルファ遮断薬やベータ遮断薬(例えば、アテノロール、カルベジロール又はメトプロロール)、また、これらの組み合わせ(例えば、ACEi/ARB、ACEi/ベータ遮断薬、ARB/ベータ遮断薬、ACEi/利尿剤、ARB/利尿剤、ACEi/CCB又はARB/CCB組み合わせ)が含まれてもよいが、これらに限定されない。
血中のHDLレベルを増加させる組み合わせパートナーの例は、コレステリルエステル転送タンパク質(CETP)阻害剤; 内皮リパーゼ阻害剤; ABC1レギュレーター; LXRアルファ拮抗薬; LXRベータ作動薬; PPARデルタ作動薬; LXRアルファ/ベータレギュレーター、アポリポタンパク質A-Iの発現及び/又は血漿濃度を増加させる物質である。
肥満症の治療のための組み合わせパートナーの例は、シブトラミン; テトラヒドロリプスタチン(オルリスタット)、セチリスタット; アリザイム; デキシフェンフルラミン; アキソキン; カンナビノイド受容体1拮抗薬、例えば、CB1拮抗薬リモノバント; MCH-1受容体拮抗薬; MC4受容体作動薬; NPY5、NPY2拮抗薬; ベータ3-AR作動薬、例えば、SB-418790、AD-9677; 5HT2c受容体作動薬、例えば、APD 356(ロルカセリン); ミオスタチン阻害剤; Acrp30、アジポネクチン; ステロイルCoAデサチュラーゼ(SCD1)阻害剤; 脂肪酸シンターゼ(FAS)阻害剤; CCK受容体作動薬; グレリン受容体モジュレーター; Pyy 3-36; オレキシン受容体拮抗薬; テソフェンシン; 二剤併用ブプロピオン/ナルトレキソン、ブプロピオン/ゾニサミド、トピラメート/フェンテルミン、プラムリンチド/メトレレプチンである。
アテローム性動脈硬化症の治療のための組み合わせパートナーの例は、ホスホリパーゼA2阻害剤; チロシンキナーゼ阻害剤(50mg〜600mg)、例えば、PDGF受容体キナーゼ(EP-A-564409、WO 98/35958、US 5093330、WO 2004/005281、及びWO 2006/041976を参照のこと); oxLDL抗体、oxLDLワクチン; apoA-1ミラノ; ASA; VCAM-1阻害剤である。
腎疾患、腎機能障害又は腎不全をもつ患者における本明細書に挙げた薬剤の使用のために、場合によっては−個々の薬剤(例えば、薬物動態、薬力学、代謝、排出経路)や腎臓障害の患者のグレードによっては−患者の腎機能の低下ために投与量を調整するか又は減少させることが必要とされ得る。
本発明は、本明細書に記載される個々の実施態様によって範囲が制限されるべきでない。本明細書に記載されるものに加えて本発明の種々の変更が本開示から当業者に明らかになり得る。このような変更は、添付の特許請求の範囲内に包含することを意味する。
本明細書に引用されるすべての特許出願は、本願明細書に全体として含まれるものとする。本発明の実施態様、特徴及び利点は、更に、以下の実施例から明らかになり得る。以下の実施例は、一例として、本発明を制限することなく本発明の原理を示すのに役に立つものである。
本発明のための本発明のDPP-4阻害剤の有用性は、臨床試験を用いて調べることができる:
例えば、無作為二重盲検平行グループ試験において、本発明のDPP-4阻害剤の安全性と有効性(例えば、5mgのBI 1356が1日1回経口投与される)を、メトホルミンに対して不耐性又は禁忌のためにメトホルミン治療に不適格である2型糖尿病及び不充分な血糖コントロール(例えばHbA1c 7%〜10%)をもつ患者における18週間の治療期間、次に34週間二重盲検延長拡張期間にわたってプラセボと比較する(プラセボはグリメピリドに変える)。
以下のように定義されるメトホルミン治療に不適格な患者:
分類表示によるメトホルミン治療に対する禁忌、例えば:
腎疾患又は腎機能不全(例えば、局所的に認可されたメトホルミンの製品情報によって指定されている)、
研究者の臨床判断による脱水症、
不安定又は急性の鬱血性心不全、急性又は慢性代謝性アシドーシス(患者の履歴における状態を示す)、
遺伝性ガラクトース不耐性; 又は
メトホルミンに起因する確認された耐えられない副作用、例えば:
吐き気、
嘔吐、
下痢、
腸内ガス、
ひどい腹部の不快感。
この実験においてこの患者集団における本発明のDPP-4阻害剤の有効性を18週間のより短い治療期間にわたって、また、最高52週間のより長い治療期間にわたって安全性/許容性をスルホニル尿素薬剤(グリメピリド)と比較して調べる。
最初の値と及び/又はプラセボグループの値とを比較することにより、HbA1c値を決定することによって治療の成功を試験する。最初の値及び/又はプラセボ値と比較したHbA1c値の著しい変化は、治療のためのDPP-4阻害剤の有効性を示す。また、最初の値及び/又はプラセボグループの値とを比較することにより、空腹時血漿グルコース値を決定することによって治療の成功を試験することができる。空腹時血糖値の著しい低下は、治療の有効性を示す。また、標的応答に対する治療の存在(即ち、治療によるHbA1c<7%又は<6.5%)は、治療の有効性を示す。
