JP6448474B2 - 感圧センサおよび感圧センサを備えたロボット - Google Patents

感圧センサおよび感圧センサを備えたロボット Download PDF

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Description

本発明は、感圧センサおよび感圧センサを備えたロボットに係り、特に曲面への設置の可能なセンサ構造に関する。
従来から、導電弾性体を用いた感圧センサが開示されている。例えば特許文献1では、対向する一対の柔軟性を有する電気絶縁性シートの対向面において、一方はx軸方向に、また、他方は該x軸と直交するy軸方向に、全体もしくは上部が電気的に接続された電極をなす多数の細長い段部が、微小な間隔で並列して設けられている。x軸およびy軸方向の電極が、粒径数から数十ミリμm程度の導電粒子を配合してなるシート状の感圧導電ゴムを挟持するように構成されている。そして、感圧導電ゴムは、圧縮変形量に応じてアナログ的に電気抵抗が変化する特性を有するもので、段部間に形成された充分な空間の存在により容易に圧縮され、それによって生じる電気抵抗の変化を利用するものである。
また、従来、感圧センサを装着したロボット装置も開示されている。例えば特許文献2では、複数の絶縁性スペーサ部材によって互いに離間された外皮と外皮の内面に沿うように設けられた内皮を有する感圧センサがある。外皮と内皮はそれぞれ弾性を有する樹脂またはゴム性材料からなり、互いに向かい合う面には導電性のめっき層を形成するように構成されており、周囲への接触によって外皮が変形し、外皮と内皮のめっき層が互いに接触するとめっき層同士が導通した状態を検出する。
特開平6−274265号公報 特開2014−138966号公報
従来の導電弾性体を用いた感圧センサでは、圧力が加わった場所を検知するため多数の細長い電極を配置している。そのため、各電極に対しそれぞれ配線が必要であるという問題があった。小型化や軽量化が要求される機器では内部空間が狭くなり易く、特許文献1のような多くの配線を通す必要があるセンサを搭載することは困難である。特に関節が動くロボットなどにおいては、配線が多いと配線系統の断線の危険も増し、安全機能としての信頼性が保持しにくくなる。
また、感圧導電ゴムを挟む1対の電極はそれぞれx軸方向と該x軸と直交するy軸方向に配置されているため曲率半径が大きくなり、曲面に設置するのが困難であるという欠点もあった。
さらに、特許文献2の感圧センサにおいては、外皮と内皮の間に複数の絶縁性スペーサ部材が必要となるため、曲率半径が大きくなるとともに湾曲部分が不感帯となるという欠点があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、配線数を低減し、高感度でかつ曲面への設置が可能な感圧センサおよび感圧センサを備えたロボットを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、表面が導電性を有する設置対象物上に積層された感圧弾性層と、感圧弾性層上に積層された弾性を有する導電層と、設置対象物と導電層にそれぞれ形成された1対の電極とを備える。
本発明によれば、配線数を低減し、高感度でかつ曲面への設置が可能な感圧センサを得ることができるという効果を奏する。
実施の形態1にかかる感圧センサを備えたロボットの断面図 (a)および(b)は、実施の形態1の感圧センサの検出原理を示す説明図 実施の形態1の感圧センサの要部拡大斜視図 実施の形態1の感圧センサの断面図 実施の形態1の感圧センサの加圧時の状態を示す断面図 実施の形態1の感圧センサを備えたロボットの作業環境を示す斜視図 実施の形態1の感圧センサを備えたロボットの作業環境を示す説明図 実施の形態1の感圧センサを備えたロボットのロボット制御部を示すブロック図 実施の形態1の感圧センサを備えたロボットのロボット制御を示すフローチャート図 実施の形態2の感圧センサの要部拡大断面図 実施の形態3の感圧センサの要部拡大断面図 実施の形態4の感圧センサの要部拡大断面図 実施の形態5の感圧センサの要部拡大断面図
