JP6443517B2 - 生体情報測定装置および生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法 - Google Patents
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Description
本発明は、生体の心臓の動きを把握することができる探触子、生体の心臓の動きを把握することにより生体の健康情報を把握することができる生体情報測定装置及び生体情報測定方法に関し、特に、超音波診断装置の超音波探触子を用いて心尖拍動図を測定し、生体の健康情報を正確に表示することができる生体情報測定装置、生体情報測定システムならびにそれらに用いる生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法に関する。
現在、循環器系の疾病は、増加の一途をたどっており、世界的にその克服が叫ばれている。循環器系の疾病の例としては、先天性心疾患、高血圧症、高血圧性心疾患、急性心筋梗塞、陳旧性心筋梗塞、肥大型心筋症、拡張型心筋症、二次性心筋症、大動脈弁狭窄症、大動脈弁閉鎖不全症、僧帽弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全症、閉塞性動脈硬化症、慢性心不全、不整脈など医療技術の向上、予防対策の向上が望まれている多くの例をあげることができる。
心臓の動きを客観的に把握できる測定装置があれば被測定生体の健康状態をかなり正確に知ることができ、診断、治療に役立てることができる。たとえば、ヒトの健康状態はその心臓の動きに大きく左右される。循環器系の高度な知識を有する専門医が患者の胸部に手を当てて触診して病態を理解することができる場合がある。
触診から得られる心臓の動きの情報を客観的に表現する手段の一つに心尖拍動図をあげることができる。健常者だけではなく、心臓の疾病があり、その行動を制限されているような患者も含めて、被測定生体の心尖拍動図を防音室ではなく普通の部屋のベッドサイドで被測定生体に特別な緊張をもたらさずに測定できる測定器があれば、被測定生体の健康管理、診療に大きな福音をもたらすことができる。
しかし、被測定生体としてのヒトの心尖拍動図の正確な測定ができる実用レベルの測定器は残念ながらまだ開発されていない。心尖拍動図の測定に関しては、非特許文献1の「心電図・心機図検査の実際」に記載されている心機図記録装置の使用が試みられてきたが、後述のように、医療現場でも、個人の健康管理用にも到底利用できる装置ではないとの烙印を押されてしまっている。
図16は、非特許文献1に記載されている従来の心機図記録装置で、高価である上に、幅がおおむね60cm、高さがおおむね180cm、奥行がおおむね80cmという大型のもので、台車がついているが一人で移動させるのは難しいほどの重い装置で、測定者は防音室の内部と外部にそれぞれ最低一名が必要で、多くの場合、医師と技師の少なくとも二名で測定している。図で、心機図記録装置本体の右側に見える窓は被測定生体が入っている防音室の中を覗く窓である。図17は非特許文献1の212頁に記載された各種トランスデューサの例の写真である。
図16の装置は、心尖拍動図を測定する場合、被測定生体に防音室あるいはそれに準じた雑音の少ない測定室に入ってもらわなければ測定できず、測定が防音で密室のような制限された部屋で行われることになるため、被測定生体は通常とは異なる状態での測定になり、不必要に緊張してしまうこと、そして、被測定生体はこのような環境に入っての測定に耐えることができる状態のヒトに限られること、心尖拍動図を用いた診断が真に必要と思われる患者の測定ができないことなどの問題を有している。そして、斯界の高度な知識を有する専門家の見解も、図16の心機図測定装置を使用して測定された心尖拍動図から循環器系の前記疾病の診断を下すには確信が持てないと思われる場合が多いというのが現状である。
近年、超音波診断装置が長足の進歩を遂げ、医療現場で普及し、心臓内での各心腔の動き、各心腔の大きさ、心室や心房の壁の厚さ、心嚢液の状態、弁の動き、血流などを胸壁外部から観察することができ、循環器の専門医がそれを見て循環器系患者の診断を行っている。前記のように、従来の心機図記録装置で測定した心尖拍動図では診断に必要な情報を得られないとみなされており、従来の心機図記録装置で測定した心尖拍動図を用いるよりも超音波診断装置で各種の情報を得て診断する方がよいと考えられている。
しかし、超音波診断装置は、心尖拍動図を測定する観点からは作られておらず、心臓の動き、弁の動き、血流などを動画像としてとらえ、それを専門医が見て正常か病的かを診断している。この測定からは、心室の動き、大動脈弁や僧帽弁の正常・異常、狭窄の程度、弁口面積、弁に付着した細菌の疣贅の有無、心嚢液貯留の有無、血液の逆流の有無とその程度、先天性の奇形の有無に関して判断できる情報は得られるが、胸壁を介して左室心尖部の動きを評価しておらず、触診で得られているような情報を客観化することはできない。すなわち、これまで実用レベルの測定器がなかったため、診断に役立つ心尖拍動図の測定データが不足しており、心尖拍動図の測定データから循環器系疾病の診断をする技術が未確立であり、医療の現場では使用できない状況である。そして、触診で得られる心臓の左心室(以下、左室ともいう)の動きを客観的に表示できる測定器は、本発明者の提案による特許文献1,2に記載された装置以外になく、その利用の仕方はまだ確立されていない。
(社)日本臨床衛生検査技師会発行:"心電図・心機図検査の実際"(1996年11月1日2刷発行),第212頁、222頁
エルゼビア・ジャパン(株)発行:"グレイ解剖学アトラス"(2008年9月15日発行),例えば第87頁
現在実用化されている超音波診断装置では、各撮像において心臓の心尖部の画像は不鮮明で、専門家でも、心臓に異常があるかもしれないと思われる画像が撮影されても、その画像から生体の健康状態、特に病的な健康状態を診断することはきわめてむずかしいのが現状である。
本発明は、このような現状に鑑みてなされたもので、本発明の解決すべき課題は、心尖拍動図を測定し、評価して、表示する機能を有する超音波診断装置を安価に提供することである。
本発明の目的の1つは、現在医療現場で使用されている心エコー測定技術思想と心尖拍動図測定技術思想を組み合わせた新規の技術思想に基づく測定装置を安価に提供することであり、装置の使用者が装置を導入してから膨大な数の被測定生体を測定し実験をしなくても医療現場で使用することができるような測定装置ならびにそのデータ処理のアルゴリズムを提供し、医療の現場で使い易く、生体の健康状態を的確に把握することができる生体情報測定装置および生体情報測定システムに用いることができる生体情報測定方法、及びそれらに用い得る探触子を提供するところにある。
そして本発明の目的の1つは、従来の超音波診断装置を用いて得られる生体情報収集機能と心尖拍動図測定装置を用いて得られる生体情報収集機能を組み合わせて活用しやすくし、左室機能に関する生体情報を一層高い信頼性で得ることができる生体情報測定装置ならびに生体情報測定システムに用いることができる生体情報測定方法を提供するところにある。
そして本発明の目的の1つは、医学教育の観点から、医学生および研修医に対して正しい診察法を教授できるようにして臨床医学教育を大きく改善することができる安価で高精度の測定が可能な生体情報測定装置、生体情報測定システム、それに生体情報測定方法を提供するところにある。
従来心尖拍動図を撮影する目的では作られていなかった超音波診断装置を活用して心尖拍動図を測定し、その評価アルゴリズムを作成し、評価結果を含めて表示画面に表示することによって課題を解決した。
好ましい形態例として、超音波診断装置に、測定した心尖拍動図を線画として表示するプログラムや、心尖拍動図を判定するアルゴリズムなどを内蔵させたり、外付けにして課題を解決した。
表示画面を心尖拍動図とその他の超音波エコー図を入れ替わり表示させたり、同一画面に同時に表示させることによって課題を解決した。
また、リニアー探触子とセクター探触子を例えばガイドレールを有する測定用の枠体に縦方向に組込み、前記枠体の体表面に当接する部分に測定に用いるときに適切な探触子を前記レールをスライドさせて移動させ、切り替えることをなく、又は最小限にして心尖拍動図を測定し、また、2Dエコー例えば心尖部四腔断面像を測定することができる探触子などを提案した。また、互いに周波数の異なる探触子を組み込むことも有効である。
本分割出願における請求項を新請求項ということにし、平成24年5月31日にPCT出願をし(PCT/JP2012/064729)、それを平成25年12月2日に国内移行した原出願(特願2013−518199)の特許査定時の請求項を特許査定時の請求項ということにし、平成24年5月31日にPCT出願(PCT/JP2012/064729)をした時の請求項を出願時の請求項ということにし、以下にそれらを記載する。
新請求項1は、「構成した生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法であって、前記生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムが、超音波センサー以外の心尖拍動検出センサーを用いて被測定生体の心尖拍動を検出した情報を基に作成した被測定生体の心尖拍動データ及び/または心尖拍動図から被測定生体の健康状態を判定することができる健康状態判定手段を有することを特徴とする生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムであり、前記生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法が、前記生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの前記センサーを用いて心尖拍動を検出して作成した被測定生体の心尖拍動データ及び/または心尖拍動図から被測定生体の健康状態を判定することができる健康状態判定手段として、心拍補正係数として、被測定生体の毎分の心拍数をVとしたときの心尖拍動図の時間軸もしくは実質的時間軸の心拍補正係数を√V/60(√V/60はV/60の平方根を意味する)として、心尖拍動図の時間軸もしくは実質的時間軸に√V/60を乗じたものを用いて被測定生体の健康状態を判定する手段を有することを特徴とする生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法」である。
新請求項2は、「請求項1に記載の生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法において、前記作動方法が、被測定生体の心臓の拍動を検出する心尖拍動検出センサーとして超音波センサー以外の心尖拍動検出センサーを用意する工程と、心尖拍動検出センサーを用いて検出した被測定生体の心尖拍動データ及び/又は心尖拍動図から被測定生体の健康状態を判定することができる健康状態判定手段を用意する工程と、健康状態判定手段の健康状態判定結果を心尖拍動図の波形及び/又は被測定生体の健康状態の評価結果が健常者と、非健常者と、健常者と非健常者のいずれであるか及び/又は心尖拍動図のいずれを有しているかの形式で表示及び/又は出力する手段を用意する工程を有することを特徴とする生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法」である。
新請求項3は、「心尖拍動検出センサーを用いて被測定生体の心尖拍動を検出したものを基に作成した被測定生体の心尖拍動図から被測定生体の健康状態を判定することができる健康状態判定手段が、被測定生体の毎分の心拍数をVとしたときの心尖拍動図の時間軸に相当する値として、心拍補正係数を√V/60(√V/60はV/60の平方根を意味する)として補正したもの、すなわち心尖拍動図の時間軸に√V/60を乗じたものを用いて被測定生体の健康状態を判定することができる健康状態判定手段であることを特徴とする生体情報測定装置であって、前記心尖拍動図が超音波探触子以外の心尖拍動検出センサーを用いて検出したものを基に作成した心尖拍動図であり、前記健康状態判定手段が、生体情報測定装置内蔵及び/又は生体情報測定装置の外部から入力されたグラフ及び/又は所定の値の範囲とそれに対応する心尖拍動に関するグラフ及び/又は処理途中または処理結果を対比する手段を有していることを特徴とする生体情報測定装置」である。
また、特許査定時の請求項1は、「心尖拍動検出センサーを用いて被測定生体の心尖拍動を検出したものを基に作成した被測定生体の心尖拍動図から被測定生体の健康状態を判定することができる健康状態判定手段が、被測定生体の毎分の心拍数をVとしたときの心尖拍動図の時間軸に相当する値として、心拍補正係数を√V/60(√V/60はV/60の平方根を意味する)として補正したものを用いて被測定生体の健康状態を判定することができる健康状態判定手段であることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項2は、「特許査定時の請求項1に記載の生体情報測定装置において、前記生体情報測定装置は、心尖拍動検出センサーとして少なくとも被測定生体の胸部の体表面から心尖部及び/又はその近傍に向けて超音波信号を入射させる超音波発信部と入射した前記超音波信号の被測定生体内各部からの反射超音波信号を測定する受信センサ−を有する超音波探触子を有しており、さらに、心尖拍動図を作成する手段と、測定された心尖拍動図の特徴を評価する評価手段を含む健康状態判定手段と、心尖拍動図を表示する表示手段及び/又はデータ出力手段を有しており、被測定生体の一拍分の心尖拍動図波形を単位波形ということにし、同一被測定生体の同一時刻における心電図各QRS陽性ピーク値(R)に対応する位置(以下、QRSピーク位置という)の所定時間前からその次のQRSピーク位置の前記所定時間前までの心尖拍動図波形を前記単位波形としたとき、前記単位波形を横軸に時間をとり縦軸に心尖拍動図波形の振幅をとって表したときに、前記単位波形のQRSピーク位置の前後30ms(ミリ秒)以内の心尖拍動図の波形上の最低点(以下、前記最低点をC1という)が存在するときはC1を特徴点P(2)とし、C1が不明瞭な時は心尖拍動図の波形上のQRSピーク位置に対応する点を特徴点P(2)とし、QRSピーク位置の時相的に(以下、同様)前160ms以内の心尖拍動図の波形上の陽性頂点を特徴点P(1)とし、P(2)から50〜150ms後の心尖拍動図の波形上の陽性頂点を特徴点P(3)とし、心音図の大動脈閉鎖音である2A音とその60ms未満前までの間で心尖拍動図の波形上の2A音に最も近い陽性頂点を特徴点P(5)とし、前記P(5)のうちで、前記P(5)が心音図の2A音から40ms未満前までに存在する場合を特徴点P’(5)とし、前記P(5)が心音図の2A音から40ms〜50ms未満前に存在する場合を特徴点P’’(5)とし、前記P(5)が心音図の2A音から50ms〜60ms未満前までに存在する場合を特徴点P’’’(5)とし、(以下、前記特徴点P’(5)、P’’(5)、P’’’(5)のそれぞれを特に区別して示す場合を除き、P(5)、P’(5)、P’’(5)、P’’’(5)のいずれかを指していう場合あるいは総称していう場合、単にP(5)という)、P(3)もP(5)も存在しないときに存在する陽性頂点である前記P(2)から150msより後で2A音から60ms前までの心尖拍動図の波形上の陽性頂点を特徴点P(4)とし、2A音から50〜150ms後の心尖拍動図の波形上の陰性極値を特徴点P(6)とし、2A音から100〜240ms後の間で且つP(6)が存在するときはP(6)よりも後にある心尖拍動図の波形上の陽性頂点を特徴点P(7)とし、前記特徴点P(1)、P(2)、P(3)、P(4)、P(5)、P’(5)、P’’(5)、P’’’(5)、P(6)、P(7)を第1の特徴点群と定義し、心尖拍動図の前記P(1)を陽性頂点としてその前から心尖拍動図上において立ち上がっている波形をA波、心尖拍動図の前記P(2)から立ち上がって陽性極値点を有している波をE波、P(6)から始まる上行波をF波とそれぞれ定義し、心尖拍動図の一次微分波形における前記A波の陽性ピーク位置をa点、前記E波の陽性ピーク位置をe点、前記F波の陽性ピーク位置をf点、前記a点、e点、f点の高さをそれぞれa,e,fと定義して、第1の特徴点判定手段が前記第1の特徴点群のうちの少なくとも2つの特徴点の存在有無を判定する判定手段であり、第2の特徴点判定手段が前記単位波形の最低の位置の縦座標値を0ポイントとし、かつ、前記単位波形の最大座標値が1000ポイントになるように正規化したときの前記P(1)、P(2)、P(7)の少なくとも1つについてその高さを判定する判定手段であり、第3の特徴点判定手段が、前記各特徴点間の時間に関して、P(2)−P(3)時間(P(2)からP(3)迄の時間、以下同様)、P(3)−P(5)時間とP(2)−P(6)時間の比、P(6)−P(7)時間、2−P(6)時間(2A音からP(6)迄の時間、以下同様)、2−P(7)時間を特徴ファクタとしてその少なくとも1つの値の大小を判定する判定手段であり、第1の波形判定手段が、前記生体情報測定装置に内蔵の波形判定パターンあるいは前記生体情報測定装置の外部から前記生体情報測定装置に入力された心尖拍動図の波形判定パターンと比較して前記単位波形のタイプを判定する判定手段であり、第2の波形判定手段が、前記a、e、fの値を判定する判定手段であり、第3の波形判定手段が、心尖拍動図の一次微分波形の前記e点からf点直前の最下点までの間の微分値が零の近傍に、微分波形がその傾向としておおむね水平に推移すると判断できる区間の有無を判定する判定手段であり、第4の波形判定手段が、心尖拍動図の一次微分波形のf点の直前の最下点の位置が、前記最下点の直前の微分値が零の点と前記最下点の直後の微分値が零の点との間の区間の前半部分に位置するかどうかを判定する判定手段であり、第5の波形判定手段が、心尖拍動図がP(3)がありP(5)がない一峰性のグラフ(以下、一峰グラフという)であるか否かを判定し、前記一峰グラフの場合に、P(3)の高さを1000ポイントに正規化したときの700ポイントにおけるグラフの幅が、P(3)から時相的に後ろの部分(以下、P3後片幅という)として100ms未満か否かを判定する判定手段であり、第6の波形判定手段が、心尖拍動図の一次微分波形における2A音の時刻から前記特徴点P(