JP6455760B2 - 無線通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、無線通信装置に関し、特に、回路基板上に設けられたアンテナを有する無線通信装置に関する。
無線通信装置において、回路基板上に放射素子をもつアンテナ(モノポール系のアンテナ等)を設けた場合には、回路基板上の不平衡回路と平衡回路であるアンテナとの接続に起因して、不平衡電流が回路基板を流れ、アンテナ本来の特性が阻害される。そのために、このようなアンテナの特性を確保するために、ダイポール系のアンテナを採用するか、又は、アンテナと回路基板とを合わせた綿密な設計を行うことが行われる(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−306436号公報
しかしながら、ダイポール系のアンテナを採用する方法では、放射素子のほかに、別途グランド素子を形成しなければならず、スペース及び実装上の問題が生じる。また、アンテナと回路基板とを合わせた綿密な設計を行う方法では、回路基板のパターン設計の初期から作り込む必要があり、開発工数を要する。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、複雑な構成にすることなく、簡単に不平衡電流を抑制してアンテナ性能を引き出すことができる無線通信装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る無線通信装置の一形態は、回路基板と、前記回路基板上に設けられたアンテナと、前記アンテナに高周波信号を供給する無線回路と、電源線及びグランド線を有し、前記電源線及び前記グランド線を介して前記無線回路に電力を供給する電源回路と、前記電源線の途中に挿入され、前記高周波信号の周波数を共振周波数とする第1LC並列共振回路と、前記グランド線の途中に挿入され、前記高周波信号の周波数を共振周波数とする第2LC並列共振回路とを備える。
本発明により、複雑な構成にすることなく、簡単に不平衡電流を抑制してアンテナ性能を引き出すことができる無線通信装置が提供される。
本発明の実施の形態における無線通信装置の破断図 本発明の実施の形態における無線通信装置の詳細な構成を示すブロック図 本発明の実施の形態における無線通信装置の動作を示すフローチャート 本発明の実施の形態の第1変形例に係る無線通信装置におけるLC並列共振回路の接続例を示す図 本発明の実施の形態の第2変形例に係る無線通信装置におけるLC並列共振回路の接続例を示す図 本発明の実施の形態の第3変形例に係る無線通信装置が備える回路基板の例を示す図
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、より好ましい形態を構成する任意の構成要素として説明される。
図1は、本発明の実施の形態における無線通信装置10の破断図である。ここでは、無線通信装置10を横に倒した状態での破断図が示されている。
無線通信装置10は、電波を放射する通信装置であり、例えば、無線LAN(IEEE802.11)用のコンバータ(有線LANと無線LANとを切り替える機器)、ルータ、ブリッジ等である。この無線通信装置10は、匡体11と、匡体11から外部に突出するように設けられたホイップアンテナ12とを備える。また、無線通信装置10は、通常、ホイップアンテナ12が鉛直方向となるように、水平面に対して立てた状態(図1の左上に示される状態)で使用される。
ホイップアンテナ12は、垂直偏波用のアンテナであり、例えば、λ/4の長さを有するアルミニウム製のロッドアンテナである。
匡体11には、主要な構成要素として、電源回路17とベースバンド回路18とが形成された親基板14、及び、無線回路19が形成された子基板15が収納されている。さらに、匡体11には、子基板15上に設けられたループアンテナ16、及び、親基板14と子基板15を電気的に接続するためのコネクタ13も収納されている。
匡体11は、親基板14、子基板15及びループアンテナ16を収納しているケースであり、例えば、内側が電磁シールド材で覆われた樹脂製の箱体である。
親基板14及び子基板15は、電子回路(電子部品及び配線パターン)を実装するための回路基板(PCB)である。本実施の形態では、親基板14の上に、コネクタ13を介して、子基板15が搭載されている。
電源回路17は、電源線及びグランド線を有し、電源線及びグランド線を介して無線回路19に電力を供給する電源回路の一例である。本実施の形態では、電源回路17は、商用の交流電力を直流電力に変換してベースバンド回路18及び無線回路19に供給する回路であり、親基板14上に実装されている。
ベースバンド回路18は、搬送波に変復される前のベースバンド信号、及び、復調後のベースバンド信号を処理する回路である。本実施の形態では、ベースバンド回路18は、外部から入力される有線LANの信号を無線回路19に伝送したり、無線回路19から送られてくる信号を外部に出力したりする回路であり、親基板14上に実装されている。
