JP6479934B1 - 送風機用羽根車 - Google Patents

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Abstract

【課題】低騒音であり、かつNz音を除去また低減した安価な羽根車を提供することを目的とする。
【解決手段】複数の羽根部材を円盤状固定板に円筒状に成形し構成ユニット化し、前記構成ユニットの羽根部材を別の構成ユニットの前記円盤状固定板に接続して形成される送風機の羽根車を、円盤状固定板の羽根部材が成形された側と反対面に、羽根部材先端を嵌合する嵌合溝を前記羽根部材と同数設け、嵌合溝の位置を前記円盤状固定板上における前記羽根部材の位置に対して嵌合溝の開口している方向から見て時計方向に回転させた位置に配置し、嵌合溝に前記羽根部材先端部を嵌合し、各構成ユニットを接続する構成とした。
【選択図】図3

Description

本発明は、貫流送風機などの送風機に用いられる羽根車に関するものである。
近年の環境問題や省資源への取り組みから送風機の性能向上のため、羽根車を軽量化するとともに、低騒音及び低振動の羽根車の要求が高まっている。
まず従来技術の羽根車の構成について説明する。従来の羽根車200は、図12に示すように複数の羽根車の構成ユニット202、ボス側円盤状固定板205、及び軸部206とボス部207から構成されている。構成ユニット202は、円盤状部材203と羽根204から構成されている。軸部206は、羽根車200の一方側の端部の構成ユニット202の円盤状部材203に取り付けされている。ボス側円盤状固定板205は、羽根車200の他方側の端部の構成ユニットの羽根部材側に取り付けされている。ボス部207は、ボス側円盤状固定板205に設けられている。以下、この羽根車を従来品と称する。
このような従来の羽根車の低騒音を実現するため、特にNz音を除去又は低減する必要がある。Nz音とは、送風機用の羽根車の羽根枚数と回転数に応じて発生するピーク音である。Nz音が発生すると特定の周波数のピークであるため耳につきやすい。このNz音を低減するために以下のような羽根車が特許文献1に提案されている。
特許文献1に記載の羽根車について説明する。羽根車300の羽根は、図13のような形状を呈し、複数の羽根304が構成ユニット302に円筒状に配置されている。構成ユニットの円盤状固定板303に一体固定されている羽根304の一端とその他端を相対的に角度をずらし捩った状態の羽根を一体成形し、このような構成ユニットを複数接続した羽根車が提案されている。しかしながら特許文献1の羽根車は、その羽根を含む構成ユニットを成形する工程や金型が複雑であり、羽根車のコストが高くなる。以下、この羽根車を現有品と称する。
特開平08−049689
本発明は、上記の本事情に鑑みてなされたものであり、低騒音でありかつNz音を除去又は低減した安価な羽根車を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1発明の羽根車は、以下の特徴を有する。
複数の羽根部材を円盤状部材に円筒状に成形し構成ユニット化し、前記構成ユニットの羽根部材を別の構成ユニットの前記円盤状部材に接続して形成される送風機の羽根車であって、
羽根車の羽根部材の材質を合成樹脂材料およびガラス繊維の複合材料とし、羽根車の羽根部材の平均肉厚を0.3〜0.8mmの範囲にて構成し、さらに羽根部材に含まれるガラス繊維を羽根部材の表面の面内に配向させ、
前記構成ユニットの複数の羽根部材は真直に成形されており、
前記円盤状部材の羽根部材が成形された側と反対面に、羽根部材先端を嵌合する嵌合溝を前記羽根部材と同数設け、
