以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1は一実施の形態におけるパチンコ機10の正面図、図2はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機主部12とを有する。外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。
遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機主部12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、パチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、図2に示すように、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
次に、前扉枠14について説明する。図2に示すように前扉枠14は内枠13における前面側のほぼ全域を覆うようにして設けられている。前扉枠14には後述するPEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部21が形成されている。窓部21は、上方が円弧状に湾曲し、下方が下窄まりの台形形状をなし、透明性を有するガラス22が嵌め込まれている。
より詳しくは、前扉枠14は、窓部21を囲むようにして設けられたガラスホルダ27を有している。ガラスホルダ27は、前扉枠14の背面から後方に張り出しており、窓部21の左右の縁部に沿って上下に延びる縦ホルダ部27a,27bとそれら両縦ホルダ部27a,27bの下端部を繋いで左右に延びる横ホルダ部27cとを有してなる。各ホルダ部27a〜27cには、前後に並設された2条の溝部が形成されている。縦ホルダ部27a,27bの溝部は上方及び互いに向き合う側(すなわち窓部21の中央側)に開放されており、横ホルダ部27cの溝部は、上方に開放されているとともに、両縦ホルダ部27a,27bの溝部に対して連なっており、それら各溝部に対してガラス22が嵌まることで、遊技領域PEが内外2重に覆われた状態となっている。
図1に示すように窓部21の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部21の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部23が設けられている。環状電飾部23では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。また、環状電飾部23の中央であってパチンコ機10の最上部には所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ部24が設けられ、窓部21の左右両側には賞球払出中に点灯する賞球ランプ部25が設けられている。また、中央のエラー表示ランプ部24に近接した位置には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部26が設けられている。
前扉枠14における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部31と下側膨出部32とが上下に並設されている。上側膨出部31内側には上方に開口した上皿33が設けられており、下側膨出部32内側には同じく上方に開口した下皿34が設けられている。上皿33は、後述する払出装置224より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構側へ導くための機能を有する。また、下皿34は、上皿33内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
下側膨出部32の右方には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル40が設けられている。遊技球発射ハンドル40が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。
前扉枠14の背面には、図2に示すように、通路形成ユニット50が取り付けられている。通路形成ユニット50は、合成樹脂により成形されており、上皿33に通じる前扉側上皿通路51と、下皿34に通じる前扉側下皿通路52とが形成されてなる。通路形成ユニット50において、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部53が形成されており、当該受口部53を仕切壁54によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路51と前扉側下皿通路52の入口部分とが形成されている。前扉側上皿通路51及び前扉側下皿通路52は上流側が後述する遊技球分配部225に通じており、前扉側上皿通路51に入った遊技球は上皿33に導かれ、前扉側下皿通路52に入った遊技球は下皿34に導かれる。
前扉枠14の背面における回動基端側(図2右側)には、その上端部及び下端部に突起軸が設けられている。これら突起軸は内枠13に対する組付機構を構成する。また、前扉枠14の背面における回動先端側(図2の左側)には、図2に示すように、後方に延びる鉤受け部材63が上下方向に複数並設されている。これら鉤受け部材63は内枠13に対する施錠機構を構成する。
次に、内枠13について説明する。内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース70を主体に構成されている。樹脂ベース70の前面における回動基端側(図2の左側)には、その上端部及び下端部に支持金具が取り付けられている。図示は省略するが、支持金具には軸孔が形成されており、それら軸孔に前扉枠14の突起軸が挿入されることにより、内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。
さらに図3を参照して、内枠13について詳細に説明する。図3は、パチンコ機10から前扉枠14を取り外した状態を示す内枠13の正面図である。図3では、便宜上、遊技盤80の盤面の遊技領域PE内の構成の図示を省略している。
樹脂ベース70前面の略中央部分には、遊技盤80を収容する遊技盤収容部71が形成されている。遊技盤収容部71は、樹脂ベース70の背面側(後方)に凹み、遊技盤80を収容する収容空間を区画しており、樹脂ベース70に取り付けられた遊技盤80がその収容空間に嵌まった状態となっている。本実施の形態においては特に、遊技盤80が樹脂ベース70に対して樹脂ベース70の前方から着脱可能に取り付けられており、メンテナンス作業等の容易化が図られている。また、内枠13の前面には、遊技盤80を内枠13に固定するための固定レバー74が複数設けられている。
遊技盤80は、木製の合板と同合板における前側の板面を覆うシート材とを有してなり、その前面が遊技盤収容部71の開放部分を通じて樹脂ベース70の正面側に露出している。この露出している部位、すなわち遊技盤80の前面には、遊技球が流下する遊技領域PEが形成されている。
遊技盤80には、ルータ加工が施されることによって自身の厚さ方向(前後方向)に貫通する大小複数の開口が形成されている。各開口には、一般入賞口、可変入賞装置、作動口、スルーゲート及び可変表示ユニット等がそれぞれ設けられている。一般入賞口、可変入賞装置及び作動口に遊技球が入ると、それら遊技球が検知スイッチにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。その他に、遊技盤80の最下部にはアウト口81が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口81を通って遊技領域PEから排出される。
また、遊技盤80には、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。これら釘や風車等の各種構成によって、遊技球の流下経路が分化され、上述した一般入賞口等への入賞が適度な確立で発生するように調整されている。
ここで、樹脂ベース70における遊技盤収容部71の下方には、遊技球発射ハンドル40(図1参照)の操作に基づいて遊技領域PEへ遊技球を発射する遊技球発射機構110が設けられている。より詳しくは、樹脂ベース70において遊技盤収容部71の下方には遊技球発射機構110を設置する発射機構設置部72が形成されている。なお、遊技球発射ハンドル40は、前扉枠14(図2参照)に設けられる。
発射機構設置部72に設置された遊技球発射機構110は、内枠13の回動先端寄りに位置している。遊技球発射機構110は、所定の発射待機位置に配置された遊技球を打ち出すソレノイドと、同ソレノイドによって打ち出された遊技球の発射方向を規定する発射レールと、上記発射待機位置に遊技球を供給する球送り機構と、それら各種構成が装着されているベースプレートとを主要な構成として備えており、同ベースプレートが樹脂ベース70に対してネジ止めされることで内枠13に対して一体化されている。
遊技球発射機構110(詳しくはソレノイド)は、電源及び発射制御装置(図示せず)に対して電気的に接続されている。その電源及び発射制御装置からの電気的な信号の出力に基づいてソレノイドの出力軸が伸縮方向、すなわち発射レールのレール方向に移動し、発射待機位置に置かれた遊技球が遊技領域PE、詳しくは遊技盤80に装着された誘導レール100に向けて打ち出される。
誘導レール100は、レール部材200と共に遊技領域PEを同遊技領域PEの外形が略円形状となるように区画している。また、誘導レール100は、遊技球の直径よりも若干大きな隙間を隔てて対峙するように配置された内レール101及び外レール102からなり、それら両レールによって挟まれた領域によって遊技球の誘導通路103(案内通路)が形成されている。誘導通路103は、発射レールの先端側(内枠13の回動先端側)に開放された入口部分104と、遊技領域PEの上部に位置する出口部分105とを有している。ソレノイドの動作に基づいて発射された遊技球は、発射レール→誘導レール100(入口部分104→出口部分105)の順に移動することにより遊技領域PEに導かれる。
なお、遊技盤80において出口部分105の先側、詳しくは内レール101の先端付近には、遊技領域PEに到達した遊技球の誘導通路103内への逆戻りを防止する逆戻り防止部材106が取り付けられており、先んじて遊技領域PEに至った遊技球によって後続する遊技球の打ち出しが妨げられることを抑制している。
誘導レール100を構成している各レール101,102は、遊技領域PEの略中央部分を中心とする円弧状をなしている。このため、誘導通路103を通過する遊技球は、自身に発生する遠心力により外レール102に沿って、すなわち外レール102に接触したまま移動(摺動又は転動)しやすくなっている。
誘導レール100は、遊技球発射ハンドル40が遊技球を遊技領域PEに到達させることができる程度に操作された場合に、すなわち遊技球発射ハンドル40の操作量が第1の規定量を超えた場合に、発射レールから打ち出された遊技球が当該誘導レール100の入口部分104、詳しくは外レール102において発射レールの延長上に位置する特定部位に着地するように形成されている。
外レール102は、その特定部位における接線の向きが発射レールのレール方向と略同一となるように形成されている。発射された遊技球の移動方向と、特定部位の接線方向を揃えることにより、遊技球の着地によって生じる衝撃を低減するとともに同遊技球の跳ね返りを抑え、誘導レール100によるそれら遊技球の円滑な誘導を可能としている。
なお、外レール102は、当該外レール102を遊技盤80に対して固定する固定手段として複数の固定ピンを備えている。固定ピンは外レール102に沿って配設されており、それら固定ピンの間に上記特定部位が設定されている。これにより、特定部位での外レール102の若干の撓み変形(弾性変形)を許容し、同特定部位に遊技球が着地した際の衝撃を低減することが可能となっている。
レール部材200は、遊技球が移動可能な領域(誘導通路103及び遊技領域PE)を外レール102と共に区画するための部材であり、正面視して遊技盤80の外縁付近に配設されている。具体的には、遊技盤80の正面から見て右側に上下に延びる遊技盤80の縁に沿って配設されている。レール部材200は、第1レール部210及び第2レール部220と、それら第1レール部210及び第2レール部220の間に配設される第3レール部230とを備えている。第1レール部210、第2レール220部及び第3レール部230は、寸法安定性が高く機械的物性に優れるポリカーボネート等の合成樹脂により形成されている。
レール部材200(第1レール部210)の上端部に返しゴム240が取着されている。従って、遊技球発射機構110から所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム240に当たって勢いが減衰されて跳ね返される。
誘導レール100及び発射レールは、同誘導レール100の入口部分104と発射レールの先端部分とが遊技盤80の下端縁を挟んで斜めに対峙するように配置されている。つまり、それら両レール100は、同誘導レール100の入口部分104(詳しくは特定部位)と発射レールの先端部分とが遊技盤80の下端縁近傍にて左右にずれるようにして配置されている。これにより両レール100を遊技盤80の下端縁に近づけつつ、誘導レール100の入口部分104と発射レールとの間には所定間隔の隙間を形成している。
このようにして形成された隙間よりも下側にはファール球通路55(図2参照)が配設されている。ファール球通路55は前扉枠14の通路形成ユニット50に一体成形されている。仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずファール球として誘導通路103内を逆戻りする場合には、それらファール球が上記隙間を介してファール球通路55内に入ることとなる。ファール球通路55は前扉側下皿通路52に通じており、ファール球通路55に入った遊技球は図1に示した下皿34に排出される。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
