JP6450133B2 - 集熱管 - Google Patents

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Description

本発明は、集熱管に関する。
太陽を利用した発電方法として、集光型太陽熱発電が知られている。集光型太陽熱発電は、一般に、太陽光を集光して熱へと変換し、この熱により熱媒体を加熱して、これにより製造した蒸気を利用して蒸気タービンを回して発電するものである。このような集光型太陽熱発電は、発電中に温室効果ガスを出さないうえ、蓄熱することで曇天や夜間でも発電できることから、その開発が進められている。
集光型太陽熱発電の方式としては、トラフ型、フレネル型、タワー型、パラボラ・ディッ
シュ型等が知られている。
これらの集光型態様熱発電の方式のうちタワー型の太陽熱発電は、反射鏡を用いて太陽光をタワーに備えられた集熱器に集光させる方式であり、トラフ型の太陽熱発電は、断面が略円弧状に形成された横長の反射鏡を介して太陽熱を集熱器に集める方式である。このような集熱器内にはSUS管等の集熱管が配置されている。集熱管の構造は、タワー型及びトラフ型の太陽熱発電で共通している。また、集熱管内には、オイル等の熱媒体が入っている。反射鏡の反射面は、太陽の方に傾けて配置され、集熱管に向けて太陽光を集光して、集光した熱で集熱管に入っている熱媒体を加熱するように、その位置が調整される。また、反射鏡には、モータで軸を回転させることにより、太陽が移動しても反射面が太陽の方向に向き続けることができるように構成されているものもある。加熱された集熱管内の熱媒体は、蒸気タービンに供給され、蒸気タービンを回す事で発電が行われる。
太陽熱発電に用いられる集熱管には、太陽光の熱エネルギーを効率よく集熱管に吸収させてその熱を集熱管内の熱媒体に伝達することが求められている。
このように高効率で熱を集熱管内の熱媒体に伝達するための集熱管として、特許文献1には、熱媒体を収容する本体部と、該本体部の外側表面に形成された室温での波長1〜15μmにおける放射率が0.70〜0.98であるコーティング層とを有する集熱管が開示されている。
特開2012−93005号公報
特許文献1に開示された集熱管では、本体部の外側表面に形成された室温での波長1〜15μmにおける放射率が0.70〜0.98であるコーティング層を有することにより、太陽光の反射又は散乱を大きく低減させ、効率的に太陽光を吸収し、熱に変換することができる。また、本体部の外側表面がコーティング層で覆われることで、集光された太陽光の熱の放熱を低減することもできる。
このように特許文献1に開示された集熱管では、加熱され、充分に昇温した本体部の熱を効率よく、熱媒体に伝達することができ、効率良く熱媒体を加熱、昇温させることができる。
しかしながら、特許文献1に開示された集熱管は、赤外光領域(波長2500nm〜10000nm)の赤外光吸収率(放射率)が高いため、集熱管の温度が高くなった場合に、可視光領域(波長220〜2500nm)の可視光を吸収して変換した熱エネルギーを輻射光として積極的に放出してしまうという問題があった。従って、特許文献1に開示された集熱管では、赤外光として放出する熱エネルギーを抑制するための改良の余地があった。
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、可視光を効率よく吸収し熱エネルギーへと変換し、当該熱エネルギーが赤外光として放射されることを低減することができる集熱管を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、集熱管の本体部の外側表面に可視光高吸収性−赤外光高吸収性層を設け、さらに該可視光高吸収性−赤外光高吸収性層の表面に可視光透過性−赤外光低吸収性層を設けることにより、可視光の吸収が促進され、赤外光の放射が抑制されることを見出し本発明を完成させた。
すなわち、本発明の集熱管は、反射鏡を用いて太陽光を集光し、集光した光を集熱管を備えた集熱器で熱へと変換し、上記熱を利用して発電を行う集光型太陽熱発電に用いられる集熱管であって、上記集熱管は、熱媒体を収容する本体部と、上記本体部の外側表面に形成された可視光高吸収性−赤外光高吸収性層と、上記可視光高吸収性−赤外光高吸収性層の表面に形成された可視光透過性−赤外光低吸収性層とからなり、上記可視光高吸収性−赤外光高吸収性層は、波長500〜800nmの波長領域において吸収率が90%以上の波長領域を有してなり、かつ、波長1500〜10000nmの波長領域において吸収率が90%以上の波長領域を有してなり、上記可視光透過性−赤外光低吸収性層は、波長1500〜10000nmの全ての波長領域において吸収率が90%未満であり、上記可視光透過性−赤外光低吸収性層は酸化亜鉛、酸化スズ及び酸化インジウムスズからなる群から選ばれる少なくとも1種の可視光透過性−赤外光低吸収性材料を含むことを特徴とする。
本発明の集熱管では、熱媒体を収容する本体部の外側表面に可視光高吸収性−赤外光高吸収性層が形成されている。また、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層の表面には、可視光透過性−赤外光低吸収性層が形成されている。