前記嵌合溝は、その嵌合溝の中心線位置を前記円盤状部材上における前記羽根部材の位置の中心位置を基準として1度から7度の範囲で前記嵌合溝の開口している方向から見て時計方向に回転させた位置に設け、
前記嵌合溝に前記羽根部材先端部を嵌合する際に羽根先端部が捩じれるように変形して嵌合し、各構成ユニットを接続した。
第1発明の羽根車によれば、以下の効果が発現する。
第1発明の羽根車は、構成ユニットの円盤状部材の嵌合溝を前記羽根部材の位置の中心位置を基準として1度から7度の範囲で前記嵌合溝の開口している方向から見て時計方向に回転させて配置しているため、羽根部材の先端を捩って挿入する。従って羽根部材(構成ユニット)の材質は、捩り等の変形を加えても亀裂等の発生の無い柔軟性を有した素材であれば良い。例えば柔軟性を有する合成樹脂とし、羽根部材の厚さ寸法を現有技術レベルとすることにより、Nz音を現有技術と同レベルに抑えることができる。
前記嵌合溝は、その嵌合溝の中心線位置を前記円盤状部材上における前記羽根部材の位置の中心位置を基準として1度から7度の範囲で時計方向に回転させた位置に設けている。嵌合溝のずらす角度は、1度未満となるとNz音を低減する効果が無くなる虞がある。またその角度が7度を超えると嵌合溝に羽根部材を捩じって嵌合させる場合、羽根の先端部が局部的に変形する虞がある。また嵌合溝の捩じる角度は、好ましくは2度から6度である。更に最も好ましくは3度から5度である。
第1発明の羽根車は、その羽根部材の材質を、合成樹脂材料およびガラス繊維の複合材料としており、羽根部材の平均肉厚を0.3〜0.8mmと薄肉化している。このため羽根部材に含まれるガラス繊維を羽根部材の表面の面内に配向させている。羽根車をこのような構成とすることにより、従来品および現有品に比較してその重量を半分以下に軽量化することができる。羽根部材を薄肉化し軽量化しても羽根車としての性能低下を招来することなく、羽根車を駆動するためのエネルギーを軽減できる。さらに羽根部材の肉厚が従来の半分以下になったことから、材料費のコストも半分以下になっている。また本発明の羽根部材の平均肉厚を0.3mmから0.8mmと薄肉化し、軽量化だけでなく複合材料の中のガラス繊維を羽根部材の表面面内に配向させ、その羽根部材の強度を更に向上させることができる。従って本発明の効果を発現するために、嵌合溝に羽根部材先端を捩って、嵌合しても羽根部材が割れるといような不具合は発生しない。
第1発明の羽根車は、複数の構成ユニットを成形し、構成ユニットの円盤状部材の羽根部材が成形された側と反対面に、羽根部材先端を嵌合する嵌合溝を羽根部材と同数設け、前記嵌合溝の位置を前記円盤状部材上における前記羽根部材の位置に対してずらし、前記嵌合溝に前記羽根部材先端部を嵌合し、各構成ユニットを接続した構成とした。これにより羽根車を成形する際の金型は、特許文献1に記載の現有技術の羽根車を製造する金型と比べ格段に構造が簡単となる。従って本発明の羽根車は、現有技術の羽根車に比較して格段に安価となる。
第1発明の羽根車は、羽根部材の素材を複合材料とし、羽根部材の肉厚を強度低下を招くことなく薄くしている。一方Nz音の低減に関しては、羽根部材の肉厚が薄くなった分不利であった。しかしながら、第1発明の内容を使用し嵌合溝に羽根部材の先端を捩じって嵌め込ませているため、Nz音のレベルを現有技術の羽根車と同等レベルとすることができる。
第2発明の羽根車は、第1発明において以下の特徴を有する。
前記嵌合溝は、その底部は嵌合する羽根部材の先端形状とほぼ同一形状であり、嵌合溝に羽根部材を嵌め込む際に羽根部材の先端部が接触する部分を嵌合溝の中央部から周辺部に向かってその傾斜が徐々に緩やかになる様に変化する傾斜面を設けた。
