JP6479453B2 - 地下空洞周辺地山の補強方法 - Google Patents

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Description

本発明は、一般のトンネルは勿論のこと、土被りが大きく地圧が高い鉄道トンネルや放射性廃棄物処分場なども含む地下空洞周辺の岩盤の補強に最適な地下空洞周辺地山の補強方法に関する。
一般に、トンネルなどの地下空洞を掘削する工事では、種々の工法によって空洞周辺の岩盤などの地山を固定しながら、地山の掘削を行っている。例えば、NATM(New Austrian Tunneling Method)工法においては、特許文献1などに記載されているように、掘削したトンネルの壁面などに(必要な場合は壁面をセメントで固めた後)、多数のロックボルトを放射状に打設して地山を固定する。この場合、多数のロックボルトはトンネルの壁面に周方向に等間隔にトンネルの壁面から岩盤内部へ垂直に打ち込まれる。このようにしてトンネルの掘削に伴い発生する地山の緩みを抑制する。
特開平9−53396号公報
しかしながら、多数のロックボルトをトンネルの壁面に放射状に打設して地山を固定する従来の地下空洞周辺地山の補強方法では、地質状況、特に切羽や天端の安定性に大きな影響を及ぼす割れ目の卓越傾向などによることなく、図1に破線で示すように、多数のロックボルトをトンネルの壁面に周方向に等間隔にトンネルの壁面に対して直交方向に打ち込み設置するため、特に、ロックボルトが割れ目に対して平行又は平行に近い状態に設置されるなど、両者が交差しにくい箇所などでは、地山の緩みの抑止効果が十分であるとは言い難い、という問題がある。特に、今後建設が進められるリニア新幹線などの鉄道トンネルや放射性廃棄物処分場などの地下空洞の場合、数百m〜千m程度と土被りが大きく、空洞に作用する地圧が高いため、空洞周辺の地山のより最適な補強方法が望まれる。
本発明は、このような従来の問題を解決するものであり、この種の地下空洞周辺地山の補強方法において、地下空洞施工時に、掘削箇所における地質調査結果をもとに、より多くの割れ目と交差しやすいロックボルトの打設方向を定量的に算定し、この算定結果に基いてロックボルトを空洞周辺の壁面に打設することで、地山の緩みの抑止効果を最適化すること、を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、複数のロックボルトを地下空洞の壁面に略等間隔に放射状に打設して地山を固定する地下空洞周辺地山の補強方法において、地山の掘削時に、地山に分布される割れ目から、割れ目の走向、傾斜をもとに、切羽や天端の安定性に影響を及ぼすような卓越した割れ目系を確認し、当該割れ目系に対して、3次元的に任意の方向に打設したロックボルトに交差する割れ目の数を求めて割れ目との交差密度を算出する割れ目調査を実施し、その結果から、より多くの割れ目と最も交差しやすいロックボルトの打設方向を算定し、地下空洞の壁面に複数のロックボルトを打設するときに、複数のロックボルトを等間隔に放射状に打設する各ロックボルトの配置に対して、割れ目との交差密度が低い箇所についてロックボルトの打設方向を、前記算定したより多くの割れ目と最も交差しやすいロックボルトの打設方向をもとに、より多くの割れ目と交差する方向に30°以下の範囲内で所定の角度に傾斜させる、ことを要旨とする。
この場合、任意の方向に打設したロックボルトと割れ目との交差密度をシュミットネットに表示して整理した割れ目密度ダイアグラムを作成し、前記割れ目密度ダイアグラムにより、任意の方向に打設したロックボルトと割れ目との交差密度を算出して、より多くの割れ目と最も交差しやすいロックボルトの打設方向を算定することが好ましい。
また、この場合、ロックボルトの打設設置後、地下空洞の変位、ロックボルトの軸力測定結果をもとに、その後の施工箇所におけるロックボルト打設方向の傾斜角度の評価を修正することが好ましい。
本発明の地下空洞周辺地山の補強方法によれば、地下空洞施工時に、掘削箇所における地質調査結果をもとに、より多くの割れ目と交差しやすいロックボルトの打設方向を定量的に算定し、この算定結果に基いてロックボルトを空洞周辺の壁面に打設するので、地山の緩みの抑止効果を最適化することができる、という本発明独自の格別な効果を奏する。
本発明の地下空洞周辺地山の補強方法によるトンネル施工におけるロックボルトの設計例を従来の設計例と併せて示す図 同補強方法に用いる割れ目密度ダイアグラムを示す図 同補強方法によるトンネル施工におけるロックボルトの打設角度ごとのトンネル壁面(天端)の変位の解析結果を示す図
次に、この発明を実施するための形態について説明する。
この地下空洞周辺地山の補強方法は、多数のロックボルトを地下空洞の壁面に略等間隔に放射状に打設して地山を固定する地山補強対策に適用するもので、地山の地質状況、特に割れ目の分布状況や卓越傾向が切羽や天端の安定性に大きな影響を及ぼすことから、この割れ目の分布状況、卓越傾向を考慮して、地山の掘削時に地下空洞周辺の岩盤の割れ目の調査を行い、その割れ目の状況など調査の結果をもとに、独自の割れ目密度ダイアグラムを作成し、この割れ目密度ダイアグラムによりロックボルトの最適な打設方向を評価するものである。
この地下空洞周辺地山の補強方法は、次のステップ1−3により実施する。
(ステップ1)
まず、地山の掘削時に、地山に分布される割れ目から、割れ目の走向、傾斜をもとに、卓越した割れ目系を確認し、当該割れ目系に対して、3次元的に任意の方向に打設したロックボルトに交差する割れ目の数を求めて割れ目との交差密度を算出する割れ目調査を実施し、その結果から、多くの割れ目と最も交差しやすいロックボルトの打設方向を算定する。
この場合、任意の方向に打設したロックボルトと割れ目との交差密度をシュミットネットに表示して整理した割れ目密度ダイアグラム(図2参照)を作成し、この割れ目密度ダイアグラムにより、任意の方向に打設したロックボルトと割れ目との交差密度を算出して、多くの割れ目と最も交差しやすいロックボルトの打設方向を算定する。
(ステップ2)
地下空洞(周辺)の壁面に多数のロックボルトを打設するときに、多数のロックボルトを等間隔に放射状に打設する各ロックボルトの配置に対して、割れ目との交差密度が低い箇所についてロックボルトの打設方向を、ステップ1により算定した多くの割れ目と最も交差しやすいロックボルトの打設方向をもとに、多くの割れ目と交差する方向に30°程度の範囲内で所定の角度に傾斜させる。
(ステップ3)
ロックボルトの打設設置後、地下空洞の変位、ロックボルトの軸力の測定結果をもとに、その後の施工箇所におけるロックボルト打設方向の傾斜角度の評価を修正する。
図1に本補強方法によるトンネル施工におけるロックボルトの設計例を従来の設計例と併せて示している。
従来は、ロックボルトを、地質状況によらず、図1中破線で示すように、多数のロックボルトをトンネルの壁面に周方向に等間隔にトンネルの壁面に対して直交方向に打ち込み設置する。そして、空洞変位の測定やロックボルトの軸力測定の収束をもって施工を完了し、変位が継続する場合は、増しボルトの打設など追加対策工を実施する。
これに対して本補強方法では、トンネル掘削時に地質状況を考慮して割れ目調査を実施し、その結果をもとに作成した割れ目密度ダイアグラムにより、任意のロックボルトの設定方向における割れ目密度を算定し、等間隔、直交方向の放射状に打ち込み設置されるロックボルトの配置に対して、割れ目密度ダイアグラムの結果をもとに、図1中実線で示すように、ロックボルトと割れ目との交差密度が低い箇所についてロックボルトをより多くの割れ目と最も交差しやすいように30°程度の範囲内で所定の角度に傾斜させて打ち込み設置する。そして、空洞変位の測定やロックボルトの軸力測定の収束をもって施工を完了し、変位が継続する場合は、増しボルトの打設など追加対策工を実施する。施工時に上記計測結果をフィードバックし、最適な打設方法を逐次検討する。
図3にトンネル施工におけるロックボルトの打設角度ごとのトンネル壁面(天端)の変位の解析結果を示している。
図3に示すように、ロックボルトによる地山補強効果を算定する解析を実施した結果、傾斜角60°の割れ目が卓越する場合、ロックボルトの打設方向を従来の90°に対して割れ目と交差しやすいように20°傾斜させると(図3中、太線で示す位置参照)、従来と比較して、ロックボルト補強効果について15%程度向上することが判明した。
以上説明したように、この地下空洞周辺地山の補強方法によれば、既述のとおり、地下空洞の施工時に、掘削箇所における地質調査結果をもとに、より多くの割れ目と交差しやすいロックボルトの打設方向を定量的に算定し、この算定結果に基いてロックボルトを空洞周辺の壁面に打設するので、地山の緩みの抑止効果を最適化することができる。
また、この補強方法によれば、今後建設が進められるリニア新幹線などの鉄道トンネルや放射性廃棄物処分場など、数百m〜千m程度と土被りが大きく地圧が高くなる地下空洞の場合にも、上記と同様に適用でき、上記と同様の作用効果を得ることができる。

