本発明の第1の態様に従えば、基地局の利用可能な送信リソースのサブセット内で強化された送信電力を提供するために、基地局の利用可能な送信電力が集中されるパワーブースト動作モードをサポートする1つまたは複数の基地局を備える無線通信システム内で端末装置を動作させる方法であって、前記無線通信システム内で1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の指示を受信すること、および1つまたは複数の基地局が前記パワーブーストモードをサポートする、前記指示される範囲を考慮する方法で、前記無線通信システムの基地局の捕捉を制御すること、を含む、方法が提供される。
特定の実施形態に従えば、1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の前記指示は、(i)1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードで動作する機能を有するように構成されるか否かの指示、(ii)1つまたは複数の基地局が前記ブースト動作モードを使用するように構成されている時間の指示、(iii)前記パワーブースト動作モードで動作している場合、1つまたは複数の基地局についての利用可能な強化された送信電力の指示、(iv)前記無線通信システムのダウンリンク物理チャネルが前記パワーブースト動作モードを使用する1つまたは複数の基地局によって送信される指示、を含むグループから選択される1つまたは複数の指示を含む。
特定の実施形態に従えば、基地局の捕捉を制御する前記ステップは、前記無線通信システム内で1つまたは複数の基地局が前記パワーブーストモードをサポートする、前記指示される範囲を考慮する方法で、複数の利用可能な基地局から捕捉するために基地局を選択すること、を含む。
特定の実施形態に従えば、捕捉するために基地局を選択する前記ステップは、前記端末装置のセル選択手順中またはセル再選択手順中に行われる。
特定の実施形態に従えば、基地局の捕捉を制御する前記ステップは、前記無線通信システム内で1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の前記指示に基づく時間の期間、前記基地局の捕捉を遅らせる。
特定の実施形態に従えば、前記方法はさらに、前記基地局の捕捉が遅らされる時間の期間の間、低減された活動モードに入る前記端末装置を含む。
特定の実施形態に従えば、前記方法はさらに前記無線通信システム内で1つまたは複数の基地局から受信される信号の1つまたは複数の特性を導出すること、を含み、基地局の捕捉を制御する前記ステップは前記1つまたは複数の導出された特性も考慮する。
特定の実施形態に従えば、前記1つまたは複数の導出された特性は、前記無線通信システム内で1つまたは複数の基地局から送信される参照信号と関連する参照信号受信電力(RSRP)測定および/または参照信号受信品質(RSRQ)測定から導出される。
特定の実施形態に従えば、前記無線通信システム内で1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の前記指示は、個々の基地局に対して固有である指示を含む。
特定の実施形態に従えば、前記無線通信システム内で1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の前記指示は、複数の基地局に適用可能である。
特定の実施形態に従えば、1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の前記指示を受信する前記ステップは、第1の基地局から前記第1の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の指示を受信することを含む。
特定の実施形態に従えば、1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の前記指示を受信する前記ステップはさらに、さらなる基地局から前記さらなる基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の指示を受信することを含む。
特定の実施形態に従えば、1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の前記指示を受信する前記ステップは、第2の異なる基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の指示を第1の基地局から受信することを含む。
特定の実施形態に従えば、前記第1の基地局は前記端末装置が接続される基地局であり、前記第2の基地局は前記端末装置が接続されない基地局である。
特定の実施形態に従えば、前記無線通信システムの基地局の捕捉を制御する前記ステップは前記第1の基地局からの接続を切断し、前記第2の基地局に接続するか否かを判定することを含む。
特定の実施形態に従えば、1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の前記指示は、端末装置が接続されない1つまたは複数の基地局から受信される通信において、前記端末装置によって受信される。
特定の実施形態に従えば、1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の前記指示は、前記無線通信システム内の基地局によって行われる、他の情報を搬送するための送信に関連して暗黙的に前記端末装置に搬送される。
特定の実施形態に従えば、前記無線通信システム内で1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の前記指示を受信する前記ステップは、ブロードキャスト信号を1つまたは複数の基地局から受信すること、および前記ブロードキャスト信号のために使用される前記送信リソースから1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の前記指示を導出することを含む。
特定の実施形態に従えば、前記ブロードキャスト信号は同期信号を含む。
特定の実施形態に従えば、1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の前記指示は、明示的な信号を使用して前記端末装置によって受信される。
特定の実施形態に従えば、前記明示的な信号は基地局から受信されるシステム情報信号を含む。
本開示の別の態様に従えば、システム周波数帯域内から選択された送信リソースの限定されたサブセットを使用して少なくともいくつかのダウンリンク通信が行われ、前記システム周波数帯域よりも狭いチャネル帯域幅を有する限定された帯域幅のダウンリンクチャネルを含む、仮想キャリア動作モードをサポートする1つまたは複数の基地局を備える無線通信システム内で端末装置を動作させる方法であって、前記無線通信システム内で1つまたは複数の基地局が前記仮想キャリア動作モードをサポートする前記範囲の指示を受信すること、および1つまたは複数の基地局が前記仮想キャリア動作モードをサポートする、前記指示される範囲を考慮する方法で、前記無線通信システムの基地局の捕捉を制御すること、を含む、方法が提供される。
特定の実施形態に従えば、1つまたは複数の基地局が前記仮想キャリア動作モードをサポートする前記範囲の前記指示を受信する前記ステップは、第2の異なる基地局が前記仮想キャリア動作モードをサポートする前記範囲の指示を第1の基地局から受信することを含む。
特定の実施形態に従えば、前記第1の基地局は前記端末装置が接続される基地局であり、前記第2の基地局は前記端末装置が接続されない基地局である。
特定の実施形態に従えば、1つまたは複数の基地局が前記仮想キャリア動作モードをサポートする前記範囲の前記指示は、明示的な信号を使用して前記端末装置によって受信される。
特定の実施形態に従えば、前記明示的な信号は基地局から受信されるシステム情報信号を含む。
本発明の別の態様に従えば、基地局の利用可能な送信リソースのサブセット内で強化された送信電力を提供するために、基地局の利用可能な送信電力が集中されるパワーブースト動作モードをサポートする1つまたは複数の基地局を備える無線通信システム内で使用する端末装置であって、前記無線通信システム内で1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の指示を受信し、1つまたは複数の基地局が前記パワーブーストモードをサポートする、前記指示される範囲を考慮する方法で、前記無線通信システムの基地局の捕捉を制御するように構成される、端末装置が提供される。
本開示の別の態様に従えば、システム周波数帯域内から選択された送信リソースの限定されたサブセットを使用して少なくともいくつかのダウンリンク通信が行われ、前記システム周波数帯域よりも狭いチャネル帯域幅を有する限定された帯域幅のダウンリンクチャネルを含む、仮想キャリア動作モードをサポートする1つまたは複数の基地局を備える無線通信システム内で使用する端末装置であって、前記無線通信システム内で1つまたは複数の基地局が前記仮想キャリア動作モードをサポートする前記範囲の指示を受信し、1つまたは複数の基地局が前記仮想キャリア動作モードをサポートする、前記指示される範囲を考慮する方法で、前記無線通信システムの基地局の捕捉を制御するように構成される、端末装置が提供される。
本発明の別の態様に従えば、基地局の利用可能な送信リソースのサブセット内で強化された送信電力を提供するために、基地局の利用可能な送信電力が集中されるパワーブースト動作モードをサポートする1つまたは複数の基地局を備える無線通信システム内で基地局を動作させる方法であって、1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする範囲を規定すること、および前記端末装置が行う前記無線通信システムの基地局の捕捉を制御するために、1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の前記指示を前記端末装置が考慮することができるように、1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の指示を前記無線通信システム内で動作する端末装置に搬送すること、を含む、方法が提供される。
特定の実施形態に従えば、1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の前記指示は、(i)1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードで動作する機能を有するように構成されるか否かの指示、(ii)1つまたは複数の基地局が前記ブースト動作モードを使用するように構成されている時間の指示、(iii)前記パワーブースト動作モードで動作している場合、1つまたは複数の基地局についての利用可能な強化された送信電力の指示、(iv)前記無線通信システムのダウンリンク物理チャネルが前記パワーブースト動作モードを使用する1つまたは複数の基地局によって送信される指示、を含むグループから選択される1つまたは複数の指示を含む。
特定の実施形態に従えば、前記無線通信システムの基地局の捕捉を制御するとき、前記方法は、さらに1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の前記指示と共に使用するために受信される参照信号の1つまたは複数の特性を前記端末装置が導出できるように参照信号を送信すること、を含む。
特定の実施形態に従えば、前記無線通信システム内で1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の前記指示は、前記基地局に対して固有である指示を含む。
特定の実施形態に従えば、前記無線通信システム内で1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の前記指示は、複数の基地局に適用可能である。
