JP6401749B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、所定条件の成立にもとづいて第1識別情報の可変表示を行い、該第1識別情報の可変表示の表示結果があらかじめ定められた特定表示結果となったときに遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、特別図柄や飾り図柄(以下、「第1識別情報」ともいう。)を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示手段が設けられ、可変表示手段において第1識別情報の組み合わせ表示結果が特定表示結果となった場合に、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。
なお、遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
パチンコ遊技機では、始動領域を遊技媒体が通過(例えば、始動入賞口に遊技球が入賞)したことにもとづいて可変表示手段において開始される第1識別情報の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定表示結果が導出表示された場合に、「大当り」が発生する。なお、導出表示とは、図柄を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。大当りが発生すると、特定遊技状態(例えば、特別可変入賞装置(大入賞口)が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態)に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。
また、パチンコ遊技機では、開状態と閉状態とに制御可能な可変入賞装置が始動領域に設けられたものがある。そのような遊技機では、第1識別情報とは別に設けられた第2識別情報(例えば、普通図柄)の可変表示を行い、第2識別情報の可変表示の表示結果が所定表示結果(例えば、当り図柄)になると、可変入賞装置を開状態に制御する。そして、可変入賞装置が開状態に制御されることによって、始動領域に遊技媒体が通過しやすい状態となり、第1識別情報の可変表示が実行されやすくなる。
そのような遊技機において、特別可変入賞装置や可変入賞装置が開放状態に制御されるか否かを事前に報知する所定演出を実行するように構成されたものがある。例えば、特許文献1には、特別可変入賞装置を構成する開閉板をキャラクタがこじ開けるような態様の所定演出を実行した後に開閉板が開放されることが記載されている。
特開2004−202134号公報(段落0162−0163、図35)
本発明は、所定演出に対する興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明による遊技機は、所定条件の成立(例えば、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14への遊技球の入賞)にもとづいて第1識別情報(例えば、特別図柄、飾り図柄)の可変表示を行い、該第1識別情報の可変表示の表示結果があらかじめ定められた特定表示結果となったときに遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり、遊技媒体(例えば、遊技球)が所定領域(例えば、ゲート32)を通過した後に第2識別情報(例えば、普通図柄)の可変表示の開始条件が成立(例えば、普通図柄の変動表示中でなく、当りにもとづく当り遊技状態でもないこと)したことにもとづいて該第2識別情報の可変表示を行い、第2識別情報の可変表示の表示結果として所定表示結果(例えば、当り図柄)が導出表示されたときに所定状態(例えば、当りにもとづく当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、有利状態に制御されることを示唆する特定演出(例えば、ノーマルリーチ演出、スーパーリーチ演出)を実行する特定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS829,S831でリーチ演出を含むプロセステーブルを選択してステップS833,S851を実行する部分)と、所定状態として第1開放パターン(例えば、図67に示す低ベース状態且つ普図はずれ時の開放パターン)または該第1開放パターンと比較して有利な態様を含む第2開放パターン(例えば、図67に示す長期間(5.3秒)の開放を含む低ベース状態且つ普図当り時の開放パターン)により可変入賞装置(例えば、可変入賞球装置15)を開放状態に制御する可変入賞装置制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS404を実行する部分)と、第1識別情報の可変表示において特定演出が実行されること、または可変入賞装置が開放状態に制御されることを示唆する所定演出(例えば、図45〜図48に示すようなルーレットが回転するような態様の所定演出)を実行する所定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS810,S826,S856およびステップS827〜S829の後にステップS833,S851を実行する部分)と、第2開放パターンにより可変入賞装置が開放状態に制御されることを報知する開放パターン報知(例えば、長期開放報知用画像の表示)を実行する開放パターン報知手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS6504の処理を実行する部分)と、所定演出を制限する所定演出制限手段とを備え、可変入賞装置制御手段は、第2開放パターンとして、第1開放パターンにより可変入賞装置を開放状態に制御するときと共通の開放態様により可変入賞装置を開放状態に制御した後に、可変入賞装置を再度開放状態に制御し、開放パターン報知手段は、共通の開放態様による可変入賞装置の開放状態への制御の後、再度開放状態に制御するまでに開放パターン報知を実行可能であり、所定演出実行手段は、特定演出が実行されることを示唆する所定演出を第1識別情報の可変表示の開始に連動して開始してから特定期間にわたって実行し、可変入賞装置が開放状態に制御されることを示唆する所定演出を第1識別情報の可変表示中に実行する場合に、特定期間よりも短い短縮期間で該所定演出を実行することを特徴とする。
そのような構成によれば、所定演出に対する興趣を向上させることができる
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 スティックコントローラの構成例を示す側面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 4msタイマ割込処理を示すフローチャートである。 あらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを示す説明図である。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブルおよび小当り判定テーブルを示す説明図である。 大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 大当り用変動パターン種別判定テーブルおよび小当り用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 はずれ用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。 当り変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 はずれ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 入賞時判定結果指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。 普通図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 普通図柄当り決定テーブルを示す説明図である。 ゲートスイッチ通過処理を示すフローチャートである。 普通図柄変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 普通図柄変動処理を示すフローチャートである。 普通図柄停止時処理を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 保留バッファの構成例を示す説明図である。 入賞時判定処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 表示結果指定コマンド送信処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 演出制御用CPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 遊技状態データの値の一例を示す説明図である。 入賞時判定結果記憶バッファの構成例を示す説明図である。 演出制御用マイクロコンピュータが用いる乱数を示す説明図である。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 所定演出の実行区間の一例を示す説明図である。 所定演出の一例を示す説明図である。 所定演出の一例を示す説明図である。 所定演出の一例を示す説明図である。 特定演出(リーチ演出)が実行されることを報知する前に、はずれの報知結果を報知する所定演出が実行される場合の具体例を示す説明図である。 第1所定演出処理を示すフローチャートである。 第1所定演出処理を示すフローチャートである。 第1所定演出処理を示すフローチャートである。 第1所定演出決定テーブルを示す説明図である。 開放報知演出処理を示すフローチャートである。 変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 飾り図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 飾り図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。 擬似連演出における仮停止図柄を示す説明図である。 プロセスデータの構成例を示す説明図である。 第2所定演出処理(1)を示すフローチャートである。 第2所定演出処理(1)を示すフローチャートである。 第2所定演出決定テーブルを示す説明図である。 第2所定演出決定テーブルを示す説明図である。 演出差替決定テーブルの具体例を示す説明図である。 飾り図柄変動中処理を示すフローチャートである。 第2所定演出処理(2)を示すフローチャートである。 飾り図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 可変入賞球装置の開放タイミングを示す説明図である。 変形例1における飾り図柄変動中処理を示すフローチャートである。 特典対応演出を示すフローチャートである。 変形例2における演出制御コマンドを示す説明図である。 変形例2における飾り図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における飾り図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における第2所定演出処理(1)を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における第2所定演出処理(2)を示すフローチャートである。 第3の実施の形態における第2所定演出決定テーブルを示す説明図である。 第4の実施の形態における変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。 第4の実施の形態における変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。 第4の実施の形態における演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 第4の実施の形態における第2所定演出先読み処理を示すフローチャートである。 第4の実施の形態における第2所定演出決定テーブルを示す説明図である。 第4の実施の形態における飾り図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 第4の実施の形態における飾り図柄変動中処理を示すフローチャートである。 第4の実施の形態における第2所定演出差替処理を示すフローチャートである。 第4の実施の形態における飾り図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 第5の実施の形態における第1所定演出処理を示すフローチャートである。 第5の実施の形態における第2所定演出処理(1)を示すフローチャートである。 第5の実施の形態における第2所定演出決定テーブルを示す説明図である。 第5の実施の形態における第2所定演出処理(2)を示すフローチャートである。 第5の実施の形態における第2所定演出処理(2)を示すフローチャートである。 第5の実施の形態における演出差替決定テーブルの具体例を示す説明図である。 第6の実施の形態における第2所定演出処理(1)を示すフローチャートである。 第6の実施の形態における第2所定演出処理(2)の一部を示すフローチャートである。 第7の実施の形態における第2所定演出決定テーブルを示す説明図である。 第8の実施の形態における飾り図柄変動中処理を示すフローチャートである。 第8の実施の形態における第2所定演出処理(2)を示すフローチャートである。 変形例3における普通図柄当り決定テーブルを示す説明図である。
実施の形態1.
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材における例えば上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。
図2は、スティックコントローラ122の構成例を示す側面図である。スティックコントローラ122は、遊技者が把持する操作桿122Aを含み、操作桿122Aの所定位置(例えば遊技者が操作桿122Aを把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタン121が設けられている。トリガボタン121は、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿122Aを操作手(例えば左手など)で把持した状態で所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することによって所定の指示操作ができるように構成されている。
操作桿122Aの内部には、トリガボタン121に対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサ125(図4を参照)が内蔵されている。スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部には、操作桿122Aに対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123が設けられている。例えば、傾倒方向センサユニット123は、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿122Aの中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿122Aの中心位置よりも右側で遊技盤6の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されている。
なお、下皿におけるスティックコントローラ122の取付位置は、下皿の中央部分に限られず、左右のいずれかに寄せた位置であってもよい。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)に、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、または電磁的に検出できるように構成される。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部には、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図4を参照)が設けられている。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿および下皿の中央部分において上下の位置関係にあるが、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120およびスティックコントローラ122の取付位置を、上皿および下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。また、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置の位置関係が上下ではなく、例えば左右の位置関係であってもよい。
スティックコントローラ122に設けられたトリガボタン121は、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿122Aを操作手で把持した状態において、操作指で押引操作することなどにより指示操作ができるように構成されている。プッシュボタン120は、スティックコントローラ122とは別個に上皿を形成するガラス扉枠2の所定位置に設けられ、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿122Aを把持しない状態でも、操作手で押下操作することなどによって指示操作ができるように構成されている。従って、プッシュボタン120に比べて、トリガボタン121に対して、連続的な指示操作である連打操作を行うことは困難である。
また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126が内蔵されている。この実施の形態では、例えば、バイブレータ用モータ126の軸の重心を偏らせたり軸に重りを取り付け、演出制御用マイクロコンピュータ100によりバイブレータ用モータ126を回転制御することによって振動を生じさせ、スティックコントローラ122を振動動作させるように制御される。
演出表示装置9の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態の遊技機は、2つの特別図柄表示器8a,8bを備えているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えていてもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
また、遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9は、飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。飾り図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の飾り図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような飾り図柄の組み合わせが停止表示される。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)になる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9における液晶表示の演出として飾り図柄の変動表示が行われるが、演出表示装置9では、例えば、キャラクタ画像を用いる演出や、大当り判定や変動パターンの決定結果にもとづいて報知画像を表示するような演出も実行される。
また、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の飾り図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」になる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、飾り図柄が揃って停止表示される。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような飾り図柄の組み合わせが停止表示される。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域である大入賞口(第1大入賞口)が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器10は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLEDなどに限らず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
演出表示装置9の表示画面には、普通図柄の表示結果を示唆するような演出や特別図柄の表示結果および変動パターンの種類を示唆するような演出が行われる演出エリア9Fが表示される。
また、演出表示装置9の左部には、モータ24によって駆動される羽根状の可動部材76が設けられている。可動部材76が左に倒れるような位置に制御されると、遊技球が第2大入賞口に進入可能な状態(開放状態)になる。可動部材76が第2大入賞口を塞ぐような位置に制御されると、遊技球が第2大入賞口に進入不可能な状態(閉鎖状態)になる。第2大入賞口に進入した遊技球は、第2入賞スイッチ71で検出される。
なお、この実施の形態では、15R通常大当りにもとづく大当り遊技中、2R確変大当りにもとづく大当り遊技中、15R確変大当りにもとづく大当り遊技中に、第1大入賞口が開放状態に制御される。また、小当り遊技状態中、突然確変大当りにもとづく大当り遊技中、および突然確変見せかけ大当りにもとづく大当り遊技中に、第2大入賞口が開放状態に制御される。
「15R通常大当り」は、15ラウンド(各ラウンドの開放可能時間は例えば29秒)の大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に通常状態(非確変状態)に移行させる大当りである(ただし、大当り遊技の終了後に所定回数(この実施の形態では、100回)の変動表示を終了するまで時短状態に制御される)。「2R確変大当り」は、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確率状態)に移行させる大当りである(ただし、時短状態にも制御される)。「15R確変大当り」は、15ラウンド(各ラウンドの開放可能時間は例えば29秒)の大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(ただし、時短状態にも制御される)。
以下、15R確変大当りと15R通常大当りとを「15R大当り」と総称することがある。
「突然確変大当り」は、15R大当りや2R確変大当りと比較して大入賞口(第2大入賞口)の開放回数が少ない回数(この実施の形態では10秒間の開放を2回)まで許容される大当りであるが、突然確変大当りにもとづく大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(ただし、確変状態に制御されるのみで時短状態には制御されない)。なお、「突然確変大当り」を、「突確大当り」ともいう。
「突然確変見せかけ大当り」は、15R大当りの場合と同様に、大当り遊技中に大入賞口(第2大入賞口)が15回(15ラウンド)開放するが、最初の2回(2ラウンド)については、突然確変大当りの場合と同様に、大入賞口の開放時間は10秒である。よって、突然確変見せかけ大当りにもとづく大当り遊技状態が開始された後の初期の段階では、遊技者は、突然確変大当りが生じたのか突然確変見せかけ大当りが生じたのかを区別できず、遊技の興趣を向上させることができる。また、突然確変見せかけ大当りにもとづく大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(ただし、時短状態にも制御される)。なお、「突然確変見せかけ大当り」を、「突確見せかけ大当り」ともいう。また、「突然確変見せかけ大当り(突確見せかけ大当り)」を、単に、「見せかけ大当り」ということがある。
また、この実施の形態では、突然確変大当りが発生したときに実行される大当り遊技のラウンド数は2であるが、15R大当りの場合に比べて各ラウンドの開放時間が極めて短ければ、2ラウンドよりも多いラウンド数にしてもよい。例えば、15R大当りが発生したときに実行される大当り遊技のラウンド数と同じにしてもよい。
「小当り」は、大当りと比較して大入賞口(第2大入賞口)の開放回数が少ない回数(この実施の形態では10秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。この実施の形態では、突然確変大当りにもとづく大当り遊技状態と小当り遊技状態とでは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の10秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、本明細書では、小当りについても開放回をラウンドとする。また、見せかけ大当りが発生したときに、第1ラウンドにおいて突然確変大当りおよび小当りのラウンドにおける開放時間と同じ開放時間で2回大入賞口を開放した後大入賞口を長時間開放し、第2ラウンド以降のラウンドでは、15R大当りのラウンドにおける開放時間と同じ開放時間で大入賞口を開放してもよい。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および飾り図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および飾り図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態になる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態になる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態になる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)になると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態になる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)になる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りになる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりになる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態になる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)になる。
また、特別図柄や飾り図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や飾り図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や飾り図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データがランダムになる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品毎に異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23および第2入賞口スイッチ71からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21、および第2大入賞口を形成するための可動部材76を開放状態に制御するモータ24を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図4は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図4に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および飾り図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(飾り図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図4には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図3に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、トリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿122Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図5は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機にしてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターンの種別を決定するための乱数や変動パターンを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図6に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図7は、あらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを示す説明図である。図7に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図7に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が1回行われる。「擬似連」は、全ての図柄表示エリアにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、全ての図柄表示エリアにおいて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回行う変動パターンである。
リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれになる飾り図柄を仮停止させた後に飾り図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図7に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図7において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突確見せかけ大当り、突確大当り、2R確変大当りまたは小当りになる場合に使用される変動パターンである。また、図7に示すように、突確見せかけ大当り、突確大当り、2R確変大当りおよび小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突確見せかけ大当り、突確大当り、2R確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
なお、この実施の形態では、図7に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められているが(例えば、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である。)、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。また、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。その場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意し(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意し)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図8は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(大当りの種別)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、15R大当り(15R確変大当りおよび15R通常大当り)である場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、2R確変大当り、突確見せかけ大当りまたは突確大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1に種別分けされている。
また、はずれである場合には、リーチも特定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも特定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、ノーマルリーチおよび再変動1回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−7とに種別分けされている。
図6に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図9(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図9(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図9(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図9(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図9(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図9(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図9(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図9(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図9(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りにすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図9(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図9(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図9(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図9(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を行う場合には小当りに決定しないようにしてもよい。その場合、図9(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。この実施の形態では、遊技状態が時短状態に移行されているときには主として第2特別図柄の変動表示が実行される。遊技状態が高ベース状態であるときにも小当りが発生するようにし、かつ、高ベース状態になるか否かを遊技者に推測させるような演出を行うように構成すると、現在の遊技状態が高ベース状態であるにも関わらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。しかし、第2特別図柄の変動表示中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が高ベース状態である場合には小当りが発生しにくくし必要以上に確変状態であるか否かを推測させるような演出を行わないようにすることができ、遊技者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
図10は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図10に示す大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を、「15R通常大当り」、「2R確変大当り」、「突確見せかけ大当り」、「突確大当り」、「15R確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、この実施の形態では、一例として、15R通常大当りになるときには特別図柄の停止図柄は「1」であり、2R確変大当りになるときには特別図柄の停止図柄は「9」であり、突確大当りになるときには特別図柄の停止図柄は「3」であり、突確見せかけ大当りになるときには特別図柄の停止図柄は「5」であり、15R確変大当りになるときには特別図柄の停止図柄は「7」である。すなわち、大当りの種別と特別図柄の停止図柄の種別とは対応している。
図10(A)には、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(低確率時の第1特別図柄用)が示されている。図10(B)には、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)が示されている。
高ベース状態では、遊技球が第1始動入賞口13に入賞することに比べて、遊技球が第2始動入賞口14に入賞する機会が多いので、図10(B)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルが使用される機会が極めて多い。また、低ベース状態では、遊技球が第2始動入賞口14に入賞する機会はないので、図10(A)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルが使用される。
なお、第1特別図柄の変動表示が行われる場合にのみ、「突確見せかけ大当り」および「突確大当り」と決定される場合があるようにし、第2特別図柄の変動表示が行われる場合には、「突確見せかけ大当り」および「突確大当り」と決定されないようにしてもよい。
また、この実施の形態では所定の乱数を用いて大当りの種別を決定するが、所定の乱数を用いて特別図柄の停止図柄を決定し、決定された特別図柄の種別に応じて大当りの種別が決まるようにしてもよい。
また、所定の乱数を用いて特別図柄の停止図柄を決定し、決定された特別図柄の種別に応じて大当りの種別を決定する場合に、ある図柄(1つでもよいし複数でもよい)については、そのときの遊技状態に応じて、大当り遊技の終了後に時短状態に移行させる場合があったり、時短状態に移行させない場合があったりしてもよい。
図11(A),(B)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132Bを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132Bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別が15R大当りである場合には、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aが使用され、それ以外の大当りである場合には大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bが使用される。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、スーパーリーチ大当りについて、擬似連を伴う変動パターン種別(スーパーPA3−3、スーパーPA3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)と、擬似連を伴わない変動パターン種別(スーパーPB3−3、スーパーPB3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)とに分けてもよい。
また、大当り種別が15R大当り以外である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が15R大当りである場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「2R確変大当り」、「突確見せかけ大当り」または「突確大当り」になる場合には、15R大当りの場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
図11(C)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Cを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Cは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図11(C)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図12(A)〜(C)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。図12(A)には、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aが示されている。また、図12(B)には、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが示されている。また、図12(C)には、遊技状態が時短状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135C(確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135C:確変状態でも使用される場合がある)が示されている。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、図12に示す例では、遊技状態が時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで別々のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135B,135Cを用いられるが、時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、図12(C)に示す例では、1つの確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが用いられるが、確変/時短状態用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Bとの2種類のテーブルが用いられるが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、この実施の形態における分け方に限られない。例えば、合算保留記憶数の値毎に別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルが用意されていてもよい。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数に応じたはずれ変動パターン種別判定テーブルが使用されるが、第1保留記憶数と第2保留記憶数の各々に応じたはずれ変動パターン種別判定テーブルが使用されるようにしてもよい。
なお、図12(A),(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が230〜251であれば、合算保留記憶数に関わらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行される。
また、図12(A)、(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1〜79であれば、合算保留記憶数に関わらず、少なくともリーチを伴わない(擬似連や滑り演出などの特定演出も伴わない)通常変動の変動表示が実行される。すなわち、この実施の形態では、判定テーブル(はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A,135B)は、リーチ用可変表示パターン(リーチを伴う変動パターン)以外の可変表示パターンのうちの少なくとも一部に対して、保留記憶手段(第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)に記憶されている保留記憶の数(第1保留記憶数や第2保留記憶数、合算保留記憶数)に関わらず、共通の判定値(図12(A),(B)に示す例では1〜79)が割り当てられるように構成されている。なお、「リーチ用可変表示パターン以外の可変表示パターン」とは、この実施の形態のように、例えば、リーチを伴わず、擬似連や滑り演出などの特定演出も伴わず、可変表示結果が大当り図柄にならない場合に用いられる可変表示パターン(変動パターン)のことである。
なお、この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図12(B)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルが選択され短縮変動の変動パターンが決定される場合があるが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が時短状態や確変状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図13(A),(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A,137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A,137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各当り変動パターン判定テーブル137A,137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにすることに決定されると、当り変動パターン判定テーブル137Aが選択される。変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにすることに決定されると、当り変動パターン判定テーブル137Bが選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bには、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)が設定されている。
なお、図13(A)に示す当り変動パターン判定テーブル137Aでは、変動パターン種別が、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う(スーパーリーチとともに擬似連を伴う場合もある)変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、図13(B)に示す当り変動パターン判定テーブル137Bでは、変動パターン種別が、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。なお、図13(B)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出などの特定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。その場合には、例えば、特殊CA4−1が、特定演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1と特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2が、特定演出を伴う特殊PG1−2、特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成してもよい。
図14は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図15および図16は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図15および図16に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動時間の情報を含む変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図7に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C07(H)は、大当りまたは小当りとするか否か、および大当り種別を特定可能な演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C07(H)の受信に応じて飾り図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C07(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8E01(H)は、普通図柄の表示結果が当りになることを示すとともに普通図柄の変動を開始することを示す普通図柄変動開始指定(当り)コマンドであり、コマンド8E02(H)は、普通図柄の表示結果がはずれ図柄になることを示すとともに普通図柄の変動を開始することを示す普通図柄変動開始指定(はずれ)コマンドである。
