JP6432950B2 - マグネシウム電池及びその発電方法 - Google Patents

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本発明は、地中の水分(地中湿度)を利用し従来のマグネシウム電池に比較して格段に長期間(数年から数十年)の発電を実現し、即ち、長期間の電池利用を可能としたマグネシウム電池及びその発電方法に関する。
従来のマグネシウム電池は電極間の電位発生に電解質を含む電解液を利用して実用化に対応しており、電解液注入後の発電の持続時間は化学反応上、年単位の長期間持続利用は困難であった。つまり、電解質を含む電解液を使用する従来のマグネシウム電池は高い起電力を有するものの、その発電の期間は2週間から長くても1ヶ月程度しか持続しないという問題があった(特許文献1〜6)。
特開2010−182435号公報 特開2012−134160号公報 特開2013−191367号公報 特開2014−99377号公報 特開2014−143191号公報 特開2015−92491号公報
本発明者は、上記した従来技術の問題点に鑑み、マグネシウム電池における発電の持続時間の長期化(数年から数十年)を図るべく研究を続けた結果、地中に無限に存在する水分(地中湿度)を利用することに着眼し、電解質を含む電解液を使用しないことにより、従来のマグネシウム電池に比較して格段に長期間(数年から数十年)の発電を実現し、即ち、長期間のマグネシウム電池の電池利用を実現して本発明を完成したものである。
本発明は、イオン化傾向の異なる電極板2種類(例えば、負極板としてマグネシウム合金板と正極板としてステンレス鋼板等)を吸水クロスに挟んで相対向せしめてマグネシウム電池の1セルを構成し、通気性を有する壁を備えたプラスチック容器内に少なくとも1個のマグネシウム電池セルを有するマグネシウム電池本体を納し、このマグネシウム電池本体を内蔵したプラスチック容器からなるマグネシウム電池を地中に埋設し、上記通気性を有する壁からプラスチック容器に浸入する地中の水分(地中湿度)を吸水クロスで保持することで電圧と電流を確保し長期間に亘る発電を得られるようにしたマグネシウム電池及びその発電方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、イオン化傾向の異なる2つの電極板(例えば、負極板としてマグネシウム合金板と正極板としてステンレス鋼板等)の間に吸水クロスを設置し、上記対峙する2枚の電極板とその間に設置された吸水クロスとからなる構成を1個のマグネシウム電池セルとし、少なくとも1個のマグネシウム電池セルからマグネシウム電池本体を構成し、通気性を有する壁を備えたプラスチック容器内にマグネシウム電池本体を収納し、上記通気性を有する壁から浸入する地中の水分(地中湿度)を吸水クロスで保持することによって長期間に亘って持続する電子の流れを得ることを可能としたものである。
本願請求項1記載の長期間発電可能なマグネシウム電池は、正極板と当該正極板に相対向して設置されたマグネシウムからなる負極板と前記正極板と前記負極板の間に設けられた吸水クロスとを備えたマグネシウム電池セルを少なくとも1個有するマグネシウム電池本体と、通気性を有する壁を備えかつ前記マグネシウム電池本体を納するプラスチック容器とを含むマグネシウム電池であって、前記マグネシウム電池本体を納した前記プラスチック容器からなるマグネシウム電池を地中に埋設し、前記通気性を有する壁を介して前記プラスチック容器内に浸入する地中からの水分を前記吸水クロスに吸水させ、地中からの水分供給だけで発電する長期間発電可能なマグネシウム電池であり、前記正極板及び負極板の上端縁部に対して、前記吸水クロスの上端縁部が所定距離だけ下方に変位しているように当該吸水クロスが設置され、かつ前記通気性を有する壁を備えたプラスチック容器としてプラスチック壁が通気性を有するものとして製造されているか又はプラスチック壁に微細な通気口を形成したものが使用されることを特徴とする。
