本発明は、概して、手術用照射の分野に関し、より具体的には、統合型手術用ツールを有する照射システムに関する。
以下に説明されるデバイスは、手術用吸引デバイスにおいて、改良された照射を提供する。以下に説明される照射式吸引デバイスは、中心部分によって接続された近位端および遠位端を有する、金属または非金属吸引チューブを含む。吸引チューブの近位端は、真空源への接続のための継手を具備する。吸引チューブは、内側表面および外側表面とともに、吸引チューブの中心区画の外側表面上において、1.29〜1.67であり得る、屈折率を有する、光学クラッディングの層と、近位端および遠位端を有する、照射導波路とを有する。照射導波路は、吸引チューブの中心部分上に光学クラッディングを囲繞するように形成され、吸引チューブの周囲において、照射導波路の近位端から遠位端に光を伝導する役割を果たす。照射導波路は、1.46〜1.7の屈折率を有してもよく、0.33〜0.70の開口数を有してもよい。照射入力部は、源から照射導波路に光を伝導するために、照射導波路の近位端中に形成される。
照射式吸引装置は、医師の人間工学的要件を満たすために好適な手持式デバイスに統合される吸引および照射機能を含む。既に手術手技において広く使用されている手持式の再設置可能な吸引機能は、照射式導波路によって包囲され、医師が、切開角度、深度、および周囲の解剖学的障害にかかわらず、皮膚下の生体構造の所望の領域に照明を直接的に当てることを可能にする。照射導波路は、高強度光源から光を特異的に誘導するように設計され、シクロオレフィンポリマーまたはコポリマーあるいは任意の他の好適なアクリルまたはプラスチック等、特異的な屈折率を有する光学等級ポリマーの射出成形を使用して加工される中実構造である。さらに、照射導波路は、全反射(TIR)を維持するために、コア材料の屈折率に適切に調整されたより低い屈折率の第2の材料によって、それを被覆または包囲することによって、その遠位出力部から光を効率的に透過させるように工学的に設計されることができる。この中実構造の誘導付き照射導波路は、Luxtec、BFW、およびその他によって供給される300Wキセノン源等の高強度光源に接続された光ファイバケーブルを介して給電される。
照射式吸引装置はまた、吸引管腔の近位端に1つ以上の返し、リッジ、または他の突出を含み、標準的PVC手術用管類または他の好適な真空導管の接続を可能にしてもよい。
光ファイバではなく、吸引照射のための略中実導波路の使用は、光ファイバ間の非透過性空間による損失を排除し、フレネル反射と関連付けられたもののみ低減させる。ファイバ/ファイバ接合と関連付けられた損失の顕著な低減は、界面の有意な加熱あるいは界面における放熱板デバイスまたは機構の必要性を伴わずに、導波路への高強度光透過を可能にする。ファイバと導波路の接続によって、標準的300ワット光源からの光は、設計改変を伴わずに、身体組織に有害な温度を下回る定常温度を伴って、ACMI等の標準的コネクタの使用によって、透過されることができる。いくつかの実施形態では、ピグテールコネクタが、光を導波路の中に導入するために使用されてもよい。ピグテールは、導波路の近位部分に取り付けられる、可撓性光学入力部である。これは、光ファイバの束または単一可撓性光パイプであってもよい。ピグテールは、導波路の近位部分上の1つ以上の受部内に受容され、光学屈折率整合接着剤を用いて導波路に接合されてもよい。他の実施形態では、ピグテールは、ピグテールの周囲の導波路を単一の一体部分にオーバーモールドすることによって、形成されてもよい。ピグテールは、光が導波路の中により均一に導入されるように、導波路の近位部分の幅に一致するように外向きに拡開されてもよい。さらに他の実施形態では、ピグテールは、吸引または電流等の他のサービスをデバイスに提供するために使用されてもよい。例えば、ピグテールは、複数の管腔を有する、可撓性ケーブルであってもよい。管腔は、光を導波路に送達するための1つ以上の光ファイバを保持するために使用されてもよい一方、別の管腔は、別個の吸引チューブを有する代わりに、吸引力を吸引チューブに提供するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、管腔は、デバイスが組織に電流を送達するために使用されるとき、または光源がデバイスの一部であるとき、電流を吸引チューブまたは電極に供給する、1つ以上の電気導体を格納するために使用されてもよい。ピグテールは、これらの特徴の任意の組み合わせを有してもよく、要求されるケーブルの総数を減少させ、また、デバイスの外形を薄型に保つのに役立つので、有利である。
照射導波路(また、本明細書では、光導波路とも称される)内の全反射および光混合の使用は、出力光プロファイルの制御を可能にし、かつカスタム照射プロファイルを可能にする。ファセット、レンズ、および/またはレンズアレイ等のマイクロ構造が、照射導波路の任意の好適な表面に圧着されることができ、光は、最小追加コストにおいて、射出成形構造および他の好適な構造によって、デバイスの壁に沿って、漸増的に抽出されることができる。連続的抽出表面の使用、位置の関数としてのデバイスの開口数の変化、開口数の変化の有無にかかわらず、抽出構造(マイクロまたはマクロ構造のいずれか)の使用、選択的クラッディング、選択的反射コーティング等はすべて、導波路の出力プロファイルを形成し、特異的手術用吸引照射用途のために、ユーザによって要求される設計仕様または光仕様を満たすために使用されることができる。
デバイスは、使い捨てであって、低コスト材料から加工され、高容量射出成形、被着成形、ならびに金属およびポリマー押出成形等のプロセスの使用を通して、製造効率の利用を可能にするように意図される。デバイスアセンブリは、労働コストを最小にするように工学的に設計されるであろう。低コストかつ高性能の組み合わせデバイスは、既存の離散照射および吸引デバイスの魅力的な代替を提供する一方、ユーザにとって漸増的なコストを最小にする。
照射式吸引装置は、高性能照射導波路と吸引とを組み合わせた手持式手術用デバイスを備える。このデバイスは、観血的および低侵襲的整形手術を含む種々の手術手技において有用であろう。照射導波路はまた、手術用ドリルおよびプローブ等の他の手術用デバイスと組み合わされてもよい。照射導波路は、光ファイバピグテール、屈折率整合液体、および/または吸引管腔とともに加工されてもよい。
手術吸引野は、遠位吸引先端が、組織および/または流体表面と能動的に接触している間、照射導波路によって照射されなければならない。本効果を達成するために、照射導波路からの出力光は、デバイスの遠位吸引先端の近位にある、導波路上のある地点から生じなければならない。設計構成が、光が導波路近位から手術用ツールの遠位先端に出射することを要求する場合、導波路形状は、導波路の開口数、したがって、出射光の発散角を制御するように構成されてもよい。同様に、任意の好適なサイズのレンズ等の1つ以上の屈折要素が、導波路の遠位端内またはその近傍に形成され、導波路から放出される光を制御してもよい。手術の際、出力光がデバイスの遠位端に近位の地点から生じる、吸引照射デバイスを使用時、外科医は、遠位先端からのグレアのため、困難を被り得る。したがって、LED等の光源は、デバイスの遠位端に隣接して位置付けられてもよく、または光源は、ハンドル内等、デバイスの近位端に隣接してもよい一方、さらに他の実施形態では、外部光源が、利用される。
代替構成では、吸引チューブの遠位先端は、直接、デバイスの先端を視認または焦点を当てることなく、吸引デバイスの遠位先端をその周辺視野内に局在化させることができるよう照射されるとき、外科医が吸引の遠位先端が見えるように、光を透過または光を反射するように構成されてもよい。導波路の薄層を先端まで延在させることによって、この効果を提供することができる。この効果を実装する戦略として、限定されないが、以下が挙げられる。(a)表面抽出特徴の有無にかかわらず、光を先端から後方反射または散乱させるために、先端まで延在させられた導波路、(b)吸引デバイスを明光させるために、高散乱係数を有する光学的に透過性の材料の薄層の使用、(c)中心吸引デバイスの外側に圧着された反射表面、(d)外側表面から光を反射または散乱させるために、表面上に不完全性を伴って圧着された反射表面、(e)出力光の一部を透過または散乱させる、内側吸引チューブの壁に圧着されたクラッディング材料の使用であって、クラッディングへの入力は、クラッディング内の不完全性または必然的に生じる漏出のいずれかによるものである、(f)先端上の蛍光コーティング、(g)リン光性コーティング、(h)デバイスの先端に沿った、またはそこにおける、埋設あるいは傾斜反射材の使用。代替として、遠位先端幾何学形状は、意図的に光を散乱させるように形成され得る(正方形縁等)。
光導波路シースあるいはアダプタまたはコネクタ内の1つ以上の表面は、マイクロ光学構造、薄膜コーティング、または他のコーティング等の任意の好適な技法を使用して偏光され得る。手術環境内における偏光された光の使用は、優れた照射を提供し得、およびカメラまたは外科医の眼鏡等の視認デバイス上の相補的偏光コーティングの使用と併せて、反射されたグレアを低減させ、より少ない視覚の歪みおよび手術部位のより正確なカラーレンダリングを提供し得る。光導波路シースの1つ以上の表面はまた、光フィルタリング要素を含み、特異的組織の可視化を向上させ得る1つ以上の周波数の光を放出してもよい。
本発明の第1の側面では、照射式吸引デバイスは、近位端、遠位端、およびその間に中心部分を有する、吸引チューブを備える。近位端は、真空源に流動的に接続可能であって、吸引チューブはさらに、内側表面および外側表面を備える。光学クラッディングの内側層は、吸引チューブの中心部分の外側表面の周囲に円周方向に配置され、デバイスはまた、非光ファイバ光導波路を含む。光導波路は、近位端、遠位端、およびその間に中心部分を有する。光は、全内部反射によって、導波路を通して透過され、その光は、光導波路の遠位端から出射し、手術野を照射する。光導波路は、その間に配置される光学クラッディングの内側層とともに、吸引チューブに対して配置される。デバイスはまた、吸引チューブおよび光導波路の周囲に円周方向に配置される、光学クラッディングの外側層を有してもよい。
吸引チューブは、円筒形に成形された断面を有する、チューブを備えてもよい。D形状または長方形形状等の他の断面もまた、採用されてもよい。吸引チューブの遠位端は、光導波路の遠位端からさらに遠位に配置されてもよい。デバイスはさらに、吸引チューブの近位端近傍に配置される、吸引制御機構を備えてもよい。吸引制御機構は、吸引チューブによって提供される吸引の強度を制御するように適合されてもよい。吸引チューブはまた、電気的に伝導性であってもよく、電気信号を伝達するための電極として作用してもよい。吸引チューブの遠位部分は、クラッディングが無いままであってもよい。吸引チューブの一部は、光導波路によって閉塞されないままであってもよい。
光学クラッディングの内側層は、1から1.42までの屈折率を有してもよい。光学クラッディングの内側層は、略円形の断面を有するチューブを形成してもよい。光学クラッディングの内側層は、吸引チューブと同心であってもよい。
光導波路は、1.46から1.70までの屈折率を有してもよい。光導波路は、0.33から0.7までの開口数を有してもよい。光導波路の遠位端は、その遠位端内に一体的に形成される、レンズのアレイを備えてもよい。レンズのアレイは、少なくとも、第1のレンズが、第2のレンズと重複するように、および第1のレンズから放出される光のスポットが、第2のレンズから放出される光のスポットと重複するように配列されてもよい。光導波路の遠位端は、そこから光を抽出するための複数のマイクロ構造を備えてもよく、マイクロ構造は、抽出された光を指向させて、事前に選択された照射パターンを形成するように適合されてもよい。光導波路は、導波路の遠位端の近傍に、1つ以上の光抽出構造を備えてもよく、光抽出構造は、光導波路の外側表面上に配置されてもよい。光抽出構造は、光導波路から光を抽出するように適合されてもよく、抽出された光を光導波路から離れるように側方におよび遠位に指向させて、事前に選択された照射パターンを形成するように適合されてもよい。