以下に、本発明の実施の形態にかかる感圧センサおよび感圧センサを備えたロボットを図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる感圧センサ3を備えたロボットの断面図、図2(a)および(b)は、実施の形態1の感圧センサの検出原理を示す説明図である。図3は、実施の形態1の感圧センサの要部拡大斜視図、図4は、実施の形態1の感圧センサの断面図であり、図5は、感圧センサの加圧時、すなわち感圧センサが物体との接触を検知した状態を示す断面図である。図6は、実施の形態1の感圧センサを備えたロボットとその作業環境を示す斜視図、図7は、実施の形態1の感圧センサを備えたロボットの作業環境を示す説明図である。図8は、実施の形態1の感圧センサを備えたロボットのロボット制御部を示すブロック図、図9は、実施の形態1の感圧センサを備えたロボットのロボット制御を示すフローチャート図である。実施の形態1のロボット10は、ロボット本体11と、ロボット本体11に装着された感圧センサ3を備えた接触検知部20と、接触検知部20の出力に基づき、作業者30に接触したことが検知されると、接触検知部20からの信号を受信し、ロボット10の駆動を制御するロボット制御部40とを備える。ロボット制御部40は、停止あるいは安全運転モードに切り替え、作業者30が損傷を受けるのを未然に防止する。
実施の形態1の感圧センサ3を備えた接触検知部20は、弾性導電層1と、感圧導電性エラストマーからなる感圧弾性層2との積層体からなる感圧センサ3と、第1の電極4および第2の電極5とを備えている。感圧センサ3は、導電性であるアルミダイキャスト製のロボット本体11の関節部を含む、まわり全体を覆って、図示しない導電性接着剤で固着されている。なお、回転軸の境界部分など、相対的に位置が変動する部分をまたがって感圧センサ3で覆うことは難しいため、境界部分では感圧センサ3を分離して形成する必要がある。第1の電極4は、感圧弾性層2の外側表面である第1主面2Aに当接する弾性導電層1に接続されている。第2の電極5は、感圧弾性層2の内側表面である第2主面2Bに当接するロボット本体11に接続されている。弾性導電層1は常時導電性を有し、感圧弾性層2は自身に圧力が印加されるなどで収縮した部分のみ抵抗値が減少して導電性を有するものである。実施の形態1の感圧センサ3では、感圧弾性層2の加圧によるたわみに伴う抵抗値の変化を弾性導電層1とロボット本体11との間の抵抗値の変化として、検出する。なお、第1の電極4および第2の電極5は、ロボット本体11に形成されたヴィアホールhに挿通された配線9を介して、ロボット本体11の内部空間Sにとりだされ、図示しない中央演算処理装置(CPU:Conpyuter Processing Unit)を備えたロボット制御部40に接続されている。
図2(a)および図2(b)に、実施の形態1の接触検知部20で用いられている感圧弾性層2の構造および動作原理を示す。感圧弾性層2は、比抵抗が1015Ωから1018Ωの絶縁性を有する弾性樹脂2Rに、カーボン、金属などの導電性粒子2Mを均一に分散させ、硬化させ、感圧導電性を付加した成形体である。感圧弾性層2はゴムの弾力性を生かして、加圧変化をゴムの変位すなわちたわみの変化に代え、たわみの変化に伴い、電気抵抗値を数十MΩから数百Ω間で変化させることができる。つまり感圧弾性層2は、無加圧状態では加圧を解除することでゴムの復元力により、たわみが元に戻り、抵抗値は元に戻る。図2(a)は無加圧状態、図2(b)は加圧状態の感圧弾性層2を示す。図2(a)に示すように無加圧状態では、弾性樹脂2R中に導電性粒子2Mが分散して配置されており導電性粒子2Mは互いに接触しておらず、導通経路を形成していない。従って第1主面2Aと第2主面2Bとの間の抵抗値は、体積抵抗、表面抵抗ともに107Ω以上と、非常に大きい。加圧状態となると図2(b)に示すように、たわみにより弾性樹脂2R中の導電性粒子2Mが次第に接触し始め導通経路が生成され、3次元的に導通経路が増えて、第1主面2Aと第2主面2Bとの間で導通経路が生成され、抵抗値は102Ω程度まで小さくなる。
実施の形態1の感圧センサ3は、加圧変化を、弾性導電層1に取り付けられた第1の電極4と、ロボット本体11に取り付けられた第2の電極5の間の抵抗変化として取り出すことで、ロボット本体11への接触の有無あるいは接触強度を検出するものである。つまり接触強度が高く、加圧力が大きいとたわみが大きくなり、抵抗変化も大きくなることから、接触強度の検出が可能となる。
