JP6414966B2 - 健康データ分析補助装置 - Google Patents

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本発明は、効率的な健康データ取得を可能とする健康データ分析補助装置に関する。
非特許文献1に指摘されているように、社員(従業員)の健康管理は企業経営にとって重要事項である。従って、社員その他の一定集団を対象として健康管理を行うシステムが数多く提案されている。例えば、特許文献1では社員認証を行い、健康データを取得する仕組みを提案している。一方で、特許文献2や非特許文献1のFitBit(登録商標)に代表されるウェアラブルデバイスが浸透しており、このような簡易なデバイスを用いて、従業員や健保組合員の健康状態を取得することができる。
また、全国的に健保主導で健康診断(以下、健診とする)が行われており、1年に一度、全ての組合員の健診データを取得し、ハイリスク者を抽出している。
特開2008-305050号公報 特許5489105号
http://www.jmsc.co.jp/word/column/no83.html http://www.fitbit.com/jp
しかし、一般的な健診は健診項目が限られているため、既に疾病を発症する寸前の極めてハイリスクな人や既に発症している人を抽出することはできても、大部分の潜在的なハイリスク者を見逃してしまうことが多い。つまり、既に予防が難しい人だけを抽出できても、予防ができる人を抽出することが難しいという問題があった。つまり、健診データだけで十分にスクリーニングできる人もいれば、できない人もおり、できない人の中に潜在的に予防可能なハイリスク者が多く潜んでいる。
こういったデータを補完する方法として、例えば健診項目を増やしたり、ウェアラブルデバイスを配ったりすることが考えられるが、一方で、一般に数万人に及ぶ大企業において、従業員の健康状態を把握するために、ウェアラブルデバイスを配ることは現実的ではない。また、健診項目も全ての従業員の分を増やすとコストが大幅に増加してしまう。
本発明は、上記従来技術の課題に鑑み、効率的な健康データ取得を可能とする健康データ分析補助装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、第一項目群からなる健康データの各項目の評価値を複数対象者について取得する第一取得部と、前記第一項目群の各項目と、健康データの第二項目群の各項目と、の関係性を表す所定の数値を、関係性行列として記憶する関係性行列保存部と、前記取得した第一項目群の各項目の評価値に、前記関係性行列において対応する前記第二項目群の各項目の数値を重みとして付与したものを、当該第二項目群の各項目に関して特化した各対象者の特徴ベクトルとして生成し、当該第二項目群の各項目ごとに、当該特徴ベクトルに基づいて前記複数対象者をクラスタリングするクラスタリング部と、前記第二項目群の各項目ごとにクラスタリングした結果の各クラスタより、当該第二項目群の各項目を評価する対象としての代表者を決定する代表決定部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、第一項目群からなる健康データと、第一項目群の各項目と健康データの第二項目群の各項目と、の関係性を数値化した関係性行列と、を入力として、複数対象者を第二項目群の各項目ごとに特化した形でクラスタリングすることができ、各クラスタより二項目群の各項目を評価する対象としての代表者を決定することができる。従って、第二項目群の健康データを入力として用いずに、第二項目群の健康データを実際に評価する際の効果的なスクリーニングが、当該決定された代表者により達成されることとなり、効果的な健康データの取得が可能となる。
特に、第一項目群の健康データが容易に取得可能なものであり、第二項目群の健康データが取得困難なものである場合に、第二項目群の健康データに関して、効果的な取得が可能となる。
一実施形態に係る健康データ分析補助装置の機能ブロック図である。 一実施形態に係る健康データ分析補助装置の動作のフローチャートである。 第一項目群の健康データとして利用することのできる、健診データにおける項目の例を示す図である。 第二項目群の健康データとして利用することのできる、ウェアラブルデバイスで取得される健康データにおける項目の例を示す図である。 関係性行列の値の模式的な例を示す図である。 クロス集計表の概念的な例を示す図である。 潜在トピック分析によるクラスタリングを説明するための図である。 クラスタリング部の分類結果を模式的に示す図である。 再分析判断部が、関係性行列を修正する際の具体的な計算を例を用いて説明するための図である。 相互に貸し出しが可能な人の関係マトリクスの例を示す図である。 関係マトリクスとそのマルコフクラスタリングの結果との例を示す図である。
図1は、一実施形態に係る健康データ分析補助装置の機能ブロック図である。健康データ分析補助装置10は、第一取得部1、クラスタリング部2、関係性行列保存部3、代表決定部4、第二取得部5、推定部6、再分析判断部7、第一数値化部11及び第二数値化部15を備える。
図2は、一実施形態に係る健康データ分析装置の動作のフローチャートである。以下、図2の各ステップを説明しながら、図1の各部を説明する。
ステップS1では、第一取得部1が、複数の対象者についての第一項目群の健康データを取得する。第一項目群の各々をE1(i)(i=1, 2, …, n)とする。各項目E1(i)は健康を評価する項目であり、当該取得される健康データにおいて対象者の各々にその評価値が与えられている。複数の対象者の中の任意の一人の対象者aの項目E1(i)の評価値をe1[i, a]とすると、当該取得される健康データにより、第一取得部1において複数の対象者のそれぞれの対象者aの健康状態を表すベクトル(e1[1, a], e1[2, a], …, e1[n, a])が得られることとなる。
