以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1及び図2は、本発明の第1実施形態に係る遊技機の外観斜視図及び正面図である。図3は、本実施形態の遊技機に用いられる遊技盤の正面図である。図4及び図5は、本実施形態の遊技機の発光表示態様を示す正面図である。図6は、遊技盤に設けられたLEDユニットの正面図である。本実施形態の遊技機は、一例としてパチンコ遊技機に適用したものである。
[遊技機の構造]
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るパチンコ遊技機は、遊技球が転動流下可能な遊技領域を有する遊技盤1(図3参照)が着脱可能に設けられた本体枠ベース板2a(本体枠ベースともいう)を備えた本体枠2と、遊技盤1を視認可能な開口部3h(以下、表枠開口部という)が設けられた表枠ベース板3a(表枠ベースともいう)を備え、本体枠2の前方(遊技者側)において当該本体枠2により回動可能に支持された表枠3と、所定の演出表示を行うための液晶表示装置4(図3参照)が着脱可能に設けられた後枠ベース板(図示略)を備え、本体枠2の後方(反遊技者側)において当該本体枠2により回動可能に支持された後枠(図示略)とを備えている。
本実施形態に係るパチンコ遊技機は、外枠6を介して島設備(図示略)に取り付けられている。本体枠2は、本体枠ヒンジ2bを介して外枠6に回動可能に支持されている。なお、図1には、表枠3が本体枠2に対して閉じられているとともに、本体枠2が外枠6に対して閉じられた状態が示されており、かかる状態において、後枠は、外枠6内に収容されるため、図示されない。
表枠3は、表枠ベース板3aと、表枠ベース板3aに備えられる種々の表枠構成部材とを有している。表枠構成部材には、保護ガラス7、皿ユニット8、操作ユニット9、スピーカ10a,10b、各種装飾部材(トップ飾り14、右側装飾部材15、左側装飾部材16)などがある。なお、表枠構成部材は、これらに限定されるものではなく、表枠3を構成する部材が全て含まれるものである。また、皿ユニット8は、表枠ベース板3aにそれぞれのカバー部材(上皿上部カバー8a、下皿カバー8bなど)が取り付けられている。
表枠3において、上記した表枠開口部3hには、透過性を有する保護ガラス7が設けられている。保護ガラス7は、表枠3に備えられた表枠ベース板3aに設けた表枠開口部3h(窓部)に対して、表枠ベース板3aの裏面側(背面側)から着脱自在に取り付けられており、当該表枠3を本体枠2に対して閉じた状態において、遊技盤1の表面(前面)側に対向し、かつその表面(前面)側を覆うように構成されている。表枠3の上部には、表枠開口部3hの上方両側に、音による演出を行うためのスピーカ10a,10bが設けられている。
また、表枠3の表面(前面)には、表枠開口部3hを囲むように、美観を向上させるための装飾部材が設けられている。なお、装飾部材の一例として、表枠開口部3hの上側には、後述するパトランプ役物を内蔵したトップ飾り14が設けられているとともに、表枠開口部3hの左右には、発光表示態様を変化させることが可能な右側装飾部材15(例えば、右上レンズ15a、右中レンズ15b、右パネルカバー15cなど)と、左側装飾部材16(例えば、左アウターレンズ16aなど)とが設けられている。
右側装飾部材15および左側装飾部材16の内方には、後述する副制御回路70(図7参照)によって制御される発光手段(例えば、ランプ・LED27等)が設けられている(図7参照)。ランプ・LED27から発せられた光は、右側装飾部材15および左側装飾部材16を透過し、当該右側装飾部材15および左側装飾部材16から美観に優れた例えば放射光や拡散光などとして感知される。これにより、光による表示態様に変化を与えることができるため、遊技に対する興趣を向上させることができる。
さらに、表枠3の表面(前面)には、表枠ベース板3aの表枠開口部3hの下側に、皿ユニット8が設けられている。皿ユニット8は、貸出球や賞球を貯留するための上皿17と、上皿17の下方側に設けられ、例えば上皿17が満杯時に溢れた遊技球などを貯留可能な下皿18とが設けられている。
下皿18は、遊技球を貯留可能な下皿本体18pと、下皿本体18pの上部を覆うように取り付けられた下皿カバー8bとを備えている。一方、上皿17は、遊技球を貯留可能な上皿本体17pと、上皿本体17pの上部を覆うように表枠ベース板3aに対して着脱可能に取り付けられた上皿上部カバー8aと、上皿17の美観を向上させるための上皿装飾部材とを備えている。なお、上皿装飾部材の一例として、上皿本体17pには、上皿上部カバー8aを囲むように、上皿左飾り17a、上皿前飾り17cなどが設けられており、上皿前飾り17cは、上皿上部カバー8aの左側から前側を経由し、右側へ向かう途中から下皿18に向けて屈曲した形状を成している。
表枠ベース板3aには、遊技球を上皿17に払い出すための払出口20と、上皿17に貯留された遊技球を表枠ベース板3aの背面側に排出する排出口(図示略)と、排出口から排出された遊技球を下皿18に供給する供給口21とが設けられている。表枠ベース板3aの背面側には、払出装置83(図7参照)から払い出される遊技球の球通路や、排出口と供給口21とを連通させて球通路を構成する球通路カバー(図示略)が設けられている。払出装置83から遊技球が払い出されると、当該遊技球が払出口20を介して上皿17へと送られる一方、遊技球が払い出されるものの払出口20付近に遊技球が滞留するほど上皿17が満杯状態にあるときや、上皿上部カバー8aに設けられた球抜きボタン22が押されると、上皿17に貯留された遊技球が排出口から球通路、供給口21を介して下皿18へと送られる。
本実施形態では、遊技機の前面の装飾にメッキ部材を使用しており、上皿17の前面部分を装飾する上皿前飾り17cにもメッキ部材17bを使用している。このメッキ部材17bの使用により遊技機外観デザインの装飾効果を高めて遊技者の興趣の向上を図っている。
上皿上部カバー8aには、球貸しを受けるための球貸ボタン23、図示しない遊技球を貸し出すためのカードユニット84(図7参照)からカードを返却するための返却ボタン24などのほか、所定の遊技中に遊技者が操作(押圧操作、回転操作)することで各種演出の表示態様に変化を与えるための操作ユニット9が設けられている。なお、操作ユニット9の配置構成(位置、向き)について、特に制限はないが、本実施形態では一例として、上皿上部カバー8aから垂直方向に押下操作ボタン9Aが突出させられ、押下操作ボタン9Aの外周にジョグダイヤル9Bが配置されるように構成された操作ユニット9が示されている。
なお、表枠3については、その表面(前面)のうち、遊技者側から向かって左側(すなわち、本体枠2に回動可能に支持されている側)における部分に、例えばピアノ線などの不正部材を侵入させ、その部分の裏側近傍における当該表枠3の裏面に構築された各種構成に対して、当該不正部材による不正行為が行われる事態を想定することができる。
そこで、かかる不正行為を未然に防止するために、表枠3の裏面において、上記した不正部材による侵入行為が行われる部分には、配線保持機能付きカバー部材(図示略)が設けられている。配線保持機能付きカバー部材は、ハーネス等の配線を保持する配線保持部と、表枠3の裏面に構築された基板(図示しない)を被覆する基板被覆部と、例えばピアノ線等の不正部材の侵入を防止する不正防止部とを一体化させて構成されている。これによれば、配線保持、基板被覆部、不正防止の3つの機能を兼ね備えた単体の配線保持機能付きカバー部材を実現することができるため、これら各機能毎の部材をそれぞれ別個に用意する必要がなくなり、その分だけ低コスト化を図ることができる。
本体枠2は、本体枠ベース板2aと、本体枠ベース板2aに備えられる種々の本体枠構成部材を有する。本体枠構成部材には、発射装置26、スピーカ10c、各種制御基板・中継基板などがある。本体枠構成部材は、これらに限定されるものではなく、本体枠2を構成する部材は全て含まれるものである。
本体枠2において、上記した表枠開口部3hに対向した本体枠ベース板2aの所定位置には、当該表枠開口部3hとほぼ同形状を成した本体枠開口部(図示略)が設けられているとともに、当該本体枠ベース板2aの表面(前面)において、本体枠開口部の右下側には、遊技球を発射するための発射装置26が設けられている。
発射装置26は、当該発射装置26を本体枠ベース板2aの表面右下側に配設するためのパネル体26aと、パネル体26aの前面側に配設された発射ハンドル26bと、パネル体26aの背面側に対向した本体枠ベース板2aの表面右下側に配設され、遊技球を発射するための発射駆動装置(図示略)とを備えて構成されている。
なお、表枠3の右下側には、発射装置26(パネル体26a、発射ハンドル26b)を遊技者側に露出させるための切り欠き3pが施されている。表枠3を本体枠2に対して閉じると、発射装置26(パネル体26a、発射ハンドル26b)は、当該表枠3の切り欠き3pを介して露出し、上記した皿ユニット8に隣接して位置付けられる。このような発射装置26(パネル体26a、発射ハンドル26b)と皿ユニット8とは、相互に連続して一体化されているかの如き美的外観を呈する。
発射ハンドル26bは、支持部(図示略)と、支持部に対して回動自在に取り付けられ、時計回り・反時計回り方向に回動可能なハンドルグリップ26dと、支持部内に備えられ、遊技球の発射を停止させる発射停止スイッチ(図示略)と、発射停止スイッチをON/OFF操作する発射停止ボタン26e(操作部材ともいう)と、ハンドルグリップ26dの開口上を覆うように配設されるハンドルキャップ26hとを備えている。
発射ハンドル26bのハンドルグリップ26dを時計回り方向に回動させると、その回動量(回転角度)に応じて発射駆動装置の駆動力が増減変更され、そのときの駆動力によって、上皿17に貯留されている遊技球が、遊技盤1の遊技領域1p(図3参照)に向けて所定のタイミングで打ち出される。このとき、発射停止ボタン26eを操作すると、発射駆動装置が停止制御され、これにより、遊技球の発射を停止させることができる。
なお、本実施形態において、発射停止スイッチや発射ハンドル26bの操作制御にあっては、主制御回路60(図7参照)に接続されている払出・発射制御回路82(図7参照)が行なう。発射装置26の内部には、ハンドルグリップ26dを、常時、反時計回り方向に弾性的に付勢するためのバネ部材(図示略)が設けられており、遊技者は、このバネ部材の弾性に抗してハンドルグリップ26dを時計回り方向に回動操作することにより遊技球を発射させる。
また、遊技者が遊技を中断してハンドルグリップ26dから手を離すと、ハンドルグリップ26dは、バネ部材の弾性によって開始時点位置に戻される。このとき、ハンドルグリップ26dの突起(図示略)によって発射停止ボタン26eが押されることにより、遊技球の発射が停止される。
なお、発射装置26における遊技球の発射強度を増減変更させる方法としては、発射ハンドル26bのハンドルグリップ26dの回動量(回転角度)に応じて、発射ボリューム(図示略)の抵抗値を変化させ、発射ソレノイド(図示略)に供給する電力を変化させることにより、遊技球の発射強度を増減変更させるようになっているが、他の発射装置としては、発射ハンドルのハンドルグリップの回動操作に連動する図示しない発射用ばねと、発射用ばねの巻き上げ(締め上げ)用ギヤ機構とを備えたものでもよい。このような発射装置においては、発射ハンドルのハンドルグリップの回動量によって巻き上げ用ギヤ機構の回動量が調整されて発射用ばねの巻き上げ(締め上げ)の程度を強めたり弱めたりすることにより、遊技球の発射強度を増減変更させることができる。
スピーカ10cは、本体枠2の下部中央に、音による演出を行うように設けられている。スピーカ10cから発せられた音は、表枠3の皿ユニット8の部位(具体的には、上皿17と下皿18との間の部位)に設けられたスピーカカバー10kを通して放出されるようになっている。
遊技盤1は、保護ガラス7の後方に位置するように、後枠(図示略)の前方に配設され、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域1p(図3参照)を有している。遊技盤1には、液晶表示装置4上で演出表示される表示態様を視認可能な開口部1hが設けられており、この開口部1hを含めた概ね前面全体にわたって遊技領域1pが形成されている。遊技盤1の背面側には、所定の画像を発光表示する導光板1031が着脱可能に取り付けられている。さらに、導光板1031の背面側には、種々の役物(可動演出役物、発光演出役物など)を設けた裏箱(図示略)が取り付けられている。
遊技盤1は、透明なアクリルパネルなどからなる遊技盤本体(パネル本体)の前面を遊技領域1pとし、この遊技領域1pに遊技球の転動方向を変化可能な複数の遊技釘や遊技球が通過可能な複数の通過領域(一般入賞口1013、第1始動入賞口1009、第2始動入賞口1010、第1大入賞口1011、第2大入賞口1012)、ステージ1001、などを有する。
ステージ1001は、開口部1hに沿う台板1000上に設けられており、遊技領域1pのワープ入り口1007に入って導かれてきた遊技球を、遊技盤1の略中央領域にて左右に転動させた後、再び遊技領域1pへと戻す部材である。
本実施形態では、ステージ1001の背面側にステージ1001の転動面1003よりも鉛直方向で多少高さをもつステージ裏部材1005が備えられている。また、本実施形態では、遊技盤1の背面側に導光板1031が設けられていることから、ステージ裏部材1005だけでステージ1001の転動面1003上を転動する遊技球のはみ出し落下を防止するのみではなく、導光板1031によっても遊技球のステージ裏へのはみ出し落下を確実に防止している。すなわち、遊技盤1の前面に沿って転動流下する遊技球は、ステージ1001からはみ出し落下するおそれや、遊技盤1の背面側に設けられた液晶表示装置などに衝突するおそれがない。
導光板1031は、透光性を有するアクリルパネルの所定領域若しくは全領域に、所定の演出画像(例えばキャラクタや文字など)が表示可能なように例えば反射ドット加工されたものである。導光板1031は、上方や側方の適部に設けられた発光手段1037(図4及び図5参照)からの光を遊技盤1の前面側へと導くことが可能である。これにより、導光板1031は、透明な遊技盤本体を通して異なる演出画像が視認し得るように発光表示する。
図4及び図5に一例として示すように、導光板1031は、前面(正面)が所定の領域毎に区分され、その所定の領域毎に所定の画像を表示するように反射ドット群(反射部)が形成されている。すなわち、導光板1031は、複数の発光手段1037との関係において、所定の領域毎に異なる発光表示態様としての画像を遊技者に対して表示することができる。複数の発光手段1037(LED1037a,1037b,1037c,1037d,1037e,1037f)は、導光板1031の上方及び側方に配置されており、図4に示すように、ある領域の反射ドット群では、上方から導入された光を反射して所定の画像が表示可能となる一方、図5に示すように、別の領域の反射ドット群では、側方から導入された光を反射することで異なる画像が表示可能となる。
より具体的にいうと、図4(a)〜(c)に示すように、導光板1031の反射部は、導光板1031の上端面に配置された各LED1037a,1037b,1037cからの照射光を前面側に反射することで所定の画像を発光表示する。この場合、反射部の詳細な図示について省略するが、反射部を構成する導光板1031の前面の所定領域には、上端側から入射する光を受け得るように反射面を上方(各LED1037a,1037b,1037cからの光の照射方向)に向けるとともに、前面側(遊技者側)に向けて傾斜するように凹設してなる複数の反射ドットが所定の配列をなすように形成されている。
一方、図5(a)〜(c)に示すように、導光板1031の反射部は、導光板1031の側方に配置された各LED1037d,1037e,1037fからの照射光を前面側に反射することで上方から照射された場合とは異なる画像を発光表示する。この場合についても、反射部の詳細な図示について省略するが、反射部を構成する導光板1031の前面の所定領域には、側方から入射する光を受け得るように反射面を側方(各LED1037d,1037e,1037fからの光の照射方向)に向けるとともに、前面側(遊技者側)に向けて傾斜するように凹設してなる複数の反射ドットが所定の配列をなすように形成されている。すなわち、各LEDからの光を反射し得る反射面をもつ反射ドット群の配列によって反射部が形成されており、各反射部は、対応する方向からの照射光のみに応じて反射ドット群により描かれた所定の画像を発光表示する。なお、反射ドットの反射面(傾斜面)は、できる限り平滑な面とすることで乱反射を防ぐことができ、より明瞭に画像を発光表示することができる。
導光板1031による具体的な発光表示の一例について説明する。まず、上側のLED1037a,1037b,1037cのいずれかを発光させることで部分的な発光表示を行うことが可能な点について説明する。
図4(a)は、上側のLED1037aのみを発光させることにより、導光板1031の斜線で示した領域に所定の発光表示が行われる表示例を示している。この表示例にあっては、導光板1031の斜線で示した左側領域に、第一の可動演出役物1143と同一形状の画像(特定画像)1143aが、第一の可動演出役物1143の退避位置と合うように発光表示される。
例えば、遊技において所定の条件を満たすことで第一の可動演出役物1143が動作させられる場合には、その動作が開始する以前にLED1037aが発光(点滅・点灯)させられる。これにより、第一の可動演出役物1143が退避している位置(図面の左側の領域)に対応する導光板1031の左側領域に設けた反射部には、第一の可動演出役物1143と同一形状の刃物画像(特定画像)1143aが重なり合うように発光表示される。このように、第一の可動演出役物1143と同一形状の画像1143aが同一位置にて発光表示された後に、第一の可動演出役物1143が実際に出現することがあるため、このような発光表示が行われた場合は、第一の可動演出役物1143が所定の位置まで動作する可能性を示唆する(出現するかしないかといった、いわゆるあおり感)期待感が高まり興趣の向上となる。特に、LED1037aを高速に点滅させることで画像1143aをフラッシュ表示させることも可能であり、そうした場合には、さらに期待感を高めることができる。
図4(b)は、上側のLED1037bのみを発光させることにより、導光板1031の斜線で示した領域に所定の発光表示が行われる表示例を示している。この表示例にあっては、導光板1031の斜線で示した中央領域にキャラクタ画像が発光表示される。
例えば、遊技において所定条件を満たすことで遊技者に有利な遊技状態に移行するような場合には、その移行前にLED1037bが発光(点滅・点灯)させられる。これにより、導光板1031の中央領域に設けた反射部には、所定のキャラクタ画像が発光表示される。このように、導光板1031の中央領域にキャラクタ画像が発光表示された後に、所定の遊技状態に移行する場合があるため、このような発光表示が行われた場合は、遊技状態の移行に関する遊技者の期待感が高まり興趣の向上となる。またこの場合にあっても、LED1037bを高速に点滅させることでキャラクタ画像をフラッシュ表示させることが可能であり、さらに期待感を高めることができる。
図4(c)は、上側のLED1037cのみを発光させることにより、導光板1031の斜線で示した領域に所定の発光表示が行われる表示例を示している。この表示例にあっては、導光板1031の斜線で示した右側領域に「WARNING」といった文字が発光表示される。なお、本実施形態では、「WARNING」の文字を発光表示させているが、この場合に発光表示される画像は、その他の文字であってもよいし、あるいは所定のキャラクタ画像であってもよい。
また、本実施形態においては、図5に一例として示すように、左側のLED1037d,1037e,1037fのいずれかあるいは全てを発光表示させることで所定の発光表示を行うこともできる。
図5(a)〜(c)は、左側のLED1037d,1037e,1037fを順次発光させることで、導光板1031の斜線で示した全領域に所定の画像が発光表示されることを示している。
本実施形態にあっては、導光板1031の斜線で示した領域には、遊技盤の下方領域から上方領域に向かって稲光のような画像が発光表示される。例えば、遊技において所定条件を満たすと、第二の可動演出役物1213が所定位置に移動し、図示しない第二の可動演出役物収納部にあたかも突き刺さったような可動演出がなされる。その際に、左下側のLED1037dが下方から上方の順に発光(点滅・点灯)させられ、続いて左中央のLED1037eが下方から上方の順に発光(点滅・点灯)させられ、さらに最終的には左上側のLED1037fが下方から上方の順に発光(点滅・点灯)させられる。これにより、導光板1031の概ね下方領域から上方領域にわたって稲光のような画像が次第に広がるように発光表示される。これは、左下側のLED1037d、左中央のLED1037e、左上側のLED1037fを順番に点灯することにより表現される。
なお、左下側のLED1037d、左中央のLED1037e、左上側のLED1037fが発光した状態(図5(c)参照)となった後、左下側のLED1037dを下方から上方の順に消灯させ、続いて左中央のLED1037eを下方から上方の順に消灯させ、最終的に左上側のLED1037fを下方から上方の順に消灯させることにより、発光表示された画像が次第に視認困難となるような演出を行なうこともできる。もちろん、左下側のLED1037d、左中央のLED1037e、左上側のLED1037fを同時に発光させたり消灯させることも可能である。このように、第二の可動演出役物1213の出現(可動演出)と、導光板1031の全領域にわたる発光表示とが同時に行われることにより、遊技者に対してサプライズ的な演出を行なうことができ、興趣の向上を図ることができる。すなわち、第二の可動演出役物1213の一定方向への比較的大きな移動アクションによる演出と、その移動方向とは反対の方向からの発光表示によって、有利な遊技状態へと展開するかのような期待感を遊技者に抱かせることができる。
本実施形態では、第1始動入賞口1009あるいは第2始動入賞口1010に遊技球が入球して図示しないセンサにより遊技球が検出されると、乱数値が抽出される。そして、抽出した乱数値に基づいて、後述する第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54において特別図柄が所定時間変動表示してから所定の態様で停止表示させられる。第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54において停止表示される特別図柄の停止表示態様としては、抽出した乱数値が予め定められた特定の乱数値である場合に停止表示される当たり態様(大当り態様、小当り態様)と、特定の乱数値でない場合に停止表示されるハズレ態様がある。例えば大当たり態様で停止表示されると、第1大入賞口1011又は第2大入賞口1012が開放状態となり、遊技球が入球し易い所謂大当たり遊技状態に移行する。そして、上述したような発光表示による演出については、特別図柄の変動表示中に実行することが可能である。例えば、ハズレ態様で図柄が停止表示される場合には、図5(a)〜(c)の状態まで発光表示される可能性が相対的に低い一方、大当たり態様で図柄が停止表示される場合には、図5(a)〜(c)の状態まで発光表示される可能性が相対的に高くなっている。
なお、上側のLED1037a,1037b,1037c及び左側のLED1037d,1037e,1037fを同時に発光させることで、導光板1031の全領域に所定の発光表示を行うことも可能である。これら全ての発光手段1037を発光させることにより全ての画像等が一部で重なり合いつつ派手な演出として発光表示されるため、未だかつてない演出効果により興趣のさらなる向上を期待することができる。また、上側のLED1037a,1037b,1037c及び左側のLED1037d,1037e,1037fを任意に組み合わせることで所定の発光表示を行うことも可能である。
図3〜図6に示すように、遊技盤1は、第1ガイドレール30、第2ガイドレール30’、ステージ1001、第1始動口1009、第2始動口1010、第2始動口1010を開閉する羽根部材1010A、通過ゲート35、第1大入賞口1011、第1大入賞口1011を開閉するスライド部材1011A、第2大入賞口1012、第2大入賞口1012を開閉する扉部材1012A、複数の一般入賞口1013、アウト口41、第一の可動演出役物1143、第二の可動演出役物1213、第三の可動演出役物1321、液晶表示装置4、及びLEDユニット5を備える。なお、本実施形態のパチンコ遊技機では、第1始動口1009、第2始動口1010、通過ゲート35、第1大入賞口1011、及び一般入賞口1013により遊技球が通過可能な通過領域が形成される。スライド部材1011Aは、通過領域(第1大入賞口1011)に対して遊技球の通過が容易な開放状態になる第1態様と困難な閉鎖状態になる第2態様とに変位可能な変位部材に相当する。
第1ガイドレール30は、遊技盤1に向かって左側から概ね中央上部へと延びるように配設され、外レール36と内レール37とによって構成されている。外レール36は、本体枠2に設けられており、遊技領域1p全体を囲むように配置されている。内レール37は、外レール36とともに遊技球を遊技盤1の上部に案内するためのものであり、遊技盤1の左側において外レール36の内側に配設されている。なお、遊技盤1は、本体枠2に対してその背面側から取り付けられている。
第2ガイドレール30’は、遊技盤1に向かって右側上部から概ね右側下部へと延びるように配設され、外レール38と内レール39とによって構成されている。外レール38及び内レール39は、遊技盤1の右側中央部に配置された通過ゲート35、右側下部に配置された第1大入賞口1011や第2大入賞口1012へと遊技球を案内するためのものである。第2ガイドレール30’の下端から放出された遊技球は、通過ゲート35を通過しあるいは通過せずに第2大入賞口1012や第1大入賞口1011の方へと移動していく。
ステージ1001は、遊技領域1pにおける遊技球の流化領域を振り分けるものであり、液晶表示装置4の下縁部に沿って配置されている。
発射装置26によって発射された遊技球は、遊技盤1に打ち込まれた遊技釘(図示略)やステージ1001等との衝突により、その進行方向を変えながら遊技盤1の下方に向かって流下する。この過程において、遊技球は、第1始動口1009、第2始動口1010、第1大入賞口1011、第2大入賞口1012、一般入賞口1013のいずれかに入賞することで回収され、また、入賞しなかった場合や、通過ゲート35を通過してその後入賞しなかった場合にアウト口41から排出されることで回収される。
なお、入賞とは、遊技球が通過領域を通過すること、又は通過領域に入球することを意味する。具体的には、遊技球が通過領域を通過又は通過領域に入球することにより、遊技者にとって有利な状況(例えば、第2始動口1010の開放、図柄抽選、賞球など)を付与することを意味する。この際、遊技球による通過領域の通過は、単なる通過を意味し、遊技球による通過領域の入球は、アウト口41とは別に遊技球を回収することを意味するが、何れの場合も後述するセンサスイッチにより遊技球が通過することで入賞が検出されることから、通過も入球も実質的には同義である。したがって、通過領域に対する遊技球の通過も入球も入賞につながるため、以下の説明においては、特に断りのある場合を除き、「入賞」で統一する。
発射ハンドル26bの回転角度が比較的小さい場合、遊技球に与えられる打ち出し力が総じて小さいため、遊技球は、主としてステージ1001の左側を流下する。また、発射ハンドル26bの回転角度が比較的大きい場合、遊技球に与えられる打ち出し力が総じて大きいため、遊技球は、ステージ1001の右側を流下し、あるいは第2ガイドレール30’に沿って流下する。なお、一般に、ステージ1001の左側に遊技球を流下させる打ち方は、「左打ち」と呼ばれ、ステージ1001の右側や第2ガイドレール30’に沿って遊技球を流下させる打ち方は、「右打ち」と呼ばれている。
第1始動口1009及び第2始動口1010は、遊技球が入賞(通過)することを条件に抽選の契機を与えるとともに、抽選の結果をLEDユニット5や液晶表示装置4の表示領域4Aに表示させる契機を与えるものである。
第1始動口1009は、遊技盤1の中央で概ね下方位置に設けられている。第1始動口1009に遊技球が入賞すると、予め設定されている数の遊技球が払出口20又は供給口21を介して上皿17又は下皿18に払い出される。第1始動口1009への遊技球の入賞は、第1始動口スイッチ320(図7参照)により検出される。
第2始動口1010は、第1始動口1009の直下に設けられている。第2始動口1010に遊技球が入賞すると、予め設定されている数の遊技球が払出口20又は供給口21を介して上皿17又は下皿18に払い出される。第2始動口1010は、普通電動役物としての羽根部材1010Aによって入賞困難性が決定される。第2始動口1010への遊技球の入賞は、第2始動口スイッチ330(図7参照)により検出される。
羽根部材1010Aは、遊技盤1の前後方向に前傾姿勢・後退姿勢をなすように開閉動作するものであり、第2始動口1010への遊技球の入賞を可能とする開放状態と、第2始動口1010への遊技球の入賞を不可能又は困難とする閉鎖状態とを切り替える、いわゆる普通電動役物である。羽根部材1010Aは、羽根部材ソレノイド340(図7参照)により駆動される。
なお、普通電動役物としては、羽根部材1010Aを前後方向に開閉するように動作させるものに限らず、例えば遊技盤1の左右方向に回動することで始動口を拡開するいわゆる電動チューリップ型のものや、遊技盤1の前後方向に水平移動することで始動口を開閉する舌状部材であってもよい。
通過ゲート35は、第2始動口1010を開放する契機を与えるものである。通過ゲート35への遊技球の入賞は、通過ゲートスイッチ350(図7参照)により検出される。なお、この通過ゲート35に遊技球が入賞しても、賞球は発生しない。
第1大入賞口1011は、遊技者に有利な遊技状態である当り遊技状態(大当り遊技状態、小当り遊技状態)のときに開放されるものである。第1大入賞口1011は、遊技領域1pの右側下部にあって、第1始動口1009及び第2始動口1010の概ね右側に設けられている。なお、第1大入賞口1011が配置される位置については、上述した位置に限らず、遊技機の仕様などに応じて適宜変更することができる。
第1大入賞口1011は、複数の遊技球が同時に入賞し得るように比較的左右方向の寸法が大きい開口からなる。第1大入賞口1011は、スライド部材1011Aにより開閉される。第1大入賞口1011は、スライド部材1011Aが開放状態にある時に傾斜路43上に開放口として形成され、スライド部材1011Aが閉鎖状態にある時に閉鎖口となる。
スライド部材1011Aは、遊技盤1の前面に設けられた傾斜路43の開口に沿って前後方向に突出・退避可能に設けられている。スライド部材1011Aは、遊技盤1の前方に突出した状態が第1大入賞口1011を閉鎖する状態(閉鎖状態)となり、遊技盤1の後方へと退避した状態が第1大入賞口1011を開放する状態(開放状態)となる。傾斜路43とともにスライド部材1011Aの上面は、閉鎖状態において比較的緩やかな左下がり傾向の傾斜面になっている。スライド部材1011Aは、第1大入賞口シャッタソレノイド370A(図7参照)により開閉可能に駆動される。
第2大入賞口1012は、遊技者に有利な遊技状態である当り遊技状態(大当り遊技状態)のときに開放されるものである。第2大入賞口1012は、遊技領域1pの右側下部にあって、傾斜路43の上方に設けられている。なお、第2大入賞口1012が配置される位置については、上述した位置に限らず、遊技機の仕様などに応じて適宜変更することができる。
第2大入賞口1012は、複数の遊技球が同時に入賞し得るように比較的左右方向の寸法が大きい開口からなる。第2大入賞口1012は、扉部材1012Aにより開閉される。第2大入賞口1012は、扉部材1012Aが開放状態にある時に開放口として形成され、扉部材1012Aが閉鎖状態にある時に閉鎖口となる。
扉部材1012Aは、遊技盤1の前面に設けられた開口に沿って前後方向に転回可能に設けられている。扉部材1012Aは、遊技盤1の前方に突出するように転回した状態が第2大入賞口1012を開放する状態(開放状態)となり、遊技盤1の前面に沿うように起立した状態が第2大入賞口1012を閉鎖する状態(閉鎖状態)となる。扉部材1012Aは、第2大入賞口シャッタソレノイド371A(図7参照)により開閉可能に駆動される。
第1大入賞口1011及び第2大入賞口1012が設けられた遊技盤1の箇所には、遊技球を回収するための球通路が設けられており、夫々の球通路には、第1大入賞口カウントスイッチ370及び第2大入賞口カウントスイッチ371(図7参照)が設けられている。開放状態の第1大入賞口1011から落下した遊技球は、球通路を通って第1大入賞口カウントスイッチ370へと導かれ、この第1大入賞口カウントスイッチ370により入賞として検出される。同様に、開放状態の第2大入賞口1012に入った遊技球は、球通路を通って第2大入賞口カウントスイッチ371へと導かれ、この第2大入賞口カウントスイッチ371により入賞として検出される。
一般入賞口1013は、遊技盤1の適宜位置に一つ以上設けられている。この一般入賞口1013に遊技球が入賞すると、抽選が行われないものの、払出装置83(図7参照)により所定数の賞球が払い出される。例えば、左側の一般入賞口1013に遊技球が入賞すると、10個の賞球が払い出され、右側の一般入賞口1013に遊技球が入賞すると、3個の賞球が払い出される。一般入賞口1013への遊技球の入賞は、左右各側の一般入賞口1013に続く球通路に設けられた一般入賞口スイッチ400A,400B(図7参照)により検出される。なお、左右両側の一般入賞口1013に対して賞球数を同数としてもよいし、右側の方が左側より賞球数が多くなるようにしてもよい。
本実施形態のパチンコ遊技機では、図9や図10に示すように、後述する主制御回路60により制御される遊技状態として、特別図柄抽選の当選確率が相対に低い低確率で普通図柄抽選の当選確率が相対に低い低確率時短なし遊技状態(非確変・非時短遊技状態)と、特別図柄抽選の当選確率が相対に高い高確率で普通図柄抽選の当選確率が相対に低い高確率時短なし遊技状態(確変・非時短遊技状態)と、特別図柄抽選の当選確率が相対に低い低確率で普通図柄抽選の当選確率が相対に高い低確率時短有り遊技状態(非確変・時短遊技状態)と、特別図柄抽選の当選確率が相対に高い高確率で普通図柄抽選の当選確率が相対に高い高確率時短有り遊技状態(確変・時短遊技状態)とが存在する。このような遊技状態において特別図柄抽選に当選した場合、大当り遊技状態や小当り遊技状態(特定遊技状態)に移行する。
時短遊技状態では、普通図柄抽選の当選確率が高確率になるため、普通電動投物としての羽根部材1010Aのサポートによって第2始動口1010への入賞が容易となる。この状態は、いわゆる「電サポ」と呼ばれる状態であり、後述する特別図柄ゲームの保留球が貯まり易くなるとともに、第2始動口1010への入賞により遊技球の目減りを抑制することができる。具体的にいうと、時短遊技状態とは、普通図柄抽選の当選確率が相対的に高い状態(時短遊技状態1)、特別図柄や普通図柄の変動時間が相対的に短い状態(時短遊技状態2)、普通電動役物としての羽根部材1010Aの開放時間が相対的に長い状態(時短遊技状態3)のうち少なくともいずれか一の状態を意味する。例えば、時短遊技状態には、上記時短遊技状態1、時短遊技状態2、及び時短遊技状態3が任意の組み合わせをもって同時進行する状態も含まれる。このような時短遊技状態においては、大当り遊技状態に移行する可能性が向上する。なお、時短遊技状態は、変動時間短縮機能作動時を意味し、非時短遊技状態は、変動時間短縮機能未作動時を意味する。
本実施形態においては、大当り遊技状態に移行した場合、その移行する前の遊技状態に応じて当該大当り遊技状態終了後にいずれの遊技状態にも移行し得る。小当り遊技状態に移行した場合は、基本的に移行する前後で遊技状態が変わらない。このような遊技状態については後述する。
第一の可動演出役物1143は、視認困難な初期位置(図4(a)参照)から視認容易となる液晶表示装置4の表示領域4Aの前方へと動作(回動及び伸縮)可能であり、これを駆動するモータ(図示略)などが可動演出装置42(図7参照)に含まれる。第二の可動演出役物1213は、視認困難な初期位置の一方向から視認容易となる表示領域4Aの前方位置(図5参照)の他方向に向けて動作可能であり、これを駆動するモータ(図示略)などが可動演出装置42に含まれる。第三の可動演出役物1321は、図3及び図5に示すように、分離及び結合可能な一対の組合せ可動演出役物1323,1335により構成され、これらを駆動するモータ(図示略)などが可動演出装置42に含まれる。
LEDユニット5は、各遊技状態や抽選結果を遊技者に報知するものであり、図6に示すように、普通図柄表示部51、普通図柄保留表示部52、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54、第1特別図柄保留表示部55、第2特別図柄保留表示部56、及びラウンド表示部59を有している。
普通図柄表示部51は、通過ゲート35に遊技球が入賞したことを契機に普通電動役物としての羽根部材1010Aを駆動して第2始動口1010を開放するか否かを決定する「普通図柄ゲーム」に対する抽選結果を表示するものである。普通図柄表示部51は、1つのLEDランプ511を含んでいる。LEDランプ511は、例えば赤色の点灯及び青色の点灯並びに白色の点灯が可能であり、普通図柄ゲームにおいて、図柄1として当選の場合に赤色で点灯し、図柄2として当選の場合に青色で点灯する一方、ハズレの場合に白色で点灯する。普通図柄表示部51におけるLEDランプ511の点灯態様が赤色あるいは青色の点灯態様となったときには、羽根部材1010Aが所定のパターンで開閉駆動され、第2始動口1010への遊技球の入賞を許容する。本実施形態においては、赤色の点灯態様(図柄1)となった場合における羽根部材1010Aの開閉パターン(PT1)と、青色の点灯態様(図柄2)となった場合における羽根部材1010Aの開閉パターン(PT2)とが異なる。なお、普通図柄ゲームの当選及びハズレに応じた点灯態様としては、他の点灯態様であってもよく、例えば当選の場合に点灯状態あるいは点滅状態になる一方、ハズレの場合に消灯状態となるようにしてもよい。また、普通図柄の当選の場合には、いずれの点灯態様でも羽根部材が常に同じパターンで開閉するものとしてもよい。
普通図柄保留表示部52は、4つのLEDランプ521,522,523,524の点灯又は消灯によって、普通図柄表示部51が変動表示を行っている最中に新たな遊技球が通過ゲート35に入賞した場合に次回以降の普通図柄表示部51による変動表示を行うために保留された普通図柄の変動表示の実行可能回数を表示する。4つのLEDランプ521,522,523,524は、普通図柄表示部51の左側に位置し、LEDランプ511とともに列状に並んで配置されている。LEDランプ521,522,523,524による保留表示において、例えば保留数が「1」の場合には、LEDランプ521が点灯し、LEDランプ522,523,524が消灯する。保留数が「2」の場合には、LEDランプ521,522が点灯し、LEDランプ523,524が消灯する。保留数が「3」の場合には、LEDランプ521,522,523が点灯し、LEDランプ524が消灯する。保留数が「4」の場合には、LEDランプ521,522,523,524の全てが点灯する。
第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54は、「特別図柄ゲーム」に対する当り抽選の結果を示すものであり、例えば、7セグメントLEDを含んでいる。第1特別図柄表示部53は、第1始動口1009への遊技球の入賞を契機として識別情報となる図柄(以下において、「第1特別図柄」、「第1特図」、あるいは「特図1」と称する)の変動表示を行うとともに、第1始動口1009への入賞に基づく当り抽選の結果を第1特別図柄に係る停止図柄として停止表示するものである。第2特別図柄表示部54は、第2始動口1010への遊技球の入賞を契機として識別情報となる図柄(以下において、「第2特別図柄」、「第2特図」、あるいは「特図2」と称する)の変動表示を行うとともに、第2始動口1010への入賞に基づく当り抽選の結果を第2特別図柄に係る停止図柄として停止表示するものである。
第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54による図柄の変動表示は、例えば、7セグメントLED等を用い、各セグメントが個別に点灯・消灯を繰り返すことにより行われる。当り抽選の結果は、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54の各セグメントの点灯・消灯によって形成されるセグメントパターン(図柄)によって表示される。この際、第1特別図柄で表示される複数の当り図柄と第2特別図柄で表示される複数の当り図柄とは、それぞれ異なる態様となっている。第1特別図柄の当り図柄としては、大当り遊技状態への移行契機となる、「確変1」〜「確変13」、「通常1」〜「通常3」といった名目の大当り図柄があり、小当り遊技状態への移行契機となる「小当り1」、「小当り2」といった名目の小当り図柄がある(図8及び図11参照)。第2特別図柄の当り図柄としては、大当り遊技状態への移行契機となる、「確変1」〜「確変5」、「通常1」〜「通常3」といった名目の大当り図柄があり、小当り図柄が設けられていない。なお、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54は、7セグメントLED等に限定されず、例えば2つ以上のLEDランプの点灯・消灯の組み合わせによるものでもよい。
第1特別図柄保留表示部55は、4つのLEDランプ551,552,553,554を含んでおり、これらのLEDランプ551,552,553,554の点灯又は消灯によって、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54が特別図柄ゲームに対する図柄の変動表示中に第1始動口1009に新たな遊技球が入賞した場合の次回以降の特別図柄ゲームに対する第1特別図柄の変動表示のために保留された第1特別図柄表示部53の変動表示の実行可能回数(保留数)を表示する。第2特別図柄保留表示部56は、4つのLEDランプ561,562,563,564を含んでおり、これらのLEDランプ561,562,563,564の点灯又は消灯によって、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54が特別図柄ゲームに対する図柄の変動表示中に第2始動口1010に新たな遊技球が入賞した場合の次回以降の特別図柄ゲームに対する図柄の変動表示のために保留された第2特別図柄表示部54の変動表示の実行可能回数(保留数)を表示する。第1特別図柄保留表示部55及び第2特別図柄保留表示部56のそれぞれは、上下に並んで配置されており、普通図柄保留表示部52の上側に位置する。第1特別図柄保留表示部55及び第2特別図柄保留表示部56での保留数の表示態様は、普通図柄保留表示部52による保留数の表示態様と同一である。
第1特別図柄保留表示部55及び第2特別図柄保留表示部56は、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54が変動表示しているときに、第1始動口1009へと通じる球通路に設けられた第1始動口スイッチ320(図7参照)、又は第2始動口1010へと通じる球通路に設けられた第2始動口スイッチ330(図7参照)によって遊技球が検出された場合、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54の変動表示の実行(開始)を保留する。第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54において変動表示されていた図柄が停止表示された場合は、保留されていた第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54における図柄の変動表示が開始される。