感圧弾性層2は、ロボット本体11の外形に合わせて、成形され、関節部などの可動部を含めて全体を覆う形状を有している。なお、可動部で、相対的に位置が変動する部分をまたがって感圧センサ3で覆った場合、可動部の動きを阻害する場合は、境界部分では感圧センサ3を分離して覆う必要がある。感圧弾性層2を構成する弾性樹脂2Rと導電性粒子2Mとを混合した溶融樹脂を射出成形により金型内で硬化させることで容易に成形することができる。また、感圧弾性層2の外側である第1主面2Aには、弾性導電層1が形成されている。樹脂成形によりロボット本体11の形状に合わせた成形を行うのは容易である。なお、感圧弾性層2を一体成形で形成し、ロボット本体11の全体を覆うのが困難な場合には、感圧弾性層2あるいは弾性導電層1は、複数に分割されていてもよい。弾性導電層1が複数に分割されている場合は、外表面で別途電気的接続を行うか、あるいは第1の電極4に接続するためのヴィアホールhを複数個形成し、第1の電極4に接続するための配線9を複数設けるようにしてもよい。
弾性導電層1は、弾性を有する導電性樹脂で構成されている。
図3に要部拡大斜視図、図4に断面図を示すように、弾性導電層1と感圧弾性層2とを設置対象物であるロボット本体11に取り付ける際、弾性導電層1と感圧弾性層2とを接合したものに深座繰り6を設ける。深座繰り6に、ねじからなる締結部品7と面圧を確保するためのカラーと称する座金8を挿入し締結する。
ロボット本体11への感圧弾性層2の固定は、感圧弾性層2の面方向の弾性力により、ロボット本体11の外形に沿うように固定することができる。なお、ロボット本体11への感圧弾性層2の固定は、図示しない導電性接着剤によっておこなってもよい。
なお、締結部品7としては、ねじに代えて、リベットなど他の締結部品を用いてもよいことはいうまでもない。
また、深座繰り6、締結部品7、座金8の代わりに、感圧弾性層2と設置対象物であるロボット本体11との間に、導電性接着剤を塗布し、感圧弾性層2とロボット本体11とを固定してもよい。
弾性導電層1と設置対象物であるロボット本体11には、それぞれ第1の電極4、第2の電極5が取り付けられている。設置対象物であるロボット本体11は導電性を有するものであれば、曲面に限らず平面でも良く、平面と曲面の組み合わせでもよい。設置対象物であるロボット本体11の曲率半径が特に小さい場合には、弾性導電層1と感圧弾性層2をロボット本体11の外形に沿った形状になるように型で成形したものを用いているため、装着が容易となる。
次に、実施の形態1の感圧センサ3に圧力Pが加わった際の圧力検知方法について説明する。図4は、圧力がかかっていない状態を示す断面図である。図5に示すように、感圧センサ3に外部から圧力Pが印加されると、弾性導電層1と感圧弾性層2が圧縮される。圧縮された際、感圧弾性層2の電気抵抗値が減少して、弾性導電層1と設置対象物であるロボット本体11の間が導通し、第1の電極4と第2の電極5の間で電気信号が伝わることで、感圧センサ3に圧力が加わったことを検知できる。
弾性導電層1と、設置対象物であるロボット本体11にはそれぞれ第1の電極4および第2の電極5が取り付けられ、感圧センサ3が圧力を受けて感圧弾性層2が縮小すると、縮小した部分の電気抵抗が減少して第1の電極4および第2の電極5間に電気信号が流れることでセンサへの接触を検知する。
第1の電極4および第2の電極5間に電気信号が流れ、感圧センサ3への接触が検知されると、電気信号はロボット本体11の内部空間Sに形成された配線9によって図示しないロボット制御部40に伝達される。ロボット制御部40と接触検知部20との信号伝達は、無線あるいは光を媒体として容易に実現可能である。光を用いる場合には、ロボット本体11の小さな透光性の窓を設けて、外部のロボット制御部40で光信号を受信するようにしてもよい。ロボット本体11への物体の接触が検知されると、ロボット制御部40は、ロボットの駆動を一時停止状態とする。一次停止によって、作業者30は安全を確保することができる。