樹脂ベース70において発射レールの左方には、樹脂ベース70を前後方向に貫通させて通路形成部73が設けられている。通路形成部73には本体側上皿通路と本体側下皿通路とを有してなり、それら本体側上皿通路及び本体側下皿通路の上流側は、遊技球分配部に通じている。また、通路形成部73の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニット50の受口部53が入り込んでおり、本体側上皿通路の下方には前扉側上皿通路51が配置され、本体側下皿通路の下方には前扉側下皿通路52が配置されている。
内枠13及び遊技盤80の背面には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして又は前後に重ねられるようにして配置されており、さらに遊技球を供給するための遊技球供給装置や合成樹脂製の保護カバー120等が取着されている。即ち、保護カバー120の最上部には上方に開口したタンク121が設けられており、このタンク121には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。そして、払出モータ(図示せず)等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。払出装置より払い出された遊技球は払出通路等を通じて上皿33(図1参照)に供給される。
次に図4を参照して、内枠13(遊技機枠)の構成について説明する。図4は内枠13を分解して示した樹脂ベース70及び遊技盤80の斜視図である。遊技盤80は樹脂ベース70に形成された遊技盤収容部71に、樹脂ベース70の正面側(図4右側)から着脱可能に収容される。樹脂ベース70は上下方向に延設される側壁75を左右両側に備え、側壁75の後端側(図4左側)には内壁面75aから内方に張り出す段差部76が突設されている。側壁75の上下2箇所には、内壁面75aから段差部76に亘って略L型のスペーサ77が配設されている。
スペーサ77は、樹脂ベース70の正面側から遊技盤80を遊技盤収容部71に収容したときに、遊技盤80の左右方向の移動を規制しつつ、スペーサ77以外の箇所で、側壁75の内壁面75aと遊技盤80の端面80bとの間に隙間を確保すると共に、樹脂ベース70の背面側(図4左側)への遊技盤80の移動を規制するための部材である。遊技盤収容部71に遊技盤80を収容した後、固定レバー74(図3参照)を回動することにより、遊技盤80が樹脂ベース70に固定される。
スペーサ77を樹脂ベース70の右側の側壁75に配設し、遊技盤収容部71に収容された遊技盤80の端面80bと側壁75の内壁面75aとの隙間を確保するようにしたので、後述するように、正面視して遊技盤80の盤面80aの外縁の外側にレール部材200の外側面をはみ出させることが可能となる。
なお、遊技盤80の盤面80aの外縁の外側にレール部材200をはみ出させるためにスペーサ77を設けることは必ずしも必要ではなく、樹脂ベース70の側壁75の内壁面75aの一部または全部を外側に拡大して形成しても良い。この場合も、遊技盤80の盤面80aの外縁の外側にレール部材200をはみ出させるための空間を樹脂ベース70の側壁75の内側に確保できるからである。
次に図5を参照して、レール部材200について説明する。図5(a)は第1実施の形態における遊技盤80の正面視で右端部分の部分正面図であり、図5(b)は図5(a)の矢印Vb方向から見た遊技盤80の側面図であり、図5(c)は図5(a)のVc−Vc線における遊技盤80の断面図である。なお、図5においては、遊技盤80の上下方向の図示を一部省略している。
図5(a)に示すように、レール部材200は、遊技盤80の盤面80aの上端側の縁部に沿って配設された第1レール部210と、その第1レール部210と所定の間隔をあけて遊技盤80の盤面80aの下端側の縁部に沿って配設された第2レール部220と、それら第1レール部210及び第2レール部220に連設されて遊技盤80の盤面80aの縁部に沿って配設された第3レール部230とを備えている。
第1レール部210は、全体として三角柱状に形成されており、正面視して円弧状に形成された内側面211を備えている。第1レール部210の背面(三角柱の底面)が遊技盤80の盤面80aに当接されている。第1レール部210の複数箇所に正面から背面に亘って形成された挿通孔210aに、ビスやボルト等の締結部材や固定ピン(以下「挿通部材」と称す)を挿通して、それら挿通部材を盤面80aに固着することにより、第1レール部210は遊技盤80の盤面80aに固定される。第1レール部210の複数箇所に形成された挿通孔210aに挿通部材を挿通して第1レール部210を盤面80aに固定するので、第1レール部210が挿通部材を中心に盤面80a上を揺動してガタつくことが防止される。またパチンコ機10の廃棄時に第1レール部210を遊技盤80から容易に取り外すことができるので、第1レール部210をリサイクルのために容易に分別回収できる。
第1レール部210の外側面212は平面状に形成されており、第1レール部220が遊技盤80に固定されるときには、外側面212は、遊技盤80の盤面80aとつながる端面80bと同一面内に位置するように構成されている。その結果、遊技盤80に第1レール部210を固定するときには、第1レール部210の外側面212が遊技盤80の端面80bと同一面となるようにすれば、遊技盤80に対して第1レール部210の左右方向の位置決めを行うことができる。これにより、遊技盤80に第1レール部210を固定する作業を効率良く行うことができ、第1レール部210の固定作業性を向上できる。
第1レール部210の内側面211の上端部211aには、遊技球のエネルギーを吸収させるための返しゴム240が取着されている。内側面211は、上端部211aから下端部211bに向かうにつれ、正面視して、遊技盤80の外縁(端面80b)に漸次近づくような滑らかな円弧状に形成されている。そして、内側面211の下端部211bは、正面視して遊技盤80の端面80bに滑らかに連なっている。これにより第1レール部210の内側面211に沿って移動(転動または摺動)する遊技球を、第3レール部230の内側面231に滑らかに導くことができる。
第2レール部220は、第1レール部210の内側面211の下端部211bから所定の距離だけ遊技盤80の下方に離間されて、遊技盤80の縁部に沿って配設される部位であり、三角柱状に形成されて正面視して円弧状に形成された内側面221を備えている。第2レール部220の底面が遊技盤80の盤面80aに当接されている。第2レール部220に形成された挿通孔220aに、挿通部材を挿通して締結部材等を盤面80aに固着することにより、第2レール部220は遊技盤80の盤面80aに固定される。これによりパチンコ機10の廃棄時に第2レール部220を遊技盤80から容易に取り外すことができるので、第2レール部220をリサイクルのために容易に分別回収できる。
第2レール部220の外側面222は平面状に形成されており、第2レール部220が遊技盤80に固定されるときには、外側面222は、遊技盤80の盤面80aとつながる端面80bと同一面内に位置するように構成されている。その結果、遊技盤80に第2レール部220を固定するときには、第2レール部220の外側面222が遊技盤80の端面80bと同一面となるようにすれば、遊技盤80に対して第2レール部220の左右方向の位置決めを行うことができる。これにより、遊技盤80に第2レール部220を固定する作業を効率良く行うことができ、第2レール部220の固定作業性を向上できる。
第2レール部220の内側面221は、上端部221aから下方に向かうにつれ、正面視して、遊技盤80の端面80b(外縁)から漸次離れるような円弧状に形成されている。なお、内側面221の上端部221aは、正面視して遊技盤80の端面80bに滑らかに連なっている。これにより第3レール部230の内側面231に沿って移動(転動または摺動)する遊技球を、第2レール部220の内側面221に滑らかに導くことができる。
第3レール部230は、第1レール部210及び第2レール部220に連設されて遊技球の通路を形成するための部位であり、平面状の内側面231を有する板状の部材により形成されている。第3レール部230は、内側面231が、正面視して遊技盤80の端面80bと同一面内に配設される。即ち、第3レール部230は、正面視して遊技盤80の盤面80aの外縁(端面80b)と同一線上に配置されるので、第3レール部230の厚さに関わらず、遊技盤80の盤面80aの端まで遊技領域PEを拡大することができる。
図5(b)に示すように、第3レール部230は、遊技盤80の背面側に向けて延出部232が延出されている。図5(c)に示すように、延出部232は遊技盤80の端面80bを臨み、端面80bと当接している。延出部232は挿通孔232a(図5(b)参照)が形成されており、この挿通孔232aに挿通部材Pを挿通して端面に固着される。これにより第3レール部230を遊技盤80の端面80bに容易に固定できる。第3レール部230を固定する挿通部材Pを遊技盤80の端面80bに固着しており、盤面80aを使用しないので、挿通部材Pが遊技球の移動の妨げになることが防止されると共に、盤面80aの意匠性を向上できる。また、パチンコ機10の廃棄時には、挿通部材Pを取り外すだけで第3レール部230を遊技盤80から容易に取り外すことができるので、第3レール部230をリサイクルのために容易に分別回収できる。
また、遊技盤80の盤面80aからの突出高さ(図5(b)左右方向)は、第1レール部210、第2レール部220及び第3レール部230は同一の高さに設定されている。これにより、遊技盤80を内枠13に装着した後、前扉枠14(図2参照)を閉じた場合には、第1レール部210、第2レール部220及び第3レール部230の前端にガラス22を配置して、そのガラス22と遊技盤80の盤面80aとを略平行にできる。
ここで、従来のパチンコ機では、上述したように、帯状のレールの外周部から外方へ張り出したフランジを使って遊技盤の盤面にレールを固定していた。遊技盤の盤面の外縁付近にレールを取着する場合は、フランジを配置するスペースがないので、フランジを切り落としていた。フランジはレールを取着する手段であると共に、レールの機械的強度(剛性)を上げる手段であった。そのため、フランジが切り落されたレールの部分は、遊技盤に固定できなくなるばかりか機械的強度が低下するという問題があった。
これに対し本実施の形態のパチンコ機10では、遊技盤80の端面80bを臨む延出部232を第3レール部230に設けることにより、延出部232によって第3レール部230を遊技盤80の厚さ方向で大きくした。延出部232を設けて部材を大きくすることで、延出部232が遊技盤80の端面80bに当接されることによる第3レール部230の機械的強度もしくは部材自体の機械的強度を向上し、遊技盤80の盤面80aの外縁付近に取着されるレール(第3レール部230)の強度を確保した。さらに遊技盤80の端面80bに延出部232を固定することにより、遊技領域PEを拡大した。
第3レール部230は、上端230aから下端230bまでの長さ(図5(a)上下方向)が、第1レール部210の下端部211bから第2レール部220の上端部221aまでの距離(長さ)より大きくなるように設定されている。これにより、第1レール部210、第2レール部220及び第3レール部230が遊技盤80に固定された状態では、第3レール部230に、第3レール部230の上端230a側および下端230b側と第1レール部210及び第2レール部220の外側面212,222とが左右方向に重なることによる重なり部233,234が形成される。
ここで、第1レール部210及び第2レール部220の平面状の外側面211,212は遊技盤80の端面80bと同一面内に位置するように構成されているので、延出部232を遊技盤80の端面80bに当着すると、重なり部233,234では、第3レール部230は第1レール部210及び第2レール部220の外側面212,222に当接される。
第1レール部210の下端部211b及び第2レール部220の上端部221aの外側に重なり部233,234が形成されることにより、第1レール部210の下端部211b及び第2レール部220の上端部221aを重なり部233,234で補強できる。第1レール部210の下端部211b及び第2レール部220の上端部221aは、内側面211,221を第3レール部230の内側面231と滑らかに連ねるため、いずれも薄肉に形成されており、遊技球の衝突等により損傷し易いが、重なり部233,234により補強されることで損傷を防止できる。
また、第1レール部210及び第2レール部220と第3レール部230との継ぎ目に重なり部233,234を設け、第1レール部210及び第2レール部220と第3レール部230とを接触させることで、第1レール部210及び第2レール部220と第3レール部230との間への針金等の挿入を困難なものにして、不正行為を抑制することができる。また、板状の第3レール部230が内側(図5(a)左側)に傾倒(揺動)しようとしても第1レール部210及び第2レール部220の外側面212,222に第3レール部230が当たって阻止されるので、第3レール部230の内側への揺動を抑制できる。
図5(c)に示すように、内枠13に装着される遊技盤80は、内枠13の側壁75に配設されたスペーサ77により左右方向および前後方向(図5(c)上下方向)の移動が規制される。また、スペーサ77があるので、第3レール部230が遊技盤80の端面80bに配設されて遊技領域PEが拡大されても、従来のパチンコ機と同様に遊技盤80を内枠13へ装着することが可能である。なお、レール部材200は合成樹脂製に限られるものではなく、金属製等の他の材料で形成することは可能である。
次に図6を参照して、第2実施の形態について説明する。図6(a)は第2実施の形態における遊技盤80の部分正面図であり、図6(b)は図6(a)の矢印VIb方向から見た遊技盤80の側面図であり、図6(c)は図6(a)のVIc−VIc線における遊技盤80の断面図である。以下、第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる部分について説明する。また、図面の簡略化のため挿通孔210a,220aの図示を省略している。