本発明の集熱管が、反射鏡からの太陽光を受ける場合、太陽光には可視光が多く含まれるため、太陽光は、可視光透過性−赤外光低吸収性層を透過する。そして可視光透過性−赤外光低吸収性層を透過した太陽光は、可視光透過性−赤外光低吸収性層の内側に形成された可視光高吸収性−赤外光高吸収性層に吸収され熱エネルギーに変換される。可視光高吸収性−赤外光高吸収性層は、赤外光吸収率(放射率)が高いので、集熱管の温度が上昇すると、当該熱エネルギーは赤外光として可視光高吸収性−赤外光高吸収性層から放射されるが、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層の外側には可視光透過性−赤外光低吸収性層があるので、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層から放射された赤外光は、可視光透過性−赤外光低吸収性層により遮断され、結果として当該熱エネルギーが集熱管に留まることになる。
従って、本発明の集熱管では、効率よく太陽光エネルギーを熱エネルギーとして吸収、保持することができる。
なお、本発明の集熱管では、上記可視光高吸収性−赤外光高吸収性層は、波長500〜800nmの波長領域において吸収率が90%以上の波長領域を有してなり、かつ、波長1500〜10000nmの波長領域において吸収率が90%以上の波長領域を有してなる。また、上記可視光透過性−赤外光低吸収性層は、波長1500〜10000nmの全ての波長領域において吸収率が90%未満である。
本発明の集熱管では、上記可視光透過性−赤外光低吸収性層は酸化亜鉛、酸化スズ及び酸化インジウムスズからなる群から選ばれる少なくとも1種の可視光透過性−赤外光低吸収性材料を含む。
酸化亜鉛、酸化スズ及び酸化インジウムスズは、可視光透過性及び赤外光低吸収性を示す。従って、これらの化合物は、可視光透過性−赤外光低吸収性層に好適に用いることができる。
本発明の集熱管では、上記可視光透過性−赤外光低吸収性層が酸化亜鉛からなることが望ましい。酸化亜鉛は特に優れた可視光透過性及び赤外光低吸収性を示す。
従って、酸化亜鉛は、可視光透過性−赤外光低吸収性層に特に好適に用いることができる。
本発明の集熱管では、上記可視光透過性−赤外光低吸収性層は、非晶質無機材と、上記可視光透過性−赤外光低吸収性材料とからなることが望ましい。
上記可視光透過性−赤外光低吸収性層が、可視光透過性−赤外光低吸収性材料のみからなると、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層の熱膨張率と、可視光透過性−赤外光低吸収性層の熱膨張率との間に差が生じやすくなる。そのため、集熱管が高温になると、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層と、可視光透過性−赤外光低吸収性層とが剥離しやすくなる。
しかし、可視光透過性−赤外光低吸収性層が、非晶質無機材と、可視光透過性−赤外光低吸収性材料とからなると、この熱膨張率の差を低減することができる。従って、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層と、可視光透過性−赤外光低吸収性層とが剥離することを防ぐことができる。
本発明の集熱管では、上記可視光高吸収性−赤外光高吸収性層は、二酸化マンガン、酸化マンガン、酸化鉄、酸化コバルト及び酸化クロムから選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことが望ましい。
これらの化合物は、可視光高吸収性及び赤外光高吸収性を示す。従って、これらの化合物は、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層に好適に用いることができる。
本発明の集熱管では、上記可視光高吸収性−赤外光高吸収性層は、さらにアルミナ珪酸ガラス、ポタッシュ鉛ガラス、ソーダ鉛ガラス、ソーダ亜鉛ガラス、ソーダバリウムガラス、バリウムガラス、ボロンガラス、ストロンチウムガラス、高鉛ガラス及びポタッシュソーダ鉛ガラスからなる群から選ばれる少なくとも1種からなる低融点ガラスを含むことが望ましい。
これらの低融点ガラスが可視光高吸収性−赤外光高吸収性層に含まれると、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層を本体部の外側表面に形成する際に、低融点ガラスは溶融して本体部に密着することになる。従って、本体部と可視光高吸収性−赤外光高吸収性層との密着性を向上させることができる。
図1(a)は、本発明の集熱管の一例を模式的に示す斜視図である。図1(b)は、本発明の集熱管の長手方向の垂直な断面であって、外周近傍を模式的に示す断面図である。 図2(a)は、本体部の外側表面に可視光高吸収性−赤外光高吸収性層のみが設けられている集熱管を用いて太陽光を集光し熱エネルギーを蓄積する原理を模式的に示す模式図である。図2(b)は、本発明の集熱管を用いて太陽光を集光し熱エネルギーを蓄積する原理を模式的に示す模式図である。 図3(a)及び(b)は、可視光透過性−赤外光低吸収性層形成工程を模式的に示す模式図である。 図4は、本発明の実施例及び比較例に係る集熱管の吸収スペクトルを示す図である。