ここで、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、本実施形態においては、第1始動口1009及び第2始動口1010への遊技球の入賞による第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54の変動表示の保留数は、それぞれ最大で4個としている。第1特別図柄表示部53に対する第1特別図柄ゲームが4個分保留されている場合には、変動中の第1特別図柄表示部53に対応する第1特別図柄ゲームの情報が、メインRAM63(図7参照)の第1特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶(始動記憶情報)として記憶され、保留されている4個分の第1特別図柄ゲームの情報は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)に始動記憶として記憶される。第2特別図柄ゲームについても同様に、4個分保留されている場合には、変動中の第2特別図柄に対応する第2特別図柄ゲームの情報が、メインRAM63の第2特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶として記憶され、保留されている4個分の第2特別図柄ゲームの情報は、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に始動記憶として記憶される。したがって、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54の双方、すなわち第1始動口1009及び第2始動口1010への入賞保留数は、合計で最大8個となる。
なお、本実施形態においては、第1特別図柄保留表示部55及び第2特別図柄保留表示部56に加えて、液晶表示装置4において、第1始動口1009への入賞の保留数や第2始動口1010への入賞の保留数が表示されるようになっている。
ラウンド表示部59は、当り図柄停止中に点灯するものであり、大当り遊技状態が実行される際の後述するラウンドゲーム(ラウンド遊技)に関する回数として、ラウンド数を示すものである。ラウンド表示部59は、3つのLEDランプ591,592,593を含んでおり、これらのLEDランプ591,592,593の点灯又は消灯によって、大当り遊技状態が実行される際のラウンド数を示す。本実施形態では、ラウンド数が、4ラウンド、8ラウンド、16ラウンド(以下において、例えば「16R」と表記する場合がある)と規定されており、この場合、LEDランプ591が点灯し、LEDランプ592,593が消灯する。なお、ラウンド数(回数)は、ラウンドゲーム(ラウンド遊技)が実行される回数全体を意味する場合と、ラウンドゲームが順次実行される際の順番を示す順序数を意味する場合とがある。ラウンド数について、前者を意味する場合は、例えば「16ラウンド」あるいは「16R」と記し、後者を意味する場合は、例えば「16ラウンド目」あるいは「16R目」等と記す。また、以下の説明においては、「ラウンド遊技」を単に「ラウンド」という場合もある。
液晶表示装置4は、図3に示すように、遊技盤1の後方に配置されるとともに、その略中央に遊技者が目視可能となるように表示領域4Aが配設されており、第1始動口1009及び第2始動口1010への遊技球の入賞に基づく当り抽選の結果のほか、遊技に関する各種の画像、例えば演出用の識別図柄(「装飾図柄」、「液晶図柄」、あるいは「液晶表示図柄」ともいう)、通常遊技状態での演出画像、大当り遊技状態中の演出画像、デモ表示用の演出画像等を表示するものである。すなわち、液晶表示装置4は、遊技球が第1始動口1009又は第2始動口1010に入賞したことを条件に識別情報の変動表示を行うようになっている。本実施形態のパチンコ遊技機において、液晶表示装置4は、表示手段を構成しており、この液晶表示装置4を含めて、スピーカ10a,10b,10c、及びランプ・LED27が報知手段を構成する。
[遊技機の電気的構成]
次に、図7を用いて、本実施形態に係るパチンコ遊技機の制御回路について説明する。なお、図7においては、「スイッチ」を「SW」と略記し、「ソレノイド」を「SOL」と略記している。
図7に示すように、パチンコ遊技機は、遊技の制御を行う主制御手段としての主制御回路60と、遊技の進行に応じた演出の制御を行う副制御手段としての副制御回路70とを有する。
主制御回路60は、メインCPU61、読み出し専用メモリであるメインROM62、読み書き可能メモリであるメインRAM63、初期リセット回路64、I/Oポート65、コマンド送信手段としてのコマンド出カポート66、及びバックアップコンデンサ67を備えている。主制御回路60は、LEDユニット5を含む各種のデバイス(機器やスイッチ等)と接続されている。
メインCPU61は、メインROM62及びメインRAM63と接続されており、メインROM62に記憶されたプログラムにしたがって、各種の処理を実行する機能を有する。
主制御回路60には、第1始動口1009の後方に配置された第1始動口スイッチ320が接続されている。第1始動口スイッチ320によって遊技球が検出されると、第1特図の当り抽選が行われる。
主制御回路60には、第2始動口1010の後方に配置された第2始動口スイッチ330が接続されている。第2始動口スイッチ330によって遊技球が検出されると、第2特図の当り抽選が行われる。
これらの第1始動口スイッチ320及び第2始動口スイッチ330は、第1始動口1009及び第2始動口1010に遊技球が入球したことを検出した場合に入賞したとして、所定の検出信号を主制御回路60に供給する。
主制御回路60には、通過ゲート35の後方に配置された通過ゲートスイッチ350が接続されている。通過ゲートスイッチ350によって遊技球が検出された場合、通過ゲート35に遊技球が入賞したとして、普通図柄抽選が行われる。この普通図柄抽選の結果は、普通図柄表示部51において表示される。なお、普通図柄表示部51において特定の当り図柄(図柄1、図柄2)が停止表示された場合には、普通図柄抽選の結果が当選であることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置4の表示領域4Aに表示されるようにしてもよい。
通過ゲートスイッチ350は、通過ゲート35を遊技球が通過したことを検出した場合に入賞したとして、所定の検出信号を主制御回路60に供給する。これにより、通過ゲートスイッチ350は、第2始動口1010を開放する契機を与えるものである。
主制御回路60には、遊技盤1の左側及び右側に位置する一般入賞口1013の後方に配置された一般入賞口左スイッチ400A及び一般入賞口右スイッチ400Bが接続されている。一般入賞口左スイッチ400A及び一般入賞口右スイッチ400Bによって遊技球が検出されると、払出装置83により予め設定されている数の賞球が行われる。
主制御回路60には、第1大入賞口1011の下方に配置された第1大入賞口カウントスイッチ370、及び第2大入賞口1012の奥方に配置された第2大入賞口カウントスイッチ371が接続されている。第1大入賞口カウントスイッチ370は、第1大入賞口1011への遊技球の入賞数をカウントするためのものであり、第2大入賞口カウントスイッチ371は、第2大入賞口1012への遊技球の入賞数をカウントするためのものである。第1大入賞口カウントスイッチ370又は第2大入賞口カウントスイッチ371により遊技球の入賞が検出されると、払出装置83は、予め設定されている数の遊技球を賞球として払出口20又は供給口21を介して上皿17又は下皿18に払い出しを行う。第1大入賞口カウントスイッチ370は、第1大入賞口1011を遊技球が通過した場合に、所定の検出信号を主制御回路60に供給する。第2大入賞口カウントスイッチ371は、第2大入賞口1012を遊技球が通過した場合に、所定の検出信号を主制御回路60に供給する。
主制御回路60は、第1大入賞口1011を開閉するスライド部材1011Aを駆動するための第1大入賞口シャッタソレノイド370Aを制御する。これにより、スライド部材1011Aは、第1大入賞口1011への遊技球の入賞が可能な開放状態と、遊技球の入賞が不可能又は困難な閉鎖状態とに変化するように駆動される。主制御回路60は、第2大入賞口1012を開閉する扉部材1012Aを駆動するための第2大入賞口シャッタソレノイド371Aを制御する。これにより、扉部材1012Aは、第2大入賞口1012への遊技球の入賞が可能な開放状態と、遊技球の入賞が不可能又は困難な閉鎖状態とに変化するように駆動される。このようなスライド部材1011Aや扉部材1012Aによる第1大入賞口1011又は第2大入賞口1012の開放駆動は、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54において特別図柄が特定の停止表示態様となって、大当り遊技状態に移行された場合に行われる。
主制御回路60は、羽根部材1010Aを開閉する羽根部材ソレノイド340を制御する。これにより、普通図柄表示部51において所定の発光態様で普通図柄が停止表示されたときに、羽根部材1010Aが所定の時間及び所定の回数にわたり開放状態となり、第2始動口1010に遊技球が入り易くなる。
例えば、本実施形態の普通図柄ゲームにおいて、非時短遊技状態(時短なし遊技状態)における普通図柄の当り確率は0/65536であり、非時短遊技状態では羽根部材1010Aが開放されることはない。一方、時短遊技状態(時短有り遊技状態)における普通図柄の当り確率は65536/65536であり、これに当選した場合に、羽根部材1010Aが所定時間及び所定回数にわたり開放される。また、普通図柄ゲームにおいて当りとなる場合は、当り図柄が「図柄1」となる確率よりも「図柄2」となる確率の方が高くなっている。第2始動口1010の開放時に上限となる入賞カウント数は10カウント(10個)である。
第1特別図柄保留表示部55は、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54が変動表示しているときに、第1始動口スイッチ320によって遊技球が検出された場合、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54において変動表示中の第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示されるまで、第1始動口1009への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される数、すなわち第1特別図柄に係る保留数を表示する。変動表示していた第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示された場合には、第1特別図柄に係る保留数として保留されていた第1特別図柄の変動表示が開始される。
第2特別図柄保留表示部56は、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54が変動表示しているときに、第2始動口スイッチ330によって遊技球が検出された場合、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54において変動表示中の第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示されるまで、第2始動口1010への遊技球の入賞に基づく第2特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される数、すなわち第2特別図柄に係る保留数を表示する。変動表示していた第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示された場合には、第2特別図柄に係る保留数として保留されていた第2特別図柄の変動表示が開始される。
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機において、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示の優先順位は、第2特別図柄の方が第1特別図柄よりも優先するように設定されている。なお、第1始動口1009及び第2始動口1010への入賞順にしたがって、対応する第1特別図柄及び第2特別図柄を入賞順通りに変動表示させるようにしてもよい。
また、特別図柄の変動表示の実行が保留される保留数には、先述したように上限が設定されており、本実施形態において、メインCPU61は、第1始動口1009及び第2始動口1010に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ320及び第2始動口スイッチ330によって遊技球が検出されたときの第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示の保留数を、それぞれ最大で4個(すなわち、4検出回数)まで記憶させており、5個目以降は保留数として記憶させないようになっている。この際、特別図柄の変動表示の終了により保留数が減った時には、再び保留数が4個を上限として加算される。
第1特別図柄表示部53における第1特別図柄ゲームの保留数が例えば4個まで保留される場合、変動中の第1特別図柄表示部53に対応する特別図柄ゲームの情報は、メインRAM63の第1特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶として記憶され、以降、保留数が4個分の特別図柄ゲームの情報は、メインRAM63の第1特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)に始動記憶として順次記憶される。
第2特別図柄表示部54における第2特別図柄ゲームについても同様に、第2特別図柄ゲームの保留数が例えば4個まで保留される場合、変動中の第2特別図柄表示部54に対応する第2特別図柄ゲームの情報は、メインRAM63の第2特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶として記憶され、以降、保留数が4個分の第2特別図柄ゲームの情報は、メインRAM63の第2特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)に始動記憶として順次記憶される。
したがって、第1始動口1009及び第2始動口1010への入賞に伴う特別図柄ゲームに係る遊技球の保留数は、合計で最大8個となり、第1特別図柄保留表示部54及び第2特別図柄保留表示部55のLED551〜554及びLED561〜564による保留表示数もそれぞれ4個となる。
第1大入賞口1011や第2大入賞口1012の開放状態は、大入賞口カウントスイッチ370によるカウント値(大入賞口カウント数)が所定数(本実施形態ではカウント数9個)となるか、あるいは予め規定された後述の開放時間を経過するといったいずれか一方の条件を満たすまで維持される。大入賞口カウント数が所定数となった場合、又は開放時間が経過した場合は、スライド部材1011A又は扉部材1012Aが第1大入賞口1011又は第2大入賞口1012を閉鎖するように駆動される。
大当り遊技状態では、後述する予め設定された大入賞口ラウンド開放パターン及び大当りラウンドパターンに基づき、第1大入賞口1011又は第2大入賞口1012の開閉状態が繰り返される。大当り遊技状態において、第1大入賞口1011が後述する大当りパターンに基づいて複数回数にわたり開放状態及び閉鎖状態となる遊技は、「ラウンドゲーム(ラウンド遊技)」という。ラウンドゲーム(ラウンド遊技)は、単にラウンドという場合もある。1回のラウンドゲームにより第1大入賞口1011又は第2大入賞口1012が閉鎖状態とされてから、次回のラウンドゲームとして第1大入賞口1011又は第2大入賞口1012が開放状態となるまでの状態については、「ラウンド間ゲーム」又は「ラウンドインターバル」あるいは単に「インターバル」ともいう。なお、本実施形態では、大当り遊技状態の1回のラウンドにおいて第1大入賞口1011又は第2大入賞口1012が1回だけ開放状態及び閉鎖状態となるが、小当り遊技状態においては、第1大入賞口1011が複数回にわたり開放状態及び閉鎖状態となる場合もある。ただし、小当り遊技状態では、ラウンドという概念が存在せず、単に第1大入賞口1011が複数回開閉するだけである。なお、本実施形態のように複数の大入賞口が設けられている場合は、1回のラウンドにおいて、複数の大入賞口の開閉状態を排他的に制御するようにしてもよい。すなわち、1回のラウンドにおいては、一方の大入賞口が所定回数繰り返し開放状態となる間、その余の大入賞口が継続して閉鎖状態となるように制御してもよい。
先述したように、本実施形態のパチンコ遊技機には、大当り遊技状態とは異なる性質の遊技状態として、いわゆる小当り遊技状態が設けられている。小当り遊技状態は、大当り遊技状態とは異なりラウンドゲームという概念によって規定されず、本実施形態の小当り遊技状態では、第1大入賞口1011が所定回数繰り返し開放状態とされるように規定されている。もちろん、小当り遊技状態においては、任意あるいは特定の大入賞口を単に1回だけ開放状態となるように制御してもよい。この小当り遊技状態とは、特別図柄抽選による小当りの当選を契機に移行する遊技状態である。小当り遊技状態に移行する前とその終了後においては、基本的に遊技状態が変化しない。例えば、非確変遊技状態において小当り当選となって小当り遊技状態に移行した場合、この小当り遊技状態の終了後の遊技状態は、小当り遊技状態に移行する前の非確変遊技状態のままであり、確変遊技状態に移行することはない。同様に、確変遊技状態において小当り当選となって小当り遊技状態に移行した場合、この小当り遊技状態の終了後の遊技状態は、確変遊技状態のゲーム数が残存する限り、小当り遊技状態に移行する前の確変遊技状態のままであり、非確変遊技状態に移行することもない。
ラウンドゲームは、1ラウンド、2ラウンドのようにラウンド数(回数)として計数される。例えば、1回目のラウンドゲームを第1ラウンド、2回目のラウンドゲームを第2ラウンドと称する場合がある。以下の説明(説明に伴い参照する図面を含む)において、1ラウンドあるいは第1ラウンド等の数字付の「ラウンド」に関しては、単に「R]の文字で省略する場合がある。なお、1回のラウンドゲームにおいて、大入賞口が所定回数開放状態となるようにしてもよい。この場合、2回目以降の開放状態となる前に、1ラウンドあたりの規定入賞数に達した場合は、大入賞口が閉鎖状態となり、残りの開放回数分について大入賞口が開放状態とされることなく、当該ラウンドゲームが終了させられることとなる。
液晶表示装置4の表示領域4Aには、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54において表示される特別図柄と関連する演出画像が表示される。例えば、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54で表示される特別図柄の変動表示中において、特定の場合を除いて、液晶表示装置4の表示領域4Aには、数字からなる識別図柄(装飾図柄)、例えば、「0」、「1」、「2」・・・「7」のような数字が3列変動表示される。
一方、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54において変動表示されていた特別図柄が停止表示されると、液晶表示装置4の表示領域4Aにおいても装飾図柄が停止表示される。
また、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54において、変動、停止された特別図柄が特定の停止表示態様である場合には、「大当り」であることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置4の表示領域4Aにおいて表示される。
具体的には、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54のいずれか一方において特別図柄が、例えば、多くの出球が獲得可能な「大当り」に対応する特定の表示態様で停止表示された場合には、液晶表示装置4の表示領域4Aにおいて表示される演出用の装飾図柄の組み合わせが特定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに同一の図柄がすべて揃った状態や特定の図柄組み合わせで停止表示される態様)となり、さらに、大当り用の演出画像が液晶表示装置4の表示領域4Aにおいて表示される。
上記したメインCPU61の制御の具体例については、後述する。
メインROM62は、後述する各種の処理をメインCPU61に実行させるためのプログラムや、各種テーブルを記憶している。
メインRAM63は、メインCPU61の一時記憶領域として、種々のデータ(フラグ、カウンタ、タイマ、及び変数の値等)を記憶する機能を有する。メインCPU61の一時記憶領域としては、メインRAM63に代えて、他の読み書き可能な記憶媒体を用いることもできる。
初期リセット回路64は、電源投入時においてリセット信号を生成するものであり、メインCPU61に接続されている。
I/Oポート65は、各種のデバイスからの入力信号をメインCPU61に、メインCPU61からの出力信号を各種のデバイスに送信するものである。
コマンド出カポート66は、メインCPU61からの各種コマンドを副制御回路70に送信するものである。
バックアップコンデンサ67は、電断時において、メインRAM63に対して速やかに電源を供給することにより、メインRAM63に記憶されている種々のデータを保持するためのものである。
主制御回路60に接続される各種のデバイスには、第1大入賞口シャッタソレノイド370A、第2大入賞口シャッタソレノイド371A、羽根部材ソレノイド340、及び外部端子板80が含まれる。
外部端子板80は、ホール係員を呼び出す機能や大当り回数を表示するといった機能を有する図示しない呼出装置、あるいはホールに設置された複数のパチンコ遊技機を管理するホールコンピュータ100等の外部機器との間でデータ通信するためのものである。
主制御回路60に接続される各種のスイッチには、第1始動口スイッチ320、第2始動口スイッチ330、通過ゲートスイッチ350、第1大入賞口カウントスイッチ370、第2大入賞口カウントスイッチ371、一般入賞口左スイッチ400A、一般入賞口右スイッチ400B、及びバックアップクリアスイッチ81が含まれる。
バックアップクリアスイッチ81は、電断時等における主制御回路60及び後述する払出・発射制御回路82のバックアップデータを、ホール管理者の操作に応じてクリアするものである。
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路82を介して、発射装置26、払出装置83、及びカードユニット84が接続されている。
主制御回路60は、払出・発射制御回路82に賞球制御コマンドを送信する。払出・発射制御回路82は、主として発射装置26及び払出装置83を制御するものであり、発射装置26、払出装置83、及びカードユニット84が接続されている。
カードユニット84は、遊技者の操作に応じて遊技球の貸し出しを要求する信号を出力する球貸し操作パネル85と接続されており、この球貸し操作パネル85との間で信号を送受信可能である。
払出・発射制御回路82は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンドと、カードユニット84から供給される貸し球制御信号とを受け取り、払出装置83に対して所定の信号を送信することにより、払出装置83に遊技球を払い出させる。払出装置83は、例えば、第1始動口1009又は第2始動口1010への入賞1個あたり賞球数として3個の遊技球を払い出し、左側の一般入賞口1013への入賞1個あたり賞球数として10個の遊技球を払い出し、右側の一般入賞口1013への入賞1個あたり賞球数として3個の遊技球を払い出し、第1大入賞口1011あるいは第2大入賞口1012への入賞1個あたり賞球数として14個の遊技球を払い出す。
払出・発射制御回路82は、発射装置26の発射ハンドル26bが遊技者によって握持され、かつ、時計回りの方向へ回動操作された場合に、その回動量に応じて発射ソレノイド(図示略)に電力を供給し、遊技球を遊技領域1pに向けて発射させる制御を行う。
メインCPU61は、後述するメイン処理の実行中であっても、メイン処理を中断し割込処理としてのタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理は、所定時間(例えば、2ms)毎に発生する割込条件を契機として実行される。
副制御回路70は、主制御回路60に接続されており、主制御回路60から各種のコマンドが供給されるように構成されている。
副制御回路70は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、各種の制御を行うものであり、サブCPU71、プログラムROM72、ワークRAM73、コマンド入力ポート74、バックアップコンデンサ75、表示制御回路76、音声制御回路77、ランプ制御回路78、及び可動演出装置制御回路79を有する。表示制御回路76には、液晶表示装置4が接続されている。音声制御回路77には、スピーカ10a,10b,10cが接続されている。ランプ制御回路78には、ランプ・LED27が接続されている。可動演出装置制御回路79は、可動演出役物を駆動するモータや機構などを備えた可動演出装置42が接続されている。
また、副制御回路70は、押下操作ボタン9Aに設けられた押下操作ボタンスイッチ90Aが接続されているとともに、ジョグダイヤル9Bに設けられたジョグダイヤルスイッチ90Bが接続されている。押下操作ボタンスイッチ90Aは、押下操作ボタン9Aの操作を検知するものであり、ジョグダイヤルスイッチ90Bは、ジョグダイヤル9Bの回転方向や回転角度を識別するものである。副制御回路70には、押下操作ボタンスイッチ90Aから押下操作信号が供給され、ジョグダイヤルスイッチ90Bから回転操作信号が供給される。
サブCPU71は、プログラムROM72に記憶されたプログラムにしたがって、各種の処理を実行する機能を有する。液晶表示装置4は、表示手段として機能する。特に、サブCPU71は、主制御回路60から供給される各種のコマンドにしたがって、副制御回路70全体の制御を行う。
上記したサブCPU71の制御の具体例については、後述する。
プログラムROM72は、サブCPU71が主として各種演出を制御するためのプログラムや各種のテーブルを記憶している。
ワークRAM73は、サブCPU71の一時記憶領域として種々のデータ(フラグ、カウンタ、タイマ、及び変数の値等)を記憶するものである。
コマンド入力ポート74は、主制御回路60のメインCPU61から送信された各種コマンドを受信し、サブCPU71へと伝えるものである。
バックアップコンデンサ75は、電断時において、ワークRAM73に対して速やかに電源を供給することにより、ワークRAM73に記憶されている種々のデータを保持するためのものである。
表示制御回路76は、サブCPU71から供給されるデータに応じて、液晶表示装置4における表示制御を行うためのものであり、例えば画像データプロセッサ(VDP)と、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROMと、画像データを一時記憶するフレームバッファと、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータとから構成されている。なお、表示制御回路76の構成は、あくまでも一例であり、これに限定されるものではない。
表示制御回路76は、サブCPU71から供給される画像表示命令に応じて、液晶表示装置4の表示領域4Aに表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。画像データとしては、例えば装飾図柄画像データ、背景画像データ、各種演出用画像データ、各種不正報知画像データ等が含まれる。
また、表示制御回路76は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。D/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングで、この画像信号を液晶表示装置4に供給する。液晶表示装置4の表示領域4Aには、D/Aコンバータからの画像信号に基づいて画像が表示される。
音声制御回路77は、スピーカ10a,10b,10cから発生させる音声などに関する制御を行うためのものであり、例えば音声などに関する制御を行う音源IC、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(AMP)を含んでいる。なお、音声制御回路77の構成も、あくまでも一例であり、これに限定されるものではない。
音源ICは、スピーカ10a,10b,10cから発生させる音声の制御を行うものであり、サブCPU71から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択することができる。
また、音源ICは、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号を増幅器に供給する。なお、この増幅器は、音声信号を増幅させ、スピーカ10a,10b,10cから音声を発生させる。
ランプ制御回路78は、装飾ランプ等を含むランプ・LED27の制御を行うためのものであり、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路、複数種類のランプ装飾パターンが記憶されている装飾データROM等から構成されている。なお、ランプ制御回路78の構成も、あくまでも一例であり、これに限定されるものではない。
可動演出装置制御回路79は、例えば、大当り遊技状態において、操作ユニット9に対する操作の有効期間中に押下操作ボタン9Aの操作等によって可動演出役物を作動(揺動等でもよい)させる等の演出動作を制御する。
[遊技機のスペック]
次に、図8を用いて、本実施形態に係るパチンコ遊技機の遊技特性に関するスペックについて説明する。
図8に示すように、本実施形態において、大当り遊技状態となる特別図柄の大当り確率は、低確率時(非確変遊技状態)にあっては1/390.10(168/65536)、高確率時(確変遊技状態)にあっては1/39.01(1680/65536)となっている。小当り遊技状態となる第1特別図柄の小当り確率は、1/175となっている。第1特別図柄と第2特別図柄との消化順序は、第2特別図柄による抽選を優先して消化する。
特別図柄の振り分けについては、例えば、第1特別図柄の大当り図柄「確変1」では、液晶表示図柄が「7」の同一図柄揃いとなり、ラウンドゲームのラウンド数として16R(そのうち大入賞口に入賞容易な実質ラウンド数は10R)が付与され、その突入率(大当り図柄として当該図柄となる確率)が10/100となっている。第1特別図柄の大当り図柄「確変2」〜「確変10」、「通常1」〜「通常3」及び第2特別図柄の大当り図柄「確変1」〜「確変5」、「通常1」〜「通常3」も、同様に図8に示す通りである。一方、第1特別図柄の大当り図柄「確変11」〜「確変13」は、いわゆる突確の大当り図柄に該当する。これらの大当り図柄では、液晶表示図柄が「1」、「3」、「5」、「7」のいずれかの組み合わせとなる図柄並びとなり、ラウンドゲームのラウンド数としては4Rが付与されるものの実質出玉なしとなり、その突入率が各々3/100、12/100、10/100となっている。大当り図柄として確変図柄となる確率の確変突入率は、第1特別図柄及び第2特別図柄のいずれも80/100に設定されている。また、第1特別図柄の小当り図柄「小当り1」、「小当り2」では、液晶表示図柄が突確の場合と同じ「1」、「3」、「5」、「7」のいずれかの組み合わせとなる図柄並びとなり、小当り図柄として当該図柄となる確率の突入率は、各々83/100、17/100となっている。なお、小当り遊技状態には、大当り遊技状態とは異なりラウンドゲームという概念がないので、ラウンド数が規定されていない。
大入賞口カウント数は、1ラウンドの規定入賞数に該当し、本実施形態では、大入賞口カウント数が「9」に設定されている。すなわち、1ラウンドの規定時間内において第1大入賞口1011又は第2大入賞口1012への入賞が9個計数されると、当該規定時間前であっても第1大入賞口1011又は第2大入賞口1012が開放状態から閉鎖状態とされる。なお、大入賞口カウント数(規定入賞数)は、1ラウンドにおける入賞数の上限を定めたものではない。すなわち、1ラウンド中に例えば大入賞口カウント数を超える入賞が検出された場合にあっても、その入賞数に応じた賞球数が払い出される。これにより、大入賞口カウント数を超えるオーバー入賞が可能となっている。
時短性能(時短遊技状態の仕様)としては、基本的に大当り時の遊技状態に応じて当該大当り遊技状態の終了後から変動回数が10回まで、20回まで、30回まで、あるいは50回まで、もしくは次回の大当り当選まで時短遊技状態が継続するように設定されている。賞球数は、始動口(第1始動口1009及び第2始動口1010)への入賞1個あたり3個となり、左側の一般入賞口1013への入賞1個あたり10個となり、右側の一般入賞口1013への入賞1個あたり3個となり、大入賞口(第1大入賞口1011及び第2大入賞口1012)への入賞1個あたり14個となるように設定されている。普通図柄の当り確率は、低確率時に0/65536となり、高確率時に65536/65536となるように設定されている。第2始動口1010の開放時における普通電動役物カウント数は、上限として10個まで計数するように設定されている。普通電動役物(羽根部材1010A)の開放時間は、非時短状態(変動時間短縮機能未作動時)で未設定であり、時短状態(変動時間短縮機能作動時)では、普通図柄の当り種類(図柄1及び図柄2)に応じて所定のパターン(PT1、PT2)に従うように設定されている。普通図柄の当りは、図柄1となる確率が40/100で、図柄2となる確率が60/100となっている。特別図柄の当り抽選に適用される当り乱数値は、図8に示す通りとなっている。
なお、スペックとしては、次のような内容であってもよい。例えば、特別図柄については、低確率時及び高確率時の大当り確率が上記したものに限定されるものではない。すなわち、特別図柄の大当り確率は、高確率時の方が低確率時よりも大当りに当選し易い確率であればよい。小当り確率についても、上記したものに限定されるものではない。例えば、一方の特別図柄における当選確率が0より大きく、かつ、当該一方の特別図柄よりも他方の特別図柄における当選確率が高くなる仕様であってもよい。特別図柄の消化順については、第1特別図柄及び第2特別図柄について優先順を設定せずに入賞順としてもよいし、第1特別図柄を優先消化する仕様としてもよい。ラウンド数は、上記した数に限らず他のラウンド数でもよい。実質ラウンド数は、全て正規のラウンド数と同数となるようにしてもよい。大当り図柄の種類は、上記したものに限定されない。例えば、第1特別図柄の大当り図柄の種類は、上記の種類より多くてもよいし少なくてもよい。普通図柄に関しては、低確率時及び高確率時の当り確率が上記したものに限定されるものではない。例えば、普通図柄の当り確率は、高確率時の方が低確率時よりも当選し易い確率であればよく、例えば低確率時に当選するようにしてもよい。
[遊技フロー]
次に、図9を用いて遊技フローについて説明する。なお、図9において、破線のブロックは、メインCPU61により制御される遊技状態や当りを示し、実線のブロックは、遊技状態やゲーム数に応じた演出モードを示している。なお、各演出モードは、メインCPU61及びサブCPU71の双方において認識され得る。また、各演出モードには、サブCPU71により制御される複数の演出ステージが用意されているが、これらの演出ステージについては後述する。
遊技状態としては、大当り確率(低)で時短なしの非確変非時短遊技状態、大当り確率(高)で時短なしの確変非時短遊技状態、大当り確率(低)で時短有りの非確変時短遊技状態、大当り確率(高)で時短有りの確変時短遊技状態がある。当りには、7図柄揃いを含む奇数図柄揃いの大当り、偶数図柄揃いの大当り、1,3,5,7図柄並びの突確大当り、同じく1,3,5,7図柄並びの小当りがある。
演出モードとしては、確変・非確変に依存せず主として非時短遊技状態に従う通常モード、MTモード、AGモードと、確変・非確変に依存せず主として時短遊技状態に従うAMモード、HLモードと、確変時短遊技状態のみに従うHEVモードとがある。本実施形態において、MTモードは、ゲーム数(特別図柄の変動表示回数)として5ゲーム消化で通常モードに移行する一方、5ゲーム中の昇格抽選によってAGモードに移行する場合がある。AGモードは、40ゲーム消化で通常モードに移行する。AMモードは、時短回数(時短の継続ゲーム数、時短数ともいう)として30ゲーム消化でHEVモードに移行(昇格)する一方、10、20、又は30ゲーム消化でAGモードに移行する場合がある。HLモードは、時短回数として50ゲーム消化でHEVモードに移行(昇格)する一方、10、30、又は50ゲーム消化で通常モードに移行する場合がある。
演出モードの移行先(移行条件)としては、1,3,5,7図柄並びの突確大当り又は小当りに基づいてMTモードとなる移行先(A)と、MTモード中の昇格抽選によってAGモードとなる移行先(B)と、非時短中の偶数図柄揃いの大当りに基づいてAMモードとなる移行先(C)と、時短中の偶数図柄揃いの大当りに基づいてHLモードとなる移行先(D)と、非時短中の奇数図柄揃いの大当り又は1,3,5,7図柄並びの突確大当り、あるいは時短中の奇数図柄揃いの大当り、もしくはAMモードの30ゲーム消化に基づいてHEVモードとなる移行先(E)とがある。なお、MTモード及びAGモードにおいては、突確大当り又は小当りによっても演出モードが移行しない場合もある。MTモードは、広義にはAGモードに含まれることから、特に断らない限り、AGモードにはMTモードが含まれるものとして説明する。AMモード、HLモード、及びHEVモードにおいては、小当りによっても演出モードが移行しない場合もある。
[当りの種類と遊技状態]
次に、図10を用いて当りの種類と遊技状態について説明する。なお、図10は、図8のスペックの内容と図9の遊技フローの内容とを表形式にまとめたものである。そのため、先述した事項と同一事項については説明を省略する。
特図1の当りの種類として、「大当り1」〜「大当り10」は、第1特別図柄に係る「確変1」〜「確変10」に該当し、「大当り11」〜「大当り13」は、第1特別図柄に係る「確変11」〜「確変13」に該当し、「大当り14」〜「大当り16」は、第1特別図柄に係る「通常1」〜「通常3」に該当し、「小当り1」及び「小当り2」は、第1特別図柄に係る「小当り1」及び「小当り2」に該当する。特図2の当りの種類として、「大当り1」〜「大当り5」は、第2特別図柄に係る「確変1」〜「確変5」に該当し、「大当り6」〜「大当り8」は、第2特別図柄に係る「通常1」〜「通常3」に該当する。
時短数は、大当り又は小当りとなった場合に当該大当り又は小当り遊技状態の終了後に時短遊技状態が継続されるゲーム数を意味し、当たりの種類と当該当り時の遊技状態とに応じて異なるものがある。
移行先は、図9の遊技フローに示す通りである。なお、低確時短なし時(非確変非時短遊技状態)、高確時短なし時(確変非時短遊技状態)において、突確の「大当り11」〜「大当り13」、又は「小当り1」、「小当り2」となった場合は、移行先として(A)、(B)となることがあるが、これは、MTモードやAGモードでの当りの場合にモード移行が行われずにMTモードやAGモードが続行されることがあるためである。また、低確時短有り時(非確変時短遊技状態)、高確時短有り時(非確変時短遊技状態)において「小当り1」、「小当り2」となった場合は、移行先として(C)、(D)、(E)となることがあるが、これは、AMモードやHLモード、HEVモードでの当りの場合にモード移行が行われずにAMモードやHLモード、HEVモードが続行されることを意味する。
[第1特別図柄、第2特別図柄の当り図柄仕様]
次に、図11及び図12を用いて第1特別図柄及び第2特別図柄の当り図柄仕様について説明する。なお、図11及び図12には、図8のスペックの一部内容、図9の遊技フローの一部内容、及び図10の当りの種類と遊技状態の一部内容が含まれる。そのため、先述した事項と同一事項については説明を省略する。
開放内容は、当り時における第1大入賞口1011及び第2大入賞口1012の開放態様を示している。開放態様には、1ラウンドあたりの開放時間(s)、ラウンド数、対応する大入賞口が含まれる。
ファンファーレは、当り図柄が停止表示されてから最初に大入賞口が開放するまでの時間を意味する。エンディングは、最後に大入賞口が閉鎖してから次の図柄変動表示が開始されるまでの時間を意味する。確定後待ち時間は、特別図柄の停止を確定させた後に当り(大当り又は小当り)の判定などを行う次の処理(特別図柄表示時間管理処理)を開始するまでの内部的に用いられる時間を意味する。
大当り終了後の変動パターンテーブル群は、後述する変動パターン選択用テーブルを複数まとめて指定するためのテーブル群を意味し、テーブル群B〜Lが規定されている。なお、テーブル群Aも規定されているが、このテーブル群Aは、通常モードに対応するものであって大当り終了後に選択されることはない。
備考には、当りの有利度合いに応じて分類した大当り及び小当りを示している。すなわち、大当りA、大当りB、大当りC、大当りD、大当りE、小当りの順に有利度合いが総じて低くなっている。
[大入賞口ラウンド開放パターン]
次に、図13を用いて1ラウンド(一度)における大入賞口の開放パターンについて説明する。
図13に示すように、第1大入賞口ラウンド開放パターンとしては、3種類の開放パターン(a)〜(c)が規定されている。第2大入賞口ラウンド開放パターンとしては、2種類の開放パターン(d),(e)が規定されている。開放パターン(a),(b),(d),(e)は、大当り遊技状態に対応する開放パターンであり、開放パターン(c)は、小当り遊技状態に対応する開放パターンである。なお、小当り遊技状態の開放パターン(c)は、1ラウンド分として規定されたものではないが、便宜上1ラウンド分の開放パターンとして示す。図13に示す開放パターン(a)〜(e)は、あくまでも一例であり、その種類数や開放パターンを規定する具体的な時間などは図示以外のものであってもよい。
開放パターン(a),(d)は、開放状態が27.996sにわたり継続する開放パターンである。開放パターン(a),(d)は、最初に開放状態となってから最終的に閉鎖状態となるまでの間がラウンド区間として規定されている。ラウンド区間は、他の開放パターン(b),(e)でも同様に、最初に開放状態となってから最終的に閉鎖状態となるまでの間として規定されている。開放状態が27.996sとなる区間は、第1大入賞口1011又は第2大入賞口1012の開放状態が相対的に長いロング開放となる。すなわち、開放パターン(a),(d)は、ロング開放が1回発生するものであり、開放パターン(a),(d)のトータル開放時間は、27.996sとなる。
開放パターン(b),(e)は、開放状態がわずか0.102sだけの開放パターンである。開放パターン(b),(e)は、最初に開放状態となってから最終的に閉鎖状態となるまでの間がラウンド区間として規定されている。開放状態が0.102sとなる区間は、第1大入賞口1011又は第2大入賞口1012の開放状態がロング開放よりも極めて短いショート開放となる。すなわち、開放パターン(b),(e)は、ショート開放が1回発生するものであり、開放パターン(b),(e)のトータル開放時間は、0.102sとなる。
開放パターン(c)は、一度に4回の開放状態(0.102s)を1.5s間隔で繰り返す開放パターンである。開放状態が0.102sとなる区間は、開放パターン(b),(e)と同様に極めて短いショート開放となる。すなわち、開放パターン(c)は、ショート開放が4回繰り返し発生するものであり、同じ時間間隔で開放パターン(b),(e)が4ラウンドにわたり発生することとなる、後述の「確変11〜13」に対応する大当りラウンドパターンと同一になる。
大当り遊技状態における実質ラウンド遊技は、上述した開放パターン(a),(b),(d),(e)のうち、遊技球の入賞が可能なロング開放を含む開放パターン(a),(d)に基づいて開閉制御される際のラウンド遊技が該当する。開放パターン(b),(e)に基づいて開閉制御される際のラウンド遊技は、実質ラウンド遊技に該当しない非実質ラウンド遊技となる。なお、小当りの開放パターン(c)も、非実質ラウンド遊技と同様に、遊技球の入賞が不可能あるいは困難な状態となる。
なお、1ラウンド分に相当する開放パターンとしては、次のような内容であってもよい。小当りの場合も含む開放パターンは、上記3種類に限られるものではなく、2種類以下あるいは4種類以上であってもよい。また、開放パターン(a),(d)の開放時間は、上記の時間を超えないあるいは超える時間であってもよく、所定数の遊技球が入賞し得る時間であればよい。また、1ラウンド中に1回だけ開放するのではなく開放パターン(c)のように複数回にわたって開放するようにしてもよい。開放パターン(b),(e)についても、開放時間が上記の時間を超えないあるいは超える時間であってもよく、1ラウンド中に複数回にわたって開放するようにしてもよい。
[大当りラウンドパターン]
次に、図14を用いて大当り遊技状態における大当りラウンドパターンについて説明する。