特定の実施形態に従えば、前記指示は、前記無線通信システム内で1つまたは複数の前記基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲に関連し、前記無線通信システム内で他の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲に関連しない。
特定の実施形態に従えば、前記指示は、前記無線通信システム内で少なくとも1つの他の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲に関連する。
特定の実施形態に従えば、前記端末装置は前記基地局に接続され、前記少なくとも1つの他の基地局に接続されない。
特定の実施形態に従えば、前記方法はさらに前記無線通信システム内で前記少なくとも1つのさらなる基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の指示を少なくとも1つのさらなる基地局から受信すること、を含む。
特定の実施形態に従えば、1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の前記指示が前記端末装置に搬送される時点において、前記端末装置は前記基地局に接続されていない。
特定の実施形態に従えば、1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の前記指示は、他の情報を搬送するための送信に関連して暗黙的に前記基地局によって前記端末装置に搬送される。
特定の実施形態に従えば、前記無線通信システム内で1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の前記指示を搬送する前記ステップは、搬送される前記指示に従って選択される送信リソースを使用してブロードキャスト信号を送信すること、を含む。
特定の実施形態に従えば、前記ブロードキャスト信号は同期信号を含む。
特定の実施形態に従えば、1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の前記指示は、明示的な信号を使用して前記端末装置に搬送される。
特定の実施形態に従えば、前記明示的な信号はシステム情報信号を含む。
本開示の別の態様に従えば、システム周波数帯域内から選択された送信リソースの限定されたサブセットを使用して少なくともいくつかのダウンリンク通信が行われ、前記システム周波数帯域よりも狭いチャネル帯域幅を有する限定された帯域幅のダウンリンクチャネルを含む、仮想キャリア動作モードをサポートする1つまたは複数の基地局を備える無線通信システム内で基地局を動作させる方法であって、1つまたは複数の基地局が前記仮想キャリア動作モードをサポートする範囲を規定すること、および前記端末装置が行う前記無線通信システムの基地局の捕捉を制御するために、1つまたは複数の基地局が前記仮想キャリア動作モードをサポートする前記範囲の前記指示を前記端末装置が考慮することができるように、1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の指示を前記無線通信システム内で動作する端末装置に搬送すること、を含む、方法が提供される。
特定の実施形態に従えば、前記指示は、前記無線通信システム内で少なくとも1つの他の基地局が前記仮想キャリア動作モードをサポートする前記範囲に関連する。
特定の実施形態に従えば、前記端末装置は前記基地局に接続され、前記少なくとも1つの他の基地局に接続されない。
特定の実施形態に従えば、前記方法はさらに前記無線通信システム内で前記少なくとも1つのさらなる基地局が前記仮想キャリア動作モードをサポートする前記範囲の指示を少なくとも1つのさらなる基地局から受信すること、を含む。
特定の実施形態に従えば、1つまたは複数の基地局が前記仮想キャリア動作モードをサポートする前記範囲の前記指示は、明示的な信号を使用して前記端末装置に搬送される。
特定の実施形態に従えば、前記明示的な信号はシステム情報信号を含む。
本発明の別の態様に従えば、基地局の利用可能な送信リソースのサブセット内で強化された送信電力を提供するために、基地局の利用可能な送信電力が集中されるパワーブースト動作モードをサポートする1つまたは複数の基地局を備える無線通信システム内で使用する基地局が提供され、前記基地局は1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする範囲を規定し、前記端末装置が行う前記無線通信システムの基地局の捕捉を制御するために、1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の前記指示を前記端末装置が考慮することができるように、1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の指示を前記無線通信システム内で動作する端末装置に搬送するように構成される。
本開示の別の態様に従えば、システム周波数帯域内から選択された送信リソースの限定されたサブセットを使用して少なくともいくつかのダウンリンク通信が行われ、前記システム周波数帯域よりも狭いチャネル帯域幅を有する限定された帯域幅のダウンリンクチャネルを含む、仮想キャリア動作モードをサポートする1つまたは複数の基地局を備える無線通信システム内で使用する基地局であって、1つまたは複数の基地局が前記仮想キャリア動作モードをサポートする範囲を規定し、前記端末装置が行う前記無線通信システムの基地局の捕捉を制御するために、1つまたは複数の基地局が前記仮想キャリア動作モードをサポートする前記範囲の前記指示を前記端末装置が考慮することができるように、1つまたは複数の基地局が前記パワーブースト動作モードをサポートする前記範囲の指示を前記無線通信システム内で動作する端末装置に搬送するように構成される、基地局が提供される。
理解されるように、本発明の第1および他の態様に関連して上述された本発明の特徴および態様は、本発明の実施形態に等しく適用可能であり、また必要に応じて上記の特定の組み合わせだけでなく、本発明の他の態様に従う実施形態と組み合わせてもよい。
図2は、LTEの原理に従って動作する無線通信ネットワーク/システムのいくつかの基本的な機能を説明するための模式図を提供する。図2の様々なエレメントおよび動作のそれぞれのモードは、3GPP(RTM)団体によって管理され、定義されている関連規格でよく知られており、また例えばHolma, H. and Toskala A. [1]のように、この内容について多くの書籍に記載されている。
ネットワークは、コアネットワーク102に接続された複数の基地局101を含む。各基地局は、データが端末装置104におよびから通信可能なカバレッジエリア103(すなわち、セル)を提供する。データは、無線ダウンリンクを介して、基地局101からそれぞれのカバレッジエリア103内の端末装置104に送信される。データは、無線アップリンクを介して端末装置104から基地局101に送信される。コアネットワーク102はデータを端末装置104におよびから、それぞれの基地局101を介してルーティングし、認証、移動管理、課金などの機能を提供する。端末装置はまた、移動局、ユーザ機器(UE)、ユーザ端末、移動無線等のように呼ばれてもよい。基地局はまた、トランシーバ局/NodeB/e-NodeB等と呼ばれてもよい。
3GPPによって規定されたロングタームエボリューション(LTE)アーキテクチャに従って配置されたような移動通信システムは、無線ダウンリンク(いわゆるOFDMA)に対して直交周波数分割多重(OFDM)ベースのインターフェイスを、無線アップリンク(いわゆるSC-FDMA)に対してシングルキャリア周波数分割多重ベースのインターフェイスを使用する。図3は、OFDMベースのLTEダウンリンク無線フレーム201を示す概略図を示す。LTEダウンリンク無線フレームは、(拡張されたNodeBとして知られている)LTE基地局から送信され、10ms持続する。ダウンリンク無線フレームは10個のサブフレームを含み、各サブフレームは1ms持続する。LTEフレームの1番目のおよび6番目のサブフレームでプライマリ同期信号(PSS)およびセカンダリ同期信号(SSS)が送信される。物理ブロードキャストチャネル(PBCH)は、LTEフレームの1番目のサブフレームで送信される。
図4は、従来のダウンリンクLTEサブフレームの一例の構造を示すグリッドの概略図である。サブフレームは、1ms期間にわたって送信される所定の数のシンボルを含む。各シンボルは、ダウンリンク無線キャリアの帯域幅にわたって配信される、所定の数の直交サブキャリアを含む。
図4に示された例示的なサブフレームは、14個のシンボルと、20MHz帯域幅にわたって離間された1200個のサブキャリアとを含む。LTEにおいてユーザデータに対する送信の最小の割り当ては、1スロット(0.5サブフレーム)で送信される12個のサブキャリアを含むリソースブロックである。明快にするために、図4では、各個々のリソースエレメント(リソースエレメントは単一のサブキャリア上で単一のシンボルを含む)は図示されておらず、代わりに、サブフレームグリッド中の各個々のボックスが、1つのシンボルで送信される12個のサブキャリアに対応する。
図4は、4つのLTE端末340、341、342、343に対するリソース割当てを示している。例えば、第1のLTE端末(UE1)に対するリソース割当て342は12のサブキャリアの5つのブロックにわたり(すなわち60サブキャリア)、第2のLTE端末(UE2)に対するリソース割当て343は12個のサブキャリアの6つのブロックにわたり、以下同様である。
制御チャネルデータは、nが3MHz以上のチャネル帯域幅に対して1つから3つのシンボルの間で変化することができ、nが1.4MHzのチャネル帯域幅に対して2つから4つのシンボルの間で変化することができる、サブフレームの最初のn個のシンボルを含むサブフレームの制御領域300(図4で点線斜線で示される)中で送信される。具体的な例を提供するために、以下の説明は、3MHzの以上のチャネル帯域幅およびnの最大値が3であるキャリアに関する。制御領域300中で送信されるデータは、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)と、物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH)と、物理HARQインジケータチャネル(PHICH)とで送信されるデータを含む。
PDCCHは、特定のLTEデバイスにサブフレームのどのシンボル上のどのサブキャリアが割り当てられているかを示す制御データを含む。したがって、図4に示されるサブフレームの制御領域300中で送信されるPDCCHデータは、UE1が参照番号342で識別されるリソースブロックが割り当てられていること、UE2が参照番号343で識別されるリソースブロックが割り当てられていることなどを示し得る。
PCFICHは、制御領域の大きさを示す制御データが含まれている(すなわち、1つから3つのシンボルの間)。
PHICHは、以前送信されたアップリンクデータがネットワークにより、正常に受信されたかどうかを示すHARQ(ハイブリッド自動要求)データが含まれている。
時間―周波数リソースグリッドの中央帯域310中のシンボルは、プライマリ同期信号(PSS)とセカンダリ同期信号(SSS)と物理ブロードキャストチャネル(PBCH)とを含む情報の送信のために使用される。この中央帯域310は、一般的には、(1.08MHzの送信帯域幅に対応する)72個のサブキャリア幅である。PSSおよびSSSは、検出されるとLTE端末がフレーム同期化を達成でき、ダウンリンク信号を送信している拡張されたNodeBのセル識別情報を判定することができる同期信号である。PBCHは、LTE端末が正常にセルに接続するために使用するパラメータを含むマスタ情報ブロック(MIB)を含む、セルに関する情報を搬送する。物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)上で個々のLTE端末に送信されるデータは、サブフレームの他のリソースエレメントで送信され得る。
図4はまた、システム情報を含んでおりR344の帯域幅にわたるPDSCHの領域を示している。従来のLTEフレームはまた明確さのために図4に図示されていない参照信号を含む。