以下、本発明の集熱管について具体的に説明する。しかしながら、本発明は、以下の記載に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。
本発明の集熱管について図面を参照しながら説明する。
図1(a)は、本発明の集熱管の一例を模式的に示す斜視図である。図1(b)は、本発明の集熱管の長手方向の垂直な断面であって、外周近傍を模式的に示す断面図である。
図1(a)及び(b)に示すように、集熱管10は、熱媒体を収容する本体部20と、本体部20の外側表面に形成された可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30と、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30の表面に形成された可視光透過性−赤外光低吸収性層40とからなる。
ここで、集熱管10に太陽光を集光し熱エネルギーを蓄積する原理を説明する。
図2(a)は、本体部の外側表面に可視光高吸収性−赤外光高吸収性層のみが設けられている集熱管を用いて太陽光を集光し熱エネルギーを蓄積する原理を模式的に示す模式図である。
図2(b)は、本発明の集熱管を用いて太陽光を集光し熱エネルギーを蓄積する原理を模式的に示す模式図である。
まず、図2(a)に示すような、本体部220の外側表面に可視光高吸収性−赤外光高吸収性層230のみが設けられている集熱管210を用いて太陽光を集光し熱エネルギーを蓄積する原理を説明する。
集熱管210が、太陽光S(図2(a)中、白矢印で示す)を受ける場合、太陽光Sには可視光が多く含まれるため、太陽光Sは、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層230に吸収され熱エネルギーに変換される。これにより熱を蓄積することができる。しかし、熱が蓄積されるにつれ集熱管210の温度も上昇する。
ここで、物体からの単位面積あたりの放射伝熱速度はステファン・ボルツマンの法則に従い、物体の温度の4乗と、物体の吸収率(放射率)との積に比例する。つまり、吸収率(放射率)が高い程、放射伝熱速度が高いことになる。また、温度が高くなると、放射伝熱速度が上昇する。
可視光高吸収性−赤外光高吸収性層230は、赤外光吸収率(放射率)が高いので、集熱管210の温度が上昇すると、熱エネルギーは赤外光IR(図2(a)中、黒矢印で示す)として可視光高吸収性−赤外光高吸収性層230から放射されることになる。そのため、熱エネルギーを効率よく発電に用いることができない。
次に、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30及び可視光透過性−赤外光低吸収性層40を有する集熱管10を用いて太陽光を集光し熱エネルギーを蓄積する原理を説明する。
集熱管10が、太陽光S(図2(b)中、白矢印で示す)を受ける場合、太陽光Sには可視光が多く含まれるため、太陽光Sは、可視光透過性−赤外光低吸収性層40を透過する。そして可視光透過性−赤外光低吸収性層40を透過した太陽光Sは、可視光透過性−赤外光低吸収性層40の内側に形成された可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30に吸収され熱エネルギーに変換される。このように熱が蓄積されるにつれ集熱管10の温度も上昇する。可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30は、赤外光吸収率(放射率)が高いので、集熱管10の温度が上昇すると、当該熱エネルギーは赤外光IR(図2(b)中、黒矢印で示す)として可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30から放射される。しかし、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30の外側には可視光透過性−赤外光低吸収性層40があるので、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30から放射された赤外光IRは、可視光透過性−赤外光低吸収性層40により遮断されることになる。その結果、集熱管10に蓄積された熱エネルギーは、集熱管10に留まることになる。
従って、集熱管10では、効率よく太陽光エネルギーを熱エネルギーとして吸収、保持することができ、熱エネルギーを効率よく発電に用いることができる。
集熱管10では、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30は、25℃での波長500〜800nmの波長領域において吸収率が90%以上の波長領域を有してなり、かつ、波長1500〜10000nmの波長領域において吸収率が90%以上の波長領域を有してなる。
なお、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層が、波長500〜800nmの波長領域のいずれか一部分で90%以上の吸収率を示せば、その可視光高吸収性−赤外光高吸収性層は、「波長500〜800nmの波長領域において吸収率が90%以上の波長領域を有してなる」ことを満たす。