6)の近傍の間の一次微分波形の特徴を抽出してその特徴から健康情報を判定する判定手段であるとそれぞれ定義たとき、前記評価手段はデータ処理手段のデータ処理結果を用いて被測定生体の健康状態を評価しているとともに、前記第1〜第3の特徴点判定手段と第1〜第6の波形判定手段の9つの判定手段のうちの少なくとも1つを有しており、さらに、前記生体情報測定装置は、前記評価手段の評価結果と心尖拍動図の波形又は波形タイプに関する情報の少なくとも一方を表示することができる表示手段及び/又は測定データ、データ処理部のデータと前記評価手段の評価結果と被測定生体の健康状態評価結果の少なくともいずれかを出力することができるデータ出力手段を有していることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項3は、「特許査定時の請求項2に記載の生体情報測定装置において、前記評価手段により評価した結果を、評価結果1をP(3)とP’(5)がある場合、左室収縮障害の可能性は極めて低いとし、評価結果2をP(3)とP’’(5)がある場合、左室収縮障害の可能性は低いとし、評価結果3をP(3)とP’’’(5)がある場合、左室収縮障害の恐れがあるとし、評価結果4をP(3)とP(5)がなくP(4)がある一峰性波形の場合あるいは前記P3後片幅が100ms以上の場合は左室収縮障害もしくは左室肥大の可能性があるとし、被測定生体の健康状態が前記評価結果1〜4のいずれかであることを表示することを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項4は、「特許査定時の請求項1〜3のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、心尖拍動図を作成する手段及び/又は表示する手段及び/又はデータ出力手段は、装置内蔵及び/又は装置の外部に付けたデータ処理部による手段であることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項5は、「特許査定時の請求項2〜4のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記心尖拍動図に線維性心膜から体表面までの間の、超音波受信強度が最強の連続した曲線を用いることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項6は、「特許査定時の請求項2〜4のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記心尖拍動図に線維性心膜から体表面までの間の被測定生体の断面における反射超音波の受信強度を積算した曲線を用いることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項7は、「特許査定時の請求項2〜6のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記心尖拍動図測定用の超音波探触子が周波数の異なる少なくとも2種類の超音波信号を発信できることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項8は、「特許査定時の請求項2〜7のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記心尖拍動図測定用の超音波探触子の超音波発信部を構成する主要な複数の振動子もしくは複数の振動部(以下、複数の第1の振動子という)から発信される超音波ビームの中心線が互いに平行であるとともに前記複数の第1の振動子が隣同士互いに近接して配置されていることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項9は、「特許査定時の請求項2〜8のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記超音波探触子が複数の異なる超音波探触子を有していることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項10は、「特許査定時の請求項9に記載の生体情報測定装置において、前記複数の超音波探触子が切り替え可能になっていることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項11は、「特許査定時の請求項9または10に記載の生体情報測定装置において、前記複数の超音波探触子の周波数が互いに異なることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項12は、「特許査定時の請求項1〜11のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、肋骨を検出する手段を有していることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項13は、「特許査定時の請求項1〜12のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、探触子の接触圧を検出する手段を有していることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項14は、「特許査定時の請求項2〜13のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、超音波探触子を構成する各振動子または振動部の電子的スキャンの方法を変更する手段を有することを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項15は、「特許査定時の請求項2〜14のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、超音波探触子がリニアー探触子を有することを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項16は、「特許査定時の請求項2〜15のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、探触子の音響レンズ部材の屈折率を変える手段が設けられていることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項17は、「特許査定時の請求項1〜16のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、心尖拍動図の評価結果を認識する機能を有することを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項18は、「特許査定時の請求項2〜17のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、生体の線維性心膜の位置を検出する手段を有することを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項19は、「特許査定時の請求項1〜18のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記生体情報測定装置は、心尖拍動図として表した前記測定データに含まれる前記単位波形のタイプを類別する波形類別手段を有すると共に、類別された各タイプの波形の数を表示もしくは出力する手段を有することを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項20は、「特許査定時の請求項1〜19のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、波形類別手段の単位波形類別結果もしくは前記データ処理手段の外部からの入力情報に基づいて選択された単位波形について波形の詳細分析を行うことを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項21は、「生体情報測定装置に用いることができる超音波探触子であって、前記超音波探触子が複数の探触子が選択可能に組み込まれていることを特徴とする超音波探触子」である。
特許査定時の請求項22は、「構成した生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法であって、前記生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムが、心尖拍動検出センサーを用いて被測定生体の心尖拍動を検出した情報を基に作成した被測定生体の心尖拍動データ及び/または心尖拍動図から被測定生体の健康状態を判定することができる健康状態判定手段を有することを特徴とする生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムであり、前記生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法が、前記生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの前記センサーを用いて心尖拍動を検出して作成した被測定生体の心尖拍動データ及び/または心尖拍動図から被測定生体の健康状態を判定することができる健康状態判定手段として、心拍補正係数として、被測定生体の毎分の心拍数をVとしたときの心尖拍動図の時間軸もしくは実質的時間軸の心拍補正係数を√V/60(√V/60はV/60の平方根を意味する)として被測定生体の健康状態を判定する手段を有することを特徴とする生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法」である。
特許査定時の請求項23は、「特許査定時の請求項22に記載の生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法において、前記作動方法が、被測定生体の心臓の拍動を検出する心尖拍動検出センサーを用意する工程と、心尖拍動検出センサーを用いて検出した被測定生体の心尖拍動データ及び/又は心尖拍動図から被測定生体の健康状態を判定することができる健康状態判定手段を用意する工程と、健康状態判定手段の健康状態判定結果を心尖拍動図の波形及び/又は被測定生体の健康状態の評価結果が健常者と、非健常者と、健常者と非健常者のいずれであるか及び/又は心尖拍動図のいずれを有しているかの形式で表示及び/又は出力する手段を用意する工程を有することを特徴とする生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法」である。
なお、原出願のPCT出願時の請求項である出願時の請求項を以下に記す。
出願時の請求項1は、「被測定生体の胸部の体表面から心尖部及び/又はその近傍に向けて超音波信号を入射させる超音波発信部と入射した前記超音波信号の被測定生体内各部からの反射超音波信号を測定する受信センサ−を有し心尖拍動図を測定できる心尖拍動図用の超音波探触子を有する生体情報測定装置において、前記生体情報測定装置は、心尖拍動図を作成する手段と測定された心尖拍動図の特徴を評価する評価手段と心尖拍動図を表示する表示手段を有することを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項2は、「出願時の請求項1に記載の生体情報測定装置において、前記評価手段は、被測定生体の一拍分の心尖拍動図波形を単位波形ということにし、一例として、同一被測定生体の同一時刻における心電図例えば標準肢誘導の第2誘導心電図の各QRS陽性ピーク値(R)に対応する位置(以下、QRSピーク位置という)の所定時間前からその次のQRSピーク位置の前記所定時間前までの心尖拍動図波形を前記単位波形としたとき、前記単位波形を横軸に時間をとり縦軸に心尖拍動図波形の振幅をとって表したときに、毎分の心拍数をVとしたときの心尖拍動図波形の時間軸の心拍補正係数を√V/60(√V/60はV/60の平方根を意味する)として以下の心尖拍動図の時間軸の値を心拍数が60のの場合に換算した値として、前記単位波形のQRSピーク位置の前後30ms(ミリ秒)以内の心尖拍動図の波形上の最低点(以下、前記最低点をC1という)が存在するときはC1を特徴点P(2)とし、C1が不明瞭な時は心尖拍動図の波形上のQRSピーク位置に対応する点を特徴点P(2)とし、QRSピーク位置の時相的に前(以下、同様)160ms以内の心尖拍動図の波形上の陽性頂点を特徴点P(1)とし、P(2)から50〜150ms後の心尖拍動図の波形上の陽性頂点を特徴点P(3)とし、心音図の大動脈閉鎖音である2A音とその60ms未満前までの間で心尖拍動図の波形上の2A音に最も近い陽性頂点を特徴点P(5)とし、前記P(5)のうちで、前記P(5)が心音図の2A音から40ms未満前までの2A音に最も近い陽性頂点を指して表現する場合を特徴点P’(5)とし、前記P(5)が心音図の2A音から40ms〜50ms未満前までの2A音に最も近い陽性頂点を指して表現する場合を特徴点P’’(5)とし、前記P(5)が心音図の2A音から50ms〜60ms未満前までの2A音に最も近い陽性頂点を指して表現する場合を特徴点P’’’(5)とし、(以下、前記特徴点P’(5)、P’’(5)、P’’’(5)のそれぞれを特に区別して示す場合を除き、P(5)、P’(5)、P’’(5)、P’’’(5)のいずれかを指してあるいは総称してP(5)ともいう)、前記P(2)から150msより後で2A音から60ms前までの心尖拍動図の波形上の陽性頂点を特徴点P(4)とし、2A音から50〜150ms後の心尖拍動図の波形上の陰性極値を特徴点P(6)とし、2A音から100〜240ms後の間で且つP(6)が存在するときはP(6)よりも後にある心尖拍動図の波形上の陽性頂点を特徴点P(7)とし、前記特徴点P(1)、P(2)、P(3)、P(4)、P(5)、P’(5)、P’’(5)、P’’’(5)、P(6)、P(7)を第1の特徴点群と定義し、心尖拍動図の前記P(1)を陽性頂点としてその前から心尖拍動図上において立ち上がっている波形をA波、心尖拍動図の前記P(2)から立ち上がって陽性極値点を有している波をE波、P(6)から始まる上行波をF波と定義し、心尖拍動図の一次微分波形における前記A波の陽性ピーク位置をa点、前記E波の陽性ピーク位置をe点、前記F波の陽性ピーク位置をf点、前記a点、e点、f点の高さをそれぞれa,e,fと定義して、第1の特徴点判定手段が前記第1の特徴点群のうちの少なくとも2つの特徴点の存在有無を判定する判定手段であり、第2の特徴点判定手段が前記単位波形の最低の位置の縦座標値を0とし、前記単位波形の最大座標値が1000ポイントになるように正規化したときの前記P(1)、P(2)、P(7)の少なくとも1つについてその高さを判定する判定手段であり、第3の特徴点判定手段が、前記各特徴点の時間に関して、P(2)−P(3)時間(P(2)からP(3)迄の時間、以下同様)、P(3)−P(5)時間とP(2)−P(6)時間の比、P(6)−P(7)時間、2−P(6)時間(2A音からP(6)迄の時間、以下同様)、2−P(7)時間を特徴ファクタとしてその少なくとも1つの値の大小を判定する判定手段であり、第1の波形判定手段が、前記生体情報測定装置に内蔵の波形判定パターンあるいは前記生体情報測定装置の外部から前記生体情報測定装置に入力された心尖拍動図の波形判定パターンと比較して前記単位波形のタイプを判定する判定手段であり、第2の波形判定手段が、前記a、e、fの値を判定する判定手段であり、第3の波形判定手段が、心尖拍動図の一次微分波形の前記e点からf点直前の最下点までの間の微分値が零の近傍に、微分波形がその傾向としておおむね水平に推移すると判断できる区間の有無を判定する判定手段であり、第4の波形判定手段が、心尖拍動図の一次微分波形のf点の直前の最下点の位置が、前記最下点の直前の微分値が零の点と前記最下点の直後の微分値が零の点との間の区間の前半部分に位置するかを判定する判定手段であり、第5の波形判定手段が、心尖拍動図がP(3)がありP(5)がない一峰性のグラフ(以下、一峰グラフという)であるか否かを判定し、前記一峰グラフの場合に、P(3)の高さを1000ポイントに正規化したときの700ポイントにおけるグラフの幅が、P(3)から時相的に後ろの部分(以下、P3後片幅という)として100ms未満か否かを判定する判定手段であり、第6の波形判定手段が、心尖拍動図の一次微分波形における2A音の時刻から前記特徴点P(6)の近傍の間の一次微分波形の特徴を抽出してその特徴から健康情報を判定する判定手段であるとそれぞれ定義して、前記データ処理手段が、前記第1〜第3の特徴点判定手段と第1〜第6の波形判定手段の9つの判定手段のうちの少なくとも1つと被測定生体の健康状態判定手段とを有していることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項3は、「出願時の請求項2に記載の生体情報測定装置において、前記前記評価手段により評価した結果を、評価結果1をP(3)とP’(5)がある場合、左室収縮障害の可能性は極めて低いとし、評価結果2をP(3)とP’’(5)がある場合、左室収縮障害の可能性は低いとし、評価結果3をP(3)とP’’’(5)がある場合、左室収縮障害の恐れがあるとし、評価結果4をP(3)とP(5)がなくP(4)がある一峰性波形の場合、P(3)の高さを1000ポイントに正規化したときの700ポイントにおけるグラフの幅すなわちP(3)から時相的に後ろの部分(P3後片幅という)が100ms以上の場合は左室収縮障害もしくは左室肥大の可能性があるとし、前記評価結果1〜4のいずれかを表示することを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項4は、「出願時の請求項1〜3のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記心尖拍動図を作成する手段と表示する手段は、装置内蔵及び/又は装置の外部に付けたデータ処理部によって一本の線画に変換された心尖拍動図にする手段と表示する手段であることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項5は、「出願時の請求項1〜4のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記心尖拍