LTEチャネル中のサブキャリアの数は、送信ネットワークの構成に応じて変化することができる。典型的には、この変化は、1.4MHzチャネル帯域幅内に含まれている72個のサブキャリアから、20MHzチャネル帯域幅内に含まれている1200個のサブキャリアまでである(図4に示されているように)。当技術分野で知られているように、PDCCH、PCFICHおよびPHICH上で送信されるデータを搬送するサブキャリアは、一般的には、周波数ダイバーシティを提供するためにサブフレームの帯域幅全体にわたって配信される。したがって、従来のLTEデバイスは、制御領域を受信しおよびデコードするために、サブフレームの帯域幅全体を受信することが可能でなければならない。
図5はLTE「キャンプオン」プロセス、すなわち、ダウンリンクチャネルを介して基地局によって送信されるダウンリンク送信をデコードできるように、端末によって起こされるプロセスを示す。このプロセスを使用して、端末はセルのシステム情報およびセルに対するこのようなデコード構成情報を含む送信の一部を識別できる。
図5において理解されるように、従来のLTEキャンプオン手順では、端末は、最初に中央帯におけるPSSおよびSSSを使用して基地局と同期し(ステップ400)、その後PBCHをデコードする(ステップ401)。端末がステップ400および401を実行すると、端末は基地局と同期する。
各サブフレームに対して、その後端末はキャリア320の全帯域幅に分散されているPCFICHをデコードする(ステップ402)。上述したように、LTEのダウンリンクキャリアは20MHzの広さ(1200サブキャリア)であり得、従ってLTE端末はPCFICHをデコードするために20MHzの帯域幅での送信を受信し、デコードする能力を有する必要がある。20MHzのキャリア帯域での、PCFICHデコード段階では、端末は同期およびPBCHデコードに関連するステップ400と401(R310の帯域幅)の間よりもはるかに大きな帯域幅(R320の帯域幅)で動作する。
具体的にはシステム情報の送信を識別するために、および端末のリソース割り当てを識別するために、その後端末は、PHICHの位置を確認し(ステップ403)、PDCCHをデコードする(ステップ404)。リソース割り当ては、システム情報を検索し、PDSCH内のデータを検索するだけでなく、端末がPUSCH上で許可された任意の送信リソースを通知するために端末によって使用される。システム情報およびUE固有のリソース割り当ての両方はPDSCHで送信され、キャリアバンド320内でスケジュールされる。ステップ403および404はまた、端末がキャリアバンドの全帯域幅のR320で動作することを必要とする。
ステップ402から404において、端末はサブフレームの制御領域300に含まれる情報をデコードする。上述したように、LTEにおいて、制御領域が領域R320にわたって広がり、上述したように各サブフレームの最初の1つ、2つまたは3つのOFDMシンボルを占有するキャリアの制御領域300にわたって、上述した3つの制御チャネル(PCFICH、PHICHおよびPDCCH)は発見される。サブフレームにおいて、一般的には、制御チャネルは制御領域300内のすべてのリソースエレメントを使用しないが、LTE端末が同時に3つの制御チャネルの各々をデコードするために全体制御領域300を受信することができなければならないように、制御チャネルは全領域に分散されている。
その後端末は、この端末のために送信されるシステム情報またはデータを含むPDSCHをデコードすることができる(ステップ405)。
上述したように、一般的にLTEのサブフレームにおいて、制御領域でも、PSS、SSSまたはPBCHによって占められるリソースエレメントでもないリソースエレメントのグループをPDSCHは占有する。図4に示す異なる移動通信端末(UE)に割り当てられるリソースエレメント340、341、342、343のブロック内のデータは、全体のキャリアの帯域幅よりも小さい帯域幅を有するが、PDSCHのリソースがUEに割り当てられ、デコードされるべきであることをPDCCHが示すかどうかを識別し、これらのブロックをデコードするために、周波数範囲R320にわたって広がっているPDCCHを端末は最初に受信する。UEは、サブフレーム全体を受信した後、次にPDCCHによって示される関連する周波数領域内のPDSCH(存在する場合)をデコードすることができる。したがって、たとえば上述したUE1は、全体の制御領域300をデコードした後に、リソースブロック342内のデータをデコードする。
上述したように、基地局との無線通信に関して、特定の端末装置は、比較的高い透過損失を有する場所にあるかもしれないことが予想される。例えば、スマートメータアプリケーションに関連付けられたMTCタイプの端末装置は、地下に設置されているかもしれない。これは信頼性の高い通信をサポートするために、基地局に接続された他の端末装置に比べて極めて高い電力レベルで送信する基地局を特定のデバイスが必要とすることを指すことができる。MTCタイプの端末装置は、多くの場合、他のタイプの端末装置より「到達することが難しい(hard to reach)」場所にあるかもしれないことが予想されるが、理解されるように、本明細書で説明するようにカバレッジ拡大に関連する問題は、同様に非MTCタイプの端末装置に適用することができる。概略的に図1Bに示され、上述したように、単純に基地局からの全体の送信電力を増加させることではなく、比較的乏しいカバレッジエリア内の端末装置との信頼性の高い通信をサポートするための1つの提案は、基地局の通常の動作帯域幅より小さい帯域幅にわたる周波数のサブセットの比較的高出力の送信に、基地局の送信電力量を集中することである。しかしながら、また上述したように、従来技術に従って特定の基地局にキャンプオン/接続しようとする端末装置は、一般的に、端末装置が基地局に関連付けられた相対的に高レベルのシステム情報をデコードすることができるまで、基地局がパワーブーストをサポートすることができる状況に気付かないだろう。つまり、基地局が実際に確実なパワーブースト動作モードでの端末装置との通信をサポートすることができるかどうかを端末装置が判断する以前に、図5のプロセスを経る必要がある、と言うことである。本発明の特定の実施形態は、無駄なキャンプオンの試みを削減する観点から、パワーブーストモードで動作する基地局の機能に関する情報を端末装置に提供する(例えば基地局はパワーブーストをサポートしているかどうか、またいつサポートしているかという点で)ためのスキームを対象とする。
図6は、本発明の実施例に従って構成された通信システム1400の一部を示す概略図である。この例では、通信システム1400は、LTEタイプのアーキテクチャに広く基づいている。通信システム1400の動作の多くの態様が知られ、理解されているので、簡略化のためにここで詳細に説明されない。本明細書に具体的に記載されていない通信システム1400の動作態様は、例えば、現在のLTE標準規格によって、任意の既知の技術に従って実施することができる。
図6に表されているものは、コアネットワーク1408に接続されたそれぞれの基地局1401A、B、Cによってサポートされる3つの通信セル1404A、B、Cである。通信セルは仮想的に、隣接する六角形のように図6に示されているが、実際には、個々の端末装置が複数の基地局の仮想的な地理的カバー領域内に配置されることができるように、異なる基地局に関連付けられたそれぞれのカバレッジエリアは重複することが理解されるであろう。例えば、本発明の実施形態に係る端末装置1403は、3つのすべての基地局1401A、B、Cの仮想的なカバレッジエリア内にある位置にあることがここで仮定される。これは、概略的に3つの六角形が表す3つの通信セル1404A、B、Cが交わるポイントで表されている場所に端末装置1403があることによって、概略的に図6に示されている。したがって原則として、端末装置1403は、基地局1401A、B、Cのいずれかに接続する(すなわち、接続またはキャンプオンする)。一般的な慣例に従って、基地局およびセルという用語は、本明細書において時に互換的に使用してもよく、例えば、無線通信システムの無線アクセス部に接続する端末装置のプロセスはセルに接続するまたは基地局に接続するというように、言及されてもよい。
一般的に、図6に示されるようなシステムは、より拡張された地理的エリアにわたってカバレッジを提供するように構成された多くのセルを含むことが理解されるであろう。従来のLTEタイプのネットワークのように、各基地局1401A、B、Cは、ピアツーピア方式で基地局を相互接続する、いわゆるX2インターフェイスを介して互いに通信することができる。
具体例のために、ここで想定される2つの基地局1401A、1402Bはパワーブースト動作モードをサポートするように構成されているが、基地局1401Cはパワーブースト動作モードをサポートするように構成されていない。
図6を参照すると、このように通信セル1404Aは、コアネットワーク1408に接続された基地局(拡張されたNodeB/基地局)1401Aを含む。基地局1401Aは、無線信号の送信および受信のための送受信ユニット1410Aと、基地局1401Aを制御するように構成された制御ユニット1411Aを含む。制御ユニット1411Aは、以下にさらに説明するように、本発明の実施形態に従う機能性を提供するためのスケジューリングユニット1409Aおよび他の機能ユニットのような様々なサブユニットを含んでもよい。これらのサブユニットは、個別のハードウェア要素または適切に構成された制御ユニットの機能として実装することができる。したがって、制御ユニット1411Aは、無線通信システム内の機器のための従来のプログラミング/構成技術を使用して、本明細書に記載の所望の機能性を提供するように適切にプログラム/構成されたプロセッサユニットを含んでもよい。送受信ユニット1410Aと制御ユニット1411Aは、表現を容易にするために概略的に別個の要素として図6に示されている。しかし理解されるように、これらのユニットの機能は、当技術分野において確立された以下の慣例の様々な異なる方法で提供されることができ、例えばアンテナに接続される、単一の適切にプログラムされた集積回路を使用することである。基地局1401Aは、一般に、その動作機能に関連した様々な他の要素を含むことが理解されるであろう。
基地局1401Aは、従来の技術に従って、セル1404Aのカバレッジエリア内の複数の従来のLTE端末1402Aと通信することができる。基地局1401Aは、概略的に図4に示されているものに従うサブフレーム構造を使用してダウンリンクデータを送信するように構成されており、さらに、これは通常の動作モードか、上述し、概略的に図1Aおよび図1Bに示されたパワーブースト動作モードで行われる。
上述したように、具体例のために、通信セル1404A、1404Bに関連付けられる基地局1401A、1401Bは双方ともパワーブースト動作モードをサポートし、一方通信セル1404Cに関連付けられる基地局1401Cはパワーブースト動作モードをサポートしないことがここで想定される。通信セル1404Bに関連する様々な要素や機能は、このように本質的に通信セル1404Aと同じである。同様に、通信セル1404Cに関連する様々な要素および機能は、本質的に通信セル1404Aと同じである(通信セル1404Cの基地局1401Cが、この例で想定される、パワーブースト動作モードをサポートしないことを除いて)。これを念頭において、図6に示される通信セル1404B、1404Cのさまざまな要素は、通信セル1404Aの対応する要素と同じであり、通信セル1404Aの対応する要素から理解されることが理解されるであろう(基地局1401Cはパワーブースト送信をサポートすることができないことを除いて)。
上述したように、本発明の実施形態に係る端末装置1403はまた、図6に示される3つの基地局1401A、B、Cに関連付けられた3つの通信セル1404A、B、Cのそれぞれの仮想的な地理的カバー領域内の場所にある。端末装置1403は、本明細書に記載される本発明の実施形態に従った動作をサポートするように適応した任意の従来の端末装置に基づいていてもよい。