マグネシウムからなる負極板としてはマグネシウム合金板(例えば、Mg96%、Al3%、Zn1%からなる合金板)が好適に用いられる。通気性を有する壁を備えたプラスチック容器としては、プラスチック壁が通気性を有するものとして製造されているか又は製造後に微細な通気口を壁に開穿したもののいずれでも使用可能であるが、地中埋設中に地中からの水分(湿気)がプラスチック容器内に浸入可能な壁構造であることが必要である。
本願請求項2記載のマグネシウム電池は、請求項1記載のマグネシウム電池において、通気性を有する壁を備えたプラスチック容器に複数個の前記マグネシウム電池セルからなるマグネシウム電池本体を納した場合に、各マグネシウム電池セルの電気干渉を防ぐ為、隣接するマグネシウム電池セル同士の間に仕切り用プラスチック板を設けたことを特徴とする。
本願請求項3記載のマグネシウム電池の長期間発電方法は、正極板と当該正極板に相対向して設置されたマグネシウムからなる負極板と前記正極板と前記負極板の間に設けられた吸水クロスとを備えたマグネシウム電池セルを少なくとも1個有するマグネシウム電池本体を通気性を有する壁を備えたプラスチック容器に納し、前記マグネシウム電池本体を納した前記プラスチック容器からなるマグネシウム電池を地中に埋設し、前記通気性を有する壁を介して前記プラスチック容器内に浸入する地中からの水分を前記吸水クロスに吸水させ、地中からの水分供給だけで長期間発電させるようにしたマグネシウム電池の長期間発電方法であり、前記正極板及び負極板の上端縁部に対して、前記吸水クロスの上端縁部が所定距離だけ下方に変位しているように当該吸水クロスが設置され、かつ前記通気性を有する壁を備えたプラスチック容器としてプラスチック壁が通気性を有するものとして製造されているか又はプラスチック壁に微細な通気口を形成したものが使用されることを特徴とする。
本発明のマグネシウム電池の好ましい態様は、複数個のマグネシウム電池セルからなるマグネシウム電池本体をプラスチック容器に収納してマグネシウム電池を構成することである。そのプフスチック収納容器には通気性を有する壁を備えた容器を用いて、水分が安定している地中より地中水分(地中湿度)の安定的な供給を継続的に受けることを実現したものである。
本発明においては、従来のマグネシウム電池においては技術常識として使用されていた電解質を含む電解液の代わりに地中水分(地中湿度)を利用し電極金属板の溶解速度を遅らせて年単位(数年又は数十年)の長期間の持続発電を可能としたものである。
上記したように、マグネシウム電池セルとマグネシウム電池セルの重ね接続部に非電導板(プラスチック板)等を用いて個々のマグネシウム電池セルの電気的干渉を防ぎ1個のマグネシウム電池セルの電気的独立性を確立し、各マグネシウム電池セルごとに正極及び負極からそれぞれリード線で電力を導引し、又各マグネシウム電池セルを渡り配線を用いる方法で複数のマグネシウム電池セルからなるマグネシウム電池本体をプラスチック容器内に効率よく収納することが可能となる。前記吸水クロスに保持される水分量としては、吸水クロスの重量に対して50重量%〜100重量%程度とするのが好適である。
また、上記したように、複数のマグネシウム電池セルで構成されたマグネシウム電池本体が、プラスチック収納容器内に水分を利用する吸水クロスを介して正極板と負極板が対峙した状態で構成されており、プラスチック容器内には空間が存在するような構造の為、同時に複数のマグネシウム電池本体を設置することが可能である。
1個のマグネシウム電池セルでの電圧が、正極にステンレス鋼板、負極にマグネシウム合金板を用いる構成では約直流1Vが得られることは周知事項である。マグネシウム電池セルからのリード線等で電力を抽出することで、例えば10個のマグネシウム電池セルをプラスチック容器内に設置した場合は電圧が1Vから10Vまで直列及び並列の結線で任意に得られるように構成することができる。又、電流値は表面積に比例して増加するので、マグネシウム電池セルを構成する電極板の表面積の増加で対応できる。
プラスチック容器内には複数個のマグネシウム電池セルからなるマグネシウム電池本体を設置した構成とした場合には、複数個のマグネシウム電池セル同士の絶縁体として空気層が常に存在するように構成し地中湿度(地中水分)以外の過剰な溶液等の混入を防ぐことにより、マグネシウム電池本体の集電持続性を維持することが可能となる。
