JP6475949B2 - トラックとの係合を確認するために視認可能なインジケータを有するトラック取付け具アセンブリ - Google Patents

トラックとの係合を確認するために視認可能なインジケータを有するトラック取付け具アセンブリ Download PDF

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Description

開示されているシステムおよび方法は、トラック取付け具アセンブリに関し、より具体的には、トラック取付け具アセンブリがトラック内の係合位置にあることを確認するために視認可能なインジケータを設けるためのシステムおよび方法に関する。
旅客機は、客室の床部に沿って延在するシートトラックを含む場合がある。シートトラックは、乗客シートを客室の床部に固定するためにシートトラック取付け具と共に使用される場合がある。乗客シートに加えて、これと比べて極めて大きな、モニュメント(monument)と呼ばれる構造体もまた、同様に客室の床部に固定される場合がある。モニュメントの一部の例は、パーティション、クローゼット、トイレ、またはギャレーを含むが、これらに限定されない。
モニュメントをシートトラックに組み付けるためのいくつかの手法が既に存在している。これらの手法は、一般的に、第1の人物がシートトラック取付け具をシートトラックに組み付けることおよび立会人と呼ばれ得る第2の人物が組付けが正確に実行されたことを確認することを必要とする。例えば、モニュメントを組み付ける1つの手法では、最初に、シートトラック取付け具が、シートトラックの設置機構に係合される。次に、シートトラック取付け具が、第1の人物によってシートトラックに沿った位置にテープで留められる。次に、立会人が、シートトラック取付け具がシートトラックに正確に組み付けられたことを確認する。組付けが、立会人によって確認されたら、モニュメントが、シートトラック取付け具に固定され得る。
モニュメントを組み付ける別の手法では、最初に、1つ以上のボルトおよびシートトラック取付け具が、モニュメントに緩く組み付けられる。次に、モニュメントが、第1の人物によってシートトラックに沿って適所に配置される。このとき、シートトラック取付け具の一組の設置機構は、シートトラックに係合されていない。シートトラックに沿って適所にモニュメントを配置することは、シートトラックとモニュメントとの間の空間が一般的に極めて限られていることから困難な場合がある。次に、モニュメントは、シートトラックに沿って前方または後方のいずれかに摺動されてもよく、これによって、設置機構がシートトラックに係合される。次に、立会人は、ボルトを締めることによって、モニュメントをシートトラックに組み付けてもよい。
モニュメントをシートトラックに組み付けるためのこれらの手法のどちらにも欠点がある。例えば、第1の人物は、モニュメントがシートトラックに固定され得る前に、立会人が到着してシートトラック取付け具が正確に組み付けられていることを確認するまで待機しなければならない。さらに、シートトラック内のシートトラック取付け具を明確に目視することは、特にモニュメントが既に組み付けられている場合に困難な場合がある。
一実施形態において、トラック取付け具アセンブリは、係合位置および非係合位置を有する。トラック取付け具アセンブリは、下方トラック取付け具、カム部材、ボタン、および付勢部材を含んでもよい。下方トラック取付け具には、凹所および少なくとも1つの保持機構が形成されてもよい。保持機構は、トラック取付け具アセンブリが係合位置にある場合に下方トラック取付け具をトラック内に保持するように構成されてもよい。カム部材は、開口部が形成されたカム本体を有してもよい。ボタンは、インジケータ面を有してもよい。ボタンは、下方トラック取付け具の凹所内に選択的に保持されてもよい。付勢部材は、付勢力を加えるように構成されてもよい。付勢部材は、下方トラック取付け具の凹所内に保持され、ボタンに対して付勢力を加えるようにボタンに対して配置されてもよい。トラック取付け具アセンブリが係合位置にある場合に、付勢力によってボタンが、カム部材の開口部内に通されて、ボタンのインジケータ面が、カム部材の開口部内に視認可能となってもよい。
別の実施形態において、トラック取付け具アセンブリを非係合位置から係合位置に動かす方法は、トラックの長手方向スロット内に下方トラック取付け具を配置することを含んでもよい。下方トラック取付け具には、凹所および下方トラック取付け具をトラック内に保持するように構成された少なくとも1つの保持機構が形成されていてもよい。また、本方法は、開口部を含んでもよいカム部材を所定量だけ回転させることを含んでもよい。また、本方法は、付勢部材によってボタンに付勢力を加えることを含んでもよい。付勢部材は、下方トラック取付け具の凹所内に保持されてもよく、ボタンに対して付勢力を加えるようにボタンに対して配置されていてもよい。また、本方法は、トラック取付け具アセンブリが係合位置にある場合に付勢力によってカム部材の開口部内にボタンを通すことを含んでもよい。ボタンは、カム部材の開口部内に視認可能となり得るインジケータ面を含む。
開示されている方法およびシステムの他の目的および利点は、以下の説明、添付図面、および添付の特許請求の範囲から明らかとなる。
開示されているトラック取付け具アセンブリおよびトラックの実施形態の分解斜視図である。 図1に示されている下方トラック取付け具および上方トラック取付け具の底面斜視図である。 図1に示されているトラック取付け具アセンブリおよびトラックの分解図である。 第1の非係合位置にある、図1に示されているトラック取付け具アセンブリおよびトラックの上面斜視図である。 第2の係合位置にある、図1に示されているトラック取付け具アセンブリおよびトラックの上面斜視図である。 図1に示されている上方トラック取付け具の部分の上面斜視図である。 非係合位置にある、図1に示されているトラック取付け具アセンブリの部分の上面斜視図である。 非係合位置にある、図1に示されているトラック取付け具アセンブリの全体の上面斜視図である。 係合位置にある、図1に示されているトラック取付け具アセンブリの全体の上面斜視図である。 図1に示されているトラック取付け具アセンブリの代替的な実施形態の分解図である。 図10に示されているカムの底面図である。 非係合位置にある、図10に示されているトラック取付け具アセンブリの上面斜視図である。 第2の係合位置にある、図10に示されているトラック取付け具アセンブリの上面斜視図である。 開示されているトラック取付け具アセンブリを非係合位置から係合位置に動かす方法を示す例示的な工程フロー図である。
図1に示されているように、開示されているトラック取付け具アセンブリ(全体を通して10が付与されている)は、下方トラック取付け具22、付勢部材23、ボタン24、上方トラック取付け具26、およびカム28を備えてもよい。トラック取付け具アセンブリ10は、構造体(図示せず)をトラック30に固定するために使用されてもよい。一実施形態において、構造体は、航空機の床部に固定して取り付けられる任意の種類の装置、例えば、乗客シートまたはモニュメントなどであってもよい。モニュメントは、任意の客室構造体、例えば、クローゼット、トイレ、またはギャレーなどであってもよい。トラック30は、旅客機(図示せず)の客室の床部に沿って延在してもよい。航空機について説明されているが、トラック取付け具アセンブリ10およびトラック30は、調整可能なレールが同様に用いられ得る任意の他の用途、例えば、バス、船、および輸送貨物室に使用されてもよいことが理解されるべきである。トラック30は、上方部分32および下方部分34を含んでもよい。トラック30の上方部分32は、2つの対向する縁部36および上面38を含んでもよい。トラック30の2つの対向する縁部36は、トラック取付け具アセンブリ10の下方トラック取付け具22を選択的に保持するための長手方向スロット40を形成してもよい。