図14に示すように、大当りラウンドパターンとしては、特図1(第1特別図柄)の大当りに対応する「確変1」、「確変2」、「確変3」、「確変4」〜「確変10」、「確変11」〜「確変13」、「通常1〜3」、及び特図2(第2特別図柄)の大当りに対応する「確変1」〜「確変5」、「通常1〜3」が規定されている。なお、ラウンド間の閉鎖時間となるラウンドインターバルとしては、「A」の1.5sと「B」の2.04sとが規定されている。
例えば、大当りラウンドパターンの「確変1」は、第1大入賞口1011のみが16Rにわたり開放するパターンであり、1〜10Rが開放パターン(a)、11〜16Rが開放パターン(b)になるとともに、全てのラウンドインターバルが「A」になるように規定されている。すなわち、「確変1」では、1〜10R目の10ラウンドにおいて遊技球を獲得することが実質可能であり、その余の11〜16R目の6ラウンドにおいて遊技球を獲得することが不可能あるいは困難となる。
また、例えば、大当りラウンドパターンの「確変3」は、第2大入賞口1012のみが16Rにわたり開放するパターンであり、1〜4Rが開放パターン(d)、5〜10Rが開放パターン(e)、さらに11〜16Rが再び開放パターン(d)になるとともに、全てのラウンドインターバルが「B」になるように規定されている。すなわち、「確変3」では、1〜4R目と11〜16R目の10ラウンドにおいて遊技球を獲得することが実質可能であり、その余の5〜10R目の6ラウンドにおいて遊技球を獲得することが不可能あるいは困難となる。
さらに、例えば、大当りラウンドパターンの「確変11〜13」は、第1大入賞口1011のみが4Rだけ開放するパターンであり、全てのラウンドが開放パターン(b)になるとともに、全てのラウンドインターバルが「A」になるように規定されている。すなわち、「確変11〜13」では、いずれのラウンドによっても遊技球を獲得することが不可能あるいは困難であり、しかも開放パターン(c)と同様のパターンになることから、小当り遊技状態と判別し難いものとなる。
[各種テーブル等]
次に、図15〜193を用いて、メインCPU61及びサブCPU71により参照される各種のテーブル等について説明する。図15〜46は、メインCPU61に対応するテーブル等を示し、図47〜193は、サブCPU71に対応するテーブル等を示している。なお、テーブル等の名称には、便宜上、演出モード名を付しており、例えば、通常モードに対応するテーブル名には、「NOR」を付す場合がある。テーブルには、任意に抽出(抽選)した抽選値(乱数値)に基づいて所定の事項を決定付けるための抽選値情報が乱数範囲により規定したものがある。以下の説明においては、「乱数値」を単に「乱数」という場合もある。
[テーブル群データ]
図15は、テーブル群データを示している。テーブル群データは、変動回数に応じて後述する変動パターンを選択するためのテーブルの一群(以下、単に「テーブル群」と略する)を選択するためのものである。テーブル群データは、後述するメインCPU61の特別図柄変動パターン選択処理(図204参照)において参照される。テーブル群データは、大当り前の遊技状態及び大当り図柄に応じて決定されるテーブル群(A〜L)ごとに分けられ、参照事項となる変動回数(1〜∞)と、各種のテーブルセット(図16参照)とを規定している。なお、「∞」とは、次の大当りまで継続されることを意味する。
例えば、電源投入時にRWM(Read Wright Memory(いわゆるRAM))クリアが行われると、テーブル群Aのデータがセットされ、次の大当りまで後述する「NOR」のテーブルセットが使用される。また、大当りとなった際に例えばテーブル群Cのデータがセットされると、当該大当り後の変動回数1〜5回目までは後述する「MT2」のテーブルセットが使用され、続いて変動回数6〜44回目までは後述する「AG1」のテーブルセットが使用され、変動回数45回目は後述する「AG2」のテーブルセットが使用され、その後は次の大当りまで後述する「NOR」のテーブルセットが使用される。このようなテーブル群データによれば、大当りの抽選結果が得られる毎にテーブルセットの変更パターンが決定される。
[変動パターンを選択するためのテーブルセット]
図16は、変動パターンを選択するためのテーブルセットを示している。テーブルセットは、各種の遊技状態に応じて使用される複数の変動パターン選択用テーブル等(図22〜46参照)を組ごとにまとめて示すものである。テーブルセットは、後述するメインCPU61の特別図柄変動パターン選択処理(図204参照)において選択される。テーブルセットとしては、通常モードに対応する「NOR」、MTモードに対応する「MT1」及び「MT2」、AGモードに対応する「AG1」及び「AG2」、AMモードに対応する「AM1」〜「AM4」、HEVモードに対応する「HEV」、HLモードに対応する「HL1」〜「HL4」が設けられている。一のテーブルセットには、変動パターン種別選択用テーブル(ハズレ時)、前半変動パターン選択用テーブル(ハズレ時)、後半変動パターン選択用テーブル(ハズレ時)、当り種別選択テーブル、前半変動パターン選択用テーブル(当り時)、後半変動パターン選択用テーブル(当り時)が含まれる。なお、当り種別選択テーブルは、全てのテーブルセットで同一の内容となるため、テーブルセットとは別に規定されるものとしてもよい。
例えば、テーブルセット「NOR」は、通常モード時に使用されるものであり、図22〜33に示すように、変動パターン種別選択用テーブル(ハズレ時)、前半変動パターン選択用テーブル(ハズレ時)、後半変動パターン選択用テーブル(ハズレ時)、当り種別選択テーブル、前半変動パターン選択用テーブル(当り時)、後半変動パターン選択用テーブル(当り時)が該当する。また、例えば、テーブルセット「MT1」は、MTモードの1〜5回転目で使用されるものであり、図34に簡潔にまとめて示すように、変動パターン種別選択用テーブル(ハズレ時)、前半変動パターン選択用テーブル(ハズレ時)、後半変動パターン選択用テーブル(ハズレ時)、前半変動パターン選択用テーブル(当り時)、後半変動パターン選択用テーブル(当り時)が該当する。他のテーブルセットも、図35〜46に示すように複数のテーブルで構成されている。
[前半変動パターン、後半変動パターン]
図17は、前半変動パターンを示し、図18は、後半変動パターンを示している。変動パターンは、当り時又はハズレ時における特別図柄の変動時間等を前半と後半とに分けて規定したものである。前半変動パターン及び後半変動パターンは、後述するメインCPU61の特別図柄変動パターン選択処理(図204参照)において抽選により決定され、それぞれの種別を示すデータ値を変動パターン指定コマンドや保留加算コマンドに含めてサブCPU71に送信される。前半変動パターンを示すデータ値は、「00H」〜「08H」であり、後半変動パターンを示すデータ値は、「00H」〜「67H」である。前半変動パターンは、それを示すデータ値だけでは明確にハズレか否かを判定し得ない一方、後半変動パターンについては、「00H」〜「2CH」がハズレに対応し、「2DH」〜「67H」が当りに対応するように明確に判定可能となっている。変動パターン全体の変動時間は、前半変動パターン及び後半変動パターンとを合わせた合計時間となる。なお、詳細については後述するが、前半変動パターン及び後半変動パターンとして特に、通常ハズレ(1)保4(3.6s)、通常ハズレ(2)保3(7.5s)、通常ハズレ(3)保1〜2(12s)、連チャン専用ハズレ保2〜4(1.5s)、時短ハズレ(1)保2〜4(3.6s)、時短ハズレ(2)保共通(7.5s)、時短ハズレ(3)保1(12s)のいずれかが決定された場合、変動パターン指定コマンドには、図17及び図18に示すデータ値が含まれるが、これらの変動パターンが決定された上で保留加算コマンドが送信される場合、当該保留加算コマンドには、当該変動パターンに対して予め定められた例えば「7FH」というデータ値が含まれる。
[メイン変動パターン]
図19〜21は、メイン変動パターンを示している。メイン変動パターンは、前半変動パターンと後半変動パターンとを組み合わせた変動パターン全体を示すものである。同図に示すように、メイン変動パターンは、後述する擬似連の回数や演出モードに応じて通し番号0〜178が付されたものに分類される。例えば、図19に示す通し番号7の「ノーマルリーチショートハズレ」は、前半変動パターンが「ノーマルハズレ(00H)」で後半変動パターンが「ノーマルリーチショートハズレ(07H)」に該当する。また、例えば、図21に示す通し番号120の「ブロック(1)リーチハズレ」は、擬似連回数が3回(擬似3)に対応し、前半変動パターンが「擬似(1)、(2)3ブロック(1)(03H)」で後半変動パターンが「ブロック(1)リーチハズレ(0CH)」に該当する。なお、メイン変動パターンは、主として後半変動パターンにより特徴付けられるため、後半変動パターンのデータ値のみを図19〜21に示している。
[変動パターン及び当り種別を選択するためのテーブル]
図22〜46は、変動パターン及び当り種別を選択するための複数のテーブルを示している。なお、図22〜33には、通常モードのテーブルセット「NOR」に属するものとして、変動パターン種別選択用テーブル(ハズレ時)、前半変動パターン選択用テーブル(ハズレ時)、後半変動パターン選択用テーブル(ハズレ時)、当り種別選択テーブル、前半変動パターン選択用テーブル(当り時)、後半変動パターン選択用テーブル(当り時)を示す。図34〜46には、当り種別選択テーブルを除いてテーブルセット「NOR」と同様の種類のものを、MTモードの「MT1」及び「MT2」、AGモードの「AG1」及び「AG2」、AMモードの「AM1」〜「AM4」、HEVモードの「HEV」、HLモードの「HL1」〜「HL4」といったテーブルセット別にまとめて簡略に示している。当り種別選択テーブルは、全てのテーブルセットに共通して用いられるため、図34〜46には示していない。
例えば、図22〜33のテーブルセット「NOR」に対応する複数のテーブルは、通常モードに用いられるものであり、後述するメインCPU61の特別図柄変動パターン選択処理(図204参照)において参照される。具体的には、図22の変動パターン種別選択用テーブル(ハズレ時)がハズレ変動パターン第1段階抽選処理(S153)に用いられ、図23〜26の前半変動パターン選択用テーブル(ハズレ時)がハズレ変動パターン第2段階抽選処理(S154)に用いられ、図27及び図28の後半変動パターン選択用テーブル(ハズレ時)がハズレ変動パターン第3段階抽選処理(S155)に用いられ、図29の当り種別選択テーブルが当り種別選択処理(S157)に用いられ、図30の前半変動パターン選択用テーブル(当り時)が当り変動パターン第1段階抽選処理(S158)に用いられ、図31〜33の後半変動パターン選択用テーブル(当り時)が当り変動パターン第2段階抽選処理(S159)に用いられる。
図22の変動パターン種別選択用テーブル(ハズレ時)は、保留数に応じた参照事項となる第1段階テーブルと、大まかな選択事項となる変動パターンの種別と、この変動パターンの種別選択後に次の参照事項となる第2段階参照先と、乱数抽選により変動パターンの種別を選択するための数値条件とを規定している。例えば、第1特別図柄(特図1)に係る保留数が「3」となる場合に第1段階テーブルとして「D_HZRTB_02」が参照され、乱数抽選により変動パターンの大まかな種別として「擬似1SP」が選択されると、第2段階参照先としてインデックス「N」の 「D_MDSEL_05」が選択される。なお、図34〜46に示すテーブルも、対応する演出モードにおいて用いられ、上記と同様に特別図柄変動パターン選択処理(図204参照)において参照される。
[先読み用変動パターンテーブル1]
図47は、先読み用変動パターンテーブル1を示している。先読み用変動パターンテーブル1は、図17に示す前半変動パターンを擬似連の回数別に整理してまとめたものであり、後述するサブCPU71の保留加算時先読み処理(図216,217参照)において参照される。先読み用変動パターンテーブル1は、参照事項となる前半変動パターンのデータ値(00H〜08H、7FH)と、選択事項となる先読み擬似回数(1〜4)とを規定している。先読み擬似回数は、後述する先読み予告に係る演出が擬似連に連動して実行される回数を意味し、基本的に擬似連の回数に一致する。
例えば、前半変動パターンの「擬似1(01H)」は、AGモード以外の擬似連1回に対応する前半変動パターンに該当し、データ値が「01H」の場合に該当する。前半変動パターン「擬似1AG(04H)」は、AGモードの擬似連1回に対応する前半変動パターンに該当し、データ値が「04H」の場合に該当する。ここで、前半変動パターンとして「当否情報はずれ時の先読み範囲外(7FH)」とは、後述する保留加算コマンドにデータ値「7FH」として含まれるものであり、通常ハズレ(1)保4(3.6s)、通常ハズレ(2)保3(7.5s)、通常ハズレ(3)保1〜2(12s)、連チャン専用ハズレ保2〜4(1.5s)、時短ハズレ(1)保2〜4(3.6s)、時短ハズレ(2)保共通(7.5s)、時短ハズレ(3)保1(12s)といった前半変動パターンが該当する。これらの「7FH」に該当する前半変動パターンは、保留数に応じて変動時間が変化するものとされ、始動入賞時に具体的な変動内容が特定され得ないようになっている。
ここで、擬似連とは、1つの始動記憶に基づき特別図柄が変動表示されてから最終的に確定表示されるまでの間に、装飾図柄があたかも停止表示(仮停止表示)されるような演出を意味する。本実施形態においては、基本的に「擬似」という語の後に添える数値によって擬似連の回数を示すが、「擬似1」は、数値を略して単に「擬似」という場合がある。ただし、「擬似1」では、実質上擬似連に相当する事象が発生せず、1回の変動表示だけで装飾図柄が最終的に停止表示される。「擬似2」では、振動等で完全に停止表示された状態とはいえない装飾図柄の仮停止表示状態が1回発生させられ、2回目の擬似的な変動表示後に装飾図柄が最終的に停止表示される。「擬似3」では、装飾図柄の仮停止表示状態が2回繰り返し発生させられ、3回目の擬似的な変動表示後に装飾図柄が最終的に停止表示される。「擬似4」では、装飾図柄の仮停止表示状態が3回繰り返し発生させられ、4回目の擬似的な変動表示後に装飾図柄が最終的に停止表示される。
[先読み用変動パターンテーブル2]
図48は、先読み用変動パターンテーブル2を示している。先読み用変動パターンテーブル2は、図18に示す後半変動パターンなどについて、各演出モード別の先読み予告や特定のリーチ(はずれSPリーチ)との対応関係をまとめたものであり、後述するサブCPU71の保留加算時先読み処理(図216,217参照)において参照される。先読み用変動パターンテーブル2は、参照事項となる後半変動パターンのデータ値(00H〜67H、7FH)、並びに各演出モードの先読み予告選択及びはずれSPリーチ判定選択と、選択事項となる先読み予告に応じた後半変動番号やはずれSPリーチに応じた判定選択値とを規定している。後半変動番号は、後述する先読み予告の一態様となる最終保留表示パターン等を決定付けるものであり、はずれSPリーチに応じた判定選択値は、はずれSPリーチに該当するか否かを判定するためのものである。なお、後半変動パターンとしての「当否情報はずれ時の先読み範囲外(7FH)」は、前半変動パターンのデータ値が「7FH」であれば、これと同様に保留加算コマンドにデータ値「7FH」として含まれるものであり、通常ハズレ(1)保4(3.6s)、通常ハズレ(2)保3(7.5s)、通常ハズレ(3)保1〜2(12s)、連チャン専用ハズレ保2〜4(1.5s)、時短ハズレ(1)保2〜4(3.6s)、時短ハズレ(2)保共通(7.5s)、時短ハズレ(3)保1(12s)といった後半変動パターンが該当する。
通常モードで先読み予告が選択された場合は、後半変動番号として1〜29が割り当てられる。AGモード(MTモードを含む)で先読み予告が選択された場合は、後半変動番号として1〜8が割り当てられる。AMモードで先読み予告が選択された場合は、後半変動番号として1〜6が割り当てられる。HEVモードで先読み予告が選択された場合は、後半変動番号として1〜15が割り当てられる。HLモードで先読み予告が選択された場合は、後半変動番号として1〜7が割り当てられる。後半変動パターンが「0BH」〜「19H」、「26H」〜「2CH」の場合は、はずれリーチ判定選択値が「1」となり、はずれSPリーチに該当する。その余の後半変動パターンは、はずれリーチ判定選択値が「0」となり、はずれSPリーチに該当しない。例えば、後半変動パターンが「ノーマルリーチショートハズレ(07H)」の場合、はずれSPリーチに該当せず、通常モードで先読み予告が選択されると、後半変動番号として「3」が選択される一方、その他の演出モードでは先読み予告が選択されない。
[通常先読み発生抽選テーブル]
図49及び図50は、通常先読み発生抽選テーブルを示している。図49は、擬似連1〜2回に対応するテーブルを示し、図50は、擬似連3〜4回に対応するテーブルを示す。通常先読み発生抽選テーブルは、後述するサブCPU71の保留加算時先読み処理(図216,217参照)において参照されるものであり、保留加算コマンドに含まれる前半変動パターンと先読み用変動パターンテーブル1から得られた先読み擬似回数(擬似連回数)に応じて対応するものが参照される。通常先読み発生抽選テーブルは、参照事項となる最終保留表示パターンと、選択事項となる抽選結果(発生無し、通常先読み発生、通常先読み強発生)と、選択を乱数抽選により行うための乱数範囲とを規定している。最終保留表示パターンとは、後述する保留画像が先読み予告により表示される際の最終的な表示態様を示すものである。抽選結果が「発生無し」の場合、先読み予告が発生させられない。抽選結果が「通常先読み発生」の場合、通常先読み予告が発生させられる。抽選結果が「通常先読み強発生」の場合、通常強先読み予告が発生させられる。通常先読み予告及び通常強先読み予告は、先読み予告と同義であり、先読み予告とは、一の始動記憶(保留情報)に基づいて特別図柄(装飾図柄)の変動表示が開始されるまでに、当該始動記憶に基づく大当りに対する期待度を示す演出として、当該保留画像の表示態様を変化させたり、液晶表示装置4上の演出画像の表示内容を変化させたり、装飾図柄の表示態様に演出効果をもたせたり、可動演出役物や発光演出役物を動作させる演出を意味する。これにより、通常強先読み予告は、通常先読み予告よりも大当りに対する期待度が相対的に高い演出がある程度実行され易くなっている。なお、特に保留画像の表示態様に係る先読み予告については、保留先読み予告という場合がある。保留画像の表示態様は、保留表示パターンに相当し、保留表示態様という場合がある。
このような通常先読み発生抽選テーブルによれば、例えば先読み擬似回数(擬似連回数)が2回の場合、図49に示すものが参照され、そして、例えば最終保留表示パターンが「虹」の場合は、同図に示す各乱数範囲に応じた確率で先読み予告が発生させられず、通常先読み予告あるいは通常強先読み予告が発生させられることが決定される。
[通常先読み強発生抽選テーブル]
図51〜53は、通常先読み強発生抽選テーブルを示している。図51は、擬似連1回に対応するテーブルを示し、図52は、擬似連2回に対応するテーブルを示し、図53は、擬似連3〜4回に対応するテーブルを示す。通常先読み強発生抽選テーブルは、通常先読み発生抽選テーブルと同様に、後述するサブCPU71の保留加算時先読み処理(図216,217参照)において参照されるものであり、保留加算コマンドに含まれる前半変動パターンと先読み用変動パターンテーブル1から得られた先読み擬似回数(擬似連回数)に応じて対応するものが参照される。通常先読み強発生抽選テーブルは、通常先読み発生抽選テーブルと同様の項目を規定しており、通常強先読み予告が確率的に実行され易くなっている。
このような通常先読み発生抽選テーブルによれば、例えば先読み擬似回数(擬似連回数)が3回又は4回の場合、図53に示すものが参照され、そして、例えば最終保留表示パターンが「虹」の場合は、同図に示す各乱数範囲に応じた確率で先読み予告が発生させられず、通常先読み予告あるいは通常強先読み予告が発生させられることが決定される。
[保留強制ガセ最終抽選テーブル]
図54〜図58は、保留強制ガセ最終抽選テーブルを示している。図54は、通常モードに対応するテーブルを示し、図55は、AGモード(MTモードを含む)に対応するテーブルを示し、図56は、AMモードに対応するテーブルを示し、図57は、HEVモードに対応するテーブルを示し、図58は、HLモードに対応するテーブルを示す。保留強制ガセ最終抽選テーブルは、後述するサブCPU71の保留変化予告抽選処理(図218参照)において参照されるものであり、滞在する演出モード(通常モード、AGモード(MTモードを含む)、AMモード、HEVモード、HLモード)に応じて対応するものが参照される。保留強制ガセ最終抽選テーブルは、参照事項となる後半変動番号と、選択事項となる最終保留表示パターンと、選択を乱数抽選により行うための乱数範囲とを規定している。後半変動番号は、先述したように、保留加算コマンドに含まれる後半変動パターンと先読み用変動パターンテーブル2から得られる。最終保留表示パターンには、保留画像の色調を示すもの以外に、保留画像自体をキャラクタなどで絵的に表現するものがある。なお、色調が鮮やかになるほど大当りの期待度が大きくなり、さらに色調を示すものよりも絵的に表現するものの方が大当りの期待度が大きくなる。先読み予告においては、基本的に、期待度がより大きい保留表示態様へと変化し、最終的に最終保留表示パターンとして決定された保留表示態様となる。
保留強制ガセ最終抽選テーブルは、保留加算コマンドの受信に際し、当該保留加算コマンドに基づく保留情報より前に記憶されたものの中に、突確(大当りE)及び小当りを除く大当りを示す保留情報が存在する場合に用いられる。このような保留強制ガセ最終抽選テーブルによれば、例えば通常モードの場合、図54に示すものが参照され、後半変動番号「1」〜「29」の各乱数範囲に応じた確率で最終保留表示パターンが決定される。なお、保留加算コマンドの受信に際して同様の場合における最終保留表示パターン以外の保留表示パターン(保留画像が先読み予告により順次表示される一連の表示態様)については、次の保留強制ガセ繰り返し抽選テーブルを用いて決定される。
[保留強制ガセ繰り返し抽選テーブル]
図59〜63は、保留強制ガセ繰り返し抽選テーブルを示している。図59は、通常モードに対応するテーブルを示し、図60は、AGモード(MTモードを含む)に対応するテーブルを示し、図61は、AMモードに対応するテーブルを示し、図62は、HEVモードに対応するテーブルを示し、図63は、HLモードに対応するテーブルを示す。保留強制ガセ繰り返し抽選テーブルは、後述するサブCPU71の保留変化予告抽選処理(図218参照)において参照されるものであり、滞在する演出モード(通常モード、AGモード(MTモードを含む)、AMモード、HEVモード、HLモード)に応じて対応するものが参照される。保留強制ガセ繰り返し抽選テーブルは、参照事項となる「保留表示パターン後」と、選択事項となる「保留表示パターン前」と、選択を乱数抽選により行うための乱数範囲とを規定している。「保留表示パターン」は、保留画像が先読み予告により表示される際の一連の最終保留表示パターンを除く表示態様を示し、最終保留表示パターンから一つずつ逆に遡って繰り返し決定されることから、「保留表示パターン後」及び「保留表示パターン前」が互いに後順及び先順となる表示態様を示している。
このような保留強制ガセ繰り返し抽選テーブルは、先の保留強制ガセ最終抽選テーブルと併用して参照され、その際には、保留加算コマンドに含まれる前半変動パターンと先読み用変動パターンテーブル1から得られた先読み擬似回数(擬似連回数)に、今回の保留加算分を含む保留個数(最大4個)を加算した数値が抽選回数として求められる。抽選回数は、最高で8回となる。これは、次のような保留変化ポイントごとに保留表示パターンを決定するためである。保留変化ポイントとしては、(1)先読み予告の対象となる保留情報が生成される始動入賞時、(2)当該保留情報の保留順が4番目から3番目となる保留減算時、(3)当該保留情報の保留順が3番目から2番目となる保留減算時、(4)当該保留情報の保留順が2番目から1番目となる保留減算時、(5)当該保留情報に基づく装飾図柄の変動表示開始時(擬似連変動1回目の開始時)、(6)擬似連変動2回目の開始時、(7)擬似連変動3回目の開始時、(8)擬似連変動4回目の実行時がある。このような保留変化ポイントに応じた抽選回数を求めた上で、保留強制ガセ最終抽選テーブル及び保留強制ガセ繰り返し抽選テーブルによれば、次のようにして一連の保留表示パターンが決定される。
例えば通常モードでは、先述したように、図54に示す保留強制ガセ最終抽選テーブルが選択されるとともに、図59に示す保留強制ガセ繰り返し抽選テーブルが選択され、その際、一例として保留変化ポイントが上記(1)、(4)、(5)で抽選回数が3回と決定されたとする。この場合、抽選1回目では、保留変化ポイント(5)の最終保留表示パターンを決定するために保留強制ガセ最終抽選テーブルが用いられ、例えば最終保留表示パターンとして「青」が決定される。そして、次の抽選2回目では、保留変化ポイント(4)の保留表示パターンを決定するために保留強制ガセ繰り返し抽選テーブルが用いられ、抽選1回目の結果に基づき「保留表示パターン後」として「青」が参照される結果、「保留表示パターン前」として「青」、「点滅」、「デフォルト」のいずれかが各乱数範囲に応じた確率で決定される。例えば、「保留表示パターン前」として「点滅」が決定されたとする。さらに、次の抽選3回目では、保留変化ポイント(1)の保留表示パターンを決定するために再び保留強制ガセ繰り返し抽選テーブルが用いられ、抽選2回目の結果に基づき「保留表示パターン後」として「点滅」が参照される結果、「保留表示パターン前」として「点滅」、「デフォルト」のいずれかが各乱数範囲に応じた確率で決定される。例えば、「保留表示パターン前」として「デフォルト」が決定されたとする。保留先読み予告は、原則として「デフォルト」→「点滅」→「青」の保留表示パターンとして実行されることとなる。要するに、保留強制ガセ繰り返し抽選テーブル及び保留強制ガセ最終抽選テーブルによれば、突確を除く大当りを示す保留情報が存在する場合に、始動入賞に応じて記憶された保留情報に基づき、先読み予告に係る一連の保留表示パターンが決定される。
[保留デフォ最終抽選テーブル]
図64〜68は、保留デフォ最終抽選テーブルを示している。図64は、通常モードに対応するテーブルを示し、図65は、AGモード(MTモードを含む)に対応するテーブルを示し、図66は、AMモードに対応するテーブルを示し、図67は、HEVモードに対応するテーブルを示し、図68は、HLモードに対応するテーブルを示す。保留デフォ最終抽選テーブルは、後述するサブCPU71の保留変化予告抽選処理(図218参照)において参照されるものであり、滞在する演出モード(通常モード、AGモード(MTモードを含む)、AMモード、HEVモード、HLモード)に応じて対応するものが参照される。保留デフォ最終抽選テーブルは、参照事項となる後半変動番号と、選択事項となる最終保留表示パターンと、選択を乱数抽選により行うための乱数範囲とを規定している。後半変動番号は、先述したように、保留加算コマンドに含まれる後半変動パターンと先読み用変動パターンテーブル2から得られる。
保留デフォ最終抽選テーブルは、保留加算コマンドの受信に際し、当該保留加算コマンドに基づく保留情報より前に記憶されたものの中に、小当りを含む当りを示す保留情報が存在せず、かつ、最終保留表示パターンとして「デフォルト」を示す保留情報のみが存在する場合に用いられる。このような保留デフォ最終抽選テーブルによれば、例えば通常モードの場合、図64に示すものが参照され、後半変動番号「1」〜「29」の各乱数範囲に応じた確率で最終保留表示パターンが決定される。なお、保留加算コマンドの受信に際して同様の場合における最終保留表示パターン以外の保留表示パターン(保留画像が先読み予告により順次表示される一連の表示態様)については、次の保留デフォ繰り返し抽選テーブルを用いて決定される。
[保留デフォ繰り返し抽選テーブル]
図69〜73は、保留デフォ繰り返し抽選テーブルを示している。図69は、通常モードに対応するテーブルを示し、図70は、AGモード(MTモードを含む)に対応するテーブルを示し、図71は、AMモードに対応するテーブルを示し、図72は、HEVモードに対応するテーブルを示し、図73は、HLモードに対応するテーブルを示す。保留デフォ繰り返し抽選テーブルは、後述するサブCPU71の保留変化予告抽選処理(図218参照)において参照されるものであり、滞在する演出モード(通常モード、AGモード(MTモードを含む)、AMモード、HEVモード、HLモード)に応じて対応するものが参照される。保留デフォ繰り返し抽選テーブルは、保留強制ガセ繰り返し抽選テーブルと同様に、参照事項となる「保留表示パターン後」と、選択事項となる「保留表示パターン前」と、選択を乱数抽選により行うための乱数範囲とを規定しており、保留デフォ最終抽選テーブルと併用して参照される。
このような保留デフォ繰り返し抽選テーブル及び保留デフォ最終抽選テーブルによれば、当りを示す保留情報が存在せず、最終保留表示パターンとして「デフォルト」を示す保留情報しか存在しない場合に、始動入賞に応じて記憶された保留情報に基づき、先述した保留強制ガセ繰り返し抽選テーブル及び保留強制ガセ最終抽選テーブルを用いた場合と同様の手順で一連の保留表示パターンが決定される。
[保留複数最終抽選テーブル]
図74〜図78は、保留複数最終抽選テーブルを示している。図74は、通常モードに対応するテーブルを示し、図75は、AGモード(MTモードを含む)に対応するテーブルを示し、図76は、AMモードに対応するテーブルを示し、図77は、HEVモードに対応するテーブルを示し、図78は、HLモードに対応するテーブルを示す。保留複数最終抽選テーブルは、後述するサブCPU71の保留変化予告抽選処理(図218参照)において参照されるものであり、滞在する演出モード(通常モード、AGモード(MTモードを含む)、AMモード、HEVモード、HLモード)に応じて対応するものが参照される。保留複数最終抽選テーブルは、参照事項となる後半変動番号と、選択事項となる最終保留表示パターンと、選択を乱数抽選により行うための乱数範囲とを規定している。後半変動番号は、先述したように、保留加算コマンドに含まれる後半変動パターンと先読み用変動パターンテーブル2から得られる。
保留複数最終抽選テーブルは、保留加算コマンドの受信に際し、当該保留加算コマンドに基づく保留情報より前に記憶されたものの中に、小当りを含む当りを示す保留情報が存在せず、かつ、最終保留表示パターンとして「デフォルト」以外を示す保留情報が1又は2個存在する場合に用いられる。このような保留複数最終抽選テーブルによれば、例えば通常モードの場合、図74に示すものが参照され、後半変動番号「1」〜「29」の各乱数範囲に応じた確率で最終保留表示パターンが決定される。なお、保留加算コマンドの受信に際して同様の場合における最終保留表示パターン以外の保留表示パターン(保留画像が先読み予告により順次表示される一連の表示態様)については、次の保留複数繰り返し抽選テーブルを用いて決定される。
[保留複数繰り返し抽選テーブル]
図79〜図83は、保留複数繰り返し抽選テーブルを示している。図79は、通常モードに対応するテーブルを示し、図80は、AGモード(MTモードを含む)に対応するテーブルを示し、図81は、AMモードに対応するテーブルを示し、図82は、HEVモードに対応するテーブルを示し、図83は、HLモードに対応するテーブルを示す。保留複数繰り返し抽選テーブルは、後述するサブCPU71の保留変化予告抽選処理(図218参照)において参照されるものであり、滞在する演出モード(通常モード、AGモード(MTモードを含む)、AMモード、HEVモード、HLモード)に応じて対応するものが参照される。保留複数繰り返し抽選テーブルは、保留強制ガセ繰り返し抽選テーブル等と同様に、参照事項となる「保留表示パターン後」と、選択事項となる「保留表示パターン前」と、選択を乱数抽選により行うための乱数範囲とを規定してしており、保留複数最終抽選テーブルと併用して参照される。
このような保留複数繰り返し抽選テーブル及び保留複数最終抽選テーブルによれば、当りを示す保留情報が存在せず、最終保留表示パターンとして「デフォルト」以外を示す保留情報が1又は2個存在する場合に、始動入賞に応じて記憶された保留情報に基づき、先述した保留強制ガセ繰り返し抽選テーブル及び保留強制ガセ最終抽選テーブル等を用いた場合と同様の手順で一連の保留表示パターンが決定される。
[保留全変化抽選テーブル]
図84〜図88は、保留全変化抽選テーブルを示している。図84は、通常モードに対応するテーブルを示し、図85は、AGモード(MTモードを含む)に対応するテーブルを示し、図86は、AMモードに対応するテーブルを示し、図87は、HEVモードに対応するテーブルを示し、図88は、HLモードに対応するテーブルを示す。保留全変化抽選テーブルは、後述するサブCPU71の保留変化予告抽選処理(図218参照)において参照されるものであり、滞在する演出モード(通常モード、AGモード(MTモードを含む)、AMモード、HEVモード、HLモード)に応じて対応するものが参照される。保留全変化抽選テーブルは、単に選択事項となる最終保留表示パターンと、選択を乱数抽選により行うための乱数範囲とを規定している。
保留全変化抽選テーブルは、保留加算コマンドの受信に際し、当該保留加算コマンドに基づく保留情報より前に記憶されたものの中に、小当りを含む当りを示す保留情報が存在せず、最終保留表示パターンとして「デフォルト」以外を示す保留情報がすでに3個存在し、かつ、当該保留加算コマンドに最も有利な大当りAを示す情報が含まれる場合に用いられる。例えば通常モードの場合、図84に示す保留全変化抽選テーブルが参照され、同図に示す各乱数範囲に応じた確率で最終保留表示パターン(本実施形態では一例として「虹」)が決定される。このような保留全変化抽選テーブルによれば、今回の保留加算分を含む第1特図及び第2特図全ての保留情報に係る最終保留表示パターンが同一となるように書き換えられる。
[通常強先読み種別抽選テーブル(通常モード)]
図89及び図90は、通常モードにおける通常強先読み種別抽選テーブルを示している。図89は、ビーチステージ以外に対応するテーブルを示し、図90は、ビーチステージに対応するテーブルを示す。なお、各演出モードには、複数の演出ステージが設けられている。演出ステージは、液晶表示装置4上の演出画像の表示内容等を示すものであり、演出モード毎に後述のステージチェンジ処理によって変更可能とされる。例えば、通常モードには、繰り返し実行される複数のステージ群からなるループステージ、背景画像が海岸からなるビーチステージ、場面が天文台からなる天文台ステージなどがある。他の演出モードに対応するテーブルも同様に設けられているが、以下においては、主として通常モードに対応するテーブルについて説明し、通常モード以外の他の演出モードに対応するテーブルについては、便宜上図示説明を省略する。
通常強先読み種別抽選テーブルは、後述するサブCPU71の通常モード先読み予告抽選処理(図219参照)において参照されるものであり、滞在する演出ステージ(ビーチステージ以外、ビーチステージ)に応じて対応するものが参照される。通常強先読み種別抽選テーブルは、参照事項となる後半変動番号と、選択事項となる通常先読み種別と、選択を乱数抽選により行うための乱数範囲とを規定している。後半変動番号は、先述したように、保留加算コマンドに含まれる後半変動パターンと先読み用変動パターンテーブル2から得られる。通常先読み種別には、装飾図柄の表示態様等により大当りの期待度を示す演出として、「図柄変化」、「図柄変化+図柄停止EF」、「図柄変化+図柄停止弱イルミ」、「図柄停止EF」、「図柄停止弱イルミ」、「変動停止時図柄予告」がある。
通常強先読み種別抽選テーブルは、保留加算コマンドの受信に際し、先述の通常先読み発生抽選テーブルあるいは通常先読み強発生抽選テーブルを用いて通常強先読み予告が発生させられることが決定された場合に使用される。このような通常強先読み種別抽選テーブルによれば、例えば滞在ステージがビーチステージ以外の場合、図89に示すものが参照され、後半変動番号「1」〜「29」の各乱数範囲に応じた確率で通常先読み種別が決定される。
[通常先読み種別抽選テーブル(通常モード)]
図91及び図92は、通常モードにおける通常先読み種別抽選テーブルを示している。図91は、ビーチステージ以外に対応するテーブルを示し、図92は、ビーチステージに対応するテーブルを示す。この通常先読み種別抽選テーブルも、通常強先読み種別抽選テーブルと同様に、後述するサブCPU71の通常モード先読み予告抽選処理(図219参照)において参照されるものであり、滞在する演出ステージ(ビーチステージ以外、ビーチステージ)に応じて対応するものが参照される。通常先読み種別抽選テーブルは、参照事項となる後半変動番号と、選択事項となる通常先読み種別と、選択を乱数抽選により行うための乱数範囲とを規定している。後半変動番号や通常先読み種別は、先述した通りである。
通常先読み種別抽選テーブルは、保留加算コマンドの受信に際し、先述の通常先読み発生抽選テーブルあるいは通常先読み強発生抽選テーブルを用いて通常先読み予告が発生させられることが決定された場合に使用される。このような通常先読み種別抽選テーブルによれば、例えば滞在ステージがビーチステージ以外の場合、図91に示すものが参照され、後半変動番号「1」〜「29」の各乱数範囲に応じた確率で通常先読み種別が決定される。
[巻き戻し回数抽選テーブル(通常モード)]
図93〜図96は、通常モードにおける巻き戻し回数抽選テーブルを示している。図93は、擬似連1回に対応するテーブルを示し、図94は、擬似連2回に対応するテーブルを示し、図95は、擬似連3回に対応するテーブルを示し、図96は、擬似連4回に対応するテーブルを示す。巻き戻し回数抽選テーブルは、後述するサブCPU71の通常モード先読み予告抽選処理(図219参照)において参照されるものであり、先読み擬似回数(擬似連回数)に応じて対応するものが参照される。巻き戻し回数抽選テーブルは、参照事項となる保留加算分を含めた保留個数(1〜4個)と、選択事項となる抽選回数(1〜7回)と、選択を乱数抽選により行うための乱数範囲とを規定している。抽選回数は、最高で7回となる。これは、次のような通常先読み変化ポイントに対応付けて抽選を行うためである。通常先読み変化ポイントとしては、(1)先読み予告の対象となる保留情報の保留順が4番目から3番目となる保留減算時、(2)当該保留情報の保留順が3番目から2番目となる保留減算時、(3)当該保留情報の保留順が2番目から1番目となる保留減算時、(4)当該保留情報に基づく装飾図柄の変動表示開始時(擬似連変動1回目の開始時)、(5)擬似連変動2回目の開始時、(6)擬似連変動3回目の開始時、(7)擬似連変動4回目の実行時がある。このような通常先読み変化ポイントに応じた抽選回数が巻き戻し回数抽選テーブルから得られる。
例えば、擬似連1回の場合、図93の巻き戻し回数抽選テーブルが選択され、保留個数が3個の場合、通常先読み変化ポイントが上記(2)、(3)、(4)となることから、抽選回数が3回と決定される。この場合、抽選1回目では、通常先読み変化ポイント(4)の先読み演出パターンを決定するために、擬似連回数に応じた後述する最終抽選テーブル(図97〜100、図107〜110、図117〜120、図127〜130参照)が用いられ、続いて抽選2回目及び3回目においては、通常先読み変化ポイント(3)、(2)の順に先読み演出パターンを決定するために、抽選回数に応じた後述する繰り返し抽選テーブル(図101〜106、図111〜116、図121〜126、図131,132参照)が用いられる。
[図柄変化予告最終抽選テーブル(通常モード)]
図97〜図100は、通常モードにおける図柄変化予告最終抽選テーブルを示している。図97は、擬似連1回に対応するテーブルを示し、図98は、擬似連2回に対応するテーブルを示し、図99は、擬似連3回に対応するテーブルを示し、図100は、擬似連4回に対応するテーブルを示す。図柄変化予告最終抽選テーブルは、後述するサブCPU71の通常モード先読み予告内容抽選処理(図220参照)において参照されるものであり、擬似連回数に応じて対応するものが参照される。図柄変化予告最終抽選テーブルは、参照事項となる後半変動番号と、選択事項となる最終先読み演出パターンと、選択を乱数抽選により行うための乱数範囲とを規定している。後半変動番号は、先述したように、保留加算コマンドに含まれる後半変動パターンと先読み用変動パターンテーブル2から得られる。最終先読み演出パターンとしては、装飾図柄の変動開始時における当該図柄の色調が設定されている。なお、色調が鮮やかになるほど大当りの期待度が大きくなる。先読み演出パターンは、基本的に、期待度がより大きいものへと変化し、最終的に最終先読み演出パターンとして決定されたものとなる。
図柄変化予告最終抽選テーブルは、保留加算コマンドの受信に際し、後半変動パターンが特殊変動パターン(本実施形態では、「16H」、「17H」、「18H」、「19H」、「39H」、「3AH」、「3BH」、「3CH」)以外の場合に用いられる。このような図柄変化予告最終抽選テーブルによれば、例えば擬似連1回の場合、図97に示すものが参照され、後半変動番号「1」〜「29」の各乱数範囲に応じた確率で最終先読み演出パターンが決定される。なお、最終先読み演出パターン以外の先読み演出パターン(通常先読み予告により保留表示パターン以外に順次実行される一連の態様)については、次の図柄変化予告繰り返し抽選テーブルを用いて決定される。
[図柄変化予告繰り返し抽選テーブル(通常モード)]
図101〜図106は、通常モードにおける図柄変化予告繰り返し抽選テーブルを示している。図101は、抽選回数2回に対応するテーブルを示し、図102は、抽選回数3回に対応するテーブルを示し、図103は、抽選回数4回に対応するテーブルを示し、図104は、抽選回数5回に対応するテーブルを示し、図105は、抽選回数6回に対応するテーブルを示し、図106は、抽選回数7回に対応するテーブルを示す。図柄変化予告繰り返し抽選テーブルは、後述するサブCPU71の通常モード先読み予告内容抽選処理(図220参照)において参照されるものであり、抽選回数に応じて対応するものが参照される。図柄変化予告繰り返し抽選テーブルは、参照事項となる「先読みパターン後」と、選択事項となる「先読みパターン前」と、選択を乱数抽選により行うための乱数範囲とを規定している。「先読みパターン」は、先読み予告により実行される際の一連の先読み演出パターンの態様を示し、最終先読み演出パターンから一つずつ逆に遡って繰り返し決定されることから、「先読みパターン後」及び「先読みパターン前」が互いに後順及び先順となる態様を示している。
このような図柄変化予告繰り返し抽選テーブルは、先の図柄変化予告最終抽選テーブルと併用され、先述の巻き戻し回数抽選テーブルから得られた抽選回数に応じて選択される。このような図柄変化予告最終抽選テーブル及び図柄変化予告繰り返し抽選テーブルによれば、次のようにして一連の先読み演出パターンが決定される。
先述したように、例えば擬似連1回では、図97に示す図柄変化予告最終抽選テーブルが選択されるとともに、抽選回数が3回となることから、図102に示す図柄変化予告繰り返し抽選テーブルが選択される。この場合、抽選1回目では通常先読み変化ポイント(4)の最終先読み演出パターンを決定するために図柄変化予告最終抽選テーブルが用いられ、例えば最終先読み演出パターンとして「変動開始 青」が決定される。そして、次の抽選2回目では、通常先読み変化ポイント(3)の先読み演出パターンを決定するために図柄変化予告繰り返し抽選テーブルが用いられ、抽選1回目の結果に基づき「先読みパターン後」として「変動開始 青」が参照される結果、「先読みパターン前」として「変動開始 白」が乱数範囲に応じた確率で決定される。さらに、次の抽選3回目では、通常先読み変化ポイント(2)の先読み演出パターンを決定するために再び図柄変化予告繰り返し抽選テーブルが用いられ、抽選2回目の結果に基づき「先読みパターン後」として「変動開始 白」が参照される結果、「先読みパターン前」として「変動開始 白」、「変動開始 発生無し」のいずれかが各乱数範囲に応じた確率で決定される。例えば、「先読みパターン前」として「変動開始 白」が決定されたとする。これにより、図柄変化による通常先読み予告は、「変動開始 白」→「変動開始 白」→「変動開始 青」の先読み演出パターンとして実行されることとなる。要するに、図柄変化予告繰り返し抽選テーブル及び図柄変化予告最終抽選テーブルによれば、装飾図柄が変動表示開始毎に色調が変化するような演出として、通常先読み予告に係る一連の先読み演出パターンが決定される。
[図柄停止EF予告最終抽選テーブル(通常モード)]