無線回路19は、ループアンテナ16に高周波信号を供給する無線回路の一例である。本実施の形態では、無線回路19は、ベースバンド回路18から送られてくる信号を搬送波に変調し、得られた高周波信号をループアンテナ16又はホイップアンテナ12に供給する通信回路であり、子基板15上に実装されている。なお、本実施の形態では、無線回路19は、さらに、ループアンテナ16又はホイップアンテナ12で受信された高周波信号を復調し、ベースバンド回路18に送る受信機能も有する。高周波信号は、無線通信に用いられる搬送波の周波数であり、例えば、無線LANで使用される周波数帯(2.4GHz又は5GHz等)の信号である。
ループアンテナ16は、回路基板上に放射素子が設けられたアンテナの一例であり、本実施の形態では、子基板15上に立設されたループアンテナであり、例えば、アルミニウム製のループアンテナである。本実施の形態では、無線通信装置10が立てられた状態で、ループアンテナ16は、水平方向に長い辺を有する矩形のループ形状に形成され、水平偏波用のアンテナとして機能する。
図2は、図1に示された無線通信装置10の詳細な構成を示すブロック図である。無線通信装置10は、回路要素として、親基板14に実装された電源回路17、ベースバンド回路18及び制御回路20を備える。また、無線通信装置10は、コネクタ13に設けられた第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22を備える。さらに、無線通信装置10は、子基板15に実装された無線回路19、アッテネータ23、アンテナ切替器24、及び、ループアンテナ16を備える。さらに、無線通信装置10は、匡体11に取り付けられたホイップアンテナ12を備える。
電源回路17は、電源線17a及びグランド線17bを有し、電源線17a及びグランド線17bを介して無線回路19及びベースバンド回路18等に電力を供給する。なお、電源回路17からの電力は、無線回路19及びベースバンド回路18だけでなく、制御回路20等の他の回路及び電子部品にも供給されているが、図2では、図示が省略されている。また、電源線17a及びグランド線17bは、親基板14又は子基板15に形成された線状のパターンだけでなく、親基板14又は子基板15に形成された面状のパターン、ケーブル、ジャンパー、コネクタ端子等のあらゆる導電体を含む。
第1LC並列共振回路21は、電源回路17から無線回路19に電力を供給するための電源線17aの途中に挿入され、無線回路19で生成される上述した高周波信号の周波数を共振周波数とするLC並列共振回路の一例である。本実施の形態では、第1LC並列共振回路21は、並列接続された第1可変容量素子21aと第1インダクタ21bとから構成される。第1可変容量素子21aは、制御回路20から与えられる制御信号(電圧等)で容量を変化させる容量素子であり、例えば、バリキャップ等である。第1LC並列共振回路21は、例えば、親基板14又は子基板15に形成された電源線17aをカットして挿入するようにして電源線17aに接続される。
第2LC並列共振回路22は、電源回路17から無線回路19に電力を供給するためのグランド線17bの途中に挿入され、無線回路19で生成される上述した高周波信号の周波数を共振周波数とするLC並列共振回路の一例である。第2LC並列共振回路22は、例えば、親基板14又は子基板15に形成された面状のグランド線17bを切り欠いて挿入するようにしてグランド線17bに接続される。本実施の形態では、第2LC並列共振回路22は、並列接続された第2可変容量素子22aと第2インダクタ22bとから構成される。第2可変容量素子22aは、制御回路20から与えられる制御信号(電圧等)で容量を変化させる容量素子であり、例えば、バリキャップ等である。
このように、本実施の形態における無線通信装置10によれば、電源回路17から無線回路19に電力を供給するための電源線17a及びグランド線17bのそれぞれに第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22が挿入される。第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22の共振周波数は、無線回路19からループアンテナ16に供給される高周波信号の周波数と同一に設定され得る。よって、この状態では、第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22は、高周波信号の周波数において、極めて高いインピーダンスをもつ。これにより、無線回路19からの高周波信号がループアンテナ16に供給された際に、上記高周波信号と同一周波数をもつ不平衡電流が電源線17a及びグランド線17bに流れることが抑制される。その結果、回路基板(親基板14及び子基板15)からの不要な電波の放射が抑制される。