図1に示されているような例示的な実施形態において、トラック30の縁部36のそれぞれは、一連の略半円形の凹所46および一連の突出部50を含んでもよい。図1には、半円形の凹所46が示されているが、凹所46は、他の外形を同様に有し得ることが理解されるべきである。トラック30の一方の縁部36に沿って配置された凹所46は、長手方向スロット40内に一連の孔42を形成するように、トラック30の対向する縁部36に沿って配置された凹所46と協働してもよい。例えば、トラック30の一方の縁部36に沿って配置された凹所46aは、孔42aを形成するように、トラック30の他方の縁部36に配置された対向する凹所46bと協働する。同様に、トラック30の一方の縁部36に沿って配置された突出部50は、長手方向スロット40内に一連のランド44を形成するように、トラック30の対向する縁部36に配置された突出部50と協働してもよい。例えば、トラック30の一方の縁部36に沿って配置された突出部50aは、ランド44aを形成するように、トラック30の他方の縁部36に配置された対向する突出部50bと協働する。
図1および図2の両方を参照すると、下方トラック取付け具22は、底部51および上部52を含んでもよい。下方トラック取付け具22の底部51は、トラック30の長手方向スロット40(図1に示されている)によって選択的に受け入れられてもよい。下方トラック取付け具22の上部52は、上方トラック取付け具26内に配置された対応する長手方向スロット56に摺動可能に係合されてもよい。下方トラック取付け具22の底部51は、少なくとも1つの丸い突出部分またはヘッド部分60および少なくとも1つのネック部分62を含んでもよい。図1および図2に示されているような例示的な実施形態において、下方トラック取付け具22は、2つのヘッド部分60および2つのヘッド部分60の間に配置されたネック部分62を含む。一実施形態において、下方トラック取付け具22のヘッド部分60は、トラック30の長手方向スロット40内に配置された孔42の外形P2に対応する実質的に円形のまたは丸い外形P1(図2に示されている)を有してもよい。したがって、下方トラック取付け具22のヘッド部分60は、トラック30の長手方向スロット40の孔42を通り抜けることができる。同様に、下方トラック取付け具22のネック部分62もまた、トラック30の長手方向スロット40内に配置されたランド44に対応してもよい。したがって、下方トラック取付け具22のネック部分62もまた、トラック30の長手方向スロット40のランド44を通り抜けることができる。
図2を参照すると、上方トラック取付け具26もまた、少なくとも1つのヘッド部分70および少なくとも1つのネック部分72を含んでもよい。図1および図2に示されているような例示的な実施形態において、上方トラック取付け具26のヘッド部分70もまた、トラック30の長手方向スロット40内に配置された孔42に対応する略半円形の外形を有してもよい。したがって、上方トラック取付け具26のヘッド部分70もまた、トラック30の長手方向スロット40の孔42を通り抜けることができる。同様に、上方トラック取付け具26のネック部分72もまた、トラック30の長手方向スロット40内に配置されたランド44に対応してもよい。したがって、上方トラック取付け具26のネック部分72もまた、トラック30の長手方向スロット40のランド44を通り抜けることができる。
図3は、トラック取付け具アセンブリ10の分解図である。図示のような実施形態において、下方トラック取付け具22は、トラック30の長手方向スロット40内の第1の非係合位置に配置されている。下方トラック取付け具22が、トラック30の長手方向スロット40内の非係合位置にあるとき、下方トラック取付け具22のヘッド部分60は、トラック30の対応する縁部36に沿って配置された凹所46に実質的に位置合わせされていてもよい。同様に、下方トラック取付け具22のネック部分62(図2に見られる)もまた、トラック30の対応する縁部36に沿って配置された突出部50に実質的に位置合わせされていてもよい。したがって、トラック取付け具アセンブリ10が、トラック30の長手方向スロット40に沿って非係合位置に配置されている場合、下方トラック取付け具22は、トラック30を通り抜けることまたはトラック30から取り外すことが可能である。図4は、トラック30内の非係合位置に配置され、取り付けられたトラック取付け具アセンブリ10の図である。
図5は、トラック30内の第2の係合位置に配置されたトラック取付け具アセンブリ10の図である。使用者は、カム28を時計回り方向Cに回転させることによってトラック取付け具アセンブリ10を非係合位置(図4)から係合位置に動かしてもよい。この点は、以下でより詳細に説明される。カム28を回転させることによって、下方トラック取付け具22は、トラック30の長手方向スロット40内および上方トラック取付け具26の長手方向スロット56内を第1の方向58に向かって係合位置まで摺動されてもよい。具体的には、下方トラック取付け具22は、トラック30内および上方トラック取付け具26内を増分距離Iだけ摺動してもよい。増分距離Iは、下方トラック取付け具22の後端面48と上方トラック取付け具26の後端面54との間の距離として測定されてもよい。下方トラック取付け具22の後端面48および上方トラック取付け具26の後端面54は双方とも、第1の方向58に対して実質的に横方向に合わせられてもよい。
トラック取付け具アセンブリ10が係合位置にある場合、下方トラック取付け具22は、トラック30を通り抜けることができない。図2、図3、および図5を全体的に参照すると、下方トラック取付け具22は、係合位置ではトラック30を通り抜けることができない。なぜなら、下方トラック取付け具22のヘッド部分60が、トラック30の対応する縁部36に沿って配置された凹所46にもはや実質的に位置合わせされ得ないからである。また、下方トラック取付け具22のネック部分62(図2に見られる)も、トラック30の対応する縁部36に沿って配置された突出部50にもはや実質的に位置合わせされ得ない。下方トラック取付け具22のヘッド部分60は、トラック30の縁部36に沿って配置された突出部50を通り抜けることができない。したがって、ヘッド部分60は、トラック取付け具アセンブリが係合位置にある場合に下方トラック取付け具22をトラック30内に保持する保持機構として使用され得る。
再び図3を参照すると、下方トラック取付け具22の上部52は、トラック30の上面38よりも上に突出していてもよい。下方トラック取付け具22の上部52は、2つの実質的に互いに逆向きの舌部78を含んでもよい。舌部78のそれぞれは、下方トラック取付け具22の上部52の長手方向側部80に沿って配置されてもよい。上方トラック取付け具26のスロット56は、2つの対応する溝部82を含んでもよく、2つの対応する溝部82はそれぞれ、下方トラック取付け具22の2つの舌部78の一方を摺動可能に受け入れてもよい(図2に摺動係合が示されている)。
