JP6436549B2 - Autonomous robot - Google Patents
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Description
本発明は、内部状態または外部環境に応じて自律的に行動選択するロボットに関する。 The present invention relates to a robot that autonomously selects an action according to an internal state or an external environment.
ヒューマノイドロボットやペットロボット等、人間との対話や癒しを提供する自律行動型ロボットの開発が進められている(例えば特許文献1参照)。このようなロボットは、制御プログラムにしたがって動作するが、周囲の状況に基づいて自律的に学習することで行動を進化させ、生命体に近い存在となっていくものもある。 Development of autonomous behavior robots that provide dialogue and healing with humans such as humanoid robots and pet robots is underway (see, for example, Patent Document 1). Such robots operate according to a control program, but some robots evolve their behavior by learning autonomously based on the surrounding situation, and become closer to life forms.
近年、このようなロボット技術が急速に進歩しつつあるが、ペットのような伴侶としての存在感を実現するには至っていない。ロボットがいかに高性能になろうとも、機械であることを前提とした制御のみでは、生物のような生身の温かさを感じさせることができないからである。 In recent years, such robot technology is rapidly progressing, but has not yet realized a presence as a companion like a pet. This is because no matter how high the performance of the robot is, it is not possible to feel the warmth of living creatures just by control based on the premise that it is a machine.
本発明は上記課題認識に基づいて完成された発明であり、その主たる目的は、ロボットに生命感を与える構造および制御技術を提供することにある。 The present invention has been completed on the basis of the above-mentioned problem recognition, and its main object is to provide a structure and control technology that gives a robot a sense of life.
本発明のある態様における自律行動型ロボットは、外観を形成するボディと、ボディに設けられた膨縮体と、膨縮体の膨縮に応じてボディ内部の吸排気をおこなう吸排機構と、を備える。
本発明の別の態様における自律行動型ロボットは、外観を形成するボディと、ボディに設けられた膨縮体と、膨縮体を所定の周期で膨縮させる膨縮機構と、を備える。
本発明のさらに別の態様における自律行動型ロボットは、外気を取り込むための吸気口と、内気を排出するための排気口とを有するボディと、ボディに配置されたファンと、周辺の人の有無を判定する存在判定部と、周辺に人がいないと判定されたときに所定条件のもと、ファンを駆動するファン制御部と、を備える。An autonomous behavior robot according to an aspect of the present invention includes a body that forms an appearance, an expansion / contraction body provided on the body, and an intake / exhaust mechanism that performs intake / exhaust inside the body according to the expansion / contraction of the expansion / contraction body. Prepare.
An autonomous behavior type robot according to another aspect of the present invention includes a body that forms an appearance, an expansion / contraction body provided on the body, and an expansion / contraction mechanism that expands / contracts the expansion / contraction body at a predetermined cycle.
An autonomous behavior robot according to still another aspect of the present invention includes a body having an intake port for taking in outside air, an exhaust port for discharging inside air, a fan arranged in the body, and the presence or absence of a surrounding person And a fan control unit that drives the fan under a predetermined condition when it is determined that there is no person in the vicinity.
本発明によれば、ロボットに生命感を与える構造および制御技術を提供できる。 ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the structure and control technique which give a robot a life feeling can be provided.
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を表現することがある。また、以下の実施形態およびその変形例について、ほぼ同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜省略することがある。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. In the following description, for the sake of convenience, the positional relationship between the structures may be expressed based on the illustrated state. In the following embodiments and modifications thereof, substantially the same components are denoted by the same reference numerals, and the description thereof may be omitted as appropriate.
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係るロボット100の外観を表す図である。図1(a)は正面図であり、図1(b)は側面図である。
本実施形態におけるロボット100は、外部環境および内部状態に基づいて行動や仕草(ジェスチャー)を決定する自律行動型のロボットである。外部環境は、カメラやサーモセンサなど各種のセンサにより認識される。内部状態はロボット100の感情を表現するさまざまなパラメータとして定量化される。これらについては後述する。[First Embodiment]
FIG. 1 is a diagram illustrating an appearance of the
The
ロボット100は、屋内行動が前提とされており、たとえば、オーナー家庭の家屋内を行動範囲とする。以下、ロボット100に関わる人間を「ユーザ」とよび、ロボット100が所属する家庭の構成員となるユーザのことを「オーナー」とよぶ。
The
ロボット100のボディ104は、全体的に丸みを帯びた形状を有し、ウレタンやゴム、樹脂、繊維などやわらかく弾力性のある素材により形成された外皮を含む。ロボット100に服を着せてもよい。丸くてやわらかく、手触りのよいボディ104とすることで、ロボット100はユーザに安心感とともに心地よい触感を提供する。
The
ロボット100は、総重量が15キログラム以下、好ましくは10キログラム以下、さらに好ましくは、5キログラム以下である。生後13ヶ月までに、赤ちゃんの過半数は一人歩きを始める。生後13ヶ月の赤ちゃんの平均体重は、男児が9キログラム強、女児が9キログラム弱である。このため、ロボット100の総重量が10キログラム以下であれば、ユーザは一人歩きできない赤ちゃんを抱きかかえるのとほぼ同等の労力でロボット100を抱きかかえることができる。生後2ヶ月未満の赤ちゃんの平均体重は男女ともに5キログラム未満である。したがって、ロボット100の総重量が5キログラム以下であれば、ユーザは乳児を抱っこするのと同等の労力でロボット100を抱っこできる。
The
適度な重さと丸み、柔らかさ、手触りのよさ、といった諸属性により、ユーザがロボット100を抱きかかえやすく、かつ、抱きかかえたくなるという効果が実現される。同様の理由から、ロボット100の身長は1.2メートル以下、好ましくは、0.7メートル以下であることが望ましい。本実施形態におけるロボット100にとって、抱きかかえることができるというのは重要なコンセプトである。
Various attributes such as moderate weight, roundness, softness, and good touch feel that the user can easily hold the
ロボット100は、3輪走行するための3つの車輪を備える。図示のように、一対の前輪102(左輪102a,右輪102b)と、一つの後輪103を含む。前輪102が駆動輪であり、後輪103が従動輪である。前輪102は、操舵機構を有しないが、回転速度や回転方向が個別に制御可能とされている。後輪103は、いわゆるオムニホイールからなり、ロボット100を前後左右への移動させるために回転自在となっている。左輪102aよりも右輪102bの回転数を大きくすることで、ロボット100が左折したり、左回りに回転することができる。右輪102bよりも左輪102aの回転数を大きくすることで、ロボット100が右折したり、右回りに回転することができる。
The
前輪102および後輪103は、後述する駆動機構(回動機構、リンク機構)によりボディ104に完全収納することもできる。走行時においても各車輪の大部分はボディ104に隠れているが、各車輪がボディ104に完全収納されるとロボット100は移動不可能な状態となる。すなわち、車輪の収納動作に伴ってボディ104が降下し、床面に着座する。この着座状態においては、ボディ104の底部に形成された平坦状の着座面108(接地底面)が床面Fに当接する。
The
ロボット100は、一対の手106を有する。手106は、モノを把持する機能はなく、後述する胴部の膨縮変形に伴って上下および左右に若干変位する。なお、変形例においては、2つの手106も個別制御可能とし、上げる、振る、振動するなど簡単な動作が可能となるようにしてもよい。
The
目110にはカメラが内蔵される。目110は、液晶素子または有機EL素子による画像表示も可能である。ロボット100は、目110に内蔵されるカメラのほか、集音マイクや超音波センサなどさまざまなセンサを搭載する。また、スピーカーを内蔵し、簡単な音声を発することもできる。ロボット100の頭部にはツノ112が取り付けられる。上述のようにロボット100は軽量であるため、ユーザはツノ112をつかむことでロボット100を持ち上げることも可能である。
図2は、ロボット100の構造を概略的に表す断面図である。図3は、ロボット100の構造をフレームを中心に表す側面図である。図2は図3のA−A矢視断面図に対応する。図4は、ロボット100の胴部を膨縮させるための駆動機構を表す模式図である。図4(a)は駆動機構の平面図であり、図4(b)は駆動機構の動作を示す。
FIG. 2 is a cross-sectional view schematically showing the structure of the
図2に示すように、ロボット100のボディ104は、ベースフレーム308、本体フレーム310、一対のホイールカバー312および外皮314を含む。ベースフレーム308は、金属からなり、ボディ104の軸芯を構成するとともに内部機構を支持する。ベースフレーム308は、アッパープレート332とロアプレート334とを複数のサイドプレート336により上下に連結して構成される。複数のサイドプレート336間には通気が可能となるよう、十分な間隔が設けられている。ベースフレーム308の内方には、バッテリー118、制御装置342および各種アクチュエータ等が収容されている。
As shown in FIG. 2, the
ロアプレート334の中央には段付孔360が設けられ、排気弁362が配設されている。すなわち、段付孔360における上部小径部が排気口364を形成し、下部大径部にゴムシートからなる弁体366が配設されている。小径部と大径部との境界面に弁座368が形成されている。弁体366の径方向片側が大径部に接着されて固定端となり、径方向反対側が自由端となっている。弁体366が弁座368に着脱することにより排気弁362が開閉される。排気弁362は、本体フレーム310内の空気を外部に排出するときにのみ開弁する逆止弁である。
A stepped
本体フレーム310は、樹脂材からなり、頭部フレーム316および胴部フレーム318を含む。頭部フレーム316は、中空半球状をなし、ロボット100の頭部骨格を形成する。胴部フレーム318は、段付筒形状をなし、ロボット100の胴部骨格を形成する。胴部フレーム318は、ベースフレーム308と一体に固定されている。頭部フレーム316は、胴部フレーム318の上端部に相対変位可能に組み付けられている。
The
頭部フレーム316には、ヨー軸320、ピッチ軸322およびロール軸324の3軸と、各軸を回転駆動するためのアクチュエータ326が設けられている。アクチュエータ326は、各軸を個別に駆動するための複数のサーボモータを含む。首振り動作のためにヨー軸320が駆動され、頷き動作のためにピッチ軸322が駆動され、首を傾げる動作のためにロール軸324が駆動される。