動図が線維性心膜から体表面までの間の、超音波受信強度が最強の連続した曲線であることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項6は、「出願時の請求項1〜4のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記心尖拍動図が線維性心膜から体表面までの間の断面における反射超音波の受信強度を積算した曲線であることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項7は、「出願時の請求項1〜6のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記心尖拍動図測定用の超音波探触子が周波数の異なる少なくとも2種類の超音波信号を発信できることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項8は、「出願時の請求項1〜7のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記心尖拍動図測定用の超音波探触子の超音波発信部を構成する主要な複数の振動子もしくは複数の振動部(以下、複数の第1の振動子という)から発信される超音波ビームの中心線が互いに平行であるとともに前記複数の第1の振動子が隣同士互いに近接して配置されていることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項9は、「出願時の請求項1〜8のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記超音波探触子が複数の異なる超音波探触子を有していることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項10は、「出願時の請求項9に記載の生体情報測定装置において、前記複数の超音波探触子が切り替え可能になっていることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項11は、「出願時の請求項9または10に記載の生体情報測定装置において、前記複数の超音波探触子の周波数が互いに異なることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項12は、「出願時の請求項1〜11のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、肋骨を検出する手段を有していることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項13は、「出願時の請求項1〜12のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、探触子の接触圧を検出する手段を有していることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項14は、「出願時の請求項1〜13のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、超音波探触子を構成する各振動子または振動部の電子的スキャンの方法を変更する手段を有することを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項15は、「出願時の請求項1〜14のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、超音波探触子がリニアー探触子を有することを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項16は、「出願時の請求項1〜15のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、探触子の音響レンズ部材の屈折率を変える手段が設けられていることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項17は、「出願時の請求項1〜16のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、超音波の周波数が5MHz以上であることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項18は、「出願時の請求項1〜17のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、心尖拍動図の評価結果を認識する機能を有することを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項19は、「出願時の請求項1〜18のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、生体の線維性心膜の位置を検出する手段を有することを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項20は、「出願時の請求項1〜19のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記生体情報測定装置は、心尖拍動図として表した前記測定データに含まれる前記単位波形のタイプを類別する波形類別手段を有すると共に、類別された各タイプの波形の数を表示もしくは出力する手段を有することを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項21は、「出願時の請求項1〜20のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、波形類別手段の単位波形類別結果もしくは前記データ処理手段の外部からの入力情報に基づいて選択された単位波形について波形の詳細分析を行うことを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項22は、「生体情報測定装置に用いることができる超音波探触子であって、前記超音波探触子が複数の探触子を選択可能に組み込まれていることを特徴とする超音波探触子」である。
出願時の請求項23は、「生体情報測定装置に用いることができる超音波探触子であって、少なくとも2個の前記超音波探触子を着脱可能に結合して測定に用いることができる構造になっていることを特徴とする超音波探触子」である。
出願時の請求項24は、「生体情報測定装置に用いることができる超音波探触子であって、前記超音波探触子がフレキシブルであることを特徴とする超音波探触子」である。
出願時の請求項25は、「生体情報測定装置に用いることができる超音波探触子であって、前記超音波探触子が複数の前記第1の振動子と複数の前記第1の受信子の少なくとも一方と超音波探触子の生体に当接する側の外面との間に弾力性のある屈折率を変更できる音響レンズ部材を配置してあることを特徴とする超音波探触子」である。
出願時の請求項26は、「生体の健康に関する情報を測定することができる生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムに使用できる生体情報測定方法であって、被測定生体の体表面から心尖部及び/又はその近傍に向けて超音波信号を入射させる手段を用意する工程と、被測定生体内各部からの前記超音波信号の反射波を受信する手段を用意する工程と、被測定生体内各部からの前記超音波信号の反射波の情報から被測定生体の心尖拍動図を作成する手段を用意する工程と、心尖拍動図を評価する手段を用意する工程と、心尖拍動図を表示する手段を用意する工程を有することを特徴とする生体情報測定方法」である。
本分割出願における請求項を新請求項ということにし、平成24年5月31日にPCT出願をし(PCT/JP2012/064729)、それを平成25年12月2日に国内移行した原出願(特願2013−518199)の特許査定時の請求項を特許査定時の請求項ということにし、平成24年5月31日にPCT出願(PCT/JP2012/064729)をした時の請求項を出願時の請求項ということにし、以下にそれらを記載する。
新請求項1は、「構成した生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法であって、前記生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムが、超音波センサー以外の心尖拍動検出センサーを用いて被測定生体の心尖拍動を検出した情報を基に作成した被測定生体の心尖拍動データ及び/または心尖拍動図から被測定生体の健康状態を判定することができる健康状態判定手段を有することを特徴とする生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムであり、前記生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法が、前記生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの前記センサーを用いて心尖拍動を検出して作成した被測定生体の心尖拍動データ及び/または心尖拍動図から被測定生体の健康状態を判定することができる健康状態判定手段として、心拍補正係数として、被測定生体の毎分の心拍数をVとしたときの心尖拍動図の時間軸もしくは実質的時間軸の心拍補正係数を√V/60(√V/60はV/60の平方根を意味する)として、心尖拍動図の時間軸もしくは実質的時間軸に√V/60を乗じたものを用いて被測定生体の健康状態を判定する手段を有することを特徴とする生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法」である。
新請求項2は、「請求項1に記載の生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法において、前記作動方法が、被測定生体の心臓の拍動を検出する心尖拍動検出センサーとして超音波センサー以外の心尖拍動検出センサーを用意する工程と、心尖拍動検出センサーを用いて検出した被測定生体の心尖拍動データ及び/又は心尖拍動図から被測定生体の健康状態を判定することができる健康状態判定手段を用意する工程と、健康状態判定手段の健康状態判定結果を心尖拍動図の波形及び/又は被測定生体の健康状態の評価結果が健常者と、非健常者と、健常者と非健常者のいずれであるか及び/又は心尖拍動図のいずれを有しているかの形式で表示及び/又は出力する手段を用意する工程を有することを特徴とする生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法」である。
新請求項3は、「心尖拍動検出センサーを用いて被測定生体の心尖拍動を検出したものを基に作成した被測定生体の心尖拍動図から被測定生体の健康状態を判定することができる健康状態判定手段が、被測定生体の毎分の心拍数をVとしたときの心尖拍動図の時間軸に相当する値として、心拍補正係数を√V/60(√V/60はV/60の平方根を意味する)として補正したもの、すなわち心尖拍動図の時間軸に√V/60を乗じたものを用いて被測定生体の健康状態を判定することができる健康状態判定手段であることを特徴とする生体情報測定装置であって、前記心尖拍動図が超音波探触子以外の心尖拍動検出センサーを用いて検出したものを基に作成した心尖拍動図であり、前記健康状態判定手段が、生体情報測定装置内蔵及び/又は生体情報測定装置の外部から入力されたグラフ及び/又は所定の値の範囲とそれに対応する心尖拍動に関するグラフ及び/又は処理途中または処理結果を対比する手段を有していることを特徴とする生体情報測定装置」である。
また、特許査定時の請求項1は、「心尖拍動検出センサーを用いて被測定生体の心尖拍動を検出したものを基に作成した被測定生体の心尖拍動図から被測定生体の健康状態を判定することができる健康状態判定手段が、被測定生体の毎分の心拍数をVとしたときの心尖拍動図の時間軸に相当する値として、心拍補正係数を√V/60(√V/60はV/60の平方根を意味する)として補正したものを用いて被測定生体の健康状態を判定することができる健康状態判定手段であることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項2は、「特許査定時の請求項1に記載の生体情報測定装置において、前記生体情報測定装置は、心尖拍動検出センサーとして少なくとも被測定生体の胸部の体表面から心尖部及び/又はその近傍に向けて超音波信号を入射させる超音波発信部と入射した前記超音波信号の被測定生体内各部からの反射超音波信号を測定する受信センサ−を有する超音波探触子を有しており、さらに、心尖拍動図を作成する手段と、測定された心尖拍動図の特徴を評価する評価手段を含む健康状態判定手段と、心尖拍動図を表示する表示手段及び/又はデータ出力手段を有しており、被測定生体の一拍分の心尖拍動図波形を単位波形ということにし、同一被測定生体の同一時刻における心電図各QRS陽性ピーク値(R)に対応する位置(以下、QRSピーク位置という)の所定時間前からその次のQRSピーク位置の前記所定時間前までの心尖拍動図波形を前記単位波形としたとき、前記単位波形を横軸に時間をとり縦軸に心尖拍動図波形の振幅をとって表したときに、前記単位波形のQRSピーク位置の前後30ms(ミリ秒)以内の心尖拍動図の波形上の最低点(以下、前記最低点をC1という)が存在するときはC1を特徴点P(2)とし、C1が不明瞭な時は心尖拍動図の波形上のQRSピーク位置に対応する点を特徴点P(2)とし、QRSピーク位置の時相的に(以下、同様)前160ms以内の心尖拍動図の波形上の陽性頂点を特徴点P(1)とし、P(2)から50〜150ms後の心尖拍動図の波形上の陽性頂点を特徴点P(3)とし、心音図の大動脈閉鎖音である2A音とその60ms未満前までの間で心尖拍動図の波形上の2A音に最も近い陽性頂点を特徴点P(5)とし、前記P(5)のうちで、前記P(5)が心音図の2A音から40ms未満前までに存在する場合を特徴点P’(5)とし、前記P(5)が心音図の2A音から40ms〜50ms未満前に存在する場合を特徴点P’’(5)とし、前記P(5)が心音図の2A音から50ms〜60ms未満前までに存在する場合を特徴点P’’’(5)とし、(以下、前記特徴点P’(5)、P’’(5)、P’’’(5)のそれぞれを特に区別して示す場合を除き、P(5)、P’(5)、P’’(5)、P’’’(5)のいずれかを指していう場合あるいは総称していう場合、単にP(5)という)、P(3)もP(5)も存在しないときに存在する陽性頂点である前記P(2)から150msより後で2A音から60ms前までの心尖拍動図の波形上の陽性頂点を特徴点P(4)とし、2A音から50〜150ms後の心尖拍動図の波形上の陰性極値を特徴点P(6)とし、2A音から100〜240ms後の間で且つP(6)が存在するときはP(6)よりも後にある心尖拍動図の波形上の陽性頂点を特徴点P(7)とし、前記特徴点P(1)、P(2)、P(3)、P(4)、P(5)、P’(5)、P’’(5)、P’’’(5)、P(6)、P(7)を第1の特徴点群と定義し、心尖拍動図の前記P(1)を陽性頂点としてその前から心尖拍動図上において立ち上がっている波形をA波、心尖拍動図の前記P(2)から立ち上がって陽性極値点を有している波をE波、P(6)から始まる上行波をF波とそれぞれ定義し、心尖拍動図の一次微分波形における前記A波の陽性ピーク位置をa点、前記E波の陽性ピーク位置をe点、前記F波の陽性ピーク位置をf点、前記a点、e点、f点の高さをそれぞれa,e,fと定義して、第1の特徴点判定手段が前記第1の特徴点群のうちの少なくとも2つの特徴点の存在有無を判定する判定手段であり、第2の特徴点判定手段が前記単位波形の最低の位置の縦座標値を0ポイントとし、かつ、前記単位波形の最大座標値が1000ポイントになるように正規化したときの前記P(1)、P(2)、P(7)の少なくとも1つについてその高さを判定する判定手段であり、第3の特徴点判定手段が、前記各特徴点間の時間に関して、P(2)−P(3)時間(P(2)からP(3)迄の時間、以下同様)、P(3)−P(5)時間とP(2)−P(6)時間の比、P(6)−P(7)時間、2−P(6)時間(2A音からP(6)迄の時間、以下同様)、2−P(7)時間を特徴ファクタとしてその少なくとも1つの値の大小を判定する判定手段であり、第1の波形判定手段が、前記生体情報測定装置に内蔵の波形判定パターンあるいは前記生体情報測定装置の外部から前記生体情報測定装置に入力された心尖拍動図の波形判定パターンと比較して前記単位波形のタイプを判定する判定手段であり、第2の波形判定手段が、前記a、e、fの値を判定する判定手段であり、第3の波形判定手段が、心尖拍動図の一次微分波形の前記e点からf点直前の最下点までの間の微分値が零の近傍に、微分波形がその傾向としておおむね水平に推移すると判断できる区間の有無を判定する判定手段であり、第4の波形判定手段が、心尖拍動図の一次微分波形のf点の直前の最下点の位置が、前記最下点の直前の微分値が零の点と前記最下点の直後の微分値が零の点との間の区間の前半部分に位置するかどうかを判定する判定手段であり、第5の波形判定手段が、心尖拍動図がP(3)がありP(5)がない一峰性のグラフ(以下、一峰グラフという)であるか否かを判定し、前記一峰グラフの場合に、P(3)の高さを1000ポイントに正規化したときの700ポイントにおけるグラフの幅が、P(3)から時相的に後ろの部分(以下、P3後片幅という)として100ms未満か否かを判定する判定手段であり、第6の波形判定手段が、心尖拍動図の一次微分波形における2A音の時刻から前記特徴点P(6)の近傍の間の一次微分波形の特徴を抽出してその特徴から健康情報を判定する判定手段であるとそれぞれ定義たとき、前記評価手段はデータ処理手段のデータ処理結果を用いて被測定生体の健康状態を評価しているとともに、前記第1〜第3の特徴点判定手段と第1〜第6の波形判定手段の9つの判定手段のうちの少なくとも1つを有しており、さらに、前記生体情報測定装置は、前記評価手段の評価結果と心尖拍動図の波形又は波形タイプに関する情報の少なくとも一方を表示することができる表示手段及び/又は測定データ、データ処理部のデータと前記評価手段の評価結果と被測定生体の健康状態評価結果の少なくともいずれかを出力することができるデータ出力手段を有していることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項3は、「特許査定時の請求項2に記載の生体情報測定装置において、前記評価手段により評価した結果を、評価結果1をP(3)とP’(5)がある場合、左室収縮障害の可能性は極めて低いとし、評価結果2をP(3)とP’’(5)がある場合、左室収縮障害の可能性は低いとし、評価結果3をP(3)とP’’’(5)がある場合、左室収縮障害の恐れがあるとし、評価結果4をP(3)とP(5)がなくP(4)がある一峰性波形の場合あるいは前記P3後片幅が100ms以上の場合は左室収縮障害もしくは左室肥大の可能性があるとし、被測定生体の健康状態が前記評価結果1〜4のいずれかであることを表示することを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項4は、「特許査定時の請求項1〜3のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、心尖拍動図を作成する手段及び/又は表示する手段及び/又はデータ出力手段は、装置内蔵及び/又は装置の外部に付けたデータ処理部による手段であることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項5は、「特許査定時の請求項2〜4のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記心尖拍動図に線維性心膜から体表面までの間の、超音波受信強度が最強の連続した曲線を用いることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項6は、「特許査定時の請求項2〜4のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記心尖拍動図に線維性心膜から体表面までの間の被測定生体の断面における反射超音波の受信強度を積算した曲線を用いることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項7は、「特許査定時の請求項2〜6のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記心尖拍動図測定用の超音波探触子が周波数の異なる少なくとも2種類の超音波信号を発信できることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項8は、「特許査定時の請求項2〜7のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記心尖拍動図測定用の超音波探触子の超音波発信部を構成する主要な複数の振動子もしくは複数の振動部(以下、複数の第1の振動子という)から発信される超音波ビームの中心線が互いに平行であるとともに前記複数の第1の振動子が隣同士互いに近接して配置されていることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項9は、「特許査定時の請求項2〜8のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記超音波探触子が複数の異なる超音波探触子を有していることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項10は、「特許査定時の請求項9に記載の生体情報測定装置において、前記複数の超音波探触子が切り替え可能になっていることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項11は、「特許査定時の請求項9または10に記載の生体情報測定装置において、前記複数の超音波探触子の周波数が互いに異なることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項12は、「特許査定時の請求項1〜11のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、肋骨を検出する手段を有していることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項13は、「特許査定時の請求項1〜12のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、探触子の接触圧を検出する手段を有していることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項14は、「特許査定時の請求項2〜13のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、超音波探触子を構成する各振動子または振動部の電子的スキャンの方法を変更する手段を有することを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項15は、「特許査定時の請求項2〜14のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、超音波探触子がリニアー探触子を有することを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項16は、「特許査定時の請求項2〜15のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、探触子の音響レンズ部材の屈折率を変える手段が設けられていることを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項17は、「特許査定時の請求項1〜16のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、心尖拍動図の評価結果を認識する機能を有することを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項18は、「特許査定時の請求項2〜17のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、生体の線維性心膜の位置を検出する手段を有することを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項19は、「特許査定時の請求項1〜18のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記生体情報測定装置は、心尖拍動図として表した前記測定データに含まれる前記単位波形のタイプを類別する波形類別手段を有すると共に、類別された各タイプの波形の数を表示もしくは出力する手段を有することを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項20は、「特許査定時の請求項1〜19のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、波形類別手段の単位波形類別結果もしくは前記データ処理手段の外部からの入力情報に基づいて選択された単位波形について波形の詳細分析を行うことを特徴とする生体情報測定装置」である。
特許査定時の請求項21は、「生体情報測定装置に用いることができる超音波探触子であって、前記超音波探触子が複数の探触子が選択可能に組み込まれていることを特徴とする超音波探触子」である。
特許査定時の請求項22は、「構成した生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法であって、前記生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムが、心尖拍動検出センサーを用いて被測定生体の心尖拍動を検出した情報を基に作成した被測定生体の心尖拍動データ及び/または心尖拍動図から被測定生体の健康状態を判定することができる健康状態判定手段を有することを特徴とする生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムであり、前記生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法が、前記生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの前記センサーを用いて心尖拍動を検出して作成した被測定生体の心尖拍動データ及び/または心尖拍動図から被測定生体の健康状態を判定することができる健康状態判定手段として、心拍補正係数として、被測定生体の毎分の心拍数をVとしたときの心尖拍動図の時間軸もしくは実質的時間軸の心拍補正係数を√V/60(√V/60はV/60の平方根を意味する)として被測定生体の健康状態を判定する手段を有することを特徴とする生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法」である。
特許査定時の請求項23は、「特許査定時の請求項22に記載の生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法において、前記作動方法が、被測定生体の心臓の拍動を検出する心尖拍動検出センサーを用意する工程と、心尖拍動検出センサーを用いて検出した被測定生体の心尖拍動データ及び/又は心尖拍動図から被測定生体の健康状態を判定することができる健康状態判定手段を用意する工程と、健康状態判定手段の健康状態判定結果を心尖拍動図の波形及び/又は被測定生体の健康状態の評価結果が健常者と、非健常者と、健常者と非健常者のいずれであるか及び/又は心尖拍動図のいずれを有しているかの形式で表示及び/又は出力する手段を用意する工程を有することを特徴とする生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法」である。
なお、原出願のPCT出願時の請求項である出願時の請求項を以下に記す。
出願時の請求項1は、「被測定生体の胸部の体表面から心尖部及び/又はその近傍に向けて超音波信号を入射させる超音波発信部と入射した前記超音波信号の被測定生体内各部からの反射超音波信号を測定する受信センサ−を有し心尖拍動図を測定できる心尖拍動図用の超音波探触子を有する生体情報測定装置において、前記生体情報測定装置は、心尖拍動図を作成する手段と測定された心尖拍動図の特徴を評価する評価手段と心尖拍動図を表示する表示手段を有することを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項2は、「出願時の請求項1に記載の生体情報測定装置において、前記評価手段は、被測定生体の一拍分の心尖拍動図波形を単位波形ということにし、一例として、同一被測定生体の同一時刻における心電図例えば標準肢誘導の第2誘導心電図の各QRS陽性ピーク値(R)に対応する位置(以下、QRSピーク位置という)の所定時間前からその次のQRSピーク位置の前記所定時間前までの心尖拍動図波形を前記単位波形としたとき、前記単位波形を横軸に時間をとり縦軸に心尖拍動図波形の振幅をとって表したときに、毎分の心拍数をVとしたときの心尖拍動図波形の時間軸の心拍補正係数を√V/60(√V/60はV/60の平方根を意味する)として以下の心尖拍動図の時間軸の値を心拍数が60のの場合に換算した値として、前記単位波形のQRSピーク位置の前後30ms(ミリ秒)以内の心尖拍動図の波形上の最低点(以下、前記最低点をC1という)が存在するときはC1を特徴点P(2)とし、C1が不明瞭な時は心尖拍動図の波形上のQRSピーク位置に対応する点を特徴点P(2)とし、QRSピーク位置の時相的に前(以下、同様)160ms以内の心尖拍動図の波形上の陽性頂点を特徴点P(1)とし、P(2)から50〜150ms後の心尖拍動図の波形上の陽性頂点を特徴点P(3)とし、心音図の大動脈閉鎖音である2A音とその60ms未満前までの間で心尖拍動図の波形上の2A音に最も近い陽性頂点を特徴点P(5)とし、前記P(5)のうちで、前記P(5)が心音図の2A音から40ms未満前までの2A音に最も近い陽性頂点を指して表現する場合を特徴点P’(5)とし、前記P(5)が心音図の2A音から40ms〜50ms未満前までの2A音に最も近い陽性頂点を指して表現する場合を特徴点P’’(5)とし、前記P(5)が心音図の2A音から50ms〜60ms未満前までの2A音に最も近い陽性頂点を指して表現する場合を特徴点P’’’(5)とし、(以下、前記特徴点P’(5)、P’’(5)、P’’’(5)のそれぞれを特に区別して示す場合を除き、P(5)、P’(5)、P’’(5)、P’’’(5)のいずれかを指してあるいは総称してP(5)ともいう)、前記P(2)から150msより後で2A音から60ms前までの心尖拍動図の波形上の陽性頂点を特徴点P(4)とし、2A音から50〜150ms後の心尖拍動図の波形上の陰性極値を特徴点P(6)とし、2A音から100〜240ms後の間で且つP(6)が存在するときはP(6)よりも後にある心尖拍動図の波形上の陽性頂点を特徴点P(7)とし、前記特徴点P(1)、P(2)、P(3)、P(4)、P(5)、P’(5)、P’’(5)、P’’’(5)、P(6)、P(7)を第1の特徴点群と定義し、心尖拍動図の前記P(1)を陽性頂点としてその前から心尖拍動図上において立ち上がっている波形をA波、心尖拍動図の前記P(2)から立ち上がって陽性極値点を有している波をE波、P(6)から始まる上行波をF波と定義し、心尖拍動図の一次微分波形における前記A波の陽性ピーク位置をa点、前記E波の陽性ピーク位置をe点、前記F波の陽性ピーク位置をf点、前記a点、e点、f点の高さをそれぞれa,e,fと定義して、第1の特徴点判定手段が前記第1の特徴点群のうちの少なくとも2つの特徴点の存在有無を判定する判定手段であり、第2の特徴点判定手段が前記単位波形の最低の位置の縦座標値を0とし、前記単位波形の最大座標値が1000ポイントになるように正規化したときの前記P(1)、P(2)、P(7)の少なくとも1つについてその高さを判定する判定手段であり、第3の特徴点判定手段が、前記各特徴点の時間に関して、P(2)−P(3)時間(P(2)からP(3)迄の時間、以下同様)、P(3)−P(5)時間とP(2)−P(6)時間の比、P(6)−P(7)時間、2−P(6)時間(2A音からP(6)迄の時間、以下同様)、2−P(7)時間を特徴ファクタとしてその少なくとも1つの値の大小を判定する判定手段であり、第1の波形判定手段が、前記生体情報測定装置に内蔵の波形判定パターンあるいは前記生体情報測定装置の外部から前記生体情報測定装置に入力された心尖拍動図の波形判定パターンと比較して前記単位波形のタイプを判定する判定手段であり、第2の波形判定手段が、前記a、e、fの値を判定する判定手段であり、第3の波形判定手段が、心尖拍動図の一次微分波形の前記e点からf点直前の最下点までの間の微分値が零の近傍に、微分波形がその傾向としておおむね水平に推移すると判断できる区間の有無を判定する判定手段であり、第4の波形判定手段が、心尖拍動図の一次微分波形のf点の直前の最下点の位置が、前記最下点の直前の微分値が零の点と前記最下点の直後の微分値が零の点との間の区間の前半部分に位置するかを判定する判定手段であり、第5の波形判定手段が、心尖拍動図がP(3)がありP(5)がない一峰性のグラフ(以下、一峰グラフという)であるか否かを判定し、前記一峰グラフの場合に、P(3)の高さを1000ポイントに正規化したときの700ポイントにおけるグラフの幅が、P(3)から時相的に後ろの部分(以下、P3後片幅という)として100ms未満か否かを判定する判定手段であり、第6の波形判定手段が、心尖拍動図の一次微分波形における2A音の時刻から前記特徴点P(6)の近傍の間の一次微分波形の特徴を抽出してその特徴から健康情報を判定する判定手段であるとそれぞれ定義して、前記データ処理手段が、前記第1〜第3の特徴点判定手段と第1〜第6の波形判定手段の9つの判定手段のうちの少なくとも1つと被測定生体の健康状態判定手段とを有していることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項3は、「出願時の請求項2に記載の生体情報測定装置において、前記前記評価手段により評価した結果を、評価結果1をP(3)とP’(5)がある場合、左室収縮障害の可能性は極めて低いとし、評価結果2をP(3)とP’’(5)がある場合、左室収縮障害の可能性は低いとし、評価結果3をP(3)とP’’’(5)がある場合、左室収縮障害の恐れがあるとし、評価結果4をP(3)とP(5)がなくP(4)がある一峰性波形の場合、P(3)の高さを1000ポイントに正規化したときの700ポイントにおけるグラフの幅すなわちP(3)から時相的に後ろの部分(P3後片幅という)が100ms以上の場合は左室収縮障害もしくは左室肥大の可能性があるとし、前記評価結果1〜4のいずれかを表示することを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項4は、「出願時の請求項1〜3のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記心尖拍動図を作成する手段と表示する手段は、装置内蔵及び/又は装置の外部に付けたデータ処理部によって一本の線画に変換された心尖拍動図にする手段と表示する手段であることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項5は、「出願時の請求項1〜4のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記心尖拍動図が線維性心膜から体表面までの間の、超音波受信強度が最強の連続した曲線であることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項6は、「出願時の請求項1〜4のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記心尖拍動図が線維性心膜から体表面までの間の断面における反射超音波の受信強度を積算した曲線であることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項7は、「出願時の請求項1〜6のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