横方向スロット86および凹所90はそれぞれ、下方トラック取付け具22の上面92に沿って配置されてもよい。横方向スロット86は、下方トラック取付け具22の長手方向長さL2に対して横方向に測定される長さL1を有してもよい。一実施形態において、凹所90は、付勢部材23およびボタン24を受け入れる大きさの略円筒形の開口部であってもよい。具体的には、最初に付勢部材23が、凹所90内に配置されてもよく、次にボタン24が、付勢部材23の上に配置されてもよい。
図3および図8を参照すると、トラック取付け具アセンブリ10が非係合位置にあるとき、ボタン24の上面またはインジケータ面100は、上方トラック取付け具26の内面102に当接してもよい。付勢部材23は、ボタン24の下面104(図3に示されている)に対してばね力または付勢力を加えてもよい。一方で、ボタン24のインジケータ面100と上方トラック取付け具26の内面102との当接によって、付勢部材23およびボタン24の両方が、下方トラック取付け具22の凹所90内に保持される。付勢部材23によって加えられる付勢力は、上方トラック取付け具26の内面102に対して上方向Uに向けられてもよい。付勢部材23は、圧縮バネとして示されているが、ボタン24に対して付勢力を加えるように構成された任意の種類の装置が同様に使用されてもよいことが理解されるべきである。
図3を参照すると、ボタン24は、第1の直径D1を有する略円筒形の本体および拡大した底端部106を含んでもよい。ボタン24の底端部106は、段部108、係合面110、および第2の直径D2を有してもよい。ボタン24の第1の直径D1は、底端部106の第2の直径D2より小さくてもよい。一実施形態において、ボタン24のインジケータ面100は、インジケータ面100をトラック取付け具アセンブリ10のその他の面から明確に区別させる任意の種類のマーキングまたは着色を含んでもよい。例えば、一実施形態において、インジケータは、任意の色の塗料または蛍光塗料であってもよい。インジケータは、トラック取付け具アセンブリ10が係合位置にあるか否かに関する視認可能なインジケータを実現するために使用されてもよい。この点は、以下でより詳細に説明される。
また、カム28も同様に、カム28のキー開口部152の内側にインジケータ面170を含んでもよい。ボタン24のインジケータ面100と同様に、キー開口部152の内側に配置されたインジケータ面170もまた、インジケータ面170をトラック取付け具アセンブリ10のその他の面から明確に区別させる任意の種類のマーキングまたは着色を含んでもよい。インジケータ面170は、トラック取付け具アセンブリ10が非係合位置にあることの視認可能なインジケータを実現するために使用されてもよい。非限定的な一実施形態において、キー開口部152のインジケータ面170は、確認目的で赤く塗装されてもよい。
上方トラック取付け具26は、上面120、下面122、2つの摺動面124、2つの実質的に互いに逆向きのフランジ126、および本体128を含んでもよい。本体128には、カム28の外周部132に対応する略円形の開口部130が形成されてもよい。したがって、図5および図8に見られるように、上方トラック取付け具26の本体128に配置された開口部130は、カム28を受け入れることができる。カム28は、上方トラック取付け具26の開口部130内で選択的に回転可能であってもよい。再び図3に目を向けると、2つのフランジ126はそれぞれ、対応するボルト孔133を含んでもよい。ボルト孔133は、構造体(図示せず)をトラック取付けアセンブリ10に固定するために使用されてもよい。上記したように、構造体は、任意の装置、例えば、航空機用の乗客シートまたはモニュメントなどであってもよい。
図6および図7を参照すると、上方トラック取付け具26の2つの摺動面124はそれぞれ、スロット56内の一方の溝部82の底端部140に沿って配置されてもよい。下方トラック取付け具22の上部52が、上方トラック取付け具26の長手方向スロット56に摺動可能に係合されるとき(この係合は図4および図5に示されている)、上方トラック取付け具26の2つの摺動面124は、下方トラック取付け具22の舌部78のそれぞれに沿って配置された2つの摺動面134(図7に示されている)に当接して摺動することができる。一実施形態において、2つの摺動面124は、実質的に傾斜した外形を有してもよい。図4〜図6を参照すると、下方トラック取付け具22は、前端面47および後端面48を含み、上方トラック取付け具26は、前端面53および後端面54を含む。上方トラック取付け具26の2つの摺動面124はそれぞれ、長手方向に勾配または傾斜を付けられてもよい。具体的には、2つの摺動面124は、長手方向軸線A−Aに沿って上方トラック取付け具26の前端面53と後端面54との間に傾斜を付けられてもよい。例えば、一実施形態において、2つの摺動面124は、上方トラック取付け具26の前端面53と後端面54との間に約5度の傾斜または勾配を含んでもよい。
図7を参照すると、下方トラック取付け具22の舌部78のそれぞれに配置された2つの摺動面134もまた、上方トラック取付け具26の2つの摺動面124に実質的に対応する方向に傾斜を付けられてもよい。具体的には、2つの摺動面134は、長手方向軸線A−Aに沿って下方トラック取付け具22の前端面47と後端面48との間に同様に傾斜を付けられてもよい。例えば、一実施形態において、2つの摺動面134は、下方トラック取付け具22の前端面47と後端面48との間に約5度の傾斜を含んでもよい。図4〜図7を参照すると、トラック取付け具アセンブリ10が、トラック30の長手方向スロット40内の係合位置または非係合位置のいずれかに配置されるとき、上方トラック取付け具26の2つの摺動面124と下方トラック取付け具22の2つの摺動面134との当接によって、上方トラック取付け具26と下方トラック取付け具22との間に締付力が生成され得る。締付力は、上方トラック取付け具26、下方トラック取付け具22、およびトラック30の間のがたつきを低減または実質的に除去することができる。
再び図3を参照すると、カム28は、外周部132、上面144、下面146、および本体150を含んでもよい。キー開口部152は、カム28の本体150の中央に配置されてもよく、また、カム28の本体150の上面144から下面146まで貫通していてもよい。図3に示されているような例示的な実施形態において、キー開口部152は、略六角形の外形を有してもよいが、キー開口部152は他の外形を同様に有してもよいことが理解されるべきである。キー開口部152は、六角形のキー(図示せず)の断面を受け入れ、これと嵌合するように構成されてもよい。したがって、使用者は、上方トラック取付け具26のアパーチャ130内でカム28を回転させるために六角形のキーをキー開口部152に挿入することができる。この点は、以下でより詳細に説明される。六角形のキーについて説明されているが、キー開口部152に実質的に対応する断面を有する任意の他のキー部材またはキーツールが同様に使用されてもよいことが理解されるべきである。