The
頭部フレーム316の上部には、ヨー軸320を支持するプレート325が固定されている。プレート325には、上下間の通気を確保するための複数の通気孔327が形成されている。頭部フレーム316の上端部中央には段付孔350が設けられ、吸気弁352が配設されている。すなわち、段付孔350における上部小径部が吸気口354を形成し、下部大径部にゴムシートからなる弁体356が配設されている。小径部と大径部との境界面に弁座358が形成されている。弁体356の径方向片側が大径部に接着されて固定端となり、径方向反対側が自由端となっている。弁体356が弁座358に着脱することにより吸気弁352が開閉される。吸気弁352は、本体フレーム310内へ外気を導入するときにのみ開弁する逆止弁である。
A
頭部フレーム316およびその内部機構を下方から支持するように、金属製のベースプレート328が設けられている。ベースプレート328は、クロスリンク機構329(パンタグラフ機構)を介してプレート325と連結される一方、ジョイント330を介してアッパープレート332(ベースフレーム308)と連結されている。
A
胴部フレーム318は、ベースフレーム308、車輪駆動機構370および膨縮駆動機構372を収容している。図3にも示すように、車輪駆動機構370は、前輪駆動機構374および後輪駆動機構376を含む。胴部フレーム318は、ボディ104のアウトラインに丸みをもたせるよう、上半部380が滑らかな曲面形状とされている。上半部380は、首部に対応する上部に向けて徐々に小幅となるように形成されている。胴部フレーム318の下半部382は、ホイールカバー312との間に前輪102の収納スペースSを形成するために小幅とされている。上半部380と下半部382との境界は段差形状となっている。
The
下半部382を構成する左右の側壁は互いに平行とされ、前輪駆動機構374の後述する回動軸378を貫通させ、これを支持している。上半部380には、側部から前方に向けて開放されるスリット状の開口部384が形成されている。開口部384は、膨縮駆動機構372の後述する押圧部材386を挿通させる。下半部382の下端開口部を閉止するようにロアプレート334が設けられている。言い換えれば、ベースフレーム308は、胴部フレーム318の下端部に固定され、支持されている。
The left and right side walls constituting the
一対のホイールカバー312は、胴部フレーム318の下半部382を左右から覆うように設けられている。ホイールカバー312は、樹脂からなり、胴部フレーム318の上半部380と連続した滑らかな外面(曲面)を形成するように組み付けられている。ホイールカバー312の上端部が、上半部380の下端部に沿って連結されている。それにより、下半部382の側壁とホイールカバー312との間に、下方に向けて開放される収納スペースSが形成されている。
The pair of wheel covers 312 is provided so as to cover the
外皮314は、ウレタンゴムからなり、本体フレーム310およびホイールカバー312を外側から覆うように装着されている。なお、本実施形態ではウレタンゴムを採用するが、変形例においては、発砲ウレタン等のウレタンやその他のゴム等の弾性体であってもよい。外皮314は、「膨縮体」として機能する。手106は、外皮314と一体成形されている。
The
外皮314の上端部には、吸気口354に対応する位置に開口部390が設けられている。それにより、吸気弁352を介した外気の導入が可能とされている。外皮314は、本体フレーム310およびホイールカバー312の外面に概ね密着しているが、本体フレーム310内の気密性を確実なものとするためにシール部材が設けられている。すなわち、胴部フレーム318の上端部にはOリング392が嵌着され、外皮314との間のシール性が確保されている。また、胴部フレーム318とホイールカバー312との境界部にOリング394が嵌着され、外皮314との間のシール性が確保されている。
An
このような構成により、本体フレーム310の内方には、吸気口354と排気口364とを連通させる連通路355が形成されている。吸気口354および排気口364の双方が閉じているとき、連通路355内は密閉空間となる。バッテリー118、制御装置342およびアクチュエータ等の発熱部品は、その連通路355内に配置されている。また、これらの発熱部品は、連通路355を流れる空気の流れをできる限り妨げないように配置されることが好ましい。連通路355の通気を良好にするために、ベースプレート328には複数の通気孔331が形成されている。アッパープレート332にも複数の通気孔333が形成されている。
With such a configuration, a
前輪駆動機構374は、回動軸378およびアクチュエータ379を含む。前輪102は、その中心部にダイレクトドライブモータ(以下「DDモータ」と表記する)396を有する。DDモータ396は、アウターロータ構造を有し、ステータが車軸398に固定され、ロータが前輪102のホイール397に同軸状に固定されている。車軸398は、アーム400を介して回動軸378と一体化されている。胴部フレーム318の下部側壁には、回動軸378を貫通させつつ回動可能に支持する軸受402が埋設されている。軸受402には、胴部フレーム318の内外を気密にシールするためのシール構造(軸受シール)が設けられている。アクチュエータ379の駆動により、収納スペースSから外部へ前輪102を進退駆動できる。
The front
後輪駆動機構376は、回動軸404およびアクチュエータ406を含む。回動軸404からは2本のアーム408が延び、その先端に車軸410が一体に設けられている。車軸410に後輪103が回転可能に支持されている。胴部フレーム318の下部側壁には、回動軸404を貫通させつつ回動可能に支持する図示略の軸受が埋設されている。その軸受にも軸シール構造が設けられている。アクチュエータ406の駆動により、収納スペースSから外部へ後輪103を進退駆動できる。
Rear
図4(a)に示すように、膨縮駆動機構372は、左右一対の押圧部材386、各押圧部材386を駆動するアクチュエータ416を含む。押圧部材386の基端部には回動軸412が設けられ、アクチュエータ416は、回動軸412を回転駆動するためのモータを含む。そのモータの回転軸と回動軸412との間には、ギヤ機構(減速機構)424が設けられている。
As shown in FIG. 4A, the expansion /
押圧部材386は、長尺状の金属板をプレス成形により湾曲させて得られ、肋骨態様に形成されている。押圧部材386は、前半部420が外皮314の内面に概ね沿う程度の曲率を有する。回動軸412は、ベースフレーム308の所定位置に軸支されている。
The pressing
このような構成により、図4(b)に示すように、一対の押圧部材386の間隔を変化させることができる。すなわち、アクチュエータ416により押圧部材386を一方向に回動させることでその間隔を大きくでき(同図上段)、反対方向に回動させることでその間隔を小さくできる(同図下段)。このような駆動により、一対の押圧部材386により構成される押圧体の幅を左右にΔwずつ変化させることができる。
With such a configuration, as shown in FIG. 4B, the distance between the pair of pressing
次に、ロボット100の車輪収納動作および膨縮動作について説明する。
図5は、車輪収納動作を模式的に示す図である。図5(a)は側面図であり、図5(b)は正面図である。図中点線は車輪が収納スペースSから進出して走行可能な状態を示し、図中実線は車輪が収納スペースSに収納された状態を示す。Next, wheel storage operation and expansion / contraction operation of the
FIG. 5 is a diagram schematically showing the wheel storing operation. FIG. 5A is a side view, and FIG. 5B is a front view. The dotted line in the figure indicates a state in which the wheel can advance from the storage space S and can travel, and the solid line in the figure indicates a state in which the wheel is stored in the storage space S.
車輪収納時には、アクチュエータ379,406が一方向に駆動される。このとき、アーム400が回動軸378を中心に回動し、前輪102が床面Fから上昇する。また、アーム408が回動軸404を中心に回動し、後輪103が床面Fから上昇する(一点鎖線矢印参照)。それにより、ボディ104が降下し、着座面108が床面Fに接地する(実線矢印参照)。これにより、ロボット100がお座りした状態が実現される。アクチュエータ379,406を反対方向に駆動することにより、各車輪を収納スペースSから進出させ、ロボット100を立ち上がらせることができる。
When the wheels are stored, the
図6は、膨縮動作を模式的に示す図である。図6(a)は膨張状態を示し、図6(b)は縮小状態を示す。
アクチュエータ416を一方向に駆動すると、図6(a)に示すように、膨縮駆動機構372が一対の押圧部材386の間隔を大きくする(実線矢印参照)。それにより、外皮314が押し広げられて膨張し、本体フレーム310の内圧が負圧になる。その結果、吸気弁352が開弁し、ボディ104の内部に外気が導入される(二点鎖線矢印参照)。このとき、排気弁362は閉じた状態を保つ。外観上は、ロボット100の胴部が膨らみ、手106がやや押し上げられる状態となる。FIG. 6 is a diagram schematically showing the expansion / contraction operation. 6A shows an expanded state, and FIG. 6B shows a contracted state.
When the
アクチュエータ416を反対方向に駆動すると、図6(b)に示すように、膨縮駆動機構372が一対の押圧部材386の間隔を小さくする(実線矢印参照)。このとき、外皮314がその弾性力により元の形に戻ろうと収縮する。それにより、本体フレーム310の内圧が上昇し、排気弁362が開弁する。その結果、ボディ104の内気が外部に排出される(二点鎖線矢印参照)。このとき、吸気弁352は閉じた状態を保つ。外観上は、ロボット100の胴部が元通りに縮み、手106が下がった状態となる。以上の動作を繰り返すことにより、外観上、ロボット100が生物のように呼吸している状態を実現できる。なお、吸気弁352、排気弁362および膨縮駆動機構372が、「吸排機構」として機能する。
When the
図7は、ロボットシステム300の構成図である。
ロボットシステム300は、ロボット100、サーバ200および複数の外部センサ114を含む。家屋内にはあらかじめ複数の外部センサ114(外部センサ114a、114b、・・・、114n)が設置される。外部センサ114は、家屋の壁面に固定されてもよいし、床に載置されてもよい。サーバ200には、外部センサ114の位置座標が登録される。位置座標は、ロボット100の行動範囲として想定される家屋内においてx,y座標として定義される。FIG. 7 is a configuration diagram of the
The
サーバ200は、家庭内に設置される。本実施形態におけるサーバ200とロボット100は1対1で対応する。ロボット100の内蔵するセンサおよび複数の外部センサ114から得られる情報に基づいて、サーバ200がロボット100の基本行動を決定する。外部センサ114はロボット100の感覚器を補強するためのものであり、サーバ200はロボット100の頭脳を補強するためのものである。
外部センサ114は、定期的に外部センサ114のID(以下、「ビーコンID」とよぶ)を含む無線信号(以下、「ロボット探索信号」とよぶ)を送信する。ロボット100はロボット探索信号を受信するとビーコンIDを含む無線信号(以下、「ロボット返答信号」とよぶ)を返信する。サーバ200は、外部センサ114がロボット探索信号を送信してからロボット返答信号を受信するまでの時間を計測し、外部センサ114からロボット100までの距離を測定する。複数の外部センサ114とロボット100とのそれぞれの距離を計測することで、ロボット100の位置座標を特定する。もちろん、ロボット100が自らの位置座標を定期的にサーバ200に送信する方式でもよい。
The
図8は、感情マップ116の概念図である。
感情マップ116は、サーバ200に格納されるデータテーブルである。ロボット100は、感情マップ116にしたがって行動選択する。感情マップ116は、ロボット100の場所に対する好悪感情の大きさを示す。感情マップ116のx軸とy軸は、二次元空間座標を示す。z軸は、好悪感情の大きさを示す。z値が正値のときにはその場所に対する好感が高く、z値が負値のときにはその場所を嫌悪していることを示す。FIG. 8 is a conceptual diagram of the
The
感情マップ116において、座標P1は、ロボット100の行動範囲としてサーバ200が管理する屋内空間のうち好感情が高い地点(以下、「好意地点」とよぶ)である。好意地点は、ソファの陰やテーブルの下などの「安全な場所」であってもよいし、リビングのように人が集まりやすい場所、賑やかな場所であってもよい。また、過去にやさしく撫でられたり、触れられたりした場所であってもよい。ロボット100がどのような場所を好むかという定義は任意であるが、一般的には、小さな子どもや犬や猫などの小動物が好む場所を好意地点として設定することが望ましい。
In the
座標P2は、悪感情が高い地点(以下、「嫌悪地点」とよぶ)である。嫌悪地点は、テレビの近くなど大きな音がする場所、お風呂や洗面所のように濡れやすい場所、閉鎖空間や暗い場所、ユーザから乱暴に扱われたことがある不快な記憶に結びつく場所などであってもよい。ロボット100がどのような場所を嫌うかという定義も任意であるが、一般的には、小さな子どもや犬や猫などの小動物が怖がる場所を嫌悪地点として設定することが望ましい。
The coordinate P2 is a point where the bad feeling is high (hereinafter referred to as “disgusting point”). Disgusting points include places that make loud noises such as near TVs, places that get wet easily like baths and toilets, closed spaces and dark places, and places that lead to unpleasant memories that have been treated wildly by users. There may be. Although the definition of what place the