マグネシウム電池本体を収納したプラスチック容器からなる構成とされる本発明のマグネシウム電池は、地中に全部を埋設し、プラスチック容器の通気性を有する壁を介してプラスチック容器内に浸入する地中からの水分(湿度)を吸水クロスに吸水させることによりマグネシウム電池本体は地中からの水分供給だけで発電し、地中の水分は無限であり、地中からの水分供給は永続的であるので、本発明のマグネシウム電池においては長期間の持続発電が可能となるものである。
又、マグネシウム電池本体を内蔵するプラスチック容器からなる構成とされる本発明のマグネシウム電池の埋設は、複数の同じマグネシウム電池本体を内蔵するプラスチック容器として構成されるマグネシウム電池を同時埋設しても各プラスチック容器内部の空気で電気干渉を受けずに必要な電力加算が可能になる利点がある。
地中の水分は外気温度に影響されることなく一定性があり、草や樹木が育つ場所では特に地表面下20cmから30cmでは本発明のマグネシウム電池の発電に十分な条件を満たす80%以上の水分が常時存在している。そのため、地中に埋設した通気性プラスチック容器内は水分(湿度)が安定して存在し当該プラスチック容器内の吸水クロスも安定した保水機能を維持することができる。前述したように、吸水クロスに保持される水分量としては、吸水クロスの重量に対して50重量%〜100重量%程度が好適であるが、地中においては上記の吸水クロスによる吸水水分量が人為的作業を加えることなく自然状態で維持されるという大きな利点が存在するものである。又、プラスチック容器を地中に埋設した場合には地表面冠水時でもプラスチック容器及び内蔵された各マグネシウム電池セルからなるマグネシウム電池本体に影響が及ばないという利点がある。
本発明のマグネシウム電池の初期設置使用の際に強制的に吸水クロスを加水(飲料水PH6〜7.5使用)して発電させ、以後は地中の水分より湿度を得、吸水クロスの水分保持が可能になり長期間のマグネシウム電池を作動することも可能となり、又地中の水分(湿度)利用によるプラスチック容器による埋設の為、土壌中の水分(湿度)による金属腐食を受けず長期間のマグネシウム電池の利用が可能になった。尚、吸水クロスの保水性は本発明のマグネシウム電池では、初期強制での加湿時から1ヵ月程度の持続がありその間に地中水分を利用した発電が始まる特徴があり、その期間内の埋設で以後メンテナス不要な発電が得られる。又、強制加湿をしない時でも時間経過による地中からの水分(湿度)吸収で発電が得られる。吸水クロスの水分保水力は本発明のマグネシウム電池のように電極板間の挟む状態での使用で、最初に100%の保水状態で室内使用すると約1ヵ月の保水性があり発電も可能であるが、そのまま室内放置しておくと、それ以後は吸水クロスの保水状態が低下したままで発電も不能となる。なお、本発明のマグネシウム電池を地中に埋設した状態では吸水クロスの保水性は半永久的に持続可能である。
本発明のマグネシウム電池は、長期間の発電が可能であり、長期間利用可能な電力を供給でき、地上の温度や湿度の影響を受けず、トンネル内部や地下道及び降雪地域等で使用する場合でも停電しないという利点がある。又、本発明のマグネシウム電池は、地中の湿度(水分)を利用できる場所であれば設置が可能なため長期間にわたりメンテナンス不要であるという有利さがある。さらに、本発明のマグネシウム電池は、電源供給の際の架空送電線や埋設送電線や日照等の制約がなくなり場所設置が多様化できるという大きな効果を奏することができる。本発明のマグネシウム電池は、主にLEDを点灯するために有効に使用できるが、その他の電子機器の充電を行うための電源供給源として使用することも可能である。
本発明のマグネシウム電池の使用においては、緊急時対応等の場合における短期間での使用の際には各マグネシウム電池セルの吸水クロスにレモン水やスポーツ飲料等を追加的に加えることで電流の増加も可能になり多様な使用目的に転用することも可能である。