第2発明の羽根車によれば、以下の効果が発現する。構成ユニットの円盤状部材の羽根部材が設けられた側と反対側の面に設けられた嵌合溝の角部には滑らかな傾斜面を設けている。従って羽根部材は、嵌合溝に嵌め込む際に羽根部材の先端が捩じれるように変形されながら円滑に嵌合溝に嵌め込まれる。
第3発明の羽根車は、第1発明または第2発明において以下の特徴を有する。
羽根部材の材質を合成樹脂材料およびガラス繊維の複合材料とし、かつガラス繊維の含有率が重量比率で10%から40%となる樹脂複合材料とした。
第3発明の羽根車は、合成樹脂材料およびガラス繊維の複合材料とし、かつガラス繊維の含有率が重量比率で10%から40%となる樹脂複合材料としている。従って第2発明の効果を発現できるとともに以下の効果が発現する。羽根車の羽部部材の平均肉厚を0.3mmから0.8mmと薄肉化しても、ガラス繊維を羽根部材の面内に配置することができるので、羽根部材の強度を向上させることができる。
第4発明の羽根車は、第1発明から第3発明のいずれかにおいて以下の特徴を有する。
羽根部材の材質を合成樹脂材料およびガラス繊維の複合材料とし、当該羽根部材の表面面方向の弾性係数(E’)が2.5×10Pa〜1.2×1010Paである。
また第4発明の羽根車は、羽根部材の材質を合成樹脂材料およびガラス繊維の複合材料とし、当該羽根部材の表面面方向の弾性係数(E’)が2.5×10Pa〜1.2×1010Paの樹脂材料とガラス繊維の複合材料を用いている。従って第2発明の効果を発現できるとともに以下の効果が発現する。すなわち、本発明の羽根車は、羽根部材を薄肉化することにより、同一の複合材料で厚肉とした場合に較べ高弾性係数であり戻り易い(復元性)特性を有する羽根車とすることができる。
本発明の羽根車の正面図である。 本発明の羽根車の構成ユニット及び嵌合溝の説明図である。 構成ユニットの嵌合溝の実施形態の説明図である。 嵌合溝の断面形状の詳細説明図である。 羽根部材先端部が嵌合溝に嵌め込まれる過程の説明図。 捩じり角度と風量の関係図である。 捩じり角度と騒音レベルの関係図である。 本発明(捩じり角度1度から2度、捩じり角度6度から7度)の羽根車の騒音スペクトル図である。 本発明(捩じり角度2度から3度、捩じり角度5度から6度)の羽根車の騒音スペクトル図である。 本発明(捩じり角度3度から5度)の羽根車の騒音スペクトル図である。 従来品の羽根車の騒音スペクトル図である。 従来品の説明図である。 現有品(特許文献1の羽根車)の説明図である。
本発明の実施形態を図により説明する。
図1は本発明の羽根車の正面図、図2は本発明の羽根車の構成ユニット及び嵌合溝の説明図、図3は構成ユニットの嵌合溝の実施形態の説明図、図4は 嵌合溝の断面形状の詳細説明図、図5は羽根部材先端部が嵌合溝に嵌め込まれる過程の説明図、図6は捩じり角度と風量の関係図、図7は捩じり角度と騒音レベルの関係図、図8は本発明(捩じり角度1度から2度、捩じり角度6度から7度)の羽根車の騒音スペクトル図、図9は本発明(捩じり角度2度から3度、捩じり角度5度から6度)の羽根車の騒音スペクトル図、図10は 本発明(捩じり角度3度から5度)の羽根車の騒音スペクトル図、図11は従来品の羽根車の騒音スペクトル図、図12は従来品の説明図、図13は現有品(特許文献1の羽根車)の説明図である。
<1>本発明の羽根車の構造
本発明の図1の羽根車1は、複数の図2の羽根車の構成ユニット2、ボス側円盤状固定板5、及び軸部6とボス部7から構成されている。軸部6は、羽根車1の一方側の端部の構成ユニット2の円盤状部材3に取り付けされている。ボス側円盤状固定板5は、羽根車1の他方側の端部の構成ユニットの羽根部材側に取り付けされている。ボス部7は、ボス側円盤状固定板5に設けられている。
<2>羽根部材(構成ユニット2)の構造