図6(a)に示すように、第2実施の形態におけるレール部材300は、第1実施の形態におけるレール部材200に対して、第1レール部310及び第2レール部320と第3レール部330とを係合する係合部335を設けている。係合部335は、第3レール部330の上端側および下端側の2箇所の重なり部233,234の位置に設けられており、第3レール部330の前端(図6(a)紙面手前)から内側(図6(a)左側)を向いて鉤状に突設されている。
係合部335は、図6(c)に示すように、第3レール部330の前端(図6(c)上側)から内側(図6(c)左側)に向かって突設される凸部335aと、その凸部335aから折曲され第3レール部330の内側面331に沿って内側面331と所定間隔をあけて配置される折曲部335bとを備えている。係合部335に対して第1レール部310及び第2レール部320には、係合部335と係合可能な被係合部315,325が形成されている。
被係合部315,325は、第1レール部310及び第2レール部320の前端(図6(a)紙面手前)に、凸部335aと略同一の幅(図6(a)上下方向)で且つ凸部335aの厚さと略同一の深さ(図6(c)上下方向)に凹設されている。この被係合部315,325と係合部335とを係合させることにより、第3レール部330の前端が遊技盤80の端面80bの外側に揺動することが防止される。その結果、遊技球の第3レール部330への衝突等により第3レール部330が振動することを抑制できる。なお、第1レール部310、第2レール部320、第3レール部330及び係合部335は同一の高さになるように設定されているので、前扉枠14に配設されたガラス22と第1レール部310、第2レール部320、第3レール部330及び係合部335とに隙間が生じることを防止できる。
また、第1レール部310及び第2レール部320の被係合部315,325に第3レール部330の係合部335を係合した状態(掛止した状態)では、第3レール部330の後方(図6(a)紙面奧側)への移動が規制される。従って、第1レール部310及び第2レール部320の被係合部315,325に第3レール部330の係合部335を係合して第3レール部330の仮止めをした後、挿通部材Pにより延出部232を遊技盤80の端面80bに固着できる。係合部335により、延出部232を遊技盤80の端面80bに固着するときの位置決めができるので、第3レール部330の組み付け作業性を向上できる。
また、図6(a)に示すように、係合部335と被係合部315,325とが係合した状態では、遊技球が流下(移動)する係合部335の上流側における第1レール部310の内側面311は、折曲部335bの内側面と面一になるように形成されている。同様に、遊技球が流下(移動)する係合部335の上流側における第2レール部320の内側面321も、折曲部335bの内側面と面一になるように形成されている。これにより、折曲部335b(係合部335)を遊技球が通過するときに遊技球が折曲部335で弾かれることを防止できるので、遊技球を第1レール部310及び第2レール部320の内側面311,321に沿って移動させることができる。その結果、遊技球の軌道を安定にできる。
なお、図6(c)に示すように、折曲部335bは、盤面80aに近づくにつれ厚さが漸次薄くなるように形成され、折曲部335bの内側面は盤面80aに近づくにつれ遊技盤80の端面80bに向かって広がるように形成されている。これにより、折曲部335b(係合部335)を遊技球が通過するときに遊技球を弾かれ難くできるので、遊技球の軌道を安定にできる。
次に図7を参照して、第3実施の形態について説明する。図7(a)は第3実施の形態における遊技盤80の部分正面図であり、図7(b)は図7(a)の矢印VIIb方向から見た遊技盤80の側面図であり、図7(c)は図7(a)のVIIc−VIIc線における遊技盤80の断面図である。以下、第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる部分について説明する。なお、図7では、便宜上、第3レール部430の下端側の図示および第2レール部の図示を省略している。
図7(a)に示すように、第3実施の形態におけるレール部材400に対向して通路形成部材107が配設されている。通路形成部材107は、外レール100及びレール部材400との間に遊技球の通路108を形成するための部材であり、外レール100及びレール部材400に対向する面に凹凸が形成されている。レール部材400(第1レール部210)の上端に取着された返しゴム240と共に遊技球の流下速度を低下させるためである。
図7(b)に示すように、第3レール部430は、第1レール部210に連設される板状の部材であり、遊技盤80の端面80bに延出部232が挿通部材Pにより固着されている。第3レール部430は内側面431に所定間隔をあけてリブ432が突設されている。リブ432は、遊技盤80の盤面80aから第3レール部430の前端(図7(b)左側端部)に亘って突設されている。リブ432が第3レール部430に突設されているので、第3レール部430の剛性を向上できる。また、第3レール部430の肉厚を薄くしても第3レール部430の剛性を向上できることから、遊技盤80の端面80bからのはみ出し量(肉厚に相当する)を低減できる。
また、第3レール部430を遊技盤80の端面80bに固着した場合には、リブ432は、遊技球が流下する遊技盤80の上下方向に交差する凹凸状に配置されることになる(図7(a)参照)。これにより通路121を通過するときは、遊技球は通路形成部材107の凹凸とリブ432とに衝突しつつ流下するので、遊技球の流下速度を低下させることができる。なお、通路形成部材107の凹凸と第3レール部430のリブ432とが遊技盤80の上下方向にずれて配置されるようにすることで、通路形成部材107と第3レール部430との間を流下する遊技球が凹凸とリブ432とに略交互に衝突する。遊技球の凹凸及びリブ432への衝突回数を増加させると共に、遊技球をジグザグ状に移動させることができるので、遊技球の流下速度を効果的に低減できる。
また、リブ432は、遊技盤80の盤面80aから第3レール部430の前端に亘って第3レール部430の内側面431に突設されている。遊技盤80の端面80bに第3レール部430を固着する場合には、延出部232を遊技盤80の端面80bにあてがいつつ、リブ432を遊技盤80の盤面80aに当接させる。これにより第3レール部430の後方(図7(b)右側)への移動が規制される。リブ432により、延出部232を遊技盤80の端面80bに固着するときの位置決めができるので、第3レール部430の組み付け作業性を向上できる。
次に図8を参照して、第4実施の形態について説明する。図8(a)は第4実施の形態における遊技盤80の部分正面図であり、図8(b)は図7(a)の矢印VIIIb方向から見た遊技盤80の側面図である。以下、第3実施の形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる部分について説明する。なお、図8では、便宜上、第3レール部430の下端側の図示および第2レール部の図示を省略している。
図8(a)に示すように、第3実施の形態(図7(a)参照)における返しゴム240(第1レール部210の上端に取着される)に代えて、遊技盤80の盤面80aに速度規制部材241が配設されている。速度低減部材241は、外レール100の内側を移動する遊技球が通過することで遊技球の速度を低減させるための部材であり、本実施の形態では、内部に湾曲した通路を有する管状の部材で形成されている。通路の内径は遊技球の直径より僅かに大きめに形成されているので、遊技球が通路を通過する間に、遊技球は略一定の速度に低減される。速度が低減された遊技球が通路121を通過することで、さらに効果的に遊技球の流下速度を低下させることができる。
なお、速度低減部材241はこれに限られるものではなく、他の速度低減部材を採用することは可能である。他の速度低減部材としては、例えば、バネ等の弾性力や重力で一方向に付勢された部材を備えるものが挙げられる。速度低減部材を遊技球の通路に配置し、付勢力に抗して遊技球が部材を押しのけて通過することで、遊技球の運動エネルギーが低下され遊技球の速度が低減される。
次に図9を参照して、第5実施の形態について説明する。第1実施の形態から第4実施の形態では、第3レール部230,330,430が遊技盤80の端面80bに固着される場合について説明した。これに対し第5実施の形態では、第3レール部530が遊技盤80の盤面80aに固着される場合について説明する。図9(a)は第5実施の形態における遊技盤80の部分正面図であり、図9(b)は図9(a)の矢印IXb方向から見た遊技盤80の側面図であり、図9(c)は図9(a)のIXc−IXc線における遊技盤80の断面図である。以下、第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる部分について説明する。なお、図9では、便宜上、第3レール部530の下端側の図示および第2レール部の図示を省略している。
図9(a)に示すように、第5実施の形態におけるレール部材500は、第3レール部530の内側面531から水平方向に張り出す張出部532を備えている。張出部532は、遊技盤80の盤面80aに当着される部位であり、第3レール部530及び延出部232の境界から第3レール部530の長手方向に沿って連続して一方へ張り出し形成されており、挿通孔532aが穿設されている。
第3レール部530を遊技盤80に固定するには、第3レール部530から延出された延出部232(図9(b)参照)を遊技盤80の端面80bに当接させると共に張出部532を遊技盤80の盤面80aに当接させた後、挿通部材Pを挿通孔532aに挿通し、張出部532を盤面80aに固着する。張出部532は第1レール部210や第2レール部220(図5(a)参照)と同じように挿通部材Pを用いて盤面80aに固着されるので、第1レール部210や第2レール部220に対して挿通部材Pを挿通する方向と、張出部532に対して挿通部材Pを挿通する方向とを同じにできる。一方向から挿通部材Pを挿通して第1レール部210、第2レール部220及び第3レール部530を盤面80aに固着できるので、挿通部材Pを使って固着作業を行う作業者が盤面80a側と端面80b側とに姿勢を変える必要がなく、固着作業性を向上できる。
なお、第3レール部530が遊技盤80に固定された後に、第3レール部530を遊技盤80の外側に傾倒させようとする力が作用した場合であっても、延出部532が遊技盤80の端面80bに当接しているので、第3レール部530が遊技盤80の外側に傾倒されることが防止される。また、張出部532は第3レール部530の長手方向に延びているので、張出部532がリブとして機能し、第3レール部530の長手方向の曲げ強さを向上できる。
張出部532は外縁近傍に漸次薄肉となる傾斜部532bを有しており、図9(c)に示すように、盤面80aに固着されたときに傾斜部532bの斜面が盤面80aに向かって下降傾斜するように形成されている。これにより、速度低減部材241(図9(a)参照)を通過した遊技球が通路121を通って張出部532に流下したときに、遊技球が傾斜部532bを上ることでエネルギーが低下される。これにより遊技球の流下速度を低下させることができる。また、傾斜部532b(張出部532)は盤面80aに対して突出しているので、傾斜部532bに沿って遊技球を案内することができる。
次に図10を参照して、第6実施の形態について説明する。第5実施の形態では、遊技盤80の盤面80aに固着される張出部532が、第3レール部530の長手方向に沿って連続して延設される場合について説明した。これに対し第6実施の形態では、張出部632が第3レール部630に不連続に突出される場合について説明する。図10(a)は第6実施の形態における遊技盤80の部分正面図であり、図10(b)は図10(a)の矢印Xb方向から見た遊技盤80の側面図であり、図10(c)は図10(a)のXc−Xc線における遊技盤80の断面図である。以下、第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる部分について説明する。なお、図10では、便宜上、第1レール部210及び第3レール部630の一部の図示および第2レール部の図示を省略している。
図10(a)に示すように、第6実施の形態におけるレール部材600は、第3レール部630の内側面631から水平方向に張り出す張出部632を備えている。張出部632は、遊技盤80の盤面80aに当着される部位であり、第3レール部630及び延出部232の境界の複数箇所から張り出し形成されており、各張出部632に挿通孔632aが穿設されている。一方、張出部632が当着される遊技盤80の所定箇所には、張出部632を受け入れるための凹部80cが、張出部632の厚さと同一寸法の深さで凹設されている。
第3レール部630を遊技盤80に固定するには、第3レール部630から延出された延出部232(図10(b)参照)を遊技盤80の端面80bに当接させると共に張出部632を遊技盤80の盤面80aに形成された凹部80cに装着した後、挿通部材Pを挿通孔632aに挿通し、張出部632を盤面80aに固着する。
図10(c)に示すように、遊技盤80の盤面80aに凹設された凹部80cに張出部632が埋め込まれて、張出部632が遊技盤80の盤面80aと略面一になるので、遊技盤80の盤面80aを移動する遊技球の進路が張出部632で変わってしまうことを防止できる。また、張出部632が遊技盤80の盤面80aから突出していると、遊技球の速度が大きい場合(特に、レール部材600が誘導レール100(図3参照)の一部として用いられる場合)、張出部632から遊技球が遊技盤80の前面側に飛び上がり、遊技球の軌道が不安定になったり、遊技球がガラス22(図2参照)に接触して衝撃によりガラス22が損傷したりすることがある。張出部632を遊技盤80の盤面80aに埋め込むようにすることで、これらを解決できる。
次に図11及び図12を参照して、第7実施の形態について説明する。第1実施の形態から第6実施の形態では、レール部材200,300,400,500,600が複数の部材に分割して形成される場合について説明した。これに対し第7実施の形態では、レール部材700が一体に形成される場合について説明する。図11(a)は第7実施の形態における遊技盤180の部分正面図であり、図11(b)は図11(a)の矢印XIb方向から見た遊技盤180の側面図であり、図11(c)は図11(b)の矢印XIc方向から見た遊技盤180の背面図である。なお、図11では、便宜上、第3レール部730の一部の図示を省略している。