座標Qは、ロボット100の現在位置を示す。複数の外部センサ114が定期的に送信するロボット探索信号とそれに対するロボット返答信号により、サーバ200はロボット100の位置座標を特定する。たとえば、ビーコンID=1の外部センサ114とビーコンID=2の外部センサ114がそれぞれロボット100を検出したとき、2つの外部センサ114からロボット100の距離を求め、そこからロボット100の位置座標を求める。
The coordinate Q indicates the current position of the
あるいは、ビーコンID=1の外部センサ114は、ロボット探索信号を複数方向に送信し、ロボット100はロボット探索信号を受信したときロボット返答信号を返す。これにより、サーバ200は、ロボット100がどの外部センサ114からどの方向のどのくらいの距離にいるかを把握してもよい。また、別の実施の形態では、車輪(前輪102)の回転数からロボット100の移動距離を算出して、現在位置を特定してもよいし、カメラから得られる画像に基づいて現在位置を特定してもよい。感情マップ116が与えられた場合、ロボット100は好意地点(座標P1)に引き寄せられる方向、嫌悪地点(座標P2)から離れる方向に移動する。
Alternatively, the
感情マップ116は動的に変化する。ロボット100が座標P1に到達すると、座標P1におけるz値(好感情)は時間とともに低下する。これにより、ロボット100は好意地点(座標P1)に到達して、「感情が満たされ」、やがて、その場所に「飽きてくる」という生物的行動をエミュレートできる。同様に、座標P2における悪感情も時間とともに緩和される。時間経過とともに新たな好意地点や嫌悪地点が生まれ、それによってロボット100は新たな行動選択を行う。ロボット100は、新しい好意地点に「興味」を持ち、絶え間なく行動選択する。
The
感情マップ116は、ロボット100の内部状態として、感情の起伏を表現する。ロボット100は、好意地点を目指し、嫌悪地点を避け、好意地点にしばらくとどまり、やがてまた次の行動を起こす。このような制御により、ロボット100の行動選択を人間的・生物的なものにできる。
The
なお、ロボット100の行動に影響を与えるマップ(以下、「行動マップ」と総称する)は、図3に示したようなタイプの感情マップ116に限らない。たとえば、好奇心、恐怖を避ける気持ち、安心を求める気持ち、静けさや薄暗さ、涼しさや暖かさといった肉体的安楽を求める気持ち、などさまざまな行動マップを定義可能である。そして、複数の行動マップそれぞれのz値を重み付け平均することにより、ロボット100の目的地点を決定してもよい。
Note that a map that affects the behavior of the robot 100 (hereinafter collectively referred to as “behavior map”) is not limited to the
ロボット100は、行動マップとは別に、さまざまな感情や感覚の大きさを示すパラメータを有してもよい。たとえば、寂しさという感情パラメータの値が高まっているときには、安心する場所を評価する行動マップの重み付け係数を大きく設定し、目標地点に到達することでこの感情パラメータの値を低下させてもよい。同様に、つまらないという感覚を示すパラメータの値が高まっているときには、好奇心を満たす場所を評価する行動マップの重み付け係数を大きく設定すればよい。
In addition to the behavior map, the
図9は、ロボット100のハードウェア構成図である。
ロボット100は、内部センサ128、通信機126、記憶装置124、プロセッサ122、駆動機構120およびバッテリー118を含む。各ユニットは電源線130および信号線132により互いに接続される。バッテリー118は、電源線130を介して各ユニットに電力を供給する。各ユニットは信号線132により制御信号を送受する。バッテリー118は、リチウムイオン二次電池などの二次電池であり、ロボット100の動力源である。FIG. 9 is a hardware configuration diagram of the
The
内部センサ128は、ロボット100が内蔵する各種センサの集合体である。具体的には、カメラ、集音マイク、赤外線センサ、サーモセンサ、タッチセンサ、加速度センサ、ニオイセンサなどである。ニオイセンサは、匂いの元となる分子の吸着によって電気抵抗が変化する原理を応用した既知のセンサである。ニオイセンサは、さまざまな匂いを複数種類のカテゴリ(以下、「ニオイカテゴリ」とよぶ)に分類する。
The
通信機126は、サーバ200や外部センサ114、ユーザの有する携帯機器など各種の外部機器を対象として無線通信を行う通信モジュールである。記憶装置124は、不揮発性メモリおよび揮発性メモリにより構成され、コンピュータプログラムや各種設定情報を記憶する。プロセッサ122は、コンピュータプログラムの実行手段である。駆動機構120は、内部機構を制御するアクチュエータである。このほかには、表示器やスピーカーなども搭載される。
The
プロセッサ122は、通信機126を介してサーバ200や外部センサ114と通信しながら、ロボット100の行動選択を行う。内部センサ128により得られるさまざまな外部情報も行動選択に影響する。
The
駆動機構120は、上述した車輪駆動機構370および膨縮駆動機構372を含む。駆動機構120は、主として、車輪(前輪102)、頭部(頭部フレーム316)および胴部(膨縮体を膨縮させる押圧部材386)を制御する。駆動機構120は、2つの前輪102のそれぞれの回転速度や回転方向を変化させることにより、ロボット100の移動方向や移動速度を変化させる。また、駆動機構120は、車輪(前輪102および後輪103)を昇降させることもできる。車輪が上昇すると、車輪はボディ104に完全に収納され、ロボット100は着座面108にて床面に当接し、着座状態となる。
The
図10は、ロボットシステム300の機能ブロック図である。
上述のように、ロボットシステム300は、ロボット100、サーバ200および複数の外部センサ114を含む。ロボット100およびサーバ200の各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)および各種コプロセッサなどの演算器、メモリやストレージといった記憶装置、それらを連結する有線または無線の通信線を含むハードウェアと、記憶装置に格納され、演算器に処理命令を供給するソフトウェアによって実現される。コンピュータプログラムは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、それらの上位層に位置する各種アプリケーションプログラム、また、これらのプログラムに共通機能を提供するライブラリによって構成されてもよい。以下に説明する各ブロックは、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。ロボット100の機能の一部はサーバ200により実現されてもよいし、サーバ200の機能の一部または全部はロボット100により実現されてもよい。FIG. 10 is a functional block diagram of the
As described above, the
(サーバ200)
サーバ200は、通信部204、データ処理部202およびデータ格納部206を含む。通信部204は、外部センサ114およびロボット100との通信処理を担当する。データ格納部206は各種データを格納する。データ処理部202は、通信部204により取得されたデータおよびデータ格納部206に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部202は、通信部204およびデータ格納部206のインタフェースとしても機能する。(Server 200)
データ格納部206は、動作パターン格納部232、マップ格納部216、個人データ格納部218および履歴データ格納部238を含む。動作パターン格納部232は、ロボット100の各種仕草(ジェスチャー)を表現する動作パターンのID(以下、「動作ID」とよぶ)とその選択条件を対応づける。マップ格納部216は、複数の行動マップを格納する。個人データ格納部218は、ユーザ、特に、オーナーの情報を格納する。具体的には、ユーザに対する親密度やユーザの身体的特徴・行動的特徴など各種のパラメータを格納する。年齢や性別などの他の属性情報を格納してもよい。
The
履歴データ格納部238は、ロボット100の移動や仕草等の行動(動作)の履歴情報を格納する。この履歴情報は、サーバ200側で検出および管理する情報のほか、ロボット100から送信される情報を含む。この履歴情報は、定期的に更新又は消去される。
The history
ロボット100はユーザの身体的特徴や行動的特徴に基づいてユーザを識別する。ロボット100は、内蔵のカメラで常時周辺を撮像する。そして、画像に写る人物の身体的特徴と行動的特徴を抽出する。身体的特徴とは、背の高さ、好んで着る服、メガネの有無、肌の色、髪の色、耳の大きさなど身体に付随する視覚的特徴であってもよいし、平均体温や匂い、声質、などその他の特徴も含めてもよい。行動的特徴とは、具体的には、ユーザが好む場所、動きの活発さ、喫煙の有無など行動に付随する特徴である。たとえば、父親として識別されるオーナーは在宅しないことが多く、在宅時にはソファで動かないことが多いが、母親は台所にいることが多く、行動範囲が広い、といった行動上の特徴を抽出する。ロボット100は、大量の画像情報やその他のセンシング情報から得られる身体的特徴および行動的特徴に基づいて、高い頻度で出現するユーザを「オーナー」としてクラスタリングする。
The
ユーザIDでユーザを識別する方式は簡易かつ確実であるが、ユーザがユーザIDを提供可能な機器を保有していることが前提となる。一方、身体的特徴や行動的特徴によりユーザを識別する方法は画像認識処理負担が大きいものの携帯機器を保有していないユーザでも識別できるメリットがある。2つの方法は一方だけを採用してもよいし、補完的に2つの方法を併用してユーザ特定を行ってもよい。本実施形態においては、身体的特徴と行動的特徴からユーザをクラスタリングし、ディープラーニング(多層型のニューラルネットワーク)によってユーザを識別する。 The method for identifying the user by the user ID is simple and reliable, but it is assumed that the user has a device capable of providing the user ID. On the other hand, a method for identifying a user based on physical characteristics or behavioral characteristics has an advantage that even a user who does not have a portable device can identify even though the image recognition processing burden is large. Only one of the two methods may be employed, or the user may be specified by using the two methods in a complementary manner. In this embodiment, users are clustered based on physical characteristics and behavioral characteristics, and the users are identified by deep learning (multilayer neural network).
ロボット100は、ユーザごとに親密度という内部パラメータを有する。ロボット100が、自分を抱き上げる、声をかけてくれるなど、自分に対して好意を示す行動を認識したとき、そのユーザに対する親密度が高くなる。ロボット100に関わらないユーザや、乱暴を働くユーザ、出会う頻度が低いユーザに対する親密度は低くなる。
The
データ処理部202は、位置管理部208、マップ管理部210、認識部212、動作判断部222および親密度管理部220を含む。位置管理部208は、ロボット100の位置座標を、図7を用いて説明した方法にて特定する。位置管理部208はユーザの位置座標もリアルタイムで追跡してもよい。
The
マップ管理部210は、複数の行動マップについて図8に関連して説明した方法にて各座標のパラメータを変化させる。マップ管理部210の機能の一部である温度マップ管理部226は、行動マップの一種である温度マップを管理する。
The
マップ管理部210は、複数の行動マップのいずれかを選択してもよいし、複数の行動マップのz値を加重平均してもよい。たとえば、行動マップAでは座標R1、座標R2におけるz値が4と3であり、行動マップBでは座標R1、座標R2におけるz値が−1と3であるとする。単純平均の場合、座標R1の合計z値は4−1=3、座標R2の合計z値は3+3=6であるから、ロボット100は座標R1ではなく座標R2の方向に向かう。行動マップAを行動マップBの5倍重視するときには、座標R1の合計z値は4×5−1=19、座標R2の合計z値は3×5+3=18であるから、ロボット100は座標R1の方向に向かう。
The
認識部212は、外部環境を認識する。外部環境の認識には、温度や湿度に基づく天候や季節の認識、光量や温度に基づく物陰(安全地帯)の認識など多様な認識が含まれる。認識部212は、更に、人物認識部214と応対認識部228を含む。人物認識部214は、ロボット100の内蔵カメラによる撮像画像から人物を認識し、その人物の身体的特徴や行動的特徴を抽出する。そして、個人データ格納部218に登録されている身体特徴情報や行動特徴情報に基づいて、撮像されたユーザ、すなわち、ロボット100が見ているユーザが、父親、母親、長男などのどの人物に該当するかを判定する。人物認識部214は、表情認識部230を含む。表情認識部230は、ユーザの表情を画像認識することにより、ユーザの感情を推定する。なお、人物認識部214は、人物以外、たとえば、ペットである猫や犬についても特徴抽出を行う。
The
応対認識部228は、ロボット100になされたさまざまな応対行為を認識し、快・不快行為に分類する。応対認識部228は、また、ロボット100の行動に対するオーナーの応対行為を認識することにより、肯定・否定反応に分類する。快・不快行為は、ユーザの応対行為が、生物として心地よいものであるか不快なものであるかにより判別される。たとえば、抱っこされることはロボット100にとって快行為であり、蹴られることはロボット100にとって不快行為である。肯定・否定反応は、ユーザの応対行為が、ユーザの快感情を示すものか不快感情を示すものであるかにより判別される。たとえば、抱っこされることはユーザの快感情を示す肯定反応であり、蹴られることはユーザの不快感情を示す否定反応である。
The response recognition unit 228 recognizes various response actions performed on the