ベースラインからの患者の状態及び適切な変化、例えば、副作用の発生と強度(例えば、腎有害事象、低血糖エピソード等)又はグリメピリド治療による体重増加をDPP-4阻害剤治療と比較して評価することによって治療の安全性及び許容性を調べる。
他の実施例として、無作為二重盲検平行グループ試験において、本発明のDPP-4阻害剤(例えば、5mgのBI 1356)の安全性、有効性及び許容性をインスリン及び/又はスルホニル尿素バックグラウンド薬剤による患者を含む重度の慢性腎障害(GFR<30ml/分、慢性透析の状態にない)をもつ2型糖尿病性男性と女性患者において52週間の治療期間にわたってプラセボと比較する。
患者の状態を評価することによって治療の安全性と許容性を調べる。有効性は、12週間治療後のHbA1cにおけるベースラインからの変化によって、空腹時血漿グルコースパラメーターの変化によって、又はベースラインと経時比較した52週間におけるインスリン及び/又はスルホニル尿素用量の変化によって調べることができる。
本発明のためのDPP-4阻害剤の代謝と排出特性:
経口投与用放射性標識(例えば、[14C]標識) DPP-4阻害剤を用いて、例えば、本発明のために適切であると決定された化合物について以下の通り、ヒト被検者における本発明のDPP-4阻害剤の排泄経路、質量平衡及び代謝を調べることができる:
10mg[14C]BI 1356/被検者(例えば、健康な男性志願者)の経口投与後、合計放射能は、主に、大便によって排出され、投与量の平均83.8%が16日以内に排泄される。腎排泄は、投与9日後に投与量の6.6%とみなされる。合計放射能の回収は、投与量の86.1%-95.1%(平均: 90.4%)の範囲にある。
[14C]BI 1356の経口投与後、親化合物は、調べたすべてのマトリックスにおいて最も多量の放射性物質である。血漿中の親化合物[14C]BI 1356は、経口投与後試料放射能の平均74%を占める(試料プール:1.5+3+6時間)。プールされた試料中16.9%の試料放射能を有する血漿において不活性の主要代謝産物が確認される。親化合物[14C]BI 1356は、尿と大便中に変化せずに排泄され、経口投薬後の排泄された放射能は平均90%である。主要代謝産物を含む代謝産物は、個別に排泄物の<10%を占める。

Claims (9)

1-[(4-メチルキナゾリン-2-イル)メチル]-3-メチル-7-(2-ブチン-1-イル)-8-(3-(R)-アミノピペリジン-1-イル)キサンチンであるDPP-4阻害剤を含む薬剤であって、重度の慢性腎障害をもつ2型糖尿病患者で、かつインスリン及び/又はスルホニル尿素バックグラウンド薬剤治療を行っていてもよい患者における2型糖尿病の治療のための経口投与用薬剤であり、前記DPP-4阻害剤が、前記患者に一日一回5mgの経口投与量で投与されることを特徴とする上記薬剤。
前記患者が、糸球体ろ過速度(GFR)<30ml/分を有する、請求項1記載の薬剤。
薬剤中の前記DPP-4阻害剤及び1つ又は複数のその主要活性代謝産物が比較的広い治療濃度域を有し更に/又は主に肝代謝又は胆汁中排泄を経て排出される、請求項1又は2に記載の薬剤。
前記DPP-4阻害剤が、主に肝臓を介して排泄される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の薬剤。
前記DPP-4阻害剤の腎臓を経た排泄が、非主要(マイナー)排出経路である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の薬剤。
前記DPP-4阻害剤が、大部分は変化せずに排泄される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の薬剤。
前記DPP-4阻害剤の代謝による排出が、非主要(マイナー)排出経路である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬剤。
前記DPP-4阻害剤が、肝臓を経て親薬剤として主に排出される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の薬剤。
前記DPP-4阻害剤の主な代謝産物が、薬理的に不活性であるか又は比較的広い治療濃度域を有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の薬剤。
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