JP6460374B2 - 樹脂製サンドイッチパネル - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂製サンドイッチパネルに関し、より詳細には、内部スペースを他用途に有効に活用することにより、他用途に必要な部品点数の増大を抑制しつつ、内装材としての外観保持が可能な樹脂製サンドイッチパネルに関する。
従来から、車両室内の内装材として、樹脂製パネルが用いられている。
たとえば、建設機械の運転室の天井材として、樹脂製パネルが採用されている。
より詳細には、図10に示すように、この樹脂製パネル100は、2枚の樹脂製シートを張り合わせた構造であり、インナー側(運転室側)の樹脂製シートについては、シートの厚みを隔てて互いに対向する対向面のうち内側の面に、内側の面に開口を構成しつつ、外側(運転室側)の面に突出する形態で長溝が形成され、開口がアウター側の樹脂製シートにより閉鎖され、それにより、エアコンの空気経路200として密閉通路が形成されている。そのため、密閉通路に連通するように、インナー側(運転室側)の樹脂製シートには、流入開口および流出開口が設けられ、これら流出入開口それぞれにダクトブラケットを介して、外部通気ダクト300が接続されるようにしている。
しかしながら、このような樹脂製パネルには、以下のような技術的問題点が存する。
すなわち、エアコンから運転室内にエアを送るのに、ダクトブラケット等通気ダクトを構成する部品点数が多くなり、組み付け作業に手間を要するとともに、運転室の天井を構成するインナー側の樹脂製シートには、外側の面側に突出するように長溝が形成され、外側の面がフラットでなく凹凸が目立つことから、見栄えが悪く、また、場合により、空気経路としての密閉通路の外周面を構成する一方の樹脂製シートの外側の面に結露を生じことがある。
また、車両、特に乗用車の後部シートの後方に通常設置されるデッキボードとして活用する場合には、デッキボードは上面に荷物等を載置するのに用いられることから、上述の天井材とは異なり、圧縮強度を確保する必要があり、そのために、2枚の樹脂製シートを張り合わせた構造の樹脂製パネルでなく、2枚の樹脂製シートの間に芯材を備えたサンドイッチパネルが用いられている。
たとえば特許文献1に開示されているように、このサンドイッチパネルは、2枚の樹脂製表皮材シートと、両表皮材シートの間に挟み込まれる形態で両表皮材シートそれぞれと面接着される熱可塑性樹脂製芯材とを有し、熱可塑性樹脂製芯材は、所定発泡倍率を有する発泡樹脂製であり、少なくとも一方の表面に、それぞれ開口を形成して内方に向かって延び、かつ対応する表皮材シートにより閉じられる空隙を内部に構成する複数の窪みを有するようにしている。
このようなサンドイッチパネルによれば、サンドイッチパネルの軽量化を達成するうえで、窪みの数、大きさ、形状を適宜に決定することにより、サンドイッチパネル全体としての曲げ剛性あるいはせんだん剛性の確保と芯材自体の圧縮剛性の確保とを両立させることが可能となる。
しかしながら、熱可塑性樹脂製芯材に対して、厚み方向に延びる複数の窪みを芯材全体に亘って分散させることから、後方から後部シートに向かって前方にエアを送る通気ダクトを、デッキボードとは別途に設ける必要があった。
特願2010−530690号
以上の技術的問題点に鑑み、本発明の目的は、内部スペースを他用途に有効に活用することにより、他用途に必要な部品点数の増大を抑制しつつ、内装材としての外観保持が可能なサンドイッチタイプの樹脂製パネルを提供することにある。
上記課題を達成するために、本発明の樹脂製サンドイッチパネルは、
2枚の樹脂製表皮材シートと、両表皮材シートの間に挟み込まれる形態で両表皮材シートそれぞれと面接着される熱可塑性樹脂製芯材とを有する樹脂製樹脂製サンドイッチパネルであって、
該熱可塑性樹脂製芯材は、中実状の所定発泡倍率を有する発泡樹脂製であり、
該熱可塑性樹脂製芯材には、その少なくとも一方の表面に開口を形成する長溝が設けられ、
該長溝の開口が対応する樹脂製表皮材シートにより閉鎖されることにより、密閉通路が形成され、
前記対応する樹脂製表皮材シートには、前記長溝に連通するように厚み方向の貫通穴が設けられる、構成としている。