光導波路は、内側湾曲表面および外側湾曲表面を有してもよく、内側湾曲表面は、外側湾曲表面のものと異なる曲率半径を有してもよい。空隙が、吸引チューブと光導波路との間に維持されてもよい。離隔が、吸引チューブおよび光導波路の係合を防止するために、吸引チューブまたは光導波路上に配置されてもよい。これは、吸引チューブと光導波路との間における空隙の維持を支援する。光導波路は、光導波路の遠位端から出射する光を偏光させるための偏光要素を備えてもよい。光導波路の遠位端は、平坦でなくてもよい。同様に、光導波路はまた、1つ以上の光の波長が、照射面積に送達されるように、光をフィルタリングするためのフィルタ要素を有してもよい。いくつかの実施形態では、障壁が、導波路と吸引チューブとの間に配置されてもよく、障壁は、血液等の流体が、導波路と吸引チューブとの間の空間に沿って吸い上げられる、または別様に進行することを防止する。
光学クラッディングの外側層は、1.29〜1.67の屈折率を有してもよい。光学クラッディングの外側層は、吸引チューブと非同心である、チューブを形成してもよい。光学クラッディングの外側層の一部は、直接、光学クラッディングの内側層の一部と接触してもよい。さらに他の実施形態では、空気の層が、光導波路の外側表面の一部にわたって配置され、空気クラッディングの外側層を形成してもよい。
デバイスはさらに、光導波路の近位端とともに単一片として一体的に形成される光伝導導管を備えてもよく、光伝導導管は、光源から光導波路中に光を導入するように適合されてもよい。光伝導導管は、各々が略長方形の断面を有する2つの光伝導導管を備えてもよい。2つの光伝導導管は、光導波路の近位端とともに単一片として一体的に形成されてもよい。光導波路は、吸引チューブと摺動可能に結合されてもよい。したがって、吸引チューブに対する光導波路の近位移動は、光導波路の遠位端から出射する光のスポットサイズを増加させる。また、吸引チューブに対する光導波路の遠位移動は、光導波路の遠位端から出射する光のスポットサイズを減少させる。デバイスはさらに、光導波路の近位端および吸引チューブの近位端に結合されるハンドルを備えてもよい。空隙が、導波路とハンドルの内側表面との間に配置されてもよい。離隔は、ハンドルおよび光導波路の係合を防止し、それによって、その間における空隙の維持を支援するために、ハンドルの内側表面または光導波路の外側表面上に配置されてもよい。
さらに他の実施形態では、導波路は、伸長チャネルまたは管腔を有する、成形構成要素であってもよい。チャネルまたは管腔は、導波路を通して吸引を印加するために使用されてもよく、したがって、別個の吸引チューブは、要求されない。
本発明の別の側面では、患者の手術野内の組織を照射する方法は、吸引チューブと、全反射によってそれを通して光を透過させる光ファイバでない光導波路とを有する照射式吸引装置を提供するステップを備える。吸引チューブと光導波路とは、単一手持式器具を形成するように、一緒に結合される。本方法はまた、照射式吸引装置の遠位端を手術野の中に設置するステップと、光導波路から光を抽出することによって、手術野を照射するステップとを備える。遠位端または光導波路の外側表面上に配置される光抽出特徴は、光を抽出し、また、抽出された光を指向させて、手術野の中に事前に選択された照射パターンを形成するために使用される。手術野を照射しながら、流体または残骸が、吸引チューブによって手術野から吸引されてもよい。
照射式吸引装置は、吸引チューブの周囲に配置される光学クラッディングの内側層を備えてもよい。光学クラッディングの内側層は、吸引チューブと光導波路との間に配置されてもよい。光学クラッディングの外側層は、吸引チューブおよび光導波路の両方の周囲に配置されてもよい。
照射式吸引装置の遠位端は、組織と係合するように設置されてもよい一方、光導波路の遠位端は、組織に係合しない。光導波路の遠位端は、その中に一体的に形成されるレンズのアレイを備えてもよい。手術野を照射するステップは、少なくとも、第1の光のスポットが手術野内において第2の光のスポットと重複するように、アレイ内の各レンズから光のスポットを投影するステップを備えてもよい。手術野を照射するステップはまた、1つ以上の光抽出構造によって、光を光導波路から抽出するステップを備えてもよい。抽出された光は、光導波路から離れるように側方におよび遠位に指向させられてもよい。手術野を照射するステップは、偏光された光によって、手術野を照射するステップを備えてもよい。手術野を照射するステップは、1つ以上の光の波長が、手術野に送達されるように、導波路によって送達される光をフィルタリングするステップを備えてもよい。
本方法はさらに、吸引制御機構によって、吸引チューブによって提供される吸引強度を制御するステップを備えてもよい。本方法はまた、吸引チューブによって送達される電流によって、組織を刺激するステップを備えてもよい。光導波路は、吸引チューブに対して摺動可能に設置され、それによって、組織上において抽出された光のスポットサイズを増減可能にしてもよい。
本発明のさらに別の側面では、照射式吸引装置を製造する方法は、近位端、遠位端、その間に配置される中心区画、内側表面および外側表面を有する吸引チューブを提供するステップと、近位端、遠位端、および外側表面を有する光ファイバでない光導波路を提供するステップとを備える。光導波路は、全反射によってそれを通して光を透過させる。光学クラッディングの内側層は、吸引チューブの中心区画の外側表面を覆って嵌着され、光導波路は、その間に配置される光学クラッディングの内側層によって、吸引チューブと結合される。光学クラッディングの外側層は、吸引チューブの外側表面および光導波路の外側表面を覆って嵌着される。
吸引チューブは、円形断面を有する、チューブを備えてもよい。光導波路は、第1の曲率半径を伴う、第1の湾曲側と、第2の曲率半径を伴う、第2の湾曲側とを有してもよい。第1の曲率半径は、第2の曲率半径と異なってもよい。内側層を嵌着させるステップは、内側層を吸引チューブ上に熱収縮するステップを備えてもよい。光導波路を吸引チューブと結合するステップは、光導波路に沿って配置される、伸長開放または閉鎖チャネル内に吸引チューブを配置するステップを備えてもよい。外側層を嵌着させるステップは、外側層を吸引チューブおよび光導波路上に熱収縮させるステップを備えてもよい。
本発明のさらに別の側面では、手持式照射式吸引デバイスは、吸引チューブと、非光ファイバ光導波路と、光学クラッディングとを備える。吸引チューブは、内側表面と、外側表面と、近位部分と、遠位部分とを有する。近位部分は、真空源に流動的に結合されるように構成され、遠位部分は、流体または残骸を手術野から除去するように構成される。非光ファイバ光導波路は、外側表面と、近位領域と、遠位領域とを有する。光導波路は、吸引チューブの外側表面にわたって配置され、光が、全内部反射によって、光導波路の近位領域から、その遠位領域に向かって伝送される。光は、光導波路の遠位領域から放出され、遠位に指向され、手術野を照射する。光学クラッディングは、光導波路の外側表面にわたって配置され、光導波路と、手術野内の流体、残骸、または組織との間の接触を防止または最小限にする。したがって、光学クラッディングは、光導波路を通して伝送される光の全内部反射を助長する。1つ以上の離隔が、光導波路と吸引チューブとの間に配置され、吸引チューブの一部と光導波路の一部との間の係合を防止し、それによって、その間に空隙を維持する。空隙は、光導波路を通した光の全内部反射を促進する。
デバイスはまた、両方とも、吸引チューブの遠位部分に隣接する、吸引孔および複数のフィンを有してもよい。複数のフィンは、手術野内の組織が、吸引孔を閉塞することを防止するように構成されてもよい。吸引チューブは、電気を伝送させてもよく、したがって、吸引チューブは、別個の電極を要求せずに、手術野内の組織に電流を送達するための電極として作用してもよい。加えて、吸引チューブが、電極としての役割を果たすとき、伝導性であるため、導体ワイヤは、導体ワイヤが吸引チューブの近位部分に結合され得るため、吸引チューブ全体に沿って延設されることを要求されなくてもよい。吸引チューブの任意の部分は、電流が、吸引チューブに沿った所望の点においてのみ、吸引チューブから流出するように、熱収縮等、非伝導性層を用いて絶縁されてもよい。さらに、吸引チューブが可鍛性である場合、吸引、照射、および/または電流を手術野内の所望の位置に送達するための任意の所望の形状に屈曲または別様に変形されてもよい。1つ以上の電極が、吸引チューブに結合されてもよい。電極は、手術野内の組織に電流を送達するように構成されてもよい。
光導波路は、その近位領域からその遠位領域に向かって変化する断面を有してもよい。光導波路は、幅および厚さを有してもよく、幅は、その近位領域からその遠位領域に向かって増加または減少してもよい。厚さも同様に、近位領域から遠位領域に向かって増加または減少してもよい。照射式吸引装置は、光導波路の遠位領域上に配置されるレンズのアレイを有してもよく、レンズのアレイは、光を手術野内にパターンで投影するように構成されてもよい。アレイ内の各レンズから投影される光は、照射パターンを形成してもよく、レンズは、照射パターンが相互に重複するようなピッチを有するように配列されてもよい。光は、吸引チューブの遠位部分の近位の光導波路の領域から生じてもよい。
光学クラッディングは、剛性または可撓性であり得る、伸長成形ポリマー要素を備えてもよい。伸長成形ポリマー要素は、光導波路を受容するように構成される、伸長凹面領域を有してもよい。ハンドルは、伸長成形ポリマー要素にわたって配置されてもよい。
照射式吸引装置はさらに、吸引チューブの近位部分に結合され、また、光導波路の近位領域に結合される、第1のハンドルを備えてもよい。第1のハンドルは、オペレータの手内に適合するように人間工学的に構成されてもよい。第1のハンドルは、その間に配置される空隙を伴って、光導波路の外側表面の周囲に配置されてもよい。空隙は、光導波路を通して通過する光の全内部反射を助長する。デバイスはまた、第1のハンドルに固定して、または可撤性に結合される、ピストルグリップハンドルを有してもよい。デバイスはまた、吸引チューブを受容するように構成される、架台を有してもよい。デバイスは、吸引チューブの近位部分に隣接する吸引制御機構を有してもよい。吸引制御機構は、吸引チューブによって提供される吸引強度を制御するように適合されてもよい。
本発明のさらに別の側面では、患者の手術野内の組織を照射するための方法は、吸引チューブおよび非光ファイバ光導波路を有する、照射式吸引装置を提供するステップを含む。吸引チューブおよび光導波路は、ともに結合され、単一手持式器具を形成する。方法はまた、吸引チューブと光導波路との間に空隙を維持するステップを含む。空隙は、光導波路を通して通過する光の全内部反射を助長する。手術野内の流体および残骸は、光導波路にわたって配置される光学クラッディングを提供することによって、光導波路に接触することを防止される。光学クラッディングはまた、光導波路を通して通過する光の全内部反射を助長する。照射式吸引装置の遠位領域は、手術野の中に前進され、手術野は、光導波路からの光を用いて照射される。光は、光導波路の遠位領域上に配置されるレンズのアレイによって、手術野に指向される。指向される光は、手術野内に事前に選択された照射パターンを形成する。手術野が照射されている間、残骸または血液等の流体は、吸引チューブを用いて、手術野から除去されてもよい。
光学クラッディングは、光導波路を受容するように構成される伸長凹面領域を有する、伸長成形ポリマー要素を備えてもよい。手術野を照射するステップは、組織に係合せずに、光導波路の遠位領域を手術野内に位置付けるステップを含んでもよい。手術野を照射するステップは、アレイ内の各レンズからの光を照射パターンに投影するステップを含んでもよく、レンズは、照射パターンが相互に重複するようなピッチを有するように配列されてもよい。吸引チューブによって提供される吸引強度は、吸引制御機構を提供することによって制御されてもよい。電流が、吸引チューブまたは吸引チューブに結合される1つ以上の電極から送達され、組織を刺激してもよい。
本発明のこれらおよび他の側面および利点は、続く説明および付随の図面において明白である。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
手持式照射式吸引デバイスであって、
内側表面と、外側表面と、近位部分と、遠位部分とを有する、吸引チューブであって、前記近位部分は、真空源に流動的に結合されるように構成され、前記遠位部分は、流体または残骸を手術野から除去するように構成される、吸引チューブと、