さらに、本実施の形態では、電源線17a及びグランド線17bのそれぞれに第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22を挿入するだけで不要な電波の放射が抑制されている。よって、複雑な構成にすることなく、簡単に不平衡電流が抑制され、その結果、ループアンテナ16の性能が引き出される。
なお、本実施の形態では、第1LC並列共振回路21は、電源線17aにおいて、電源回路17よりも無線回路19に近い位置に挿入されている。同様に、第2LC並列共振回路22は、グランド線17bにおいて、電源回路17よりも無線回路19に近い位置に挿入されている。これにより、無線回路19と第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22との間の距離が短くなる。よって、無線回路19から電源線17a及びグランド線17bを介して第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22に漏れる不平衡電流による不要な電波の放射が抑制される。
また、本実施の形態では、第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22は、コネクタ13に取り付けられている。コネクタ13には、ベースバンド回路18と無線回路19とを接続する各種信号を伝達するための信号線用端子だけでなく、電源回路17から延びる電源線17a及びグランド線17bを無線回路19に接続するための電源用端子も含まれる。本実施の形態では、第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22は、電源用端子に接続される。例えば、無線回路19側のコネクタの電源用端子と親基板14における配線パターンとの接続箇所(電源線及びグランド線用の2箇所)を切断し、それぞれの切断箇所に、第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22を挿入するように接続される。これにより、第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22を備えない従来の無線通信装置に対して、簡単な作業により、第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22を付加できる。
なお、第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22が取り付けられる箇所は、コネクタ13に限られず、それぞれ、電源線17a及びグランド線17bの任意の箇所に設けられてもよく、例えば、親基板14又は子基板15における任意の箇所であってもよい。
アッテネータ23は、ループアンテナ16と無線回路19との間に接続され、高周波信号に対する利得(送信及び受信における利得)を調整する減衰器の一例である。本実施の形態では、アッテネータ23は、制御回路20からの制御信号(電圧等)で減衰比を変化させる可変減衰器である。なお、アッテネータ23の接続箇所は、無線回路19とアンテナ切替器24との間に限られず、例えば、アンテナ切替器24とループアンテナ16との間、及び、アンテナ切替器24とホイップアンテナ12との間であってもよい。アンテナ切替器24とループアンテナ16との間、及び、アンテナ切替器24とホイップアンテナ12との間のそれぞれにアッテネータを設けることで、アンテナ間(ループアンテナ16を用いる場合とホイップアンテナ12を用いる場合)の利得を調整できる。
アンテナ切替器24は、無線回路19と、ループアンテナ16及びホイップアンテナ12の一方とを接続する切替スイッチであり、本実施の形態では、制御回路20からの制御信号に従って切り替えを行う。
制御回路20は、各構成要素を制御する回路であり、例えば、プログラムを記憶する不揮発性メモリ、プログラムを実行するプロセッサ、プロセッサによる作業領域としての揮発性メモリ、その他の構成要素を制御するための入出力ポート等を有する。この制御回路20は、主要な制御として、以下の制御を行う。
つまり、制御回路20は、第1可変容量素子21a及び第2可変容量素子22aに対して制御信号を与えることで、第1可変容量素子21a及び第2可変容量素子22aの容量を変化させる。つまり、制御回路20は、無線回路19が高周波信号をループアンテナ16に供給する際に、第1可変容量素子21a及び第2可変容量素子22aの容量を変化させることによって回路基板(親基板14及び子基板15)からの電波の放射特性を変化させる。これによって、制御回路20は、回路基板(親基板14及び子基板15)とループアンテナ16とによるアンテナダイバーシチ制御を行うことができる。