端末装置1403は、無線信号の送信および受信のための送受信ユニット1405と、装置1403を制御するように構成された制御ユニット1407を備える。制御ユニット1407は、本明細書に説明されるように、本発明の実施形態による機能性を提供するための様々なサブユニットを含んでもよい。これらのサブユニットは、個別のハードウェア要素または制御ユニットの適切に構成された機能として実装することができる。したがって制御ユニット1407は、無線通信システム内の機器のための従来のプログラミング/構成技術を使用して、本明細書に記載の所望の機能性を提供するように適切にプログラム/構成されたプロセッサユニットを含んでもよい。送受信ユニット1405および制御ユニット1407は、図中の表現を容易にするために図6で概略的に別個の要素として示されている。しかし、これらのユニットの機能は、例えば単一の適切にプログラムされた集積回路を使用するように、当技術分野において確立された以下の慣例の様々な異なる方法で提供されることができることが理解されるであろう。一般的に、端末装置1403はその動作の機能に関連した様々な他の要素を含むことが理解される。本明細書中に記載されていない端末装置1403の動作態様は、従来技術に従って実施することができる。
本発明の実施形態に従って端末装置1403が無線通信システム1400の基地局1401A、B、Cの1つの捕捉を制御することによる動作モードが以下に示される。この例では、基地局1401Cはパワーブースト動作モードをサポートしないことが想定され、この基地局の動作は完全に従来のようなものであってもよい。
無線通信システムの1つまたは複数の基地局がパワーブースト動作モードをサポートする範囲に関する、1つまたは複数の基地局から受信した情報に基づいて、その端末装置の無線通信システムの基地局の捕捉を端末装置が制御する、様々な実施例が示される。この点において、捕捉を制御することは、端末装置が特定の基地局からの信号を受信する手順を介してキャンプオン/セルアタッチ制御することに対応すると考えることができる。捕捉および接続(およびその派生物)という用語は、適時、本明細書を通して互換的に使用することができ、文脈が別段要求しない限り、それに応じて解釈されるべきである。いくつかの例では、例えば、端末装置が最初に電源投入されたとき、捕捉はセル選択手順に対応してもよい。他の例では、端末装置が別の基地局にキャンプオンしている場合には、例えば、捕捉を制御するステップは、セル再選択またはハンドオーバ手順の制御に対応してもよい。
パワーブースト動作モードに関して異なる基地局の機能を考慮すると、端末装置は、より効率的に本発明の実施形態による基地局の捕捉を制御することができるかもしれない。例えば、端末装置が確実にデータを受信するためにパワーブーストに依存している場合には、パワーブースト動作モードをサポートしていない基地局に接続する試みを避ける、および/またはその基地局に対してパワーブーストが利用可能となる時まで、基地局に接続することを遅らせる可能性がある。
最初の例では、端末装置1403がちょうど電源投入され、それが接続/キャンプオンする、どの利用可能な基地局1401A、1401B、1401Cかを決定する必要があることが想定される。標準的な技術によれば、これらの状況では通常、複数のセルのカバレッジエリア内にある端末装置は、各基地局からの通信に対する無線リンク状態の測定を実施するために、異なるセルから受信される信号の測定を実施し、測定された無線リンク状態に基づいて基地局の1つに接続する。しかし、このアプローチの難点は、端末装置がパワーブーストの利用可能性によって無線リンク状態が改善される程度がわからないことである。したがって、本発明の特定の実施形態によると、適切な基地局を介してネットワークに接続するプロセスを支援するために、無線通信ネットワーク内の基地局がパワーブーストをサポートする範囲の指示を端末装置は受信してもよい。
いくつかの実施形態では、パワーブースト動作モードをサポートする個々の基地局の各々は、それらがパワーブーストモードをサポートする範囲のそれら特有の指示を暗黙的に端末装置に伝達するように構成されている。いくつかの例において、当該指示はアイドルモードの端末装置で受信されるブロードキャスト信号に関連して搬送されてもよい。例えばいくつかの場合において、基地局がパワーブーストモードをサポートする範囲の指示(すなわちパワーブーストの利用可能性(PBA)の指示)は、基地局によって選択された送信リソースに応じて暗黙的に同期信号などのブロードキャスト信号に関連して搬送されてもよい。パワーブーストの利用可能性(PBA)の指示は、例えば、特定の基地局に対するパワーブーストのレベル、利用可能性の時間、または単に存在を示していてもよい。既に述べたように、例えば、パワーブーストをサポートするセルの潜在的に改善された適合性を考慮するために、セル選択/再選択だけでなく、ハンドオーバに対する信号測定に対して端末装置がどのように実行および応答するかを管理することだけでなく、より良いカバレッジが一日のいくつかの特定の時点で利用できる場合があることをPBA指示が示すセルに接続するために起動する前に、端末装置がどのようにスリープモードに入るかを管理することによって、この情報は端末装置のその端末の基地局の捕捉の制御を支援することができる。
より一般的には、パワーブースト動作モードに関する異なる基地局の機能を考慮して、たとえば端末装置が確実にデータを受信するためにパワーブースト動作モードを必要とする場合、パワーブースト動作モードをサポートしていない基地局にアタッチする試みを回避することによって、もしくはパワーブーストが基地局に対して利用可能なものとして示されるまで基地局に接続するための手順を遅らせることによって、端末装置はより効率的に基地局の捕捉を制御することができる。この点において、接続制御は、端末装置が特定の基地局に接続するための手順を介するキャンプオン/セルアタッチ制御に対応するものと考えることができる。いくつかの例では、例えば、端末装置が最初に電源投入されたとき、接続はセル選択手順に対応する。他の例では、例えば、端末装置が別の基地局へ移動する例では、接続はセル再選択手順に対応してもよい。
一実施例において、LTEタイプのネットワークで使用されるプライマリ同期シーケンス(PSS)とセカンダリ同期シーケンス(SSS)などのような同期信号シーケンスの繰り返しを基地局は提供してもよい。上述したように、電源投入された端末装置を支援するために、同期信号は同期信号を容易に検索できるように実装される規格に従って特定の指定された送信リソースで提供され、これにより、ネットワークへの接続に関連するさらなる信号の取得を支援するために、端末装置はより迅速に基地局からの送信に同期することができる。
2013年3月21日に出願された同時係属中の英国特許出願番号GB1305233.7(2)および2013年3月21日に出願されたGB1350234.5(3)は、端末装置が探索する物理セル識別子(PCI)の範囲および/またはSSS値に関する情報を伝達するためのメカニズムを開示している。これは、PSS/SSSのいくつかの追加の繰り返し(複数可)が生じるサブフレームまたはOFDMシンボルを変化させることによって達成される。同様のアプローチは、搬送される情報に応じて同期信号の繰り返しの適切な形式を選択することによって基地局が特定のPBA指示をブロードキャストすることを望む本発明の実施形態において採用され得る。例えば、単純なケースでは、ネットワークは基地局が現在パワーブーストモードに適応することが可能であるか否かを基地局が単に示せるようにしてもよい。実際に基地局は、例えば特定の時間および/または周波数で従来の同期シグナルに対してオフセットすることで、予め指定された場所で同期シグナルの繰り返しをそのダウンリンクサブフレームに導入することにより、この点で、その機能を通知することができる。したがって、このような繰り返しを検出する端末装置は、基地局がパワーブーストモードで動作するその機能を通知していると推定し、この情報を端末装置がネットワークに接続する方法について決定するときに考慮してもよい。これは、一般的にPDSCH送信よりも冗長性がきわめて高い程度で送信されるので、端末装置は同期信号のような他の信号を確実に受信できるにもかかわらず、例えば無線通信システムにおいてダウンリンク共用チャネル(PDSCH)を確実に受信するためにパワーブーストを必要とすることに留意されたい。したがって、確実にPDSCH送信を受信することが困難な位置にある端末装置が、それにもかかわらず、確実に他の信号を受信することが予想される。
パワーブースト機能に関するブロードキャスト信号および情報のために使用される送信リソースの間の異なるマッピングは標準に従って規定されてもよい。例えば、同期信号の繰り返しに対する異なる位置(時間/周波数領域で)は、1つまたは複数の基地局がパワーブースト動作モードをサポートする範囲に関して搬送される異なる情報と関連付けられてもよい。このように基地局は、それ(または、さらに以下に説明するように、他の基地局)がパワーブーストモードをサポートできる範囲を規定してもよく、これは基地局の特性を固定させるまたは動的に決定させることができ、例えば、パワーブースト動作モードがネットワークの他のユーザに対してどのくらいの混乱を生じさせるかに応じて、送信特性と情報との間の事前に規定されたマッピングに従って搬送される同期信号のようなブロードキャスト信号の送信特性を適切に選択することによって暗黙的にこの情報を伝達する。理解されるように、複数の情報の「ビット」(異なる状態)は、基地局がそれのブロードキャスト信号に関して選択することができるオプションの数を増加させることによって伝達される。例えば、同期信号の潜在的な複数の繰り返しは、それに対応するより多くのパワーブーストの利用可能性の異なる範囲を示すために区別される状態を提供できる。PDSCH/PDCCHに関して拡張されたカバレッジで確実に動作することを必要とすることを期待する端末装置は、単にパワーブーストの利用可能性不足の指示に関連するセルに接続しないことを選択することができる。端末装置のパワーブーストの必要性をサポートすることができないセルを捕捉しようとする端末装置の対応する減少があるので、これは、PRACHに関して端末装置の電力を節約し、アップリンクの干渉(従って再送信も)を低減することができる。
上述したように、ネットワーク内で1つ以上の基地局がパワーブーストをサポートする範囲に関する様々なタイプの情報を伝達するために、PBA指示は基地局によって選択されてもよい。たとえば実装に応じて、基地局から端末装置に搬送されるPBA指示は、いくつかの実施形態に従った、次のいずれかを示すために使用することができる。
(i)1つまたは複数の基地局に対する任意のパワーブーストの利用可能性
(ii)利用可能である任意のパワー密度ブーストのレベル、例えばパワーブーストなしで利用可能な初期/公称電力レベルに対してパワーブーストされる送信が行われるリソースのために利用可能な電力強化(例えば、dBで)。
(iii)パワーブーストが利用可能であると予想される時間(またはパワーブーストの量)。例えばこれは、所与の実装に対するPBA指示メカニズムの状態の利用可能な数に適合するように、日ごとのかなり粗い分割の区分に基づくことができる。1つの単純な例において、基地局がパワーブーストをサポートする範囲は、0時−5時30分の間で高いブーストレベル(電力強化)でパワーブーストをサポートして対応し、22時−0時の間で低いブーストレベルでパワーブーストをサポートしてもよく、5時30分−22時の間ではパワーブーストをサポートしなくてもよい。パワーブーストのサポートのこの範囲は、3つの状態のPBA指示で端末装置に搬送される。「高い」および「低い」(例えば、実際の電力レベルの強化の点で)のような状況に対する具体的な意味は、様々な方法で規定されることができ、例えば、標準仕様外でネットワークオペレータと端末機器メーカーの間で合意することができ、または標準仕様に記載されてもよい。
(iv)ダウンリンク物理チャネルでパワーブーストは利用可能であること。(例えば、パワーブーストがいくつかのダウンリンク物理チャネルではサポートされるが、他ではサポートされない場合)。