外側表面と、近位領域と、遠位領域とを有する、非光ファイバ光導波路であって、前記光導波路は、前記吸引チューブの外側表面にわたって配置され、
光が、全内部反射によって、前記光導波路の近位領域から、その遠位領域に向かって伝送され、
前記光は、前記光導波路の遠位領域から放出され、遠位に指向され、前記手術野を照射する、非光ファイバ光導波路と、
前記光導波路の外側表面にわたって配置される光学クラッディングであって、前記光学クラッディングは、前記光導波路と、前記手術野内の流体、残骸、または組織との間の接触を防止または最小限にし、前記光導波路を通して伝送される前記光の全内部反射を助長する、光学クラッディングと、
前記光導波路と前記吸引チューブとの間に配置される1つ以上の離隔であって、前記1つ以上の離隔は、前記吸引チューブの一部と前記光導波路の一部との間の係合を防止し、それによって、その間に空隙を維持し、前記空隙は、前記光導波路を通した前記光の全内部反射を促進する、1つ以上の離隔と、
を備える、デバイス。
(項目2)
吸引孔および複数のフィンをさらに備え、両方とも、前記吸引チューブの遠位部分に隣接し、前記複数のフィンは、前記手術野内の組織が前記吸引孔を閉塞することを防止するように構成される、項目1に記載のデバイス。
(項目3)
前記吸引チューブは、電気を伝導し、前記吸引チューブは、前記手術野内の組織に電流を送達するための電極として作用する、項目1に記載のデバイス。
(項目4)
前記吸引チューブに結合される1つ以上の電極をさらに備え、前記電極は、前記手術野内の組織に電流を送達するように構成される、項目1に記載のデバイス。
(項目5)
前記光導波路は、断面を有し、前記断面は、その近位領域からその遠位領域に向かって変化する、項目1に記載のデバイス。
(項目6)
前記光導波路は、幅および厚さを有し、前記幅は、その近位領域からその遠位領域に向かって増加する、項目5に記載のデバイス。
(項目7)
前記光導波路の遠位領域上に配置される、プリズムまたはレンズを備える、光学特徴のアレイをさらに備え、前記レンズのアレイは、前記光を前記手術野内にパターンで投影するように構成される、項目1に記載のデバイス。
(項目8)
前記アレイ内の各レンズから投影される光は、照射パターンを形成し、前記レンズは、照射パターンが相互に重複するようなピッチを有するように構成される、項目7に記載のデバイス。
(項目9)
前記プリズムまたはレンズは、前記光導波路の外側円周方向表面上に配置される、項目7に記載のデバイス。
(項目10)
前記光は、前記吸引チューブの遠位部分の近位にある前記光導波路の領域から生じる、項目1に記載のデバイス。
(項目11)
前記光学クラッディングは、伸長成形ポリマー要素を備える、項目1に記載のデバイス。
(項目12)
前記伸長成形ポリマー要素は、前記光導波路を受容するように構成される、伸長凹面領域を有する、項目11に記載のデバイス。
(項目13)
ハンドルは、前記伸長成形ポリマー要素にわたって配置される、項目11に記載のデバイス。
(項目14)
前記伸長成形ポリマー要素と前記光導波路との間に配置される、空隙をさらに備える、項目11に記載のデバイス。
(項目15)
前記吸引チューブの近位部分に結合され、また、前記光導波路の近位領域に結合される、第1のハンドルをさらに備え、前記第1のハンドルは、オペレータの手内に人間工学的に適合するように構成される、項目1に記載のデバイス。
(項目16)
前記第1のハンドルは、その間に配置される空隙を伴って、前記光導波路の外側表面の周囲に配置され、前記空隙は、前記光導波路を通して通過する前記光の全内部反射を助長する、項目15に記載のデバイス。
(項目17)
前記第1のハンドルに可撤性に結合される、ピストルグリップハンドルをさらに備える、項目15に記載のデバイス。
(項目18)
架台をさらに備え、前記架台は、前記吸引チューブを受容するように構成される、項目1に記載のデバイス。
(項目19)
前記吸引チューブの近位部分に隣接する吸引制御機構をさらに備え、前記吸引制御機構は、前記吸引チューブによって提供される吸引強度を制御するように適合される、項目1に記載のデバイス。
(項目20)
患者の手術野内の組織を照射する方法であって、
吸引チューブと、非光ファイバ光導波路とを有する、照射式吸引装置を提供するステップであって、前記吸引チューブおよび光導波路は、単一手持式器具を形成するように、ともに結合される、ステップと、
前記吸引チューブと前記光導波路との間に空隙を維持するステップであって、前記空隙は、前記光導波路を通して通過する光の全内部反射を助長するステップと、
前記光導波路にわたって配置される光学クラッディングを提供することによって、前記手術野内の流体および残骸が、前記光導波路に接触することを防止するステップであって、前記光学クラッディングは、前記光導波路を通して通過する前記光の全内部反射を助長する、ステップと、
前記照射式吸引装置の遠位領域を前記手術野の中に前進させるステップと、
前記手術野を前記光導波路からの光を用いて照射するステップであって、前記光は、前記光導波路の遠位領域上に配置されるレンズのアレイによって、前記手術野に指向され、前記指向される光は、前記手術野内に事前に選択された照射パターンを形成する、ステップと、
前記手術野を照射しながら、前記吸引チューブによって、前記手術野から、前記残骸または前記流体を吸引するステップと、
を含む、方法。
(項目21)
前記光学クラッディングは、前記光導波路を受容するように構成される伸長凹面領域を有する、伸長成形ポリマー要素を備える、項目20に記載の方法。
(項目22)
前記手術野を照射するステップは、組織に係合せずに、前記光導波路の遠位領域を前記手術野内に位置付けるステップを含む、項目20に記載の方法。
(項目23)
前記手術野を照射するステップは、前記アレイ内の各レンズから光を照射パターンに投影するステップを含み、前記レンズは、ピッチを有するように配列され、前記方法はさらに、前記照射パターンを重複させるステップを含む、項目20に記載の方法。
(項目24)
吸引制御機構によって、前記吸引チューブによって提供される吸引強度を制御するステップをさらに含む、項目20に記載の方法。
(項目25)
前記吸引チューブまたは前記吸引チューブに結合される1つ以上の電極から送達される電流によって、前記組織を刺激するステップをさらに含む、項目20に記載の方法。
(項目26)
照射式医療デバイスであって、
第1の屈折率を有する非光ファイバ光導波路と、
前記非光ファイバ光導波路の少なくとも一部上に配置される光学クラッディングであって、前記第1の屈折率より低い第2の屈折率を有し、前記非光ファイバ光導波路を通して通過する光の全内部反射を保存する、光学クラッディングと、
前記導波路に結合される医療または手術用器具と、
を備える、デバイス。
(項目27)
前記第2の屈折率は、前記第1の屈折率に協調され、全内部反射を保存する、項目26に記載のデバイス。
(項目28)
前記第1の屈折率は、1.46〜1.70の範囲内である、項目26に記載のデバイス。
(項目29)
前記第2の屈折率は、1〜1.67の範囲内である、項目26に記載のデバイス。
(項目30)
前記非光ファイバ光導波路は、近位部分と、遠位部分とを備え、光が、全内部反射によって、前記近位部分から前記遠位部分に投影される、項目26に記載のデバイス。
(項目31)
前記非光ファイバ光導波路は、外側表面を有し、前記光学クラッディングは、少なくとも部分的に、前記外側表面にわたって配置される、項目26に記載のデバイス。
(項目32)
前記光学クラッディングにわたって配置される外側保護層をさらに備え、前記導波路への損傷を最小限にする、項目31に記載のデバイス。
(項目33)
前記非光ファイバ光導波路は、内側表面を伴う内側ボアを有する、項目26に記載のデバイス。
(項目34)
前記光学クラッディングは、前記内側表面に対して配置される、項目33に記載のデバイス。
(項目35)
前記医療または手術用器具は、前記内側ボア内に配置される、項目33に記載のデバイス。
(項目36)
前記光学クラッディングは、伸長成形ポリマー要素を備える、項目26に記載のデバイス。
(項目37)
前記光学クラッディングは、前記導波路を受容するように構成される凹面領域を備える、項目26に記載のデバイス。
(項目38)
前記光学クラッディングは、剛性である、項目26に記載のデバイス。
(項目39)
前記光学クラッディングは、可撓性である、項目26に記載のデバイス。
(項目40)
前記非光ファイバ光導波路を通して投影される光は、略100%効率で内部反射される、項目26に記載のデバイス。
(項目41)
前記医療または手術用器具は、空隙が前記医療または手術用器具と前記非光ファイバ光導波路との間に維持されるように、前記導波路に結合され、前記空隙は、前記非光ファイバ光導波路を通して通過する光の全内部反射を促進する、項目26に記載のデバイス。
(項目42)
前記光学クラッディングは、前記光導波路にわたって設置されたキャップ要素を備え、血液または他の流体および残骸が前記非光ファイバ光導波路に接触することを防止する、項目26に記載のデバイス。
(項目43)
前記キャップ要素は、空隙が前記キャップ要素と前記非光ファイバ光導波路との間に維持されるように、前記非光ファイバ光導波路にわたって設置され、前記空隙は、前記非光ファイバ光導波路を通して通過する光の全内部反射を促進する、項目42に記載のデバイス。
(項目44)
前記非光ファイバ光導波路の近位端に結合される、可撓性光学入力部をさらに備える、項目26に記載のデバイス。
(項目45)
前記可撓性光学入力部は、前記非光ファイバ光導波路の近位端の幅に一致するように外向きに拡開する、項目44に記載のデバイス。
(項目46)
前記可撓性光学入力部は、光ファイバの束または単一可撓性光パイプを備える、項目44に記載のデバイス。
(項目47)
手術用器具を用いて手術野を照射する方法であって、
第1の屈折率を有する非光ファイバ光導波路を通して光を投影させるステップであって、前記投影される光は、全内部反射によって、前記非光ファイバ光導波路を通して通過する、ステップと、
前記非光ファイバ光導波路の少なくとも一部上に配置され、前記第1の屈折率より低い第2の屈折率を有する、光学クラッディングを提供することによって、前記全内部反射を保存するステップと、
を含む、方法。
(項目48)
前記非光ファイバ光導波路と前記非光ファイバ光導波路に結合される医療または手術用器具との間に空隙を維持し、前記全内部反射を保存するステップをさらに含む、項目47に記載の方法。
(項目49)
前記非光ファイバ光導波路に結合される医療または手術用器具を通して、吸引力を印加するステップをさらに含む、項目47に記載の方法。
(項目50)
前記非光ファイバ光導波路に結合される医療または手術用器具から電流を組織に印加し、組織を刺激するステップをさらに含む、項目47に記載の方法。
(参照による引用)
本明細書に述べられる全刊行物、特許、および特許出願は、各個々の刊行物、特許、または特許出願が、具体的かつ個々に、参照することによって組み込まれるように示される場合と同程度において、参照することによって本明細書に組み込まれる。
本発明の新規特徴は、添付の請求項において、特殊性を伴って記載される。本発明の特徴および利点のさらなる理解は、例証的実施形態を記載し、本発明の原理が利用される、以下の発明を実施するための形態と、付随の図面を参照することによって得られる。
図1は、照射式吸引装置の斜視図である。
図lAは、A−Aに沿って切り取られた図1の照射式吸引装置の横断面図である。
図1Bは、電極を有する照射式吸引装置の例示的実施形態を図示する。
図2は、図1の照射式吸引装置の遠位端の拡大斜視図である。
図2Aは、図2のレンズアレイからの単一レンズの拡大図である。
図3は、ハンドルを有する照射式吸引装置の斜視図である。
図4は、B−Bに沿って切り取られた図3の照射式吸引装置の遠位端の横断面図である。
図4Aは、照射式吸引装置の側方表面からの光抽出の例示的実施形態を図示する。
図5は、本開示による、照射導管入力の横断面図である。
図6は、代替照射導管の側面図である。
図6A、6B、および6Cは、図6の代替照射導管の種々の横断面図である。
図6A、6B、および6Cは、図6の代替照射導管の種々の横断面図である。
図6A、6B、および6Cは、図6の代替照射導管の種々の横断面図である。
図6Dは、図6の代替照射導管のアクセスポートの斜視図である。