より詳しくは、制御回路20は、第1可変容量素子21a及び第2可変容量素子22aの容量を変化させることによって、次の2つの状態を切り替える。その一つの状態は、無線回路19からループアンテナ16に高周波信号が供給されているときに、第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22の共振周波数を上記高周波信号の周波数に合わせた第1状態である。この第1状態では、回路基板(親基板14及び子基板15)に不平衡電流が流れることが抑制されるので、主にループアンテナ16から水平偏波の電波が放射される。
もう一つの状態は、無線回路19からループアンテナ16に高周波信号が供給されているときに、第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22の共振周波数を上記高周波信号の周波数と異なる周波数に合わせた第2状態である。上記高周波信号の周波数と異なる周波数とは、高周波信号の周波数帯の外にある周波数であり、例えば、高周波信号の中心周波数から20%以上離れた周波数、50%以上離れた周波数、2倍以上又は1/2以下の周波数等である。この第2状態では、回路基板(親基板14及び子基板15)に不平衡電流が流れる状態となる。この状態では、回路基板(親基板14及び子基板15)は、図1に示されるように、無線通信装置10の匡体11における空間の大部分を占めるように配置されていることから、無線通信装置10が立てられた状態で、ホイップアンテナ12と同様の機能を発揮する。つまり、回路基板(親基板14及び子基板15)に不平衡電流が流れている状態では、回路基板は、無線通信装置10が立てられた状態で、鉛直方向にホイップアンテナ12と同程度の長さをもつので、垂直偏波の電波を放射する。よって、この第2状態では、回路基板からの垂直偏波の電波がループアンテナ16からの水平偏波の電波よりも強い場合には、主に回路基板(親基板14及び子基板15)からの垂直偏波の電波が支配的となって放射される。
また、制御回路20は、アッテネータ23を制御することにより、無線回路19からループアンテナ16又はホイップアンテナ12に供給される高周波信号の利得、及び、ループアンテナ16又はホイップアンテナ12で受信された高周波信号の利得を調整する。例えば、制御回路20は、上記第2状態によって回路基板から垂直偏波の電波を放射させた状態で、無線回路19からループアンテナ16に供給される高周波信号の利得を調整することで、ループアンテナ16から放射される水平偏波の電波強度を調整する。これによって、無線通信装置10から垂直偏波の電波のみを放射したり、垂直偏波と水平偏波の両方の電波を放射するアンテナダイバーシチ制御を行ったりすることができる。
次に、以上のように構成された本実施の形態における無線通信装置10の特徴的な動作について説明する。
図3は、本実施の形態における無線通信装置10の特徴的な動作を示すフローチャートである。
制御回路20は、事前の設定、又は、無線通信装置10の動作状態により、回路基板(親基板14及び子基板15)を流れる不平衡電流(言い換えると、回路基板からの垂直偏波の電波の放射)を抑制する必要があるか否かを判断する(S10)。
その結果、不平衡電流(回路基板からの垂直偏波の電波の放射)を抑制する必要があると判断した場合には(S10でYes)、制御回路20は、第1可変容量素子21a及び第2可変容量素子22aの容量を調整することで、第1状態を実現する(S11)。第1状態は、第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22の共振周波数を無線回路19からループアンテナ16に供給される高周波信号の周波数に合わせた状態である。この第1状態では、第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22は、高周波信号の周波数において、極めて高いインピーダンスをもつ。よって、無線回路19からループアンテナ16に高周波信号が供給されたときには、回路基板(親基板14及び子基板15)に高周波信号と同一周波数をもつ不平衡電流が流れることが抑制され、ループアンテナ16から水平偏波の電波が放射される。
一方、不平衡電流(回路基板からの垂直偏波の電波の放射)を抑制する必要がないと判断した場合には(S10でNo)、制御回路20は、第1可変容量素子21a及び第2可変容量素子22aの容量を調整することで、第2状態を実現する(S12)。第2状態は、第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22の共振周波数を無線回路19からループアンテナ16に供給される高周波信号の周波数からずれた状態である。この第2状態では、第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22は、高周波信号の周波数において、低いインピーダンスをもつ。よって、無線回路19からループアンテナ16に高周波信号が供給されたときには、回路基板(親基板14及び子基板15)に高周波信号と同一周波数をもつ不平衡電流が流れ、回路基板から垂直偏波の電波が放射される。回路基板からの垂直偏波の電波がループアンテナ16からの水平偏波の電波よりも強い場合には、主に回路基板(親基板14及び子基板15)からの垂直偏波の電波が支配的となって放射される。