電気信号を出力するための配線9は最低2本で構成され、設置対象面であるロボット本体11の外表面が曲面の場合でもその形状に沿って設置することが可能であり、周囲が曲面かつ内部空間Sが狭い機器にも容易に感圧センサ3を設置することができる。また、設置方法によっては、ロボット本体11の外表面全体を覆うように感圧センサ3を形成することで、不感帯を無くすことも可能である。
実施の形態1の感圧センサ3を備えたロボットの作業環境は、図6および図7に示すように、生産ラインにおいて、作業者30とロボット10が並んで作業する。ロボット10を複数並べて設置する場合、あるいは、安全柵によってロボット10を作業者30から隔離する安全防護策は、作業者30の安全を保つことが容易である。しかし、安全柵を設置すると設備面積は増加し、費用面でも負担が強いられる。また、安全柵は、ロボット10を含む生産装置のメンテナンス作業の妨げになる。そこで、ロボット10を作業者30から隔離する以外の安全防護策が求められている。隔離によって防護していたロボット10の危険源は、主に、衝突、巻き込み、あるいは突起部による刺傷などの損傷である。不用意に作業者30が接近した場合には、ロボット10を停止しても、突起部による刺傷などの損傷を防ぐことはできないため、何らかの回避行動が必要となる。
一方で、生産現場では、設備費用を抑えるために、生産設備の設置面積を小さくすることが求められる。また、ロボット10が稼働する生産設備では、ロボット10以外に様々な付帯設備が設置されている。よって、ロボット10はできるだけ狭い動作可能範囲で運転できることが望ましい。
そこで安全な作業を行うためには、ロボット10が、作業者30にわずかに接触した場合にも、高感度に接触を検知することで、ロボット10の軌道生成を制御したり、あるいは即時にロボットを停止するあるいは待機姿勢とするなどの制御技術が求められている。
ロボット制御部40は、図8にブロック図を示すように、ロボット10を駆動するためのロボットプログラム12Pを格納するプログラム記憶部12と、外部入出力部13からの入力データに基づき選択されたロボットプログラム12Pを実行するプログラム実行部14と、プログラム実行部14で生成された移動指令と、接触検知部20で得られた情報データとを受領し軌道を生成する軌道生成部15と、軌道生成部15で生成された軌道データに基づき、ロボット10の各関節を駆動するサーボモータを制御するサーボ制御部16とを備えており、サーボ制御部16からの指令信号に基づき、ロボット10を駆動制御する。
また、プログラム実行部14は、外部機器とのデータの送受信を、外部入出力部13を介して実行することができる。
軌道生成部15は、ロボット10の制御点がプログラム実行部14から供給される移動指令が示す位置に至るまでの軌道を補間によって演算し、演算した軌道に沿って制御点が移動するように演算周期毎の角度指令値を生成する。角度指令値が生成される時間的および空間的な間隔は、各移動指令間の間隔よりも小さい。なお、軌道生成部15は、通常は角度指令値をロボット10の軸毎すなわち関節毎に生成する。軌道生成部15は、演算周期毎に生成した角度指令値を、逐次、サーボ制御部16に供給する。
サーボ制御部16は、例えばサーボアンプである。サーボ制御部16は、例えば外部入出力部13から角度検出信号を取得し、各関節の角度センサ信号が示す関節角度が軌道生成部15から供給される角度指令値に追従するように関節毎の駆動電流を生成し、出力する。
外部入出力部13は、操作盤13aすなわちオペレーティングパネル、外部PLC(Programmable Logic Controller)装置13b及び教示装置13cすなわちティーチングペンダントが信号線で接続されており、外部機器からの入力を受け付けたり、外部機器にデータを出力したりする。これら操作盤13a、外部PLC装置13bおよび教示装置13cから、ロボット制御部40に対して、プログラム実行開始、中断停止、退避点復帰などの命令ができる。