図7は、代替照射導管の照射入力の斜視図である。
図8は、別の代替照射導管の照射入力の斜視図である。
図9は、ハンドルを有する照射式吸引装置の斜視図である。
図10は、C−Cに沿って切り取られた図8の照射式吸引装置の横断面図である。
図11は、D−Dに沿って切り取られた図10の照射式吸引装置のハンドルの横断面図である。
図12は、代替照射式吸引装置の斜視図である。
図13は、別の代替照射式吸引装置の斜視図である。
図14は、照射式吸引装置の別の例示的実施形態である。
図14A−14Bは、導波路の例示的幾何学形状を図示する。
図14A−14Bは、導波路の例示的幾何学形状を図示する。
図15A−15Cは、調節可能照射導波路を有する照射式吸引装置の例示的実施形態を図示する。
図16は、照射式導波路装置の例示的断面を図示する。
図17は、照射式導波路装置の別の断面を図示する。
図18A−18Bは、照射式吸引装置の別の実施形態を図示する。
図19Aは、図18A−18Bにおける照射式吸引装置の斜視図を図示する。
図19Bは、図19Aにおける照射式吸引装置の代替実施形態を図示する。
図19Cは、図19Bにおける線C−Cに沿った断面を図示する。
図19Dは、図19Bにおける線D−Dに沿った断面を図示する。
図20A−20Cは、図19Bにおける実施形態の種々の部分的断面を図示する。
図20A−20Cは、図19Bにおける実施形態の種々の部分的断面を図示する。
図20A−20Cは、図19Bにおける実施形態の種々の部分的断面を図示する。
図21は、クラッディングおよび光導波路が除去された、図19Bにおける実施形態の斜視図を図示する。
図22は、図19Bにおける実施形態の吸引チューブおよび架台を図示する。
図23は、図19Bにおける実施形態の吸引チューブを図示する。
図24は、図19Bにおける実施形態のクラッディングを図示する。
図25は、例示的光学結合を図示する。
図26A−26Bは、例示的ハンドルを図示する。
図27は、例示的ピストルグリップハンドルを図示する。
図28A−28Dは、導波路への種々の光入力部を図示する。
図29は、照射式吸引装置の代替実施形態を図示する。
図30A−30Dは、電極先端の例示的実施形態を図示する。
図31A−31Bは、照射式かつ可鍛性の吸引デバイスの例示的実施形態を図示する。
図1、1A、2、および2Aを参照すると、照射式吸引装置10は、吸引管腔12Lを封入する、吸引チューブ12を含む。本実施形態または本明細書に開示される実施形態のいずれかにおける吸引チューブは、アルミニウム、ステンレス鋼のような金属、またはアクリル、ABS、PVC、および同等物等のポリマー等の任意の好適な材料から作製されてもよい。本吸引チューブまたは本明細書に開示される任意の吸引チューブの断面は、円形、非円形、D形状、長方形、卵形であってもよく、または任意の他の幾何学形状が、使用されてもよい。照射導波路14は、吸引チューブ12の中心部分12A上のクラッディング層15を覆って固着され、入力部、すなわち、近位部分12Pおよび遠位部分12Dを露出させたままにする。照射導波路14は、平坦側14Sまたは側14T等、光11Lが、照射器入力部端14Pから進行し、光出力面、すなわち、出力端14D上の遠位面14Fを通して出射するにつれて、光混合を最適化するように構成される、1つ以上の側、表面、または他の部分を有してもよい。
照射導波路14は、光を効率的に透過させる、シクロオレフィンポリマー等の光学等級の工学的熱可塑性物質から作製される。シクロオレフィンコポリマー、ポリカーボネート、アクリル、および/またはTPC等の任意の他の好適な材料もまた、使用されてもよい。したがって、導波路は、好ましくは、均質材料から形成される、単一部品である。また、これは、可撓性または剛性および自己支持式であってもよく、したがって、それ自体を支持することが不可能な光ファイバではない。導波路構造の角度および屈曲は、光が、全内部反射(TIR)を介して、導波路を通して透過するように、工学的に設計される。側壁および他の特徴は、光が混合され、導波路の遠位端14Dに到達し、選択された均一性を伴って出射するまで、逃散されないような角度および平坦面積を有する。TIRによって反射される光は、高効率(略100%効率)を伴って、内部反射される。吸引チューブ12は、反射角度を変化させ、望ましくない光の散乱をもたらす、照射導波路14との湾曲界面を導入する。したがって、非コーティングまたは未処理吸引チューブは、各反射において、少量の光の吸収を損失させ、および/または散乱を引き起こし、最終的には、不良光透過効率をもたらすであろう。導波路を通してTIRを保存するために、特異的屈折率を伴う、クラッディング材料15が、吸引チューブと導波路との間に設置される。TIRはまた、潜在的に、照射導波路14の外部露出表面14Xと接触する手術部位からの血液または異物によって、妨害され得る。特異的屈折率を有する、外部クラッディング層15Xはまた、導波路の外側に取着されることができる。導波路材料は、金属または可鍛性プラスチック吸引チューブからの陰影によって遮断されない、遠位端14Dからの照射パターンを提供するために、吸引チューブ12を完全に囲繞してもしなくてもよい。導波路およびTIR保存材料は、最適化された光出射角度、総光出力、および手術部位を適切に視覚化するために好適な照射を提供するように選択される。吸引チューブ12は、照射器から出力される光との相互作用から生じる、グレアまたは反射を低減させるために、処理され得る(例えば、アルミニウムの場合、陽極酸化される)。
図1Bは、電極を有する照射式吸引装置10aの代替実施形態を図示する。1つ以上の電極13eが、吸引チューブの遠位部分12に配置されてもよく、および/または1つ以上の電極15eが、導波路14の遠位部分に配置されてもよい。電極は、照射式吸引装置が、神経等の種々の組織を刺激するために、または組織焼灼するために、プローブとして使用されることを可能にする。ワイヤまたは他の導体が、電極を照射式吸引装置10aの近位端に結合してもよく、これは、次いで、電極13eまたは15eによって送達される電流を提供するエネルギー源と結合されてもよい。電極は、吸引チューブの外側表面に取着されてもよく、または外側クラッディング15の一部が除去されて、金属吸引チューブを露出させ、電極として使用されてもよい。したがって、吸引チューブ自体が、導体および電極として使用されてもよい。同様に、電極は、導波路の外側表面に取着されてもよく、またはクラッディング15Xの一部が除去されて、導波路の一部を露出させ、伝導性である場合、電極として使用されてもよく、または電極は、導波路に結合されてもよい。照射式吸引装置は、次いで、モノポーラまたはバイポーラモードで動作させられてもよい。
図30A−30Dは、吸引チューブの中に形成され得る、電極先端の他の例示的実施形態を図示する。例えば、図30Aは、吸引チューブの遠位縁を越えて遠位に延在する長方形形状の電極3004aを有する、吸引チューブ3002を図示する。電極3004aの幅は、吸引チューブと同一の幅であってもよく、あるいはより大きいまたはより小さくてもよい。加えて、電極の長さは、要求に応じて、変動されてもよい。例えば、図30Bは、類似長方形形状であるが、前の実施形態ほど吸引チューブから遠位に延在しない、電極3004bを図示する。図30Cは、吸引チューブ3002より狭く、台形形状であり得る、電極3004cを図示する一方、図30Dでは、電極3004dは、三角形形状である。電極は、単一部品の一体型デバイスが形成されるように、吸引チューブから材料を除去することによって形成されてもよく、あるいは電極は、吸引チューブに溶接または別様に取り付けられてもよい。
代替構成では、導波路14の遠位面14Fは、光11Lがどのように照射パターン19を形成するかを制御するために、任意の好適な表面処理を含んでもよい。1つ以上のレンズ、またはレンズアレイ24等のレンズアレイが、遠位面14F上に形成されてもよい。レンズアレイ24等の好適な光学特徴は、同じ、類似、または異なる形状およびサイズのレンズを含み、所望の照射パターンまたは複数のパターンを産生してもよい。レンズ形状と半径との組み合わせを使用して、導波路の遠位、すなわち、出力面上のレンズ配列を最適化してもよい。レンズアレイは、遠位面14Fの任意の部分にレンズを含んでもよい。遠位面14Fは、概して、平面であって、直交軸26Xおよび26Yについて記述され得る。レンズアレイ24の個々のレンズはまた、異なるように配列される、すなわち、平面軸26Xと26Yとに対して、異なるピッチを有してもよい。一例示的実施形態では、複数のレンズが、遠位面14Fに配置される。光は、各レンズから、照射パターンで、手術野に向かって遠位に投影される。レンズのピッチは、照射パターンが、相互に離散および別個であるように調節されてもよく、またはレンズのピッチは、照射パターンが、相互に重複するように調節されてもよい。照射パターンを重複させることは、レンズおよび/または導波路内の光学欠陥から生じる不均一な照射の排除を支援する。光学欠陥は、光導波路およびレンズ内の分割線、ゲート、傷等によって引き起こされ得る。照射パターンを重複させることによって、不均一性は、レンズアレイ内の隣接するレンズによって提供される他の照射パターンによって「隠される」または「不鮮明にされる」。この特徴に関する付加的詳細は、以下に開示される。
レンズ24A等の個々のレンズは、任意の好適な幾何学形状をとってもよく、湾曲させられるか、またはファセット25等の1つ以上のファセットによってファセット化されてもよい。レンズ24A等の多角形形状は、相互に直接隣接して位置し、レンズ間の非指向光の漏出を排除することを可能にする。
さらに他の実施形態では、導波路の遠位端は、平坦であってもよく、または手術野への光の成形および指向を支援するために、湾曲状(凸状または凹状)であってもよい。偏光要素またはフィルタもまた、導波路が偏光された光を手術野に送達するように、遠位端に結合されてもよく、これは、ある組織を優先的に視覚化する際に有利となり得る。偏光要素はまた、ワイヤグリッド偏光子であってもよい。
図14は、照射式吸引装置1400の別の例示的実施形態を図示する。照射式吸引装置1400は、吸引チューブ1402に隣接して配置される、照射導波路1410を含む。吸引チューブは、直線の比較的に剛性である遠位区画1402rと、事前に屈曲された可撓性近位区画1402fとを有するように、可鍛性金属または別の可鍛性材料から形成されてもよい。吸引チューブ1402は、吸引チューブ1402を真空源(図示せず)に流動的に接続し、したがって、吸引チューブ1402の遠位先端1404が、流体または他の材料を手術野から除去するために使用され得る、可撓性管類1406に継合されてもよい。照射導波路1410は、好ましくは、非光ファイバ導波路である(好ましくは、本明細書に説明される導波路のいずれかのように)。導波路は、図14に図示されるように、円筒形であってもよく、あるいは正方形断面、長方形、長円形、楕円形、卵形等、または本明細書に説明される他の幾何学形状のいずれか等、他の外形を有してもよい。事前に屈曲された可鍛性区画1402は、外科医または他のオペレータが、種々の手術部位にアクセスし、異なる生体構造に対応することができるように、吸引デバイスを屈曲することを可能にする。照射導波路のための別の可能性として考えられる断面は、図14A−14Bに図示されており、導波路1410aの高さhは、近位端が、遠位端より高くなるように、先細である。また、導波路1410aの幅もまた、図14Bに見られるように、近位端から遠位端に増加してもよい。本幾何学形状は、より小さな切開内に嵌合し、手術野内でほとんど空間を占有し得ないように、薄型外形を有する、トランペット形状の導波路をもたらす。