本発明のマグネシウム電池におけるマグネシウム電池セルの構成例の一つの実施の形態を示す断面説明図である。 本発明のマグネシウム電池におけるマグネシウム電池本体の構成例の一つの実施の形態、即ち4個のマグネシウム電池セルによってマグネシウム電池本体を構成し約4V電圧の発電を行なわせる場合を示す断面説明図である。 図2に示したマグネシウム電池本体をプラスチック容器に収納し本発明のマグネシウム電池とした場合の構成例の一つの実施の形態を示す断面説明図である。 本発明のマグネシウム電池において、2個のマグネシウム電池本体をプラスチック容器内に収納した場合の構成例の一つの実施の形態を示す断面説明図であり、図2に示したマグネシウム電池本体を上下に格納し結線により電流値を増加した態様を示している。
以下、本発明の一つの実施の形態を添付図面に基づいて説明する、これらの説明は例示的に示すもので、限定的に解釈すべきものではない。
図1は、本発明のマグネシウム電池30(図3)におけるマグネシウム電池セル10の構成例の一つの実施の形態を示す断面説明図である。符号10は本発明のマグネシウム電池30を構成するマグネシウム電池セルであり、当該マグネシウム電池セル10は、正極板11と、当該正極板11に相対向して設置されたマグネシウムからなる負極板12と、前記正極板11と前記負極板12の間に設けられた吸水クロス13と、を備えている。前記正極板11としてはステンレス鋼板等が好適に用いられ、前記負極板12としてマグネシウム合金板等が好適に用いられる。
前記正極板11の上端縁部には正極リード線1aが取付けられ、前記負極板12の上端縁部には負極リード線1bが取付けられている。前記吸水クロス13は超極細繊維クロス等で汎用されているプラスチック繊維製吸水クロス又はPVA樹脂製吸水クロス等が好適に用いられる。又吸水クロス13の長さ方向のサイズは正極板11及び負極板12の長さ方向のサイズより小さく形成されており、図1に示したように、前記正極板11及び負極板12の上端縁部に対して、前記吸水クロス13の上端縁部が距離dだけ下方に変位しているように当該吸水クロス13を設置するのが好ましい。
例えば、前記正極板11及び前記負極板12の長さが10cmの場合には上記距離dは3cm程度とするのが好ましい。このように吸水クロス13の上端縁部を下方に変位させるのが好適であるのは、前記正極リード線1a及び負極リード線1bと接続しているマグネシウム電池セル10の上端縁接続部の腐食等の発生を防ぐのに効果的であるからである。
図2は、本発明のマグネシウム電池30(図3)におけるマグネシウム電池本体20の構成例の一つの実施の形態、即ち4個のマグネシウム電池セル10によってマグネシウム電池本体20を構成し約4V電圧の発電を行なわせる場合を示す断面説明図である。4個のマグネシウム電池セル10を重ね接続してマグネシウム電池本体20を構成したものである。図2において、符号14はプラスチック板(非電導性)で、各マグネシウム電池セル10相互間の電気干渉を防止するために各マグネシウム電池セル10の間に設けたものである。
又、符号lcは電圧加算の渡り線で、隣接する各マグネシウム電池セル10の正極板11及び負極板12の上端縁部を互いに電気的に接続ものである。図2に示したような複数個のマグネシウム電池セル10によってマグネシウム電池本体20を構成する場合には、前記した正極リード線1a及び負極リード線1bは最外側に位置するマグネシウム電池セル10に取り付けられる。図2においては、正極リード線1aは左外側に位置するマグネシウム電池セル10Aの正極板11aの上端部に取り付けられ、負極リード線1bは右外側に位置するマグネシウム電池セル10Bの負極板12bの上端部に取り付けられている。
図3は、図2に示したマグネシウム電池本体20をプラスチック容器21に収納してマグネシウム電池30とした場合の構成例の一つの実施の形態を示す断面説明図である。図2で示した直流約4Vのマグネシウム電池本体20を通気性を有する壁を備えたプラスチック容器21に収納し、土壌Sに埋設した。地表GLより20cm以下にプラスチック容器21を埋設すれば、樹木の存在する土壌Sでは本発明のマグネシウム電池30に地中湿度(地中水分)の供給が可能であり、吸水クロス13の保水力が安定し、マグネシウム電池30は安定した発電を行うことが可能となる。上記通気性を有する壁を備えたプラスチック容器としては、プラスチック壁が通気性を有するものとして製造されているか又はプラスチック壁に微細な通気口を形成したもののいずれでも使用可能であるが、地中埋設中に地中からの水分(湿気)がプラスチック容器21内に浸入可能な壁構造であることが必要である。なお、前記吸水クロス13に保持される水分量が吸水クロスの重量に対して50重量%〜100重量%程度に維持されるのが好適である。