図11(a)に示すように、レール部材700は、遊技盤180の盤面180aの上端側の縁部に沿って配設された第1レール部710と、その第1レール部710と所定の間隔をあけて遊技盤180の盤面180aの下端側の縁部に沿って配設された第2レール部720と、それら第1レール部710及び第2レール部720に連設されて遊技盤180の盤面180aの縁部に沿って配設された第3レール部730とを備えている。これら第1レール部710、第2レール部720及び第3レール部730は、ポリカーボネート等の合成樹脂製で一体に形成されている。
第1レール部710は、正面視して円弧状に形成された内側面711が形成されると共に、正面から背面に亘って挿通孔710aが形成される部位であり、下方に第3レール部730が連設されている。第1レール部710の背面が遊技盤180の盤面180aに当接され、挿通孔710aに挿通部材を挿通して盤面180aに固着することにより、第1レール部710は遊技盤180の盤面180aに固定される。
第1レール部710の内側面711の上端には、遊技球のエネルギーを吸収させるための返しゴム740が取着されている。内側面711は、上方から下方(図11(a)下側)に向かうにつれ、正面視して、遊技盤180の外縁(端面180b)に漸次近づくような円弧状に形成されている。そして、第1レール部710の内側面711は、第3レール部730の内側面731に連なっている。これにより第1レール部710の内側面711に沿って移動(転動または摺動)する遊技球を、第3レール部730の内側面731に導くことができる。
第2レール部720は、第1レール部710から所定の距離だけ遊技盤180の下方に離間されて、遊技盤180の縁部に沿って配設される部位であり、上方に第3レール部730が連設されている。第2レール部720は、正面視して円弧状に形成された内側面721を備えており、背面が遊技盤180の盤面180aに当接されている。第2レール部720に形成された挿通孔720aに挿通部材を挿通して、それら挿通部材を盤面180aに固着することにより、第2レール部720は遊技盤180の盤面180aに固定される。レール部材700は第1レール部710及び第2レール部720に挿通された挿通部材により遊技盤180の盤面180aに固定されているので、パチンコ機10の廃棄時にレール部材を遊技盤180から容易に取り外すことができる。これにより、レール部材700をリサイクルのために容易に分別回収できる。
第3レール部730は、第1レール部710及び第2レール部720と共に遊技球の通路を形成するための部位であり、内側面731が、第1レール部710及び第2レール部720の内側面711,721に継ぎ目なく連設されている。第3レール部730は第1レール部710及び第2レール部720と一体に形成されているので、遊技盤180の盤面180aへのレール部材700の取り付け・取り外しを容易に行うことができる。
レール部材700の外側面701は、正面視して遊技盤180の端面180bと同一面内に位置する。第3レール部730は遊技盤180の盤面180a上に配設されるので、第3レール部730の内側面731は、第3レール部731の厚さの分だけ遊技盤180の外縁(端面180b)から内側に配置される。
図11(b)に示すように、第3レール部730は、遊技盤180の背面側(図11(b)右側)に向けて延出部702が延出されている。一方、遊技盤180の端面180bは、延出部702が配置される個所に厚さ方向に背面180cまで窪み181が形成される。図11(c)に示すように、遊技盤180の端面180bからの窪み181の深さ(端面180bから窪み181の底181aまでの距離)は、延出部702の厚さと略同一寸法に設定される。これにより延出部702は遊技盤180の端面180b(窪み181の底181a)を臨み、端面180b(窪み181の底181a)と当接される。
遊技盤180の盤面180aからのレール部材700の突出高さ(図11(b)左右方向)は、第1レール部710、第2レール部720及び第3レール部730において同一の高さに設定されている。これにより、遊技盤180を内枠13に装着した後、前扉枠14(図2参照)を閉じた場合には、レール部材700の前端にガラス22を配置して、そのガラス22と遊技盤180の盤面180aとを略平行にできる。
レール部材700によれば、遊技盤180の端面180bを臨む延出部702を第3レール部730に設けることにより、延出部702によって第3レール部730を遊技盤180の厚さ方向で大きくした。延出部702を設けて部材を大きくすることで、第3レール部730の機械的強度を向上し、遊技盤180の盤面180aの外縁付近に取着されるレール(第3レール部730)の強度を確保した。
さらに第3レール部730を第1レール部710及び第2レール部720と一体に形成すると共に、遊技盤180の端面180b(窪み181の底181a)に延出部702を当接させるようにした。これにより、第3レール部730を遊技盤180の外側に傾倒させる外力が作用した場合に、延出部702が遊技盤180の端面180b(窪み181の底181a)に当接することで、第3レール部730を傾倒させる外力に抗する力を第3レール部730に生じさせることができる。その結果、レール(第3レール部730)のねじれ方向に対する強度を向上できる。
レール部材700は、外側面701の長手方向に所定の間隔で前端から後端に亘ってレール部材700の高さ方向(図11(b)左右方向)にリブ703が突設されている。これによりレール部材700、特に薄肉の第3レール部730の前後方向(図11(b)左右方向)における剛性を向上できる。その結果、第3レール部730の厚さ(図11(a)左右方向)を薄くできるので、その薄くした分だけ遊技盤180の遊技領域PEを拡大できる。なお、リブ703は延出部702に突設されておらず、第3レール部731に突設されている点については後述する。
次に図12を参照して、レール部材700が固定された遊技盤180を内枠113に装着する場合について説明する。図12(a)は遊技盤180の部分正面図であり、図12(b)は図12(a)のXIIb−XIIb線における遊技盤180の断面図であり、図12(c)は図12(a)のXIIc−XIIc線における遊技盤180の断面図であり、図12(d)は図12(c)のXIIdで示す部分を拡大して示した第3レール部730の部分断面図である。なお、内枠113は、第1実施の形態で説明した内枠13の側壁75を側壁114に置き換えた以外は同様であるので、図12では、内枠113については側壁114以外の図示を省略する。
図12(b)に示すように、内枠113の側壁114は、遊技盤180に装着された第1レール部710、第2レール部720及び第3レール部730の外側に位置する前部内壁面114aと、その前部内壁面114aの後部側に位置し遊技盤180の端面180b及び延出部702に当接される後部内壁面114bと、その後部内壁面114bから内側に迫り出して段差状に形成される段差部114cとを備えている。側壁114は内枠113の左右両側に形成されており、左右の後部内壁面114b間の距離は、遊技盤180の左右の端面180b間の距離と略同一に設定されている。また、段差部114cからの後部内壁面114bの高さは、遊技盤180の厚さと略同一に設定されている。これにより、レール部材700が固定された遊技盤180を内枠113に装着したときには、図12(c)に示すように、後部内壁面114bが延出部702に当接する。遊技盤180の端面180b(窪み181の底181a)と後部内壁面114bとの間に延出部702が挟まれるので、第3レール部730に外力が加わったときに第3レール部730が変形して遊技盤180の外側に拡がることが防止される。
リブ703はレール部材700(第1レール部710、第2レール部720及び第3レール部730)の外側面701に突設されているが、図12(b)及び図12(c)に示すように、第3レール部730に設けられたリブ703は、突出高さが遊技盤の前方から後方(図12(b)下側)に向かうにつれて漸次低くなるように、即ち外側面701に対して下降傾斜するように設定されている。そして、図12(d)に示すように、内枠113に装着されたときに、下降傾斜したリブ703が後部内壁面114b(稜線を含む)に当接するように、後部内壁面114bの高さ及び左右の後部内壁面114b間の距離が設定されている。
ここで、下降傾斜したリブ703が後部内壁面114b(稜線を含む)に当接するように設定されていない場合(リブ703が短い場合)は、遊技盤180を内枠113に装着したときに延出部702が後部内壁面114bに当接するように、左右の後部内壁面114b間の距離や後部内壁面114bの高さを正確に設定する必要がある。この場合は、高い加工精度や組立て精度が要求される。これに対し、上述したように下降傾斜したリブ703が後部内壁面114bに当接するように設定しておけば、左右の後部内壁面114b間の距離や後部内壁面114bの高さについての加工精度や組立て精度を緩和することができると共に、リブ703と後部内壁面114bとの隙間をなくすことができるので、内枠113に装着された遊技盤180のガタつきを防止できる。
次に図13を参照して、第8実施の形態について説明する。第7実施の形態では、レール部材700の延出部702が内枠113によって押さえられる場合について説明した。これに対し第8実施の形態では、レール部材700の延出部702が遊技盤280によって押さえられる場合について説明する。なお、第7実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付与して以下の説明を省略する。図13(a)は第8実施の形態における遊技盤280の部分正面図であり、図13(b)は図13(a)のXIIIb−XIIIb線における遊技盤280の断面図であり、図13(c)は図13(a)のXIIIc−XIIIc線における遊技盤280の断面図であり、図13(d)は図13(c)の一部を拡大して示した第3レール部730の部分断面図である。
図13(a)に示すように、レール部材700は、遊技盤280の盤面280aの上端側の縁部に沿って配設される。遊技盤280は、端面280bに固定部281が一体に形成されている。固定部281は、レール部材700の延出部702が遊技盤280の外側に拡大することを防止するための部位であり、図13(b)及び(c)に示すように、遊技盤280の端面280bに沿って固定部281の前面に凹設される凹部281aを備えている。凹部281aは延出部702が挿入される部位である。凹部281aに延出部702が挿入されることにより固定部281に延出部702が保持される。これにより延出部702が変形して外側に広がることが防止される。
図13(c)に示すように、内枠213の側壁214の内壁面214aは、レール部材700が固定された遊技盤280を内枠213に装着したときには、遊技盤180に装着された第1レール部710、第2レール部720及び第3レール部730の外側に位置すると共に、固定部281の端面に当接する。これにより内枠213の側壁214により固定部281が保持され、固定部281により延出部702が保持される。内枠213に固定部281が保持されるので、遊技盤280と一体に形成された固定部281を破損し難くできる。
図13(d)に示すように、凹部281aは、レール部材700が遊技盤280に装着されたときに、下降傾斜したリブ703の端部が固定部281に当接するように深さや奥行きが設定されている。リブ703が固定部281に当接するように設定されているので、凹部281aの深さや奥行きついての加工精度を緩和することができると共に、リブ703と固定部281とに隙間が生じることを防止できる。これにより遊技盤280に装着されたレール部材700のガタつきを防止できる。
次に図14を参照して、第9実施の形態について説明する。第7実施の形態および第8実施の形態では、第3レール部730が第1レール部710及び第2レール部720と一体に形成されると共に、遊技盤180,280の盤面180a,280aの前方(内側)に配置される場合について説明した。これに対し第9実施の形態では、一体に形成されたレール部材800の第3レール部830が遊技盤80の端面80bに沿って盤面80aの外側に配置される場合について説明する。図14(a)は第9実施の形態における遊技盤80の部分正面図であり、図14(b)は図14(a)の矢印XIVb方向から見た遊技盤80の側面図であり、図14(c)は図14(a)のXIVc−XIVc線における遊技盤80の断面図である。以下、第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる部分について説明する。
図14(a)に示すように、レール部材800は、遊技盤80の盤面80aの上端側の縁部に沿って配設された第1レール部810と、その第1レール部810と所定の間隔をあけて遊技盤80の盤面80aの下端側の縁部に沿って配設された第2レール部820と、それら第1レール部810及び第2レール部820に連設されて遊技盤80の盤面80aの端面に沿って配設された第3レール部830とを備えている。これら第1レール部810、第2レール部820及び第3レール部830は、ポリカーボネート等の合成樹脂製で一体に形成されている。
第1レール部810は、正面視して円弧状に形成された内側面811が形成されると共に、正面から背面に亘って挿通孔810aが形成され遊技盤80の盤面80aに固定される部位である。第1レール部810の内側面811は、上方から下方(図14(a)下側)に向かうにつれ、正面視して、遊技盤80の外縁(端面80b)に漸次近づくような円弧状に形成されている。そして、第1レール部810の内側面811は、第3レール部830の内側面831に連なっている。これにより第1レール部810の内側面811に沿って移動(転動または摺動)する遊技球を、第3レール部830の内側面831に導くことができる。