図6に示される本発明のいくつかの実施形態による無線通信システム1400の構成要素の動作の方法が、以下に説明される。記載されている第1の例において、端末装置1403は最初にどの基地局にも接続(アタッチ/キャンプオン)されていないことが想定される。
従来のLTEタイプのネットワークに対するように、RRCアイドルモードで、端末装置は利用可能な基地局/セルの存在を検出し、それらのRSRP/RSRQレベルを測定する。これらの測定結果に基づいて、測定値に基づくランキングから端末装置がアタッチしようとする基地局が選択される。例えば端末装置がRRC接続モードに移行する場合に、ページングメッセージを受信すること、システム情報(SI)を読み出すこと、ひいてはランダムアクセス手順のような様々な端末装置の手順について、端末装置は選択された基地局/セルを使用する。
端末装置の電源が投入された後、一般的には、初期セル選択が直ちに実行される。標準的な技術に従って、新たに電源が投入された端末装置はサポートされる帯域のスキャンを開始し、好ましいオペレータのネットワーク(すなわちSIMカード内のPLMN識別子)および確立されたセルの選択手順に係る端末装置の測定結果に基づいて、キャンプオンするセルを選択する。例えば、3GPP文書ETSI TS136304 V11.2.0(2013−02)/3GPP TS36.304バージョン11.2.0リリース11(4)のような、LTEタイプネットワークのコンテキストでこれらの手順の更なる詳細は理解される。
初期セル選択手順の後の、後のセル選択手順は、LTEにおいてしばしば「セル再選択」手順と呼ばれる。セル再選択をすると、端末装置は、現在選択されているセルよりも良いRSRP/RSRQを有する隣接セルを探索する。再選択基準/手順は、(初期の)セル選択とは別の手順と考えられるが、本明細書に記載された原理は、多くの点で両方のタイプの手順に等しく適用される。ETSI TS136304 V11.2.0(2013−02)/3GPP TS 36.304バージョン11.2.0リリース11(4)で、LTEタイプのネットワークのコンテキストでセル再選択手順の更なる詳細も理解される。
上述したように、基地局のパワーブースト動作モードに関する機能に関して端末装置に搬送される情報の量は、異なる実装によって異なるかもしれない。いくつかの例では、セル内でパワーブーストが利用可能であるか否か(例えば固定された所定のレベルで)の単純な1ビットの指示を用いてもよく、これは「単一レベル」指示と呼ばれてもよい。例えば、この目的のために定義された特定の送信リソース上で同期信号の繰り返しをブロードキャストしている基地局かどうかに応じて、所定の基地局に対して単一レベル指示が提供されてもよい。いくつかの他の例は、1ビット以上の情報を搬送することができる。例えば、基地局がパワーブーストをサポートする範囲の指示は、セルによって提供されている、可能性のある異なるパワーブーストのレベルの数の指示を含んでもよく、これは、「マルチレベル」指示と呼ばれてもよい。セルが時間と共にパワーブーストを変更することができる場合、またはネットワーク全体として、複数のパワーブーストレベルをサポートする場合に後者は生じてもよく、したがってセルごとのPBAレベルの指示が望まれる。
上記の2つの特性に基づいて、4つの異なる場合がアイドルモードの端末装置に対して考慮され、すなわち、
・単一レベルのPBA指示を用いたセル選択
・マルチレベルのPBA指示を用いたセル選択
・単一レベルのPBA指示を用いたセル再選択
・マルチレベルのPBA指示を用いたセル再選択
これらの異なる場合の例について以下に説明する。しかし理解されるように、動作の基本原理はかなりの範囲でそれぞれの場合に対して同じである。各ケースにおいて、端末装置1403は、図6に示される1つ以上の基地局から受信される、様々な基地局がパワーブーストをサポートしている範囲に関する情報を使用することが想定される。
図7は、図6の端末装置1403と基地局1401A、B、Cの一部の動作面を概略的に表すラダー図であり、本発明の実施形態による単一のPBA指示による初期セル選択の例である。したがってPBAの指示は、単に基地局がパワーブーストをサポートするかどうかを識別するために提供される。例えば、パワーブースト時に電力が集中される送信リソースのdBでの潜在的な電力増加の観点からのパワーブーストのレベルは、基準に従って事前に定義されてもよい。例えば、無線通信システムに関連付けられた動作基準は、利用可能な送信リソースの4分の1以内で利用可能な電力の4倍の増加(約6dB)で構成するパワーブーストモードを規定してもよい。
したがって、最初のステップで、例えば、最初の電源投入/休止期間の後に端末装置が起動する。従来のLTEの原理によれば、端末装置は周囲の基地局によってブロードキャストされている同期信号に対してスキャンする。上述のように、図6の例に対して、端末装置はすべての3つの基地局1401A、B、Cの仮想的なカバレッジエリア内にあることが想定される。したがって、図7に概略的に示されるように、端末装置は、基地局の各々からプライマリ(PSS)およびセカンダリ(SSS)信号を受信することができる。上述した原理によれば、パワーブーストをサポートする各基地局は、特にこの目的のために定義された送信リソース上で、それらの同期信号に関連する送信(例えば繰り返し信号)をすることによって、パワーブーストを示すように構成される。これはパワーブーストをサポートする基地局(すなわち、基地局1401Aおよび1401B)について、それらのPSS/SSS信号の表すことに関連して[PB]と標識することによって、概略的に図7に示される。パワーブーストをサポートしていない基地局(例えば基地局1401Cのような)は、事前に定義された送信リソース上で同期信号に関連する送信を行わず、これにより、それのパワーブーストを使用することができない機能を実質的に示す。
端末装置1403は、パワーブーストの利用可能性を識別するために定義された送信リソース上の同期信号の繰り返しを検索するように構成されており、このような同期信号が検出された場合、端末装置1403は対応する基地局がパワーブーストをサポートしていると判定する。したがって端末装置1403は、基地局1401Aおよび1401Bはパワーブーストをサポートするのに対し、基地局1401Cはサポートしないと判定する。したがって、端末装置1403は、基地局が範囲内にあること、およびそれらのどれがパワーブーストをサポートするかを端末装置が識別する段階に達する。
図7に示される次の2つの段階で、端末装置1403は、どの基地局が好ましい(優先)PLMNに対応するかを検証し、各基地局に対してRSRPの測定を行う。ここでは、3つのすべての基地局が端末装置の優先PLMNに対応するものとし、よってRSRP測定は各基地局/セルに対して行われる。これらの2つの段階は、従来の技術に従って実施することができる。
RSRP測定値を取得し、様々な基地局がパワーブーストをサポートする範囲に関してこの段階の前に受信した情報を考慮すると、図7に示される端末装置1403に対する動作の次の段階は、セルランキング段階およびセル選択段階である。この段階において、RSRP測定および各基地局に対するパワーブーストをサポートする機能を考慮して、どの利用可能な基地局が接続するのに最も適切かを判定することによって、端末装置はそれがその後どのように無線通信システムの基地局に接続するかを制御する。
一般に、セルランキング段階は、RSRPの測定を考慮することに加えて基地局がパワーブーストをサポートする範囲を考慮するという点を除いて、従来のセルアタッチ手順と同様の一般的な原理に従ってもよい。これを行う1つの方法は、パワーブーストをサポートする基地局に対するRSRP測定を実質的に改良することである。たとえば、パワーブーストをサポートしている基地局に対する参照信号受信電力測定(RSRP)は、利用可能なパワーブースト拡張に対応する測定されたRSRPのプラスおよびオフセットに対応するセルランキングのために変更されたRSRPに置き換えられてもよい。例えば、6dBの強化に対応するものとしてパワーブーストを仕様が定義している場合、それらがパワーブーストをサポートすると示す基地局に対するRSRP測定は6dBだけ増加させられてもよい。このように変更されたRSRPは、パワーブーストが所定の基地局に対してアクティブであるときに達成することができるチャネル特性を反映する。
例えば、基地局1401C(パワーブーストをサポートしない)に対するRSRP測定が基地局1401A(パワーブーストをサポートする)に対するものよりも2dB高く、1401B(これもパワーブーストをサポートする)に対するものよりも3dB高いと端末装置1403が判定した場合、従来のセル選択技法に従うであろう端末装置は、ネットワークに接続するために基地局1401Cを選択するべきであることを判定する。しかしながら、本発明の実施形態によれば、実際にはそれはパワーブーストを介して6dBの出力増強の可能性の指示を提供するので、アタッチ手順におけるこの初期の段階で、基地局1401Aは受信信号電力が高い可能性を有することを端末装置は認識することができる。したがって、本発明の実施形態によれば、端末装置は代わりに基地局1401Aが実際にネットワークに接続するための第1の基地局であると判定してもよい。これは、セルAがセル選択段階において選択される表示によって、概略的に図7に示される。
本発明の実施形態に従ってネットワークに接続するための基地局(セル)が選択されると、端末装置1403は、従来の技術に沿って手順を進めてもよい。したがって、図7に概略的に表されるように、基地局は選択された基地局によって送信される物理ブロードキャストチャネル(PBCH)を受信し、デコードするために手順を進めてもよく、この場合、基地局1401Aは、セル1404Aを提供し、システム情報などを導出するために、図5に概略的に表されるキャンプオン手順の残りの部分に従う。
したがって、図7を参照して上述した技術に従って、偶然最も高いRSRPと関連するかもしれないが、パワーブーストをサポートしていないため、最終的に端末装置との確実な通信をサポートすることができない基地局1401Cに対する不必要なキャンプオン手順を行うことを端末装置は回避することができる。
図8は、図7を参照して概略的に上述したように、本発明の実施形態の実装に応じる端末装置1403の動作のいくつかの側面を示すフロー図である。ステップS2からS6は1つの基地局に関連するステップを表すものとして示されるが、対応するステップは端末装置の範囲内にある他の基地局に対して実行されることが理解されよう。ステップS2からS6に対応するステップは、このように連続、並列またはインターリーブ方式のいずれかで、複数の基地局に対して実行されてもよい。
例えば、端末装置が最初に電源投入されたときにステップS1において処理が開始する。
ステップS2において、端末装置は、範囲内の基地局から同期信号を検出する。
ステップS3において、端末装置は、基地局から受信した信号が、パワーブーストの利用可能性の指示を含むかどうかを判定する。
ステップS4において、端末装置は、基地局に対してパワーブーストが利用可能なものとして示されている範囲に対応するパワーブーストレベルを判定する。例えば、パワーブースト指示がこの特定の基地局に対する同期信号に関連付けられていない場合、その基地局(例えば、図6の基地局1401Cに対して)で利用可能なパワーブーストは0dBであることを端末装置は識別することができる。一方、端末装置が基地局はパワーブーストをサポートしている指示があると判定する場合、その指示は対応するパワーブーストレベルに変更されてもよい。たとえば、上記の例の場合では6dBの固定された潜在的なパワーブーストレベル。例えば、パワーブーストレベルは、オフセットと呼ばれてもよい。
ステップS5において、端末装置は、基地局に対してRSRP測定を行う。
ステップS6において、端末装置は、ステップS4で規定された潜在的なパワーブースト増強(オフセット)を考慮するために基地局に対する測定されたRSRPを調整する。例えば、測定されたRSRPに利用可能なパワーブーストレベルを加えたものに対応する修正されたRSRPが決定されてもよい。