サーバ200の動作判断部222は、ロボット100の動作判断部150と協働して、ロボット100の動作(移動と仕草)を決定する。動作判断部222は、移動判断部234と行動判断部236を含む。移動判断部234は、マップ管理部210による行動マップ選択に基づいて、ロボット100の移動目標地点とそのための移動ルートを作成する。移動判断部234は、複数の移動ルートを作成し、その上で、いずれかの移動ルートを選択してもよい。行動判断部236は、動作パターン格納部232の複数の動作パターンからロボット100の仕草を選択する。
The
親密度管理部220は、ユーザごとの親密度を管理する。上述したように、親密度は個人データ格納部218において個人データの一部として登録される。親密度管理の詳細は後述する。
The
(ロボット100)
ロボット100は、通信部142、データ処理部136、データ格納部148、駆動機構120および内部センサ128を含む。通信部142は、通信機126(図9参照)に該当し、外部センサ114およびサーバ200との通信処理を担当する。データ格納部148は各種データを格納する。データ格納部148は、記憶装置124(図9参照)に該当する。データ処理部136は、通信部142により取得されたデータおよびデータ格納部148に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部136は、プロセッサ122およびプロセッサ122により実行されるコンピュータプログラムに該当する。データ処理部136は、通信部142、内部センサ128、駆動機構120およびデータ格納部148のインタフェースとしても機能する。(Robot 100)
The
内部センサ128は、温度検出部152を含む。温度検出部152は、ユーザの体温や周辺温度を測定する。温度検出部152は、放射温度計やサーモグラフィーなど非接触型温度センサと、サーミスタや測温抵抗体、熱電対、IC温度センサなどの接触型温度センサを含む。
The
データ格納部148は、動作パターン格納部160および履歴データ格納部164を含む。動作パターン格納部160は、ロボット100の各種動作を定義する。動作パターン格納部160においては、動作IDと動作の選択条件が対応づけられる。たとえば、不快行為を検出したときの動作パターンAの選択確率が動作IDと対応づけて記録される。行動判断部140は、このような選択条件に基づいて動作パターンを選択する。
動作パターン格納部160においては、動作IDとその動作を実現するための各種アクチュエータの制御方法が定義される。具体的には、車輪を収容して着座する、手106を持ち上げる、2つの前輪102を逆回転させることで、あるいは、片方の前輪102だけを回転させることでロボット100を回転行動させる、車輪を収納した状態で前輪102を回転させることで震える、ユーザから離れるときにいったん停止して振り返る、などのさまざまな仕草を表現するために、各種アクチュエータ(駆動機構120)の動作タイミング、動作時間、動作方向などが動作パターンごとに時系列定義される。
In the operation
履歴データ格納部164は、ロボット100の移動や仕草等の行動(動作)の履歴情報を逐次格納する。この履歴情報は、たとえば電源オフ時の終了処理のタイミングなどでサーバ200へ送信される。履歴データ格納部164は、揮発性メモリであって、電源オフにより消去されるものでもよい。
The history
データ処理部136は、認識部156と動作判断部150を含む。動作判断部150は、サーバ200の動作判断部222と協働してロボット100の動作を決める。動作判断部150は、移動判断部138および行動判断部140を含む。動作判断部150は、駆動機構120を制御する「制御部」としても機能する。
The
駆動機構120は、移動駆動部144と行動駆動部146を含む。移動判断部138は、サーバ200の移動判断部234とともにロボット100の移動方向を決める。行動マップに基づく移動をサーバ200で決定し、障害物をよけるなどの即時的移動を移動判断部138により決定してもよい。移動駆動部144は、移動判断部138の指示にしたがって車輪を駆動することで、ロボット100を移動目標地点に向かわせる。ロボット100の移動方向の大枠を決めるのは行動マップであるが、ロボット100は親密度に対応した行動も可能である。
The
サーバ200の行動判断部236により選択された動作IDはロボット100に伝えられ、行動判断部140は動作IDに対応する動作パターンを行動駆動部146に実行指示する。
The action ID selected by the action determining unit 236 of the
なお、一部の複雑な動作パターンをサーバ200により決定し、それ以外の動作パターンをロボット100により決定してもよい。あるいは、サーバ200において基本の動作パターンを決定し、ロボット100において追加の動作パターンを決定してもよい。動作パターンの決定処理をサーバ200およびロボット100においてどのように分担するかはロボットシステム300の仕様に応じて設計すればよい。
Note that some complicated motion patterns may be determined by the
行動判断部140は、親密度の高いユーザが近くにいるときには「抱っこ」をせがむ仕草として両方の手106をもちあげる仕草を実行することもできるし、「抱っこ」に飽きたときには前輪102を収容したまま逆回転させることで抱っこをいやがる仕草を表現することもできる。
The behavior determination unit 140 can execute a gesture that raises both
行動駆動部146は、行動判断部140からの指示にしたがって各機構を駆動することで、ロボット100にさまざまな仕草を表現させる。たとえば、親密度の高いユーザが近くにいるときに行動判断部140から親密動作指示を受けると、行動駆動部146は車輪駆動機構370を駆動して車輪を収納し、ロボット100を床面にお座りした状態とする。また、膨縮駆動機構372を駆動することで手106を持ち上げ、抱っこをせがむ仕草を行わせる。
The
認識部156は、内部センサ128から得られた外部情報を解釈する。認識部156は、視覚的な認識(視覚部)、匂いの認識(嗅覚部)、音の認識(聴覚部)、触覚的な認識(触覚部)が可能である。認識部156は、内蔵カメラ(内部センサ128)により定期的に外界を撮像し、人やペットなどの移動物体であるユーザを検出する。これらの特徴はサーバ200に送信され、サーバ200の人物認識部214は移動物体の身体的特徴を抽出する。また、ユーザの匂いやユーザの声も検出する。匂いや音(声)は既知の方法にて複数種類に分類される。また、温度検出部152により、触られたときの温度も検出できる。認識部156は、温度検出部152により検出された温度を判定する「温度判定部」としても機能する。
The
ロボット100に対する強い衝撃が与えられたとき、認識部156は内蔵の加速度センサによりこれを認識し、サーバ200の応対認識部228は、近隣にいるユーザによって「乱暴行為」が働かれたと認識する。ユーザがツノ112を掴んでロボット100を持ち上げるときにも、乱暴行為と認識してもよい。ロボット100に正対した状態にあるユーザが特定音量領域および特定周波数帯域にて発声したとき、サーバ200の応対認識部228は、自らに対する「声掛け行為」がなされたと認識してもよい。また、体温程度の温度を検知したときにはユーザによる「接触行為」がなされたと認識し、接触認識した状態で上方への加速度を検知したときには「抱っこ」がなされたと認識する。ユーザがボディ104を持ち上げるときの物理的接触をセンシングしてもよいし、車輪にかかる荷重が低下することにより抱っこを認識してもよい。認識部156は、ユーザに抱き上げられたことを判定する「抱き上げ判定部」として機能する。
When a strong impact is applied to the
このように、サーバ200の応対認識部228は、ロボット100に対するユーザの各種応対を認識する。これらの各種応対行為のうち一部の典型的な応対行為には、快または不快、肯定または否定が対応づけられる。一般的には快行為となる応対行為のほとんどは肯定反応であり、不快行為となる応対行為のほとんどは否定反応となる。快・不快行為は親密度に関連し、肯定・否定反応はロボット100の行動選択に影響する。
As described above, the response recognition unit 228 of the
検出・分析・判定を含む一連の認識処理は、サーバ200の認識部212だけで行ってもよいし、ロボット100の認識部156だけで行ってもよいし、双方が役割分担をしながら上記認識処理を実行してもよい。認識部156により認識された応対行為に応じて、サーバ200の親密度管理部220はユーザに対する親密度を変化させる。原則的には、快行為を行ったユーザに対する親密度は高まり、不快行為を行ったユーザに対する親密度は低下する。
A series of recognition processes including detection / analysis / determination may be performed only by the
サーバ200の認識部212は、応対に応じて快・不快を判定し、マップ管理部210は「場所に対する愛着」を表現する行動マップにおいて、快・不快行為がなされた地点のz値を変化させてもよい。たとえば、リビングにおいて快行為がなされたとき、マップ管理部210はリビングに好意地点を高い確率で設定してもよい。この場合、ロボット100はリビングを好み、リビングで快好意を受けることで、ますますリビングを好む、というポジティブ・フィードバック効果が実現する。
The
サーバ200の人物認識部214は、外部センサ114または内部センサ128から得られた各種データから移動物体を検出し、その特徴(身体的特徴と行動的特徴)を抽出する。そして、これらの特徴に基づいて複数の移動物体をクラスタ分析する。移動物体としては、人間だけでなく、犬や猫などのペットが分析対象となることがある。
The
ロボット100は、定期的に画像撮影を行い、人物認識部214はそれらの画像から移動物体を認識し、移動物体の特徴を抽出する。移動物体を検出したときには、ニオイセンサや内蔵の集音マイク、温度センサ等からも身体的特徴や行動的特徴が抽出される。たとえば、画像に移動物体が写っているとき、ひげが生えている、早朝活動している、赤い服を着ている、香水の匂いがする、声が大きい、メガネをかけている、スカートを履いている、白髪である、背が高い、太っている、日焼けしている、ソファにいる、といったさまざまな特徴が抽出される。
The
移動物体(ユーザ)からどのような行為をされるかによってそのユーザに対する親密度が変化する。親密度管理部220は、クラスタリングされた各ユーザに対する親密度を増減させる。親密度は、主として(1)検出(視認)、(2)物理的接触、(3)声掛け、により変化する。
The intimacy with respect to the user varies depending on what action is performed from the moving object (user). The
(1)検出
ロボット100の撮影画像に幼児が検出された場合、幼児はロボット100に「視認」される。より具体的には、撮影画像から得られる特徴情報と撮影時にニオイセンサ等から得られる他の特徴情報に基づくディープラーニングにより、検出した移動物体の特徴が幼児のクラスタ(プロファイル)に一致すると判定したとき、視認判定となる。視認判定がなされると、親密度管理部220は幼児の親密度をアップさせる。検出頻度が高いユーザほど親密度が高くなりやすい。このような制御方法により、よく出会う人について親近感をいだきやすい、という生物的行動をエミュレートする。(1) Detection When an infant is detected in the captured image of the
単なる検出に限らず、「目が合う」ときに親密度が高くなるとしてもよい。ロボット100の認識部156は、正対するユーザの顔画像を認識し、その顔画像から視線方向を認識し、視線方向が自らに向けられている時間が所定時間以上であるとき、「目が合った」と認識してもよい。
In addition to simple detection, closeness may be increased when “eyes meet”. The recognizing
(2)物理的接触
ロボット100がユーザを視認し、かつ、ユーザからのタッチ(物理的接触)を検出したときには、ユーザからロボット100に対する興味を示されたと判定し、親密度はアップする。たとえば、母親に触られたとき、親密度管理部220は母親の親密度をアップさせる。ロボット100は、圧電ファブリックによって外殻を覆うことにより、自らに対するタッチを検出してもよい。温度センサにより、ユーザの体温を検知することでタッチを検出してもよい。ロボット100が抱っこを検出したときには、ロボット100に対する強い親愛が示されたとして、親密度を大きくアップさせてもよい。(2) Physical Contact When the
一方、蹴られる、叩かれる、ツノ112を掴まれるなどの乱暴行為を検出したときには、親密度管理部220は親密度をダウンさせる。たとえば、幼児に放り投げられたときには、親密度管理部220は幼児に対する親密度を大幅に低下させる。このような制御方法により、ソフトにタッチしてくれる人には親近感を抱きやすいが乱暴な人は嫌う、という生物的行動をエミュレートする。
On the other hand, when detecting a violent act such as kicking, being hit, or grabbing the
(3)声掛け
ロボット100は、自らに向けられた声を検出したときにも親密度を変化させる。たとえば、自分の名前や親愛用語を所定の音量範囲にて検出したとき、親愛度はアップする。親愛用語として「かわいい」「おもしろい」「おいで」のようにあらかじめ典型的な用語パターンを登録しておき、音声認識により親愛用語か否かを判定してもよい。一方、通常の音量範囲を超えた大音量で声を掛けられたときには親密度をダウンさせてもよい。大声で叱られたとき、びっくりさせられたときには親愛度は低下する。また、嫌悪用語をかけられたときには、親愛度を低下させてもよい。嫌悪用語として、「こら」「くるな」「あっちへいけ」「ばか」のようにあらかじめ典型的な用語パターンを登録しておき、音声認識によって嫌悪用語か否かを判定してもよい。(3) Voice call The
ロボット100の名前は、あらかじめユーザにより登録されてもよい。あるいは、ロボット100は、自らに掛けられるさまざまな用語のうち、特に頻繁に掛けられる用語を自分の名前だと認識してもよい。この場合には、「おい」「おいで」のように一般的に頻出しやすい用語については名前認識の候補から除外してもよい。
The name of the
以上の制御方法によれば、ロボット100は、よく出会う人、よく触ってくる人、よく声をかけてくれる人に対して高い親密度を設定する。一方、めったに見ない人、あまり触ってこない人、乱暴な人、大声で叱る人に対する親密度は低くなる。ロボット100はセンサ(視覚、触覚、聴覚)によって検出するさまざまな外界情報にもとづいて、ユーザごとの親密度を変化させる。
According to the above control method, the
親密度管理部220は、親密度を時間とともに低下させる。たとえば、親密度管理部220は、10分ごとに全ユーザの親密度を1ずつ低下させてもよい。ユーザはロボット100と関わり続けなければ、いいかえれば、ロボット100をかわいがり続けなければ、ロボット100と親密な関係を維持できなくなる。