当該ステップS1で取得される第一項目群の健康データは具体的には例えば、健診データを利用することができる。なお、健診は年に一度行われ、実施率も高いため、健診データは多数の対象者について容易に取得できるという特徴がある。
図3に、健診データの項目の例を示す。ここでは、健診データにおける諸項目を大きく3つに分けてそれぞれ「身体データ」、「血液データ」及び「問診票」に関連する各項目を[1],[2],[3]に示している。
なお、ステップS1にて第一取得部1が第一項目群の健康データを取得して各対象者aの健康状態を表すベクトル(e1[1, a], e1[2, a], …, e1[n, a])を得るに際して、当該ベクトルを後述するステップS2におけるクラスタリングが可能な形式として得ておく必要がある。ステップS1にて当該形式の変換を担うのが第一数値化部11である。
すなわち、第一項目群の健康データとしては図3のような健診データを利用できるが、一般にその各項目E1(i)(i=1, 2, …, n)の評価値は量的データで与えられている場合もあれば、質的データで与えられている場合もある。例えば、図3の[3]の問診票の項目「保健指導の希望」の評価値は質的データとして「あり」又は「なし」等となる。また、量的データであっても項目によってはその単位が異なる。例えば、図3の[1]の身体データの項目において「身長」の単位は「長さ」であり、「体重」の単位は「重さ」である。
従って、いわば「生データ」の状態においては上記のように各項目E1(i)(i=1, 2, …, n)の評価値が種々の形式を取っているのを、統一的な数値形式に変換することで、前述のクラスタリング可能な各対象者aの健康状態を表すベクトル(e1[1, a], e1[2, a], …, e1[n, a])を生成するのが、第一数値化部11である。
第一数値化部11による当該変換には、各項目E1(i)(i=1, 2, …, n)ごとに所定の変換式を予め用意しておいて当該変換式を適用するようにしてもよいし、本出願人による特願2013-159323号(数値データ解析装置及びプログラム)、特願2013-163207号(数値データ解析装置及びプログラム)、特願2013-217817号(数値データ文書化装置及びプログラム)などを利用してもよい。なお、第一項目群の健康データが予め、上記のように各項目の評価値が統一的な数値形式で与えられているものである場合には、第一数値化部11による変換処理は省略してよい。
ステップS2では、クラスタリング部2が、上記ステップS1で第一取得部1が取得した第一項目群の健康データを構成している複数の対象者をクラスタリングする。ここで、各対象者aの健康状態を表すベクトル(e1[1, a], e1[2, a], …, e1[n, a])(=V(a)とする)を当該対象者aを表す特徴ベクトルV(a)とすることで、クラスタリングが実施される。
ただしこの際、V(a)をそのままクラスタリングするのではなく、第二項目群の健康データの各項目E2(i)(i=1, 2, …, m)の影響度合いを特徴ベクトルV(a)において予め加味させることで、対象者aの項目E2(i)に特化した特徴ベクトルV(a)[E2(i)]へと変換し、当該特徴ベクトルV(a)[E2(i)]を対象としてクラスタリングが実施される。
従って、クラスタリング結果は第二項目群の各項目E2(i)(i=1, 2, …, m)ごとにそれぞれ得られることとなる。なお、項目E2(i)についてのクラスタリング結果の各クラスタをC(i, k)(k=1, 2, …, K(i))と表記する。尚、K(i)は、i番目の項目E2(i)のクラスタ数である。ここで、クラスタ数は各項目E2(i)につき任意(所定数)としてもよいし、AIC(赤池情報量基準)等で最適な数を決定してもよいし、無限次元のLDAや混合ディリクレ過程等を使うことで自動で決定するようにしてもよい。
当該第二項目群の健康データの各項目は具体的には例えば、種々のウェアラブルデバイスによって取得される健康データを利用することができる。図4に、ウェアラブルデバイスで取得される健康データの項目例を示す。
ここで、第二項目群の健康データは、第一項目群の健康データよりも取得に困難が伴うものであるが、その代わりに、健康データとしてはより詳細な情報を与えるものであることを想定している。例えば、第一項目群の健康データの例としての健診データは、健診が広く定期的に実施されることから多数の対象者について容易に取得可能であるが、大雑把な健康状態しか把握できないものであることを想定している。
これに対して、第二項目群の健康データの例としてのウェアラブルデバイスの健康データは、健診と同じような多数の対象者に特殊な機器であるウェアラブルデバイスを配布することが困難であることから、また、実際にウェアラブルデバイスを装着してデータを取得する際に発生する手間等から、取得が困難であるが、その代わりに図4で例示したような、健康状態に関して詳細な情報を与えるものであることを想定している。
従って例えば、第一項目群の健康データとしての健診データが「標準」健診のものである場合に、第二項目群の健康データを、当該標準健診では(費用負担等の観点から)省略されている詳細な健診項目について実施される「特別」健診のものとしてもよい。
ステップS2におけるクラスタリング部2によるクラスタリングの前処理としての、前述した対象者aを表す特徴ベクトルV(a)の第二項目群の各項目E2(i)に特化した特徴ベクトルV(a)[E2(i)]への変換については、関係性行列保存部3に予め保存されている関係性行列を参照して、ベクトルの各要素に当該行列の各要素を重みとして積算するようにすればよい。
関係性行列Mとは、そのi行j列要素の値Mi,jを、第二項目群における項目E2(i)と第一項目群における項目E1(j)との関係性を表す数値(関係性が強いほど大きく、関係性が弱いほど小さい数値)で与えたものである。(なお、この転置で定義してもよいが、意味合いは同じであるため、以下、当該定義で関係性行列Mに言及する。)
