JP6412473B2 - 故障被疑箇所推定装置、故障被疑箇所推定プログラム及び故障被疑箇所推定方法 - Google Patents
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遠藤他、「ネットワークを支えるオペレーションシステムの概要と展望」、日本信頼性学会誌vol.36 No.7 2014.10月号(通関219号)
しかし、このような障害検知では、事業者ネットワークが提供するネットワークリソースの障害の一部分を複数のサービス事業者が個々に検知しているにすぎないため、事業者ネットワーク内において故障の可能性が高いノード(故障被疑箇所)を推定することは困難であった。
また、かかる構成によると、推定された故障被疑箇所に基づいて事業者ネットワーク内におけるノードの接続構造を推定し、推定された接続構造に基づいて記憶部に記憶された接続構造を更新するので、その後の故障被疑箇所の推定をより好適に行うことができる。
事業者ネットワーク10A,10B,10Cは、それぞれ、各ネットワーク事業者A,B,Cが運営するネットワークである。事業者ネットワーク10A,10B,10Cの構造については、後で説明する。
ネットワーク管理サーバ20A,20B,20Cは、それぞれ、ネットワーク事業者A,B,Cごと、すなわち、事業者ネットワーク10A,10B,10Cごとに設けられており、対応する事業者ネットワーク10A,10B,10Cを管理するサーバである。ネットワーク管理サーバ20A,20B,20Cは、対応する事業者ネットワーク10A,10B,10Cにおける障害を検知する障害検知処理を実行しており、対応する事業者ネットワーク10A,10B,10Cに障害が発生した場合に、障害への対応状況、復旧見込み等を含むネットワーク情報を自動又はオペレータの手動によって生成し、生成されたネットワーク情報を故障被疑箇所推定装置40へ送信する。
サービス監視サーバ30X,30Y,30Zは、それぞれ、サービス事業者X,Y,Zごとに設けられており、対応するサービス事業者X,Y,Zが提供する通信サービスを監視するサーバである。サービス監視サーバ30X,30Y,30Zは、提供する通信サービスに障害が発生した場合に、障害発生区間(すなわち、障害が発生した通信サービスの両端点である始点及び終点)を特定するサービス監視情報を生成し、生成されたサービス監視情報を故障被疑箇所推定装置40へ送信する。本実施形態では、サービス監視情報は、サービス監視サーバ30が対応するサービス事業者を特定する情報すなわちサービス事業者IDを含む。サービス監視サーバ30X,30Y,30Zは、故障被疑箇所推定装置40を運営する事業者によって配布されるサービス監視プログラムを実装することによって、又は、サービス事業者X,Y,Zが自ら作成したサービス監視プログラムを実装することによって、前記機能を実現可能である。
故障被疑箇所推定装置40は、記憶部41と、制御部42と、表示部43と、を備える。
記憶部41は、ネットワークリソース情報DB41aを備える。ネットワークリソース情報DB41aは、ネットワーク事業者A,B,Cが提供する事業者ネットワーク10A,10B,10Cに関する情報が記憶されるデータベースである。ネットワークリソース情報は、事業者ネットワーク10A,10B,10Cのそれぞれにおけるノードの接続構造と、事業者ネットワーク10A,10B,10C間の接続関係と、を含む。
より詳細には、ネットワークリソース情報は、サービス事業者X,Y,Zが提供する通信サービスごとに、事業者ネットワーク10A,10B,10C間の接続関係を含む。
通信サービスごとの事業者ネットワーク10A,10B,10C間の接続関係とは、換言すると、一の通信サービスにおける各事業者ネットワーク内における始点及び終点である。
・サービス事業者ID
・通信サービスの端点であるノードAM1(事業者ネットワーク10A内の始点)
・ノードAM1と同じ事業者ネットワーク10A内の終点であるノードAM2
・ノードAM2と接続されるノードBM2(事業者ネットワーク10B内の始点)
・ノードBM2と同じ事業者ネットワーク10B内の終点であるノードBM3
・ノードBM3と接続されるノードCM3(事業者ネットワーク10C内の始点)
・通信サービスの端点であるノードCM4(事業者ネットワーク10C内の終点)
・サービス事業者ID
・通信サービスの端点であるノードAM3(事業者ネットワーク10A内の始点)
・ノードAM3と同じ事業者ネットワーク10A内の終点であるノードAM4
・ノードAM4と接続されるノードBM4(事業者ネットワーク10B内の始点)
・ノードBM4と同じ事業者ネットワーク10B内の終点であるノードBM3
・ノードBM3と接続される、通信サービスの端点であるノードCM3(事業者ネットワーク10C内の始点かつ終点)
図1に示すように、制御部42は、機能部として、サービス監視情報収集部42aと、ネットワーク情報収集部42bと、解析部42cと、を備える。