ステップS7において、パワーブーストからの任意の潜在的な改善を考慮して、参照信号の測定から選択のための一定の最低要件を基地局が満たしているかどうかを端末装置は判定する。基地局がこれらの要件を満たさない場合には、その基地局はさらなる検討から無視されてもよい。一方、基地局がこれらの要件を満たしている場合、それは選択のための候補として残ることができる。最低の選択基準は、従来のLTEネットワークに適用されるものに広く対応してもよいが、もしあれば、パワーブーストが検討中の基地局に対して利用できるように示されることを考慮するように変更されてもよい。
したがって、基地局は以下の両方の不等式が満たされた場合、最低の選択基準を満たすように考えてもよい。
RSRP + Offset > (Qrxlevmin + Qrxlevminoffset) + Pcompensation (式1)
RSRQ + Offset > (Qqualmin + Qqualminoffset) (式2)
これらの不等式は、例えば、3GPP文書ETSI TS 136 304 V11.2.0(2013−02)/3GPP TS 36.304 V11.2.0リリース11(4)に記載されているように、密接に従来のLTEタイプのネットワークにおけるセル選択のために適用される分析に対応することが認識される。各ケースにおいて、不等式の左辺にのみ異なるものがある。従来のLTE方式の場合、これらの不等式の左辺はそれぞれ単なるRSRP(式1において)およびRSRQ(式2において)に対応し、一方、本発明の実施形態によると、不等式の左辺は、利用可能なパワーブーストのレベルに関連する潜在的な改善(オフセット)を考慮して修正される。例えば、両方の場合において、本発明の実施形態に従って、オフセットは6dBであってもよい。上記不等式の右側に記載されている様々なパラメータは、例えばそれらが次の表に従って定義されている(セクション5.2.3.2を参照)3GPP TS 36.304バージョン11.2.0リリース11(4)のような関連する規格で定義されている。
式1および2は、不等式の左辺が関連オフセットの分だけ増加されることを示すが、同一の評価結果は、もちろん、それぞれのオフセットの分だけ低減される右辺を有することによって得られる。
ステップS8において、RSRPの修正された値(すなわち測定されたRSRPに利用可能なパワーブーストレベルのオフセットを加える)を考慮し、RSRPの修正された値に応じてステップS7の品質評価を満たす様々な基地局を端末装置は実際にランキングする。したがって、端末装置は修正されたRSRP値が最も高い基地局を端末装置がアタッチ手順を継続する基地局として選択してもよい。
ステップS9において、端末装置は選択されたセル/基地局へのアタッチを進める。所望のセルが選択されると、アタッチ(キャンプ)手順は通常通り継続してもよい。
図7および図8に表される処理の他の実施形態は、変更を受けてもよいことが理解されるであろう。例えば、いくつかの実装では、端末装置がパワーブーストをサポートしていない基地局にキャンプオンを試みるべきではないと判定してもよい。この場合、図8のステップS3に対応するステップで端末装置が特定の基地局に対してパワーブーストが利用可能でないと判断した場合、その基地局はさらなる検討から無視されてもよい。
したがって、上記のように本発明の実施形態によれば、端末装置がアタッチすることを検討する基地局がサポートするパワーブーストの範囲の指示が早期に端末装置に提供され、これにより、ネットワークに接続する最も適切な基地局を決定する際に、端末装置はこの情報を考慮することができる。
図7および図8に示される例では、実際に基地局がパワーブーストをサポートする範囲(すなわち、それらがパワーブーストをサポートするか否か)に関する単一ビット指示に基づくが、他の例では、より多くの情報を搬送することができる。上述したように、これは、マルチレベルアプローチと呼ばれる。例えば、特定の実施形態によれば、異なる基地局が、異なるレベルのパワーブーストをサポートしてもよい。例えば、1つの基地局は最大3dBだけパワーブーストできるが、他の基地局は最大9dBまでパワーブーストできる。ブロードキャスト信号の繰り返しのための送信リソースの異なる所定の配置は、異なるパワーブーストレベルに関連付けられてもよい。したがって基地局は、それがパワーブーストをサポートする範囲を規定することができ(例えば3dBまたは9dBで、または特定の実装に対して利用できるいずれかの他の値で)、同期信号のための送信リソースの適切な選択を介して端末装置にこれを搬送する。例えば、1つのアプローチは、0dB、3dB、6dBおよび9dBのパワーブーストレベルに対応する、パワーブーストの利用可能性の4つの状態を指示できる(例えば2つの信号の繰り返しの有無の選択に基づいて)ようにしてもよい。個々の基地局は、固定された構成情報に基づいて、または現在のトラフィックに基づいて動的に、それらがサポートするパワーブーストレベルを規定してもよい。例えば、これは他の端末装置にサービスを提供する能力を低下させるので、比較的輻輳した基地局は任意のパワーブーストを供給すべきではないことを決定してもよい。しかし、比較的負荷が軽い基地局は、他の端末装置のための全体的な動作にほとんど影響を与えることなく、特定の端末装置に対して最大のパワーブーストモードを使用して動作することができることを決定してもよい。
マルチレベルのアプローチは、基地局の同期信号に対応して提供される指示に従って、異なる基地局に対する異なるパワーブースト強化/オフセットを端末装置が決定することができることを除いて、一般的に図7および図8のアプローチに従ってもよい。次にそれに応じてセルランキング手順は、接続するために最も適切な基地局および特定の基地局が選択の最低要件を満たすことができるかどうかを決定する際に、異なる基地局に対して利用可能な異なるパワーブーストレベルを考慮してもよい。
図7および図8を参照して上述した例は、主に、初期セル捕捉処理(セル選択)に焦点を当ててきた。しかしながら上述のように、同様の原理は広くセル再選択処理の間に適用することができる。例えば、アイドルモードの端末装置が既に最初のセル/基地局にキャンプオンされているとき、例えば最初のセルに関連する信号の品質が悪化しているため。それは他のセルに移動することを適切に検討してもよい。初期セル選択に対する、上記と同様の選択処理を実際に使用して、端末装置は、異なる基地局がパワーブーストを提供する範囲を考慮してセル再選択手順を実行することができる。しかし、端末装置は既にネットワークの基地局にキャンプオンしているので、システム情報へ接続しなければならないことを、セル再選択に対して留意されたい。したがって本発明のいくつかの実施形態によれば、端末装置がそれらの基地局の捕捉を制御することを支援するネットワークにおいて、システム情報で搬送される情報は、異なる基地局がパワーブーストをサポートする範囲の指示を提供するために使用されてもよい。このタイプのアプローチは、上述の暗黙の信号アプローチと組み合わせて提供されてもよく、暗黙的なアプローチとは無関係に、そのアプローチ固有で提供されてもよい。
したがって、いくつかの実施形態に従って、無線通信システム内のパワーブーストをサポートしている基地局リストのコンセプトおよび基地局が提供するパワーブーストの潜在的特徴、たとえば、パワーブーストレベル、パワーブーストが利用可能な時間などの観点、が導入されてもよい。これは、好適には、パワーブーストの利用可能性のホワイトリストと呼ばれてもよい。当該リストは、例えば、基地局に接続された端末装置によって通常受信されるシステム情報に対応付けて、基地局によってブロードキャストされてもよい。したがって、既に基地局に接続された端末装置には、容易にネットワークにおいて他の基地局がパワーブーストをサポートする範囲に関する情報が提供される。パワーブーストの利用可能性に応じた様々な基地局に対して測定されたチャネル状態に関して達成できると予想される無線リンク状態における改善を端末装置が考慮できることによって、この情報は端末装置が他の基地局に移動するかどうかを判定することを支援できる。以下の表は、通信セル識別子(PCI)とそれぞれのセルによってサポートされるパワーブーストレベルの例とを結び付ける、パワーブーストの利用可能性ホワイトリストを示す。
各基地局は、それらと接続された端末装置との通信のためにホワイトリストを保持するように構成されてもよい。それらの対象とするパワーブーストのサポートに関する、基地局との間の通信に基づいて、例えば、新たに定義された追加の情報要素を用いる基地局間のX2インターフェイスを使用して、リストは(半)動的に保持されてもよい。例えば、個々の基地局は、それらがパワーブーストモードに対するサポートを変更すると、X2信号を使用して、隣接する基地局と通信してもよい。あるいは、リストは、オペレータが選択したネットワーク設定に基づいて、(準)静的であってもよい。したがって、アイドルモードの端末装置がセルID432のRSRP/RSRQを測定する際に、セルID432によって提供される潜在的な6dBのパワーブーストの改善を考慮した測定を修正することなどができる。
したがって、いくつかの実施形態によれば、端末装置が既に接続しているサービングセルは、隣接セルに関連するPBAの指示を提供してもよい。端末装置がサービングセルに接続されている場合(必ずしもではないが、おそらく、上記のようなパワーブーストの利用可能性の指示を考慮した方法で接続するように決定した後)、RRC設定信号は他の基地局/セルに関連するPBA指示を搬送するために使用される。そして隣接セルを捕捉しようとするか否か、潜在的にはいつ隣接セルを捕捉しようとするか、を判断するために、端末装置はこの情報を使用できる。例えば、隣接セルがパワー密度ブーストの利用可能性を考慮して、より良いサービスを提供することができると報告されている場合、端末装置はサービングセルを放棄し、隣接セルにアタッチすることが好ましいであろうことを判定してもよい。これは、現在のサービングセルに対して行われる、次にハンドオーバ(HO)手順を開始できる明示的な要求を介して、またはサービングセルにおけるアップリンクカバレッジがあまりに悪い場合、単に隣接セルに関して新しいセル捕捉手続きを開始することによって達成される。
PBA指示が1つ以上の基地局/セルがパワー密度ブーストを提供できる1日の時刻に関する情報を含む、このアプローチの変形において、端末装置は、パワー密度ブーストが利用可能な時間まで、おそらく電源オフに相当する、省電力状態に移行することを決定することによって、そのネットワークへの接続を制御してもよい。そして端末装置は関連する時刻に起動すると、パワーブーストセルに接続できる。これは、端末装置に対する顕著な電力節約の利点に相当できる。
上述のように、隣接セルPBA情報は、システム情報(SI)ブロードキャストに関連情報を含めることによって、アイドル状態の端末装置に提供される。アイドルモードの端末装置は、SIが保持されているサブフレームのPDSCHリソースを識別するページングPDCCHのためのサブフレームの構成パターンをチェックすることによって、SIの変化を定期的に確認する。これは、パワーブースト動作に関する、1つまたは複数の基地局の機能に関する明示的な信号を受信するためのアイドルモードの端末装置に対するメカニズムを提供する。
原理的には、特定のセル識別子は、マイナスパワーブーストレベルと関連付けることができることに留意されたい。これは、そのセルが任意のパワーブーストをすることなく、良好なRSRP/RSRQの測定値を提供する場合でも、端末装置がこのセルにキャンプオンすることをやめさせる効果を有し、それによってトラフィックレベルを制御するメカニズムを提供する。
PBAのホワイトリストの単純なバージョンは、単に所定のレベル(例えば、指定または合意された)でPBAを提供することが可能であるセルIDを示してもよい。このアプローチは、上述した「単一レベル」指示のアプローチに広く同等である。