コマンド8E04(H)は、普通図柄の当りにもとづく当り遊技中において可変入賞球装置15が閉鎖するときに送信されるコマンド(普通電動役物開放終了指定コマンド)である。なお、普通電動役物開放終了指定コマンドは、普通図柄の当りにもとづく当り遊技中に複数回可変入賞球装置15が開放される場合には、各々の開放の終了時に送信される。また、CPU56が、複数回の可変入賞球装置15の開放のうち最後の開放の終了時にのみ普通電動役物開放終了指定コマンドを送信するようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001,A201,A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技または小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(以下、大当り開始指定コマンドまたはファンファーレ指定コマンドともいう。)である。大当り遊技または小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始2指定コマンドと大当り開始3/小当り開始指定コマンドとがある。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面または小当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技または小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り/小当り終了指定コマンド)である。
コマンドB001(H)は、遊技状態が低ベース状態であることを示す演出制御コマンド(低ベース状態指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が高ベース状態であることを示す演出制御コマンド(高ベース状態指定コマンド)である。コマンドB003(H)は、遊技状態が確変状態でないことを示す演出制御コマンド(非確変状態指定コマンド)である。コマンドB004(H)は、遊技状態が確変状態であることを示す演出制御コマンド(確変状態指定コマンド)である。
なお、低ベース状態指定コマンド、高ベース状態指定コマンド、非確変状態指定コマンドおよび確変状態指定コマンドを遊技状態指定コマンドと総称することがある。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
なお、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数とについて、それぞれ保留記憶数が増加または減少したことを示す演出制御コマンドが送信されるが、保留記憶数そのものを指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。その場合、例えば、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したかを指定する演出制御コマンドを送信するとともに、保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドとして第1保留記憶数と第2保留記憶数とで共通の演出制御コマンドを送信する。
また、第1保留記憶数を指定する場合と第2保留記憶数を指定する場合とで別々の演出制御コマンド(保留記憶数指定コマンド)を送信するようにしてもよい。その場合、例えば、保留記憶数指定コマンドとして、MODEデータとして第1保留記憶数または第2保留記憶数を特定可能な値(例えば、第1保留記憶数を指定する場合には「C0(H)」、第2保留記憶数を指定する場合には「C1(H)」)を含むとともに、EXTデータとして保留記憶数の値を設定した演出制御コマンドを送信する。
また、例えば、同じ第1保留記憶数を指定する場合に、MODEデータを共通にし、EXTデータを異ならせることによって、第1保留記憶数の加算または減算を指定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。例えば、共通のMODEデータ「C0(H)」を用い、第1保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC000(H)を送信するようにし、第1保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC001(H)を送信するようにしてもよい。さらに、第2保留記憶数を指定する場合にはMODEデータを異ならせて、第2保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC100(H)を送信するようにし、第2保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC101(H)を送信するようにしてもよい。
コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果(始動入賞が生じたときに実行される判定処理の結果)の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。この実施の形態では、入賞時判定処理(図27参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14において始動入賞が生じたときに、その始動入賞にもとづいて大当りになるかを判定する。そして、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに判定結果を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。
図17は、入賞時判定結果指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。入賞時判定処理において、はずれになると判定された場合には、はずれに応じた入賞時判定結果指定コマンド(図17に示す入賞時判定結果1指定コマンド)が送信される。大当りになると判定された場合には、大当りの種類に応じた入賞時判定結果指定コマンド(図17に示す入賞時判定結果2指定コマンド〜入賞時判定結果6指定コマンド)が送信される。小当りになると判定された場合には、小当りに応じた入賞時判定結果指定コマンド(図17に示す入賞時判定結果7指定コマンド)が送信される。
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入賞時判定処理において大当りになるかを判定し、その判定結果を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信するが、始動入賞したときに、特別図柄の表示結果がいずれの表示結果になるかと、始動入賞時に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になると判定したかとに応じた入賞時判定結果指定コマンドを送信するようにしてもよい。
その場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果指定コマンドにもとづいて、変動パターン種別判定用乱数の値が所定の判定値と一致する場合には変動パターン種別を認識できるとともに、表示結果が大当り図柄になるか否かも認識できる。
また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞口13への始動入賞時であるか第2始動入賞口14への始動入賞時であるかに関わらず、共通の入賞時判定結果指定コマンドを送信するが、第1始動入賞口13への始動入賞時と第2始動入賞口14への始動入賞時とで異なる入賞時判定結果指定コマンドを送信するようにしてもよい。その場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1始動入賞口13への始動入賞に対応する第1保留記憶についての演出と、第2始動入賞口14への始動入賞に対応する第2保留記憶についての演出とを異ならせることができる。
コマンドC8XX(H)は、XXで示す普図保留記憶数を指定する演出制御コマンド(普図保留記憶数指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、普図保留記憶数(ゲート32を遊技球が通過したものの未だに開始されない普通図柄の変動表示について抽出された普通図柄当り判定用乱数(ランダム4)を保留記憶として記憶している数)を、ゲート通過記憶数ともいう。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図15および図16に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
なお、この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
また、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
次に、CPU56が実行する普通図柄プロセス処理(ステップS28)を説明する。図18は、普通図柄プロセス処理を示すフローチャートである。普通図柄プロセス処理において、CPU56は、ゲート32がオン状態となったこと、すなわち遊技球がゲート32を通過したことを検出すると(ステップS411)、ゲートスイッチ通過処理(ステップS412)を実行する。その後、ステップS400〜S404のいずれかの処理を実行する。
ステップS400〜S404の処理は、以下のような処理である。
普通図柄通常処理(ステップS400):CPU56は、普通図柄の変動を開始することができる状態(例えば、普通図柄表示器10において普通図柄の変動表示が実行されている状態でなく、かつ、可変入賞球装置15の開放状態でない場合)には、ゲート通過記憶数の値を確認する。具体的には、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認する。ゲート通過記憶数が0でなければ、当りとするか否か(普通図柄の停止図柄を当り図柄とするか否か)を決定する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動パターン設定処理(ステップS401)を示す値(この例では「1」)に更新する。
普通図柄変動パターン設定処理(ステップS401):普通図柄が可変表示され導出表示されるまでの可変表示時間(普通図柄の変動時間)に相当する値を普通図柄プロセスタイマにセットすることによって普通図柄プロセスタイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップS402)に応じた値(この例では「2」)に更新する。
普通図柄変動処理(ステップS402):CPU56は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄表示器10における普通図柄の変動を停止する。また、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間に相当する値をセットすることによって普通図柄プロセスタイマをスタートさせ、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止時処理(ステップS403)を示す値(この例では「3」)に更新する。
普通図柄停止時処理(ステップS403):CPU56は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるか否か確認する。当り図柄でなければ(はずれ図柄であれば)、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS400)を示す値(この例では「0」)に更新する。普通図柄の停止図柄が当り図柄であれば、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間に相当する値をセットすることによって普通図柄プロセスタイマをスタートさせる。また、可変入賞球装置(普通電動役物)15を開放状態にする。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放中処理(ステップS404)を示す値(この例では「4」)に更新する。
普通電動役物開放中処理(ステップS404):CPU56は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトすると、可変入賞球装置15を閉鎖状態にして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS400)を示す値(この例では「0」)に更新する。
図19は、普通図柄の当りに関する判定値が設定された普通図柄当り決定テーブルの一例を示す説明図である。この実施の形態では、普通図柄当り判定用乱数がとりうる範囲は1〜250であるが、普通図柄当り決定テーブルには、普通図柄当り判定用乱数値と比較され判定値が設定されている。
図19(A)には、低ベース状態で使用されるテーブルが示されている。図19(A)に示すように、低ベース状態では、2/250の確率で当りと判定される。当りと判定された場合には、可変入賞球装置(普通電動役物)15が2回開放(初回の開放の開放時間は0.1秒、2回目の開放の開放時間は5.3秒:閉鎖時間(インターバル時間)は4.5秒)する。なお、低ベース状態では、普通図柄の変動時間(可変表示時間)は、10秒である。ただし、普通図柄の変動時間として複数種類の変動時間を用意し、CPU56は、使用する変動時間をそれらのうちから選択するようにしてもよい。また、可変入賞球装置15の開放回数および開放時間(のいずれかまたは双方を複数種類用意し、CPU56は、開放回数および開放時間のいずれかまたは双方を選択するようにしてもよい。
以下、初回の開放(0.1秒の開放)を短期間開放といい、2回目の開放(5.3秒の開放)を長期間開放ということがある。なお、所定演出(○)または所定演出(×)を報知するタイミングは、短期間開放した後である。よって、短期間開放が行われた時点では所定演出の実行によって長期間開放が行われるか否かを把握することはできず、遊技者の期待感(長期間開放に対する)をより高めることができる。所定演出は、特別図柄や飾り図柄の変動表示において特定演出(リーチ演出)が実行されるか否か、または可変入賞球装置15が遊技球が開放状態に制御されるか否かを報知する演出である。
図19(B)には、高ベース状態(時短状態)で使用されるテーブルが示されている。図19(B)に示すように、高ベース状態では、249/250の確率で当りと判定される。当りと判定された場合には、可変入賞球装置(普通電動役物)15が5回開放(初回の開放の開放時間は0.1秒、初回開放後の閉鎖時間は0.1秒、2〜5回の各々の開放時間は1.36秒、2〜5回の各開放の間のインターバル時間は、1.38秒)する。このように、低ベース状態で当りとなった場合と高ベース状態で当りとなった場合とでは、可変入賞球装置15の最初の開放態様は同じ(ともに0.1秒開放)であるが、それより後の可変入賞球装置15の開放態様が異なる。なお、高ベース状態では、普通図柄の変動時間(可変表示時間)は、1.5秒である。図19に示すように、遊技状態が低ベース状態のときは低い確率で当りになり、高ベース状態のときは極めて高い確率(この例では、略100%であるが、100%でもよい。)で当りになる。
また、図19(A),(B)に示すように、この実施の形態では、普通図柄の変動表示結果がはずれとなる場合であっても、0.1秒間のごく短時間1回だけ可変入賞球装置15が開放される。
なお、この実施の形態では、図19に示すように、高ベース状態である場合には、低ベース状態である場合と比較して、普通図柄の変動表示結果が当りになる確率を高める(普図高確率)ことによって、高ベース状態である場合には可変入賞球装置15が開状態になる頻度が高くなるようにして始動入賞しやすくしているが、このような態様にかぎられない。例えば、高ベース状態であるときと低ベース状態であるときとで普通図柄の変動表示結果が当りになる確率は同じであるものの、高ベース状態である場合には、低ベース状態である場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態になる時間(図19に示す普通電動役物開放時間)を長くすることによって、高ベース状態である場合には始動入賞しやすくなるように構成してもよい。その場合には、低ベース状態である場合と高ベース状態である場合とで開放回数を同じにし、例えば、低ベース状態での各々の開放回の開放時間を、0.1秒、0.1秒、0.1秒、5.3秒とし(開放回数が4回の場合)、高ベース状態での各々の開放回の開放時間を、図19(B)に示されたようにすればよい。
また、図19に示すように、CPU56は、通常状態(低ベース状態:非時短状態)では当り遊技状態における総開放期間(図19(A)に示す例では、0.1秒+5.3秒=5.4秒)が高ベース状態(時短状態)での総開放期間(図19(B)に示す例では、0.1秒+1.36秒×4=5.54秒)よりも短くなるとともに、初回の開放期間(図19(A)に示す例では、0.1秒)が2回目の開放期間(図19(A)に示す例では、5.3秒)よりも短くなるように制御する。また、CPU56は、高ベース状態では当り遊技状態における各々の開放期間(図19(B)に示す例では、0.1秒と1.36秒)が低ベース状態での最長の開放期間(図19(A)に示す例では、5.3秒)よりも短くなるように制御する。よって、低ベース状態において、遊技者に、あたかも長期間開放がなされたかのような印象を与えることができる(初回の開放期間が極めて短いので遊技者は開放に気付かない場合があるので)。その結果、低ベース状態において可変入賞球装置15が開放状態に制御されることへの遊技者の期待感を高めることができる。さらに、低ベース状態において、1回だけ短期間開放する(例えば、0.1秒開放する)当りもあるようにしてもよい。そのような遊技機では、0.1秒の開放に気付いた遊技者は、その時点では、長期間開放がなされるか否かを把握することができず、長期間開放に対する遊技者の期待感をより高めることができる。
また、CPU56は、低ベース状態では当り遊技状態における総非開放期間(複数回の開放状態の間の非開放状態の期間の合計:図19(A)に示す例では、4.5秒)が高ベース状態での総非開放期間(図19(B)に示す例では、0.1秒+1.38秒×3=4.24秒)よりも長くなるように制御する。よって、低ベース状態において可変入賞装置への遊技球の入賞が過大になって遊技店に不利益がもたらされてしまうことを防止することができる。
一方で、低ベース状態では、高ベース状態である場合と比較して、総開放時間が短い点で平均して不利であるといえるものの、高ベース状態にはない長期間(5.3秒)の可変入賞球装置15の開放が行われ、極めて可変入賞球装置15に入賞しやすい期間が存在するので、そのような意味で、低ベース状態では、高ベース状態よりも有利な期間が含まれているといえる。
また、この実施の形態では、低ベース状態で当りとなった場合には、0.1秒の初回開放の後に4.5秒のインターバル期間を経て5.3秒の長期間の開放が行われるのであるが、この実施の形態では、後述するように、0.1秒の初回の開放が終わると長期開放報知用画像の表示が行われ、4.5秒のインターバル期間中において長期間の開放が行われることが報知される。そして、このインターバル期間4.5秒と長期間の開放期間(5.3秒)を加えた9.8秒の期間は、遊技球を発射してからその発射した遊技球が可変入賞球装置15に到達するまでの期間Xよりも十分長い期間とされている。そのように構成することによって、この実施の形態では、長期開放報知用画像が表示されたのを見て可変入賞球装置15が長期間開放されることを認識した遊技者が遊技球を発射してから、その発射した遊技球が可変入賞球装置15に到達するまでの十分な期間が確保されている。従って、長期開放報知用画像を表示してから可変入賞球装置15が開放状態に制御されるまでの期間が短すぎて、遊技者が長期開放報知用画像の表示を認識してから可変入賞球装置15への遊技球の入賞を狙っても間に合わず利益を得られない事態を防止することができる。
なお、図19に示す開放回数、開放期間および閉鎖期間(インターバル時間)は一例であって、当り遊技状態において可変入賞球装置15が複数回開放され、低ベース状態では総開放期間が高ベース状態での総開放期間よりも短くなるとともに初回の開放期間が2回目の開放期間よりも短くなり、高ベース状態では当り遊技状態における各々の開放期間が低ベース状態での最長の開放期間よりも短くなり、低ベース状態では当り遊技状態における総非開放期間が高ベース状態での総非開放期間よりも長くなるように制御されるのであれば、図19に示す開放回数、開放期間および閉鎖期間とは異なる回数および期間を用いてもよい。
また、図19(B)に示す例では、高ベース状態における初回の開放期間が2回目以降の開放期間よりも短いが、高ベース状態における初回の開放期間を、2回目以降の開放期間よりも長くしてもよい。また、低ベース状態における総開放期間が高ベース状態における総開放期間よりも短いことを条件として、高ベース状態における各回の開放期間または閉鎖期間を様々に異ならせてもよい。
図20は、ゲートスイッチ通過処理を示すフローチャートである。ゲートスイッチ通過処理において、CPU56は、ゲート通過記憶カウンタのカウント値(ゲート通過記憶数)が最大値(この例では「4」)に達しているか否か確認する(ステップS415)。最大値に達していなければ、CPU56は、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を+1し(ステップS416)、ソフトウェア乱数である普通図柄当り判定用乱数(ランダム4)の値を抽出して、ゲート通過記憶数の値に対応した保存領域(RAM55に設けられた普図保留記憶バッファ)に格納する(ステップS417)。また、CPU56は、普通図柄保留記憶表示器41の点灯個数を1増やす(ステップS418)。また、CPU56は、ステップS416で加算後のゲート通過記憶カウンタの値(すなわち、普図保留記憶数)をEXTデータにセットして、普図保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS419)。
CPU56は、ステップS400の普通図柄通常処理において、普通図柄の変動を開始することができる状態であり、かつ、ゲート通過記憶数が0でなければ、保存領域(普図保留記憶バッファ)に格納されている普通図柄当り判定用乱数の値と図19に示された普通図柄当り決定テーブルとを用いて、当りとするか否か(普通図柄の停止図柄を当り図柄とするか否か)を決定する。すなわち、普通図柄当り判定用乱数の値が普通図柄当り決定テーブルに設定されている判定値(当りに対応する判定値)のいずれかの一致する場合に、当りと判定する。当りと判定した場合には、普通図柄当りフラグをセットする。なお、CPU56は、遊技状態が低ベース状態であれば(時短フラグがセットされていなければ)、図19(A)に示されたテーブルを使用し、高ベース状態であれば(時短フラグがセットされていれば)、図19(B)に示されたテーブルを使用する。なお、この実施の形態では、普通図柄の変動表示結果が当りであることを、普図当りとも表現する。また、この実施の形態では、普通図柄の変動表示結果がはずれであることを、普図はずれとも表現する。
図21は、普通図柄プロセス処理における普通図柄変動パターン設定処理(ステップS401)を示すフローチャートである。普通図柄変動パターン設定処理において、CPU56は、現在の遊技状態が高ベース状態であるか否か確認する(ステップS431)。具体的には、時短フラグがセットされているか否か確認する。高ベース状態である場合には、普通図柄プロセスタイマに1.5秒に相当する値を設定する(ステップS432)。低ベース状態である場合には、普通図柄プロセスタイマに10秒に相当する値を設定する(ステップS433)。
また、普通図柄通常処理で当りに決定されている場合(普通図柄当りフラグがセットされている場合)には(ステップS434)、普通図柄の表示結果を当りにすることに決定されているとともに普通図柄の変動を開始することを示す普通図柄変動開始指定(当り)コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS435)。普通図柄通常処理ではずれに決定されている場合には、普通図柄の表示結果をはずれにすることに決定されているとともに普通図柄の変動を開始することを示す普通図柄変動開始指定(はずれ)コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS436)。
次いで、CPU56は、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を−1し(ステップS437)、減算後のゲート通過記憶カウンタの値(すなわち、普図保留記憶数)をEXTデータにセットして、普図保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS438)。
そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップS402)に対応した値(具体的には「2」)に更新する(ステップS439)。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。
なお、この実施の形態では、普通図柄変動パターン設定処理において、普通図柄変動開始指定コマンドや普図保留記憶数指定コマンドを送信する場合を示しているが、ステップS400の普通図柄通常処理において普通図柄の表示結果を当りとするか否かの決定を行った後に普通図柄変動開始指定コマンドを送信したり、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を−1して普図保留記憶数指定コマンドを送信したりするようにしてもよい。
図22は、普通図柄変動処理(ステップS402)を示すフローチャートである。普通図柄変動処理において、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたかどうかを確認する(ステップS441)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(ステップS441のN)、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS445)。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通図柄の変動時間が経過したときは(ステップS441のY)、CPU56は、普通図柄変動終了指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS442)とともに、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間をセットする(ステップS443)。そして、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止処理(ステップS403)を示す値(具体的には「3」)に更新する(ステップS444)。
図23は、普通図柄停止時処理(ステップS403)を示すフローチャートである。普通図柄停止時処理において、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS451)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS452)。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通図柄停止図柄表示時間が経過したときは、CPU56は、普通図柄プロセスタイマに初回開放の普通電動役物作動時間(0.1秒)に相当する値をセットする(ステップS454)。なお、この実施の形態では、図19に示したように、普図当りであるか普図はずれであるかにかかわりなく、また、遊技状態が高ベース状態(時短状態)であるか低ベース状態(非時短状態)であるかにかかわりなく、可変入賞球装置15の最初の開放態様は同じであるので、CPU56は、遊技状態にかかわらず0.1秒に相当する値をセットする。
また、CPU56は、可変入賞球装置(普通電動役物)15を開放状態にし(ステップS455)、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放中処理(ステップS404)を示す値(具体的には「4」)に更新する(ステップS456)。
CPU56は、普通電動役物開放中処理において、普通図柄プロセスタイマの値を1ずつ減算し、普通図柄プロセスタイマの値が0になると、可変入賞球装置(普通電動役物)15を閉鎖状態にする。そして、最終回の可変入賞球装置15の開放が終了したときには、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS400)を示す値(具体的には「0」)に更新する。最終回でなかった場合には、CPU56は、普通図柄プロセスタイマに次回の普通電動役物作動時間(可変入賞球装置15の開放期間(図19参照))に相当する値をセットし、再び、可変入賞球装置15を開放状態にする。なお、CPU56は、可変入賞球装置15を直ちに開放状態にするのではなく、所定のインターバル時間(図19参照)が経過したときに開放状態にする。なお、普図はずれとなった場合には、ごく短時間の0.1秒の開放を行っただけで、可変入賞球装置15の動作を終了し、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS400)を示す値(具体的には「0」)に更新することになる。
また、CPU56は、普通電動役物開放中処理において、可変入賞球装置(普通電動役物)15を閉鎖状態にするときに、普通電動役物開放終了指定コマンド(図15参照)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う。
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変入賞球装置15の開放状態に関する演出制御コマンドを送信しないが、可変入賞球装置15の開放状態が終了するときに、閉鎖を示す演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560が、開放時間が経過していなくても所定個の入賞があると可変入賞球装置15を閉鎖するように制御する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は未だ可変入賞球装置15が開放していると認識しているが、実際には可変入賞球装置15が閉鎖されている状況が生ずる。しかし、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、可変入賞球装置15を閉鎖することを報知するように構成されているので、閉鎖を示す演出制御コマンドにもとづいて報知を終了させることができる。
図24は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS321)。また、特別図柄プロセスフラグの値に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において飾り図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。特別図柄の表示結果が導出表示された後、大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口(第1大入賞口)を開放状態にする。または、モータ24を駆動して、大入賞口(第2大入賞口)を形成する可動部材76を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口(第2大入賞口)を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図25は、ステップS321の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第1始動口スイッチ13aがオンしたか否かを確認する(ステップS211A)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が上限値である4であるか否かを確認する(ステップS212A)。第1保留記憶数カウンタの値が4であれば、ステップS211Bに移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やすとともに(ステップS213A)、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS214A)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図26参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215A)。ステップS215Aの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)や変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を抽出するようにしてもよい。
図26は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図26に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。RAMに形成されているとは、RAM内の領域であることを意味する。
次いで、CPU56は、入賞時判定処理を行う(ステップS216A)。また、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS217A)。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしたか否かを確認する(ステップS211B)。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が上限値である4であるか否かを確認する(ステップS212B)。第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、処理を終了する。
第2保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やすとともに(ステップS213B)、合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS214B)。
そして、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215B)。ステップS215Bの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)や変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、入賞時判定処理を行う(ステップS216B)。また、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS217B)。
図27は、ステップS216A,S216Bの入賞時判定処理を示すフローチャートである。
この実施の形態では、特別図柄および飾り図柄の変動を開始するタイミングで、特別図柄通常処理において大当りとするか否かや大当り種別を決定するのであるが、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングでも、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、図27に示す入賞時判定処理を実行することによって、大当りになるか否かをあらかじめ判定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りになることを予告するための所定の予告演出を実行する。
なお、入賞時判定処理において、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になるかをあらかじめ判定する場合には、すなわち、特別図柄および飾り図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動パターン種別を判定する場合には、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りなることを予告するための予告演出に加えて、スーパーリーチになることを予告するための予告演出も実行することができる。
入賞時判定処理では、CPU56は、まず、ステップS215A,S215Bの処理で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図9(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS220)。大当り判定値と一致する場合には、ステップS223に移行する。ステップS220で大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しないことを確認した場合には、CPU56は、遊技状態が確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS221)。確変フラグがセットされている場合には、ステップS215A,S215Bの処理で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図9(A)の右欄に示す確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS222)。一致する場合には、ステップS223に移行する。
ステップS223では、CPU56は、ステップS215A,S215Bの処理で抽出し保留記憶バッファに保存された大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当たりの種別を判定する。ステップS223では、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(図25に示す始動口スイッチ通過処理でステップS216Aの処理を実行している場合)には、図10(A)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて大当り種別(「15R通常大当り」、「2R確変大当り」、「突確見せかけ大当り」、「突確大当り」または「15R確変大当り」)を判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(図25に示す始動口スイッチ通過処理でステップS216Bの処理を実行している場合)には、図10(B)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて大当り種別を判定する。
そして、図17に示す入賞時判定結果指定コマンドに設定するEXTデータの値を大当りの種別に応じた値にする(ステップS224)。その後、ステップS231に移行する。
ステップS222の処理で大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しないことを確認した場合には、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)がいずれかの小当り判定値と一致するか否か確認する(ステップS228)。いずれの小当り判定値とも一致しない場合には、ステップS230に移行する。
小当り判定値と一致した場合には、図17に示す入賞時判定結果指定コマンドに設定するEXTデータの値を小当りに応じた値にする(ステップS229)。そして、ステップS231に移行する。
小当り判定値と一致しない場合には、入賞時判定結果指定コマンドに設定するEXTデータの値をはずれに応じた値にする(ステップS230)。そして、ステップS231に移行する。
ステップS231では、CPU56は、EXTデータが設定された入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う。
図28および図29は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。
なお、CPU56は、ステップS51Aの処理で、合算保留記憶数の値が0になってから所定時間(例えば、1分)が経過したときに客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行う。そのような制御を実現するために、例えば、CPU56は、合算保留記憶数の値が0になったときに所定のタイマをスタートし、合算保留記憶数の値が1に変化した場合にはタイマを停止するが、タイマが停止せずタイマの値が所定値になったときに客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行う。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。つまり、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄保留記憶表示器(第1特別図柄保留記憶表示器18aまたは第2特別図柄保留記憶表示器18b)の点灯個数を1減らす(ステップS57)。また、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタ(第1保留記憶数カウンタまたは第2保留記憶数カウンタ)の値を1減らす(ステップS58)。また、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS59)。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当りにするか否か決定する。すなわち、大当り判定用乱数の値が大当り判定テーブルに設定されている大当り判定値(図8参照)のいずれかに一致するか否か判定する(ステップS61)。なお、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS215Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS215Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とを比較する処理)を行う。具体的には、CPU56は、現在の遊技状態に応じて、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図9(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、15R確変大当り、突確見せかけ大当りまたは突確大当りとすることに決定された後大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当りとすることに決定した場合には、ステップS65に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
ステップS61で、ランダムR(大当り判定用乱数)の値がいずれの大当り判定値にも一致しないことを確認した場合には、CPU56は、小当り判定テーブル(図9(B),(C)参照)を使用して小当り判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数の値が図9(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。ランダムRの値が小当り判定値に一致しない場合には、すなわち、はずれである場合には、ステップS73に移行する。なお、ステップS62の処理では、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図9(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図9(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。
そして、大当り判定用乱数の値がいずれかの小当り判定値に一致する場合には(ステップS62)、すなわち、小当りとすることに決定した場合には、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS73に移行する。
ステップS65では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS66)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図10(A)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブルを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図10(B)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブルを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「15R通常大当り」、「2R確変大当り」、「突確見せかけ大当り」、「突確大当り」、「15R確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS67)。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS68)。例えば、大当り種別が「15R通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、「2R確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、「突確見せかけ大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定され、「突確大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「04」が設定され、「15R確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「05」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS73)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄である「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄である「1」、「3」、「5」、「7」、「9」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「15R通常大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定する。「2R確変大当り」に決定した場合には「9」を特別図柄の停止図柄に決定する。「突確見せかけ大当り」に決定した場合には「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。「突確大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「15R確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄である「2」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態における方法に限られない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS74)。
図30は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132B(図11(A),(B)参照)のいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS102に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132C(図11(C)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS102に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。なお、時短フラグは、遊技状態を時短状態に移行するとき(確変状態に移行するときを含む)にセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。時短フラグがセットされている場合には、CPU56は、ステップS99に移行する。
時短フラグがセットされていない場合には、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS96)。合算保留記憶数が3未満であれば、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図12(A)参照)を選択する(ステップS97)。そして、ステップS102に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図12(B)参照)を選択する(ステップS98)。そして、ステップS102に移行する。
時短フラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C(図12(C)参照)を選択する(ステップS99)。そして、ステップS102に移行する。
この実施の形態では、ステップS95〜S99の処理が実行されることによって、合算保留記憶数が3以上である場合には、図12(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。また、遊技状態が時短状態である場合には、図12(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが選択される。この場合、ステップS102の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS105の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図14参照)。従って、この実施の形態では、遊技状態が時短状態である場合または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。なお、この実施の形態では、時短状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図12(C)参照)と、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図12(B)参照)とが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が時短状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS95で時短フラグがセットされていると判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図12(A)参照)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S94、S97、S98またはS99の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図13参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図14参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS107)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