図4は、本発明のマグネシウム電池30において、2個のマグネシウム電池本体20をプラスチック容器21内に収納した場合の構成例の一つの実施の形態を示す断面説明図であり、図2に示したマグネシウム電池本体20を上下に格納し結線により電流値を増加した態様を示している。
図4において、2個のマグネシウム電池本体20(直流約4V)は上下2段に分けた状態でプラスチック容器21内に収納されるので、当該プラスチック容器21は直方体形状である。図4において、符号31はプラスチック容器21の内部を上下2室21A、21Bに区分するプラスチック仕切り板である。プラスチック容器21の上段室21Aには第1のマグネシウム電池本体20Aが収納され、下段室21Bには第2のマグネシウム電池本体20Bが収納される。
複数個のマグネシウム電池本体20をプラスチック容器21内に収納した場合には各マグネシウム電池本体20を結線により電気的に接続することで、最終製品としてのマグネシウム電池30として使用することができる。
図4の図示例では、マグネシウム電池本体20Aの正極リード線1aにマグネシウム電池本体20Bの正極リード線1aを並列接続してマルチ正極リード線1a2とし、マグネシウム電池本体20Aの負極リード線1bにマグネシウム電池本体20Bの負極リード線1bを並列接続してマルチ負極リード線1b2とした例を図示してある。
以下に本発明のマグネシウム電池の実施例を挙げて、本発明を詳細に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
実施例1:図1のマグネシウム電池セルの作製例
それぞれの同サイズの正極板11(株式会社東京マグネシウム製ステンレス(SUS430)鋼板、幅3cm×長さ10cm×厚さ1mm)、負極板12(株式会社東京マグネシウム製マグネシウム合金板、幅3cm×長さ10cm×厚さ1mm、Mg96%、Al3%、Zn1%の合金)を吸水クロス13(レック株式会社製吸水クロス、幅3cm×長さ7cm厚さ3mm程度、レーヨン85%、ポリエステル10%、ポリエチレン5%)を介して相対向せしめることによって図1に示したマグネシウム電池セル10を作製した。上記吸水クロスが保水(保湿)することによって電子イオンの移動が可能になり、約1Vの電圧を得られた。
吸水クロスの厚みは保水時約1.5mm程度が最適である。保水(保湿)用の水としては地中に埋設した場合は地中の水分(湿度)を利用するが、発電実験においては、水道水(飲料水)を使用すればよく、いずれの場合であっても、地中水分又は水道水(飲料水)を使用する限り、正極板及び負極板を構成する金属板が劣化する恐れはない。又、負極板及び正極板のサイズは本発明のマグネシウム電池の負荷機器により適宜変動させて対応可能である。又、吸水クロス(市販の吸水クロスが使用可能)の保水力は高く本発明での使用最適水分90%を保てる。
実施例2:図2のマグネシウム電池本体の作製例
図1に示したマグネシウム電池セルの4個を重ねて実用化に対応したもので、マグネシウム電池セル4個の直列接続では約4Vの電圧が得られることを確認した。なお、図2に示したように、重ね接続部には非電導板14(プラスチック製及びプラスチック製テープも可)を設けて、各マグネシウム電池セル間の電気干渉を防いだ。
実施例3:図3のマグネシウム電池の作製例
図3は図2に示したマグネシウム電池本体20をプラスチック容器21内に収納して最終製品としてのマグネシウム電池30とし、これを土壌中に埋設した例を示すもので、地中内の水分はpH7前後で、例え地表に酸性雨が降っても地中では中和されていて正極板11及び負極板12を構成する金属板の劣化速度が遅くなる特長がある。プラスチック容器21は紫外線や水分等からの電極板の劣化を防止する作用を行う。又、プラスチック容器21に収納することで液体の流入を防止することができ、各マグネシウム電池セルの独立性が可能になり、マグネシウム電池における電圧の増加を容易に行うことが可能となった。
実施例4:図4のマグネシウム電池の作製例