当該関係性行列M=(Mij)を用いることで、特徴ベクトルV(a)= (e1[1, a], e1[2, a], …, e1[n, a])を、第二項目群の各項目E2(i)に特化した特徴ベクトルV(a)[E2(i)]= (Mi,1*e1[1, a], Mi,2*e1[2, a], …, Mi,n*e1[n, a])へと変換することができる。すなわち、特徴ベクトルV(a)においては第一項目群の各項目E1(j)(j=1, 2, …, n)の評価値「e1[j,a]」が要素として列挙されているので、これらにつきそれぞれ、第二項目群の項目E2(i)と当該項目E1(j)との関係性の値Mi,jを重みとして積算することで、重み付与された評価値「Mi,j* e1[j,a]」へと変換し、特徴ベクトルV(a)[E2(i)]を生成すればよい。
図5に、関係性行列の値の模式的な例を示す。図5の例では、関係性行列の一部分の値の例が表として示され、行方向の第二項目群の項目E2(1),E2(2)と、列方向の第一項目群の項目E1(1),E1(2),E1(3),E1(4),E1(5)と、に具体例としてそれぞれ図中に記すような項目が設定されている。例えば、第二項目群の項目E2(2)「活動量」と第一項目群の項目E1(5)「30分以上の運動習慣」と、の関係性の数値は、当該表中の2行5列の位置(項目表示部分を除いた位置)を参照することで、「0.9」であることがわかる。
当該関係性行列Mについては、予め算出して関係性行列保存部3に保存しておき、クラスタリング部2から参照するようにすればよい。なお、具体的に当該関係性行列Mを算出する手法としては、以下の[手法1]〜[手法3]を挙げることができる。
[手法1] 一般的知識を利用することで、関係性行列M=(Mi,j)の各要素に所定値を設定する。
[手法2] 項目E2(i)と項目E1(j)との双方のデータが存在する人のデータを集約し、周知の多変量解析等で相関を求め、当該相関値によって関係性行列M=(Mi,j)とする。
また、[手法2]では多変量解析の代わりに、周知のクロス集計表の独立性検定を行うようにしてもよい。図6に、項目E2(i)の一例としての「歩数」と、項目E1(j)の一例としての「BMI」(body mass index;肥満指数)と、に関するクロス集計表の概念的な例(各欄の具体的な数値は省略している)を示す。この場合例えば、関連があると判定された項目においては「1」、関連無しの場合には「0」と離散的に設定してもよいし、統計量を算出して当該統計量の関数として連続的に設定してもよい。
[手法3] インターネット上のウェブ文書等を取得し、周知のテキスト解析技術を適用することによって当該文書を解析することにより、単語同士の共起性、距離等から関係性を計算する。単語としては項目E2(i)と項目E1(j)とをそのまま用いてもよいし、関連する単語を用いてもよい。
以上、ステップS2にてクラスタリング部2は、関係性行列Mi,jを重みとして付与することで、各対象者aを表す特徴ベクトルV(a)を第二項目群の各項目E2(i)に特化した特徴ベクトルV(a)[E2(i)]へと変換してから、特徴ベクトルV(a)[E2(i)]を対象とすることで項目E2(i)に特化したクラスタリングを実施する。当該クラスタリングには、k-meansや潜在トピック分析の一種であるLDA(潜在ディリクレ配分法)等の周知手法を利用することができる。
ここで、後述する事項の説明における前提となるため、LDA等の潜在トピック分析によるクラスタリングを簡単に説明する。図7は、当該潜在トピック分析によるクラスタリングの結果及びその意味合いを説明するための図である。
図7にて、第一取得部1より得られるクラスタリング対象の全データがDであり、各対象者aの特徴ベクトルV(a)[E2(i)]を行ベクトルとして列挙した行列形式のデータである。潜在トピック分析においては、行列Dの各行はバグオブワーズとしての「文書u」であり、その列方向に並ぶ要素は各単語i1, i2, …, inの頻度数である。
本発明においては、各「文書u」が各「対象者a」に相当し、各単語i1, i2, …, inは、第一項目群の各項目E1(1), E1(2), …, E1(n)に対応する単語となる。そして、各単語i1, i2, …, inの具体的な頻度数については特徴ベクトルV(a)[E2(i)]として計算した通りの値となる。
LDA等の潜在トピック分析では、文書u(本発明においては各対象者a)をこのようにバグオブワーズ、つまり単語とその出現頻度として取り扱い、文書においてそのトピックを推定する。例えば、「経済」トピックからは、「株価」、「増収増益」・・・といった単語が出現するだろうし、「スポーツ」トピックからは「野球」、「サッカー」といった単語が出現することになる。
これは、観測されたバグオブワーズ表現、つまり単語i(列成分)と文書u(行成分)との関係行列Dを、図7に示すように、単語i(列成分)とトピックk(行成分)の関係行列Φと、文書u(行成分)とトピックk(列成分)の関係行列θとの積に分解することを意味している。このトピックkを推定するのがLDA等の潜在トピック分析であり、当該分析の結果として図7に示すような「D=θ×Φ」の分解結果が得られる。
このようにLDAに代表されるトピックモデルでは、各文書が固有のトピック比率を持ち、単語はこのトピック比率に従いトピックを選択したあと、そのトピックに固有の比率で生成されるという仮定をおいている。
なお、各文書u(=対象者a)のクラスタリング結果として解釈する場合には、例えば、関係行列θにおける当該文書uの行(行ベクトル)が、当該文書uの各トピックkへの所属確率を与えたものとなっているので、例えば、当該所属確率が最も高いトピックkに対応するクラスタに所属するものとして解釈することができる。
図2の各ステップの説明に戻り、ステップS3では、代表決定部4が、第二項目群の各項目E2(i) (i=1, 2, …, m)の各々に関してクラスタリング部2の分類した各クラスタC(i, k)(k=1, 2, …, K(i))より、項目E2(i)を実際に評価する対象となる代表者を決定する。