図14に図示される実施形態では、照射導波路は、したがって、吸引チューブ1402と同様に、平坦上側表面および平坦下側表面を有する。したがって、照射導波路の底部表面は、吸引チューブの上側表面に対して同一平面にある。熱収縮等の外側シース1414が、次いで、照射導波路と吸引チューブとを一緒に保持するために使用されてもよい。外側シース1414は、光の損失を最小にするために、望ましい光学特性を有するように選択されてもよい。例えば、FEP熱収縮は、光が、導波路1410に沿って透過され、次いで、本明細書に説明される抽出特徴のいずれかを使用して、遠位部分1412から抽出されるように、望ましい屈折率を有する。外側シース1414はまた、導波路および吸引チューブを覆って引き伸ばされ、緊密に嵌着したポリマーシースであってもよく、熱収縮管類でなくてもよい。加えて、熱収縮管類または引き伸ばされ得る緊密に嵌着した管類(図示せず)等のクラッディングの別個の層が、吸引チューブと照射導波路との間の接触によって引き起こされる光の損失を最小にするために、吸引チューブを覆って配置されてもよい。クラッディングの別個の層は、FEP管類であってもよく、または本明細書に説明される他の材料のいずれかが、好ましくは、吸引チューブの周の周囲に全体的に配置される。光ファイバケーブル1408は、照射導波路を外部光源(図示せず)と結合する。本実施形態における光ファイバケーブルは、好ましくは、相互に固定して接続されるように、導波路と一体型である(例えば、ともに射出被着成形される)。代替実施形態では、光ファイバケーブルは、導波路に取り外し可能に接続される。光ファイバケーブル1408を吸引チューブと可撓性管類1406との間の接続点近傍の導波路に継合することによって、外科医またはオペレータは、光ファイバケーブルからの干渉を伴わずに、吸引チューブを容易に屈曲または別様に操作することが可能となる。光ファイバケーブル1408は、可鍛性屈曲部分1402が屈曲させられると、光ファイバケーブル1408が吸引チューブ1402fとともに屈曲するように、導波路1402と結合されてもよく、または他の実施形態では、光ファイバケーブル1408は、屈曲可鍛性部分1402fと結合される必要はなく、吸引チューブから自由および独立して懸架されてもよい。
本明細書に開示される実施形態のいずれかでは、吸引チューブに沿った導波路の位置は、調節可能であってもよい。例えば、図15Aでは、照射式吸引装置1500は、光ファイバケーブル1504に結合された照射導波路1502を含む。照射導波路1502は、可撓性真空管類1508に接続される吸引チューブ1506を覆って摺動可能に配置される。導波路は、吸引チューブ1506に対して近位または遠位に摺動してもよく、これは、手術野内の光出力点サイズおよび明度の調整を可能にする。図15Bでは、導波路1502は、吸引チューブ1506に対して遠位に前進させられ、それによって、より小さな光のスポット1510、より明るく照明された吸引チューブの遠位先端および手術野をもたらす。図15Cでは、照射導波路は、吸引チューブに対して近位に後退させられ、したがって、光のスポットサイズ1510は、より大きく、および図15Bにおける場合よりも拡散し、したがって、吸引チューブの遠位先端をあまり明るく照明せず、手術野をあまり明るく照射しない。図15Aにおける導波路1502は、円形断面を有してもよく、あるいは平坦、湾曲、長方形、または本明細書に開示される断面のいずれか等、他の断面を有してもよい。いくつかの実施形態では、導波路は、吸引チューブを受容するための鞍部を形成する凹状内側表面と、凸状外側表面とを有する。これは、導波路が、図16に関して本明細書に論じられるように、薄型外形を有する吸引チューブと噛合されることを可能にする。
次に、図3を参照すると、光源11からの光11Lは、光ファイバケーブル11C等の任意の好適な装置を使用して、照射導波路に伝導され、次いで、導波路14を通して伝導され、導波路の遠位端14D上またはその近傍の任意の適切な構造あるいは複数の構造から出射する。代替として、本または本明細書の任意の実施形態では、LED等の光源が、吸引ハンドルに統合され、光ファイバ接続の必要性を排除し得る、またはLEDは、デバイスの遠位先端に隣接して遠位に配置されてもよい。吸引源13からの真空は、真空入力部22Pに接続される、チューブ13T等の任意の好適な吸引チューブを使用して、照射式吸引装置20に伝導される。吸引チューブ12の遠位端で利用可能な真空は、ハンドル22内の吸引孔Hの全部または一部を被覆することによって、制御されてもよい。
照射式吸引装置10は、ABSまたはポリカーボネート等の比較的に低コストのエンジニアリングプラスチックから作製されるハンドル22等のハンドルに統合されてもよい。ハンドル22は、一緒にスナップ嵌合、糊着、または超音波溶接されるように設計される別個の射出成形構成要素であり得る2つ以上の構成要素から形成されてもよい。代替として、ハンドルは、被着成形プロセスを介して、装置10等の照射式吸引装置を覆って形成され得る。照射式吸引装置20等の組み合わされたデバイスの近位部分はまた、外科医が孔の全部または一部を指で閉塞することによって、吸引機能を有効にすることが可能となるように適切に設置された孔、すなわち、孔Hを含有するであろう。すなわち、孔は、デバイス内の吸引経路と連通し、遮断されないと、「吸引漏出」をもたらすことによって吸引を無効にする。孔の幾何学形状を変動させることは、Fukijima吸引の場合におけるように、吸引機能の微調節をもたらす。ハンドル22の近位端はまた、オス型ACMI接続または他の好適なコネクタ等、照射導波路14に取着される従来の光ファイバケーブルのための入力と、取着される種々のサイズの標準的な可撓性吸引PVC吸引管類に好適な返し付き継手であり得る真空ポート22P等の真空ポートとを含有してもよい。光ファイバケーブルは、光11等の高強度光源に取着される。吸引チューブ13Tは、廃棄物回収容器等の真空源13等の統合された真空ポンプを有する手術室内の任意の標準的真空源に取着される。
次に、図4を参照すると、光ビーム11Bは、入力源の開口数(NA)、材料の屈折率、および導波路の形状等の光学特性に基づいて、特異的角度で導波路遠位面14Fから出射する。標的手術野に投射された光パターン19は、照射器が、吸引チューブの遠位先端12Dから離れた特異的距離16に基づいて最適化される。所与の光源構成に対して、光ビーム11Bの発散角18は、平面21等の照射器に垂直な任意の標的平面において、総光出力および照射サイズ17を有する特異的照射パターン19をもたらす。医師は、組織を吸引または後退させることを可能にするために、遠位先端を所望の手術標的に設置するので、吸引チューブの遠位先端における平面は、特に着目に値する。
図4Aは、光25を抽出し、光25を手術野に向かって側方および遠位に指向させる照射導波路の側方表面上に光抽出特徴23を有する、照射式吸引装置の代替実施形態を図示する。これは、単独で、または前述の遠位特徴と組み合わせて使用され得る特徴であってもよい。抽出特徴は、導波路から光を抽出し、光を所望のパターンで所望の領域に指向させる、当技術分野において公知のプリズム、レンズ、小型レンズ、複数のファセット、または他の表面特徴を含んでもよい。抽出特徴は、離散領域内に配置され、その領域からのみ光を抽出してもよく、または抽出特徴は、均一な光の環が導波路から放出するように、導波路の周囲に円周方向に配置されてもよい。側方抽出特徴および遠位光特徴の両方の使用は、拡散光を導波路の側方表面から放出させる一方、より集束された光が導波路の遠位先端から放出されることができる。
次に、図5を参照すると、光源11は、屈折率1.52を有するシクロオレフィンポリマーコア30、屈折率1.33を有するフッ素化エチレンプロピレン(FEP)クラッディング32、およびクラッディング32を包囲する外部環境34の中へと光11Lを透過させている。光源11は、空気中において33.4度の半円錐角である角度36に対応する、1の屈折率および0.55の開口数(NA)を有すると想定される。源11のNAは、光11Lが結合される場合のコアへの入射角であって、これは、角度37に対応する。内部光線31は、最初、33.4度の半円錐角でコア30に入射し、コア30の中を通過するときの内部屈折角39である21.2度の角度で反射される。内部光31は、次いで、角度41である68.8度の角度で、コア−クラッディング境界40を交差する。角度40が、コアおよびクラッディング屈折率によって決定される臨界角を上回る限り、光31は、TIRを受け、光31は、クラッディングの中へ透過されないであろう。この場合(n−コア=1.52およびn−クラッディング=1.33)、臨界角は、61.0度である。
この光線追跡は、依然として、全ての光が、コア−クラッディング境界において、TIRを受けることが可能である最大源NAを決定するために、臨界角から逆向きに辿られ得る。反射角41が、選択されたコアとクラッディングとに対する臨界角に対応する61.0度である場合、内部屈折角39は、29度であって、これは、角度37が、47.4度でなければならないことを意味する。47.4度から、源NAは、0.74であると計算される。したがって、シクロオレフィンポリマー/FEPの組み合わせを使用する場合、遥かに高いNA/効率を有する入力源が使用されることができる。
源NAが、導波路中に結合された全ての光がコア−クラッディング境界においてTIRを受けるようなものである場合、光は、クラッディング内を伝搬せず、環境屈折率は、導波路透過に影響を及ぼさず、光は、クラッディング−環境境界に衝突しない。以下の表中のデータは、クラッディング屈折率が、シクロオレフィンポリマーコア(n=1.52)に対して、1.0から1.46まで変化するとき、臨界角がコア−クラッディング境界においてどのように変化するかを示す。これは屈折性構造を設計するとき、特に関連する。環境またはクラッディングに基づいて、臨界角を事前に把握することによって、構造は、照射導管から光を優先的に漏出するように設計されることができる。
シクロオレフィンポリマーとともに、クラッディングとしてFEPを使用する場合、臨界角は、0.55NA(68.8度)からの角度よりも小さい。クラッディングが使用されない場合、1.417以上の屈折率では、TIRが維持されないので、臨界角は入力角に等しく、光漏出を引き起こす。さらに、シクロオレフィンポリマーコアとFEPクラッディングとの組み合わせは、0.55を超えるNAを有する入力源の使用を可能にする。入力源は、より大きな受光角のため、源からより多くの光捕捉を可能にし、照射導管を通してより多くの光を提供し、一定の透過効率を前提とするであろう。FEPおよび開放環境の臨界角を理解することによって、構造は、照射導管から光を抽出するように、より正確に設計されることができる。
FEP等の任意の好適なクラッディング材料が、FEPの特性収縮比を利用して、熱線銃または熱箱ノズルからの集束熱によって、大きめに寸法設定されたFEPの手動または半自動収縮圧着等の方法を介して吸引チューブ12の中心部分12Aに圧着されることができる。クラッディングされる中心部分12Aまたは任意の他の好適な表面への液体コーティングの塗布またはFEPの蒸着等、FEP等のクラッディングの任意の他の技法が使用されてもよい。統合されたクラッディング15を有する吸引チューブ12は、次いで、照射導波路14を挿入成形させることができ(従来の高容量射出成形を介して)、導波路14は、全反射を維持することが可能であろう。吸引チューブ12と照射導波路14との間のクラッディング15の使用は、吸引チューブが金属またはプラスチック等の任意の好適な材料から形成されることを可能にする。吸引チューブのためのプラスチック材料の選択は、吸引チューブおよび導波路の界面において、差を維持するために1.52の屈折率を有する導波路と併用するように、その材料の屈折率が1.42を下回るようなものである必要がある。しかしながら、プラスチックの使用は、成形空洞の内側において比較的に高い温度および圧力を要求する射出成形プロセスによる課題をもたらし得る。代替として、デバイスは、照射導波路14がそれを通して延設される付加的吸引導管を伴わずに、内部管腔とともに形成されるように製造されることができる。このアプローチによって提起される課題は、管腔を通して生物学的材料(血液等)を排出し、手技全体にわたって照射導波路管腔の内部表面と接触することに由来する、潜在的な光透過効率損失である。
1.33の屈折率を有するクラッディングは、1.52またはその近傍の屈折率を有する照射導波路との併用時に、周囲環境の屈折率またはクラッディング厚に関して光透過依存性を示さない。1.33の屈折率を有するクラッディングに対して、照射導波路中に結合される光は、コア−クラッディング界面における全反射のため、コアに制約される。したがって、クラッディングを通して伝搬する光は存在せず、クラッディング−環境境界条件を透過における無視可能な要因とする。クラッディング材料として、屈折率1.52を有するシクロオレフィンポリマーコアとともに使用される1.33の屈折率を有するTeflon FEPは、3つの代表的にシミュレートされた手術環境において、クラッディング厚に関して依存性を示さない。