羽根車1の構成ユニット2は、円盤状部材3と羽根部材4から構成されている。材質は、AS樹脂、ABS樹脂またはPP樹脂が使用される。またこれら樹脂とガラス繊維との複合材料を使用することも可能である。ここに記載した樹脂等は一例であり、通常使われる合成樹脂として成形品に一定の強度をもたらす合成樹脂であれば十分使用することができる。またその合成樹脂とガラス繊維の複合材料も使用することができる。円盤状部材3と羽根部材4は、射出成形、プレス法又は押出法などにより一体で成形されている。各構成ユニット2の接続は、超音波溶着法等の接着法により接合することができる。またボス側円盤状固定板5は、羽根車1のボス側の端部の構成ユニット2の羽根部材4と超音波溶着法等の接着法により接合することができる。
本発明においては、現有品(図13)の構成ユニットの羽根部材とは異なり、図2の形状の構成ユニットを複数成形する。すなわち、図13の現有品と異なり羽根部材4の長さ方向に捩れ等は無く真っ直ぐである。それらを上述のように超音波溶着法等の接着法により接合し、羽根車を形成する。
羽根車1の構成ユニット2の羽根部材4は、その肉厚は、成型用の抜き勾配が設けられている。羽根部材4の肉厚は、平均肉厚で0.3〜0.8mmである。好ましくは0.4〜0.6mmである。羽根部材の平均肉厚が0.3mmより薄くなると成形法による成形性が悪化し羽根部材の先端側にて成形不良を発生する虞がある。羽根部材の平均肉厚が0.8mmより厚くなると後述する円盤状部材に設けた嵌合溝に捩り等を加えて嵌合することが困難となる虞がある。
<3>羽根部材(構成ユニット2)の材質
羽根車1の構成ユニット2およびボス側円盤状固定板5の材質について説明する。材質としては、AS樹脂、ABS樹脂またはPP樹脂等の合成樹脂を使用することができる。本発明では、後述するように円盤状固定板に設けた嵌合溝に羽根部材の先端を、変形させて嵌め合わせるため、羽根部材の先端が柔軟性を有する平均肉厚とすることが必要である。
またこれら合成樹脂とガラス繊維の複合材料を使用することができる。この場合羽根部材の平均肉厚も、好ましくは0.3〜0.8mmであり、さらに好ましくは0.4〜0.6mmである。羽根部材の平均肉厚が0.3mmより薄くなると成形法による成形性が悪化し羽根部材の先端側にて成形不良を発生する虞がある。羽根部材の平均肉厚が0.8mmより厚くなると羽根部材の中のガラス繊維が羽根部材の表面面内に配向しなくなり羽根部材の弾性係数(E’)が低下する虞がある。尚弾性係数(E’)については後述する。複合材料を使用する場合は、ガラス繊維の含有率が重量比率で全体の10%から40%とすることが好ましく、さらに10%から30%とすることがより好ましい。ガラス繊維の含有率の重量比率が全体の40%を上回ると構成ユニットの羽根部材の成形不良が発生する虞がある。また10%を下回ると羽根部材の強度が低下する虞がある。
また本発明の羽根車の羽根部材には、羽根部材の材質を樹脂材料およびガラス繊維の複合材料とし、その複合材料の弾性係数(E’)が2.5×10Pa〜1.2×1010Paである複合材料を用いることができる。その複合材料の弾性係数(E’)が2.5×10Pa未満であると低弾性係数であり戻り易い(復元性)特性の効果が全く現れない虞があり、1.2×1010Paを超えると構成ユニットの羽根部材の成形不良が発生し製品化出来ない虞がある。
尚上記の弾性係数(E’)は、成形した羽根部材から所定の寸法の試験片を作成し粘弾性測定機(ティー・エイ・インスツルメント社製のRSA3)により測定した。また弾性係数の測定は、昇温速度、7.2℃/分、および測定周波数は1Hzにて行った。また弾性係数は、20℃における測定値とした。
尚本発明の羽根車の羽根部材に使用する樹脂材料とガラス繊維の複合材料の弾性係数(E’)は、図2に示す羽根部材の肉厚を薄くすると高くなり、羽根部材の肉厚を厚くすると低くなる傾向にある。肉厚を0.5mmから2mmに厚くすると弾性係数(E’)は、約半分になる。