このように、制御回路20による第1可変容量素子21a及び第2可変容量素子22aの制御により、ループアンテナ16から水平偏波の電波を放射させるか、回路基板(親基板14及び子基板15)から垂直偏波の電波を放射させるかが切り替えられる。これにより、アンテナダイバーシチ(偏波ダイバーシチ)が実現される。
以上のように、本実施の形態における無線通信装置10は、回路基板(親基板14及び子基板15)と、回路基板(子基板15)上に設けられたループアンテナ16と、ループアンテナ16に高周波信号を供給する無線回路19とを備える。さらに、無線通信装置10は、電源線17a及びグランド線17bを有し、電源線17a及びグランド線17bを介して無線回路19に電力を供給する電源回路17と、電源線17aの途中に挿入され、高周波信号の周波数を共振周波数とする第1LC並列共振回路21と、グランド線17bの途中に挿入され、高周波信号の周波数を共振周波数とする第2LC並列共振回路22とを備える。
これにより、無線回路19からの高周波信号がループアンテナ16に供給された際に、高周波信号と同一周波数をもつ不平衡電流が電源線17a及びグランド線17bに流れることが抑制される。よって、回路基板(親基板14及び子基板15)からの不要な電波の放射が抑制される。
さらに、本実施の形態では、電源線17a及びグランド線17bのそれぞれに第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22を挿入するだけで不要な電波の放射が抑制される。よって、複雑な構成にすることなく、簡単に不平衡電流が抑制され、その結果、ループアンテナ16の性能が引き出される。
また、第1LC並列共振回路21は、電源線17aにおいて、電源回路17よりも無線回路19に近い位置に挿入され、第2LC並列共振回路22は、グランド線17bにおいて、電源回路17よりも無線回路19に近い位置に挿入されている。
これにより、無線回路19と第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22との間の距離が短くなる。よって、無線回路19から電源線17a及びグランド線17bを介して第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22に漏れる不平衡電流による不要な電波の放射が抑制される。
また、第1LC並列共振回路21は、第1可変容量素子21aを含み、第2LC並列共振回路22は、第2可変容量素子22aを含む。
これにより、第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22それぞれの共振周波数を変更できる。
また、本実施の形態における無線通信装置10は、さらに、第1可変容量素子21a及び第2可変容量素子22aに対して制御信号を与えることで、第1可変容量素子21a及び第2可変容量素子22aの容量を変化させる制御回路20を備える。
これにより、制御回路20によって、第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22それぞれの共振周波数を自動的に変更できる。
また、制御回路20は、第1可変容量素子21a及び第2可変容量素子22aの容量を変化させることによって回路基板(親基板14及び子基板15)からの電波の放射特性を変化させることで、回路基板(親基板14及び子基板15)とループアンテナ16とによるアンテナダイバーシチ制御を行う。より詳しくは、制御回路20は、第1可変容量素子21a及び第2可変容量素子22aの容量を変化させることによって、第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22の共振周波数を高周波信号の周波数に合わせる制御と、第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22の共振周波数を高周波信号の周波数と異なる周波数に合わせる制御とを切り替えることで、放射特性を変化させる。
これにより、不平衡電流による回路基板(親基板14及び子基板15)からの電波の放射を有効活用することで、アンテナダイバーシチ制御が可能となる。
また、本実施の形態における無線通信装置10は、さらに、ループアンテナ16と無線回路19との間に接続され、高周波信号に対する利得を調整するアッテネータ23を備える。