図107〜図110は、通常モードにおける図柄停止EF予告最終抽選テーブルを示している。図107は、擬似連1回に対応するテーブルを示し、図108は、擬似連2回に対応するテーブルを示し、図109は、擬似連3回に対応するテーブルを示し、図110は、擬似連4回に対応するテーブルを示す。図柄停止EF予告最終抽選テーブルは、後述するサブCPU71の通常モード先読み予告内容抽選処理(図220参照)において参照されるものであり、擬似連回数に応じて対応するものが参照される。図柄停止EF予告最終抽選テーブルは、参照事項となる後半変動番号と、選択事項となる最終先読み演出パターンと、選択を乱数抽選により行うための乱数範囲とを規定している。後半変動番号は、先述したように、保留加算コマンドに含まれる後半変動パターンと先読み用変動パターンテーブル2から得られる。最終先読み演出パターンとしては、装飾図柄の変動停止時における当該図柄の停止態様が設定されている。なお、先読み演出パターンの変化パターンは、基本的に先述した通り、期待度がより大きいもの(大きい番号)へと変化し、最終的に最終先読み演出パターンとして決定されたものとなる。
図柄停止EF予告最終抽選テーブルも、保留加算コマンドの受信に際し、後半変動パターンが特殊変動パターン(本実施形態では、「16H」、「17H」、「18H」、「19H」、「39H」、「3AH」、「3BH」、「3CH」)以外の場合に用いられる。このような図柄停止EF予告最終抽選テーブルによれば、例えば擬似連1回の場合、図97に示すものが参照され、後半変動番号「1」〜「29」の各乱数範囲に応じた確率で最終先読み演出パターンが決定される。なお、最終先読み演出パターン以外の先読み演出パターン(通常先読み予告により保留表示パターン以外に順次実行される一連の態様)については、次の図柄停止EF予告繰り返し抽選テーブルを用いて決定される。
[図柄停止EF予告繰り返し抽選テーブル(通常モード)]
図111〜図116は、通常モードにおける図柄停止EF予告繰り返し抽選テーブルを示している。図111は、抽選回数2回に対応するテーブルを示し、図112は、抽選回数3回に対応するテーブルを示し、図113は、抽選回数4回に対応するテーブルを示し、図114は、抽選回数5回に対応するテーブルを示し、図115は、抽選回数6回に対応するテーブルを示し、図116は、抽選回数7回に対応するテーブルを示す。図柄停止EF予告繰り返し抽選テーブルは、後述するサブCPU71の通常モード先読み予告内容抽選処理(図220参照)において参照されるものであり、抽選回数に応じて対応するものが参照される。図柄停止EF予告繰り返し抽選テーブルは、参照事項となる「先読みパターン後」と、選択事項となる「先読みパターン前」と、選択を乱数抽選により行うための乱数範囲とを規定している。「先読みパターン」は、先述した通りである。
このような図柄停止EF予告繰り返し抽選テーブルは、先の図柄停止EF予告最終抽選テーブルと併用され、先述の巻き戻し回数抽選テーブルから得られた抽選回数に応じて選択される。このような図柄停止EF予告最終抽選テーブル及び図柄停止EF予告繰り返し抽選テーブルによれば、次のようにして一連の先読み演出パターンが決定される。
先述したように、例えば擬似連1回では、図107に示す図柄停止EF予告最終抽選テーブルが選択されるとともに、抽選回数が3回となることから、図112に示す図柄停止EF予告繰り返し抽選テーブルが選択される。この場合、抽選1回目では通常先読み変化ポイント(4)の最終先読み演出パターンを決定するために図柄停止EF予告最終抽選テーブルが用いられ、例えば最終先読み演出パターンとして「変動開始 デフォ停止青」が決定される。そして、次の抽選2回目では、通常先読み変化ポイント(3)の先読み演出パターンを決定するために図柄停止EF予告繰り返し抽選テーブルが用いられ、抽選1回目の結果に基づき「先読みパターン後」として「変動開始 デフォ停止青」が参照される結果、「先読みパターン前」として「変動開始 デフォ停止青」、「変動開始 発生無し」のいずれかが各乱数範囲に応じた確率で決定される。例えば、「先読みパターン前」として「変動開始 デフォ停止青」が決定されたとする。さらに、次の抽選3回目では、通常先読み変化ポイント(2)の先読み演出パターンを決定するために再び図柄停止EF予告繰り返し抽選テーブルが用いられ、抽選2回目の結果に基づき「先読みパターン後」として「変動開始 デフォ停止青」が参照される結果、「先読みパターン前」として「変動開始 デフォ停止青」、「変動開始 発生無し」のいずれかが各乱数範囲に応じた確率で決定される。例えば、「先読みパターン前」として「変動開始 発生無し」が決定されたとする。これにより、図柄停止EFによる通常先読み予告は、「変動開始 発生無し」→「変動開始 デフォ停止青」→「変動開始 デフォ停止青」の先読み演出パターンとして実行されることとなる。要するに、図柄停止EF予告繰り返し抽選テーブル及び図柄停止EF予告最終抽選テーブルによれば、装飾図柄が変動表示停止毎に色調等が変化するような演出として、通常先読み予告に係る一連の先読み演出パターンが決定される。
[図柄停止弱イルミ最終抽選テーブル(通常モード)]
図117〜図120は、通常モードにおける図柄停止弱イルミ最終抽選テーブルを示している。図117は、擬似連1回に対応するテーブルを示し、図118は、擬似連2回に対応するテーブルを示し、図119は、擬似連3回に対応するテーブルを示し、図120は、擬似連4回に対応するテーブルを示す。図柄停止弱イルミ最終抽選テーブルは、後述するサブCPU71の通常モード先読み予告内容抽選処理(図220参照)において参照されるものであり、擬似連回数に応じて対応するものが参照される。図柄停止弱イルミ最終抽選テーブルは、参照事項となる後半変動番号と、選択事項となる最終先読み演出パターンと、選択を乱数抽選により行うための乱数範囲とを規定している。後半変動番号は、先述したように、保留加算コマンドに含まれる後半変動パターンと先読み用変動パターンテーブル2から得られる。最終先読み演出パターンとしては、装飾図柄の変動停止時における発光態様が設定されている。なお、先読み演出パターンの変化パターンは、基本的に先述した通り、期待度がより大きいもの(大きい番号)へと変化し、最終的に最終先読み演出パターンとして決定されたものとなる。
図柄停止弱イルミ最終抽選テーブルも、保留加算コマンドの受信に際し、後半変動パターンが特殊変動パターン(本実施形態では、「16H」、「17H」、「18H」、「19H」、「39H」、「3AH」、「3BH」、「3CH」)以外の場合に用いられる。このような図柄停止弱イルミ最終抽選テーブルによれば、例えば擬似連1回の場合、図117に示すものが参照され、後半変動番号「1」〜「29」の各乱数範囲に応じた確率で最終先読み演出パターンが決定される。なお、最終先読み演出パターン以外の先読み演出パターン(通常先読み予告により保留表示パターン以外に順次実行される一連の態様)については、次の図柄停止弱イルミ繰り返し抽選テーブルを用いて決定される。
[図柄停止弱イルミ繰り返し抽選テーブル(通常モード)]
図121〜図126は、通常モードにおける図柄停止弱イルミ繰り返し抽選テーブルを示している。図121は、抽選回数2回に対応するテーブルを示し、図122は、抽選回数3回に対応するテーブルを示し、図123は、抽選回数4回に対応するテーブルを示し、図124は、抽選回数5回に対応するテーブルを示し、図125は、抽選回数6回に対応するテーブルを示し、図126は、抽選回数7回に対応するテーブルを示す。図柄停止弱イルミ繰り返し抽選テーブルは、後述するサブCPU71の通常モード先読み予告内容抽選処理(図220参照)において参照されるものであり、抽選回数に応じて対応するものが参照される。図柄停止弱イルミ繰り返し抽選テーブルは、参照事項となる「先読みパターン後」(No1〜16)と、選択事項となる「先読みパターン前」(No1〜16)と、選択を乱数抽選により行うための乱数範囲とを規定している。「先読みパターン」は、先述した通りである。
このような図柄停止弱イルミ繰り返し抽選テーブルは、先の図柄停止弱イルミ最終抽選テーブルと併用され、先述の巻き戻し回数抽選テーブルから得られた抽選回数に応じて選択される。このような図柄停止弱イルミ最終抽選テーブル及び図柄停止弱イルミ繰り返し抽選テーブルによれば、次のようにして一連の先読み演出パターンが決定される。
先述したように、例えば擬似連1回では、図117に示す図柄停止弱イルミ最終抽選テーブルが選択されるとともに、抽選回数が3回となることから、図122に示す図柄停止弱イルミ繰り返し抽選テーブルが選択される。この場合、抽選1回目では通常先読み変化ポイント(4)の最終先読み演出パターンを決定するために図柄停止弱イルミ最終抽選テーブルが用いられ、例えば最終先読み演出パターンとしてNo13が決定される。そして、次の抽選2回目では、通常先読み変化ポイント(3)の先読み演出パターンを決定するために図柄停止弱イルミ繰り返し抽選テーブルが用いられ、抽選1回目の結果に基づき「先読みパターン後」としてNo13が参照される結果、「先読みパターン前」としてNo2、No3のいずれかが各乱数範囲に応じた確率で決定される。例えば、「先読みパターン前」としてNo3が決定されたとする。さらに、次の抽選3回目では、通常先読み変化ポイント(2)の先読み演出パターンを決定するために再び図柄停止弱イルミ繰り返し抽選テーブルが用いられ、抽選2回目の結果に基づき「先読みパターン後」としてNo3が参照される結果、「先読みパターン前」としてNo3、No2のいずれかが各乱数範囲に応じた確率で決定される。例えば、「先読みパターン前」としてNo2が決定されたとする。これにより、図柄停止弱イルミによる通常先読み予告は、No2→No3→No13の先読み演出パターンの順に実行されることとなる。要するに、図柄停止弱イルミ繰り返し抽選テーブル及び図柄停止弱イルミ最終抽選テーブルによれば、装飾図柄毎にイルミ色による発光態様が変化するような演出として、通常先読み予告に係る一連の先読み演出パターンが決定される。
[変動停止時図柄予告最終抽選テーブル(通常モード)]
図127〜図130は、通常モードにおける変動停止時図柄予告最終抽選テーブルを示している。図127は、擬似連1回に対応するテーブルを示し、図128は、擬似連2回に対応するテーブルを示し、図129は、擬似連3回に対応するテーブルを示し、図130は、擬似連4回に対応するテーブルを示す。変動停止時図柄予告最終抽選テーブルは、後述するサブCPU71の通常モード先読み予告内容抽選処理(図220参照)において参照されるものであり、擬似連回数に応じて対応するものが参照される。変動停止時図柄予告最終抽選テーブルは、参照事項となる後半変動番号と、選択事項となる最終先読み演出パターンと、選択を乱数抽選により行うための乱数範囲とを規定している。後半変動番号は、先述したように、保留加算コマンドに含まれる後半変動パターンと先読み用変動パターンテーブル2から得られる。最終先読み演出パターンとしては、装飾図柄の組み合わせパターンが設定されている。なお、先読み演出パターンの変化パターンは、基本的に先述した通り、期待度がより大きいもの(大きい番号)へと変化し、最終的に最終先読み演出パターンとして決定されたものとなる。
変動停止時図柄予告最終抽選テーブルも、保留加算コマンドの受信に際し、後半変動パターンが特殊変動パターン(本実施形態では、「16H」、「17H」、「18H」、「19H」、「39H」、「3AH」、「3BH」、「3CH」)以外の場合に用いられる。このような変動停止時図柄予告最終抽選テーブルによれば、例えば擬似連1回の場合、図127に示すものが参照され、後半変動番号「1」〜「29」の各乱数範囲に応じた確率で最終先読み演出パターンが決定される。なお、最終先読み演出パターン以外の先読み演出パターン(通常先読み予告により保留表示パターン以外に順次実行される一連の態様)については、次の変動停止時図柄予告繰り返し抽選テーブルを用いて決定される。
[変動停止時図柄予告繰り返し抽選テーブル(通常モード)]
図131、図132は、通常モードにおける変動停止時図柄予告繰り返し抽選テーブルを示している。図131は、抽選回数2回に対応するテーブルを示し、図132は、抽選回数3回に対応するテーブルを示す。なお、変動停止時図柄予告による先読み予告の演出は、通常先読み変化ポイント(1)〜(3)に限って実行可能とされるため、変動停止時図柄予告繰り返し抽選テーブルは、抽選回数2回と3回に対応するテーブルしか設けられていない。変動停止時図柄予告繰り返し抽選テーブルは、後述するサブCPU71の通常モード先読み予告内容抽選処理(図220参照)において参照されるものであり、抽選回数に応じて対応するものが参照される。変動停止時図柄予告繰り返し抽選テーブルは、参照事項となる「先読みパターン後」と、選択事項となる「先読みパターン前」と、選択を乱数抽選により行うための乱数範囲とを規定している。「先読みパターン」は、先述した通りである。
このような変動停止時図柄予告繰り返し抽選テーブルは、先の変動停止時図柄予告最終抽選テーブルと併用され、先述の巻き戻し回数抽選テーブルから得られた抽選回数に応じて選択される。このような変動停止時図柄予告最終抽選テーブル及び変動停止時図柄予告繰り返し抽選テーブルによれば、次のようにして一連の先読み演出パターンが決定される。
先述したように、例えば擬似連1回では、図127に示す変動停止時図柄予告最終抽選テーブルが選択されるとともに、抽選回数が3回となることから、図132に示す変動停止時図柄予告繰り返し抽選テーブルが選択される。この場合、抽選1回目では通常先読み変化ポイント(3)の最終先読み演出パターンを決定するために変動停止時図柄予告最終抽選テーブルが用いられ、例えば最終先読み演出パターンとしてNo1〜4のいずれかが各乱数範囲に応じた確率で決定される。例えば、「先読みパターン前」としてNo4の「図柄停止時 順目」が決定されたとする。そして、次の抽選2回目では、通常先読み変化ポイント(2)の先読み演出パターンを決定するために変動停止時図柄予告繰り返し抽選テーブルが用いられ、抽選1回目の結果に基づき「先読みパターン後」として「図柄停止時 順目」が参照される結果、「先読みパターン前」として「図柄停止時 順目」が各乱数範囲に応じた確率で決定される。さらに、次の抽選3回目では、通常先読み変化ポイント(2)の先読み演出パターンを決定するために再び変動停止時図柄予告繰り返し抽選テーブルが用いられ、抽選2回目の結果に基づき「先読みパターン後」として「図柄停止時 順目」が参照される結果、「先読みパターン前」として「図柄停止時 順目」が各乱数範囲に応じた確率で決定される。例えば、「先読みパターン前」として「図柄停止時 順目」が決定される。これにより、変動停止時図柄予告による通常先読み予告は、「図柄停止時 順目」→「図柄停止時 順目」→「図柄停止時 順目」の先読み演出パターンの順に実行されることとなる。要するに、変動停止時図柄予告繰り返し抽選テーブル及び変動停止時図柄予告最終抽選テーブルによれば、保留数が変化する毎に装飾図柄の組み合わせが特定のパターンとなる演出として、通常先読み予告に係る一連の先読み演出パターンが決定される。
[サブ変動パターン選択テーブル]
図133〜184は、サブ変動パターン選択テーブルを示している。図133〜137は、先読み予告無しでハズレの場合に対応するテーブルを示し、図138〜142は、先読み予告有りでハズレの場合に対応するテーブルを示す。図143〜147は、先読み予告無しで大当りAの場合に対応するテーブルを示し、図148〜151は、先読み予告有りで大当りAの場合に対応するテーブルを示す。図152〜157は、先読み予告無しで大当りBの場合に対応するテーブルを示し、図158〜163は、先読み予告有りで大当りBの場合に対応するテーブルを示す。図164〜168は、先読み予告無しで大当りCの場合に対応するテーブルを示し、図169〜172は、先読み予告有りで大当りCの場合に対応するテーブルを示す。図173〜176は、先読み予告無しで大当りDの場合に対応するテーブルを示し、図177〜180は、先読み予告有りで大当りDの場合に対応するテーブルを示す。図181は、先読み予告無しで突確大当り(大当りE)の場合に対応するテーブルを示し、図182は、先読み予告有りで突確大当り(大当りE)の場合に対応するテーブルを示す。図183は、先読み予告無しで小当りの場合に対応するテーブルを示し、図184は、先読み予告有りで小当りの場合に対応するテーブルを示す。
サブ変動パターン選択テーブルは、後述するサブCPU71のサブ変動パターン選択処理(図223参照)において参照されるものであり、演出モード並びに先読み予告の有無及び当り種別に応じて対応するものが選択される。サブ変動パターン選択テーブルは、参照事項となる「メイン変動パターン」と、選択事項となる「サブ変動パターン」と、選択を乱数抽選により行うための乱数範囲とを規定している。「メイン変動パターン」は、図19〜21を参照して先述したように、前半変動パターンと後半変動パターンとの組み合わせからなり、通し番号0〜178の種類がある。「サブ変動パターン」は、装飾図柄の変動パターンとしてサブCPU71に制御されるものであり、No1〜826の種類がある。なお、図133〜184においては、「サブ変動パターン」の選択可能性がある範囲でテーブルの一部を抜粋し、Noのみを示している。例えば、通常モードにおいて変動パターン指定コマンドを受信し、当該変動パターン指定コマンドに先読み予告無しでハズレであることを示す情報が含まれていた場合、図133〜137に示すサブ変動パターン選択テーブルが選択され、そして、例えば「メイン変動パターン」が「11」の場合は、図133に示すように各乱数範囲に応じた確率で「サブ変動パターン」のNo13あるいはNo14が決定される。こうして決定されたサブ変動パターンに基づいて装飾図柄の変動表示及び停止表示が行われる。
[変動停止時図柄出目抽選テーブル(通常モード)]
図185〜187は、通常モードにおける変動停止時図柄出目抽選テーブルを示している。変動停止時図柄出目抽選テーブルは、後述するサブCPU71の変動開始時先読み処理(図224参照)において参照されるものであり、参照事項となる先読み演出パターンとしての「図柄停止時 中右同数字」、「図柄停止時 左中同数字」、「図柄停止時 順目」と、選択事項となる「停止出目」(No1〜153)と、選択を乱数抽選により行うための乱数範囲とを規定している。先読み演出パターンの「図柄停止時 中右同数字」、「図柄停止時 左中同数字」、「図柄停止時 順目」は、図127〜132の変動停止時図柄予告最終抽選テーブル及び変動停止時図柄予告繰り返し抽選テーブルを用いて決定されたものである。
例えば、通常モードにおいて先読み予告の種別として変動停止時図柄予告が決定され、さらに先読み演出パターンとして上記「図柄停止時 中右同数字」、「図柄停止時 左中同数字」、「図柄停止時 順目」のいずれかが決定された場合、図185〜187の変動停止時図柄出目抽選テーブルが選択される。そして、例えば先読み演出パターンとして「図柄停止時 順目」が決定された場合は、図187に示すように各乱数範囲に応じた確率で「停止出目」のNo145〜153のいずれかが決定される。こうして決定された停止出目に基づいて装飾図柄の停止表示が行われる。
[突確小当りステージ移行抽選テーブル(通常モード)]
図188及び図189は、通常モードにおける突確小当りステージ移行抽選テーブルを示している。図188は、非確変遊技状態(低確率)である場合に対応するテーブルを示し、図189は、確変遊技状態(高確率)である場合に対応するテーブルを示す。突確小当りステージ移行抽選テーブルは、後述するサブCPU71の通常モードステージチェンジ抽選処理(図227参照)において参照されるものであり、参照事項となる特別停止図柄指定情報の種別(突確1〜3、小当り1,2)と、選択事項となる抽選結果(銀チャンス、黒チャンス、HEV)と、選択を乱数抽選により行うための乱数範囲とを規定している。特別停止図柄指定情報の種別は、変動パターン指定コマンドに含まれる特別停止図柄指定情報から取得される。「銀チャンス」及び「黒チャンス」は、MTモードの演出ステージに該当し、「HEV」は、HEVモードの演出ステージに該当する。
例えば、非確変遊技状態の通常モードにおいて突確1の大当りとなった場合、図188の突確小当りステージ移行抽選テーブルが選択され、乱数範囲に応じた確率で抽選を行う結果、演出ステージとして「HEV」が決定される。こうして決定された演出ステージが実行されることとなる。
[ステージ移行抽選テーブル(通常モード)]
図190〜193は、通常モードにおけるステージ移行抽選テーブルを示している。図190は、非確変遊技状態あるいは確変遊技状態(低確率・高確率)においてループステージの場合に対応するテーブルを示し、図191は、非確変遊技状態あるいは確変遊技状態(低確率・高確率)においてビーチステージの場合に対応するテーブルを示し、図192は、非確変遊技状態(低確率)において天文台ステージの場合に対応するテーブルを示し、図193は、確変遊技状態(高確率)において天文台ステージの場合に対応するテーブルを示す。これらのステージ移行抽選テーブルは、後述するサブCPU71の通常モードステージチェンジ抽選処理(図227参照)において参照されるものであり、演出ステージの移行先を示す抽選結果と、乱数抽選を行うための乱数範囲とを規定している。先述したように、通常モードにおける演出ステージには、複数のステージ群からなる「ループステージ」、「ビーチステージ」、「天文台ステージ」があり、このような演出ステージの移行先がステージ移行抽選テーブルを用いて決定される。なお、本実施形態においては、「ビーチステージ」から「天文台ステージ」へと移行しないとともに、その逆に「天文台ステージ」から「ビーチステージ」へと移行しないようになっている。
例えば、非確変遊技状態の通常モードにおいてループステージに滞在している場合、図190のステージ移行抽選テーブルが選択され、各乱数範囲に応じた確率で抽選を行う結果、「ビーチステージ」や「天文台ステージ」が移行先として決定される。こうして決定された演出ステージが実行されることとなる。
[メインCPUによる制御]
次に、図194〜211を用いて、メインCPU61により実行される処理について以下に説明をする。
[メインCPUによるメイン処理]
図194及び図195は、メインCPU61により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理は、以下のステップ単位に実行される。図194に示すように、S10において、メインCPU61は、ウォッチドッグタイマのディセーブル処理を行う。この処理を終了した場合、S11に処理を移す。
S11において、メインCPU61は、入出力ポートの設定を行う。この処理を終了した場合、S12に処理を移す。
S12において、メインCPU61は、電断検知状態であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、電断検知信号がHIGH(高レベル)であるか否かを判定する。電断検知信号がHIGHでない場合には電断検知状態であると判定してS12に処理を移し、電断検知信号がHIGHである場合には電断検知状態でないと判定してS13に処理を移す。
S13において、メインCPU61は、サブ制御受信受付ウェイト処理を行う。この処理において、メインCPU61は、副制御回路70が信号を受け付けるようになるまで待機する処理を行う。この処理を終了した場合、S14に処理を移す。
S14において、メインCPU61は、メインRAM63への書き込みを許可する処理を行う。この処理を終了した場合、S15に処理を移す。
S15において、メインCPU61は、バックアップクリアスイッチ81(図7参照)がONであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、バックアップクリアスイッチ81がONであると判定した場合には、S24(図195参照)に処理を移し、バックアップクリアスイッチ81がONでないと判定した場合には、S16に処理を移す。
S16において、メインCPU61は、電断検知フラグがあるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、電断検知フラグがあると判定した場合には、S17に処理を移し、電断検知フラグがないと判定した場合には、S24(図195参照)に処理を移す。
S17において、メインCPU61は、作業領域の損傷チェックを行い、作業損傷チェック値を算出する処理を行う。この処理を終了した場合、S18に処理を移す。
S18において、メインCPU61は、作業損傷チェック値が正常値か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、作業損傷チェック値が正常値であると判定した場合には、S19に処理を移し、作業損傷チェック値が正常値でないと判定した場合には、S24に処理を移す。
S19において、メインCPU61は、スタックポインタに7FFEHを設定する処理を行う。この処理を終了した場合、S20に処理を移す。
S20において、メインCPU61は、復電時の作業領域を初期設定する処理を行う。この処理を終了した場合、S21に処理を移す。
S21において、メインCPU61は、復電時の確変状態表示報知を設定する処理を行う。具体的に、メインCPU61は、確変遊技状態の場合に、大当りの当選確率が高確率状態であることを報知する表示が行われるようにする。この処理を終了した場合、S22に処理を移す。なお、報知する表示は、電源投入後の最初の変動開始又は変動終了時に終了する構成としてもよい。
S22において、メインCPU61は、復電時のコマンドを送信する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、副制御回路70に、電断時の遊技状態に復帰させるためのコマンドを送信する処理を行う。この処理を終了した場合、S23に処理を移す。
S23において、メインCPU61は、メインCPU61周辺のデバイスを初期設定する処理を行う。この処理を終了した場合には、S24に処理を移し、電断前のアドレス、すなわちスタックエリアより復帰されたプログラムカウンタの示すプログラムアドレスへ復帰する。
図195に示すように、S24において、メインCPU61は、スタックポインタに8000Hを設定する処理を行う。この処理を終了した場合、S25に処理を移す。
S25において、メインCPU61は、当り判定関連の乱数の初期値を取得する処理を行う。この処理を終了した場合、S26に処理を移す。
S26において、メインCPU61は、全作業領域をクリアする処理を行う。この処理を終了した場合、S27に処理を移す。
S27において、メインCPU61は、当り判定関連の乱数の初期値を設定する処理を行う。この処理を終了した場合、S28に処理を移す。
S28において、メインCPU61は、メインRAM63の初期化時の作業領域を初期設定する処理を行う。この処理を終了した場合、S29に処理を移す。
S29において、メインCPU61は、メインRAM63の初期化時のコマンドを副制御回路70に送信する処理を行う。これにより、副制御回路70においては、受信したコマンドに基づいて初期化が実行される。この処理を終了した場合、S30に処理を移す。
S30において、メインCPU61は、メインCPU61周辺のデバイスを初期設定する処理を行う。この処理を終了した場合、S31に処理を移す。
S31において、メインCPU61は、割込禁止処理を行う。この処理において、メインCPU61は、割込処理を禁止する処理を行う。この処理を終了した場合、S32に処理を移す。
S32において、メインCPU61は、初期値乱数更新処理を行う。この処理において、メインCPU61は、初期乱数カウンタ値を更新する処理を行う。この処理を終了した場合、S33に処理を移す。
S33において、メインCPU61は、割込許可処理を行う。この処理において、メインCPU61は、割込処理を許可する処理を行う。この処理を終了した場合、S34に処理を移す。
S34において、メインCPU61は、変動パターン選択用乱数を更新する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、変動パターン選択用乱数カウンタ値を更新する処理を行う。この処理を終了した場合、S35に処理を移す。
S35において、メインCPU61は、システムタイマ監視タイマ値が3以上であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶されるシステムタイマ監視タイマ値を参照し、システムタイマ監視タイマ値が3以上である場合には、S36に処理を移し、システムタイマ監視タイマ値が3以上でない場合には、S31に処理を移す。
S36において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶されるシステムタイマ監視タイマの値を3減算する処理を行う。この処理を終了した場合、S37に処理を移す。
S37において、メインCPU61は、タイマ更新処理を行う。この処理において、メインCPU61は、主制御回路60と副制御回路70との同期をとるための待ち時間タイマ、大当り又は小当りが発生した際に開放する第1大入賞口1011や第2大入賞口1012の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ、不正行為があったと検出された場合にメインCPU61から外部端子板80を介してホールコンピュータ100に出力されるセキュリティ信号の最低出力期間を計測するためのセキュリティ信号出力タイマ等、各種のタイマを更新する処理を実行する。この処理を終了した場合には、S38に処理を移す。
S38において、メインCPU61は、特別図柄制御処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、メインCPU61は、特別図柄の変動表示及び停止表示を制御する処理を行う。メインCPU61は、第1始動口スイッチ320、第2始動口スイッチ330からの検出信号に応じて、当り判定用乱数値と当り図柄決定用乱数値とを抽出し、メインROM62に記憶される大当り判定テーブル(図示略)を参照し、特別図柄抽選(大当り及び小当りの抽選)に当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM63に記憶する処理を行う。なお、S38の特別図柄制御処理については、図201を用いて後述する。この処理を終了した場合、S39に処理を移す。
S39において、メインCPU61は、普通図柄制御処理を行う。この処理において、メインCPU61は、通過ゲートスイッチ350からの検出信号に応じて、普通図柄判定用乱数値及び普通図柄決定用乱数値を抽出し、抽出した普通図柄判定用乱数値とメインROM62に記憶される普通図柄当選テーブル(図示略)とに基づいて、普通図柄抽選に当選したか否かを判定し、この判定の結果と普通図柄決定用乱数値とメインROM62に記憶される普通図柄決定テープル(図示略)とに基づいて、ハズレ図柄及び当り図柄の何れにするかを判定し、判定の結果を記憶する処理を行う。なお、普通図柄抽選に当選した場合は当り図柄を示す判定の結果が記憶され、非当選の場合にはハズレ図柄を示す判定の結果が記憶される。当り図柄を示す判定の結果が記憶された場合、羽根部材1010Aは、図8のスペック表に示すパターンに従って開放する。すなわち、普通図柄抽選に当選した場合、羽根部材1010Aが開放するようになっており、羽根部材1010Aが開放状態になると第2始動口1010に遊技球が入賞し易くなる。この処理を終了した場合、S40に処理を移す。
S40において、メインCPU61は、図柄表示装置制御処理を行う。この処理において、メインCPU61は、S38、S39でメインRAM63に記憶された特別図柄制御処理の結果と、普通図柄制御処理の結果に応じて、LEDユニット5を駆動するための制御信号をメインRAM63に記憶する処理を行う。メインCPU61は、制御信号をLEDユニット5に制御信号を送信する。LEDユニット5は、受信した制御信号に基づき第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54にて第1特別図柄又は第2特別図柄を変動表示及び停止表示する。また、LEDユニット5の普通図柄表示部51は、受信した制御信号に基づき普通図柄を変動表示及び停止表示する。この処理を終了した場合、S41に処理を移す。
S41において、メインCPU61は、遊技情報データ生成処理を行う。この処理において、メインCPU61は、台コンピュータ又はホールコンピュータ100に送信するための遊技情報信号に関するデータを生成し、メインRAM63に記憶する処理を行う。この処理を終了した場合、S42に処理を移す。
S42において、メインCPU61は、図柄保留個数データ生成処理を行う。この処理において、メインCPU61は、後述するスイッチ入力処理における特別図柄関連スイッチチェック処理及び普通図柄関連スイッチチェック処理(図197のS61,S62)にて検出される第1始動口スイッチ320、第2始動口スイッチ330、及び通過ゲートスイッチ350からの検出信号や、特別図柄及び普通図柄の変動表示の実行に応じて更新されるメインRAM63に記憶された始動記憶(保留数データ)の更新結果に基づいて、第1特別図柄保留表示部55、第2特別図柄保留表示部56及び普通図柄保留表示部52を駆動するための制御信号をメインRAM63に記憶する処理を行う。この処理を終了した場合、S43に処理を移す。
S43において、メインCPU61は、ポート出力処理を行う。この処理において、メインCPU61は、上記のステップなどでメインRAM63に記憶される制御信号を各ポートより出力する処理を行う。具体的に、メインCPU61は、外部端子板80を介したホールコンピュータ100へのセキュリティ信号の出力及びLED点灯のためのLED電源(コモン信号)や、スライド部材1011A又は扉部材1012Aの開閉や羽根部材1010Aの開閉を行うソレノイド駆動のためのソレノイド電源の供給を行う。この処理を終了した場合、S44に処理を移す。
S44において、メインCPU61は、入賞口関連コマンド制御処理を行う。この処理において、メインCPU61は、入賞口関連コマンドを制御する処理を行う。この処理を終了した場合には、S31に処理を移す。
[メインCPUによるタイマ割込処理]
図196は、メインCPU61により実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込処理は、以下のステップ単位に実行される。メインCPU61は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、タイマ割込処理を実行する場合がある。このタイマ割込処理は、図示しないクロックパルス発生回路から所定の周期(例えば、2ms)毎に発生されるクロックパルスに応じて行う処理である。なお、本実施形態のパチンコ遊技機は、メインCPU61によるタイマ割込処理が割込処理を構成する。
図196に示すように、S50において、メインCPU61は、レジスタ退避処理を行う。この処理において、メインCPU61は、レジスタを退避させる処理を行う。この処理を終了した場合、S51に処理を移す。
S51において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶されるシステムタイマ監視タイマの値を+1する処理を行う。なお、システムタイマ監視タイマは、所定の処理(特別図柄制御処理等)をタイマ割込処理の所定回数(3回)の起動を条件として実行させるための監視タイマである。この処理を終了した場合、S52に処理を移す。
S52において、メインCPU61は、ウォッチドッグ出力データにクリアデータをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、ウォッチドッグ出力データにクリアデータをセットするとともに、ウォッチドッグ出力データに基づく制御信号を初期リセット回路64に送信する。初期リセット回路64は、受信した制御信号に基づいてコンデンサの電圧を開放する。なお、初期リセット回路64に設けられるウォッチドッグタイマがクリアされてから初期リセット回路64に接続されたコンデンサの容量で決定される所定時間(例えば、3100ms)が経過すると、初期リセット回路64からメインCPU61へとシステムリセット信号が出力される。メインCPU61は、この初期リセット回路64からシステムリセット信号が入力されるとシステムリセット状態となる。この処理を終了した場合、S53に処理を移す。
S53において、メインCPU61は、乱数更新処理を行う。この処理において、メインCPU61は、乱数を更新する処理を行う。例えば、メインCPU61は、当り判定用乱数カウンタ、当り図柄決定用乱数カウンタ、普通図柄判定用乱数カウンタ、変動パターン選択用乱数カウンタなどの乱数を更新する。なお、当り判定用乱数カウンタ、当り図柄決定用乱数カウンタは、カウンタ値の更新タイミングが不定であると、公正さに欠けるものとなってしまうため、これを担保するために2ms毎の決まったタイミングで更新を行うようにしている。この処理を終了した場合、S54に処理を移す。
S54において、メインCPU61は、スイッチ入力処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、メインCPU61は、各通過領域などに対応する各スイッチが、入賞を検出したか否かを判定する。メインCPU61は、例えば入賞を検出した場合には、入賞があったと判定した通過領域に対応するbitを「1(ON)」にする。S54のスイッチ入力処理については、図197を用いて後述する。この処理を終了した場合、S55に処理を移す。
S55において、メインCPU61は、払出制御処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第1大入賞口1011、第2大入賞口1012、第1始動口1009、第2始動口1010、一般入賞口1013に遊技球が入賞したか否かのチェックを行い、入賞があった場合、それぞれに対応する払出要求コマンドを払出・発射制御回路82に送信する。すなわち、メインCPU61は、遊技球の入賞に伴ってbitが「1(ON)」となっている通過領域に対応する賞球を払出装置83から払い出すためのコマンドをセットするとともに、セットしたコマンドを払出・発射制御回路82に送信する処理を行う。また、このコマンドをセットした際には、コマンドセットの契機となった通過領域に対応するbitを「0(OFF)」に制御する。この処理を終了した場合、S56に処理を移す。
S56において、メインCPU61は、コマンド送信制御処理を行う。この処理において、メインCPU61は、セットした各コマンドをコマンド出力ポート66から副制御回路70のコマンド入力ポート74に送信する。この処理を終了した場合、S57に処理を移す。
S57において、メインCPU61は、レジスタ復帰処理を行う。この処理において、メインCPU61は、割込処理前のアドレスにレジスタを復帰させる処理を行う。この処理を終了した場合には、このタイマ割込処理ルーチンを終了する。
[スイッチ入力処理]
図197は、メインCPU61により実行されるスイッチ入力処理を示すフローチャートである。このスイッチ入力処理は、以下のステップ単位に実行される。図197に示すように、S60において、メインCPU61は、不正検出スイッチチェック処理を行う。この処理において、メインCPU61は、特に図示しない電波を検出可能な電波センサ、磁気を検出可能な磁気センサ、振動を検出可能な振動センサ等の検出状態を確認する。この処理を終了した場合には、S61に処理を移す。なお、上記したいずれかのセンサが検出した状態にある場合は、エラー報知を行ってもよいし、その際に例えば大入賞口カウントスイッチが遊技球の入賞を検出しても当該入賞を無効とするようにしてもよい。
S61において、メインCPU61は、特別図柄関連スイッチチェック処理を行う。この特別図柄関連スイッチチェック処理については、図198を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S62に処理を移す。
S62において、メインCPU61は、普通図柄関連スイッチチェック処理を行う。この処理において、メインCPU61は、通過ゲートスイッチ350の入力があったか否か、言い換えれば遊技球を検知したか否かを判定し、入力があったと判定した場合には、保留個数が上限(例えば、4個)である否かを判定し、上限であると判定した場合には、この処理を終了する。上限でないと判定した場合には、普通図柄ゲームの当り判定用乱数カウンタから当り判定用乱数値を抽出し、さらに当り図柄決定用乱数カウンタから当り図柄決定用乱数値を抽出し、メインRAM63の普通図柄記憶領域に格納する処理を行う。この処理を終了した場合には、S63に処理を移す。
S63において、メインCPU61は、賞球関連スイッチチェック処理を行う。この処理において、メインCPU61は、一般入賞口左スイッチ400A、一般入賞口右スイッチ400B、第1始動口スイッチ320、第2始動口スイッチ330の入力があったか否かを判定する処理を行う。一般入賞口左スイッチ400A又は一般入賞口右スイッチ400Bの入力があったと判定した場合には、一般入賞口賞球カウンタの値に1加算する処理を行い、第1始動口スイッチ320又は第2始動口スイッチ330の入力があったと判定した場合には、それぞれに対応する始動口入賞カウンタの値に1加算する処理を行う。この処理を終了した場合には、このスイッチ入力処理ルーチンを終了する。
[特別図柄関連スイッチチェック処理]
図198は、メインCPU61により実行される特別図柄関連スイッチチェック処理を示すフローチャートである。この特別図柄関連スイッチチェック処理は、以下のステップ単位に実行される。図198に示すように、S70において、メインCPU61は、第1始動口スイッチチェック処理を行う。この処理については、図199を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S71に処理を移す。
S71において、メインCPU61は、第2始動口スイッチチェック処理を行う。この処理については、図200を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S72に処理を移す。
S72において、メインCPU61は、第1大入賞口スイッチチェック処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第1大入賞口1011への遊技球の入賞が検出されたか否かを判定し、入賞が検出された場合には第1大入賞口入賞カウンタの値を1加算し、第1大入賞口入賞コマンドをメインRAM63の所定領域にセットする。第1大入賞口入賞コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給されることにより、副制御回路70が第1大入賞口1011への遊技球の入賞を認識するようになる。この処理を終了した場合には、S73に処理を移す。
S73において、メインCPU61は、第2大入賞口スイッチチェック処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第2大入賞口1012への遊技球の入賞が検出されたか否かを判定し、入賞が検出された場合には第2大入賞口入賞カウンタの値を1加算し、第2大入賞口入賞コマンドをメインRAM63の所定領域にセットする。第2大入賞口入賞コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給されることにより、副制御回路70が第2大入賞口1012への遊技球の入賞を認識するようになる。この処理を終了した場合には、特別図柄関連スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
[第1始動口スイッチチェック処理]
図199は、メインCPU61により実行される第1始動口スイッチチェック処理を示すフローチャートである。この第1始動口スイッチチェック処理は、以下のステップ単位に実行される。図199に示すように、S80において、メインCPU61は、第1始動口1009への遊技球の入賞が検出されたか否かを、第1始動口スイッチ320からの検出信号に基づいて判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第1始動口スイッチ320からの検出信号に対応する第1始動口入賞検出カウンタのbitが「1(ON)」であるか否かを判定し、第1始動口入賞検出カウンタのbitが「1(ON)」である場合には、S81に処理を移し、第1始動口入賞検出カウンタのbitが「1(ON)」でない場合には、この第1始動口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
S81において、メインCPU61は、第1特別図柄の始動記憶の個数が4以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第1特別図柄の始動記憶の個数を示す第1始動記憶カウンタの値、すなわち保留数が4以上であるか否かを判定する。保留数が4以上であると判定した場合には、この第1始動口スイッチチェック処理ルーチンを終了し、保留数が4以上でないと判定した場合には、S82に処理を移す。
S82において、メインCPU61は、第1特別図柄の始動記憶の個数に「1」を加算する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶されている第1特別図柄の保留数を示す第1始動記憶カウンタの値に「1」を加算する処理を行う。この処理を終了した場合には、S83に処理を移す。