第2レール部820は、第1レール部810から所定の距離だけ遊技盤80の下方に離間されて、遊技盤80の縁部に沿って配設される部位であり、上方に第3レール部830が連設されている。第2レール部820は正面視して円弧状に形成された内側面821を備えており、遊技盤80の盤面80aに固定される。
第3レール部830は、第1レール部810及び第2レール部820と共に遊技球の通路を形成するための部位であり、内側面831は、第1レール部810及び第2レール部820の内側面811,821に継ぎ目なく連設されており、遊技盤80の外縁(端面80b)と同一面に位置する。これにより、遊技球が移動可能な範囲を遊技盤80の盤面80bの端まで拡張できる。
図14(b)に示すように、第3レール部830は、遊技盤80の背面側(図14(b)右側)に向けて端面80bを臨む延出部802が延出されている。延出部802は遊技盤80の盤面80aの外側に張り出しているので、延出部802を受け入れるための窪み181(図11参照)を遊技盤80の端面80bに形成しなくても、延出部802を遊技盤80の端面80bに当接できる。
レール部材800によれば、遊技盤80の端面80bを臨む延出部802を第3レール部830に設けることにより、延出部802によって第3レール部830を遊技盤80の厚さ方向で大きくした。延出部802を設けて部材を大きくすることで、第3レール部830の機械的強度を向上し、遊技盤80の盤面80aの外縁付近に取着されるレール(第3レール部830)の強度を確保できる。
さらに第3レール部830を第1レール部810及び第2レール部820と一体に形成すると共に、遊技盤80の端面80bに延出部802が当接される。その結果、第3レール部830を遊技盤80の外側に傾倒させる外力が作用した場合に、延出部802が遊技盤80の端面80bに当接することで、第3レール部830を傾倒させる外力に抗する力を第3レール部830に生じさせることができる。その結果、レール(第3レール部830)のねじれ方向に対する強度を向上できる。
第3レール部830は、外側面801の長手方向に所定の間隔で長手方向に沿って(図14(b)上下方向)にリブ803が突設されている。これにより第3レール部830の上下方向(図14(b)上下方向)における剛性を向上できる。その結果、遊技球が第3レール部830に沿って移動するとき等に第3レール部830が変形することを防ぎ、遊技球の軌道を安定にできる。
図14(c)に示すように、内枠313に遊技盤80が装着されると、延出部802は、内枠313の側壁314により押止される。これにより延出部802が遊技盤80の端面80bから浮き上がることが防止され、遊技盤80と第3レール部830との間に隙間が生じることを防止できる。その結果、第3レール部830に沿って移動する遊技球の軌道が変化することを防止できる。
次に図15を参照して、第10実施の形態について説明する。第9実施の形態では遊技盤80に装着されたレール部材800が内枠313に押止される場合について説明した。これに対し第10実施の形態では、レール部材800が保護カバー130によって押止される場合について説明する。図15(a)は第10実施の形態における遊技盤80を背面側から見た部分斜視図であり、図15(b)は図15(a)のXVb−XVb線における遊技盤80の断面図である。以下、第9実施の形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる部分について説明する。
図15(a)に示すように、保護カバー130は、遊技盤80の背面に配置された各種制御基板(図示せず)を保護するための合成樹脂製の部材であり、遊技盤80の背面に配置された制御基板を被覆して外周部130aが遊技盤80の背面に固定されている。保護カバー130の外周部130aの右側(図15(a)紙面手前)の縁部131は、遊技盤80の端面80bに沿って折曲され前方に向かって延設されている。
図15(b)に示すように、遊技盤80の端面80bと縁部131との間に所定の隙間Gが形成されており、隙間Gの大きさは延出部802の厚さと略同一とされている。これにより保護カバー130の縁部131によってレール部材800の延出部802を押止できる。なお、隙間Gの大きさを適宜設定することにより、合成樹脂製の縁部181の弾性変形を利用して延出部802を押圧することが可能である。
なお、本実施の形態では遊技盤80の背面に固定される保護カバー130でレール部材800の延出部802を押止する場合について説明したが、必ずしも保護カバー130に限られるものではなく、遊技盤80の背面に配置される種々の盤裏部材によって延出部802を押止するようにすることは当然可能である。盤裏部材としては、例えば、遊技盤80の背面に固定されて遊技盤80を補強する補強材等が挙げられる。
次に図16を参照して、第11実施の形態について説明する。第1実施の形態から第10実施の形態では、レール部材200〜800の一部として第3レール部230〜830を備える場合について説明した。これに対し第11実施の形態では、第3レール部および延出部を内枠413が兼用するレール部材900について説明する。図16(a)は第11実施の形態における遊技盤80の部分正面図であり、図16(b)は図16(a)のXVIb−XVIb線における遊技盤80の断面図である。以下、第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる部分について説明する。
図16(a)に示すように、レール部材900は、遊技盤80の盤面80aに固着される第1レール部210及び第2レール部220を備えている。第1レール部210及び第2レール部220は所定の間隔をあけて遊技盤80の縁部に固定されている。
内枠413は、左右の側壁414の内壁面414a間の距離が遊技盤80の左右の端面80a間の距離(遊技盤80の盤面80aの左右の幅)と略同一とされている。これにより、第1レール部210及び第2レール部220が固定された遊技盤80を内枠413に装着することで、図16(b)に示すように、内枠413の側壁414の一部(後部側)を遊技盤80の端面80bに臨むようにすると共に、前部側を遊技盤80の盤面80aから前方に突出させることができる。その結果、側壁414の後部側を延出部として、側壁414の前部側を第3レール部として機能させることができる。
内枠413の側壁414を第3レール部の代わりにすることによって、遊技球が移動可能な領域を遊技盤80の盤面80aの端まで拡大できる。また、第3レール部を別途用意する必要がなくなるので、レール部材900の部品点数を削減できる。さらに、側壁414が延出部を兼用しているので、側壁414に外力が加わり側壁414が遊技盤80の盤面80a側に傾倒しようとしたときには、遊技盤80の端面80bに側壁414(延出部)が当接し、側壁414の傾倒が抑制される。これにより側壁414のガタつきを防止できる。
次に図17を参照して、第12実施の形態について説明する。第11実施の形態では、遊技盤80の盤面80aを遊技球が移動するように構成される場合について説明した。これに対し第12実施の形態では、遊技盤380の内部を遊技球が移動するように構成される場合について説明する。図17(a)は第12実施の形態における遊技盤380の部分正面図であり、図17(b)は図17(a)のXVIIb−XVIIb線における遊技盤380の断面図である。以下、第11実施の形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる部分について説明する。
図17(a)及び図17(b)に示すように、遊技盤380は、盤面380aと端面380bとの稜線の一部が盤面380aから端面380bにかけて切欠形成された切欠部381を備えている。第1レール部210及び第2レール部220は、切欠部381の上下の遊技盤380の縁部にそれぞれ固定されている。切欠部381は遊技球が通過する通路として機能する部位である。
遊技盤380の盤面380a及び切欠部381の盤面380a側は、ガラス製や合成樹脂製の透明材で薄板状に形成された被覆部材382で覆われており、被覆部材382には切欠部381と連通する孔部382a,382bが2箇所に形成されている。上流側の孔部382aは、被覆部材382を移動する遊技球を切欠部381に導くための部位であり、下流側の孔部382bは、切欠部381を移動する遊技球を再び被覆部材382の表面へと導くための部位である。被覆部材382は透明材で形成されているので、切欠部381を通過する遊技球を盤面380a側から視認できる。
遊技盤380が内枠413に装着されることにより、切欠部381の端面380b側に内枠413の側壁414が配置される。これにより、孔部382aから切欠部381に導かれた遊技球は側壁414の内壁面414aに規制されて切欠部381内を流下し、孔部382bから被覆部材382の表面に現れる。その結果、遊技盤380内を移動する新しい動きを遊技球に付加することができるので、遊技者を楽しませることができる。また、内枠413の側壁414の一部(延出部)を用いて切欠部381の端面380b側を覆うことで遊技盤380内に遊技球の通路を形成するので、通路の形成を容易にできる。さらに、側壁414の前部側を第3レール部として機能させるので、レール部材700の部品点数を削減できる。
また、切欠部381が形成された遊技盤380の端面380bに挿通部材(ネジや固定ピン等)を埋め込んで延出部を固定することは困難である。しかし、内枠413の側壁414を延出部として用いるので、挿通部材を用いることなく遊技盤880の端面380bに延出部(側壁414)を配置固定できる。これにより遊技盤380の端面380bへの延出部及び第3レール部の配置を容易に行うことができる。
次に図18を参照して、第13実施の形態について説明する。第12実施の形態では、遊技盤380の内部(切欠部381)を遊技球が移動するように構成される場合について説明した。これに対し第13実施の形態では、遊技盤80の盤面80aから前方(図18(a)紙面手前側)に離隔された位置を遊技球が移動するように構成される場合について説明する。図18(a)は第13実施の形態における遊技盤80の部分正面図であり、図18(b)は図18(a)のXVIIIb−XVIIIb線における遊技盤80の断面図である。以下、第11実施の形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる部分について説明する。
図18(a)及び図18(b)に示すように、遊技盤80は、盤面80aから一部が離隔して配置された離隔通路81を備えている。離隔通路81は、遊技盤80の盤面80aから前方に離隔した状態で遊技球を移動させるための部材であり、盤面80aに取着され遊技球を導入する上流側導入部81aと、その上流側導入部81aから導入されて遊技盤から離隔された状態で移動した遊技球を再び遊技盤80の盤面80aに着地させる下流側導出部81bとを備えている。遊技球を離隔通路81に導くことによって、立体的な新しい動きを遊技球に付加することができ、遊技者を楽しませることができる。
なお、本実施の形態では離隔通路81の下流側導出部81bを第2レール部220の近傍に配置する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、遊技領域PEの任意の位置に下流側導出部81bを配置することは当然可能である。これにより遊技領域PEの設計の自由度を向上できる。
次に図19から図21を参照して、第14実施の形態について説明する。第1実施の形態から第13実施の形態では、第3レール部230,330,430,530,630,730,830(内枠413の側壁414が第3レール部として機能するものを含む)の内壁面が遊技盤80,180,280,380の端面80b,180b,280b,380bの内側ないしは同一面に位置する場合について説明した。これに対し第14実施の形態では、第3レール部1030の内壁面1031が、正面視して、遊技盤80の端面80bの外側に位置する場合について説明する。
まず、図19を参照して遊技盤80について説明する。図19(a)は第14実施の形態における遊技盤80の部分正面図であり、図19(b)は図19(a)の矢印XIXb方向から見た遊技盤80の側面図であり、図19(c)は図19(a)のXIXc−XIXc線における遊技盤80の断面図である。なお、第1実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。また、図19では、便宜上、第3レール部1030の長手方向の一部の図示を省略している。
図19(a)に示すように、レール部材1000は、遊技盤80の盤面80aの上端側の縁部に沿って配設された第1レール部1010と、その第1レール部1010と所定の間隔をあけて遊技盤80の盤面80aの下端側の縁部に沿って配設された第2レール部1020と、それら第1レール部1010及び第2レール部1020に連設されて遊技盤80の盤面80aの縁部に沿って配設された第3レール部1030とを備えている。これら第1レール部1010、第2レール部1020及び第3レール部1030は、ポリカーボネート等の合成樹脂製で一体に形成されている。
第1レール部1010は、正面視して円弧状に形成された内側面1011が形成され遊技盤80の盤面80aに固着される部位であり、下方に第3レール部1030が連設されている。内側面1011は、上方から下方(図19(a)下側)に向かうにつれ、正面視して、遊技盤80の外縁(端面80b)に漸次近づき交差するような円弧状に形成されている。そして、第1レール部1010の内側面1011は、第3レール部1030の内側面1031に連なっている。これにより第1レール部1010の内側面1011に沿って移動(転動または摺動)する遊技球を、第3レール部1030の内側面1031に導くことができる。
第2レール部1020は、第1レール部1010から所定の距離だけ遊技盤80の下方に離間されて、遊技盤80の縁部に沿って配設される部位であり、上方に第3レール部1030が連設されている。第2レール部1020は、正面視して円弧状に形成された内側面1021を備えると共に、遊技盤80の盤面80aに固着される。
第3レール部1030は、第1レール部1010及び第2レール部1020と共に遊技球の通路を形成するための部位であり、内側面1031が、第1レール部1010及び第2レール部1020の内側面1011,1021に継ぎ目なく連設されている。第3レール部1030は第1レール部1010及び第2レール部1020と一体に形成されているので、遊技盤80の盤面80aへのレール部材1000の取り付け・取り外しを容易に行うことができる。