また、キー開口部152は、六角形の直径(hexagonal diameter)D3を含んでもよい。六角形の直径D3は、キー開口部152の2つの対向する側面Sの間の距離として測定されてもよい。六角形の直径D3は、ボタン24の第1の直径D1より大きく、ボタン24の底端部106の第2の直径D2より小さくてもよい。したがって、ボタン24の部分は、トラック取付け具アセンブリ10が第2の係合位置(図5および図9に示されている)に動かされたときにキー開口部152を通って突出してもよい。しかしながら、ボタン24の底端部106は、キー開口部152を通り抜けなくてもよい。その代わりに、ボタン24の底端部106の係合面110が、カム28の下面146に当接してもよい。
引き続き図3を参照すると、カム28の下面146は、カム28の下面146から外側に突出したボス156を含んでもよい。ボス156の大きさは、下方トラック取付け具22の横方向スロット86の長さL1に沿って前後に摺動することができる大きさであってもよい。ここで図7に目を向けると、トラック30内の非係合位置に配置されたトラック取付け具アセンブリ10の図が示されており、ここでは、上方トラック取付け具26が、下方トラック取付け具22の上面92をより明確に示すために省略されている。カム28のボス156は、トラック取付け具アセンブリ10が非係合位置にあるときは横方向スロット86の第1の端部160に当接していてもよい(第1の端部160は図3に見られる)。
図3および図7の両方を参照すると、使用者は、トラック取付け具アセンブリ10を非係合位置から係合位置に動かすために上方トラック取付け具26の開口部130内でカム28を時計回り方向Cに回転させてもよい。具体的には、時計回り方向Cへのカム28の回転によって、カム28のボス156は、横方向スロット86の第1の端部160から横方向スロット86の第2の端部162へ移動し、その後、横方向スロット86の第1の端部160へ戻る。また、時計回り方向Cへのカム28の回転によって、下方トラック取付け具22は、第1の方向58に摺動されてもよい。
具体的に図7を参照すると、トラック取付け具アセンブリ10が非係合位置にあるとき、ボタン24は、実質的にカム28のキー開口部152に長手方向に位置合わせされてもよい。さらに、ボタン24はまた、キー開口部152から所定の長手方向距離Dの位置に配置されてもよい。キー開口部152の内側に配置されたインジケータ面170は、使用者にとって視認可能であってもよい。
ここで図8に目を向けると、非係合位置にあるトラック取付け具アセンブリ10の全体の図が示されている。図8では、上方トラック取付け具26が、下方トラック取付け具22内に配置された横方向スロット86および下方トラック取付け具22の凹所90内に配置されたボタン24を示すために透明な構成要素として示されている。トラック取付け具アセンブリ10が非係合位置にあるとき、ボタン24のインジケータ面100は、上方トラック取付け具26の内面102に当接してもよく、また、使用者にとって視認可能でなくてもよい。
一実施形態において、使用者は、六角形のキー(図示せず)をキー開口部152に挿入してもよい。使用者は、六角形のキーを時計回り方向Cに回転させることができ、これにより、カム28も時計回り方向Cに回転させる。具体的には、使用者は、上方トラック取付け具26の開口部130内でカム28を所定量だけ回転させ、これにより、トラック取付け具アセンブリ10を非係合位置から係合位置(図9に示されている)に動かしてもよい。例示的な一実施形態において、カム28の所定量の回転は、約90度であってもよい。
図3および図8の両方を参照すると、カム28は、カム28のボス156が、下方トラック取付け具22の横方向スロット86の長さL1の2倍の長さを移動する間、時計回り方向Cに回転されてもよい。具体的には、カム28のボスは、最初は横方向スロット86の第1の端部160から第2の端部162へ移動し、次に横方向スロット86の第1の端部160へ戻ってもよい。このとき、カム28のボス156は、下方トラック取付け具22の横方向スロット86の第1の端部160に当接してもよい。カム28のボス156と下方トラック取付け具22の横方向スロット86の第1の端部160との当接によって、時計回り方向へのカム28のさらなる回転が防止され得る。さらに、トラック取付け具アセンブリ10は、カム28のボス156が、下方トラック取付け具22の横方向スロット86の第1の端部160に当接した時点で、図9に示されているような係合位置にあってもよい。
図9は、係合位置にあるトラック取付け具アセンブリ10の図であり、ここでは、上方トラック取付け具が、透明な構成要素として示されている。ボタン24は、カム28のキー開口部152によって受け入れられてもよい。カム28のキー開口部152内へのボタン24の係合によって、トラック取付け具アセンブリ10は、係合位置にロックされてもよい。トラック取付け具アセンブリ10が係合位置にあるとき、下方トラック取付け具22は、上方トラック取付け具26およびトラック30(トラック30は、図1、図3、図4、図5、および図7に示されている)と相対的に第1の方向58に増分距離Iだけ動かされている。また、トラック取付け具アセンブリ10が係合位置にあるとき、キー開口部152の内側に配置されたインジケータ面170(図7および図8に示されている)はもはや視認可能ではない。その代わりに、このときは、ボタン24のインジケータ面100が、使用者にとって視認可能であってもよく、トラック取付け具アセンブリ10が係合位置にあることの指標を提示することができる。
図3および図9の両方を参照すると、トラック取付け具アセンブリ10が係合位置にあるとき、ボタン24の少なくとも一部は、下方トラック取付け具22の凹所90内に保持されなくてもよい。その代わりに、付勢部材23は、インジケータ面100が使用者にとって視認可能となるようにボタン24の少なくとも一部をカム28のキー開口部152内を通り、下方トラック取付け具22の凹所90から外に押し出すために、ボタン24の下面104に対して付勢力を加えてもよい。一実施形態において、ボタン24のインジケータ面100は、カム28の上面144と同一平面上にあっても、またはこれに実質的に位置合わせされてもよい。ボタン24の底端部106の係合面110(図3)は、カム28の下面146に当接してもよい。ボタン24の底端部106とカム28の下面146との係合によって、ボタン24は、カム28のキー開口部152内に保持され得る。したがって、付勢部材23によって加えられる付勢力は、ボタン24をカム28のキー開口部152から外に押し出すことができない。
トラック取付け具アセンブリ10を非係合位置(図8に示されている)に戻すために、使用者は、六角形のキー(図示せず)を再びカム28のキー開口部152内に配置してもよい。六角形のキーは、ボタン24を下方へ押し込むか、または押圧して、下方トラック取付け具22の上面92に沿って配置された凹所90(図3に示されている)内に押し戻してもよい。次に、使用者は、六角形のキーおよびカム28を反時計回り方向CCに回転させてもよい。反時計回り方向CCへのカム28の回転によって、下方トラック取付け具22は、トラック30の長手方向スロット40(図1)内および上方トラック取付け具26の長手方向スロット56内を第2の方向59に摺動されてもよい。第2の方向59は、第1の方向58の実質的に反対の方向である。