以上の構成を有する樹脂製サンドイッチパネルによれば、2枚の樹脂製表皮材シートと、両表皮材シートの間に挟み込まれる形態で両表皮材シートそれぞれと面接着される熱可塑性樹脂製芯材とを有し、熱可塑性樹脂製芯材が中実状の所定発泡倍率を有する発泡樹脂製であることから、発泡倍率を調整することにより、樹脂製サンドイッチパネルとしての圧縮強度を確保することが可能であり、そのうえで、熱可塑性樹脂製芯材には、その少なくとも一方の表面に開口を形成する長溝が設けられ、長溝の開口が対応する樹脂製表皮材シートにより閉鎖されることにより、密閉通路が形成され、対応する樹脂製表皮材シートには、長溝に連通するように厚み方向の貫通穴が設けられることから、たとえば、この密閉通路を樹脂製表皮材シートの貫通穴を介して外部通路と直接接続することが可能であり、それによりこの密閉通路を種々の用途に活用する一方、樹脂製表皮材シートの外表面を凹凸なしのフラットな面とすることが可能であり、内部スペースを有効に活用することにより、部品点数の増大を抑制しつつ、内装材としての外観保持が可能である。
さらに、前記貫通穴は、前記密閉通路の一端部および他端部それぞれに対応する位置に形成され、前記密閉通路は、該一端部の前記貫通穴がエア流入開口、該他端部の前記貫通穴がエア流出開口である通気ダクトを構成するのがよい。
上記課題を達成するために、本発明の樹脂製サンドイッチパネルは、
2枚の樹脂製表皮材シートと、両表皮材シートの間に挟み込まれる形態で両表皮材シートそれぞれと面接着される熱可塑性樹脂製芯材とを有する樹脂製サンドイッチパネルであって、
該熱可塑性樹脂製芯材は、中実状の所定発泡倍率を有する発泡樹脂製であり、
該熱可塑性樹脂製芯材には、厚み方向に貫通し、該熱可塑性樹脂製芯材の面上に延在する長穴が設けられ、
該長穴が両樹脂製表皮材シートにより閉鎖されることにより、密閉通路が形成され、
前記樹脂製表皮材シートには、前記長穴に連通するように厚み方向の貫通穴が設けられる、構成としている。
さらに、前記貫通穴は、前記密閉通路の一端部および他端部それぞれに対応する位置に形成され、前記密閉通路は、通気ダクトまたは配線通路を構成するのがよい。
加えて、前記貫通穴は、各樹脂製表皮材シートに設けられるのでもよい。
さらにまた、前記熱可塑性樹脂製芯材は、前記長溝または前記長穴を設けることに伴う前記樹脂製表皮材シートと前記熱可塑性樹脂製芯材との溶着面積の減少による前記樹脂製サンドイッチパネルの剛性低下を補充する程度の大きさの発泡倍率を有するのがよい。
本発明に係るサンドイッチパネルの実施形態について、図面を参照しながら以下に詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態では、サンドイッチパネルとして、運転室からの見栄えが重視される建設機械の運転室のルーフパネルに用いられる場合を例として、以下に説明する。
図2に示すように、このようなサンドイッチパネル10は、おもて面側表皮材シート12Aと裏面側表皮材シート12Bと、両表皮材シート12A,Bの間に介在する発泡性の芯材13とから構成され、サンドイッチパネル10は、おもて面側表皮材シート12A、芯材13、および裏面側表皮材シート12Bの積層構造物である。
芯材13は、発泡剤を添加した樹脂により形成される。芯材13を形成する樹脂としては、エチレン、プロピレン、ブテン、イソプレンペンテン、メチルペンテン等のオレフィン類の単独重合体あるいは共重合体であるポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン)、ポリアミド、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、エチレン−エチルアクリレート共重合体等のアクリル誘導体、ポリカーボネート、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン−プロピレン−ジエン類等のターポリマー、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ABS樹脂、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、フェノール樹脂、ポリメタクリルイミド、ポリエーテルイミド等が挙げられる。