好ましい実施形態は、吸引チューブおよび/または導波路を覆うクラッディングとして、熱収縮を使用するが、他の実施形態では、低屈折率ポリマーが、導波路を覆って、射出成形または別様に形成されてもよい。図17は、それを覆って成形されたそのようなポリマー1706を有する、照射導波路1704を図示する。これは、ポリマーが、導波路からの光損失を最小限にすることを可能にし、また、ポリマー1706封入体が、吸引チューブまたは他の手術用器具に取着するために使用されることを可能にする。例えば、それらの2つは、ともに接合される、溶媒接合される、溶接される、または別様に、ともに継合されてもよい。さらに他の実施形態では、スナップまたは他の結合機構が、ポリマーおよび吸引チューブに継合され、スナップ嵌合を形成してもよい。任意の数のコーティングまたはクラッディングが、前の実施形態において、または本明細書のいずれかで説明される実施形態のいずれかにおいて使用されてもよい。コーティングまたはクラッディングは、全内部反射を向上させるために使用されてもよく、あるいはコーティングまたはクラッディングは、所望の光学特性を光に付与する(例えば、手術野に送達される光を偏光させる等)ために使用されてもよく、あるいはコーティングまたはクラッディングは、導波路への損傷に対する保護障壁を提供するために使用されてもよい。コーティングまたはクラッディングの複数の層が、使用されてもよい。例えば、低屈折率コーティングまたはクラッディングが、導波路に適用され、全内部反射を支援してもよく、次いで、保護層が、導波路への損傷を最小限にするのに役立てるために、それにわたって配置されてもよい。
1.46の屈折率を有する材料から形成される照射導波路は、クラッディング厚ならびに外部環境の両方に関して、光透過依存性を示した。これは、0.55のNAにおいて、照射導波路中に光を導入する結果である。この条件下において、光は、コア−クラッディング境界の臨界角未満である角度でコア入射し、クラッディング中に伝搬する光をもたらす。光は、クラッディングを通して伝搬するので、クラッディング−環境境界条件(臨界角)は、光透過における要因である。クラッディングを通して伝搬する光に起因して、クラッディング厚もまた、厚さが増加することに伴って、光線が導波路の長さを横断するとき、数回、境界において跳ね返るので、透過に影響を及ぼす。
構造を横断する光が屈曲または半径に遭遇しない直線導波路幾何学形状は、最大光学効率をもたらす。しかしながら、人間工学的制約または近位に取着された光ファイバケーブルおよび吸引管類等のデバイスに関連する不可欠な付属品の互換性および管理のため、導波路構造の遠位透過本体に対してある角度をもたらすように、近位光入力を設計することが有利であり得る。
次に、図6および6Aを参照すると、吸引装置50の照射式導波路51内のTIRを維持し、透過効率を最大にするために、光入力区画54と照射式導波路本体55との間の中心部分52は、可能な限り180度に近づくよう入力と本体との間に角度53を形成するために、湾曲させられるべきである。チューブ内のほぼいずれの屈曲または半径も、ある程度の光漏出を引き起こすであろう。しかしながら、中心部分52における角度53が150度以上に制限される場合、光漏出は非常に少なく、光透過効率は最大にされる。角度53が150度未満である場合、光漏出は、導波路内の光の発散を低減または別様に制御することによって、あるいは任意の他の好適な技法を使用することによって、減少され得る。
照射式導波路51の形状は、中実円筒形の入力部、すなわち、入力区画54から導波路本体55の円形中空チューブへと変形する、すなわち、円筒状に「広がる」または「融合」する。導波路ボア56は、吸引チューブ58等の任意の好適な手術用ツールを収容してもよい。好適な手術用ツールは、アクセス開口部59を介して導波路ボア56にアクセスする。前述のように、光は、遠位端60またはその近傍において、導波路本体から出射し、光の大部分は、遠位表面61を通って出射する。遠位表面61は、平坦であってもよく、または任意の他の好適な単純または複雑な形状であってもよい。遠位表面61は、光を抽出し、照射野に指向させるために、本明細書に開示される表面特徴のいずれかを有してもよい。
照射式導波路51の断面積が、入力区画54の区画63から中心区画65の光透過経路に沿って、遠位端60近傍の遠位断面67まで増加するにつれて、照射導波路のNAは増加し、したがって、光が照射器の遠位端から生じるにつれて、光発散を増加させる。NAはまた、屈曲によって影響を受け得る。逆屈曲し、NAを調節することが可能であってもよい。導波路のNAを制御するための他の技法はまた、導波路の表面中に特徴を成形または整合するステップを含んでもよい。上記で例証された概念はまた、吸引チューブ58等の任意の好適な手術用ツールの周囲に被着成形される、2つの半体として製造されることができる。図6A−6Cは、図6における導波路の種々の断面を図示し、図6Dは、開口部59を包囲する領域を強調する。したがって、図6Bの実施形態では、吸引チューブ1610は、図16に見られるように、導波路1602の凹状鞍部分1604内に配置される。熱収縮管類等の光学クラッディング1606は、吸引チューブ1610の周囲に円周方向に全体的に配置され、次いで、熱収縮等の光学クラッディング1608の別の層は、導波路1602および吸引チューブ1610の両方の円周の周囲に全体的に配置される。吸引チューブ上のクラッディングの一部は、導波路が、吸引チューブを包囲しない、外側クラッディングの一部に接触する。加えて、本実施形態では、内側鞍部は、第1の曲率半径を有し、外側表面は、異なる曲率半径(ここでは、内側曲率半径より大きい)を有する。代替実施形態は、曲率半径の他の組み合わせを有してもよい。
次に、図7を参照すると、使い捨て照射式導波路70が、独立型デバイスとして供給されることができる。吸引ツール71等の種々の吸引デバイスまたは他の好適なツールが、中心ボア72、すなわち、照射導波路の作業チャネルを通して挿入されることができる。導波路を種々の吸引デバイスに固着させ、導波路70および吸引ツール71の両方を単一ユニットとして操作可能にするであろう、吸引ツール71等の導波路70と手術用ツールとの間に、接続が構築され得る。この概念は、ドリル等の中心ボア72を通して嵌合するであろう他のデバイスにも適用されることができる。加えて、照射式手術用装置74は、吸引ツール71等、中心ボア72内に挿入される任意の手術用ツールに対して、導波路70を動的に設置することに役立つ。例えば、ユーザは、回転75におけるように、吸引デバイスの周りに照射器を、ならびに経路76に沿って、吸引チューブの長さに沿って伸縮自在照射器を回転させ、手技の間、必要に応じて、照射野77を再配置するか、あるいは拡張または収縮させ得る。
代替アプローチは、図7の入力78等の中実入力円形または楕円形を分割するステップを伴い、分割された入力80は、図8におけるように形成され、入力光11Lの半分が入力の一方の半体、すなわち、アーム82に指向させられ、入力光11Lの他の半分は、入力の第2の半体、すなわち、アーム83に指向させられる。ここでは、アーム82および83は、入力80として、略長方形断面で合体し、光ファイバケーブル11Cに係合する。しかしながら、入力80は、光のより優れた混合のために、半円形アームを有し、楕円形または多重ファセット化された円形断面を有することができる。入力78および80は、中空または管状であってもよく、また、レンズとして動作するように成形されてもよく、または複数のレンズを含んでもよい。この構成はまた、TIRを維持するために、各アームの1つ以上の領域に戦略的に圧着されたFEPクラッディングを有し得る。光抽出の適切な機能を有効にするために、特徴、孔、または他の好適な形状が、FEPまたは他のクラッディング中に削成され、TIR維持とデバイスの特異的区域からの好適な光漏出との所望の均衡をもたらし得る。図6、6A−6D、および図7の実施形態では、光ファイバケーブルが導波路の入力部分に結合され、それによって、外部光源からの光が、光源から導波路に送達されることを可能にし得る。光ファイバケーブルは、導波路の光入力部分と取り外し可能に結合されてもよく、または光ファイバケーブルは、導波路の光入力部分と固定的に固定され、およびそれと一体型である(例えば、光ファイバケーブルと導波路の光入力部分を被着成形することによって)単一片であってもよい。統合された光ファイバケーブル、または取り外し可能に結合される光ファイバケーブルは、本明細書に開示される導波路実施形態のいずれかと併用されてもよい。統合された光ファイバケーブルまたは取り外し可能光ファイバケーブルはまた、本明細書に開示される他の実施形態のいずれかにおいて使用されてもよい。
加工、特に、射出成形の際に光学部分の予測不能性能をもたらし得る種々のアーチファクトが、光学部分内またはその上に形成され得る。そのようなゲート痕、インジェクタピンマーク、分割線、残留成形応力、および任意の屈曲または鋭利縁等の特徴が、不規則および予測不能出力光パターンをもたらし得る。不規則光出力パターンを補正するために、導波路の出力表面は、単に粗面化されてもよく、これは、光出力を拡散させるであろう。粗面化された出力表面は、有意な効率損失を引き起こし、光の出力角度を上昇させる。代替アプローチは、欠陥パターンの複数の重複像を投影するパターンを生成することであり得、これは、均一な照射をもたらす一方、効率損失および出力角度を最小にするであろう。これは、図2のレンズアレイ24等の出力表面上のレンズアレイによって、達成されることができる。
照射導波路の入力または出力のためのレンズアレイの設計は、レンズの焦点距離、アレイ内のレンズの数量、アレイのための任意の好適なパターン、およびレンズ間の間隔を考慮すべきである。レンズのレンズ焦点距離は、拡散を最小にし、アレイのレンズの半径を最大にするように選択される必要がある。レンズ直径はまた、レンズを生成するために使用されるツールを考慮すべきである。ツールによって残されるか、または生成されるツールマークは、レンズの直径について小さい割合であるべきである。同様に、レンズをあまり小さく作製することは、それらの製造を困難にし、光出力を拡散させる。レンズが大き過ぎる場合、重複像が少な過ぎ、結果として生じる光パターンは、均一ではないであろう。
インコヒーレントおよび平行化されない光は、導波路の幾何学形状および屈折率に起因して発散することになるであろう。すなわち、レンズアレイによって追加されるいかなる発散もが、考慮される必要がある。レンズによる5から10度の発散が、出力光の発散を導波路の特有の発散に近くなるよう維持するために、選択されるであろう。
レンズアレイパターンもまた、重要である。レンズアレイパターンは、製造上の複雑性とレンズ間隔との間の均衡である。六角形レンズは、最小レンズ間間隔および最小無駄空間を提供する一方、球状レンズと同様に光投影特性を維持する。長方形レンズアレイパターンは、所望の正方形または長方形点パターンの選択であってもよい。同様に、長方形照射パターンは、レンズが形成される出力面の平面におけるX寸法とY寸法との間のレンズピッチを変動させることによって産生されてもよい。例えば、付加的マイクロ構造特徴が照射導波路の遠位端に追加され、照射パターンの制御を最適化し、および光出力野を均質化することができる。一般的には、回折性であり、およびサブミクロンサイズである反射防止特徴が、照射器の入力および出力面に追加され、正常フレネル反射損失を低減させることができる。湾曲、屈曲、および搭載特徴等の導波路の特徴は、望ましくない反射、光漏出、グレア、および不均一出力パターンを引き起こし、不良性能をもたらし得る。照射導波路の遠位部分上またはその近傍において、屈折性または回折性であり得る、マイクロ構造特徴を追加することは、潜在的に、より優れた光均一性を提供し、および/または照射パターンの発散または収束をバイアスし、照射野の光出力を均質化することができる。導波路の特徴または先細化もまた、照射導波路の外側に追加され、照射出力を制御することができる。さらに、レンズ78Lまたは他のマイクロパターン構造等のマイクロレンズが、入力78等の照射導波路入力に追加されることにより、入力ビーム形状または他の光入力特性をより良好に制御することができる。光入力アームは、円、正方形、または多重ファセット化され、光のより良好な混合を提供することができる。