当該決定される代表者の本発明における意義は、以下の通りである。
本発明においては特に、適切な値が設定された関係性行列Mを重みとして予め付与することによって、クラスタリング部2の分類結果が、健康状態のうち特に項目E2(i)に注目して分類した結果となっている。すなわち、各クラスタC(i, k)に属する対象者同士の間では、項目E2(i)の評価結果は概ね似ていることとなる。従って、各クラスタC(i, k)から決定した少数の代表者のみを対象として当該項目E2(i)を評価することで、項目E2(i)に関して当該クラスタC(i, k)に属する全ての対象者の傾向を知ることができる。
このため、第二項目群の項目E2(i)が図4で説明したようなウェアラブルデバイスによって取得されるものであり、コスト等の観点から取得が困難なものである場合であっても、第一項目群の健康データの取得対象となった全対象者につき、高いコストを負担して項目E2(i)を評価することなく、各クラスタC(i, k)の代表者のみにおいて項目E2(i)を評価することで、全対象者の項目E2(i)についての傾向を知ることができるようになる。
従って、クラスタC(i, k)の代表者において調査した結果、項目E2(i)に関して危険(あるいは潜在的に危険)な結果となっていれば、当該クラスタC(i, k)内の全員が当該項目E2(i)に関して危険(あるいは潜在的に危険)な結果である可能性が高いので、当該クラスタC(i, k)に属する対象者につき、重点的に項目E2(i)を評価するようにすればよい。
すなわち、本発明によれば、高コストな評価項目である項目E2(i)に関して、クラスタC(i, k)の代表者のみを予め評価することによって、全対象者の中から重点的に調査すべき対象者を適切にスクリーニング(選別)することが可能となる。これにより、従来の通常の健診データのみでは見落としてしまっていたような、潜在的に予防可能なハイリスク者を、低コストで見つけ出すことが可能となる。
図8は、クラスタリング部2の分類結果を模式的に示す図であり、各クラスタには第一項目群の健康データの取得対象となった全対象者のうちの一部分の例として、対象者a,b,c,d,eが描かれている。[1]では、項目E2(1)の例として「歩数」に特化したクラスタリング結果がC(1,1),C(1,2),…として示されている。[2]では項目E2(2)の例として「心拍」に特化したクラスタリング結果がC(2,1),C(2,2),…として示されている。[3]では、項目E2(3)の例として「活動量」に特化したクラスタリング結果がC(3,1),C(3,2),…として示されている。
適切な関係性行列Mが利用されてクラスタリングがなされたことを前提として、例えば[1]のクラスタC(1,1)に属している対象者a,b同士では「歩数」に関して概ね共通の評価値が得られることなり、クラスタC(1,2)に属している対象者c,d,e同士でも「歩数」に関して概ね共通の評価値が得られることなる。また、異なるクラスタC(1,1),C(1,2)間では、対象者同士の「歩数」に関する評価値は異なるものが得られることとなる。
以上のような意義を有する代表者をステップS3にて代表決定部4が具体的に決定するには、まず、各クラスタにつき代表者数を決定する必要があるが、当該決定に関しては、例えば、次の[手法11]又は[手法12]を利用することができる。
なお、第二項目群の各項目E2(i)(i=1, 2, …, m)ごとにそれぞれクラスタリング結果C(i, k)(k=1, 2, …, K(i))が存在するのと同様に、各項目E2(i)について決定する代表者の総数N(i)は、所定値を与えておくものとする。当該総数N(i)は、項目E2(i)を実際に評価する際に払いうるコスト等(予算の関係等)を考慮して予め設定しておけばよい。
[手法11] 各クラスタC(i, k)の代表者数は、各クラスタC(i, k)に属する対象者の評価値のばらつき(分散)に応じた数に比例するように定める。ここで、ばらつきが大きいほど、当該クラスタ内の対象者の健康特性が一定していない(すなわち、不正確なクラスタである)ことを意味しているので、ばらつきに所定の単調増加関数を適用して定まる数に比例するように定めることが好ましい。
この際、ばらつきを算出する対象とする評価値については、各対象者aに対する前述の特徴ベクトルV(a)[E2(i)]を用いてもよいし、クラスタリングがLDA等の潜在トピック分析によってなされた場合であれば、各対象者aのトピック所属確率を用いてもよい。なお、トピック所属確率は、図7の文書u(=対象者a)とトピックkとの関係行列θにおける各行ベクトルとして与えられている。
[手法12] 各クラスタC(i, k)の代表者数は、当該クラスタに所属する対象者数に比例するように定める。
以上のようにして各クラスタC(i, k)の代表者数を定めた後、実際にクラスタに所属する対象者の誰を代表者とするかの決定については、次の[手法13]又は[手法14]を利用することができる。
[手法13] 乱数等を用いてランダムに選出することによって決定する。
[手法14] 予め、自分自身が当該項目E2(i)を評価される対象となりたい旨の希望を有する対象者(希望者)より、当該希望する旨の情報を受信しておき、当該希望者をまず代表者として決定した後、残りの対象者を上記[手法13]で決定する。なお、希望者が当該クラスタの代表者数に到達した場合は、希望する旨の情報の受信が早かった者を優先する等の所定基準で決定すればよい。
また、以上のようにして代表者を決定する際に、次のような[制約1]又は[制約2]を課すようにしてもよい。なお、いずれの制約を課すかは、運用ポリシー等による。
[制約1] ある所定の項目E2(i)のあるクラスタC(i, k)の代表者として決定された対象者は、別の所定の項目E2(j)のクラスタの代表者には決定しない、あるいは決定される優先度を下げるようにする。
[制約2] 上記とは逆に、ある所定の項目E2(i)のあるクラスタC(i, k)の代表者として決定された対象者は、別の所定の項目E2(j)のクラスタの代表者としても決定する、あるいは決定される優先度を上げるようにする。