なお、これらは一種類を単独で用いても、二種類以上を混合して用いてもよい。特に、芯材13と表皮材シート12とを同材質とすることにより熱溶着によって溶剤等を用いることなく接着させることができる。芯材13は、添加剤が含まれていてもよく、その添加剤としては、シリカ、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機フィラー、可塑剤、安定剤、着色剤、帯電防止剤、難燃剤、発泡剤等が挙げられる。
なお、これらは一種類を単独で用いても、二種類以上を混合して用いてもよい。特に、熱可塑性樹脂のなかでもオレフィン系樹脂またはオレフィン系樹脂を主体にした樹脂、ポリプロピレン系樹脂またはポリプロピレン系樹脂を主体にした樹脂が、繊維層との溶着性、機械的強度および成形性のバランスに優れている点で好ましい。ポリオレフィン系樹脂としては、230℃におけるメルトテンションが30〜350mNの範囲内のポリプロピレンを用いる。ポリプロピレンとしては、プロピレン単独重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体、エチレン−プロピレンランダム共重合体およびその混合物を用いることができる。
本発明に用いられる発泡剤としては、物理発泡剤、化学発泡剤およびその混合物のいずれを用いてもよい。物理発泡剤としては、空気、炭酸ガス、窒素ガス、水等の無機系物理発泡剤、およびブタン、ペンタン、ヘキサン、ジクロロメタン、ジクロロエタン等の有機系物理発泡剤、さらにはそれらの超臨界流体を用いることができる。超臨界流体としては、二酸化炭素、窒素などを用いて作ることが好ましく、窒素であれば臨界温度149.1℃、臨界圧力3.4MPa以上、二酸化炭素であれば臨界温度31℃、臨界圧力7.4MPa以上とすることにより得られる。
発泡剤の添加量は、後に説明するように、発泡により芯材13の内部に形成される無数の気泡により所望の空隙体積となる一方、発泡倍率が高すぎることにより、芯材13の表皮材シート12との接着面に対して直交する向きの圧縮荷重に対する剛性が必要以上に低下しないように、あるいは発泡倍率が高すぎることにより、無数の気泡の独立気泡率が低下して、断熱性能が低下しないように定められる。
図2に示すように、芯材13には、その少なくとも一方の表面14に開口を形成する長溝16が設けられ、長溝16の開口が対応する樹脂製表皮材シート12により閉鎖されることにより、密閉通路が形成され、対応する樹脂製表皮材シート12には、長溝16に連通するように厚み方向の貫通穴18が設けられる。貫通穴18は、密閉通路の一端部20および他端部22それぞれに対応する位置に形成され、密閉通路は、一端部20の貫通穴18がエア流入開口、他端部22の貫通穴18がエア流出開口である通気ダクトを構成する。長溝16の長さ、深さ、ルートおよび断面形状については、密閉通路の用途に応じて定めればよく、貫通穴18には、たとえば、ダクトブラケットを介して、外部ダクト管(図示せず)が接続される。
変形例として、芯材13には、厚み方向に貫通し、芯材13の面上に延在する長穴が設けられ、長穴が両樹脂製表皮材シート12により閉鎖されることにより、密閉通路が形成され、樹脂製表皮材シート12には、長穴に連通するように厚み方向の貫通穴18が設けられるのでもよい。貫通穴18は、密閉通路の一端部20および他端部22それぞれに対応する位置に形成され、密閉通路は、通気ダクトまたは配線通路を構成する。この場合、貫通穴18は、各樹脂製表皮材シート12に設けられるのでもよい。