導波路は、種々の形状または断面において作製されることができる。現在、好ましい断面形状は、円、楕円形、または六角形である。長方形、三角形、または正方形等の他の断面形状も可能である。しかしながら、導波路の略規則正しい曲面ならびに奇数の表面は、出力において、二次パターンを引き起こし得る。このパターンは、明点および暗点として顕在するであろう。六角形等の偶数の高次多角形に類似する断面が、現在、好ましい。断面における面の数が増加するにつれて、これらの断面は、円形に近づき、そのようなデバイス設計は、潜在的に、製造処理(射出成形等)を複雑にし、それによって、コストを増加させるであろう。
照射器は、光が入力から抽出区域に進行するにつれて、その断面が増減するように先細化され得る。先細化は、NAをバイアスし、より密な出力点(出射時における領域増加のため)またはより大きく拡散した点(出射表領域縮小、TIRの分割)のいずれかを引き起こす。
照射式吸引デバイスに対して、多くの手術用途において、デバイスの周囲における円周方向照射の必要性がある。照射は、照明の大部分が開創器の前方を向くように、均一に円周方向であるか、または軸外方向に送達される必要があり得る。
次に、図9および10を参照すると、照射式吸引デバイス90のハンドル93は、導波路94の周囲における空隙91(n=1.0)の生成を介して、照射導波路94内にTIRを維持するために使用されることができる。ハンドル構造の設計は、導波路94の長さを部分的または完全に被覆し、所望の空隙を生成する部分を含み得る。離隔93X等の特徴が、照射器に接触しているハンドルの表面中に成形されることができ、構成要素の間に間隙を生成して、接点を通る光漏出を最小にするために、光学死角(TIRが殆どまたは全く存在しない区域)内に設置される必要がある。類似構成が、吸引チューブ92と照射式導波路94との間に形成されてもよく、空隙95は、照射器の内径と吸引チューブの外径との間の設計公差に基づいて、離隔を伴わずに、もしくは離隔92Xまたは離隔94Xあるいは任意の好適な組み合わせ等、1つ以上の離隔を伴って形成されることができる。ハンドル/導波路および/または導波路/吸引チューブの間の空隙は、本明細書に開示される照射式吸引装置の実施形態のいずれかにおいて使用されてもよい。
照射式導波路94から出力される光の発散は、遠位封入体96の全部または一部を照射器にわたって軸97に沿って摺動させることによって、制御されることができる。ユーザは、照射式導波路94にわたってチューブを摺動させて、発散角を縮小し、光99Lの発散を低減させることができる。
次に、図11を参照すると、ハンドル93の設計は、吸引流量制御孔Hが、人間工学的に好ましい位置において、ユーザに提示されるように、吸引チャネルおよび中実照射器の好適な経路指定および終端に対応しなければならない。照射式吸引装置のユーザの予期される保持および操作方法と、患者から排出される材料の流動パターンとに基づいて、孔Hは、近位ハンドルの上部表面98またはその近傍に存在してもよい。これは、ハンドル93とともに、上部区画93Tおよび底部区画93B等の少なくとも2つの部分を形成することによって、達成されることができる。照射式導波路94のための遮蔽および近位終端を提供することに加え、上部ハンドル部分93Tもまた、吸引流量制御孔Hを含有する。吸引流量制御はまた、制御された調節可能吸引を可能にする、弁または他の類似装置によって提供されてもよい。上部および底部ハンドル部分は、密閉され、底部分93Bは、吸引チューブ92の近位終端92Pと連通するチャンバを生成する。排出された残骸は、チャンバ100の幾何学形状および流量制御孔Hまでの経路に基づいて、真空チューブ導管93Pを通して、孔Hから流出しないように維持されることができる。代替として、フィルタ102等の「濾過器」または「フィルタ」が、ハンドル93内に含まれ、任意の固体または液体残骸を捕捉し、残骸が、孔Hを通した逃げ道を生成することを防止してもよい。ハンドル93内の特徴はまた、ユーザが、上部および底部分を分解し、任意の回収された残骸を取り除くことを可能にし得る。吸引制御機構は、本明細書に開示される実施形態のいずれかにおいて使用されてもよい。
提示された概念は、これまで、完全使い捨て非モジュール式デバイスに焦点を当てたが、以下を含む代替構造が可能である。
a.「高速接続」の取り付けおよび取り外し方式による使い捨てデバイスと一体化した使い捨て吸引先端(yankaeur等の種々のフレンチサイズおよびスタイル)。b.光導波路シースによって、収納、封入、または別様に包囲される、例えば、ドリル、ドリル錐、または内視鏡等の任意の好適な手術用器具を収容し得る導波路シース等の使い捨て照射シース。照射シースは、可撓性シリコーン等の種々の材料であり得る。
c.従来の光ファイバ束を含有する再使用可能近位照射器にも統合され得る、使い捨て遠位吸引先端または他の器具(神経プローブ等)。これは、ケーブルのプラグを抜く必要なく、迅速な先端スタイル交換を可能にするであろう。このアプローチはまた、捕捉された排出物質を除く手段を提供する。
d.可撤性単回使用照射器/吸引チューブを有する再使用可能近位ハンドル。ケーブルのプラグを抜く必要なく、デバイスからの容易な変更を可能にする。
次に、図12を参照すると、吸引管腔108が、照射式吸引装置111に示されるように、導波路110等の照射器の周囲に形成され得る吸引要素109内に形成されてもよい。この構成は、出力光112が照射器に対して同軸の中心照射チューブを有することによって引き起こされる陰影を伴わずに、導波路110等の円筒形の源から出射することを可能にするであろう。
照射器を介した吸引導管の経路指定は、照射出力を最適化し、人間工学的考慮を均衡化するために変動されることができる。
次に、図13を参照すると、照射式吸引装置116は、(1)近位露出端118Pが、吸引制御機能がユーザによってより容易にアクセスされ得る、デバイスの上部にあり、(2)吸引チューブの遠位端118Dが、照射出力122の下方のデバイスの底部から出現し、吸引チューブの上方から手術部位の最適化された照明を提供するように、吸引チューブ118が角度121で照射導波路120を通して戦略的に経路指定されることを可能にするように構成される。この構成では、吸引チューブは、光をより完全に混合する反射表面を導入することによって、照射導波路を通して、光透過経路を変更する。高反射コーティング、空隙、およびクラッディング123等のクラッディングを使用することによって、効率を維持することが可能である。しかしながら、吸引チューブの追加された反射率表面は、NAを増加させ得る。
照射式吸引装置116等の回転対称照射式吸引デバイスは、導波路の遠位表面から突出する吸引チューブからの陰影を緩和する吸引チューブの戦略的設置によって、円周方向に均一な光出力を産生し得る。照射式導波路を横断する光は、二次反射率表面による課題を有し、したがって、光出力パターンを拡大させ得る。照射式吸引装置116はまた、非常に大きいNAを有することが予期される。
前述で開示される導波路等の照射導波路はまた、シリコーンのような材料から、可鍛性であるように作製されてもよい。これは、吸引チューブのような器具に「冠着」するために有用であり得る。照射導波路は、シリコーン等の可鍛性材料から作製され、剛性吸引チューブを覆って冠着されることを可能にし、潜在的に、コストを低下させ得る。代替として、可鍛性照射導波路材料は、変形可能吸引チューブ構造、または選択的強度部材(梁等)を含有する変形可能構造を覆って形成されることができる。これは、臨床用途に好適な種々の所望の形状への吸引チューブの動的成形を可能にするであろう。
照射導波路は、「積層」または「複合」構造内において、可変屈折率の材料によって加工され、光出力を形成および制御することができる。
代替アプローチは、円形または楕円形断面を有する中実光入力部によって、照射導波路を分割し、導波路を経路指定し、元の開始幾何学形状に再結合するステップを有する。照射導波路は、次いで、内部吸引チューブを覆って成形されることができる。代替として、この構成における吸引チューブは、照射器幾何学形状に沿って延設され得る。
断面領域が維持される(すなわち、分割の両側における遠位端と近位端とが、同一の断面を有する)場合、導波路の中間形状が操作されることができる。前述に列挙された構成において、NAにおける効率の有意な損失または変化は、存在しないはずである。したがって、入力と出力との光パターンは、形状および強度が非常に類似するはずである。
図29は、照射式吸引装置2902のさらに別の実施形態を図示する。吸引装置2902は、吸引チューブとして、また、導波管としての両方の機能を果たす、単一成形部品2904である。成形部品2904は、成形部品2904を通して延在する管腔2906を有する、伸長管状構造である。したがって、成形部品2904は、導波管として使用され、全内部反射によって、光を遠位に伝送してもよく、管腔2906は、吸引チューブとして使用され、流体および他の残骸を手術野から除去してもよい。遠位面2910から出射する光は、手術野を照射し、管腔の遠位端2912は、流体および残骸を吸引するために使用される。管腔の遠位端2912および遠位面2910はまた、相互からオフセットされてもよく、好ましい実施形態では、遠位面2910は、管腔の遠位端2912より近位にある。真空が、標準的コネクタおよび継手を使用して、管腔2906に印加されてもよく、光が、当技術分野において公知の技法を使用して、導波路の中に入力されてもよい。本実施形態は、単一部品として成形されることを可能にする、および別個の吸引チューブを要求しない等、ある利点を有する。
図18A−18Bは、照射式吸引装置1802の別の例示的実施形態を図示する。装置1802は、随意のピストルグリップハンドル1804と、右および左ハンドルセクション1806a、1806bから形成される主ハンドル1806と、吸引チューブ1816と、光1818を放出するための非光ファイバ光導波路または照射器1820(図18Bに最も良く見られる)と、光学クラッディング1812と、光学コネクタ1810と、真空継手1808とを含む。図18Bは、照射式吸引装置1802の分解図を図示する。
吸引チューブ先端の全部または一部は、吸引先端が、治療される生体構造または用途(例えば、吸引専用、電気刺激を伴う吸引等)に応じて、デバイスから容易に除去され、別の吸引先端と交換され得るように、モジュール式であってもよい。したがって、種々の薄型先端が、照射式吸引デバイスに具備されてもよい。先端は、バヨネット継手、ねじ山付き継手、スナップ嵌合、戻り止め機構等の任意の数の急速解放機構を使用して、デバイスの残りに取り外し可能に結合されてもよい。
図19Aは、図18A−18Bにおける照射式吸引装置1802の斜視図を図示する。吸引チューブ1816の遠位部分は、拡大または球根状ヘッド領域1824を有し、使用の間、組織との外傷を生じさせることを防止するのに役立つ。加えて、吸引孔1826は、吸引チューブ1816の外側表面の周囲に円周方向に配置されてもよい。吸引チューブの遠位端はまた、血液または他の流体および残骸を手術野から吸引するための吸引孔1828を有してもよい。光導波路の遠位先端は、光を抽出し、手術野に指向するための表面特徴1822を含んでもよい。本実施形態では、表面特徴は、前述のもののようなレンズのアレイを形成する。本明細書に説明される表面特徴のいずれも、光を抽出し、手術野に指向するために、遠位先端上または光導波路の遠位領域の外側表面上で使用されてもよい。いくつかの実施形態は、光が導波路の外側表面から抽出され、導波路の外側表面から半径方向外向きおよび円周方向に指向されるように、プリズム、ファセット、レンズ、または他の抽出特徴等の抽出特徴を導波路の外側表面上に有してもよい。導波路は、光学材料の層でコーティングまたはクラッディングされ、光が漏出することを防止してもよい。例示的クラッディングは、低屈折率熱収縮材料を含む。空気もまた、後述されるように、使用されてもよい。図19Aはまた、標準的返し付き継手、迅速交換、または当技術分野において公知の他の継手であって、吸引チューブ1816が、真空源に流動的に結合されることを可能にし得る、真空継手1808を図示する。光学継手1810は、ACMI結合器等の任意の標準的光学継手であって、光導波路が外部光源と光学的に結合されることを可能にしてもよい。他の実施形態では、光学継手1810は、使用されなくてもよく、光源は、ハンドル1806内に配置される、または別様に、照射式吸引装置1802に結合される、LEDまたは他の光源を含んでもよい。さらに他の代替実施形態では、LED等の光源は、光導波路の遠位先端に隣接して配置されてもよい。