The
実際のロボット100は行動マップにしたがって自律的に複雑な行動選択を行う。ロボット100は、寂しさ、退屈さ、好奇心などさまざまなパラメータに基づいて複数の行動マップに影響されながら行動する。ロボット100は、行動マップの影響を除外すれば、あるいは、行動マップの影響が小さい内部状態にあるときには、原則的には、親密度の高い人に近づこうとし、親密度の低い人からは離れようとする。
The
ロボット100の行動は親密度に応じて以下に類型化される。
(1)親密度が非常に高いクラスタ
ロボット100は、ユーザに近づき(以下、「近接行動」とよぶ)、かつ、人に好意を示す仕草としてあらかじめ定義される愛情仕草を行うことで親愛の情を強く表現する。
(2)親密度が比較的高いクラスタ
ロボット100は、近接行動のみを行う。
(3)親密度が比較的低いクラスタ
ロボット100は特段のアクションを行わない。
(4)親密度が特に低いクラスタ
ロボット100は、離脱行動を行う。The behavior of the
(1) Cluster with very high intimacy The
(2) Cluster with relatively high intimacy The
(3) Cluster with relatively low familiarity The
(4) Cluster with a particularly low degree of intimacy The
以上の制御方法によれば、ロボット100は、親密度が高いユーザを見つけるとそのユーザに近寄り、逆に親密度が低いユーザを見つけるとそのユーザから離れる。このような制御方法により、いわゆる「人見知り」を行動表現できる。また、来客(親密度が低いユーザA)が現れたとき、ロボット100は、来客から離れて家族(親密度が高いユーザB)の方に向かうこともある。
According to the above control method, the
ユーザAにより抱き上げられたことを検出すると、膨縮駆動機構372による膨縮速度を高めるなどして呼吸表現を荒くしたり、収納した左右の前輪102(左輪102a,右輪102b)を互い違いに回転と停止を繰り返すことで抱っこをいやがる仕草を表現することもできる。このとき、左右の前輪102を同時に車軸(軸線)に対して互いに反対方向に回転させてもよい。また、左右の前輪102を交互に回転させてもよい。一方、ユーザBにより抱き上げられたことを検出すると、膨縮駆動機構372による膨縮速度を低くするなどして呼吸表現を緩やかにして安堵感を表現することもできる。
When it is detected that the user A is picked up, the respiratory expression is roughened by increasing the expansion / contraction speed by the expansion /
この場合、ユーザBはロボット100が人見知りをして不安を感じていること、自分を頼っていること、を感じ取ることができる。このような行動表現により、ユーザBは、選ばれ、頼られることの喜び、それにともなう愛着の情を喚起される。
In this case, the user B can feel that the
一方、来客であるユーザAが頻繁に訪れ、声を掛け、タッチをするとロボット100のユーザAに対する親密度は徐々に上昇し、ロボット100はユーザAに対して人見知り行動(離脱行動)をしなくなる。ユーザAも自分にロボット100が馴染んできてくれたことを感じ取ることで、ロボット100に対する愛着を抱くことができる。
On the other hand, when the user A who is a visitor frequently visits, speaks, and touches, the closeness of the
なお、以上の行動選択は、常に実行されるとは限らない。たとえば、ロボット100の好奇心を示す内部パラメータが高くなっているときには、好奇心を満たす場所を求める行動マップが重視されるため、ロボット100は親密度に影響された行動を選択しない可能性もある。また、玄関に設置されている外部センサ114がユーザの帰宅を検知した場合には、ユーザのお出迎え行動を最優先で実行するかもしれない。
Note that the above action selection is not always executed. For example, when an internal parameter indicating the curiosity of the
[呼吸機能]
一般的なロボットには、ファンなどの強制的に空気を循環させる装置が搭載される。しかしながら、生物的な行動特性をエミュレートするロボット100において、ファンの作動音はユーザに「機械」を感じさせてしまうことになり、極力抑えることが好ましい。そこで、本実施形態のロボット100は、CPUなどの発熱部品の冷却のために発生する機械的な騒音を極力減らすよう、膨縮駆動機構372を駆動してボディ104内に外気を取り込み、内部の空気を排出させる。上述のように、ロボット100の膨縮動作は外観上、生物の呼吸のようにみえるため、ロボット100をより生物(生命体)に近いものと感じさせることができる。[Respiratory function]
A general robot is equipped with a device such as a fan for forcibly circulating air. However, in the
このような呼吸表現は、ロボット100の内部状態や周囲環境に応じて変化する。たとえば、頻繁な移動その他の比較的激しい動作を行った後、それらの履歴情報に基づき呼吸動作の負荷を大きくすることで、激しい運動後の息切れを表現できる。また、季節や空調状態に起因して周囲温度が高いことを検出したときに呼吸動作の負荷を大きくすることで、ロボット100が暑がっている様子を表現できる。このような制御により、ロボット100の生命感を向上させることができる。
Such a breathing expression changes according to the internal state of the
一方、外気温が低いほど発熱部品を冷やしやすくなり、膨縮駆動機構372の動作レベルを抑制できる。それにより、膨縮駆動機構372の動作に伴う発熱そのものを抑えることができ、発熱部品を効率よく冷却することができる。そこで、本実施形態のロボット100は、涼しい場所へ自ら移動する機能をも備える。
On the other hand, the lower the outside air temperature, the easier it is to cool the heat generating component, and the operation level of the expansion /
[涼しさを求める機能]
図11は、ロボット100が涼しさを求める機能を説明するための模式図である。
本実施形態におけるロボット100の移動可能範囲は、図11に示される屋内全体である。屋内の各部に外部センサ114が設置されている。ロボット100は、屋内を動くとき、定期的に室温(周辺温度)を計測する。温度マップ管理部226は、室温と計測地点の位置座標を対応付けることで移動可能範囲における周辺温度分布を示す温度マップを作成する。温度マップは、室温と位置座標を対応付ける情報であり、温度マップにより高温領域170と低温領域172が特定される。高温領域170は、室温が閾値M1以上の領域であり、高温領域170は室温が閾値M2未満(M2≦M1)である。[Function for seeking coolness]
FIG. 11 is a schematic diagram for explaining a function in which the
The movable range of the
本実施形態においては、高温領域170は摂氏25度以上の領域、低温領域172は摂氏15度未満の領域であるとする。図11においては複数の高温領域170a〜170dと複数の低温領域172a〜172gが検出されている。高温領域170は、たとえば、窓際や電化製品などの発熱体の近くが考えられる。低温領域172は、クーラーの風があたる場所や物陰などが考えられる。
In the present embodiment, the
ロボット100は、低温領域172を好み、高温領域170を避ける行動特性を有する。ロボット100は、内部温度が上昇すると、温度を下げるために現在地点よりも室温が低い地点をサーチする。具体的には、ロボット100(サーバ200)は温度マップに基づいて、現在地点よりも室温が低いと推定される冷涼地点Cを移動目標地点として特定する。
The
冷涼地点Cは、低温領域172aにあり、室温が特に低い地点であることが望ましい。サーバ200の移動判断部234は、もっとも近い低温領域172のうち任意の地点を冷涼地点Cとして特定してもよいし、現在地点からもっとも近い所定室温以下の地点を冷涼地点Cとして特定してもよい。あるいは、温度マップにおいてもっとも室温が低い地点を冷涼地点Cして特定してもよい。少なくとも、冷涼地点Cは、現在地点よりも室温が低い、あるいは、室温が低いと推定される地点であればよい。
The cool spot C is in the
サーバ200の移動判断部234は、冷涼地点Cに向かう移動ルートを複数特定する。図11ではルートR1とルートR2の2つの移動ルートが特定されている。ルートR2は高温領域170aを通過するが、ルートR1は高温領域170を通過しない。この場合、移動判断部234は、より低温のルートR1を選択する。ロボット100の移動時においてもなるべく内部温度の上昇を抑制するためである。
The
移動判断部234は、所定間隔ごとの室温の平均値が低い移動ルートを選択してもよい。3メートルの移動ルートにおいて、1メートルごとの室温が25度、22度、27度であれば、その平均値の25度をこの移動ルートの室温(以下、「ルート温度」とよぶ)として特定してもよい。あるいは、移動判断部234は、移動ルート中における最高室温や最低温度をルート温度として特定してもよい。複数の移動ルートのルート温度が同一のとき、あるいは、ルート温度の差異が所定の閾値以下のときには、移動判断部234は短い方の移動ルートを選択してもよい。サーバ200は、移動目標地点(冷涼地点C)とそのためのルートR1をロボット100に通知し、ロボット100はルートR1を通って冷涼地点Cに向かう。
The
ロボット100はプロセッサ122などの発熱体を内蔵するため、ロボット100の筐体内部の温度(内部温度)は室温よりも高くなりやすい。ロボット100は、上述した吸排機構(膨縮機構)の作動により排熱できるが、自律的に冷涼地点Cに向かうことでも内部温度を下げることもできる。これは、自律行動型ロボットならではのメリットである。しかも、このような制御方法によれば、「暑いのが苦手」という生物的な行動特性を表現できる。
Since the
図12は、温度マップの時間変化を説明するための模式図である。
室温は、時間によって変化する。図12は、6:00〜9:00の温度マップ180a、9:00〜12:00の温度マップ180b、12:00〜15:00の温度マップ180cの3つの時間帯の温度マップ180を示す。FIG. 12 is a schematic diagram for explaining the time change of the temperature map.
Room temperature varies with time. FIG. 12 shows temperature maps 180 for three time zones: a
ロボット100は定期的に室温を計測する。温度マップ管理部226は、室温と計測地点に計測日時を対応づけて記録する。たとえば、6:00〜9:00の間に室温計測されると、温度マップ管理部226は温度マップ180aを更新する。同一時間帯において、同一地点で複数回室温が計測された時には、温度マップ180には最新の室温が記録されてもいいし、複数回計測された室温の平均室温が記録されてもよい。
The
図12によれば、温度マップ180aにおいては低温領域172が高温領域170よりも広いが、温度マップ180bから温度マップ180cへと時間が進むにつれて高温領域170が拡大している。複数の温度マップ180により、日中は南の窓際の室温が高くなる、ソファの後ろはいつも涼しい、といった情報が得られる。ロボットシステム300は、移動開始時点の時間帯に応じた温度マップ180を参照することで冷涼地点Cを適切に特定できる。
According to FIG. 12, in the
図13は、ロボット100の呼吸制御を例示するフローチャートである。
本図の処理は、所定の制御周期にて繰り返し実行される。内部センサ128は、定期的にロボット100の内部温度や室温(周辺温度)を計測する。認識部156により親密度の高いユーザが近くにいることが検出されると(S10のY)、行動判断部140が行動駆動部146に車輪収納指示を出すとともに(S12)、親密動作指示を出す(S14)。それにより、車輪(前輪102および後輪103)がボディ104に収納され、ロボット100が床面にお座りした状態となる。また、押圧部材386が広げられることで手106が持ち上げられ、抱っこをせがむ仕草が表現される。FIG. 13 is a flowchart illustrating the breathing control of the
The processing in this figure is repeatedly executed at a predetermined control cycle. The
それにより、所定時間内にユーザに抱き上げられたことを認識部156が認識すると(S16のY)、行動判断部140が呼吸動作選択をし(S18)、行動駆動部146に呼吸動作制御Aを指示する(S20)。呼吸動作制御Aは、たとえば膨縮駆動機構372を緩やかに駆動することにより、心地良さをアピールする呼吸動作を表現するものである。
As a result, when the
一方、ユーザによる抱き上げが検出されない場合や(S16のN)、親密度の高いユーザが検出されない場合には(S10のN)、車輪収納状態であれば(S30のY)、行動判断部140が行動駆動部146に車輪進出指示を出す(S32)。これにより、車輪が収容スペースSから進出し、移動可能な状態となる。車輪収納状態でなければ(S30のN)、S32の処理をスキップする。 On the other hand, if no lifting by the user is detected (N in S16) or a highly intimate user is not detected (N in S10), if the wheel is in the stored state (Y in S30), the behavior determination unit 140 A wheel advance instruction is issued to the action driving unit 146 (S32). Thereby, a wheel advances from the accommodation space S, and it will be in the state which can move. If it is not a wheel storage state (N of S30), the process of S32 will be skipped.