同様に、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層が、波長1500〜10000nmの波長領域のいずれか一部分で90%以上の吸収率を示せば、その可視光高吸収性−赤外光高吸収性層は、「波長1500〜10000nmの波長領域において吸収率が90%以上の波長領域を有してなる」ことを満たす。
また、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30は、25℃での波長500〜800nmの波長領域において吸収率が90〜98%の波長領域を有してなることが望ましい。
可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30は、25℃での波長1500〜10000nmの波長領域において吸収率が90〜95%の波長領域を有してなることが望ましい。
可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30が、25℃での波長500〜800nmの全ての波長領域において吸収率が90%未満である場合には、可視光の吸収が低下し、可視光を効率よく熱エネルギーに変換できなくなる。
集熱管10では、可視光透過性−赤外光低吸収性層40は、25℃での波長1500〜10000nmの全ての波長領域において吸収率が90%未満である。また、可視光透過性−赤外光低吸収性層40は、25℃での波長1500〜10000nmの全ての波長領域において吸収率が10%以上、90%未満であることが望ましい。
可視光透過性−赤外光低吸収性層40が25℃での波長1500〜10000nmの波長領域において吸収率が90%以上の波長領域を有していると、集熱管10の温度が上昇した際に、熱エネルギーが赤外光として放射されやすくなり、熱エネルギーを効率よく発電に用いることがしにくくなる。
また、可視光透過性−赤外光低吸収性層40は、波長500〜800nmの全ての波長領域において可視光透過率が90%以上であることが望ましく、90〜95%であることが望ましい。
可視光透過性−赤外光低吸収性層40が、波長500〜800nmの波長領域において可視光透過率が90%未満である波長領域を有していると、可視光透過性−赤外光低吸収性層40を通過し、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30に到達する太陽光Sの線量が少なくなるので、効率よく可視光を熱エネルギーに変換しにくくなる。
集熱管10において、本体部20の形状は特に限定されず、筒状であることが望ましく、円筒状であることがより望ましい。
集熱管10において、本体部20を構成する管の厚さ(図1(b)中、tで示す)は、0.5〜3mmであることが望ましい。
集熱管10において、本体部20の構成材料は特に限定されないが、ステンレス、鋼、鉄、銅等の金属、インコネル、ハステロイ、インバー等のニッケル合金、石英ガラス、アルミナ、炭化ケイ素、窒化珪素等のセラミック等が挙げられる。これらの中では、耐熱性、耐衝撃性に優れるステンレスであることが望ましい。
集熱管10において、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30の厚さ(図1(b)中、tで示す)は、本体部20を構成する管の厚さの5〜50%であることが望ましく、10〜20%であることがより望ましい。
可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30の厚さが、本体部20を構成する管の厚さの5%未満であると、太陽光Sを可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30により充分に吸収しにくくなる。
可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30の厚さが、本体部20を構成する管の厚さの50%を超えると、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30に到達した太陽光Sが、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30の深部まで届きにくくなる。従って、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30の深部では、太陽光Sを吸収しにくくなる。そのため、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30の重量当りの太陽光Sを吸収する量が低下する。
また、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30の厚さは、5〜30μmであることが望ましく10〜20μmであることがより望ましい。
集熱管10において、可視光透過性−赤外光低吸収性層40の厚さ(図1(b)中、tで示す)は、本体部20を構成する管の厚さの5〜50%であることが望ましく、10〜20%であることがより望ましい。