次に、ロボット制御部40の操作について説明する。図9にフローチャートを示す。ロボット制御部40は、接触検知部20が、接触を検知すると、接触検知信号がロボット制御部40に出力される。ロボット制御部40では、CPUを備えた軌道生成部15が、ステップS101で、接触が検知されたか否かの判断を行う。ステップS101で、接触が検知されたと判断されると、ステップS102で、軌道生成部15が、接触圧は規定値内か否かを判断する。接触圧は規定値内であると判断されると、ステップS103で安全運転モードに移行する。接触圧は規定値内でないと判断されると、ステップS104で運転停止モードに移行する。判断ステップS101で接触が検知されず、ロボット制御部が接触検知部20から接触信号を受信していない場合は、ステップS105で通常運転モードに入り、軌道生成部15で通常の軌道生成が実行される。そして、あらかじめ決められた時間間隔でステップS101に戻り、接触が検知されたか否かの判断ステップを実施する。一方、ステップS103で安全運転モードに移行した後およびステップS104で運転停止モードに移行した後も、同様にあらかじめ決められた時間間隔でステップS101に戻り、接触が検知されたか否かの判断ステップを実施する。実施の形態1では、接触検知部20の検知にかかわる操作のみを説明し、他の操作は通例の操作にもとづくものとし、通例の操作については説明を省略する。
本実施の形態の感圧センサ3を備えたロボット10によれば、感圧弾性層2と弾性導電層1との積層体を用いた接触検知部20を具備したことで、作業者30が不用意にロボット10に接近した際にも高感度で接触を検知し、ロボット制御部40に検知信号を送信することで、ロボット10の安全操作を行うことができる。特にロボット本体11で用いる感圧センサ3は、接触位置を精度よく検出する必要はなく、ロボット本体11のどこかに接触したことが検出できればよい。従って、電極配線は1対あればよく、複雑な配線が不要である。また、ロボット制御部40の軌道生成部15において、綿密な軌道生成が行われている場合の安全装置として用いられることが多いため、高感度である必要があるが、頻繁にオンオフが繰り返される場所でもない。従って、高感度でかつ薄型であるのが望ましい。また、曲面での使用に適しており、容易にロボット本体11の外形に沿った形状加工を実現することが可能であることから、優れた感圧センサ3を得ることが可能となる。
軌道生成部15では、突起部の方向を作業対象50に向けるなどの回避軌道をとることで、作業者30がロボット本体11の突起部で刺傷するなどの損傷を受けることを防ぐこともできる。予め設定した作業対象50の位置が、ロボット本体11が占有的に作業する領域であることは、作業者30にとって明らかであるため、その領域に作業者30が不用意に近づくことは通常はない。しかしながら、感圧センサ3を備えた接触検知部20をもつことで、作業者30にとって予想外の動きをロボット本体11が行い、作業者30が損傷を受けるのを防ぐ効果がある。従ってロボット10を密集して配置することが可能になる。
次に、実施の形態1の感圧センサ3を備えたロボット100の製造方法について説明する。なお、実施の形態1では、感圧弾性層2は、ロボット本体11の外形に合わせて、成形され、関節部などの可動部を含めて全体を覆う形状を有しており、感圧弾性層2を構成する、弾性樹脂2Rと導電性粒子2Mとを混合した溶融樹脂を射出成形により金型内で硬化させることで容易に成形できる。そして感圧弾性層2上に弾性導電層1を形成し、第1の電極4および第2の電極5を接続することで感圧センサ3が得られる。
また、感圧弾性層2と弾性導電層1とを順次連続的に積層してもよい。まずロボット本体11の成形金型よりもやや大きいキャビティを有する金型を用い、離型剤を介して、キャビティ内に導電性樹脂を塗布し、冷却して硬化させることで、弾性導電層1を形成する。続いて、弾性導電層1の導電性樹脂よりも融点の低い弾性樹脂2Rを選択し、感圧弾性層2を構成する弾性樹脂2Rと導電性粒子2Mとを混合した溶融樹脂を弾性導電層1上に供給し、硬化させる。そして離型剤を除くことで、容易に感圧弾性層2と弾性導電層1との積層体が形成される。このようにして形成された積層体をロボット本体11にかぶせることで、接触性の高いセンサ構造体が形成される。
なお、ロボット本体11の成形後に、感圧弾性層2と弾性導電層1とを順次塗布し、硬化させることで、感圧弾性層2と弾性導電層1との積層体を形成することができる。以上のように、ロボット本体11上で感圧弾性層2と弾性導電層1とを順次積層するときは、感圧弾性層2の形成後に弾性導電層1を形成するため、感圧弾性層2の弾性樹脂2Rは、弾性導電層1の導電性樹脂よりも融点の高い弾性樹脂2Rを選択する必要がある。