図10は、トラック取付け具アセンブリ310の代替的な実施形態である。トラック取付け具アセンブリ310は、下方トラック取付け具322、付勢部材323、ボタン324、上方トラック取付け具326、およびカム328を含んでもよい。図1〜図9に示され、上述されているような実施形態と同様に、トラック取付け具アセンブリ310もまた、構造体(図示せず)をトラック30(図1に示されている)に固定するために使用されてもよい。下方トラック取付け具322は、底部350および上部352を含んでもよい。下方トラック取付け具322の底部350は、トラック30の長手方向スロット40(図1に示されている)によって選択的に受け入れられてもよい。下方トラック取付け具322の上部352は、上方トラック取付け具326内に配置された対応する長手方向スロット356に摺動可能に係合されてもよい。下方トラック取付け具322の底部350は、少なくとも1つのヘッド部分360および少なくとも1つのネック部分362を含んでもよい。上方トラック取付け具326もまた、少なくとも1つのヘッド部分370および少なくとも1つのネック部分372を含んでもよい。
下方トラック取付け具322は、2つの舌部378を同様に含んでもよい。舌部378のそれぞれは、下方トラック取付け具322の上部352の長手方向側部380に沿って配置されてもよい。上方トラック取付け具326内に配置されたスロット356は、2つの対応する溝部382を含んでもよく、2つの対応する溝部382はそれぞれ、下方トラック取付け具322の2つの舌部378の一方を摺動可能に受け入れる。上方トラック取付け具326の2つの溝部382と下方トラック取付け具322の2つの舌部378との摺動係合は、図12に示されている。
図10を参照すると、下方トラック取付け具322の上部352は、上面392およびラック348を含んでもよい。ラック348は、下方トラック取付け具322の上部352の長手方向側部380の一方に沿って配置されてもよい。ラック348は、下方トラック取付け具322の長手方向長さL2’の少なくとも一部にわたって延在してもよい。図10に示されているような例示的な実施形態において、ラック348は、下方トラック取付け具322の長手方向長さL2’の全体にわたって延在する。ラック348は、一連の歯354を含んでもよい。歯354は、カム328に配置された一組の対応する歯458と噛合するように構成されてもよい。
カム328は、外周部432、上面444、下面446、本体450、キー凹所452、ピニオン部分464、および開口部466を含んでもよい。キー凹所452は、カム328の本体450の上面444を貫通するが、カム328の本体450の下面446を貫通しなくてもよい。図10に示されているような例示的な実施形態において、キー凹所452は、六角形のキー(図示せず)と係合するように構成されてもよい六角形の外形を有してもよい。カム328の開口部466は、カム328の外周部432に沿って配置されてもよく、また、カム328の本体450の上面444から下面446にかけて延在してもよい。カム328の開口部466の大きさは、ボタン324を選択的に受け入れる大きさであってもよい。図11を参照すると、カム328のピニオン部分464は、カム328の下面446に沿って配置されてもよい。ピニオン部分464の形状は略円筒形であってもよく、歯458は、ピニオン部分464の外周部468の周囲に配置されてもよい。
再び図10を参照すると、凹所390は、下方トラック取付け具322の上面392に沿って配置されてもよい。具体的には、凹所390は、下方トラック取付け具322の上部352の長手方向側部380の一方に沿って配置されてもよい。図示のような実施形態において、凹所390は、ラック348を含まない、下方トラック取付け具322の上部352の長手方向側部に沿って配置されてもよい。一実施形態において、凹所390は、付勢部材323およびボタン324を受け入れる大きさの略円筒形の開口部であってもよい。最初に付勢部材323が、凹所390内に配置されてもよく、次にボタン324が、付勢部材323の上に配置されてもよい。
図12は、非係合位置にあるトラック取付け具アセンブリ310の図である。ボタン324は、実質的にカム328の開口部466に長手方向に位置合わせされてもよく、この場合、ボタン324は、開口部466から長手方向距離D’の位置に配置されてもよい。図10および図12の両方を参照すると、トラック取付け具アセンブリ310が非係合位置にあるとき、ボタン324のインジケータ面400は、上方トラック取付け具326の内面402に当接してもよい。付勢部材323は、ボタン324の下面404(図10に示されている)に対して付勢力を加えてもよい。一方で、ボタン324のインジケータ面400と上方トラック取付け具326の内面402との当接によって、付勢部材323およびボタン324の両方が、下方トラック取付け具322の凹所390内に保持される。
図1〜図9に示され、上述されているような実施形態と同様に、ボタン324のインジケータ面400は、ボタン324のインジケータ面400をトラック取付け具アセンブリ310のその他の部分から明確に区別させる任意の種類のマーキングまたは着色を含んでもよい。ボタン324は、図3に示されているボタン24の底端部106と同様に、拡大した底端部を含んでもよいことに留意すべきである。さらに、図1〜図9に示されているような実施形態と同様に、カム328も、凹所466の内側にインジケータ面470を同様に含んでもよい。インジケータ面470もまた、インジケータ面470をトラック取付け具アセンブリ310のその他の面から明確に区別させる任意の種類のマーキングまたは着色を含んでもよい。
図10および図12の両方を参照すると、上方トラック取付け具326は、上面420、下面422、2つの摺動面424、2つの実質的に互いに逆向きのフランジ426、および本体428を含んでもよい。本体428には、カム328の外周部432に対応し得る略円形の開口部430が形成されてもよい。したがって、図12に見られるように、上方トラック取付け具236の本体428に配置された開口部430は、カム328を受け入れてもよい。カム328は、上方トラック取付け具326の開口部430内で選択的に回転可能であってもよい。2つのフランジ426はそれぞれ、対応するボルト孔433を含んでもよい。ボルト孔433は、構造体(図示せず)をトラック取付け具アセンブリ310に固定するために使用されてもよい。図1〜図9に示されているような実施形態と同様に、上方トラック取付け具326の2つの摺動面424および下方トラック取付け具322の2つの摺動面434は双方とも、実質的に傾斜した外形を有してもよい。具体的には、下方トラック取付け具322の2つの摺動面434は、上方トラック取付け具326の2つの摺動面424に実質的に対応する方向に傾斜を付けられてもよい。この点は、上で詳細に説明され、図6に示されている。
図11および図12を参照すると、下方トラック取付け具322のラック348に配置された歯354は、カム328のピニオン部分464(図11に示されている)に配置された歯458と噛合してもよく、これにより、下方トラック取付け具322とカム328との間でラックおよびピニオンタイプの係合が行われる。したがって、使用者が、上方トラック取付け具326の開口部430内でカム328を時計回り方向Cに回転させるとき、下方トラック取付け具322とカム328との間のラックおよびピニオンタイプの係合によって、カム328の回転運動は、下方トラック取付け具322の直線運動に変換され得る。具体的には、時計回り方向Cへのカム328の回転は、第1の方向258への下方トラック取付け具322の直線運動に変換されてもよい。同様に、反時計回り方向CCへのカム328の回転は、第2の方向259への下方トラック取付け具322の直線運動に変換されてもよい。