またガラス繊維の含有量を増加させると、弾性係数(E’)も増加する傾向にある。ガラス繊維の含有量を重量比で10%から40%に増加させると弾性係数(E’)は、約3倍になる。
<4>構成ユニットの接続方法
次に構成ユニットの接続方法について説明する。図2に示す構成ユニットを接続する場合、円盤状部材3の羽根部材4が成形されていない側に、接続する構成ユニットの羽根部材に対応させて、羽根部材の先端を嵌合させる嵌合溝8(図2(c)参照)を設けている。この嵌合溝に羽根部材の先端を嵌合させ、超音波溶着等の接着法で接続し羽根車を成形する。本発明では、羽根車の騒音性能を向上させるために、この羽根部材を嵌合させる嵌合溝の形状を工夫している。以下、嵌合溝8の実施形態について図3から図5により説明する。尚嵌合溝8は、図2(c)に示すように、構成ユニット2の円盤状部材3に複数個設けられているが、その中の一つ(図中のM部)について詳細説明する。他は同様である。
[嵌合溝の実施形態]
嵌合溝の本実施形態を図3から図5により説明する。本実施形態の嵌合溝8は、図3に示すようにその溝部の底部は構成ユニットの羽根部材4の先端部とほぼ同形状とし、円盤状部材3に配置する位置を、構成ユニットの羽根部材先端部の形状を円盤状部材3に投影した位置及び形状に対して以下のように位相をずらしたものである。ずらし方は図3のとおりである。図3において一点鎖線は、上述の羽根部材の先端部の形状を円盤状部材に投影した形状であり、嵌合溝8の底部とほぼ同じ形状である。
この一点鎖線の形状の中心位置をOとする。中心位置Oは、嵌合溝8の中心線上の中央位置でもある。嵌合溝8は、その中央位置Oの周りに1度から7度回転させたものである。図3は、円盤状部材側から見て嵌合溝8の中央位置Oに対して時計方向に回転させたものである。嵌合溝のずらす角度は、1度未満となるとNz音を低減する効果が無くなる虞がある。またその角度が7度を超えると嵌合溝に羽根部材先端を捩じって嵌合させる場合、羽根の先端部が局部的に変形する虞がある。また嵌合溝の捩じる角度は、好ましくは2度から6度である。更に好ましくは3度から5度である。
嵌合溝8の断面形状は、図4に示す形状となっている。図4は、図3(a)に示す嵌合溝の位置A、位置B、位置C、位置D及び位置Eにおける溝の断面形状を示している。図中、位置A、位置B、位置C、位置D及び位置Eは、それぞれA−A断面からE−E断面に対応している。位置Cは、嵌合溝の中央位置Oにおける断面形状である。位置Aと位置Bは、円盤状部材の中心位置側であり、位置Dと位置Eは円盤状部材の外周側である。嵌合溝8には、その周縁部に傾斜部T1とT2が設けられている。傾斜部T1は嵌合溝8の周縁L1部(図3参照)に設けられた傾斜部であり、傾斜部T2は嵌合溝8の周縁L2部(図3参照)に設けられた傾斜部である。傾斜部T1とT2は嵌合溝の中心Oに対して点対称の形状となっている。傾斜部T1は、溝中心Oから円盤状部材の周辺側に向かって傾斜は徐々に緩やかになるように構成されている。傾斜部T2は、溝中心Oから円盤状部材の中心側に向かって徐々に緩やかになるように構成されている。
羽根部材4は、長さ方向に真直ぐに成形されているが、この嵌合溝に対して上記の角度分ずれている。従って図3(a)のように捩じった嵌合溝に羽根部材を嵌合させる場合には、まず羽根部材の先端部の両端が傾斜部T1とT2に接触し、徐々に滑らかに嵌合溝に嵌め込まれる。その状態を図に示したものが図5である。図5は、嵌合溝の傾斜部T1とT2を拡大し羽根が徐々に嵌合溝に嵌め込まれ嵌合溝の底部に接触する状況を示したものである。羽根部材4の先端部の嵌合溝8への嵌合は、図中の1→2→3の順に進行し完了する。このように羽根部材の先端は、嵌合溝8に捩れた状態で嵌合される。羽根部材の先端部分が嵌合溝に嵌合した状態では、図2(d)における羽根部材の稜線Aと稜線Bの先端部分が捩じれることになる。羽根部材4は、その長さ方向の長さLの6割から7割の部分は捩じれは発生していない。また図2(d)の羽根部材4の中心線はその根元部分から先端部まで捩じれの無い状態である。このように羽根部材の先端部が嵌合溝に嵌合された後、その嵌合部分は超音波溶着等で接合される。