記心尖拍動図測定用の超音波探触子が周波数の異なる少なくとも2種類の超音波信号を発信できることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項8は、「出願時の請求項1〜7のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記心尖拍動図測定用の超音波探触子の超音波発信部を構成する主要な複数の振動子もしくは複数の振動部(以下、複数の第1の振動子という)から発信される超音波ビームの中心線が互いに平行であるとともに前記複数の第1の振動子が隣同士互いに近接して配置されていることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項9は、「出願時の請求項1〜8のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記超音波探触子が複数の異なる超音波探触子を有していることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項10は、「出願時の請求項9に記載の生体情報測定装置において、前記複数の超音波探触子が切り替え可能になっていることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項11は、「出願時の請求項9または10に記載の生体情報測定装置において、前記複数の超音波探触子の周波数が互いに異なることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項12は、「出願時の請求項1〜11のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、肋骨を検出する手段を有していることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項13は、「出願時の請求項1〜12のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、探触子の接触圧を検出する手段を有していることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項14は、「出願時の請求項1〜13のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、超音波探触子を構成する各振動子または振動部の電子的スキャンの方法を変更する手段を有することを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項15は、「出願時の請求項1〜14のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、超音波探触子がリニアー探触子を有することを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項16は、「出願時の請求項1〜15のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、探触子の音響レンズ部材の屈折率を変える手段が設けられていることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項17は、「出願時の請求項1〜16のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、超音波の周波数が5MHz以上であることを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項18は、「出願時の請求項1〜17のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、心尖拍動図の評価結果を認識する機能を有することを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項19は、「出願時の請求項1〜18のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、生体の線維性心膜の位置を検出する手段を有することを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項20は、「出願時の請求項1〜19のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、前記生体情報測定装置は、心尖拍動図として表した前記測定データに含まれる前記単位波形のタイプを類別する波形類別手段を有すると共に、類別された各タイプの波形の数を表示もしくは出力する手段を有することを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項21は、「出願時の請求項1〜20のいずれか1項に記載の生体情報測定装置において、波形類別手段の単位波形類別結果もしくは前記データ処理手段の外部からの入力情報に基づいて選択された単位波形について波形の詳細分析を行うことを特徴とする生体情報測定装置」である。
出願時の請求項22は、「生体情報測定装置に用いることができる超音波探触子であって、前記超音波探触子が複数の探触子を選択可能に組み込まれていることを特徴とする超音波探触子」である。
出願時の請求項23は、「生体情報測定装置に用いることができる超音波探触子であって、少なくとも2個の前記超音波探触子を着脱可能に結合して測定に用いることができる構造になっていることを特徴とする超音波探触子」である。
出願時の請求項24は、「生体情報測定装置に用いることができる超音波探触子であって、前記超音波探触子がフレキシブルであることを特徴とする超音波探触子」である。
出願時の請求項25は、「生体情報測定装置に用いることができる超音波探触子であって、前記超音波探触子が複数の前記第1の振動子と複数の前記第1の受信子の少なくとも一方と超音波探触子の生体に当接する側の外面との間に弾力性のある屈折率を変更できる音響レンズ部材を配置してあることを特徴とする超音波探触子」である。
出願時の請求項26は、「生体の健康に関する情報を測定することができる生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムに使用できる生体情報測定方法であって、被測定生体の体表面から心尖部及び/又はその近傍に向けて超音波信号を入射させる手段を用意する工程と、被測定生体内各部からの前記超音波信号の反射波を受信する手段を用意する工程と、被測定生体内各部からの前記超音波信号の反射波の情報から被測定生体の心尖拍動図を作成する手段を用意する工程と、心尖拍動図を評価する手段を用意する工程と、心尖拍動図を表示する手段を用意する工程を有することを特徴とする生体情報測定方法」である。
本発明の生体情報測定装置および生体情報測定システムならびにそれに用いることができる生体情報測定方法によって、ベッドサイドでも、あるいは日常の生活現場でも心尖拍動図を測定して、心尖拍動図で得られる診断情報と従来の超音波診断装置で得られている被測定生体の診断情報とを併せて活用することを可能にし、被測定生体の心臓に関する医学的に正確な健康情報を得ることを可能にするという大きな効果がもたらされる。
また、本発明は、生体情報測定装置のユーザー自身でもある程度の健康情報を得ることができるような測定器を提供し、さらに、測定器端末と測定器本体とを例えば無線通信システムで結び、あるいは測定器端末を測定器本体への情報入力部に当てるなどにより、測定情報を測定器本体へ入力し、多くの生体の健康管理を遠隔で、あるいは集中的に行うことができるなど、将来の新規な健康管理システムを構築し、社会的な健康管理を発展させることができるという極めて大きな効果を奏するものである。
11:超音波探触子
12:体表面
14a:線維性心膜
14b:心外膜
15:心筋
16:心内膜
18,43:心音図
34:右室
40:左室
44:心尖拍動図
45:心電図
300:生体情報測定装置
301:超音波センサ−
305a:心音センサー
305b:心電図用センサー
320:制御部および測定データ処理部
330:記憶部
340:表示部
F1,F11〜F13,F21〜F23,F31〜F33,F41,F42:表示画面 P(1)〜P(7):心尖拍動図の特徴点
R:心電図のR波
12:体表面
14a:線維性心膜
14b:心外膜
15:心筋
16:心内膜
18,43:心音図
34:右室
40:左室
44:心尖拍動図
45:心電図
300:生体情報測定装置
301:超音波センサ−
305a:心音センサー
305b:心電図用センサー
320:制御部および測定データ処理部
330:記憶部
340:表示部
F1,F11〜F13,F21〜F23,F31〜F33,F41,F42:表示画面 P(1)〜P(7):心尖拍動図の特徴点
R:心電図のR波
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の例について説明する。なお、説明に用いる各図は本発明の例を理解できる程度に概略的に示してある。また、当業者が容易に理解でき、誤解を生じない範囲において、特に断らずに、生体情報測定方法の説明で生体情報測定装置の説明を兼ねる場合もあり、その逆の場合もある。
超音波診断装置で撮影した画像では、心尖部は体表面から近すぎて鮮明な像を得ることは難しい。しかし、本発明者は、心尖部の動きを何らかのデータとしてとらえられれば、現在の超音波診断装置の欠点を補えるのではないかという観点から、装置の改良も視野に入れつつ、諸種の測定を試みた。その結果、従来の画像では不鮮明さのために正確な診断はできなくても、心尖拍動図を測定することができ、それから健康情報を得ることができる評価アルゴリズムを得ることができれば現在の超音波診断装置の欠点を補うのに役立てることを見出し、本発明をなすに至った。以下、図面を参照しつつその詳細を説明する。
図1は本発明の実施の形態例としての生体情報測定装置を説明するブロック図で、遠隔管理を行うこともできる生体情報測定装置である。図1で、符号300は本発明の実施の形態例としての生体情報測定装置、301は心尖拍動を測定する心尖拍動センサーとしての超音波センサ−で、複数の超音波発信素子もしくは超音波発振部を有する超音波発信部と生体に入射された信号が前記生体内各部で反射した信号を受信する複数の反射信号受信素子もしくは反射信号受信部を有する受信センサーを有している。符号305aは心音を測定する心音センサー、305bは心電図を測定する心電図用センサー等のセンサー、320は制御部および測定データ処理部、330は記憶部、340は表示部、350は遠隔管理部、311は超音波センサ−301と制御部および測定データ処理部320の間を結ぶ連絡手段、315aはセンサー305aと制御部および測定データ処理部320の間を結ぶ連絡手段、315bはセンサー305bと制御部および測定データ処理部320の間を結ぶ連絡手段、331は記憶部330と制御部および測定データ処理部320の間を結ぶ連絡手段、341は表示部340と制御部および測定データ処理部320の間を結ぶ連絡手段、351は遠隔管理部350と制御部および測定データ処理部320の間の連絡手段である。前記連絡手段の少なくとも一部は無線通信や光通信などの通信手段を用いて構成することができる。
なお、生体情報測定装置300は、前記各機能を有するいくつかの装置を組み合わせて生体情報測定システムを構成することができる。心音センサー305aは心音を測定するセンサーで、また、心電図用センサー305bは心電図を測定するセンサーで、本装置に内蔵される必要はない。
図1で、超音波センサ−301、心音センサー305a、心電図用センサー305bをそれぞれ被測定生体の測定個所に配置し、それぞれ心尖拍動、心音、心電図測定用の信号を検出し、各検出した信号を前記各連結手段を介して制御部および測定データ処理部320に取り込み、制御部および測定データ処理部320でそれぞれ心尖拍動図、心音図、心電図などとしてデータ処理を行う。好ましい例として、心電図信号に同期させて心尖拍動図データと心音図データを抽出し、心電図データ、心音図データ、心尖拍動図データを記憶し、グラフとして表示する。また、外部などから標準波形パターンなどを入力し、心尖拍動図の波形の分類に用いることにより、例えば被測定生体に合わせたより正確な評価を行うことができる。
センサーからのデータは心尖拍動図作成用データとその他諸データとして処理され、記憶部に記憶され、必要に応じて表示部に表示される。前記その他諸データとしては、不要な場合もあるが、たとえば、胸部における所定範囲の反射強度の2次元的分布、接触圧などがある。超音波センサ−としては、経済的には、例えば従来のリニアーセンサ−を用いることができる。
本発明による心尖拍動図の測定に関して、好ましい実施の形態例として超音波センサ−に超音波発信素子と超音波受信素子を設け、発振素子から発信された超音波が心尖部及び/又はその近傍に当たって反射したものを受信素子で受信して心尖拍動図を測定した。一例をあげれば、前記超音波振動子の数が192個のものを用い、振動子12個ずつの組を順次ずらしてスキャンするようにして発信させ、各発振素子と受信素子はタイミングを制御して同一素子が発振素子として機能させる時間と受信素子として機能させる時間を設けて心尖部及び/又はその近傍から反射させた超音波を受信させて心尖拍動図を測定した。
また、本発明の他の例では、超音波センサ−としての超音波発信素子と超音波受信素子を設け、前記超音波発信素子は1種類の波長の超音波は1つの発振素子から発信し、前記同一の発振素子から発信された超音波が心尖部及び/又はその近傍に当たって反射したものを、複数の互いに独立に受信できるように近接して配置された受信素子から成るかあるいは受信部を有する超音波受信素子によって受信して心尖拍動図を測定するようにした。複数種類の超音波を拍動測定用信号として用いる場合は、各種別に超音波発振素子を用いることが好ましい。超音波の周波数を複数種類用いることもできる。
超音波センサ−の超音波受信信号は、例えば振動子12個ずつの組を順次ずらしてスキャンするようにして発信させ、受信する場合、各時刻毎の各受信センサ−素子からの受信信号を時系列に表示し、受信の時間間隔が長いところは内挿法で補完してより正確なグラフにすることができる。探触子の電子的スキャンの方法を、例えば目的に合わせて変更できることが好ましい。
図1で、制御部および測定データ処理部320、記憶部330、表示部340の各内容の少なくとも一部を遠隔管理部350に設けて遠隔処理が可能な生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムを構成することもできる。
また、本発明の実施の好ましい形態例として、この形態例に狭く限定されないが、超音波センサ−301に多数の超音波発信素子と多数の超音波受信素子を一列にもしくは縦横に配列し、各素子をスキャンして超音波エコーの測定に用いられるいわゆる超音波探触子を用いることができる。前記超音波発信素子と超音波受信素子配列方法の例としては、多数の前記素子を一次元に配列することもでき、二次元に配列することもでき、いずれの方法の配列でも本発明の心尖拍動図を測定することができることを確認した。
超音波探触子の先端部すなわち体表面に当てる部分に音響レンズを設ける場合、前記音響レンズやクッションの役割を果たす媒体に例えばシリコーンゴムや液状物質を用いることができる。この媒体に圧力を印可し、密度の変化、屈折率を変化させることができ、例えば鮮明度を調節することができる。
超音波センサ−301に超音波振動子を二次元に配列したものを使用することにより、心尖部の各拍動毎の動きを一層正確に測定することができ、これまで正確にわからなかった個々の生体の健康情報と心尖部の動きの関連を解明する重要な情報を得ることができ、的確な健康管理に役立てることができるという大きな効果を発揮することができる。
本発明の実施の形態例として、一列に192個の超音波振動子を約0.2mm毎に1個ずつ配列したものを三列に二次元配置した超音波センサー、即ち192×3個の振動子を二次元に配列した超音波センサーを用いて測定したところ、確度の高い心尖拍動図を得ることができた。前記振動子の列数をさらに増やしたところ、心尖部の動きに関する詳細な情報を得ることができ、より正確な健康情報を得ることができた。
さらに、一列に多数の振動子を配列したものを単列又は複数列設け、肋骨の存在を検知するセンサーを設けて超音波探触子として構成し、探触子の生体体表面に接触する面に超音波の減衰が少ない素材の緩衝剤を配置し、探触子を例えば被測定生態の左側胸部の測定箇所に配置し、測定時に探触子の真下(探触子から所定距離以内の位置)に肋骨の存在を検知させることができる。肋骨の存在を検知した場合には、例えば、肋間に配置された振動子を動作状態に、肋骨の所定範囲内近傍に配置された振動子を非動作状態にするように制御して心尖部とその近傍の動きを測定すれば、一層正確な心尖拍動図を測定することができ、さらに、心尖部の複雑な動きを把握するためにスキャンの制御を種々変えたりすることができる。また、振動子を前記二次元配列したものに加えて、目的を異にするセンサー素子を前記二次元配列の振動子と併せて三次元、多次元配置することにより、さらに多くの生態情報を得ることができるという利点がある。
また、前記探触子を、例えば、リニアー探触子とセクター探触子を例えばガイドレールを有する測定用の枠体に縦方向に組込み、前記枠体の体表面に当接する部分に測定に用いるときに適切な探触子を前記レールをスライドさせて移動させ、切り替えることなく、又は最小限にして心尖拍動図を測定し、また、2Dエコー例えば心尖部四腔断面像を測定することができる。
探触子をフレキシブルに構成することによってより検出感度を上げることができる等の利点が生じる。
探触子をフレキシブルに構成することによってより検出感度を上げることができる等の利点が生じる。
図2〜図4は本発明によ超音波エコー技術を用いた生体情報測定装置の表示画面の例で、図2は、符号F1に2Dエコー例えば心尖部四腔断面像と心尖拍動図を表示画面に交互に表示させて両者を見比べたりする画面、図3は、表示画面符号F41に2Dエコー例えば心尖部四腔断面像を表示画面符号42に心尖拍動図を表示させて両者を見比べたりする表示画面、図4は、表示画面符号22に最新の心尖拍動図を表示させ、例えば、表示画面符号F11〜F13に2Dエコーの各種の像(例えば心尖部四腔断面像)を、表示画面符号F21にカラードプラ像を、表示画面符号F23,F31〜F33に心尖拍動図の時系列変化をそれぞれ表示させて変化を見比べたりする表示画面である。