これにより、制御回路20は、回路基板から垂直偏波の電波を放射させた状態で、無線回路19からループアンテナ16に供給される高周波信号の利得を調整することで、ループアンテナ16から放射される水平偏波の電波強度を調整できる。よって、無線通信装置10から垂直偏波の電波のみ(主に垂直偏波の電波)を放射したり、垂直偏波と水平偏波の両方の電波を放射するアンテナダイバーシチ(偏波ダイバーシチ)制御を行ったりすることができる。
以上、本発明に係る無線通信装置10について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の主旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、実施の形態における一部の構成要素を組み合わせて構築される別の形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、上記実施の形態では、電源線17a及びグランド線17bのそれぞれに、1個のLC並列共振回路が挿入されたが、2個以上の直列に接続されたLC並列共振回路が接続されてもよい。
図4は、上記実施の形態の第1変形例に係る無線通信装置におけるLC並列共振回路の接続例を示す図である。図4では、この第1変形例に係る無線通信装置が備える構成のうち、図2に示された構成と異なる点だけが図示されている。つまり、この第1変形例に係る無線通信装置は、基本的には、図2に示された構成を備えるが、電源回路17と無線回路19との間における電源線17a及びグランド線17bのそれぞれに、2個の直列に接続された2個のLC並列共振回路を備える。電源線17aの途中には、第1LC並列共振回路21だけでなく、第1LC並列共振回路21と直列に接続された第3LC並列共振回路31(第3可変容量素子31a及び第3インダクタ31bとから構成される並列共振回路)が挿入して接続されている。同様に、グランド線17bの途中には、第2LC並列共振回路22だけでなく、第2LC並列共振回路22と直列に接続された第4LC並列共振回路32(第4可変容量素子32a及び第4インダクタ32bとから構成される並列共振回路)が挿入して接続されている。第3可変容量素子31a及び第4可変容量素子32aは、第1可変容量素子21a及び第2可変容量素子22aと同様に、制御回路20によって制御されて容量を変化する。第3LC並列共振回路31及び第4LC並列共振回路32の共振周波数は、第1LC並列共振回路21及び第2LC並列共振回路22の共振周波数と同じ又は異なる値に設定され得る。
このような第1変形例に係る無線通信装置により、回路基板(親基板14及び子基板15)を流れる複数の周波数の不平衡電流が抑制される。よって、無線回路19が複数の周波数の高周波信号をループアンテナ16に供給する機能(マルチバンド)を有する場合であっても、複数の周波数のそれぞれに対応する不平衡電流に基づく不要な電波の放射が抑制される。また、無線回路19が複数のシングルバンドアンテナに対応した機能を有する場合であっても、同様の効果が奏される。
また、上記実施の形態及び上記変形例では、LC並列共振回路を構成する容量素子、可変容量素子であったが、図5に示されるように、固定容量素子であってもよい。図5は、上記実施の形態の第2変形例に係る無線通信装置におけるLC並列共振回路の接続例を示す図である。電源回路17と無線回路19とを接続する電源線17a及びグランド線17bのそれぞれに、固定容量をもつLC並列共振回路が接続された例を示している。ここでは、電源線17aの途中に、固定容量素子33a及びインダクタ33bから構成されるLC並列共振回路33が挿入され、グランド線17bの途中に、固定容量素子34a及びインダクタ34bから構成されるLC並列共振回路34が挿入されている。LC並列共振回路の共振周波数が無線回路19から出力される高周波信号の周波数に一致する限り、LC並列共振回路を構成する容量素子が固定容量素子であっても不平衡電流は抑制される。
また、上記実施の形態では、無線通信装置10は、複数の回路基板(親基板14及び子基板15)で構成されたが、このような構成に限定されない。図6に示されるように、無線通信装置が単一の回路基板で構成されてもよい。図6は、上記実施の形態の第3変形例に係る無線通信装置が備える回路基板の例を示す図である。ここでは、単一の回路基板35に、電源回路17、ベースバンド回路18、無線回路19及びループアンテナ16が実装されている。このような回路基板の構成であっても、回路基板上にアンテナが実装されていることに起因して不平衡電流が発生し得るので、電源線17a及びグランド線17bにLC並列共振回路を挿入することによって不要な電波の放射を抑制できる。
また、上記実施の形態では、回路基板(子基板15)上に、ループアンテナ16が実装されたが、このようなタイプのアンテナに限定されない。回路基板上に放射素子をもつアンテナであれが、モノポール系のアンテナ等であってもよい。ループアンテナであっても、モノポールアンテナであっても、ダイポールアンテナに比べ、より小さなスペースで実装できるというメリットがある。