なお、はずれと決定されている場合において、リーチに関わりなく変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS95〜S99,S102の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図12に示す非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3の変動パターン種別を含むもの)と、リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図12に示すノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別を含むもの)とを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。この場合、CPU56は、例えば、入賞時判定処理における「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」になるか否かの判定において、リーチ判定テーブルの共通の範囲に割り当てられた判定値に合致するか否かを判定することによって、リーチになるか否かをあらかじめ判定するようにしてもよい。
図31は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果7指定のいずれかの表示結果指定コマンド(図15参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS111)。セットされていない場合には、ステップS113に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別に応じた表示結果指定コマンド(表示結果2指定コマンド〜表示結果5指定コマンドのいずれか)を送信する制御を行う(ステップSS112)。そして、ステップS116に移行する。
ステップS113では、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、表示結果7指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS114)。小当りフラグもセットされていないときは、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。そして、ステップS116に移行する。
ステップS116では、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う。ステップS116では、CPU56は、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、第1保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、第2保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。
また、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS117)。
図32は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、特別図柄の停止時柄を導出表示し(ステップS127)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS128)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS129)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図33は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS133)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ、および時短状態であることを示す時短フラグをリセットし(ステップS134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が15R通常大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が15R確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が見せかけ大当りまたは突確大当りである場合には大当り開始3/小当り指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別は、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)によって判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS137)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、15)をセットする(ステップS138)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS139)。
また、ステップS133で大当りフラグがセットされていないことを確認した場合には、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS140)。セットされている場合には、ステップS147に移行する。確変フラグがセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS141)。時短フラグがセットされている場合には(すなわち、確変状態ではないが、時短状態である場合には)、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS142)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS144)、時短フラグをリセットする(ステップS145)。また、低ベース状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS146)。
ステップS147では、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する。小当りフラグがセットされていない場合には、ステップS152に移行する。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始3/小当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS148)。また、大入賞口制御タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS149)。また、開放回数カウンタに開放回数(具体的には、2回)をセットする(ステップS150)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS151)。
ステップS152では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する。
図34は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り/小当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過している場合には、CPU56は、大当りの種別が確変大当り(15R確変大当り、2R確変大当り、見せかけ大当りまたは突確大当り)であるか否かを確認する(ステップS166)。なお、確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS68の処理で大当り種別バッファに設定されたデータによって判定される。確変大当りでない場合には(すなわち、15R通常大当りである場合には)、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS171)。また、CPU56は、時短回数をカウントするための時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(ステップS172)。そして、ステップS173に移行する。
確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS167)。また、CPU56は、突確大当り以外の場合には時短フラグをセットする(ステップS168)。そして、ステップS173に移行する。なお、この実施の形態では、突確大当りの場合には遊技状態を時短状態に移行させないが、突確大当りの場合に時短フラグをセットして時短状態に移行させるようにしてもよい。
ステップS166〜S168の処理が実行されることによって、この実施の形態では、確変大当りにもとづく大当り遊技を終了するときに、突確大当り以外が発生した場合に確変状態(高確率状態)に移行されるとともに時短状態(高ベース状態)にも移行される(すなわち、高確率/高ベース状態に移行される)。突確大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態に移行される。
なお、この実施の形態では、ステップS168,S171の処理でセットされた時短フラグは、可変入賞球装置15の開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。また、時短フラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。
ステップS173では、CPU56は、現在の遊技状態に応じた遊技状態指定コマンド(低ベース状態指定コマンド、高ベース状態指定コマンド、非確変状態指定コマンドまたは確変状態指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う。ステップS173の処理で、CPU56は、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされている場合には、高ベース状態指定コマンドを送信する制御を行う。時短フラグがセットされていない場合には、低ベース状態指定コマンドを送信する制御を行う。また、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態指定コマンドを送信する制御を行う。確変フラグがセットされていない場合には、非確変状態指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り遊技が終了する度に遊技状態指定コマンドを送信するが、例えば、遊技状態指定コマンドを送信しようとする前に、遊技状態が変化したか否かを判定し、遊技状態が変化した場合にのみ変化後の遊技状態に応じた遊技状態指定コマンドを送信するようにしてもよい。
その後、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS174)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図35は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。
その後、演出制御用CPU101は、所定の乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS702)。そして、タイマ割込フラグの監視(ステップS703)を行う。タイマ割込フラグがセットされていない場合には、ステップS702に移行する。なお、タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS704)、ステップS705〜S706の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS705)。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファ(RAMに形成されている。)に保存されている。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。コマンド解析処理では、演出制御用CPU101が、コマンド受信バッファに保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図15〜図17参照)であるのか解析する。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS706)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、普通図柄の変動時間を計測するための普通図柄変動時間タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップS707)。普通図柄変動時間タイマの値が0でなければ、演出制御用CPU101は、普通図柄変動時間タイマの値を1減算する(ステップS708)。
図36〜図39は、コマンド解析処理(ステップS705)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(ステップS615)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に、デモンストレーション画面を表示する(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS622)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS623)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果7指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS626)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS627)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(大当り開始1指定コマンド、大当り開始2指定コマンドまたは大当り開始3/小当り開始指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンド受信フラグまたは大当り開始3/小当り開始指定コマンド受信フラグ)をセットする(ステップS632)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(ステップS635)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS636)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(ステップS637)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS638)。
受信した演出制御コマンドが大当り/小当り終了指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り/小当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。
受信した演出制御コマンドが普通図柄変動開始指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、受信した普通図柄変動開始指定コマンドを、RAMに設けられた普通図柄変動開始指定コマンド格納領域に格納する(ステップS644)。また、演出制御用CPU101は、普通図柄変動開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS645)とともに、普通図柄の変動表示中であることを示す普通図柄変動中フラグをセットする(ステップS646)。
ステップS645では、演出制御用CPU101は、普通図柄変動開始指定(当り)コマンドを受信した場合には普通図柄変動開始指定(当り)コマンド受信フラグをセットし、普通図柄変動開始指定(はずれ)コマンドを受信した場合には普通図柄変動開始指定(はずれ)コマンド受信フラグをセットする。
また、演出制御用CPU101は、普通図柄の変動時間を計測するための普通図柄変動時間タイマに10秒に相当する値をセットする(ステップS647)。
なお、この実施の形態では、遊技状態が低ベース状態であるときには普通図柄の変動時間が10秒とされ、遊技状態が高ベース状態であるときには普通図柄の変動時間が1.5秒とされるのであるが、ステップS647では、遊技状態にかかわらず、一律に普通図柄変動時間タイマに10秒に相当する値をセットする。そのように一律に10秒に相当する値をセットするようにしても、この実施の形態では、後述する所定演出を高ベース状態であるときには行わないように制御しているので、所定演出の実行に関して支障が生じることはない。高ベース状態であった場合には、1.5秒後に普通図柄の変動表示が終了したときに普通図柄変動終了指定コマンドを受信したことにより、普通図柄変動時間タイマの値がリセットされることになる(後述するステップS649参照)。なお、ステップS647において、高ベース状態であるか否かを確認し(具体的には、後述する遊技状態データの値が02(H)または04(H)であるかを確認し)、高ベース状態でない場合のみ普通図柄変動時間タイマに10秒に相当する値をセットし、高ベース状態である場合には普通図柄変動時間タイマに1.5秒に相当する値をセットするようにしてもよい。
受信した演出制御コマンドが普通図柄変動終了指定コマンドであれば(ステップS648)、演出制御用CPU101は、普通図柄変動中フラグをリセットするとともに、普通図柄変動時間タイマをリセットする(ステップS649)。また、演出制御用CPU101は、今回終了した普通図柄の変動表示が普図当りとなるものであったか否かを確認する(ステップS650A)。なお、普図当りであるか否かは、具体的には、ステップS644で普通図柄変動開始指定コマンド格納領域に格納された普通図柄変動開始指定コマンドが当りを示すものであったか否か(EXTデータが「01(H)」であるか否か:図15参照)を確認することによって判定できる。普図当りである場合には、演出制御用CPU101は、遊技状態が低ベース状態であるか否かを確認する(ステップS650B)。なお、低ベース状態であるか否かは、具体的には、後述するステップS671で設定される遊技状態データの値が低確率低ベース状態を示す値(本例では、「01(H)」)または高確率低ベース状態を示す値(本例では、「03(H)」)であるか否かを確認することによって判定できる。低ベース状態である場合には、演出制御用CPU101は、普通図柄の変動表示を終了してから後述する長期開放報知用画像を表示するまでの待機時間を計測するための開放報知待機時間タイマに所定値をセットする(ステップS650C)。
この実施の形態では、既に説明したように、低ベース状態であるときに普図当りとなった場合には、初回の開放として極めて短期間(本例では、0.1秒)可変入賞球装置15が開放された後、4.5秒間のインターバル期間を経て、2回目の開放として長期間(本例では、5.3秒)可変入賞球装置15が開放される。そして、この実施の形態では、初回の0.1秒間の開放が終わった後に、後述するように、長期間の開放が行われることを示す長期開放報知用画像が表示されることによって、遊技者に可変入賞球装置15が長期間開放されることを報知する。そのため、この実施の形態では、ステップS680では、演出制御用CPU101は、開放報知待機時間タイマに、所定値として、普通図柄の変動表示を終了してから初回の開放を終了してインターバル期間が始まるまでの期間(本例では、0.1秒)に相当する値をセットする。
なお、開放報知待機時間タイマに所定値としてセットされる値は、0.1秒に相当する値にかぎらず、初回の開放を終了した後であり長期間開放が開始されるまでの期間であって、長期開放報知用画像の表示を認識して遊技者によって発射された遊技球が長期開放された可変入賞球装置に15に十分に間に合って入賞可能な値であれば、例えば、0.2秒や1.0秒に相当する値であってもよい。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数カウンタの値または第2保留記憶数カウンタの値を+1する(ステップS652)。また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示(第1保留記憶数加算指定コマンドを受信した場合)、または第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示(第2保留記憶数加算指定コマンドを受信した場合)を更新する(ステップS653)。具体的には、表示数を1増やす。なお、第1保留記憶数カウンタおよび第2保留記憶数カウンタは、RAMに形成されている。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS654)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数カウンタの値または第2保留記憶数カウンタの値を−1する(ステップS655)。また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示(第1保留記憶数減算指定コマンドを受信した場合)、または第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示(第2保留記憶数減算指定コマンドを受信した場合)を更新する(ステップS656)。具体的には、表示数を1減らす。
受信した演出制御コマンドが普図保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、受信した普図保留記憶数指定コマンドのEXTデータとして設定されている普図保留記憶数を、RAMに設けられた普図保留記憶数格納領域に格納する(ステップS658)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの入賞時判定結果指定コマンド(図17参照)であれば(ステップS661)、演出制御用CPU101は、受信した入賞時判定結果指定コマンドを入賞時判定結果記憶バッファに保存する(ステップS662)。
受信した演出制御コマンドが遊技状態指定コマンド(低ベース状態指定コマンド、高ベース状態指定コマンド、非確変状態指定コマンドまたは確変状態指定コマンド:図16参照)であれば(ステップS670)、演出制御用CPU101は、RAMに確保されている遊技状態データの領域に、受信した遊技状態指定コマンドで特定される遊技状態に応じた値を設定する(ステップS671)。以下、遊技状態データの領域に設定された値を遊技状態データという。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS672)。そして、ステップS611に移行する。
図40は、遊技状態データの値の一例を示す説明図である。図40に示す例では、低確率低ベース状態(非確変非時短状態)であるときには遊技状態データの値は「01(H)」である。低確率高ベース状態(非確変時短状態)であるときには遊技状態データの値は「02(H)」である。高確率低ベース状態(確変非時短状態)であるときには遊技状態データの値は「03(H)」である。高確率高ベース状態(確変時短状態)であるときには遊技状態データの値は「04(H)」である。
なお、演出制御用CPU101は、ステップS671の処理で、受信した遊技状態指定コマンドとそのときの遊技状態に応じて遊技状態データの値を設定する。一例として、低確率低ベース状態(遊技状態データの値は「01(H)」である。)において高ベース状態指定コマンドを受信した場合には、低確率高ベース状態であることを示す「02(H)」を設定する。高確率高ベース状態(遊技状態データの値は「04(H)」である。)において低ベース状態指定コマンドを受信した場合には、高確率低ベース状態であることを示す「03(H)」を設定する。
図41は、入賞時判定結果(具体的には、入賞時判定結果指定コマンドであるが、そのEXTデータでもよい。)を保存する領域(入賞時判定結果記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図41に示すように、この実施の形態では、第1始動入賞口13または第2始動口14への始動入賞時の入賞時判定結果を保存する入賞時判定結果記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)と第2保留記憶数の上限値(この例では4)との和(すなわち、合算保留記憶数の上限値)に対応した保存領域が確保されている。なお、入賞時判定結果記憶バッファは、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMに形成されている。
演出制御用CPU101は、ステップS662の処理で、入賞時判定結果指定コマンドを、入賞時判定結果記憶バッファにおける合算保留記憶数の値に応じた保存領域に保存する。
図42は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図42に示すように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3、擬似連変動時仮停止図柄乱数SR2、所定演出決定用乱数SR3、および特別図柄表示結果報知決定用乱数SR4を用いる。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数を用いてもよい。
第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3は、飾り図柄の可変表示結果である停止図柄として、演出表示装置9の表示領域における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアに停止表示される飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。なお、最終停止図柄は、飾り図柄の可変表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の図柄表示エリアそれぞれにおいて最終的に停止表示される3つの飾り図柄のことである。なお、飾り図柄の大当り図柄の組合せは、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3のうちのいずれか1個の乱数によって決定される。
擬似連変動時仮停止図柄乱数SR2は、擬似連演出を伴う飾り図柄の変動中に仮停止表示させる図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。
所定演出決定用乱数SR3は、所定演出を実行するか否か決定するための乱数である。
特別図柄表示結果報知決定用乱数SR4は、特別図柄表示結果報知演出を実行するか否かと、実行する場合の演出の種類を決定するための乱数である。
図43は、図35に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS706)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU101は、第1所定演出処理(ステップS810A)、および開放報知演出処理(ステップS810B)を実行した後、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、飾り図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した飾り図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した飾り図柄の可変表示に関する制御も、1つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、ステップS800〜S807の各々の処理の結果を直ちに反映できるようにするために、第1所定演出処理(ステップS810A)をステップS800〜S807の各々の処理において(ステップS800〜S807の各々の処理を実行した直後に)実行するようにしてもよい。
また、第1特別図柄の変動に同期した飾り図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した飾り図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、飾り図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生(または、小当りの発生)を報知するための画面(ファンファーレ画面)を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態(または、小当り遊技状態)が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図44は、所定演出の実行区間の一例を示す説明図である。「所定演出」とは、特別図柄や飾り図柄の変動表示において特定演出(リーチ演出)が実行されるか否か、または可変入賞球装置15が遊技球が進入(通過)しやすい状態(例えば、開状態)に制御されるか否かを報知する演出である。また、この実施の形態では、所定演出において、所定の種類の当り(例えば、小当り)になることが報知される場合もある。この実施の形態では、所定演出において、演出表示装置9の表示画面においてルーレットを回転させるような態様の演出が実行される。なお、所定演出において、必ずしも、100%特定演出が実行されることを報知したり、100%可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知する必要はなく、特定演出が実行される可能性を示唆する報知をしたり、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御される可能性を示唆する報知をしたりするものであってもよい。また、所定演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100によって実行される。
図44に示す例では、所定演出は、予兆演出、開始演出、報知用演出、結果報知演出の順に実行される。なお、予兆演出が実行される期間を第1期間といい、開始演出、報知用演出および結果報知演出が実行される期間を第2期間という。
また、第1期間の演出(予兆演出)の実行が省略されることがある。また、結果報知演出の期間は短縮されることがある。
予兆演出は、遊技者に所定演出が開始されることを想起させるような演出である。開始演出は、所定演出が開始されたことを遊技者に認識させるための演出である。報知用演出は、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを遊技者に期待させるような演出である。結果報知演出は、遊技者が可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されるか否かを想起可能な演出である。
なお、第1期間の予兆演出が実行された後に第2期間の開始演出以降の演出(例えば、ルーレットの演出)に発展しない場合も設けられていることが望ましい。そのようにすれば、予兆演出が実行されることによって、ルーレットなどの演出が行われるかもしれないという期待感だけでなく、必ずしもルーレットなどの演出に発展しないかもしれないとの不安感も与えることができ、予兆演出の演出効果を高めることができる。
また、この実施の形態では、後述するように、普通図柄の変動表示の開始を契機として所定演出の有無や種類が決定されて所定演出が実行される場合と、特別図柄や飾り図柄の変動表示の開始を契機として所定演出の有無や種類が決定されて所定演出が実行される場合とがある。以下、この実施の形態では、普通図柄の変動表示の開始を契機として決定処理が行われて実行される所定演出を「第1所定演出」といい、特別図柄や飾り図柄の変動表示の開始を契機として決定処理が行われて実行される所定演出を「第2所定演出」といって区別する場合がある。
図45は、所定演出の一例を示す説明図である。なお、図45には、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知するための演出が例示されている。
図45(A)に示すように、演出表示装置9において左中右の飾り図柄の変動(可変表示)が停止している状態から、飾り図柄の変動が開始される(図45(B)参照)。そのときに、演出表示装置9の表示画面に表示されているキャラクタ画像9aが動くような表示制御が実行される。そのような表示制御による演出が予兆演出に相当する。
次いで、所定演出が開始されるかのような演出のための画像である報知画像(例えば、「ルーレットチャンス」を表示する画像)9bを表示する制御が実行される(図45(C)参照)。そのような表示制御による演出が開始演出に相当する。そして、報知用演出が開始される。
この実施の形態では、報知用演出は、演出エリア9Fにおいて図柄が変動するような演出(ルーレットが回転するような態様の演出)である(図45(D)参照)。その後、演出エリア9Fにおいて、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを示唆する画像9cが停止表示される(図45(E)参照)。次いで、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知するような報知用画像9dが表示される(図45(F)参照)。その後、演出表示装置9に、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態(開放状態)に制御されることを明示する画像9eが表示される(図45(F)参照)。なお、図45(E),(F)に示すような表示制御がなされる期間が結果報知演出の期間に相当する。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、普通図柄変動開始指定(当り)コマンドを受信した後普通図柄変動終了指定コマンドを受信したことにもとづいて、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを示唆する画像9cを停止表示し(図45(E)参照)、初回の開放の終了時に送信される普通電動役物開放終了指定コマンドを受信したことにもとづいて、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知するような報知用画像9dを表示する(図45(F)参照)。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、普通図柄変動終了指定コマンドを受信した時点から所定時間経過後に、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを示唆する画像9cを停止表示するようにしてもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、画像9cが停止表示されたときから所定の時間が経過したら、報知用画像9dを表示するようにしてもよい。その場合には、普通図柄変動終了指定コマンドの受信を契機にして報知用画像9dが表示されることになる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560が可変入賞球装置15の開放開始時に普通電動役物開放開始指定コマンドを送信するように構成されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初回の開放時の普通電動役物開放開始指定コマンドの受信時や2回目の開放時の普通電動役物開放開始指定コマンドの受信時に、報知用画像9dを表示するようにしてもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果が当り図柄であることを示す普通図柄変動開始指定(当り)コマンド(コマンド8E01(H))を受信してから所定の時間(例えば、変動時間)が経過したら画像9cを表示し、さらに所定の時間(例えば、可変入賞球装置15の初回の開放が終了する時点までの時間)が経過したら報知用画像9dを表示するようにしてもよい。その場合には、普通図柄変動開始指定(当り)コマンドの受信を契機にして報知用画像9dが表示されることになる。
図46は、所定演出の他の例を示す説明図である。なお、図46には、所定の種類の当り(この例では、小当り)になることを報知するための演出が例示されている。
図46(A)に示すように、演出表示装置9において左中右の飾り図柄の変動(可変表示)が停止している状態から、飾り図柄の変動が開始される(図46(B)参照)。そのときに、演出表示装置9の表示画面に表示されているキャラクタ画像9aが動くような予兆演出が実行される。
次いで、所定演出が開始されるかのような演出である開始演出が実行される(図46(C)参照)。そして、報知用演出が開始される。
報知用演出は演出エリア9Fにおいて図柄が変動するような演出である(図46(D)参照)。その後、演出エリア9Fにおいて、所定の種類の当り(この例では、小当り)になることを示唆する画像9fが停止表示される(図46(E)参照)。次いで、所定の種類の当りの発生を報知するような報知用画像9gが表示される(図46(F)参照)。その後、演出表示装置9に、第2大入賞口(可動部材76による)が遊技球が進入しやすい状態(開放状態)に制御されることを明示する画像9hが表示される(図46(F)参照)。なお、図46(E),(F)に示すような表示制御がなされる期間が結果報知演出の期間に相当する。
図47は、所定演出のさらに他の例を示す説明図である。なお、図47には、リーチ演出(ノーマルリーチ演出やスーパーリーチ演出)が実行されることを報知するための演出が例示されている。
図47(A)に示すように、演出表示装置9において左中右の飾り図柄の変動(可変表示)が停止している状態から、飾り図柄の変動が開始される(図47(B)参照)。そのときに、演出表示装置9の表示画面に表示されているキャラクタ画像9aが動くような予兆演出が実行される。
次いで、所定演出が開始されるかのような演出である開始演出が実行される(図47(C)参照)。そして、報知用演出が開始される。
報知用演出は演出エリア9Fにおいて図柄が変動するような演出である(図47(D)参照)。その後、演出エリア9Fにおいて、リーチになることを示唆する画像(大当りの期待度が高いことを報知するための画像)9iが停止表示される(図47(E)参照)。なお、図47に示す例では、リーチになることを示唆する画像9iとして「激熱」の文字列を含む画像が示されているが、この実施の形態では、リーチになることを示唆する画像として、「激熱」の文字列を含む画像と「チャンス」の文字列を含む画像との2つがある。そして、この実施の形態では、スーパーリーチになる場合には、ノーマルリーチになる場合と比較して、「チャンス」の文字列を含む画像よりも「激熱」の文字列を含む画像が停止表示される割合が高い。
そして、飾り図柄の表示状態がリーチ状態になる(図47(F)参照)。その後、演出表示装置9に、スーパーリーチの発生を明示する画像9jが表示される(図47(F)参照)。なお、図47(E),(F)に示すような表示制御がなされる期間が結果報知演出の期間に相当する。
なお、大当りの期待度が高いことを報知するための画像を表示することに代えて、遊技者に特典が付与されることがある。特典については、後で詳しく説明する。
また、この実施の形態では、特定演出(リーチ演出)が実行されることや可変入賞球装置15が遊技球が進入(通過)しやすい状態に制御されることを報知する所定演出が実行される場合に、それらの報知結果が報知される前に、特定演出(リーチ演出)が実行されず可変入賞球装置15も遊技球が進入(通過)しやすい状態に制御されないこと(はずれの報知結果)を報知する所定演出(すなわち、偽の所定演出)が実行される場合がある。
図48は、一例として、特定演出(リーチ演出)が実行されることを報知する前に、はずれの報知結果を報知する所定演出が実行される場合の具体例を示す説明図である。
図48(A)に示すように、演出表示装置9において左中右の飾り図柄の変動(可変表示)が停止している状態から、飾り図柄の変動が開始される(図48(B)参照)。そのときに、演出表示装置9の表示画面に表示されているキャラクタ画像9aが動くような予兆演出が実行される。
次いで、所定演出が開始されるかのような演出である開始演出が実行される(図48(C)参照)。そして、報知用演出が開始される。
報知用演出は演出エリア9Fにおいて図柄が変動するような演出である(図48(D)参照)。その後、演出エリア9Fにおいて、リーチ演出が実行されず可変入賞球装置15も遊技球が進入(通過)しやすい状態に制御されないこと(はずれの報知結果)を示唆する画像9kが停止表示される(図48(E)参照)。
次いで、再び報知用演出は演出エリア9Fにおいて図柄の変動が開始され、再び報知用演出が開始されたような演出が実行される(図48(F)参照)。その後、演出エリア9Fにおいて、リーチになることを示唆する画像(大当りの期待度が高いことを報知するための画像)9iが停止表示される(図48(G)参照)。そして、飾り図柄の表示状態がリーチ状態になる(図48(H)参照)。その後、演出表示装置9に、スーパーリーチの発生を明示する画像9jが表示される(図48(I)参照)。
図49〜図51は、第1所定演出処理(ステップS810A)を示すフローチャートである。第1所定演出処理では、普通図柄の変動表示が開始されたことを契機として所定の条件が成立すると所定演出が開始される。
第1所定演出処理において、演出制御用CPU101は、第1所定演出を実行中であることを示す第1所定演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS731)。第1所定演出実行中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、第2所定演出を実行中であることを示す第2所定演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS732)。第2所定演出実行中フラグがセットされていれば、そのまま処理を終了する。第2所定演出実行中フラグがセットされていなければ、第2所定演出の実行を決定したものの第2所定演出の実行開始を保留している状態であることを示すいずれかの所定演出待機フラグ(所定演出待機フラグ1〜3)がセットされているか否かを確認する(ステップS733)。いずれかの所定演出待機フラグがセットされていれば、そのまま処理を終了する。
ステップS731で第1所定演出実行中フラグがセットされていた場合には(すなわち、第1所定演出の実行中である場合には)、演出制御用CPU101は、第1所定演出の演出期間を計測するための第1所定演出タイマの値を−1する(ステップS734)。そして、第1所定演出タイマの値が0になったときには(ステップS735のY)、第1所定演出を終了する(ステップS736)。また、演出制御用CPU101は、第1所定演出実行中フラグをリセットする(ステップS737)。
次いで、演出制御用CPU101は、可変入賞球装置15が開状態になることの表示を実行することを示す開放表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS738)。開放表示フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、可変入賞球装置15が開状態になることを示す開放表示を表示する制御を行う(ステップS739)。この場合、演出制御用CPU101は、例えば、演出表示装置9の表示画面において「開放中」などの文字列を表示する制御を行う。
ステップS735の処理で第1所定演出タイマの値が0になっていないことを確認した場合、演出制御用CPU101は、ステップS759の処理で「所定演出(○)」を実行することに決定されているときには、普通電動役物開放終了指定コマンドを受信したか否か確認する(ステップS740A)。なお、演出制御用CPU101は、ステップS740Aでは、普通図柄変動終了指定コマンドを受信した後の最初に送信される普通電動役物開放終了指定コマンドを確認対象とする。すなわち、可変入賞球装置15の初回の開放に関するコマンドを確認対象とする(2回目以降に送信される普通電動役物開放終了指定コマンドを受信したときには、ステップS740Aでは当該コマンドを受信したことにしない。)。演出制御用CPU101は、普通電動役物開放終了指定コマンドを受信した場合には、演出表示装置9の表示画面に報知用画像9d(図45(F)参照)を表示する(ステップS740B)。
なお、演出制御用CPU101は、第1所定演出タイマの値が0になっていない場合に、例えば、普通図柄変動開始指定(当り)コマンドを受信した後普通図柄変動終了指定コマンドを受信したことにもとづいて、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを示唆する画像9c(図45(E)参照)を演出表示装置9の表示画面に停止表示する処理も行う。
最初に送信される普通電動役物開放終了指定コマンドを受信したときに可変入賞球装置15が開放状態に制御されることが報知されるので、実質的に、第2回目の可変入賞球装置15が開放状態に制御されることが報知される。この実施の形態では、第2回目の可変入賞球装置15が開放期間は長い(図19(A)参照)。よって、報知が実行されることによって、低ベース状態において可変入賞球装置15が開放状態に制御されることへの遊技者の期待感を高めることができる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が複数回の可変入賞球装置15の開放のうち最後の開放の終了時にのみ普通電動役物開放終了指定コマンドを送信するように構成されている場合には、演出制御用CPU101が、ステップS738の処理で、普通図柄変動終了指定コマンドを受信した後、所定の時間(例えば、可変入賞球装置15の初回の開放が終了する時点までの時間)が経過したか否か確認し、経過した場合にステップS739の処理を実行するようにしてもよい。また、演出制御用CPU101が、普通図柄変動開始指定(当り)コマンドを受信した後、所定の時間(例えば、可変入賞球装置15の初回の開放が終了する時点までの時間)が経過したか否か確認し、経過した場合にステップS739の処理を実行するようにしてもよい。さらに、普通図柄の表示結果が当り図柄であったことにもとづく当り遊技を開始するときに遊技制御用マイクロコンピュータ560が「当り遊技開始コマンド」を送信するように構成されている場合には、演出制御用CPU101が、「当り遊技開始コマンド」を受信した後、所定の時間(例えば、可変入賞球装置15の初回の開放が終了する時点までの時間)が経過したか否か確認し、経過した場合にステップS739の処理を実行するようにしてもよい。
ステップS733でいずれの所定演出待機フラグもセットされていなかった場合には、演出制御用CPU101は、次変動ありフラグ(次に開始される特別図柄および飾り図柄の変動中に第1所定演出を実行することに決定されていることを示すフラグ)がセットされているか否か確認する(ステップS741)。次変動ありフラグがセットされている場合には、ステップS761に移行する。
次変動ありフラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、未変動期間計測タイマ(特別図柄および飾り図柄の変動(可変表示)が開始されない期間を計測するためのタイマ)が動作中(0でない)であるか否か確認する(ステップS742)。未変動期間計測タイマが動作中でない場合には、ステップS751に移行する。なお、特別図柄の変動と飾り図柄の変動とは同期しているので、以下、特別図柄の変動を例にして説明を行う。
未変動期間計測タイマが動作中である場合には、演出制御用CPU101は、特別図柄の変動が開始されたか否か確認する(ステップS743)。特別図柄の変動が開始されたか否かは、例えば、演出制御プロセスフラグの値が飾り図柄変動開始処理または飾り図柄変動中処理に対応する値であるか否かによって判定される。特別図柄の変動が開始された場合にはステップS771に移行する。
特別図柄の変動が開始されていない場合には、演出制御用CPU101は、未変動期間計測タイマの値を−1する(ステップS744)。そして、未変動期間計測タイマの値が0になったときにはステップS771に移行する(ステップS745)。未変動期間計測タイマの値が0でない場合には、処理を終了する。
ステップS751では、演出制御用CPU101は、普通図柄変動開始指定コマンド(普通図柄変動開始指定(当り)コマンドまたは普通図柄変動開始指定(はずれ)コマンド)を受信したことを示す普通図柄変動開始指定コマンド受信フラグ(普通図柄変動開始指定(当り)コマンド受信フラグまたは普通図柄変動開始指定(はずれ)コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する。セットされていない場合には、処理を終了する。
普通図柄変動開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、遊技状態データ(図40参照)が、高ベース状態を示す値になっているか否か確認する(ステップS752)。高ベース状態を示す値になっている場合には、処理を終了する。
高ベース状態を示す値になっていない場合には、演出制御用CPU101は、大当り遊技状態(小当り遊技状態も含む)であるか否か確認する(ステップS753)。大当り遊技状態であるか否かは、例えば演出制御プロセスフラグの値で確認される。その場合、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値が4以上であるときに大当り遊技状態であるとする。大当り遊技状態である場合には、処理を終了する。