<5>本発明の羽根車の実施例
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は、下記の実施例に限定されるものではない。
[実施例1から6]
本実施例では、ガラス繊維の含有率が重量比率で全体の20%としたAS樹脂の複合材料により、構成ユニットとボス側円盤状固定板を作製した。構成ユニットの羽根部材は、図2に示す形態であり、その平均肉厚は0.4mm、長さは79mmとし、その枚数は35枚とした。また構成ユニットの直径は、羽根部材4の最外部で、106mmとした。このような構成ユニットは、上記材質の素材により射出成形により成形した。さらにこのような構成ユニット8個と、構成ユニット2と同材質のボス側円盤状固定板5とを超音波溶着法により接合し図1の羽根車を作製した。作製した羽根車は、全長635mm、直径106mm、全重量は385grであった。
また本実施例における円盤状部材に設けた嵌合溝8は実施形態の図3(a)とした。円盤状部材の羽根部材に対する嵌合溝の中心位置に対する回転角度θは、嵌合溝の開口している方向から見て時計方向に1度、2度、3度、4度、5度、6度、7度とした。捩じり角度のこの順に実施例1から実施例7とする。
[比較例1から3]
本比較例の羽根車は、嵌合溝8の捩じり角度θを嵌合溝の開口している方向から見て時計方向に0度、7.5度、10度とした以外は、実施例と同様にして羽根車を作製した。得られた羽根車の重量は、実施例1と同様であり385grであった。捩じり角度のこの順に比較例1から比較例3とする。
実施例および比較例にて作製した羽根車について以下を試験し比較した。
[1]風量特性及び騒音レベル
実施例及び比較例で得られた羽根車について、その風量特性を以下のように評価した。上記の方法により作製された羽根車をエアコン室内機に組み込み、エアコン実機を風量測定装置に設置して、送風量(m/min)と、羽根車の回転数を測定した。さらにエアコン実機を騒音測定室に壁掛け状態に設置し、騒音レベル(dB(A))を測定した。測定結果を、捩じり角度と風量の関係を図6に、また捩じり角度と同一風量における騒音レベルの関係を図7に示した。
[2]Nz音
上記[2]の騒音特性を測定する際に騒音スペクトル図におけるNz音のレベルを比較評価した。本発明品は、捩じり角度を(捩じり角度1度から2度、捩じり角度6度から7度)、(捩じり角度2度から3度、捩じり角度5度から6度)及び(捩じり角度3度から5度)について図8から図10に示した。現有品の騒音スペクトル図を図11に示した。
<6>実施例と比較例の性能評価
図6は、捩じり角度と送風量の関係を示したものである。捩じり角度を0度から増加させると捩じり角度が7度まではほぼ一定であり、捩じり角度7度を超えると急激に減少する傾向がみられた。実施例1から7の発明品においては、安定的な風量が確保できる。
図7は、捩じり角度と騒音レベルの関係を示したものである。実施例1から実施例7(捩じり角度が1度から7度の間)の発明品では、騒音レベルは55.8から56.2dB(A)であり送風機の使用において問題無いレベルである。最良な状態は、捩じり角度が3度から5度である。比較例1から3においては、56.5dB(A)を超える数値であり使用上問題となる騒音レベルである。