S83において、メインCPU61は、各種乱数値取得処理を行う。この処理において、メインCPU61は、いわゆる特別図柄抽選により当り判定用乱数カウンタから特別図柄ゲームの当り判定用乱数値を抽出し、さらに、当り図柄決定用乱数カウンタから当り図柄決定用乱数値を抽出し、変動パターン選択用乱数カウンタから第1〜3変動パターン選択用乱数値を抽出して、メインRAM63の第1特別図柄始動記憶領域に格納する処理を行う。なお、第1変動パターン選択用乱数値は、ハズレ時のみ用いられ、第2及び第3変動パターン選択用乱数値は、ハズレ又は当りのいずれ場合にも用いられる。
本実施形態において、第1特別図柄始動記憶領域は、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)まであり、第1特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された当り判定用乱数に基づく判定結果が、第1特別図柄によって導出表示され、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動中に第1始動口1009に遊技球が入賞したことによって取得した各種の乱数値は、始動記憶として第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)に順次記憶される。この処理を終了した場合、S84に処理を移す。
S84において、メインCPU61は、第1特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に第1特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理を終了した場合、S85に処理を移す。
S85において、メインCPU61は、先読み予告判定処理を行う。この処理において、メインCPU61は、S83で取得した各種の乱数値に基づいて、特別停止図柄指定情報の種別、前半変動パターンや後半変動パターンを判定する。この処理を終了した場合、S86に処理を移す。なお、大当り遊技状態の実行中のほか、時短遊技状態において第1始動口1009への入賞が検出された場合は、この先読み予告判定処理が行われないようになっているが、時短遊技状態でも先読み予告判定処理が行われるようにしてもよい。
S86において、メインCPU61は、第1保留加算コマンドをメインRAM63の所定領域にセットする。この第1保留加算コマンドには、第1特別図柄に係る保留数を示す保留個数情報、判定結果として得た特別停止図柄指定情報の種別を示す情報、前半及び後半変動パターンを示す情報、さらに現在の遊技状態情報(確変・時短情報)が含まれる。ただし、先読み予告判定処理が行われない場合は、保留個数情報及び遊技状態情報のみが含まれる。第1保留加算コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給される。これにより、副制御回路70は、第1保留加算コマンドに基づいて第1特別図柄に係る始動記憶の加算や当りの種別を認識するようになる。この処理を終了した場合、第1始動口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。なお、先述したように、特定のハズレに対応する前半及び後半変動パターンが判定結果として得られた場合、前半及び後半変動パターンを示す情報としては、「7FH」が第1保留加算コマンドに含まれる。
[第2始動口スイッチチェック処理]
図200は、メインCPU61により実行される第2始動口スイッチチェック処理を示すフローチャートである。この第2始動口スイッチチェック処理は、以下のステップ単位に実行される。図200に示すように、S90において、メインCPU61は、第2始動口1010への遊技球の入賞が検出されたか否かを、第2始動口スイッチ330からの検出信号に基づいて判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第2始動口スイッチ330からの検出信号に対応する第2始動口入賞検出カウンタのbitが「1(ON)」であるか否かを判定し、第2始動口入賞検出カウンタのbitが「1(ON)」である場合には、S91に処理を移し、第2始動口入賞検出カウンタのbitが「1(ON)」でない場合には、この第2始動口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
S91において、メインCPU61は、第2特別図柄の始動記憶の個数が4以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第2特別図柄の始動記憶の個数を示す第2始動記憶カウンタの値、すなわち保留数が4以上であるか否かを判定する。保留数が4以上であると判定した場合には、この第2始動口スイッチチェック処理ルーチンを終了し、保留数が4以上でないと判定した場合には、S92に処理を移す。
S92において、メインCPU61は、第2特別図柄の始動記憶の個数に「1」を加算する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶されている第2特別図柄の保留数を示す第2始動記憶カウンタの値に「1」を加算する処理を行う。この処理を終了した場合には、S93に処理を移す。
S93において、メインCPU61は、各種乱数値取得処理を行う。この処理において、メインCPU61は、いわゆる特別図柄抽選により当り判定用乱数カウンタから特別図柄ゲームの当り判定用乱数値を抽出し、さらに、当り図柄決定用乱数カウンタから当り図柄決定用乱数値を抽出し、変動パターン選択用乱数カウンタから第1〜3変動パターン選択用乱数値を抽出して、メインRAM63の第2特別図柄始動記憶領域に格納する処理を行う。なお、この場合においても、第1変動パターン選択用乱数値は、ハズレ時のみ用いられ、第2及び第3変動パターン選択用乱数値は、ハズレ又は当りのいずれ場合にも用いられる。
本実施形態において、第2特別図柄始動記憶領域は、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)まであり、第2特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された当り判定用乱数に基づく判定結果が、第2特別図柄によって導出表示され、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動中に第2始動口1010に遊技球が入賞したことによって取得した各種の乱数値は、始動記憶として第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に順次記憶される。この処理を終了した場合、S94に処理を移す。
S94において、メインCPU61は、第2特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に第2特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理を終了した場合、S95に処理を移す。
S95において、メインCPU61は、先読み予告判定処理を行う。この処理において、メインCPU61は、S93で取得した各種の乱数値に基づいて、特別停止図柄指定情報の種別、前半変動パターンや後半変動パターンを判定する。この処理を終了した場合、S96に処理を移す。なお、大当り遊技状態の実行中のほか、非時短遊技状態において第2始動口1010への入賞が検出された場合は、この先読み予告判定処理が行われないようになっているが、非時短遊技状態でも先読み予告判定処理が行われるようにしてもよい。
S96において、メインCPU61は、第2保留加算コマンドをメインRAM63の所定領域にセットする。この第2保留加算コマンドには、第2特別図柄に係る保留数を示す保留個数情報、判定結果として得た特別停止図柄指定情報の種別を示す情報、前半及び後半変動パターンを示す情報、さらに現在の遊技状態情報(確変・時短情報)が含まれる。ただし、先読み予告判定処理が行われない場合は、保留個数情報及び遊技状態情報のみが含まれる。第2保留加算コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給される。これにより、副制御回路70は、第2保留加算コマンドに基づいて第2特別図柄に係る始動記憶の加算や当りの種別を認識するようになる。この処理を終了した場合、第2始動口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。なお、第2始動口スイッチチェック処理ルーチンにおいても、先述したように、特定のハズレに対応する前半及び後半変動パターンが判定結果として得られた場合、前半及び後半変動パターンを示す情報としては、「7FH」が第2保留加算コマンドに含まれる。なお、第1保留加算コマンド及び第2保留加算コマンドについては、特に断らない限り、総称して保留加算コマンドという。
[特別図柄制御処理]
図201は、メインCPU61により実行される特別図柄制御処理を示すフローチャートである。この特別図柄制御処理は、以下のステップ単位に実行される。なお、図201において、S101からS108の側方に示す数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、メインRAM63における制御状態フラグの記憶領域に記憶されている。メインCPU61は、メインRAM63に記憶されている制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する1つのステップを実行する。これにより、特別図柄ゲームが進行することになる。
図201に示すように、最初のS100において、メインCPU61は、制御状態フラグをロードする処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグをメインRAM63から読み出す。この処理を終了した場合、S101に処理を移す。
なお、後述するS101からS108において、メインCPU61は、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判定する。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、S101からS108における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU61は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマなどに応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前において、メインCPU61は、各ステップにおける処理を実行することなく終了することになり、他のサブルーチンを実行することになる。また、メインCPU61は、所定の周期でタイマ割込処理も実行する。
S101において、メインCPU61は、特別図柄記憶チェック処理を実行する。なお、S101の詳細については、図202を用いて後述する。この処理を終了した場合、S102に処理を移す。
S102において、メインCPU61は、特別図柄変動時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02H)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、S103の処理を実行するように設定する。なお、このS102の詳細については、図205を用いて後述する。この処理を終了した場合、S103に処理を移す。
S103において、メインCPU61は、特別図柄表示時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02H)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当り又は小当りか否かを判定する。メインCPU61は、大当り又は小当りである場合に、当り開始インターバル管理を示す値(03H)を制御状態フラグにセットし、当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、S104の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU61は、大当り又は小当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)をセットする。つまり、S108の処理を実行するように設定する。なお、このS103の詳細については、図206を用いて後述する。この処理を終了した場合、S104に処理を移す。
S104において、メインCPU61は、当り開始インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理を示す値(03H)であり、その当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、メインROM62から読み出されたスライド部材1011Aや扉部材1012Aを開放させるためのデータをメインRAM63に記憶する。そして、メインCPU61は、図195のS43の処理において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶されたスライド部材1011Aや扉部材1012Aを開放させるためのデータを読み出し、スライド部材1011Aを開放させる旨の信号を第1大入賞口シャッタソレノイド370Aや第2大入賞口シャッタソレノイド371Aに供給する。これにより、メインCPU61は、第1大入賞口1011あるいは第2大入賞口1012の開閉制御を行う。つまり、所定の有利遊技(インターバルの期間を経て第1大入賞口1011又は第2大入賞口1012が遊技球を受け入れ易い開放状態と受け入れ難い閉鎖状態とに変化するラウンドゲーム)を所定回繰り返し行う当り遊技状態が実行されることになる。
さらに、メインCPU61は、大入賞口開放中を示す値(04H)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、S106の処理を実行するように設定する。なお、このS104の詳細については、図207を用いて後述する。この処理を終了した場合、S105に処理を移す。
S105において、メインCPU61は、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(05H)であり、ラウンドインターバル(インターバルパターンA,B)に対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを「1」増加するように記憶更新する。メインCPU61は、大入賞口開放中を示す値(04H)を制御状態フラグにセットする。メインCPU61は、開放上限時間を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、S106の処理を実行するように設定する。なお、このS105の詳細については、図208を用いて後述する。この処理を終了した場合、S106に処理を移す。
S106において、メインCPU61は、大入賞口開放中処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04H)である場合に、大入賞口入賞カウンタの値が規定数以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件のいずれかを満たすか否かを判定する。メインCPU61は、いずれかの条件を満たした場合に、第1大入賞口1011あるいは第2大入賞口1012を閉鎖させるために、メインRAM63に位置付けられた変数を更新する。そして、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件を満たすか否かを判定する。メインCPU61は、最終ラウンドである場合に、当り終了インターバルを示す値(06H)を制御状態フラグにセットする一方、最終ラウンドでない場合に、大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(05H)を制御状態フラグにセットする。なお、このS106の詳細については、図209を用いて後述する。この処理を終了した場合、S107に処理を移す。
S107において、メインCPU61は、当り終了インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが当り終了インターバルを示す値(06H)であり、当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)を制御状態フラグにセットする。つまり、S108の処理を実行するように設定する。なお、このS107の詳細については、図210を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S108に処理を移す。
S108において、メインCPU61は、特別図柄ゲーム終了処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)である場合に、特別図柄記憶チェックを示す値(00H)をセットする。つまり、S101の処理を実行するように設定するのである。なお、このS108の詳細については、図211を用いて後述する。この処理を終了した場合には、特別図柄制御処理ルーチンを終了する。
前述したように、制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU61は、大当り遊技状態又は小当り遊技状態ではない場合において、メインCPU61は、当り判定の結果がハズレであるときには、制御状態フラグを(00H)、(01H)、(02H)、(07H)と順にセットすることにより、図201に示すS101、S102、S103、S108の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU61は、大当り遊技状態又は小当り遊技状態ではない場合において、メインCPU61は、当り判定の結果が大当り又は小当りであるときには、制御状態フラグを(00H)、(01H)、(02H)と順にセットすることにより、図201に示すS101、S102、S103の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態又は小当り遊技状態への制御を実行することになる。さらに、メインCPU61は、大当り遊技状態又は小当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを(03H)、(04H)、(05H)と順にセットすることにより、図01に示すS104、S106、S105の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を実行することとなる。なお、大当り遊技状態又は小当り遊技状態の終了条件が成立した場合には、(04H)、(06H)、(07H)と順にセットすることにより、図201に示すS105、S107からS108の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を終了することになる。
[特別図柄記憶チェック処理]
図202は、メインCPU61により実行される特別図柄記憶チェック処理を示すフローチャートである。この特別図柄記憶チェック処理は、以下のステップ単位に実行される。
図202に示すように、S110において、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00H)であるか否かの判定を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判定した場合、S111に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00H)でないと判定した場合には、この特別図柄記憶チェック処理ルーチンを終了する。
S111において、メインCPU61は、始動記憶の有無を判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、特別図柄ゲームの始動記憶がないと判定した場合、すなわち第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)又は第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていない場合、S112に処理を移す。一方、メインCPU61は、始動記憶があると判定した場合、S113に処理を移す。
S112において、メインCPU61は、デモ表示処理を行う。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63にデモ表示許可値をセットする処理を行う。さらに特別図柄ゲームの始動記憶(第1特別図柄始動記憶領域又は第2特別図柄始動記憶領域)が「0」になった状態が所定時間(例えば、30s)維持された場合、デモ表示許可値として、デモ表示の実行を許可する値をセットする。そして、メインCPU61は、デモ表示許可値が所定値であった場合に、デモ表示コマンドをセットする処理を行う。このように記憶されたデモ表示コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71にデモ表示コマンドとして供給される。これにより、デモ表示が液晶表示装置4において実行されることとなる。この処理を終了した場合、特別図柄記憶チェック処理ルーチンを終了する。
S113において、メインCPU61は、第2特別図柄に対応する始動記憶が「0」より多いか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)のデータの有無を判別し、第2特別図柄に対応する始動記憶が「0」より多い、すなわち、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていると判定した場合、S114に処理を移す。第2特別図柄に対応する始動記憶が「0」より多くない、すなわち、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていないと判定した場合、S115に処理を移す。
S114において、メインCPU61は、変動状態番号として第2特別図柄の変動であることを示す値(02H)をメインRAM63の所定領域にセットする処理を実行する。この処理を終了した場合、S116に処理を移す。
S115において、メインCPU61は、変動状態番号として第1特別図柄の変動であることを示す値(01H)をメインRAM63の所定領域にセットする処理を実行する。この処理を終了した場合、S116に処理を移す。
S116において、メインCPU61は、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01H)をセットする処理を実行する。この処理を終了した場合、S117に処理を移す。
S117において、メインCPU61は、特別図柄記憶転送処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、変動表示させる特別図柄が第1特別図柄の場合、第1特別図柄始動記憶領域(1)から第1特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、第1特別図柄始動記憶領域(0)から第1特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を実行し、変動表示させる特別図柄が第2特別図柄の場合、第2特別図柄始動記憶領域(1)から第2特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、第2特別図柄始動記憶領域(0)から第2特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を実行する。この処理を終了した場合、S118に処理を移す。
S118において、メインCPU61は、大当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、遊技状態フラグが確変遊技状態を示しているか否かに応じて、大当りとなる判定値(大当り判定値)の数が異なる図示しない複数の大当り判定テーブルから1つの大当り判定テーブルを選択する。すなわち、遊技状態フラグが確変遊技状態を示す値である場合、大当り判定値の数が多い高確率用の大当り判定テーブルが参照され、遊技状態フラグが確変遊技状態を示す値でない場合、大当り判定値が少ない非確変遊技状態用の大当り判定テーブルが参照される。このように、遊技状態フラグが確変遊技状態を示す値である場合、大当り遊技状態に移行する確率は、非確変遊技状態よりも向上することとなる。
そして、メインCPU61は、遊技球の入賞時に抽出され、第1特別図柄始動記憶領域(0)と第2特別図柄始動記憶領域(0)において先にセットされた特別図柄始動記憶領域の当り判定用乱数値と、選択された大当り判定テーブルとを参照する。そして、メインCPU61は、当り判定用乱数値と大当り判定値が一致している場合、大当りであると判定する。つまり、メインCPU61は、遊技者に有利な大当り遊技状態とするか否かの判定を行うこととなる。
このように、S118の処理では、特別図柄ゲームの結果として大当り、ハズレのいずれかが決定される。この処理を終了した場合、S119に処理を移す。
S119において、メインCPU61は、S118の大当り判定処理において大当りに当選していないと判定された場合に、小当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、遊技状態フラグに関係なく小当りとなる判定値(小当り判定値)を規定した小当り判定テーブルを選択する。
そして、メインCPU61は、遊技球の入賞時に抽出され、第1特別図柄始動記憶領域(0)においてセットされた特別図柄始動記憶領域の当り判定用乱数値と、選択された小当り判定テーブルとを参照する。そして、メインCPU61は、当り判定用乱数値と小当り判定値が一致している場合、小当りであると判定する。なお、小当りは、第1特別図柄においてのみ発生し得るため、第1特別図柄始動記憶領域(0)に記憶されている当り判定用乱数値に基づいて小当り判定処理が行われるが、第1特別図柄及び第2特別図柄のずれにおいても小当りを発生可能とする場合、第1特別図柄始動記憶領域(0)又は第2特別図柄始動記憶領域(0)の双方に記憶されている当り判定用乱数値に基づいて小当り判定処理を行うようにしてもよい。
このように、S119の処理では、特別図柄ゲームの結果として小当り、ハズレのいずれかが決定され、S118の大当り判定処理及びS119の小当り判定処理の双方において当選していない場合に、特別図柄ゲームの判定結果としてハズレが決定されることとなる。この処理を終了した場合、S120に処理を移す。
S120において、メインCPU61は、特別図柄決定処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、大当り判定の結果が大当り当選の場合、大当り図柄を決定し、小当り判定の結果が小当り当選の場合、小当り図柄を決定し、大当り及び小当りのいずれについてもハズレの場合、ハズレ図柄を決定する処理を行う。なお、このS120の詳細については、図203を用いて後述する。この処理を終了した場合、S121に処理を移す。
S121において、メインCPU61は、特別図柄変動パターン選択処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、図199のS83又は図200のS93において変動パターン選択用乱数カウンタから取得した第1〜3変動パターン選択用乱数値に基づいて、前半及び後半変動パターンを選択し、メインRAM63の所定領域に記憶する。メインCPU61は、このような前半及び後半変動パターンが示すデータに基づいて、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54における特別図柄の変動表示態様を決定する。
このようにして記憶された前半及び後半変動パターンを示すデータは、LEDユニット5の第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54に供給される。これによって、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54に、選択された前半及び後半変動パターンに基づいて特別図柄が変動表示することとなる。また、前半及び後半変動パターンを示すデータは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に保留加算コマンド含めて供給される。副制御回路70のサブCPU71は、受信した保留加算コマンドに基づいて先読み予告の演出等を実行することとなる。この処理を終了した場合、S122に処理を移す。
S122において、メインCPU61は、特別図柄変動時間設定処理を行う。この処理において、メインCPU61は、決定した特別図柄の前半及び後半変動パターンに対応する変動時間の合算値を待ち時間タイマにセットし、今回の変動表示に用いられた記憶領域をクリアする処理を実行する。この処理を終了した場合、S123に処理を移す。
S123において、メインCPU61は、今回の変動表示に用いられた記憶領域(0)の値をクリアする処理を実行する。これにより、第1又は第2始動記憶カウンタの値が「1」減算され、始動記憶の個数(保留数)が1つだけ減算される。この処理を終了した場合、S124に処理を移す。
S124において、メインCPU61は、第1特別図柄又は第2特別図柄に対応する保留減算を示す保留減算コマンドをメインRAM63の所定領域にセットする。この保留減算コマンドには、減算された保留の種別(第1特別図柄又は第2特別図柄)を示す情報等が含まれる。この処理を終了した場合には、特別図柄記憶チェック処理ルーチンを終了する。
[特別図柄決定処理]
図203は、メインCPU61により実行される特別図柄決定処理を示すフローチャートである。この特別図柄決定処理は、以下のステップ単位に実行される。
図203に示すように、S130において、メインCPU61は、大当りであるか否かを判定する。この処理において、メインCPU61は、大当りであると判定した場合には、S131に処理を移す。一方、メインCPU61は、大当りでないと判定した場合には、S136に処理を移す。
S131において、メインCPU61は、S130で判定した大当りの変動状態番号が第1特別図柄の変動であることを示す値(01H)であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU61は、変動状態番号が第1特別図柄の変動であることを示す値(01H)である場合にはS132に処理を移す。一方、メインCPU61は、変動状態番号が第1特別図柄の変動であることを示す値(01H)でない場合、すなわち、変動状態番号が第2特別図柄の変動であることを示す値(02H)の場合にはS134に処理を移す。
S132において、メインCPU61は、当り図柄決定用乱数値に基づいて、第1特別図柄の大当り図柄を決定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、大当り図柄決定用カウンタから抽出した当り図柄決定用乱数値と大当り判定テーブルに基づいて、第1特別図柄の大当り図柄(図8の第1特図大当り図柄振り分けに示す確変1〜13、通常1〜3の何れかに該当する図柄)であるかを決定する処理を行う。この処理を終了した場合には、S133に処理を移す。
S133において、メインCPU61は、決定した第1特別図柄の大当り図柄のデータをセットし、大当り図柄のコマンドセットを行う。この処理において、メインCPU61は、大当り図柄のデータを、メインRAM63の所定領域にセットし、第1特別図柄表示部53に供給する。第1特別図柄表示部53は、第1特別図柄を変動表示させて、第1特別図柄の大当り図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU61は、第1特別図柄の大当り図柄のコマンドを、メインRAM63の所定領域にセットし、メインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に特別図柄指定コマンドとして供給する。この副制御回路70の制御によって、装飾図柄が大当り停止表示態様で液晶表示装置4の表示領域4Aに導出表示されることとなる。この処理を終了した場合には、S139に処理を移す。
S134において、メインCPU61は、第2特別図柄の大当り図柄を決定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、大当り図柄決定用カウンタから抽出した当り図柄決定用乱数値と大当り判定テーブルに基づいて、第2特別図柄の大当り図柄(図8の第2特図大当り図柄振り分けに示す確変1〜5、通常1〜3の何れかに該当する図柄)であるかを決定する処理を行う。この処理を終了した場合には、S135に処理を移す。
S135において、メインCPU61は、決定した第2特別図柄の大当り図柄のデータをセットし、大当り図柄のコマンドセットを行う。この処理において、メインCPU61は、大当り図柄のデータを、メインRAM63の所定領域にセットし、第2特別図柄表示部54に供給する。第2特別図柄表示部54は、第2特別図柄を変動表示させて、第2特別図柄の大当り図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU61は、第2特別図柄の大当り図柄のコマンドを、メインRAM63の所定領域にセットし、メインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に特別図柄指定コマンドとして供給する。この副制御回路70の制御によって、装飾図柄が大当り停止表示態様で液晶表示装置4の表示領域4Aに導出表示されることとなる。この処理を終了した場合には、S139に処理を移す。
S136において、メインCPU61は、小当り判定処理(図202のS119)で判定した結果が小当りの当選であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU61は、小当りの当選である場合にはS137に処理を移す。一方、メインCPU61は、小当りの当選でない場合にはS141に処理を移す。
S137において、メインCPU61は、第1特別図柄の小当り図柄を決定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、大当り図柄決定用カウンタから抽出した当り図柄決定用乱数値と小当り判定テーブルに基づいて、第1特別図柄の小当り図柄(図8の第1特図小当り図柄振り分けに示す小当り1,2の図柄)であるかを決定する処理を行う。この処理を終了した場合には、S138に処理を移す。
S138において、メインCPU61は、決定した第1特別図柄の小当り図柄のデータをセットし、小当り図柄のコマンドセットを行う。この処理において、メインCPU61は、小当り図柄のデータを、メインRAM63の所定領域にセットし、第1特別図柄表示部53に供給する。第1特別図柄表示部53は、特別図柄を変動表示させて、大当り図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU61は、第1特別図柄の小当り図柄のコマンドを、メインRAM63の所定領域にセットし、メインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に特別図柄指定コマンドとして供給する。この副制御回路70の制御によって、装飾図柄が小当り停止表示態様で液晶表示装置4の表示領域4Aに導出表示されることとなる。この処理を終了した場合には、S139に処理を移す。
S139において、メインCPU61は、当り図柄に対応する当り開始インターバル表示時間データセット処理を行う。この処理において、メインCPU61は、大当り図柄又は小当り図柄に対応する当り開始インターバル表示時間データをメインRAM63にセットする処理を行う。この処理を終了した場合、S140に処理を移す。
S140において、メインCPU61は、大入賞口開放回数関連データセット処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第1大入賞口1011の開放回数に関する大入賞口開放回数関連データ、すなわち、第1特別図柄による確変1〜13、通常1〜3あるいは第2特別図柄による確変1〜5、通常1〜3、若しくは小当り図柄(小当り1,2)に対応するデータをメインRAM63にセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、この特別図柄決定処理ルーチンを終了する。
一方、S141において、メインCPU61は、S130において大当りでなく、S136において小当りでもない、すなわち、ハズレであると判断した場合には、ハズレ図柄のデータをセットし、ハズレ図柄のコマンドセットを行う。この処理において、メインCPU61は、ハズレ図柄のデータを、メインRAM63の所定領域にセットし、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54に供給する。第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54は、特別図柄を変動表示させて、特別図柄をハズレ図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU61は、ハズレ図柄のコマンドを、メインRAM63の所定領域にセットし、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に特別図柄指定コマンドとして供給する。この副制御回路70の制御によって、装飾図柄がハズレ停止表示態様で液晶表示装置4の表示領域4Aに導出表示されることとなる。この処理を終了した場合には、この特別図柄決定処理ルーチンを終了する。
[特別図柄変動パターン選択処理]
図204は、メインCPU61により実行される特別図柄変動パターン選択処理を示すフローチャートである。この特別図柄変動パターン選択処理は、以下のステップ単位に実行される。
図204に示すように、S150において、メインCPU61は、変動表示回数カウンタに1加算する処理を行う。変動表示回数カウンタは、ゲーム回数(図柄変動回数)を計数するための加算カウンタであり、大当り遊技状態の終了ごとにリセットされる。この処理を終了した場合には、S151に処理を移す。
S151において、メインCPU61は、当り(小当りを含む)であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU61は、大当り又は小当りの当りであると判定した場合には、S156に処理を移す。一方、メインCPU61は、大当り及び小当りのいずれの当りでもないと判定した場合、すなわちハズレと判定した場合には、S152に処理を移す。
S152において、メインCPU61は、設定されているテーブル群データ(図15に示すテーブル群A〜Lのいずれか)と、変動表示回数カウンタの値とに基づいて、対応するテーブルセット(図16参照)を選択する処理を行う。例えば、テーブル群「B」が設定されている場合にあって変動表示回数カウンタの値が6以上である場合、メインCPU61は、通常モード及びハズレ時に対応する図22〜28のテーブルを選択する。この処理を終了した場合には、S153に処理を移す。
S153において、メインCPU61は、ハズレ変動パターン第1段階抽選処理を行う。この処理において、メインCPU61は、例えば上記図22〜28のテーブルのうち、図22の変動パターン種別選択用テーブル(ハズレ時)を参照し、ハズレ時の大まかな変動パターンの種別を決定する。この処理を終了した場合には、S154に処理を移す。
S154において、メインCPU61は、ハズレ変動パターン第2段階抽選処理を行う。この処理において、メインCPU61は、例えば上記図22〜28のテーブルのうち、図23〜26の前半変動パターン選択用テーブル(ハズレ時)を参照し、ハズレ時の前半変動パターンを決定する。この処理を終了した場合には、S155に処理を移す。
S155において、メインCPU61は、ハズレ変動パターン第3段階抽選処理を行う。この処理において、メインCPU61は、例えば上記図22〜28のテーブルのうち、図27及び図28の後半変動パターン選択用テーブル(ハズレ時)を参照し、ハズレ時の後半変動パターンを決定する。この処理を終了した場合には、S160に処理を移す。
S156において、メインCPU61は、メインCPU61は、設定されているテーブル群データ(図15に示すテーブル群A〜Lのいずれか)と、変動表示回数カウンタの値とに基づいて、対応するテーブルセット(図16参照)を選択する処理を行う。例えば、テーブル群「B」が設定されている場合にあって変動表示回数カウンタの値が6以上である場合、メインCPU61は、通常モード及び当り時に対応する図29〜33のテーブルを選択する。この処理を終了した場合には、S157に処理を移す。
S157において、メインCPU61は、当り種別選択処理を行う。この処理において、メインCPU61は、例えば上記図29〜33のテーブルのうち、図29の当り種別選択テーブルを参照し、大当り又は小当りに係る当りの種別を決定する。この処理を終了した場合には、S158に処理を移す。
S158において、メインCPU61は、当り変動パターン第1段階抽選処理を行う。この処理において、メインCPU61は、例えば上記図29〜33のテーブルのうち、図30の前半変動パターン選択用テーブル(当り時)を参照し、当り時の前半変動パターンを決定する。この処理を終了した場合には、S159に処理を移す。
S159において、メインCPU61は、当り変動パターン第2段階抽選処理を行う。この処理において、メインCPU61は、例えば上記図29〜33のテーブルのうち、図31〜33の後半変動パターン選択用テーブル(当り時)を参照し、当り時の後半変動パターンを決定する。この処理を終了した場合には、S160に処理を移す。
S160において、メインCPU61は、選択した変動パターンに対応するデータをセットする処理を行う。これにより、セットされたデータの変動パターンに応じて特別図柄が変動する。この処理を終了した場合には、S161に処理を移す。
S161において、メインCPU61は、選択した変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドをセットする処理を行う。こうしてセットされた変動パターン指定コマンドには、前半及び後半変動パターンの種別や特別停止図柄指定情報の種別を示すデータが含まれ、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給される。この処理を終了した場合には、この特別図柄変動パターン選択処理ルーチンを終了する。
[特別図柄変動時間管理処理]
図205は、メインCPU61により実行される特別図柄変動時間管理処理を示すフローチャートである。この特別図柄変動時間管理処理は、以下のステップ単位に実行される。
図205に示すように、S170において、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(特別図柄記憶チェック処理でセットされた値:01H)であるか否かの判定を行う。メインCPU61は、特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であると判定した場合には、S171に処理を移す。一方、メインCPU61は、特別図柄変動時間管理を示す値(01H)でないと判定した場合には、特別図柄変動時間管理処理ルーチンを終了する。
S171において、メインCPU61は、特別図柄記憶チェック処理でセットされた待ち時間タイマが「0」であるか否かの判定を行う。メインCPU61は、待ち時間タイマが「0」であると判定した場合には、S172に処理を移す。待ち時間タイマが「0」でないと判定した場合には、特別図柄変動時間管理処理ルーチンを終了する。
S172において、メインCPU61は、特別図柄表示時間管理を示す値(02H)を特別図柄制御状態フラグにセット(記憶)する処理を行い、S173に処理を移す。このとき、メインCPU61は、図柄表示装置制御処理にて図柄停止を認識し、特別図柄決定処理により決定された図柄で表示結果を導出する。
S173において、メインCPU61は、図柄停止コマンドをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、図柄停止コマンドをメインRAM63にセット(記憶)する処理を行う。そして、図柄停止コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に図柄停止コマンドとして供給されることにより、副制御回路70が図柄停止を認識するようになる。この処理を終了した場合には、S174に処理を移す。