以上のようにして、ステップS3で代表決定部4が各項目E2(i)のクラスタリング結果に対する代表者を決定すると、代表決定部4は当該決定結果を該当する代表者に通知することで、通知を受けた代表者の各々において、実際に項目E2(i)の評価が実施され、ステップS4において第二取得部5が、当該実施して得られた一連の第二項目群の健康データの評価値を取得する。なお、第一項目群の評価値をe1[i, a]と同様の記法により、代表者rについての第二項目群の項目E2(i)の評価値をe2[i,r]と表記する。
なお、ステップS4で各評価値e2(i)を取得するに際して、予め第二数値化部15で数値化してから、第二取得部5において取得するようにしてもよい。第二数値化部15の当該数値化する機能は、第一数値化部11と同様である。
また、ステップS3における代表者への通知に関しては、周知の電子メール等によって実施すればよい。なお、通知を受けた代表者の各々において実際に項目E2(i)の評価を実施するのは、健康データ分析補助装置10の外部における人為的な作業となり、当該作業がステップS3とステップS4との間で実施される。これは、第一取得部1において取得される第一項目群の健康データの評価の実施(健診の実施等)についても同様である。
なお、ステップS4以降は、ステップS3で決定された代表者によって実際にスクリーニング等を行う際の、運用等に関するステップであり、健康データ分析補助装置10を利用するユーザ(健康データの分析者を想定している)は、当該各ステップにおいて、健康分析に関する種々の知見を得ることができる。以下、当該運用等に関して代表的なものを説明するが、この他にも運用ポリシーに応じて種々の運用が可能である。
ステップS5では、ステップS4で第二取得部5が取得した一連の第二項目群の健康データの利用が実施される。当該利用とはすなわち、第二項目群の健康データから種々の有益な情報を抽出することであり、一実施形態では推定部6が推定を行い、一実施形態では再分析判断部7が再分析すべきか否かの判断と、すべき旨の判断が下された場合には再分析と、を行うことができる。以下、当該各部6,7による各実施形態を説明する。
推定部6は、代表者としては決定されず第二項目群の項目E2(i)の健康データが取得されていない対象者aに関しての、当該項目E2(i)の評価値e2[i,a]を推定する。当該推定に際して、実際にE2(i)の健康データが取得された一連の代表者rにおける評価値e2[i,r]を利用する。
クラスタリング部2においてk-means等の単一トピックを前提としたクラスタリングを行った場合であれば、推定される対象となる対象者aと代表者rとが同一のクラスタに属していることを条件として「e2[i,a]=e2[i,r]」として推定することができる。なお、当該クラスタ内に代表者rが複数存在すれば、当該クラスタ内の代表者ではない対象者aの評価値e2[i,a]は、当該複数の代表者rにおける評価値e2[i,r]と同様の統計分布で与えられるものとして推定することができる。例えば、評価値e2[i,a]は当該分布における平均値として推定するようにしてよい。
一方、クラスタリング部2においてLDAその他の潜在トピック分析のような複数トピックを前提としたクラスタリングを行った場合であれば、上記k-means等の場合と同様の手法で推定する他にも、各クラスタの代表者の平均値と、トピックへの所属確率の重み付け和で値を推定するようにしてもよい。
すなわち、ある項目E2(i)のクラスタリング結果C(i, k)(k=1, 2, …, K(i))に対し、クラスタC(i,k)内の代表者における項目E2(i)の評価値の平均値をe2m(i,k)とする。また、推定対象となる対象者aの各トピックk(=1, 2, …, K(i))への所属確率をw(a,k)とする。なお、前述のように当該所属確率w(a,k)は、図7で説明した文書u(=対象者a)とトピックkとの関係行列θにおいて、当該対象者aに該当する行及び当該トピックkに該当する列で指定される位置における要素の値である。(なお、各対象者aの所属確率w(a,k)が全トピックkで総和して1となるように、関係行列θは予め正規化しておく必要がある。)
以上より、対象者aの項目E2(i)の評価値の推定値e2[i,a]は、以下の式(1)で求めることができる。
なお、当該所属確率w(a,k)とはすなわち、各対象者aの各トピックkすなわち各クラスタC(i,k)への所属確率のことである。
再分析判断部7は、まず、クラスタリング部2におけるクラスタリング結果が項目E2(i)に特化したものとして適切であったか否かを判断する。当該判断には、まず、クラスタリング結果の各クラスタC(i, k)(k=1, 2, …, K(i))において、代表決定部4で決定された代表者rから取得された項目E2(i)の評価値e2[i,r]の平均m(i,k) (k=1, 2, …, K(i))を計算し、当該平均の分散が所定閾値以下である場合には、不適切であったものと判断する。(逆に所定閾値を超えるのであれば、適切であったと判断する。)
なおここで、平均m(i,k)の分散が所定閾値以下である場合、異なるクラスタC(i,k1)及びC(i,k2)間で代表者の評価値に特に差が見られない結果となっているので、クラスタリング結果が不適切であったと判断している。
さらに、項目E2(i)のクラスタリング結果を不適切と判断した場合、再分析判断部7は、関係性行列保存部3に保存された当初の関係性行列のうち、当該不適切なクラスタリング結果を与えることとなったi行の各列の値を修正する。
図9は、当該修正する際の具体的な計算を例を用いて説明するための図である。
図9にて[1]は、項目E2(i)として例えば「睡眠」に特化したクラスタリングをクラスタリング部2にて行った際に、結果として生成されたΦ行列(図6で説明したようにトピックkと単語iとの関係行列)と、これに応じて代表決定部4で決定された代表者から第二取得部5で実際に取得された項目E2(i)の評価値の各クラスタ1,2,3における平均及び分散と、を示している。(なお、分散は標準化分散である。)