第3レール部1030は、正面視して、遊技盤80の端面80bの外側に内側面1031が位置するように配置されると共に、内側面1031と遊技盤80の盤面80aとを連接する連接部1032を備えている。連接部1032は、遊技盤80の盤面80aを拡張するための機能を果たす部位であり、連接部1032の前面(図19(a)紙面手前側)は遊技盤80の盤面80aと滑らかに連なっている。これにより、遊技球が移動可能な範囲を遊技盤80の盤面80aの外側の連接部1032まで拡大できる。また、第3レール部1030が連接部1032を備えることで、第3レール部1030の内側面1031を湾曲面とすることができる。これにより、第1レール部1010及び第2レール部1020の内側面1011,1021の曲率と、第3レール部1030の内側面1031の曲率とを近づけることが可能になり、連設された各内側面1011,1031,1032を正面視して略円弧状にすることができる。その結果、遊技球を各内側面1011,1031,1032に沿って滑らかに移動(転動または摺動)させることが可能になり、遊技球の軌道を安定にできる。
図19(c)に示すように、延出部1002は、遊技盤80の端面80bを臨みつつ遊技盤80の端面80bに沿って遊技盤80の後方(図19(b)右側)へ連接部1032から延出される部位である。レール部材1000の外側面1001及び連接部1032から延出部1002に亘り遊技盤80の厚さ方向(図19(b)左右方向)に沿ってリブ1003が突設されている。第3レール部1030を遊技盤80の外側に傾倒させる外力が作用した場合には、リブ1003が突設されているので第3レール部1030の剛性を向上でき、第3レール部1030が傾倒することが防止される。また、第3レール部1030を遊技盤80の外側に傾倒させる外力が作用した場合は、第3レール部1030に第1レール部1010及び第2レール部1020に対してねじれ方向のモーメントが作用して、遊技盤80の端面80bに延出部1002が当接する。これにより第3レール部1030のそれ以上の傾倒が防止される。従って、遊技盤80の端面80bに延出部1002をネジ止め等によって固着しなくても、第1レール部1010及び第2レール部1020を遊技盤80の盤面80aに固着することで、第3レール部1030を堅固に遊技盤80に固定できる。
次に図20及び図21を参照して、遊技盤80が装着される内枠513及び前扉枠16について説明する。図20は前扉枠16を背面側から見た斜視図であり、図21はパチンコ機10の水平方向における断面図である。図20に示すように、前扉枠16は背面から後方に張り出すガラスホルダにガラス122が保持されている。ガラス122は、第1実施の形態で説明した前扉枠14(図2参照)のガラス22に対して、前扉枠16の背面における回動先端側(図20の左側)に並設された鉤受け部材63側に拡大されている。ガラス122が前扉枠16の回動先端側に拡大されているので、前扉枠16を閉じた状態では、遊技盤80の幅方向に拡大された第3レール部1030及び連接部1032の前方にガラス122を配置できる。
図21に示すように、内枠513の側壁514は、遊技盤80の端面80bの後部(図21下側)を保持する後部受入部514aと、その後部受入部514aの外側に位置し第3レール部1030の外側に配置される内壁面514bと、その内壁面514bの外側に位置し前方(図21上側)に向かって突設される内枠突縁部514cとを備えている。内側突縁部514cは、内枠513の鉛直方向に沿って連続して突出されている。内枠513の側壁514に後部受入部514aが形成されているので、左右方向にガタつきなく遊技盤80を内枠513に保持できる。また、内壁面514bは第3レール部1030の外側に配置されるので、幅方向の左右に張り出す第3レール部1030が装着された遊技盤80を内枠513に収容できる。
一方、ガラス122を保持する前扉枠16は、前扉枠16を閉じた状態では内枠突縁部514cの外側に位置する突縁部16aを備えている。突縁部16aは、前扉枠16の鉛直方向に沿って突出されている。前扉枠16を閉じた状態で突縁部16aが内枠突縁部514cの外側に位置するので、内枠突縁部514cと突縁部16aとの間への針金等の挿入を困難なものにして、不正行為を抑制することができる。
次に図22を参照して、第15実施の形態について説明する。第14実施の形態では、第3レール部1030が第1レール部1010及び第2レール部1020と一体に形成される場合について説明した。これに対し第14実施の形態では、第3レール部1130が第1レール部1110や第2レール部1120とは別部材として構成されるレール部材1100について説明する。図22(a)は第15実施の形態における遊技盤80の部分正面図であり、図22(b)は図22(a)の矢印XXIIb方向から見た遊技盤80の側面図であり、図22(c)は図22(a)のXXIIc−XXIIc線における遊技盤80の断面図であり、図22(d)は図22(a)のXXIId−XXIId線における遊技盤80の断面図である。
図22(a)に示すように、レール部材1100は、遊技盤80の盤面80aの上端側の縁部に沿って配設された第1レール部1110と、その第1レール部1110と所定の間隔をあけて遊技盤80の盤面80aの下端側の縁部に沿って配設された第2レール部1120と、それら第1レール部1110及び第2レール部1120に連設されて遊技盤80の盤面80aの縁部に沿って配設された第3レール部1130とを備えている。
第1レール部1110は、正面視して円弧状に形成された内側面1111が形成され遊技盤80の盤面80aに固着される部位であり、下方に第3レール部1130が連設される。内側面1111は、上方から下方(図22(a)下側)に向かうにつれ、正面視して、遊技盤80の外縁(端面80b)に漸次近づくような円弧状に形成されている。そして、第1レール部1110の内側面1111は、第3レール部1130の内側面1131に連なっている。これにより第1レール部1110の内側面1111に沿って移動(転動または摺動)する遊技球を、第3レール部1130の内側面1131に導くことができる。第1レール部1110は、鉤状に形成され外側面1112側に突設される係合部1113を備えている。係合部1113は、第3レール部1130の前端側(図22(a)紙面手前側)が遊技盤80の盤面80aの外側に傾動することを防止するための部位である。
第2レール部1120は、第1レール部1110から所定の距離だけ遊技盤80の下方に離間されて、遊技盤80の縁部に沿って配設される部位であり、上方に第3レール部1130が連設される。第2レール部1120は、正面視して円弧状に形成された内側面1121を備えると共に、遊技盤80の盤面80aに固着される。第2レール部1120は、鉤状に形成され外側面1122側に突設される係合部を備えている。係合部1123は、第3レール部1130の前端側が遊技盤80の盤面80aの外側に傾動することを防止するための部位である。
第3レール部1130は、第1レール部1110及び第2レール部1120と共に遊技球の通路を形成するための部位であり、内側面1131が、第1レール部1110及び第2レール部1120の内側面1111,1121に連設される。第3レール部1130は、正面視して、遊技盤80の端面80bの外側に内側面1131が位置するように配置されると共に、内側面1131と遊技盤80の盤面80aとを連接する連接部1132を備えている。連接部1132は、遊技盤80の盤面80aを拡張するための機能を果たす部位であり、連接部1132の前面(図22(d)上側)は遊技盤80の盤面80aと滑らかに連なっている。これにより、遊技球が移動可能な範囲を遊技盤80の盤面80aの外側の連接部1132まで拡大できる。
また、第3レール部1130が連接部1132を備えることで、第3レール部1130の内側面1131を湾曲面とすることができる。これにより、第1レール部1110及び第2レール部1120の内側面1111,1121の曲率と、第3レール部1130の内側面1131の曲率とを近づけることが可能になり、連設された各内側面1111,1131,1132を正面視して略円弧状にすることができる。その結果、遊技球を各内側面1111,1131,1132に沿って滑らかに移動(転動または摺動)させることが可能になり、遊技球の軌道を安定にできる。
図22(b)に示すように、延出部1133は、遊技盤80の端面80bに沿って遊技盤80の後方(図22(b)右側)へ第3レール部1130から延出される部位である。延出部1133は、延出部1133に貫通形成された挿通孔に挿通された挿通部材Pにより遊技盤80の端面80bに固着される。これにより第3レール部1130を遊技盤80の盤面80aの前方(図22(b)左側)に突出させることができる。
図22(c)に示すように、第3レール部1130は、前端(図22(c)上側)の一部が切欠された被係合部1130aが形成されている。被係合部1130aは、第1レール部1110及び第2レール部1120に突設された係合部1113,1123と係合される部位である。遊技盤80に装着された第3レール部1130を遊技盤80の外側に傾倒させる外力が作用した場合であっても、第3レール部1130の前端に形成された被係合部1130aに係合部1113,1123が係合することにより、第3レール部1130の傾倒が防止される。
また、係合部1113,1123は第1レール部1110及び第2レール部1120の外側面1112,1122から突設されており、第3レール部1130の前端から外側面に亘って係合されるので、係合部1113,1123が第1レール部1110及び第2レール部1120の内側面1111,1121や第3レール部1130の内側面1131に露呈することが防止される。これにより内側面1111,1121,1131に沿って移動する遊技球の軌道が係合部1113,1121によって妨げられることが防止されるので、遊技球の軌道を安定にできる。
次に図23を参照して、第16実施の形態について説明する。第15実施の形態では、第3レール部1030に形成された被係合部1130aに、第1レール部1210及び第2レール部1220に突設された係合部1113,1123が係合する場合について説明した。これに対し第16実施の形態では、第3レール部1030に形成された被係合部1130aに、前扉枠17に突設された係合部17aが係合する場合について説明する。図23(a)は第16実施の形態における遊技盤80の部分正面図であり、図23(b)はパチンコ機10の前扉枠17を閉じた状態を示す遊技盤80及び前扉枠17の断面図である。なお、第14実施の形態および第15実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。
図23(a)に示すように、レール部材1200は、所定の間隔をあけて配置された第1レール部1210及び第2レール部1220を備えている。第1レール部1210及び第2レール部1220は、係合部1113,1123が省略されている以外は第15実施の形態における第1レール部1110及び第2レール部1120と同様の構成であるので、以下の説明を省略する。レール部材1200は、第3レール部1130の内側面1131が、第1レール部1110及び第2レール部1120の内側面1111,1121に連設される。
図23(b)に示すように、前扉枠17は、ガラス122を保持するガラスホルダ17aから背面側に突設された係合部17bを備えている。係合部17bは、第3レール部1130に切欠形成された被係合部1130aに係合される部位である。前扉枠17を閉じた状態でガラスホルダ17aに突設された係合部17bが被係合部1130aに係合される。これにより、遊技盤80に装着された第3レール部1130を遊技盤80の外側に傾倒させる外力が作用した場合であっても、第3レール部1130の前端に形成された被係合部1130aに係合部17bが係合することにより、第3レール部1130の傾倒が防止される。
また、係合部17bは、第3レール部1130の前端(図23(b)上側)から外側面に亘って係合されるので、係合部17bが第1レール部1110及び第2レール部1120の内側面1111,1121や第3レール部1130の内側面1131に露呈することが防止される。これにより内側面1111,1121,1131に沿って移動する遊技球の軌道が係合部17bによって妨げられることが防止されるので、遊技球の軌道を安定にできる。
次に図24を参照して、第17実施の形態について説明する。第15実施の形態および第16実施の形態では、挿通部材Pにより遊技盤80の端面80bに第3レール部1330が固着される場合について説明した。これに対し第17実施の形態では、挿通部材Pを用いることなく第3レール部1330を第1レール部1310及び第2レール部1320に固定する場合について説明する。図24(a)は第17実施の形態における遊技盤80の部分正面図であり、図24(b)は図24(a)の矢印XXIVb方向から見た遊技盤80の側面図である。なお、第1実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。
図24(a)に示すように、レール部材1300は、遊技盤80の盤面80aの上端側の縁部に沿って配設された第1レール部1310と、その第1レール部1310と所定の間隔をあけて遊技盤80の盤面80aの下端側の縁部に沿って配設された第2レール部1320と、それら第1レール部1310及び第2レール部1320に連設されて遊技盤80の盤面80aの縁部に沿って配設された第3レール部1330とを備えている。
第1レール部1310は、正面視して円弧状に形成された内側面1311が形成され遊技盤80の盤面80aに固着される部位であり、下方に第3レール部1330が連設される。内側面1311は、上方から下方(図24(a)下側)に向かうにつれ、正面視して、遊技盤80の外縁(端面80b)に漸次近づくような円弧状に形成されている。そして、第1レール部1310の内側面1311は、第3レール部1330の内側面1331に連なっている。これにより第1レール部1310の内側面1311に沿って移動(転動または摺動)する遊技球を、第3レール部1330の内側面1331に導くことができる。