S174において、メインCPU61は、メインRAM63における待ち時間タイマとして機能する領域に、確定後待ち時間をセットする処理を行う。本実施形態においては、停止表示される図柄が大当り図柄又は小当り図柄あるいはハズレ図柄に応じて所定の確定後待ち時間がセットされる。なお、確定後待ち時間は、当り図柄とハズレ図柄のいずれの場合においても同じ時間であってもよいし、あるいはハズレ図柄の方が当り図柄の場合よりも確定後待ち時間が短くなるようにしてもよいし、長くなるようにしてもよい。この処理を終了した場合には、特別図柄変動時間管理処理ルーチンを終了する。
[特別図柄表示時間管理処理]
図206は、メインCPU61により実行される特別図柄表示時間管理処理を示すフローチャートである。この特別図柄表示時間管理処理は、以下のステップ単位に実行される。
図206に示すように、S180において、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)であると判定した場合には、S181に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)でないと判定した場合には、特別図柄表示時間管理処理ルーチンを終了する。
S181において、メインCPU61は、特別図柄表示管理処理に対応する待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判定する。メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」である場合にはS182に処理を移す。一方、メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」でない場合には、特別図柄表示時間管理処理ルーチンを終了する。
S182において、メインCPU61は、大当りであるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、大当りであると判定した場合にはS183に処理を移す。一方、メインCPU61は、大当りでないと判定した場合にはS184に処理を移す。
S183において、メインCPU61は、遊技状態フラグをクリアする処理を行う。すなわち、メインCPU61は、遊技状態フラグに通常遊技状態(非確変・非時短)を示す値(00H)をセットする処理を実行する。この処理を終了した場合には、S190に処理を移す。
S184において、メインCPU61は、時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。時短回数カウンタは、時短遊技状態における残りのゲーム回数(図柄変動回数)を計数するためのカウンタである。メインCPU61は、時短回数カウンタの値が「0」である場合にはS189に処理を移す。一方、メインCPU61は、時短回数カウンタの値が「0」でない場合には、S185に処理を移す。
S185において、メインCPU61は、時短回数カウンタの値を1減算する処理を行う。この処理を終了した場合には、S186に処理を移す。
S186において、メインCPU61は、再び時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。メインCPU61は、時短回数カウンタの値が「0」である場合にはS187に処理を移す。一方、メインCPU61は、時短回数カウンタの値が「0」でない場合には、S189に処理を移す。
S187において、メインCPU61は、時短終了コマンドをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、時短遊技状態の終了を示す時短終了コマンドをメインRAM63にセット(記憶)する処理を行う。そして、時短終了コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に遊技状態を示すコマンドとして供給されることにより、副制御回路70が時短遊技状態の終了を認識するようになる。この処理を終了した場合には、S188に処理を移す。
S188において、メインCPU61は、遊技状態フラグをクリアする処理を行う。すなわち、メインCPU61は、遊技状態フラグに通常遊技状態(非確変・非時短)を示す値(00H)又は確変非時短遊技状態(確変・非時短)を示す値(02H)をセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S189に処理を移す。なお、遊技状態フラグは、その他の処理において、非確変時短遊技状態(非確変・時短)を示す値(01H)や、確変時短遊技状態(確変・時短)を示す値(03H)がセットされる場合がある。
S189において、メインCPU61は、小当りであるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、小当りであると判定した場合にはS190に処理を移す。一方、メインCPU61は、小当りでないと判定した場合にはS194に処理を移す。
S190において、メインCPU61は、特別図柄に対応する当り開始インターバル時間としての待ち時間タイマの値を、メインRAM63にセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S191に処理を移す。
S191において、メインCPU61は、特別図柄に対応する当り開始表示コマンドをセットする処理を行う。この処理において、当り開始表示コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給されることにより、副制御回路70が大当り遊技状態の開始又は小当り遊技状態の開始を認識するようになる。当り開始表示コマンドには、大当り遊技状態又は小当り遊技状態の開始を示すとともに、具体的な当りパターンを示すデータが含まれている。この処理を終了した場合には、S192に処理を移す。
S192において、メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタの値をクリアする処理を行う。この処理を終了した場合には、S193に処理を移す。
S193において、メインCPU61は、当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)をメインRAM63の制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、特別図柄表示時間管理処理ルーチンを終了する。
S194において、メインCPU61は、メインRAM63の制御状態フラグとして特別図柄ゲームの終了処理を示す値(07H)をセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、特別図柄表示時間管理処理ルーチンを終了する。
[当り開始インターバル管理処理]
図207は、メインCPU61により実行される当り開始インターバル管理処理を示すフローチャートである。この当り開始インターバル管理処理は、以下のステップ単位に実行される。
図207に示すように、S200において、メインCPU61は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)であると判定した場合にはS201に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)でないと判定した場合には当り開始インターバル管理処理ルーチンを終了する。
S201において、メインCPU61は、当り開始インターバル時間としての待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判定する。メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」であると判定した場合にはS202に処理を移す。一方、メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」でないと判定した場合には当り開始インターバル管理処理ルーチンを終了する。
S202において、メインCPU61は、大当りであるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、大当りであると判定した場合にはS203に処理を移す。一方、メインCPは、大当りでないと判定した場合にはS205に処理を移す。
S203において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に、大入賞口開放回数カウンタ上限値をセット(記憶)する処理を行い、S204に処理を移す。
S204において、メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタに「1」を加算する処理を行い、S205に処理を移す。
S205において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に、大当り図柄又は小当り図柄の種類に応じた大入賞口開放パターンを示す当りパターンデータをセット(記憶)する処理を行う。例えば、大当り図柄に対応する大入賞口開放パターンは、図14に示す大当りラウンドパターンとなる。メインCPU61は、このS205において決定された大当り図柄に応じた大入賞口開放パターン(大当りラウンドパターン)又は小当り図柄に対応した大入賞口開放パターンに基づいて大入賞口の開閉制御を行う。この処理を終了した場合には、S206に処理を移す。
S206において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に、大入賞口開放中表示コマンドをセット(記憶)する処理を行う。この場合の大入賞口開放中表示コマンドは、ラウンドゲームの開始を示すデータとなる。大入賞口開放中表示コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給される。この処理を終了した場合には、S207に処理を移す。
S207において、メインCPU61は、メインRAM63における制御状態フラグとして機能する所定領域に、大入賞口開放中処理を示す値(04H)を制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S208に処理を移す。
S208において、メインCPU61は、メインRAM63の大入賞口入賞カウンタの値をクリアする処理を行う。この処理を終了した場合には、S209に処理を移す。
S209において、メインCPU61は、大入賞口開放時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM63にセットする処理を行う。待ち時間タイマの値は、大入賞口開放回数カウンタの値(ラウンド数)に応じた時間がセットされる。この処理を終了した場合には、S210に処理を移す。
S210において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に大入賞口開放中データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第1大入賞口1011又は第2大入賞口1012を開放させるために、メインROM62から読み出されたデータに基づいて、メインRAM63に位置付けられた変数を更新する。このように記憶された変数は、第1大入賞口シャッタソレノイド370A又は第2大入賞口シャッタソレノイド371Aを駆動して第1大入賞口1011又は第2大入賞口1012を開放状態とすることとなる。この処理を終了した場合には、当り開始インターバル管理処理ルーチンを終了する。なお、本実施形態では、大入賞口開放中データとして図13に示す開放パターン(a)〜(e)のいずれかに対応するものがセットされる。
[大入賞口再開放前待ち時問管理処理]
図208は、メインCPU61により実行される大入賞口再開放前待ち時問管理処理を示すフローチャートである。この大入賞口再開放前待ち時問管理処理は、以下のステップ単位に実行される。
図208に示すように、S220において、メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)であると判定した場合にはS221に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)でないと判定した場合には大入賞口再開放前待ち時問管理処理ルーチンを終了する。
S221において、メインCPU61は、ラウンドインターバルとしての待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判定する。メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」であると判定した場合にはS222に処理を移す。一方、メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」でないと判定した場合には大入賞口再開放前待ち時問管理処ルーチンを終了する。
S222において、メインCPU61は、メインRAM63の大入賞口開放回数カウンタの値に「1」を加算する処理を行う。この処理を終了した場合には、S223に処理を移す。
S223において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に、大入賞口開放中表示コマンドをセット(記憶)する処理を行う。この場合の大入賞口開放中表示コマンドは、ラウンドゲームの開始を示すデータとなる。大入賞口開放中表示コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に大入賞口開放中表示コマンドとして供給される。この処理を終了した場合には、S224に処理を移す。
S224において、メインCPU61は、メインRAM63おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、大入賞口開放中処理を示す値(04H)を制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S225に処理を移す。
S225において、メインCPU61は、メインRAM63の大入賞口入賞カウンタの値をクリアする処理を行う。この処理を終了した場合には、S226に処理を移す。
S226において、メインCPU61は、大入賞口開放時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM63にセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S227に処理を移す。
S227において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に大入賞口開放中データをセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、大入賞口再開放前待ち時問管理処理ルーチンを終了する。なお、この処理においても、大入賞口開放中データとして図13に示す開放パターン(a)〜(e)のいずれかに対応するものがセットされる。
[大入賞口開放中処理]
図209は、メインCPU61により実行される大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。この大入賞口開放中処理は、以下のステップ単位に実行される。
図209に示すように、S230において、メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)であると判定した場合にはS231に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)でないと判定した場合には大入賞口開放中処理ルーチンを終了する。
S231において、メインCPU61は、大入賞口入賞カウンタの値が「9」以上であるか否かの判定を行う。この処理において、メインCPU61は、大入賞口入賞カウンタの値が「9」以上であると判定した場合にはS234に処理を移す。一方、メインCPU61は、大入賞口入賞カウンタの値が「9」以上でないと判定した場合にはS232に処理を移す。
S232において、メインCPU61は、大当りの種類と現在ラウンドとにおいて、セットしたラウンド毎の開放パターンに応じた大入賞口開閉処理を実行し、S233に処理を移す。なお、S232においては、小当りに対応する開放パターンに応じた大入賞口開閉処理も実行する。
S233において、メインCPU61は、大入賞口開放時間としての待ち時間タイマが「0」であるか否かの判定を行う。メインCPU61は、待ち時間タイマが「0」であると判定した場合にはS234に処理を移す。一方、メインCPU61は、待ち時間タイマが「0」でないと判定した場合には大入賞口開放中処理ルーチンを終了する。
S234において、メインCPU61は、大入賞口閉鎖データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、大入賞口を閉鎖させるために、メインROM62から読み出されたデータに基づいて、メインRAM63に位置付けられた変数を更新する。このように記憶された変数は、第1大入賞口シャッタソレノイド370A又は第2大入賞口シャッタソレノイド371Aを閉鎖状態とするものである。この処理を終了した場合には、S235に処理を移す。
S235において、メインCPU61は、小当りであるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、小当りであると判定した場合にはS240に処理を移す。一方、メインCPU61は、小当りでないと判定した場合にはS236に処理を移す。
S236において、メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数(ラウンド数)の上限値以上であるか否かの判定を行う。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶されている大入賞口開放回数カウンタの値と大入賞口開放回数(ラウンド数)の上限値とを比較して、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の上限値以上であるか否かを判定する。本実施形態において、大入賞口開放回数の上限値は16(16R)となる。メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタの値が入賞口開放回数の上限値以上であると判定した場合にはS240に処理を移す。一方、メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の上限値以上であると判定しなかった場合にはS237に処理を移す。
S237において、メインCPU61は、ラウンドインターバルとしての待ち時間タイマの値をメインRAM63にセットする処理を行う。なお、ラウンドインターバルは、図14に示すようにA又はBに対応する時間がセットされる。この処理を終了した場合には、S238に処理を移す。
S238において、メインCPU61は、メインRAM63おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)をセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S239に処理を移す。
S239において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に、ラウンド間表示コマンドをセットする処理を行う。ラウンド間表示コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給される。この処理を終了した場合には、大入賞口開放中処理ルーチンを終了する。
一方、S240において、メインCPU61は、当り終了インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM63にセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S241に処理を移す。
S241において、メインCPU61は、メインRAM63おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)を制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S242に処理を移す。
S242において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に、当り終了表示コマンドをセットする処理を行う。当り終了表示コマンドは、大当り遊技状態又は小当り遊技状態の終了を示すコマンドとして、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給される。この処理を終了した場合には、大入賞口開放中処理ルーチンを終了する。
[当り終了インターバル管理処理]
図210は、メインCPU61により実行される当り終了インターバル管理処理を示すフローチャートである。この当り終了インターバル管理処理は、以下のステップ単位に実行される。
図210に示すように、S250において、メインCPU61は、メインRAM63の制御状態フラグが当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)であると判定した場合には、S251に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)でないと判定した場合には、当り終了インターバル管理処理ルーチンを終了する。
S251において、メインCPU61は、当り終了インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」であると判定した場合にはS252に処理を移す。一方、メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」でないと判定した場合には、当り終了インターバル管理処理ルーチンを終了する。
S252において、メインCPU61は、メインRAM63の特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)を特別図柄制御状態フラグにセットする。この処理を終了した場合には、S253に処理を移す。
S253において、メインCPU61は、終了した当り遊技状態の種類が大当りであるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、大当りであると判定した場合にはS254に処理を移す。一方、メインCPU61は、大当りでないと判定した場合にはS257に処理を移す。
S254において、メインCPU61は、終了した大当り遊技状態前の遊技状態と大当り図柄に基づく値をメインRAM63の遊技状態フラグにセットする処理を行う。遊技状態フラグとしては、「00H」(非確変・非時短)、「01H」(非確変・時短)、「02H」(確変・非時短)、「03H」(確変・時短)のいずれかがセットされる。この処理を終了した場合には、S255に処理を移す。
S255において、メインCPU61は、メインRAM63の時短回数カウンタの値に所定値をセットする処理を行う。時短回数カウンタの値としては、「0」、「10」、「20」、「30」、「50」のいずれかがセットされる。なお、次回大当りまで時短遊技状態が継続する場合も、時短回数カウンタの値としては「0」がセットされる。この処理を終了した場合には、S256に処理を移す。
S256において、メインCPU61は、変動表示回数カウンタの値をクリアする処理を行う。小当りの場合はこの処理は行われず、変動表示回数カウンタの値はクリアされないこととなる。この処理を終了した場合には、S257に処理を移す。
S257において、メインCPU61は、遊技状態コマンドをセットする処理を行う。遊技状態コマンドは、大当り遊技状態の終了後に制御される遊技状態を示す情報に加え、終了した当り遊技状態の種類(大当り、小当り)を示す情報を含むコマンドである。このような遊技状態コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給される。この処理を終了した場合には、S258に処理を移す。
S258において、メインCPU61は、終了した大当り遊技状態前の遊技状態と大当り図柄に基づくテーブル群データ(図15に示すテーブル群A〜Lのいずれか)をセットする処理を行う。なお、小当りの場合であってその小当り前の遊技状態が時短状態である場合には、この処理は行われず、既にセットされているテーブル群データがそのまま維持される。この処理を終了した場合には、当り終了インターバル管理処理ルーチンを終了する。
[特別図柄ゲーム終了処理]
図211は、メインCPU61により実行される特別図柄ゲーム終了処理を示すフローチャートである。この特別図柄ゲーム終了処理は、以下のステップ単位に実行される。
図211に示すように、S260において、メインCPU61は、メインRAM63の制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)であると判定した場合には、S261に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)でないと判定した場合には、この特別図柄ゲーム終了処理ルーチンを終了する。
S261において、メインCPU61は、制御状態フラグとして特別図柄記憶チェックを示す値(00H)をメインRAM63にセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、特別図柄ゲーム終了処理ルーチンを終了する。
[サブCPUによる制御]
次に、図212〜228を用いて、サブCPU71により実行される処理について以下に説明をする。副制御回路70のサブCPU71は、主制御回路60からの各種コマンドを受信して、先読み予告などの様々な処理を行う。
[サブCPUによるメイン処理]
図212は、サブCPU71により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理は、以下のステップ単位に実行される。
図212に示すように、S270において、サブCPU71は、電源投入に応じて初期化する処理を行う。この処理を終了した場合には、S271に処理を移す。
S271において、サブCPU71は、ワークRAM73に記憶される乱数値(演出決定用乱数カウンタ値及び停止図柄決定用乱数カウンタ値等)を更新する処理を行う。この処理を終了した場合には、S272に処理を移す。
S272において、サブCPU71は、コマンド解析処理を行う。この処理の詳細は後述するが、サブCPU71は、主制御回路60から受信してワークRAM73の受信バッファに格納されたコマンドを解析する処理を行う。この処理を終了した場合には、S273に処理を移す。なお、コマンド解析処理については、図215を用いて後述する。
S273において、サブCPU71は、表示制御処理を行う。この処理において、サブCPU71は、液晶表示装置4の表示領域4Aにおいて表示を行うためのデータを表示制御回路76に送信する。VDP(Video Display Processor)を含む表示制御回路76は、サブCPU71からの演出画像を表示するためのデータに基づいて、識別図柄のデータ、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データを画像データROMから読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置4の表示領域4Aに表示させる。この処理を終了した場合には、S274に処理を移す。
S274において、サブCPU71は、音声制御回路77を介してスピーカ10a,10b,10cから発生させる音を制御する音声制御処理を行う。この処理を終了した場合には、S275に処理を移す。
S275において、サブCPU71は、ランプ制御回路78を介してランプ・LED27の発光(点灯・点滅)を制御するランプ制御処理を実行する。この処理を終了した場合には、S276に処理を移す。
S276において、サブCPU71は、可動演出装置制御回路79を介して可動演出装置制御処理を行う。この処理において、サブCPU71は、可動演出役物を駆動する可動演出装置42を制御する制御処理を実行する。この処理を終了した場合には、S271に処理を移し、以降、S271〜S276の処理を繰り返し行う。
一方、サブCPU71は、メイン処理を実行している状態であっても、このメイン処理を中断させ、コマンド受信割込処理やタイマ割込処理を実行する場合がある。以下、図213を用いてコマンド受信割込処理、図214を用いてタイマ割込処理について説明する。
[コマンド受信割込処理]
図213は、サブCPU71により実行されるコマンド受信割込処理を示すフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、以下のステップ単位に実行される。
図213に示すように、S280において、サブCPU71は、レジスタを退避させる処理を行う。この処理において、サブCPU71は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムを退避させる処理を行う。この処理を終了した場合には、S281に処理を移す。
S281において、サブCPU71は、入力されたコマンドを受信バッファへ格納する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、入力されたコマンドをワークRAM73の受信バッファ領域へ格納する処理を行う。例えば、サブCPU71は、主制御回路60から送信された各種のコマンドを受信する。この処理において、格納されたコマンドは、図215のコマンド解析処理にて解析される。この処理を終了した場合には、S282に処理を移す。
S282において、サブCPU71は、レジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、サブCPU71は、S280で退避したプログラムを各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理を終了した場合には、コマンド受信割込処理ルーチンを終了する。
[タイマ割込処理]
図214は、サブCPU71により実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込処理は、以下のステップ単位に実行される。
図214に示すように、S290において、サブCPU71は、レジスタを退避させる処理を行う。この処理において、サブCPU71は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる処理を行う。この処理を終了した場合には、S291に処理を移す。
S291において、サブCPU71は、各種のタイマ更新処理を行う。この処理を終了した場合には、S292に処理を移す。
S292において、サブCPU71は、押下操作ボタン操作判定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、押下操作ボタン9Aの操作の有無を検出する処理を行う。この処理は、実際には判定処理となるが、割込処理であるためにここでは一つのルーチンとして説明する。この処理を終了した場合には、S293に処理を移す。
S293において、サブCPU71は、レジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、サブCPU71は、S290で退避したプログラムを各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理を終了した場合には、タイマ割込処理ルーチンを終了する。
[コマンド解析処理]
図215は、サブCPU71により実行されるコマンド解析処理を示すフローチャートである。このコマンド解析処理は、以下のステップ単位に実行される。
図215に示すように、S300において、サブCPU71は、コマンドを受信したか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、コマンドを受信したと判定した場合には、S301に処理を移す。一方、サブCPU71は、コマンドを受信していないと判定した場合には、このコマンド解析処理ルーチンを終了する。
S301において、サブCPU71は、受信したコマンドのデータを読み出し、そのコマンドのデータに応じた処理を以降のステップにて行う。サブCPU71は、受信したコマンドのデータの読み出しが終了した場合には、S302に処理を移す。
S302において、サブCPU71は、S301で読み出したコマンドとして保留加算コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、保留加算コマンドを受信したと判定した場合、S303に処理を移す。一方、サブCPU71は、保留加算コマンドを受信していないと判定した場合、S304に処理を移す。
S303において、サブCPU71は、保留加算時先読み処理を行う。この処理において、サブCPU71は、受信した保留加算コマンドに基づいて先読み予告などに関する処理を行う。この保留加算時先読み処理については、図216及び図217を用いて後述する。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S304において、サブCPU71は、S301で読み出したコマンドとして保留減算コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、保留減算コマンドを受信したと判定した場合、S305に処理を移す。一方、サブCPU71は、保留減算コマンドを受信していないと判定した場合、S306に処理を移す。
S305において、サブCPU71は、先読み情報クリア処理を行う。この処理において、サブCPU71は、受信した保留減算コマンドに基づいて先読み予告などに関する情報をクリアする処理を行う。この先読み情報クリア処理については、図221を用いて後述する。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S306において、サブCPU71は、S301で読み出したコマンドとして変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして変動パターン指定コマンドを受信したと判定した場合には、S307に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして変動パターン指定コマンドを受信していないと判定した場合には、S308に処理を移す。
S307において、サブCPU71は、特別図柄演出開始処理を行う。この処理において、サブCPU71は、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、特別図柄の変動表示に同期して装飾図柄の変動表示などを開始するための処理を行う。この特別図柄演出開始処理については、図222を用いて後述する。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S308において、サブCPU71は、S301で読み出したコマンドとして特別図柄停止コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして特別図柄停止コマンドを受信したと判定した場合には、S309に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして特別図柄停止コマンドを受信していないと判定した場合には、S310に処理を移す。
S309において、サブCPU71は、特別図柄演出停止処理を行う。この処理において、サブCPU71は、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、特別図柄の停止表示に同期して装飾図柄の停止表示などを行うための処理を行う。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S310において、サブCPU71は、S301で読み出したコマンドとして当り開始表示コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして当り開始表示コマンドを受信したと判定した場合には、S311に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして当り開始表示コマンドを受信していないと判定した場合には、S312に処理を移す。
S311において、サブCPU71は、特別図柄当り開始時処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、受信した当り開始表示コマンドに基づいて、特別図柄による当り図柄の表示開始に同期して装飾図柄による当り図柄の表示などを開始するための処理を行う。例えば、サブCPU71は、特別図柄当り開始時処理により、後述する次ゲーム通常先読みNGフラグ及び保留先読み変化フラグに「00H」をセットするとともに、保留内当りカウンタ及び通常先読みゲーム数カウンタに「0」をセットし、各種先読み予告を実行するためにワークRAM73に設定された記憶領域をクリアする。保留内当りカウンタは、第1特別図柄及び第2特別図柄ごとに設けられ、当り種別が突確大当り及び小当り以外の大当りの場合に「1」がセットされ、突確大当り又は小当りの場合に「2」がセットされる。通常先読みゲーム数カウンタは、通常先読み予告のゲーム回数を計数するための減算カウンタであり、保留個数に応じた値がセットされる。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S312において、サブCPU71は、S301で読み出したコマンドとして当り終了表示コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして当り終了表示コマンドを受信したと判定した場合には、S313に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして当り終了表示コマンドを受信していないと判定した場合には、S314に処理を移す。
S313において、サブCPU71は、特別図柄当り終了時処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、受信した当り終了表示コマンドに基づいて、特別図柄による当り遊技状態の終了に同期して当りに応じた演出表示などを終了するための処理を行う。この特別図柄当り終了時処理については、図228を用いて後述する。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S314において、サブCPU71は、受信したコマンドに対応したその他の処理を実行する。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
[保留加算時先読み処理]
図216及び図217は、サブCPU71により実行される保留加算時先読み処理を示すフローチャートである。この保留加算時先読み処理は、始動入賞に応じて保留加算コマンドを受信した際に実行される処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図216に示すように、S320において、サブCPU71は、通常先読み上書きフラグに「00H」をセットする処理を行う。通常先読み上書きフラグは、先読み予告の上書き(更新)が可能か否かを示す情報であり、「00H」の場合に上書き不可で「01H」の場合に上書き許可となる。この処理を終了した場合には、S321に処理を移す。
S321において、サブCPU71は、はずれリーチ判定選択値が「はずれSPリーチ」に該当するか否かを判定する。具体的には、図48の先読み用変動パターンテーブル2における「はずれSPリーチ判定選択」を参照し、加算保留コマンドに含まれる後半変動パターンを示す情報が「1」であれば、「はずれSPリーチ」に該当することとなる。サブCPU71は、はずれリーチ判定選択値が「はずれSPリーチ」に該当すると判定した場合には、S322に処理を移す。一方、サブCPU71は、はずれリーチ判定選択値が「はずれSPリーチ」に該当しないと判定した場合には、S323に処理を移す。
S322において、サブCPU71は、今回加算された保留情報の先読みリーチフラグに「01H」をセットする処理を行う。先読みリーチフラグは、保留情報を対象として保留先読み予告を行うか否かを示す情報であり、「01H」の場合に保留先読み予告を行うこととなる。この処理を終了した場合には、S323に処理を移す。
S323において、サブCPU71は、今回受信した保留加算コマンドに先読み情報が有るか否かを判定する。先読み情報は、図48の先読み用変動パターンテーブル2における「先読み予告選択」を参照して求められる値であり、「1」以上の値であれば、先読み情報を有することとなる。サブCPU71は、先読み情報が有ると判定した場合には、S324に処理を移す。一方、サブCPU71は、先読み情報がないと判定した場合には、保留加算時先読み処理ルーチンを終了する。
S324において、サブCPU71は、入賞音予告抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、保留加算コマンドに含まれる特別図柄及び滞在する演出モードに基づいて図示しない入賞音抽選テーブルを選択し、変動パターン指定コマンドの種別と所定の乱数とを用いて始動口への入賞に応じた音(入賞音)を出力するか否かの抽選を行う。抽選結果としては、「ハズレ」、「チャンス1」、「チャンス2」、「確定」といった異なる出力パターンが存在する。本実施形態において、「ハズレ」以外の出力パターンでは、抽選結果に応じた効果音が出力され、「ハズレ」の出力パターンでは、効果音が出力されないようになっている。なお、「確定」の出力パターンは、基本的に大当りの場合のみ選択可能とされるが、小当りの場合においても「確定」の出力パターンが選択され得るようにしてもよい。この処理を終了した場合には、S325に処理を移す。
S325において、サブCPU71は、現在の滞在モードがMTモードであるか否かを判定する。サブCPU71は、現在の滞在モードがMTモードであると判定した場合には、保留加算時先読み処理ルーチンを終了する。一方、サブCPU71は、現在の滞在モードがMTモードでないと判定した場合には、S326に処理を移す。
S326において、サブCPU71は、保留変化予告抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、保留表示態様を変化させるための処理を行う。この保留変化予告抽選処理については、図218を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S327に処理を移す。
S327において、サブCPU71は、保留内当りカウンタの値が全て0であるか否かを判定する。この処理において、サブCPU71は、加算された分を除く保留情報に関して、当り(大当り及び小当り)を含む保留情報があるか否かを判定する。なお、非時短遊技状態においては、第1特別図柄の保留内当りカウンタが対応し、時短遊技状態においては、第2特別図柄の保留内当りカウンタが対応する。サブCPU71は、保留内当りカウンタの値が全て0であると判定した場合には、S328に処理を移す。一方、サブCPU71は、いずれかの保留内当りカウンタの値が0でないと判定した場合には、保留加算時先読み処理ルーチンを終了する。
S328において、サブCPU71は、特別停止図柄指定情報の種別がハズレであるか否かを判定する。この処理において、サブCPU71は、加算された保留情報について第1特別図柄のハズレ又は第2特別図柄のハズレであるか否かを判定する。サブCPU71は、特別停止図柄指定情報の種別がハズレと判定した場合には、S332に処理を移す。一方、サブCPU71は、特別停止図柄指定情報の種別がハズレでないと判定した場合には、S329に処理を移す。
S329において、サブCPU71は、特別停止図柄指定情報の種別が突確又は小当りであるか否かを判定する。この処理において、サブCPU71は、加算された保留情報について第1特別図柄の突確又は小当り、若しくは第2特別図柄の突確であるか否かを判定する。サブCPU71は、特別停止図柄指定情報の種別が突確又は小当りと判定した場合には、S331に処理を移す。一方、サブCPU71は、特別停止図柄指定情報の種別が突確又は小当りでなく、それ以外の大当りと判定した場合には、S330に処理を移す。