図1〜図9に示され、上述されているような実施形態と同様に、使用者は、六角形のキー(図示せず)をカム328のキー凹所452に挿入してもよい。使用者は、六角形のキーを時計回り方向Cに所定量だけ回転させ、これにより、上方トラック取付け具326の開口部430内でカム328を時計回り方向Cに向かって係合位置(図13に示されている)まで所定量だけ回転させてもよい。図10〜図13に示されているような例示的な実施形態において、カム328の所定量の回転は、約360度であってもよい。
ここで図13に目を向けると、トラック取付け具アセンブリ310が係合位置にあるとき、ボタン324は、カム328の開口部466によって受け入れられてもよい。さらに、下方トラック取付け具322は、上方トラック取付け具326およびトラック30(トラック30は、図1、図3、図4、図5、および図7に示されている)と相対的に第1の方向に増分距離I’だけ動かされてもよい。さらに、開口部466の内側に配置されたインジケータ面470(図10〜図12に示されている)は、トラック取付け具アセンブリ310が係合位置にあるときはもはや視認可能でなくてもよい。その代わりに、このときは、ボタン324のインジケータ面400が、使用者にとって視認可能であってもよい。図1〜図9に示されているような実施形態と同様に、六角形のキー(図示せず)が、トラック取付け具アセンブリ10を非係合位置に戻すためにカム328のキー凹所452内に配置されてもよい。六角形のキーは、ボタン324を下方へ押し込むか、または押圧して、下方トラック取付け具322の上面392に沿って配置された凹所390(図10に示されている)内に押し戻してもよい。次に、使用者は、六角形のキーおよびカム328を反時計回り方向CCに回転させてもよい。
図14は、図1〜図9に示されているようなトラック取付け具アセンブリ10または図10〜図13に示されているようなトラック取付け具アセンブリ310のいずれかを非係合位置から係合位置に動かすための例示的な方法500を示す工程フロー図である。図1〜図14を全体的に参照すると、方法500は、トラック取付け具アセンブリ10、310がトラック30の長手方向スロット40内の非係合位置に配置されてもよいブロック502から開始されてもよい。次に、方法500は、ブロック504に進んでもよい。
ブロック504では、使用者は、カム28のキー開口部152(図1〜図9)またはカム328のキー凹所452(図10〜図13)に六角形のキー(図示せず)を配置してもよい。次に、方法500は、ブロック506に進んでもよい。
ブロック506では、カム28、328は、所定量だけ回転されてもよい。例えば、図1〜図9に示されているような実施形態では、所定量の回転は、約90度であってもよい。図10〜図13に示されているような実施形態では、所定量の回転は、約360度であってもよい。次に、方法500は、ブロック508に進んでもよい。
ブロック508では、使用者は、トラック取付け具アセンブリ10、310が係合位置にあることを確認するために目視検査を実行してもよい。例えば、図1〜図9に示されているような実施形態では、トラック取付け具アセンブリ10が係合位置にあるとき、ボタン24のインジケータ面100は、カム28のキー開口部152内に目視されてもよい。同様に、図10〜図13に示されているような実施形態では、トラック取付け具アセンブリ310が係合位置にあるとき、ボタン324のインジケータ面400は、カム328の開口部466内に目視されてもよい。次に、方法500は終了してもよい。
図1〜図14を全体的に参照すると、一実施形態において、使用者は、片方の手のみを使用して開示されているトラック取付け具アセンブリ10(図1〜図9に示されている)を非係合位置から係合位置に動かすことができる。この結果、トラック取付け具アセンブリ10は、ある種の用途でとりわけ魅力的なものになり得る。対照的に、トラック取付け具アセンブリ310は、堅牢性が強化された駆動機構(すなわち、下方トラック取付け具322とカム328との間のラックおよびピニオンタイプの係合)が必要とされる用途で有益となり得る。
開示されているトラック取付け具アセンブリ10、310の両方は、今日利用可能なある種のトラック取付け具アセンブリと比較した場合に、モニュメントをトラック30に組み付けるより人間工学的でより時間のかからない手法を提供することができる。これは、現在利用可能な一部の他のトラック取付け具アセンブリが、モニュメントをトラックに組み付けるために2人の人物を必要とするためである。具体的には、第1の人物が、トラック取付け具をトラックに組み付けてもよく、立会人と呼ばれ得る第2の人物が、組付けが正確に実行されたことを確認する。しかしながら、第1の人物は、モニュメントがトラックに固定され得る前に、立会人が到着してトラック取付け具が正確に組み付けられていることを確認するまで待機しなければならない。対照的に、開示されているトラック取付け具アセンブリ10、310は、トラック取付け具アセンブリがトラック30内の係合位置にあることを使用者が迅速かつ容易に確認することを可能にし得る視認可能なインジケータを含む。
さらに、現在利用可能な機構を使用してモニュメントを適所に配置し、トラック取付け具をトラックに係合することもまた困難であり得る。一般的にトラックとモニュメントとの間の空間は極めて限られており、トラックとの係合を確認するためにトラック取付け具を目視することが困難な場合がある。しかしながら、開示されているトラック取付け具アセンブリ10、310は、モニュメント内に配置された窓または開口部(図示せず)を通して容易に目視することができる。したがって、使用者は、ボタン24、324のインジケータ面100、400が視認可能であるか否かを単に目視してチェックすることによって、開示されているトラック取付け具アセンブリ10、310が係合位置または非係合位置のどちらにあるのかを容易に判定することが可能であり得る。
さらに、本開示は、以下の項に係る実施形態を含む。
1.係合位置および非係合位置を有するトラック取付け具アセンブリであって、
凹所および少なくとも1つの保持機構が形成された下方トラック取付け具であって、前記トラック取付け具アセンブリが前記係合位置にある場合に、前記下方トラック取付け具をトラック内に保持するように、前記少なくとも1つの保持機構が構成されている、下方トラック取付け具と、
開口部が形成されたカム本体を有するカム部材と、
インジケータ面を有するボタンであって、前記下方トラック取付け具の前記凹所内に選択的に保持されるボタンと、
付勢力を加えるように構成された付勢部材であって、該付勢部材が、前記下方トラック取付け具の前記凹所内に保持され、前記ボタンに対して前記付勢力を加えるように前記ボタンに対して配置されており、前記トラック取付け具アセンブリが前記係合位置にある場合に、前記付勢力によって前記ボタンが、前記カム部材の前記開口部内を通り、前記ボタンの前記インジケータ面が、前記カム部材の前記開口部内に視認可能となる付勢部材と、
を備えるトラック取付け具アセンブリ。