本発明において、表皮材シート12は、ポリプロピレン、エンジニアリングプラスチックス、オレフィン系樹脂などから形成されたシートからなる。芯材13の両側に設けられる表皮材シート12間の間隔、すなわち芯材13の嵩(厚み)を確保することにより、サンドイッチパネル10全体としての剛性、特に曲げ剛性を確保する観点から、表皮材シート12の剛性としては、少なくとも芯材13の剛性より高い材質が要求される。表皮材シート12は、サンドイッチパネル10の上面壁および下面壁を構成し、好ましくはサンドイッチパネル10の外周において表皮材シート12aと表皮材シート12bの末端をピンチオフ部8によって溶着一体化して側壁を構成する。サンドイッチパネル10の外周の側壁と芯材13の外周には隙間が形成されており、これにより成形後の表皮材シート12と芯材13との熱収縮の差によってサンドイッチパネル10の変形を防止することができる。
より詳細には、表皮材シート12は、ドローダウン、ネックインなどにより肉厚のバラツキが発生することを防止する観点から溶融張力の高い樹脂材料を用いることが好ましく、一方で金型50への転写性、追従性を良好とするため流動性の高い樹脂材料を用いることが好ましい。
具体的にはエチレン、プロピレン、ブテン、イソプレンペンテン、メチルペンテン等のオレフィン類の単独重合体あるいは共重合体であるポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン)であって、230℃におけるMFR(JIS K−7210に準じて試験温度230℃、試験荷重2.16kgにて測定)が3.0g/10分以下、さらに好ましくは0.3〜1.5g/10分のもの、またはアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、ポリスチレン、高衝撃ポリスチレン(HIPS樹脂)、アクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等の非晶性樹脂であって、200℃におけるMFR(JIS K−7210に準じて試験温度200℃、試験荷重2.16kgにて測定)が3.0〜60g/10分、さらに好ましくは30〜50g/10分でかつ、230℃におけるメルトテンション(株式会社東洋精機製作所製メルトテンションテスターを用い、余熱温度230℃、押出速度5.7mm/分で、直径2.095mm、長さ8mmのオリフィスからストランドを押し出し、このストランドを直径50mmのローラに巻き取り速度100rpmで巻き取ったときの張力を示す)が50mN以上、好ましくは120mN以上のものを用いて形成される。
芯材13の成形方法について説明すれば、まず、たとえばポリオレフィン系樹脂を押出機(図示せず)に供給し、加熱溶融しつつ混練してから所定量の発泡剤を添加し、押出機内で更に混練して発泡性溶融樹脂とし、発泡性溶融樹脂を発泡に適した樹脂温度および発泡性溶融樹脂が発泡を開始しない圧力下に維持しながらアキュームレータ(図示せず)に充填する。次いで、押出ヘッドのダイ先端のゲートを開いた状態で、アキュームレータのラム(図示せず)を押すことにより、発泡性溶融樹脂が低圧域に開放されて、発泡性の筒状パリソンPが形成される。なお、後工程の分割金型50による成形工程中において、発泡倍率はほぼ一定に保持される。
長溝16または長穴については、芯材13の成形の際に、金型に対応する突起体を設けることにより賦形してもよいし、あるいは、切り抜き等後加工でもよい。
次に、サンドイッチパネル10の成形方法について説明する。
まず、図3に示すように、溶融状態の熱可塑性樹脂製パリソンPを各ダイスリットから鉛直下方に押し出して、2条の連続シート状パリソンPを2つの分割金型73の間に供給し、それとともに枠部材駆動装置により一対の枠部材75を対応する連続シート状パリソンPに向けて移動する。
次いで、図4に示すように、連続シート状パリソンPを保持した枠部材75を、対応する分割金型73に向かって枠部材75の開口77を通じて金型50のピンチオフ部76が連続シート状パリソンPのキャビティ74に対向する面に当接するまで移動する。これにより、連続シート状パリソンPのキャビティ74に対向する面、ピンチオフ部76およびキャビティ74により密閉空間が形成される。
次いで、図5に示すように、それぞれの分割金型73を通じて密閉空間内を吸引し、それにより対応する連続シート状パリソンPがキャビティ74に対して押圧され、キャビティ74に沿った形状に賦形される。