測定された心尖拍動図を後述の本発明のアルゴリズムを用いて判定して、異常の判定の場合にはその結果を自動認識し、それに応じた心尖拍動図以外の超音波エコーの画像を表示画面F11〜F13等に表示させることができる。
測定された心尖拍動図を後述の本発明のアルゴリズムを用いて判定して、異常の判定の場合にはその結果を自動認識し、それに応じた心尖拍動図以外の超音波エコーの画像を表示画面F11〜F13等に表示させることができる。
心臓の各拍動における心尖部の動きは、被測定生体の違いによって異なり、その動きが非常に複雑である上に、同じ被測定生体でも健康状態によっても異なる動きをする。従来の超音波診断装置でのエコー測定においては、動画や静止画を見て心臓の動きに極めて大きな異変があれば、感覚として何かおかしいと感じられるが、相当目立つ異変でもそれだけでの診断が難しい場合が多い。この観測だけでは被測定生体の病状を診断できる場合が少なく、他の診断情報と併せて診断していた。
しかし、触診においては心尖部の動きが掌に伝わってくる。多数の前記振動子を二次元に配置し、複数の肋間にわたるデータを取れば触診所見に勝る情報となるデータを得ることができる。探触子の一方向に100個以上の振動子、さらに望ましくは150個以上の振動子を配置し、それを並列に並べて、30×20mm、望ましくは30×30mmの探触子の視野幅にできれば極めて重要な情報を得ることができることを見出した。しかし、肋骨の存在による陰やノイズなど、心尖拍動図の高精度化に妨げになることを解決することが要求される。
検討の結果、肋骨の存在位置近傍、例えば肋骨の真上の心尖拍動図測定用の超音波発信と受信素子を非動作状態にすることによってもこの問題をかなり改善できる。
前記肋骨の存在位置を検出する超音波信号を心尖拍動図測定用の超音波信号と異なる信号に、たとえば周波数が違う信号や変調された信号にすることにより、測定時の雑音を低減させ、一層鮮明な心尖拍動図を得ることができるなどの大きな効果を発揮できる。前記肋骨の存在位置を検出する超音波信号10〜15MHz、好ましい例として12MHz、にすることが好ましい。製造コストの観点から、前記肋骨の存在位置を検出する超音波信号の周波数を心尖拍動図の測定を行う超音波の周波数の2倍波のような高調波にすることが好ましい。
本発明者が心尖拍動図の測定を種々の振動数の超音波信号を用いて行ったところ、10MHz以下の振動数が好ましく、これより高い振動数では本発明による心尖拍動図の鮮明度が低くなることを見出した。好ましくは3MH以上、より好ましくは5〜8.5MHzが好ましい。コストの観点から7.5MHzが好ましい。
測定の目的によっては、超音波の発信方向を直交する方向において複数の前記振動子を一次元に配列した構成部分と二次元に配列した構成部分の少なくとも一方を有する単位振動子配列板の如き、例えば細長断面形状の単位センサー部品を複数個組み合わせて超音波探触子の超音波発信部と受信センサ−を構成することが好ましい。超音波発信部を構成する複数の振動子が受信センサ−を構成する複数の振動子を兼ねるようにし、所定の順序に従って電子的にスキャンすることによって測定に用いることができる。
また、接触圧測定用のセンサ−の如き、心尖拍動図自体の測定とは異なる測定目的のセンサ−を探触子の超音波発信方向にずらした位置に配置するなど、三次元に振動子や圧力センサ−を配置して、測定効果を高めることができる。
超音波探触子の前記振動子の端面と被測定生体の体表面の外壁の間を、超音波の減衰が少ない弾性体で構成することが好ましい。この弾性体をコストの安いシリコーンゴムで構成することができる。また、この弾性体を液体で構成することができ、ゾル状、ゲル状物質、コロイド状物質を利用することができる。本発明の実施の形態例では、この弾性体に音響レンズの機能を持たせることが好ましい。そして、前記音響レンズの屈折率を全体的あるいは部分的に可変にすることによって、測定精度を高めることができる。前記屈折率は、たとえば、前記弾性体に圧力を加えることによって部分的に、あるいは全体的に変えることができる。
二次元配置センサーや多次元配置センサーで検出した測定データは、デジタルデータとして記憶部に記憶しておき、測定後必要に応じて、搭載しソフトウエアによって種々の解析目的に適したデータをデータ処理部で作成することができる。
しかし、超音波センサ−301に超音波振動子を一次元に配列してものを使用しても本発明の心尖拍動図を測定することができ、たとえば、192個の超音波振動子を約0.2mm毎に1個ずつ一次元に配列した視野幅が約38mmの既存の探触子を用いて心尖拍動図を測定することができることを確認した。超音波診断装置に心尖拍動図作成手段を備えれば、本発明の生体情報測定装置、生体情報測定システムを構成することができる。
また、本発明の実施の好ましい形態例として、この形態例に狭く限定されないが、超音波センサ−301にたとえば電源部品あるいはセンサー等を駆動する電源に相当する部品や通信部品等を搭載し、超音波センサ−301を生体情報測定装置本体と有線で接続されていない状態で構成し、超音波センサ−301の測定データを電波や光(赤外線、紫外線を含めて光という)などの送信手段を用いて前記生体情報測定装置本体に設けた制御部および測定データ処理部320に送るように構成することができ、心尖拍動図の高品質の測定ができ、より広範な健康管理をすることができるなど本発明により測定した心尖拍動図の利用効果を高めることができる。
本発明では、被測定生体に装着する前記の如き超音波センサ−が心尖拍動を検出する機能の重要な部分を有するとき、この部分をも本発明の生体情報測定装置あるいは生体情報測定装置用部品という。なお、心電図センサーや心音図センサーは、データ取得機能や通信機能などをつけて前記生体情報測定装置本体とは独立に設けて用いても良く、前記生体情報測定装置本体と有線で接続された状態で構成しても良い。
測定条件は次の如くである。基本的には左側臥位又は左半側臥位で測定する。緊張を解いた状態での半呼気位で測定するのが好ましいが、被測定生体の状態に対応して適切に測定を行う。安静呼吸のまま呼吸を止めずに測定する方法では心尖拍動図の基線がゆれて評価が困難になることがある。深呼気位(息を吐ききった時点)で測定すると、筋緊張が高まりやすく息こらえの状態になりやすいため評価が困難になることがある。息こらえすることにより、血圧および心拍数の変化をきたすことが知られており、安静時と異なる状態になるので、深呼気位では好ましくない状況となり得る。したがって、以下に示すデータの多くは、原則として、体位は左側臥位又は左半側臥位とし、半呼気位で軽く呼吸をとめてリラックスした状態で所定時間測定したデータである。
前記の測定条件は特に望ましい測定条件であるが、本発明では、呼吸をしていても有効な心尖拍動図を測定し、被測定生体の健康情報を検出できることがわかった。
測定にあたり、たとえば、外来診察室および一般病室で本発明の生体情報測定装置を用いて被測定生体の心尖拍動図を測定する。原則として被測定生体の右上肢と左下肢に心電図導子を装着し、標準肢誘導の第2誘導で心電図を測定し、原則として中位肋間胸骨左縁付近に心音計マイクを貼り付けた後、被測定生体を左側臥位又は左半側臥位にし、測定者が心尖拍動に触れ、最も拍動の強い箇所を確認した後、その部位に拍動センサーとしての超音波センサ−を当て、心尖拍動図を測定する。以上の操作、測定、記録の全てを1名の測定者で簡単に行うことができる。 心電図、心音図、心尖拍動図の測定準備をし、測定を開始する。
測定にあたり、たとえば、外来診察室および一般病室で本発明の生体情報測定装置を用いて被測定生体の心尖拍動図を測定する。原則として被測定生体の右上肢と左下肢に心電図導子を装着し、標準肢誘導の第2誘導で心電図を測定し、原則として中位肋間胸骨左縁付近に心音計マイクを貼り付けた後、被測定生体を左側臥位又は左半側臥位にし、測定者が心尖拍動に触れ、最も拍動の強い箇所を確認した後、その部位に拍動センサーとしての超音波センサ−を当て、心尖拍動図を測定する。以上の操作、測定、記録の全てを1名の測定者で簡単に行うことができる。 心電図、心音図、心尖拍動図の測定準備をし、測定を開始する。
本発明の好適な実施の形態例では、まず、心電図の波形(QRS波)のR波に同期させて、測定データを取り込む。測定するデータは、たとえば、少なくとも、心電図、心音図、心尖拍動図の3項目である。心尖拍動図を解析するには、心電図と心音図の情報が役立つ。たとえば、心電図のR波の同定が必要で、これは周知の方法で行なうことができる。心音図の1音、2音、3音、4音の情報や頸動脈波の情報が役立つ場合もある。これらの同定も周知の方法で行なうこともできる。
また、心尖拍動図の解析に、従来の超音波診断装置のBモード法、ドプラ法などの測定情報の活用が役立つ場合もある。特に、リアルタイムで複数の測定情報を用いることは本発明で初めて可能となったことであり、心機能の診断の大きな進歩をもたらすものである。
心尖拍動図のセンサー内に超音波センサ−の他に心電図や心音図のセンサーを配置して用いることもできる。この場合、操作が大幅に簡略化されるなど、顕著な効果をもたらすことができる。温度計や気圧計を用いることも効果を一層大ならしむる。
本発明の発明者は、本発明の生体情報測定装置を用いた多数の被測定生体の測定例を詳細に研究した結果、心尖拍動図と病態との関連性を極めて高い精度で解析できる解析手段を作成することができた。本発明による解析結果を,MRI、心筋シンチグラフィー、心エコー、心臓カテーテル検査など他の手段で診断した情報および視診触診聴診で得られた情報ならびに被測定生体の治療・健康情報とも照らし合わせたところ、本発明を用いて得られた被測定生体の健康情報は極めて信頼度が高いということがわかった。
図5は、本発明の実施の形態例としての生体情報測定装置で超音波探触子を被測定生体の体表面に当てて心尖拍動図を測定することを説明する模式図である。符号11は超音波探触子、12は被測定生体の体表面、13は皮膚、骨格筋、14aは線維性心膜、14bは心外膜、15は心筋、16は心内膜、34は右心室(右室ともいう)、35は三尖弁、36は右心房、37は心室中隔、38は心房中隔、40は左室、41は僧帽弁、42は左心房、ZはZ軸である。Z軸に直交する面内に互いに直交するX軸とY軸をとる。
本発明の好ましい実施の形態例では、心臓が左側にある正常位心の被測定生体の場合には、左側臥位あるいは左半側臥位で心尖拍動図を測定することが好ましい。この場合の図5における超音波探触子11を当てる体表面12は被測定生体の左側の胸部である。また、心臓が正中よりやや右側にある右胸心の被測定生体の場合には、右側臥位あるいは右半側臥位で心尖拍動図を測定することが好ましい。この場合の図5における超音波探触子11を当てる体表面12は被測定生体の右側の胸部である。
本発明の好ましい実施の形態例では、超音波探触子11として細長い端部形状のものを用い、図5に図示していないが、超音波探触子11の端部の長手方向を肋骨の長手方向にして最も感度の高いところの肋間(隣り合った肋骨の間)に配置して心尖拍動図を測定することが好ましい。このようにすることにより、被測定生体の健康状態をより正確に判断できる心尖拍動図を得ることができる。
図6は本発明の実施の形態例としての生体情報測定装置を用いた測定で、正常位心のヒトの左半側臥位において超音波探触子11を左側の胸部の体表面12に当てて、超音波探触子11と心尖部及び/あるいはその近傍の間の部分を含む断層像動画における生体内各部の動きを説明するための模式図である。符号11a〜c,11m,11nは超音波探触子11を構成する各振動子で、互いに並列に配置されており、電子的にスキャンして超音波信号の発信素子にも受信素子にも使用できる。符号17は心電図上の時相を示すマークで、図示の状態の模式図の時相を示したものである。符号18は心電図、19aは皮膚、骨格筋13内の線維性組織、19bは心筋15内の線維性組織である。符号20はZ軸としてのZ1軸上の体表面の点、21aはZ1軸上の体表面に比較的近い点、22aはZ1軸上の点21aよりも深い位置すなわち心臓に近い位置で皮膚、骨格筋13内の点、23bはZ1軸上の線維性心膜14a上の点、23aは線維性心膜14a上で左室心尖部より外側にずれた位置の点、23cは線維性心膜14a上で左室心尖部より点23aと反対側の外側にずれた位置の点、XはX軸、YはY軸である。符号21Xと21Zはそれぞれ点21aの1拍動のX軸方向変位量とZ軸方向変位量を、22Xと22Zはそれぞれ点22aの1拍動のX軸方向変位量とZ軸方向変位量を、23Xと23Zはそれぞれ点23bの1拍動のX軸方向変位量とZ軸方向変位量を表す矢印で矢印が長い方が変位量が大きいことを表している。
図6で、超音波探触子11を構成する各振動子11a,11b,11c,・・・11m,11nからは被測定生体の体表面12から心尖部及び/又はその近傍に向けて超音波ビームが発信されており、生体内に入射した超音波ビームは生体内各部でその反射特性の違いによって異なる反射強度で反射され、超音波探触子11の受信モードに従って受信され、データ処理されて、これに狭く限定されないが、例えば、反射強度に比例した明るさで表示画面に表示される。後述の図9,図10〜図15に示す白黒の濃淡画像において、白い部分は受信した反射信号の強い部分、黒い部分は反射信号の弱い部分で、図からも明確なように例えば白い線の中心は反射強度が極値の部分になる。図6の模式図で、全てに符号は付けていないが、例えば符号19a,19bで示した部分は反射強度が極値の部分である。点21a,22a,23a〜23c、はZ1軸上の反射強度が極値の部分に取った点である。
本発明の実施の形態例では、例えば所定の範囲の反射強度が極値の部分の21Xや21Zで示した変位量を測定し、例えばZ1軸方向における前記変位量の変化を検出し、変位量の変化傾向が大きく変わる位置を検出し、線維性心膜14aの位置を検出する手段を有している。
線維性心膜14aの真下即ち心外膜14bは心臓そのものに直接付いた膜であり、心臓そのものが、Z軸方向のみならず、X軸方向やY軸方向でもその方向に大きく偏位する。このことが線維性心膜14aを同定する一助となり得る。
超音波探触子11の各振動子11a,11b,11c,・・・11m,11nから被測定生体の体表面12を介して心尖部及び/又はその近傍に向けて入射される各超音波ビームの中心線は互いに平行になっている。このようにすることにより、超音波エコーの実用的な心尖拍動図を測定することができる。
図7は、心内膜16の状態が示すように、心電図22のT波の終了時点にあり、収縮末期時相での心臓の動きを説明する模式図である。図は左室心筋の各部位が矢印24a〜24eと25a〜25eで示した方向にすなわち線維性心膜14aの方向と心内膜16の方向に動くことを示しており、心尖部で図6のZ軸方向への動き(矢印24c、25c)が最大となる例である。
図8は、拡張期の心臓の動きを説明する模式図である。心筋内各部の動きは、拡張初期では矢印26と27の方向へ動き、拡張末期には矢印28の方向へ動く例である。拡張末期には拡張初期の動きとは異なり、一瞬拡張初期とは逆方向の動きを呈する。正常心筋では、収縮期に体表面方向に心尖部が動く。拡張期は心尖部が2音直前に体表面に近づき、ついで体表面から遠ざかる。拡張早期に左室心筋がブルブルっと震えるような動きをする。その動きは心尖部より遠位部で目立つ。心室中隔側よりも左室自由壁の動きが大きいように見える。心尖部の両側で、まず、外方向に偏位し、ただちに内下方に戻る。若年者ではよく認められる現象であるが、高齢者ではその動きが少ない。柔らかいゴムが引き伸ばされて、伸びきったところで一瞬撓む(縮む)ような動きである。左室内腔中心部から見て、鉛直方向に動くというよりも、左室心筋周囲に沿って平行にブルブルっと震えるような動きである。心臓はゴムを絞るように収縮し、解けるように拡張する。
なお、被測定生体の健康状態や年齢その他の個人の特性によって、心臓の動きは異なる場合が多く、例えば健常者の場合でも心臓の動きが異なる場合が多い。
図9は本発明の実施の形態例としての生体情報測定装置において心尖拍動図の測定位置を説明する図としてのBモード超音波画像で、超音波を利用して測定した断層撮影図である。被測定生体の胸部に超音波探触子(超音波プローブ)を当て、心臓の一部を撮影した断層図で、断層の各部の体表面、皮膚骨格筋、心外膜、心筋の位置を図に示してある。符号88は心尖拍動図を測定する位置がある線である。前記断層撮影図において心尖拍動図を測定する位置を指定するには、カーソルで線88を選択することができ、線88上の特定範囲を選定することもでき、あるいは線88上の特定の点を選定することもできる。あるいは、前記断層撮影図表示画面を支持具でタッチしたり、支持具で測定範囲を描画したり、その他種々の方法で選定することができる。
以下に本発明の装置による実際の測定例を示す。測定条件は原則として左側臥位又は左半側臥位で、可能な限り、10秒間呼吸を止めて測定したものである。
図10は本発明の実施の形態例としての超音波を利用して測定した心尖拍動図の例としてのMモード超音波画像で、正常左室収縮能を持つ50歳代男性のデータである。超音波センサーとして複数の振動子をスキャンして被測定生体の体表面から心尖部とその近傍に向けて超音波信号を発信する超音波発信部と、前記生体に入射した前記超音波の被測定生体内各部からの反射波を測定する複数の振動子を配置した受信センサ−を電子スキャン用探触子として実装した探触子を正常位心のヒトの左側の胸部に当接し、各振動子から発信される超音波ビームを体表面から心尖部とその近傍に向けて電子スキャン条件に従って順次発信し、まず、図9で説明したようにBモード法の断層像を測定し、Bモード法の表示画面から前記断層像の心尖部及び/又はその近傍の測定対象位置を選択し、Mモード法で前記選択された測定対象位置からの反射超音波の時間変化を測定して得られた心尖拍動図である。符号46aと47bはそれぞれ心音図43の心音2Aの位置を示す。 2A音46aと47bの直前に後述の特徴点P(5)が存在し、同様に後述の特徴点P(1)P(2)P(3)P(6)が確認できる。符号43は心音図、44は心尖拍動図、45は心電図をそれぞれ示している。図10で、心尖拍動図44の位置に対して心音図43が記載されている側が体表面側、その反対側が線維性心膜のある体内側である。