また、上記実施の形態では、無線通信装置10はアッテネータ23を備えたが、アッテネータ23は、必ずしも必要な構成ではない。電源線17a及びグランド線17bに挿入されたLC並列共振回路の共振周波数を高周波信号の周波数からずらすことで回路基板から放射される電波の強度が、ループアンテナ16から放射される電波の強度よりも十分に大きい場合があるからである。この場合には、無線回路19からループアンテナ16に供給される高周波信号の利得を調整することなく、回路基板からの垂直偏波の電波を支配的に放射させることができる。
また、上記実施の形態では、無線通信装置10は、複数のアンテナを切り替えるためのアンテナ切替器24を備えたが、このような構成に限られない。無線通信装置10が単一のアンテナ(例えば、ループアンテナ16のみ)を備える場合には、アンテナ切替器24は、必ずしも必要ではない。また、ループアンテナ16とホイップアンテナ12の両方を無線回路19に接続することで、垂直偏波と水平偏波の両方の電波を受信するアンテナダイバーシチ(偏波ダイバーシチ)を行ってもよい。
10 無線通信装置
14 親基板(回路基板の一例)
15 子基板(回路基板の一例)
16 ループアンテナ(アンテナの一例)
17 電源回路
17a 電源線
17b グランド線
19 無線回路
20 制御回路
21 第1LC並列共振回路
21a 第1可変容量素子
21b 第1インダクタ
22 第2LC並列共振回路
22a 第2可変容量素子
22b 第2インダクタ
23 アッテネータ
31 第3LC並列共振回路
31a 第3可変容量素子
31b 第3インダクタ
32 第4LC並列共振回路
32a 第4可変容量素子
32b 第4インダクタ

Claims (8)

  1. 回路基板と、
    前記回路基板上に設けられたアンテナと、
    前記アンテナに高周波信号を供給する無線回路と、
    電源線及びグランド線を有し、前記電源線及び前記グランド線を介して前記無線回路に電力を供給する電源回路と、
    前記電源線の途中に挿入され、前記高周波信号の周波数を共振周波数とする第1LC並列共振回路と、
    前記グランド線の途中に挿入され、前記高周波信号の周波数を共振周波数とする第2LC並列共振回路とを備える
    無線通信装置。
  2. 前記第1LC並列共振回路は、前記電源線において、前記電源回路よりも前記無線回路に近い位置に挿入され、
    前記第2LC並列共振回路は、前記グランド線において、前記電源回路よりも前記無線回路に近い位置に挿入されている
    請求項1記載の無線通信装置。
  3. 前記第1LC並列共振回路は、第1可変容量素子を含み、
    前記第2LC並列共振回路は、第2可変容量素子を含む
    請求項1又は2記載の無線通信装置。
  4. さらに、前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子に対して制御信号を与えることで、前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子の容量を変化させる制御回路を備える
    請求項3記載の無線通信装置。
  5. 前記制御回路は、前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子の容量を変化させることによって前記回路基板からの電波の放射特性を変化させることで、前記回路基板と前記アンテナとによるアンテナダイバーシチ制御を行う
    請求項4記載の無線通信装置。
  6. 前記制御回路は、前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子の容量を変化させることによって、前記第1LC並列共振回路及び前記第2LC並列共振回路の共振周波数を前記高周波信号の周波数に合わせる制御と、前記第1LC並列共振回路及び前記第2LC並列共振回路の共振周波数を前記高周波信号の周波数と異なる周波数に合わせる制御とを切り替えることで、前記放射特性を変化させる
    請求項5記載の無線通信装置。
  7. さらに、
    前記電源線の途中に挿入され、かつ、前記第1LC並列共振回路と直列に接続された第3LC並列共振回路と、
    前記グランド線の途中に挿入され、かつ、前記第2LC並列共振回路と直列に接続された第4LC並列共振回路とを備える
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  8. さらに、前記アンテナと前記無線回路との間に接続され、前記高周波信号に対する利得を調整するアッテネータを備える
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の無線通信装置。
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