従来のLTEネットワークは、PCIのいわゆるホワイトリストおよびブラックリストを定義することができることが理解されるであろう。ホワイトリストは、端末装置が参照信号の測定を行うために必要とされるPCIのリストであり、他のセルもまた測定されてもよい。ブラックリストは、隣接セル再選択のためにブラックリストされているPCIを測定しないように、端末装置に指示する。これらのPCIのホワイトおよびブラックリストの構成は、RRM(無線リソース管理)構成の一部として、RRC(無線リソース制御)信号を介して送信される。ブラックリストは、特定の周波数内および周波数間の隣接セルに端末装置が再選択することを防ぐために使用されてもよい。この既存のホワイトおよびブラックのこの機能は、本明細書に記載のパワーブーストの利用可能性のホワイトリストの概念を補完することができる。
上述した実施形態は、主に、アイドルモードの端末装置に対する、本発明の実施形態による動作の方法に焦点を当ててきた。しかし、端末装置が接続モードにある場合、例えば、ハンドオーバ手順を支援するために、対応する原理を適用することができる。
端末装置がRRC接続モードにある場合、その結果、移動性はE-UTRANの制御下にあり、端末装置の測定などの支援で、上述したものと同様のホワイトリストのアプローチは、異なる基地局がパワーブーストをサポートする(ブラックリストもまた通常と同様に動作することができる)範囲に関する情報を考慮したハンドオーバ決定を保証し、基地局に送信されるRRM測定の妥当性を向上させるために実際に適用されてもよい。RRCアイドルモードの場合と同様に、これは、端末装置が検出できるがそのホワイトリストになく、そのカバレッジの要求をサポートできない基地局/セルに対して端末装置が不要な報告することを防ぐことができる。
図9は、端末装置が基地局1401AにおいてRRC接続モードであると仮定される本発明の例示的な実施形態に対する、端末装置1403と図6の基地局1401A、B、Cとのいくつかの動作態様を概略的に示すラダー図である。
最初のステップにおいて、端末装置は休止期間の後に起動する。従来のLTEの原理に従って、他の基地局にハンドオーバすることが適切であるかどうかを検証することを視野に入れて、端末装置は基地局によってブロードキャストされている同期信号をスキャンする。上述のように、例えば図6の構成のように、端末装置が3つ全ての基地局1401A、B、Cの仮想的なカバレッジエリア内にあることが想定される。したがって、概略的に図9に表されるように、端末装置は、基地局の各々からプライマリ(PSS)およびセカンダリ(SSS)信号を受信できる。上述の原理に従って、パワーブーストをサポートする各基地局は、特にこの目的のために定義された送信リソース上でそれらの同期信号に関連する送信(例えば、信号の繰り返し)をすることによって、これを示すように構成される。これはパワーブーストをサポートする基地局(すなわち、基地局1401Aおよび1401B)について、それらのPSS/SSS信号の表現に関連して「PBA指示」と標識することによって、図9に概略的に示される。パワーブーストをサポートしていない基地局(例えば基地局1401Cのような)は、所定の送信リソースで同期信号に関連する送信を行わず、これにより、実際にパワーブーストを使用することができないことを示す(図9に示されるように、基地局1401CからのPSS/SSS信号に対して「PBAが示されない」と標識することによって)。
上述の実施形態と同様に、端末装置1403はパワーブーストの利用可能性を示すために定義された送信リソース上で同期信号の繰り返しを検索するように構成され、このような同期信号が検出された場合、端末装置1403は、対応する基地局はパワーブーストをサポートすると判定する。したがって、端末装置1403は、基地局1401Cがサポートしないのに対し。基地局1401Aおよび1401Bはパワーブーストをサポートすると判定する。したがって端末装置1403は、基地局が範囲内にあることおよび、それらのどれがパワーブーストをサポートするかを識別する段階に達する。
図9に示される次の2段階で、端末装置1403は、どの基地局が最適なチャネル条件を提供するための潜在能力(パワーブーストの利用可能性を考慮して)を有しているかを規定する。これは、各基地局に対するパワーブーストの利用可能性を考慮した、各基地局に対するRSRP測定およびランキングプロセスに基づく。これらの段階は、図7の対応するステップと広く同じように実行することができる。
図7(RRCアイドルからのセル選択)の例において、端末装置はセルランキングの手順から、それがどの基地局にキャンプオンするかを決定する。しかし、図9の例では、端末装置は既に基地局1401Aに接続されている。したがって図9に示されるセルランキング段階の後に、端末装置は隣接セルに対して行われるRSRP測定に関する測定レポートを基地局1401Aに送信することを行う。一般にこのレポートを送信するための手順および形式は、LTEタイプのネットワークのための確立された慣行に従うことができる。しかしながら、本実施例において、従来のスキームと顕著に異なることは、端末装置1403から基地局1401Aに送信される測定レポートが、上記の原理に従って、パワーブーストの利用可能性を考慮するように変更されたRSRP測定(例えば、示されるパワーブーストに基づくオフセットを追加することによって)に基づくことである。
端末装置1403がキャンプオンする基地局1401Aが測定レポートを受信すると、基地局は端末装置を他の基地局にハンドオーバするか否かを決定するために、通常と同じように進めてもよい。すなわち、基地局の観点からすると、ハンドオーバ手順は、従来のものであってもよい。つまり、端末装置1403から受信する変更されたRSRP(実際のものとは対照的に)に基づいてハンドオーバの決定がされるその後の手順は、重要ではない。
本例において、端末装置からの測定レポートは、基地局1401Bが端末装置1403のためのより良い動作状態に関連付けられていること、または少なくともそれがサポートできるパワーブーストを使用する場合があるであろうことを示す。したがって、図9の次の段階で概略的に表されるように、基地局1401Aは端末装置が基地局1401Bにハンドオーバすることを決定する。確立された技術に従って、図9に概略的に示されるように、端末装置が基地局1401Bにおいて本シンジケートモードに切り替わることができ、これが完了するときを報告するために、基地局1401A(ハンドオーバ元のセル)、基地局1401B(ハンドオーバ先のセル)および端末装置1403は信号を交換する。
図9の方法の変形例において、各基地局は、それらがパワーブーストをサポートする範囲の指示を端末装置に搬送しなくてもよい場合がある。したがって、端末装置はRSRP測定を行い、従来の技術に従って測定レポートを提供してもよい。次に端末装置がRRC接続している基地局は、隣接基地局がパワーブーストをサポートしている範囲に関する情報と共に端末装置によって報告される従来のRSRP測定に基づいて、ハンドオーバの決定を行うことができる。すなわち、基地局自体が実際に隣接セルで利用可能なパワーブーストを考慮して、端末装置から受信したRSRP測定を修正することに関与してもよい。例えば、上述したようにX2信号上で、他の基地局から受信したパワーブーストをサポートする機能に関する情報に基づいて、他の基地局に関連付けられたRSRP測定に適切なパワーオフセットを基地局は追加してもよい。
本発明の実施形態はLTE移動無線ネットワークを参照して説明してきたが、理解されるように、本発明は、GSM、3G/UMTS、CDMA2000等のネットワークの他の形態にも適用することができる。本明細書で使用されるMTC端末という用語は、ユーザ機器(UE)、移動通信装置、端末装置等に置き換えることができる。さらに基地局という用語は、eNodeBと互換可能に使用されているが、これらのネットワーク機器の間で機能的な差がないことが理解されるべきである。
このように、端末装置と通信するための基地局を含む無線通信システムが記載されている。1つまたは複数の基地局は、基地局がパワーブーストモードで動作していないときのこれらの送信リソース上の送信電力に比べて強化された送信電力を提供するために、基地局の利用可能な送信電力がそれの利用可能な送信リソースのサブセットに集中されるパワーブースト動作モードをサポートする。無線通信システム内の1つまたは複数の基地局がパワーブースト動作モードをサポートする範囲を基地局は規定し、これの指示を端末装置に搬送する。端末装置は指示を受信し、セルアタッチ手順の間、どの基地局がパワーブーストをサポートしているかおよび/またはいつパワーブーストがサポートされているかを考慮して、無線通信システムの基地局の捕捉を制御するために対応する情報を使用する。
このように、本発明の実施形態は、端末装置の要求を満たすために、異なるセルの適合性に関する端末装置に搬送される追加情報をネットワークオペレータが提供できるようにする。これは、端末装置による無駄な接続試行を削減することを支援できる。これにより、端末の電力消費を減らすことができ、一般的により少ない端末装置が特定のセルの捕捉を試みるので、PRACH上のアップリンク干渉を減らすことができる。本発明の実施形態によるアプローチの設定できる特性は、例えば、常にある程度の犠牲およびこのような非効率的なリソースと電力使用の両方に対して許容するよりも、セルの効率とカバレッジとの間のバランスを提供するために、オペレータが一日の選択された時間のみカバレッジ拡張(パワーブースト)を有効にできることを意味する。RRCアイドル状態において、端末機器が最終的にRRC接続状態になる場合に、パワーブーストをサポートできないセルにキャンプオンする選択を端末装置は回避してもよい。したがって端末装置は、このようなセル上でのページングおよびSIに対してリスニングする電力消費を回避することができる。このようなセルは、通常はセル再選択のための候補セルのリストのための限られたスペースに格納される必要はない。
本発明の実施形態はまた、端末装置(UE)が比較的長い時間の期間スリープ状態であることができ、ネットワークが効率的にカバレッジを提供することができる(パワーブーストが利用できるので)ことをネットワークが示す場合にのみ起動するようにでき、再び述べるが、消費電力の大幅な削減の可能性を提供できる。これらの結果は、端末装置が接続できない場所にあってもよく、限られたバッテリー寿命を有してもよい、いくつかのMTCのシナリオに特に関連してもよい。
本開示の実施形態は、仮想キャリア動作モードをサポートする無線通信システムに適用することができる。例えば、低機能なマシーンタイプ通信端末装置のような、特定のタイプの端末装置と少なくともいくつかの情報を通信するために使用することができる仮想キャリアは、ホストキャリアと関連付けられる全体の送信リソースグリッド内のダウンリンク送信リソースの限定されたサブセットを表す。したがって、システム周波数帯域幅におよぶ無線インターフェイスを使用してダウンリンク通信が基地局によって行われ、システム周波数帯域内から選択された送信リソースの限定されたサブセット内で基地局から少なくとも一部の通信を受信するように端末装置が構成され、システム周波数帯域幅よりも小さいチャネルの帯域幅を有する限定された帯域幅のダウンリンクチャネルを含む無線通信システムにおけるアプローチのように仮想キャリア動作は要約することができる。
例えばMTCデバイスのような、あるタイプの端末装置のための主要なドライバは、そのような装置のために比較的単純で安価であることが望まれる。例えば一般的に、MTCタイプの端末によって実行される機能のタイプ(例えば、単純なデータの収集および比較的少量のレポート/受信)は、例えば、ビデオストリーミングをサポートするスマートフォンと比較して、実行するために特に複雑な処理を必要としない。しかし、第三および第四世代移動通信ネットワークは、一般的に、高度なデータ変調技術を使用し、実装するために、より複雑で高価な無線送受信機およびデコーダを必要とする無線インターフェイス上で広い帯域幅の使用をサポートする。通常、スマートフォンは、一般的なスマートフォンタイプの機能を実行するために強力なプロセッサが必要になるので、スマートフォン内にこのような複雑な要素を含むことが通常正当化される。しかし上記のように、LTEタイプのネットワークを使用して通信することができるにもかかわらず、比較的安価でより複雑でない装置を使用したいという要望が現在ある。