このとき、内部温度tが、所定の閾値T1よりも大きければ(S34のY)、移動判断部234は温度マップ180を参照して冷涼地点Cをサーチする(S36)。移動判断部234は、冷涼地点Cを移動目標地点として設定し、冷涼地点Cに至るための移動ルートを決定する(S38)。移動目標地点と移動ルートが決定すると、ロボット100の移動判断部138は移動駆動部144に移動指示を出す(S40)。
At this time, if the internal temperature t is larger than the predetermined threshold T1 (Y in S34), the
冷涼地点Cに移動すると(S42のY)、行動判断部140が呼吸動作選択をし(S44)、行動駆動部146に呼吸動作制御Bを指示する(S46)。呼吸動作制御Bは、ロボット100の内部温度と周辺温度(冷涼地点Cの温度)に基づいて設定される。たとえば、内部温度および周辺温度に基づいて適正温度への冷却負荷が大きいと判定された場合、膨縮駆動機構372を比較的高い速度で駆動することにより、冷却を促進する。冷却負荷が小さいと判定された場合、膨縮駆動機構372を適度な速度で駆動することにより、冷却を促進する。このような制御により、冷却効率を高めるとともに省電力化を図ることができる。
If it moves to the cool spot C (Y of S42), the action judgment part 140 will select a breathing action (S44), and will instruct | indicate the breathing action control B to the action drive part 146 (S46). The breathing motion control B is set based on the internal temperature of the
内部温度tが、閾値T1以下であっても(S34のN)、内部温度の変化率Δtが所定の閾値T2よりも大きい場合には(S48のY)、S36へ移行し、移動判断部234が冷涼地点Cをサーチする(S36)。内部温度の変化率は、所定期間、たとえば、5秒間あたりの温度上昇率として定義されてもよい。温度上昇率が大きいときには、現時点で内部温度tが低くてもすぐに冷却が必要になると予想されるためである。
Even if the internal temperature t is equal to or lower than the threshold T1 (N in S34), if the change rate Δt of the internal temperature is larger than the predetermined threshold T2 (Y in S48), the process proceeds to S36, and the
内部温度tが閾値T1以下で(S34のN)、かつ、内部温度の変化率Δtが閾値T2以下のときには(S48のN)、ロボット100は冷涼地点Cへ移動しない。
When the internal temperature t is equal to or lower than the threshold T1 (N in S34) and the change rate Δt of the internal temperature is equal to or lower than the threshold T2 (N in S48), the
なお、ロボット100の実際の行動特性はもう少し複雑である。図8に関連して説明した感情マップ116において、z値の大きな好意地点P1が存在するときには、内部温度tが高くてもロボット100は冷涼地点Cよりも好意地点P1を移動目標地点として選択するかもしれない。内部温度tが特に高いときには、z値の大きな好意地点P1が存在しても、ロボット100は冷涼地点Cに向かうかもしれない。
The actual behavior characteristics of the
冷暗所が存在し、かつ、ロボット100が暗い場所が苦手という特性を有する場合には、暗い場所を避ける行動特性と涼しい場所を求める行動特性が相克する。内部温度が非常に高いときには、涼しい場所を求めるインセンティブが暗い場所を避けるインセンティブよりも強くなる。温度マップ180を含む複数の行動マップと、内部温度や親密度などさまざまなパラメータに基づいてロボット100の移動目標地点が決定される。
When there is a cool dark place and the
以上、実施形態に基づいてロボット100およびロボット100を含むロボットシステム300について説明した。本実施形態では、ボディ104の外皮314を膨縮体とし、その外皮314の膨縮に応じた吸気弁352および排気弁362の開閉により、ボディ104内への吸排気を行うようにした。このため、ロボット100内の発熱部品を適正な温度に冷却でき、熱による故障や劣化等を防止できる。また、ボディ104の膨縮により呼吸動作を表現でき、ロボット100に生命感を与えることができる。
The
すなわち、コンピュータも、高温時にはプロセッサ122の停止、メモリ(記憶装置124)のデータ破壊など不具合が発生することがある。特にファンなどの冷却装置によって内部温度を下げる場合、冷却機能の動作レベルが高くなると騒音が大きくなる。生物的な行動特性をエミュレートするロボット100にとっては、冷却時の騒音は「機械」を感じさせるため、興ざめになりかねない。この点、本実施形態では、膨縮機構を動作させて空気の給排を行い、ロボット100の呼吸動作にみせることで生命感を与えることができる。さらに、ロボット100は、自律行動という特徴がある。ロボット100が自ら冷涼地点Cに移動することで冷却装置に過度に頼らない冷却が可能となる。このような制御方法は、ロボット100の省電力化にも寄与する。
In other words, the computer may have problems such as the stop of the
また、本実施形態では、吸気口354を排気口364よりも上方に設けたことで、クリーンな外気をボディ104に導入することができる。また、熱交換された高温の内気がユーザに向けられて不快感を与えるような事態を防止できる。
[第2実施形態]
図14は、第2実施形態に係るロボット500の構成および動作を表す図である。図14(a)は膨縮体が収縮した状態を示し、図14(b)は膨縮体が膨張した状態を示す。Further, in the present embodiment, clean outside air can be introduced into the
[Second Embodiment]
FIG. 14 is a diagram illustrating the configuration and operation of the
ロボット500は、ボディ504の下部が団扇のように動作可能とされている。ホイールカバー312の上端部が、胴部フレーム318に回動可能に連結されている。ホイールカバー312の回動軸510が、胴部フレーム318に軸支されている。胴部フレーム318の内方には、回動軸510を回転駆動するためのアクチュエータ512が設けられている。ホイールカバー312およびアクチュエータ512が、膨縮駆動機構572を構成する。
In the
本実施形態では、第1実施形態のような押圧部材386は設けられていないが、開口部384を介して外皮314の内面に空気を導入することができる。胴部フレーム318の上部と外皮314との間には接着層514が全周にわたって設けられている。また、ホイールカバー312と外皮314との間にも接着層516が全周にわたって設けられている。このような構成により、外皮314の膨縮部のシール性が確保されている。
In this embodiment, the pressing
本体フレーム310の上端部には、吸気弁552が設けられている。吸気弁552は、弁座358に対向配置された弁体556を含む。弁体556とプレート325との間には、弁体556を閉弁方向に付勢するスプリング560が介装されている。弁体556が頭部フレーム316の内方から弁座358に着脱することにより吸気口354を開閉する。
An
ベースフレーム508のロアプレート534が脚部540を有し、その脚部540の底面が着座面108となっている。すなわち、本実施形態では車輪が収納された際、胴部フレーム318ではなく、ロアプレート534が床面に接地する。胴部フレーム318の下端部がロアプレート534の上面に固定されている。ロアプレート534の中央に排気弁362が設けられている。ロアプレート534の上面および側面にヒートシンク542が設けられている。側面のヒートシンク542は、前輪102に向けて延出している。
The
胴部フレーム318内の連通路355における排気口364の近傍には、ファン570が配設されている。ファン570を駆動することにより、ボディ504の内外で差圧を発生させ、吸気弁552および排気弁362を同時に開弁させることができる。それにより、ボディ504内に外気を循環させることができる。行動判断部140は、ロボット100の内部温度に応じて、ファン570の回転数を調整し、その動作レベルを調整できる。
A
胴部フレーム318の内部には、ヒートパイプ580,582が配設されている。ヒートパイプ580は、制御装置342やバッテリー118から発生する熱を、効率良くヒートシンク542に導く。ヒートパイプ582は、頭部フレーム316側から伝達される熱を、効率良くヒートシンク542に導く。ホイールカバー312が駆動されると、団扇のように機能し、ヒートシンク542による熱交換が促進される。
このような構成により、アクチュエータ512を一方向に駆動すると、図14(b)に示すように、膨縮駆動機構572が一対のホイールカバー312の間隔を大きくする(実線矢印参照)。それにより、外皮314が押し広げられて膨張し、本体フレーム310の内圧が負圧になる。その結果、吸気弁552が開弁し、ボディ504の内部に外気が導入される(二点鎖線矢印参照)。このとき、排気弁362は閉じた状態を保つ。外観上は、ロボット500の胴部が膨らみ、手106がやや押し上げられる状態となる。
With this configuration, when the
アクチュエータ512を反対方向に駆動すると、図14(a)に示すように、膨縮駆動機構572が一対のホイールカバー312の間隔を小さくする(実線矢印参照)。このとき、外皮314がその弾性力により元の形に戻ろうと収縮する。それにより、本体フレーム310の内圧が上昇し、排気弁362が開弁する。その結果、ボディ504の内気が外部に排出される(二点鎖線矢印参照)。このとき、吸気弁552は閉じた状態を保つ。外観上は、ロボット500の胴部が元通りに縮み、手106が下がった状態となる。以上の動作を繰り返すことにより、外観上、ロボット500が生物のように呼吸している状態を実現できる。なお、吸気弁552、排気弁362および膨縮駆動機構572が、「吸排機構」として機能する。
When the
動作判断部150は、認識部156(存在判定部)により周辺に人がいないと判定されたときに所定条件のもと、ファン570を駆動して冷却を促進してもよい。たとえば、図13のS34またはS48にて肯定判断され、S44において呼吸動作選択をする際、ロボット100の周囲にユーザが検出されないことを条件に、ファン570を駆動してもよい。それにより、外皮314の膨縮動作による吸排気に加え、ファン570による吸排気を併用でき、冷却能力を向上させることができる。一方、周囲にユーザがいないことを条件にファン570が駆動されるため、ユーザからみたロボット100の生命感を担保することができる。なお、ユーザがいないため、膨縮駆動機構572は駆動せず、ファン570のみの駆動としてもよい。
The operation determination unit 150 may drive the
ロボット500は、ファン570の動作レベル、具体的には、ファン570の回転速度や回転時間を計測し、動作レベルが所定の閾値以上となるときや、動作レベルが所定の閾値以上となると推定されるとき、冷涼地点Cへ移動してもよい。ロボット500は、ファン570の動作レベルの変化率が大きいときに動作レベルが高くなると推定してもよいし、負荷の大きな処理を実行予定であるときに動作レベルが高くなると推定してもよい。高負荷の処理を実行予定であるときには、内部温度も高くなると推定可能である。
[第3実施形態]
図15は、第3実施形態に係るロボット600の構成および動作を表す図である。図15(a)は膨縮体が膨張した状態を示し、図15(b)は膨縮体が収縮した状態を示す。The
[Third Embodiment]
FIG. 15 is a diagram illustrating the configuration and operation of a
ロボット600は、膨縮駆動機構672が外皮314に収縮方向の荷重を負荷する点で、膨張方向の荷重を負荷する第1,第2実施形態とは異なる。膨縮駆動機構672は、外皮314に埋設された形状記憶合金線610と、その駆動回路620(通電回路)を含む。形状記憶合金線610は、加熱されると収縮硬化し、徐熱されると弛緩伸長するワイヤ状の線材として形成されている。形状記憶合金線610の両端から引き出されたリード線が、駆動回路620に接続されている。駆動回路620のスイッチがオンされると、形状記憶合金線610に通電がなされる。
The
形状記憶合金線610は、外皮314における開口部384に対応する高さ位置にモールド又は編み込まれている。形状記憶合金線610の両端から胴部フレーム318の内方にリード線が引き出されている。形状記憶合金線610は1本でもよいし、複数本並列に設けてもよい。
The shape
外皮314の無負荷時には、図15(a)に示すように、外皮314がその弾性により膨らんだ形状となる。形状記憶合金線610は、外皮314に沿って曲線状に弛緩伸長した状態となる。駆動回路620をオンにすると、図15(b)に示すように、形状記憶合金線610が直線状に収縮硬化した状態となる。
When the
このような構成により、駆動回路620のスイッチがオンからオフにされると、図15(a)に示すように、形状記憶合金線610が弛緩伸長する(実線矢印参照)。それにより、外皮314が元の状態に膨らみ、本体フレーム310の内圧が負圧になる。その結果、吸気弁352が開弁し、ボディ104の内部に外気が導入される(二点鎖線矢印参照)。このとき、排気弁362は閉じた状態を保つ。外観上は、ロボット600の胴部が膨らみ、手106がやや押し上げられる状態となる。
With such a configuration, when the switch of the
駆動回路620のスイッチがオフからオンにされると、図15(b)に示すように、形状記憶合金線610が直線状に収縮硬化し、外皮314が内方に押圧されて収縮する。それにより、本体フレーム310の内圧が上昇し、排気弁362が開弁する。その結果、ボディ104の内気が外部に排出される(二点鎖線矢印参照)。このとき、吸気弁352は閉じた状態を保つ。外観上は、ロボット600の胴部が元通りに縮み、手106が下がった状態となる。以上の動作を繰り返すことにより、外観上、ロボット600が生物のように呼吸している状態を実現できる。なお、吸気弁352、排気弁362および膨縮駆動機構672が、「吸排機構」として機能する。
When the switch of the
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。 In addition, this invention is not limited to the said embodiment and modification, A component can be deform | transformed and embodied in the range which does not deviate from a summary. Various inventions may be formed by appropriately combining a plurality of constituent elements disclosed in the above embodiments and modifications. Moreover, you may delete some components from all the components shown by the said embodiment and modification.