可視光透過性−赤外光低吸収性層40の厚さが、本体部20を構成する管の厚さの5%未満であると、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30から放射される赤外光IRを充分に遮断しにくくなる。
可視光透過性−赤外光低吸収性層40の厚さが、本体部20を構成する管の厚さの50%を超えると、太陽光Sが、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30まで到達しにくくなる。
また、可視光透過性−赤外光低吸収性層40の厚さは、5〜30μmであることが望ましく10〜20μmであることがより望ましい。
集熱管10では、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30は、二酸化マンガン、酸化マンガン、酸化鉄、酸化コバルト及び酸化クロムから選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことが望ましく、二酸化マンガンを含むことが特に望ましい。
これらの化合物は、可視光高吸収性及び赤外光高吸収性を示す。従って、これらの化合物は、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30に好適に用いることができる。
なお、これらの化合物は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、酸化鉄としてはFeO、Fe、Fe、酸化コバルトとしてはCoO、Co、Co、酸化クロムとしてはCrO、Cr、CrOがあげられる。
集熱管10では、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30は、さらにアルミナ珪酸ガラス、ポタッシュ鉛ガラス、ソーダ鉛ガラス、ソーダ亜鉛ガラス、ソーダバリウムガラス、バリウムガラス、ボロンガラス、ストロンチウムガラス、高鉛ガラス及びポタッシュソーダ鉛ガラスからなる群から選ばれる少なくとも1種からなる低融点ガラスを含むことが望ましい。これらの中では、バリウムガラスであることが望ましい。
これらの低融点ガラスが可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30に含まれると、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30を本体部20の外側表面に形成する際に、低融点ガラスは溶融して本体部に密着することになる。従って、本体部20と可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30との密着性を向上させることができる。
可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30中の低融点ガラスの重量の割合は、30〜80%であることが望ましく40〜60%であることが望ましい。
可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30中の低融点ガラスの重量の割合が30%未満であると、低融点ガラスが含まれることの効果が得られにくくなる。
可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30中の低融点ガラスの重量の割合が80%を超えると、低融点ガラスの重量の割合が多いことに起因し、可視光の吸収率が低下しやすくなる。従って、可視光を効率よく熱エネルギーに変換しにくくなる。
集熱管10では、可視光透過性−赤外光低吸収性層40は、非晶質無機材と、可視光透過性−赤外光低吸収性材料とからなることが望ましい。
可視光透過性−赤外光低吸収性層が、可視光透過性−赤外光低吸収性材料のみからなると、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層の熱膨張率と、可視光透過性−赤外光低吸収性層の熱膨張率との間に差が生じやすくなる。そのため、集熱管が高温になると、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層と、可視光透過性−赤外光低吸収性層とが剥離しやすくなる。
しかし、可視光透過性−赤外光低吸収性層40が、非晶質無機材と、可視光透過性−赤外光低吸収性材料とからなると、この熱膨張率の差を低減することができる。従って、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30と、可視光透過性−赤外光低吸収性層40とが剥離することを防ぐことができる。
可視光透過性−赤外光低吸収性材料は酸化亜鉛、酸化スズ及び酸化インジウムスズからなる群から選ばれる少なくとも1種である。また、可視光透過性−赤外光低吸収性材料は酸化亜鉛であることが望ましい。
酸化亜鉛、酸化スズ及び酸化インジウムスズは、可視光透過性及び赤外光低吸収性を示す。従って、これらの化合物は、可視光透過性−赤外光低吸収性材料に好適に用いることができる。