Claims (3)

  1. 複数のロックボルトを地下空洞の壁面に略等間隔に放射状に打設して地山を固定する地下空洞周辺地山の補強方法において、
    地山の掘削時に、地山に分布される割れ目から、割れ目の走向、傾斜をもとに、切羽や天端の安定性に影響を及ぼすような卓越した割れ目系を確認し、当該割れ目系に対して、3次元的に任意の方向に打設したロックボルトに交差する割れ目の数を求めて割れ目との交差密度を算出する割れ目調査を実施し、その結果から、より多くの割れ目と最も交差しやすいロックボルトの打設方向を算定し、
    地下空洞の壁面に複数のロックボルトを打設するときに、複数のロックボルトを等間隔に放射状に打設する各ロックボルトの配置に対して、割れ目との交差密度が低い箇所についてロックボルトの打設方向を、前記算定したより多くの割れ目と最も交差しやすいロックボルトの打設方向をもとに、より多くの割れ目と交差する方向に30°以下の範囲内で所定の角度に傾斜させる、
    ことを特徴とする地下空洞周辺地山の補強方法。
  2. 任意の方向に打設したロックボルトと割れ目との交差密度をシュミットネットに表示して整理した割れ目密度ダイアグラムを作成し、前記割れ目密度ダイアグラムにより、任意の方向に打設したロックボルトと割れ目との交差密度を算出して、より多くの割れ目と最も交差しやすいロックボルトの打設方向を算定する、請求項1に記載の地下空洞周辺地山の補強方法。
  3. ロックボルトの打設設置後、地下空洞の変位、ロックボルトの軸力測定結果をもとに、その後の施工箇所におけるロックボルト打設方向の傾斜角度の評価を修正する、請求項1又は2に記載の地下空洞周辺地山の補強方法。

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