第1レール部1310は、溝状に形成された係合溝1313が第1レール部1310の前面から背面(図24(a)紙面垂直方向)に亘って外側面1312に形成されている。第1レール部1310の外側面1312とつながる係合溝1313の内側面は、第1レール部1310の外側面1312から内側面1311側に向かうにつれ拡開するように形成されている。
第2レール部1320は、第1レール部1310から所定の距離だけ遊技盤80の下方に離間されて、遊技盤80の縁部に沿って配設される部位であり、上方に第3レール部1330が連設される。第2レール部1320は、正面視して円弧状に形成された内側面1321を備えると共に、遊技盤80の盤面80aに固着される。
第2レール部1320は、溝状に形成された係合溝1323が第2レール部1320の前面から背面(図24(a)紙面垂直方向)に亘って外側面1322に形成されている。第2レール部1320の外側面1322とつながる係合溝1323の内側面は、第2レール部1320の外側面1322から内側面1321側に向かうにつれ拡開するように形成されている。
第3レール部1330は、第1レール部1310及び第2レール部1320と共に遊技球の通路を形成するための部位であり、内側面1331が、第1レール部1310及び第2レール部1320の内側面1311,1321に連設される。第3レール部1330は、正面視して、遊技盤80の端面80bの外側に内側面1331が位置するように配置されると共に、内側面1331と遊技盤80の盤面80aとを連接する連接部1332を備えている。連接部1332は、遊技盤80の盤面80aを拡張するための機能を果たす部位であり、連接部1332の前面(図24(a)紙面手前側)は遊技盤80の盤面80aと滑らかに連なっている。これにより、遊技球が移動可能な範囲を遊技盤80の盤面80aの外側の連接部1332まで拡大できる。
第3レール部1330は、連接部1332の上下(図24(a)上下)に延設されると共に第1レール部1310及び第2レール部1320の外側面1312,1323を臨む両端から、内側(図24(a)左側)に向かって係合部1333が突設されている。係合部1333は、第1レール部1310及び第2レール部1320に形成された係合溝1313,1323に係合される部位であり、係合溝1313,1323の大きさ、形状および位置に対応して突条に形成されている。
第3レール部1330を固定する場合には、第1レール部1310及び第2レール部1320に形成された係合溝1313,1323に、第3レール部1330に突設された係合部1333を、第1レール部1310及び第2レール部1320の前方側(図24(a)紙面手前側)から嵌め入れ、係合部1333を係合溝1313,1323に沿って背面側(図24(a)紙面奥側)にスライドさせる。第1レール部1310及び第2レール部1320は、遊技盤80の端面80bと同一面上に外側面1312,1322が位置するように配置されているので、係合部1333の端が遊技盤80の盤面80aと当接するところまで係合溝1313,1323に係合部1333をスライドさせることができる。これにより第3レール部1330の後方(図24(a)紙面奥側)の位置決めができる。
また、係合溝1313,1323の内側面は第1レール部1310及び第2レール部1320の外側面1312,1322から内側面1311,1321側に向かうにつれ拡開するように形成されているので、第1レール部1310及び第2レール部1320の前方から係合溝1313,1323に嵌め入れられた係合部1333の、第1レール部13130及び第2レール部1320の前方以外の方向からの脱着を阻止できる。第1レール部1310及び第2レール部1320の前方には前扉枠(図示せず)が配置されるので、前扉枠を閉じた状態では、第3レール部1330が第1レール部1310及び第2レール部1320から外れることを防止できる。また、第1レール部1310及び第2レール部1320の前後方向に亘って係合溝1313,1323が形成されており、その係合溝1313,1323の全長に亘って係合部1333が嵌め込まれるので、第1レール部1310及び第2レール部1320と第3レール部1330との間への針金等の挿入を困難なものにして、不正行為を抑制することができる。
図24(b)に示すように、係合部1333と係合溝1313,1323とが係合されると、遊技盤80の端面80bを臨むように延出部1334が位置される。遊技盤80に装着された第3レール部1330を遊技盤80の外側に傾倒させる外力が作用した場合であっても、係合溝1313,1323に係合部1333が係合されているので、第3レール部1330の傾倒が防止される。また、そのような外力が作用した場合であっても、延出部1334が遊技盤80の端面80bに当接することにより、第3レール部1330の傾倒が防止される。
また、係合溝1313,1323は第1レール部1310及び第2レール部1320の外側面1312,1322に凹設されているので、係合部1333や係合溝1313,1323が第1レール部1310及び第2レール部1320の内側面1311,1321や第3レール部1330の内側面1331に露呈することが防止される。これにより内側面1311,1321,1331に沿って移動する遊技球の軌道が係合部1333や係合溝1313,1323によって妨げられることが防止されるので、遊技球の軌道を安定にできる。
次に図25を参照して、第18実施の形態について説明する。第11実施の形態から第13実施の形態では、内枠413の一部が第3レール部を兼用する場合について説明した。これに対し第18実施の形態では前扉枠18の一部が第3レール部を兼用する場合について説明する。図25(a)は第18実施の形態における遊技盤480の部分正面図であり、図18(b)はパチンコ機10の断面図である。
図25(a)に示すように、レール部材1400は、遊技盤480の盤面480aの上端側の縁部に沿って配設された第1レール部1410と、その第1レール部1410と所定の間隔をあけて遊技盤480の盤面480aの下端側の縁部に沿って配設された第2レール部1420とを備えている。遊技盤480は、前扉枠18の回動先端側(図25(a)右側)と対向する盤面480aにつながる端面480bが、正面(図25(a)紙面手前)に向かうにつれわずかに内側に湾曲する湾曲面として形成されている。なお、本実施の形態では、正面視で前扉枠18の回動基端(図示せず)が左側にあり、右側が回動先端側であるとする。
第1レール部1410は、正面視して円弧状に形成された内側面1411が形成され遊技盤480の盤面480aに固着される部位である。第1レール部材1410は、内側面1411が、上方から下方(図25(a)下側)に向かうにつれ、正面視して、遊技盤480の外縁(端面480b)に漸次近づくような円弧状に形成されている。第1レール部1410は、外側面1412が正面(図25(a)紙面手前)に向かうにつれわずかに内側に湾曲する湾曲面として形成されている。
第2レール部1420は、第1レール部1410から所定の距離だけ遊技盤480の下方に離間されて、遊技盤480の縁部に沿って配設される部位である。第2レール部1420は、正面視して円弧状に形成された内側面1421を備えると共に、遊技盤480の盤面480aに固着される。第2レール部1420は、外側面1422が正面(図25(a)紙面手前)に向かうにつれわずかに内側に湾曲する湾曲面として形成されている。
図25(b)に示すように、遊技盤480は、内枠613の側壁614の内壁面614aと遊技盤480の端面480bとの間に所定の隙間Gをあけて内枠613に装着される。また、前扉枠18は、ガラス22を保持するガラスホルダから背面側(図25(b)下側)に突縁部18aが突出されている。突縁部18aの内面18bは、前扉枠18の回動基端(図示せず)を中心とする円弧の一部を構成する。一方、遊技盤480の端面480b並びに第1レール部1410及び第2レール部1420の外側面1412,1422も、前扉枠18の回動基端(図示せず)を中心とする円弧の一部を構成する。突縁部18aは、前扉枠18を閉じた状態では、隙間Gに収容されて遊技盤480と側壁614との間に位置する。
突縁部18aは、前扉枠18を閉じた状態では、第1レール部1410及び第2レール部1420の外側面1412,1422を臨みつつ第1レール部1410及び第2レール部1420の間に位置するように突出長さが設定されている。また、前扉枠18を閉じた状態で第1レール部1410及び第2レール部1420の間に位置する突縁部18aは、その一部(背面側)が遊技盤480の端面480bを臨むように突出高さが設定されている。これにより、第1レール部1410と第2レール部1420との間に位置される突縁部18aと遊技盤480の端面480bとを重なり合わせることができ、第1レール部1410と第2レール部1420との間に突縁部18aでレール部を構成することができる。遊技盤480の端面480bと重なり合わされた突縁部18aの一部(背面側)は延出部を構成し、突縁部18aの前方側(ガラスに近い側)は第3レール部を構成する。
また、突縁部18aの内面18b、遊技盤480の端面480b、第1レール部1410及び第2レール部1420の外側面1412,1422は、前扉枠18の回動基端(図示せず)を中心とする円弧の一部を構成するので、回動基端を中心とする前扉枠18の回動によって、遊技盤480の端面480b並びに第1レール部1410及び第2レール部1420の外側面1412,1422の外側に突縁部18aをスムーズに配置させることができる。また、突縁部18aの内面18bを、第1レール部及び第2レール部の外側面及び遊技盤の端面に隙間なく接触させることができるので、突縁部18aのガタつきを防止できる。
以上のように前扉枠18の一部(突縁部18a)を兼用して第3レール部とすることによって、遊技球が移動可能な領域を遊技盤480の盤面480aの端まで拡大できる。また、第3レール部を別途用意する必要がなくなるので、レール部材1400の部品点数を削減できる。さらに、突縁部18aの一部(背面側)が遊技盤480の端面480bと重なり合うことで延出部が形成されるので、突縁部18aの内面18bを遊技盤480の盤面480bと触接させることにより、突縁部18aのガタつきを防止できる。
次に図26を参照して、第19実施の形態について説明する。第1実施の形態から第18実施の形態では、延出部232,702,802,1002,1133,1333が、遊技盤80の端面80bに沿って延びるように設けられる場合について説明した。これに対し第19実施の形態では、延出部1501が、遊技盤80の端面80b(盤面80aと端面80bとの稜線付近)に触接ないしは当接するように設けられる場合について説明する。図26(a)は第19実施の形態における遊技盤80の部分正面図であり、図26(b)は図26(a)の矢印XXVIb方向から見た遊技盤80の側面図であり、図26(c)は図26(a)のXXVIc−XXVIc線における遊技盤80の断面図である。なお、第19実施の形態におけるレール部材1500は、延出部1501の形態が異なる以外は第14実施の形態(図19参照)と同様であるので、第14実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して以下の説明を省略する。
図26(a)に示すようにレール部材1500は、第1レール部1010、第2レール部1020、第3レール部1030及び連接部1032を備えている。延出部1501は、図26(c)に示すように、第3レール部1030から延出されると共に遊技盤80の端面80bを臨む部位であり、遊技盤80の盤面80aの外縁の外側に位置する連接部1032の端面として形成され、遊技盤80の端面80bに触接ないしは当接される。
レール部材1500は延出部1501が形成されているので、第3レール部1030を傾倒させる外力が作用した場合には、第1レール部1010及び第2レール部1020に対して第3レール部1030にねじれ方向の反力が働き、第3レール部1030の傾倒が阻止される。また、第3レール部1030を遊技盤80の外側に傾倒させる外力が作用した場合には、遊技盤80の端面80bに延出部1002が当接する。これによっても第3レール部1030のそれ以上の傾倒が防止される。従って、遊技盤80の端面80bに延出部1501をネジ止め等によって固着しなくても、第1レール部1010及び第2レール部1020を遊技盤80の盤面80aに固着することで、第3レール部1030を堅固に遊技盤80に固定できる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。また、上記実施形態で挙げた数値や形状は一例であり、他の数値や形状を採用することは当然可能である。例えば、延出部232,702,802,1002,1133,1333,1501の長さ(遊技盤80,180,280,380,480の盤面80a,180a,280a,380a,480aからの突出長)や大きさ(遊技盤80,180,280,380,480の盤面80a,180a,280a,380a,480aにおける長さ)は適宜設定することが可能である。
上記各実施の形態では、遊技球発射機構110から所定以上の勢いで発射された遊技球が到達する箇所(誘導レール100が配置される遊技盤の縁部の反対側)に各レール部材を配置する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、レール部材を誘導レール100に設けることは当然可能である。
第15実施の形態(図22参照)、第17実施の形態(図24参照)では、第3レール部1130,1330が第1レール部1110,1310及び第2レール部1120,1320に係合される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、第3レール部1130,1330と一体に形成された延出部1133,1334が第1レール部1110,1310及び第2レール部1120,1320に係合されるようにすることは当然可能である。
第17実施の形態(図24参照)では、第3レール部1330に係合部1333を突設し、第1レール部1310及び第2レール部1320に係合溝1313,1323を凹設する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、第3レール部1330に溝状の被係合部を凹設し、第1レール部1310及び第2レール部1320に凸状の係合部を形成することは当然可能である。また、第1レール部1310又は第2レール部1320の一方に凸状、他方に凹状の係合部を形成し、第3レール部1330にそれらと係合可能な被係合部を形成することは当然可能である。