S330において、サブCPU71は、保留内当りカウンタに‘1’をセットする処理を行う。すなわち、サブCPU71は、加算された保留情報に対応する保留内当りカウンタに、突確又は小当り以外の大当りを示す「1」をセットする。この処理を終了した場合には、S332に処理を移す。
S331において、サブCPU71は、保留内当りカウンタに‘2’をセットする処理を行う。すなわち、サブCPU71は、加算された保留情報に対応する保留内当りカウンタに、突確又は小当りを示す「2」をセットする。この処理を終了した場合には、S332に処理を移す。
S332において、サブCPU71は、強先読みフラグの値が「01H」であるか否かを判定する。強先読みフラグは、通常強先読み予告の実行中を示すためのであり、「01H」の場合に通常強先読み予告の実行中となる。サブCPU71は、強先読みフラグの値が「01H」であると判定した場合には、保留加算時先読み処理ルーチンを終了する。一方、サブCPU71は、強先読みフラグの値が「01H」でないと判定した場合には、S333に処理を移す。
S333において、サブCPU71は、加算された保留情報に関して保留先読み変化フラグの値が「00H」であるか否かを判定する。保留先読み変化フラグは、第1特別図柄及び第2特別図柄ごとに設けられ、保留先読み予告により保留画像の表示態様がデフォルト以外に変化することを示すためのものであり、「01H」の場合に保留画像の表示態様がデフォルト以外に変化することとなる。サブCPU71は、保留先読み変化フラグの値が「00H」であると判定した場合には、図217のS339に処理を移す。一方、サブCPU71は、保留先読み変化フラグの値が「00H」でないと判定した場合には、S334に処理を移す。
S334において、サブCPU71は、今回加算された保留情報を含めて保留数が2以上となるか否かを判定する。なお、非時短遊技状態においては、第1特別図柄の保留数が対応し、時短遊技状態においては、第2特別図柄の保留数が対応する。サブCPU71は、保留数が2以上になると判定した場合には、S335に処理を移す。一方、サブCPU71は、保留数が2以上にないと判定した場合には、図217のS339に処理を移す。
S335において、サブCPU71は、今回加算された保留情報の保留先読み予告内容が「虹」以下であるか否かを判定する。すなわち、サブCPU71は、保留先読み予告内容として保留画像の最終保留表示パターンが「デフォルト」、「点滅」、「青」、「緑」、「赤」、「金」、「虹」のうちのいずれかに該当するか否かを判定する。ちなみに、これら7種の最終保留表示パターンは、「デフォルト」、「点滅」、「青」、「緑」、「赤」、「金」、「虹」の順に大当り期待度が大きく(強く)なる。サブCPU71は、保留先読み予告内容が上記した7種の「虹」以下であると判定した場合には、S336に処理を移す。一方、サブCPU71は、保留先読み予告内容が「虹」以下でない、すなわち、保留画像の最終保留表示パターンが「仮面」や「流星の欠片」等であると判定した場合には、図217のS339に処理を移す。
S336において、サブCPU71は、通常先読み予告上書き判定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、今回加算された保留情報に対応する最終保留表示パターンについて、当該保留情報が加算される以前に記憶された保留情報に対応する最終保留表示パターンよりも大当り期待度が大きい(強い)ものであるか否かを判定する。今回加算された保留情報に対応する最終保留表示パターンよりも大当り期待度が大きい(強い)最終保留表示パターンとなる保留情報が1つもなければ、今回の加算保留分について先に記憶された全ての保留分よりも「強保留」という判定結果が得られる。これにより、通常先読み予告に関する情報が上書き可能となる。なお、この通常先読み予告上書き判定処理においては、今回加算される以前に記憶された特定の一保留情報のみを対比対象として最終保留表示パターン(大当り期待度)どうしを比較して「強保留」か否かを判定するようにしてもよい。この処理を終了した場合には、S337に処理を移す。
S337において、サブCPU71は、S336の判定結果に基づいて今回加算された保留情報がそれ以前に記憶された保留情報よりも「強保留」であるか否かを判定する。サブCPU71は、「強保留」であると判定した場合には、S338に処理を移す。一方、サブCPU71は、「強保留」でないと判定した場合には、図217のS339に処理を移す。
S338において、サブCPU71は、通常先読み上書きフラグに「01H」をセットする処理を行う。この通常先読み上書きフラグが「01H」の場合には、先読み予告の上書き(更新)が行われる可能性がある。なお、通常先読み上書きフラグが「01H」の場合には、必ず先読み予告の上書き(更新)が行われるようにしてもよい。この処理を終了した場合には、図217のS339に処理を移す。
図217に示すように、S339において、サブCPU71は、通常先読みゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定する。この通常先読みゲーム数カウンタの値が1以上であれば、先読み予告の実行期間に該当する。サブCPU71は、通常先読みゲーム数カウンタの値が0であると判定した場合には、S340に処理を移す。一方、サブCPU71は、通常先読みゲーム数カウンタの値が0でないと判定した場合には、S341に処理を移す。
S340において、サブCPU71は、次ゲーム通常先読みNGフラグが「00H」であるか否かを判定する。次ゲーム通常先読みNGフラグは、次の特別図柄ゲームにおいて先読み予告の実行を規制するためのものであり、「00H」の場合に先読み予告の実行が許可となり、「01H」の場合に先読み予告の実行が規制されることとなる。サブCPU71は、次ゲーム通常先読みNGフラグが「00H」と判定した場合には、S343に処理を移す。一方、サブCPU71は、次ゲーム通常先読みNGフラグが「00H」でないと判定した場合には、S341に処理を移す。
S341において、サブCPU71は、次ゲーム通常先読みNGフラグに「00H」をセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S342に処理を移す。
S342において、サブCPU71は、通常先読み上書きフラグが「01H」であるか否かを判定する。サブCPU71は、通常先読み上書きフラグが「01H」であると判定した場合には、S346に処理を移す。一方、サブCPU71は、通常先読み上書きフラグが「01H」でないと判定した場合には、保留加算時先読み処理ルーチンを終了する。
S343において、サブCPU71は、先読みリーチフラグ判定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、加算保留分を含まない保留情報について保留先読み予告を行う旨の「01H」に設定されたものがあるか否かについて判定する。この処理を終了した場合には、S344に処理を移す。
S344において、サブCPU71は、先読みリーチフラグが「01H」に該当する保留情報があるか否かについて判定する。サブCPU71は、先読みリーチフラグが「01H」に該当する保留情報があると判定した場合には、S346に処理を移す。一方、サブCPU71は、先読みリーチフラグが「01H」に該当する保留情報がないと判定した場合には、S345に処理を移す。
S345において、サブCPU71は、通常先読み発生抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、加算された保留情報に係る装飾図柄の擬似連回数(先読み擬似回数)を図47の先読み用変動パターンテーブル1から取得し、この擬似連回数に基づいて図49又は図50の通常先読み発生抽選テーブルを選択し、選択したテーブルを参照することにより、当該保留情報に対応する保留画像の表示色(最終保留表示パターン)と乱数とに基づいて、通常先読み予告を実行するか否かを決定する。この処理を終了した場合には、S347に処理を移す。
S346において、サブCPU71は、通常先読み強発生抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、加算された保留情報に係る装飾図柄の擬似連回数(先読み擬似回数)を図47の先読み用変動パターンテーブル1から取得し、この擬似連回数に基づいて図51〜53のいずれかの通常先読み強発生抽選テーブルを選択し、選択したテーブルを参照することにより、当該保留情報に対応する保留画像の表示色(最終保留表示パターン)と乱数とに基づいて、通常先読み予告を実行するか否かを決定する。この処理を終了した場合には、S347に処理を移す。
S347において、サブCPU71は、S345又はS346の抽選結果に基づいて通常先読み予告を実行するか否かを判定する。サブCPU71は、通常先読み予告を実行すると判定した場合には、S348に処理を移す。一方、サブCPU71は、通常先読み予告を実行しないと判定した場合には、保留加算時先読み処理ルーチンを終了する。
S348において、サブCPU71は、さらに通常強先読み予告を実行するか否かを判定する。S345又はS346の抽選結果が「通常先読み強発生」である場合、通常強先読み予告を実行することとなる。サブCPU71は、通常強先読み予告を実行すると判定した場合には、S349に処理を移す。一方、サブCPU71は、通常強先読み予告を実行しないと判定した場合には、S350に処理を移す。
S349において、サブCPU71は、強先読みフラグに「01H」をセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S350に処理を移す。
S350において、サブCPU71は、滞在する演出モード(滞在モード)が通常モードであるか否かを判定する。サブCPU71は、滞在モードが通常モードであると判定した場合には、S351に処理を移す。一方、サブCPU71は、滞在モードが通常モードでないと判定した場合には、S352に処理を移す。
S351において、サブCPU71は、通常モード先読み予告抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、通常モードにおける先読み予告の演出パターンを決定するための処理を行う。この通常モード先読み予告抽選処理については、図219を用いて後述する。この処理を終了した場合には、保留加算時先読み処理ルーチンを終了する。
S352において、サブCPU71は、滞在モードがMTモード又はAGモードであるか否かを判定する。サブCPU71は、滞在モードがMTモード又はAGモードであると判定した場合には、保留加算時先読み処理ルーチンを終了する。一方、サブCPU71は、滞在モードがMTモード及びAGモードのいずれでもないと判定した場合には、S353に処理を移す。
S353において、サブCPU71は、その他のモードの先読み予告抽選処理を行う。なお、本実施形態では、MTモード及びAGモードにおいて先読み予告が実行されないため、通常モード並びにMTモード及びAGモード以外の演出モード(AMモード、HEVモード、HLモード)における先読み予告の演出パターンを決定するための処理を行う。この処理を終了した場合には、保留加算時先読み処理ルーチンを終了する。
[保留変化予告抽選処理]
図218は、サブCPU71により実行される保留変化予告抽選処理を示すフローチャートである。この保留変化予告抽選処理は、保留先読み予告の内容を決定するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図218に示すように、S360において、サブCPU71は、保留内当りカウンタの値が全て0であるか否かを判定する。サブCPU71は、S327の処理と同様に、加算された分を除く保留情報に関して、当り(大当り及び小当り)を含む保留情報があるか否かを判定する。なお、非時短遊技状態においては、第1特別図柄の保留内当りカウンタが対応し、時短遊技状態においては、第2特別図柄の保留内当りカウンタが対応する。サブCPU71は、保留内当りカウンタの値が全て0であると判定した場合には、S364に処理を移す。一方、サブCPU71は、いずれかの保留内当りカウンタの値が0でないと判定した場合には、S361に処理を移す。
S361において、サブCPU71は、保留先読み変化フラグが少なくとも1つ「01H」にセットされているか否かを判定する。すなわち、サブCPU71は、加算された保留分を除く保留情報について、「デフォルト」以外の保留表示を示す情報がセットされているか否かを判定する。サブCPU71は、保留先読み変化フラグが少なくとも1つ「01H」にセットされていると判定した場合には、保留変化予告抽選処理ルーチンを終了する。一方、サブCPU71は、全ての保留先読み変化フラグが「01H」にセットされていないと判定した場合には、S362に処理を移す。
S362において、サブCPU71は、加算された保留分を除く保留情報に応じた保留内当りカウンタの値が「1」であるか否かを判定する。すなわち、サブCPU71は、突確大当りや小当りを除く大当りに該当する保留情報が存在するか否かを判定する。サブCPU71は、保留内当りカウンタの値が「1」であると判定し、突確大当りや小当り以外の大当りに該当する保留情報が存在する場合には、S363に処理を移す。一方、サブCPU71は、保留内当りカウンタの値が「1」でないと判定し、突確大当りや小当りに該当する保留情報が存在する場合には、保留変化予告抽選処理ルーチンを終了する。
S363において、サブCPU71は、保留予告強制ガセテーブル抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、滞在モードに応じた図54〜58のいずれかの保留強制ガセ最終抽選テーブル及び図59〜63のいずれかの保留強制ガセ繰り返し抽選テーブルを参照して、加算保留分の保留画像の表示態様を決定付ける保留表示パターンを抽選により決定する。この処理を終了した場合には、S368に処理を移す。
S364において、サブCPU71は、保留先読み変化フラグが少なくとも1つ「01H」にセットされているか否かを判定する。すなわち、サブCPU71は、加算された保留分を除く保留情報について、「デフォルト」以外の保留表示を示す情報がセットされているか否かを判定する。サブCPU71は、保留先読み変化フラグが少なくとも1つ「01H」にセットされていると判定した場合には、S366に処理を移す。一方、サブCPU71は、全ての保留先読み変化フラグが「01H」にセットされていないと判定した場合には、S365に処理を移す。
S365において、サブCPU71は、保留予告デフォルトテーブル抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、滞在モードに応じた図64〜68のいずれかの保留デフォ最終抽選テーブル及び図69〜73のいずれかの保留デフォ繰り返し抽選テーブルを参照して、加算保留分の保留画像の表示態様を決定付ける保留表示パターンを抽選により決定する。この処理を終了した場合には、S368に処理を移す。
S366において、サブCPU71は、保留先読み変化フラグが3つ全て「01H」にセットされているか否かを判定する。すなわち、サブCPU71は、加算された保留分を除く保留情報が3つ存在する場合に、これら3つの保留情報に各々対応して「デフォルト」以外の保留表示を示す情報がセットされているか否かを判定する。サブCPU71は、保留先読み変化フラグが3つ全て「01H」にセットされていると判定した場合には、S371に処理を移す。一方、サブCPU71は、保留先読み変化フラグが3つ全て「01H」にセットされていないと判定した場合には、S367に処理を移す。
S367において、サブCPU71は、保留予告複数変化テーブル抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、滞在モードに応じた図74〜78のいずれかの保留複数最終抽選テーブル及び図79〜83のいずれかの保留複数繰り返し抽選テーブルを参照して、加算された保留分を除く保留情報について「デフォルト」以外の保留表示パターンに変化することが決定されている場合に、その加算保留分の保留画像の表示態様を決定付ける保留表示パターンを抽選により決定する。。この処理を終了した場合には、S368に処理を移す。
S368において、サブCPU71は、S363、S365、又はS367による処理の抽選結果を、今回加算された保留分についての保留先読み予告内容にセットする処理を行う。これにより、保留画像の最終保留表示パターンを含む保留表示パターンがワークRAM73の所定の記憶領域にセットされる。この処理を終了した場合には、S369に処理を移す。
S369において、サブCPU71は、S368の処理でセットされた保留先読み予告内容から最終保留表示パターンが「デフォルト」以外であるか否かを判定する。サブCPU71は、最終保留表示パターンが「デフォルト」以外であると判定した場合には、S370に処理を移す。一方、サブCPU71は、最終保留表示パターンが「デフォルト」以外でなく、「デフォルト」と判定した場合には、保留変化予告抽選処理ルーチンを終了する。
S370において、サブCPU71は、加算された保留情報の保留先読み変化フラグに「01H」をセットする処理を行う。これにより、今回加算された保留情報に対応する保留画像の保留表示パターンについて変化することが示される。この処理を終了した場合には、保留変化予告抽選処理ルーチンを終了する。
S371において、サブCPU71は、特別停止図柄指定情報の種別が「確変1」であるか否かを判定する。すなわち、サブCPU71は、今回加算された保留情報が最も利益の多い大当りに該当するものか否かについて判定を行う。サブCPU71は、特別停止図柄指定情報の種別が「確変1」であると判定した場合には、S372に処理を移す。一方、サブCPU71は、特別停止図柄指定情報の種別が「確変1」でないと判定した場合には、保留変化予告抽選処理ルーチンを終了する。
S372において、サブCPU71は、保留予告全変化テーブル抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、滞在モードに応じた図84〜88のいずれかの保留全変化抽選テーブルを参照して、今回加算された保留分を含む全ての保留画像についての最終保留表示パターンを抽選により決定する。この処理を終了した場合には、S373に処理を移す。
S373において、サブCPU71は、S372による処理の抽選結果を、今回加算された保留分についての保留先読み予告内容にセットする処理を行う。この処理においては、S368の処理とは異なり、第1特別図柄又は第2特別図柄に係る加算保留分のみならず、これを含む第1特別図柄又は第2特別図柄に対応する全ての保留画像の最終保留表示パターンが期待度の大きい「虹」とされる。この処理を終了した場合には、S374に処理を移す。
S374において、サブCPU71は、加算された保留分の保留先読み変化フラグに「01H」をセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、保留変化予告抽選処理ルーチンを終了する。
[通常モード先読み予告抽選処理]
図219は、サブCPU71により実行される通常モード先読み予告抽選処理を示すフローチャートである。この通常モード先読み予告抽選処理は、通常モードにおける先読み予告を抽選により決定するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図219に示すように、S380において、サブCPU71は、後半変動パターンが特殊変動パターン(「16H」、「17H」、「18H」、「19H」、「39H」、「3AH」、「3BH」、「3CH」)に該当するか否かを判定する。サブCPU71は、後半変動パターンが特殊変動パターンに該当すると判定した場合には、通常モード先読み予告抽選処理ルーチンを終了する。一方、サブCPU71は、後半変動パターンが特殊変動パターンに該当しないと判定した場合には、S381に処理を移す。
S381において、サブCPU71は、強先読みフラグの値が「01H」であるか否かを判定する。サブCPU71は、強先読みフラグの値が「01H」であると判定した場合には、S382に処理を移す。一方、サブCPU71は、強先読みフラグの値が「01H」でないと判定した場合には、S383に処理を移す。
S382において、サブCPU71は、通常モード通常強先読み予告種別抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、滞在ステージに応じた図89又は図90の通常モードにおける通常強先読み種別抽選テーブルを参照して、通常強先読み予告の種別を抽選により決定する。この処理を終了した場合には、S384に処理を移す。
S383において、サブCPU71は、通常モード通常先読み予告種別抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、滞在ステージに応じた図91又は図92の通常モードにおける通常先読み種別抽選テーブルを参照して、通常先読み予告の種別を抽選により決定する。この処理を終了した場合には、S384に処理を移す。
S384において、サブCPU71は、通常モード通常先読み巻き戻し回数抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、加算された保留情報に対応する擬似連回数に応じた図93〜96のいずれかの通常モードにおける巻き戻し回数抽選テーブルを参照し、加算保留分を含む保留個数に応じた抽選回数を決定する。この処理を終了した場合には、S385に処理を移す。
S385において、サブCPU71は、通常モード先読み予告内容抽選処理を行う。この通常モード先読み予告内容抽選処理は、具体的な演出内容を決定するための処理であり、図220を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S386に処理を移す。
S386において、サブCPU71は、通常先読みゲーム数カウンタに保留個数に応じた値をセットする処理を行う。このとき、滞在モードが非時短遊技状態に対応する演出モードであれば、加算保留分を含む第1特別図柄に係る保留個数に応じた値がセットされ、時短遊技状態に対応する演出モードであれば、加算保留分を含む第2特別図柄の保留個数に応じた値がセットされる。この処理を終了した場合には、通常モード先読み予告抽選処理ルーチンを終了する。
[通常モード先読み予告内容抽選処理]
図220は、サブCPU71により実行される通常モード先読み予告内容抽選処理を示すフローチャートである。この通常モード先読み予告内容抽選処理は、通常モードにおける先読み予告の具体的な内容を決定するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図220に示すように、S390において、サブCPU71は、先のS382又はS383の処理にて決定された通常先読み予告の種別が「強先読み」に該当するか否かを判定する。サブCPU71は、通常先読み予告の種別が「強先読み」に該当すると判定した場合には、S398に処理を移す。一方、サブCPU71は、通常先読み予告の種別が「強先読み」に該当しないと判定した場合には、S391に処理を移す。
S391において、サブCPU71は、通常先読み予告の種別が「図柄変化」に該当するか否かを判定する。サブCPU71は、通常先読み予告の種別が「図柄変化」に該当すると判定した場合には、S392に処理を移す。一方、サブCPU71は、通常先読み予告の種別が「図柄変化」に該当しないと判定した場合には、S393に処理を移す。
S392において、サブCPU71は、図柄変化予告抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、図97〜100の図柄変化予告最終抽選テーブル及び図101〜106の図柄変化予告繰り返し抽選テーブルを参照して、先読み予告の演出パターンを抽選により決定する。この処理を終了した場合には、S401に処理を移す。
S393において、サブCPU71は、通常先読み予告の種別が「図柄停止EF」に該当するか否かを判定する。サブCPU71は、通常先読み予告種別が「図柄停止EF」に該当すると判定した場合には、S394に処理を移す。一方、サブCPU71は、通常先読み予告種別が「図柄停止EF」に該当しないと判定した場合には、S395に処理を移す。
S394において、サブCPU71は、図柄停止EF予告抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、図107〜110の図柄停止EF予告最終抽選テーブル及び図111〜116の図柄停止EF予告繰り返し抽選テーブルを参照して、先読み予告の演出パターンを抽選により決定する。この処理を終了した場合には、S401に処理を移す。
S395において、サブCPU71は、通常先読み予告の種別が「図柄停止弱イルミ」に該当するか否かを判定する。サブCPU71は、通常先読み予告の種別が「図柄停止弱イルミ」に該当すると判定した場合には、S396に処理を移す。一方、サブCPU71は、通常先読み予告の種別が「図柄停止弱イルミ」に該当しないと判定した場合には、S397に処理を移す。
S396において、サブCPU71は、図柄停止弱イルミ予告抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、図117〜120の図柄停止弱イルミ最終抽選テーブル及び図121〜126の図柄停止弱イルミ繰り返し抽選テーブルを参照して、先読み予告の演出パターンを抽選により決定する。この処理を終了した場合には、S401に処理を移す。
S397において、サブCPU71は、変動停止時図柄予告抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、図127〜130の変動停止時図柄予告最終抽選テーブル」及び図131,132の変動停止時図柄予告繰り返し抽選テーブルを参照して、先読み演出パターンを抽選により決定する。この処理を終了した場合には、S401に処理を移す。
S398において、サブCPU71は、通常先読み予告の種別が「図柄変化」と「図柄停止EF」との組み合わせたものに該当するか否かを判定する。サブCPU71は、通常先読み予告の種別が「図柄変化」と「図柄停止EF」との組み合わせに該当すると判定した場合には、S399に処理を移す。一方、サブCPU71は、通常先読み予告の種別が「図柄変化」と「図柄停止EF」との組み合わせに該当しないと判定した場合には、S400に処理を移す。
S399において、サブCPU71は、図柄変化+図柄停止EF予告抽選処理を行う。この処理は、S392の処理とS394の処理とを組み合わせたものである。この処理を終了した場合には、S401に処理を移す。
S400において、サブCPU71は、図柄変化+図柄停止弱イルミ予告抽選処理を行う。この処理は、S392の処理とS396の処理とを組み合わせたものである。この処理を終了した場合には、S401に処理を移す。
S401において、サブCPU71は、上述した処理の抽選結果を通常先読み予告の演出パターンとして通常予告先読み内容にセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、通常モード先読み予告内容抽選処理ルーチンを終了する。
[先読み情報クリア処理]
図221は、サブCPU71により実行される先読み情報クリア処理を示すフローチャートである。この先読み情報クリア処理は、保留減算コマンドに応じて先読み予告に係る各種の情報をクリアするための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図221に示すように、S410において、サブCPU71は、通常先読みゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定する。サブCPU71は、通常先読みゲーム数カウンタの値が0である、すなわち先読み予告の実行期間終了と判定した場合には、先読み情報クリア処理ルーチンを終了する。一方、サブCPU71は、通常先読みゲーム数カウンタの値が0でない、すなわち先読み予告の実行期間と判定した場合には、S411に処理を移す。
S411において、サブCPU71は、通常先読みゲーム数カウンタの値を1減算する処理を行う。この処理を終了した場合には、S412に処理を移す。
S412において、サブCPU71は、再び通常先読みゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定する。サブCPU71は、通常先読みゲーム数カウンタの値が0である、すなわち先読み予告の実行期間終了と判定した場合には、S413に処理を移す。一方、サブCPU71は、通常先読みゲーム数カウンタの値が0でない、すなわち先読み予告の実行期間と判定した場合には、先読み情報クリア処理ルーチンを終了する。
S413において、サブCPU71は、次ゲーム通常先読みNGフラグに「01H」をセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S414に処理を移す。
S414において、サブCPU71は、先の通常モード先読み予告抽選処理(図19参照)によって決定された通常先読み予告の種別をクリアする処理を行う。この処理を終了した場合には、S415に処理を移す。
S415において、サブCPU71は、強先読みフラグに「00H」をセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、先読み情報クリア処理ルーチンを終了する。
[特別図柄演出開始処理]
図222は、サブCPU71により実行される特別図柄演出開始処理を示すフローチャートである。この特別図柄演出開始処理は、変動パターン指定コマンドに応じて特別図柄の変動表示に連動して行われる演出を決定するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図222に示すように、S420において、サブCPU71は、サブ変動パターン選択処理を行う。この処理において、サブCPU71は、通常先読み予告による装飾図柄の表示態様を含む演出パターンを選択する処理を行う。サブ変動パターン選択処理については、図223を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S421に処理を移す。
S421において、サブCPU71は、変動開始時先読み処理を行う。この処理において、サブCPU71は、先読み予告に係る演出を実行するための処理を行う。変動開始時先読み処理については、図224を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S422に処理を移す。
S422において、サブCPU71は、停止出目生成処理を行う。この処理において、サブCPU71は、装飾図柄の停止表示態様(擬似連による仮停止表示態様及び確定停止表示態様を含む)を決定するための処理を行う。停止出目生成処理については、図225を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S423に処理を移す。
S423において、サブCPU71は、ステージチェンジ処理を行う。この処理において、サブCPU71は、各演出モードにおいて演出ステージを変化させるための処理を行う。ステージチェンジ処理については、図226を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S424に処理を移す。
S424において、サブCPU71は、リーチ抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、リーチ中の予告内容(演出内容)を抽選により決定する。この処理を終了した場合には、S425に処理を移す。
S425において、サブCPU71は、予告抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、リーチ中以外の予告内容(演出内容)を抽選により決定する。この処理を終了した場合には、特別図柄演出開始処理ルーチンを終了する。
[サブ変動パターン選択処理]
図223は、サブCPU71により実行されるサブ変動パターン選択処理を示すフローチャートである。サブ変動パターン選択処理は、以下のステップ単位に実行される。
図223に示すように、S430において、サブCPU71は、現在の滞在モードが通常モードであるか否かを判定する。サブCPU71は、現在の滞在モードが通常モードであると判定した場合には、S431に処理を移す。一方、サブCPU71は、現在の滞在モードが通常モードでないと判定した場合には、S432に処理を移す。
S431において、サブCPU71は、通常モードサブ変動パターン選択処理を行う。この処理において、サブCPU71は、特別停止図柄指定情報により示される特別図柄の停止表示態様及び先読み予告の実行可否に応じて、図133〜184の通常モードに対応するいずれかのサブ変動パターン選択テーブルを参照し、特別図柄の前半変動パターン及び後半変動パターンに基づいて乱数抽選により装飾図柄のサブ変動パターンを選択する。この処理を終了した場合には、S433に処理を移す。
S432において、サブCPU71は、その他のモードのサブ変動パターン選択処理を行う。この処理において、サブCPU71は、通常モード以外の滞在モードにおいて特別停止図柄指定情報により示される特別図柄の停止表示態様及び先読み予告の実行可否に応じて、滞在モードに対応するいずれかのサブ変動パターン選択テーブル(図示略)を参照し、特別図柄の前半変動パターン及び後半変動パターンに基づいて乱数抽選により装飾図柄のサブ変動パターンを選択する。この処理を終了した場合には、S433に処理を移す。
S433において、サブCPU71は、選択したサブ変動パターンの内容をセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、サブ変動パターン選択処理ルーチンを終了する。
[変動開始時先読み処理]
図224は、サブCPU71により実行される変動開始時先読み処理を示すフローチャートである。変動開始時先読み処理は、以下のステップ単位に実行される。
図224に示すように、S440において、サブCPU71は、保留変化予告演出抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、保留画像の表示態様が変化する場合に、その旨を予告する演出を実行するか否かの抽選を行う。本実施形態においては、保留変化予告演出抽選処理による抽選の当選確率が一例として1/2となっている。また、複数の保留画像の表示態様が変化する場合には、先に消化される保留画像から順に抽選を行い、当選時点で抽選を終了するようになっている。この処理を終了した場合には、S441に処理を移す。
S441において、サブCPU71は、通常先読みゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定する。サブCPU71は、通常先読みゲーム数カウンタの値が0である、すなわち先読み予告の実行期間終了と判定した場合には、変動開始時先読み処理ルーチンを終了する。一方、サブCPU71は、通常先読みゲーム数カウンタの値が0でない、すなわち先読み予告の実行期間と判定した場合には、S442に処理を移す。
S442において、サブCPU71は、先読み抽選セット処理を行う。この処理において、サブCPU71は、図216及び図217の保留加算時先読み処理により決定した先読み予告を当該保留加算分の装飾図柄の変動表示に連動して行うための処理を行う。この処理を終了した場合には、S443に処理を移す。
S443において、サブCPU71は、現在の滞在モードが通常モードであるか否かを判定する。サブCPU71は、現在の滞在モードが通常モードであると判定した場合には、S444に処理を移す。一方、サブCPU71は、現在の滞在モードが通常モードでないと判定した場合には、S446に処理を移す。
S444において、サブCPU71は、通常先読み予告の種別が「変動停止時図柄」に該当するか否かを判定する。サブCPU71は、通常先読み予告の種別が「変動停止時図柄」に該当すると判定した場合には、S445に処理を移す。一方、サブCPU71は、通常先読み予告の種別が「変動停止時図柄」に該当しないと判定した場合には、変動開始時先読み処理ルーチンを終了する。
S445において、サブCPU71は、通常モード変動停止時図柄出目抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、図185〜187の通常モードにおける変動停止時図柄出目抽選テーブルを参照し、事前に決定していた先読み演出パターンの種類に応じて装飾図柄の具体的な停止出目を乱数抽選により決定する。この処理を終了した場合には、変動開始時先読み処理ルーチンを終了する。
S446において、サブCPU71は、その他の滞在モードの変動停止時図柄出目抽選処理を行う。本実施形態では、その他の滞在モードとしてHLモードのみが対応するようになっている。この処理において、サブCPU71は、図示しないHLモードにおける変動停止時図柄出目抽選テーブルを参照し、事前に決定していた先読み演出パターンの種類に応じて装飾図柄の具体的な停止出目を乱数抽選により決定する。この処理を終了した場合には、変動開始時先読み処理ルーチンを終了する。
[停止出目生成処理]
図225は、サブCPU71により実行される停止出目生成処理を示すフローチャートである。停止出目生成処理は、以下のステップ単位に実行される。
図225に示すように、S450において、サブCPU71は、先の図224に示す変動開始時先読み処理にて停止出目の抽選済みであるか否かを判定する。サブCPU71は、停止出目の抽選済みであると判定した場合には、停止出目生成処理ルーチンを終了する。一方、サブCPU71は、停止出目の抽選済みでないと判定した場合には、S451に処理を移す。
S451において、サブCPU71は、最終停止出目抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、全ての抽選結果に応じて装飾図柄を確定表示する際の停止出目(停止表示態様)を決定する。この処理を終了した場合には、S452に処理を移す。
S452において、サブCPU71は、再抽選昇格抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、突確大当りを除く大当り時において装飾図柄の確定表示前に装飾図柄が仮停止表示する際の出目(停止表示態様)を決定する。この処理を終了した場合には、S453に処理を移す。
S453において、サブCPU71は、リーチハズレ停止出目抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、突確大当り又は小当り時のリーチ停止出目を決定する。なお、突確大当り又は小当り時には、当該リーチ停止出目が仮停止表示された後、突確大当り又は小当りを示す最終的な停止出目が確定表示される。この処理を終了した場合には、S454に処理を移す。
S454において、サブCPU71は、擬似連停止出目生成処理を行う。この処理において、サブCPU71は、擬似連実行時における装飾図柄の停止出目(仮停止表示態様)を、最終的に確定表示される停止出目の左図柄に基づいて生成する。具体的には、最終的に確定表示される停止出目の左図柄が「N」(例えば「7,7,7」)の場合、擬似連実行時の停止出目(仮停止表示態様)は、「N、N+1、N+1」(例えば「7,8,8」)となる。なお、本実施形態では、擬似連実行時の停止出目(仮停止表示態様)が上記の規則に従い全て同一に生成されるため、擬似連の回数目毎に同一の仮停止表示態様が表示されるが、擬似連の回数目毎に異なる仮停止表示態様を表示し得るようにしてもよい。この処理を終了した場合には、停止出目生成処理ルーチンを終了する。
[ステージチェンジ処理]
図226は、サブCPU71により実行されるステージチェンジ処理を示すフローチャートである。ステージチェンジ処理は、以下のステップ単位に実行される。
図226に示すように、S460において、サブCPU71は、現在の滞在モードが通常モードであるか否かを判定する。サブCPU71は、現在の滞在モードが通常モードであると判定した場合には、S461に処理を移す。一方、サブCPU71は、現在の滞在モードが通常モードでないと判定した場合には、S462に処理を移す。
S461において、サブCPU71は、通常モードステージチェンジ抽選処理を行う。通常モードステージチェンジ抽選処理については、図227を用いて後述する。この処理を終了した場合には、ステージチェンジ処理ルーチンを終了する。
S462において、サブCPU71は、現在の滞在モードがMTモードであるか否かを判定する。サブCPU71は、現在の滞在モードがMTモードであると判定した場合には、S463に処理を移す。一方、サブCPU71は、現在の滞在モードがMTモードでないと判定した場合には、S464に処理を移す。
S463において、サブCPU71は、MTモードステージチェンジ処理を行う。この処理において、サブCPU71は、MTモードの演出ステージを一例として次のように変更する。この処理を終了した場合には、ステージチェンジ処理ルーチンを終了する。
(今回の特別図柄ゲームの当り抽選結果が突確大当り又は小当りの場合)
例えば、演出ステージとして「銀チャンス」を実行中の場合、サブCPU71は、時短付の突確大当りであれば、HEVモードの演出ステージに移行し、時短無しの突確大当りであれば、「黒チャンス」に変更し、小当りであれば、例えば1/2の確率で「銀チャンス」を継続する一方、例えば1/2の確率で「黒チャンス」に変更する。また、演出ステージとして「黒チャンス中」を実行中の場合、サブCPU71は、時短付の突確大当りであれば、HEVモードの演出ステージに移行し、時短無しの突確大当り又は小当りであれば、100%の確率で「黒チャンス」を継続する。
(今回の特別図柄ゲームの当り抽選結果がハズレの場合)
例えば、変動パターン選択用テーブルのテーブルセットとして「MT1」(図34参照)が適用されている場合には、AGモードへの移行抽選が行われない。そして、上記「MT1」が参照される最終ゲーム回数目(小当り後の5ゲーム目)である場合、サブCPU71は、次ステージとして通常モードのループステージに含まれる1番目のステージに変更し、通常滞在ステージゲーム数カウンタに0をセットする。通常滞在ステージゲーム数カウンタは、滞在ステージのゲーム数を継続的に計数する加算カウンタである。
一方、変動パターン選択用テーブルのテーブルセットとして「MT2」(図35参照)が適用されている場合には、確変遊技状態であれば例えば1/10の確率で演出ステージの移行抽選に当選し、非確変遊技状態であれば例えば1/100の確率で演出ステージの移行抽選に当選可能とされる。演出ステージの当選確率は、上記の数値に限らず仕様に応じて適宜変更可能である。ただし、MTモードの5ゲーム目においては、必ず演出ステージの移行抽選に当選し、AGモードの演出ステージに移行するようになっている。なお、非確変遊技状態においては、演出ステージの移行抽選に当選しないようにしてもよい。また、適用中の変動パターン選択用テーブルの種類は、メインCPU61から送信されるコマンドに当該種類を示すデータが含まれることでサブCPU71が認識可能になっている。
S464において、サブCPU71は、現在の滞在モードがAGモードであるか否かを判定する。サブCPU71は、現在の滞在モードがAGモードであると判定した場合には、S465に処理を移す。一方、サブCPU71は、現在の滞在モードがAGモードでないと判定した場合には、S466に処理を移す。
S465において、サブCPU71は、AGモードステージチェンジ処理を行う。この処理において、サブCPU71は、AGモードの演出ステージを一例として次のように変更する。この処理を終了した場合には、ステージチェンジ処理ルーチンを終了する。
例えば、変動パターン選択用テーブルのテーブルセット「AG2」(図37参照)が適用されている場合)、サブCPU71は、次ステージとして「天文台ステージ」に変更し、通常滞在ステージゲーム数カウンタに0をセットする。また、後半変動パターンが「通常変動(2),(3)(通常ハズレ(2),(3))」である場合、サブCPU71は、ステージアップ抽選を行う。例えば、非確変遊技状態であれば、1/100の確率で上位のステージに移行する抽選に当選し、確変遊技状態であれば、1/20の確率で当選する。なお、AGモードの上限ゲーム数到達時(40ゲーム目)には、ステージアップ抽選は行われない。さらに、AGモードの開始から40ゲーム目の場合、サブCPU71は、上限ゲーム数に対応する上位ステージに移行していない場合には、強制的にAGモード移行時のステージに移行させる。
S466において、サブCPU71は、現在の滞在モードがAMモードであるか否かを判定する。サブCPU71は、現在の滞在モードがAMモードであると判定した場合には、S467に処理を移す。一方、サブCPU71は、現在の滞在モードがAMモードでないと判定した場合には、S468に処理を移す。
S467において、サブCPU71は、AMモードステージチェンジ処理を行う。この処理において、サブCPU71は、AMモードの演出ステージを一例として次のように変更する。この処理を終了した場合には、ステージチェンジ処理ルーチンを終了する。