なお、前述のように「単語」とは第一項目群の各項目E1(i)に対応するものであるが、LDA等の潜在トピック分析における用語として「単語」を用いている。図9の例では3つの「単語」として「BMI」、「腹囲」、「HbA1c」が示さている。
当該[1]の例では、クラスタ1,2,3間で平均値にほとんど差がないため、クラスタリング結果が不適切であったと判断され、関係性行列を修正する。ここで、当該修正の際の「考え方」は次の通りである。すなわち、分散が大きいクラスタの方が元々のクラスタリングがうまくできていないと考えられるため、そのようなクラスタの生成に寄与する単語の関係性行列での重みを減らすべきである、という考え方である。
上記「考え方」により、具体的な計算としては、各クラスタにおいて、分散(標準化分散)を重みとして、各Φ行列の単語発生確率に乗算して足し合わせればよい。
図9にて[2]に、各クラスタ1,2,3における当該重みと各Φ行列の単語発生確率との乗算の例が示されている。そして[3]の上段に、単語ごとに各クラスタ1,2,3の重みを足し合わせることで、単語ごとの重みを計算する例が示されている。[3]の下段ではさらに、当該単語ごとの重みを正規化する計算の例が示さている。
こうして、項目E2(i)における各項目E1(j)(=図9では単語「BMI」、「腹囲」、「HbA1c」)ごとに正規化された重みWi,jを求めることができる。関係性行列M=(Mi,j)を修正する際は、当該求めた重みの分だけ対応する要素の値を減らすようにすればよい。例えば、以下の式(2)や(3)等でMi,jをM'i,jへと修正すればよい。式(3)にてcは定数であり、M'i,j >0となるような範囲で定める。
M'i,j = Mi,j /Wi,j …(2)
M'i,j = Mi,j -c*Wi,j …(3)
なお、以上のようにして関係性行列Mを修正した場合には、修正された関係性行列M'を関係性行列保存部3において更新して保存したうえで、修正された項目E2(i)に関して再度、図2のステップS2以降を実施することができる。当該再度実施した結果が不適切であれば同様にして、適切な結果が得られるまで繰り返すことができる。
また、上記適切な結果が得られるまで繰り返すことの応用として、次も可能である。すなわち、当初、関係性行列保存部3に保存する関係性行列は値をランダムとする、あるいは全ての要素を1としておき、適切な結果が得られるまで繰り返すことで、事前知識なしで関係性行列を自動生成することも可能である。前述のように、関係性行列を算出する手法として[手法1]〜[手法3]を説明したが、さらに[手法4]として当該手法も利用可能である。
ここで、ステップS3における代表決定部4による代表者決定において、企業などにおける実運用上の制約をさらに考慮することが可能な実施形態を説明する。具体的な状況として、第二項目群の各項目E2(i)はウェアラブルデバイスによって取得されるものであり、ウェアラブルデバイスを代表者に貸し出すことによって評価値の取得を行うようにする場合を想定する。そして、この際の制約として、評価値を取得させたい代表者の総数よりも、実際に貸し出し可能なウェアラブルデバイスが少ないという場合を想定する。
このような場合、期間を区切って順次、貸し出しを行うしかない。従って、代表決定部4では代表者のみでなく、当該貸し出しのスケジュールも決定して通知するようにしてもよい。
ここで、一実施形態では、貸し出し期間(貸し出しが許容される総期間)とデータ取得に必要な期間、及び相互に貸し出しが可能な人の情報を代表決定部4に事前知識として入力することで、自動で貸し出し順序(スケジュール)を決定することが可能である。(この相互に貸し出しが可能な人は、企業組織であれば部署情報から判定することも可能である。すなわち、同一組織内や隣り合う組織内では機器の貸し出しが可能と判定し、それ以外では貸し出し不可能と判定する。)
以下、貸し出し順序を自動決定する例を説明する。まず、入力する事前知識は以下に掲げる通りである。
・決定された代表者:a,b,c
・貸し出し期間:2週間
・データ取得に必要な期間:1週間
・a,b,c間で相互に貸し出しが可能な人の関係マトリクス(図10)
ここで、図10では、代表者a,b,cに関して、所属部署同士が近接している等で、直接の貸し出しが可能(測定終了した代表者から次に測定する代表者へのデバイスの受け渡しにおいて、タイムラグを発生させずに貸し出しが可能)な場合を1、そうでない場合を0とすることで、また、対角成分は意味がないため0とすることで、関係マトリクスが与えられている。
このとき、図10の関係マトリクスから到達可能なパスの内、貸し出し期間/データ取得に必要な期間=2のステップ以内で到達可能なパスのみが許容されることになる。以下は、各ステップ数にて可能な到達パスを列挙したものである。
・1ステップ
a, b, c
・2ステップ
b→a
b→c
・3ステップ
a→b→c
c→b→a
この内、2ステップまでが許容されることになるので、特定のデバイスをa,b,cに貸し出す場合には、デバイスを2つ用意し、b→aとcと貸し出すか、b→cとaと貸し出せば良い。
すなわち、当該実施形態においては、貸し出し期間とデータ取得に必要な期間、及び相互に貸し出しが可能な人の情報という制約のもと、当該制約を満たすために必要となるデバイス数と貸し出し順序とを自動決定することができる。
一方、別の一実施形態においては、相互に貸し出しが可能な人の情報とデバイス数(当該デバイス数は代表者数より少ない所定数)とを制約として、実際の貸し出しの進行に応じて、可能な限り短い期間でデータ取得を完了する貸し出し順序を自動決定することも可能である。なお、この場合、データ取得に必要な期間は一定としてもよいし、貸し出しが行われた代表者ごとに変動してもよい。