図4はプラスチック容器21の上下2室21A、21Bに図2に示したマグネシウム電池本体20を設置してマグネシウム電池30としたもので、図4のような構成とすることによって個々のマグネシウム電池本体20の電圧不均一を解消することが可能になった。又、本実施例では仕切り板31を用いて上下2室に設置したマグネシウム電池本体の性能を高め、埋設面積の有効利用と設置費用の減少効率を高めことができた。
実施例5:マグネシウム電池セルの5連接続の製造例
実施例2では4個のマグネシウム電池セル10の直列接続でマグネシウム電池本体20を製造した例を示したが、マグネシウム電池セル10(正極板及び負極板サイズは実施例1と同じ)の5連接続のマグネシウム電池本体20を製造し、これをプラスチック容器21に収納して最終製品であるマグネシウム電池30を製造した(図3における4連接続と同様の構成であり、図示は省略)。このマグネシウム電池30を地中に埋設設置することで、約5Vの電圧がえられた。実施例5のマグネシウム電池(マグネシウム電池セルの5連接続構造)の使用実験により、社会的に実用可能で汎用性が高い電圧レベルにおいてLED点滅ライト(複数個)の点灯が可能であることを確認した。
10,10A,10B:マグネシウム電池セル,1a:正極リード線,1a2:マルチ正極リード線,lb:負極リード線,1b2:マルチ負極リード線,11,11a:正極板,12,12b:負極板,13:吸水クロス,14:プラスチック板,lc:渡り線,20,20A,20B:マグネシウム電池本体,21,21A,21B:プラスチック容器,30:マグネシウム電池,31:プラスチック容器仕切り板,GL:地表,S:土壌。

Claims (3)

  1. 正極板と当該正極板に相対向して設置されたマグネシウムからなる負極板と前記正極板と前記負極板の間に設けられた吸水クロスとを備えたマグネシウム電池セルを少なくとも1個有するマグネシウム電池本体と、通気性を有する壁を備えかつ前記マグネシウム電池本体を納するプラスチック容器とを含むマグネシウム電池であって、前記マグネシウム電池本体を納した前記プラスチック容器からなるマグネシウム電池を地中に埋設し、前記通気性を有する壁を介して前記プラスチック容器内に浸入する地中からの水分を前記吸水クロスに吸水させ、地中からの水分供給だけで発電する長期間発電可能なマグネシウム電池であり、
    前記正極板及び負極板の上端縁部に対して、前記吸水クロスの上端縁部が所定距離だけ下方に変位しているように当該吸水クロスが設置され、かつ前記通気性を有する壁を備えたプラスチック容器としてプラスチック壁が通気性を有するものとして製造されているか又はプラスチック壁に微細な通気口を形成したものが使用されることを特徴とするマグネシウム電池。
  2. 通気性を有する壁を備えたプラスチック容器に複数個の前記マグネシウム電池セルからなるマグネシウム電池本体を納した場合に、各マグネシウム電池セルの電気干渉を防ぐ為、隣接するマグネシウム電池セル同士の間に仕切り用プラスチック板を設けたことを特徴とする請求項1記載のマグネシウム電池。
  3. 正極板と当該正極板に相対向して設置されたマグネシウムからなる負極板と前記正極板と前記負極板の間に設けられた吸水クロスとを備えたマグネシウム電池セルを少なくとも1個有するマグネシウム電池本体を通気性を有する壁を備えたプラスチック容器に納し、前記マグネシウム電池本体を納した前記プラスチック容器からなるマグネシウム電池を地中に埋設し、前記通気性を有する壁を介して前記プラスチック容器内に浸入する地中からの水分を前記吸水クロスに吸水させ、地中からの水分供給だけで長期間発電させるようにしたマグネシウム電池の長期間発電方法であり、
    前記正極板及び負極板の上端縁部に対して、前記吸水クロスの上端縁部が所定距離だけ下方に変位しているように当該吸水クロスが設置され、かつ前記通気性を有する壁を備えたプラスチック容器としてプラスチック壁が通気性を有するものとして製造されているか又はプラスチック壁に微細な通気口を形成したものが使用されることを特徴とするマグネシウム電池の長期間発電方法。
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