図19Bは、前の実施形態に類似するが、主な差異として、吸引チューブ1816の遠位部分が、吸引チューブの遠位部分上に泡立器状のバスケットを形成する、半径方向に延在するフィン1830を含む、照射式吸引装置1802の代替実施形態を図示する。バスケット内のフィンは、組織が吸引孔1826の中に引き込まれ、閉塞を生じさせることを防止する。フィンは、吸引チューブに固定されてもよく、または調節可能サイズを伴って、半径方向に拡張可能であってもよい。いくつかの実施形態では、フィンは、伝導性であってもよく、フィンの一部または全部はまた、電極として作用し、組織を電気的に刺激してもよい。
図19Cは、図19Bにおける線C−Cに沿った断面を図示する。これは、レンズの近位の照射式吸引装置の遠位部分および光導波路の遠位先端を図示する。光導波路1820は、吸引チューブ1816の外側表面に一致するように成形された凹面内側表面を有し、したがって、凹面領域が、アセンブリの外形を最小限にするために、吸引チューブ1816を受容するサドルを形成する、C−形状の構造を形成する。加えて、光導波路は、外向きに拡開し、吸引チューブの外側円周の周囲に少なくとも部分的または完全に巻着され、したがって、光導波路から放出される光は、吸引チューブの周囲の面積を円周方向に照射するであろう。したがって、導波路は、変化する、ここでは、増加する、断面積を有してもよい一方、他の実施形態では、断面は、減少してもよく、または一定のままであってもよい。架台1814はまた、光導波路に係合し、光導波路と吸引チューブとの間の直接接触を防止または最小限にする、段部を有する。好ましくは、空隙が、その間に配置される。空隙は、光導波路を通して通過する光の全内部反射を助長するのに役立つ。光導波路と吸引チューブ等の隣接する構造との間の接触は、光損失をもたらし、光導波路の伝送効率を低減させる。加えて、外側遮蔽またはクラッディング1812も同様に、架台上の段部に係合し、その間に空隙を形成することによって、外側クラッディングと光導波路との間の直接接触を最小限または防止する。いくつかの実施形態では、血液または他の流体が空隙に沿って吸引デバイスに吸い上げられることを防止する、障壁を提供することが望ましくあり得る。障壁は、導波路と吸引チューブとの間または導波路と外側遮蔽との間等を通して流体が流動する間隙が存在する任意の場所に配置される、Oリング、接着剤、または任意の他の材料であってもよい。障壁は、遠位先端に、またはよい近位に、デバイスに沿った任意の場所に設置され、流体が、吸い上げられることを防止してもよい。外側クラッディングは、好ましくは、光導波路にわたって設置され、血液または他の流体および残骸が光導波路に接触することを防止する、成形伸長キャップ要素である。これは、好ましくは、低屈折率を有するポリマーから形成される。屈折率1(空気の場合の屈折率)に近いほど良い。いくつかの実施形態では、キャップは、直接、光導波路に接触してもよく、光損失は、キャップの屈折率のため、最小限にされる。さらに他の実施形態では、キャップの代わりに、空気クラッディングの層のみ、導波路の外側表面にわたって配置される。
図19Dは、図19Bにおける線D−Dに沿った照射式吸引装置1802の断面を図示する。これは、図19Cより近位にあって、ハンドル1806により近い、照射式吸引装置の一部を図示する。これは、光導波路1820が円筒形であることを示す。したがって、光導波路は、近位端から遠位端に向かって変化する、断面を有することが明白である。本実施形態では、丸形円筒形領域からより広いC−形状の遠位領域に変化する。また、厚さも、光導波路に沿って遠位に減少することが明白である。図19Dはまた、点接触1904において、または最小接触面積を伴って、光導波路1820に係合する角を有するチャネル1902を伴う、架台1814を図示する。
図20A−20Cは、図19Bにおける照射式吸引装置1802の種々の部分的断面を図示する。図20Aでは、ハンドル1806の一部が、ハンドル領域内の光導波路1822を囲繞する、空隙2002と、光学継手1810、ここでは、ACMIアダプタに進入するにつれて、光導波路の周囲に円周方向に配置される、空隙2004とを図示するために除去されている。ハンドル内のリブから形成される、離隔2006は、光導波路と最小限の接触を有し、空隙が維持されるように、光導波路に支持を提供するのに役立つ。図20Bは、図20Aにおける線B−Bに沿った部分的断面を図示し、より明確に、光導波路1820を囲繞する空隙2002、2004を図示する。加えて、架台1814内のリブ2008もまた、光導波路1820と吸引チューブ1816との間に空隙2010を維持するのに役立つ、離隔を形成する。図20Cは、クラッディング層1812が除去された、照射式吸引装置1802の部分的断面を図示する。
図21は、クラッディングおよび光導波路が除去された、図19Bにおける実施形態の斜視図を図示する。本図は、吸引チューブ1816の近位部分を完全に囲繞し、その遠位端に向かって、吸引チューブを部分的にのみ囲繞する、架台1814を強調する。加えて、段部または棚部2102は、光導波路を支持し、それによって、光導波路を囲繞する空隙を提供するのに役立つ、離隔を形成する。
図22は、図19Bにおける実施形態の架台1814内に配置される、吸引チューブ1816を図示する。これは、より明確に、光導波路を支持する、段部2102を図示する。図23は、吸引チューブ1816を図示する。これは、先端が手術野の中に容易に挿入されることを可能にしながら、ハンドルが、オペレータの手内に快適に適合し得るように成形された屈曲遠位部分を有する。任意の形状が、治療される生体構造に応じて、吸引チューブ上で使用されてもよい。本実施形態および形状は、一般的外科手術手技ならびに他の手技において使用されてもよい。さらに他の実施形態では、吸引チューブは、オペレータが吸引チューブを任意の所望の形状に屈曲させ得るように、可鍛性材料から形成されてもよい。さらに他の実施形態では、吸引チューブは、伝導性であって、手術野内の組織に電流を送達するための電極として作用してもよい。さらに他の実施形態では、電極は、吸引チューブに結合されてもよい。後述される電極構成のいずれかが、本実施形態で使用されてもよい。加えて、吸引チューブは、電流が吸引チューブの望ましくない面積から流出することを防止するための絶縁層でコーティングまたは被覆されてもよい。図24は、クラッディング1812を図示する。前述のように、これは、好ましくは、縁2406が、架台上の離隔と係合するように設置され、その間の接触を最小限にし得るように、C−形状の構成要素に形成される外側表面2402を有する、射出成形伸長ポリマー要素である。加えて、凹面領域2404は、所望に応じて、その間に空隙を維持しながら、光導波路に一致し、それを受容するように定寸および成形されてもよく、またはクラッディングは、直接、光導波路に係合してもよい。好ましい実施形態は、クラッディングと光導波路との間(そこで、その2つの構成要素が相互に接触する)の光損失を防止または最小限にするために、低屈折率を有する材料から形成される。
図25は、本明細書に説明される照射式吸引実施形態のいずれかと併用され得る、例示的光学結合1810を図示する。これは、好ましくは、他のACMI光学結合とも適合する。外側表面2502は、外部光源と光学的に結合されてもよい。内部チャネル2504は、光導波路を受容するように定寸される。リブ2506は、内部チャネル内に配置され、コネクタと導波路との間の接触を最小限にし、それによって、空隙が光導波路の周囲に形成されることを可能にしてもよく、これは、光損失を最小限にするのに役立つ。
図26A−26Bは、ハンドル1806の右側半体2602aおよび左側2602b半体を図示する。外側表面は、オペレータが、ハンドルを容易に握持し得るようにテクスチャ加工されてもよい。加えて、ハンドル1806は、取り外し可能に、または固定して、随意のピストルグリップハンドルと主ハンドルを結合するためのスナップ継手または他の機構等の係合機構2604を有してもよい。図27は、主ハンドル1806を受容するための中心チャネル2704を有する、随意のピストルグリップハンドル1804を図示する。協働スナップまたは他の係合機構2702が、取り外し可能に、または固定して、主ハンドルとピストルグリップハンドルを係合するために、ピストルグリップ上に配置されてもよい。ピストルグリップハンドルは、テクスチャ加工または他の表面特徴2706を有し、オペレータによる握持を促進してもよい。
本明細書に説明される実施形態のいずれかでは、光入力部は、いくつかの技法を使用して、光導波路の近位部分に結合されてもよい。例えば、図28Aでは、光入力部は、導波路2804a内の受部2806a内に受容される、単一光パイプ2802aであってもよい。光パイプ2802aは、次いで、屈折率整合光学接着剤を使用して、定位置に接合されてもよい。他の実施形態では、導波路は、光パイプの周囲にオーバーモールドされ、それによって、単一の一体型部品を形成してもよい。図28Bでは、光入力部2802bは、導波管2804bの受部2806b内に受容される、光ファイバ2808bの束であってもよい。ファイバは、前述のように接合されてもよく、またはオーバーモールド処理が、使用されてもよい。本光入力部は、ピグテールと称され得る。
図28Cは、光導波路2804cの幅に一致するように外向きに拡開2810cする、単一光学光パイプ2802cを図示する。これは、導波路の幅に沿って光を拡散させ、それによって、より均一に光を分散させるのに役立つ。図28Dは、単一光パイプの代わりに、入力部2802d内でファイバ2808dの束を使用する、類似実施形態を図示する。ファイバは、光導波路2804dの幅に一致するように拡開2810dする。これらの実施形態のいずれかでは、接合、オーバーモールド、または当技術分野において公知の他の技法が、光入力部を導波路に結合するために使用されてもよい。
図31A−31Bは、可鍛性および照射式吸引デバイスのさらに別の例示的実施形態を図示する。吸引デバイスは、概して、前述の吸引チューブのいずれかと同一の形態をとる、吸引チューブ3106を有してもよい。しかしながら、本実施形態では、吸引チューブ3106は、可鍛性であって、したがって、吸引を手術野内の所望の位置に指向するために、任意の方向に屈曲されてもよい。加えて、吸引チューブが、電極として作用する、またはその上に配置される電極を有する場合、吸引チューブの屈曲はまた、電流を手術野内の所望の位置に指向するのに役立つ。前述の導波管のいずれかの形態をとり得る、導波管3102は、吸引チューブと結合されてもよい。可撓性光入力部3104は、導波路と結合されてもよい。可撓性入力部3104は、前述のピグテールを含む、前述の光入力部のいずれかの形態をとってもよい。図31Aでは、吸引チューブ3106は、略線形構成である。図31Bでは、吸引チューブの遠位部分は、下向きに偏向され、湾曲先端を形成する。導波路は、吸引チューブとともに屈曲し、同様に、光入力部もまた、吸引チューブとともに撓曲する。したがって、吸引チューブは、導波路または光入力部ケーブルの再調節を要求せずに、任意の方向に屈曲されてもよい。いくつかの実施形態では、吸引チューブの一部は、剛性であって、それらが屈曲することを防止してもよい一方、他の部分は、屈曲可能であってもよい。例えば、遠位部分は、屈曲可能であってもよい一方、近位部分は、剛性のままであってもよい。好ましくは、屈曲可能部分は、別の位置に操作されるまで、その屈曲位置を維持する。
本発明の好ましい実施形態が、本明細書に図示および説明されたが、当業者には、そのような実施形態は、一例として、提供されるにすぎないことは明白であろう。現時点において、多数の変形例、変更、および代用が、本発明から逸脱することなく、当業者に想起されるであろう。例えば、照射式吸引装置の一実施形態において開示された特徴のいずれかは、本明細書に開示される照射式吸引装置の他の実施形態のいずれかにおいて使用されてもよい。本明細書に説明される本発明の実施形態の種々の代替が、本発明を実践する際、採用されてもよいことを理解されたい。以下の請求項は、本発明の範囲を画定し、これらの請求項およびその均等物の範囲内にある方法ならびに構造は、それによって網羅されることが意図される。