なお、これらの化合物は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
非晶質無機材としては、特に限定されず、アルミナ珪酸ガラス、ポタッシュ鉛ガラス、ソーダ鉛ガラス、ソーダ亜鉛ガラス、ソーダバリウムガラス、バリウムガラス、ボロンガラス、ストロンチウムガラス、高鉛ガラス及びポタッシュソーダ鉛ガラスからなる群から選ばれる少なくとも1種からなる低融点ガラスがあげられる。これらの中では、バリウムガラスであることが望ましい。
これらの低融点ガラスが可視光透過性−赤外光低吸収性層40に含まれると、可視光透過性−赤外低吸収性層40を、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30の表面に形成する際に、低融点ガラスは溶融して可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30に密着することになる。従って、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30と可視光透過性−赤外光低吸収性層40との密着性を向上させることができる。
なお、これらの低融点ガラスは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
可視光透過性−赤外光低吸収性層40における可視光透過性−赤外光低吸収性材料と非晶質無機材との重量比は特に限定されないが、可視光透過性−赤外光低吸収性材料:非晶質無機材=5:95〜40:60であることが望ましく、5:95〜20:80であることがより望ましい。
非晶質無機材の重量が、可視光透過性−赤外光低吸収性材料の重量の1.5倍未満であると、非晶質無機材が含まれることの効果が得られにくい。
非晶質無機材の重量が、可視光透過性−赤外光低吸収性材料の重量の19倍を超えると、可視光透過性−赤外光低吸収性材料が少ないことに起因して、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層から放射される赤外光を遮断しにくくなる。その結果、熱エネルギーが赤外光として放射されやすくなり、効率よく発電しにくくなる。
次に、集熱管10の製造方法の一例について説明する。
集熱管10の製造方法は、(1)本体部準備工程と、(2)可視光高吸収性−赤外光高吸収性層形成工程と、(3)可視光透過性−赤外光低吸収性層形成工程とを含む。
(1)本体部準備工程
まず、集熱管の本体部を準備する。本体部の構成材料は特に限定されないが、ステンレス、鋼、鉄、銅等の金属、インコネル、ハステロイ、インバー等のニッケル合金、石英ガラス、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素等のセラミック等が挙げられる。これらの中では、耐熱性、耐衝撃性に優れるステンレスであることが望ましい。
本体部の望ましい形状は上記の通りであるので、ここでの説明は省略する。
(2)可視光高吸収性−赤外光高吸収性層形成工程
(2−1)可視光高吸収性−赤外光高吸収性層形成用コーティング液の調製
次に、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層を形成するためのコーティング液を調製する。
可視光高吸収性−赤外光高吸収性層形成用コーティング液の調製は、二酸化マンガン、酸化マンガン、酸化鉄、酸化コバルト及び酸化クロムから選ばれる少なくとも1種の化合物と、アルミナ珪酸ガラス、ポタッシュ鉛ガラス、ソーダ鉛ガラス、ソーダ亜鉛ガラス、ソーダバリウムガラス、バリウムガラス、ボロンガラス、ストロンチウムガラス、高鉛ガラス及びポタッシュソーダ鉛ガラスからなる群から選ばれる少なくとも1種からなる低融点ガラスとを湿式混合することで行う。具体的には、各材料の粉末を、それぞれ所定の粒度、形状等になるように調整し、各粉末を所定の配合比率で乾式混合して、混合粉末を調製し、さらに水を加えて、ボールミルで湿式混合することによりスラリーを調製する。混合粉末と水との配合比は、特に限定されるものでないが、混合粉末の重量と水の重量の比が、混合粉末:水=5:95〜50:50であることが望ましい。
なお、水の代わりに有機溶媒を用いても良い。また、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層形成用コーティング液には、メチルセルロース等のバインダー等が含まれていてもよい。
(2−2)可視光高吸収性−赤外光高吸収性層形成用コーティング液の塗布
次に、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層形成用コーティング液を本体部の外側表面に塗布する。塗布方法は、均一な厚みに塗布できれば特に限定されないが、スプレーコート、カーテンコート、ディッピング、転写、ハケ塗り等の方法により行うことができる。
(2−3)可視光高吸収性−赤外光高吸収性層形成用コーティング液の焼成
次に、塗布した可視光高吸収性−赤外光高吸収性層形成用コーティング液を乾燥させて焼成することにより、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層を形成する。焼成の条件は500〜900℃で1〜2時間であることが望ましい。