事業者ネットワーク10A,10B,10Cのノードに故障が発生した場合には、サービス事業者X,Y、Zによって提供される通信サービスに障害が発生する。サービス監視サーバ30X,30Y,30Zは、障害が発生した通信サービスに関するサービス監視情報を生成し、生成されたサービス監視情報を故障被疑箇所推定装置40へ送信する。
・ノードAL1,AM1,AM2の故障被疑ポイントのみがともに最大値となるような故障(例えば、ノードAL1,AM1,AM2の故障被疑ポイントが54ポイントで最大値、ノードAL2,AM3,AM4の故障被疑ポイントは36ポイント)が発生している
・ノードAL2,AM3,AM4の故障被疑ポイントのみがともに最大値となるような故障(例えば、ノードAL2,AM3,AM4の故障被疑ポイントが54ポイントで最大値、ノードAL1,AM1,AM2の故障被疑ポイントは36ポイント)が発生している
・ノードAL1,AL2,AM1,AM2,AM3,AM4の故障被疑ポイントがともに最大値となるような故障(例えば、ノードAL1,AM1,AM2,AL2,AM3,AM4の故障被疑ポイントが54ポイントで最大値)が発生している
このような場合には、解析部42cは、親ノードAK1と子ノードAL1,AL2との間に、子ノードAL1,AL2を束ねる1.5次階梯となるノードAN1があると推定する(図5(b)参照)。解析部42cは、ノードAN1を有する事業者ネットワーク10Aのトポロジーを用いてネットワークリソース情報を更新する。
・ノードAL3,AL4,AM5,AM6,AM7,AM8の故障被疑ポイントがともに最大値となるような故障(例えば、ノードAL3,AM5,AM6,AL4,AM7,AM8の故障被疑ポイントが54ポイントで最大値)が発生している
・ノードAL3,AM5,AM6の故障被疑ポイントのみがともに最大値となるような故障(例えば、ノードAL3,AM5,AM6の故障被疑ポイントが54ポイントで最大値、ノードAL4,AM7,AM8の故障被疑ポイントは36ポイント)は発生していない
・ノードAL4,AM7,AM8の故障被疑ポイントのみがともに最大値となるような故障(例えば、ノードAL4,AM7,AM8の故障被疑ポイントが54ポイントで最大値、ノードAL3,AM5,AM6の故障被疑ポイントは36ポイント)は発生していない
このような場合には、解析部42cは、子ノードAL3,AL4が一つの子ノードAL5であると推定する(図5(c)参照)。解析部42cは、子ノードAL3,AL4に代えて孫ノードAM5,AM6,AM7,AM8を束ねる子ノードAL5を有する事業者ネットワーク10Aのトポロジーを用いてネットワークリソース情報を更新する。
続いて、本発明の実施形態に係る故障被疑箇所推定システム1の動作例について、図6を参照して説明する(適宜図1参照)。サービス事業者X,Y、Zによって提供される通信サービスに障害が発生すると、サービス監視サーバ30X,30Y,30Zは、障害が発生した通信サービスに関するサービス監視情報を生成し、生成されたサービス監視情報を故障被疑箇所推定装置40へ送信する。故障被疑箇所推定装置40のサービス監視情報収集部42aは、サービス監視サーバ30X,30Y,30Zによって送信されたサービス監視情報を収集し(ステップS1)、取得されたサービス監視情報を解析部42cへ出力する。
また、故障被疑箇所推定装置40は、一のノードと当該ノードの下位に属する全てのノードが故障被疑ポイントの最大値を有する場合には、一のノードが故障被疑箇所であると推定するので、故障被疑箇所をより好適に推定することができる。
また、故障被疑箇所推定装置40は、一のノードと当該ノードの下位に属する一部のノードのみが故障被疑ポイントの最大値を有する場合には、一部のノードが故障被疑箇所であると推定するので、故障被疑箇所をより好適に推定することができる。
また、故障被疑箇所推定装置40は、推定された故障被疑箇所に基づいて事業者ネットワーク10A,10B,10C内におけるノードの接続構造を推定し、推定された接続構造に基づいてネットワークリソース情報DB41aに記憶された接続構造を更新するので、その後の故障被疑箇所の推定をより好適に行うことができる。
また、故障被疑箇所推定装置40は、推定された故障被疑箇所と収集されたネットワーク情報との組み合わせに鑑みて、故障被疑箇所に加えて障害対応状況をサービス監視サーバへ好適に通知したりすることができる。
例えば、ネットワークリソース情報DB41aに記憶される事業者ネットワーク10A,10B,10Cは、3階梯のツリー構造に限定されず、2階梯又は4階梯以上のツリー構造であってもよく、メッシュ構造を呈してもよく、ツリー構造とメッシュ構造とを組み合わせた構造を呈してもよい。
また、ネットワークリソース情報DB41aにおいて、サービス事業者が提供する通信サービスごとに、当該通信サービスにおける事業者ネットワークごとの始点及び終点を省略する構成であってもよい。
また、ネットワーク情報収集部42b及び当該ネットワーク情報収集部42bが関与するステップS4〜S6を省略し、解析部42cが故障被疑箇所の推定結果をサービス監視サーバ30X,30Y,30Zへ送信する構成であってもよい。
また、本発明は、コンピュータを故障被疑箇所推定装置40として機能させる故障被疑箇所推定プログラムとしても具現化可能である。
2 通信ネットワーク