大当り遊技状態でない場合には、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果記憶バッファ(図41参照)に、小当りに対応する入賞時判定結果指定コマンド(入賞時判定結果7指定コマンド:図17参照)が記憶されているか否か確認する(ステップS754)。小当りに対応する入賞時判定結果指定コマンドが記憶されている場合には、処理を終了する。
小当りに対応する入賞時判定結果指定コマンドが記憶されていない場合には、演出制御用CPU101は、特別図柄の変動中であるか否か確認する(ステップS755)。特別図柄の変動中であるか否かは、例えば、演出制御プロセスフラグの値が飾り図柄変動中処理または飾り図柄変動停止処理に対応する値であるか否かによって判定される。特別図柄の変動中でない場合には、演出制御用CPU101は、特別図柄の変動が終了してから1分以上経過しているか否か確認する(ステップS757)。
なお、例えば、特別図柄の変動が終了してからの時間を計測するためのタイマを用意し、そのタイマの計測値を確認することによって、ステップS757の判定処理が実現される。特別図柄の変動が終了してから1分以上経過している場合には処理を終了する。特別図柄の変動が終了してからの時間が1分未満である場合には、ステップS759に移行する。
また、特別図柄の変動が終了してから1分以上経過している場合に処理を終了することは、遊技者が特別図柄の変動が終了してから暫くの間遊技を継続することを考慮するためである。すなわち、この実施の形態では、低ベース状態における普通図柄の変動時間は10秒であり(図19参照)、ゲート通過記憶数(普通図柄保留数)の上限値は4であるから、[4×10秒]よりもやや多い時間が経過するまでは、ステップS759の処理を実行した方がよいと考えられるからである。
特別図柄の変動中である場合には、演出制御用CPU101は、変動開始から所定時間(この例では、11.5)経過しているか否か確認する(ステップS758)。所定時間が経過している場合には、処理を終了する。
なお、この実施の形態では、スーパーリーチ演出が実行されることになる変動パターンによって飾り図柄の変動(可変表示)が実行されときには、変動開始から11.5秒後にスーパーリーチ演出が開始される。
所定時間が経過していない場合には、演出制御用CPU101は、第1所定演出の有無および種類の決定を行う(ステップS759)。そして、ステップS764に移行する。なお、変動開始からの経過時間は、例えば、変動時間タイマ(図55および図64参照)の値によって判定される。
ステップS759では、演出制御用CPU101は、例えば、図52に示す第1所定演出決定テーブルを用いて、第1所定演出の有無および種類(いずれの報知結果とするか)を決定する。
図52に示す第1所定演出決定テーブルには、普通図柄の表示結果をはずれ図柄にする場合(普通図柄変動開始指定(はずれ)コマンド受信フラグがセットされている場合に相当)と普通図柄の表示結果を当り図柄にする場合(普通図柄変動開始指定(当り)コマンド受信フラグがセットされている場合に相当)との各々に応じて、所定演出を実行しないことに対応する判定値と、所定演出(×)を実行することに対応する判定値と、所定演出(○)を実行することに対応する判定値と、所定演出(×)の後に所定演出(○)を実行することに対応する判定値とが設定されている。なお、所定演出(×)とは、リーチ演出が実行されず可変入賞球装置15も遊技球が進入(通過)しやすい状態に制御されないこと(はずれの報知結果)を報知する所定演出であり、所定演出(○)とは、可変入賞球装置15が遊技球が進入(通過)しやすい状態に制御されることを報知する所定演出である。なお、第1所定演出決定テーブルには、少なくとも所定演出を実行することに対応する判定値が設定されていればよい。また、図52には、判定値そのものではなく、判定値数が示されている。
なお、図52に示す「報知内容」の態様に代えて、または図52に示す「報知内容」の態様に加えて、他の態様を用いてもよい。例えば、一般に確変確定報知のために使用されるパトランプ(緊急用の赤色灯)状の画像や、特別図柄の表示結果を予告報知するためのステップアップ予告演出において使用されるキャラクタ画像や、大当り報知のための画像等を、他の態様として用いてもよい。それらを使用する場合には、確変確定報知、ステップアップ予告演出、大当り報知等と所定演出とを連動させた演出が実現される。
また、図52に示す例では、普図当りになる場合であっても、10%の低い割合で所定演出を実行しない場合があるように構成しているが、普図当りになる場合には、100%の割合で所定演出を実行するように構成してもよい。
演出制御用CPU101は、ステップS759の処理において、所定演出決定用乱数(図42参照)を抽出し、所定演出決定用乱数が所定演出を実行することに対応する判定値のいずれかと一致した場合に、所定演出を実行することに決定する。なお、演出制御用CPU101は、普通図柄変動開始指定(はずれ)コマンド受信フラグがセットされている場合には、第1所定演出決定テーブルにおける「普通図柄はずれ」に関する判定値を使用し、普通図柄変動開始指定(当り)コマンド受信フラグがセットされている場合には、第1所定演出決定テーブルにおける「普通図柄当り」に関する判定値を使用する。なお、普通図柄変動開始指定コマンド格納領域(ステップS644参照)に格納されている普通図柄変動開始指定コマンドを確認することにより普図当りであるか否かを判定し、普図当りであれば「普通図柄当り」に関する判定値を使用し、普図当りでなければ「普通図柄はずれ」に関する判定値を使用するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、ステップS759の処理を実行したら、普通図柄変動開始指定コマンド受信フラグをリセットしておく。なお、演出制御用CPU101は、ステップS733でYと判定した場合にも、普通図柄変動開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、その普通図柄変動開始指定コマンド受信フラグをリセットするものとする。また、演出制御用CPU101は、ステップS752,S753,S754,S757,S758でYと判定したことによりステップS759の処理に移行しなかった場合にも、セットされている普通図柄変動開始指定コマンド受信フラグをリセットするものとする。
ステップS761では、演出制御用CPU101は、特別図柄の変動が開始されたか否か確認する。特別図柄の変動が開始されたか否かは、例えば、演出制御プロセスフラグの値によって判定される。特別図柄の変動が開始されていない場合には、演出短縮用タイマ(所定演出の演出期間の短縮の程度を決定するためのタイマ)の値を+1する(ステップS762)。特別図柄の変動が開始された場合には、ステップS771に移行する。
ステップS764では、演出制御用CPU101は、第1所定演出を実行することに決定されているか否か確認する。なお、ステップS759の処理で第1所定演出を実行することに決定される。第1所定演出を実行することに決定されていない場合には、処理を終了する。
第1所定演出を実行することに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、特別図柄の変動中であるか否か確認する(ステップS765)。特別図柄の変動中であるか否かは、例えば、演出制御プロセスフラグの値が飾り図柄変動中処理または飾り図柄変動停止処理に対応する値であるか否かによって判定される。特別図柄の変動中でなければ、ステップS770に移行する。特別図柄の変動中である場合には、演出制御用CPU101は、変動パターンがリーチにもならないはずれであるか否か確認する(ステップS766)。変動パターンがリーチ演出を含む場合には、ステップS771に移行する。
変動パターンがリーチにもならないはずれである場合には、演出制御用CPU101は、特別図柄の変動の残り時間(例えば、図55および図64に示す変動時間タイマの値で特定される。)が普通図柄の変動時間(例えば、10秒:可変入賞球装置が遊技球が進入しやすい状態に制御されるまでの期間に相当)よりも短いか否か確認する(ステップS767)。短くない場合には、ステップS771に移行する。なお、演出制御用CPU101は、特別図柄の変動の残り時間が、普通図柄の変動時間より短い所定時間(例えば、3秒)よりも短いか否か確認するようにしてもよい。
特別図柄の変動の残り時間が短い場合には、演出制御用CPU101は、保留記憶がある(少なくとも第1保留記憶数カウンタの値と第2保留記憶数カウンタの値とのいずれかが0でない)か否か確認する(ステップS768)。保留記憶がない場合には、ステップS771に移行する。
保留記憶がある場合には、演出制御用CPU101は、次変動ありフラグをセットする(ステップS769)。
ステップS770では、演出制御用CPU101は、未変動期間計測タイマに所定の時間(この例では、3秒)に相当する値を設定する。
ステップS771では、演出制御用CPU101は、次変動ありフラグがセットされているか否か確認する。次変動ありフラグがセットされている場合には、演出短縮用タイマの値(ステップS741,S761,S762参照)に応じた所定演出パターンを選択する(ステップS772)。具体的には、所定演出のパターンを、図44に示された所定演出の期間から演出短縮用タイマの値を減算した期間を演出期間とするパターンに決定する。短縮される期間は、図44に示された結果報知演出の期間である。
次変動ありフラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、未変動期間計測用タイマの値(ステップS742,S743,S744参照)が0になっているか否か確認する(ステップS773)。未変動期間計測用タイマの値が0になっていない場合には、演出制御用CPU101は、未変動期間計測用タイマの値に応じた所定演出パターンを選択する(ステップS774)。具体的には、所定演出のパターンを、図44に示された所定演出の期間から未変動期間計測用タイマの値を減算した期間を演出期間とするパターンに決定する。なお、短縮される期間は、図44に示された結果報知演出の期間である。
未変動期間計測用タイマの値が0である(未変動期間計測用タイマがタイムアウトしている)場合には、演出制御用CPU101は、特別図柄の変動中であるか否か確認する(ステップS775)。特別図柄の変動中である場合には、演出制御用CPU101は、第2期間(図44参照)から開始される所定演出パターンを選択する(ステップS776)。特別図柄の変動中でない場合には、演出制御用CPU101は、第1期間(図44参照)から開始される所定演出パターンを選択する(ステップS777)。
次いで、演出制御用CPU101は、第1所定演出タイマに、決定された所定演出のパターンに応じた時間に対応する値をセットする(ステップS778)。そして、演出制御用CPU101は、第1所定演出を開始する(ステップS779)とともに、第1所定演出実行中フラグをセットする(ステップS780)。
なお、第1所定演出実行中フラグをセットする場合、第1所定演出の報知結果も特定可能な情報もセットする。この場合、例えば、報知結果が「×」であることを示すフラグや、報知結果が「○」であることを示すフラグ、所定演出(×)の後に所定演出(○)を実行することを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、例えば、第1所定演出実行中フラグが複数ビット(例えば、1バイト)で構成される場合には、第1所定演出実行中フラグの所定ビットにいずれの報知結果であるかを指定する値を設定することによって、いずれの報知結果であるかを特定可能であるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、具体的は、第1所定演出は、後述するプロセステーブルに設定されているデータに従って演出制御を実行することによって実現される(ただし、図45に示す報知用画像の表示制御を除く)。その場合には、演出制御用CPU101は、ステップS779の処理で、決定された所定演出のパターンに応じたプロセステーブルを選択し、選択したプロセステーブルに設定されているデータを用いて演出表示装置9の表示制御等を開始する。なお、各プロセステーブルは、あらかじめROMに格納されている。
図53は、開放報知演出処理(ステップS810B)を示すフローチャートである。開放報知演出処理では、演出制御用CPU101は、まず、開放報知待機時間タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップS6501)。開放報知待機時間タイマの値が0でなければ、演出制御用CPU101は、開放報知待機時間タイマの値を1減算し(ステップS6502)、減算後の開放報知待機時間タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップS6503)。減算後の開放報知待機時間タイマの値が0となっていれば、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の表示画面に長期開放報知用画像を表示する制御を行う(ステップS6504)。例えば、演出制御用CPU101は、長期開放報知用画像として、可変入賞球装置15が長期間開放されることを示唆する文字列(例えば、「長期間開放するよ」などの文字列)を含む画像を表示する制御を行う。
なお、既に説明したように、開放報知待機時間タイマには、普通図柄変動終了指定コマンドを受信したタイミングで普通図柄の変動表示を終了してから初回の開放を終了してインターバル期間が始まるまでの期間(本例では、0.1秒)に相当する値がセットされるので(ステップS650C参照)、ステップS6501〜S6504の処理が実行されることによって、普通図柄の変動表示を終了した後、可変入賞球装置15の初回の0.1秒の開放を終了したタイミングで長期開放報知用画像が表示されることになる。
なお、この実施の形態では、可変入賞球装置15が長期間(本例では、5.3秒間)開放される場合に必ず長期開放報知用画像を表示する場合を示しているが、例えば、乱数を用いた抽選を行って長期開放報知用画像の表示を行うか否かを決定し、長期開放報知用画像の表示を行うと決定した場合にのみ、ステップS6504の処理を実行して、長期開放報知用画像の表示を行うようにしてもよい。
図54は、図43に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされている場合には、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図55は、図43に示された演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した変動パターンコマンド)を読み出す(ステップS820)。また、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)を読み出す(ステップS821)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドと表示結果指定コマンドとにもとづいて、飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS823)。そして、決定された飾り図柄の表示結果を、RAMに形成されている飾り図柄表示結果格納領域に格納する(ステップS824)。
図56は、飾り図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図56に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが15R通常大当りまたは15R確変大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドまたは表示結果6指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が揃った飾り図柄の組合せを決定する。ただし、受信した表示結果指定コマンドが15R通常通常大当りを示している場合(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)には、停止図柄として、偶数図柄が揃った飾り図柄の組合せを決定する。受信した表示結果指定コマンドが15R確変大当りを示している場合(受信した表示結果指定コマンドが表示結果6指定コマンドである場合)には、停止図柄として、奇数図柄が揃った飾り図柄の組合せを決定する。
具体的には、15R通常大当りまたは15R確変大当りにすることに決定されている場合には、SR1−1を抽出し、SR1−1を用いて左中右の停止図柄(左中右の図柄が揃った飾り図柄の組合せ)を決定する。15R通常大当りにすることに決定されているときには、決定された図柄が奇数図柄であった場合には、例えば1つずらした図柄を停止図柄にする。また、15R確変大当りにすることに決定されているときには、決定された図柄が偶数図柄であった場合には、例えば1つずらした図柄を停止図柄にする。
受信した表示結果指定コマンドが2R確変大当り、突確見せかけ大当り、突確大当りまたは小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンド、表示結果4指定コマンド、表示結果5指定コマンドまたは表示結果7指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄としてチャンス目である「135」の組合せを決定する。
はずれの場合には、上記以外の飾り図柄の組み合わせを決定する(下記の擬似連のチャンス目を除く。)。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。
具体的には、演出制御用CPU101は、例えば、はずれ図柄にすることに決定されていない場合であって、かつ、リーチすることに決定されていない場合には、SR1−1〜SR1−3を抽出し、SR1−1を用いて左図柄を決定し、SR1−2を用いて中図柄を決定し、SR1−3を用いて右図柄を決定する。なお、決定された左右図柄が一致した場合には、右図柄を1図柄ずらす。リーチすることに決定されている場合には、SR1−1〜SR1−2を抽出し、SR1−1を用いて左右図柄を決定し、SR1−2を用いて中図柄を決定する。なお、決定された左中右図柄がチャンス目であった場合には、例えば、左図柄を1図柄ずらす。
図57は、擬似連演出における仮停止図柄を示す説明図である。図57に示すように、この実施の形態では、仮停止図柄として、チャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)が決定される。
そして、演出制御用CPU101は、決定した停止図柄をRAMの保存領域(飾り図柄表示結果格納領域)に保存する(ステップS824)。なお、飾り図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。また、15R大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
また、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果記憶バッファ(図41参照)の1つ目の格納領域(格納領域1)に格納されている入賞時判定結果指定コマンドを削除し、入賞時判定結果記憶バッファの内容をシフトする(ステップS825)。
そして、演出制御用CPU101は、第2所定演出処理(1)を実行する(ステップS826)。ステップS826の第2所定演出処理(1)は、第2所定演出の有無および種類を決定する処理である。なお、第2所定演出処理(1)の具体的な処理については後述する。
次いで、演出制御用CPU101は、第2所定演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS827)。第2所定演出実行中フラグがセットされている場合には(すなわち、ステップS826の第2所定演出処理(1)で第2所定演出を実行することに決定した場合には)、演出制御用CPU101は、第1期間(図44参照)から開始される所定演出パターンを選択し(ステップS828)、所定演出および変動パターンに応じたプロセステーブル(図58参照)を選択する(ステップS829)。その後、ステップS829で選択されたプロセステーブルに従ってステップS833の処理が実行されることによって、第2所定演出が開始されることになる。
ステップS827で第2所定演出実行中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じたプロセステーブル(図58参照)を選択する(ステップS831)。次いで、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS832)。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS833)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS834)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(ステップS835)。
なお、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU101は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、VDP109がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を演出表示装置9に出力し、演出表示装置9が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の変動が実現される。
また、演出制御用CPU101は、画像データをVRAMの所定領域に書き込む場合に、実際には、例えば、Vブランク割込にもとづくVブランク割込処理で画像データをVRAMに書き込む制御を行う。従って、演出制御用CPU101は、RAMの所定領域にVRAMに書き込むデータを一時保存し、Vブランク割込処理でRAMの所定領域のデータをVRAMに書き込む制御を行う。Vブランク割込は、演出表示装置9に供給される垂直同期信号の周期と同周期でVDP109が発生する割込である。例えば、演出表示装置9の画面変更周波数(フレーム周波数)が30Hzである場合にはVブランク割込の発生周期は33.3msであり、フレーム周波数が60Hzである場合にはVブランク割込の発生周期は16.7msである。この例では、Vブランク割込処理でVRAMにデータを書き込むが、他の処理において、VRAMにデータを書き込むようにしてもよい。他の処理は、例えば、演出制御用が内蔵するタイマにもとづくタイマ割込や、飾り図柄変動中処理である。なお、他の処理においてVRAMにデータを書き込む処理を実行する場合には、例えば定期的に、実行周期とVブランク割込の周期との同期を取るための処理を実行することが好ましい。
その後、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS836)。
図58は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と演出制御実行データ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)の組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で飾り図柄を表示させる制御を行う。
図58に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンや演出種類に応じて用意されている。また、大当りの報知に関する演出や大当り遊技中の演出を実行するためのプロセステーブルも用意されている。
なお、この実施の形態では、飾り図柄の変動に関わる画像データは、プロセステーブルには設定されていない。飾り図柄の変動自体は、演出制御用CPU101によって、プロセステーブルを使用せずに直接制御される。
また、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
図59および図60は、第2所定演出処理(1)(ステップS826)を示すフローチャートである。第2所定演出処理(1)では、特別図柄や飾り図柄の変動表示が開始されたことを契機として所定の条件が成立すると所定演出が開始される。
第2所定演出処理において、演出制御用CPU101は、第1所定演出を実行中であることを示す第1所定演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS5001)。第1所定演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、第1所定演出の実行中であれば)、ステップS5022に移行する。第1所定演出実行中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、次変動ありフラグがセットされているか否か確認する(ステップS5002)。次変動ありフラグがセットされていなければ、演出
制御用CPU101は、未変動期間計測タイマが動作中(0でない)であるか否か確認する(ステップS5003)。次変動ありフラグがセットされている場合または未変動期間計測タイマが0でない場合には、第1所定演出の実行が決定されているものの第1所定演出の実行開始を保留している状態であるので、そのまま処理を終了する。
未変動期間計測タイマが動作中でない場合には、演出制御用CPU101は、遊技状態データ(図40参照)が、高ベース状態を示す値になっているか否か確認する(ステップS5004)。高ベース状態を示す値になっている場合には、処理を終了する。
なお、図59および図60に示す第2所定演出処理(1)は飾り図柄の変動開始時に実行される処理であるので、この実施の形態では、大当り遊技状態や小当り遊技状態である場合に第2所定演出が決定されて第2所定演出が実行される場合はない。
高ベース状態を示す値になっていない場合には、演出制御用CPU101は、今回開始する変動表示がノーマルリーチまたはスーパーリーチを含むもの(ただし、擬似連を含むものを除く)であるか否かを確認する(ステップS5006)。なお、ノーマルリーチまたはスーパーリーチを含むものであるか否かは、具体的には、ステップS820で抽出した変動パターンコマンドで指定された変動パターンを確認することによって判定できる。
ノーマルリーチまたはスーパーリーチを含む場合には、演出制御用CPU101は、普通図柄変動中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS5007)。普通図柄変動中フラグがセットされていなければ(すなわち、普通図柄の変動表示中でなければ)、演出制御用CPU101は、第2所定演出の有無および種類を決定するための第2所定演出決定テーブルとして、制限用(制限あり)の所定演出決定テーブル(図61参照)を選択する(ステップS5008)。
普通図柄変動中フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、第2所定演出の有無および種類を決定するための第2所定演出決定テーブルとして、通常用(制限なし用)の所定演出決定テーブル(図61参照)を選択する(ステップS5011)。
ステップS5006でノーマルリーチおよびスーパーリーチのいずれでもなかった場合(ただし、ノーマルリーチやスーパーリーチとともに擬似連を実行する場合も含む)には、演出制御用CPU101は、第2所定演出の有無および種類を決定するための第2所定演出決定テーブルとして、変動パターンおよび表示結果に応じた通常用の所定演出決定テーブルを選択する(ステップS5012)。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS5008,S5011,S5012で選択した第2所定演出決定テーブルを用いて、第2所定演出の有無および種類の決定を行う(ステップS5013)。
ステップS5013では、演出制御用CPU101は、例えば、図61または図62に示す第2所定演出決定テーブルを用いて、第2所定演出の有無および種類(いずれの報知結果とするか)を決定する。このうち、図61は、ノーマルリーチまたはスーパーリーチのみが実行される場合にステップS5008,S5011で選択される第2所定演出決定テーブルを示している。また、図62は、ノーマルリーチおよびスーパーリーチのいずれも実行されない場合または擬似連とともにノーマルリーチまたはスーパーリーチが実行される場合にステップS5012で選択される第2所定演出決定テーブルを示している。
図61に示す第2所定演出決定テーブルには、ノーマルリーチまたはスーパーリーチのいずれが実行される場合であるかに応じて、所定演出を実行しないことに対応する判定値と、所定演出(×)を実行することに対応する判定値と、所定演出(チャンス)を実行することに対応する判定値と、所定演出(激熱)を実行することに対応する判定値と、所定演出(×)の後に所定演出(激熱)を実行することに対応する判定値とが設定されている。なお、所定演出(チャンス)および所定演出(激熱)とは、特定演出(ノーマルリーチ演出やスーパーリーチ演出などのリーチ演出)が実行されることを報知する所定演出である。なお、第2所定演出決定テーブルには、少なくとも所定演出を実行することに対応する判定値が設定されていればよい。また、図61には、判定値そのものではなく、判定値数が示されている。
図61に示すように、例えば、ステップS5011で通常用(制限なし用)の所定演出決定テーブルが選択されたときには、スーパーリーチになる場合には、ノーマルリーチになる場合と比較して、高い割合で第2所定演出が実行されるとともに、所定演出(チャンス)よりも所定演出(激熱)が実行される割合が高い。従って、この実施の形態では、所定演出(激熱)が実行される場合には、所定演出(チャンス)が実行される場合と比較して、特定演出(リーチ演出)が実行されることに対する期待感が高まるとともに、スーパーリーチ演出が実行されることに対する期待感も高まる。
また、図61に示すように、例えば、ステップS5008で制限用の所定演出決定テーブルが選択されたときには、所定演出(×)が実行される割合が低下されるとともに、特定演出が実行される期待度が低い所定演出(チャンス)が実行される割合が低下される。
また、ステップS5012では、図62に示す第2所定演出決定テーブルが選択されるのであるが、図62には、特別図柄の表示結果を小当り図柄にすることに決定されている場合、飾り図柄の変動パターンが擬似連演出を伴うノーマルリーチの変動パターンである場合、飾り図柄の変動パターンが擬似連演出を伴うスーパーリーチの変動パターンである場合、およびその他の場合の各々に応じた判定値も設定されている。
なお、図61や図62に示す「報知内容」の態様に代えて、または図61や図62に示す「報知内容」の態様に加えて、他の態様を用いてもよい。例えば、一般に確変確定報知のために使用されるパトランプ(緊急用の赤色灯)状の画像や、特別図柄の表示結果を予告報知するためのステップアップ予告演出において使用されるキャラクタ画像や、大当り報知のための画像等を、他の態様として用いてもよい。それらを使用する場合には、確変確定報知、ステップアップ予告演出、大当り報知等と所定演出とを連動させた演出が実現される。
演出制御用CPU101は、ステップS5013の処理において、所定演出決定用乱数(図42参照)を抽出し、所定演出決定用乱数が所定演出を実行することに対応する判定値のいずれかと一致した場合に、所定演出を実行することに決定する。なお、図62に示す第2所定演出決定テーブルを選択した場合には、演出制御用CPU101は、特別図柄の表示結果を小当り図柄にすることに決定されている場合、飾り図柄の変動パターンが擬似連演出を伴うノーマルリーチの変動パターンである場合、飾り図柄の変動パターンが擬似連演出を伴うスーパーリーチの変動パターンである場合、および、その他の場合の各々に応じて、所定演出を実行するか否か決定する。
なお、演出制御用CPU101は、特別図柄の表示結果を小当り図柄にすることに決定されているのか、飾り図柄の変動パターンが擬似連演出を伴うノーマルリーチの変動パターンであるのか、飾り図柄の変動パターンが擬似連演出を伴うスーパーリーチの変動パターンであるのか、その他の場合であるのかを、例えば、表示結果指定コマンドと変動パターンコマンドによって特定する。
次いで、演出制御用CPU101は、第2所定演出を実行することに決定した場合には(ステップS5014のY)。普通図柄変動中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS5015)。普通図柄変動中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、第2所定演出の実行を決定したものの普通図柄の変動表示中でないことを理由として第2所定演出の開始を保留することを示す所定演出待機フラグ1をセットする(ステップS5016)。
普通図柄変動中フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、普通図柄変動時間タイマの値が所定時間未満となっているか否かを確認する(ステップS5017)。なお、この実施の形態では、ステップS5017において、所定時間として所定演出の実行期間未満となっているか否か(すなわち、現在普通図柄の変動表示中であるものの、直ちに所定演出を開始してしまうと、所定演出が終了する前に普通図柄の変動表示が終了してしまう場合であるか否か)を確認する。普通図柄変動時間タイマの値が所定時間未満となっていれば、演出制御用CPU101は、普図保留記憶数格納領域(ステップS658参照)に格納されている普図保留記憶数が0となっているか否かを確認する(ステップS5018)。普図保留記憶数が0でなければ、演出制御用CPU101は、第2所定演出の実行を決定したものの第2所定演出を終了する前に普通図柄の変動表示が終了してしまうことを理由として第2所定演出の開始を保留することを示す所定演出待機フラグ2をセットする(ステップS5019)。
ステップS5017で普通図柄変動時間タイマの値が所定時間未満でなかった場合、またはステップS5018で普図保留記憶数が0であった場合には、演出制御用CPU101は、第2所定演出実行中フラグをセットする(ステップS5020)とともに、第2所定演出の演出期間を計測するための第2所定演出タイマに、所定演出の演出期間に対応する値をセットする(ステップS5021)。
なお、第2所定演出実行中フラグをセットする場合、第2所定演出の報知結果も特定可能な情報もセットする。この場合、例えば、報知結果が「×」であることを示すフラグや、報知結果が「チャンス」であることを示すフラグ、報知結果が「激熱」であることを示すフラグ、所定演出(×)の後に所定演出(激熱)を実行することを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、例えば、第2所定演出実行中フラグが複数ビット(例えば、1バイト)で構成される場合には、第2所定演出実行中フラグの所定ビットにいずれの報知結果であるかを指定する値を設定することによって、いずれの報知結果であるかを特定可能であるようにしてもよい。なお、このことは、後述するステップS5107やステップS5118で第2所定演出実行中フラグをセットする場合も同様である。
ステップS5001で第1所定演出実行中フラグがセットされている場合には(すなわち、普通図柄の変動表示が実行され第1所定演出の実行中である場合には)、演出制御用CPU101は、その普通図柄の変動表示が普図当りになるか否か確認する(ステップS5022)。なお、普図当りになるか否かは、具体的には、普通図柄変動開始指定コマンド格納領域(ステップS644参照)に格納されている普通図柄変動開始指定コマンドを確認することによって判定できる。
普図当りになる場合には、演出制御用CPU101は、今回開始する飾り図柄の変動表示がノーマルリーチまたはスーパーリーチを含むもの(ただし、擬似連を含むものを除く)であるか否かを確認する(ステップS5023)。なお、ノーマルリーチまたはスーパーリーチを含むものであるか否かは、具体的には、ステップS820で抽出した変動パターンコマンドで指定された変動パターンを確認することによって判定できる。
ノーマルリーチまたはスーパーリーチを含む場合には、演出制御用CPU101は、特別図柄の表示結果が大当り図柄であるか否かを確認する(ステップS5024)。なお、特別図柄の表示結果が大当り図柄であるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域(ステップS626参照)に格納されている表示結果指定コマンドを確認することによって判定できる。
次いで、演出制御用CPU101は、リーチの種類(ノーマルリーチであるかスーパーリーチであるか)および特別図柄の表示結果に応じた演出差替決定テーブルを選択する(ステップS5025)。そして、演出制御用CPU101は、選択した演出差替決定テーブルを用いて、報知結果の差し替えを行うか否かを決定するための乱数を用いた抽選処理を行い、所定演出の報知結果の差し替えを行うか否かを決定する(ステップS5026)。
図63は、演出差替決定テーブルの具体例を示す説明図である。図63に示すように、演出差替テーブルには、リーチ種類および特別図柄の表示結果に対応づけて、所定演出の差替なしと、所定演出(チャンス)に差替と、所定演出(激熱)に差替とに判定値が割り振られている。なお、図63には、判定値そのものではなく、判定値数が示されている。
図63に示すように、この実施の形態では、特別図柄の表示結果が大当り図柄(突然確変大当りの大当り図柄を含む。)であった場合には、特別図柄の表示結果が大当り図柄以外(はずれ図柄または小当り図柄)であった場合と比較して、高い割合で所定演出の差し替えを行うことに決定する。また、特別図柄の表示結果が大当り図柄(突然確変大当りの大当り図柄を含む。)であった場合には、特別図柄の表示結果が大当り図柄以外(はずれ図柄または小当り図柄)であった場合と比較して、報知結果「チャンス」よりも報知結果「激熱」に差し替えられる割合が高い。また、この実施の形態では、スーパーリーチになる場合には、ノーマルリーチになる場合と比較して、高い割合で所定演出の差し替えを行うことに決定する。また、スーパーリーチになる場合には、ノーマルリーチになる場合と比較して、報知結果「チャンス」よりも報知結果「激熱」に差し替えられる割合が高い。なお、小当りである場合も、大当り用の判定値を用いて所定演出の差し替えを行うか否かを決定するようにしてもよい。また、逆に、突然確変大当りである場合に、はずれ用の判定値を用いて所定演出の差し替えを行うか否かを決定するようにしてもよい。
そして、演出制御用CPU101は、所定演出の差し替えを実行することに決定した場合には(ステップS5027)、決定した報知結果(「チャンス」または「激熱」)に差し替える処理を実行する(ステップS5028)。なお、具体的には、例えば、演出制御用CPU101は、所定演出の差し替えを実行することに決定したことを示すフラグ(報知結果を「チャンス」または「激熱」に差し替えることを決定したことを示すフラグ)をセットしておき、所定演出中の結果報知演出の開始タイミングとなったときに、報知結果「チャンス」または「激熱」を報知するための結果報知演出用のプロセステーブルに切り替えるようにすればよい。
そして、演出制御用CPU101は、開放表示フラグをセットする(ステップS5029)。なお、この後、第1所定演出において差し替えられた「チャンス」または「激熱」の報知結果が報知されるのであるが、既に説明したように、第1所定演出を終了するときに、開放表示フラグがセットされていることにもとづいて開放表示が表示される(ステップS738,S739参照)。従って、第1所定演出の報知結果が差し替えられても、可変入賞球装置15が開状態に制御されることを遊技者に認識させることができる。
なお、普図当りとなり所定演出(○)が実行されているときに報知結果を「チャンス」や「激熱」に差し替える場合を示しているが、普図はずれとなり所定演出(×)が実行されているときにも報知結果の差し替えを行うように構成してもよい。また、この場合、例えば、普図はずれとなり所定演出(×)が実行されているときには、普図当りとなり所定演出(○)が実行されているときと比較して、高い割合で報知結果を「チャンス」や「激熱」に差し替えるようにしてもよい。
図64は、図43に示された演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、第2所定演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS840)。第2所定演出実行中セットされていれば、演出制御用CPU101は、第2所定演出タイマの値を−1する(ステップS841)。そして、第2所定演出タイマの値が0になったときには(ステップS842のY)、第2所定演出を終了する(ステップS843)。また、演出制御用CPU101は、第2所定演出実行中フラグをリセットする(ステップS844)。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(ステップS845,S846,S847)。
また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS848)。プロセスタイマがタイムアウトしていたら、プロセスデータの切替を行う(ステップS849)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS850)。また、その次に設定されている内容(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データ)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS851)。
また、変動制御タイマがタイムアウトしている場合には(ステップS853)、演出制御用CPU101は、左中右の飾り図柄の次表示画面(前回の飾り図柄の表示切替時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(ステップS854)。そのようにして、演出制御装置9において、飾り図柄の変動制御が実現される。VDP109は、所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置9に出力する。そのようにして、演出制御装置9において、飾り図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像および飾り図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値(例えば、30msに相当する値)を再セットする(ステップS855)。
また、演出制御用CPU101は、第2所定演出処理(2)を実行する(ステップS856)。ステップS856の第2所定演出処理(2)は、開始が保留となっていた第2所定演出を特別図柄や飾り図柄の変動表示中に開始したり、第2所定演出の実行途中で報知結果を差し替えたりする処理である。なお、第2所定演出処理(2)の具体的な処理については後述する。
また、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしているか否か確認する(ステップS857)。変動時間タイマがタイムアウトしているときには、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS859)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS858)、演出制御用CPU101は、ステップS863の処理を実行する。
図65は、第2所定演出処理(2)(ステップS856)を示すフローチャートである。第2所定演出処理(2)において、演出制御用CPU101は、まず、所定演出待機フラグ1がセットされているか否かを確認する(ステップS5101)。所定演出待機フラグ1がセットされていれば、普通図柄変動中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS5102)。普通図柄変動中フラグがセットされていれば、ステップS5104に移行する。普通図柄変動中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、特別図柄や飾り図柄の変動表示を開始してからの経過時間が3秒となっているか否かを確認する(ステップS5103)。なお、変動開始後3秒を経過しているか否かは、具体的には、変動時間タイマの値を確認することによって判定できる。また、この実施の形態では、ステップS5103において経過時間が3秒であるか否かを確認する場合を示しているが、3秒にかぎらず、例えば、2秒経過しているか否か確認したり、5秒経過しているか否かを確認したりするように構成してもよい。変動開始後3秒を経過していれば、ステップS5104に移行する。
ステップS5104では、演出制御用CPU101は、使用するプロセステーブルを所定演出用のプロセステーブルに切り替えをる。そして、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスタイマを再スタートさせる(ステップS5105)。また、演出制御用CPU101は、所定演出待機フラグ1をリセットする(ステップS5106)。また、演出制御用CPU101は、第2所定演出実行中フラグをセットする(ステップS5107)とともに、第2所定演出タイマに、所定演出の演出期間に対応する値をセットする(ステップS5108)。
ステップS5101〜S5108の処理により、第2所定演出の実行を決定した場合に普通図柄の変動表示中でなかった場合には、普通図柄の変動表示が開始されるのを待ってから第2所定演出が開始される。ただし、特別図柄や飾り図柄の変動表示を開始してから3秒を経過しても普通図柄の変動表示が開始されなかった場合には、普通図柄の変動表示の開始を待つことなく第2所定演出が開始される。
次いで、演出制御用CPU101は、所定演出待機フラグ2がセットされているか否かを確認する(ステップS5109)。所定演出待機フラグ2がセットされていれば、演出制御用CPU101は、普通図柄変動中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS5110)。普通図柄変動中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、所定演出待機フラグ2をリセットする(ステップS5111)とともに、所定演出待機フラグ3をセットする(ステップS5112)。すなわち、演出制御用CPU101は、特別図柄や飾り図柄の変動開始時に実行されていた普通図柄の変動表示(すなわち、残り時間が所定演出の演出期間未満となっていた変動表示)を終了したのを確認して、所定演出待機フラグ2をリセットして所定演出待機フラグ3に切り替える。
次いで、演出制御用CPU101は、所定演出待機フラグ3がセットされているか否かを確認する(ステップS5113)。所定演出待機フラグ3がセットされていれば、演出制御用CPU101は、普通図柄変動中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS5114)。普通図柄変動中フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、使用するプロセステーブルを所定演出用のプロセステーブルに切り替える(ステップS5115)。また、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスタイマを再スタートさせる(ステップS5116)。また、演出制御用CPU101は、所定演出待機フラグ3をリセットする(ステップS5117)。また、演出制御用CPU101は、第2所定演出実行中フラグをセットするとともに(ステップS5118)、第2所定演出タイマに、所定演出の演出期間に対応する値をセットする(ステップS5119)。
ステップS5109〜S5119の処理により、第2所定演出の実行を決定した場合に実行中の普通図柄の変動表示の残り時間が所定演出の演出期間未満であった場合には、次の普通図柄の変動表示が開始されるのを待ってから第2所定演出が開始される。
図66は、図43に示された演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグがセットされていたら確定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS8300)。また、飾り図柄表示結果格納領域に格納されているデータ(停止図柄を示すデータ)に従って演出表示装置9において停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS8301)。
次いで、演出制御用CPU101は、大当りにすることに決定されているか否か確認する(ステップS8302)。大当りにすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認される。なお、この実施の形態では、決定されている停止図柄によって、大当りにすることに決定されているか否か確認することもできる。大当りとすることに決定されていない場合には、ステップS8311に移行する。
大当りにすることに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、大当りの開始を報知する演出(ファンファーレ演出)に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8304)。
そして、演出制御用CPU101は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8305)。また、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8306)。
その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8307)。
ステップS8311では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する。
その後、演出制御用CPU101は、図43に示すように、大当り表示処理、ラウンド中処理、ラウンド後処理、大当り終了演出処理(それらの処理を大当り遊技中演出とする。)を順次実行するが、大当り遊技中演出において、以下のような処理を行ってもよい。