当該実施形態では具体的には、以下の[事前計算1]及び[事前計算2]で代表者間の関係等を求めたうえで、[方針1]〜[方針3]に従って自動で貸し出し順序(貸し出しスケジュール)を決定することができる。
[事前計算1] 相互に貸し出しが可能な人の情報を表す関係マトリクスに対してマルコフクラスタリングを行う。ここで、マルコフクラスタリングは以下のURL等で紹介されているように周知である。マルコフクラスタリングにより、関係マトリクスにおける人をノードとし相互に貸し出し可能な人の間にエッジを設けたグラフにおいて、相互に移動が容易なノード同士(エッジが密なノード同士)をグループ化することができる。すなわち、デバイス貸し出しにおいては、相互に貸し出しが容易な人同士をクラスタリングすることができる。
(URL)http://rishida.hatenablog.com/entry/2013/09/24/011423
図11に、関係マトリクス(図10のものとは別の例)とそのマルコフクラスタリングの結果との例を示す。[1]は関係マトリクスの例を7人の人A〜Gについて示しており、対応するグラフが[2]に示されている。当該[1],[2]のマルコフクラスタリングの結果がそれぞれ[3],[4]に示すように、A,B,C,Dからなるクラスタと、E,F,Gからなるクラスタと、に分けられている。
[事前計算2] 関係マトリクスが表すグラフの各ノード(すなわち各人)に関して、以下のURL等で周知のページランクを計算する。
(URL)http://deta.hateblo.jp/entry/2013/05/19/060609
例えば図11の各ノードA〜Gについては以下のようにページランクの値が計算される。A,B,C,DからなるクラスタにおいてはBが、また、E,F,GからなるクラスタにおいてはEが、接続関係が多いことにより他ノードよりも高いページランクの値を示している。
[A]0.09060 [B]0.10125 [C]0.09060 [D]0.09060 [E]0.09770 [F]0.08918 [G]0.08918
[方針1] 貸し出しは、[事前計算1]にて求めたクラスタ毎に実施する。各クラスタでの貸し出しデバイス数は例えば、デバイス総数をクラスタに属する人数比で分けたものとすればよい。
[方針2] 各クラスタ内の貸し出しにおいては、最初にページランクの低い人にデバイスの貸し出しを行う。すなわち、当該クラスタがN人で構成され、当該クラスタにn個(n<N)のデバイスが貸し出し用に割り当てられている場合、最初の貸し出し対象となるのは、ページランクの大きさが最下位のN位となる人から、N-1位、N-2位、…N-n+1位となる人までのn人となる。
[方針3] デバイスの貸し出しを受け、自身において測定完了した完了者Xに関しては、次に当該クラスタ内でデバイスを貸し出す対象となる対象者Yを決定する必要がある。当該決定に関しては、完了者Xの当該測定終了した時点(日時)を基準として、以下の(条件1)及び(条件2)を満たす人の中から(決定方針)によって自動決定し、測定終了した完了者X及び次の貸し出し対象者Yに自動通知してデバイスの受け渡しを行わせるようにすればよい。
(条件1) 対象者Yは完了者Xとの間で直ちにデバイス受け渡しが可能な関係にある、すなわち、関係マトリクスにおいて対象者Y及び完了者Xの関係を表す値は0ではなく1である。
(条件2) 対象者Yはまだデバイスの貸し出しを受けていない。
(決定方針) 上記の(条件1)及び(条件2)を満たす一連の対象者Yの中で、そのページランクの値PR(Y)が完了者Xにおけるページランクの値PR(X)以上である(PR(Y)≧PR(X))が、その差分PR(Y)-PR(X)の値が最小となるような人を、実際に次にデバイスを貸し出すべき対象者Yとして決定する。
以上、当該クラスタの全対象者につきデバイスを貸し出して測定が完了するまで[方針3]による逐次的な次の貸し出し対象者の決定を継続して行うことで、次のように効率的に当該クラスタ内の全員への貸し出し及び測定が可能となる。すなわち、ページランクが低い(相互の貸し出し可能なノードが少ない)ノードに優先的に貸し出しを行い、相互の貸し出しが容易なページランクが高いノードを後回しにすることで、デバイス受け渡しに伴う遅滞を可能な限り避けつつ効率的に全員への貸し出しを行うことができる。
なお、当該クラスタ内の全対象者につき測定が未完了の時点で、[方針3]では次の対象者Yを決定できなくなった場合は、[方針3]に代えて次の[方針3-1]又は[方針3-2]のようにすればよい。[方針3-1]はページランクの値が低い側から高い側へ順次貸し出しを継続するものであり、[方針3-2]は逆に方針を切り替えて、ページランクの値が高い側から低い側へと貸し出しを継続するものである。なお、[方針3-2]で次の対象者が決定できなくなった場合は再度[方針3-1]に戻り、以降、決定できなくなるごとに同様にして[方針3-1]と[方針3-2]とをスイッチングするようにしてもよい。
[方針3-1] 当該クラスタ内のデバイス貸し出し前の対象者Zのうち、ページランクの値PR(Z)が最小となるような対象者Zを次の貸し出し対象者としてもよい。なお、この場合、(条件1)を満たす対象者Zが存在すれば、(条件1)を満たす対象者Zの中でページランクの値PR(Z)が最小となるような対象者Zを次の貸し出し対象者とする。当該決定された対象者Z以降については、再度[方針3]の適用を試みる。
[方針3-2] 当該クラスタ内のデバイス貸し出し前の対象者Zのうち、ページランクの値PR(Z)が最大となるような対象者Zを次の貸し出し対象者とする。なお、この場合、(条件1)を満たす対象者Zが存在すれば、(条件1)を満たす対象者Zの中でページランクの値PR(Z)が最大となるような対象者Zを次の貸し出し対象者としてもよい。当該決定された対象者Z以降については、再度[方針3]の適用を試みるが、(決定方針)を以下の(決定方針2)に変更する。
(決定方針2) 上記の(条件1)及び(条件2)を満たす一連の対象者Yの中で、そのページランクの値PR(Y)が完了者Xにおけるページランクの値PR(X)以下である(PR(Y)≦PR(X))が、その差分PR(X)-PR(Y)の値が最小となるような人を、実際に次にデバイスを貸し出すべき対象者Yとして決定する。