次いで、図6に示すように、マニピュレータ(図示せず)の吸着盤78により保持された芯材13を2つの分割金型73の間に側方より挿入する。
次いで、図7に示すように、マニピュレータを右側の分割金型73に向かって水平方向に移動させることにより、右側の分割金型73のキャビティ74に吸着された連続シート状パリソンPに対して芯材13を押し付ける。これにより、芯材13を連続シート状パリソンPに溶着する。次いで、吸着盤78を芯材13から脱着して、マニピュレータを2つの分割金型73の間から引き抜き、型締の準備を行う。
次いで、図8に示すように、金型駆動装置により2つの分割金型73を開位置より互いに近づく向きに閉位置まで移動させて、型締する。これにより、一方の連続シート状パリソンP(図面右側)に溶着された芯材13は、他方のシート状パリソンPに溶着されるとともに、連続シート状パリソンP同士の周縁が溶着されてパーティングラインPLが形成される。なお、型締の際、芯材13自体は、表皮材シート12とは異なり、予め成形されたコールドな状態で溶融状態の表皮材シート12に対して溶着するため、芯材13自体は、型締により変形を受けないように予め位置決めされている。
以上で、表皮材シート12、芯材13、および表皮材シート12が積層されたサンドイッチパネル10が完成する。
次いで、図9に示すように、2つの分割金型73を型開きし、完成したサンドイッチパネル10からキャビティ74を離間させ、パーティングラインPLまわりに形成されたバリを除去する。
以上で、サンドイッチパネル10の成形が完了する。
なお、貫通穴18には、たとえば、ダクトブラケットを介して、外部ダクト管(図示せず)を接続する。
以上の構成を有する樹脂製サンドイッチパネルによれば、2枚の樹脂製表皮材シート12と、両表皮材シート12の間に挟み込まれる形態で両表皮材シート12それぞれと面接着される芯材13とを有し、芯材13が中実状の所定発泡倍率を有する発泡樹脂製であることから、発泡倍率を調整することにより、樹脂製サンドイッチパネルとしての圧縮強度を確保することが可能であり、そのうえで、芯材13には、その少なくとも一方の表面14に開口を形成する長溝16が設けられ、長溝16の開口が対応する樹脂製表皮材シート12により閉鎖されることにより、密閉通路が形成され、対応する樹脂製表皮材シート12には、長溝16に連通するように厚み方向の貫通穴18が設けられることから、たとえば、この密閉通路を樹脂製表皮材シート12の貫通穴18を介して外部通路と直接接続することが可能であり、それによりこの密閉通路を種々の用途に活用する一方、樹脂製表皮材シート12の外表面を凹凸なしのフラットな面とすることが可能であり、内部スペースを有効に活用することにより、部品点数の増大を抑制しつつ、内装材としての外観保持が可能である。
以上、本発明の実施形態を詳細に説明したが、本発明の範囲から逸脱しない範囲内において、当業者であれば、種々の修正あるいは変更が可能である。
たとえば、本実施形態において、樹脂製サンドイッチパネルを建設機械のルーフパネルに用いる場合を説明したが、それに限定されることなく、芯材13の内部の密閉通路を活用する限り、自動車のカーゴフロアリッドや仮設トイレの側壁に用いてもよい。
特に、自動車のカーゴフロアリッドの場合には、建設機械のルーフパネルに比して、剛性が要求されるが、長溝16または長穴を設けることに伴う樹脂製表皮材シート12と芯材13との溶着面積の減少による樹脂製サンドイッチパネルの剛性低下を芯材13の発泡倍率を低下させることにより補充するのがよい。
たとえば、本実施形態において、芯材13に設ける長溝16または長穴について、芯材13の外周縁に抜けず、そのため、芯材13と面接着する樹脂製表皮材シート12の表面に長溝16または長穴に連通する貫通孔18を設ける場合を説明したが、それに限定されることなく、一対の樹脂製表皮材シート12の外周縁同士を芯材13の外周縁を覆う態様で溶着することにより樹脂製サンドイッチパネルの外周側面を形成するとともに、長溝16または長穴について、芯材13の外周縁に抜けるように設け、長溝16または長穴が芯材13の外周縁に抜ける位置に相当する一対の樹脂製表皮材シート12の部位に貫通孔18を設けてもよい。