すなわち、突然確変大当りまたは小当りであった場合には大当り遊技中演出で、確変潜伏大当り中演出(遊技状態が確変状態になるのか否か不明な演出)を実行した後、確変潜伏演出モード(遊技状態が確変状態であるのか否かを判別不能にするための演出が実行されるモード)への突入演出を実行する。2R確変大当りであった場合には大当り遊技中演出で、2R確変大当り中演出(確変潜伏大当り中演出と同じ演出であってもよい。)を実行した後、突確モード(遊技状態が確変状態であることを判別可能にするための演出が実行されるモード)への突入演出を実行する。突確見せかけ大当りであった場合には大当り遊技中演出で、確変潜伏大当り中演出を実行した後、突確モードへの突入演出を実行するが、突確モードに移行することなく確変状態であることを報知する演出を行う。
以上に説明したように、この実施の形態では、飾り図柄の変動表示において特定演出(例えば、ノーマルリーチ演出やスーパーリーチ演出)が実行されるか否か、または可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態(例えば、開状態)に制御されるか否かを報知する所定演出(例えば、ルーレットが回るような態様の演出)を実行する。そして、所定演出として可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御される旨を報知する演出(この実施の形態では、所定演出(○))を実行しているときに、特定演出が実行される飾り図柄の変動表示が開始された場合には、実行中の所定演出を、飾り図柄の変動表示において特定演出が実行される旨を報知する演出(この実施の形態では、所定演出(チャンス)、所定演出(激熱))に差し替える。所定演出として可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御される旨を報知する演出を実行しているときに、特定演出が実行される飾り図柄の変動表示が開始された場合には、実行中の所定演出を、特定演出が実行される旨を報知する演出に差し替えることを可能とし、所定演出に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、可変入賞球装置15が開放状態に制御されることを予告する開放予告演出(本例では、長期開放報知用画像を表示)を実行する。そして、開放予告演出の実行後に発射された遊技球が可変入賞球装置15に入賞可能な時間が経過してから可変入賞球装置15を開放状態に制御する。そのため、開放予告演出を実行してから可変入賞球装置15が開放状態に制御されるまでの期間が短すぎて、遊技者が開放予告演出を認識してから可変入賞球装置15への遊技球の入賞を狙っても間に合わず利益を得られない事態を防止することができる。
また、この実施の形態では、可変入賞球装置が長期間(本例では、低ベース状態で普図当りとなったときに5.3秒開放される)開放状態に制御されることを報知する開放パターン報知(本例では、長期開放報知用画像を表示)を実行する。そして、長期間の可変入賞球装置15の開放が行われる場合とそうでない場合とで、最初の開放態様として共通の開放態様(本例では、最初の開放態様は、0.1秒間の開放で共通)で可変入賞球装置15を開放状態に制御し、最初の開放態様による可変入賞球装置15の開放状態への制御を終了した後に開放パターン報知を実行する。そのため、最初の開放態様による可変入賞球装置15の開放状態への制御を終了するまで、長期間可変入賞球装置15が開放状態に制御されることに対する期待感を持続させることができる。
図67は、可変入賞球装置15の開放タイミングを示す説明図である。図67(A)に示すように、遊技状態が低ベース状態で普図当りとなるときには、普通図柄の変動表示を終了すると、初回の開放として可変入賞球装置15が0.1秒間開放され、4.5秒間の閉鎖期間を経過した後、5.3秒間の長期間の可変入賞球装置15の開放が行われる。また、図67(B)に示すように、遊技状態が低ベース状態で普図はずれとなるときには、普通図柄の変動表示を終了すると、可変入賞球装置15が0.1秒間1回だけ開放される。
また、図67(A)に示すように、遊技状態が低ベース状態で普図当りとなる場合には、初回の0.1秒の開放を終了した後に長期開放報知用画像が表示され、可変入賞球装置15が長期間開放されることが予告される。そして、図67(A)に示すように、可変入賞球装置15が長期間開放されるまでのインターバル期間として十分長い期間(本例では、4.5秒)が設けられているので、長期開放報知用画像が表示されたのを見て可変入賞球装置15が長期間開放されることを認識した遊技者が遊技球を発射してから、その発射した遊技球が可変入賞球装置15に到達するまでの十分な期間が確保されている。具体的には、図19に示したように、インターバル期間4.5秒と長期間の開放期間(5.3秒)を加えた9.8秒の期間は、遊技球を発射してからその発射した遊技球が可変入賞球装置15に到達するまでの期間Xよりも十分長い期間とされているので、少なくとも長期間の可変入賞球装置15の開放が終了するまでに遊技球が到達するまでの十分な期間が設けられている。従って、長期開放報知用画像を表示してから可変入賞球装置15が開放状態に制御されるまでの期間が短すぎて、遊技者が長期開放報知用画像の表示を認識してから可変入賞球装置15への遊技球の入賞を狙っても間に合わず利益を得られない事態を防止することができる。
また、図67に示すように、この実施の形態では、遊技状態が低ベース状態であるときに、普図当りであるか普図はずれであるかにかかわらず(すなわち、長期間の開放が行われるか否かにかかわらず)、最初の開放態様は0.1秒間の開放で共通であり、その0.1秒間の開放後に長期開放報知用画像の表示が行われる。そのため、最初の開放態様による可変入賞球装置15の開放状態への制御を終了するまで、長期間可変入賞球装置15が開放状態に制御されることに対する期待感を持続させることができる。すなわち、この実施の形態では、最初の開放態様は共通なのであるから、初回の0.1秒の開放が行われた段階では(さらに、第1所定演出も行われていなければ)その後に5.3秒の長期間の開放が行われるか否かを認識できない。そこで、初回の開放が終わった後に長期開放報知用画像の表示を行うようにすることによって、初回の開放が終わるまでは長期間の開放が行われるか否かを認識できないようにして期待感を持続させ、遊技に対する興趣を向上させている。
なお、この実施の形態では、可変入賞球装置15が長期間開放されることの予告態様として、「長期間開放するよ」などの文字列を含む長期開放報知用画像を表示する場合を示したが、この実施の形態で示した態様にかぎられない。例えば、演出表示装置9において可変入賞球装置15が開放されるまでの時間をカウントダウンしていくような態様の演出を行ってもよい。また、例えば、所定の点灯・点滅パターンで枠LEDなどを点滅させたり、所定の効果音をスピーカ27から出力することによって、可変入賞球装置15が開放されることを予告してもよい。また、例えば、可変入賞球装置15が長期間開放されることの予告を行った後、可変入賞球装置15の開放が開始されると、例えば、「長期間の開放中」などの文字列を含む画像を表示したりして可変入賞球装置15の長期間の開放中であることを報知したりしてもよい。
また、この実施の形態では、普図はずれとなる場合に0.1秒間の可変入賞球装置15の開放を1回だけ実行する場合を示したが、最初の開放態様は共通であり且つ長期間の開放を含まないものであればよく、例えば、0.1秒間の開放を複数回実行するものであってもよい。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特定演出として、第1特定演出(この実施の形態では、一例としてノーマルリーチ演出)と、第1特定演出と比較して飾り図柄の変動表示中に表示結果が大当り図柄になる可能性が高い旨を示唆する第2特定演出(この実施の形態では、一例としてスーパーリーチ演出)とを実行可能である。そして、第2特定演出が実行される飾り図柄の変動表示が開始される場合に、第1特定演出が実行される飾り図柄の変動表示が開始される場合と比較して、高い割合で所定演出の差し替えを実行する。期待度が高い第2特定演出が実行される飾り図柄の変動表示が開始される場合に、高い割合で所定演出の差し替えを実行するので、所定演出に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、第2特定演出が実行されるときに、第1特定演出が実行されるときと比較して、所定演出の差し替えが実行される割合を高める場合を示しているが、第2特定演出が実行されるときに、100%の割合で所定演出の差し替えを行うように構成してもよい。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特定演出が実行されるとともに表示結果が大当り図柄になる飾り図柄の変動表示が開始される場合に、特定演出が実行されるが表示結果が大当り図柄にならない飾り図柄の可変表示が開始される場合と比較して、高い割合で所定演出の差し替えを実行する。表示結果が大当り図柄になる飾り図柄の変動表示が開始される場合に、高い割合で所定演出の差し替えを実行するので、所定演出に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、大当りになるときに、大当りとならないときと比較して、所定演出の差し替えが実行される割合を高める場合を示しているが、大当りになるときに、100%の割合で所定演出の差し替えを行うように構成してもよい。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御される旨を報知する第1特別演出(この実施の形態では、「開放中」などの文字列を表示する開放表示)を実行可能である。そして、所定演出の差し替えが実行された場合には、第1特別演出を実行する。従って、所定演出の差し替えが実行された場合であっても、可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御される旨を報知することができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、普通図柄の変動表示が実行されていないときに、所定演出として特定演出が実行されるか否かを示唆する報知結果を報知する演出を実行する場合には、普通図柄の変動表示が開始されるタイミングにもとづいて所定演出の実行を開始する。普通図柄の変動表示が実行されていないときには、普通図柄の変動表示が開始されるタイミングにもとづいて所定演出の実行を開始するので、遊技者の期待感を適切に高められるタイミングで所定演出を実行できるようにし、所定演出に対する興趣を向上させることができる。
例えば、普通図柄の変動表示が行われていないときに所定演出を実行してしまうと、少なくとも普通図柄の変動表示結果が当りとなって可変入賞球装置15が開状態になることはないのであるから、特定演出が実行されることに対する期待感を高めることはできるが、可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御されることに対する期待感を高めることはできない。そこで、この実施の形態では、普通図柄の変動表示が開始されるタイミングにもとづいて所定演出の実行を開始することによって、遊技者の期待感を適切に高められるタイミングで所定演出を実行できるようにし、所定演出に対する興趣を向上させるようにしている。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、普通図柄の変動表示が実行されているときに、所定演出として特定演出が実行されるか否かを示唆する報知結果を報知する演出を実行する場合に、実行中の普通図柄の変動表示の残りの変動時間が所定演出の演出期間未満であれば、次に普通図柄の変動表示が開始されるタイミングにもとづいて所定演出の実行を開始する。実行中の普通図柄の変動表示の残りの変動時間が所定演出の演出期間未満であれば、次に普通図柄の変動表示が開始されるタイミングにもとづいて所定演出の実行を開始するので、遊技者の期待感を適切に高められるタイミングで所定演出を実行できるようにし、所定演出に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、普通図柄の変動表示中でなかった場合には、特別図柄や飾り図柄の変動表示が開始されてから所定期間(例えば、3秒)にわたって普通図柄の変動表示が開始されるか否かを判定し、所定期間中に普通図柄の変動表示が開始されると判定した場合には、その普通図柄の変動表示が開始されるタイミングにもとづいて所定演出の実行を開始し、所定期間中に普通図柄の変動表示が開始されると判定しなかった場合には、所定期間が経過したタイミングにもとづいて所定演出の実行を開始する。よって、普通図柄の変動表示が開始されないときに所定演出が実行されなくなってしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、実行中の普通図柄の変動表示の残りの変動時間が所定演出の演出期間未満であって普図保留記憶数がある場合には、次に普通図柄の変動表示が開始されるタイミングにもとづいて所定演出の実行を開始し、実行中の普通図柄の変動表示の残りの変動時間が所定演出の演出期間未満であって普図保留記憶数がない場合には、普通図柄の変動表示の開始を待つことなく直ちに所定演出の実行を開始する。よって、普図保留記憶数がなく所定演出の実行の開始を遅延させても普通図柄の変動表示の開始が見込めない場合には、所定演出の実行の開始を遅延させないようにして所定演出の演出期間を確保することができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、普通図柄の変動表示が実行されていないときには、普通図柄の変動表示が実行されているときと比較して、所定演出として、飾り図柄の変動表示において特定演出が実行されず、かつ、可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御されない旨を報知する演出(この実施の形態では、所定演出(×))を低い割合で実行する。普通図柄の変動表示が実行されていないときには、所定演出として、飾り図柄の変動表示において特定演出が実行されず、かつ、可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御されない旨を報知する演出を低い割合で実行するので、可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御されることに対する期待感を高めることができない状況で所定演出が実行された場合であっても、所定演出に対する期待感が低下してしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定演出として、飾り図柄の変動表示において特定演出が実行される可能性を示唆する第1特定報知結果を報知する演出(この実施の形態では、所定演出(チャンス))と、第1特定報知結果と比較して飾り図柄の変動表示において特定演出が実行される可能性が高いことを示唆する第2特定報知結果を報知する演出(この実施の形態では、所定演出(激熱))とを実行可能である。そして、普通図柄の変動表示が実行されていないときには、普通図柄の変動表示が実行されているときと比較して、所定演出として、第2特定報知結果を報知する演出を高い割合で実行する。普通図柄の変動表示が実行されていないときには、所定演出として期待感の高い第2特定報知結果を報知する演出を高い割合で実行するようにし、期待感の低い第1特定報知結果を報知する演出の実行割合を低くすることによって、可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御されることに対する期待感を高めることができない状況で所定演出が実行された場合であっても、所定演出に対する期待感が低下してしまうことを防止することができる。
なお、この実施の形態では、普通図柄の変動表示が実行されていないときに、所定演出(チャンス)と比較して所定演出(激熱)の実行割合を高める場合を示したが、所定演出(チャンス)の実行を禁止し、所定演出(激熱)のみを実行可能に構成してもよい。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定演出として特定演出が実行される旨または可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御される旨を報知する演出を実行する場合に、その所定演出で特定演出が実行される旨または可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御される旨が報知される前に、所定演出と同様の演出態様で、飾り図柄の変動表示において特定演出が実行されず、かつ、つ可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御されない旨を報知するはずれ演出(この実施の形態では、偽の所定演出(×))を実行する。例えば、図52に示すように、所定演出(×)の後に所定演出(○)を実行したり、図61に示すように、所定演出(×)の後に所定演出(激熱)を実行する場合がある(図48参照)。よって、飾り図柄の変動表示において特定演出が実行されず、かつ、つ可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御されない旨を報知する演出が実行されても、その後に、所定演出として特定演出が実行される旨または可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御される旨を報知する演出が実行されるかもしれないという期待感を遊技者に抱かせることができる。従って、所定演出として特定演出が実行されず、かつ、つ可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御されない旨を報知する演出が実行された場合であっても、所定演出に対する遊技者の期待感を持続させることができる。
なお、この実施の形態では、図48に例示したように、偽の所定演出を実行する場合に、予兆演出(図48(B)参照)、開始演出(図48(C)参照)、および報知用演出(図48(D)参照)の後、報知結果「×」を報知する結果報知演出(図48(E)参照)を実行し、その後、予兆演出および開始演出を飛ばして、報知用演出および結果報知演出を繰り返す(図48(F)〜(H)参照)場合を示しているが、予兆演出や開始演出も含めて所定演出を繰り返すように構成してもよい。
また、上記の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別図柄および飾り図柄の可変表示が行われているときに、特別図柄の表示結果が大当り図柄になることを示唆する特定演出(一例として、スーパーリーチ演出)を実行することに加えて、特定演出が実行されるか否か、または可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されるか否かを報知するための所定演出を実行し、さらに、特別図柄および飾り図柄の可変表示が行われていないときに可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知するための所定演出を開始することに決定された場合には、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されるまでの期間よりも短い所定期間(例えば、低ベース時の普通図柄の変動時間である10秒よりも短い3秒:図50におけるステップS770、図49におけるステップS745および図51参照)だけ特別図柄および飾り図柄の可変表示が開始されるのを待ち、所定期間内に特別図柄および飾り図柄の可変表示が開始される時点にもとづいて所定演出を開始する(図49におけるステップS743,S745参照)。
そのような制御が実行されることによって、飾り図柄の変動パターンがスーパーリーチ演出であるときに、特別図柄および飾り図柄の可変表示中に、所定演出とスーパーリーチ演出とがともに実行されることになり、所定演出によって遊技者の特別図柄の表示結果に対する期待をより高めることによって遊技の興趣を向上させることができる。すなわち、特別図柄の表示結果と可変入賞球装置15の開放との双方に遊技者が興味を示すタイミングで所定演出を実行することができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の所定期間内に特別図柄の可変表示が開始されない場合には、当該所定期間が経過したときに所定演出を開始するので(図49におけるステップS745、および図51に示すステップS775,S776,S776参照)、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知するための所定演出の実行の頻度を低下させないようにすることができる。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の所定期間内に特別図柄の可変表示が開始されない場合には、所定演出とは異なる態様で可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知するための第1特別演出を実行するようにしてもよい(変形例#1とする。)。変形例#1のように構成する場合には、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図49に示すステップS745の処理で未変動時間計測タイマの値が0であると判定した場合に、ステップS771に移行するのではなく、所定演出とは異なる態様の画像(例えば、可変入賞球装置15が開放することを直接的に表す文字画像)を演出表示装置9に表示する。変形例#1では、遊技者が特別図柄の表示結果に興味を示さない期間において所定演出が実行されることが防止されるとともに、第1特別演出によって可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを遊技者に報知することができる。
また、上記の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別図柄および飾り図柄の可変表示が行われているときに、特別図柄の表示結果が大当り図柄になることを示唆する特定演出(一例として、スーパーリーチ演出)を実行することに加えて、特定演出が実行されるか否か、または可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されるか否かを報知するための所定演出を実行し、さらに、特別図柄および飾り図柄の可変表示が行われているときに可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知するための所定演出を開始することに決定された場合には、特別図柄の可変表示の終了までの期間が可変入賞球装置が遊技球が進入しやすい状態に制御されるまでの期間よりも短く、かつ、保留記憶手段に1つ以上の保留記憶が記憶されている場合に、次に開始される特別図柄の可変表示が開始される時点にもとづいて所定演出を開始する(図50におけるステップS765,S766,S768,S769、図49におけるステップS741、図50におけるステップS761、および図51におけるステップS771,S772参照)。
そのような制御が実行されることによって、次に実行される飾り図柄の変動パターンがスーパーリーチ演出であるときに、特別図柄および飾り図柄の可変表示中に、所定演出とスーパーリーチ演出とがともに実行されることになり、所定演出によって遊技者の特別図柄の表示結果に対する期待をより高めることによって遊技の興趣を向上させることができる。すなわち、特別図柄の表示結果と可変入賞球装置15の開放との双方に遊技者が興味を示すタイミングで所定演出を実行することができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
また、上記の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別図柄の可変表示の終了までの期間が可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されるまでの期間よりも短く、かつ、保留記憶手段に保留記憶が記憶されていないときには、所定演出により可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知する場合に、特別図柄の可変表示が終了する前に所定演出を開始する(図50におけるステップS765,S767,S768、および図51におけるステップS775,S776参照)。よって、遊技者が特別図柄の表示結果に興味を示す状況にならいことが確定している場合には所定演出を実行することによって、所定演出の実行の頻度を低下させないようにすることができる。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別図柄の可変表示の終了までの期間が可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されるまでの期間よりも短く、かつ、保留記憶手段に保留記憶が記憶されていないときに、所定演出とは異なる態様で可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知するための第1特別演出を実行するようにしてもよい(変形例#2とする。)。変形例#2のように構成する場合には、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図51に示すステップS772の処理を実行することに代えて、所定演出とは異なる態様の画像(例えば、可変入賞球装置15が開放することを直接的に表す文字画像)を演出表示装置9に表示する。変形例#2では、遊技者が特別図柄の表示結果に興味を示さない期間において所定演出が実行されることが防止されるとともに、第1特別演出によって可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを遊技者に報知することができる。
また、上記の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されるか否かを報知するための所定演出を実行するが、特別図柄および飾り図柄の可変表示が行われていないときに所定演出の実行を制限する。一例として、図49におけるステップS757に示されているように、可変表示が行われていない期間が所定時間以上になったら、所定演出を実行しないようにする。そのように構成されている場合には、遊技者の離席や遊技の終了に際して遊技の公平性に欠ける状況を確実に生じさせないようにすることができる。つまり、遊技者が遊技を終了した後、他の遊技者が所定演出の実行を認識して当該遊技機において遊技を開始する可能性がある。普通図柄の表示結果が当り図柄であった場合には可変入賞球装置15が開放するように制御されるが、そのような制御は遊技を終了した遊技者による遊技に起因する。遊技を終了した遊技者による遊技にもとづいて発生した有利な状況(可変入賞球装置15の開放)を他の遊技者が享受したのでは、遊技の公平性に欠ける。しかし、上記の実施の形態では、そのような不都合を回避することができる。
なお、上記の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、可変表示が行われていない期間が所定時間以上になったら、所定演出の実行を禁止するが、所定演出の実行の制限は、所定演出の実行の禁止に限られない。例えば、所定の1つまたは複数の態様の所定演出のみの実行を禁止する(一例として、報知内容を当り(○)にする所定演出を実行しないようにするが、他の態様の報知演出を実行可能にする。)ようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別図柄の可変表示が行われていない期間が所定の期間を越えた場合に所定のデモンストレーション演出を実行する(図28におけるステップS51A、および図36におけるステップS615,S616参照)。よって、遊技者はデモンストレーション演出によって所定演出の実行が禁止されている状態であることを容易に把握することができる。
なお、遊技機には、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する発射操作部(操作ノブ5)が設けられているが、さらに、発射操作部に対する操作が行われているか否かを検出する発射操作検出手段(例えば、操作ノブ5への触手を検出したり、駆動モータが動作中であることを示す信号を入力する手段)を備え、演出制御用マイクロコンピュータ100は、発射操作検出手段が操作が行われていないことを検出しているときに所定演出の実行を禁止するようにしてもよい(変形例#3とする。)。変形例#3のように構成する場合には、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS757の処理に代えて、または、ステップS757の処理に加えて、発射操作検出手段が信号を入力していない場合に処理を終了するように構成される。
また、上記の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別図柄の表示結果を特定表示結果(一例として、小当り図柄)とすることに対応する保留記憶が保留記憶手段に記憶されているときには、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されるか否かを報知するための所定演出の実行を制限する(図49におけるステップS754参照)。なお、上記の実施の形態では、所定演出の実行を制限する場合の特定表示結果として小当り図柄が例示されたが、特定表示結果を他の種類の特定表示結果(例えば、見せかけ大当りの大当り図柄)にしてもよい。
そのような制御が実行されることによって、所定演出によって特定表示結果が示唆されているのか可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることが報知されているのかが不明になってしまう状況を回避することができ、特定表示結果が示唆されていることを遊技者が把握しやすくなる効果がある。すなわち、特別図柄に関する所定演出と可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知する所定演出とが同時に実行されることが回避され(特に、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されるか否かを報知するための所定演出の実行を禁止する場合)、遊技者を特別図柄に注目させることができる。
なお、上記の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果を特定表示結果とすることに対応する保留記憶が保留記憶手段に記憶されている場合には所定演出の実行を禁止するが、所定演出の実行の制限は、所定演出の実行の禁止に限られない。例えば、所定の1つまたは複数の態様の所定演出のみの実行を禁止する(一例として、報知内容を当り(○)にする所定演出を実行しないようにするが、他の態様の報知演出を実行可能にする。)ようにしてもよい。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別図柄の表示結果を特定表示結果とすることに対応する保留記憶にもとづいて実行される特別図柄の可変表示が開始される時点よりも前に可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されるか否かを報知するための所定演出が終了しないと判定した場合に、当該所定演出の実行を禁止するようにしてもよい(変形例#4とする。)。変形例#4のように構成する場合には、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS754の処理に代えて、特別図柄の変動中および大当り遊技中でない場合(保留記憶にもとづいて直ちに特別図柄の可変表示を開始可能な場合)には所定演出の実行を禁止するとともに、特別図柄の変動中であるときには変動の残り時間が所定演出の実行時間よりも短い場合に所定演出の実行を禁止するように構成される。その場合には、所定演出が特定表示結果を示唆する演出であるのか可変入賞装置が遊技球が入賞しやすい状態に制御されるか否かを事前に予告する演出であるのかがより明確になり、その結果、識別情報に関する演出が実行されていることを明確に把握できる。
また、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されるか否かを報知するための所定演出の実行が制限されているときに、制限されていなければ所定演出を実行すべき条件が成立したら(特に、普通図柄の表示結果を当り図柄にする場合)、所定演出に代えて、遊技機に設けられている演出用装置(例えば、ランプやLED)によって、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知してもよい。
また、上記の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特定演出(例えば、スーパーリーチ演出)が実行されるか否かを報知するための所定演出を特別図柄の可変表示の開始に連動して開始してから所定期間(例えば、所定演出の実行期間)に亘って実行し(図55におけるステップS826〜S830参照)、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されるか否かを報知するための所定演出を特別図柄の可変表示中に実行する場合には、所定期間よりも短い短縮期間で所定演出を実行する(図51におけるステップS775,S776参照)。なお、特別図柄の可変表示の開始に連動して所定演出を開始するということは、遊技制御用マイクロコンピュータ560が特別図柄の可変表示を開始することに決定したことを契機として所定演出を開始するということであり、典型的には、特別図柄の可変表示の開始時に所定演出を開始することである。しかし、コマンドの伝達遅れ等に起因して、特別図柄の可変表示の開始に遅れて所定演出を開始することも、連動して所定演出を開始することに含まれる。
そのような制御が実行されることによって、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されるか否かを報知するための所定演出が、特別図柄の可変表示の演出効果を阻害する程度を低減することができる。
なお、上記の実施の形態では、所定演出における先行する区間(図44に示す予兆演出の期間)を実行しないことによって所定演出の実行時間が短縮されるが、所定演出の実行時間を短縮する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定演出の実行時間が短縮されないときに使用される所定演出の態様と異なる態様で所定演出を実行するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、特別図柄の変動中では常に所定演出の実行期間が短縮されるが(図51におけるステップS775,S776参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、実行中の変動パターンを判定し、特定演出(例えば、スーパーリーチ演出)が実行される変動パターンによって可変表示が実行されている場合に、所定演出の実行期間を短縮するようにしてもよい。
また、特定演出(例えば、スーパーリーチ演出)は特別図柄の可変表示が開始されてから所定時間(例えば、9秒)が経過したときに開始されるようにし、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別図柄の可変表示が開始されてから上記の所定期間が経過した後に可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されるか否かを報知するための所定演出を実行する場合に短縮期間で所定演出を実行するようにしてもよい(変形例#5とする。)。変形例#5のように構成する場合には、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS776の処理を実行するときに、特別図柄の可変表示開始からの経過時間を確認し(図55および図64に示す変動時間タイマで特定される。)、経過時間が上記の所定時間を越えている場合に、第2期間(図44参照)から開始される所定演出パターンを選択するように構成される。そのように構成されている場合には、簡易な制御によって、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されるか否かを報知するための所定演出が、特別図柄の可変表示の演出効果を阻害する程度を低減することができる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、短縮期間で所定演出を実行する場合には、所定期間に亘って所定演出を実行する場合に比べて、所定演出で特定演出が実行されないことを報知する割合、および可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されないことを報知する割合を低くするようにしてもよい(変形例#6とする。)。変形例#6のように構成する場合には、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図51に示すステップS777の処理で、所定の割合で、「報知内容」(図52参照)を変更すればよい。変更前後の報知内容は、例えば、「当り(○)」(変更前)と「はずれ(×)」(変更後)や、「期待度大」(変更前)と「期待度小」である。そのよう変更によって、相対的に、ステップS774の処理が実行されるときの特定演出が実行されないことを報知する割合および可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されないことを報知する割合が小さくなる。そのような構成によれば、所定演出のバリエーションを増やすことができる上に、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されるか否かを報知するための所定演出が、特別図柄の可変表示の演出効果を阻害する程度を低減することができる。さらに、短縮期間で所定演出を実行する場合には、報知内容を「はずれ(×)」(変更後)にする所定演出を実行しないようにしてもよい。そのように構成する場合には、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図49に示すステップS759の処理で報知内容を「はずれ(×)」(変更後)にすることに決定されても、図51に示すステップS777の処理で、「報知内容」(図52参照)を「当り(○)」(変更前)に変更すればよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100が、ステップS759の処理で所定演出を実行するか否かだけを決定し、所定演出を開始するときに報知内容を決定するように構成されている場合には、短縮期間で所定演出を実行するときには、報知内容を「はずれ(×)」(変更後)にする所定演出を選択しないようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されるか否かを報知するための所定演出を実行するが、特定演出(例えば、スーパーリーチ演出)が実行されるときに行われる特別図柄および飾り図柄の可変表示中では所定演出の実行を制限する(図49におけるステップS755,S756参照)。そのような制御によって、特定演出に対する遊技者の注目度の低下を防止して、特定演出の演出効果を低減させないようにすることができる。
なお、上記の実施の形態では、特定演出が実行されるときに行われる特別図柄および飾り図柄の可変表示中では所定演出の実行が禁止されるが(図49におけるステップS755,S756参照)、所定演出の実行の制限は、所定演出の実行の禁止に限られない。例えば、所定の1つまたは複数の態様の所定演出のみの実行を禁止する(一例として、報知内容を当り(○)にする所定演出を実行しないようにするが他の態様の報知演出を実行可能にしたり、報知内容をはずれ(×)にする所定演出を実行しないようにするが他の態様の報知演出を実行可能にする。)ようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、特定演出が実行されないときにも所定演出の実行が制限されるが、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS758の処理で実行中の変動パターンを判定し、特定演出(例えば、スーパーリーチ演出)が実行される変動パターンによって可変表示が実行されている場合に、所定演出の実行を制限するようにしてもよい。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特定演出が開始されるまでの時間が所定演出の実行時間よりも短い場合に所定演出の実行を禁止するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では特定演出が行われる演出装置(例えば、演出表示装置9)で所定演出が行われるが、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定演出の実行が制限されている場合に可変入賞球装置が遊技球が進入しやすい状態に制御されているときに、可変入賞装置15を遊技球が進入しやすい状態に制御されていることを、演出装置とは異なる演出用装置(例えば、ランプやLED)によって、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知してもよい(変形例#7とする。)。変形例#7のように構成する場合には、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS758の処理で11.5秒経過していることを確認したら、演出用装置によって、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知する。変形例7では、特定演出の演出効果を低減させないようにすることができるとともに、可変入賞球装置が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを遊技者に報知することができる。
なお、上記の実施の形態では、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20と第2大入賞口を形成するための可動部材76とが別個に設けられていたが、いずれか一方(例えば、特別可変入賞球装置20のみ)が設けられていてもよい。例えば、特別可変入賞球装置20のみが設けられている場合には、上記の実施の形態における第2大入賞口を制御することに代えて、特別可変入賞球装置20が制御される。
以下、上記の変形例#1〜#7以外の変形例を説明する。
図68は、第1の変形例(変形例1)における飾り図柄変動中処理を示すフローチャートである。変形例1では、演出制御用CPU101は、飾り図柄変動中処理において、特典対応処理(ステップS852)を行う。
図69は、ステップS846の特典対応処理を示すフローチャートである。特典対応処理において、演出制御用CPU101は、特典が存在するか否か確認する(ステップS561)。
特典は、例えば、普通図柄変動開始指定(はずれ)コマンドを受信したときにステップS759(図49参照)の決定処理で所定演出を実行することに決定されたことにもとづいて所定演出が実行される場合に遊技者に付与される。具体的には、演出制御用CPU101は、そのような場合に、ステップS759の処理で、RAMに形成されている特典フラグをセットする。
ステップS561の処理では、演出制御用CPU101は、特典フラグがセットされている場合に特典が存在すると判定する。なお、演出制御用CPU101は、ステップS561の処理で特典が存在すると判定した場合には、特典フラグをリセットする。また、特典フラグをセットする。特典フラグに代えて、特典カウンタ(ステップS759の処理で+1される)を用いてもよい。
特典が存在する場合には、演出制御用CPU101は、現在実行されている飾り図柄の可変表示(変動)の変動パターンが飾り図柄の仮停止回数が3回の擬似連演出を伴う変動パターンである場合には(ステップS562)、遊技者によるスティックコントローラ122に対する操作が行われたことを条件として(ステップS563)、遊技者に特典を付与する処理を行う。
変形例1では、特典を付与する処理は、飾り図柄の再変動回数が2回の擬似連演出を実行されたかのような演出を行った後に遊技者を救済するような演出を行ってから再度飾り図柄を変動させるような演出(以下、救済演出(例えば、2回目の仮停止後に、救済を想起させるような所定の画像を演出表示装置9に表示した後、再変動を行う。)という。)を行う処理である。
演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122に対する操作が行われた場合には、使用するプロセステーブルを、救済演出に応じたプロセステーブルに変更し(ステップS564)、変更後のプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS565)。また、プロセスデータ1の内容に従って演出装置の制御を実行する(ステップS566)。
変形例1では、所定演出が実行されたにも関わらず普通図柄の表示結果がはずれ図柄であった場合に遊技者に与えられる失望感を緩和するために救済演出が実行される。すなわち、遊技者に飾り図柄の仮停止回数が2回の擬似連演出を実行されたかのような印象を与えた後に、特典が付与されたことにもとづいて、再変動回数が増えた(一般に、再変動回数が多いほど大当りの信頼度が高い。)かのような印象を遊技者に与えることができる。
なお、変形例1では、特典にもとづく演出(特典演出)として擬似連演出の再変動回数が増えたかのような印象を与えるための演出が実行されるが、特典演出は、そのような演出に限られない。例えば、特典演出は、飾り図柄の可変表示中に大当りの期待度(大当りの可能性)を報知する演出を実行するであってもよい。また、特典フラグがセットされているときに常にステップS562以降の処理を実行するのではなく、所定の割合で(例えば、50%)ステップS562以降の処理を実行するようにしてもよい。
また、演出表示装置9にQRコード(登録商標)を表示する機能を有し、遊技者が例えば携帯電話機の2次元バーコード読み取り機能を用いてQRコード(登録商標)を読み取り、QRコード(登録商標)にもとづいて所定のWebサーバから所定の情報をダウンロードするように構成されている場合に、特典付与条件が成立したときに、特典演出としてQRコード(登録商標)を表示するようにしてもよい。
なお、特定演出(例えば、擬似連演出を伴うスーパーリーチ演出)が実行されるか否かを報知するための所定演出が実行する場合にも、遊技者に特典が付与されることがある(図52参照)。
また、確変潜伏演出(遊技状態が確変状態であるのか否かを判別不能にするための演出)を実行可能な遊技機において、確変潜伏演出に関する演出モード(各演出モードは、遊技者が、確変状態であるのか否かを判別可能な程度が異なる。)を「演出の内容」とし、特典は、高い演出モード(確変状態であることを把握しやすい演出モード)に移行させることであったり、演出表示装置9の背景図柄等によって遊技者に異なる演出モードを認識させることが可能な遊技機において、特典は、高い演出モード(遊技者に、何らかの有利な状態であることを認識させるような演出モード)に移行させることであってもよい。
また、遊技者が視認する表示による演出を所定の特典にもとづく演出として選択可能な演出とするだけなく、音による演出を、所定の特典にもとづく演出として選択可能な演出としてもよい。例えば、大当りの発生を報知する音の種類を代える(特別音にする。)もとによって、遊技者に特典が付与されるようにしてもよい。
また、上記の変形例1では、操作手段として傾倒操作可能なスティックコントローラ122が例示されているが、複数方向への操作が可能な操作手段であれば、スティックコントローラ122以外の操作手段を用いてもよい。例えば、操作手段として複数方向にスライド操作可能なスイッチやボタン、コントローラを用いることができる。また、例えば、操作手段として、図2に示されたスティックコントローラ122よりも簡便な構造のジョイスティックや十字キーなどを用いてもよい。
図70は、第2の変形例(変形例2)における演出制御コマンドを示す説明図である。変形例2では、CPU56は、ゲートスイッチ通過処理(図18および図20参照)において、普通図柄当り判定用乱数の値が当り判定値と一致するか否か判定し、一致する場合にはゲート通過時判定結果1指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。一致しない場合にはゲート通過時判定結果2指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
演出制御用CPU101は、ゲート通過時判定結果指定コマンド(ゲート通過時判定結果1指定コマンドまたはゲート通過時判定結果2指定コマンド)を受信すると、RAMの領域であるゲート通過時判定結果バッファにゲート通過時判定結果指定コマンドを格納する。
図71は、変形例2における飾り図柄変動開始処理を示すフローチャートである。変形例2では、飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、ゲート通過時判定結果バッファに、1つ以上のゲート通過時判定結果1指定コマンドが格納されている場合には(ステップS825A)、ステップS826の処理を実行しない。ステップS825Aの判定処理によって、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知するための演出を、所定の種類の当りになることを報知するための演出に対して優先して実行することができる。
すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100は、普通図柄の表示結果を当り図柄とすることに対応する保留記憶が保留記憶手段に記憶されているときには、特別図柄の表示結果が特定表示結果(例えば、小当り図柄)になるか否かを報知するための所定演出の実行を制限する。そのような制御が実行される場合には、所定演出によって特別図柄の期待度が示唆されているのか可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることが報知されているのかが不明になってしまう状況を回避することができ、普通図柄にもとづく所定の結果(当り図柄)が予告報知されていることを遊技者が把握しやすくなる効果がある。すなわち、特別図柄に関する所定演出と可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知する所定演出とが同時に実行されることが回避され(特に、特定表示結果になるか否かを報知するための所定演出の実行を禁止する場合)、遊技者を所定演出に注目させることができる。
実施の形態2.