また、感圧弾性層2と弾性導電層1は密着性を向上するため、同一材料系の樹脂を用いるのが望ましい。あるいは、密着性を高めるために、感圧弾性層2あるいは弾性導電層1を異なる組成の樹脂の積層構造体で構成することも可能である。
実施の形態1に係る感圧センサ3を自動で動作する産業用ロボットなどの機器に搭載した場合、感圧センサ3が作業者あるいは周囲の物に衝突して圧力を受けた際に、機器が減速あるいは停止などの安全機能が働くための安全スイッチとして利用できる。特に、実施の形態1の感圧センサ3は、周囲が曲面であり、かつ内部空間Sが狭いロボット本体11などの機器にも容易に設置することが可能であることから、機器の小型軽量化のみならず、曲面を多く用いるような、作業者30などの人との共存を目指した機器にも利用することができる。
なお、実施の形態1の感圧センサ3において、弾性導電層1を導電性ゴムで構成し、図示しない導電性接着材で感圧弾性層2の第1主面に貼着してもよい。また、配線9はロボット本体11の内部空間Sに設けたが、ロボット本体11の外表面で、感圧センサ3として作用する必要のない内側に設けるか、あるいは外部に凹部を形成し、凹部に配線9を設けてもよい。
実施の形態2.
実施の形態1では、感圧弾性層2を設置対象物であるロボット本体11との間に直接形成したが、実施の形態2の感圧センサ3では、図10に示すように、ロボット本体11上に内側弾性導電層1iを介して感圧弾性層2および弾性導電層1を順次積層している。他の構成については、前記実施の形態1と同様であり、同一部位には同一符号を付し、説明を省略する。実施の形態2においても、感圧センサ3と第1の電極4および第2の電極5と、配線9などの周辺部とを合わせて接触検知部20を構成している。
本実施の形態では、第2の電極5は、実施の形態1と同様ロボット本体11にとりつけてもよいが、内側弾性導電層1iにとりつけてもよい。感圧弾性層2と設置対象物であるロボット本体11との間にさらに内側弾性導電層1iを積層している。かかる構成によれば、弾性導電層1を積層することで、感圧センサ全体としての弾性率を調整することができる。また内側弾性導電層1iを導電性の高い材料で構成することにより、抵抗による電圧降下を抑制することができるため、感圧センサ3のセンサ出力の高感度化を図ることが可能である。また、内側弾性導電層1iは、1層に限定されることなく複数層であってもよい。このようにロボット本体11に、1枚あるいは複数枚の弾性導電層を積層することによって感圧センサ3の弾性率を細かく調整することが可能である。
実施の形態3.
実施の形態2では、ロボット本体11上に内側弾性導電層1iを介して感圧弾性層2および弾性導電層11を順次積層した構造について説明したが、実施の形態3の感圧センサ3では、図11に示すように、ロボット本体11上に第1の感圧弾性層2a、第2の感圧弾性層2bと順次2層を積層している。他の構成については、前記実施の形態1と同様であり、同一部位には同一符号を付し、説明を省略する。実施の形態3においても、感圧センサ3と第1の電極4および第2の電極5と、配線9などの周辺部とを合わせて接触検知部20を構成している。
かかる構成によれば、感圧弾性層を2層構造とすることで、感圧センサ全体としての弾性率を調整することができる。また、感圧弾性層は、3層以上であってもよい。このようにロボット本体11に、1枚あるいは複数枚の感圧弾性層を積層することによって感圧センサ3の弾性率を細かく調整することが可能である。
実施の形態4.
実施の形態1では、ロボット本体11上に感圧弾性層2を直接積層し、締結部品7で固定したが、実施の形態4の感圧センサ3を備えたロボットによれば、図12に要部断面図を示すように、導電性接着剤層CPを介して感圧弾性層2および弾性導電層1の積層体からなる感圧センサ3をロボット本体11に貼着している。他の構成については、前記実施の形態1と同様であり、同一部位には同一符号を付し、説明を省略する。実施の形態4においても、感圧センサ3と第1の電極4および第2の電極5と、配線9などの周辺部とを合わせて接触検知部20を構成している。
上記構成によれば、ロボット本体11に感圧センサ3を確実に貼着することが可能であり、高感度の圧力検出を行うことが可能となる。
実施の形態5.