本発明の実施形態に係るサンドイッチパネルが自動車に適用された状態を示す図である。 本発明の実施形態に係るサンドイッチパネルを分解して示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るサンドイッチパネルの成形工程において、表皮材シートを分割形式の金型間に配置した状態を示す図である。 本発明の実施形態に係るサンドイッチパネルの成形工程において、表皮材シートを分割形式の金型に当接させた状態を示す図である。 本発明の実施形態に係るサンドイッチパネルの成形工程において、表皮材シートを賦形した状態を示す図である。 本発明の実施形態に係るサンドイッチパネルの成形工程において、芯材シートを分割形式の金型間に配置した状態を示す図である。 本発明の実施形態に係るサンドイッチパネルの成形工程において、芯材シートを一方の表皮材シートに押し付けた状態を示す図である。 本発明の実施形態に係るサンドイッチパネルの成形工程において、分割形式の金型を型締めした状態を示す図である。 本発明の実施形態に係るサンドイッチパネルの成形工程において、分割形式の金型を型開きした状態を示す図である。 従来の樹脂製パネルを示す図である。
P パリソン
PL パーティングライン
10 サンドイッチパネル
12 表皮材シート
13 芯材
14 一方の表面
16 長溝
18 貫通穴
20 一端部
22 他端部
40 押出ヘッド
50 金型
52 キャビティ
54 突起体
60 サンドイッチパネル成形装置
62 押出装置
64 型締装置
65 ホッパー
66 シリンダー
68 油圧モータ
70 アキュムレータ
72 プランジャー
73 金型
74 キャビティ
75 枠部材
76 ピンチオフ部
77 開口
78 吸着盤

Claims (4)

  1. 2枚の樹脂製表皮材シートと、両表皮材シートの間に挟み込まれる形態で両表皮材シートそれぞれと面接着される熱可塑性樹脂製芯材とを有する樹脂製樹脂製サンドイッチパネルであって、
    該熱可塑性樹脂製芯材は、中実状の所定発泡倍率を有する発泡樹脂製であり、
    該熱可塑性樹脂製芯材には、その一方の表面に開口を形成する長溝が設けられ、
    該長溝の開口が対応する樹脂製表皮材シートにより閉鎖されることにより、密閉通路が形成され、
    前記開口が臨む樹脂製表皮材シートと反対側の樹脂製表皮材シートには、前記長溝に連通するように厚み方向の貫通穴が設けられ、
    貫通穴は、密閉通路の一端部および他端部それぞれに対応する位置に形成される、
    ことを特徴とする樹脂製サンドイッチパネル。
  2. 前記密閉通路は、該一端部の前記貫通穴がエア流入開口、該他端部の前記貫通穴がエア流出開口である通気ダクトを構成する、請求項1に記載の樹脂製サンドイッチパネル。
  3. 2枚の樹脂製表皮材シートと、両表皮材シートの間に挟み込まれる形態で両表皮材シートそれぞれと面接着される熱可塑性樹脂製芯材とを有する樹脂製サンドイッチパネルであって、
    該熱可塑性樹脂製芯材は、中実状の所定発泡倍率を有する発泡樹脂製であり、
    前記樹脂製表皮材シートそれぞれの剛性は、前記熱可塑性樹脂製芯材の剛性より高く設定され、
    該熱可塑性樹脂製芯材には、厚み方向に貫通し、該熱可塑性樹脂製芯材の面上に延在する長穴が設けられ、
    該長穴が両樹脂製表皮材シートにより閉鎖されることにより、密閉通路が形成され、
    前記樹脂製表皮材シートには、前記長穴に連通するように厚み方向の貫通穴が設けられ、
    前記貫通穴は、前記密閉通路の一端部および他端部それぞれに対応する位置に形成され、
    前記密閉通路は、該一端部の前記貫通穴がエア流入開口、該他端部の前記貫通穴がエア流
    出開口である通気ダクトを構成し、該エア流入開口および該エア流出開口それぞれを介して、外部ダクトと接続される、
    ことを特徴とする樹脂製サンドイッチパネル。
  4. 前記貫通穴は、各樹脂製表皮材シートに設けられる、請求項3に記載の樹脂製サンドイッチパネル。
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