第1の実施の形態では、第2所定演出を実行すると決定したが普通図柄の変動表示中でなかった場合に、その後3秒を経過しても普通図柄の変動表示が開始されなかった場合には、普通図柄の変動表示の開始を待たずに第2所定演出を開始する場合を示したが、第2所定演出に代えて、特定演出(ノーマルリーチ演出やスーパーリーチ演出)になることを示唆可能なカットイン演出を実行するようにしてもよい。また、第1の実施の形態では、第2所定演出を実行すると決定したが実行中の普通図柄の変動表示の残り時間が所定演出の演出期間未満であった場合に、普図保留記憶数がなければ、そのまま第2所定演出を開始する場合を示したが、第2所定演出に代えて、カットイン演出を実行するようにしてもよい。以下、第2所定演出に代えてカットイン演出を実行する第2の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
図72は、第2の実施の形態における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。なお、ステップS820〜S829の処理は、第1の実施の形態におけるそれらの処理と同様である。
ステップS827で第2所定演出実行中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、カットイン演出を実行することを示すカットイン演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS830A)。カットイン演出実行中フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、カットイン演出および変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS830B)。その後、ステップS830Bで選択されたプロセステーブルに従ってステップS833,S851の処理が実行されることによって、特別図柄や飾り図柄の変動表示中にカットイン演出が実行されることになる。例えば、演出表示装置9において飾り図柄の変動表示中に異なるシーンの表示が挿入(カットイン)されるような態様の演出が実行される。
なお、ステップS831〜S836の処理は、第1の実施の形態におけるそれらの処理と同様である。
図73は、第2の実施の形態における第2所定演出処理(1)(ステップS826)を示すフローチャートである。なお、ステップS5001〜S5019の処理は、第1の実施の形態におけるそれらの処理と同様である。
ステップS5018で普図保留記憶数が0であった場合には、演出制御用CPU101は、カットイン演出実行中フラグをセットする(ステップS5019A)。
なお、ステップS5020〜S5029の処理は、第1の実施の形態におけるそれらの処理と同様である。
図74は、第2の実施の形態における第2所定演出処理(2)(ステップS856)を示すフローチャートである。なお、ステップS5101〜S5103の処理は、第1の実施の形態におけるそれらの処理と同様である。
ステップS5103で変動開始後3秒を経過していれば、演出制御用CPU101は、使用するプロセステーブルをカットイン演出用のプロセステーブルに切り替える(ステップS5103A)。そして、プロセステーブルに設定されているプロセスタイマを再スタートさせる(ステップS5103B)。また、演出制御用CPU101は、所定演出待機フラグ1をリセットする(ステップS5103C)。その後、ステップS5103Aで切り替えられたプロセステーブルに設定されているプロセスデータに従ってステップS851の処理が実行されることによって、特別図柄や飾り図柄の変動表示中にカットイン演出が実行される。
なお、ステップS5104〜S5119の処理は、第1の実施の形態におけるそれらの処理と同様である。
以上に説明したように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の変動表示において特定演出(例えば、ノーマルリーチ演出やスーパーリーチ演出)が実行されるか否かを報知する第2特別演出(例えば、カットイン演出)を実行可能である。そして、普通図柄の変動表示中でなかった場合に、特別図柄や飾り図柄の変動表示が開始されてから所定期間にわたって普通図柄の変動表示が開始されるか否かを判定し、所定期間中に普通図柄の変動表示が開始されると判定した場合には、その普通図柄の変動表示が開始されるタイミングにもとづいて所定演出の実行を開始し、所定期間中に普通図柄の変動表示が開始されると判定しなかった場合には、所定演出に代えて第2特別演出を実行する。特別図柄や飾り図柄の変動表示しか実行されない場合には所定演出に代えて第2特別演出を実行することによって、可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御されることに対して期待感を高められないときに所定演出を実行してしまうことにより却って所定演出に対する興趣が低下してしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、実行中の普通図柄の変動表示の残りの変動時間が所定演出の演出期間未満であって普図保留記憶数がある場合には、次に普通図柄の変動表示が開始されるタイミングにもとづいて所定演出の実行を開始し、実行中の普通図柄の変動表示の残りの変動時間が所定演出の演出期間未満であって普図保留記憶数がない場合には、所定演出に代えて第2特別演出を実行する。普図保留記憶数がなく普通図柄の変動表示の開始が見込めない場合には、所定演出に代えて第2特別演出を実行することによって、可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御されることに対して期待感を高められないときに所定演出を実行してしまうことにより却って所定演出に対する興趣が低下してしまうことを防止することができる。
実施の形態3.
第1の実施の形態では、普通図柄の変動表示中でない場合には、所定演出(×)の実行割合を低下させるように構成する場合を示したが、所定演出(×)の実行を禁止するように構成してもよい。以下、普通図柄の変動表示中にでない場合に所定演出(×)の実行を禁止する第3の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
図75は、第3の実施の形態における第2所定演出決定テーブルを示す説明図である。この実施の形態では、図75に示すように、ステップS5008で制限用の所定演出決定テーブルが選択されたときには、所定演出(×)の実行が禁止される。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、普通図柄の変動表示が実行されていないときには、所定演出として、飾り図柄の変動表示において特定演出(ノーマルリーチ演出やスーパーリーチ演出)が実行されず、かつ、可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御されない旨を報知する演出(例えば、所定演出(×))を実行しない。普通図柄の変動表示が実行されていないときには、所定演出として、飾り図柄の変動表示において特定演出が実行されず、かつ、可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御されない旨を報知する演出を実行しないので、可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御されることに対する期待感を高めることができない状況で所定演出が実行された場合であっても、所定演出に対する期待感が低下してしまうことを防止することができる。
実施の形態4.
第1の実施の形態では、特別図柄や飾り図柄の変動開始時に第2所定演出を実行するか否かを決定する場合を示したが、始動入賞時にあらかじめ特定演出(ノーマルリーチ演出やスーパーリーチ演出)になるか否かを先読みしておき、始動入賞時にあらかじめ第2所定演出を実行するか否かを決定するように構成してもよい。以下、特定演出を実行するか否かをあらかじめ先読みして第2所定演出の有無を決定する第4の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
第1の実施の形態では、ステップS216A,S216Bの入賞時判定処理において、大当りになるか否かや、小当りになるか否か、大当り種別を先読みして入賞時判定結果指定コマンドを送信したが、この実施の形態では、さらに、入賞時判定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、変動パターン種別を先読みし、変動パターン種別の先読み結果を示す変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。
図76および図77は、第4の実施の形態における変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。図76および図77に示すように、この実施の形態では、いずれの遊技状態であるかと、特別図柄や飾り図柄の表示結果がいずれの表示結果になるかと、始動入賞時に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になると判定したとかとに応じて、EXTデータに値が設定され、変動カテゴリコマンドが送信される。
例えば、始動入賞時に、遊技状態が通常状態であるときにはずれになると判定した場合、入賞時判定処理において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79になるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79である場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した変動カテゴリ1コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値1〜79の範囲には非リーチCA2−1の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ1コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別が非リーチCA2−1になることを認識することができる。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜89である場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した変動カテゴリ2コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が90〜99である場合には、EXTデータに「02(H)」を設定した変動カテゴリ3コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が100〜169である場合には、EXTデータに「03(H)」を設定した変動カテゴリ4コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が170〜199である場合には、EXTデータに「04(H)」を設定した変動カテゴリ5コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が200〜214である場合には、EXTデータに「05(H)」を設定した変動カテゴリ6コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が215〜229である場合には、EXTデータに「06(H)」を設定した変動カテゴリ7コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が230〜251である場合には、EXTデータに「07(H)」を設定した変動カテゴリ8コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値230〜251の範囲にはスーパーCA2−7の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ8コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がスーパーCA2−7になることを認識することができる。
また、例えば、始動入賞時に、遊技状態が時短状態である場合にはずれになると判定した場合、入賞時判定処理において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219であるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219である場合(すなわち、非リーチCA2−3の変動パターン種別になる場合)には、CPU56は、EXTデータに「08(H)」を設定した変動カテゴリ9コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が220〜251である場合(すなわち、スーパーCA2−7の変動パターン種別になる場合)には、EXTデータに「09(H)」を設定した変動カテゴリ10コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、15R大当りになると判定した場合、入賞時判定処理において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38であるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38である場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別になる場合)には、CPU56は、EXTデータに「10(H)」を設定した変動カテゴリ21コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が39〜79である場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別になる場合)には、EXTデータに「11(H)」を設定した変動カテゴリ22コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜251である場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別になる場合)には、EXTデータに「12(H)」を設定した変動カテゴリ23コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、2R確変大当り、見せかけ大当り、または突然確変大当りになると判定した場合、入賞時判定処理において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100であるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100である場合(すなわち、特殊CA4−1の変動パターン種別になる場合)には、CPU56は、EXTデータに「13(H)」を設定した変動カテゴリ24コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が101〜251場合(すなわち、特殊CA4−2の変動パターン種別になる場合)には、EXTデータに「14(H)」を設定した変動カテゴリ25コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、小当りになると判定した場合、CPU56は、EXTデータに「15(H)」を設定した変動カテゴリ26コマンドを送信する。
図78は、第4の実施の形態における演出制御プロセス処理(ステップS706)を示すフローチャートである。この実施の形態では、第1の実施の形態における第2所定演出処理(1)(ステップS826参照)や第2所定演出処理(2)(ステップS856参照)に代えて、始動入賞時にあらかじめ第2所定演出の有無および種類を決定する第2所定演出先読み処理を実行する(ステップS810a)。
図79は、第4の実施の形態における第2所定演出先読み処理(ステップS810a)を示すフローチャートである。第2所定演出先読み処理では、演出制御用CPU101は、まず、新たな変動カテゴリコマンドを受信したか否かを確認する(ステップS5201)。新たな変動カテゴリコマンドを受信した場合には、演出制御用CPU101は、第1所定演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS5202)。第1所定演出実行中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、第2所定演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS5203)。第2所定演出実行中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、第2所定演出の実行が決定されていることを示す第2所定演出決定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS5204)。
第2所定演出決定フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、次変動ありフラグがセットされているか否か確認する(ステップS5205)。次変動ありフラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、未変動期間計測タイマが動作中(0でない)であるか否か確認する(ステップS5206)。
未変動期間計測タイマが動作中でない場合には、演出制御用CPU101は、遊技状態データ(図40参照)が、高ベース状態を示す値になっているか否か確認する(ステップS5207)。高ベース状態を示す値になっている場合には、処理を終了する。
高ベース状態を示す値になっていない場合には、演出制御用CPU101は、大当り遊技状態(小当り遊技状態も含む)であるか否か確認する(ステップS5208)。大当り遊技状態であるか否かは、例えば演出制御プロセスフラグの値で確認される。その場合、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値が4以上であるときに大当り遊技状態であるとする。大当り遊技状態である場合には、処理を終了する。
大当り遊技状態でなければ、演出制御用CPU101は、新たに受信した変動カテゴリコマンドで示される変動パターン種別がスーパーリーチはずれまたはスーパーリーチ大当りの判定結果を示すものであるか否かを確認する(ステップS5209)。具体的には、変動カテゴリ8コマンド、変動カテゴリ10コマンド、または変動カテゴリ23コマンドを受信したか否かを確認する。
次いで、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数カウンタのカウント値および第2保留記憶数カウンタのカウント値を加算して、合算保留記憶数を算出する(ステップS5210)。そして、演出制御用CPU101は、第2所定演出の有無および種類を決定するための第2所定演出決定テーブルとして、入賞時判定結果(スーパーリーチはずれ、またはスーパーリーチ大当り)および合算保留記憶数に応じた所定演出決定テーブルを選択する(ステップS5211)。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS5211で選択した第2所定演出決定テーブルを用いて、第2所定演出の有無および種類の決定を行う(ステップS5212)。
図80は、第4の実施の形態における第2所定演出決定テーブルを示す説明図である。図80に示すように、この実施の形態では、第2所定演出決定テーブルにおいて、入賞時判定結果および合算保留記憶数に対応付けて、所定演出を実行しないことに対応する判定値と、所定演出(×)を実行することに対応する判定値と、所定演出(チャンス)を実行することに対応する判定値と、所定演出(激熱)を実行することに対応する判定値とが設定されている。
図80に示すように、この実施の形態では、スーパーリーチ大当りになる場合には、スーパーリーチはずれになる場合と比較して、特定演出に対する期待度が最も高い所定演出(激熱)が高い割合で決定されるとともに、合算保留記憶数が多くなるに従って所定演出(激熱)の実行割合が高まる。この実施の形態では、後述するように、第2所定演出が実行される変動表示が開始される前の各変動表示において、所定演出(×)が実行される(すなわち、はずれの報知結果である偽の所定演出)が実行されるのであるが、そのように合算保留記憶数が多くなるに従って所定演出(激熱)の実行割合が高められていることによって、偽の所定演出の数が多く実行されるほど、特定演出(例えば、スーパーリーチ演出)が出現することに対する期待感を高めることができる。
次いで、第2所定演出を実行することに決定した場合には(ステップS5213のY)、演出制御用CPU101は、第2所定演出決定フラグをセットする(ステップS5214)。
なお、第2所定演出決定フラグをセットする場合、第2所定演出の報知結果も特定可能な情報もセットする。この場合、例えば、報知結果が「×」であることを示すフラグや、報知結果が「チャンス」であることを示すフラグ、報知結果が「激熱」であることを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、例えば、第2所定演出決定フラグが複数ビット(例えば、1バイト)で構成される場合には、第2所定演出決定フラグの所定ビットにいずれの報知結果であるかを指定する値を設定することによって、いずれの報知結果であるかを特定可能であるようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数を変動回数カウンタにセットする(ステップS5215)。なお、変動回数カウンタは、第2所定演出を含む変動表示が開始されるまでに実行される変動表示の回数をカウントするためのカウンタである。なお、この実施の形態では、特別図柄や飾り図柄の変動表示中に第2所定演出の実行の決定が行われてステップS5215で変動回数カウンタがセットされた場合には、まず、その実行中の変動表示の終了時に変動回数カウンタの値が1減算されて(ステップS8309参照)、結果として、第2所定演出を含む変動表示の1つ前の変動表示までで変動回数カウンタの値が0になる。なお、ステップS5215において、特別図柄や飾り図柄の変動表示中でない場合には、演出制御用CPU101は、現在の合算保留記憶数から1減算した値を変動回数カウンタにセットするようにすることが望ましい。そのように構成すれば、必ず第2所定演出を含む変動表示の1つ前の変動表示までで変動回数カウンタが0になるようにする。
図81は、第4の実施の形態における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。なお、ステップS820〜S825の処理は、第1の実施の形態におけるそれらの処理と同様である。
ステップS826aでは、演出制御用CPU101は、第2所定演出決定フラグがセットされているか否かを確認する。第2所定演出決定フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、所定演出(×)および変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS826b)。また、演出制御用CPU56は、第2所定演出タイマに、所定演出の演出期間に対応する値をセットする(ステップS826c)。その後、ステップS826bで選択されたプロセステーブルに従ってステップS833の処理が実行されることによって、第2所定演出(×)が開始されることになる。
ステップS826a〜S826cの処理が実行されることによって、この実施の形態では、第2所定演出決定フラグがセットされている間、偽の所定演出(所定演出(×))が実行される。そして、後述するように、第2所定演出先読み処理で本来先読み対象として決定された第2所定演出の実行タイミングになると、第2所定演出決定フラグから第2所定演出実行中フラグに切り替えられ、本来の先読み対象の所定演出が実行されることになる。
なお、ステップS828〜S829の処理は、第1の実施の形態におけるそれらの処理と同様である。ステップS829で所定演出および変動パターンに応じたプロセステーブルを選択すると、演出制御用CPU101は、第2所定演出タイマに、所定演出の演出期間に対応する値をセットする(ステップS829a)。
なお、ステップS831〜S836の処理は、第1の実施の形態におけるそれらの処理と同様である。
図82は、第4の実施の形態における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。この実施の形態では、飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、まず、第2所定演出実行中フラグまたは第2所定演出決定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS840a)。第2所定演出実行中フラグまたは第2所定演出決定フラグのいずれかがセットされていれば、演出制御用CPU101は、ステップS841の処理に移行する。なお、ステップS841〜S843の処理は、第1の実施の形態におけるそれらの処理と同様である。ステップS843で第2所定演出を終了すると、演出制御用CPU101は、第2所定演出実行中フラグがセットされている場合には、その第2所定演出実行中フラグをリセットする(ステップS844a)。
ステップS845〜S855の処理は、第1の実施の形態におけるそれらの処理と同様である。次いで、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、第1の実施の形態における第2所定演出処理(2)に代えて、第2所定演出差替処理を実行する(ステップS856a)。
なお、ステップS857〜S859の処理は、第1の実施の形態におけるそれらの処理と同様である。
図83は、第4の実施の形態における第2所定演出差替処理(ステップS856a)を示すフローチャートである。第2所定演出差替処理では、演出制御用CPU101は、まず、普通図柄変動開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS5301)。普通図柄変動開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、その開始された普通図柄の変動表示が普図当りになるものであるか否かを確認する(ステップS5302)。なお、普図当りになるか否かは、具体的には、普通図柄変動開始指定(当り)コマンド受信フラグまたは普通図柄変動開始指定(はずれ)コマンド受信フラグのいずれがセットされているかを確認することによって判定できる。また、例えば、普通図柄変動開始指定コマンド格納領域(ステップS644参照)に格納されている普通図柄変動開始指定コマンドを確認することにより普図当りであるか否かを判定してもよい。
普図当りになる場合には、演出制御用CPU101は、第2所定演出決定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS5303)。また、演出制御用CPU101は、ステップS5303の処理を実行したら、普通図柄変動開始指定コマンド受信フラグをリセットしておく。第2所定演出決定フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、現在実行中の偽の所定演出の報知結果を「○」に差し替える処理を実行する(ステップS5304)。なお、具体的には、例えば、演出制御用CPU101は、偽の所定演出の差し替えを実行することに決定したことを示すフラグをセットしておき、その偽の所定演出中の結果報知演出の開始タイミングとなったときに、報知結果「○」を報知するための結果報知演出用のプロセステーブルに切り替えるようにすればよい。
図84は、第4の実施の形態における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。なお、ステップS8301〜S8307の処理は、第1の実施の形態におけるそれらの処理と同様である。
ステップS8303で大当りでなかった場合には、演出制御用CPU101は、第2所定演出決定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8308a)。第2所定演出決定フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、変動回数カウンタの値を1減算する(ステップS8308b)。次いで、演出制御用CPU101は、減算後の変動回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS8308c)。変動回数カウンタの値が0となっていれば、演出制御用CPU101は、第2所定演出実行中フラグをセットする(ステップS8308d)。
なお、第2所定演出実行中フラグをセットする場合、第2所定演出決定フラグなどで特定される第2所定演出の報知結果も特定可能な情報もセットする。この場合、例えば、報知結果が「×」であることを示すフラグや、報知結果が「チャンス」であることを示すフラグ、報知結果が「激熱」であることを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、例えば、第2所定演出実行中フラグが複数ビット(例えば、1バイト)で構成される場合には、第2所定演出実行中フラグの所定ビットにいずれの報知結果であるかを指定する値を設定することによって、いずれの報知結果であるかを特定可能であるようにしてもよい。
そして、演出制御用CPU101は、第2所定演出決定フラグをリセットし(ステップS8308e)、ステップS8311に移行する。なお、ステップS8311の処理は、第1の実施の形態における処理と同様である。
ステップS8308a〜S8308eの処理が実行されることによって、第2所定演出先読み処理(ステップS810a参照)で先読み対象とされた第2所定演出を含む変動表示の1つ前の変動表示を終了するときに第2所定演出決定フラグがリセットされ、第2所定演出実行中フラグに切り替えられる。そして、次の変動表示において、第2所定演出実行中フラグがセットされていることにもとづいて、先読み対象とされた第2所定演出が実行されることになる(ステップS827〜S829a参照)。
以上に説明したように、この実施の形態では、先読みにより所定演出として飾り図柄の変動表示において特定演出(例えば、ノーマルリーチ演出やスーパーリーチ演出)が実行される旨を報知する演出(例えば、所定演出(チャンス)や所定演出(激熱))を実行する場合に、その所定演出が実行される飾り図柄の変動表示より前に実行される飾り図柄の変動表示においてはずれ演出(例えば、偽の所定演出(×))を実行する。そのため、はずれ演出が実行されても、その後の飾り図柄の変動表示において所定演出として特定演出が実行される旨を報知する演出が実行されるかもしれないという期待感を遊技者に抱かせることができ、所定演出に対する遊技者の期待感を持続させることができる。
また、この実施の形態では、所定演出として飾り図柄の変動表示において特定演出が実行される旨を報知する演出を実行する場合に、特定演出が実行される飾り図柄の変動表示の表示結果が大当り図柄になる場合には、特定演出が実行される飾り図柄の変動表示の表示結果が大当り図柄にならない場合と比較して、はずれ演出を多くの回数実行する。そのため、はずれ演出が多く実行される程、所定演出として特定演出が実行される旨を報知する演出が実行されるかもしれないという期待感を抱かせることができ、遊技者の期待感を高めさせることができる。
なお、この実施の形態では、先読みにより第2所定演出を実行する場合に、はずれ演出が多く実行される程、特定演出に対する期待感が高くなる場合を示したが、第1の実施の形態と同様に、特別図柄や飾り図柄の変動開始時に第2所定演出の実行を決定する構成において、1回の飾り図柄の変動表示中に複数回のはずれ演出を実行可能に構成し、その1回の飾り図柄の変動表示中にはずれ演出が多く実行される程、特定演出に対する期待感が高くなるように構成してもよい。
また、例えば、第1所定演出を実行する場合にも、複数回のはずれ演出を実行可能に構成し、はずれ演出が多く実行される程、可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御されることに対する期待感が高まるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、はずれ演出が実行されているときに、表示結果が当りになる普通図柄の変動表示が開始された場合には、実行中のはずれ演出を、可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御される旨を報知する演出に差し替える(この実施の形態では、報知結果を「○」に差し替える)。そのため、実行中のはずれ演出を、可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御される旨を報知する演出に差し替えることができるので、所定演出に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、先読みにより第2所定演出を実行する構成のみを備える場合を示したが、先読みにより第2所定演出を実行する構成とともに、第1の実施の形態と同様の構成を備え、特別図柄や飾り図柄の変動表示の開始時に第2所定演出の実行を決定して第2所定演出を実行するように構成してもよい。
また、上記の第2の実施の形態における第2所定演出に代えてカットイン演出を実行する構成、第3の実施の形態における普通図柄の変動表示中にでない場合に所定演出(×)の実行を禁止する構成、および第4の実施の形態における特定演出を実行するか否かをあらかじめ先読みして第2所定演出の有無を決定する構成のいずれか複数または全てを組み合わせて、第1の実施の形態の構成に適用してパチンコ遊技機1を構成することも可能である。
実施の形態5.
第1〜第4の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定演出として可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態(開放状態)に制御される旨を報知する演出(この実施の形態では、所定演出(○))を実行しているときに、特定演出が実行される飾り図柄の変動表示が開始された場合には、実行中の所定演出を、飾り図柄の変動表示において特定演出が実行される旨を報知する演出(この実施の形態では、所定演出(チャンス)、所定演出(激熱))に差し替えた。
しかし、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定演出として飾り図柄の変動表示において特定演出が実行される旨を報知する演出(この実施の形態では、所定演出(チャンス)や所定演出(激熱))を実行しているときに、表示結果が当りになる普通図柄の変動表示が開始された場合には、実行中の所定演出を、可変入賞球装置15が開放状態に制御される旨を報知する演出(この実施の形態では、所定演出(○))に差し替える制御を行ってもよい。そのように制御する場合には、所定演出として特定演出が実行される旨を報知する演出を実行しているときに、表示結果が当りになる普通図柄の変動表示が開始された場合には、実行中の所定演出を、可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御される旨を報知する演出に差し替えることを可能とし、所定演出に対する興趣を向上させることができる。
図85は、第5の実施の形態における第1所定演出処理を示すフローチャートである。
第5の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図49に示されたステップS738,S739の処理を実行しない。その他の処理は、図49に示された第1の実施の形態における処理と同じである。
図86は、第5の実施の形態における第2所定演出処理(1)を示すフローチャートである。
第5の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図59に示された処理に加えてステップS5009,S5010の処理を実行する。すなわち、演出制御用CPU101は、普通図柄変動中フラグがセットされている場合に、普通図柄の変動表示が普図当りになるか否か確認する(ステップS5009)。なお、普図当りになるか否かは、普通図柄変動開始指定コマンド格納領域(ステップS644参照)に格納されている普通図柄変動開始指定コマンドによって判定することができる。普図当りになる場合には、演出制御用CPU101は、第2所定演出の有無および種類を決定するための第2所定演出決定テーブルとして、制限2用所定演出決定テーブル(図87参照)を選択する(ステップS5010)。普図当りにならない場合に、演出制御用CPU101は、第2所定演出の有無および種類を決定するための第2所定演出決定テーブルとして、通常用(制限なし用)の所定演出決定テーブル(図87参照)を選択する(ステップS5011)。
また、図59に示すステップS5008の処理に代えて、ステップS5008Aの処理を実行する。すなわち、演出制御用CPU101は、第2所定演出の有無および種類を決定するための第2所定演出決定テーブルとして、制限1用所定演出決定テーブル(図87参照)を選択する(ステップS5008A)。
その他の処理は、図59に示された第1の実施の形態における処理と同じである。従って、ステップS5012の処理では、第1の実施の形態の場合と同様に、図62に示す第2所定演出決定テーブルが選択される。なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、図60に示された処理を実行しない。
図87は、第5の実施の形態における第2所定演出決定テーブルを示す説明図である。図87に示す第2所定演出決定テーブルには、ノーマルリーチまたはスーパーリーチのいずれが実行される場合であるかに応じて、所定演出を実行しないことに対応する判定値と、所定演出(×)を実行することに対応する判定値と、所定演出(チャンス)を実行することに対応する判定値と、所定演出(激熱)を実行することに対応する判定値と、所定演出(×)の後に所定演出(激熱)を実行することに対応する判定値とが設定されている。なお、所定演出(チャンス)および所定演出(激熱)とは、特定演出(ノーマルリーチ演出やスーパーリーチ演出などのリーチ演出)が実行されることを報知する所定演出である。なお、第2所定演出決定テーブルには、少なくとも所定演出を実行することに対応する判定値が設定されていればよい。また、図87には、判定値そのものではなく、判定値数が示されている。
図87に示すように、例えば、ステップS5011で通常用(制限なし用)の所定演出決定テーブルが選択されたときには、スーパーリーチとなる場合には、ノーマルリーチとなる場合と比較して、高い割合で第2所定演出が実行されるとともに、所定演出(チャンス)よりも所定演出(激熱)が実行される割合が高い。従って、この実施の形態では、所定演出(激熱)が実行される場合には、所定演出(チャンス)が実行される場合と比較して、特定演出(リーチ演出)が実行されることに対する期待感が高まるとともに、スーパーリーチ演出が実行されることに対する期待感も高まる。
また、図87に示すように、例えば、ステップS5008Aで制限1用所定演出決定テーブルが選択されたときには、所定演出(×)が実行される割合が低下されるとともに、特定演出となる期待度が低い所定演出(チャンス)が実行される割合が低下される。また、図87に示すように、例えば、ステップS5010で制限2用所定演出決定テーブルが選択されたときには、特定演出となる期待度が低い所定演出(チャンス)の実行が禁止される。なお、制限2用所定演出決定テーブルが選択された場合に、所定演出(チャンス)の実行を禁止するのではなく、所定演出(チャンス)や所定演出(激熱)の実行割合を低下させるようにしてもよい。
図88および図89は、第5の実施の形態における第2所定演出処理(2)を示すフローチャートである。ステップS5101〜S5119の処理は、図65に示された第1の実施の形態における処理と同じであるが、第5の実施の形態では、演出制御用CPU101は、さらに、ステップS5120〜S5128の処理を実行する。
すなわち、演出制御用CPU101は、ステップS5119の処理の実行後に、普通図柄変動開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS5120)。普通図柄変動開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、開始された普通図柄の変動表示の表示結果が普図当りになるか否か確認する(ステップS5121)。なお、普図当りになるか否かは、例えば、普通図柄変動開始指定(当り)コマンド受信フラグまたは普通図柄変動開始指定(はずれ)コマンド受信フラグがセットされているか否か確認することによって判定できる。また、例えば、普通図柄変動開始指定コマンド格納領域(ステップS644参照)に格納されている普通図柄変動開始指定コマンドを確認することにより普図当りになるか否かを判定してもよい。
普図当りになる場合には、演出制御用CPU101は、第2所定演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS5122)。第2所定演出実行中フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、その第2所定演出の報知結果が「チャンス」、「激熱」または「×」であるか否かを確認する(ステップS5123)。なお、演出制御用CPU101は報知結果が「チャンス」、「激熱」または「×」であるか否かを、第2所定演出実行中フラグとともにセットされているフラグや、第2所定演出実行中フラグの所定ビットの値を確認することによって判定できる。なお、演出制御用CPU101は、ステップS5123の処理を実行した後、普通図柄変動開始指定コマンド受信フラグをリセットする。
報知結果が「チャンス」、「激熱」または「×」であった場合には、演出制御用CPU101は、特別図柄の表示結果が大当り図柄であるか否かを確認する(ステップS5124)。なお、特別図柄の表示結果が大当り図柄であるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域(ステップS626参照)に格納されている表示結果指定コマンドを確認することによって判定できる。
次いで、演出制御用CPU101は、第2所定演出の報知結果および特別図柄の表示結果に応じた演出差替決定テーブルを選択する(ステップS5125)。そして、演出制御用CPU101は、選択した演出差替決定テーブルを用いて、報知結果の差し替えを行うか否かを決定するための乱数を用いた抽選処理を行い、所定演出の報知結果の差し替えを行うか否かを決定する(ステップS5126)。
図90は、演出差替決定テーブルの具体例を示す説明図である。図90に示すように、演出差替テーブルには、特別図柄の表示結果および報知結果に対応づけて、所定演出の差替を実行と所定演出の差替なしとに判定値が割り振られている。なお、図90には、判定値そのものではなく、判定値数が示されている。
図90に示すように、この実施の形態では、報知結果が「×」であった場合には、100%の割合で報知結果「○」への差し替えを行うことに決定する。また、特別図柄の表示結果が大当り図柄以外(はずれ図柄または小当り図柄)であった場合には、特別図柄の表示結果が大当り図柄(突然確変大当りの大当り図柄を含む。)であった場合と比較して、高い割合で報知結果「○」への差し替えを行うことに決定する。また、報知結果が「チャンス」であった場合には、報知結果が「激熱」であった場合と比較して、高い割合で報知結果「○」への差し替えを行うことに決定する。なお、小当りである場合も、大当り用の判定値を用いて所定演出の差し替えを行うか否かを決定するようにしてもよい。また、逆に、突然確変大当りである場合に、はずれ用の判定値を用いて所定演出の差し替えを行うか否かを決定するようにしてもよい。
そして、演出制御用CPU101は、所定演出の差し替えを実行することに決定した場合には(ステップS5127)、報知結果を「○」に差し替える処理を実行する(ステップS5128)。なお、具体的には、例えば、演出制御用CPU101は、所定演出の差し替えを実行することに決定したことを示すフラグをセットしておき、所定演出中の結果報知演出の開始タイミングとなったときに、報知結果「○」を報知するための結果報知演出用のプロセステーブルに切り替えるようにすればよい。
第5の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定演出として飾り図柄の変動表示において特定演出が実行される旨を報知する演出(本例では、所定演出(チャンス)や所定演出(激熱))を実行しているときに、表示結果が当り図柄になる普通図柄の変動表示が開始された場合には、実行中の所定演出を、可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御される旨を報知する演出(本例では、所定演出(○))に差し替える。所定演出として特定演出が実行される旨を報知する演出を実行しているときに、表示結果が当り図柄になる普通図柄の変動表示が開始された場合には、実行中の所定演出を、可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御される旨を報知する演出に差し替えることによって、所定演出に対する興趣を向上させることができる。
また、第5の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定演出として第1特定報知結果を報知する演出(本例では、所定演出(チャンス))が実行されているときに、所定演出として第2特定報知結果を報知する演出(本例では、所定演出(激熱))が実行されているときと比較して、高い割合で所定演出の差し替えを実行する。所定演出として期待度が低い第1特定報知結果を報知する演出が実行されているときに、高い割合で可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御される旨を報知する演出への差し替えを実行するので、所定演出に対する興趣を向上させることができる。
なお、第5の実施の形態では、所定演出(チャンス)が実行されているときに、所定演出(激熱)が実行されているときと比較して、所定演出の差し替えが実行される割合が高められるが、所定演出(チャンス)が実行されているときに、100%の割合で所定演出の差し替えを行うようにしてもよい。
また、第5の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果が大当り図柄にならない特別図柄や飾り図柄の変動表示において所定演出が実行されているときに、表示結果が大当り図柄になる特別図柄や飾り図柄の変動表示において所定演出が実行されているときと比較して、高い割合で所定演出の差し替えを実行する。表示結果が大当りとならない特別図柄や飾り図柄の変動表示が開始される場合に、高い割合で可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御される旨を報知する演出への差し替えを実行するので、所定演出に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、大当りとならないときに、大当りとなるときと比較して、所定演出の差し替えが実行される割合が高められるが、大当りにならないときに、100%の割合で所定演出の差し替えを行うようにしてもよい。
実施の形態6.