実施の形態1では、1対の電極で構成したが、弾性導電層1の抵抗値が問題となる場合には、図13に要部断面図を示すように、複数対の電極を形成した方がよい。本実施の形態では内側に位置する第2の電極5は1個で対応でき、6個の第1電極41から46がそれぞれ第2電極5とが、6個の電極対を構成している。他の構成については、前記実施の形態1と同様であり、同一部位には同一符号を付し、説明を省略する。実施の形態5においても、感圧センサ3と第1の電極41から46および第2の電極5と、配線9などの周辺部とを合わせて接触検知部20を構成している。
上記構成によれば、複数対の電極を形成した場合にも、配線は内部空間Sを通して引き回すことができるため、外形の大型化を招くこともない。
なお、前記実施の形態1から5のいずれの感圧センサ3においても、弾性導電層1を、弾性を有する導電性ゴムで構成し、図示しない導電性接着材で感圧弾性層2の第1主面に貼着していてもよい。また、弾性導電層1は感圧弾性層2の少なくとも外部表面に導電性のめっき層を施すことにより代用できる。また、弾性導電層1の外側を絶縁層あるいは絶縁部材で覆ってもよい。表面を絶縁層あるいは絶縁部材で覆うことで、接触時に、作業者に電流が流れるのを防止することで、より安全性が向上する。
また、実施の形態1から5のいずれの感圧センサ3においても、電極は1対に限定されることなく、複数対の電極で構成してもよい。電極数を多くし、多数対の電極で構成した場合にも、配線は内部空間を通して引き回すことができるため、外形の大型化を招くこともない。従って、高感度の感圧センサを得ることが可能となる。
また、前記実施の形態1から5の感圧センサ3は産業用ロボットに装着した例について説明したが、産業用ロボットに限定されることなく、介護ロボットなどのロボットの安全機能の向上に有効である。また、ロボット以外のデバイスへの適用が可能であることはいうまでもない。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 弾性導電層、1i 内側弾性導電層、2 感圧弾性層、2a 第1の感圧弾性層、2b 第2の感圧弾性層、2R 弾性樹脂、2M 導電性粒子、2A 第1主面、2B 第2主面、3 感圧センサ、4,41から46 第1の電極、5 第2の電極、6 深座繰り、7 締結部品、8 座金、9 配線、P 圧力、S 内部空間、CP 導電性接着剤層、10 ロボット、11 ロボット本体、20 接触検知部、30 作業者、40 ロボット制御部、50 作業対象、100 感圧センサを備えたロボット。

Claims (6)

  1. 表面が導電性を有する設置対象物上に積層された感圧弾性層と、
    前記感圧弾性層上に積層された弾性を有する導電層と、
    設置対象物と前記導電層とにそれぞれ形成された1対の電極とを備えたことを特徴とする感圧センサ。
  2. 前記感圧弾性層と前記設置対象物との間に弾性を有する導電層からなる中間層を有することを特徴とする請求項1に記載の感圧センサ。
  3. 前記設置対象物が曲面を有することを特徴とする請求項1または2に記載の感圧センサ。
  4. 前記導電層から前記感圧弾性層に向かう方向に深座繰りが形成されており、前記深座繰りに挿入された締結部品を具備したことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の感圧センサ。
  5. 前記感圧弾性層は、導電性接着層を介して前記設置対象物上に積層されたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の感圧センサ。
  6. 表面が導電性を有するロボット本体と、
    前記ロボット本体に装着され、作業者に接触したことを検知する接触検知部と、
    前記接触検知部の出力に基づき、ロボットの駆動を制御するロボット制御部とを備え、
    前記接触検知部が、
    前記ロボット本体上に積層された感圧弾性層と、
    前記感圧弾性層上に積層された弾性を有する導電層と、
    前記ロボット本体と前記導電層とにそれぞれ形成された1対の電極とを備えたことを特徴とする感圧センサを備えたロボット。
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