1つのロボット100と1つのサーバ200、複数の外部センサ114によりロボットシステム300が構成されるとして説明したが、ロボット100の機能の一部はサーバ200により実現されてもよいし、サーバ200の機能の一部または全部がロボット100に割り当てられてもよい。1つのサーバ200が複数のロボット100をコントロールしてもよいし、複数のサーバ200が協働して1以上のロボット100をコントロールしてもよい。
Although it has been described that the
ロボット100やサーバ200以外の第3の装置が、機能の一部を担ってもよい。図10において説明したロボット100の各機能とサーバ200の各機能の集合体は大局的には1つの「ロボット」として把握することも可能である。1つまたは複数のハードウェアに対して、本発明を実現するために必要な複数の機能をどのように配分するかは、各ハードウェアの処理能力やロボットシステム300に求められる仕様等に鑑みて決定されればよい。
A third device other than the
上述したように、「狭義におけるロボット」とはサーバ200を含まないロボット100のことであるが、「広義におけるロボット」はロボットシステム300のことである。サーバ200の機能の多くは、将来的にはロボット100に統合されていく可能性も考えられる。
As described above, “robot in the narrow sense” refers to the
本実施形態においては、ロボット100が適宜室温を計測することにより、温度マップ管理部226が温度マップ180を作成・更新するとして説明したが、温度マップ180はあらかじめサーバ200に「先天的かつ変更不可能な予備知識」として設定されてもよい。マップ格納部216において複数種類の時間帯に対応する複数の温度マップ180が初期設定されてもよい。
In the present embodiment, it has been described that the temperature map management unit 226 creates and updates the temperature map 180 when the
同様にして、あらかじめ1以上の冷涼地点Cが「先天的知識」としてサーバ200において初期設定されてもよい。たとえば、ソファの後ろや寝室を冷涼地点Cとしてあらかじめ設定してもよい。ロボット100は、このように決められた冷涼地点Cを「現在地点よりも低温の地点」と推定して行動してもよい。
Similarly, one or more cool spots C may be initialized in the
ロボット100は、温度マップ180を参照せず、自ら冷涼地点Cをサーチしてもよい。たとえば、ロボット100はサーモセンサにより周囲の温度を計測し、周辺温度のもっとも低い地点を冷涼地点Cとして特定してもよい。
The
ユーザが出かけるときには、冷房をオフにするため、室温が上昇すると考えられる。このため、ロボット100は、ユーザが出かけるとき、内部温度が上昇すると推定してもよい。ロボット100は、14:00に部屋の温度がもっとも高くなるという先天的または経験的知識を持っているときには、14:00になる前に冷涼地点Cに移動してもよい。このように、ロボット100は内部温度の変化率に限らず、先天的または経験的知識に基づいて内部温度が所定温度以上となるタイミングを推定してもよい。
When the user goes out, it is considered that the room temperature rises because the cooling is turned off. For this reason, the
真夏日において、外部センサ114によりユーザの帰宅が検出されたときには、ロボット100はユーザに近づいてもよい。これは、帰宅したユーザが冷房をつけることが期待できるためである。また、暑い時にはユーザと冷房を見比べるなどの仕草を実行することにより、ユーザに冷房をつけるようにせがんでもよい。
On midsummer days, when the
温度マップ180の時間帯は、1日における時間だけではなく、日や季節に基づいて定義されてもよい。たとえば、6月6日の9:00〜12:00の温度マップ180とは別に、6月7日の9:00〜12:00の温度マップ180が用意されてもよい。さまざまな時間帯に対応した温度マップ180を用意することにより、より正確に冷涼地点Cを特定しやすくなる。時間帯に限らず、晴天、雲天、雨天など、天候に応じて複数の温度マップ180が用意されてもよい。サーバ200は、天気予報サイトと接続することで天候情報を取得してもよい。
The time zone of the temperature map 180 may be defined based not only on the time of the day but also on the day and season. For example, a temperature map 180 of 9:00 to 12:00 on June 7 may be prepared separately from the temperature map 180 of 9:00 to 12:00 on June 6. By preparing the temperature map 180 corresponding to various time zones, it becomes easier to specify the cool spot C more accurately. A plurality of temperature maps 180 may be prepared according to the weather, such as sunny weather, cloudy weather, and rainy weather. The
ロボット100は、冷涼地点Cに向かう移動ルート上の高温地点は素早く通り過ぎ、低温地点はゆっくり通りすぎてもよい。サーバ200は、温度マップ180に基づいて、各移動ルートのルート温度を推定する。そして、ルート温度の低い移動ルートを優先的に選択する。ここで「優先的に選択する」とは、ルート温度の低い移動ルートほど高い確率にて選択することであってもよい。
The
複数のロボット100が存在する場合、温度マップを共有してもよい。外部センサ114は、温度センサを内蔵してもよい。そして、温度マップ管理部226は、複数の外部センサ114から得られる温度情報により、温度マップ180を形成・更新してもよい。
When there are a plurality of
上記実施形態では、一対の手106が胴部の膨縮変形に伴って変位する構成を示した。変形例においては、2つの手106も個別制御可能とし、上げる、振る、振動するなど簡単な動作が可能となるようにしてもよい。具体的には、手106にワイヤを埋設してもよい。駆動機構120がそのワイヤを介して手106を引っ張ることにより、手106を持ち上げることができる。手106を振動させることで手を振るような仕草も可能である。多数のワイヤを利用すればさらに複雑な仕草も表現可能である。
In the above-described embodiment, the configuration in which the pair of
上記実施形態では、ロボット100を3輪走行させ、前輪を駆動輪、後輪を従動輪とする構成を例示した。変形例においては、前輪および後輪の双方を駆動輪としてもよい。また、2輪走行あるいは4輪走行する構成を採用してもよい。後者の場合、前輪および後輪の一方を駆動輪としてもよいし、双方を駆動輪としてもよい。駆動機構によって全車輪をボディ104内に収納可能とするのが好ましい。
In the above embodiment, the
上記実施形態では、吸気口354をボディ104の最上部に設け、排気口364を最下部に設ける例を示したが、吸気口354が排気口364よりも相対的に上方に配置されていればよい。それらの配置については適宜設定することができる。
In the above embodiment, the example in which the
上記実施形態では述べなかったが、行動判断部140は、履歴データ格納部164に格納された履歴情報に基づいてロボット100の活動量(動作量)を判定してもよい。そして、直近の活動量が多いほど膨縮駆動機構を高い速度で駆動させたり、駆動頻度を高めるなどして冷却を促進してもよい。活動量が多い状態は、ロボット100の内部温度が高い状態に対応すると考えられるため、結果的に冷却効率を高めることとなる。外観的には、激しい動作をした後の呼吸が荒くなる様子を表現でき、ロボット100の生命感をより向上させることができる。
Although not described in the above embodiment, the behavior determination unit 140 may determine the activity amount (motion amount) of the
上記実施形態では、吸気弁および排気弁として、ボディ内外の差圧を感知して自律的に開閉する弁を例示した。変形例においては、それらの一方又は双方を、ソレノイドにより駆動される電磁弁、モータにより駆動される電動弁等の電気駆動弁としてもよい。 In the said embodiment, the valve which senses the pressure difference inside and outside a body and opens and closes autonomously as an intake valve and an exhaust valve was illustrated. In a modified example, one or both of them may be an electrically driven valve such as an electromagnetic valve driven by a solenoid or an electric valve driven by a motor.
上記実施形態では述べなかったが、ボディ内にエアポンプを設置し、膨縮体を膨縮させるとともに空気の給排を行ってもよい。 Although not described in the above embodiment, an air pump may be installed in the body to expand and contract the expansion / contraction body and supply and discharge air.
上記実施形態では、吸気弁を排気弁よりも相対的に上方に配置したが、逆に、相対的に下方に配置してもよい。ただし、吸気弁を床面から離れた位置に配置するのが好ましい。 In the above embodiment, the intake valve is disposed relatively above the exhaust valve, but conversely, it may be disposed relatively below. However, it is preferable to arrange the intake valve at a position away from the floor surface.
上記実施形態では、外皮314(膨縮体)を弾性体とした。変形例においては、弾性体ではないが可撓性を有する膨縮体としてもよい。そして、その膨縮体を内方から押し広げることが可能な第1駆動機構と、その膨縮体を外方から押し縮めることが可能な第2駆動機構を設けてもよい。 In the above embodiment, the outer skin 314 (expansion / contraction body) is an elastic body. In the modification, it is not an elastic body but may be a flexible expansion / contraction body. A first drive mechanism that can push the expansion / contraction body from the inside and a second drive mechanism that can push and shrink the expansion / contraction body from the outside may be provided.
上記実施形態では、ロボットが、移動時の接地面を有する「接地部」として車輪を有する構成を例示した。変形例においては「接地部」を脚部とし、歩行可能な構成としてもよい。駆動機構は、ボディに設けた収納スペースから外部へ接地部を進退駆動する。上記実施形態では、車輪がボディの収納スペースに完全収納される構成を例示したが、収納スペースに車輪の一部が収納されるようにしてもよい。すなわち、駆動機構は、停止時に収納条件が成立すると、接地部を非接地状態にて収納スペースへ退避させるものでよい。その場合、接地部が収納スペースへ退避されたときに、その接地部の半部以上が収納されるのが好ましい。これにより、ユーザがロボットを抱き上げたとき等に汚れることを防止又は抑制できる。 In the above-described embodiment, the configuration in which the robot has wheels as the “grounding unit” having the grounding surface when moving is illustrated. In a modified example, the “grounding portion” may be a leg portion and may be configured to be able to walk. The drive mechanism drives the grounding part forward and backward from the storage space provided in the body to the outside. In the above-described embodiment, the configuration in which the wheel is completely stored in the storage space of the body is illustrated, but a part of the wheel may be stored in the storage space. In other words, the drive mechanism may be configured to retract the grounding portion to the storage space in a non-grounded state when the storage condition is satisfied when stopped. In that case, when the grounding portion is retracted to the storage space, it is preferable that more than half of the grounding portion is stored. Thereby, when a user picks up the robot, it can prevent or suppress that it gets dirty.
上記実施形態では述べなかったが、季節等によってはロボットから温もりを感じることが、ユーザに心地よい場合もある。そこで、ロボットを駆動させつつ吸気弁および排気弁の双方を意図的に閉じるよう制御することにより、ボディ104内に熱を蓄えられる構成としてもよい。その場合、吸気弁および排気弁を、電磁弁や電動弁等の電気駆動弁にて構成するとよい。このようにして暖められた内気を、開口部384を介して外皮314の内面に導くことで、外皮314を内側から温めることができる。ユーザは、この状態でロボットを抱き上げることにより、その温もりを感じることができる。このことが、ロボットの生命感をより高めることにもつながる。なお、外皮314に熱伝導性に優れた部材を埋め込んでもよい。また、開口部384とは異なる位置に、外皮314と本体フレーム310との間隙に通じる孔を別途設けてもよい。
Although not described in the above embodiment, it may be comfortable for the user to feel warmth from the robot depending on the season or the like. Therefore, it may be configured to store heat in the
上記実施形態および変形例は、以下の構成を有する自律行動型ロボットとして定義することもできる。このロボットは、頭部および胴部を有する中空のボディと、前記ボディへ外気を取り込むための吸気口と、前記ボディから内気を排出するための排気口と、前記吸気口と前記排気口とを連通させ、前記吸気口および前記排気口の双方が閉じているときに密閉空間を形成する連通路と、前記胴部に配置され、前記連通路の少なくとも一部を構成する膨縮体と、前記膨縮体を膨縮させるための駆動機構と、前記膨縮体の膨張に応じて前記排気口を閉じたまま前記吸気口を開き、前記膨縮体の収縮に応じて前記吸気口を閉じたまま前記排気口を開く吸排機構と、を備える。 The above-described embodiments and modifications can also be defined as an autonomous behavior type robot having the following configuration. The robot includes a hollow body having a head and a torso, an intake port for taking outside air into the body, an exhaust port for exhausting inside air from the body, the intake port and the exhaust port. A communicating path that forms a sealed space when both the intake port and the exhaust port are closed, and an expansion / contraction body that is disposed in the trunk portion and forms at least a part of the communicating path; A drive mechanism for expanding and contracting the expansion / contraction body, and opening the intake port with the exhaust port closed according to the expansion of the expansion / contraction body, and closing the intake port according to the contraction of the expansion / contraction body And an intake / exhaust mechanism that opens the exhaust port.
なお、吸気口および排気口の少なくとも一方をオリフィスなどとし、弁を設けない構成としてもよい。その場合、連通路355は密閉されなくなる。このロボットは、頭部および胴部を有する中空のボディと、前記ボディへ外気を取り込むための吸気口と、前記ボディから内気を排出するための排気口と、前記吸気口と前記排気口とを連通させる連通路と、前記胴部に配置され、前記連通路の少なくとも一部を構成する膨縮体と、前記膨縮体を膨縮させるための駆動機構と、前記膨縮体の膨張に応じて前記排気口よりも前記吸気口の開度を大きくし、前記膨縮体の収縮に応じて前記吸気口よりも前記排気口の開度を大きくする吸排機構と、を備える。
Note that at least one of the intake port and the exhaust port may be an orifice and the valve may not be provided. In that case, the
このような構成であっても、吸気口と排気口との開度バランスで膨縮体の体積変化を実現できる。それによりロボットの呼吸感を出すことができる。 Even with such a configuration, the volume change of the expansion / contraction body can be realized by the opening balance between the intake port and the exhaust port. Thereby, a feeling of breathing of the robot can be given.