第5の実施の形態では、演出制御用CPU101は、第2所定演出を実行すると決定したが普通図柄の変動表示中でなかった場合に、その後3秒を経過しても普通図柄の変動表示が開始されなかった場合には、普通図柄の変動表示の開始を待たずに第2所定演出を開始するが、第2所定演出に代えて、特定演出(ノーマルリーチ演出やスーパーリーチ演出)となることを示唆可能なカットイン演出を実行するようにしてもよい。また、第5の実施の形態では、演出制御用CPU101は、第2所定演出を実行すると決定したが実行中の普通図柄の変動表示の残り時間が所定演出の演出期間未満であった場合に、普図保留記憶数がないときには、第2所定演出を開始するが、第2所定演出に代えて、カットイン演出を実行するようにしてもよい。以下、第2所定演出に代えてカットイン演出を実行する第5の実施の形態を説明する。
第6の実施の形態では、演出制御用CPU101は、図72に示されたように飾り図柄変動開始処理(第2の実施の形態における飾り図柄変動開始処理)を実行する。すなわち、演出制御用CPU101は、ステップS827で第2所定演出実行中フラグがセットされていないことを確認した場合には、カットイン演出を実行することを示すカットイン演出実行中フラグがセットされているか否か確認する(ステップS830A)。
図91は、第6の実施の形態における第2所定演出処理(1)(ステップS826)を示すフローチャートである。
第6の実施の形態では、演出制御用CPU101は、ステップS5018で普図保留記憶数が0であったことを確認した場合には、カットイン演出実行中フラグをセットする(ステップS5019A)。
第2所定演出処理(1)のその他の処理は、第5の実施の形態における処理と同様である(図86参照)。
図92は、第6の実施の形態における第2所定演出処理(2)(ステップS856)を示すフローチャートである。
第6の実施の形態では、演出制御用CPU101は、ステップS5103で変動開始後3秒が経過していることを確認した場合には、使用するプロセステーブルをカットイン演出用のプロセステーブルに切り替える(ステップS5103A)。そして、プロセステーブルに設定されているプロセスタイマを再スタートさせる(ステップS5103B)。また、演出制御用CPU101は、所定演出待機フラグ1をリセットする(ステップS5103C)。その後、ステップS5103Aの処理で切り替えられたプロセステーブルに設定されているプロセスデータに従ってステップS851等の処理(図64参照)が実行されることによって、特別図柄や飾り図柄の変動表示中にカットイン演出が実行される。
第2所定演出処理(2)のその他の処理は、第5の実施の形態における処理と同様である。
第6の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の変動表示において特定演出(この実施の形態では、ノーマルリーチ演出やスーパーリーチ演出)が実行されるか否かを報知する第2特別演出(この実施の形態では、カットイン演出)を実行可能である。そして、普通図柄の変動表示中でなかった場合に、特別図柄や飾り図柄の変動表示が開始されてから所定期間に亘って普通図柄の変動表示が開始されるか否かを判定し、所定期間中において普通図柄の変動表示が開始されると判定した場合には、その普通図柄の変動表示が開始されるタイミングにもとづいて所定演出の実行を開始し、所定期間中に普通図柄の変動表示が開始されると判定しなかった場合には、所定演出に代えて第2特別演出を実行する。特別図柄や飾り図柄の変動表示しか実行されない場合には所定演出に代えて第2特別演出を実行することによって、可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御されることに対して期待感を高められないときに所定演出を実行してしまうことにより却って所定演出に対する興趣が低下してしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、実行中の普通図柄の変動表示の残りの変動時間が所定演出の演出期間未満であって普図保留記憶数がある場合には、次に普通図柄の変動表示が開始されるタイミングにもとづいて所定演出の実行を開始し、実行中の普通図柄の変動表示の残りの変動時間が所定演出の演出期間未満であって普図保留記憶数がない場合には、所定演出に代えて第2特別演出を実行する。普図保留記憶数がなく普通図柄の変動表示の開始が見込めない場合には、所定演出に代えて第2特別演出を実行することによって、可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御されることに対して期待感を高められないときに所定演出を実行してしまうことにより却って所定演出に対する興趣が低下してしまうことを防止することができる。
実施の形態7.
第5の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、普通図柄の変動表示中でない場合には、所定演出(×)の実行割合を低下させるように制御したが、所定演出(×)の実行を禁止するようにしてもよい。また、普図当りとなる普通図柄の変動表示中である場合には、所定演出(チャンス)の実行を禁止するように制御したが、所定演出(○)以外の所定演出の実行を禁止するようにしてもよい。以下、演出制御用マイクロコンピュータ100が、普通図柄の変動表示中でない場合に所定演出(×)の実行を禁止し、普図当りとなる普通図柄の変動表示中である場合に所定演出(○)以外の所定演出の実行を禁止する第7の実施の形態を説明する。
図93は、第7の実施の形態における第2所定演出決定テーブルを示す説明図である。図93に示すように、この実施の形態では、ステップS5008A(図86および図91参照)で制限1用所定演出決定テーブルが選択されたときには、所定演出(×)の実行が禁止される。また、この実施の形態では、図93に示すように、ステップS5010(図86および図91参照)で制限2用所定演出決定テーブルが選択されたときには、所定演出(○)以外の所定演出の実行が禁止される。
第7の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、普通図柄の変動表示が実行されていないときには、所定演出として、飾り図柄の変動表示において特定演出(ノーマルリーチ演出やスーパーリーチ演出)が実行されず、かつ、可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御されない旨を報知する演出(この実施の形態では、所定演出(×))を実行しない。よって、可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御されることに対する期待感を高めることができない状況で所定演出が実行された場合であっても、所定演出に対する期待感が低下してしまうことを防止することができる。
また、第7の実施の形態では、表示結果が当りとなる普通図柄の変動表示が実行されているときには、所定演出として、可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御される旨を報知する演出(この実施の形態では、所定演出(○))以外の演出の実行が禁止される。可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御される場合に、所定演出において可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御される旨が報知されないことを防止することによって、遊技者が所定演出に対して不信感を抱くことを防止することができる。
なお、この実施の形態では、図93に示すように、所定演出(○)のみを実行可能に振り分けが行われている制限2用所定演出決定テーブルが用いられが、例えば、図52に示された第1所定演出決定テーブルにおいて、普図当りになる場合に100%の割合で所定演出(○)を実行するように振り分けを行ってもよい。そのように構成しても、表示結果が当り図柄になる普通図柄の変動表示が実行されているときに、所定演出として、可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態(開放状態)に制御される旨を報知する演出(例えば、所定演出(○))以外の演出の実行を禁止することができる。そのように構成した場合には、第2所定演出処理(1)のステップS5009,S5010の処理や図93に示された制限2用所定演出決定テーブルは不要である。
実施の形態8.
第5の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第2所定演出の実行中に普図当りになる普通図柄の変動表示が開始された場合に、抽選によって報知結果を「○」に差し替えたが、報知結果の差し替えが行われた場合に、さらにカットイン演出を実行するようにしてもよい。以下、報知結果の差し替えが行われた場合にカットイン演出を実行する第8の実施の形態を説明する。
図94は、第8の実施の形態における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。
第8の実施の形態では、演出制御用CPU101は、ステップS844の処理で第2所定演出実行中フラグをリセットした後、カットイン演出の実行が決定されていることを示すカットイン演出実行フラグがセットされているか否か確認する(ステップS844P)。カットイン演出実行フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、カットイン演出実行フラグをリセットするとともに、使用するプロセステーブルをカットイン演出用のプロセステーブルに切り替える(ステップS844Q)。そして、プロセステーブルに設定されているプロセスタイマを再スタートさせる(ステップS844R)。その後、ステップS844Qの処理で切り替えられたプロセステーブルに設定されているプロセスデータに従ってステップS851の処理が実行されることによって、特別図柄や飾り図柄の変動表示中に第2所定演出の後にカットイン演出が実行される。
図95は、第8の実施の形態における第2所定演出処理(2)(ステップS856)の一部を示すフローチャートである。
第8の実施の形態では、演出制御用CPU101は、ステップS5128の処理で報知結果を「○」に差し替える処理を実行すると、カットイン演出実行フラグをセットする(ステップS5128P)。
その他の処理は、第5の実施の形態における処理と同様である。
第8の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の変動表示において特定演出(本例では、ノーマルリーチ演出やスーパーリーチ演出)が実行されるか否かを報知する第2特別演出(この実施の形態では、カットイン演出)を実行可能である。そして、所定演出の差し替えが実行された場合には、第2特別演出を実行する。よって、所定演出の差し替えが実行された場合であっても、特定演出が実行される旨を報知することができる。
図96は、第3の変形例(変形例3)における普通図柄当り決定テーブルを示す説明図である。なお、変形例3(変形例3−1、変形例3−2)は、上記の各実施の形態および変形例に適用可能である。
上記の実施の形態では、当り遊技状態において可変入賞球装置15が複数回開放され、低ベース状態では総開放期間が高ベース状態での総開放期間よりも短くなるとともに初回の開放期間が2回目の開放期間よりも短くなり、高ベース状態では当り遊技状態における各々の開放期間が低ベース状態での最長の開放期間よりも短くなり、低ベース状態では当り遊技状態における総非開放期間が高ベース状態での総非開放期間よりも長くなるように制御されたが、変形例3では、CPU56は、当り遊技状態において可変入賞球装置15を複数回開放するが、高ベース状態では総開放期間が低ベース状態での総開放期間よりも短くなるとともに初回の開放期間が2回目の開放期間よりも短くなり、低ベース状態では当り遊技状態における各々の開放期間が高ベース状態での最長の開放期間よりも短くなり、高ベース状態では当り遊技状態における総非開放期間が低ベース状態での総非開放期間よりも長くなるように制御する。
一例として、図96(A)に示すように、低ベース状態では、当りと判定された場合には、可変入賞球装置(普通電動役物)15が5回開放(初回の開放の開放時間は0.1秒、初回開放後の閉鎖時間は0.1秒、2〜5回の各々の開放時間は1.36秒、2〜5回の各開放の間のインターバル時間は、1.38秒)する。また、図96(B)に示すように、高ベース状態では、当りと判定された場合には、可変入賞球装置(普通電動役物)15が2回開放(初回の開放の開放時間は0.1秒、2回目の開放の開放時間は5.3秒:閉鎖時間(インターバル時間)は4.5秒)する。よって、高ベース状態において、遊技者に、あたかも長期間開放がなされたかのような印象を与えることができる(初回の開放期間が極めて短いので遊技者は開放に気付かない場合があるので)。その結果、高ベース状態において可変入賞球装置15が開放状態に制御されることへの遊技者の期待感を高めることができる。
図96(A),(B)に示すように、変形例3−1では、CPU56は、高ベース状態では当り遊技状態における総開放期間(図96(A)に示す例では、0.1秒+5.3秒=5.4秒)が低ベース状態(時短状態)での総開放期間(図96(B)に示す例では、0.1秒+1.36秒×4=5.54秒)よりも短くなるとともに、初回の開放期間(図96(A)に示す例では、0.1秒)が2回目の開放期間(図96(A)に示す例では、5.3秒)よりも短くなるように制御する。また、CPU56は、低ベース状態では当り遊技状態における各々の開放期間(図96(B)に示す例では、0.1秒と1.36秒)が高ベース状態での最長の開放期間(図96(A)に示す例では、5.3秒)よりも短くなるように制御する。
また、CPU56は、高ベース状態では当り遊技状態における総非開放期間(図96(A)に示す例では、4.5秒)が低ベース状態での総非開放期間(図96(B)に示す例では、0.1秒+1.38秒×3=4.24秒)よりも長くなるように制御する。よって、高ベース状態において可変入賞装置への遊技球の入賞が過大になって遊技店に不利益がもたらされてしまうことを防止することができる。
なお、図96(A),(B)に示す開放回数、開放期間および閉鎖期間(インターバル時間)は一例であって、当り遊技状態において可変入賞球装置15が複数回開放され、高ベース状態では総開放期間が低ベース状態での総開放期間よりも短くなるとともに初回の開放期間が2回目の開放期間よりも短くなり、低ベース状態では当り遊技状態における各々の開放期間が高ベース状態での最長の開放期間よりも短くなり、高ベース状態では当り遊技状態における総非開放期間が低ベース状態での総非開放期間よりも長くなるように制御されるのであれば、図96(A),(B)に示す開放回数、開放期間および閉鎖期間とは異なる回数および期間を用いてもよい。
また、図96(A)に示す例では、低ベース状態における初回の開放期間が2回目以降の開放期間よりも短いが、低ベース状態における初回の開放期間を、2回目以降の開放期間よりも長くしてもよい。また、高ベース状態における総開放期間が低ベース状態における総開放期間よりも短いことを条件として、低ベース状態における各回の開放期間または閉鎖期間を様々に異ならせてもよい。
図96(C),(D)には、変形例3−2が示されている。変形例3−2では、低ベース状態では、当りと判定された場合には、可変入賞球装置(普通電動役物)15が2回開放(初回の開放の開放時間は0.1秒、2回目の開放の開放時間は5.3秒:閉鎖時間(インターバル時間)は1.4秒)する。また、高ベース状態では、当りと判定された場合には、可変入賞球装置(普通電動役物)15が5回開放(初回の開放の開放時間は0.1秒、初回開放後の閉鎖時間は0.1秒、2〜5回の各々の開放時間は1.36秒、2〜5回の各開放の間のインターバル時間は、1.38秒)する。
変形例3−2でも、演出制御用CPU101は、低ベース状態では当り遊技状態における複数回の開放状態の間の非開放状態の期間の合計(図96(C)に示す例では、1.4秒)が高ベース状態での当たり遊技状態における複数回の開放状態の間の非開放状態の期間の合計(図96(C)に示す例では、0.1秒+1.38秒×3=4.24秒)よりも短くなるように制御する。
なお、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の各実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の各実施の形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが 本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
また、遊技機は、上記の所定演出に関連して以下のように構成されていてもよい。
(1)演出制御用マイクロコンピュータ100が、普通図柄の変動が行われていないときに、特別図柄の表示結果に関する所定演出を実行することに決定した場合に、普通図柄の変動が開始されまで所定演出の実行を制限する遊技機。そのように構成されている場合には、特別図柄の表示結果と可変入賞球装置15の開放との双方に遊技者が興味を示すであろうタイミングで所定演出を実行することができる。
(2)演出制御用マイクロコンピュータ100が、普通図柄の変動が行われていないときに所定演出を実行する場合には、普通図柄の変動が行われているときに所定演出を実行する場合に比べて、「報知内容」を「はずれ(×)」にする割合を低くする遊技機。そのように構成されている場合には、可変入賞球装置15の開放に遊技者が興味を示す可能性が低い状況で所定演出が実行されても、所定演出に対する期待感が低下することを防止できる。
(3)演出制御用マイクロコンピュータ100が、可変入賞球装置15を開放状態に制御することになる普通図柄の停止図柄が導出表示される変動中に、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知する所定演出以外の態様の所定演出の実行を制限する遊技機。そのように構成されている場合には、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることの報知が行われなかったにも関わらず可変入賞球装置15が開放状態に制御される状況が発生することが防止され、遊技者が不審感を抱くおそれをなくすことができる。
(4)演出制御用マイクロコンピュータ100が、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知する所定演出の実行中に、特定演出(例えば、スーパーリーチ演出)を伴う飾り図柄の可変表示が開始されたときには、所定演出の内容を、特定演出を示唆する内容に変更する遊技機。そのように構成されている場合には、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知する所定演出の実行中であっても特別図柄に関する所定演出を実行することが可能になるので、所定演出の興趣がより向上される。
(5)演出制御用マイクロコンピュータ100が、特別図柄に関する所定演出の実行中に、可変入賞球装置15を開放状態に制御することになる普通図柄の停止図柄が導出表示される普通図柄の変動が開始されたときに、所定演出の内容を、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知する所定演出の内容に変更する遊技機。そのように構成されている場合には、特別図柄の変動中であっても、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知する所定演出を実行することが可能になるので、所定演出の興趣がより向上される。
(6)演出制御用マイクロコンピュータ100が、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知する所定演出または特定演出を示唆する所定演出を実行することに決定した場合に、決定した報知演出を実行する前に、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されないことを報知する演出を実行する遊技機。そのように構成されている場合には、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されないことが報知された後でも、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることまたは特定演出が実行されることに対する遊技者の期待感を持続させることができる。なお、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されないことの報知と所定演出とは、1回の特別図柄の可変表示中に実行されてもよいし、2回の可変表示中の各々で実行されてもよい。
(7)演出制御用マイクロコンピュータ100が、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知する所定演出と特定演出を示唆する所定演出との双方を同時期に実行する遊技機。そのように構成されている場合には、複数種類の所定演出を同時期に実行することによって遊技の興趣がより向上される。
(8)演出制御用マイクロコンピュータ100が、所定演出に続けて所定の予告演出(例えば、ステップアップ予告演出)を実行し、所定演出の「報知内容」を所定の予告演出の開始時の演出(例えば、ステップアップ予告演出における第1ステップの演出)とする遊技機。そのように構成されている場合には、所定演出とステップアップ予告演出等とを連動させることによって、所定演出の実行頻度を高めても、「報知内容」と実際の遊技機の態様とが一致しない状況が多発することが防止される。
(9)演出制御用マイクロコンピュータ100が、大当りの期待度が高いことを報知する所定演出(例えば、「報知内容」を図47に例示されたような「激熱」にする。)を実行する場合に、所定演出の対象の一部または全部を遊技者が視認しやすい態様(例えば、表示画面において報知演出が実行されている領域を拡大したり明るい表示状態にする。)にする遊技機。そのように構成されている場合には、大当りに対する期待度が高い場合に所定演出に対する注目度を上げることができる。
(10)演出制御用マイクロコンピュータ100が、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知する所定演出(例えば、「報知内容」を図45に例示されたような「当り(○)」にする場合)を実行する場合に、所定演出の対象の一部または全部を遊技者が視認しやすい態様(例えば、演出表示装置9の表示画面において報知演出が実行されている領域を拡大したり明るい表示状態にする。)にする遊技機。そのように構成されている場合には、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御される場合に所定演出に対する注目度を上げることができる。
(11)演出制御用マイクロコンピュータ100が、演出表示装置9の表示画面における別領域で可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知する所定演出と特定演出を示唆する所定演出とを実行する遊技機。そのように構成されている場合には、双方の所定演出を視認しやすくすることができる。
(12)演出制御用マイクロコンピュータ100が、所定演出の実行中では他の演出(例えば、ステップアップ予告演出やカットイン予告演出)の実行を制限する遊技機。そのように構成されている場合には、遊技者を所定演出のみに注目させることができる。
(13)所定演出の開始の態様と同一の態様を契機として、飾り図柄の変動表示における予告演出と連動した演出を実行する遊技機。例えば、所定演出の報知結果としてステップアップ予告演出のステップ1の演出に対応する結果報知演出を実行し、その演出をステップ1としてステップアップ予告演出が実行されるように構成する。そのように構成されている場合には、偽の所定演出の割合を高めることなく、所定演出の実行率を高めることができる。
(14)所定演出として、特別図柄や飾り図柄の変動表示結果が大当り図柄になる期待度が高いことを報知する演出(例えば、所定演出(激熱))が実行される場合には、所定演出以外の他の演出(例えば、ステップアップ予告演出などの他の予告演出)と比較して、所定演出を認識しやすい態様で実行する遊技機。例えば、所定演出の表示領域を拡大したり、所定演出以外の他の演出の表示領域を暗くしたりするなどにより、所定演出を認識しやすいように構成する。そのように構成されている場合には、期待度の高い所定演出に遊技者を注目させることができる。
(15)所定演出として、可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御されることを報知する演出(例えば、所定演出(○))が実行される場合には、所定演出以外の他の演出(例えば、ステップアップ予告演出などの他の予告演出)と比較して、所定演出を認識しやすい態様で実行する遊技機。例えば、所定演出の表示領域を拡大したり、所定演出以外の他の演出の表示領域を暗くしたりするなどにより、所定演出を認識しやすいように構成する。そのように構成されている場合には、期待度の高い所定演出に遊技者を注目させることができる。
(16)所定演出として飾り図柄の変動表示において特定演出が実行されることを報知する演出を実行する表示領域と、所定演出として可変入賞球装置15が遊技球が通過しやすい状態に制御されることを報知する演出を実行する表示領域とを別々に設ける(例えば、ルーレットが回るような態様の演出を実行するためのルーレット窓を2つ設ける)ように構成してもよい。
さらに、上記に示した各実施の形態では、以下の(A)〜(P)に示すような遊技機の特徴的構成も示されている。
(A)所定条件の成立(例えば、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14への遊技球の入賞)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、特別図柄、飾り図柄)の可変表示を行い、識別情報の可変表示の表示結果があらかじめ定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御し、特定条件の成立(例えば、普通図柄の表示結果として当り図柄が導出表示される)にもとづいて可変入賞装置(例えば、可変入賞球装置15)を開放状態にする所定遊技状態(例えば、当りにもとづく当たり遊技状態)に制御し、所定の移行条件(例えば、突然確変大当り以外の大当りにもとづく大当り遊技が終了)が成立したときに通常遊技状態(例えば、低ベース状態)であるときに比べて可変入賞装置に遊技媒体が入賞する頻度が高い有利遊技状態(例えば、高ベース状態(時短状態))に移行させる遊技機であって、識別情報の可変表示中に表示結果が特定表示結果となるか否かを示唆する特定演出(例えば、ノーマルリーチ演出、スーパーリーチ演出)を実行する特定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS829,S831でリーチ演出を含むプロセステーブルを選択してステップS833,S851を実行する部分)と、所定遊技状態として可変入賞装置を開放状態に制御する制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS404を実行する部分)と、識別情報の可変表示において特定演出が実行されるか否か、または可変入賞装置が開放状態に制御されるか否かを報知する所定演出(例えば、図45〜図48に示すようなルーレットが回転するような態様の所定演出)を実行する所定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS810,S826,S856およびステップS827〜S829の後にステップS833,S851を実行する部分)とを備え、制御手段は、所定遊技状態において可変入賞装置を複数回開放状態に制御し(図19参照)、通常遊技状態では、所定遊技状態における総開放期間(例えば、5.4秒)を有利遊技状態での所定遊技状態における総開放期間(例えば、5.44秒)よりも短くするとともに、初回の開放期間(例えば、0.1秒)を2回目以降の開放期間(例えば、5.3秒)よりも短くし、有利遊技状態では所定遊技状態における各々の開放期間(例えば、1.36秒)を通常遊技状態での最長の開放期間(例えば、5.3秒)よりも短くし、所定演出実行手段は、所定演出として可変入賞装置が開放状態に制御される旨を報知する演出(例えば、所定演出(○))を実行しているときに、特定演出が実行される識別情報の可変表示が開始された場合には、実行中の所定演出を、識別情報の可変表示において特定演出が実行される旨を報知する演出に差し替える(例えば、報知結果を「チャンス」や「激熱」に差し替える)演出差替手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS5022〜S5028を実行する部分)を含む遊技機。
そのような構成によれば、所定演出として可変入賞装置が開放状態に制御される旨を報知する演出を実行しているときに、特定演出が実行される識別情報の可変表示が開始された場合には、実行中の所定演出を、特定演出が実行される旨を報知する演出に差し替えることを可能とし、所定演出に対する興趣を向上させることができるとともに、通常遊技状態において可変入賞装置が開放状態に制御されることへの遊技者の期待感を高めることができる。
(B)所定条件の成立(例えば、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14への遊技球の入賞)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、特別図柄、飾り図柄)の可変表示を行い、識別情報の可変表示の表示結果があらかじめ定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御し、特定条件の成立(例えば、普通図柄の表示結果として当り図柄が導出表示される)にもとづいて可変入賞装置(例えば、可変入賞球装置15)を開放状態にする所定遊技状態(例えば、当りにもとづく当たり遊技状態)に制御し、所定の移行条件(例えば、突然確変大当り以外の大当りにもとづく大当り遊技が終了)が成立したときに通常遊技状態(例えば、低ベース状態)であるときに比べて可変入賞装置に遊技媒体が入賞する頻度が高い有利遊技状態(例えば、高ベース状態(時短状態))に移行させる遊技機であって、識別情報の可変表示中に表示結果が特定表示結果となるか否かを示唆する特定演出(例えば、ノーマルリーチ演出、スーパーリーチ演出)を実行する特定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS829,S831でリーチ演出を含むプロセステーブルを選択してステップS833,S851を実行する部分)と、所定遊技状態として可変入賞装置を開放状態に制御する制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS404を実行する部分)と、識別情報の可変表示において特定演出が実行されるか否か、または可変入賞装置が開放状態に制御されるか否かを報知する所定演出(例えば、図45〜図48に示すようなルーレットが回転するような態様の所定演出)を実行する所定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS810,S826,S856およびステップS827〜S829の後にステップS833,S851を実行する部分)とを備え、制御手段は、所定遊技状態において可変入賞装置を複数回開放状態に制御し(図19参照)、通常遊技状態では、所定遊技状態における総開放期間(例えば、5.4秒)を有利遊技状態での所定遊技状態における総開放期間(例えば、5.44秒)よりも短くするとともに、初回の開放期間(例えば、0.1秒)を2回目以降の開放期間(例えば、5.3秒)よりも短くし、有利遊技状態では所定遊技状態における各々の開放期間(例えば、1.36秒)を通常遊技状態での最長の開放期間(例えば、5.3秒)よりも短くし、所定演出実行手段は、所定演出として識別情報の可変表示において特定演出が実行される旨を報知する演出(例えば、所定演出(チャンス)、所定演出(激熱))を実行しているときに、特定条件が成立する場合には、実行中の所定演出を、可変入賞装置が開放状態に制御される旨を報知する演出に差し替える(例えば、報知結果を「○」に差し替える)演出差替手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS5120〜S5128(図89参照)を実行する部分)を含む遊技機。
そのような構成によれば、所定演出として特定演出が実行される旨を報知する演出を実行しているときに、特定条件が成立する場合には、実行中の所定演出を、可変入賞装置が開放状態に制御される旨を報知する演出に差し替えることを可能とし、所定演出に対する興趣を向上させることができるとともに、通常遊技状態において可変入賞装置が開放状態に制御されることへの遊技者の期待感を高めることができる。
(C)特定演出実行手段は、特定演出として、第1特定演出(例えば、ノーマルリーチ演出)と、第1特定演出と比較して識別情報の可変表示中に表示結果が特定表示結果となる可能性が高い旨を示唆する第2特定演出(例えば、スーパーリーチ演出)とを実行可能であり、演出差替手段は、第2特定演出が実行される識別情報の可変表示が開始される場合に、第1特定演出が実行される識別情報の可変表示が開始される場合と比較して、高い割合で所定演出の差し替えを実行する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS5025で選択した演出差替決定テーブルを用いてステップS5026を実行することによって、図63に示すように、スーパーリーチ演出が実行される場合にはノーマルリーチ演出が実行される場合と比較して、高い割合で所定演出の差し替えを実行すると決定する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、期待度が高い第2特定演出が実行される識別情報の可変表示が開始される場合に、高い割合で所定演出の差し替えを実行するので、所定演出に対する興趣を向上させることができる。
(D)演出差替手段は、特定演出が実行されるとともに表示結果が特定表示結果となる識別情報の可変表示が開始される場合に、特定演出が実行されるが表示結果が特定表示結果とならない識別情報の可変表示が開始される場合と比較して、高い割合で所定演出の差し替えを実行する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS5025で選択した演出差替決定テーブルを用いてステップS5026を実行することによって、図63に示すように、大当りである場合には、大当り以外である場合と比較して、高い割合で所定演出の差し替えを実行すると決定する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、表示結果が特定表示結果となる識別情報の可変表示が開始される場合に、高い割合で所定演出の差し替えを実行するので、所定演出に対する興趣を向上させることができる。
(E)所定演出実行手段は、可変入賞装置が開放状態に制御される旨を報知する特別演出(例えば、「開放中」などの文字列を表示する開放表示(第1特別演出))を実行可能であり、演出差替手段によって所定演出の差し替えが実行された場合には、特別演出を実行する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS5022〜S5028の後に、ステップS5029,S738,S739を実行して開放表示を表示する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、所定演出の差し替えが実行された場合であっても、可変入賞装置が開放状態に制御される旨を報知することができる。