図11は本発明の実施の形態例としての超音波を利用して測定したMモード超音波画像で、正常左室収縮能を持つ他の被測定生体の心尖拍動図44である。後述の特徴点P(1)〜P(3)、P(5)〜P(7)が明瞭に認められる。
図12は正常左室収縮能を持つ20歳代男性のMモード超音波画像である。符号44は心尖拍動図である。後述の特徴点P(3)、P(5)、P(6)とP(7)が明瞭に認められる。 符号K3P−3は心尖拍動図、符号92は収縮期の陥凹を示す。
図12は正常左室収縮能を持つ20歳代男性のMモード超音波画像である。符号44は心尖拍動図である。後述の特徴点P(3)、P(5)、P(6)とP(7)が明瞭に認められる。 符号K3P−3は心尖拍動図、符号92は収縮期の陥凹を示す。
図13は左室収縮能異常の60歳代男性のMモード超音波画像である。P(1)が増高している。収縮期の隆起(符号91)はあるが、後述の特徴点P(3)、P(5)が認められず、P(4)がある。後述の特徴点P(6)とP(7)がある。
図14は左室収縮能異常の他の測定生体のMモード超音波画像の心尖拍動図44で、後述の特徴点P(3)、P(5)が認められず、P(4)が認められる。
図15は正常左室収縮能を持つ図12とは別の被測定生体のMモード超音波画像心尖拍動図44で、後述の特徴点P(3)があり、P(5)がなく、P(4)もない。
図10〜図15の心尖拍動図は線維性心膜から体表面の間の超音波信号の反射強度が最強の連続した線を心尖拍動図としている。
また、線維性心膜から体表面の間の超音波反射信号の全体を、体表面の各位置から線維性心膜に向けた断面において積算したものを心尖拍動図とすることもできる。
この生体情報としての心尖拍動図から健常状態の管理に必要な情報を適切に抽出することが重要であるが、その情報を適切に検出して活用するアルゴリズムがなければ残念ながら健常状態の管理に役立てることはできない。本願の発明者は、この情報を如何に抽出して活用できるかについて多くに測定と詳細な検討をし、生体情報抽出のアルゴリズムを見出し、それを用いて専門的見地から被測定生体の健康状態を的確に判断できる生体情報測定システムと生体情報測定装置を実現することに成功した。
本発明者は、超音波診断装置を用いて、数多くの左室機能正常者、異常者の心尖拍動図を測定し、前記各特徴点等と健康情報との対応を調べた。その結果、被測定生体の健康情報を正確に推定できる場合が多いという結論を得た。
A波のタイプは下記4つに分類される。タイプ1は、A波が明らかで陽性極値の位置P(1)も明瞭である場合で、P(2)も明らかである。タイプ2は、A波の立ち上がりからP(2)まで上昇する波形である。P(1)とP(2)がほぼ同じ高さにあるが、一次微分波形において、P(2)に対応する部分に陰性極値(微分値が−から+へ転じる)を有する。タイプ3は、A波がP(2)まで持続的に上昇する波形で、一次微分波形においてP(2)に対応する部分に陰性極値(微分値が−から+へ転じる)を有しないもの。この場合P(1)とP(2)は同一と定義する。タイプ4は、P(2)前にほとんど陽性波が認められない場合で、A波は認めないと判定する。A波がない場合、すなわちP(2)前にほとんど陽性波が認められない場合は、A波なしと判定し、P(1)もa点も存在しない。左室拡張末期に負荷がかかっていない正常の場合や、左房収縮機能が消失ないし低下している病的な場合がある。
被測定生体の一拍分の心尖拍動図波形を単位波形ということにし、一例として、同一被測定生体の同一時刻における心電図例えば標準肢誘導の第2誘導心電図の各QRS陽性ピーク値(R)に対応する位置(以下、QRSピーク位置という)の所定時間前からその次のQRSピーク位置の前記所定時間前までの心尖拍動図波形を前記単位波形としたとき、前記単位波形を横軸に時間をとり縦軸に心尖拍動図波形の振幅をとって表したときに、毎分の心拍数をVとしたときの心尖拍動図波形の時間軸の時間の心拍補正係数を√V/60(√V/60はV/60の平方根を意味する)として、時間に√V/60を乗じて以下の心尖拍動図の時間軸の値を心拍数が60のの場合に換算した値として、前記単位波形のQRSピーク位置の前後30ms(ミリ秒)以内の心尖拍動図の波形上の最低点(以下、前記最低点をC1という)が存在するときはC1を特徴点P(2)とし、C1が不明瞭な時は心尖拍動図の波形上のQRSピーク位置に対応する点を特徴点P(2)とし、QRSピーク位置の時相的に前(以下、同様)160ms以内の心尖拍動図の波形上の陽性頂点を特徴点P(1)とし、P(2)から50〜150ms後の心尖拍動図の波形上の陽性頂点を特徴点P(3)とし、心音図の大動脈閉鎖音である2A音とその60ms未満前までの間で心尖拍動図の波形上の2A音に最も近い陽性頂点を特徴点P(5)とし、前記P(5)のうちで、前記P(5)が心音図の2A音から40ms未満前までの2A音に最も近い陽性頂点を指して表現する場合を特徴点P’(5)とし、前記P(5)が心音図の2A音から40ms〜50ms未満前までの2A音に最も近い陽性頂点を指して表現する場合を特徴点P’’(5)とし、前記P(5)が心音図の2A音から50ms〜60ms未満前までの2A音に最も近い陽性頂点を指して表現する場合を特徴点P’’’(5)とし、(以下、前記特徴点P’(5)、P’’(5)、P’’’(5)のそれぞれを特に区別して示す場合を除き、P(5)、P’(5)、P’’(5)、P’’’(5)のいずれかを指してあるいは総称してP(5)ともいう)、前記P(2)から150msより後で2A音から60ms前までの心尖拍動図の波形上の陽性頂点を特徴点P(4)とし、2A音から50〜150ms後の心尖拍動図の波形上の陰性極値を特徴点P(6)とし、2A音から100〜240ms後の間で且つP(6)が存在するときはP(6)よりも後にある心尖拍動図の波形上の陽性頂点を特徴点P(7)とし、前記特徴点P(1)、P(2)、P(3)、P(4)、P(5)(P’(5)、P’’(5)、P’’’(5))、P(6)、P(7)を第1の特徴点群と定義し、心尖拍動図の前記P(1)を陽性頂点としてその前から心尖拍動図上において立ち上がっている波形をA波、心尖拍動図の前記P(2)から立ち上がって陽性極値点を有している波をE波、P(6)から始まる上行波をF波と定義し、心尖拍動図の一次微分波形における前記A波の陽性ピーク位置をa点、前記E波の陽性ピーク位置をe点、前記F波の陽性ピーク位置をf点、前記a点、e点、f点の高さをそれぞれa,e,fと定義して、第1の特徴点判定手段が前記第1の特徴点群のうちの少なくとも2つの特徴点の存在有無を判定する判定手段であり、第2の特徴点判定手段が前記単位波形の最低の位置の縦座標値を0とし、前記単位波形の最大座標値が1000ポイントになるように正規化したときの前記P(1)、P(2)、P(7)の少なくとも1つについてその高さを判定する判定手段であり、第3の特徴点判定手段が、前記各特徴点の時間に関して、P(2)−P(3)時間(P(2)からP(3)迄の時間、以下同様)、P(3)−P(5)時間とP(2)−P(6)時間の比、P(6)−P(7)時間、2−P(6)時間(2A音からP(6)迄の時間、以下同様)、2−P(7)時間を特徴ファクタとしてその少なくとも1つの値の大小を判定する判定手段であり、第1の波形判定手段が、前記生体情報測定装置に内蔵の波形判定パターンあるいは前記生体情報測定装置の外部から前記生体情報測定装置に入力された心尖拍動図の波形判定パターンと比較して前記単位波形のタイプを判定する判定手段であり、第2の波形判定手段が、前記a、e、fの値を判定する判定手段であり、第3の波形判定手段が、心尖拍動図の一次微分波形の前記e点からf点直前の最下点までの間の微分値が零の近傍に、微分波形がその傾向としておおむね水平に推移すると判断できる区間の有無を判定する判定手段であり、第4の波形判定手段が、心尖拍動図の一次微分波形のf点の直前の最下点の位置が、前記最下点の直前の微分値が零の点と前記最下点の直後の微分値が零の点との間の区間の前半部分に位置するかを判定する判定手段であり、第5の波形判定手段が、心尖拍動図がP(3)がありP(5)がない一峰性のグラフ(以下、一峰グラフという)であるか否かを判定し、前記一峰グラフの場合に、P(3)の高さを1000ポイントに正規化したときの700ポイントにおけるグラフの幅が、P(3)から時相的に後ろの部分(以下、P3後片幅という)として100ms未満か否かを判定する判定手段であり、第6の波形判定手段が、心尖拍動図の一次微分波形における2A音の時刻から前記特徴点P(6)の近傍の間の一次微分波形の特徴を抽出してその特徴から健康情報を判定する判定手段であるとそれぞれ定義して、前記データ処理手段が、前記第1〜第3の特徴点判定手段と第1〜第6の波形判定手段の9つの判定手段のうちの少なくとも1つと被測定生体の健康状態判定手段とを有していることが好ましい。
特に、第1の特徴点判定手段においては、前記のように、本発明は前記特徴点P(1)−P(2)、P(2)、P(3)、P(4)、P(5)(P’(5)、P’’(5)、P’’’(5))、P(6)、P(7)のうちの少なくとも2つの存在有無などから被測定生体の健康情報を得ることができる。
本発明の発明者は、本発明に基づいて被測定生体の心尖拍動図を測定し、本発明に基づいてデータを解析し、さらにこれらの検証の意味から、本発明以外の従来の種々の測定手段を併用した診断を行った結果と本発明者の医学的知見とを併せて考察した結果、例えば、以下の特徴点解析アルゴリズムを有する生体情報測定装置、生体情報測定システムにおける生体情報測定方法の発明をなすに至った。
以下に好ましい判定方法の例をあげる。
まず、特徴点P(3)〜P(5)の存在有無により判定を行う。
まず、特徴点P(3)〜P(5)の存在有無により判定を行う。
P(3)とP’(5)がある場合、左室収縮障害の可能性は極めて低い。P(3)とP’’(5)がある場合、左室収縮障害の可能性は低い。P(3)とP’’’(5)がある場合、左室収縮障害の恐れがある。
P(3)とP(5)がなくP(4)がある一峰性波形の場合、左室収縮障害がある可能性が高いか、あるいは収縮障害を伴わない左室肥大の可能性がある。
P(3)がありP(5)がない一峰性波形の場合、P(3)の高さを1000ポイントに正規化したときの700ポイントにおけるグラフの幅すなわちP(3)から時相的に後ろの部分(P3後片幅という)が100ms以上の場合は左室収縮障害もしくは左室肥大の可能性がある。
なお、同一測定生体の同一時期の測定データで、P(3)とP(5)がある二峰性のデータとP(3)がありP(5)がない一峰性波形のデータが混在するデータが得られた場合は、原則として二峰性のデータを用いて判定を行うのが好ましい。
次に、P(1)、P(2)、P(7)の高さ(縦軸)を見るのが好ましい。P(7)がある場合、P(7)がP(2)以上に高いときは早期の左室拡張機能異常の可能性が高い。強度軸(縦軸)の最下点を0ポイントとし、最高点を1000ポイントに正規化した心尖拍動図において、P(7)がP(2)未満で、かつ、P(7)が50以上200未満のときは早期の左室拡張機能が正常の可能性が高い。P(7)が50未満の場合は、拡張早期に左室が拡がりにくい状態の可能性が高い。P(7)が200以上の場合は、拡張早期の僧帽弁血流増大による絶対的加重増大の左室拡張期障害の可能性がある。また、左室心筋が傷害され僧帽弁血流の増大なしに負荷が過剰となる相対的早期拡張期加重増大の可能性もある。ただし、若年者で左室収縮能が正常で、かつ、左室心筋の伸展性がよい例ではP(7)が200以上の場合もある。
P(7)がない場合、心尖拍動図波形がP(6)から緩徐に上行し、屈曲点を示さない心尖拍動図波形ではF波を認めないと判定する。この場合は、P(7)もf点もないと判定する。
P(7)がない場合は拡張早期の左室の拡がりにくい拡張障害の可能性が高い。
P(7)がない場合、心尖拍動図波形がP(6)から緩徐に上行し、屈曲点を示さない心尖拍動図波形ではF波を認めないと判定する。この場合は、P(7)もf点もないと判定する。
P(7)がない場合は拡張早期の左室の拡がりにくい拡張障害の可能性が高い。
次に、特徴点P(1)〜P(7)の時相について説明する。
P(2)−P(3)時間が50ms以上125ms未満を左室収縮能が正常と判定し、125〜150ms未満の場合は左室収縮能が低下しているか、左室肥大の可能性があり、要注意と判定する。
P(2)−P(3)時間が50ms以上125ms未満を左室収縮能が正常と判定し、125〜150ms未満の場合は左室収縮能が低下しているか、左室肥大の可能性があり、要注意と判定する。
P(3)−P(5)時間とP(2)−P(6)時間については、P(3)−P(5)時間がP(2)−P(6)時間の45%以上を左室機能(収縮能と拡張能)が正常の可能性大と判定し、40%以上45%未満を左室機能正常の可能性ありと判定し、40%未満を左室機能(収縮能と拡張能の少なくとも一方)が以上の可能性大と判定する。
P(6)−P(7)時間については100ms未満を左室早期拡張能正常の可能性大と判定し、100ms以上で150ms未満を左室早期拡張能異常の可能性大と判定する。
2−P(6)時間については150ms未満を左室早期拡張能が正常の可能性大と判定し、150m以上200ms未満を左室早期拡張能が異常の可能性大と判定する。なお、2A音から200以上離れた最初の陰性極値はP(6)として扱わない。
2−P(7)時間については240ms未満を左室早期拡張能が正常の可能性大と判定し、240m以上を左室早期拡張能が異常の可能性大と判定する。
次に、心尖拍動図の一次微分値の大小について説明する。
一次微分値のaがe/4未満の場合は左室末期拡張能が正常で、aがe/4以上e/2未満の場合は左室末期拡張能要注意、aがe/2以上の場合は左室末期拡張能異常と判定する。
一次微分値のaがe/4未満の場合は左室末期拡張能が正常で、aがe/4以上e/2未満の場合は左室末期拡張能要注意、aがe/2以上の場合は左室末期拡張能異常と判定する。
fについては、fがe/2未満の場合は早期左室拡張能が正常で、fがe/2以上2e/3未満の場合は早期左室拡張能要注意、fが2e/3以上の場合は早期左室拡張能異常と判定する。aがf点より低いときは早期左室拡張能が正常で、特に左室拡張能の極めてよい場合か、逆に重症心不全(代償不全、早期左室拡張能異常あるいは左室拡張能著明低下)の場合が考えられる。
異常の判定の少なくとも一部を行うことによってこれまで判定できなかった部分の心機能の評価が可能となり、例えば、正常、要注意、異常の判断を表示し、被測定生体にも知らせることができる。
また、心尖拍動図波形の二次微分は一次微分の特徴点抽出などに利用できる。
心臓は複雑な動きをしており、心臓の動く勢いの良さ、動きの強さなどとして感じる触診に変わるものとして、本発明は超音波診断装置にはこれまでになかった機能を付加し、被測定生体の健康情報の表示に多大な貢献をするものである。
心臓は複雑な動きをしており、心臓の動く勢いの良さ、動きの強さなどとして感じる触診に変わるものとして、本発明は超音波診断装置にはこれまでになかった機能を付加し、被測定生体の健康情報の表示に多大な貢献をするものである。
心尖拍動図の解析に、心電図解析ソフトウェアと心音図解析ソフトウェアを併用すると単に心尖拍動図のデータだけを解析するより一層信頼性の高い健康情報を得ることができる。本発明においては、完全左脚ブロックなどの伝導障害、心房細動などの不整脈がある場合の心尖拍動図は、通常の解析とは別に特別に定めた解析手段によって解析する。このような例に対応できるように、予め病状のわかっている被測定生体のデータを取り、たとえば、特徴マップ(たとえば、データと病状の対応表)や波形判定パターンなどを作成しておき、所定の解析プログラムに移行して解析することによって、的確な健康状態の分類をすることができる。
心尖拍動図の場合は、超音波センサ−の位置や当て方などによって検出出力が変化することも考慮して、たとえば、拍動の振幅の最大値が1000になるようにデータを正規化すると評価しやすい。なお、本発明における心尖拍動図の測定例は、1つの波形を正規化した例を示したものと、複数の波形を正規化したものの1つの波形を中心に示したものがある。
また、本発明の超音波センサ−を用いて心尖拍動図を測定する場合、前記特徴点P(1)、P(2)、P(6)、P(7)等特徴点によっては被測定生体の状況によって測定データが不鮮明になることがある。この原因はセンターの当て方、データ処理方法、測定装置の雑音状況、生体の状況などいくつかの原因によることがある。そのような場合、本発明では、多くの測定結果を基にしたデータ処理ソフトウエアを作成し、雑音除去、心尖拍動図の選択・重畳・補正等も含め、診療に使える心尖拍動図を得ることができた。
増幅されたデータは、メモリーに記憶されるとともに波形化・図形化処理部に入力され、たとえば、データが心尖拍動図用か心電図用か心音図用のデータの場合はグラフ作成が行われ、拍動の振幅分布や強度分布用の場合は図形化処理が行われ、その結果を利用して特徴抽出処理が行われる。特徴抽出処理では、たとえば、心尖拍動図のグラフにおける極値の抽出、極値の大小の比較、一次微分波形および二次微分波形の極値、心尖拍動図の波形などの特徴が抽出される。測定データは少なくとも要部がデジタルデータとしてメモリーに記憶される
特徴抽出処理が行われたデータは、検出データとしてメモリーに記憶されるとともに前記抽出された波形や特徴等の評価が行われる。前記波形化・図形化の処理がなされた結果のグラフや図形が被測定生体の診断に適切か否かを評価した結果、適切でないと判定されたときには、あるいは研究等のために処理条件を変えてみたいときなどには新たなあるいは変更された増幅・雑音除去条件や特徴抽出条件を設定し、データ処理を行う。
前記抽出された波形や特徴等が適切と判定された場合には、健康情報の第一次判定あるいは評価が行われて、生体情報等の検出データが作成される。必要に応じて血圧や薬剤投与情報など今回の測定データに基づく情報以外の情報を用いるなどの加えて、健康情報の第二次判定あるいは評価が行われる。
前記抽出された波形や特徴等が適切と判定された場合には、健康情報の第一次判定あるいは評価が行われて、生体情報等の検出データが作成される。必要に応じて血圧や薬剤投与情報など今回の測定データに基づく情報以外の情報を用いるなどの加えて、健康情報の第二次判定あるいは評価が行われる。
前記各処理でさらに検討が必要と判定された場合には所定のデータ処理ステップに移り、さらなる判定・評価が行われる。
また、前記データ処理、判定、評価は、プログラム等にしたがって自動あるいは半自動で行うことができ、専門医による診断・評価として行うこともでき、これらの組合せとして行うことができる。