(3)可視光透過性−赤外光低吸収性層形成工程
次に、可視光透過性−赤外光低吸収性層形成工程を図面を用いて説明する。
図3(a)及び(b)は、可視光透過性−赤外光低吸収性層形成工程を模式的に示す模式図である。
(3−1)可視光透過性−赤外光低吸収性層形成用コーティング液の調製
まず、可視光透過性−赤外光低吸収性層を形成するためのコーティング液を調製する。
可視光透過性−赤外光低吸収性層形成用コーティング液の調製は、酸化亜鉛、酸化スズ及び酸化インジウムスズからなる群から選ばれる少なくとも1種の可視光透過性−赤外光低吸収性材料と、非晶質無機材とを湿式混合することで行う。なお、可視光透過性−赤外光低吸収性材料は酸化亜鉛であることが望ましく、非晶質無機材は、アルミナ珪酸ガラス、ポタッシュ鉛ガラス、ソーダ鉛ガラス、ソーダ亜鉛ガラス、ソーダバリウムガラス、バリウムガラス、ボロンガラス、ストロンチウムガラス、高鉛ガラス及びポタッシュソーダ鉛ガラスからなる群から選ばれる少なくとも1種からなる低融点ガラスであることが望ましい。具体的には、各材料の粉末を、それぞれ所定の粒度、形状等になるように調整し、各粉末を所定の配合比率で乾式混合して、混合粉末を調製し、さらに水を加えて、ボールミルで湿式混合することによりスラリーを調製する。混合粉末と水との配合比は、特に限定されるものでないが、混合粉末の重量と水の重量の比が、混合粉末:水=5:95〜50:50であることが望ましい。
なお、水の代わりに有機溶媒を用いても良い。また、可視光透過性−赤外光低吸収性層形成用コーティング液には、メチルセルロース等のバインダー等が含まれていてもよい。
(3−2)可視光透過性−赤外光低吸収性層形成用コーティング液の塗布
次に、図3(a)に示すように、可視光透過性−赤外光低吸収性層形成用コーティング液41を可視光高吸収性−赤外光高吸収性層30の表面に塗布する。塗布方法は、均一な厚みに塗布できれば特に限定されないが、スプレーコート、カーテンコート、ディッピング、転写、ハケ塗り等の方法により行うことができる。
(3−3)可視光透過性−赤外光低吸収性層形成用コーティング液の焼成
次に、可視光透過性−赤外光低吸収性層形成用コーティング液41を乾燥させて焼成することにより、可視光透過性−赤外光低吸収性層40を形成する。焼成の条件は500〜900℃、で1〜2時間であることが望ましい。このように可視光透過性−赤外光低吸収性層形成用コーティング液41を焼成することにより図3(b)に示すような集熱管10を製造することができる。
以下に、本発明の集熱管の作用効果について列挙する。
(1)本発明の集熱管が、反射鏡からの太陽光を受ける場合、太陽光には可視光が多く含まれるため、太陽光は、可視光透過性−赤外光低吸収性層を透過する。そして可視光透過性−赤外光低吸収性層を透過した太陽光は、可視光透過性−赤外光低吸収性層の内側に形成された可視光高吸収性−赤外光高吸収性層に吸収され熱エネルギーに変換される。可視光高吸収性−赤外光高吸収性層は、赤外光吸収率(放射率)が高いので、集熱管の温度が上昇すると、当該熱エネルギーは赤外光として可視光高吸収性−赤外光高吸収性層から放射されるが、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層の外側には可視光透過性−赤外光低吸収性層があるので、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層から放射された赤外光は、可視光透過性−赤外光低吸収性層により遮断され、結果として当該熱エネルギーが集熱管に留まることになる。
従って、本発明の集熱管では、効率よく太陽光エネルギーを熱エネルギーとして吸収、保持することができる。
(2)本発明の集熱管の可視光透過性−赤外光低吸収性層に含まれる、酸化亜鉛、酸化スズ及び酸化インジウムスズからなる群から選ばれる少なくとも1種の可視光透過性−赤外光低吸収性材料は、良好な可視光透過性及び赤外光低吸収性を示す。従って、これらの化合物は、可視光透過性−赤外光低吸収性層に好適に用いることができる。
(実施例)
以下、本発明の第一実施形態をより具体的に開示した実施例を示す。なお、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
(1)本体部準備工程
直径40mm、全長40mm、厚さ1mmの円筒状のSUS管を準備した。
(2)可視光高吸収性−赤外光高吸収性層形成工程
(2−1)可視光高吸収性−赤外光高吸収性層形成用コーティング液の調製
次に、二酸化マンガン(MnO)粉末60重量部、バリウムガラス(BaO−SiO)40重量部を乾式混合して混合粉末を調製し、混合粉末100重量部に対し水を100重量部加えて、ボールミルで湿式混合することによりスラリー(可視光高吸収性−赤外光高吸収性層形成用コーティング液)を調製した。
(2−2)可視光高吸収性−赤外光高吸収性層形成用コーティング液の塗布
次に、得られた可視光高吸収性−赤外光高吸収性層形成用コーティング液をSUS管の外側表面にスプレーコートした。
(2−3)可視光高吸収性−赤外光高吸収性層形成用コーティング液の焼成