これを念頭に置いて、例えば、GB2487906(7)、GB2487908(8)、GB2487780(9)、GB2488513(10)、GB2487757(11)、GB2487909(12)、GB2487907(13)およびGB2487782(14)に記載されているように、「ホストキャリア」の帯域幅内で動作する、いわゆる「仮想キャリア」の概念が提案されている。1つの基本的な仮想キャリアの概念の原理は、より広い帯域幅(周波数リソースのより広い範囲)のホストキャリア内のキャリア周波数サブ領域(周波数リソースのサブセット)が、特定のタイプの端末装置との少なくともいくつかのタイプの通信のための独立しているキャリアとして使用するように構成されていることである。例えば、システム周波数帯域内から選択された送信リソースの限定されたサブセット内で、少なくともいくつかの通信を基地局から受信するように端末装置は構成されてもよく、これにより送信リソースの限定されたサブセットは、システム周波数帯域幅よりも小さいチャネル帯域幅を有するダウンリンクチャネルを含む。
参考文献(7)から(14)に記載されるように、いくつかの仮想キャリアの実装において、仮想キャリアを使用する端末装置に対する全てのダウンリンク制御信号およびユーザプレーンデータは、仮想キャリアに関連付けられる周波数リソースのサブセット内で搬送されてもよい。仮想キャリア上で動作する端末装置は、基地局からデータを受信するために、限定された周波数リソースを認識し、送信リソースの対応するサブセットのみを受信し、デコードする必要がある。このアプローチの1つの利点は、比較的狭い帯域幅にわたって動作可能な低機能端末装置による使用のためのキャリアが提供されることである。これは、全帯域幅の動作をサポートするための装置を必要とせずに、装置がLTEタイプのネットワーク上で通信できるようにする。これらの機能の複雑さは一般的に受信される信号の帯域幅に関係しているので、デコードされる必要がある信号の帯域幅を低減することにより、仮想キャリア上で動作するように構成された装置の初期段階の処理の必要条件(例えば、FFT、チャネル推定、サブフレームをバッファすることなど)が低減される。
LTEタイプのネットワークを介して通信するように構成された装置に必要な複雑さを低減させるための他の仮想キャリアのアプローチは、GB2497743(15)およびGB2497742(16)内で提案されている。これらの文書は、基地局と低機能端末装置との間でデータを通信するための方式を提案しており、これにより、低機能端末装置のための物理レイヤ制御情報は、ホストキャリア周波数帯域全体(従来のLTE端末装置に対するような)から選択されるサブキャリアを用いて基地局から送信される。しかし、低機能端末装置に対する上位レイヤデータ(例えば、ユーザプレーンデータ)は、システム周波数帯域を含むサブキャリアのセット内にあり、より狭いキャリアの限定されたサブセットの中から選択されたサブキャリアのみを用いて送信される。したがって、これは、特定の端末に対するユーザプレーンデータが周波数リソースのサブセット(すなわちホストキャリアの送信リソース内でサポートされる仮想キャリア)に限定されてもよい一方、制御信号はホストキャリアの全帯域幅を使用して搬送されるアプローチである。端末装置は限定された周波数リソースを認識し、上位レイヤデータが送信されている期間中、この周波数リソース内のデータのみのバッファおよび処理を必要とする。物理レイヤ制御情報が送信されている期間中は、端末装置はシステム全体の周波数帯域をバッファし、処理する。したがって、低機能端末装置は、物理レイヤ制御情報が広い周波数範囲を介して送信されるネットワークに組み込まれてもよいが、上位レイヤデータに対する周波数リソースのより狭い範囲を処理するために十分なメモリと処理能力のみを有する必要がある。低機能端末装置によって使用されるダウンリンク時間−周波数リソースグリッドの領域が、いくつかの場合において一般的にT字形状を含むので、このアプローチはしばしば「T型」割り当てと呼ばれることがある。
このように仮想キャリアの概念は、例えば、それらの送受信帯域幅および/または処理能力の点で低減された機能を有する端末装置が、LTEタイプのネットワーク内でサポートされるようにできる。
ある無線通信システムにおいて、パワーブースト動作モードにも依存する端末装置は、仮想キャリア動作モードに依存してもよいことが予想される。また、ある無線通信システムにおいて、いくつかの基地局は仮想キャリア動作モードをサポートする一方、いくつかの基地局は仮想キャリア動作モードをサポートしなくてもよいことが予想される。したがって本開示のいくつかの例示的な実施形態において、端末装置が接続/アタッチしようとする基地局が仮想キャリア動作モードをサポートするか否かを認識することは端末装置に有用であることができる。これは、仮想キャリア動作に依存している端末装置が仮想キャリア動作モードをサポートしていない基地局にアタッチしようとすることを回避するために有用である。この問題の多くの点は、パワーブースト動作に依存している端末装置がパワーブースト動作モードをサポートしていない基地局にアタッチしようとすることを回避することを支援する、上述した問題に酷似している。これに関して、パワーブースト動作と関連する上記のコメントの多くは、仮想キャリア動作との関連でも同様に適用されることが理解されるであろう。
従って、本発明の特定の実施形態は、無駄なキャンプオン試行を削減する観点から、仮想キャリアモード(例えば、基地局が仮想キャリア動作をサポートしているかどうか/いつサポートしているかという点で)で動作する基地局の機能に関する情報を端末装置に提供するためのスキームを対象としてもよい。したがって、端末装置は、無線通信システム内の1つまたは複数の基地局が仮想キャリア動作モードをサポートする範囲に関する、1つまたは複数の基地局から受信される情報に基づいて、無線通信システムの基地局の捕捉を制御してもよい。仮想キャリア動作モードに関する異なる基地局の機能を考慮して、端末装置は、より効率的に、本開示の実施形態による基地局の捕捉を制御することができるかもしれない。例えば、仮想キャリア動作に依存している端末装置が、仮想キャリア動作をサポートしていない基地局にアタッチすることを試みることを回避してもよく、および/または仮想キャリア動作が基地局に対して利用可能である後の時間まで基地局に接続することを遅らせてもよい。
上述したように、本開示のいくつかの実施形態によれば、隣接基地局がパワーブーストをサポートする範囲に関する情報を端末装置に提供するように基地局は構成されてもよい。同様に、他の特定の実施形態によれば、加えてまたはその代わりに、1つまたは複数の隣接基地局が仮想キャリア動作をサポートする範囲に関する情報を端末装置に提供するように基地局は構成されてもよい。
上述のように、アイドルモードの端末装置が既に初期セル/基地局にキャンプオンされている場合、例えば初期セルに関連付けられている信号の品質が劣化しているおよび/または端末装置が場所を変更した(すなわち、移動性に起因して)ため、他のセルに移動することを検討することが適切であってもよい。本開示の実施形態による端末装置は、異なる基地局が仮想キャリア動作を提供する範囲を考慮してセル再選択手順を実行してもよい。セル再選択に対して端末装置は、すでにネットワークの基地局にキャンプオンしているので、システム情報への接続を有している。したがって、本発明のいくつかの実施形態に従って、システム情報内で搬送される情報は、端末装置がそれらの基地局の捕捉を制御することを支援するために、ネットワーク内で異なる基地局が仮想キャリア動作をサポートする範囲の指示を提供するために使用されてもよい。このタイプのアプローチは、上記のように、パワーブーストをサポートする基地局の機能に関する情報を搬送するためのシグナリング手法(暗黙的またはシステム情報を介するかどうか)と組み合わせて提供されることができ、またはこれとは別に設けられてもよい。すなわち、本明細書に記載されているパワーブースト指示を搬送するためのアプローチ(すなわち、基地局がパワーブースト動作モードをサポートする範囲の指示)は、同様に仮想キャリアの指示(すなわち基地局が仮想キャリア動作モードをサポートする範囲の指示)を搬送するために適応されることができ、これは、いずれかのパワーブーストの指示の搬送と組み合わせて行ってもよく、または別々であってもよく、から独立であってもよい。実際には、本明細書に記載のように1つまたは複数の基地局が仮想キャリア動作モードをサポートする範囲の指示を搬送するためのアプローチは、その逆にパワーブースト動作をサポートしない無線通信システムにおいて実施されることができる。
したがって、いくつかの実施形態に従う無線通信システム内で基地局が仮想キャリア動作をサポートするおよび、例えば仮想キャリア動作のために使用される周波数リソース、仮想キャリア動作利用可能である間の時間などの点で、基地局が提供する潜在的な仮想キャリア動作の特性のリストのコンセプトが導入されてもよい。これは便宜上、仮想キャリアの利用可能性に対するホワイトリストと呼ばれることがある。例えば、リストは、基地局にアタッチされた端末装置によって通常受信されるシステム情報に対応付けて、基地局によってブロードキャストされてもよい。したがって、すでに基地局に接続されている端末装置は、容易にネットワーク内で他の基地局が仮想キャリア動作をサポートする範囲に関する情報を提供されることができる。この情報は、他の基地局が仮想キャリア動作モードで端末装置をサポートすることができるかどうかを考慮することによって、端末装置が他の基地局に移動するかどうかを決定することを支援できる。以下の表は、それぞれのセルが仮想キャリア動作をサポートするか否かの指示に通信セル識別子(PCI)を結びつける仮想キャリア利用可能性ホワイトリストの例を表す。
各基地局は、それらの接続された端末装置との通信のためにホワイトリストを保持するように構成されてもよい。仮想キャリア動作に対するそれらのサポートに関するリストは、例えば、新たに定義される追加の情報要素を用いる基地局間のX2インターフェイスを使用して、基地局間の通信に基づいて、(準)動的に保持されてもよい。例えば、基地局が仮想キャリア動作に対するサポートを変更する必要があれば、個々の基地局は、X2シグナリングを使用して隣接基地局と通信してもよい。あるいは、オペレータが選択したネットワーク設定に基づいて、リストは(準)静的であってもよい。したがって、アイドルモードの端末装置がセルID432のRSRP/RSRQを測定する場合、端末装置はそのセルは良好なチャネル状態に関連付けられているが、それにもかかわらず、それは(現在は)仮想キャリア動作をサポートしていないので回避されるべきと判定してもよい。
このようにいくつかの実施形態によれば、端末装置が既に接続されているサービングセルは、隣接セルに関連するVC(仮想キャリア)指示を提供してもよい。端末装置がサービングセルに接続されている場合(おそらく、必ずしもではないが、上記のようなパワーブーストの利用可能性の指示を考慮した方法で接続することを判定した後)、RRC構成信号が他の基地局/セルに関連するVC指示を搬送するために使用される。
隣接セルにパワーブースト情報を搬送する文脈で上述したように、システム情報(SI)ブロードキャスト内に関連情報を含めることによって、隣接セルVC情報もまたアイドル状態の端末装置に提供される。アイドルモードの端末装置は、そのサブフレーム内でSIが保持されているPDSCHリソースを示す、ページングPDCCHに対するサブフレームの構成パターンを確認することによって、SIの変化を定期的に確認する。これは、仮想キャリア動作に関して、1つまたは複数の基地局の機能に関する明示的な信号を受信するアイドルモードの端末装置に対するメカニズムを提供する。
VCホワイトリストのより単純なバージョンは、単純に仮想キャリア動作をサポートすることができるセルIDを示してもよい(または逆に、どのセルIDが仮想キャリア動作をサポートできないか)。
本発明のさらなる特定の好ましい態様は、添付の独立請求項および従属請求項に記載されている。理解されるように、従属請求項の特徴は、明示的に特許請求の範囲に記載した以外の組み合わせで独立請求項の特徴と組み合わせてもよい。
<参考>
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