(F)所定演出実行手段は、所定演出として、識別情報の可変表示において特定演出が実行される可能性を示唆するとともに識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となる可能性を示唆する第1特定報知結果(例えば、「チャンス」の文字列を含む画像)を報知する演出(例えば、所定演出(チャンス))と、識別情報の可変表示において特定演出が実行される可能性を示唆するとともに第1特定報知結果と比較して識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となる可能性が高いことを示唆する第2特定報知結果(例えば、「激熱」の文字列を含む画像)を報知する演出(例えば、所定演出(激熱))とを実行可能であり、演出差替手段は、所定演出として第1特定報知結果を報知する演出が実行されているときに、所定演出として第2特定報知結果を報知する演出が実行されているときと比較して、高い割合で所定演出の差し替えを実行する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS5125(図89参照)で選択した演出差替決定テーブルを用いてステップS5126(図89参照)を実行することによって、図90に示すように、報知結果が「チャンス」である場合には「激熱」である場合と比較して、高い割合で所定演出の差し替えを実行すると決定する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、所定演出として期待度が低い第1特定報知結果を報知する演出が実行されているときに、高い割合で可変入賞装置が遊技媒体が通過しやすい状態に制御される旨を報知する演出への差し替えを実行するので、所定演出に対する興趣を向上させることができる。
(G)演出差替手段は、表示結果が特定表示結果とならない識別情報の可変表示において所定演出が実行されているときに、表示結果が特定表示結果となる識別情報の可変表示において所定演出が実行されているときと比較して、高い割合で所定演出の差し替えを実行する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS5125(図89参照)で選択した演出差替決定テーブルを用いてステップS5126を実行することによって、図90に示すように、大当り以外である場合には、大当りである場合と比較して、高い割合で所定演出の差し替えを実行すると決定する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、表示結果が特定表示結果とならない識別情報の可変表示が開始される場合に、高い割合で可変入賞装置が開放状態に制御される旨を報知する演出への差し替えを実行するので、所定演出に対する興趣を向上させることができる。
(H)所定演出実行手段は、識別情報の可変表示において特定演出が実行されるか否かを報知する特別演出(例えば、カットイン演出(第2特別演出))を実行可能であり、演出差替手段によって所定演出の差し替えが実行された場合には、特別演出を実行する(例えば、第4の実施の形態で、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS5120〜S5128の後に、ステップS5128P,S844P〜S844Rを実行してカットイン演出を実行する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、所定演出の差し替えが実行された場合であっても、特定演出が実行される旨を報知することができる。
(I)所定条件の成立(例えば、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14への遊技球の入賞)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、特別図柄、飾り図柄)の可変表示を行い、識別情報の可変表示の表示結果があらかじめ定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御し、特定条件の成立(例えば、普通図柄の表示結果として当り図柄が導出表示される)にもとづいて可変入賞装置(例えば、可変入賞球装置15)を開放状態にする所定遊技状態(例えば、当りにもとづく当たり遊技状態)に制御し、所定の移行条件(例えば、突然確変大当り以外の大当りにもとづく大当り遊技が終了)が成立したときに通常遊技状態(例えば、低ベース状態)であるときに比べて可変入賞装置に遊技媒体が入賞する頻度が高い有利遊技状態(例えば、高ベース状態(時短状態))に移行させる遊技機であって、識別情報の可変表示中に表示結果が特定表示結果となるか否かを示唆する特定演出(例えば、ノーマルリーチ演出、スーパーリーチ演出)を実行する特定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS829,S831でリーチ演出を含むプロセステーブルを選択してステップS833,S851を実行する部分)と、所定遊技状態として可変入賞装置を開放状態に制御する制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS404を実行する部分)と、識別情報の可変表示において特定演出が実行されるか否か、または可変入賞装置が開放状態に制御されるか否かを報知する所定演出(例えば、図45〜図48に示すようなルーレットが回転するような態様の所定演出)を実行する所定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS810,S826,S856およびステップS827〜S829の後にステップS833,S851を実行する部分)とを備え、制御手段は、通常遊技状態では、所定遊技状態において可変入賞装置を複数回開放状態に制御し(図19(A)参照)、初回の開放期間(例えば、0.1秒)を2回目以降の開放期間よりも短くし(例えば、5.3秒)、制御手段が可変入賞装置を初回の開放状態に制御することに伴って所定のコマンド(例えば、普通電動役物開放終了指定コマンド:図15参照)を送信するコマンド送信手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS404の処理(普通電動役物開放中処理)を実行する部分:特に可変入賞球装置15の閉鎖時に普通電動役物開放終了指定コマンドを送信する処理を実行する部分)をさらに備え、所定演出実行手段は、所定のコマンドの受信にもとづいて可変入賞装置が開放状態に制御されることの報知を行い(図49におけるステップS740A,S740B参照)、所定演出実行手段は、所定演出として可変入賞装置が開放状態に制御される旨を報知する演出(例えば、所定演出(○))を実行しているときに、特定演出が実行される識別情報の可変表示が開始された場合には、実行中の所定演出を、識別情報の可変表示において特定演出が実行される旨を報知する演出に差し替える(例えば、報知結果を「チャンス」や「激熱」に差し替える)演出差替手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS5022〜S5028を実行する部分)を含む遊技機。
そのような構成によれば、所定演出として可変入賞装置が開放状態に制御される旨を報知する演出を実行しているときに、特定演出が実行される識別情報の可変表示が開始された場合には、実行中の所定演出を、特定演出が実行される旨を報知する演出に差し替えることを可能とし、所定演出に対する興趣を向上させることができるとともに、通常遊技状態において可変入賞装置が開放状態に制御されることへの遊技者の期待感を高めることができるとともに、通常遊技状態において可変入賞装置が開放状態に制御されることへの遊技者の期待感を高めることができる。
(J)所定条件の成立(例えば、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14への遊技球の入賞)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、特別図柄、飾り図柄)の可変表示を行い、識別情報の可変表示の表示結果があらかじめ定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御し、特定条件の成立(例えば、普通図柄の表示結果として当り図柄が導出表示される)にもとづいて可変入賞装置(例えば、可変入賞球装置15)を開放状態にする所定遊技状態(例えば、当りにもとづく当たり遊技状態)に制御し、所定の移行条件(例えば、突然確変大当り以外の大当りにもとづく大当り遊技が終了)が成立したときに通常遊技状態(例えば、低ベース状態)であるときに比べて可変入賞装置に遊技媒体が入賞する頻度が高い有利遊技状態(例えば、高ベース状態(時短状態))に移行させる遊技機であって、識別情報の可変表示中に表示結果が特定表示結果となるか否かを示唆する特定演出(例えば、ノーマルリーチ演出、スーパーリーチ演出)を実行する特定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS829,S831でリーチ演出を含むプロセステーブルを選択してステップS833,S851を実行する部分)と、所定遊技状態として可変入賞装置を開放状態に制御する制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS404を実行する部分)と、識別情報の可変表示において特定演出が実行されるか否か、または可変入賞装置が開放状態に制御されるか否かを報知する所定演出(例えば、図45〜図48に示すようなルーレットが回転するような態様の所定演出)を実行する所定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS810,S826,S856およびステップS827〜S829の後にステップS833,S851を実行する部分)とを備え、制御手段は、通常遊技状態では、所定遊技状態において可変入賞装置を複数回開放状態に制御し(図19(A)参照)、初回の開放期間(例えば、0.1秒)を2回目以降の開放期間よりも短くし(例えば、5.3秒)、制御手段が可変入賞装置を初回の開放状態に制御することに伴って所定のコマンド(例えば、普通電動役物開放終了指定コマンド:図15参照)を送信するコマンド送信手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS404の処理(普通電動役物開放中処理)を実行する部分:特に可変入賞球装置15の閉鎖時に普通電動役物開放終了指定コマンドを送信する処理を実行する部分)をさらに備え、所定演出実行手段は、所定のコマンドの受信にもとづいて可変入賞装置が開放状態に制御されることの報知を行い(図49におけるステップS740A,S740B参照)、所定演出実行手段は、所定演出として識別情報の可変表示において特定演出が実行される旨を報知する演出(例えば、所定演出(チャンス)、所定演出(激熱))を実行しているときに、特定条件が成立する場合には、実行中の所定演出を、可変入賞装置が開放状態に制御される旨を報知する演出に差し替える(例えば、報知結果を「○」に差し替える)演出差替手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS5120〜S5128(図89参照)を実行する部分)を含む遊技機。
そのような構成によれば、所定演出として特定演出が実行される旨を報知する演出を実行しているときに、特定条件が成立する場合には、実行中の所定演出を、可変入賞装置が開放状態に制御される旨を報知する演出に差し替えることを可能とし、所定演出に対する興趣を向上させることができるとともに、通常遊技状態において可変入賞装置が開放状態に制御されることへの遊技者の期待感を高めることができるとともに、通常遊技状態において可変入賞装置が開放状態に制御されることへの遊技者の期待感を高めることができる。
(K)所定条件の成立(例えば、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14への遊技球の入賞)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、特別図柄、飾り図柄)の可変表示を行い、識別情報の可変表示の表示結果があらかじめ定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御し、特定条件の成立(例えば、普通図柄の表示結果として当り図柄が導出表示される)にもとづいて可変入賞装置(例えば、可変入賞球装置15)を開放状態にする所定遊技状態(例えば、当りにもとづく当たり遊技状態)に制御し、所定の移行条件(例えば、突然確変大当り以外の大当りにもとづく大当り遊技が終了)が成立したときに通常遊技状態(例えば、低ベース状態)であるときに比べて可変入賞装置に遊技媒体が入賞する頻度が高い有利遊技状態(例えば、高ベース状態(時短状態))に移行させる遊技機であって、識別情報の可変表示中に表示結果が特定表示結果となるか否かを示唆する特定演出(例えば、ノーマルリーチ演出、スーパーリーチ演出)を実行する特定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS829,S831でリーチ演出を含むプロセステーブルを選択してステップS833,S851を実行する部分)と、所定遊技状態として可変入賞装置を開放状態に制御する制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS404を実行する部分)と、識別情報の可変表示において特定演出が実行されるか否か、または可変入賞装置が開放状態に制御されるか否かを報知する所定演出(例えば、図45〜図48に示すようなルーレットが回転するような態様の所定演出)を実行する所定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS810,S826,S856およびステップS827〜S829の後にステップS833,S851を実行する部分)とを備え、制御手段は、所定遊技状態において可変入賞装置を複数回開放状態に制御し(図19参照)、通常遊技状態では所定遊技状態における複数回の開放状態の間の非開放状態の期間の合計(例えば、4.5秒)を有利遊技状態での所定遊技状態における複数回の開放状態の間の非開放状態の期間の合計(例えば、4.14秒)よりも長くし、所定演出実行手段は、所定演出として可変入賞装置が開放状態に制御される旨を報知する演出(例えば、所定演出(○))を実行しているときに、特定演出が実行される識別情報の可変表示が開始された場合には、実行中の所定演出を、識別情報の可変表示において特定演出が実行される旨を報知する演出に差し替える(例えば、報知結果を「チャンス」や「激熱」に差し替える)演出差替手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS5022〜S5028を実行する部分)を含む遊技機。
そのような構成によれば、所定演出として可変入賞装置が開放状態に制御される旨を報知する演出を実行しているときに、特定演出が実行される識別情報の可変表示が開始された場合には、実行中の所定演出を、特定演出が実行される旨を報知する演出に差し替えることを可能とし、所定演出に対する興趣を向上させることができるとともに、通常遊技状態において可変入賞装置への遊技球の入賞が過大になって遊技店に不利益がもたらされてしまうことを防止することができる。
(L)所定条件の成立(例えば、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14への遊技球の入賞)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、特別図柄、飾り図柄)の可変表示を行い、識別情報の可変表示の表示結果があらかじめ定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御し、特定条件の成立(例えば、普通図柄の表示結果として当り図柄が導出表示される)にもとづいて可変入賞装置(例えば、可変入賞球装置15)を開放状態にする所定遊技状態(例えば、当りにもとづく当たり遊技状態)に制御し、所定の移行条件(例えば、突然確変大当り以外の大当りにもとづく大当り遊技が終了)が成立したときに通常遊技状態(例えば、低ベース状態)であるときに比べて可変入賞装置に遊技媒体が入賞する頻度が高い有利遊技状態(例えば、高ベース状態(時短状態))に移行させる遊技機であって、識別情報の可変表示中に表示結果が特定表示結果となるか否かを示唆する特定演出(例えば、ノーマルリーチ演出、スーパーリーチ演出)を実行する特定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS829,S831でリーチ演出を含むプロセステーブルを選択してステップS833,S851を実行する部分)と、所定遊技状態として可変入賞装置を開放状態に制御する制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS404を実行する部分)と、識別情報の可変表示において特定演出が実行されるか否か、または可変入賞装置が開放状態に制御されるか否かを報知する所定演出(例えば、図45〜図48に示すようなルーレットが回転するような態様の所定演出)を実行する所定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS810,S826,S856およびステップS827〜S829の後にステップS833,S851を実行する部分)とを備え、制御手段は、所定遊技状態において可変入賞装置を複数回開放状態に制御し(図96参照)、通常遊技状態では所定遊技状態における複数回の開放状態の間の非開放状態の期間の合計(例えば、4.5秒)を有利遊技状態での所定遊技状態における複数回の開放状態の間の非開放状態の期間の合計(例えば、4.14秒)よりも短くし、所定演出実行手段は、所定演出として可変入賞装置が開放状態に制御される旨を報知する演出(例えば、所定演出(○))を実行しているときに、特定演出が実行される識別情報の可変表示が開始された場合には、実行中の所定演出を、識別情報の可変表示において特定演出が実行される旨を報知する演出に差し替える(例えば、報知結果を「チャンス」や「激熱」に差し替える)演出差替手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS5022〜S5028を実行する部分)を含む遊技機。
そのような構成によれば、所定演出として可変入賞装置が開放状態に制御される旨を報知する演出を実行しているときに、特定演出が実行される識別情報の可変表示が開始された場合には、実行中の所定演出を、特定演出が実行される旨を報知する演出に差し替えることを可能とし、所定演出に対する興趣を向上させることができるとともに、有利遊技状態において可変入賞装置への遊技球の入賞が過大になって遊技店に不利益がもたらされてしまうことを防止することができる。
(M)所定条件の成立(例えば、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14への遊技球の入賞)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、特別図柄、飾り図柄)の可変表示を行い、識別情報の可変表示の表示結果があらかじめ定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御し、特定条件の成立(例えば、普通図柄の表示結果として当り図柄が導出表示される)にもとづいて可変入賞装置(例えば、可変入賞球装置15)を開放状態にする所定遊技状態(例えば、当りにもとづく当たり遊技状態)に制御し、所定の移行条件(例えば、突然確変大当り以外の大当りにもとづく大当り遊技が終了)が成立したときに通常遊技状態(例えば、低ベース状態)であるときに比べて可変入賞装置に遊技媒体が入賞する頻度が高い有利遊技状態(例えば、高ベース状態(時短状態))に移行させる遊技機であって、識別情報の可変表示中に表示結果が特定表示結果となるか否かを示唆する特定演出(例えば、ノーマルリーチ演出、スーパーリーチ演出)を実行する特定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS829,S831でリーチ演出を含むプロセステーブルを選択してステップS833,S851を実行する部分)と、所定遊技状態として可変入賞装置を開放状態に制御する制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS404を実行する部分)と、識別情報の可変表示において特定演出が実行されるか否か、または可変入賞装置が開放状態に制御されるか否かを報知する所定演出(例えば、図45〜図48に示すようなルーレットが回転するような態様の所定演出)を実行する所定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS810,S826,S856およびステップS827〜S829の後にステップS833,S851を実行する部分)とを備え、制御手段は、所定遊技状態において可変入賞装置を複数回開放状態に制御し(図19参照)、通常遊技状態では所定遊技状態における複数回の開放状態の間の非開放状態の期間の合計(例えば、4.5秒)を有利遊技状態での所定遊技状態における複数回の開放状態の間の非開放状態の期間の合計(例えば、4.14秒)よりも長くし、所定演出実行手段は、所定演出として識別情報の可変表示において特定演出が実行される旨を報知する演出(例えば、所定演出(チャンス)、所定演出(激熱))を実行しているときに、特定条件が成立する場合には、実行中の所定演出を、可変入賞装置が開放状態に制御される旨を報知する演出に差し替える(例えば、報知結果を「○」に差し替える)演出差替手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS5120〜S5128(図90参照)を実行する部分)を含む遊技機。
そのような構成によれば、所定演出として特定演出が実行される旨を報知する演出を実行しているときに、特定条件が成立する場合には、実行中の所定演出を、可変入賞装置が開放状態に制御される旨を報知する演出に差し替えることを可能とし、所定演出に対する興趣を向上させることができるとともに、通常遊技状態において可変入賞装置への遊技球の入賞が過大になって遊技店に不利益がもたらされてしまうことを防止することができる。
(N)所定条件の成立(例えば、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14への遊技球の入賞)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、特別図柄、飾り図柄)の可変表示を行い、識別情報の可変表示の表示結果があらかじめ定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御し、特定条件の成立(例えば、普通図柄の表示結果として当り図柄が導出表示される)にもとづいて可変入賞装置(例えば、可変入賞球装置15)を開放状態にする所定遊技状態(例えば、当りにもとづく当たり遊技状態)に制御し、所定の移行条件(例えば、突然確変大当り以外の大当りにもとづく大当り遊技が終了)が成立したときに通常遊技状態(例えば、低ベース状態)であるときに比べて可変入賞装置に遊技媒体が入賞する頻度が高い有利遊技状態(例えば、高ベース状態(時短状態))に移行させる遊技機であって、識別情報の可変表示中に表示結果が特定表示結果となるか否かを示唆する特定演出(例えば、ノーマルリーチ演出、スーパーリーチ演出)を実行する特定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS829,S831でリーチ演出を含むプロセステーブルを選択してステップS833,S851を実行する部分)と、所定遊技状態として可変入賞装置を開放状態に制御する制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS404を実行する部分)と、識別情報の可変表示において特定演出が実行されるか否か、または可変入賞装置が開放状態に制御されるか否かを報知する所定演出(例えば、図45〜図48に示すようなルーレットが回転するような態様の所定演出)を実行する所定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS810,S826,S856およびステップS827〜S829の後にステップS833,S851を実行する部分)とを備え、制御手段は、所定遊技状態において可変入賞装置を複数回開放状態に制御し(図96参照)、通常遊技状態では所定遊技状態における複数回の開放状態の間の非開放状態の期間の合計(例えば、4.14秒)を有利遊技状態での所定遊技状態における複数回の開放状態の間の非開放状態の期間の合計(例えば、4.5秒)よりも短くし、所定演出実行手段は、所定演出として識別情報の可変表示において特定演出が実行される旨を報知する演出(例えば、所定演出(チャンス)、所定演出(激熱))を実行しているときに、特定条件が成立する場合には、実行中の所定演出を、可変入賞装置が開放状態に制御される旨を報知する演出に差し替える(例えば、報知結果を「○」に差し替える)演出差替手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS5120〜S5128(図90参照)を実行する部分)を含む遊技機。
そのような構成によれば、所定演出として特定演出が実行される旨を報知する演出を実行しているときに、特定条件が成立する場合には、実行中の所定演出を、可変入賞装置が開放状態に制御される旨を報知する演出に差し替えることを可能とし、所定演出に対する興趣を向上させることができるとともに、有利遊技状態において可変入賞装置への遊技球の入賞が過大になって遊技店に不利益がもたらされてしまうことを防止することができる。
(O)所定条件の成立(例えば、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14への遊技球の入賞)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の第1識別情報(例えば、特別図柄、飾り図柄)の可変表示を行い、該第1識別情報の可変表示の表示結果があらかじめ定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御し、遊技媒体(例えば、遊技球)が所定領域(例えば、ゲート32)を通過した後に第2識別情報(例えば、普通図柄)の可変表示の開始条件が成立(例えば、普通図柄の変動表示中でなく、当りにもとづく当り遊技状態でもないこと)したことにもとづいて該第2識別情報の可変表示を開始し、第2識別情報の表示結果として所定表示結果(例えば、当り図柄)が導出表示されたときに所定遊技状態(例えば、当りにもとづく当り遊技状態)に制御する遊技機であって、第1識別情報の可変表示中に表示結果が特定表示結果となるか否かを示唆する特定演出(例えば、ノーマルリーチ演出、スーパーリーチ演出)を実行する特定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS829,S831でリーチ演出を含むプロセステーブルを選択してステップS833,S851を実行する部分)と、所定遊技状態として第1の開放パターン(例えば、図67に示す低ベース状態且つ普図はずれ時の開放パターン)または該第1の開放パターンと比較して有利な態様を含む第2の開放パターン(例えば、図67に示す長期間(5.3秒)の開放を含む低ベース状態且つ普図当り時の開放パターン)で可変入賞装置(例えば、可変入賞球装置15)を開放状態に制御する可変入賞装置制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS404を実行する部分)と、第1識別情報の可変表示において特定演出が実行されるか否か、または可変入賞装置が開放状態に制御されるか否かを予告する所定演出(例えば、図45〜図48に示すようなルーレットが回転するような態様の所定演出)を実行する所定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS810,S826,S856およびステップS827〜S829の後にステップS833,S851を実行する部分)と、第2の開放パターンで可変入賞装置が開放状態に制御されることを報知する開放パターン報知(例えば、長期開放報知用画像の表示)を実行する開放パターン報知手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS6504の処理を実行する部分)とを備え、所定演出実行手段は、所定演出として可変入賞装置が開放状態に制御される旨を予告する演出(例えば、所定演出(○))を実行しているときに、特定演出が実行される第1識別情報の可変表示が開始された場合には、実行中の所定演出を、第1識別情報の可変表示において特定演出が実行される旨を予告する演出に差し替える(例えば、報知結果を「チャンス」や「激熱」に差し替える)演出差替手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS5022〜S5028を実行する部分)を含み、可変入賞装置制御手段は、第2の開放パターンとして、第1の開放パターンで可変入賞装置を開放状態に制御するときと共通の開放態様で可変入賞装置を開放状態に制御した後に、可変入賞装置を再度開放状態に制御し(例えば、図67に示すように、初回の開放は0.1秒の開放で共通である)、開放パターン報知手段は、共通の開放態様による可変入賞装置の開放状態への制御の後、再度開放状態に制御するまでに開放パターン報知を実行する(例えば、図67に示すように、初回の0.1秒の開放を終了した後に、長期開放報知用画像の表示を行う)ことを特徴とする遊技機。
そのような構成によれば、所定演出として可変入賞装置が開放状態に制御される旨を予告する演出を実行しているときに、特定演出が実行される第1識別情報の可変表示が開始された場合には、実行中の所定演出を、特定演出が実行される旨を予告する演出に差し替えることを可能とし、所定演出に対する興趣を向上させることができる。
(P)所定条件の成立(例えば、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14への遊技球の入賞)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の第1識別情報(例えば、特別図柄、飾り図柄)の可変表示を行い、該第1識別情報の可変表示の表示結果があらかじめ定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御し、遊技媒体(例えば、遊技球)が所定領域(例えば、ゲート32)を通過した後に第2識別情報(例えば、普通図柄)の可変表示の開始条件が成立(例えば、普通図柄の変動表示中でなく、当りにもとづく当り遊技状態でもないこと)したことにもとづいて該第2識別情報の可変表示を開始し、第2識別情報の表示結果として所定表示結果(例えば、当り図柄)が導出表示されたときに所定遊技状態(例えば、当りにもとづく当り遊技状態)に制御する遊技機であって、第1識別情報の可変表示中に表示結果が特定表示結果となるか否かを示唆する特定演出(例えば、ノーマルリーチ演出、スーパーリーチ演出)を実行する特定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS829,S831でリーチ演出を含むプロセステーブルを選択してステップS833,S851を実行する部分)と、所定遊技状態として第1の開放パターン(例えば、図67に示す低ベース状態且つ普図はずれ時の開放パターン)または該第1の開放パターンと比較して有利な態様を含む第2の開放パターン(例えば、図67に示す長期間(5.3秒)の開放を含む低ベース状態且つ普図当り時の開放パターン)で可変入賞装置(例えば、可変入賞球装置15)を開放状態に制御する可変入賞装置制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS404を実行する部分)と、第1識別情報の可変表示において特定演出が実行されるか否か、または可変入賞装置が開放状態に制御されるか否かを予告する所定演出(例えば、図45〜図48に示すようなルーレットが回転するような態様の所定演出)を実行する所定演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS810,S826,S856およびステップS827〜S829の後にステップS833,S851を実行する部分)と、第2の開放パターンで可変入賞装置が開放状態に制御されることを報知する開放パターン報知(例えば、長期開放報知用画像の表示)を実行する開放パターン報知手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS6504の処理を実行する部分)とを備え、所定演出実行手段は、所定演出として第1識別情報の可変表示において特定演出が実行される旨を予告する演出(例えば、所定演出(チャンス)、所定演出(激熱))を実行しているときに、表示結果が所定表示結果となる第2識別情報の可変表示が開始された場合には、実行中の所定演出を、可変入賞装置が開放状態に制御される旨を予告する演出に差し替える(例えば、報知結果を「○」に差し替える)演出差替手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS5120〜S5128(図89参照)を実行する部分)を含み、可変入賞装置制御手段は、第2の開放パターンとして、第1の開放パターンで可変入賞装置を開放状態に制御するときと共通の開放態様で可変入賞装置を開放状態に制御した後に、可変入賞装置を再度開放状態に制御し(例えば、図67に示すように、初回の開放は0.1秒の開放で共通である)、開放パターン報知手段は、共通の開放態様による可変入賞装置の開放状態への制御の後、再度開放状態に制御するまでに開放パターン報知を実行する(例えば、図67に示すように、初回の0.1秒の開放を終了した後に、長期開放報知用画像の表示を行う)ことを特徴とする遊技機。
そのような構成によれば、所定演出として特定演出が実行される旨を予告する演出を実行しているときに、表示結果が所定表示結果となる第2識別情報の可変表示が開始された場合には、実行中の所定演出を、可変入賞装置が開放状態に制御される旨を予告する演出に差し替えることを可能とし、所定演出に対する興趣を向上させることができる。
本発明は、所定の遊技が可能なパチンコ機などの遊技機に好適に適用される。
1 パチンコ遊技機
8a 第1特別図柄表示器
8b 第2特別図柄表示器
9 演出表示装置
13 第1始動入賞口
14 第2始動入賞口
15 可変入賞球装置
20 特別可変入賞球装置
31 遊技制御基板(主基板)
32 ゲート
32a ゲートスイッチ
56 CPU
80 演出制御基板
100 演出制御用マイクロコンピュータ
101 演出制御用CPU
109 VDP
120 プッシュボタン
121 トリガボタン
122 スティックコントローラ
123 傾倒方向センサユニット
124 プッシュセンサ
125 トリガセンサ
560 遊技制御用マイクロコンピュータ

Claims (1)

  1. 所定条件の成立にもとづいて第1識別情報の可変表示を行い、該第1識別情報の可変表示の表示結果があらかじめ定められた特定表示結果となったときに遊技者にとって有利な有利状態に制御可能であり、遊技媒体が所定領域を通過した後に第2識別情報の可変表示の開始条件が成立したことにもとづいて該第2識別情報の可変表示を行い、前記第2識別情報の可変表示の表示結果として所定表示結果が導出表示されたときに所定状態に制御可能な遊技機であって、
    前記有利状態に制御されることを示唆する特定演出を実行する特定演出実行手段と、
    前記所定状態として第1開放パターンまたは該第1開放パターンと比較して有利な態様を含む第2開放パターンにより可変入賞装置を開放状態に制御する可変入賞装置制御手段と、
    前記第1識別情報の可変表示において前記特定演出が実行されること、または前記可変入賞装置が開放状態に制御されることを示唆する所定演出を実行する所定演出実行手段と、
    前記第2開放パターンにより前記可変入賞装置が開放状態に制御されることを報知する開放パターン報知を実行する開放パターン報知手段と、
    前記所定演出を制限する所定演出制限手段とを備え、
    前記可変入賞装置制御手段は、前記第2開放パターンとして、前記第1開放パターンにより前記可変入賞装置を開放状態に制御するときと共通の開放態様により前記可変入賞装置を開放状態に制御した後に、前記可変入賞装置を再度開放状態に制御し、
    前記開放パターン報知手段は、前記共通の開放態様による前記可変入賞装置の開放状態への制御の後、再度開放状態に制御するまでに前記開放パターン報知を実行可能であり、
    前記所定演出実行手段は、
    前記特定演出が実行されることを示唆する前記所定演出を前記第1識別情報の可変表示の開始に連動して開始してから特定期間にわたって実行し、
    前記可変入賞装置が開放状態に制御されることを示唆する前記所定演出を前記第1識別情報の可変表示中に実行する場合に、前記特定期間よりも短い短縮期間で該所定演出を実行する
    ことを特徴とする遊技機。
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