例えば、変動パターン選択用テーブルのテーブルセット「AM2」(図39参照)が適用されている場合、サブCPU71は、滞在ステージに関係なく次ステージとしてAGモードにも対応する所定のステージに変更する。また、変動パターン選択用テーブルのテーブルセット「AM3」(図40参照)が適用されている場合、サブCPU71は、AGモードの第1ステージであれば次ステージとして第2ステージに変更し、AGモードの第2ステージであれば次ステージとして第3ステージに変更する。さらに、変動パターン選択用テーブルのテーブルセット「AM4」(図41参照)が適用されている場合、サブCPU71は、滞在ステージに関係なくHEVモードのステージに変更する。
S468において、サブCPU71は、HLモードステージチェンジ処理を行う。この処理において、サブCPU71は、HLモードの演出ステージを一例として次のように変更する。この処理を終了した場合には、ステージチェンジ処理ルーチンを終了する。
例えば、変動パターン選択用テーブルのテーブルセット「HL2」(図44参照)が適用されている場合、サブCPU71は、次ステージとして通常モードのループステージに含まれる1番目のステージに変更し、通常滞在ステージゲーム数カウンタに0をセットする。また、変動パターン選択用テーブルのテーブルセット「HL3」(図45参照)が適用されている場合、サブCPU71は、HEVモードへの昇格チャレンジ演出(昇格失敗)を実行するためのステージに変更する。さらに、変動パターン選択用テーブルのテーブルセット「HL4」(図46参照)が適用されている場合、サブCPU71は、HEVモードへの昇格チャレンジ演出(昇格成功)を実行するためのステージに変更し、HEVモードをセットする。
[通常モードステージチェンジ抽選処理]
図227は、サブCPU71により実行される通常モードステージチェンジ抽選処理を示すフローチャートである。この通常モードステージチェンジ抽選処理は、以下のステップ単位に実行される。
図227に示すように、S470において、サブCPU71は、特別停止図柄指定情報の種別が「突確大当り」又は「小当り」であるか否かを判定する。サブCPU71は、「突確大当り」又は「小当り」であると判定した場合には、S471に処理を移す。一方、サブCPU71は、「突確大当り」又は「小当り」のずれでもないと判定した場合には、S473に処理を移す。
S471において、サブCPU71は、通常モード突確小当りステージ移行抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、滞在ステージ及び遊技状態に応じた通常モードにおける突確小当りステージ移行抽選テーブル(図188,189参照)を参照して、演出ステージの移行抽選を行う。この処理を終了した場合には、S472に処理を移す。
S472において、サブCPU71は、S471の処理による抽選結果を「突確小当り後ステージ」としてセットする処理を行う。これにより、抽選結果に応じた演出ステージに移行する。この処理を終了した場合には、通常モードステージチェンジ抽選処理ルーチンを終了する。
S473において、サブCPU71は、通常滞在ステージゲーム数カウンタの値が15であるか否かを判定する。サブCPU71は、通常滞在ステージゲーム数カウンタの値が15であると判定した場合には、S475に処理を移す。一方、サブCPU71は、通常滞在ステージゲーム数カウンタの値が15でないと判定した場合には、S474に処理を移す。
S474において、サブCPU71は、通常滞在ステージゲーム数カウンタに1加算する処理を行う。この処理を終了した場合には、通常モードステージチェンジ抽選処理ルーチンを終了する。
S475において、サブCPU71は、通常先読みゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定する。この処理により、ステージを跨いだ保留変化以外の先読み予告が実行されないこととなる。サブCPU71は、通常先読みゲーム数カウンタの値が0であると判定した場合には、S476に処理を移す。一方、サブCPU71は、通常先読みゲーム数カウンタの値が0でないと判定した場合には、通常モードステージチェンジ抽選処理ルーチンを終了する。
S476において、サブCPU71は、通常モードステージ移行抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、滞在ステージ及び遊技状態に応じた通常モードステージ移行抽選テーブル(図190〜193参照)を参照して、演出ステージの移行抽選を行う。この処理を終了した場合には、S477に処理を移す。
S477において、サブCPU71は、S476の処理による抽選結果が移行(変更)に該当するか否かを判定する。サブCPU71は、抽選結果が移行(変更)に該当すると判定した場合には、S478に処理を移す。一方、サブCPU71は、抽選結果が移行(変更)に該当しないと判定した場合には、通常モードステージチェンジ抽選処理ルーチンを終了する。
S478において、サブCPU71は、さらに抽選結果がビーチステージへの移行(変更)に該当するか否かを判定する。サブCPU71は、抽選結果がビーチステージへの移行(変更)に該当すると判定した場合には、S479に処理を移す。一方、サブCPU71は、抽選結果がビーチステージへの移行(変更)に該当しないと判定した場合には、S480に処理を移す。
S479において、サブCPU71は、現在の滞在ステージに応じた戻りステージをセットする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、ビーチステージへ移行する場合のみ、ビーチステージ終了後に移行すべきステージを、現在の滞在ステージを基にセットする。この処理を終了した場合には、S480に処理を移す。
S480において、サブCPU71は、現在の滞在ステージに応じた次ステージをセットする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、装飾図柄の変動表示に連動して移行することとなる、移行先のステージをセットする。この処理を終了した場合には、S481に処理を移す。
S481において、サブCPU71は、通常モードステージ移行予告選択抽選処理を行う。この処理において、サブCPU71は、例えばハズレの変動パターンの時の方が当りの変動パターン時よりも選択され易いシャッタ画像Aと、当りの変動パターンの時の方がハズレの変動パターン時よりも選択され易いシャッタ画像Bとを用い、演出ステージを移行させる際にこれらシャッタ画像のいずれかを表示させる。この処理を終了した場合には、S482に処理を移す。
S482において、サブCPU71は、通常滞在ステージゲーム数カウンタの値に0をセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、通常モードステージチェンジ抽選処理ルーチンを終了する。
[特別図柄当り終了時処理]
図228は、サブCPU71により実行される特別図柄当り終了時処理を示すフローチャートである。この特別図柄当り終了時処理は、当り遊技状態の終了時における次の演出ステージを決定するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図228に示すように、S490において、サブCPU71は、現在の滞在モードが通常モード又はMTモードであるか否かを判定する。サブCPU71は、現在の滞在モードが通常モード又はMTモードであると判定した場合には、S491に処理を移す。一方、サブCPU71は、現在の滞在モードが通常モード又はMTモードのいずれでもないと判定した場合には、特別図柄当り終了時処理ルーチンを終了する。
S491において、サブCPU71は、特別停止図柄指定情報の種別が「突確大当り」又は「小当り」であるか否かを判定する。サブCPU71は、特別停止図柄指定情報の種別が「突確大当り」又は「小当り」であると判定した場合には、S492に処理を移す。一方、サブCPU71は、特別停止図柄指定情報の種別が「突確大当り」又は「小当り」のいずれでもないと判定した場合には、特別図柄当り終了時処理ルーチンを終了する。
S492において、サブCPU71は、突確大当り又は小当り終了後のステージを次ステージとしてセットする処理を行う。この処理において、サブCPU71は、図226のステージチェンジ処理において決定された、突確大当り又は小当り終了後の演出ステージをセットする。この処理を終了した場合には、特別図柄当り終了時処理ルーチンを終了する。
[先読み予告による表示例]
図229〜232は、本実施形態の液晶表示装置4における先読み予告による表示例を説明するための図である。液晶表示装置4の表示領域4Aには、3つの装飾図柄DPが並列表示され、これら3つの装飾図柄DPがそれぞれ変動表示及び停止表示することにより、最終的な停止表示態様によって大当り又は小当りあるいはハズレが遊技者に報知される。装飾図柄DPの変動表示中、装飾図柄DPの下方には、保留情報に各々対応する保留画像s1〜s3が所定の保留表示態様で表示可能とされる。保留画像s1〜s3は、小さい番号(符号)から順に表示消去(消化)され、その表示消去ごとに装飾図柄DPの変動表示が開始されることとなる。装飾図柄DPの変動表示中には、表示消去された保留画像s1に対応する保留情報に応じた当該保留画像Sが装飾図柄DPの近傍に表示される。
なお、本実施形態においては、表示領域4Aの左下側に第1始動口1009についての始動入賞(以下、「第1始動入賞」という)に対応する保留画像が最大4個表示され、表示領域4Aの右下側に第2始動口1010についての始動入賞(以下、「第2始動入賞」という)に対応する保留画像が最大4個表示されるようになっている。図229〜232においては、通常モードにおける先読み予告による一連の流れとして、便宜上、第1始動入賞の保留個数が最大3個となり、それ以降はいずれの始動入賞もなく、第1始動入賞の保留個数が0個になるまでの表示状態を示している。また、当該保留画像を含む保留画像の色調は、大当りの期待度が小さいものから順にいうと、「デフォルト」、「点滅」、「青」、「緑」、「赤」、「金」、「虹」となるが、これらの色調については、単に「○」、「◎」、○の中に「青」、「緑」、「赤」、「金」、「虹」として図中に示している。通常先読み予告の種類(通常先読み種別)としては、「図柄変化」、「図柄停止EF」、「図柄停止弱イルミ」、「変動停止時図柄予告」があるが、図229〜232においては、便宜上、「図柄変化」の先読みパターンにより変動開始時に表示領域4Aの背景色が変化する様子をハッチングにより示している。
図229(a)に一例として示すように、表示領域4Aには、装飾図柄DPが変動表示中であり、当該保留画像Sが「デフォルト」に対応する表示態様(○)で表示され、保留1個目の保留画像s1が「デフォルト」に対応する表示態様(○)で表示され、保留2個目の保留画像s2が「青」に対応する表示態様(○の中に「青」)で表示されているとする。
このような装飾図柄DPの変動表示中、例えば第1始動入賞が発生すると、保留加算コマンドがメインCPU61からサブCPU71へと送信されることにより、図229(b)に示すように、保留3個目の保留画像s3が表示されることとなる。
このとき、保留1個目について、保留画像s1の最終保留表示パターンが例えば「デフォルト」であり、通常先読み予告としては発生せず、保留2個目について、保留画像s2の保留表示パターンが例えば「点滅」、「青」、「緑」の順に変化するようになっており、通常先読み予告として「図柄変化」が実行されている状態であるとする。そして、今回加算された保留3個目について、保留画像s3の保留表示パターンが例えば、「青」、「緑」、「赤」、「虹」の順に変化するように決定され、通常先読み予告として「図柄変化」が決定されたとする。すなわち、最終保留表示パターンとしては、既に記憶されている保留画像s1,s2よりも今回加算された保留画像s3の方が大当り期待度について大きい表示態様となる。その結果、通常先読み予告の内容が保留2個目に対応するものから保留3個目に対応するものに上書きされ、これにより保留2個目に応じた通常先読み予告が終了させられ、新たに保留3個目に応じた通常先読み予告が実行されることとなる。図229(c)に示すように、保留3個目の保留画像s3は、始動入賞時に対応する表示態様として、「青」に対応する表示態様(○の中に「青」)で表示される。
その後、図230(a)に示すように、変動表示中にあった装飾図柄DPが最終的にハズレ態様で停止表示されると、その変動停止表示に対応する当該保留画像Sの表示が消去される。
次に、図230(b)に示すように、図230(a)に示す保留1個目の保留画像s1が当該保留画像Sに変換され、同図に示す保留2,3個目の保留画像s2,s3が左に1つ分スライドすることで保留1,2個目の保留画像s1,s2に変換される。このとき、当該保留画像Sに対応する保留情報に基づいて装飾図柄DPの変動表示が開始され、その際、2個目の保留画像s2に応じて上書きされた通常先読み予告の「図柄変化」による先読みパターンによって表示領域4Aの背景色が所定色に変化させられる。この場合、遊技者は、いずれの保留画像に対応する通常先読み予告の「図柄変化」によって背景色が変化したのか判別することはできない。また、2個目の保留画像s1,s2は、保留表示パターンに基づいてそれぞれ「青」、「緑」の表示態様で表示される。
その後、図230(c)に示すように、変動表示中にあった装飾図柄DPが最終的にハズレ態様で停止表示されると、その変動停止表示に対応する当該保留画像Sの表示が消去される。
さらに、図231(a)に示すように、図230(c)に示す保留1個目の保留画像s1が当該保留画像Sに変換され、同図に示す保留2個目の保留画像s2が左に1つ分スライドすることで保留1個目の保留画像s1に変換される。このとき、当該保留画像Sに対応する保留情報に基づいて装飾図柄DPの変動表示が開始され、その際、1個目の保留画像s1に応じて上書きされた通常先読み予告の「図柄変化」による先読みパターンによって表示領域4Aの背景色が所定色に変化させられる。この場合においても、遊技者は、いずれの保留画像に対応する通常先読み予告の「図柄変化」によって背景色が変化したのか判別することはできず、例えば当該保留画像Sに応じて背景色が変化したような錯覚を生じさせる。また、当該保留画像S及び1個目の保留画像s1は、保留表示パターンに基づいてそれぞれ「緑」、「赤」の表示態様で表示される。
その後、図231(b)に示すように、当該保留画像Sに対応する保留情報に基づいて変動表示中の装飾図柄DPは、例えば「はずれSPリーチ」に応じたハズレリーチ態様で表示される。そして、図231(c)に示すように、ハズレリーチ態様を経て装飾図柄DPが最終的にハズレ態様で停止表示されると、その変動停止表示に対応する当該保留画像Sの表示が消去される。
次に、図232(a)に示すように、図231(c)に示す保留1個目の保留画像s1が当該保留画像Sに変換される。このとき、当該保留画像Sに対応する保留情報に基づいて装飾図柄DPの変動表示が開始され、その際、当該保留画像Sに応じて上書きされた通常先読み予告の「図柄変化」による先読みパターンによって表示領域4Aの背景色が所定色に変化させられる。この場合、遊技者は、当該保留画像Sのみが表示されているため、当該保留画像Sに対応する通常先読み予告の「図柄変化」によって背景色が変化したものと認識することができる。また、当該保留画像Sは、保留加算時に決定された最終保留表示パターンに基づいて「虹」の表示態様で表示される。
その後、図232(b)に示すように、当該保留画像Sに対応する保留情報に基づいて変動表示中の装飾図柄DPは、例えば「はずれSPリーチ」に応じたハズレリーチ態様で表示される。そして、図232(c)に示すように、ハズレリーチ態様を経て装飾図柄DPが最終的にハズレ態様で停止表示されると、その変動停止表示に対応する当該保留画像Sの表示が消去される。
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係るパチンコ遊技機によれば、例えば大当りを示す一の保留情報が記憶される際に、当該一の保留情報に対応する一の保留画像の表示態様が、それより前に記憶された他の保留情報に対応する他の保留画像の表示態様より大当り期待度を高く示唆するものとなっても、他の保留情報に基づいて先に実行中の先読み予告が途中で終了させられるとともに、それに代わって新たに一の保留情報に基づく先読み予告が実行される。すなわち、大当り期待度が低い先の保留情報に基づいて先読み予告が実行されていても、それに代わって大当り期待度が高い後の保留情報に基づいて新たに先読み予告が遊技者に察知されずに実行されるので、意外性のある先読み予告に切り替えることができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、新たな先読み予告に代わって再び新たに大当り期待度がより高い先読み予告が繰り返し実行されることがないので、先読み予告の切り替えを単発的なものとしてわかり易くすることができ、遊技の興趣低下を防ぐことができる。
また、例えば大当りを示す一の保留情報が記憶される際に、当該一の保留情報より前に記憶された他の保留情報に「はずれSPリーチ」に対応する情報があっても、他の保留情報に基づき先に実行中の先読み予告が途中で終了させられるとともに、それに代わって新たに一の保留情報に基づく先読み予告が実行されるので、意外性のある先読み予告に切り替えることができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、大当りの期待度について、相対的に低い最終保留表示パターン(例えば「デフォルト」や「点滅」など)の保留先読み予告から、相対的に高い最終保留表示パターン(例えば「虹」や「金」など)の保留先読み予告に実行途中でも切り替えられるので、大当りに対する期待感を高めることができる。
また、例えば大当りを示す保留情報が記憶される際に、既に大当りを示す保留情報が記憶されていても、保留画像の最終保留表示パターンについて大当りの期待度が著しく高いことを示唆する「虹」以外の表示態様でも複数の保留画像が表示される場合がある。具体的には、保留先読み予告として、今回加算された分を含めて例えば2つの保留画像が通常当初の「デフォルト」とは異なる「虹」以外の「点滅」、「青」、「緑」、「赤」、あるいは「金」に変化する場合がある。このような保留画像の表示態様変化が発生した場合にあっても、先に消化される保留画像に応じた保留情報が大当りを決定付けるものかどうか遊技者にとってはわからないようにすることができ、保留画像の表示態様によって保留先読み予告を実行しても、大当りへの期待感を損なわずに楽しませることができる。また、このような場合の大当りに対応する保留画像は、大当りの期待度が著しく高いことを示唆する「虹」よりも大当りの期待度が相対的に低いことを示唆する「点滅」〜「金」のいずれかの表示態様にしか最終的に変化し得ないので、保留画像の表示態様を用いた保留先読み予告によっても大当りの期待度を過度に与えることなく、適度な演出効果の先読み予告を実現することができる。
また、「デフォルト」や「虹」以外の表示態様としては、「点滅」〜「金」といった複数種類の表示態様が表示可能に設けられているので、最も期待度の高い「虹」が規制されることを察知し難くすることができ、保留画像の表示態様を用いた保留先読み予告について容易に複雑化や多様化を図ることができる。
また、一の保留情報が記憶される際に、それより前に記憶された他の保留情報にリーチハズレ態様の「はずれSPリーチ」を示す情報が含まれていても、当該一の保留情報に基づいて通常強先読み予告が実行される可能性があるので、様々なタイミングにおいて通常先読み予告を実行することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、一の保留情報に基づく通常強先読み予告は、他の保留情報に含まれる「はずれSPリーチ」を示す情報に基づき複数の装飾図柄がリーチ態様を経てハズレ態様となる場合に実行されるので、例えば保留画像の表示色を変化させる保留先読み予告が同時に実行される場合にあっても、複数の装飾図柄が停止表示された際の組み合わせをわかり易くすることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態では、遊技機としてパチンコ遊技機を例に挙げ説明したが、本発明はこれに限定されない。上述した本発明の各種技術は、他の遊技機にも適用可能であり、例えば、弾球遊技機、ゲーミングマシン、封入式遊技機、スロットマシン及びパチスロ遊技機等の各種遊技機に適用することもできる。
また、上記実施形態で示した数値や情報、構成要素などは、あくまでも一例にすぎず、本発明の範囲内において適宜変更することができるのはいうまでもない。
以上の実施形態に基づき、本発明の概要を以下に列挙する。
従来の遊技機には、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態等)への移行を示す始動情報が記憶された場合に先読み予告を禁止し、当該始動情報が記憶されてから消化されるまでは先読み予告の抽選を行わないものがある(例えば、特開2014−79601号公報参照)。
しかしながら、上記従来の遊技機では、特定遊技状態への移行を示す始動情報が消化されるまでは先読み予告の抽選を行わないことから、すでに先読み予告の実行中にあっては当該始動情報に基づいて新たな先読み予告が実行されないため、先読み予告に意外性がなく遊技の興趣低下を招くという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、意外性のある先読み予告を実行することができ、ひいては遊技の興趣向上を図ることができる遊技機を提供することを目的とする。
(付記A1)
本発明の一側面に係る遊技機は、
遊技媒体(例えば、遊技球)が転動可能な遊技領域(例えば、遊技領域1p)を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域において遊技媒体が通過可能な通過領域(例えば、第1始動口1009、第2始動口1010)と、
前記通過領域を遊技媒体が通過したことに基づいて始動情報(例えば、保留情報)を記憶可能な始動情報記憶手段(例えば、メインRAM63、ワークRAM73)と、
前記始動情報に基づいて特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行するか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記始動情報に基づく前記特定遊技状態移行判定手段の判定結果に応じて識別情報(例えば、特別図柄、装飾図柄)を変動表示及び停止表示可能な識別情報表示手段(例えば、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54、液晶表示装置4)と、
前記始動情報記憶手段に記憶された始動情報に対応する始動情報画像(例えば、保留画像)を表示可能な始動情報画像表示手段(例えば、液晶表示装置4)と、
前記特定遊技状態への移行期待度を示唆するものとして前記始動情報画像の表示態様を決定可能な始動情報画像表示態様決定手段(例えば、サブCPU71)と、
前記始動情報画像の表示態様により示唆される移行期待度について判定可能な表示態様移行期待度判定手段(例えば、サブCPU71)と、
前記始動情報に基づく識別情報の変動表示が行われる前に、当該始動情報に基づいて先読み予告を実行するか否かを判定可能な先読み予告実行判定手段(例えば、サブCPU71)と、
前記先読み予告実行判定手段により前記始動情報に基づいて先読み予告を実行することが判定された場合に、当該始動情報より前に前記始動情報記憶手段に記憶された他の始動情報に基づく識別情報の変動表示又は停止表示に際して前記先読み予告を実行可能な先読み予告実行手段(例えば、サブCPU71、液晶表示装置4)と、
前記先読み予告の実行を終了させることが可能な先読み予告終了手段(例えば、サブCPU71)と、
を備え、
前記表示態様移行期待度判定手段は、前記先読み予告実行手段による先読み予告の実行期間中において、前記始動情報記憶手段に記憶される一の始動情報に対応する一の始動情報画像の表示態様が、当該一の始動情報より前に前記始動情報記憶手段に記憶された他の始動情報に対応する他の始動情報画像の表示態様よりも、前記移行期待度について高いことを示唆するものであるか否かを判定可能であり(例えば、S336、S337の処理)、
前記先読み予告終了手段は、前記先読み予告実行手段による先読み予告の実行期間中において、前記表示態様移行期待度判定手段により肯定の判定結果が得られた場合に、当該先読み予告の実行を途中で終了させることが可能であり(例えば、S338、S342:YESの処理を経てS346、S348:YESの処理となり、さらにS349の処理を経てS351等の処理により上書き終了)、
前記先読み予告実行手段は、前記先読み予告終了手段により終了させられた先読み予告に代わって新たに前記一の始動情報に基づいて先読み予告を実行可能であることを特徴とする(例えば、S351等の処理結果(S386、S401の処理によって上書きされた値及び内容)に基づいて先読み予告実行)。
このような構成によれば、例えば特定遊技状態への移行を示す一の始動情報が記憶される際に、当該一の始動情報に対応する一の始動情報画像の表示態様が、それより前に記憶された他の始動情報に対応する他の始動情報画像の表示態様より移行期待度を高く示唆するものとなっても、他の始動情報に基づき先に実行中の先読み予告が途中で終了させられるとともに、それに代わって新たに一の始動情報に基づく先読み予告が実行される。すなわち、移行期待度が低い先の始動情報に基づいて先読み予告が実行されていても、それに代わって移行期待度が高い後の始動情報に基づいて新たに先読み予告が実行されるので、意外性のある先読み予告に切り替えることができ、遊技の興趣を高めることができる。
(付記A2)
本発明の好ましい実施の形態は、
前記先読み予告実行手段による前記一の始動情報に基づく新たな先読み予告の実行期間中に、当該新たな先読み予告に代わって再び新たに先読み予告が実行されることを規制する先読み予告規制手段を備えることを特徴とする(例えば、S349の処理により強先読みフラグが「01H」になると、S412のYESを経てS415の処理が行われない限り強先読みフラグが「00H」にセットされないため、再びS332:NOを経てS338までの処理が規制)。
このような構成によれば、新たな先読み予告に代わって再び新たに先読み予告が繰り返し実行されることがないので、先読み予告の切り替えを単発的なものとしてわかり易くすることができ、遊技の興趣低下を防ぐことができる。
従来の遊技機には、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態等)への移行を示す始動情報が記憶された場合に先読み予告を禁止し、当該始動情報が記憶されてから消化されるまでは先読み予告の抽選を行わないものがある(例えば、特開2014−79601号公報参照)。
しかしながら、上記従来の遊技機では、特定遊技状態への移行を示す始動情報が消化されるまでは先読み予告の抽選を行わないことから、すでに先読み予告の実行中にあっては当該始動情報に基づいて新たな先読み予告が実行されないため、先読み予告に意外性がなく遊技の興趣低下を招くという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、意外性のある先読み予告を実行することができ、ひいては遊技の興趣向上を図ることができる遊技機を提供することを目的とする。
(付記B1)
本発明の一側面に係る遊技機は、
遊技媒体(例えば、遊技球)が転動可能な遊技領域(例えば、遊技領域1p)を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域において遊技媒体が通過可能な通過領域(例えば、第1始動口1009、第2始動口1010)と、
前記通過領域を遊技媒体が通過したことに基づいて始動情報(例えば、保留情報)を記憶可能な始動情報記憶手段(例えば、メインRAM63、ワークRAM73)と、
前記始動情報に基づいて特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行するか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記始動情報に基づく前記特定遊技状態移行判定手段の判定結果に応じて識別情報(例えば、特別図柄、装飾図柄)を変動表示及び停止表示可能な識別情報表示手段(例えば、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54、液晶表示装置4)と、
前記始動情報に基づく識別情報の変動表示が行われる前に、当該始動情報に基づいて先読み予告を実行するか否かを判定可能な先読み予告実行判定手段(例えば、サブCPU71)と、
前記先読み予告実行判定手段により前記始動情報に基づいて先読み予告を実行することが判定された場合に、当該始動情報より前に前記始動情報記憶手段に記憶された他の始動情報に基づく識別情報の変動表示又は停止表示に際して前記先読み予告を実行可能な先読み予告実行手段(例えば、サブCPU71、液晶表示装置4)と、
前記先読み予告の実行を終了させる否かを判定可能な先読み予告終了判定手段(例えば、サブCPU71)と、
前記先読み予告の実行を終了させることが可能な先読み予告終了手段(例えば、サブCPU71)と、
を備え、
前記始動情報は、識別情報の変動パターンを示す変動パターン情報(例えば、前半変動パターン及び後半変動パターンを示す情報)を含み、
前記先読み予告終了判定手段は、前記先読み予告実行手段による先読み予告の実行期間中において、前記始動情報記憶手段に記憶される一の始動情報より前に前記始動情報記憶手段に記憶された他の始動情報に、前記変動パターンとして特別な変動パターンを示す特別変動パターン情報(例えば、「はずれSPリーチ」を示す情報)が含まれるか否かに基づいて、前記先読み予告の実行を途中で終了させるか否かを判定可能であり(例えば、S344〜S348の処理)、
前記先読み予告終了手段は、前記先読み予告実行手段による先読み予告の実行期間中において、前記先読み予告終了判定手段により肯定の判定結果が得られた場合に、当該先読み予告の実行を途中で終了させることが可能であり(例えば、S346、S348:YESの処理となり、さらにS349の処理を経てS351等の処理により上書き終了)、
前記先読み予告実行手段は、前記先読み予告終了手段により終了させられた先読み予告に代わって新たに前記一の始動情報に基づいて先読み予告を実行可能であることを特徴とする(例えば、S351等の処理結果(S386、S401の処理によって上書きされた値及び内容)に基づいて先読み予告実行)。
このような構成によれば、例えば特定遊技状態への移行を示す一の始動情報が記憶される際にあっても、当該一の始動情報より前に記憶された他の始動情報に特別変動パターン情報が含まれていれば、他の始動情報に基づき先に実行中の先読み予告が途中で終了させられるとともに、それに代わって新たに一の始動情報に基づく先読み予告が実行される。すなわち、例えばリーチ態様を示す特別変動パターン情報を含む先の始動情報に基づいて先読み予告が実行されていても、それに代わって特定遊技状態への移行を示す後の始動情報に基づいて新たに先読み予告が実行されるので、意外性のある先読み予告に切り替えることができ、遊技の興趣を高めることができる。
(付記B2)
本発明の好ましい実施の形態は、
前記先読み予告実行手段による前記一の始動情報に基づく新たな先読み予告の実行期間中に、当該新たな先読み予告に代わって再び新たに先読み予告が実行されることを規制する先読み予告規制手段を備えることを特徴とする(例えば、S349の処理により強先読みフラグが「01H」になると、S412のYESを経てS415の処理が行われない限り強先読みフラグが「00H」にセットされないため、再びS332:NOを経てS338までの処理が規制)。
このような構成によれば、新たな先読み予告に代わって再び新たに先読み予告が繰り返し実行されることがないので、先読み予告の切り替えを単発的なものとしてわかり易くすることができ、遊技の興趣低下を防ぐことができる。
(付記B3)
本発明の好ましい実施の形態は、
前記先読み予告は、前記特定遊技状態への移行期待度について相対的に低いことを示唆する第1先読み予告(例えば、通常先読み予告)と、当該移行期待度について相対的に高いことを示唆する第2先読み予告(例えば、通常強先読み予告)とを少なくとも含み、
前記先読み予告終了手段は、前記第1先読み予告の実行期間中に当該第1先読み予告の実行を終了可能であり、
前記先読み予告実行手段は、前記第1先読み予告に代わって前記第2先読み予告を実行可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、特定遊技状態への移行期待度について低い第1先読み予告から高い第2先読み予告に切り替えられるので、特定遊技状態に対する期待感を高めることができる。
従来の遊技機には、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態等)への移行を示す始動情報が記憶された場合に先読み予告を禁止し、当該始動情報が記憶されてから消化されるまでは先読み予告の抽選を行わないものがある(例えば、特開2014−79601号公報参照)。
しかしながら、上記従来の遊技機では、先読み予告として例えば2つの始動情報画像(保留画像)の表示色が通常とは異なる色に変化すると、表示色が変化した2つの始動情報画像のうち先に消化されるものがハズレ確定を示すことになるため、このような先読み予告では特定遊技状態に対する期待感を低下させてしまうという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、先読み予告の実行によっても特定遊技状態への移行期待感を損なわずに楽しませることができる遊技機を提供することを目的とする。
(付記C1)
本発明の一側面に係る遊技機は、
遊技媒体(例えば、遊技球)が転動可能な遊技領域(例えば、遊技領域1p)を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域において遊技媒体が通過可能な通過領域(例えば、第1始動口1009、第2始動口1010)と、
前記通過領域を遊技媒体が通過したことに基づいて始動情報(例えば、保留情報)を記憶可能な始動情報記憶手段(例えば、メインRAM63、ワークRAM73)と、
前記始動情報に基づいて特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行するか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記始動情報に基づく前記特定遊技状態移行判定手段の判定結果に応じて識別情報(例えば、特別図柄、装飾図柄)を変動表示及び停止表示可能な識別情報表示手段(例えば、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54、液晶表示装置4)と、
前記始動情報記憶手段に記憶された始動情報に対応する始動情報画像(例えば、保留画像)を表示可能な始動情報画像表示手段(例えば、液晶表示装置4)と、
前記特定遊技状態への移行期待度を示唆するものとして前記始動情報画像の表示態様を、第1表示態様(例えば、「デフォルト」表示態様)と、当該第1表示態様よりも前記移行期待度について高いことを示唆する第2表示態様(例えば、「点滅」〜「金」表示態様)と、当該第2表示態様よりも前記移行期待度について高いことを示唆する第3表示態様(例えば、「虹」表示態様)とを含む複数の表示態様からいずれかに決定可能な始動情報画像表示態様決定手段(例えば、サブCPU71)と、
前記始動情報として前記特定遊技状態への移行を決定付ける特定始動情報が前記始動情報記憶手段に記憶されている否かを判定可能な特定始動情報判定手段(例えば、サブCPU71)と、
前記特定始動情報判定手段により肯定の判定結果が得られた場合に、前記始動情報画像表示態様決定手段により前記第3表示態様が決定されることを規制可能な表示態様決定規制手段(例えば、サブCPU71)と、
を備え、
前記始動情報画像表示態様決定手段は、前記表示態様決定規制手段により前記第3表示態様の決定が規制された場合に、当該第3表示態様以外の複数の表示態様から前記特定始動情報を含む複数の始動情報に各々対応する複数の始動情報画像の表示態様を決定可能であり(例えば、S362:YESの処理を経てS363の処理)、
前記始動情報画像表示手段は、前記始動情報記憶手段に前記特定始動情報が記憶された場合に、前記始動情報画像表示態様決定手段により決定された前記第3表示態様以外の表示態様として、当該特定始動情報を含む複数の始動情報に各々対応する始動情報画像を表示可能であることを特徴とする(例えば、S368の処理内容に応じて保留画像表示)。
このような構成によれば、例えば特定遊技状態への移行を決定付ける特定始動情報が記憶される際にあっても、既に特定始動情報が記憶されていれば特定遊技状態への移行期待度が著しく高いことを示唆する第3表示態様を除いて、それ以外の表示態様で複数の始動情報画像が表示されるので、先読み予告として例えば2つの始動情報画像が通常とは異なる第2表示態様に変化したとしても、先に消化される始動情報画像に応じた始動情報が特定遊技状態への移行を決定付けるものかどうかわからないようにすることができる。すなわち、始動情報画像の表示態様によって先読み予告を実行しても、特定遊技状態への移行期待感を損なわずに楽しませることができる。また、特定始動情報に対応する始動情報画像は、第3表示態様よりも特定遊技状態への移行期待度が相対的に低いことを示唆する第2表示態様にしか変化し得ないので、始動情報画像の表示態様を用いた先読み予告によっても特定遊技状態への移行期待感を過度に与えることなく、適度な演出効果の先読み予告を実現することができる。
(付記C2)
本発明の好ましい実施の形態は、
前記第2表示態様は、複数種類設けられていることを特徴とする(例えば、「点滅」〜「金」の表示態様)。
このような構成によれば、複数種類の第2表示態様が含まれることで第3表示態様の規制を察知し難くすることができ、始動情報画像の表示態様を用いた先読み予告について容易に複雑化や多様化を図ることができる。
従来の遊技機には、先読み予告の判定対象となる一の始動情報よりも先に消化される他の始動情報の中に、リーチを示す始動情報が含まれていた場合、当該一の始動情報に基づく先読み予告を実行しないものがある(例えば、特開2015−47460号公報参照)。
しかしながら、上記従来の遊技機では、リーチを示す始動情報が記憶されていた場合は先読み予告が実行されないため、先読み予告の実行タイミングが限定されてしまう問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、様々なタイミングにおいて先読み予告を実行することができ、ひいては遊技の興趣向上を図ることができる遊技機を提供することを目的とする。
(付記D1)
本発明の一側面に係る遊技機は、
遊技媒体(例えば、遊技球)が転動可能な遊技領域(例えば、遊技領域1p)を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域において遊技媒体が通過可能な通過領域(例えば、第1始動口1009、第2始動口1010)と、
前記通過領域を遊技媒体が通過したことに基づいて始動情報(例えば、保留情報)を記憶可能な始動情報記憶手段(例えば、メインRAM63、ワークRAM73)と、
前記始動情報に基づいて特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行するか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記始動情報に基づく前記特定遊技状態移行判定手段の判定結果に応じて複数の識別情報(例えば、装飾図柄)を変動表示及び停止表示可能な識別情報表示手段(例えば、液晶表示装置4)と、
前記始動情報に基づく複数の識別情報の変動表示が行われる前に、当該始動情報に基づいて先読み予告を実行するか否かを判定可能な先読み予告実行判定手段(例えば、サブCPU71)と、
前記先読み予告実行判定手段により前記始動情報に基づいて先読み予告を実行することが判定された場合に、当該始動情報より前に前記始動情報記憶手段に記憶された他の始動情報に基づく複数の識別情報の変動表示又は停止表示に際して前記先読み予告を実行可能な先読み予告実行手段(例えば、サブCPU71)と、
を備え、
前記始動情報は、複数の識別情報の変動パターンを示す変動パターン情報(例えば、前半変動パターン及び後半変動パターン)を含み、
前記識別情報表示手段は、
前記始動情報が前記特定遊技状態への移行を決定付ける特定始動情報(例えば、大当りを示す情報)である場合に、当該特定始動情報に基づいて複数の識別情報を第1組み合わせ態様(例えば、大当り態様)で停止表示可能であり、
前記始動情報が前記特定始動情報以外であってリーチ態様の変動パターンを示す特別変動パターン情報(例えば、「はずれSPリーチ」を示す情報)を含む場合に、当該始動情報に基づいて複数の識別情報を前記第1組み合わせ態様とは異なる第2組み合わせ態様(例えば、リーチハズレ態様)で停止表示可能であり、
前記始動情報が前記特定始動情報以外であって前記特別変動パターン情報を含まない場合に、当該始動情報に基づいて複数の識別情報を前記第1組み合わせ態様及び前記第2組み合わせ態様とは異なる第3組み合わせ態様(例えば、ハズレ態様)で停止表示可能であり、
前記先読み予告は、
複数の識別情報が前記第3組み合わせ態様となる場合に行われる第1先読み予告(例えば、通常先読み予告)と、
複数の識別情報がリーチ態様を経て前記第2組み合わせ態様となる場合に行われる第2先読み予告(例えば、通常強先読み予告)と、
を含み、
前記先読み予告実行手段は、前記始動情報記憶手段に記憶される一の始動情報より前に前記始動情報記憶手段に記憶された他の始動情報に前記特別変動パターン情報が含まれる場合に、当該一の始動情報に基づいて前記第2先読み予告を実行可能であることを特徴とする(S344:YESの処理を経てS348:YESの処理により通常強先読み予告実行の場合あり)。
このような構成によれば、一の始動情報が記憶される際に、それより前に記憶された他の始動情報にリーチ態様を示す特別変動パターン情報が含まれていても、当該一の始動情報に基づいて第2先読み予告が実行される可能性があるので、様々なタイミングにおいて先読み予告を実行することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。また、一の始動情報に基づく第2先読み予告は、他の始動情報に含まれる特別変動パターン情報に基づき複数の識別情報がリーチ態様を経て第2組み合わせ態様となる場合に実行されるので、例えば始動情報画像の表示色を変化させる第2先読み予告としても、複数の識別情報が停止表示された際の組み合わせをわかり易くすることができる。
(付記D2)
本発明の好ましい実施の形態は、
前記先読み予告の実行を終了させる否かを判定可能な先読み予告終了判定手段(例えば、サブCPU71)と、
前記先読み予告の実行を終了させることが可能な先読み予告終了手段(例えば、サブCPU71)と、
を備え、
前記先読み予告終了判定手段は、前記先読み予告実行手段による先読み予告の実行期間中において、前記始動情報記憶手段に記憶される一の始動情報より前に前記始動情報記憶手段に記憶された他の始動情報に、前記特別変動パターン情報が含まれるか否かに基づいて、前記先読み予告の実行を途中で終了させるか否かを判定可能であり(例えば、S344〜S348の処理)、
前記先読み予告終了手段は、前記先読み予告実行手段による先読み予告の実行期間中において、前記先読み予告終了判定手段により肯定の判定結果が得られた場合に、当該先読み予告の実行を途中で終了させることが可能であり(例えば、S346、S348:YESの処理となり、さらにS349の処理を経てS351等の処理により上書き終了)、
前記先読み予告実行手段は、前記先読み予告終了手段により終了させられた先読み予告に代わって新たに前記一の始動情報に基づいて前記第2先読み予告を実行可能であることを特徴とする(例えば、S351等の処理結果(S386、S401の処理によって上書きされた値及び内容)に基づいて先読み予告実行)。
このような構成によれば、特別変動パターン情報を含む先の始動情報に基づいて先読み予告が実行されていても、それに代わって特定遊技状態への移行を示す後の始動情報に基づいて新たに第2先読み予告が実行されるので、意外性のある先読み予告に切り替えることができ、遊技の興趣を高めることができる。
遊技機としては、例えば特開2015−107250公報に記載されたものが知られている。しかしながら、この遊技機では、本発明のような遊技機としての構成や機能を有さないことから、興趣の向上を図ることができなかった。本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、興趣の向上を図ることができる遊技機を提供することを目的とする。