図8から図10は、発明品(実施例1から7)のNz音低減の程度を騒音スペクトル図で示したものである。図11は、現有品のNz音の程度をスペクトル図で表したものである。図中の「Nz音」と「2Nz」と表記した部分が、Nz音としての強さ(レベル)を表示している。
図8は、捩じり角度1度から2度及び捩じり角度6度から7度の発明品の騒音スペクトル図である。図9は、捩じり角度2度から3度及び捩じり角度5度から6度の発明品の騒音スペクトル図である。図10は、捩じり角度3度から5度の発明品の騒音スペクトル図である。以上の発明品の騒音スペクトル図と現有品の騒音スペクトル図である図11を比較すると以下の通りである。
本発明品(実施例)の騒音スペクトル図におけるNz音及び2Nz音の騒音レベルは、現有品のそれに比べて低くなっていることが分った。同じ発明品の中においては、捩じり角度を3度から5度とした場合、Nz音及び2Nz音の騒音レベルは一番低くなっていることが分った。
1 羽根車(本発明品)
2 羽根車の構成ユニット
3 円盤状部材
4 羽根部材
5 ボス側円盤状固定板
6 軸部
7 ボス部
8 嵌合溝
200 比較例の羽根車(従来品)
300 現有品の羽根車

Claims (4)

  1. 複数の羽根部材を円盤状部材に円筒状に成形し構成ユニット化し、前記構成ユニットの羽根部材を別の構成ユニットの前記円盤状部材に接続して形成される送風機の羽根車であって、
    羽根車の羽根部材の材質を合成樹脂材料およびガラス繊維の複合材料とし、羽根車の羽根部材の平均肉厚を0.3〜0.8mmの範囲にて構成し、さらに羽根部材に含まれるガラス繊維を羽根部材の表面の面内に配向させ、
    前記構成ユニットの複数の羽根部材は真直に成形されており、かつ円盤状部材側から先端部に亘りテーパ状に薄くなるようにされ、
    前記円盤状部材の羽根部材が成形された側と反対面に、羽根部材先端を嵌合する嵌合溝を羽根部材の中心線位置と嵌合溝の中心位置を一致させて、前記羽根部材と同数設け、
    前記嵌合溝は、その嵌合溝の中心線位置を前記円盤状部材上における前記羽根部材の位置の中心位置を基準として1度から7度の範囲で前記嵌合溝の開口している方向から見て羽根部材の嵌合している部分の羽根車の外周側の先端が羽根車の回転軸に近づく方向に回転させた位置に設け、
    前記嵌合溝に前記羽根部材先端部を嵌合する際に羽根部材の中心線位置は捩じれがない状態で嵌合し、さらに羽根部材はその全長(L)に対して円盤状部材側から0.6Lから0.7Lの部分は捩じれは無くそれ以外の部分で捩じれが生じ、かつ羽根先端では両端部が捩じれるように変形して嵌合し、各構成ユニットを接続したことを特徴とする羽根車。
  2. 前記嵌合溝は、その底部は嵌合する羽根部材の先端形状とほぼ同一形状であり、嵌合溝に羽根部材を嵌め込む際に羽根部材の先端部が接触する部分を嵌合溝の中央部から周辺部に向かってその傾斜が徐々に緩やかになる様に変化する傾斜面を設けたことを特徴とする請求項1に記載の羽根車。
  3. 羽根部材の材質を合成樹脂材料およびガラス繊維の複合材料とし、かつガラス繊維の含有率が重量比率で10%から40%となる樹脂複合材料としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の羽根車。
  4. 羽根部材の材質を合成樹脂材料およびガラス繊維の複合材料とし、当該羽根部材の表面面方向の弾性係数(E’)が2.5×10Pa〜1.2×1010Paであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の羽根車。
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