10(10A,10B,10C) 事業者ネットワーク
20(20A,20B,20C) ネットワーク管理サーバ
30(30X,30Y,30Z) サービス監視サーバ
40 故障被疑箇所推定装置
41 記憶部
42a サービス監視情報収集部
42b ネットワーク情報収集部
42c 解析部
Claims (6)
- 複数のサービス事業者が複数の事業者ネットワークに跨って通信サービスを提供する通信ネットワークにおいて、故障被疑箇所を推定する故障被疑箇所推定装置であって、
前記事業者ネットワーク内におけるノードの接続構造、及び、複数の前記事業者ネットワーク間の接続関係を含むネットワークリソース情報が記憶される記憶部と、
複数のサービス監視サーバから、障害が発生している障害発生区間を特定するサービス監視情報を取得するサービス監視情報収集部と、
前記サービス監視情報に基づいて前記ネットワークリソース情報を参照し、前記障害発生区間に存在するノードに故障被疑ポイントを加算することを、取得された前記サービス監視情報のそれぞれに含まれる前記障害発生区間について行い、前記故障被疑ポイントの最大値を有する前記ノードが前記故障被疑箇所であると推定する解析部と、
を備え、
前記解析部は、推定された前記故障被疑箇所に基づいて、前記事業者ネットワーク内におけるノードの接続構造を推定し、推定された前記接続構造に基づいて、前記記憶部に記憶された前記接続構造を更新する
ことを特徴とする故障被疑箇所推定装置。 - 前記記憶部に記憶される前記事業者ネットワークは、ツリー構造を呈しており、
前記解析部は、一の前記ノードと当該ノードの下位に属する全ての前記ノードが前記故障被疑ポイントの最大値を有する場合には、一の前記ノードが前記故障被疑箇所であると推定する
ことを特徴とする請求項1に記載の故障被疑箇所推定装置。 - 前記記憶部に記憶される前記事業者ネットワークは、ツリー構造を呈しており、
前記解析部は、一の前記ノードと当該ノードの下位に属する一部の前記ノードのみが前記故障被疑ポイントの最大値を有する場合には、一部の前記ノードが前記故障被疑箇所であると推定する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の故障被疑箇所推定装置。 - 複数の前記事業者ネットワークをそれぞれ管理する複数のネットワーク管理サーバから、前記事業者ネットワークにおける障害対応状況を含むネットワーク情報を取得するネットワーク情報収集部を備え、
前記解析部は、推定された前記故障被疑箇所と前記ネットワーク情報とを含む状況報告情報を生成し、生成された前記状況報告情報を複数の前記サービス監視サーバへ送信する
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の故障被疑箇所推定装置。 - 複数のサービス事業者が複数の事業者ネットワークに跨って通信サービスを提供する通信ネットワークにおいて、故障被疑箇所を推定するためにコンピュータを、
複数のサービス監視サーバから、障害が発生している障害発生区間を特定するサービス監視情報を取得するサービス監視情報収集手段、
前記事業者ネットワーク内におけるノードの接続構造、及び、複数の前記事業者ネットワーク間の接続関係を含むネットワークリソース情報が記憶される記憶手段を前記サービス監視情報に基づいて参照し、前記障害発生区間に存在するノードに故障被疑ポイントを加算することを、取得された前記サービス監視情報のそれぞれに含まれる前記障害発生区間について行い、前記故障被疑ポイントの最大値を有する前記ノードが前記故障被疑箇所であると推定する解析手段、
として機能させるための故障被疑箇所推定プログラムであって、
前記解析手段により、推定された前記故障被疑箇所に基づいて、前記事業者ネットワーク内におけるノードの接続構造を推定し、推定された前記接続構造に基づいて、前記記憶手段に記憶された前記接続構造を更新する
ことを特徴とする故障被疑箇所推定プログラム。 - 複数のサービス事業者が複数の事業者ネットワークに跨って通信サービスを提供する通信ネットワークにおいて、故障被疑箇所を推定する故障被疑箇所推定方法であって、
複数のサービス監視サーバから、障害が発生している障害発生区間を特定するサービス監視情報を取得するステップと、
前記事業者ネットワーク内におけるノードの接続構造、及び、複数の前記事業者ネットワーク間の接続関係を含むネットワークリソース情報が記憶される記憶部を前記サービス監視情報に基づいて参照し、前記障害発生区間に存在するノードに故障被疑ポイントを加算することを、取得された前記サービス監視情報のそれぞれに含まれる前記障害発生区間について行い、前記故障被疑ポイントの最大値を有する前記ノードが前記故障被疑箇所であると推定するステップと、
推定された前記故障被疑箇所に基づいて、前記事業者ネットワーク内におけるノードの接続構造を推定し、推定された前記接続構造に基づいて、前記記憶部に記憶された前記接続構造を更新するステップと、
を含むことを特徴とする故障被疑箇所推定方法。
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