2.前記トラック取付け具アセンブリが前記非係合位置にある場合に、前記ボタンが、前記下方トラック取付け具の前記凹所内に保持され、視認可能ではない、項1に記載のトラック取付け具アセンブリ。
3.長手方向スロットを有する上方トラック取付け具をさらに備え、前記下方トラック取付け具が、前記上方トラック取付け具の前記長手方向スロットに摺動可能に係合される、項1に記載のトラック取付け具アセンブリ。

4.前記上方トラック取付け具が、第2の開口部が形成された本体を含み、前記カム部材が、前記上方トラック取付け具の前記第2の開口部内で回転可能である、項3に記載のトラック取付け具アセンブリ。

5.前記上方トラック取付け具が、2つの摺動面を含み、該2つの摺動面がそれぞれ、前記長手方向スロットの底部分に沿って配置されており、前記2つの摺動面が、略傾斜した外形を有する、項3に記載のトラック取付け具アセンブリ。

6.前記カム部材の前記開口部が、キー部材を受け入れるように構成されている、項1に記載のトラック取付け具アセンブリ。

7.前記カム部材の前記開口部が、略六角形の外形を有する、項1に記載のトラック取付け具アセンブリ。

8.前記カム部材が、外周部を含み、前記開口部が、前記カム部材の前記外周部に沿って配置されている、項1に記載のトラック取付け具アセンブリ。

9.前記カム部材が、上面、下面、およびキー凹所を含み、前記キー凹所が、前記カム部材の前記上面のみを貫通し、キー部材を受け入れるように構成されている、項8に記載のトラック取付け具アセンブリ。

10.前記カム部材が、複数のカム歯を有するピニオン部分を含み、前記複数のカム歯が、前記ピニオン部分の外周部の周囲に配置されている、項1に記載のトラック取付け具アセンブリ。

11.前記下方トラック取付け具が、複数のラック歯を有するラックを含み、前記ラック歯が、前記カム部材の前記カム歯と噛合するように構成されている、項10に記載のトラック取付け具アセンブリ。

12.前記カム部材が、前記トラック取付け具アセンブリが前記非係合位置にある場合に視認可能である第2のインジケータ面を含む、項1に記載のトラック取付け具アセンブリ。

13.前記下方トラック取付け具の前記少なくとも1つの保持機構が、略丸い外形を有する少なくとも1つのヘッド部分である、項1に記載のトラック取付け具アセンブリ。

14.トラック取付け具アセンブリを非係合位置から係合位置に動かす方法であって、
トラックの長手方向スロット内に下方トラック取付け具を配置するステップであって、前記下方トラック取付け具に、凹所と、前記下方トラック取付け具を前記トラック内に保持するように構成された少なくとも1つの保持機構とが形成されている、ステップと、
カム部材を所定量だけ回転させるステップであって、前記カム部材が、開口部が形成された本体を含むステップと、
付勢部材によってボタンに付勢力を加えるステップであって、前記付勢部材が、前記下方トラック取付け具の前記凹所内に保持され、前記ボタンに対して前記付勢力を加えるように前記ボタンに対して配置されているステップと、
前記トラック取付け具アセンブリが前記係合位置にある場合に前前記付勢力によって前記カム部材の前記開口部内に前記ボタンを通すステップであって、前記ボタンが、前記トラック取付け具アセンブリが前記係合位置にある場合に前記カム部材の前記開口部内に視認可能となるインジケータ面を含むステップと、
を含む方法。

15.前記トラック取付け具アセンブリが前記非係合位置にある場合に前記下方トラック取付け具の前記凹所内に前記ボタンを保持するステップを備える、項14に記載の方法。

16.長手方向スロットを有する上方トラック取付け具を提供するステップであって、前記下方トラック取付け具が、前記上方トラック取付け具の前記長手方向スロットに摺動可能に係合されるステップをさらに含む、項14に記載の方法。

17.前記上方トラック取付け具が、第2の開口部が形成された本体を含み、前記カム部材が、前記上方トラック取付け具の前記第2の開口部内で回転可能である、項16に記載の方法。

18.前記カム部材の前記開口部内にキー部材を配置するステップを備える、項14に記載の方法。

19.前記カム部材と前記下方トラック取付け具との間のラックおよびピニオンの係合によって前記カム部材の回転を前記下方トラック取付け具の直線運動に変換するステップを備える、項14に記載の方法。

20.前記カム部材のキー凹所内にキー部材を配置するステップであって、前記カム部材が、上面および下面を含み、前記キー凹所が、前記カム部材の前記上面のみを貫通する、ステップを備える、項14に記載の方法。
本明細書で説明されている装置および方法の形態は、本開示の好ましい実施形態を構成しているが、本開示は、装置および方法のこれらの正確な形態に限定されるわけではなく、これに関する変更が、本開示の範囲から逸脱することなくなされてもよいことが理解されるべきである。
10、310 トラック取付け具アセンブリ
22、322 下方トラック取付け具
23、323 付勢部材
24、324 ボタン
26、326 上方トラック取付け具
28、328 カム
30 トラック
40 トラックの長手方向スロット
56、356 上方トラック取付け具の長手方向スロット
60、360 下方トラック取付け具のヘッド部分
62、362 下方トラック取付け具のネック部分
70、370 上方トラック取付け具のヘッド部分
72、372 上方トラック取付け具のネック部分
78、378 舌部
82、382 溝部
86 横方向スロット
130、430 上方トラック取付け具の開口部
132、432 カムの外周部
133、433 ボルト孔
150、450 カムの本体
152 キー開口部
156 ボス
160 横方向スロットの第1の端部
162 横方向スロットの第2の端部
170、470 カムのインジケータ面