前記第一次・第二次判定あるいは評価で生体情報等の検出データの作成に問題があると判定された場合には、処理条件設定ステップで、波形化・図形化条件等を設定し、波形化・図形化処理が行われ、健康情報が作成される。
メモリーの参照データ記憶部に、たとえば同一被測定生体の検出データ等の経時変化情報、診断等の参考になる統計データ、心尖拍動図のモデルパターン等を記憶しておくことにより、一層客観的で、正確な判定を実現することができる。
第二次判定情報はメモリーに記憶され、必要に応じて表示装置に表示されるとともに、被測定生体の健康情報を作成する。被測定生体の健康情報は必要に応じて表示装置に表示される。
表示装置への表示はこれに限られず、必要なときにその都度心尖拍動図、健康情報などを表示装置に表示することができる。また、表示画面を複数部分に区分して同時に表示することができるように構成しておき、複数の解析ステップの結果を一覧できるように表示するようにすることもできる。このように構成することにより、本装置もしくは本装置の使用者がより正確に素早く判定することができる。
心尖拍動図の特徴抽出や判定において、心尖拍動図自体は当然重要な情報であるが、本発明の実施の形態例からも明かなように、心尖拍動図の微分データも重要な役割を果たす。たとえば、プログラムにしたがって特徴抽出をしたり特徴の評価をしたり、自動判定や半自動判定をしたり、判定しにくい心尖拍動図を医師が解釈する場合、一次微分、二次微分データを利用すれば多くの場合容易に特徴抽出やその評価、諸診断を行うことができる。心尖拍動図の波形を認識する機能を有することが好ましい。
本発明の実施の形態例において説明する測定方法やデータ処理方法は多くのバリエーションが可能なものである。たとえば、図形化処理の結果として得られるグラフとしての心尖拍動図は、雑音除去条件を変更すると変わる。どのようなときにどのような処理条件にすべきかは装置の判定の正確さに大きな影響を与える。本発明の生体情報測定装置の例はこれらの条件をさらに詳細に限定したものも発明の一部として有している。心尖拍動図としては、目的に応じて、線維性心膜と体表面の間の、例えば、線維性心膜に最も近い連続した心尖拍動図をとる場合、最も反射強度の高い心尖拍動図をとる場合、線維性心膜と体表面の間の反射波を積算する場合がある。
本発明の超音波センサ−の超音波発信部と受信センサ−は複数の超音波発信素子・受信素子を並列に配置して探触子として実装し、電子的スキャンで各発信素子、受信素子の作動を制御して用いた。前記のように、各素子を一次元に配列した薄型の探触子を用いることができるが、各素子を二次元に配列して探触子として実装したものを用いることにより、正確な測定を行うことができることに加えて、心尖部の各拍動毎の動き測定することができ、触診で得られる情報が一層正確に得られるうえに、これまでわからないとされてきた左室の動きを解明することが可能になる。
本発明の実施の形態例では、各発信素子と受信素子それぞれ同一のものをスキャン操作で発信用と受信用に使うことができる。また、測定の目的によっては、それらを互いに独立に用意して、一体に実装することができる。また、測定の目的によっては、それらを互いに独立に用意して、別体に実装することができる。
さらに、前記のように、本発明の超音波センサ−として、従来の超音波診断装置に探触子(プローブともいう)として用いられている探触子(プローブ)を用いることもできる。
本発明による心尖拍動図の測定に関して、好ましい実施の形態例では、超音波センサ−に超音波発信素子と超音波受信素子を設け、発振素子から発信された超音波が心尖部及び/又はその近傍に当たって反射したものを受信素子で受信して心尖拍動図を測定した。一例をあげれば、前記超音波振動子の数が192個のものを用い、振動子12個ずつの組を順次ずらしてスキャンするようにして発信させ、各発振素子と受信素子はタイミングを制御して同一素子が発振素子として機能させる時間と受信素子として機能させる時間を設けて心尖部及び/又はその近傍から反射させた超音波を受信させて心尖拍動図を測定した。
本発明による心尖拍動図の測定に関して、好ましい実施の形態例では、超音波センサ−に超音波発信素子と超音波受信素子を設け、発振素子から発信された超音波が心尖部及び/又はその近傍に当たって反射したものを受信素子で受信して心尖拍動図を測定した。一例をあげれば、前記超音波振動子の数が192個のものを用い、振動子12個ずつの組を順次ずらしてスキャンするようにして発信させ、各発振素子と受信素子はタイミングを制御して同一素子が発振素子として機能させる時間と受信素子として機能させる時間を設けて心尖部及び/又はその近傍から反射させた超音波を受信させて心尖拍動図を測定した。
また、本発明の他の例では、超音波センサ−としての超音波発信素子と超音波受信素子を設け、前記超音波発信素子は1種類の波長の超音波は1つの発振素子から発信し、前記同一の発振素子から発信された超音波が心尖部及び/又はその近傍に当たって反射したものを、複数の互いに独立に受信できるように近接して配置された受信素子から成るかあるいは受信部を有する超音波受信素子によって受信して心尖拍動図を測定するようにした。複数種類の超音波を拍動測定用信号として用いる場合は、各種別に超音波発振素子を用いることが好ましい。
超音波を利用して心尖拍動図を測定するに際し、超音波に周波数変調や振幅変調や位相変調をかけ、変調信号を参照信号として増幅する技術など、電子工学分野で用いられている多くの技術を用いることができる。
心尖拍動図の測定に超音波波動を用いるという発想は従来全くなかったことであるばかりでなく、従来の超音波エコー測定装置の機能も用いることによって、心機能の状態を一層正確に判定することができ、心尖拍動図の測定による健康状態の判定結果の検証を行うのに利用したり、さらに広範な検査を行うことができる。
前記各実施例においてもわかるように、本発明によって記録された生体情報の例としての心尖拍動図は、被測定生体の健康状態に関して多くの情報を提供してくれている。
特徴点P(3)、P(5)、P(6)が存在する健常者の心尖拍動図の例では、特徴点P(2)からP(6)又はP(7)間の一次微分波形において、微分値の極大点から微分値がおおむね零の点(以下、零点1という)まで急峻におおむね直線的に至って、一旦陰性部分を経た後、おおむね水平に推移した後一旦陽性部分を示して微分値がおおむね零の点(以下、零点2という)に至り、前記零点2から微分値の極小点(以下、極小点Aという)までおおむね直線的に下がって、後、おおむね直線的に上がって、微分値がおおむね零の点(零点3)を経てf点に至る。前記微分値の極大点と零点1を直線で結んだ直線1,前記零点1と零点2を直線で結んだ直線2,前記零点2と極小点Aを直線で結んだ直線3を考える。
特徴点P(3)、P(5)、P(6)が存在する健常者の心尖拍動図の例では、特徴点P(2)からP(6)又はP(7)間の一次微分波形において、微分値の極大点から微分値がおおむね零の点(以下、零点1という)まで急峻におおむね直線的に至って、一旦陰性部分を経た後、おおむね水平に推移した後一旦陽性部分を示して微分値がおおむね零の点(以下、零点2という)に至り、前記零点2から微分値の極小点(以下、極小点Aという)までおおむね直線的に下がって、後、おおむね直線的に上がって、微分値がおおむね零の点(零点3)を経てf点に至る。前記微分値の極大点と零点1を直線で結んだ直線1,前記零点1と零点2を直線で結んだ直線2,前記零点2と極小点Aを直線で結んだ直線3を考える。
一方、特徴点P(3)、P(5)が存在せずP(4)が存在する、前記健常者とは異なる異常ありの症状の被測定生体の心尖拍動図の例では、特徴点P(2)からP(6)又はP(7)間の一次微分波形においては、微分値の極大点から微分値がおおむね零の点(零点4)までおおむね直線的に至って後、そこから、前記健常者の例の場合のように、おおむね水平に推移することなく、微分値の極小点(以下、極小点Bという)までおおむね直線的に下がって、その後おおむね直線的に上がりおおむね零の点(零点5)に至る。
健常者の心尖拍動図の例における一次微分波形の横軸(時間軸)に注目する。
特徴点P(5)からP(6)の区間、すなわち等容性拡張期にほぼ相当する区間は、一次微分波形では前記零点2と前記零点3の区間に相当する。拡張期において、左室心筋の伸展性がよいほど、早期から弛緩すると考えられる。すなわち弛緩のピークが早期に出現すると考えられる。心尖拍動図においてはP(5)から弛緩が始まる。その弛緩の変化率を示す一次微分波形において最大変化率を示す前記極小点Aが前記零点2と前記零点3の間の区間の前半部分に位置することは前述の正常例の弛緩が早期に起こることを示すといえる。以上のように、等容性拡張期における拡張動態を特徴的に且つ容易に判定できる。
特徴点P(5)からP(6)の区間、すなわち等容性拡張期にほぼ相当する区間は、一次微分波形では前記零点2と前記零点3の区間に相当する。拡張期において、左室心筋の伸展性がよいほど、早期から弛緩すると考えられる。すなわち弛緩のピークが早期に出現すると考えられる。心尖拍動図においてはP(5)から弛緩が始まる。その弛緩の変化率を示す一次微分波形において最大変化率を示す前記極小点Aが前記零点2と前記零点3の間の区間の前半部分に位置することは前述の正常例の弛緩が早期に起こることを示すといえる。以上のように、等容性拡張期における拡張動態を特徴的に且つ容易に判定できる。
これに対して、異常者の心尖拍動図では、前記極小点Bが前記零点4と前記零点5の間の区間の後半部分に位置する。
P(1)−P(2)、a点ともに、末期の左室拡張障害を示す指標である。P(1)−P(2)、a点は関連しているため、この2項目について相互の関係を検討すると、下記のように病態を分類できると思われる。タイプ1とタイプ2の場合は、P(1)−P(2)が高く、a点が高い時は、左房収縮能亢進と左室拡張末期圧上昇が示唆される。P(1)−P(2)が高く、a点が低い時は、左房収縮能亢進は存在しない左室拡張末期圧上昇が示唆される。P(1)−P(2)が高く、a点が高い時は、左房収縮能亢進が示唆される。P(1)−P(2)が低く、a点が低い時は、左室拡張末期の負荷はないことが示唆される。
タイプ3のように、P(1)とP(2)が同一となる場合は、a点が低い時は、末期の左室拡張障害は軽度であることが示唆される。a点が高い時は、左房収縮能亢進と左室拡張末期圧上昇が示唆される。
本発明による生体情報測定装置においては、心尖拍動図の基礎データを測定し、装置に取り込んでから、以上説明した各特徴点に関する事項を用い、被測定生体の健康状態を判定し、記録し、必要な表示を行うことができる。
心臓の動きの把握に関して、前記心尖拍動図や心尖拍動の振幅や振幅の分布を知ることをあげることができるが、このほかに、たとえば心臓が勢いよく動いているか、力強く動いているかなど、駆動の強度や強度分布を知ることをあげることができる。触診を行う医師にとっては周知のように、心臓は複雑な動きをしており、心臓の動く勢いの良さ、動きの強さなどとして触診で感じることができる拍動の強度と強度分布を本発明において超音波センサ−によって検出できるようになることは正確な判定を行う上で重要な情報となる。
前記実施例は、必要に応じて種々の活用ができ、従来は期待できなかった効果を発揮させることができる。たとえば、心尖拍動図を測定して後、速やかに患者に結果を説明することができ、心尖拍動図を患者に示して説明することもでき得る。さらに、本発明の装置に参照データの一つとして被測定生体の過去のデータや被測定生体の診断に役立つ統計データなどを入れておき、被測定生体の健康状態の位置づけをしたり、健康状態の変化を把握したり、被測定生体に説明して効果的な健康管理を行ったりすることができる。
超音波センサ−に波動センサ−など種々のセンサ−を組み込むこともできる。このように構成することによって、測定装置の高精度化、簡素化、小型化、低価格化などを可能にすることができるのみならず、被測定生体に多くのセンサーを装着して測定することによる心的負担を大幅に軽減することができる。
超音波センサ−を3次元構成にすることにより、圧力と心音などの検出を行うことができたり、測定データのS/N比を高めたりすることができる。
前記のような種々の構成の拍動センサーに送信手段あるいは送受信手段を組込んで被測定生体に装着し、あるいは、拍動センサーと小型軽量の送信装置あるいは送受信装置を被測定生体に装着して、被測定生体が携帯している外部装置や被測定生体から離れたところにある外部装置にセンサーによる測定データ等を送信あるいは送受信して本発明の装置を構成し、装置のユーザー自身による健康管理に役立てたり、医療専門家による被測定生体の診断や健康管理を行うことができる。
心尖拍動図の測定においては、心電図と心音図用のセンサーを本発明の装置に備えている場合でも、心電図と心音図用のデータを本発明の装置とは別に測定して本発明の装置に入力する場合でも、心尖拍動図を心電図と心音図の少なくとも一方に同期させることが重要である。このようにすることにより高い信頼性で判定を行うことができる。
詳細な検証の結果、本発明の実施の形態例としての生体情報測定装置を用いて測定した心尖拍動図に本発明の前記アルゴリズムに従った特徴点等の解析手法を適用できることがわかった。そして、本発明の生体情報測定装置は、心尖拍動図測定機能に加えて従来の超音波診断装置としての機能を有しているため、心尖拍動図による診断に超音波診断装置としての測定情報による診断を加えて被測定生体の健康情報を抽出することができ、一層高い信頼性で被測定生体の健康情報を抽出することができる。
以上説明したように、本発明は、測定装置の小型化と低コスト化を実現でき、病院の外来診察室や病室でも一人の医師による心尖拍動図の測定を可能とし、その場で患者にフィードバックすることができるという診療としては極めて大きな効果をもたらし、視診触診聴診という診察技能の質を高め、循環器系疾患の正確な診断を下すことを可能にするなど極めて大きな効果をもたらすものである。また、医師の生涯教育、医学生および研修医に対する臨床医学教育にも極めて大きな効果を発揮するものである。さらに、本発明は、通常の健康管理、遠隔健康管理など、医療の専門知識の広い応用を可能とするものである。
以上、実施の形態例を参照して本発明の電子部品の実施の形態例を説明したが、本発明は前記実施例に狭く限定されるものではなく、たとえば、本発明は被測定生体がヒトの場合に極めて大きな効果を奏することを示すためヒトの場合のデータを示して説明したが、技術思想から前記例示に限定されるものでなく、前記本発明の技術思想を利用した多くのバリエーションを可能とするものである。
本発明は、循環器系の診療レベルを著しく向上させるとともに、他の医療分野との連携効果も高め、医学の発展に寄与するところ極めて大であり、医療費の節約にも大きく寄与するなど、経済的効果も大きく、医療分野と医学教育分野で広く用いられるものであるとともに、健康機器分野にも広く用いることができるものである。
Claims (3)
- 構成した生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法であって、
前記生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムが、超音波センサー以外の心尖拍動検出センサーを用いて被測定生体の心尖拍動を検出した情報を基に作成した被測定生体の心尖拍動データ及び/または心尖拍動図から被測定生体の健康状態を判定することができる健康状態判定手段を有することを特徴とする生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムであり、
前記生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法が、前記生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの前記センサーを用いて心尖拍動を検出して作成した被測定生体の心尖拍動データ及び/または心尖拍動図から被測定生体の健康状態を判定することができる健康状態判定手段として、心拍補正係数として、被測定生体の毎分の心拍数をVとしたときの心尖拍動図の時間軸もしくは実質的時間軸の心拍補正係数を√V/60(√V/60はV/60の平方根を意味する)として、心尖拍動図の時間軸もしくは実質的時間軸に√V/60を乗じたものを用いて被測定生体の健康状態を判定する手段を有することを特徴とする生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法。 - 請求項1に記載の生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法において、前記作動方法が、被測定生体の心臓の拍動を検出する心尖拍動検出センサーとして超音波センサー以外の心尖拍動検出センサーを用意する工程と、心尖拍動検出センサーを用いて検出した被測定生体の心尖拍動データ及び/又は心尖拍動図から被測定生体の健康状態を判定することができる健康状態判定手段を用意する工程と、健康状態判定手段の健康状態判定結果を心尖拍動図の波形及び/又は被測定生体の健康状態の評価結果が健常者と、非健常者と、健常者と非健常者のいずれであるか及び/又は心尖拍動図のいずれを有しているかの形式で表示及び/又は出力する手段を用意する工程を有することを特徴とする生体情報測定装置もしくは生体情報測定システムの作動方法。
- 心尖拍動検出センサーを用いて被測定生体の心尖拍動を検出したものを基に作成した被測定生体の心尖拍動図から被測定生体の健康状態を判定することができる健康状態判定手段が、被測定生体の毎分の心拍数をVとしたときの心尖拍動図の時間軸に相当する値として、心拍補正係数を√V/60(√V/60はV/60の平方根を意味する)として補正したもの、すなわち心尖拍動図の時間軸に√V/60を乗じたものを用いて被測定生体の健康状態を判定することができる健康状態判定手段であることを特徴とする生体情報測定装置であって、前記心尖拍動図が超音波探触子以外の心尖拍動検出センサーを用いて検出したものを基に作成した心尖拍動図であり、前記健康状態判定手段が、生体情報測定装置内蔵及び/又は生体情報測定装置の外部から入力されたグラフ及び/又は所定の値の範囲とそれに対応する心尖拍動に関するグラフ及び/又は処理途中または処理結果を対比する手段を有していることを特徴とする生体情報測定装置。
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