第11実施の形態(図16)、第13実施の形態(図18)では、内枠413の内壁面414aが平面として形成される場合について説明したが、必ずしもこれに限るものではなく、遊技盤80を内枠413に装着したときに連接部1032,1132,1332が形成されるように、内枠413の内壁面414aの一部を湾曲面として形成することは当然可能である。これにより遊技球が移動可能な領域を遊技盤80の外側に拡大することができる。
第18実施の形態(図25参照)では、前扉枠18の突縁部18aの内面18bの曲率を、遊技盤480の端面480b等の曲率に応じて形成する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、前扉枠18を開閉可能であれば、突縁部18aの内面18bの曲率は、遊技盤480の端面480b等の曲率に応じて形成する必要はない。
また、第18実施の形態(図25参照)では、前扉枠18の突縁部18aの内面18bを、遊技盤480の端面480b等の曲率に応じた一様の曲率とする場合について説明したが、必ずしもこれに限るものではなく、前扉枠18を閉じたときに連接部1032,1132,1332が形成されるように、前扉枠18の突縁部18aの内面18bの一部を湾曲面として形成することは当然可能である。これにより遊技球が移動可能な領域を遊技盤480の外側に拡大することができる。
以下に、本発明の遊技機に加えて、上記実施形態に含まれる各種発明の概念を示す。
支持枠体に装着される遊技盤と、その遊技盤の前面に配設される前扉枠と、その前扉枠の背面と前記遊技盤の盤面との間に配置され遊技球の移動可能な領域を規制するレール部材とを備えた遊技機において、そのレール部材は、前記遊技盤に配設されると共に、少なくとも一部が前記盤面の外縁からはみ出すレール部を備えていることを特徴とする遊技機1。
遊技機1によれば、遊技盤の盤面の外縁からレール部の少なくとも一部がはみ出すので、レール部が外縁からはみ出した分だけ遊技盤の盤面に配置されるレール部の面積を小さくできる。これにより、遊技盤の盤面において遊技球の移動可能な領域を拡大できる効果がある。
遊技機1において、前記レール部は、内側面が、正面視して前記盤面の外縁と同一線上または前記盤面の外縁の外側に位置することを特徴とする遊技機2。
遊技機2によれば、遊技機1の奏する効果に加え、レール部の内側面が正面視して盤面の外縁と同一線上または盤面の外縁の外側に位置するので、遊技球の移動可能な領域を、遊技盤の盤面の外縁ないしは外縁の外側まで拡大できる効果がある。
遊技機1又は2において、前記レール部材は、前記盤面の外縁に沿って離間して盤面に配設される第1レール部および第2レール部と、その第1レール部および第2レール部に連設される第3レール部とを備え、前記第3レール部は、第1レール部および第2レール部の外側面と重なる重なり部が形成されることを特徴とする遊技機3。
遊技機3によれば、遊技機1又は2の奏する効果に加え、第3レール部は、第1レール部および第2レール部の外側面と重なる重なり部が形成されるので、第1レール部および第2レール部と第3レール部との間への針金等の挿入を困難なものにして、不正行為を抑制できる効果がある。
遊技機3において、前記第1レール部、前記第2レール部および前記第3レール部は、前記第1レール部および前記第2レール部の外側面と、前記第3レール部の前記重なり部との間を連結する係合部または被係合部が形成されていることを特徴とする遊技機4。
遊技機4によれば、遊技機3の奏する効果に加え、係合部および被係合部により第1レール部および第2レール部と第3レール部とを連結できるので、遊技盤に第3レール部を簡易に配設固定することができ、遊技盤の組み立て作業性を向上できる効果がある。
遊技機1又は2において、前記レール部材は、前記盤面の外縁に沿って離間して盤面に配設される第1レール部および第2レール部と、その第1レール部および第2レール部に連設される第3レール部とを備え、前記第3レール部は、第1レール部および第2レール部と一体に形成されていることを特徴とする遊技機5。
遊技機5によれば、遊技盤1又は2の奏する効果に加え、第3レール部は、第1レール部および第2レール部と一体に形成されており、第1レール部および第2レール部は盤面の外縁に沿って離間して盤面に配設されるので、レール部材の遊技盤への取り付けを容易にすると共に、レール部材の機械的強度を向上できる効果がある。
遊技機2において、前記第3レール部は、前記支持枠体または前記前扉枠に形設されていることを特徴とする遊技機6。
遊技機6によれば、遊技機2の奏する効果に加え、支持枠体に遊技盤を装着したり前扉枠を閉じたりすることにより第3レール部を配置できるので、レール部材の部品点数を削減できる効果がある。
支持枠体に装着される遊技盤と、その遊技盤の前面に配設される前扉枠と、その前扉枠の背面と前記遊技盤の盤面との間に配置され遊技球の移動可能な領域を規制するレール部材とを備えた遊技機において、そのレール部材は、前記遊技盤に配設されるレール部と、そのレール部から延出されると共に、前記盤面とつながる前記遊技盤の端面を臨む延出部とを備える遊技機7。
遊技機7によれば、遊技盤の盤面を臨む延出部があるので、レール部の剛性を向上できると共に、延出部が遊技盤の端面に当接することで、レール部が遊技盤に対して傾倒することが抑制される。
遊技機7において、前記レール部材は、前記盤面の外縁に沿って離間して前記盤面に配設される第1レール部および第2レール部と、その第1レール部および第2レール部に連設される第3レール部とを備え、前記延出部は、前記第3レール部から延出されている遊技機8。
遊技機8によれば、遊技機7の奏する効果に加え、第1レール部および第2レール部は遊技盤に固着され、第3レール部は第1レール部と第2レール部との間に配置されるので、第3レール部の固定を容易化できる。
遊技機8において、前記第3レール部は、前記遊技盤の盤面に連接される連接部を備え、その連接部から前記延出部は延出されている遊技機9。
遊技機9によれば、遊技盤8の奏する効果に加え、連接部により第3レール部の内側面を遊技盤の盤面の外縁の外側に位置させることができる。その結果、遊技球が移動可能な領域を遊技盤の盤面の外側に拡大できる。
遊技機7から9のいずれかにおいて、前記延出部は、前記支持枠体の内壁に近接乃至は触接されている遊技機10。
遊技機10によれば、遊技機7から9のいずれかの奏する効果に加え、延出部が支持枠体の内壁に近接乃至は触接されることにより、延出部が遊技盤の端面から大きく離隔されることが防止される。その結果、レール部のガタつきを抑制できる効果がある。
遊技機8において、前記第3レール部または前記延出部は、前記第1レール部および前記第2レール部に係合されている遊技機11。
遊技機11によれば、遊技機8の奏する効果に加え、第1レール部および第2レール部と係合されることにより、第3レール部を遊技盤へ簡易に配置できる効果がある。
遊技機8において、前記第1レール部、前記第2レール部、前記第3レール部および前記延出部は、一体に形成されている遊技機12。
遊技機12によれば、遊技機11の奏する効果に加え、レール部材の遊技盤への取り付けを容易にすると共に、レール部材の機械的強度を向上できる効果がある。
遊技機7から遊技機12のいずれかにおいて、前記レール部は、内側面が、正面視して前記盤面の外縁と同一線上または前記盤面の外縁の外側に位置する遊技機13。
遊技機13によれば、遊技機7から遊技機12の奏する効果に加え、遊技球が移動可能な領域を、正面視して盤面の外縁と同一線上または盤面の外縁の外側まで拡大できる効果がある。
支持枠体に装着される遊技盤と、その遊技盤の前面に配設される前扉枠と、その前扉枠の背面と前記遊技盤の盤面との間に配置され遊技球の移動可能な領域を規制するレール部材とを備えた遊技機において、そのレール部材は、前記遊技盤に配設されるレール部と、そのレール部から延出されると共に、前記盤面とつながる前記遊技盤の端面を臨む延出部とを備え、その延出部および前記レール部は、前記支持枠体に形設されている遊技機14。
遊技機14によれば、支持枠体に遊技盤を装着することによりレール部を配置できるので、レール部材の部品点数を削減できる効果がある。また、遊技盤の盤面を臨む延出部があるので、レール部の剛性を向上できると共に、延出部が遊技盤の端面に当接することで、レール部が遊技盤に対して傾倒することが抑制される。
遊技盤14において、前記レール部材は、前記盤面の外縁に沿って離間して前記盤面に配設される第1レール部および第2レール部と、その第1レール部および第2レール部に連設されると共に、前記支持枠体に形設される第3レール部とを備える遊技盤15。
遊技盤15によれば、遊技盤14の奏する効果に加え、第1レール部および第2レール部が盤面の外縁に沿って離間して盤面に配設されるので、支持枠体には、第1レール部と第2レール部との間に相当する第3レール部を形設すれば良いので、支持枠体の構造を簡素化できる効果がある。
遊技盤15において、前記第3レール部は、前記遊技盤の盤面に連接される連接部を備える遊技盤16。
遊技盤16によれば、遊技盤15の奏する効果に加え、連接部により第3レール部の内側面を遊技盤の盤面の外縁の外側に位置させることができる。その結果、遊技球が移動可能な領域を遊技盤の盤面の外側に拡大できる効果がある。
遊技盤14から16のいずれかにおいて、前記レール部は、内側面が、正面視して前記盤面の外縁と同一線上または前記盤面の外縁の外側に位置する遊技盤17。
遊技盤17によれば、遊技機14から16のいずれかの奏する効果に加え、レール部の内側面が正面視して盤面の外縁と同一線上または盤面の外縁の外側に位置するので、遊技球の移動可能な領域を、遊技盤の盤面の外縁ないしは外縁の外側まで拡大できる効果がある。
支持枠体に装着される遊技盤と、その遊技盤の前面に配設される前扉枠と、その前扉枠の背面と前記遊技盤の盤面との間に配置され遊技球の移動可能な領域を規制するレール部材とを備えた遊技機において、そのレール部材は、前記遊技盤に配設されるレール部と、そのレール部から延出されると共に、前記盤面とつながる前記遊技盤の端面を臨む延出部とを備え、その延出部および前記レール部は、前記前扉枠に形設されている遊技機18。
遊技機18によれば、前扉枠を閉じることによりレール部を配置できるので、レール部材の部品点数を削減できる効果がある。また、遊技盤の盤面を臨む延出部があるので、レール部の剛性を向上できると共に、延出部が遊技盤の端面に当接することで、レール部が遊技盤に対して傾倒することが抑制される。
遊技機18において、前記レール部材は、前記盤面の外縁に沿って離間して前記盤面に配設される第1レール部および第2レール部と、その第1レール部および第2レール部に連設されると共に、前記前扉枠に形設される第3レール部とを備える遊技機19。
遊技機19によれば、遊技盤18の奏する効果に加え、第1レール部および第2レール部が盤面の外縁に沿って離間して盤面に配設されるので、支持枠体には、第1レール部と第2レール部との間に相当する第3レール部を形設すれば良いので、支持枠体の構造を簡素化できる効果がある。
遊技機19において、前記第3レール部は、前記遊技盤の盤面に連接される連接部を備える遊技機20。
遊技機20によれば、遊技盤19の奏する効果に加え、連接部により第3レール部の内側面を遊技盤の盤面の外縁の外側に位置させることができる。その結果、遊技球が移動可能な領域を遊技盤の盤面の外側に拡大できる効果がある。
遊技機18から遊技機20のいずれかにおいて、前記レール部は、内側面が、正面視して前記盤面の外縁と同一線上または前記盤面の外縁の外側に位置する遊技機21。
遊技機21によれば、遊技機18から遊技盤20のいずれかの奏する効果に加え、レール部の内側面が正面視して盤面の外縁と同一線上または盤面の外縁の外側に位置するので、遊技球の移動可能な領域を、遊技盤の盤面の外縁ないしは外縁の外側まで拡大できる効果がある。
遊技機18から遊技機21のいずれかにおいて、前記遊技盤の端面および前記延出部は、前記前扉枠の回動基端を中心とする円弧の一部を構成する湾曲状に形成されている遊技機22。
遊技機22によれば、遊技機18から遊技機21のいずれかの奏する効果に加え、回動基端を中心とする前扉枠の回動によって、遊技盤の端面に延出部をスムーズに配置できる効果がある。
<その他>
<手段>
この目的を達成するために技術的思想1記載の遊技機は、支持枠体に装着される遊技盤と、その遊技盤の前面に配設される前扉枠と、その前扉枠の背面と前記遊技盤の盤面との間に配置され遊技球の移動可能な領域を規制するレール部材とを備えたものであり、そのレール部材は、前記遊技盤に配設されるレール部と、そのレール部から延出されると共に、前記盤面とつながる前記遊技盤の端面を臨む延出部とを備えている。
技術的思想2記載の遊技機は、技術的思想1記載の遊技機において、前記レール部材は、前記盤面の外縁に沿って離間して盤面に配設される第1レール部および第2レール部と、その第1レール部および第2レール部に連設される第3レール部とを備え、前記延出部は、前記第3レール部から延出されている。
技術的思想3記載の遊技機は、技術的思想2記載の遊技機において、前記第3レール部は、前記遊技盤の盤面に連接される連接部を備え、その連接部から前記延出部は延出されている。
技術的思想4記載の遊技機は、技術的思想1から3のいずれかに記載の遊技機において、前記延出部は、前記支持枠体の内壁に近接乃至は触接されている。
技術的思想5記載の遊技機は、技術的思想2記載の遊技機において、前記第3レール部または前記延出部は、前記第1レール部および前記第2レール部に係合されている。
技術的思想6記載の遊技機は、技術的思想2記載の遊技機において、前記第1レール部、前記第2レール部、前記第3レール部および前記延出部は、一体に形成されている。
技術的思想7記載の遊技機は、技術的思想1から6のいずれかに記載の遊技機において、前記レール部は、内側面が、正面視して前記盤面の外縁と同一線上または前記盤面の外縁の外側に位置する。
<効果>
本技術的思想によれば、遊技盤の盤面の外縁付近に取着されるレールの強度を確保できる。