Claims (15)

  1. 係合位置および非係合位置を有するトラック取付け具アセンブリ(10)であって、
    凹所(90)および少なくとも1つの保持機構(60)が形成された下方トラック取付け具(22、322)であって、前記トラック取付け具アセンブリが前記係合位置にある場合に、前記下方トラック取付け具をトラック(30)内に保持するように、前記少なくとも1つの保持機構が構成されている、下方トラック取付け具(22、322)と、
    開口部(152、466)が形成されたカム本体を有するカム部材(28、328)と、
    インジケータ面(100)を有するボタン(24)であって、前記下方トラック取付け具の前記凹所内に選択的に保持されるボタン(24)と、
    付勢力を加えるように構成された付勢部材(23)であって、該付勢部材が、前記下方トラック取付け具の前記凹所内に保持され、前記ボタンに対して前記付勢力を加えるように前記ボタンに対して配置されており、前記トラック取付け具アセンブリが前記係合位置にある場合に、前記付勢力によって前記ボタンが、前記カム部材の前記開口部内を通り、前記ボタンの前記インジケータ面(100)が、前記カム部材の前記開口部内に視認可能となる付勢部材(23)と、
    を備えるトラック取付け具アセンブリ(10)。
  2. 前記トラック取付け具アセンブリが前記非係合位置にある場合に、前記ボタン(24)が、前記下方トラック取付け具(22、322)の前記凹所(90)内に保持され、視認可能ではない、請求項1に記載のトラック取付け具アセンブリ(10)。
  3. 長手方向スロット(56)を有する上方トラック取付け具(26)をさらに備え、前記下方トラック取付け具(22、322)が、前記上方トラック取付け具(26)の前記長手方向スロットに摺動可能に係合され、前記上方トラック取付け具が、第2の開口部(130)が形成された本体(128)を含み、前記カム部材(28、328)が、前記上方トラック取付け具の前記第2の開口部内で回転可能であり、前記上方トラック取付け具が、2つの摺動面(124)を含み、該2つの摺動面(124)がそれぞれ、前記長手方向スロット(56)の底部分に沿って配置されており、前記2つの摺動面が、略傾斜した外形を有する、請求項1または2に記載のトラック取付け具アセンブリ(10)。
  4. 前記カム部材(28)の前記開口部(152)が、キー部材を受け入れるように構成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載のトラック取付け具アセンブリ(10)。
  5. 前記カム部材(28)の前記開口部(152)が、略六角形の外形を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載のトラック取付け具アセンブリ(10)。
  6. 前記カム部材(328)が外周部(432)を含み、前記開口部(466)が、前記カム部材の前記外周部に沿って配置されており、前記カム部材が、上面(444)、下面(446)、およびキー凹所(452)を含み、前記キー凹所が、前記カム部材の前記上面のみを貫通し、キー部材を受け入れるように構成されている、請求項1から5のいずれか一項に記載のトラック取付け具アセンブリ(10)。
  7. 前記カム部材(328)が、複数のカム歯(458)を有するピニオン部分(464)を含み、前記複数のカム歯が、前記ピニオン部分の外周部の周囲に配置されており、前記下方トラック取付け具(322)が、複数のラック歯(354)を有するラック(348)を含み、前記ラック歯が、前記カム部材の前記カム歯と噛合するように構成されている、請求項1から6のいずれか一項に記載のトラック取付け具アセンブリ(10)。
  8. 前記カム部材(28、328)が、前記トラック取付け具アセンブリが前記非係合位置にある場合に視認可能である第2のインジケータ面を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のトラック取付け具アセンブリ(10)。
  9. 前記下方トラック取付け具(22、322)の前記少なくとも1つの保持機構が、略丸い外形を有する少なくとも1つのヘッド部分である、請求項1から8のいずれか一項に記載のトラック取付け具アセンブリ(10)。
  10. トラック取付け具アセンブリ(10)を非係合位置から係合位置に動かす方法であって、
    トラック(30)の長手方向スロット(40)内に下方トラック取付け具(22、322)を配置するステップであって、前記下方トラック取付け具に、凹所と、前記下方トラック取付け具を前記トラック内に保持するように構成された少なくとも1つの保持機構とが形成されている、ステップと、
    カム部材(28、328)を所定量だけ回転させるステップであって、前記カム部材が、開口部(152)が形成された本体を含む、ステップと、
    付勢部材(23)によってボタン(24)に付勢力を加えるステップであって、前記付勢部材が、前記下方トラック取付け具の前記凹所内に保持され、前記ボタンに対して前記付勢力を加えるために前記ボタンに対して配置されている、ステップと、
    前記トラック取付け具アセンブリが前記係合位置にある場合に前記付勢力によって前記カム部材の前記開口部内に前記ボタンを通すステップであって、前記ボタンが、前記トラック取付け具アセンブリが前記係合位置にある場合に前記カム部材の前記開口部内に視認可能となるインジケータ面(100)を含む、ステップと、
    を含む方法。
  11. 前記トラック取付け具アセンブリ(10)が前記非係合位置にある場合に、前記下方トラック取付け具(22、322)の前記凹所内に前記ボタン(24)を保持するステップを備える、請求項10に記載の方法。
  12. 長手方向スロット(56)を有する上方トラック取付け具(26)を提供するステップであって、前記下方トラック取付け具(22、322)が、前記上方トラック取付け具の前記長手方向スロットに摺動可能に係合され、前記上方トラック取付け具が、第2の開口部(130)が形成された本体(128)を含み、前記カム部材(28、328)が、前記上方トラック取付け具の前記第2の開口部内で回転可能であるステップをさらに備える、請求項10または11に記載の方法。
  13. 前記カム部材(28、328)の前記開口部内にキー部材を配置するステップを備える、請求項10から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記カム部材(328)と前記下方トラック取付け具(322)との間のラック(348)およびピニオン(464)の係合によって前記カム部材(328)の回転を前記下方トラック取付け具(22)の直線運動に変換するステップを備える、請求項10から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記カム部材(328)のキー凹所内にキー部材を配置するステップであって、前記カム部材が、上面(444)および下面(446)を含み、前記キー凹所が、前記カム部材の前記上面のみを貫通する、ステップを備える、請求項10から14のいずれか一項に記載の方法。
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