以上、本発明によれば、容易に取得可能な第一項目群の各項目の健康データを元に、取得に困難を伴うが精密な情報が得られる第二項目群の各項目の健康データを取得する際に、効果的なスクリーニングが可能となる。
発明は、コンピュータを健康データ分析補助装置10として機能させるプログラムとしても提供可能である。当該コンピュータは、CPU(中央演算装置)、メモリ及び各種I/Fといった周知のハードウェアで構成することができ、当該プログラムを読み込んで実行するCPUが健康データ分析補助装置10の各部として機能することとなる。
10…健康データ分析補助装置、1…第一取得部、2…クラスタリング部、3…関係性行列保存部、4…代表決定部、5…第二取得部、6…推定部、7…再分析判断部、11…第一数値化部、15…第二数値化部

Claims (13)

  1. 第一項目群からなる健康データの各項目の評価値を複数対象者について取得する第一取得部と、
    前記第一項目群の各項目と、健康データの第二項目群の各項目と、の関係性を表す所定の数値を、関係性行列として記憶する関係性行列保存部と、
    前記取得した第一項目群の各項目の評価値に、前記関係性行列において対応する前記第二項目群の各項目の数値を重みとして付与したものを、当該第二項目群の各項目に関して特化した各対象者の特徴ベクトルとして生成し、当該第二項目群の各項目ごとに、当該特徴ベクトルに基づいて前記複数対象者をクラスタリングするクラスタリング部と、
    前記第二項目群の各項目ごとにクラスタリングした結果の各クラスタより、当該第二項目群の各項目を評価する対象としての代表者を決定する代表決定部と、を備えることを特徴とする健康データ分析補助装置。
  2. 前記代表決定部は、各クラスタの代表者の数を、各クラスタに属する対象者の前記特徴ベクトルのばらつきに応じて決定することを特徴とする請求項1に記載の健康データ分析補助装置。
  3. 前記クラスタリング部は、潜在トピック分析によって前記クラスタリングすることを特徴とする請求項1または2に記載の健康データ分析補助装置。
  4. 前記決定された代表者における前記第二項目群の各項目の評価値を取得する第二取得部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の健康データ分析補助装置。
  5. 前記取得された代表者における前記第二項目群の各項目の評価値に基づいて、前記代表者として決定されなかった対象者における前記第二項目群の各項目の評価値を推定する推定部をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の健康データ分析補助装置。
  6. 前記クラスタリング部は、潜在トピック分析によって前記クラスタリングすることで、クラスタリング結果として、各対象者の各クラスタへの所属確率を求め、
    前記推定部は、各クラスタにおける前記取得された代表者の前記第二項目群の各項目の評価値の平均に対する、前記各対象者における所属確率による重みづけ和として、前記代表者として決定されなかった対象者における前記第二項目群の各項目の評価値を推定することを特徴とする請求項5に記載の健康データ分析補助装置
  7. 前記第二項目群がウェアラブルデバイスから取得される健康データの各項目からなることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の健康データ分析補助装置。
  8. 前記代表決定部にて決定される代表者は、前記第二項目群の各項目の評価値を取得するためのウェアラブルデバイスを貸し出す対象として決定される代表者であることを特徴とする請求項7に記載の健康データ分析補助装置。
  9. 前記決定される代表者の数は前記貸し出すウェアラブルデバイスの数よりも多く、当該ウェアラブルデバイスは期間を区切って貸し出されることを特徴とする請求項8に記載の健康データ分析補助装置。
  10. 前記代表決定部はさらに、
    貸し出しが許容される総期間と、前記評価値を取得するのに必要な期間と、代表者間におけるタイムラグを発生させずにウェアラブルデバイスを受け渡し可能な関係と、を入力として、前記総期間で貸し出しを完了するのに必要なウェアラブルデバイスの数と当該貸し出すスケジュールと、を出力する、または、
    代表者間におけるタイムラグを発生させずにウェアラブルデバイスを受け渡し可能な関係と、前記貸し出すウェアラブルデバイスの所定数と、を入力として、当該貸し出しの進行に応じて短期間で当該貸し出しを完了するためのスケジュールを出力することを特徴とする請求項9に記載の健康データ分析補助装置。
  11. 前記代表決定部はさらに、
    代表者間におけるタイムラグを発生させずにウェアラブルデバイスを受け渡し可能な関係と、前記貸し出すウェアラブルデバイスの所定数と、を入力として、当該受け渡し可能な関係より算出されるページランクの低い代表者から高い代表者へと順次貸し出すようにすることで、当該貸し出しの進行に応じて短期間で当該貸し出しを完了するためのスケジュールを出力することを特徴とする請求項9に記載の健康データ分析補助装置。
  12. 前記第一項目群が健診データの各項目からなることを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の健康データ分析補助装置。
  13. 前記第一項目群が、標準の健診データの各項目からなり、前記第二項目群が、前記標準の健診データの各項目以外の項目を対象とする特別の健診データの各項目からなることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の健康データ分析補助装置。
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