スプレーコートにより塗布層が形成されたSUS管を100℃で2時間乾燥させた後、空気中、700℃、1時間加熱して焼成を行った。
(3)可視光透過性−赤外光低吸収性層形成工程
次に、酸化亜鉛(ZnO)粉末40重量部、バリウムガラス(BaO−SiO)60重量部を乾式混合して混合粉末を調製し、混合粉末100重量部に対し水を100重量部加えて、ボールミルで湿式混合することによりスラリー(可視光透過性−赤外光低吸収性層形成用コーティング液)を調製した。
次に、可視光透過性−赤外光低吸収性層形成用コーティング液を、可視光高吸収性−赤外光高吸収性層の表面にスプレーコートした。
次に、SUS管を100℃で2時間乾燥させた後、空気中、700℃、1時間加熱して焼成し実施例1に係る集熱管を作成した。
(比較例1)
可視光透過性−赤外光低吸収性層を設けなかった以外は、実施例1と同様にして比較例1に係る集熱管を製造した。
(層の厚さの測定)
実施例1及び比較例1に係る集熱管を長手方向に垂直方向に切断し、可視光透過性−赤外光低吸収性層及び可視光高吸収性−赤外光高吸収性層の厚さを測定した。層の厚さの測定には、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いた。
各層の厚さを表1に示す。
Figure 0006450133
(吸収率の測定)
実施例1及び比較例1に係る集熱管から可視光高吸収性−赤外光高吸収性層及び可視光透過性−赤外光低吸収性層を取り出し、各層の吸収率を分光光度計(島津製作所製:UV−3150、φ40mm積分球使用)を用い全反射率の計測によって測定した。測定により得られた各層の波長500〜800nmにおける吸収率の最大値、及び、波長1500〜10000nmにおける吸収率の最大値を表1に示す。
また、実施例1に係る集熱管の外側(可視光透過性−赤外光低吸収性層側)から光を照射した際の吸収率を、分光光度計(島津製作所製:UV−3150、φ40mm積分球使用)を用い全反射率の計測によって測定した。同様に、比較例1に係る集熱管の外側から光を照射した際の吸収率を測定した。結果を図4に示す。
図4は、本発明の実施例及び比較例に係る集熱管の吸収スペクトルを示す図である。
以上の結果から、実施例1に係る集熱管では、可視光透過性−赤外光低吸収性層があることにより、効率よく可視光エネルギーを熱エネルギーとして吸収、保持することができると推測される。
10 集熱管
20 本体部
30 可視光高吸収性−赤外光高吸収性層
40 可視光透過性−赤外光低吸収性層
41 可視光透過性−赤外光低吸収性層形成用コーティング液

Claims (7)

  1. 反射鏡を用いて太陽光を集光し、集光した光を集熱管を備えた集熱器で熱へと変換し、前記熱を利用して発電を行う集光型太陽熱発電に用いられる集熱管であって、
    前記集熱管は、熱媒体を収容する本体部と、前記本体部の外側表面に形成された可視光高吸収性−赤外光高吸収性層と、前記可視光高吸収性−赤外光高吸収性層の表面に形成された可視光透過性−赤外光低吸収性層とからなり、
    前記可視光高吸収性−赤外光高吸収性層は、波長500〜800nmの波長領域において吸収率が90%以上の波長領域を有してなり、かつ、波長1500〜10000nmの波長領域において吸収率が90%以上の波長領域を有してなり、
    前記可視光透過性−赤外光低吸収性層は、波長1500〜10000nmの全ての波長領域において吸収率が90%未満であり、
    前記可視光透過性−赤外光低吸収性層は酸化亜鉛からなる可視光透過性−赤外光低吸収性材料と、非晶質無機材とからなることを特徴とする集熱管。
  2. 前記可視光透過性−赤外光低吸収性層における前記可視光透過性−赤外光低吸収性材料と前記非晶質無機材との重量比は、可視光透過性−赤外光低吸収性材料:非晶質無機材=5:95〜40:60である請求項1に記載の集熱管。
  3. 前記非晶質無機材は、アルミナ珪酸ガラス、ポタッシュ鉛ガラス、ソーダ鉛ガラス、ソーダ亜鉛ガラス、ソーダバリウムガラス、バリウムガラス、ボロンガラス、ストロンチウムガラス、高鉛ガラス及びポタッシュソーダ鉛ガラスからなる群から選ばれる少なくとも1種からなる低融点ガラスである請求項1又は2に記載の集熱管。
  4. 前記可視光透過性−赤外光低吸収性層の厚さは5〜30μmである請求項1〜3のいずれかに記載の集熱管。
  5. 前記可視光高吸収性−赤外光高吸収性層は、二酸化マンガン、酸化マンガン、酸化鉄、酸化コバルト及び酸化クロムから選ばれる少なくとも1種の化合物を含む請求項1〜のいずれかに記載の集熱管。
  6. 前記可視光高吸収性−赤外光高吸収性層は、さらにアルミナ珪酸ガラス、ポタッシュ鉛ガラス、ソーダ鉛ガラス、ソーダ亜鉛ガラス、ソーダバリウムガラス、バリウムガラス、ボロンガラス、ストロンチウムガラス、高鉛ガラス及びポタッシュソーダ鉛ガラスからなる群から選ばれる少なくとも1種からなる低融点ガラスを含む請求項に記載の集熱管。
  7. 前記可視光高吸収性−赤外光高吸収性層の厚さは5〜30μmである請求項1〜6のいずれかに記載の集熱管。
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