上記実施形態では述べなかったが、連通路355には吸気口から流入した空気が排気口に向けて流れる。この空気の流れを用いて、吐息や寝息等の心地よい音を発生する音変換部を設けてもよい。また、連通路355の構造により、通気にともない通気音(風切音)が生じる場合がある。一般に通気音は、空気の流れが乱れることにより生じる。音変換部は、空気の流れを整え、人が不快に感じる通気音の発生を抑えるとともに、吐息や寝息等の心地よい音に変換してもよい。この音変換部は、通気音を構造的に変換する音変換機構であってもよい。例えば、ユーザにとって心地よい音を発生させる笛構造を採用してもよい。例えば、連通路355において通気音を発生させるエッジ部分の角度を調整するなどして、通気音の周波数を特定の周波数範囲に収束させてもよい。通気速度を抑える構造であってもよい。整流板を設け、空気の流れを整えてもよい。また、音変換部は、通気音を電気的に変換する音変換装置であってもよい。例えば、通気音(風切音)の周波数を変調する変調装置であってもよい。あるいは、通気音の周波数領域の一部をカットするフィルタリング装置であってもよい。消音又は防音機能を有するとともに、心地よい特定の音を発生させる音響装置であってもよい。このような構成により、実際には機械的な吸排気であっても、ユーザには生物の呼吸のように感じさ、ロボットに生命感を与えることが可能となる。
Although not described in the above embodiment, air flowing from the intake port flows through the
上述のようにロボットの温もりを感じさせるために、外皮314をスポンジ等の多孔質発泡材料からなるものとし、その外皮314の膨縮に応じて内気(発熱部品にて暖められた空気)を外部に漏洩させてもよい。例えば、ウレタンスポンジ、ゴムスポンジその他のスポンジを採用できる。通気性の観点から連続気泡スポンジなどが好ましいが、独立気泡スポンジであったとしても、空隙を加工することで通気させることができる。それにより、外皮314が縮小して内気を圧縮する際に、その内気の一部が外皮314に染み出る構造としてもよい。あるいは、外皮314を比較的熱伝導率が高い素材からなるものとし、内気の温度を外皮314の外表面に伝達してもよい。このような構成により、ユーザにロボットの体温を感じさせることができ、ロボットに生命感を与えることができる。
As described above, in order to make the robot feel warm, the
ただし、ユーザが温もりを超えてロボットの過熱を感じないよう素材やその構造を選択する。ボディ104の限られた範囲に上記温もりを感じさせる構造を採用してもよい。例えば、図6等に示した構造において、外皮314における開口部384の周辺に部分的に多孔質発泡材料を採用してもよい。あるいは、その部分を中心に熱伝導率の高い材料を採用してもよい。それにより、ユーザが抱きかかえるロボットの胴部を中心に温もりを感じさせることができる。
However, the material and its structure are selected so that the user does not feel the robot overheating beyond the warmth. A structure in which the warmth is felt in a limited range of the
上記実施形態では述べなかったが、外皮314(膨縮体)の膨縮に周期性を持たせてもよい。言い換えれば、ロボットの呼吸動作に周期性をもたせてもよい。動作判断部150は、「活動判定部」および「制御部」として機能する。動作判断部150は、ロボットの活動量を判定し、その活動量に応じて膨縮駆動機構を制御することで外皮314の膨縮周期を変化させる。具体的には、ロボットの平常状態における膨縮周期を基準周期(一定)として設定する。ここでいう「平常状態」とは、ロボットの活動量(動作負荷)が判定基準値以下となる状態である。そして、直近所定期間の活動量が判定基準値を上回ると、膨縮の周期を基準周期よりも短くしてもよい。それにより、外観上、ロボットの息切れを表現できる。認識部156がユーザに抱き上げられたことを判定すると、膨縮の周期を基準周期よりも長くしてもよい。それにより、外観上、ロボットの心地よさを表現できる。
Although not described in the above embodiment, periodicity may be imparted to the expansion / contraction of the outer skin 314 (expansion / contraction body). In other words, the robot's breathing motion may be periodic. The operation determination unit 150 functions as an “activity determination unit” and a “control unit”. The motion determination unit 150 determines the amount of activity of the robot, and changes the expansion / contraction cycle of the
なお、図13ではロボットの呼吸制御の一例として、呼吸動作制御Aと呼吸動作制御Bを例示したが、それ以外の制御があってよいことはもちろんである。ロボットは、電源が遮断されたときを除き、基本的に常時呼吸動作するものでよい。図13の呼吸制御において、内部温度tが閾値T1以下で(S34のN)、かつ、内部温度の変化率Δtが閾値T2以下の場合(S48のN)、呼吸動作制御Cを選択してもよい。呼吸動作制御Cは、外皮314の膨縮周期を上記基準周期としてよい。
In FIG. 13, the breathing motion control A and the breathing motion control B are illustrated as an example of the breathing control of the robot, but it goes without saying that there may be other controls. The robot may basically be capable of breathing at all times except when the power is cut off. In the respiration control of FIG. 13, when the internal temperature t is equal to or lower than the threshold T1 (N in S34) and the change rate Δt of the internal temperature is equal to or lower than the threshold T2 (N in S48), the respiration motion control C is selected. Good. The breathing motion control C may use the expansion / contraction cycle of the
上記第2実施形態のように、周辺に人がいないときにのみファンを駆動する、つまりユーザに機械的作動を見せないことでロボットの生命感を担保するという観点からは、ロボットの膨縮機構を省略することもできる。すなわち、呼吸という生物的動作を見せる積極的手法ではなく、機械的動作を見せないという間接的手法により、自律行動型ロボットの生命感を担保するという課題に対応することができる。 As in the second embodiment, from the viewpoint of driving the fan only when there is no person in the vicinity, that is, ensuring the life of the robot by not showing the mechanical operation to the user, the expansion / contraction mechanism of the robot Can be omitted. That is, it is possible to cope with the problem of securing the life feeling of an autonomous behavior type robot by an indirect method of not showing a mechanical motion, instead of an active method of showing a biological motion of breathing.
あるいは逆に、ボディ内への吸排気により冷却を行う吸排機構を省略し、ボディの側面に膨縮体を装着し、周期的に膨縮動作させてもよい。膨縮体は、例えば衣服態様で装着できる。ボディの冷却については、例えば水冷式その他の冷却機構を採用できる。水冷式の場合、ボディ内に冷却水を循環させる循環回路と、その循環回路と熱交換を行うための熱交換器を設置してもよい。熱交換器はヒートシンクでもよい。 Or conversely, an intake / exhaust mechanism for cooling by intake / exhaust into the body may be omitted, and an expansion / contraction body may be attached to the side surface of the body, and the expansion / contraction operation may be periodically performed. The expansion / contraction body can be worn, for example, in the form of clothes. For cooling the body, for example, a water cooling type or other cooling mechanism can be adopted. In the case of the water cooling type, a circulation circuit for circulating the cooling water in the body and a heat exchanger for exchanging heat with the circulation circuit may be installed. The heat exchanger may be a heat sink.
上記実施形態では述べなかったが、ロボットがユーザに抱き上げられている間に内部温度が上昇し、予め定める冷却基準値を上回った場合、ロボットに抱っこをいやがる動作をさせてもよい。例えば、ボディに収納された左右の車輪を互いに逆方向に回転させる、その回転方向を交互に切り替えるなどの制御を実行する。それによってユーザがロボットを床面に降ろすと、ロボットが冷涼地点に向かうように制御してもよい(図13のS36)。また、少なくともユーザが周辺にいない地点に移動し、ファンを駆動させるなどしてもよい(図14)。 Although not described in the above embodiment, when the internal temperature rises while the robot is being held up by the user and exceeds a predetermined cooling reference value, the robot may be instructed to hold the robot. For example, control is performed such as rotating the left and right wheels housed in the body in opposite directions, and alternately switching the rotation directions. Thereby, when the user lowers the robot to the floor surface, the robot may be controlled to go to the cool spot (S36 in FIG. 13). Further, at least the user may move to a point not in the vicinity and drive the fan (FIG. 14).
Claims (16)
前記ボディに設けられた膨縮体と、
前記膨縮体に膨張方向および収縮方向の少なくとも一方の荷重を負荷する駆動機構と、
前記膨縮体の膨縮に応じて前記ボディ内部の吸排気をおこなう吸排機構と、
を備えることを特徴とする自律行動型ロボット。 A body forming the appearance;
An expansion / contraction body provided in the body;
A drive mechanism that applies a load of at least one of an expansion direction and a contraction direction to the expansion / contraction body;
An intake / exhaust mechanism for performing intake / exhaust in the body according to expansion / contraction of the expansion / contraction body;
An autonomous behavior type robot characterized by comprising:
当該ロボットを駆動するための発熱部品と、
を備え、
前記発熱部品が、前記連通路に配置されていることを特徴とする請求項3または4に記載の自律行動型ロボット。 A communication path that connects the intake port and the exhaust port, and forms a sealed space when both the intake port and the exhaust port are closed;
A heat generating component for driving the robot;
With
The autonomous behavior robot according to claim 3 or 4, wherein the heat generating component is disposed in the communication path.
抱き上げられたと判定されたときに前記駆動機構を制御し、前記膨縮体を膨縮させる制御する制御部と、
を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の自律行動型ロボット。 A lifting determination unit that determines that the object has been lifted;
A control unit that controls the drive mechanism when it is determined that it is held up, and controls the expansion / contraction body to expand and contract;
The autonomous behavior type robot according to claim 1, comprising:
判定された周囲温度に応じて前記駆動機構を制御し、前記膨縮体の膨縮有無又は膨縮態様を変化させる制御部と、
を備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の自律行動型ロボット。 A temperature determination unit for determining the ambient temperature;
A control unit that controls the drive mechanism according to the determined ambient temperature and changes the expansion / contraction state or expansion / contraction mode of the expansion / contraction body;
The autonomous behavior type robot according to claim 1, further comprising:
前記動作履歴に基づいて活動量を判定する活動判定部と、
判定された活動量に応じて前記駆動機構を制御し、前記膨縮体の膨縮有無又は膨縮態様を変化させる制御部と、
を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の自律行動型ロボット。 A history information storage unit that records the operation history of the robot;
An activity determination unit that determines an activity amount based on the operation history;
A control unit that controls the drive mechanism according to the determined amount of activity, and changes the expansion / contraction state or expansion / contraction mode of the expansion / contraction body;
The autonomous behavior type robot according to claim 1, comprising:
周辺の人の有無を判定する存在判定部と、
周辺に人がいないと判定されたときに所定条件のもと、前記ファンを駆動するファン制御部と、
を備えることを特徴とする請求項5に記載の自律行動型ロボット。 A fan disposed in the communication path;
A presence determination unit that determines the presence or absence of a nearby person;
A fan control unit that drives the fan under predetermined conditions when it is determined that there is no person in the vicinity;
The autonomous behavior type robot according to claim 5, further comprising:
前記吸気口と前記排気口における吸排気にともない生じる空気の流れに応じて所定の音を発生する音変換部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の自律行動型ロボット。 The body has an intake port for taking in outside air and an exhaust port for discharging inside air;
The autonomous behavior robot according to claim 1, further comprising a sound conversion unit that generates a predetermined sound in accordance with an air flow generated by intake and exhaust at the intake port and the exhaust port.
前記ボディが、内気の温度を外表面に伝達する素材を含むことを特徴とする請求項1に記載の自律行動型ロボット。 A heating part for driving the robot in the body is provided,
The autonomous behavior robot according to claim 1, wherein the body includes a material that transmits a temperature of inside air to an outer surface.
前記ボディに設けられた膨縮体と、
前記膨縮体を所定の周期で膨縮させる膨縮機構と、
当該ロボットの動作履歴を記録する履歴情報格納部と、
前記動作履歴に基づいて活動量を判定する活動判定部と、
判定された活動量に応じて前記膨縮機構を制御し、前記膨縮体の膨縮の周期を変化させる制御部と、
を備えることを特徴とする自律行動型ロボット。 A body forming the appearance;
An expansion / contraction body provided in the body;
An expansion / contraction mechanism for expanding and contracting the expansion / contraction body at a predetermined period;
A history information storage unit that records the operation history of the robot;
An activity determination unit that determines an activity amount based on the operation history;
A control unit that controls the expansion / contraction mechanism according to the determined amount of activity, and changes a period of expansion / contraction of the expansion / contraction body;
An autonomous behavior type robot characterized by comprising:
前記ボディに配置されたファンと、
周辺の人の有無を判定する存在判定部と、
周辺に人がいないと判定されたときに所定条件のもと、前記ファンを駆動するファン制御部と、
を備えることを特徴とする請求項14または15に記載の自律行動型ロボット。 A body having an intake port for taking in outside air and an exhaust port for discharging inside air;
A fan disposed in the body;
A presence determination unit that determines the presence or absence of a nearby person;
A fan control unit that drives the fan under predetermined conditions when it is determined that there is no person in the vicinity;
The autonomous behavior type robot according to claim 14, further comprising:
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